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特表2025-504239非短絡電流を遮断するための高速接地開閉器
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  • 特表-非短絡電流を遮断するための高速接地開閉器 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2025-02-06
(54)【発明の名称】非短絡電流を遮断するための高速接地開閉器
(51)【国際特許分類】
   H01H 33/30 20060101AFI20250130BHJP
【FI】
H01H33/30 A
【審査請求】有
【予備審査請求】有
(21)【出願番号】P 2024547591
(86)(22)【出願日】2023-02-10
(85)【翻訳文提出日】2024-10-01
(86)【国際出願番号】 EP2023053357
(87)【国際公開番号】W WO2023152321
(87)【国際公開日】2023-08-17
(31)【優先権主張番号】22156430.5
(32)【優先日】2022-02-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】523380173
【氏名又は名称】ヒタチ・エナジー・リミテッド
【氏名又は名称原語表記】HITACHI ENERGY LTD
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】弁理士法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ザクスル,ダービト
(72)【発明者】
【氏名】ヒンダー,アンドリン
(72)【発明者】
【氏名】コルベル,ヤクプ
(72)【発明者】
【氏名】エアフォルト,トビアス
(57)【要約】
本発明は、高速接地開閉器(1)であって、2つのコンタクト(2)であって、そのうちの少なくとも1つのコンタクト(2)が、コンタクト(2)が接続されている閉位置と、コンタクト(2)が接続されていない開位置との間で他方のコンタクトに対して移動可能であり、前記コンタクト(2)が、電流遮断動作中にアークが発生し、消弧媒体が存在するアーク放電領域を画定する、2つのコンタクト(2)と、ピストン(4)を形成する少なくとも1つの可動コンタクト(2)が、閉位置と開位置との間で直線的に移動するように摺動可能に配置されたシリンダ状のガイドチューブ(3)とを備え、ガイドチューブ(3)が上端部(5)および/またはその反対側の下端部(6)で閉じられ、それによってピストン(4)が上端部(5)を有する第1の圧縮チャンバ(9)および/または下端部(6)を有する第2の圧縮チャンバ(10)を画定し、それによって開位置および/または閉位置に移動するときのピストン(4)の移動を減速する、高速接地開閉器(1)に関する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
2つのコンタクト(2)であって、そのうちの少なくとも1つのコンタクト(2)が、前記コンタクト(2)が接続されている閉位置と、前記コンタクト(2)が接続されていない開位置との間で他方のコンタクトに対して移動可能であり、前記コンタクト(2)が、電流遮断動作中にアークが発生し、消弧媒体が存在するアーク放電領域を画定する、2つのコンタクト(2)と、
ピストン(4)を形成する前記少なくとも1つの可動コンタクト(2)が、前記閉位置と前記開位置との間で直線的に移動するように摺動可能に配置されたシリンダ状のガイドチューブ(3)と、を備え、
前記ガイドチューブ(3)が上端部(5)および/またはその反対側の下端部(6)で閉じられ、それによって前記ピストン(4)が前記上端部(5)を有する第1の圧縮チャンバ(9)および/または前記下端部(6)を有する第2の圧縮チャンバ(10)を画定し、それによって前記開位置および/または前記閉位置に移動するときの前記ピストン(4)の移動を減速し、かつ
前記ピストン(4)が、前記ガイドチューブ(3)の内面上を摺動し、それに直交して配置された、前記ガイドチューブ(3)内で移動方向に直線的に延在するピストンロッド(7)を有するディスク状ピストン(8)として設けられる、高速接地開閉器(1)。
【請求項2】
前記ガイドチューブ(3)の前記上端部(5)および/または前記下端部(6)に少なくとも1つの圧力逃がし弁(11)が設けられる、先行する請求項に記載の高速接地開閉器(1)。
【請求項3】
前記ピストンロッド(7)が中空であり、前記上端部(5)が、前記中空ピストンロッド(7)に面するダンパ要素(12)であって、前記ピストン(4)が前記開位置に到達すると前記中空ピストンロッド(7)によって取り囲まれるようになる、ダンパ要素(12)を備える、先行する請求項のいずれかに記載の高速接地開閉器(1)。
【請求項4】
