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特表2025-504749眼科用レンズ上に特徴を形成するための自動化プロセス
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2025-02-19
(54)【発明の名称】眼科用レンズ上に特徴を形成するための自動化プロセス
(51)【国際特許分類】
   G02C 7/06 20060101AFI20250212BHJP
   G02B 3/00 20060101ALI20250212BHJP
   G02B 3/08 20060101ALI20250212BHJP
   B23K 26/352 20140101ALI20250212BHJP
   B23K 26/03 20060101ALI20250212BHJP
   G01B 21/20 20060101ALI20250212BHJP
【FI】
G02C7/06
G02B3/00 A
G02B3/08
B23K26/352
B23K26/03
G01B21/20 C
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024535988
(86)(22)【出願日】2022-12-15
(85)【翻訳文提出日】2024-08-09
(86)【国際出願番号】 US2022053013
(87)【国際公開番号】W WO2023114400
(87)【国際公開日】2023-06-22
(31)【優先権主張番号】63/290,021
(32)【優先日】2021-12-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.BLUETOOTH
(71)【出願人】
【識別番号】519400379
【氏名又は名称】サイトグラス・ヴィジョン・インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】ピーター・ホーンズ
【テーマコード(参考)】
2F069
2H006
4E168
【Fターム(参考)】
2F069AA66
2F069BB40
2F069CC07
2F069DD21
2F069GG01
2F069GG04
2F069GG07
2F069GG11
2F069GG52
2H006BD01
4E168AB01
4E168CA06
4E168CA07
4E168CB01
4E168CB07
4E168CB23
4E168EA11
4E168EA14
4E168EA15
4E168EA19
4E168JB05
(57)【要約】
眼科用レンズおよび自動化されたステップを含む眼科用レンズを製造する方法が開示されている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
レンズ軸を有する眼科用レンズの表面上に光学的特徴のパターンを形成する方法であって、
前記眼科用レンズをステージ上に受けるステップと、
前記眼科用レンズを第1の装置に関して、前記第1の装置と前記ステージとの間で相対運動を引き起こすことによって位置決めするステップと、
前記第1の装置を使用して前記眼科用レンズによって透過されるかまたは反射される光または前記眼科用レンズの表面特性を測定するステップと、
測定光または表面特性に基づき前記レンズ軸の位置を決定するステップと、
前記レンズ軸に関する光学的特徴の前記パターンのアライメントに関する情報を取得するステップと、
前記レンズ軸の前記位置に基づき前記眼科用レンズをレーザーシステムとアライメントするステップと、
前記アライメントに関する前記情報に従って前記眼科用レンズ上に光学的特徴の前記パターンを形成するために前記眼科用レンズの配置を前記レーザーシステムからのレーザービームに曝露するステップと
を含む方法。
【請求項2】
前記第1の装置は、光感知装置であり、前記レンズ軸の前記位置は、前記測定光に基づき決定される請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記第1の装置は、表面プロファイラであり、前記レンズ軸の前記位置は、前記表面特性に基づき決定される請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記レーザービームは、前記眼科用レンズの表面上に前記光学的特徴を形成する請求項1、2、または3に記載の方法。
【請求項5】
前記レーザービームは、前記眼科用レンズのバルク内に前記光学的特徴を形成する請求項1から4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記レンズの前記位置を決定するステップは、前記レンズのレンズ軸の位置を決定するステップを含む請求項1から5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
前記レンズ軸の前記位置は、前記測定光から取得された、前記眼科用レンズの画像に基づき、または前記眼科用レンズの1つまたは複数の表面プロファイルから決定される請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記レンズ軸の前記位置は、前記測定光から取得された前記眼科用レンズの表面プロファイルに基づき決定される請求項6に記載の方法。
【請求項9】
前記レンズ軸の前記位置は、前記測定光から取得された前記眼科用レンズのプリズム測定に基づき決定される請求項6に記載の方法。
【請求項10】
前記レンズ軸は、前記眼科用レンズの幾何学的中心と一致する請求項1から9のいずれか一項に記載の方法。
【請求項11】
前記レンズ軸は、前記眼科用レンズの光軸に対応する請求項1から10のいずれか一項に記載の方法。
【請求項12】
光学要素は、光散乱中心を含む請求項1から11のいずれか一項に記載の方法。
【請求項13】
光学要素は、マイクロレンズ、環状フレネルレンズ要素、およびプリズム要素からなる群から選択される請求項1から12のいずれか一項に記載の方法。
【請求項14】
光学要素は、前記表面の一方または両方の突起、前記表面の一方または両方の凹部、およびレンズ材料の屈折率と異なる屈折率を有するレンズ材料内の内包物からなる群から選択される請求項1から13のいずれか一項に記載の方法。
【請求項15】
前記眼科用レンズは、単焦点レンズまたは多焦点レンズである請求項1から14のいずれか一項に記載の方法。
【請求項16】
前記眼科用レンズは、前記レンズによって透過されるかまたは反射される光を測定している間に前記光感知装置に関して連続的に移動する請求項1から15のいずれか一項に記載の方法。
【請求項17】
前記眼科用レンズは、前記眼科用レンズの前記配置を露光している間に前記レーザーシステムに関して連続的に移動する請求項1から16のいずれか一項に記載の方法。
【請求項18】
前記眼科用レンズによって透過されるかまたは反射される前記光を測定するか、または前記表面特性を測定した後に、前記第1の装置および前記レーザーシステムに関する前記眼科用レンズの相対的位置を自動的に変更するステップをさらに含む請求項1から17のいずれか一項に記載の方法。
【請求項19】
前記第1の装置および前記レーザーシステムは、前記眼科用レンズが移動している間、静止している請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記眼科用レンズは、前記第1の装置および前記レーザーシステムが移動している間、静止している請求項18に記載の方法。
【請求項21】
前記パターンは、光学要素のないアパーチャを含む請求項1から20のいずれか一項に記載の方法。
【請求項22】
前記アパーチャは、光学要素を含む領域によって囲まれている請求項18に記載の方法。
【請求項23】
前記レンズ軸は、前記アパーチャと交差する請求項18に記載の方法。
【請求項24】
前記アパーチャは、2mm以上の最大横方向寸法を有する請求項18に記載の方法。
【請求項25】
前記眼科用レンズの前記配置を前記レーザービームに曝露するステップは、前記レーザーシステムの焦点面に関する前記眼科用レンズの表面の位置を変化させるステップを含む請求項1から24のいずれか一項に記載の方法。
【請求項26】
前記表面の前記位置を変化させるステップは、前記ステージと前記レーザーシステムとの間の距離を変化させるステップを含む請求項25に記載の方法。
【請求項27】
前記アライメントに関する前記情報に基づき前記眼科用レンズ上に光学的特徴の前記パターンを形成するための前記レーザーシステムの露光シーケンスを決定するステップをさらに含む請求項1から26のいずれか一項に記載の方法。
【請求項28】
前記露光シーケンスを決定するステップは、前記レンズ軸の前記位置を考慮して、前記アライメントに関する前記情報に基づき所定のパターンを幾何学的に変換するステップを含む請求項27に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
眼は、外部光源からの光が水晶体によって波長依存の光センサーのアレイである網膜の表面に焦点を結ぶ光学センサーである。眼の水晶体は、外部光線が最適にまたはほぼ最適に焦点を結ぶ焦点距離となるように形状を変化させることによって遠近調節をし、眼によって観察される外部画像に対応する反転画像を網膜の表面上に形成することができる。眼水晶体は、眼から一定の距離範囲内にある外部物体によって放射されるか、または外部物体から反射された光を最適にまたはほぼ最適に焦点に集め、その距離範囲外にある物体に対しては、あまり最適に焦点を合わせられないか、または焦点をまったく合わせることができない。
【0002】
正常視力を有する人では、眼軸長、すなわち角膜の前面から網膜の窩までの距離は、遠くの物体にほぼ最適に焦点を合わせるための焦点距離に相当する。正常視力を有する人の眼は、眼水晶体の形状を変えるために力を印加する筋肉に神経入力することなく、遠くの物体に焦点を合わせるが、これは「遠近調節」と称されるプロセスである。より近い、付近の物体に対して、正常な人であれば遠近調節の結果として焦点が合う。
【0003】
しかしながら、多くの人々は、近視(「近眼」)などの眼軸長関係疾患を患っている。近視の個人では、眼の軸長は、遠近調節なしで遠くの物体に焦点を合わせるために必要な軸長よりも長い。その結果、近視の個人は、特定の距離のところにある近くの物体をはっきりと見ることができるが、その距離から遠く離れる物体はぼやける。
【0004】
典型的には、乳幼児は遠視で生まれ、眼軸長は遠近調節なしで遠くの物体に対して最適にまたはほぼ最適に焦点を合わせるのに必要な眼軸長に比べて短い。「正視化」と称される、眼の正常な発達において、眼の他の寸法に関する眼の軸長は、遠近調節なしで遠くの物体のほぼ最適な焦点合わせを行える長さまで延びる。理想的には、生物過程は、眼が最終的な大人のサイズまで成長するときに眼のサイズ(たとえば、軸長)に対するほぼ最適な相対的眼軸長を維持する。しかしながら、近視の個人では、眼全体のサイズに対する眼の相対的軸長は、遠くの物体のほぼ最適な焦点合わせを行える長さを超えて、発育中に延び続け、その結果近視がますます顕著なものとなる。
【0005】
近視は、環境因子さらには遺伝因子の影響を受けると考えられている。したがって、近視は、環境因子に対処する治療デバイスによって軽減され得る。たとえば、近視を含む、眼軸長関係疾患を治療するための治療デバイスは、米国公開第2011/0313058A号において説明されている。
【0006】
近視の進行を抑えるための治療デバイスは、特定の眼鏡レンズおよび特定のコンタクトレンズなどの、特定の眼科用レンズ(ophthalmic lens)を含む。度付き眼鏡およびコンタクトレンズは、アイケア専門診療所を通して、またはオンライン調剤薬局を介して調剤されるのが普通である。各場合において、特に眼鏡については、これらのデバイスは患者毎に特別にカスタマイズされる。たとえば、患者は、様々なスタイルおよびブランドから眼鏡を選択することができる。所与の処方箋について、様々な異なる可能なコーティング(たとえば、ハードコートおよび短波長フィルタ、および/またはフォトクロミックフィルタなどの光学フィルタ)を施した様々な異なるストックレンズから選択することができる。さらに高度なカスタマイズを伴う、多焦点レンズも可能である。各場合において、眼鏡は、ジャストインタイム製造で眼鏡を製造することを可能にするサプライチェーンによってエンドユーザに適時に提供される。レンズ製造業者は、一般的に、レンズをカスタマイズして、たとえば、レンズ表面の一方または両方を整形し、レンズ表面の一方または両方にコーティングを施し、通常円形のブランクであるものをユーザによって選択された特定の眼鏡フレームに合うように整形することができる地域供給センターにストックレンズを供給する。いくつかの場合において、1つまたは複数のコーティングがすでに施されているストックレンズが製造業者から供給され得る。
【0007】
近視の進行を抑えるための特定の眼科用レンズ技術は、着用者に対して任意の屈折異常を矯正するのに適したベース曲率(base curvature)と、ベース曲率から逸脱するレンズの表面上の光学要素のパターンとを有することができるレンズを利用する。たとえば、SightGlass Vision, Inc.の拡散光学技術(DOT)のレンズ技術は、光学要素のパターンを特徴とする。
【0008】
多くの場合に、これらのパターンは、レンズの軸と慎重にアライメントされるべきである。たとえば、SightGlass Vision, Inc.の特定のDOT眼鏡レンズ製品は、たとえば、遠方視のための眼の視軸に対応するレンズの軸にアライメントされ得る光学的特徴のないアパーチャを特徴とする。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】米国公開第2011/0313058A号
【特許文献2】PCT国際公開第WO2018026697A1号
【特許文献3】米国公開第2019/0235279A1号
【特許文献4】米国特許第11,029,540B2号
【特許文献5】PCT国際公開第WO2020/113212号
【特許文献6】PCT国際公開第WO2021236687A2号
【特許文献7】米国特許第10,268,050号
【特許文献8】PCT国際公開第WO2019/166653号
【特許文献9】PCT国際公開第WO2019/166654号
【特許文献10】PCT国際公開第WO2019/166555号
【特許文献11】PCT国際公開第WO2019/166657号
【特許文献12】PCT国際公開第WO2019/166659号
【特許文献13】PCT国際公開第WO2019/206569号
【特許文献14】米国特許第7,506,983号
【非特許文献】
【0010】
【非特許文献1】http://www.montana.edu/jshaw/documents/18%20EELE582_S15_OTFMTF.pdf
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
眼科用レンズの表面上のパターンにおける光学要素の形成を自動化するための技術が開示される。特に、光学的アライメント技術は、眼科用レンズをレーザーシステムに関してアライメントするために使用され、これは、次いで、眼科用レンズをレーザー放射に曝露して、レンズに関して、たとえば、レンズ軸またはレンズ周囲に関して正確にアライメントされたパターンで眼科用レンズの表面および/またはバルク上に光学要素を形成する。
【課題を解決するための手段】
【0012】
