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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2025-02-12
(54)【発明の名称】荷役アーム操作訓練装置
(51)【国際特許分類】
   B67D 9/02 20100101AFI20250204BHJP
   G09B 9/02 20060101ALI20250204BHJP
   G09B 19/16 20060101ALI20250204BHJP
   G03B 21/00 20060101ALI20250204BHJP
   G03B 21/28 20060101ALI20250204BHJP
【FI】
B67D9/02
G09B9/02
G09B19/16
G03B21/00 D
G03B21/28
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024539933
(86)(22)【出願日】2021-12-29
(85)【翻訳文提出日】2024-07-16
(86)【国際出願番号】 KR2021020117
(87)【国際公開番号】W WO2023127994
(87)【国際公開日】2023-07-06
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】515282809
【氏名又は名称】コリア ガス コーポレーション
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】オ、チャン ソク
(72)【発明者】
【氏名】イ、ヨン チェ
(72)【発明者】
【氏名】パク、セ リュン
(72)【発明者】
【氏名】チュン、キ テ
【テーマコード(参考)】
2K203
3E083
【Fターム(参考)】
2K203FA02
2K203FA62
2K203FA83
2K203FB14
2K203GC05
2K203HA03
2K203MA30
3E083BB01
3E083BB03
(57)【要約】
本発明の実施形態によって荷役アーム操作訓練装置が提供される。前記装置は、内側に訓練空間を形成するフレームと、前記フレームに備えられ、荷役アーム訓練映像が投射される少なくとも1つのスクリーンと、前記スクリーンに向けて前記荷役アーム訓練映像を出力する少なくとも1つの映像出力部と、を含み、前記映像出力部は、前記フレームの外側に備えられ、前記スクリーンの外面に向けて前記荷役アーム訓練映像を出力することによって、前記フレーム内に位置する訓練者が前記スクリーン上に射影されることを防止できる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
荷役アーム操作訓練装置であって、
内側に訓練空間を形成するフレームと、
前記フレームに備えられ、荷役アーム訓練映像が投射される少なくとも1つのスクリーンと、
前記スクリーンに向けて前記荷役アーム訓練映像を出力する少なくとも1つの映像出力部と、を含み、
前記映像出力部は、前記フレームの外側に備えられ、前記スクリーンの外面に向けて前記荷役アーム訓練映像を出力することによって、前記フレーム内に位置する訓練者が前記スクリーン上に射影されることを防止する装置。
【請求項2】
それぞれの前記映像出力部は、前記荷役アーム訓練映像を上側または下側に向けて照射する映写機と、前記映写機の前記上側または前記下側に備えられ、前記映写機から照射される前記荷役アーム訓練映像を前記スクリーンに反射する反射部と、を含む請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記映写機は、互いに異なる視点の荷役アーム訓練映像を照射する複数の映写機からなり、偏光眼鏡を装着した訓練者に立体映像を提供する請求項2に記載の装置。
【請求項4】
前記スクリーンは、前記スクリーンの外面に投射される前記荷役アーム訓練映像が前記フレームの内側から透視されるように半透明の材質からなる請求項1に記載の装置。
【請求項5】
前記訓練者から荷役アーム操作のための少なくとも1つの操作入力を受信する訓練者用操作部と、
前記操作入力に応じて前記映像出力部によって出力される前記荷役アーム訓練映像を更新する制御部と、をさらに含む請求項1に記載の装置。
【請求項6】
前記訓練者用操作部は、前記訓練者によって前記フレームの内側で使用される移動式操作部と、前記訓練者によって前記フレームの外側で使用される固定式操作部と、を含むが、