前記ピストンロッド(7)がチューブとして設けられ、前記ダンパ要素(12)が前記ピストンロッド(7)の直径よりも小さい直径を有するチューブ状形状を備える、先行する請求項に記載の高速接地開閉器(1)。
【請求項5】
前記ディスク状ピストン(8)が、前記ディスク状ピストン(8)から、前記上端部(5)および/または前記下端部(6)に向かう移動方向に直線的に延在する少なくとも1つのピストンバー状要素(13)を備え、前記上端部(5)および/または前記下端部(6)が、前記ピストン(4)が前記開位置および/または前記閉位置に到達したときに前記ピストン(4)のバー状要素が通過するそれぞれのピストンバー状開口部(14)を備える、先行する請求項のいずれかに記載の高速接地開閉器(1)。
【請求項6】
前記下端部(6)が、前記下端部(6)から前記上端部(5)に向かって直線的に延在する少なくとも1つの下側バー状要素(15)を備え、前記ディスク状ピストン(8)が、前記ピストン(4)が前記閉位置に到達したときに前記下側バー状要素(15)が通過するそれぞれの下側バー状開口部(16)を備える、先行する請求項のいずれかに記載の高速接地開閉器(1)。
【請求項7】
前記下端部(6)が、前記ピストンロッド(7)を取り囲むディスク状に設けられる、先行する請求項のいずれかに記載の高速接地開閉器(1)。
【請求項8】
前記可動コンタクト(2)のための動作機構(17)を備える、先行する請求項のいずれかに記載の高速接地開閉器(1)。
【請求項9】
前記ガイドチューブ(3)の前記上端部(5)がガス再充填弁を備える、先行する請求項のいずれかに記載の高速接地開閉器(1)。
【請求項10】
先行する請求項のいずれかに記載の高速接地開閉器(1)を各極に備え、特に、対応する前記極の前記高速接地開閉器(1)を作動させるためのモータを各極に備える3極高電圧変電所。
【請求項11】
非短絡電流を遮断するため、および/または短絡電流を接地に誘導するための、先行する請求項のいずれかに記載の高速接地開閉器(1)の使用。
【請求項12】
高速接地開閉器(1)中のピストン(4)の移動を減速するための方法であって、前記高速接地開閉器(1)が、
2つのコンタクト(2)であって、そのうちの少なくとも1つのコンタクト(2)が、前記コンタクト(2)が接続されている閉位置と、前記コンタクト(2)が接続されていない開位置との間で他方のコンタクトに対して移動可能であり、前記コンタクト(2)が、電流遮断動作中にアークが発生し、消弧媒体が存在するアーク放電領域を画定する、2つのコンタクト(2)と、
前記ピストン(4)を形成する前記少なくとも1つの可動コンタクト(2)が、前記閉位置と前記開位置との間で直線的に移動するように摺動可能に配置されたシリンダ状のガイドチューブ(3)と、を備え、
前記ガイドチューブ(3)が上端部(5)および/またはその反対側の下端部(6)で閉じられ、それによって前記ピストン(4)が前記上端部(5)を有する第1の圧縮チャンバ(9)および/または前記下端部(6)を有する第2の圧縮チャンバ(10)を画定し、かつ
前記ピストン(4)が、前記ガイドチューブ(3)の内面上を摺動し、それに直交して配置された、前記ガイドチューブ(3)内で移動方向に直線的に延在するピストンロッド(7)を有するディスク状ピストン(8)として設けられ、かつ前記方法が、
前記開位置および/または前記閉位置に移動するときの前記ピストン(4)の移動を減速することを含む、方法。
【請求項13】
非短絡電流を遮断するため、および/または短絡電流を接地に誘導するための、先行する請求項に記載の高速接地開閉器(1)中のピストン(4)の移動を減速するための方法の使用。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、非短絡電流を遮断するための高速接地開閉器であって、2つのコンタクトであって、そのうちの少なくとも1つのコンタクトが、コンタクトが接続されている閉位置と、コンタクトが接続されていない開位置との間で他方のコンタクトに対して移動可能であり、前記コンタクトが、電流遮断動作中にアークが発生し、アーク消去ガスを含む消弧媒体が存在するアーク放電領域を画定する、2つのコンタクトと、ピストンを形成する少なくとも1つの可動コンタクトが、閉位置と開位置との間で直線的に移動するように摺動可能に配置されたシリンダ状ガイドチューブとを備える、高速接地開閉器に関する。
【背景技術】
【0002】
液体または気体状態の誘電体絶縁媒体は、従来、多種多様な装置において、特にまた、GISまたはその構成要素において導電性部品の絶縁に適用されている。例えば、中電圧または高電圧金属封入開閉装置では、導電性部品は、絶縁空間を画定する気密ハウジング内に配置され、前記絶縁空間は絶縁ガスを含み、電流が絶縁空間を通過することができないようにハウジングを導電性部品から分離する。
【0003】
例えば高電圧開閉装置の電流を遮断するために、絶縁媒体はさらに、消弧媒体またはアーク消去媒体として機能する。これは、例えば、電流遮断中に発生したアークがフリーバーニング条件下で消去される断路器または接地開閉器の場合にも当てはまり、これは消弧媒体がアークに向かって積極的に吹き付けられないことを意味する。
