(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2025-02-19
(54)【発明の名称】供給装置、供給システムおよびシステム
(51)【国際特許分類】
B65G 51/02 20060101AFI20250212BHJP
B21J 15/32 20060101ALI20250212BHJP
B25B 23/04 20060101ALI20250212BHJP
B23P 19/06 20060101ALI20250212BHJP
F16B 37/06 20060101ALI20250212BHJP
【FI】
B65G51/02 D
B21J15/32 F
B25B23/04 A
B23P19/06 A
F16B37/06 Z
【審査請求】未請求
【予備審査請求】有
(21)【出願番号】P 2024538470
(86)(22)【出願日】2022-12-19
(85)【翻訳文提出日】2024-08-23
(86)【国際出願番号】 EP2022086617
(87)【国際公開番号】W WO2023117881
(87)【国際公開日】2023-06-29
(31)【優先権主張番号】102021134404.2
(32)【優先日】2021-12-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】500091678
【氏名又は名称】トックス・プレッソテヒニック・ゲゼルシャフト・ミト・ベシュレンクテル・ハフツング・ウント・コンパニー・コマンディトゲゼルシャフト
(74)【代理人】
【識別番号】110000578
【氏名又は名称】名古屋国際弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】バーデント ミヒャエル
(72)【発明者】
【氏名】フィッシュバック アクセル
(72)【発明者】
【氏名】フロイトリング フレデリック
(72)【発明者】
【氏名】カレッタ パトリック
【テーマコード(参考)】
3C038
【Fターム(参考)】
3C038AA01
3C038BA02
3C038BA04
3C038BA10
(57)【要約】
本発明は、供給装置(2,28,33)の接続点(22)に移動させられることが可能な要素(35)の供給装置(2,28,33)に関するものであり、供給装置(2,28,33)は、加工装置(3)に要素(35)を供給するための別個に配置可能な周辺ユニットとして設計されており、接続点(22)は、供給装置(2,28,33)に接続可能な中空輸送ライン(4、34)と共に設計されていることにより、要素(35)は中空輸送ライン(4、34)内を接続点(22)から加工装置(3)に輸送されることが可能であり、要素(35)はガス流によって輸送されることが可能である。本発明によれば、供給装置(2,28,33)は、ガス流発生装置(23)を有することにより、ガス流により、要素(35)は、ガス流発生装置(23)によって提供されるガス流によって接続点(22)から移動させられることが可能であり、供給装置(2,28,33)は設置スペース内に設けられ、ガス流発生装置(23)は、ガス流を提供するために、供給装置(2,28,33)の設置スペース内の供給装置(2,28,33)の周囲から空気を取り込むように設計されている。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
要素(35)の供給装置(2,28,33)であって、前記要素(35)は前記供給装置(2,28,33)の接続点(22)へ移動させられることが可能であり、前記供給装置(2,28,33)は、加工装置(3)に要素(35)を供給するための個別に配置可能な周辺ユニットとして設計されており、前記要素(35)は、前記接続点(22)を経由して前記供給装置(2,28,33)から排出されることが可能であり、前記接続点(22)は、前記供給装置(2,28,33)に接続可能な中空の輸送ライン(4,34)に接続するように構成されていることにより、前記輸送ライン(4,34)の接続状態において、前記要素(34)は、前記接続点(22)から、前記供給装置(2,28,33)から離れて配置された前記加工装置(3)へ、中空の前記輸送ライン(4,34)内を輸送されることが可能であり、前記要素(35)はガス流によって輸送されることが可能であり、
前記供給装置(2,28,33)は、ガス流発生装置(23)を備え、前記ガス流発生装置(23)は、前記ガス流により、前記ガス流発生装置(23)によって提供される前記ガス流によって、前記要素(35)が前記接続点(22)から輸送され得るように前記ガス流を提供し、前記供給装置(2,28,33)が設置スペース内に存在しており、前記ガス流発生装置(23)が、前記ガス流を提供するために、前記供給装置(2,28,33)の前記設置スペースにおける前記供給装置(2,28,33)の周囲から空気を導入するように構成されることを特徴とする、供給装置(2,28,33)。
【請求項2】
前記ガス流発生装置(23)が、前記ガス流発生装置(23)の出口側に、絶対ガス圧が1.03バールから1.50バールの間の低圧レベルのガス流を提供するように構成されることを特徴とする、請求項1に記載の供給装置(2,28,33)。
【請求項3】
前記ガス流発生装置(23)が、ファン(29)または通風機を備えることを特徴とする、請求項1または2に記載の供給装置(2,28,33)。
【請求項4】
前記供給装置(2,28,33)が中空のライン部分(21)を有しており、前記ライン部分(21)を通して、前記要素(35)は、前記要素(35)が前記ライン部分(21)内に導入されることが可能な要素移送点(31)から、前記供給装置(2,28,33)の前記接続点(22)へ移動させられることが可能であることを特徴とする、先行する請求項のうちの1つに記載の供給装置(2,28,33)。
【請求項5】
前記ライン部分(21)内を移動させられることが可能な前記要素は、前記ライン部分(21)の接続状態において、前記ライン部分(21)内の前記ガス流により、前記要素移送点から前記ライン部分(21)を通って前記輸送ライン(4)により前記接続点へ移動させられることが可能であることを特徴とする、先行する請求項のうちの1つに記載の供給装置(2,28,33)。
【請求項6】
前記ガス流発生装置(23)が、前記ガス流を提供するためのガス圧縮ユニットを備えることを特徴とする、先行する請求項のうちの1つに記載の供給装置(2,28,33)。
【請求項7】
前記ガス流発生装置(23)が、前記ガス流を提供するためのターボコンプレッサ原理によるガス圧縮ユニットを備えることを特徴とする、先行する請求項のうちの1つに記載の供給装置(2,28,33)。
【請求項8】
前記ガス流発生装置(23)が、前記ライン部分(21)内の圧力側で生成されるガス流を提供するためのガス圧縮ユニットを備えることを特徴とする、先行する請求項のうちの1つに記載の供給装置(2,28,33)。
【請求項9】
前記ガス流発生装置(23)が、前記ライン部分(21)内の吸引側で生成されるガス流を提供するためのガス圧縮ユニットを備えることを特徴とする、先行する請求項のうちの1つに記載の供給装置(2,28,33)。
【請求項10】
前記ガス流発生装置(23)が、前記ガス流を提供するための遠心コンプレッサを備えたガス圧縮ユニットを備え、前記ガス圧縮ユニットが、ターボコンプレッサ原理に従って動作することを特徴とする、先行する請求項のうちの1つに記載の供給装置(2,28,33)。
【請求項11】
前記ガス流発生装置(23)が、前記ガス流を提供するための軸流コンプレッサを備えたガス圧縮ユニットを備え、前記ガス圧縮ユニットが、ターボコンプレッサ原理に従って動作することを特徴とする、先行する請求項のうちの1つに記載の供給装置(2,28,33)。
【請求項12】
前記ガス流発生装置(23)が、多段式コンプレッサを備えたガス圧縮ユニットを備え、前記ガス圧縮ユニットが、ターボコンプレッサ原理に従って動作することを特徴とする、先行する請求項のうちの1つに記載の供給装置(2,28,33)。
【請求項13】
前記ガス流発生装置(23)の出力段を制御するための上位制御ユニット(27)が存在することを特徴とする、先行する請求項のうちの1つに記載の供給装置(2,28,33)。
【請求項14】
センサ値を検出および提供し、前記ガス流を提供するためにガス流需要を適応させるためのセンサ手段が存在することを特徴とする、先行する請求項のうちの1つに記載の供給装置(2,28,33)。
【請求項15】
前記供給装置(2,28,33)が、ハウジング(25)と、前記ハウジング(25)により囲まれた前記供給装置(2,28,33)の内部(26)とを備えた別個の周辺ユニットとして構成されることを特徴とする、先行する請求項のうちの1つに記載の供給装置(2,28,33)。
【請求項16】