前記移動式操作部には、前記固定式操作部による前記操作入力のうちの一部のみが入力される請求項5に記載の装置。
【請求項7】
前記固定式操作部によって前記操作入力が前記制御部に発信されると、前記制御部は、視点が固定された前記荷役アーム訓練映像を更新し、
前記移動式操作部によって前記操作入力が前記制御部に発信されると、前記制御部は、前記訓練者の位置および視覚によって視点が変化する前記荷役アーム訓練映像を更新する請求項6に記載の装置。
【請求項8】
前記フレーム内の前記訓練者の位置変化を感知する感知センサをさらに含み、
前記制御部は、前記感知センサから前記制御部に発信される前記位置変化に基づいて前記荷役アーム訓練映像を更新する請求項5に記載の装置。
【請求項9】
周辺環境の変化、電源の喪失、部品の故障、およびQRH(Quick Release Hooks)と船舶間のライン離脱を含む複数の緊急状況情報のうち、少なくとも1つに関する管理入力を管理者から受信する管理者用操作部をさらに含み、
前記制御部は、前記管理入力に応じて前記荷役アーム訓練映像を更新する請求項5に記載の装置。
【請求項10】
前記管理入力に応じて前記訓練者用操作部による前記操作入力のうちの少なくとも一部が前記制御部によって制限される請求項9に記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、荷役アーム操作訓練装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に、LNG(Liquefied Natural Gas、液化天然ガス)は、LNG船によって運ばれ、荷役アーム(Unloading Arm)、海上配管などを通じて陸上のLNG貯蔵タンクに移送される。このとき、荷役アームの操作者には、荷役アームがLNG船に位置するLNG/NG連結配管と連結されるようにするための精密な操作が要求され、操作が正しくない場合、荷役アームとLNG船との衝突などによる物的または人的被害が引き起こされる可能性がある。
【0003】
これには、荷役アーム操作に対して熟練した操作者を必要とするが、LNG船の入出港時間が流動的であり、荷役アームの数が限定されているため、操作者が荷役アーム操作練習を行うことが難しいという問題がある。特に、荷役アームの操作時に予期せぬ緊急状況が発生する可能性があるが、これに対して訓練されていない操作者は、適切な操作ができず、事故が発生する問題点があった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、前述の問題を解決するための荷役アーム操作訓練装置を提供することを目的とする。
【0005】
本発明の技術的課題は、前述の技術的課題に限定されず、言及されていない他の技術的課題は、以下の記載から当業者に明確に理解できるであろう。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の実施形態によって、荷役アーム操作訓練装置が提供される。前記装置は、内側に訓練空間を形成するフレームと、前記フレームに備えられ、荷役アーム訓練映像が投射される少なくとも1つのスクリーンと、前記スクリーンに向けて前記荷役アーム訓練映像を出力する少なくとも1つの映像出力部と、を含み、前記映像出力部は、前記フレームの外側に備えられ、前記スクリーンの外面に向けて前記荷役アーム訓練映像を出力することによって、前記フレーム内に位置する訓練者が前記スクリーン上に射影されることを防止できる。
【0007】
また、それぞれの前記映像出力部は、前記荷役アーム訓練映像を上側または下側に向けて照射する映写機と、前記映写機の上側または下側に備えられ、前記映写機から照射される前記荷役アーム訓練映像を前記スクリーンに反射する反射部と、を含み得る。
【0008】
また、前記映写機は、互いに異なる視点の荷役アーム訓練映像を照射する複数の映写機からなり、偏光眼鏡を装着した訓練者に立体映像を提供し得る。
【0009】
また、前記スクリーンは、前記スクリーンの外面に投射される前記荷役アーム訓練映像が前記フレームの内側から透視されるように半透明の材質からなり得る。
【0010】
また、前記訓練者から荷役アーム操作のための少なくとも1つの操作入力を受信する訓練者用操作部と、前記操作入力に応じて前記映像出力部によって出力される前記荷役アーム訓練映像を更新する制御部と、をさらに含み得る。
【0011】
