(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2025-02-21
(54)【発明の名称】二次電池用パウチフォールディング装置および二次電池
(51)【国際特許分類】
H01M 50/105 20210101AFI20250214BHJP
H01M 10/04 20060101ALI20250214BHJP
【FI】
H01M50/105
H01M10/04 Z
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024547517
(86)(22)【出願日】2023-02-23
(85)【翻訳文提出日】2024-08-09
(86)【国際出願番号】 KR2023002600
(87)【国際公開番号】W WO2023163523
(87)【国際公開日】2023-08-31
(31)【優先権主張番号】10-2022-0025558
(32)【優先日】2022-02-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2023-0023905
(32)【優先日】2023-02-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521065355
【氏名又は名称】エルジー エナジー ソリューション リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】弁理士法人RYUKA国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ハン、ミョウン フン
(72)【発明者】
【氏名】キム、ジン ヨウン
(72)【発明者】
【氏名】チャン、ウォン セオク
(72)【発明者】
【氏名】キム、ナム ゲオル
【テーマコード(参考)】
5H011
5H028
【Fターム(参考)】
5H011AA09
5H011CC10
5H011DD13
5H011DD26
5H028AA07
5H028BB01
(57)【要約】
本発明は、二次電池用パウチフォールディング装置および二次電池に関し、本発明による二次電池用パウチフォールディング装置は、電極組立体が収容された本体および前記本体の縁に沿って形成されたシーリング部を含むパウチをフォールディングする二次電池用パウチフォールディング装置であって、前記パウチのシーリング部を前記本体方向にサイドフォールディングするサイドフォールディング部と、サイドフォールディングされた前記シーリング部においてコーナー部分を加圧して、前記本体方向にコーナーフォールディングするコーナーフォールディングローラを含むコーナーフォールディング部とを含み、前記コーナーフォールディングローラは、加圧面に形成された平坦面および傾斜面を含み、加圧時に、前記コーナーフォールディングローラにおいて、前記傾斜面は、前記平坦面より前記本体とさらに隣接した位置に位置する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電極組立体が収容された本体および前記本体の縁に沿って形成されたシーリング部を含むパウチをフォールディングする二次電池用パウチフォールディング装置であって、
前記パウチの前記シーリング部を前記本体方向にサイドフォールディングするサイドフォールディング部と、
サイドフォールディングされた前記シーリング部においてコーナー部分を加圧して、前記本体方向にコーナーフォールディングするコーナーフォールディングローラを含むコーナーフォールディング部とを含み、
前記コーナーフォールディングローラは、加圧面に形成された平坦面および傾斜面を含み、
加圧時に、前記コーナーフォールディングローラにおいて、前記傾斜面は、前記平坦面より前記本体とさらに隣接した位置に位置する、二次電池用パウチフォールディング装置。
【請求項2】
前記サイドフォールディング部は、前記パウチの両側に位置した前記シーリング部を前記本体方向にフォールディングする、請求項1に記載の二次電池用パウチフォールディング装置。
【請求項3】
前記サイドフォールディング部は、前記パウチの幅方向に前記パウチの両側に位置した前記シーリング部を前記本体方向にフォールディングし、
前記パウチの幅方向は、前記電極組立体と連結された電極リードが延びた前記パウチの長さ方向に対して側面方向である、請求項2に記載の二次電池用パウチフォールディング装置。
【請求項4】
前記コーナーフォールディング部は、前記コーナーフォールディングローラを前記本体方向である前記パウチの外縁から中央部方向に移動させ、サイドフォールディングされた前記シーリング部の前記コーナー部分を前記パウチの外面に密着させる、請求項3に記載の二次電池用パウチフォールディング装置。
