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  • 特表-外側タービンシステム 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2025-02-28
(54)【発明の名称】外側タービンシステム
(51)【国際特許分類】
   F03B 17/06 20060101AFI20250220BHJP
   F03D 1/06 20060101ALI20250220BHJP
【FI】
F03B17/06
F03D1/06 B
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024546210
(86)(22)【出願日】2022-05-22
(85)【翻訳文提出日】2024-08-26
(86)【国際出願番号】 IB2022054776
(87)【国際公開番号】W WO2023152558
(87)【国際公開日】2023-08-17
(31)【優先権主張番号】17/668,401
(32)【優先日】2022-02-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】524289994
【氏名又は名称】ポドーラ,カミル
(74)【代理人】
【識別番号】110002516
【氏名又は名称】弁理士法人白坂
(72)【発明者】
【氏名】ポドーラ,カミル
【テーマコード(参考)】
3H074
3H178
【Fターム(参考)】
3H074AA08
3H074CC16
3H178AA05
3H178AA43
3H178AA46
3H178AA47
3H178BB31
3H178BB77
3H178CC02
(57)【要約】
本発明は、軸線方向の流入と作動気体または液体の半径方向および軸線方向のうちの少なくともいずれか一方の流出とを伴う第1の端部および第2の端部を有する外側包囲体からなる外側タービンシステム(OTS)に関する。内側タービンブレードは、タービンを回転させるために包囲体の内側に配置されている。包囲体およびブレードは定められた形状を有することができる。ブレードは、着脱可能にして、調整可能であり、中空空間からなる。包囲体は、(調整可能な)貫通開口部からなる。タービンはハウジングに取り付けることができ、定められた供給ケーシングおよび1つ以上の段を含むことができる。タービンは、定められた部分で支持することができ、可変的に取り付けることができ、双方向に作動することができ、回生動力を使用することができ、ポンプ圧送することができ、定められた材料から製造することができる。ブレードには定められた冷却システムを設けることができる。タービンは、別のタービン、機械部品および電子部品のうちの少なくともいずれか一方と結合することができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
外側タービンの回転軸線と少なくとも実質的に同一の回転軸線を有する外側包囲体であって、第1の端部および第2の端部を有し、前記第1の端部において気体および液体のうちの少なくともいずれか一方が軸線方向に流入する、外側包囲体と、
前記外側包囲体の内側に配置され、前記液体および前記気体のうちの少なくともいずれか一方が前記外側タービンを流れるときに前記外側タービンを回転させる1つ以上の内側タービンブレードと、
を備え、
前記気体および前記液体のうちの少なくともいずれか一方が、前記第2の端部において半径方向および軸線方向のうちの少なくともいずれか一方に流出することを特徴とする、外側タービン。
【請求項2】
前記内側タービンブレードおよび前記外側包囲体のうちの少なくともいずれか一方が所定の形状を有し、少なくとも1つの前記形状が、二次関数形状、凹形状、凸形状、対称形状、自由モデル形状、またはそれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項1に記載の外側タービン。
【請求項3】
前記1つ以上の内側タービンブレードが着脱自在である、請求項1に記載の外側タービン。
【請求項4】
前記1つ以上の内側タービンブレードが調整可能である、請求項1に記載の外側タービン。
【請求項5】
前記1つ以上の内側タービンブレードは、少なくとも部分的に1つ以上の中空空間を含んでいる、請求項1に記載の外側タービン。
【請求項6】
前記外側包囲体は、少なくとも部分的にまたは少なくとも実質的に1つ以上の貫通開口部を含む、請求項1に記載の外側タービン。
【請求項7】
前記外側包囲体は、少なくとも部分的に1つ以上の調整可能な貫通開口部を含む、請求項1に記載の外側タービン。
【請求項8】
前記外側タービンが回転可能に取り付けられているか、
前記外側タービンがハウジングに取り付けられ、前記ハウジングが前記液体および前記気体のうちの少なくともいずれか一方の直交流を可能とするか、
少なくともいずれかである、請求項1に記載の外側タービン。
【請求項9】
