(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2025-02-06
(54)【発明の名称】殺菌組み合わせ
(51)【国際特許分類】
A01N 43/42 20060101AFI20250130BHJP
A01P 3/00 20060101ALI20250130BHJP
A01N 43/54 20060101ALI20250130BHJP
【FI】
A01N43/42 101
A01P3/00
A01N43/54 D
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024546143
(86)(22)【出願日】2023-02-02
(85)【翻訳文提出日】2024-08-29
(86)【国際出願番号】 GB2023050224
(87)【国際公開番号】W WO2023148487
(87)【国際公開日】2023-08-10
(32)【優先日】2022-02-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】520077872
【氏名又は名称】ユーピーエル コーポレーション リミテッド
【氏名又は名称原語表記】UPL CORPORATION LIMITED
(71)【出願人】
【識別番号】522073629
【氏名又は名称】ユーピーエル ヨーロッパ リミテッド
【氏名又は名称原語表記】UPL Europe Ltd.
【住所又は居所原語表記】The Centre, 1st Floor, Birchwood Park, Warrington, Cheshire, United Kingdom
(74)【代理人】
【識別番号】110002952
【氏名又は名称】弁理士法人鷲田国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ポーターフィールド ダンク
(72)【発明者】
【氏名】ウェストコット カレン
【テーマコード(参考)】
4H011
【Fターム(参考)】
4H011AA01
4H011AA03
4H011BA06
4H011BB09
4H011BC03
4H011BC07
4H011BC19
4H011DA16
4H011DF04
4H011DH02
4H011DH03
(57)【要約】
本開示は、少なくとも1種のキノリン系殺菌剤および少なくとも1種のアニリノピリミジン系殺菌剤を含む殺菌組み合わせに関する。本開示はまた、殺菌組み合わせと少なくとも1種の農薬として許容される賦形剤とを含む殺菌組成物に関する。さらに、本開示は、植物における菌類病害の増殖を防除するための方法に関し、その方法は、殺菌組み合わせを含む殺菌組成物を植物、またはその場所若しくはその植物繁殖材料に施用することを含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
殺菌組み合わせであって、
(a)少なくとも1種のキノリン系殺菌剤、および
(b)少なくとも1種のアニリノピリミジン系殺菌剤を含み、
前記キノリン系殺菌剤は、エトキシキン、ハラクリネート、8-ヒドロキシキノリン硫酸塩、イプフルフェノキン、キナセトールおよびキナセトールの塩、例えばキナセトール硫酸塩、キノフメリン、キノキシフェン、プロキナジド、テブフロキン、またはそれらの組み合わせからなる群から選択され、
前記アニリノピリミジン系殺菌剤は、ピリメタニル、シプロジニル、メパニピリム、またはそれらの組み合わせからなる群から選択される、殺菌組み合わせ。
【請求項2】
前記キノリン系殺菌剤は、イプフルフェノキンである、請求項1に記載の組み合わせ。
【請求項3】
前記アニリノピリミジン系殺菌剤は、ピリメタニルである、請求項1に記載の組み合わせ。
【請求項4】
前記アニリノピリミジン系殺菌剤は、シプロジニルである、請求項1に記載の組み合わせ。
【請求項5】
前記組み合わせは、イプフルフェノキンおよびピリメタニルを含む、請求項1に記載の組み合わせ。
【請求項6】
前記組み合わせはイプフルフェノキンおよびシプロジニルを含む、請求項1に記載の組み合わせ。
【請求項7】
前記キノリン系殺菌剤は、約10~約100g/Lの範囲の濃度で存在する、請求項1に記載の組み合わせ。
【請求項8】
前記アニリノピリミジン系殺菌剤は、約250~約550g/Lの範囲の濃度で存在する、請求項1に記載の組み合わせ。
【請求項9】
前記キノリン系殺菌剤と前記アニリノピリミジン系殺菌剤との重量比が約50:1~約1:50の範囲である、請求項1に記載の組み合わせ。
【請求項10】
少なくとも1種のキノリン系殺菌剤および少なくとも1種のアニリノピリミジン系殺菌剤を含む殺菌組み合わせの、植物における菌類病害の増殖を抑制するための使用。
【請求項11】
殺菌組成物であって、
(a)少なくとも1種のキノリン系殺菌剤、
(b)少なくとも1種のアニリノピリミジン系殺菌剤、および
(c)農薬的に許容される少なくとも1種の賦形剤を含み、
前記キノリン系殺菌剤は、エトキシキン、ハラクリネート、8-ヒドロキシキノリン硫酸塩、イプフルフェノキン、キナセトールおよびキナセトールの塩、例えばキナセトール硫酸塩、キノフメリン、キノキシフェン、プロキナジド、テブフロキン、またはそれらの組み合わせからなる群から選択され、
前記アニリノピリミジン系殺菌剤は、ピリメタニル、シプロジニル、メパニピリム、またはそれらの組み合わせからなる群から選択される、殺菌組成物。
【請求項12】
前記キノリン系殺菌剤はイプフルフェノキンであり、前記アニリノピリミジン系殺菌剤はピリメタニルである、請求項11に記載の組成物。
【請求項13】
前記農薬的に許容される賦形剤は、分散剤、担体、乳化剤、着色剤、増粘剤、結合剤、不凍剤、消泡剤、抗酸化剤、溶剤、防腐剤、希釈剤、その他の補助剤、またはそれらの組み合わせの1種または複数種から選択される、請求項11に記載の組成物。
【請求項14】
前記殺菌組成物は、組成物の総重量の約1%w/w~約30%w/wのキノリン系殺菌剤を含む、請求項11に記載の組成物。
【請求項15】
前記殺菌組成物は、組成物の総重量の約10%w/w~約50%w/wのアニリノピリミジン系殺菌剤を含む、前記請求項11に記載の組成物。
【請求項16】
前記殺菌組成物は、組成物の総重量の約1%w/w~約30%w/wの農薬的に許容される賦形剤を含む、請求項11に記載の組成物。
【請求項17】
前記組成物は、液体製剤の形態で存在する、請求項11に記載の組成物。
【請求項18】
前記組成物は、タンクミックスまたは予混合(プレミックス)/レディミックス製剤の形態で存在する、請求項17に記載の組成物。
【請求項19】
植物における菌類病害の増殖を防除するための方法であって、
少なくとも1種のキノリン系殺菌剤および少なくとも1種のアニリノピリミジン系殺菌剤を含む殺菌組み合わせの有効量を、植物、その場所、または植物繁殖材料に施用することを含み、
前記キノリン系殺菌剤は、エトキシキン、ハラクリネート、8-ヒドロキシキノリン硫酸塩、イプフルフェノキン、キナセトールおよびキナセトールの塩、例えばキナセトール硫酸塩、キノフメリン、キノキシフェン、プロキナジド、テブフロキン、またはそれらの組み合わせからなる群から選択され、
前記アニリノピリミジン系殺菌剤は、ピリメタニル、シプロジニル、メパニピリム、またはそれらの組み合わせからなる群から選択され、好ましくはピリメタニルまたはシプロジニルである、方法。
【請求項20】
植物における菌類病害の増殖を抑制する方法であって、
少なくとも1種のキノリン系殺菌剤、少なくとも1種のアニリノピリミジン系殺菌剤、および少なくとも1種の農薬的に許容される賦形剤を含む殺菌組成物の有効量を、植物、その場所、または植物繁殖材料に施用することを含み、
前記キノリン系殺菌剤は、エトキシキン、ハラクリネート、8-ヒドロキシキノリン硫酸塩、イプフルフェノキン、キナセトールおよびキナセトールの塩、例えばキナセトール硫酸塩、キノフメリン、キノキシフェン、プロキナジド、テブフロキン、またはそれらの組み合わせからなる群から選択され、
前記アニリノピリミジン系殺菌剤は、ピリメタニル、シプロジニル、メパニピリム、またはそれらの組み合わせからなる群から選択され、好ましくはピリメタニルまたはシプロジニルである、方法。
【請求項21】
前記方法は、約250g a.i./ha~約360g a.i./haの範囲で前記殺菌組成物を施用することを含む、請求項20に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、菌類病害を防除するための殺菌組み合わせに関する。本開示はまた、前記殺菌組み合わせを含む殺菌組成物、および前記殺菌組成物を施用することによって菌類病害を防除するための方法に関する。
【背景技術】
【0002】
殺菌剤は、殺虫剤の一種であり、望ましくない菌類およびその胞子の増殖を防除するのに有用である。収益性の高い作物生産は、効果的な害虫駆除にかかっている。殺菌剤は、作物の収穫量および品質を高めるために、農家が真菌を効果的に防除するために使用する不可欠かつ重要なツールである。殺菌剤の活性は、最大限の利益を達成するために、さまざまな方法で強化することができる。殺菌活性を高める一つの方法は、殺菌剤を組み合わせて使用することである。しかし、特定の組み合わせの有効性は、防除する菌類(害虫)の種類と、その害虫の影響を受ける植物の種類によって異なる。例えば、害虫が異なれば、影響を受ける作物も異なり、殺菌剤に対する反応も異なる。また、作物の感受性は、使用する殺菌剤の種類によって異なる。その結果、菌類病害の効果的な防除を達成し、作物の収量と品質を向上させるために必要で適切な殺菌組み合わせ、殺菌組み合わせを構成する殺菌組成物の施用率、および組み合わせにおける各殺菌剤の比率を決定することは困難である。
【0003】
殺菌剤には、マルチサイト殺菌剤や全身性殺菌剤など、さまざまな種類がある。しかし、作物の耐性が低下すると、使用率が低くなり、真菌耐性がますます見られる。より広範な病害防除、処置および予防機能、およびより低い投与量要件を備えた代替処置法も必要である。したがって、前述の問題の1つまたは複数を克服できる殺菌組み合わせを使用する必要がある。
【0004】
開示の目的
本開示の主な目的は、少なくとも1種のキノリン系殺菌剤および少なくとも1種のアニリノピリミジン系殺菌剤を含む殺菌組み合わせを提供することである。
【0005】
本開示のさらに別の目的は、少なくとも1種のキノリン系殺菌剤、少なくとも1種のアニリノピリミジン系殺菌剤、および少なくとも1種の農薬として許容される賦形剤を含む殺菌組成物を提供することである。
【0006】
本開示のさらに別の目的は、殺菌組み合わせを前記植物に施用することを含む、菌類の増殖を防除するための方法を提供することである。
【0007】
本開示のさらに別の目的は、個々の殺菌剤よりも効果が向上した殺菌組み合わせを提供することである。
【0008】
本開示のさらに別の目的は、施用された作物の収穫量の増加を実現する殺菌組み合わせを提供することである。
【0009】
本開示のさらに別の目的は、施用された作物における菌類病害の発生率を低減する殺菌組み合わせを提供することである。
【発明の概要】
【0010】
本開示の1つの態様では、本開示は、(a)少なくとも1種のキノリン系殺菌剤、および(b)少なくとも1種のアニリノピリミジン系殺菌剤を含む殺菌組み合わせを提供する。
【0011】
別の態様では、本開示は、(a)少なくとも1種のキノリン系殺菌剤、(b)少なくとも1種のアニリノピリミジン系殺菌剤、および(c)少なくとも1種の農薬として許容される賦形剤を含む殺菌組成物を提供する。
【0012】
別の態様では、本開示は、少なくとも1種のキノリン系殺菌剤および少なくとも1種のアニリノピリミジン系殺菌剤を含む殺菌組み合わせの、植物における菌類病害の増殖を防除するための使用を提供する。
【0013】
