(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2025-02-26
(54)【発明の名称】電気作業車両用の充電セキュリティ装置
(51)【国際特許分類】
H02J 7/00 20060101AFI20250218BHJP
B60L 53/65 20190101ALI20250218BHJP
B60L 53/14 20190101ALI20250218BHJP
【FI】
H02J7/00 301B
B60L53/65
B60L53/14
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024545005
(86)(22)【出願日】2023-01-17
(85)【翻訳文提出日】2024-08-21
(86)【国際出願番号】 US2023060750
(87)【国際公開番号】W WO2023150424
(87)【国際公開日】2023-08-10
(32)【優先日】2022-02-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
(71)【出願人】
【識別番号】391020193
【氏名又は名称】キャタピラー インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】CATERPILLAR INCORPORATED
(74)【代理人】
【識別番号】110001243
【氏名又は名称】弁理士法人谷・阿部特許事務所
(74)【代理人】
【識別番号】110002848
【氏名又は名称】弁理士法人NIP&SBPJ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】トゥイッガー、トーマス エル.
【テーマコード(参考)】
5G503
5H125
【Fターム(参考)】
5G503FA03
5G503FA06
5G503GD05
5H125AA01
5H125AC11
5H125AC24
5H125BC22
5H125BE02
5H125CC06
5H125CC07
5H125DD03
5H125EE25
5H125EE27
5H125EE41
(57)【要約】
電池を備える電気作業車両用の充電セキュリティ装置であって、充電セキュリティ装置が、充電ケーブルを電気作業車両の充電ポートに固定するように構成されたロックであって、ロックがロック状態またはロック解除状態にあり得る、ロックと、送信機からオペレータの識別子を示す信号を受信するように構成された受信機と、オペレータの識別子を承認されたオペレータのリストと比較するように構成されたプロセッサと、を備える、充電セキュリティ装置。オペレータの識別子が承認されたオペレータに対応する場合、充電セキュリティ装置は、ロックの状態を変更することを可能にし、充電を開始することを可能にするように構成される。オペレータの識別子が承認されたオペレータに対応しない場合、充電セキュリティ装置は、ロックの状態がロック状態からロック解除状態に変更することを防止し、充電の開始を防止するように構成される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電池を備える電気作業車両用の充電セキュリティ装置であって、前記充電セキュリティ装置が、
充電ケーブルを前記電気作業車両の充電ポートに固定するように構成されたロックであって、前記ロックがロック状態またはロック解除状態であり得る、ロックと、
送信機から、オペレータの識別子を示す信号を受信するように構成された受信機と、
前記オペレータの識別子を承認されたオペレータのリストと比較するように構成されたプロセッサと、を備え、
前記プロセッサが、前記オペレータの識別子が承認されたオペレータに対応すると判定した場合、前記充電セキュリティ装置が、前記ロックの状態を変更することを可能にし、前記作業車両の充電を開始することを可能にするように構成され、
前記プロセッサが、前記オペレータの識別子が承認されたオペレータに対応していないと判定した場合、前記充電セキュリティ装置が、前記ロックの状態が前記ロック状態から前記ロック解除状態へと変更されることを防止し、前記電気作業車両の充電の開始を防止するように構成される、充電セキュリティ装置。
【請求項2】
