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特表2025-505124品質と効率を向上させるための流体分配システムの平衡及び分配の監視
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2025-02-21
(54)【発明の名称】品質と効率を向上させるための流体分配システムの平衡及び分配の監視
(51)【国際特許分類】
   B67D 1/08 20060101AFI20250214BHJP
   B67D 1/04 20060101ALI20250214BHJP
   B67D 1/07 20060101ALI20250214BHJP
   G01N 29/024 20060101ALI20250214BHJP
【FI】
B67D1/08 Z
B67D1/04 Z
B67D1/07
G01N29/024
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024544636
(86)(22)【出願日】2023-01-26
(85)【翻訳文提出日】2024-09-25
(86)【国際出願番号】 US2023061362
(87)【国際公開番号】W WO2023147411
(87)【国際公開日】2023-08-03
(31)【優先権主張番号】63/267,253
(32)【優先日】2022-01-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522330740
【氏名又は名称】バートラック インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】BARTRACK, Inc.
【住所又は居所原語表記】45662 Terminal Drive, Suite 120, Sterling, VA 20166, United States of America
(74)【代理人】
【識別番号】100121382
【弁理士】
【氏名又は名称】山下 託嗣
(72)【発明者】
【氏名】ダニエルソン,ブレット
(72)【発明者】
【氏名】ホバー,グラント
(72)【発明者】
【氏名】アサートン,デイビッド
【テーマコード(参考)】
2G047
3E082
【Fターム(参考)】
2G047AA01
2G047BC02
2G047GA18
3E082AA04
3E082BB01
3E082CC01
3E082CC03
3E082DD01
3E082DD20
3E082EE03
3E082FF01
3E082FF07
3E082FF09
(57)【要約】
加圧ガス源、加圧ガスレギュレータ、加圧ガス分配ライン、飲料分配ライン、飲料容器、及び、飲料ディスペンサを含む飲料システムに用いられる飲料監視システムが、提供される。飲料監視システムは、プロセッサ、ディスペンサに接続されるネットワークインターフェース、及び、センサアセンブリに接続されるネットワークインターフェース、を有する少なくとも1つのゲートウェイ、を備える。また、飲料監視システムは、センサアセンブリ、を備える。センサアセンブリは、ラインの潜在的な問題を診断するために診断処理を実行するように、又は、POSデータとの相関関係のための集約情報を提供するように、構成される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
加圧ガス源、加圧ガスレギュレータ、加圧ガス分配ライン、飲料分配ライン、飲料容器、及び、飲料ディスペンサを含む飲料システムに用いられる飲料監視システムであって、
プロセッサ、ディスペンサに接続されるネットワークインターフェース、及び、センサアセンブリに接続されるネットワークインターフェース、を有する少なくとも1つのゲートウェイと、
前記ラインの潜在的な問題を診断する、又は、POSデータとの相関関係のための集約情報を提供するために診断処理を実行するように、構成されるセンサアセンブリと、
クーラーファンを監視し、クーラー内の湿度を監視し、及び/又は、前記クーラー内の気圧を監視するクーラー制御監視アセンブリと、
を備える飲料監視システム。
【請求項2】
フローを監視するために超音波を適用する少なくとも1つのフローセンサ、
をさらに備える請求項1に記載の飲料監視システム。
【請求項3】
前記少なくとも1つのフローセンサは、プロセッサと、超音波フロントエンドプロセッサと、2つの超音波トランスデューサと、温度センサと、を有する、
請求項2に記載の飲料監視システム。
【請求項4】
前記少なくとも1つのフローセンサは、分配される前記飲料の流量を測定するために、飛行機構の時間を用いる、
請求項3に記載の飲料監視システム。
【請求項5】
前記超音波フロントエンドプロセッサは、所定の長さの信号経路に沿って一方向に所定の公称速度で、一方の前記超音波トランスデューサから他方の前記超音波トランスデューサまで、チャネルを通過する流体を通して超音波信号を送信し、その後、前記超音波信号を反対方向に再び送り返し、
前記信号の測定速度は、前記信号が流れに沿って移動するか、又は、前記信号が流れに逆らって移動するかによって、前記流体の流速だけ前記公称速度から増減するので、各方向の信号移動時間の差が前記流体の流速に直接的に相関する、
請求項3に記載の飲料監視システム。
【請求項6】
前記少なくとも1つのフローセンサは、前記飲料分配ライン内における、圧力、温度、及び、前記流体の流れに関するデータ、を提供する、
請求項2に記載の飲料監視システム。
【請求項7】
少なくとも1つの環境センサ、
をさらに備える請求項1に記載の飲料監視システム。
【請求項8】
前記少なくとも1つの環境センサは、前記クーラーの周囲温度と、前記クーラー内の酸素、窒素、二酸化炭素、及び/又は、他の周囲ガス濃度と、を測定し監視する、
請求項7に記載の飲料監視システム。
【請求項9】
少なくとも1つの圧力センサ、
をさらに備える請求項1に記載の飲料監視システム。
【請求項10】
前記少なくとも1つの圧力センサは、前記飲料分配ライン内の圧力を直接的にリアルタイムで測定する、
請求項9に記載の飲料監視システム。
【請求項11】
少なくとも1つの二酸化炭素センサ、
をさらに備える請求項1に記載の飲料監視システム。
【請求項12】
少なくとも1つのカラーセンサ、
をさらに備える請求項1に記載の飲料監視システム。
【請求項13】
前記少なくとも1つのカラーセンサは、光度計、及び/又は、分光光度計である、
請求項12に記載の飲料監視システム。
【請求項14】
前記少なくとも1つのカラーセンサは、フローセンサに統合される、
請求項12に記載の飲料監視システム。
【請求項15】
前記少なくとも1つのカラーセンサは、前記飲料配送ラインを通過する特定の飲料を判断する、
請求項12に記載の飲料監視システム。
【請求項16】
前記飲料システムのオペレータが、特定の飲料が少なくなり始めたときに監視可能であり、交換用の樽に対する対応を開始し交換用の樽をクーラーに移動可能であるように、リアルタイムの樽レベルを提供するユーザインターフェース、
請求項1に記載の飲料監視システム。
【請求項17】
日次レポート、週次レポート、及び/又は、月次レポートを提供するユーザインターフェース、
をさらに備える請求項1に記載の飲料監視システム。
【請求項18】
前記センサアセンブリは、少なくとも1つのフローセンサ、少なくとも1つの環境センサ、少なくとも1つの圧力センサ、及び少なくとも1つのカラーセンサ、を有する、
請求項1に記載の飲料監視システム。
【請求項19】
前記飲料監視システムは、前記飲料分配ラインの洗浄時期を判断する、
請求項1に記載の飲料監視システム。
【請求項20】
前記飲料監視システムは、グリコール冷却制御監視アセンブリ、を有し、
前記グリコール冷却制御監視アセンブリは、前記飲料システムの有効性を判断するために、グリコール冷却システム内のグリコール溶液のレベルを監視し、前記グリコール冷却システム内のグリコールの流量を監視し、前記グリコール溶液の粘度を監視し、及び/又は、前記グリコール冷却システムの温度デルタを測定する、
請求項1に記載の飲料監視システム。
【請求項21】
前記飲料監視システムは、樽シェルに固定される追跡装置、を有し、
前記追跡装置は、洗浄プロセスを強化し、異なる種類のビール及び飲料と組み合わせて使用するために前記樽シェルの移行を最適化し、様々な前記樽シェルの内容物の記録を保持するために、用いられる、
請求項1に記載の飲料監視システム。
【請求項22】
加圧ガス源、加圧ガスレギュレータ、加圧ガス分配ライン、飲料分配ライン、飲料容器、及び、飲料ディスペンサを含む飲料システムに用いられる飲料監視システムであって、
プロセッサ、ディスペンサに接続されるネットワークインターフェース、及び、センサアセンブリに接続されるネットワークインターフェース、を有する少なくとも1つのゲートウェイと、
前記ラインの潜在的な問題を診断する、又は、POSデータとの相関関係のための集約情報を提供するために診断処理を実行するように、構成されるセンサアセンブリと、
前記飲料システムの有効性を判断するために、グリコール冷却システム内のグリコール溶液のレベルを監視し、前記グリコール冷却システム内のグリコールの流量を監視し、前記グリコール溶液の粘度を監視し、及び/又は、前記グリコール冷却システムの温度デルタを測定するグリコール冷却制御監視アセンブリと、
を備える飲料監視システム。
【請求項23】
前記飲料監視システムは、前記集約情報、又は、他の情報に基づいて、1つ以上のアクションを実行し、前記飲料システム内の流体の流れを変更する、
請求項22に記載の飲料監視システム。
【請求項24】
フローを監視するために超音波を適用する少なくとも1つのフローセンサ、
をさらに備える請求項22に記載の飲料監視システム。
【請求項25】
前記少なくとも1つのフローセンサは、プロセッサと、超音波フロントエンドプロセッサと、2つの超音波トランスデューサと、温度センサと、を有する、
請求項24に記載の飲料監視システム。
【請求項26】
前記少なくとも1つのフローセンサは、分配される飲料の流量を測定するために、飛行機構の時間を用いる、
請求項25に記載の飲料監視システム。
【請求項27】
前記超音波フロントエンドプロセッサは、所定の長さの信号経路に沿って一方向に所定の公称速度で、一方の前記超音波トランスデューサから他方の前記超音波トランスデューサまで、チャネルを通過する流体を通して超音波信号を送信し、その後、前記超音波信号を反対方向に再び送り返し、
前記信号の測定速度は、前記信号が流れに沿って移動するか、又は、前記信号が流れに逆らって移動するかによって、前記流体の流速だけ前記公称速度から増減するので、各方向の信号移動時間の差が前記流体の流速に直接的に相関する、
請求項25に記載の飲料監視システム。
【請求項28】
前記少なくとも1つのフローセンサは、前記飲料分配ライン内における、圧力、温度、及び、前記流体の流れに関するデータ、を提供する、
請求項24に記載の飲料監視システム。
【請求項29】
少なくとも1つの環境センサ、
をさらに備える請求項22に記載の飲料監視システム。
【請求項30】
前記少なくとも1つの環境センサは、飲料が貯蔵される前記クーラー内の環境条件に関するデータ、を提供する、
請求項29に記載の飲料監視システム。
【請求項31】
前記少なくとも1つの環境センサは、前記クーラーの気圧、湿度、周囲温度、及び/又は、前記クーラー内の酸素、窒素、二酸化炭素、及び/又は、他の周囲ガスの濃度、を測定し監視する、
請求項29に記載の飲料監視システム。
【請求項32】
少なくとも1つの圧力センサ、
をさらに備える請求項22に記載の飲料監視システム。
【請求項33】
前記少なくとも1つの圧力センサは、前記飲料分配ライン内の圧力を直接的にリアルタイムで測定する、
請求項32に記載の飲料監視システム。
【請求項34】
少なくとも1つの二酸化炭素センサ、
をさらに備える請求項22に記載の飲料監視システム。
【請求項35】
少なくとも1つのカラーセンサ、
をさらに備える請求項22に記載の飲料監視システム。
【請求項36】
前記少なくとも1つのカラーセンサは、光度計、及び/又は、分光光度計である、
請求項35に記載の飲料監視システム。
【請求項37】
前記少なくとも1つのカラーセンサは、フローセンサに統合される、
請求項35に記載の飲料監視システム。
【請求項38】
前記少なくとも1つのカラーセンサは、前記飲料配送ラインを通過する特定の飲料を判断する、
請求項35に記載の飲料監視システム。
【請求項39】
前記飲料システムのオペレータが、特定の飲料が少なくなり始めたときに監視可能であり、交換用の樽に対する対応を開始し交換用の樽をクーラーに移動可能であるように、リアルタイムの樽レベルを提供するユーザインターフェース、
請求項22に記載の飲料監視システム。
【請求項40】
日次レポート、週次レポート、及び/又は、月次レポートを提供するユーザインターフェース、
をさらに備える請求項22に記載の飲料監視システム。
【請求項41】
前記センサアセンブリは、少なくとも1つのフローセンサ、少なくとも1つの環境センサ、少なくとも1つの圧力センサ、及び、少なくとも1つのカラーセンサ、を有する、
請求項22に記載の飲料監視システム。
【請求項42】
前記飲料監視システムは、前記飲料分配ラインの洗浄時期を判断する、
請求項22に記載の飲料監視システム。
【請求項43】
前記飲料監視システムは、樽シェルに固定される追跡装置、を有し、
前記追跡装置は、洗浄プロセスを強化し、異なる種類のビール及び飲料と組み合わせて使用するために前記樽シェルの移行を最適化し、様々な前記樽シェルの内容物の記録を保持するために、用いられる、
請求項22に記載の飲料監視システム。
【請求項44】
加圧ガス源、加圧ガスレギュレータ、加圧ガス分配ライン、飲料分配ライン、飲料容器、及び、飲料ディスペンサを含む飲料システムに用いられる飲料監視システムであって、
プロセッサ、ディスペンサに接続されるネットワークインターフェース、及び、センサアセンブリに接続されるネットワークインターフェース、を有する少なくとも1つのゲートウェイと、
前記ラインの潜在的な問題を診断する、又は、POSデータとの相関関係のための集約情報を提供するために診断処理を実行するように、構成されるセンサアセンブリと、
洗浄プロセスを強化し、異なる種類のビール及び飲料と組み合わせて使用するために前記樽シェルの移行を最適化し、様々な前記樽シェルの内容物の記録を保持するために、樽シェルに固定される追跡装置と、
を備える飲料監視システム。
【請求項45】
前記飲料監視システムは、前記集約情報、又は、他の情報に基づいて、1つ以上のアクションを実行し、前記飲料システム内の流体の流れを変更する、
請求項44に記載の飲料監視システム。
【請求項46】
フローを監視するために超音波を適用する少なくとも1つのフローセンサ、
をさらに備える請求項44に記載の飲料監視システム。
【請求項47】
前記少なくとも1つのフローセンサは、プロセッサと、超音波フロントエンドプロセッサと、2つの超音波トランスデューサと、温度センサと、を有する、
請求項46に記載の飲料監視システム。
【請求項48】
前記少なくとも1つのフローセンサは、分配される飲料の流量を測定するために、飛行機構の時間を用いる、
請求項47に記載の飲料監視システム。
【請求項49】
前記超音波フロントエンドプロセッサは、所定の長さの信号経路に沿って一方向に所定の公称速度で、一方の前記超音波トランスデューサから他方の前記超音波トランスデューサまで、チャネルを通過する流体を通して超音波信号を送信し、その後、前記超音波信号を反対方向に再び送り返し、
前記信号の測定速度は、前記信号が流れに沿って移動するか、又は、前記信号が流れに逆らって移動するかによって、前記流体の流速だけ前記公称速度から増減するので、各方向の信号移動時間の差が前記流体の流速に直接的に相関する、
請求項47に記載の飲料監視システム。
【請求項50】
前記少なくとも1つのフローセンサは、前記飲料分配ライン内における、圧力、温度、及び、前記流体の流れに関するデータ、を提供する、
請求項46に記載の飲料監視システム。
【請求項51】
少なくとも1つの環境センサ、
をさらに備える請求項44に記載の飲料監視システム。
【請求項52】
前記少なくとも1つの環境センサは、飲料が貯蔵される前記クーラー内の環境条件に関するデータ、を提供する、
請求項51に記載の飲料監視システム。
【請求項53】
