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特表2025-505282手術用顕微鏡の光学構造及び手術用顕微鏡
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2025-02-21
(54)【発明の名称】手術用顕微鏡の光学構造及び手術用顕微鏡
(51)【国際特許分類】
   G02B 21/00 20060101AFI20250214BHJP
【FI】
G02B21/00
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024547890
(86)(22)【出願日】2023-11-14
(85)【翻訳文提出日】2024-08-14
(86)【国際出願番号】 CN2023131454
(87)【国際公開番号】W WO2024104326
(87)【国際公開日】2024-05-23
(31)【優先権主張番号】202211427023.1
(32)【優先日】2022-11-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】523321110
【氏名又は名称】ズーマックス メディカル カンパニー,リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110001999
【氏名又は名称】弁理士法人はなぶさ特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】ワン,ジーロン
(72)【発明者】
【氏名】リー,ジエンユエ
(72)【発明者】
【氏名】ヤン,シャオグアン
(72)【発明者】
【氏名】シュー,ジウチー
(72)【発明者】
【氏名】チウ,タオ
(72)【発明者】
【氏名】ジョウ,ウェイジョン
【テーマコード(参考)】
2H052
【Fターム(参考)】
2H052AB11
2H052AB15
2H052AB18
2H052AB22
2H052AD04
(57)【要約】
本発明は、手術用顕微鏡の光学構造及び手術用顕微鏡であって、光学構造が光路方向に順に設けられた転向手段、双接眼レンズ手段を備え、転向手段が直角ダハプリズムを備え、双接眼レンズ手段がプリズム/レンズグループ、第1直角プリズム、第2直角プリズム及び接眼レンズを備え、プリズム/レンズグループが小型対物レンズを備え、あるいは第1直角プリズム、第2直角プリズムをひし形プリズムとして置き換える手術用顕微鏡の光学構造及び手術用顕微鏡に関する。本発明の光学構造設計は、「反転画像-反転画像」であり、直角ダハプリズムによって転向手段の内部光路が約半分に短縮され、観察される光路の光線ケラレの低減にさらに寄与し、2回の内部反射によってミラー現象が回避され、且つ画像が180度回転し、その後の双接眼レンズ手段内の反転プリズムを除去することができ、システムにおける光学レンズセットの構造が効果的に簡略化される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
光路方向に順に設けられた転向手段、双接眼レンズ手段を備える手術用顕微鏡の光学構造であって、
前記転向手段は、直角ダハプリズムを備え、
前記双接眼レンズ手段は、光路方向に順に設けられたプリズム/レンズグループ、第1直角プリズム、第2直角プリズム及び接眼レンズを備え、前記プリズム/レンズグループは小型対物レンズを備える
ことを特徴とする手術用顕微鏡の光学構造。
【請求項2】
オブジェクトビームは前記直角ダハプリズムを介して180度反転し、前記プリズム/レンズグループ、前記第1直角プリズム、前記第2直角プリズムを介した後、引き続き180度反転して、正立実像を形成し前記接眼レンズによって観察される
ことを特徴とする請求項1に記載の手術用顕微鏡の光学構造。
【請求項3】
前記プリズム/レンズグループは、角度調整可能なプリズム/レンズグループである
ことを特徴とする請求項1に記載の手術用顕微鏡の光学構造。
【請求項4】
前記角度調整可能なプリズム/レンズグループは、第3直角プリズム、第4直角プリズム及び第5直角プリズムをさらに備え、前記第3直角プリズム、前記小型対物レンズ、前記第4直角プリズム及び前記第5直角プリズムは、光路方向に順に設けられる
ことを特徴とする請求項3に記載の手術用顕微鏡の光学構造。
【請求項5】
前記第3直角プリズム、前記第5直角プリズムは、光軸の回りに前記第4直角プリズムに対して相対的に回動することができ、且つ回動角度が常に等しい
ことを特徴とする請求項4に記載の手術用顕微鏡の光学構造。
【請求項6】
前記的プリズム/レンズグループは、ハーフペンタプリズムを備え、前記小型対物レンズ、前記ハーフペンタプリズムは、光路方向に順に設けられる
ことを特徴とする請求項1に記載の手術用顕微鏡の光学構造。
【請求項7】
前記プリズム/レンズグループは、メニスカスレンズを備えていない
ことを特徴とする請求項1に記載の手術用顕微鏡の光学構造。
【請求項8】
前記小型対物レンズは、プラス焦点パワーを有する第1ダブル接合レンズセットを備え、且つ
50mm<|fG1|<200mm、及び
【数3】
を満たし、ここで、fG1は、前記第1ダブル接合レンズセットの焦点距離であり、
は、前記第1ダブル接合レンズセットの接合面の曲率半径であり、
φは、前記接合面の有効口径である
ことを特徴とする請求項1に記載の手術用顕微鏡の光学構造。
【請求項9】