【0004】
従来のガス絶縁開閉装置では、六フッ化硫黄(SF6)が、それぞれ絶縁媒体および/または消弧媒体として典型的に使用される。近年、例えば高い絶縁能力、特に高い絶縁強度、および高いアーク消去能力を有する従来の絶縁媒体、例えばフルオロケトンの代替として、絶縁媒体中に有機フッ素化合物を使用することが提案されている。同時に、それらは非常に低い地球温暖化係数(GWP:Global Warming Potential)および非常に低い毒性を有する。
【0005】
高速動作接地開閉器は、典型的には、可動コンタクトの加速およびその減速も提供する動作機構によって動作される。このような高速動作接地開閉器のSF6フリーの解決策には、アークブロー機構が必要である。原則として、何らかの種類のポンプ機構につながる必要な質量流量を決定することができる。アークへの質量流を生成するために必要なピストンは、直線的に移動する質量を必要とし、したがって運動エネルギーを追加し、これは、強力な動力の運動連鎖を有する高性能減衰デバイスを必要とし、機械的寿命のコストおよび技術的リスクを増加させる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
発明の概要
したがって、本発明の目的は、非短絡電流を遮断するための高速接地開閉器のための改良された減速機構を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の目的は、独立請求項の特徴によって解決される。好ましい実施態様は、従属請求項に詳述されている。
【0008】
したがって、この目的は、特に非短絡電流を遮断するための、および/または短絡電流を接地に誘導するための高速接地開閉器であって、
2つのコンタクトであって、少なくとも1つのコンタクトが、コンタクトが接続されている閉位置と、コンタクトが接続されていない開位置との間で他方のコンタクトに対して移動可能であり、前記コンタクトが、電流遮断動作中にアークが発生し、消弧媒体が存在するアーク放電領域を画定する、2つのコンタクトと、
ピストンを形成する少なくとも1つの可動コンタクトが、閉位置と開位置との間を直線的に移動するように摺動可能に配置されたシリンダ状ガイドチューブと
を備え、ガイドチューブが、上端部および/またはその反対側の下端部で閉じられ、それによってピストンが上端部を有する第1の圧縮チャンバおよび/または下端部を有する第2の圧縮チャンバを画定し、それによって開位置および/または閉位置に移動するときのピストンの移動を減速する、高速接地開閉器によって解決される。
【0009】
提案された解決策は、ピストンおよびガイドチューブのそれぞれによってガイドチューブの上端部および/または下端部に設けられたガスダンパによって減速を実行し、それにより、減速が行われるときに通常は最大負荷である、従来技術の高速接地開閉器の動作機構の摩耗の低減および高い機械的負荷の低減をもたらす。言い換えれば、アークへの質量流を生成するために必要なピストンは、ガスダンパとしてその端部位置で使用され、それによってストロークの両端での減速を可能にする。さらに、閉動作、すなわち閉位置に移動するときに吸収される運動エネルギーは、開動作、すなわち開位置に移動するときの運動エネルギーよりもはるかに高いので、提案された解決策は、特定の減衰特性の各移動方向定義を可能にする。前記減衰特性は、例えば、ガイドチューブの端部のピストンおよび/もしくはガイドチューブをそれぞれ寸法決めすることによって、または以下に説明するガス漏れ制限デバイスによって定義することができる。さらに、ガスダンパは、特に最大減衰効率が50%のテーラーメードのオイルダンパおよびゴムダンパと比較して、100%の効率を有するため、提案された解決策では、メイクプルーフ(make proof)開閉器の場合に致命的なバックバウンシングはない。
【0010】
特に非短絡電流を遮断するための高速接地開閉器は、好ましくは、非短絡電流のみを遮断するように設計されたデバイスとして、特に断路器として、より具体的には高電圧断路器として、または接地開閉器として、より具体的にはメイクプルーフ接地開閉器として、またはそのようなデバイスを備える中電圧もしくは高電圧ガス絶縁開閉装置(GIS:gas-insulated switchgear)として提供される。「短絡電流」という用語は、非短絡電流とは対照的に、高電圧下で動作するグリッドから高電圧下の部品が接地に接続される時点から最大約3秒後の最初の過渡段階で確立される電流として理解することができる。この定義によれば、「非短絡電流」という用語は、好ましくは、上記の「短絡電流」の定義に該当しない電流に関する。
【0011】
