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特表2025-505652非小細胞肺がんの治療における使用のための併用療法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2025-02-28
(54)【発明の名称】非小細胞肺がんの治療における使用のための併用療法
(51)【国際特許分類】
   A61K 39/395 20060101AFI20250220BHJP
   A61P 11/00 20060101ALI20250220BHJP
   A61P 35/00 20060101ALI20250220BHJP
   A61P 43/00 20060101ALI20250220BHJP
   A61K 31/337 20060101ALI20250220BHJP
   C07K 16/18 20060101ALN20250220BHJP
   C07K 16/28 20060101ALN20250220BHJP
【FI】
A61K39/395 D
A61K39/395 N
A61P11/00
A61P35/00
A61P43/00 121
A61K31/337
C07K16/18 ZNA
C07K16/28
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024546456
(86)(22)【出願日】2023-02-06
(85)【翻訳文提出日】2024-10-04
(86)【国際出願番号】 CA2023050151
(87)【国際公開番号】W WO2023147673
(87)【国際公開日】2023-08-10
(31)【優先権主張番号】63/307,533
(32)【優先日】2022-02-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】63/333,597
(32)【優先日】2022-04-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】507196491
【氏名又は名称】アレシア・バイオセラピューティクス・インコーポレーテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】マリオ・フィリヨン
(72)【発明者】
【氏名】ジュリー・ローリン
(72)【発明者】
【氏名】ジャック・ジョリヴェ
【テーマコード(参考)】
4C085
4C086
4H045
【Fターム(参考)】
4C085AA13
4C085AA14
4C085AA16
4C085CC23
4C085DD62
4C085EE03
4C085GG02
4C086AA01
4C086AA02
4C086BA02
4C086MA02
4C086MA04
4C086NA05
4C086NA14
4C086ZA59
4C086ZB26
4C086ZC75
4H045AA11
4H045AA30
4H045DA76
4H045EA22
4H045EA28
(57)【要約】
本開示は、概して、非小細胞肺がん(NSCLC)を有する対象の治療における、抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメント及びタキサンを含む併用療法、並びにその使用に関する。併用療法は、免疫チェックポイント抗体を含む先行治療に失敗しているNSCLC患者、プログラム死リガンド1(PD-L1)の低い発現を示す1つ若しくは複数の病変を有するNSCLC患者、PD-L1発現の証拠を有しないNSCLC患者、又は抗PD-1若しくは抗PD-L1免疫チェックポイント抗体を含む治療に適格性がない若しくはそれからおそらく恩恵を受けないであろうNSCLC患者を含めた、NSCLC患者を治療するために使用され得る。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメント及びタキサンを含む併用療法を対象に投与する工程を含む、非小細胞肺がん(NSCLC)を有する対象を治療する方法。
【請求項2】
タキサンはドセタキセル又はパクリタキセルである、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントは、およそ3mg/kg~およそ20mg/kgの用量で投与される、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
タキサンはドセタキセルであり、およそ50mg/m2~およそ100mg/m2の用量で投与される、請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
併用療法は、治療上有効な併用療法として投与される、請求項1から4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
週あたり1回、2週間ごとに1回、又は3週間ごとに1回およそ3mg/kg~およそ20mg/kgの用量で抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントを投与する工程、及び2週間ごとに1回又は3週間ごとに1回およそ50mg/m2~およそ100mg/m2の用量でドセタキセルを投与する工程を含む、請求項1から5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントは、およそ3mg/kgの用量で投与される、請求項1から6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントは、およそ6mg/kgの用量で投与される、請求項1から7のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントは、およそ9mg/kgの用量で投与される、請求項1から8のいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントは、およそ12mg/kgの用量で投与される、請求項1から9のいずれか一項に記載の方法。
【請求項11】
タキサンはドセタキセルであり、およそ50mg/m2の用量で投与される、請求項1から10のいずれか一項に記載の方法。
【請求項12】
タキサンはドセタキセルであり、およそ60mg/m2の用量で投与される、請求項1から11のいずれか一項に記載の方法。
【請求項13】
タキサンはドセタキセルであり、およそ75mg/m2の用量で投与される、請求項1から12のいずれか一項に記載の方法。
【請求項14】
タキサンはドセタキセルであり、およそ100mg/m2の用量で投与される、請求項1から13のいずれか一項に記載の方法。
【請求項15】
抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントは週1回投与される、請求項1から14のいずれか一項に記載の方法。
【請求項16】
抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントは2週間ごとに1回投与される、請求項1から15のいずれか一項に記載の方法。
【請求項17】
抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントは3週間ごとに1回投与される、請求項1から16のいずれか一項に記載の方法。
【請求項18】
ドセタキセルは2週間ごとに1回投与される、請求項1から17のいずれか一項に記載の方法。
【請求項19】
ドセタキセルは3週間ごとに1回投与される、請求項1から18のいずれか一項に記載の方法。
【請求項20】
治療の少なくとも1回の初回サイクル及び治療の少なくとも1回の後続サイクルを投与する工程を含み、治療の初回サイクル及び治療の後続サイクルは同一であり又は異なり、それぞれは、抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントの少なくとも1つの用量、及びドセタキセルの少なくとも1つの用量を含む、請求項1から19のいずれか一項に記載の方法。
【請求項21】
治療の初回サイクル及び/又は治療の後続サイクルは、それぞれ独立して、週あたり1回、2週間ごとに1回、又は3週間ごとに1回およそ3mg/kg~およそ20mg/kgの用量で抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントを投与する工程、及び2週間ごとに1回又は3週間ごとに1回およそ50mg/m2~100mg/m2の用量でのドセタキセルの投与を含む、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
3週間ごとに1回およそ75mg/m2の用量でドセタキセルを投与する工程、及び週あたり、2週間ごとに1回、又は3週間ごとに1回抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントを投与する工程を含む、請求項1から21のいずれか一項に記載の方法。
【請求項23】
週あたり1回およそ12mg/kgの用量で抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントを投与する工程、及び3週間ごとに1回およそ75mg/m2の用量でドセタキセルを投与する工程を含む、請求項1から22のいずれか一項に記載の方法。
【請求項24】
3週間ごとに1回およそ12mg/kgの用量で抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントを投与する工程、及び3週間ごとに1回およそ75mg/m2の用量でドセタキセルを投与する工程を含む、請求項1から23のいずれか一項に記載の方法。
【請求項25】
a.週あたり1回およそ12mg/kgの用量で抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントを投与する工程、及び3週間ごとに1回およそ75mg/m2の用量でのドセタキセルの投与を含む、治療の少なくとも1回の初回サイクル;並びに
b.3週間ごとに1回およそ3mg/kg~およそ20mg/kgの用量で抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントを投与する工程、及び3週間ごとに1回およそ75mg/m2の用量でのドセタキセルの投与を含む、治療の少なくとも1回の後続サイクル
を投与する工程を含む、請求項1から24のいずれか一項に記載の方法。
【請求項26】
a.週あたり1回およそ12mg/kgの用量で抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントを投与する工程、及び3週間ごとに1回およそ75mg/m2の用量でのドセタキセルの投与を含む、治療の少なくとも1回の初回サイクル;並びに
b.3週間ごとに1回およそ12mg/kgの用量で抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントを投与する工程、及び3週間ごとに1回およそ75mg/m2の用量でのドセタキセルの投与を含む、治療の少なくとも1回の後続サイクル
を投与する工程を含む、請求項1から25のいずれか一項に記載の方法。
【請求項27】
2週間ごとに1回およそ50mg/m2の用量でドセタキセルを投与する工程、及び週あたり1回、2週間ごとに1回、又は3週間ごとに1回抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントを投与する工程を含む、請求項1から26のいずれか一項に記載の方法。
【請求項28】
週あたり1回およそ12mg/kgの用量で抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントを投与する工程、及び2週間ごとに1回およそ50mg/m2の用量でドセタキセルを投与する工程を含む、請求項1から27のいずれか一項に記載の方法。
【請求項29】
2週間ごとに1回およそ12mg/kgの用量で抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントを投与する工程、及び2週間ごとに1回およそ50mg/m2の用量でドセタキセルを投与する工程を含む、請求項1から28のいずれか一項に記載の方法。
【請求項30】
a.週あたり1回およそ12mg/kgの用量で抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントを投与する工程、及び2週間ごとに1回およそ50mg/m2の用量でのドセタキセルの投与を含む、治療の少なくとも1回の初回サイクル;並びに
