(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2025-02-21
(54)【発明の名称】音響フィードバック(AFB)軽減の装置、システム、および方法
(51)【国際特許分類】
H04R 3/02 20060101AFI20250214BHJP
【FI】
H04R3/02
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024547259
(86)(22)【出願日】2023-02-09
(85)【翻訳文提出日】2024-09-27
(86)【国際出願番号】 IB2023051173
(87)【国際公開番号】W WO2023152678
(87)【国際公開日】2023-08-17
(32)【優先日】2022-02-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】523244141
【氏名又は名称】サイレンティアム リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100114775
【氏名又は名称】高岡 亮一
(74)【代理人】
【識別番号】100121511
【氏名又は名称】小田 直
(74)【代理人】
【識別番号】100202751
【氏名又は名称】岩堀 明代
(74)【代理人】
【識別番号】100208580
【氏名又は名称】三好 玲奈
(74)【代理人】
【識別番号】100227329
【氏名又は名称】延原 愛
(72)【発明者】
【氏名】フリードマン,ツヴィ
(72)【発明者】
【氏名】グロタス ムッサン,シヴァン
(72)【発明者】
【氏名】ロネン,ヤエル
(72)【発明者】
【氏名】ザフェイロプロス,ニコラオス
【テーマコード(参考)】
5D220
【Fターム(参考)】
5D220CC03
(57)【要約】
例えば、音響フィードバック(AFB)ミティゲータは、少なくとも1つの音響トランスデューサと少なくとも1つの音響センサーとの間のAFBを軽減し得る。例えば、AFBミティゲータは、第1の入力信号をフィルタリングすることにより第1のフィルタ処理された信号を生成するための第1のフィルタであって、第1の入力信号は、音響トランスデューサによって出力されるトランスデューサ音響パターンに基づき得る、第1のフィルタ、および第1の入力信号をフィルタリングすることにより第2のフィルタ処理された信号を生成するための第2のフィルタを含み得、第2のフィルタは、AFB軽減された信号と第2のフィルタ処理された信号との間の差に基づいて適合され得る、適応フィルタを含み得る。例えば、AFB軽減された信号は、第2の入力信号と第1のフィルタ処理された信号との間の差に基づき得、第2の入力信号は、音響センサーによって検知されたセンサー音響パターンに基づく。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
音響トランスデューサと音響センサーとの間の音響フィードバック(AFB)を軽減するように構成された音響フィードバック(AFB)ミティゲータであって、
第1の入力信号をフィルタリングすることにより第1のフィルタ処理された信号を生成するように構成された第1のフィルタであって、前記第1の入力信号は前記音響トランスデューサによって出力されるトランスデューサ音響パターンに基づく、第1のフィルタと、
前記第1の入力信号をフィルタリングすることにより第2のフィルタ処理された信号を生成するように構成された第2のフィルタであって、前記第2のフィルタは、AFB軽減された信号と前記第2のフィルタ処理された信号との間の差に基づいて適合される、適応フィルタを含み、前記AFB軽減された信号は第2の入力信号と前記第1のフィルタ処理された信号との間の差に基づき、前記第2の入力信号は前記音響センサーによって検知されたセンサー音響パターンに基づく、第2のフィルタと
を含む、AFBミティゲータ
を備える、装置。
【請求項2】
前記第1のフィルタは固定フィルタ関数を有する固定フィルタを含む、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記固定フィルタ関数は、前記音響トランスデューサおよび前記音響センサーを含むシステムの予め定義された音響構成に基づく、請求項2に記載の装置。
【請求項4】
前記固定フィルタ関数は、前記音響トランスデューサと前記音響センサーとの間の予め定義された音響構成に基づく、請求項2に記載の装置。
【請求項5】
前記第1のフィルタ処理された信号を前記第2の入力信号から差し引くことによって第1のAFB軽減された信号を生成するための第1の減算器と、前記第2のフィルタ処理された信号を前記第1のAFB軽減された信号から差し引くことによって第2のAFB軽減された信号を生成するための第2の減算器とを備え、前記第2フィルタは、前記第1のAFB軽減された信号と前記第2のフィルタ処理された信号との間の差に基づいて適合される、請求項2に記載の装置。
【請求項6】
前記第1の入力信号は、予測フィルタの出力に基づき、前記予測フィルタへの入力は前記第2のAFB軽減された信号に基づく、請求項5に記載の装置。
【請求項7】
前記第1の入力信号をフィルタリングすることにより第3のフィルタ処理された信号を生成するように構成された第3のフィルタを備え、前記第3のフィルタは、前記AFB軽減された信号と前記第2のフィルタ処理された信号との間の前記差からのフィルタ処理された予め定義された信号の減算に基づいて適合される、適応フィルタを含み、前記フィルタ処理された予め定義された信号は、前記第3のフィルタによってフィルタ処理された予め定義された信号を含む、請求項2に記載の装置。
【請求項8】
前記予め定義された信号は雑音信号を含む、請求項7に記載の装置。
【請求項9】
前記予め定義された信号の周波数スペクトルは、前記第1の入力信号の周波数スペクトルとは異なる、請求項7に記載の装置。
【請求項10】
前記フィルタ処理された予め定義された信号を前記第2の入力信号に加えることにより、修正されたセンサー信号を生成するための加算器と、
前記第1のフィルタ処理された信号を前記修正されたセンサー信号から差し引くことによって第1のAFB軽減された信号を生成するための第1の減算器と、
フィルタ処理された信号の総和を前記第1のAFB軽減された信号から差し引くことによって、第2のAFB軽減された信号を生成するための第2の減算器であって、フィルタ処理された信号の前記総和は、前記第3のフィルタ処理された信号および前記フィルタ処理された予め定義された信号の総和を含む、第2の減算器と
を備える、請求項7に記載の装置。
【請求項11】
前記第1の入力信号は、予測フィルタの出力に基づき、前記予測フィルタへの入力は前記第2のAFB軽減された信号に基づく、請求項10に記載の装置。
【請求項12】
前記第1のフィルタは、前記AFB軽減された信号と前記第2のフィルタ処理された信号との間の前記差からのフィルタ処理された予め定義された信号の減算に基づいて適合される、適応フィルタを含み、前記フィルタ処理された予め定義された信号は、前記第1のフィルタによってフィルタ処理された予め定義された信号を含む、請求項1に記載の装置。
【請求項13】
前記予め定義された信号は雑音信号を含む、請求項12に記載の装置。
【請求項14】
前記予め定義された信号の周波数スペクトルは、前記第1の入力信号の周波数スペクトルとは異なる、請求項12に記載の装置。
【請求項15】
前記フィルタ処理された予め定義された信号を前記第2の入力信号に加えることにより、修正されたセンサー信号を生成するための加算器と、
前記第1のフィルタ処理された信号を前記修正されたセンサー信号から差し引くことにより、第1のAFB軽減された信号を生成するための第1の減算器と、
前記フィルタ処理された予め定義された信号を前記第1のAFB軽減された信号から差し引くことにより、第2のAFB軽減された信号を生成するための第2の減算器と
を備える、請求項12に記載の装置。
【請求項16】
前記第1の入力信号は、予測フィルタの出力に基づき、前記予測フィルタへの入力は前記第2のAFB軽減された信号に基づく、請求項15に記載の装置。
【請求項17】
前記第1のフィルタは、前記AFBの第1の推定を含む前記第1のフィルタ処理された信号を生成するように構成され、前記第2のフィルタは、前記AFBの第2の推定を含む前記第2のフィルタ処理された信号を生成するように構成される、請求項1~請求項16のいずれか1項に記載の装置。
【請求項18】
前記第2のフィルタは、前記第2のフィルタ処理された信号を、前記AFBにおける変化に基づいて生成するように構成される、請求項1~請求項16のいずれか1項に記載の装置。
【請求項19】
前記音響トランスデューサおよび前記音響センサーを含む能動音響制御(AAC)システムのPF入力に基づいて、PF出力を生成するように構成された予測フィルタ(PF)を備え、前記第1の入力信号は前記PF出力に基づき、前記PF入力は前記AFB軽減された信号に基づく、請求項1~請求項16のいずれか1項に記載の装置。
【請求項20】
前記第1の入力信は、前記PF出力および、オーディオ信号または音声信号の少なくとも1つの組合せに基づく、請求項19に記載の装置。
【請求項21】
前記第1の入力信は、オーディオ信号または音声信号の少なくとも1つに基づく、請求項1~請求項16のいずれか1項に記載の装置。
【請求項22】
前記第2のフィルタは、最小2乗平均(LMS)アルゴリズム、またはLMSアルゴリズムバリアントに基づいて適合される、請求項1~請求項16のいずれか1項に記載の装置。
【請求項23】
前記第1のフィルタまたは前記第2のフィルタの少なくとも1つは、有限インパルス応答(FIR)フィルタである、請求項1~請求項16のいずれか1項に記載の装置。
【請求項24】
前記第1のフィルタまたは前記第2のフィルタの少なくとも1つは、無限インパルス応答(IIR)フィルタである、請求項1~請求項16のいずれか1項に記載の装置。
【請求項25】
少なくとも1つの音響センサーと、
少なくとも1つの音響トランスデューサと、
前記音響トランスデューサと前記音響センサーとの間のAFBを軽減するための前記AFBミティゲータを備える、請求項1~請求項16のいずれか1項の装置と
を備える、デバイス。
【請求項26】
請求項1~請求項16のいずれか1項の前記装置を備える音響制御システムであって、
1つ以上の音響トランスデューサと、
1つ以上の検知位置における音を表す1つ以上の音響センサー信号を生成するための1つ以上の音響センサーと、
音制御ゾーン内の音を制御するための音制御パターンを決定して、前記音制御パターンを前記1つ以上の音響トランスデューサに出力するように構成されたコントローラであって、前記コントローラは、前記音制御パターンを前記1つ以上の音響センサー信号に基づいて決定するように構成され、前記コントローラは、前記1つ以上の音響トランスデューサの少なくとも1つの音響トランスデューサと、前記1つ以上の音響センサーの少なくとも1つの音響センサーとの間のAFBを軽減するように構成された前記AFBミティゲータを含む、コントローラと
を備える、音響制御システム。
【請求項27】
命令を含む1つ以上の有形的コンピュータ可読持続性記憶媒体を含む製品であって、前記命令は、少なくとも1つのプロセッサによって実行される場合に、音響フィードバック(AFB)ミティゲータに、音響トランスデューサと音響センサーとの間のAFBを軽減させるために動作可能であり、前記命令は、実行される場合に、前記AFBミティゲータに、
第1のフィルタにより、第1の入力信号をフィルタリングすることによって第1のフィルタ処理された信号を生成させることであって、前記第1の入力信号は、前記音響トランスデューサによって出力されるトランスデューサ音響パターンに基づくことと、
第2のフィルタにより、前記第1の入力信号をフィルタリングすることによって第2のフィルタ処理された信号を生成させることであって、前記第2のフィルタは、AFB軽減された信号と前記第2のフィルタ処理された信号との間の差に基づいて適合される、適応フィルタを含み、前記AFB軽減された信号は、第2の入力信号と前記第1のフィルタ処理された信号との間の差に基づき、前記第2の入力信号は、前記音響センサーによって検知されたセンサー音響パターンに基づくことと
を実行させる、
製品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
相互参照
本出願は、2022年2月10日に出願された「APPARATUS,SYSTEM,AND METHOD OF ACOUSTIC FEEDBACK(AFB) MITIGATION」というタイトルの米国仮特許出願第63/308,708号からの利益および優先権を主張し、その開示全体は参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
技術分野
本明細書で説明される態様は一般に、音響フィードバック(AFB)軽減に関する。
【背景技術】
【0003】
一部のデバイスおよび/またはシステムでは、音響トランスデューサ、例えば、スピーカーと、音響センサー、例えば、マイクロホンとの間の音響フィードバック(AFB)の1つ以上の技術的な問題に対処するための技術的解決法に対する必要性があり得る。
【0004】
説明を簡潔かつ明確にするために、図面に示されている要素は必ずしも原寸に比例して描かれていない。例えば、一部の要素の寸法は、提示を明瞭にするために他の要素に対して誇張され得る。さらに、参照番号は、対応するか、または類似の要素を示すために、図面間で繰り返され得る。図面が以下にリストされる。
【図面の簡単な説明】
【0005】
【
図1】いくつかの例証的な態様に従った、能動音響制御(AAC)システムの概略ブロック図である。
【
図2】いくつかの例証的な態様に従った、
図1のAACシステムの構成要素の配備方式の概略図である。
【
図3】いくつかの例証的な態様に従い、AACシステム内に実装された適応音響フィードバック(AFB)ミティゲータの概略ブロック図である。
【
図4】いくつかの例証的な態様に従い、AACシステム内に実装された適応AFBミティゲータの概略ブロック図である。
【
図5】いくつかの例証的な態様に従い、AACシステム内に実装された適応AFBミティゲータの概略ブロック図である。
【
図6】いくつかの例証的な態様に従い、AFB軽減を実装しているコントローラの概略ブロック図である。
【
図7】いくつかの例証的な態様に従った、多入力多出力(MIMO)予測ユニットの概略ブロック図である。
【
図8】いくつかの例証的な態様に従い、AFB軽減を実装しているコントローラの概略ブロック図である。
【
図9】いくつかの例証的な態様に従った、AACシステを含む車両の概略図である。
【
図10】いくつかの例証的な態様に従った、AFBミティゲータの概略ブロック図である。
【
図11】いくつかの例証的な態様に従った、AFBミティゲータを含むコンピューティング装置の概略ブロック図である。
【
図12】いくつかの例証的な態様に従った、適応AFB軽減の方法の概略流れ図である。
【
図13】いくつかの例証的な態様に従った、製品の概略ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0006】
以下の詳細な説明では、いくつかの態様の完全な理解を提供するために、多数の特定の詳細が記載されている。しかし、いくつかの態様はこれら特定の詳細なしで実施され得ることが当業者によって理解されよう。他の事例では、本説明を曖昧にしないために周知の方法、手順、構成要素、ユニットおよび/または回路が詳細には説明されていない。
【0007】
例えば、「処理する(processing)」、「計算する(computing)」、「計算する(calculating)」、「決定する(determining)」、「確立する(establishing)」、「分析する(analyzing)」、「チェックする(checking)」、または同様のものなど、の用語を利用する本明細書での説明は、コンピュータのレジスタおよび/もしくはメモリ内の物理(例えば、電子)量として表現されたデータを操作し、かつ/またはコンピュータのレジスタおよび/もしくはメモリ内または操作および/もしくはプロセスを実行するための命令を格納し得る他の情報記憶媒体内の物理量として同様に表現された他のデータに変換する、コンピュータ、コンピューティングプラットフォーム、コンピューティングシステム、もしくは他の電子計算装置の操作(複数可)および/またはプロセス(複数可)を指し得る。
【0008】
用語「複数(plurality)」および「多数(a plurality)」は本明細書では、例えば、「複数(multiple)」または「2つ以上(two or more)」を含む。例えば、「複数の品目」は2つ以上の品目を含む。
【0009】
以下の詳細な説明の一部は、コンピュータメモリ内のデータビットまたは2値デジタル信号に関する操作のアルゴリズムおよびシンボル表現の観点から提示される。これらのアルゴリズム的記述および表現は、データ処理技術分野の当業者によって、自分の作業の内容を他の当業者に伝達するために使用される技法であり得る。
【0010】
アルゴリズムは本明細書では、および一般に、所望の結果に至る動作または操作の首尾一貫したシーケンスであると考えられている。これらは、物理量の物理的操作を含む。通常、必ずしもというわけではないが、これらの量は、格納、転送、結合、比較、および別の方法での操作が可能な電気または磁気信号の形を取る。主に一般使用のために、これらの信号をビット、値、要素、記号、文字、項(term)、数または同様のものと呼ぶことは、時に便利であることが分かっている。しかし、これらおよび類似の用語の全ては、適切な物理量と関連付けられて、これらの量に適用された便利なラベルに過ぎないことが理解されるべきである。
【0011】
本明細書では、用語「回路」は、1つ以上のソフトウェアもしくはファームウェアプログラムを実行する、特定用途向け集積回路(ASIC)、集積回路、電子回路、プロセッサ(共有、専用、またはグループ)、および/もしくはメモリ(共有、専用、またはグループ)、組合せ論理回路、ならびに/または説明された機能を提供する他の適切なハードウェア構成要素を指すか、その一部であるか、またはそれを含み得る。いくつかの態様では、回路と関連付けられたいくつかの機能は、1つ以上のソフトウェアもしくはファームウェアモジュールで実装され得る。いくつかの態様では、回路は、少なくとも部分的にハードウェア内で動作可能な、論理を含み得る。
【0012】
用語「論理」は、例えば、コンピューティング装置の回路内に埋め込まれたコンピューティング論理および/またはコンピューティング装置のメモリ内に格納されたコンピューティング論理を指し得る。例えば、論理は、演算関数および/または動作を実行するためのコンピューティング論理を実行するためにコンピューティング装置のプロセッサによってアクセス可能であり得る。一例では、論理は、様々なタイプのメモリおよび/またはファームウェア、例えば、様々なチップおよび/またはプロセッサのシリコンブロック内に埋め込まれ得る。論理は、様々な回路、例えば、ラジオ回路、受信機回路、制御回路、送信機回路、送受信機回路、プロセッサ回路、および/または同様のもの、内に含まれ、かつ/またはその一部として実装され得る。一例では、論理は、ランダムアクセスメモリ、読取り専用メモリ、プログラマブルメモリ、磁気メモリ、フラッシュメモリ、永続的メモリ、および/もしくは同様のものを含む、揮発性メモリならびに/または不揮発性メモリ内に埋め込まれ得る。論理は、例えば、その論理を実行するために必要に応じて、1つ以上のプロセッサに結合された、メモリ、例えば、レジスタ、バッファ、スタック、および同様のものを使用して、1つ以上のプロセッサによって実行され得る。
【0013】
いくつかの例証的な態様は、以下で説明されるように、雑音を制御する、例えば、望ましくない雑音、例えば、1つ以上の周波数範囲、例えば、一般に低、中および/もしくは高周波内の雑音、を低減または除去するために効率的に実装され得る、システムおよび方法を含む。
【0014】
いくつかの例証的な態様は、例えば、以下で説明されるように、既知および/または未知の音響源を含み得る、1つ以上の音響源によって生成された1つ以上の音響パターンの音響エネルギーおよび/または波振幅を制御するように構成された能動音響制御(AAC)の方法および/またはシステムを含み得る。
【0015】
いくつかの例証的な態様では、AACシステムは、例えば、以下で説明されるように、既知および/または未知の雑音源を含み得る、1つ以上の雑音源によって生成された1つ以上の音響パターン(「一次パターン」)の雑音エネルギーおよび/もしくは波振幅を制御、低減ならびに/または除去するように構成され得る、能動騒音制御(ANC)システム、ならびに/または能動音場制御(ASC)として構成され得、かつ/またはその1つ以上の機能を実行し得る。
【0016】
いくつかの例証的な態様では、AACシステムは、例えば、以下で説明されるように、例えば、破壊的な雑音パターンおよび/または任意の他の音制御パターンを含む、音響制御パターン(「音制御パターン」または「二次パターン」とも呼ばれる)を生成するように構成され得る。
【0017】
いくつかの例証的な態様では、AACシステムは、例えば、以下で説明されるように、例えば、制御されたサウンドゾーン、例えば、低減された雑音ゾーン、例えば、クワイエットゾーンが、二次および一次パターンの組合せによって作成され得るように、例えば、一次パターンの1つ以上に基づいて、音響制御パターンを生成するように構成され得る。
【0018】
いくつかの例証的な態様では、AACシステムは、例えば、以下で説明されるように、予め定義された位置、領域もしくはゾーン(「音響制御ゾーン」、「雑音制御ゾーン」、また「クワイエットゾーン」、または「Quiet Bubble(登録商標)」とも呼ばれる)内で雑音を制御、低減および/または除去するように構成され得る。
【0019】
いくつかの例証的な態様では、AACシステムは、例えば、以下で説明されるように、一次パターンおよび/もしくは1つ以上の雑音源に関する先験的情報さえなしで、例えば、その使用に関わらず、かつ/またはそれを使用することなく、音響制御ゾーン内で雑音を制御、低減および/または除去するように構成され得る。