一般に、第1の態様において、本開示は、レンズ軸を有する眼科用レンズの表面上に光学的特徴のパターンを形成するための方法を特徴とし、眼科用レンズをステージ上に受けることと、眼科用レンズを第1の装置に関して、第1の装置とステージとの間で相対運動を引き起こすことによって位置決めすることと、第1の装置を使用して眼科用レンズによって透過されるかまたは反射される光または眼科用レンズの表面特性を測定することと、測定光または表面特性に基づきレンズ軸の位置を決定することと、レンズ軸に関する光学的特徴のパターンのアライメントに関する情報を取得することと、レンズ軸の位置に基づき眼科用レンズをレーザーシステムとアライメントすることと、アライメントに関する情報に従って眼科用レンズ上に光学的特徴のパターンを形成するために眼科用レンズの配置をレーザーシステムからのレーザービームに曝露することとを含む。
【0013】
方法の実装形態は、次の特徴のうちの1つまたは複数を含むことができる。たとえば、第1の装置は、光感知装置とすることができ、レンズ軸の位置は、測定光に基づき決定される。いくつかの場合において、第1の装置は、表面プロファイラであり、レンズ軸の位置は、表面特性に基づき決定される。
【0014】
レーザービームは、眼科用レンズの表面上に光学的特徴を形成することができる。レーザービームは、眼科用レンズのバルク内に光学的特徴を形成することができる。
【0015】
レンズの位置を決定することは、レンズのレンズ軸の位置を決定することを含むことができる。レンズ軸の位置は、測定光から取得された眼科用レンズの画像に基づき決定され得る。代替的に、またはそれに加えて、レンズ軸の位置は、測定光から取得された眼科用レンズの表面プロファイルに基づき決定され得る。いくつかの例において、レンズ軸の位置は、測定光から取得された眼科用レンズのプリズム測定結果に基づき決定される。
【0016】
レンズ軸は、眼科用レンズの幾何学的中心と一致するものとしてよい。
【0017】
レンズ軸は、眼科用レンズの光軸に対応するものとしてよい。
【0018】
光学要素は、光散乱中心を含むものとしてよい。光学要素は、マイクロレンズ(レンズレット)および/またはプリズム要素を含むことができる。
【0019】
眼科用レンズは、単焦点レンズまたは多焦点レンズ(たとえば、二焦点レンズまたは累進レンズ)とすることができる。
【0020】
眼科用レンズは、レンズによって透過されるかまたは反射された光を測定している間光感知装置に関して連続的に移動することができる。
【0021】
眼科用レンズは、眼科用レンズの配置を露出しながら、レーザーシステムに関して連続的に移動することができる。
【0022】
この方法は、眼科用レンズによって透過されるかまたは反射された光を測定した後に、光感知装置およびレーザーシステムに関する眼科用レンズの相対的位置を自動的に変更することを含むことができる。光感知装置およびレーザーシステムは、眼科用レンズが移動している間、静止しているものとしてよい。眼科用レンズは、光感知装置およびレーザーシステムが移動されている間、静止しているものとしてよい。
【0023】
パターンは、光学要素のないアパーチャを含む前記請求項のいずれか一項に記載の方法。
【0024】
アパーチャは、光学要素を含む領域によって囲まれ得る。
【0025】
いくつかの例において、レンズ軸はアパーチャと交差する。
【0026】
アパーチャは、2mm以上の最大横方向寸法を有することができる。
【0027】
眼科用レンズの配置をレーザービームに曝露することは、レーザーシステムの焦点面に関する眼科用レンズの表面の位置を変化させることを含み得る。表面の位置を変化させることは、ステージとレーザーシステムとの間の距離を変化させることを含むことができる。
【0028】
この方法は、アライメントに関する情報に基づき眼科用レンズ上に光学的特徴のパターンを形成するためのレーザーシステムの露光シーケンスを決定することを含むことができる。露光シーケンスを決定することは、レンズ軸の位置を考慮して、アライメントに関する情報に基づき所定のパターンを幾何学的に変換する(たとえば、1つまたは複数の次元で回転させること、および/または平行移動させること)を含むことができる。
【0029】
利点は他にもあるがとりわけ、本明細書において開示されている技術は、眼科用レンズ上に光学要素のパターンを正確に形成するために、レーザーシステムに関するレンズのアライメントを自動化することによって近視制御レンズの製造のスループットを改善することができる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
図1】自動化アライメントおよび露光システムの一例の概略図である。
図2図1に示されている自動化アライメントおよび露光システムの動作におけるステップを示すフローチャートである。
図3A】光学要素の形成の前の例示的なプラットフォーム上の眼科用レンズの平面図である。
図3B】光学要素の形成の後の図3Aに示されている眼科用レンズの平面図である。
図3C】放射対称的なパターンを有する放射対称的な眼科用レンズの例を示す平面図である。
図3D】放射対称的なパターンを有する放射対称的な眼科用レンズの例を示す平面図である。
図3E】放射対称的なパターンを有する放射非対称的な眼科用レンズの例を示す平面図である。
図3F】放射対称的なパターンを有する放射非対称的な眼科用レンズの例を示す平面図である。
図3G】放射対称的なパターンを有する放射非対称的な眼科用レンズの例を示す平面図である。
図3H】放射対称的なパターンを有する放射非対称的な眼科用レンズの例を示す平面図である。
図3I】放射非対称的なパターンを有する眼科用レンズの放射対称的なレンズの例を示す平面図である。
図3J】放射非対称的なパターンを有する眼科用レンズの放射対称的なレンズの例を示す平面図である。
図3K】放射非対称的なパターンを有する眼科用レンズの放射対称的なレンズの例を示す平面図である。
図3L】放射非対称的なパターンを有する眼科用レンズの放射対称的なレンズの例を示す平面図である。
図3M】眼科用レンズの例を示す平面図である。
図3N】眼科用レンズの例を示す平面図である。
図3O】眼科用レンズの例を示す平面図である。
図3P】眼科用レンズの例を示す平面図である。
図3Q】眼科用レンズの例を示す平面図である。
図3R】眼科用レンズの例を示す平面図である。
図3S】眼科用レンズの例を示す平面図である。
図3T】眼科用レンズの例を示す平面図である。
図3U】眼科用レンズの例を示す平面図である。
図3V】眼科用レンズの例を示す平面図である。
図4】2つのクリアアパーチャ(clear aperture)を備える光学要素のパターンを有する例示的な眼科用レンズの平面図である。
図5図4に示されているような眼科用レンズを含む眼鏡を示す図である。
図6A】人の水平視野を例示する図である。
図6B】人の垂直視野を例示する図である。
図7A】光学要素およびレンズの配向を指定するためのマーカーを特徴とする例示的な眼科用レンズの製造工程のステップを例示する図である。
図7B】光学要素およびレンズの配向を指定するためのマーカーを特徴とする例示的な眼科用レンズの製造工程のステップを例示する図である。
図7C】光学要素およびレンズの配向を指定するためのマーカーを特徴とする例示的な眼科用レンズの製造工程のステップを例示する図である。
図7D】光学要素およびレンズの配向を指定するためのマーカーを特徴とする例示的な眼科用レンズの製造工程のステップを例示する図である。
図8A】光学要素およびレンズの配向を指定するための縁特徴部を特徴とする例示的な眼科用レンズの製造工程のステップを例示する図である。
図8B】光学要素およびレンズの配向を指定するための縁特徴部を特徴とする例示的な眼科用レンズの製造工程のステップを例示する図である。
図8C】光学要素およびレンズの配向を指定するための縁特徴部を特徴とする例示的な眼科用レンズの製造工程のステップを例示する図である。
図8D】光学要素およびレンズの配向を指定するための縁特徴部を特徴とする例示的な眼科用レンズの製造工程のステップを例示する図である。
図9A】両方の表面上の光学要素を特徴とする例示的な眼科用レンズの製造工程のプロセスにおけるステップを例示する図である。
図9B】両方の表面上の光学要素を特徴とする例示的な眼科用レンズの製造工程のプロセスにおけるステップを例示する図である。
図9C】両方の表面上の光学要素を特徴とする例示的な眼科用レンズの製造工程のプロセスにおけるステップを例示する図である。
図10】2つのクリアアパーチャを備える光学要素のパターンを有する例示的な眼科用レンズの平面図である。
図11】2つのクリアアパーチャを備える光学要素のパターンを有する別の例示的な眼科用レンズの平面図である。
図12】2つのクリアアパーチャを備える光学要素のパターンを有するさらなる例示的な眼科用レンズの平面図である。
図13】クリアアパーチャをいっさい備えない光学要素のパターンを有する例示的な眼科用レンズの平面図である。
図14】自動化アライメントおよび露光システムの別の例の概略図である。
図15】自動化アライメントおよび露光システムにおいて有用な電子コントローラの例を示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0031】
図面中、類似の参照番号は類似の要素を示す。
【0032】
図1を参照すると、ストック眼科用レンズ101の表面上および/またはバルク材料中に光学要素のパターンを形成するための自動化アライメントおよび露光システム100の一例は、測定サブシステム110、レーザー露光サブシステム120、および2つのサブシステムの間でレンズ101を搬送するコンベヤを含む。サブシステムおよびコンベヤの動作は、電子コントローラ160によって制御される。一般的に、電子コントローラ160は、1つまたは複数のコンピュータシステム(たとえば、電子プロセッサ、メモリ、およびコントローラによる操作を円滑にするインターフェースを含む)を含むことができる。直交座標系は、参照を容易にするために提供されている。
【0033】
コンベヤは、ローラー142を有するコンベヤベルト140と、各々が対応するレンズ101を支持し、測定サブシステム110およびレーザー露光サブシステム120に関してレンズ101を位置決めするコンベヤベルト140上に位置決めされたステージ150とを備える。コンベヤベルト140は、ステージ150をY方向に移動し、ステージを最初に測定サブシステム110の下に進め、次いでレーザー露光サブシステム120に進める。各ステージは、対応するステージ150をコンベヤベルト140の移動方向と直交するx方向に移動するアクチュエータ152を備える。
【0034】
測定サブシステム110は、レンズ101の光学測定を、レンズ101がその下を通過するときに実行し、システムに関するレンズ101のレンズ軸の位置を決定する。次いで、システムは、レンズ101をレーザー露光サブシステム120に移動し、そこでレンズはレーザービームに露光され、レンズ101上および/またはレンズ101内に光学要素のパターンを形成する。システムは、光学測定を介して決定されたレンズ軸の位置に応じてパターンを形成し、パターンがレンズ上に正確に配置されることを確実にする。
【0035】
図1に示されているように、光学測定サブシステム110は、光源112、光整形光学系114、ビームスプリッタ116、集光光学系117、およびイメージセンサー118を備える。動作中、サブシステム110は、光源112からの照明をレンズ101に照射し、レンズ101から反射された光をセンサー118に導く。光整形光学系114は、光源から放射された光を整形して、サブシステム110の視野を十分に照明するように配列され、構成される。ビームスプリッタ116は、光整形光学系114からの光をステージ150に導き、集光光学系117は、両方とも、光をステージに導き、レンズ101から反射された光を受光し、レンズ101の画像をセンサー118上に形成する。一般的に、光整形光学系114および117は、1つまたは複数の光学要素(たとえば、レンズ、ディフューザ、ポラライザー、波長フィルタ)を備えることができ、これらの要素は、光の光路に沿った様々な配置(たとえば、照明光および受光光の両方に対するビームスプリッタ116の上流または下流)に分配され得る。電子コントローラ160は、両方とも、測定サブシステム110の動作を制御し、分析のためにセンサー118からデータを受信する。
【0036】
レーザー露光サブシステム120は、レーザー光源122と、レーザー光源122からレーザービームを受光し、レンズがサブシステム120の照射野を通って移動するときにレーザービームをレンズ101上に集光し、導くビームステアリングアセンブリとを備える。ビームステアリングアセンブリ124は、平行光学系126と集光光学系128を備える。リフレクタ130は、平行光学系126と集光光学系128との間に配置構成される。リフレクタ130は、リフレクタ130に結合され、レンズ101を横切る(たとえば、1つまたは2つの軸に沿って)集光レーザービームの配置を走査するように構成される。いくつかの実装形態において、リフレクタ130はガルボミラーアセンブリである。
【0037】
図2を参照すると、システム100は、フローチャート200に示されている一連のステップを使用して眼科用レンズの表面上に光学的特徴のパターンを形成するために使用され得る。初期ステップ210において、眼科用レンズ101は、ステージ150上でシステムによって受け取られる。レンズ101は、手動でステージ上に載せられるか、または別の自動化プロセスで、たとえばロボット配置アームを使用してステージ上に装填され得る。
【0038】
次に、ステップ220において、システムは、ステージ150を測定サブシステム110に関して移動することによってレンズ101を測定サブシステム110に関して位置決めする。適切に位置決めされた後、ステップ230において、測定サブシステム110は、光をレンズ101に導き、そこから反射された光を測定することによって測定を実行する。本実施形態において、レンズ101は測定サブシステム110に関して連続的に移動して、その間に、サブシステムはレンズによって反射された光を検出する。しかしながら、いくつかの実装形態において、測定が行われている間、システムは測定サブシステムに関してレンズを静止状態に維持することができる。また、測定サブシステム110は眼科用レンズから反射された光を使用して動作するが、いくつかの例では、透過光に基づき測定が行われ得ることにも留意されたい。
【0039】
ステップ240において、システムは、測定光に基づきレンズ101の軸の位置を決定する。一般に、レンズ101のレンズ軸の位置を特定するために、様々な好適な光学測定技術が使用され得る。たとえば、いくつかの実装形態において、測定サブシステム110は、マシンビジョンシステムであり、レンズ軸の位置は、測定光から取得された眼科用レンズの画像に基づき決定される。たとえば、眼科用レンズが円形レンズである場合、レンズ外周部は画像から識別され、レンズ軸の位置は円形の外周部の幾何学的中心の位置として決定され得る。
【0040】
いくつかの例では、測定サブシステム110は、レンズ101のプリズムを測定することによってレンズの配向を決定する。たとえば、サブシステム110は、レンズの頂部表面から反射されたビームの、レンズの底部表面から反射されたビームからの横方向の変位を測定することができる。いくつかの場合において、ステージ150は、レンズ101の配向を調整して、これらのビームの変位の量を削減(たとえば、最小化)することができる。レンズ軸は、ゼロプリズムによる配置および配向に対応することができる。
【0041】
いくつかの実装形態において、測定サブシステム110はレンズ101の表面をプロファイルすることができ、レンズ軸の位置は表面プロファイルに基づき決定される。たとえば、測定サブシステム110は、結像光学系およびカメラセンサーを使用してレンズ表面全体から反射された波面を同時に測定する結像干渉計とすることができる。
【0042】
