(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2025-02-28
(54)【発明の名称】二重螺旋構造のプロジェクション溶接用電極をドレッシングするためのドレッサー及びドレッシング方法
(51)【国際特許分類】
B23K 11/30 20060101AFI20250220BHJP
B23K 11/14 20060101ALI20250220BHJP
B23K 11/36 20060101ALI20250220BHJP
【FI】
B23K11/30 355
B23K11/30 310
B23K11/14
B23K11/36
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024545770
(86)(22)【出願日】2022-08-30
(85)【翻訳文提出日】2024-08-22
(86)【国際出願番号】 CN2022115982
(87)【国際公開番号】W WO2023151263
(87)【国際公開日】2023-08-17
(31)【優先権主張番号】202210123172.2
(32)【優先日】2022-02-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】524285480
【氏名又は名称】中汽研(天津)汽車工程研究院有限公司
【氏名又は名称原語表記】CATARC (TIANJIN) AUTOMOTIVE ENGINEERING RESEARCH INSTITUTE CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】Unit 402-4, Building 6, Financial Street West District, 52 Xincheng West Road, Economic And Technological Development Zone, Binhai New District, Tianjin 300457 (CN)
(71)【出願人】
【識別番号】519320446
【氏名又は名称】中国汽車技術研究中心有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100146374
【氏名又は名称】有馬 百子
(72)【発明者】
【氏名】孟 憲明
(72)【発明者】
【氏名】張 賽
(72)【発明者】
【氏名】任 鵬飛
(72)【発明者】
【氏名】李 涛
(72)【発明者】
【氏名】呉 暁重
(72)【発明者】
【氏名】鄭 ▲しん▼福
(72)【発明者】
【氏名】宋 通
(72)【発明者】
【氏名】曹 興楓
(72)【発明者】
【氏名】李 洪亮
(72)【発明者】
【氏名】王 巧鳳
(57)【要約】
【課題】二重螺旋構造のプロジェクション溶接用電極をドレッシングするためのドレッサー及びドレッシング方法を提供する。
【解決手段】ドレッサーは、ドレッサーアセンブリ、往復ステッピングモーター、推進スクリュー、スクリュー支持部、固定台、ドレッサーアセンブリ回転基部、基部ロックブロック、及び2つの電極アセンブリを備え、ドレッサーアセンブリの一側の上下に電極アセンブリがそれぞれ設けられ、ドレッサーアセンブリの底部がドレッサーアセンブリ回転基部に固定的に接続され、ドレッサーアセンブリ回転基部の底端が基部ロックブロックに回転可能に接続され、基部ロックブロックが推進スクリューの一端と噛合接続され、推進スクリューの他端がスクリュー支持部を貫通して往復ステッピングモーターの出力軸に固定的に接続される。本発明に係る二重螺旋構造のプロジェクション溶接用電極をドレッシングするためのドレッサー及びドレッシング方法によれば、本発明の切削カッターは、さまざまな経年劣化メカニズムを経験した二重螺旋構造の溶接用電極の溶接面の幾何学的形状を同時に切削して回復させることができ、より正確かつ迅速であり、高い溶接品質を維持することができる。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
二重螺旋構造のプロジェクション溶接用電極をドレッシングするためのドレッサーであって、
ドレッサーアセンブリ(1)、往復ステッピングモーター(3)、推進スクリュー(4)、スクリュー支持部(5)、固定台(6)、ドレッサーアセンブリ回転基部(7)、基部ロックブロック(8)、及び2つの電極アセンブリ(2)を備え、前記ドレッサーアセンブリ(1)の一側の上下に電極アセンブリ(2)がそれぞれ設けられ、ドレッサーアセンブリ(1)の底部がドレッサーアセンブリ回転基部(7)に固定的に接続され、ドレッサーアセンブリ回転基部(7)の底端が基部ロックブロック(8)に回転可能に接続され、基部ロックブロック(8)が推進スクリュー(4)の一端と噛合接続され、推進スクリュー(4)の外側にスクリュー固定スリーブが嵌合され、スクリュー固定スリーブがスクリュー支持部(5)の一側に固定され、推進スクリュー(4)の他端がスクリュー支持部(5)を貫通して往復ステッピングモーター(3)の出力軸に固定的に接続され、往復ステッピングモーター(3)及びスクリュー支持部(5)の底部が固定台(6)に固定的に接続され、前記電極アセンブリ(2)及び往復ステッピングモーター(3)がコントローラーに信号接続される、
ことを特徴とする、二重螺旋構造のプロジェクション溶接用電極をドレッシングするためのドレッサー。
【請求項2】
ドレッサーアセンブリ(1)は、第1切削工具セット(11)、第2切削工具セット(12)、第3切削工具セット(13)および刃物固定盤(14)を含み、刃物固定盤(14)は円筒構造であり、刃物固定盤(14)は周方向に第1切削工具セット(11)、第2切削工具セット(12)、第3切削工具セット(13)にそれぞれ固定接続され、刃物固定盤(14)の底部は刃物回転基座(7)に固定接続されていることを特徴とする、請求項1に記載の二重螺旋構造のプロジェクション溶接用電極をドレッシングするためのドレッサー。