前記少なくとも1つの環境センサは、前記クーラーの気圧、湿度、周囲温度、及び/又は、前記クーラー内の酸素、窒素、二酸化炭素、及び/又は、他の周囲ガスの濃度、を測定し監視する、
請求項51に記載の飲料監視システム。
【請求項54】
少なくとも1つの圧力センサ、
をさらに備える請求項44に記載の飲料監視システム。
【請求項55】
前記少なくとも1つの圧力センサは、前記飲料分配ライン内の圧力を直接的にリアルタイムで測定する、
請求項54に記載の飲料監視システム。
【請求項56】
少なくとも1つの二酸化炭素センサ、
をさらに備える請求項44に記載の飲料監視システム。
【請求項57】
少なくとも1つのカラーセンサ、
をさらに備える請求項44に記載の飲料監視システム。
【請求項58】
前記少なくとも1つのカラーセンサは、光度計、及び/又は、分光光度計である、
請求項57に記載の飲料監視システム。
【請求項59】
前記少なくとも1つのカラーセンサは、フローセンサに統合される、
請求項57に記載の飲料監視システム。
【請求項60】
前記少なくとも1つのカラーセンサは、前記飲料配送ラインを通過する特定の飲料を判断する、
請求項57に記載の飲料監視システム。
【請求項61】
前記飲料システムのオペレータが、特定の飲料が少なくなり始めたときに監視可能であり、交換用の樽に対する対応を開始し交換用の樽をクーラーに移動可能であるように、リアルタイムの樽レベルを提供するユーザインターフェース、
をさらに備える請求項44に記載の飲料監視システム。
【請求項62】
日次レポート、週次レポート、及び/又は、月次レポートを提供するユーザインターフェース、
をさらに備える請求項44に記載の飲料監視システム。
【請求項63】
前記センサアセンブリは、少なくとも1つのフローセンサ、少なくとも1つの環境センサ、少なくとも1つの圧力センサ、及び、少なくとも1つのカラーセンサ、を有する、
請求項44に記載の飲料監視システム。
【請求項64】
前記飲料監視システムは、前記飲料分配ラインの洗浄時期を判断する、
請求項44に記載の飲料監視システム。
【請求項65】
加圧ガス源、加圧ガスレギュレータ、加圧ガス分配ライン、飲料分配ライン、飲料容器、及び、飲料ディスペンサを含む飲料システムに用いられる飲料監視システムであって、
プロセッサ、ディスペンサに接続されるネットワークインターフェース、及び、センサアセンブリに接続されるネットワークインターフェース、を有する少なくとも1つのゲートウェイと、
前記飲料システムのオペレータが、特定の飲料が少なくなり始めたときに監視可能であり、交換用の樽に対する対応を開始し交換用の樽をクーラーに移動可能であるように、リアルタイムの樽レベルを提供するユーザインターフェースと、
を備える飲料監視システム。
【請求項66】
前記飲料監視システムは、前記集約情報、又は、他の情報に基づいて、1つ以上のアクションを実行し、前記飲料システム内の流体の流れを変更する、
請求項65に記載の飲料監視システム。
【請求項67】
フローを監視するために超音波を適用する少なくとも1つのフローセンサ、
をさらに備える請求項65に記載の飲料監視システム。
【請求項68】
前記少なくとも1つのフローセンサは、プロセッサと、超音波フロントエンドプロセッサと、2つの超音波トランスデューサと、温度センサと、を有する、
請求項67に記載の飲料監視システム。
【請求項69】
前記少なくとも1つのフローセンサは、分配される飲料の流量を測定するために、飛行機構の時間を用いる、
請求項68に記載の飲料監視システム。
【請求項70】
前記超音波フロントエンドプロセッサは、所定の長さの信号経路に沿って一方向に所定の公称速度で、一方の前記超音波トランスデューサから他方の前記超音波トランスデューサまで、チャネルを通過する流体を通して超音波信号を送信し、その後、前記超音波信号を反対方向に再び送り返し、
前記信号の測定速度は、前記信号が流れに沿って移動するか、又は、前記信号が流れに逆らって移動するかによって、前記流体の流速だけ前記公称速度から増減するので、各方向の信号移動時間の差が前記流体の流速に直接的に相関する、
請求項68に記載の飲料監視システム。
【請求項71】
前記少なくとも1つのフローセンサは、前記飲料分配ライン内における、圧力、温度、及び、前記流体の流れに関するデータ、を提供する、
請求項67に記載の飲料監視システム。
【請求項72】
少なくとも1つの環境センサ、
をさらに備える請求項65に記載の飲料監視システム。
【請求項73】
前記少なくとも1つの環境センサは、飲料が貯蔵される前記クーラー内の環境条件に関するデータ、を提供する、
請求項72に記載の飲料監視システム。
【請求項74】
前記少なくとも1つの環境センサは、前記クーラーの気圧、湿度、周囲温度、及び/又は、前記クーラー内の酸素、窒素、二酸化炭素、及び/又は、他の周囲ガスの濃度、を測定し監視する、
請求項65に記載の飲料監視システム。
【請求項75】
少なくとも1つの圧力センサ、
をさらに備える請求項65に記載の飲料監視システム。
【請求項76】
前記少なくとも1つの圧力センサは、前記飲料分配ライン内の圧力を直接的にリアルタイムで測定する、
請求項75に記載の飲料監視システム。
【請求項77】
少なくとも1つの二酸化炭素センサ、
をさらに備える請求項65に記載の飲料監視システム。
【請求項78】
少なくとも1つのカラーセンサ、
をさらに備える請求項65に記載の飲料監視システム。
【請求項79】
前記少なくとも1つのカラーセンサは、光度計、及び/又は、分光光度計である、
請求項78に記載の飲料監視システム。
【請求項80】
前記少なくとも1つのカラーセンサは、フローセンサに統合される、
請求項78に記載の飲料監視システム。
【請求項81】
前記少なくとも1つのカラーセンサは、前記飲料配送ラインを通過する特定の飲料を判断する、
請求項78に記載の飲料監視システム。
【請求項82】
日次レポート、週次レポート、及び/又は、月次レポートを提供するユーザインターフェース、
をさらに備える請求項65に記載の飲料監視システム。
【請求項83】
前記センサアセンブリは、少なくとも1つのフローセンサ、少なくとも1つの環境センサ、少なくとも1つの圧力センサ、及び、少なくとも1つのカラーセンサ、を有する、
請求項65に記載の飲料監視システム。
【請求項84】
前記飲料監視システムは、前記飲料分配ラインの洗浄時期を判断する、
請求項65に記載の飲料監視システム。
【請求項85】
加圧ガス源、加圧ガスレギュレータ、加圧ガス分配ライン、飲料分配ライン、飲料容器、及び、飲料ディスペンサを含む飲料システム内の飲料を監視する方法であって、
前記飲料システム内の流体の特性を検知することと、
前記飲料システム内で検知された前記流体の前記特性に基づいて生成されたデータを処理することと、
クーラーファンの監視し、クーラー内の湿度を監視し、及び/又は、前記クーラー内の気圧を監視することと、
前記ラインの潜在的な問題を診断する、又は、POSデータとの相関関係のための集約情報を提供するために診断処理を実行することと、
を備える飲料監視方法。
【請求項86】
実行中の診断に基づいて前記飲料システム内の前記流体の流れを変更すること、
をさらに備える請求項85に記載の飲料監視方法。
【請求項87】
前記特性を検知することは、超音波の適用によって前記流体の流れを検知すること、を含む、
請求項85に記載の飲料監視方法。
【請求項88】
前記流体の流れを検知することは、流量を測定するために飛行機構の時間を用いること、を含む、
請求項87に記載の飲料監視方法。
【請求項89】
前記特性を検知することは、環境特性を検知すること、を含む、
請求項85に記載の飲料監視方法。
【請求項90】
前記環境特性を検知することは、飲料が貯蔵される前記クーラー内の環境条件に関連するデータを提供すること、を含む、
請求項89に記載の飲料監視方法。
【請求項91】
前記特性を検知することは、環境を検知すること、を含み、
前記環境を検知することは、前記クーラーの周囲温度と、前記クーラー内の酸素、窒素、二酸化炭素、及び/又は、他の周囲ガス濃度と、を測定し監視すること、を含む、
請求項85に記載の飲料監視方法。
【請求項92】
前記特性を検知することは、圧力を検知すること、を含む、
請求項85に記載の飲料監視方法。
【請求項93】
前記特性を検知することは、二酸化炭素を検知すること、を含む、
請求項85に記載の飲料監視方法。
【請求項94】
前記特性を検知することは、カラーを検知すること、を含む、
請求項85に記載の飲料監視方法。
【請求項95】
前記カラーを検知することは、前記飲料分配ラインを通過する特定の飲料を判断すること、を含む、
請求項94に記載の飲料監視方法。
【請求項96】
リアルタイムの樽レベルを提供すること、
をさらに備える請求項85に記載の飲料監視方法。
【請求項97】
日次レポート、週次レポート、及び/又は、月次レポートを提供すること、
をさらに備える請求項85に記載の飲料監視方法。
【請求項98】
注ぎが開始されたというデータを受信すること、及び、前記注ぎを終了するためにタップが閉じられるタイミングを判断すること、
をさらに備える請求項85に記載の飲料監視方法。
【請求項99】
前記飲料分配ラインの洗浄時期を判断すること、
をさらに備える請求項85に記載の飲料監視方法。
【請求項100】
前記クーラーファンを監視すること、前記クーラー内の湿度を監視すること、及び/又は、前記クーラー内の気圧を監視すること、
をさらに備える請求項85に記載の飲料監視方法。
【請求項101】
前記飲料システムの有効性を判断するために、グリコール冷却システム内のグリコール溶液のレベルを監視すること、前記グリコール冷却システム内のグリコールの流量を監視すること、前記グリコール溶液の粘度を監視すること、及び/又は、前記グリコール冷却システムの温度デルタを測定すること、
をさらに備える請求項85に記載の飲料監視方法。
【請求項102】
洗浄プロセスを強化し、異なる種類のビール及び飲料と組み合わせて使用するために前記樽シェルの移行を最適化し、様々な前記樽シェルの内容物の記録を保持するために、樽シェルを追跡すること、
をさらに備える請求項85に記載の飲料監視方法。
【請求項103】
加圧ガス源、加圧ガスレギュレータ、加圧ガス分配ライン、飲料分配ライン、飲料容器、及び、飲料ディスペンサを含む飲料システム内の飲料を監視する方法であって、
前記飲料システム内の流体の特性を検知することと、
前記飲料システム内で検知された前記流体の前記特性に基づいて生成されたデータを処理することと、
前記飲料システムの有効性を判断するために、グリコール冷却システム内のグリコール溶液のレベルを監視すること、前記グリコール冷却システム内のグリコールの流量を監視すること、前記グリコール溶液の粘度を監視すること、及び/又は、前記グリコール冷却システムの温度デルタを測定することと、
前記ラインの潜在的な問題を診断する、又は、POSデータとの相関関係のための集約情報を提供するために診断処理を実行することと、
を備える飲料監視方法。
【請求項104】
実行中の診断に基づいて前記飲料システム内の前記流体の流れを変更すること、
をさらに備える請求項103に記載の飲料監視方法。
【請求項105】
前記特性を検知することは、超音波の適用によって前記流体の流れを検知すること、を含む、
請求項103に記載の飲料監視方法。
【請求項106】
前記流体の流れを検知することは、流量を測定するために飛行機構の時間を用いること、を含む、
請求項105に記載の飲料監視方法。
【請求項107】
前記特性を検知することは、環境特性を検知すること、を含む、
請求項103に記載の飲料監視方法。
【請求項108】
前記環境特性を検知することは、飲料が貯蔵される前記クーラー内の環境条件に関連するデータを提供すること、を含む、
請求項107に記載の飲料監視方法。
【請求項109】
前記環境を検知することは、前記クーラーの気圧、湿度、周囲温度、及び/又は、前記クーラー内の酸素、窒素、二酸化炭素、及び/又は、他の周囲ガスの濃度、を測定し監視すること、を含む、
請求項103に記載の飲料監視方法。
【請求項110】
前記特性を検知することは、圧力を検知すること、を含む、
請求項103に記載の飲料監視方法。
【請求項111】
前記特性を検知することは、二酸化炭素を検知すること、を含む、
請求項103に記載の飲料監視方法。
【請求項112】
前記特性を検知することは、カラーを検知すること、を含む、
請求項103に記載の飲料監視方法。
【請求項113】
前記カラーを検知することは、前記飲料分配ラインを通過する特定の飲料を判断すること、を含む、
請求項103に記載の飲料監視方法。
【請求項114】
リアルタイムの樽レベルを提供すること、
をさらに備える請求項103に記載の飲料監視方法。
【請求項115】
日次レポート、週次レポート、及び/又は、月次レポートを提供すること、
をさらに備える請求項103に記載の飲料監視方法。
【請求項116】
注ぎが開始されたというデータを受信すること、及び、前記注ぎを終了するためにタップが閉じられるタイミングを判断すること、
をさらに備える請求項103に記載の飲料監視方法。
【請求項117】
前記飲料分配ラインの洗浄時期を判断すること、
をさらに備える請求項103に記載の飲料監視方法。
【請求項118】
洗浄プロセスを強化し、異なる種類のビール及び飲料と組み合わせて使用するために前記樽シェルの移行を最適化し、様々な前記樽シェルの内容物の記録を保持するために、樽シェルを追跡すること、
をさらに備える請求項103に記載の飲料監視方法。
【請求項119】
加圧ガス源、加圧ガスレギュレータ、加圧ガス分配ライン、飲料分配ライン、飲料容器、及び、飲料ディスペンサを含む飲料システム内の飲料を監視する方法であって、
前記飲料システム内の流体の特性を検知することと、
前記飲料システム内で検知された前記流体の前記特性に基づいて生成されたデータを処理することと、
洗浄プロセスを強化し、異なる種類のビール及び飲料と組み合わせて使用するために前記樽シェルの移行を最適化し、様々な前記樽シェルの内容物の記録を保持するために、樽シェルを追跡することと、
前記ラインの潜在的な問題を診断する、又は、POSデータとの相関関係のための集約情報を提供するために診断処理を実行することと、
を備える飲料監視方法。
【請求項120】
実行中の診断に基づいて前記飲料システム内の前記流体の流れを変更すること、
をさらに備える請求項119に記載の飲料監視方法。
【請求項121】
前記特性を検知することは、超音波の適用によって前記流体の流れを検知すること、を含む、
請求項119に記載の飲料監視方法。
【請求項122】
前記流体の流れを検知することは、流量を測定するために飛行機構の時間を用いること、を含む、
請求項121に記載の飲料監視方法。
【請求項123】
前記特性を検知することは、環境特性を検知すること、を含む、
請求項119に記載の飲料監視方法。
【請求項124】
前記環境特性を検知することは、飲料が貯蔵される前記クーラー内の環境条件に関連するデータを提供すること、を含む、
請求項123に記載の飲料監視方法。
【請求項125】
前記特性を検知することは、環境特性を検知すること、を含み、
前記環境を検知することは、前記クーラーの気圧、湿度、周囲温度、及び/又は、前記クーラー内の酸素、窒素、二酸化炭素、及び/又は、他の周囲ガスの濃度、を測定し監視すること、を含む、
請求項119に記載の飲料監視方法。
【請求項126】
前記特性を検知することは、圧力を検知すること、を含む、
請求項119に記載の飲料監視方法。
【請求項127】
前記特性を検知することは、二酸化炭素を検知すること、を含む、
請求項119に記載の飲料監視方法。
【請求項128】
前記特性を検知することは、カラーを検知すること、を含む、
請求項119に記載の飲料監視方法。
【請求項129】
前記カラーを検知することは、前記飲料分配ラインを通過する特定の飲料を判断すること、を含む、
請求項119に記載の飲料監視方法。
【請求項130】
リアルタイムの樽レベルを提供すること、
をさらに備える請求項119に記載の飲料監視方法。
【請求項131】
日次レポート、週次レポート、及び/又は、月次レポートを提供すること、
をさらに備える請求項119に記載の飲料監視方法。
【請求項132】
注ぎが開始されたというデータを受信すること、及び、前記注ぎを終了するためにタップが閉じられるタイミングを判断すること、
をさらに備える請求項119に記載の飲料監視方法。
【請求項133】
前記飲料分配ラインの洗浄時期を判断すること、
をさらに備える請求項119に記載の飲料監視方法。


