(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2025-02-12
(54)【発明の名称】双眼自動レンズメータ
(51)【国際特許分類】
G01M 11/02 20060101AFI20250204BHJP
G02C 13/00 20060101ALI20250204BHJP
【FI】
G01M11/02 B
G02C13/00
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024541169
(86)(22)【出願日】2023-01-24
(85)【翻訳文提出日】2024-07-09
(86)【国際出願番号】 US2023011436
(87)【国際公開番号】W WO2023141356
(87)【国際公開日】2023-07-27
(32)【優先日】2022-01-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】524152274
【氏名又は名称】123 シー インク
(74)【代理人】
【識別番号】110001210
【氏名又は名称】弁理士法人YKI国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ホフマン マティアス
(72)【発明者】
【氏名】モルデイブ ジャック
【テーマコード(参考)】
2G086
2H006
【Fターム(参考)】
2G086HH02
2H006DA05
(57)【要約】
光学機器の光学補正情報を決定するためのシステムが開示される。本システムは、少なくとも1つのカメラ画像を取得するためのカメラシステム、カメラシステムが向けられるターゲット、少なくとも1つのレンズを含む光学機器を受け取るためのカメラシステムとターゲットとの間の検出領域、及び処理システムを含む。前記光学機器を介して前記ターゲットの前記少なくとも1つのカメラ画像に基づいて前記少なくとも1つのレンズの少なくとも1つの中心を決定するための探索ルーチンと、を備える、前記システム。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
光学機器の光学補正情報を決定するシステムであって、
少なくとも1つのカメラ画像を取得するカメラシステムと、
前記カメラシステムが向けられるターゲットと、
少なくとも1つのレンズを含む前記光学機器を受け取るための前記カメラシステムと前記ターゲットとの間の検出領域と、
前記光学機器を介した前記ターゲットの前記少なくとも1つのカメラ画像に基づいて、前記少なくとも1つのレンズの少なくとも1つの中心を決定するための探索ルーチンを有する処理システムと、
を備える、システム。
【請求項2】
前記検出領域は、前記光学機器が配置され得る光学的に透明な表面を含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記ターゲットは、前記カメラシステムから既知の距離にある、請求項1~2のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項4】
前記システムは、前記光学機器の位置を決定することを容易にする位置センサをさらに含む、請求項1~3のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項5】
前記探索ルーチンは、前記少なくとも1つのカメラ画像に応答するパターンの異なる解像度の反復的分析を採用する、請求項1~4のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項6】
前記探索ルーチンは、前記少なくとも1つのカメラ画像に応答する異なる位置でのターゲット画像の反復的分析を採用する、請求項1~5のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項7】
前記ターゲットが繰り返しパターンを含む、請求項1~6のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項8】
前記ターゲットが、変更可能な動的ターゲットディスプレイを含む、請求項1~7のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項9】
少なくとも1つレンズを含む光学機器の光学補正情報を決定する方法であって、
検出領域内で前記光学機器を位置付けることと、
カメラシステムにより少なくとも1つのカメラ画像を取得することであって、前記少なくとも1つのカメラ画像は、前記検出領域内の前記光学機器を通じたターゲットの画像を含む、取得することと、
前記光学機器を介した前記ターゲットの前記少なくとも1つの画像に基づいて、探索ルーチンを使用して前記レンズの少なくとも1つの中心を決定することと、
を含む、方法。
【請求項10】
前記検出領域は、前記光学機器が配置され得る光学的に透明な表面を含む、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記ターゲットが前記カメラシステムからの既知の距離にある、請求項9~10のいずれか1項に記載の方法。
【請求項12】
前記システムは、前記光学機器の位置を決定することを容易にする位置センサをさらに含む、請求項9~11のいずれか1項に記載の方法。
【請求項13】
前記探索ルーチンは、前記少なくとも1つのカメラ画像に応答するパターンの異なる解像度の反復的分析を採用する、請求項9~12のいずれか1項に記載の方法。
【請求項14】
前記探索ルーチンは、前記少なくとも1つのカメラ画像に応答する異なる位置でのターゲット画像の反復的分析を採用する、請求項9~13のいずれか1項に記載の方法。
【請求項15】
前記ターゲットが繰り返しパターンを含む、請求項9~14のいずれか1項に記載の方法。
【請求項16】
前記ターゲットが、変更可能である動的ターゲットディスプレイを含む、請求項9~15のいずれか1項に記載の方法。
【請求項17】
