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特表2025-505020車両用テールゲートのための昇降補助システム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2025-02-19
(54)【発明の名称】車両用テールゲートのための昇降補助システム
(51)【国際特許分類】
   B62D 33/027 20060101AFI20250212BHJP
【FI】
B62D33/027 J
【審査請求】有
【予備審査請求】有
(21)【出願番号】P 2024546493
(86)(22)【出願日】2023-02-17
(85)【翻訳文提出日】2024-08-06
(86)【国際出願番号】 CA2023050208
(87)【国際公開番号】W WO2023155014
(87)【国際公開日】2023-08-24
(31)【優先権主張番号】63/311,790
(32)【優先日】2022-02-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】597005820
【氏名又は名称】マルティマティック インコーポレイティッド
(74)【代理人】
【識別番号】100136629
【弁理士】
【氏名又は名称】鎌田 光宜
(74)【代理人】
【識別番号】100080791
【弁理士】
【氏名又は名称】高島 一
(74)【代理人】
【識別番号】100125070
【弁理士】
【氏名又は名称】土井 京子
(74)【代理人】
【識別番号】100121212
【弁理士】
【氏名又は名称】田村 弥栄子
(74)【代理人】
【識別番号】100174296
【弁理士】
【氏名又は名称】當麻 博文
(74)【代理人】
【識別番号】100137729
【弁理士】
【氏名又は名称】赤井 厚子
(74)【代理人】
【識別番号】100152308
【弁理士】
【氏名又は名称】中 正道
(74)【代理人】
【識別番号】100201558
【弁理士】
【氏名又は名称】亀井 恵二郎
(74)【代理人】
【識別番号】100170184
【弁理士】
【氏名又は名称】北脇 大
(72)【発明者】
【氏名】ウォーデン、スコット
(72)【発明者】
【氏名】ホジャ、ムアメル
(72)【発明者】
【氏名】ウェルマン、スコット
(57)【要約】
車両用テールゲート昇降補助システムは、車両用テールゲート(車両本体に対してテールゲートピボット軸の周りを回転することによって開閉するように適合する)を有し、連結手段(車両用テールゲートおよび車両本体を解放可能に接続するためのものである)を有し、エネルギー貯蔵デバイス(車両本体内に位置し、かつ、一端にて車両本体にピボット回転的に固定されるように適合する)を有し、クランクアーム(エネルギー貯蔵デバイスの第二端にてエネルギー貯蔵デバイスにピボット回転的に取り付けられ、かつ、テールゲートピボット軸と同軸的に位置合わせされた作動シャフトに強固に取り付けられる)を有し、かつ、ピボットブラケットアセンブリー(車両本体に固定された搭載ブラケットを有し、かつ、ピボット軸受配置構成を保持してテールゲートピボット軸の周りのロバストな回転接合を促進する)を有する。ピボット軸受配置構成は、ピボットスリーブに覆いかぶせられて作動シャフトとピボットスリーブとの間のブッシングとして作用する一体的なコンポーネントを有し、テールゲートおよび車両本体の相対的な回転運動が、エネルギー貯蔵デバイスの直線運動およびテールゲートが完全に開いた位置における最大のエネルギー貯蔵をもたらすようになっている。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両用テールゲート昇降補助システムであって、当該車両用テールゲート昇降補助システムは:
a) 車両用テールゲートを有し、前記車両用テールゲートは、車両本体に対してテールゲートピボット軸の周りを回転することによって開閉するように適合し;
b) 連結手段を有し、前記連結手段は、前記車両用テールゲートおよび前記車両本体を解放可能に接続するためのものであり;
c) エネルギー貯蔵デバイスを有し、前記エネルギー貯蔵デバイスは、前記車両本体内に位置し、かつ、第一端にて前記車両本体にピボット回転的に固定されるように適合し;
