(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2025-02-06
(54)【発明の名称】飲料用ストロー、飲料用ストローの形成装置、飲料用ストローの形成方法、及び液体食品のパッケージ
(51)【国際特許分類】
A47G 21/18 20060101AFI20250130BHJP
B65D 5/44 20060101ALI20250130BHJP
B65D 77/28 20060101ALI20250130BHJP
【FI】
A47G21/18
B65D5/44 A
B65D77/28
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024546091
(86)(22)【出願日】2023-02-01
(85)【翻訳文提出日】2024-08-02
(86)【国際出願番号】 EP2023052466
(87)【国際公開番号】W WO2023156202
(87)【国際公開日】2023-08-24
(32)【優先日】2022-02-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】391053799
【氏名又は名称】テトラ ラバル ホールディングス アンド ファイナンス エス エイ
【住所又は居所原語表記】70 Avenue General Guisan,CH-1009 Pully,Switzerland
(74)【代理人】
【識別番号】110000855
【氏名又は名称】弁理士法人浅村特許事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100151105
【氏名又は名称】井戸川 義信
(72)【発明者】
【氏名】ヨハンソン、アンダーズ
(72)【発明者】
【氏名】リンデン、ステファン
(72)【発明者】
【氏名】オーベルグ、アンドレアス
(72)【発明者】
【氏名】ボース、ペトラ
【テーマコード(参考)】
3B115
3E060
3E067
【Fターム(参考)】
3B115BA19
3B115DA17
3B115EA01
3E060AA03
3E060DA20
3E060EA13
3E067AA03
3E067AA22
3E067AB26
3E067AC05
3E067BA06A
3E067BA12A
3E067BB01A
3E067BB12A
3E067BB14A
3E067BB25A
3E067BC06A
3E067CA04
3E067EB15
3E067EB22
3E067EE24
3E067FC01
(57)【要約】
飲料用ストロー(200)が開示されている。この飲料用ストローは、少なくとも1つの細長い管状本体部(202)を備え、細長い管状本体部(202)は、挟み込まれた端部(204)を含み、挟み込まれた端部(204)が、細長い管状本体部(202)の対向する圧縮された縁部(204a、204b)を画定し、挟み込まれた端部(204)は、少なくとも1つの細長い管状本体部(202)の長手方向延長部(LE)に対して斜めの角度で切断され、対向する圧縮された縁部(204a、204b)の間に延在し、それによって、切断された先端部を画定し、切断された先端部の最も外側の先端部(208)は、前記圧縮された縁部(204a)の1つと一致する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
飲料用ストロー(200)であって、
少なくとも1つの細長い管状本体部(202)を備え、
前記細長い管状本体部(202)は、挟み込まれた端部(204)を含み、
前記挟み込まれた端部(204)は、前記細長い管状本体部(202)の対向する圧縮された縁部(204a、204b)を画定し、前記挟み込まれた端部(204)は、前記対向する圧縮された縁部(204a、204b)の間で、少なくとも1つの細長い管状本体部(202)の長手方向延長部(LE)に対して斜めの角度で切断され、それによって切断された先端部を画定し、切断された先端部の最も外側の先端部(208)は、前記圧縮された縁部(204a)の1つと一致する、
飲料用ストロー(200)。
【請求項2】
前記挟み込まれた端部(204)は、30~70度、好ましくは40~60度、より好ましくは50度の斜めの角度(α)で切断される、
請求項1に記載の飲料用ストロー(200)。
【請求項3】
前記最も外側の先端部(208)における関連する圧縮された縁部(204a)の曲げ半径(BR)が、前記細長い管状本体部(202)の挟み込まれていない部分(210)の直径(D)の2~5%、好ましくは3.5%である、
請求項1又は2に記載の飲料用ストロー(200)。
【請求項4】
前記挟み込まれた端部(204)は、前記最も外側の先端部(208)に向かって圧縮の程度が増加する、
請求項1~3のいずれか一項に記載の飲料用ストロー(200)。
【請求項5】
前記挟み込まれた端部(204)は、前記最も外側の先端部(208)からの長手方向延長部(PE)を有し、前記長手方向延長部の長さは、前記細長い管状本体部(202)の挟持されていない部分(210)の直径(D)の50~400%、好ましくは150~300%、より好ましくは250~300%である、
請求項1~4のいずれか一項に記載の飲料用ストロー(200)。
【請求項6】
前記飲料用ストロー(200)が紙ベースの材料で作られている、
請求項1~5のいずれか一項に記載の飲料用ストロー(200)。
【請求項7】
細長い管状体(400)から飲料用ストロー(200)を形成するための装置(300)であって、
前記細長い管状体(400)の部分(P)を受け入れて挟み込むように構成され、前記部分(P)を挟み込み、前記細長い管状体(400)の対向する圧縮された縁部(704a、704b)を形成するように構成される金型(310)と、
