(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2025-02-06
(54)【発明の名称】電子ディスプレイアセンブリ
(51)【国際特許分類】
G09F 9/00 20060101AFI20250130BHJP
H05K 7/20 20060101ALI20250130BHJP
G02F 1/13 20060101ALI20250130BHJP
F21V 29/67 20150101ALN20250130BHJP
【FI】
G09F9/00 304B
H05K7/20 H
G02F1/13 101
F21V29/67
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024546441
(86)(22)【出願日】2022-08-30
(85)【翻訳文提出日】2024-08-06
(86)【国際出願番号】 CN2022115717
(87)【国際公開番号】W WO2023151262
(87)【国際公開日】2023-08-17
(32)【優先日】2022-02-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】523046659
【氏名又は名称】光遠科技股▲分▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】DYNASCAN TECHNOLOGY CORP.
【住所又は居所原語表記】6F, No. 88, Wenmao Rd., Leshan Vil., Guishan Dist., Taoyuan City 333001, TAIWAN
(74)【代理人】
【識別番号】100125450
【氏名又は名称】河野 広明
(72)【発明者】
【氏名】ワン ツンイ
(72)【発明者】
【氏名】ウ チンチュン
(72)【発明者】
【氏名】ヤン チアリャン
(72)【発明者】
【氏名】ワン チンリャン
【テーマコード(参考)】
2H088
5E322
5G435
【Fターム(参考)】
2H088EA68
2H088HA05
5E322AA11
5E322BA01
5E322BA03
5E322BA05
5E322BB03
5G435AA14
5G435AA18
5G435GG44
(57)【要約】
電子ディスプレイアセンブリ(1)を提供する。電子ディスプレイアセンブリ(1)は、ケース(10)と、ケース(10)の第1の側面(101)に配置された第1のディスプレイモジュール(12)と、ケース(10)内の第1の熱交換器(11)と、ケース(10)の第1の側面(101)とは反対側の第2の側面(102)に配置された第2のディスプレイモジュール(12)と、ケース(10)内の第2の熱交換器(11)とを含む。電子ディスプレイアセンブリ(1)はまた、第1のディスプレイモジュール(12)の周囲に配置された第1の封止構成要素(11r1、11r2)と、第1のディスプレイモジュール(12)を覆うためにケース(10)の第1の側面(101)に配置された第1の透明蓋(13)とを含む。電子ディスプレイアセンブリ(1)はまた、第2のディスプレイモジュール(12)の周囲に配置された第2の封止構成要素(11r1、11r2)と、第2のディスプレイモジュール(12)を覆うためにケース(10)の第2の側面(102)に配置された第2の透明蓋(13)とを含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子ディスプレイアセンブリであって、
ケースと、
前記ケースの第1の側面に配置された第1のディスプレイモジュールと、
前記ケース内にあり、前記第1のディスプレイモジュールに熱的に接続された第1の熱交換器であって、該第1の熱交換器は第1のチャネルおよび第2のチャネルを備え、該第1のチャネルおよび前記第1のディスプレイモジュールは第1の内部熱交換ループを画定し、該第2のチャネルは第1の外部放熱経路の少なくとも一部を画定する、第1の熱交換器と、
前記ケースの前記第1の側面とは反対側の第2の側面に配置された第2のディスプレイモジュールと、
