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特表2025-504269ワードローブ、ウォークインクローゼット又は一般的な家具のピースの折畳み可能なドア用の駆動装置
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  • 特表-ワードローブ、ウォークインクローゼット又は一般的な家具のピースの折畳み可能なドア用の駆動装置 図1
  • 特表-ワードローブ、ウォークインクローゼット又は一般的な家具のピースの折畳み可能なドア用の駆動装置 図2
  • 特表-ワードローブ、ウォークインクローゼット又は一般的な家具のピースの折畳み可能なドア用の駆動装置 図3
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2025-02-10
(54)【発明の名称】ワードローブ、ウォークインクローゼット又は一般的な家具のピースの折畳み可能なドア用の駆動装置
(51)【国際特許分類】
   E05D 15/58 20060101AFI20250203BHJP
   E05F 1/14 20060101ALI20250203BHJP
   E05F 5/10 20060101ALI20250203BHJP
   A47B 55/00 20060101ALI20250203BHJP
【FI】
E05D15/58 A
E05F1/14
E05F5/10
A47B55/00
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024547482
(86)(22)【出願日】2023-01-27
(85)【翻訳文提出日】2024-10-04
(86)【国際出願番号】 EP2023051971
(87)【国際公開番号】W WO2023151964
(87)【国際公開日】2023-08-17
(31)【優先権主張番号】102022000002462
(32)【優先日】2022-02-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】IT
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】517220911
【氏名又は名称】アルトゥーロ・サリチェ・ソチエタ・ペル・アツィオーニ
【氏名又は名称原語表記】ARTURO SALICE S.P.A.
(74)【代理人】
【識別番号】100145403
【弁理士】
【氏名又は名称】山尾 憲人
(74)【代理人】
【識別番号】100132241
【弁理士】
【氏名又は名称】岡部 博史
(74)【代理人】
【識別番号】100183265
【弁理士】
【氏名又は名称】中谷 剣一
(72)【発明者】
【氏名】サリチェ,セルジオ
【テーマコード(参考)】
3B067
【Fターム(参考)】
3B067AA05
(57)【要約】
ワードローブ(10)、ウォークインクローゼット又は一般的な家具のピースの折畳み可能なドア用の駆動装置は、ワードローブ(10)の正面側に長手方向にワードローブ(10)の箱型本体の水平壁(11、12)に固定可能なスライドガイド(18)と、前記スライドガイド(18)に沿ってスライド可能に移動可能な少なくとも1つのガイドスライダ(19)と、前記少なくとも1つのガイドスライダ(19)と回転可能に接続され、折畳み可能なドア(17)の第1リーフ(17’)又は第2リーフ(17’’)に回転可能に接続可能な少なくとも1つの駆動部材(20)と、折畳み可能なドア(17)の閉移動及び/又は開移動を駆動するための前記駆動部材(20)に接続される付勢手段(22)と、を備える。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ワードローブ(10)、ウォークインクローゼット又は一般的な家具のピースの折畳み可能なドア用の駆動装置であって、
少なくとも1つの水平上部壁(12)及び/又は水平下部壁(11)を備える箱型本体と、