b.2週間ごとに1回およそ3mg/kg~およそ20mg/kgの用量で抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントを投与する工程、及び2週間ごとに1回およそ50mg/m2の用量でのドセタキセルの投与を含む、治療の少なくとも1回の後続サイクル
を投与する工程を含む、請求項1から29のいずれか一項に記載の方法。
【請求項31】
a.週あたり1回およそ12mg/kgの用量で抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントを投与する工程、及び2週間ごとに1回およそ50mg/m2の用量でのドセタキセルの投与を含む、治療の少なくとも1回の初回サイクル;並びに
b.2週間ごとに1回およそ12mg/kgの用量で抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントを投与する工程、及び2週間ごとに1回およそ50mg/m2の用量でのドセタキセルの投与を含む、治療の少なくとも1回の後続サイクル
を投与する工程を含む、請求項1から30のいずれか一項に記載の方法。
【請求項32】
週あたり1回、2週間ごとに1回、3週間ごとに1回、又は4週間ごとに1回およそ12mg/kgの用量での抗クラステリン抗体の投与、及び2~3週間ごとに1回およそ50mg/m2~およそ75mg/m2の用量でのドセタキセルの投与を含む、治療の少なくとも1サイクルの間併用療法を投与する工程を含む、それの必要性に迫られている対象における非小細胞肺がん(NSCLC)を治療する方法であって、抗クラステリン抗体は、配列番号12に明記される軽鎖可変領域の相補性決定領域(CDR)を含む軽鎖可変領域、及び配列番号13に明記される重鎖可変領域のCDRを含む重鎖可変領域を含む、方法。
【請求項33】
抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメント及びドセタキセルは、同日に投与される、請求項1から32のいずれか一項に記載の方法。
【請求項34】
臨床的有益性を獲得し且つ/又は維持するために行われる、請求項1から33のいずれか一項に記載の方法。
【請求項35】
抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントは、ヒトクラステリンのβ-サブユニットのC末端部分に結合することができる、請求項1から34のいずれか一項に記載の方法。
【請求項36】
抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントは、ヒトクラステリンのβ-サブユニットのC末端部分のアミノ酸421及び443に、又はアミノ酸421及び443内に含まれるエピトープに結合することができる、請求項1から35のいずれか一項に記載の方法。
【請求項37】
抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントは、配列番号12に明記される軽鎖可変領域の相補性決定領域(CDR)を含む軽鎖可変領域、及び配列番号13に明記される重鎖可変領域のCDRを含む重鎖可変領域を含む、請求項1から36のいずれか一項に記載の方法。
【請求項38】
対象は、化学療法を伴う又は伴わない免疫チェックポイント抗体を含む先行治療に失敗しているNSCLCを有する又は有するので選択される、請求項1から37のいずれか一項に記載の方法。
【請求項39】
免疫チェックポイント抗体は、抗PD-1又は抗PD-L1免疫チェックポイント抗体である、請求項1から38のいずれか一項に記載の方法。
【請求項40】
対象は、抗PD-1又はPD-L1免疫チェックポイント抗体及びプラチナ含有ダブレット治療を用いた先行治療に失敗しているNSCLCを有する又は有するので選択される、請求項1から39のいずれか一項に記載の方法。
【請求項41】
免疫チェックポイント抗体は、イピリムマブ、ニボルマブ、ペムブロリズマブ、セミプリマブ、アテゾリズマブ、アベルマブ、又はデュルバルマブから選択される、請求項38から40のいずれか一項に記載の方法。
【請求項42】
対象は、KRAS変異を有するとして特徴付けられるNSCLCを有する又は有するので選択される、請求項1から41のいずれか一項に記載の方法。
【請求項43】
対象は、≦15%、<5%、≦1%、若しくは<1%のPD-L1腫瘍比率スコアを有する又はPD-L1発現の証拠を有しない1つ又は複数の病変を有する又は有するので選択される、請求項1から42のいずれか一項に記載の方法。
【請求項44】
対象は、免疫チェックポイント抗体を含む治療に適格性がないNSCLCを有する若しくは有するので選択される、又は対象は、免疫チェックポイント抗体を含む治療からおそらく恩恵を受けない、請求項1から43のいずれか一項に記載の方法。
【請求項45】
対象は、免疫細胞の乏しい浸潤を有するとして又は免疫学的に冷たいとして特徴付けられる1つ又は複数の病変を有する又は有するので選択される、請求項1から44のいずれか一項に記載の方法。
【請求項46】
対象は、EMTシグネチャーを有する又はEMTシグネチャーの兆候を示す1つ又は複数の病変を有する又は有するので選択される、請求項1から45のいずれか一項に記載の方法。
【請求項47】
治療の1サイクルはおよそ3週間続く、請求項1から46のいずれか一項に記載の方法。
【請求項48】
抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントはIV注入によって投与される、請求項1から47のいずれか一項に記載の方法。
【請求項49】
ドセタキセルはIV注入によって投与される、請求項1から48のいずれか一項に記載の方法。
【請求項50】
臨床的有益性は、RECIST 1.1ガイドラインによる完全奏効(CR)である、請求項1から49のいずれか一項に記載の方法。
【請求項51】
臨床的有益性は、RECIST 1.1ガイドラインによる部分奏効(PR)である、請求項1から50のいずれか一項に記載の方法。
【請求項52】
臨床的有益性は、RECIST 1.1ガイドラインによる安定(SD)である、請求項1から51のいずれか一項に記載の方法。
【請求項53】
臨床的有益性は、RECIST 1.1ガイドラインに従って査定される病変のサイズの減少である、請求項1から52のいずれか一項に記載の方法。
【請求項54】
併用療法は、週あたり1回の抗クラステリン抗体の投与及び3週間ごとに1回のドセタキセルの投与で構成される少なくとも2サイクルの間投与される、請求項1から53のいずれか一項に記載の方法。
【請求項55】
併用療法は、少なくとも2サイクル、3サイクル、少なくとも4サイクル、少なくとも5サイクル、少なくとも6サイクル、少なくとも7サイクル、少なくとも8サイクル、少なくとも9サイクル、少なくとも10サイクル、少なくとも11サイクル、少なくとも12サイクル、少なくとも13サイクル、少なくとも14サイクル、少なくとも15サイクル、少なくとも16サイクル、少なくとも17サイクル、少なくとも18サイクル、少なくとも19サイクル、少なくとも20サイクル、少なくとも21サイクル、又は少なくとも22サイクルの間投与される、請求項1から54のいずれか一項に記載の方法。
【請求項56】
併用療法は、治療の少なくとも1回~少なくとも5回の初回サイクルの間投与される、請求項1から55のいずれか一項に記載の方法。
【請求項57】
併用療法は、治療の2回以上の後続サイクルの間投与される、請求項1から56のいずれか一項に記載の方法。
【請求項58】
抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントは、
a.配列番号12に明記されるアミノ酸配列と少なくとも80%の同一性を有するアミノ酸配列を有する軽鎖可変領域、及び配列番号13に明記されるアミノ酸配列と少なくとも80%の同一性を有するアミノ酸配列を有する重鎖可変領域;又は
b.配列番号14に明記されるアミノ酸配列と少なくとも80%の同一性を有するアミノ酸配列を有する軽鎖、及び配列番号15に明記されるアミノ酸配列と少なくとも80%の同一性を有するアミノ酸配列を有する重鎖
を含む、請求項1から57のいずれか一項に記載の方法。
【請求項59】
抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントは、
a.配列番号12に明記されるアミノ酸配列を有する軽鎖可変領域、及び配列番号13に明記されるアミノ酸配列を有する重鎖可変領域;又は
b.配列番号14に明記されるアミノ酸配列を有する軽鎖、及び配列番号15に明記されるアミノ酸配列を有する重鎖
を含む、請求項1から58のいずれか一項に記載の方法。
【請求項60】
対象は、免疫抑制されない、又は治療前7日以内に免疫抑制薬を受けていない、請求項1から59のいずれか一項に記載の方法。
【請求項61】
対象はヒト対象である、請求項1から60のいずれか一項に記載の方法。
【請求項62】
NSCLCは転移性NSCLCである、請求項1から61のいずれか一項に記載の方法。
【請求項63】
NSCLCはステージIII~IVのNSCLCである、請求項1から62のいずれか一項に記載の方法。
【請求項64】
毒性の兆候があり次第、ドセタキセルは、治療の1回又は複数のサイクルの間中止される又は停止される、請求項1から63のいずれか一項に記載の方法。
【請求項65】
抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントの投与は継続される、請求項64に記載の方法。
【請求項66】
抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントは従来型抗体である、請求項1から65のいずれか一項に記載の方法。
【請求項67】
それの必要性に迫られている対象における非小細胞肺がん(NSCLC)の治療における使用のための、抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメント及びタキサンを含む、治療上有効な併用療法。
【請求項68】
必要性に迫られている対象は転移性NSCLCを有する、請求項67に記載の併用療法。
【請求項69】
請求項1から66のいずれか一項に記載の方法において使用される、請求項67又は68に記載の併用療法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、概して、非小細胞肺がん(NSCLC)を有する対象の治療における、抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメント及びタキサンを含む併用療法、並びにその使用に関する。
【背景技術】
【0002】
転移性癌の発生に関与する分子メカニズムは、主要な調節因子の同定とともに解明され始めている。増加する証拠は、転移性進化への重要な寄与過程として、腫瘍細胞上皮-間葉(EMT)を指摘する。腫瘍進行の間のEMTの発生は、非侵襲性で且つ非転移性である上皮腫瘍細胞が、原発腫瘍から移動し、周囲組織に侵攻し、血流に入り、最終的に第2の部位に広まり、そこで増殖するのを可能にする。加えて、EMTを起こす上皮がん細胞は、化学療法に対する自然耐性及び免疫回避を含めた、がん幹細胞(CSC)に非常に類似している挙動を取る(Shibueら、2017;Terryら、2017)。
【0003】
がん療法における化学療法剤及び免疫チェックポイント阻害剤等の一次及び二次療法の短期間の有効性にもかかわらず、高い割合の対象が、転移の増加及び低い対象生存率を究極的にもたらす2つの事象である、抗がん剤に対する腫瘍細胞の耐性及び腫瘍始原細胞の生存に起因して、これらの療法に不応性になる。
【0004】
免疫チェックポイント阻害剤に対する耐性の根底にあるメカニズムは様々であり得る。しかしながら、チェックポイント阻害剤は、炎症性腫瘍を生み出す、T細胞によって侵攻されている腫瘍である、いわゆる免疫学的に熱い腫瘍に対して最もよく働くことが一般的に受け入れられている。対照的に、免疫学的に冷たい腫瘍は、未知の理由で、これらの腫瘍が認識されておらず又は強い免疫応答を誘発しておらず、それ故T細胞が、腫瘍又はその微小環境に浸透していないため、免疫療法への反応が乏しい。
【0005】
単剤としての先行する一次免疫チェックポイント阻害剤を受けている患者は、二次においてプラチナベースの化学療法を与えられる。単剤ドセタキセルは、同時に又は連続的に投与される免疫チェックポイント阻害及びプラチナダブレット化学療法の失敗の後、二次又は三次療法として投与され得る。
