(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2025-02-14
(54)【発明の名称】手持ちバッテリ駆動式電動工具、再充電可能なバッテリパック、ならびにそのような電動工具およびバッテリパックを制御する方法
(51)【国際特許分類】
B25F 5/00 20060101AFI20250206BHJP
H02J 7/00 20060101ALI20250206BHJP
【FI】
B25F5/00 H
H02J7/00 S
H02J7/00 302A
B25F5/00 C
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024544685
(86)(22)【出願日】2023-01-12
(85)【翻訳文提出日】2024-07-26
(86)【国際出願番号】 SE2023050033
(87)【国際公開番号】W WO2023153974
(87)【国際公開日】2023-08-17
(32)【優先日】2022-02-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】SE
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】511268591
【氏名又は名称】ハスクバーナ・アーベー
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【氏名又は名称】恩田 博宣
(74)【代理人】
【識別番号】100142907
【氏名又は名称】本田 淳
(72)【発明者】
【氏名】グスタフソン、ヤン
(72)【発明者】
【氏名】バリクイスト、オスカル
(72)【発明者】
【氏名】ヘニングソン、ヴィクトル
(72)【発明者】
【氏名】クラーソン、ダーヴィド
(72)【発明者】
【氏名】モンファレド、カルロ
【テーマコード(参考)】
3C064
5G503
【Fターム(参考)】
3C064AA06
3C064AB02
3C064AC02
3C064BA05
3C064BA12
3C064BA15
3C064BA18
3C064BA33
3C064BB04
3C064BB13
3C064BB14
3C064BB71
3C064CA03
3C064CA06
3C064CA23
3C064CA29
3C064CA42
3C064CA55
3C064CA60
3C064CA61
3C064CA62
3C064CA80
3C064CB17
3C064CB47
3C064CB63
3C064CB69
3C064CB73
3C064CB92
3C064DA31
3C064DA59
3C064DA89
5G503AA01
5G503BA01
5G503BB01
5G503CB13
5G503FA03
5G503FA18
5G503GD03
5G503GD04
5G503GD06
(57)【要約】
手持ちバッテリ駆動式電動工具は、作業器具と、作業器具を動作させるように構成された電動モータと、電動モータに電力を供給するために、着脱可能かつ再充電可能なバッテリパック(20)の接続相手であるコネクタに解放可能に結合されるように構成されたコネクタアセンブリ(32)とを備える。コネクタアセンブリ(32)は、コネクタアセンブリ(32)の温度を感知するように構成されたコネクタ温度感知装置(58)を含む。ゴムクッション(48)は、コネクタ本体(34)がハウジング(13a)に対して屈曲することを可能にする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
手持ちバッテリ駆動式電動工具であって
作業器具(16)と、
前記作業器具(16)を動作させるように構成された電動モータ(22)と、
前記電動モータ(22)に電力を供給するために、着脱可能かつ再充電可能なバッテリパック(20)が有する、接続相手であるコネクタ(130)に解放可能に結合されるように構成されたコネクタアセンブリ(32)と、を備え、
前記コネクタアセンブリ(32)は、前記コネクタアセンブリ(32)の温度を感知するように構成されたコネクタ温度感知装置(58)を備える、手持ちバッテリ駆動式電動工具。
【請求項2】
手持ちバッテリ駆動式電動工具(10)に取り外し可能に取り付けられるように構成された再充電可能なバッテリパックであって、前記再充電可能なバッテリパックは
複数の再充電可能なバッテリセル(45)と、
前記複数のバッテリセル(45)から前記電動工具(10)に電力を供給するために、前記電動工具(10)が有する、接続相手であるコネクタ(30)に解放可能に結合されるように構成されたコネクタアセンブリ(132)と、を備え
前記コネクタアセンブリ(132)は、前記コネクタアセンブリ(132)の温度を感知するように構成されたコネクタ温度感知装置(58)を備える、再充電可能なバッテリパック。
【請求項3】
前記コネクタアセンブリ(32、132)は、第1電流供給コネクタ端子(40a、140a)を備え、
前記第1電流供給コネクタ端子(40a、140a)は、第1端子係合接続部(70)において、前記相手であるコネクタ(130、30)が有する、接続相手である第1電流供給コネクタ端子(140a、40a)と係合するように構成され、
前記コネクタ温度感知装置(58)は、前記第1端子係合接続部(70)から50mm未満に配置された第1端子温度センサ(60a)を備える、請求項1または2に記載の手持ちバッテリ駆動式電動工具またはバッテリパック。
【請求項4】
前記コネクタアセンブリ(32、132)は、第1電流供給ケーブル(44a、144a)を備え、
前記第1端子温度センサ(60a)は、前記第1電流供給ケーブル(44a、144a)の導体(66)から8mm未満に配置される、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の手持ちバッテリ駆動式電動工具またはバッテリパック。
【請求項5】
前記コネクタアセンブリ(32、132)は、第2電流供給コネクタ端子(40b、140b)を備え、
前記第2電流供給コネクタ端子(40b、140b)は、第2端子係合接続部(70)において、前記相手であるコネクタ(130、30)が有する、接続相手である第2電流供給コネクタ端子(140b、40b)と係合するように構成され、
前記コネクタ温度感知装置(58)は、前記第2端子係合接続部(70)から50mm未満に配置された第2端子温度センサ(60b)を備える、請求項3または4に記載の手持ちバッテリ駆動式電動工具またはバッテリパック。
【請求項6】
前記コネクタ温度感知装置(58)は、プリント回路基板(62)と、前記プリント回路基板(62)に結合された2つ以上の温度センサ(60a、60b)とを備える、請求項1乃至5のいずれか一項に記載の手持ちバッテリ駆動式電動工具またはバッテリパック。
【請求項7】
前記コネクタアセンブリ(32、132)は、1つまたは複数の孔(56a、56b)が設けられたケーブルホルダ(54)を備え、
前記1つまたは複数の孔(56a、56b)の各孔は、それぞれの電流供給ケーブル(44a、44b、144a、144b)を少なくとも部分的に取り囲むとともに保持するように構成され、
前記コネクタ温度感知装置(58)は、前記1つまたは複数の孔(56a、56b)に配置された1つまたは複数の温度センサ(60a、60b)を備える、請求項1乃至6のいずれか一項に記載の手持ちバッテリ駆動式電動工具またはバッテリパック。
【請求項8】
剛性本体部フレーム(13、21)をさらに備え、
前記コネクタアセンブリ(32、132)は、剛性コネクタ本体(34、134)および弾性コネクタ本体支持体(48)を備え、