前記ケース内にあり、前記第2のディスプレイモジュールに熱的に接続された第2の熱交換器であって、該第2の熱交換器は第3のチャネルおよび第4のチャネルを備え、該第3のチャネルおよび前記第2のディスプレイモジュールは第2の内部熱交換ループを画定し、該第4のチャネルは第2の外部放熱経路の少なくとも一部を画定する、第2の熱交換器と、
前記第1のディスプレイモジュールの周囲に配置された第1の封止構成要素と、
前記ケースの前記第1の側面に配置され、前記第1の封止構成要素に取り外し可能に取り付けられ、前記第1のディスプレイモジュールを覆うための第1の透明蓋と、
前記第2のディスプレイモジュールの周囲に配置された第2の封止構成要素と、
前記ケースの前記第2の側面に配置され、前記第2の封止構成要素に取り外し可能に取り付けられ、前記第2のディスプレイモジュールを覆うための第2の透明蓋と、
を備える、
電子ディスプレイアセンブリ。
【請求項2】
前記第1の透明蓋は、第1のピボット継手を介して前記ケースに回転可能に接続されている、
請求項1に記載の電子ディスプレイアセンブリ。
【請求項3】
第2の透明蓋は、第2のピボット継手を介して前記ケースに回転可能に接続されている、
請求項2に記載の電子ディスプレイアセンブリ。
【請求項4】
前記第1の透明蓋は、前記ケースに対して第1の位置および第2の位置を含み、該第1の位置にある前記第1の透明蓋および前記第1の封止構成要素は、前記ケース内の前記第1の内部熱交換ループを封止し、前記第1の内部熱交換ループを空気から隔離し、該第2の位置にある前記第1の透明蓋は、前記第1の内部熱交換ループを空気に露出させる、
請求項2に記載の電子ディスプレイアセンブリ。
【請求項5】
前記第2の透明蓋は、前記ケースに対して第1の位置および第2の位置を含み、該第1の位置にある前記第2の透明蓋および前記第2の封止構成要素は、前記ケース内の前記第2の内部熱交換ループを封止し、前記第2の内部熱交換ループを空気から隔離し、該第2の位置にある前記第2の透明蓋は、前記第2の内部熱交換ループを空気に露出させる、
請求項4に記載の電子ディスプレイアセンブリ。
【請求項6】
前記第1の内部熱交換ループは、前記第2の内部熱交換ループから隔離されている、
請求項1に記載の電子ディスプレイアセンブリ。
【請求項7】
前記第1の内部熱交換ループは、前記第1の外部放熱経路から隔離されており、前記第2の内部熱交換ループは、前記第2の外部放熱経路から隔離されている、
請求項1に記載の電子ディスプレイアセンブリ。
【請求項8】
前記第1の外部放熱経路および前記第2の外部放熱経路の各々は、前記ケースの入口と出口との間に接続されている、
請求項1に記載の電子ディスプレイアセンブリ。
【請求項9】
前記第1の外部放熱経路および前記第2の外部放熱経路と接続する中央経路をさらに備える、
請求項8に記載の電子ディスプレイアセンブリ。
【請求項10】
前記第1のチャネルに隣接して配置された第1の内部流れ発生装置と、前記第3のチャネルに隣接して配置された第2の内部流れ発生装置とをさらに備える、
請求項1に記載の電子ディスプレイアセンブリ。
【請求項11】
前記第1の外部放熱経路および前記第2の外部放熱経路に流体的に導通する外部流れ発生装置をさらに備える、
請求項1に記載の電子ディスプレイアセンブリ。
【請求項12】
前記第1の熱交換器は、前記ケースに固定され、前記第1のディスプレイモジュールに直接接触する第1の支持基板として機能するように構成される、請求項1に記載の電子ディスプレイアセンブリ。
【請求項13】
前記第2の熱交換器は、前記ケースに固定され、前記第2のディスプレイモジュールに直接接触する第2の支持基板として機能するように構成される、
請求項12に記載の電子ディスプレイアセンブリ。
【請求項14】
電子ディスプレイアセンブリであって、
ケースと、
前記ケースの第1の側面に配置された第1のディスプレイモジュールと、
前記ケース内に固定され、前記第1のディスプレイモジュールに熱的に接続された第1の熱交換器であって、該第1の熱交換器は、前記第1のディスプレイモジュールに直接接触する第1の支持基板として機能するように構成され、該第1の熱交換器は第1のチャネルおよび第2のチャネルを備え、該第1のチャネルおよび前記第1のディスプレイモジュールは第1の内部熱交換ループを画定し、該第2のチャネルは第1の外部放熱経路の少なくとも一部を画定する、第1の熱交換器と、