【0006】
ほとんどの患者は、免疫化学療法の後に結局は進行することから、及びドセタキセルは、この設定において非常に限定された効力を有することから、新規の療法が緊急に必要とされる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】WO2007/030930
【特許文献2】PCT/CA2006/001505
【特許文献3】WO2011/063523
【特許文献4】PCT/CA2010/0001882
【非特許文献】
【0008】
【非特許文献1】Ojimaら、Expert Opin Ther Pat. 2016: 26(1): 1-20
【非特許文献2】Zeisber, M.及びE. G. Neilson、The Journal of Clin Investig、119:1429-1437 (2009)
【非特許文献3】Andrew C.R. MartinによるAntibody Engineering、第2巻、第3章
【非特許文献4】Eisenhauer, E.A.ら、European Journal of Cancer 45:228-247 (2009)
【非特許文献5】De Petris, Lら、Anticancer Research November 2005、25:4713-4717
【発明の概要】
【0009】
本開示は、抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメント、及びドセタキセル等のタキサンを含む併用療法に関する。
【0010】
本開示は、抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメント、及びドセタキセル等のタキサンを含む併用療法を投与することによって、それの必要性に迫られている対象における肺がんを治療する方法にも関する。
【0011】
本開示の併用療法は、肺がん(例えば、肺癌)を有する患者の治療に使用され、より特に、非小細胞肺がんに罹患し、抗プログラム死1(抗PD-1)又は抗プログラム死リガンド1(PD-L1)免疫チェックポイント抗体及びプラチナ含有ダブレット治療を用いた先行治療に失敗している患者に臨床的有益性を提供し得る。
【0012】
一部の実施形態において、本開示の併用療法は、それの必要性に迫られている対象における肺がんを治療するために使用される。特定の実施形態において、併用療法は、必要性に迫られている対象における非小細胞肺がんを治療するために使用される。別の特定の実施形態において、併用療法は、必要性に迫られている対象における転移性非小細胞肺がんを治療するために使用される。
【0013】
一部の実施形態において、治療上有効な併用療法が、必要性に迫られている対象に投与される。
【0014】
併用療法の投与は、治療中のほとんどの患者に対して、標的病変のサイズの減少又はサイズの安定化をもたらす。1人の患者において、非標的病変の完全な退縮も観察された。驚くべきことに、臨床的有益性は、治療のほんの2サイクル後に観察可能であり、ある場合には、数週間続く。
【0015】
更に、現在のデータは、同じ患者集団において、単剤ドセタキセルと比較して、無増悪生存期間の増加を示唆する。
【0016】
本出願の併用療法は、免疫チェックポイント抗体を含む先行治療に失敗しているNSCLC患者に対する代替策となる。更に、部分奏効の証拠(固形腫瘍における奏効評価基準(Response Evaluation Criteria in Solid Tumors)(RECIST) 1.1基準によって規定される)が、KRAS変異を有する1人の患者を含めて、≦15%のPD-L1腫瘍比率スコア(TPS)を有する腫瘍を有する4人の患者において観察されている。RECIST 1.1によって規定される安定(stable disease)の証拠も、KRAS変異を有する腫瘍を有するNSCLCにおいて観察されている。
【0017】
本開示の併用療法は、免疫チェックポイント抗体を含む治療に適格性がない又はそれからおそらく恩恵を受けないであろうNSCLC患者にとっての代替策となり得る。
【0018】
更に、本開示の併用療法は、PD-L1発現の証拠を有しない又はPD-L1の低い発現を有する腫瘍を有するNSCLC患者に対する免疫チェックポイント抗体単剤療法又は併用治療の代替策となり得る。
【0019】
本開示の併用療法はドセタキセルを含むものの、別のタキサンが、医師、治験責任医師等の当業者によって選択され得る。そのため、タキサンの例示的な実施形態は、ドセタキセル、パクリタキセル、並びに例示であり限定されることなく、Abraxane(登録商標)、カバジタキセル、ラロタキセル、ミラタキセル、オルタタキセル、テセタキセル(tesetaxel)、及びその内容全体が参照により本明細書に組み込まれる、Ojimaら、Expert Opin Ther Pat. 2016: 26(1): 1-20に記載される他のものを含めた誘導体又は類似体を含む。
【0020】
一部の実施形態において、抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントは、癌細胞における上皮から間葉への移行を阻害するものの中から選択される。
【0021】
本開示の抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントは、例えば、ヒトクラステリンのβ-サブユニットのC末端部分に結合することができる抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントを含み得る。
【0022】
一部の実施形態において、本開示の抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントは、例えば、ヒトクラステリンのβ-サブユニットのC末端部分のアミノ酸421及び443に、又はアミノ酸421及び443内に含まれるエピトープに結合することができる抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントを含み得る。
【0023】
本開示の抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントは、例えば、配列番号12に明記される軽鎖可変領域の相補性決定領域(CDR)を含む軽鎖可変領域、及び配列番号13に明記される重鎖可変領域のCDRを含む重鎖可変領域を含み得る。
【0024】
本開示の抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントは、例えば、配列番号1(CDRL1)に、配列番号2(CDRL2)に、及び配列番号3(CDRL3)に明記されるアミノ酸配列を有するCDRを含む軽鎖可変領域、並びに配列番号4(CDRH1)、配列番号5(CDRH2)、及び配列番号6(CDRH3)に明記されるアミノ酸配列を有するCDRを含む重鎖可変領域を含み得る。
【0025】
本開示の抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントは、例えば、配列番号1(CDRL1)に、配列番号2(CDRL2)に、及び配列番号3(CDRL3)に明記されるアミノ酸配列を有するCDRを含む軽鎖可変領域、並びに配列番号7(CDRH1)、配列番号8(CDRH2)、及び配列番号9(CDRH3)に明記されるアミノ酸配列を有するCDRを含む重鎖可変領域を含み得る。
【0026】
別の例において、本開示の抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントは、配列番号12に明記されるアミノ酸配列を有する軽鎖可変領域、及び配列番号13に明記されるアミノ酸配列を有する重鎖可変領域を含み得る。
【0027】
更に別の例において、本開示の抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントは、配列番号14に明記されるアミノ酸配列を有する軽鎖、及び配列番号15に明記されるアミノ酸配列を有する重鎖を含み得る。
【0028】
本開示の抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントの他の例示的な実施形態は、配列番号12に明記される軽鎖可変領域、及び配列番号13に明記される重鎖可変領域のCDRを含む重鎖可変領域を含む抗体又はその抗原結合フラグメントと競合し得るものを含む。
【0029】
一部の実施形態において、本開示の併用療法は、肺がん(例えば、肺癌)を有する対象を治療するために使用され得る。
【0030】
より特に、本開示の併用療法は、非小細胞肺がんを有する対象を治療するために使用され得る。
【0031】
一部の実施形態において、非小細胞肺がんは転移性非小細胞肺がんである。
【0032】
一部の実施形態において、転移性非小細胞肺がんは、ステージIIIの非小細胞肺がんである。
【0033】
一部の実施形態において、転移性非小細胞肺がんは、ステージIVの非小細胞肺がんである。
【0034】
一部の実施形態において、非小細胞肺がんは腺癌である。
【0035】
一部の実施形態において、非小細胞肺がんは扁平上皮肺がんである。
【0036】
一部の実施形態において、非小細胞肺がんは大細胞癌である。
【0037】
一部の実施形態において、非小細胞肺がんは腺扁平上皮癌である。
【0038】
一部の実施形態において、非小細胞肺がん(例えば、転移性非小細胞肺がん)は、KRAS変異を有することによって特徴付けられる。
【0039】
従って、その1つの態様において、併用療法は、例えば転移性非小細胞肺がん等の非小細胞肺がんを有する対象の治療における使用のための、抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメント及びタキサンを含み、抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントは、本明細書に明記されるとおりである。
【0040】
一部の実施形態において、本開示の併用療法は、非小細胞肺がんを有する対象への臨床的有益性を得るために使用され得る。
【0041】
他の実施形態において、本開示の併用療法は、転移性非小細胞肺がんを有する対象への臨床的有益性を得るために使用され得る。
【0042】
従って、併用療法は、例えば転移性非小細胞肺がん等の非小細胞肺がんを有する対象への臨床的有益性を得ることにおける使用のための、抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメント及びタキサンを含み、抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントは、本明細書に明記されるとおりである。
【0043】
ある特定の実施形態において、併用療法は、治療上有効な投薬量で投与される。
【0044】
ある特定の実施形態において、併用療法は、安全な投薬量で投与される。
【0045】
ある特定の実施形態において、併用療法は、忍容される投薬量で投与される。
【0046】
ある特定の実施形態において、併用療法は、治療上有効な投与のスケジュールに従って投与される。
【0047】
ある特定の実施形態において、併用療法は、忍容される投与のスケジュールで投与される。
【0048】
ある特定の実施形態において、併用療法は、安全である投与のスケジュールに従って投与される。
【0049】
ある特定の実施形態において、併用療法は、治療上有効な治療レジメンに従って投与される。
【0050】
ある特定の実施形態において、併用療法は、安全である治療レジメンに従って投与される。
【0051】
ある特定の実施形態において、併用療法は、忍容される治療レジメンで投与される。
【0052】
一部の実施形態において、抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントは、およそ3mg/kg~およそ20mg/kgの用量での投与のために製剤化されている。
【0053】
一部の実施形態において、抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントは、静脈内注入液として製剤化されている。
【0054】
一部の実施形態において、抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントは、およそ10mg/mLの濃度の注射可能な溶液として製剤化されている。
【0055】