【0020】
例えば、AACシステムは、例えば、以下で説明されるように、例えば、雑音源の1つ以上ならびに/または一次パターンの1つ以上の1つ以上の属性、例えば、一次パターンの1つ以上の1つ以上ならびに/または雑音源の1つ以上の数、タイプ、位置および/もしくは他の属性とは無関係でも、それに関わらず、ならびに/またはそれを前もって知ることなく、音響制御ゾーン内で雑音を制御、低減および/または除去するように構成され得る。
【0021】
いくつかの例証的な態様は本明細書では、例えば、以下で説明されるように、クワイエットゾーン内で1つ以上の音響パターンの雑音エネルギーおよび/もしくは波振幅を低減ならびに/または除去するように構成されたAACシステムおよび/もしくは方法に関して説明される。
【0022】
しかし、他の態様では、任意の他のAACシステムおよび/もしくは音制御システムならびに/または方法は、例えば、以下で説明されるように、例えば、予め定義されたゾーン内の1つ以上の音響パターンの音エネルギーおよび/もしくは波振幅に影響を及ぼし、それを変更かつ/または修正するために、音響制御ゾーン(音制御ゾーン)内の1つ以上の音響パターンの任意の他の音響エネルギーおよび/もしくは波振幅を任意の他の方法で制御するように構成され得る。
【0023】
一例では、AACシステムおよび/または方法は、例えば、以下で説明されるように、音響制御ゾーン内の音響パターンの1つ以上のタイプの音響エネルギーおよび/もしくは波振幅を選択的に低減ならびに/または除去し、かつ/または音響制御ゾーン内の音響パターンの1つ以上の他のタイプの音響エネルギーおよび/もしくは波振幅を選択的に増大ならびに/または増幅するように;かつ/または響制御ゾーン内の音響パターンの1つ以上のタイプの音響エネルギーおよび/もしくは波振幅を選択的に保持ならびに/または維持するように構成され得る。
【0024】
いくつかの例証的な態様では、AACシステムは、例えば、以下で説明されるように、例えば、少なくとも1つのパーソナルサウンドゾーンが、音声入力に基づいて作成され得るように、少なくとも1つの音声入力に基づき得る、音制御パターンを生成するように構成され得る、音制御システム、例えば、パーソナル音制御システム(「Personal Sound Bubble(PSB)(登録商標)システム」とも呼ばれる)の1つ以上の機能として構成され得、かつ/またはそれを実行し得る。
【0025】
いくつかの例証的な態様では、AACシステムは、例えば、ユーザーによって聞かれる音声に基づいて、少なくとも1つの予め定義された位置、領域またはゾーン、例えば、少なくとも1つのPSB内の音を制御するように構成され得る。一例では、PSBは、例えば、以下で説明されるように、ユーザーの頭部および/または耳の周りの領域を含むように構成され得る。
【0026】
いくつかの例証的な態様では、AACシステムは、例えば、以下で説明されるように、PSB内で1つ以上の第1の音パターンと1つ以上の第2の音パターンとの間の音コントラスト、例えば、差を制御するように構成され得る。
【0027】
いくつかの例証的な態様では、例えば、AACシステムは、例えば、以下で説明されるように、ユーザーによって聞かれる音声の1つ以上の第1の音パターンと、1つ以上の第2の音パターンとの間の音コントラストを制御するように構成され得る。
【0028】
いくつかの例証的な態様では、例えば、AACシステムは、例えば、以下で説明されるように、例えば、PSB内で聞かれる音声に基づいて、PSB内の音響パターンの1つ以上のタイプの音エネルギーおよび/もしくは波振幅を選択的に増大ならびに/または増幅するように;例えば、低減および/もしくは除去される音響信号に基づいて、PSB内の音響パターンの1つ以上のタイプの音エネルギーおよび/もしくは波振幅を選択的に低減ならびに/または除去するように;かつ/または、PSB内の音響パターンの1つ以上の他のタイプの音エネルギーおよび/もしくは波振幅を選択的に保持ならびに/または維持するように構成され得る。
【0029】
いくつかの例証的な態様では、AACシステムは、任意の他の追加または代替の入力もしくは基準に基づいてPSB内の音を制御するように構成され得る。
【0030】
いくつかの例証的な態様では、AACシステムは、音響制御ゾーン内で一次パターンの1つ以上の音響エネルギーおよび/もしくは波振幅を制御、低減、ならびに/または除去するように構成され得る。
【0031】
いくつかの例証的な態様では、AACシステムは、例えば、以下で説明されるように、音響制御ゾーン内の雑音を、選択的および/もしくは構成可能な方法で、例えば、1つ以上の予め定義された雑音パターン属性に基づいて、制御、低減、ならびに/または除去するように構成され得、そのため、例えば、1つ以上の第1の一次パターンの雑音エネルギー、波振幅、位相、周波数、方向および/または統計的特性は二次パターンによって影響され得るが、二次パターンは、1つ以上の第2の一次パターンの雑音エネルギー、波振幅、位相、周波数、方向および/または統計的特性に低減された影響しか及ぼさないか、または全く影響を及ぼさない可能性がある。
【0032】
いくつかの例証的な態様では、AACシステムは、音響制御ゾーンを取り囲み、かつ/もしくは包囲している予め定義されたエンベロープもしくはエンクロージャ上、および/または音響制御ゾーン内の1つ以上の予め定義された位置における、一次パターンの音響エネルギーおよび/もしくは波振幅を制御、低減、ならびに/または除去するように構成され得る。
【0033】
一例では、音響制御ゾーンは、例えば、一次パターンの1つ以上の音響エネルギーおよび/もしくは波振幅が制御、低減ならびに/または除去される領域を定義している、2次元ゾーンを含み得る。
【0034】
本例によれば、AACシステムは、音響制御ゾーンを取り囲んでいる周囲に沿って、および/または音響制御ゾーン内の1つ以上の予め定義された位置において、一次パターンの音響エネルギーおよび/もしくは波振幅を制御、低減ならびに/または除去するように構成され得る。
【0035】
一例では、音響制御ゾーンは、例えば、一次パターンの1つ以上の音響エネルギーおよび/もしくは波振幅が制御、低減ならびに/または除去される容積を定義している、3次元ゾーンを含み得る。本例によれば、AACシステムは、その3次元容積を取り囲んでいる表面上の一次パターンの音響エネルギーおよび/もしくは波振幅を制御、低減ならびに/または除去するように構成され得る。
【0036】
一例では、音響制御ゾーンは、球形容積を含み得、AACシステムは、球形容積の表面上の一次パターンの音響エネルギーおよび/もしくは波振幅を制御、低減ならびに/または除去するように構成され得る。
【0037】
別の例では、音響制御ゾーンは、立方体容積を含み得、AACシステムは、その立方体容積の表面上の一次パターンの音響エネルギーおよび/もしくは波振幅を制御、低減ならびに/または除去するように構成され得る。
【0038】
他の態様では、音響制御ゾーンは、例えば、その音響制御ゾーンが維持される位置の1つ以上の属性に基づいて、定義され得る、任意の他の適切な容積を含み得る。
【0039】
ここで、いくつかの例証的な態様に従った、AACシステム100を概略的に示す、
図1を参照する。
【0040】
いくつかの例証的な態様に従い、AACシステムの構成要素の配備方式を概略的に示す、
図2も参照する。例えば、配備方式200は、
図1のAACシステム100の1つ以上の要素の配備を含み得る。
【0041】
いくつかの例証的な態様では、AACシステム100は、例えば、以下で説明されるように、能動型雑音消去(ANC)システム、音響制御システム、および/もしくは音制御システムを含み、それらとして動作し、かつ/またはそれらの機能を実行し得る。
【0042】
いくつかの例証的な態様では、AACシステム100は、例えば、以下で説明されるように、少なくとも1つのAACゾーン(「音制御ゾーン」または「音響制御ゾーン」とも呼ばれる)110内で音を制御するためのコントローラ102(「AACコントローラ」とも呼ばれる)を含み得る。
【0043】
いくつかの例証的な態様では、コントローラ102は、回路および/もしくは論理、例えば、回路および/もしくは論理、ならびに/またはメモリ回路および/もしくは論理を含む1つ以上のプロセッサを含み得るか、またはそれによって部分的、もしくは完全に実装され得る。追加または代替として、レーダーコントローラ102の1つ以上の機能は、論理によって実装され得、それは、例えば、以下で説明されるように、機械および/または1つ以上のプロセッサによって実行され得る。
【0044】
一例では、コントローラ102は、例えば、1つ以上のプロセッサおよび/もしくは回路によって処理された情報の少なくとも一部を、例えば、少なくとも一時的に格納するために構成され得、かつ/またはプロセッサおよび/もしくは回路によって利用される論理を格納するために構成され得る、例えば、1つ以上のプロセッサに結合された、少なくとも1つのメモリ198を含み得る。
【0045】
一例では、コントローラ102の機能の少なくとも一部は、集積回路、例えば、チップ、例えば、システムオンチップ(SoC)によって実装され得る。
【0046】
他の態様では、コントローラ102は、任意の他の論理および/もしくは回路により、かつ/または任意の他のアーキテクチャに従って、実装され得る。
【0047】
いくつかの例証的な態様では、AACゾーン110は、例えば、以下で説明されるように、密閉された空間を含み得る。
【0048】
いくつかの例証的な態様では、音制御ゾーン110は、車両の内部に配置され得、AACシステム100は、車両の一部として配備され得る。他の態様では、音制御ゾーン110は、任意の非車両領域または位置に配置され得る。
【0049】
いくつかの例証的な態様では、密閉された空間は、例えば、以下で説明されるように、車両、例えば、自動車、バス、および/またはトラック、のキャビンを含み得る。
【0050】
いくつかの例証的な態様では、密閉された空間は、任意の他のキャビン、例えば、航空機のキャビン、列車の客室、医療システムのキャビン、部屋の領域、および同様のものを含み得る。
【0051】
いくつかの例証的な態様では、AACゾーン110は、ユーザーの1つまたは複数の耳の周囲の空間を含み得る。
【0052】
一例では、AACシステムは、例えば、ヘッドホンまたはイヤホンのユーザーの耳の周囲に定義され得る、AACゾーン110内の音を制御するために、ヘッドホン、またはイヤホンの一部として実装され得る。
【0053】
一例では、AACシステムは、例えば、家具のユーザーの耳の周囲に定義され得る、AACゾーン110内の音を制御するために、家具、例えば、椅子、ソファ、ベッド、ヘッドレスト、または同様のもの、の一部として実装され得る。
【0054】
他の態様では、密閉された空間は、空間、例えば、車両または非車両の、任意の他の密閉された部分もしくは領域を含み得る。
【0055】
いくつかの例証的な態様では、音制御ゾーン110は、3次元(3D)ゾーンを含み得る。例えば、音制御ゾーン110は、球形ゾーンを含み得る
【0056】
いくつかの例証的な態様では、AACシステム100は、例えば、ゾーン110内の音および/もしくは雑音を、車両内での改善された音楽および/もしくはサウンド経験、改善された品質の通話、ならびに/または同様のものを提供する方法で制御することにより、例えば、車両のドライバーおよび/または1人以上の乗客に対して改善されたドライビング経験を提供するために、ゾーン110内の音および/または雑音を制御するように構成され得る。
【0057】
いくつかの例証的な態様では、AACコントローラ102は、例えば、以下で説明されるように、入力情報195を受信するように構成され得る、入力191を含み得るか、または入力191を用いて実装され得る。
【0058】
いくつかの例証的な態様では、AACコントローラ102は、例えば、以下で説明されるように、少なくとも1つの音制御ゾーン110内で音を制御するための音制御パターンを、例えば、入力情報195に基づいて、決定するように構成されたコントローラ193を含み得る。
【0059】
いくつかの例証的な態様では、入力情報195は、例えば、以下で説明されるように、例えば、複数の予め定義された雑音検知位置105における音響雑音を表す、1つ以上の音響センサー(「一次センサー」、「雑音センサー」または「基準センサー」とも呼ばれる)119からの、複数の雑音入力104を含み得る。
【0060】
いくつかの例証的な態様では、AACコントローラ102は、例えば、以下で説明されるように、雑音入力104を1つ以上の音響センサー119から受信し得、音響センサー119は、位置105の1つ以上に配置された、1つ以上の物理センサー、例えば、マイクロホン、加速度計、タコメーターおよび同様のもの、ならびに/または位置105の1つ以上における音響雑音を推定するように構成された1つ以上の仮想センサーを含み得る。
【0061】
いくつかの例証的な態様では、入力情報195は、例えば、以下で説明されるように、例えば、音制御ゾーン110内に位置する、複数の予め定義された残留雑音検知位置107における音響残留雑音を表す、1つ以上の残留雑音音響センサー(「誤差センサー」、「監視センサー」、または「二次センサー」とも呼ばれる)121からの、複数の残留雑音入力106を含み得る。
【0062】
いくつかの例証的な態様では、AACコントローラ102は、例えば、以下で説明されるように、1つ以上の音響センサー121から残留雑音入力106を受信し得、1つ以上の音響センサー121は、位置107の1つ以上に配置された、1つ以上の物理センサー、例えば、マイクロホン、加速度計、タコメーター、および/もしくは同様のもの、ならびに/または位置107の1つ以上における残留雑音を推定するように構成された1つ以上の仮想センサーを含み得る。
【0063】
いくつかの例証的な態様では、AACコントローラ102は、少なくとも1つの音響トランスデューサ108、例えば、スピーカー、シェーカー、および/または任意の他のアクチュエータを含み得る。例えば、AACコントローラ102は、例えば、以下で詳細に説明されるように、音制御ゾーン110内の音を制御するように構成された音響音制御パターンを生成するために音響トランスデューサ108を制御し得る。
【0064】
一例では、雑音入力104は、音制御ゾーン110内で、制御、例えば、軽減および/キャンセルされる雑音を表し得る。
【0065】
一例では、残留雑音入力106は、音制御ゾーン110内の1つ以上の位置107における残留雑音を表し得る。例えば、残留雑音入力106は、残留雑音、例えば、音制御ゾーン110外部の雑音の一部を、例えば、音制御パターンに基づいて、表し得る。
【0066】
いくつかの例証的な態様では、少なくとも1つの音響トランスデューサ108は、音制御パターンを音制御信号109に基づいて生成するために、例えば、1つ以上の音響トランスデューサ、例えば、少なくとも1つの適切なスピーカー、のアレイを含み得る。
【0067】
いくつかの例証的な態様では、少なくとも1つの音響トランスデューサ108は、1つ以上の位置に配置され得、それらは、音制御ゾーン110の1つ以上の属性、例えば、ゾーン110のサイズおよび/または形状、1つ以上の予期される属性入力104、1つ以上の潜在的な実際の雑音源202の1つ以上の予期される属性、例えば、雑音センサー202の音制御ゾーン110に対する予期される位置および/または指向性、雑音源202の数、ならびに同様のものに基づいて決定され得る。
【0068】
一例では、音響トランスデューサ108は、Mと示される、予め定義された数のスピーカー、またはマルチチャネル音響源を含む、スピーカーアレイを含み得る。いくつかの例証的な態様では、音響トランスデューサ108は、適切な位置、例えば、ゾーン110の外部に位置付けられた適切な「コンパクト音響源」を使用して実装されたスピーカーのアレイを含み得る。
【0069】
別の例では、スピーカーのアレイは、空間内、例えば、音制御ゾーン110の周囲に分散された複数のスピーカーを使用して実装され得る。
【0070】
いくつかの例証的な態様では、位置105の1つ以上は、例えば、以下で説明されるように、球形容積上および/または球形容積外部の位置、例えば、球形容積周囲の1つ以上の位置、の任意の組合せに分散され得る。
【0071】
いくつかの例証的な態様では、1つ以上の位置105は、音制御ゾーン110の外部に分散され得る。例えば、位置105の1つ以上は、音制御ゾーン110を取り囲むエンベロープもしくはエンクロージャ上、またはそれに近接して分散され得る。
【0072】
例えば、音制御ゾーン110が球形容積によって画定される場合、位置105の1つ以上は、球形容積の表面上および/または球形容積の外部に分散され得る。
【0073】
いくつかの例証的な態様では、位置107は、音制御ゾーン110内、例えば、音制御ゾーン110のエンベロープに近接して、分散され得る。
【0074】
例えば、ゾーン110が球形容積によって画定される場合、位置107は、音制御ゾーン110の半径よりも小さい、半径を有する球面上に分散され得る。
【0075】
いくつかの例証的な態様では、AACシステム100は、複数の雑音検知位置105の1つ以上において音響雑音を検知するために1つ以上の第1の音響センサー(「一次センサー」)119を含み得る。
【0076】
いくつかの例証的な態様では、AACシステム100は、複数の残留雑音検知位置107の1つ以上において音響残留雑音を検知するために1つ以上の第2の音響センサー(「誤差センサー」または「監視センサー」)121を含み得る。
【0077】
いくつかの例証的な態様では、誤差センサーの1つ以上および/または一次センサーの1つ以上は、1つ以上の「仮想センサー」(「仮想マイクロホン」)を使用して実装され得る。特定のマイクロホン位置に対応する仮想マイクロホンは、特定のマイクロホン位置に配置された実際の音響センサーによって検知されている可能性がある、音響パターンの評価が可能な任意の適切なアルゴリズムおよび/または方法によって実装され得る。
【0078】
いくつかの例証的な態様では、AACコントローラ102は、例えば、仮想マイクロホンの特定の位置における音響雑音パターンを推定および/または評価することにより、仮想マイクロホンの機能をシミュレートおよび/または実行するように構成され得る。
【0079】
いくつかの例証的な態様では、AACシステム、例えば、AACシステム100(
図1)は、位置105の1つ以上において一次パターンを検知するように構成された、1つ以上の一次センサー、例えば、マイクロホン、加速度計、タコメーターおよび同様のもの、の第1のアレイ219を含み得る。例えば、アレイ219は、複数の音響センサー119(
図1)を含み得る。例えば、アレイ219は、例えば、秒当たりN個のサンプルのシーケンスを含む、雑音信号104(
図1)を出力するためにマイクロホンを含み得る。例えば、Nは、例えば、マイクロホンが約48KHzのサンプリングレートで動作する場合、秒当たり48000サンプルであり得る。雑音信号104(
図1)は、任意の他の適切なサンプリングレートおよび/または任意の他の適切な属性を有する任意の他の適切な信号を含み得る。
【0080】
いくつかの例証的な態様では、アレイ219のセンサーの1つ以上は、1つ以上の「仮想センサー」を使用して実装され得る。例えば、アレイ219は、少なくとも1つのマイクロホンおよび少なくとも1つの仮想マイクロホンの組合せによって実装され得る。位置105の特定のマイクロホン位置に対応する仮想マイクロホンは、任意の適切なアルゴリズムおよび/または方法により、例えば、特定のマイクロホン位置に配置された音響センサーによって検知されているような、音響パターンを評価可能な、コントローラ102(
図1)またはシステム100(
図1)の任意の他の要素の一部として、実装され得る。例えば、コントローラ102(
図1)は、仮想マイクロホンの音響パターンを、アレイ219の少なくとも1つのマイクロホン119(
図1)によって検知された少なくとも1つの実際の音響パターンに基づいて評価するように構成され得る。
【0081】
いくつかの例証的な態様では、AACシステム100(
図1)は、位置107の1つ以上において音響残留雑音を検知するように構成された、1つ以上の誤差センサー、例えば、マイクロホン、の第2のアレイ221を含み得る。例えば、アレイ221は、複数の音響センサー121(
図1)を含み得る。例えば、誤差センサーは、球状音制御ゾーン110内で球面上の音響残留雑音パターンを検知するために1つ以上のセンサーを含み得る。
【0082】
いくつかの例証的な態様では、アレイ221のセンサーの1つ以上は、1つ以上の「仮想センサー」を使用して実装され得る。例えば、アレイ221は、少なくとも1つのマイクロホンおよび少なくとも1つの仮想マイクロホンの組合せを含み得る。位置107の特定のマイクロホン位置に対応する仮想マイクロホンは、任意の適切なアルゴリズムおよび/または方法により、例えば、特定のマイクロホン位置に配置された音響センサーによって検知されているような、音響パターンを評価可能な、コントローラ102(
図1)またはシステム100(
図1)の任意の他の要素の一部として、実装され得る。例えば、コントローラ102(
図1)は、仮想マイクロホンの音響パターンを、アレイ221の少なくとも1つのマイクロホン121(
図1)によって検知された少なくとも1つの実際の音響パターンに基づいて評価するように構成され得る。
【0083】
いくつかの例証的な態様では、位置105および/もしくは107の数、位置および/もしくは分散、ならびに/または位置105および107の1つ以上における1つ以上の音響センサーの数、位置および/もしくは分散は、音制御ゾーン110および/もしくは音制御ゾーン110のエンベロープのサイズ、音制御ゾーン110もしくは音制御ゾーン110のエンベロープの形状、位置105および/もしくは107の1つ以上に配置される音響センサーの1つ以上の属性、例えば、センサーのサンプリングレート、ならびに同様のものに基づいて決定され得る。
【0084】