前記供給装置(2)が、要素(35)を提供して前記供給装置(2,28,33)から前記加工装置(3)に前記要素を供給するように構成され、前記要素(35)が、ネジ、リベット、パンチリベット、スタンピング要素などの機械要素、パンチング要素、プレス要素、クリンチリベット要素、圧入ボルトおよび/または圧入ナットなどの結合要素であることを特徴とする、先行する請求項のうちの1つに記載の供給装置(2,28,33)。
【請求項17】
前記供給装置(2)が、前記ガスを濾過するためのフィルタユニット(30)を有し、前記フィルタユニット(30)は、前記ガス流を提供する役割を果たすことを特徴とする、先行する請求項のうちの1つに記載の供給装置(2,28,33)。
【請求項18】
中空の輸送ライン(4,34)と、先行する請求項のうちの1つに記載の供給装置(2,28,33)とを有する供給システム。
【請求項19】
請求項18に記載の供給システムを有する、要素(35)を加工するための加工装置(3)を有するシステム(1,32)。
【請求項20】
前記加工装置(3,38)上にガス流発生装置(40)が設けられ、ガス流を提供するため、前記ガス流発生装置(40)によって、前記加工装置(3,38)の周囲から空気が導入可能であり、前記ガス流発生装置(40)の出口側に、絶対ガス圧が1.03バールから1.50バールの間の低圧レベルのガス流を提供する、請求項19に記載のシステム(1,32)。
【請求項21】
要素(35)の加工装置(38)であって、ガス流発生装置(40)が設けられ、要素(35)を輸送するためのガス流を提供するために、前記ガス流発生装置(40)によって、前記加工装置(38)の周囲から空気が導入可能であり、前記ガス流発生装置(38)の出口側に、絶対ガス圧が1.03バールから1.50バールの間の低圧レベルのガス流を提供する、加工装置(38)。
【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】
【0001】
[従来技術]
提供された量の要素から、例えば、機能要素などの結合要素またはリベットなどの接続要素などの小型部品の形で、要素をその要素の消費主体に供給するための装置または設備が知られている。それらの要素は、例えば、加工装置またはツールに供給され、圧縮ガス、例えば、圧縮空気が、提供された量の要素から個々の要素を収集するために要素を輸送し、自動でそれらの要素を供給するための輸送手段として、あるいはエネルギー源として、使用される。
【0002】
圧縮空気は、エネルギー源として圧縮空気を使用する、例えば、シリンダ/ピストンユニットを備えた空気圧システムで使用される。圧縮空気は、例えば、工業用途では集中的に提供され、さまざまな消費主体に供給される。この目的でコンプレッサが使用される。
【0003】
圧縮空気がエネルギー源として非効率であることは多くの圧縮空気の用途において不利であり、最大90%以上の損失が発生する。損失は、例えば、圧縮損失、漏れ損失、ネットワーク損失またはラインネットワーク圧力損失などの流動損失として導出される。
[発明の目的および利点]
本発明の目的は、上述の不利益を回避する、または不利益を最小限に抑える供給装置を提供することである。本目的は独立請求項により達成される。
【0004】
本発明は要素の供給装置に関し、要素は供給装置の接続点に移動させられることが可能であり、供給装置は加工装置に要素を供給するための個別に配置可能な周辺ユニットとして設計されており、要素は接続点を介して供給装置から排出されることが可能であり、接続点は、供給装置に接続可能な中空の輸送ラインに接続するように構成されていることにより、輸送ラインの接続状態において、要素は、接続点から、供給装置から間隔をおいて配置された加工装置へ、中空の輸送ライン内を輸送されることが可能であり、要素はガス流によって輸送されることが可能である。
【0005】
供給装置は、ガス流発生装置を有し、ガス流発生装置は、ガス流により、ガス流発生装置によって提供されるガス流によって、要素が接続点から輸送され得るように、ガス流を提供する。供給装置は設置スペース内に存在し、ガス流発生装置は、ガス流を提供するために、供給装置の設置スペースにおける供給装置の周囲から空気を導入するように構成される。
【0006】
例えば、接続点は、特に、供給装置に接続可能な中空の輸送ラインへの供給装置のライン部分の気密接続用に構成されている。例えば、ライン部分と輸送ラインとは、例えば一様な中空ホースで、接続点で互いに一体的に接続されている。
【0007】
例えば、供給装置は複数の要素を収容するための保管容器を有する。
例えば、要素は、ガス流発生装置によって提供されるガス流により、要素移送点からライン部分を介して接続点に輸送されることができる。例えば、要素は、ガス流発生装置によって提供されるガス流により、ライン部分から出て、例えば、輸送ライン内に輸送され、輸送ライン内をさらに前進させられることができる。
【0008】
本発明は、複数の要素を収容するための保管容器を有する供給装置から発展し、供給装置は中空のライン部分を有し、要素は、中空のライン部分を通って、要素がライン部分内に導入されることが可能な要素移送点から供給装置の接続点に移動させられることが可能であり、供給装置は加工装置に要素を供給するための個別に配置可能な周辺ユニットとして設計されており、ライン部分内を移動させられることが可能な要素は接続点を介して供給装置から排出されることが可能であり、接続点は、特に、供給装置に接続可能な中空の輸送ラインへのライン部分の気密接続用に構成されることにより、ライン部分及び輸送ラインの接続状態において、要素が接続点から中空の輸送ライン内を介して、供給装置から間隔をおいて配置された加工装置に輸送されることができるようになっており、要素はガス流によって接続点までライン部分内を輸送されることが可能である。要素はライン部分に行き渡るガス流によって移動させられ、輸送ラインがライン部分に接続されている場合、要素は接続点から輸送ライン内へと移動させられ、輸送ライン内を通って加工装置へと進む。したがって、輸送ラインが接続されている場合、ガス流は、例えば、ライン部分から輸送ライン内へと前進するように続く。ガス流は、ライン部分内および輸送ライン内において要素の輸送方向に要素を輸送するための駆動力を提供する。特に、輸送ライン内の前進する輸送は、供給装置によって提供されるガス流によって生じる。ライン部分内におけるガス流は、ライン部分から、またはライン部分から出て、輸送ラインの内部へ輸送ラインの全長に沿って、特に加工装置まで継続する。
【0009】
供給装置では、要素は、要素移送点でガス流により引き込まれ、ライン部分で、ガス流によってライン部分内をライン部分に沿って搬送方向に前進させられる。接続点でのそれぞれの要素の運動エネルギーによって、要素は輸送ライン内を輸送ラインに沿って加工装置まで前進移動し続ける。
【0010】
例えば、供給装置は、供給装置の内部を囲むハウジングを有する。内部が、供給装置が存在する設置スペース内において、周囲の大気、または周囲の空気に開放されるように接続された側面または箇所を備えるのが好ましい。ハウジングは、例えば、基部と、後壁と、垂直な側壁とを有する。
【0011】
複数の要素、例えば、最大数百の個々の要素を収容するための保管容器は、供給装置の内部に配置される。保管容器内に準備された状態に保たれている要素は、ランダムな方向に配置されており、例えば、バルク品として保管容器内に存在する。要素用の保管容器、あるいは保管容器の収容容積部は、例えば、中空ライン型の中間ピースを介して仕分け箱に接続されている。中間ピースは、例えば、収容容積部から出た個々の要素を通過させて仕分け箱へと前進するよう導く役割を果たす。仕分け箱内において、要素は個別に正しい方向に配置されて仕分け箱に隣接するバッファラインへと輸送される。バッファラインにおいて、要素はそれぞれの場合、例えば、同じ向きに互いに一列に並べられて自動的に提供される。要素は、バッファラインから要素の個別化装置へと前進する。列の最前部の要素の1つが個別化装置から要素移送点に進む。各要素は要素移送点からライン部分内へ進む。この輸送は、例えば、ガス流を利用して行われる。この要素の輸送、または輸送動作は、例えば、重力を利用して行われる。ガス流は、各要素がライン部分内に引き込まれ、接続点の方向または接続点まで、および接続点を超えて、ライン部分内を輸送されることが可能なように、調整される。中空のライン部分は、例えば、フレキシブル中空ホース、または中空固定ラインである。
【0012】
例えば、供給装置は、異なる種類の要素が加工され、または供給装置によって供給され、ガス流によって輸送され得るように設計されている。例えば、要素としては、ネジやリベットのような接続要素または結合要素、パンチリベット、および/または、スタンピング要素、パンチ要素、プレス要素、クリンチリベット要素、圧入ボルトおよび/または圧入ナットなどの機能要素が考えられる。
【0013】
ライン部分は、例えば、要素移送点から接続点まで延びる。ライン部分および輸送ラインは、例えば、中空ホースのように、一体化されることが多い。