光学機器の光学補正情報を決定するシステムであって、
連続した画像を取得するための、少なくとも1つのカメラ画像を取得するカメラシステムと、
前記カメラシステムが向けられるターゲットと、
少なくとも1つのレンズを含む前記光学機器を受け取るための前記カメラシステムと前記ターゲットとの間の検出領域と、
前記光学機器を介した前記ターゲットの前記連続した画像に基づいて、前記少なくとも1つのレンズの少なくとも1つの中心を決定する、探索ルーチンを有する処理システムと、
を備える、システム。
【請求項18】
前記検出領域は、前記光学機器が配置され得る光学的に透明な表面を含む、請求項17に記載のシステム。
【請求項19】
前記探索ルーチンは、前記連続した画像に応答するパターンの異なる解像度の反復的分析を採用する、請求項17~18のいずれか1項に記載のシステム。
【請求項20】
前記探索ルーチンは、前記連続した画像に応答する異なる位置でのターゲット画像の反復的分析を採用する、請求項17~19のいずれか1項に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
優先権
本出願は、2022年1月24日に出願された米国仮特許出願第63/302,356号に対する優先権を主張するものであり、この米国仮特許出願を参照により全体として本明細書に援用する。
【背景技術】
【0002】
本発明は、一般にレンズメータに関し、眼鏡レンズの光学特性を決定するための自動レンズメータに関する。
【0003】
レンズメータは、光学科医及び視覚医療の専門家によって、眼鏡レンズの屈折設定(眼鏡処方、Rx:球、円筒、及び軸)を測定するために長らく使用されている。2つの一般的な構成とは、
図1Aの10に示されるマニュアルレンズメータ(例えば、米国特許第4,730,924号及び米国特許第10,533,925号の
図1を参照)、ならびに
図1Bの20に示されるオートレンズメータ(例えば、米国特許第5.349,433号、米国特許第7,609,371号、及び欧州特許第0363281号を参照)である。どちらのタイプのレンズメータの構成も、適切な使用と測定のためにかなりのトレーニングが必要である。訓練を受けたユーザにとっても、眼鏡レンズの配置の不正確さまたは眼鏡の不適切な固定に起因する測定誤差は一般的に発生し、結果を確認するために再測定することを促す。また、これら2つの技術では、一度に片方のレンズのみを測定するため、眼鏡の両方のレンズの適切な結果を読み取るのに1分以上かかることがある。また、片レンズ測定では、瞳孔距離(PD)(レンズ対の軸中心間の距離)を求めるのは、訓練を受けたユーザであっても更なるユーザ誤差または測定誤差を含みやすい面倒なタスクである。歴史的に、これらのシステムは両方とも、訓練されていないユーザ向けではなく、眼鏡の専門的な使用のために設計されていた。
【0004】
非眼鏡専門家が使用するためのレンズメータ(例えば、移動体通信デバイスと組み合わせて使用することが開示されている米国特許出願公開第2016/0202141号)が提案されているが、このようなシステムは十分に正確であるとは分かっていない。一般に、距離を判定し得るデータの集合を生成するために、ユーザが移動体通信デバイス及び/または眼鏡を動かすことを必要とする。
【0005】
したがって、ユーザの眼鏡に関する正確な光学情報を見つけるために迅速かつ容易に使用できる改良されたレンズメータシステムが依然として必要とされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】米国特許第4730924号明細書
【特許文献2】米国特許第10533925号明細書
【特許文献3】米国特許第5349433号明細書
【特許文献4】米国特許第7609371号明細書
【特許文献5】欧州特許第0363281号明細書
【特許文献6】米国特許出願公開第2015/0202141号明細書
【発明の概要】
【0007】
一態様によれば、本発明は、光学機器の光学補正情報を決定するためのシステムを提供する。本システムは、少なくとも1つのカメラ画像を取得するためのカメラシステム、カメラシステムが向けられるターゲット、少なくとも1つのレンズを含む光学機器を受け取るためのカメラシステムとターゲットとの間の検出領域、及び処理システムを含む。光学機器を介してターゲットの少なくとも1つのカメラ画像に基づいて少なくとも1つのレンズの少なくとも1つの中心を決定するための探索ルーチンと、を備える。
【0008】
別の態様によれば、本発明は、少なくとも1つのレンズを含む光学機器の光学補正情報を決定する方法を提供する。本方法は、光学機器を検出領域に配置すること、カメラシステムで少なくとも1つのカメラ画像を取得すること、少なくとも1つのカメラ画像は、検出領域内の光学機器を通してターゲットの画像を含むこと、及び光学機器を介してターゲットの少なくとも1つの画像に基づいて探索ルーチンを使用してレンズの少なくとも1つの中心を決定することを含む。
【0009】
別の態様によれば、本発明は、光学機器の光学補正情報を決定するシステムを提供する。本システムは、連続した画像を取得するために、少なくとも1つのカメラ画像を取得するためのカメラシステム、カメラシステムが向けられるターゲット、少なくとも1つのレンズを含む光学機器を受け取るためのカメラシステムとターゲットとの間の検出領域、及び処理システムを含む。処理システムは、光学機器を介してターゲットの連続した画像に基づいて少なくとも1つのレンズの少なくとも1つの中心を決定するための探索ルーチンと、を備える。
【0010】
以下の説明は、添付の図面を参照して、さらに理解することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1A】
図1A及びBは、従来技術のレンズメータの例示的な図解図を示し、マニュアルレンズメータ(
図1A)及びオートレンズメータ(
図1B)を示す。
【
図1B】
図1A及びBは、従来技術のレンズメータの例示的な図解図を示し、マニュアルレンズメータ(