一例では、1つ以上の音響センサー、例えば、マイクロホン、加速度計、タコメーターおよび同様のものは、例えば、以下で式1によって定義されるとおり、空間サンプリング定理に従い、位置105および/または107に配備され得る。
【0085】
例えば、一次センサーの数、一次センサー間の距離、誤差センサーの数および/または誤差センサー間の距離は、例えば、以下で式1によって定義されるとおり、空間サンプリング定理に従って決定され得る。
【0086】
一例では、一次センサーおよび/または誤差センサーは、相互から、dで示される、距離を置いて、例えば、均等に、または非均等に、分散され得る。例えば、距離dは、次のように決定され得:
【数1】
式中、cは、音の速度を示し、f
maxは、音制御が望まれる最大周波数を示す。
【0087】
例えば、対象の最大周波数がf
max=100[Hz]である場合、距離dは、
【数2】
として決定され得る。
【0088】
図2に示されるように、配備方式200は、円形または球形の音制御ゾーン110に関して構成され得る。例えば、1つ以上の位置105は、音制御ゾーン110の周りに球状または輪状に、分散され、例えば、実質的に均等に分散され、位置107は、音制御ゾーン110内に球状または輪状に、分散され、例えば、実質的に均等に分散される。
【0089】
しかし、他の態様では、AACシステム100の構成要素は、例えば、任意の他の適切な形および/または形状の音制御ゾーンに関して構成された、位置105および/または107の任意の適切な分散を含む、任意の他の配備方式に従って配備され得る。
【0090】
いくつかの例証的な態様では、AACコントローラ102は、例えば、以下で詳細に説明されるように、音制御ゾーン110内で、少なくとも1つの雑音パラメータ、例えば、エネルギー、振幅、位相、周波数、方向、および/もしくは統計的特性に従って低減される音制御パターンを決定するように構成され得る。
【0091】
いくつかの例証的な態様では、AACコントローラ102は、例えば、以下で説明されるように、音制御ゾーン110内の1つ以上の予め定義された第1の雑音パターンを選択的に低減し、その間、音制御ゾーン110内で1つ以上の第2の雑音パターンを低減しないために、音制御パターンを決定し得る。
【0092】
いくつかの例証的な態様では、音制御ゾーン110は、車両の内部内に配置され得、AACコントローラ102は、例えば、車両内に配置されたオーディオ装置のオーディオ雑音パターン、クラクションの雑音パターン、サイレンの雑音パターン、ハザードのハザード雑音パターン、アラーム信号のアラーム雑音パターン、情報信号の雑音パターン、および同様のものを含む、1つ以上の第2の雑音パターンを低減せずに、例えば、交通騒音パターン、風騒音パターン、および/またはエンジン騒音パターンを含む、1つ以上の第1の雑音パターンを選択的に低減するために音制御パターンを決定し得る。
【0093】
他の態様では、音制御ゾーン110は、任意の他の位置および/または領域、例えば、車両または非車両内であり得、AACコントローラ102は、任意の他の1つ以上の第1の雑音パターンを選択的に低減し、その間、任意の他の1つ以上の第2の雑音パターンを低減しないために、音制御パターンを決定するように構成され得る。
【0094】
いくつかの例証的な態様では、AACコントローラ102は、例えば、雑音検知位置105において音響雑音を生じる実際の雑音源202の1つ以上の1つ以上の雑音源属性に関する情報を有することさえなく、音制御パターンを決定し得る。
【0095】
例えば、雑音源属性は、雑音源202の数、雑音源202の位置、雑音源202のタイプおよび/または雑音源202の1つ以上によって生成される1つ以上の雑音パターンの1つ以上の属性を含み得る。
【0096】
いくつかの例証的な態様では、AACコントローラ102は、音制御パターンを、例えば、以下で説明されるように、1つ以上の要因、例えば、AACシステム100の要素間の1つ以上の音響伝達関数、例えば、少なくとも1つの音響トランスデューサ108と1つ以上の残留雑音センサー121との間の音響伝達関数;および/またはAACシステム100によって対処される雑音の統計的特性を考慮に入れながら、決定するように構成され得る。
【0097】
いくつかの例証的な態様では、AACコントローラ102は、例えば、以下で説明されるように、音制御パターン109を、音制御ゾーン110内で聞かれる音声および/またはオーディオ信号に基づいて生成するように構成され得る。
【0098】
いくつかの例証的な態様では、入力情報195は、音声/オーディオ源131からの音声および/またはオーディオ信号133を含み得る。
【0099】
一例では、音声および/またはオーディオ信号133は、音制御ゾーン110内で聞かれるオーディオおよび/または音声信号、例えば、音楽、会話、通話、または同様のもの、を含み得る。
【0100】
いくつかの例証的な態様では、AACコントローラ102は、例えば、以下で説明されるように、音制御パターン109を、音声および/またはオーディオ信号133に基づいて生成するように構成され得る。
【0101】
他の態様では、AACコントローラ102は、音制御パターン109を、任意の追加もしくは代替要因、基準、属性、および/またはパラメータに基づいて決定するように構成され得る。
【0102】
いくつかの例証的な態様では、AACコントローラ102は、例えば、以下で説明されるように、AACシステム100の音響トランスデューサ108と1つ以上の音響センサーとの間のAFBを軽減するように構成され得る、音響フィードバック(AFB)ミティゲータ150(「AFBコントローラ」、「AFBキャンセラ」、「フィードバックキャンセラ(FBC)」、「エコーミティゲータ」、または「エコーキャンセラ」とも呼ばれる)を含み得る。
【0103】
一例では、AFBミティゲータ150は、例えば、以下で説明されるように、1つ以上の音響トランスデューサ108と基準雑音音響センサー119の1つ以上との間のAFBを軽減するように構成され得る。
【0104】
別の例では、AFBミティゲータ150は、例えば、以下で説明されるように、1つ以上の音響トランスデューサ108と残留雑音センサー121の1つ以上との間のAFBを軽減するように構成され得る。
【0105】
いくつかの例証的な態様は、本明細書では、AACシステム、例えば、AACシステム100のコントローラ、例えば、コントローラ102によって実装される、AFBミティゲータ、例えば、AFBミティゲータ150に関して説明される。しかし、他の態様では、AFBミティゲータ、例えば、AFBミティゲータ150は、任意の他の追加もしくは代替タイプのデバイスおよび/またはシステムのコントローラの一部として実装され得る。
【0106】
いくつかの例証的な態様では、例えば、いくつかの使用事例、シナリオ、配備、および/または実装では、一定ではない可能性がある、AFB(「一定ではないAFB」)を軽減するための技術的解決法を提供する必要があり得る。
【0107】
例えば、AACシステムの音響トランスデューサ、例えば、音響トランスデューサ108と、AACシステムの音響センサー、例えば、基準雑音センサー119および/または残留雑音センサー121との間の音響媒体は、固定でも一定でもない可能性がある。
【0108】
一例では、AACシステムの音響トランスデューサ、例えば、音響トランスデューサ108と、AACシステムの音響センサー、例えば、基準雑音センサー119および/または残留雑音センサー121との間の音響媒体は、例えば、AACシステムの環境、例えば、温度、湿度、または同様のものにおける変化に基づいて、変化し得る。
【0109】
別の例では、AACシステムの音響トランスデューサ、例えば、音響トランスデューサ108と、AACシステムの音響センサー、例えば、基準雑音センサー119および/または残留雑音センサー121との間の音響媒体は、例えば、音響トランスデューサおよび/もしくは音響センサーの物理的位置ならびに/またはその間の距離における変化に基づいて、変化し得る。
【0110】
いくつかの例証的な態様では、例えば、いくつかの使用事例、シナリオ、配備、および/または実装では、例えば、一定ではないAFBを軽減するために、適応AFBミティゲータを実装するための技術的解決法を提供する必要があり得る。例えば、固定AFBミティゲータを使用する実施態様は、十分な結果の提供に適していない可能性がある。
【0111】
いくつかの例証的な態様では、AFBミティゲータ150は、例えば、以下で説明されるように、適応AFBミティゲータとして構成され得る。
【0112】
いくつかの例証的な態様では、AFBミティゲータ150は、例えば、以下で説明されるように、AACシステム100の音響トランスデューサ、例えば、音響トランスデューサ108と、AACシステム100の音響センサー、例えば、基準雑音センサー119との間の音響媒体における変化に適合するように構成され得る。
【0113】
いくつかの例証的な態様では、AFBミティゲータ150は、例えば、以下で説明されるように、音響媒体における変化に適合するように構成され得る、少なくとも1つの適応フィルタを利用し得る。
【0114】
いくつかの例証的な態様では、適応フィルタは、例えば、以下で説明されるように、有限インパルス応答(FIR)フィルタを含み得る。
【0115】
一例では、hと示される、フィルタ応答、例えば、
【数3】
を有するFIRフィルタが、xと示される、入力信号、例えば、x=[x
n-N,x
n-(N-1),...,x
n]に適用されて、例えば、yと示される、出力(「フィルタ処理された信号」)、例えば、
【数4】
を、提供し得る。
【0116】
いくつかの例証的な態様では、適応フィルタは、例えば、以下で説明されるように、無限インパルス応答(IIR)フィルタを含み得る。
【0117】
一例では、aおよびbと示される、係数に基づく、フィルタ関数を有するIIRフィルタが、xと示される、入力信号、例えば、x=[x
n-N,x
n-(N-1),..,x
n]に適用されて、yと示される、出力(「フィルタ処理された信号」)、例えば、
【数5】
を、提供し得る。
【0118】
他の態様では、任意の他の追加または代替タイプの適応フィルタが使用され得る。
【0119】
いくつかの例証的な態様では、AFBミティゲータ150は、例えば、以下で説明されるように、AFBミティゲータ150の1つ以上のパラメータを適合させるために最小2乗平均(LMS)アルゴリズムを利用し得る。
【0120】
いくつかの例証的な態様では、AFBミティゲータ150は、LMSアルゴリズム、ならびに/またはLMSアルゴリズムバリアント、例えば、正規化LMS(NLMS)、リーキーLMS、および/もしくは任意の他のLMSバリアントに基づいてAFBミティゲータ150の1つ以上のパラメータを適合させ得る。
【0121】
他の態様では、任意の他の追加または代替の適応アルゴリズムが利用され得る。
【0122】
いくつかの例証的な態様では、AFBミティゲータ150は、例えば、以下で説明されるように、LMSアルゴリズムならびに/またはLMSアルゴリズムバリアント、例えば、NLMS、リーキーLMS、および/もしくは任意の他のLMSバリアントを利用する適応AFBミティゲータの実装をサポートするための技術的解決法を提供するように構成され得る。
【0123】
例えば、いくつかのLMSアルゴリズムを実装する場合、フィルタの出力およびフィルタの入力における所望の信号が、例えば、収束を達成するために、無相関であるべきという要件があり得る。
【0124】
いくつかの例証的な態様では、例えば、たとえ音響トランスデューサ(ラウドスピーカー)出力および基準センサー(マイクロホン)が相関している、例えば、高度にさえ相関している場合でさえ、適応FBCを利用するANCシステムの実装をサポートするための技術的解決法に対する必要性があり得る。
【0125】
いくつかの例証的な態様では、AFBミティゲータ150は、例えば、以下で説明されるように、AACシステム100の音響トランスデューサ、例えば、音響トランスデューサ108と、AACシステム100の音響センサー、例えば、基準雑音センサー119および/または残留雑音センサー121との間の音響媒体における変化に、例えば、たとえ音響トランスデューサ108の出力ならびに音響センサー、例えば、基準雑音センサー119および/または残留雑音センサー121に対する入力が相関している場合でさえ、適合するように構成され得る。
【0126】
いくつかの例証的な態様では、AFBミティゲータ150は、例えば、以下で説明されるように、例えば、第1の入力信号をフィルタリングすることによって、第1のフィルタ処理された信号を生成するように構成された第1のフィルタ152を含み得る。
【0127】
いくつかの例証的な態様では、第1の入力信号は、例えば、以下で説明されるように、音響トランスデューサ108によって出力される、第1の音響パターン(「トランスデューサ音響パターン」)、例えば、音制御パターン、例えば、音制御パターン109に基づき得る。
【0128】
いくつかの例証的な態様では、第1のフィルタ152は、例えば、以下で説明されるように、例えば、第1の入力信号を、例えば、第1のフィルタ関数に従って、かつ/または基づいて、フィルタリングすることにより、第1のフィルタ処理された信号を生成するように構成され得る。
【0129】
いくつかの例証的な態様では、AFBミティゲータ150は、例えば、以下で説明されるように、例えば、第1の入力信号を、例えば、第2のフィルタ関数に従って、かつ/または基づいて、フィルタリングすることにより、第2のフィルタ処理された信号を生成するように構成された第2のフィルタ154を含み得る。
【0130】
いくつかの例証的な態様では、第2のフィルタ154は、例えば、以下で説明されるように、適応フィルタを含み得る。
【0131】
いくつかの例証的な態様では、第2のフィルタ154は、例えば、以下で説明されるように、例えば、AFB軽減された信号と、第2のフィルタ処理された信号との間の差に基づいて、適合され得る。
【0132】
いくつかの例証的な態様では、AFB軽減された信号は、例えば、以下で説明されるように、第2の入力信号と第1のフィルタ処理された信号との間の差に基づき得る。
【0133】
いくつかの例証的な態様では、第2の入力信号は、例えば、以下で説明されるように、音響センサーによって検知され得る、第2の音響パターン(「センサー音響パターン」)、例えば、音響センサー119および/または残留雑音センサー121によって検知された音響雑音に基づき得る。
【0134】
いくつかの例証的な態様では、第1のフィルタ152は、例えば、以下で説明されるように、例えば、音響トランスデューサ108と音響センサー、例えば、基準雑音センサー119および/または残留雑音センサー121との間の、AFBの第1の推定を含む第1のフィルタ処理された信号を生成するように構成され得る。
【0135】
いくつかの例証的な態様では、第2のフィルタ154は、例えば、以下で説明されるように、例えば、音響トランスデューサ108と音響センサー、例えば、基準雑音センサー119および/または残留雑音センサー121との間の、AFBの第2の推定を含む第2のフィルタ処理された信号を生成するように構成され得る。
【0136】
いくつかの例証的な態様では、第2のフィルタ154は、例えば、以下で説明されるように、例えば、音響トランスデューサ108と音響センサー、例えば、基準雑音センサー119および/または残留雑音センサー121との間の、AFBにおける変化に基づいて、第2のフィルタ処理された信号を生成するように構成され得る。
【0137】
いくつかの例証的な態様では、コントローラ193は、例えば、以下で説明されるように、予測フィルタ(PF)156を含み得る。
【0138】
いくつかの例証的な態様では、PF156は、例えば、以下で説明されるように、PF出力を、例えば、PF入力に基づいて生成するように構成され得る。
【0139】
いくつかの例証的な態様では、PF156は、例えば、以下で説明されるように、PF出力を、例えば、PF入力および音響トランスデューサ108と音制御ゾーン110との間の音響構成に基づいて生成するように構成され得る。他の態様では、PF156は、PF出力を、任意の他の追加または代替のパラメータおよび/もしくは基準に基づいて生成するように構成され得る。
【0140】
いくつかの例証的な態様では、PF156のPF入力は、例えば、以下で説明されるように、AFBミティゲータ150によって提供されるAFB軽減された信号に基づき得る。
【0141】
いくつかの例証的な態様では、音制御パターン109は、PF156のPF出力に基づき得る。
【0142】
いくつかの例証的な態様では、音制御パターン109は、PF156のPF出力ならびに、例えば、音制御ゾーン110内で聞かれる、オーディオ信号および/または音声信号の少なくとも1つの組合せに基づき得る。
【0143】
いくつかの態様では、音制御パターン109は、PF156のPF出力に直接基づき得るか、またはPF156のPF出力だけを含み得る。
【0144】
他の態様では、音制御パターン109は、PF156のPF出力と、任意の他のオーディオおよび/または音パターンもしくは信号との任意の他の組合せに基づき得る。
【0145】
いくつかの例証的な態様では、第2のフィルタ154は、例えば、以下で説明されるように、最小2乗平均(LMS)アルゴリズムならびに/またはLMSアルゴリズムバリアント、例えば、NLMS、リーキーLMS、および/もしくは任意の他のLMSバリアントに基づいて適合され得る。
【0146】
他の態様では、第2のフィルタ154は、任意の他の追加または代替の適応アルゴリズムに基づいて適合され得る。
【0147】
いくつかの例証的な態様では、第1のフィルタ152および/または第2のフィルタ154の少なくとも1つは、例えば、以下で説明されるように、FIRフィルタを含み得る。
【0148】
いくつかの例証的な態様では、第1のフィルタ152および/または第2のフィルタ154の少なくとも1つは、例えば、以下で説明されるように、IIRフィルタを含み得る。
【0149】
他の態様では、任意の他のタイプのフィルタが、フィルタ152および/またはフィルタ154によって利用され得る。
【0150】
いくつかの例証的な態様では、第1のフィルタ152は、例えば、以下で説明されるように、固定フィルタ関数を有する固定フィルタを含み得る。
【0151】
いくつかの例証的な態様では、フィルタ152の固定フィルタ関数は、例えば、以下で説明されるように、音響トランスデューサ108と音響センサー、例えば、基準雑音センサー119および/または残留雑音センサー121との間の予め定義された音響構成に基づき得る。
【0152】
いくつかの例証的な態様では、AFBミティゲータ150は、例えば、以下で説明されるように、例えば、AFBミティゲータ150の適合ブロックによって利用され得る、フィルタ、例えば、フィルタ154とは異なり得る、フィルタ、例えば、フィルタ152の使用を可能にする技術的解決法をサポートするように構成され得る。
【0153】
いくつかの例証的な態様では、フィルタ152のフィルタ長は、フィルタ154のフィルタ長とは異なり得る。
【0154】
一例では、フィルタ152のフィルタ長は、フィルタ154のフィルタ長よりも長い可能性がある。
【0155】
別の例では、フィルタ152のフィルタ長は、フィルタ154のフィルタ長よりも短い可能性がある。
【0156】
他の態様では、フィルタ152および154は同じフィルタ長を有し得る。
【0157】
いくつかの例証的な態様では、フィルタ152のフィルタアーキテクチャは、フィルタ154のフィルタアーキテクチとは異なり得る。
【0158】
他の態様では、フィルタ152およびフィルタ154は同じフィルタアーキテクチャを有し得る。
【0159】
いくつかの例証的な態様では、固定フィルタを使用するフィルタ152の実装は、例えば、低減されたメモリ、処理、および/または複雑さの観点から、技術的解決法を提供し得る。例えば、フィルタ適合は、例えば、固定フィルタリング処理と比較して、より多くのメモリおよび/または処理資源を消費し得る。
【0160】
いくつかの例証的な態様では、例えば、いくつかの実施態様、および/または使用事例では、フィルタ152は、例えば、予め定義されたフィルタをより良く表すために、例えば、フィルタ154の長さと比べて、比較的長い固定フィルタを利用するように構成され得る。例えば、固定フィルタは、例えば、より低いフィルタ次数および/または異なるアーキテクチャを有するように構成されたフィルタ154を使用して、「微調整」され得る。例えば、この実施態様は、適合ブロックに対する処理および/またはメモリニーズを低減するための技術的解決法を提供し得る。それに応じて、この実施態様は、改善された全体的なシステム処理および/またはメモリニーズをもたらすための技術的解決法を提供し得る。
【0161】
いくつかの例証的な態様では、例えば、いくつかの実施態様、および/または使用事例では、フィルタ152は、例えば、フィルタ154の長さと比べて、比較的短い固定フィルタを利用するように構成され得る。例えば、比較的短い固定フィルタ152の実装は、例えば、300hzまでの帯域をもつ、比較的狭い帯域のANCシステム、および/または任意の他の適切なAAC実施態様に適し得る。例えば、この実施態様は、比較的短い、例えば、低価格の、固定フィルタ152を利用する技術的解決法を提供し得る。例えば、より高次またはより複雑/高価なフィルタアーキテクチャは、適合ブロックのフィルタ154に対して利用され得る。一例では、フィルタ154は、例えば、短次(short order)IIRおよび/または二次デジタルIIR(バイクワッド)と比較して、より高次のFIRを含み得る。
【0162】
いくつかの例証的な態様では、AFBミティゲータ150は、例えば、以下で説明されるように、2つのフィルタステージへのフィードバックキャンセラの推定をサポートするための技術的解決法を提供するためにフィルタ152および154を利用するように構成され得る。
【0163】
いくつかの例証的な態様では、フィルタ152は、例えば、較正プロセス中に、例えば、音響トランスデューサ108と音響センサー、例えば、基準雑音センサー119および/もしくは残留雑音センサー121との間の予め定義された音響構成に関して、較正ならびに/または事前調整され得る、固定フィルタを使用して実装され得る。