d) クランクアームを有し、前記クランクアームは、前記エネルギー貯蔵デバイスの第二端にピボット回転的に取り付けられ、かつ、前記テールゲートピボット軸と同軸的に位置合わせされた作動シャフトに強固に取り付けられ;
e) ピボットブラケットアセンブリーを有し、前記ピボットブラケットアセンブリーは、前記車両本体に固定された搭載ブラケットを有し、かつ、ピボット軸受配置構成を保持して前記テールゲートピボット軸の周りのロバストな回転接合を促進し;
f) 前記ピボット軸受配置構成は、ピボットスリーブに覆いかぶせられて前記作動シャフトと前記ピボットスリーブとの間のブッシングとして作用する一体的なコンポーネントを有し;
前記テールゲートおよび前記車両本体の相対的な回転運動が、前記エネルギー貯蔵デバイスの直線的延伸および前記テールゲートが完全に開いた位置における最大のエネルギー貯蔵をもたらすようになっている、
前記車両用テールゲート昇降補助システム。
【請求項2】
前記の覆いかぶせられたブッシングの両端が円形の密封リブを備えている、請求項1に記載の車両用テールゲート昇降補助システム。
【請求項3】
前記密封リブが、前記の覆いかぶせられたブッシングの一端にて前記クランクアームに対して圧縮され、かつ、前記の覆いかぶせられたブッシングの他端にて駆動ヘッドに対して圧縮される、請求項2に記載の車両用テールゲート昇降補助システム。
【請求項4】
前記密封リブが、前記クランクアームに隣接する前記駆動シャフトの第二端が前記クランクアーム上でスエージ加工されるときに圧縮される、請求項3に記載の車両用テールゲート昇降補助システム。
【請求項5】
前記ブッシングが、プラスチックまたは類似の合成材料で作られている、請求項1に記載の車両用テールゲート昇降補助システム。
【請求項6】
前記エネルギー貯蔵デバイスがガスストラットを有する、請求項1に記載の車両用テールゲート昇降補助システム。
【請求項7】
前記連結手段が、前記駆動シャフトの第一端に駆動ヘッドを有し、かつ、前記車両用テールゲートに接続された駆動カップを有する、請求項1に記載の車両用テールゲート昇降補助システム。
【請求項8】
前記駆動ヘッドが、前記駆動シャフトに覆いかぶせられている、請求項7に記載の車両用テールゲート昇降補助システム。
【請求項9】
前記駆動ヘッドが、プラスチックまたは類似の合成材料で作られている、請求項8に記載の車両用テールゲート昇降補助システム。
【請求項10】
前記ピボット軸が、前記駆動ヘッドおよび前記駆動カップが係合しているときに、それらを通って走る、請求項7に記載の車両用テールゲート昇降補助システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
発明の分野
本発明は、車両用テールゲート、および、それを開き、開いたままにし、かつ、閉じるための手段の分野に属する。
【背景技術】
【0002】
背景
車両用テールゲート(とりわけ、ピックアップトラック用のもの)は、容易に開閉可能でなければならず、かつ、好ましくは車両本体から取り外し可能でもある。昇降補助造作部を提供して、減衰を提供して開くテールゲートに作用する重力に抵抗する一方で、エネルギーを貯蔵し、その後でかかる貯蔵されたエネルギーを放散して、テールゲートに作用する重力に有意に打ち勝つことによってテールゲートを閉じることを補助することもまた、望ましい。Gruberへの米国特許第6,773,047号明細書には、テールゲートが取り外し可能であることと昇降補助という両方の目的を達成するために非常に有用な手段が記載されている。
【0003】
作業用ピックアップトラックのテールゲートのヒンジ接合部は典型的には、相対的に好ましくない環境に曝される。道路またはオフロード表面および作業現場からのほこり、ちり、塩、泥およびその他の瓦礫は、テールゲートのヒンジ接合部の動作を劣化させる傾向にある。トラックの荷台からのカーゴの積み降ろしもまた、瓦礫がかかる接合部と接触することをもたらし得る。かかる瓦礫は、接合部における部品間の望まれない摩擦をもたらし得、このことは、スムーズなテールゲートの開閉を妨げ得、かつ、部品自体の摩損をもたらし得る。天候(降水ならびに湿気および電解物へのシステムの曝露を含む)もまた、テールゲート開閉システムの性能の劣化に寄与するであろう。
【0004】
