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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2025-02-12
(54)【発明の名称】拘束制御システム及び方法
(51)【国際特許分類】
   B60R 21/015 20060101AFI20250204BHJP
   B60R 21/0136 20060101ALI20250204BHJP
   B60R 22/00 20060101ALI20250204BHJP
【FI】
B60R21/015 320
B60R21/0136 310
B60R22/00
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024542309
(86)(22)【出願日】2023-01-12
(85)【翻訳文提出日】2024-09-13
(86)【国際出願番号】 US2023010684
(87)【国際公開番号】W WO2023137111
(87)【国際公開日】2023-07-20
(31)【優先権主張番号】17/577,333
(32)【優先日】2022-01-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.SWIFT
2.MATLAB
3.SIMULINK
4.PASCAL
(71)【出願人】
【識別番号】323010087
【氏名又は名称】ヴィオニア ユーエス セーフティ システムス エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100124110
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 大介
(74)【代理人】
【識別番号】100120400
【弁理士】
【氏名又は名称】飛田 高介
(72)【発明者】
【氏名】アイスワース デビッド
(72)【発明者】
【氏名】ムンク カール
(57)【要約】
車両の拘束制御システムは、車両の乗客室内の座席の位置を決定するように構成された位置モジュールと、拘束制御モジュールと、を含み、拘束制御モジュールは、車両の衝突の検出に応答して、座席の位置に基づいて、車両の拘束手段のうちのどの拘束手段を起動するかを選択し、車両の選択された拘束手段を起動し、拘束手段のうちの選択されていない拘束手段を起動しない、ように構成されている。
【選択図】図9
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両の拘束制御システムであって、
前記車両の乗客室内の座席の位置を決定するように構成された位置モジュールと、
拘束制御モジュールと、を備え、前記拘束制御モジュールが、前記車両の衝突の検出に応答して、
前記座席の前記位置に基づいて、前記車両の拘束手段のうちのどの拘束手段を起動するかを選択し、
前記車両の選択された前記拘束手段を起動し、
前記拘束手段のうちの選択されていない拘束手段を起動しない、ように構成されている、拘束制御システム。
【請求項2】
前記座席が、乗客の床上のトラックの対に係合しており、前記トラックの対が、前記車両の長手方向軸に対して平行に配置されている、請求項1に記載の拘束制御システム。
【請求項3】
前記位置モジュールが、センサからの出力に基づいて前記座席の前記位置を決定するように構成されており、前記センサが、前記トラックの対に沿った前記座席の移動に基づいて前記出力を生成するように構成されている、請求項2に記載の拘束制御システム。
【請求項4】
前記位置モジュールが、前記乗客室内で送受信される無線周波数(RF)信号の信号強度インジケータに基づいて前記座席の前記位置を決定するように構成されている、請求項1に記載の拘束制御システム。
【請求項5】
前記位置モジュールが、1つ以上のカメラを使用して取り込まれた前記乗客室の1つ以上の画像に基づいて前記座席の前記位置を決定するように構成されている、請求項1に記載の拘束制御システム。
【請求項6】
前記拘束制御モジュールが、前記衝突の場所に更に基づいて、前記車両のどの拘束手段を起動するかを選択するように構成されている、請求項1に記載の拘束制御システム。
【請求項7】
前記拘束手段が、エアバッグ及びシートベルトプリテンショナを少なくとも含む、請求項1に記載の拘束制御システム。
【請求項8】
前記拘束制御モジュールが、前記座席が向いている方向に更に基づいて、前記車両のどの拘束手段を起動するかを選択するように構成されている、請求項1に記載の拘束制御システム。
【請求項9】
前記拘束制御モジュールが、前記座席がそれぞれ占有されているか否かのインジケータに更に基づいて、前記車両のどの拘束手段を起動するかを選択するように構成されている、請求項1に記載の拘束制御システム。
【請求項10】
前記拘束制御モジュールが、座席位置、座席方向、座席占有状態、及び衝突場所を、選択する拘束手段に関連付けるルックアップテーブルを使用して、前記車両の前記拘束手段のうちのどの拘束手段を起動するかを選択するように構成されている、請求項1に記載の拘束制御システム。
【請求項11】
車両のための拘束制御方法であって、
前記車両の乗客室内の座席の位置を決定することと、
前記車両の衝突の検出に応答して、
前記座席の前記位置に基づいて、前記車両の拘束手段のうちのどの拘束手段を起動するかを選択することと、