前記ワードローブ(10)又は前記家具のピースの前記箱型本体にヒンジで取り付けられる第1リーフ(17’)及び前記第1リーフ(17’)にヒンジで取り付けられる第2リーフ(17’’)を備え、2つのリーフ(17’、17’’)が前記ワードローブ(10)の正面側に互いに同一平面上に配置される閉位置と、前記2つのリーフ(17’、17’’)が折畳まれ、前記ワードローブ(10)側に向かって配置される開位置と、の間で移動可能である少なくとも1つのクロージングドア(17)と、
を有し、
前記駆動装置は、前記ワードローブ(10)又は前記家具のピースの前記箱型本体に固定可能であり、前記クロージングドア(17)の前記第1リーフ(17’)及び第2リーフ(17’’)の1つに接続可能であり、
前記ワードローブ(10)の前記正面側に長手方向の前記箱型本体の前記少なくとも1つの水平壁(11、12)に固定可能なスライドガイド(18)と、
前記スライドガイド(18)に沿ってスライド可能に移動可能な少なくとも1つのガイドスライダ(19)と、
前記少なくとも1つのガイドスライダ(19)に回転可能に接続され、前記クロージングドア(17)の前記第1リーフ(17’)又は前記第2リーフ(17’’)に回転可能に接続可能な少なくとも1つの駆動部材(20)と、
前記クロージングドアの前記閉移動及び/又は前記開移動を駆動するために、前記駆動部材(20)に接続される付勢手段(22)と、
を備えることを特徴とする、
駆動装置。
【請求項2】
前記スライドガイド(18)が、前記ワードローブ(10)に取り付けられている状態において、前記ワードローブ(10)の正面側に平行又は実質的に平行である長手方向軸に従って全体として延びることを特徴とする、
請求項1に記載の駆動装置。
【請求項3】
前記駆動部材(20)が、前記クロージングドアの前記第1リーフ(17’)に回転可能に接続可能であることを特徴とする、
請求項1又は2のいずれかに一項に記載の駆動装置。
【請求項4】
前記駆動部材(20)が複数の角度付きアームを備える適切な形状のレバー(20)として構成されることを特徴とし、好ましくは、前記複数の角度付きアームは、前記ワードローブの前記正面側に実質的に長手方向に延び、端部において、関節軸(21)によって、ガイドスライダ(19)を接続可能である第1レバーアーム(20’)と、前記ワードローブの前記正面側に向かって、前記第1アーム(20’)に対して角度をつけて延び、関節軸(23)により前記リーフ(17’)に接続するために延びる第2レバーアーム(20’’)と、を備える、
請求項1~3のいずれか一項に記載の駆動装置。
【請求項5】
前記付勢手段(22)は、少なくとも1つの弾性装置、磁気装置又は電気装置を備えることを特徴とし、
好ましくは、前記付勢手段は、回転可能なアンカー要素(24)に接続される第1端部であって、前記回転可能なアンカー要素(24)が長手方向に調節可能な方法でスライドガイド(18)側に固定され、又は前記駆動装置が配置される前記ワードローブ(10)の前記上部水平壁(12)及び/又は下部水平壁(11)に直接固定可能である第1端部と、前記駆動部材(20)に接続される第2端部と、を有する少なくとも1つのヘリカルスプリングを備える、
請求項1~4のいずれか一項に記載の駆動装置。
【請求項6】
前記スライドガイド(18)に沿ってスライド可能に移動可能な第2ガイドスライダ(25)を備えることを特徴とし、
前記第2ガイドスライダ(25)が、前記駆動部材(20)の前記第1アーム(20’)に、好ましくは、傾斜レバー(26)によって接続される、
請求項1~5のいずれか一項に記載の駆動装置。
【請求項7】
減衰装置を備えることを特徴とし、好ましくは、前記駆動部材(20)に接続される作動要素(29)によって作動するために、前記スライドガイド(18)に沿って互いに別々に配置される第1減衰装置(27)及び第2減衰装置(28)を備える、
請求項1~6のいずれか一項に記載の駆動装置。
【請求項8】
エンドストロークストッパ装置(30)を備えることを特徴とし、好ましくは、位置を調整可能であり、前記クロージングドア(17)の最終開位置に前記駆動部材(20)のパーツを接触するために構成されるストッパ(31)を備え、
好ましくは、前記エンドストロークストッパ装置(30)には、前記ドアの前記最終開位置に前記駆動部材(20)に接触するために構成される減衰装置が設けられている、
