IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ キューラブ・メディカル・リミテッドの特許一覧

特表2025-504422ガルバニ電気的分離を用いたセンシングシステムおよび方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2025-02-12
(54)【発明の名称】ガルバニ電気的分離を用いたセンシングシステムおよび方法
(51)【国際特許分類】
   G01N 27/414 20060101AFI20250204BHJP
   A61B 5/11 20060101ALN20250204BHJP
   A61B 5/1473 20060101ALN20250204BHJP
【FI】
G01N27/414 301R
G01N27/414 301U
G01N27/414 301Y
A61B5/11 200
A61B5/1473
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024541955
(86)(22)【出願日】2023-01-13
(85)【翻訳文提出日】2024-08-29
(86)【国際出願番号】 IB2023000017
(87)【国際公開番号】W WO2023135486
(87)【国際公開日】2023-07-20
(31)【優先権主張番号】63/299,308
(32)【優先日】2022-01-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.ブルートゥース
2.BLUETOOTH
(71)【出願人】
【識別番号】522012592
【氏名又は名称】キューラブ・メディカル・リミテッド
【氏名又は名称原語表記】QuLab Medical Ltd.
(74)【代理人】
【識別番号】100145403
【弁理士】
【氏名又は名称】山尾 憲人
(74)【代理人】
【識別番号】100189555
【弁理士】
【氏名又は名称】徳山 英浩
(74)【代理人】
【識別番号】100100479
【弁理士】
【氏名又は名称】竹内 三喜夫
(72)【発明者】
【氏名】レルファー,シャロン
(72)【発明者】
【氏名】タミル,イダン
(72)【発明者】
【氏名】ベン-シャハル,ベルタ
(72)【発明者】
【氏名】マササ,ヒラ
(72)【発明者】
【氏名】フィンクマン,シャイ
【テーマコード(参考)】
4C038
【Fターム(参考)】
4C038KK01
4C038KL01
4C038VA04
4C038VB22
4C038VC20
(57)【要約】
センサシステムは、複数の電位センサを含む。電位センサの各々は、1平方センチメートル未満のセンサ面積を有する。電位センサの各々は、1つの作動電極を備える。電位センサの各々の一方は、電位センサの全ての他方からガルバニ電気的に分離されて、複数の電位センサ間の測定クロストークを回避している。センサシステムはさらに、複数のセンサ制御サブユニットを含む。センサ制御サブユニットの各々は、複数の電位センサのうちの特定の対応する1つに通信可能に接続される。センサ制御サブユニットの各々の一方は、センサ制御サブユニットの全ての他方からガルバニ電気的に分離され、複数のセンサ制御サブユニット間の測定クロストークを回避している。センサシステムはさらに、複数のセンサ制御サブユニットの各々に通信可能に接続されたメイン制御ユニットを含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の電位センサと、
複数のセンサ制御サブユニットと、
複数のセンサ制御サブユニットの各々に通信可能に接続されたメイン制御ユニットと、を備え、
電位センサの各々は、1平方センチメートル未満のセンサ面積を有し、
電位センサの各々が、1つの作動電極を備え、
電位センサの各々の1つは、電位センサの全ての他方からガルバニ電気的に分離されて、複数の電位センサ間の測定クロストークを回避しており、
センサ制御サブユニットの各々は、複数の電位センサのうちの特定の対応する1つに通信可能に接続され、
センサ制御サブユニットの各々の1つは、センサ制御サブユニットの全ての他方からガルバニ電気的に分離されて、複数のセンサ制御サブユニット間の測定クロストークを回避している、センサシステム。
【請求項2】
電位センサおよびセンサ制御サブユニットは、電位センサとセンサ制御サブユニットとの間に電気的接触または誘電体接触が存在しない物理的分離によって、互いにガルバニ電気的に分離されている、請求項1に記載のセンサシステム。
【請求項3】
物理的分離は、ウェハレベルでの物理的なバルク分離によって達成される、請求項2に記載のセンサシステム。
【請求項4】
物理的分離は、誘電体材料またはポリマー材料によって達成される、請求項2に記載のセンサシステム。
【請求項5】
メイン制御ユニットおよび複数のセンサ制御サブユニットは、ワイヤレス式または静電容量式の電力伝送の使用によって互いにガルバニ電気的に分離されている、請求項1に記載のセンサシステム。
【請求項6】
メイン制御ユニットおよび複数のセンサ制御サブユニットは、ワイヤレス式、静電容量式、光学式またはRF式のデータ信号転送によって、ガルバニ電気的に分離されたままで互いに通信する、請求項1に記載のセンサシステム。
【請求項7】
メイン制御ユニットは、メイン制御ユニットと複数のセンサ制御サブユニットのうちの1つだけとの間のアクティブ接続を任意の時点で提供するように構成されたスイッチによって、複数のセンサ制御サブユニットに接続される、請求項1に記載のセンサシステム。
【請求項8】
複数のセンサ制御サブユニットの各々は、内部電力ストレージを備え、
内部電力ストレージは、メイン制御ユニットにアクティブに接続されていない場合にセンサ制御サブユニットに電力を供給する、請求項7に記載のセンサシステム。
【請求項9】
メイン制御ユニットおよびセンサ制御サブユニットの各々は、それぞれマイクロコントローラを備える、請求項1に記載のセンサシステム。
【請求項10】
メイン制御ユニットは、マイクロコントローラを備え、
センサ制御サブユニットの各々は、マイクロコントローラを備えない、請求項1に記載のセンサシステム。
【請求項11】
センサ制御サブユニットの各々は、アナログフロントエンドを備える、請求項10に記載のセンサシステム。
【請求項12】
アナログフロントエンドは、特定用途向け集積回路を備える、請求項11に記載のセンサシステム。
【請求項13】
メイン制御ユニットおよび複数のセンサ制御サブユニットは、プリント回路基板上に実装される、請求項1に記載のセンサシステム。
【請求項14】
(1)プリント回路基板と、(2)メイン制御ユニットおよび複数のセンサ制御サブユニットとの間に、サポート層が位置決めされる、請求項13に記載のセンサシステム。
【請求項15】
メイン制御ユニットおよび複数のセンサ制御サブユニットは、非誘電体接着剤によってサポート層に固定される、請求項14に記載のセンサシステム。
【請求項16】
電位センサの各々は、1つだけの作動電極を備える、請求項1に記載のセンサシステム。
【請求項17】
電位センサの各々は、基準電極を備えていない、請求項1に記載のセンサシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本願は、2022年1月13日に出願されて「ガルバニ電気的絶縁回路を用いた連続マルチパラメータ記録システムおよび方法」と題された、自己所有の同時係属中の米国仮出願第63/299,308号に関連し、その利益を主張する国際特許(PCT)出願であり、当該仮出願の内容は、その全体における参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本開示は、複数のセンサマイクロプローブを含むセンサデバイスに関する。
