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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2025-02-14
(54)【発明の名称】粉砕物を粉砕する粉砕装置
(51)【国際特許分類】
   B02C 18/00 20060101AFI20250206BHJP
   B02C 18/18 20060101ALI20250206BHJP
【FI】
B02C18/00 104
B02C18/18
【審査請求】有
【予備審査請求】有
(21)【出願番号】P 2024533046
(86)(22)【出願日】2023-03-21
(85)【翻訳文提出日】2024-06-03
(86)【国際出願番号】 EP2023057143
(87)【国際公開番号】W WO2023194091
(87)【国際公開日】2023-10-12
(31)【優先権主張番号】102022001197.2
(32)【優先日】2022-04-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】523046523
【氏名又は名称】ドップシュタット ベタイリグンクス ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング
【氏名又は名称原語表記】Doppstadt Beteiligungs GmbH
【住所又は居所原語表記】Steinbrink 4, 42555 Velbert, Germany
(74)【代理人】
【識別番号】100114890
【弁理士】
【氏名又は名称】アインゼル・フェリックス=ラインハルト
(74)【代理人】
【識別番号】100098501
【弁理士】
【氏名又は名称】森田 拓
(74)【代理人】
【識別番号】100116403
【弁理士】
【氏名又は名称】前川 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100134315
【弁理士】
【氏名又は名称】永島 秀郎
(74)【代理人】
【識別番号】100162880
【弁理士】
【氏名又は名称】上島 類
(72)【発明者】
【氏名】フェアディナント ドップシュタット
【テーマコード(参考)】
4D065
【Fターム(参考)】
4D065CA06
4D065CA16
4D065CC01
4D065DD04
(57)【要約】
本発明は、特にリサイクリングおよび廃棄物処理の分野において使用される、粉砕物を粉砕する粉砕装置(1)であって、回転軸線(4)を中心として回転可能なローラ基体(3)を有する少なくとも1つの粉砕ローラ(2)と、粉砕ローラ(2)に粉砕物を供給する、特に供給ホッパとして形成された供給手段(5)とを備えており、ローラ基体(3)には、互いに離間されておりかつローラ基体(3)の長手方向(L)に延在する、長手方向(L)に対してローラ基体(3)上に斜めに延びる複数の列(7)で配置された粉砕工具(8)、特に歯が設けられている、粉砕装置(1)に関する。本発明では、供給手段(5)は、ローラ基体(3)の第1の端部(10)において、ローラ基体(3)の第2の端部(11)におけるよりも多量の粉砕物が生じるように形成されており、1つの列(7)のすぐ隣り合う粉砕工具(8)は、第2の端部(11)に面した粉砕工具(8)が、第1の端部(10)に面した粉砕工具(8)に比べて、回転方向において後退させられているように配置されており、かつ/または1つの列(7)のすぐ隣り合う粉砕工具(8)の間には、それぞれ異なる間隔(12)が設けられている、ということが想定されている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
特にリサイクリングおよび廃棄物処理の分野において使用される、粉砕物を粉砕する粉砕装置(1)であって、回転軸線(4)を中心として回転可能なローラ基体(3)を有する少なくとも1つの粉砕ローラ(2)と、該粉砕ローラ(2)に粉砕物を供給する、特に供給ホッパとして形成された供給手段(5)とを備えており、前記ローラ基体(3)には、互いに離間されておりかつ前記ローラ基体(3)の長手方向(L)に延在する、該長手方向(L)に対して前記ローラ基体(3)上に斜めに延びる複数の列(7)で配置された粉砕工具(8)、特に歯が設けられている、粉砕装置(1)において、
前記供給手段(5)は、前記ローラ基体(3)の第1の端部(10)において、前記ローラ基体(3)の第2の端部(11)におけるよりも多量の粉砕物が生じるように形成されており、
1つの列(7)のすぐ隣り合う粉砕工具(8)は、前記第2の端部(11)に面した前記粉砕工具(8)が、前記第1の端部(10)に面した前記粉砕工具(8)に比べて、回転方向において後退させられているように配置されており、かつ/または1つの列(7)のすぐ隣り合う粉砕工具(8)の間には、それぞれ異なる間隔(12)が設けられていることを特徴とする、
粉砕装置(1)。
【請求項2】
前記ローラ基体(3)に、実質的に同じ幅(16)を有する複数の領域(13,14,15)が設けられており、少なくとも1つの領域(13)には、1つの他の領域(15)よりも多数の粉砕工具(8)が設けられている、請求項1記載の粉砕装置。
【請求項3】
前記ローラ基体(3)に、実質的に同じ幅(16)を有する少なくとも3つの領域(13,14,15)が設けられており、これらの領域(13,14,15)は、互いに異なる数の粉砕工具(8)を有しており、特に前記第1の端部(10)に面した第1の領域(13)には、他の2つの前記領域(14,15)におけるよりも多数の粉砕工具(8)が設けられており、かつ/または特に前記第1の領域(13)と、前記第2の端部(11)に面した別の領域(15)との間に配置された中間領域(14)には、前記別の領域(15)におけるよりも多数の粉砕工具(8)が設けられている、請求項1または2記載の粉砕装置。
【請求項4】
好適には前記第1の端部(10)に面しかつ/または好適には前記第1の端部(10)に接続する前記粉砕ローラ(2)の第1の領域(13)において、1つの列(7)のすぐ隣り合う粉砕工具(8)は互いに、前記第2の端部(11)に面した別の領域(15)内の同じ列(7)のすぐ隣り合う粉砕工具(8)よりも小さな間隔(12)を有している、請求項1から3までのいずれか1項記載の粉砕装置。
【請求項5】
前記第1の領域(13)内の1つの列(7)のすぐ隣り合う粉砕工具(8)は、等間隔をあけて配置されている、請求項1から4までのいずれか1項記載の粉砕装置。
【請求項6】
前記列(7)は、同一に形成されておりかつ/または前記列(7)は、前記長手方向(L)に対して横方向に互いに等間隔をあけて配置されている、請求項1から5までのいずれか1項記載の粉砕装置。
【請求項7】
前記第1の領域(13)と、前記別の領域(15)との間に、第3の領域(17)が設けられており、該第3の領域(17)において、1つの列(7)のすぐ隣り合う少なくとも2つの粉砕工具(8)は互いに、前記別の領域(15)内の同じ列(7)のすぐ隣り合う粉砕工具(8)よりも小さな間隔(12)を有しており、特に前記第3の領域(17)は、各列(7)に2つの粉砕工具(8)を有している、請求項1から6までのいずれか1項記載の粉砕装置。
【請求項8】
前記第1の領域(13)と、前記第3の領域(17)との間に、第2の領域(18)が設けられており、該第2の領域(18)には、1つの列(7)の少なくとも1つの粉砕工具(8)が設けられており、該粉砕工具(8)は、前記第1の領域(13)および/または前記第3の領域(17)の同じ列(7)のすぐ隣り合う粉砕工具(8)に対して、前記第1の領域(13)および/または前記第3の領域(17)のすぐ隣り合う粉砕工具(8)の間の前記間隔(12)よりも大きな間隔(12)をあけている、請求項1から7までのいずれか1項記載の粉砕装置。
【請求項9】
1つの列(7)のすぐ隣り合う粉砕工具(8)の間の前記間隔(12)は、前記別の領域(15)において、前記第1の領域(13)および/または前記第3の領域(17)内の同じ列(7)のすぐ隣り合う粉砕工具(8)の間の前記間隔(12)よりも少なくとも倍、好適には少なくとも2倍、さらに好適には3倍~10倍、特に4~6倍大きく形成されている、請求項1から8までのいずれか1項記載の粉砕装置。
【請求項10】
前記粉砕工具(8)は、少なくとも2つの部分から形成されており、かつ前記粉砕ローラ(2)の外周面に設けられた歯本体(19)と、該歯本体(19)に形状結合式にかつ/または力結合式に結合されたカッタ(20)とを有しており、特に該カッタ(20)と前記歯本体(19)とは、結合手段(29)を介して互いに取外し可能に結合可能かつ/または固定可能である、請求項1から9までのいずれか1項記載の粉砕装置。
【請求項11】
前記粉砕ローラ(2)と、好適には該粉砕ローラ(2)を駆動する駆動装置とを保持しかつ支持する架台(21)が設けられている、請求項1から10までのいずれか1項記載の粉砕装置。
【請求項12】
前記粉砕ローラ(2)は、両側において、かつ/または少なくとも片側において、前記第1の端部(10)および/または前記第2の端部(11)でもって支持されている、請求項1から11までのいずれか1項記載の粉砕装置。
【請求項13】
前記第1の端部(10)および前記第2の端部(11)にはそれぞれ前記架台(21)の壁(22,23)が、各前記端部(10,11)を取り付けかつ支持するために対応して配置されている、請求項1から12までのいずれか1項記載の粉砕装置。