前記車両の選択された前記拘束手段を起動することと、
前記拘束手段のうちの選択されていない拘束手段を起動しないことと、を含む、拘束制御方法。
【請求項12】
前記座席が、乗客の床上のトラックの対に係合しており、前記トラックの対が、前記車両の長手方向軸に対して平行に配置されている、請求項11に記載の拘束制御方法。
【請求項13】
前記座席の前記位置を決定することが、センサからの出力に基づいて前記座席の前記位置を決定することを含み、前記センサが、前記トラックの対に沿った前記座席の移動に基づいて前記出力を生成するように構成されている、請求項12に記載の拘束制御方法。
【請求項14】
前記座席の前記位置を決定することが、前記乗客室内で送受信される無線周波数(RF)信号の信号強度インジケータに基づいて前記座席の前記位置を決定することを含む、請求項11に記載の拘束制御方法。
【請求項15】
前記座席の前記位置を決定することが、1つ以上のカメラを使用して取り込まれた前記乗客室の1つ以上の画像に基づいて前記座席の前記位置を決定することを含む、請求項11に記載の拘束制御方法。
【請求項16】
前記車両のどの拘束手段を起動するかを選択することが、前記衝突の場所に更に基づいて、前記車両のどの拘束手段を起動するかを選択することを含む、請求項11に記載の拘束制御方法。
【請求項17】
前記拘束手段が、エアバッグ及びシートベルトプリテンショナを少なくとも含む、請求項11に記載の拘束制御方法。
【請求項18】
前記車両のどの拘束手段を起動するかを選択することが、前記座席が向いている方向に更に基づいて、前記車両のどの拘束手段を起動するかを選択することを含む、請求項11に記載の拘束制御方法。
【請求項19】
前記車両のどの拘束手段を起動するかを選択することが、前記座席がそれぞれ占有されているか否かのインジケータに更に基づいて、前記車両のどの拘束手段を起動するかを選択することを含む、請求項11に記載の拘束制御方法。
【請求項20】
前記車両のどの拘束手段を起動するかを選択することが、座席位置、座席方向、座席占有状態、及び衝突場所を、選択する拘束手段に関連付けるルックアップテーブルを使用して、前記車両のどの拘束手段を起動するかを選択することを含む、請求項11に記載の拘束制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本開示は、2022年1月17日出願の米国特許出願第17/577,333号のPCT国際出願である。上記で参照した出願の開示全体は、参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
本開示は、車両拘束制御システム及び方法に関し、より具体的には、可変座席構成及び/又は方向を有する車両の拘束を制御するためのシステム及び方法に関する。
【背景技術】
【0003】
このセクションで提供される情報は、本開示の文脈を全般的に提示する目的のためのものである。現在指定されている発明者らの研究は、このセクションに記載されている限りにおいて、出願時に先行技術として適格ではない可能性のある説明の態様と同様に、本開示に対する先行技術として明示的にも暗示的にも認められない。
【0004】
車両は、車両衝突などのために車両乗員を拘束するように構成された乗員拘束手段を含む。拘束手段の1つのタイプは、シートベルトである。シートベルトプリテンショナは、衝突の検出に応答するなどして、いくつかの状況下でシートベルトを締め付けるように作動し得る。
【0005】
別のタイプの拘束手段は、エアバッグである。車両は、複数の異なるタイプのエアバッグを含み得る。エアバッグの1つのタイプは、助手席用エアバッグである。乗客の前部エアバッグは、例えば、助手席の前のダッシュボードの後ろに配設され得る。運転者の前部エアバッグは、例えば、ステアリングホイール内に配設され得る。他のタイプのエアバッグは、ニーエアバッグ、臀部エアバッグ、乗員間エアバッグ、ルーフレール(サイドカーテン)エアバッグ、側面衝撃エアバッグ、後部エアバッグ、及び他のタイプのエアバッグを含む。膨張デバイスは、衝突の検出に応答するなどして、いくつかの状況下でエアバッグを膨張させるように作動し得る。
【発明の概要】
【0006】
一特徴において、車両の拘束制御システムは、車両の乗客室内の座席の位置を決定するように構成された位置モジュールと、拘束制御モジュールと、を含み、拘束制御モジュールは、車両の衝突の検出に応答して、座席の位置に基づいて、車両の拘束手段のうちのどの拘束手段を起動するかを選択し、車両の選択された拘束手段を起動し、拘束手段のうちの選択されていない拘束手段を起動しない、ように構成されている。
【0007】
更なる特徴において、座席は、乗客の床上のトラックの対に係合しており、トラックの対は、車両の長手方向軸に対して平行に配置されている。
【0008】
更なる特徴において、位置モジュールは、センサからの出力に基づいて座席の位置を決定するように構成されており、センサは、トラックの対に沿った座席の移動に基づいて出力を生成するように構成されている。
【0009】
更なる特徴において、位置モジュールは、乗客室内で送受信される無線周波数(radio frequency、RF)信号の信号強度インジケータに基づいて座席の位置を決定するように構成されている。
【0010】
更なる特徴において、位置モジュールは、1つ以上のカメラを使用して取り込まれた乗客室の1つ以上の画像に基づいて座席の位置を決定するように構成されている。
【0011】