前記外側タービンは、供給ケーシングを含み、少なくとも1つの前記供給ケーシングは、螺旋状ケーシング、直接的ケーシング、3次元画定ケーシング、狭窄ケーシング、可動ケーシング、規制可能ケーシング、閉鎖可能ケーシング、弁と結合されたケーシング、固定ブレードを有するケーシング、少なくとも部分的に半径方向のケーシング、少なくとも部分的に軸線方向のケーシング、またはそれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項1に記載の外側タービン。
【請求項10】
前記外側タービンは、1つ以上の段を備える、請求項1に記載の外側タービン。
【請求項11】
前記外側タービンは、前記第1の端部、前記第2の端部、および前記第1の端部と前記第2の端部との間のうちの少なくともいずれかで支持されている、請求項1に記載の外側タービン。
【請求項12】
前記外側タービンは、前記回転軸線の位置を変更できるように取り付けられている、請求項1に記載の外側タービン。
【請求項13】
前記液体および気体のうちの少なくともいずれか一方が双方向に流れる、請求項1に記載の外側タービン。
【請求項14】
前記外側タービンは、少なくとも部分的に回生動力を使用するように構成されている、請求項1に記載の外側タービン。
【請求項15】
前記外側タービンは、前記液体および気体のうちの少なくともいずれか一方をポンプ圧送するように構成されている、請求項1に記載の外側タービン。
【請求項16】
前記1つ以上の内側タービンブレードのうちの少なくとも1つおよび前記外側包囲体のうちの少なくともいずれか一方が、所定の材料から製造され、少なくとも1つの前記材料が、金属、金属合金、超合金、ポリマー、セラミック、ガラス、繊維材料、ナノ材料、結合剤、耐熱材料、耐水材料、耐溶剤材料、耐薬品性材料、層状材料、耐放射線材料、またはそれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項1に記載の外側タービン。
【請求項17】
前記1つ以上の内側タービンブレードのうちの少なくとも1つおよび前記外側包囲体のうちのいずれか一方が冷却システムを備え、少なくとも1つの前記冷却システムが、液体冷却システム、空気冷却システム、構造冷却システム、またはそれらの組み合わせから選択される、請求項1に記載の外側タービン。
【請求項18】
前記外側タービンは、タービンと連結可能であるかまたは連結されており、前記タービンは、前記外側タービン、ラジアルタービン、軸流タービン、同心円のタービン(concentric turbines)、またはこれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項1に記載の外側タービン。
【請求項19】
前記外側タービンは、機械部品と結合可能であるかまたは結合されており、少なくとも1つの前記機械部品は、エンジン、歯車装置、ブレーキ、クラッチ、ターボチャージャ、過給機、コンプレッサ、トランスミッション手段、ジェット、ノズル、入口開口部、出口開口部、入口パイプ、出口パイプ、熱管理システム、液体供給部、気体供給部、液体排出部、気体排出部、水ロック、またはこれらの組み合わせからなる群から選択され、少なくとも1つの前記歯車装置は、バリエータ、ギアボックス、またはそれらの組み合わせから選択され、少なくとも1つの前記トランスミッション手段は、ベルト、チェーン、カルダン、歯車(cogwheels)、ギアホイール、またはそれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項1に記載の外側タービン。
【請求項20】
前記外側タービンは、電気部品と結合可能であるかまたは結合されており、少なくとも1つの前記電気部品は、センサ、ターゲット、アクチュエータ、増幅器、共振器、整流器、フィルタ、インバータ、コンバータ、変圧器、電圧調整器、力率補正器、補償器、パワーエレクトロニクス、充電器、制御部、プロセッサ、インダクタ、コンデンサ、抵抗器、ダイオード、バラクタ、スイッチ、導体、充電式電池、充電式電源、電源管理システム、負荷、電力伝達インターフェース、入力装置、電気モーター、太陽電池アレイ、燃料電池を提供する水素発電装置、風力エネルギーから電気エネルギーへの変換装置、波力エネルギーから電気エネルギーへの変換装置、潮力エネルギーから電気エネルギーへの変換装置、水流エネルギーから電気エネルギーへの変換装置、熱エネルギーから電気エネルギーへの変換装置、モーター発電機、電気エネルギー発電機、またはそれらの組み合わせからなる群から選択される、請求項1に記載の外側タービン。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、タービンシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