前記オペレータの識別子が、キーが前記電気作業車両に近接しているときに、前記キーから受信される、請求項1に記載の充電セキュリティ装置。
【請求項3】
前記オペレータの識別子が、Bluetoothを介して前記キーから受信される、請求項2に記載の充電セキュリティ装置。
【請求項4】
前記充電セキュリティ装置が、前記充電ケーブルが前記電気作業車両に接続されると、前記オペレータの識別子を承認されたオペレータのリストと比較するように構成される、請求項1~3のいずれかに記載の充電セキュリティ装置。
【請求項5】
前記充電セキュリティ装置が、前記電気作業車両から前記充電ケーブルを切り離す要求に応じて、前記オペレータの識別子を承認されたオペレータのリストと比較するように構成される、請求項1~4のいずれかに記載の充電セキュリティ装置。
【請求項6】
前記充電ケーブルを前記電気作業車両から切り離す前記要求が、ボタンまたはスイッチを押すことによって行われる、請求項5に記載の充電セキュリティ装置。
【請求項7】
前記充電セキュリティ装置が、
前記オペレータの識別子、
充電の開始時間、
充電の停止時間、
充電の持続時間、
充電方法、
充電の開始時の電池の初期充電状態、
充電の終了時における電池の最終充電状態、
充電速度、
充電中の電池の充電状態の変化、
充電中に使用されるキロワット時の値、
充電コスト、
充電中の電池温度、および
電池の健全性を示すデータ、のうちの少なくとも一つを含む充電データを記録するようにさらに構成される、請求項1~6のいずれかに記載の充電セキュリティ装置。
【請求項8】
前記充電データが、前記オペレータの識別子に対して記録される、請求項7に記載の充電セキュリティ装置。
【請求項9】
電池および充電セキュリティ装置を備える電気作業車両を充電する方法であって、前記充電セキュリティ装置が、
充電ケーブルを前記電気作業車両に固定するように構成されたロックであって、前記ロックがロック状態またはロック解除状態であり得る、ロックと、
送信機から、オペレータの識別子を示す信号を受信するように構成された受信機と、
前記オペレータの識別子を承認されたオペレータのリストと比較するように構成されたプロセッサと、を備え、
前記方法が、
前記プロセッサが、前記オペレータの識別子が承認されたオペレータに対応すると判定した場合、前記ロックの状態を変更することを可能にすること、および前記作業車両の充電を可能にすることと、
前記プロセッサが、前記オペレータの識別子が承認されたオペレータに対応していないと判定した場合、前記ロックの状態が変更されることを防止すること、および前記電気作業車両の充電を防止することと、を含む、方法。
【請求項10】
前記オペレータの識別子が、キーが前記電気作業車両に近接しているときに、前記キーから受信される、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記オペレータの識別子が、Bluetoothを介して前記キーから受信される、請求項9に記載の方法。
【請求項12】
前記充電セキュリティ装置が、前記充電ケーブルが前記電気作業車両に接続されると、前記オペレータの識別子を承認されたオペレータのリストと比較するように構成される、請求項9~11のいずれかに記載の方法。
【請求項13】
前記充電セキュリティ装置が、前記電気作業車両から前記充電ケーブルを切り離す要求に応じて、前記オペレータの識別子を承認されたオペレータのリストと比較するように構成される、請求項9~11のいずれかに記載の方法。
【請求項14】
前記充電ケーブルを前記電気作業車両から切り離す前記要求が、ボタンまたはスイッチを押すことによってなされる、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記充電セキュリティ装置が、
前記オペレータの識別子、
充電の開始時間、
充電の停止時間、
充電の持続時間、
充電方法、
充電の開始時の電池の初期充電状態、
充電の終了時における電池の最終充電状態、
充電速度、
充電中の前記電池の充電状態の変化、
充電中に使用されるキロワット時の値、
充電コスト、
充電中の電池温度、および
電池の健全性を示すデータ、のうちの少なくとも一つを含む充電データを記録するようにさらに構成される、請求項9~14のいずれかに記載の方法