前記細長い管状体(400)の前記部分(P)に少なくとも1つの切断された先端部を形成しながら、前記対向する圧縮された縁部の間で前記細長い管状体(400)の長手方向延長部(LE1)に対して斜めの角度で前記部分(P)を切断するように構成された切断刃(330)と、
を備え、
これにより、前記飲料用ストロー(200)が形成され、前記飲料用ストローは、少なくとも1つの細長い管状本体部(202)と、挟み込まれた端部(204)とを有し、前記挟み込まれた端部(204)は、切断された先端部を有し、前記切断された先端部の最も外側の先端部(208)は、圧縮された縁部(204a)の1つと一致する、
装置(300)。
【請求項8】
前記細長い管状体(400)が、2本の飲料用ストロー(200)の長さに等しい長手方向延長部(LE1)を有し、前記金型(310)が、前記細長い管状体(400)の中央部分(CP)を受け入れて挟み込むように構成され、前記切断刃(330)が、前記細長い管状体(400)の前記中央部分(CP)を切断するように構成され、
これにより、前記2つの飲料用ストロー(200)が形成され、各飲料用ストロー(200)は、少なくとも1つの細長い管状本体部(202)と、挟み込まれた端部(204)とを有し、前記挟み込まれた端部(204)は、切断された先端部を有し、前記切断された先端部の最も外側の先端部(208)は、圧縮された縁部(204a)の1つと一致する、
請求項7に記載の装置(300)。
【請求項9】
前記金型(310)は、
複数の下型セクション(311)と、上型セクション(321)を備え、
各下型セクション(311)は、ローラ(312)の外周に配置され、前記ローラ(312)が主軸(A)を中心に回転すると、前記細長い管状体(400)を挟み込み・切断位置(PCP)に送るように構成され、
前記上型セクション(321)は、前記挟み込み・切断位置(PCP)に配置されている前記複数の下型セクション(311)のうちの1つに向かって横方向(T)に移動されるように構成され、前記上型セクション(321)は、前記複数の下型セクション(311)のうちの1つに向かって移動すると、前記上型セクション(321)と前記下型セクション(311)とが、前記細長い管状体(400)の部分(304)を挟持する、
請求項7又は8に記載の装置(300)。
【請求項10】
前記上型セクション(321)及び前記複数の下型セクション(311)の各々は、前記細長い管状体(400)の部分(P)の切断中に前記切断刃(330)を受け入れるように構成されたそれぞれの切断刃受け入れノッチ(502、602)を備える、
請求項9に記載の装置(300)。
【請求項11】
前記切断刃(330)は、回転する円形切断刃である、
請求項7~10のいずれか一項に記載の装置(300)。
【請求項12】
細長い管状体(400)から飲料用ストロー(200)を形成するための方法(800)であって、
前記細長い管状体(400)の一部(P)を挟み込むこと(S802)により、対向する圧縮された縁部(704a、704b)を形成すること、
前記対向する圧縮された縁部(704a、704b)の間で、前記細長い管状体(400)の長手方向の延長部(LE1)に対して斜めの角度で、挟まれた部分(P)を切断すること(S804)、
を備え、
これにより、前記飲料用ストロー(200)が形成され、前記飲料用ストロー(200)は、少なくとも1つの細長い管状本体部(202)と、挟み込まれた端部(204)とを有し、前記挟み込まれた端部(204)は、切断された先端部を有し、前記切断された先端部の最も外側の先端部(208)は、圧縮された縁部(204a)の1つと一致する、
方法(800)。
【請求項13】
前記挟み込まれた部分(P)を切断するステップ(S804)が、前記細長い管状体(400)の中央部分(CP)で前記挟み込まれた部分(P)を切断すること、を備え、
これにより、2つの対応する飲料用ストロー(200)が形成され、各飲料用ストロー(200)は、少なくとも1つの細長い管状本体部(202)と、挟み込まれた端部(204)とを有し、挟み込まれた端部(204)は、切断された先端部を有し、前記切断された先端部の最も外側の先端部(208)は、圧縮された縁部(204a)の1つと一致する。
請求項12に記載の方法(800)。
【請求項14】
前記細長い管状体(400)の部分(P)を挟み込むステップ(S802)は、最も外側の先端部(208)に向かって増大した圧縮度を提供する、
請求項12又は13に記載の方法(800)。
【請求項15】
液体食品を保持するための液体食品パッケージ(100)であって、
前記液体食品を保持するための本体(102)と、
前記本体(102)の外面(104)に取り付けられた、請求項1~6のいずれか一項に記載の飲料用ストロー(200)と、
を備える、
液体食品パッケージ(100)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般に、飲料用ストローに関する。より詳細には、挟み込まれた端部を有する少なくとも1つの細長い管状本体部を備える飲料用ストローに関する。本発明はまた、飲料用ストローを形成するための装置に関する。本発明はまた、飲料用ストローを形成する方法に関する。本発明はまた、飲料用ストローを備える液体食品パッケージに関する。
【背景技術】
【0002】
飲料食品を収容する液体食品パッケージに使用される飲料用ストローは、当該技術分野において周知である。典型的には、飲料用ストローは、飲料用ストローを使用して飲料食品を液体食品パッケージから直接飲めるように、液体食品パッケージの包装材料の膜を貫通することができるように設計されている。液体食品パッケージは、典型的には、飲料用ストローをパッケージに挿入する専用の弱化領域を示す。このような弱化領域は、典型的には、液体を通さない膜で覆われた開口部を含む。膜は、典型的には包装材料であり、プラスチックポリマー、アルミニウム、又は紙の層、もしくはプラスチックポリマー、アルミニウム、紙の層の任意の組み合わせの積層層を有してもよい。飲料用ストローは膜を貫通できる必要がある。今日、環境にやさしい飲料用ストローを製造するために、紙ベースの材料でできた飲料用ストローを使用することもよく知られている。