前記接眼レンズは、光路方向に順に設けられた第2ダブル接合レンズセット、単レンズを備え、且つ
0.5<fL3/fG1<2
を満たし、ここで、fL3は、前記第2ダブル接合レンズセットの焦点距離である
ことを特徴とする請求項8に記載の手術用顕微鏡の光学構造。
【請求項10】
前記双接眼レンズ手段は、単レンズであるフィールドレンズをさらに備える
ことを特徴とする請求項1に記載の手術用顕微鏡の光学構造。
【請求項11】
前記双接眼レンズ手段は、絞りをさらに備える
ことを特徴とする請求項1に記載の手術用顕微鏡の光学構造。
【請求項12】
前記双接眼レンズ手段は、フィールドレンズ、絞りをさらに備え、前記小型対物レンズ、前記第1直角プリズム、前記第2直角プリズム、前記フィールドレンズ、前記絞り及び前記接眼レンズは、光路方向に順に設けられる
ことを特徴とする請求項1に記載の手術用顕微鏡の光学構造。
【請求項13】
前記プリズム/レンズグループは、第3直角プリズム、第4直角プリズム及び第5直角プリズムをさらに備え、前記双接眼レンズ手段は、フィールドレンズ、絞りをさらに備え、前記第3直角プリズム、前記小型対物レンズ、前記第4直角プリズム、前記第5直角プリズム、前記第1直角プリズム、前記第2直角プリズム、前記フィールドレンズ、前記絞り及び前記接眼レンズは、光路方向に順に設けられる
ことを特徴とする請求項1に記載の手術用顕微鏡の光学構造。
【請求項14】
前記プリズム/レンズグループは、ハーフペンタプリズムをさらに備え、前記小型対物レンズ、前記ハーフペンタプリズム、前記第1直角プリズム、前記フィールドレンズ、前記第2直角プリズム、前記絞り及び前記接眼レンズは、光路方向に順に設けられる
ことを特徴とする請求項1に記載の手術用顕微鏡の光学構造。
【請求項15】
光路方向に順に設けられた転向手段、双接眼レンズ手段を備える手術用顕微鏡の光学構造であって、
前記転向手段は、直角ダハプリズムを備え、
前記双接眼レンズ手段は、光路方向に順に設けられたプリズム/レンズグループ、ひし形プリズム及び接眼レンズを備え、前記プリズム/レンズグループは、小型対物レンズを備える
ことを特徴とする手術用顕微鏡の光学構造。
【請求項16】
オブジェクトビームは、前記直角ダハプリズムを介して180度反転し、前記プリズム/レンズグループ、前記ひし形プリズムを介した後、引き続き180度反転して、正立実像を生成し前記接眼レンズによって観察される
ことを特徴とする請求項15に記載の手術用顕微鏡の光学構造。
【請求項17】
前記プリズム/レンズグループは、第3直角プリズム、第4直角プリズム及び第5直角プリズムをさらに備え、前記双接眼レンズ手段は、フィールドレンズ、絞りをさらに備え、前記第3直角プリズム、前記小型対物レンズ、前記第4直角プリズム、前記第5直角プリズム、前記ひし形プリズム、前記フィールドレンズ、前記絞り及び前記接眼レンズは、光路方向に順に設けられる
ことを特徴とする請求項15に記載の手術用顕微鏡の光学構造。
【請求項18】
顕微鏡本体、ステアリングエクステンダー及び双接眼レンズチューブを備え、前記ステアリングエクステンダーが前記顕微鏡本体に接続され、前記双接眼レンズチューブが前記ステアリングエクステンダーに接続される手術用顕微鏡であって、
前記手術用顕微鏡は、請求項1から17のいずれか一項に記載の光学構造をさらに備え、前記転向手段は、前記ステアリングエクステンダー内に設けられ、前記双接眼レンズ手段は、前記双接眼レンズチューブ内に設けられる
ことを特徴とする手術用顕微鏡。
【請求項19】
前記双接眼レンズチューブは、前記ステアリングエクステンダーに接続され、前記ステアリングエクステンダーに対して垂直方向において回動調整される回転接続部品を有し、前記プリズム/レンズグループは、角度調整可能なプリズム/レンズグループであり、前記角度調整可能なプリズム/レンズグループは、前記回転接続部品内に設けられる
ことを特徴とする請求項18に記載の手術用顕微鏡。
【請求項20】
前記双接眼レンズチューブは、直管双接眼レンズチューブである
ことを特徴とする請求項18に記載の手術用顕微鏡。
【請求項21】
前記双接眼レンズチューブは、45°斜め双接眼レンズチューブである
ことを特徴とする請求項18に記載の手術用顕微鏡。
【請求項22】
前記ステアリングエクステンダー内には固定シートが設けられ、前記直角ダハプリズムは前記固定シート上に設けられる
ことを特徴とする請求項18に記載の手術用顕微鏡。
【請求項23】
前記双接眼レンズチューブ、前記ステアリングエクステンダーの間は、着脱可能に接続される
ことを特徴とする請求項18に記載の手術用顕微鏡。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は医療機械技術分野に属し、具体的に手術用顕微鏡の光学構造及び手術用顕微鏡に関する。
【背景技術】
【0002】
手術用顕微鏡は、医療用精密光学機器であり、臨床の顕微鏡観察及び手術治療に使用される。コア部材として、光学顕微観察システムには主鏡本体及び双接眼レンズチューブが含まれ、その間の平行光路において、需要に応じてさまざまなアクセサリを設置して、異なる追加機能を実現する。
【0003】
人間工学による快適な姿勢を提供するために、従来の手術用顕微鏡は、通常に主鏡本体の上に光路折曲構造を追加し、光路を90度だけ折曲げ、双接眼レンズチューブが水平に設けられるようにし、視線の高さを低下し、操作スペースを大きくする一方、水平観察距離を長くして、医者が快適な座り姿勢を保持することができる。ミラーリングを回避し、画像を正面に向けたまま保持する必要性を考慮すると、従来技術における光路折曲構造はいずれもペンタプリズムによって実現される。