さらに別の態様では、本開示は、少なくとも1種のキノリン系殺菌剤および少なくとも1種のアニリノピリミジン系殺菌剤を含む殺菌組み合わせの有効量を植物、その場所、または植物繁殖材料に施用することを含む、植物における菌類病害を防除するための方法を提供する。
【0014】
本開示の追加の特徴および利点は、以下の詳細な説明から明らかになる。この詳細な説明は、例として、本開示の最も好ましい特徴を示すが、本明細書に記載される開示の範囲を限定するものとして解釈されるべきではない。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本開示の実施形態を示す添付の実施例を参照して、以下で本開示について説明する。この説明は、本開示を実施することができるすべての異なる方法、または本開示に追加することができるすべての特徴の詳細なカタログとなることを意図するものではない。例えば、ある実施形態に関して示された特徴は、他の実施形態に組み込むことができ、特定の実施形態に関して示された特徴はその実施形態から削除することができる。したがって、本開示のいくつかの実施形態では、本明細書に記載された特徴または特徴の組み合わせを除外または省略できることを本開示は想定している。加えて、本明細書に示唆されたさまざまな実施形態に対する多数の変形および追加は、本開示に照らして当業者には明らかであり、それらは本開示から逸脱するものではない。したがって、以下の説明は、本開示のいくつかの特定の実施形態を説明することを意図しており、それらのすべての順列、組み合わせ、および変形を網羅的に指定することを意図しているわけではない。
【0016】
特に定義されない限り、本明細書で使用されるすべての技術用語および科学用語は、本開示が属する技術分野の当業者が一般に理解しているものと同じ意味を有する。本明細書に記載されているものと類似または同等の方法および材料を、本開示の実施または試験に使用することができるが、適切な方法および材料が本明細書に記載されている。
【0017】
本明細書で使用される単数形「a」、「an」および「the」は、内容が明確に別のことを指示しない限り、複数の指示対象を含むことに留意する必要がある。本明細書で使用される用語「第1」、「第2」などは、特定の順序を示すものではなく、単に便宜上、複数の層などを示すものである。「好ましい」および「好ましくは」という用語は、特定の状況下で特定の利点をもたらす可能性のある本開示の実施形態を指す。
【0018】
本明細書で使用される「含む(comprising)」「含む(including)」「有する(having)」「含有する(containing)」、「関与する(involving)」などの用語は、制限がなく、含むがこれらに限定されないことを意味するものと理解されるものとする。
【0019】
本明細書で使用される「約」または「およそ」という用語は、記載された値を含み、問題の測定および特定の量の測定に関連する誤差(すなわち、測定システムの制限)を考慮して、当業者によって決定される特定の値に対する許容可能な偏差範囲内であることを意味する。例えば、「約」は、1つまたは複数の標準偏差の範囲内、または所定値の10%または5%の範囲内であることを表すことができる。
【0020】
本明細書に別段の記載がない限り、値の範囲の記述は、範囲内にある個々の値を個別に引用するための簡潔な方法としてのみ意図されており、個々の値は、本明細書で個別に記述されているかのように本明細書に組み込まれる。すべての範囲の端点は範囲内に含まれ、独立して結合することができる。本明細書で使用されるすべての数値または数値範囲には、文脈が明確に別段の定めがない限り、その範囲内の整数および範囲内の値または整数の分数が含まれる。したがって、例えば、90~100%の範囲への言及には、91%、92%、93%、94%、95%、95%、97%などのほか、91.1%、91.2%、91.3%、91.4%、91.5%など、92.1%、92.2%、92.3%、92.4%、92.5%なども含まれる。本明細書で説明されているすべての方法は、本明細書で別途の定めがない限り、または文脈によって明らかに矛盾しない限り、適切な順序で実行できる。
【0021】
あらゆる例、または例示的な言葉(例えば、「など」)の使用は、単に本開示をよりよく説明するためのものであり、特に請求されない限り、本開示の範囲を制限するものではない。明細書のいかなる言葉も、請求されていない要素が、ここで使用される本開示の実施に不可欠であることを示すものと解釈されるべきではない。
【0022】
本開示は例示的な実施形態を参照して説明されているが、本開示の範囲から逸脱することなく、さまざまな変更を加えることができ、その要素を同等のものに置き換えることができることは、当業者には理解される。さらに、本開示の本質的な範囲から逸脱することなく、特定の状況または材料を本開示の教示に適合させるために、多くの変更を加えることができる。したがって、本開示は、本開示を実施するために考慮される最良の方法として開示された特定の実施形態に限定されるものではなく、添付の請求の範囲に含まれるすべての実施形態を含むことが意図されている。
【0023】
本明細書において、「%」または「%w/v」または「%w/w」で表された様々な量は、特に指定がない限り、溶液または組成物全体の重量パーセントを意味する。
【0024】
本明細書において使用される「農薬」という用語は、殺虫剤(pesticides)、殺菌剤、殺虫剤(insecticides)、殺ダニ剤、除草剤、殺線虫剤、植物増殖調整剤などの農薬を指すものと理解され、互換的に使用できる。
【0025】
本明細書において使用される「農薬として許容される塩」という用語は、農薬または園芸用途での使用が許容される塩を意味する。本明細書で言及される塩は、農薬として許容される塩である。
【0026】
本明細書において使用される「農薬の組み合わせ」という用語は、複数の成分を混合し、さらに希釈してまたは希釈せずに植物に施用することを意図した混合物を指す。
【0027】
本明細書において使用される「殺菌剤」という用語は、菌類の増殖を防除または変更する化合物を指す。
【0028】
本明細書で使用される用語「殺菌」は、物質が菌類の増殖を防除または修正する能力を指す。
【0029】
本明細書で使用される用語「殺菌有効量」は、菌類の増殖を防除または修正することができるそのような化合物またはそのような化合物の組み合わせの量を示す。「有効量」または「農業上許容される有効量」という用語は、開示された組み合わせ(複数可)など、菌類に悪影響を及ぼし、植物の菌類病害を処置または予防し、処置対象の植物に有意な毒性を及ぼさない活性成分の量を指す。悪影響には、菌類の殺滅(殺菌)、菌類の増殖の予防、生合成経路(複数可)の遮断、またはそれらの組み合わせが含まれる。
【0030】
本明細書で使用される用語「防除」または「病害防除」は、病害、具体的には菌類病害の処置および/または予防を指す。防除効果には、病害の自然な進行からのあらゆる逸脱が含まれる。例えば、真菌の殺菌、病害の進行の遅延、菌類病害の量または程度の減少などである。
【0031】
本明細書で使用される「植物(複数可)」または「作物(複数可)」という用語は、種子、苗、若木、根、塊茎、ステム、茎、葉、果実など、植物の物理的部分すべてを指す。この用語には果物などの作物も含まれる。「植物」という用語はまた、その繁殖材料を含むことができ、その繁殖材料は、種子のような植物のすべての生殖部分と、植物の繁殖のために使用することができる挿し木や塊茎のような栄養植物材料とを含むことができる。これには、種子、塊茎、胞子、球茎、球根、根茎、新芽、基底シュート、匍匐茎、芽、および発芽後または土壌からの出現後に移植される苗木や若い植物を含む植物の他の部分が含まれる。
【0032】
本明細書で使用される「場所」という用語は、植物が生育している近隣、地域、または場所、植物の植物繁殖材料が播種される場所、および/または植物の植物繁殖材料が土壌に植えられる場所を指す。
【0033】
本明細書で使用される「植物繁殖材料」という用語は、種子、挿し穂や塊茎などの栄養材料、根、果実、塊茎、球根、根茎、および発芽後または土壌から出た後移植される植物のその他の部分、発芽した植物、および/または若い植物など、植物の生殖部分すべてを指すものと理解される。これらの若い植物は、移植前に、全体的または部分的な浸漬処置/システムによって保護される場合がある。
【0034】
本明細書で使用される「種子」という用語は、真の種子、種子片、吸芽、球茎、球根、果実、塊茎、穀粒、挿し穂、切り取った芽などを含むがこれらに限定されない、あらゆる種類の種子および植物繁殖体を包含する。好ましい実施形態では、種子は真の種子である。
【0035】
本明細書で使用される農作物の「収穫量増加」という用語は、それぞれの植物の生産物の収穫量が、本明細書に記載された組成物を施用せずに同じ条件下で生産された植物の同じ生産物の収穫量よりも測定可能な量だけ増加することを意味する。本開示によれば、本明細書に記載された組み合わせおよび組成物を施用すると、作物の収穫量は少なくとも0.5%、好ましくは少なくとも2%、より好ましくは少なくとも5%増加することが好ましい。組成物はまた、植物の活力/収穫量を増加させる。
【0036】
本明細書で使用される「出芽前」という用語は、植物が地面から出てくる前の時点を指す。本明細書で使用される「出芽後」という用語は、植物が地面から出てきた後の時点を指す。
【0037】
本明細書で使用される「g a.i./L」という用語は、組成物の「リットルあたり」に存在する「グラム」で表されたそれぞれの活性成分の濃度を示す。
【0038】
本明細書で使用される用語「g a.i./h」は、作物畑の「1ヘクタールあたり」に施用された「グラム」単位の各活性成分の濃度を示す。
【0039】
本明細書で使用される「アルキル」という用語は、例えば1~50個の炭素原子(C1~C50アルキル)を含む直鎖または分岐鎖の飽和一価炭化水素基を意味する。
【0040】
本明細書で使用される用語「アルキルアリール」は、化合物に結合した置換または非置換アリール基に共有結合したアルキル基を意味する。
【0041】
本明細書で使用される用語「アリール」は、すべての環メンバーが炭素であり、少なくとも1種の環が芳香族である環状部分を意味し、その部分は指定された数の炭素原子、具体的には6~24個の炭素原子、より具体的には6~12個の炭素原子を有する。複数の環が存在してもよく、追加の環は独立して芳香族、飽和または部分的に不飽和であってもよく、縮合、ペンダント、スピロ環式またはそれらの組み合わせであってもよい。
【0042】
別の実施形態では、個々のキノリン系殺菌剤は、抗酸化特性により植物の増殖に影響を与える、保護および処置効果を有する、感染を止めるために付着器へ移行し発達を阻害する、および/または他の未知のメカニズムなど、異なるメカニズムによって作用する。生物学的作用機序にはメチオニン生合成の阻害が含まれる。キノリン系殺菌剤は、エトキシキン、ハラクリネート、8-ヒドロキシキノリン硫酸塩、イプフルフェノキン、キナセトール、およびキナセトールの塩、例えばキナセトール硫酸塩、キノフメリン、キノキシフェン、プロキナジド、テブフロキン、またはそれらの組み合わせを含む。エトキシキンのIUPAC名は1,2-ジヒドロ-2,2,4-トリメチル-6-キノリルエチルエーテルである。ハラクリネートのIUPAC名は7-ブロモ-5-クロロ-8-キノリルアクリレートである。イプフルフェノキンのIUPAC名は2-{2-[(7,8-ジフルオロ-2-メチル-3-キノリル)オキシ]-6-フルオロフェニル}プロパン-2-オールである。キナセトールのIUPAC名は5-アセチルキノリン-8-オールである。キナセトール硫酸塩のIUPAC名は硫酸-5-アセチルキノリン-8-オール(1/2)である。キノフメリンのIUPAC名は3-(4,4-ジフルオロ-3,4-ジヒドロ-3,3-ジメチル-1-イソキノリル)キノリンである。キノキシフェンのIUPAC名は5,7-ジクロロ-4-キノリル4-フルオロフェニルエーテルである。プロキナジドのIUPAC名は6-ヨード-2-プロポキシ-3-プロピルキナゾリン-4(3H)-オンである。テブフロキンのIUPAC名は6-tert-ブチル-8-フルオロ-2,3-ジメチル-4-キノリルアセテートである。