請求項1~7のいずれか一項に記載の駆動装置。
【請求項9】
ワードローブ、ウォークインクローゼット及び一般的な家具のピースの折畳みするドア用のガイド及び駆動システムであって、
請求項1~8のいずれか一項に記載の駆動装置を備え、
前記クロージングドア(17)の少なくとも前記第2リーフ(17’’)にガイドするためのガイド装置を備えることを特徴とし、
前記ガイド装置は、
前記ワードローブ(10)の前記正面側に、長手方向に、前記箱型本体の前記少なくとも1つの水平壁(11、12)に固定可能な第2スライドガイド(33)と、
前記第2スライドガイド(33)に沿って、スライド可能に移動可能な、さらなるガイドスライダ(34)と、
を備え、
前記さらなるガイドスライダ(34)は、前記クロージングドア(17)の少なくとも前記第2リーフ(17’’)に、回転可能に接続され、
好ましくは、前記第2スライドガイド(33)は、カム(33’、33’’)のような形状又は構成した端部を有する、
ガイド及び駆動システム。
【請求項10】
前記ガイド装置が前記駆動装置と一体化されている又は一体的に接続されていることを特徴とする、
請求項9に記載のガイド及び駆動システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ワードローブ、ウォークインクローゼット又は一般的な家具のピースの折畳み可能なドア用の駆動装置に関する。本発明は、上記の駆動装置を含む折畳み可能なドア用のガイド及び駆動システムにも関する。
【背景技術】
【0002】
家具分野において、ワードローブは、ワードローブの正面開口部を通ってアクセス可能なコンテインメントコンパートメント(containment compartment)を画定する下部壁、上部壁、側壁及び背面壁を有する箱型の本体又は構造を備えることが知られている。正面開口部を閉じるために、一般的なワードローブは、少なくとも1つのクロージングドアを備え、少なくとも1つのクロージングドアは、ワードローブのコンテインメントコンポーネント又は構成へのアクセスのニーズに応じて、特定の移動及び/又は構成を有し得る。
【0003】
特に、ワードローブが大きい正面開口部を有している場合において、少なくとも1つのクロージングドアは、箱型の本体にヒンジで取り付けられた第1リーフ及び第1リーフにヒンジで取り付けられた第2リーフを備え、それら自体が折畳まれ、ワードローブ側に向かって移動されるタイプを設けられ得、これによりコンテインメントコンポーネントへのアクセスを完全に自由にできる。
【0004】
この種類のクロージングドアは、例えば、WO2019/202377によって知られており、クロージングドアは、ワードローブの本体、例えば側壁にヒンジで取り付けられた第1リーフを備え、同様に、クロージングドアは、第1リーフにヒンジで取り付けられた第2リーフを備え、それにより、2つのリーフが互いに同一面上に配置される閉位置と、2つのリーフが折畳まれ、ワードローブ側に向かって配置される開位置と、の間で移動可能である。
【0005】
クロージングドアの移動をガイドするために、EP2839099に示されているように、ワードローブの上部壁とドアリーフの1つとの間に接続された様々な間接式四辺形システムが知られており、より簡単にはWO2019-202377に示すように、ワードローブの上部壁にヒンジで取り付けられ、クロージングドアの第2リーフに回転可能に接続されたガイドロッドの使用が知られている。
【0006】
ドアの開閉移動を駆動するために、駆動装置を設けることができ、駆動装置は、WO2019/202377に示すように、例えば、ワードローブの上部壁とドアの第1リーフとにヒンジで取り付けられる伸縮ロッドの形で構成され得る。前記ドアの開口角度に応じて、閉位置に向かって又は開位置に向かってドアを引き付けるように、伸縮ロッドは、磁性手段を引き寄せる又は付勢することによって付勢される。
【0007】
しかし、既知のガイドと、駆動システム及び/又は装置と、はいくつかの不便さを有しており、主に、それらがワードローブのために異なる可能な構成に適応することが難しいという事実に関連しており、特に、ワードローブ及び/又はクロージングドアの寸法が異なるときである。