前記コネクタ本体(34、134)は、前記コネクタ本体支持体(48)を介して前記本体部フレーム(13、21)に取り付けられる、請求項1乃至7のいずれか一項に記載の手持ちバッテリ駆動式電動工具またはバッテリパック。
【請求項9】
前記相手であるコネクタ(130、30)は、接続方向(C)に沿って前記コネクタアセンブリ(32、132)に結合されるように構成され、
前記弾性コネクタ本体支持体(48)は、前記コネクタ本体(34、134)が前記接続方向(C)に弾性により動くことを可能にするように構成される、請求項8に記載の手持ちバッテリ駆動式電動工具またはバッテリパック。
【請求項10】
前記弾性コネクタ本体支持体(48)は、前記コネクタ本体(34、134)と前記本体部フレーム(13、21)との間に挟まれたクッションパッドとして構成されている、請求項9に記載の手持ちバッテリ駆動式電動工具またはバッテリパック。
【請求項11】
前記クッションパッド(48)は、前記接続方向において、2mm~10mmの厚さ(T)を有する、請求項10に記載の手持ちバッテリ駆動式電動工具またはバッテリパック。
【請求項12】
前記クッションパッド(48)は、ケーブルホルダ(54)と一体に形成されている、請求項10または11に記載の手持ちバッテリ駆動式電動工具またはバッテリパック。
【請求項13】
前記コネクタ温度感知装置(58)からのセンサ信号に基づき、前記バッテリパック(20)から得ることができる電力上限を設定するように構成されたコントローラ(26)をさらに備える、請求項1乃至12のいずれか一項に記載の手持ちバッテリ駆動式電動工具またはバッテリパック。
【請求項14】
手持ちバッテリ駆動式電動工具であって
本体部フレーム(13)と、
前記本体部フレーム(13)に担持される作業器具(16)と、
前記本体部フレームに担持されるとともに、前記作業器具(16)を動作させるように構成された電動モータ(22)と、
前記電動モータ(22)に電力を供給するために、着脱可能かつ再充電可能なバッテリパック(20)が有する、接続相手であるコネクタ(130)に解放可能に結合されるように構成されたコネクタアセンブリ(32)と、を備え、
前記コネクタアセンブリ(32)は、接続方向(C)に沿って前記相手であるコネクタ(130)に結合されるように構成され、
前記コネクタアセンブリ(32)は、剛性コネクタ本体(34)および弾性コネクタ本体支持体(48)を備え、
前記弾性コネクタ本体支持体(48)は、前記コネクタ本体(34)が前記接続方向(C)に弾性により動くことを可能にするために、前記コネクタ本体(34)と前記本体部フレーム(13)との間に挟まれたクッションパッドとして構成される、手持ちバッテリ駆動式電動工具。
【請求項15】
手持ちバッテリ駆動式電動工具(10)に取り外し可能に取り付けられるように構成された再充電可能なバッテリパックであって、前記再充電可能なバッテリパック(20)は
剛性本体部フレーム(21)と、
前記本体部フレーム(21)に保持される複数の再充電可能なバッテリセル(45)と、
前記複数のバッテリセル(45)から前記電動工具(10)に電力を供給するために、前記電動工具(10)が有する、接続相手であるコネクタ(130)に解放可能に接続方向(C)に沿って結合されるように構成されたコネクタアセンブリ(132)と、を備え
前記コネクタアセンブリ(132)は、剛性コネクタ本体(134)および弾性コネクタ本体支持体(48)を備え、
前記弾性コネクタ本体支持体(48)は、前記コネクタ本体(134)が前記接続方向(C)に弾性により動くことを可能にするために、前記コネクタ本体(134)と前記剛性本体部フレーム(21)との間に挟まれたクッションパッドとして構成される、再充電可能なバッテリパック。
【請求項16】
請求項14または請求項1に従属した請求項のいずれか一項に記載の手持ちバッテリ駆動式電動工具(10)と、請求項15または請求項2に従属した請求項のいずれか一項に記載のバッテリパック(20)との組み合わせ。
【請求項17】
工具システムであって
第1手持ちバッテリ駆動式電動工具(10)と、
第2手持ちバッテリ駆動式電動工具(810)と、
前記第1手持ちバッテリ駆動式電動工具(10)および前記第2手持ちバッテリ駆動式電動工具(810)に交互に結合されるように構成された、着脱可能かつ再充電可能なバッテリパック(20)と、を備え
前記第2手持ちバッテリ駆動式電動工具(810)は、前記バッテリパック(20)から得ることができる電力上限を有し、
前記電力上限は、前記バッテリパック(20)と前記第2手持ちバッテリ駆動式電動工具(810)との間の電気結合接続部の温度とは独立しており、
前記第1手持ちバッテリ駆動式電動工具(10)は、請求項1と組み合わせた請求項13に記載の手持ちバッテリ駆動式電動工具(10)であり、
記第1手持ちバッテリ駆動式電動工具(10)の前記電力上限は、前記第2手持ちバッテリ駆動式電動工具(810)の前記電力上限よりも高い値に設定されてもよい、工具システム。
【請求項18】
バッテリパック(20)から電力を得るように手持ちバッテリ駆動式電動工具(10)を制御する方法であって
前記手持ちバッテリ駆動式電動工具(10)と前記バッテリパック(20)との間の電気結合接続部(70)のコネクタの温度を感知する工程と、
前記コネクタ温度が電力制限閾値温度を超えているという判定に応じて、前記電動工具(10)を通常電力モードで動作させることを可能にする工程と、
前記コネクタ温度が電力制限解除閾値温度未満であるという判定に応じて、前記電動工具(10)を高電力モードで動作させることを可能にする工程であって、前記高電力モードは、前記通常電力モードよりも高い電力で前記電動工具(10)を動作させることが可能な工程と、を備える方法。
【請求項19】
請求項18に記載の方法を実行するように構成された、1つ以上のプロセッサおよびメモリを備えるデータ処理機器(26)。
【請求項20】
プログラムがプロセッサ上で実行されると、請求項18に記載の方法を実行する命令を含むコンピュータプログラム製品。
【請求項21】
請求項20に記載のコンピュータプログラム製品を記憶したコンピュータ可読記憶媒体(99)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、手持ちバッテリ駆動式電動工具、再充電可能なバッテリパック、そのような電動工具とバッテリパックとの組み合わせおよびそれらを含むシステムに関する。本発明はまた、そのような電動工具およびバッテリパックを制御する方法、ならびにそのような方法を実施するコンピュータプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
チェーンソーなどの手持ち電動工具は、過去100年以上にわたり周知である。重量に対する出力および動作時間を考慮すると、ほとんどのチェーンソーは、依然として2ストロークタイプの内燃エンジンによって駆動されるが、バッテリ駆動式チェーンソーの人気は高まっている。しかしながら、コスト、重量、再充電前のバッテリ寿命、および他のタイプの製品に対するバッテリの有用性などのチェーンソーの他の側面を損なうことなく高出力を得ることは、依然として課題のままである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明の目的は、上述の問題の一部または全部を解決するか、または少なくとも軽減することである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