【請求項5】
前記コーナーフォールディング部は、前記コーナー部分を加圧しながらコーナーフォールディングを行う時に、
前記コーナー部分において前記コーナーフォールディングローラの前記平坦面に加圧される第1部分は、前記シーリング部において前記パウチの長さ方向に位置した部分と接するようにフォールディングし、前記コーナー部分において前記コーナーフォールディングローラの前記傾斜面に加圧される第2部分は、前記本体と接するようにフォールディングする、請求項4に記載の二次電池用パウチフォールディング装置。
【請求項6】
前記傾斜面は、前記コーナーフォールディングローラの端部に位置する、請求項1に記載の二次電池用パウチフォールディング装置。
【請求項7】
前記コーナーフォールディングローラの前記傾斜面は、先端に行くほど端部の幅が狭くなる傾斜で形成される、請求項6に記載の二次電池用パウチフォールディング装置。
【請求項8】
前記傾斜面の傾斜角は、20~50゜に形成される、請求項7に記載の二次電池用パウチフォールディング装置。
【請求項9】
前記コーナーフォールディング部は、
前記コーナーフォールディングローラが装着されて、前記コーナーフォールディングローラを移動させるローラ移動部をさらに含む、請求項1に記載の二次電池用パウチフォールディング装置。
【請求項10】
前記コーナーフォールディング部は、
コーナーフォールディング時に、前記パウチの下部を支持する下部支持部をさらに含む、請求項1に記載の二次電池用パウチフォールディング装置。
【請求項11】
前記コーナーフォールディング部は、
コーナーフォールディング時に、前記パウチの上部を支持する上部支持部をさらに含む、請求項1に記載の二次電池用パウチフォールディング装置。
【請求項12】
請求項1から請求項11のいずれか一項に記載の二次電池用パウチフォールディング装置により製造された二次電池。
【請求項13】
前記二次電池は、前記パウチの前記シーリング部において前記コーナー部分が前記本体方向にコーナーフォールディングされて折り曲げられた状態で備えられ、
折り曲げられた前記コーナー部分は、前記コーナーフォールディングローラの前記平坦面に加圧されてフォールディングされた第1部分および前記傾斜面に加圧されてフォールディングされた第2部分を含み、
前記第2部分は、前記第1部分の延長線に対して20~50゜傾斜して形成される、請求項12に記載の二次電池。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2022年2月25日付けの韓国特許出願第10-2022-0025558号および2023年2月22日付けの韓国特許出願第10-2023-0023905号に基づく優先権の利益を主張し、当該韓国特許出願の文献に開示されている全ての内容は、本明細書の一部として組み込まれる。
【0002】
本発明は、二次電池用パウチフォールディング装置および二次電池に関する。
【背景技術】
【0003】
二次電池は、一次電池とは異なり、再充電が可能であり、また、小型化および大容量化の可能性によって近年多くの研究開発がなされている。モバイル機器に対する技術開発と需要の増加に伴い、エネルギー源としての二次電池の需要が急激に増加している。
【0004】
二次電池は、電池ケースの形状に応じて、コイン型電池、円筒型電池、角型電池、およびパウチ型電池に分けられる。二次電池において、電池ケースの内部に装着される電極組立体は、電極およびセパレータの積層構造からなる充放電が可能な発電素子である。
【0005】
電極組立体は、活物質が塗布されたシート型の正極と負極との間にセパレータを介在して巻き取ったゼリーロール(Jelly-roll)型、少なくとも一つの電極および少なくとも一つのセパレータが積層された単位セル(Cell)を順に積層したスタック(Stack)型、および単位セルを長い長さの分離フィルムで巻き取ったスタック/フォールディング型に大体分類することができる。
【0006】
二次電池の製造時に、電極組立体を収容したパウチのコーナー部を折り曲げる工程が行われる。パウチのコーナー部を折り曲げる工程において、ツールでパウチを押圧する時に絶縁品質に問題が生じている。
【0007】
より詳細には、パウチは、電極組立体が収容された本体であるカップ部およびカップ部の縁に沿ってシーリング部が形成される。ここで、シーリング部は、フラット(flat)な形態であり、カップ部は、電極組立体が収容されてフラット(flat)ではなく、シーリング部に対して凸状の立体形状である。
【0008】