図1A)及びオートレンズメータ(
図1B)を示す。
【
図2】本発明の一態様による、レンズメータシステムの例示的な概略図を示す。
【
図3】透明プラットフォームを含む、
図2のシステムを操作するためのフィクスチャシステムの例示的な図解機能図を示す。
【
図4】位置センサシステムを含む、
図2のシステムを操作するためのフィクスチャシステムの例示的な図解機能図を示す。
【
図5】
図2のシステムを操作するためのフィクスチャシステムの例示的な図解機能図を示し、フィクスチャシステムは多重光線複数の光線を同時に生成するための光源を含む。
【
図6A】
図6A~Cは、
図2のレンズメータで使用するための位置検出システムの例示的な図表示を示す。
図6Aは、
図2のシステムを操作するためのフィクスチャシステムを示し、このフィクスチャシステムは位置検出システムと、眼鏡レンズの内側に第1のパターン(
図6B)および距離を離した第2のパターン(
図6C)とを備える。
【
図6B】
図6A~Cは、
図2のレンズメータで使用するための位置検出システムの例示的な図表示を示す。
図6Aは、
図2のシステムを操作するためのフィクスチャシステムを示し、このフィクスチャシステムは位置検出システムと、眼鏡レンズの内側に第1のパターン(
図6B)および距離を離した第2のパターン(
図6C)とを備える。
【
図6C】
図6A~Cは、
図2のレンズメータで使用するための位置検出システムの例示的な図表示を示す。
図6Aは、
図2のシステムを操作するためのフィクスチャシステムを示し、このフィクスチャシステムは位置検出システムと、眼鏡レンズの内側に第1のパターン(
図6B)および距離を離した第2のパターン(
図6C)とを備える。
【
図7】ソース画像のパターンを生成するための走査レーザ光源を含む、
図2のシステムを操作するためのフィクスチャシステムの例示的な図解機能図を示す。
【
図8】本発明の一態様による、本発明の態様によるレンズメータシステムの処理ステップの例示的な概略図を示す。
【
図9A】
図9A~Dは、本発明の反復パターン処理を含む態様による、レンズメータシステムで使用されるレンズ中心(複数可)検出システムの例示的な概略図を示し、処理ステップを示し(
図9A)、ドット処理の最初の反復を示し(
図9B)、ドット処理のさらなる反復を示し(
図9C)、及び2つのレンズの中心間の判定された距離を示す(
図9D)。
【
図9B】
図9A~Dは、本発明の反復パターン処理を含む態様による、レンズメータシステムで使用されるレンズ中心(複数可)検出システムの例示的な概略図を示し、処理ステップを示し(
図9A)、ドット処理の最初の反復を示し(
図9B)、ドット処理のさらなる反復を示し(
図9C)、及び2つのレンズの中心間の判定された距離を示す(
図9D)。
【
図9C】
図9A~Dは、本発明の反復パターン処理を含む態様による、レンズメータシステムで使用されるレンズ中心(複数可)検出システムの例示的な概略図を示し、処理ステップを示し(
図9A)、ドット処理の最初の反復を示し(
図9B)、ドット処理のさらなる反復を示し(
図9C)、及び2つのレンズの中心間の判定された距離を示す(
図9D)。
【
図9D】
図9A~Dは、本発明の反復パターン処理を含む態様による、レンズメータシステムで使用されるレンズ中心(複数可)検出システムの例示的な概略図を示し、処理ステップを示し(
図9A)、ドット処理の最初の反復を示し(
図9B)、ドット処理のさらなる反復を示し(
図9C)、及び2つのレンズの中心間の判定された距離を示す(
図9D)。
【
図10A】
図10A~Eは、本発明の態様による、レンズメータシステムで使用されるレンズ中心(複数可)検出システムの例示的な概略図を示し、処理ステップ(
図10A)を示し、撮像された点の第一の集合を示し(
図10B)、撮像された点の第二の集合を示し(
図10C)、撮像された点の第三の集合を示し(
図10D)、撮像された点の第四の集合を示し(
図10D)、及び2つのレンズの中心間の判定された距離(
図10E)を示す。
【
図10B】
図10A~Eは、本発明の態様による、レンズメータシステムで使用されるレンズ中心(複数可)検出システムの例示的な概略図を示し、処理ステップ(
図10A)を示し、撮像された点の第一の集合を示し(
図10B)、撮像された点の第二の集合を示し(
図10C)、撮像された点の第三の集合を示し(
図10D)、撮像された点の第四の集合を示し(
図10D)、及び2つのレンズの中心間の判定された距離(
図10E)を示す。
【
図10C】
図10A~Eは、本発明の態様による、レンズメータシステムで使用されるレンズ中心(複数可)検出システムの例示的な概略図を示し、処理ステップ(
図10A)を示し、撮像された点の第一の集合を示し(
図10B)、撮像された点の第二の集合を示し(
図10C)、撮像された点の第三の集合を示し(
図10D)、撮像された点の第四の集合を示し(
図10D)、及び2つのレンズの中心間の判定された距離(
図10E)を示す。
【
図10D】
図10A~Eは、本発明の態様による、レンズメータシステムで使用されるレンズ中心(複数可)検出システムの例示的な概略図を示し、処理ステップ(
図10A)を示し、撮像された点の第一の集合を示し(
図10B)、撮像された点の第二の集合を示し(
図10C)、撮像された点の第三の集合を示し(
図10D)、撮像された点の第四の集合を示し(
図10D)、及び2つのレンズの中心間の判定された距離(
図10E)を示す。
【
図10E】
図10A~Eは、本発明の態様による、レンズメータシステムで使用されるレンズ中心(複数可)検出システムの例示的な概略図を示し、処理ステップ(
図10A)を示し、撮像された点の第一の集合を示し(
図10B)、撮像された点の第二の集合を示し(
図10C)、撮像された点の第三の集合を示し(
図10D)、撮像された点の第四の集合を示し(
図10D)、及び2つのレンズの中心間の判定された距離(
図10E)を示す。
【
図11】双焦点レンズまたは遠近両用レンズなど、レンズの複数の中心を含むレンズの処理点位置の例示的な概略図を示す。