この目的を達成するために、手持ちバッテリ駆動式電動工具が提供される。手持ちバッテリ駆動式電動工具は、作業器具と、作業器具を動作させるように構成された電動モータと、電動モータに電力を供給するために、着脱可能かつ再充電可能なバッテリパックの接続相手であるコネクタに解放可能に結合されるように構成されたコネクタアセンブリとを備える。コネクタアセンブリは、コネクタアセンブリの温度を感知するように構成されたコネクタ温度感知装置を備える。コネクタ温度感知装置は、コネクタアセンブリの実際の状態を監視することができるので、少なくとも一時的に、コネクタ温度感知装置がない場合よりも高い電流をバッテリパックから得ることを可能にする。例えば、バッテリパックにリチウムイオンセルを使用することで、バッテリパックの充電状態に応じて、36Vで動作するように指定された電動工具システムにおいて、例えば、約25V~約42Vの比較的広い動作電圧を可能にしてよい。そのような広い電圧範囲は、電動工具の特定の出力を維持するために、電圧が低下するにつれて、バッテリパックの放電中に増加した電流を必要とし得る。これは、コネクタアセンブリでより多くの熱を発生させる。コネクタアセンブリの温度を監視することにより、バッテリパックの放電サイクル中の電動工具の平均電力を増加させることが可能になる。コネクタ温度感知装置は、例えば負の温度係数タイプの例えばサーミスタ(複数可)として構成され得る1つまたは複数の温度センサを備えてよい。実施形態によれば、電動工具は、バッテリパックから1.8kWを超える最大電力を得るように構成されてもよい。例えば、電動工具は、屋外用の電動工具、例えば、リーフブロワ、またはチェーンソーもしくはクリアリングソーなどの草木カッター、または例えば、レンガ、金属、およびコンクリートを切断するためのパワーカッター/カットオフマシンなどの建設工具であってもよい。電動工具は、バッテリパックを収容しかつ保持するように構成されたバッテリコンパートメントを備えてもよい。
【0005】
第2態様によれば、上述の問題の少なくとも一部は、再充電可能なバッテリパックによって解決されるかまたは少なくとも軽減される。再充電可能なバッテリパックは、手持ちバッテリ駆動式電動工具に取り外し可能に取り付けられるように構成される。再充電可能なバッテリパックは、複数の再充電可能なバッテリセルと、複数のバッテリセルから電動工具に電力を供給するために、電動工具の接続相手であるコネクタに解放可能に結合されるように構成されたコネクタアセンブリとを備える。コネクタアセンブリは、コネクタアセンブリの温度を感知するように構成されたコネクタ温度感知装置を備える。複数の再充電可能なバッテリセルは、例えば、直列および/または並列構成で、グループで電気的に相互接続されてもよい。複数のバッテリセルは、バッテリハウジング内に配置されてもよい。コネクタアセンブリは、バッテリパックの外部からアクセス可能であるように配置された1組の電流供給コネクタ端子を備えてもよい。再充電可能なバッテリセルは、例えばリチウムイオンタイプであってもよい。実施形態によれば、コネクタ温度感知装置は、再充電可能なバッテリセルから一定の距離に配置されてもよい。これにより、再充電可能なバッテリセルからコネクタ温度感知装置への熱移動が低減される。コネクタ温度感知装置と最も近いバッテリセルとの間の距離は、30mmを超えることが好ましい。この場合も、コネクタ温度感知装置は、例えば負の温度係数タイプの例えばサーミスタ(複数可)として構成され得る1つまたは複数の温度センサを備えてよい。バッテリパックは、電動工具に1.8kWを超える最大電力を供給するように構成されてもよい。
【0006】
手持ちバッテリ駆動式電動工具および/またはバッテリパックの実施形態によれば、コネクタアセンブリは、第1電流供給コネクタ端子を備えてよい。第1電流供給コネクタ端子は、第1端子係合接続部において相手であるコネクタのそれぞれの接続相手である第1電流供給コネクタと係合するように構成される。コネクタ温度感知装置は、第1端子係合接続部から60mm未満に配置された第1端子温度センサを備える。第1端子温度センサは、例えば、第1電流供給ケーブルによって少なくとも部分的に形成され得る第1電流供給線の経路に沿って、上記距離内に配置されてよい。さらなる実施形態によれば、第1端子温度センサは、第1端子係合接続部から40mm未満に配置されてよい。
【0007】
実施形態によれば、コネクタアセンブリは、第1電流供給ケーブルを備えてよい。第1端子温度センサは、第1電流供給ケーブルの導体から8mm未満に配置される。第1電流供給ケーブルは、上記の第1電流供給コネクタ端子に結合されてよい。さらなる実施形態によれば、第1端子温度センサは、第1電流供給ケーブルと直接当接して配置されてよい。
【0008】
実施形態によれば、コネクタアセンブリは、第2電流供給コネクタ端子を備えてよい。第2電流供給コネクタ端子は、第2端子係合接続部において、相手であるコネクタのそれぞれの接続相手である第2電流供給コネクタ端子と係合するように構成される。コネクタ温度感知装置は、第2端子係合接続部から60mm未満に配置された第2端子温度センサを備える。さらなる実施形態によれば、第2端子温度センサは、第2端子係合接続部から40mm未満に配置されてよい。第1電流供給コネクタ端子は正電圧の電流供給コネクタ端子であってもよく、第2電流供給コネクタ端子は負電圧の電流供給コネクタ端子であってよい。または、第1電流供給コネクタ端子は負電圧の電流供給コネクタ端子であってもよく、第2電流供給コネクタ端子は正電圧の電流供給コネクタ端子であってもよい。例えば、製造公差、摩耗、または他の接続状況に応じて、第1および第2端子係合接続部は、電気抵抗が互いに異なり得るので、したがって、電流供給中に異なる熱量を発生させ得る。両方の端子係合接続部の温度を感知することにより、バッテリパックからさらに高い平均電流を得ることが可能になる。また、第2端末温度センサは、例えば、第2電流供給ケーブルによって少なくとも部分的に形成され得る第2電流供給線の経路に沿って、上記距離内に配置されてよい。さらなる実施形態によれば、コネクタアセンブリは、第2電流供給コネクタ端子に結合された第2電流供給ケーブルを備えてよい。第2端子温度センサは、第2電流供給ケーブルの導体から8mm未満に、または第2電流供給ケーブルと直接当接して配置されてもよい。
【0009】
実施形態によれば、コネクタ温度感知装置は、プリント回路基板と、プリント回路基板に結合された2つ以上の温度センサとを備えてよい。このような配置により、電動工具またはバッテリパックの製造時に場合に応じて組み立てが可能になり、温度センサの正確かつ精密な位置決めが確実になる。
【0010】
実施形態によれば、コネクタアセンブリは、1つまたは複数の孔が設けられたケーブルホルダを備えてよい。各孔は、それぞれの電流供給ケーブルを少なくとも部分的に取り囲むとともに保持するように構成される。コネクタ温度感知装置は、上記1つまたは複数の孔に配置された1つまたは複数の温度センサを備える。実施形態によれば、コネクタ温度感知装置のプリント回路基板もまた、上記ケーブルホルダによって担持されてよい。
【0011】
実施形態によれば、手持ちバッテリ駆動式電動工具および/またはバッテリパックは、剛性本体部フレームをさらに備えてよい。コネクタアセンブリは、剛性コネクタ本体および弾性コネクタ本体支持体を備える。コネクタ本体は、コネクタ本体支持体を介して本体部フレームに取り付けられる。これにより、コネクタアセンブリは、コネクタの汚れまたは製造公差内のわずかな位置ずれに関係なく、接続時に相手であるコネクタの位置に自動的に位置合わせし得る。これにより、コネクタアセンブリと相手であるコネクタとの間の改善された電気的接続を可能にする。したがって、コネクタアセンブリおよび接続相手であるコネクタによって形成される電気コネクタ接続部の電力供給能力を高めるとともに、電気コネクタ接続部で発生する熱を低減する。実施形態によれば、コネクタ本体支持体は、天然ゴムまたは合成ゴムなどのエラストマー製でよい。コネクタ温度感知装置は、弾性コネクタ本体支持体を介して剛性本体部フレームに取り付けられてよい。剛性本体部フレームは、場合によっては、電動工具ハウジングまたはバッテリハウジングによって形成されてもよい。実施形態によれば、バッテリハウジングは、電動工具ハウジングに強固に接続されるように構成されてもよい。言うまでもなく、剛性本体部フレームおよび剛性コネクタ本体の各々は、剛性的に相互接続された複数の要素からなってよい。剛性コネクタ本体は、1組の電流供給コネクタ端子を担持してよい。電流供給コネクタ端子は、接続中に、相手であるコネクタの接続方向に対して垂直な方向に弾性的に屈曲するように構成されたカンチレバーフィンガー端子として構成されてよい。電流供給コネクタ端子は、雌雄同型であってもよい。