【請求項14】
当該粉砕装置(1)は、対応工具を有する櫛部(25)と、好適には前記架台(21)に旋回可能に支持された櫛部フラップ(26)とを有している、請求項1から13までのいずれか1項記載の粉砕装置。
【請求項15】
前記粉砕工具(8)は、前記ローラ基体(3)の周面の一部にわたってのみ延在しており、特に前記ローラ基体(3)の外周面の少なくとも0.1%~90%、好適には0.5%~70%、さらに好適には1%~20%にわたり延在している、請求項1から14までのいずれか1項記載の粉砕装置。
【請求項16】
前記粉砕工具(8)は、前記ローラ基体(3)に配置された支持面(27)に対して傾斜しかつ/または下降している、好適には少なくとも実質的に円弧区分状の外側上縁面(28)を有しており、該外側上縁面(28)は、特に前記支持面(27)に対向して位置しており、かつ/または
前記粉砕工具(8)は、横断面において、好適には少なくとも実質的に円弧区分状の縁部を備えた少なくとも実質的に三角形の形状を有している、
請求項1から15までのいずれか1項記載の粉砕装置。
【請求項17】
前記供給手段(5)は、ホッパ、特にフラップホッパ、コンベヤベルトおよび/またはシュートとして形成されている、請求項1から16までのいずれか1項記載の粉砕装置。
【請求項18】
特にリサイクリングおよび廃棄物処理の分野において使用される、粉砕物を粉砕する粉砕装置(1)用の粉砕ローラ(2)であって、回転軸線(4)を中心として回転可能なローラ基体(3)と、該ローラ基体(3)に、互いに離間されておりかつ前記ローラ基体(3)上に長手方向(L)に延在する、前記ローラ基体(3)の前記長手方向(L)に対して斜めに延びる複数の列(7)で配置された粉砕工具(8)、特に歯とを備えている、粉砕ローラ(2)において、
1つの列(7)のすぐ隣り合う粉砕工具(8)の間には、それぞれ異なる間隔(12)が設けられていることを特徴とする、
粉砕ローラ(2)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、粉砕物を粉砕する粉砕装置に関する。粉砕装置は、特にリサイクルおよび/または廃棄物処理の分野において使用される。この場合、粉砕装置は粉砕ローラを有していてもよく、粉砕ローラもやはり、ローラ基体を有していてもよい。粉砕ローラもしくはローラ基体は、回転軸線を中心として回転可能に支持されていてもよい。さらに粉砕装置は、粉砕ローラに粉砕物を供給する供給手段をさらに有している。供給手段は、特に供給ホッパとして形成されている。ローラ基体には、互いに離間されておりかつローラ基体の長手方向に延在する、長手方向に対してローラ基体上に斜めに延びる複数の列で配置された粉砕工具、特に歯が設けられている。
【0002】
このような装置は、従来技術において既に周知である。粉砕工具を、回転軸線に対してもしくはローラ基体の長手方向に対して平行に配置された複数の列で配置することも周知である。斜めに配置された粉砕工具の列により、ローラ基体の回転軸線に対して平行に配置された列と比較して、粉砕物の均一化および粉砕の改善を生ぜしめることを達成することができる。
【0003】
粉砕工具は、個別工具として、かつ/または歯、刃先および/または可動のハンマーとして形成されていてもよい。一般に粉砕装置は、対応工具を有する櫛部を有しており、櫛部は、特に粉砕装置の機械フレームもしくは架台に支持されていてもよい。粉砕物を粉砕するために、粉砕工具は櫛部の対応工具と協働することができるようになっており、この場合、櫛部の対応工具は、粉砕ローラの回動時もしくは回転時に粉砕物の粉砕が生じるように形成されていてもよい。
【0004】
櫛部は、大抵は工具を保持する櫛形バーとして形成されており、一般に、少なくとも実質的に粉砕ローラの全幅にわたり延びている。この場合、櫛部は一体に形成されていてもよいし、複数の部分から形成されていてもよい。
【0005】
周知の粉砕装置の場合の欠点は、この場合でもつながって互いに引っ掛かり合いかつ/または長く延ばされた粉砕物が、粉砕装置により不完全ではないにしろ、不十分にしか粉砕され得ない点にある。確かに粉砕工具の斜めの列は、ローラ基体の長手方向に対して平行に延びる列に比べ、ある程度の均一化を可能にする。しかしこの場合、この均一化はいくつかの場合において、特に引っ掛かった粉砕物の確実で効果的かつ均一な粉砕を生ぜしめるには不十分である。
【0006】
本発明の課題は、上述した欠点を回避するかまたは少なくとも実質的に減らすことにある。
【0007】
上述の課題は、請求項1記載の粉砕装置により解決される。
【0008】
本発明の実施において、供給手段を介した粉砕物の装入もしくは供給に際して、あるときは一方の箇所に、またあるときは他方の箇所に、より多量の粉砕物が装入されることが珍しくない、ということが確認された。この不均一な供給および装入はいずれにしろ、従来技術において行われているような部分的に不十分な粉砕にかなりの影響を及ぼすものである。本発明は、ローラ基体の第1の端部において、ローラ基体の第2の端部におけるよりも多量の粉砕物が生じるように、供給手段が形成されている、もしくは供給が制御されて行われる、ということを想定している。つまり完全に意図的に、特定の箇所、つまりローラ基体の第1の端部に、より多量の粉砕物が供給される。
【0009】
意図的に不均一に供給するという上述の手段と共に、3つの択一的な実施形態が可能になる。
【0010】
本発明による第1の選択肢では、不均一な供給に対して追加的に、1つの列のすぐ隣り合う粉砕工具は、第2の端部に面した粉砕工具が、第1の端部に面した粉砕工具に比べて、粉砕ローラの回転方向において後退させられているように配置されている、ということが想定されている。
【0011】
第2の選択肢では、不均一な供給に対して追加的に、1つの列のすぐ隣り合う粉砕工具の間には、それぞれ異なる間隔が設けられている、ということが想定されている。特に、1つの列のすぐ隣り合う粉砕工具の少なくとも2つの対、好適には少なくとも5つの対において、すぐ隣り合う粉砕工具の間の間隔は、それぞれ異なっている。
【0012】
本発明による第3の選択肢では、粉砕物の不均一な供給に対して補足的に、第1の選択肢と第2の選択肢とが両方共実現されている。
【0013】
その他の点において、本発明による第2の選択肢では、1つの列の少なくとも3つの粉砕工具は、本発明による配置に相応して、この列が、すぐ隣り合う粉砕工具の間に少なくとも2つの異なる間隔を有しているように配置されている、ということは自明である。ただし好適には、1つの列のすぐ隣り合う粉砕工具の間の複数の間隔が、互いに異なって形成されている。好適には、少なくとも3つの異なる間隔、好適には3~20、さらに好適には3~10の異なる間隔が設けられている。
【0014】
ローラ基体の長手方向とは特に、この長手方向が、ローラ基体の長手方向最大延在長さの方向に延びていることを意味する。この場合、ローラ基体は特に円筒形に、好適には中空円筒形に形成されていてもよい。ローラ基体の長手方向は、特にローラ基体の回転軸線の方向にかつ/またはこの回転軸線に対して平行に延びていてもよく、もしくはこの回転軸線と一致していてもよく、かつ/または好適には円筒形に形成されたローラ基体の中心軸線を形成していてもよい。
【0015】
本発明による第1の選択肢とは特に、粉砕工具が、材料装入を行うことができる粉砕ローラの第1の端部に関して、もしくは第1の端部を基準にして、もしくは第1の端部から出発して、回転方向に見て後退するように配置されていることを意味する。
【0016】
従来技術では基本的に、粉砕工具はローラ基体の表面に斜めに配置されている、ということが知られている。ただしこの場合、この斜めの配置は反対方向に、つまり回転方向に前進するように設けられている。実地において周知の実施形態では、1つの列のすぐ隣り合う粉砕工具において、これらの粉砕工具は、第1の端部に面した粉砕工具が、第2の端部に面した粉砕工具に比べて、回転方向において後退させられているように配置されている、ということが想定されている。今や本発明に基づき、従来技術における操作は、まさにより多量の装入材料が装入される領域において装入材料がより強力に圧縮されることにつながり、このことが粉砕結果を持続的に損なう、ということが確認された。
【0017】
しかしながら、本発明に基づく構成により、ローラ基体の第1の端部から出発して反対側に位置する第2の端部に到るまで、材料の均一化が可能になり得る。この場合、材料は供給後に均一化され、かつ他方の端部に向かって少なくとも部分的に搬送されるため、粉砕ローラの長手方向に延びる粉砕ローラの長さにわたり少なくとも実質的に均一な粉砕物の分布が達成され得る。
【0018】
これにより、ローラ全長にわたり改善された均一な粉砕が、少なくとも実質的に保証され得る。
【0019】
本発明による第2の選択肢ではさらに、すぐ隣り合う粉砕工具の間の間隔の適合も、粉砕ローラの異なる負荷に応じて想定されていてもよく、もしくは調整され得る。例えば、粉砕物の集合の増加が予想される領域では、間隔が減少されていてもよい。つまり本発明により、粉砕物が増える箇所において改善された粉砕が保証され得るように、1つの列の間隔を形成する手段が提供される。しかしまた、この場合、間隔は、材料の均一化の改善に寄与する斜めに延びる列においても適合させられている。このことから、特に好適には、本発明による2つの選択肢を互いに組み合わせることができる、ということは自明である。
【0020】
