IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 蘇州納芯微電子股分有限公司の特許一覧

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2025-02-28
(54)【発明の名称】発光素子駆動回路および駆動チップ
(51)【国際特許分類】
   H05B 45/34 20200101AFI20250220BHJP
【FI】
H05B45/34
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024543573
(86)(22)【出願日】2023-04-19
(85)【翻訳文提出日】2024-07-23
(86)【国際出願番号】 CN2023089225
(87)【国際公開番号】W WO2023202619
(87)【国際公開日】2023-10-26
(31)【優先権主張番号】202210418984.X
(32)【優先日】2022-04-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】202223090989.9
(32)【優先日】2022-11-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】524102110
【氏名又は名称】蘇州納芯微電子股分有限公司
【住所又は居所原語表記】No.9, Dongdangtian Lane,Suzhou Industrial Park Suzhou, Jiangsu 215000 China
(74)【代理人】
【識別番号】100104226
【弁理士】
【氏名又は名称】須原 誠
(72)【発明者】
【氏名】楊 清山
(72)【発明者】
【氏名】馬 慶傑
(72)【発明者】
【氏名】何 ▲ジェ▼秀
(72)【発明者】
【氏名】盛 雲
【テーマコード(参考)】
3K273
【Fターム(参考)】
3K273AA02
3K273BA23
3K273BA24
3K273BA35
3K273CA02
3K273CA03
3K273EA06
3K273EA22
3K273EA36
3K273FA06
3K273FA14
3K273FA28
3K273GA06
3K273GA24
3K273GA29
(57)【要約】
本発明は、発光素子駆動回路および駆動チップを開示し、発光素子駆動回路は、発光素子が位置する分岐回路に配置された、駆動電源段とインピーダンス調整モジュールと前記駆動電源段に並列に接続されたインピーダンス調整分岐回路とを含み、前記インピーダンス調整分岐回路の調整出力端が前記インピーダンス調整モジュールに結合され、前記インピーダンス調整分岐回路は、前記駆動電源段の両側電圧に応じて、前記インピーダンス調整モジュールのインピーダンスを調整するように構成されている。本発明によって提供される発光素子駆動回路は、駆動電源段の電圧降下を改善し、駆動回路自体の消費電力と発熱量のバランスを取り、回路の駆動能力を高めることができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
発光素子が位置する分岐回路に配置された、駆動電源段とインピーダンス調整モジュールと前記駆動電源段に並列に接続されたインピーダンス調整分岐回路とを含み、前記インピーダンス調整分岐回路の調整出力端が前記インピーダンス調整モジュールに結合され、
前記インピーダンス調整分岐回路は、前記駆動電源段の両側電圧に応じて、前記インピーダンス調整モジュールのインピーダンスを調整するように構成されている、発光素子駆動回路。
【請求項2】
前記インピーダンス調整分岐回路は、前記駆動電源段の電圧降下が所定補償電圧値よりも大きい場合、前記インピーダンス調整モジュールのインピーダンスを増加させるように調整するように構成されている、および/または、前記インピーダンス調整分岐回路は、前記駆動電源段の電圧降下が前記所定補償電圧値よりも小さい場合、前記インピーダンス調整モジュールのインピーダンスを減少させるように調整するように構成されている、ことを特徴とする請求項1に記載の発光素子駆動回路。
【請求項3】
前記駆動電源段の電圧降下は前記駆動電源段の駆動入力端電圧値とその駆動出力端電圧値との差であり、
前記インピーダンス調整分岐回路は、前記駆動電源段の電圧降下が前記所定補償電圧値よりも大きい場合、前記駆動入力端電圧値と前記駆動出力端電圧値との差が前記所定補償電圧値に収束するまで、前記インピーダンス調整モジュールのインピーダンスを連続的に増加させるように調整するように構成され、
前記インピーダンス調整分岐回路は、前記駆動電源段の電圧降下が前記所定補償電圧値よりも小さい場合、前記駆動入力端電圧値と前記駆動出力端電圧値との差が前記所定補償電圧値に収束するまで、前記インピーダンス調整モジュールのインピーダンスを連続的に減少させるように調整するように構成されている、ことを特徴とする請求項2に記載の発光素子駆動回路。
【請求項4】
前記インピーダンス調整モジュールは、互いに並列に接続された分流モジュールおよび可変抵抗モジュールを含む、ことを特徴とする請求項1に記載の発光素子駆動回路。
【請求項5】
前記調整出力端は前記可変抵抗モジュールの調整制御端に結合され、前記インピーダンス調整分岐回路は、前記駆動電源段の両側電圧に応じて、前記可変抵抗モジュールのインピーダンスを調整するように構成されている、ことを特徴とする請求項4に記載の発光素子駆動回路。
【請求項6】
前記インピーダンス調整分岐回路は、前記駆動電源段の電圧降下が前記所定補償電圧値よりも大きい場合、前記可変抵抗モジュールのインピーダンスを増加させるように調整するように構成されている、および/または、前記インピーダンス調整分岐回路は、前記駆動電源段の電圧降下が所定補償電圧値よりも小さい場合、前記可変抵抗モジュールのインピーダンスを減少させるように調整するように構成されている、ことを特徴とする請求項5に記載の発光素子駆動回路。
【請求項7】
前記インピーダンス調整分岐回路は補償回路および誤差増幅回路を含み、前記誤差増幅回路の出力端が前記インピーダンス調整モジュールに結合され、前記誤差増幅回路の第1入力端前記補償回路を介して前記駆動電源段と前記発光素子との間に結合され、前記誤差増幅回路の第2入力端が前記駆動電源段の前記発光素子に結合されていない他端に結合され、前記補償回路は前記駆動電源段の補償電圧を補償するように構成されている、ことを特徴とする請求項1に記載の発光素子駆動回路。
【請求項8】
前記発光素子駆動回路はサンプリング回路をさらに含み、前記誤差増幅回路は前記補償回路および前記サンプリング回路を介して前記駆動電源段と前記発光素子との間に結合され、前記サンプリング回路は、前記駆動電源段と前記発光素子との間のノードの電圧極値を収集するように構成され、前記補償回路は、前記補償電圧に応じて前記電圧極値を補償するように構成される、ことを特徴とする請求項7に記載の発光素子駆動回路。
【請求項9】
前記発光素子が前記駆動電源段の駆動入力端に結合されるとき、前記サンプリング回路は、前記駆動入力端での電圧値が最小のサンプリング電圧を収集するように構成され、前記補償回路は、前記補償電圧に応じて前記サンプリング電圧を負に補償するように構成され、
前記発光素子が前記駆動電源段の駆動出力端に結合されるとき、前記サンプリング回路は、前記駆動出力端での電圧値が最大のサンプリング電圧を収集するように構成され、前記補償回路は、前記補償電圧に応じて前記サンプリング電圧を正に補償するように構成されている、ことを特徴とする請求項8に記載の発光素子駆動回路。
【請求項10】
前記インピーダンス調整モジュールは電源と前記駆動電源段の駆動入力端との間に直列に接続され、前記発光素子は前記駆動電源段の駆動出力端とグランドとの間に直列に接続され、前記補償回路は第1N型トランジスタ、第1P型トランジスタおよび補償抵抗を含み、
前記第1N型トランジスタのゲートは前記サンプリング回路に結合され、ドレインは電源に結合され、ソースは前記第1P型トランジスタのゲートに結合され、前記第1P型トランジスタのドレインは接地され、ソースは前記補償抵抗を介して前記誤差増幅回路に結合されている、ことを特徴とする請求項8に記載の発光素子駆動回路。
【請求項11】
前記インピーダンス調整モジュールは前記駆動電源段の駆動出力端とグランドとの間に直列に接続され、前記発光素子は電源と前記駆動電源段の駆動入力端との間に直列に接続され、前記補償回路は第1P型トランジスタ、第1N型トランジスタおよび補償抵抗を含み、
前記第1P型トランジスタのゲートは前記サンプリング回路に結合され、ドレインは接地され、ソースは前記第1N型トランジスタのゲートに結合され、前記第1N型トランジスタのドレインは電源に結合され、ソースは前記補償抵抗を介して前記誤差増幅回路に結合されている、ことを特徴とする請求項8に記載の発光素子駆動回路。
【請求項12】
前記サンプリング回路は、出力トランジスタ、第1入力トランジスタ、第2入力トランジスタ、第1ミラーリング分岐回路及び第2ミラーリング分岐回路を含み、前記第1入力トランジスタと前記第2入力トランジスタは互いに並列に接続され、前記第1ミラーリング分岐回路に直列に接続され、前記出力トランジスタは前記第2ミラーリング分岐回路に直列に接続され、
前記第1入力トランジスタの制御端は前記駆動電源段の第1駆動分岐回路に接続され、前記第2入力トランジスタの制御端は前記駆動電源段の第2駆動分岐回路に接続されている、ことを特徴とする請求項8に記載の発光素子駆動回路。
【請求項13】
複数の前記発光素子が備えられ、互いに並列に接続された少なくとも第1発光分岐回路と第2発光分岐回路とが形成され、前記駆動電源段は、少なくとも第1駆動分岐回路と第2駆動分岐回路を含み、前記第1発光分岐回路は前記第1駆動分岐回路に結合されて第1チャンネルを形成し、前記第2発光分岐回路は前記第2駆動分岐回路に結合されて第2チャンネルを形成し、前記第1チャンネルと前記第2チャンネルは並列に接続されている、ことを特徴とする請求項1に記載の発光素子駆動回路。