また、前記訓練者用操作部は、前記訓練者によって前記フレームの内側で使用される移動式操作部と、前記訓練者によって前記フレームの外側で使用される固定式操作部と、を含むが、前記移動式操作部には、前記固定式操作部による前記操作入力のうちの一部のみが前記制御部によって入力され得る。
【0012】
また、前記固定式操作部によって前記操作入力が前記制御部に発信されると、前記制御部は、視点が固定された前記荷役アーム訓練映像を更新し、前記移動式操作部によって前記操作入力が前記制御部に発信されると、前記制御部は、前記訓練者の位置によって視点が変化する前記荷役アーム訓練映像を更新することができる。
【0013】
また、前記フレーム内の前記訓練者の位置変化を感知する感知センサをさらに含み、前記制御部は、前記感知センサから受信される前記位置変化に基づいて前記荷役アーム訓練映像を更新することができる。
【0014】
また、周辺環境の変化、電源の喪失、部品の故障、およびQRH(Quick Release Hooks)と船舶間のライン離脱を含む複数の緊急状況情報のうち、少なくとも1つに関する管理入力を前記制御部に発信する管理者用操作部をさらに含み、前記制御部は、前記管理入力に応じて前記荷役アーム訓練映像を更新することができる。
【0015】
また、前記管理入力に応じて前記訓練者用操作部による前記操作入力のうちの少なくとも一部が制限できる。
【発明の効果】
【0016】
本発明によると、訓練者用操作部を通じて訓練者が荷役アーム操作訓練を繰り返し行い得る。
【0017】
また、本発明によると、管理者用操作部を通じて緊急状況に対する訓練者の対処能力を強化し、実際の操作時の誤操作による設備損傷を防止できる。
【0018】
また、本発明によると、映像出力部がスクリーンの外面に向けて荷役アーム訓練映像を出力し、フレーム内に位置する訓練者がスクリーン上に射影されることを防止できる。
【0019】
また、本発明によると、複数の映写機が互いに異なる荷役アーム訓練映像を各スクリーンに投射し、訓練者により高い立体感と臨場感が向上した荷役アーム訓練現場を提供し得る。
【0020】
また、本発明によると、反射部が映写機から照射された荷役アーム訓練映像の照射経路および距離を変更させることによって、スクリーンから映像出力部までの距離が長くなくても、荷役アーム訓練映像がスクリーンに拡大出力され、空間の効率性を高めることができる。
【0021】
また、本発明によると、感知センサから受信された訓練者の位置および視覚変化に応じて、荷役アーム訓練映像を更新して訓練者に現実感を与えることができる。
【0022】
本発明の詳細な説明で引用される図面をより十分に理解するために、各図面の簡単な説明が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1】本発明の実施形態による荷役アーム操作訓練装置のブロック図である。
図2】本発明の実施形態による荷役アーム操作訓練装置の斜視図である。
図3】本発明の実施形態による映像出力部を説明するための図である。
図4】本発明の実施形態による荷役アーム操作訓練装置の使用例である。
図5】本発明の実施形態による荷役アーム操作訓練装置の使用例である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、添付の図面に記載された内容を参照して本発明による例示的な実施形態を詳細に説明する。また、添付の図面に記載された内容を参照して本発明の実施形態による装置を構成して使用する方法を詳細に説明する。各図に示されている同じ参照番号または符号は、実質的に同じ機能を行う部品または構成要素を示す。以下に記載される便宜上、上下左右の方向は、図面を基準としたものであり、当該方向に本発明の権利の範囲が必ずしも限定されるものではない。
【0025】
第1、第2などの序数を含む用語は、様々な構成要素を説明するために使用できるが、構成要素は、用語によって限定されない。用語は、1つの構成要素を他の構成要素から区別する目的でのみ使用される。例えば、本発明の権利の範囲から逸脱することなく、第1構成要素を第2構成要素と命名することができ、同様に第2構成要素も第1構成要素と命名することができる。「および/または」という用語は、複数の関連項目の組み合わせまたは複数の関連項目のうち、いずれか1つの項目を含む。
【0026】
