(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2025-02-21
(54)【発明の名称】ワークピース機械加工用アセンブリ
(51)【国際特許分類】
B23B 31/117 20060101AFI20250214BHJP
B23Q 5/04 20060101ALI20250214BHJP
【FI】
B23B31/117 610Z
B23Q5/04 520Z
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024545142
(86)(22)【出願日】2023-02-02
(85)【翻訳文提出日】2024-09-27
(86)【国際出願番号】 EP2023052497
(87)【国際公開番号】W WO2023148242
(87)【国際公開日】2023-08-10
(31)【優先権主張番号】102022102551.9
(32)【優先日】2022-02-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】506081563
【氏名又は名称】ペー ウント エル ゲーエムベーハー ウント コー.カーゲー
【氏名又は名称原語表記】P + L GMBH & CO.KG
(74)【代理人】
【識別番号】100128358
【氏名又は名称】木戸 良彦
(74)【代理人】
【識別番号】100086210
【氏名又は名称】木戸 一彦
(72)【発明者】
【氏名】ユルゲン レーデルス
【テーマコード(参考)】
3C032
【Fターム(参考)】
3C032AA15
(57)【要約】
本発明は、ワークピース機械加工用装置に関する。装置は、刃先領域(3)と、円錐状柄領域(5)及び円錐状柄領域(5)に隣接して配置された保持領域(4)を有する柄部(30)とを備える加工工具(1)と、円錐状受容領域(21)を有する工具延長部(2)と、工具延長部(2)を受容する工具保持装置(15)とを備える。円錐状柄領域(5)と円錐状受容領域(21)は、工具延長部(2)内において円錐状柄領域(5)と円錐状受容領域(21)との間で圧力ばめ接続のみにより加工工具(1)が保持されるように、互いに相補的に設計されている。工具保持装置(15)は、工作機械の回転可能スピンドルに接続されるように適合されている。刃先領域(3)は、中心軸Xに垂直な平面Eにおいて最大直径D1を有する。平面Eが、工具延長部(2)の外部円錐部(8)の算術的延長部であるバウンディングボリューム(12)と、バウンディングボリューム(12)の刃先領域(3)からの最大第1距離A1が刃先領域(3)の直径D1の最大で10%となるように交差するか、刃先領域(3)がバウンディングボリューム(12)に接するか、又は、バウンディングボリューム(12)が刃先領域(3)と、平面Eにおける刃先領域(3)の最大第2距離A2が刃先領域(3)の直径D1の30%以下となるように交差する。外部円錐部(8)は、10°以下の第1円錐角aを有し、刃先領域(3)の自由端(31)から工具延長部(2)から露出端(6)までの距離Aは、刃先領域(3)の最大直径D1の5倍よりも小さい。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
刃先領域(3)と、円錐状柄領域(5)及び前記円錐状柄領域(5)に隣接して配置された保持領域(4)を有する柄部(30)と、を備える加工工具(1)と、
円錐状受容領域(21)を有する工具延長部(2)と、
前記円錐状柄領域(5)と前記円錐状受容領域(21)は、前記工具延長部(2)内において前記円錐状柄領域(5)と前記円錐状受容領域(21)との間で圧力ばめ接続のみにより前記加工工具(1)が保持されるように、互いに相補的であり、
前記工具延長部(2)を受容し、工作機械の回転可能スピンドルに接続されるようになっている工具保持装置(15)と、を備え、
前記刃先領域(3)は、中心軸Xに垂直な平面Eにおいて最大直径D1を有し、
前記平面Eが、前記工具延長部(2)の外部円錐部(8)の算術的延長部であるバウンディングボリューム(12)と、前記バウンディングボリューム(12)の前記刃先領域(3)からの最大第1距離A1が前記刃先領域(3)の直径D1の最大で10%となるように、交差するか、前記刃先領域(3)が前記バウンディングボリューム(12)に接するか、又は、前記バウンディングボリューム(12)が前記刃先領域(3)と、前記平面Eにおける前記刃先領域(3)の最大第2距離A2が前記刃先領域(3)の直径D1の30%以下となるように交差しており、
前記外部円錐部(8)は、10°以下の第1円錐角aを有し、
前記刃先領域(3)の自由端(31)から前記工具延長部(2)の露出端(6)までの距離Aは、前記刃先領域(3)の最大直径D1の5倍よりも小さい、ワークピース機械加工用装置。
【請求項2】