従来技術では、1つの列においてすぐ隣り合う粉砕工具の間には、同じ間隔のみが設けられている。しかしながら、ローラ基体の長さにわたり同量の粉砕すべき材料が生じるわけではないため、同じ間隔は、実際に実地で実施される材料装入を考慮したものではない。
【0021】
本発明では、歯付き通路と呼ばれることもある、個々の列における粉砕工具同士の異なる間隔により、様々な粉砕課題への個別の適合が保証され得る、ということが確認された。特にこれにより、供給手段から追滑りする粉砕材料の引込み特性も改善され得る。さらに、好適には粉砕物は、異なる間隔に基づき強力に均一化され得る。この効果は、本発明による第1の選択肢も同様に実現されると、さらに強化される。
【0022】
また本発明では、粉砕物の材料滞留が少なくとも実質的に回避され得る。それというのも、粉砕工具の最適化された配置により、粉砕が改善され得るからである。さもないと材料滞留は、粉砕スペースにいわゆるブリッジ形成を生ぜしめ、粉砕プロセスに不都合な影響を及ぼす恐れがある。
【0023】
特に本発明による第2の選択肢は、粉砕装置への粉砕物の連続的な装入を行うことができる、ということを可能にし、これにより特に、粉砕物の処理量を、従来技術に比べて大幅に高めることができる。
【0024】
粉砕工具を列で配置する、ということは特に、1つの粉砕工具はそれぞれ1つの列にのみ対応して配置されていてもよい、ということを意味する。したがって特に本発明では、1つの粉砕工具が複数の異なる列に対応して配置されている、ということは排除されている。1つの列に配置する、ということはさらに、「仮想の」列が、特に粉砕工具の中心点を互いにつないでいることを意味する。この場合、この列は、好適にはローラ基体の第1の端部から第2の端部まで延びていると同時に、ローラ基体の外面に延びている。この列はさらに、中心点をつなぐ仮想の線が、特に連続的にもしくは単調に上昇して形成されているように形成されていてもよい。よって特に、列のもしくは粉砕工具の中心点をつなぐ線の「一定の」区間は設けられていない。
【0025】
好適には、ローラ基体に、好適には実質的に同じ幅を有する複数の領域が設けられている。これらの領域の幅は、特にローラ基体の長さに対して生じる。よって、ローラ基体は複数の異なる領域に分割され得る。少なくとも1つの領域には、他の領域におけるよりも多数の粉砕工具が設けられている。このことは好適には、すぐ隣り合う粉砕工具の間の間隔を、より多数の粉砕工具を有する領域において減じることができることにより、達成され得る。好適には、より多数の粉砕工具を有する領域は、第1の端部に対応して配置されており、かつ/または供給手段を介した装入により集合材料の増加が生じるローラ基体の第1の端部に配置されている。つまり、これに関連したローラ基体の領域における粉砕工具の数を増やすことにより、粉砕物の装入量の増加に反応することができ、ひいては効率的な粉砕を保証することができる。
【0026】
特にローラ基体には、特にローラ基体を周方向に包囲する、実質的に同じ幅を有する少なくとも3つの領域が設けられており、この場合、これらの領域は、粉砕工具の数が異なる点で、互いに相違している。好適には、第1の端部に面した第1の領域に、他の2つの領域におけるよりも多数の粉砕工具が設けられていてもよい。択一的または追加的に、好適には、第1の領域と、第2の端部に面した別の領域との間に配置された中間領域には、別の領域におけるよりも多数の粉砕工具が設けられている、ということが想定されていてもよい。つまり、3つの領域を、第1の領域に好適には最多数の粉砕工具が存在するように、分割することができる。中間領域には、第1の領域におけるよりも少ないが、別の(外側の)領域におけるよりも多数の粉砕工具が存在していてもよい。第2の端部に面した、もしくは第2の端部に配置された別の領域には、最も少ない数の粉砕工具が設けられていてもよい。これに関連して、各領域においてすぐ隣り合う粉砕工具の間の間隔は、それぞれ同じであるか、または異なっていてもよい、ということは自明である。ただし最終的に、2つの異なる領域の、すぐ隣り合う粉砕工具の間(つまり2つの領域の間の接続領域内)の間隔は、それぞれ異なっている。
【0027】
1つの択一的な、ただし同様に好適な実施形態では特に、ローラ基体に、ローラ基体を周方向に包囲する少なくとも3つの領域が設けられており、これらの領域は特にそれぞれ、ローラ基体の長手方向において同じ幅を有していてもよい、ということが想定されている。第1の端部に面した第1の領域は、特に最も多数の粉砕工具を有しているか、または第1の領域内の粉砕工具の数は、好適には第2の端部に配置された別の領域内の粉砕工具の数に対応する。特に中間領域は、第1の領域よりも少ない粉砕工具を有しており、かつ/または別の領域よりも少ないかまたは同数の粉砕工具を有している。別の領域は、好適には少なくとも2つの粉砕工具を有していてもよく、これらの粉砕工具は、少なくとも1つのすぐ隣り合う粉砕工具に対してそれぞれ異なる間隔を有している。好適には、別の領域内の粉砕工具の密度は、別の領域の、第1の端部に面した外側区間から出発して、第2の端部に向かって高くなる。よって別の領域の、第2の端部に面していてもよい端部区間には、別の領域の、第1の端部に面した外側区間におけるよりも多数の粉砕工具が1つの列に配置されていてもよい。特に、別の領域は、好適にはそれぞれ異なる幅を有する複数の異なる区間に分割され得、この場合、好適には、1つの列のすぐ隣り合う粉砕工具の間隔は、外側区間において、端部区間におけるよりも大きくなっていてもよい。外側区間は、特に端部区間の幅を少なくとも50%、好適には少なくとも100%、特に少なくとも2倍上回る幅を、ローラ基体の長手方向に有していてもよい。端部区間には、列毎に、特に少なくとも2つの粉砕工具が配置されていてもよく、これらの粉砕工具は、特に1つの歯群を形成し得る。
【0028】
最終的には、別の領域の端部区間における粉砕工具の圧縮配置により、粉砕時に的確に、特に引き続く装入材料の「追滑り」をもたらす材料間隙が生ぜしめられる、ということが達成され得る。最終的に、粉砕ローラ上で粉砕されなかった材料の搬送が、粉砕ローラの第1の端部から第2の端部へと、特に少なくとも実質的に1回行われる。材料の効率的な粉砕を確実に行うためには、特に第2の端部に配置された、もしくは第2の端部に向かって搬送された材料を、第2の端部の領域において粉砕する必要がある。よって粉砕ローラの第2の端部の領域でも、材料を均一化することが有利である。特に、ローラ基体の複数の異なる領域における粉砕工具の上述の分布は、粉砕時の材料ブリッジの解体に貢献する。
【0029】
好適には、ローラ基体は0.5m~4m、好適には2m+/-30%の長さを有している。ローラ基体のこのような長さにおいて、本発明の利点は特に明白である。それというのも、従来技術では、ローラ基体は通常3mの長さを有しており、より短い長さを可能にすることは特に難しかったからである。
【0030】
択一的または追加的に、好適には、ローラ基体は0.5m~1.2m、好適には0.6m+/-35%の直径を有している。
【0031】
ただし本発明では、ローラ基体に供給された材料流が、特に粉砕工具の様々な配置に合わせて最適化され得る。よって本発明により、長さの短い、小型でコンパクトな粉砕装置を使用することも可能になる。
【0032】
その結果、いずれにせよ本発明の一部は、第1の端部に供給手段が対応して配置されており、この第1の端部において、集合材料の増加も生じる、という点で優れている。この集合材料には、この領域に、好適にはより多数の粉砕工具が配置されていることにより、抗することができる。このことは、1つの列のすぐ隣り合う粉砕工具の間の、本発明によるそれぞれ異なる間隔により保証される。
【0033】
さらに、1つの別の好適な実施形態では、粉砕ローラの第1の領域、特に上述した第1の領域において、1つの列のすぐ隣り合う粉砕工具は互いに、第2の端部に面した別の領域における同じ列のすぐ隣り合う粉砕工具よりも小さな間隔を有している、ということが想定されている。好適には、第1の領域は、第1の端部に面しており、かつ/または第1の端部に続いている。上述の配置は、特にそれぞれ少なくとも2対の粉砕工具に関するものであり、これらの粉砕工具の対は、一方は第1の領域に配置されており、かつ他方は別の領域に配置されている。この実施形態は特に、上述した複数の領域には関係なく可能である。それというのも、この好適な実施形態は、特に少なくとも1つの列に関するものであるからである。粉砕工具の数は、粉砕ローラもしくはローラ基体上の複数の異なる領域に関して互いに相違している、ということは上述した。今説明した好適な実施形態は、ローラ基体の周面ではなく、ローラ基体の列に関するものである。ただしこれに関連して、好適には両方の実施形態を互いに組み合わせることができる、ということは自明である。
【0034】
好適には、第1の領域内の1つの列のすぐ隣り合う粉砕工具は、等間隔をあけて配置されている、ということが想定されている。これに関連して、他の領域に面した最も外側の粉砕工具は、他の領域の粉砕工具に対して、第1の領域における間隔とは異なる間隔を有していてもよい、ということが想定されていてもよい。
【0035】
さらに、本発明の思想の1つの別の、特に好適な実施形態では、列は、それぞれ少なくとも実質的に同一にまたは異なって形成されている、ということが想定されている。
【0036】