【0004】
公開番号CN211123465Uの中国専利を参照すると、ペンタプリズムとシュミットプリズム或いは他のプリズムとの組み合わせで光線を折曲げたり分割したりすることを実現する手術用顕微鏡が公開される。
【0005】
公開番号CN216148235Uの中国専利を参照すると、同様にペンタプリズムを光路変換素子として用いる手術用顕微鏡が公開され、具体的な構造を図1、2に示す。
【0006】
しかしながら、ペンタプリズムは、自身の構造の制限により、内部光路が長く、固定構造のエアギャップも大きいため、観察システムのケラレが増加し、さらにエッジ視野の光線が完全に遮断され、口径食になる。同時に、従来の手術用顕微鏡の双接眼レンズチューブと接眼レンズとの組み合わせ光路は、ケプラー望遠鏡と同じであり、正立画像を観察できるために、双接眼レンズチューブの光路に反転プリズムを追加する必要があり、ここで、最も一般的なポロプリズムは一般的に3つの直角プリズムが接着して構成され、図17a、17b、17c、17dに示すように、このプリズムは構造が複雑で、加工組立コストも高く、また、同様に内部光路が長い問題があり、小型対物レンズのレンズグループの複雑化を引き起こし、設計及び製造のコストがさらに向上する。
【発明の概要】
【0007】
本発明は、手術用顕微鏡の光学構造を提供し、光学構造における内部光路が長い問題を解決することを一目的とする。
【0008】
上記目的を実現するために、本発明で採用される一番目の技術的解決手段としては、
光路方向に順に設けられた転向手段、双接眼レンズ手段を備える手術用顕微鏡の光学構造であって、
前記転向手段は、直角ダハプリズムを備え、
前記双接眼レンズ手段は、光路方向に順に設けられたプリズム/レンズグループ、第1直角プリズム、第2直角プリズム及び接眼レンズを備え、前記プリズム/レンズグループは小型対物レンズを備えることを特徴とする。
【0009】
上記技術的解決手段で好ましくは、オブジェクトビームは前記直角ダハプリズムを介して180度反転し、前記プリズム/レンズグループ、第1直角プリズム、第2直角プリズムを介した後、引き続き180度反転して、正立実像を形成し接眼レンズによって観察される。
【0010】
上記技術的解決手段で好ましくは、前記プリズム/レンズグループは角度調整可能なプリズム/レンズグループであり、前記角度調整可能なプリズム/レンズグループは回転接続部品を有する双接眼レンズチューブに適用し、回転接続部品内に設けられ、回転接続部品の回動にしたがって調整される。
【0011】
さらに好ましくは、前記角度調整可能なプリズム/レンズグループは、第3直角プリズム、第4直角プリズム及び第5直角プリズムをさらに備え、前記第3直角プリズム、小型対物レンズ、第4直角プリズム及び第5直角プリズムは、光路方向に順に設けられる。
【0012】
よりさらに好ましくは、前記第3直角プリズム、第5直角プリズムは、光軸の回りに前記第4直角プリズムに対して相対的に回動することができ、且つ回動角度が常に等しい。
上記技術的解決手段で好ましくは、前記プリズム/レンズグループはハーフペンタプリズムを備え、前記小型対物レンズ、ハーフペンタプリズムは光路方向に順に設けられ、前記ハーフペンタプリズムは、双接眼レンズチューブとして45°斜め双接眼レンズチューブを用いる光学構造に用いられ、前記ハーフペンタプリズムを用いると、従来のシュミットダハプリズムよりも、加工、組立及び修正の面で、比較的簡単でコストが低い。
【0013】
上記技術的解決手段で好ましくは、前記プリズム/レンズグループはメニスカスレンズを備えない。
【0014】
上記技術的解決手段で好ましくは、前記小型対物レンズは、プラス焦点パワーを有する第1ダブル接合レンズセットを備え、且つ
50mm<|fG1|<200mm、及び
【数1】
を満たし、ここで、fG1は第1ダブル接合レンズセットの焦点距離であり、
は、ダブル接合レンズセットの接合面の曲率半径であり、
φは、接合面の有効口径である。
【0015】
さらに好ましくは、前記接眼レンズは、光路方向に順に設けられた第2ダブル接合レンズセット、単レンズを備え、且つ
0.5<fL3/fG1<2、
を満たし、ここで、fL3は第2ダブル接合レンズセットの焦点距離である。
【0016】
上記技術的解決手段で好ましくは、前記双接眼レンズ手段は、単レンズであるフィールドレンズをさらに備える。
【0017】
上記技術的解決手段で好ましくは、前記双接眼レンズ手段は絞りをさらに備える。
【0018】
上記技術的解決手段で好ましくは、前記双接眼レンズ手段はフィールドレンズ、絞りをさらに備え、前記小型対物レンズ、第1直角プリズム、第2直角プリズム、フィールドレンズ、絞り及び接眼レンズは光路方向に順に設けられ、該双接眼レンズ手段は双接眼レンズチューブとして直管双接眼レンズチューブが用いられることに適用し、2つの直角プリズムは、組立及び調整がより簡単で、間隔距離が調整可能で、瞳孔間距離の範囲の調整が便利で、機械構造の設計と組み立てが便利で、占める空間が小さく、軽量で、加工、組立及び修正が便利でコストが低い。
【0019】