いくつかの例では、測定サブシステム110は、レンズ軸の位置を決定するためにレンズ101の非光学測定を行う。たとえば、サブシステムは、機械的または電磁的な接触感知を通してレンズ表面の特性(たとえば、プロファイル)を測定することができる。そのような例は、スタイラス、キャリパー、またはフィーラーを使用するシステムを含む。いくつかの場合において、サブシステムは、レンズ軸の位置が決定される際に使用することができる1つまたは複数の表面プロファイル測定(たとえば、レンズの異なるセクションに沿って)を行うことができる。2つ、3つ、4つ、またはそれ以上の異なる測定が行われ得る。いくつかの場合において、サブシステムは、レンズ軸の配置がプリセットされた信頼レベルに決定されるまで異なる方向に沿って繰り返しプロファイル測定を行うことができる。
【0043】
レンズ101の軸は、眼科用レンズの光軸に対応することができる。たとえば、軸は、1つまたは複数のレンズ表面の回転対称軸とすることができる。いくつかの実装形態において、レンズ軸は、レンズ101の幾何学的中心と一致する。たとえば、レンズ軸は、円形レンズの中心軸に対応することができる。いくつかの場合において、中心軸は、レンズの光軸と同軸である。
【0044】
ステップ250において、システムは、レンズ軸に関する光学的特徴のパターンのアライメントに関する情報を取得する。これは、アイケア専門家または他の第三者から供給された情報に基づき達成され、および/またはシステムオペレータが有するパターン(たとえば、システムの電子コントローラ内のメモリに配置されている)に基づき達成され得る。パターンは、一般的に、レンズ軸に関する、および/またはシステムがレンズ上に光学要素を忠実に配置構成するための他の何らかの基準に関する各光学要素の配置に関する情報を含む。たとえば、パターンは、レンズ軸に対する単一の光学要素の配置に関する情報を含むことができるが、次いで、少なくとも1つの他の光学要素に関する他のすべての光学要素の配置に関する情報を含む。
【0045】
ステップ260において、システムは、レンズ軸の位置に基づきレーザー露光サブシステム120に関して眼科用レンズ101をアライメントする。これは、ステージ150上の眼科用レンズ101を測定サブシステム110からレーザー露光サブシステム120に搬送し、ビームステアリングアセンブリ124への露光のためにレンズ101を適切に位置決めすることを含む。適切に位置決めされた後、ステップ270において、システムは、眼科用レンズ101の離散的配置にレーザー露光サブシステム120からのレーザービームを照射し、アライメントに関する情報に従って眼科用レンズ上に光学的特徴のパターンを形成する。
【0046】
パターンをレンズにアライメントするプロセスは、システム内のレンズの相対的な配向および配置を考慮するためにソフトウェアによるパターンの数学的変換を含むことができる。そのような変換は、パターン情報が供給される座標系およびステージ上のレンズの座標系からパターンを変更するために、既存のパターンの変位(たとえば、1次元、2次元、または3次元)および/または回転(たとえば、1つまたは複数の軸について)を含むことができる。システムは、レンズ軸に関するパターンの正確なアライメントを確実にするために、アライメントされたパターンに基づきレンズを露光するためのレーザー露光サブシステムの露光シーケンスを決定する。
【0047】
代替的に、システムは、レンズの配置および/または1つまたは複数の追加の因子に基づき(たとえば、レンズの表面曲率、レンズの屈折力に基づき)パターンをオンザフライで計算することができる。
【0048】
一般的に、光学要素は、レンズの表面上におよび/またはレンズのバルク材料中に形成され得る。一般的に、サブシステム120において使用されるレーザーのタイプは、レンズ101の性質(たとえば、レンズの組成)およびその上に形成される光学要素に応じて変化し得る。
【0049】
実装形態によっては、システムは、眼科用レンズの配置を露光しながら、眼科用レンズ101をレーザー露光サブシステム120に関して連続的に移動することができる。代替的に、システムは、露光中にレンズを静止状態に保持するか、または露光中にレンズをY方向に沿って段階的に移動することができる。
【0050】
いくつかの実装形態において、測定および露光プロセスは全体として、自動的で連続的であり、そこでは、システムは、眼科用レンズによって透過されるかまたは反射された光を測定した後、眼科用レンズを測定サブシステムからレーザー露光サブシステムに自動的に搬送し、次いでレンズをコンベヤに沿って連続的に移動しながらレンズを露光してパターンを形成する。
【0051】
いくつかの例では、システムは、z方向に沿ってレンズの位置を調整し、レンズ表面をレーザービームの焦点にまたはその近くに維持する。たとえば、システムは、レンズの表面をビームの最良の焦点の位置から1mm以内に維持することができる。システムは、z方向に沿ってレンズの位置を調整し、レンズ表面上のレーザービームのスポットサイズを変更することができる。一般的に、レンズ表面でのスポットサイズは、レンズ表面が焦点面から離れるほど大きくなる。システムは、レンズ表面の曲率を考慮して露光中にレンズのz位置を変更することができる。たとえば、システムは、レンズ軸からの増大する半径方向距離の関数としてレンズ表面とレーザー露光サブシステムとの間の距離を減少させることができる。
【0052】
一般的に、システムは、測定に基づきパターンに対してレーザー露光サブシステムに関する適切な位置にレンズを移動することができ、システムは、(たとえば、パターンを回転しおよび/または平行移動させることによって)パターンを調整することができるか、またはレンズおよびパターンの両方を調整することができる。
【0053】
システムは、1つまたは複数のパラメータに応じてレーザービームとレンズとの間の相対運動の速度を調整することもできる。たとえば、表面が焦点面から離れているときと比べて表面がレーザーの焦点面に近い場合(すなわち、ビームのエネルギー密度が比較的高い場合)に露光はスピードアップされ得る。
【0054】
図2において概要を述べたプロセスは、追加のステップを含むことができる。たとえば、パターン155を適用する前または後のいずれかにおいてレンズ表面の一方または両方に追加のコーティングが施され得る(ステップ280)。例は、UVまたはブルーライトフィルタ、反射防止コーティング、フォトクロミックコーティング、ポラライザー、ミラーコーティング、色合い、ハードコートを含む。いくつかの場合において、レンズ表面の追加の整形は、たとえば、パターン155の塗布前または塗布後のいずれかにおいて多焦点レンズをユーザに合わせてカスタマイズするために実行される。
【0055】
追加のコーティングは、システム100のレーザー露光サブシステムから下流にある処理ステーションによって施されるか、またはこのシステムとは別に施され得る。
【0056】
自動化されたおよび/または連続的な製造方法は、光学要素のパターンを有する眼科用レンズを経済的な方式で大規模に製造することを可能にすると考えられる。開示されているシステムおよび方法は、レンズ軸(または他のレンズ特徴)に対するパターンの正確なアライメントを提供することができる。たとえば、システムは、レンズ上のターゲット配置から1mm以上(たとえば、0.8mm以上、0.5mm以上、0.3mm以上、0.2mm以上、0.1mm以上)の最大変位を有するようにパターンをアライメントすることができる。ベース曲率がたとえば+4D以上であるレンズについては、強いプリズム効果を低減するために1mm以上の配置精度が望ましいと考えられる。
【0057】
このプロセスは、眼鏡店、流通センター、光学研究所、または中央集中製造施設で実施され得る。レンズの修正は、レンズ在庫からのレンズに対して局所的に、既存の眼鏡フィッティング調整プロトコルと連携して実行され得るので、光学要素のカスタマイズされたパターンなどの、光学要素のパターンを含む高度にカスタマイズされた眼鏡をジャストインタイムで送達することが可能である。
【0058】
いくつかの実装形態において、ステージ150は、1つまたは複数の基準マーカーを含むことができ、システムは、レーザー露光に関するレンズのアライメントを円滑にするために1つまたは複数の基準マーカーの位置に関するレンズ軸の位置を決定することができる。そのようなシステムは、たとえば、図3Aおよび図3Bに例示されている。図3Aは、コンベヤベルト340によって運ばれるステージ350上に置かれたレンズ301を平面図で示している。ステージ350の表面は、表面を横切る様々な配置で6個の基準マーカー350a~350fを含む。例示されているように、レンズは、マーカー350a、350b、および350eを覆うように位置決めされる。
【0059】
基準マーカーは、測定サブシステムによって確実に識別され得るサイズおよび形状のものである。たとえば、基準マーカーは、測定サブシステムによって使用される光の波長においてステージ表面に関して高いコントラストを有するように施され(たとえば、エッチングされ、印刷され)得る。
【0060】
いくつかの例において、測定サブシステムは、レンズ全体の画像を取得するマシンビジョンシステムであり、電子コントローラは、サブシステムの視野内の各基準マーカーに関するレンズ軸の配置を決定することができる。たとえば、システムは、レンズ301の2つの異なる(たとえば、垂直な)直径DおよびDが交差する配置として軸302の配置を決定することができる。システムは、さらに、レンズ軸302に関する基準マーカー350a、350b、および350eの配置を決定することができる。たとえば、これらの基準マーカーの各々の配置は、レンズ軸302が原点に対応する、2つの垂直な直径DおよびDによって定義される座標系における(x,y)座標として確定され得る。
【0061】
図3Bを特に参照すると、その後、レーザー露光サブシステムは、別のアライメントモジュールを使用して最初に基準マーカー350a、350b、350dの配置を特定することによってレンズ軸302の配置を確定することができる。レンズ軸302の配置に基づき、レーザー露光サブシステムは、軸302の中心に位置するクリアアパーチャ310を囲む光学要素の環状領域からなる光学要素のパターン320を形成する。
【0062】
もちろん、図3Aおよび図3Bに示されている例示的な実装形態は単なる例示である。一般に、採用する測定およびアライメント技術とともに使用するのに適切な基準マーカーの任意の適切な配置構成が、使用され得る。
【0063】
一般に、眼科用レンズは、近視制御眼鏡において使用するのに好適な任意の眼科用レンズであってよい。市販のストックレンズも使用することもできる。眼科用レンズは、プラノレンズ、単焦点レンズ(たとえば、正もしくは負の球面屈折力および/または円柱を有する)、または多焦点レンズ(たとえば、二焦点または累進レンズ)であってよい。いくつかの例では、眼科用レンズは、非ゼロのプリズム屈折力を有する。
【0064】
一般的に、レンズは円形レンズであり、後から、着用者によって選択された眼鏡フレームに適合するように玉形加工される。しかしながら、本明細書において開示されている技術は、非円形レンズ(たとえば、光学要素パターンの形成前に眼鏡フレーム用に玉形加工されるレンズ)にも同様に適用され得る。
【0065】
光学要素は、光散乱中心(ドット)を含むものとしてよい。代替的に、またはそれに加えて、光学要素はレンズレットであってよい。光散乱中心の例は、PCT国際公開第WO2018026697A1号、名称「Ophthalmic lenses for treating myopia」および米国公開第2019/0235279A1号、名称「Ophthalmic lenses with light scattering for treating myopia」において説明されており、両方とも内容全体が参照により本明細書に組み込まれている。レンズレットの例は、米国特許第11,029,540B2号、名称「Spectacle lens and method of using a spectacle lens」において説明されている。
【0066】
光学要素は、任意の適切なパターンで形成され得る。明確にすることを目的として、本明細書において使用されているように、パターンは、光学要素が形成される領域の形状およびそれらの領域内の個別光学要素の配置構成の両方を指す。いくつかの例では、上で説明されているように、光学要素は、レンズ表面上の環状リング内またはレンズのバルク材料内に形成され得るが、他の構成配置も可能である。光学要素のパターンの例は、PCT国際公開第WO2018026697A1号および米国特許第2019/0235279A1号において説明されている。可能なパターンの他の例は、PCT国際公開第WO2020/113212号、名称「Light scattering lens for treating myopia and eyeglasses containing the same」、およびPCT国際公開第WO2021236687A2号、名称「Ophthalmic lenses, method of manufacturing the ophthalmic lenses, and methods of dispenses eye care products including the same」において説明されている。国際公開第WO2020/113212号および国際公開第WO2021236687A2号の両方の内容全体は、参照によりそっくりそのまま本明細書に組み込まれている。
【0067】
いくつかの例では、レンズおよびパターンの両方が放射対称的である。言い換えれば、レンズおよびパターンは両方とも中心軸に関して対称性を有する。これは、回転対称とも称され得る。たとえば、プラノレンズまたは球面屈折力のみを有するレンズは、円形縁を設けられたときには、放射対称レンズである。一般に、円形縁を有するレンズは、表面の曲率が縁によって定義される円の平面から外れていても、円形レンズと称される。
【0068】
さらに、光学要素は、パターンの幾何学的中心の周りの放射対称性を有するパターンに配置構成され得る。そのようなパターンは、一般的に、円形の外周を有し、光学的に、ユーザがどの半径方向を通して見ても同じ機能を果たす。そのような場合に、光学要素の環状領域内のクリアアパーチャの中心など、パターンの幾何学的中心がレンズの光心にアライメントされ得る。
【0069】
しかしながら、より一般的に、前述の技術は、また、放射対称レンズまたは放射非対称レンズに回転非対称パターンを形成するために使用され得る。一般的に、光学要素を形成する前に、非対称性を考慮したレンズとパターンとの間の相対的アライメントを確立することを伴う。システムは、必要に応じて、相対的アライメントが指定された通りになるようにアライメントを調整する。いくつかの例では、光学要素を形成する前にレンズ修正システム内でのレンズのアライメントを可能にする構造的および/または光学的アライメント特徴がレンズ上に形成され得る。以下では、一般的に次に示す4つのカテゴリに分類される例が説明される。
【0070】
タイプ1:放射対称レンズ(たとえば、放射対称屈折力プロファイルを有する)および放射対称パターン:
【0071】
(i)放射対称パターンがレンズの中心に位置する円形のプラノレンズ。このようなレンズの一例は、図3Cに示されている。レンズ100Cは、レンズの幾何学的中心105Cの中心に位置する光学要素の放射対称パターン110Cを含むプラノレンズ(SPH=0.00D、CYL=0.00D)である。
【0072】
(ii)放射対称パターンがレンズの中心に位置する、円柱屈折力のない円形の球面屈折力レンズ。このようなレンズの一例は、図3Dに示されている。ここで、レンズ100Dは、レンズの幾何学的中心105Dの中心に位置する光学要素の放射対称パターン110Dを含む球面屈折力レンズ(SPH=-1.00D、CYL=0.00D)である。幾何学的中心105Dは、レンズ100Dの光心と一致する。