一部の実施形態において、タキサンは、例示であり限定されることなく、およそ60mg/m2~100mg/m2、およそ50mg/m2~80mg/m2、およそ50mg/m2~75mg/m2、およそ60mg/m2~75mg/m2等、およそ50mg/m2~およそ100mg/m2の用量での投与のために製剤化されている。
【0056】
一部の実施形態において、タキサンはドセタキセルであり、例示であり限定されることなく、およそ60mg/m2~100mg/m2、およそ50mg/m2~80mg/m2、およそ50mg/m2~75mg/m2、およそ60mg/m2~75mg/m2等、およそ50mg/m2~およそ100mg/m2の用量での投与のために製剤化されている。
【0057】
一部の実施形態において、ドセタキセルは、静脈内注入液として製剤化されている。
【0058】
一部の実施形態において、ドセタキセルは、およそ10mg/mL~およそ40mg/mLの濃度の注射可能な溶液として製剤化されている。
【0059】
例示的な実施形態において、併用療法は、例えば転移性非小細胞肺がん等の非小細胞肺がんを有する対象を治療することにおける使用のための、抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメント及びドセタキセルを含み、抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントは、およそ3mg/kg~およそ20mg/kgの用量での投与のために製剤化されており、配列番号12に明記される軽鎖可変領域の相補性決定領域(CDR)を含む軽鎖可変領域、及び配列番号13に明記される重鎖可変領域のCDRを含む重鎖可変領域を含み、ドセタキセルは、およそ50mg/m2~およそ100mg/m2の用量での投与のために製剤化されている。
【0060】
別の例示的な実施形態において、併用療法は、例えば転移性非小細胞肺がん等の非小細胞肺がんを有する対象を治療することにおける使用のための、抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメント及びドセタキセルを含み、抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントは、およそ12mg/kgの用量での投与のために製剤化されており、配列番号12に明記される軽鎖可変領域の相補性決定領域(CDR)を含む軽鎖可変領域、及び配列番号13に明記される重鎖可変領域のCDRを含む重鎖可変領域を含み、ドセタキセルは、およそ50mg/m2~およそ75mg/m2の用量での投与のために製剤化されている。
【0061】
更に別の例示的な実施形態において、併用療法は、例えば転移性非小細胞肺がん等の非小細胞肺がんを有する対象を治療することにおける使用のための、抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメント及びドセタキセルを含み、抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントは、およそ12mg/kgの用量での投与のために製剤化されており、配列番号12に明記されるアミノ酸配列を有する軽鎖可変領域、及び配列番号13に明記されるアミノ酸配列を有する重鎖可変領域を含み、ドセタキセルは、およそ50mg/m2~およそ75mg/m2の用量での投与のために製剤化されている。
【0062】
更なる例示的な実施形態において、併用療法は、例えば転移性非小細胞肺がん等の非小細胞肺がんを有する対象への臨床的有益性を得ることにおける使用のための、抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメント及びドセタキセルを含み、抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントは、およそ3mg/kg~およそ20mg/kgの用量での投与のために製剤化されており、配列番号12に明記される軽鎖可変領域の相補性決定領域(CDR)を含む軽鎖可変領域、及び配列番号13に明記される重鎖可変領域のCDRを含む重鎖可変領域を含み、ドセタキセルは、およそ50mg/m2~およそ100mg/m2の用量での投与のために製剤化されている。
【0063】
別の例示的な実施形態において、併用療法は、例えば転移性非小細胞肺がん等の非小細胞肺がんを有する対象への臨床的有益性を得ることにおける使用のための、抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメント及びドセタキセルを含み、抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントは、およそ12mg/kgの用量での投与のために製剤化されており、配列番号12に明記される軽鎖可変領域の相補性決定領域(CDR)を含む軽鎖可変領域、及び配列番号13に明記される重鎖可変領域のCDRを含む重鎖可変領域を含み、ドセタキセルは、およそ50mg/m2~およそ75mg/m2の用量での投与のために製剤化されている。
【0064】
更なる例示的な実施形態において、併用療法は、例えば転移性非小細胞肺がん等の非小細胞肺がんを有する対象への臨床的有益性を得ることにおける使用のための、抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメント及びドセタキセルを含み、抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントは、およそ12mg/kgの用量での投与のために製剤化されており、配列番号12に明記されるアミノ酸配列を有する軽鎖可変領域、及び配列番号13に明記されるアミノ酸配列を有する重鎖可変領域を含み、ドセタキセルは、およそ50mg/m2~およそ75mg/m2の用量での投与のために製剤化されている。
【0065】
更なる例示的な実施形態において、併用療法は、非小細胞肺がんを有する対象への臨床的有益性を得ることにおける使用のためのものであり、併用療法は、治療の各サイクルが、週あたり1回、2週間ごとに1回、3週間ごとに1回、4週間ごとに1回およそ3mg/kg~およそ20mg/kgの用量での抗クラステリン抗体の投与、及び2~3週間ごとに1回およそ50mg/m2~100mg/m2の用量でのタキサンの投与を含む、治療の少なくとも2サイクルのためのものであり、抗クラステリン抗体は、配列番号12に明記される軽鎖可変領域の相補性決定領域(CDR)を含む軽鎖可変領域、及び配列番号13に明記される重鎖可変領域のCDRを含む重鎖可変領域を含む。
【0066】
更に更なる例示的な実施形態において、併用療法は、非小細胞肺がんを有する対象への臨床的有益性を得ることにおける使用のためのものであり、併用療法は、治療の各サイクルが、週あたり1回、2週間ごとに1回、3週間ごとに1回、4週間ごとに1回およそ12mg/kgの用量での抗クラステリン抗体の投与、及び3週間ごとに1回およそ75mg/m2の用量でのドセタキセルの投与を含む、治療の少なくとも2サイクルのためのものであり、抗クラステリン抗体は、配列番号12に明記される軽鎖可変領域の相補性決定領域(CDR)を含む軽鎖可変領域、及び配列番号13に明記される重鎖可変領域のCDRを含む重鎖可変領域を含む。
【0067】
更に更なる例示的な実施形態において、併用療法は、非小細胞肺がんを有する対象への臨床的有益性を得ることにおける使用のためのものであり、併用療法は、治療の各サイクルが、週あたり1回、2週間ごとに1回、3週間ごとに1回、4週間ごとに1回およそ12mg/kgの用量での抗クラステリン抗体の投与、及び2週間ごとに1回およそ50mg/m2の用量でのドセタキセルの投与を含む、治療の少なくとも2サイクルのためのものであり、抗クラステリン抗体は、配列番号12に明記される軽鎖可変領域の相補性決定領域(CDR)を含む軽鎖可変領域、及び配列番号13に明記される重鎖可変領域のCDRを含む重鎖可変領域を含む。
【0068】
一部の実施形態において、臨床的有益性は、RECIST 1.1ガイドラインにより規定される。
【0069】
一部の実施形態において、併用療法は、少なくとも6週間の臨床的有益性を得るために使用される。ある特定の実施形態において、併用療法は、治療に対する応答の最初の判定後少なくとも6週間の臨床的有益性を得るために使用される。
【0070】
一部の実施形態において、併用療法は、少なくとも12週間の臨床的有益性を得るために使用される。ある特定の実施形態において、併用療法は、治療に対する応答の最初の判定後少なくとも12週間の臨床的有益性を得るために使用される。
【0071】
一部の実施形態において、併用療法は、少なくとも18週間の臨床的有益性を得るために使用される。ある特定の実施形態において、併用療法は、治療に対する応答の最初の判定後少なくとも18週間の臨床的有益性を得るために使用される。
【0072】
一部の実施形態において、併用療法は、少なくとも24週間の臨床的有益性を得るために使用される。ある特定の実施形態において、併用療法は、治療に対する応答の最初の判定後少なくとも24週間の臨床的有益性を得るために使用される。
【0073】
一部の実施形態において、併用療法は、少なくとも30週間の臨床的有益性を得るために使用される。ある特定の実施形態において、併用療法は、治療に対する応答の最初の判定後少なくとも30週間の臨床的有益性を得るために使用される。
【0074】
一部の実施形態において、併用療法は、少なくとも36週間の臨床的有益性を得るために使用される。ある特定の実施形態において、併用療法は、治療に対する応答の最初の判定後少なくとも36週間の臨床的有益性を得るために使用される。ある特定の実施形態において、併用療法は、治療に対する応答の最初の判定後少なくとも42週間の臨床的有益性を得るために使用される。ある特定の実施形態において、併用療法は、治療に対する応答の最初の判定後少なくとも42週間の臨床的有益性を得るために使用される。
【0075】
一部の実施形態において、併用療法は、少なくとも48週間の臨床的有益性を得るために使用される。ある特定の実施形態において、併用療法は、治療に対する応答の最初の判定後少なくとも48週間の臨床的有益性を得るために使用される。
【0076】
一部の実施形態において、併用療法は、少なくとも54週間の臨床的有益性を得るために使用される。ある特定の実施形態において、併用療法は、治療に対する応答の最初の判定後少なくとも54週間の臨床的有益性を得るために使用される。
【0077】
一部の実施形態において、併用療法は、少なくとも60週間の臨床的有益性を得るために使用される。ある特定の実施形態において、併用療法は、治療に対する応答の最初の判定後少なくとも60週間の臨床的有益性を得るために使用される。
【0078】
一部の実施形態において、併用療法は、少なくとも66週間の臨床的有益性を得るために使用される。ある特定の実施形態において、併用療法は、治療に対する応答の最初の判定後少なくとも66週間の臨床的有益性を得るために使用される。
【0079】
本開示によれば、必要性に迫られている対象は、本明細書に記載される対象である。
【0080】
それ故、本開示は、必要性に迫られている対象に併用療法の投与を伴う方法を伴う。
【0081】
本開示によれば、抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントは週あたり1回投与される。
【0082】
本開示によれば、抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントは2週間ごとに1回投与される。
【0083】
本開示によれば、抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントは3週間ごとに1回投与される。
【0084】
本開示によれば、抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントは4週間ごとに1回投与される。
【0085】
本開示によれば、ドセタキセルは週あたり1回投与される。
【0086】
本開示によれば、ドセタキセルは2週間ごとに1回投与される。
【0087】
本開示によれば、ドセタキセルは3週間ごとに1回投与される。
【0088】
本開示によれば、ドセタキセルは4週間ごとに1回投与される。
【0089】
治療の頻度(すなわち、週あたり1回、2週間ごと、3週間ごと、4週間ごと等)は厳密ではなく、いくらかの変動を許容する。例えば、医師は、スケジュールより早く用量(dose)を投与すること、又は数日若しくはそれよりも長く用量を遅延することを決定し得る。同様に、治療に影響を及ぼすことなく、1回又は複数の用量がスキップされることも可能である。