あるいは、接続点は、例えば、ライン部分の開放端により形成される。接続点は、例えば、動作中に圧縮空気が流れる供給装置の開口部を備える。しかしながら、例えば、ライン部分および輸送ラインが、例えば、供給ホースとして一体的に形成されると有利である。この場合、接続点はそれ自体として視認できない。この場合は、接続点はライン断面の領域に形成される点である。断面は、この場合、ライン部分の一端とそれに連続して隣接する輸送ラインの端部との間の仮想的な分離箇所である。例えば、接続点は、供給ホースの断面のそれぞれの箇所で一体型供給ホースを切断することによって形成できる。
【0014】
本発明による供給システムは、供給装置と輸送ラインとを結合して備えることが以下にさらに説明されている。
要素移送点と接続点とが直接隣接することは除外されない。
【0015】
本発明の核となる概念は、供給装置が、ガス流発生装置を備え、ガス流発生装置は、要素がガス流により要素移送点からライン部分を通って接続点へ移動され得るように、ライン部分内にガス流を提供し、ガス流発生装置によって提供されるガス流によって、要素はライン部分から出て接続点から輸送されることが可能であり、供給装置は設置スペース内に存在し、ガス流発生装置がガス流を提供するために供給装置の設置スペースにおける供給装置の周囲から空気を導入するように構成されることにある。空気は、供給装置の周囲から、特に、例えば、供給装置の直近の環境または付近から、導入される。導入された空気は特に供給装置を囲む空気の塊からの空気である。ガス流発生装置が稼働している場合、導入された空気はガス流発生装置によって圧縮および/または加速される。ガス流発生装置はまたガス圧縮ユニットとも呼ばれる。ガス流発生装置によって提供された圧縮空気は、要素移送点へ前進して流れ、輸送ラインが接続されている場合は輸送ライン内へと前進して流れる。
【0016】
ライン部分と輸送ラインの接続状態において、例えば、輸送ラインがライン部分に一端を介して接続されている場合、要素は、ガス流発生装置によって提供されるガス流または圧縮空気によってライン部分から出て輸送ライン内を、特に、加工装置まで前進するように輸送されることが可能であり、輸送ラインの他端は加工装置に接続されている。
【0017】
提案された供給装置は、要素を輸送するための有利な分散型圧縮空気供給装置を提供する。ライン部分内にガス流を提供するための集中型圧縮空気システムの使用において起こりうる不利益を特に避けることができる。
【0018】
供給装置の分散型ガス流発生装置により、集中型圧縮空気供給装置と比べて、発生した多くの損失が削減される。
ガス流発生装置は、特に、ガス、例えば、空気、例えば、通常1バールの圧力範囲の通常の気圧の周囲の空気からガス流を発生させる装置を意味すると理解される。ガスまたは空気は、供給装置の近くの環境または供給装置の付近から直接、ガス流発生装置によって導入される。特に、供給装置と関連付けられていない圧縮空気源により提供される圧縮空気は使用されない。空気は、空気の周囲の圧力レベルでガス流発生装置により導入され、ガス流は、周囲の圧力と比べて高い圧力レベルで生成される。ガス流発生装置は、例えば、大気と比べて高い圧力で事前に生成された圧縮空気の圧力を下げるための、高圧の圧縮ガス、または圧縮空気をより低い圧力レベルまで下げる空気調節装置などの装置を意味するとは理解されない。代わりに、ガス流発生装置は、例えば、ガス流発生装置によって空気を圧縮および/または加速させるために、例えば、供給装置の設置スペース内の自然に存在する大気中の空気の圧力を高める役割を果たす。
【0019】
例えば、ガス流発生装置は厳密に1つの供給装置と関連付けられる。例えば、ガス流発生装置は、関連付けられた供給装置のためのガス流を生成するように構成された厳密に1つのガス流発生装置である。厳密に1つの供給装置が、厳密に1つのガス流発生装置から圧縮空気またはガス流を供給されるのが好ましい。
【0020】
原則として、ガス流発生装置は、厳密に1つの機械、例えば、厳密に1つのコンプレッサを備えることができる。あるいは、ガス流発生装置は、導入された周囲の空気から各場合において個別にガス流を提供する厳密に2つまたは厳密に3つ、あるいは3つより多いコンプレッサを有することができる。ガス流発生装置の2つ、3つ、あるいは3つより多い機械もまた、各場合において一つのガス流を生成することができ、例えば、各場合において一つのガス体積流量を有する個々のガス流は、次に、ガス流を提供するために組み合わされることもできる。
【0021】
圧縮空気の用途には、他のエネルギー源と比べて基本的な利点がある。例えば、個別化された要素を圧縮空気によりホースなどの中空ラインを介して搬送する際、搬送媒体としての圧縮空気の使用には利点がある。例えば、圧縮空気による要素の搬送は、要素同士が互いにおよび/またはラインの壁部分と干渉する傾向が比較的低いという傾向がある。さらに、例えば、有利な付随する利点として、複雑さを増すことなくガス流によってライン部分から摩耗や汚れが排出される。最後に、例えば、ライン部分または輸送ラインにおける漏れなどの、圧縮空気搬送路に沿った通路の中央部分の故障が、例えば、要素の搬送の中断に必ずしもつながるわけではない。
【0022】
集中的に圧縮空気を生成し、圧縮空気を前進輸送する圧縮空気ネットワークの場合、例えば、圧縮空気容器などの設備と関連付けられる大規模なラインと配管とが通常必要になる。ここでは圧力損失がさまざまな形で発生し、複数の場所で起こり得る。圧力損失に加え、例えば、漏れ損失などのネットワーク関連の圧力損失も、悪影響を及ぼす。
【0023】
例えば、圧力損失は圧力に依存し、集中型圧縮空気供給装置を備えた既知の加圧システムでは、多くの場合、汎用性があり、したがってある程度過剰な圧力レベルが、接続されているすべての異なる用途に広まっている。例えば、要素が正確な速度で搬送される必要がある用途の場合、関連する圧力調整が前述の損失の発生につながる。
【0024】
有利なことに、損失が最小限に抑えられるため、圧縮空気を使用する利点が本発明によって失われることはない。例えば、個別化された要素をホースなどの中空ラインを介して搬送する際に搬送媒体として圧縮空気を使用することには、圧縮空気なしで動作する他の搬送技術と比べて、利点がある。例えば、詰まりや、圧縮空気ラインからの摩耗や汚れの混入の傾向は比較的低い。
【0025】
本発明によれば、ガス流または気流は、供給装置または供給アセンブリにおいて直接生成され、例えば、集中型圧縮空気供給装置などの、供給装置に至る他の外部の圧縮空気システムによって生成されるものではない。特に、供給装置は、供給装置の分散型圧縮空気供給装置用のいかなる供給インターフェイスも有しておらず、あるいはそのような供給インターフェイスを省略できる。したがって、供給装置は、例えば、何らの圧縮空気接続部または圧縮空気入力部を持たないという利点がある。
【0026】
ガス流発生装置は、例えば、供給装置のハウジングラック内に収容される。あるいは、ガス流発生装置は、供給装置の外側に存在する。特に、ガス流発生装置は、供給装置のケーシングまたはハウジングにより囲まれた供給装置の内部に設置される。供給装置の内部は、一点または一側面が周囲に向かって、例えば周りのスペースまたは大気に向かって開放されている。供給装置は、例えば、外部から圧縮空気の供給を受けるための接続部を持たない。供給装置から離れた場所で生成される圧縮空気は必要ないか、不要になる。供給装置は、例えば、集中型圧縮空気供給装置を介して、例えば、供給ラインまたは圧縮空気ラインを通じて、外部から供給装置に接続される圧縮空気を必要とせず、圧縮空気を外部から供給装置に送る。
【0027】
ガス流発生装置は、設置スペースの領域内に、または、例えば、供給装置が設置されているかまたは存在する設置スペース内に存在する。
供給装置のハウジング内にガス流発生装置を収容する代わりに、ガス流発生装置は供給装置とは離れた場所でありながら同じ設置スペース内に収容される。ガス流発生装置は、例えば、供給装置の残りのサブユニットから離れた場所にあり、供給装置の残りのサブユニットにガス流を導く接続ラインまたはガスラインを介して接続される。
【0028】
あるいは、ガス流発生装置は、ガス流発生装置から供給装置の残りのサブユニットにガス流を導くガスラインを介して接続される。例えば、ガス流発生装置は、供給装置の残りのサブユニットから周囲10メートルまでの範囲内で離れている。ガス流発生装置は、例えば、供給装置の残りのサブユニットから周囲8メートルまでの範囲内、例えば、6メートルまでの範囲内、例えば、4メートルまでの範囲内、例えば、2メートルまでの範囲内で離れている。
【0029】
加工中、周囲圧力レベルの空気がガス流発生装置により導入される。この目的で、ガス流発生装置は、例えば、周囲の空気の塊などのガスの塊を導入するための吸気ユニットを有する。ガス流発生装置は、例えば、軸流コンプレッサおよび/または遠心コンプレッサを有する。
【0030】
接続点の方向に向かうガス流は、現場で、または供給装置で生成されるガス流によってライン部分内で生成され、例えば、バルブアセンブリのような気流ロックを介してライン部分内に流れる。ライン部分内の要素は、ガスの流れに囲まれるか、またはガス流によって囲まれる。方向付けられたガス流はライン部分内の要素を引き込み、輸送ライン内への形成を継続する。