【0073】
タイプ2:放射非対称レンズ(たとえば、放射非対称屈折力プロファイルを有する)および放射対称パターン
【0074】
(i)円柱屈折力軸およびレンズの中心に位置する放射対称パターンを有する、円形、プラノまたは円形の球面屈折力レンズ。このようなレンズの一例は、図3Eに示されている。円柱軸102Eに沿ってSPH=-1.00D、CYL=-0.50Dを有するレンズ100Eは、レンズの幾何学的中心105Eの中心に位置する放射対称パターン110Eを含む。「円柱軸」または「cyl軸」はレンズ軸と同じではないことに留意されたい。むしろ、円柱軸は子午線を指し、これに沿って非ゼロのCYL屈折力を有するレンズは円柱屈折力を有しない。このようなレンズは、乱視を矯正するために一般的に処方される。
【0075】
(ii)レンズの中心に位置する放射対称パターンを有する多焦点レンズまたは累進レンズ。このようなレンズの一例は、図3Fに示されているが、累進レンズ100Fは、屈折力の異なる5つのゾーン(120F、121F、122F、123F、および124F)を有する。放射対称パターン110Fは、レンズの幾何学的中心105Fを中心とする。
【0076】
(iii)放射対称パターンがレンズの中心に位置する、平坦な縁もしくは切り欠きを有するレンズ、または眼鏡フレームに適合するように整形されたレンズなどの、非円形レンズ。このようなレンズの例は、図3Gおよび図3Hに示されている。図3Gでは、レンズ100Gは、平坦な縁101Gを別にすれば、円形である。レンズ101Gは、レンズの縁の円形部分の半径方向中心105Gを中心とする放射対称パターン110Gを含む。中心105Gは、レンズの光心と一致してもよい。図3Hは、眼鏡フレームに適合するように整形されたレンズ100Hを示している。レンズ100Hは、レンズ100Hの光心と一致し得る中心105Hを有する放射対称パターン110Hを含む。
【0077】
タイプ3:放射対称レンズおよびレンズに関して放射非対称のパターン:
【0078】
(i)レンズの中心がパターンの幾何学的中心と一致しない、放射対称パターンを有する円形のプラノレンズ。図3Iは、そのようなレンズの一例を示している。ここで、プラノレンズ100Iは、レンズの幾何学的中心105Iからオフセットされた点111Iの周りに放射対称であるパターン110Iを含む。マーカー103I(たとえば、レンズ上またはレンズ内の)は、パターンをレンズにアライメントするときの基準として使用され得る。
【0079】
(ii)レンズの中心がパターンの幾何学的中心と一致しない、放射対称パターンを有する、円柱屈折力を有しない円形の球面屈折力レンズ。図3Jは、そのようなレンズの一例を示している。特に、球面レンズ100Jは、レンズの幾何学的中心105Jからオフセットされた点111Jの周りに放射対称であるパターン110Jを含む。幾何学的中心は、レンズの光心と一致し得る。マーカー103Jは、パターンをレンズとアライメントするときの基準として使用され得る。
【0080】
(iii)放射非対称パターンを有する円形のプラノレンズ。そのようなレンズの一例が図3Kに示されており、プラノレンズ100Kは、光学要素の水平のライン(たとえば、散乱中心またはレンズレットの列)によって形成される円形の輪郭を有するパターン110Kを含む。パターン110Kの円の中心は、レンズの幾何学的中心105Kとアライメントされる。マーカー103Kは、パターンをレンズとアライメントするときの基準として使用され得る。
【0081】
(iv)放射非対称パターンを有する、円柱屈折力のない円形の球面屈折力レンズ。図3Lは、そのようなレンズの一例を示している。ここで、球面レンズ100Lは、光学要素の水平のライン(たとえば、散乱中心またはレンズレットの列)によって形成される円形の輪郭を有するパターン110Lを含む。パターン110Lの円の中心は、レンズの幾何学的中心105Lとアライメントされる。幾何学的中心は、レンズの光心と一致し得る。マーカー103Lは、パターンをレンズとアライメントするときの基準として使用され得る。
【0082】
タイプ4:放射非対称レンズおよびレンズに関して放射非対称のパターン:
【0083】
(i)円柱屈折力軸、およびレンズの中心に位置しない放射対称パターンを有する、円形のプラノまたは球面屈折力レンズ。図3Vは、そのようなレンズの一例を示している。ここで、円柱軸102Vを有する、SPH=-1.00D、CYL=-0.50Dである、レンズ100Vは、レンズの幾何学的中心105Vからオフセットされた点111Vの周りで放射対称である光学要素のパターン110Vを含む。
【0084】
(ii)円柱屈折力軸、および放射非対称パターンを有する、円形のプラノまたは球面屈折力レンズ。このようなレンズの一例は、図3Mに示されている。ここで、円柱軸102Mを有する、SPH=-1.00D、CYL=-0.50Dである、レンズ100Mは、光学要素の水平のライン(たとえば、散乱中心またはレンズレットの列)によって形成される円形の輪郭を有するパターン110Mを含む。パターン110Mの円の中心は、レンズの幾何学的中心105Mとアライメントされる。
【0085】
(iii)円柱屈折力軸ありもしくはなしで、偏心した光心を有し、レンズの中心に位置しない放射対称パターンを有する、円形のプラノまたは球面屈折力レンズ。図3Nは、そのようなレンズの一例を示している。ここで、レンズ100Nは、レンズの幾何学的中心105Nからオフセットされた点111Nの周りに放射対称であるパターン110Nを含む。点111Nは、レンズ100Nの光心と一致する。
【0086】
(iv)円柱屈折力軸ありもしくはなしで、偏心した光心を有し、放射非対称パターンを有する、円形のプラノまたは球面屈折力レンズ。図3Oは、そのようなレンズの一例を示している。ここで、レンズ100Oは、光学要素の水平のライン(たとえば、散乱中心またはレンズレットの列)によって形成される円形の輪郭を有するパターン110Oを含む。パターン110Oの円の中心はレンズの幾何学的中心105Oとアライメントされるが、レンズの光心111Oは幾何学的中心105Oからオフセットされている。
【0087】
(v)円形多焦点または累進レンズおよびレンズの中心に位置しない放射対称パターン。図3Pは、そのようなレンズの一例を示している。ここで、累進レンズ100Pは、屈折力が異なる5つのゾーン(120P、121P、122P、123P、および124P)を有する。放射対称パターン110Pは、ゾーン122P内にある点111Pを中心としており、ゾーン121Pに配置されているレンズの幾何学的中心105Pからオフセットされている。
【0088】
(vi)円形多焦点または累進レンズおよび放射非対称パターン。その一例は図3Qに示されている。ここで、レンズ100Qは、レンズを横切って水平方向に配置構成された平行なライン120Qに配置構成された光学要素のパターン110Qを含み、レンズの広がっているゾーン(102Q、103Q、104Q、105Q、および106Q)は異なる屈折力を有する。パターン110Qの半径方向中心は、レンズ100Qの幾何学的中心105Qとアライメントされている。
【0089】
(vii)放射対称パターンがレンズの中心に位置しない(平坦な縁もしくは切り欠きを有するレンズ、または眼鏡フレームに適合するように整形されたレンズなどの)非円形レンズ。図3Rは、平坦な縁部101Rおよびレンズ100Rの光心105Rから偏心した点111Rの周りに放射対称である光学要素のパターン110Rを有するそのようなレンズ100Rの一例を示す。図3Sは、眼鏡フレームに適合するように整形された縁を有するレンズ100Sの一例を示している。レンズ100Sは、点111Sの周りで放射対称的であるが、レンズの光心105Sの中心に位置しないパターン110Sを含む。
【0090】
(vii)放射非対称パターンを有する(平坦な縁もしくは切り欠きを有するレンズ、または眼鏡フレームに適合するように整形されたレンズなどの)非円形レンズ。図3Tは、平坦な縁部101Tおよび円形輪郭を有する光学要素のパターン110Tを有するそのようなレンズ100Tの例を示している。パターン110Tは光学要素の水平方向の列から構成され、光学要素の輪郭となる円はレンズ100Tの光心105Tを中心とする。図3Uは、眼鏡フレームに適合するように整形された縁を有するレンズ100Uの一例を示している。レンズ100Uは、円形の輪郭を有する光学要素のパターン110Uを含む。パターン110Uは光学要素の水平方向の列から構成され、光学要素の輪郭となる円はレンズ100Uの光心105Uを中心とする。
【0091】
次に、光学要素パターンのさらなる例を参照すると、一般に、様々な異なるパターンが可能である。上で述べたように、いくつかの例では、回転非対称パターンが使用される。このようなパターンは、パターンの幾何学的中心を通る軸などの、軸の周りの放射対称性を欠いている。そのようなパターンの一例が図4に例示されており、これは眼科用レンズ500が第1のクリアアパーチャ510とクリアアパーチャを囲む円環形状の散乱領域530とを備えることを示している。この場合、レンズ500は均一な光学特性を有し、たとえば、球面レンズ、複合または円環体レンズ(すなわち、球面成分と円柱成分を有する)、またはプラノレンズ(すなわち、屈折力のないレンズ)などの単焦点レンズである。図5は、参照を容易にするために縦軸と横軸も示している。レンズ500は円形のブランクとして描かれており、したがって球面レンズに対して放射対称的であるが、水平方向および垂直方向は、眼鏡フレームに装着されるときにレンズがどのように配向されるかを指すことは理解されるであろう。
【0092】
第1のクリアアパーチャ510は、レンズ500の実質的に中心付近に位置決めされる。パターン領域530は、また、レンズ中心に関して中心に配置される。パターン領域530は、また、透明領域540によって囲まれる。第2のクリアアパーチャ520も、パターン領域530内に設けられ、レンズの垂直軸から角度αだけオフセットされる軸532に沿ってクリアアパーチャ510から離間される。
【0093】
図4に示されている例では、クリアアパーチャ510は、遠視力アパーチャであり、道路標識の読み取りなどの遠視力活動に関わり得る。第2のクリアアパーチャ520は近見視力アパーチャであり、本を読むなどの近見視力活動に関わり得る。
【0094】
αは装着された後に垂直子午線からのオフセット角度を指すときに、ユーザが近くの物体に焦点を合わせるときのユーザの眼の経路の遠近調節をするように選択され得る。人が近くの物体に焦点を合わせるように遠近調節するときに、これは、輻輳、すなわち両眼転導と呼ばれる水平方向内側への眼の動きも引き起こす。したがって、近見視力物体を第2のアパーチャを通して遠近調節された眼に見えるようにするために、この角度は、近見視力物体に対するユーザの両眼転導に一致するように選択され得る。いくつかの例では、αは45°以下、たとえば、約30°以下、約25°以下、約20°以下、約15°以下、約10°以下、約8°以下、たとえば、1°以上、2°以上、3°以上、4°以上、5°以上、または0°である。たとえば、クリアアパーチャ520--近見視力用--は、クリアアパーチャ510の中心を通る垂直軸からユーザの鼻に向かってオフセットされ、近くの物体に焦点を合わせる際の着用者の眼の両眼転導に対する遠近調節をする。このオフセットは、1mm以上(たとえば、2mm以上、3mm以上、4mm以上、5mm以上、6mm以上、7mm以上、たとえば、10mm以下、9mm以下、8mm以下)とすることができ、距離は、クリアアパーチャ510の水平方向の中心点(いくつかの例では、レンズの中心に対応し得る)からクリアアパーチャ520の水平方向の中心点から測定される。クリアアパーチャ510およびクリアアパーチャ520は両方とも円形であり、アパーチャ520はアパーチャ510よりもわずかに大きな直径を有する。一般的に、アパーチャのサイズは異なることがあり、ユーザに十分な軸上視力(アパーチャ510を通して)および十分な近見視力(アパーチャ520を通して)を提供する一方で、パターン領域内の光学要素に起因する周辺視力のコントラスト低下の効果を著しく阻害するほど大きくならないように設定され得る。典型的には、両方のクリアアパーチャは、2mm以上(たとえば、3mm以上、4mm以上、5mm以上、たとえば10mm以下)の直径を有する。
【0095】
非円形アパーチャも可能である(特定の例については以下参照)。たとえば、アパーチャの水平方向の幅は、アパーチャの垂直方向の高さとは異なり得る。図4では、アパーチャ510および520の水平方向の幅は、それぞれ、w510およびw520と指定されている。一般的に、アパーチャの水平方向の幅は同じでも異なっていてもよい。図4に例示されているようないくつかの例では、w520はw510よりも大きくてもよい。たとえば、w520は、w510よりも10%以上(たとえば、200%以下、150%以下、120%以下など、20%以上、30%以上、40%以上、50%以上、75%以上、100%以上)大きいものとしてよい。いくつかの例では、w520は、近見視力については、ユーザが眼球が視野を水平方向に走査する特定のタスクに関わっている間(たとえば、読書中)に、ユーザの視軸がクリアアパーチャ520内に留まるように選択される。これは、ユーザが頭を動かさなくてもクリアアパーチャを通して視野を走査することを可能にする点で有利であり得る。
【0096】
アパーチャ間の距離も変化することができ、典型的には、アパーチャがユーザにとって快適な軸上視力および快適な近見視力に対応するように設定される。クリアアパーチャの最も近い縁の間の距離は、1mm以上(たとえば、10mm以下など、2mm以上、5mm以上)とすることができる。
【0097】
アパーチャ510およびアパーチャ520の中心間の距離は、図4においてδNFで表されており、アパーチャ520が、近くの物体に焦点を合わせたときのユーザの注視方向に対応するように変化し得る。いくつかの例では、δNFは、0.5mmから20mmの範囲内(たとえば、0.6mm以上、0.7mm以上、0.8mm以上、0.9mm以上、10mm以上、11mm以上、12mm以上、13mm以上、14mm以上、たとえば、19mm以下、18mm以下、17mm以下、16mm以下、15mm以下)であり得る。
【0098】
アパーチャ510とアパーチャ520との間の分離距離は、各アパーチャのサイズおよびそれらの中心の間の距離に依存する。いくつかの例では、この分離距離は、0.5mm以上(たとえば、1mm以上、2mm以上、3mm以上)であり得る。分離距離は、10mm未満(たとえば、9mm以下、8mm以下、7mm以下、6mm以下、5mm以下)であり得る。
【0099】
パターン領域530は、これらの領域内でレンズに入射する光の少なくとも一部を散乱させるか、または光学収差を通じて焦点がぼけるか、もしくはぼやける光学要素を含む。これは、ユーザの周辺視野のコントラストを下げ得るが、これはユーザの近視の進行を抑制すると考えられている。一般的に、光学要素は、レンズの表面上の特徴(たとえば、突起もしくは凹部)、またはバルクレンズ材料内の内包物を含み得る。
【0100】