前記円錐状柄領域(5)は、第2円錐角bを有する外部円錐部であり、
前記円錐状受容領域(21)は、第3円錐角cを有する内部円錐部である、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記工具延長部(2)の前記露出端(6)の外径D2は、前記刃先領域(3)の直径D1よりも最大で20%大きく、及び/又は
前記工具延長部(2)は、前記露出端(6)において0.2mm~1.0mmの範囲の壁厚を有する、請求項2に記載の装置。
【請求項4】
前記円錐状柄領域(105)は、前記加工工具(1)における第2円錐角bを有する内部円錐部であり、
円錐状受容領域(121)は、前記工具延長部(2)における第3円錐角cを有する外部円錐部である、請求項1に記載の装置。
【請求項5】
前記加工工具の露出端(107)の外径D4は前記刃先領域(3)の直径D1よりも最大で20%大きい、請求項4に記載の装置。
【請求項6】
前記工具延長部(2)は硬質金属材料製である、請求項1~5のいずれか一項に記載の装置。
【請求項7】
前記外部円錐部(8)の前記第1円錐角aは、前記円錐状柄領域(5)の前記第2円錐角b以上であり、前記円錐状受容領域(21)の前記第3円錐角c以上である、請求項1~6のいずれか一項に記載の装置。
【請求項8】
前記円錐状柄領域(5)の前記第2円錐角b及び前記円錐状受容領域(21)の前記第3円錐角cは1.5°~4°の範囲内である、請求項1~7のいずれか一項に記載の装置。
【請求項9】
前記円錐状柄領域(5)は、前記刃先領域(3)の直径D1の1.5倍の長さLを有するクランプ領域(5’)を備える、請求項1~8のいずれか一項に記載の装置。
【請求項10】
前記加工工具(1)は、更に、前記円錐状柄領域(5)と前記保持領域(4)との間に配置され、径方向外側に突出する円周カラー(11)を有する、請求項1~9のいずれか一項に記載の装置。
【請求項11】
前記円錐状柄領域(5)と前記円錐状受容領域(21)間の完全接触と円錐状柄領域(5)と前記円錐状受容領域(21)間の圧力ばめ接続との範囲内にある軸方向圧入経路は、前記刃先領域(3)の直径D1の8%以下である、請求項1~10のいずれか一項に記載の装置。
【請求項12】
前記円錐状柄領域(5)と前記円錐状受容領域(21)との間に圧力ばね接続を形成するように、前記保持領域(4)で前記加工工具(1)を把持するグリッパ(14)を、前記円錐状柄領域(5)と前記円錐状受容領域(21)間の圧入経路に応じた経路制御方式で移動するように設定された制御ユニット(13)を更に備える、請求項11に記載の装置。
【請求項13】
前記円錐状柄領域(5)と前記円錐状受容領域(21)との間に圧力ばね接続を形成するように、前記保持領域(4)で前記加工工具(1)を把持するグリッパ(14)を、前記円錐状柄領域(5)と前記円錐状受容領域(21)間の圧入力に応じた力制御方式で移動するように適合された制御ユニット(13)を更に備える、請求項11又は12に記載の装置。
【請求項14】
前記工具延長部(2)は、前記外部円錐部(8)と円筒部(9)とを有する外装部を備える、請求項1~13のいずれか一項に記載の装置。
【請求項15】
請求項1~14のいずれか一項に記載の装置を備える工作機械。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えばフライス盤やドリル盤等の金属切削機械と共に使用する、加工工具及び工具保持装置を用いてワークピースを機械加工する装置に関する。
【背景技術】
【0002】
フライス加工や研削加工作業等では、加工工具は通常工具保持装置にクランプされる。工具保持装置は、一端部において、クランプ目的に適したクランプ手段で加工工具をクランプするように適合されている。
【0003】
通常、クランプ対象の加工工具は、工具保持装置でクランプされる円筒形の柄部がその端部に設けられている。この柄部は、様々なクランプ方法を用いてクランプ可能であり、中でもコレットチャックが非常に一般的である。コレットチャックでは、弾性コレットがナットで圧縮されることにより、加工工具の柄部が工具保持装置に堅固にクランプされる。工具保持装置に工具をクランプする他の方法としては熱収縮が挙げられ、加工工具クランプをすべき端部に、工具保持装置の嵌合穴が、加工工具の円筒形の柄部の嵌合に非常に正確に対応するように設けられる。工具保持装置の嵌合穴は、加熱により加工工具の柄部が挿入可能となる程度に広げられる。続いて、工具保持装置が再び冷却されると、工具保持装置の嵌合穴も縮小し、工具の柄部をクランプする。加工工具を解放する際には、その内部に加工工具をクランプした状態の工具保持装置が、加工工具が取り外せる状態となるまで再び加熱される。ここで、特に、加熱をしなければならないことは不都合であり、特にコレットが使用される場合には、工具保持装置の外径がクランプ対象の工具の柄部の直径よりもはるかに大きいことも不都合である。