【0008】
さらに、既知の駆動装置は、閉位置から開位置へ、及びその逆への移動の全範囲に沿ったクロージングドアの移動の効果的な制御を可能にせず、又はそれらは、ドアの移動を助けるための駆動装置を設けない。
【0009】
したがって、本発明の主題は、ワードローブ、ウォークインクローゼット又は一般的な家具のピースの折畳み可能なドアのためであり、異なるサイズのワードローブ又は家具のピースに容易に適応する、駆動システムならびにガイド及び駆動システムを提供する。
【0010】
さらなる本発明の目的は、上記の種類の折畳み可能なドア用の駆動装置ならびにガイド及び駆動システムを提供し、それは、効果的に駆動及び制御されるための少なくとも1つのクロージングドアの閉移動及び/又は開移動を可能にするとともに前記クロージングドアの全体的な移動を変更することを可能にする。
【0011】
上記は、少なくとも1つの上部水平壁及び/又は下部水平壁を備える箱型本体と、ワードローブ又は家具のピースの箱型本体にヒンジで取り付けられた第1リーフ及び第1リーフにヒンジで取り付けられた第2リーフを備え、2つのリーフがワードローブの正面側に互いに同一平面状に配置される閉位置と、2つのリーフがそれ自体に折畳まれ、ワードローブ側に向かって配置される開位置と、の間で移動可能であるような、少なくとも1つのクロージングドアと、を有するワードローブ、ウォークインクローゼット又は一般的な家具のピースの折畳み可能なドア用の駆動装置の手段により達成することができ、
駆動装置は、ワードローブ又は家具のピースの箱型本体と固定可能であり、且つクロージングドアの前記第1リーフ及び前記第2リーフの1つに接続可能であり、
前記箱型本体の前記少なくとも1つの水平壁をワードローブの正面側に縦方向に固定可能なスライドガイドと、
前記スライドガイドに沿ってスライド可能に移動可能な少なくとも1つのガイドスライダと、
前記少なくとも1つのガイドスライダと回転可能に接続され、且つクロージングドアの前記第1リーフ又は前記第2リーフに回転可能に接続される少なくとも1つの駆動部材と、
クロージングドアの前記閉移動及び/又は前記開移動を駆動するための前記駆動部材に接続される付勢手段と、
を備えることに特徴がある。
【0012】
上記は、好ましくは、本発明に係る駆動装置だけでなく、クロージングドアの少なくとも前記第2リーフをガイドするためのガイド装置も備えるワードローブ、ウォークインクローゼット又は一般的な家具のピースの折畳み可能なドア用のガイド及び駆動システムの手段によっても達成され得、ガイド装置は、ワードローブの正面側に長手方向に、箱型本体の前記少なくとも1つの水平壁に固定可能な第2スライドガイドと、前記第2スライドガイドに沿ってスライドして移動可能な追加ガイドスライダと、を備え、前記追加ガイドスライダは、クロージングドアの少なくとも前記第2リーフに回転可能に接続される。
【0013】
本発明のさらなる特徴は、特許請求の範囲において定義される。
【0014】
本発明の特徴及び利点は、添付の図を参照し、駆動装置と、ガイド及び駆動システムと、の好ましいが、排他的ではない実施形態の以下の説明よって、より明らかになるだろう。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】閉位置にクロージングドアがある本発明に係る駆動装置を備えるワードローブの斜視図
図2】開位置にクロージングドアがある図1のワードローブの斜視図
図3】閉位置にクロージングドアがある図1のワードローブの平面図
図4】中間開位置にクロージングドアがある図1のワードローブの平面図
図5】最終開位置にクロージングドアがある図1のワードローブの平面図
【発明を実施するための形態】
【0016】
図は、この発明によれば、折畳み可能なドア用の駆動装置の好ましい実施の形態を示しており、ワードローブ、ウォークインクローゼット又は一般的な家具のピースにおける使用に適している。
【0017】