さらに、テールゲートは、車両が平坦でない道路表面またはその他の地形を通り抜けるときに有意な振動負荷および慣性負荷に曝されるであろう。取り外し可能なテールゲートはまた、過度の努力またはテールゲートもしくは車両本体への損傷を伴わずに、テールゲートの取り外しおよび再設置を許容するために相対的に緩い付属器具を必然的に有する。環境的、振動的および慣性的効果、緩いヒンジ接合部の中へのちりの進入、ならびにその他のかかる要因の組み合わせは、経時的に摩損および不安定性をもたらし得る。
【0005】
したがって、接合部システム機構が瓦礫、天候およびその他の外的要因に曝されることを減少させる、取り外し可能な車両用テールゲートシステムを提供することは有利であろう。振動負荷および慣性負荷の効果を減少させる、取り外し可能なテールゲートシステムを提供することもまた、有利であろう。さらに、ロバストであり、かつ、摩損および不安定性を減少させる、取り外し可能な車両用テールゲートシステムを提供することは有利であろう。さらに、減少した数の部品でこれらの利点を提供することは有益であろう。
【発明の概要】
【0006】
概要
米国特許第6,773,047号は、車両本体からのテールゲートの取り付けおよび取り外しを可能にするための機構を示している。該機構の車両本体側にあるコンポーネントの中には、作動シャフトがピボットブラケット軸(テールゲートがその周りをピボット回転する)と位置合わせされたままスリーブ構造内で回転することを許容する、2つのブッシングがある。作動シャフトには、ネジを介して雄スロット駆動造作部が同軸的に取り付けられる。ネジはまた、回転運動を可能にしながら、作動シャフトおよびピボット回転可能なアセンブリー全体を剛性本体ピボットブラケットにおいて保持する。さらに、テールゲートピボットブラケットの外部軸受面造作部が、テールゲートピボットブラケットの内部軸受面造作部と連動して、回転接合を作り出す。
【0007】
我々は、2つの作動シャフトブッシングの機能を作動シャフトに覆いかぶせられた一体的なブッシングコンポーネントに統合すること、ならびに、雄スロット駆動造作部およびネジを除去することによって、環境的、振動的および慣性的効果を減少させるいっそう単純でロバストな構造が達成されることを見い出した。さらに、覆いかぶせられたブッシングの両端に環状リブ(該リブは機構が組み立てられるときに圧縮される)を設けることが、回転する作動シャフトアセンブリーとの優れた密封嵌合を提供し、接合部の中への瓦礫および異物の進入を妨げる。
【0008】
車両の本体側に搭載されたピボットブラケットアセンブリーは、多数のコンポーネントを有する。ピボットブラケットアセンブリーの中心には、作動シャフトまたは駆動シャフトがある。駆動シャフトは好ましくは、テールゲートに搭載された対応する駆動カップに解放可能に係合するように適合する、覆いかぶせられた駆動ヘッドを有する。この解放可能性造作部は、所望されるときにテールゲートが車両から取り外されることを可能にする。駆動シャフトの反対端には、クランクアームが強固に搭載される。典型的には、クランクアームに対して駆動シャフトの端部をスエージ加工することにより、クランクアームにおける開口部またはオリフィスが駆動シャフトの端部の上をスライドし、かつ、所定の位置に保持される。もちろん、溶接、かしめ、駆動シャフトのネジ山付きの端部セクションの上でのナットのようなネジ山付きのコネクターの使用などのような、クランクアームを駆動シャフトに保持するためのその他の従来手段が可能である。しかしながら、スエージ加工は、最小限のコストで、かつ、追加のファスナーまたは締め具を伴わずに、昇降補助機構が堅固に接続されることを可能にする。
【0009】
駆動シャフトに対して遠位方向にあるクランクアームの端部にて、クランクアームはエネルギー貯蔵デバイス(典型的には空気圧シリンダーまたはガスストラット)の端部に回転的に接続される。ガスストラットの遠端は、車両本体に回転的に接続される。したがって、テールゲートが開くにつれて、接続された駆動カップおよび駆動ヘッドは、駆動シャフト(クランクアームを回転させ、かつ、ガスストラットを延ばす)の回転を引き起こし、したがって同時に、テールゲートの開放を制御し、かつ、ガスストラットにエネルギーを貯蔵してテールゲートの最終的な閉鎖を補助する。
【0010】