【0012】
図面は説明のみを目的として示される。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本明細書では、訓練されていない及び経験の浅いユーザが、高精度で再現性があり、1桁または2桁の読み出し速度で完全な眼鏡レンズ測定を行うことができる程度まで、眼鏡における両レンズの測定を大幅に簡素化するレンズメータの構成及び付随するアルゴリズムが開示される。
図1A及び
図1Bを参照して前述した従来の方法よりも高速である。開示された双眼オートレンズメータ技術及び付随するアルゴリズムは、眼鏡店、スーパーマーケット、薬局、及びショッピングセンターなどの公共の場所で、訓練を受けていないユーザまたは訓練されていない店員が眼鏡の処方値(Rx)及び瞳孔距離(PD)を測定することを可能にするセルフサービスの小店舗の構成要素、独立設置装置の構成要素であり得る。または双眼オートレンズメータ及び付随するアルゴリズムは、単視覚、二重焦点、標準的プログレッシブレンズ、及びラインなしプログレッシブレンズの設定を測定することができる。Rxは、球面補正(SP)、円筒補正(CY)、円筒軸(AX)、読み取り補正付加(ADD)、プリズムシフト(PR)、及びプログレッシブレンズのセグメントの高さからなる。
【0014】
構成
本発明の態様によるシステムは通常、使用時に4つのコンポーネントからなる。すなわち、カメラシステム101及びターゲット104を透明プラットフォーム102の下に保持するフィクスチャ100と、
図2に示すように、透明プラットフォーム102上のカメラシステム101とターゲット104との間に位置する一対の眼鏡103とを備える。眼鏡103は、カメラがレンズを介して、透明プラットフォームを介して、ターゲット104に導かれるように、透明プラットフォーム(
図3にも示す)上に配置される。
【0015】
この構成の動作原理は、カメラシステム101がターゲット104の画像を記録することである。眼鏡がカメラシステム101とターゲット104との間に保持されるとすぐに、カメラシステムによって記録されたターゲットの画像が歪む。ターゲット画像の歪みを使用して、眼鏡のRx及びPDパラメータを推定できる。このセクションの残りの部分では、この構成の各構成要素と、それらがRx及びPDを計算する際にどのように使用され得るかについて、より詳細に説明する。
【0016】
図3の本発明の例示的な実施態様では、カメラシステム101は、デジタルカメラ200と、ターゲット平面204からデジタルカメラ200のセンサ面に画像を集束させるためのレンズ201とからなる。デジタルカメラ200のセンサは、CCDまたはCMOSベースのチップから成り得る。
【0017】
上記のように、いくつかの実施態様では、カメラシステム101とターゲット104との間に透明プラットフォーム202があって、眼鏡を置くことができる。これにより、眼鏡レンズとターゲット104との間に既知の位置及び距離205を有する安定面が提供される。透明プラットフォーム202は、ガラスまたはプラスチック(例えば、アクリル)から作られてよく、可視波長スペクトル全体にわたって透明であってもよく、または特定の波長範囲(例えば、700nm~900nm)においてのみ透明であってもよい。既知の距離205は、Rx及びPDの計算における不変の基準距離として使用され得る。カメラレンズ201は、眼鏡203が透明プラットフォーム202上に置かれたときに、両方の眼鏡レンズを包含するカメラ視野が生成されるように選択される(206)。システムは、透明プラットフォームがあるパターンとないパターンのカメラ画像を記録し、その結果、透明プラットフォームによって引き起こされるあらゆる回折が、各レンズの1つ以上の中心を含む光学パラメータの計算から除外され得る。
【0018】
いくつかの実施態様では、透明プラットフォーム202は、2つのセクションに分割され得、眼鏡203の各レンズに対して1つのセクションであってもよい。2つのセクションの間にはわずかな窪みがあり得、これにより、眼鏡203の鼻ブリッジは、分割された透明な部分に眼鏡203を安定して配置するのに、より最適に適合することができる。カメラ214から追跡される画像及びパターンは、カメラ200から追跡される画像及びパターンと同じ方法で使用されてよい。
【0019】
いくつかの実施態様では、ターゲット104は、静的画像、パターン、またはグラフィックスであってもよい。ターゲットグラフィックは、ステッカからなり得る、プレートにエッチングされ得る、またはターゲット平面104の真下または上にある光源から投影され得る。
【0020】
図3に示されるような他の実施態様では、ターゲット104は、測定セッションの前、最中、後に動的に動く画像、パターン、またはグラフィックスを提供することができるLCDまたはOLEDスクリーンなどの電子ディスプレイ204から成り得る。ディスプレイ204及びカメラシステム101は、2つのコンポーネント間のインタラクションを管理する計算及び制御デバイス207に接続されている。本システムは、以下で論じられる探索ルーチンのいずれかによって、各レンズの光学中心を決定することができる。
【0021】
本発明のいくつかの実施態様では、カメラシステム101とターゲット104との間に透明プラットフォーム202はない。カメラ101とターゲット104との間の眼鏡レンズ203の位置が、Rx及びPDの結果計算に必要な場合、位置センサ208は、
図4に示すように、フィクスチャ100に含まれてよい。位置センサは、位置センサ208の垂直上昇に沿って近接センサを含み得る。
【0022】
詳細には、位置センサ208は、
図4に示すように、カメラ101とターゲット104との間の経路に関して眼鏡203のフレーム位置205を特定することができる誘導ベースのセンサバーであってもよい。位置センサ208はまた、眼鏡203とともに押し下げられるばね上の機械的レバーであってもよく、それにより、レンズメータ測定セッション中に眼鏡205の位置を測定できる。再度、本システムは、以下で論じられる探索ルーチンのいずれかによって、各レンズの光学中心を決定することができる。