本明細書で使用される用語は、実施形態を説明するために使用されたものであって、本発明を制限および/または限定しようとする意図ではない。単数の表現は、文脈上明らかに別の方式で意味しない限り、複数の表現を含む。本明細書において、「含む」または「有する」などの用語は、本明細書に記載の特徴、数字、ステップ、動作、構成要素、部品、またはこれらを組み合わせたものが存在することを指定しようとするものであり、1つまたはそれ以上の他の特徴や数字、ステップ、動作、構成要素、部品、またはこれらを組み合わせたものなどの存在または追加の可能性を予め排除しないものと理解されるべきである。
【0027】
明細書全体において、ある部分が他の部分と連結されていると言うとき、これは、直接的に連結されている場合だけでなく、その中間に他の構成を挟んで間接的に連結されている場合も含む。また、ある部分がある構成要素を含むと言う場合、これは、特に反対の記載がない限り、他の構成要素を除外するのではなく、他の構成要素をさらに含み得ることを意味する。
【0028】
また、本明細書に記載の「…部」、「モジュール」などの用語は、少なくとも1つの機能または動作を処理する単位を意味し、これはハードウェアまたはソフトウェアで具現されるか、またはハードウェアとソフトウェアの結合で具現できる。
【0029】
図1は、本発明の実施形態による荷役アーム操作訓練装置のブロック図である。
【0030】
図1を参照すると、荷役アーム操作訓練装置1000は、フレーム100、スクリーン200、映像出力部300、音響出力部400、訓練者用操作部500、管理者用操作部600、感知センサ700、および制御部800を含み得る。
【0031】
フレーム100は、訓練者が荷役アーム操作訓練を行い得るように、内側に訓練空間を形成し得る。
【0032】
スクリーン200は、フレーム100の少なくとも一面に備えられ、荷役アーム訓練映像が投射され得る。訓練者は、スクリーン200に投射された荷役アーム訓練映像を通じて荷役アームをLNG船に連結したり、LNG船から分離したりするなどの訓練を行い得る。スクリーン200は、手動式スクリーン、電動式スクリーン、固定式スクリーンなどの様々な種類のスクリーンが使用できるが、これに限定されず、代案としてLCD、OLED、LEDなどからなるディスプレイパネルが使用できる。
【0033】
映像出力部300は、スクリーン200に向けて荷役アーム訓練映像を出力することができる。例えば、荷役アーム訓練映像は、複数のアウトボードアーム、インボードアームを備える荷役アーム、荷役アーム駆動装置および制御装置、海上に位置するLNG船、LNG船に載せられたLNG貯蔵タンク、陸上に位置するLNG貯蔵タンクなどを含み得る。
【0034】
音響出力部400は、訓練者に荷役アーム訓練に関連する少なくとも1つの音響を出力することができる。例えば、音響出力部400は、荷役アーム、荷役アーム駆動装置、および制御装置などが駆動されることによって発生する音響を出力したり、雨、風、波などの海洋環境の変化に応じて発生する音響を出力したりすることができる。ただし、これに限定するものではない。
【0035】
訓練者用操作部500は、訓練者から荷役アーム操作のための少なくとも1つの操作入力を制御部800に発信することができる。操作入力は、アウトボードアーム選択/伸ばし、アウトボードアーム選択/折り畳み、インボードアーム選択/上げ、インボードアーム選択/下げなどを含み得る。また、訓練者用操作部500には、キー、タッチパネル、スイッチなどの当該技術分野で適用可能な様々な入力装置を使用できる。
【0036】
実施形態において、訓練者用操作部500は、訓練者から荷役アーム操作のための操作入力を制御部800に発信するものであり、訓練者によってフレーム100の内側で使用される移動式操作部510と、訓練者によってフレーム100の外側で使用される固定式操作部520と、を含み得る。このとき、移動式操作部510には、固定式操作部520による操作入力のうちの一部のみが入力され得る。例えば、固定式操作部520は、荷役アーム操作のための入力機能に加えて、映像切り替え、メニュー選択、装置選択、音響出力部400の操作などの機能を含み得る。
【0037】
実施形態において、移動式操作部510によって操作入力が制御部800に発信されると、制御部800は、訓練者の位置によって視点が変化する荷役アーム訓練映像を更新することができる。例えば、移動式操作部510には、位置センサが取り付けられ、位置センサで感知される訓練者の位置変化に基づいて荷役アーム訓練映像を更新することができる。また、固定式操作部520によって操作入力が受信されると、制御部800は、視点が固定された荷役アーム訓練映像を更新することができる。このとき、固定の基準となる視点は、訓練者が固定式操作部520を操作する直前に最終的に位置した視点であり得る。すなわち、訓練者によって移動式操作部510が操作入力を制御部800に発信すると、制御部800は、訓練者の位置変化に応じてスクリーン200に投射される荷役アーム訓練映像を更新することができる。また、訓練者から固定式操作部520が操作入力を制御部800に発信すると、制御部800は、訓練者の位置変化とは無関係に同じ視点で眺める荷役アーム訓練映像を更新することができる。
