(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2025-02-06
(54)【発明の名称】通気チャネルを備えるエアロゾル発生装置
(51)【国際特許分類】
A24F 40/40 20200101AFI20250130BHJP
A24F 40/485 20200101ALI20250130BHJP
【FI】
A24F40/40
A24F40/485
【審査請求】未請求
【予備審査請求】有
(21)【出願番号】P 2024546168
(86)(22)【出願日】2022-02-07
(85)【翻訳文提出日】2024-08-02
(86)【国際出願番号】 CN2022075352
(87)【国際公開番号】W WO2023147697
(87)【国際公開日】2023-08-10
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】596060424
【氏名又は名称】フィリップ・モーリス・プロダクツ・ソシエテ・アノニム
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100119013
【氏名又は名称】山崎 一夫
(74)【代理人】
【識別番号】100130937
【氏名又は名称】山本 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100144451
【氏名又は名称】鈴木 博子
(74)【代理人】
【識別番号】100168871
【氏名又は名称】岩上 健
(72)【発明者】
【氏名】アウ ゼー チーク
(72)【発明者】
【氏名】カオ ユビン
(72)【発明者】
【氏名】チャン テック ヤン
(72)【発明者】
【氏名】上遠野 賢一
(72)【発明者】
【氏名】レイ ミングイ
(72)【発明者】
【氏名】リ ジガン
(72)【発明者】
【氏名】リウ ホンジュン
(72)【発明者】
【氏名】チェン ヨン
(72)【発明者】
【氏名】ヤン シャオシャ
【テーマコード(参考)】
4B162
【Fターム(参考)】
4B162AA03
4B162AA05
4B162AA22
4B162AB12
4B162AB14
4B162AC01
4B162AC42
(57)【要約】
本発明は、ハウジング部(6)であって、通気チャネル(11)がハウジング部の外側開口部(15)からハウジング部の内側開口部(14)まで延在し、通気チャネル(11)が、ハウジング部の外側開口部(15)からハウジング部の内側開口部(14)までの延長線に沿って、ハウジング部(6)の内部で少なくとも二つの異なる方向に延在する、ハウジング部(6)、を備えるエアロゾル発生装置(1)に関する。本発明はさらに、エアロゾル発生装置(1)の製造方法、およびエアロゾル発生装置(1)の閉鎖部材(25)の使用に関する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ハウジング部であって、
通気チャネルはハウジング部の外側開口部からハウジング部の内側開口部まで延在し、
前記通気チャネルが、前記ハウジング部の外側開口部から前記ハウジング部の内側開口部までの延長線に沿って、前記ハウジング部の内部で少なくとも二つの異なる方向に延在する、ハウジング部、を備えるハウジングを有する、エアロゾル発生装置。
【請求項2】
前記ハウジング部が、一体部品から形成される、請求項1に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項3】
前記通気チャネルが、第一の通気チャネル部および第二の通気チャネル部を備え、前記第一の通気チャネル部が第一の方向に延在し、前記第二の通気チャネル部が第二の方向に延在し、前記第一の方向と前記第二の方向が、30度~150度、好ましくは60度~120度、好ましくは約90度の角度で互いに対して傾斜している、請求項1または2に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項4】
電気コネクターをさらに備え、前記電気コネクターが通気チャネル延長部を形成し、前記通気チャネルが前記通気チャネル延長部の内側開口部に連結し、前記通気チャネル延長部が導電体によって少なくとも部分的に取り囲まれる、請求項1~3のいずれかに記載のエアロゾル発生装置。
【請求項5】
導電体が前記ハウジング部内に埋め込まれる、請求項1~4のいずれかに記載のエアロゾル発生装置。
【請求項6】
前記ハウジング部が、前記ハウジングを密封する、請求項1~5のいずれかに記載のエアロゾル発生装置。
【請求項7】
前記ハウジング部の外側開口部が、前記エアロゾル発生装置の端面に向かって開口する、請求項1~6のいずれかに記載のエアロゾル発生装置。
【請求項8】
前記ハウジングがハウジング壁をさらに備え、
前記ハウジング部が、前記ハウジング壁の端部を閉鎖する閉鎖部材を形成し、
封止部材は、前記ハウジング部と前記ハウジング壁との間に配置される、請求項1~7のいずれかに記載のエアロゾル発生装置。
【請求項9】
通気手段は、前記ハウジング部に取り付けられる、請求項1~8のいずれかに記載のエアロゾル発生装置。
【請求項10】
前記通気手段が、前記ハウジング部の内側開口部に隣接する、請求項9に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項11】
前記通気手段が、封止された内部ハウジング室から前記通気チャネルを通って前記エアロゾル発生装置の外部へガスが流れるのを可能にするように適合される、請求項9または10に記載のエアロゾル発生装置。
【請求項12】
前記通気手段が膜を含む、請求項9~11のいずれかに記載のエアロゾル発生装置。
【請求項13】
-成形材料を成形金型内に流し込んでハウジング部を形成する工程であって、
通気チャネルが、前記ハウジング部の内部で少なくとも二つの異なる方向に延在する、形成する工程と、
-前記ハウジング部をハウジング壁に連結して封止された内部ハウジング室を形成する工程であって、前記通気チャネルによって前記封止された内部ハウジング室の通気を可能にする、形成する工程と、を含む、特に請求項1~12のいずれかに記載のエアロゾル発生装置の製造方法。
【請求項14】
エアロゾル発生装置に、通気チャネルを設け、導電体を埋め込むための閉鎖部材の使用。
【請求項15】