ピボットブラケットアセンブリーはさらに、搭載ブラケット(次いで、車両本体に(典型的には、ピックアップトラックのカーゴセクションにおけるDピラーにて)搭載される)に接続されたピボットスリーブを有する。ピボットスリーブは、駆動シャフトが回転するにつれて、駆動シャフトの周りを回転するように適合する。この相対的な回転を促進するために、ピボットスリーブと駆動シャフトとの間にはピボットブッシングがある。好ましくは、ピボットブッシングは、ピボットスリーブに覆いかぶせられた一体的なコンポーネントを有する。ピボットブッシングは、プラスチックまたは類似の合成材料で作られていてもよい。
【0011】
その他の異物の中でも要素および瓦礫からピボットブラケットアセンブリーを密封するために、ピボットブッシングの端部には1つ以上のリブが提供される。好ましくは円形または環状であるリブは、システムの組立の最中に、駆動シャフトの第一端に位置する駆動ヘッドの上へと、かつ、駆動シャフトの反対側の第二端の上へと搭載されたクランクアームの上へと圧縮されてもよい。クランクアームを固定するためのスエージング加工または類似の技術による駆動シャフトの第二端のリベット留めは、クランクアームおよび駆動ヘッドの各々の上へと、覆いかぶせられたブッシングのいずれの端部にてもリブを圧縮するのに十分な力を提供する。駆動ヘッドは、テールゲートに搭載された駆動カップに可逆的に嵌合する外部軸受面を提供する。駆動ヘッドは、駆動シャフトの一端に覆いかぶせられたプラスチックまたは類似の合成材料で作られていてもよい。このことは、振動を吸収するのを助ける、摩擦が減少した外部軸受面を提供する。代替的には、駆動シャフトに固定された、または、駆動シャフトと一体化した、鋼またはその他の金属製の駆動ヘッドが用いられてもよい。所望されれば、硬化プラスチックのようなその他の材料またはその他の合成材料が、駆動シャフトを形成し得る。
【0012】
本発明の主たる態様では、車両用テールゲート昇降補助システムは、車両用テールゲート(車両本体に対してテールゲートピボット軸の周りを回転することによって開閉するように適合する)を有し、連結手段(車両用テールゲートおよび車両本体を解放可能に接続するためのものである)を有し、エネルギー貯蔵デバイス(車両本体内に位置し、かつ、第一端にて車両本体にピボット回転的に固定されるように適合する)を有し、クランクアーム(エネルギー貯蔵デバイスの第二端にピボット回転的に取り付けられ、かつ、テールゲートピボット軸と同軸的に位置合わせされた作動シャフトに強固に取り付けられる)を有し、ピボットブラケットアセンブリー(車両本体に固定された搭載ブラケットを有し、かつ、ピボット軸受配置構成を保持してテールゲートピボット軸の周りのロバストな回転接合を促進する)を有し、ピボット軸受配置構成は、ピボットスリーブに覆いかぶせられて作動シャフトとピボットスリーブとの間のブッシングとして作用する一体的なコンポーネントを有し、テールゲートおよび車両本体の相対的な回転運動が、エネルギー貯蔵デバイスの直線的延伸およびテールゲートが完全に開いた位置における最大のエネルギー貯蔵をもたらすようになっている。
【0013】
さらなる態様では、覆いかぶせられたブッシングの両端が円形の密封リブを備えている。
【0014】
さらなる態様では、密封リブは、覆いかぶせられたブッシングの一端にてクランクアームに対して圧縮され、かつ、覆いかぶせられたブッシングの他端にて駆動ヘッドに対して圧縮される。
【0015】
さらなる態様では、密封リブは、クランクアームに隣接する駆動シャフトの第二端がクランクアーム上でスエージ加工されるときに圧縮される。
【0016】
さらなる態様では、ブッシングは、プラスチックまたは類似の合成材料で作られている。
【0017】
さらなる態様では、エネルギー貯蔵デバイスはガスストラットを有する。
【0018】
さらなる態様では、連結手段は、駆動シャフトの第一端に駆動ヘッドを有し、かつ、車両用テールゲートに接続された駆動カップを有する。
【0019】
さらなる態様では、駆動ヘッドは、駆動シャフトに覆いかぶせられている。
【0020】
さらなる態様では、駆動ヘッドは、プラスチックまたは類似の合成材料で作られている。
【0021】
さらなる態様では、ピボット軸は、駆動ヘッドおよび駆動カップが係合しているときに、それらを通って走る。
【0022】
以下の記載および説明から、車両用テールゲートのための昇降補助システムのさらなる態様が明らかであろう。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1図1は、車両用テールゲートのための昇降補助システムの要素および車両用テールゲートの斜視図である。