【請求項3】
第1切削工具セット(11)は、第1工具固定フレーム(112)、第1工具基座(113)、第1支持スプリング(114)および2つの第1刃物(111)を含み、第1工具固定フレーム(112)は刃物固定盤(14)の一側に配置され、かつ第1工具固定フレーム(112)は刃物固定盤(14)と一体成形構造を形成している。第1工具固定フレーム(112)の他端には第1凹槽が設けられ、第1凹槽の内壁には第1工具基座(113)が設置されており、第1工具基座(113)の中央には第1支持スプリング(114)が設置され、第1工具基座(113)の上下両端にはそれぞれ1つの第1刃物(111)が固定され、第1刃物(111)は電極コンポーネント(2)の電極ヘッド(25)の外縁および外周部分を切削するために使用されることを特徴とする、請求項2に記載の二重螺旋構造のプロジェクション溶接用電極をドレッシングするためのドレッサー。
【請求項4】
第2切削工具セット(12)は、第2工具固定フレーム(122)、上刃物基座(123)、下刃物基座(124)、第2支持スプリング(125)および2つの第2刃物(121)を含み、第2工具固定フレーム(122)の一端は刃物固定盤(14)の一側に配置され、かつ第2工具固定フレーム(122)は刃物固定盤(14)と一体成形構造を形成している。第2工具固定フレーム(122)の他端には第2凹槽が設けられ、第2凹槽の内壁の上下両端にはそれぞれ上刃物基座(123)および下刃物基座(124)が可動的に設置されている。上刃物基座(123)および下刃物基座(124)は同一の構造を持ち、かつ両者は第2凹槽内で対称的に配置されており、上刃物基座(123)および下刃物基座(124)はそれぞれ第2支持スプリング(125)の両端に固定され、上刃物基座(123)の上部および下刃物基座(124)の下部にはそれぞれ1つの第2刃物(121)が固定設置され、第2刃物(121)は電極ヘッド(25)の上部突起溝の間隔が等しい部分を切削するために使用されることを特徴とする、請求項3に記載の二重螺旋構造のプロジェクション溶接用電極をドレッシングするためのドレッサー。
【請求項5】
第3切削工具セット(13)は、第3工具固定フレーム(132)、第3工具基座(133)、第3支持スプリング(134)および2つの第3刃物(131)を含み、第3工具固定フレーム(132)は刃物固定盤(14)の一側に配置され、かつ第3工具固定フレーム(132)は刃物固定盤(14)と一体成形構造を形成している。第3工具固定フレーム(132)の他端には第3凹槽が設けられ、第3凹槽の内壁には第3工具基座(133)が設置されており、第3工具基座(133)の中央には第3支持スプリング(134)が設置され、第3工具基座(133)の上下両端にはそれぞれ1つの第3刃物(131)が固定され、第3刃物(131)は電極ヘッド(25)の上部突起溝の間隔が変化する部分を切削するために使用されることを特徴とする、請求項3に記載の二重螺旋構造のプロジェクション溶接用電極をドレッシングするためのドレッサー。
【請求項6】
電極コンポーネント(2)はさらに往復回転モーター(21)、回転軸(22)、ロックヘッド(23)および3つのロッククランプ(24)を含み、往復回転モーター(21)の出力軸は回転軸(22)の一端に固定接続され、回転軸(22)の他端はロックヘッド(23)の底部に固定接続される。ロックヘッド(23)の上面には周方向に3つのロッククランプ(24)が設けられており、3つのロッククランプ(24)はロックヘッド(23)の軸心に近い端がアーク状の構造であり、ロックヘッド(23)の軸心に近い端にはそれぞれ電極ヘッド(25)が固定されている。往復回転モーター(21)は制御器に信号接続されていることを特徴とする、請求項1に記載の二重螺旋構造のプロジェクション溶接用電極をドレッシングするためのドレッサー。
【請求項7】
固定台座(6)の底部にはスライドレールが設けられていることを特徴とする、請求項1に記載の二重螺旋構造のプロジェクション溶接用電極をドレッシングするためのドレッサー。
【請求項8】
請求項1から7のいずれかに記載の二重螺旋構造のプロジェクション溶接用電極をドレッシングするためのドレッサーを使用した修模方法であって、
S1、電極ヘッド(25)表面の汚れを清掃し、3つの刃物の種類に対応する第1支持スプリング(114)、第2支持スプリング(125)、第3支持スプリング(134)をそれぞれ選択する;
S2、2つの電極ヘッド(25)の間隔を調整し、外部動力源を使用して第1刃物(111)、第2刃物(121)、第3刃物(131)の締付力をそれぞれ設定し、締付後に電極ヘッド(25)の切削開始位置に配置する、
S3、2つの往復回転モーター(21)を使用して2つの電極ヘッド(25)を回転させる;
S4、第1刃物(111)を使用して電極ヘッド(25)の外縁および外周部分を切削する;
S5、第2刃物(121)を使用して電極ヘッド(25)の上部突起溝の間隔が等しい部分を切削する;
S6、第3刃物(131)を使用して電極ヘッド(25)の上部突起溝の間隔が変化する部分を切削する、
以上のステップを含むことを特徴とする、ことを特徴とする方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、二重螺旋構造の溶接用電極のドレッシング装置の技術分野に関し、特に二重螺旋構造のプロジェクション溶接用電極をドレッシングするためのドレッサー及びドレッシング方法に関する。
【背景技術】
【0002】
抵抗スポット溶接は、電極の接触により圧力と電流を加え、ワーク間の抵抗を利用して発熱して材料を溶融させることで、2つ以上の重ねたワークを接合する方法である。現在の自動車生産における鋼製車体製造において、この方法は主な製造工程を占めている。製造コストを削減し、アルミニウム合金の使用量と使用範囲を拡大するために、溶接強度が高く、使用寿命が長く、普及しやすい溶接用電極が必要となるが、溶接端面に二重螺旋構造を有する溶接用電極は、接合強度が低く、飛散が激しく、電流値が大きいなどのアルミニウム合金のスポット溶接の欠点を十分に克服することができる。
