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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2025-02-28
(54)【発明の名称】レーザダイオード部品
(51)【国際特許分類】
   H01S 5/11 20210101AFI20250220BHJP
   H01S 5/185 20210101ALN20250220BHJP
【FI】
H01S5/11
H01S5/185
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024542375
(86)(22)【出願日】2023-01-18
(85)【翻訳文提出日】2024-08-20
(86)【国際出願番号】 EP2023051101
(87)【国際公開番号】W WO2023151908
(87)【国際公開日】2023-08-17
(31)【優先権主張番号】102022102877.1
(32)【優先日】2022-02-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】599133716
【氏名又は名称】エイエムエス-オスラム インターナショナル ゲーエムベーハー
【氏名又は名称原語表記】ams-OSRAM International GmbH
【住所又は居所原語表記】Leibnizstrasse 4, D-93055 Regensburg, Germany
(74)【代理人】
【識別番号】110002952
【氏名又は名称】弁理士法人鷲田国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】バーギーズ タンセン
(72)【発明者】
【氏名】ルガウアー ハンス-ユルゲン
(72)【発明者】
【氏名】ハルブリッター フーベルト
【テーマコード(参考)】
5F173
【Fターム(参考)】
5F173AB52
5F173AB90
5F173AG20
5F173AK12
5F173AK21
5F173AK22
5F173AL07
5F173AL21
(57)【要約】
レーザダイオード部品(1)であって、レーザ放射を放出するための活性領域(4)を有する半導体積層体(2)と、複数の構造化部(10)を有するフォトニック結晶構造(8)と、レーザダイオード部品(1)と電気的に接触するためのコンタクト(12)と、半導体積層体(2)の凹部(24)に配置された複数のコンタクト部(21)を有する一つのコンタクト(13、20)とを備え、コンタクト部(21)は、活性領域(4)を貫通する、レーザダイオード部品(1)が記載される。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
レーザダイオード部品(1)であって、
レーザ放射を放出するための活性領域(4)を有する半導体積層体(2)と、
複数の構造化部(10)を有するフォトニック結晶構造(8)と、
前記レーザダイオード部品(1)と電気的に接触するためのコンタクト(12)と、前記半導体積層体(2)の凹部(24)に配置された複数のコンタクト部(21)を有する一つのコンタクト(20)とを備え、
前記コンタクト部(21)は、前記活性領域(4)を貫通し、前記貫通するコンタクト部(21)は、透明導電性材料を含む、レーザダイオード部品(1)。
【請求項2】
前記貫通するコンタクト部(21)は、反射導電性材料を含む、請求項1に記載のレーザダイオード部品(1)。
【請求項3】
前記レーザダイオード部品(1)は、前記凹部(24)において前記コンタクト部(21)を側方に囲む絶縁層(25)を備える、請求項1又は2に記載のレーザダイオード部品(1)。
【請求項4】
前記絶縁層(25)は、透明電気絶縁性材料を含む、請求項3に記載のレーザダイオード部品(1)。
【請求項5】
前記フォトニック結晶構造(8)は、前記活性領域(4)の外側に配置される、請求項1~4のいずれか一項に記載のレーザダイオード部品(1)。
【請求項6】
前記凹部(24)または前記コンタクト部(21)は、前記構造化部(10)よりも大きな側方寸法(a’)及び/又は間隔(d’)を有する、請求項5に記載のレーザダイオード部品(1)。
【請求項7】
前記フォトニック結晶構造(8)は、前記レーザダイオード部品(1)の放出側(1A)と対向する前記活性領域(4)の側に配置される、請求項1~6のいずれか一項に記載のレーザダイオード部品(1)。
【請求項8】
前記凹部(24)は、前記フォトニック結晶構造(8)の構造化部(10)を形成する、請求項1~4のいずれか一項に記載のレーザダイオード部品(1)。
【請求項9】