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、電気作業車両の分野に関する。
【背景技術】
【0002】
電気作業車両は通常、取り外し可能な充電ケーブルを介して充電される。これらの充電ケーブルは高価であるため、盗難を防止するために充電ケーブルを固定することが有益である。従来、充電ケーブルは、電気作業車両に物理的に係止され、充電ケーブルを使用して電気作業車両を充電器に接続または充電器から切り離すために、オペレータがそれらを能動的に係止解除する必要がある。これは時間がかかる場合があり、キーが一般的である場合、またはオペレータ間で共有される場合、セキュリティは制限される場合がある。例えば、一般キーまたは共有キーは、オペレータの知らないうちに充電ケーブルを盗むことを可能にするか、または電気作業車両を充電器から切り離すことを可能にする可能性があり、その結果、オペレータは十分に充電されていない電気作業車両に戻るようになる。
【0003】
電池の健全性は、電気作業車両の充電における別の重要な考慮事項であり、訓練を受けていないオペレータが電気作業車両の充電をすることを防止することが有益であり得る。
【発明の概要】
【0004】
この背景に対して、電池を備える電気作業車両用の充電セキュリティ装置が提供される。充電セキュリティ装置は、充電ケーブルを電気作業車両の充電ポートに固定するように構成されたロックを備え、ロックはロック状態またはロック解除状態であってもよい。充電セキュリティ装置は、送信機からオペレータの識別子を示す信号を受信するように構成された受信機をさらに備える。充電セキュリティ装置は、オペレータの識別子を承認されたオペレータのリストと比較するように構成されたプロセッサをさらに備える。プロセッサが、オペレータの識別子が承認されたオペレータに対応すると判定した場合、充電セキュリティ装置は、ロックの状態を変更することを可能にし、作業車両の充電を開始することを可能にするように構成される。プロセッサが、オペレータの識別子が承認されたオペレータに対応していないと判定した場合、充電セキュリティ装置は、ロックの状態がロック状態からロック解除状態へと変更することを防止し、電気作業車両の充電の開始を防止するように構成される。
【0005】
このようにして、承認されたオペレータのみが電池の充電を開始することができる。これは、訓練されたオペレータのみが電池を充電することができるため、電池の健全性を維持するのに役立ち得る。訓練されたオペレータは、例えば、電池の健全性に有益な適切な充電速度で電池を充電することができる。さらに、承認されたオペレータのみが電気作業車両から充電ケーブルを切り離すことができ、ケーブルの盗難と未承認のオペレータが電気作業車両から切り離すことおよび電気作業車両を使用することの両方を防止する。
【0006】
電池および充電セキュリティ装置を備える電気作業車両を充電する方法も提供される。充電セキュリティ装置は、充電ケーブルを電気作業車両の充電ポートに固定するように構成されたロックを備え、ロックはロック状態またはロック解除状態であってもよい。充電セキュリティ装置は、送信機からオペレータの識別子を示す信号を受信するように構成された受信機をさらに備える。充電セキュリティ装置は、オペレータの識別子を承認されたオペレータのリストと比較するように構成されたプロセッサをさらに備える。プロセッサが、オペレータの識別子が承認されたオペレータに対応すると判定する場合、方法は、ロックの状態を変更することを可能にすること、および作業車両の充電を開始することを可能にすることを含む。プロセッサが、オペレータの識別子が承認されたオペレータに対応していないと判定する場合、方法は、ロックの状態がロック解除状態のロック状態から変更することを防止し、電気作業車両の充電の開始を防止することを含む。
【図面の簡単な説明】
【0007】
ここで、本開示の特定の実施形態を、添付図面を参照しながら、例証としてのみであるが説明する。
【0008】
【
図1】
図1は、電気作業車両の充電ポートの概略図を示す。
【
図2】
図2は、電気作業車両の充電ポートの斜視図の概略図を示す。
【
図3】
図3は、電気作業車両の充電ポートに取り付けられた充電ケーブルコネクタの概略図を示す。
【
図4】