【請求項14】
前記発光素子駆動回路は電流制御回路と構成抵抗をさらに含み、前記電流制御回路の制御出力端はそれぞれ前記第1駆動分岐回路と第2駆動分岐回路に接続され、前記構成抵抗は前記電流制御回路の構成入力端とグランドとの間に直列に接続されている、ことを特徴とする請求項13に記載の発光素子駆動回路。
【請求項15】
発光素子駆動チップであって、請求項1に記載の発光素子駆動回路を含み、前記インピーダンス調整モジュールは分流モジュールおよび可変抵抗モジュールを含み、前記発光素子駆動チップは基板をさらに含み、前記可変抵抗モジュール、前記駆動電源段および前記インピーダンス調整分岐回路は前記基板に配置され、前記分流モジュールは前記基板外に配置され、前記可変抵抗モジュールは可変抵抗と調整トランジスタのうちの1つまたは複数を含み、前記分流モジュールは分流抵抗を含む、ことを特徴とする発光素子駆動チップ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願)
本出願は、2022年07月29日に出願され、出願番号202210418984.X、発明名称「発光素子駆動回路、装置および電力使用装置」、および2022年11月17日に出願され、出願番号202223090989.9、考案名称「発光素子ローサイドで駆動回路、チップおよび電力使用装置」の中国特許出願に基づく優先権を主張し、そのすべての内容は参照によって本出願に組み込まれる。
【0002】
本発明は、電子回路の技術分野に関し、特に発光素子駆動回路および駆動チップに関する。
【背景技術】
【0003】
従来技術は、図1に示す発光素子駆動回路を提供する。この回路は、互いに直列に接続された直流電源11、駆動チップ12および発光素子13を含む。直流電源11によって生成された電気エネルギーは駆動チップ12によって適切な定電流に変換された後、後端の1つまたは互いに直列に接続された複数の発光素子13に伝達されて発光素子を駆動する。ここで、定電流出力を確保するために、駆動チップ12の入力端と出力端の電圧差を一定値よりも大きくする必要がある。しかしながら、発光素子の順方向電圧降下には変動や偏差があるため、電源11の出力電圧の設定には、十分な電圧マージンを確保する必要がある。しかしながら、上記電圧マージンと駆動チップ12から出力された定電流による自己消費電力によって引き起こされる発熱はチップパッケージの放熱能力によって制限されるため、従来技術で提供される発光素子駆動回路自体の消費電力が大きく、発熱量が多く、駆動能力に限界があるという問題がある。
【発明の概要】
【0004】
本発明の目的の1つは、発光素子駆動回路自体の消費電力が大きく、発熱量が多く、出力電流能力に限界があるという先行技術の技術的問題を解決することができる、発光素子駆動回路を提供することである。
【0005】
本発明の目的の1つは、発光素子駆動チップを提供することである。
【0006】
上記発明の目的の1つを達成するために、本発明の一実施形態は発光素子駆動回路を提供する。この回路は、発光素子が位置する分岐回路に配置された、駆動電源段とインピーダンス調整モジュールと前記駆動電源段に並列に接続されたインピーダンス調整分岐回路とを含み、前記インピーダンス調整分岐回路の調整出力端が前記インピーダンス調整モジュールに結合され、前記インピーダンス調整分岐回路は、前記駆動電源段の両側電圧に応じて、前記インピーダンス調整モジュールのインピーダンスを調整するように構成される。
【0007】
本発明の一実施形態のさらなる改良として、前記インピーダンス調整分岐回路は、前記駆動電源段の電圧降下が所定補償電圧値よりも大きい場合、前記インピーダンス調整モジュールのインピーダンスを増加させるように調整するように構成される、および/または、前記インピーダンス調整分岐回路は、前記駆動電源段の電圧降下が所定補償電圧値よりも小さい場合、前記インピーダンス調整モジュールのインピーダンスを減少させるように調整するように構成される。
【0008】
本発明の一実施形態のさらなる改良として、前記駆動電源段の電圧降下は前記駆動電源段の駆動入力端電圧値とその駆動出力端電圧値との差であり、前記インピーダンス調整分岐回路は、前記駆動電源段の電圧降下が所定補償電圧値よりも大きい場合、前記駆動入力端電圧値と前記駆動出力端電圧値との差が前記所定補償電圧値に収束するまで、前記インピーダンス調整モジュールのインピーダンスを連続的に増加させるように調整するように構成され、前記インピーダンス調整分岐回路は、前記駆動電源段の電圧降下が所定補償電圧値よりも小さい場合、前記駆動入力端電圧値と前記駆動出力端電圧値との差が前記所定補償電圧値に収束するまで、前記インピーダンス調整モジュールのインピーダンスを連続的に減少させるように調整するように構成される。
【0009】
本発明の一実施形態のさらなる改良として、前記インピーダンス調整モジュールは、互いに並列に接続された分流モジュールおよび可変抵抗モジュールを含む。
【0010】
本発明の一実施形態のさらなる改良として、前記調整出力端は前記可変抵抗モジュールの調整制御端に結合され、前記インピーダンス調整分岐回路は、前記駆動電源段の両側電圧に応じて、前記可変抵抗モジュールのインピーダンスを調整するように構成される。
【0011】
本発明の一実施形態のさらなる改良として、前記インピーダンス調整分岐回路は、前記駆動電源段の電圧降下が所定補償電圧値よりも大きい場合、前記可変抵抗モジュールのインピーダンスを増加させるように調整するように構成される、および/または、前記インピーダンス調整分岐回路は、前記駆動電源段の電圧降下が所定補償電圧値よりも小さい場合、前記可変抵抗モジュールのインピーダンスを減少させるように調整するように構成される。
【0012】
本発明の一実施形態のさらなる改良として、前記インピーダンス調整分岐回路は補償回路および誤差増幅回路を含み、前記誤差増幅回路の出力端が前記インピーダンス調整モジュールに結合され、前記誤差増幅回路の第1入力端前記補償回路を介して前記駆動電源段と前記発光素子との間に結合され、前記誤差増幅回路の第2入力端が前記駆動電源段の前記発光素子に結合されていない他端に結合され、前記補償回路は前記駆動電源段の補償電圧を補償するように構成される。
【0013】
本発明の一実施形態のさらなる改良として、前記発光素子駆動回路はサンプリング回路をさらに含み、前記誤差増幅回路は前記補償回路および前記サンプリング回路を介して前記駆動電源段と前記発光素子との間に結合され、前記サンプリング回路は、前記駆動電源段と前記発光素子との間のノードの電圧極値を収集するように構成され、前記補償回路は、前記補償電圧に応じて前記電圧極値を補償するように構成される。
【0014】
本発明の一実施形態のさらなる改良として、前記発光素子が前記駆動電源段の駆動入力端に結合されるとき、前記サンプリング回路は、前記駆動入力端での電圧値が最小のサンプリング電圧を収集するように構成され、前記補償回路は、前記補償電圧に応じて対前記サンプリング電圧を負に補償するように構成され、前記発光素子が前記駆動電源段の駆動出力端に結合されるとき、前記サンプリング回路は、前記駆動出力端での電圧値が最大のサンプリング電圧を収集するように構成され、前記補償回路は、前記補償電圧に応じて前記サンプリング電圧を正に補償するように構成される。
【0015】
本発明の一実施形態のさらなる改良として、前記インピーダンス調整モジュールは電源と前記駆動電源段の駆動入力端との間に直列に接続され、前記発光素子は前記駆動電源段の駆動出力端とグランドとの間に直列に接続され、前記補償回路は第1N型トランジスタ、第1P型トランジスタおよび補償抵抗を含み、前記第1N型トランジスタのゲートは前記サンプリング回路に結合され、ドレインは電源に結合され、ソースは前記第1P型トランジスタのゲートに結合され、前記第1P型トランジスタのドレインは接地され、ソースは前記補償抵抗を介して前記誤差増幅回路に結合される。
【0016】
本発明の一実施形態のさらなる改良として、前記インピーダンス調整モジュールは前記駆動電源段の駆動出力端とグランドとの間に直列に接続され、前記発光素子は電源と前記駆動電源段の駆動入力端との間に直列に接続され、前記補償回路は第1P型トランジスタ、第1N型トランジスタおよび補償抵抗を含み、前記第1P型トランジスタのゲートは前記サンプリング回路に結合され、ドレインは接地され、ソースは前記第1N型トランジスタのゲートに結合され、前記第1N型トランジスタのドレインは電源に結合され、ソースは前記補償抵抗を介して前記誤差増幅回路に結合される。
【0017】
本発明の一実施形態のさらなる改良として、前記サンプリング回路は出力トランジスタ、第1入力トランジスタ、第2入力トランジスタ、第1ミラーリング分岐回路及び第2ミラーリング分岐回路を含み、前記第1入力トランジスタと前記第2入力トランジスタは互いに並列に接続され、前記第1ミラーリング分岐回路に直列に接続され、前記出力トランジスタは前記第2ミラーリング分岐回路に直列に接続され、前記第1入力トランジスタの制御端は前記駆動電源段の第1駆動分岐回路に接続され、前記第2入力トランジスタの制御端は前記駆動電源段の第2駆動分岐回路に接続される。
【0018】
本発明の一実施形態のさらなる改良として、複数の前記発光素子が備えられ、互いに並列に接続された少なくとも第1発光分岐回路と第2発光分岐回路とが形成され、前記駆動電源段は、少なくとも第1駆動分岐回路と第2駆動分岐回路を含み、前記第1発光分岐回路は前記第1駆動分岐回路に結合されて第1チャンネルを形成し、前記第2発光分岐回路は前記第2駆動分岐回路に結合されて第2チャンネルを形成し、前記第1チャンネルと前記第2チャンネルは並列に接続される。
【0019】
本発明の一実施形態のさらなる改良として、前記発光素子駆動回路は電流制御回路と構成抵抗をさらに含み、前記電流制御回路の制御出力端はそれぞれ前記第1駆動分岐回路と第2駆動分岐回路に接続され、前記構成抵抗は前記電流制御回路の構成入力端とグランドとの間に直列に接続される。
【0020】
