(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2025-02-21
(54)【発明の名称】経皮的循環補助デバイスの再配置および軸方向ロックのためのトゥーイ・バルブの締め付けポート
(51)【国際特許分類】
A61M 25/02 20060101AFI20250214BHJP
【FI】
A61M25/02 500
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024547459
(86)(22)【出願日】2023-03-02
(85)【翻訳文提出日】2024-08-09
(86)【国際出願番号】 US2023014358
(87)【国際公開番号】W WO2023167987
(87)【国際公開日】2023-09-07
(32)【優先日】2022-03-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】522368684
【氏名又は名称】ボストン サイエンティフィック メディカル デバイス リミテッド
(71)【出願人】
【識別番号】506192652
【氏名又は名称】ボストン サイエンティフィック サイムド,インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】BOSTON SCIENTIFIC SCIMED,INC.
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【氏名又は名称】恩田 博宣
(74)【代理人】
【識別番号】100142907
【氏名又は名称】本田 淳
(72)【発明者】
【氏名】リュー、チェン
(72)【発明者】
【氏名】シャルマ、ニーラジ クマール
(72)【発明者】
【氏名】アグラワル、サミット
(72)【発明者】
【氏名】パワ、ルペシュ クマール
【テーマコード(参考)】
4C267
【Fターム(参考)】
4C267AA17
4C267BB04
4C267CC08
4C267EE01
4C267GG02
4C267GG21
4C267HH08
(57)【要約】
イントロデューサシースのハブとともに使用するための締め付けポートは、ハブの近位端と可逆的に係合するカートリッジであって、近位端と、遠位端と、カートリッジの近位端と遠位端との間に延在するルーメンとを有するカートリッジと、カートリッジのルーメン内に配置されたシールと、ロックナットであって、カートリッジのルーメン内に配置された内側部分と、カートリッジの近位端と係合するように構成された外側部分とを有し、ロックナットの内側部分がシールを押圧して、シールの開口部の大きさを縮小するように構成される、ロックナットとを含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
シースのハブと共に使用するための締め付けポートであって、
前記ハブの近位端と可逆的に係合するカートリッジであって、近位端と、遠位端と、前記カートリッジの前記近位端と前記遠位端との間に延在するルーメンとを有する前記カートリッジと、
前記カートリッジの前記ルーメン内に配置されたシールと、
ロックナットであって、前記カートリッジの前記ルーメン内に配置される内側部分と、前記カートリッジの前記近位端と係合するように構成された外側部分とを有し、前記ロックナットの前記内側部分が、前記シールを押圧して前記シールの開口部の大きさを縮小するように構成されている、前記ロックナットと、を備える締め付けポート。
【請求項2】
前記カートリッジは、第1の直径を有する第1の部分と、第2の直径を有する第2の部分とを有し、前記第1の直径は、前記第2の直径よりも小さい、請求項1に記載の締め付けポート。
【請求項3】
前記カートリッジの前記第1の部分は、前記第1の部分から半径方向に延在する少なくとも1つのポストを含む、請求項2に記載の締め付けポート。
【請求項4】
前記少なくとも1つのポストは、前記締め付けポートを前記ハブに固定するために、前記ハブの少なくとも1つの開口部と係合するように構成されている、請求項3に記載の締め付けポート。
【請求項5】
前記カートリッジの前記第2の部分の外面が、前記外面の周りに少なくとも部分的に延在する複数のネジ山を有する、請求項2乃至4のいずれか一項に記載の締め付けポート。
【請求項6】
前記ロックナットの前記外側部分は、前記ロックナットを前記カートリッジに固定するために、前記カートリッジの前記第2の部分の前記外面の前記複数のネジ山と係合するように構成されたネジ面を含む、請求項5に記載の締め付けポート。
【請求項7】
前記ハブは、止血弁ハブであり、前記締め付けポートは、スリーブホルダを含んでおり、前記シールは、トゥーイ・シールである、請求項1乃至6のいずれか一項に記載の締め付けポート。
【請求項8】
前記締め付けポートが、前記カートリッジ、前記シール、および前記ロックナットを通って延在するルーメンであって、前記締め付けポートの長手方向軸と整列されたルーメンを含む、請求項1乃至7のいずれか一項に記載の締め付けポート。
【請求項9】
少なくとも1つの医療デバイスの血管内への送達システムであって、
近位端および遠位端を有するとともに、血管を通して挿入するように構成されたシースと、
前記シースの前記近位端と係合するハブと、
前記ハブの近位端と係合する締め付けポートであって、
前記ハブの近位端と可逆的に係合するカートリッジであって、近位端と、遠位端と、前記カートリッジの前記近位端と前記遠位端との間に延在するルーメンとを有する前記カートリッジと、
前記医療デバイスを受容するルーメンと、