パウチを多くフォールディング(Folding)するためには、ツールをカップ部方向に付ける必要があるが、カップ部が未シーリング部としてフラット(flat)なツールで押圧される場合、損傷し、絶縁品質にリスク(risk)が発生する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明の一つの観点は、パウチのフォールディング時に、絶縁品質を確保することができる二次電池用パウチフォールディング装置および二次電池を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の実施例による二次電池用パウチフォールディング装置は、電極組立体が収容された本体および前記本体の縁に沿って形成されたシーリング部を含むパウチをフォールディングする二次電池用パウチフォールディング装置であって、前記パウチの前記シーリング部を前記本体方向にサイドフォールディングするサイドフォールディング部と、サイドフォールディングされた前記シーリング部においてコーナー部分を加圧して、前記本体方向にコーナーフォールディングするコーナーフォールディングローラを含むコーナーフォールディング部とを含み、前記コーナーフォールディングローラは、加圧面に形成された平坦面および傾斜面を含み、加圧時に、前記コーナーフォールディングローラにおいて、前記傾斜面は、前記平坦面より前記本体とさらに隣接した位置に位置することができる。
【0011】
一方、本発明の実施例による二次電池は、本発明の実施例による二次電池用パウチフォールディング装置により製造された二次電池であることができる。
【発明の効果】
【0012】
本発明によると、傾斜面が形成されたコーナーフォールディングローラを使用して、パウチのコーナーをフォールディングし、電極組立体が収容されて平坦でないパウチ部分に絶縁品質リスク(Risk)が発生することを防止することができる。すなわち、コーナーフォールディングローラで直径が一定の平坦面は、フラットなパウチのシーリング領域を加圧し、傾斜面は、電極組立体が収容されてフラットではないパウチの非シーリング領域を加圧することにより、パウチの非シーリング領域が損傷することを防止し、絶縁品質を確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】パウチをフォールディングする前に、電極組立体がパウチに収容される過程を例示的に示した平面図である。
【
図2】本発明の実施例による二次電池用パウチフォールディング装置において、サイドフォールディング部を介してパウチがサイドフォールディングされる過程を示した正面図である。
【
図3】本発明の実施例による二次電池用パウチフォールディング装置を介してパウチがサイドフォールディングされた状態を示した斜視図である。
【
図4】本発明の実施例による二次電池用パウチフォールディング装置においてコーナーフォールディング部を示した斜視図である。
【
図5】本発明の実施例による二次電池用パウチフォールディング装置においてフォールディングローラおよびローラ移動部を示した斜視図である。
【
図6】本発明の実施例による二次電池用パウチフォールディング装置においてコーナーフォールディングローラを示した正面図である。
【
図7】本発明の実施例による二次電池用パウチフォールディング装置においてコーナーフォールディングする概念を示した要部斜視図である。
【
図8】本発明の実施例による二次電池用パウチフォールディング装置においてコーナーフォールディングされたパウチを示した要部斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明の目的、特定の利点および新規な特徴は、添付の図面と関連する以下の詳細な説明と好ましい実施例からより明白になる。本明細書において各図面の構成要素に参照番号を付けるにあたり、同じ構成要素に限っては、異なる図面上に表示されていても、できるだけ同じ番号を有するようにしていることに留意すべきである。また、本発明は、様々な相違する形態に実現されることができ、ここで説明する実施例に限定されない。また、本発明を説明するにあたり、本発明の要旨を不明瞭にし得る関連する公知技術に関する詳細な説明は省略する。
【0015】
図1は、パウチをフォールディングする前に、電極組立体がパウチに収容される過程を例示的に示した平面図であり、
図2は、本発明の実施例による二次電池用パウチフォールディング装置においてサイドフォールディング部を介してパウチがサイドフォールディングされる過程を示した正面図であり、
図3は、本発明の実施例による二次電池用パウチフォールディング装置を介してパウチがサイドフォールディングされた状態を示した斜視図であり、