【0038】
実施形態において、固定式操作部520は、荷役アーム操作訓練のモードを変更することができる。例えば、固定式操作部520の様々な入力装置を通じて移動式操作部510による訓練方式と固定式操作部520による訓練方式を選択するようにすることができる。これにより、訓練者は、使用する訓練者用操作部500に適した荷役アーム操作訓練を行い得、荷役アーム操作訓練の効率をより高めることができる。
【0039】
管理者用操作部600は、管理者から複数の緊急状況情報のうち、少なくとも1つに関する管理入力を制御部800に発信することができる。例えば、管理入力は、それぞれの緊急状況情報を発生させることができるスイッチを管理者がオンまたはオフにすることによって生成され得る。このとき、緊急状況情報には、周囲環境の変化(例えば、風向、風速、水位、時間、天候などの海洋環境の変化)、電源の喪失、部品の故障、およびQRH(Quick Release Hooks)と船舶間のライン離脱などが含まれ得る。また、管理者用操作部600には、キー、タッチパネル、スイッチなどの当該技術分野で適用可能な様々な入力装置が使用できる。
【0040】
実施形態において、管理者用操作部600は、訓練者の訓練履歴管理、訓練映像管理および定量的/定性的評価のための評価書管理のうち、少なくとも1つの機能を含み得る。例えば、訓練者の訓練履歴は、課題別または段階別に訓練者の訓練中断または完遂情報などを含み得る。また、例えば、訓練映像管理は、映像の格納、再生、停止などの管理を含み、評価書管理は、課題別または段階別に訓練者のスコア、スコア合算、評価意見入力などの管理を含み得る。
【0041】
管理者用操作部600から制御部800に発信された管理者の管理入力に基づいて、制御部800は、映像出力部300によって出力される荷役アーム訓練映像を更新することができる。例えば、管理者用操作部600が荷役アームのQRHと船舶間のライン離脱の緊急状況情報に関する管理入力を管理者から制御部800に発信すると、制御部800は、QRHと船舶間のラインが離脱する様子で荷役アーム訓練映像を更新することができる。このとき、訓練者は、更新された荷役アーム訓練映像を見て緊急状況に対処するための操作入力を訓練者用操作部500に入力し得る。これにより、与えられた状況だけでなく、緊急状況に対する訓練者の対処能力を強化し、実際の操作時の誤操作による設備損傷を防止できる。
【0042】
実施形態において、管理者用操作部600が制御部800に発信する管理者の管理入力に応じて、訓練者用操作部500による操作入力のうちの少なくとも一部が制御部800によって、特に制御部800で予め設定された制御ロジックによって制限できる。例えば、管理者用操作部600が荷役アームの複数のアームのうち、1つのアーム故障の緊急状況情報に関する管理入力を管理者の操作によって制御部800に発信すると、訓練者用操作部500の中で、故障したアームの動作に関連する操作入力が有効でないように、制御部800で予め設定された制御ロジックによって制限できる。このとき、訓練者は、緊急状況に対処するために制限された操作入力に代わって別の操作入力を訓練者用操作部500に入力し得る。
【0043】
感知センサ700は、訓練者の位置変化および/または視覚変化を感知することができる。制御部800は、感知センサ700から位置変化に応じた信号の伝達を受け、位置変化に基づいて映像出力部300から出力される荷役アーム訓練映像を更新することができる。例えば、感知センサ700は、位置センサまたはカメラなどからなり得、訓練者が着用する偏光眼鏡、作業服、靴などに取り付けられ、訓練者の速度、瞬間移動変化などを含む位置変化を感知することができる。ただし、これに限定されるものではなく、本発明が適用される実施形態によって様々な感知技術が感知センサ700に適用できる。
【0044】