上記発明の目的の1つを達成するために、本発明の一実施形態、上記技術的解決策によって提供される発光素子駆動回路を含むは発光素子駆動チップを提供し、ここで、前記インピーダンス調整モジュールは分流モジュールおよび可変抵抗モジュールを含み、前記発光素子駆動チップは基板をさらに含み、前記可変抵抗モジュール、前記駆動電源段および前記インピーダンス調整分岐回路は前記基板に配置され、前記分流モジュールは前記基板外に配置され、前記可変抵抗モジュールは可変抵抗と調整トランジスタのうちの1つまたは複数を含み、前記分流モジュールは分流抵抗を含む。
【発明の効果】
【0021】
先行技術と比較すると、本発明によって提供される発光素子駆動回路は、インピーダンス調整分岐回路を介して駆動電源段の両側の電圧を受信し、それに応じてインピーダンス調整モジュールのインピーダンスを調整し、駆動電源段の電圧降下を改善し、駆動回路自体の消費電力と発熱量のバランスを取り、回路の駆動能力を高めることができる。
【0022】
インピーダンス調整モジュールが分流モジュールおよび可変抵抗モジュールを含む実施形態では、駆動電源段の電圧降下に応じて、両者の分流状態を調整し、分流モジュールを用いて駆動回路の発熱量を分担し、駆動回路自体の消費電力および発熱量をさらに改善することができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1】先行技術における発光素子駆動回路の構造概略図である。
図2】本発明の一実施形態における発光素子駆動回路の構造概略図である。
図3】本発明の第1実施形態における発光素子駆動回路の第1実施例の回路構造図である。
図4】本発明の第1実施形態における発光素子駆動回路の第2実施例の回路構造図である。
図5】本発明の第1実施形態における発光素子駆動回路の補償回路とサンプリング回路部分の回路構造図である。
図6】本発明の第1実施形態における発光素子駆動回路のサンプリング回路の第1実施例の回路構造図である。
図7】本発明の第2実施形態における発光素子駆動回路の回路構造図である。
図8】本発明の第2実施形態における発光素子駆動回路のサンプリング回路の第1実施例の回路構造図である。
図9】本発明の第2実施形態における発光素子駆動回路の補償回路とサンプリング回路部分の回路構造図である。
図10】本発明の一実施形態における発光素子駆動回路のサンプリング回路の第2実施例の回路構造図である。
図11】本発明の一実施形態における発光素子駆動回路の動作時における電源電圧マージンに従う抵抗対値の変化、および分岐回路における電源電圧マージンに従う電流値の変化の概略図である。
図12】本発明の一実施形態における発光素子駆動回路の動作時における電源電圧マージンに従う電力値の変化の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、添付図面に示す具体的な実施形態に関連して本発明を詳細に説明する。しかしながら、これらの実施形態は本発明を限定するものではなく、当業者がこれらの実施形態に従ってなされた構造、方法、または機能上の変形は、すべて本発明の保護範囲内に含まれるものとする。
【0025】
なお、「含む」の用語またはその任の変形は、非排他的な包含をカバーし、一連の要素を含むプロセス、方法、物品または装置はそれらの要素だけでなく、明示的に列挙されていない他の要素を含み、またはこのようなプロセス、方法、物品または装置に固有の要素を含むことが意図されていることに留意されたい。さらに、「第1」、「第2」、「第3」などの用語は、目的の説明のためにのみ使用され、相対的な重要性を指示または暗示するものとして理解されない。
【0026】
本発明の一実施形態は、発光素子駆動回路を備える電力使用装置を提供する。好ましくは、前記電力使用装置は発光素子をさらに含んでもよく、前記発光素子駆動回路は該発光素子をハイサイドで駆動するために使用され(以下の第1実施形態)またはローサイドで駆動するために使用される(以下の第2実施形態)。
【0027】
前記発光素子は様々なオプションで構成され、好ましくは、一般的に使用されるLED(Light-Emitting Diode、発光ダイオード)またはそれから派生したOLEDなどのコンポーネントであってもよい。前記発光素子は自動車、飛行機および列車などのバルク電力使用装置に使用することができ、一方では、前記電力使用装置は、自動車、飛行機および列車として、または上記の装置の一部として対応して解釈することができる。例えば、電力使用装置は、ヘッドライト照明装置として解釈することができ、他方では、発光素子は、電力使用装置内の駆動される発光部品のいずれか1つ、言い換えれば、電力使用装置の前記発光素子は、一部が前記発光素子駆動回路により駆動されて点灯し、他の部分が他の回路により駆動または制御されて点灯するものであってもよい。また、前記発光素子は、表示装置などの他の装置に使用される場合もあり、このように、電力使用装置は、様々な異なる解釈および解決策を有することができる。
【0028】
具体的に、前記電力使用装置は、自動車用ヘッドライト、自動車用テールライト、車内周囲灯、信号灯などの照明装置または信号装置とすることができる。発光素子は、これらの装置において、12チャンネル、24チャンネル、または36チャンネルなどのマルチチャンネル構造的特徴を呈することができ、これに基づいて、本発明によって提供される発光素子駆動回路は、より良い電流駆動能力を考慮して、マルチチャンネルの放熱管理を適応的に実現することができる。
【0029】
本発明の一実施形態は、発光素子駆動回路を備える発光素子駆動チップを提供する。前記電力使用装置に、前記発光素子駆動回路を含むのと等価効果を得るために、前記発光素子駆動チップが備えられてもよい。
【0030】
前記発光素子駆動チップは、前記発光素子駆動回路以外のいくつかの付加的な特徴から構成されるが、これは、両者のより緊密な相関関係の観点から後述する。もちろん、これらの追加機能も前記発光素子駆動回路の一部であると理解することができる。さらに、以下に示す発光素子駆動回路の実施形態の多くは、前記発光素子駆動チップまたは前記電力使用装置において代替的に実施することができ、その結果、本発明に含まれる様々な派生的な技術的解決策が得られる。
【0031】
本発明の一実施形態は図2に示す発光素子駆動回路を提供する。この回路は、上記したいずれかの電力使用装置、発光素子駆動チップに備えられる以外に、独立して実施することもできる。前記発光素子駆動回路は駆動電源段4、インピーダンス調整モジュール3およびインピーダンス調整分岐回路5を含む。駆動電源段4は発光素子2が位置する分岐回路に配置され、インピーダンス調整モジュール3は発光素子2が位置する分岐回路に配置され、インピーダンス調整分岐回路5は駆動電源段4に並列的に接続されている。インピーダンス調整分岐回路5の調整出力端503が前記インピーダンス調整モジュール3に結合されている。
【0032】
インピーダンス調整分岐回路5は、駆動電源段4の両側電圧に応じて、インピーダンス調整モジュール3のインピーダンスを調整するように構成されている。
【0033】
このように、発光素子駆動回路は駆動電源段4両側の電圧、特に駆動電源段4の電圧降下に応じて、発光素子駆動回路におけるインピーダンス調整モジュール3のインピーダンスを調整し、駆動電源段4での電圧降下を動的に改善し、発光素子駆動回路自体の消費電力と発熱量のバランスを取り、回路の駆動能力を改善することができる。
【0034】
一実施形態では、インピーダンス調整分岐回路5は、駆動電源段4での電圧降下が所定補償電圧値よりも大きい場合、インピーダンス調整モジュール3のインピーダンスを増加させるように調整するように構成されている。
【0035】
一実施形態では、インピーダンス調整分岐回路5は、駆動電源段4での電圧降下が所定補償電圧値よりも小さい場合、インピーダンス調整モジュール3のインピーダンスを減少させるように調整するように構成されている。
【0036】
このように、インピーダンス調整モジュール3での電圧降下を変化させ、駆動電源段4での電圧降下に影響を与え、これにより、その入力端と出力端との間の電圧降下が少なくとも発光素子2の正常動作を駆動するのに十分な電圧降下となるように、駆動電源段4が最適な状態で動作するように調整される。
【0037】
上記2つの実施形態を組み合わせてより最適な実施例を形成してもよく、いずれか一方を選択して構成してもよい。ここで、前記所定補償電圧値は電源に必要な電圧マージンに応じて動的に調整されてもよく、インピーダンス調整分岐回路5に予め設定されていてもよい。後の実施形態の場合、前記所定補償電圧値は、駆動電源段4が最適な状態で動作するとき、駆動出力端402と駆動入力端401の電圧差を特徴付けるものであってもよく、駆動電源段4の通常動作に許容される駆動出力端402と駆動入力端401の合理的な電圧差を特徴付けるためのものであってもよい。
【0038】
インピーダンス調整モジュール3が分流モジュール31および可変抵抗モジュール32を含む実施形態では、図3図4または図7に示すように、分流モジュール31は発熱量を分担するために使用され、特に少なくとも含まれる可変抵抗モジュール32上の、駆動電源段4の前記電圧マージンに影響されて発生した発熱量を分担するために使用される。可変抵抗モジュール32は分流モジュール31と協働して駆動電源段4の入力電流を形成する。駆動電源段4は電流入力を受信し、駆動発光素子2を安定化させるために使用される。インピーダンス調整分岐回路5は可変抵抗モジュール32のインピーダンス、および可変抵抗モジュール32と分流モジュール31上の分流状況を調整するために使用される。
【0039】
ここで、駆動電源段4での電圧降下は、駆動電源段4の駆動入力端401の電圧値と駆動電源段4の駆動出力端402の電圧値との差である。例えば、駆動出力端402の電圧値を第1電圧値とし、駆動入力端401の電圧値を第2電圧値として定義すると、駆動電源段4での電圧降下は第2電圧値と第1電圧値との差であり得る。
【0040】