図4は、本発明の実施例による二次電池用パウチフォールディング装置においてコーナーフォールディング部を示した斜視図である。
【0016】
図1~
図4を参照すると、本発明の実施例による二次電池用パウチフォールディング装置は、電極組立体20が収容された本体12およびシーリング部13を含むパウチ10をフォールディングする二次電池用パウチフォールディング装置であって、パウチ10のシーリング部13を本体12方向にサイドフォールディングするサイドフォールディング部SRと、サイドフォールディングされたシーリング部13でコーナー部分14を加圧して本体12方向にコーナーフォールディングするコーナーフォールディングローラ110を含むコーナーフォールディング部CRとを含む。
【0017】
より詳細には、
図1を参照すると、本発明の実施例による二次電池用パウチフォールディング装置に適用される二次電池1は、電極組立体20と、電極組立体20を内部の収容部11に収容するパウチ10とを含む。また、二次電池1は、電極組立体20と連結されてパウチ10の外部に延びた電極リード30をさらに含むことができる。電極リード30は、二次電池1の長さ方向に延びることができる。ここで、二次電池1の長さ方向は、例えば、
図1を参照すると、Y軸方向であることができる。
【0018】
パウチ10は、電極組立体20が収容された本体12と、本体12の縁に沿って形成されたシーリング部13とを含む。
【0019】
ここで、シーリング部13は、フラット(flat)で平坦な形状に形成され、本体12は、電極組立体20が収容されてシーリング部13に対して凸状の立体的な形状に形成される。
【0020】
電極組立体20は、電極およびセパレータを交互に積層して結集した形態に形成されることができる。ここで、電極組立体20は、充放電が可能な発電素子である。
【0021】
電極は、正極および負極を含み、電極組立体20は、正極、セパレータ、および負極が交互に積層されることができる。ここで、セパレータは、正極と負極を分離して電気的に絶縁させる。
【0022】
正極は、正極集電体と、正極集電体に積層された正極活物質とを含むことができる。
【0023】
正極集電体は、アルミニウム材質の箔(Foil)からなることができる。
【0024】
正極活物質は、リチウムマンガン酸化物、リチウムコバルト酸化物、リチウムニッケル酸化物、リチウムリン酸鉄、またはこれらのうち1種以上が含まれた化合物および混合物などからなることができる。
【0025】
負極は、負極集電体と、負極集電体に積層された負極活物質とを含むことができる。
【0026】
負極集電体は、例えば、銅(Cu)材質からなる箔(foil)からなることができる。
【0027】
負極活物質は、黒鉛系物質を含む化合物または混合物であることができる。
【0028】
セパレータは、絶縁材質からなり、正極と負極との間を電気的に絶縁する。ここで、セパレータは、微多孔性を有するポリエチレン、ポリプロピレンなど、ポリオレフィン系樹脂膜で形成されることができる。
【0029】
図2および
図3を参照すると、サイドフォールディング部SRは、パウチ10のシーリング部13を本体12方向にサイドフォールディングすることができる。
【0030】
サイドフォールディング部SRは、パウチ10の両側に位置したシーリング部13を本体12方向にフォールディングすることができる。ここで、サイドフォールディング部SRは、パウチ10の幅方向にパウチ10の両側に位置したシーリング部13を本体12方向にサイドフォールディングすることができる。ここで、パウチ10の幅方向は、電極組立体20と連結された電極リード30が延びたパウチ10の長さ方向に対して側面方向であることができる。すなわち、パウチ10の幅方向は、
図3を参照すると、X軸方向であることができる。また、パウチ10の幅方向は、二次電池1の幅方向と同じ方向であることができる。
【0031】
また、サイドフォールディング部SRは、パウチ10のシーリング部13の両側を直角にフォールディングすることができる。
【0032】
なお、サイドフォールディング部SRは、例えば、サイドフォールディングローラで構成されることができる。ここで、サイドフォールディングローラを介してパウチ10のシーリング部13の両側を加圧してフォールディングさせることができる。しかし、本発明の実施例による二次電池用パウチフォールディング装置において、サイドフォールディング部SRが、サイドフォールディングローラに必ずしも限定されるものではなく、様々なフォールディングツールが使用されることができ、例えば、複数個のフォールディングブロックを交互にパウチ10のシーリング部13を加圧してフォールディングすることができる。
【0033】