図10に示すように、工具保持装置103と加工工具102の柄部との直径の差が大きいと、多くの機械加工状況において望ましくない。
図10に示すように、比較的急な勾配の壁や狭い溝等を有するワークピースを機械加工しなければならない場合、工具保持装置103とワークピース101との間に衝突が生じる可能性がある。ワークピース101の急勾配の壁は、加工工具102によりその上部領域のみが機械加工可能である。急勾配の壁の下部領域を加工すると、位置Kにおいて、工具保持装置103とワークピース101との間の衝突が生じる結果となり得る。
【0004】
そのような衝突は、より長い加工工具102を選択して、加工工具102が工具保持装置103からより突出するようにすることによって回避し得る。しかしながら、これは、一方では加工工具102がより高価になり、特に、加工工具102の長さが長くなるため、機械加工工程が不安定になり、振動の影響をより受けやすくなるという欠点がある。これにより、不正確さの増大及び/又は表面品質の低下が生じる。
【0005】
工具保持装置で加工工具をクランプする場合の他の問題は、特に高速回転速度が適用される場合に、長い加工工具は、工具破損のリスクがより高くなることである。更に、工具保持装置は、通常、鋼鉄製である。例えば、クランプ対象の加工工具をより短く保持するために工具保持装置が非常に長細い場合には、高速回転速度時には、工具保持装置が曲がり、最終的に折れて、作業領域にある機械のハウジング部品に大きな力で衝突して貫通することにより、工作機械の近くにいる作業者を危険にさらすリスクがある。
【0006】
従って、本発明の目的は、一方では加工工具の安全なクランプを提供し、他方では加工が困難なワークピースの壁領域、溝、深い穴等の急勾配の表面の機械加工も可能にする、簡易な設計と簡易で安価な製造性を備えたワークピース機械加工用装置及び工作機械を提供することである。更に、本発明に係る装置により、工作機械の環境における安全性が改善される。
【0007】
この目的は、請求項1の特徴を有する装置と、請求項15の特徴を有する工作機械を提供することにより達成される。従属項は、本発明の好ましい更なる実施形態を示す。
【0008】
対照的に、請求項1の特徴を有する、本発明に係るワークピース機械加工用装置は、上記の欠点を解決するという利点を有する。特に、工具保持装置、例えば、コレットチャックホルダに加工工具を確実に固定することができる。これにより、工具保持装置の長さが前述のように突出して、作業者にとって危険となることが回避される。同時に、短く、従ってコスト効率的な加工工具で作業することが可能となり、その結果、加工工具は、不必要に工具保持装置から加工工具の軸方向に突出しなくなる。それにもかかわらず、装置を非常に細く幅細にすることができるため、深い溝や深い穴等の機械加工も安全に問題なく可能となる。これは、本発明によると、ワークピース機械加工用装置が刃先領域と柄部とを備えた加工工具を備えることにより達成される。柄部は、円錐状柄領域と、刃先領域と円錐状柄領域との間に配置された、加工工具が把持される保持領域とを備える。従って、この保持部分において加工工具を把持することができる。保持領域は好ましくは円筒形であるが、例えば、溝形状等であってもよい。この装置は、加工工具を受容するための受容開口部を有する工具延長部を更に備える。受容開口部は、加工工具の円錐状柄領域のための円錐状受容領域を有する。円錐状柄領域と円錐状受容領域とは、工具延長部において円錐状柄領域と円錐状受容領域との間で圧力ばめ接続のみにより加工工具が保持されるように、同じ円錐角で互いに相補的に設計されている。従って、本発明に係る装置によると、加工工具を工具延長部で保持するために収縮加工等を実施する必要がない。
【0009】
更に、ワークピース機械加工用装置は、工具延長部を受容するための工具保持装置を備えており、工具保持装置は、工作機械等の回転スピンドルに接続するようになっている。加工工具の刃先領域は、加工工具の中心軸に垂直な平面Eにおいて最大直径D1を有する。この場合、平面Eは、工具延長部の外部円錐部の数学的延長部であるバウンディングボリュームと、バウンディングボリュームの刃先領域からの最大第1距離A1が刃先領域の直径D1の最大で10%となるように、交差する。或いは、バウンディングボリュームは刃先領域に接する。従って、刃先領域は好ましくは球体又は部分球体であるが、その場合、円錐台であるバウンディングボリュームは、刃先領域に接線方向で接する。更に或いは、バウンディングボリュームは刃先領域を貫通する。この場合、平面Eにおける刃先領域のバウンディングボリュームへの最大第2距離A2が刃先領域の最大直径D1の30%以下となるように、バウンディングボリュームは平面Eで刃先領域を貫通している。
【0010】