【0090】
一部の実施形態において、抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントは、およそ3mg/kg~およそ20mg/kgの用量で投与される。
【0091】
一部の実施形態において、タキサンは、例示であり限定されることなく、およそ60mg/m2~およそ100mg/m2、およそ50mg/m2~およそ80mg/m2、およそ50mg/m2~およそ75mg/m2、およそ60mg/m2~およそ75mg/m2等、およそ50mg/m2~およそ100mg/m2の用量で投与される。
【0092】
一部の実施形態において、タキサンはドセタキセルであり、例示であり限定されることなく、およそ60mg/m2~およそ100mg/m2、およそ50mg/m2~およそ80mg/m2、およそ50mg/m2~およそ75mg/m2、およそ60mg/m2~およそ75mg/m2等、およそ50mg/m2~およそ100mg/m2の用量で投与される。
【0093】
一部の実施形態において、タキサンはドセタキセルであり、例示であり限定されることなく、60mg/m2~100mg/m2、50mg/m2~80mg/m2、50mg/m2~75mg/m2、60mg/m2~75mg/m2等、50mg/m2~100mg/m2の用量で投与される。
【0094】
例示的な実施形態において、抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントは、週1回(週あたり1回)、2週間ごとに1回、又は3週間ごとに1回12mg/kgの用量で投与され、ドセタキセルは、3週間ごとに1回75mg/m2の用量で投与される。
【0095】
例示的な実施形態において、抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントは、週1回(週あたり1回)、2週間ごとに1回、又は3週間ごとに1回12mg/kgの用量で投与され、ドセタキセルは、3週間ごとに1回60mg/m2の用量で投与される。
【0096】
例示的な実施形態において、抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントは、週1回(週あたり1回)、2週間ごとに1回、又は3週間ごとに1回9mg/kgの用量で投与され、ドセタキセルは、3週間ごとに1回75mg/m2の用量で投与される。
【0097】
例示的な実施形態において、抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントは、週1回(週あたり1回)、2週間ごとに1回、又は3週間ごとに1回9mg/kgの用量で投与され、ドセタキセルは、3週間ごとに1回60mg/m2の用量で投与される。
【0098】
例示的な実施形態において、抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントは、週1回(週あたり1回)、2週間ごとに1回、又は3週間ごとに1回6mg/kgの用量で投与され、ドセタキセルは、3週間ごとに1回75mg/m2の用量で投与される。
【0099】
例示的な実施形態において、抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントは、週1回(週あたり1回)、2週間ごとに1回、又は3週間ごとに1回6mg/kgの用量で投与され、ドセタキセルは、3週間ごとに1回60mg/m2の用量で投与される。
【0100】
例示的な実施形態において、抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントは、週1回(週あたり1回)、2週間ごとに1回、又は3週間ごとに1回3mg/kgの用量で投与され、ドセタキセルは、3週間ごとに1回75mg/m2の用量で投与される。
【0101】
例示的な実施形態において、抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントは、週1回(週あたり1回)、2週間ごとに1回、又は3週間ごとに1回3mg/kgの用量で投与され、ドセタキセルは、3週間ごとに1回60mg/m2の用量で投与される。
【0102】
例示的な実施形態において、抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントは、週1回(週あたり1回)、2週間ごとに1回、又は3週間ごとに1回12mg/kgの用量で投与され、ドセタキセルは、3週間ごとに1回50mg/m2の用量で投与される。
【0103】
例示的な実施形態において、抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントは、週1回(週あたり1回)、2週間ごとに1回、又は3週間ごとに1回9mg/kgの用量で投与され、ドセタキセルは、3週間ごとに1回50mg/m2の用量で投与される。
【0104】
例示的な実施形態において、抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントは、週1回(週あたり1回)、2週間ごとに1回、又は3週間ごとに1回6mg/kgの用量で投与され、ドセタキセルは、3週間ごとに1回50mg/m2の用量で投与される。
【0105】
例示的な実施形態において、抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントは、週1回(週あたり1回)、2週間ごとに1回、又は3週間ごとに1回3mg/kgの用量で投与され、ドセタキセルは、3週間ごとに1回50mg/m2の用量で投与される。
【0106】
例示的な実施形態において、抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントは、週1回(週あたり1回)、2週間ごとに1回、又は3週間ごとに1回12mg/kgの用量で投与され、ドセタキセルは、2週間ごとに1回50mg/m2の用量で投与される。
【0107】
例示的な実施形態において、抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントは、週1回(週あたり1回)、2週間ごとに1回、又は3週間ごとに1回9mg/kgの用量で投与され、ドセタキセルは、2週間ごとに1回50mg/m2の用量で投与される。
【0108】
例示的な実施形態において、抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントは、週1回(週あたり1回)、2週間ごとに1回、又は3週間ごとに1回6mg/kgの用量で投与され、ドセタキセルは、2週間ごとに1回50mg/m2の用量で投与される。
【0109】
例示的な実施形態において、抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントは、週1回(週あたり1回)、2週間ごとに1回、又は3週間ごとに1回3mg/kgの用量で投与され、ドセタキセルは、2週間ごとに1回50mg/m2の用量で投与される。
【0110】
一部の実施形態において、抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメント及びドセタキセルは、同日に投与され得る。
【0111】
一部の実施形態において、抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメント及びドセタキセルは、同日に且つ別個に投与され得る。
【0112】
一部の実施形態において、抗クラステリン抗体若しくはその抗原結合フラグメント及び/又はドセタキセルは、注入によって投与され得る。
【0113】
一部の実施形態において、抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメント及びドセタキセルは両方とも、治療期間の経過全体にわたって投与される。
【0114】
一部の実施形態において、抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメント及びドセタキセルは両方とも、治療の各サイクルで投与される。
【0115】
それ故、本開示は、本明細書に開示される併用療法を用いて、非小細胞肺がんを有する対象を治療する方法に関する。
【0116】
本開示は、本明細書に開示される併用療法を用いて、転移性非小細胞肺がんを有する対象を治療する方法にも関する。
【0117】
従って、ある特定の態様において、本開示は、抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメント及びドセタキセルを含む併用療法を投与する工程を含む、例えば転移性非小細胞肺がん等の非小細胞肺がんを有する対象を治療する方法であって、抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントは、およそ3mg/kg~およそ20mg/kgの用量で投与され、配列番号12に明記される軽鎖可変領域の相補性決定領域(CDR)を含む軽鎖可変領域、及び配列番号13に明記される重鎖可変領域のCDRを含む重鎖可変領域を含み、ドセタキセルは、およそ50mg/m2~およそ100mg/m2の用量で投与される、方法を提供する。
【0118】
例示的な実施形態において、方法は、抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメント及びドセタキセルを含む併用療法を投与する工程を含む、例えば転移性非小細胞肺がん等の非小細胞肺がんを有する対象を治療する方法であって、抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントは、およそ12mg/kgの用量で投与され、配列番号12に明記される軽鎖可変領域の相補性決定領域(CDR)を含む軽鎖可変領域、及び配列番号13に明記される重鎖可変領域のCDRを含む重鎖可変領域を含み、ドセタキセルは、およそ50mg/m2~およそ75mg/m2の用量で投与される、方法である。
【0119】
例示的な実施形態において、方法は、抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメント及びドセタキセルを含む併用療法を投与する工程を含む、例えば転移性非小細胞肺がん等の非小細胞肺がんを有する対象を治療する方法であって、抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントは、およそ12mg/kgの用量で投与され、配列番号12に明記されるアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域、及び配列番号13に明記されるアミノ酸配列を含む重鎖可変領域を含み、ドセタキセルは、およそ50mg/m2~およそ75mg/m2の用量で投与される、方法である。
【0120】
特定の実施形態において、本開示は、週あたり1回、2週間ごとに1回、3週間ごとに1回、又は4週間ごとに1回およそ12mg/kgの用量での抗クラステリン抗体の投与、及び2~3週間ごとに1回およそ50mg/m2~およそ75mg/m2の用量でのドセタキセルの投与を含む、治療の少なくとも1サイクルの間併用療法を投与する工程を含む、それの必要性に迫られている対象における非小細胞肺がん(NSCLC)を治療する方法であって、抗クラステリン抗体は、配列番号12に明記される軽鎖可変領域の相補性決定領域(CDR)を含む軽鎖可変領域、及び配列番号13に明記される重鎖可変領域のCDRを含む重鎖可変領域を含む、方法に関する。
【0121】
本開示は、本明細書に開示される併用療法を用いて、非小細胞肺がんを有する対象を治療して、臨床的有益性を獲得し且つ/又は維持する方法にも関する。
【0122】
本開示は、本明細書に開示される併用療法を用いて、転移性非小細胞肺がんを有する対象を治療して、臨床的有益性を獲得し且つ/又は維持する方法に更に関する。
【0123】
従って、ある特定の態様において、本開示は、抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメント及びドセタキセルを含む併用療法を投与して、臨床的有益性を獲得する工程を含む、例えば転移性非小細胞肺がん等の非小細胞肺がんを有する対象を治療する方法であって、抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントは、およそ3mg/kg~およそ20mg/kgの用量で投与され、配列番号12に明記される軽鎖可変領域の相補性決定領域(CDR)を含む軽鎖可変領域、及び配列番号13に明記される重鎖可変領域のCDRを含む重鎖可変領域を含み、ドセタキセルは、およそ50mg/m2~およそ100mg/m2の用量で投与される、方法を提供する。