短絡は、好ましくは、電流が意図しない経路に沿って移動することを可能にする電気回路として理解され、多くの場合、本質的に電気インピーダンスがないか、または非常に低い電気インピーダンスに遭遇する。一般に、このような短絡電流は、電気回路網の損傷を防止するために、発生後5秒未満以内に遮断されることが好ましく、より迅速に、例えば3秒未満で遮断されることが好ましい。したがって、電気回路網、特に高電圧回路網または中電圧回路網から、意図しない経路または意図された経路を介して接地に流れ、3秒より長くまたは5秒より長く続く電流は、「非短絡電流」と考えることができる。非短絡電流のこの定義は、好ましくはそれらの持続時間のみに基づいており、それらの大きさまたはそれらの発生の意図もしくは非意図とは無関係である。特に、非短絡電流のこの定義は、公称電流を含んでもよく、持続時間が5秒未満の短絡電流を除外する。例えば、そのような非短絡電流は、2つの平行な架線の間に誘導される電流であることができ、一方の線は両側で接地に接続され、他方の線は負荷に電流を供給している。接地された架線に誘導される非短絡電流は、提案された接地開閉器によって遮断することができる。
【0012】
消弧媒体は、空気、または少なくとも1つの空気成分、特に酸素(02)および窒素(N2)、二酸化炭素(CO2)、およびそれらの混合物からなる群から選択されるものを含んでもよい。空気または空気成分は、消弧媒体の有機フッ素化合物に追加的に存在するキャリアガスまたはバックグラウンドガスとして機能してもよい。二酸化炭素量の酸素量に対する比は、50:50~100:1の範囲であることが特に好ましい。二酸化炭素量の酸素量に対する比は、80:20~95:5、より好ましくは85:15~92:8、さらにより好ましくは87:13から90:10未満の範囲であり、特に約89:11であることがさらに好ましい。これに関して、一方では、酸素が少なくとも5%のモル分率で存在することにより、比較的高い電流アーク放電を伴う電流遮断事象が繰り返された後でさえ、煤形成を防止することが可能になることが分かった。他方では、酸素が最大20%(すなわち20%以下)、より具体的には最大15%(すなわち15%以下)のモル分率で存在することにより、酸化によるデバイスの材料の劣化のリスクが低減される。有機フッ素化合物は、フルオロエーテル(オキシランを含む)、特にヒドロフルオロモノエーテル、フルオロケトン、特にペルフルオロケトン、フルオロオレフィン、特にヒドロフルオロオレフィン、フルオロニトリル、特にペルフルオロニトリル、およびそれらの混合物からなる群から選択することができる。提案された接地開閉器は、キャリアガスの冷却効率が比較的低いにもかかわらず、安全な動作を達成する。
【0013】
少なくとも1つの可動コンタクトは、好ましくは、ガイドチューブに対して軸方向に移動可能である。ガイドチューブは、好ましくはシリンダ、特に気密シリンダとして設けられるが、これはアーク放電領域に流体接続される。上端部は、シリンダの上側半径方向延在基部領域を構成してもよく、および/または下端部は、シリンダの下側半径方向延在基部領域を構成してもよい。可動コンタクトの上端部は、好ましくは、ピストンとして設けられ、特に可動コンタクトと一体に設けられる。ピストン、可動コンタクトのそれぞれは、下端部、特に下端部の中央を通って直交して延在することが好ましい。
【0014】
好ましい実施態様によれば、少なくとも1つの圧力逃がし弁が、ガイドチューブの上端部および/または下端部に設けられる。圧力逃がし弁は、ガス漏れ制限デバイスとして設けることができ、それによって特定の減衰特性の生成を可能にする。好ましくは、圧力逃がし弁は、ガイドチューブに貫通ピンとして設けられる。
【0015】
さらに好ましい実施態様では、ピストンは、ガイドチューブの内面上を摺動し、それに直交して配置された、ガイドチューブ内で移動方向に直線的に延在するピストンロッドを有するディスク状ピストンとして設けられる。ディスク状ピストンは、好ましくは、半径方向に延在し、および/またはガイドチューブの内面上に気密に摺動する。内面図では、ピストンはT字形を備えてもよい。ピストンロッドは、好ましくは、ガイドチューブと共に軸方向に延在する。
【0016】
別の好ましい実施態様によれば、ピストンロッドは中空であり、上端部は中空ピストンロッドに面するダンパ要素であって、ピストンが開位置に到達すると中空ピストンロッドによって取り囲まれるようになる、ダンパ要素を備える。ダンパ要素は、好ましくはシリンダ状の形状を備え、および/または上端部から下端部に向かって延在している。ダンパ要素は、好ましくは、その外径が中空ピストンロッドの内径よりもわずかに小さくなるように寸法決めされる。中空ピストンロッドは、アーク放電領域に流体接続されることが好ましい。
【0017】
さらに好ましい実施態様では、ピストンロッドはチューブとして設けられ、ダンパ要素は、ピストンロッドの直径よりも小さい直径を有するチューブ状形状を備える。直径は、好ましくは0、5、1、2、3、5または10%小さい。ダンパ要素は、好ましくは、上端部から5、10、15または20cmにわたってガイドチューブ内に延在する。
【0018】