実施形態において、感知センサ700は、フレーム100の規模、訓練者の位置の移動、訓練者の視覚、訓練者に対する感知角度、距離、精度などを考慮して複数の感知センサ700で構成され得る。制御部800は、感知センサ700から受信された位置変化に基づいて映像出力部300から出力される荷役アーム訓練映像を更新することができる。例えば、訓練者が荷役アーム訓練映像が投射されるスクリーン200に向けて位置を移動すると、制御部800は、荷役アームのサイズが大きくなるように荷役アーム訓練映像を更新することができる。これにより、訓練者に荷役アームを実際の現場で操作するのと同じ現実感を与えることができる。
【0045】
制御部800は、荷役アーム操作訓練装置1000の全体的なハードウェアまたはソフトウェアの動作を制御する。例えば、制御部800は、訓練者用操作部500から制御部800に発信された訓練者の操作入力、または管理者用操作部600から制御部800に発信された管理者の管理入力などに応じて、映像出力部300または音響出力部400によって荷役アーム訓練映像を更新し、荷役アーム操作訓練装置1000を全体的に制御できる。
【0046】
実施形態において、制御部800は、荷役アームだけでなく、付属装置の実際の動作または不動作を制御できる。例えば、制御部800は、動作または不動作条件(例えば、Control Logic)を含み、動作条件に合わない操作入力が発信される場合、荷役アームが動作しないように制御できる。また、例えば、制御部800は、緊急停止機能(ESD、Emergency Shutdown)を含み、誤操作または故障などによって荷役アームなどの設備を危険状態に切り替えて動作しないように制御できる。
【0047】
図1には示されていないが、実施形態によると、荷役アーム操作訓練装置1000は、通信部をさらに含み得る。通信部は、内部および/または外部との直接接続またはネットワークを介した接続のために提供されるものであって、有線および/または無線通信部であり得る。具体的に、通信部は、訓練者用操作部500、管理者用操作部600、感知センサ700、制御部800などからのデータを有線または無線で伝送したり、外部からデータを有線または無線で受信して制御部800に伝送したり、メモリに格納したりすることができる。例えば、通信部は、近距離通信部(Ethernet(登録商標))、ブルートゥース(登録商標)通信部、BLE(Bluetooth(登録商標) Low Energy)通信部、近距離磁場通信部(Near Field Communication)、WLAN(Wi-Fi)通信部、ジグビー(ZigBee(登録商標))通信部、赤外線(IrDA、Infrared Data Association)通信部、WFD(Wi-Fi Direct(登録商標))通信部、UWB(Ultra Wideband)通信部などを含み得るが、これに限定されるものではない。通信部は、少なくとも1つのモジュールまたはチップで具現できる。
【0048】
また、図1には示されていないが、実施形態によると、荷役アーム操作訓練装置1000は、メモリをさらに含み得る。メモリは、荷役アーム操作訓練装置1000の動作を実行するためのプログラム、動作の実行によるデータなどを格納することができる。例えば、メモリは、フラッシュメモリタイプ(Flash Memory Type)、ハードディスクタイプ(Hard Disk Type)、マルチメディアカードマイクロタイプ(Multimedia Card Micro Type)、カードタイプのメモリ(例えば、SDまたはXDメモリなど)、ラム(RAM、Random Access Memory)、SRAM(Static Random Access Memory)、ロム(ROM、Read-Only Memory)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory)、PROM(Programmable Read-Only Memory)、磁気メモリ、磁気ディスク、光ディスクのうち、少なくとも1つのタイプの格納媒体を含み得る。
【0049】
図1に示される構成要素のすべてが、荷役アーム操作訓練装置1000に必須の構成要素であるわけではない。例えば、図1に示される構成要素よりも多くの構成要素によって荷役アーム操作訓練装置1000が具現でき、図1に示される構成要素よりも少ない構成要素によって荷役アーム操作訓練装置1000が具現できる。
【0050】
図2は、本発明の実施形態による荷役アーム操作訓練装置の斜視図である。
【0051】