【背景技術】
【0003】
マイクロプローブを用いた生物検体センシングは、最小の侵襲性という利点を有する。マイクロセンシングシステム、例えば、マイクロニードル、マイクロプローブ、神経プローブに搭載されたセンサなどは、ヘルスケア用途(他の用途の中で)で一般に使用される。最小侵襲手法は、痛みが少なく、そして感染症になりにくいという二重の利点を有する。しかしながら、互いに微小な距離に位置決めされたセンサは、クロストークを受ける場合があり、こうしたセンサによって取得されるデータの品質に影響を与える可能性がある。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
本概要は、本発明の様々な態様の上位の概要であり、以下の詳細な説明のセクションでさらに詳細に説明されるいくつかの概念を紹介する。本概要は、主張事項の重要または本質的な特徴を特定することを意図しておらず、主張事項の範囲を決定するために単独で使用されることも意図されていない。発明特定事項は、明細書全体、任意または全ての図面、および各請求項の適切な部分を参照することによって理解されるべきである。
【0005】
いくつかの実施形態では、センサシステムは、複数の電位センサを含み、電位センサの各々は、1平方センチメートル未満のセンサ面積を有し、電位センサの各々が、1つの作動電極を含み、電位センサの各々の1つは、電位センサの全ての他方からガルバニ電気的に分離されて、複数の電位センサ間の測定クロストークを回避している。
センサシステムはさらに、複数のセンサ制御サブユニットを含み、センサ制御サブユニットの各々は、複数の電位センサのうちの特定の対応する1つに通信可能に接続され、センサ制御サブユニットの各々の1つは、センサ制御サブユニットの全ての他方からガルバニ電気的に分離されて、複数のセンサ制御サブユニット間の測定クロストークを回避している。
センサシステムはさらに、複数のセンサ制御サブユニットの各々に通信可能に接続されたメイン制御ユニットを含む。
【0006】
いくつかの実施形態では、電位センサおよびセンサ制御サブユニットは、電位センサとセンサ制御サブユニットとの間に電気的接触または誘電体接触が存在しない物理的分離によって、互いにガルバニ電気的に分離されている。
いくつかの実施形態では、物理的分離は、ウェハレベルでの物理的なバルク分離によって達成される。
いくつかの実施形態では、物理的分離は、誘電体材料またはポリマー材料によって達成される。
【0007】
いくつかの実施形態では、メイン制御ユニットおよび複数のセンサ制御サブユニットは、ワイヤレス式または静電容量式の電力伝送の使用によって互いにガルバニ電気的に分離されている。
【0008】
いくつかの実施形態では、メイン制御ユニットおよび複数のセンサ制御サブユニットは、ワイヤレス式、静電容量式、光学式またはRF式のデータ信号転送によって、ガルバニ電気的に分離されたままで互いに通信する。
【0009】
いくつかの実施形態では、メイン制御ユニットは、メイン制御ユニットと複数のセンサ制御サブユニットのうちの1つだけとの間のアクティブ接続を任意の時点で提供するように構成されたスイッチによって、複数のセンサ制御サブユニットに接続される。
いくつかの実施形態では、複数のセンサ制御サブユニットの各々は、内部電力ストレージを含み、内部電力ストレージは、メイン制御ユニットにアクティブに接続されていない場合にセンサ制御サブユニットに電力を供給する。
【0010】
いくつかの実施形態では、メイン制御ユニットおよびセンサ制御サブユニットの各々は、それぞれマイクロコントローラを含む。
【0011】
いくつかの実施形態では、メイン制御ユニットは、マイクロコントローラを含み、センサ制御サブユニットの各々は、マイクロコントローラを含まない。
【0012】
いくつかの実施形態では、センサ制御サブユニットの各々は、アナログフロントエンドを含む。
いくつかの実施形態では、アナログフロントエンドは、特定用途向け集積回路を含む。
【0013】
いくつかの実施形態では、メイン制御ユニットおよび複数のセンサ制御サブユニットは、プリント回路基板上に実装される。
【0014】
いくつかの実施形態では、(1)プリント回路基板と、(2)メイン制御ユニットおよび複数のセンサ制御サブユニットとの間に、サポート層が位置決めされる。
いくつかの実施形態では、メイン制御ユニットおよび複数のセンサ制御サブユニットは、非誘電体接着剤によってサポート層に固定される。
【0015】
いくつかの実施形態では、電位センサの各々は、1つだけの作動電極を含む。
【0016】
いくつかの実施形態では、電位センサの各々は、基準電極を含まない。
【図面の簡単な説明】
【0017】
添付図面を参照して、本開示のいくつかの実施形態が例としてのみ本明細書に記載されている。ここで詳細に図面を具体的に参照して、本発明の実施形態の例示的な議論を目的として、例として詳細が示される。これに関して、図面とともに受け取られる説明により、本発明の実施形態がどのように実施され得るかが当業者に明らかになる。
【0018】
図1A】センサアレイの例示的な実施形態を示す。
図1B】複数のセンサの例示的な実施形態を示す。
図2A】多層アセンブリ構造のウェハレベルスタック構成の図解を示す。
図2B】例示的なセンサアレイを示す。
図3A】サポート層を形成するための例示的な材料のシートを示す。
図3B】サポート層に接合された2つの例示的なセンサを示す。
図4】例示的なセンサデバイスの回路図を示す。
図5】例示的なセンサデバイスの回路図を示す。
図6】例示的なセンサデバイスの回路図を示す。
図7A】仮想浮動電圧制御の動作を示す図を示す。
図7B】仮想浮動電圧制御の動作を示す図を示す。
図7C】仮想浮動電圧制御の動作を示す図を示す。
図8】センシングデバイスの例示的な実施形態を示す。
図9】センシングデバイスの例示的な実施形態を示す。
図10】センシングデバイスの例示的な実施形態を示す。
図11】センシングデバイスの例示的な実施形態を示す。
図12】センシングデバイスの例示的な実施形態を示す。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下における好ましい実施形態の説明は、本質的に単なる例示に過ぎず、本発明、その適用または使用を制限することを決して意図するものではない。全体を通して、範囲の記載は、その範囲内にあるすべての値を説明するための省略表現として用いられている。範囲内の任意の値は、範囲の端として選択され得る。さらに、本明細書で引用されるすべての文献は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。本開示と引用される文献との間に定義の矛盾がある場合、本開示が優先される。
【0020】
本発明の原理に係る例示的な実施形態の説明は、添付図面と関連づけて読まれることを意図したものであり、記載された説明全体の一部と見なされるべきである。本明細書に開示される本発明の実施形態の説明において、方向または方向づけへの言及は、単に説明の便宜のために意図されたものであり、本発明の範囲を限定することは決して意図されていない。
【0021】
「下側」、「上側」、「水平」、「鉛直」、「上」、「下」、「上方」、「下方」、「左」、「右」、「頂」、「底」、およびその派生語(例えば、「水平方向」、「下向き」、「上向き」など)などの相対的な用語は、議論中の説明または図面に示されている向き(方向)を指すと解釈されるべきである。これらの相対的な用語は、説明の便宜上のものであり、明示的に示されていない限り、装置が特定の向き(方向)で構築または操作される必要はない。