【0003】
液体食品のパッケージに使用する飲料用ストローは、何十年もの間、顧客によって使用されてきたが、改善の余地はある。例えば、紙ベースの材料で作られた今日の飲料用ストローの課題は、手元のパッケージの膜を貫通できない場合があることである。ストローは膜をまったく貫通できないこともあれば、貫通できても同時に破損してしまうこともある。
【0004】
このような理由から、包装材料の膜を貫通することができ、ストローが破損する危険性が低い飲料用ストローが求められている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、上記の欠点を解決する改良された飲料用ストローを簡単かつ低コストで提供することにある。
【0006】
もう一つの目的は、ストローを損傷する危険性なしに、あるいは少なくともその危険性を低減して、包装材料の膜を貫通することができる、そのような飲料用ストローを提供することである。
【0007】
もう一つの目的は、液体食品パッケージの主要な包装材料とは異なる材料の専用膜を、飲料用ストローを損傷させる危険性なしに、あるいは少なくともその危険性を低減して貫通させることができる、飲料用ストローを提供することである。
【0008】
もう一つの目的は、環境にやさしいストローを提供することである。
【0009】
もう一つの目的は、コスト効率の良い飲料用ストローを提供することである。
【0010】
もう一つの目的は、上記のような飲料用ストローを形成する装置を提供することである。
【0011】
もう一つの目的は、上記のような飲料用ストローを形成する方法を提供することである。
【0012】
第1の態様によれば、少なくとも1つの細長い管状本体部を含む飲料用ストローが提供される。細長い管状本体部は、挟み込まれた端部を含み、挟み込まれた端部は、細長い管状本体部の対向する圧縮された縁部を画定し、挟み込まれた端部は、少なくとも1つの細長い管状本体部の長手方向の延長部に対して斜めの角度で切断され、それによって、切断された先端部を画定し、切断された先端部の最も外側の先端部は、圧縮された縁部の1つと一致する。
【0013】
飲料用ストローは、長手方向対称面を有し得る。対向する圧縮エッジは、共に長手方向対称面上に配置されてもよい。その結果、切断された先端部の最も外側の先端も長手方向対称面上に位置する。これにより、圧縮された縁部、切断された先端部、特に膜を貫通するための最外側の先端部の強度がさらに向上する。
【0014】
飲料用ストローは、直線状の飲料用ストロー、伸縮式飲料用ストロー、U字型飲料用ストロー、感覚式飲料用ストロー、Z字型飲料用ストローなどであってもよい。したがって、飲料用ストローは、当該技術分野で知られている任意の形状をとり得ることを理解されたい。
【0015】
挟み込まれた端部は、圧縮端部、圧搾端部、クランプ端部などとも呼ばれる。したがって、端部は、挟み込まれ、圧縮され、絞られ、又はクランプされ、それにより、細長い管状本体部の塑性変形が生じて、挟み込まれた端部を形成していることを理解すべきである。挟み込まれた端部は、第1の方向に挟み込まれ、それにより、対向する圧縮された縁部を画定する挟み込まれた端部を形成してもよい。好ましくは、第1の方向は、少なくとも1つの細長い管状本体部の長手方向延長部に対して横方向である。細長い管状本体部の、挟み込まれた端部を形成していない部分、例えば挟み込まれていない部分は、典型的には円形状である。しかし、円形以外の他の形状を有利に使用してもよい。すなわち、飲料用ストローは、円形以外の断面形状を示してもよい。
【0016】
切断された先端部の最外端が圧縮された縁部の1つと一致することにより、より鋭利で硬い切断された先端部が達成される。さらに、切断された先端部の最外端が圧縮された縁部の1つと一致することによって、包装材料の膜を貫通するための飲料用ストローの部分である飲料用ストローの最外端の先端の鋭さ及び剛性の向上が達成される。その理由は少なくとも2つある。第1に、挟み込まれた端部が対向する圧縮された縁部を画定することにより、それぞれの圧縮された縁部が補強リブとして機能する剛性が向上する。第2に、飲料用ストローが、対向する圧縮された縁部を画定する挟み込まれた端部を含むという事実は、挟み込まれた端部が、切断された先端部の最外端が圧縮された縁部の1つと一致するように斜めに切断されたときに、より鋭利な先端部が形成されるという結果をもたらす。
【0017】
改良された先端の鋭さ及び剛性を有することにより、飲料用ストローは、飲料用ストローを損傷する危険性なしに、又は少なくとも減少した危険性で、膜を貫通することができる。膜は、パッケージの主要材料とは異なる材料で作ることができる。膜はパッケージそのものと同じ材料で作られてもよい。先端の改良された形状は、貫通力を集中させ、使用者の取り扱いに対してより頑丈にする。貫通力を集中させることで、より明瞭な開口部を提供することができ、その結果、飲料用ストローを損傷する危険性なしに、あるいは少なくともその危険性を低減して、より容易な開口部を提供することができる。
【0018】
これは、膜が、ポリマー材料や紙ベースの材料、例えば金属化ポリマーフィルムや金属化紙ベースの層など、ガスバリア及び/又は光バリアとしてアルミニウムを含まない包装材料でできている場合に特に有利である。ポリマー材料や紙ベースの材料は、やや硬い傾向があるため、必ずしも貫通しやすいとは限らない。しかし、アルミニウムでできた包装材、あるいはアルミニウムと1つ以上の他の材料の組み合わせでできた包装材料は、アルミニウムのやや脆い性質のため、アルミニウムを含まない膜よりも比較的に貫通しやすい。
【0019】
このように、開示された飲料用ストローは、従来の飲料用ストローに比べて改良された飲料用ストローを提供する。