前記レーザダイオード部品(1)の放出側(1A)に配置され、前記レーザ放射の実質的な部分が放出される放射取り出し面(1D)が、前記コンタクト(12)を有さない、請求項1~8のいずれか一項に記載のレーザダイオード部品(1)。
【請求項10】
前記コンタクト(12)は、前記半導体積層体(2)の第1半導体領域(3)に電気的に接触するための第1コンタクト(13)を有し、前記半導体積層体(2)の第2半導体領域(5)に電気的に接触するための第2コンタクト(20)をさらに有し、前記コンタクト部(21)は、前記第2コンタクト(20)の一部である、請求項1~9のいずれか一項に記載のレーザダイオード部品(1)。
【請求項11】
前記レーザダイオード部品(1)は、前記レーザダイオード部品(1)の後側(1B)と対向する反射層(11)を備える、請求項1~10のいずれか一項に記載のレーザダイオード部品(1)。
【請求項12】
前記フォトニック結晶構造(8)は、基層(9)を有し、前記構造化部(10)は、前記基層(9)の中の空隙である、請求項1~11のいずれか一項に記載のレーザダイオード部品(1)。
【請求項13】
前記構造化部(10)は、前記レーザ放射の一波長の範囲内に間隔(d)を有する、請求項1~12のいずれか一項に記載のレーザダイオード部品(1)。
【請求項14】
前記構造化部(10)は、前記レーザ放射の前記波長の約半分までの寸法(a、b)を有する、請求項13に記載のレーザダイオード部品(1)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
レーザダイオード部品が特定される。例えば、レーザダイオード部品は、フォトニック結晶面発光レーザ(PCSEL:Photonic Crystal Surface Emitting Laser)である。
【背景技術】
【0002】
PCSELは、特にフォトニック結晶を使用して垂直レーザ放出を得る装置である。一つの利点は、対称的なガウシアンビームプロファイルである。しかしながら、高いビーム品質を維持しながら高い出力電力を得ることは困難である。例えば、電流注入によって定義される放出口を放出側に拡大すると、ガウシアンビームプロファイルがドーナツ状プロファイルに劣化することがある。これは、例えば、リング状であり得るコンタクト構造近傍の電流クラウディングによる。これは、ファイバに結合するために、例えば、ガウシアンビームプロファイルが必要な場合には、高出力レーザにとって問題となる。
【発明の概要】
【0003】
特に、高性能なレーザダイオード部品を特定することを目的とする。
【0004】
この目的は、特に独立請求項に係るレーザダイオード部品によって達成される。レーザダイオード部品のさらなる実施形態およびさらなる展開は、従属請求項の主題である。
【0005】
レーザダイオード部品の少なくとも1つの実施形態によれば、レーザダイオード部品は、レーザ放射を放出するための活性領域を含む半導体積層体を有する。例えば、レーザダイオード部品は、紫外線から赤外線にかけての可視スペクトル領域の波長を有するレーザ放射を放出するのに適している。レーザダイオード部品は、例えば1Wから10Wを超えるワットの範囲の出力を有する高出力レーザダイオードであってもよく、レーザダイオード部品は、パルスモードまたは連続波モードで動作してもよい。レーザダイオード部品から放出されるレーザ放射は、対称的なビームプロファイル、例えばガウシアンビームプロファイルを有していてもよい。
【0006】
少なくとも1つの実施形態によれば、レーザダイオード部品は、複数の構造化部を備えるフォトニック結晶構造を備える。「フォトニック結晶構造」は、電磁波が伝播することができない禁制エネルギー領域を有するフォトニックバンド構造が形成される、屈折率が周期的に変化する構造である。構造化部は、フォトニック結晶構造における屈折率の周期変化を引き起こすように設けられてもよい。例えば、フォトニック結晶構造内に、構造化部が規則的に配置され、二次元の格子構造を形成してもよい。構造化部は、レーザ放射の一波長の範囲内に間隔を有することができ、したがって、マイクロメートルの分数の範囲であることができ、波長は、媒体、例えば、フォトニック結晶構造中の波長であり、したがって、フォトニック結晶構造の平均屈折率から計算することができる。さらに、構造化部は、レーザ放射の波長の約半分までの寸法を有することができる。「範囲内で」または「約」は、例えば、計算値からの最大ずれが10%であることを意味する。
【0007】
少なくとも1つの実施形態によれば、レーザダイオード部品は、レーザダイオード部品と電気的に接触するためのコンタクトを備え、一つのコンタクトは、半導体積層体の凹部に配置され、活性領域を貫通する複数のコンタクト部を備える。例えば、コンタクト部は、レーザダイオード部品の放出側とは異なる側、例えば、放出側の反対側から、活性領域を通って放出側に向かう方向に延在する。