列のそれぞれ異なる構成は特に、隣り合う列の粉砕工具が互いにずらされて配置されている場合、および/または列がそれぞれ異なる領域に異なる数の粉砕工具を有している場合に生じ得る。特に、列のそれぞれ異なる構成は、粉砕時の材料の均一化および粉砕ローラの最適化された粉砕特性をもたらすことができる。
【0037】
択一的または追加的に、好適には、列は互いに、長手方向に対して横方向に等間隔をあけて配置されている。これにより、特にローラ基体上の列の対称的な配置が生じる。
【0038】
好適には、列を少なくとも実質的に同一に形成することにより、ローラ基体の回転時に均一な粉砕結果が保証され得る。また、列を少なくとも実質的に同一に形成することは、従来技術の説明において上述したように、粉砕工具が櫛部の対応粉砕工具と共働し得る、という点でも有利である。この場合、同一の構成は、列の少なくとも実質的に同一の構成により、各列に関して、粉砕工具と対応粉砕工具との間での相応の協働が保証され得るために有利である、ということが判る。
【0039】
好適には、列は、特に横方向間隔が同一の場合には互いにずらされて配置されていてもよく、これにより好適には、すぐ隣り合う異なる列の粉砕工具は、少なくとも部分的に、中間領域および/または別の領域において、すぐ相前後して配置されているのではなく、互いにずらされて配置されている。これに関連して、すぐ隣り合う列の粉砕工具は、第1の領域および/または少なくとも部分的に中間領域では、(回転方向に関して、もしくはローラ基体の長手方向に対して横方向に関して)すぐ相前後して配置されていてもよい、ということは自明である。
【0040】
さらに、1つの別の好適な実施形態では、第1の領域と別の領域との間に、第3の領域が設けられている、ということが想定されている。第3の領域は、特に上述した中間領域に相当し得るか、または別の独立した構成であってもよい。好適には、1つの列のすぐ隣り合う少なくとも2つの粉砕工具は互いに、別の領域内の同じ列のすぐ隣り合う粉砕工具よりも小さな間隔を有するように配置されている。特に、第3の領域は列毎に、特に歯群と表されることがある少なくとも2つの粉砕工具を有している。すぐ隣り合う列の歯群も、互いにずらされて配置されていてもよい。
【0041】
特に、第3の領域は、上述した中間領域の構成部分のみを形成していてもよい。
【0042】
特に好適には、第1の領域と第3の領域との間に第2の領域が設けられている。特に、中間領域は、第2の領域と第3の領域とにより形成され得る。好適には、第2の領域に、1つの列の少なくとも1つの粉砕工具が配置されており、この粉砕工具は、第1の領域および/または第3の領域の同じ列のすぐ隣り合う粉砕工具に対して、第1の領域および/または第3の領域のすぐ隣り合う粉砕工具の間の間隔よりも大きな間隔をあけている、ということが想定されている。
【0043】
上述の4つの領域の構成は、まさに比較的小さな長さを有するローラ基体に関して効率的な粉砕が保証され得る、ということを可能にする。これにより、第1の領域は、供給手段から追滑りする粉砕材料もしくは粉砕物の引込み特性の改善を保証することができる。
【0044】
特に好適には、供給手段は、第1の領域との組合せが特に効率的になるように、フラップホッパとして形成されている。それというのも、ホッパの幾何学形状に基づき、粉砕物が運動させられ、好適には少なくとも実質的に回転させられ、ひいては少なくとも実質的に渦状に第1の領域内に引き込まれて粉砕されるからである。
【0045】
択一的または追加的に、供給手段はコンベヤベルトおよび/またはシュートとして形成されており、かつ/またはコンベヤベルト、シュート等を有していてもよい。
【0046】
粉砕工具の本発明に基づく配置により、強化された均一化作用が提供され得、これにより、特に材料ブリッジ形成も回避され得る。
【0047】
上述の第3の領域は、供給手段を介した材料供給に際してまさにこの領域において、第2の領域および/または別の領域に比べて増加した集合材料が想定されている、という特別な利点を有している。
【0048】
特に第3の領域は、第2の領域に比べて同じ大きさに、またはより大きく形成されていてもよい。特に第3の領域の幅は、第2の領域の幅を少なくとも20%、好適には少なくとも30%だけ上回っている。上述のように、第2の領域および第3の領域は共に、第1の領域および/または別の領域と同じ幅を有していてもよい。別の領域は、第4の領域と呼ばれることもある。本発明では、粉砕時にまさに第1の領域および第3の領域において集合材料の増加が生じ、増加した集合材料を、対応してより密に配置された、もしくはより詰めて配置された粉砕工具により、手順通りに捕らえることができる、ということが確認されている。つまり第3の領域でも、材料を効率的に粉砕することができると共に、材料の均一化を達成することができる。特に、この箇所で材料をコンパクトに粉砕することができる。
【0049】
1つの別の好適な実施形態では、1つの列のすぐ隣り合う粉砕工具の間の間隔は、別の領域では、第1および/または第3の領域における同じ列のすぐ隣り合う粉砕工具の間の間隔よりも、少なくとも100%だけ、好適には少なくとも200%だけ、さらに好適には300%~1000%だけ、特に400%~500%だけ大きく形成されている、ということが想定されている。
【0050】
好適には、1つの列のすぐ隣り合う粉砕工具の間の間隔は、別の領域では、第1および/または第3の領域における同じ列のすぐ隣り合う粉砕工具の間の間隔よりも、少なくとも2倍だけ、好適には少なくとも3倍だけ、特に少なくとも4倍だけ大きく形成されていてもよい、ということが想定されている。
【0051】
本発明では、上述の形式の間隔において、特に効率的な粉砕が、特に互いに引っ掛かり合う粉砕物においても保証され得る、ということが確認されている。
【0052】
さらに、好適には粉砕ローラを駆動する駆動装置が設けられている。本発明では、複数の駆動装置が設けられていてもよい、ということは自明である。特に、駆動装置は、ローラ基体の第1の端部に配置されており、ローラ基体の第1の端部を駆動するために用いられる。
【0053】
さらに、1つの別の好適な実施形態では、粉砕ローラと、好適には駆動装置とを保持しかつ支持する架台が設けられている、ということが想定されている。架台は、特に基底部に配置され得、最終的に、粉砕ローラを支持して支えるために用いられる。さらに、粉砕ローラが両側においてかつ/または少なくとも片側において、特に少なくとも間接的に架台に支持されていると好適である。両側における支持は、特に高荷重が加えられた場合でも粉砕ローラの確実な配置を可能にし、これにより好適には、機械の損傷が回避され得る。
【0054】
さらに特に好適には、第1の端部および第2の端部にはそれぞれ架台の壁が、各端部を取り付けかつ支持するために対応して配置されている。よって、第1の端部には架台の設置壁が対応して配置されていてもよく、この設置壁は、モータ設置壁と呼ばれることがある。第2の端部にも同様に設置壁が対応して配置されてもよく、この設置壁は、後部設置壁と呼ばれることがある。供給手段は、特にモータ設置壁に配置されていてもよく、特にモータ設置壁に固く結合されていてもよい。
【0055】
好適には、粉砕装置は、対応工具を有する櫛部と、好適には機械フレームに旋回可能に支持された櫛部フラップとを有している。対応工具と、ローラ基体に配置された粉砕工具との間での共働により、特に、粉砕物を粉砕する粉砕装置の本発明による特性が生じる。
【0056】
本発明の思想の1つの別の好適な実施形態では、粉砕工具は、ローラ基体の周面の一部にわたってのみ延在しており、特にローラ基体の外周面の少なくとも0.1%~90%、好適には0.5%~70%、さらに好適には1%~20%にわたり延在している。よって粉砕工具は、好適にはローラ基体を包囲しているのではなく、ローラ基体に対して単に1つの領域においてのみ、もしくはローラ基体に対して単に一部においてのみ、突出している。粉砕工具のこのような構成は、粉砕工具を歯に形成することを可能にする。さらに、粉砕工具を互いに独立して提供し、ローラ基体に配置することができる、ということが可能になり、これにより、上述した、ローラ基体における粉砕工具の本発明による配置が保証され得る。最終的に、粉砕工具は個別に、かつ各粉砕課題に適合させられて、もしくは供給物に適合させられて形成され、ローラ基体に配置され得る。
【0057】
好適には、粉砕工具は、ローラ基体に配置された支持面に対して傾斜しかつ/または下降している、好適には少なくとも実質的に円弧区分状の外側上縁面を有しており、外側上縁面は、特に支持面に対向して位置している。外側上縁面は、特に下降するように形成されていてもよく、これにより、粉砕工具の、ローラ基体から最も離れた部分は、ローラ基体の回転方向に延びていてもよい切断方向に向いて設けられており、この場合、特に粉砕工具の側面により画定される外側上縁面の下降構成により、ローラ基体からの外側上縁面の間隔は、切断方向とは反対の方向において、好適には単調に、特に厳密に単調に減少している。粉砕工具のこの形状は、粉砕工具の最小限の摩耗を保証すると共に、特に装入物の効率的な粉砕を可能にする。
【0058】
特に好適には、粉砕工具は横断面において、少なくとも実質的に三角形の形状を有している。これに関連して、三角形の形状とは、三角形の側面もしくは側縁が特にそれぞれ好適には少なくとも実質的に円弧区分状に形成されている場合をも意味する、ということは自明である。三角形の最短辺は、特に切断方向に向いているのに対して、より長い辺は、特にローラ基体に配置された支持面および外側上縁面の一部であってもよい。これに関連して、少なくとも実質的に三角形の横断面形状とは、特に外側上縁面に、特に結合手段を配置するための少なくとも1つの凹部を有し得る形状をも意味する、ということは自明である。このように形成された粉砕工具は、特にコンパクトに形成されていてもよく、特に凸状部分でもって最初に粉砕物に当たることができる。