図に示される実施の形態は、好ましくは、全体について符号10で示されるワードローブに適用され、ワードローブは、下部水平壁11、上部水平壁12、側壁13、14及び背面壁15を備え、ワードローブの前面の正面開口部16を通ってアクセス可能な内部コンテインメントコンパートメントを画定する箱型の本体又は構造を備える。
【0018】
正面開口部16を閉じるために、ワードローブ10は、ワードローブ10の箱型本体、例えば、側壁14に、ヒンジC1の手段によってヒンジで取り付けられた第1リーフ17’と、ヒンジC2の手段により第1リーフ17’にヒンジで取り付けられた第2リーフ17”とを含む少なくとも1つのクロージングドア17を備え、それにより、図1から図3に示されるように2つのリーフ17’、17”が、ワードローブ10の正面側に互いに同一平面上に配置される閉位置と、図5に示すように、2つのリーフ17’、17”が折畳まれ、ワードローブ10側に向かって配置され、第1リーフ17’が好ましくは180°まで回転する開位置と、の間を移動可能である。
【0019】
より一般的な実施形態によれば、駆動装置は、ワードローブ10又は家具のピースの箱型本体に固定されることができ、それは、クロージングドア17の第1リーフ17’又は第2リーフ17”に接続可能である。
【0020】
本発明によれば、駆動装置は、箱型本体の上部壁12及び/又は下部壁11、例えば、上部壁12の上側に、ワードローブ10の正面側に長手方向に固定可能な第1スライドガイド18を備える。
【0021】
好ましくは、第1スライドガイド18は、ワードローブ10の正面側に平行又は実質的に平行であり得る長手方向軸に従って全体として延びる。しかし、スライドガイド18がワードローブ10の正面側に対して傾斜して延びてもよいことは排除されず、いずれにしても、クロージングドア17の構造特性及び移動ニーズに応じて、上部壁12又は下部壁11を延長した水平面に従って延びることを排除しない。
【0022】
スライドガイド18は実質的に長手方向に延びているため、直線状または適切な形状にすることができ、例えば、クロージングドア17に課せられる運動の法則に従って適切な曲線ストロークを提供することができる。
【0023】
駆動装置は、スライドガイド18に沿ってスライドして移動可能な少なくとも1つの第1ガイドスライダ19を備え、好ましくは、ガイドスライダ19は、そのスライドを改善することが可能な適切なローラを備えるトロリーとして構成され得る。
【0024】
駆動装置は、例えば、関節軸21によって、第1ガイドスライダ19に回転可能に接続され、クロージングドア17の第1リーフ17’又は第2リーフ17”に回転可能に接続可能である少なくとも1つの駆動部材20を、さらに備える。
【0025】
本発明による駆動装置は、クロージングドア17の閉移動及び/又は開移動を駆動するための駆動部材20に接続される付勢手段22も備える。
【0026】
好ましくは、例えば、関節軸23又はリーフに固定される適したヒンジによって、駆動部材20は、第1リーフ17’に、回転可能に接続され、第1リーフ17’への接続を提供するこの解決策は、構造上の観点からより簡単である。
【0027】
しかし、駆動部材20が第2リーフ17”に接続可能であってもよいことは排除されず、この場合において、構造上の解決策は、より複雑であり、例えば、駆動装置のための十分に広い動きを確保するためにスライドガイドの特定の形態及び/又は駆動部材を伸縮可能に構成するニーズを要求する。
【0028】
好ましくは、駆動部材20は、付勢手段とより効果的に接続でき、ドア17の開位置において前記レバーを見えにくくなるように、適切な形状のレバー20として構成される。
【0029】
好ましく示された実施の形態による駆動レバー20は、いくつかの角度のあるアーム、特に、ワードローブの正面側に実質的に長手方向に延び、端部において、関節軸21によって、第1ガイドスライダ19に接続されている第1レバーアーム20’と、ワードローブの正面側に向かって、第1アーム20’に対して角度をつけて延びる第2レバーアーム20’’と、第1アーム20’に実質的に平行な第2アーム20’’から延び、関節軸23によりドア17’に接続する角度のある延長で終わる第3アーム20’’’と、を備える形態を有する。
【0030】