【0008】
レーザダイオード部品の少なくとも1つの実施形態によれば、レーザダイオード部品は、
レーザ放射を放出するための活性領域を有する半導体積層体と、
複数の構造化部を有するフォトニック結晶構造と、
レーザダイオード部品と電気的に接触するためのコンタクトと、半導体積層体の凹部に配置された複数のコンタクト部を有する一つのコンタクトとを備え、
コンタクト部は、活性領域に貫通している。
【0009】
少なくとも1つの実施形態または構成によれば、半導体積層体は、第1導電型の第1半導体領域、例えば、pドープされた半導体領域と、第2導電型の第2半導体領域、例えば、nドープされた半導体領域を有する。例えば、第2半導体領域は、半導体積層体の放出側領域である。
【0010】
活性領域は、第1および第2半導体領域の間に配置されてもよい。活性領域は、量子井戸構造、特に単一量子井戸構造(SQW)または多重量子井戸構造(MQW)を形成する単層の系列を含んでもよい。
【0011】
さらに、第1および第2半導体領域は、それぞれ、単層の系列を有し得、そのうちのいくつかは不ドープまたは軽ドープであってもよい。
【0012】
半導体領域の単層は、成長基板上にエピタキシャルに堆積されてもよい。
【0013】
半導体積層体は、第1半導体領域に配置された第1クラッド層と、第2半導体領域に配置された第2クラッド層とを有してもよく、活性領域は、クラッド層の間に配置される。
【0014】
例えば砒化物、リン化物、または窒化物の化合物半導体に基づく材料は、半導体積層体の半導体領域または単層に適している。「砒化物、リン化物または窒化物の化合物半導体に基づく」ことは、本文脈において、半導体層がAlGaIn1-n-mAs、AlGaIn1-n-mP、InGa1-nAs1-mまたはAlGaIn1-n-mNを含有することを意味し、ここで、0≦n≦1、0≦m≦1およびn+m≦1である。この材料は、上記の式に従う数学的に正確な組成を必ずしも有する必要はない。むしろ、AlGaIn1-n-mAs、AlGaIn1-n-mP、InGa1-nAs1-m又はAlGaIn1-n-mNの材料が有する特性物性を実質的に変更しない添加成分とは別に、1種以上のドーパントを有していてもよい。しかしながら、簡略化のために、上記の式は、結晶格子の実質的な構成要素(それぞれの場合、Al、Ga、In、AsまたはPまたはn)のみを含むが、これらの構成要素は、少量の他の物質によって部分的に置換されてもよい。Al、Ga、In(III族)、PおよびAs(V族)からなる五元半導体も考えられる。
【0015】
少なくとも1つの実施形態または構成によれば、フォトニック結晶構造は、基層を備える。例えば、基層は結晶材料を含む。「結晶材料」とは、その構成要素が主として結晶構造に配置される材料を指す。フォトニック結晶構造は、半導体積層体の一部であることができる。また、上述したように、結晶材料は、半導体積層体の半導体領域と関連して、半導体材料であってもよい。構造化部は、例えば、基層の中の空隙である。特に、構造化部または空隙の中の媒体は、基層の屈折率とは異なる屈折率を有する。
【0016】
少なくとも1つの実施形態または構成によれば、レーザダイオード部品はPCSELである。PCSELでは、伝搬波はフォトニック結晶構造と結合して定在波モードを形成し、ノードはレーザ放射の半波長の倍数で発生する。上述のとおり、フォトニック結晶構造の格子周期、または、構造化部の間の間隔は、レーザ放射の波長に対応していればよい。したがって、ノードの一部が、構造化部が存在する場所で発生し得る。
【0017】
フォトニック結晶構造は、レーザ放射を垂直方向に回折してもよく、垂直方向は、放出側に配置されたレーザダイオード部品の放射取り出し面の表面法線に平行であってもよい。
【0018】
フォトニック結晶構造は、垂直方向に対して垂直に配置された水平面に沿って延在してもよい。
【0019】
少なくとも1つの実施形態または構成によれば、コンタクト部または凹部は、半導体積層体内に規則的に配置され、二次元格子を形成してもよい。複数の規則的に配置されたコンタクト部は、均一な電流注入を可能にし、したがって、放出口が拡大されても改良されたビームプロファイルが実現され、したがって、高性能レーザダイオード部品が実現できる。
【0020】
少なくとも1つの実施形態または構成によれば、貫通するコンタクト部は、透明導電性材料を含む。例えば、透明導電性材料は、透明導電性酸化物(TCO:Transparent Conductive Oxide)である。TCOは、酸化亜鉛、酸化スズ、酸化カドミウム、酸化チタン、酸化インジウム、またはインジウムスズ酸化物(ITO)などの金属酸化物を含む。TCOsのグループには、ZnO、SnO、In等の2元金属酸素化合物に加え、ZnSnO、CdSnO、ZnSnO、MgIn、GaInO、ZnIn、InSn12等の3元金属酸素化合物、または、異なる透明導電酸化物の混合物も含まれる。なお、TCOは、必ずしも化学量論組成に対応する必要はなく、pまたはnドープされることもできる。