図2を参照すると、フレーム100は、一面にスクリーン200を備え、内側に訓練空間を形成し、訓練者がフレーム100内で荷役アーム操作訓練を行い得る。フレーム100は、六面体、直方体、または「コ」状などの形状で構成され得るが、これに限定するものではない。
【0052】
スクリーン200は、フレーム100の少なくとも一面に備えられ、荷役アーム訓練映像が投射され得る。実施形態において、スクリーン200は、半透明の材質からなり、スクリーン200の外面に投射される荷役アーム訓練映像がフレーム100の内側から透視され得る。これにより、訓練者は、フレーム100の内側でも荷役アーム操作訓練を行い得る。スクリーン200は、PET(Polyethyleneterephtalate)、PVC(Polyvinyl Chloride)、PC(Polycarbonate)、ガラスおよびアクリルからなる群から選択されたいずれか1つからなり得るが、これに限定されず、フレーム100の内側から荷役アーム訓練映像が透視されるほど半透明の材質がスクリーン200に使用できる。
【0053】
実施形態において、スクリーン200は、フレーム100の一面にのみ備えられ得るが、これに限定されず、フレーム100の三面に備えられるか、または六面に備えられるように複数のスクリーン200で構成され得る。例えば、フレーム100の内側に位置する訓練者の正面に第1スクリーン210が備えられ、左側面に第2スクリーン220が備えられ、右側面に第3スクリーン230が備えられ得る。
【0054】
図2には、荷役アーム訓練映像が第1スクリーン210にのみ投射されるように示されているが、実施形態によると、第1スクリーン210、第2スクリーン220、および第3スクリーン230には、それぞれ全体的な荷役アーム訓練映像が分かれて連続的かつ立体的に投射され得る。すなわち、三面のスクリーン200に荷役アーム訓練映像の全景が分かれて投射されるため、これにより、フレーム100の三面に荷役アーム訓練映像が連続的かつ立体的に投射され、荷役アーム操作訓練についての訓練者の没入感と臨場感を向上させ得る。
【0055】
また、例えば、第1スクリーン210には、訓練者用操作部500から制御部800に発信された訓練者の操作入力に応じて、制御部800によって荷役アーム訓練映像が更新され、訓練者が荷役アーム操作訓練を行い得る映像が投射され得る。具体的に、例えば、第2スクリーン220には、荷役アーム操作の最も適切な動作方法を示す映像が投射され、訓練者は、自分の操作入力が適していたかどうかを判断し、最も適切な操作方法を確認できる。また、他の例として、第2スクリーン220には、訓練者の操作入力が予め設定された制御ロジックによって有効な操作であるかまたは誤操作であるかを判断できるように、制御ロジックフローチャートまたは操作案内文が投射され得る。ただし、これに限定するものではない。
【0056】
また、例えば、第1スクリーン210、第2スクリーン220、および第3スクリーン230に異なる状況を示す荷役アーム操作訓練映像がそれぞれ投射され得る。例えば、制御部800は、感知センサ700から制御部800に発信された訓練者の視覚変化に基づいて、訓練者の視線が向かうスクリーン上の荷役アーム操作訓練映像を訓練者の操作入力に応じて更新することができる。また、他の例として、第3者(例えば、訓練参観者)の視角における荷役アーム操作訓練映像が第2スクリーン220および第3スクリーン230に投射され、訓練者だけでなく訓練参観者も間接的に荷役アーム操作訓練を行い得る。ただし、これに限定するものではない。
【0057】
映像出力部300は、スクリーン200に対応して少なくとも1つが備えられ、スクリーン200に向けて荷役アーム訓練映像を出力することができる。実施形態において、映像出力部300は、フレーム100の外側に備えられ、スクリーン200の外面に向けて荷役アーム訓練映像を出力することができる。これにより、フレーム100内に位置する訓練者がスクリーン上に射影されることを防止でき、フレーム100内側の訓練場所が明るい場合でも、訓練者は、鮮明に荷役アーム訓練映像を見ることができる。
【0058】
実施形態において、スクリーン200が複数のスクリーン200で構成される場合、映像出力部300も各スクリーン200に対応するように複数の映像出力部300で構成され得る。このとき、それぞれの映像出力部300は、それぞれのスクリーン200に対応するように互いに異なる荷役アーム訓練映像を投射し得る。
【0059】
図2に示す荷役アーム操作訓練装置1000は、例示的なものであって、本発明が適用される実施形態によって様々な構成が適用できる。