【0043】
別の実施形態では、アニリノピリミジン系殺菌剤(複数可)は広範囲の菌類に対して高い活性を示す。生物学的作用機序には、メチオニン生合成の阻害および加水分解酵素の分泌が含まれる。アニリノピリミジン系殺菌剤は、ピリメタニル、シプロジニル、メパニピリム、またはそれらの組み合わせを含む。ピリメタニルは、IUPAC名N-(4,6-ジメチルピリミジン-2-イル)アニリンを持つ、広範囲のアミノピリミジン系殺菌剤である。ピリメタニルには、ある程度の処置特性を持つ保護作用がある。ピリメタニルはメチオニン生合成を阻害するため、タンパク質形成に直接影響する。シプロジニルのIUPAC名は4-シクロプロピル-6-メチル-N-フェニルピリミジン-2-アミンである。メパニピリムのIUPAC名はN-(4-メチル-6-プロプ-1-イニルピリミジン-2-イル)アニリンである。
【0044】
別の実施形態では、キノリン系殺菌剤とアニリノピリミジン系殺菌剤との組み合わせにより、作物に影響を及ぼす菌類害虫に対する個々の殺菌剤の有効性が向上することがわかった。作物に影響を及ぼす菌類病害の発生率および重症度が明らかに低下した。開示された組み合わせの利点は、キノリン系殺菌剤またはアニリノピリミジン系殺菌剤のいずれかを単独で使用した場合には観察されなかった。したがって、本開示の予期せぬ利点は、キノリン系殺菌剤とアニリノピリミジン系殺菌剤との組み合わせによるものであった。
【0045】
一実施形態では、本開示は農薬の組み合わせを提供する。
【0046】
したがって、一実施形態では、本開示は殺菌組み合わせを提供する。
【0047】
したがって、一実施形態では、本開示は殺菌組み合わせを提供する。
【0048】
したがって、一実施形態では、本開示は、
(a)少なくとも1種のキノリン系殺菌剤、および
(b)少なくとも1種のアニリノピリミジン系殺菌剤を含む、殺菌組み合わせを提供する。
【0049】
本開示全体にわたって使用されるキノリン系殺菌剤または他の活性成分、例えばアニリノピリミジン系殺菌剤には、それらの塩、エステル、エーテル、溶媒和物および水和物を含む多形体が含まれる。塩には、活性成分の生物学的有効性および特性を保持し、生物学的またはその他の点で望ましくないものではない塩が含まれ、また、親化合物が無機および有機の非毒性の酸または塩基付加塩を作ることによって改変された開示された化合物の誘導体が含まれる。塩は、従来の化学的方法によって親化合物から合成することができる。
【0050】
実施形態によれば、キノリン系殺菌剤は、エトキシキン、ハラクリネート、8-ヒドロキシキノリン硫酸塩、イプフルフェノキン、キナセトール、およびキナセトールの塩、例えばキナセトール硫酸塩、キノフメリン、キノキシフェン、プロキナジド、テブフロキン、またはそれらの組み合わせからなる群から選択される。
【0051】
好ましい実施形態では、キノリン系殺菌剤はイプフルフェノキンである。
【0052】
実施形態によれば、アニリノピリミジン系殺菌剤は、ピリメタニル、シプロジ
ニル、メパニピリム、またはそれらの組み合わせからなる群から選択される。
【0053】
好ましい実施形態では、アニリノピリミジン系殺菌剤はピリメタニルである。
【0054】
好ましい実施形態では、アニリノピリミジン系殺菌剤はシプロジニルである。
【0055】
一実施形態では、本開示は、
(a)少なくとも1種のキノリン系殺菌剤、および
(b)少なくとも1種のアニリノピリミジン系殺菌剤を含み、
キノリン系殺菌剤はイプフルフェノキンである、殺菌組み合わせを提供する。
【0056】
一実施形態では、本開示は、
(a)イプフルフェノキン、および
(b)少なくとも1種のアニリノピリミジン系殺菌剤を含む、殺菌組み合わせを提供する。
【0057】
一実施形態では、本開示は、
(a)少なくとも1種のキノリン系殺菌剤、および
(b)少なくとも1種のアニリノピリミジン系殺菌剤を含み、
アニリノピリミジン系殺菌剤はピリメタニルである殺菌組み合わせを提供する。
【0058】
一実施形態では、本開示は、
(a)少なくとも1種のキノリン系殺菌剤、および
(b)ピリメタニルを含む、殺菌組み合わせを提供する。
【0059】
一実施形態では、本開示は、
(a)イプフルフェノキン、および
(b)ピリメタニルを含む、殺菌組み合わせを提供する。
【0060】
一実施形態では、本開示は、
(a)少なくとも1種のキノリン系殺菌剤、および
(b)少なくとも1種のアニリノピリミジン系殺菌剤を含み、
アニリノピリミジン系殺菌剤はシプロジニルである、殺菌組み合わせを提供する。
【0061】
一実施形態では、本開示は、
(a)少なくとも1種のキノリン系殺菌剤、および
(b)シプロジニルを含む、殺菌組み合わせを提供する。
【0062】
一実施形態では、本開示は、
(a)イプフルフェノキン、および
(b)シプロジニルを含む、殺菌組み合わせを提供する。
【0063】
一実施形態では、本開示は、
(a)エトキシキン、および
(b)ピリメタニルを含む、殺菌組成物を提供する。
【0064】
一実施形態では、本開示は、
(a)ハラクリネート、および
(b)ピリメタニルを含む、殺菌組成物を提供する。
【0065】
一実施形態では、本開示は、
(a)8-ヒドロキシキノリン硫酸塩、および
(b)ピリメタニルを含む、殺菌組成物を提供する。
【0066】
一実施形態では、本開示は、
(a)キナセトール、および
(b)ピリメタニルを含む、殺菌組成物を提供する。
【0067】
一実施形態では、本開示は、
(a)キナセトール硫酸塩、および
(b)ピリメタニルを含む、殺菌組成物を提供する。
【0068】
一実施形態では、本開示は、
(a)キノフメリン、および
(b)ピリメタニルを含む、殺菌組成物を提供する。
【0069】
一実施形態では、本開示は、
(a)キノキシフェン、および
(b)ピリメタニルを含む殺菌組成物を提供する。
【0070】
一実施形態では、本開示は、
(a)プロキナジド、および
(b)ピリメタニルを含む、殺菌組成物を提供する。
【0071】
一実施形態では、本開示は、
(a)テブフロキンと、
(b)ピリメタニルと
を含む、殺菌組成物を提供する。
【0072】
実施形態によれば、キノリン系殺菌剤は、約1~約300g/Lの範囲の濃度で存在する。
【0073】
好ましい実施形態では、キノリン系殺菌剤は、約1~約200g/Lの範囲の濃度で存在する。
【0074】
好ましい実施形態では、キノリン系殺菌剤は、約10~約150g/Lの範囲の濃度で存在する。
【0075】
好ましい実施形態では、キノリン系殺菌剤は、約10~約100g/Lの範囲の濃度で存在する。
【0076】
好ましい実施形態では、イプフルフェノキンは、約10~約100g/Lの範囲の濃度で存在する。
【0077】
好ましい実施形態では、イプフルフェノキンは、約78.65g/Lの範囲の濃度で存在する。
【0078】
好ましい実施形態では、イプフルフェノキンは、約69.70g/Lの範囲の濃度で存在する。
【0079】
実施形態によれば、アニリノピリミジン系殺菌剤は、約100~約700g/Lの範囲の濃度で存在する。
【0080】
好ましい実施形態では、アニリノピリミジン系殺菌剤は、約150~約650g/Lの範囲の濃度で存在する。
【0081】
好ましい実施形態では、アニリノピリミジン系殺菌剤は、約200~約600g/Lの範囲の濃度で存在する。
【0082】
好ましい実施形態では、アニリノピリミジン系殺菌剤は、約250~約550g/Lの範囲の濃度で存在する。
【0083】
好ましい実施形態では、ピリメタニルは、約250~約550g/Lの範囲の濃度で存在する。
【0084】
好ましい実施形態では、ピリメタニルは、約532.62g/Lの範囲の濃度で存在する。
【0085】
好ましい実施形態では、シプロジニルは約250~約550g/Lの範囲の濃度で存在する。
【0086】
好ましい実施形態では、シプロジニルは約348.40g/Lの範囲の濃度で存在する。
【0087】
実施形態によれば、キノリン系殺菌剤とアニリノピリミジン系殺菌剤との重量比は約100:1~約1:100である。
【0088】
好ましい実施形態では、キノリン系殺菌剤とアニリノピリミジン系殺菌剤の重量比は、1:1、10:1、20:1、30:1、40:1、50:1、60:1、70:1、80:1、90:1、および100:1を含む比率から選択される。
【0089】
好ましい実施形態では、キノリン系殺菌剤とアニリノピリミジン系殺菌剤との重量比は、1:1、1:10、1:20、1:30、1:40、1:50、1:60、1:70、1:80、1:90および1:100からなる比率から選択される。
【0090】
好ましい実施形態では、キノリン系殺菌剤とアニリノピリミジン系殺菌剤との重量比は、約50:1~約1:50である。
【0091】
好ましい実施形態では、キノリン系殺菌剤とアニリノピリミジン系殺菌剤との重量比は、約25:1~約1:25である。
【0092】
好ましい実施形態では、キノリン系殺菌剤とアニリノピリミジン系殺菌剤との重量比は、約20:1~約1:20である。
【0093】
好ましい実施形態では、キノリン系殺菌剤とアニリノピリミジン系殺菌剤との重量比は、約10:1~約1:10である。
【0094】
好ましい実施形態では、キノリン系殺菌剤とアニリノピリミジン系殺菌剤との重量比は、約1:4~約1:8である。
【0095】
好ましい実施形態では、キノリン系殺菌剤とアニリノピリミジン系殺菌剤との重量比は、約1:6.7である。
【0096】
好ましい実施形態では、イプフルフェノキンとピリメタニルとの重量比は、約1:6.7である。
【0097】
好ましい実施形態では、キノリン系殺菌剤とアニリノピリミジン系殺菌剤との重量比は、約1:4.9である。
【0098】
好ましい実施形態では、イプフルフェノキンとシプロジニルとの重量比は、約1:4.9である。
【0099】
したがって、実施形態では、本開示は、農薬組成物を提供する。
【0100】
したがって、一実施形態では、本開示は、殺菌組成物を提供する。
【0101】
したがって、一実施形態では、本開示は、殺菌組成物を提供する。
【0102】
したがって、一実施形態では、本開示は、
(a)少なくとも1種のキノリン系殺菌剤、
(b)少なくとも1種のアニリノピリミジン系殺菌剤、および
(c)農薬として許容される少なくとも1種の賦形剤を含む、殺菌組成物を提供する。
【0103】
一実施形態では、キノロン系殺菌剤は、エトキシキン、ハラクリネート、8-ヒドロキシキノリン硫酸塩、イプフルフェノキン、キナセトールおよびその塩、例えばキナセトール硫酸塩、キノフメリン、キノキシフェン、プロキナジド、テブフロキン、またはそれらの組み合わせを含む。
【0104】
好ましい実施形態では、キノリン系殺菌剤は、イプフルフェノキンである。
【0105】
一実施形態では、アニリノピリミジン系殺菌剤は、ピリメタニル、シプロジニル、メパニピリム、またはそれらの組み合わせを含む。
【0106】
好ましい実施形態では、アニリノピリミジン系殺菌剤は、ピリメタニルである。
【0107】
好ましい実施形態では、アニリノピリミジン系殺菌剤は、シプロジニルである。
【0108】
一実施形態では、本開示は、
(a)少なくとも1種のキノリン系殺菌剤、
(b)少なくとも1種のアニリノピリミジン系殺菌剤、および
(c)少なくとも1種の農薬として許容される賦形剤を含み、キノリン系殺菌剤は、イプフルフェノキンである、殺菌組成物を提供する。
【0109】
好ましい実施形態では、本開示は、
(a)イプフルフェノキン、