【0021】
代替的にまたは追加的に、貫通するコンタクト部は、反射導電性材料を含んでもよい。反射導電性材料は、金属または金属化合物を含んでもよいし、金属または金属化合物からなっていてもよい。適切な材料は、例えば、AgまたはAuである。
【0022】
少なくとも1つの実施形態または構成によれば、レーザダイオード部品は、凹部内におけるコンタクト部を側方に囲む絶縁層を備える。絶縁層は、凹部の側壁に沿ってコンタクト部に漏れ電流が生じることを防止し得る。絶縁層は、透明電気絶縁性材料を含んでもよい。絶縁層の適切な材料としては、例えば、酸化ケイ素、例えばSiO、または窒化ケイ素が挙げられる。
【0023】
少なくとも1つの実施形態または構成によれば、フォトニック結晶構造は、活性領域の外側に配置される。例えば、フォトニック結晶構造は、レーザダイオード部品の放出側と対向する活性領域の側に配置されてもよい。ただし、フォトニック結晶構造は、活性領域のレーザダイオード部品の放出側とは反対の側に配置されることもできる。特に、フォトニック結晶構造は、クラッド層の間の活性領域の近くに配置される。
【0024】
少なくとも1つの実施形態または構成によれば、フォトニック結晶構造が活性領域の外側に配置される場合、半導体積層体の凹部またはコンタクト部は、構造化部よりも大きな側方寸法及び/又は間隔を有してもよい。側方寸法は、フォトニック結晶構造の水平面に平行に決定され得る。側方寸法及び/又は間隔は、レーザ放射の波長よりも大きくてもよい。ただし、凹部又はコンタクト部は、構造化部と同じ側方寸法及び/又は間隔を有していることもできる。
【0025】
上述のように、コンタクト部のために透明導電性材料を選択することにより、光モードをコンタクト部または凹部を通って伝送させる。さらに、上述のように、コンタクト部のために反射導電性材料を選択することにより、光モードを凹部の側壁で効果的に反射させる。特に、コンタクト部の側方寸法及び/又は間隔がレーザ放射の波長よりも大きい場合、高い透明性または反射率が有利である。
【0026】
少なくとも1つの実施形態または構成によれば、フォトニック結晶構造は、半導体積層体の一部である。特に、コンタクト部が配置された凹部は、フォトニック結晶構造の構造化部を形成する。この実施形態又は構成によれば、フォトニック結晶構造が活性領域の外側に配置される場合に比べ、波との重なりが高くなる。これにより、所望の全体的な効果を依然として達成しつつ、屈折率のコントラストが低減される。
【0027】
例えば、ノードが発生する箇所にコンタクト部又は凹部を配置してもよい。構造化部について述べたように、凹部またはコンタクト部は、レーザ放射の一波長の範囲内に間隔を有し得、したがって、マイクロメートルの分数の範囲であることができる。また、凹部又はコンタクト部は、レーザ放射の波長の約半分までの寸法を有することができる。
【0028】
少なくとも1つの実施形態または構成によれば、コンタクト部は、例えばフォトニック結晶構造の一部として、異なる寸法及び/又は形状を有するか、及び/又は、異なるパターンまたは異なる周期性の異なる複数の格子に配置され得る。例えば、2つの異なる格子上に、2つの異なる形状の凹部があることができる。
【0029】
少なくとも1つの実施形態または構成によれば、コンタクトは、半導体積層体の第1半導体領域と電気的に接触するための第1コンタクトを有し、半導体積層体の第2半導体領域と電気的に接触するための第2コンタクトを有する。貫通するコンタクト部は、第2コンタクト部の一部であってもよい。
【0030】
少なくとも1つの実施形態または構成によれば、レーザダイオード部品の放出側に配置され、レーザ放射の実質的な部分が放出される放射取り出し面は、コンタクトを有しない。代わりに、コンタクト部は、放出側とは異なる側、例えば放出側の反対側から、半導体積層体の放出側領域に電流を注入させる。したがって、コンタクトにおける放射吸収による放射取り出し面における放射損失を低減することができる。
【0031】
例えば、第1コンタクトは、レーザダイオード部品の後側に配置された第1コンタクトパッドを備えており、第2コンタクトは、レーザダイオード部品の後側に配置された第2コンタクトパッドを備えており、後側は、放出側の反対に配置される。あるいは、第1コンタクトパッドは、レーザダイオード部品の側方側に配置されてもよい。
【0032】
少なくとも1つの実施形態または構成によれば、レーザダイオード部品は、レーザダイオード部品の後側と対向する反射層を備える。反射層は、交互に配置された、高屈折率および低屈折率の副層を含んでもよい。例えば、反射層はブラッグミラーである。反射層は、後側に衝突する放射を放出側に向けて反射するのに役立つ。