上記技術的解決手段で好ましくは、前記プリズム/レンズグループは第3直角プリズム、第4直角プリズム及び第5直角プリズムをさらに備え、前記双接眼レンズ手段はフィールドレンズ、絞りをさらに備え、前記第3直角プリズム、小型対物レンズ、第4直角プリズム、第5直角プリズム,第1直角プリズム、第2直角プリズム、フィールドレンズ、絞り及び接眼レンズは光路方向に順に設けられ、該双接眼レンズ手段は、回転接続部品を有する双接眼レンズチューブに適用し、2つの直角プリズムは、組立及び調整がより簡単で、間隔距離が調整可能で、瞳孔間距離の範囲の調整が便利であり、且つ光路に応じて、機械構造の設計及び組立の便利のために、第1直角プリズムの口径が小さくなってもよく、同時に、小型対物レンズは、その後の光路長が大幅に短縮され、像面位置調整のために別途厚いメニスカスレンズを追加する必要がなくなり、システムが簡略化され、コストが低減する。
【0020】
上記技術的解決手段で好ましくは、前記プリズム/レンズグループはハーフペンタプリズムをさらに備え、前記小型対物レンズ、ハーフペンタプリズム、第1直角プリズム、フィールドレンズ、第2直角プリズム、絞り及び接眼レンズは、光路方向に順に設けられ、該双接眼レンズ手段は、双接眼レンズチューブとして45°斜め双接眼レンズチューブが用いられることに適用し、加工、組立及び修正がいずれも比較的簡単でコストが低い。
【0021】
上記目的を達成するために、本発明で採用される二番目の技術的解決手段としては、
光路方向に順に設けられた転向手段、双接眼レンズ手段を備える手術用顕微鏡の光学機構であって、
前記転向手段は、直角ダハプリズムを備え、
前記双接眼レンズ手段は、光路方向に順に設けられたプリズム/レンズグループ、ひし形プリズム及び接眼レンズを備え、前記プリズム/レンズグループは小型対物レンズを備える。
【0022】
上記技術的解決手段で好ましくは、オブジェクトビームは前記直角ダハプリズムを介して180度反転し、前記プリズム/レンズグループ、ひし形プリズムを介した後、引き続き180度反転して、正立実像を生成し接眼レンズによって観察される。
【0023】
上記技術的解決手段で好ましくは、前記プリズム/レンズグループは第3直角プリズム、第4直角プリズム及び第5直角プリズムをさらに備え、前記双接眼レンズ手段はフィールドレンズ、絞りをさらに備え、前記第3直角プリズム、小型対物レンズ、第4直角プリズム、第5直角プリズム、ひし形プリズム、フィールドレンズ、絞り及び接眼レンズは光路方向に順に設けられ、該双接眼レンズ手段は、回転接続部品を有する双接眼レンズチューブに適用し、ひし形プリズムを用い、左右のプリズムが一致し、加工、組立、修正が比較的簡単でコストが低い。
【0024】
本発明は、手術用顕微鏡を提供することを別の目的とする。
【0025】
上記目的を実現するために、本発明で採用される技術的解決策としては、
顕微鏡本体、ステアリングエクステンダー及び双接眼レンズチューブを備え、前記ステアリングエクステンダーが前記顕微鏡本体に接続され、前記双接眼レンズチューブが前記ステアリングエクステンダーに接続される手術用顕微鏡であって、前記手術用顕微鏡は上記した光学構造をさらに備え、前記転向手段は前記ステアリングエクステンダー内に設けられ、前記双接眼レンズ手段は前記双接眼レンズチューブ内に設けられる。
【0026】
上記技術的解決手段で好ましくは、前記双接眼レンズチューブは、前記ステアリングエクステンダーに接続され、前記ステアリングエクステンダーに対して垂直方向において回動調整される回転接続部品を有し、前記プリズム/レンズグループは角度調整可能なプリズム/レンズグループであり、前記角度調整可能なプリズム/レンズグループは前記回転接続部品内に設けられる。
【0027】
上記技術的解決手段で好ましくは、前記双接眼レンズチューブは直管双接眼レンズチューブである。
【0028】
上記技術的解決手段で好ましくは、前記双接眼レンズチューブは45°斜め双接眼レンズチューブである。
【0029】
上記技術的解決手段で好ましくは、前記ステアリングエクステンダー内には固定シートが設けられ、前記直角ダハプリズムは前記固定シート上に設けられる。
【0030】
上記技術的解決手段で好ましくは、前記双接眼レンズチューブ、ステアリングエクステンダーの間は着脱可能に接続される。
【0031】
上記技術的解決手段の適用によって、本発明は従来技術に比べて下記の利点を有する。
1、発明の光学構造によってステアリングエクステンダーの内部光路の光程長が約半分に短縮され、観察される光路の光線ケラレの低減にさらに寄与し、
2、発明の光学構造は直角ダハプリズムの2回の内部反射により、ミラー現象が回避され、且つ画像が180度回転し、よって双接眼レンズ手段内の複雑で高いコストの反転プリズムを除去することができ、
3、発明の光学構造によって、従来技術において双接眼レンズチューブ内に反転プリズムを設ける必要があり、よって光路長が長くなることが回避され、小型対物レンズの設計難しさが低減され、光学レンズグループの構造が簡略化され、
4、発明の光学構造は光学システムの観察効果を改良すると同時に、レンズグループ及びプリズムグループの光学構造が簡略化され、組立及び修正の難しさが低減され、生産、製造コストが節約される。
【図面の簡単な説明】
【0032】
図1】従来技術における手術用顕微鏡の正面概略図である。
図2】従来技術における手術用顕微鏡の平面概略図である。
図3a】従来技術における光学構造の光路概略図である(双接眼レンズチューブは回転接続部品を備える)。
図3b】従来技術における光学構造の光路概略図である(双接眼レンズチューブとしては直管双接眼レンズチューブが用いられる)。