【0020】
挟み込まれた端部は、30~70度、好ましくは40~60度、より好ましくは50度の斜めの角度で切断されてもよい。
【0021】
この文脈では、挟み込まれた端部は、少なくとも1つの細長い管状本体部の長手方向延長部に対して横断する斜めの角度で切断される。上述したような斜めの角度は、切断角度と呼ばれる。このことは、飲料用ストローが所望の方法で膜を貫通することができるような鋭利な切断された先端部を形成することができる点で有利である。斜角又は切断角が小さすぎると、切断された先端部が十分に鋭利にならない可能性がある。斜角又は切断角が大きすぎると、切断された先端部は鋭利になり得るが、剛性が低くなり、膜を貫通する際に飲料用ストローを損傷する危険性が高くなる。したがって、切断角度と圧縮された縁部の塑性変形とが相乗的に、膜を所望の方法で貫通できる改良された切断された先端部を形成し得る。
【0022】
最も外側の先端部における関連する圧縮された縁部の曲げ半径は、細長い管状本体部の挟み込まれていない部分の直径の2~5%、好ましくは3.5%であってもよい。
【0023】
ここでいう曲げ半径とは、最も外側の先端部の外半径のことである。曲げ半径は、所定の圧縮力で挟み込まれた端部を形成することによって形成される。これは、飲料用ストローが所望の方法で膜を貫通することができるように、鋭利に切断された先端部を形成することができるという点で有利である。
【0024】
挟み込まれた端部は、最も外側の先端部に向かって圧縮の度合いが増してもよい。
【0025】
このことは、挟み込まれた端部が楕円形ではなく、例えば挟み込み工具の形状によって、挟み込み方に応じて他の適切な形状をとることを可能にするという点で有利である。典型的には、挟み込まれた端部は、一般的にダイヤモンド形状をとることができる。挟み込まれた端部がダイヤモンド形状をとる場合、圧縮された縁部の各々は、それぞれの折り目線を画定する。圧縮された縁部は、いずれも先に述べた長手方向対称面上に配置されてもよい。その結果、切断された先端部の最も外側の先端部も長手方向対称面上に配置される。それぞれの折り目線は、補強リブとして機能し、圧縮された縁部、切断された先端部、特に膜を貫通するための最も外側の先端部の強度を向上させる。さらに、ダイヤモンド形状の一部として、ストローは、長手方向対称面の反対側に配置されるように、互いに向かい合うさらに2本の折り目線を有してもよい。この2本の折り目線は、補強リブとしても機能し、ストローの強度を高める。
【0026】
挟み込まれた端部は、通常、飲料用ストローの塑性変形によって形成され、圧縮力が除去された後も挟み込まれた端部が残る。
【0027】
挟み込まれた端部は、同様に長手方向に沿って見た最外先端部に向かって圧縮の程度が増大してもよい。これは、飲料用ストロー構造が膜を貫通できるように最も外側の先端部の鋭利さを形成できるという点で有利である。これは、細長い管状本体部の挟み込まれていない部分と挟み込まれた端部との間の滑らかな移行を提供するという点でさらに有利である。また、飲料用ストローが、最も外側の先端部によって膜が破断された後、膜を通ってパッケージ内をスムーズに貫通(又はスライド)することを補助し得る。
【0028】
挟み込まれた端部は、最も外側の先端部からの長手方向延長部を有してもよく、その長さは、細長い管状本体部の挟み込まれていない部分の直径の50~400%、好ましくは150~300%、より好ましくは250~300%である。
【0029】
これは、最外側の先端部だけが圧縮された場合に比べて、最外側の先端部をより強く形成できるという点で有利である。また、飲料用ストローを通る液体の流れが、飲料用ストロー全体が挟み込まれた場合に比べて、影響を受けにくくなる。
【0030】
飲料用ストローは紙ベースの材料で作られてもよい。好ましくは、ストローは紙ベースの材料から作られる。紙ベースの材料は環境に優しく、簡単な方法でリサイクルできる。なお、ストローは他の材料で作られていてもよい。
【0031】
第2の態様によれば、細長い管状体から飲料用ストローを形成するための装置が提供され、この装置は、細長い管状体の一部分を受け入れて挟み込むように構成された金型であって、金型は、細長い管状体の対向する圧縮された縁部を形成しながら、その部分を挟み込むように構成され、金型と細長い管状体の部分に少なくとも1つの切断された先端部を形成しながら、対向する圧縮された縁部の間で細長い管状体の長手方向延長部に対して斜めの角度で部分を切断するように構成された切断刃と、を備え、それによって飲料用ストローが形成され、飲料用ストローが、少なくとも1つの細長い管状体本体部分と、挟み込まれた端部とを有し、挟み込まれた端部が切断された先端部を有し、切断された先端部の最も外側の先端部が圧縮された縁部の1つと一致する。
【0032】
飲料用ストローは、長手方向対称面を有してもよい。対向する圧縮された縁部は、共に長手方向対称面上に形成され得る。その結果、切断された先端部の最も外側の先端部も長手方向対称面上に形成される。これにより、圧縮された縁部、切断された先端部、特に膜を貫通するための最も外側の先端部の強度がさらに向上する。
【0033】
このことは、細長い管状本体が、飲料用ストローを形成するために、長手方向の延長部が飲料用ストローの所望の長さよりも短くならない限り、任意の長手方向の延長部を有することができるという点で有利である。好ましくは、管状本体は、飲料用ストローの長さに実質的に等しい長手方向延長部を有してもよい。挟み込まれ、切断された部分は、好ましくは、細長い管状本体の端部に配置される。これは、飲料用ストローを形成する際に、細長い管状体から切断される材料をできるだけ少なくすることができるという点で有利である。したがって、少量の廃材が提供される。
【0034】
これは、上述したような飲料用ストローを簡単かつ効率的に形成できるという点でさらに有利である。
【0035】