【0031】
接続点で供給装置に隣接する輸送ラインは、供給装置の一部ではない。
ライン部分と輸送ラインとは、同じ内部形状および/または同じ内径を有するのが好ましい。
【0032】
例えば、ライン部分と輸送ラインとは、同じ内部または空洞を有する。
供給装置は、例えば、下側にローラが設けられていて移動可能な、例えば、周辺ユニットなどのユニットを形成する。供給装置は、使用または動作領域に配置されるために、人によって供給装置が硬くて平らな地面の上を移動させられたり転がされたりすることが可能であるように操作が容易な周辺ユニットである。供給装置は、例えば、個別に配置可能な周辺ユニットであるため、加工装置に対する供給装置の空間位置はさまざまに調整され得る。周辺ユニットは、特に、加工装置の位置に関係なく設置され得る。ただし十分な長さの輸送ラインを設ける必要がある。
【0033】
例えば、ガス流発生装置は、ガス流発生装置の出口側に絶対ガス圧が1.03バールから1.50バールの間の低圧レベルのガス流を提供するように構成されている。これにより、提供されたガスの高い圧力によるエネルギー損失が最小限に抑えられる。
【0034】
ガスまたは空気などの圧縮可能媒体に対する熱機械によるガス圧の上昇は、圧力比の特性πによって説明される。特性πは、ガス流発生装置の圧力側のガス圧の、ガス流発生装置の吸気側のガス圧に対する比を表す。
【0035】
例えば、ガス流発生装置により導入されたガスは、平均周囲圧力を有する。例えば、ガス流発生装置により導入されたガスは、出力圧力を有する。ガスの出力圧力は、ガス流発生装置の吸気側などの入力側に行き渡る。
【0036】
例えば、圧力側の加速されたガスは、出力圧力を有する。出力圧力は、ガス流発生装置の出力側に行き渡る。
例えば、ガス流発生装置は、輸送ラインの要素が秒速3メートルまたは3m/sおよび秒速30m/sの間の速度で移動するように、輸送される要素の形状および/またはサイズに合わせて調整される。例えば、ガス流発生装置によって生成されたガス流の出力圧力は、輸送される要素の形状および/またはサイズに合わせて調整される。例えば、ガス流発生装置によって生成されたガス流の出力圧力は、要素のタイプおよび輸送ラインの内側断面に合わせて調整される。例えば、ガス流発生装置によって生成されたガス流の出力圧力は、輸送ラインの要素が秒速3メートルまたは3m/sから30m/sの間の速度で移動するように、輸送される要素の形状および/またはサイズに合わせて調整される。例えば、輸送ラインの要素は、15~20m/sの間の速度で移動する。
【0037】
例えば、ファンまたは送風機などのガス流発生装置は、1.0から1.5の間の圧力比の特性πで動作する。
例えば、ガス流発生装置によって、要素を輸送するのに必要な圧力より高いガス圧力が、圧力側に、したがって供給装置を備えたシステムにおいて、生成されることはない。ここでの要素は、ガス流発生装置によって生成されたガス流によって輸送されることが可能である。例えば、集中圧力供給装置から発生する比較的高い圧力の、それぞれの用途で実際に使用される圧力への調整は行われない。エネルギー損失は避けられる。例えば、ガス流発生装置によって圧力側に提供される比較的高圧のガスの貯蔵は不要である。
【0038】
例えば、ガス流発生装置は、1.0から4以下の範囲で圧力比πを提供するように構成される。例えば、ガス流発生装置は、1.03から1.5以下の範囲の圧力比πを提供するように構成される。
【0039】
例えば、ガス流発生装置は、1.03から3.5以下の範囲の圧力比π、または1.03から3.0以下の範囲の圧力比π、または1.03から2.5以下の範囲の圧力比π、または1.03から2.0以下の範囲の圧力比π、または1.03から1.5以下の範囲の圧力比πを提供するように構成される。
【0040】
例えば、ガス流発生装置は、ファンまたは通風機を備える。
例えば、出力の点で、ファンは平均圧力比πで平均体積流量を達成する。
例えば、出力の点で、通風機は低い圧力比πで高体積流量を達成する。
【0041】
例えば、ガス流発生装置は厳密に1つのファンを備える。例えば、ガス流発生装置は、1.1から4以下の圧力比πを提供するファンを備える。
例えば、ファンは遠心構造になっている。例えば、ファンは軸構造になっている。例えば、ガス流発生装置は遠心ファンまたは軸流ファンを備える。例えば、ガス流発生装置はファンである。例えば、ガス流発生装置は、例えば、遠心ファンのような遠心コンプレッサである。例えば、ガス流発生装置は、例えば、軸流ファンのような軸流コンプレッサである。
【0042】
例えば、ファンは単段式または多段式である。
例えば、ファンなどのガス流発生装置は、ファンの吸引側に、例えば、フィルタ媒体またはフィルタ層を備えた、例えば、フィルタ装置などのフィルタユニットを有する。
【0043】
例えば、ガス流を導入するためのファンは、吸引側に吸引ライン、圧力側に圧力ラインを有する。ファンの吸引側および/または圧力側では、吸引ラインまたは圧力ラインそれぞれが、供給装置から加工装置への輸送ラインの断面積の0.5倍から3倍に相当する断面積を有する。例えば、吸引ラインおよび圧力ラインの断面積は、少なくとも30平方ミリメートル(mm2)である。例えば、吸引ラインおよび圧力ラインの断面積は、少なくとも50平方ミリメートル(mm2)である。
【0044】
例えば、ファンは、典型的な通風機の特性曲線または典型的なファンの特性曲線を持ち、体積流量は最も大きな割合のエネルギーを必要とする。
例えば、ファンには、50ワット(W)から1500ワット(W)の間、例えば、500ワット(W)の電力入力がある。例えば、電力入力は、ファンの特性曲線全体にわたって実質的に自己調整される。または、電力入力は、例えば、タコメータにより、間接的に影響を受ける可能性があり、タコメータの値は読み取られ、例えば、ファンの回転速度を制御するための制御ユニットに提供され得る。
【0045】
例えば、ファンは、少なくともほぼ直方体または立方体であり、例えば、200mm×200mm×200mmの範囲の設置スペースを占有する。
例えば、ガス流発生装置は、厳密に1つの通風機を備える。例えば、通風機は、回転羽根車によって気体媒体を搬送する外部駆動ターボマシンである。
【0046】
例えば、ガス流発生装置は、1.0から1.1以下の間の圧力比πを提供する通風機を備える。例えば、ガス流発生装置は通風機である。例えば、ガス流発生装置は軸流通風機である。
【0047】
例えば、ガス流発生装置は遠心通風機である。
例えば、遠心ファンを使って、例えば、輸送される比較的小さな要素に対して、より高い圧力比πがガス流発生装置により提供される。または、直列に接続された複数の通風機または複数のファンを使用できる。例えば、直列に接続された2つ以上の通風機、または2つ以上の軸流ファンなどのファンを使用できる。
【0048】
例えば、軸流ファンまたは通風機を使って、輸送される比較的大きな要素に対して、より低い圧力比πがガス流発生装置により提供される。
例えば、ガス流発生装置は、ガス流発生装置の吸気側からガス流発生装置の圧力側へ、例えば、空気などのガスを運ぶ。ガス流発生装置の吸気側には吸気圧力が行き渡り、例えば、吸気側のガスの吸引側圧力は、約1バールである。
【0049】
さらに、例えば、ガス流発生装置により運ばれる空気などのガスは、ガス流発生装置の吸気側から圧力側に加速される。
通常の気圧は、常圧、例えば、海抜ゼロメートルでの平均気圧である1013.25ミリバールである。現場の気圧は、例えば、ガスの温度や現場の高度に依存する。
【0050】
例えば、1013.25ミリバールの気圧は、圧力比πを計算するための、供給装置、あるいはガス流発生装置の周囲における基準気圧として使用される。例えば、吸気圧力として、1013.25ミリバールの気圧が設定される
例えば、ガス流発生装置は、最大860リットル/分(l/min)の出力体積流量を生成するファンを備える。
【0051】
例えば、ガス流発生装置は、直列に接続された2つまたは2つより多い通風機を備える。したがって、単独の通風機によって達成可能な、圧力側レベルを超えるまたは出力圧力レベルを超える所望の出力圧力レベルを、例えば、同一タイプまたは異なるタイプの複数の通風機によって達成できる。
【0052】
例えば、ガス流発生装置は、直列に接続された2つまたは2つより多いファンを備える。したがって、単独のファンによって達成可能な、圧力側レベルを超えるまたは出力圧力レベルを超える所望の出力圧力レベルを、例えば、同一タイプまたは異なるタイプの複数のファンによって達成できる。
【0053】
例えば、通風機またはファンのようなガス流発生装置は、例えば、24ボルトや48ボルトの低電圧で動作可能な電気モータなどの電気駆動装置を有する。例えば、電気モータは、ブラシレスDCモータである。
【0054】