請求項1~12のいずれかに記載のエアロゾル発生装置と、前記エアロゾル発生装置と共に使用するためのエアロゾル発生基体を備えるエアロゾル発生物品と、を備えるエアロゾル発生システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、通気チャネルを有するエアロゾル発生装置、エアロゾル発生装置の製造方法、およびエアロゾル発生装置内の閉鎖部材の使用に関する。
【背景技術】
【0002】
エアロゾル発生装置の封止を改善することが必要である。また、エアロゾル発生装置の封止部内部での過剰なガス圧を補償することが必要である。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
本発明の第一の態様では、エアロゾル発生装置は、ハウジング部を含むハウジングを備える。通気チャネルは、ハウジング部の外側開口部からハウジング部の内側開口部まで延在する。通気チャネルは、ハウジング部の外側開口部からハウジング部の内側開口部までの延長線に沿って、ハウジング部の内部で少なくとも二つの異なる方向に延在する。通気チャネルの方向変化により、装置内への液体、特に水、または汚染物質の浸入が減少する可能性がある。具体的には、通気チャネルにより、エアロゾル発生装置内の圧力差を周囲圧力に対して補正することが可能になる。具体的には、エアロゾルの発生によりハウジング内部の温度が上昇した場合、通気チャネルにより、装置内の圧力上昇を防止することができる。
【0004】
本発明の第二の態様では、エアロゾル発生装置は、ハウジング部を含むハウジングを備える。通気チャネルは、ハウジング部の外側開口部からハウジング部の内側開口部まで延在する。導電体は、ハウジング部内に埋め込まれ、ハウジング部を通って延在している。ハウジング部における通気チャネルおよび導電体のこの配置は、空間効率が良い可能性がある。具体的には、それにより装置の寸法が小さくなる可能性がある。具体的には、それによりエアロゾル発生装置の迅速な組み立てが可能になり、製造コストを削減できる可能性がある。導電体をハウジング部に埋め込むことにより、導電体とハウジング部との間に許容間隙が生じる可能性を低減することができる。具体的には、それにより装置の封止を改善することができる。
【0005】
導電体は、少なくとも二つの導電部を備えてもよい。少なくとも二つの導電部は、ハウジング部内で互いに接触してもよい。二つ以上の導電部を使用すると、装置の製造に関してより効率的になる可能性がある。ハウジング部内の少なくとも二つの導電部の接点の配置により、導電部の望ましくない切断を防止することができる。
【0006】
通気チャネルは、ハウジング部の外側開口部からハウジング部の内側開口部までの延長線に沿って、ハウジング部の内部で少なくとも二つの異なる方向に延在することができる。通気チャネルの方向変化により、装置内への液体または汚染物質の浸入が減少する可能性がある。
【0007】
本発明の第三の態様では、エアロゾル発生装置は、電気コネクターと、ハウジング部を含むハウジングと、を備える。通気チャネルは、ハウジング部の外側開口部からハウジング部の内側開口部まで延在する。電気コネクターは、通気チャネル延長部を形成する。通気チャネルは、通気チャネル延長部の内側開口部に連結する。通気チャネル延長部は、導電体によって少なくとも部分的に取り囲まれる。このような構成は、空間効率が良い可能性がある。具体的には、それにより装置の寸法が小さくなる可能性がある。具体的には、それによりエアロゾル発生装置の効率的な組み立てが可能になり、製造コストを削減できる可能性がある。電気コネクターの開口部は、過剰なガス圧力を補償するために使用されてもよい。電気コネクターの開口部は、ハウジング部の内側に向かう唯一の開口部であってもよい。ハウジング内に別の開口部を必要としなくてもよい。これにより、流体または汚染物質が浸入する可能性のある場所が減少する。製造および組立作業が削減される可能性がある。
【0008】
エアロゾル発生装置は、加熱チャンバーをさらに備えてもよい。エアロゾル発生装置は、発熱体をさらに備えてもよい。エアロゾル発生物品は、エアロゾル発生装置の加熱チャンバー内に挿入されることができる。
【0009】
通気チャネル延長部の外側開口部は、プラグ挿入開口部を形成することができる。
【0010】
通気チャネル延長部の内側開口部およびプラグ挿入開口部は、エアロゾル発生装置の長軸方向において電気コネクターの両側に配置されてもよい。長軸方向は、エアロゾル発生装置の両端部間の距離が最大となる方向として定義される。
【0011】
通気チャネル延長部は、導電体によって完全に取り囲まれてもよい。
【0012】
ハウジング部は、一体部品から形成されてもよい。ハウジング部および電気コネクターは一体部品から形成されてもよい。ハウジング部を一体部品から形成するか、またはハウジング部および電気コネクターを一体部品から形成することにより、より堅牢な設計が可能になる。具体的には、それにより組立時間を短縮することができる。
【0013】
ハウジング部および電気コネクターは、別個の部品であってもよく、互いに連結していてもよい。これは、製造の観点から有益であることができる。
【0014】
通気チャネルは、ハウジング部の外側開口部からハウジング部の内側開口部までの延長線に沿って、ハウジング部の内部で少なくとも二つの異なる方向に延在することができる。通気チャネルの方向変化により、装置内への液体または汚染物質の浸入が減少する可能性がある。
【0015】
通気チャネルは管状チャネルであってもよい。管状チャネルは、円形断面、長方形断面、楕円形断面、または多角形断面を有していてもよい。
【0016】
通気チャネルは、ハウジング部の外側開口部とハウジング部の内側開口部との間に閉じた周囲部を有してもよい。具体的には、ハウジング部の外側開口部とハウジング部の内側開口部との間では、通気チャネルへの流体の流れも、または通気チャネルからの流体の流れも不可能である。
【0017】
閉じた周囲部は、ハウジング部によって形成されてもよい。具体的には、閉じた周囲部には、許容間隙が全くない。これにより、液体または汚染物質の浸入が軽減される可能性がある。
【0018】
通気チャネルが延在する少なくとも二つの異なる方向は、30度~150度、特に60度~120度、特に90度の角度で異なってもよい。こうした角度は、液体または汚染物質の浸入を低減するのに有利である可能性がある。
【0019】