ストローは、金型と切断刃以外の道具を使用してもよい。この部分は、あらかじめ形成された溝に押し込まれ、その後切断される。部分を切断刃に向かって打ち抜いてもよい。角度のついたナイフを持つ切断台や角度のついたナイフで切断されてもよい。
【0036】
細長い管状本体は、2本の飲料用ストローの長さに等しい長手方向の延長部を有してもよく、金型は、細長い管状本体の中央部分を受け入れて挟み込むように構成されてもよく、切断刃は、細長い管状本体の中央部分を切断するように構成されてもよく、それによって、2本の飲料用ストローが形成され、各飲料用ストローは、少なくとも1つの細長い管状本体部と、挟み込まれた端部とを有し、挟み込まれた端部は、切断された先端部を有し、切断された先端部の最も外側の先端部は、圧縮された縁部の1つと一致する。
【0037】
細長い管状体は、飲料用ストロー2本分の長さに実質的に等しい長手方向の延長部を有してもよい。
【0038】
上述の部分は、中央部分と一致する可能性があることに留意すべきである。
【0039】
これは、一度に2本の飲料用ストローを形成できるという点で有利である。これにより、材料廃棄物が発生しないか、少なくとも材料廃棄物の量が低減された飲料用ストローの効率的な製造が容易になる。
【0040】
金型は、複数の下型セクションと上型セクションを備え、各下型セクションは、ローラの外周に配置され、ローラが主軸を中心に回転すると、細長い管状体を挟み込み・切断位置に送るように構成され、上型セクションは、挟み込み・切断位置に配置されている複数の下型セクションのうちの1つに向かって横方向(換言すれば、ローラの半径方向)に移動するように構成され、上型セクションが複数の下型セクションのうちの1つに向かって移動させられると、上型セクション及び下型セクションが、細長い管状体の一部を挟み込む、挟み込み・切断位置に配置された複数の下型セクションのうちの1つに向かって、横方向(言い換えれば、ローラの半径方向)に移動する。
【0041】
複数の金型セクションは、細長い管状体を容易かつ効率的な方法で挟み込み・切断位置まで搬送することができるとともに、挟み込み部分の一部となる点で有利である。複数の下部セクションは、飲料用ストローを挟み込み・切断位置から運搬するように構成され得ることに留意すべきである。これは、細長い管状体の挟持ステップを容易かつ効率的に行うことができるという点でさらに有利である。
【0042】
上型セクション分は、効率的な挟み込み及び切断機構が達成されるように切断刃を配置できる点で有利である。
【0043】
複数の下型セクションと上型セクションとの組み合わせは、細長い管状体の挟み込まれた端部を形成するための効率的な挟み込み機構を可能にするという点で有利である。
【0044】
上型セクション及び複数の下型セクションの各々は、細長い管状体の部分を切断する間に切断刃を受けるように構成されたそれぞれの切断刃受けノッチを備えてもよい。
【0045】
このことは、切断刃が、上型セクション分及び下型セクション分に衝撃を与えないか、又は少なくとも衝撃を低減した状態で、細長い管状体の部分を切断することを可能にするという点で有利である。実際には、それぞれの切断刃受けノッチは、切断刃と金型との間の物理的接触が生じないように、切断中に切断刃を収容するように構成される。このようにすれば、切断刃が金型との物理的接触によって鈍くなることはない。
【0046】
切断刃は、回転する円形切断刃であってもよい。これは、細長い管状体の部分を切断するための容易で効率的な切断機構を可能にするという点で有利である。さらに、回転する切断刃は、静止切断刃と比較して、表面粗さを低減した滑らかな切断を可能にする。
【0047】
さらに、ダイヤモンド形状の一部として、ストローは、長手方向対称面の反対側に配置されるように、互いに向かい合う2本の折り目線をさらに有するように形成してもよい。この2本の折り目線は、補強リブとしても機能し、ストローの強度を向上させる。
【0048】
第3の態様によれば、細長い管状体を形成する飲料用ストローを形成する方法が提供され、この方法は、細長い管状体の一部を挟み込み、それにより対向する圧縮された縁部を形成し、そして、対向する圧縮された縁部の間で、細長い管状体の長手方向の延長に対して斜めの角度で、挟まれた部分を切断する。それによって、飲料用ストローを形成し、飲料用ストローが、少なくとも1つの細長い管状本体部と、挟み込まれた端部とを有し、挟み込まれた端部が、切断された先端部を有し、切断された先端部の最も外側の先端部が、圧縮された縁部の1つと一致する。
【0049】
飲料用ストローは、長手方向対称面を有してもよい。対向する圧縮された縁部は、共に長手方向対称面上に形成されてもよい。その結果、切断された先端部の最も外側の先端部も長手方向対称面上に形成される。これにより、圧縮された縁部、切断された先端部、特に膜を貫通するための最も外側の先端部の強度がさらに向上する。
【0050】
挟まれた部分を切断するステップは、細長い管状本体の中央部分で挟まれた部分を切断し、それによって、2つの対応する飲料用ストローを形成することを備えてもよく、各飲料用ストローは、少なくとも1つの細長い管状本体部と、挟み込まれた端部とを有し、挟み込まれた端部は、切断された先端部を有し、切断された先端部の最も外側の先端部は、圧縮された縁部の1つと一致する。
【0051】
細長い管状体の一部を挟み込むステップは、最も外側の先端部に向かって圧縮の度合いを増加させてもよい。
【0052】
さらに、ダイヤモンド形状の一部として、ストローは、長手方向対称面の反対側に配置されるように、互いに対向する2本の折り目線をさらに有するように形成することができる。この2本の折り目線は、補強リブとしても機能し、ストローの強度を向上させる。
【0053】
第4の態様によれば、液体食品を保持するための液体食品パッケージが提供され、液体食品パッケージは、液体食品を保持するための本体と、本体の外面に取り付けられる請求項1~6のいずれか一項に記載の飲料用ストローとを備える。