ガス流発生装置が、ガス流を提供するためのガス圧縮ユニットを備えると有利である。例えば、ガス圧縮ユニットは、供給装置の一体構成部分である。ガス圧縮ユニットは、例えば、その出力データに関し調整可能または変更可能である。ガス圧縮ユニットがあれば、供給装置またはガス圧縮ユニットの直近の環境からの空気などのガス、したがって、供給装置の周囲の空気は、ガス圧縮ユニットにより導入されて圧縮されることが可能である。圧縮ユニットの基本設計または構成が、一般的な要件、または現在の要素の搬送の仕様に有利に適応可能である。例えば、要素の輸送における摩擦の影響または摩擦損失を加工中に考慮すべきである。空気の導入および圧縮は、時間的にも特性値に関しても用途および圧縮空気が使用される現場に正確に適応するように実行される。これにより、損失が最小限に抑えられ、その結果、経済的および/または生態学的に有利である。
【0055】
ガス圧縮ユニットは、特に、時間の経過とともに変化するガス流を提供するのに適している。したがって、ガス流を柔軟に利用できる。ガス流を一定または連続的に同一にまたは変化しないようにもできる。ガス流により提供される圧力レベルは、ガス圧縮ユニットを調整することにより可変的に、および/または一貫して提供することが可能である。
【0056】
ガス流発生装置がガス流を供給するためのターボコンプレッサの原理によるガス圧縮ユニットを備えるとさらに有利である。例えば、ガス圧縮ユニットは、ターボコンプレッサ、例えば、遠心コンプレッサまたは軸流コンプレッサとして構成されたターボマシンである。ターボコンプレッサは、コンプレッサハウジング内に取り付けられた回転コンプレッサ部を有する。ターボコンプレッサは、タービンの逆の物理的原理に従って動作する。
【0057】
例えば、ガス流発生装置は、ライン部分内の圧力側で生成されるガス流を提供するためのガス圧縮ユニットを備える。ガス圧縮ユニットは、例えば、ターボコンプレッサの原理に従って、またはターボコンプレッサ原理に基づいて動作する。要素は、圧力側でガス流発生装置から出る圧縮空気の流れによって囲まれ、その結果、ライン部分に引き込まれる。
【0058】
ガス流発生装置は、例えば、ライン部分内の吸引側で生成されるガス流を提供するためのガス圧縮ユニットを有利に備える。ガス圧縮ユニットは、例えば、ターボコンプレッサの原理に従って、またはターボコンプレッサ原理に基づいて動作する。要素は、その後、吸引側でガス流発生装置に入る空気の流れによって囲まれ、その結果、ライン部分に引き込まれる。
【0059】
例示的な構成によれば、ガス流発生装置は、ガス流を提供するための遠心コンプレッサを有するガス圧縮ユニットを備え、ガス圧縮ユニットは、ターボコンプレッサの原理に従って動作する。このようにして、ガス流は柔軟に適応可能である。
【0060】
さらに、ガス流発生装置が、例えば、ガス流を提供するための軸流コンプレッサを有するガス圧縮ユニットを備え、ガス圧縮ユニットが、ターボコンプレッサの原理に従って動作することが提案されている。このようにして、ガス流は柔軟に適応可能である。
【0061】
ガス流発生装置が、多段式コンプレッサを有するガス圧縮ユニットを備え、ガス圧縮ユニットが、ターボコンプレッサの原理に従って動作すると有利である。このようにして、ガス流の圧力レベルを、例えば、コンプレッサの段数に応じて定義され得る。
【0062】
1つの例示的変形によれば、ガス流発生装置の出力段を制御するための上位制御ユニットが存在する。
制御ユニットは、例えば、ガス流発生装置の定義可能または適応可能および/または調整可能な出力段を制御する役割を果たす。例えば、圧縮空気の圧縮、圧縮空気の生成およびそれにより提供される空気出力を制御ユニットによって定義および/または変形し得る。提供され得る空気出力は、制御ユニットにより、特に、実際の空気要件、例えば、それぞれの瞬間的に必要とされる空気の要件に適応可能、例えば、動的に適応可能である。実際の空気出力は、特に、例えば、供給装置のセンサ手段により検出されたセンサ値に基づいて実際の要件に合わせてプログラム可能および/または動的に適応可能である。検出されたセンサ値は、例えば、ライン部分内および/または輸送ライン内を搬送される要素の速度に関係する。センサにより検出されたライン部分内および/または輸送ライン内を搬送される要素の速度に基づき、例えば、制御ユニットを使用することにより、搬送される要素の速度を、目標値またはソフトウェアに保存された輸送される要素の速度の公称値に適応させることが可能である。
【0063】
供給装置の例示的変形によれば、センサ値を検出および提供し、ガス流を提供するためにガス流需要を適応させるためのセンサ手段が存在する。例えば、要素および/またはガス流についての特性に関するセンサ値がセンサ手段によって検出されることが可能である。センサ値は、連続的または不連続的に検出されてセンサ手段により提供されることができる。例えば、制御ユニットによる処理のためのセンサ値はセンサ手段によって提供されることができる。例えば、センサ手段、または提供されたセンサ値は、特に、ガス流需要を動的に適応させる役割を果たす。例えば、ライン部分および/または輸送ラインを介した輸送の間、要素の速度を示すデータがセンサ手段により提供可能である。センサ手段は、例えば、測定対象から一定の距離をおく、例えば、位置センサまたは位置検出センサである。例えば、ライン部分内および/または輸送ライン内のガス流および/または移動する要素に関し、センサデータを検出して送信する他のセンサもまた可能である。
【0064】
制御ユニットのセンサ手段によって提供可能なデータにより、例えば、ライン部分および/または輸送ラインを介した移動中に、要素の速度を要素の速度の目標値に制御および/または調整することも可能である。
【0065】
センサ手段は、例えば、ガス圧を検出するための、および/または、例えば、ガス流発生装置により生成されたガス流のガス体積流量を検出するためのセンサ手段を備える。
【0066】
供給装置が、ハウジングと、ハウジングにより囲まれた供給装置の内部とを備えた別個の周辺ユニットとして構成されるとさらに有利である。このようにして、供給装置は異なる用途のために柔軟に使用されることができる。周辺ユニットは、例えば、人が手動で設置スペースに、特に、設置スペース内の所望の設置場所に、供給装置を移動できるように移動ユニットとして構成される。
【0067】
周辺ユニットは、例えば、周辺ユニット、または供給装置を移動するための移動手段を有し、例えば、ローラやホイールで移動する。
供給装置は、例えば、少なくとも1つのさらなる構成要素、例えば、保管容器に隣接するおよび/またはライン部分の隣の仕分け箱、バッファセクション、および/または個別化装置を有する。個別化装置は、例えば、ライン部分への進入の前に、例えば、提供された一連の要素から要素、例えば、一連の要素の最初または最前部の要素を個別化する役割を果たす。
【0068】
供給装置は、例えば、要素を提供して供給装置から加工装置に要素を供給するように適応可能に構成されており、それらの要素は、ネジ、リベット、パンチリベット、スタンピング要素などの機械要素、パンチング要素、プレス要素、クリンチリベット要素、圧入ボルトおよび/または圧入ナットなどの結合要素である。このようにして、供給装置はさまざまな配置作業に多用途かつ柔軟に使用されることができる。供給装置によって、プレス工具またはスタンピング工具またはクリンチ工具などの工具が提供され、対応する適合要素が工具に提供され得る。
【0069】
要素は、例えば、一体型のものまたは一体化された要素である。
例えば、ライン部分および輸送ラインは、その中でガス流によって輸送され得る要素と適合するように、例えば、要素の形状および/またはサイズに適合される。
【0070】
さらに、供給装置は、ガスを濾過するためのフィルタユニットを有し、フィルタユニットはガス流を提供する役割を果たす。フィルタユニットは、例えば、細かいエアフィルタおよび/または粗いエアフィルタなどのガスフィルタユニットである。フィルタユニットは、特に、ガス流発生装置の吸引側に設けられる。このようにして、ガス、またはガス流発生装置によって導入された空気から、例えば、粒子が除去される。例えば、塵粒子などの微粒子は、フィルタユニットによって、ガス、または導入された空気から、ほぼ完全に、例えば、最大90%、除去され得る。このようにして、導入され圧縮されたおよび/または加速された空気の塊のクリーニングなどのフィルタリングが、それがガス流発生装置に入る前に行われる。
【0071】
さらに、本発明は、中空の輸送ラインと、供給装置とを有する供給システムに関し、上述した構成のうちの1つの供給装置が設けられる。したがって、このシステムは、上述した供給装置と、追加的に輸送ラインとを備える。このようにして、異なる加工装置は提供を受け得る。輸送ラインは、例えば、フレキシブル中空供給ホースまたは剛性の中空ラインを含む。
【0072】
供給装置から加工装置への輸送ライン内の要素の供給は、例えば、要素を輸送する際にはそれぞれ個別の要素単位で、例えば、個別に、あるいは、例えば、一連の要素において互いに接触している2つ、または3つ、あるいはそれ以上の隣接する要素の単位として、行われる。
【0073】