前記カートリッジの前記ルーメン内に配置されたシールと、
ロックナットであって、前記カートリッジの前記ルーメン内に配置された内側部分と、前記カートリッジの前記近位端と係合するように構成された外側部分とを有し、前記ロックナットの前記内側部分が、前記シールを押圧して前記シールを前記医療デバイスに対して係合させるように構成されている、前記ロックナットと、を含む前記締め付けポートと、を備える送達システム。
【請求項10】
前記カートリッジは、第1の直径を有する第1の部分と、第2の直径を有する第2の部分とを含み、前記第1の直径は、前記第2の直径よりも小さい、請求項9に記載の送達システム。
【請求項11】
前記シールは、前記カートリッジの前記第1の部分と前記第2の部分との間の移行領域に隣接して配置されている、請求項10に記載の送達システム。
【請求項12】
前記ロックナットは、前記シールを軸方向に圧縮して前記シールの開口部の大きさを縮小するように構成されている、請求項11に記載の送達システム。
【請求項13】
少なくとも1つの医療デバイスを血管内に送達するための方法であって、
近位端と、遠位端と、前記近位端上のハブとを有するシースを前記血管内に挿入するステップと、
前記ハブの近位端を通してカテーテルを挿入するステップと、
前記カテーテルを覆うカートリッジを有する事前に組み立てられた締め付けポートを提供するステップであって、前記カートリッジは、前記カートリッジ内に配置されたシールと、少なくとも部分的に前記カートリッジ内にあるとともに、前記締め付けポートを前記ハブの前記近位端と係合させる前記締め付けポートのロックナットとを含んでいる、前記締め付けポートを提供するステップと、
前記ロックナットを前記カートリッジと係合させて、前記シールを軸方向に押圧して、前記シールが前記カテーテルおよび前記カートリッジの内面に対して係合するようにするステップと、を含む方法。
【請求項14】
前記カートリッジが、第1の直径を有する第1の部分と、前記第1の直径よりも大きい第2の直径を有する第2の部分とを含んでおり、前記ロックナットの係合中に、前記シールが前記第1の部分内に軸方向に押圧されて、前記シールの開口部の大きさの縮小が生じる、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記カートリッジの一部は、複数のネジ山を有する外面を含んでおり、前記ロックナットは、ネジ部を含んでおり、前記ロックナットを前記カートリッジと係合させることは、前記ロックナットの前記ネジ部を前記カートリッジの前記複数のネジ山と係合させることをさらに含む、請求項13または請求項14に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、イントロデューサシースのハブへのロックアタッチメントに関する。より具体的には、本開示は、イントロデューサシースのハブ内に配置された医療デバイスの再配置(repositioning)および軸方向のロックを可能にするトゥーイ(Tuohy)・バルブの締め付けポートアタッチメントに関する。
【背景技術】
【0002】
血管内医療デバイスを送達するための様々な処置では、イントロデューサシースが患者の血管、例えば大腿動脈に挿入され、医療デバイスがイントロデューサシースに挿入されて、血管内に導入される。種々の事例では、医療デバイスは、カテーテルまたは血液ポンプ等の他の医療デバイスを含む。止血弁ハブは、イントロデューサシースの近位端に組み込まれて、デバイスが挿入され、位置決めされ、取り外される際の血液漏出を低減させ得る。様々な事例において、医療デバイスの再配置および再配置時の医療デバイスの安定化が所望される場合がある。イントロデューサシースを通るデバイスの通過を容易にし、かつデバイスの再配置を可能にしながら、弁ハブおよびイントロデューサシースに挿入される医療デバイスの軸方向の安定性を高める必要がある。
【発明の概要】
【0003】
例1では、シースのハブとともに使用するための締め付けポートは、ハブの近位端と可逆的に係合するカートリッジであって、近位端と、遠位端と、カートリッジの近位端と遠位端との間に延在するルーメンとを有するカートリッジと、カートリッジのルーメン内に配置されたシールと、ロックナットであって、カートリッジのルーメン内に配置された内側部分と、カートリッジの近位端と係合するように構成された外側部分とを有し、ロックナットの内側部分が、シールを押圧して、シールの開口部の大きさを縮小するように構成される、ロックナットと、を含む。
【0004】
例2では、例1の締め付けポートは、カートリッジが、第1の直径を有する第1の部分と、第2の直径を有する第2の部分とを有し、第1の直径は、第2の直径よりも小さいことをさらに含む。
【0005】
例3では、例2の締め付けポートは、カートリッジの第1の部分が、第1の部分から半径方向に延在する少なくとも1つのポストを含むことをさらに含む。
例4では、例3の締め付けポートは、少なくとも1つのポストが、締め付けポートをハブに固定するために、ハブの少なくとも1つの開口部と係合するように構成されていることをさらに含む。
【0006】
例5では、例2~4のいずれか1つの締め付けポートは、カートリッジの第2の部分の外面が、外面の周りに少なくとも部分的に延在する複数のネジ山を有していることをさらに含む。
【0007】
例6では、例5の締め付けポートは、ロックナットの外側部分が、ロックナットをカートリッジに固定するために、カートリッジの第2の部分の外面の複数のネジ山と係合するように構成されたネジ面を含んでいることをさらに含む。
【0008】