前記ケースの前記第1の側面とは反対側の第2の側面に配置された第2のディスプレイモジュールと、
前記ケース内に固定され、前記第2のディスプレイモジュールに熱的に接続された第2の熱交換器であって、該第2の熱交換器は、前記第2のディスプレイモジュールに直接接触する第2の支持基板として機能するように構成され、該第2の熱交換器は第3のチャネルおよび第4のチャネルを備え、該第3のチャネルおよび前記第2のディスプレイモジュールは第2の内部熱交換ループを画定し、該第4のチャネルは第2の外部放熱経路の少なくとも一部を画定する、第2の熱交換器と、
前記ケースの前記第1の側面に配置され、前記ケースに回転可能に接続され、前記第1のディスプレイモジュールを覆うための第1の透明蓋と、
前記ケースの前記第2の側面に配置され、前記ケースに回転可能に接続され、前記第2のディスプレイモジュールを覆うための第2の透明蓋と、
を備える、
電子ディスプレイアセンブリ。
【請求項15】
前記第1の透明蓋は、前記ケースに対して第1の位置および第2の位置を含み、該第1の位置にある前記第1の透明蓋は、前記ケース内の前記第1の内部熱交換ループを封止し、前記第1の内部熱交換ループを空気から隔離し、該第2の位置にある前記第1の透明蓋は、前記第1の内部熱交換ループを空気に露出させる、
請求項14に記載の電子ディスプレイアセンブリ。
【請求項16】
前記第2の透明蓋は、前記ケースに対して第1の位置および第2の位置を含み、該第1の位置にある前記第2の透明蓋は、前記ケース内の前記第2の内部熱交換ループを封止し、前記第2の内部熱交換ループを空気から隔離し、該第2の位置にある前記第2の透明蓋は、前記第2の内部熱交換ループを空気に露出させる、
請求項15に記載の電子ディスプレイアセンブリ。
【請求項17】
前記第1の内部熱交換ループは、前記第2の内部熱交換ループから隔離されている、
請求項14に記載の電子ディスプレイアセンブリ。
【請求項18】
前記第1の内部熱交換ループは、前記第1の外部放熱経路から隔離されており、前記第2の内部熱交換ループは、前記第2の外部放熱経路から隔離されている、
請求項14に記載の電子ディスプレイアセンブリ。
【請求項19】
前記第1の外部放熱経路および前記第2の外部放熱経路の各々は、前記ケースの入口と出口との間に接続されている、
請求項14に記載の電子ディスプレイアセンブリ。
【請求項20】
前記第1の外部放熱経路および前記第2の外部放熱経路と接続する中央経路をさらに備える、
請求項19に記載の電子ディスプレイアセンブリ。
【請求項21】
前記第1のチャネルに隣接して配置された第1の内部流れ発生装置と、前記第3のチャネルに隣接して配置された第2の内部流れ発生装置とをさらに備える、
請求項14に記載の電子ディスプレイアセンブリ。
【請求項22】
前記第1の外部放熱経路および前記第2の外部放熱経路に流体的に導通する外部流れ発生装置をさらに備える、
請求項14に記載の電子ディスプレイアセンブリ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、一般に、電子ディスプレイアセンブリに関する。
【背景技術】
【0002】
過熱を防止するために、ディスプレイ装置に冷却システムを採用することができる。従来、冷却システムは、空気を冷却するための蒸発器と、冷却された空気を循環させるためのファンとを含むことができる。そのような冷却システムはかさばることがあり、その有効性を改善する必要があり得る。
【0003】
さらに、冷却システムの循環ループは、埃および他の汚染物質の侵入を防止するために気密であることが多い。しかしながら、熱や水分が経時的に蓄積し、ディスプレイ装置の信頼性が低下することがある。
【発明の概要】
【0004】