【0012】
実施形態によれば、相手であるコネクタは、接続方向に沿ってコネクタアセンブリに結合されるように構成されてよい。弾性コネクタ本体支持体は、コネクタ本体が接続方向に弾性により動くことを可能にするように構成される。実施形態によれば、弾性コネクタ本体支持体は、コネクタ本体が0.5mm~4mmの最大屈曲範囲において接続方向に弾性により動くことを可能にするように構成されてもよい。弾性コネクタ本体支持体は、コネクタ本体が、接続方向に対して垂直な方向にも、または接続方向に対して垂直な平面に沿った任意の方向にも弾性により動くことを可能にするように構成されてよい。剛性本体部フレームは、コネクタ本体を取り囲むとともに、接続方向に沿って延在する剛性コネクタシースを備えてよい。
【0013】
実施形態によれば、弾性コネクタ本体支持体は、コネクタ本体と本体部フレームとの間に挟まれたクッションパッドとして構成されてよい。これにより、好ましい柔軟性が、コンパクトな空間で、低コストかつ低複雑性で得られ得る。クッションパッドは、エラストマー、例えば熱可塑性エラストマー製でよい。
【0014】
実施形態によれば、クッションパッドは、接続方向において、2mm~10mmの厚さを有してよい。さらなる実施形態によれば、クッションパッドは、接続方向において、3mm~6mmの厚さを有してもよい。
【0015】
実施形態によれば、クッションパッドは、ケーブルホルダと一体的に形成されてよい。ケーブルホルダは、例えば非エラストマー性樹脂、例えば非エラストマー性の熱可塑性樹脂製でよい。ケーブルホルダおよびクッションパッドは、二成分射出成形部品として形成されてもよい。コネクタ温度感知装置は、ケーブルホルダによって担持されてもよい。
【0016】
実施形態によれば、手持ちバッテリ駆動式電動工具および/またはバッテリパックは、コネクタ温度感知装置からのセンサ信号に基づき、バッテリパックから得ることができる電力上限を設定するように構成されたコントローラをさらに備えてよい。更なる実施形態によれば、コントローラは、コネクタ温度が電力制限閾値温度を超えるという判定に応じて、電動工具を通常電力モードで動作させることを可能にするよう構成されてよい。また、コントローラは、コネクタ温度が電力制限解除閾値温度を未満であるという判定に応じて、電動工具を高電力モードで動作させることを可能にするように構成されてよい。高電力モードは、通常電力モードよりも高い電力で電動工具を動作させることを可能にする。電動工具は、電動工具が高電力モードにあるかまたは通常電力モードにあるかを示すように構成されたユーザインタフェース、例えばインジケータランプを備えてもよい。電力制限閾値温度および電力制限解除閾値温度は、同じであってもよいし、異なっていてもよい。電力制限閾値温度および電力制限解除閾値温度は、静的であってもよく、またはコントローラによって動的に設定されてもよい。例えば、コントローラは、コネクタ温度感知装置からのセンサ信号と、コネクタ温度感知装置とは別個の周囲温度センサからのセンサ信号との間の差に基づいて、電力制限閾値温度および電力制限解除閾値温度を設定してよい。実施形態によれば、電動工具は、高電力モードで2.5kWを超える電力、通常電力モードで2.5kW未満の電力を得るように構成されてよい。電力制限閾値温度および電力制限解除閾値温度の例示的な適切な値は、例えば、50℃から100℃の間でよい。代替的または追加的には、コントローラは、コネクタ温度感知装置からのセンサ信号に基づき、コネクタ過熱保護動作を開始するように構成されてもよい。コネクタ過熱保護動作は、例えば、コネクタを冷却するように構成された冷却ファンを動作させることを含んでよい。
【0017】
第3態様によれば、上述の問題の少なくとも一部は、手持ちバッテリ駆動式電動工具よって解決されるかまたは少なくとも軽減される。手持ちバッテリ駆動式電動工具は、本体部フレームと、本体部フレームに担持される作業器具と、本体部フレームに担持されるとともに、作業器具を動作させるように構成された電動モータと、電動モータに電力を供給するために、着脱可能かつ再充電可能なバッテリパックの接続相手であるコネクタに解放可能に結合されるように構成されたコネクタアセンブリと、を備える。コネクタアセンブリは、接続方向に沿って相手であるコネクタに結合されるように構成される。コネクタアセンブリは、剛性コネクタ本体および弾性コネクタ本体支持体を備える。弾性コネクタ本体支持体は、コネクタ本体が接続方向に弾性により動くことを可能にするために、コネクタ本体と本体部フレームとの間に挟まれたクッションパッドとして構成される。
【0018】
第4態様によれば、上述の問題の少なくとも一部は、再充電可能なバッテリパックによって解決されるかまたは少なくとも軽減される。再充電可能なバッテリパックは、手持ちバッテリ駆動式電動工具に取り外し可能に取り付けられるように構成される。再充電可能なバッテリパックは、剛性本体部フレームと、本体部フレームに保持される複数の再充電可能なバッテリセルと、複数のバッテリセルから電動工具に電力を供給するために、電動工具の接続相手であるコネクタに解放可能に結合されるように構成されたコネクタアセンブリとを備える。コネクタアセンブリは、剛性コネクタ本体および弾性コネクタ本体支持体を備える。弾性コネクタ本体支持体は、コネクタ本体が接続方向に弾性により動くことを可能にするために、コネクタ本体と剛性本体部フレームとの間に挟まれたクッションパッドとして構成される。
【0019】
手持ち工具およびバッテリパックのそれぞれの実施形態によれば、クッションパッドは、エラストマー製でよい。クッションパッドは、2mm~10mm、より好ましくは3mm~6mmの例示的な厚さを有してよい。および/または、クッションパッドは、コネクタ本体が0.5mm~4mmの例示的な最大屈曲範囲において接続方向に弾性により動くことを可能にするように構成されてもよい。クッションパッドは、1つまたは複数の孔が設けられたケーブルホルダと一体的に形成されてよい。各孔は、それぞれの電流供給ケーブルを少なくとも部分的に取り囲むとともに保持するように構成される。ケーブルホルダは、非エラストマー性であってもよいとともに、例えば二成分射出成形によってクッションパッドと一体的に形成されてもよい。この場合も、実施形態によれば、剛性本体部フレームは、場合によっては、電動工具ハウジングまたはバッテリハウジングによって形成されてもよい。バッテリハウジングは、電動工具ハウジングに強固に接続されるように構成されてもよい。剛性本体部フレームおよび剛性コネクタ本体の各々は、剛性的に相互接続された複数の要素からなってよい。剛性コネクタ本体は、1組の電流供給コネクタ端子を担持してよい。電流供給コネクタ端子は、接続中に、相手であるコネクタの接続方向に対して垂直な方向に弾性的に屈曲するように構成されたカンチレバーフィンガー端子であってよい。電流供給コネクタ端子は、雌雄同型であってもよい。弾性コネクタ本体支持体は、コネクタ本体が、接続方向に対して垂直な方向にも、または接続方向に対して垂直な平面に沿った任意の方向にも弾性により動くことを可能にするように構成されてよい。本体部フレームは、コネクタ本体を取り囲むとともに、接続方向に沿って延在するコネクタシースを備えてよい。