例7では、例1~6のいずれか1つの締め付けポートは、ハブが止血弁ハブであり、締め付けポートがスリーブホルダを含んでおり、シールがトゥーイ・シール(Tuohy seal)であることをさらに含む。
【0009】
例8では、例1~7のいずれか1つの締め付けポートは、カートリッジ、シール、およびロックナットを通って延在するルーメンであって、締め付けポートの長手方向軸と整列されたルーメンをさらに含んでいる。
【0010】
例9では、血管内への少なくとも1つの医療デバイスのための送達システムは、近位端および遠位端を有するとともに、血管を通して挿入するように構成されたシースと、シースの近位端と係合するハブと、ハブの近位端と係合する締め付けポートとを含む。締め付けポートは、ハブの近位端と可逆的に係合するカートリッジであって、近位端と、遠位端と、カートリッジの近位端と遠位端との間に延在するルーメンとを有するカートリッジと、医療デバイスを受容するためのルーメンと、カートリッジのルーメン内に配置されたシールと、ロックナットであって、カートリッジのルーメン内に配置された内側部分と、カートリッジの近位端と係合するように構成された外側部分とを有し、ロックナットの内側部分が、シールを押圧してシールを医療デバイスに対して係合させるように構成される、ロックナットと、を含む。
【0011】
例10では、例9の送達システムは、カートリッジが、第1の直径を有する第1の部分と、第2の直径を有する第2の部分とを含み、第1の直径が第2の直径よりも小さいことをさらに含む。
【0012】
例11では、例10の送達システムは、シールが、カートリッジの第1の部分と第2の部分との間の移行領域に隣接して配置されていることを更に含む。
例12では、例11の送達システムは、ロックナットがシールを軸方向に圧縮してシールの開口部の大きさを縮小するように構成されていることをさらに含む。
【0013】
例13では、少なくとも1つの医療デバイスを血管内に送達するための方法は、近位端と、遠位端と、近位端上のハブとを有するシースを血管内に挿入するステップと、ハブの近位端を通してカテーテルを挿入するステップと、カテーテルを覆うカートリッジを有する事前に組み立てられた締め付けポートを提供するステップであって、カートリッジは、カートリッジ内に配置されたシールと、少なくとも部分的にカートリッジ内にあるとともに、締め付けポートをハブの近位端と係合させる締め付けポートのロックナットとを含んでいる、締め付けポートを提供するステップと、ロックナットをカートリッジと係合させて、シールを軸方向に押圧して、シールがカテーテルおよびカートリッジの内面に対して係合するようにするステップとを含む。
【0014】
例14では、例13の方法は、カートリッジが、第1の直径を有する第1の部分と、第1の直径よりも大きい第2の直径を有する第2の部分とを含んでおり、ロックナットの係合中に、シールが第1の部分内に軸方向に押圧されて、シールの開口部の大きさの縮小が生じることをさらに含む。
【0015】
例15では、例13または例14の方法は、カートリッジの一部が複数のネジ山を有する外面を含んでおり、ロックナットがネジ部を含んでおり、ロックナットをカートリッジと係合させることが、ロックナットのネジ部をカートリッジの複数のネジ山と係合させることをさらに含むことをさらに含む。
【0016】
例16では、シースの止血弁ハブと共に使用するための締め付けポートは、止血弁ハブの近位端と可逆的に係合するカートリッジであって、近位端と、遠位端と、カートリッジの近位端と遠位端との間に延在するルーメンとを有するカートリッジと、カートリッジのルーメン内に配置されたシールと、ロックナットであって、カートリッジのルーメン内に配置された内側部分と、カートリッジの近位端と係合するように構成された外側部分とを有し、ロックナットの内側部分がシールを押圧してシールの開口部の大きさを縮小するように構成される、ロックナットと、ロックナットと係合されたスリーブホルダと、を含む。
【0017】
例17では、例16の締め付けポートは、カートリッジが、第1の直径を有する第1の部分と、第2の直径を有する第2の部分とを有し、第1の直径が第2の直径よりも小さいことをさらに含む。
【0018】
例18では、例17の締め付けポートは、カートリッジの第1の部分が、第1の部分から半径方向に延在する少なくとも1つのポストを含むことをさらに含む。
例19では、例18の締め付けポートは、少なくとも1つのポストが、締め付けポートを止血弁ハブに固定するために、止血弁ハブの少なくとも1つの開口部と係合するように構成されていることをさらに含む。
【0019】
例20では、例17の締め付けポートは、カートリッジの第2の部分の外面が、外面の周りに少なくとも部分的に延在する複数のネジ山を有していることをさらに含む。
例21では、例20の締め付けポートは、ロックナットの外側部分が、ロックナットをカートリッジに固定するために、カートリッジの第2の部分の外面上の複数のネジ山と係合するように構成されたネジ面を含んでいることをさらに含む。
【0020】
例22では、例16の締め付けポートにおいて、シールはトゥーイ・シールである。
例23では、例16の締め付けポートは、カートリッジ、シール、およびロックナットを通って延在するルーメンであって、締め付けポートの長手方向軸と整列されたルーメンをさらに含んでいる。
【0021】
例24では、例16の締め付けポートは、ロックナットが延出部を含んでおり、スリーブホルダがルーメンを画定し、延出部がスリーブホルダのルーメン内に受容されることをさらに含む。
【0022】
例25では、例16の締め付けポートは、シールがシリコーンで構成されていることをさらに含む。