通気チャネルは、第一の通気チャネル部および第二の通気チャネル部を備えていてもよい。第一の通気チャネル部は、第二の通気チャネル部よりもハウジング部の内側開口部に近くてもよい。第一の通気チャネル部は、第一の方向に延在していてもよい。第二の通気チャネルは、第二の方向に延在していてもよい。第一の方向と第二の方向は、30度~150度、特に60度~120度、特に90度の角度で互いに対して傾斜していてもよい。このような傾斜は、液体または汚染物質の浸入を低減するのに有利である可能性がある。
【0020】
第一の通気チャネル部と第二の通気チャネル部は、交点で互いに連結していてもよい。通気チャネルの空洞は、交点に設けられてもよい。通気チャネルの空洞は、交点を超えて第一の通気チャネル部または第二の通気チャネル部の延長部として形成されてもよい。通気チャネルの空洞により、液体および汚染物質の侵入をさらに軽減させることができる。
【0021】
通気チャネルはL字型、つまりラテン文字のLのような形状になる場合がある。具体的には、第一の通気チャネル部および第二の通気チャネル部によって形成されてもよく、第一の通気チャネル部と第二の通気チャネル部は、長さが異なっていてもよく、60度~120度の角度で互いに連結していてもよい。
【0022】
第二の通気チャネル部は、第一の通気チャネル部よりも長くてもよい。第二の通気チャネルは、第一の通気チャネル部よりも短くてもよい。
【0023】
通気チャネルは、断面積が0.5平方ミリメートル~5.5平方ミリメートルであってもよい。このような領域では、十分なガス流が確保される一方、液体および汚染物質がチャネルを通過することが困難になる可能性がある。
【0024】
通気チャネルの断面積は、ハウジング部の内側開口部からハウジング部の外側開口部への通気チャネルの延長部に沿って変化してもよい。具体的には、第一の通気チャネルの断面積は、第二の通気チャネル部の断面積よりも大きくてもよい。これにより、第二の通気チャネル部を通って侵入した水が、第一の通気チャネル部の内部に広がる可能性がある。具体的には、これにより、通気チャネル内部の水の蒸発が促進される可能性がある。エアロゾル発生装置は電気コネクターをさらに備えてもよい。電気コネクターは、通気チャネル延長部を形成する。通気チャネルは、通気チャネル延長部の内側開口部に連結することができる。通気チャネル延長部は、導電体によって少なくとも部分的に取り囲まれてもよい。
【0025】
通気チャネル延長部の外側開口部は、プラグ挿入開口部を形成することができる。通気チャネル延長部の内側開口部およびプラグ挿入開口部は、エアロゾル発生装置の長軸方向において電気コネクターの両側に配置されてもよい。
【0026】
ハウジング部は電気コネクターを形成することができる。ハウジング部における通気チャネルおよび電気コネクターのこの配置は、空間効率が良い可能性がある。具体的には、それにより組立時間が短縮され、製造が改善されることができる。通気チャネルは、導電体によって少なくとも部分的に取り囲まれてもよい。
【0027】
電気コネクターは、通気チャネルの一部であってもよい。通気チャネルは、導電体によって少なくとも部分的に取り囲まれてもよい。
【0028】
通気チャネルの外側開口部は、プラグ挿入開口部を形成することができる。通気チャネル内に挿入されたプラグは、導電体と接触することができる。導電体は、エアロゾル発生装置内の電池を充電するために使用されてもよい。エアロゾル発生装置は、内蔵電池からの電力供給のみによってエアロゾルを発生させるように適合されてもよい。エアロゾル発生中、通気チャネルはプラグがなくてもよく、妨げられることなく通気することができる。これにより、エアロゾル発生中に発生した熱を補償することができる。電池の充電中、プラグが通気チャネルを部分的または完全に塞ぐ可能性がある。
【0029】
通気チャネルは、充電中に電池によって発生する熱による熱膨張を補償するために通気することができる。
【0030】
導電体は、ハウジング部に埋め込まれていてもよい。導電体の埋め込みは、導電体上にハウジング部を成形することによって行われてもよく、またはハウジング部を成形することを含んでもよい。
【0031】
導電体は、ハウジング部を貫通して延在してもよい。これにより、エアロゾル発生装置の部品の封止が容易になり、同時に装置に電流を供給できるようになる。
【0032】
ハウジング部は、ハウジングを密封することができる。ハウジング部は、ガス、液体、汚染物質、またはそれらの組み合わせに対してハウジングを密封することができる。これにより、装置内への液体、ガス、または汚染物質の侵入が軽減される可能性がある。ハウジングは、反対側の端部で他の部品によって密封される場合がある。
【0033】
ハウジング部は、成形ポリマー部品であってもよい。成形により、通気チャネルを効率的に形成できる。具体的には、それにより導電体または他の構成要素を埋め込むことが可能になる。具体的には、部品または構成要素間の間隙は、成形プロセスによって埋められる可能性がある。ハウジング部は、高分子材料で形成されることができる。
【0034】
ハウジング部は、二次成形によって形成されてもよい。成形部品は、再度金型内に配置され、成形されてハウジング部を形成する場合がある。二次成形により、構成要素をハウジング部に埋め込む、または取り付けることができる。
【0035】
ハウジング部は、熱可塑性ポリウレタン、シリコーンゴム、またはポリアミドで作製されてもよい。
【0036】
ハウジング部は、エアロゾル発生装置の少なくとも一つの動作構成要素を収容するように適合された内側フレームの一部を形成してもよい。少なくとも一つの動作構成要素は、特に電池、マイクロプロセッサ、ヒーター、気化器、または容器であってもよい。ハウジング部と内側フレームとを組み合わせることにより、組立時間が短縮される可能性がある。
【0037】
ハウジング部の内側開口部は、封止された内部ハウジング室内に開口していてもよい。ガスは、封止された内部ハウジング室から、ハウジング部の内側開口部を通り、通気チャネルを通って外部に流れ、特に加熱により、封止された内部ハウジング室内の過剰なガス圧を均衡させる。
【0038】
ハウジング部の外側開口部は、エアロゾル発生装置の端面に向かって開口してもよい。ハウジング部の外側開口部は、エアロゾル発生装置の長軸方向の端面に向かって開口してもよい。ユーザーが装置を保持している場合、エアロゾル発生装置の端面は、ユーザーの手によって覆われる可能性は低い。したがって、通気チャネルを端面に向かって開くと、より良い通気が得られる可能性がある。ハウジング部の外側開口部は、エアロゾル発生装置の端面に向かって少なくとも部分的に開口してもよい。