【0060】
図3は、本発明の実施形態による映像出力部を説明するための図である。
【0061】
図3を参照すると、映像出力部300は、荷役アーム訓練映像を上側または下側に向けて照射する映写機310を含み得る。実施形態において、映写機310は、複数の映写機310からなり、各映写機310は、互いに異なる視点の荷役アーム訓練映像を照射し得る。これにより、偏光眼鏡を着用した訓練者に立体映像を提供し、より高い立体感と臨場感が向上した荷役アーム訓練現場を訓練者に提供し得る。
【0062】
映像出力部300は、映写機310の前記上側または前記下側に備えられる反射部320を含み得る。反射部320は、映写機310から照射される荷役アーム訓練映像をスクリーン200に反射し得る。荷役アーム訓練映像の照射経路を変更させることによって、スクリーン200から映像出力部300までの距離が長くなくても、荷役アーム訓練映像をスクリーン200に拡大して出力することができ、空間の効率性も向上させることができる。
【0063】
図3に示す映像出力部300は、例示的なものであって、本発明が適用される実施形態によって様々な構成が適用できる。
【0064】
図4は、本発明の実施形態による荷役アーム操作訓練装置の使用例である。
【0065】
図4(a)は、移動式操作部510が訓練者から操作入力を制御部800に発信する場合の使用例である。移動式操作部510によって訓練者の操作入力が制御部800に発信されると、制御部800は、訓練者の位置によって視点が変化するように、映像出力部300から投射される荷役アーム訓練映像を更新することができる。このとき、フレーム100の一側に備えられる感知センサ700は、訓練者の位置変化を感知し、制御部800は、位置変化に基づいて荷役アーム訓練映像を更新することができる。
【0066】
また、図4(b)は、固定式操作部520が訓練者から操作入力を制御部800に発信する場合の使用例である。固定式操作部520によって操作入力が制御部800に発信されると、制御部800は、視点が固定された荷役アーム訓練映像を更新することができる。このとき、固定の基準となる視点は、訓練者が固定式操作部520を操作する直前に最終的に位置した視点であり得る。
【0067】
このとき、固定式操作部520は、荷役アーム操作訓練のモードを変更して移動式操作部510による訓練方式と固定式操作部520による訓練方式を選択するようにすることができる。これにより、訓練者は、使用する訓練者用操作部500に適した荷役アーム操作訓練を行い得、荷役アーム操作訓練の効率をより高めることができる。
【0068】
図5は、本発明の実施形態による荷役アーム操作訓練装置の使用例である。
【0069】
図5(a)は、荷役アームのアウトボードアームに関連する荷役アーム操作訓練装置の使用例である。訓練者用操作部500が訓練者からアウトボードアーム伸ばし、またはアウトボードアーム折り畳みの操作入力を制御部800に発信する場合、制御部800は、荷役アームのアウトボードアームが伸ばされるか、または折り畳まれるように荷役アーム訓練映像を更新することができる。一般的に、アウトボードアーム伸ばしの操作入力は、荷役アームが前進して上昇する動きで更新され、アウトボードアーム折り畳みの操作入力は、荷役アームが後進して下降する動きで更新されることができる。
【0070】
図5(b)は、荷役アームのインボードアームに関連する荷役アーム操作訓練装置の使用例である。訓練者用操作部500が訓練者からインボードアーム上げまたはインボードアーム下げの操作入力を制御部800に発信する場合、制御部800は、荷役アームのインボードアームが上がったり下がったりするように荷役アーム訓練映像を更新することができる。一般的に、インボードアーム上げの操作入力は、荷役アームが後進して上昇する動きで更新され、インボードアーム下げの操作入力は、荷役アームが前進して下降する動きで更新されることができる。
【0071】
以上のように、図面および明細書で最適の実施形態が開示された。ここで特定の用語が使用されたが、これは単に本発明を説明する目的で使用されたものであり、意味限定や特許請求の範囲に記載された本発明の範囲を限定するために使用されたものではない。したがって、当技術分野の通常の知識を有する者であれば、これから様々な変形および均等な他の実施形態が可能であることが理解されるであろう。したがって、本発明の真の技術的保護範囲は、添付の特許請求の範囲の技術的思想によって定められるべきである。
図1
図2
図3
図4
図5
【国際調査報告】