【0003】
しかし、現在、二重螺旋構造の溶接用電極に対応する迅速かつ効果的なドレッサーはない。この分野では、上記の問題を効果的に解決できる、電極の表面をドレッシングするための切削カッター及びその使用方法が緊急に必要とされている。
【発明の概要】
【0004】
したがって、本発明は、現在二重螺旋構造の溶接用電極に対応する迅速かつ効果的なドレッサーはないという問題を解決するために、二重螺旋構造のプロジェクション溶接用電極をドレッシングするためのドレッサーを提案することを目的とする。
【0005】
上記の目的を達成するために、本発明の技術的手段は以下のように実現される。
【0006】
二重螺旋構造のプロジェクション溶接用電極をドレッシングするためのドレッサーは、ドレッサーアセンブリ、往復ステッピングモーター、推進スクリュー、スクリュー支持部、固定台、ドレッサーアセンブリ回転基部、基部ロックブロック、及び2つの電極アセンブリを備え、ドレッサーアセンブリの一側の上下に電極アセンブリがそれぞれ設けられ、ドレッサーアセンブリの底部がドレッサーアセンブリ回転基部に固定的に接続され、ドレッサーアセンブリ回転基部の底端が基部ロックブロックに回転可能に接続され、基部ロックブロックが推進スクリューの一端と噛合接続され、推進スクリューの外側にスクリュー固定スリーブが嵌合され、スクリュー固定スリーブがスクリュー支持部の一側に固定され、推進スクリューの他端がスクリュー支持部を貫通して往復ステッピングモーターの出力軸に固定的に接続され、往復ステッピングモーター及びスクリュー支持部の底部が固定台に固定的に接続され、電極アセンブリ及び往復ステッピングモーターがコントローラーに信号接続される。
【0007】
さらに、ドレッサーアセンブリは、第1切削カッターアセンブリ、第2切削カッターアセンブリ、第3切削カッターアセンブリ、及びカッターアセンブリ固定盤を備え、カッターアセンブリ固定盤は、円筒状構造であり、円周方向において第1切削カッターアセンブリ、第2切削カッターアセンブリ、第3切削カッターアセンブリとそれぞれ固定的に接続され、底部がドレッサーアセンブリ回転基部に固定的に接続される。
【0008】
さらに、第1切削カッターアセンブリは、第1カッターアセンブリホルダー、第1カッターアセンブリベース、第1支持ばね及び2つの第1カッターヘッドを備え、第1カッターアセンブリホルダーがカッターアセンブリ固定盤の一側に設けられ、第1カッターアセンブリホルダーとカッターアセンブリ固定盤とが一体構造として形成され、第1カッターアセンブリホルダーの他端に第1凹溝が設けられ、第1凹溝の内壁に第1カッターアセンブリベースが取り付けられ、第1カッターアセンブリベースの中央に第1支持ばねが取り付けられ、第1カッターアセンブリベースの上下両端に第1カッターヘッドがそれぞれ固定的に取り付けられ、第1カッターヘッドが電極アセンブリの電極チップの外縁及び外周部を切削するために使用される。
【0009】
さらに、第2切削カッターアセンブリは、第2カッターアセンブリホルダー、上部カッターヘッドベース、下部カッターヘッドベース、第2支持ばね、及び2つの第2カッターヘッドを備え、第2カッターアセンブリホルダーの一端がカッターアセンブリ固定盤の一側に設けられ、第2カッターアセンブリホルダーとカッターアセンブリ固定盤とが一体構造として形成され、第2カッターアセンブリホルダーの他端に第2凹溝が設けられ、第2凹溝の内壁の上下両端に上部カッターヘッドベース、下部カッターヘッドベースがそれぞれ可動に取り付けられ、上部カッターヘッドベース、下部カッターヘッドベースの構造が同じであり、両者が第2凹溝内に対称に設けられ、上部カッターヘッドベース、下部カッターヘッドベースが第2支持ばねの両端にそれぞれ固定され、上部カッターヘッドベースの頂部、下部カッターヘッドベースの底部に第2カッターヘッドがそれぞれ固定的に取り付けられ、第2カッターヘッドが電極チップの頂部凸溝の等間隔部を切削するために使用される。
【0010】
さらに、第3切削カッターアセンブリは、第3カッターアセンブリホルダー、第3カッターアセンブリベース、第3支持ばね、及び2つの第3カッターヘッドを備え、第3カッターアセンブリホルダーがカッターアセンブリ固定盤の一側に設けられ、第3カッターアセンブリホルダーとカッターアセンブリ固定盤とが一体構造として形成され、第3カッターアセンブリホルダーの他端に第3凹溝が設けられ、第3凹溝の内壁に第3カッターアセンブリベースが取り付けられ、第3カッターアセンブリベースの中央に第3支持ばねが取り付けられ、第3カッターアセンブリベースの上下両端に第3カッターヘッドがそれぞれ固定的に取り付けられ、第3カッターヘッドが電極チップの頂部凸溝の間隔変化部を切削するために使用される。
【0011】
さらに、電極アセンブリは、往復回転モーター、回転軸、ロックヘッド、及び3つのロックバックルをさらに備え、往復回転モーターの出力軸が回転軸の一端に固定的に接続され、回転軸の他端がロックヘッドの底部に固定的に接続され、ロックヘッドの頂部の表面に3つのロックバックルが円周方向に設けられ、3つのロックバックルのロックヘッドの軸芯に近い端が曲面構造であり、3つのロックバックルのロックヘッドの軸芯に近い端に電極チップが固定され、往復回転モーターがコントローラーに信号接続される。
【0012】
さらに、固定台の底部にスライドレールが設けられる。
【0013】
従来技術と比較して、本発明に係る二重螺旋構造のプロジェクション溶接用電極をドレッシングするためのドレッサーは、以下の利点を有する。