1つ以上の実施形態では、本開示は、電子ディスプレイアセンブリを提供する。電子ディスプレイアセンブリは、ケースと、ケースの第1の側面に配置された第1のディスプレイモジュールと、ケース内にあり、第1のディスプレイモジュールに熱的に接続された第1の熱交換器とを含む。第1の熱交換器は、第1のチャネルおよび第2のチャネルを含む。第1のチャネルおよび第1のディスプレイモジュールは、第1の内部熱交換ループを画定し、第2のチャネルは、第1の外部放熱経路の少なくとも一部を画定する。電子ディスプレイアセンブリはまた、ケースの第1の側面とは反対側の第2の側面に配置された第2のディスプレイモジュールと、ケース内にあり、第2のディスプレイモジュールに熱的に接続された第2の熱交換器とを含む。第2の熱交換器は、第3のチャネルおよび第4のチャネルを含む。第3のチャネルおよび第2のディスプレイモジュールは、第2の内部熱交換ループを画定し、第4のチャネルは、第2の外部放熱経路の少なくとも一部を画定する。電子ディスプレイアセンブリはまた、第1のディスプレイモジュールの周囲に配置された第1の封止構成要素と、第1のディスプレイモジュールを覆うためにケースの第1の側面に配置された第1の透明蓋とを含む。第1の透明蓋は、第1の封止構成要素に取り外し可能に取り付けられる。電子ディスプレイアセンブリはまた、第2のディスプレイモジュールの周囲に配置された第2の封止構成要素と、第2のディスプレイモジュールを覆うためにケースの第2の側面に配置された第2の透明蓋とを含む。第2の透明蓋は、第2の封止構成要素に取り外し可能に取り付けられる。
【0005】
1つ以上の実施形態では、本開示は、電子ディスプレイアセンブリを提供する。電子ディスプレイアセンブリは、ケースと、ケースの第1の側面に配置された第1のディスプレイモジュールと、ケース内に固定され、第1のディスプレイモジュールに熱的に接続された第1の熱交換器とを含む。第1の熱交換器は、第1のディスプレイモジュールに直接接触する第1の支持基板として機能するように構成される。第1の熱交換器は、第1のチャネルおよび第2のチャネルを含む。第1のチャネルおよび第1のディスプレイモジュールは、第1の内部熱交換ループを画定し、第2のチャネルは、第1の外部放熱経路の少なくとも一部を画定する。電子ディスプレイアセンブリはまた、ケースの第1の側面とは反対側の第2の側面に配置された第2のディスプレイモジュールと、ケース内に固定され、第2のディスプレイモジュールに熱的に接続された第2の熱交換器とを含む。第2の熱交換器は、第2のディスプレイモジュールに直接接触する第2の支持基板として機能するように構成される。第2の熱交換器は、第3のチャネルおよび第4のチャネルを含む。第3のチャネルおよび第2のディスプレイモジュールは、第2の内部熱交換ループを画定し、第4のチャネルは、第2の外部放熱経路の少なくとも一部を画定する。電子ディスプレイアセンブリはまた、第1のディスプレイモジュールを覆うための第1の透明蓋と、第2のディスプレイモジュールを覆うための第2の透明蓋とを含む。第1の透明蓋は、ケースの第1の側面に配置され、ケースに回転可能に接続される。第2の透明蓋は、ケースの第2の側面に配置され、ケースに回転可能に接続される。
【図面の簡単な説明】
【0006】
本開示の態様は、添付の図面と共に読むと、以下の詳細な説明から容易に理解される。様々な特徴は縮尺通りに描写されていない場合があることに留意されたい。様々な特徴の寸法は、説明を明確にするために任意に増減することができる。
【0007】
【
図1】本開示の一実施形態による、例示的な電子ディスプレイアセンブリの断面図である。
【0008】
【
図2】本開示の一実施形態による、内部熱交換ループを環境に露出させる透明蓋を有する
図1の例示的な電子ディスプレイアセンブリを示す図である。
【0009】
【
図3】本開示の一実施形態による、例示的な電子ディスプレイアセンブリの上面図である。
【0010】
共通の参照番号は、同一または類似の要素を示すために図面および詳細な説明を通して使用される。本開示は、添付の図面と併せて以下の詳細な説明からより明らかになるであろう。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下の開示は、提供される主題の異なる特徴を実装するための多くの異なる実施形態または例を提供する。構成要素および配置の具体例は、本明細書に記載されている。当然ながら、これらは単なる例であり、限定することを意図するものではない。本開示は、様々な例において参照番号および/または文字を繰り返すことができる。この繰り返しは、単純化および明確化のためのものであり、それ自体は、説明した様々な実施形態および/または構成の間の関係を規定するものではない。
【0012】