【0022】
「取付」、「貼付」、「接続」、「結合」、「相互接続」、「搭載」、及びこれらと同様の用語は、構造体同士が直接、または介在する構造物を介して間接的に互いに固定または取り付けられる関係を指し、特に明記されていない限り、可動または固定の取付または関係の両方を指す。
【0023】
明細書および特許請求の範囲で使用されるように、単数形での記載は、文脈が明らかに他のことを示さない限り、複数の対象物を含む。
【0024】
「左」、「右」、「内側」、「外側」、「上」、「下」などのような空間的または方向的な用語は、限定的であると見なされるべきではなく、本発明は、さまざまな代替の方向づけを想定し得る。
【0025】
明細書および特許請求の範囲で使用されるすべての数字は、いかなる場合にも「約」という用語によって変更され得るものとして理解されるべきである。「約」という用語は、記載された値のプラスマイナス10パーセントの範囲を意味する。
【0026】
別段の記述がない限り、本明細書に開示されるすべての範囲または比率は、そこに含まれる部分的な範囲または比率を包含すると理解されるべきである。例えば、「1~10」と記載された範囲、または「1対10」と記載された比率は、最小値1と最大値10との間(これらの値を含む)のあらゆる部分的な範囲、つまり、最小値が1以上で始まり、最大値が10以下で終わるあらゆる部分的な範囲または比率を含むとみなされるべきであり、例えば、1~6.1、3.5~7.8、5.5~10などが含まれるが、これらに限定されるものでない。
【0027】
「第1」、「第2」などの用語は、特定の序列または順序を指すことを意図するものではなく、代わりに、異なる条件、特性、または要素を指す。
【0028】
本明細書で参照されるすべての文献は、その全体が参照により組み込まれる。
【0029】
「少なくとも」という用語は、「以上」を意味する。「以下」という用語は、「未満または等しい」を意味する。
【0030】
本明細書で使用される場合、「マイクロプローブ」という用語は、「マイクロニードル」および「神経プローブ」という用語に置き換え可能である。
【0031】
本明細書で使用される場合、「遠位端」という用語は、ユニットの最遠位の点または線として定義される。例えば、マイクロプローブの先端の遠位端は、最初に皮膚に接触するマイクロプローブの部分である。
【0032】
例示的な実施形態は、1つだけの作動電極を採用する小型でソリッドステート電位センサに関するものであるが、これに限定されない。こうしたセンサの例は、国際公開第2021/009559号("ELECTROCHEMICAL FET SENSOR")、および国際公開第2021/144651号("SENSING SYSTEM INCLUDING LAYERED MICROPROBE")に記載されており、両方の内容は参照によりここに全体として組み込まれる。いくつかの実施形態では、こうしたセンサは、シリコンナノワイヤ電界効果トランジスタ(SiNW FET)の高い感度を利用して、電極表面と酸化還元種またはイオンとの相互作用によって駆動される作動電極電位の変化を検出する。いくつかの実施形態では、こうしたセンサは、極めて小さいセンサ面積(例えば、約50μm×50μm)を有し、こうした極めて小型のセンサは、専用の電子トランスデューサの使用により実装されると、複数の代謝物のセンシングおよびバックグラウンド信号引算を可能にする。しかしながら、本願の発明者は、複数の検体を、近接配置され、同じ電気的接地を有する電位センサ(例えば、互いに数センチメートル以内)によって記録することは、異なるセンサ間でクロストークが発生する可能性があることを発見した。電位センサは、信号増幅のために作動電極に近接して配置された高感度の電界効果トランジスタを使用して、作動電極電位での小さな変化を測定する。こうしたセンシングシステムのいくつかは、所定のセンサ信号を差分的に参照できる基準電極を含まない。こうして2つ以上の異なる作動電極から生じる混合信号の場合、接続された電界効果トランジスタは、全ての分離した作動電極の平均/混合電位変化を感知する可能性がある。
【0033】
ここで説明する例示的な実施形態は、作動電極およびバックゲートを含む、様々な電界効果トランジスタ式のセンサの電気的デカプリング(分離)に関する。他の実施形態では、ガルバニ電気的分離を使用する類似のプラットフォームおよび方法が、信号クロストークを示す他のタイプのマルチセンサアレイに適用可能である。いくつかの実施形態では、こうしたデカプリングにより、こうしたセンサが液体媒体内で互いに近接している(例えば、互いに1ミリメートル以内)場合でも、単一のセンサデバイスの様々なセンサの信号を分離する。いくつかの実施形態では、ガルバニ電気的絶縁は、主として差動的に接地された2つの電気回路間の電流を遮断する。いくつかの実施形態では、ここで説明するように、完全なワイヤレス式ガルバニ電気的分離により、電位差測定式のセンサと干渉する可能性のある相対的電位相互作用も分離(例えば、完全に分離)する。いくつかの実施形態では、共通のバッファ/溶液内のセンサアレイ間のセンサクロストークを回避するため、そして非基準センシング設定内の近接した位置において、ガルバニ電気的分離(例えば、完全なガルバニ電気的分離)が利用される。
【0034】
いくつかの実施形態では、同じ導電性または誘電体基板上に位置決めされる様々なセンサ、例えば、電界効果トランジスタ式のセンサなどは、具体的には、これらの個々のゲートが、対応するセンサのFETチャネルに近接して(例えば、1μm未満)位置決めされていない場合、潜在的な干渉を受ける可能性がある。いくつかの実施形態では、センサ間に非誘電体絶縁、例えば、エアギャップ、ポリマーなどを挿入することにより、センサ間の干渉を大幅に低減できる。いくつかの実施形態では、クロストーク防止により、センサアレイ内の様々なセンサによって複数のパラメータの同時記録が可能になる。いくつかの実施形態では、以下で説明する実施形態の1つに従って、アナログまたはデジタルのガルバニ電気的分離が達成できる。
【0035】
いくつかの実施形態では、シリコン・オン・インシュレータ(SOI)基板は、比較的薄い(例えば、100ナノメートルから数マイクロメートルまでのオーダーの厚さを有する)埋め込み酸化物誘電体絶縁層を含む。いくつかの実施形態では、こうした埋め込み酸化物誘電体絶縁体により、埋め込み酸化物層に渡って電位の伝搬が可能になり、このことは電位のガルバニ電気的分離を妨害する。図1Aは、単一基板上に形成された複数のセンサ110,120,130,140を含むセンサアレイ100の例示的な実施形態を示す。いくつかの実施形態では、クロストークを防止するのに充分なガルバニ電気的分離を提供するために、導電性エレメントを誘電体層から分離して、これにより充分なガルバニ電気的分離を達成する。図1Bは、ガルバニ電気的に分離された(例えば、エアギャップによって)複数のセンサ150,160,170の例示的な実施形態を示す。図1Bに示すように、センサ150,160,170は、ウェハ180から分離されており、ここで説明するようにセンサアレイへの組立てのために、センサ150,160,170を互いに対して固定位置に保持する下部テープ190上に図示される。図1Bに示す実施形態では、センサ150,160,170は、50マイクロメートルに粒度設計されている。さらに、いくつかの実施形態では、センサアレイ内の各センサに異なるバックゲートバイアス電圧が印加されて、各センサのトランジスタ特性を変化させ、それによりその電気化学的特性を変更している。いくつかの実施形態では、各センサのバックゲートの下にある基板の物理的分離(例えば、各バックゲートのガルバニ電気的分離)により、こうした独立したセンサ特有電圧の印加を可能にする。いくつかの実施形態では、センサプローブのガルバニ電気的分離はまた、例えば、シリコン酸化物または他の酸化物などのより厚い誘電体(例えば、100マイクロメートルを超えるオーダーの厚さを有する)の使用によって、あるいは、例えば、ポリイミドまたはSU-8フォトレジストなどの非誘電体ポリマーなどの薄い(例えば、0.1ナノメートルを超えるオーダー)非誘電体材料の含有によって達成でき、これらはプローブ間のギャップを提供することになる。