【0033】
レーザダイオード部品は、ディスプレイアプリケーション、例えば、ヘッドアップディスプレイ、AR(拡張現実)アプリケーション、材料加工アプリケーション、LIDAR(光検出および測距、および光画像化、検出および測距)システム、およびハードドライブ、ブルーレイ、または光データ送信での使用に適している。
【0034】
さらなる好ましい実施形態およびレーザダイオード部品のさらなる展開が、図1および図2を使用して以下で説明される例示的な実施形態から明らかになる。
【図面の簡単な説明】
【0035】
図1】レーザダイオード部品の例示的な実施形態の模式的断面図を示す。
図2】レーザダイオード部品の例示的な実施形態の模式的断面図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0036】
図中において、同一、等価、または同等に作用する要素は、同一の参照符号で示され得る。図は概略図であり、したがって、必ずしも縮尺に合っているとは限らない。比較的小さな要素、特に層の厚さは、むしろ、より明確にする目的で誇張して大きく描示することもできる。
【0037】
レーザダイオード部品1の例示的な実施形態が、図1に関連して説明される。特に、レーザダイオード部品1は、PCSELである。
【0038】
レーザダイオード部品1は、半導体積層体2を備える。半導体積層体2は、例えば、成長基板上に半導体積層体2を成長させる、特にエピタキシャル成長させた後に成長基板を薄くしたりまたは除去したりした薄膜半導体体である。
【0039】
半導体積層体2は、第1導電型の第1半導体領域3、例えばpドープされた半導体領域と、垂直方向Vにおいて第1半導体領域3の上に配置された第2導電型の第2半導体領域5、例えばnドープされた半導体領域とを有する。垂直方向Vは、半導体積層体2の成長方向とは反対であってもよい。第1および第2半導体領域3、5は、それぞれが単層の系列を有し得る。その単層のうちのいくつかは、不ドープまたは軽ドープであってもよい。
【0040】
半導体積層体2は、第1および第2半導体領域3、5の間に配置された活性領域4をさらに有する。動作中、活性領域4は、例えば、紫外線から赤外線にかけての可視スペクトル領域の波長を有するレーザ放射を放出する。
【0041】
活性領域4は、量子井戸構造、特に単一量子井戸構造(SQW)または多重量子井戸構造(MQW)を形成する単層の系列を含んでもよい。また、それは、ダブルヘテロ構造のような1つのバルク層または複数のバルク層であることもできる。
【0042】
さらに、第1半導体領域3は、第1クラッド層6を含み、第2半導体領域5は、第2クラッド層7を含み、活性領域4は、クラッド層6、7の間に配置される。
【0043】
上述のように、砒化物、リン化物、または窒化物の化合物半導体に基づく材料が、例えば、半導体積層体2の半導体領域3、4、5または半導体積層体2の単層に適している。
【0044】
レーザダイオード部品1は、活性領域4と第2クラッド層7との間の活性領域4の外側に配置されたフォトニック結晶構造8をさらに備える。フォトニック結晶構造8は、基層9および構造化部10を有する。構造化部10は、例えば、元来均一な厚さの層であってもよい基層9を所定の方法でパターニングすることによって製造される。構造化部10は、例えば、基層9の中の空隙である。
【0045】
フォトニック結晶構造8は、半導体積層体2の一部である。基層9は、半導体領域3、4、5に関連して上述した半導体材料を有する。あるいは、フォトニック結晶構造8は、半導体積層体2とは異なる材料から形成された基層9を有する別個の要素であってもよい。しかしながら、基層9はいずれにせよ結晶層であってもよい。構造化部10または空隙は、基層9の材料の屈折率とは異なる屈折率を有する媒体、例えば空気またはSiOで充填される。
【0046】
構造化部10は、フォトニック結晶構造8において規則的に配置され、二次元の格子構造を形成する。構造化部10は、レーザ放射の一波長の範囲内に間隔dを有し、したがって、マイクロメートルの分数の範囲であり、波長は、媒体内またはフォトニック結晶構造8内の波長であり、したがって、フォトニック結晶構造8の平均屈折率から計算することができる。さらに、構造化部10は、レーザ放射の波長の約半分までの側方寸法aおよび垂直寸法bを有し、側方寸法aは、フォトニック結晶構造8の水平面に平行に決定され、垂直寸法bは、垂直方向Vに平行に決定される。
【0047】
構造化部10は、フォトニック結晶構造8における屈折率の周期変化を引き起こすように設けられる。
【0048】
フォトニック結晶構造8はレーザ共振器の一部として機能する。さらに、フォトニック結晶構造8は、放射を垂直方向Vに回折することができ、部品1を、面発光レーザダイオード部品として機能させる。