一実施形態では、インピーダンス調整分岐回路5は、駆動電源段4での電圧降下(具体的には、前記第2電圧値と前記第1電圧値との差)が所定補償電圧値よりも大きい場合、駆動入力端401の電圧値と駆動出力端402の電圧値との差が前記所定補償電圧値に収束するまで、インピーダンス調整モジュール3のインピーダンスを連続的に増加させるように調整するように構成されている。
【0041】
一実施形態では、インピーダンス調整分岐回路5は、駆動電源段4での電圧降下が所定補償電圧値よりも小さい場合、駆動入力端401の電圧値と駆動出力端402の電圧値との差が前記所定補償電圧値に収束するまで、インピーダンス調整モジュール3のインピーダンスを連続的に減少させるように調整するように構成されている。
【0042】
上記2つの実施形態を組み合わせてより最適な実施例を形成してもよく、その一方を選択して構成してもよい。
【0043】
インピーダンス調整モジュール3が分流モジュール31および可変抵抗モジュール32を含む実施形態では、図3図4または図7に示すように、上記のインピーダンス値の調整を介して、駆動入力端401の電圧が駆動出力端402の電圧よりも高く、その差が少なくとも最適値を超えた後、インピーダンス調整モジュール3のインピーダンス値を調整し、インピーダンス調整モジュール3の総インピーダンスを増加させて駆動入力端401の電圧を低減させる。具体的には、可変抵抗モジュール32のインピーダンス値を調整し、可変抵抗モジュール32を流れる電流を低減させ、分流モジュール31が分担する電流を増加させる。これにより、可変抵抗モジュール32上の発熱量を減らし、分流モジュール31が部分的に発熱量を分担する。このように、発光素子駆動回路の自己消費電力および発熱状況を改善することができる。また、インピーダンス値の調整を連続的に行うため、可変抵抗モジュール32および分流モジュール31が駆動電源段4の動作状態に動的に追従し、最適分流状態に動的かつ常時に維持され、このとき駆動電源段4が最適な状態で動作することができる。
【0044】
後者の実施形態の場合、インピーダンス調整モジュール3の総インピーダンスを適時に低下させ、分流状態を調整し、可変抵抗モジュール32を流れる電流を即時に増加させ、調整すべき駆動電源段4の両端電圧差を最適な動作状態に戻すことができ、電圧不足または電流不足状態の発生を防止し、発光素子駆動回路全体の性能を維持することができる。
【0045】
引き続き図3図4または図7に示すように、インピーダンス調整モジュール3は互いに並列に接続された分流モジュール31および可変抵抗モジュール32を含む。このように、相互分流機能を達成し、分流モジュール31と可変抵抗モジュール32間の発熱量をバランスよく分配し、駆動電源段4を最適な動作状態に保つするようにする。好ましくは、分流モジュール31は発熱量を分担するために使用され、特に少なくとも可変抵抗モジュール32を含む駆動回路の一部が駆動電源段4の電圧マージンの影響による発熱量を分担するために使用される。可変抵抗モジュール32は分流モジュール31と協働して、駆動電源段4側の電圧を調整するために使用される。
【0046】
好ましくは、可変抵抗モジュール32は可変抵抗および/またはN型トランジスタおよび/またはP型トランジスタを含む。N型トランジスタを配置する場合、インピーダンス調整分岐回路5はそのゲート電圧を制御することによりそのインピーダンスを調整することができる。可変抵抗モジュール32は、それを流れる電流がその調整制御端321でのレベルと正の相関を示すように制御する。言い換えれば、その自己インピーダンスがその調整制御端321でのレベルと負の相関を示すように制御するように構成されている。好ましくは、分流モジュール31は分流抵抗を含んでもよく、もちろん、一定インピーダンスを有し、発熱量または電流を分担することができる電子部品を含んでもよい。
【0047】
調整出力端503は可変抵抗モジュール32の調整制御端321に結合されている。インピーダンス調整分岐回路5は、前記駆動電源段4の両側電圧に応じて、前記可変抵抗モジュール32のインピーダンスを調整するように構成されている。これに基づいて、駆動出力端402と駆動入力端401の電気信号をそれぞれ収集し、その状況に基づいて、調整制御端321の動作を調整するか、または調整制御端321に出力された電気信号を調整し、インピーダンス調整モジュール3の状態、および可変抵抗モジュール32と分流モジュール31の分流状況に影響を与える。具体的には、インピーダンス調整分岐回路5は、前記第1電圧値と前記第2電圧値とに基づいて、可変抵抗モジュール32のインピーダンス値を調整するように構成されている。
【0048】
インピーダンス調整分岐回路5に発光素子2と駆動電源段4との間に結合された入力端が存在する場合、インピーダンス調整分岐回路5により発光素子2の点灯に必要な駆動電圧(言い換えれば、発光素子2のポート)をサンプリングし、それに応じて発光素子駆動回路におけるインピーダンス調整モジュール3のインピーダンス状況を調整することによって、駆動電源段4が最小電圧降下の状態で動作し、電圧マージンによる消費電力と発熱の向上が改善され、さらに回路の駆動能力を改善することができ、マルチチャンネル発光素子の駆動ニーズに適応することができる。
【0049】
一実施形態では、インピーダンス調整分岐回路5は、駆動電源段4での電圧降下が所定補償電圧値よりも大きい場合、可変抵抗モジュール32のインピーダンスを増加させるように調整するように構成されている。好ましくは、連続的に増加させてもよい。
【0050】
一実施形態では、インピーダンス調整分岐回路5は、駆動電源段4での電圧降下が所定補償電圧値よりも小さい場合、可変抵抗モジュール32のインピーダンスを減少させるように調整するように構成されている。好ましくは、連続的に減少させてもよい。
【0051】
上記2つの実施形態を組み合わせてより最適な実施例を形成してもよく、その一方を選択して構成してもよい。
【0052】
本発明によって提供される発光素子駆動チップにおいて、インピーダンス調整モジュール3は分流モジュール31および可変抵抗モジュール32を含む。発光素子駆動チップは基板9をさらに含む。可変抵抗モジュール32、駆動電源段4およびインピーダンス調整分岐回路5は該基板9に取り付けられてパッケージ化され、基板9に下記のサンプリング回路7がさらに取り付けられてもよい。分流モジュール31は該基板9外に配置されてもよい。
【0053】
このように、インピーダンス調整モジュール3は少なくとも一部がチップ外に配置され、それに伴って発生する放熱も少なくとも部分的にチップ外に行われることになり、放熱が駆動電源段4およびチップ内の他の部分の動作に影響を与えることをさらに防止し、分流モジュール31を利用して電流を分担して熱を発生させ、同時に駆動電源段4の高性能動作を確保することができる。
【0054】
本発明によって提供される発光素子駆動回路においても、同様に上記分流モジュール31および可変抵抗モジュール32を含み、対応する機能および用途を達成するように構成され得る。また、分流モジュール31がチップ外に配置されていない実施形態では、発熱量の分担に基づいて回路の性能を向上させることができる。
【0055】
また、発光素子駆動チップおよび発光素子駆動回路のいずれにおいても、本発明では分流モジュール31および可変抵抗モジュール32の数が限定されず、1つまたは複数であってもよい。具体的な選択として、可変抵抗モジュール32は可変抵抗および調整トランジスタのうちの1つまたは複数を含み、1つまたは複数が並列に接続されまたは直列に接続され、分流モジュール31とともに電流および発熱量を分担し、より細かい調整要求を受信することができる。分流モジュール31は分流抵抗を含むことが好ましい。もちろん本発明では、一定インピーダンスを有し発熱量と電流を分担することができる電子部品を、前記分流抵抗の代わりに使用することを排除するものではない。
【0056】
図11は上記任意の技術的解決策によって提供される発光素子駆動回路の実装によってシミュレートされ、給電電圧マージンΔVによる回路パラメータの変化を示す概略図である。ここで、図11中の図(a)は発光素子駆動回路の動作時における、インピーダンス調整モジュール3、分流モジュール31および可変抵抗モジュール32の抵抗の対数log10Rの電圧マージンΔVに対する変化傾向を示す。図11中の図(b)は発光素子駆動回路の動作時における、分流モジュール31、可変抵抗モジュール32及び駆動電源段の駆動入力端401における電流Iの電圧マージンΔVに対する変化傾向を示す。駆動入力端401が複数の入力端である場合、電流Iは複数の入力端の電流の合計である。図12は発光素子駆動回路の動作時における、システム全体Total、基板9外に配置された分流モジュール31と基板9全体のパワーPの電圧マージンΔVに対する変化状況を示す。
【0057】
給電の電圧マージンΔVが上昇すると、調整制御端503の出力レベルが低下し、可変抵抗モジュール32の抵抗値が上昇し、分流モジュール31が分担する電流とパワーがこれに応じて増加し、可変抵抗モジュール32が分担する電流が減少し、分流モジュール31で行われる放熱が多くなり、駆動電源段4に影響を与えることを防止する。給電電圧マージンΔVが低下すると、調整制御端503の出力レベルが上昇し、可変抵抗モジュール32の抵抗値が低下し、分流モジュール31が分担する電流とパワーがこれに応じて減少し、性能保持と均一な放熱が達成される。好ましくは、インピーダンス調整分岐回路5は可変抵抗モジュール32のインピーダンス値を連続的に調整する。
【0058】
もちろん、当業者は、図11および図12から他の変化傾向を本発明の技術的効果として読み取り、その規則を要約して派生的な技術的解決策を形成することが可能である。
【0059】
もちろん、上記調整過程について、様々な実施形態によって実現することができる。例えば、一実施形態では、前記第1電圧値と前記所定補償電圧値を加算演算(正補償)した後、前記第2電圧値と比較してもよく、前記第2電圧値と前記所定補償電圧値を減算演算(負補償)した後、前記第1電圧値と比較してもよく、前記第2電圧値と前記第1電圧値を減算演算した後、差と前記所定補償電圧値を比較してもよい。上記のいずれかに基づいて、オペアンプ、エラーアンプ、デジタルコンパレータ等からなる演算回路を形成することができるので、上記の複数の調整方法及び対応する回路構造は、本発明の保護範囲内であると理解することができる。