【0023】
いくつかの実施態様では、レーザ215及び回折格子216は、
図5に説明されるように、眼鏡レンズ203を横断する多重光線が同時に生成されるように配置されてよい。2つのカメラ213のうちの1つがレーザ光線によってレンズ上に生成された拡散レンズ点220を観察するために、レーザの近くに配置される。第2のカメラ214が、拡散器表面217の下に配置される。拡散器表面217は、レーザ光線から拡散光点218を生成し、第2のカメラ214によって観察及び追跡され得る。拡散器表面217は、薄く不透明なプラスチックシートで構成されてよい。拡散器表面は、眼鏡レンズ203によって生じるパターンの歪みを追跡するために、ディスプレイ204の代わりに使用される。本システムは、以下で論じられる探索ルーチンのいずれかによって、各レンズの光学中心を決定することができる。
【0024】
いくつかの実施態様では、回折格子216からの光線によって引き起こされるレンズの拡散反射220は、
図6Aに示されるように、カメラ213によって追跡され得る。拡散レンズ点220の間の距離を使用して、フィクスチャの残りの部分に対するレンズの位置を決定してよい。眼鏡203が回折格子216の近くにある場合、拡散レンズの点は、眼鏡203が回折格子216から遠い場合(
図6Cに示すように)よりも近くなる(
図6Bに示すように)。それにより、カメラからの眼鏡レンズの距離は、点の広がりに基づいて決定されてよい。本システムは、以下で論じられる探索ルーチンのいずれかによって、各レンズの光学中心を決定することができる。
【0025】
いくつかの実施態様では、回折格子の代わりに、ガルバノメータミラー219を使用して、レーザ光215を眼鏡レンズ203上の異なる位置に誘導することができる。計算及び制御システム207は、レーザ215をオン/オフさせ、ガルバノメータミラーを動かして、眼鏡レンズ203上の異なる位置にドットを作成することができる。レーザ光線は、眼鏡レンズを通り、拡散器表面217に到達する。各拡散点218の位置は、第2のカメラ214によって追跡されて、後述されるようにレンズのパラメータが決定されてよい。
【0026】
他の実施態様では、第2のカメラ214は、
図7に示すように、拡散器表面217上の拡散点218を観察する。眼鏡が存在するとき、または存在しないとき(較正)、レンズのパラメータは、システムにガルバノ計の各位置に関連付けられた複数の画像を取得させることによって、以下に説明されるように決定することができ、したがって画像スポットが動かされると画像スポットに関連付けられる。本システムは、以下で論じられる探索ルーチンのいずれかによって、各レンズの光学中心を決定することができる。
【0027】
ターゲット104は、チェッカーボードパターン、CharuCoパターン、ドットグリッドパターン、円グリッドパターン、または多色特徴を備えたグリッドパターンなどの繰り返しパターンからなり得る。これらのターゲット構成により、カメラは、ターゲット平面上の別個の基準位置を特定し、眼鏡がレンズメータフィクスチャ内に挿入されるときの基準の動きを追跡することが可能になる。動的ターゲット表示204を使用して、各基準の位置、色、及びパターンを、測定セッションの前、最中、及び後に変更することができる。例えば、測定の精度を改良するために、またはレンズ(後述)の光学中心を見つけるために、測定が行われるときに、ドットパターンを最初に低密度配置で表示し、続いて高密度構成で表示してもよい。
【0028】
探索ルーチン:
図8を参照すると、ステップ1(300)で、カメラシステム101は最初に、眼鏡がフィクスチャ100の中に配置されていないターゲット104のパターンの画像を取得する。これは較正画像である。この計算では、光が透明プラットフォーム102を通って進むときの光の正味の回折を考慮している。さらなる態様によれば、較正は、透明プラットフォームによって引き起こされる正味の回折の量をさらに識別するために、透明プラットフォームを用いてまたは用いずにさらに実行されてよい。較正画像の基準位置は、後で使用するためにメモリに保存される。ステップ2(301)で、眼鏡は、カメラシステム101とターゲット104との間のフィクスチャ100内に挿入または配置され、ここでも任意選択で透明プラットフォーム102上に配置される。連続カメラストリームが計算及び制御デバイス207に供給されてよく、それにより、画像の変化が検出され得、眼鏡の存在、及びこのステップが開始されたことを示す。あるいは、機械的なスイッチまたはレベルが、計算及び制御デバイス207にそれらの存在を示す眼鏡によって押されてよい。ステップ3(302)では、計算及び制御デバイスは、カメラ101から画像(測定画像)を取り込み、基準位置を見つけ、それらの位置を較正画像内の基準の位置と比較する。したがって、各基準は、ターゲット104の平面に沿った較正位置及び測定位置を有し、基準の前後位置のペアを形成する。
図3、
図4、
図5、及び
図7に記載されたフィクスチャに関して、眼鏡103、カメラ101、及びターゲットパターン104の位置が相互に関して既知である。すべての位置が既知である場合、一般的アルゴリズムは、特徴追跡カメラからのわずか2つの画像で達成できる。第1の画像は、レンズが存在しない較正画像であり、2番目の画像は、眼鏡103からのレンズが存在する画像である。
【0029】
眼鏡レンズの測定中、各基準対のターゲット104平面に沿った位置シフトは、計算及び制御デバイス207によって追跡されてよい。これにより、各眼鏡レンズの軸中心の検出が可能となり、以下でより詳細に説明する。最後に、ステップ5(304)では、各レンズの軸中心を用いてRxを決定する。ステップ3、4、及び5に関する具体的な詳細は、以下にさらに記載される。
【0030】
軸中心を見つける(ステップ302):
眼鏡レンズの軸中心を見つけるための2つの技術が説明されており、
図9A~
図9D及び
図10A~