別の好ましい実施態様によれば、ディスク状ピストンは、ディスク状ピストンから、上端部および/または下端部に向かう移動方向に直線的に延在する少なくとも1つのピストンバー状要素を備え、上端部および/または下端部は、ピストンが開位置および/または閉位置に到達したときにピストンバー状要素が通過するそれぞれのピストンバー状開口部を備える。ピストンバー状要素は、好ましくは軸方向に、好ましくは5、10、15もしくは20cmにわたって延在し、および/またはロッドとして設けられる。ピストンバー状要素の外径は、好ましくは、ピストンバー状開口部の内径よりも0、5、1、2、3、5または10%小さい。複数の平行に延在するピストンバー状要素を設けることができる。このようなピストンバー状要素によって、減衰特性を個別に調整することができる。
【0019】
さらに好ましい実施態様では、下端部は、下端部から上端部に向かって直線的に延在する少なくとも1つの下側バー状要素を備え、ディスク状ピストンは、ピストンが閉位置に到達したときに下側バー状要素が通過するそれぞれの下側バー状開口部を備える。下側バー状要素は、好ましくは軸方向に、好ましくは5、10、15もしくは20cmにわたって延在し、および/またはロッドとして設けられる。下側バー状要素の外径は、下側バー状開口部の内径よりも0、5、1、2、3、5または10%小さいことが好ましい。複数の平行に延在する下側バー状要素を設けることができる。このような下側バー状要素によって、減衰特性を個別に調整することができる。
【0020】
別の好ましい実施態様によれば、下端部は、ピストンロッドを取り囲むディスク状に設けられる。好ましくは、下端部は、ガイドキューブに気密に接続され、および/またはピストンロッドは、ピストンロッドを取り囲む下端部の開口部よりも1、2、5、もしくは10%小さい外径を備える。
【0021】
さらに好ましい実施態様では、接地開閉器は、前記可動コンタクトのための動作機構を備える。前記動作機構は、前記開位置から前記閉位置への前記可動コンタクトの閉動作を作動させるための作動ばね、および/または前記閉位置から前記開位置への前記可動コンタクトの開動作を作動させる動作シャフトに取り付けられた少なくとも駆動レバーを備えてもよい。駆動レバーはまた、前記開動作中に前記作動ばねを部分的に再装填してもよい。さらに、前記動作機構は、前記駆動レバーを前記可動コンタクトに動作可能に結合する結合手段をさらに備えてもよい。
【0022】
別の好ましい実施態様によれば、ガイドチューブの上端部は、ガス再充填弁を備える。このようなガス再充填弁は、低圧が発生した場合の速度発生の損失を回避するのに有利である。開閉動作には、同じばねを使用することができる。そのような場合、両方の動作に同じエネルギー量が利用可能である。速度は、ピストンからのガス抵抗を利用することによって制御することができる。そのようにすると、コンタクトは、閉じる方向よりも開くのが少し遅くなり得るが、それほど遅くはならない。
【0023】
この目的は、前述のような高速接地開閉器を各極に備え、特に、対応する極の高速接地開閉器を作動させるためのモータを各極に備える3極高電圧(HV:high voltage)変電所によってさらに解決される。このような3極HV変電所の場合、前記高速接地開閉器は、特に、すべての高速接地開閉器デバイスを作動させるための単一のモータおよび機械的接続を備える3極動作、または、特に、対応する極の高速接地開閉器デバイスを作動させるためのモータを各極に備える単極動作とすることができる。
【0024】
この目的は、非短絡電流を遮断するため、および/または短絡電流を接地に誘導するための、前述のような高速接地開閉器の使用によってさらに解決される。
【0025】
この目的は、特に非短絡電流を遮断するための、および/または短絡電流を接地に誘導するための、高速接地開閉器中のピストンの移動を減速させるための方法であって、高速接地開閉器が、
2つのコンタクトであって、少なくとも1つのコンタクトが、コンタクトが接続されている閉位置と、コンタクトが接続されていない開位置との間で他方のコンタクトに対して移動可能であり、前記コンタクトが、電流遮断動作中にアークが発生し、消弧媒体が存在するアーク放電領域を画定する、2つのコンタクトと、
ピストンを形成する少なくとも1つの可動コンタクトが、閉位置と開位置との間を直線的に移動するように摺動可能に配置されたシリンダ状ガイドチューブと
を備え、ガイドチューブが、上端部および/またはその反対側の下端部で閉じられ、それによってピストンが上端部を有する第1の圧縮チャンバおよび/または下端部を有する第2の圧縮チャンバを画定し、方法が、
開位置および/または閉位置に移動するときのピストンの移動を減速すること
を含む、方法によってさらに解決される。
【0026】
提案された方法は、従来技術から知られているような高価な減衰デバイスを必要とせずに、開位置および閉位置の両方でピストンを減衰させると同時に、両方の位置に個別の減衰特性を適用することを可能にし、したがって、接地開閉器のコストの削減および機械的寿命の技術的リスクの低減をもたらす。