輸送は、ライン部分を介しておよび中空輸送ラインを介して行われ、輸送ラインは、要素を案内して輸送する役割を果たし、供給装置と加工装置の間の領域を橋渡しする。
【0074】
最終的に、本発明は、要素を加工するための加工装置を有し、上述した供給システムを有するシステムに及ぶ。システムは、例えば、圧縮空気の分散提供および/または圧縮空気の分散供給を行う技術システムである。ガス流発生装置、例えば、要素を提供し輸送するための圧縮空気供給部は、例えば、供給装置に統合されている。
【0075】
加工装置は、供給装置によって供給される要素を加工するように構成される。加工装置は、例えば、例えば、ワークピースに要素を取り付けるために、ワークピース上に要素を配置するツールである。例えば、システムは付加的にロボットを備える。例えば、加工装置は、ロボットに接続される、あるいは、ロボットの可動式ロボットアーム上に載置される。ロボットは、特に、例えば、加工装置を使用して、要素をワークピースに取り付けるために、加工装置を動作させてスペース内を移動させる役割を果たす。
【0076】
リベット加工装置として構成される加工装置は、例えば、油圧空気圧式または空気圧油圧式駆動装置と、2本の足を持つC形ブラケットとを備える。C形ブラケットの一方の足には、例えば、ラムユニットが載置され、他方の足には、例えば、加工装置のダイユニットが載置される。
【0077】
あるいは、例えば、ロボットクローには要素マガジンを搭載可能である。複数の加工装置を使用して、例えば、厳密に2つ、または2つより多い加工装置または供給装置を備えた技術システムを提供することができる。
【0078】
例えば、ガス流を提供するため、加工装置(3)の周囲から空気を導入可能なガス流発生装置が加工装置上に設けられ、ガス流発生装置の出口側に、絶対ガス圧が1.03から1.5バールの低圧レベルのガス流を提供する。
【0079】
あるいは、要素の加工装置が提案され、要素を輸送するためのガス流を提供するために、加工装置の周囲から空気を導入可能なガス流発生装置が設けられ、ガス流発生装置の出力側に、絶対ガス圧が1.03から1.50バールの間の低圧レベルのガス流を提供する。例えば、加工装置は、複数の要素のための保管容器を有する。加工装置上の保管容器から個別化された要素は、ガス流発生装置により、加工装置の移送点まで個別に輸送されることが可能である。加工装置の移送点では、要素は、例えば、加工装置の可動式ラムにより前進移動させられ、加工装置により加工され、例えば、ワークピースに押し付けられる。
【0080】
ガス流発生装置を有する加工装置は、上述したシステムにおいて、ガス流発生装置を有しない加工装置の代替として用いられることも可能である。
【図面の簡単な説明】
【0081】
さらなる特徴および利点を、以下の図面に概略的に示す例示的な実施形態を使ってより詳細に説明する。
【
図1】供給装置と、加工装置と、輸送ラインとを備えた、要素をワークピースに取り付けるためのシステムを概略的に示す。
【
図2】ワークピースとロボットを省略した、
図1によるアセンブリを示す。
【
図3】前面の装置ドアを省略した、
図1および
図2の供給装置の上部の正面図を示す。
【
図4】前面のハウジング部分を省略した、代替供給装置の斜視図を示す。
【
図5】供給装置と、輸送ラインと、指定されたワークピースを備えた加工装置とを備えた代替システムを概略的に示す。
【
図6】
図5のシステムの代替システムを概略的に示す。
【発明を実施するための形態】
【0082】
異なる例示的な実施形態の同等の要素に対し同じ参照符号が使用される場合がある。
図1は、要素(
図1から
図3には示されていない)を加工するためのシステム1の斜視図である。システム1は、供給装置2と、加工装置3と、中空の輸送ライン4とを備える。輸送ライン4は、例えば、中空のフレキシブル供給ホースとして設計されている。輸送ライン4は、一方の端部4bで、加工装置3に、加工装置3のライン接続部3aを介して接続されている。
【0083】
システム1は、加工ステーション11上に固定的に存在するワークピース5、6、7、8に作用する、またはワークピース5、6、7、8を加工する役割を果たす。要素を結合部に取り付けるためのワークピース5~8への作用は、要素を加工するための、または、例えば、ワークピース5~8それぞれの上で要素を結合部上に配置するための、加工装置3を使用して行われる。例えば、角張ったワークピース5~7は都度、金属板の平らな層として構成されたワークピース8にリベットで固定される。ワークピース5~7は、ワークピース8の上面で互いに均等に間隔が空くように配置される。
図1によれば、加工装置3は、ワークピース5の領域に存在する。
【0084】
加工装置3はロボット9に接続されているか、あるいはロボット9の可動式ロボットアーム10上に載置されている。ロボット9は、例えば、要素をワークピース5~8に取り付けるために、スペース内で加工装置3を操作し移動する役割を果たす。
【0085】
リベット加工装置として構成されている加工装置3は、例えば、油圧空気圧式または空気圧油圧式駆動装置15と、2本の足を持つC形ブラケット12とを備える。C形ブラケット12の一方の足には、ラムユニット13が載置され、他方の足には、加工装置3のダイユニット14が載置される(
図2を参照)。
【0086】
ロボット9と、ワークピース5~8を有する加工ステーション11とを含むシステム1は、設置スペースR内に配置されている。設置スペースRは、工場の倉庫の一部を占有し、例えば、
図1の破線で囲まれるように模式的に示される。
【0087】
図2は、ワークピース5~8およびロボットを省略したシステム1を示す。
供給装置2と加工装置3とは、中空の輸送ライン4により互いに接続されている。要素は、供給装置2から加工装置3へ、輸送方向Tにガス流によって、特に、気密の輸送ライン4内を輸送される。加工装置3に到着する要素は、加工装置3の対応するライン部分内を前進するように仕向けられ、ラムユニット13によりワークピース5~8のそれぞれの結合部上に配置される。例えば、パンチリベット、クリンチリベットなどのリベット、または機能要素が、加工装置3によってワークピース5~8上に配置される。
【0088】
供給装置2は、周辺ユニットとして設計されている。周辺ユニットは、加工装置3から分離されており、例えば、加工装置3を堅固な地面上で走行させるためのローラ2aを下側に有する。
【0089】
供給装置2は、複数の要素(図示せず)を提供する、または収容するための収容容積部16aを有する保管容器16を備える。保管容器16は、中空ライン型の中間ピース17を介して仕分け箱18に接続され、個々の要素が通過できるようになっている。中間ピース17から到着する要素は、仕分け箱18で個別に正しい向きに配置され、仕分け箱18に隣接するバッファライン19に運ばれる。要素は、都度、バッファライン19に同じ向きで前後一列に提供される。バッファライン19から、要素は、要素の個別化装置20に向かって前進及び下降する。
【0090】
個別化装置20から、要素は個別に供給装置2の中空のライン部分21の中に進む。要素はライン部分21を通って供給装置2の接続点22に到達する。
要素は接続点22で供給装置2から排出され得る。接続点22では、例えば、ライン部分21が輸送ライン4の一方の端部4aに気密に接続されている。図示した例示的な実施形態では、ライン部分21および輸送ライン4は、相互に一体化されるように、または互いに一体的に接続されるように構成される。例として、ライン部分21および輸送ライン4は、供給ホースとして連続的な部品で形成される。
【0091】
要素は、ガス流Gの助けを借りて、またはガス流Gという手段によって、ライン部分21および輸送ライン4内を、接続点22から、供給装置2から離れた場所にある加工装置3へと輸送されることが可能である。例えば、要素は個別に、ライン部分21に行き渡ったガス流Gによって、個別化装置20の領域に引き込まれ(
図3を参照)、接続点22の方向に輸送される。ガス流は輸送ライン4内に続いているため、要素はライン部分21から輸送ライン4内へ移動させられる。要素は輸送ライン中のガス流Gにより輸送ライン4の端部4bまで低摩擦で運ばれる。輸送ライン4の端部4bは、例えばラムユニット13の領域内の、加工装置3上のライン接続部3aまで延びる。輸送ライン4の端部4bは、ラムユニット13上のライン接続部3aに接続されており、ライン接続部3aを通って、要素は、個別にかつ正しい位置でラムユニット13のラムチャネル内に進み、例えば、ガス流Gの助けを借りてラムチャネル内に吹き込まれる。
【0092】