【0164】
一例では、フィルタ152は、例えば、(2~20)程度の長さをもつ、IIRを使用して実装され得る。
【0165】
別の例では、フィルタ152は、カスケード接続されたIIR、例えば、1~10のカスケード接続されたバイクワッドを使用して実装され得る。
【0166】
別の例では、フィルタ152は、例えば、(10~1000)程度の長さをもつ、FIRフィルタを使用して実装され得る。
【0167】
他の態様では、フィルタ152は、任意の他のタイプのフィルタを使用して実装され得る。
【0168】
いくつかの例証的な態様では、フィルタ154は、例えば、以下で説明されるように、音響フィードバックの変化に継続的に適合するように構成された適応フィルタを使用して実装され得る。
【0169】
いくつかの例証的な態様では、フィルタ154は、例えば、(10~100)程度の長さをもつ、短い適応フィルタ、例えば、短い適応FIRフィルタを使用して実装され得る。
【0170】
一例では、フィルタ154は、予め定義された期間、例えば、1~120秒または任意の他の期間、適合され得、その後に適合のフリーズが続く。
【0171】
他の態様では、フィルタ154は、任意の他のタイプの適応フィルタを使用して実装され得る。
【0172】
いくつかの例証的な態様に従い、AACシステム内に実装された適応AFBミティゲータ350を概略的に示す、
図3を参照する。例えば、AFBミティゲータ150(
図1)は、適応AFBミティゲータ350の、1つ以上の要素を含み得、かつ/または1つ以上の機能を実行し得る。
【0173】
いくつかの例証的な態様では、AFBミティゲータ350は、例えば、以下で説明されるように、音響トランスデューサ308と音響センサー319、例えば、AACシステム内の基準雑音センサーおよび/または誤差雑音センサー、との間の音響フィードバック360を軽減するように構成され得る。一例では、音響トランスデューサ308は、音響トランスデューサ108(
図1)を含み得、かつ/または音響センサー319は、基準雑音センサー119(
図1)もしくは残留雑音センサー121(
図1)を含み得る。
【0174】
他の態様では、AFBミティゲータ350の1つ以上、例えば、一部もしくは全部は、例えば、以下で説明されるように、任意の他のデバイスおよび/もしくはシステムによって実装され得、かつ/または任意の他の装置および/もしくはシステムに対して、音響フィードバックを軽減するように構成され得る。
【0175】
いくつかの例証的な態様では、AFBミティゲータ350は、例えば、以下で説明されるように、第1の入力信号361を、例えば、第1のフィルタ関数に従って、かつ/または基づいて、フィルタリングすることにより第1のフィルタ処理された信号363を生成するように構成された第1のフィルタ352を含み得る。
【0176】
いくつかの例証的な態様では、第1の入力信号361は、例えば、以下で説明されるように、音響トランスデューサ308によって出力されるトランスデューサ音響パターンに基づき得る。
【0177】
いくつかの例証的な態様では、第1の入力信号361は、例えば、以下で説明されるように、音響トランスデューサ308によって出力される音制御パターンに基づき得る。
【0178】
他の態様では、第1の入力信号361は、トランスデューサ308によって出力される任意の他のタイプのトランスデューサ音響パターンに基づき得る。一例では、第1の入力信号361は、トランスデューサ308によって出力されるオーディオ信号に基づき得るか、またはそれを含み得る。
【0179】
いくつかの例証的な態様では、AACシステムは、PF出力377をPF入力375に基づいて生成するように構成され得る、PF376を含み得る。
【0180】
いくつかの例証的な態様では、PF376は、PF出力377を、例えば、PF入力375、および音響トランスデューサ308とAACシステムの音響制御ゾーン、例えば、音響制御ゾーン110(
図2)との間の音響構成に基づいて、生成するように構成され得る。他の態様では、PF376は、PF出力377を任意の他の追加または代替パラメータおよび/もしくは基準に基づいて生成するように構成され得る。
【0181】
いくつかの例証的な態様では、音響トランスデューサ308によって出力される音制御パターンは、PF出力377に基づき得る。
【0182】
いくつかの例証的な態様では、第1の入力信号361は、PF出力377に基づき得る。
【0183】
いくつかの例証的な態様では、第1の入力信号361は、例えば、以下で説明されるように、PF出力377を含み得る。
【0184】
他の態様では、第1の入力信号361は、例えば、以下で説明されるように、PF出力377ならびに1つ以上のオーディオおよび/または音声信号に基づき得る。
【0185】
いくつかの例証的な態様では、AFBミティゲータ350は、例えば、以下で説明されるように、第1の入力信号361を、例えば、第2のフィルタ関数に従って、かつ/または基づいて、フィルタリングすることにより、第2のフィルタ処理された信号381を生成するように構成された第2のフィルタ354を含み得る。
【0186】
いくつかの例証的な態様では、第2のフィルタ354は、例えば、以下で説明されるように、適応フィルタを含み得る。
【0187】
いくつかの例証的な態様では、第2のフィルタ354は、例えば、以下で説明されるように、例えば、AFB軽減された信号383と第2のフィルタ処理された信号381との間の差に基づいて、適合され得る。
【0188】
いくつかの例証的な態様では、AFB軽減された信号383は、例えば、以下で説明されるように、第2の入力信号369と第1のフィルタ処理された信号363との間の差に基づき得る。
【0189】
いくつかの例証的な態様では、第2の入力信号369は、例えば、以下で説明されるように、音響センサー319によって検知されたセンサー音響パターンに基づき得る。
【0190】
いくつかの例証的な態様では、第2の入力信号369は、例えば、以下で説明されるように、音響センサー319によって検知された音響雑音に基づき得る。
【0191】
他の態様では、第2の入力信号369は、音響センサー319によって検知された任意の他のタイプのトランスデューサ音響パターンに基づき得る。一例では、第2の入力信号369は、音響センサー319の環境内で検知され得る、オーディオ、音声、雑音、もしくは同様のものに基づき得るか、またはそれらを含み得る。
【0192】
いくつかの例証的な態様では、第1のフィルタ352は、例えば、以下で説明されるように、例えば、音響トランスデューサ308と音響センサー319との間の、AFB 360の第1の推定を含む第1のフィルタ処理された信号363を生成するように構成され得る。
【0193】
いくつかの例証的な態様では、第2のフィルタ354は、例えば、以下で説明されるように、例えば、音響トランスデューサ308と音響センサー319との間の、AFB 360の第2の推定を含む第2のフィルタ処理された信号381を生成するように構成され得る。
【0194】
いくつかの例証的な態様では、第2のフィルタ354は、例えば、以下で説明されるように、例えば、音響トランスデューサ308と音響センサー319との間の、AFB 360における変化に基づいて第2のフィルタ処理された信号381を生成するように構成され得る。
【0195】
いくつかの例証的な態様では、第1のフィルタ352は、例えば、以下で説明されるように、固定フィルタ関数を有する固定フィルタを含み得る。
【0196】
いくつかの例証的な態様では、第1のフィルタ352は、例えば、以下で説明されるように、固定IIRフィルタを含み得る。
【0197】
他の態様では、第1のフィルタ352は、固定FIRフィルタ、または任意の他のタイプの固定フィルタを含み得る。
【0198】
いくつかの例証的な態様では、フィルタ352の固定フィルタ関数は、例えば、音響トランスデューサ308と音響センサー319との間の予め定義された音響構成に基づき得る。
【0199】
いくつかの例証的な態様では、AFBミティゲータ350は、例えば、第1のフィルタ処理された信号363を第2の入力信号369から差し引くことによって第1のAFB軽減された信号383を生成するための第1の減算器391を含み得る。
【0200】
いくつかの例証的な態様では、AFBミティゲータ350は、第2のフィルタ処理された信号381を第1のAFB軽減された信号383から差し引くことによって第2のAFB軽減された信号373を生成するための第2の減算器392を含み得る。
【0201】
いくつかの例証的な態様では、第2のフィルタ354は、第1のAFB軽減された信号383と第2のフィルタ処理された信号381との間の差に基づいて適合され得る。
【0202】
いくつかの例証的な態様では、PF入力375は、第2のAFB軽減された信号373に基づき得る。
【0203】
いくつかの例証的な態様では、第2のフィルタ354は、例えば、以下で説明されるように、短い適応FIRフィルタによって実装され得る。
【0204】
他の態様では、第2のフィルタ354は、任意の他の適応FIRフィルタ、適応IIRフィルタ、および/または任意の他の適応フィルタを含み得る。
【0205】
いくつかの例証的な態様では、rmic1と示されている、音響センサー319によってピックアップされた基準信号(「マイクロホンデータ信号」)は、
【数6】
によって決定され得、式中、dは、音響センサー319によって検知されたセンサー音響パターン、例えば、AACシステムによって制御される外部雑音を示し、かつ式中:
【数7】
であり、ここでy
f[n]は、音響トランスデューサ308から音響センサー319へ、Fで示されている、フィードバック音響媒体を介してフィードバックされる、フィードバック成分を示しており、yは、トランスデューサ308によって出力されるトランスデューサ音響パターン、例えば、音響トランスデューサ308によって出力される音制御パターン(「耐雑音信号」または「キャンセリング信号」)を示し、*は線形畳み込みを示す。
【0206】
いくつかの例証的な態様では、Hと示されている、適応フィルタ354に対する応答、例えば、望ましい応答は、
【数8】
として決定され得、式中、
【数9】
は、
【数10】
と示されている、固定フィルタ352を通して取得され得るように、信号yに起因した「最初の」フィードバックの推定を示しており、ここで
【数11】
であり、
【数12】
は、フィルタ
【数13】
のインパルス応答を示し、L
fはフィルタ
【数14】
の長さを示し、かつ、yL
f[n]=[y[n-1],y[n-2],..,y[n-L
f]]
Tは、フィルタ
【数15】
に対する入力信号ベクトル(入力信号361)である、L
fサンプルのスピーカー出力を示す。
【0207】
前述の定義および記述によれば、e
H[n]と示されている、残留誤差信号は、例えば、次のように決定され得:
【数16】
式中、u[n]=H[n]
Ty
Lh[n]であり、ここで、H[n]=[H
0[n],H
1[n],..H
Lh[n]]
Tは、フィルタHのインパルス応答を示し、L
hはHの長さを示し、y
Lh[n]=[y[n-1],y[n-2],..,y[n-L
h]]
Tは、フィルタHに対する入力信号ベクトル(入力信号361)である、L
hサンプルのスピーカー出力を示す。
【0208】
いくつかの例証的な態様では、適応フィルタHの係数は、例えば、以下で説明されるように、LMSアルゴリズムならびに/またはLMSアルゴリズムバリアント、例えば、NLMS、リーキーLMS、および/もしくは任意の他のLMSバリアントに従って適合され得る。他の態様では、任意の他のアルゴリズムが使用され得る。
【0209】
いくつかの例証的な態様では、適応フィルタHの係数は、例えば、次のように、LMSアルゴリズムに従って適合され得:
【数17】
式中、μ
hは、適応フィルタHに対するステップサイズパラメータである。
【0210】
いくつかの例証的な態様では、PF376のPF入力375において、xと示されている、信号373は、例えば、次のように、決定され得る:
【数18】
【0211】
いくつかの例証的な態様では、適応フィルタHが収束する場合、その結果、例えば、
【数19】
であり、それに応じて、信号xは、信号y、例えば、AACシステムに対する雑音キャンセリング信号のいかなる音響フィードバック成分も実質的にない。
【0212】
図1に戻って参照すると、いくつかの例証的な態様では、AFBミティゲータ150は、例えば、以下で説明されるように、AACシステム100によって内部で生成され得る、信号(「仮想信号」とも呼ばれる)、例えば、予め定義されたか、もしくは予め構成された信号を実装する技術的解決法をサポートするように構成され得る。
【0213】
いくつかの例証的な態様では、AFBミティゲータ150は、例えば、以下で説明されるように、適応フィルタ154の適応のプロセスにおいて仮想信号を利用する技術的解決法をサポートするように構成され得る。
【0214】
いくつかの例証的な態様では、白色雑音信号をスピーカー出力に追加し、その白色雑音信号を使用してAFBミティゲータを適合させることに1つ以上の技術的な問題および/または欠点があり得る。例えば、ユーザーによって聞かれる雑音を追加することは望ましくない可能性があるので、例えば、白色雑音をANCシステムの出力に注入することには1つ以上の技術的な問題および/または欠点があり得る。これは、望ましくない雑音を低減するために耐位相雑音に基づく出力を、AACシステムのスピーカーから放出するという概念とは対照的であろう。例えば、フィードバックキャンセラをリアルタイムで適合させるために雑音がスピーカーの出力に付加される場合、ユーザーは典型的には、その付加された雑音を聞き得る。この付加された雑音は、ANC性能低下ともなり得、例えば、耳の位置で聞かれる雑音を低減する代わりに、ユーザーの耳における雑音を強め得る。
【0215】
いくつかの例証的な態様では、AFBミティゲータ150は、例えば、以下で説明されるように、例えば、白色雑音信号を、ユーザーによって聞くことができるラウドスピーカー出力に付加することさえなく、AFBミティゲータの性能を強化するために内部で生成された信号を使用する技術的解決法をサポートするように構成され得る。
【0216】
いくつかの例証的な態様では、AFBミティゲータ150は、例えば、白色雑音の「再生(playing)」と関連付けられた技術的問題を回避しながら、AFBミティゲータの性能を強化するために内部で生成された信号を使用する技術的解決法をサポートするように構成され得る。
【0217】
いくつかの例証的な態様では、AFBミティゲータ150は、例えば、以下で説明されるように、内部で生成された仮想信号に基づいて適合され得る。
【0218】
いくつかの例証的な態様では、仮想信号は、例えば、以下で説明されるように、AFB 150の適合ブロックに対する追加の入力として使用され得る。
【0219】
いくつかの例証的な態様では、仮想信号のAFBとの畳み込みの推定は、例えば、以下で説明されるように、基準マイクロホン119からの信号に付加され得る。
【0220】
いくつかの例証的な態様では、内部で生成された仮想信号は、雑音信号、例えば、白色雑音信号、または桃色雑音信号、として構成され得る。一例では、内部で生成された仮想信号は、1つ以上の予め定義された周波数範囲およびスペクトル、例えば、100hz以上、200~100hz、および/またはフィードバックキャンセラの適合をさらに最適化するために使用される任意の他の範囲をもつ、雑音信号として構成され得る。
【0221】
他の態様では、内部で生成された仮想信号は、任意の他のパラメータおよび/または基準に従って任意の他の予め定義された信号として構成され得る。
【0222】
いくつかの例証的な態様では、第1のフィルタ152は、例えば、以下で説明されるように、適応フィルタを含み得る。
【0223】
いくつかの例証的な態様では、仮想信号は、例えば、以下で説明されるように、第1のフィルタ152を適合させるために利用され得る。
【0224】
いくつかの例証的な態様では、フィルタ152の係数は、例えば、以下で説明されるように、予め定義された内部で生成された仮想信号に基づいて適合され得る。
【0225】
いくつかの例証的な態様では、仮想信号は、例えば、フィルタ154の適合に加えて、例えば、1つ以上の周波数帯域をもつ、AFBミティゲータ150のさらなる最適化をサポートするための技術的解決法を提供するように構成され得る。
【0226】
例えば、スピーカー(複数可)からマイクロホンによって聞かれる全ての音響フィードバックを低減するために、例えば、仮想信号は、例えば、フィルタ152および/またはフィルタ154に対する入力として使用される、音制御パターン109、例えば、信号yが、全ての周波数範囲および/またはそれらの周波数における十分な信号エネルギーを有しておらず、かつ/またはカバーしない場合、AFBミティゲータ150の更なる最適化をサポートし得る。
【0227】
いくつかの例証的な態様に従い、AACシステム内に実装された適応AFBミティゲータ450を概略的に示す、
図4を参照する。例えば、AFBミティゲータ150(
図1)は、適応AFBミティゲータ450の、1つ以上の要素を含み得、かつ/または1つ以上の機能を実行し得る。
【0228】
いくつかの例証的な態様では、AFBミティゲータ450は、例えば、以下で説明されるように、音響トランスデューサ408と音響センサー419、例えば、AACシステム内の基準雑音センサーおよび/または誤差雑音センサーとの間の音響フィードバック460を軽減するように構成され得る。一例では、音響トランスデューサ408は、音響トランスデューサ108(
図1)を含み得、かつ/または音響センサー419は、基準雑音センサー119(
図1)もしくは残留雑音センサー121(
図1)を含み得る。
【0229】
他の態様では、AFBミティゲータ450の1つ以上、例えば、一部もしくは全部は、例えば、以下で説明されるように、任意の他のデバイスおよび/もしくはシステムによって実装され得、かつ/または任意の他の装置および/もしくはシステムに対する音響フィードバックを軽減するように構成され得る。
【0230】
いくつかの例証的な態様では、AFBミティゲータ450は、例えば、以下で説明されるように、第1の入力信号461を、例えば、第1のフィルタ関数に従って、かつ/または基づいて、フィルタリングすることにより第1のフィルタ処理された信号463を生成するように構成された第1のフィルタ452を含み得る。
【0231】
いくつかの例証的な態様では、第1の入力信号461は、例えば、以下で説明されるように、トランスデューサ408によって出力されるトランスデューサ音響パターンに基づき得る。
【0232】
いくつかの例証的な態様では、第1の入力信号461は、例えば、以下で説明されるように、音響トランスデューサ408によって出力される音制御パターンに基づき得る。
【0233】
他の態様では、第1の入力信号461は、トランスデューサ408によって出力される任意の他のタイプのトランスデューサ音響パターンに基づき得る。一例では、第1の入力信号461は、トランスデューサ408によって出力される音響信号に基づき得るか、またはそれを含み得る。
【0234】
いくつかの例証的な態様では、AACシステムは、PF出力477をPF入力475に基づいて生成するように構成され得る、PF476を含み得る。
【0235】
いくつかの例証的な態様では、PF476は、PF出力477を、例えば、PF入力475およびAACシステムの音響トランスデューサ408と音制御ゾーン、例えば、音制御ゾーン110(
図2)との間の音響構成に基づいて生成するように構成され得る。他の態様では、PF476は、PF出力477を、任意の他の追加または代替パラメータおよび/もしくは基準に基づいて生成するように構成され得る。
【0236】
いくつかの例証的な態様では、音響トランスデューサ408によって出力される音制御パターンは、PF出力477に基づき得る。
【0237】
いくつかの例証的な態様では、第1の入力信号461は、PF出力477に基づき得る。
【0238】
いくつかの例証的な態様では、第1の入力信号461は、例えば、以下で説明されるように、PF出力477を含み得る。
【0239】
他の態様では、第1の入力信号461は、PF出力477ならびに1つ以上のオーディオおよび/または音声信号、例えば、AACシステムの音制御ゾーン内で聞かれるオーディオおよび/または音声信号に基づき得る。
【0240】
いくつかの例証的な態様では、AFBミティゲータ450は、例えば、以下で説明されるように、例えば、第1の入力信号461を、例えば、第2のフィルタ関数に従って、かつ/または基づいて、フィルタリングすることにより、第2のフィルタ処理された信号481を生成するように構成された第2のフィルタ454を含み得る。
【0241】
いくつかの例証的な態様では、第2のフィルタ454は、例えば、以下で説明されるように、適応フィルタを含み得る。
【0242】
いくつかの例証的な態様では、第2のフィルタ454は、例えば、以下で説明されるように、例えば、AFB軽減された信号483と第2のフィルタ処理された信号481との間の差に基づいて、適合され得る。
【0243】
いくつかの例証的な態様では、AFB軽減された信号483は、例えば、以下で説明されるように、第2の入力信号469と第1のフィルタ処理された信号463との間の差に基づき得る。
【0244】
いくつかの例証的な態様では、第2の入力信号469は、例えば、以下で説明されるように、音響センサー419によって検知されたセンサー音響パターンに基づき得る。
【0245】
いくつかの例証的な態様では、第2の入力信号369は、例えば、以下で説明されるように、音響センサー419によって検知された音響雑音に基づき得る。
【0246】
他の態様では、第2の入力信号469は、音響センサー419によって検知された任意の他のタイプのトランスデューサ音響パターンに基づき得る。一例では、第2の入力信号469は、音響センサー419の環境内で検知され得る、オーディオ、音声、雑音、もしくは同様のものに基づき得るか、またはそれらを含み得る。
【0247】