本開示の実施形態は、以下のように詳細に説明される。しかしながら、本開示は、多種多様な特定の状況で具体化することができる多くの適用可能な概念を提供することを理解されたい。説明された特定の実施形態は単なる例示であり、本開示の範囲を限定するものではない。
【0013】
図1は、本開示の一実施形態による、例示的な電子ディスプレイアセンブリ1の断面図である。いくつかの実施形態では、電子ディスプレイアセンブリ1は、ケース10、熱交換器11、ディスプレイモジュール12、透明蓋13、内部流れ発生装置14、および外部流れ発生装置15を含んでもよい。
【0014】
ケース(または筐体)10は、入口10iと、入口10iの反対側の出口10oと、入口10iと出口10oとを接続する中央部分10cとを有してもよい。中央部分10cは、入口10iおよび出口10oを介して外部環境に接続または流体的に導通する中央経路c6を含むかまたは画定することができる。例えば、外部または周囲空気流は、入口10iを通って中央部分10cに入り、出口10oを通って中央部分10cから出ることができる。
【0015】
ケース10の中央部分10cは、側面101と、側面101の反対側の側面102とを有してもよい。空間は、側面101および側面102にそれぞれ画定されてもよい。
【0016】
例えば、透明蓋13およびケース10は、限定はしないが、熱交換器11、ディスプレイモジュール12、および内部流れ発生装置14を含む一組の構成要素を収容するための空間を側面101に画定することができる。同様に、別の透明蓋およびケース10は、別の熱交換器、別のディスプレイモジュール、および別の内部流れ発生装置を収容するための空間を側面102上に画定することができる。電子ディスプレイアセンブリ1は、両面ディスプレイを含むことができる。両側の構成要素は類似しているため、簡潔さおよび明確さのために、側面101の構成要素のみに図で参照番号を付け、詳細に説明する。
【0017】
熱交換器11は、側面101のケース10によって画定される空間に配置されてもよい。いくつかの実施形態では、熱交換器11は、ケース10に取り付けまたは固定されてもよい。いくつかの実施形態では、熱交換器11は、1つ以上の封止構成要素11r1および11r2を介してケース10に取り付けられてもよい。いくつかの実施形態では、封止構成要素11r1および11r2は、ゴムガスケットまたはOリングを含むことができる。いくつかの実施形態では、封止構成要素11r1および11r2は、中央部分10cと熱交換器11との間に配置されてもよい。
【0018】
いくつかの実施形態では、熱交換器11は、ディスプレイモジュール12の支持基板として機能するように構成されてもよい。例えば、熱交換器11は、ディスプレイモジュール12に機械的支持を提供することができる。例えば、熱交換器11は、ディスプレイモジュール12(ディスプレイモジュール12のバックライト層12cなど)に直接接触してもよい。例えば、ディスプレイモジュール12は、光を発するように構成された前面と、熱交換器11に直接接触する後面とを有することができる。
【0019】
大型のディスプレイ装置の場合、支持基板は、ディスプレイ装置の厚さおよび重量を大幅に増加させることがある。さらに、ディスプレイモジュールと熱交換器との間に配置された支持基板はまた、放熱の効率を低下させる可能性がある。支持基板としても機能する熱交換器11を設けることで、ディスプレイ装置の厚さおよび重量を低減することができるとともに、放熱効率を向上させることができる。
【0020】
いくつかの実施形態では、熱交換器11は、ディスプレイモジュール12およびケース10(中央部分10cなど)に熱的に接続されてもよい。いくつかの実施形態では、熱交換器11は、一体的に形成されてもよく、または1ピースで形成されてもよい。いくつかの実施形態では、熱交換器11は、アルミニウム押出(アルミニウムtスロット押出など)を含むことができる。いくつかの実施形態では、熱交換器11は、複数のチャネルまたはセルを含むことができる。例えば、熱交換器11は、チャネルc1およびチャネルc4を含んでもよい。
【0021】
チャネルc1は、ディスプレイモジュール12に隣接して熱的に接続されてもよい。チャネルc1は、チャネルc2およびチャネルc3に接続または流体的に導通することができる(以下に詳述する)。チャネルc1、チャネルc2、およびチャネルc3は、内部熱交換ループi1を画定することができる。