好ましくは、平面Eにおける刃先領域のバウンディングボリュームへの最大第2距離A2が、刃先領域の最大直径D1の20%以下、特に10%以下となるように、バウンディングボリュームは刃先領域を貫通している。
【0011】
更に、工具延長部の外部円錐部は、10°以下、好ましくは8°未満、更に好ましくは5°未満の第1円錐角aを有する。更に、組み込まれた状態においてさえも、刃先領域の自由端から工具延長部の露出端への距離Aは、刃先領域の最大直径D1の5倍未満であり、好ましくは、直径D1の3倍未満、より好ましくは2倍未満である。
【0012】
このように、本発明によると、短い加工工具を確実にクランプすることができ、機械加工が難しいワークピースの表面に機械加工のために到達することができるようになる。
【0013】
従って、本発明の特徴を組み合わせることにより、本発明は、加工工具を工具延長部に簡単かつ安全にクランプすることを可能にし、次に、この工具延長部を工具保持装置に簡単かつ安全にクランプすることができる。
【0014】
更に好ましくは、工具延長部の円錐状受容領域の反対側の端部は円筒形であり、これにより、この端部を、例えば、コレットホルダや焼きばめホルダ等の工具保持装置内に確立された方法でクランプすることができる。
【0015】
好ましくは、円錐状柄領域は、第2円錐角bを有する外部円錐部として設計され、円錐状受容領域は、第3円錐角cを有する内部円錐部として設計される。これにより、簡易で安価、且つ堅牢な装置設計が可能となる。好ましくは、工具延長部の露出端の外径D2は、刃先領域の直径D1よりも最大で20%大きく、特に最大で10%大きい。
【0016】
或いは、円錐状柄領域は、第2円錐角bを有する内部円錐部として形成され、円錐状受容領域は、第3円錐角cを有する外部円錐部として形成される。従って、受容領域に円錐状の円錐部が形成され、加工工具に円錐状の受け口が形成される。好ましくは、加工工具の露出端の外径D4は、刃先領域の直径D1よりも最大で20%大きい。
【0017】
好ましくは、内部円錐部を備える部品、すなわち、工具延長部又は加工工具の壁厚は、露出端において0.2mm~1.0mm、特に0.3mm~0.8mmの範囲である。
【0018】
工具延長部のみが硬質金属材料製であることが好ましく、又は、加工工具及び工具延長部がそれぞれ硬質金属材料製であることが更に好ましく、同じ硬質金属材料製であることが好ましい。
【0019】
加工工具及び工具延長部に硬質金属材料を使用することで、加工工具又は工具延長部が破損した場合でも、加工工具又は工具延長部は全く曲がらないか、せいぜい最小限しか曲がらない。そのため、工具破損時に、加工工具又は工具延長部の破損部分に作用する力は、鋼鉄製の長い工具保持装置又は工具延長部と比較して大幅に小さくなる。これにより、工作機械等のハウジング部品に貫通するリスクを最小限に抑える。これにより、工作機械の直近にいる作業者が負傷するリスクが大幅に減少される。その他の好ましい特徴は、工具保持装置も硬質金属材料製であることである。加工工具、工具延長部及び工具保持装置が硬質金属材料製であることが特に好ましい。
【0020】
好ましくは、第1円錐角aは、円錐状柄領域の第2円錐角b及び円錐状受容領域の第3円錐角c以上である。
【0021】
好ましくは、円錐状柄領域の第2円錐角b及び円錐状受容領域の第3円錐角cは、1.5°~4°、好ましくは2°~3°の範囲である。
【0022】
本発明の他の好ましい実施形態によると、円錐状柄領域は、刃先領域の直径D1よりも1.5倍長い長さLを有するクランプ領域を備える。これにより、工具延長部における加工工具の確実な保持が可能となる。
【0023】
好ましくは、加工工具は、円錐状柄領域と保持領域との間に配置され、径方向外側に突出する円周カラーも備える。一方では、カラーは円錐状柄領域を閉じる役割を果たし、他方では、カラーは、例えば加工工具が保持領域で把持されている時に、把持工具が円錐状柄領域に到達して損傷するのを防ぐ。このように、カラーにより、工具延長部における加工工具の確実な保持が確保される。
【0024】
更に、円錐状柄領域と円錐状受容領域間の完全接触から円錐状柄領域と円錐状受容領域間の圧力ばね接続までの範囲にある軸方向圧入経路は、刃先領域の最大直径D1の8%以下、特に6%以下であることが好ましい。
【0025】
更に好ましくは、装置は、円錐状柄領域と円錐状受容領域間の圧力ばね接続を形成するために、保持領域において加工工具を把持するグリッパを、円錐状柄領域と円錐状受容領域間の圧入経路に応じた経路制御方式で移動するように構成された制御ユニットを備える。従って、制御ユニットは、円錐状柄領域と円錐状受容領域間の圧力ばめ接続を形成するために、円錐状柄領域と円錐状受容領域間の圧入経路の寸法を事前に決定する。
【0026】
加工工具を経路制御方式で工具延長部に圧入する際の圧入経路は、円錐状受容領域の最大直径及び/又は円錐状受容領域の円錐角に応じて選択されることが好ましい。
【0027】