図5は、本発明の実施例による二次電池用パウチフォールディング装置においてフォールディングローラおよびローラ移動部を示した斜視図であり、
図6は、本発明の実施例による二次電池用パウチフォールディング装置においてコーナーフォールディングローラを示した正面図である。また、
図7は、本発明の実施例による二次電池用パウチフォールディング装置においてコーナーフォールディングする概念を示した要部斜視図であり、
図8は、本発明の実施例による二次電池用パウチフォールディング装置においてコーナーフォールディングされたパウチを示した要部斜視図である。
【0034】
図4~
図8を参照すると、コーナーフォールディング部CRは、サイドフォールディングされたシーリング部13でコーナー部分14を加圧して、本体12方向にコーナーフォールディングするコーナーフォールディングローラ110を含むことができる。
【0035】
図4および
図5を参照すると、コーナーフォールディング部CRは、コーナーフォールディングローラ110をパウチ10の外縁から中央部方向に移動させて、サイドフォールディングされたシーリング部13のコーナー部分14がパウチ10の外面に密着するようにコーナーフォールディングすることができる。なお、コーナーフォールディング部CRは、パウチ10がXY平面と平行に位置した後、コーナーフォールディングローラ110をパウチ10の幅方向であるX軸方向に移動させてシーリング部13をコーナーフォールディングすることができる。
【0036】
図6および
図7を参照すると、コーナーフォールディングローラ110は、加圧面113に形成された平坦面112および傾斜面111を含むことができる。ここで、傾斜面111は、コーナーフォールディングローラ110の端部に形成されることができる。すなわち、パウチ10を加圧するコーナーフォールディングローラ110の外周面部分は、直径が一定に形成された平坦面112と、端部に行くほど直径が小さくなるように形成された傾斜面111とを含むことができる。また、加圧時に、コーナーフォールディングローラ110において、傾斜面111は、平坦面112よりも本体12とさらに隣接した位置に位置することができる。
【0037】
ここで、コーナーフォールディングローラ110を介してサイドフォールディングされたシーリング部13のコーナー部分14の加圧時に、傾斜面111は、コーナー部分14において本体12と接するようにフォールディングされる部分に位置することができる。より詳細には、平坦面112は、パウチ10のコーナー部分14で第1部分14aを加圧し、傾斜面111は、パウチ10のコーナー部分14で第2部分14bを加圧し、パウチ10のコーナー部分14をフォールディングさせることができる。すなわち、コーナーフォールディング部CRは、シーリング部13のコーナー部分14を加圧し、コーナーフォールディング時に、コーナー部分14においてコーナーフォールディングローラ110の平坦面112に加圧される第1部分14aは、シーリング部13においてパウチ10の長さ方向に位置した部分13aと接するようにフォールディングし、コーナー部分14においてコーナーフォールディングローラ110の傾斜面111に加圧される第2部分14bは、本体12と接するようにフォールディングすることができる。
【0038】
ここで、平坦面112によりコーナー部分14において第1部分14aがフォールディングされ、フラット(flat)なパウチ10のシーリング領域が加圧され、傾斜面111によってコーナー部分14において第2部分14bがフォールディングされ、電極組立体20が収容されて、フラットでないパウチ10の非シーリング領域が加圧されることができる。ここで、加圧されるパウチ10のシーリング領域は、シーリング部13において二次電池1の長さ方向に延びたシーリング部13の部分であり、パウチ10の非シーリング領域は、パウチ10の本体12の部分であることができる。ここで、コーナーフォールディングローラ110の傾斜面111に加圧されるパウチ10の本体12の部分は、例えば、テラス部分であることができる。ここで、テラス部分は、本体12において電極組立体20が接しない部分であることができる。すなわち、パウチ10の収容部11において電極組立体20の端部とパウチ10のシーリング部13との間の空き空間に位置するパウチ10の部分であることができる。ここで、テラス部分は、傾斜を形成することができる。
【0039】