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、品質と効率を向上させるための流体分配システムの平衡及び分配の監視に関する。
【背景技術】
【0002】
・関連出願の相互参照
本出願は、2022年1月28日に出願された「流体分配システムの平衡及び分配を監視して品質及び効率を向上する」と題された米国仮特許出願第63/267,253号の利益を主張するものであり、本出願は、2020年2月21日に出願された「流体分配システムの平衡及び分配を監視して品質及び効率を向上する」と題された米国特許出願第16/797,790号の一部継続出願であり、両方が参照され本明細書に組み込まれている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
・発明の分野
本開示は、一般的には流体分配システムの平衡及び分配を監視することに関し、具体的には、例えば、潜在的な問題を診断し、分配される流体の品質を改善し、分配プロセスの効率を改善するためのドラフト飲料システムに関する。
・先行技術の記載
【0004】
流体分配システムは、計量された速度で流体を分配する。流体分配システムの一例としては、バー、レストランなどに設置されるドラフト飲料システムがある。ドラフト飲料システムは、ビール、サイダー、ソーダ、ジュースなどのドラフト飲料をタップから分配するために用いられる。
・まとめ
【0005】
本開示の実施形態によると、加圧ガス源、加圧ガスレギュレータ、加圧ガス分配ライン、飲料分配ライン、飲料容器、及び、飲料ディスペンサを含む飲料システムに用いられる飲料監視システムが、提供される。飲料監視システムは、プロセッサ、ディスペンサに接続されるネットワークインターフェース、及び、センサアセンブリに接続されるネットワークインターフェース、を有する少なくとも1つのゲートウェイ、を備える。また、飲料監視システムは、センサアセンブリを備える。センサアセンブリは、ラインの潜在的な問題を診断する、又は、POSデータとの相関関係のための集約情報を提供するように、構成される。クーラー制御監視アセンブリは、クーラーファンを監視し、クーラー内の湿度を監視し、及び/又は、クーラー内の気圧を監視する。
【0006】
変形例では、飲料監視システムは、フローを監視するために超音波を適用する少なくとも1つのフローセンサ、をさらに備える。
【0007】
変形例では、少なくとも1つのフローセンサは、プロセッサと、超音波フロントエンドプロセッサと、2つの超音波トランスデューサと、温度センサと、を有する、
【0008】
変形例では、少なくとも1つのフローセンサは、分配される飲料の流量を測定するために、飛行機構の時間を用いる。
【0009】
変形例では、超音波フロントエンドプロセッサは、所定の長さの信号経路に沿って一方向に所定の公称速度で、一方の超音波トランスデューサから他方の超音波トランスデューサまで、チャネルを通過する流体を通して超音波信号を送信し、その後、超音波信号を反対方向に再び送り返し、信号の測定速度は、信号が流れに沿って移動するか、又は、信号が流れに逆らって移動するかによって、流体の流速だけ公称速度から増減するので、各方向の信号移動時間の差が流体の流速に直接的に相関する。
【0010】
変形例では、少なくとも1つのフローセンサは、飲料分配ライン内における、圧力、温度、及び、流体の流れに関するデータ、を提供する。
【0011】
変形例では、飲料監視システムは、少なくとも1つの環境センサ、をさらに備える。
【0012】
変形例では、少なくとも1つの環境センサは、クーラーの周囲温度と、クーラー内の酸素、窒素、二酸化炭素、及び/又は、他の周囲ガス濃度と、を測定し監視する。
【0013】
変形例では、飲料監視システムは、少なくとも1つの圧力センサ、をさらに備える。
【0014】
変形例では、少なくとも1つの圧力センサは、飲料分配ライン内の圧力を直接的にリアルタイムで測定する。
【0015】
変形例では、飲料監視システムは、少なくとも1つの二酸化炭素センサ、をさらに備える。
【0016】
変形例では、飲料監視システムは、少なくとも1つのカラーセンサ、をさらに備える。
【0017】
変形例では、少なくとも1つのカラーセンサは、光度計、及び/又は、分光光度計である。
【0018】
変形例では、少なくとも1つのカラーセンサは、フローセンサに統合される。
【0019】
変形例では、少なくとも1つのカラーセンサは、飲料配送ラインを通過する特定の飲料を判断する。
【0020】
変形例では、飲料監視システムは、飲料システムのオペレータが、特定の飲料が少なくなり始めたときに監視可能であり、交換用の樽に対する対応を開始し交換用の樽をクーラーに移動可能であるように、リアルタイムの樽レベルを提供するユーザインターフェース、をさらに備える。
【0021】
変形例では、飲料監視システムは、日次レポート、週次レポート、及び/又は、月次レポートを提供するユーザインターフェース、をさらに備える。
【0022】
変形例では、センサアセンブリは、少なくとも1つのフローセンサ、少なくとも1つの環境センサ、少なくとも1つの圧力センサ、及び、少なくとも1つのカラーセンサ、を有する。
【0023】
変形例では、飲料監視システムは、飲料分配ラインの洗浄時期を判断する。
【0024】
変形例では、飲料監視システムは、飲料システムの有効性を判断するために、グリコール冷却システム内のグリコール溶液のレベルを監視し、グリコール冷却システム内のグリコールの流量を監視し、グリコール溶液の粘度を監視し、及び/又は、グリコール冷却システムの温度デルタを測定するグリコール冷却制御監視アセンブリ、を備える。
【0025】
変形例では、飲料監視システムは、洗浄プロセスを強化し、異なる種類のビール及び飲料と組み合わせて使用するために樽シェルの移行を最適化し、様々な樽シェルの内容物の記録を保持するために、樽シェルに固定される追跡装置、を備える。
【0026】
ある実施形態では、飲料監視システムは、プロセッサ、ディスペンサに接続されるネットワークインターフェース、及び、センサアセンブリに接続されるネットワークインターフェース、を有する少なくとも1つのゲートウェイ、を備える。また、飲料監視システムは、センサアセンブリを備える。センサアセンブリは、ラインの潜在的な問題を診断する、又は、POSデータとの相関関係のための集約情報を提供するように、構成される。グリコール冷却制御監視アセンブリは、飲料システムの有効性を判断するために、グリコール冷却システム内のグリコール溶液のレベルを監視し、グリコール冷却システム内のグリコールの流量を監視し、グリコール溶液の粘度を監視し、及び/又は、グリコール冷却システムの温度デルタを測定する。
【0027】
ある実施形態では、飲料監視システムは、プロセッサ、ディスペンサに接続されるネットワークインターフェース、及び、センサアセンブリに接続されるネットワークインターフェース、を有する少なくとも1つのゲートウェイ、を備える。また、飲料監視システムは、センサアセンブリを備える。センサアセンブリは、ラインの潜在的な問題を診断する、又は、POSデータとの相関関係のための集約情報を提供するために、診断処理を実行するように、構成される。追跡装置は、洗浄プロセスを強化し、異なる種類のビール及び飲料と組み合わせて使用するために樽シェルの移行を最適化し、様々な樽シェルの内容物の記録を保持するために、樽シェルに固定される。
【0028】
ある実施形態では、飲料監視システムは、プロセッサ、ディスペンサに接続されるネットワークインターフェース、及び、センサアセンブリに接続されるネットワークインターフェース、を有する少なくとも1つのゲートウェイ、を備える。また、飲料監視システムは、センサアセンブリ、及び、ユーザインターフェース、を備える。飲料システムのオペレータが、特定の飲料が少なくなり始めたときに監視可能であり、交換用の樽に対する対応を開始し交換用の樽をクーラーに移動可能であるように、ユーザインターフェースはリアルタイムの樽レベルを提供する。
【0029】
ある実施形態では、加圧ガス源、加圧ガスレギュレータ、加圧ガス分配ライン、飲料分配ライン、飲料容器、及び、飲料ディスペンサを含む飲料システム内の飲料を監視する方法は、飲料システム内の流体の特性を検知することと、飲料システム内で検知された流体の特性に基づいて生成されたデータを処理することと、クーラーファン、クーラー内の湿度、及び/又は、クーラー内の気圧を監視することと、ラインの潜在的な問題を診断する、又は、POSデータとの相関関係のための集約情報を提供するために診断処理を実行すること、を備える。
【0030】
ある実施形態では、飲料システム内の飲料を監視する方法は、飲料システム内の流体の特性を検知することと、飲料システム内で検知された流体の特性に基づいて生成されたデータを処理することと、飲料システムの有効性を判断するために、グリコール冷却システム内のグリコール溶液のレベルを監視すること、グリコール冷却システム内のグリコールの流量を監視すること、グリコール溶液の粘度を監視すること、及び/又は、前記グリコール冷却システムの温度デルタを測定することと、を備える。また、この方法は、ラインの潜在的な問題を診断する、又は、POSデータとの相関関係のための集約情報を提供するために診断処理を実行することと、を備える。
【0031】
ある実施形態では、飲料システム内の飲料を監視する方法は、飲料システム内の流体の特性を検知することと、飲料システム内で検知された流体の特性に基づいて生成されたデータを処理することと、洗浄プロセスを強化し、異なる種類のビール及び飲料と組み合わせて使用するために樽シェルの移行を最適化し、様々な樽シェルの内容物の記録を保持するために、樽シェルを追跡することと、ラインの潜在的な問題を診断する、又は、POSデータとの相関関係のための集約情報を提供するために、診断処理を実行すること、を備える。
【0032】
その他の特徴及び利点は、以下の詳細な説明及び添付の図面から当業者には明らかになる。
【図面の簡単な説明】
【0033】
本開示の態様は、一例として示され、参照番号が示す類似の要素を有する添付の図面によって、限定されるものではない。
【0034】
図1図1は、本開示の実施形態による例示的な飲料監視システムの図である。
図2A図2Aは、本開示の実施形態による例示的なローカルコントローラ(ゲートウェイ)の機能図を示す。
図2B図2Bは、本開示の実施形態による図2Aの例示的なゲートウェイの外観図である。
図3A図3Aは、本開示の実施形態による例示的なセンサアセンブリ(例えば、飲料報告ユニット(BRU))の機能図を示す。
図3B図3Bは、本開示の実施形態による図3Aの例示的なセンサアセンブリの外観図を示す。
図4A図4Aは、本開示の実施形態による例示的なフローセンサの機能図を示す。
図4B図4Bは、本開示の実施形態による図4Aの例示的なフローセンサの外観図を示す。
図4C図4Cは、本開示の実施形態による図4Bの例示的なフローセンサの断面図を示す。
図5図5は、飲料監視システムの概略図である。
図6図6は、標準参照方法(SRM)に従ってカラーによって識別された様々な種類のビールを示す。
図7図7は、クーラー温度(-)とライン温度(----)との関係を示す。
図8図8は、飲料監視システムで用いられる様々なユーザインターフェースである。
図9図9は、飲料監視システムで用いられる様々なユーザインターフェースである。
図10図10は、飲料監視システムで用いられる様々なユーザインターフェースである。
図11図11は、飲料監視システムで用いられる様々なユーザインターフェースである。
図12図12は、飲料監視システムで用いられる様々なユーザインターフェースである。
図13図13は、飲料監視システムで用いられる様々なユーザインターフェースである。
図14図14は、飲料監視システムで用いられる様々なユーザインターフェースである。
図15図15は、飲料監視システムで用いられる様々なユーザインターフェースである。
図16図16は、飲料監視システムで用いられる様々なユーザインターフェースである。
図17図17は、飲料監視システムで用いられる様々なユーザインターフェースである。
図18A図18Aは、例示的な日次レポートを示す。
図18B図18Bは、例示的な日次レポートを示す。
図18C図18Cは、例示的な日次レポートを示す。
図18D図18Dは、例示的な日次レポートを示す。
図18E図18Eは、例示的な日次レポートを示す。
図18F図18Fは、例示的な日次レポートを示す。
図18G図18Gは、例示的な日次レポートを示す。
図18H図18Hは、例示的な日次レポートを示す。
【発明を実施するための形態】
【0035】
当業者であれば理解できるように、本開示の態様は、任意の新規かつ有用なプロセス、機械、製造物、又は、物質の組成物、任意の新規かつ有用な改良を含む、ある特許内容又は特許内容の中に図示されたり説明されたりしてもよい。その結果、本開示の態様は、ハードウェア、ファームウェア、又は、ソフトウェアとハードウェアを組み合わせにおいて、実行されてもよい。これらは、本明細書では、一般的に、「回路」、「モジュール」、「コンポーネント」、又は、「システム」として、言及されることがある。さらに、本開示の態様は、コンピュータ読み取り可能なプログラムコードを具体化するための1つ又は複数の非一時的なコンピュータ読み取り可能な媒体によって、コンピュータプログラム製品の形態が実現されてもよい。
【0036】
1つ又は複数の非一時的なコンピュータ読み取り可能な媒体の任意の組み合わせが利用されてもよい。非一時的なコンピュータ読み取り可能な媒体は、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体であってもよい。コンピュータ読み取り可能な記憶媒体としては、例えば、電子、磁気、光学、電磁気、又は、半導体システム、器具、装置、又は、前述の任意の適切な組み合わせであるが、これらに限定されない。コンピュータ読み取り可能な記憶媒体のより具体的な例(網羅的ではないリスト)としては、ポータブルコンピュータディスケット、ハードディスク、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み取り専用メモリ(ROM)、消去可能でプログラム可能読み取り専用メモリ(EPROM」又はフラッシュメモリ)、リピータ付きの適切な光ファイバー、ポータブルコンパクトディスク読み取り専用メモリ(CD-ROM)、光記憶装置、磁気記憶装置、又は、前述の適切な組み合わせが、含まれていてもよい。この明細書の内容では、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体とは、命令実行システム、器具、又は、装置によって、又は、それらと協働して使用されるプログラムを格納又は保存できる任意の非一時的な媒体でありうる。
【0037】
コンピュータ読み取り可能な信号媒体には、例えば、ベースバンドの中に、又は、搬送波の一部として、コンピュータ読み取り可能なプログラムコードが組み込まれた伝播データ信号が、含まれていてもよい。このような伝播信号は、電磁気的なもの、光学的なもの、又は、それらの適切な組み合わせを含むが、これらに限定されず、様々な形式をとることができる。コンピュータ読み取り可能な信号媒体は、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体ではなく、命令実行システム、器具、又は、装置によって、又は、それらと協働して使用されるプログラムを通信、伝播、又は、転送できるコンピュータ読み取り可能な媒体であってもよい。コンピュータ読み取り可能な信号媒体上で具現化されるプログラムコードは、無線、有線、光ファイバーケーブル、RF等、又は、それらの適切な組み合わせを含むが、これらに限定されず、任意の適切な媒体を使用して送信されうる。
【0038】