【0124】
例示的な実施形態において、方法は、抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメント及びドセタキセルを含む併用療法を投与して、臨床的有益性を獲得する工程を含む、例えば転移性非小細胞肺がん等の非小細胞肺がんを有する対象を治療する方法であって、抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントは、およそ12mg/kgの用量で投与され、配列番号12に明記される軽鎖可変領域の相補性決定領域(CDR)を含む軽鎖可変領域、及び配列番号13に明記される重鎖可変領域のCDRを含む重鎖可変領域を含み、ドセタキセルは、およそ50mg/m2~およそ75mg/m2の用量で投与される、方法である。
【0125】
例示的な実施形態において、方法は、抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメント及びドセタキセルを含む併用療法を投与して、臨床的有益性を獲得する工程を含む、例えば転移性非小細胞肺がん等の非小細胞肺がんを有する対象を治療する方法であって、抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントは、およそ12mg/kgの用量で投与され、配列番号12に明記されるアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域、及び配列番号13に明記されるアミノ酸配列を含む重鎖可変領域を含み、ドセタキセルは、およそ50mg/m2~およそ75mg/m2の用量で投与される、方法である。
【0126】
本開示は、本明細書に開示される併用療法を用いて、非小細胞肺がんを有する対象への臨床的有益性を得る方法にも関する。
【0127】
本開示は、本明細書に開示される併用療法を用いて、転移性非小細胞肺がんを有する対象への臨床的有益性を得る方法に更に関する。
【0128】
臨床的有益性の例示的な実施形態は、限定されることなく、病変のサイズの低下、病変のサイズの安定化、病変の退縮、RECIST 1.1ガイドラインによる完全奏効 (CR)、RECIST 1.1ガイドラインによる部分奏効(PR)、RECIST 1.1ガイドラインによる安定(SD)、がんと関連した症状の改善、及び/又は病変における代謝活性の低下若しくは排除等を含む。
【0129】
一部の場合には、サイズの低下若しくは安定化、又は退縮は、標的病変において観察され得る。
【0130】
一部の場合には、サイズの低下若しくは安定化、又は退縮は、非標的病変において観察され得る。
【0131】
従って、ある特定の態様において、本開示は、抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメント及びドセタキセルを含む併用療法を投与する工程を含む、例えば転移性非小細胞肺がん等の非小細胞肺がんを有する対象への臨床的有益性を得る方法であって、抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントは、およそ3mg/kg~およそ20mg/kgの用量で投与され、配列番号12に明記される軽鎖可変領域の相補性決定領域(CDR)を含む軽鎖可変領域、及び配列番号13に明記される重鎖可変領域のCDRを含む重鎖可変領域を含み、ドセタキセルは、およそ50mg/m2~およそ100mg/m2の用量で投与される、方法を提供する。
【0132】
例示的な実施形態において、方法は、抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメント及びドセタキセルを含む併用療法を投与する工程を含む、例えば転移性非小細胞肺がん等の非小細胞肺がんを有する対象への臨床的有益性を得る方法であって、抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントは、およそ12mg/kgの用量で投与され、配列番号12に明記される軽鎖可変領域の相補性決定領域(CDR)を含む軽鎖可変領域、及び配列番号13に明記される重鎖可変領域のCDRを含む重鎖可変領域を含み、ドセタキセルは、およそ50mg/m2~およそ75mg/m2の用量で投与される、方法である。
【0133】
例示的な実施形態において、方法は、抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメント及びドセタキセルを含む併用療法を投与する工程を含む、例えば転移性非小細胞肺がん等の非小細胞肺がんを有する対象への臨床的有益性を得る方法であって、抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントは、およそ12mg/kgの用量で投与され、配列番号12に明記されるアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域、及び配列番号13に明記されるアミノ酸配列を含む重鎖可変領域を含み、ドセタキセルは、およそ50mg/m2~およそ75mg/m2の用量で投与される、方法である。
【0134】
本開示によれば、併用療法は、臨床的有益性をもたらすのに十分な投薬量で投与される。
【0135】
本開示によれば、併用療法は、臨床的有益性をもたらすのに十分な期間投与される。
【0136】
本開示によれば、併用療法は、臨床的有益性をもたらすのに十分な治療のスケジュールに従って投与される。
【0137】
本開示によれば、併用療法は、臨床的有益性をもたらすのに十分な治療レジメンに従って投与される。
【0138】
例示的な実施形態において、併用療法は、週あたり1回、2週間ごとに1回、又は3週間ごとに1回の抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントの投与、及び3週間ごとに1回のドセタキセルの投与を含む、1回又は複数のサイクルの治療で投与される。治療の間隔は、併用療法の効果を重大に変化させることなく変化され得ることが理解されるべきである。
【0139】
ある特定の実施形態において、併用療法は、治療の少なくとも2サイクルの間投与される。
【0140】
ある特定の実施形態において、併用療法は、治療の2サイクルを上回る間投与される。
【0141】
本開示は、治療の各サイクルが、週あたり1回、2週間ごとに1回、又は3週間ごとに1回およそ3mg/kg~およそ20mg/kgの用量での抗クラステリン抗体の投与、及び2~3週間ごとに1回およそ50mg/m2~100mg/m2の用量でのタキサンの投与を含む、治療の少なくとも2サイクルの間併用療法を投与する工程を含む治療の方法において、非小細胞肺がんを有する対象への臨床的有益性を得る方法であって、抗クラステリン抗体は、配列番号12に明記される軽鎖可変領域の相補性決定領域(CDR)を含む軽鎖可変領域、及び配列番号13に明記される重鎖可変領域のCDRを含む重鎖可変領域を含む、方法も提供する。
【0142】
従って、他の態様において、本開示は、治療の各サイクルが、週あたり1回、2週間ごとに1回、又は3週間ごとに1回およそ12mg/kgの用量での抗クラステリン抗体の投与、及び3週間ごとに1回およそ75mg/m2の用量でのドセタキセルの投与を含む、治療の少なくとも2サイクルの間併用療法を投与する工程を含む治療の方法において、非小細胞肺がんを有する対象への臨床的有益性を得る方法であって、抗クラステリン抗体は、配列番号12に明記される軽鎖可変領域の相補性決定領域(CDR)を含む軽鎖可変領域、及び配列番号13に明記される重鎖可変領域のCDRを含む重鎖可変領域を含む、方法を提供する。
【0143】
従って、他の態様において、本開示は、治療の各サイクルが、週あたり1回、2週間ごとに1回、又は3週間ごとに1回およそ12mg/kgの用量での抗クラステリン抗体の投与、及び2週間ごとに1回およそ50mg/m2の用量でのドセタキセルの投与を含む、治療の少なくとも2サイクルの間併用療法を投与する工程を含む治療の方法において、非小細胞肺がんを有する対象への臨床的有益性を得る方法であって、抗クラステリン抗体は、配列番号12に明記される軽鎖可変領域の相補性決定領域(CDR)を含む軽鎖可変領域、及び配列番号13に明記される重鎖可変領域のCDRを含む重鎖可変領域を含む、方法を提供する。
【0144】
一部の実施形態において、臨床的有益性は、標的病変の退縮である。
【0145】
一部の実施形態において、臨床的有益性は、標的病変のサイズの減少である。
【0146】
一部の実施形態において、臨床的有益性は、標的病変のサイズの安定化である。
【0147】
一部の実施形態において、臨床的有益性は、標的病変における腫瘍細胞の数の低下である。
【0148】
他の実施形態において、臨床的有益性は、非標的病変の退縮である。
【0149】
更に他の実施形態において、臨床的有益性は、非標的病変のサイズの減少である。
【0150】
更なる実施形態において、臨床的有益性は、非標的病変のサイズの安定化である。
【0151】
更に更なる実施形態において、臨床的有益性は、非標的病変における腫瘍細胞の数の低下である。
【0152】
一部の実施形態において、臨床的有益性は、RECIST 1.1ガイドラインにより規定される。
【0153】
一部の実施形態において、臨床的有益性は、例えば生活の質(例えば、健康関連の生活の質)の改善等、定性的であり得る。
【0154】
臨床的有益性はある程度の期間続き得ることが本明細書において理解されるべきである。臨床的有益性の継続期間は、対象によって異なり得る。
【0155】
本開示によれば、併用療法は腫瘍量を低下させ得る。
【0156】
腫瘍量は、1つ又は複数の腫瘍病変のサイズを測定することによって査定され得ることが本明細書において理解されるべきである。他の実施形態において、腫瘍量は、固体生検、液体生検、血液試料、血清試料、尿試料等において腫瘍マーカーを査定することによって判定され得る。例えば、腫瘍量は、循環腫瘍細胞(CTC)を検出することによって査定される。別の例において、腫瘍量は、循環腫瘍DNAを検出することによって査定される。
【0157】
ある特定の実施形態において、方法は、治療に対する応答の最初の判定後少なくとも6週間の臨床的有益性を得る。
【0158】
ある特定の実施形態において、方法は、治療に対する応答の最初の判定後少なくとも12週間の臨床的有益性を得る。
【0159】
ある特定の実施形態において、方法は、治療に対する応答の最初の判定後少なくとも18週間の臨床的有益性を得る。
【0160】
ある特定の実施形態において、方法は、治療に対する応答の最初の判定後少なくとも24週間の臨床的有益性を得る。
【0161】
ある特定の実施形態において、方法は、治療に対する応答の最初の判定後少なくとも30週間の臨床的有益性を得る。
【0162】
ある特定の実施形態において、方法は、治療に対する応答の最初の判定後少なくとも36週間の臨床的有益性を得る。
【0163】
ある特定の実施形態において、方法は、治療に対する応答の最初の判定後少なくとも42週間の臨床的有益性を得る。
【0164】
ある特定の実施形態において、方法は、治療に対する応答の最初の判定後少なくとも48週間の臨床的有益性を得る。
【0165】
ある特定の実施形態において、方法は、治療に対する応答の最初の判定後少なくとも54週間の臨床的有益性を得る。
【0166】
ある特定の実施形態において、方法は、治療に対する応答の最初の判定後少なくとも60週間の臨床的有益性を得る。
【0167】
ある特定の実施形態において、方法は、治療に対する応答の最初の判定後少なくとも66週間の臨床的有益性を得る。
【0168】
医師が併用治療を指示し次第、対象の健康及び状態がモニターされる。モニタリングは、身体検査、その生活の質に関する対象との問診、生物学的試料を獲得すること、並びに/又は肺がんの進行及び/若しくは転移の存在をモニターするためのスキャンを実施することを含み得る。対象が臨床的有益性(定性的又は定量的)を経験する限りにおいて、治療は継続される。腫瘍進行が観察され次第、治療は中止され得る。
【0169】
一部の実施形態において、抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントは、IV注入液として使用される。
【0170】
一部の実施形態において、ドセタキセルは、IV注入液として使用される。
【0171】