図4は、電気作業車両の充電ポートに取り付けられた充電ケーブルコネクタの斜視図の概略図を示す。
【
図5】
図5は、本開示の実施形態による電気作業車両を充電する方法を示すフローチャートを示す。
【発明を実施するための形態】
【0009】
電池を備える電気作業車両用の充電セキュリティ装置は、承認されたオペレータが電気作業車両で充電ケーブルをロックおよびロック解除することを可能にするように構成され得る。充電セキュリティ装置は、充電ケーブルを電気作業車両の充電ポートに固定するように構成されたロックを備え、ロックはロック状態またはロック解除状態であってもよい。ロックは、電気作業車両が充電中であるとき、または電気作業車両が充電していないときに、ロック状態にあってもよい。ロックは、電気作業車両が充電中であるとき、または電気作業車両が充電していないときにロック解除状態にあってもよい。充電セキュリティ装置は、送信機からオペレータの識別子を示す信号を受信するように構成された受信機と、オペレータの識別子を承認されたオペレータのリストと比較するように構成されたプロセッサと、をさらに備える。プロセッサが、オペレータの識別子が承認されたオペレータに対応すると判定する場合、充電セキュリティ装置は、ロックの状態を変更することを可能にし、作業車両の充電を可能にするように構成される。プロセッサが、オペレータの識別子が承認されたオペレータに対応していないと判定した場合、充電セキュリティ装置は、ロック状態をロック状態からロック解除状態へと変更させることを防止し、電気作業車両の充電を防止するように構成される。
【0010】
図1および
図2を参照すると、充電ケーブルは、充電ポート110で電気車両に取り付けられ、および電気車両から取り外されるように構成され得る。ロックは、充電ケーブルを充電ポートに固定するように構成されてもよい。充電ケーブルが充電ポートに取り付けられ、ロックがロック状態にある場合、充電ポートからの充電ケーブルの取り外しが防止される。充電ケーブルが充電ポートに取り付けられ、ロックがロック解除状態にある場合、充電ポートからの充電ケーブルの取り外しが可能である。ロックがロック解除状態にある時、充電ケーブルは、オペレータが取り外すまで定位置に留まり得る。
【0011】
図1および
図2は、電気作業車両内の充電ポート110の例示的な配置を示す。充電ポート110は、充電ポート区画120内に収容されてもよい。充電ポート区画120は、ドア130によって覆われてもよい。
図1および
図2に示す例示的な配置では、ドア130はヒンジ付きドアを備える。ドア130は代わりに、スライドドア、ドアの平面内での回転を介して開閉されるドア、または別のタイプのドアを備えてもよいことが理解されよう。ドア130は、ドアロックを用いて、またはドアロックなしで固定されてもよい。ドアロックは、キーによってロックおよびロック解除されるように構成されてもよく、キーは、機械的キー、Bluetoothキーフォブ、または他のキーであってもよい。ドアロックは、オペレータのいかなる追加的な承認なしに、キーによってロックまたはロック解除され得るように構成され得る。
図1および
図2に示す例示的な実施形態では、ドア130は、キーの有無にかかわらず固定され、解放され得るラッチ131を介して固定される。充電ポート区画120は、電気作業車両の本体内に陥凹されてもよい(電気作業車両の外部表面140が
図1および
図2に示されている)。ドア130が閉じている時、ドア130は、外部表面140の平面内にあってもよく、または外部表面140の平面に近接していてもよい。
【0012】
図3および
図4は、
図1および
図2に示すのと同じ例示的な配置を示し、充電ケーブルコネクタ310は原位置である。充電ポートに取り付けられるように構成された充電ケーブルのコネクタ310のみが示されているが、ケーブル自体は明瞭化のために省略されている。ケーブルは継続し、充電ケーブルの反対側の端は充電器に取り付けるように構成されることが理解されよう。
【0013】