いくつかの例証的な態様では、第1のフィルタ452は、例えば、以下で説明されるように、例えば、音響トランスデューサ408と音響センサー419との間の、AFB 460の第1の推定を含む第1のフィルタ処理された信号463を生成するように構成され得る。
【0248】
いくつかの例証的な態様では、第2のフィルタ454は、例えば、以下で説明されるように、例えば、音響トランスデューサ408と音響センサー419との間の、AFB 460の第2の推定を含む第2のフィルタ処理された信号481を生成するように構成され得る。
【0249】
いくつかの例証的な態様では、第2のフィルタ454は、例えば、以下で説明されるように、例えば、音響トランスデューサ408と音響センサー419との間の、AFB 460における変化に基づいて第2のフィルタ処理された信号481を生成するように構成され得る。
【0250】
いくつかの例証的な態様では、第1のフィルタ452は、例えば、以下で説明されるように、予め定義された(仮想)信号499に基づいて適合され得る、適応フィルタを含み得る。
【0251】
いくつかの例証的な態様では、予め定義された信号499は、例えば、AFBミティゲータ450によって、および/またはAFBミティゲータ450を利用する、システム、例えば、AACシステムの任意の他の要素によって、内部で生成され得る、仮想信号を含み得る。
【0252】
いくつかの例証的な態様では、予め定義された信号499は仮想雑音信号を含み得る。
【0253】
いくつかの例証的な態様では、予め定義された信号499は仮想白色雑音信号を含み得る。
【0254】
いくつかの例証的な態様では、予め定義された信号499は仮想桃色雑音信号を含み得る。
【0255】
いくつかの例証的な態様では、予め定義された信号499の周波数スペクトルは、第1の入力信号461の周波数スペクトルとは異なり得る。
【0256】
他の態様では、予め定義された信号499は、任意の他のタイプの予め定義された信号を含み得る。
【0257】
いくつかの例証的な態様では、第1のフィルタ452は、例えば、AFB軽減された信号483と第2のフィルタ処理された信号481との間の差からの、フィルタ処理された予め定義された信号497の減算に基づいて、適合され得る。例えば、
図4に示されるように、フィルタ処理された予め定義された信号497は、第1のフィルタ452によってフィルタ処理された予め定義された信号499を含み得る。
【0258】
いくつかの例証的な態様では、AFBミティゲータ450は、例えば、フィルタ処理された予め定義された信号497を第2の入力信号469に加えることにより、修正されたセンサー信号480を生成するための加算器491を含み得る。
【0259】
いくつかの例証的な態様では、AFBミティゲータ450は、例えば、第1のフィルタ処理された信号463を修正されたセンサー信号480から差し引くことによって第1のAFB軽減された信号483を生成するための第1の減算器492を含み得る。例えば、
図4に示されるように、第2のフィルタ454は、第1のAFB軽減された信号483と第2のフィルタ処理された信号481との間の差に基づいて適合され得る。
【0260】
いくつかの例証的な態様では、AFBミティゲータ450は、例えば、フィルタ処理された予め定義された信号497を第1のAFB軽減された信号483から差し引くことによって第2のAFB軽減された信号473を生成するための第2の減算器494を含み得る。
【0261】
いくつかの例証的な態様では、PF入力475は、第2のAFB軽減された信号473に基づき得る。
【0262】
いくつかの例証的な態様では、rmic1と示されている、音響センサー419によってピックアップされた基準信号(「マイクロホンデータ信号」)は、式2および3によって決定され得る。
【0263】
いくつかの例証的な態様では、
【数20】
と示されている、適応フィルタ452は、yと示されている、スピーカー出力(例えば、耐雑音信号)に影響を及ぼすAFB 460を推定するように構成され得る。
【0264】
いくつかの例証的な態様では、rmic1´[n]と示されている、修正されたセンサー信号480は、例えば、
【数21】
をrmic1[n]に加えることによって決定され得、ここで
【数22】
は、フィルタ
【数23】
のインパルス応答を示し、L
fはフィルタ
【数24】
の長さであり、v
Lf[n]=[v[n-1],v[n-2],..,v[n-L
f]]
Tは、フィルタ
【数25】
に対する入力信号ベクトル(信号499)である、L
fサンプルの予め定義された(例えば、白色雑音)信号ベクト499である。
【0265】
いくつかの例証的な態様では、Hと示されている、適応フィルタ454は、音響フィードバックの望ましい応答から擾乱を軽減するように構成され得る。
【0266】
いくつかの例証的な態様では、適応Hに対する応答、例えば、望ましい応答は、例えば、次のように、決定され得:
【数26】
式中、
【数27】
は、トランスデューサ408によって出力されるトランスデューサ音響パターンy、例えば、フィルタ
【数28】
を通して取得された、耐雑音信号に起因したフィードバックの推定を示す。例えば、
【数29】
は、次のように決定され得:
【数30】
式中、y
Lf[n]=[y[n-1],y[n-2],..,y[n-L
f]]
Tは、フィルタ
【数31】
に対する入力信号ベクトル(入力信号461)である、L
fサンプルのスピーカー出力を示す。
【0267】
いくつかの例証的な態様では、e
H[n]と示されている、残留誤差信号は、例えば、次のように決定され得:
【数32】
式中、u[n]は、フィルタHの出力(信号481)を示す。
【0268】
例えば、信号481は、例えば、次のように決定され得:
【数33】
式中、H[n]=[H
0[n],H
1[n],..,H
Lh[n]]
Tは、H[n]のインパルス応答を示し、L
hはHの長さを示し、y
Lh[n]=[y[n-1],y[n-2],..,y[n-L
h]]
Tは、フィルタHに対する入力信号ベクトル(入力信号461)である、L
hサンプルのスピーカー出力を示す。
【0269】
いくつかの例証的な態様では、フィルタHの係数は、例えば、以下で説明されるように、LMSアルゴリズムならびに/またはLMSアルゴリズムバリアント、例えば、NLMS、リーキーLMS、および/もしくは任意の他のLMSバリアントを使用して、更新され得る。他の態様では、任意の他の適切なアルゴリズムが使用され得る。
【0270】
いくつかの例証的な態様では、フィルタHの係数は、例えば、次のように、LMSアルゴリズムを使用して、更新され得:
【数34】
式中、μ
hは、フィルタHに対するステップサイズパラメータを示す。
【0271】
いくつかの例証的な態様では、適応フィルタ
【数35】
は、
【数36】
と示されている、フィルタ処理された予め定義された信号497を生成するために、v[n]と示されている、予め定義された信号499、例えば、ランダム(白色)雑音または任意の他の予め定義された信号、によって励起され得る。
【0272】
いくつかの例証的な態様では、
図4に示されるように、適応フィルタHの誤差信号、例えば、信号483と信号481との間の差は、適応フィルタ
【数37】
に対する望ましい応答として使用され得る。
【0273】
例えば、適応フィルタ
【数38】
の係数は、LMSアルゴリズムに従って、例えば、次のように構成され得:
【数39】
式中、μ
fは、適応フィルタ
【数40】
に対するステップサイズパラメータを示す。
【0274】
他の態様では、適応フィルタ
【数41】
の係数は、任意の他のアルゴリズムに従って更新され得る。
【0275】
いくつかの例証的な態様では、適応フィルタ
【数42】
の係数を更新した後、適応フィルタ
【数43】
の更新された係数は、例えば、y
Lf[n]をその入力として取って、固定フィルタ
【数44】
にコピーされ得る。
【0276】
いくつかの例証的な態様では、PF476のPF入力475において、xと示されている、信号473は、例えば、次のように決定され得る:
【数45】
【0277】
いくつかの例証的な態様では、適応フィルタHが収束する場合、例えば、
【数46】
である。
【0278】
その結果、適応フィルタ
【数47】
は、実質的に擾乱のない望ましい応答を受信し得る。
【0279】
いくつかの例証的な態様では、適応フィルタ
【数48】
が収束する場合、例えば、
【数49】
の場合、例えば、理想的には、
【数50】
である。それに応じて、
【数51】
は、実質的に、トランスデューサ408によって出力されるトランスデューサ音響パターン、例えば、キャンセリング信号の音響フィードバック成分がない可能性がある。
【0280】
図1に戻って参照すると、いくつかの例証的な態様では、AFBミティゲータ150は、例えば、以下で説明されるように、AFBミティゲータ150の別のフィルタ(
図1に示されていない)を適合させるために内部で生成された仮想信号を使用しながら、固定フィルタを含む第1のフィルタ152を実装するように構成され得る。
【0281】
いくつかの例証的な態様では、AFBミティゲータ150は、例えば、固定フィルタ152に加えて、2つの適応フィルタを実装するように構成され得る。例えば、適応フィルタ154および別の適応フィルタ(
図1には示されていない)を含む、例えば、2つの適応フィルタが、例えば、AACシステム100の構成および/またはAACシステム100の環境における変化に起因した、音響フィードバック経路における変化に適合するために利用され得る。
【0282】
いくつかの例証的な態様に従い、AACシステム内に実装された適応AFBミティゲータ550を概略的に示す、
図5を参照する。例えば、AFBミティゲータ150(
図1)は、適応AFBミティゲータ550の、1つ以上の要素を含み得、かつ/または1つ以上の機能を実行し得る。
【0283】
いくつかの例証的な態様では、AFBミティゲータ550は、例えば、以下で説明されるように、音響トランスデューサ508と音響センサー519、例えば、AACシステム内の基準雑音センサーおよび/または誤差雑音センサーとの間の音響フィードバック560を軽減するように構成され得る。一例では、音響トランスデューサ508は、音響トランスデューサ108(
図1)を含み得、かつ/または音響センサー519は、基準雑音センサー119(
図1)もしくは残留雑音センサー121(
図1)を含み得る。
【0284】
他の態様では、AFBミティゲータ550の1つ以上、例えば、一部もしくは全部は、例えば、以下で説明されるように、任意の他のデバイスおよび/もしくはシステムによって実装され得、かつ/またはそれに対する音響フィードバックを軽減するように構成され得る。
【0285】
いくつかの例証的な態様では、AFBミティゲータ550は、例えば、以下で説明されるように、第1の入力信号561を、例えば、第1のフィルタ関数に従って、かつ/または基づいてフィルタリングすることにより第1のフィルタ処理された信号563を生成するように構成された第1のフィルタ552を含み得る。
【0286】
いくつかの例証的な態様では、第1の入力信号561は、例えば、以下で説明されるように、音響トランスデューサ508によって出力されるトランスデューサ音響パターンに基づき得る。
【0287】
いくつかの例証的な態様では、第1の入力信号561は、例えば、以下で説明されるように、音響トランスデューサ508によって出力される音制御パターンに基づき得る。
【0288】
他の態様では、第1の入力信号561は、トランスデューサ508によって出力される任意の他のタイプのトランスデューサ音響パターンに基づき得る。一例では、第1の入力信号561は、トランスデューサ508によって出力されるオーディオ信号に基づき得るか、またはそれを含み得る。
【0289】
いくつかの例証的な態様では、AACシステムは、PF出力577を、PF入力575に基づいて生成するように構成され得る、PF576を含み得る。
【0290】
いくつかの例証的な態様では、PF576は、PF出力577を、例えば、PF入力575および音響トランスデューサ508とAACシステムの音響制御ゾーン、例えば、音響制御ゾーン110(
図2)との間の音響構成に基づいて、生成するように構成され得る。他の態様では、PF576は、PF出力577を、任意の他の追加または代替のパラメータおよび/もしくは基準に基づいて生成するように構成され得る。
【0291】
いくつかの例証的な態様では、音響トランスデューサ508によって出力される音制御パターンは、PF出力577に基づき得る。
【0292】
いくつかの例証的な態様では、第1の入力信号561は、PF出力577に基づき得る。
【0293】
いくつかの例証的な態様では、
図5に示されるように、第1の入力信号561は、例えば、以下で説明されるように、PF出力577ならびに1つ以上のオーディオおよび/または音声信号591に基づき得る。
【0294】
例えば、AACシステムは、PF出力577に基づく信号を1つ以上のオーディオおよび/または音声信号591と結合するためのコンバイナ593、例えば、合計するための総和ユニットを含み得る。
【0295】
例えば、1つ以上のオーディオおよび/または音声信号591は、音制御ゾーン110(
図2)内で聞かれるオーディオおよび/または音声信号を含み得る。
【0296】
他の態様では、第1の入力信号561は、PF出力577に基づき得、例えば、他方、1つ以上のオーディオおよび/または音声信号591は除外され得る。
【0297】
いくつかの例証的な態様では、AFBミティゲータ550は、例えば、以下で説明されるように、例えば、第1の入力信号561を、例えば、第2のフィルタ関数に従って、かつ/または基づいて、フィルタリングすることにより、第2のフィルタ処理された信号581を生成するように構成された第2のフィルタ554を含み得る。
【0298】
いくつかの例証的な態様では、第2のフィルタ554は、例えば、以下で説明されるように、適応フィルタを含み得る。
【0299】
いくつかの例証的な態様では、第2のフィルタ554は、例えば、以下で説明されるように、例えば、AFB軽減された信号583と第2のフィルタ処理された信号581との間の差に基づいて、適合され得る。
【0300】
いくつかの例証的な態様では、AFB軽減された信号583は、例えば、以下で説明されるように、第2の入力信号569と第1のフィルタ処理された信号563との間の差に基づき得る。
【0301】
いくつかの例証的な態様では、第2の入力信号569は、例えば、以下で説明されるように、音響センサー519によって検知されたセンサー音響パターンに基づき得る。
【0302】
いくつかの例証的な態様では、第2の入力信号569は、例えば、以下で説明されるように、音響センサー519によって検知された音響雑音に基づき得る。
【0303】
他の態様では、第2の入力信号569は、音響センサー519によって検知された任意の他のタイプのトランスデューサ音響パターンに基づき得る。一例では、第2の入力信号569は、音響センサー519の環境内で検知され得る、オーディオ、音声、雑音、もしくは同様のものに基づき得るか、またはそれらを含み得る。
【0304】
いくつかの例証的な態様では、第1のフィルタ552は、例えば、以下で説明されるように、例えば、音響トランスデューサ508と音響センサー519との間の、AFB 560の第1の推定を含む第1のフィルタ処理された信号563を生成するように構成され得る。
【0305】
いくつかの例証的な態様では、第2のフィルタ554は、例えば、以下で説明されるように、例えば、音響トランスデューサ508と音響センサー519との間の、AFB 560の第2の推定を含む第2のフィルタ処理された信号581を生成するように構成され得る。
【0306】
いくつかの例証的な態様では、第2のフィルタ554は、例えば、以下で説明されるように、例えば、音響トランスデューサ508と音響センサー519との間の、AFB 560における変化に基づいて第2のフィルタ処理された信号581を生成するように構成され得る。
【0307】
いくつかの例証的な態様では、第1のフィルタ552は、例えば、以下で説明されるように、固定フィルタ関数を有する固定フィルタを含み得る。
【0308】
いくつかの例証的な態様では、第1のフィルタ552は、例えば、以下で説明されるように、固定IIRフィルタを含み得る。
【0309】
他の態様では、第1のフィルタ552は、固定FIRフィルタ、または任意の他のタイプの固定フィルタを含み得る。
【0310】
いくつかの例証的な態様では、フィルタ552の固定フィルタ関数は、例えば、音響トランスデューサ508と音響センサー519との間の予め定義された音響構成に基づき得る。
【0311】
いくつかの例証的な態様では、第2のフィルタ554は、例えば、以下で説明されるように、短い適応FIRフィルタによって実装され得る。
【0312】
他の態様では、第2のフィルタ554は、任意の他の適応FIRフィルタ、適応IIRフィルタ、および/または任意の他の適応フィルタを含み得る。
【0313】
いくつかの例証的な態様では、例えば、以下で説明されるように、AFBミティゲータ550は、例えば、第1の入力信号561を、例えば、第3のフィルタ関数に従って、かつ/または基づいて、フィルタリングすることにより、第3のフィルタ処理された信号557を生成するように構成された第3のフィルタ556を含み得る。
【0314】
いくつかの例証的な態様では、第3のフィルタ556は、例えば、以下で説明されるように、適応フィルタを含み得る。
【0315】
いくつかの例証的な態様では、第3のフィルタ556は、例えば、以下で説明されるように、予め定義された(仮想)信号599に基づいて適合され得る。
【0316】
いくつかの例証的な態様では、予め定義された信号599は、例えば、AFBミティゲータ550によって、および/またはAFBミティゲータ550を利用する、システム、例えば、AACシステム、の任意の他の要素によって、内部で生成され得る、仮想信号を含み得る。
【0317】
いくつかの例証的な態様では、予め定義された信号599は仮想雑音信号を含み得る。
【0318】
いくつかの例証的な態様では、予め定義された信号599は仮想白色雑音信号を含み得る。
【0319】
いくつかの例証的な態様では、予め定義された信号599は仮想桃色雑音信号を含み得る。
【0320】
いくつかの例証的な態様では、予め定義された信号599の周波数スペクトルは、第1の入力信号561の周波数スペクトルとは異なり得る。
【0321】
他の態様では、予め定義された信号599は、任意の他のタイプの予め定義された信号を含み得る。
【0322】
いくつかの例証的な態様では、第3のフィルタ556は、例えば、以下で説明されるように、例えば、AFB軽減された信号583と第2のフィルタ処理された信号581との間の差からの、フィルタ処理された予め定義された信号597の減算に基づいて、適合され得る。例えば、
図5に示されるように、フィルタ処理された予め定義された信号597は、第3のフィルタ556によってフィルタ処理された予め定義された信号599を含み得る。
【0323】
いくつかの例証的な態様では、
図5に示されるように、AFBミティゲータ550は、固定の予め定義されたフィルタ、例えば、フィルタ552を利用するマルチフィルタAFB軽減アーキテクチャ、スピーカー(複数可)/信号に基づく適合ブロック、例えば、フィルタ554、および仮想の内部生成された信号に基づく適合ブロック、例えば、フィルタ556に従って構成され得る。
【0324】
例えば、Gと示されている、第2のフィルタ554は、音響フィードバックの望ましい応答から擾乱を除去するために利用され得、かつ/または、Hと示されている、第3のフィルタは、AFBの変化に適合するために利用され得る。
【0325】
いくつかの例証的な態様では、フィルタHは、例えば、フィルタHの係数を適合させるために、仮想の内部生成された信号599からの入力を使用し得る。フィルタHの適合された係数は、例えば、マイクロホン経路、例えば、ANCマイクロホン(複数可)経路から低減される、Yhと示されている、信号557を推定するために、例えば、スピーカー信号を表す、入力561に適用され得る。
【0326】
いくつかの例証的な態様では、AFBミティゲータ550は、例えば、フィルタ処理された予め定義された信号597を第2の入力信号569に加えることにより、修正されたセンサー信号580を生成するために加算器591を含み得る。
【0327】
いくつかの例証的な態様では、AFBミティゲータ550は、例えば、第1のフィルタ処理された信号563を修正されたセンサー信号580から差し引くことによって、第1のAFB軽減された信号、例えば、信号583を生成するために第1の減算器592を含み得る。
【0328】
いくつかの例証的な態様では、AFBミティゲータは、例えば、フィルタ処理された信号の総和を第1のAFB軽減された信号583から差し引くことによって、第2のAFB軽減された信号573を生成するために第2の減算器594を含み得る。例えば、
図5に示されるように、フィルタ処理された信号の総和は、第3のフィルタ処理された信号557およびフィルタ処理された予め定義された信号597の総和を含み得る。
【0329】
いくつかの例証的な態様では、PF入力575は、第2のAFB軽減された信号573に基づき得る。
【0330】
いくつかの例証的な態様では、rmic1と示されている、音響センサー519によってピックアップされた基準信号(「マイクロホンデータ信号」)は、例えば、音制御パターン(「耐雑音信号」または「キャンセリング信号」)の音声/オーディオ信号591と一緒の組合せを含む、例えば、音響トランスデューサ518による出力を示すためにyを使用する、式2および3によって決定され得る。
【0331】
いくつかの例証的な態様では、rmic1´[n]と示されている、信号580は、例えば、信号vh[n]を信号rmic1[n]に加えることによって決定され得、ここでvh[n]=H[n]TvLh[n]であり、H[n]=[H0[n],H1[n],..,HLh[n]]Tは、フィルタH[n]のインパルス応答を示しており、LhはフィルタHの長さを示し、vLh[n]=[v[n-1],v[n-2],..,v[n-Lh]]Tは、Lfサンプルの予め定義された信号、例えば、白色雑音信号ベクトル(信号599)を示す。例えば、信号vLh[n]は、適合プロセスにおいてフィルタHに対する入力信号ベクトルとして使用され得る。