(1)本発明に係る二重螺旋構造のプロジェクション溶接用電極をドレッシングするためのドレッサーは、構造が簡単で、設計が合理的であり、実際の生産において、繰り返してスポット溶接したので、圧力と電流の作用により、電極の端面にさまざまな程度の磨耗や経年劣化が発生してしまうという問題を解決する。電極チップのさまざまな経年劣化や磨耗した部位の切削に対応するために、3つの異なる形状のカッターヘッドが設けられており、操作が簡単で、経済的かつ実用的で、普及しやすい。
【0014】
本発明の他の目的は、現在二重螺旋構造の溶接用電極に対応する迅速かつ効果的なドレッシング方法はないという問題を解決するために、二重螺旋構造のプロジェクション溶接用電極をドレッシングするためのドレッシング方法を提案することである。
【0015】
上記の目的を達成するために、本発明の技術的手段は以下のように実現される。
【0016】
二重螺旋構造のプロジェクション溶接用電極をドレッシングするためのドレッシング方法は、
S1、電極チップの表面の汚れを取り除き、3種類のカッターヘッドに一致する第1支持ばね、第2支持ばね、第3支持ばねをそれぞれ選択するステップと、
S2、2つの電極チップの間隔を調整し、第1カッターヘッド、第2カッターヘッド、第3カッターヘッドの押付力をそれぞれ外部動力源で設定し、押し付けた後に電極チップの切削開始位置にするステップと、
S3、2つの往復回転モーターにより2つの電極チップを回転駆動するステップと、
S4、第1カッターヘッドを使用して、電極チップの外縁及び外周部を切削するステップと、
S5、第2カッターヘッドを使用して、電極チップの頂部凸溝の等間隔部を切削するステップと、
S6、第3カッターヘッドを使用して、電極チップの頂部凸溝の間隔変化部を切削するステップとを含む。
【0017】
従来技術と比較して、本発明に係る二重螺旋構造のプロジェクション溶接用電極をドレッシングするためのドレッシング方法は、以下の利点を有する。
(1)本発明に係る二重螺旋構造のプロジェクション溶接用電極をドレッシングするためのドレッシング方法は、設計が合理的であり、この方法により、本発明の切削カッターは、さまざまな経年劣化メカニズムを経験した二重螺旋構造の溶接用電極の溶接面の幾何学的形状を同時に切削して回復させることができ、より正確かつ迅速であり、高い溶接品質を維持することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
本発明の一部を構成する図面は、本発明をさらに理解するためのものであり、本発明の例示的な実施形態及びその説明は、本発明を説明するためのものであり、本発明を不当に限定するものではない。
【0019】
【
図1】本発明の実施形態に係る二重螺旋構造のプロジェクション溶接用電極をドレッシングするためのドレッサー及びドレッシング方法の全体構成を示す概略図である。
【
図2】本発明の実施形態に係る二重螺旋構造のプロジェクション溶接用電極をドレッシングするためのドレッサー及びドレッシング方法のドレッサーアセンブリを示す概略図である。
【
図6】本発明の実施形態に係る二重螺旋構造のプロジェクション溶接用電極をドレッシングするためのドレッサー及びドレッシング方法の全体構成を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
矛盾しない限り、本発明の実施形態及び実施形態における特徴は互いに組み合わせることができることに留意されたい。
【0021】
本発明の説明において、「中心」、「縦方向」、「横方向」、「上」、「下」、「前」、「後」、「左」、「右」、「鉛直」、「水平」、「頂」、「底」、「内」、「外」などの用語によって示された方位又は位置関係は、図面に示された方位又は位置関係に基づくものであり、本発明の説明を容易にし簡略化するためのものに過ぎず、言及された装置又は部品が特定の方位を有し、特定の方位で構成されて動作しなければならないことを指示又は暗示するものではないので、本発明を限定するものとして理解されるべきではない。また、「第1」、「第2」などの用語は、説明のためのものに過ぎず、相対的な重要性を指示又は暗示し、或いは指示された技術的特徴の数を暗黙的に示すものとして理解されるべきではない。これにより、「第1」、「第2」などが限定された特徴は、1つ又は複数の当該特徴を含むと明示又は暗示することができる。本発明の説明において、特に説明がない限り、「複数」は2つ以上という意味である。
【0022】
本発明の説明において、明確な規定及び限定がない限り、「取付」、「接続」、「連結」という用語は広義に理解されるべきであり、例えば、固定的に接続されてもよいし、着脱可能に接続されてもよいし、一体的に接続されてもよく、機械的に接続されてもよいし、電気的に接続されてもよく、直接的に接続されてもよいし、中間媒体を介して間接的に接続されてもよいし、2つの素子の内部連通であってもよい。当業者にとって、具体的な状況に応じて上記用語の本発明における具体的な意味を理解することができる。
【0023】
以下、図面を参照して実施形態により本発明を詳細に説明する。
【0024】
図1から
図6に示すように、二重螺旋構造のプロジェクション溶接用電極をドレッシングするためのドレッサーは、ドレッサーアセンブリ1、往復ステッピングモーター3、推進スクリュー4、スクリュー支持部5、固定台6、ドレッサーアセンブリ回転基部7、基部ロックブロック8、及び2つの電極アセンブリ2を備え、ドレッサーアセンブリ1の一側の上下に電極アセンブリ2がそれぞれ設けられ、ドレッサーアセンブリ1の底部がドレッサーアセンブリ回転基部7に固定的に接続され、ドレッサーアセンブリ回転基部7の底端が基部ロックブロック8に回転可能に接続される。ドレッサーアセンブリ回転基部7と基部ロックブロック8とが回転可能に接続されることで、作業者が異なるカッターヘッドを交換することが容易になる。基部ロックブロック8が推進スクリュー4の一端と噛合接続されており、実際の使用では、