【0060】
引き続き図3図4または図7に示すように、本実施形態では、インピーダンス調整分岐回路5は補償回路51および誤差増幅回路52を含む。ここで、補償回路51は前記所定補償電圧値を記憶し、前記第1電圧値を正に補償するか、または前記第2電圧値を負に補償する。ここで、誤差増幅回路52は補償後の電圧値と別の電圧値を比較し、比較結果に基づいて可変抵抗モジュール32の調整制御端321の動作または状態を調整する。
【0061】
インピーダンス調整モジュール3が可変抵抗モジュール32を含み、可変抵抗モジュール32がトランジスタである場合、調整制御端321は該トランジスタのゲートであってもよい。もちろん、他の実施形態では、可変抵抗モジュール32はインピーダンス調整分岐回路5の一部であると解釈することもできる。
【0062】
もちろん、上記補償回路51における前記所定補償電圧値の記憶方法は、前記所定補償電圧値をコンデンサなどの構成要素に記憶し、前記第1電圧値または前記第2電圧値に直接作用して誤差増幅回路52への電圧入力を生成してもよく、定値抵抗を設定し、前記第1電圧値を引き上げ、または前記第2電圧値を引き下げてもよく、アナログ-デジタル変換、デジタル演算およびデジタル-アナログ変換などのステップを経って上記演算を完了する。
【0063】
誤差増幅回路52の出力端はインピーダンス調整モジュール3に結合されている。インピーダンス調整モジュール3が可変抵抗モジュール32を含む実施形態では、誤差増幅回路52の出力端は調整制御端321に結合される。
【0064】
誤差増幅回路52の第1入力端は、補償回路51を介して駆動電源段4と発光素子2との間に結合されている。ここで、補償回路51は駆動電源段4の補償電圧を補償するために使用される。具体的には、補償回路51は補償電圧値Vdropoutに基づいて、前記第1電圧値と前記第2電圧値のいずれか1つを補償し、補償後の電圧を誤差増幅回路52に出力する。
【0065】
誤差増幅回路52の第2入力端は駆動電源段4の発光素子2に結合されていない他端に結合されている。具体的には、図3および図4では、駆動電源段4の駆動出力端402は発光素子2に結合されているので、誤差増幅回路52の第2入力端は駆動電源段4の駆動入力端401に結合され、図7では、駆動電源段4の駆動入力端401は発光素子2に結合されているので、誤差増幅回路52の第2入力端は駆動電源段4の駆動出力端402に結合されている。
【0066】
前記発光素子駆動回路はサンプリング回路7をさらに含む。誤差増幅回路52は補償回路51およびサンプリング回路7を介して駆動電源段4と発光素子2との間に結合されている。さらに、誤差増幅回路52、補償回路51およびサンプリング回路7によって形成された分岐回路と、駆動電源段4、発光素子2によって形成された分岐回路とは、多数のノードが形成され得るような接続関係で結合されている。
【0067】
サンプリング回路7は、駆動電源段4と発光素子2との間のノードでの電圧極値を収集するように構成されている。前記電圧極値は最大電圧値と最小電圧値の少なくとも1つを含む。補償回路51は、前記補償電圧に応じて前記電圧極値を補償するように構成されている。
【0068】
図6または図8によって提供されるサンプリング回路7の第1実施例では、サンプリング回路7は出力トランジスタ713、複数の入力トランジスタ714、第1ミラーリング分岐回路711および第2ミラーリング分岐回路712を含んでもよい。
【0069】
出力トランジスタ713は第2ミラーリング分岐回路712に直列に接続されている。具体的には、入力トランジスタ714は第1入力トランジスタ7141と第2入力トランジスタ7142とを含んでいてもよい。ここで、第1入力トランジスタ7141と第2入力トランジスタ7142は互いに並列に接続され、第1入力トランジスタ7141は第1ミラーリング分岐回路711に直列に接続され、第2入力トランジスタ7142は第1ミラーリング分岐回路711に直列に接続されている。このように、トランジスタを利用して、駆動電源段4からインピーダンス調整分岐回路5への電圧スクリーニングとミラーリング過程を完了することができる。
【0070】
第1入力トランジスタ7141の制御端は駆動電源段4中の第1駆動分岐回路41に、具体的にはその入力端に接続され、第2入力トランジスタ7142の制御端は駆動電源段4中の第2駆動分岐回路42に、具体的にその入力端に接続されている。このように、電圧極値のサンプリングを実現する。
【0071】
引き続き図3図4または図7に示すように、ある応用シナリオにおいて、発光素子2は駆動電源段4の後端に少なくとも2組備えられており、これに対応して、駆動電源段4は少なくとも2組の駆動分岐回路40を含み、少なくとも2組の駆動分岐回路40はそれぞれ少なくとも2組の発光素子2に対応して直列に接続され、駆動分岐回路40とこれに対応する発光素子2(または発光分岐回路20)によって形成された複数の発光チャンネルは、駆動電源段4側に互いに並列に接続されている。このように、マルチ発光チャンネルにおける発光素子の駆動に適応することができる。
【0072】
単一の発光分岐回路20上に複数の発光素子2(具体的にLED)が直列に接続されており、発光分岐回路20は駆動電源段4側に複数備えられている。例えば、駆動電源段4は、少なくとも第1駆動分岐回路41、第2駆動分岐回路42を含み、発光分岐回路20は互いに並列に接続された少なくとも第1発光分岐回路21、第2発光分岐回路22を含む。ここで、第1駆動分岐回路41と第2駆動分岐回路42は、発光分岐回路20を対応するように駆動するために使用される。各駆動分岐回路40上に電流源および/または電圧源が含まれてもよい。
【0073】
第1発光分岐回路21が第1駆動分岐回路41に結合されて第1チャンネルを形成し、第2発光分岐回路22が第2駆動分岐回路42に結合されて第2チャンネルを形成し、前記第1チャンネルと前記第2チャンネルは互いに並列に接続され、対応した発光機能を実現する。本発明は発光素子2の点灯に対する様々なタイミング調整を排除するものではなく、その結果形成された改良および技術的効果はすべて本発明に含まれる。本発明は前記チャンネルの数を限定するものではなく、もちろん、第3チャンネル、第4チャンネルなどをさらに含んでもよく、または前記第1チャンネルのみを含んでもよい。複数の前記チャンネルを含む場合、複数の駆動入力端401が含まれてもよく、上記駆動入力端401への接続はそのうちの1つまたは複数への接続であってもよく、駆動出力端402も同様に理解することができる。もちろん、前記サンプリング電圧の収集過程は、すべての前記チャンネル上の電圧を収集し、比較して得られた結果であってもよい。
【0074】
異なる発光分岐回路20の必要性に適応するために、サンプリング回路7と並んで、前記発光素子駆動回路は電流制御回路61と構成抵抗62をさらに含んでもよく、それぞれ各前記発光チャンネルの駆動電流を制御し、さらに駆動電流のグローバル範囲を調整するために使用される。
【0075】
具体的に、電流制御回路61の制御出力端611はそれぞれ駆動分岐回路40に接続されている。複数組の前記駆動分岐回路40が含まれる実施形態において、各組がそれぞれ少なくとも1つの電流源を含むとき、制御出力端611は具体的には駆動分岐回路40中の電流源または電圧源に接続され、他方、制御出力端611は具体的には第1駆動分岐回路41と第2駆動分岐回路42に接続されている。
【0076】
これに基づいて、複数の前記制御出力端611が含まれ、各制御出力端611が前記電流源に対応して接続されて電流制限制御信号を提供し、電流制御回路6の構成入力端612は構成抵抗62を介して接地されている。それにより、異なる発光分岐回路20のニーズに適応することができ、構成抵抗62の抵抗値を交換または調整し、電流制御回路61と協働して、前記チャンネル上の電流のグローバル制御を構成することが可能である。
【0077】
ここで、制御出力端611は、前記チャンネル、前記駆動分岐回路または前記駆動分岐回路中の電流源に対応して設けられ、両者間に同じ数を有してもよい。好ましくは、発光分岐回路20、駆動分岐回路40および制御出力端611の数は同じであってもよい。
【0078】
以下、本発明の第1実施形態および第2実施形態をさらに提供する。
【0079】
本発明によって提供される第1実施形態では、図3図6に示すように、発光素子2は駆動電源段4の駆動出力端402に結合されている。サンプリング回路7は、駆動入力端401での電圧値が最大のサンプリング電圧を収集するように構成されている。補償回路51は、前記補償電圧Vdropoutに従って前記サンプリング電圧を正に補償するように構成されている。
【0080】
本発明によって提供される第1実施形態では、インピーダンス調整モジュール3は、給電端82と駆動電源段4の駆動入力端401との間に直列に接続されている。発光素子2は駆動電源段4の駆動出力端402とグランドGNDとの間に直列に接続されている。補償回路51は第1N型トランジスタ511、第1P型トランジスタ512および補償抵抗515を含む。
【0081】
該第1実施形態では、第1N型トランジスタ511のゲートはサンプリング回路7に結合され、第1N型トランジスタ511のドレインは給電レベルVCC(具体的に給電端82)に結合され、第1N型トランジスタ511のソースは前記第1P型トランジスタ512のゲートに結合されている。第1P型トランジスタ512のドレインはGNDに接地され、第1P型トランジスタ512のソースは補償抵抗515を介して誤差増幅回路52に結合されている。
【0082】
該第1実施形態では、分流モジュール31の一端は給電端82に接続され、他端は駆動電源段4の駆動入力端401に接続され、可変抵抗モジュール32の一端は給電端82に接続され、他端は駆動電源段4の駆動入力端401に接続され、分流モジュール31と可変抵抗モジュール32は互いに並列に接続されている。駆動電源段4の駆動出力端402は発光素子2に接続され、分流後に共同で生成された入力電流が、調整された後さらに発光素子2側に出力され、発光素子2を駆動する効果が実現される。