更に好ましくは、制御ユニットは、円錐状柄領域と円錐状受容領域間の圧力ばね接続を形成するために、保持領域において加工工具を把持するグリッパを、円錐状柄領域と円錐状受容領域間の圧入力に応じた力制御方式で移動するように構成される。従って、制御ユニットは、円錐状柄領域と円錐状受容領域との間の圧力ばめ接続を形成するために用いられる圧入力を設定する。
【0028】
好ましくは、加工工具を工具延長部に圧力ばめする際の最大圧入力は、円錐状受容領域の最大直径及び/又は円錐状受容領域円錐角に応じて選択される。
【0029】
好ましくは、圧力ばめ方式で圧入が実行される場合、例えば、経路制御による圧入中の圧入力を監視し、最大圧入力を超えたときに経路制御による圧入を一時停止することにより、圧入の経路制御及び力制御が行われる。
【0030】
装置が更にプランジャを備え、工具延長部及び工具保持装置がそれぞれ貫通孔を備え、加工工具と工具延長部間の圧力ばめ接続を解除して加工工具を取り外すために、プランジャが貫通孔に挿貫可能となっていることが好ましい。
【0031】
更に、本発明は、本発明に係るワークピース機械加工用装置を備える工作機械、特に、フライス盤、研削盤、又は掘削機に関する。工作機械は、工具延長部内への加工工具の自動交換をするための別個の装置、例えばロボットを備えることが好ましく、加工工具は、制御ユニットを使用した経路制御及び/又は力制御の下で工具延長部に圧力ばめ挿入されることが好ましい。
【0032】
更に好ましくは、工作機械は、10,000rpm~100,000rpmの範囲の高速工作機械である。
【0033】
従って、本発明は、加工工具と工具延長部間に円錐状の圧力ばめ接続を設けることによって驚くほど簡易な方法で、従来技術において長い間存在していた問題を解決することができる。加工工具と工具延長部は好ましくは硬質金属製であり、好ましくは同じ硬質金属製である。本発明は、刃先領域の最大直径D1が小さい、好ましくはD1が3mm未満で、軸方向長さが短く、好ましくは最大でD1の5倍の短さの小型の加工工具を用いる際に特に有利である。本発明に係る装置は、小さな力のみが発生する仕上げ作業用の工作機械に使用されることが好ましい。
【図面の簡単な説明】
【0034】
以下、本発明の好適な例示の実施形態を、以下の添付の図面を参照して、詳細に説明する。
【
図1】本発明の第1の例示の実施形態に係るワークピース機械加工用装置の模式断面図であり、工具延長部内に加工工具が圧力ばめされている状態を示す。
【
図5】第2の例示の実施形態に係るワークピース機械加工用装置の模式断面図であり、工具延長部内に加工工具が圧力ばめされている状態を示す。
【
図6】第3の例示の実施形態に係るワークピース機械加工用装置の模式断面図であり、工具延長部内に加工工具が圧力ばめされている状態を示す。
【
図7】本発明の第4の例示の実施形態に係るワークピース機械加工用装置の模式断面図であり、工具延長部内に加工工具が圧力ばめされている状態を示す。
【
図10】従来のワークピース機械加工装置の模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0035】
以下、
図1~
図4を参照して、本発明の好適な例示の実施形態に係るワークピース機械加工用装置100について詳細に説明する。
【0036】
図1から分かるように、ワークピース機械加工用装置100は、加工工具1と、工具延長部2と、工具保持装置15とを備える。
図1は、加工工具1が工具延長部2に組み込まれた状態を示す。
【0037】
図2は、加工工具1の詳細を示す。加工工具1は、刃先領域3と柄部30とを備える。柄部30は、円錐状柄領域5と、刃先領域3と柄領域5との間に配置された保持領域4とを備える。保持領域4は、加工工具1を工具延長部2に挿入したり工具延長部2から取り外したりする際に、例えばグリッパ14が加工工具1を把持する領域として機能する。
【0038】
本例示の実施形態では、保持領域4は円筒形である。更に、保持領域4と円錐状柄領域5との間にはカラー11が配置されており、このカラーは柄部30の側面から径方向外側に突出している。カラー11は全周にわたって形成されている。
【0039】
工具延長部2は、外部円錐部8に第1円錐角aを有し、また外部円錐部8に隣接する円筒部9を有する。
【0040】
円錐状柄領域5は第2円錐角bを有する。本例示の実施形態では、第2円錐角bは2°である。
【0041】
本例示の実施形態では、加工工具1の刃先領域3は、中心Mを有し、加工工具1の中心軸に垂直な平面Eにおいて最大直径D1を有する球形である。この場合、加工工具1は、硬質金属材料製である。
【0042】
図3は、工具延長部2の一部の詳細を示す。工具延長部2は、受容開口部20を有しており、本例示の実施形態では、受容開口部20は工具延長部を貫通するように連続して形成されている。受容開口部20は、円筒状の穴部10と円錐状受容領域21を備える。円錐状受容領域21と穴部10の間にショルダー22が設けられる。