(b)少なくとも1種のアニリノピリミジン系殺菌剤、および
(c)農薬として許容される少なくとも1種の賦形剤を含む殺菌組成物を提供する。
【0110】
一実施形態によれば、本開示は、
(a)少なくとも1種のキノリン系殺菌剤、
(b)少なくとも1種のアニリノピリミジン系殺菌剤、および
(c)農薬として許容される少なくとも1種の賦形剤を含み、
アニリノピリミジン系殺菌剤は、ピリメタニルである殺菌組成物を提供する。
【0111】
好ましい実施形態では、本開示は、
(a)少なくとも1種のキノリン系殺菌剤、
(b)ピリメタニル、および
(c)農薬として許容される少なくとも1種の賦形剤を含む、殺菌組成物を提供する。
【0112】
好ましい実施形態では、本開示は、
(a)イプフルフェノキン、
(b)ピリメタニル、および
(c)農薬として許容される少なくとも1種の賦形剤を含む、殺菌組成物を提供する。
【0113】
一実施形態によれば、本開示は、
(a)少なくとも1種のキノリン系殺菌剤、
(b)少なくとも1種のアニリノピリミジン系殺菌剤、および
(c)農薬として許容される少なくとも1種の賦形剤を含み、
アニリノピリミジン系殺菌剤は、シプロジニルである、殺菌組成物を提供する。
【0114】
好ましい実施形態では、本開示は、
(a)少なくとも1種のキノリン系殺菌剤、
(b)シプロジニル、および
(c)農薬として許容される少なくとも1種の賦形剤を含む、殺菌組成物を提供する。
【0115】
好ましい実施形態では、本開示は、
(a)イプフルフェノキン、
(b)シプロジニル、および
(c)農薬として許容される少なくとも1種の賦形剤を含む、殺菌組成物を提供する。
【0116】
一実施形態では、農薬として許容される賦形剤は、分散剤、担体、乳化剤、着色剤、増粘剤、結合剤、不凍剤、消泡剤、酸化防止剤、溶剤、防腐剤、希釈剤、その他の補助剤、またはそれらの組み合わせから選択される1種または複数種である。
【0117】
別の実施形態では、分散剤には、アルキル硫酸エステル塩、アルキルアリールスルホン酸塩、ジアルキルスルホコハク酸塩、ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテルリン酸エステル塩、リグノスルホン酸塩、ナフタレンスルホン酸ホルムアルデヒド重縮合物、ナフタレンスルホン酸縮合物のナトリウム塩などのアニオン性界面活性剤、およびポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル、ポリオキシエチレンアルキルポリオキシプロピレンブロックコポリマー、ソルビタン脂肪酸エステルなどの非イオン性界面活性剤、およびアルキルトリメチルアンモニウム塩などのカチオン性界面活性剤が含まれる。
【0118】
他の例としては、アクリルコポリマー溶液、ポリアルキレンオキシドブロックコポリマー、およびそれらの組み合わせが含まれる。
【0119】
別の実施形態では、担体には、カオリン粘土、アタパルジャイト粘土、ベントナイト、モンモリロナイト、酸性白土、パイロフィライト、タルク、珪藻土、方解石などの鉱物、トウモロコシの軸粉末、クルミの殻粉末などの天然有機物、尿素などの合成有機物、炭酸カルシウム、硫酸アンモニウムなどの塩、合成水和酸化ケイ素などの合成無機物が含まれる。液体担体の例には、キシレン、アルキルベンゼン、メチルナフタレンなどの芳香族炭化水素、2-プロパノール、エチレングリコール、プロピレングリコール、エチレングリコールモノエチルエーテルなどのアルコール、アセトン、シクロヘキサノン、イソホロンなどのケトン、大豆油、綿実油などの植物油、石油脂肪族炭化水素、エステル、ジメチルスルホキシド、アセトニトリルおよび水が含まれる。
【0120】
別の実施形態では、ここで有利に使用できる乳化剤は、当業者によって容易に決定することができ、さまざまな非イオン性、アニオン性、カチオン性、および両性乳化剤、または2つ以上の乳化剤の混合物を含む。乳化可能な濃縮物を調製するのに有用な非イオン性乳化剤の例には、ポリアルキレングリコールエーテル、およびアルキルおよびアリールフェノール、脂肪族アルコール、脂肪族アミンまたは脂肪酸とエチレンオキシド、プロピレンオキシド、例えばポリオールまたはポリオキシアルキレンで可溶化されたエトキシル化アルキルフェノールおよびカルボン酸エステルとの縮合生成物が含まれる。カチオン性乳化剤には、第4級アンモニウム化合物および脂肪アミン塩が含まれる。アニオン性乳化剤には、アルキルアリールスルホン酸の油溶性塩(例えば、カルシウム)、油溶性塩または硫酸化ポリグリコールエーテル、およびリン酸化ポリグリコールエーテルの適切な塩が含まれる。他の例としては、トリスチリルフェノールエトキシレート、直鎖状カルシウムアルキルベンゼンスルホネート、ヒマシ油エトキシレート、およびそれらの組み合わせが含まれる。
【0121】
一実施形態では、着色剤は、酸化鉄、酸化チタン、プルシアンブルー、およびアリザリン染料、アゾ染料、または金属フタロシアニン染料などの有機染料、および鉄、マンガン、ホウ素、銅、コバルト、モリブデン、および亜鉛の塩などの微量元素から選択することができる。
【0122】
一実施形態では、増粘剤/結合剤/ゲル化剤は、糖蜜、グラニュー糖、アルギン酸塩、カラヤガム、ジャガーガム、トラガカントガム、多糖類ガム、粘液質、キサンタンガム、またはそれらの組み合わせから選択され得るが、これらに限定されない。別の実施形態では、結合剤は、ケイ酸マグネシウムアルミニウムなどのケイ酸塩、ポリ酢酸ビニル、ポリ酢酸ビニルコポリマー、ポリビニルアルコール、ポリビニルアルコールコポリマー、エチルセルロースおよびメチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシメチルプロピルセルロースを含むセルロース、ポリビニルピロリドン、デキストリン、マルトデキストリン、多糖類、脂肪、油、タンパク質、アラビアゴム、シェラック、塩化ビニリデン、塩化ビニリデンコポリマー、リグニンスルホン酸カルシウム、アクリルコポリマー、デンプン、ポリビニルアクリレート、ゼイン、ゼラチン、カルボキシメチルセルロース、キトサン、ポリエチレンオキシド、アクリルイミドポリマーおよびコポリマー、ポリヒドロキシエチルアクリレート、メチルアクリルイミドモノマー、アルギン酸塩、エチルセルロース、ポリクロロプレンおよびシロップまたはそれらの混合物;酢酸ビニル、メチルセルロース、塩化ビニリデン、アクリル、セルロース、ポリビニルピロリドン、多糖類のポリマーおよびコポリマー;塩化ビニリデンおよび酢酸ビニル-エチレンコポリマーのポリマーおよびコポリマー;ポリビニルアルコールとスクロースの組み合わせ;グリセロール、プロピレングリコール、ポリグリコールなどの可塑剤から選択される。
【0123】
別の実施形態では、組成物に添加される不凍剤(複数可)は、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,2-プロピレングリコール、1,3-プロピレングリコール、1,2-プロパンジオール、1,2-ブタンジオール、1,3-ブタンジオール、1,4-ブタンジオール、1,4-ペンタンジオール、3-メチル-1,5-ペンタンジオール、2,3-ジメチル-2,3-ブタンジオール、トリメチロールプロパン、マンニトール、ソルビトール、グリセロール、ペンタエリスリトール、1,4-シクロヘキサンジメタノール、キシレノール、ビスフェノールAなどのビスフェノール類などからなる群から選択されるアルコールであってもよい。加えて、分子量が約4000までのジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ポリオキシエチレンまたはポリオキシプロピレングリコール;ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、ブトキシエタノール、ブチレングリコールモノブチルエーテル、ジペンタエリスリトール、トリペンタエリスリトール、テトラペンタエリスリトール、ジグリセロール、トリグリセロール、テトラグリセロール、ペンタグリセロール、ヘキサグリセロール、ヘプタグリセロール、オクタグリセロールなどのエーテルアルコールがある。
【0124】
一実施形態によれば、消泡剤は、ポリジメトキシシロキサン、ポリジメチルシロキサン、ジメチルシロキサンポリマー、シロキサンポリアルキレンオキシドコポリマー、ポリプロピレングリコール、アルキルポリアクリレート、ヒマシ油、脂肪酸、脂肪酸エステル、脂肪酸硫酸塩、脂肪アルコール、脂肪アルコールエステル、脂肪アルコール硫酸塩、オリーブ油、モノおよびジグリセリド、パラフィン油、パラフィンワックス、ポリプロピレングリコール、シリコーン油、植物性脂肪、植物性脂肪硫酸塩、植物性油、植物性油硫酸塩、植物性ワックス、植物性ワックス硫酸塩、ケイ素またはステアリン酸マグネシウムに基づく薬剤から選択されてもよい。
【0125】
別の実施形態では、抗酸化剤は、例えば、アミノ酸(例えば、グリシン、ヒスチジン、チロシン、トリプトファン)およびその誘導体、イミダゾールおよびイミダゾール誘導体(例えば、ウロカニン酸)、ペプチド(例えば、D,L-カルノシン、D-カルノシン、L-カルノシンおよびその誘導体(例えば、アンセリン)、カロテノイド、カロテン(例えば、α-カロテン、β-カロテン、リコピン)およびその誘導体、リポ酸およびその誘導体(例えば、ジヒドロリポ酸)、アウロチオグルコース、プロピルチオウラシル、ならびにさらなるチオ化合物(例えば、チオグリセロール、チオソルビトール、チオグリコール酸、チオレドキシン、グルタチオン、システイン、シスチン、シスタミンおよびグリコシル、N-アセチル、メチル、エチル、プロピル、アミル、ブチル、ラウリル、パルミトイル、オレイル、γ-リノレイル、コレステリルおよびグリセリルエステル)およびその塩、ジラウリルチオジプロピオネート、ジステアリルチオジプロピオネート、チオジプロピオン酸およびその誘導体(エステル、エーテル、ペプチド、脂質、ヌクレオチド、ヌクレオシドおよび塩)、および非常に低い耐用量(例えば、pmol/kg~pmol/kg)のスルホキシイミン化合物(例えば、ブチオニンスルホキシイミン、ホモシステインスルホキシイミン、ブチオニンスルホン、ペンタ-、ヘキサ-、ヘプタチオニンスルホキシイミン)、また金属キレート剤(例えば、α-ヒドロキシ脂肪酸、EDTA、EGTA、フィチン酸、ラクトフェリン)、α-ヒドロキシ酸(例えば、クエン酸、乳酸、リンゴ酸)、フミン酸、胆汁酸、胆汁抽出物、没食子酸エステル(例えば、プロピル、オクチル、ドデシル没食子酸)、フラボノイド、カテキン、ビリルビン、ビリベルジンおよびその誘導体、不飽和脂肪酸およびその誘導体(例えば、γ-リノレン酸、リノール酸、アラキドン酸、オレイン酸)、葉酸およびその誘導体、ハイドロキノンおよびその誘導体(例えば、アルブチン)、ユビキノン、ユビキノールおよびその誘導体、ビタミンCおよびその誘導体(例えば、パルミチン酸アスコルビル、ステアリン酸アスコルビル、ジパルミチン酸アスコルビル、酢酸アスコルビル、リン酸アスコルビルマグネシウム、アスコルビン酸ナトリウムおよびマグネシウム、リン酸アスコルビル二ナトリウムおよび硫酸アスコルビル、リン酸アスコルビルトコフェロールカリウム、キトサンアスコルビン酸)、イソアスコルビン酸およびその誘導体、トコフェロールおよびその誘導体(例:酢酸トコフェロール、リノール酸トコフェロール、オレイン酸トコフェロールおよびコハク酸トコフェロール、トコフェレス-5、トコフェレス-10、トコフェレス-12、トコフェレス-18、トコフェレス-50、トコフェルソラン)、ビタミンAおよびその誘導体(例:ビタミンAパルミチン酸)、ベンゾイン樹脂のコニフェリルベンゾエート、ルチン、ルチン酸およびその誘導体、ルチニル二硫酸二ナトリウム、桂皮酸およびその誘導体(例:フェルラ酸、エチルフェルラ酸、カフェ酸)、コウジ酸、キトサングリコール酸塩およびサリチル酸塩、ブチルヒドロキシトルエン、ブチルヒドロキシアニソール、ノルジヒドログアヤ酸、ノルジヒドログアヤレチン酸、トリヒドロキシブチロフェノン、尿酸およびその誘導体それらのマンノースおよびその誘導体、セレンおよびセレン誘導体(例えば、セレノメチオニン)、スチルベンおよびスチルベン誘導体(例えば、スチルベンオキシド、トランススチルベンオキシド)である。本開示によれば、これらの特定の活性成分の適切な誘導体(塩、エステル、糖、ヌクレオチド、ヌクレオシド、ペプチド、および脂質)および混合物、またはこれらの抗酸化剤を含む植物抽出物(例えば、ティーツリーオイル、ローズマリー抽出物、およびローズマリン酸)を使用することができる。一般に、前述の抗酸化剤の混合物が可能である。