例26では、血管内への少なくとも1つの医療デバイスのための送達システムは、近位端および遠位端を有するとともに、血管を通して挿入するように構成されたシースと、シースの近位端と係合する止血弁ハブと、止血弁ハブの近位端と係合する締め付けポートとを含む。締め付けポートは、ハブの近位端と可逆的に係合するカートリッジであって、近位端と、遠位端と、カートリッジの近位端と遠位端との間に延在するルーメンとを有するカートリッジと、医療デバイスを受容するためのルーメンと、カートリッジのルーメン内に配置されたシールと、ロックナットであって、カートリッジのルーメン内に配置された内側部分と、カートリッジの近位端と係合するように構成された外側部分とを有し、ロックナットの内側部分がシールを押圧してシールを医療デバイスに対して係合させるように構成される、ロックナットと、ロックナットと係合されたスリーブホルダと、を含む。
【0023】
例27では、例26の送達システムは、カートリッジが、第1の直径を有する第1の部分と、第2の直径を有する第2の部分とを含み、第1の直径が第2の直径よりも小さいことを含む。
【0024】
例28では、例27の送達システムは、シールが第1の部分と第2の部分との間の移行領域に隣接して配置されていることをさらに含む。
例29では、例28の送達システムは、ロックナットがシールを軸方向に圧縮してシールの開口部の大きさを縮小するように構成されていることをさらに含む。
【0025】
例30では、少なくとも1つの医療デバイスを血管内に送達するための方法は、近位端および遠位端と、シースの近位端上の弁ハブとを有するシースを血管内に挿入するステップと、弁ハブの近位端を通してカテーテルを挿入するステップと、カテーテルを覆うカートリッジを有する事前に組み立てられた締め付けポートを提供するステップであって、カートリッジは、カートリッジ内に配置されたシールと、少なくとも部分的にカートリッジ内にあるとともに、締め付けポートを弁ハブの近位端と係合させる締め付けポートのロックナットとを含んでいる、締め付けポートを提供するステップと、ロックナットをカートリッジと係合させて、シールを軸方向に押圧して、シールがカテーテルおよびカートリッジの内面に対して係合するようにするステップとを含む。
【0026】
例31では、例20の方法は、カートリッジが、第1の直径を有する第1の部分と、第1の直径よりも大きい第2の直径を有する第2の部分とを含んでおり、ロックナットの係合中に、シールが第1の部分内に軸方向に押圧されて、シールの開口部の大きさの縮小が生じることをさらに含む。
【0027】
例32では、例30の方法は、カートリッジの一部が複数のネジ山を有する外面を含んでおり、ロックナットがネジ部を含んでおり、ロックナットをカートリッジと係合させることが、ロックナットのネジ部をカートリッジの複数のネジ山と係合させることをさらに含むことをさらに含む。
【0028】
例33では、例30の方法は、カートリッジをバルブハブの近位端と係合させることが、カートリッジの少なくとも1つのポストをバルブハブの少なくとも1つの開口部と係合させることを含むことをさらに含む。
【0029】
例34では、例30の方法は、血液ポンプをカテーテルに挿入するステップをさらに含む。
例35では、例30の方法は、ロックナットとカートリッジとの間の係合を緩めるステップと、カテーテルを再配置するステップとをさらに含む。
【0030】
複数の実施形態が開示されているが、本発明のさらに他の実施形態が、本発明の例示的な実施形態を示し説明する以下の詳細な説明から、当業者には明らかになるであろう。従って、図面および詳細な説明は、本質的に例示的なものであり、限定的なものではないとみなされるべきである。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【
図1】本開示の実施形態による、イントロデューサシースまで延在するイントロデューサシースの断面図である。
【
図2】本開示の実施形態による、血管内に配置された医療デバイスの断面図である。
【
図3】本開示の実施形態による、弁ハブと併用するための締め付けポートの側面図である。
【
図4】本開示の実施形態による、
図3に示されるような締め付けポートの分解図である。
【
図5】本開示の実施形態による、締め付けポートの一部の側面図である。
【
図6】本開示の実施形態による、
図3の締め付けポートの斜視図である。
【
図7】本開示の実施形態による、
図3に示される締め付けポートの断面図である。
【
図8】本開示の実施形態による、少なくとも1つの医療デバイスを血管内に送達する方法のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0032】
図1は、イントロデューサシース100などのシース100が少なくとも部分的に血管V内に挿入された血管Vの断面図を示す。いくつかの実施形態では、イントロデューサシース100は、本明細書でさらに説明するように、血液ポンプなどの様々な比較的大きな医療デバイスがイントロデューサシース100を通って血管V内に進入するのを容易にするために使用される。従って、イントロデューサシース100は、大口径イントロデューサシースと呼ばれ得る。イントロデューサシース100は、近位端106と、近位端106とは反対側にある遠位端108とを含む。イントロデューサシース100は、近位端106に隣接する近位開口部(図示せず)と、遠位端108に隣接する遠位開口部109とを含む。イントロデューサシース100の本体部分110は、近位端106と遠位端108との間に延在しており、本体部分110は、イントロデューサシース100のルーメン112を画定している。