本開示の態様の操作を実行するためのコンピュータプログラムコードは、1つ又は複数のプログラミング言語の組み合わせで記述されてもよい。1つ又は複数のプログラミング言語は、JAVA(登録商標)、SCALA(登録商標)、SMALLTALK(登録商標)、EIFFEL(登録商標)、JADE(登録商標)、EMERALDR、C++、C#、VB.NET、PYTHON(登録商標)等のオブジェクト指向プログラミング言語、Cプログラミング言語、VISUAL BASIC(登録商標)、FORTRANR(登録商標) 2003、Perl、COBOL 2002、PHP、ABAP(登録商標)のような従来の手続き型プログラミング言語、PYTHON(登録商標)、RUBY(登録商標)、Groovyのような動的プログラミング言語、又は、その他のプログラミング言語、を含む。プログラム コードは、単一のコンピューティングデバイス上で完全に実行されてもよいし、1つのコンピューティングデバイス(ローカルコンピューティングデバイスなど)上で部分的に実行され、別のコンピューティングデバイス(データセンタ又はクラウドコンピューティングデバイスのサーバのようなリモートコンピューティングデバイス)上で実行されてもよいし、リモートコンピューティングデバイス上で完全に実行されてもよい。複数のコンピューティングデバイスの場合、コンピューティングデバイスは、有線、及び/又は、無線接続を含む任意のタイプのネットワークを介して、相互に接続されてもよい。ネットワークは、ローカルエリアネットワーク(LAN)、又は、ワイドエリアネットワーク(WAN)、インターネットサービスプロバイダを使用したインターネット、イントラネット、モバイルネットワーク(例えば、第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP(登録商標))仕様に準拠した、3Gネットワーク、4Gネットワーク、又は、5Gネットワーク)、又は、その他のネットワーク、を含む。
【0039】
本開示の態様は、本開示の実施形態による方法、装置(例えば、システム)、及び、コンピュータプログラム製品のフローチャート図及び/又はブロック図を参照して、本明細書で説明される。フローチャート図及び/又はブロック図における各ブロック、及び、フローチャート図及び/又はブロック図におけるブロックの組み合わせは、コンピュータプログラム命令によって実行されてもよい。コンピュータデバイスのプロセッサを介して実行される命令によって、コンピューティングデバイスが、フローチャート及び/又はブロック図のブロックに示された動作を実行するように、これらのコンピュータプログラム命令は、コンピューティングデバイスのプロセッサ、又は、他のプログラム可能なデータ処理装置に提供されてもよい。プロセッサは、本明細書に記載の、1つ又は複数のデバイス、及び/又は、1つ又は複数のセンサを制御してもよい。
【0040】
また、これらのコンピュータプログラム命令は、非一時的なコンピュータ読取可能媒体に格納されてもよく、実行時には、非一時的なコンピュータ読取可能媒体は、コンピュータ、他のプログラム可能なデータ処理装置、又は、特定の方法で機能する他の装置に命令を指示してもよい。非一時的なコンピュータ読取可能媒体は、コンピュータプログラム命令の格納状態で、コンピュータが、実行時に、フローチャート及び/又はブロックダイアグラムブロックに示された動作を実行する命令を含む製品を、生成してもよい。また、コンピュータプログラム命令は、一連の動作を、コンピュータ、他のプログラム可能な装置、又は他の装置上で実行させるために、コンピュータ、他のプログラム可能な命令実行装置、又は他の装置に、ロードされてもよい。これにより、コンピュータ又は他のプログラム可能な装置上で実行される命令は、フローチャート及び/又はブロックダイアグラムブロックに示された動作を実行するプロセスを、提供する。
【0041】
本開示の実施形態は、例えば、分配された流体の分配品質を向上させ、無駄及び/又はこぼれを低減し、フローデータとPOSデータ(販売時点情報管理データ)との相関関係によって盗難や無駄のような分配の問題を特定して削減し、分析用のデータを収集するために、タップからドラフトビールを注ぐような分配ユニットへの流体の流れを監視してもよい。これにより、効率性、及び、その他のビジネス運営判定基準が改善される。例えば、ビール製造業者は、意図した量の炭酸と泡を持つビールを製造する。本明細書に記載されたある実施形態は、飲料分配ライン及びその中の流れ(例えば、空気、二酸化炭素、窒素、又は酸素の存在及び量)の特性、例えば、そのライン内のその飲料の体積流量、そのライン内のその飲料の温度、その飲料ラインの清浄度、そのライン内の望ましくない物質の存在(例:ビール石、酵母、カビ、バクテリア)、流体の脱気、流体の粘性、流体の密度、流体の温度等を特徴づけるために、様々なセンサ技術(例えば、光学、電磁気、超音波)のいずれかを用いてもよい。本明細書に記載のある実施形態は、フィードバック及び警告を提供することによって飲料の分配品質を改善するために、他のセンサから収集された他の測定値(例えば、環境センサからの温度、湿度、又は圧力等のような環境条件の測定値)とともに、上記の特性を用いてもよい。この情報を使用して、ある実施形態は、泡が多すぎるかどうか等の飲料の注ぎに関する品質問題を識別し、クーラー内の温度又は飲料ライン内の圧力等の品質問題の潜在的な原因を判断してもよい。
ある実施形態では、光センサ及び/又は光センサ等のセンサは、ほこり、花粉、ガラス、汚れ、金属の削りくず、及び流体内の他の不純物等のような粒子状物質を、検出及び/又は識別するように構成されてもよい。一例として、粒子状物質は、センサの読み取り値からの粒子状物質のサイズに基づいて、検出及び/又は識別してもよい。追加例又は代替例として、センサは、特定の流体で動作するように調整されてもよい。例えば、センサは、所定のカラー、炭酸化レベル、粘度、比重、比容積、比重、pH、及び他の流体特性に従って調整されてもよい。流体のキャリブレーションに加えて、ラインのカラーやバーの明るさ等の特定の環境要因のキャリブレーションによって、センサの機能が改善されてもよい。これは、環境要因が、例えば、流体のカラーの監視に関して、センサの機能に影響を及ぼす可能性があるためである。
【0042】
また、ある実施形態は、ガス調整及び混合システム等の分配システム要素と統合することによって、ドラフト飲料システムの平衡を改善及び維持してもよい。さらに、ある実施形態は、飲料量の盗難(例えば、注がれたが売れなかった量)、及び、不適切な注ぎ方(例えば、無駄)を検出し、どの飲料が、最高の収益又は利益をもたらすか、又は、特定の状況又は時間枠で品質を判断されるのか等の事業運営を評価するために、センサで監視された流れ及び環境データを、POS情報と相関させてもよい。このように、ある実施形態は、その販売が事業運営判定基準を改善する可能性がある飲料を識別することによって、事業運営を改善してもよい。
【0043】
ビールを分配するドラフト飲料システムの一例において、本開示の実施形態は、ビールが樽からタップまで移動するときのビールの流量を測定するために、超音波トランスデューサを使用してもよい。超音波トランスデューサを使用することによって、従来のタービン流量計に関する欠点や、流量を測定及び監視するためのより高価又は精度の低い方法に関する欠点が、回避されうる。タービン流量計を使用することの欠点には、その機械的性質、例えば、摩耗や故障の対象となる可動部品、摩耗や機械的特性の変化に基づく定期的な再調整の必要性、及び、測定された流体において溶解ガス濃度が低下する傾向性(すなわちガス抜け)が含まれる。また、流体用に設計されたタービン流量計は、一般的に、部分的又は完全に空のラインには適さず、しばしば誤った測定値を生成し、そのような場合にダメージを受ける可能性がある。電磁流量測定は相対的に高価であり、コイン電池だけで動作させることができる超音波センサより、多くの電力を使用する。
【0044】
本明細書に記載されるある実施形態は、測定された流体が流れるフローセンサを含んでいてもよい。それは、非侵入型の測定は可能であるが、測定に影響を与える関連工学特性(材料に依存する音速、又は、形状に依存する断面積等)は、通常、時間と場所によって変化し、関連測定の精度に影響を与えるため、一般的に劣っている。例えば、ドラフト飲料の分配に用いられる通常のラインは、柔軟性があり、通常の非侵入型クランプオンメータを使用すると、曲がったり、圧縮したり、変形したりする。そのような特性に対して、一貫して、品質管理され、調整された環境は、流体が流れるセンサによって提供され、より正確な測定をもたらす。
【0045】
ある実施形態は、ドラフト飲料システム(例えば、タップを介してクーラー内に貯蔵された樽から分配される炭酸ビール)を参照して、説明される。ある実施形態は、ニトロ注入コーヒー、炭酸ソーダ、又は製造プロセスに使用される水等のような、任意の炭酸飲料、非炭酸飲料、又は、非飲料流体の分配に適用可能であり、これらに対して、温度、圧力、流量、又は本明細書で説明する他の測定の監視を実行してもよい。本開示に記載されるある実施形態は、実施形態の一例として提供されるにすぎない。当業者は、本明細書の例を逸脱しない範囲において、実施形態が、本明細書に記載されたものだけでなく、その他の多数の実施形態を含むことを理解し、その他の多数の実施形態にも適用可能であることを容易に理解できるはずである。
【0046】
図1は、本開示の実施形態による例示的な飲料監視システム10の図を示す。例えば、図1は、ドラフト飲料システムを使用して飲料の平衡と分配を監視するための、飲料システム100を含む飲料監視システム10を示す。開示された実施形態によれば、システム100は、設置場所102(例えば、バー又はレストラン)、分配される飲料の望ましい環境特性(例えば、温度、圧力)を維持するために使用される環境制御キャビネット104(例えば、クーラー、冷蔵庫)、及び、様々な分配要素を、含んでいてもよい。様々な分配要素は、加圧ガス供給源106、加圧ガス調整器108、加圧ガス分配ライン110、飲料分配ライン111、飲料容器112(例えば、樽、樽等)、及び飲料ディスペンサ114(例えばタップ)、を含む。本明細書で説明される動作を実行する飲料監視システム10は、システム100に対してローカルな1つ又は複数の構成要素、又は、システム100から離れた1つ又は複数の構成要素を、含んでいてもよい。例えば、飲料監視システム10は、設置場所102に設置されるゲートウェイ200と、飲料ディスペンサ114、POSシステム12、加圧ガス調整器108、センサアセンブリ300、フローセンサ400(図3A、3B、4A、4B、及び4Cを参照)、及び、環境センサ500(図5A、5B、及び 5C を参照)のそれぞれとのデータコネクション113、115、117と、を含んでいてもよい。フローセンサ400及び環境センサ500に加えて、圧力センサ600、二酸化炭素センサ700、及び/又は、カラーセンサ800を含むがこれらに限定されない様々な他のセンサが、システム100の動作を強化するために、飲料監視システム10に統合されてもよい。ゲートウェイ200は、ネットワーク116を介して、オフサイトコンポーネント118(例えば、サーバーデバイス)に接続される。飲料監視システム、及び/又は、デバイス又はコンポーネントの動作については、本明細書の他の箇所でさらに詳しく説明される。以下の開示に基づいて理解されるように、ゲートウェイ200、センサアセンブリ300、フローセンサ400、環境センサ500(二酸化炭素センサ700を含む)、圧力センサ600、及び/又は、カラーセンサ800は連携して動作し、ドラフト飲料システムの動作に関する情報を、収集し、処理し、分配する。
【0047】
図5を参照すると、上記のデータは、飲料分配ライン111を流れる飲料の特性に関するリアルタイムの読み取り値、を含む。読み取り値は、ライン温度、ライン圧力、ライン流体の体積流量、流体のカラー、流体のスペクトル特性、流体の脱ガス、及び、流体の流量を含むが、これらに限定されない。データは、システム100に関連する環境に関する環境値を含む。環境値は、貯蔵キャビネット104内の気圧、貯蔵キャビネット104内の湿度、貯蔵キャビネット104内の周囲温度、貯蔵キャビネット104内の周囲ガス濃度などを含むが、これらに限定されない。データは、販売情報をさらに含む。以下の開示に基づいて理解されるように、このデータは、ゲートウェイ200、及び、オプションのオフサイトコンポーネント118によって処理され、飲料システムオペレータがシステム100の動作を最適化できるように、様々なインターフェース900を介して、飲料システムオペレータに提示される情報を、生成する。
【0048】
飲料監視システム10の中心的な目標の1つは、品質関連の無駄を軽減することに特に重点を置き、不必要な無駄を排除することである。簡単に言えば、飲料システムのオペレータに適切なツールが提供されていれば、品質関連の無駄は最も簡単に対処できる。適切なツールとは、飲料監視システム10だけが提供できる、データの粒度とリアルタイムのフィードバックである。現在の飲料監視システム10が登場する以前は、飲料システムのオペレータが品質関連の問題の頻度や規模を判断する方法がなかった。これまでは、泡立ちの問題があればバーテンダに伝えてもらうしかなかったが、バーテンダが何かを伝える頃には手遅れになっていることが多かった。バーテンダは、マネージャーに何か言う前に、耐え難い状況になり日々の業務に支障が出るまで待っていることが多い。本飲料監視システムが従来のドラフト飲料システムと異なる主な点の1つは、無駄が発生している場所を具体的に分類するアプローチである。
【0049】
従来のドラフト飲料システムの多くは、単に販売された%と廃棄された%を示し、それ以上何も表示しない。これに対し、本発明の飲料監視システム10は、注ぎ量と販売量の時間別内訳を提供し、人為(Human)、過剰注ぎ(Overpour)、不足注ぎ(Underpour)、品質(Quality)、コンプ(Comp)、システム(System)の6つの異なるカテゴリに分離することで、数歩先へ進んでいる(図18Aから18Hを参照)。人為的無駄は、不適切な販売時点情報管理(POS)の使用、又は、不適切なドラフト飲料システムの使用によって生じる損失であり、通常、ビールの入力ミスに関係する。過剰注ぎ、及び、不足注ぎは、互いに逆であり、個別の注出量と販売量を一緒に割り当てて、注出量及び販売量に関して実際と予想を決定するマッチングアルゴリズムを通じて導き出される。品質の無駄は、ドラフトシステムの平衡の問題に起因する損失であり、特に温度又は圧力のフラグに割り当てられた注入に関係する。
【0050】
割引又は無料販売に該当するコンプカテゴリでは、飲料監視システム10は、飲料システムオペレータが製品を販売しているが、それに対する収益の全額を受け取っていないため「無駄」として扱う。最後に、飲料監視システム10は、通常、ラインの清掃や樽の交換に伴う損失は予防不可能であるとみなす。
【0051】
本発明の飲料監視システム10は、一回一回の注出の環境条件を監視しているため、いつ、どこで、どのような問題に遭遇しているかの頻度分布を顧客に提供することができる。多くの場合、温度と圧力の問題は相互に絡み合っており、バーテンダが、問題と思われるものに気づき圧力調整器を調整すると、問題をさらに悪化させるという一般的な因果関係のシナリオにつながる。生ビールの科学は、何をしているのかを理解しリアルタイムのフィードバックを得る能力があれば、比較的簡単です。しかし、盲目的に調整を行うと、問題はすぐに制御不能になる。例えば、樽が予期せず蹴られたり、スペースの制約によりオペレータが樽を廊下や屋外に貯蔵されたりする場合、オペレータは、何をしても非常に泡立った熱い樽を樽から注ぐことを余儀なくされる。
【0052】
図18A図18Hに示される様々なユーザインターフェース900を参照して、以下に示されるように、本発明の飲料監視システム10は、リアルタイムの樽レベルを提供する。これにより、飲料システムのオペレータは、特定の飲料が少なくなり始めたときに監視でき、交換用の樽をクーラーに移動して温度に対する対応を開始することができる。
飲料システムのオペレータは、アプリケーションで飲料配送ライン111のリアルタイム温度を参照して、低圧シナリオに直接影響する傾向がある高温が発生しているかどうかを、判断することができる。この2つの変数は複雑に関連している。単一の飲料分配ライン111又は飲料分配ライン111のグループが、他のものよりも高温である場合、ロングドローシステム又はダイレクトドローシステムのいずれを使用しているかなどのいくつかの要因に応じて、オペレータは、樽が高温で対応する時間が必要である、飲料分配ライン111が断熱トランクによって適切に包まれていない可能性がある、飲料分配ライン111にホットスポットがある、又は、グリコールを再充填/修理する必要があるなどの推論を行うことができる。
【0053】