【0126】
実施形態によれば、適切な溶媒の例は、水、植物油、シクロヘキサノン、2-ブトキシエタノール、またはそれらの誘導体である。原則として、溶媒混合物も使用することができる。
【0127】
別の実施形態では、適切な防腐剤は、例えば、ベンゾチアゾール、1,2-ベンズイソチアゾリン-3-オン、ジクロロ-s-トリアジントリオンナトリウム、安息香酸ナトリウム、ソルビン酸カリウム、1,2-フェニルイソチアゾリン-3-オン、2-ブロモ-2-ニトロ-1,3-プロパンジオール、インタークロロキシレノールパラオキシベンゾエートブチル、および安息香酸、およびそれらの組み合わせである。
【0128】
実施形態によれば、適切な希釈剤の例は水である。
【0129】
実施形態によれば、組成物に含まれ得る他の補助剤の例としては、ポリビニルアルコールおよびポリビニルピロリドンなどの水溶性ポリマー、アラビアゴム、アルギン酸またはその塩などの多糖類、カルボキシメチルセルロース(CMC)、キサンタンガム、アルミニウムマグネシウムシリケートおよびアルミナゾルなどの無機物、保存料、着色剤および安定化剤、例えば酸性リン酸イソプロピル(PAP)、ブチル化ヒドロキシトルエン(BHT)などが含まれてもよい。
【0130】
好ましい実施形態では、殺菌組成物は、組成物の総重量の約0.1%w/w~約70%w/wのキノリン系殺菌剤を含む。
【0131】
好ましい実施形態では、殺菌組成物は、組成物の総重量の約1%w/w~約60%w/wのキノリン系殺菌剤を含む。
【0132】
好ましい実施形態では、殺菌組成物は、組成物の総重量の約1%w/w~約50%w/wのキノリン系殺菌剤を含む。
【0133】
好ましい実施形態では、殺菌組成物は、組成物の総重量の約1%w/w~約30%w/wのキノリン系殺菌剤を含む。
【0134】
好ましい実施形態では、殺菌組成物は、組成物の総重量の約7.15%w/wのキノリン系殺菌剤を含む。
【0135】
好ましい実施形態では、殺菌組成物は、組成物の総重量の約7.15%w/wのイプフルフェノキンを含む。
【0136】
好ましい実施形態では、殺菌組成物は、組成物の総重量の約6.69%w/wのキノリン系殺菌剤を含む。
【0137】
好ましい実施形態では、殺菌組成物は、組成物の総重量の約6.69%w/wのイプフルフェノキンを含む。
【0138】
実施形態によれば、殺菌組成物は、組成物の総重量の約1%w/w~約70%w/wのアニリノピリミジン系殺菌剤を含む。
【0139】
好ましい実施形態では、殺菌組成物は、組成物の総重量の約1%w/w~約60%w/wのアニリノピリミジン系殺菌剤を含む。
【0140】
好ましい実施形態では、殺菌組成物は、組成物の総重量の約10%w/w~約50%w/wのアニリノピリミジン系殺菌剤を含む。
【0141】
好ましい実施形態では、殺菌組成物は、組成物の総重量の約20%w/w~約50%w/wのアニリノピリミジン系殺菌剤を含む。
【0142】
好ましい実施形態では、殺菌組成物は、組成物の総重量の約48.42%w/wのアニリノピリミジン系殺菌剤を含む。
【0143】
好ましい実施形態では、殺菌組成物は、組成物の総重量の約48.42%w/wのピリメタニルを含む。
【0144】
好ましい実施形態では、殺菌組成物は、組成物の総重量の約34.04%w/wのアニリノピリミジン系殺菌剤を含む。
【0145】
好ましい実施形態では、殺菌組成物は、組成物の総重量の約34.04%w/wのシプロジニルを含む。
【0146】
実施形態によれば、殺菌組成物は、組成物の総重量の約1%w/w~約30%w/wの農業上許容される賦形剤を含む。
【0147】
一実施形態によれば、本開示は、
(a)約1%w/w~約30%w/wの少なくとも1種のキノリン系殺菌剤、
(b)約20%w/w~約50%w/wの少なくとも1種のアニリノピリミジン系殺菌剤、および
(c)約1%w/w~約30%w/wの少なくとも1種の農薬として許容される賦形剤を含む、殺菌組成物を提供する。
【0148】
好ましい実施形態では、本開示は、
(a)約1%w/w~約60%w/wのイプフルフェノキン、
(b)約1%w/w~約60%w/wのピリメタニル、および
(c)約1%w/w~約30%w/wの少なくとも1種の農薬として許容される賦形剤を含む、殺菌組成物を提供する。
【0149】
好ましい実施形態では、本開示は、
(a)約1%w/w~約60%w/wのイプフルフェノキン、
(b)約1%w/w~約60%w/wのシプロジニル、および
(c)約1%w/w~約30%w/wの少なくとも1種の農薬として許容される賦形剤を含む、殺菌組成物を提供する。
【0150】
好ましい実施形態では、本開示は、
(a)約1%w/w~約50%w/wのイプフルフェノキン、
(b)約10%w/w~約50%w/wのピリメタニル、および
(c)約1%w/w~約30%w/wの少なくとも1種の農薬として許容される賦形剤を含む、殺菌組成物を提供する。
【0151】
好ましい実施形態では、本開示は、
(a)約1%w/w~約50%w/wのイプフルフェノキン、
(b)約10%w/w~約50%w/wのシプロジニル、および
(c)約1%w/w~約30%w/wの少なくとも1種の農薬として許容される賦形剤を含む、殺菌組成物を提供する。
【0152】
好ましい実施形態では、本開示は、
(a)約1%w/w~約30%w/wのイプフルフェノキン、
(b)約20%w/w~約50%w/wのピリメタニル、および
(c)約1%w/w~約30%w/wの少なくとも1種の農薬として許容される賦形剤を含む、殺菌組成物を提供する。
【0153】
好ましい実施形態では、本開示は、
(a)約1%w/w~約30%w/wのイプフルフェノキン、
(b)約20%w/w~約50%w/wのシプロジニル、および
(c)約1%w/w~約30%w/wの少なくとも1種の農薬として許容される賦形剤を含む、殺菌組成物を提供する。
【0154】
一実施形態では、本開示の組成物は、活性成分を少なくとも1種の農薬として許容される賦形剤と組み合わせて混合物を調製し、混合物を固体または液体製剤に配合することによって生成される。固体または液体製剤の例には、水和剤、顆粒、粉剤、可溶性(液体)濃縮物、懸濁濃縮物(SC)、水中油型エマルジョン(EW)、油中水型エマルジョン、乳化性濃縮物、カプセル懸濁液、ZC(カプセル懸濁液と懸濁濃縮物の混合製剤)製剤、油分散液、他の既知の製剤タイプ、またはそれらの組み合わせが含まれるが、これらに限定されない。
【0155】
一実施形態では、本開示は、
(a)少なくとも1種のキノリン系殺菌剤、
(b)少なくとも1種のアニリノピリミジン系殺菌剤、および
(c)農薬として許容される少なくとも1種の賦形剤を含み、
殺菌組成物は液体製剤の形態で存在する、殺菌組成物を提供する。
【0156】
一実施形態では、液体製剤は、カプセル懸濁液(CS)、分散性濃縮物(DC)、エマルジョン、油中水(EO)、エマルジョン、水中油(EW)、油分散液(OD)、油混和性流動性濃縮物(油混和性懸濁液(OF)、油混和性液体(OL)、懸濁液濃縮物(SC)、可溶性濃縮物(SL)、またはサスポエマルジョン(SE)から選択される。
【0157】
好ましい実施形態では、液体製剤は、エマルジョン、水中油(EW)である。
【0158】
好ましい実施形態では、液体製剤は、懸濁液濃縮物(SC)である。
【0159】
実施形態によれば、本開示は、
(a)少なくとも1種のキノリン系殺菌剤、および
(b)少なくとも1種のアニリノピリミジン系殺菌剤を含む、液体製剤殺菌組み合わせを提供する。
【0160】
実施形態によれば、本開示は、
(a)少なくとも1種のキノリン系殺菌剤、
(b)少なくとも1種のアニリノピリミジン系殺菌剤、および
(c)農薬として許容される少なくとも1種の賦形剤を含む、液体製剤殺菌組成物を提供する。
【0161】
好ましい実施形態では、本開示は、
(a)イプフルフェノキン、
(b)ピリメタニル、および
(c)農薬として許容される少なくとも1種の賦形剤を含む、液体製剤殺菌組成物を提供する。
【0162】
好ましい実施形態では、本開示は、
(a)イプフルフェノキン、
(b)シプロジニル、および
(c)農薬として許容される少なくとも1種の賦形剤を含む、液体製剤殺菌組成物を提供する。
【0163】
一実施形態によれば、本開示は、
(a)イプフルフェノキン、
(b)ピリメタニル、および
(c)農薬として許容される少なくとも1種の賦形剤を含む、懸濁液濃縮物(SC)殺菌組成物を提供する。
【0164】
一実施形態によれば、本開示は、
(a)イプフルフェノキン、
(b)シプロジニル、および
(c)農薬として許容される少なくとも1種の賦形剤を含む、エマルジョン油中水(EW)殺菌組成物を提供する。
【0165】
一実施形態によれば、本開示は、
(a)少なくとも1種のキノリン系殺菌剤、
(b)少なくとも1種のアニリノピリミジン系殺菌剤、および
(c)農薬として許容される少なくとも1種の賦形剤を含み、
殺菌組成物は、タンクミックスまたは予混合(プレミックス)/レディミックス製剤の形態で存在する、殺菌組成物を提供する。
【0166】
好ましい実施形態では、本開示は、
(a)イプフルフェノキン、
(b)ピリメタニル、および
(c)農薬として許容される少なくとも1種の賦形剤を含み、
殺菌組成物は、タンクミックスまたは予混合(プレミックス)/レディミックス製剤の形態で存在する、殺菌組成物を提供する。
【0167】
好ましい実施形態では、本開示は、
(a)イプフルフェノキン、
(b)シプロジニル、および
(c)農薬として許容される少なくとも1種の賦形剤を含み、
殺菌組成物は、タンクミックスまたは予混合(プレミックス)/レディミックス製剤の形態で存在する、殺菌組成物を提供する。
【0168】
実施形態によれば、本開示は、タンクミックス製剤の形態の殺菌組成物を提供する。
【0169】
好ましい実施形態では、本開示は、
(a)イプフルフェノキン
(b)ピリメタニル、および
(c)農薬として許容される少なくとも1種の賦形剤を含む、タンクミックス殺菌組成物を提供する。
【0170】
好ましい実施形態では、本開示は、
(a)イプフルフェノキン、
(b)シプロジニル、および
(c)農薬として許容される少なくとも1種の賦形剤を含む、タンクミックス殺菌組成物を提供する。
【0171】
実施形態によれば、本開示は、予混合(プレミックス)/レディミックス製剤の形態の殺菌組成物を提供する。
【0172】
好ましい実施形態では、本開示は、
(a)イプフルフェノキン、
(b)ピリメタニル、および
(c)農薬として許容される少なくとも1種の賦形剤を含む、プレミックス殺菌組成物を提供する。
【0173】
好ましい実施形態では、本開示は、
(a)イプフルフェノキン、
(b)シプロジニル、および
(c)農薬として許容される少なくとも1種の賦形剤を含む、プレミックス殺菌組成物を提供する。
【0174】
別の実施形態では、本明細書に開示された殺菌組み合わせは、タンクミックスとして同時に、またはプレミックス製剤として一緒に施用されてもよく、または各殺菌剤が順次施用されてもよい。
【0175】
さらに別の実施形態では、殺菌組成物は、植物の出芽前(出芽前)、植え付け前または植え付け後のいずれかの土壌に施用されてもよい。あるいは、殺菌組成物の施用は、出芽後施用(出芽後)であってもよい。