また、コーナーフォールディングローラ110は、サイドフォールディングされたパウチ10のシーリング部13のコーナー部分14の加圧時に、平坦面112に対して本体12と隣接した側に傾斜面111が位置することができる。ここで、コーナーフォールディングローラ110の傾斜面111は、端部の先端に行くほど端部の幅が狭くなる傾斜で形成されることができる。ここで、傾斜面111の傾斜角αは、例えば、20~50゜に形成されることができる。ここで、傾斜面111の傾斜角αは、平坦面112から延びた仮想の延長線に対する傾斜面111の傾斜角度であることができる。
【0040】
したがって、傾斜面111の傾斜角αが20゜以上に形成されて、絶縁品質に対する効果が著しく改善することができる。すなわち、傾斜面111なしにフラット(flat)な円柱形態の加圧ローラは、電極組立体20が収容されてフラット(flat)でないパウチ10の非シーリング領域であるテラス部分を加圧する時に、加圧ローラの角部分によってパウチ10の非シーリング領域が損傷して絶縁品質が低下し得るが、本発明の実施例による二次電池用パウチフォールディング装置において、コーナーフォールディングローラ110は、傾斜面111の傾斜角αが20゜以上に形成され、パウチ10のシーリング部13のコーナー部分14を加圧する時に、フラット(flat)でないパウチ10の非シーリング領域であるテラス部分を損傷しないように加圧することができ、これにより、パウチ10の非シーリング領域が損傷することを防止して絶縁品質を確保することができる。
【0041】
また、傾斜面111の傾斜角αが50゜以下に形成されて、所望の形状にパウチフォールディング程度を調節できる効果がある。すなわち、傾斜面111の傾斜角αが50゜以上になる時には、フォールディングに対する効果が著しく小さい可能性がある。結局、傾斜面111の傾斜角αが50゜以上になると、傾斜面111がフラット(flat)でないパウチ10の非シーリング領域を加圧することができないか、加圧力が著しく低下し、パウチ10のシーリング部13のコーナー部分14のフォールディングが十分に行われることができず、傾斜面111と平坦面112との間の角によって、フラットでないパウチ10の非シーリング領域が損傷し、絶縁品質が低下し得る。
【0042】
一方、平坦面112の長さL2は、例えば、2mm以上に形成されることができる。これにより、コーナーフォールディングローラ110において平坦面112の長さL2が2mm以上に形成され、サイドフォールディングされたパウチ10のシーリング部13のコーナーフォールディングが可能である。
【0043】
一方、例えば、コーナーフォールディングローラ110において傾斜面111の正射影長さL1は、平坦面112の長さL2より長く形成されることができる。なお、コーナーフォールディングローラ110において傾斜面111の正射影長さL1は、平坦面112の長さL2に対して400%以下に形成されることができる。
【0044】
一方、コーナーフォールディングローラ110は、ローラ軸114をさらに含むことができる。ローラ軸114は、コーナーフォールディングローラ110の回転軸で構成されることができる。
【0045】
一方、コーナーフォールディングローラ110を介してパウチ10のシーリング部13のコーナーフォールディング時に、例えば、常温で実施することができるが、本発明の実施例による二次電池用パウチフォールディング装置の実施方法がこれに必ずしも限定されるものではない。
【0046】
一方、本発明の実施例による二次電池用パウチ10のフォールディング装置において、コーナーフォールディング部CRは、ローラ移動部120と、下部支持部130と、上部支持部140と、支持フレーム150とをさらに含むことができる。
【0047】
ローラ移動部120は、コーナーフォールディングローラ110が装着され、コーナーフォールディングローラ110を移動させることができる。なお、ローラ移動部120は、コーナーフォールディングローラ110をパウチ10の外縁から中央部方向にX軸方向に沿って移動させることができる。
【0048】
下部支持部130は、コーナーフォールディング時に、パウチ10の下部を支持することができる。下部支持部130は、複数個のブロックからなり、パウチ10の本体12の下端を支持することができる。
【0049】
上部支持部140は、コーナーフォールディング時に、パウチ10の上部を支持することができる。上部支持部140は、コーナーフォールディングローラ110を介してパウチ10を加圧する時に、コーナーフォールディングローラ110とパウチ10との間に反対側に位置することができる。これにより、コーナーフォールディングローラ110を介してパウチ10を加圧する時に、パウチ10を支持して、フォールディング作業が容易に行われることができる。
【0050】
支持フレーム150は、コーナーフォールディング部CRの各装置を支持することができる。
【0051】
図5および