【0059】
好適には、粉砕工具は、少なくとも2つの部分から形成されている。この場合、粉砕工具は、粉砕ローラもしくはローラ基体の外周面に設けられた歯本体と、この歯本体に形状結合式にかつ/または力結合式に結合されたカッタとを有していてもよい。2つの部分から形成する場合に有利なのは、特に生じる摩耗に基づき、特に粉砕工具全体を交換する必要なしにカッタの簡単な交換が可能になる点である。カッタは、歯本体に交換可能にまたは取外し可能に結合されていてもよい。歯本体は、ローラ基体に固定的に配置されていてもよく、特にローラ基体に力結合式にかつ/または材料結合式に、好適には溶接されて結合されていてもよい。
【0060】
特に粉砕工具および/または歯本体は、ローラ基体に固定可能であってもよい。カッタは、切断方向に向いていてもよい。特にカッタと歯本体とは、結合手段を介して取り外し可能に互いに結合可能かつ/または固定可能である。よってカッタが摩耗した場合には、必ずしも粉砕工具全体の交換ではなく、カッタの交換が簡単に可能になる。したがって、カッタは摩耗部材として形成されていてもよい。
【0061】
好適には、カッタは歯本体に支持されており、したがって歯本体は、支持体として形成されていてもよい。カッタを歯本体に結合するために、少なくとも1つの形状結合部、好適には少なくとも2つの形状結合部が設けられていてもよい。特に、少なくとも1つの形状結合部は、溝・キー結合部により形成されていてもよい。
【0062】
さらに本発明は、特に上述した形式の粉砕装置において使用され得る粉砕ローラにも関する。粉砕ローラは、粉砕物を粉砕するために設けられている。この場合、粉砕ローラは、回転軸線を中心として回転可能なローラ基体を有していてもよい。ローラ基体には、好適には互いに離間されておりかつローラ基体の長手方向に延在する、ローラ基体の長手方向に対して斜めに延びる複数の列で配置された粉砕工具、特に歯が設けられている。この場合、本発明では、1つの列のすぐ隣り合う粉砕工具の間には、それぞれ異なる間隔が設けられている、ということが想定されている。
【0063】
本発明による粉砕ローラも同様に、本発明による粉砕装置に関連して上述した利点を可能にする。したがって、不必要な繰り返しまたは説明を回避するためには、同様に粉砕ローラにも当てはまる上述の記述を参照されたい。特に指摘しておくと、粉砕装置の上述の好適な実施形態は、別の明示的な説明を必要とすることなしに、本発明による粉砕ローラにも転用可能である。
【0064】
さらに明確に指摘しておくと、上述の間隔および以下の間隔は全て、これらの間隔に含まれる全ての中間間隔および個別値をも含み、これらの中間間隔および個別値は、これらの中間間隔または個別値が個別に具体的には示されていなくても、本発明にとって重要であると見なされる。
【0065】
本発明の別の特徴、利点および適用の可能性は、図面に基づく実施例の以下の説明および図面自体から明らかになる。この場合、説明しかつ/または図示した全ての特徴は、それ自体でも、または任意の組合せにおいても、請求項におけるまとめまたは請求項の引用に関係なく、本発明の対象を形成する。
【図面の簡単な説明】
【0066】
図1】本発明による粉砕装置を概略的に示す斜視図である。
図2図1の細部Aを概略的に示す斜視図である。
図3図1に示した粉砕装置を概略的に示す側面図である。
図4】本発明による粉砕装置を概略的に示す側面図である。
図5図4に示した粉砕ローラを概略的に示す斜視図である。
図6】本発明による粉砕ローラの1つの別の実施形態を概略的に示す側面図である。
図7】本発明による粉砕ローラの1つの別の実施形態を概略的に示す側面図である。
図8図7に示した粉砕ローラを概略的に示す斜視図である。
【0067】
図1には、粉砕物(詳細には図示せず)を粉砕する粉砕装置1が示されている。粉砕物として、リサイクルまたは廃棄物処理の分野において生じる様々な装入物が想定されていてもよい。粉砕装置1は、粉砕ローラ2を有している。本発明による粉砕ローラ2のそれぞれ異なる実施形態を、図4図8に示す。
【0068】
粉砕ローラ2は、ローラ基体3を有している。粉砕ローラ2もローラ基体3も、そのそれぞれの、特に一致する回転軸線4を中心として回転可能である。図1に示す実施例では、粉砕装置1は1つの粉砕ローラ2のみを有している、ということが想定されている。別の実施形態では、複数の粉砕ローラ2が設けられていてもよいが、これらの粉砕ローラ2は、ここで詳細に図示はしない。
【0069】
さらに図1には、粉砕装置1が供給手段5を有していることが示されている。図示の実施形態では、供給手段5は供給ホッパとしてもしくは漏斗状に形成されている。供給手段5は最終的に、粉砕ローラ2への粉砕物の供給支援に用いられる。
【0070】
さらに図1には、ローラ基体3の外面6に、互いに離間されかつローラ基体3の長手方向Lに対して斜めに延びる複数の列7で配置された複数の粉砕工具8が設けられていることが示されている。この場合、図7に示す粉砕ローラ2は専ら、粉砕工具8を含む列7のみを有している。この場合、各粉砕工具8は1つの列7のみに対応して配置されている。さらに、列7はそれぞれ互いに同一に形成されており、特にローラ基体3の周方向に対称に延びるように位置調整もしくは配置されている。
【0071】
粉砕工具8は、歯として形成されていてもよい。
【0072】
さらに粉砕工具8は、ローラ基体3もしくは外面6に形状結合式または材料結合式に結合されていてもよい。図5に示すように、粉砕工具8は、それぞれ保護部材9により包囲されている。この場合、保護部材9は、ローラ基体3用の摩耗防止手段として形成されていてもよく、特に材料結合式に、特に溶接により、ローラ基体3に結合されていてもよい。好適には、保護部材9は摩耗保護板として形成されている。保護部材9は、粉砕工具8を配置するための凹部を有していてもよい。
【0073】
1つの保護部材9には、複数の粉砕工具8が配置されていてもよい。
【0074】
図1には、ローラ基体3の第1の端部10において、ローラ基体3の第2の端部11におけるよりも多量の粉砕物が生じるように供給手段5が形成されている、ということが示されている。端部10,11が、特にローラ基体3の各端面側の端部に関するものである、ということは自明である。この場合、ローラ基体3の長手方向Lは、ローラ基体3の最大長手方向延在長さの方向に延びており、特にローラ基体3の回転軸線4の方向に方向付けられてもいる。
【0075】
この場合、第1の端部10と第2の端部11とは、長手方向Lに関して互いに反対の側に位置している。特に粉砕ローラ2は、第1の端部10と第2の端部11の両方において支持されていてもよい。
【0076】
図1には、粉砕ローラ2の、特に支持された第1の端部10が概略的に示されている。粉砕物の供給は、詳しくは図示しない。ただし図1により明らかなように、供給手段5に面して対応して配置された第1の端部10には、粉砕装置1の運転中、反対側に位置する第2の端部11におけるよりも多くの粉砕用の粉砕物が生じるようになっている。特に、粉砕物の装入は、粉砕ローラ2の全長にわたり均一に行われるのではなく、第1の端部10において増量されているか、もしくは第1の端部10に、より多くの集合材料がもたらされるようになっている。
【0077】
図4および図5には、図1に示したものに対応する装置1にも使用され得る粉砕ローラ2の形状が示されているが、ただしこの粉砕ローラ2の形状は、図1に示した形状とは異なっている。ただし、両実施形態に共通して、1つの列7のすぐ隣り合う粉砕工具8は、第2の端部11に面した粉砕工具8が、第1の端部10に面した粉砕工具8に比べて、図4に矢印で概略的に示す回転方向において後退させられているように配置されている。回転方向は、粉砕装置1の運転中に生じる。相応の後退により、回転方向に対して後退する粉砕工具8の配置も達成される。このことは、図6ならびに図7および図8にも概略的に示されている。
【0078】
図4および図5に示す実施形態では、1つの列7のすぐ隣り合う粉砕工具8の間隔12は、少なくとも実質的に一定である、ということが想定されている。
【0079】
さらに図4および図5に示す実施形態では、列7はそれぞれ、少なくとも実質的に同一に形成されており、かつ好適には互いに横方向に一定の間隔を有している、ということが想定されている。ただし、列7は互いにずらされて配置されていてもよい。よって、第1の列7の1つの粉砕工具8の(回転方向に関して)直後には、第1の列のすぐ隣の別の列7の粉砕工具8は配置されていない、ということが想定されていてもよい。すぐ隣の列7の粉砕工具8のずれは、図4に示した実施例では、例えば360°を列7の数nで割った値である。このようなずれは、異なって形成された列7の場合にも、粉砕結果に関して特に有利であり得る。
【0080】
図7および図8に示す好適な実施形態では、1つの列7のすぐ隣り合う粉砕工具8の間に、それぞれ異なる間隔12が設けられている、ということが想定されている。それぞれ異なる間隔12の場合には、1つの列7に複数の同じ間隔12も設けられている、ということが想定されている。ただし、1つの列7の少なくとも2対の粉砕工具8は、その間隔12が互いに異なるように配置されている。
【0081】