ある特定の実施形態において、併用療法は、1つ又は複数の病変(標的及び/又は非標的病変)の腫瘍微小環境への免疫細胞の浸潤を促進し得る。
【0172】
ある特定の実施形態において、併用療法は、1つ又は複数の病変(標的及び/又は非標的病変)の腫瘍微小環境へのリンパ球の浸潤を促進し得る。
【0173】
ある特定の実施形態において、併用療法は、1つ又は複数の病変(標的及び/又は非標的病変)の腫瘍微小環境へのT細胞の浸潤を促進し得る。
【0174】
本開示によれば、方法は、免疫療法による治療に対してより感受性が高い腫瘍又は病変をもたらし得る。
【0175】
それ故、本開示の方法は、本明細書に開示される併用療法に続いて、免疫療法を投与する工程も含み得る。
【0176】
一部の実施形態において、免疫療法は細胞免疫療法(CAR-T、TIL等)を含む。
【0177】
一部の実施形態において、免疫療法は免疫チェックポイント阻害剤を含む。
【0178】
従って、本開示は、1つ又は複数の病変への免疫細胞の浸潤を促進することによって、転移性NSCLC等のNSCLCを治療する方法に関する。
【0179】
一実施形態において、本開示は、PD-L1の低い発現を有する又はPD-L1発現の証拠を有しない1つ又は複数の病変への免疫細胞の浸潤を促進することによって、転移性NSCLC等のNSCLCを治療する方法を包含する。
【0180】
本開示によれば、病変は、そのような病変のPD-L1腫瘍比率スコア(TPS)が例えば≦15%である場合、PD-L1の低い発現を有するとして特徴付けられ得る。
【0181】
より特に、病変は、そのような病変のPD-L1 TPSが例えば<5%である場合、PD-L1の低い発現を有するとして特徴付けられ得る。
【0182】
より具体的には、病変は、そのような病変のPD-L1 TPSが例えば≦1%である場合、PD-L1の低い発現を有するとして特徴付けられ得る。
【0183】
更により具体的には、病変は、そのような病変のPD-L1 TPSが例えば<1%である場合、PD-L1の低い発現を有するとして特徴付けられ得る。
【0184】
本開示によれば、病変は、そのような病変のPD-L1 TPSが0%である場合、又はPD-L1発現が検出不能である場合、PD-L1発現の証拠を有しないとして特徴付けられる。
【0185】
ある特定の実施形態において、併用療法は、1つ又は複数の病変における腫瘍細胞の数の低下を促進し得る。
【0186】
例示的な実施形態において、併用療法は、病変のサイズの減少をもたらし得る。
【0187】
病変は、測定結果が、それが以前の測定結果よりも又はベースライン測定結果よりも小さいことを示す場合、サイズが減少すると見なされることが本明細書において理解されるべきである。
【0188】
一部の例示的な実施形態において、併用療法の投与は、病変のサイズの少なくとも5%、少なくとも10%、少なくとも15%、少なくとも20%、少なくとも25%、少なくとも30%、少なくとも35%、少なくとも40%、少なくとも45%、少なくとも50%の減少をもたらし得る。
【0189】
別の例示的な実施形態において、併用療法は、病変のサイズの安定化をもたらし得る。
【0190】
更に別の例示的な実施形態において、併用療法は、病変のサイズの20%未満の増加をもたらし得る。以前の測定結果又はベースライン測定結果と比較して、病変のサイズのおよそ20%未満の増加は、病変の成長の安定化と見なされることも本明細書において理解されるべきである。
【0191】
更に別の例示的な実施形態において、併用療法は、病変の退縮をもたらし得る。一部の場合には、退縮は完全であり得る。他の場合には、退縮は部分的であり得る。
【0192】
一部の実施形態において、併用療法は、病変のサイズの安定化をもたらし得る。
【0193】
一部の場合には、病変のサイズは増加し得又は安定なままであり得、一方で病変内の腫瘍細胞の数は減少する。例えば、腫瘍細胞は、線維性組織及び炎症細胞によって置き換えられ得、それにより病変のサイズの減少は検出されない。従って、一部の場合には、生きた腫瘍細胞の数は減少し得、免疫細胞の数は増加し得、それによって偽性進行をもたらす。
【0194】
そのため、別の例示的な実施形態において、併用療法は、病変における腫瘍細胞の数の低下をもたらし得る。
【0195】
病変のサイズは、例示であり限定されることなく、CTスキャンを含めたいくつかの方法によって査定され得ることが本明細書において理解されるべきである。
【0196】
更なる例示的な実施形態において、併用療法は、病変における代謝活性の低下又は排除をもたらし得る。病変の代謝活性は、例示であり限定されることなく、陽電子放出断層撮影(PET)スキャンによる方法を含めたいくつかの方法によって査定され得ることが本明細書において理解されるべきである。
【0197】
その病変内の腫瘍細胞の数の減少とコンジュゲートした病変のサイズの増加も、病変の成長の安定化と見なされることも本明細書において理解されるべきである。
【0198】
病変の代謝活性の低下(成長の有無にかかわらず)も、病変の成長の安定化と見なされることも本明細書において理解されるべきである。
【0199】
更に更なる例示的な実施形態において、併用療法は、肺がんと関連した症状の改善をもたらし得る。
【0200】
別の実施形態において、併用療法の投与は、RECIST 1.1ガイドラインによる完全奏効(CR)をもたらし得る。
【0201】
付加的な実施形態において、併用療法の投与は、RECIST 1.1ガイドラインによる部分奏効(PR)をもたらし得る。
【0202】
更に別の実施形態において、併用療法の投与は、RECIST 1.1ガイドラインによる安定(SD)をもたらし得る。
【0203】
本開示によれば、臨床的有益性が観察される限りにおいて、併用療法は使用される又は使用のためのものである。
【0204】
本開示によれば、腫瘍進行が観察されるまで、併用療法は使用される又は使用のためのものである。
【0205】
本開示によれば、管理不能な毒性が生じるまで、併用療法は使用される又は使用のためのものである。
【0206】
一部の実施形態において、抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントの投与は、併用療法の休止後に維持され得る。
【0207】
一部の実施形態において、抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントの投与は、臨床的有益性の出現後に維持され得る。
【0208】
臨床的有益性は、腫瘍バイオマーカーを査定することによって証明され得ることが本明細書において理解されるべきである。
【0209】
本開示によれば、併用療法は、本明細書に記載される対象における使用のためのものである。
【0210】
本開示によれば、対象はヒト対象である。
【0211】
本開示によれば、対象は成人(すなわち、≧18歳)である。
【0212】
一部の実施形態において、対象は、NSCLCを有する又は有するので選択される。
【0213】
一部の実施形態において、対象は、転移性NSCLCを有する又は有するので選択される。
【0214】
一部の実施形態において、対象は、免疫チェックポイント抗体を含む治療に適格性がない又はそれからおそらく恩恵を受けないであろう転移性NSCLC等のNSCLCを有する又は有するので選択される。
【0215】
一部の実施形態において、対象は、免疫チェックポイント抗体を含む治療の後に進行した転移性NSCLC等のNSCLCを有する又は有するので選択される。
【0216】
一部の実施形態において、対象は、化学療法の後に進行した転移性NSCLC等のNSCLCを有する又は有するので選択される。
【0217】
他の実施形態において、対象は、免疫チェックポイント抗体及び化学療法併用治療を用いた先行治療に失敗している転移性NSCLC等のNSCLCを有する又は有するので選択される。
【0218】
他の実施形態において、対象は、免疫チェックポイント抗体及びプラチナ含有ダブレット治療を用いた先行治療に失敗している転移性NSCLC等のNSCLCを有する又は有するので選択される。
【0219】
付加的な実施形態において、対象は、抗PD-1又はPD-L1免疫チェックポイント抗体及びプラチナ含有ダブレット治療を用いた先行治療に失敗している転移性NSCLC等のNSCLCを有する又は有するので選択される。
【0220】
本開示によれば、ダブレット治療は同時に提供され得る。
【0221】
本開示によれば、ダブレット治療は逐次的に提供され得る。
【0222】
一部の実施形態において、対象は、抗PD-1免疫チェックポイント抗体を用いた先行治療に失敗している転移性NSCLC等のNSCLCを有する又は有するので選択される。
【0223】
一部の実施形態において、対象は、PD-L1免疫チェックポイント抗体を用いた先行治療に失敗している転移性NSCLC等のNSCLCを有する又は有するので選択される。
【0224】
一部の実施形態において、対象は、抗PD-1又はPD-L1免疫チェックポイント抗体を用いた先行治療に失敗している転移性NSCLC等のNSCLCを有する又は有するので選択される。
【0225】
一部の実施形態において、対象は、抗PD-1免疫チェックポイント抗体及びプラチナ含有ダブレット治療を用いた先行治療に失敗している転移性NSCLC等のNSCLCを有する又は有するので選択される。
【0226】
一部の実施形態において、対象は、抗PD-L1免疫チェックポイント抗体及びプラチナ含有ダブレット治療を用いた先行治療に失敗している転移性NSCLC等のNSCLCを有する又は有するので選択される。
【0227】
一部の実施形態において、対象は、抗PD-1又はPD-L1免疫チェックポイント抗体及びプラチナ含有ダブレット治療を用いた先行治療に失敗している転移性NSCLC等のNSCLCを有する又は有するので選択される。
【0228】
一部の実施形態において、対象は、単独での又はプラチナベースの化学療法との組み合わせでの、イピリムマブ、ニボルマブ、ペムブロリズマブ、セミプリマブ、アテゾリズマブ、アベルマブ、又はデュルバルマブから選択される免疫チェックポイント抗体を用いた先行治療に失敗している転移性NSCLC等のNSCLCを有する又は有するので選択される。
【0229】
一部の実施形態において、対象は、単独での又はプラチナベースの化学療法との組み合わせでの、ペムブロリズマブを用いた先行治療に失敗している転移性NSCLC等のNSCLCを有する又は有するので選択される。
【0230】
一部の実施形態において、対象は、≧50%のPD-L1腫瘍比率スコア(TPS)を有する又は有するので選択される。
【0231】
一部の実施形態において、対象は、<50%のPD-L1腫瘍比率スコア(TPS)を有する又は有するので選択される。
【0232】
一部の実施形態において、対象は、1~49%のPD-L1腫瘍比率スコア(TPS)を有する又は有するので選択される。
【0233】
一部の実施形態において、対象は、<1%のPD-L1腫瘍比率スコアを有する又は有するので選択される。
【0234】
一部の実施形態において、対象は、免疫細胞の乏しい浸潤を有する腫瘍を有する又は有するので選択される。免疫細胞浸潤のレベルは、訓練を受けた病理学者又は科学者によって判定され得る。免疫細胞浸潤のレベルは、腫瘍生検についてのコンピューターベースの定量を使用したイメージングによって判定され得る。
【0235】
一部の実施形態において、対象は、EMTシグネチャーを有する又はEMTシグネチャーの兆候を示す1つ又は複数の病変を有する又は有するので選択される。腫瘍のEMTシグネチャーは、訓練を受けた病理学者又は科学者によって判定され得る。腫瘍のEMTシグネチャーは、腫瘍又は腫瘍生検についてのコンピューターベースの定量を使用したイメージングによって判定され得る。
【0236】
一部の実施形態において、EMTシグネチャーは、1種又は複数のEMTバイオマーカーによって査定され得る。例えば、EMTシグネチャーは、間葉マーカーの取得、及び/又はEMT3型ととりわけ関連付けられる上皮マーカーの減衰と関連付けられ得る(Zeisber, M.及びE. G. Neilson、The Journal of Clin Investig、119:1429-1437 (2009)を参照されたい)。
【0237】