図2図2は、車両用テールゲートのための昇降補助システムの立面断面図であり、車両本体へのその取り付け、および、車両用テールゲートとのその係合を示している。
図3図3は、車両用テールゲートのための昇降補助システムの立面断面図であり、車両本体に取り付けられ、かつ、車両用テールゲートから脱係合したシステムを示している。
図4図4は、車両用テールゲートのための昇降補助システムの一部の立面断面図である。
図5図5は、車両用テールゲートのための昇降補助システムの一部の立面断面図であり、リブを介したクランクアームへのピボットブッシングの密封およびクランクアームにリベット留めされた駆動シャフトを示している。
図6図6は、車両用テールゲートのための昇降補助システムの一部の立面断面図であり、リブを介した駆動ヘッドへのピボットブッシングの密封を示している。
図7図7は、覆いかぶせられたピボットブッシングを有するピボットスリーブの斜視断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
詳細な説明
図1を参照すると、車両用テールゲート昇降補助機構1は、車両本体7およびテールゲート3を解放可能に接続する。テールゲート3は、テールゲートピボット軸Xの周りを回転する。昇降補助機構1は、本明細書に記載されるように車両本体7に取り付けられる。作動シャフトまたは駆動シャフト15は、第二端にてクランクアーム13に強固に接続される。駆動シャフト15の反対側の第一端は、駆動ヘッド29を有する。駆動ヘッド29は、駆動シャフトの材料(典型的には金属)を有していてもよいが、好ましくは駆動シャフトに15に覆いかぶせられ、かつ、プラスチックまたはその他の合成材料製である。駆動ヘッド29は、テールゲート3に搭載された駆動カップ31と係合する。駆動ヘッドおよび駆動カップは一緒になって、連結手段27を有する。駆動ヘッド29が駆動カップ31と係合するとき、テールゲート3はピボット軸Xの周りを回転してもよい。
【0025】
駆動シャフト15に接続されていないクランクアーム13の端部は、エネルギー貯蔵デバイス(典型的にはガスストラット9)に回転可能に接続される。ガスストラット9は、車両本体7にピボット回転的に接続される(例えば、ピボット回転軸アンカー11によって)。駆動ヘッド29および駆動カップ31が係合するときにテールゲート3が開くにつれて、駆動シャフト15は、クランクアーム13を回転させ、かつ、ガスストラット9を延ばしてエネルギーを貯蔵する。ガスストラット9の抵抗は、テールゲートが制御された様式で開くことを可能にする。テールゲートが開いている最中にガスストラット9に貯蔵されたエネルギーは、テールゲート3を閉じるときにテールゲート3の重量に打ち勝つことを補助する。駆動シャフト15は、搭載ブラケット21によって所定の位置に保持されたピボットスリーブ17内で回転する。このアセンブリーは、ピボットブラケットアセンブリー19を有する。
【0026】
ピボットブラケットアセンブリー19は、ピボットスリーブ17内での駆動シャフト15の回転を可能にするピボット軸受配置構成23を有する。ピボット軸受配置構成はさらに、ピボットブッシングとして機能するピボットスリーブ17に覆いかぶせられた一体的なコンポーネント25を有する。ピボットブッシング25の各端部は円形または環状リブ33を備え、該リブは各々、ピボットブラケットアセンブリー19が組み立てられるときに駆動ヘッド29およびクランクアーム13に対して圧縮される。この駆動ヘッド29およびクランクアーム13に対する環状リブ33の圧縮は、瓦礫、湿気またはその他の所望されない外部からの影響に対してユニットを密封する。典型的には、この圧縮は、駆動シャフト15の第二端15aがクランクアーム13上でスエージ加工され、または、リベット留めされるときに起こる。
【0027】
本体7に搭載された搭載ブラケット21は、駆動シャフト15に対する回転からピボットスリーブ17を保持する。搭載ブラケットは、ボルト留め、溶接またはその他の従来の方法によって本体7(典型的にはトラックの荷台のDピラー)に固定されてもよい。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
【手続補正書】
【提出日】2023-12-11