【0027】
本方法のさらなる実施態様および利点は、前述のような接地開閉器から当業者によって直接的かつ明確に導出される。
【0028】
この目的は、非短絡電流を遮断するため、および/または短絡電流を接地に誘導するための、先行する請求項に記載の高速接地開閉器中のピストンの移動を減速するための方法の使用によってさらに解決される。
【0029】
図面の簡単な説明
本発明のこれらおよび他の態様は、以下に記載される実施態様を参照して明らかになり、説明されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0030】
図1】好ましい実施態様による、非短絡電流を遮断するため、および/または短絡電流を接地に誘導するための高速接地開閉器の上部を断面図で示す。
図2】さらに好ましい実施態様による、非短絡電流を遮断するため、および/または短絡電流を接地に誘導するための高速接地開閉器の上部を断面図で示す。
図3】さらにまた好ましい実施態様による、非短絡電流を遮断するため、および/または短絡電流を接地に誘導するための高速接地開閉器の上部を断面図で示す。
【発明を実施するための形態】
【0031】
実施態様の説明
図1図3は、異なる好ましい実施態様による、非短絡電流を遮断するため、および/または短絡電流を接地に誘導ための高速接地開閉器1の上部をそれぞれ断面図で示している。
【0032】
非短絡電流を遮断するための高速接地開閉器1は、2つのコンタクト2を備え、そのうちの1つのコンタクト2は、図には示されていない、可動コンタクト2の下に配置された他方のコンタクトに対して移動可能である。前記可動コンタクトは、コンタクト2が電気的に接続される閉位置と、すべての図に示されている、コンタクト2が接続されていない開位置との間で移動可能である。可動コンタクト2をチューリップコンタクトとして設けることができ、固定コンタクトをプラグコンタクトとして設けることができ、またはその逆も可能である。また、両方のコンタクトを互いに対して移動可能に配置することができる。2つのコンタクト2は、図には示されていない、電流遮断動作中にアークが発生し、アーク消去ガスを含む消弧媒体が存在するアーク放電領域を画定する。
【0033】
接地開閉器1は、気密シリンダ状のガイドチューブ3、具体的には直円柱状の中空シリンダをさらに備える。可動コンタクト2の上端部は、図の断面図ではT字状のピストン4として形成され、これにより、前記ピストン4は、ガイドチューブ3内の閉位置と開位置との間で、図の垂直方向に直線的に移動するように摺動可能に配置される。ガイドチューブ3は、上端部5およびその反対側の下端部6で閉じている。
【0034】
具体的には、上端部5は閉鎖基部領域としてディスク状に設けられ、下端部6はピストン4のピストンロッド7を取り囲むディスク状に設けられる。ピストン4は、ガイドチューブ3の内面上を摺動するディスク状ヘッドを有するディスク状ピストン8として設けられるため、ピストン4は、上端部5を有する第1の圧縮チャンバ9と、下端部6を有する第2の圧縮チャンバ10とを画定する。ピストン4を開位置と閉位置との間で移動させるとき、第1の圧縮チャンバ9、第2の圧縮チャンバ10のそれぞれの内部にあるガイドチューブ3内に存在する消弧媒体が圧縮され、それにより、開位置、閉位置のそれぞれに移動するときのピストン4の減速がもたらされる。
【0035】
第1の圧縮チャンバ9および第2の圧縮チャンバ10の減衰特性を調整するために、様々な可能性が存在し、以下で別々に説明しても組み合わせることができる。第1の手段として、圧力逃がし弁11によって形成されたガス漏れ制限デバイスを設けることができ、これはガイドチューブ3の上端部5および/または下端部6を通って軸方向に延在するように配置することができる。
【0036】
さらなる実施態様では、ピストンロッド7は、消弧媒体がアーク放電領域からガイドチューブ3内に流れることができるように、チューブ状形状を有する中空に設けられる。この点において、質量シリンダの形態のダンパ要素12は、下端部6に向かって延在するように上端部5に配置され、ピストンロッド7と位置合わせすることができる。ダンパ要素12の外径は、ピストンロッド7の内径よりも2、5、または10%小さい。
【0037】
このようにして、ピストンロッド7は、開位置に到達すると、ダンパ要素12を取り囲む。これは、ピストン4が開位置に移動する間、消弧媒体が第1の圧縮チャンバ9内で圧縮され、続いて中空ピストンロッド7の全直径を通って漏れようとすることを意味する。しかしながら、中空ピストンロッド7がダンパ要素12を取り囲むと、システムロッド7の自由径は、消弧媒体が漏れるにはるかに小さくなり、ピストン7の移動の終わりの減衰が大きくなる。
【0038】
同様に、ピストンロッド7の外径に対する下端部6の自由径は、ピストン4が閉位置に移動するときの第2の圧縮チャンバ10のダンパ特性を画定する。