【0036】
いくつかの実施形態では、隣接するセンサの相対的位置を一定に維持しながら、隣接するセンサの物理的な分離(例えば、ガルバニ電気的分離)を達成するために、センサは、ウェハレベルのセットアップにおいて、サポート基板(例えば、硬いまたは柔軟なサポート基板)上に位置決めされる。いくつかの実施形態では、サポート層は、非誘電体材料、誘電体材料、または金属を含み、ポリマーおよび非誘電体接着剤によってセンサ自体から絶縁される。例えば、いくつかの実施形態では、センサチップは、例えば、ポリマー接着剤などの非誘電体層を用いてプリコート(前コート)された誘電体または導電性サポート基板上に位置決めされる。いくつかの実施形態では、任意の数のセンサ(例えば、2つのセンサ、3つのセンサ、またはより多くのセンサ)が互いに物理的に分離され(例えば、互いにガルバニ電気的に分離され)、ポリマーおよび非誘電体接着層を用いて共通のサポート層上に搭載される。いくつかの実施形態では、製造プロセスは、ウェハレベルでサポート基板上に接着剤(例えば、ポリマーおよび非誘電体接着剤)を堆積させるステップと、センサを含むエッチングされ分離されたシリコンウェハに(堆積された接着剤によって)サポート基板を接合するステップと、サポート基板を切断するステップと、を含む。いくつかの実施形態では、サポート層は、レーザまたは、他の機械的もくしは化学的切断プロセスを用いて切断される。いくつかの実施形態では、電気的接続性を提供するために、ウェハレベルのプリント回路基板がサポート層の下に接合され、そのためレーザカットされたスロットにより、これらのスロットを介してプリント回路基板へのシリコンチップの直接ワイヤボンディングが可能になる。
【0037】
図2Aは、上述したように、多層アセンブリ構造のウェハレベルスタック構成の図解を示す。図2Aに示す構造200は、相補型金属酸化膜半導体(CMOS)式のシリコンウェハ210を含む。図2Aに示す実施形態では、ウェハ210は、サポート層220に接合される。いくつかの実施形態では、サポート層220は、金属を含む。いくつかの実施形態では、サポート層220は、ステンレス鋼を含む。いくつかの実施形態では、サポート層220は、ウェハ210を機械的に支持できる他の柔軟な材料または剛性の材料を含む。いくつかの実施形態では、接着剤(例えば、ポリマーおよび非誘電体接着剤)が、上述のようにウェハ210をサポート層220に接合する。図2Aは、ウェハ210を保持して、ウェハ210をサポート層220上に移送するために使用される接着テープ230を示す。図2Aに示すように、2層構造(例えば、ウェハ210とサポート層220を含む)が続いてウェハレベルのプリント回路基板240に搭載される。いくつかの実施形態では、ウェハレベルのプリント回路基板への搭載は、接着剤を用いて行われる。
【0038】
図2Bは、センサアレイ250を示す。いくつかの実施形態では、センサアレイ250は、分離前に互いにガルバニ電気的に分離された3つのセンサ262,264,266を含むウェハ層(例えば、上述のウェハ210と同様)を含む。図2Bに示す実施形態では、センサアレイ250は、サポート層270(例えば、サポート層220と同様に、切り欠き図で示される)を含み、これは、底部に位置するプリント回路基板280(例えば、プリント回路基板240と同様)へのウェハ260(例えば、センサ262,264,266を含む)のワイヤボンディングを可能にするためのスロットを含む。いくつかの実施形態では、プリント回路基板280は、プリント回路基板280の上側(例えば、サポート層270に面する側)に位置決めされ、サポート層270の開口に面する接合パッド282を含む。いくつかの実施形態では、ウェハ260は、下向き(例えば、サポート層270に向けて)のコネクタ268を含む。いくつかの実施形態では、コネクタ268を接合パッド282に接続することによって(例えば、ボンドワイヤ290(明確化のためにセンサ264のみについて示す))、ウェハ260から形成されたセンサ262,264,266は、センサアレイ250が分離された後、プリント回路基板280を介して電子読み取りシステムと通信可能になる。
【0039】
図3Aは、上述したサポート層220のような、サポート層を形成するための材料のシート320を示す。図3Aに示す実施形態では、材料は、ステンレス鋼であるが、上述したように、他の実施形態では、他の材料を使用してもよい。図3Aに示すように、シート320は、幾つかの部分322に切断(例えば、レーザカット)されている(明確化のために、部分322のうちの1つの部分だけが図3Bに詳細に示している)。部分322の各々は、単一のセンサアレイ用のサポート層220を形成するようにサイズおよび形状が設定される。
【0040】
図3Bは、接着剤380を用いてサポート層370に接合された、2つの物理的に分離したシリコンウェハ式のセンサ360,362を示す(例えば、図1Bを参照して上述したように製造されたセンサ)を示す。図3Bに示す実施形態では、サポート層370は、ステンレス鋼を含み、上述のように、他の実施形態では、サポート層は、他の適切な材料を含んでもよい。図3Bに示す実施形態では、接着剤380は、非誘電体ポリマー接着剤であり、他の実施形態では、接着剤は、他の適切な非誘電体接着剤を含んでもよい。
【0041】
ここで説明する種々の実施形態は、様々なセンサ間のガルバニ電気的分離を提供するために、様々な電子セットアップを採用し、それによってここで説明するクロストークを防止できる。いくつかの実施形態では、誘導電力供給または他のワイヤレス式電力転送接続を用いて、ガルバニ電気的分離が提供され、データ(例えば、アナログ形式またはデジタル形式)が、光アイソレータ、RF伝送、誘導、キャパシタまたは他のワイヤレスデータ転送接続を用いて転送される。図4は、メインモジュール(例えば、メイン制御ユニット)410と、2つのサブモジュール(例えば、センサ制御サブユニット)450,452とを含むこうしたデバイス400についての回路図を示す。いくつかの実施形態では、サブモジュール450,452の各々は、マイクロコントローラコントローラユニット(MCU)454、電源管理エレメント456、および1つ以上の増幅器458を含む(明確化のために、サブモジュール450の1つについてのみ参照番号を示す)。いくつかの実施形態では、サブモジュール450,452の各々は、例えば、マルチプレクサ、メモリなどの追加の電子ハードウェアエレメントを含む。いくつかの実施形態では、1つ以上の増幅器458は、センサ470(例えば、上述のように物理的に分離したセンシングエレメントを有する)に接続される。いくつかの実施形態では、サブモジュール450,452の各々は、互いにガルバニ電気的に分離した、対応する電源装置480,482によって電力供給される。図4に示すようないくつかの実施形態では、電源装置480,482は、ワイヤレス誘導電源である。いくつかの実施形態では、サブモジュール450,452は、ガルバニ電気的分離条件下でメインモジュール410に接続される。