【0020】
第5態様によれば、上述の問題の少なくとも一部は、第1および第3態様のいずれかに係る手持ちバッテリ駆動式電動工具と、第2および第4態様のいずれかに係るバッテリパックとの組み合わせによって解決されるか、または少なくとも軽減される。そのような組み合わせでは、バッテリパックのコネクタアセンブリは、電動工具のコネクタアセンブリに接続される相手であるコネクタを形成する。または、電動工具のコネクタアセンブリは、バッテリパックのコネクタアセンブリに接続される相手であるコネクタを形成する。例示的な組み合わせによれば、電動工具のコネクタアセンブリは、上記のコネクタ温度感知装置を備えてよく、バッテリパックのコネクタアセンブリは、上記のクッションパッドを備えてもよい。または、電動工具のコネクタアセンブリは、上記のクッションパッドを備えてよく、バッテリパックのコネクタアセンブリは、上記のコネクタ温度感知装置を備えてもよい。
【0021】
第6態様によれば、上述の問題の少なくとも一部は、工具システムによって解決されるかまたは少なくとも軽減される。工具システムは、第1手持ちバッテリ駆動式電動工具と、第2手持ちバッテリ駆動式電動工具と、第1手持ちバッテリ駆動式電動工具および第2手持ちバッテリ駆動式電動工具に交互に結合されるように構成された、着脱可能かつ再充電可能なバッテリパックとを備える。第2手持ちバッテリ駆動式電動工具は、バッテリパックから得ることができる電力上限を有し、電力上限は、バッテリパックと第2手持ちバッテリ駆動式電動工具との間の電気結合接続部の温度とは独立している。第1手持ちバッテリ駆動式電動工具は、上記の第1態様による手持ちバッテリ駆動式電動工具であり、第1手持ちバッテリ駆動式電動工具の電力上限は、第2手持ちバッテリ駆動式電動工具の電力上限よりも高い値に設定されてよい。そのようなシステムは、高電力工具の電力を最大化しながら、高電力工具および従来の低電力工具とバッテリパックとの間の相互運用を可能にする。
【0022】
第7態様によれば、上述の問題の少なくとも一部は、バッテリパックから電力を得るように手持ちバッテリ駆動式電動工具を制御する方法によって解決されるかまたは少なくとも軽減される。方法は、手持ちバッテリ駆動式電動工具とバッテリパックとの間の電気結合接続部のコネクタの温度を感知する工程と、コネクタ温度が電力制限閾値温度を超えているという判定に応じて、電動工具を通常電力モードで動作させることを可能にする工程と、コネクタ温度が電力制限解除閾値温度未満であるという判定に応じて、電動工具を高電力モードで動作させることを可能にする工程であって、高電力モードは、通常電力モードよりも高い電力で電動工具を動作させることが可能な工程と、を備える。電力制限閾値温度および電力制限解除閾値温度は、同じであってもよいし、異なっていてもよい。
【0023】
第8態様によれば、上記の方法を実行するように構成された、1つ以上のプロセッサおよびメモリを備えるデータ処理機器が提供される。
第9態様によれば、プログラムがプロセッサ上で実行されると、上記の方法を実行する命令を含むコンピュータプログラム製品が提供される。
【0024】
第10態様によれば、上記コンピュータプログラム製品を記憶したコンピュータ可読記憶媒体(99)が提供される。
本発明の実施形態は、特許請求の範囲に記載された特徴の全ての可能な組み合わせによって実施され得ることに留意されたい。さらに、デバイスに関して説明される種々の実施形態は、方法と組み合わせ可能であることが理解される。または、方法に関して説明される種々の実施形態は、装置と組み合わせ可能であることが理解される。
【0025】
本発明の上記の、ならびに追加の目的、特徴、および効果は、同様の要素には同じ参照番号が使用される添付の図面を参照して、本発明の好ましい実施形態の以下の例示的かつ非限定的な詳細な説明を通してより良く理解される。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【
図1A】再充電可能なバッテリを有する手持ちバッテリ駆動式チェーンソーを側面から見た平面図。
【
図2A】バッテリの挿入中の
図1Aのチェーンソーの電源ユニット本体の斜視図。
【
図2B】チェーンソーのコネクタアセンブリを示す、
図2AのBによって示される領域の拡大図。
【
図4】
図3の線IV-IVによって示される、
図3のバッテリの断面の斜視図。
【
図5B】異なる視点から見た、
図2Bのコネクタアセンブリの分解図。
【
図6】
図1Aの線VI-VIによって示される、
図1Aのチェーンソーおよびバッテリの断面の斜視図。
【
図7A】接続前の
図1Aのチェーンソーおよびバッテリの1組の電流供給コネクタの斜視図。
【
図8】
図1のチェーンソーおよびバッテリと、追加のチェーンソーとを備える工具システムを示す図。
【
図9】
図1Aのチェーンソーおよびバッテリを制御する方法を示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0027】
全ての図は、概略的であり、必ずしも縮尺通りに描かれているわけではなく、一般的に、実施形態を説明するために必要な部分のみを示し、他の部分は省略され得る。
図1Aは、電動チェーンソー10として実施される手持ちバッテリ駆動式電動工具を示す。電動工具10は、一対のハンドル14a、14bが設けられた電源ユニット本体12を備える。ハンドル14a、14bによって、操作者(図示せず)は、電動工具10を持って操作し得る。一対のハンドルは、典型的には左手で持つための前ハンドル14aと、典型的には右手で持つための後ハンドル14bとを備える。後ハンドル14bは、電源ユニット本体12の上部に位置する。すなわち、例示的なチェーンソー10は、いわゆるトップハンドルタイプのものである。しかしながら、本明細書の開示は、リアハンドルタイプのチェーンソーにも、他のタイプの手持ちバッテリ駆動式電動工具にも等しく適用可能であることが理解される。電源ユニット本体12は、作業アセンブリを保持して操作する。図示の場合では、この作業アセンブリは、ソーチェーン16と、ソーチェーン16を長尺ループ状に案内する長尺ガイドバー18とを備える切断アセンブリとして構成される。切断アセンブリは、電源ユニット本体12の前端から長手方向Lに延在する。電動工具10は、着脱可能かつ再充電可能なバッテリパック20と、電動モータ22(
図1Aにおいて破線の円によって概略的にのみ示される)と、操作者がバッテリパック20から電動モータ22への電力の流れを制御することを可能にする指操作式トリガ24とをさらに備える。これにより、操作者は、電動モータ22を用いてソーチェーン16を選択的に動かすことができる。電動工具10は、トリガ24からの入力に基づいて電動モータ22を制御するように構成されたコントローラ26(
図1Aにおいて破線の矩形によって概略的にのみ示される)をさらに備える。トリガ24は、後ハンドル14bの底面から下方に延在するとともに、ソーチェーン16を停止する解放位置(図示)と、ソーチェーン16を動かすように電動モータ22が動作する完全押下位置(図示せず)との間で移動可能である。
【0028】
図1Bは、ソーチェーン16なしの電動工具10を上方から示す。ガイドバーは、長手方向Lに沿って主延在面P内に延在する。
ここで
図2Aを参照すると、電源ユニット本体12は、バッテリパック20を収容しかつ取り囲むように成形されたバッテリコンパートメント28を備える。バッテリコンパートメント28は、電気コネクタ30を備える。電気コネクタ30は、バッテリパック20の接続相手である電気コネクタ(
図2Aでは図示せず)に解放可能に結合されることで、電動モータ22(