【0039】
図2は、接地開閉器1のさらなる実施態様を示しており、ディスク状ピストン8は、軸方向に延在する2つのピストンロッドバー状要素13を備え、ピストンロッドバー状要素13は各々がロッドとして設けられ、各々がディスク状ピストン13から一方は上端部5に向かって、一方はその延長で下端部6に向かって移動方向に直線的に延在している。上端部5および下端部6の各々は、ピストン4が開位置、閉位置のそれぞれに到達するとピストンバー状要素13が通過するそれぞれのピストンバー状開口部14を備える。
【0040】
ピストンバー状要素13の外径は、ピストンバー状開口部14の内径よりもわずかに小さい。ピストンバー状要素13の長さは、ピストンバー状要素13がそれぞれのピストンバー状開口部14を貫通することなく開位置と閉位置との間で自由に移動することができ、同時にピストンバー状開口部14の近傍ではそれぞれのピストンバー状開口部14を貫通し、それによって移動の終わり近くで減衰力が増加するように寸法決めされる。
【0041】
図3は、接地開閉器1のさらなる実施態様を示し、下端部6は、ピストンロッド7の各側に、下端部6からロッドとして上端部5に向かって直線的に軸方向に延在する1つの下側バー状要素15を備える。ディスク状ピストン8は、ピストン4が閉位置に到達したときにそれぞれの下側バー状要素15が通過するそれぞれの下側バー状開口部16を備える。ここでも、下側バー状要素15の外径は、下側バー状開口部16の内径よりもわずかに小さい。
【0042】
接地開閉器は、図1に見ることができるように、前記可動コンタクト2を作動させるための動作機構17をさらに備える。前記動作機構17は、前記開位置から前記閉位置への前記可動コンタクト2の閉動作を作動させるための作動ばね、および/または前記閉位置から前記開位置への前記可動コンタクトの開動作を作動させる動作シャフトに取り付けられた少なくとも駆動レバーを備えてもよい。記載された接地開閉器は、高速接地開閉器を各極に備え、対応する極の高速接地開閉器を作動させるためのモータを各極に備える3極高電圧変電所で使用することができる。
【0043】
本発明は、図面および前述の説明において詳細に例示および説明されているが、そのような例示および説明は、説明的または例示的であり、限定的ではないと考えられるべきである。本発明は、開示された実施態様に限定されない。開示される実施態様の他の変形形態は、図面、開示、および添付の特許請求の範囲の研究から、特許請求される発明を実施する際に当業者によって理解および達成することができる。特許請求の範囲において、「備える、含む(comprising)」という語は他の要素またはステップを排除せず、不定冠詞「1つの(a)」または「1つの(an)」は複数を排除しない。特定の手段が相互に異なる従属請求項に記載されているという単なる事実は、これらの手段の組み合わせを有利に使用することができないことを示すものではない。特許請求の範囲におけるいかなる参照符号も、限定的な範囲として解釈されるべきではない。
【符号の説明】
【0044】
参照符号リスト
1 接地開閉器
2 可動コンタクト
3 ガイドチューブ
4 ピストン
5 上端部
6 下端部
7 ピストンロッド
8 ディスク状ピストン
9 第1の圧縮チャンバ
10 第2の圧縮チャンバ
11 圧力逃がし弁
12 ダンパ要素
13 ピストンバー状要素
14 ピストンバー状開口部
15 下側バー状要素
16 下側バー状開口部
17 動作機構
図1
図2
図3
【手続補正書】
【提出日】2024-10-01
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
2つのコンタクト(2)であって、そのうちの少なくとも1つのコンタクト(2)が、前記コンタクト(2)が接続されている閉位置と、前記コンタクト(2)が接続されていない開位置との間で他方のコンタクトに対して移動可能であり、前記コンタクト(2)が、電流遮断動作中にアークが発生し、消弧媒体が存在するアーク放電領域を画定する、2つのコンタクト(2)と、
ピストン(4)を形成する前記少なくとも1つの可動コンタクト(2)が、前記閉位置と前記開位置との間で直線的に移動するように摺動可能に配置されたシリンダ状のガイドチューブ(3)と、を備え、
前記ガイドチューブ(3)が上端部(5)で閉じられ、それによって前記ピストン(4)が前記上端部(5)を有する第1の圧縮チャンバ(9)を画定し、それによって前記開位置に移動するときの前記ピストン(4)の移動を減速し、および/または
前記ガイドチューブ(3)がその反対側の下端部(6)で閉じられ、それによって前記ピストン(4)が前記下端部(6)を有する第2の圧縮チャンバ(10)を画定し、それによって前記閉位置に移動するときの前記ピストン(4)の移動を減速し、
記ピストン(4)が、前記ガイドチューブ(3)の内面上を摺動し、それに直交して配置された、前記ガイドチューブ(3)内で移動方向に直線的に延在するピストンロッド(7)を有するディスク状ピストン(8)として設けられ、かつ