いくつかの実施形態では、サブモジュール450,452は、メインモジュール410にワイヤレス式で接続される。いくつかの実施形態では、メインモジュール410は、MCU412と、通信モジュール414とを含む。いくつかの実施形態では、サブモジュール450,452は、ガルバニ電気的に分離された信号トランスデューサ490,492によってメインモジュール410にデジタル式で接続される。いくつかの実施形態では、ガルバニ電気的分離された信号トランスデューサ490,492は、光アイソレータまたはキャパシタ、ホール効果センサ、磁気抵抗器、RF、変圧器、リレーなどの他のガルバニ電気的信号分離デバイスを含む。いくつかの実施形態では、メインモジュール410は、MCUだけを備えるとともに、サブモジュール450,452は、アナログコンポーネントだけを備える。図4に示す実施形態では、デバイス400は、2つのサブモジュール450,452と、2つのセンサ470を含むが、この数量は単なる例示に過ぎず、他の実施形態は、他の数量のサブモジュールおよびセンサを含んでもよいことは当業者には明らかであろう。
【0042】
いくつかの実施形態では、時間的分離を用いてガルバニ電気的分離が提供される。図5は、時間的分離を用いてガルバニ電気的分離を提供するデバイス500の回路図を示す。いくつかの実施形態では、デバイス500は、以下に説明するもの以外は、上述したデバイス400と概ね同様である。いくつかの実施形態では、デバイス500は、メインモジュール510に接続された2つのサブモジュール550,552を含む。いくつかの実施形態では、サブモジュール550,552は、ガルバニ電気的スイッチングシステム530を用いて、メインモジュール510に順次接続されるため、任意の時点においてサブモジュール550,552のうちの一方だけがメインモジュール510とのアクティブ接続を有する。いくつかの実施形態では、各サブモジュール550,552は、メインモジュール510から一時的に切断された場合にサブモジュール550,552に電流および電位を印加するように構成されたスイッチ付き電力エレメント572(例えば、内部電力ストレージとして機能するホールドキャパシタまたは充電式バッテリ)を含む。いくつかの実施形態では、センサデータは、ガルバニ電気的に分離された信号トランスデューサ590,592を経由して連続的に伝送される(例えば、メイン電源に接続されている間、またはメイン電源から切断されている間)。いくつかの実施形態では、ガルバニ電気的に分離された信号トランスデューサ590,592は、光アイソレータ、キャパシタ、ホール効果センサ、磁気抵抗器、RF、変圧器、またはリレーを含む。他の時間的ガルバニ電気的分離の実施形態では、メインモジュール510は、信号トランスデューサ590,592とサブモジュール550,552との間に位置するスイッチングエレメントによって一度にサブモジュール550,552の一方に選択的に接続される単一のガルバニ電気的分離された信号トランスデューサ590を含む。
【0043】
いくつかの実施形態では、センサ特有のサブモジュールは、アナログ「フロントエンド」だけを含み、マイクロコントローラコントローラユニットを含まない。図6は、このように提供されるシステム600の回路図を示す。いくつかの実施形態では、システム600は、メインモジュール610と、2つのサブモジュール650,652とを含む。いくつかの実施形態では、サブモジュール650,652の各々は、電力管理エレメント656と、1つ以上の増幅器662とを含む。いくつかの実施形態では、サブモジュール650,652の各々は、マルチプレクサ、メモリなどの追加の電子ハードウェアエレメントを含む。いくつかの実施形態では、1つ以上の増幅器662は、センサ670(例えば、上述のように物理的に分離されたセンシングエレメントを有する)に接続される。いくつかの実施形態では、サブモジュール450,452に含まれるMCUを含むのではなく、サブモジュール650,652は、メインモジュール610との通信を容易にするI2C(Inter-Integrated Circuit:IC間)バス654を含む。いくつかの実施形態では、サブモジュール650,652の各々は、互いにガルバニ電気的に分離された、対応する電源装置680,682によって電力供給される。図6に示すようないくつかの実施形態では、電源装置680,682は、ワイヤレスインダクタンス電源である。いくつかの実施形態では、サブモジュール650,652は、ガルバニ電気的分離条件下でメインモジュール610に接続される。いくつかの実施形態では、サブモジュール650,652は、メインモジュール610にワイヤレス式で接続される。
【0044】
いくつかの実施形態では、デジタルフロントエンドとアナログフロントエンドの分離からさらに利益を受けるために、フロントエンド機能の一部が、物理センサチップの中に直接組み込まれる。例えば、いくつかの実施形態では、センサチップは、CMOS製造を用いて製造され、追加の非機能性シリコン領域を含むため、アナログ/デジタルコンポーネントの一部または全てが、特定用途向け集積回路(ASIC)の一部としてセンサシリコン式チップの中に直接組み込まれる。
【0045】
いくつかの実施形態では、各センサチップの物理的なガルバニ電気的分離が、MEMSディープエッチングステップにおいて実行され、これは、分離された集積チップが直接に得られる。いくつかの実施形態では、センササブモジュールがその場(in-situ)でガルバニ電気的に分離され、ウェハレベルで組み立てられるという事実により、高精度(例えば、1ミクロン未満の許容誤差)かつ反復的なチップ間距離が得られる。いくつかの実施形態では、20ミクロン未満のチップ間距離が達成される。
【0046】
いくつかの実施形態では、ウェハレベルの組み立ての結果として、予め定義されたプローブ間の相対的な配置、そしてチップのプローブとPCB層との間の高い空間的相関関係を有することにより、ワイヤレス式の電力およびデータ通信の高い効率的な設計および製造が可能になる。さらに、いくつかの実施形態では、MEMS分離エッチングに近接して(例えば、50ミクロン以内に)設置された、予め定義されたメインモジュールASICチップを有することにより、受信機とトランスデューサとの間の距離が最小化され、正確に予め定義されるため、低電力のWi-Fi通信が可能になる。
【0047】
いくつかの実施形態では、仮想浮動電圧制御が実装され、例えば、可変バックゲートバイアスを有する電気化学電位測定FET式のセンサなどのバイオセンサと他の特定用途向け集積回路(ASIC)エレメントとの集積を容易にする。ここで説明したように、例示の電界効果トランジスタ式のセンサは、化学検体または生物学的検体を感知するために実装される。こうしたセンサでは、バックゲート電圧を調整して、センサの動作を構成でき、それにより様々な分析検体のセンシング用にセンサを調整できる。例えば、ある場合には、生物学的センサおよび化学センサは、ウェハのバルク(時には「ハンドル」と称される)を電圧源への接続ポイントとして使用し、その結果、電圧源を動作させて、所望の時間にバックゲートに特定の電圧を印加できる。しかしながら、ある場合には、互いに近接している複数のセンサを備えたセンサシステムにおいてバックゲート電圧の調整により、センサデータの信頼性を損なう干渉を生じさせることがある。例えば、生物学的センサまたは化学センサをASIC(例えば、ここで説明するようなフロントエンドアナログASICまたはアナログ/デジタル混合ASICなど)と共通の基板上に集積することは、共有ハンドル電位に対する任意の変化が、ASICアナログ/デジタルトランジスタの性能に影響を及ぼすという効果を有し、その結果、これらの閾値電圧が変化するようになり、このことはシステムの不安定と故障を生じさせる場合がある。