【0176】
さらに別の実施形態では、殺菌組み合わせは、作物の発育中の異なるタイミングで、早期施用(出芽前)または出芽後後期に、葉面散布として施用されてもよい。
【0177】
実施形態によれば、本開示は、少なくとも1種のキノリン系殺菌剤および少なくとも1種のアニリノピリミジン系殺菌剤を含む殺菌組み合わせの、植物における菌類病害の増殖を防除するための使用を提供する。
【0178】
実施形態によれば、本開示は、菌類の増殖を防除するための殺菌組み合わせの使用を提供し、ここで、殺菌組み合わせは、
(a)少なくとも1種のキノリン系殺菌剤、および
(b)少なくとも1種のアニリノピリミジン系殺菌剤を含む。
【0179】
別の実施形態では、本開示は、菌類病害の増殖を防除するための殺菌組み合わせの使用を提供し、ここで、殺菌組み合わせは、
(a)少なくとも1種のキノリン系殺菌剤、および
(b)少なくとも1種のアニリノピリミジン系殺菌剤を含む。
【0180】
好ましい実施形態では、本開示は、菌類の増殖を防除するための殺菌組み合わせの使用を提供し、ここで、殺菌組み合わせは、
(a)イプフルフェノキン、および
(b)ピリメタニルを含む。
【0181】
好ましい実施形態では、本開示は、菌類病害の増殖を防除するための殺菌組み合わせの使用を提供し、ここで、殺菌組み合わせは、
(a)イプフルフェノキン、および
(b)ピリメタニルを含む。
【0182】
好ましい実施形態では、本開示は、菌類病害の増殖を防除するための殺菌組み合わせの使用を提供し、ここで、殺菌組み合わせは、
(a)イプフルフェノキン、および
(b)シプロジニルを含む。
【0183】
好ましい実施形態では、本開示は、菌類病害の増殖を防除するための殺菌組み合わせの使用を提供し、ここで、殺菌組み合わせは、
(a)イプフルフェノキン、および
(b)シプロジニルを含む。
【0184】
実施形態によれば、本開示は、菌類病害の増殖を防除するための殺菌組成物の使用を提供し、ここで、殺菌組成物は、
(a)少なくとも1種のキノリン系殺菌剤、
(b)少なくとも1種のアニリノピリミジン系殺菌剤、および
(c)農薬として許容される少なくとも1種の賦形剤を含む。
【0185】
実施形態によれば、本開示は、菌類病害の増殖を防除するための殺菌組成物の使用を提供し、ここで、殺菌組成物は、
(a)少なくとも1種のキノリン系殺菌剤、
(b)少なくとも1種のアニリノピリミジン系殺菌剤、および
(c)農薬として許容される少なくとも1種の賦形剤を含む。
【0186】
好ましい実施形態では、本開示は、菌類の増殖を防除するための殺菌組成物の使用を提供し、ここで、殺菌組成物は、
(a)イプフルフェノキン、
(b)ピリメタニル、および
(c)農薬として許容される少なくとも1種の賦形剤を含む。
【0187】
好ましい実施形態では、本開示は、菌類病害の増殖を防除するための殺菌組成物の使用を提供し、ここで、殺菌組成物は、
(a)イプフルフェノキン、
(b)ピリメタニル、および
(c)農薬として許容される少なくとも1種の賦形剤を含む。
【0188】
好ましい実施形態では、本開示は、菌類の増殖を防除するための殺菌組成物の使用を提供し、ここで、殺菌組成物は、
(a)イプフルフェノキン、
(b)シプロジニル、および
(c)農薬として許容される少なくとも1種の賦形剤を含む。
【0189】
好ましい実施形態では、本開示は、菌類病害の増殖を防除するための殺菌組成物の使用を提供し、ここで、殺菌組成物は、
(a)イプフルフェノキン、
(b)シプロジニル、および
(c)農薬として許容される少なくとも1種の賦形剤を含む。
【0190】
別の実施形態では、殺菌組み合わせおよび/または組成物は、植物またはその繁殖材料が菌類に感染する前または感染した後に施用することができる。
【0191】
別の実施形態では、殺菌組み合わせおよび組成物は、葉面散布、地面または植
物または場所または植物繁殖材料への施用、またはそれらの組み合わせに使用することができる。
【0192】
実施形態によれば、本開示は、殺菌組み合わせを調製するためのプロセスを提供し、殺菌組み合わせは、
(a)少なくとも1種のキノリン系殺菌剤、および
(b)少なくとも1種のアニリノピリミジン系殺菌剤を含む。
【0193】
好ましい実施形態では、本開示は、殺菌組み合わせを調製するためのプロセスを提供し、殺菌組み合わせは、
(a)イプフルフェノキン、および
(b)ピリメタニルを含む。
【0194】
好ましい実施形態では、本開示は、殺菌組み合わせを調製するためのプロセスを提供し、ここで、殺菌組み合わせは、
(a)イプフルフェノキン、および
(b)シプロジニルを含む。
【0195】
実施形態によれば、本開示は、殺菌組成物を調製するためのプロセスを提供し、ここで、殺菌組成物は、
(a)少なくとも1種のキノリン系殺菌剤、
(b)少なくとも1種のアニリノピリミジン系殺菌剤、および
(c)農薬として許容される少なくとも1種の賦形剤を含む。
【0196】
好ましい実施形態では、本開示は、殺菌組成物を調製するためのプロセスを提供し、殺菌組成物は、
(a)イプフルフェノキン、
(b)ピリメタニル、および
(c)農薬として許容される少なくとも1種の賦形剤を含む。
【0197】
好ましい実施形態では、本開示は、殺菌組成物を調製するためのプロセスを提供し、殺菌組成物は、
(a)イプフルフェノキン、
(b)シプロジニル、および
(c)農薬として許容される少なくとも1種の賦形剤を含む。
【0198】
実施形態によれば、殺菌組み合わせを調製するためのプロセスは、
少なくとも1種のキノリン系殺菌剤および少なくとも1種のアニリノピリミジン系殺菌剤を添加して混合し、殺菌組み合わせを得ることを含む。
【0199】
好ましい実施形態では、殺菌組み合わせを調製するためのプロセスは、
イプフルフェノキンおよびピリメタニルを添加して混合し、殺菌組み合わせを得ることを含む。
【0200】
好ましい実施形態では、殺菌組み合わせを調製するためのプロセスは、
イプフルフェノキン、ピリメタニル、および少なくとも1種の農薬として許容される賦形剤を添加して混合し、殺菌組成物を得ることを含む。
【0201】
好ましい実施形態では、殺菌組成物を調製するためのプロセスは、
少なくとも1種のキノリン系殺菌剤および少なくとも1種のアニリノピリミジン系殺菌剤を添加して混合し、殺菌組み合わせを得ることを含む。
【0202】
好ましい実施形態では、殺菌組成物を調製するためのプロセスは、
イプフルフェノキンおよびシプロジニルを添加して混合し、殺菌組成物を得ることを含む。
【0203】
実施形態によれば、殺菌組成物を調製するためのプロセスは、
イプフルフェノキン、シプロジニルおよび少なくとも1種の農薬として許容される賦形剤を添加して混合し、殺菌組成物を得ることを含む。
【0204】
実施形態によれば、液体製剤殺菌組成物を調製するためのプロセスは、
少なくとも1種のキノリン系殺菌剤、少なくとも1種のアニリノピリミジン系殺菌剤および少なくとも1種の農薬として許容される賦形剤を添加して混合し、殺菌組成物を得ることを含む。
【0205】
好ましい実施形態では、液体製剤殺菌組成物を調製するためのプロセスは、
イプフルフェノキン、ピリメタニルおよび少なくとも1種の農薬として許容される賦形剤を添加して混合し、殺菌組成物を得ることを含む。
【0206】
好ましい実施形態では、液体製剤殺菌組成物を調製するためのプロセスは、
イプフルフェノキン、シプロジニルおよび少なくとも1種の農薬として許容される賦形剤を添加して混合し、殺菌組成物を得ることを含む。
【0207】
実施形態によれば、プレミックス殺菌組成物を調製するためのプロセスは、
少なくとも1種のキノリン系殺菌剤、少なくとも1種のアニリノピリミジン系殺菌剤、および少なくとも1種の農薬として許容される賦形剤を添加して混合し、殺菌組成物を得ることを含む。
【0208】
好ましい実施形態では、プレミックス殺菌組成物を調製するためのプロセスは、
イプフルフェノキン、ピリメタニル、および少なくとも1種の農薬として許容される賦形剤を添加して混合し、殺菌組成物を得ることを含む。
【0209】
好ましい実施形態では、プレミックス殺菌組成物を調製するためのプロセスは、
イプフルフェノキン、シプロジニル、および少なくとも1種の農薬として許容される賦形剤を添加して混合し、殺菌組成物を得ることを含む。
【0210】
実施形態によれば、懸濁液濃縮物(SC)殺菌組成物を調製するためのプロセスは、
少なくとも1種のキノリン系殺菌剤、少なくとも1種のアニリノピリミジン系殺菌剤、および少なくとも1種の農薬として許容される賦形剤を添加して混合し、殺菌組成物を得ることを含む。
【0211】
好ましい実施形態では、懸濁液濃縮物(SC)殺菌組成物を調製するためのプロセスは、
イプフルフェノキン、ピリメタニル、および少なくとも1種の農薬として許容される賦形剤を添加して混合し、殺菌組成物を得ることを含む。
【0212】
実施形態によれば、エマルジョン、水中油型(EW)殺菌組成物を調製するためのプロセスは、
少なくとも1種のキノリン系殺菌剤、少なくとも1種のアニリノピリミジン系殺菌剤、および少なくとも1種の農薬として許容される賦形剤を添加して混合し、殺菌組成物を得ることを含む。
【0213】
好ましい実施形態では、エマルジョン、水中油型(EW)殺菌組成物を調製するためのプロセスは、
イプフルフェノキン、シプロジニルおよび少なくとも1種の農薬として許容される賦形剤を添加して混合し、殺菌組成物を得ることを含む。
【0214】
実施形態によれば、本開示は、少なくとも1種のキノリン系殺菌剤および少なくとも1種のアニリノピリミジン系殺菌剤を含む殺菌組み合わせの有効量を、植物、その場所、または植物繁殖材料に施用することを含む、植物における菌類病害の増殖を防除するための方法を提供する。
【0215】
実施形態によれば、本開示は、少なくとも1種のキノリン系殺菌剤および少なくとも1種のアニリノピリミジン系殺菌剤を含む殺菌組み合わせの有効量を、植物、その場所、または植物繁殖材料に施用することを含む、植物における菌類病害の増殖を防除するための方法を提供する。
【0216】
好ましい実施形態では、本開示は、イプフルフェノキンおよびピリメタニルを含む殺菌組み合わせの有効量を、植物、その場所、または植物繁殖材料に施用することを含む、植物における菌類病害の増殖を防除するための方法を提供する。
【0217】
好ましい実施形態では、本開示は、イプフルフェノキンおよびピリメタニルを含む殺菌組み合わせの有効量を、植物、その場所、または植物繁殖材料に施用することを含む、植物における菌類病害の増殖を防除するための方法を提供する。
【0218】
好ましい実施形態では、本開示は、イプフルフェノキンおよびシプロジニルを含む殺菌組み合わせの有効量を、植物、その場所、または植物繁殖材料に施用することを含む、植物における菌類病害の増殖を防除するための方法を提供する。
【0219】
好ましい実施形態では、本開示は、イプフルフェノキンおよびシプロジニルを含む殺菌組み合わせの有効量を、植物、その場所、または植物繁殖材料に施用することを含む、植物における菌類の増殖を防除するための方法を提供する。
【0220】
実施形態によれば、本開示は、少なくとも1種のキノリン系殺菌剤、少なくとも1種のアニリノピリミジン系殺菌剤、および少なくとも1種の農薬として許容される賦形剤を含む殺菌組成物の有効量を、植物、その場所、または植物繁殖材料に施用することを含む、植物における菌類病害の増殖を防除するための方法を提供する。
【0221】
実施形態によれば、本開示は、少なくとも1種のキノリン系殺菌剤、少なくとも1種のアニリノピリミジン系殺菌剤、および少なくとも1種の農薬として許容される賦形剤を含む殺菌組成物の有効量を、植物、その場所、または植物繁殖材料に施用することを含む、植物における菌類の増殖を防除するための方法を提供する。
【0222】