【0049】
レーザダイオード部品1は、レーザダイオード部品1の放出側1Aに配置され、レーザ放射の実質的な部分が放出される放射取り出し面1Dを有する。放射取り出し面1Dの表面法線は、垂直方向Vに平行であってもよい。放射取り出し面1Dは、半導体積層体2の第1主面2Aであってもよい。
【0050】
さらに、放出側1Aとは反対側の後側1Bにおいて、レーザダイオード部品1は、半導体積層体2の第2主面2B上に配置された反射層11を有し、第2主面2Bは、第1主面2Aとは反対側に配置される。反射層11は、交互に配置された、高屈折率および低屈折率の副層11A、11Bを含む。副層11A、11Bに適した材料は、酸化チタンおよび二酸化ケイ素などの誘電体材料である。特に、反射層11はブラッグミラーである。反射層11は、後側1Bに衝突する放射を放出側1Aに向けて反射するのに役立つ。
【0051】
レーザダイオード部品1は、後側1Bからレーザダイオード部品1に電気的に接触するためのコンタクト12をさらに備える。その結果、放射取り出し面1Dは、コンタクト12を有しないことが可能である。したがって、コンタクトにおける放射吸収による放射取り出し面1Dにおける放射損失を低減することができる。
【0052】
コンタクト12は、半導体積層体2の第1半導体領域3と電気的に接触するための第1コンタクト13を有し、さらに、半導体積層体2の第2半導体領域5と電気的に接触するための第2コンタクト20を有する。
【0053】
第1コンタクト13は、第1半導体領域3と反射層11との間の第2主面2Bに配置された第1コンタクト層14を備える。第1コンタクト層14は、第1半導体領域3と電気的に接触し、導電性材料、例えば金属材料を含む。
【0054】
第1コンタクト13は、反射層11の半導体積層体2とは反対の側に配置された第2コンタクト層15をさらに有する。第2コンタクト層15は、導電材料、例えば金属材料を含む。第1および第2コンタクト層14、15は、均一な電流拡散を確保する。
【0055】
第1および第2コンタクト層14、15は、反射層11の開口18に配置されたコンタクト素子16によって電気的に相互接続される。電気絶縁層19が、第2コンタクト層15を覆っている。
【0056】
第1コンタクト13は、さらに、第2コンタクト層15と電気的に接触している後側1Bにおいて第1コンタクトパッド17を有する。第1コンタクトパッド17は、導電材料、例えば金属材料を含む。
【0057】
第2コンタクト20は、活性領域4を貫通する複数のコンタクト部21を備える。コンタクト部21の数は、図1に示す2つのコンタクト部21の数を超えることができる。特に、コンタクト部21は、レーザダイオード部品1の後側1Bから活性領域4を通って第2半導体領域5に延びている。コンタクト部21は、半導体積層体2の凹部24に配置される。凹部24は、半導体積層体2から反射層11を通って後側1Bまで続いている。各コンタクト部21は、それぞれの凹部24の端面24Aおよび側壁24Bを覆う。特に、コンタクト部21は、円錐台または四角錐の形状を有する。
【0058】
コンタクト部21および凹部24は、半導体積層体2内で規則的に配置され、例えば、二次元格子を形成する。規則的に配置されたコンタクト部21により、均一な電流注入を可能にし、これにより放出口が拡大されてもビームプロファイルが改善され、これにより、高性能なレーザダイオード部品1が実現される。
【0059】
凹部24またはコンタクト部21の(平均)側方寸法a’及び/又は間隔d’は、レーザ放射の波長よりも大きくてもよい。しかしながら、凹部24またはコンタクト部21が、構造化部10と同一の側方寸法a’及び/又は間隔d’を有することも可能である。コンタクト部21又は凹部24の一部は、ノードが生じる箇所に配置されていてもよい。有利なことに、これにより、コンタクト部21における吸収損失が低減される。
【0060】
貫通するコンタクト部21は、例えば、反射導電性材料、例えば、Ag又はAuを含む金属又は金属化合物から構成されていてもよい。代替的にまたは追加的に、貫通するコンタクト部21は、透明導電性材料、例えばTCOを含んでもよい。
【0061】
コンタクト部21は、第1および第2コンタクト層14、15を通っている。
【0062】
レーザダイオード部品1は、凹部24内においてコンタクト部21を側方から囲むとともに半導体積層体2とコンタクト部21との間に配置された絶縁層25を備える。絶縁層25は、凹部24の側壁24Bに沿ってコンタクト部21に漏れ電流が生じることを防止し得る。絶縁層25は、透明電気絶縁性材料を含んでもよい。絶縁層25の適した材料は、例えば、酸化ケイ素、例えばSiOまたは窒化ケイ素である。
【0063】