【0083】
さらに、インピーダンス調整分岐回路5は、サンプリング入力端501、参照入力端502および調整出力端503を含む。ここで、サンプリング入力端501は駆動出力端402に接続され、参照入力端502は駆動入力端401に接続されている。
【0084】
上記「入力端」と「出力端」は「入力側」と「出力側」と定義されてもよく、このような定義はその具体的な形態や構造を限定することを意図するものではなく、上記構造の所在位置に並列に設けられた複数のポートが存在することを考慮すれば、上記接続関係は互いに適用可能である。例えば、一実施形態では、複数の可変抵抗モジュール32は給電端82と駆動電源段4との間に相互に直列に接続され、または並列に接続される。このとき、調整出力側はこれに対応した複数の調整出力端503を含んでもよく、前記複数の調整出力端503はそれぞれ複数の可変抵抗モジュール32の複数の調整制御端321に接続され、複数の可変抵抗モジュール32をそれぞれ制御することができる。駆動電源段4にマルチチャンネルに対応して配置された発光素子2が複数組の駆動分岐回路を含む場合、駆動入力側と駆動出力側が、当業者が予見し得る他の構造配置または接続配置を同様に形成することが可能である。
【0085】
該第1実施形態では、誤差増幅回路52の第1入力端は、直接サンプリング入力端501として使用するか、またはサンプリング入力端501に接続されることにより、駆動出力端402に接続され、そして、誤差増幅回路52の第2入力端は、直接参照入力端502として使用するか、または参照入力端502に接続されることにより、駆動入力端401に接続される。
【0086】
具体的に、補償回路51が誤差増幅回路52の前記第1入力端と駆動出力端402との間に配置される場合、補償回路51が駆動出力端402の一側に接続されてサンプリング入力端501として使用され、補償回路51が前記第1電圧値を収集した後、前記所定補償電圧値に応じて前記第1電圧値を加算演算(正補償)し、前記第3電圧値を生成してそれを誤差増幅回路52に出力して比較する。補償回路51が誤差増幅回路52の前記第2入力端と駆動入力端401との間に配置される場合、補償回路51が駆動入力端401の一側に接続されて参照入力端502として使用され、補償回路51が前記第2電圧値を収集した後、前記所定補償電圧値に応じて前記第2電圧値を減算演算(負補償)し、前記第3電圧値を生成してそれを誤差増幅回路52に出力して比較する。
【0087】
誤差増幅回路52および可変抵抗モジュール32の協働構造に関して、図3によって提供される実施例では、誤差増幅回路52の反転入力端が前記第1入力端として機能する。第1入力端は、補償回路51を介して駆動出力端402に接続されている。そして、誤差増幅回路52の非反転入力端が前記第2入力端として機能する。第2入力端は、参照入力端502として駆動入力端401に直接接続されている。このように、前記第2電圧値が前記第1電圧値と前記所定補償電圧値の和よりも大きい場合、誤差増幅回路52は比較結果を増幅させてレベルが増加する制御信号を調整制御端321に出力し、可変抵抗モジュール32のインピーダンス値を連続的に増加させるように制御する、および/または、前記第1電圧値と前記所定補償電圧値の和が前記第2電圧値よりも大きい場合、誤差増幅回路52は比較結果を増幅させてレベルが減少する制御信号を調整制御端321に出力し、可変抵抗モジュール32のインピーダンス値を連続的に減少させるように制御する。好ましくは、前記可変抵抗モジュール32は可変抵抗および/またはP型トランジスタを含み、レベルが増加する制御信号を調整制御端321が受信した後、前記可変抵抗および/または前記P型トランジスタの抵抗値を増加させるように制御する、および/またはレベルが減少する制御信号を調整制御端321が受信した後、前記可変抵抗および/または前記P型トランジスタの抵抗値を減少させるように制御する。
【0088】
図4によって提供される実施例では、誤差増幅回路52の非反転入力端は前記第1入力端として機能する。第1入力端は、補償回路51を介して駆動出力端402接続されている。誤差増幅回路52の反転入力端は前記第2入力端として機能する。第2入力端は、参照入力端502として駆動入力端401に直接接続されている。前記第2電圧値が前記第1電圧値と前記所定補償電圧値の和よりも大きい場合、誤差増幅回路52は比較結果を増幅させてレベルが減少する制御信号を調整制御端321に出力し、可変抵抗モジュール32のインピーダンス値を連続的に増加させるように制御する、および/または、前記第1電圧値と前記所定補償電圧値の和が前記第2電圧値よりも大きい場合、誤差増幅回路52は比較結果を増幅させてレベルが増加する制御信号を調整制御端321に出力し、可変抵抗モジュール32のインピーダンス値を連続的に減少させるように制御する。好ましくは、前記可変抵抗モジュール32はN型トランジスタを含み、レベルが減少する制御信号を調整制御端321が受信した後、前記N型トランジスタの導通内部抵抗値を増加させるように制御する、および/またはレベルが増加する制御信号を調整制御端321が受信した後、前記N型トランジスタの導通内部抵抗値を減少させるように制御する。
【0089】
該第1実施形態では、補償回路51は、第1N型トランジスタ511、第1P型トランジスタ512、第1電流源513、第2電流源514および補償抵抗515を含んでもよい。ここで、第1N型トランジスタ511と第1P型トランジスタ512は電界効果トランジスタであってもよく、サンプリング入力端501からの前記第1電圧値を保持し、伝送し、補償抵抗515に印可するために使用され、第1電流源513と第2電流源514はそれぞれ第1N型トランジスタ511と第1P型トランジスタ512に対応するバイアス電流を生成するために使用され、補償抵抗515は両端に前記所定補償電圧値を有する補償電圧Vdropoutを生成し、補償抵抗515の一端に形成された前記第1電圧値に対応する電圧を引き上げて誤差増幅回路52に出力するために使用される。
【0090】
さらに、第1N型トランジスタ511のゲートはサンプリング入力端501として駆動出力端402に接続され、第1N型トランジスタ511のドレインは内部レベル(給電レベルVCCであってもよく、給電端82であってもよい)に接続され、第1N型トランジスタ511のソースはそれぞれ第1P型トランジスタ512のゲートおよびグランドGNDに接続されている。第1P型トランジスタ512のドレインはグランドGNDに接続され、第1P型トランジスタ512のソースは誤差増幅回路52に接続されている。
【0091】
好ましくは、第1電流源513は第1N型トランジスタ511のソースとグランドGND間に直列に接続され、第2電流源512は第1P型トランジスタ512のドレインとグランドGND間に直列に接続され、それぞれ第1N型トランジスタ511と第1P型トランジスタ512に同じまたは異なるバイアス電流を供給する。同時に、補償抵抗515は第1P型トランジスタ512のソースと誤差増幅回路52との間に直列に接続され、補償電圧Vdropoutを形成する。
【0092】
なお、トランジスタの配置は補償回路51の好ましい実施形態の1つに過ぎず、上記トランジスタを例えばトライオードなどのスイッチ管または他の電子部品に置き換えても、ある程度所望の技術的効果を得ることができる。
【0093】
駆動出力端402には駆動分岐回路40に対応して複数の駆動端子が備えられていてもよく、発光素子2は前記駆動端子に接続されて協働することにより、駆動電流によって駆動される。
【0094】
制御出力端611中の第1制御出力端は第1駆動分岐回路41上の少なくとも1つの電流源に接続され、第1駆動分岐回路41は駆動出力端402中の第1駆動出力端を介して第1発光分岐回路21に接続され、第1発光分岐回路21上に複数の発光素子2が直列に接続され、前記駆動出力端402から離れた発光素子2の負極はグランドGNDに接続されている。第2駆動分岐回路42と第2発光分岐回路22は上記と同様の構造配置を有するので、ここでは繰り返さない。
【0095】
上記複数組のチャンネルが形成された後、マルチチャンネル上の最大電圧値を前記第1電圧値として算出し、発光素子駆動回路による電圧と発熱量の制御および分配を向上させることができる。これに基づいて、発光素子駆動回路は上記サンプリング回路7を含んでもよく、しかも、具体的には、サンプリング回路7はインピーダンス調整分岐回路6と駆動出力端402との間に配置され、駆動出力端402上のサンプリング電圧最大値を前記第1電圧値としてサンプリングするように構成されている。
【0096】
一方、上記サンプリング回路7は、上記の補償回路51の構造を具体的に限定する実施例に同様に適用することができる。該実施例では、補償回路51はサンプリング回路7と誤差増幅回路52間に配置される。具体的には、駆動出力端402と誤差増幅回路52の前記第1入力端との間に配置され、サンプリング回路7は補償回路51と駆動出力端402との間に配置され、スクリーニング後の第1電圧値をサンプリング入力端501を介して前記補償回路51に伝送する。
【0097】
さらに、第1N型トランジスタ511のゲートはサンプリング回路7の出力端に接続されてスクリーニング後の第1電圧値を取得してもよい。上記接続は直接接続に限定されず、サンプリング回路7が電圧保持構造を有しない場合、サンプリング回路7と補償回路51との間に保持回路73がさらに配置されてもよく、前記保持回路73は、サンプリング回路7の出力端とサンプリング入力端501との間に直列に接続されたフォロワスイッチ、および一端が上記両部位間に接続され、他端が接地された保持コンデンサを含む。もちろん、当業者が予期でき、同様の機能を果たす保持回路構造設置はすべて本発明の保護範囲内に含まれる。
【0098】