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0026
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0026】
ピボットブラケットアセンブリー19は、ピボットスリーブ17内での駆動シャフト15の回転を可能にするピボット軸受配置構成23を有する。ピボット軸受配置構成はさらに、ピボットブッシングとして機能するピボットスリーブ17に覆いかぶせられた一体的なコンポーネント25を有する。ピボットブッシング25の各端部は円形または環状リブ33を備え、該リブは各々、ピボットブラケットアセンブリー19が組み立てられるときに駆動ヘッド29およびクランクアーム13に対して圧縮される。この駆動ヘッド29およびクランクアーム13に対する環状リブ33の圧縮は、瓦礫、湿気またはその他の所望されない外部からの影響に対してユニットを密封する。典型的には、この圧縮は、駆動シャフト15の第二端15がクランクアーム13上でスエージ加工され、または、リベット留めされるときに起こる。
【手続補正2】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両用テールゲート昇降補助システムであって、当該車両用テールゲート昇降補助システムは:
a) 車両用テールゲートを有し、前記車両用テールゲートは、車両本体に対してテールゲートピボット軸の周りを回転することによって開閉するように適合し;
b) 連結手段を有し、前記連結手段は、前記車両用テールゲートおよび前記車両本体を解放可能に接続するためのものであり;
c) エネルギー貯蔵デバイスを有し、前記エネルギー貯蔵デバイスは、前記車両本体内に位置し、かつ、第一端にて前記車両本体にピボット回転的に固定されるように適合し;
d) クランクアームを有し、前記クランクアームは、前記エネルギー貯蔵デバイスの第二端にピボット回転的に取り付けられ、かつ、前記テールゲートピボット軸と同軸的に位置合わせされた作動シャフトに強固に取り付けられ;
e) ピボットブラケットアセンブリーを有し、前記ピボットブラケットアセンブリーは、前記車両本体に固定された搭載ブラケットを有し、かつ、ピボット軸受配置構成を保持して前記テールゲートピボット軸の周りの回転接合を促進し;
f) 前記ピボット軸受配置構成は、ピボットスリーブに覆いかぶせられて前記作動シャフトと前記ピボットスリーブとの間のブッシングとして作用する一体的なコンポーネントを有し;
前記テールゲートおよび前記車両本体の相対的な回転運動が、前記エネルギー貯蔵デバイスの直線的延伸および前記テールゲートが完全に開いた位置における最大のエネルギー貯蔵をもたらすようになっている、
前記車両用テールゲート昇降補助システム。
【請求項2】
前記の覆いかぶせられたブッシングの両端が円形の密封リブを備えている、請求項1に記載の車両用テールゲート昇降補助システム。
【請求項3】
前記密封リブが、前記の覆いかぶせられたブッシングの一端にて前記クランクアームに対して圧縮され、かつ、前記の覆いかぶせられたブッシングの他端にて駆動ヘッドに対して圧縮される、請求項2に記載の車両用テールゲート昇降補助システム。
【請求項4】
前記密封リブが、前記クランクアームに隣接する前記駆動シャフトの第二端が前記クランクアーム上でスエージ加工されるときに圧縮される、請求項3に記載の車両用テールゲート昇降補助システム。
【請求項5】
前記ブッシングが、プラスチックで作られている、請求項1に記載の車両用テールゲート昇降補助システム。
【請求項6】
前記エネルギー貯蔵デバイスがガスストラットを有する、請求項1に記載の車両用テールゲート昇降補助システム。
【請求項7】
前記連結手段が、前記駆動シャフトの第一端に駆動ヘッドを有し、かつ、前記車両用テールゲートに接続された駆動カップを有する、請求項1に記載の車両用テールゲート昇降補助システム。
【請求項8】
前記駆動ヘッドが、前記駆動シャフトに覆いかぶせられている、請求項7に記載の車両用テールゲート昇降補助システム。
【請求項9】
前記駆動ヘッドが、プラスチックで作られている、請求項8に記載の車両用テールゲート昇降補助システム。
【請求項10】
前記ピボット軸が、前記駆動ヘッドおよび前記駆動カップが係合しているときに、それらを通って走る、請求項7に記載の車両用テールゲート昇降補助システム。
【国際調査報告】