【0043】
円錐状受容領域21は、第3円錐角cを有しており、第3円錐角cも2°である。従って、円錐状柄領域5と円錐状受容領域21は円錐角bと円錐角cが等しく互いに相補的に設けられている。
【0044】
工具延長部2は更に第1円錐角aを有する外部円錐部8を備える。第1円錐角aは、第2円錐角b及び第3円錐角cよりも大きく、本例示の実施形態では3°である。
【0045】
これに関し、工具延長部2は、工具延長部2の露出端6において外径D2と内径D3とを有する。外径D2は、内径D3よりも最大で40%、好ましくは最大で30%大きいことが好ましい。同様に、外径D2は、刃先領域3の最大直径D1よりも最大で20%、好ましくは10%大きいことが更に好ましい。
【0046】
図1及び
図4から分かるように、加工工具1は、工具延長部2において円錐状柄領域5と円錐状受容領域21の間で圧力ばめ接続のみにより保持されている。この結果、2つの円錐状面間に軸長さLを有するクランプ領域5’が生じる(
図4参照)。クランプ領域5’は円錐状柄領域5全体よりも若干短いため、円錐状柄領域5の小さな部分が工具延長部2から突出する(
図1参照)。
【0047】
図4から詳細が分かるように、刃先領域3の最大直径D1は、工具延長部2の外部円錐部8の算術的延長部であるバウンディングボリューム12が平面E上の最大直径D1と接線方向に接するように選択される。
【0048】
従って、バウンディングボリューム12は、平面E上の最大直径D1で刃先領域3が接線方向に当接する円錐台を、工具延長部2の外部円錐部8の第1円錐角aに応じて算術的に形成する。更に、加工工具1が工具延長部2に組み込まれた状態における刃先領域3の自由端31から工具延長部2の露出端6までの距離Aは、刃先領域3の最大直径D1の5倍よりも短い。本例示の実施形態では、距離Aは、最大直径D1の2倍(A=2×D1)である。
【0049】
工具延長部2もまた硬質金属材料製である。なお、ここで、加工工具1と同じ硬質金属を用いても、或いは他の硬質金属を用いてもよい。特に、工具延長部2は、短い加工工具1よりも長いため、硬質金属製であることが重要である。また、加工工具1も鋼鉄製でもよい。
【0050】
これにより、特に、運転中、特に高い回転速度における加工工具1の変形及び/又は中心軸Xからの工具延長部2の位置ずれが防止される。
【0051】
従って、加工工具1の破損は工作機械の運転中に100%回避することはできないものであるが、破損がもたらす危険性は、鋼鉄製の工具延長部又は鋼鉄製の非常に長い工具保持装置を使用する従来技術と比較して大幅に低くなる。加工工具1及び/又は工具延長部2に鋼鉄材を使用した場合、回転速度が非常に高速な場合、これらの部品が曲がる可能性があり、工具が破損した場合、折れた工具部分に、曲がりの程度(レバーアーム)に応じた追加の運動量が作用する。その結果、鋼鉄製の折れた工具部分が弾丸のように作用し、工作機械等のフードやディスク等の保護手段を貫通するおそれもある。
【0052】
加工工具1の工具延長部2の受容開口部20への挿入は、加工工具1と工具延長部2の間に圧力ばめ接続を形成する様々な方法で実行される。圧力ばね接続を形成するように、保持領域4で加工工具1を把持するグリッパ14を、円錐状柄領域5と円錐状受容領域21間の圧入経路に応じた経路制御方式で移動するように構成された制御ユニット13が設けられることが好ましい。そのゆえ、制御ユニット13は、圧力ばめ接続を確立するために加工工具1を工具延長部2の内部へ移動する分となる圧入経路の長さを特定する。
【0053】
或いは又は追加的に、制御ユニット13は、圧力ばね接続を形成するように、グリッパ14を、円錐状柄領域5と円錐状受容領域21間の圧入力に応じた力制御方式で移動するように適合されていてもよい。圧入力を事前に設定しておくことにより、工具延長部2における加工工具1の確実な保持が確保できる。ここで、制御ユニットは、その組み合わせ、すなわち、圧入経路の値と圧入力の値を事前に定義しておいてもよく、下限閾値と上限閾値を有するそれぞれの範囲を特定することもできる。
【0054】
図1と
図3から分かるように、工具延長部2は、その露出端6において0.2mm~1.0mmの範囲の比較的薄い壁厚を有する。このように、極細の工具延長部2を設けることにより、深い溝、深い穴、又は長い壁領域を加工工具1の中心軸Xの方向に機械加工することができる。これにより、比較的短い加工工具1の使用が可能となり、その結果、より長い工具の場合と比較すると、工具破損のリスクが大幅に最小化される。
【0055】
図1に示すように、工具保持装置15は、従来のクランプ方式のいずれかを使用して、スピンドル(
図1には図示なし)に取り付けることができる。
【0056】