更なる特徴において、拘束制御モジュールは、衝突の場所に更に基づいて、車両のどの拘束手段を起動するかを選択するように構成されている。
【0012】
更なる特徴において、拘束手段は、エアバッグ及びシートベルトプリテンショナを少なくとも含む。
【0013】
更なる特徴において、拘束制御モジュールは、座席が向いている方向に更に基づいて、車両のどの拘束手段を起動するかを選択するように構成されている。
【0014】
更なる特徴において、拘束制御モジュールは、座席がそれぞれ占有されているか否かのインジケータに更に基づいて、車両のどの拘束手段を起動するかを選択するように構成されている。
【0015】
更なる特徴において、拘束制御モジュールは、座席位置、座席方向、座席占有状態、及び衝突場所を、選択する拘束手段に関連付けるルックアップテーブルを使用して、車両の拘束手段のうちのどの拘束手段を起動するかを選択するように構成されている。
【0016】
一特徴において、車両のための拘束制御方法は、車両の乗客室内の座席の位置を決定することと、車両の衝突の検出に応答して、座席の位置に基づいて、車両の拘束手段のうちのどの拘束手段を起動するかを選択することと、車両の選択された拘束手段を起動することと、拘束手段のうちの選択されていない拘束手段を起動しないことと、を含む。
【0017】
更なる特徴において、座席は、乗客の床上のトラックの対に係合しており、トラックの対は、車両の長手方向軸に対して平行に配置されている。
【0018】
更なる特徴において、座席の位置を決定することは、センサからの出力に基づいて座席の位置を決定することを含み、センサは、トラックの対に沿った座席の移動に基づいて出力を生成するように構成されている。
【0019】
更なる特徴において、座席の位置を決定することは、乗客室内で送受信される無線周波数(RF)信号の信号強度インジケータに基づいて座席の位置を決定することを含む。
【0020】
更なる特徴において、座席の位置を決定することは、1つ以上のカメラを使用して取り込まれた乗客室の1つ以上の画像に基づいて座席の位置を決定することを含む。
【0021】
更なる特徴において、車両のどの拘束手段を起動するかを選択することは、衝突の場所に更に基づいて、車両のどの拘束手段を起動するかを選択することを含む。
【0022】
更なる特徴において、拘束手段は、エアバッグ及びシートベルトプリテンショナを少なくとも含む。
【0023】
更なる特徴において、車両のどの拘束手段を起動するかを選択することは、座席が向いている方向に更に基づいて、車両のどの拘束手段を起動するかを選択することを含む。
【0024】
更なる特徴において、車両のどの拘束手段を起動するかを選択することは、座席がそれぞれ占有されているか否かのインジケータに更に基づいて、車両のどの拘束手段を起動するかを選択することを含む。
【0025】
更なる特徴において、車両のどの拘束手段を起動するかを選択することは、座席位置、座席方向、座席占有状態、及び衝突場所を、選択する拘束手段に関連付けるルックアップテーブルを使用して、車両のどの拘束手段を起動するかを選択することを含む。
【0026】
本開示の適用可能性の更なる領域は、発明を実施するための形態、特許請求の範囲、及び図面から明らかになるであろう。発明を実施するための形態及び具体例は、例示の目的のみを意図とし、本開示の範囲を限定することを意図するものではない。
【図面の簡単な説明】
【0027】
本開示は、発明を実施するための形態及び添付の図面からより完全に理解されるであろう。
【0028】
図1】例示の車両の上面図である。
【0029】
図2】座席の一部分の機能ブロック図である。
【0030】
図3】車両の別の上面図である。
【0031】
図4】車両の例示の部分の機能ブロック図である。
【0032】
図5】拘束手段の展開を制御する例示の方法を示すフロー図である。
【0033】
図6】例示の座席配置及び右側面衝突の図である。
【0034】
図7】例示の座席配置及び右側面衝突の図である。
【0035】
図8】例示の座席配置及び右側面衝突の図である。
【0036】
図9】例示の座席配置及びオフセット前側衝突の図である。
【0037】
図10】例示の座席配置及び後側衝突の図である。
【0038】
図11】トラック及びトラック内の歯と係合する歯車の例示の断面図を含む。
【0039】
図12】異なる座席占有状態、衝突方向/場所、座席が向いている方向、及び座席位置についての各拘束(R1~RM)に対するトリガ/展開インジケータ(はい/いいえ)の例示の表を含む。
【0040】
図面において、参照番号は、類似及び/又は同一の要素を識別するために再使用され得る。
【発明を実施するための形態】
【0041】
車両拘束手段は、車両と別の物体との衝突の検出に応答してトリガ/展開/起動され得る。例えば、エアバッグ及び座席テンショナは、車両の前面衝突の検出に応答してトリガ/展開され得る。
【0042】
しかしながら、いくつかの車両は、可変座席構成を含み得る。例えば、座席は、トラックに沿って車両の乗客室内で前後に直線的に移動可能であり得る。追加的に、車両座席は、車両から取り外し可能かつ車両に追加可能であり得る。追加的に、車両座席は、車両の前方方向、車両の後方方向、及び前方と後方との間の位置などの2つ以上の異なる方向に位置決め可能(例えば、回転可能)であり得る。
【0043】