図4a】実施例1における手術用顕微鏡の正面概略図である。
図4b】実施例1における手術用顕微鏡の平面概略図である。
図4c】実施例1における手術用顕微鏡の底面概略図である。
図5】実施例1における光学構造の光路概略図である。
図6】実施例1における光学構造の双接眼レンズ手段の光路概略図である。
図7】実施例2における光学構造の光路概略図である。
図8】実施例2における光学構造の双接眼レンズ手段の光路概略図である。
図9】実施例3における直管双接眼レンズチューブの概略図である。
図10】実施例3における光学構造の双接眼レンズ手段の光路概略図である。
図11】実施例4における45°斜め双接眼レンズチューブの概略図である。
図12】実施例4における光学構造の双接眼レンズ手段の光路概略図である。
図13】比較例における光学構造の双接眼レンズ手段の光路概略図である。
図14】ペンタプリズムの概略図である。
図15a】さまざまな直角ダハプリズムの概略図である。
図15b】さまざまな直角ダハプリズムの概略図である。
図16】ペンタプリズム、直角ダハプリズムの重ね合わせ概略図である。
図17a】さまざまなポロプリズムの概略図である。
図17b】さまざまなポロプリズムの概略図である。
図17c】さまざまなポロプリズムの概略図である。
図17d】さまざまなポロプリズムの概略図である。
図18a】さまざまなひし形プリズムの概略図である。
図18b】さまざまなひし形プリズムの概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0033】
以下、図面を参照しながら、本発明の技術的解決手段を明瞭で、完全に説明し、もちろん、説明される実施例は、すべての実施例ではなく、本発明の一部実施例である。本発明における実施例に基づいて、当業者が創造的な作業を要さずに取得する他の実施例は、いずれも本発明の保護範囲に属する。
【0034】
本発明の説明において、「中心」、「上」、「下」、「左」、「右」、「垂直」、「水平」、「内」、「外」等の用語が指示する向き又は位置関係は、添付図面に示すものに基づく向き又は位置関係であり、本発明の説明を容易にし簡略化するためのものに過ぎず、指摘された装置又は素子が特定の向きを有し、特定の向きで構築され操作しなければならないことを指示又は示唆するものではないので、本発明を限定すると理解されることができない。さらに、「第1」、「第2」、「第3」等の用語は、説明のみを目的とし、相対的な重要性を示したり暗示したりするものとして理解されることができない。
実施例1:
【0035】
図1に示すような手術用顕微鏡であって、顕微鏡本体1、ステアリングエクステンダー2及び双接眼レンズチューブ3を備え、ステアリングエクステンダー2は顕微鏡本体1に接続され、双接眼レンズチューブ3はステアリングエクステンダー2に接続される。図4cに示すように、双接眼レンズチューブ3、ステアリングエクステンダー2の間は、例えば位置決め孔30、ロック孔20によって着脱可能に接続されてもよい。双接眼レンズチューブ3は回転接続部品31を備え、回転接続部品31によって双接眼レンズチューブ3をステアリングエクステンダー2に対して垂直方向に回動調整させることができ、回転接続部品31は双接眼レンズチューブの常用構造として、本願の発明点に関わらず、ここで重複に説明しない。
【0036】
手術用顕微鏡内には対応する光学構造が設けられ、光学構造は光路方向に順に設けられた転向手段、双接眼レンズ手段を備え、転向手段はステアリングエクステンダー2内に設けられ、双接眼レンズ手段は双接眼レンズチューブ3内に設けられる。
【0037】
図4a、4bに示すように、転向手段は直角ダハプリズム40を備え、ステアリングエクステンダー2内には固定シート21が設けられ、直角ダハプリズム40は固定シート21上に設けられ、即ち本実施例で直角ダハプリズム40を光路変換素子として用いる。
【0038】
図3aに示すように、従来の光学構造における転向手段はペンタプリズム52を用い、両者を比較した結果、ペンタプリズム52(図14に示す)の光路長は3.41D0(D0はプリズムの明確な絞りである)であり、直角ダハプリズム40(図15a、15bに示す)の光路長は1.73D0であり、直角ダハプリズム40の光路長はペンタプリズム52の光路長よりも1.68D0だけ短縮され、最小の明確な絞りである18mmで算出すると、直角ダハプリズム40はペンタプリズム52よりも光路長が30.24mmだけ短縮される(エアギャップが約20mmであることに相当する)。
【0039】
本願で採用される直角ダハプリズム40の光軸折り返し点が中点より高く、光軸を同じ距離だけ上げた場合に、その縁がペンタプリズム52よりも固定面に近く(図16に示す)、エアギャップがさらに短縮され、最小の明確な絞りである18mmで算出すると、13.2mmのエアギャップはガラスによって置き換えられ、エアギャップが約4.5mmだけ短縮される。
【0040】
したがって、この平行光路で直角ダハプリズム40を用いて顕著に光路が短縮され、エッジ視野の主光線の投影高さが大幅に低減され、エッジのケラレが効果的に軽減され、画像のエッジが薄暗くなったり遮られたりすることが回避される。
【0041】