図7に示す実施形態では、上述のような回転方向に関する相応の後退と、それぞれ異なる間隔12の実現とが両方共、実現されている。
【0082】
好適には、粉砕工具8の上述の配置は各列7に当てはまる。この場合、1つの粉砕工具8は複数の列7にではなく、1つの列7のみに対応して配置されていてもよい。
【0083】
図5には、各列7が線形の直線として-つまり相応する2D投影図において-、すなわち最終的にドラムから相応に展開された状態で形成されていることが示されている。特に列7は、長手方向Lに関して少なくとも実質的に厳密に単調に上昇している。
【0084】
図6には、ローラ基体3に複数の領域13,14および15が設けられている、ということが示されている。これらの領域13~15は、ローラ基体3の全周にわたり延在している。この場合、図6には、第1の領域13には、他の1つの領域、つまり中間領域14と別の領域15の両方におけるよりも多数の粉砕工具8が設けられていることが示されている。別の領域15は、特に第2の端部11に配置されていてもよい。
【0085】
さらに、領域13,14および15は、図6に示す実施例では長手方向Lに関して同じ幅16を備えて設けられている。この場合、領域13,14および15はそれぞれ、粉砕工具8の数が互いに異なる点で相違している。第1の端部10に面した第1の領域13には、他の2つの領域14,15におけるよりも多数の粉砕工具8が設けられていてもよく、この場合、第1の領域13と、第1の領域13と第2の端部に面した別の領域15との間に配置された中間領域14とには、別の領域15におけるよりも多数の粉砕工具8が設けられている。
【0086】
さらに図7および図8には、第1の端部10に面しかつ/または第1の端部10に接続する第1の領域13において、1つの列7のすぐ隣り合う粉砕工具8は互いに、別の領域15内の同じ列7のすぐ隣り合う粉砕工具8よりも小さな間隔12を有している、ということが示されている。この場合、第1の領域13において少なくとも実質的にすぐ隣り合う粉砕工具8の間の間隔12は一定であってもよい、ということは自明である。
【0087】
さらに図6には、第1の領域13内の異なる列7は、少なくとも実質的に一定の間隔12を有する異なる数の粉砕工具8を有していてもよい、ということが示されているが、ただしこの場合、2つの列7における、第2の端部11に面した最も外側の粉砕工具8と、これに続く中間領域14のすぐ隣り合う粉砕工具8との間隔は、少なくとも実質的に同じである。
【0088】
1つの実施形態(図示せず)では、ローラ基体3に、ローラ基体3を周方向に包囲する少なくとも3つの領域13,14および15が設けられており、これらの領域13,14および15はそれぞれ、ローラ基体3の長手方向Lにおいて同じ幅16を有していてもよい、ということが想定されている。第1の端部10に面した第1の領域13は、最も多数の粉砕工具8を有しているか、または第1の領域13内の粉砕工具8の数は、好適には第2の端部11に配置された別の領域15内の粉砕工具8の数に対応する。中間領域14は、第1の領域13よりも少ない粉砕工具8を有しており、かつ/または別の領域15よりも少ないかまたは同数の粉砕工具8を有している。別の領域15は、同じ列7のすぐ隣り合う各粉砕工具8に対してそれぞれ異なる間隔12を有する粉砕工具8を有していてもよい。好適には、別の領域15内の粉砕工具8の密度は、別の領域15の、第1の端部10に面した外側区間から出発して、第2の端部11に向かって高くなる。よって別の領域15の、第2の端部11に面していてもよい端部区間には、別の領域15の、第1の端部10に面した外側区間におけるよりも多数の粉砕工具8が1つの列7に配置されていてもよい。外側区間の幅と端部区間の幅とは互いに異なっていてもよく、特にこの場合、外側区間は、特にローラ基体3の長手方向Lにおいて端部区間の幅を少なくとも100%上回る幅を有している。さらに、1つの列7のすぐ隣り合う粉砕工具8の間隔12は、外側区間において、端部区間におけるよりも大きくなっていてもよい。端部区間には、列7毎に、特に少なくとも2つの粉砕工具8が配置されていてもよく、これらの粉砕工具8は、特に1つの歯群を形成し得る。
【0089】
図6に示す実施例では、列7は互いに、長手方向Lに対して横方向に少なくとも実質的に等しく離間されている。
【0090】
さらに図6には、中間領域14が第3の領域17を有しいてもよいことが示されている。第3の領域17において、1つの列7のすぐ隣り合う少なくとも2つの粉砕工具8は互いに、別の領域15内の同じ列7のすぐ隣り合う粉砕工具8よりも小さな間隔12を有していてもよい。第3の領域17には、特に列7毎にそれぞれ少なくとも2つの粉砕工具8が配置されており、ひいては最終的に歯群を形成していてもよい。
【0091】
さらに図6には、異なる列7の、回転方向に関して相前後して配置された歯群が、長手方向Lに関して互いにずらされて配置されていることが示されている。この場合も、第3の領域17の、別の領域15に面した外側の粉砕工具8は、それぞれ各列7における別の領域15のすぐ隣り合う粉砕工具8に対して等しい間隔を有している、ということがそれぞれ想定されていてもよい。この場合さらに、粉砕工具8が、別の領域15において少なくとも実質的に等しく離間されている場合には、第2の端部11に面した最も外側の粉砕工具8はそれぞれ、異なる列7における第2の端部11の端面に対してそれぞれ異なる間隔をあけられている。
【0092】
図6が示すように、1つの列7のすぐ隣り合う粉砕工具8の間の間隔12は、別の領域15において、第1の領域13および/または第3の領域17内の同じ列7のすぐ隣り合う粉砕工具8の間の間隔12よりも少なくとも2倍、特に4~6倍大きく形成されている。
【0093】
さらに図6には、中間領域14が第2の領域18を有していることが示されている。第2の領域18は、第3の領域17と第1の領域13との間に配置されていてもよい。この場合、第2の領域18は、第3の領域17よりも小さい幅を有していてもよい。特に第2の領域の長手方向Lに関する幅は、第3の領域17の幅よりも少なくとも30%、特に少なくとも50%だけ小さくなっている。さらに図6が示すように、第2の領域18に配置された1つの列7の粉砕工具8は、第2の領域18では列7毎に1つの粉砕工具8が配置されているように配置されている。この場合、第2の領域18に配置された粉砕工具8と、第1および/または第3の領域13,17の同じ列7のすぐ隣り合う粉砕工具8との間隔12は、第1の領域13および/または第3の領域17のすぐ隣り合う粉砕工具8の間の間隔12よりも大きくなっている。
【0094】
図6にはさらに、列7は互いにずらされて配置されていてもよい、ということが示されている。このずれにより、特に中間領域14において、中間領域14内では少なくとも部分的に、第1の列7の粉砕工具8のすぐ背後には隣の列7の別の粉砕工具8は配置されていない、ということが生ぜしめられる。このことは、図6に示した実施例では別の領域15および/または第2の領域18の全ての粉砕工具8と、部分的に第3の領域17とに当てはまる。
【0095】
基本的に、別の実施形態では、列7はそれぞれ同じ構成で形成されている、ということが想定されていてもよい。
【0096】
図5には、粉砕工具8が少なくとも2つの部分から形成されていることが概略的に示されている。この場合、粉砕工具8は、粉砕ローラ2の外面6もしくは外周面に形状結合式にかつ/または力結合式に結合されていてもよい。特に粉砕工具8は、ローラ基体3の外面6に直接配置された歯本体19を有している。さらに粉砕工具8は、歯本体19に力結合式にかつ/または形状結合式に結合可能なカッタ20を有していてもよい。カッタ20は回転方向に向けられているため、粉砕工具8のこの構成部材が、粉砕時に最初に、もしくは「第1に」粉砕物に当たることになる。
【0097】
カッタ20は、少なくとも1つの形状結合部を介して歯本体19に結合されていてもよく、特にこの場合、少なくとも1つの形状結合部は、溝・キー結合部として形成されていてもよい。択一的または追加的に、カッタ20を歯本体19に結合するために結合手段29が設けられていてもよく、結合手段29は、カッタ20を特に力結合式に歯本体19に結合する。
【0098】
図1に示したように、粉砕ローラ2を保持しかつ支持する架台21が設けられている。架台21は、粉砕ローラ2を駆動する駆動装置を支持するためにも用いられてもよい(詳しくは図示せず)。
【0099】
図6には、第1の端部10および第2の端部11に各1つの壁22および23が対応して配置されていることが概略的に示されている。第1の端部10に面した壁22は、モータ(設置)壁と呼ばれることもある。それというのも、第1の端部10には特に駆動装置が対応して配置されていてもよいからである。第2の端部11に対応して配置された壁23は、後部(設置)壁と呼ばれることもある。
【0100】
さらに図1には、粉砕装置1が、複数の対応工具24を有する櫛部25を有していることが示されている。櫛部25は、機械フレームと呼ばれることもある架台21に支持され得る。さらに櫛部25は、架台21に旋回可能に配置された櫛部フラップ26も有していてもよい。
【0101】
粉砕物を粉砕するために、粉砕工具8は対応工具24と共働することができる。特に、すぐ隣り合う対応工具24の間には間隙が設けられており、これらの間隙は、各間隙を通過する粉砕工具8の形状に合致してもしくは対応して形成されている。
【0102】