好ましい実施形態では、本開示は、イプフルフェノキン、ピリメタニル、および少なくとも1種の農薬として許容される賦形剤を含む殺菌組成物の有効量を、植物、その場所、または植物繁殖材料に施用することを含む、植物における菌類病害の増殖を防除するための方法を提供する。
【0223】
好ましい実施形態では、本開示は、イプフルフェノキン、ピリメタニル、および少なくとも1種の農薬として許容される賦形剤を含む殺菌組成物の有効量を、植物、その場所、または植物繁殖材料に施用することを含む、植物における菌類の増殖を防除するための方法を提供する。
【0224】
好ましい実施形態では、本開示は、イプフルフェノキン、シプロジニル、および少なくとも1種の農薬として許容される賦形剤を含む殺菌組成物の有効量を、植物、その場所、または植物繁殖材料に施用することを含む、植物における菌類病害の増殖を防除するための方法を提供する。
【0225】
好ましい実施形態では、本開示は、イプフルフェノキン、シプロジニル、および少なくとも1種の農薬として許容される賦形剤を含む殺菌組成物の有効量を、植物、その場所、または植物繁殖材料に施用することを含む、植物における菌類の増殖を防除するための方法を提供する。
【0226】
別の実施形態によれば、樹木および植物の例には、リンゴ、アーモンド、ブドウ、および核果類が含まれる。
【0227】
好ましい実施形態では、核果類は桃を含む。
【0228】
好ましい実施形態では、リンゴの木(リンゴ作物)は世界中で栽培されており、その果実は食用であり、広く消費されている。リンゴの作物は、ベンチュリア・イナエクアリス、ポドスフェラ・レウコトリカ、ディプロカルポン・マリ、ボトリオスフェリア・オブツサ、ボトリオスフェリア・ドシデア、コレトトリクム属などの菌類の影響を受ける。
【0229】
好ましい実施形態では、アーモンドの木(アーモンド作物)も世界中で広く栽培されている。アーモンド作物は、モニリア種などの菌類の影響を受けるが、これらに限定されるわけではない。その例としては、モニリアラクサ、モニリア・フルクティゲナ、およびモニリア・フルクティコラなどがある。
【0230】
別の好ましい実施形態では、ブドウは世界の多くの国で商業的に重要な作物である。ブドウの主な生産国は、イタリア、フランス、スペイン、米国、トルコ、中国、アルゼンチンである。ブドウ作物に影響を及ぼす害虫には、ベンチュリア・イナエクアリス、ディプロカルポン・マリ、ボトリオスフェリア・オブトゥサ、ポドスフェラ・レウコトリカ、アルテルナリア・マリなどがあるが、これらに限定されるわけではない。
【0231】
別の好ましい実施形態では、桃の木は北半球と南半球の両方で栽培されている。桃の主な害虫には、アルテルナリア・アルテルナタ、モニリニア・フルクティコラ、モニリニア・ラキサ、ナラタケ属、セルコスポラ・サーカムシサなどが含まれるが、これらに限定されるわけではない。
【0232】
実施形態によれば、本開示は、リンゴ、アーモンド、または核果を含む作物における菌類病害の増殖を防除するための方法を提供し、その方法は、
(a)少なくとも1種のキノリン系殺菌剤、および
(b)少なくとも1種のアニリノピリミジン系殺菌剤を含む殺菌組み合わせの有効量を、物、またはその場所もしくはその植物繁殖材料に施用することを含む。
【0233】
好ましい実施形態では、核果作物は桃である。
【0234】
実施形態によれば、本開示は、リンゴ、アーモンド、または核果を含む作物における菌類病害の増殖を防除するための方法を提供し、この方法は、
(a)イプフルフェノキン、および
(b)ピリメタニルを含む、殺菌組み合わせの有効量を、作物、またはその場所もしくはその植物繁殖材料に施用することを含む。
【0235】
一実施形態によれば、本開示は、リンゴ、アーモンド、または核果類を含む作物における菌類病害の増殖を防除するための方法を提供し、この方法は、
(a)イプフルフェノキン、および
(b)シプロジニルを含む殺菌組み合わせの有効量を、作物、またはその場所もしくはその植物繁殖材料に施用することを含む。
【0236】
一実施形態によれば、本開示は、リンゴ、アーモンド、または核果類を含む作物における菌類病害の増殖を防除するための方法を提供し、この方法は、
(a)少なくとも1種のキノリン系殺菌剤、
(b)少なくとも1種のアニリノピリミジン系殺菌剤、および
(c)農薬として許容される少なくとも1種の賦形剤を含む、殺菌組成物の有効量を、作物、またはその場所もしくはその植物繁殖材料に施用することを含む。
【0237】
好ましい実施形態では、核果作物は桃である。
【0238】
実施形態によれば、本開示は、リンゴ、アーモンド、または核果を含む作物における菌類病害の増殖を防除するための方法を提供し、その方法は、
(a)イプフルフェノキン、
(b)ピリメタニル、および
(c)農薬として許容される少なくとも1種の賦形剤を含む、殺菌組成物の有効量を、作物、またはその場所または植物繁殖材料に施用することを含む。
【0239】
実施形態によれば、本開示は、リンゴ、アーモンド、または核果類を含む作物における菌類病害の増殖を防除するための方法を提供し、この方法は、
(a)イプフルフェノキン、
(b)シプロジニル、および
(c)農薬として許容される少なくとも1種の賦形剤を含む、殺菌組成物の有効量を、作物、またはその場所または植物繁殖材料に施用することを含む。
【0240】
さらに別の実施形態では、本開示は、少なくとも1種のキノリン系殺菌剤および少なくとも1種のアニリノピリミジン系殺菌剤を含む殺菌組み合わせを施用することを含む、菌類病害の増殖を防除するための方法を提供し、ここで、殺菌組み合わせは、約10gai./ha~約500gai./haの範囲で施用される。
【0241】
好ましい実施形態では、本開示は、少なくとも1種のキノリン系殺菌剤および少なくとも1種のアニリノピリミジン系殺菌剤を含む殺菌組み合わせを施用することを含む、菌類病害の増殖を防除するための方法を提供し、ここで、殺菌組み合わせは、約50gai./ha~約450gai./haの範囲で施用される。
【0242】
好ましい実施形態では、本発明は、少なくとも1種のキノリン系殺菌剤および少なくとも1種のアニリノピリミジン系殺菌剤を含む殺菌組み合わせを施用することを含む、菌類病害の増殖を防除するための方法を提供し、ここで、殺菌組み合わせは、約100gai./ha~約400gai./haの範囲で施用される。
【0243】
好ましい実施形態では、本発明は、少なくとも1種のキノリン系殺菌剤および少なくとも1種のアニリノピリミジン系殺菌剤を含む殺菌組み合わせを施用することを含む、菌類病害の増殖を防除するための方法を提供し、ここで、殺菌組み合わせは、約250gai./ha~約360gai./haの範囲で施用される。
【0244】
好ましい実施形態では、本開示は、少なくとも1種のキノリン系殺菌剤および少なくとも1種のアニリノピリミジン系殺菌剤を含む殺菌組み合わせを施用することを含む、菌類病害の増殖を防除するための方法を提供し、ここで、殺菌組み合わせは、約0.25kg a.i./ha~約0.36g a.i./haの範囲で施用される。
【0245】
本開示の実施形態によれば、殺菌組み合わせの様々な成分は、個別に、または少なくとも1種の他の成分と既に部分的にまたは完全に混合されて、本開示による組み合わせを調製することができる。これらをパッケージ化して、さらにパーツキットなどの組み合わせ構成として使用することも可能である。
【0246】
本開示は、菌類の増殖または菌類病害の増殖を防除するための殺菌組み合わせと使用説明書とを含むキットも提供する。使用説明書は、通常、殺菌組み合わせを植物、またはその場所若しくはその植物繁殖材料に施用するための説明書を含む。
【0247】
実施形態によれば、部品キットは、
a)少なくとも1種のキノリン系殺菌剤、
b)少なくとも1種のアニリノピリミジン系殺菌剤、および
c)農薬として許容される少なくとも1種の賦形剤を含み、
また、オプションとして、
d)使用説明書をさらに含む。
【0248】
本開示の一実施形態では、キットには、殺菌組み合わせを調製するために使用できるすべての成分を含む1種または複数種が含まれ得、例えば、キットには、活性成分および/または農薬として許容される賦形剤が含まれ得る。1種以上の成分は、組み合わせられているか、または事前に配合されている場合がある。2つ以上の構成要素がキット内に提供される実施形態では、構成要素はすでに組み合わされていてもよく、したがって、バイアル、ボトル、缶、パウチ、バッグ、またはキャニスターなどの単一の容器に包装されている。他の実施形態では、キットの2つ以上の成分が別々に包装される、すなわち、事前に配合されない。したがって、キットには、バイアル、缶、ボトル、ポーチ、バッグ、またはキャニスターなどの1種または複数種の別々の容器が含まれ、各容器には殺菌組み合わせ用の別々の成分が含まれる。
【0249】
どちらの形態でも、キットの成分は、さらなる成分とは別々に、またはさらなる成分と一緒に、または開示による殺菌組み合わせを調製するための開示による製剤の成分として施用することができる。
【0250】
別の実施形態では、上記の殺菌組み合わせは、経時的に、およびさまざまな温度で安定している。
【0251】
本明細書に記載されたすべての特徴は、任意の組み合わせで上記の態様のいずれかと組み合わせることができる。
【0252】
実施形態によれば、キノリン系殺菌剤とアニリノピリミジン系殺菌剤との特定の重量比が相乗効果を発揮できることがわかった。したがって、本開示のさらなる態様は、キノリン系殺菌剤とアニリノピリミジン系殺菌剤が相乗効果を生み出す量で存在する組成物である。この相乗効果は、キノリン系殺菌剤とアニリノピリミジン系殺菌剤の両方を含む組成物の殺菌効果が、キノリン系殺菌剤とアニリノピリミジン系殺菌剤の個々の殺菌効果の合計よりも大きいという事実から明らかである。組み合わせの殺菌効果は、以下の実施例からわかる。個々の活性化合物は殺菌効果に関してより低い活性を示すが、特定の組み合わせは、予想される効力を超える殺菌効果を有する。上記のこれらの組み合わせまたは組成物は、相乗効果のある量で使用することができる。以下の実施例から、本開示による組み合わせの殺菌作用が計算値を超えていること、すなわち、殺菌組み合わせが植物における菌類病害の増殖を抑制する相乗効果を有することが分かる。
【0253】
さらに別の実施形態では、組み合わせが相乗的であるか否かは、殺菌組み合わせの観察された有効性と殺菌組み合わせの期待される有効性との比較によって決定される。これは、コルビーの式によって計算される。
【0254】
以下に示すコルビーの式において、Eはキノリン系殺菌剤とアニリノピリミジン殺菌組み合わせの期待される有効性、Xはキノリン系殺菌剤の観察された有効性、Yはアニリノピリミジン系殺菌剤の観察された有効性である。観察された有効性値(XおよびY)は、キノリン系殺菌剤とアニリノピリミジン系殺菌剤を単独で使用した場合の病害防除率(例えば、菌類病害の重症度の減少率)である。キノリン系殺菌剤とアニリノピリミジン系殺菌組み合わせの観察された有効性が期待される有効性よりも大きい場合、その組み合わせは相乗的であると判断される。観察された有効性が期待される有効性と同じかそれより小さい場合、その組み合わせは相乗的ではないと判断される。
【0255】
コルビーの式E=X+Y-XY/100となる。
【0256】
一実施形態では、本開示は相乗的な農薬の組み合わせを提供する。
【0257】
したがって、一実施形態では、本開示は相乗的な殺菌組み合わせを提供する。
【0258】
したがって、一実施形態では、本開示は相乗的な殺菌組み合わせを提供する。
【0259】
したがって、一実施形態では、本開示は、
(a)少なくとも1種のキノリン系殺菌剤、および
(b)少なくとも1種のアニリノピリミジン系殺菌剤を含む、相乗的な殺菌組み合わせを提供する。
【0260】
したがって、一実施形態では、本開示は、