本出願は、乗客室の座席位置、座席(が向いている)方向、衝突側面、及び座席の占有に基づいて、1つ以上の拘束手段のうちのどの拘束手段をトリガ/展開/起動するかを選択する、拘束制御モジュールを含む。これは、衝突の場合に乗員保護を向上させることができ、一方で、所与の座席位置、占有状態、及び/又は座席配向など、必要でないときに拘束手段を不必要に展開することもない。
【0044】
図1は、例示の車両100の上面図である。車両100は、内燃機関を含む車両であり得、内燃機関を含まず1つ以上の電気モータを含む電気自動車であり得、電気モータと内燃機関とを含むハイブリッド車両であり得、又は別の適切なタイプの車両であり得る。車両100は、自律走行車両、非自律走行車両、又は半自律走行車両であり得る。車両100は、ライドシェア車両であり得、又は非シェア車両であり得る。
【0045】
車両100は、車両100を推進するために使用される推進トルクを生成する、電気モータ及び内燃機関のうちの少なくとも1つなどの1つ以上の推進デバイスを含む。車両100の前後方向は、矢印104及び106によって示されている。指定された前部及び後部を有しない車両では、前部及び後部(又は後方部分)は交換可能であり得、車両の動きに対して表現され得る。
【0046】
車両100は、乗客室108を含む。乗客室108の床には、トラックの1つ以上の対が形成されている。例えば、車両100は、第1の対のトラック112と、第2の対のトラック116と、第3の対のトラック120とを含む。3対のトラックの実施例が提供されているが、本出願はまた、1対のトラック、2対のトラック、及び3対以上のトラックに適用可能である。トラックの各対のトラックは平行である。例えば、トラックの第1の対のトラック112は平行である。
【0047】
1つ以上の座席124は、トラックの対に結合される。座席の例示の数及び配置が図1に示されているが、本出願はまた、他の数及び配置の座席に適用可能である。座席124は、座席が乗客室108に追加され得るか、又はそこから取り外され得るように、トラックから取り外し可能及び分離可能であり得る。
【0048】
トラックは、車両100の長手方向軸に対して平行であり得、かつ車両100の長手方向に対して平行であり得る。座席124は、それらが結合されるトラックの対に沿って直線的に移動可能である。座席124は各々、座席が結合された一対のトラックに沿って座席を直線的に移動させるように構成された電気モータを含み得る。例えば、トラックは、歯を含み得、座席の電気モータは、座席を直線的に移動させるようにトラックの歯と係合するギアを駆動し得る。座席124はまた、1つ、2つ、又は3つ以上の異なる方向に向いて位置決め可能であり得る。例えば、座席124は、方向104に面するように位置決め可能であり得、かつ方向106に面するように位置決め可能であり得る。座席124はまた、他の方向を向くように位置決め可能であり得る。図11は、トラック112及びトラック112の歯1108と係合する歯車1104の例示の断面図を含む。例示のギア及びトラックシステムが提供されているが、本出願はまた、ウォームギアなどの他のタイプのギアシステムに適用可能である。
【0049】
図2は、座席124の一部分の機能ブロック図である。座席124の各々は、同じ構成要素を含み得る。
【0050】
座席124は、乗客を座席124にベルトで留めるように構成されたシートベルト204を含む。プリテンショナ208は、拘束制御モジュール212によってトリガされたときにシートベルト204を締め付けるために含まれ得る。座席124は、シートベルトエアバッグ、1つ以上の座席側部(例えば、カーテン)エアバッグ、臀部エアバッグ、乗員間エアバッグ、及び/又は1つ以上の他の好適なタイプのエアバッグなどの1つ以上のエアバッグ216を含み得る。座席124はまた、1つ以上の他の拘束手段220を含み得る。
【0051】
拘束制御モジュール212は、プリテンショナ208、エアバッグ216の展開、及び他の拘束手段220(まとめて「拘束手段」と呼ぶ)を選択的に作動させる/トリガする。拘束制御モジュール212は、通信モジュール224からのコマンドに応答して、かつ/又は1つ以上の加速度計などの1つ以上のセンサからの測定値に基づいて、座席124の拘束手段のうちの1つ以上を作動させ得る/トリガし得る。通信モジュール224は、以下で更に説明するように、車両の他のモジュールと通信する。拘束制御モジュール212は、車両100の1つ以上の他のモジュールとの通信が切断された場合であっても、座席124の拘束手段のうちの1つ以上を選択的に作動させ得る/トリガし得る。
【0052】
座席124は、無線周波数(RF)モジュール228を含む。RFモジュール228は、RF受信機を含み、かつRF送信機を含み得る。様々な実装形態では、RFモジュール228は、RFトランシーバを含み得る。RFモジュール228は、アンテナ232などの1つ以上のアンテナを介してRF信号を受信する。RFモジュール228は、受信されたRF信号の特性に基づいて、相対信号強度インジケータ(relative signal strength indicator、RSSI)などの信号強度インジケータ(値)を決定し得る。受信されたRF信号の信号強度インジケータ及び受信信号を送信したRF送信機の一意の識別子は、以下で更に説明されるように、1つ以上のモジュールに通信され得る。
【0053】