図6に示すように、双接眼レンズ手段は光路方向に順に設けられたプリズム/レンズグループ、第1直角プリズム45、第2直角プリズム46、フィールドレンズ47、絞り48及び接眼レンズ49を備える。ここで、プリズム/レンズグループは角度調整可能なプリズム/レンズグループであり、角度調整可能なプリズム/レンズグループは回転接続部品31内に設けられる。本実施例で、角度調整可能なプリズム/レンズグループは第3直角プリズム41、小型対物レンズ42、第4直角プリズム43及び第5直角プリズム44を備える。
【0042】
図5に示すように、全体の光学構造は光路方向に順に設けられた直角ダハプリズム40、第3直角プリズム41、小型対物レンズ42、第4直角プリズム43、第5直角プリズム44、第1直角プリズム45、第2直角プリズム46、フィールドレンズ47、絞り48及び接眼レンズ49であり、オブジェクトビームは直角ダハプリズム40を介して180度反転し、第3直角プリズム41、小型対物レンズ42、第4直角プリズム43、第5直角プリズム44、第1直角プリズム45、第2直角プリズム46、フィールドレンズ47を介した後、引き続き180度反転することによって、絞り48で正立実像を形成して接眼レンズ49によって観察される。
【0043】
図3aに示すように、従来技術の光学構造の双接眼レンズ手段はポロプリズム540を用い、本願の第1直角プリズム45、第2直角プリズム46と比較した結果、ポロプリズム540は3つのプリズムから組み合わせて接着されてなり、また、左右の組み合わせを区別する必要があり、加工、組立及び修正がいずれも比較的複雑でコストが高く、同時に、従来の双接眼レンズチューブの小型対物レンズ42の焦点距離は一般的に170mmであり、その後の光路構造の需要のために、特にポロプリズム540の光路長が長すぎ、厚いメニスカスレンズ53を追加して小型対物レンズ42の光学主面を後へ移動させる必要があるが、厚いメニスカスレンズ53はセンタリングが難しく、曲率半径が非常に敏感で、公差要求が厳しく、加工製造コストが高くなる。
【0044】
本願で2つの直角プリズム(第1直角プリズム45、第2直角プリズム46)を用いると、組立及び調整がより簡単で、間隔距離が調整可能で、瞳孔間距離の範囲の調整が便利であり、且つ光路に応じて、機械構造の設計及び組立の便利のために、第1直角プリズム45の口径が小さくなってもよく、同時に、小型対物レンズは、その後の光路長が大幅に短縮され、像面位置調整のために別途厚いメニスカスレンズを追加する必要がなくなり、システムが簡略化され、コストが低減する。
【0045】
本実施例で、
小型対物レンズ42は、プラス焦点パワーを有する第1ダブル接合レンズセット(2つのレンズ)であり、且つ
50mm<|fG1|<200mm、及び
【数2】
を満たし、ここで、fG1は第1ダブル接合レンズセットの焦点距離であり、Rはダブル接合レンズセットの接合面の曲率半径であり、φは接合面の有効口径である。
【0046】
フィールドレンズ47はマイナス焦点パワーを有する単レンズである。
【0047】
接眼レンズ49は光路方向に順に設けられた単レンズ、第2ダブル接合レンズセット(2つのレンズ)であり、且つ
0.5<fL3/fG1<2
を満たし、ここで、fL3は第2ダブル接合レンズセットの焦点距離である。
【0048】
図6、表1に示すように、本実施例における双接眼レンズ手段の光学パラメータが提供される。
【表1】
【0049】
ここで、半径はレンズ面曲率半径であり、厚さはレンズ中心の厚みであり、Ndは一般的に使用される光学ガラスでのd光(波長589.3nm)の屈折率であり、Vdはアッベ数である。
【0050】
本実施例で用いられる光学構造設計は、「反転画像-反転画像」であり、図3aの従来光学構造よりも、その内部光路が約半分に短縮され、観察される光路の光線ケラレの低減にさらに寄与し、2回の内部反射によってミラー現象が回避され、且つ画像が180度回転し、その後の双接眼レンズ手段内の反転プリズムを除去することができ、構造が簡単でコストが低い。
実施例2:
【0051】
本実施例は実施例1とほぼ同じで、相違としては、本実施例で、双接眼レンズ手段において、実施例1における第1直角プリズム45及び第2直角プリズム46の代わりにひし形プリズム50を用いることである。
【0052】
図7、8に示すように、全体の光学構造は光路方向に順に設けられた直角ダハプリズム40、第3直角プリズム41、小型対物レンズ42、第4直角プリズム43、第5直角プリズム44、ひし形プリズム50、フィールドレンズ47、絞り48及び接眼レンズ49であり、オブジェクトビームは直角ダハプリズム40を介して180度反転し、第3直角プリズム41、小型対物レンズ42、第4直角プリズム43、第5直角プリズム44、ひし形プリズム50を介した後、引き続き180度反転して正立実像を形成し、その後フィールドレンズ47、絞り48を介して接眼レンズ49によって観察される。
【0053】
図3aに示すように、従来技術の光学構造の双接眼レンズ手段はポロプリズム540を用い、本願のひし形プリズム50と比較した結果、ポロプリズム540の光路長は4D0であり、ひし形プリズム50の光路長は2D0であり、ひし形プリズム50の光路長はポロプリズム540の光路長よりも2D0だけ短縮され、最小の明確な絞りである22mmで算出すると、ひし形プリズム50はポロプリズム540よりも光路長が44mmだけ短縮される。
【0054】
本願で用いられるひし形プリズム50は、図18a、18bに示すように、左右プリズムが一致し、加工、組立及び修正がいずれも比較的簡単でコストが低い。
【0055】
図8、表2に示すように、本実施例における双接眼レンズ手段の光学パラメータが提供される。
【表2】
実施例3:
【0056】