本発明の飲料監視システム10に従って提供される日次レポート、週次レポート、及び、月次レポート(例えば、図18A~18Hを参照)の全ては、各飲料分配ライン111の注ぎの割合を分類し、温度及び圧力が低、正常、又は高のいずれの状態であったかを分類するシステムヘルスセクション、を含む。飲料システムのオペレータは、ラインごとに温度の動作しきい値を設定し、温度の問題のある注ぎをフラグ付けするためのしきい値を厳しくするか緩くするかを指定できる。本飲料監視システム10によって生成されたレポートを利用する実践的な管理者は、これらのレポートを毎日分析できる。飲料監視システム10によって生成されたレポートには、各飲料のライン識別子が含まれているため、管理者は、問題のある飲料配送ライン111に対して、高品質の廃棄物を含む飲料を相互参照することができる。飲料監視システム10のレポートのヘルスセクションで観察された問題に応じて、オペレータは、それらの問題に対してアクションを実行し、問題を軽減することができる。現在の飲料監視システム10によって生成される日次レポートには、注ぎデータの1時間ごとの内訳が記載され、注ぎの何パーセントに根本的な品質関連の問題があったかを示すオーバーレイが含まれている。これにより、飲料システムのオペレータは、問題が1日中続いたのか、それとも短期間だけ続いたのかを識別できる。措置を講じる際、本飲料監視システム10では、飲料システムのオペレータが、これらのレポートを活用し、ドラフト飲料システムの動作条件を検証するための調整を行う際に本飲料監視システム10のアプリケーションを利用する。
【0054】
前述のことを念頭に置き、以下の詳細な開示を考慮すると、本発明の飲料監視システム10は、飲料システムのオペレータが情報に基づいたビジネス上の意思決定を行えるようにするためのツール及びデータ、を提供する。本飲料監視システム10の報告及びコンサルティングスタイルは、飲料システムオペレータにできるだけ多くの情報を提供して、オペレータが自信を持って問題に対処できるようにすることを目的とする。本発明の飲料監視システム10は、追加のセンサ及び制御システムと統合して、クーラーの温度やライン圧力などの問題を自動的に修正できる。
【0055】
上述したように、図1は一例として提供される。本実施形態によれば、他の例も可能である。
【0056】
図2Aは、本開示の実施形態による例示的なローカルコントローラ、例えば、ゲートウェイ200の機能図を示す。例えば、図2Aは、図1で説明した飲料監視のゲートウェイ200を示す。本実施形態では、ゲートウェイ200は、タップから飲料を注出する際の環境基準及び流量測定基準を監視及び収集し、様々なデバイス間のルータとして機能し、設置場所102のオンサイトにあるデバイス、及び、オフサイトコンポーネント118などのオフサイトにあるデバイスの間のゲートウェイとして機能する。ゲートウェイ200は、ドラフト飲料システムに接続される。例えば、ビール樽はクーラーに貯蔵され、樽からタップまでのラインを通って流れた後、タップから注がれる。ゲートウェイ200は、プロセッサ201と、コネクション113を介してディスペンサ114(例えばタップ)に接続されるネットワークインターフェース202と、コネクション117を介してセンサアセンブリ300に接続されるネットワーク インターフェース204と、設置場所102にあるディスクジョッキー(DJ)又はその他のオーディオ/ビジュアルブースに接続されるオーディオ/ビジュアル制御ネットワーク インターフェース206、シリアル通信用のインターフェース208と、イーサネットネットワークインターフェース210と、を含んでいてもよい。
【0057】
ゲートウェイネットワークインターフェース202、204、206、及び210は、パケット遅延を低減するために個別に制御され信号が送信される。ゲートウェイ200は、3つのネットワークインターフェース間のルータとして機能する。ゲートウェイ200は、ネットワークインターフェース204を介してセンサネットワークからデータを受信し、そのデータを処理して注ぎが開始されたかどうかを判断する。次に、その情報をネットワークインターフェース202を介してタップネットワークに送信する。これにより、タップ114は注がれた量を視覚的に表示でき、ある実施形態では、選択された量が注がれるとタップ114が自動的に閉じられる。ゲートウェイ200は、有線イーサネット又は無線イーサネット(Wi-Fi)が利用できない場合、又は、有線イーサネット又は無線イーサネット(Wi-Fi)が望まれていない場合に、接続を提供するために、セルラーネットワークモデムなどの代替通信インターフェースを実装してもよい。
【0058】
ゲートウェイ200は、タップネットワークインターフェース202を介して各タップと通信する。各タップ114はデイジーチェーン接続されてもよい。タップ114は、外部から電力を供給されてもよい。ゲートウェイ200は、どのタップ114が注ぎ出しを要求したかを認識し、タップ114がタップ内のバルブを制御するために用いられるリアルタイムの低遅延データをタップ114が有するように、関連フロー測定パケットに優先順位を付ける。例えば、15個のタップ114のうち3個がアクティブにビールを注いでいる場合、それらのトラフィックストリームがデータよりも優先される(例えば、ゲートウェイ200は、使用されていないタップ114のその他のデータをキャッシュしながら、3個のアクティブなタップのトラフィックのみをセンサネットワークからタップネットワークにブリッジするだけでよい)。データの遅延が、注がれたビールの量に関する不確実性やエラーが生じる可能性があるため、この構成に様々な利点がある。待ち時間を短縮すると、注入の不確実性やエラーもそれに応じて減少する可能性があります。この例として、流量測定値を収集と、タップ114のバルブを制御するためのタップ114への測定値の配信との間の遅延時間の増加は、飲料の注ぎ過ぎすぎて増加する可能性がある。結果として、ある実施形態のゲートウェイ200は、無駄を減らすことができ、注ぎ過ぎの結果として発生するコストを節約できる。
【0059】
オーディオ/ビジュアルネットワークインターフェース206は、照明制御システムをドラフトビールタップ114に同期させたり、その他の特殊効果やオーディオ/ビジュアル効果を調整したりするために、使用される。例えば、ゲートウェイ200は、特定のタップ114が使用されているときに、照明装置をアクティブにしたり音楽を再生したりするためのデータ、を提供してもよい。追加又は代替として、本明細書の他の箇所で説明されているように、特定の問題が飲料監視システム10によって検出された場合に、このネットワークインターフェースは、光又は音のアラームをアクティブ化するために使用されてもよい。図2Bは、本開示の実施形態による図2Aの例示的なゲートウェイ200の外観図を示す。
【0060】
上述したように、図2A及び図2Bは一例として提供される。本実施形態によれば、他の例も可能である。
【0061】
図3Aは、本開示の実施形態による例示的なセンサアセンブリ(例えば、飲料報告ユニット(BRU))の機能図を示す。例えば、図3Aは、飲料監視システム10のセンサアセンブリ300の図を示す。センサアセンブリ300は、センサを収容し、さらなる処理のためにローカルで収集されたデータをゲートウェイ200に提供し処理してもよい。センサアセンブリ300は、プロセッサ301と、センサネットワークインターフェース204(例えば、ゲートウェイ200に向かう上流側に接続するためのもの、次のデイジーチェーン接続されたセンサアセンブリ300が存在する場合に、このセンサアセンブリ300に向かう下流側に接続するためのもの)と、1つ以上のフローセンサ400と、1つ以上の環境センサ500と、1つ以上の圧力センサ600と、1つ以上のカラーセンサ800と、含む。簡単に言えば、以下で詳しく説明するように、フローセンサ400は、飲料分配ライン111内の圧力、温度、及び、流体の流れに関するデータ、を提供する。環境センサ500は、飲料が貯蔵されるクーラー内の環境条件に関するデータを提供する。これには、気圧、湿度、周囲温度、酸素、窒素、二酸化炭素、又はその他の周囲ガスの濃度が含まれるが、これらに限定されません。圧力センサ600は、飲料分配ライン111内の圧力を直接的にリアルタイムで測定し、及び/又は、カラーセンサ800は、飲料のカラー特性に関する光学情報を提供して、動作情報を確認する。収集されたデータは、飲料システムの運用に関する重要なインサイトをオペレータに提供するために用いられる。
【0062】
図3Aには、2つのフローセンサ400と、2つの環境センサ500と、2つの圧力センサ600と、1つの二酸化炭素センサ700と、2つのカラーセンサ800とが示されているが、測定対象となる飲料分配ライン111の数に応じて、任意の適切な数のセンサが使用されてもよい。例えば、バーは、8つのタップ(飲料供給ラインが8本)を有していてもよい。開示された実施形態では、センサアセンブリ300は、8つのフローセンサ400と、8つの圧力センサ600と、8つのカラーセンサ800と、を含む。追加のフローセンサ400、圧力センサ600、及び、カラーセンサ800を収容するために、センサアセンブリ300は、適切なセンサネットワークインターフェース204(例えば、上流又は下流)を介して、1つ以上の他のセンサアセンブリ300に接続されてもよい。フローセンサ400、圧力センサ600、及び、カラーセンサ800の数は、明確に測定される流体飲料分配ライン111の数に対応する。これは、通常、タップ又は分配ユニットの数に対応するが、ラインスプリッターを使用したより複雑な構成を伴っていてもよい。本実施形態は、タップ又は分配ユニットごとに、1つのフローセンサ400、1つの圧力センサ600、及び、1つのカラーセンサ800を含む。図3Bは、本開示の実施形態による図3Aの例示的なセンサアセンブリの外観図を示す。
【0063】
上述したように、図3A及び図3Bは一例として提供される。本実施形態によれば、他の例も可能である。
【0064】
図4Aは、本開示の実施形態による例示的なフローセンサ400の機能図を示す。例えば、図4Aは、フローセンサ400の図を示す。フローセンサ400は、プロセッサ401と、超音波フロントエンドプロセッサ402と、2つの超音波トランスデューサ404と、温度センサ406と、を含む。超音波フロントエンドプロセッサ402は、フローパルスインターフェースを介してプロセッサ401と通信する。代替の実施形態としては、超音波フロントエンドプロセッサ402は、シリアルデータ通信、及び/又は、パルス幅変調(PWM)、もしくは、これらの方法の任意の組み合わせを介して、プロセッサ401と通信してもよい。流量のPWMは、単純なパルスフローインターフェースよりも高い分解能、且つ、低い遅延で、フローデータを送信できる可能性がある。シリアルデータインターフェイスは、単純なパルスフロー又はPWMインターフェースよりもはるかに高速で、どちらよりも低い遅延で、フローやその他の測定データを送信できる可能性がある。
【0065】
以下により詳しく説明するように、一例としての実施形態では、フローセンサ400は、2つの超音波トランスデューサ404を含み、分配される飲料の流量を測定するために、飛行機構の時間を用いる。超音波フロントエンドプロセッサ402は、所定の長さ440の信号経路に沿って一方向に所定の公称速度で、一方の超音波トランスデューサ404から他方の前記超音波トランスデューサ404まで、チャネル450を通過する流体420を通して超音波信号を送信し、その後、超音波信号を反対方向に再び送り返す。信号の測定速度は、信号が流れに沿って移動するか、又は、信号が流れに逆らって移動するかによって、流体の流速だけ公称速度から増減するので、各方向の信号移動時間の差が流体の流速に直接的に相関しうる。開示された実施形態によれば、センサ400とゲートウェイ200は、協働して、流量と流れの前縁及び後縁の間の時間差とを検出し、この情報がオフサイトコンポーネント118に送信され、オフサイトコンポーネント118で体積が計算される。ただし、検知と計算は、システムの他の部分で実行されてもよい。本実施形態の一例として、流体内の公称音速において、異なる温度、異なるアルコール濃度、又は、異なる組成(スペクトルシグネチャによって特徴づけられるような組成)の影響の補正が組み込まれていてもよい。
【0066】
具体的には、流速の計算は以下のように行われる。超音波フロントエンドプロセッサ402は、所定の長さ440の信号経路に沿って所定の公称速度で、チャネル450を通過する流体420を通して、第1の超音波トランスデューサ404aから第2の超音波トランスデューサ404bに超音波信号を送信する。超音波フロントエンドプロセッサ402は、所定の長さ440の信号経路に沿って所定の公称速度で、チャネル450を通過する流体420を通して、第2の超音波トランスデューサ404bから第1の超音波トランスデューサ404aに超音波信号を送信する。信号の測定速度は、信号が流れに沿って移動するか、又は、信号が流れに逆らって移動するかによって、流体の流速だけ公称速度から増減するので、各方向の信号移動時間の差が流体の流速の初期設定に直接的に相関する。
【0067】
次いで、流体の流れの初期設定は、温度、異なるアルコール濃度、又は、異なる組成(スペクトルシグネチャによって特徴づけられるような組成)のような検知された流体の既知の特性に基づいて調整され、検知された流体の流速に到達する。
【0068】
図4Bは、本開示の実施形態による図4Aの例示的なフローセンサ400の外観図を示す。図4Cは、本開示の実施形態による図4Bの例示的なフローセンサ400の断面図を示し、超音波信号経路が強調されている。図4Cに示すように、第1の超音波トランスデューサ404、及び、第2の超音波トランスデューサ404は、監視流体を通して両者の間で信号経路を確立するために、互いが配置されてもよい。信号経路(すなわち、トランスデューサマウント410、流体チャネル450の壁、監視流体420)によって横断される構成要素の材料特性を考慮して、第1の超音波トランスデューサ404及び第2の超音波トランスデューサ404は、100kHzから5MHzの範囲で動作するピエゾトランスデューサであってもよい。ある実施形態では、センサは、タップの内部又は分配ユニットそのもの内部に配置してもよい。
【0069】
本開示の超音波トランスデューサ404は、上述のように測定された流量に関する情報を提供することに加えて、通常の動作条件下でのベースライン信号品質メトリックも提供する。例えば、チャネル450がビール又はその他の液体420で満たされている場合、又は、チャネル450がビール又はその他の液体420で実質的に満たされている場合、トランスデューサはベースライン信号強度を提供する。信号強度が低下すると、その低下を利用して飲料分配ライン111内の空気又はその他のガスの量を判断することができる。
【0070】
一例として、ベースライン信号品質メトリックは、ポア(サンプルと集団統計の集合)、又は、ハートビート(単一のサンプル)が受け取られるたびに実行されるルールベースの評価システムに適用される。この開示の目的のために、評価システムは、注入が受け取られるたびに説明される。
【0071】
ポアを受け取るたびに、以下のプロセスが実行される。
(1)イベントのタイプ(例えば、ポア又はハートビート)、及び、イベントのID(識別)が非同期処理のためにキューに送られる(実行時間の長いルールが処理を遅らせるのを防ぐため)。
(2)ステップ1でキューに入れられたメッセージが受信され、いくつかのデータ項目が取得される。
ウィンドウ:ポアとこのセンサの最新の数値(0以上)。
変数:特定の数値、例えば、サンプル数、平均サンプル量、サンプル信号強度の標準偏差、定義されたウィンドウ内でのサンプル量と比較したこのポアの平均サンプル量のZスコア。
(3)ステップ2のデータは、保存されたルールに基づいて、評価される。
(4)ステップ3の結果(真か偽か)は、保存されたルールに基づいて、アクションを開始するために使用される(例えば、ポア条件の設定、ポアのアーカイブ)。
【0072】
例えば、サンプル信号強度の標準偏差が50及び75の間である場合、「低圧」状態が存在し、注入に設定される。この条件は、廃棄物の特性を評価する際の下流の分析で使用される。
【0073】