図5には、1つの粉砕工具8もしくは複数の(全ての)粉砕工具8が、ローラ基体3の周面の一部にわたってのみ延在しており、特にローラ基体3の外周面の少なくとも0.1%~90%、好適には1%~20%にわたり延在していることが示されている。つまり、複数の粉砕工具8が互いに独立して、ローラ基体3の外面にわたり分散されて提供され得る。
【0103】
図5からさらに良く分かるように、図示の好適な実施例では、粉砕工具8は、ローラ基体3に配置された支持面27に対して傾斜しかつ/または下降している、好適には少なくとも実質的に円弧区分状の外側上縁面28を有しており、外側上縁面28は、特に支持面27に対向して位置している。下降している外側上縁面28は、特に単調に下降するように形成されていてもよく、外側上縁面28とローラ基体3との間の間隔を、切断方向Sとは反対の方向に減じるために用いられてもよい。よって粉砕工具8の最大体積を占める粉砕工具8の領域が、最初に装入物に当たるようになっている。
【0104】
図8には、粉砕工具8が横断面において、好適には少なくとも実質的に円弧区分状の縁部を備えた少なくとも実質的に三角形の形状を有していることが示されている。三角形の構成とは、図8に示すように、外側上縁面28が、特に結合手段29を配置するための凹部を有している場合をも意味する。
【0105】
上述のように、供給手段5はホッパ、特にフラップホッパとして形成されていてもよい。択一的または追加的に、供給手段5はコンベヤベルトおよび/またはシュートとして形成されていてもよい。
【符号の説明】
【0106】
1 粉砕装置
2 粉砕ローラ
3 ローラ基体
4 回転軸線
5 供給手段
6 3の外面
7 列
8 粉砕工具
9 保護部材
10 第1の端部
11 第2の端部
12 間隔
13 第1の領域
14 中間領域
15 別の領域
16 幅
17 第3の領域
18 第2の領域
19 歯本体
20 カッタ
21 架台
22 壁
23 壁
24 対応櫛部
25 櫛部
26 櫛部フラップ
27 支持面
28 外側上縁面
29 結合手段
L 長手方向
S 切断方向
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
【手続補正書】
【提出日】2023-11-02
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
特にリサイクリングおよび廃棄物処理の分野において使用される、粉砕物を粉砕する粉砕装置(1)であって、回転軸線(4)を中心として回転可能なローラ基体(3)を有する少なくとも1つの粉砕ローラ(2)と、該粉砕ローラ(2)に粉砕物を供給する、特に供給ホッパとして形成された供給手段(5)とを備えており、前記ローラ基体(3)には、互いに離間されておりかつ前記ローラ基体(3)の長手方向(L)に延在する、該長手方向(L)に対して前記ローラ基体(3)上に斜めに延びる複数の列(7)で配置された粉砕工具(8)、特に歯が設けられており
前記供給手段(5)は、前記ローラ基体(3)の第1の端部(10)において、前記ローラ基体(3)の第2の端部(11)におけるよりも多量の粉砕物が生じるように形成されている、粉砕装置(1)において
1つの列(7)のすぐ隣り合う前記粉砕工具(8)の間には、それぞれ異なる間隔(12)が設けられており
前記ローラ基体(3)に、実質的に同じ幅(16)を有する複数の領域(13,14,15)が設けられており、少なくとも1つの領域(13)には、1つの他の領域(15)よりも多数の粉砕工具(8)が設けられており、かつ
前記ローラ基体(3)に、実質的に同じ幅(16)を有する少なくとも3つの領域(13,14,15)が設けられており、これらの領域(13,14,15)は、互いに異なる数の粉砕工具(8)を有しており、前記第1の端部(10)に面した第1の領域(13)には、他の2つの前記領域(14,15)におけるよりも多数の粉砕工具(8)が設けられており、かつ前記第1の領域(13)と、前記第2の端部(11)に面した別の領域(15)との間に配置された中間領域(14)には、前記別の領域(15)におけるよりも多数の粉砕工具(8)が設けられている
ことを特徴とする、粉砕装置(1)。
【請求項2】
1つの列(7)のすぐ隣り合う粉砕工具(8)は、前記第2の端部(11)に面した前記粉砕工具(8)が、前記第1の端部(10)に面した前記粉砕工具(8)に比べて、回転方向において後退させられているように配置されている、請求項1記載の粉砕装置。
【請求項3】
好適には前記第1の端部(10)に面しかつ/または好適には前記第1の端部(10)に接続する前記粉砕ローラ(2)の前記第1の領域(13)において、1つの列(7)のすぐ隣り合う粉砕工具(8)は互いに、前記第2の端部(11)に面した前記別の領域(15)内の同じ列(7)のすぐ隣り合う粉砕工具(8)よりも小さな間隔(12)を有している、請求項1または2記載の粉砕装置。
【請求項4】
前記第1の領域(13)内の1つの列(7)のすぐ隣り合う粉砕工具(8)は、等間隔をあけて配置されている、請求項1からまでのいずれか1項記載の粉砕装置。
【請求項5】
前記列(7)は、同一に形成されておりかつ/または前記列(7)は、前記長手方向(L)に対して横方向に互いに等間隔をあけて配置されている、請求項1からまでのいずれか1項記載の粉砕装置。
【請求項6】
前記第1の領域(13)と、前記別の領域(15)との間に、第3の領域(17)が設けられており、該第3の領域(17)において、1つの列(7)のすぐ隣り合う少なくとも2つの粉砕工具(8)は互いに、前記別の領域(15)内の同じ列(7)のすぐ隣り合う粉砕工具(8)よりも小さな間隔(12)を有しており、特に前記第3の領域(17)は、各列(7)に2つの粉砕工具(8)を有している、請求項1からまでのいずれか1項記載の粉砕装置。
【請求項7】
前記第1の領域(13)と、前記第3の領域(17)との間に、第2の領域(18)が設けられており、該第2の領域(18)には、1つの列(7)の少なくとも1つの粉砕工具(8)が設けられており、該粉砕工具(8)は、前記第1の領域(13)および/または前記第3の領域(17)の同じ列(7)のすぐ隣り合う粉砕工具(8)に対して、前記第1の領域(13)および/または前記第3の領域(17)のすぐ隣り合う粉砕工具(8)の間の前記間隔(12)よりも大きな間隔(12)をあけている、請求項1からまでのいずれか1項記載の粉砕装置。
【請求項8】
1つの列(7)のすぐ隣り合う粉砕工具(8)の間の前記間隔(12)は、別の領域(15)において、前記第1の領域(13)および/または前記第3の領域(17)内の同じ列(7)のすぐ隣り合う粉砕工具(8)の間の前記間隔(12)よりも少なくとも倍、好適には少なくとも2倍、さらに好適には3倍~10倍、特に4~6倍大きく形成されている、請求項1からまでのいずれか1項記載の粉砕装置。
【請求項9】
前記粉砕工具(8)は、少なくとも2つの部分から形成されており、かつ前記粉砕ローラ(2)の外周面に設けられた歯本体(19)と、該歯本体(19)に形状結合式にかつ/または力結合式に結合されたカッタ(20)とを有しており、特に該カッタ(20)と前記歯本体(19)とは、結合手段(29)を介して互いに取外し可能に結合可能かつ/または固定可能である、請求項1からまでのいずれか1項記載の粉砕装置。
【請求項10】
前記粉砕ローラ(2)と、好適には該粉砕ローラ(2)を駆動する駆動装置とを保持しかつ支持する架台(21)が設けられている、請求項1からまでのいずれか1項記載の粉砕装置。
【請求項11】
前記粉砕ローラ(2)は、両側において、かつ/または少なくとも片側において、前記第1の端部(10)および/または前記第2の端部(11)でもって支持されている、請求項1から10までのいずれか1項記載の粉砕装置。
【請求項12】
前記第1の端部(10)および前記第2の端部(11)にはそれぞれ架台(21)の壁(22,23)が、各端部(10,11)を取り付けかつ支持するために対応して配置されている、請求項1から11までのいずれか1項記載の粉砕装置。
【請求項13】
当該粉砕装置(1)は、対応工具を有する櫛部(25)と、好適には前記架台(21)に旋回可能に支持された櫛部フラップ(26)とを有している、請求項1から12までのいずれか1項記載の粉砕装置。
【請求項14】
前記粉砕工具(8)は、前記ローラ基体(3)の周面の一部にわたってのみ延在しており、特に前記ローラ基体(3)の外周面の少なくとも0.1%~90%、好適には0.5%~70%、さらに好適には1%~20%にわたり延在している、請求項1から13までのいずれか1項記載の粉砕装置。
【請求項15】
前記粉砕工具(8)は、前記ローラ基体(3)に配置された支持面(27)に対して傾斜しかつ/または下降している、好適には少なくとも実質的に円弧区分状の外側上縁面(28)を有しており、該外側上縁面(28)は、特に前記支持面(27)に対向して位置しており、かつ/または
前記粉砕工具は、横断面において、好適には少なくとも実質的に円弧区分状の縁部を備えた少なくとも実質的に三角形の形状を有している、
請求項1から14までのいずれか1項記載の粉砕装置。
【請求項16】
前記供給手段(5)は、ホッパ、特にフラップホッパ、コンベヤベルトおよび/またはシュートとして形成されている、請求項1から15までのいずれか1項記載の粉砕装置。
【請求項17】
特にリサイクリングおよび廃棄物処理の分野において使用される、粉砕物を粉砕する粉砕装置(1)用の粉砕ローラ(2)であって、回転軸線(4)を中心として回転可能なローラ基体(3)と、該ローラ基体(3)に、互いに離間されておりかつ前記ローラ基体(3)上に長手方向(L)に延在する、前記ローラ基体(3)の前記長手方向(L)に対して斜めに延びる複数の列(7)で配置された粉砕工具(8)、特に歯とを備えている、粉砕ローラ(2)において、