図6に示すように、基部ロックブロック8が推進スクリュー4の外壁に嵌合され(基部ロックブロック8が推進スクリュー4を前後に移動するように推進スクリュー4の外壁に長貫通孔が設けられる)、基部ロックブロック8が推進スクリュー4と噛合接続される。基部ロックブロック8がスクリューナットとして機能するので、推進スクリュー4の回転により、基部ロックブロック8が推進スクリュー4の軸方向に沿って前後に移動し、基部ロックブロック8の前後移動により、ドレッサーアセンブリ回転基部7が前後に移動し、ドレッサーアセンブリ回転基部7の前後移動により、ドレッサーアセンブリ1が前後に移動する。推進スクリュー4の外側にスクリュー固定スリーブが嵌合され、スクリュー固定スリーブがスクリュー支持部5の一側に固定され、推進スクリュー4の他端がスクリュー支持部5を貫通して往復ステッピングモーター3の出力軸に固定的に接続され、往復ステッピングモーター3及びスクリュー支持部5の底部が固定台6に固定的に接続され、電極アセンブリ2及び往復ステッピングモーター3がコントローラーに信号接続される。実際の生産において、繰り返してスポット溶接したので、圧力と電流の作用により、電極の端面にさまざまな程度の磨耗や経年劣化が発生してしまう。これは主に、溶接時に電極の溶接面の温度が上昇して局所的な塑性変形が生じたり、電極と材料との反応により凝着が発生して汚染物が蓄積したりすることによるものである。電極の経年劣化や形状の変化は、溶接品質の低下や表面品質の低下などの不具合の原因となるので、定期的に溶接面を元の形状に戻すことが非常に重要である。さらに、製造を中断せずに迅速かつ正確に回復させることも非常に重要である。このドレッシング方法に適した二重螺旋構造の溶接用電極チップの具体的な構造及びその動作原理は、特許CN202110273861.7を参照することができる。
【0025】
鋭意研究を重ねた結果、本願は、二重螺旋構造の溶接用電極をドレッシングするための切削カッター及びその方法を開発した。従来技術と比較して、本発明の切削カッターは、さまざまな経年劣化メカニズムを経験した二重螺旋構造の溶接用電極の溶接面の幾何学的形状を同時に切削して回復させることができ、より正確かつ迅速であり、高い溶接品質を維持することができる。
【0026】
ドレッサーアセンブリ1は、第1切削カッターアセンブリ11、第2切削カッターアセンブリ12、第3切削カッターアセンブリ13、及びカッターアセンブリ固定盤14を備え、カッターアセンブリ固定盤14は、円筒状構造であり、円周方向において第1切削カッターアセンブリ11、第2切削カッターアセンブリ12、第3切削カッターアセンブリ13とそれぞれ固定的に接続され、底部がドレッサーアセンブリ回転基部7に固定的に接続される。電極チップ25の頂部の螺旋状の凸溝間の異なる間隔幅に適し、実用性を高めるために、切削カッターは3つの部分に分かれており、第1の部分は外縁及び中心の切削カッター、つまり第1切削カッターアセンブリ11であり、第2の部分は固定幅の回転切削カッター、つまり第2切削カッターアセンブリ12であり、第3の部分は可変幅の二重螺旋構造の切削カッター、つまり第3切削カッターアセンブリ13である。
【0027】
第1切削カッターアセンブリ11は、第1カッターアセンブリホルダー112、第1カッターアセンブリベース113、第1支持ばね114、及び2つの第1カッターヘッド111を備え、第1カッターアセンブリホルダー112がカッターアセンブリ固定盤14の一側に設けられ、第1カッターアセンブリホルダー112とカッターアセンブリ固定盤14とが一体構造として形成され、第1カッターアセンブリホルダー112の他端に第1凹溝が設けられ、第1凹溝の内壁に第1カッターアセンブリベース113が取り付けられ、第1カッターアセンブリベース113の中央に第1支持ばね114が取り付けられ、第1カッターアセンブリベース113の上下両端に第1カッターヘッド111がそれぞれ固定的に取り付けられ、第1カッターヘッド111が電極アセンブリ2の電極チップ25の外縁及び外周部を切削するために使用される。本実施形態では、第1カッターヘッド111は、電極チップ25の外縁及び外周部の切削に対応するために、正面視で直角及び曲線からなる異形構造である。
【0028】
第2切削カッターアセンブリ12は、第2カッターアセンブリホルダー122、上部カッターヘッドベース123、下部カッターヘッドベース124、第2支持ばね125、及び2つの第2カッターヘッド121を備え、第2カッターアセンブリホルダー122の一端がカッターアセンブリ固定盤14の一側に設けられ、第2カッターアセンブリホルダー122とカッターアセンブリ固定盤14とが一体構造として形成され、第2カッターアセンブリホルダー122の他端に第2凹溝が設けられ、第2凹溝の内壁の上下両端に上部カッターヘッドベース123、下部カッターヘッドベース124がそれぞれ可動に取り付けられ、上部カッターヘッドベース123、下部カッターヘッドベース124の構造が同じであり、両者が第2凹溝内に対称に設けられ、上部カッターヘッドベース123、下部カッターヘッドベース124が第2支持ばね125の両端にそれぞれ固定され、上部カッターヘッドベース123の頂部、下部カッターヘッドベース124の底部に第2カッターヘッド121がそれぞれ固定的に取り付けられ、第2カッターヘッド121が電極チップ25の頂部凸溝の等間隔部を切削するために使用される。本実施形態では、第2カッターヘッド121は、電極チップ25の頂部凸溝の等間隔部の切削に対応するために、側面視で2つの直角が切り出された長方形となっている異形構造である。
【0029】