従って、いくつかの実施形態では、こうした集積チップのハンドルに一定の電位または接地を適用するために(それにより前述のような付随する電位の不安定性を回避する)、そして、バックゲートの調整を可能にして、所定のセンサの性能を調整し、所望の検体を感知できるようにするために、浮動仮想電圧制御が実装できる。いくつかの実施形態では、浮遊電圧制御が、バックゲートを接地する(または、他の実施形態では、バックゲートを非ゼロの固定電圧に維持する)ことを含み、そして、同じセンサの他のコンポーネントの電位(例えば、作動電極、ソース、およびドレインの電位)をハンドルに対して平行にシフトすることを含み、これにより所定のバックゲートの相対電位を制御する。センサのセンシング性能は、他のコンポーネントに対するバックゲートの電圧に依存するため、こうしたシフト動作により、センサの性能を調整するとともに、バックゲート自体を固定電圧に維持する。例えば、図7A図7Cは、この効果を図示する図を示す。図7A図7Cでは、バックゲートは、固定の接地電圧に設定されるとともに、ソース電圧S、ドレイン電圧D、および作動電極WGは、バックゲート電圧BGに対して互いに平行に調整される。図7Aでは、仮想バックゲート電圧(例えば、基準点として使用されるドレイン電圧Dに対するバックゲートの電圧)は、-1.5である。図7Bでは、仮想バックゲート電圧は、0である。図7Cでは、仮想バックゲート電圧は、1である。BGの実際の電圧は変化しないため、他のすべてのオンチップコンポーネント、例えば、アナログ/デジタルコンポーネントなどは、こうした変化によって影響されない。いくつかの実施形態では、ここで説明する仮想電圧制御は、ソフトウェア制御によって(例えば、DACによって印加される電圧を制御することによって)実装できる。
【0048】
他の実施形態では、化学的または生物学的なFET式のセンサは、仮想浮動電圧制御を含んでおらず、このことは可変電圧を有する非接地バックゲートを意味する。この非接地バックゲートシステムは、アナログ/デジタルASICと集積した場合、センサFET領域(センサのバックゲート)のバックゲート電圧をアナログ/デジタルASICから分離する必要があり、そのため各コンポーネントは、他のコンポーネントに影響しないようにしながら、別個に制御できる。こうした実施形態では、バックゲート分離は、(1)誘電体またはエッチングによってウェハハンドルシリコンバルクを物理的に分離すること、(2)異なるドーパントを注入してN/P接合を達成することによって、ウェハハンドルの様々な部分の電位を分離すること、(3)他のコンポーネント(例えば、センサ、ASICなど)の下に、局所的なバックゲートウェル(サブFET専用のバイアスバックゲート)を追加すること、(4)チップ(例えば、センサ、ASICなど)上の各トランジスタの下に局所的なバックゲートウェルを追加して、各トランジスタまたはトランジスタアレイ(例えば、ADC、DAC、AMP、抵抗器、メモリセルなど)が個別に制御可能であること、(5)シリコン・オン・インシュレータ・ウェハの埋め込み酸化膜の上方または下方にバックゲートウェルを追加すること、によって達成できる。
【0049】
図8は、センシングデバイス800の一実施形態を示す。図8に示す実施形態では、センシングデバイス800は、3つのセンサプローブ810,820,830を含む。センサプローブ810,820,830は、ここで説明するように、互いに物理的にガルバニ電気的に分離される。センサプローブ810,820,830は、サポート層840上に搭載される。いくつかの実施形態では、センサプローブ810,820,830は、ここで説明するように、非誘電体接着剤を用いてサポート層840上に搭載される。いくつかの実施形態では、図2A~2Bを参照して上述したように、PCB層が、サポート層840の「下方に」(例えば、センサプローブ810,820,830に対向するサポート層840の側)に位置決めされる。いくつかの実施形態では、全ての組み立ては、ウェハレベルのスケールで実施される。
【0050】
図9は、センシングデバイス900の一実施形態を示す。図9に示す実施形態では、センシングデバイス900は、3つのセンサプローブ910,920,930を含む。センサプローブ910,920,930は、ここで説明するように、互いに物理的にガルバニ電気的に分離される。いくつかの実施形態では、センサプローブ910,920,930の各々は、個々のセンサプローブ910,920,920の端部に位置決めされ、検体溶液または組織の中に挿入されるように構成された個々のセンサ912,922,932を含む。いくつかの実施形態では、センサ912,922,932の各々は、電界効果トランジスタセンサである。センサプローブ910,920,930は、図6を参照して前述したように、個々のオンチップ集積アナログフロントエンド914,924,934を含む。いくつかの実施形態では、アナログフロントエンド914,924,934の各々は、ADC、DAC、電圧制御ユニットおよび増幅器を含む。いくつかの実施形態では、アナログフロントエンド914,924,934の各々は、センサ912,922,932の対応する1つのソース、作動電極、およびバックゲートに電位を供給し、センサ912,922,932の対応する1つの電界効果トランジスタドレインから電流を収集して増幅するように構成される。いくつかの実施形態では、各センサプローブ910,920,930との間の通信は、例えば、I2C(Inter-Integrated Circuit)などのロー出力/入力データアーキテクチャを用いて実行される。センシングデバイス900は、メインPCB940を含む。いくつかの実施形態では、プローブ910,920,930の各々は、例えば、ワイヤボンディングなどの物理的接続を介してPCB940に接続される。図9に示すようないくつかの実施形態では、プローブ910,920,930の各々は、PCB940上の4つの対応するパッド942に接続された4つのパッド916(明確化のためプローブ910だけについて具体的に特定している)を含む。いくつかの実施形態では、プローブ910,920,930の各々についてパッド916のうちの2つは、電力供給を提供し、残りの2つのパッド916は、データ通信を提供する。他の実施形態では、2つのパッドだけがPCB940をプローブ910,920,930の各々に接続し、同じ接続を介して電力供給およびデータ通信が提供される。いくつかの実施形態では、センサプローブ910,920,930の各々は、例えば、誘導性、容量性、電気力学的、磁気力学的、またはワイヤレス電力/エネルギー伝送の他の方法などによって、その場(in-situ)ワイヤレス電力伝送を介してPCBレベルでガルバニ電気的に分離される。いくつかの実施形態では、ワイヤレスエネルギー伝送は、コイル間誘導によって達成され、これは、PCB940上のディスクリートコンポーネントとして追加されるか、または製造されたPCB940の層の中に集積され、一方、電力供給コイルおよび受信コイルは、PCB絶縁層によって分離されている。いくつかの実施形態では、双方向データ通信が、同じワイヤレス電力システムを介して、または別個の導電性、容量性、電気光学的、磁気的、またはRFのトランスデューサによって達成される。いくつかの実施形態では、PCB940は、バッテリ944、マイクロコントローラコントローラユニット946、および更なるデバイスとの通信を可能にする通信インタフェース948を含む。