図6を参照すると、前記のように構成された本発明の実施例による二次電池用パウチフォールディング装置は、傾斜面111が形成されたコーナーフォールディングローラ110を使用してパウチ10のコーナー部分14をフォールディングし、電極組立体20が収容されて平坦でないパウチ10の部分に絶縁品質リスク(Risk)が発生することを防止することができる。すなわち、コーナーフォールディングローラ110において直径が一定の平坦面112は、フラットなパウチ10のシーリング領域を加圧し、傾斜面111は、電極組立体20が収容されてフラットでないパウチ10の非シーリング領域を加圧することにより、パウチ10の非シーリング領域が損傷することを防止し、絶縁品質を確保することができる。
【0052】
一方、
図1、
図7および
図8を参照すると、本発明の実施例による二次電池用パウチフォールディング装置を介して二次電池1を製造することができる。
【0053】
すなわち、本発明の実施例による二次電池は、上述の本発明の実施例による二次電池用パウチフォールディング装置を介して製造された二次電池1である。
【0054】
二次電池1は、パウチ10のシーリング部13でコーナー部分14が、本体方向にコーナーフォールディングされて折り曲げられた状態で備えられる。
【0055】
折り曲げられたコーナー部分14は、コーナーフォールディングローラ110の平坦面112に加圧されてフォールディングされた第1部分14aと、傾斜面111に加圧されてフォールディングされた第2部分14bとを含む。
【0056】
第1部分14aは、平坦部を形成し、第2部分14bは、第1部分14aに対して傾斜して形成された傾斜部を形成する。
【0057】
第2部分14bは、第1部分14aの仮想の延長線に対して、20~50゜傾斜して形成されることができる。
【0058】
<製造例>
電極組立体が収容された本体と、前記本体の縁に沿って形成されたシーリング部とを含むパウチをフォールディングする二次電池用パウチフォールディング装置を製造した。
【0059】
前記二次電池用パウチフォールディング装置は、サイドフォールディングされたシーリング部においてコーナー部分を加圧して本体方向にコーナーフォールディングするコーナーフォールディング部を含んで製造した。
【0060】
コーナーフォールディング部は、加圧面に形成された平坦面および傾斜面を含むコーナーフォールディングローラで構成した。
【0061】
コーナーフォールディングローラは、加圧時にパウチの本体と隣接した側に傾斜面が位置することができる形態に製造した。
【0062】
また、コーナーフォールディングローラは、
図6を参照すると、平坦面112の長さL2を2mmに形成させ、傾斜面111の正射影長さL1を3.5mに形成させた。そして、傾斜面111の傾斜角αを25゜に形成させた。
【0063】
<比較例>
コーナーフォールディングローラが加圧面をすべて平坦面に形成した以外は、製造例と同じ方法で二次電池用パウチフォールディング装置を製造した。
【0064】
<実験例>
実施例および比較例による二次電池用パウチフォールディング装置を介して製造された二次電池において、パウチのコーナーフォールディング部分のIR(抵抗)不良率およびIV(電圧)不良率を100MOhm基準に測定した。
【0065】
ここで、パウチにおいてシーリング部の幅が2mmである二次電池をコーナーフォールディングした。
【0066】
【0067】
表1に示されているように、比較例でIR不良率は8.2%であるのに対し、製造例でIR不良率は1.7%と著しく減少したことが分かる。また、比較例でIR不良率は3.45%であるのに対し、製造例でIR不良率は0.0%と著しく減少したことが分かる。したがって、比較例よりも製造例で絶縁不良率が著しく減少したことが分かる。
【0068】
以上、本発明を具体的な実施例により詳細には説明しているが、これは、本発明を具体的に説明するためのものであって、本発明はこれに限定されない。本発明の技術的思想内で当該分野において通常の知識を有する者によって様々な実施が可能であると言える。
【0069】
また、発明の具体的な保護範囲は、添付の特許請求の範囲によって明確になる。
【符号の説明】
【0070】
1 二次電池
10 パウチ
11 収容部
12 本体
13 シーリング部
14 コーナー部分
14a 第1部分
14b 第2部分
20 電極組立体
30 電極リード
110 コーナーフォールディングローラ
111 傾斜面
112 平坦面
113 加圧面
114 ローラ軸
120 ローラ移動部
130 下部支持部
140 上部支持部
150 支持フレーム
SR サイドフォールディング部
CR コーナーフォールディング部
【国際調査報告】