イントロデューサシース100は、様々なポリマー材料または金属材料によって形成され得る。さらなる実施形態では、イントロデューサシース100は、追加の表面コーティングを含み得る。表面コーティングは、シリコーン、PET、または任意の他の適用可能なポリマーを含み得るが、これらに限定されない。ハブ120は、一般的に、近位開口部107に含まれる。ハブ120は、本明細書では止血弁ハブとも呼ばれ、止血用に構成され、即ち使用中にイントロデューサシース100から血液が漏出するのを防止するように構成される。本明細書では止血弁ハブとして説明するが、別の実施形態のハブが組み込まれ得る。医療デバイス、例えば、カテーテル170は、ハブ120およびイントロデューサシース100を通して挿入され得、ハブ120は、カテーテル170、イントロデューサシース100、および外部環境の間の止血を維持し得る。いくつかの実施形態では、カテーテル170は、
図2に示されるような血液ポンプ150等の遠位に延在する医療デバイスに結合し得る。カテーテル170の挿入後、使用中にカテーテル170(および結合された医療デバイス)の軸方向の位置がずれないことを確実にするために、カテーテル170の軸方向の安定化が所望され得る。さらに、これらの例では、手術全体を通してカテーテル170を所望の位置に配置するために、挿入後にオペレータがカテーテル170(および結合された医療デバイス)を再配置することを所望する場合がある。このため、締め付けポート130が、カテーテル170の軸方向の固定または安定化を提供するためにハブ120の近位端に配置され得る。締め付けポート130はまた、本明細書でさらに説明するように、カテーテル170の再配置および安定化を可能にし得る。
【0033】
いくつかの実施形態では、シース100は、再配置シースであり得る。
図2は、医療デバイス、例示的には血液ポンプ150をイントロデューサシース100内に挿入した後の
図1のイントロデューサシース100の断面図を示す。上述したように、いくつかの実施形態では、カテーテル170等のカテーテルは、血液ポンプ150の近位端に結合され、血管Vの外側に延在し得る。血液ポンプ150は、概して、インペラアセンブリハウジング140と、モータハウジング142とを含む。いくつかの実施形態では、インペラアセンブリハウジング140およびモータハウジング142は、一体的にまたはモノリシックに構築され得る。インペラアセンブリハウジング140は、インペラアセンブリハウジング140内にインペラアセンブリ144を搭載している。インペラアセンブリ144は、インペラシャフト146と、インペラアセンブリハウジング140に対して回転して、血液ポンプ150を通して血液を送り出すインペラ148とを含む。より具体的には、インペラ148は、血液を、インペラアセンブリハウジング140上に形成された血液入口151から、インペラアセンブリハウジング140を通って、インペラアセンブリハウジング140上に形成された血液出口152から流出させる。いくつかの実施形態では、インペラシャフト146およびインペラ148は、一体であり得、他の実施形態では、インペラシャフト146およびインペラ148は、別個の構成要素であり得る。
図2に示すように、入口151は、インペラアセンブリハウジング140の端部に形成され得、出口152は、インペラアセンブリハウジング140の側部に形成され得る。他の実施形態では、入口151および/または出口152は、インペラアセンブリハウジング140の他の部分に形成され得る。いくつかの実施形態では、インペラアセンブリハウジング140は、遠位に延在するカニューレ(図示せず)に結合し得、カニューレは、血液を受け入れて、入口151に送達し得る。
【0034】
引き続き
図2を参照すると、モータハウジング142はモータ154を搭載し、モータ154は、インペラアセンブリハウジング140に対してインペラ148を回転可能に駆動するように構成される。図示の実施形態では、モータ154は、駆動磁石158に結合された駆動シャフト156を回転させる。駆動磁石158の回転は、インペラアセンブリハウジング140に接続された被駆動磁石160の回転を引き起こす。より具体的には、インペラシャフト146を組み込む実施形態では、インペラシャフト146およびインペラ148は、被駆動磁石160とともに回転するように構成される。他の実施形態では、モータ154は、他の構成要素を介して、インペラアセンブリハウジング140に結合し得る。上述したように、いくつかの実施形態では、
図2に示すように、カテーテル170は、血液ポンプ150の近位端から延在するとともに、テーパ状コネクタおよび/または様々な他の接続手段を介してモータハウジング142に結合され得る。イントロデューサシース100は、血液ポンプ150の使用とともに上記に例示されているが、種々の他の医療デバイスが、イントロデューサシース100および止血弁ハブ120とともに使用され得る。例えば、血液ポンプの別の変形例が、イントロデューサシース100と組み合わせて使用され得る。他の例では、血液ポンプ以外の医療デバイスが組み込まれ得る。
【0035】
図3および
図4は、ハブ120への取り付け用に構成された締め付けポート230の実施形態を示す。締め付けポート230は、近位端232および遠位端233を含むとともに、長手方向軸Lに沿って延在している。締め付けポート230は、遠位端233に隣接するカートリッジ234を含んでおり、カートリッジ234は、スリーブホルダ270に係合し得るロックナット250に係合するように構成されている。図示されるように、遠位端233において、カートリッジ234は開口部242を含んでいる。開口部242は、本明細書でさらに説明するように、医療デバイス、例えば、カテーテル170(