図10Eに概説されている。
【0031】
図9Aを参照すると、第1の軸中心を見つける技術は、ディスプレイ上にパターンを提供することによって始まる(ステップ500)。
図9Bに示すように、パターン510は、各レンズに対して設定されたパターンを含む。次に、そのパターン上の基準位置が見つけられ(ステップ501)、較正画像からの元の位置と比較される。各レンズについて、それぞれの較正画像基準と比較して位置シフトが最小量の基準が選択される(ステップ502)。本システムは、このプロセスの複数回の反復をより細かい解像度で使用できることを提供する。決定された基準位置は、レンズの軸中心として使用されてよい(ステップ505)、またはさらなる精密化が所望される場合、選択された基準位置は、後続の精密化反復のための仮の軸中心として使用される(ステップ503~504)。後者の場合、
図9Cに示すように、より細かいグリッドパターン516が、ディスプレイ514によって仮中心512上に描画され、ここでも、較正画像と比較してシフト量が最小の基準が、各レンズに対して選択される。このプロセスは、候補軸中心上の基準移動が予め選択したある特定のカットオフ距離未満になるまで繰り返されてよく、その後、
図9Dの518に示すように最終的な軸中心位置が選択され、レンズ中心520が決定された距離だけ離れて(313)配置されることを示す。
【0032】
図10Aを参照すると、第2の軸中心を見つける技術は、最初にディスプレイ上に基準点を描画すること(ステップ600)と、次に、眼鏡203をフィクスチャ100に挿入する前に、ターゲット平面上にこの基準位置を記録することとを含む。これにより、基準較正位置が作成される。眼鏡203がフィクスチャ100に挿入された後、測定画像における基準の位置シフト(
図10Bの612に示される)が記録され、較正基準位置と比較される。位置の任意のシフトが判定される(ステップ602)。そして、シフト距離が所定のカットオフ長よりも短い場合、測定基準位置がレンズの軸中心として使用される。距離がより大きい場合、ディスプレイによって描画される較正基準位置は、
図10Cの614に示すように、以前に見つけられた測定位置の基準として設定される(ステップ603)。このプロセスを繰り返して(
図10Dの616で示すように)、2つの間の距離が所定のカットオフ距離を下回るまで、較正基準を測定基準に「追従」させ、その後、最終的な測定位置が軸中心として選択され(ステップ605)、
図10Eに示すように、決定された距離323の位置でレンズ中心620を提供する。
【0033】
これらの技法は、各レンズに対して繰り返されてよく、また、眼鏡203のそれぞれのレンズについて、ターゲット平面の異なる部分で同時に行われてよい。これらの技術は、遠近両用レンズまたは遠近両用レンズとともに使用され得る。
図11に示すように、2つの軸中心702及び707とセグメントの高さ位置706とを示す、変位が最小の2つの基準位置が存在してよい。2つ以上の将来の軸中心については、「フォロー」技術を使用して、基準位置の配置をさらに改良することができる。
【0034】
瞳孔距離を求める(ステップ303):
各レンズの軸中心がわかると、システムジオメトリから瞳孔距離(PD)を計算できる。レンズの軸中心は、光線のいかなる屈折曲げも引き起こさないため、2つのトレース線を作成する各レンズの軸中心を介して、カメラシステム101からターゲット平面まで直線をトレースすることができる。線は、眼鏡レンズの平面と交差する。眼鏡レンズ面は、ターゲット面から既知の距離D2(205)の位置にあり、カメラシステム101から既知の距離D1の位置にある。各レンズの中心検索アルゴリズムが完了した後、距離P1を与えるターゲット平面上で、各レンズのレンズ中心の最終的な基準位置が分かる。瞳孔距離(PD)は、幾何比:PD=P1×D1/(D1+D2)からなる。
【0035】
ジオプターへの変換(ステップ304):
測定セッション中に見つけられた各軸中心について、後続のパターンまたは形状が、ターゲット表示204によって軸中心の周りに表示され得る。場合によっては、半径rの円が軸中心を中心に描かれてもよい。レンズによる円の歪みは、長軸の長さa、短軸の長さb、及び歪みの角度cを有する楕円を形成し得る。2つの比率、すなわち、主軸の歪みの比率R1=a/r、及び短軸の歪みの比率R2=b/rが測定セッション中に計算されてよい。
【0036】
測定セッションの前に、歪みの比率をジオプターにマッピングする較正曲線が決定され、計算及び制御デバイス207のメモリに配置される。較正曲線を生成してもよく、点は較正点を表し、線は最良適合多項式による回帰を表す。最適多項式は、入力として比Rを取り、出力としてジオプターDを与える変換関数D(R)として説明することができる。較正曲線は、所与のカメラ-レンズ距離及びレンズ-ターゲット距離205に対してのみ有効である場合があり、したがって、システム距離構成の特定の組み合わせに固有の較正曲線が必要になる場合がある。
【0037】
所与のレンズの処方は、次のように計算されてよい。SP=D(R2)。CY=D(R1-R2)であり、AX=mod(c,180)、ここで、mod(.)関数は、歪みの角度のモジュラス180である。
図11は、双焦点レンズまたは遠近両用レンズなど、レンズの複数の中心を含むレンズの処理点位置の例示的な概略図を示す。
【0038】
定義:
名詞を修飾する場合、「a」及び「an」という用語は、その名詞が1つだけ存在することを意味するものではない。例えば、「リンゴが枝からぶら下がっている」という文は、(i)枝からリンゴが1個しかぶら下がっていないことを意味せず、(ii)枝からリンゴが1個ぶら下がっている場合は真であり、(iii)枝からリンゴが複数ぶら下がっている場合は真である。
【0039】
ある計算が第1の方程式「に従って」行われるということは、その計算に(a)第1の方程式を解くこと、または(b)第1の方程式から導かれる第2の方程式を解くことが含まれることを意味する。方程式を「解く」ことの非限定的な例としては、方程式を閉じた形で解くこと、数値近似によって解くこと、または最適化によって解くことが挙げられる。