オペレータの識別子は、例えば、無線インターネット、Bluetooth、電話信号、または他の送信可能な信号を介して無線で受信されてもよい。受信機は、受信機および送信機が互いに近接しているときに送信機から信号を受信してもよく、および/または送信機は、受信機および送信機が互いに近接しているときに信号を送信してもよい。一実施形態では、受信機は、受信機および送信機が互いに近接している時に、送信機から信号を自動的に受信し得る。送信機は、受信機および送信機が互いに近接している時に、信号を受信機に自動的に送信し得る。例えば、送信機が受信機から閾値半径内にある時に、受信機は、送信機から信号を受信してもよく、および/または送信機は、信号を受信機に送信してもよい。別の実施形態では、送信機は、オペレータからのコマンドで信号を送信してもよい。例えば、オペレータは、送信機上のボタンを押すか、またはスマートフォンもしくは他の装置を介してコマンドを提供し得る。別の実施形態では、オペレータが充電動作を実行しようと試みた時に、受信機は、送信機から信号を受信してもよく、または送信機は、信号を受信機に送信してもよい。充電動作は、充電ケーブルを電気作業車両に接続すること、充電ケーブルを電気作業車両から切り離す要求、充電を開始する要求、充電を停止する要求、および充電に関連する任意の他の動作のうちの一つ以上を含み得る。
【0014】
キーは、キーが電気作業車両に近接しているときにオペレータの識別子がキーから受信され得るように、送信機を備え得る。オペレータの識別子は、Bluetoothを介してキーから受信され得る。スマートフォンは送信機を備えてもよい。オペレータの識別子は、Bluetooth、電話信号、無線インターネット、または他の手段を介してスマートフォンから受信されてもよい。
【0015】
一実施形態では、充電セキュリティ装置は、受信機でオペレータの識別子を受信すると、オペレータの識別子を承認されたオペレータのリストと比較するように構成され得る。別の実施形態では、充電セキュリティ装置は、充電ケーブルが電気作業車両に接続されると、オペレータの識別子を承認されたオペレータのリストと比較するように構成され得る。充電セキュリティ装置は、電気作業車両から充電ケーブルを切り離す要求に応じて、オペレータの識別子を承認されたオペレータのリストと比較するように構成され得る。
【0016】
電気作業車両から充電ケーブルを切り離す要求は、ボタンまたはスイッチを押すことによって行われてもよい。オペレータが承認されたオペレータである場合、電気作業車両から充電ケーブルを切り離す要求は、ロックの状態をそのロック解除状態に変更し、充電ケーブルを電気作業車両から取り外すことを可能にし得る。
【0017】
使用時、少なくとも充電の開始および充電ケーブルの切り離しのために、オペレータの承認が必要とされ得る。充電を開始するための、および充電ケーブルの接続を切り離すための承認されたオペレータは、同じ承認されたオペレータまたは異なる承認されたオペレータであり得る。このようにして、一人の承認されたオペレータは充電を開始することができ(例えば、シフトの終了時に)、別の承認されたオペレータは、電気作業車両を使用する(例えば、シフトの開始時に)ために充電ケーブルを切り離すことができる。一実施形態では、充電ケーブルを電気作業車両に接続するために、または充電を停止するために、オペレータの承認を必要としない場合がある。例えば、未承認のオペレータは、充電ケーブルを電気作業車両に接続することができるが、ロックの状態をロック状態からロック解除状態に変更することができず、または充電を開始することができなくてもよい。未承認のオペレータは、例えば、緊急時に充電を停止することができる場合がある。一実施形態では、未承認のオペレータがロックの状態をロック解除状態からロック状態に変更することが防止され得る。一実施形態では、未承認のオペレータは、ロックの状態をロック解除状態からロック状態に変更することができる。
【0018】
充電セキュリティ装置は、充電データを記録するようにさらに構成されてもよい。充電データは、オペレータの識別子、充電の開始時間、充電の停止時間、充電の持続時間、充電方法、充電の開始時の初期充電状態、充電の停止時間における最終充電状態、充電中の電池の充電状態の変化、充電速度、充電中に使用されるキロワット時の値、充電のコスト、充電中の電池温度、および電池の健全性を示すデータのうちの一つ以上を含み得る。開始時間および停止時間は、時間もしくは日付、または時間と日付の両方を含み得る。電池の健全性を示すデータは、電池に関連する任意の測定基準を含んでもよく、充電の持続時間にわたって記録されたデータを含んでもよい(したがって、測定基準の変動を包含してもよい)。測定基準は、充電速度、温度、充電状態、電流、または電池および電池の充電に関連する任意の他の測定基準を含み得る。