【0022】
チャネルc4は、チャネルc1に隣接または熱的に接続されていてもよい。チャネルc4は、中央部分10cに隣接または熱的に接続されていてもよい。チャネルc4は、中央部分10cの中央経路c6に接続または流体的に導通していてもよい。側面102上の別の熱交換器のチャネルc4、中央経路c6、およびチャネルc5は、外部放熱経路e1を画定することができる。いくつかの実施形態では、外部放熱経路e1は、チャネルc1から熱を放散するように構成されてもよい。いくつかの実施形態では、チャネルc1の流れ方向は、チャネルc4の流れ方向と反対であってもよい。
【0023】
ディスプレイモジュール12は、側面101上のケース10によって画定された空間に配置されてもよい。いくつかの実施形態では、ディスプレイモジュール12は、ディスプレイパネル12a、光学フィルム12b、およびバックライト層12cを含むことができる。ディスプレイパネル12aは、光学フィルム12bと透明蓋13との間に配置されてもよい。光学フィルム12bは、ディスプレイパネル12aとバックライト層12cとの間に配置されていてもよい。バックライト層12cは、光学フィルム12bと熱交換器11との間に配置されてもよい。
【0024】
ディスプレイパネル12aは、例えば、ガラスパネル、液晶パネル、プラスチックパネルなどを含んでいてもよい。光学フィルム12bは、例えば、ディフューザ、リフレクタ、ポラライザ、フィルタ、導光素子、レンズ、その他の光学素子を含んでいてもよい。バックライト層12cは、複数の発光画素を含んでいてもよい。
【0025】
いくつかの実施形態では、ディスプレイモジュール12は、ディスプレイパネル12aと光学フィルム12bとの間にチャネルc2を含むことができる。
【0026】
透明蓋13は、ケース10の側面101に配置されてもよい。透明蓋13は、ピボット継手11pを介してケース10に回転可能に接続されてもよい。透明蓋13は、1つ以上の封止構成要素13r1および13r2を介してケース10に取り外し可能に取り付けられてもよい。いくつかの実施形態では、封止構成要素13r1および13r2は、ゴムガスケットまたはOリングを含むことができる。いくつかの実施形態では、封止構成要素13r1および13r2は、透明蓋13とケース10との間に配置されてもよい。いくつかの実施形態では、封止構成要素13r1および13r2は、透明蓋13とディスプレイモジュール12との間に配置されてもよい。いくつかの実施形態では、封止構成要素13r1および13r2は、ディスプレイモジュール12の周囲に配置されてもよい。
【0027】
いくつかの実施形態では、透明蓋13は、ディスプレイモジュール12を覆うように構成されてもよい。いくつかの実施形態では、透明蓋13およびディスプレイモジュール12のディスプレイパネル12aは、チャネルc3を画定することができる。例えば、チャネルc3は、透明蓋13とディスプレイパネル12aとの間に画定されてもよい。
【0028】
いくつかの実施形態では、電子ディスプレイアセンブリ1は、側面101に内部熱交換ループi1を含むことができる。上述したように、内部熱交換ループi1は、チャネルc1、チャネルc2、およびチャネルc3などの側面101の1つ以上のチャネルによって画定されてもよい。内部熱交換ループi1は、側面101上の構成要素を冷却するように構成されてもよい。いくつかの実施形態では、内部熱交換ループi1は外部環境から隔離されてもよい。例えば、外部空気流は、内部熱交換ループi1に入らなくてもよい。
【0029】
内部流れ発生装置14は、側面101のケース10によって画定される空間に配置されてもよい。いくつかの実施形態では、内部流れ発生装置14は、チャネルc1に隣接して配置されてもよい。いくつかの実施形態では、内部流れ発生装置14は、チャネルc1、チャネルc2、およびチャネルc3に接続または流体的に導通することができる。いくつかの実施形態では、内部流れ発生装置14はファンを含むことができる。いくつかの実施形態では、内部流れ発生装置14は、内部熱交換ループi1を通る内部空気流を発生させるように構成されてもよい。
【0030】