【0054】
第2、第3及び第4の態様の効果、利点及び特徴は、第1の態様に関連して上述したものとほぼ同様である。したがって、過度の繰り返しを避けるために、効果、利点及び特徴は繰り返さない。
【0055】
さらに他の目的、特徴、態様及び利点は、以下の詳細な説明及び図面から明らかになるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0056】
以下、本発明の実施形態について、添付の図面を参照しながら例示的に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0057】
【
図1】飲料用ストローを備える液体食品パッケージの斜視図である。
【
図2b】
図2aに示す飲料用ストローの挟み込まれた端部を示す図である。
【
図3】
図2a及び
図2bの飲料用ストローを形成する装置を示す図である。
【
図5】本装置の複数の下型セクションを構成するローラを示す図である。
【
図7a】
図2a~2bに示したストローを形成するステップを示す図である。
【
図7b】
図2a~2bに示したストローを形成するステップを示す図である。
【
図7c】
図2a~2bに示したストローを形成するステップを示す図である。
【
図7d】
図2a~2bに示したストローを形成するステップを示す図である。
【
図8】飲料用ストローの形成方法のステップを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0058】
図1を参照すると、液体食品パッケージ100が例示されている。液体食品パッケージ100は、飲料食品又は液体食品を収容するためのものである。液体食品パッケージ100は、カートンをベースとする本体102によって形成された直方体又は立方体のボトルとして形成される。カートンベースの本体102は、好ましくはカートンベースのラミネートで作られている。液体食品パッケージ100は、飲料可能な食品を、好ましくは容易かつ安全な方法で保持するように構成される限り、任意の適切な材料から、任意の適切な方法で形成され得ることに留意すべきである。
【0059】
液体食品パッケージ100は、
図2a~2bにさらに図示され説明される飲料用ストロー200をさらに備える。飲料用ストロー200は、本体102の外面104に取り付けられている。図示されていないが、飲料用ストロー200は、本体102の外面104に取り付けられる前に、補助パッケージ、例えば飲料用ストロー袋に包まれてもよい。
【0060】
液体食品パッケージ100は、弱化領域106をさらに備える。弱化領域106は、本体102の上面108に配置される。弱化領域106は、図示の液体食品パッケージ100では、薄い材料層又は薄い材料層で積層されたカートンをベースとする本体102の穴である。積層された材料又は積層された複数の材料は、典型的には膜と呼ばれる。このような膜の材料の例は、ポリマー及びアルミニウム又は他のバリア材料である。換言すれば、包装材料の膜が弱化領域106に形成される。
【0061】
図2a及び
図2bを参照すると、
図1に紹介したような飲料用ストロー200が例示されている。飲料用ストロー200は、好ましくは、
図3~7に関連してさらに説明する細長い管状体400から形成される。飲料用ストローは、好ましくは紙ベースの材料で作られる。
【0062】
飲料用ストロー200は、細長い管状本体部202を備える。細長い管状本体部202は、長手方向軸線LAに沿った長手方向延長部LEを有する。細長い管状本体部202は、挟み込まれた端部204と挟まれていない端部部分206とを備える。挟み込まれた端部204は、切断された先端部を形成する。挟み込まれた端部204は、挟持されて切断され、鋭利な先端を有する。挟み込まれた端部204は、切断角度αで切断される。図示された切断角度αは50度である。30~70度、好ましくは40~60度の切断角等の他の切断角度を有利に使用され得る。切断された先端部は、液体食品パッケージ100の弱くなった領域106を引き裂き、パッケージ材料の膜を破ることができる。挟み込まれた端部204を挟み込んで切断するステップについては、
図3~7に関連してさらに詳しく説明する。挟み込まれていない端部206は、顧客が液体食品パッケージ100に保持された飲料用食品を飲むことができる吸引先端部であり得る。細長い管状本体部202は、好ましくは、挟み込まれた端部204と挟み込まれていない端部206との間で挟み込まれておらず、それによって細長い管状本体部202の挟み込まれていない部分210を画定する。
【0063】
図2bに最もよく示されているように、挟み込まれた端部204は、圧縮された縁部204a、204bを画定している。圧縮された端部204a、204bは互いに対向して配置され、それによってダイヤモンド形状の先端部を形成する。挟み込まれた端部204によって画定された、切断された先端の最も外側の先端部208は、圧縮された縁部204aの1つと一致する。飲料用ストロー200は、長手方向の対称面を有する。対向する圧縮された縁部204a,204bは、いずれも長手方向対称面上に配置されている。その結果、切断された先端の最も外側の先端部208も長手方向対称面上にある。さらに、ダイヤモンド形状の一部として、ストロー200は、長手方向対称面の反対側に配置されるように、互いに対向する2本の折り目線205をさらに有するように形成される。さらに2本の折り目線205は、補強リブとしても機能し、ストロー200に強度を与える。
【0064】
挟み込まれた端部204がダイヤモンド形状をとるとき、圧縮された縁部の各々は、それぞれの折り目線を画定する。それぞれの折り目線は、補強リブとして作用し、圧縮された端部、切断された先端部、特に膜を貫通するための最も外側の先端部208の強度を高める。最も外側の先端部208は、細長い管状本体部202の挟み込まれていない部分210の直径Dの3.5%である曲げ半径BRを有する。細長い管状本体部202の挟み込まれていない部分210の直径Dの2~5%の曲げ半径等の他の曲げ半径を有利に使用してもよい。細長い管状本体部202の挟み込まれていない部分210の直径Dは、4.4~4.8mmであってもよい。しかしながら、他の直径を有利に使用してもよい。