一般に、光学要素の性質は、ユーザの網膜上で所望の程度のコントラスト低下をもたらす様々な設計パラメータに基づき選択され得る。一般的に、これらの設計パラメータは、たとえば、光学要素密度、それらのサイズおよび形状、ならびにそれらの屈折率を含み、これらは以下でより詳細に説明される。理想的には、光学要素は、長時間の連続着用を可能にするために、着用者への不快感を十分に抑えながら、窩上で高い視力を提供し、網膜の他の部分で低い像コントラストを提供するように選択される。たとえば、子供にとっては、1日のすべてとは言わないまでも、ほとんどの時間、眼鏡を快適に着用できることが望ましいものとしてよい。代替的に、またはそれに加えて、光学要素は、特定の作業、特に眼軸長成長を強く促進すると考えられる作業、たとえばビデオゲーム、読書、または他の広角、高コントラスト画像露出に対して設計され得る。たとえば、そのような状況(たとえば、ユーザが周辺視野内で高コントラストを受ける場合、および/または着用者が周辺視野を使用して移動し、向きを定める必要がない状況)では、周辺部の散乱強度および散乱角度は高くなり得るが、意識と自尊心への考慮はそれほど心配しなくてよい。これは、そのような高コントラスト環境において周辺コントラスト低下の効率を高め得る。同様に、焦点がぼけたレンズレットのぼけ円半径および強度または光学収差特徴が調整され得る。
【0101】
ユーザの眼の窩における像コントラストの低下は、ユーザの網膜の他の部分における像コントラストの低下よりも、眼の成長を制御する効率が低いと考えられている。したがって、散乱中心は、網膜の他の部分上に当たる光の比較的多くが散乱光である一方で、ユーザの窩内に散乱される光を減少させる(たとえば、最小化する)ように調整され得る。窩上の散乱光の量は、クリアアパーチャのサイズだけでなく、特にクリアアパーチャに最も近い散乱中心の性質によっても影響を受け得る。いくつかの例では、たとえば、クリアアパーチャに最も近い散乱中心は、それより遠い散乱中心に比べて効率の低い光散乱となるように設計され得る。代替的に、またはそれに加えて、いくつかの例では、クリアアパーチャに最も近い散乱中心は、アパーチャから遠い散乱中心よりも小さい角度の前方散乱に対して設計され得る。類似の方式で、焦点がぼけたレンズレットまたは光学収差特徴によって発生するぼけの量は、特徴の密度、そのサイズ、および視覚的ぼけの強さ、たとえばレンズレットの相対プラス加入屈折力の量に依存する。周辺網膜領域内のぼけを誘発しながら中心視内のぼけを低減する設計最適化が、近視の進行を抑えながら快適な視覚体験を可能にする。
【0102】
いくつかの例において、散乱中心は、視力を維持しながら、網膜上の均一な光分布/低コントラスト信号を生成するために散乱中心の幾何学的形状を通して減少した狭角散乱および増大した広角散乱を提供するように設計され得る。たとえば、散乱中心は、著しい広角前方散乱(たとえば、10%超、20%以上、30%以上、40%以上、50%以上、2.5度超偏向など)を生成するように設計され得る。狭角前方散乱、すなわち2.5度以内の散乱は、比較的低く抑えることができる(たとえば、50%以下、40%以下、30%以下、20%以下、10%以下)。
【0103】
一般に、様々な異なるメトリクスが散乱中心のパフォーマンスを評価するために使用され、それにより散乱中心を最適化して近視軽減眼鏡に使用することができる。たとえば、散乱中心は、たとえば異なる散乱中心の形状、サイズ、およびレイアウトを有するレンズの物理的測定に基づき、経験的に最適化され得る。たとえば、光散乱は、ヘーズの国際試験規格(たとえば、ASTM D1003またはBS EN ISO 13468)などの、ヘーズ測定に基づき特徴付けられ得る。従来のヘーズメーター、たとえば、狭角散乱の尺度とみなされ得る、レンズを完全に透過する光の量、乱されずに透過する光の量(たとえば、0.5度以内)、2.5度を超えて偏向される光の量、および透明度(2.5度以内の量)を測定するBYK-Gardnerヘーズメーター(Haze-Gard Plus計測器など)が使用されてよい。他の機器も、散乱パターンを経験的に最適化することを目的として光散乱を特徴付けるために使用され得る。たとえば、2.5度付近の環状リングで光を測定することによって光拡散を測定する機器が、使用され得る(たとえば、規格EN 167に記載されているHornellの機器)。
【0104】
代替的に、またはそれに加えて、コントラスト低減光学要素は、コンピュータモデリングソフトウェア(たとえば、ZemaxまたはCode V)によって最適化され得る。
【0105】
いくつかの例において、散乱中心は、網膜上の散乱中心の画像の表現である、点広がり関数の最適化に基づき設計され得る。たとえば、散乱中心のサイズ、形状、組成、間隔、および/または屈折率は、窩外の網膜が散乱光で均質に覆われるように網膜の照明を均等に広げ、網膜のこの領域におけるコントラストを低減(たとえば、最小化)するように変化させられ得る。
【0106】
いくつかの例では、周辺網膜を覆う光散乱の最適化は、網膜のいくつかの領域における散乱光対乱されない光の強度を目立たせ、高コントラスト像をより強く抑制する。たとえば白黒のテキストを読むときの、高コントラスト像は、眼窩の下半分から多く発生する傾向がある。したがって、散乱光で上側網膜眼窩をより強く覆うことは、軸長成長のための信号を低減するのに有益であり、同時に上側眼窩で視覚的な影響、たとえばグレアまたはハローを低減することができる。同様に、焦点がぼけたレンズレットまたは光学収差の特徴からぼけは、眼窩の下側部分および上側部分に異なる影響を及ぼすように強度を修正され得る。
【0107】
代替的に、またはそれに加えて、散乱中心は、人間の視覚系の空間周波数応答を指す、変調伝達関数の最適化に基づき設計され得る。たとえば、散乱中心のサイズ、形状、および間隔は、空間周波数の範囲の減衰を平滑化するように変化させられ得る。散乱中心の設計パラメータは、望み通りにいくつかの空間周波数を高くするかまたは低くするように変化させることができる。一般的に、視力に対する注目する空間周波数は、ファイン側で1度あたり18サイクルであり、コース側で1度あたり1.5サイクルである。散乱中心は、この範囲内の空間周波数のいくつかのサブセットにおいて高められた信号を提供するように設計され得る。
【0108】
前述のメトリクスは、散乱中心のサイズおよび/または形状に基づき散乱中心を評価するために使用されてよく、その両方は望み通りに変化させられ得る。たとえば、散乱中心は、実質的に丸形(たとえば、球形)、細長(たとえば、楕円形)、または不規則な形状とすることができる。一般的に、散乱中心がレンズの表面上の突起である場合、突起は、可視光を散乱させるのに十分な寸法(たとえば、直径)を有するが、通常使用時には着用者によって分解されない十分に小さい寸法を有するべきである。たとえば、散乱中心は、約0.001mm以上(たとえば、約0.005mm以上、約0.01mm以上、約0.015mm以上、約0.02mm以上、約0.025mm以上、約0.03mm以上、約0.035mm以上、約0.04mm以上、約0.045mm以上、約0.05mm以上、約0.055mm以上、約0.06mm以上、約0.07mm以上、約0.08mm以上、約0.09mm以上、約0.1mm)から約1mm以下(たとえば、約0.9mm以下、約0.8mm以下、約0.7mm以下、約0.6mm以下、約0.5mm以下、約0.4mm以下、約0.3mm以下、約0.2mm以下、約0.1mm)の範囲内の寸法を有することができる。
【0109】
より小さい散乱中心、たとえば、光の波長に匹敵する寸法(たとえば、0.001mmから約0.05mm)を有する散乱中心については、光散乱は、レイリー散乱またはミー散乱と考えられ得ることに留意されたい。より大きい散乱中心、たとえば約0.1mm以上の散乱中心については、光散乱は大部分幾何学的散乱に起因し得る。光学要素は、たとえば、非集束レンズレット、プリズム、または高次収差レンズレットも含み得る。
【0110】
一般に、光学要素の寸法は、各レンズにわたって同じであり得るか、または異なり得る。たとえば、寸法は、光学要素の配置の関数として、たとえば、クリアアパーチャから測定されるように、および/またはレンズの端からの距離の関数として増大するかまたは減少し得る。いくつかの例では、光学要素の寸法は、レンズの中心からの距離が増加するにつれて単調に変化する(たとえば、単調増加または単調減少)。いくつかの場合において、寸法の単調増加/減少は、レンズ中心からの距離の関数として光学要素の直径を線形に変化させることを含む。
【0111】
光学要素の形状は、適切な光散乱プロファイルまたはぼかしプロファイルを提供するように選択され得る。たとえば、光学要素は、実質的に球面または非球面とすることができる。いくつかの例では、光学素子は、楕円散乱中心の場合など、一方向(たとえば、水平方向または垂直方向)に細長くすることができる。いくつかの例では、光学要素は、不規則な形状である。
【0112】
一般的に、パターン領域530における光学要素の分布は、適切なレベルの光散乱またはぼけをもたらすように変化し得る。いくつかの例では、光学要素は、各方向に一様な量だけ離間される、規則正しい配列に、たとえば、正方格子上に、配置構成される。一般に、光学要素は、まとめて近視軽減のために視聴者の周辺で十分なコントラスト低下をもたらすように離間される。典型的には、散乱中心の間の間隔が小さければ小さいほど、コントラスト低下が大きくなる(隣接する散乱中心が重なり合う、または融合することをしないことを条件とする)。一般に、散乱中心は、約0.05mm(たとえば、約0.1mm以上、約0.15mm以上、約0.2mm以上、約0.25mm以上、約0.3mm以上、約0.35mm以上、約0.4mm以上、約0.45mm以上、約0.5mm以上、約0.55mm以上、約0.6mm以上、約0.65mm以上、約0.7mm以上、約0.75mm以上)から約2mm(たとえば約1.9mm以下、約1.8mm以下、約1.7mm以下、約1.6mm以下、約1.5mm以下、約1.4mm以下、約1.3mm以下、約1.2mm以下、約1.1mm以下、約1mm以下、約0.9mm以下、約0.8mm以下)までの範囲内の量で最も近い近隣要素から離間され得る。一例として、間隔は0.55mm、0.365mm、または0.240mmとすることができる。
【0113】
光学要素は、非正方格子に配列され得る。たとえば、六角形(たとえば、六方最密充填)格子が使用され得る。不規則な配列も可能であり、たとえば、ランダムまたは半ランダム配置が使用され得る。正方格子または六方最密充填格子からの変位も、たとえば、ランダムな量だけ可能である。
【0114】
一般に、光学要素によるレンズの被覆率は、パターンに応じて変化し得る。ここで、カバー率は、光学要素に対応する図4に示されている平面上に投影されるような、レンズの総面積の割合を指す。典型的には、光学要素の被覆率が低ければ低いほど、より高い被覆率に比べて散乱またはぼけが低くなる(個別の光学要素が分離している、すなわち、それらが融合してより大きな光学要素を形成しないと仮定して)。散乱中心被覆率は、5%以上から約75%まで変化し得る。たとえば、被覆率は、50%または55%など、10%以上、15%以上、20%以上、25%以上、30%以上、35%以上、40%以上、45%以上とすることができる。被覆率は、ユーザの快適レベルに応じて、たとえば、着用者が長時間(たとえば、終日)にわたって自発的に眼鏡を着用するような十分に快適な周辺視力のレベルを提供するように、および/または眼軸長成長信号が抑制される所望の強度に応じて選択され得る。
【0115】
光学要素間の散乱領域530においてレンズに入射するシーンからの光は、ユーザの網膜上のシーンの認識可能な画像に寄与するが、光学要素に入射するシーンからの光は必ずしも寄与しないと考えられる。さらに、光学要素に入射した光の少なくとも一部は網膜へ透過するので、網膜での光強度を実質的に低下させることなく像のコントラストを低下させる効果を有する。したがって、ユーザの周辺視野におけるコントラスト低下の量は、光学要素によって覆われたコントラスト低下領域の表面積の割合に相関する(たとえば、ほぼ比例する)と考えられる。
【0116】
一般に、散乱中心は、着用者の周辺視野内にある物体の像のコントラストを、この領域内での視聴者の視力を著しく落とすことなく低下させることを意図されている。たとえば、散乱中心は、主に広角度に散乱することができる。ここで、周辺視野は、クリアアパーチャの視野の外側の視野を指す。これらの領域における像コントラストは、以下で説明される方法を使用して決定されるようなレンズのクリアアパーチャを使用して見られた像コントラストに関して40%以上(たとえば、45%以上、50%以上、60%以上、70%以上、80%以上)低下し得る。コントラスト低下は、スネレン視標またはETDRS視力検査表などの、高コントラストまたは低コントラスト視力表上で、1つもしくは複数の文字、または1つもしくは複数の行のコントラスト感度低下によって測定され得る。コントラスト低下は、1文字以上、2文字以上、3文字以上、4文字以上、または5文字以上であり得るか、または1行以上、2行以上、または3行以上であり得る。コントラスト低下は、また、高コントラストまたは低コントラスト視力検査表で測定されるように、3行以下、2行以下、1行以下、または5文字以下、4文字以下、3文字以下、2文字以下、または1文字、すべてなど、一定の量未満とすることも可能である。コントラスト低下は、各個別の症例のニーズに応じて設定され得る。典型的なコントラスト低下は、約50%から55%の範囲内にあると考えられている。50%未満のコントラスト低下は、非常に軽度の症例に使用され得るが、病気にかかりやすい被験者は55%超のコントラスト低下を必要とすることもあり得る。視力は、自覚的屈折によって決定されるように20/30以上(たとえば、20/25以上、20/20以上)に矯正され得るが、それでも意味のあるコントラスト低下を達成することができる。例では、コントラスト低下の結果、スネレン視標の2行以下(たとえば、1.5行以下、1行以下)の損失を生じ、1行の損失は、視力が20/20から20/25に低下することに対応する。
【0117】
コントラストは、ここでは、同じ視野内にある2つの物体の間の輝度の差を指す。したがって、コントラスト低下は、この差の変化を指す。
【0118】
コントラストおよびコントラスト低下は、様々な方法で測定され得る。いくつかの例では、コントラストは、制御された条件下でレンズのクリアアパーチャと散乱中心パターンを通して取得される、黒と白の正方形からなる市松模様などの、標準パターンの異なる部分の間の輝度差に基づき測定され得る。
【0119】
代替的に、またはそれに加えて、コントラスト低下は、レンズの光学伝達関数(OTF)に基づいて決定され得る(たとえば、http://www.montana.edu/jshaw/documents/18%20EELE582_S15_OTFMTF.pdfを参照)。OTFについては、コントラストは、明るい領域と暗い領域が異なる「空間周波数」で正弦波変調される刺激の伝達について指定されている。これらの刺激は、棒の間の間隔が一定範囲にわたって変化する、交互する明るい棒と暗い棒のように見える。すべての光学系について、コントラストの透過率は、最も高い空間周波数を有する実質的に正弦波的に変化する刺激に対して最も低い。すべての空間周波数に対するコントラストの透過率を記述する関係はOTFである。OTFは、点広がり関数のフーリエ変換を取ることによって取得され得る。点広がり関数は、点光源をレンズを通して検出器アレイ上に結像し、点からの光が検出器全体にどのように分配されるかを決定することによって取得され得る。
【0120】
測定値が矛盾する場合は、OTF技術が優先される。いくつかの例では、コントラストは、散乱中心によって覆われたレンズの面積とクリアアパーチャの面積との比較に基づき推定され得る。この近似では、散乱中心に当たる光はすべて、網膜領域全体に均一に分散され、これは像のより明るい領域で利用可能な光の量を減らし、これは暗い領域に光を加えると仮定される。したがって、コントラスト低下は、レンズのクリアアパーチャおよび散乱領域を通して行われた光透過率測定に基づき計算され得る。
【0121】