第3切削カッターアセンブリ13は、第3カッターアセンブリホルダー132、第3カッターアセンブリベース133、第3支持ばね134、及び2つの第3カッターヘッド131を備え、第3カッターアセンブリホルダー132がカッターアセンブリ固定盤14の一側に設けられ、第3カッターアセンブリホルダー132とカッターアセンブリ固定盤14とが一体構造として形成され、第3カッターアセンブリホルダー132の他端に第3凹溝が設けられ、第3凹溝の内壁に第3カッターアセンブリベース133が取り付けられ、第3カッターアセンブリベース133の中央に第3支持ばね134が取り付けられ、第3カッターアセンブリベース133の上下両端に第3カッターヘッド131がそれぞれ固定的に取り付けられ、第3カッターヘッド131が電極チップ25の頂部凸溝の間隔変化部を切削するために使用される。第1カッターアセンブリベース113、第3カッターアセンブリベース133の構造は、第2カッターアセンブリベースの構造と同じである。本実施形態では、第3カッターヘッド131は、電極チップ25の頂部凸溝の間隔変化部の切削に対応するために、平面視でフック状となっている異形構造である。
【0030】
電極アセンブリ2は、往復回転モーター21、回転軸22、ロックヘッド23、及び3つのロックバックル24をさらに備え、往復回転モーター21の出力軸が回転軸22の一端に固定的に接続され、回転軸22の他端がロックヘッド23の底部に固定的に接続され、ロックヘッド23の頂部の表面に3つのロックバックル24が円周方向に設けられ、3つのロックバックル24のロックヘッド23の軸芯に近い端が曲面構造であり、3つのロックバックル24のロックヘッド23の軸芯に近い端に電極チップ25が固定され、往復回転モーター21がコントローラーに信号接続される。具体的な使用では、往復回転モーター21の出力軸が回転して回転軸22を回転させ、回転軸22が回転してロックヘッド23を回転させ、ロックヘッド23が回転して電極チップ25を回転させ、電極チップ25が回転して3つのカッターヘッドの切削に対応する。
【0031】
固定台6の底部にスライドレールが設けられる。スライドレールを設けることにより、作業者がドレッサーを切削ステーションまで送ることが容易になり、時間や労力を節約し、切削速度を高めることができる。
【0032】
コントローラ及び往復ステッピングモーター3はいずれも従来技術である。コントローラはPLC又は産業用コンピュータであってもよい。
【0033】
二重螺旋構造のプロジェクション溶接用電極をドレッシングするためのドレッサーの動作原理は、以下のとおりである。
【0034】
第1カッターヘッド111を使用する場合、作業者は、第1カッターヘッド111を押し付けて電極チップ25の切削開始位置にし、手動でコントローラを起動する。コントローラが2つの往復回転モーター21の動作開始を制御し、上下の2つの往復回転モーター21の出力軸が回転して2つの電極チップ25をそれぞれ回転させることにより、ドレッサーアセンブリ1が回転している電極チップ25を切削する目的を達成する。
【0035】
第2カッターヘッド121又は第3カッターヘッド131を使用する場合、作業者は、第2カッターヘッド121又は第3カッターヘッド131を押し付けて電極チップ25の切削開始位置にし、手動でコントローラを起動する。コントローラが往復ステッピングモーター3、2つの往復回転モーター21の動作開始を制御し、上下の2つの往復回転モーター21の出力軸が回転して2つの電極チップ25をそれぞれ回転させ、往復ステッピングモーター3の出力軸が推進スクリュー4を回転させ(基部ロックブロック8がスクリューナットとして機能するので、推進スクリュー4が回転すると、スクリューナットが推進スクリュー4を前後移動する)、推進スクリュー4の回転により、基部ロックブロック8が推進スクリュー4の軸方向に沿って前後に移動し、基部ロックブロック8の前後移動により、ドレッサーアセンブリ回転基部7が前後に移動し、ドレッサーアセンブリ回転基部7の前後移動により、ドレッサーアセンブリ1が前後に移動し、ドレッサーアセンブリ1が回転速度に応じて電極チップ25の中央に向かって前進することにより、回転している電極チップ25を切削する目的を達成する。
【0036】
二重螺旋構造のプロジェクション溶接用電極をドレッシングするためのドレッシング方法は、以下のステップを含む。
【0037】
A1、電極チップ25の表面の汚れを取り除き、電極チップ25を清潔にし、3種類のカッターヘッドに一致する第1支持ばね114、第2支持ばね125、第3支持ばね134をそれぞれ選択する。具体的には、本実施形態では、作業者が電極チップ25の材質及び取り除き強度に応じて電極チップ25の汚れを取り除いた後、後続の作業を行う。
【0038】
A2、2つの電極チップ25の間隔を調整し、第1カッターヘッド111を使用して、電極チップ25の外縁及び外周部を切削する。具体的には、この実施形態では、作業者が第1カッターヘッド111に対応する強度の第1支持ばね114を選択し、外部動力源により第1カッターヘッド111を押し付けて電極チップ25の切削開始位置にし、上下の2つの往復回転モーター21が電極チップ25を回転駆動することで切削の目的を達成する。
【0039】
A3、第2カッターヘッド121を使用して、電極チップ25の頂部凸溝の等間隔部を切削する。具体的には、頂部凸溝の等間隔部は、電極チップ25の頂部の円心から離れる部分である。この実施形態では、作業者が第2カッターヘッド121に対応する強度の第2支持ばね125を選択し、外部動力源により第2カッターヘッド121を押し付けて電極チップ25の切削開始位置にし、上下の2つの往復回転モーター21が回転し、往復ステッピングモーター3が回転速度に応じて電極チップ25の中央に向かって前進することにより、第2カッターヘッド121の中心部が電極チップ25の表面の溝中心線に沿って回転前進することを確保する。
【0040】
A4、第3カッターヘッド131を使用して、電極チップ25の頂部凸溝の間隔変化部を切削する。具体的には、頂部凸溝の間隔変化部は、電極チップ25の頂部の円心に近い部分である。この実施形態では、作業者が第3カッターヘッド131に対応する強度の第3支持ばね134を選択し、外部動力源により第3カッターヘッド131を押し付けて電極チップ25の切削開始位置にし、上下の2つの往復回転モーター21が回転し、往復ステッピングモーター3が回転速度に応じて電極チップ25の中央に向かって前進することにより、第3カッターヘッド131の外縁部が電極チップ25の表面の溝外縁に沿って回転前進することを確保する。