【0065】
挟み込まれた端部204は、細長い管状本体部202の挟持されていない部分210の直径Dの2倍である長手方向延長部PEを有する。細長い管状本体部202の挟み込まれていない部分210の直径Dの50~400%、好ましくは150~300%、より好ましくは250~300%である長手方向延長部LE等の他の長手方向延長部を有利に使用してもよい。特に、最も外側の先端部からの長手方向の延びが12mmであり、細長い管状本体部の挟み込まれていない部分の直径が4.5mmであることにより、約266%であり得る。
【0066】
図3を参照すると、2本の飲料用ストロー200を形成するための装置300が例示されている。装置300は、金型310と切断刃330とを備える。金型310は、細長い管状体400の中央部分CPを受け入れて挟み込むように構成されている。切断刃330は、細長い管状体400の中央部分CPを切断するように構成され、それによって2つの同様の飲料用ストロー200を形成する。各飲料用ストロー200は、
図2a及び
図2bに関連して図示し及び説明した飲料用ストロー200と同様であり、同じ特徴を備える。細長い管状体(400)は、主軸Aに沿って見た長手方向の延長部(LE1)を有する。
【0067】
金型310は、複数の下型セクション311と上型セクション321とを備える。
【0068】
各下型セクション311は、ローラ312の外周に配置されている。好ましくは、ローラ312は、主軸Aを中心として段階的に回転可能である。ローラ312が主軸Aを中心に回転すると、下型セクション311の各々は、細長い管状体400を挟み込み・切断位置PCPに向けて搬送するように構成されている。したがって、各下型セクション312は、ローラ312が主軸Aを中心に回転することによって、挟み込み・切断位置PCPに向かって移動する。一度に挟み込み・切断位置PCPに配置される下型セクション311 は、1つのみであることに留意されたい。
【0069】
上型セクション321は、挟み込み・切断位置PCPの上方に配置されている。上型セクション321は、挟み込み・切断位置PCPに配置された下型セクション311に向かって、主軸Aに直交する横方向Tに移動可能である。上型セクション321は、横方向Tとは反対の方向T’に移動可能であり、それにより、挟み込み・切断位置PCPに位置決めされた下型セクション311から離れる。
【0070】
切断刃330は、横方向Tと反対側の方向T’から見て、上型セクション321の上方に配置されており、切断刃330は、横方向Tに細長い管状体302に向かって移動可能であり、挟み込み・切断位置PCPに位置する細長い管状体302の中央部分CPを切断する。切断刃330は、横方向Tとは反対の方向T’に移動可能であり、それによって、挟み込み・切断位置PCPに位置する細長い管状体400から離れる。
【0071】
上型セクション321及び切断刃330は、モータユニット340によって、横方向T及び横方向Tと反対側の方向T’に移動される。
【0072】
細長い管状体400の挟み込み及び切断については、
図7a~7d及び
図8に関連してさらに詳しく図示し、説明する。
【0073】
装置300は、細長い管状体400を支持するように構成された2つの支持ローラ302をさらに備える。支持ローラ302は、細長い管状体400のさらなる部分を保持するように構成された複数の支持部301を有する。好ましくは、支持部301の数は、下型セクション311の数と等しい。図示の例では、ローラ312は8つの下型セクション311を備え、支持ローラ302は8つの支持部301を備える。支持ローラ302は、各支持部301が主軸Aを中心に移動可能であるように、主軸Aを中心に回転可能であり、支持ローラ302は、ローラ312と同じ角速度で移動可能である。
【0074】
装置300は、典型的には、これらの図に関連して描かれ議論されていない他の構成要素を備えてもよいことに留意すべきである。装置300は、処理ラインの一部を形成してもよい。
【0075】
図4を参照すると、
図3の装置300の変形例が例示されている。装置300の変形例は、一度に1つの飲料用ストロー200を形成するためのものである。装置300の変形例は、
図4に描かれている装置300の変形例が2つの支持ローラ302の代わりに1つの支持ローラ302を備えることを除いて、
図3に関連して説明した装置300と同様であり、同じ特徴を備える。
【0076】
装置300の変形例は、細長い管状体400の一部分Pを挟み込んで切断し、それによって
図2a及び
図2bに示されるような飲料用ストロー200を形成するように構成される。部分Pは、典型的には、中央部分CPではなく、端部部分である。部分Pを切断するとき、一般的な三角形の形状を有する廃材の小片402が、鋭利で角度のついた挟み込まれた端部204が形成されるように、細長い管状体400から除去される。
【0077】
図5を参照すると、ローラ312及び複数の下型セクション311がさらに詳細に図示されている。ここで、それぞれの下型セクション311の切断刃受けノッチ502がさらに詳細に図示されている。切断刃受けノッチ502は、
図2に図示したように、挟み込まれた端部204の切断角度αと同様の角度を有する。
【0078】
挟み込まれた端部204は、最も外側の先端部208に向かって圧縮の程度が増加していることは上述した。これは、複数の下型セクション311のうちの1つにおいて点線で形成された形状S1-S2及びS1’-S2’によって示されている。形状S2及びS2’は、形状S1及びS1’に比べて曲率が小さくなっている。したがって、飲料用ストロー200の細長い管状体400が、下型セクション311と対応する上型セクション321とを含む型によって圧縮されるとき、圧縮の程度は、切断刃受けノッチ502に向かって増大する。換言すれば、細長い管状体400の圧縮の程度は、最も外側の先端408が形成される位置に向かって減少する。