図1)を受容するためのルーメン244(
図7)の一部を形成し得る。加えて、カートリッジ234は、第1の直径D1(
図7)によって画定された第1の部分236と、第2の直径D2(
図7)によって画定された第2の部分238とを含む。第1の部分236は、第1の部分236の外面から半径方向外側に延在する、ハブ120と係合するための少なくとも1つのポスト240を備える。いくつかの実施形態では、少なくとも1つのポスト240は、2つのポストを含む。他の実施形態では、少なくとも1つのポスト240は、3つ以上のポストを含み得る。カートリッジ234の第2の部分238は、第2の部分238の外面から半径方向外側に延在する複数のネジ山246を含む。図示されるように、ネジ山246は、ロックナット250の嵌合ネジ部252と係合するように構成され得る。より具体的には、ロックナット250は、
図6および
図7を参照してさらに説明するように、第2の部分238の外面と係合するように構成されたネジ部252を形成する内面を有する外側部分254を含む。ロックナット250は、
図7を参照して本明細書でさらに説明するように、係合後に、カートリッジ234の第2の部分238内に少なくとも延在するように構成された内側部分256をさらに含む。
【0036】
さらに、締め付けポート230は、カートリッジ234内に受容されるシール280を含む。より具体的には、組み立て時に、シール280は、第2の部分238内に配置されるとともに、第1の部分236に隣接して配置される。シール280は、開口部282を有する略円筒形であり、開口部282は、シール280の中心を通って延在するとともに、ルーメン244を延長するためにカートリッジ234の開口部242と整列し得るルーメンを画定する。種々の実施形態では、シール280は、トゥーイ・シールである。いくつかの実施形態では、シール280は、シリコーン、またはポリマー、熱硬化性樹脂、ゴム、もしくは熱硬化性エラストマー(TSE:thermoset elastomer)、シリコーンゴムのような種々の他の適切な材料からなる。シール280については、
図7を参照して本明細書でさらに説明する。
【0037】
さらに
図3~
図4を参照すると、ロックナット250は、外側部分254から近位に延在する延長部分258を含む。延長部分258は、スリーブホルダ270を受容するように構成されている。スリーブホルダ270は、ルーメン272を画定するように、略円筒形の形状を有する。スリーブホルダ270のルーメン272は、ロックナット250の延長部分258を受容するとともに、ロックナット250上に配置された滅菌スリーブをスリーブホルダ270のルーメン272内に位置決めして固定するために構成され得る。
【0038】
上述したように、カートリッジ234は、ハブ120(
図1)と係合して、締め付けポート230をハブ120上に固定するように構成され得る。
図5は、ハブ120と係合されたカートリッジ234を示す。より具体的には、図示されるように、ハブ120は、ハブ120の近位端124から延在する延出部122を備える。延出部122は、カートリッジ234を受容するように構成された複数の開口部126を含む。開口部126は、締め付けポート230の長手方向軸L(
図1)と整列して延在する第1の部分127と、長手方向軸Lとほぼ垂直に整列した第2の部分129とを含む。従って、カートリッジ234をハブ120の延出部122に挿入すると、少なくとも1つのポスト240がハブ120の第1の部分127内に受容され、少なくとも1つのポスト240が開口部126の第2の部分129内に受容されてカートリッジ234をハブ120に固定するように、カートリッジ234が回転され得る。これにより、カートリッジ234は、ハブ120(
図1)内に、かつイントロデューサシース100(
図1)を通して挿入された医療デバイスを覆うように結合される。カートリッジ234の挿入後、
図6を参照してさらに説明するように、ロックナット250は、カートリッジ234と係合され得る。
【0039】
図6は、ロックナット250との係合中のカートリッジ234の実施形態を示す。より具体的には、カートリッジ234をロックナット250と係合させるために、ロックナット250は、カートリッジ234の近位端248に配置され、ロックナット250のネジ部252は、カートリッジ234と係合される。換言すれば、ネジ部252は、ネジ山246と螺合され、ロックナット250をカートリッジ234上に締め付けるために、ロックナット250がオペレータによって回転される。ロックナット250がカートリッジ234上に締め付けられると、
図7を参照して本明細書でさらに説明するように、シール280は、ロックナット250の内側部分256によって軸方向に押圧され得る。
【0040】
図7は、カートリッジ234、ロックナット250およびスリーブホルダ270の係合後の締め付けポート230を示す。シール280は、締め付けポート230のルーメン244内に配置され、より具体的には、カートリッジ234内に配置される。図示されるように、シール280は、カートリッジ234の移行点に配置されており、ここで、第1の部分236は、第2の部分238に移行し、直径が、第1の直径D1から第2の直径D2に増加する。上述したように、ロックナット250とカートリッジ234との係合中、内側部分256はカートリッジ234内に配置され、ネジ部252はカートリッジ234の外面の周りに配置されている。