ライン部分21とその先の輸送ライン4にガス流Gを提供するために、供給装置2はガス流発生装置23を備える。例えば、ガス流発生装置23は軸流ファンである。例えば、ガス流発生装置23は、要素をガス流Gによって運ぶために、供給装置2専用に提供される。大気Lは、周囲や雰囲気に対して開放されたガス流発生装置23の吸引側23aを通って周囲から導入され、ガス流発生装置23内で圧縮および/または加速される。ガス流発生装置23は、例えば、一体型駆動モータまたは電気モータによって電気的に動作可能である。ガス流発生装置23の圧力側23bは、例えば、圧縮空気を導く接続ライン24により個別化装置20に接続されている。加工中、圧縮空気ガス流は、個別化装置20に接続されたライン部分21の領域内に進む。ガス流は、個別化装置20の排出側の個別化された要素に働く吸引力または引き込み力を発生させる。流入する圧縮空気はライン部分21に流れ込み、個別化装置20の最前部の個々の要素、すなわち、個別化された要素を、ライン部分21内に前進するように取り込む。個別化装置20に向かって見ると、個別化装置20はバッファライン19内において個別化装置20に並べられた一連の要素のうちの最前部の要素を個別化する。
【0093】
ガス流発生装置23が作動している場合、個別化装置によって連続して個別化された要素は、ガス流によって、ライン部分21を通って接続点22に移動させられることができる。
【0094】
ライン部分21と輸送ライン4とが接続された状態で、要素は、ガス流によって、ライン部分21から出て接続点22から輸送ライン4内へ前進し、加工装置3まで輸送され得る。
【0095】
ガスコンプレッサユニット23は、ガス流を提供するために、ガスコンプレッサユニット23の吸引側23aで供給装置2の周囲から空気Lを導入するように構成される。
【0096】
ガス流発生装置23は、ガス流を提供するために、コンプレッサユニット23の吸引側23aで、供給装置2の周囲から大気圧で、したがって供給装置2の設置スペースRの空気の割合で、空気を導入するように構成される。例えば、吸引側23aは、供給装置2のハウジング25内部、またはハウジング25により囲まれた供給装置2の内部26に存在し、内部26は周囲に向かって開放されている、または設置スペースR内で空気の空間に接続されている。あるいはまたは追加的に、吸引側23aは、設置スペースR内で空気の空間に向かって開放するように、例えば、供給装置2のハウジング25の外側にある。例えば、ガス流発生装置23は、気流発生装置を備える。
【0097】
箱型のハウジング25は、横壁25aと、後壁25bと、基部25cと、上側25dと、旋回可能なドア25eとを有する。上側25dは、
図1および
図2に示すように、開放された旋回可能なフラップによって周囲に向かって開放しているため、ガス流発生装置23の動作中に十分な周囲の空気が常にガス流発生装置23の吸引側23aに入る。例えば、供給装置2に電力を供給するための電気配線は図示されていない。供給装置2は、例えば、供給装置2の分散型圧縮空気供給装置用の供給インターフェイスを備えていない。したがって、供給装置2は、例えば、システム1に外部または中央から供給される圧縮空気を供給するための圧縮空気接続部または圧縮空気入力部を有さない。
【0098】
例えば、ガス流発生装置23は、ライン部分21の吸引側で生成されるガス流のためのガス圧縮ユニットを備える。ガス流は、ガス流発生装置23により圧縮および/または加速された空気によって提供されることが可能であるが、他の方法も可能である。例えば、ガス流発生装置23は、圧縮空気圧縮ユニットを有する。例えば、ガス流発生装置23は、遠心コンプレッサおよび/または軸流コンプレッサ、例えば、多段式遠心コンプレッサおよび/または多段式軸流コンプレッサによって、ターボコンプレッサの原理に従って動作する。
【0099】
より詳細には図示されていないが、供給装置2の上位制御ユニット27は、コンピュータで制御され、あるいはソフトウェアとコンピュータと記憶装置とを有しており、供給装置2の動作を制御する役割を果たす。制御ユニット27は、特に、ガス流発生装置23の定義可能または適応可能および/または調整可能な出力段を制御する役割を果たす。例えば、圧縮空気の圧縮、圧縮空気の生成、それと共に提供され得る空気出力は、制御ユニット27によって定義可能または適応可能および/または可変である。提供され得る空気出力は、制御ユニット27により、特に、実際の空気需要、例えば、それぞれの瞬間的に必要とされる空気需要に適応させる、例えば動的に適応させることができる。実際の空気需要は、特に、プログラム可能であり、および/または、例えば、センサ手段(図示せず)によって検出されたセンサ値に基づいて実際の需要に動的に適応させることができる。検出されたセンサ値は、例えば、ライン部分21および/または輸送ライン4内を搬送される要素の速度に関係する。センサによって検出されるライン部分21および/または輸送ライン4内を搬送される要素の速度に基づいて、例えば、制御ユニット27を使って、搬送される要素の速度を目標値またはソフトウェアに保存された公称値に適応させることができる。
【0100】
供給装置2のセンサ手段は、センサ値を検出して提供するために設けられ、例えば、制御ユニット27によるさらなる処理のためにセンサ値を提供する。
図示されていないシステム1の代替システムは、供給装置2に係る構成要素を有する供給装置が加工装置3の上に、例えば、直接その上に、ただしハウジング25なしで、存在する点が異なっている。あるいは、供給装置2による機能または構成要素を有する供給装置が例えばロボット9上に存在する。例えば、保管容器を備える要素用のマガジンおよび/または仕分け箱および/またはバッファラインが、追加的にロボット9上に存在する。例えば、厳密に1つの供給装置あるいは厳密に2つあるいは2つより多い供給装置を、技術システムとして構成されたシステム用に設ける。例えば、代替システムでは、供給装置2に係る少なくとも1つの構成要素が加工装置3上に存在し、供給装置2に係る少なくとも他の1つの構成要素がロボット9上に存在することもできる。
【0101】
代替のシステム、または技術システムの場合、例えば、要素を搬送装置から加工装置の補給ステーションへ運ぶために、要素の搬送手段が加工装置3上またはロボット9上に提供される。
【0102】
代替のシステム、または技術システムの場合、例えば、要素を、多数の要素を提供するために加工装置上に設けられたマガジンから加工装置の加工点へ搬送するように設定される。加工装置の加工点は、例えば、ラムユニットおよびダイユニットを備えた加工ユニットの配置ヘッドを備える。
【0103】
例えば、システム1に係るシステムが並列に動作するマルチトラック全体システムでは、例えば、それぞれのトラックが、上述したシステム1に従って検討されることを規定できる。
【0104】
システムのさらなる代替例は、通常のコンプレッサ、あるいは例えば、市販されている既知のコンプレッサが、供給装置2におよび/または加工装置3上におよび/またはロボット9上に存在する。コンプレッサは、例えば、行程容積原理に従って動作し、例えば、ピストンコンプレッサまたはスクリューコンプレッサとして実装されている。
【0105】
図4は、前面のハウジング部をなくした供給装置2の代替としての供給装置28を示す。供給装置28は、供給装置2とは、ガス流発生装置23に関して異なる。
図4のガス流発生装置23は多段式遠心ファン29として構成されている。周囲からの空気Lはガス流発生装置23の吸引側で導入され、フィルタユニット30は、遠心ファン29の上流に配置される。個別化された要素は、ライン部分21内を個別化装置20の要素移送点31から接続点22へ、1.03から1.5バールの間の低圧ガス流または空気流によって搬送される。
【0106】
図5は、ガス流発生装置23を含む供給装置33と、要素35を低圧のガス流によって個別に加工装置3に輸送可能な中空輸送ライン34とを備えたシステム32を非常に模式的に示す。加工装置3に輸送される要素35は、加工装置3によってワークピースWに取り付けられ、例えば、加工装置の可動式動力駆動ラムの助けを借りてワークピースWに圧入される。ワークピースWは、例えば、加工装置3のダイ36上に支持される。複数の要素35が供給装置33の保管容器16内に提供されるか、または保存される。
【0107】
ガス流発生装置23は、単段式または多段式軸流ファンまたは遠心ファン、あるいは通風機である。1.03から1.50の間の一定の絶対ガス圧の気流、すなわちガス流Gがガス流発生装置23の圧力側で生成される。
【0108】
個別化装置20で個別化された要素35は、ガス流発生装置23によって提供されるガス流Gによって、中空の輸送ライン34の内部を加工装置3のラムユニットを有する配置ヘッド3bへ搬送される。ガス流Gは、輸送ライン34内部を流れ、
図5および
図6における説明の向上の目的のためだけに輸送ライン34の外側に流れの矢印として図示されている。
【0109】
図6は、ガス流発生装置23を含む供給装置33と、ガス流発生装置23によって提供される低圧のガス流によって要素35を個別にシステム37の加工装置3に輸送可能な中空の輸送ライン34とを備えたシステムを示す。
【0110】
個別化された要素35は個別化装置20によって輸送ライン34内に転送される。加工装置3に向かう方向のガス流Gが中空輸送ライン34内に広く行き渡るため、要素35は輸送ライン34内を加工装置3へ進む。例えば、輸送ライン34の一方の端部34aは、個々の要素35を輸送ライン34内に収容するための個別化装置20上の場所20aと接続点22との間を往復運動させられる。接続点22は、例えば、ガス流発生装置23の圧力側出口と一致する。このようにして、あるいは別の方法で、個々の要素35をそれぞれの場合において輸送ライン34内に移動させることができ、加工装置33へと輸送することができる。システム37には、供給装置33のライン部分が存在しないか、または上述したアセンブリに係るライン部分21が存在しない。