判定基準信号品質メトリックは、ドラフト飲料システムのバランスが崩れた可能性があること、取り付けられた樽が空である可能性があること、又は、飲料分配ライン111に漏れがあるか供給ガスに他の問題がある可能性があることを、バーのスタッフに通知するために使用される。例えば、飲料監視システム10は、この判定を実行でき、POSシステム、又は、別のコンピューティングデバイスに通知を出力したり、アラームをトリガーしたり、ライトを点灯したりすることができる。他のセンサデータポイントに基づいて、飲料監視システム10は、不平衡状態の原因を特定することができる。例えば、検出された温度と流量が仕様どおり(つまり、希望どおり)であり、キャビネット104内の検出された周囲圧力が低い場合、ドラフト飲料システムの加圧を高める必要がある。別の例として、検出された温度が仕様よりも高い場合、環境制御(サーモスタットなど)を使用して温度を下げ、温度が仕様に達するまでドラフト飲料システムの加圧を下げる必要がある。本開示は、信号強度又は信号品質の低下(例えば、気泡を示す)と、信号の完全な損失又は所定の閾値を下回る信号の劣化(例えば、飲料分配ライン111が空であることを示す)とを区別する。本実施形態では、飲料監視システム10は、樽などの容器が空になったかどうかを、判定する。例えば、飲料監視システム10は、飲料分配ライン111内のガスの閾値量や樽のサイズなどを検出することにより、樽が空であることを判定する。
【0074】
樽が空であることの識別と併せて、ビールラインには、樽に隣接して直ちに閉じられるソレノイドが設けられてもよい。これにより、現在使用されているボールバルブが不要になる。ボールバルブでは、樽が空になったときに、別の樽を取り付けてビールの流れを再開する前に、ビールラインをパージする必要がある。
【0075】
様々な実施形態において、飲料監視システム10は、飲料配給ライン111の洗浄時期を判断する。例えば、飲料監視システム10は、飲料分配ライン111内の流体の特定の流れパターン及び/又は組成に基づいて、飲料分配ライン111が洗浄中であると判断する。さらに、本実施形態では、飲料監視システム10は、供給場所での容器及び/又はボトルの充填を、監視する。本実施形態によれば、飲料監視システム10は、流体に1つ以上の化学物質を投与して、流体内の化学物質の特定の濃度を実現する。
【0076】
本実施形態では、温度センサ406は、半導体温度センサ、熱電対、非接触赤外線センサ、又は、接着剤又はその他の適切な取り付け機構を使用してセンサパイプの内側又は外側に固定された同様のデバイスである。温度センサ406によって監視されるデータは、フローセンサ400からの流量データと同時に収集され、最初にセンサアセンブリ300によって収集され、その後にゲートウェイ200に転送されてもよい。これらのデータは、保存及びさらなる分析のために、オフサイトコンポーネント118に報告されてもよい。
【0077】
さらに、本明細書でより詳細に説明されているように、フローセンサ400には、圧力センサ600やカラーセンサ800などの他の検知機構が組み込まれていてもよい。フローセンサは、照明源、光センサ、マルチチャネルスペクトルセンサ、及び/又は、レーザーの任意の組み合わせ、をさらに含み、飲料のカラーや飲料のスペクトル特性の様々な側面を監視したり、飲料分配ライン111を通過する空気やその他のガスを識別したりすることもできる。例えば、照明源は、飲料が飲料分配ライン111を流れているときに飲料を照らし、光センサ、マルチチャンネルスペクトルセンサ、レーザーなどを使用して、流れる飲料の変化(樽の変化など)、基準と比較したラインの清潔さ、ビール石の存在、存在するガスなどを判断することができる。別の実施形態では、これらの同じセンサを使用してアクティブ及び/又はパッシブ分光法技術が適用され、センサを通過する飲料の特性がさらに分析される。例えば、フローセンサ400は、分光技術を利用して飲料内の汚染物質を分析したり、飲料の組成を評価したりすることができる。他の実施形態では、音響センサは、流体の追加の特性(例えば密度)を収集し、アルコール濃度の導出などの追加の分析を実行する。他の実施形態では、スペクトル分析技術(他の流体の事前に測定された所定のスペクトル特性との比較又はそこからの推論に基づく)を使用して、センサを通過する流体を特性評価し、分配される特定の流体に対して特定の調整パラメータを自動的に調整することが可能である。また、樽の実際の内容が樽の予想される内容と異なる可能性があること(例えば、システムがラガーを予想しているのにスタウトビールを樽から取り出すなど)を、警告することもできる。
【0078】
センサアセンブリ300には、1つ以上の環境センサ500を含む。環境センサ500は、クーラーの気圧、湿度、及び/又は、周囲温度、ならびに、クーラー内の酸素、窒素、二酸化炭素、及び/又は、他の周囲ガスの濃度を測定し監視する(例えば、従業員の安全を促進し、大規模なガス漏れが発生した場合の窒息を防ぐため)。例えば、環境センサは、検出された周囲のガス濃度に基づいて、様々な方法(例えば、クーラー内のアラームをトリガーする、モーターを作動させてクーラー内の通気口を開く、ファンをオンにするなど)で、従業員の安全を促進する。飲料監視システム10は、気圧に基づいて、ドラフト飲料システムを適切にバランスさせ、飲料内の溶解ガスの所望量を維持するために必要なガス加圧調整を計算し、ガス加圧調整を行うために必要な1つ以上の機械部品の調整量を決定し、ガス加圧調整を行うために1つ以上の機械部品の作動をトリガーする(例えば、1つ以上の機械部品に指示を送信する)。本実施形態では、ガスレギュレータ108は、制御ネットワークインターフェース(ゲートウェイ200に関しては図示せず)、及び、コネクション115を介して、ゲートウェイ200に接続され、リモート操作が可能である。例えば、技術者が物理的にガス圧を調整する必要なく、飲料分配ライン111のガス圧を遠隔的に調整され、飲料分配の性能及び品質が向上する。
【0079】
上述のように、飲料監視システム10は、圧力センサ600、二酸化炭素センサ700、及び/又は、カラーセンサ800を含む。これらのセンサについては、以下で詳しく説明される。
【0080】
開示された実施形態によれば、圧力センサ600は、飲料分配ライン111に統合された一般に入手可能な圧力トランスデューサである。開示された実施形態によれば、圧力トランスデューサ600はフローセンサ400に統合されているが、圧力トランスデューサ600は飲料監視システム10の様々な場所に配置できる。圧力トランスデューサ600を統合することで、個々の飲料配送ライン111の特定の表面に加えられる力(例えば、平方インチあたりのポンド(PSI)単位)に関するリアルタイムデータを測定できる。PSIを監視する機能は、ドラフト飲料システムの圧力関連の問題を診断し解決する際に顧客を支援するのに役立つ。さらに、個々の飲料配送ライン111のPSIに関するリアルタイムデータの測定は、信号品質メトリック評価に利用される。
【0081】
個々の飲料分配ライン111のPSIに関するリアルタイムデータの測定に基づいて実行される特定の処置の推奨は、ガスシステムの種類、すなわち、それが厳密に二酸化炭素であるか混合ガスであるかによって、決定される。特定の種類のビールについては、一般的な推奨事項があるが、ドラフト飲料システムの平衡にはいくつかの変数が関係しており、オペレータが「X」を確認したら、圧力を「Y」に設定するという包括的な答えを確立することはできない。
【0082】
また、二酸化炭素センサ700及びアラーム710が提供される。二酸化炭素の漏れは経済的損失と安全上の問題を引き起こすことが知られている。本発明の飲料監視システム10は、二酸化炭素センサ700とアラーム710を統合することで、これらの問題に対処する。二酸化炭素センサ700は、通常、クーラー内に配置されます。クーラーには、樽と、二酸化炭素源が貯蔵されている。BRUキャビネット104、又は、クーラーのいずれかに二酸化炭素センサ700を追加すると、飲料監視システム10は、無色、無臭、無味の二酸化炭素ガスが危険なレベルに達したときに飲料システムのオペレータに警告する。このレベルに達すると、長時間曝露すると人間にとって致命的となる可能性がある。
【0083】
開示された実施形態によれば、複数の二酸化炭素センサ700が、キャビネットレベルのクーラー内に配置される。キャビネットレベルに複数の二酸化炭素センサ700を配置することが重要なのは、露出による悪影響を避けるためにクーラー全体が二酸化炭素で満される必要がないためである。残念ながら、二酸化炭素センサの追加を義務付ける規制は事実上存在せず、コスト削減のため無視されることがある。二酸化炭素の漏れは、クーラー内に入る可能性のある従業員や請負業者の安全を脅かすだけでなく、経済的にも大きな損失をもたらす。漏れにより二酸化炭素システム全体が枯渇した場合、飲料システム運営者は、炭酸ガスボンベの交換/補充を注文する必要があり、さらに飲料システム運営者がドラフト製品を提供できない期間中の収益の損失も発生する。
【0084】
労働安全衛生局(OSHA)は、職場におけるガスの暴露限度を設定しています。二酸化炭素については、OSHAは8時間で5,000ppm、10分間で30,000ppmの暴露限界を設定している。二酸化炭素濃度が30,000ppmに増加すると、呼吸が深くなり、聴力が低下し、頭痛が起こり、血圧が上昇し、脈拍数が増加する可能性がある。
【0085】
本発明の飲料監視システム10の開示された実施形態によれば、光度計、及び/又は、分光光度計が、カラーセンサ800として使用される。開示された実施形態によれば、カラーセンサ800はフローセンサ400に統合されているが、カラーセンサ800は飲料監視システム10の様々な場所に配置してもよい。
【0086】
カラーセンサ800を追加することで、ドラフト飲料システムの最適な動作に関するさらなるインサイトが得られる。例えば、カラーセンサ800から抽出された情報により、飲料配送ライン111を通過する特定の飲料を判別することができる。開示された実施形態によれば、これは標準参照法(SRM)の適用によって達成される。SRMは、ビール醸造者がビールのカラーを指定するために使用する標準的な方法である。SRMに従うと、光がビールを通過するときに特定の波長(例えば、300nm~700nmの赤外線範囲、特に430nm)の光の減衰が測定される。測定された減衰は、特定の種類のビールと相関関係がある。
【0087】
図6に示すように、各ビールの種類には特定のカラーの範囲があり、この情報は、特定の分類内のすべてのビールの種類に対して普遍的に同じではないものの、本飲料監視システム10の動作を最適化するためには非常に有用である。さらに、カラーセンサ800は、飲料システムのオペレータが飲料配送ライン111を通過する特定の飲料をリアルタイムで確認できるようにするだけでなく、飲料配送ライン111を通過する特定の飲料にいつ変化が起こったか、及び/又は、特定の飲料にいつ偏差が起こったかを検出し、樽の交換やラインの清掃などのイベントを示すことを可能にする。
【0088】
カラーセンサ800から抽出されたデータは、他のセンサや、本飲料監視システム10によって収集されたデータと組み合わせて、特定の飲料に合わせたより堅牢な処理を提供することもできる。例えば、飲料監視システム10はビールが変更されたことを検出し、飲料システムのオペレータは飲料監視システム10のアプリにブランド別に新しいビール (例:バドライト)を入力する。しかし、カラーセンサ800は、新しいビールのカラーがスタウトに近いものであることを識別する。飲料監視システム10は、飲料監視システム10のアプリに間違ったビールが入力された可能性があること、又は、間違ったビールが飲料配給ライン111に接続される可能性があることを、飲料システムオペレータに知らせることができる。
【0089】
飲料監視システムは、特定の機能をクーラーに統合することによってさらに強化されます。例えば、飲料監視システム10は、特にクーラーファンを監視し、クーラー内の湿度を監視し、クーラー内の気圧を監視するクーラー制御監視アセンブリ1000、を含む。クーラーファンを特に監視するクーラー制御監視アセンブリ1000を提供することにより、本発明の飲料監視システムは、サービス履歴を維持し、進行中のシステムの健全性を監視し、傾向を特定し、クーラーの一般的な動作とパフォーマンスに関する顧客フィードバックを提供することができる。クーラー制御監視アセンブリ1000を飲料監視システム10と統合すると、冷却サイクルが標準から逸脱し、ドラフト飲料システムの問題又は異常を示しているかどうかを、判断できる。
【0090】
前述のように、クーラー制御監視アセンブリ1000は、クーラー内の気圧を監視するためのセンサ1002、を含む。BRUの気圧に関する測定は、クーラーの動作に偏差があるかどうかを判断するために適用されます。BRUの気圧に関する測定は、飲料システムのオペレータに、クーラーが動作していない、定期メンテナンスの期限が過ぎている、又は、問題を修正するためにメンテナンスが必要であるなどの警告を発するためにも適用されます。
【0091】
ビールクーラーを具体的に監視することに加えて、クーラー制御監視アセンブリ1000は、メンテナンスログの追跡によって重要なインサイトが得られる多目的クーラーに特に役立ちます。例えば、クーラー制御監視アセンブリ1000を飲料監視システム10と統合することにより、飲料システムのオペレータには、共有クーラー(食品+ドラフト飲料)が定義されたパラメータ外で動作している場合(例えば、魚介類を特定の温度以下に保つ必要がある場合や、湿度を特定の範囲内に保つ必要がある場合)に警告が提供される。クーラー制御監視アセンブリ1000を飲料監視システム10と統合することにより、クーラーのドアが開いたままになっている場合に飲料システムのオペレータに警告がさらに提供される。上記を念頭に置いて、クーラー制御監視アセンブリ1000は、クーラーが動作していない、定期メンテナンスの期限が過ぎている、又は、問題を修正するためにメンテナンスが必要な場合に、飲料システムのオペレータに警告する機能を提供する。前述のインサイトを、日次レポート/週次レポート/月次レポートに導入することで、レポートに品質関連の問題が発生するタイミングと理由に関するコンテキストが提供される。
【0092】
図7に示すグラフは、クーラー温度(実線)とライン温度(破線)の関係を示している。冷却ファンが作動して温度を下げ、それを繰り返す周期的な振動に注意する必要がある。
【0093】
飲料監視システム10は、ロングドロービールシステムに一般的に採用されているグリコール冷却システムの監視、を提供する。飲料監視システム10とクーラー制御監視アセンブリ1000との統合と同様に、グリコール冷却制御監視アセンブリ1100がグリコール冷却システムと統合され、ロングドロービールシステムが最適な状態で動作していることを保証する。グリコール冷却制御監視アセンブリ1100は、具体的には、グリコール冷却システム内のグリコール溶液のレベルを監視し、グリコール冷却システム内のグリコールの流量を監視し、グリコール溶液の粘度を監視し、及び/又は、グリコール冷却システムの温度デルタを測定して、ドラフト飲料システムの有効性を判断する。これらの測定は、飲料システム100全体の様々な場所で行われる。
【0094】
さらに、グリコール冷却システムは定期的に保守する必要があることはよく知られており、グリコール冷却制御監視アセンブリ1100は、グリコールレベル、コンデンサーフィン、空気の流れ、及び、幹線断熱材など、これらに限定されない様々なコンポーネントのメンテナンスの時期を追跡する。
【0095】
グリコール冷却制御監視アセンブリ1100によって生成された前述のインサイトを日次レポート/週次レポート/月次レポートに導入することにより、レポートに品質関連の問題がいつ/なぜ存在するかについての文脈が提供される。
【0096】
飲料監視システム10は、圧力トランスデューサと連動して動作する制御機構を提供する自動二酸化炭素レギュレータシステム、をさらに含んでもよい。二酸化炭素レギュレータシステムを統合した場合、圧力レギュレータと直接的に相互作用するバルブ又はアクチュエータが提供され、飲料監視システム10によって観測される様々な指標(流量、圧力、温度、信号品質など)に基づいて、ドラフト飲料システムの調整を行うことができる。この二酸化炭素調整システムは、ラインの洗浄や樽の交換などの「イベント」が発生したタイミングも認識するため、望ましくない結果をもたらす誤った調整が行われることはありえない。
【0097】
開示された実施形態によれば、フローセンサ400、環境センサ500、圧力センサ600、二酸化炭素センサ700、及び、カラーセンサ800、ならびに、飲料ディスペンサ114、加圧ガスレギュレータ108、POSシステム12、クーラー制御監視アセンブリ1000、及び、グリコール冷却制御監視アセンブリ1100によって生成された情報が結合及び処理され、ドラフト飲料システムの動作に関するインサイトが提供され、最終的に動作を最適化できる。
【0098】