図5は、本発明の第2の例示の実施形態に係る装置100を示す。同一又は機能的に同一の部品は、第1の例示的な実施形態と同じ参照番号で示す。
【0057】
図5から分かるように、第1の例示的な実施形態に対して、第2の例示的な実施形態では、バウンディングボリューム12と刃先領域3の最大直径D1との間の寸法が異なる。
図5に示すように、平面Eにおける刃先領域3の最大直径D1は、平面Eにおける円錐状のバウンディングボリューム12の直径よりも小さい。この場合、平面Eにおける刃先領域3の両側に示される第1距離A1が設けられる。第1距離A1は、刃先領域の直径D1の最大で10%である。それ以外では、本例示の実施形態は第1の例示の実施形態に対応しており、第1の例示の実施形態と同様の利点が得られるので、第1の例示の実施形態の説明を参照されたい。
【0058】
図6は、本発明の第3の例示の実施形態に係るワークピース機械加工用装置100を示す。同一又は機能的に同一の部品は、上記の例示的な実施形態と同じ参照番号で示す。
【0059】
図6から分かるように、第3の例示的な実施形態においては、バウンディングボリューム12は、バウンディングボリューム12が刃先領域3と交わるように形成される。これにより、平面Eにおいて、円錐状のバウンディングボリューム12と刃先領域3の最大直径D1の間に第2距離A2が生じる。第2距離A2は、バウンディングボリュームの両側から刃先領域3の外装領域までの距離である。第2距離A2は、刃先領域3の最大直径D1の最大で30%である。それ以外では、本例示の実施形態は前述の例示の実施形態に対応しており、前述の例示の実施形態と同様の利点が得られるので、前述の例示の実施形態の説明を参照されたい。
【0060】
図7~
図9は、本発明の第4の例示的な実施形態に係るワークピース機械加工用装置100を示す。同一又は機能的に同一の部品は、上記の例示的な実施形態と同じ参照番号で示す。
【0061】
第4の例示的な実施形態は、第1の例示的な実施形態と実質的に同じであるが、加工工具1と工具延長部2との間で円錐状部と円錐状受け口の配置が入れ替わっている。つまり、ここでは、加工工具1は、第2円錐角bを有する内部円錐部を円錐状柄領域としての円錐状受容領域105として有しており、工具延長部2は、第3円錐角cを有する外部円錐部を円錐状領域121として有する(
図8及び
図9参照)。ここでも第2円錐角bと第3円錐角cが同一に形成されているため、加工工具1の円錐状受容領域105と工具延長部2の円錐状領域121との間には圧力ばめ接続のみが形成される。加工工具1の露出端の外径D4は、刃先領域3の直径D1よりも10%大きい。
【0062】
特に、この装置は、円錐状受容領域105が工具延長部2の露出端106を加工工具1内に深く挿入することを可能としているため、加工工具1を更に短くすることができるという利点を有する。その他の点について、例示的な本実施形態は、先行の例示的な実施形態に対応するため、先行の例示的な実施形態で記載した説明を参照されたい。
【0063】
全ての例示的な実施形態に関し、本発明は、部分的に球形の刃先領域3を有する部分的に球形の加工工具1を用いて例示されていることに留意されたい。しかしながら、刃先領域3は、円筒形、円環状、更には円錐形であってもよく、特に刃先領域3の自由端31に向かって先細りしていてもよい。本発明では、その他の工具形状も用いてもよく、それにより、上記の例示の実施形態において記載した加工工具1と同様の利点を得られる。
【0064】
本発明に係るワークピース機械加工用装置は、フライス盤、研削盤、又は掘削機等が挙げられる工作機械と組み合わせて使用することが好ましい。
【0065】
本発明の上記の説明に加えて、本発明の追加的な開示のために、
図1~
図10における本発明の図示表現も明示的に参照する。
【0066】
符号の説明
1 加工工具
2 工具延長部
3 刃先領域
4 円筒状保持領域
5 円錐状柄領域
5’ 組み込み状態のクランプ領域
6 工具延長部の露出端
8 外部円錐部
9 工具延長部の円筒部
10 穴部
11 カラー
12 バウンディングボリューム
13 制御ユニット
14 グリッパ
15 工具保持装置
20 工具受容開口部
21 工具延長部の円錐状受容領域
22 ショルダー
30 柄部
31 自由端
100 ワークピース機械加工用装置
101 ワークピース
102 加工工具
103 工具保持装置
105 円錐状受容領域
106 工具延長部の露出端
107 加工工具の露出端
121 工具延長部の円錐状受容領域
A 露出端6と自由端30の間の距離
A1 第1距離
A2 第2距離
D1 刃先領域の直径
D2 露出端における工具延長部の外径
D3 露出端における工具延長部の内径
D4 露出端における加工工具の外径
E 平面
K 衝突位置
L クランプ領域のクランプ長さ
M 中心点
X 中心軸
a 第1円錐角/工具延長部の外部円錐部
b 第2円錐角
c 第3円錐角