図1A)に電力を供給するように構成される。バッテリパック20は、図示の例ではガイドバー18(
図1B)の主延在面P(
図1B)に対して垂直に延在する挿入方向Cに沿って、電源ユニット本体12のバッテリコンパートメント28に挿入可能である。挿入方向Cはまた、バッテリパック20の電気コネクタを電動工具10の電気コネクタ30に接続する接続方向を規定する。電源ユニット本体12は、剛性電動工具ハウジング13を備える。電動工具ハウジング13は、電源ユニット本体12の剛性本体部フレームとして機能することで、様々な構成要素に構造的支持を提供する。電動工具ハウジング13は、第1ハウジング部13aおよび第2ハウジング部13bを備える。第1および第2ハウジング部13a、13bは互いに強固に接合されている。
【0029】
図2Bは、コネクタ30をより詳細に示す。コネクタ30は、1組のコネクタ端子36を有する剛性コネクタ本体34を備えるコネクタアセンブリ32により形成される。コネクタ端子36は、バッテリパック20(
図1A)がハウジング13に接続されていないときにハウジング13(
図2A)の外部からアクセス可能であるように配置される。第1ハウジング部13aは、コネクタ本体34を取り囲むとともに、接続方向C(
図2A)に沿って延びるスリーブを形成する剛性コネクタシース38を備える。
【0030】
図2Cは、コネクタアセンブリ32をさらに詳細に示す。1組のコネクタ端子36は、第1電流供給コネクタ端子40aおよび第2電流供給コネクタ端子40bを備える。第1電流供給コネクタ端子40aおよび第2電流供給コネクタ端子40bは、相手であるコネクタ(図示せず)のそれぞれの接続相手である電流供給コネクタ端子(図示せず)と係合するように各々構成される。第1電流供給コネクタ端子40aは、バッテリパック20から電流を受け取るように構成された正極端子である。第2電流供給端子40bは、バッテリパック20に電流を戻すように構成された負極端子である。1組の制御端子42は、例えば電力制御、バッテリ状態情報の交換等のために、電動工具10とバッテリパック20との間の制御信号の交換を可能にする。
【0031】
図3は、
図2Aにおいて電動工具10の電気コネクタ30に面するバッテリパック20の側面を示す。バッテリパック20は、バッテリハウジング21内に配置されたリチウムイオンタイプの複数の再充電可能なバッテリセル(図示せず)を備える。バッテリパック20は、電気コネクタ130をさらに備える。電気コネクタ130は、電動工具10の接続相手である電気コネクタ、すなわち電動工具10の電気コネクタ30(
図2A)に解放可能に結合されることで、電動工具10の電動モータ22(
図1A)に電力を供給するように構成される。電動工具のコネクタ30と同様に、バッテリパック20のコネクタ130は、コネクタアセンブリ132により形成される。コネクタアセンブリ132は、1組のコネクタ端子136を有するそれぞれの剛性コネクタ本体134を備える。コネクタ端子136は、バッテリパック20が電動工具10(
図1)に接続されていないときにハウジング21の外部からアクセス可能である。剛性コネクタシース138は、バッテリハウジング21によって形成されるとともに、コネクタ本体134を取り囲むことで接続方向C(
図2A)に沿って延びるスリーブを形成する。
【0032】
図4は、バッテリパック20の断面を示している。1組のコネクタ端子136は、第1電流供給コネクタ端子140aおよび第2電流供給コネクタ端子140bを備える。1電流供給コネクタ端子140aおよび第2電流供給コネクタ端子140bは、それぞれの接続相手である電流供給コネクタ端子、すなわち、電動工具10のコネクタ30の対応する第1および第2電流供給コネクタ端子40a、40b(
図2C)と係合するように各々構成される。この断面はまた、バッテリパック20のバッテリセル45を示している。セル45は、図示されていない方法で、直列構成および並列構成のグループで電気的に相互接続されることで、第1電流供給コネクタ端子140aと第2電流供給コネクタ端子140bとの間に約36Vの合成電圧を供給する。電流供給ケーブル144a、144bは、第1および第2電流供給コネクタ端子140a、140bのそれぞれに接続されることで、バッテリセル45からの電力を供給する。電動工具ハウジング13(
図2A)と同様に、バッテリパックハウジング21は、複数の強固に相互接続されたパーツ21a、21b、21cを備える。そのうちの1つであるパーツ21aは、コネクタシース138を形成する。
【0033】
ここで電動工具10のコネクタアセンブリ32(
図2A)に戻ると、
図5Aは、電流供給コネクタ端子40a、40b(
図2Cに図示、
図5Aには図示せず)を有する剛性コネクタ本体34を示す。コネクタ本体34は、弾性コネクタ本体支持体48を介して、第2ハウジング部13bによって表される電動工具10の本体部フレームに弾性的に接続される。弾性コネクタ本体支持体48は、コネクタ本体34と第2ハウジング部13bとの間に配置されたゴムクッションパッドとして構成される。コネクタ本体支持体48およびコネクタ本体34は、両方とも、第2ハウジング部13bと一体に形成された1組のねじ固定柱50に対して、1組の取付けねじ52によって取り付けられる。取付けねじ52のうちの1つが図示されている。弾性的な取り付けによって、コネクタアセンブリ32は、コネクタ本体支持体48の可撓性によって許容される屈曲範囲内で、接続時に相手であるコネクタの位置に自動的に位置合わせし得る。特に、コネクタ本体支持体は、剛性コネクタ本体34が剛性ハウジング13(
図2A)に対して接続方向Cに沿って、および接続方向Cに垂直な平面内で屈曲することを可能にする。クッションパッドは、接続方向に約4mmの厚さTを有するとともに、コネクタ本体34が約1mmの最大屈曲範囲において接続方向Cに弾性により動くことを可能にする。クッションパッド48は、ケーブルホルダ54と一体に形成されている。ケーブルホルダ54は、縁部からアクセス可能なケーブル保持孔56a、56bを含む。それによって、電流供給ケーブル44a、44bは、ケーブルホルダ54のそれぞれの孔56a、56b内に、ケーブルの延在方向に対して垂直なケーブル挿入方向に、
図5Bに示す位置までそれぞれ押し込まれてよい。
【0034】
図5Bは、第1電流供給ケーブル44aおよび第2電流供給ケーブル44bを有するコネクタアセンブリ32を示す。第1電流供給ケーブル44aは、第1電流供給端子40aに接続されるとともに、ケーブルホルダ54の第1孔56a内に保持される。第2電流供給ケーブル44bは、第2電流供給端子40bに接続されるとともに、ケーブルホルダ54の第2孔56b内に保持される。ケーブルホルダ54はまた、コネクタ温度感知装置58を担持する。温度感知装置58は、コネクタアセンブリの温度を感知するように構成される。温度感知装置58は、ケーブルホルダ54の第1孔56a内に配置された第1端子温度センサ60aと、ケーブルホルダ54の第2孔56b内に配置された第2端子温度センサ60bとを備える。これにより、ケーブルホルダ54は、端子温度センサ60a、60bを、電流供給ケーブル44a、44bにそれぞれ直接当接して保持する。端子温度センサ60a、60bは、ケーブルホルダ54によって担持されるプリント回路基板62に接続される。プリント回路基板62は、
図5Bの図には概略的にしか示されていない。しかし、プリント回路基板62は、例えば、ねじ52によって、例えばプリント回路基板62をコネクタ本体34とコネクタ本体支持体48との間、またはコネクタ本体支持体48と第2ハウジング部13bとの間に挟むことによって、ハウジング13(
図2A)に取り付けられるように構成されてもよいことが理解される。
【0035】
端末温度センサ60a、60bは、図示しない態様で制御装置26(