【0040】
指定されたデータ「に基づいて」計算するということは、指定されたデータを入力として計算を実行することを意味する。
【0041】
「カメラ」の非限定的な例としては、(a)デジタルカメラ、(b)デジタルグレースケールカメラ、(c)デジタルカラーカメラ、(d)ビデオカメラ、(e)光センサ、イメージングセンサ、または光検出器、(f)光センサ、イメージングセンサ、または光検出器のセットまたはアレイ、(h)光フィールドカメラまたはプレノプティックカメラ、(i)飛行時間カメラ、及び(j)深度カメラなどがある。場合によっては、カメラには、カメラで撮影したデータを処理するコンピュータや回路が含まれる。
【0042】
「備える(comprise)」という用語(及びその文法上の変形)は、「限定されない」という語が後に続くものとして解釈されるものとする。AがBを含む場合、AはBを含み、他のものも含む可能性がある。
【0043】
以下は、本明細書で使用されている用語「コンピュータ」の非限定的な例である。(a)デジタルコンピュータ、(b)アナログコンピュータ、(c)アナログとデジタルの両方の計算を実行するコンピュータ、(d)マイクロコントローラ、(e)マイクロプロセッサ、(f)コントローラ、(g)タブレットコンピュータ、(h)ノートブックコンピュータ、(i)ラップトップコンピュータ、(j)パーソナルコンピュータ、(k)メインフレームコンピュータ、及び(l)量子コンピュータ。しかし、ヒトは、本明細書で使用されている用語としての「コンピュータ」ではない。
【0044】
「定義された用語」とは、この定義セクションで引用符で囲まれている用語または語句を意味する。
【0045】
ある期間「中に」あるイベントが発生するには、その期間全体にわたってそのイベントが発生する必要はない。例えば、特定の期間の一部の期間にのみ発生するイベントは、その特定の期間「中に」発生する。
【0046】
「例えば(e.g.)」という用語は例えばを意味する。
【0047】
何かの「例」または複数の例が示されているという事実は、それらがそのものの唯一の例であることを意味するものではない。例(または一群の例)は、網羅的ではなく、限定的でもない単なる例示である。
【0048】
「例えば(For instance)」は例えばという意味である。
【0049】
「与えられた」Xということは、単にXを識別する方法であり、これにより、Xが後で具体的に参照できるようにするためのものである。「与えられた」Xということは、Xに関していかなる含意も生み出さない。例えば、「与えられた」Xということは、Xが贈与、仮定、または既知の事実であるという含意を生み出さない。
【0050】
「本明細書では」とは、本文、明細書、特許請求の範囲、要約、及び図面を含むこの本文書内ではを意味する。
【0051】
本明細書で使用するとき、(1)「実施態様」とは、本発明の実施態様を意味する。(2)「実施形態」とは、本発明の実施形態を意味する。(3)「事例」とは、本発明の実施態様を意味する。(4)「使用シナリオ」とは、本発明の使用シナリオを意味する。
【0052】
「含む(include)」という用語(及びその文法上の変形)は、「限定されない」という語が後に続くものとして解釈されるものとする。
【0053】
文脈上明らかに別の意味が示されていない限り、「または」は「及び/または」を意味する。例えば、Aが真である場合、またはBが真である場合、またはAとBの両方が真である場合、AまたはBは真である。また、例えば、AまたはBの計算は、Aの計算、またはBの計算、またはAとBの計算を意味する。
【0054】
「例えば~など(such as)」という用語は、例えば~など(for example)を意味する。
【0055】
文脈上明らかに別の意味に解釈される場合を除き、本明細書に方法のステップが記載されている場合、その方法には以下のバリエーションが含まれる。(1)方法のステップは、本明細書に記載されたものと異なる順序またはシーケンスを含む任意の順序またはシーケンスで発生する。(2)方法内の任意のステップ(複数可)が複数回発生する。(3)方法中に任意の2つのステップが同じ回数発生するか、または異なる回数発生する。(4)方法の1つ以上のステップが並列または連続して実行される。(5)方法の任意のステップが反復して実行される。(6)方法の特定のステップは、特定のステップが発生するたびに同じ対象に適用されるか、または特定のステップが発生するたびに異なる対象に適用される。(7)1つ以上のステップが同時に発生する。あるいは、(8)方法には、本明細書に記載されたステップに加えて、他のステップが含まれる。
【0056】
見出しは、読者がこの文書を読みやすくするためにのみ含まれている。セクションの見出しは、そのセクションの意味や範囲に影響を与えない。
【0057】
この定義セクションは、いかなる場合においても、定義された用語の他の定義よりも優先され、再定義するものとする。申請者(複数可)は、定義された用語に関して、自らの辞書編集者として行動する。例えば、この定義セクションに記載されている定義用語の定義は、一般的な使用法や外部辞書よりも優先される。特定の用語がこの文書内で明示的または暗黙的に定義されている場合、その定義が優先され、この文書の外部にあるあらゆる情報源(辞書や一般的な用法など)から生じる特定の用語の定義を再定義するものとする。この文書が特定の用語の意味に関して明確な説明を提供する場合、その説明は、適用可能な範囲で、この文書の外部にあるあらゆる情報源(辞書や一般的な用法など)から生じる特定の用語の定義に優先するものとする。文脈上明らかに別段の定めがない限り、本明細書での用語または語句の定義または説明は、文法形式の違いを考慮して、その用語または語句のあらゆる文法上の変形に適用される。例えば、文法上のバリエーションには、名詞、動詞、分詞、形容詞、所有格があり、さまざまな語形変化、さまざまな時制がある。
【0058】
バリエーション
本発明は、様々な方法で実施することができる。