【手続補正書】
【提出日】2024-09-27
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
刃先領域(3)と、円錐状柄領域(5)及び前記円錐状柄領域(5)に隣接して配置された保持領域(4)を有する柄部(30)と、を備える加工工具(1)と、
円錐状受容領域(21)を有する工具延長部(2)と、
前記円錐状柄領域(5)と前記円錐状受容領域(21)は、前記工具延長部(2)内において前記円錐状柄領域(5)と前記円錐状受容領域(21)との間で圧力ばめ接続のみにより前記加工工具(1)が保持されるように、互いに相補的であり、
前記工具延長部(2)を受容し、工作機械の回転可能スピンドルに接続されるようになっている工具保持装置(15)と、を備え、
前記刃先領域(3)は、中心軸Xに垂直な平面Eにおいて最大直径D1を有し、
前記平面Eが、前記工具延長部(2)の外部円錐部(8)の算術的延長部であるバウンディングボリューム(12)と、前記バウンディングボリューム(12)の前記刃先領域(3)からの最大第1距離A1が前記刃先領域(3)の直径D1の最大で10%となるように、交差するか、前記刃先領域(3)が前記バウンディングボリューム(12)に接するか、又は、前記バウンディングボリューム(12)が前記刃先領域(3)と、前記平面Eにおける前記刃先領域(3)の最大第2距離A2が前記刃先領域(3)の直径D1の30%以下となるように交差しており、
前記外部円錐部(8)は、10°以下の第1円錐角aを有し、
前記刃先領域(3)の自由端(31)から前記工具延長部(2)の露出端(6)までの距離Aは、前記刃先領域(3)の最大直径D1の5倍よりも小さい、ワークピース機械加工用装置。
【請求項2】
前記円錐状柄領域(5)は、第2円錐角bを有する外部円錐部であり、
前記円錐状受容領域(21)は、第3円錐角cを有する内部円錐部である、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記工具延長部(2)の前記露出端(6)の外径D2は、前記刃先領域(3)の直径D1よりも最大で20%大きく、及び/又は
前記工具延長部(2)は、前記露出端(6)において0.2mm~1.0mmの範囲の壁厚を有する、請求項2に記載の装置。
【請求項4】
前記円錐状柄領域(105)は、前記加工工具(1)における第2円錐角bを有する内部円錐部であり、
円錐状受容領域(121)は、前記工具延長部(2)における第3円錐角cを有する外部円錐部である、請求項1に記載の装置。
【請求項5】
前記加工工具の露出端(107)の外径D4は前記刃先領域(3)の直径D1よりも最大で20%大きい、請求項4に記載の装置。
【請求項6】
前記工具延長部(2)は硬質金属材料製である、請求項
1に記載の装置。
【請求項7】
前記外部円錐部(8)の前記第1円錐角aは、前記円錐状柄領域(5)の前記第2円錐角b以上であり、前記円錐状受容領域(21)の前記第3円錐角c以上である、請求項
2に記載の装置。
【請求項8】
前記円錐状柄領域(5)の前記第2円錐角b及び前記円錐状受容領域(21)の前記第3円錐角cは1.5°~4°の範囲内である、請求項
2に記載の装置。
【請求項9】
前記円錐状柄領域(5)は、前記刃先領域(3)の直径D1の1.5倍の長さLを有するクランプ領域(5’)を備える、請求項
1記載の装置。
【請求項10】
前記加工工具(1)は、更に、前記円錐状柄領域(5)と前記保持領域(4)との間に配置され、径方向外側に突出する円周カラー(11)を有する、請求項
1に記載の装置。
【請求項11】
前記円錐状柄領域(5)と前記円錐状受容領域(21)間の完全接触と円錐状柄領域(5)と前記円錐状受容領域(21)間の圧力ばめ接続との範囲内にある軸方向圧入経路は、前記刃先領域(3)の直径D1の8%以下である、請求項
1に記載の装置。
【請求項12】
前記円錐状柄領域(5)と前記円錐状受容領域(21)との間に圧力ばね接続を形成するように、前記保持領域(4)で前記加工工具(1)を把持するグリッパ(14)を、前記円錐状柄領域(5)と前記円錐状受容領域(21)間の圧入経路に応じた経路制御方式で移動するように設定された制御ユニット(13)を更に備える、請求項11に記載の装置。
【請求項13】
前記円錐状柄領域(5)と前記円錐状受容領域(21)との間に圧力ばね接続を形成するように、前記保持領域(4)で前記加工工具(1)を把持するグリッパ(14)を、前記円錐状柄領域(5)と前記円錐状受容領域(21)間の圧入力に応じた力制御方式で移動するように適合された制御ユニット(13)を更に備える、請求項
11に記載の装置。
【請求項14】
前記工具延長部(2)は、前記外部円錐部(8)と円筒部(9)とを有する外装部を備える、請求項
1記載の装置。
【請求項15】
請求項1~14のいずれか一項に記載の装置を備える工作機械。
【国際調査報告】