同様に、電子ディスプレイアセンブリ1は、側面102に内部熱交換ループi2を含むことができる。内部熱交換ループi2は、側面102上の1つ以上のチャネルによって画定されてもよい。内部熱交換ループi2は、側面102上の構成要素を冷却するように構成されてもよい。いくつかの実施形態では、内部熱交換ループi2は外部環境から隔離されてもよい。例えば、外部空気流は、内部熱交換ループi2に入らなくてもよい。
【0031】
いくつかの実施形態では、内部熱交換ループi2は、内部熱交換ループi1から隔離されてもよい。例えば、内部熱交換ループi2は、内部熱交換ループi1から分離または独立していてもよい。例えば、内部熱交換ループi2は、内部熱交換ループi1に接続または流体的に導通しなくてもよい。これらの場合、埃または湿気などの外部環境からの汚染は、ディスプレイモジュール12および他の電気構成要素を収容する空間に侵入せず、空間内の構成要素の経年劣化を遅らせる。
【0032】
いくつかの実施形態では、電子ディスプレイアセンブリ1は、外部放熱経路e1を含んでもよい。上述したように、外部放熱経路e1は、側面101の熱交換器11のチャネルc4、側面102の別の熱交換器のチャネルc5、および中央経路c6によって画定されてもよい。チャネルc4およびチャネルc5は各々、中央経路c6を介して入口10iと出口10oとの間に接続されてもよい。チャネルc4およびチャネルc5は、中央経路c6、入口10iおよび出口10oを介して外部環境に接続または流体的に導通することができる。
【0033】
外部放熱経路e1は、内部熱交換ループi1および内部熱交換ループi2から外部環境に熱を伝導するように構成されてもよい。例えば、外部放熱経路e1は、内部熱交換ループi1と内部熱交換ループi2とで共用されてもよい。
【0034】
いくつかの実施形態では、外部放熱経路e1は、内部熱交換ループi1および内部熱交換ループi2から隔離されてもよい。例えば、外部放熱経路e1は、内部熱交換ループi1および内部熱交換ループi2から分離または独立していてもよい。例えば、外部放熱経路e1は、内部熱交換ループi1および内部熱交換ループi2に接続または流体的に導通しなくてもよい。
【0035】
外部流れ発生装置15は、ケース10の中央部分10cに隣接して配置されてもよい。外部流れ発生装置15は、チャネルc4、チャネルc5、および中央経路c6に接続または流体的に導通することができる。いくつかの実施形態では、外部流れ発生装置15はファンを含むことができる。いくつかの実施形態では、外部流れ発生装置15は、外部放熱経路e1を通る外部空気流を生成するように構成されてもよい。
【0036】
本開示のいくつかの実施形態によれば、内部熱交換ループi1および内部熱交換ループi2からの熱は、単一の経路(すなわち、中央経路c6)を介して放散され得るため、電子ディスプレイアセンブリ1のサイズが縮小される。
【0037】
加えて、1つの外部流れ発生装置15のみが必要であり、両側の電子ディスプレイアセンブリ1のディスプレイモジュールを同時に冷却することができる。外部流れ発生装置15によって引き起こされる風圧は、両方のチャネルc4およびc5に分配される。したがって、チャネルc4またはチャネルc5のいずれかの風圧は、外部流れ発生装置15によって引き起こされる風圧がただ1つのチャネルに加えられる場合よりも低い。
【0038】
一般的には、流れ発生装置の回転速度を上げることで放熱効率を高めることができる。その場合、風圧や風圧による騒音も大きくなる。本開示のいくつかの実施形態によれば、チャネルc4またはc5内の風圧は、ただ1つのチャネルが外部流れ発生装置15に接続されている場合よりも低い。その結果、電子ディスプレイアセンブリ1の放熱効率は変化しないまま、風圧に起因するノイズが除去される。
【0039】
図2は、本開示の一実施形態による、内部熱交換ループi1を環境に露出させる透明蓋13を有する
図1の例示的な電子ディスプレイアセンブリ1を示す図である。
【0040】
いくつかの実施形態では、
図1に示すように、透明蓋13が閉じられている(または第1の位置にある)とき、透明蓋13は、封止構成要素13r1および13r2を介してケース10に取り付けられてもよい。透明蓋13ならびに封止構成要素13r1および13r2は、ケース10の内部空間(内部熱交換ループi1など)を外部環境(空気など)から隔離することができる。例えば、透明蓋13ならびに封止構成要素13r1および13r2は、気密空間を画定することができる。