上述したように、フローセンサ400は、流量、流体温度、信号品質メトリック、流れる飲料の変化(例えば、樽の変化)、ベースラインと比較したラインの清浄度、ビール石の存在、存在するガス、流体の密度、アルコールの割合などに関する特定の情報、を提供する。環境センサ500は、クーラーの気圧、湿度、周囲温度、及び、酸素、窒素、二酸化炭素、又は、その他の周囲ガスの濃度に関する特定の情報、を提供する。飲料ディスペンサ114は、注ぎ方に関する具体的な情報を提供する。加圧ガスレギュレータ108は、システム内のガス圧力に関する特定の情報を提供する。POSシステム12は、販売に関する特定の情報を提供する。
【0099】
この情報を入手することで、飲料監視システムは、広範囲のオペレータパラメータと、ドラフト飲料システムが適切に動作しているかどうかと、を判断する。ビールの提供において直面する最大の問題の一つは、泡立ったビールとそれに伴う廃棄です。本発明の飲料監視システム10では、圧力センサ600、二酸化炭素センサ700、及び、カラーセンサ800によって生成された情報、ならびに、飲料ディスペンサ114、加圧ガスレギュレータ108、POSシステム12、クーラー制御監視アセンブリ1000、及び、グリコール冷却制御監視アセンブリ1100を、コンピュータベースのアルゴリズムと組み合わせて使用して、この商業的な問題が対処される。
【0100】
一例として、環境センサ500は、クーラー内に結露又は異常な水分レベルがあるかどうか(例えば、制御されていない大気がクーラーの穴又は開いたドアを通ってクーラーに到達している)、又は、環境センサ500によって測定されたクーラーの温度とフローセンサ400又は環境センサ500によって測定されたビールの温度との間に差があるかどうか(例えば、ビールがクーラーと熱平衡に達するまで十分に冷却されていない)、を判定する。この場合、泡が多すぎる(例えば、無駄になる)状態で注がれる。別の例として、飲料監視システムは、ある満杯の樽には60パイントのビールを注ぐのに十分な量のビールが入っていることを認識しているが、POSシステム12にアクセスすると、飲料監視システム10は、樽が空になるまでに記録されたビールの販売50パイントだけであったと判断する場合がある。飲料監視システム10は、フローセンサ400、温度センサ406(フローセンサ400に関連付けられている)、及び、環境センサ500からのデータを使用して、泡立ったビールが生成された条件かどうかを分析及び判断し、この情報をコンピュータ(マネージャー又はバーテンダに関連付けられているコンピュータなど)に出力して、将来の廃棄を防ぐのに役立つ。さらに、又は、代わりに、飲料監視システム10は、同様の状況の発生を監視し、以前に廃棄につながった環境状況が再び存在することを示すアラーム又は出力通知をトリガーする。本実施形態では、飲料監視システム10は、無駄を防ぐために必要な流量、温度、又は、環境要因の変更(例えば、クーラー又は他の部屋の温度又は湿度の上昇/低下)を決定し、この情報を出力するか、1つ以上のフロー分配デバイス又は環境制御デバイスをアクティブにして、これらの測定値を調整する。例えば、飲料監視システム10は、エアコンやヒーターのオン/オフ(又はサーモスタットの調整)や、加湿器や除湿器のオン/オフ等を行う。
【0101】
あるいは、フローセンサ400、温度センサ406、及び、環境センサ500からのデータの分析により、泡やその他の無駄が生じない条件であると判断された場合、飲料監視システム10は、誰かがビールの料金を支払わずに注いでいる、又は、誤った注ぎ方をしていると判断し、この情報をコンピュータ(例えば、バーのマネージャーのコンピュータ)に出力する。このようにして、本実施形態では、盗難や浪費の検出及び防止を容易に実現することができる。
【0102】
センサに組み込まれた制御についは、他の例も可能である。例えば、飲料分配ライン111内の液体の温度を測定する温度センサ406には、流体が流れ出るクーラーの温度を制御する機能が組み込まれている場合、又は、飲料分配ライン111内の液体の温度を調整するための別の制御機構を備えている場合がある。1つ以上のセンサと組み合わせたコントローラーを含めると、システムパラメータ(例:ラインの長さ、ラインの落下、注がれた飲料、この仕様で説明されているその他の要素)、センサによって識別された環境又はその他の条件(例:温度変化、気圧の変化を引き起こして流れの異常に寄与する気象パターンの変化)に基づいて、自律的にバランスのとれたドラフト飲料システムを提供できる。これにより、本実施形態では、異常又はその他の変化を検出し、ドラフト飲料システムの動作条件を自動的かつ自律的に修正又は改善するための調整を行うことができる。
【0103】
さらに、本実施形態においては、他の動作も可能である。例えば、本明細書に記載のシステムは、流体の流れの問題の原因を特定し、流体の分配を予測し、純利益を比較するなど、データ分析の結果に関連する情報を含むレポートを生成することができる。具体的な例としては、レポートでは、樽当たりの効率やその他の樽当たりの指標、樽の予想残存寿命、特定の樽及び/又は飲料分配ライン111に漏れが発生していることなどが特定される。
【0104】
上述のように、本実施形態では、飲料分配ライン111(又は他の適切な流体ライン又は飲料ライン)ごとに1つのセンサを使用することができる。ドラフト飲料システムを備えたバーやレストランでは、ビジネスのニーズに応じて任意の数のタップを設置できます。本実施形態には、複数のフローセンサをセンサアセンブリ300内に一緒に配置し、その後、センサネットワークインターフェース204を介してセンサアセンブリ300をネットワーク化して、インストールプロセスを合理化し、コストが削減される。例えば、センサアセンブリ300は、第1の飲料クーラー内に設置されてもよい。センサアセンブリ300は、図3Bに示すように、一実施形態では2つのフローセンサを含むことができる。第2の飲料クーラーには別のセンサアセンブリが含まれ、施設場所102の各飲料クーラーにも同様にセンサアセンブリが含まれる。センサアセンブリ300は、センサネットワークインターフェース204を介してデイジーチェーン接続され、相互に通信することができる(又は、通信を可能にするために他の適切なメカニズムを介して接続することができる)。センサアセンブリ300からの最後の接続はゲートウェイ200に接続される場合がある。このセンサアセンブリ300のネットワークは、センサアセンブリ300の通信及びデータ収集にネットワークプロトコルを使用することができる。これは、ゲートウェイ200への低遅延通信用に設計されている。
【0105】
ゲートウェイ200は、センサネットワークデータのプロトコルコンバータとして機能し、ネットワーク116を介してオフサイトリソース118に接続することができる。ゲートウェイ200は、1つ以上のセンサアセンブリ300にクエリを実行できる(「プル」)。また、オプションで、1つ以上のセンサアセンブリ300がゲートウェイ200に直接レポートすることもできます(「プッシュ」)。センサアセンブリ300は、フローセンサ及び環境センサからのデータを提供することができる。次に、ゲートウェイ200は、フロー開始とフロー停止の検出を含むデータの分析を行うアルゴリズムを使用して、データを統合及び処理する(例えば、フロー開始は、フローがしきい値のフローレートを超えたときに決定され、フロー停止は、フローがしきい値のフローレートを下回ったときに決定される)。ゲートウェイ200は、このデータをオフサイトリソース118に送信して保持し、さらに処理させることができます。ここでは、フローと環境データをPOSシステムデータと相関させ、フローが事前に決定されたしきい値の流量を満たしているかどうかに基づいてフローが特徴づけられる(例えば、飲料の分配、漏れ、システムのクリーニング)。これは、センサ データやその他の情報(例えば、バーが提供する営業時間、スケジュールされた/アクティブ化されたクリーニング手順)に基づいて行われる。したがって、本実施形態で想定されるデータの流れには、ビールがタップに流れて注がれるときに、ビールの流れと関連する環境条件をセンサが監視及び測定することが含まれる。これらのセンサは、そのデータをセンサアセンブリ300に提供することができる。センサアセンブリ300はそのデータをゲートウェイ200に報告し、ゲートウェイ200はそのデータをネットワーク116を介してオフサイトリソース118に提供することができる。
【0106】
ゲートウェイ200は、センサネットワークインターフェース204をポーリングして(例えば、定期的に、スケジュールに従って、又は継続的に)データを要求し、センサアセンブリ300からフロー(例えば、最後のパケット以降のミリリットル単位のフロー)及び環境データを表すパケットを受信することができる。このデータを使用して、ゲートウェイ200は、流体の流れが発生しているかどうかを判断するための処理を実行できる(例えば、流量が1つ以上の所定のしきい値を満たしているかどうかに基づいて、注ぎ込み、漏れ、ライン洗浄などの様々なタイプの流れを識別できる)。ゲートウェイ200は、フローを常に監視することができます(例えば、ストリーミング方式で)。ゲートウェイ200は、流量に対して微分関数を実行することができる。ゲートウェイ200は、何らかのしきい値(例えば、事前に決定されたしきい値又は動的に決定されたしきい値)に対する急激な上昇を検出すると、注入の終了を検出するまでデータの蓄積を開始する場合がある。このようにして、関連データの蓄積は、保存及び/又はさらなる分析のために、オフサイトリソース118、例えばクラウドリソースに送信される場合がある。本実施形態では、蓄積されたデータはゲートウェイ200に保存されてもよい。
【0107】
開示された実施形態によれば、飲料監視システム10には、飲料ディスペンサ114、POSシステム12、及び、フローセンサ400とのデータ接続を備えたゲートウェイ200が含まれていることを考慮すると、飲料監視システム10は、注ぎ量と売上を一致させて、効率的な運用に関するインサイトを提供することができる。ただし、ゲートウェイ200は、フローセンサ400及び「クラウド」116とのみデータ接続し、ディスペンサ114、例えば、「スマート タップ」(このようなものは一般には設置されない)には全く接続されていないことに留意する必要があります。POS統合は、ゲートウェイ200が認識することなく、別のチャネルを介して下流つまり「クラウド内」で行われる。
【0108】
これは、アクティブな注ぎと販売、例えば、アーカイブされていない注ぎと販売を使用して実現されます。注ぎと販売のそれぞれは、それぞれに関連付けられた飲料、量、及びタイムスタンプを含む。注入アーカイブは、注入が除外対象としてフラグ付けされるプロセスであり、(a)数値基準(例:しきい値を下回るサンプル数、特定のしきい値を上回るサンプル流量標準偏差、負の合計量)に基づいて自動的に行われる、又は、(b)帯域外知識(例:センサの問題、特別なイベント)に基づいて手動で行われる。販売アーカイブは、センサがオフラインであるなど、帯域外の知識に基づいて、販売を手動で除外フラグ付けするプロセスです。いずれの場合も、アーカイブは、不正確なデータや不適切にアンバランスになったデータ(POSの使用状況が悪い場合など、正しくアンバランスになったデータとは対照的)が除外され、関連レポートの精度が低下しないようにするために使用されます。
【0109】
この手順は以下のように機能する。
【0110】
ステップ1。特定の統合ジョブ(例えば、タイムスタンプの範囲と場所によって定義されるPOSデータのバッチ)では、飲料と営業日に時系列のデータが生成される。時系列データは、タイムスタンプ順に並べられた混合された注ぎ量と販売量で構成される。「営業日」のために、「ローテーション」の概念が利用されます。「ローテーション」の概念では、レポートのために「今日」の時間数が「明日」にまで及ぶことを指します。例えば、明日の午前2時までのデータ(つまり、2時間の「ローテーション」)は「今日」のデータにカウントされます。
【0111】
ステップ2。ステップ1で作成された各時系列について、注ぎと売上は次のように関連付けられます。注ぎと売上のマッチング(売上:注ぎの比率が1:1)-各売上について、最も近い(例えば、時間と量に関して別々のしきい値を持つ)一致しない注ぎ(存在する場合)をマッチングする(ステップ2.1)。注ぎを売上にマッチングする(売上:注ぎの比率がm:1、例えば、16オンスの販売2件に対して32オンスの注ぎ1件)-注文内で、売上を1つの「売上」に集計しステップ 2.1からのプロセスを繰り返す(すでに行われたマッチングを尊重)(ステップ2.2)。補充のマッチング(大規模な注ぎを「完了」するために使用される比較的小規模な注ぎをマッチング)-マッチングされた注ぎについて、パラメータ化された時間内に、ベースとなるマッチングされた注ぎと同じラインで発生した、一致しない小規模な注ぎをマッチングする(ステップ2.3)。
【0112】
ステップ3。一致するグループ(グラフ理論の「コンポーネント」)は、ステップ2で関連する注ぎと販売から抽出される。
【0113】
ステップ4。ステップ3の一致グループは、分析で使用するためにデータベースに保存される(別の場所で説明)。
【0114】
上記の手順は、補充ではない増分注ぎを処理するための販売は、注ぎの1:m比率を考慮すること(ステップ2.3)、誤って接続される可能性のある注ぎと販売の関係(注ぎ)又は誤って鳴らされた可能性のある注ぎと販売の関係(販売)、及び、注ぎと販売に関する場所固有の動作(シフト終了時のタブの閉鎖(及び販売タイムスタンプ)、1:m及びm:1の販売:注ぎの実践など)、及び、マッチングアルゴリズムを調整するために機械学習を適用することによって、さらに最適化できることが想定される。
【0115】
ゲートウェイ200上のデータ又はオフサイトリソース118上のデータに対して診断を実行することができる。例えば、本実施形態の飲料監視システム10は、企業の所在地102の担当者がサービスコールを行う必要なく、潜在的な問題(例えば、システムの過圧、クーラー温度の異常)を遠隔的に診断することができる。例えば、飲料監視システム10は、圧力システムの不平衡によりビールが無駄になっていること、クーラー温度が維持されていないことなどを遠隔的に診断することができる。収集されたデータは、価格、ビールの種類、使用状況、傾向、地域の好みなどを監視するためにも使用される。
【0116】
飲料監視システム10は、飲料容器、例えば、樽殻112を監視する際にも使用することができる。本実施形態によれば、各樽シェル112には、例えばAppleが販売しているエアタグと同様の追跡装置112tが設けられる。エアタグ112tは飲料監視システム10によって登録され監視される。樽シェル112を監視することにより、特定のビールに必要な洗浄プロセスを強化し、様々な種類のビールや飲料と組み合わせて使用するために樽シェル112の移行を最適化し、様々な樽シェル112の内容の記録を保持することができる。
【0117】
本発明の飲料監視システム10のコンポーネントに基づいて生成される多種多様なデータソースと情報により、エンド飲料システムのオペレータに高レベルの概要と非常に詳細なビューを提供する堅牢なユーザインターフェースが提供される。
【0118】
例えば、図8を参照すると、飲料システムのオペレータは、樽レベルアイコンを介して各樽に残っている量に加えて、ドラフト飲料システムに現在接続されている飲料の概要を視覚化することができる。これにより、飲料システムのオペレータは、樽が空になる前に新しい樽をクーラーに移動して温度順応プロセスを開始する必要がある時期を把握できる。
【0119】
図8を参照して、開示されたインターフェースの主要な構成要素は以下の通りである。
・ライン識別子による整理
・クーラーやバーごとにグループ化可能
・飲料名と関連する特性(タイプ/スタイル/ABVなど)
・ブランドを簡単に識別できるロゴ
・リアルタイムの樽レベル
・リアルタイムクリーニングインジケータ
・ライン#
・経過時間
・「クイックアクション」を実行する機能
・変更-同じ
・現在の樽を同じサイズと飲料に交換
・在庫にその樽がない場合、インターフェースにより自動的に樽を追加し、樽の変更を続行できる。
・変化-異なる
・飲料システムオペレータを樽変更画面に移動して次の樽の選択
・変更-キューに追加
・現在の樽をキュー内の次の樽と交換
・掃除の開始
・選択したラインでラインクリーニングの開始
【0120】
図9を参照すると、飲料システムのオペレータは、ラインの1つに接続される特定の樽に関するより詳細な情報を視覚化することができる。飲料システムのオペレータには、管理アクションの実行に加えて、診断を実行するために使用できる情報が提供される。