【0059】
本明細書における本発明の方法、装置またはシステムの各説明は、本発明の限定されない例を説明するものである。本発明はこれらの例に限定されるものではなく、他の方法で実施することもできる。
【0060】
本明細書における本発明のあらゆるプロトタイプの各説明は、本発明の非限定的な例を説明するものである。本発明はこれらの例に限定されるものではなく、他の方法で実施することもできる。
【0061】
本明細書における本発明のあらゆる実施態様、実施形態または事例(または本発明のあらゆる使用シナリオ)の各説明は、本発明の非限定的な例を説明するものである。本発明はこれらの例に限定されるものではなく、他の方法で実施することもできる。
【0062】
本明細書(または暫定版)における、本発明の特徴を説明する各図、線図、概略図、または図面は、本発明の非限定的な例を示すものである。本発明はこれらの例に限定されるものではなく、他の方法で実施することもできる。
【0063】
上記の説明(添付の図面及び図を含むがこれらに限定されない)は、本発明の例示的な実施態様を説明するものである。しかしながら、本発明は他の方法で実施することもできる。本明細書で説明する方法及び装置は、本発明の原理の単なる例示的な応用例である。当業者による他の構成、方法、修正、及び代替も本発明の範囲内である。当業者であれば、本発明の範囲から逸脱することなく、数多くの変更を加えることができる。また、本発明は、本明細書に記載されている項目(任意のハードウェア、ハードウェアコンポーネント、方法、プロセス、ステップ、ソフトウェア、アルゴリズム、機能、及びテクノロジーを含む)の1つ以上の組み合わせ及び順列を無制限に含む。
【手続補正書】
【提出日】2024-07-22
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
光学機器の光学補正情報を決定するシステムであって、
少なくとも1つのカメラ画像を取得するカメラシステムと、
前記カメラシステムが向けられるターゲットと、
少なくとも1つのレンズを含む前記光学機器を受け取るための前記カメラシステムと前記ターゲットとの間の検出領域と、
前記光学機器を介した前記ターゲットの前記少なくとも1つのカメラ画像に基づいて、前記少なくとも1つのレンズの少なくとも1つの中心を決定するための探索ルーチンを有する処理システムと、
を備える、システム。
【請求項2】
前記検出領域は、前記光学機器が配置され得る光学的に透明な表面を含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記ターゲットは、前記カメラシステムから既知の距離にある、請求項
1に記載のシステム。
【請求項4】
前記システムは、前記光学機器の位置を決定することを容易にする位置センサをさらに含む、請求項
1に記載のシステム。
【請求項5】
前記探索ルーチンは、前記少なくとも1つのカメラ画像に応答するパターンの異なる解像度の反復的分析を採用する、請求項
1に記載のシステム。
【請求項6】
前記探索ルーチンは、前記少なくとも1つのカメラ画像に応答する異なる位置でのターゲット画像の反復的分析を採用する、請求項
1に記載のシステム。
【請求項7】
前記ターゲットが繰り返しパターンを含む、請求項
1に記載のシステム。
【請求項8】
前記ターゲットが、変更可能な動的ターゲットディスプレイを含む、請求項
1に記載のシステム。
【請求項9】
少なくとも1つレンズを含む光学機器の光学補正情報を決定する方法であって、
検出領域内で前記光学機器を位置付けることと、
カメラシステムにより少なくとも1つのカメラ画像を取得することであって、前記少なくとも1つのカメラ画像は、前記検出領域内の前記光学機器を通じたターゲットの画像を含む、取得することと、
前記光学機器を介した前記ターゲットの前記少なくとも1つの画像に基づいて、探索ルーチンを使用して前記レンズの少なくとも1つの中心を決定することと、
を含む、方法。
【請求項10】
前記検出領域は、前記光学機器が配置され得る光学的に透明な表面を含む、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記ターゲットが前記カメラシステムからの既知の距離にある、請求項
9に記載の方法。
【請求項12】
前記システムは、前記光学機器の位置を決定することを容易にする位置センサをさらに含む、請求項
9に記載の方法。
【請求項13】
前記探索ルーチンは、前記少なくとも1つのカメラ画像に応答するパターンの異なる解像度の反復的分析を採用する、請求項
9に記載の方法。
【請求項14】
前記探索ルーチンは、前記少なくとも1つのカメラ画像に応答する異なる位置でのターゲット画像の反復的分析を採用する、請求項
9に記載の方法。
【請求項15】
前記ターゲットが繰り返しパターンを含む、請求項
9に記載の方法。
【請求項16】
前記ターゲットが、変更可能である動的ターゲットディスプレイを含む、請求項
9に記載の方法。
【請求項17】
光学機器の光学補正情報を決定するシステムであって、
連続した画像を取得するための、少なくとも1つのカメラ画像を取得するカメラシステムと、
前記カメラシステムが向けられるターゲットと、
少なくとも1つのレンズを含む前記光学機器を受け取るための前記カメラシステムと前記ターゲットとの間の検出領域と、
前記光学機器を介した前記ターゲットの前記連続した画像に基づいて、前記少なくとも1つのレンズの少なくとも1つの中心を決定する、探索ルーチンを有する処理システムと、
を備える、システム。
【請求項18】
前記検出領域は、前記光学機器が配置され得る光学的に透明な表面を含む、請求項17に記載のシステム。
【請求項19】
前記探索ルーチンは、前記連続した画像に応答するパターンの異なる解像度の反復的分析を採用する、請求項1
7に記載のシステム。
【請求項20】
前記探索ルーチンは、前記連続した画像に応答する異なる位置でのターゲット画像の反復的分析を採用する、請求項1
7に記載のシステム。
【国際調査報告】