図1A)に接続されている。コントローラ26は、コネクタ温度感知装置58からのセンサ信号に基づき、電動工具10(
図1A)がバッテリパック20(
図1)から得ることができる電力の電力上限を設定するように構成される。電流供給ケーブル44の温度の最高温度によって表される、コネクタ30(
図2A)の温度が電力制限閾値温度、例えば60度を超えたことを検出することに応じて、コントローラ26は、電動工具10を例えば2.2kWの通常電力モードで動作するように制限する。コネクタ30(
図2A)の温度が電力制限解除閾値温度、例えば50度未満であるとコントローラ26が判定した場合、コントローラ26は、電動工具10が例えば2.7kWの高電力モードで動作することを許可する。「パワーブーストが利用可能」というメッセージを含んでよい表示ランプ64(
図1B)は、点灯することで電動工具10が高電力モードにあることを電動工具の操作者に知らせる。電力制限解除閾値温度よりも高い電力制限閾値温度を設定することによって、電動工具10は、通常モードと高電力モードとの間で過度に切り替わらない。
【0036】
図6の断面図は、電動工具10のハウジング13内のコネクタアセンブリ32の位置を示す。ねじ52は、弾性コネクタ本体支持体48を介して、コネクタ本体34を第2ハウジング部13bの内面でねじ固定柱50に取り付ける。
図6では、バッテリパック20のうち、第2および第3ハウジング部13b、13cのみが図示されている。
【0037】
図7Aは、接続方向Cに沿って接続する前の、電動工具10(
図1A)のコネクタアセンブリ32(
図2C)の第1電流供給コネクタ端子40aおよび第1電流供給ケーブル44aと、バッテリパック20(
図1A)のコネクタアセンブリ132(
図3)の第1電流供給コネクタ端子140aおよび第1電流供給ケーブル144aとを示す。電動工具10の第1電流供給ケーブル44aは、第1電流供給コネクタ端子40aと共に第1電流供給線を形成する第1ケーブル導体66と、第1ケーブル導体66を取り囲む第1ケーブル絶縁シース68とを有する。各電流供給コネクタ端子40a、140aは、接続中に、接続方向Cに対して垂直な方向に弾性的に屈曲することで、接続されたときに
図7Bに示す位置に到達するように構成されたカンチレバーフィンガー端子として構成される。
【0038】
ケーブルホルダ54および第1端子温度センサ60aを示す
図7Bの断面において、電動工具10(
図1A)の第1電流供給コネクタ端子40aは、第1端子係合接続部70において、バッテリパック20(
図1A)の第1電流供給コネクタ端子140aと係合する。第1端子温度センサ60aは、第1電流供給線によって形成される電流供給経路に沿って、第1端子係合接続部70から約15mmの距離D1に配置される。電流供給線はまた、第1端子係合接続部70の温度が、第1電流供給ケーブル44aの導体66から約2mmの距離D2において、第1電流供給ケーブル44aと当接している第1端子温度センサ60aの読み取り値に良好に表されるように、熱伝達線としても動作する。第1端子温度センサ60aは、リード線69を介してプリント回路基板62(
図5B)に接続される。
【0039】
電動工具10(
図1A)の第2電流供給コネクタ端子40b(
図2C)は、第1端子係合接続部70と同一でもよい第2端子係合接続部において、バッテリパック20(
図3)の第2電流供給コネクタ端子140b(
図3)と係合してもよいことが理解される。また、第2端子温度センサ60b(
図5B)は、それに応じて配置されてもよいことが理解される。
【0040】
同様に、代替的にまたは追加的には、バッテリパック20のコネクタアセンブリ132(
図3)は、コネクタ温度を電動工具10のコントローラ26に通信し得る同様のコネクタ温度感知装置を備えてもよいことが理解される。あるいは、コネクタ温度感知装置は、バッテリパック内に組み込まれたコントローラにコネクタ温度を通信することで、このコントローラが、バッテリパックで利用可能な最大電力を制限してもよい。
【0041】
同様に、バッテリパック20のコネクタアセンブリ132の剛性コネクタ本体134は、コネクタ本体134がバッテリパックハウジング21に対して屈曲することを可能にするために、弾性クッションパッドを介してバッテリパック20のハウジング21に弾性的に接続されてもよいことが理解される。
【0042】
図8は、
図1Aの電動工具10と、第2手持ちバッテリ駆動式電動工具810と、
図3のバッテリパック20とを備える工具システム80を示す。バッテリパック20は、第1電動工具である電動工具10と、第2電動工具810とに交互に結合されるように構成されている。第2電動工具810は、第1電動工具10と実質的に同一であるが、第2電動工具810には端子温度感知装置58(
図5B)が設けられていない点で第1電動工具10とは異なる。コネクタ温度についての情報を有していないので、第2電動工具810のコントローラは、第2電動工具810の電気コネクタ830の温度変化とは独立して、通常電力モードのみを有効にするように構成される。一方、第1電動工具10は、高電力モードに設定されることで、第1電動工具10の電気コネクタ30が十分に冷えているときはいつでも、第2電動工具810よりも高い電力で第1電動工具10が動作されることを可能にしてもよい。明らかなように、工具システム80は2つのチェーンソー10、810を参照して図示されているが、これは必須ではない。工具システムは、2つのリーフブロワ、リーフブロワおよびヘッジトリマ、チェーンソーおよびクリアリングソー等の他のタイプの手持ちバッテリ駆動式電動工具からなるか、含んでもよい。
【0043】
図9は、バッテリパック20から電力を得るために
図1Aの手持ちバッテリ駆動式電動工具10を制御する方法を示す。この方法は、この目的のためのプロセッサおよびメモリを備えるコントローラ26において実施される。あるいは、方法は、バッテリパック20内のバッテリコントローラにおいて実施されてもよい。
【0044】
ステップ901において、コントローラ26は、コネクタ温度感知装置58を使用して、コネクタの温度を感知する。具体的には、コントローラ26は、手持ちバッテリ駆動式電動工具10とバッテリパック20との間の電気結合接続部のコネクタ30(
図2A)または130(
図3)の温度を感知する。
【0045】
ステップ902において、コントローラ26は、コネクタ温度が電力制限閾値温度を超えているか否かを判定する。コネクタ温度が電力制限閾値温度を超えている場合、コントローラは、電動工具10またはバッテリパック20を、電動工具10が通常電力モードで動作することが可能なモードに設定する一方で、高電力モードでの動作を防止する。
【0046】
ステップ903において、コントローラ26は、コネクタ温度が電力制限解除閾値温度未満であるか否かを判定する。コネクタ温度が電力制限解除閾値温度未満である場合、コントローラ26は、電動工具10またはバッテリパック20を、電動工具10が高電力モードで動作することが可能なモードに設定する。高電力モードは、通常電力モードよりも高い電力で電動工具10を動作させることが可能である。
【0047】
図10は、CD(コンパクトディスク)99として実施されたコンピュータ可読記憶媒体を示す。CD99には、プログラムがプロセッサ上で実行された際に、上記の方法のいずれかを実行する命令を含むコンピュータプログラム製品が記憶されている。
【0048】
本発明は、主に、いくつかの実施形態を参照して上述された。しかしながら、当業者によって容易に理解されるように、上記で開示されたもの以外の他の実施形態が、添付の特許請求の範囲に記載されるように、本発明の範囲内で等しく可能である。
【0049】