【0041】
実施例1
1、切削カッターは、第1溶接面と第2溶接面の軸線を中心に回転可能である。ここで、回転とは、作業者が切削カッターを回転させることで第1カッターヘッド111、第2カッターヘッド121、又は第3カッターヘッドを選択できることを意味し、第1溶接面と第2溶接面は、上下の2つの切削すべき電極チップ25の表面である。第1溶接面と第2溶接面を回復させる場合、その表面から10~500ミクロンの範囲の材料を除去する。また、10~1000回の使用後に溶接面をドレッシングすることも可能である。
【0042】
2、異なるサイズの二重螺旋構造の溶接用電極チップに対して、異なるサイズの切削カッターを使用することができる。
【0043】
3、電極チップ25の表面を完全に清潔にするように、さまざまな電極チップ25の表面の材質及び状態に応じて、さまざまな材質のカッターヘッド及び回転前進速度を選択することができる。
【0044】
最良の形態:
この最良の形態では、溶接面が約500回使用された後に、電極チップ25をドレッシングする。
【0045】
二重螺旋構造の電極チップのドレッシングは4段階に分かれている。第1段階の準備作業では、電極チップ25の表面の油汚れを取り除き、電極チップ25を上下の2つの往復回転モーターに取り付け、上下の2つの往復回転モーター21が電極チップ25を回転駆動する速度を1r/minにする。
【0046】
第2段階では、回転時に往復ステッピングモーター3により第1カッターヘッド111を押す必要はない。第3及び第4段階では、従来の電極チップ25に基づいて、平行凸溝の間隔を6mm、往復回転モーター21が電極チップ25を回転駆動する速度を1r/minにすると、往復ステッピングモーター3の前進速度が6mm/minとなる。
【0047】
また、ドレッシングする際に、異なるカッターヘッドと電極チップ25との接触面積によって、第1カッターヘッド111、第2カッターヘッド121、第3カッターヘッド131の押付力を650N、50N、1750Nにそれぞれ設定する。具体的には、第2カッターヘッド121は、外部動力源(外部動力源は従来技術であり、外部動力源が電極チップ25の切削に影響を与えない限り、従来の駆動モーターを使用して駆動スクリューを駆動し、3つのカッターヘッドのベースを3つの支持ばねの設定されたプレストレスまで押し付けることができ、また、従来の電動伸縮ロッドを使用して3つのカッターヘッドのベースを3つの支持ばねの設定されたプレストレスまで押し付けることもでき、同様に外部動力源が電極チップ25の切削に影響を与えないことを確保することが必要である)によって、上部カッターヘッドベース123と下部カッターヘッドベース124を第2支持ばね125に押し込み、距離センサー(距離センサーも従来技術である)によって第2支持ばね125の圧縮距離を監視して圧力値を算出し(第1カッターヘッド111、第3カッターヘッド131の押付力の原理は、第2カッターヘッド121の押付力の原理と同じであるため、ここでは説明を省略する)、最終的な切削深さは約200ミクロンである。
【0048】
以上は本発明の好ましい実施形態に過ぎず、本発明を限定するためのものではなく、本発明の精神及び原則内で行われるすべての修正、同等の置換、改良などは、いずれも本発明の保護範囲に含まれるべきである。
【符号の説明】
【0049】
1:ドレッサーアセンブリ
11:第1切削カッターアセンブリ
111:第1カッターヘッド
112:第1カッターアセンブリホルダー
113:第1カッターアセンブリベース
114:第1支持ばね
12:第2切削カッターアセンブリ
121:第2カッターヘッド
122:第2カッターアセンブリホルダー
123:上部カッターヘッドベース
124:下部カッターヘッドベース
125:第2支持ばね
13:第3切削カッターアセンブリ
131:第3カッターヘッド
132:第3カッターアセンブリホルダー
133:第3カッターアセンブリベース
134:第3支持ばね
14:カッターアセンブリ固定盤
2:電極アセンブリ
21:往復回転モーター
22:回転軸
23:ロックヘッド
24:ロックバックル
25:電極チップ
3:往復ステッピングモーター
4:推進スクリュー
5:スクリュー支持部
6:固定台
7:ドレッサーアセンブリ回転基部
8:基部ロックブロック
【手続補正書】
【提出日】2024-08-22
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
二重螺旋構造のプロジェクション溶接用電極をドレッシングするためのドレッサーであって、
ドレッサーアセンブリ(1)、往復ステッピングモーター(3)、推進スクリュー(4)、スクリュー支持部(5)、固定台(6)、ドレッサーアセンブリ回転基部(7)、基部ロックブロック(8)、及び2つの電極アセンブリ(2)を備え、前記ドレッサーアセンブリ(1)の一側の上下に電極アセンブリ(2)がそれぞれ設けられ、ドレッサーアセンブリ(1)の底部がドレッサーアセンブリ回転基部(7)に固定的に接続され、ドレッサーアセンブリ回転基部(7)の底端が基部ロックブロック(8)に回転可能に接続され、基部ロックブロック(8)が推進スクリュー(4)の一端と噛合接続され、推進スクリュー(4)の外側にスクリュー固定スリーブが嵌合され、スクリュー固定スリーブがスクリュー支持部(5)の一側に固定され、推進スクリュー(4)の他端がスクリュー支持部(5)を貫通して往復ステッピングモーター(3)の出力軸に固定的に接続され、往復ステッピングモーター(3)及びスクリュー支持部(5)の底部が固定台(6)に固定的に接続され、前記電極アセンブリ(2)及び往復ステッピングモーター(3)がコントローラーに信号接続され、