しかし、駆動部材が異なる形状である場合又はそれらの間で移動可能ないくつかのパーツにおいて構成される場合は、除外されず、それは、例えば、スライドガイドに沿って設けられたカム制御手段を通じて、駆動部材が制御された傾斜運動を行ってもよいことも除外されない。
【0031】
付勢手段22は、好ましくは、少なくとも1つのヘリカルスプリング、より好ましくは、並べて配置され、回転可能なアンカー要素24に接続される第1端部であって、回転可能なアンカー要素24が調整可能な方法で第1スライドガイド18側に固定されるか、又は、駆動装置が配置されるワードローブの上部水平壁12又は下部水平壁11に直接固定可能である第1端部と、駆動部材20に接続される第2端部と、を有する少なくとも2つのヘリカルスプリング22を備え、アンカー要素24の調整は、スライドガイド18を平行に、又は直交にしても配置可能である。
【0032】
アンカー要素24の調整によって、クロージングドア17の構造及び重量に応じて、可変力により駆動部材にストレスをかけることが可能である。
【0033】
好ましくは、スプリング22の第2端部は、駆動部材20の第1アーム20’又は第2アーム20’’と接続し、例えば、第1アーム20’及び第2アーム20’’が互いに接続するエリアに対応する。
【0034】
ヘリカルスプリングの代替えとして、付勢手段は、弾性装置又は、磁気式又は電気式などの1つ又は複数の付勢装置の他のタイプ又は、クロージングドア17の移動を駆動するために必要な力を発生させることができるその他のタイプを備えてもよい。
【0035】
好ましくは、減衰装置、例えば、リニア流体ダンパは、駆動部材20の移動をよりよく制御するために、付勢手段22に対して軸方向又は付勢手段22と同軸に設けられることができる。
【0036】
実施の形態に示すように、駆動部材20は、クロージングドア17に開移動及び/又は閉移動を課すために、第1ガイドスライダ19及び前記ガイドスライダ19に対する間接軸21を中心とした駆動部材20の傾斜移動によって、与えられたスライド移動により回転並進移動する。特に、駆動部材20は、ドア17の開位置に、ヒンジC1に向かって移動した第1対向位置と、ドア17の閉位置に駆動部材20がヒンジC1から離れて移動した第2対向位置と、の間をスライドガイド18に沿って移動する。
【0037】
異なるサイズの家具のピースへの適合を可能にするために、スライドガイド18は、駆動部材20のために必要なストロークを確保するように、異なる長さで簡単な方法において供給することができ、さらに、前記駆動部材20は、そのアーム20’、20’’、20’’’の長さを変更することによって、異なる形状に容易に形成され得る。
【0038】
好ましくは、駆動部材20を最適にガイド及び支持するために、駆動装置は、スライドガイド18に沿ってスライド可能に移動可能な第2ガイドスライダ25を備え、例えば、そのスライドを向上させることが可能な適切なローラを備えたトロリーとして構成され、第2ガイドスライダ25は、第1スライダ19から間隔をあけた位置に配置され、移動可能となり、傾斜レバー26によって駆動部材20の第1アーム20’に接続され、第2スライダ25によって、駆動部材20と装置の他のパーツの振動及び衝突が回避される。
【0039】
ドア17の開移動及び/又は閉移動の制御のために、特に、最終開位置及び最終閉位置において、駆動装置は、好ましくは、適切な減衰装置を備え、例えば、第1減衰装置27及び第2減衰装置28は、駆動部材20に接続される作動要素29により、接触及び/又は作動させるためにスライドガイド18に沿って互いに間隔をあけて配置され、好ましくは、第1ガイドスライダ19に備えられた関節軸21の第1アーム20’に設けられた横方向の突起29で構成される。
【0040】
特に、開移動の終了において、駆動部材20が、ヒンジC1の方向にシフトした第1位置に向かって移動すると、作動要素29は第1減衰装置27を作動し、一方で、閉移動の終了において、駆動部材20が、第2位置に向かって反対方向に移動すると、作動要素29は第2減衰装置28を作動する。
【0041】