【0039】
エアロゾル発生装置は、エアロゾル発生物品を収容する空洞を備えることができる。ハウジング部の外側開口部を有する端面は、特に長軸方向に関して、エアロゾル発生装置の、エアロゾル発生物品収容空洞とは反対側に配置されてもよい。
【0040】
ハウジングは、ハウジング壁を備えてもよい。ハウジング部は、閉鎖部材を形成してもよく、閉鎖部材の一部を形成してもよい。ハウジング部および電気コネクターは、閉鎖部材の一部を形成してもよい。閉鎖部材は、ハウジング壁の端部を閉鎖してもよい。閉鎖部材は、ハウジングまたは封止された内部ハウジング室を封止してもよい。
【0041】
封止部材は、ハウジング部とハウジング壁との間に配置されてもよい。具体的には、封止部材は、エアロゾル発生装置の内部を封止して、封止された内部ハウジング室を形成することができる。封止部材は、封止された内部ハウジング室内への液体、ガス、汚染物質、またはそれらの組み合わせの侵入を低減することができる。
【0042】
ハウジング部、ハウジング壁、またはその両方は、周方向に延在する凹部を備えてもよい。周方向に延在する凹部は、封止部材を収容することができる。凹部は、封止部材を所定の位置に保持するのに役立つ可能性がある。具体的には、それはハウジング部またはハウジング壁に沿った封止部材の滑りを防止するのに役立つ可能性がある。滑りにより封止部材とハウジング部またはハウジング壁との間に間隙が生じる可能性がある。具体的には、封止部材の変位により、封止された内部ハウジング室内に液体、ガス、または汚染物質が侵入する可能性がある。
【0043】
封止部材はハウジング部上にオーバーモールドされてもよい。オーバーモールドにより、封止部材をハウジング部の形状に適合させる可能性がある。具体的には、それにより密閉性を改善することができる。
【0044】
封止部材は、Oリングであってもよい。Oリングは、ハウジング部に迅速に取り付けられことができる。具体的には、それによりエアロゾル発生装置の組立時間を短縮することができる。
【0045】
封止部材は、ニトリル-ブタジエンゴム、ニトリル、水素化ニトリルゴム、エチレン-プロピレン-ジエンゴム、エチレン-プロピレンターポリマーゴム、ポリテトラフルオロエチレン、エチレンテトラフルオロエチレン、シリコーンゴム、フルオロシリコーンゴム、フルオロカーボンゴム、フルオロシリコーン、フッ素ゴム、アクリル酸ゴム、パーフルオロゴム、過フッ素化ゴム、ポリクロロプレンゴム、塩素ゴム、クロロスルホニル-ポリエチレンゴム、ポリエステル-ウレタンゴム、ポリエーテル-ウレタンゴム、ブチルゴム、フッ素化エチレンプロピレン、ペルフルオロアルコキシ、ポリフッ化ビニリデン、またはそれらの組み合わせで作製されてもよい。
【0046】
通気手段は、ハウジング部に取り付けられてもよい。通気手段は、エアロゾル発生装置の内側、特に封止された内部ハウジング室の内側の過剰なガス圧の補償を可能にすることができる。
【0047】
通気手段は、超音波溶接または両面接着テープによってハウジング部に固定されてもよい。これにより、通気手段がハウジング部から分離するのを防ぐことができる。
【0048】
通気手段は、ハウジング部内に部分的に埋め込まれていてもよい。具体的には、通気手段の縁部は、ハウジング部内に部分的にまたは完全に埋め込まれていてもよい。これにより、通気手段がハウジング部から分離するのを防ぐことができる。
【0049】
通気手段は、ハウジング部の内側開口部に隣接してもよい。このような配置により、通気手段の耐久性を増大させることができる。
【0050】
通気手段に垂直な軸は、エアロゾル発生装置の長軸方向軸に対して傾斜していてもよい。通気手段に垂直な軸は、第二の通気チャネル部に対して傾斜していてもよい。通気手段に垂直な軸は、第一の通気チャネル部と同じ方向に延在していてもよい。
【0051】
通気手段は、エアロゾル発生装置の長軸方向軸と実質的に平行に延在していてもよい。
【0052】
通気手段は、気体に対して透過性であり、水に対して不透過性であってもよい。したがって、エアロゾル発生装置、特に封止された内部ハウジング室は、防水性であってもよい。
【0053】
通気手段は、封止された内部ハウジング室から通気チャネルを通ってエアロゾル発生装置の外部へガスが流れるのを可能にするように適合されてもよい。通気手段は、液体または汚染物質が封止された内部ハウジング室に入るのを防止するように適合されてもよい。このような構成により、封止された内部ハウジング室内への液体または汚染物質の侵入を防ぎながら、過剰なガス圧を補償することが可能になる。
【0054】
通気チャネルの方向変更により、カバー要素を必要とせずに、通気手段を外部衝撃、特に鋭利な物や太陽光への暴露から保護することができる。具体的には、それにより通気手段の耐久性を向上させることができる。具体的には、それによりエアロゾル発生装置内の別個の部品の数を削減することができる。具体的には、それにより組立時間を短縮することができる。
【0055】
通気手段は、通気チャネルの開口部上に重ねて配置される。重なりは、0.1ミリメートル~10ミリメートル、好ましくは1ミリメートル~5ミリメートルであってもよい。重なりにより、封止を改善することができる。
【0056】
通気手段は、支持構造を備えてもよい。支持構造はフレームであってもよい。支持構造は、通気手段を構造的に安定させる。具体的には、それにより通気手段を保護することができる。
【0057】
通気手段は、膜を備えてもよい。膜は、ガスの通過を可能にし、液体および汚染物質が通過することを防止するように適合されてもよい。支持構造は、膜を少なくとも部分的に取り囲んでもよい。膜は、特に接着剤によって支持構造に取り付けられてもよい。
【0058】
膜は疎水性および疎油性であってもよい。これにより、封止された内部ハウジング室を、極性液体、例えば水、および非極性液体、例えば油から保護することができるようになる。
【0059】
膜は不織布であってもよい。不織布はスパンボンドされていてもよい。膜はポリエチレンテレフタレートまたはポリテトラフルオロエチレンを含んでもよい。膜は、一層または複数の層、特に二層または三層から構成されてもよい。
【0060】
膜は、延伸ポリテトラフルオロエチレンまたはポリウレタン、好ましくは延伸ポリテトラフルオロエチレンを含んでもよい。これにより、好ましい防水性の気体透過性膜の実装が可能になる。