水力タービンには、比較的単純なものから、複数のタービンを組み合わせたコンピューター制御を利用する水力発電所で使用される最も高度なものまで、さまざまな構造、形状、寸法がある。一般的な水力タービンの種類は、フランシス・タービン、カプラン・タービン、ペルトン・タービン、バンキ・タービン、およびターゴ・タービンである。これらのタービンは、液体のエネルギーを機械的エネルギーに変換し、さらに電気的エネルギーに変換することで作動する。周知の水力タービンの構造には、特に水の入口または出口方向、ランナーの利用、水流に対する遠心力の影響、および水流に対する障害物に関して違いがある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明の目的は、第1の端部および第2の端部を有する外側包囲体と、外側包囲体の内側に配置された内側タービンブレードとを備える外側タービンであって、気体または液体が第1の端部において軸線方向に流入し、第2の端部において半径方向および軸線方向のうちの少なくともいずれか一方に流出する、外側タービンを提案することにある。
【0004】
本発明の別の目的は、ブレードおよび外側包囲体のうちの少なくともいずれか一方が定められた形状を有するタービンを提供することにもある。
【0005】
さらなる別の目的は、着脱可能なブレードを備えたタービンを提供することにある。
【0006】
さらなる別の目的は、調整可能なブレードを備えたタービンを提供することにある。
【0007】
さらなる別の目的は、中空空間を有するブレードを備えたタービンを提供することにある。
【0008】
さらなる別の目的は、(調整可能な)貫通開口部を有する包囲体を備えたタービンを提供することにある。
【0009】
さらなる別の目的は、直交流が可能となるハウジングに取り付けられたタービンを提供することにある。
【0010】
さらなる別の目的は、定められた供給ケーシングを含むタービンを提供することにある。
【0011】
さらなる別の目的は、定められた部位で支持されたタービンを提供することにある。
【0012】
さらなる別の目的は、回転軸線の位置決めができるように取り付けられたタービンを提供することにある。
【0013】
さらなる別の目的は、双方向の流れが可能となるタービンを提供することにある。
【0014】
さらなる別の目的は、液体または気体をポンプ圧送するように配置されたタービンを提供することにある。
【0015】
さらなる別の目的は、定められた材料から製造されたブレードを備えたタービンを提供することにある。
【0016】
さらなる別の目的は、ブレードに定められた冷却システムを備えたタービンを提供することにある。
【0017】
さらなる別の目的は、別の定められたタービンと結合したタービンを提供することにある。
【0018】
さらなる別の目的は、定められた機械部品と結合したタービンを提供することにある。
【0019】
さらなる別の目的は、定められた電子部品と結合したタービンを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0020】
第1の態様において、本発明は、外側タービンを開示し、該外側タービンは、外側タービンの回転軸線と少なくとも実質的に同一の回転軸線を有する外側包囲体であって、該外側包囲体が、第1の端部および第2の端部を有し、第1の端部において気体および液体のうちの少なくともいずれか一方が軸線方向に流入し、第2の端部において半径方向および軸線方向のうちの少なくともいずれか一方に流出する、外側包囲体と、外側包囲体の内側に配置され、液体および気体のうちの少なくともいずれか一方が外側タービンを流れるときに外側タービンを回転させる、1つ以上の内側タービンブレードと、を備えることを特徴とする。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1図1は、本発明による外側タービンを示す概略斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
次に、本発明を実施例によって説明する。発明の原理を説明することに重点を置き、迅速に理解できるように、本発明の重要な要素のみを模式的に示しており、縮尺や比率は正確ではない。
【0023】
以下の詳細な説明は、例示的な実施形態の最良の想定される態様を示す。本明細書は、本発明の一般的な原理を説明する目的で、当業者が本発明の効果を認識し、本発明を製造および使用することができるように詳細に説明したものである。本発明の目的および効果は、添付の特許請求の範囲に指摘されているように実現され、得られる。本発明の実施により、さらなる効果が得られる可能性がある。詳細な説明は、提示された発明の原理を限定することを意図したものではなく、その可能性を示し、添付の特許請求の範囲で使用される用語の意味および意義を説明することのみを意図したものである。本明細書および詳細な説明は、例示的かつ説明的なものにすぎない。
【0024】
特許請求の範囲および明細書で使用される用語は、その同義語も指すものとする。
【0025】
特許請求の範囲および明細書で使用されているように、単数形は複数形も含むことを意図しており、その逆も同様である。
【0026】