前記ディスク状ピストン(8)が、前記ディスク状ピストン(8)から、前記上端部(5)および/または前記下端部(6)に向かう移動方向に直線的に延在する少なくとも1つのピストンバー状要素(13)を備え、前記上端部(5)および/または前記下端部(6)が、前記ピストン(4)が前記開位置および/または前記閉位置に到達したときに前記ピストン(4)のバー状要素が通過するそれぞれのピストンバー状開口部(14)を備えるか、または
前記下端部(6)が、前記下端部(6)から前記上端部(5)に向かって直線的に延在する少なくとも1つの下側バー状要素(15)を備え、前記ディスク状ピストン(8)が、前記ピストン(4)が前記閉位置に到達したときに前記下側バー状要素(15)が通過するそれぞれの下側バー状開口部(16)を備える、高速接地開閉器(1)。
【請求項2】
前記ガイドチューブ(3)の前記上端部(5)および/または前記下端部(6)に少なくとも1つの圧力逃がし弁(11)が設けられる、請求項1に記載の高速接地開閉器(1)。
【請求項3】
前記ピストンロッド(7)が中空であり、前記上端部(5)が、前記中空ピストンロッド(7)に面するダンパ要素(12)であって、前記ピストン(4)が前記開位置に到達すると前記中空ピストンロッド(7)によって取り囲まれるようになる、ダンパ要素(12)を備える、請求項1または2に記載の高速接地開閉器(1)。
【請求項4】
前記ピストンロッド(7)がチューブとして設けられ、前記ダンパ要素(12)が前記ピストンロッド(7)の直径よりも小さい直径を有するチューブ状形状を備える、請求項3に記載の高速接地開閉器(1)。
【請求項5】
前記ガイドチューブ(3)の前記上端部(5)がガス再充填弁を備える、請求項1または2に記載の高速接地開閉器(1)。
【請求項6】
前記下端部(6)が、前記ピストンロッド(7)を取り囲むディスク状に設けられる、請求項1または2に記載の高速接地開閉器(1)。
【請求項7】
前記可動コンタクト(2)のための動作機構(17)を備える、請求項1または2に記載の高速接地開閉器(1)。
【請求項8】
請求項1または2に記載の高速接地開閉器(1)を各極に備え、特に、対応する前記極の前記高速接地開閉器(1)を作動させるためのモータを各極に備える3極高電圧変電所。
【請求項9】
非短絡電流を遮断するため、および/または短絡電流を接地に誘導するための、請求項1または2に記載の高速接地開閉器(1)の使用。
【請求項10】
高速接地開閉器(1)中のピストン(4)の移動を減速するための方法であって、前記高速接地開閉器(1)が、
2つのコンタクト(2)であって、そのうちの少なくとも1つのコンタクト(2)が、前記コンタクト(2)が接続されている閉位置と、前記コンタクト(2)が接続されていない開位置との間で他方のコンタクトに対して移動可能であり、前記コンタクト(2)が、電流遮断動作中にアークが発生し、消弧媒体が存在するアーク放電領域を画定する、2つのコンタクト(2)と、
前記ピストン(4)を形成する前記少なくとも1つの可動コンタクト(2)が、前記閉位置と前記開位置との間で直線的に移動するように摺動可能に配置されたシリンダ状のガイドチューブ(3)と、を備え、
前記ガイドチューブ(3)が上端部(5)で閉じられ、それによって前記ピストン(4)が前記上端部(5)を有する第1の圧縮チャンバ(9)を画定し、および/または
前記ガイドチューブ(3)がその反対側の下端部(6)で閉じられ、それによって前記ピストン(4)が前記下端部(6)を有する第2の圧縮チャンバ(10)を画定し、かつ
前記ピストン(4)が、前記ガイドチューブ(3)の内面上を摺動し、それに直交して配置された、前記ガイドチューブ(3)内で移動方向に直線的に延在するピストンロッド(7)を有するディスク状ピストン(8)として設けられ、かつ前記方法が、
前記開位置および/または前記閉位置に移動するときの前記ピストン(4)の移動を減速することを含み、
前記ディスク状ピストン(8)が、前記ディスク状ピストン(8)から、前記上端部(5)および/または前記下端部(6)に向かう移動方向に直線的に延在する少なくとも1つのピストンバー状要素(13)を備え、前記上端部(5)および/または前記下端部(6)が、前記ピストン(4)が前記開位置および/または前記閉位置に到達したときに前記ピストン(4)のバー状要素が通過するそれぞれのピストンバー状開口部(14)を備えるか、または
前記下端部(6)が、前記下端部(6)から前記上端部(5)に向かって直線的に延在する少なくとも1つの下側バー状要素(15)を備え、前記ディスク状ピストン(8)が、前記ピストン(4)が前記閉位置に到達したときに前記下側バー状要素(15)が通過するそれぞれの下側バー状開口部(16)を備える、方法。
【請求項11】
非短絡電流を遮断するため、および/または短絡電流を接地に誘導するための、請求項10に記載の高速接地開閉器(1)中のピストン(4)の移動を減速するための方法の使用。
【国際調査報告】