【0079】
上述したことに加えて、ローラ312は、
図7b及び
図7cに示されるように、上型セクション321が下型セクション311に向かって移動されるときに上型セクション321の突出部604を受けるように構成された8つの受け部504を備える。
【0080】
図6を参照すると、上型セクション321がさらに詳細に図示されている。ここでは、切断刃受けノッチ602がさらに詳細に図示されている。上型セクション321の切断刃受けノッチ602は、切断刃330がそれぞれの型部311、321に衝撃を与えることなく、又は衝撃を低減した状態で細長い管状体を切断し得るように、上型セクション321が下型セクション311に向かって移動されたときに、下型セクション311の切断刃受けノッチ502と一致するように構成されていることが理解されるべきである。
【0081】
上型セクション321は、上型セクション321が下型セクション311に向かって移動されたときに、それぞれの下型セクション311の受け部504によって受けられるように構成された突出部604をさらに備える。突出部604は、安定化効果を有し、上述のように細長い管状体400を挟み込む際に、それぞれの型部311,321をしっかりと保持する。
【0082】
上型セクション321はさらに、上型セクション321が下型セクション311に向かって移動されるときに、細長い管状体400を正しい位置に案内するように構成された2つのストロー制御ユニット606を備える。
【0083】
図7a~7dを参照すると、細長い管状体400を挟み込み及び切断するステップが例示されている。
【0084】
図7aでは、下型セクション311の1つが、細長い管状体400を挟み込み・切断位置PCPに送り込んでいる。細長い管状体400が挟み込み・切断位置PCPに配置されると、ローラ312は、細長い管状体400が挟み込み・切断位置PCPに保持されるように回転を停止する。さらに
図7aに図示されているとおり、上型セクション321は下型セクション311から距離を置いて配置され、切断刃330は上型セクション321の上方に配置されている。
【0085】
図7bでは、上型セクション321は、下型セクション311に向かって横方向Tに移動している。上型セクション321は、細長い管状体400の部分Pが挟み込まれるように下型セクション311に向かって押圧され、それによって上述したように圧縮された縁部704a、704bが形成される。
図7bでは、圧縮された縁部704a、704bに向かって圧縮が増加していることが明確に示されている。切断刃330は依然として上型セクション321の上方に配置されている。
【0086】
図7cにおいて、切断刃330は、細長い管状体400に向かって横方向Tに移動され、細長い管状体400を通って移動され、それによって、飲料用ストロー200を切断し、形成している。上型セクション321と下型セクション311は、切断刃330が型部311、321のいずれにも衝突しないように、それぞれの切断刃受けノッチ502、602を備える。
【0087】
図7dでは、上型セクション321と切断刃330は、下型セクション311から離れて、横方向Tとは反対の方向T’に移動している。上型セクション321が移動した後、細長い管状体400の圧縮された縁部707a、707bがどのように圧縮されたままであるかが描かれている。このように、細長い管状体400は、上型セクション321と下型セクション311との間に挟み込まれるときに塑性変形する。上型セクション321と切断刃330は、横方向Tと反対側の方向T’に、同時に、又は、一方が後に移動されることができる。
【0088】
したがって、装置300は、細長い管状体400を受け取り(
図7a)、細長い管状体400の部分Pを挟み込み(
図7b)、細長い管状体400の部分Pを切断し(
図7c)、細長い管状体400を解放して(
図7d)、飲料用ストロー200を形成するように構成される。
【0089】
図8を参照すると、例として、飲料用ストロー200を形成するための方法800を示すフローチャートが示されている。この方法800は、細長い管状体400の部分Pが挟み込まれ、それによって対向する圧縮縁部704a、704bが形成される第1のステップS802を備える。
【0090】
その後、第2のステップS804において、挟み込まれた部分Pは、対向する圧縮された縁部704a、704bの間で、細長い管状体400の長手方向延長部LE1に対して斜めの角度で切断される。それにより、
図2a及び
図2bに示されるような飲料用ストロー200が形成される。飲料用ストロー200は、
図2a及び
図2bに図示され説明されたのと同様の特徴を備える。
【0091】
任意に、第2のステップS804は、細長い管状体400の中央部分CPで挟持部分Pを切断することを備えてもよい。それにより、
図3に関連して図示され議論されたような2つの飲料用ストロー200が形成される。飲料用ストロー200の各々は、
図2a及び
図2bに図示され議論されたのと同様の特徴を有する。
【0092】
オプションとして、第1のステップS802は、細長い管状体400の部分Pの挟み込みが、最も外側の先端部208に向かって増大した程度の圧縮を提供することを備えてもよい。
【0093】
特定の順序で図示及び説明されているが、他の順序を使用してもよい。
【0094】
以上の説明から、本発明の様々な実施形態を説明し、図示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、以下の特許請求の範囲に定義される主題の範囲内で他の方法で具体化してもよい。
【国際調査報告】