パターン領域530は、円形の形状を有するが、他の形状も可能である(たとえば、楕円形、多角形、または画像を含む不規則な形状などの他の形状)。パターン領域のサイズは、典型的には、軸上アパーチャを通して直接的に見ていないときでも、ユーザの周辺視野の低下したコントラストがユーザの視野の実質的な部分にわたって生じるように選択される。パターン領域530は、30mm以上(たとえば、40mm以上、50mm以上、60mm以上、70mm以上、80mm以上、たとえば、100mm以下、90mm以下、80mm以下、70mm以下、60mm以下)の直径(または非円形領域では最大寸法)を有することができる。いくつかの例では、パターン領域はレンズの縁まで延在する。
【0122】
いくつかの例では、パターン領域の周辺部は、光学要素の量、密度、または屈折力を徐々に減少させることによって透明領域とブレンドされ得る。
【0123】
いくつかの例において、透明領域では、パターン領域と比較してより低量の光散乱またはぼけが生じ得る。
【0124】
図5を参照すると、眼鏡501は、眼鏡フレーム550に2つのレンズ500a、500bを備える。各レンズは、図4に示されているレンズ500に対応し、第2のクリアアパーチャ520が軸132に沿ってクリアアパーチャ510の下方に、垂直軸から角度αだけアライメントされた状態でフレーム550に適合する形状およびサイズを有する。各場合において、オフセット角度αはユーザの鼻の方向にある。この角度は、レンズ500aと500bとで同じであるが、いくつかの例では、オフセット角度は異なり得る。たとえば、異なるオフセット角度は、各眼に対する両眼転動の間の変動に適応することができる。
【0125】
図6Aおよび図6Bを参照すると、クリアアパーチャ510および520は、(たとえば、遠視力に対する)ユーザの標準視線に沿ってアパーチャ510を通る視線を提供し、(たとえば、読書のためなど、近見視力に対する)通常視線着座(Normal Line of Sight Sitting)に沿ってアパーチャ520を通る視線を提供するように、眼鏡501においてサイズを決められ、整形され、および位置決めされ得る。クリアアパーチャ510は、垂直方向および/または水平方向において±2°以上(たとえば、±10°以下、±9°以下、±8°以下、±7°以下、±6°以下など、±3°以上、±4°以上、±5°以上)のクリアアパーチャを通る視線を提供するようにサイズおよび位置を設定され得る。水平方向および垂直方向の角度範囲は、同じでも異なっていてもよい。上側視野における角度範囲は、下側視野における角度範囲と同じであっても異なっていてもよい。
【0126】
クリアアパーチャ520は、通常視線着座軸の周りの垂直方向および/または水平方向において±2°以上(たとえば、±10°以下、±9°以下、±8°以下、±7°以下、±6°以下など、±3°以上、±4°以上、±5°以上)のクリアアパーチャを通る視線を提供するようにサイズおよび位置を設定され得る。水平方向および垂直方向の角度範囲は、同じでも異なっていてもよい。いくつかの例では、クリアアパーチャ520は、ユーザが、たとえば、通常視線より15°低い位置でシンボル認識領域においてアパーチャを通る視線を有する十分な水平幅を有することができる。たとえば、クリアアパーチャ120の水平幅は、最大±30°(たとえば、最大±25°、最大±20°、最大±15°、最大±12°)のクリアアパーチャを通る視線を提供するようなサイズを有することができる。
【0127】
眼科用レンズ500は、円形の遠視力アパーチャおよび円形の近見視力アパーチャを特徴とするが、より一般的には、これらのアパーチャの一方または両方は非円形の形状を有し、たとえば、標準視線軸および通常視線着座軸に沿って所望の視野側を提供することができる。たとえば、いずれかまたは両方のクリアアパーチャは、楕円形、多角形、または不規則な形状を有することができる。
【0128】
前述のように、水平軸および垂直軸は、レンズ500が眼鏡フレーム内で最終的にどのように配向されるかを指し示す。フレームに装着するために縁を整形する前の未装着眼鏡レンズ500において、レンズがプラノまたは球面である場合に、そのようなレンズは、典型的には、放射対称であり、角度αは、レンズが装着用に整形されるまで任意である。しかしながら、円柱屈折力レンズまたは円環体レンズなどの、放射対称性を有しないレンズでは、角度αは、代替的に、円柱コンポーネントの円柱軸と比較したときに第2のアパーチャ520の配向に関して定義され得る。言い換えれば、レンズ上の適切な点(たとえば、レンズの中心)にアパーチャ510をアライメントすることに加えて、レンズの円柱軸に関して軸532をアライメントすることが重要である。
【0129】
このプロセスは、図7A図7Dに例示されている。ここで、図7Aは、円柱軸712を有する非ゼロの円柱を有するレンズ710を示している。レンズ710の幾何学的中心715も図示されている。図7Bは、散乱中心のパターン720を示している。パターン720は、散乱中心の領域730に配置構成された一対のアパーチャ722および724を含む。アパーチャ724の幾何学的中心でもある、パターンの幾何学的中心725からアパーチャ722の幾何学的中心を通る軸728も示されている。
【0130】
図7Cは、パターン720とレンズ710との相対的アライメントを示している。この例では、パターン720の中心725は、レンズ710の中心715とアライメントされる。それに加えて、パターンは、円柱軸712と角度βで軸728とアライメントされる。角度βは、たとえば、ユーザの処方箋の円柱軸および遠視力から近見視力までの瞳孔の動きの範囲に基づき指定され得る。図7Cは、また、眼鏡フレーム用にサイズを決められた後のレンズの縁740の輪郭を示している。レンズ周縁部の近くにマーカー750が設けられ、円中軸にマークを付け、これをレンズとパターンとをアライメントし、図7Dに示されている最終形態799に合わせてレンズを整形するための基準とする。マーカー750は、レンズ上にパターン720を形成する前に、形成している間に、または形成した後に、レンズ修正システムに関するレンズの配向を確定するために使用される印刷されたまたはエッチングされた基準であり、レンズ修正システムと併せて使用されるアライメントシステムによって識別可能な任意の光学的特徴であり得る。マーカーは、パターン720を形成するために使用されるのと同じシステムを使用するか、または異なるシステムを使用して形成され得る。いくつかの実施形態において、マーカー750は、レンズ内、バルクレンズ材料内に形成される。
【0131】
前述の例では、所望の配向でパターンを形成するために、光学的特徴の例である、印刷されるかまたはエッチングされた基準マーカーを利用して、レンズの円柱軸の配向を確立するが、この目的のために他の特徴も使用され得る。たとえば、レンズそれ自体の光学特性を測定すること、すなわち円柱軸を測定し、次いで、その測定値を使用してパターンをレンズに適切にアライメントすることが可能である。代替的に、またはそれに加えて、いくつかの実施形態では、レンズの適切なアライメントを確立するために物理的特徴が使用され得る。
【0132】
たとえば、図8Aを参照すると、レンズ810は、円柱軸812を有する非ゼロの円柱を有し、またレンズの、それ以外の場合に円形である縁において縁が真っ直ぐなセクション818を有する。縁が真っ直ぐなセクション818は、軸812と平行にアライメントされる。レンズ810の幾何学的中心815も図示されている。ここで、レンズの幾何学的中心は、レンズ810の縁によって画成される円の中心を指す。
【0133】
図8Bは、レンズ810上に形成する散乱中心のパターン820を示している。パターン820は、散乱中心の領域830に配置構成された一対のアパーチャ822および824を含む。アパーチャ824の幾何学的中心でもある、パターンの幾何学的中心825からアパーチャ822の幾何学的中心を通る軸828も示されている。
【0134】
図8Cは、パターン820とレンズ810との相対的アライメントを示している。具体的には、パターン820の中心825は、レンズ810の中心815とアライメントされる。それに加えて、パターンは、円柱軸812と角度βで軸828とアライメントされる。図8Cは、また、眼鏡フレーム用にサイズを決められた後のレンズの縁740の輪郭を示している。縁が真っ直ぐなセクション818は、レンズを図8Dに示されているその最終形状899に合わせて整形するための垂直方向および水平方向を確立するために使用される。
【0135】
縁部818の代わりに、またはそれに加えて、他のタイプの物理的特徴がアライメントを目的として使用され得る。たとえば、いくつかの実施形態において、1つまたは複数の切り欠きが、軸812と知られている関係(たとえば、知られている量だけアライメントされるかまたはオフセットされる)を有する縁に作られ得る。物理的特徴は、レンズ上にパターンを形成する前、形成している間、または形成した後にレンズ上に形成され得る。
【0136】
上記の例では、光学要素のパターンは、円などの幾何学的形状を占有し、環状パターン、格子、一連のストライプ、またはランダム方式などの規則的配列で配置構成された光学素子を特徴とする。しかしながら、先に述べたように、不規則なパターンまたは非円形の輪郭(たとえば、不規則な輪郭)を有するパターンが使用され得る。そのようなパターンは、認識可能な形状または画像であってもよい。一例が図9Aに示されている。ここで、円形領域内の光学要素のパターン930は、レンズ900の一方の側910、たとえば着用者に面する側に形成される。眼鏡フレームに対して整形されたレンズの輪郭920が図示されている。
【0137】
反対側の表面上には、画像、アートワーク、ロゴ、および同様のものなどの、認識可能な形状または像を形成することができる。光学要素のパターンのサイズまたは密度は、パターンの一部が観察者に対して反射して明るくまたは暗く見えるように変化させられ得る。光学的パターンのサイズまたは密度が変化させられ、グレースケール画像を作成することができる。色材が、光学要素を蒸着するか、または作成するために使用される場合、光学的パターンのサイズ、密度、および色は、カラー画像を作成するように変化させられ得る。他の回転非対称パターンと同様に、これらのパターンは、眼鏡フレームに装着されるときに指定された配向を有するか、またはコンタクトレンズとして使用されるときに眼球上で指定された配向を有し得る。たとえば、図9Bに示されているように、レンズ900の側部940は、光学要素の一方の密度を有する内側領域と異なる密度を有する外側領域とを有するハート形のパターンを特徴とする。
【0138】
図9Cに示されている、結果として得られるレンズ900は、両側に光学要素を特徴とする。前表面(すなわち、使用中に着用者から離れる方向に面する)のパターンは、これらの形状が着用者自身に知覚されることなく着用者を見る人から見えるように形成され得る。
【0139】
図9A図9Cに示されている不規則な形状のパターンは、単なる例であり、より一般的には、本明細書において開示されている技術は、かなり複雑な像を生成するパターンを形成するために使用され得る。一般に、パターンの輪郭、光学要素の密度およびサイズを変化させることによって、2値化され得るほとんどの像を表示する眼鏡を提供することが可能である。したがって、開示されている技術は、ユーザが名前、署名、ロゴ、ペット、家族、友人、ポップカルチャーの人物などの画像を有するようにレンズをカスタマイズすることを可能にする。
【0140】
さらに、両側にパターンを形成することによって、像は、レンズの表側と裏側の2つのずれた画像の視差効果に起因してレンズに関する観察者の相対的配置に応じて変化することができる。
【0141】
前述の例は、プラノレンズ、球面レンズ、円環体レンズなどの単焦点レンズを特徴とする。より一般的に、多焦点レンズ--累進レンズや二焦点レンズなど--も使用され得る。累進レンズは、放射非対称であり、典型的には、他の屈折異常に対する着用者の矯正に加えた、次第に高くなるレンズ屈折力の勾配によって特徴付けられる。勾配は、レンズの頂部で着用者の遠距離処方から始まり、レンズにおいてより低い、最大加入屈折力、または完全な読書加入屈折力に達し、近くの物体に焦点を合わせるときの眼の自然な経路と一致する。レンズ表面の累進屈折力勾配の長さは、一般的にレンズの設計に依存し、最終的な加入屈折力は通常0.75~3.50ジオプターである。回転非対称パターンを有する累進レンズの一例が、図10に示されている。
【0142】
例示されているように、レンズ1000は、図中の点線1022、1023、1024、1025で区切られた5つの異なるゾーンを含む。これらは、近見ゾーン1011、中間ゾーン1012、遠見ゾーン1013を含む。そのようなレンズは、周辺歪ゾーン1014および1015も含み得る。点線で区画されているが、一方のゾーンから次のゾーンへの屈折力の変化は、典型的には漸進的である。
【0143】
レンズの散乱/透明特性に関して、累進眼科用レンズ1000は、透明外側領域1040と、光散乱領域1030と、遠視力用の第1のクリアアパーチャ1010と、近見視力用の第2のクリアアパーチャ1020とを含む。第2のクリアアパーチャ1020は、レンズの垂直軸から角度αだけオフセットされた軸1032に沿ってアライメントされる。遠視力用のクリアアパーチャ1010は、累進レンズの遠見ゾーン1013と(この場合、部分的に)重なり、近見視力アパーチャ1020は近見ゾーン1011と重なる。
【0144】
多焦点レンズが使用されるときのいくつかの実施形態において、第2のクリアアパーチャ(たとえば、レンズ1000のアパーチャ1020)は、近見視力用の加入屈折力を有するレンズの領域上に特にアライメントされる。たとえば、第2のアパーチャの配置は、第1のクリアアパーチャ(すなわち、遠視力用のアパーチャ)におけるレンズの屈折力と比較して、+0.25D(たとえば、+0.5D以上、+0.75D以上、+1.0D以上、+1.25D以上、+1.5D以上、+1.75D以上、+2.0D以上)以上の屈折力を有することができる。
【0145】
前述のように、散乱中心以外の他の光学要素は、散乱中心の代わりとして、または散乱中心に加えて使用され得る。たとえば、レンズは、上で説明されている実施形態において「散乱領域」として識別された領域においてベースレンズとは異なる屈折力を有する1つまたは複数のレンズレットを含むことができる。より一般的は、散乱領域はパターン領域とも称される。そのようなレンズレットの例は、たとえば、2019年4月23日に発行された米国特許第10,268,050号、名称「Spectacle Lens」、2019年9月6日に公開されたPCT国際公開第WO2019/166653号、名称「Lens Element」、2019年9月6日に公開されたPCT国際公開第WO2019/166653号、名称「Lens Element」、2019年9月6日に公開されたPCT国際公開第WO2019/166654号、「Lens Element」、2019年9月6日に公開されたPCT国際公開第WO2019/166655号、名称「Lens Element」、2019年9月6日に公開されたPCT国際公開第WO2019/16657号、名称「Lens Element」、2019年9月6日に公開されたPCT国際公開公開第WO2019/166659号、名称「Lens Element」、および2019年10月31日に公開されたPCT国際公開第WO2019/206569号、名称「Lens Element」において開示されている。たとえば、近視焦点ぼけ用のレンズレットが使用され得る。いくつかの例では、光学要素は、近視焦点ぼけ用の環状屈折構造(たとえば、フレネルレンズ)であり、その例は、2009年3月24日に発行された米国特許第7,506,983号、名称「Method of Optical Treatment」に示されている。プリズム要素も使用され得る。
【0146】