複数の異なるRF送信機から受信された複数のRF信号の信号強度インジケータを使用して、乗客室108内の座席124の位置を決定することができる。追加的に又は代替的に、座席124の位置は、1つ以上の他のタイプのデータに基づいて決定され得る。例えば、位置センサ(例えば、可変リラクタンス又はホール効果センサ)は、座席124の電気モータによって駆動される歯車の回転に基づいて、座席124の直線位置を決定し得る。位置センサは、例えば、座席のトラックに結合されたギアの回転に基づいて、座席124の直線位置を増加又は減少させ得る。座席124の位置は、一対のトラック上の座席124の直線位置と、一対のトラックの所定の位置情報とに基づいて決定され得る。追加的に又は代替的に、乗客室104の画像を取り込むために1つ以上のカメラが使用され得、座席124の位置は、例えば、ルックアップテーブル及び/又は方程式を使用して、画像内の座席124の位置に基づいて決定され得る。追加的又は代替的に、エンコーダが各トラックに沿って提供され得、エンコーダの出力が座席の位置を決定するために使用され得る。座席はまた、座席上に存在する質量を測定する質量センサを含み得る。拘束制御モジュールは、カメラを使用して取り込まれた画像(例えば、座席が人間の形状を有する物体を含む)に基づいて、質量センサによって測定された質量を使用して(例えば、質量が所定の質量よりも大きい)、又は別の好適な様式で、座席が占有されているかどうかを決定し得る。様々な実装形態において、シートベルト座屈は、カメラからの画像を使用して、シートベルトセンサからの画像を使用して、又は別の適切な様式で検出され得る。拘束制御モジュールは、シートベルトが座席の乗員の周りに留められているか否かに基づいて、エアバッグ及び/又は拘束手段の作動/展開を制御し得る。
【0054】
図3は、車両100の別の上面図である。複数のRFモジュール304は、位置モジュール308によって促されたときなどに、乗客室108内でRF信号及びそのそれぞれの一意の識別子を選択的に送信し得る。RFモジュール304は、例えば、車両100の前後左右に位置し得る。RFモジュール304は、それぞれ1つ以上のアンテナを介してRF信号を送信する。
【0055】
RFモジュール304などの座席124のRFモジュールは、RFモジュール228からそれぞれ受信された信号に基づいて信号強度インジケータを決定する。座席124のRFモジュールは、信号強度インジケータ及び受信した一意の識別子をそれぞれ位置モジュール308に通信する。位置モジュール308は、一意の識別子にそれぞれ基づいてRFモジュール304の場所を決定し得る。位置モジュール308は、RFモジュール304の信号強度インジケータ及びRFモジュール304の位置に基づいて、例えば三角測量を使用して、乗客室108内の座席124の(現在の)位置を決定し得る。
【0056】
追加的に又は代替的に、位置モジュール308は、座席124の位置センサからの測定値に基づいて座席124の位置を決定し得る。追加的又は代替的に、位置モジュール308は、1つ以上のカメラ312を使用して取り込まれた乗客室108の画像に基づいて座席124の位置を決定し得る。例えば、位置モジュール308は、物体検出アルゴリズムを使用して、カメラを使用して取り込まれた画像内の座席124を検出し得る。位置モジュール308は、例えば、座席124によって占有される画像の画素数及び画像内の座席124の画素位置に基づいて、乗客室108内の座席124の位置を決定し得る。
【0057】
図4は、車両100の例示の部分の機能ブロック図である。車両100は、車両100と物体との間の衝突が発生したときを示す1つ以上のセンサ404を含む。センサ404は、例えば、加速度計又は別の適切なタイプの衝突センサであり得る。様々な実装形態において、車両100は、車両100の前面衝突が発生したときを示すように構成されたセンサ、車両100の後面衝突が発生したときを示すように構成されたセンサ、車両100の左側面衝突が発生したときを示すように構成されたセンサ、及び車両100の右側面衝突が発生したときを示すように構成されたセンサを含み得る。車両100は、1つ以上の他の衝突が発生したときを示す1つ以上の他のセンサを含み得る。
【0058】
車両100は、左側エアバッグ412、右側エアバッグ416、前部エアバッグ420、後部エアバッグ424などの1つ以上のエアバッグを含む。例示のエアバッグが示されているが、車両100は、1つ以上の他のエアバッグを追加的に含み得る。様々な実装形態において、車両100は、複数の左側エアバッグ、複数の右側エアバッグ、複数の前部エアバッグ、及び/又は複数の後部エアバッグを含み得る。車両100はまた、1つ以上の他の拘束手段428を含み得る。例示のエアバッグ及び拘束手段が提供されているが、本出願はまた、エアバッグ及び/又は拘束手段の他の構成に適用可能である。また、1つ以上のエアバッグ及び/又は1つ以上の拘束手段が、上述したように、1つ、2つ以上、又は各座席に含まれ得る。
【0059】
拘束制御モジュール408は、エアバッグ及び他の拘束手段428の展開を選択的かつ個別に作動させる/トリガする。拘束制御モジュール408はまた、拘束制御モジュール212に選択的かつ個別に命令して、座席124の拘束手段を作動させる/トリガする。上述したように、座席124の拘束制御モジュール212は、衝突の検出に応答して拘束制御モジュール408との通信が切断された場合であっても、座席124の拘束手段のうちの1つ以上をそれぞれ選択的に作動させ得る/トリガし得る。
【0060】