図7に示すように、ロックナット250がカートリッジ234と係合するように締め付けられると、内側部分256はシール280と直接接触し得る。係合および内側部分256のカートリッジ234内へのさらなる遠位側への変位の間、内側部分256は、シール280を軸方向に押圧する。カートリッジ234の第1の部分236と第2の部分238との間の移行点の近くにシール280が配置されているため、シール280を軸方向に押圧することによって、シール280は、より小さい直径D1の第1の部分236に隣接するように移動する。シール280が第1の部分236に隣接して配置されると、シール280の軸方向のさらなる押圧により、シール280の軸方向の圧縮が生じる。その結果、シール280の開口部282の大きさは、シール280の軸方向の圧縮中および軸方向の圧縮後に縮小される。シール280の開口部282の大きさの縮小は、シール280と、締め付けポート230を通って延在する医療デバイス、例えば、カテーテル170(
図1)との間の係合を引き起こし、シール280の軸方向の圧縮は、シール280とカートリッジ234の内面との係合を引き起こす。換言すれば、シール280の軸方向の圧縮は、開口部228、従って、ルーメンを縮小させる一方で、シール280はまた、外側に膨張して、カートリッジ234の内面に接触する。より具体的には、開口部282の大きさ、従ってシール280のルーメンの大きさの縮小によって、シール280がカテーテル170の周囲を締め付け、カートリッジ234との係合のためにシール280がカートリッジ234の内面に対して、例えば半径方向および/または軸方向に膨張する。このようにして、カテーテル170は、カテーテル170(および結合された医療デバイス)の半径方向または軸方向の移動が実質的に低減または排除されるように、固定および安定化される。その後、オペレータがロックナット250を回転させることによってロックナット250を緩めることができ、その結果、カテーテル170とシール280との間の係合が減少して、カテーテル170の軸方向の位置が調整され得る。カテーテル170(および結合された医療デバイス)が所望の位置に配置されると、ロックナット250が再び締め付けられて、カテーテル170の軸方向の位置を固定することができる。このようにして、締め付けポート230は、イントロデューサシース100、ハブ120、および/または締め付けポート230の取り外しを必要とせずに、医療デバイス、例えば、カテーテル170(および結合された医療デバイス)を軸方向に安定化させる方法を提供する。
【0041】
さらに、上記の図および
図8を参照して、医療デバイスを血管V内に送達する方法300を説明する。例えば、医療デバイスは、カテーテル170を含み得、カテーテル170は、血管V内への送達のために血液ポンプ150(
図1)を受容するように構成され得る、しかしながら、カテーテル170の送達を参照して説明するが、種々の他のデバイスが使用され得る。
【0042】
ブロック302において、方法300は、イントロデューサシース100を血管V内に挿入するステップを含む。ブロック304において、方法300は、医療デバイス、例えば、カテーテル170をハブ120の近位端124内にかつ近位端124を通って挿入して、カテーテル170がハブ120を通ってイントロデューサシース100内に延在するようにするステップを含む。
【0043】
ブロック306において、方法300は、締め付けポート230をカテーテル170を覆うように挿入し、カートリッジ234をハブ120の延出部122と係合させるステップを含み得る。しかしながら、他の実施形態では、締め付けポート230は、ハブ120を通して医療デバイスを挿入する前に、イントロデューサシース100上またはカテーテル170等の医療デバイス上に事前に組み立てられ得る。そのような実施形態では、カテーテル170がイントロデューサシース100およびハブ120を通して挿入されるとき、締め付けポート230は、イントロデューサシースまたはハブ120上にすでに配置され得る。ブロック308において、方法300は、カートリッジ234を用いてロックナット250を締め付けてシール280を押圧し、シールを軸方向に圧縮して、シール280の開口部282の半径方向大きさを縮小するステップをさらに含む。いくつかの実施形態では、このステップは、ロックナット250のネジ部252をカートリッジ234の複数のネジ山246と係合させて、内側部分256がシール280に対して軸方向に圧縮するようにすることを含む。上述したように、これにより、シール280が膨張してカテーテル170の外面およびカートリッジ234の内面と係合する。このようにして、カテーテル170は、ロックナット250とカートリッジ234との係合後、締め付けポート230内に軸方向に固定される。方法300はまた、ロックナット250とカートリッジ234との間の係合を緩めるステップを含み得る。換言すれば、ロックナット250を回転させて、ネジ部252とカートリッジ234のネジ山246との間の係合を解除し得る。このようにして、オペレータは、ロックナット250とカートリッジ234との間の係合を繰り返す前に、カテーテル170を再配置して、カテーテル170の軸方向の配置を再度固定することができる。種々の実施形態では、方法は、血管Vへの送達のために、カテーテル170に結合される血液ポンプ150をイントロデューサシース100を通して挿入するステップをさらに含む。
【0044】
実施形態および方法は、カテーテル170およびカテーテル170に受容される血液ポンプ150を参照して説明されているが、種々の他の医療デバイスが組み込まれ得る。本発明の範囲から逸脱することなく、説明した例示的な実施形態に対して様々な修正および追加を行うことができる。例えば、上述の実施形態は特定の特徴に言及しているが、本発明の範囲は、特徴の異なる組み合わせを有する実施形態、および上記された特徴の全てを含まない実施形態も含む。