【0041】
いくつかの実施形態では、
図2に示すように、透明蓋13が開かれると(または第2の位置で)、ケース10の内部空間(内部熱交換ループi1など)が外部環境(空気など)に露出される可能性がある。
【0042】
本開示のいくつかの実施形態によれば、透明蓋13を開閉することができるので、ケース10の内部空間を必要に応じて清浄し、維持することができる。したがって、電子ディスプレイアセンブリ1の信頼性を高めることができる。
【0043】
図3は、本開示の一実施形態による、例示的な電子ディスプレイアセンブリ3の上面図である。
【0044】
電子ディスプレイアセンブリ3は、3面ディスプレイを含むことができる。例えば、電子ディスプレイアセンブリ3は、中央部分33と、ディスプレイモジュール30、31、および32とを含んでもよい。ディスプレイモジュール30、31、および32は、中央部分33の3辺に配置されてもよい。ディスプレイモジュール30、31、および32は、中央部分33の周りに配置されてもよい。
【0045】
ディスプレイモジュール30、31、および32は各々、
図1のディスプレイモジュール12と同様であってもよい。電子ディスプレイアセンブリ3は、限定されるわけではないが、透明蓋、熱交換器、および内部流れ発生装置をそれぞれ中央部分33の3辺に含む他の構成要素を含むことができる。他の構成要素は、簡潔さおよび明瞭さのために
図3には示されていない。
【0046】
電子ディスプレイアセンブリ3はまた、中央部分33に隣接して配置された外部流れ発生装置を含むことができる。ディスプレイモジュール30、31、および32からの熱は、中央部分33によって画定された外部放熱経路を通って放散され得る。
【0047】
ディスプレイモジュールの数は、電子ディスプレイアセンブリ3のサイズおよび放散効率(または他の設計要件)に基づいて決定されてもよく、この実施形態に限定されない。
【0048】
「真下」、「下」、「下部」、「上方」、「上部」、「左」、「右」などの空間的な相対語は、本明細書では、図に示すように、1つの要素または特徴と別の要素または特徴との関係を説明するための説明を容易にするために使用され得る。空間的な相対語は、図に示す向きに加えて、使用中または動作中のデバイスの異なる向きを包含することを意図している。装置は、他の方向に向けられてもよく(90度または他の向きに回転されてもよく)、本明細書で使用される空間的に相対的な記述子は、それに応じて同様に解釈されてもよい。ある要素が別の要素に「接続」または「結合」されていると言及される場合、それは他の要素に直接接続または結合されてもよく、または介在要素が存在してもよいことを理解されたい。
【0049】
本明細書で使用される場合、「およそ」、「実質的に」、「実質的な」、および「約」という用語は、小さな変化を記述および説明するために使用される。事象または状況との導通において使用される場合、これらの用語は、その事象または状況が正確に起こる場合、ならびにその事象または状況が近似して起こる場合を指すことができる。所与の値または範囲に関して本明細書で使用される場合、「約」という用語は、一般に、所与の値または範囲の±10%、±5%、±1%、または±0.5%以内を意味する。範囲は、本明細書では、1つの終点から別の終点まで、または2つの終点間として表すことができる。本明細書に開示される全ての範囲は、特に明記しない限り、終点を含む。数値または特性が「実質的に」同じものを指す場合、この用語は、値の平均の±10%、±5%、±1%、または±0.5%以内の値を指すことができる。
【0050】
上記は、本開示のいくつかの実施形態および詳細な態様の特徴を概説している。本開示に記載された実施形態は、本明細書に導入された実施形態の同じまたは類似の目的を実行し、および/または同じまたは類似の利点を達成するための他のプロセスおよび構造を設計または変更するための基礎として容易に使用することができる。そのような等価な構成は、本開示の精神および範囲から逸脱するものではなく、本開示の精神および範囲から逸脱することなく、様々な変更、置換、および修正を行うことができる。
【国際調査報告】