衝突が発生すると、拘束制御モジュール408及び拘束制御モジュール212は、座席124(例えば、図2)及び車両(例えば、図4)のどの拘束手段をトリガ/展開すべきかを、それぞれ座席124の位置及び衝突の場所に基づいて決定する。拘束制御モジュール及び拘束制御モジュール212は、決定された拘束手段をトリガ/展開する。拘束制御モジュール408は、衝突方向、座席位置、座席占有状態、並びに拘束手段を展開すべき座席方向及び拘束手段を展開しない座席方向に関連付けるルックアップテーブルを使用して、どの拘束手段をトリガ/展開するかを決定し得る。座席方向は、例えば、カメラ及び/又は座席方向(例えば、回転位置)センサからの画像を使用して、拘束制御モジュールによって決定され得る。
【0061】
図12は、異なる座席占有状態、衝突方向/場所、座席が向いている方向、及び座席位置についての各拘束(R1~RM)に対するトリガ/展開インジケータ(はい/いいえ)の例示の表を含む。拘束制御モジュールは、図12のテーブルと同様の例示のテーブルを使用して、各拘束手段を展開/トリガするかどうかを決定し得る。例えば、拘束制御モジュールは、テーブルのうちの少なくとも1つに「はい」を有する各拘束手段を展開/トリガし得る。
【0062】
図5は、拘束手段の展開を制御する例示の方法を示すフロー図である。制御は、位置モジュール308が乗客室108内の座席124の位置を決定する504から開始する。位置モジュール308はまた、座席124が向いている方向を決定する。例えば、位置モジュール308は、異なる時間に(例えば、所定の順序で)RF信号及びそれらの一意の識別子を出力するようにRFモジュール304をトリガする。座席124のRFモジュール228は、受信された各RF信号について信号強度インジケータを決定し、かつ信号強度インジケータ及び一意の識別子を送信する。位置モジュール308は、RFモジュール304からそれぞれ受信されたRF信号の信号強度インジケータと、RFモジュール304の位置とに基づいて、三角測量などを使用して、座席124の位置をそれぞれ決定する。追加的に又は代替的に、位置モジュール308は、乗客室108の画像及び/又は座席124の位置センサによってそれぞれ測定された位置に基づいて、座席124の位置をそれぞれ決定し得る。
【0063】
508において、拘束制御モジュール408及び/又は拘束制御モジュール212は、車両100と1つ以上の物体との衝突が発生したか否かを決定し、発生した場合、衝突の方向(例えば、前部、後部、右側、左側など)を決定する。508が真である場合、制御は516に進む。508が偽である場合、拘束制御モジュール及び拘束制御モジュール212は、512において拘束を展開しないことを決定し得、制御は504に戻り得る。
【0064】
516において、拘束制御モジュール408及び/又は拘束制御モジュール212は、衝突、衝突方向、及び座席124の位置に基づいて、どの拘束手段をトリガ/展開するか(及びどの拘束手段をトリガ/展開しないか)を選択する。520において、拘束制御モジュール408及び/又は拘束制御モジュール212は、選択された拘束手段をトリガ/展開する。制御は終了したように示されているが、制御は、504に戻り得る。
【0065】
図6は、例示の座席配置及び側方(右側面)衝突の図である。この実施例では、全ての座席が前方方向を向いている。図6の実施例では、座席方向、衝突方向、座席占有状態などに基づいて、拘束制御モジュール408は、全ての列の右側面カーテンエアバッグ、全ての座席のプリテンショナ、及び車両の最も右側(衝突が発生した場所)の座席の座席側部エアバッグをトリガ/展開し得る。様々な実装形態において、拘束制御モジュール408は、占有されていない座席の拘束を展開しなくてもよい。
【0066】
図7は、例示の座席配置及び側方(右側面)衝突の図である。図7の実施例では、円で囲まれた座席は、後方を向くように回転している。これは、全ての座席が前方を向いている図6とは異なる。図7の実施例では、座席方向、衝突方向、座席占有状態などに基づいて、拘束制御モジュール408は、全ての列の右側面カーテンエアバッグ、全ての座席のプリテンショナ、及び車両の最も右側(衝突が発生した場所)の座席の座席側部エアバッグをトリガ/展開し得る。様々な実装形態において、拘束制御モジュール408は、占有されていない座席の拘束を展開しなくてもよい。図7の実施例では、円で囲まれた座席が後方を向いているので、その左座席側部エアバッグが展開され得る。拘束制御モジュール408は、座席が向いている方向に基づいて、どの拘束手段をトリガ/展開するかを決定し得る。
【0067】
図8は、例示の座席配置及び側部(右側面)衝突の図である。図8の実施例では、座席方向、衝突方向、座席占有状態などに基づいて、拘束制御モジュール408は、全ての列の右側面カーテンエアバッグ、全ての座席のプリテンショナ、及び車両の最も右側(衝突が発生した場所)の座席の座席側部エアバッグをトリガ/展開し得る。様々な実装形態において、拘束制御モジュール408は、占有されていない座席の拘束を展開しなくてもよい。拘束制御モジュール408は、衝突に応答して1人の乗員が別の乗員と衝突することを最小化又は防止するために、図8において円で囲まれた乗員間エアバッグを展開し得る。円で囲まれた乗員間エアバッグは、座席間に配設され、乗員がいる状態で隣接する座席間で展開され得る。
【0068】