レンズレットの回転非対称パターンを有する回転非対称レンズの一例が図11に示されている。ここで、レンズ1100は、非ゼロ円柱および円柱軸1142を有する。光学要素のパターンは、第1のクリアアパーチャ1110および近視焦点ぼけに合わせてサイズを決定され整形されたレンズレット1131(挿入図に示す)のアレイを特徴とするクリアアパーチャを囲む環状に整形された領域1130を含む。レンズレットは、さもなければユーザの網膜上に焦点を結ぶ波面の一部に焦点ぼけを持ち込む。第1のクリアアパーチャ1110は、レンズ1100の実質的に中心付近に位置決めされる。近視焦点ぼけ領域1130は、また、レンズ中心に関して中心に配置される。近視焦点ぼけ領域1130は、また、透明領域1140によって囲まれる。第2のクリアアパーチャ1120も、光散乱領域1130内に設けられ、レンズの垂直軸から角度αだけオフセットされる軸1132に沿ってクリアアパーチャ1110から離間される。円柱軸1142は、軸1132に関して角度βでアライメントされる。
【0147】
一般的に、レンズレットの光学特性は、ユーザにとって適切と考えられる焦点ぼけの程度に応じて変化し得る。たとえば、レンズレットは、球面または非球面であるか、または高次収差を含むことができる。レンズレットは、正または負の屈折力を有することができる。いくつかの実施形態において、レンズレットの屈折力はゼロである(たとえば、レンズの基本屈折力が強く負である)。レンズレットは、各々、同じ屈折力を有するか、または異なるレンズレットは異なる屈折力を有することができる。いくつかの実施形態において、レンズレットは、レンズの基本屈折力と比較して+0.25D以上(たとえば、+0.5D以上、+0.75D以上、+1.0D以上、+1.25D以上、+1.5D以上、+1.75D以上、+2.0D以上、+3.0D以上、+4.0D以上、最大+5.0Dなど)の加入屈折力を有することができる。いくつかの実施形態において、レンズレットは、レンズの基本屈折力と比較して-0.25D以下(たとえば、-0.5D以下、-0.75D以下、-1.0D以下、-1.25D以下、-1.5D以下)の加入屈折力を有することができる。
【0148】
レンズレットのサイズも、適宜変えることができる。レンズレットは、0.5mm以上(たとえば、0.8mm以上、1mm以上、1.5mm以上、2mm以上、3mm以上、最大5mmなど)の直径を有することができる。
【0149】
いくつかの実施形態は、レンズレットおよび散乱中心の両方を含むことができる。たとえば、図12を参照すると、例示的なレンズ1200は、透明外側領域1240、光散乱領域1230、遠視力用の第1のクリアアパーチャ1210、近見視力用の第2のクリアアパーチャ1220を含む。第2のクリアアパーチャ1220は、レンズの垂直軸から角度αだけオフセットされる軸1232に沿ってアライメントされる。
【0150】
散乱領域1230は、上で説明されているように散乱中心を含む。それに加えて、散乱領域1235は、アパーチャ1210の周りにリング状に配置構成されたレンズレット1235を含む。レンズレットは、さもなければユーザの網膜上に焦点を結ぶ波面の一部に焦点ぼけを持ち込む。散乱中心は、レンズレット1235の配置に含まれる。たとえば、散乱中心は、反対側のレンズ表面上の、各レンズレット1235の表面上に形成されるが、レンズレット1235と同じ横方向の位置と重なり、および/またはレンズレット1235と横方向に重なるレンズ1200のバルク内に含まれ得る。いくつかの実施形態では、散乱中心は、レンズレット1235の間に含まれるが、レンズレットと横方向には重ならない。いくつかの実施形態において、レンズの散乱領域は、レンズレットのみを含み、追加の散乱中心を含まない。
【0151】
回転非対称パターンを有する回転非対称レンズのさらなる例が、図13に示されており、レンズ1300は水平方向に関して角度γの円柱軸1312を有する。レンズ1300は、各々パターン領域の半分を含む2つの分離したゾーン、すなわち頂部ゾーン1320および底部ゾーン1330から構成される光学要素のパターンを含む。異なるゾーン1320および1330は、光学要素の異なる配置構成を有する。たとえば、実装形態によっては、ゾーンは、同じタイプの光学要素(たとえば、散乱中心)を有し得るが、密度は異なる。たとえば、頂部ゾーン1330は、散乱中心の密度が底部ゾーン1320よりも低く、底部ゾーンを透過した光に対する光の散乱を増加させる。代替的に、いくつかの実施形態において、一方のゾーンはレンズレットを含み、他方のゾーンは散乱中心を備えることができる。
【0152】
他の変更形態も可能である。たとえば、2つまたはそれ以上のゾーンが使用され得、いくつかの実施形態では、複数のゾーンが1つまたは複数のアパーチャとともに使用され得る。
【0153】
図1に描かれたシステムは、測定サブシステムとレーザー露光サブシステムとの間でレンズとともにステージを移動するコンベヤを特徴とするが、他の実装形態も可能である。たとえば、いくつかの場合において、ステージは、単一の配置に留まり、システムは、測定サブシステムおよびレーザー露光サブシステムをステージに関して順次位置決めする。図14を参照すると、ストック眼科用レンズ101上に光学要素のパターンを形成するための例示的な自動化アライメントおよび露光システム1400は、両方とも剛体フレーム1430に取り付けられた測定サブシステム1410、レーザー露光サブシステム1420、およびステージ150およびレンズ101を支持する、静止プラットフォーム1410上で2つのサブシステムを前後に移動するアクチュエータを含む。サブシステムおよびアクチュエータの動作は、電子コントローラ1460によって制御される。直交座標系は、参照を容易にするために提供されている。
【0154】
コンベヤは、ローラー142を有するコンベヤベルト140と、各々が対応するレンズ101を支持し、測定サブシステム110およびレーザー露光サブシステム120に関してレンズ101を位置決めするコンベヤベルト140上に位置決めされたステージ150とを備える。コンベヤベルト140は、ステージ150をY方向に移動し、ステージを最初に測定サブシステム110の下に進め、次いでレーザー露光サブシステム120に進める。各ステージは、対応するステージ150をコンベヤベルト140の移動方向と直交するx方向に移動するアクチュエータ152を備える。
【0155】
測定サブシステム1410およびレーザー露光サブシステムは、先に説明されている測定サブシステムおよびレーザー露光サブシステムと同じであってもよい。
【0156】
いくつかの場合において、ステージおよび測定サブシステムおよび/またはレーザーサブシステムの両方は、システムの固定基準フレーム(たとえば、支持フレームによって画成される)に対して相対的に移動することができる。いくつかの場合において、いずれかまたは両方のサブシステム内のいくつかのコンポーネントは、静止したままとすることができるが、他のコンポーネントはレンズに関して相対的に移動することができる。たとえば、レーザー露光サブシステムのレーザービームは、固定されてもよいが、光学サブシステム(たとえば、1つまたは複数のミラーから構成される)は、測定ステップにおいてレンズをレーザー光に曝露し、測定サブシステムのためのスペースをあけるために、レンズ上を前後に移動され得る。
【0157】
前述のように、上で開示されたシステムおよび方法は、説明されている製造システムおよび方法の態様を実装するために電子コントローラを利用する。図15は、本明細書で説明されている技術を実装するために電子コントローラとして使用され得るコンピューティングデバイス1500およびモバイルコンピューティングデバイス1550の一例を示す。コンピューティングデバイス1500は、ラップトップ、デスクトップ、ワークステーション、携帯情報端末、サーバ、ブレードサーバ、メインフレーム、および他の適切なコンピュータなどの様々な形態のデジタルコンピュータを表すことが意図されている。モバイルコンピューティングデバイス1550は、携帯情報端末、携帯電話、スマートフォン、および他の類似のコンピューティングデバイスなどの、様々な形態のモバイルデバイスを表すことが意図されている。ここに示されているコンポーネント、それらの接続および関係、ならびにそれらの機能は、例示することのみを意図されており、制限することを意図されていない。
【0158】
コンピューティングデバイス1500は、プロセッサ1502、メモリ1504、ストレージデバイス1506、メモリ1504および複数の高速拡張ポート1510に接続する高速インターフェース1508、ならびに低速拡張ポート1514およびストレージデバイス1506に接続する低速インターフェース1512を備える。プロセッサ1502、メモリ1504、ストレージデバイス1506、高速インターフェース1508、高速拡張ポート1510、および低速インターフェース1512は、様々なバスを使用して相互接続され、共通マザーボード上に取り付けられるか、または適宜他の仕方で取り付けられ得る。プロセッサ1502は、高速インターフェース1508に結合されているディスプレイ1516などの、外部入力/出力デバイス上にGUIに対するグラフィック情報を表示するためメモリ1504内に、またはストレージデバイス1506上に、記憶されている命令を含む、コンピューティングデバイス1500内で実行する命令を処理することができる。他の実装形態では、複数のプロセッサおよび/または複数のバスが、適宜、複数のメモリおよび種類のメモリとともに使用され得る。また、複数のコンピューティングデバイスが、必要な操作の一部を提供する各デバイスと接続され得る(たとえば、サーババンク、ブレードサーバのグループ、またはマルチプロセッサシステムとして)。
【0159】
メモリ1504は、コンピューティングデバイス1500内の情報を記憶する。いくつかの実装形態において、メモリ1504は、1つまたは複数の揮発性メモリユニットである。いくつかの実装形態において、メモリ1504は、1つまたは複数の不揮発性メモリユニットである。メモリ1504は、磁気ディスクまたは光ディスクなどのコンピュータ可読媒体の他の形態のものであってもよい。
【0160】
ストレージデバイス1506は、コンピューティングデバイス1500用のマスストレージを提供することができる。いくつかの実装形態において、ストレージデバイス1506は、ストレージエリアネットワークまたは他の構成のデバイスを含む、フロッピィディスクデバイス、ハードディスクデバイス、光ディスクデバイス、またはテープデバイス、フラッシュメモリもしくは他の類似のソリッドステートメモリデバイス、またはデバイスアレイなどのコンピュータ可読媒体であるか、またはコンピュータ可読媒体を含み得る。命令は、情報キャリア内に記憶され得る。命令は、1つまたは複数の処理デバイス(たとえば、プロセッサ1502)によって実行されるときに、上で説明されているような、1つまたは複数の方法を実行する。命令は、コンピュータもしくは機械可読媒体などの1つまたは複数のストレージデバイス(たとえば、メモリ1504、ストレージデバイス1506、またはプロセッサ1502上のメモリ)によって記憶されてもよい。
【0161】
高速インターフェース1508は、コンピューティングデバイス1500に対して大きな帯域幅を使用するオペレーションを管理するが、低速インターフェース1512は、少ない帯域幅を使用するオペレーションを管理する。機能のこのような割り振りは、例示的なものにすぎない。いくつかの実装形態において、高速インターフェース1508は、メモリ1504、ディスプレイ1516(たとえば、グラフィックスプロセッサまたはアクセラレータを通じて)、および様々な拡張カード(図示せず)を受け入れ得る高速拡張ポート1510に結合される。この実装形態において、低速インターフェース1512は、ストレージデバイス1506および低速拡張ポート1514に結合される。様々な通信ポート(たとえば、USB、Bluetooth、Ethernet、ワイヤレスEthernet)を含み得る、低速拡張ポート1514は、キーボード、ポインティングデバイス、スキャナ、またはたとえば、ネットワークアダプタを通じて、スイッチまたはルータなどネットワーキングデバイスなどの1つまたは複数の入力/出力デバイスに結合され得る。
【0162】
コンピューティングデバイス1500は、図に示されているように、数多くの異なる形態で実装され得る。たとえば、標準的なサーバ1520として、またはそのようなサーバのグループにおいて何倍もの数で実装され得る。それに加えて、ラップトップコンピュータ1522などのパーソナルコンピュータで実装され得る。これは、ラックサーバシステム1524の一部としても実装され得る。代替的に、コンピューティングデバイス1500からのコンポーネントは、モバイルコンピューティングデバイス1550などのモバイルデバイス(図示せず)内の他のコンポーネントと組み合わされ得る。このようなデバイスの各々は、コンピューティングデバイス1500およびモバイルコンピューティングデバイス1550のうちの1つまたは複数を含むものとしてよく、システム全体が、互いに通信する複数のコンピューティングデバイスで構成され得る。
【0163】
モバイルコンピューティングデバイス1550は、他にもコンポーネントがあるがとりわけ、プロセッサ1552、メモリ1564、ディスプレイ1554などの入力/出力デバイス、通信インターフェース1566、およびトランシーバ1568を備える。モバイルコンピューティングデバイス1550は、追加のストレージを構成するためにマイクロドライブまたは他のデバイスなどのストレージデバイスを備え得る。プロセッサ1552、メモリ1564、ディスプレイ1554、通信インターフェース1566、およびトランシーバ1568の各々は、様々なバスを使用して相互接続され、これらのコンポーネントのうちのいくつかは、共通マザーボード上に取り付けられるか、または適宜他の仕方で取り付けられ得る。
【0164】
プロセッサ1552は、メモリ1564内に記憶されている命令を含む、モバイルコンピューティングデバイス1550内の命令を実行することができる。プロセッサ1552は、個別の、および複数の、アナログおよびデジタルプロセッサを備えるチップのチップセットとして実装され得る。プロセッサ1552は、たとえば、ユーザインターフェースの制御、モバイルコンピューティングデバイス1550によるアプリケーション実行、およびモバイルコンピューティングデバイス1550によるワイヤレス通信などの、モバイルコンピューティングデバイス1550の他のコンポーネントの調整を行い得る。
【0165】
プロセッサ1552は、制御インターフェース1558およびディスプレイ1554に結合されているディスプレイインターフェース1556を通じてユーザと通信し得る。ディスプレイ1554は、たとえば、TFT(薄膜トランジスタ液晶ディスプレイ)ディスプレイまたはOLED(有機発光ダイオード)ディスプレイまたは他の適切なディスプレイ技術であってよい。ディスプレイインターフェース1556は、グラフィックおよび他の情報をユーザに提示するようにディスプレイ1554を駆動するための適切な回路を備え得る。制御インターフェース1558は、ユーザからコマンドを受け取り、それらをプロセッサ1552に送るために変換し得る。それに加えて、外部インターフェース1562は、プロセッサ1552と通信することができ、それにより、モバイルコンピューティングデバイス1550と他のデバイスとの近距離通信を行うことを可能にする。外部インターフェース1562は、たとえば、いくつかの実装形態における有線通信、または他の実装形態における無線通信を行うことができ、複数のインターフェースも使用され得る。
【0166】