いくつかの実施形態では、通信インタフェース948は、ワイヤレス通信インタフェースである。いくつかの実施形態では、通信インタフェース948は、ブルートゥース(Bluetooth)、WiFi、近距離無線通信(NFC)、狭帯域モノのインターネット(NarrowBand Internet of Things: NB-loT)、ロングレンジ(LoRa)などを含む。他の実施形態では、PCB940は、1つ以上のマルチプレクサ、電力管理、またはメモリも含む。他の実施形態では、PCB940は、更なるセンサ、例えば、加速度計、温度センサ、パルスオキシメトリー用の電気光学センサ、接触電極(例えば、ECG電極)、または健康モニタリングおよび/または患者の治療予測に適した他のタイプのセンサなどを含む。いくつかの実施形態では、プローブ910,920,930のアナログフロントエンドは、シリコンプローブチップの上に組み立てられた別個のシリコンダイで製作され、そして両方がフリップチップなどの方法またはダイ間電気接続のための同様の方法で電気的に接続される。いくつかの実施形態では、センサプローブ910,920,930とPCB940との間にはサポート層(例えば、金属サポート層)が存在し、少なくとも図3Bを参照して上述したように、接着剤(例えば、非誘電体接着剤)によって接着される。
【0051】
図10は、センシングデバイス1000の一実施形態を示す。図10に示す実施形態では、センシングデバイス1000は、3つのセンサプローブ1010,1020,1030を含む。センサプローブ1010,1020,1030は、ここで説明するように、互いに物理的にガルバニ電気的に互いに分離される。いくつかの実施形態では、センサプローブ1010,1020,1030の各々は、個々のセンサプローブ1010,1020,1020の端部に位置決めされ、検体溶液または組織の中に挿入されるように構成された個々のセンサ1012,1022,1032を含む。いくつかの実施形態では、センサ1012,1022,1032の各々は、電界効果トランジスタセンサである。センシングデバイス1000は、PCB1040を含む。図10の実施形態では、センサプローブ1010,1020,1030の各々は、ワイヤレス式で有線接続なしでPCB1040に接続される。いくつかの実施形態では、PCB1040は、バッテリ1042、マイクロコントローラコントローラユニット1044、更なるデバイスとの通信を可能にする通信インタフェース1046を備える。いくつかの実施形態では、通信インタフェース1046は、ワイヤレス通信インタフェースである。いくつかの実施形態では、通信インタフェース1046は、ブルートゥース(Bluetooth)、WiFi、近距離無線通信(NFC)、狭帯域モノのインターネット(NarrowBand Internet of Things: NB-loT)、ロングレンジ(LoRa)などを含む。他の実施形態では、PCB1040は、1つ以上のマルチプレクサ、電力管理、またはメモリも含む。いくつかの実施形態では、センサプローブ1010,1020,1030の各々は、それぞれ少なくとも1つのワイヤレス接続エレメント1014,1024,1034を含み、PCB1040は、センサプローブ1010,1020,1030の各々に対応する少なくとも1つのワイヤレス接続エレメント1050,1052,1054を含む。いくつかの実施形態では、PCB1040とセンサプローブ1010,1020,1030の各々との間にある第1ワイヤレス接続が、電力転送(例えば、バッテリ1042から)を提供し、そしてPCB1040とセンサプローブ1010,1020,1030の各々との間にある第2ワイヤレス接続が、データ転送を提供する。いくつかの実施形態では、PCB1040とセンサプローブ1010,1020,1030との間にある第1ワイヤレス接続が、電力転送(例えば、バッテリ1042から)およびデータ転送の両方を提供する。いくつかの実施形態では、アナログフロントエンド(例えば、センサプローブ1010,1020,1030の各々の)は、シリコンプローブチップの上に組み立てられた別個のシリコンダイで製作され、そして両方がフリップチップなどの方法またはダイ間電気接続のための同様の方法で電気的に接続される。いくつかの実施形態では、センサプローブ1010,1020,1030とPCB1040との間にサポート層(例えば、金属サポート層)が存在し、少なくとも図3Bを参照して上述したように、接着剤(例えば、非誘電体接着剤)によって接着される。いくつかの実施形態では、ワイヤレス接続エレメント1014,1024,1034および/またはワイヤレス接続エレメント1050,1052,1054は、CMOS製造ステップの際にセンサプローブ1010,1020,1030および/またはPCB1040の中に集積される(例えば、センサプローブ1010,1020,1030からPCB1040へ/からのエネルギー転送および/またはデータ転送のためのシリコン埋め込み金属コイルを形成するため)。
【0052】
図11は、センシングデバイス1100の一実施形態を示す。図11に示す実施形態では、センシングデバイス1100は、3つのセンサプローブ1110,1120,1130を含む。センサプローブ1110,1120,1130は、ここで説明するように、物理的にガルバニ電気的に互いに分離される。いくつかの実施形態では、センサプローブ1110,1120,1130の各々は、個々のセンサプローブ1110,1120,1120の端部に位置決めされ、検体溶液または組織の中に挿入されるように構成された個々のセンサ1112,1122,1132を含む。いくつかの実施形態では、センサ1112,1122,1132の各々は、電界効果トランジスタセンサである。センシングデバイス1100は、PCB1140を含む。図11の実施形態では、センサプローブ1110,1120,1130の各々は、ワイヤレス式で有線接続なしでPCB1140に接続される。いくつかの実施形態では、PCB1140は、バッテリ1142を含む。図11に示す実施形態では、センシングデバイス1100は、マイクロコントローラコントローラユニット(MCU)1182および通信インタフェース1184を含む特定用途向け集積回路(ASIC)1180を含む。いくつかの実施形態では、通信インタフェース1184は、ワイヤレス通信インタフェースである。いくつかの実施形態では、通信インタフェース1184は、ブルートゥース(Bluetooth)、WiFi、近距離無線通信(NFC)、狭帯域モノのインターネット(NarrowBand Internet of Things: NB-loT)、ロングレンジ(LoRa)などを含む。いくつかの実施形態では、ASIC1180は、センサプローブ1110,1120,1130またはそのアナログフロントエンドの直接的に一部ではないシリコンフレームから製造される。いくつかの実施形態では、センサプローブ1110,1120,1130の各々は、それぞれ第1ワイヤレス接続エレメント1114,1124,1134と、それぞれ第2ワイヤレス接続エレメント1116,1126,1136とを含む。いくつかの実施形態では、PCB1140は、個々の第1ワイヤレス接続エレメント1114,1124,1134を介して個々のセンサプローブ1110,1120,1130に電力を供給するように構成されたワイヤレス充電リンク1150,1152,1154を含む。いくつかの実施形態では、ASIC1180は、個々の第2ワイヤレス接続エレメント1116,1126,1136を介して個々のセンサプローブ1110,1120,1130との間でデータを通信するように構成されたワイヤレスデータリンク1190,1192,1194を含む。