【0111】
図7は、ワークピースWをダイ36上に配置する加工装置3の代替である加工装置38を示す。加工装置38は、加工装置38上の保管容器39、例えば、マガジン、にその多くが保存された要素35を加工する。加工装置38は、ファンまたは通風機などのガス流発生装置40を備える。ガス流Gを提供するために、加工装置38の周囲からのガスまたは空気をガス流発生装置40によって導入可能であり、絶対ガス圧が1.03バールから1.50バールの間の低圧レベルのガス流Gをガス流発生装置40の出口側に提供できる。保管容器39からの要素35は、1.03バールから1.50バールの間のガス圧のガス流Gによって、中空輸送ライン41内を加工装置38の配置ヘッド3bへ個別に供給されることができる。
【符号の説明】
【0112】
1…システム、2…供給装置、2a…ローラ、3…加工装置、3a…ライン接続、3b…配置ヘッド、4…輸送ライン、4a,4b…端部、5~8…ワークピース、9…ロボット、10…ロボットアーム、11…加工ステーション、12…C形ブラケット、13…ラムユニット、14…ダイユニット、15…駆動装置、16…保管容器、16a…収容容積部、17…中間ピース、18…仕分け箱、19…バッファライン、20…個別化装置、20a…場所、21…ライン部分、22…接続点、23…ガス流発生装置、23a…吸引側、23b…圧力側、24…接続ライン、25…ハウジング、25a…横壁、25b…後壁、25c…基部、25d…上側、25e…ドア、26…内部、27…制御ユニット、28…供給装置、29…遠心ファン、30…フィルタユニット、31…要素移送点、32…システム、33…供給装置、34…輸送ライン、34a…端部、35…要素、36…ダイ、37…システム、38…加工装置、39…保管容器、40…ガス流発生装置、41…輸送ライン
【手続補正書】
【提出日】2023-12-13
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
要素(35)の供給装置(2,28,33)であって、前記要素(35)は前記供給装置(2,28,33)の接続点(22)へ移動させられることが可能であり、前記供給装置(2,28,33)は、加工装置(3)に要素(35)を供給するための個別に配置可能な周辺ユニットとして設計されており、前記要素(35)は、前記接続点(22)を経由して前記供給装置(2,28,33)から排出されることが可能であり、前記接続点(22)は、前記供給装置(2,28,33)に接続可能な中空の輸送ライン(4,34)に接続するように構成されていることにより、前記輸送ライン(4,34)の接続状態において、前記要素(34)は、前記接続点(22)から、前記供給装置(2,28,33)から離れて配置された前記加工装置(3)へ、中空の前記輸送ライン(4,34)内を輸送されることが可能であり、前記要素(35)はガス流によって輸送されることが可能であり、
前記供給装置(2,28,33)は、ガス流発生装置(23)を備え、前記ガス流発生装置(23)は、前記ガス流により、前記ガス流発生装置(23)によって提供される前記ガス流によって、前記要素(35)が前記接続点(22)から輸送され得るように前記ガス流を提供し、前記供給装置(2,28,33)が設置スペース内に存在しており、前記ガス流発生装置(23)が、前記ガス流を提供するために、前記供給装置(2,28,33)の前記設置スペースにおける前記供給装置(2,28,33)の周囲から空気を導入するように構成されており、
前記ガス流発生装置(23)が、前記ガス流発生装置(23)の出口側に、絶対ガス圧が1.03バールから1.50バールの間の低圧レベルのガス流を提供するように構成されることを特徴とする、供給装置(2,28,33)。
【請求項2】
前記ガス流発生装置(23)が、ファン(29)または通風機を備えることを特徴とする、請求項1に記載の供給装置(2,28,33)。
【請求項3】
前記供給装置(2,28,33)が中空のライン部分(21)を有しており、前記ライン部分(21)を通して、前記要素(35)は、前記要素(35)が前記ライン部分(21)内に導入されることが可能な要素移送点(31)から、前記供給装置(2,28,33)の前記接続点(22)へ移動させられることが可能であることを特徴とする、先行する請求項のうちの1つに記載の供給装置(2,28,33)。
【請求項4】
前記ライン部分(21)内を移動させられることが可能な前記要素は、前記ライン部分(21)の接続状態において、前記ライン部分(21)内の前記ガス流により、前記要素移送点から前記ライン部分(21)を通って前記輸送ライン(4)により前記接続点へ移動させられることが可能であることを特徴とする、先行する請求項のうちの1つに記載の供給装置(2,28,33)。
【請求項5】
前記ガス流発生装置(23)が、前記ガス流を提供するためのガス圧縮ユニットを備えることを特徴とする、先行する請求項のうちの1つに記載の供給装置(2,28,33)。
【請求項6】
前記ガス流発生装置(23)が、前記ガス流を提供するためのターボコンプレッサ原理によるガス圧縮ユニットを備えることを特徴とする、先行する請求項のうちの1つに記載の供給装置(2,28,33)。
【請求項7】
前記ガス流発生装置(23)が、前記ライン部分(21)内の圧力側で生成されるガス流を提供するためのガス圧縮ユニットを備えることを特徴とする、先行する請求項のうちの1つに記載の供給装置(2,28,33)。
【請求項8】
前記ガス流発生装置(23)が、前記ライン部分(21)内の吸引側で生成されるガス流を提供するためのガス圧縮ユニットを備えることを特徴とする、先行する請求項のうちの1つに記載の供給装置(2,28,33)。
【請求項9】
前記ガス流発生装置(23)が、前記ガス流を提供するための遠心コンプレッサを備えたガス圧縮ユニットを備え、前記ガス圧縮ユニットが、ターボコンプレッサ原理に従って動作することを特徴とする、先行する請求項のうちの1つに記載の供給装置(2,28,33)。
【請求項10】
前記ガス流発生装置(23)が、前記ガス流を提供するための軸流コンプレッサを備えたガス圧縮ユニットを備え、前記ガス圧縮ユニットが、ターボコンプレッサ原理に従って動作することを特徴とする、先行する請求項のうちの1つに記載の供給装置(2,28,33)。
【請求項11】
前記ガス流発生装置(23)が、多段式コンプレッサを備えたガス圧縮ユニットを備え、前記ガス圧縮ユニットが、ターボコンプレッサ原理に従って動作することを特徴とする、先行する請求項のうちの1つに記載の供給装置(2,28,33)。
【請求項12】
前記ガス流発生装置(23)の出力段を制御するための上位制御ユニット(27)が存在することを特徴とする、先行する請求項のうちの1つに記載の供給装置(2,28,33)。
【請求項13】
センサ値を検出および提供し、前記ガス流を提供するためにガス流需要を適応させるためのセンサ手段が存在することを特徴とする、先行する請求項のうちの1つに記載の供給装置(2,28,33)。
【請求項14】
前記供給装置(2,28,33)が、ハウジング(25)と、前記ハウジング(25)により囲まれた前記供給装置(2,28,33)の内部(26)とを備えた別個の周辺ユニットとして構成されることを特徴とする、先行する請求項のうちの1つに記載の供給装置(2,28,33)。
【請求項15】
前記供給装置(2)が、要素(35)を提供して前記供給装置(2,28,33)から前記加工装置(3)に前記要素を供給するように構成され、前記要素(35)が、ネジ、リベット、パンチリベット、スタンピング要素などの機械要素、パンチング要素、プレス要素、クリンチリベット要素、圧入ボルトおよび/または圧入ナットなどの結合要素であることを特徴とする、先行する請求項のうちの1つに記載の供給装置(2,28,33)。
【請求項16】
前記供給装置(2)が、前記ガスを濾過するためのフィルタユニット(30)を有し、前記フィルタユニット(30)は、前記ガス流を提供する役割を果たすことを特徴とする、先行する請求項のうちの1つに記載の供給装置(2,28,33)。
【請求項17】
要素(35)を加工するための加工装置(3)と、中空の輸送ライン(4,34)と、先行する請求項のうちの1つに記載の供給装置(2,28,33)とを有するシステム(1,32)。
【請求項18】
要素(35)の加工装置(38)であって、ガス流発生装置(40)を備え、要素(35)を輸送するためのガス流を提供するために、前記ガス流発生装置(40)によって、前記加工装置(38)の周囲から空気が導入可能であり、前記ガス流発生装置(38)の出口側に、絶対ガス圧が1.03バールから1.50バールの間の低圧レベルのガス流を提供する、加工装置(38)。
【国際調査報告】