【0061】
膜は、0.02マイクロメートル~10マイクロメートル、好ましくは0.02マイクロメートル~5マイクロメートル、好ましくは0.02マイクロメートル~1マイクロメートルの公称直径を有する細孔を含んでもよい。これにより、膜が十分にガス透過性であることを可能にする。具体的には、それにより膜が十分に防水性であることを可能にする。
【0062】
膜は、水浸入圧力が少なくとも5キロパスカル、特に10キロパスカル~200キロパスカルであってもよい。これにより、膜が十分に防水性であることを可能にする。
【0063】
膜は、7キロパスカルで、200ミリリットル/平方センチメートル分~4000ミリリットル/平方センチメートル分、特に7キロパスカルで、200ミリリットル/平方センチメートル分~2000ミリリットル/平方センチメートル分、特に7キロパスカルで、200ミリリットル/平方センチメートル分~1200ミリリットル/平方センチメートル分の風量を有することができる。この風量は、封止された内部ハウジング室の内側の過剰な圧力を迅速に補償できるようになる。
【0064】
膜は、厚さが10マイクロメートル~1000マイクロメートル、好ましくは50マイクロメートル~750マイクロメートル、好ましくは100マイクロメートル~500マイクロメートルであってもよい。この厚さの範囲では、構造的な安定性と、さらに十分な透過性の膜が得られる。
【0065】
膜は、摂氏-200度~摂氏260度の温度範囲で動作可能であることができる。好ましくは、膜は、摂氏-20度~摂氏90度の温度範囲で動作可能であることができる。膜は、これらの全温度範囲にわたって前述の風量を有することができる。通気手段は、これらの全温度範囲にわたって前述の水浸入圧力を有することができる。
【0066】
膜は、超音波溶接または両面接着テープによってハウジング部に固定されてもよい。これにより、膜がハウジング部から分離するのを防ぐことができる。
【0067】
本発明の第四の態様によれば、特に本発明の第一、第二、または第三の態様のいずれかによるエアロゾル発生装置の製造方法が提供され、成形材料を成形金型に流し込んでハウジング部を形成した後、ハウジング部をハウジング壁に連結して封止された内部ハウジング室を形成する。通気チャネルは、ハウジング部の内側で少なくとも二つの異なる方向に延在し、封止された内部ハウジング室の通気を可能にする。
【0068】
製造方法は、成形金型内に導電部を配置する工程をさらに含んでもよい。導電部は、ハウジング部に部分的に埋め込まれていてもよい。導電部は、ハウジング部を貫通して延在してもよい。
【0069】
本発明の第五の態様によれば、特に本発明の第一、第二、または第三の態様のいずれかによるエアロゾル発生装置の製造方法が提供され、導電部を成形金型内に配置し、成形材料を成形金型内に流し込んでハウジング部とハウジング部内の通気チャネルとを形成する。通気チャネルは、ハウジング部を貫通して延在する。導電部は、ハウジング部に少なくとも部分的に埋め込まれている。
【0070】
導電部は、導電体を形成してもよい。導電体は、ハウジング部を貫通して延在してもよい。
【0071】
導電体は、少なくとも二つの導電部から形成されてもよい。導電部は、ハウジング部で互いに接触してもよい。
【0072】
通気チャネルは、ハウジング部の内側で少なくとも二つの異なる方向に延在してもよい。
【0073】
通気チャネルは、ハウジング部の外側開口部とハウジング部の内側開口部との間に閉じた周囲部を有してもよい。
【0074】
製造方法は、さらに、ハウジング部とハウジング壁との間の間隙を封止部材で封止する工程を含んでもよい。
【0075】
本発明の第六の態様によると、特に本発明の第一、第二、または第三の態様のいずれかによるハウジング部が設けられたエアロゾル発生装置の製造方法が提供される。ハウジング部は、ハウジング部を貫通して延在する通気チャネルを備える。ハウジング部は、収容スリットをさらに備える。導電部は収容スリットの中に挿入され、そしてハウジング部はハウジング壁に連結される。
【0076】
導電部は、導電体を形成してもよい。導電体は、ハウジング部を貫通して延在してもよい。
【0077】
導電部は、導電体の一部を形成してもよい。導電体は、ハウジング部内に埋め込まれた、または挿入された別の導電部を備えてもよい。導電体は、ハウジング部を貫通して延在してもよい。
【0078】
ハウジング部は、閉鎖部材の一部を形成してもよい。通気チャネルは、閉鎖部材の内側で少なくとも二つの異なる方向に延在してもよい。通気チャネルは、閉鎖部材の外側開口部と閉鎖部材の内側開口部との間に閉じた周囲部を有していてもよい。
【0079】
ハウジング部は、一体部品から形成されてもよい。
【0080】
本発明の第七の態様によると、通気チャネルを設け、導電体を埋め込むために、特に本発明の第一、第二、または第三の態様のいずれかによるエアロゾル発生装置における閉鎖部材の使用が提供される。閉鎖部材を通気および導電体の埋め込みの両方に使用すると、空間効率が良い可能性がある。さらに、それによりエアロゾル発生装置の迅速な組立が可能になる。
【0081】
閉鎖部材は、さらに、封止部材を支持するために使用されてもよい。
【0082】
通気チャネルは、通気手段を外部衝撃、特に太陽光、鋭利な物、またはユーザーへの干渉から保護することができる。通気手段は、通気チャネルに隣接していてもよい。
【0083】
閉鎖部材は、一体部品から形成されてもよい。
【0084】
本発明の第八の態様によれば、本発明の第一、第二または第三の態様によるエアロゾル発生装置と、エアロゾル発生装置と共に使用するためのエアロゾル発生基体を備えるエアロゾル発生物品と、を備えるエアロゾル発生システムが提供される。エアロゾル発生物品は、エアロゾル発生装置に取り付けられるか、または挿入されてもよい。エアロゾル発生基体は、エアロゾル発生物品の一部を形成してもよく、またはエアロゾル発生物品内に充填もしくは配置されてもよい。
【0085】
本発明の第一、第二、または第三の態様による装置は、本発明の第四、第五、または第六の態様の方法に従って製造されることができる。本発明の第四、第五または第六の態様による製造方法は、本発明の第一、第二、または第三の態様による装置を製造するために使用されることができる。本発明の第七の態様による閉鎖部材の使用は、本発明の第一、第二、または第三の態様による装置を用いて、本発明の第四、第五または第六の態様による方法の方法工程を使用して実行することができる。