他方、サンプリング回路7の具体的な構造の第2実施例では、図10に示す構造配置とすることができる。該実施形態では、サンプリング回路7は順次直列に接続されたアナログ-デジタル変換器721、デジタル比較器722、レジスタ723、デジタル-アナログ変換器724を含み、アナログ-デジタル変換器721の入力端は駆動電源段4の駆動出力端402に接続され、デジタル-アナログ変換器724の出力端はサンプリング入力端501に接続されている。ここで、アナログ-デジタル変換器721は多重化チャンネルの電圧値を受信してデジタル量に変換するために使用され、デジタル比較器722は多重化チャンネルの駆動出力端402上の複数のデジタル電圧量を比較し、スクリーニングして最大デジタル電圧値を得るために使用され、レジスタ723は前記最大デジタル電圧値を記憶するために使用され、デジタル-アナログ変換器724は前記最大デジタル電圧値をアナログ量に変換して第1電圧値を有する電圧を得、該電圧を出力するために使用される。
【0099】
前記少なくとも2つの入力トランジスタ714の制御端はそれぞれ前記少なくとも2組の駆動分岐回路40の駆動出力端402に接続され、少なくとも2つの入力トランジスタ714は互いに並列に接続され、第1ミラーリング分岐回路711と参照接地端GNDとの間に直列に接続される。出力トランジスタ713は第2ミラーリング分岐回路712と参照接地端GNDとの間に直列に接続され、出力トランジスタ713の制御端はそれぞれ出力トランジスタ713の入力端とサンプリング入力端501に接続される。好ましくは、サンプリング回路7は、一端が出力トランジスタ713の制御端に接続され、他端が接地された電圧調整コンデンサをさらに含んでもよい。
【0100】
具体的には、入力トランジスタ714は第1入力トランジスタ7141と第2入力トランジスタ7142を含み、第1入力トランジスタ7141の制御端は前記第1駆動出力端に接続され、第2入力トランジスタ7142の制御端は第2駆動分岐回路42に対応する第2駆動出力端に接続され、2つのチャンネルの駆動出力端402の電圧値を受信し、前記第1駆動出力端電圧値が前記第2駆動出力端電圧値よりも大きい場合、入力トランジスタ714は第1入力トランジスタ7141を選択して第2入力トランジスタ7142を閉じ、第1ミラーリング分岐回路711が第1入力トランジスタ7141の制御端電圧を出力トランジスタ713の制御端にミラーリングし、第1電圧値を有する電圧に生成して出力する。このように、電圧値のスクリーニングステップを効率的に完了することができる。
【0101】
一実施形態では、入力トランジスタ714と出力トランジスタ713は同一の選択タイプで構成され、好ましくは、N型電界効果トランジスタであり、第1ミラーリング分岐回路711と第2ミラーリング分岐回路712はそれぞれ第1ミラーリングトランジスタと第2ミラーリングトランジスタを含み、前記第1ミラーリングトランジスタと前記第2ミラーリングトランジスタは同一の選択タイプで構成され、好ましくはP型電界効果トランジスタである。これに基づいて、前記制御端は具体的に前記N型電界効果トランジスタのゲートまたは前記P型電界効果トランジスタのゲートとして定義され、前記入力端は具体的に前記N型電界効果トランジスタのドレインまたは前記P型電界効果トランジスタのソースとして定義され、前記出力端は具体的に前記N型電界効果トランジスタのソースまたは前記P型電界効果トランジスタのドレインとして定義されてもよい。
【0102】
要約すると、本発明によって提供される第1実施形態では、インピーダンス調整分岐回路がそれぞれ駆動出力端と駆動入力端からの電圧値を受信し、2つの電圧値に基づいて分流ユニットと並列に接続されて駆動入力端の前に配置された調整ユニットのインピーダンスを調整し、実電圧状況に従って分流抵抗と調整ユニットの分流状態を調整し、分流ユニットと調整ユニットのパワー状況のバランスを取り、分流抵抗を利用して駆動回路の発熱量を分担し、発光素子駆動回路自体のパワーの過大、消費電力が高すぎるという問題を回避し、多様な発光素子列に適応し、安定した駆動を実現し、駆動効率と駆動電流容量を向上させるという技術的効果を奏する。
【0103】
本発明によって提供される第2実施形態では、図7図9に示すように、発光素子2は駆動電源段4の駆動入力端401に結合されている。サンプリング回路7は、駆動入力端401での電圧値が最小のサンプリング電圧を収集するように構成されている。補償回路51は、前記補償電圧Vdropoutに応じて前記サンプリング電圧を負に補償するように構成されている。
【0104】
本発明によって提供される第2実施形態では、インピーダンス調整モジュール3は駆動電源段4の駆動出力端402とグランドGNDとの間に直列に接続されている。発光素子2は給電端82と駆動電源段4の駆動入力端401間に直列に接続されている。補償回路51は第1P型トランジスタ512、第1N型トランジスタ511および補償抵抗515を含む。
【0105】
該第2実施形態では、第1P型トランジスタ512のゲートはサンプリング回路7に結合され、第1P型トランジスタ512のドレインはグランドGNDに接続され、第1P型トランジスタ512のソースは第1N型トランジスタ511のゲートに結合されている。第1N型トランジスタ511のドレインは給電レベルVCC(具体的に給電端82)に結合され、第1N型トランジスタ511のソースは補償抵抗515を介して誤差増幅回路52に結合されている。
【0106】
該第2実施形態では、前記発光素子駆動回路は、発光素子2と接地端81との間に配置された駆動電源段4とインピーダンス調整モジュール3とを含む。なお、グランドGNDとの接続関係はいずれも、接地端81との接続関係と解釈することができる。
【0107】
好ましくは、前記発光素子駆動回路はインピーダンス調整分岐回路5をさらに含み、インピーダンス調整分岐回路5はサンプリング入力端501および参照入力端502を介して駆動電源段4に並列に接続される。言い換えれば、駆動電源段4の一端はインピーダンス調整分岐回路5のサンプリング入力端501に接続され、他端はインピーダンス調整分岐回路5の参照入力端502に接続されてもよい。
【0108】
該第2実施形態では、駆動電源段4を発光素子2の接地端81に近い側に配置している(言い換えれば、駆動電源段4を発光素子2の出力ポートに接続する)ことにより、発光素子2のローサイド駆動を実現し、駆動回路の設計をよりコンパクトにすることができ、コストをより良好に抑制することができる。
【0109】
該第2実施形態では、駆動電源段4は、ローサイドで発光素子2上の電流を調整して安定化させるために使用される。インピーダンス調整分岐回路5はインピーダンス調整モジュール3のインピーダンスを調整するように構成され、具体的にインピーダンス調整モジュール3の回路中の抵抗値を調整するために構成されている。インピーダンス調整モジュール3は制御可能にインピーダンスを調整し、分岐回路電流に影響を与えおよび/または一部の発熱量を分担し、駆動電源段4に過度に影響を与えることを防止するために使用される。好ましくは、発光素子2、駆動電源段4、インピーダンス調整モジュール3および接地端81は順次接続される。
【0110】
サンプリング入力端501と参照入力端502は、インピーダンス調整分岐回路5上の電圧または電流信号を受信するための端子であると解釈することができる。好ましくは、インピーダンス調整分岐回路5は参照入力端502での電圧を基準として使用し、サンプリング入力端501上の電圧を用いてこの基準を演算し、演算結果に従ってインピーダンス調整モジュール3を調整することができる。調整制御端503は、インピーダンス調整分岐回路5上の該演算結果を出力するための出力端であると解釈することができる。
【0111】
接地端81はグランドGNDに接続されるために使用される。例えば自動車用照明装置のコモングランドであってもよく、これに対応して、発光素子2の一端は給電端82に接続されてもよい。ここで、前記接地端と前記給電端は発光素子駆動回路の一部と解釈してもよく、回路の一部ではなく、発光素子駆動回路にグランドGNDまたは給電を供給するための端子と解釈してもよい。
【0112】
基板9はオンチップ負荷端91とオンチップ接地端92を含んでもよい。好ましくは、オンチップ負荷端91は発光素子2を介して給電端82に接続される。このとき、給電端82と発光素子2は前記発光素子駆動回路内に含まれていなくてもよい。オンチップ負荷端91の数は発光素子2によって形成された発光チャンネルの数と等しくてもよい。好ましくは、オンチップ接地端92は直接またはチップ外に配置された分流モジュール31を介して接地端81に接続され、さらに接地端GNDに接続される。オンチップ接地端92の数は分流モジュール31および可変抵抗モジュール32の合計数と等しくてもよい。
【0113】
これまでの説明に基づいて、前記給電端および前記接地端と発光素子駆動回路との異なる関係によって、電源または他のハイレベルにアクセスするための前記給電端は給電端82またはオンチップ負荷端91の1つと解釈することができ、グランドGNDにアクセスするための前記接地端は接地端81またはオンチップ接地端92の1つと解釈することができることを再確認されたい。
【0114】
該第2実施形態では、分流モジュール31は接地端81と駆動電源段4との間に直列に接続され、可変抵抗モジュール32は接地端81と駆動電源段4との間に直列に接続されている。このように、適応動的調整の精度と適時性が維持される。分流モジュール31がチップ外に配置される場合でも、配線もある程度容易になる。
【0115】
補償回路51を備えた実施形態では、補償後の電圧が誤差増幅回路52に出力され、それを用いて補償後の電圧と駆動出力端402の電圧を比較する。
【0116】
該第2実施形態では、前記発光素子駆動回路はサンプリング回路7を含み、誤差増幅回路52はさらに補償回路51とサンプリング回路7の2つの部分を介して駆動入力端401に間接に接続されている。好ましくは、サンプリング回路7は、駆動入力端401上の電圧値が最小のサンプリング電圧を収集して補償回路51に出力するように構成される。前記「電圧値が最小のサンプリング電圧」とは、駆動電源段4と発光素子2が共同で複数のチャンネルを形成するとき、前記複数のチャンネルの駆動入力端401側の電圧値が最小の1つを指す。言い換えれば、サンプリング回路7はチャンネル電圧をスクリーニングする機能を有するように構成されてもよい。