前記ドレッサーアセンブリ(1)は、第1切削カッターアセンブリ(11)、第2切削カッターアセンブリ(12)、第3切削カッターアセンブリ(13)、及びカッターアセンブリ固定盤(14)を備え、前記カッターアセンブリ固定盤(14)は、円筒状構造であり、円周方向において第1切削カッターアセンブリ(11)、第2切削カッターアセンブリ(12)、第3切削カッターアセンブリ(13)とそれぞれ固定的に接続され、底部がドレッサーアセンブリ回転基部(7)に固定的に接続され、
前記第1切削カッターアセンブリ(11)は、第1カッターアセンブリホルダー(112)、第1カッターアセンブリベース(113)、第1支持ばね(114)、及び2つの第1カッターヘッド(111)を備え、第1カッターアセンブリホルダー(112)がカッターアセンブリ固定盤(14)の一側に設けられ、第1カッターアセンブリホルダー(112)とカッターアセンブリ固定盤(14)とが一体構造として形成され、第1カッターアセンブリホルダー(112)の他端に第1凹溝が設けられ、第1凹溝の内壁に第1カッターアセンブリベース(113)が取り付けられ、第1カッターアセンブリベース(113)の中央に第1支持ばね(114)が取り付けられ、第1カッターアセンブリベース(113)の上下両端に第1カッターヘッド(111)がそれぞれ固定的に取り付けられ、第1カッターヘッド(111)が電極アセンブリ(2)の電極チップ(25)の外縁及び外周部を切削するために使用され、
前記第2切削カッターアセンブリ(12)は、第2カッターアセンブリホルダー(122)、上部カッターヘッドベース(123)、下部カッターヘッドベース(124)、第2支持ばね(125)、及び2つの第2カッターヘッド(121)を備え、第2カッターアセンブリホルダー(122)の一端がカッターアセンブリ固定盤(14)の一側に設けられ、第2カッターアセンブリホルダー(122)とカッターアセンブリ固定盤(14)とが一体構造として形成され、第2カッターアセンブリホルダー(122)の他端に第2凹溝が設けられ、第2凹溝の内壁の上下両端に上部カッターヘッドベース(123)、下部カッターヘッドベース(124)がそれぞれ可動に取り付けられ、上部カッターヘッドベース(123)、下部カッターヘッドベース(124)の構造が同じであり、両者が第2凹溝内に対称に設けられ、上部カッターヘッドベース(123)、下部カッターヘッドベース(124)が第2支持ばね(125)の両端にそれぞれ固定され、上部カッターヘッドベース(123)の頂部、下部カッターヘッドベース(124)の底部に第2カッターヘッド(121)がそれぞれ固定的に取り付けられ、第2カッターヘッド(121)が電極チップ(25)の頂部凸溝の等間隔部を切削するために使用され、
前記第3切削カッターアセンブリ(13)は、第3カッターアセンブリホルダー(132)、第3カッターアセンブリベース(133)、第3支持ばね(134)、及び2つの第3カッターヘッド(131)を備え、第3カッターアセンブリホルダー(132)がカッターアセンブリ固定盤(14)の一側に設けられ、第3カッターアセンブリホルダー(132)とカッターアセンブリ固定盤(14)とが一体構造として形成され、第3カッターアセンブリホルダー(132)の他端に第3凹溝が設けられ、第3凹溝の内壁に第3カッターアセンブリベース(133)が取り付けられ、第3カッターアセンブリベース(133)の中央に第3支持ばね(134)が取り付けられ、第3カッターアセンブリベース(133)の上下両端に第3カッターヘッド(131)がそれぞれ固定的に取り付けられ、第3カッターヘッド(131)が電極チップ(25)の頂部凸溝の間隔変化部を切削するために使用される、ことを特徴とする、二重螺旋構造のプロジェクション溶接用電極をドレッシングするためのドレッサー。
【請求項2】
前記電極アセンブリ(2)は、往復回転モーター(21)、回転軸(22)、ロックヘッド(23)、及び3つのロックバックル(24)をさらに備え、往復回転モーター(21)の出力軸が回転軸(22)の一端に固定的に接続され、回転軸(22)の他端がロックヘッド(23)の底部に固定的に接続され、ロックヘッド(23)の頂部の表面に3つのロックバックル(24)が円周方向に設けられ、3つのロックバックル(24)のロックヘッド(23)の軸芯に近い端が曲面構造であり、3つのロックバックル(24)のロックヘッド(23)の軸芯に近い端に電極チップ(25)が固定され、往復回転モーター(21)がコントローラーに信号接続される、ことを特徴とする、請求項1に記載の二重螺旋構造のプロジェクション溶接用電極をドレッシングするためのドレッサー。
【請求項3】
前記固定台(6)の底部にスライドレールが設けられる、ことを特徴とする、請求項1に記載の二重螺旋構造のプロジェクション溶接用電極をドレッシングするためのドレッサー。
【請求項4】
請求項1~3のいずれかに記載の二重螺旋構造のプロジェクション溶接用電極をドレッシングするためのドレッサーのドレッシング方法であって、
S1、電極チップ(25)の表面の汚れを取り除き、3種類のカッターヘッドに一致する第1支持ばね(114)、第2支持ばね(125)、第3支持ばね(134)をそれぞれ選択するステップと、
S2、2つの電極チップ(25)の間隔を調整し、第1カッターヘッド(111)、第2カッターヘッド(121)、第3カッターヘッド(131)の押付力をそれぞれ外部動力源で設定し、押し付けた後に電極チップ(25)の切削開始位置にするステップと、
S3、2つの往復回転モーター(21)により2つの電極チップ(25)を回転駆動するステップと、
S4、第1カッターヘッド(111)を使用して、電極チップ(25)の外縁及び外周部を切削するステップと、
S5、第2カッターヘッド(121)を使用して、電極チップ(25)の頂部凸溝の等間隔部を切削するステップと、
S6、第3カッターヘッド(131)を使用して、電極チップ(25)の頂部凸溝の間隔変化部を切削するステップと
を含む、ことを特徴とする、ドレッサーのドレッシング方法。
【国際調査報告】