【0332】
いくつかの例証的な態様では、適応フィルタGに対する応答、例えば、望ましい応答は、例えば、次のように決定され得:
【数52】
式中
【数53】
であり、ここで
【数54】
は、フィルタ
【数55】
のインパルス応答を示しており、L
fは
【数56】
の長さを示し、y
Lf[n]=[y[n-1],y[n-2],..,y[n-L
f]]
Tは、フィルタ
【数57】
の入力信号ベクトル(入力信号561)である、L
fサンプルのスピーカー出力を示す。
【0333】
いくつかの例証的な態様では、e
g[n]と示されている、残留誤差信号は、例えば、次のように決定され得:
【数58】
式中、u[n]はフィルタGの出力を示し、u[n]=G[n]
Ty
Lg[n](信号581)として与え、ここで、G[n]=[G
0[n],G
1[n],..G
Lg[n]]
Tは、フィルタG[n]のインパルス応答を示し、L
gはフィルタGの長さを示して、y
Lg[n]=[y[n-1],y[n-2],..,y[n-L
g]]
Tは、フィルタGに対する入力信号ベクトル(信号561)である、L
gサンプルのスピーカー出力を示す。
【0334】
いくつかの例証的な態様では、フィルタGの係数は、例えば、以下で説明されるように、例えば、LMSアルゴリズムならびに/またはLMSアルゴリズムバリアント、例えば、NLMS、リーキーLMS、および/もしくは任意の他のLMSバリアントに従って、更新され得る。他の態様では、任意の他の適切なアルゴリズムが使用され得る。
【0335】
いくつかの例証的な態様では、フィルタGの係数は、LMSアルゴリズムに従って、例えば、次のように更新され得:
【数59】
式中、μ
gは、フィルタGに対するステップサイズパラメータを示す。
【0336】
いくつかの例証的な態様では、適応フィルタHは、予め定義された信号v[n]、例えば、ランダム(白色)雑音によって励起され得る。
【0337】
いくつかの例証的な態様では、フィルタGの誤差信号は、適応フィルタHに対する望ましい応答として使用され得る。
【0338】
いくつかの例証的な態様では、フィルタHの係数は、例えば、LMSアルゴリズムならびに/またはLMSアルゴリズムバリアント、例えば、NLMS、リーキーLMS、および/もしくは任意の他のLMSバリアントに従って、更新され得る。他の態様では、任意の他の適切なアルゴリズムが使用され得る。
【0339】
いくつかの例証的な態様では、フィルタHの係数は、LMSアルゴリズムに従って、例えば、次のように更新され得:
【数60】
式中、μ
hは、フィルタHに対するステップサイズパラメータを示す。
【0340】
いくつかの例証的な態様では、適応フィルタHの係数を更新した後、適応フィルタHの更新された係数は、例えば、y[n]をその入力として取って、固定フィルタHにコピーされ得る。
【0341】
いくつかの例証的な態様では、PF576のPF入力575において、xと示されている、信号573は、例えば、次のように決定され得:
【数61】
式中、y
h[n]=H[n]
TY
Lh[n]であり、y
Lh[n]=[y[n-1],y[n-2],..,y[n-L
h]]
Tは、フィルタHに対する入力信号ベクトル(入力信号561)である、L
hサンプルのスピーカー出力を示す。
【0342】
いくつかの例証的な態様では、適応フィルタGが収束する場合、例えば、
【数62】
【0343】
その結果、適応フィルタHは、実質的に擾乱のない望ましい応答を受信し得る。
【0344】
いくつかの例証的な態様では、適応フィルタHが収束する場合、その結果、例えば、理想的には、
【数63】
である。それに応じて、
【数64】
は実質的に、トランスデューサ508によって出力されるトランスデューサ音響パターン、例えば、キャンセリング信号のいかなる音響フィードバック成分もない可能性がある。
【0345】
いくつかの例証的な態様に従って、AFB軽減を実装しているコントローラ600を概略的に示す、
図6を参照する。いくつかの態様では、AACコントローラ102(
図1)および/もしくはコントローラ193(
図1)は、コントローラ600の1つ以上の要素を含み得、かつ/またはコントローラ600の1つ以上の機能および/もしくは動作を実行し得る。
【0346】
いくつかの例証的な態様では、AACコントローラ600は、例えば、以下で説明されるように、非ハイブリッドスキームに従って構成され得る。
【0347】
いくつかの例証的な態様では、非ハイブリッドスキームは、例えば、以下で説明されるように、雑音入力、例えば、雑音入力104(
図1)に基づく、予測フィルタ入力に適用され得る、雑音予測フィルタを含み得る。
【0348】
いくつかの例証的な態様では、コントローラ600は、例えば、入力104(
図1)を含む、複数の入力604を、複数の予め定義された雑音検知位置、例えば、位置105(
図2)における音響雑音を表す、雑音センサー602から受信し得る。
【0349】
いくつかの例証的な態様では、コントローラ600は、少なくとも1つの音響トランスデューサ614、例えば、音響トランスデューサ108(
図1)を制御するために音制御信号612を生成し得る。
【0350】
いくつかの例証的な態様では、コントローラ600は、入力604に対応する入力608に推定関数を適用することにより信号612を推定するための推定器(「予測ユニット」)610を含み得る。例えば、推定器610は、PFを含み得る。例えば、PF156(
図1)は、推定器610を含み得、かつ/または推定器610の1つ以上の機能を実行し得る。
【0351】
いくつかの例証的な態様では、推定器610は、有限インパルス応答(FIR)フィルタを使用して実装されたPFを含み得る。
【0352】
いくつかの例証的な態様では、推定器610は、無限インパルス応答(IIR)フィルタを使用して実装されたPFを含み得る。一例では、推定器610は、直列に多重カスケード接続された二次デジタルIIRフィルタを使用して実装されたPFを含み得る。
【0353】
他の態様では、他の予測フィルタが使用され得る。
【0354】
いくつかの例証的な態様では、コントローラ600は、音響トランスデューサ614と基準雑音音響センサー602との間のAFBを軽減するように構成され得る、適応AFBミティゲータ618を含み得る。
【0355】
例えば、AFBミティゲータ150(
図1)は、適応AFBミティゲータ618を含み得、かつ/または適応AFBミティゲータ618の1つ以上の機能を実行し得る。
【0356】
いくつかの例証的な態様では、適応AFBミティゲータ618は、適応AFBミティゲータ350(
図3)の、1つ以上の要素を含み得、かつ/または1つ以上の機能を実行し得る。
【0357】
いくつかの例証的な態様では、適応AFBミティゲータ618は、適応AFBミティゲータ450(
図4)の、1つ以上の要素を含み得、かつ/または1つ以上の機能を実行し得る。
【0358】
いくつかの例証的な態様では、適応AFBミティゲータ618は、適応AFBミティゲータ550(
図5)の、1つ以上の要素を含み得、かつ/または1つ以上の機能を実行し得る。
【0359】
いくつかの例証的な態様では、例えば、
図6に示されるように、コントローラ600は、複数の独立した基準音響パターンを入力604から抽出するために抽出器606を含み得る。これらの態様によれば、入力608は、複数の独立した基準音響パターンを含み得る。
【0360】
いくつかの例証的な態様では、コントローラ600は、例えば、前述のとおり、1つ以上の雑音源によって生じた雑音を低減および/または除去するように構成された信号612を生成し得る。
【0361】
いくつかの例証的な態様では、コントローラ600は、音制御ゾーン110(
図2)内の1つ以上の音パターンの雑音エネルギーおよび/もしくは波振幅を低減ならびに/または除去するように構成された音制御信号612を生成し得、他方、1つ以上の他の音パターンの雑音エネルギーおよび/もしくは波振幅は、音制御ゾーン110(
図2)内で影響を受けない可能性がある。
【0362】
他の態様では、コントローラ600は、抽出器606を含まない可能性がある。それに応じて、入力608は、入力604および/または入力604に基づく任意の他の入力を含み得る。
【0363】
いくつかの例証的な態様では、推定器610は、任意の適切な線形および/または非線形関数を入力608に適用し得る。例えば、推定関数は、非線形推定関数、例えば、放射基底関数、を含み得る。
【0364】
いくつかの例証的な態様では、推定器610は、雑音制御ゾーン内に配置される、複数の予め定義された残留雑音検知位置における音響残留雑音を表す複数の残留雑音入力616に基づき、推定関数の1つ以上のパラメータを適合させることが可能であり得る。例えば、入力616は、雑音制御ゾーン110(
図2)内に位置し得る、残留雑音検知位置107(
図2)における音響残留雑音を表す入力106(
図1)を含み得る。
【0365】
いくつかの例証的な態様では、入力616の1つ以上は、位置107(
図2)の少なくとも1つの特定の残留雑音センサー位置における少なくとも1つの仮想誤差センサーによって検知された残留雑音(「雑音誤差」)に対応する少なくとも1つの仮想マイクロホン入力を含み得る。例えば、コントローラ600は、例えば、以下で説明されるように、特定の残留雑音センサー位置における雑音誤差を、入力608および予測された雑音信号612に基づいて評価し得る。
【0366】
いくつかの例証的な態様では、推定器610は、例えば、以下で説明されるように、例えば、y1(n)...yM(n)と示されている、M個の制御パターンを含む、例えば、n番目のサンプルに対応する複数の音制御パターンを生成して、複数のM個のそれぞれの音響トランスデューサを、例えば、入力608に基づいて、駆動するように構成された多入力多出力(MIMO)予測ユニットを含み得る。
【0367】
ここで、いくつかの例証的な態様に従い、MIMO予測ユニット700を概略的に示す、
図7を参照する。いくつかの例証的な態様では、推定器610(
図6)は、MIMO予測ユニット700を含み、かつ/または、MIMO予測ユニット700の、1つ以上の機能、および/もしくは動作を実行し得る。
【0368】
図7に示されるように、予測ユニット700は、ベクトル
【数65】
を含む入力712を、例えば、抽出器606(
図6)からの出力として受信して、M個の音響トランスデューサ、例えば、音響トランスデューサ108(
図1)を含むラウドスピーカーアレイ702を駆動するように構成され得る。例えば、予測ユニット700は、M個の音制御パターンy
1(n)...y
M(n)を含むコントローラ出力701を生成して、複数のM個のそれぞれの音響トランスデューサ、例えば、音響トランスデューサ108(
図1)を、例えば、入力608(
図6)に基づいて駆動し得る。
【0369】
いくつかの例証的な態様では、アレイ702のM個の音響トランスデューサの2つ以上の間の干渉(クロストーク)は、例えば、M個の音響トランスデューサの2つ以上、例えば、全部が制御雑音パターンを、例えば、同時に、生成する場合に生じ得る。
【0370】
いくつかの例証的な態様では、予測ユニット700は、例えば、入力信号をアレイ702内の各スピーカーに対して同時に最適化しながら、実質的に最適な音制御パターンを生成するためにアレイ702を制御するように構成された出力701を生成し得る。例えば、予測ユニット700は、例えば、スピーカー間のインタフェースをキャンセルしながら、アレイ702のマルチチャネルスピーカーを制御し得る。
【0371】
一例では、予測ユニット700は、メモリをもつ線形関数を利用し得る。例えば、予測ユニット700は、例えば、次のように、音制御パターンのn番目のサンプルに関してアレイ702のm番目のスピーカーに対応する、y
m[n]と示されている、音制御パターンを決定し得:
【数66】
式中、S
k[n]は、例えば、抽出器606(
図6)から受信された、k番目の独立した基準音響パターンを示し、W
km[i]は、例えば、以下で説明されるように、k番目の独立した基準音響パターンに基づいてm番目のスピーカーを駆動するように構成された予測フィルタ係数を示す。
【0372】
別の例では、予測ユニット700は、出力701を決定するために、任意の他の適切な予測アルゴリズム、例えば、メモリを持つか、もしくはメモリを持たない、線形または非線形、および同様のものを実装し得る。
【0373】
いくつかの例証的な態様では、予測ユニット700は、予測フィルタ係数W
km[i]を、例えば、複数の残留雑音入力616(
図6)を含む、例えば、複数の残留雑音入力704に基づいて、最適化し得る。例えば、予測ユニット700は、予測フィルタ係数W
km[i]を、例えば、残留誤差検知位置107(
図2)において最大破壊的干渉に達するために、最適化し得る。例えば、位置107(
図2)は、L個の位置を含み得、入力704は、e
1[n],e
2[n],...,e
L[n]と示されている、L個の残留雑音成分を含み得る。
【0374】
いくつかの例証的な態様では、予測ユニット700は、予測フィルタ係数W
km[i]の1つ以上、例えば、一部もしくは全部を、例えば、最小平均2乗誤差(MMSE)基準、または任意の他の適切な基準に基づいて最適化し得る。例えば、予測フィルタ係数W
km[i]の1つ以上、例えば、一部もしくは全部を最適化するための、Jと示される、費用関数は、例えば、位置107(
図2)における残留雑音成分e
1[n],e
2[n],...,e
L[n]の総エネルギーとして、例えば、次のように定義され得る:
【数67】
【0375】
いくつかの例証的な態様では、l番目の位置において、e
1[n]と示される、残留雑音パターンは、例えば、次のように表され得:
【数68】
式中、stf
lm[j]は、l番目の位置におけるアレイ702のm番目のスピーカーからのJ係数を有する経路伝達関数を示し、W
km[n]は、k番目の基準音響パターンS
k[n]とm番目のスピーカーの制御信号との間の関係を表すI係数をもつ予測フィルタの適応重みベクトルを示す。
【0376】
いくつかの例証的な態様では、予測ユニット700は、適応重みベクトルW
km[n]の1つ以上の要素、例えば、一部もしくは全部の要素を、最適なポイント、例えば、最大雑音低減に達するために、最適化し得る。例えば、予測ユニット700は、各ステップにおいて重みベクトルW
km[n]が費用関数Jの勾配の負の方向に更新される場合、例えば、次のように、勾配ベースの適合方法を実装し得る:
【数69】
【0377】
他の態様では、予測ユニット700は、任意の他の予測方式に従い、かつ/または任意の他の追加もしくは代替の予測アルゴリズムを利用して、実装され得る。
【0378】
いくつかの例証的な態様に従い、AFB軽減を実装しているコントローラ800を概略的に示す、
図8をここで参照する。例えば、コントローラ193(
図1)は、コントローラ800の1つ以上の要素を含み得、かつ/またはコントローラ800の1つ以上の動作および/もしくは機能を実行し得る。
【0379】
いくつかの例証的な態様では、コントローラ800は、例えば、以下で説明されるように、ハイブリッドスキームに従って構成され得る。
【0380】
いくつかの例証的な態様では、ハイブリッドスキームは、例えば、以下で説明されるように、少なくとも1つの雑音予測フィルタおよび少なくとも1つの残留雑音予測フィルタを適用するように構成され得る。
【0381】
いくつかの例証的な態様では、雑音予測フィルタは、例えば、以下で説明されるように、雑音入力に基づき得る、予測フィルタ入力に適用されるように構成され得る。
【0382】
いくつかの例証的な態様では、残留雑音予測フィルタは、例えば、以下で説明されるように、残留雑音入力に基づき得る、予測フィルタ入力に適用されるように構成され得る。
【0383】
いくつかの例証的な態様では、
図8に示されるように、コントローラ800は、例えば、以下で説明されるように、予測フィルタ810および予測フィルタ820を含み得る。
【0384】
いくつかの例証的な態様では、
図8に示されるように、コントローラ800は、例えば、予測ユニット810の出力および予測ユニット820の出力に基づく、例えば、予測された雑音信号を含む、音制御信号829を生成し得る。
【0385】
いくつかの例証的な態様では、コントローラ800は、音制御信号829を少なくとも1つの音響トランスデューサ808に出力し得る。
【0386】
いくつかの例証的な態様では、予測フィルタ810および/または予測フィルタ820は、FIRフィルタによって実装され得る。
【0387】
他の態様では、予測フィルタ810および/または予測フィルタ820は、IIRフィルタによって実装され得る。一例では、予測フィルタ810および/または予測フィルタ820は、直列に多重カスケード接続された二次デジタルIIRバイクワッドフィルタによって実装され得る。
【0388】
他の態様では、他の予測フィルタが使用され得る。
【0389】
いくつかの例証的な態様では、
図8に示されるように、予測フィルタ810は、例えば、1つ以上の雑音センサー818(「基準マイクロホン」)からの、雑音入力816に基づき得る、予測フィルタ入力812に適用される雑音予測フィルタを含み得る。例えば、予測フィルタ入力812は、雑音入力104(
図1)に基づき得る。
【0390】
いくつかの例証的な態様では、予測フィルタ820は、例えば、1つ以上の残留雑音センサー828(「誤差マイクロホン」)からの、残留雑音入力826に基づき得る、予測フィルタ入力822に適用される残留雑音予測フィルタを含み得る。例えば、予測フィルタ入力822は、残留雑音入力106(
図1)に基づき得る。
【0391】
いくつかの例証的な態様では、入力826は、仮想検知位置における少なくとも1つの仮想誤差センサーによって検知された残留雑音(「雑音誤差」)に対応する少なくとも1つの仮想マイクロホン入力を含み得る。例えば、コントローラ800は、例えば、前述のとおり、仮想検知位置における雑音誤差を、入力826および音制御信号829に基づいて評価し得る。
【0392】
いくつかの例証的な態様では、コントローラ800は、例えば、以下で説明されるように、音制御ゾーン内の1つ以上の音パターンの雑音エネルギーおよび/もしくは波振幅を低減ならびに/または除去するように構成され得る、音制御信号829を生成し得、他方、1つ以上の他の音パターンの雑音エネルギーおよび/もしくは波振幅は、音制御ゾーン内で影響を受けない可能性がある。
【0393】
いくつかの例証的な態様では、例えば、
図8に示されるように、コントローラ800は、複数の独立した基準音響パターンを入力816から抽出するための抽出器814を含み得る。これらの態様によれば、予測フィルタ入力812は、複数の独立した基準音響パターンを含み得る。
【0394】
他の態様では、抽出器814が除外され得、予測フィルタ入力812は、例えば、任意の他のアルゴリズムおよび/もしくは計算に従い、入力816に直接または間接的に基づいて生成され得る。
【0395】
いくつかの例証的な態様では、例えば、
図8に示されるように、コントローラ800は、複数の独立した残留雑音音響パターンを入力826から抽出するための抽出器824を含み得る。これらの態様によれば、予測フィルタ入力822は、複数の独立した残留雑音音響パターンを含み得る。
【0396】
他の態様では、抽出器824が除外され得、予測フィルタ入力822は、例えば、任意の他のアルゴリズムおよび/もしくは計算に従い、入力826に直接または間接的に基づいて生成され得る。
【0397】
いくつかの例証的な態様では、
図8に示されるように、コントローラ800は、基準マイクロホン818の出力信号からスピーカー808によって生成された信号の一部を、部分的もしくは完全に、低減、除去、および/またはキャンセルするように構成されたAFBミティゲータ(「エコーキャンセラ」)815を含み得る。
【0398】
例えば、AFBミティゲータ150(
図1)は、AFBミティゲータ815を含み得、かつ/またはAFBミティゲータ815の1つ以上の機能を実行し得る。
【0399】
いくつかの例証的な態様では、AFBミティゲータ815は、適応AFBミティゲータ350(
図3)の、1つ以上の要素を含み、かつ/または1つ以上の機能を実行し得る。
【0400】
いくつかの例証的な態様では、AFBミティゲータ815は、適応AFBミティゲータ450(
図4)の、1つ以上の要素を含み、かつ/または1つ以上の機能を実行し得る。
【0401】
いくつかの例証的な態様では、AFBミティゲータ815は、適応AFBミティゲータ550(
図5)の、1つ以上の要素を含み、かつ/または1つ以上の機能を実行し得る。
【0402】
いくつかの例証的な態様では、
図8に示されるように、コントローラ800は、残留雑音マイクロホン828の出力信号からスピーカー808によって生成された信号の一部を、部分的もしくは完全に、低減、除去、および/またはキャンセルするように構成されたAFBミティゲータ(「エコーキャンセラ」)825を含み得る。
【0403】
例えば、AFBミティゲータ150(
図1)は、AFBミティゲータ825を含み得、かつ/またはAFBミティゲータ825の1つ以上の機能を実行し得る。
【0404】
いくつかの例証的な態様では、AFBミティゲータ825は、適応AFBミティゲータ350(
図3)の、1つ以上の要素を含み、かつ/または1つ以上の機能を実行し得る。
【0405】
いくつかの例証的な態様では、AFBミティゲータ825は、適応AFBミティゲータ450(
図4)の、1つ以上の要素を含み、かつ/または1つ以上の機能を実行し得る。
【0406】
いくつかの例証的な態様では、AFBミティゲータ825は、適応AFBミティゲータ550(
図5)の、1つ以上の要素を含み、かつ/または1つ以上の機能を実行し得る。
【0407】
いくつかの例証的な態様では、コントローラ800は、任意の適切な線形および/または非線形関数を予測フィルタ入力812および/または予測フィルタ入力822に適用し得る。例えば、予測フィルタ820および/または予測フィルタ820は、線形推定関数、または非線形推定関数、例えば、放射基底関数、に従って構成され得る。