「結合する」という用語およびその派生語は、他の装置および接続部のうちの少なくともいずれか一方を介した直接的または間接的な接続を指すものとし、そのような接続は、機械的、水力的、電気的、電子的、電磁気的、空気圧的、通信的、機能的等とすることができる。接続は一時的なもの、恒久的なもの、着脱可能なもの、穴あけ可能なもの、スロット形成可能なものなどがある。任意の追加システムを、要素、構成要素など、および本発明のシステムに結合することができる。
【0027】
用語“comprise”、“include”、“contain”、“provide”および派生語は、要素の存在を特定するものであるが、1つ以上の他の要素または群およびそれらの組み合わせの存在または追加を排除するものではない。
【0028】
“consisting of”という用語は、本来閉じているマーカッシュ群を特徴付けるものである。この群の1つの要素は、本発明の目的のために代替的に使用可能である。したがって、マーカッシュ群で単数形が使用される場合においては、使用される群の部材は1つのみであることを示す。そのため、数えられる部材は複数形で列記されている。すなわち、「またはその組み合わせ」の後の修飾語により、マーカッシュ形式の要素から1つのみを選択することも、列記された任意の数の要素を任意に組み合わせることもできる。すなわち、マーカッシュ群の要素は複数形で記述されることがあるが、単数形も同様に考えられる。さらに、マルカッシュ群の前にある「少なくとも1つ」という表現は、その群が、その表現で先行する1つ以上の追加の要素を除外するものではないものと解釈される。
【0029】
添付図面を参照して本発明を説明する。
【0030】
図1は、外側タービン(101)の回転軸線と少なくとも実質的に同一の回転軸線(103)を有する外側包囲体(102)からなる外側タービン(101)を示す中央の斜視図である。
【0031】
包囲体(102)は、第1の端部(104)および第2の端部(105)を有することができる。液体(気体)は、タービン(101)を回転させるために、第1の端部(104)で軸線方向に流入し、第2の端部(105)で半径方向および軸線方向に流出することができる。包囲体(102)は、(図示のように)凹形状を有することができる[または、特許請求の範囲に記載されているように、さまざまな異なる形状を有することができる;ブレード(106)についても同様である]。
【0032】
ブレード(106)は、着脱可能(図示しない)、調整可能(図示しない)、中空空間(図示しない)で構成することができる。包囲体(102)は、貫通開口部(107)[調整可能(図示しない)]を含むことができる。タービン(101)は、(図示のように)直交流が可能となるハウジング(108)に取り付けることができる。タービン(101)は、特許請求の範囲に定義されているように、供給ケーシング(図示しない)を備えることができる。タービン(101)は、1つ以上の段(図示しない)を備えることができる。
【0033】
タービン(101)は、第1の端部(104)と第2の端部(105)で支持することができる(図示のように)。タービン(101)は、回転軸線(103)(図示しない)の位置を変更できるように、可変的に取り付けることができる。
【0034】
液体または気体は、双方向に流れることができ(図示しない)、タービン(101)は、回生動力[例えば、電気エネルギーを運動エネルギーに変える]を使用して、液体または気体をポンプ圧送するように構成することができる[例えば、モーターと結合することができる](図示しない)。
【0035】
タービン(101)は、特許請求の範囲に記載された材料で製造することができ、ブレード(106)は、[当該技術分野で周知のように]冷却システムを備えることができる。タービン(101)は、定められたタイプの別のタービン(図示しない)と結合することができる。タービンは、さまざまな機械システムおよび電気(電子)回路(図示しない)において、特許請求の範囲に定められた機械部品および電子部品のうちの少なくともいずれか一方と結合することができる。
【0036】
特許請求の範囲に記載されている以外の限定は意図されていない。本発明は、説明した例示的な実施形態に限定されるものではない。
【0037】
特許請求の範囲によって定められる本発明の範囲から逸脱することなく、外側タービンのさまざまな変更が可能であることに留意すべきである。
【0038】
整数またはその周知の均等物を有する要素は、個々に規定されているかのように本明細書に組み込まれる。
【0039】
本明細書に記載された材料成分、材料、化学物質、および化合物等は、本出願時の知見を反映したものであり、将来開発される可能性がある。
【産業上の利用可能性】
【0040】
本発明は、主に電気エネルギーを生成するべく作動流体または気体と運動エネルギーとを交換するように、多くの用途に使用することができる。本発明は、求心ブレードおよび円滑な外周面を備えるタービン、高効率と推定されるタービン、小型用途向けの比較的小径のタービンを提案する。タービンは、発電所、車両、船舶、模型、玩具等と結合することができる。
図1
【国際調査報告】