いくつかの実施形態では、全てのシリコンチップが同じウェハから製作され、ディープエッチング分離によって分離されるため、第2ワイヤレス接続エレメント1116,1126,1136およびワイヤレスデータリンク1190,1192、1194などのエレメント間の距離が制御され、こうしたエレメントの効率を改善する。いくつかの実施形態では、ASIC1180のMCU1182は、異なるダイの上に設置され、そのためASIC1180は、アナログ式の製造プロセスを用いて製造できる。いくつかの実施形態では、PCB1140はまた、1つ以上のマルチプレクサ、電力管理、またはメモリを含む。いくつかの実施形態では、センサプローブ1110,1020,1030とPCB1140との間にサポート層(例えば、金属サポート層)が存在し、少なくとも図3Bを参照して上述したように、接着剤(例えば、非誘電体接着剤)によって接着される。いくつかの実施形態では、第1ワイヤレス接続エレメント1114,1124,1134および/または第2ワイヤレス接続エレメント1116,1126,1136および/またはワイヤレス充電リンク1150,1152,1154および/またはワイヤレスデータリンク1190,1192,1194は、CMOS製造ステップの際にセンサプローブ1110,1120,1130および/またはPCB1140および/またはASIC1180の中に集積される(例えば、センサプローブ1110,1120,1130からPCB1140および/またはASIC1180へ/からのエネルギー転送および/またはデータ転送のためのシリコン埋め込み金属コイルを形成するため)。
【0053】
図12は、センシングデバイス1200の一実施形態を示す。図12に示す実施形態では、センシングデバイス1200は、3つのセンサプローブ1210,1220,1230を含む。センサプローブ1210,1220,1230は、ここで説明するように、物理的にガルバニ電気的に互いに分離される。いくつかの実施形態では、センサプローブ1210,1220,1230の各々は、個々のセンサプローブ1210,1220,1220の端部に位置決めされ、検体溶液または組織の中に挿入されるように構成された個々のセンサ1212,1222,1232を含む。いくつかの実施形態では、センサ1212,1222,1232の各々は、電界効果トランジスタセンサである。センシングデバイス1200は、PCB1240および特定用途向け集積回路(ASIC)1280を含む。図12の実施形態では、センサプローブ1210,1220,1230の各々は、ワイヤレス式で有線接続なしでASIC1280に接続される。いくつかの実施形態では、PCB1240は、ASIC1280に接続されたバッテリ1242を含む。図12に示す実施形態では、ASIC1280は、マイクロコントローラコントローラユニット(MCU)1282と、通信インタフェース1284とを含む。いくつかの実施形態では、通信インタフェース1284は、ワイヤレス通信インタフェースである。いくつかの実施形態では、通信インタフェース1284は、ブルートゥース(Bluetooth)、WiFi、近距離無線通信(NFC)、狭帯域モノのインターネット(NarrowBand Internet of Things: NB-loT)、ロングレンジ(LoRa)などを含む。いくつかの実施形態では、ASICは、センサプローブ1210,1220,1230またはそのアナログフロントエンドの直接的に一部ではないシリコンフレームから製造される。いくつかの実施形態では、センサプローブ1210,1220,1230の各々は、第1ワイヤレス接続エレメント1214と、第2ワイヤレス接続エレメント1216(明確化のためセンサプローブ1210だけについて参照番号で識別している)とを含む。いくつかの実施形態では、ASIC1280は、個々の第1ワイヤレス接続エレメント1214を介して個々のセンサプローブ1210,1220,1230に電力を供給するように構成されたワイヤレス充電リンク1286,1288,1290を含む。いくつかの実施形態では、ASIC1280は、個々の第2ワイヤレス接続エレメント1216を介して個々のセンサプローブ1210,1220,1230との間でデータを通信するように構成されたワイヤレスデータリンク1292,1294,1296を含む。いくつかの実施形態では、全てのシリコンチップが同じウェハから製作され、ディープエッチン分離によって分離されるため、第2ワイヤレス接続エレメント1216、ワイヤレスデータリンク1290,1292、1294などのエレメント間の距離が制御され、こうしたエレメントの効率を改善する。いくつかの実施形態では、ASIC1280のMCU1282は、異なるダイの上に設置され、そのためASIC1280は、アナログ式の製造プロセスを用いて製造できる。いくつかの実施形態では、PCB1240はまた、1つ以上のマルチプレクサ、電力管理、またはメモリを含む。いくつかの実施形態では、ASIC1280とセンサプローブ1210,1220,1230は絶縁接着剤によって接続され、そのため異なるモジュール間(例えば、センサプローブ1210,1220,1230とASIC1280の間)の全ての電力および通信がワイヤレス式で伝導される。いくつかの実施形態では、センサプローブ1210,1220,1230とASIC1280との間にサポート層(例えば、金属サポート層)が存在し、少なくとも図3Bを参照して上述したように、接着剤(例えば、非誘電体接着剤)によって接着される。いくつかの実施形態では、第1ワイヤレス接続エレメント1214および/または第2ワイヤレス接続エレメント1216、および/またはワイヤレス充電リンク1286,1288,1290および/またはワイヤレスデータリンク1292,1294,1296は、CMOS製造ステップの際にセンサプローブ1210,1220,1230および/またはASIC1280の中に集積される(例えば、センサプローブ1210,1220,1230からASIC1280へ/からのエネルギー転送および/またはデータ転送のためのシリコン埋め込み金属コイルを形成するため)。
【0054】
ここで説明した実施形態のいずれにおいても、センシングデバイス(例えば、センシングデバイスのPCBなど)が、更なるセンサを含むことができる。いくつかの実施形態では、更なるセンサは、加速度計、温度センサ、パルスオキシメトリー用の電気光学センサ、および/または接触電極(例えば、ECG電極)を含んでもよい。いくつかの実施形態では、更なるセンサは、健康モニタリングおよび/または患者の治療予測に適している。
【0055】
ここでは、特定の数のセンサ(および対応するセンサ特有の付属ハードウェア)、例えば、2つのセンサ、3つのセンサなどを含む種々の例示的な実施形態を説明し、添付図面に示している。この開示内容を通じて説明したこうした量は例示的なものに過ぎず、他の実施形態は、例示の実施形態を参照してここで説明した一般原則から逸脱することなく、任意の他の数のセンサを含むことができる。
【0056】
本開示における複数の特徴は、明確化のために別個の実施形態の文脈で説明されているものであっても、単一の実施形態でも提供され得ることが理解される。逆に、本開示の種々の特徴は、簡潔化のために単一の実施形態の文脈で説明されているものであっても、別個に提供されたり、任意の部分的な組み合わせで提供されたり、本開示の他の任意の実施形態において適切に提供されたりしてもよい。様々な実施形態の文脈で説明される特定の特徴は、それらの要素なしでは当該実施形態が成り立たない場合を除いて、当該実施形態の本質的な特徴とみなされるべきでない。
図1A
図1B
図2A
図2B
図3A
図3B
図4
図5
図6
図7A
図7B
図7C
図8
図9
図10
図11
図12
【国際調査報告】