【0408】
いくつかの例証的な態様では、コントローラ800は、適応ハイブリッドスキームに従って構成され得る。例えば、
図8に示されるように、コントローラ800は、予測フィルタ810および/または予測フィルタ820の1つ以上のパラメータを、例えば、残留雑音入力826に基づいて、更新するように構成され得る。
【0409】
いくつかの例証的な態様に従って、AACシステムを含む車両900を概略的に示す、
図9を参照する。
【0410】
一例では、車両940は、例えば、車両900内の1つ以上の音制御ゾーン内で音を制御するために、AACシステム100(
図1)の唯一の、もしくはもっと多くの要素および/または構成要素を含み得る。
【0411】
いくつかの例証的な態様では、
図9に示されるように、車両900は、複数のスピーカー908、複数の残留雑音センサー(「監視マイクロホン」)912、および複数の基準センサー(「環境マイクロホン」)を含み得る。
【0412】
いくつかの例証的な態様では、車両900は、第1の音制御ゾーン930を、例えば、運転席のヘッドレストの位置において、車両900のドライバーに対して提供するために、複数のスピーカー908を制御するように構成されたAACコントローラ102(
図1)を含み得る。
【0413】
いくつかの例証的な態様では、AACコントローラ102(
図1)は、第2の音制御ゾーン926を、例えば、運転席近くの前の座席において、例えば、助手席のヘッドレストの位置において、例えば、同乗者に対して、提供するために、複数のスピーカー908を制御するように構成され得る。
【0414】
いくつかの例証的な態様では、
図9に示されるように、複数の監視マイクロホン912が、第1および第2の音制御ゾーン930および926内に配置され得る。
【0415】
いくつかの例証的な態様では、
図9に示されるように、複数の環境マイクロホン910が、音制御ゾーン930および926の外部の環境内に配置され得る。
【0416】
他の態様では、車両900は、任意の他の数の複数のスピーカー908、複数の監視マイクロホン912、および/もしくは複数の環境マイクロホン910、複数のスピーカー908、複数の監視マイクロホン912、および/もしくは複数の環境マイクロホン910の任意の他の配置、位置および/もしくは場所、ならびに/または任意の他の追加もしくは代替の構成要素を含み得る。
【0417】
いくつかの例証的な態様に従って、AFBミティゲータ1000を概略的に示す、
図10を参照する。例えば、AFBミティゲータ150(
図1)は、適応AFBミティゲータ1000の、1つ以上の要素を含み、かつ/または1つ以上の機能を実行し得る。
【0418】
いくつかの例証的な態様では、AFBミティゲータ1000は、例えば、以下で説明されるように、少なくとも1つの音響トランスデューサ1008、例えば、1つの音響トランスデューサ1008または複数の音響トランスデューサ1008と、少なくとも1つの音響センサー1019、例えば、1つの音響センサー1019または複数の音響センサー1019との間の音響フィードバックを軽減するように構成され得る。
【0419】
いくつかの例証的な態様では、AFBミティゲータ1000は、例えば、以下で説明されるように、音響センサー1019によって検知されたセンサー音響パターン1080に適用されるAFB軽減に基づき得る、AFB軽減された信号、例えば、AFB軽減された信号1073を含む出力を提供するように構成され得る。
【0420】
いくつかの例証的な態様では、AFB軽減された信号1073は、例えば、以下で説明されるように、音響センサー1019によって検知されたセンサー音響パターン1080、例えば、音響トランスデューサ1008と音響センサー1019との間の音響フィードバックを軽減するための事後AFB軽減に基づき得る。
【0421】
いくつかの例証的な態様では、AFBミティゲータ1000は、例えば、以下で説明されるように、例えば、第1の入力信号1061を、例えば、第1のフィルタ関数に従って、かつ/または基づいて、フィルタリングすることにより、第1のフィルタ処理された信号1063を生成するように構成され得る、第1のフィルタ(F1)1052を含み得る。
【0422】
いくつかの例証的な態様では、第1の入力信号1061は、例えば、以下で説明されるように、トランスデューサ1008によって出力されるトランスデューサ音響パターンに基づき得る。
【0423】
いくつかの例証的な態様では、AFBミティゲータ1000は、例えば、以下で説明されるように、例えば、第1の入力信号1061を、例えば、第2のフィルタ関数に従って、かつ/または基づいて、フィルタリングすることにより、第2のフィルタ処理された信号1081を生成するように構成され得る、第2のフィルタ(F2)1054を含み得る。
【0424】
いくつかの例証的な態様では、第2のフィルタ1054は、例えば、以下で説明されるように、適応フィルタを含み得る。
【0425】
いくつかの例証的な態様では、第2のフィルタ1054は、例えば、以下で説明されるように、例えば、AFB軽減された信号1083と第2のフィルタ処理された信号1081との間の差に基づいて、適合され得る。
【0426】
いくつかの例証的な態様では、AFB軽減された信号1083は、例えば、以下で説明されるように、第2の入力信号1069と第1のフィルタ処理された信号1063との間の差に基づき得る。
【0427】
いくつかの例証的な態様では、第2の入力信号1069は、例えば、以下で説明されるように、音響センサー1019によって検知されたセンサー音響パターン1080に基づき得る。
【0428】
いくつかの例証的な態様では、第2の入力信号1069は、例えば、前述のとおり、音響センサー1019によって検知されたセンサー音響パターン1080に直接基づき得る、例えば、それを含み得るか、またはそれに等しい可能性がある。
【0429】
いくつかの例証的な態様では、第2の入力信号1069は、音響センサー1019によって検知されたセンサー音響パターン1080に間接的に基づき得る。例えば、第2の入力信号1069は、例えば、前述のとおり、音響センサー1019によって検知されたセンサー音響パターン1080の処理に基づき得る、処理された信号を含み得る。
【0430】
いくつかの例証的な態様では、第2の入力信号1069は、音響センサー1019の環境内で検知され得る、オーディオ、音声、雑音、または同様のものに基づき得る。
【0431】
いくつかの例証的な態様では、第1のフィルタ1052は、例えば、前述のとおり、音響トランスデューサ1008と音響センサー1019との間のAFBの第1の推定を含む第1のフィルタ処理された信号1063を生成するように構成され得る。
【0432】
いくつかの例証的な態様では、第2のフィルタ1054は、例えば、前述のとおり、音響トランスデューサ1008と音響センサー1019との間のAFBの第2の推定を含む第2のフィルタ処理された信号1081を生成するように構成され得る。
【0433】
いくつかの例証的な態様では、第2のフィルタ1054は、例えば、前述のとおり、例えば、音響トランスデューサ1008と音響センサー1019との間のAFBにおける変化に基づいて、第2のフィルタ処理された信号1081を生成するように構成され得る。
【0434】
いくつかの例証的な態様では、第1のフィルタ1052は、例えば、前述のとおり、固定フィルタ関数を有する固定フィルタを含み得る。
【0435】
いくつかの例証的な態様では、第1のフィルタ1052は、例えば、前述のとおり、固定IIRフィルタを含み得る。
【0436】
他の態様では、第1のフィルタ1052は、固定FIRフィルタ、または任意の他のタイプの固定フィルタを含み得る。
【0437】
いくつかの例証的な態様では、フィルタ1052の固定フィルタ関数は、例えば、音響トランスデューサ1008と音響センサー1019との間の予め定義された音響構成に基づき得る。
【0438】
いくつかの例証的な態様では、AFBミティゲータ1000は、例えば、第1のフィルタ処理された信号1063を第2の入力信号1069から差し引くことによって、第1のAFB軽減された信号1083を生成するための第1の減算器1091を含み得る。
【0439】
いくつかの例証的な態様では、AFBミティゲータ1000は、例えば、信号1089を第1のAFB軽減された信号1083から差し引くことによって、第2のAFB軽減された信号、例えば、AFB軽減された信号1073を生成するための第2の減算器1092を含み得る。
【0440】
いくつかの例証的な態様では、信号1089は、第2のフィルタ処理された信号1081に基づき得る。
【0441】
いくつかの例証的な態様では、信号1089は、例えば、
図3に関して前述のとおり、第2のフィルタ処理された信号1081に直接基づき得る、例えば、それを含み得るか、またはそれに等しい可能性がある。
【0442】
いくつかの例証的な態様では、信号1089は、第2のフィルタ処理された信号1081に間接的に基づき得る。例えば、信号1089は、例えば、
図4および/または
図5に関して前述のとおり、例えば、第2のフィルタ処理された信号1081に基づいて適応され得る、別のフィルタ(
図10には示されていない)によって、生成され得る。
【0443】
いくつかの例証的な態様では、第2のフィルタ1054は、第1のAFB軽減された信号1083と第2のフィルタ処理された信号1081との間の差に基づいて、適合され得る。
【0444】
いくつかの例証的な態様では、第2のフィルタ1054は、例えば、前述のとおり、短い適応FIRフィルタによって実装され得る。
【0445】
他の態様では、第2のフィルタ1054は、任意の他の適応FIRフィルタ、適応IIRフィルタ、および/または任意の他の適応フィルタを含み得る。
【0446】
いくつかの例証的な態様では、AFB軽減された信号1073は、例えば、1つ以上の処理技術1088に従って、信号1075を提供するように処理され得る。
【0447】
いくつかの例証的な態様では、信号1075は、例えば、以下で説明されるように、少なくとも1つの音響トランスデューサ1008および少なくとも1つの音響センサー1019を実装しているシステムまたはデバイスの1つ以上の要素に対する入力として提供され得る。
【0448】
いくつかの例証的な態様では、信号1075は、出力信号、例えば、音響センサー1019および音響トランスデューサ1008を実装しているデバイスのユーザーに提供される出力オーディオ信号として提供され得る。
【0449】
いくつかの例証的な態様では、信号1061は、例えば、以下で説明されるように、信号1075に基づき得る。
【0450】
いくつかの例証的な態様では、信号1061は、例えば、
図3、
図4、および/もしくは
図5に関して前述のとおり、信号1075に間接的に基づき得る、例えば、例えば、それを含み得るか、またはそれに等しい可能性がある。
【0451】
いくつかの例証的な態様では、信号1061は、信号1075に間接的に基づき得る。例えば、信号1061は、例えば、例えば、
図3、
図4、および/または
図5に関して前述のとおり、1つ以上の他の信号の有無にかかわらず、例えば、信号1075の更なる処理に基づいて、生成され得る。
【0452】
いくつかの例証的な態様では、処理技術1088は、例えば、前述のとおり、AAC処理のために構成された信号1075を生成するように構成され得る。
【0453】
いくつかの例証的な態様では、処理技術1088は、例えば、
図3、
図4、および/または
図5に関して前述のとおり、PFを、AFB軽減された信号1073に適用することによって信号1075を生成するように構成され得る。
【0454】
いくつかの例証的な態様では、少なくとも1つの音響センサー1019は、少なくとも1つの基準雑音センサー、例えば、基準雑音センサー119(
図1)を含み得る。
【0455】
例えば、第2の入力信号1069は、雑音検知位置、例えば、雑音検知位置105(
図1)において、基準雑音センサー、例えば、基準雑音センサー119(
図1)によって検知された雑音を表し得る。
【0456】
例えば、処理技術1088は、例えば、
図3、
図4、および/または
図5に関して前述のとおり、PFを、AFB軽減された信号1073に適用することによって信号1075を生成するように構成され得る。
【0457】
一例では、AFBミティゲータ618(
図6)は、例えば、AFB軽減された信号1073を含み得るか、もしくはそれに基づき得る、入力604(
図6)および/または入力608(
図6)を生成するために、AFBミティゲータ1000の1つ以上の機能を実装するように構成され得る。
【0458】
例えば、処理技術1088は、例えば、信号1075を含み得るか、またはそれに基づき得る、音制御信号612(
図6)を生成するために、推定器610(
図6)の1つ以上の機能を実行するように構成され得る。
【0459】
いくつかの例証的な態様では、少なくとも1つの音響センサー1019は、少なくとも1つの残留雑音センサー、例えば、残留雑音センサー121(
図1)を含み得る。
【0460】
例えば、第2の入力信号1069は、残留雑音検知位置、例えば、残留雑音検知位置107(
図1)において、残留雑音センサー、例えば、残留雑音センサー121(
図1)によって検知された雑音を表し得る。
【0461】
例えば、処理技術1088は、AFB軽減された残留雑音信号1033を表す信号1075を生成するように構成され得る。
【0462】
例えば、AFB軽減された残留雑音信号1033は、1つ以上の残留雑音処理技術1035に従って処理され得る。
【0463】
例えば、コントローラ193(
図1)は、例えば、前述のとおり、例えば、残留雑音入力106(
図1)に基づいて、生成され得る、AFB軽減された残留雑音信号1033を処理するために、残留雑音処理技術1035を実装するように構成され得る。
【0464】
一例では、残留雑音処理技術1035は、例えば、前述のとおり、推定器610(
図6)の推定関数の1つ以上のパラメータを、例えば、AFB軽減された残留雑音信号1033に基づいて、適合するために実装され得る。
【0465】
いくつかの例証的な態様では、処理技術1088は、例えば、以下で説明されるように、例えば、物理的音響センサー1019の位置とは異なる位置に配置され得る、仮想的音響センサーの音響パターンを表すために、信号1075を生成するように構成され得る。
【0466】
一例では、処理技術1088は、例えば、AFB軽減された信号1073に、例えば、仮想的音響センサーの位置と物理的音響センサー1019の位置との間の音響経路に基づき得る、音響伝達関数を適用することによって、信号1075を生成するように構成され得る。
【0467】
いくつかの例証的な態様では、処理技術1088は、例えば、以下で説明されるように、仮想的残留雑音音響検知位置に配置され得る、仮想的残留雑音音響センサーのAFB軽減された残留雑音信号1033を表すために、信号1075を生成するように構成され得る。
【0468】
いくつかの例証的な態様では、仮想的残留雑音音響検知位置は、第2の入力信号1069を提供し得る、物理的音響センサー1019の位置とは異なり得る。
【0469】
いくつかの例証的な態様では、処理技術1088は、第1の信号(「物理的センサーフィルタ処理された信号」とも呼ばれる)を、AFB軽減された信号1073に基づいて生成するように構成され得る。
【0470】
いくつかの例証的な態様では、処理技術1088は、例えば、AFB軽減された信号1073に、物理的音響センサー1019の位置と仮想的音響センサーの位置との間の音響経路に基づき得る、音響伝達関数を適用することによって、物理的センサーフィルタ処理された信号を生成するように構成され得る。
【0471】
いくつかの例証的な態様では、処理技術1088は、第2の信号(「物理的トランスデューサフィルタ処理された信号」とも呼ばれる)を、少なくとも1つのトランスデューサ1008に提供される信号1061に基づいて生成するように構成され得る。
【0472】
いくつかの例証的な態様では、処理技術1088は、例えば、信号1061に、音響トランスデューサ1008の位置と仮想的音響センサーの位置との間の音響経路に基づき得る、音響伝達関数を適用することによって、物理的トランスデューサフィルタ処理された信号を生成するように構成され得る。
【0473】
いくつかの例証的な態様では、処理技術1088は、仮想的残留雑音音響センサーのAFB軽減された残留雑音信号1033を表すために、例えば、物理的センサーフィルタ処理された信号および物理的トランスデューサフィルタ処理された信号の総和に基づいて、信号1075を生成するように構成され得る。
【0474】
いくつかの例証的な態様では、残留雑音処理技術1035は、仮想的残留雑音音響センサーのAFB軽減された残留雑音信号1033に関して実装され得る。
【0475】
例えば、残留雑音処理技術1035は、例えば、前述のとおり、推定器610(
図6)の推定関数の1つ以上のパラメータを、例えば、仮想的残留雑音音響センサーのAFB軽減された残留雑音信号1033に基づいて、適合するために実装され得る。
【0476】
いくつかの例証的な態様では、信号1061は、信号1075および/もしくはAFB軽減された信号1073とは無関係に、または関連なく、提供され得る。
【0477】
いくつかの例証的な態様では、信号1061は、AFBミティゲータ1000を実装しているデバイスのユーザーに提供される第1のオーディオ信号に基づき得、かつ/またはセンサー音響パターン1080は、処理技術1088によって処理される第2のオーディオ信号に基づき得る。
【0478】
いくつかの例証的な態様では、AFBミティゲータ1000は、例えば、以下で説明されるように、ユーザー装置、例えば、スマートフォン、タブレット、ラップトップ、または任意の他のコンピューティング装置によって実装され得る。
【0479】
例えば、AFBミティゲータ1000は、例えば、以下で説明されるように、例えば、コンピューティング装置のユーザーが、例えば、音響センサー1019がコンピューティング装置の環境内でセンサー音響パターン1080を検知するために動作している間に、オーディオ出力を提供するために、音響トランスデューサ1008を同時に利用している使用事例では、音響トランスデューサ1008と音響センサー1019との間のAFBを軽減するように構成され得る。
【0480】
いくつかの例証的な態様では、AFBミティゲータ1000は、適応AFBミティゲータ350(
図3)の、1つ以上の要素を含み、かつ/または1つ以上の機能を実行し得る。
【0481】
いくつかの例証的な態様では、AFBミティゲータ1000は、例えば、
図4に関して前述のとおり、適応フィルタ1054の適合プロセスにおいて仮想信号を利用する技術的解決法をサポートするように構成され得る。
【0482】
いくつかの例証的な態様では、AFBミティゲータ1000は、適応AFBミティゲータ450(
図4)の、1つ以上の要素を含み、かつ/または1つ以上の機能を実行し得る。
【0483】
いくつかの例証的な態様では、AFBミティゲータ1000は、例えば、
図5に関して前述のとおり、AFBミティゲータ1000の別のフィルタ(
図1には示さず)を適合させるために内部で生成された仮想信号を利用している間に、固定フィルタを含む第1のフィルタ1052を実装するように構成され得る。
【0484】
いくつかの例証的な態様では、AFBミティゲータ1000は、適応AFBミティゲータ550(
図5)の、1つ以上の要素を含み、かつ/または1つ以上の機能を実行し得る。
【0485】
いくつかの例証的な態様に従って、AFBミティゲータ1150を含むコンピューティング装置1100を概略的に示す、
図11を参照する。
【0486】
いくつかの例証的な態様では、コンピューティング装置1100は、例えば、ユーザー装置(UE)、モバイル機器(MD)、スマートフォン、モバイルコンピュータ、ラップトップコンピュータ、ノートブックコンピュータ、タブレットコンピュータ、デスクトップコンピュータ、パーソナルコンピュータ(PC)、ハンドヘルドコンピュータ、携帯端末、ウェアラブルデバイス、消費者向け装置、車両用装置、非車両用装置、モバイルもしくは携帯機器、非モバイルもしくは非携帯機器、携帯電話、セルラー電話、ビデオ装置、オーディオ装置、オーディオ/ビデオ(A/V)装置、ビデオ源、オーディオ源、ビデオシンク、オーディオシンク、ステレオチューナー、ブロードキャスト無線受信機、ゲーム機、メディアプレーヤー、音楽プレーヤー、または同様のものを含み得る。
【0487】
いくつかの例証的な態様では、コンピューティング装置1100は、例えば、プロセッサ1191、入力装置1192、出力装置1193、メモリ装置1194、および/または記憶装置1195の1つ以上を含み得る。装置1100は任意選択で、他の適切なハードウェア構成要素および/またはソフトウェア構成要素を含み得る。いくつかの例証的な態様では、コンピューティング装置1100の構成要素の一部または全部は、共通のハウジングまたはパッケージング内に収納され得、かつ1つ以上の有線もしくは無線リンクを使用して相互接続されるか、または動作可能に関連付けられ得る。他の態様では、コンピューティング装置1100の1つ以上の構成要素は、複数または別個の装置の間で分散され得る。
【0488】
いくつかの例証的な態様では、プロセッサ1191は、例えば、中央処理装置(CPU)、デジタル信号プロセッサ(DSP)、1つ以上のプロセッサコア、シングルコアプロセッサ、デュアルコアプロセッサ、マルチコアプロセッサ、マイクロプロセッサ、ホストプロセッサ、コントローラ、複数のプロセッサもしくはコントローラ、チップ、マイクロチップ、1つ以上の電気回路、回路、論理ユニット、集積回路(IC)、特定用途向けIC(ASIC)、または任意の他の適切な多目的もしくは専用プロセッサもしくはコントローラを含み得る。プロセッサ1191は、例えば、コンピューティング装置1100のオペレーティングシステム(OS)および/または1つ以上の適切なアプリケーションの命令を実行し得る。
【0489】
いくつかの例証的な態様では、入力装置1192は、例えば、1つ以上の音響センサー1119、例えば、オーディオマイクロホンを含み得る。
【0490】