適切な絶縁材料および適切な反射材料を組み合わせることにより、光モードは、側壁24Bにおいて効果的に反射され得る。
【0064】
絶縁層25およびコンタクト部21のための透明材料を選択することにより、光モードを、凹部24を通って伝送させる。
【0065】
特に、コンタクト部の側方寸法a’及び/又は間隔d’がレーザ放射の波長よりも大きい場合、高い透明性または反射率が有利である。
【0066】
コンタクト部21または凹部24の側方寸法a’および材料は、活性領域4の電気的および光学的機能を低下させないように選択される。
【0067】
第2コンタクト20は、さらに、後側1Bにおいてコンタクト部21を機械的にかつ電気的に互いに接続する接続部22を有する。そして、第2コンタクト20は、接続部22と電気的に接触するレーザダイオード部品1の後側1Bに配置された第2コンタクトパッド23を有する。第2コンタクトパッド23は、導電材料、例えば金属材料を含む。
【0068】
コンタクト部21および接続部22の半導体積層体2とは反対の側にさらなる絶縁層26が配置される。さらなる絶縁層26は、特に第1コンタクトパッド17と接続部22との間を電気的に絶縁する。
【0069】
レーザダイオード部品1は、例えば1Wから10Wを超えるワットの範囲の出力を有する高出力レーザダイオードとして適している。レーザダイオード部品1は、パルスモードまたは連続波モードで動作してもよい。レーザダイオード部品1から放出されるレーザ放射は、特に、対称的なビームプロファイル、例えば、ガウシアンビームプロファイルを有する。
【0070】
図2に関連して、レーザダイオード部品1のさらなる例示的な実施形態について説明する。特に、レーザダイオード部品1は、PCSELである。
【0071】
レーザダイオード部品1は、レーザダイオード部品1の半導体積層体2の一部であるフォトニック結晶構造8を備える。特に、半導体積層体2は、フォトニック結晶構造8の基層9を形成する。半導体積層体2は、第2コンタクト20のコンタクト部21が配置される凹部24と、を有し、凹部24はフォトニック結晶構造8の構造化部10を形成する。本例示的な実施形態では、図1に関連して説明した例示的な実施形態の場合に比べ、波との重なりが高い。これにより、所望の全体的な効果を依然として達成しつつ、屈折率のコントラストが低減される。
【0072】
凹部24およびコンタクト部21は、半導体積層体2内で規則的に配置され、二次元の格子構造を形成してもよい。
【0073】
好ましくは、凹部24またはコンタクト部21は、レーザ放射の一波長の範囲内に間隔d’を有し、したがって、マイクロメートルの分数の範囲である。また、凹部24又はコンタクト部21は、レーザ放射の波長の約半分までの寸法a’を有することができる。凹部24およびコンタクト部21は、長方形、円形、または他の形状の支柱であってもよい。コンタクト部21又は凹部24は、ノードが生じる箇所に配置されていても、されていなくてもよい。
【0074】
凹部24またはコンタクト部21は、異なる寸法及び/又は形状を有するか、及び/又は、異なるパターンまたは異なる周期性の異なる複数の格子に配置され得る。例えば、2つの異なる格子上に、2つの異なる形状の凹部があることができる。
【0075】
コンタクト部21は、図1の例示的な実施形態に関連して言及されたように、金属材料のような反射導電性材料またはTCOのような透明導電性材料から形成されてもよい。そして、コンタクト部21は、図1の例示的な実施形態に関連して述べた特徴を有していてもよい絶縁層25によって側方に囲まれている。
【0076】
レーザダイオード部品1は、半導体積層体2または第1半導体領域3の一部であってもよく、かつ半導体材料からなりかつ異なる屈折率を有する副層を有してもよい、後側1Bと対向する反射層11を有する。反射層11は、図1の例示的な実施形態と同様に、金属または金属と誘電体層とから構成されることもできる。
【0077】
レーザダイオード部品1は、第1半導体領域3と電気的に接触するコンタクト層14と、レーザダイオード部品1の側方側1Cにおける第1コンタクトパッド17とを含む第1コンタクト13を備え、第1コンタクトパッド17は、コンタクト層14と電気的に接触している。
【0078】
絶縁層19は、後側1Bに対向する側でコンタクト層14を覆っている。
【0079】
第2コンタクト20は、絶縁層19を覆い、コンタクト部21を電気的に互いに接続する、後側1Bにおける広い領域のコンタクトパッド23を備える。コンタクト部21は、コンタクト層14および絶縁層19を通っている。
【0080】
加えて、レーザダイオード部品1は、さらなる例示的な実施形態に関連して言及された特徴、特性および利点のうちのいずれかを有してもよい。
【0081】