減衰装置27、28は、好ましくは、油圧式又は空気圧式の減衰シリンダ、例えば、リニアダンパ又はオイルシリンダの形態であるが、それは、駆動部材20の移動の必要な減衰を依然として保証可能な他の装置を使用してよいことは排除されない。
【0042】
エンドストローク装置30は好ましくは提供され、例えば、C1ヒンジ側にスライドガイド18の端部に配置され、駆動部材20のパーツを接触するために構成されるストッパ31を備え、例えば、クロージングドア17の最終開位置に、駆動部材20の第1アーム20’の延長部32を備える。
【0043】
エンドストローク装置30は、好ましくは、位置調整可能であり、例えば、特定のスロットに沿ってエンドストローク装置の全体的な位置を調整し、それにより、ドアの最終開位置の調整を可能にする。
【0044】
ドアの開移動をさらに制御し減衰させるために、エンドストローク装置は、好ましくは、ドアの最終開位置で駆動部材20に接触するように構成された減衰装置を順番に設けられ、例えば、ストッパ31は、エンドストローク装置30に配置された1つ又は複数のリニアオイルダンパのロッド又はシリンダにより画定され得る。
【0045】
本発明による駆動装置は折畳み可能なリーフ17’、17’’のためのガイド又は駆動システムを共に構成するように、ドア17の少なくとも1つの第2リーフ17’’の移動をガイドするためのガイド装置と、好ましくは関連付けられる、又は関連付け可能である。
【0046】
ガイド装置は、ワードローブ10に簡単に組み立て可能にするための駆動装置に一体又は堅固に接続され得又は、それは別の装置とし得る。
【0047】
ガイド装置は、好ましくは、ワードローブ10の箱型本体の上部水平壁12及び/又は下部11に、ワードローブの正面側へ長手方向に固定可能な第2スライドガイド33と、さらに、好ましくは、第2スライドガイド33に沿って、スライド可能に移動可能な第3ガイドスライダ34と、を備え、第3ガイドスライダ34は、少なくともクロージングドア17の第2リーフ17’’に回転可能に接続される。
【0048】
好ましくは、第3スライダ34は、第2リーフ17’’との接続を目的として、ワードローブ10の正面側に向かって延びるアーム34’を有し、その端部に、ヒンジ又はヒンジ軸35が設けられ、ドアの第2リーフ17’’に接続可能である。
【0049】
好ましくは、クロージングドア17のよりスムーズな移動を最適化して行うために、第2スライドガイド33はカム33’、33’’のような形状又は構成した端部を有する。
【0050】
スライドガイド18及びスライドガイド33は、単一本体に組み込むことが可能であるが、柔軟性、カスタマイズ及び/又は生産ニーズのために、それらを別々に実現することを排除されない。
【0051】
しかし、本発明による駆動装置との組み合わせにおいて、ドアリーフのための別の種類のガイド装置が関連付け得ることは排除されず、例えば、既知のタイプの傾斜レバー又は間接式四辺形である。
【0052】
上述より、本発明による駆動装置が上述の目的を達成していることは明らかである。なぜならば、特に、必要なストロークを持たせる及び/又は付勢手段の作用の調整を設けるような方法で、駆動部材の適切な形状を提供することにより及び/又はモジュラー長を有する駆動部材のためのスライドガイドを提供することにより、異なるサイズのワードローブ又は家具のピースを簡単に適合可能であるためである。
【0053】
さらに、本発明による駆動装置ならびにガイド及び駆動システムは、少なくとも1つのクロージングドアの閉移動及び/又は開移動を効果的に駆動及び制御可能にするとともに、前記クロージングドアの全体的な移動を変更可能にする。
【0054】
さらに、本発明による駆動装置と、ガイド及び駆動システムと、は開位置において、2つのリーフ17’、17’’がそれ自体で折畳まれるように構成され、ワードローブ10側に向かって配置され、第1リーフ17’は好ましくは180°まで回転させられる。
【0055】
本発明による制御装置と、ガイド及び駆動装置と、は、いずれの場合であっても、本発明のコンセプトの範囲内にある変更及び変形することができ、さらに、構造の詳細は技術的に同等の要素によって、置き換え可能である。
図1
図2
図3
図4
図5
【国際調査報告】