図9は、例示の座席配置及びオフセット前側衝突の図である。図9の実施例では、拘束制御モジュール408は、座席方向、衝突方向、座席占有状態などに基づいて、前面エアバッグ、全ての座席のプリテンショナをトリガ/展開し得る。座席の座席側部エアバッグがまた、トリガ/展開され得る。様々な実装形態において、拘束制御モジュール408は、占有されていない座席の拘束を展開しなくてもよい。
【0069】
図10は、例示の座席配置及び後側衝突の図である。図10の実施例では、座席方向、衝突方向、座席占有状態などに基づいて、拘束制御モジュール408は、全ての座席のプリテンショナをトリガ/展開し得る。拘束制御モジュール408は、エアバッグをトリガ/展開しなくてもよい。様々な実装形態において、拘束制御モジュール408は、占有されていない座席の拘束を展開しなくてもよい。
【0070】
前述の説明は、元来、単なる例示であり、開示、その適用、又は用途を制限することを意図するものではない。本開示の広範な教示は、様々な形態で実装され得る。したがって、本開示は特定の実施例を含むが、図面、明細書、及び以下の特許請求の範囲を検討すると他の修正形態が明らかになるので、本開示の真の範囲はそのように限定されるべきではない。方法内の1つ以上のステップは、本開示の原理を変更することなく、異なる順序で(又は同時に)実行され得ることを理解されたい。更に、実施形態の各々は、特定の特徴を有するものとして上記で説明されているが、本開示の任意の実施形態に関して説明されるそれらの特徴のうちの任意の1つ以上は、その組み合わせが明示的に説明されていない場合であっても、他の実施形態のうちのいずれかの特徴において実装され、かつ/又は他の実施形態のうちのいずれかの特徴と組み合わされ得る。言い換えれば、説明される実施形態は、相互排他的ではなく、1つ以上の実施形態の互いの置換は、本開示の範囲内にとどまる。
【0071】
要素間(例えば、モジュール間、回路要素間、半導体層間など)の空間的及び機能的関係は、「接続された」、「係合された」、「結合された」、「隣接する」、「の次に」、「の上に」、「上方に」、「下方に」、及び「配設された」を含む様々な用語を使用して説明される。「直接的」であると明示的に説明されない限り、第1の要素と第2の要素との間の関係が上記の開示において説明されるとき、その関係は、他の介在要素が第1の要素と第2の要素との間に存在しない直接的関係であり得るが、1つ以上の介在要素が第1の要素と第2の要素との間に(空間的に又は機能的に)存在する間接的関係でもあり得る。本明細書で使用される場合、A、B、及びCのうちの少なくとも1つという句は、非排他的論理ORを使用する論理(A OR B OR C)を意味すると解釈されるべきであり、「Aのうちの少なくとも1つ、Bのうちの少なくとも1つ、及びCのうちの少なくとも1つ」を意味すると解釈されるべきではない。
【0072】
図において、矢印の方向は、矢印の先によって示されるように、一般的に、例示にとって重要な情報(データ又は命令など)の流れを示す。例えば、要素Aと要素Bとが様々な情報を交換するが、要素Aから要素Bに送信される情報が図に関連する場合、矢印は、要素Aから要素Bを指し得る。この一方向の矢印は、他の情報が要素Bから要素Aに送信されないことを示唆するものではない。更に、要素Aから要素Bに送信される情報に関して、要素Bは、要素Aに情報の要求又は受信肯定応答を送信し得る。
【0073】
本出願では、以下の定義を含めて、「モジュール」という用語又は「コントローラ」という用語は、「回路」という用語に置き換えられ得る。「モジュール」という用語は、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit、ASIC)、デジタル、アナログ、若しくはアナログ/デジタル混合ディスクリート回路、デジタル、アナログ、若しくはアナログ/デジタル混合集積回路、組み合わせ論理回路、フィールドプログラマブルゲートアレイ(field programmable gate array、FPGA)、コードを実行するプロセッサ回路(共有、専用、又はグループ)、プロセッサ回路によって実行されるコードを記憶するメモリ回路(共有、専用、又はグループ)、説明された機能を提供する他の適切なハードウェア構成要素、又は、システムオンチップなどにおいて、上記のうちのいくつか若しくは全ての組み合わせを指すか、その一部であるか、又はそれを含み得る。
【0074】
モジュールは、1つ以上のインターフェース回路を含み得る。一部の実施例では、インターフェース回路は、ローカルエリアネットワーク(local area network、LAN)、インターネット、ワイドエリアネットワーク(wide area network、WAN)、又はそれらの組み合わせに接続される有線又は無線インターフェースを含み得る。本開示の任意の所与のモジュールの機能は、インターフェース回路を介して接続される複数のモジュールの間で分散され得る。例えば、複数のモジュールは、負荷分散を可能にし得る。更なる実施例では、サーバ(リモート又はクラウドとしても知られる)モジュールが、クライアントモジュールの代わりにいくつかの機能を達成し得る。
【0075】