上記実施形態に基づいた説明により、本発明はこれらの実施形態に限定されるものではない。むしろ、本発明は、任意の新規な特徴および特徴の任意の組み合わせを含むものであり、特に、特許請求の範囲における特徴の任意の組み合わせを含むものであり、その特徴またはその組み合わせ自体が特許請求の範囲または実施形態に明示的に説明されていない場合であっても、これを含むものとする。
【0082】
本特許出願は、ドイツ特許出願102022102877.1の優先権を主張するものであり、その開示内容は本明細書に参照により組み込まれる。
【符号の説明】
【0083】
1 レーザダイオード部品
1A 放出側
1B 後側
1C 側方側
1D 放射取り出し面
2 半導体積層体
2A 第1主面
2B 第2主面
3 第1半導体領域
4 活性領域
5 第2半導体領域
6 第1クラッド層
7 第2クラッド層
8 フォトニック結晶構造
9 基層
10 構造化部
11 反射層
11A,11B 副層
12 コンタクト
13 第1コンタクト
14 第1コンタクト層
15 第2コンタクト層
16 コンタクト素子
17 第1コンタクトパッド
18 開口
19 絶縁層
20 第2コンタクト
21 コンタクト部
22 接続部
23 第2コンタクトパッド
24 凹部
24A 端面
24B 側壁
25 絶縁層
26 絶縁層
a,a’ 側方寸法
b 垂直寸法
d,d’ 間隔
V 垂直方向
図1
図2
【手続補正書】
【提出日】2024-08-20
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
レーザダイオード部品(1)であって、
レーザ放射を放出するための活性領域(4)を有する半導体積層体(2)と、
複数の構造化部(10)を有するフォトニック結晶構造(8)と、
前記レーザダイオード部品(1)と電気的に接触するためのコンタクト(12)と、前記半導体積層体(2)の凹部(24)に配置された複数のコンタクト部(21)を有する一つのコンタクト(20)とを備え、
前記コンタクト部(21)は、前記活性領域(4)を貫通し、前記貫通するコンタクト部(21)は、透明導電性材料を含む、レーザダイオード部品(1)。
【請求項2】
前記貫通するコンタクト部(21)は、反射導電性材料を含む、請求項1に記載のレーザダイオード部品(1)。
【請求項3】
前記レーザダイオード部品(1)は、前記凹部(24)において前記コンタクト部(21)を側方に囲む絶縁層(25)を備える、請求項1又は2に記載のレーザダイオード部品(1)。
【請求項4】
前記絶縁層(25)は、透明電気絶縁性材料を含む、請求項3に記載のレーザダイオード部品(1)。
【請求項5】
前記フォトニック結晶構造(8)は、前記活性領域(4)の外側に配置される、請求項1又は2に記載のレーザダイオード部品(1)。
【請求項6】
前記凹部(24)または前記コンタクト部(21)は、前記構造化部(10)よりも大きな側方寸法(a’)及び/又は間隔(d’)を有する、請求項5に記載のレーザダイオード部品(1)。
【請求項7】
前記フォトニック結晶構造(8)は、前記レーザダイオード部品(1)の放出側(1A)と対向する前記活性領域(4)の側に配置される、請求項1又は2に記載のレーザダイオード部品(1)。
【請求項8】
前記凹部(24)は、前記フォトニック結晶構造(8)の構造化部(10)を形成する、請求項1又は2に記載のレーザダイオード部品(1)。
【請求項9】
前記レーザダイオード部品(1)の放出側(1A)に配置され、前記レーザ放射の実質的な部分が放出される放射取り出し面(1D)が、前記コンタクト(12)を有さない、請求項1又は2に記載のレーザダイオード部品(1)。
【請求項10】
前記コンタクト(12)は、前記半導体積層体(2)の第1半導体領域(3)に電気的に接触するための第1コンタクト(13)を有し、前記半導体積層体(2)の第2半導体領域(5)に電気的に接触するための第2コンタクト(20)をさらに有し、前記コンタクト部(21)は、前記第2コンタクト(20)の一部である、請求項1又は2に記載のレーザダイオード部品(1)。
【請求項11】
前記レーザダイオード部品(1)は、前記レーザダイオード部品(1)の後側(1B)と対向する反射層(11)を備える、請求項1又は2に記載のレーザダイオード部品(1)。
【請求項12】
前記フォトニック結晶構造(8)は、基層(9)を有し、前記構造化部(10)は、前記基層(9)の中の空隙である、請求項1又は2に記載のレーザダイオード部品(1)。
【請求項13】
前記構造化部(10)は、前記レーザ放射の一波長の範囲内に間隔(d)を有する、請求項1又は2に記載のレーザダイオード部品(1)。
【請求項14】
前記構造化部(10)は、前記レーザ放射の前記波長の約半分までの寸法(a、b)を有する、請求項13に記載のレーザダイオード部品(1)。
【国際調査報告】