本実施例は実施例1とほぼ同じで、相違としては、本実施例で、図9に示すように、双接眼レンズチューブが直管双接眼レンズチューブ3’であることである。直管双接眼レンズチューブ3’は回転接続部品31を有せず、接眼レンズ49の光軸と小型対物レンズ42の光軸とは平行を維持し、直管双接眼レンズチューブ3’とステアリングエクステンダー2とが直接的に接続されるが、直管双接眼レンズチューブ3’もステアリングエクステンダー2に対して垂直方向に回動調整することができない。この場合に、プリズム/レンズグループは小型対物レンズ42のみを備える。
【0057】
図10に示すように、双接眼レンズ手段は、光路方向に順に設けられた小型対物レンズ42、第1直角プリズム45、第2直角プリズム46、フィールドレンズ47、絞り48及び接眼レンズ49である。
【0058】
図3bに示すように、従来技術の光学構造の双接眼レンズ手段はポロプリズム541を用い、本願の第1直角プリズム45、第2直角プリズム46と比較した結果、ポロプリズム541は2つの大きい直角プリズムから組み合わせて接着されてなり、また、左右の組み合わせを区別する必要があり、占める構造空間が大きく、重量が重く、加工、組立及び修正も相対的に複雑でコストが高い。
【0059】
本願で2つの直角プリズム(即ち本願の第1直角プリズム45、第2直角プリズム46)を用いると、組立及び調整がより簡単で、間隔距離が調整可能で、瞳孔間距離の範囲の調整が便利であり、機械構造の設計及び組立が便利であり、占める空間が小さく、軽量で、加工、組立及び修正が便利でコストが低い。
実施例4:
【0060】
本実施例は実施例1とほぼ同じで、相違としては、本実施例で、図11に示すように、双接眼レンズチューブが45°斜め双接眼レンズチューブ3’’であることである。斜め双接眼レンズチューブ3’’は回転接続部品31を有せず、接眼レンズ49の光軸と小型対物レンズ42の光軸とは45°の角を維持し、斜め双接眼レンズチューブ3’’とステアリングエクステンダー2とは直接的に接続されるが、斜め双接眼レンズチューブ3’’もステアリングエクステンダー2に対して垂直方向に回動調整されることができない。この場合に、プリズム/レンズグループは小型対物レンズ42、ハーフペンタプリズム51を備え、小型対物レンズ42、ハーフペンタプリズム51は光路方向に順に設けられる。
【0061】
図12に示すように、双接眼レンズ手段は、光路方向に順に設けられた小型対物レンズ42、ハーフペンタプリズム51、第1直角プリズム45、フィールドレンズ47、第2直角プリズム46、絞り48及び接眼レンズ49である。
【0062】
図13に示す光学構造で用いられるシュミットダハプリズム55と比較すると、本実施例で用いられるハーフペンタプリズム51は加工、組立及び修正がいずれも比較的簡単でコストが低い。
【0063】
上記実施例は、本発明の技術的思想及び特徴を説明するためのものに過ぎず、その目的として、この技術を知っている人が本発明の内容を了解してこれによって実施することができるが、これにより本発明の保護範囲を制限することができない。本発明の思想によれば実質的に行われた同等変更又は修飾はいずれも本発明の保護範囲に含まれるべきである。
【符号の説明】
【0064】
1 顕微鏡本体
2 ステアリングエクステンダー
20 ロック孔
21 固定シート
3 双接眼レンズチューブ
3’ 直管双接眼レンズチューブ
3’’ 斜め双接眼レンズチューブ
30 位置決め孔
31 回転接続部品
40 直角ダハプリズム
41 第3直角プリズム
42 小型対物レンズ
43 第4直角プリズム
44 第5直角プリズム
45 第1直角プリズム
46 第2直角プリズム
47 フィールドレンズ
48 絞り
49 接眼レンズ
50 ひし形プリズム
51 ハーフペンタプリズム
52 ペンタプリズム
53 メニスカスレンズ
540 ポロプリズム
541 ポロプリズム
55 シュミットダハプリズム
図1
図2
図3a
図3b
図4a
図4b
図4c
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15a
図15b
図16
図17a
図17b
図17c
図17d
図18a
図18b
【手続補正書】
【提出日】2024-08-14
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
光路方向に順に設けられた転向手段、双接眼レンズ手段を備える手術用顕微鏡の光学構造であって、
前記転向手段は、直角ダハプリズムを備え、
前記双接眼レンズ手段は、光路方向に順に設けられたプリズム/レンズグループ、第1直角プリズム、第2直角プリズム及び接眼レンズを備え、前記プリズム/レンズグループは小型対物レンズを備える
ことを特徴とする手術用顕微鏡の光学構造。
【請求項2】
オブジェクトビームは前記直角ダハプリズムを介して180度反転し、前記プリズム/レンズグループ、前記第1直角プリズム、前記第2直角プリズムを介した後、引き続き180度反転して、正立実像を形成し前記接眼レンズによって観察される
ことを特徴とする請求項1に記載の手術用顕微鏡の光学構造。
【請求項3】
前記プリズム/レンズグループは、角度調整可能なプリズム/レンズグループである
ことを特徴とする請求項1に記載の手術用顕微鏡の光学構造。
【請求項4】
前記角度調整可能なプリズム/レンズグループは、第3直角プリズム、第4直角プリズム及び第5直角プリズムをさらに備え、前記第3直角プリズム、前記小型対物レンズ、前記第4直角プリズム及び前記第5直角プリズムは、光路方向に順に設けられる