1つの列(7)のすぐ隣り合う粉砕工具(8)の間には、それぞれ異なる間隔(12)が設けられており、
前記ローラ基体(3)に、実質的に同じ幅(16)を有する複数の領域(13,14,15)が設けられており、少なくとも1つの領域(13)には、1つの他の領域(15)よりも多数の粉砕工具(8)が設けられており、
前記ローラ基体(3)に、実質的に同じ幅(16)を有する少なくとも3つの領域(13,14,15)が設けられており、これらの領域(13,14,15)は、互いに異なる数の粉砕工具(8)を有しており、前記第1の端部(10)に面した第1の領域(13)には、他の2つの領域(14,15)におけるよりも多数の粉砕工具(8)が設けられており、かつ前記第1の領域(13)と、前記第2の端部(11)に面した別の領域(15)との間に配置された中間領域(14)には、前記別の領域(15)におけるよりも多数の粉砕工具(8)が設けられている
ことを特徴とする、粉砕ローラ(2)。
【手続補正書】
【提出日】2024-08-05
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
特にリサイクリングおよび廃棄物処理の分野において使用される、粉砕物を粉砕する粉砕装置(1)であって、回転軸線(4)を中心として回転可能なローラ基体(3)を有する少なくとも1つの粉砕ローラ(2)と、該粉砕ローラ(2)に粉砕物を供給する、特に供給ホッパとして形成された供給手段(5)とを備えており、前記ローラ基体(3)には、互いに離間されておりかつ前記ローラ基体(3)の長手方向(L)に延在する、該長手方向(L)に対して前記ローラ基体(3)上に斜めに延びる複数の列(7)で配置された粉砕工具(8)、特に歯が設けられており、
前記供給手段(5)は、前記ローラ基体(3)の第1の端部(10)において、前記ローラ基体(3)の第2の端部(11)におけるよりも多量の粉砕物が生じるように形成されている、粉砕装置(1)において、
1つの列(7)のすぐ隣り合う前記粉砕工具(8)の間には、それぞれ異なる間隔(12)が設けられており、
前記ローラ基体(3)に、実質的に同じ幅(16)を有する複数の領域(13,14,15)が設けられており、少なくとも1つの領域(13)には、1つの他の領域(15)よりも多数の粉砕工具(8)が設けられており、かつ
前記ローラ基体(3)に、実質的に同じ幅(16)を有する少なくとも3つの領域(13,14,15)が設けられており、これらの領域(13,14,15)は、互いに異なる数の粉砕工具(8)を有しており、前記第1の端部(10)に面した第1の領域(13)には、他の2つの前記領域(14,15)におけるよりも多数の粉砕工具(8)が設けられており、かつ前記第1の領域(13)と、前記第2の端部(11)に面した別の領域(15)との間に配置された中間領域(14)には、前記別の領域(15)におけるよりも多数の粉砕工具(8)が設けられている
ことを特徴とする、粉砕装置(1)。
【請求項2】
1つの列(7)のすぐ隣り合う粉砕工具(8)は、前記第2の端部(11)に面した前記粉砕工具(8)が、前記第1の端部(10)に面した前記粉砕工具(8)に比べて、回転方向において後退させられているように配置されている、請求項1記載の粉砕装置。
【請求項3】
好適には前記第1の端部(10)に面しかつ/または好適には前記第1の端部(10)に接続する前記粉砕ローラ(2)の前記第1の領域(13)において、1つの列(7)のすぐ隣り合う粉砕工具(8)は互いに、前記第2の端部(11)に面した前記別の領域(15)内の同じ列(7)のすぐ隣り合う粉砕工具(8)よりも小さな間隔(12)を有している、請求項1または2記載の粉砕装置。
【請求項4】
前記第1の領域(13)内の1つの列(7)のすぐ隣り合う粉砕工具(8)は、等間隔をあけて配置されている、請求項1または2記載の粉砕装置。
【請求項5】
前記列(7)は、同一に形成されておりかつ/または前記列(7)は、前記長手方向(L)に対して横方向に互いに等間隔をあけて配置されている、請求項1または2記載の粉砕装置。
【請求項6】
前記第1の領域(13)と、前記別の領域(15)との間に、第3の領域(17)が設けられており、該第3の領域(17)において、1つの列(7)のすぐ隣り合う少なくとも2つの粉砕工具(8)は互いに、前記別の領域(15)内の同じ列(7)のすぐ隣り合う粉砕工具(8)よりも小さな間隔(12)を有しており、特に前記第3の領域(17)は、各列(7)に2つの粉砕工具(8)を有している、請求項1または2記載の粉砕装置。
【請求項7】
前記第1の領域(13)と、前記第3の領域(17)との間に、第2の領域(18)が設けられており、該第2の領域(18)には、1つの列(7)の少なくとも1つの粉砕工具(8)が設けられており、該粉砕工具(8)は、前記第1の領域(13)および/または前記第3の領域(17)の同じ列(7)のすぐ隣り合う粉砕工具(8)に対して、前記第1の領域(13)および/または前記第3の領域(17)のすぐ隣り合う粉砕工具(8)の間の前記間隔(12)よりも大きな間隔(12)をあけている、請求項記載の粉砕装置。
【請求項8】
1つの列(7)のすぐ隣り合う粉砕工具(8)の間の前記間隔(12)は、別の領域(15)において、前記第1の領域(13)および/または前記第3の領域(17)内の同じ列(7)のすぐ隣り合う粉砕工具(8)の間の前記間隔(12)よりも少なくとも倍、好適には少なくとも2倍、さらに好適には3倍~10倍、特に4~6倍大きく形成されている、請求項記載の粉砕装置。
【請求項9】
前記粉砕工具(8)は、少なくとも2つの部分から形成されており、かつ前記粉砕ローラ(2)の外周面に設けられた歯本体(19)と、該歯本体(19)に形状結合式にかつ/または力結合式に結合されたカッタ(20)とを有しており、特に該カッタ(20)と前記歯本体(19)とは、結合手段(29)を介して互いに取外し可能に結合可能かつ/または固定可能である、請求項1または2記載の粉砕装置。
【請求項10】
前記粉砕ローラ(2)と、好適には該粉砕ローラ(2)を駆動する駆動装置とを保持しかつ支持する架台(21)が設けられている、請求項1または2記載の粉砕装置。
【請求項11】
前記粉砕ローラ(2)は、両側において、かつ/または少なくとも片側において、前記第1の端部(10)および/または前記第2の端部(11)でもって支持されている、請求項1または2記載の粉砕装置。
【請求項12】
前記第1の端部(10)および前記第2の端部(11)にはそれぞれ架台(21)の壁(22,23)が、各端部(10,11)を取り付けかつ支持するために対応して配置されている、請求項10記載の粉砕装置。
【請求項13】
当該粉砕装置(1)は、対応工具を有する櫛部(25)と、好適には前記架台(21)に旋回可能に支持された櫛部フラップ(26)とを有している、請求項10記載の粉砕装置。
【請求項14】
前記粉砕工具(8)は、前記ローラ基体(3)の周面の一部にわたってのみ延在しており、特に前記ローラ基体(3)の外周面の少なくとも0.1%~90%、好適には0.5%~70%、さらに好適には1%~20%にわたり延在している、請求項1または2記載の粉砕装置。
【請求項15】
前記粉砕工具(8)は、前記ローラ基体(3)に配置された支持面(27)に対して傾斜しかつ/または下降している、好適には少なくとも実質的に円弧区分状の外側上縁面(28)を有しており、該外側上縁面(28)は、特に前記支持面(27)に対向して位置しており、かつ/または
前記粉砕工具は、横断面において、好適には少なくとも実質的に円弧区分状の縁部を備えた少なくとも実質的に三角形の形状を有している、
請求項1または2記載の粉砕装置。
【請求項16】
前記供給手段(5)は、ホッパ、特にフラップホッパ、コンベヤベルトおよび/またはシュートとして形成されている、請求項1または2記載の粉砕装置。
【請求項17】
特にリサイクリングおよび廃棄物処理の分野において使用される、粉砕物を粉砕する粉砕装置(1)用の粉砕ローラ(2)であって、回転軸線(4)を中心として回転可能なローラ基体(3)と、該ローラ基体(3)に、互いに離間されておりかつ前記ローラ基体(3)上に長手方向(L)に延在する、前記ローラ基体(3)の前記長手方向(L)に対して斜めに延びる複数の列(7)で配置された粉砕工具(8)、特に歯とを備えている、粉砕ローラ(2)において、
1つの列(7)のすぐ隣り合う粉砕工具(8)の間には、それぞれ異なる間隔(12)が設けられており、
前記ローラ基体(3)に、実質的に同じ幅(16)を有する複数の領域(13,14,15)が設けられており、少なくとも1つの領域(13)には、1つの他の領域(15)よりも多数の粉砕工具(8)が設けられており、
前記ローラ基体(3)に、実質的に同じ幅(16)を有する少なくとも3つの領域(13,14,15)が設けられており、これらの領域(13,14,15)は、互いに異なる数の粉砕工具(8)を有しており、前記第1の端部(10)に面した第1の領域(13)には、他の2つの領域(14,15)におけるよりも多数の粉砕工具(8)が設けられており、かつ前記第1の領域(13)と、前記第2の端部(11)に面した別の領域(15)との間に配置された中間領域(14)には、前記別の領域(15)におけるよりも多数の粉砕工具(8)が設けられている
ことを特徴とする、粉砕ローラ(2)。
【国際調査報告】