【0117】
好ましくは、補償回路51は前記補償電圧Vdropoutに応じて、前記サンプリング電圧を負に補償するように構成される。前記サンプリング電圧をVLED_MIN、補償回路51から誤差増幅回路52に出力された電圧をVGND_REFとして定義すると、サンプリング電圧VLED_MINと電圧VGND_REFは少なくともVGND_REF=VLED_MIN-Vdropout
を満たす。
【0118】
駆動出力端402の電圧をVGND_LEDとして定義すると、誤差増幅回路52は電圧VGND_LEDと電圧VGND_REF、すなわち電圧VGND_LEDと電圧VLED_MIN-Vdropoutとを比較する。VGND_LED >VLED_MIN-Vdropoutを満たす場合、駆動電源段4上の導通電圧降下は所定補償電圧Vdropoutよりも小さく、駆動電源段4の電圧が不足であり、誤差増幅回路52の出力電圧が上昇し、調整制御端321の電圧が上昇し、可変抵抗モジュール32の抵抗値が低下する。VGND_LED<VLED_MIN-Vdropoutを満たす場合、駆動電源段4上の導通電圧降下は補償電圧Vdropoutよりも大きく、駆動電源段4の消費電力が高く、調整制御端321の電圧が低下し、可変抵抗モジュール32の抵抗値が上昇し、分流モジュール31が一定の消費電力を分担する。
【0119】
前記誤差増幅回路52が誤差アンプと解釈され、または誤差増幅回路52が誤差アンプを含む場合、補償回路51およびその関連分岐回路に接続された入力端は誤差アンプの反転入力端として解釈することができ、駆動出力端402およびその関連分岐回路に接続された入力端は誤差アンプの非反転入力端として解釈することができる。さらに、前記非反転入力端は前記参照入力端502として直接使用してもよい。
【0120】
該第2実施形態では、サンプリング回路7はインピーダンス調整分岐回路5と駆動入力端401との間に配置されている。サンプリング回路7は好ましくは、駆動入力端401上の電圧値が最小のサンプリング電圧を収集し、前記サンプリング電圧をインピーダンス調整分岐回路5に出力するように構成される。このように、前記サンプリング電圧に応じて、インピーダンス調整モジュール3のインピーダンス状況を適応的に調整する。
【0121】
サンプリング回路7は複数の入力トランジスタ714を含んでもよく、複数の前記入力トランジスタ714はその制御端を介してそれぞれ複数の前記駆動分岐回路(または、駆動入力端401)に接続されている。好ましくは、入力トランジスタ714の数、駆動分岐回路40および発光分岐回路20の数は等しくなるように構成される。
【0122】
該第2実施形態では、第1駆動分岐回路41の入力端の電圧値が第2駆動分岐回路42などの駆動分岐回路の入力端の電圧値よりも小さい場合、第1入力トランジスタ7141が導通し、第2入力トランジスタ7142などが閉じられ、トランジスタの導通開放度合いの制限下で、第1ミラーリング分岐回路711は第1入力トランジスタ7141の制御端電圧を出力トランジスタ713の制御端にミラーリングする。このように、電圧最小値のスクリーニング過程を効率的に完了し、前記サンプリング電圧を生成する。
【0123】
好ましくは、入力トランジスタ714と出力トランジスタ713は同一の選択タイプで構成されており、好ましくはP型電界効果トランジスタである。第1ミラーリング分岐回路711と第2ミラーリング分岐回路712は好ましくは第1ミラーリングトランジスタと第2ミラーリングトランジスタを含み、好ましくはN型電界効果トランジスタである。これに基づいて、前記制御端は前記トランジスタまたは前記電界効果トランジスタのゲートとして定義され、前記電界効果トランジスタまたは前記トランジスタはそのゲートおよびソースを介して異なる分岐回路に直列に接続される。
【0124】
好ましくは、入力トランジスタ714のソースは相互に接続されて、給電レベルVCC(または給電端82)に接続され、ドレインは相互に接続されて前記第1ミラーリングトランジスタのドレインに接続され、前記第1ミラーリングトランジスタのソースが接地される。出力トランジスタのソースは前記給電レベルVCCに接続され、ドレインは前記第2ミラーリングトランジスタのドレインに接続され、前記第2ミラーリングトランジスタのソースは接地される。前記第1ミラーリングトランジスタと前記第2ミラーリングトランジスタのゲートは相互に接続され、前記第1ミラーリングトランジスタのドレインは自己のゲートに接続される。出力トランジスタ713のゲートはサンプリング入力端501および自己のドレインに接続される。出力トランジスタ713のゲートとグランドGNDに電圧調整コンデンサがさらに直列に接続されてもよい。
【0125】
図10によって提供される第2実施例では、サンプリング回路7は具体的に、駆動電源段4(具体的に駆動入力端401)とインピーダンス調整回路5(具体的にサンプリング入力端501)との間に順次接続されたアナログ-デジタル変換器721、デジタル比較器722、レジスタ723およびデジタル-アナログ変換器724を含む。ここで、アナログ‐デジタル変換器721は多重化発光チャンネルの電圧値を受信してデジタル量に変換するために使用され、複数であってもよく、デジタル比較器722は多重化発光チャンネルの駆動入力端401上の複数のデジタル電圧量を比較し、スクリーニングして最小の前記サンプリング電圧のサンプリング電圧値を得るために使用され、レジスタ723は前記サンプリング電圧値を記憶するために使用される。デジタル-アナログ変換器724は前記サンプリング電圧値をアナログ量に変換し、取得し、前記サンプリング電圧を出力するために使用される。
【0126】
上記任意の実施形態中の補償回路51は、図9に示す好ましい構造設計を有してもよい。例えば、補償回路51は第1P型トランジスタ512、第1N型トランジスタ511および補償抵抗515を含んでもよい。ここで、第1P型トランジスタ512のゲートはサンプリング回路7に接続され、サンプリング回路7を介して駆動出力端402に接続され、第1P型トランジスタ512のドレインは接地され、第1P型トランジスタ512のソースは第1N型トランジスタ511のゲートに接続される。第1N型トランジスタ511のドレインはハイレベルに接続され、好ましくは給電レベルVCC(または給電端82)に接続されてもよく、第1N型トランジスタ511のソースは補償抵抗515を介して誤差増幅回路52に接続される。
【0127】
このように、給電レベルVCC(特に下記の第1電流源513)が補償抵抗515に作用して形成された前記補償電圧Vdropoutにより、前記サンプリング電圧を負に補償することが可能である。ここで、第1P型トランジスタ512と第1N型トランジスタ511はサンプリング入力端501からの前記サンプリング電圧を保持し、転送し、補償抵抗515の一端に印可するために使用される。2つのトランジスタは好ましくは電界効果トランジスタとして構成される。
【0128】
第1P型トランジスタ512と前記給電レベルVCCとの間に、バイアス電流を生成するための第2電流源514がさらに配置されていてもよい。第1N型トランジスタ511と前記給電レベルVCCとの間に、バイアス電流を生成するための第1電流源513がさらに配置されていてもよい。補償抵抗515は上記部品の配置下で、前記サンプリング電圧の電圧値を前記補償電圧Vdropoutの電圧値だけ引き下げ、誤差増幅回路52の比較用の電圧出力を得る。もちろん、他の減算回路に置き換えて実現してもよい。
【0129】
サンプリング回路7と補償回路51との間に保持回路73がさらに配置されていてもよく、前記保持回路73はサンプリング回路7の出力端とサンプリング入力端501との間に直列に接続されたフォロワスイッチ、および一端が上記両部位間に接続され、他端が接地された保持コンデンサを含む。もちろん、当業者が予見でき、同様の機能を果たす保持回路構造設置はすべて本発明の保護範囲内に含まれる。
【0130】
以上のように、第2実施形態によって提供される発光素子駆動回路において、自動車、飛行機などのバルク電力使用装置に使用することができるローサイド駆動方式が採用されており、インピーダンス調整回路を介してインピーダンス調整モジュールのインピーダンスを調整し、駆動回路自体の消費電力と発熱量のバランスを取り、回路の駆動能力を改善することができる。
【0131】
以上のように、本発明によって提供される発光素子駆動回路は、インピーダンス調整分岐回路を介して駆動電源段の両側電圧を受信し、これに基づいてインピーダンス調整モジュールのインピーダンスを調整することにより、駆動電源段の電圧降下を改善し、駆動回路自体の消費電力と発熱量のバランスを取り、回路の駆動能力を高めることができる。インピーダンス調整モジュールが分流モジュールおよび可変抵抗モジュールを含む実施形態では、駆動電源段の電圧降下に応じて、両者の分流状態を調整し、分流モジュールを用いて駆動回路の発熱量を分担させ、駆動回路自体の消費電力および発熱量をさらに改善することができる。
【0132】
本明細書は実施形態に基づいて記載されているが、各実施形態は独立した技術的解決策のみを含んでいるわけではなく、本明細書の記載は分かりやすくするためのものであり、当業者は本明細書を全体として捉えるべきであり、実施形態の技術的解決策も適切に組み合わせることができ、当業者が理解できる他の実施形態を形成することができることを理解すべきである。
【0133】
上記一連の詳細な説明は本発明の実行可能な実施形態の具体的な説明に過ぎず、本発明の保護範囲を限定することを意図するものではなく、本発明の精神から逸脱することなく得られた等価な実施形態または変更は、すべて本発明の保護範囲内に含まれるものとする。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11(a)】
図11(b)】
図12
【国際調査報告】