ことを特徴とする請求項3に記載の手術用顕微鏡の光学構造。
【請求項5】
前記第3直角プリズム、前記第5直角プリズムは、光軸の回りに前記第4直角プリズムに対して相対的に回動することができ、且つ回動角度が常に等しい
ことを特徴とする請求項4に記載の手術用顕微鏡の光学構造。
【請求項6】
前記的プリズム/レンズグループは、ハーフペンタプリズムを備え、前記小型対物レンズ、前記ハーフペンタプリズムは、光路方向に順に設けられる
ことを特徴とする請求項1に記載の手術用顕微鏡の光学構造。
【請求項7】
前記プリズム/レンズグループは、メニスカスレンズを備えていない
ことを特徴とする請求項1に記載の手術用顕微鏡の光学構造。
【請求項8】
前記小型対物レンズは、プラス焦点パワーを有する第1ダブル接合レンズセットを備え、且つ
50mm<|fG1|<200mm、及び
【数3】
を満たし、ここで、fG1は、前記第1ダブル接合レンズセットの焦点距離であり、
は、前記第1ダブル接合レンズセットの接合面の曲率半径であり、
φは、前記接合面の有効口径である
ことを特徴とする請求項1に記載の手術用顕微鏡の光学構造。
【請求項9】
前記接眼レンズは、光路方向に順に設けられた第2ダブル接合レンズセット、単レンズを備え、且つ
0.5<fL3/fG1<2
を満たし、ここで、fL3は、前記第2ダブル接合レンズセットの焦点距離である
ことを特徴とする請求項8に記載の手術用顕微鏡の光学構造。
【請求項10】
前記双接眼レンズ手段は、フィールドレンズ、絞りをさらに備え、前記小型対物レンズ、前記第1直角プリズム、前記第2直角プリズム、前記フィールドレンズ、前記絞り及び前記接眼レンズは、光路方向に順に設けられる
ことを特徴とする請求項1に記載の手術用顕微鏡の光学構造。
【請求項11】
前記プリズム/レンズグループは、第3直角プリズム、第4直角プリズム及び第5直角プリズムをさらに備え、前記双接眼レンズ手段は、フィールドレンズ、絞りをさらに備え、前記第3直角プリズム、前記小型対物レンズ、前記第4直角プリズム、前記第5直角プリズム、前記第1直角プリズム、前記第2直角プリズム、前記フィールドレンズ、前記絞り及び前記接眼レンズは、光路方向に順に設けられる
ことを特徴とする請求項1に記載の手術用顕微鏡の光学構造。
【請求項12】
前記プリズム/レンズグループは、ハーフペンタプリズムをさらに備え、前記小型対物レンズ、前記ハーフペンタプリズム、前記第1直角プリズム、前記フィールドレンズ、前記第2直角プリズム、前記絞り及び前記接眼レンズは、光路方向に順に設けられる
ことを特徴とする請求項1に記載の手術用顕微鏡の光学構造。
【請求項13】
光路方向に順に設けられた転向手段、双接眼レンズ手段を備える手術用顕微鏡の光学構造であって、
前記転向手段は、直角ダハプリズムを備え、
前記双接眼レンズ手段は、光路方向に順に設けられたプリズム/レンズグループ、ひし形プリズム及び接眼レンズを備え、前記プリズム/レンズグループは、小型対物レンズを備える
ことを特徴とする手術用顕微鏡の光学構造。
【請求項14】
オブジェクトビームは、前記直角ダハプリズムを介して180度反転し、前記プリズム/レンズグループ、前記ひし形プリズムを介した後、引き続き180度反転して、正立実像を生成し前記接眼レンズによって観察される
ことを特徴とする請求項13に記載の手術用顕微鏡の光学構造。
【請求項15】
前記プリズム/レンズグループは、第3直角プリズム、第4直角プリズム及び第5直角プリズムをさらに備え、前記双接眼レンズ手段は、フィールドレンズ、絞りをさらに備え、前記第3直角プリズム、前記小型対物レンズ、前記第4直角プリズム、前記第5直角プリズム、前記ひし形プリズム、前記フィールドレンズ、前記絞り及び前記接眼レンズは、光路方向に順に設けられる
ことを特徴とする請求項13に記載の手術用顕微鏡の光学構造。
【請求項16】
顕微鏡本体、ステアリングエクステンダー及び双接眼レンズチューブを備え、前記ステアリングエクステンダーが前記顕微鏡本体に接続され、前記双接眼レンズチューブが前記ステアリングエクステンダーに接続される手術用顕微鏡であって、
前記手術用顕微鏡は、請求項1から15のいずれか一項に記載の光学構造をさらに備え、前記転向手段は、前記ステアリングエクステンダー内に設けられ、前記双接眼レンズ手段は、前記双接眼レンズチューブ内に設けられる
ことを特徴とする手術用顕微鏡。
【請求項17】
前記双接眼レンズチューブは、前記ステアリングエクステンダーに接続され、前記ステアリングエクステンダーに対して垂直方向において回動調整される回転接続部品を有し、前記プリズム/レンズグループは、角度調整可能なプリズム/レンズグループであり、前記角度調整可能なプリズム/レンズグループは、前記回転接続部品内に設けられる
ことを特徴とする請求項16に記載の手術用顕微鏡。
【請求項18】
前記双接眼レンズチューブは、直管双接眼レンズチューブ又は45°斜め双接眼レンズチューブである
ことを特徴とする請求項16に記載の手術用顕微鏡。
【請求項19】
前記ステアリングエクステンダー内には固定シートが設けられ、前記直角ダハプリズムは前記固定シート上に設けられる
ことを特徴とする請求項16に記載の手術用顕微鏡。
【請求項20】
前記双接眼レンズチューブ、前記ステアリングエクステンダーの間は、着脱可能に接続される
ことを特徴とする請求項16に記載の手術用顕微鏡。
【国際調査報告】