【0019】
記録された充電データは、データ解析に使用され得る。記録された充電データは、好ましい充電設定に使用され得る。好ましい充電設定は、費用効果の高い充電のための時間を含んでもよい。好ましい充電設定は、例えば、好ましい作業に戻る時間、充電方法、または最終充電状態など、特定の承認されたオペレータに対応し得る。好ましい充電設定は、特定の承認されたオペレータが次に充電ケーブルを接続するか、または充電を開始するときに、好ましい充電設定がデフォルトとして使用されるように、オペレータの識別子に対してデフォルトとして保存され得る。
【0020】
充電ケーブルは、ピンおよびソケットを介して電気車両に電気的に接続されてもよい。充電ポートはピンを備えてもよく、また充電ケーブルはソケットを備えてもよい。充電ケーブルは、プラグおよびソケットの配置と同様に、充電ケーブルコネクタを充電ポートの凹部に挿入することによって、電気車両に物理的に接続し得る。しかしながら、充電ケーブルは、充電ポートの中に物理的に挿入されてもよいが、電気ソケットおよび電気ピンを備える充電ポートを備える充電ケーブルであることが理解されよう。
【0021】
ロックは、格納式ピンまたは他の機械的ロック手段などのロック機構を備えてもよい。ロックは、ロック用ソレノイドを備えてもよい。ロックは電気的に動作してもよい。
【0022】
使用時、
図5を参照すると、オペレータは、ステップ110で充電ケーブルを電気作業車両に接続し得る。これにより、様々なチェックがトリガされ得る。チェックは、ステップ120で、オペレータの識別子を承認されたオペレータのリストと比較することを含む。チェックは、ケーブルおよび/または充電器が電気作業車両に適しているかどうかをチェックすることなど、安全チェックまたは動作チェックを含み得る。オペレータが承認されたオペレータである場合、ステップ130で、ロックをそのロック状態に変更し、充電を開始することができる充電モードを起動してもよい。ロックは、充電を開始する前にオペレータからの要求によって(破線ステップ140として示される)、または充電要求が提供された時に自動的に、そのロック状態に変更され得る。充電は、ステップ150でオペレータからの充電の要求によって開始され得る。一実施形態では、充電要求は、直ちに充電する要求、または後で充電する要求を含み得る。充電要求は、充電時間、充電速度、標的充電状態、および作業に戻る時間のうちの一つ以上を含み得る。別の実施形態では、充電要求は、単に電気作業車両を充電すべきという指示であってもよい。次に、コントローラは、充電時間、充電速度、および標的充電状態のうちの一つ以上を決定してもよい。充電が完了すると、承認されたオペレータは、ステップ160でロックの状態をロック解除状態に変更させ、電気作業車両から充電ケーブルを取り外すことができる。ステップ120で、オペレータが承認されたオペレータではないと判定された場合、ステップ170で、オペレータは、ロックの状態を変更し、充電を開始することが防止される。
【0023】
電池および充電セキュリティ装置を備える電気作業車両を充電する方法は、承認されたオペレータが電気作業車両で充電ケーブルをロックおよびロック解除することを可能にするように構成され得る。充電セキュリティ装置は、充電ケーブルを電気作業車両に固定するように構成されたロックを備え、ロックはロック状態またはロック解除状態であってもよい。充電セキュリティ装置は、送信機からオペレータの識別子を示す信号を受信するように構成された受信機と、オペレータの識別子を承認されたオペレータのリストと比較するように構成されたプロセッサと、をさらに備える。プロセッサが、オペレータの識別子が承認されたオペレータに対応すると判定する場合、方法は、ロックの状態を変更することを可能にし、作業車両の充電を可能にすることを含む。プロセッサが、オペレータの識別子が承認されたオペレータに対応していないと判定する場合、方法は、ロックの状態を変更することを防止し、電気作業車両の充電を防止することを含む。
【0024】
方法は、充電セキュリティ装置に関連して上述した任意のステップをさらに含んでもよい。
【国際調査報告】