メモリ1564は、モバイルコンピューティングデバイス1550内に情報を記憶する。メモリ1564は、1つまたは複数のコンピュータ可読媒体、1つまたは複数の揮発性メモリユニット、または1つまたは複数の不揮発性メモリユニットのうちの1つまたは複数として実装され得る。拡張メモリ1574も、たとえば、SIMM(シングルインラインメモリモジュール)カードインターフェースを含むものとしてよい、拡張インターフェース1572を通じて構成され、モバイルコンピューティングデバイス1550に接続され得る。拡張メモリ1574は、モバイルコンピューティングデバイス1550に対する付加的な記憶領域を設け得るか、またはモバイルコンピューティングデバイス1550用のアプリケーションもしくは他の情報も記憶し得る。特に、拡張メモリ1574は、上で説明されているプロセスを実行するか、または補助する命令を含むものとしてよく、またセキュア情報も含み得る。したがって、たとえば、拡張メモリ1574は、モバイルコンピューティングデバイス1550に対するセキュリティモジュールとして構成されるものとしてよく、モバイルコンピューティングデバイス1550の安全な使用を可能にする命令でプログラムされ得る。それに加えて、安全なアプリケーションは、SIMMカードを介して、ハッキングできない方式でSIMMカード上に識別情報を配置するなど、付加情報とともに提供され得る。
【0167】
メモリは、たとえば、後述のように、フラッシュメモリおよび/またはNVRAMメモリ(不揮発性ランダムアクセスメモリ)を含み得る。いくつかの実装形態において、命令は、情報キャリア内に記憶される。命令は、1つまたは複数の処理デバイス(たとえば、プロセッサ1552)によって実行されるときに、上で説明されているような、1つまたは複数の方法を実行する。命令は、1つまたは複数のコンピュータもしくは機械可読媒体などの1つまたは複数のストレージデバイス(たとえば、メモリ1564、拡張メモリ1574、またはプロセッサ1552上のメモリ)によって記憶されてもよい。いくつかの実装形態において、命令は、たとえば、トランシーバ768または外部インターフェース1562上で、伝搬信号で受け取られるものとしてよい。
【0168】
モバイルコンピューティングデバイス1550は、必要ならば、デジタル信号処理回路を備え得る、通信インターフェース1566を通じてワイヤレス方式で通信し得る。通信インターフェース1566は、他にもいろいろあるがとりわけGSM音声電話(グローバルシステムフォーモバイルコミュニケーションズ)、SMS(ショートメッセージサービス)、EMS(エンハンストメッセージングサービス)、またはMMSメッセージング(マルチメディアメッセージングサービス)、CDMA(符号分割多元接続)、TDMA(時分割多元接続)、PDC(パーソナルデジタルセルラー)、WCDMA(登録商標)(広帯域符号分割多元接続)、CDMA2000、またはGPRS(汎用パケット無線サービス)などの、様々なモードまたはプロトコルの下で通信を提供し得る。このような通信は、たとえば、無線周波数を使用するトランシーバ1568を通じて行い得る。それに加えて、Bluetooth、WiFi、または他のトランシーバ(図示せず)などを使用して、短距離通信を実行し得る。それに加えて、GPS(全地球測位システム)受信機モジュール1570は、追加のナビゲーションおよび位置関係無線データをモバイルコンピューティングデバイス1550に提供し、これはモバイルコンピューティングデバイス1550上で実行するアプリケーションによって適宜使用され得る。
【0169】
モバイルコンピューティングデバイス1550は、また、オーディオコーデック1560を使用して音声で通信し、ユーザから発話情報を受け取り、それを使用可能なデジタル情報に変換し得る。オーディオコーデック1560は、同様に、たとえば、モバイルコンピューティングデバイス1550のハンドセットのスピーカーなどを通じて、ユーザ向けに可聴音を発生し得る。このような音は、音声電話からの音を含み、録音された音を含み(たとえば、音声メッセージ、音楽ファイルなど)、またモバイルコンピューティングデバイス1550上で動作するアプリケーションによって生成される音も含み得る。
【0170】
モバイルコンピューティングデバイス1550は、図に示されているように、数多くの異なる形態で実装され得る。たとえば、これは携帯電話1580として実装されてもよい。また、これはスマートフォン1582、携帯情報端末、または他の類似のモバイルデバイスの一部としても実装され得る。
【0171】
本明細書で説明されているシステムおよび技術の様々な実装形態は、デジタル電子回路、集積回路、専用設計ASIC(特定用途向け集積回路)、コンピュータのハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア、および/またはこれらの組み合わせで実現され得る。これらの様々な実装形態は、記憶装置システム、少なくとも1つの入力デバイス、および少なくとも1つの出力デバイスからデータおよび命令を受信し、記憶装置システム、少なくとも1つの入力デバイス、および少なくとも1つの出力デバイスにデータおよび命令を送信するように結合された、専用または汎用の目的としてよい、少なくとも1つのプログラム可能なプロセッサを備えるプログラム可能なシステム上で実行可能であり、および/または解釈可能である1つもしくは複数のコンピュータプログラムによる実装形態を含むことができる。
【0172】
これらのコンピュータプログラム(プログラム、ソフトウェア、ソフトウェアアプリケーション、またはコードとも呼ばれる)は、プログラム可能なプロセッサ用の機械語命令を含み、高水準手続き型および/またはオブジェクト指向プログラミング言語で、および/またはアセンブリ/機械語で実装され得る。本明細書で使用されているように、機械可読媒体、コンピュータ可読媒体という用語は、機械可読信号として機械語命令を受信する機械可読媒体を含む、機械語命令および/またはデータをプログラム可能なプロセッサに供給するために使用されるコンピュータプログラム製品、装置、および/またはデバイス(たとえば、磁気ディスク、光ディスク、メモリ、プログラム可能論理デバイス(PLD))を指す。機械可読信号という用語は、機械語命令および/またはデータをプログラム可能なプロセッサに供給するために使用される信号を指す。
【0173】
ユーザと情報のやり取りを行うために、本明細書で説明されているシステムおよび技術は、ユーザに対して情報を表示するためのディスプレイデバイス(たとえば、CRT(陰極線管)またはLCD(液晶ディスプレイ)モニタ)およびキーボードおよびユーザがコンピュータに入力を送るために使用できるポインティングデバイス(たとえば、マウスもしくはトラックボール)を有するコンピュータ上で実装され得る。他の種類のデバイスも、ユーザとインタラクティブにやり取りするために使用されてよく、たとえば、ユーザに提供されるフィードバックは、任意の形態の感覚フィードバック(たとえば、視覚フィードバック、聴覚フィードバック、または触覚フィードバック)であってよく、ユーザからの入力は、音響、音声、または触覚入力を含む、任意の形態で受信され得る。
【0174】
本明細書で説明されているシステムおよび技術は、バックエンドコンポーネントを含む(たとえば、データサーバとして)、またはミドルウェアコンポーネントを含む(たとえば、アプリケーションサーバとして)、またはフロントエンドコンポーネントを含む(たとえば、ユーザと本明細書で説明されているシステムおよび技術の実装形態とのインタラクティブな操作に使用されるグラフィカルユーザインターフェースまたはウェブブラウザを有するクライアントコンピュータ)コンピューティングシステム、またはそのようなバックエンド、ミドルウェア、またはフロントエンドコンポーネントの任意の組み合わせで実装され得る。システムのコンポーネントは、デジタルデータ通信の任意の形態または媒体(たとえば、通信ネットワーク)によって相互接続され得る。通信ネットワークの例は、ローカルエリアネットワーク(LAN)、ワイドエリアネットワーク(WAN)、およびインターネットを含む。
【0175】
コンピューティングシステムは、クライアントおよびサーバを含むことができる。クライアントおよびサーバは、一般に、互いに隔てられており、典型的には、通信ネットワークを通じてインタラクティブにやり取りする。クライアントとサーバとの関係は、コンピュータプログラムが各コンピュータ上で実行され、互いとの間にクライアント-サーバ関係を有することによって発生する。
【0176】
いくつかの例において、コンピューティングシステムは、クラウドベースであり、および/またはパターンを集中的に計算することができる。そのような場合、匿名の入力データおよび出力データは、さらなる分析のために保存されてよい。クラウドベースおよび/または計算センターセットアップでは、パターンの分散計算と比較して、データ品質を確保し、計算エンジンの保守および更新、データプライバシー規制の準拠、トラブルシューティングを達成することが容易である。
【0177】
上では少数の実装形態が詳しく説明されたが、他の修正形態も可能である。たとえば、クライアントアプリケーションがデリゲートにアクセスするものとして説明されているが、他の実装形態では、デリゲートは、1つまたは複数のサーバ上で実行されるアプリケーションなど、1つまたは複数のプロセッサによって実装される他のアプリケーションによって採用されてもよい。それに加えて、図に示されている論理の流れは、望ましい結果を達成するために、図示されている特定の順序、または順番を必要としない。それに加えて、他のアクションが提示されるか、または説明されているフローから、アクションが取り除かれてもよく、他のコンポーネントが説明されているシステムに追加されるか、または取り除かれてもよい。
【0178】
さらに、図1に示されているシステムは、レンズから反射された光を測定する測定サブシステムを使用しているが、いくつかの実装形態では、透過で動作する測定システムが使用され得る。たとえば、サブシステムの光源および検出器は、レンズの反対側に位置決めされ得る。いくつかの場合において、これらのコンポーネントの一方がステージ150に収納され得る。代替的に、これらのコンポーネントの一方は、他方からステージ150の反対側に配置され得る。そのような場合、ステージおよびコンベヤベルトの少なくとも一部は、測定サブシステムによって使用される光の波長に対して透過的であるべきである。
【0179】
多数の実施形態について説明されたが、他の実施形態は、次の請求項に記載されている。
【符号の説明】
【0180】
100 自動化アライメントおよび露光システム
100C レンズ
100D レンズ
100E レンズ
100F 累進レンズ
100G レンズ
100H レンズ
100I プラノレンズ
100J 球面レンズ
100K プラノレンズ
100L 球面レンズ
100M レンズ
100N レンズ
100O 球面レンズ
100P 累進レンズ
100Q レンズ
100R レンズ
100S レンズ
100T レンズ
100U レンズ
100V レンズ
101 ストック眼科用レンズ
101G 平坦な縁
101R 平坦な縁部
101T 平坦な縁部
102E 円柱軸
102M 円柱軸
102V 円柱軸
103J マーカー
103K マーカー
103L マーカー
105C 幾何学的中心
105D 幾何学的中心
105E 幾何学的中心
105F 幾何学的中心
105G 半径方向中心
105H 中心
105I 幾何学的中心
105J 幾何学的中心
105K 幾何学的中心
105L 幾何学的中心
105M 幾何学的中心
105N 幾何学的中心
105O 幾何学的中心
105P 幾何学的中心
105R 光心
105T 光心
105U 光心
105V 幾何学的中心
110 測定サブシステム
110C 放射対称パターン
110D 放射対称パターン
110E 放射対称パターン
110F 放射対称パターン
110G 放射対称パターン
110H 放射対称パターン
110I パターン
110J パターン
110K パターン
110L パターン
110M パターン
110N パターン
110O パターン
110P 放射対称パターン
110Q パターン
110R パターン
110T パターン
110U パターン
110V パターン
111I 点
111J 点
111N 点
111O 光心
111P 点
111R 点
111V 点
112 光源
114 光整形光学系
116 ビームスプリッタ
117 集光光学系
118 イメージセンサー
120 レーザー露光サブシステム
120Q 平行なライン
121P ゾーン
122 レーザー光源
122P ゾーン
124 ビームステアリングアセンブリ
126 平行光学系
128 集光光学系
130 リフレクタ
140 コンベヤベルト
142 ローラー
150 ステージ
152 アクチュエータ
160 電子コントローラ
301 レンズ
302 レンズ軸
310 クリアアパーチャ
320 パターン
340 コンベヤベルト
350 ステージ
350a~350f 基準マーカー
500 眼科用レンズ
500a、500b レンズ
501 眼鏡
510 第1のクリアアパーチャ
520 第2のクリアアパーチャ
530 散乱領域
540 透明領域
550 眼鏡フレーム
710 レンズ
712 円柱軸
715 幾何学的中心
720 パターン
722、724 アパーチャ
725 幾何学的中心
728 軸
730 領域
740 縁
799 最終形態
810 レンズ
812 円柱軸
815 幾何学的中心
818 縁が真っ直ぐなセクション
820 パターン
822、824 アパーチャ
825 幾何学的中心
828 軸
830 領域
900 レンズ
910 側
920 輪郭
930 パターン
940 側部
1000 レンズ
1010 第1のクリアアパーチャ
1011 近見ゾーン
1012 中間ゾーン
1013 遠見ゾーン
1014、1015 周辺歪ゾーン
1020 第2のクリアアパーチャ
1022、1023、1024、1025 点線
1030 光散乱領域
1032 軸
1040 透明外側領域
1100 レンズ
1110 第1のクリアアパーチャ
1120 第2のクリアアパーチャ
1130 領域
1131 レンズレット
1132 軸
1140 透明領域
1142 円柱軸
1200 レンズ
1210 第1のクリアアパーチャ
1220 第2のクリアアパーチャ
1230 光散乱領域
1232 軸
1235 散乱領域
1240 透明外側領域
1300 レンズ
1312 円柱軸
1320 頂部ゾーン
1330 底部ゾーン
1400 露光システム
1410 測定サブシステム
1420 レーザー露光サブシステム
1430 剛体フレーム
1460 電子コントローラ
1500 コンピューティングデバイス
1502 プロセッサ
1504 メモリ
1506 ストレージデバイス
1508 高速インターフェース
1512 低速インターフェース
1514 低速拡張ポート
1520 サーバ
1522 ラップトップコンピュータ
1524 ラックサーバシステム
1550 モバイルコンピューティングデバイス
1552 プロセッサ
1554 ディスプレイ
1556 ディスプレイインターフェース
1558 制御インターフェース
1560 オーディオコーデック
1562 外部インターフェース
1564 メモリ
1566 通信インターフェース
1568 トランシーバ
1570 GPS(全地球測位システム)受信機モジュール
1572 拡張インターフェース
1574 拡張メモリ
1580 携帯電話
1582 スマートフォン
図1
図2
図3A-3B】
図3C
図3D
図3E
図3F
図3G
図3H
図3I
図3J
図3K
図3L
図3M
図3N
図3O
図3P
図3Q
図3R
図3S
図3T
図3U
図3V
図4
図5
図6A
図6B
図7A
図7B
図7C
図7D
図8A
図8B
図8C
図8D
図9A
図9B
図9C
図10
図11
図12
図13
図14
図15
【国際調査報告】