いくつかの例証的な態様では、入力装置1192は、例えば、キーボード、キーパッド、マウス、タッチスクリーン、タッチパッド、トラックボール、スタイラス、および/または他の適切なポインティングデバイスもしくは入力装置も含み得る。
【0491】
いくつかの例証的な態様では、出力装置1193は、例えば、1つ以上の音響トランスデューサ1108、例えば、オーディオスピーカーを含み得る。
【0492】
いくつかの例証的な態様では、出力装置1193は、例えば、モニター、スクリーン、タッチスクリーン、フラットパネルディスプレイ、発光ダイオード(LED)表示装置、液晶ディスプレイ(LCD)表示装置、および/または他の適切な出力装置も含み得る。
【0493】
いくつかの例証的な態様では、メモリ装置1194は、例えば、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読取り専用メモリ(ROM)、ダイナミックRAM(DRAM)、シンクロナスDRAM(SD-RAM)、フラッシュメモリ、揮発性メモリ、不揮発性メモリ、キャッシュメモリ、バッファ、短期メモリ装置、長期メモリ装置、または他の適切なメモリ装置を含み得る。記憶装置1195は、例えば、ハードディスクドライブ、ディスクドライブ、ソリッドステートドライブ(SSD)、および/または他の適切な取外し可能もしくは固定型記憶装置を含み得る。メモリ装置1194および/または記憶装置1195は、例えば、コンピューティング装置1100によって処理されたデータを格納し得る。
【0494】
いくつかの例証的な態様では、AFBミティゲータ1150は、プロセッサ1191により、例えば、コンピューティング装置1100のOSの一部として、コンピューティング装置1100によって実行されるアプリケーションの一部として、および/またはコンピューティング装置によって実行される専用AFB軽減アプリケーションとして、実装され得る。
【0495】
いくつかの例証的な態様では、AFBミティゲータ1150は、AFBミティゲータ1000(
図10)の、1つ以上の要素を含み、かつ/または1つ以上の機能を実行し得る。
【0496】
いくつかの例証的な態様では、AFBミティゲータ1150は、例えば、以下で説明されるように、1つ以上の音響トランスデューサ1108と1つ以上の音響センサー1119との間の音響フィードバック1160を軽減するように構成され得る。
【0497】
いくつかの例証的な態様では、AFBミティゲータ1100は、例えば、以下で説明されるように、例えば、コンピューティング装置1100のユーザーが、例えば、音響センサー1119がコンピューティング装置1100の環境内でセンサー音響パターンを検知するために動作している間に、オーディオ出力を提供するために、音響トランスデューサ1108を同時に利用している使用事例では、1つ以上の音響トランスデューサ1108と1つ以上の音響センサー1119との間のAFBを軽減するように構成され得る。
【0498】
いくつかの例証的な態様では、AFBミティゲータ1100は、例えば、コンピューティング装置110のユーザーと、別の人との間のスピーカーフォン会話中に、音響トランスデューサ1108と音響センサー1119との間のAFBを軽減するように構成され得る。例えば、音響センサー1119によって検知されたセンサー音響パターンは、ユーザーの音声データを含み得、音響トランスデューサ1108によって生成された音響パターンは、例えば、コンピューティング装置1100と通信ネットワークとの間の通信リンクを介して受信されるような、他の人の音声データを含み得る。例えば、コンピューティング装置1100は、ユーザーの音声データを、例えば、通信ネットワークを介して、他の人に伝送するために処理するように構成され得る。
【0499】
一例では、AFBミティゲータ1150は、コンピューティング装置1110の動作の「オープンスピーカー」モードに対してフィードバック効果を低減するように構成され得る、ミティゲータ出力1173を提供するように構成され得る。
【0500】
例えば、「オープンスピーカー」モードにおいて、音響フィードバック1160は、音響トランスデューサ1108から音響センサー1119に戻された再生された音声/オーディオのフィードバックを含み得る。
【0501】
例えば、AFBミティゲータ1150は、音響センサー1119によって検知された、検知されたセンサー音響パターンに適用されるミティゲータ出力1173を生成するように構成され得る。
【0502】
例えば、ミティゲータ出力1173は、リンクの反対側に伝送して戻される、コンピューティング装置1110のユーザーの音声を含む、比較的明瞭な「音声」をオープンスピーカーモードに対して提供するように構成され得る。
【0503】
適応AFB軽減の方法を示す、
図12を参照する。例えば、
図12の操作の1つ以上は、AACシステム100(
図1)の1つ以上の構成要素、コントローラ102(
図1)、コントローラ193(
図1)、AFBミティゲータ150(
図1)、AFBミティゲータ350(
図3)、AFBミティゲータ450(
図4)、AFBミティゲータ550(
図5)、AFBミティゲータ1000(
図10)、AFBミティゲータ1150(
図11)、コントローラ600(
図6)、および/またはコントローラ800(
図8)によって実行され得る。
【0504】
いくつかの例証的な態様では、
図12の方法は、例えば、以下で説明されるように、例えば、AACシステムおよび/または任意の他のシステムにおいて、音響トランスデューサと音響センサーとの間のAFBを軽減する方法を含み得る。
【0505】
いくつかの例証的な態様では、ブロック1202に示されるように、本方法は、第1のフィルタにより、第1の入力信号を、例えば、第1のフィルタ関数に従って、かつ/または基づいて、フィルタリングすることにより、第1のフィルタ処理された信号を生成することを含み得る。例えば、第1の入力信号は、音響トランスデューサによって出力されるトランスデューサ音響パターンに基づき得る。例えば、AFBミティゲータ1000(
図10)は、例えば、前述のとおり、第1の入力信号1061(
図10)を、例えば、第1のフィルタ関数に従って、かつ/または基づいて、フィルタリングすることにより、第1のフィルタ1052(
図10)によって第1のフィルタ処理された信号を生成するように構成され得る。
【0506】
いくつかの例証的な態様では、ブロック1204に示されるように、本方法は、第1の入力信号を、例えば、第2のフィルタ関数に従って、かつ/または基づいて、フィルタリングすることにより、第2のフィルタによって第2のフィルタ処理された信号を生成することを含み得る。例えば、第2のフィルタは、例えば、AFB軽減された信号と第2のフィルタ処理された信号との間の差に基づいて、適合され得る、適応フィルタを含み得る。例えば、AFB軽減された信号は、第2の入力信号と第1のフィルタ処理された信号との間の差に基づき得る。例えば、第2の入力信号は、音響センサーによって検知されたセンサー音響パターンに基づき得る。例えば、AFBミティゲータ1000(
図10)は、例えば、前述のとおり、AFB軽減された信号1083(
図10)と第2のフィルタ処理された信号1081(
図10)との間の差に基づいて適合され得る、第2のフィルタ1054(
図10)による第2のフィルタ処理された信号1081(
図10)を生成するように構成され得る。
【0507】
いくつかの例証的な態様に従った、製品1300を概略的に示す、
図13を参照する。製品1300は、1つ以上の有形的コンピュータ可読(「機械可読」)持続性記憶媒体1302を含み得、それは、少なくとも1つのプロセッサ、例えば、コンピュータプロセッサによって実行される場合に、少なくとも1つのプロセッサが、AACシステム100(
図1)、コントローラ102(
図1)、コントローラ193(
図1)、AFBミティゲータ150(
図1)、AFBミティゲータ350(
図3)、AFBミティゲータ450(
図4)、AFBミティゲータ550(
図5)、AFBミティゲータ1000(
図10)、AFBミティゲータ1150(
図11)、コントローラ600(
図6)、および/もしくはコントローラ800(
図8)の1つ以上の動作を実装すること;1つ以上の動作を実行すること、ならびに/または、
図1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11および/もしくは12を参照して前述された、1つ以上の動作、通信および/もしくは機能、および/もしくは本明細書で説明される1つ以上の操作を実行、トリガーならびに/または実装することを可能にするために動作可能な、例えば、論理1304によって実装された、コンピュータ実行可能命令を含み得る。句「持続性機械可読媒体(複数)」および「コンピュータ可読持続性記憶媒体(複数)」は、一時的伝搬信号を唯一の例外として、全てのコンピュータ可読媒体を含むことを対象とする。
【0508】
いくつかの例証的な態様では、製品1300および/または記憶媒体1302は、データを格納可能な1つ以上のタイプのコンピュータ可読媒体を含み得、揮発性メモリ、不揮発性メモリ、取外し可能または固定型メモリ、消去可能または消去不能メモリ、書込み可能または書換え可能メモリ、および同様のものを含む。例えば、記憶媒体1302は、RAM、DRAM、ダブルデータレートDRAM(DDR-DRAM)、SDRAM、スタティックRAM(SRAM)、ROM、プログラマブルROM(PROM)、消去可能プログラマブルROM(EPROM)、電気的消去可能プログラマブルROM(EEPROM)、フラッシュメモリ、(例えば、NORまたはNANDフラッシュメモリ)、連想メモリ(CAM)、高分子メモリ、相変化メモリ、強誘電体メモリ、シリコン‐酸化物‐窒化物‐酸化物‐シリコン(SONOS)メモリ、ディスク、ハードドライブ、および同様のものを含み得る。コンピュータ可読記憶媒体は、搬送波もしくは他の伝搬媒体内に具現化されたデータ信号により通信リンク、例えば、モデム、無線もしくはネットワーク接続を通して搬送された、コンピュータプログラムのリモートコンピュータから要求側コンピュータへのダウンロードまたは伝送に伴う任意の適切な媒体を含み得る。
【0509】
いくつかの例証的な態様では、論理1304は、機械によって実行される場合に、その機械に本明細書で説明される方法、プロセスおよび/または操作を実行させ得る、命令、データ、および/またはコードを含み得る。機械は、例えば、任意の適切な処理プラットフォーム、コンピューティングプラットフォーム、コンピューティング装置、処理装置、コンピューティングシステム、処理システム、コンピュータ、プロセッサ、または同様のものを含み得、ハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、および同様のものの任意の適切な組合せを使用して実装され得る。
【0510】
いくつかの例証的な態様では、論理1304は、ソフトウェア、ソフトウェアモジュール、アプリケーション、プログラム、サブルーチン、命令、命令セット、コンピューティングコード、語、値、記号、および同様のものを含み得るか、またはそれらとして実装され得る。命令は、ソースコード、コンパイル済みコード、解釈済みコード、実行可能コード、静的コード、動的コード、および同様のものなどの、任意の適切なタイプのコードを含み得る。命令は、プロセッサにある機能を実行するように指示するために、予め定義されたコンピュータ言語、方法または構文に従って実装され得る。命令は、任意の適切な高水準、低水準、オブジェクト指向、ビジュアル、コンパイラ型および/またはインタープリタ型プログラミング言語を使用して実装され得る。
【0511】
例
以下の例は、更なる態様に関連する。
【0512】
例1は、音響トランスデューサと音響センサーとの間の音響フィードバック(AFB)を軽減するように構成された音響フィードバック(AFB)ミティゲータを含む装置を含み、AFBミティゲータは、第1の入力信号をフィルタリングすることにより第1のフィルタ処理された信号を生成するように構成された第1のフィルタであって、第1の入力信号は音響トランスデューサによって出力されるトランスデューサ音響パターンに基づく、第1のフィルタ;および第1の入力信号をフィルタリングすることにより第2のフィルタ処理された信号を生成するように構成された第2のフィルタを含み、第2のフィルタは、AFB軽減された信号と第2のフィルタ処理された信号との間の差に基づいて適合される、適応フィルタを含み、AFB軽減された信号は第2の入力信号と第1のフィルタ処理された信号との間の差に基づき、第2の入力信号は音響センサーによって検知されたセンサー音響パターンに基づく。
【0513】
例2は、例1の主題を含み、任意選択で、第1のフィルタは固定フィルタ関数を有する固定フィルタを含む。
【0514】
例3は、例2の主題を含み、任意選択で、固定フィルタ関数は、音響トランスデューサおよび音響センサーを含むシステムの予め定義された音響構成に基づく。
【0515】
例4は、例2または例3の主題を含み、任意選択で、固定フィルタ関数は、音響トランスデューサと音響センサーとの間の予め定義された音響構成に基づく。
【0516】
例5は、例2~例4のいずれか1つの主題を含み、任意選択で、第1のフィルタ処理された信号を第2の入力信号から差し引くことによって第1のAFB軽減された信号を生成するための第1の減算器、および第2のフィルタ処理された信号を第1のAFB軽減された信号から差し引くことによって、第2のAFB軽減された信号を生成するための第2の減算器を含み、第2フィルタは、第1のAFB軽減された信号と第2のフィルタ処理された信号との間の差に基づいて適合される。
【0517】
例6は、例5の主題を含み、任意選択で、第1の入力信号は、予測フィルタの出力に基づき、予測フィルタへの入力は第2のAFB軽減された信号に基づく。
【0518】
例7は、例2の主題を含み、任意選択で、第1の入力信号をフィルタリングすることにより第3のフィルタ処理された信号を生成するように構成された第3のフィルタを含み、第3のフィルタは、AFB軽減された信号と第2のフィルタ処理された信号との間の差からのフィルタ処理された予め定義された信号の減算に基づいて適合される、適応フィルタを含み、フィルタ処理された予め定義された信号は、第3のフィルタによってフィルタ処理された予め定義された信号を含む。
【0519】
例8は、例7の主題を含み、任意選択で、予め定義された信号は雑音信号を含む。
【0520】
例9は、例7または例8の主題を含み、任意選択で、予め定義された信号の周波数スペクトルは、第1の入力信号の周波数スペクトルとは異なる。
【0521】
例10は、例7~例9のいずれか1つの主題を含み、任意選択で、フィルタ処理された予め定義された信号を第2の入力信号に加えることにより、修正されたセンサー信号を生成するための加算器、第1のフィルタ処理された信号を修正されたセンサー信号から差し引くことによって第1のAFB軽減された信号を生成するための第1の減算器、フィルタ処理された信号の総和を第1のAFB軽減された信号から差し引くことによって、第2のAFB軽減された信号を生成するための第2の減算器を含み、フィルタ処理された信号の総和は、第3のフィルタ処理された信号およびフィルタ処理された予め定義された信号の総和を含む。
【0522】
例11は、例10の主題を含み、任意選択で、第1の入力信号は、予測フィルタの出力に基づき、予測フィルタへの入力は第2のAFB軽減された信号に基づく。
【0523】
例12は、例1の主題を含み、任意選択で、第1のフィルタは、AFB軽減された信号と第2のフィルタ処理された信号との間の差からのフィルタ処理された予め定義された信号の減算に基づいて適合される、適応フィルタを含み、フィルタ処理された予め定義された信号は、第1のフィルタによってフィルタ処理された予め定義された信号を含む。
【0524】
例13は、例12の主題を含み、任意選択で、予め定義された信号は雑音信号を含む。
【0525】
例14は、例12または例13の主題を含み、任意選択で、予め定義された信号の周波数スペクトルは、第1の入力信号の周波数スペクトルとは異なる。
【0526】
例15は、例12~例14のいずれか1つの主題を含み、任意選択で、フィルタ処理された予め定義された信号を第2の入力信号に加えることにより、修正されたセンサー信号を生成するための加算器、第1のフィルタ処理された信号を修正されたセンサー信号から差し引くことによって第1のAFB軽減された信号を生成するための第1の減算器、ならびにフィルタ処理された信号を第1のAFB軽減された信号から差し引くことによって、第2のAFB軽減された信号を生成するための第2の減算器を含む。
【0527】
例16は、例15の主題を含み、任意選択で、第1の入力信号は、予測フィルタの出力に基づき、予測フィルタへの入力は第2のAFB軽減された信号に基づく。
【0528】
例17は、例1~例16のいずれか1つの主題を含み、任意選択で、第1のフィルタは、AFBの第1の推定を含む第1のフィルタ処理された信号を生成するように構成され、第2のフィルタは、AFBの第2の推定を含む第2のフィルタ処理された信号を生成するように構成される。
【0529】
例18は、例1~例17のいずれか1つの主題を含み、任意選択で、第2のフィルタは、AFBにおける変化に基づいて第2のフィルタ処理された信号を生成するように構成される。
【0530】
例19は、例1~例18のいずれか1つの主題を含み、任意選択で、PF出力を、音響トランスデューサおよび音響センサーを含む能動音響制御(AAC)システムのPF入力に基づいて生成するように構成された予測フィルタ(PF)を含み、第1の入力信号はPF出力に基づき、PF入力はAFB軽減された信号に基づく。
【0531】
例20は、例19の主題を含み、任意選択で、第1の入力信は、PF出力および、オーディオ信号または音声信号の少なくとも1つの組合せに基づく。
【0532】
例21は、例1~例20のいずれか1つの主題を含み、任意選択で、第1の入力信は、オーディオ信号または音声信号の少なくとも1つに基づく。
【0533】
例22は、例1~例21のいずれか1つの主題を含み、任意選択で、第2のフィルタは、最小2乗平均(LMS)アルゴリズム、またはLMSアルゴリズムバリアントに基づいて適合される。
【0534】
例23は、例1~例22のいずれか1つの主題を含み、任意選択で、第1のフィルタまたは第2のフィルタの少なくとも1つは、有限インパルス応答(FIR)フィルタである。
【0535】
例24は、例1~例23のいずれか1つの主題を含み、任意選択で、第1のフィルタまたは第2のフィルタの少なくとも1つは、無限インパルス応答(IIR)フィルタである。
【0536】
例25は、少なくとも1つのプロセッサによって実行される場合に、音響フィードバック(AFB)ミティゲータに、音響トランスデューサと音響センサーとの間のAFBを軽減させるために動作可能な命令を含む1つ以上の有形的コンピュータ可読持続性記憶媒体を含む製品を含み、命令は、実行される場合に、AFBミティゲータに、第1のフィルタにより、第1の入力信号をフィルタリングすることによって第1のフィルタ処理された信号を生成させることであって、第1の入力信号は、音響トランスデューサによって出力されるトランスデューサ音響パターンに基づくこと、および第2のフィルタにより、第1の入力信号をフィルタリングすることによって第2のフィルタ処理された信号を生成させることを実行させ、第2のフィルタは、AFB軽減された信号と第2のフィルタ処理された信号との間の差に基づいて適合される、適応フィルタを含み、AFB軽減された信号は、第2の入力信号と第1のフィルタ処理された信号との間の差に基づき、第2の入力信号は、音響センサーによって検知されたセンサー音響パターンに基づく。
【0537】
例26は、例25の主題を含み、任意選択で、命令は、実行される場合に、AFBミティゲータに、例1~例24のいずれかに従った1つ以上の動作を実行させる。
【0538】
例27は、音響トランスデューサと音響センサーとの間の音響フィードバック(AFB)を軽減することを含む方法を含み、AFBを軽減することは、第1のフィルタにより、第1の入力信号をフィルタリングすることによって、第1のフィルタ処理された信号を生成することであって、第1の入力信号は、音響トランスデューサによって出力されるトランスデューサ音響パターンに基づくこと、および第2のフィルタにより、第1の入力信号をフィルタリングすることによって、第2のフィルタ処理された信号を生成することであって、第2のフィルタは、AFB軽減された信号と第2のフィルタ処理された信号との間の差に基づいて適合される、適応フィルタを含み、AFB軽減された信号は、第2の入力信号と第1のフィルタ処理された信号との間の差に基づき、第2の入力信号は、音響センサーによって検知されたセンサー音響パターンに基づくことを含む。
【0539】
例28は、例27の主題を含み、任意選択で、例1~例24のいずれかに従った1つ以上の動作を含む。
【0540】
例29は、例1~例24のいずれかの装置を含む音響制御システムを含む。
【0541】
例30は、少なくとも1つの音響センサー、少なくとも1つの音響トランスデューサ、および例1~例24のいずれかの装置を含むデバイスを含む。
【0542】
例31は、例1~例24のいずれかの説明された操作のいずれかを実行するための手段を含む装置を含む。
【0543】
例32は、メモリインタフェース、および例1~例24のいずれかの説明された操作のいずれかを実行するために構成された処理回路を含む、装置を含む。
【0544】
例33は、例1~例24のいずれかの説明された操作のいずれかを含む方法を含む。
【0545】
1つ以上の態様を参照して本明細書で説明される機能、操作、構成要素および/もしくは特徴は、1つ以上の他の態様を参照して本明細書で説明される1つ以上の他の機能、操作、構成要素および/もしくは特徴と組み合わされ得るか、またはそれらと組み合わせて利用され得、逆もまた同様である。
【0546】
ある特徴が本明細書で例示および説明されているが、多くの修正、置換、変更、および均等物が当業者に思い浮かび得る。それ故に、添付のクレームは、本開示の真の精神に含まれる全てのかかる修正および変更をカバーすることを意図することが理解される。
【国際調査報告】