【図面の簡単な説明】
【0086】
【
図1】本発明の一実施形態によるエアロゾル発生装置の斜視図を示す。
【
図3】
図1のエアロゾル発生装置のハウジング壁を除いた内部の斜視図を示す。
【
図4】
図1のエアロゾル発生装置の端部領域の部分断面図を示す。
【
図5】
図1のエアロゾル発生装置の端部領域の部分断面図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0087】
[実施例]
本発明は、特許請求の範囲に定義される。しかしながら、以下に非限定的な実施例の非網羅的なリストを提供している。これらの実施例の特徴のうちのいずれか一つ以上は、本明細書に記載の別の実施例、実施形態、または態様のうちのいずれか一つ以上の特徴と組み合わされてもよい。
【0088】
実施例1:
ハウジング部であって、通気チャネルがハウジング部の外側開口部からハウジング部の内側開口部まで延在し、通気チャネルがハウジング部の外側開口部からハウジング部の内側開口部までの延長線に沿って、ハウジング部の内部で少なくとも二つの異なる方向に延在する、ハウジング部、を備えるハウジングを有する、エアロゾル発生装置。
実施例2:
ハウジング部であって、通気チャネルがハウジング部の外側開口部からハウジング部の内側開口部まで延在し、導電体がハウジング部内に埋め込まれ、かつハウジング部を貫通して延在する、ハウジング部、を備えるハウジングを有する、エアロゾル発生装置。
実施例3:
導電体が少なくとも二つの導電部を備え、これらはハウジング部内で互いに接触している、実施例2に記載のエアロゾル発生装置。
実施例4:
通気チャネルが、ハウジング部の外側開口部からハウジング部の内側開口部までの延長線に沿って、ハウジング部の内部で少なくとも二つの異なる方向に延在する、実施例2または実施例3に記載のエアロゾル発生装置。
実施例5:
ハウジング部であって、通気チャネルがハウジング部の内側開口部からハウジング部の外側開口部まで延在する、ハウジング部と、電気コネクターであって、電気コネクターが通気チャネル延長部を形成し、通気チャネルが通気チャネル延長部の内側開口部に連結し、通気チャネル延長部が導電体によって少なくとも部分的に取り囲まれる、電気コネクターと、を備えるハウジングを有する、エアロゾル発生装置。
実施例6:
通気チャネル延長部が、導電体によって少なくとも部分的に取り囲まれる、実施例5に記載のエアロゾル発生装置。
実施例7:
通気チャネル延長部の外側開口部が、プラグ挿入開口部を形成する、実施例5または実施例6に記載のエアロゾル発生装置。
実施例8:
通気チャネル延長部の内側開口部およびプラグ挿入開口部が、エアロゾル発生装置の長軸方向において電気コネクターの両側に配置される、実施例5~7のいずれか一つに記載のエアロゾル発生装置。
実施例9:
通気チャネル延長部が、導電体によって少なくとも部分的に取り囲まれる、実施例5~8のいずれか一つに記載のエアロゾル発生装置。
実施例10:
ハウジング部と電気コネクターが一体部品から形成される、実施例5~9のいずれか一つに記載のエアロゾル発生装置。
実施例11:
ハウジング部と電気コネクターは、別個の部品であり、互いに連結する、実施例5~10のいずれか一つに記載のエアロゾル発生装置。
実施例12:
通気チャネルが、ハウジング部の外側開口部からハウジング部の内側開口部までの延長線に沿って、ハウジング部の内側で少なくとも二つの異なる方向に延在する、実施例5~11のいずれか一つに記載のエアロゾル発生装置。
実施例13:
ハウジング部が一体部品から形成される、実施例1~12のいずれか一つに記載のエアロゾル発生装置。
実施例14:
通気チャネルが、ハウジング部の外側開口部とハウジング部の内側開口部との間に閉じた周囲部を有する、実施例1~13のいずれか一つに記載のエアロゾル発生装置。
実施例15:
閉じた周囲部が、ハウジング部によって形成される、実施例14に記載のエアロゾル発生装置。
実施例16:
少なくとも二つの異なる方向は、30度~150度、好ましくは60度~120度、好ましくは約90度の角度で異なる、実施例1~15のいずれか一つに記載のエアロゾル発生装置。
実施例17:
通気チャネルが、第一の通気チャネル部および第二の通気チャネル部を備え、第一の通気チャネル部が第一の方向に延在し、第二の通気チャネル部が第二の方向に延在し、第一の方向と第二の方向が、30度~150度、好ましくは60度~120度、好ましくは約90度の角度で互いに対して傾斜している、実施例1~16のいずれか一つに記載のエアロゾル発生装置。
実施例18:
通気チャネルはL字型である、実施例1~17のいずれか一つに記載のエアロゾル発生装置。
実施例19:
通気チャネルが、0.5平方ミリメートル~5.5平方ミリメートルの断面積を有する、実施例1~18のいずれか一つに記載のエアロゾル発生装置。
実施例20:
電気コネクターをさらに備え、電気コネクターが通気チャネル延長部を形成し、通気チャネルが通気チャネル延長部の内側開口部に連結し、通気チャネル延長部が導電体によって少なくとも部分的に取り囲まれる、実施例1~19のいずれか一つに記載のエアロゾル発生装置。
実施例21:
通気チャネル延長部の外側開口部が、プラグ挿入開口部を形成する、実施例20に記載のエアロゾル発生装置。
実施例22:
通気チャネル延長部の内側開口部およびプラグ挿入開口部は、エアロゾル発生装置の長軸方向において電気コネクターの両側に配置される、実施例21に記載のエアロゾル発生装置。
実施例23:
ハウジング部が電気コネクターを形成し、通気チャネルが導電体によって少なくとも部分的に取り囲まれる、実施例1~22のいずれか一つに記載のエアロゾル発生装置。
実施例24:
通気チャネルの外側開口部が、プラグ挿入開口部を形成する、実施例1~23のいずれか一つに記載のエアロゾル発生装置。
実施例25:
導電体がハウジング部に埋め込まれている、実施例1~24のいずれか一つに記載のエアロゾル発生装置。
実施例26:
導電体がハウジング部を貫通して延在する、実施例25に記載のエアロゾル発生装置。
実施例27:
ハウジング部がハウジングを密封する、実施例1~26のいずれか一つに記載のエアロゾル発生装置。
実施例28:
ハウジング部が、成形ポリマー部品であり、特に二次成形によって形成される、実施例1~27のいずれか一つに記載のエアロゾル発生装置。
実施例29:
ハウジング部が、エアロゾル発生装置の少なくとも一つの動作構成要素を収容するように適合される内側フレームの一部を形成する、実施例1~28のいずれか一つに記載のエアロゾル発生装置。
実施例30:
ハウジング部の内側開口部は、封止された内部ハウジング室内に開口する、実施例1~29のいずれか一つに記載のエアロゾル発生装置。
実施例31:
ハウジング部の外側開口部が、エアロゾル発生装置の端面に向かって開口する、実施例1~30のいずれか一つに記載のエアロゾル発生装置。
実施例32:
エアロゾル発生物品収容空洞をさらに備え、前記端面が、エアロゾル発生装置の、エアロゾル発生物品収容空洞とは反対側に配置されている、実施例31に記載のエアロゾル発生装置。
実施例33:
ハウジングがハウジング壁をさらに備え、ハウジング部がハウジング壁の端部を閉じる閉鎖部材を形成し、封止部材がハウジング部とハウジング壁との間に配置される、実施例1~32のいずれか一つに記載のエアロゾル発生装置。
実施例34:
ハウジング部が、封止部材を収容するように適合された周方向に延在する凹部を備える、実施例33に記載のエアロゾル発生装置。
実施例35:
封止部材がハウジング部上にオーバーモールドされる、実施例33または実施例34に記載のエアロゾル発生装置。
実施例36:
封止部材がOリングである、実施例33~35のいずれか一つに記載のエアロゾル発生装置。
実施例37:
封止部材は、シリコーンゴム、ポリテトラフルオロエチレンもしくはニトリル、またはそれらの組み合わせで作製される、実施例33~36のいずれか一つに記載のエアロゾル発生装置。
実施例38:
通気手段がハウジング部に取り付けられる、実施例1~37のいずれか一つに記載のエアロゾル発生装置。
実施例39:
通気手段がハウジング部内に部分的に埋め込まれる、実施例38に記載のエアロゾル発生装置。
実施例40:
通気手段が、ハウジング部の内側開口部に隣接する、実施例38または実施例39に記載のエアロゾル発生装置。
実施例41:
通気手段に対して垂直な軸が、エアロゾル発生装置の長軸方向軸に対して傾斜している、実施例38~40のいずれか一つに記載のエアロゾル発生装置。
実施例42:
通気手段が、エアロゾル発生装置の長軸方向軸に実質的に平行に延在する、実施例38~41のいずれか一つに記載のエアロゾル発生装置。
実施例43:
通気手段が、封止された内部ハウジング室から通気チャネルを通ってエアロゾル発生装置の外部へガスが流れるのを可能にするように適合される、実施例38~42のいずれか一つに記載のエアロゾル発生装置。
実施例44:
通気手段が、液体の流れが封止された内部ハウジング室に入るのを防止するように適合されている、実施例38~43のいずれか一つに記載のエアロゾル発生装置。
実施例45:
通気手段が支持構造を備える、実施例38~44のいずれか一つに記載のエアロゾル発生装置。
実施例46:
通気手段が膜を含む、実施例38~45のいずれか一つに記載のエアロゾル発生装置。
実施例47:
膜が不織布を含む、実施例46に記載のエアロゾル発生装置。
実施例48:
不織布がスパンボンドされる、実施例47に記載のエアロゾル発生装置。
実施例49:
膜がポリエチレンテレフタレートまたはポリテトラフルオロエチレンを含む、実施例46~48のいずれか一つに記載のエアロゾル発生装置。
実施例50:
膜が、一層または複数の層から構成される、実施例46~49のいずれか一つに記載のエアロゾル発生装置。
実施例51:
膜が、0.02マイクロメートル~10マイクロメートル、好ましくは0.02マイクロメートル~5マイクロメートル、好ましくは0.02マイクロメートル~1マイクロメートルの公称直径を有する細孔を含む、実施例46~50のいずれか一つに記載のエアロゾル発生装置。
実施例52:
膜の水浸入圧力が少なくとも5キロパスカル、好ましくは10キロパスカル~200キロパスカルである、実施例46~51のいずれか一つに記載のエアロゾル発生装置。
実施例53:
膜が、7キロパスカルで、200ミリリットル/平方センチメートル分~4000ミリリットル/平方センチメートル分、 好ましくは、7キロパスカルで、200ミリリットル/平方センチメートル分~2000ミリリットル/平方センチメートル分、 好ましくは7キロパスカルで、200ミリリットル/平方センチメートル分~1200ミリリットル/平方センチメートルの風量を有する、実施例46~52のいずれか一つに記載のエアロゾル発生装置。
実施例54:
膜が、10マイクロメートル~1000マイクロメートル、好ましくは50マイクロメートル~750マイクロメートル、好ましくは100マイクロメートル~500マイクロメートルの厚さを有する、実施例46~53のいずれか一つに記載のエアロゾル発生装置。
実施例55:
膜が超音波溶接または両面接着テープによってハウジング部に固定される、実施例46~54のいずれか一つに記載のエアロゾル発生装置。
実施例56:
通気手段が超音波溶接または両面接着テープによってハウジング部に固定される、実施例38~55のいずれか一つに記載のエアロゾル発生装置。
実施例57:
-成形材料を成形金型に流し込んでハウジング部を形成する工程であって、通気チャネルがハウジング部の内部で少なくとも二つの異なる方向に延在する、形成する工程と、
-ハウジング部をハウジング壁に連結して封止された内部ハウジング室を形成する工程であって、通気チャネルによって封止された内部ハウジング室の通気を可能にする、形成する工程と、を含む、特に実施例1~56のいずれか一つに記載のエアロゾル発生装置の製造方法。
実施例58:
導電部を成形金型内に配置し、導電部がハウジング部内に部分的に埋め込まれる工程をさらに含む、実施例57に記載の製造方法。
実施例59:
-導電部を成形金型の内部に配置する工程と、
-成形材料を成形金型内に流し込んでハウジング部とハウジング部内の通気チャネルとを形成する工程であって、通気チャネルがハウジング部を貫通して延在し、導電部がハウジング部に少なくとも部分的に埋め込まれている、形成する工程と、を含む、エアロゾル発生装置のハウジング部の製造方法。
実施例60:
導電部が導電体を形成し、導電体がハウジング部を貫通して延在する、実施例59に記載の製造方法。
実施例61:
少なくとも二つの導電部が導電体を形成し、導電部はハウジング部内で互いに接触して、導電体がハウジング部を貫通して延在する、実施例59または実施例60に記載の製造方法。
実施例62:
通気チャネルが、ハウジング部の内部で少なくとも二つの異なる方向に延在する、実施例59~61のいずれか一つに記載の製造方法。