上記で使用されるようなコードという用語は、ソフトウェア、ファームウェア、及び/又はマイクロコードを含み得、かつプログラム、ルーチン、関数、クラス、データ構造、及び/又はオブジェクトを指し得る。共有プロセッサ回路という用語は、複数のモジュールからのいくつか又は全てのコードを実行する単一のプロセッサ回路を包含する。グループプロセッサ回路という用語は、追加のプロセッサ回路と組み合わせて、1つ以上のモジュールからのいくつか又は全てのコードを実行するプロセッサ回路を包含する。複数のプロセッサ回路への言及は、個別のダイ上の複数のプロセッサ回路、単一のダイ上の複数のプロセッサ回路、単一のプロセッサ回路の複数のコア、単一のプロセッサ回路の複数のスレッド、又は上記の組み合わせを包含する。共有メモリ回路という用語は、複数のモジュールからのいくつか又は全てのコードを記憶する単一のメモリ回路を包含する。グループメモリ回路という用語は、追加のメモリと組み合わせて、1つ以上のモジュールからのいくつか又は全てのコードを記憶するメモリ回路を包含する。
【0076】
メモリ回路という用語は、コンピュータ可読媒体という用語のサブセットである。本明細書で使用されるようなコンピュータ可読媒体という用語は、媒体を通じて(搬送波上などで)伝搬する一時的な電気信号又は電磁信号を包含しない。したがって、コンピュータ可読媒体という用語は、有形かつ非一時的であるとみなされ得る。非一時的有形コンピュータ可読媒体の非限定的な例は、不揮発性メモリ回路(フラッシュメモリ回路、消去可能プログラマブル読み出し専用メモリ回路、又はマスク読み出し専用メモリ回路など)、揮発性メモリ回路(スタティックランダムアクセスメモリ回路又はダイナミックランダムアクセスメモリ回路など)、磁気記憶媒体(アナログ又はデジタル磁気テープ又はハードディスクドライブなど)、及び光記憶媒体(CD、DVD、又はブルーレイディスクなど)である。
【0077】
本出願で説明される装置及び方法は、コンピュータプログラムで具現化される1つ以上の特定の機能を実行するように汎用コンピュータを構成することによって作成される専用コンピュータによって部分的に又は完全に実装され得る。上述の機能ブロック、フロー図構成要素、及び他の要素は、ソフトウェア仕様として機能し、ソフトウェア仕様は、熟練した技術者又はプログラマの日常的な作業によってコンピュータプログラムに変換され得る。
【0078】
コンピュータプログラムは、少なくとも1つの非一時的有形コンピュータ可読媒体上に記憶されるプロセッサ実行可能命令を含む。コンピュータプログラムはまた、記憶されたデータを含み得るか、又はそれに依存し得る。コンピュータプログラムは、専用コンピュータのハードウェアと対話する基本入出力システム(basic input/output system、BIOS)、専用コンピュータの特定のデバイスと対話するデバイスドライバ、1つ以上のオペレーティングシステム、ユーザアプリケーション、バックグラウンドサービス、バックグラウンドアプリケーションなどを包含し得る。
【0079】
コンピュータプログラムは、(i)HTML(hypertext markup language、ハイパーテキストマークアップ言語)、XML(extensible markup language、拡張マークアップ言語)、又はJSON(JavaScript Object Notation、JavaScriptオブジェクト表記)など、構文解析される記述テキスト、(ii)アセンブリコード、(iii)コンパイラによってソースコードから生成されたオブジェクトコード、(iv)インタープリタによって実行されるソースコード、(v)ジャストインタイムコンパイラによってコンパイル及び実行されるソースコードなどを含み得る。単なる例として、ソースコードは、C、C++、C#、Objective-C、Swift、Haskell、Go、SQL、R、Lisp、Java(登録商標)、Fortran、Perl、Pascal、Curl、OCaml、Javascript(登録商標)、HTML5(ハイパーテキストマークアップ言語 第5版)、Ada、ASP(アクティブサーバページ)、PHP(PHP:Hypertext Preprocessor、ハイパーテキストプリプロセッサ)、Scala、Eiffel、Smalltalk、Erlang、Ruby、Flash(登録商標)、Visual Basic(登録商標)、Lua、MATLAB、SIMULINK、及びPython(登録商標)を含む、言語からのシンタックスを使用して記述され得る。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
【手続補正書】
【提出日】2024-09-13
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0005
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0005】
別のタイプの拘束手段は、エアバッグである。車両は、複数の異なるタイプのエアバッグを含み得る。エアバッグの1つのタイプは、助手席用エアバッグである。乗客の前部エアバッグは、例えば、助手席の前のダッシュボードの後ろに配設され得る。運転者の前部エアバッグは、例えば、ステアリングホイール内に配設され得る。他のタイプのエアバッグは、ニーエアバッグ、臀部エアバッグ、乗員間エアバッグ、ルーフレール(サイドカーテン)エアバッグ、側面衝撃エアバッグ、後部エアバッグ、及び他のタイプのエアバッグを含む。膨張デバイスは、衝突の検出に応答するなどして、いくつかの状況下でエアバッグを膨張させるように作動し得る。
(先行技術文献)
(特許文献)
(特許文献1)米国特許第9731628号公報
(特許文献2)米国特許第5967549号公報
(特許文献3)米国特許出願公開第2007/139185号明細書
(特許文献4)米国特許第9744929号公報
【国際調査報告】