例えば、本発明は、リアハンドルタイプのチェーンソーを参照して説明された。しかしながら、本明細書の教示は、トップハンドルタイプのチェーンソーにも等しく適用可能であることが理解される。コネクタ温度感知装置の温度センサは、電流供給ケーブルと直接当接して配置される必要はなく、コネクタアセンブリ内の別の適切な位置に配置されてよい。
【0050】
特許請求の範囲において、「備える(comprising)」という単語は、他の要素または工程を排除するものではなく、不定冠詞「a」または「an」は、複数を排除するものではない。
【手続補正書】
【提出日】2024-07-26
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
手持ちバッテリ駆動式電動工具であって
作業器具(16)と、
前記作業器具(16)を動作させるように構成された電動モータ(22)と、
前記電動モータ(22)に電力を供給するために、着脱可能かつ再充電可能なバッテリパック(20)が有する、接続相手であるコネクタ(130)に解放可能に結合されるように構成されたコネクタアセンブリ(32)と、を備え、
前記コネクタアセンブリ(32)は、前記コネクタアセンブリ(32)の温度を感知するように構成されたコネクタ温度感知装置(58)を備える、手持ちバッテリ駆動式電動工具。
【請求項2】
前記コネクタアセンブリ(3
2)は、第1電流供給コネクタ端子(40
a)を備え、
前記第1電流供給コネクタ端子(40
a)は、第1端子係合接続部(70)において、前記
接続相手であるコネクタ(13
0)が有する、接続相手である第1電流供給コネクタ端子(140
a)と係合するように構成され、
前記コネクタ温度感知装置(58)は、前記第1端子係合接続部(70)から50mm未満に配置された第1端子温度センサ(60a)を備える、請求項
1に記載の手持ちバッテリ駆動式電動工
具。
【請求項3】
前記コネクタアセンブリ(3
2)は、第1電流供給ケーブル(44
a)を備え、
第1端子温度センサ(60a)
が、前記第1電流供給ケーブル(44
a)の導体(66)から8mm未満に配置される、請求項
1に記載の手持ちバッテリ駆動式電動工
具。
【請求項4】
前記コネクタアセンブリ(3
2)は、第2電流供給コネクタ端子(40
b)を備え、
前記第2電流供給コネクタ端子(40
b)は、第2端子係合接続部(70)において、前記
接続相手であるコネクタ(13
0)が有する、接続相手である第2電流供給コネクタ端子(140
b)と係合するように構成され、
前記コネクタ温度感知装置(58)は、前記第2端子係合接続部(70)から50mm未満に配置された第2端子温度センサ(60b)を備える、請求項
2に記載の手持ちバッテリ駆動式電動工
具。
【請求項5】
前記コネクタ温度感知装置(58)は、プリント回路基板(62)と、前記プリント回路基板(62)に結合された2つ以上の温度センサ(60a、60b)とを備える、請求項
1に記載の手持ちバッテリ駆動式電動工
具。
【請求項6】
前記コネクタアセンブリ(3
2)は、1つまたは複数の孔(56a、56b)が設けられたケーブルホルダ(54)を備え、
前記1つまたは複数の孔(56a、56b)の各孔は、それぞれの電流供給ケーブル(44a、44
b)を少なくとも部分的に取り囲むとともに保持するように構成され、
前記コネクタ温度感知装置(58)は、前記1つまたは複数の孔(56a、56b)に配置された1つまたは複数の温度センサ(60a、60b)を備える、請求項
1に記載の手持ちバッテリ駆動式電動工
具。
【請求項7】
剛性本体部フレーム(1
3)をさらに備え、
前記コネクタアセンブリ(3
2)は、剛性コネクタ本体(3
4)および弾性コネクタ本体支持体(48)を備え、
前記
剛性コネクタ本体(3
4)は、前記
弾性コネクタ本体支持体(48)を介して前記
剛性本体部フレーム(1
3)に取り付けられる、請求項
1に記載の手持ちバッテリ駆動式電動工
具。
【請求項8】
前記
接続相手であるコネクタ(13
0)は、接続方向(C)に沿って前記コネクタアセンブリ(3
2)に結合されるように構成され、
前記弾性コネクタ本体支持体(48)は、前記
剛性コネクタ本体(3
4)が前記接続方向(C)に弾性により動くことを可能にするように構成される、請求項
7に記載の手持ちバッテリ駆動式電動工
具。
【請求項9】
前記弾性コネクタ本体支持体(48)は、前記
剛性コネクタ本体(3
4)と前記
剛性本体部フレーム(1
3)との間に挟まれたクッションパッドとして構成されている、請求項
8に記載の手持ちバッテリ駆動式電動工
具。
【請求項10】
前記クッションパッド(48)は、前記接続方向において、2mm~10mmの厚さ(T)を有する、請求項
9に記載の手持ちバッテリ駆動式電動工
具。
【請求項11】
前記クッションパッド(48)は、ケーブルホルダ(54)と一体に形成されている、請求項
9に記載の手持ちバッテリ駆動式電動工
具。
【請求項12】
前記コネクタ温度感知装置(58)からのセンサ信号に基づき、前記バッテリパック(20)から得ることができる電力上限を設定するように構成されたコントローラ(26)をさらに備える、請求項
1に記載の手持ちバッテリ駆動式電動工
具。
【請求項13】
手持ちバッテリ駆動式電動工具(10)に取り外し可能に取り付けられるように構成された再充電可能なバッテリパックであって、前記再充電可能なバッテリパックは
複数の再充電可能なバッテリセル(45)と、
前記複数のバッテリセル(45)から前記手持ちバッテリ駆動式電動工具(10)に電力を供給するために、前記手持ちバッテリ駆動式電動工具(10)が有する、接続相手であるコネクタ(30)に解放可能に結合されるように構成されたコネクタアセンブリ(132)と、を備え
前記コネクタアセンブリ(132)は、前記コネクタアセンブリ(132)の温度を感知するように構成されたコネクタ温度感知装置(58)を備える、再充電可能なバッテリパック。
【請求項14】
工具システムであって
第1手持ちバッテリ駆動式電動工具(10)と、
第2手持ちバッテリ駆動式電動工具(810)と、
前記第1手持ちバッテリ駆動式電動工具(10)および前記第2手持ちバッテリ駆動式電動工具(810)に交互に結合されるように構成された、着脱可能かつ再充電可能なバッテリパック(20)と、を備え
前記第2手持ちバッテリ駆動式電動工具(810)は、前記バッテリパック(20)から得ることができる電力上限を有し、
前記電力上限は、前記バッテリパック(20)と前記第2手持ちバッテリ駆動式電動工具(810)との間の電気結合接続部の温度とは独立しており、
前記第1手持ちバッテリ駆動式電動工具(10)は
、請求項
12に記載の手持ちバッテリ駆動式電動工具(10)であり、
記第1手持ちバッテリ駆動式電動工具(10)の前記電力上限は、前記第2手持ちバッテリ駆動式電動工具(810)の前記電力上限よりも高い値に設定されてもよい、工具システム。
【請求項15】
バッテリパック(20)から電力を得るように手持ちバッテリ駆動式電動工具(10)を制御する方法であって
前記手持ちバッテリ駆動式電動工具(10)と前記バッテリパック(20)との間の電気結合接続部(70)のコネクタの温度を感知する工程と、
前記コネクタ
の温度が電力制限閾値温度を超えているという判定に応じて、前記
手持ちバッテリ駆動式電動工具(10)を通常電力モードで動作させることを可能にする工程と、
前記コネクタ
の温度が電力制限解除閾値温度未満であるという判定に応じて、前記
手持ちバッテリ駆動式電動工具(10)を高電力モードで動作させることを可能にする工程であって、前記高電力モードは、前記通常電力モードよりも高い電力で前記
手持ちバッテリ駆動式電動工具(10)を動作させることが可能な工程と、を備える方法。
【請求項16】
請求項
15に記載の方法を実行するように構成された、1つ以上のプロセッサおよびメモリを備えるデータ処理機器(26)。
【国際調査報告】