(a)少なくとも1種のキノリン系殺菌剤、および
(b)少なくとも1種のアニリノピリミジン系殺菌剤を含み、
キノリン系殺菌剤とアニリノピリミジン系殺菌剤は1:6.7の比率で存在する、相乗的な殺菌組み合わせを提供する。
【0261】
したがって、一実施形態では、本開示は、
(a)少なくとも1種のキノリン系殺菌剤、および
(b)少なくとも1種のアニリノピリミジン系殺菌剤を含み、
キノリン系殺菌剤とアニリノピリミジン系殺菌剤は1:4.9の比率で存在する、相乗的な殺菌組み合わせを提供する。
【0262】
したがって、一実施形態では、本開示は、
(a)少なくとも1種のキノリン系殺菌剤、および
(b)少なくとも1種のアニリノピリミジン系殺菌剤を含み、
キノリン系殺菌剤とアニリノピリミジン系殺菌剤は1:6.7の相乗比で存在する、相乗的な殺菌組み合わせを提供する。
【0263】
したがって、一実施形態では、本開示は、
(a)少なくとも1種のキノリン系殺菌剤、および
(b)少なくとも1種のアニリノピリミジン系殺菌剤を含み、
キノリン系殺菌剤とアニリノピリミジン系殺菌剤は1:4.9の相乗比で存在する、相乗的な殺菌組み合わせを提供する。
【0264】
したがって、一実施形態では、本開示は、
(a)イプフフェノキン、および
(b)少なくとも1種のアニリノピリミジン系殺菌剤を含む、相乗的な殺菌組み合わせを提供する。
【0265】
したがって、一実施形態では、本開示は、
(a)少なくとも1種のキノリン系殺菌剤、および
(b)ピリメタニルを含む、相乗的な殺菌組み合わせを提供する。
【0266】
したがって、一実施形態では、本開示は、
(a)少なくとも1種のキノリン系殺菌剤、および
(b)シプロジニルを含む、相乗的な殺菌組み合わせを提供する。
【0267】
したがって、一実施形態では、本開示は、
(a)イプフフェノキン、および
(b)ピリメタニルを含む、相乗的な殺菌組み合わせを提供する。
【0268】
したがって、一実施形態では、本開示は、
(a)イプフフェノキン、および
(b)シプロジニルを含む、相乗的な殺菌組み合わせを提供する。
【0269】
したがって、一実施形態では、本開示は、
(a)イプフフェノキン、および
(b)ピリメタニルを含み、
イプフルフェノキンとピリメタニルは、1:6.7の比率で存在する、相乗的な殺菌組み合わせを提供する。
【0270】
したがって、一実施形態では、本開示は、
(a)イプフフェノキン、および
(b)ピリメタニルを含み、
イプフルフェノキンとピリメタニルは、1:6.7の相乗比で存在する、相乗的な殺菌組み合わせを提供する。
【0271】
したがって、一実施形態では、本開示は、
(a)イプフフェノキン、および
(b)シプロジニルを含み、
イプフルフェノキンとシプロジニルは、1:4.9の比率で存在する、相乗的な殺菌組み合わせを提供する。
【0272】
したがって、一実施形態では、本開示は、
(a)イプフフェノキン、および
(b)シプロジニルを含み、
イプフルフェノキンとシプロジニルは、1:4.9の相乗比で存在する、相乗的な殺菌組み合わせを提供する。
【0273】
したがって、一実施形態では、本開示は、
(a)少なくとも1種のキノリン系殺菌剤、
(b)少なくとも1種のアニリノピリミジン系殺菌剤、および
(c)農薬として許容される少なくとも1種の賦形剤を含む、相乗的な殺菌組成物を提供する。
【0274】
したがって、一実施形態では、本開示は、
(a)イプフルフェノキン、
(b)少なくとも1種のアニリノピリミジン系殺菌剤、および
(c)農薬として許容される少なくとも1種の賦形剤を含む、相乗的な殺菌組成物を提供する。
【0275】
したがって、一実施形態では、本開示は、
(a)少なくとも1種のキノリン系殺菌剤、
(b)ピリメタニル、および
(c)農薬として許容される少なくとも1種の賦形剤を含む、相乗的な殺菌組成物を提供する。
【0276】
したがって、一実施形態では、本開示は、
(a)少なくとも1種のキノリン系殺菌剤、
(b)シプロジニル、および
(c)農薬として許容される少なくとも1種の賦形剤を含む、相乗的な殺菌組成物を提供する。
【0277】
したがって、一実施形態では、本開示は、
(a)イプフルフェノキン、
(b)ピリメタニル、および
(c)農薬として許容される少なくとも1種の賦形剤を含む、相乗的な殺菌組成物を提供する。
【0278】
したがって、一実施形態では、本開示は、
(a)イプフルフェノキン、
(b)シプロジニル、および
(c)農薬として許容される少なくとも1種の賦形剤を含む、相乗的な殺菌組成物を提供する。
【0279】
したがって、一実施形態では、本開示は、植物における菌類病害の増殖を防除するための相乗的な殺菌組み合わせの使用を提供し、この組み合わせは、
(a)少なくとも1種のキノリン系殺菌剤、および
(b)少なくとも1種のアニリノピリミジン系殺菌剤を含む。
【0280】
したがって、一実施形態では、本開示は、
少なくとも1種のキノリン系殺菌剤および少なくとも1種のアニリノピリミジン系殺菌剤を添加して混合し、混合物を形成し、殺菌組み合わせを得ることを含む、相乗的な殺菌組み合わせを調製するためのプロセスを提供する。
【0281】
したがって、一実施形態では、本開示は、
(a)少なくとも1種のキノリン系殺菌剤、および
(b)少なくとも1種のアニリノピリミジン系殺菌剤を含む相乗的な殺菌組み合わせの有効量を、植物、その場所、または植物繁殖材料に施用することを含む、植物における菌類病害の増殖を防除するための方法を提供する。
【0282】
したがって、一実施形態では、本開示は、植物における菌類病害の増殖を防除するための相乗的な殺菌組成物の使用を提供し、この組成物は、
(a)少なくとも1種のキノリン系殺菌剤、
(b)少なくとも1種のアニリノピリミジン系殺菌剤、および
(c)農薬として許容される少なくとも1種の賦形剤を含む。
【0283】
したがって、一実施形態では、本開示は、相乗的な殺菌組成物を調製するための方法を提供し、この方法は、
少なくとも1種のキノリン系殺菌剤、少なくとも1種のアニリノピリミジン系殺菌剤、および少なくとも1種の農薬として許容される賦形剤を添加して混合し、混合物を形成し、殺菌組成物を得ることを含む。
【0284】
したがって、一実施形態では、本開示は、植物における菌類病害の増殖を防除するための方法を提供し、この方法は、
(a)少なくとも1種のキノリン系殺菌剤、
(b)少なくとも1種のアニリノピリミジン系殺菌剤、および
(c)農薬として許容される少なくとも1種の賦形剤を含む、相乗的な殺菌組組成物の有効量を、植物、またはその場所もしくはその植物繁殖材料に施用することを含む。
【0285】
本発明は、例示的な実施形態を参照して説明されているが、当業者であれば、本発明の範囲から逸脱することなく、様々な変更を行ったり、その要素を同等のものに置き換えたりできることが理解される。さらに、本発明の本質的な範囲から逸脱することなく、特定の状況または材料を本発明の教示に適合させるために、多くの変更を加えることができる。したがって、本発明は、本発明を実施するために考慮される最良の形態として開示された特定の実施形態に限定されるものではなく、添付の請求項の範囲内に含まれるすべての実施形態を含むものとする。本明細書で特に明記されていないか、または文脈によって明らかに矛盾しない限り、上記の要素のあらゆる可能なバリエーションの任意の組み合わせが本発明に含まれる。開示のこれらの利点およびその他の利点は、本明細書で以下に示す例からより明らかになる。これらの例は、開示の例示としてのみ提供されており、開示を制限するものとして解釈されることを意図していない。
【実施例】
【0286】
実施例1 イプフルフェノキン78g/1+ピリメタニル532g/1SCの調製
【0287】
【0288】
プロセス
水、2-ブロモ-2-ニトロ-1,3-プロパンジオール、キサンタンガム、プロピレングリコール、アクリルコポリマー溶液、ナフタレンスルホン酸縮合物のナトリウム塩、およびポリアルキレンオキシドブロックコポリマーをバッチタンクに加え、ミキサーを使用してよく混合した。混合物に、イプフルフェノキンとピリメタニルを加え、よく分散するまで混合して、目的の懸濁液濃縮物を得た。
【0289】
実施例2 イプフルフェノキン69g/1+シプロジニル348g/1EWの調製
【0290】
【0291】
プロセス
水、1,2-プロパンジオール、2-ブトキシエタノール、シクロヘキサノン、ヒマシ油エトキシレート、直鎖アルキルベンゼンスルホン酸カルシウム、トリスチリルフェノールエトキシレートをバッチタンクに加え、ミキサーを使用してよく混合した。混合物に、イプフルフェノキンとシプロジニルを加え、よく分散するまで混合して、目的のエマルジョンである水中油型(EW)を得た。
【0292】
実施例3
リンゴ作物に影響を及ぼす真菌感染症に対するイプフルフェノキンとピリメタニルの殺菌組み合わせの生物学的有効性を評価するために実験が行われた。表1は、対象作物、試験した活性成分の組み合わせ、および組み合わせの施用率の範囲の概要を示している。
【0293】
【0294】
表2は、リンゴの収穫時に菌類ベンチュリア・イナエクアリスによって引き起こされるリンゴ黒星病の予防効果をテストした処置の概要を示している。この組み合わせは3回に分けて施用された。施用時期は次のとおりである。(1)タイトクラスターピンク、(2)開花、(3)1回目のカバースプレー。処置番号2では、個々の有効薬剤をタンクで混合した。
【0295】
【0296】
表3は、処置完了後に観察された葉の黒星病の重症度(ベンチュリア・イナエクアリスによって引き起こされる)のパーセント(%)の概要を示している。黒星病の重症度(%)は、影響を受けた葉の総数に基づいて計算された。
【0297】
【0298】
実施例4
表4に示すように、桃の収穫に影響を及ぼす褐色腐敗病(モニリニア・フルクティコラ)に対するイプフルフェノキンとピリメタニル(タンクミックス)の殺菌組み合わせの有効性を評価するための実験が行われた。
【0299】
【0300】
表5に示すように、桃の収穫に影響を及ぼすコリネウム胴枯れ病(ウィルソノマイセス属)に対するイプフルフェノキンとピリメタニルの殺菌組み合わせ(タンクミックス)の有効性を評価するための実験が行われた。
【0301】
【0302】
実施例5
表6に示すように、ピーカン(つまりナッツ)に発生する黒星病(Cladosporium sp.)に対するイプフルフェノキンとピリメタニル(タンクミックスとプレミックスの両方)の殺菌組み合わせの効果を評価するために実験が行われた。
【0303】
【0304】
実施例6
イプフルフェノキン+ピリメタニルの比率が1:6.7の場合、1:2.5および1:5の場合よりも高いレベルの防除効果が得られるか調べるために実験を行った。この研究は、リンゴ黒星病(ベンチュリア・イナエクアリス)を対象に実施した。結果は表7に示されている。
処置A:0.1イプフルフェノキン:0.25ピリメタニルμg/ml a.i. (比率1:2.5)
処置B:0.1イプフルフェノキン:0.5ピリメタニルμg/ml a.i. (比率1:5)
処置C:0.1イプフルフェノキン:0.667ピリメタニルμg/ml a.i.(比率1:6.7)
【0305】
【0306】
イプフルフェノキン+ピリメタニルの比率が1:6.7の場合、1:2.5および1:5の場合と比較して、病害の増殖率の抑制効果が優れていることが観察された。処置で明らかにされているように、病害の進行率が低いほど、抑制率のレベルが高いことを示している。これは1:6.7の比率で観察された。
【0307】
実施例7
イプフルフェノキンとピリメタニルの併用による相乗効果を確認するために実験が行われた。2つの殺菌剤の濃度が両方とも最小有効濃度(MEC)より低い場合、有意な増殖抑制が示された。試験した14の分離株のうち10株で、表8に示すように、併用による相乗効果の証拠が示された。
【0308】
【国際調査報告】