実施例63:
通気チャネルが、ハウジング部の外側開口部とハウジング部の内側開口部との間に閉じた周囲部を有する、実施例59~62のいずれか一つに記載の製造方法。
実施例64:
製造方法が、ハウジング部とハウジング壁との間の間隙を封止部材で封止する工程をさらに含む、実施例57または実施例58に記載の製造方法。
実施例65:
-ハウジング部を設ける工程であって、通気チャネルがハウジング部を貫通して延在し、収容スリットがハウジング部内に設けられる、設ける工程と、
-導電部を収容スリット内に挿入する工程と、
-ハウジング部をハウジング壁に連結する工程と、を含む、特に実施例1~56のいずれか一つに記載のエアロゾル発生装置の製造方法。
実施例66:
導電部が導電体を形成し、導電体がハウジング部を貫通して延在する、実施例65に記載の製造方法。
実施例67:
導電部が導電体の一部を形成し、導電体がハウジング部内に埋め込まれた、または挿入された導電部をさらに備え、導電体がハウジング部を貫通して延在する、実施例65または実施例66に記載の製造方法。
実施例68:
ハウジング部が閉鎖部材の一部を形成する、実施例65~67のいずれか一つに記載の製造方法。
実施例69:
通気チャネルが、閉鎖部材の内部で少なくとも二つの異なる方向に延在する、実施例65~68のいずれか一つに記載の製造方法。
実施例70:
通気チャネルが、閉鎖部材の外側開口部と閉鎖部材の内側開口部との間に閉じた周囲部を有する、実施例65~69のいずれか一つに記載の製造方法。
実施例71:
ハウジング部が一体部品から形成される、実施例65~70のいずれか一つに記載の製造方法。
実施例72:
エアロゾル発生装置に、通気チャネルを設け、導電体を埋め込むための閉鎖部材の使用。
実施例73:
封止部材を支持するために、閉鎖部材がさらに使用される、実施例72に記載の閉鎖部材の使用。
実施例74:
通気チャネルが、通気チャネルに隣接する通気手段を、外部衝撃、特に太陽光または鋭利な物から保護する、実施例72または実施例73に記載の閉鎖部材の使用。
実施例75:
閉鎖部材が一体部品から形成される、実施例72~74のいずれか一つに記載の閉鎖部材の使用。
実施例76:
実施例1~56のいずれか一つに記載のエアロゾル発生装置と、エアロゾル発生装置と共に使用するためのエアロゾル発生基体を備えるエアロゾル発生物品と、を備えるエアロゾル発生システム。
【0089】
ここで、図を参照しながら実施例をさらに記述する。
【0090】
本発明の実施形態によるエアロゾル発生装置1は、
図1に示される。エアロゾル発生装置はハウジング壁3を備えるハウジング2を備える。エアロゾル発生装置1は、主に長軸方向100に延在する。コネクター開口部4は、エアロゾル発生装置1の端面5に配置される。
【0091】
ハウジング2は、
図2および
図3に示すように、長軸方向100に対してエアロゾル発生装置1の端部の近傍に配置されるハウジング部6を備える。ハウジング部は、内側フレーム7に取り付けられるか、またはその一部である。
【0092】
図4は、ハウジング部6が、ハウジング部6の周りに周方向に延在する凹部8を形成することを示す。封止部材9は、ハウジング壁3とハウジング部6との間に配置される。封止部材9は、凹部8の内部に取り付けられる。封止部材9は、ハウジング部6の周りに周方向に延在し、エアロゾル発生装置1の内部に封止された内部ハウジング室10を封止する。
【0093】
ハウジング部6は、通気チャネル11を備える。通気チャネル11は、第一の通気チャネル部12および第二の通気チャネル部13を有する。第一の通気チャネル部12と第二の通気チャネル部13は、異なる方向に延在する。エアロゾル発生装置1の断面を示す
図5で分かるように、第一の通気チャネル12は、第一の通気チャネル部12の延長部と直交する第二の通気チャネル部13よりも大きい断面を有する。通気チャネル11は、ハウジング部の内側開口部14からハウジング部の外側開口部15まで延在する。
【0094】
通気手段16は、ハウジング部6に、ハウジング部の内側開口部14に隣接して取り付けられている。通気手段16は、支持構造17および膜18を備える。膜18は、封止された内部ハウジング室10から通気チャネル11を通ってエアロゾル発生装置1の外部への空気の流れを可能にする。
図4に示すように、通気手段16は、エアロゾル発生装置1の長軸方向100に実質的に平行に延在する。
【0095】
エアロゾル発生装置1は、ハウジング部6に取り付けられた電気コネクター19をさらに備える。電気コネクター19は、通気チャネル延長部20を形成する。通気チャネル延長部20は、通気チャネル11に、具体的にはハウジング部の外側開口部15に連結している。通気チャネル延長部20の外側開口部は、プラグ挿入開口部21を形成する。
【0096】
電気コネクター19は、導電体22を備える。導電体22は、通気チャネル延長部20の周りに周方向に延在する。
図4に示すように、導電体22は、ハウジング部6内に埋め込まれ、ハウジング部6を通って延在している。導電体22は、第一の導電部23と第二の導電部24とを備える。第一の導電部23および第二の導電部24は、ハウジング部6内で互いに接触している。
【0097】
ハウジング部6および電気コネクター19は、閉鎖部材25を形成する。閉鎖部材25はハウジング壁3を閉じ、端面5を形成する。
【0098】
本明細書および添付の特許請求の範囲の目的については、別段の表示がない限り、量(amounts)、量(quantities)、割合などを表すすべての数は、すべての事例において「約」という用語によって修飾されることが理解される。また、すべての範囲は、開示された最大点および最小点を含み、かつその中の任意の中間範囲を含み、これらは本明細書に具体的に列挙されている場合もあり、列挙されていない場合もある。従って、この文脈において、数字AはA±10%として理解される。この文脈内で、数字Aは、数字Aが修正する特性の測定値に対する一般的な標準誤差内にある数値を含むと考えられてもよい。数Aは、添付の特許請求の範囲で使用する一部の事例において、Aが逸脱する量が、特許請求する本発明の基本的かつ新規の特性に実質的に影響を及ぼさないという条件で、上記に列挙された割合だけ逸脱し得る。また、すべての範囲は、開示された最大点および最小点を含み、かつその中の任意の中間範囲を含み、これらは本明細書に具体的に列挙されている場合もあり、列挙されていない場合もある。
【国際調査報告】