【手続補正書】
【提出日】2024-08-09
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
シースのハブと共に使用するための締め付けポートであって、
前記ハブの近位端と可逆的に係合するカートリッジであって、近位端と、遠位端と、前記カートリッジの前記近位端と前記遠位端との間に延在するルーメンとを有する前記カートリッジと、
前記カートリッジの前記ルーメン内に配置されたシールと、
ロックナットであって、前記カートリッジの前記ルーメン内に配置される内側部分と、前記カートリッジの前記近位端と係合するように構成された外側部分とを有し、前記ロックナットの前記内側部分が、前記シールを押圧して前記シールの開口部の大きさを縮小するように構成されている、前記ロックナットと、を備える締め付けポート。
【請求項2】
前記カートリッジは、第1の直径を有する第1の部分と、第2の直径を有する第2の部分とを有し、前記第1の直径は、前記第2の直径よりも小さい、請求項1に記載の締め付けポート。
【請求項3】
前記カートリッジの前記第1の部分は、前記第1の部分から半径方向に延在する少なくとも1つのポストを含む、請求項2に記載の締め付けポート。
【請求項4】
前記少なくとも1つのポストは、前記締め付けポートを前記ハブに固定するために、前記ハブの少なくとも1つの開口部と係合するように構成されている、請求項3に記載の締め付けポート。
【請求項5】
前記カートリッジの前記第2の部分の外面が、前記外面の周りに少なくとも部分的に延在する複数のネジ山を有する、請求項2乃至4のいずれか一項に記載の締め付けポート。
【請求項6】
前記ロックナットの前記外側部分は、前記ロックナットを前記カートリッジに固定するために、前記カートリッジの前記第2の部分の前記外面の前記複数のネジ山と係合するように構成されたネジ面を含む、請求項5に記載の締め付けポート。
【請求項7】
前記ハブは、止血弁ハブであり、前記締め付けポートは、スリーブホルダを含んでおり、前記シールは、トゥーイ・シールである、請求項1乃至
4のいずれか一項に記載の締め付けポート。
【請求項8】
前記締め付けポートが、前記カートリッジ、前記シール、および前記ロックナットを通って延在するルーメンであって、前記締め付けポートの長手方向軸と整列されたルーメンを含む、請求項1乃至
4のいずれか一項に記載の締め付けポート。
【請求項9】
少なくとも1つの医療デバイスの血管内への送達システムであって、
近位端および遠位端を有するとともに、血管を通して挿入するように構成されたシースと、
前記シースの前記近位端と係合するハブと、
前記ハブの近位端と係合する締め付けポートであって、
前記ハブの近位端と可逆的に係合するカートリッジであって、近位端と、遠位端と、前記カートリッジの前記近位端と前記遠位端との間に延在するルーメンとを有する前記カートリッジと、
前記医療デバイスを受容するルーメンと、
前記カートリッジの前記ルーメン内に配置されたシールと、
ロックナットであって、前記カートリッジの前記ルーメン内に配置された内側部分と、前記カートリッジの前記近位端と係合するように構成された外側部分とを有し、前記ロックナットの前記内側部分が、前記シールを押圧して前記シールを前記医療デバイスに対して係合させるように構成されている、前記ロックナットと、を含む前記締め付けポートと、を備える送達システム。
【請求項10】
前記カートリッジは、第1の直径を有する第1の部分と、第2の直径を有する第2の部分とを含み、前記第1の直径は、前記第2の直径よりも小さい、請求項9に記載の送達システム。
【請求項11】
前記シールは、前記カートリッジの前記第1の部分と前記第2の部分との間の移行領域に隣接して配置されている、請求項10に記載の送達システム。
【請求項12】
前記ロックナットは、前記シールを軸方向に圧縮して前記シールの開口部の大きさを縮小するように構成されている、請求項11に記載の送達システム。
【請求項13】
少なくとも1つの医療デバイスを血管内に送達するための方法であって、
近位端と、遠位端と、前記近位端上のハブとを有するシースを前記血管内に挿入するステップと、
前記ハブの近位端を通してカテーテルを挿入するステップと、
前記カテーテルを覆うカートリッジを有する事前に組み立てられた締め付けポートを提供するステップであって、前記カートリッジは、前記カートリッジ内に配置されたシールと、少なくとも部分的に前記カートリッジ内にあるとともに、前記締め付けポートを前記ハブの前記近位端と係合させる前記締め付けポートのロックナットとを含んでいる、前記締め付けポートを提供するステップと、
前記ロックナットを前記カートリッジと係合させて、前記シールを軸方向に押圧して、前記シールが前記カテーテルおよび前記カートリッジの内面に対して係合するようにするステップと、を含む方法。
【請求項14】
前記カートリッジが、第1の直径を有する第1の部分と、前記第1の直径よりも大きい第2の直径を有する第2の部分とを含んでおり、前記ロックナットの係合中に、前記シールが前記第1の部分内に軸方向に押圧されて、前記シールの開口部の大きさの縮小が生じる、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記カートリッジの一部は、複数のネジ山を有する外面を含んでおり、前記ロックナットは、ネジ部を含んでおり、前記ロックナットを前記カートリッジと係合させることは、前記ロックナットの前記ネジ部を前記カートリッジの前記複数のネジ山と係合させることをさらに含む、請求項13または請求項14に記載の方法。
【国際調査報告】