【0121】
図9を参照して開示されたインターフェースの主要な構成要素は以下の通りである。
・リアルタイムデータ
・樽レベル(%)と残量(オンス/ガロン)
・温度
・圧力
・最後の注ぎのタイムスタンプ
・樽&ラインの履歴
・樽詰め日(樽)
・清掃期限(ライン)
・樽キュー
・管理者は在庫から特定のラインに樽を割り当てることができるため、樽を切り替える際にバースタッフが混乱することがない。
・飲料情報
・バーのスタッフは、この情報を参照して、顧客に飲み物の種類、スタイル、ABV、IBU、特性などの推奨事項や詳細情報を提供できる。
【0122】
図10を参照すると、管理者は、樽の詳細セクション内で管理アクションを実行することができ、樽の様々な属性を変更したり、樽に対して実行されたアクションの履歴を確認したりすることができる。飲料システムのオペレータは、飲料配送ライン111の1つに接続される特定の樽に関する詳細を視覚化できる。飲料システムのオペレータには、管理アクションの実行に加えて、診断を実行するために使用できる情報が提供される。
【0123】
図10を参照して、開示されたインターフェースの主要な構成要素は以下の通りである。
・価格の調整
樽コストと樽目標は分析に直接影響するため、飲料システムのオペレータは正しい値が設定されているかどうかを簡単に確認できる。
・飲料システムのオペレータが変更が必要であると判断した場合、在庫にあるすべての樽に変更を適用するか、新しい値を今後そのタイプのすべての樽の新しいデフォルトとして設定することができる。
・樽のサイズの調整
・従業員は時々ミスをするので、樽のサイズは簡単に変更できる。
・(例:1/6 BBL ではなく 1/2 BBL をタップ)
・樽レベルの調整
・樽の履歴
・タップ日/タップ者
・追加日/追加者
・樽レベルの調整/変更者
・価格調整/変更者
【0124】
図11を参照すると、飲料システムのオペレータは、樽のサイズごとにグループ化された手持ち在庫を管理し、視覚化することができる。飲料システムのオペレータは、各種オペレータくつ残っているかを大まかに確認し、消費に応じて在庫を簡単に追加/削除できる。
【0125】
図11を参照して開示されたインターフェースの主要な構成要素は以下の通りである。
・リアルタイムの在庫
・在庫を簡単に追加/削除する機能
【0126】
図12を参照すると、管理者は、大量の樽管理を実行することができ、樽に対して広範囲にわたる調整を行うことができ、在庫が現在どこに割り当てられているかを正確に視覚化することができる。このセクションは、飲料システムのオペレータが在庫切れを防ぐためにいつ追加の製品を注文する必要があるかを把握するのに役立つPAR(定期的な自動交換)の提示に向けて拡張される。
【0127】
図12を参照して開示されたインターフェースの主要な構成要素は以下の通りである。
・リアルタイムの在庫
・在庫/キュー
・総コスト
・一括アクション
・削除(販売済み、間違い、スカンクなど)
・価格の調整
・樽コストと樽目標
・飲料システムのオペレータが変更が必要であると判断した場合、単一の樽、すべての樽のオンタップ、在庫のすべての樽、又は、すべての樽の履歴に変更を適用することができる。また、新しい値を今後そのタイプのすべての樽の新しいデフォルトとして設定することができる。
・新しいレポート
・手持ち在庫、消費済み在庫、PAR関連情報の提供に特化した新しいレポートが現在開発中である。
【0128】
図13を参照すると、管理者は、大量の樽管理を実行することができ、樽に対して広範囲にわたる調整を行うことができ、在庫が現在どこに割り当てられているかを正確に視覚化することができる。このセクションは、飲料システムのオペレータが在庫切れを防ぐためにいつ追加の製品を注文する必要があるかを把握するのに役立つPAR(定期的な自動交換)の提示に向けて拡張される。
【0129】
図13を参照して、開示されたインターフェースの主要な構成要素は以下の通りである。
・樽の履歴
・特定の期間にどれだけの製品が消費されたかを判断するために日付範囲を指定する機能
・特定の樽に対して誰がどのような操作を行ったかを示すタイムスタンプ付きデータ
・価格の調整
・樽コストと樽目標
・飲料システムのオペレータが変更が必要であると判断した場合、単一の樽、在庫にあるすべての樽、又は、履歴にあるすべての樽に変更を適用することができる。また、新しい値を今後そのタイプのすべての樽の新しいデフォルトとして設定することもできる。
・新しいレポート
・手持ち在庫、消費済み在庫、PAR 関連情報の提供に特化した新しいレポートが現在開発中です。
【0130】
図14を参照すると、飲料監視システムによって生成されたすべての環境情報及び品質関連情報が、飲料システムオペレータに提示される。特定の場所にあるすべての飲料配送ライン111の現在の状態に関する簡潔な概要が提供されます。
【0131】
図14を参照して、開示されたインターフェースの主要な構成要素は以下の通りである。
・クーラー別に情報を分類する機能
・クーラーヘルス(開発中)
・一定期間にわたるクーラーとラインの温度をグラフで視覚化
・湿度
・ラインの健全性
・現在の温度
・毎回の注入又は最後のハートビート(5分間隔)のいずれか新しい方で更新される。
・現在の圧力
・(注-Poursのみ更新)
・清掃管理
・延滞清掃回数
・最終清掃
・定期清掃
・平均清掃時間
・平均清掃間隔
・現在どのラインがクリーニングされているかを切り替えて確認する機能
・ライン診断(開発中)
・ドラフト飲料システムの健康関連の問題を解決する方法のインタラクティブなウォークスルー
・例-低圧/高圧。
【0132】
図15を参照すると、アプリケーションにバンドルされている便利なウィジェットは、飲料監視システム10のドラフト価格計算機であり、飲料システムのオペレータが、樽及び一般的なドラフトのパフォーマンス指標に関するいくつかの変数を入力して、目標を達成するために製品の価格をいくらにすべきかを決定できる。価格を決定することに加えて、顧客はこのツールを what-if シナリオ ジェネレーターとして使用して、差異、ヘッド パーセンテージ、注ぎコストなどが製品の全体的な収益性に与える影響を確認することができる。
【0133】
図15を参照して、開示されたインターフェースの主要な構成要素は以下の通りである。
・推奨ドラフト価格を計算する機能
・様々なシナリオをシミュレートする機能
【0134】
時々、センサ内又は他の様々なセンサ通信インターフェースを含む対応するキャビネットコントローラ回路内の動作ファームウェア又は校正パラメータを更新する必要が生じる。ファームウェアをリモートで更新する必要がある場合は、飲料センサ自体、及び/又は、飲料センサと通信するセンサキャビネットコントローラー内に「ブートローダ」を実装し、特定のコマンドとともに「アプリケーション」ファームウェアペイロードを受信して更新することができる。この方法では、物理的なユーザーの介入なしに、様々なバグ修正や機能強化を展開できる。キャリブレーション係数をリモートで更新する必要がある場合、ブートローダ又はアプリケーションファームウェアは、更新された係数を処理してローカブートローダリに保存し、時間の経過とともに収集及び分析されるデータが増えるにつれて、センサのパフォーマンスとキャリブレーションを継続的に向上する。動的に更新されるキャリブレーション係数により、温度センサ、マルチチャンネルスペクトルセンサ、フローセンサなどの応答がより直線的かつ/又はより正確になる。
【0135】
樽内のビールの温度とクーラー内の周囲温度に関する上記の熱平衡に加えて、圧力平衡もビールの分配に関する問題を特定及び/又は診断する要因となることがある。例えば、ライン圧力は、飲料分配ライン111の長さと直径、飲料分配ライン111の材質、調整されたガス圧力、飲料の粘度、ビールの流量などの複数の変数の関数で表現される。ドラフト飲料システムは、1ガロン/分などの設定された所定の流量で、ラインごとに均等化されることがある。ラインの長さの違いや気圧の違いにより流量が影響を受け、設定された所定の流量から変化することがある。さらに、低圧、高圧、又は、高温によってガスの放出が起こることもある。分析のためにゲートウェイ200、又は、オフサイトリソース118でフローセンサデータと環境センサデータ(温度など)を統合すると、飲料監視システムで様々な種類のデータを分析し、最適なビールフローにどのような要因が影響しているかを分析し、統合されたデータから根本的な問題を特定し、問題をリモートで診断したり、潜在的な問題を早期に診断したりできる。
【0136】
上記の説明から明らかなように、特定の例示的な実施形態は、既存の技術プロセスに対していくつかの技術的な改善、強化、及び/又は利点を提供する。例えば、本実施形態例の利点の1つは、ドラフト飲料などの流体の分配の品質と効率が向上し、分配に関連する廃棄物が削減されることである。したがって、本実施形態例を使用すると、流体分配システムの機能が向上し、少なくとも流体分配を監視する技術分野が改善される。
【0137】
上に開示された実施形態は、ドラフト飲料システムを使用して平衡及び分配を監視するシステム100の動作に関して、測定される様々なパラメータ、データを外挿するために使用される様々なパラメータ、オペレータに提示される様々なパラメータ、及び/又は、他の目的に使用されることができる様々なパラメータ、を提供する。
監視されたパラメータ、外挿されたデータ、及び、運用上のインサイトは、システム100のオペレータのニーズを満たすように特別に調整された様々な組み合わせで使用できる。本飲料監視システム10によって提供される情報及び制御は、廃棄物の定量化に基づく税制優遇、従業員の注ぎ技術の向上による効率性の向上、フィードバックシステムに基づく清潔さの最適化、樽の使用及び在庫の監視の強化、「ハウス」ドリンクによる潜在的な盗難の特定など、様々なビジネス上の利点、を提供する。
【0138】
上で説明した多くの機能に加えて、様々な追加機能が検討されている。例えば、開示された飲料監視システム10に従って上記で開示されたハードウェアは、他のドラフトシステム機器の頭脳として機能するように再利用できることが想定される。他の多くのドラフトシステムではタービン流量計が使用されているが、これには様々な問題が存在する。上で説明した流量計や圧力センサなどの技術を導入することで、これらのドラフトシステムを改造して、より正確なデータ解像度に加えて、実質的にメンテナンスフリーの信頼性の高いハードウェアを提供できる。
【0139】
一例として、本発明の飲料監視システム10の進歩は、セルフ注ぎ型飲料供給システムに適用することができる。本飲料監視システム10の進歩をセルフ注ぎ飲料分配システムと統合すると、注がれたビールの特定の量に対してユーザーが料金を請求され、正確さと精度が非常に重要となる場合で精度を向上することができる。
【0140】
開示された飲料監視システム10によると、上記に開示されたハードウェアは、自動ライン洗浄システムの開発にも使用することができる。開示された飲料監視システム10によると、上記に開示されたハードウェアは、流量データを取得し、通過した量を追跡し、それによって自動ライン洗浄システムが、様々なバルブをいつ開閉し、洗浄を「オフ」にするかを知ることを可能にする。これにより、飲料システムのオペレータはライン洗浄がいつ行われたかを把握し、顧客は非腐食性溶液を使用して洗浄時間を短縮できる。
【0141】
泡立ったドラフトビールは、飲料分配ライン111内での細菌、酵母、カビ、ビール石の蓄積によって発生する可能性がある。飲料配送ラインが汚れていると、ビールの品質と味が低下する。高品質のビールを供給するためには、飲料分配ライン111、タップ、樽カプラーを定期的に清掃することが重要である。スカンクビールを避けるために、飲料供給ライン111と機器は2週間ごとに定期的に清掃する必要がある。一部の州では、2週間の清掃期間が法律で義務付けられている。飲料の分配ライン111を適切に洗浄すると、タンパク質、ホップ樹脂、バイオフィルム、カビ、バクテリア、酵母が溶解する。ビール石などのミネラルの蓄積を溶かすための酸洗浄も3か月ごとに行う必要がある。
【0142】
飲料監視システム10が提供する多くの利点の1つは、ライン洗浄がいつ行われたか、どのくらいの時間行われたか、誰が実行したか、そして、どの程度効果的であったかをデジタルで追跡できる点である。洗浄には、短時間のすすぎから長時間の浸漬、その後のドラフト飲料システムを通して洗浄液を再循環させるものまで、いくつかの異なるタイプがある。顧客は、情報を適切に分類でき、フローデータの観点から何を期待できるかを理解できるように実行されるクリーニングの種類を、指定できる。顧客は、ライン洗浄によって失われたビールの量を数値化して証明できれば、税金対策としてその損失分を控除できる。飲料監視システム10は、このビールの注ぎデータを提供する。多くの場合、販売業者は、「バンドル」の一部として無料のライン洗浄サービスを提供するが、残念ながら、すべての従業員が仕事に誠実であるわけではなく、サービス提供場所に行くときに効果的な洗浄(又はまったく洗浄)が実行されていない。飲料監視システム10は、清掃の有効性(又は清掃の欠如)を評価し、状況が基準を満たしていない場合に飲料システムのオペレータに警告することができる。飲料配送ライン111が汚れている場合、顧客は、飲料配送ライン111を頻繁に清掃していないと判断する。その結果、次のようないくつかのシナリオを経験する可能性がある。顧客は別のビールを注文しない、顧客は別のビールを要求する(又は返金する)、顧客は利益を吸い取るボトル又は缶に切り替える、又は、顧客は去る(そして戻ってこない)。一部の州では、ドラフト飲料システムのライン洗浄を義務付けており、洗浄が適切に実行されたことを示す洗浄ログの提出が、求められる。
【0143】
本開示の実施形態の例は、ゲートウェイ、センサアセンブリ、ディスペンサなどの、互いに物理的に分離された様々なコンポーネントから構成されていてもよい。ある実施形態では、これらのコンポーネントの1つ以上を単一のコンポーネントに組み合わせることができる。例えば、ゲートウェイとセンサアセンブリを1つのコンポーネントに組み合わせて、上記の各コンポーネントに関して説明した組み合わせ操作を提供することができる。
【0144】
本明細書で使用される用語は、特定の態様のみを説明するためのものであり、開示を限定することを意図したものではない。本明細書で使用される、単数形「a」、「an」、及び「the」は、文脈が明確に別段の指示をしない限り、複数形も含むことを意図している。本明細書で使用される場合、「備える」及び/又は「含む」という用語は、記載された特徴である、整数、ステップ、操作、要素、及び/又は構成要素の存在を、特定するためのものであるが、1つ又は複数の他の特徴である、整数、ステップ、操作、要素、コンポーネント、及び/又はそれらのグループの存在及び追加を排除するものではない。
【0145】
以下の特許請求の範囲における対応する構造、材料、行為、及び手段又はステッププラス機能要素の同等物は、具体的に請求された他の請求された要素と組み合わせて機能を実行するための開示された構造、材料、又は行為を含む。本開示の説明は、例示及び説明のために示されたが、網羅的であること、又は開示された形態の開示に限定されない。当業者には、本開示の範囲及び本質から逸脱することなく、多くの修正及び変形が行うことが可能であることは明らかである。例えば、本開示は、本明細書に開示された様々な要素及び特徴の組み合わせが可能であり、特許請求の範囲に示され、上に開示された特定の要素及び特徴は、本出願の範囲内で他の方法で互いに組み合わせてもよい。他の可能な組み合わせを含む他の実施形態も対象としていると認識されるべきである。本明細書における開示の態様は、開示の原理及び実際の適用を最もよく説明し、当業者が、意図される特定の使用に適した様々な変更を伴う開示を理解できるようにするために選択され、説明されたものである。
【0146】
好ましい実施形態が示され、説明されているが、このような開示によって本発明が限定される意図はなく、むしろ、本発明の精神及び範囲内に含まれるすべての修正及び代替構成をカバーすることが意図されている。



図1
図2A
図2B
図3A
図3B
図4A
図4B
図4C
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18A
図18B
図18C
図18D
図18E
図18F
図18G
図18H
【国際調査報告】