EMTバイオマーカーは、例えばN-カドヘリン、OB-カドヘリン、α5β1インテグリン、αVβ6インテグリン、シンデカン-1等の細胞表面タンパク質、例えばFSP1、α-SMA、ビメンチン、B-カテニン、α1(I)コラーゲン、α1(III)コラーゲン、フィブロネクチン、ラミニン5等の細胞骨格マーカー、例えばスネイル1、スネイル2、ZEB1、CBF-A/KAP-1複合体、ツイスト、LEF-1、Ets-1、FOXC2、グースコイド等の転写因子、及び例えばmiR10b、miR-21(後天的マーカー)、E-カドヘリン、ZO-1、サイトケラチン、α1(IV)コラーゲン、ラミニン-1(減衰マーカー)等のマイクロRNAを例えば含む(Zeisber, M.及びE. G. Neilson、The Journal of Clin Investig、119:1429-1437 (2009)を参照されたい)。
【0238】
本開示によれば、必要性に迫られている対象は、クラステリンを発現する又は分泌する腫瘍を有する。
【0239】
一部の実施形態において、対象は、ステージIIIのNSCLCを有する又は有するので選択される。
【0240】
一部の実施形態において、対象は、ステージIVのNSCLCを有する又は有するので選択される。
【0241】
一部の実施形態において、対象は、抗クラステリン抗体若しくはその抗原結合フラグメント及び/又はドセタキセル以外の並行抗がん治療を受けない。
【0242】
一部の実施形態において、対象は、免疫抑制されていない又は免疫抑制されないので選択される。
【0243】
本開示によれば、対象は、治療前14、13、12、11、10、9、8、7、6、5、4、3、2日、又は1日以内に免疫抑制薬を受けていない又は受けていないので選択される。
【0244】
一部の実施形態において、対象は、治療前7日以内に免疫抑制薬を受けていない又は受けていないので選択される。
【0245】
本開示によれば、対象は、ドセタキセルを用いた先行治療を受けていない又は受けていないので選択される。
【0246】
本開示の方法は、必要性に迫られている対象に1回又は複数のサイクルの治療を投与する工程を含む。
【0247】
一部の実施形態において、方法は、治療の少なくとも1回の初回サイクル及び治療の少なくとも1回の後続サイクルを、必要性に迫られている対象に投与する工程を含む。治療の初回サイクル及び治療の後続サイクルは、同じであり得る又は異なり得る。例えば、治療の初回サイクルは、所与の用量の抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントを含み得、一方で治療の後続サイクルは、異なる用量の抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントを含み得る。別の例において、治療の初回サイクルは、所与の用量のドセタキセルを含み得、一方で治療の後続サイクルは、異なる用量のドセタキセルを含み得る。更に別の例において、抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントとドセタキセルとの間の時間間隔は、治療の初回サイクルにおいて及び治療の後続サイクルにおいて異なり得る。一部の実施形態において、治療の初回サイクルは、抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントの少なくとも1つの用量(dose)、及びドセタキセル等のタキサンの少なくとも1つの用量を含む。例示的な実施形態において、治療の初回サイクルは、抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントの2つの用量、及びドセタキセル等のタキサンの1つの用量を含む。例示的な実施形態において、治療の初回サイクルは、抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントの3つの用量、及びドセタキセル等のタキサンの1つの用量を含む。例示的な実施形態において、治療の初回サイクルは、抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントの4つの用量、及びドセタキセル等のタキサンの1つの用量を含む。
【0248】
一部の実施形態において、治療の後続サイクルは、抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントの少なくとも1つの用量、及びドセタキセル等のタキサンの少なくとも1つの用量を含む。例示的な実施形態において、治療の後続サイクルは、抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントの2つの用量、及びドセタキセル等のタキサンの1つの用量を含む。例示的な実施形態において、治療の後続サイクルは、抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントの3つの用量、及びドセタキセル等のタキサンの1つの用量を含む。例示的な実施形態において、治療の後続サイクルは、抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントの4つの用量、及びドセタキセル等のタキサンの1つの用量を含む。
【0249】
一部の実施形態において、治療の初回サイクル及び治療の後続サイクルはそれぞれ、抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントの少なくとも1つの用量、及びドセタキセルの少なくとも1つの用量を含む。
【0250】
一部の実施形態において、治療の1サイクル(治療の初回サイクル及び/又は治療の後続サイクル)は、およそ21日間である。他の実施形態において、治療の1サイクルは、例えばおよそ1カ月又はそれを上回る期間(例えば、およそ28~31日間)等、21日間を上回る。他の実施形態において、治療の1サイクルは、例えばおよそ2週間(例えば、およそ13~16日間)等、21日間未満である。
【0251】
本開示によれば、対象は、治療の1回又は複数のサイクルの間治療される。
【0252】
一部の実施形態において、治療の1サイクルはおよそ21日間続き得、3週間ごとに1回(およそ)の抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントの投与、及び3週間ごとに1回(およそ)のドセタキセルの投与を含み得る。そのような場合、治療の1サイクルは、それ故、21日ごと(およそ)の、抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントの1つの用量、及びドセタキセルの1つの用量の投与を含む。
【0253】
一部の実施形態において、治療の1サイクルはおよそ14日間続き得、2週間ごとに1回(およそ)の抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントの投与、及び2週間ごとに1回(およそ)のドセタキセルの投与を含み得る。そのような場合、治療の1サイクルは、それ故、14日ごと(およそ)の、抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントの1つの用量、及びドセタキセルの1つの用量の投与を含む。
【0254】
一部の実施形態において、治療の1サイクルはおよそ1カ月間続き得、月あたり1回(およそ)の抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントの投与、及び月あたり1回(およそ)のドセタキセルの投与を含み得る。そのような場合、治療の1サイクルは、それ故、月ごと(およそ)の、抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントの1つの用量、及びドセタキセルの1つの用量の投与を含む。
【0255】
両薬物に対する同じ投与間隔の使用は、両薬物が同日に投与され得ることから、より好都合であり、順守にとって有益であり得る。
【0256】
一部の実施形態において、治療の1サイクルはおよそ21日間であり、週1回の抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントの投与、及び3週間ごとに1回のドセタキセルの投与で構成される。
【0257】
一部の実施形態において、治療の初回サイクル及び/又は治療の後続サイクルは、それぞれ独立して、週あたり1回、2週間ごとに1回、又は3週間ごとに1回およそ3mg/kg~およそ20mg/kgの用量で抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントを投与する工程、及び2週間ごとに1回又は3週間ごとに1回およそ50mg/m2~100mg/m2の用量でのドセタキセルの投与を含み得る。
【0258】
例示的な実施形態において、方法は、3週間ごとに1回およそ75mg/m2の用量でドセタキセルを投与する工程、及び週あたり、2週間ごとに1回、又は3週間ごとに1回抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントを投与する工程を含む。
【0259】
別の例示的な実施形態において、方法は、週あたり1回およそ12mg/kgの用量で抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントを投与する工程、及び3週間ごとに1回およそ75mg/m2の用量でドセタキセルを投与する工程を含む。
【0260】
更に別の例示的な実施形態において、方法は、3週間ごとに1回およそ12mg/kgの用量で抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントを投与する工程、及び3週間ごとに1回およそ75mg/m2の用量でドセタキセルを投与する工程を含む。
【0261】
一部の実施形態において、本開示の方法は、
a)週あたり1回およそ3mg/kg~およそ20mg/kgの用量で抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントを投与する工程、及び3週間ごとに1回およそ50mg/m2~100mg/m2の用量でのドセタキセルの投与を含む、治療の少なくとも1回の初回サイクル;並びに
b)3週間ごとに1回およそ3mg/kg~およそ20mg/kgの用量で抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントを投与する工程、及び3週間ごとに1回およそ50mg/m2~100mg/m2の用量でのドセタキセルの投与を含む、治療の少なくとも1回の後続サイクル
を、必要性に迫られている対象に投与する工程を含み得る。
【0262】
他の実施形態において、本開示の方法は、
a)週あたり1回およそ12mg/kgの用量で抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントを投与する工程、及び3週間ごとに1回およそ75mg/m2の用量でのドセタキセルの投与を含む、治療の少なくとも1回の初回サイクル;並びに
b)3週間ごとに1回およそ3mg/kg~およそ20mg/kgの用量で抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントを投与する工程、及び3週間ごとに1回およそ75mg/m2の用量でのドセタキセルの投与を含む、治療の少なくとも1回の後続サイクル
を、必要性に迫られている対象に投与する工程を含み得る。
【0263】
更に他の実施形態において、本開示の方法は、
a)週あたり1回およそ12mg/kgの用量で抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントを投与する工程、及び3週間ごとに1回およそ75mg/m2の用量でのドセタキセルの投与を含む、治療の少なくとも1回の初回サイクル;並びに
b)3週間ごとに1回およそ12mg/kgの用量で抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントを投与する工程、及び3週間ごとに1回およそ75mg/m2の用量でのドセタキセルの投与を含む、治療の少なくとも1回の後続サイクル
を、必要性に迫られている対象に投与する工程を含み得る。
【0264】
例示的な実施形態において、方法は、2週間ごとに1回およそ50mg/m2の用量でドセタキセルを投与する工程、及び週あたり1回、2週間ごとに1回、又は3週間ごとに1回抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントを投与する工程を含む。
【0265】
別の例示的な実施形態において、方法は、週あたり1回およそ12mg/kgの用量で抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントを投与する工程、及び2週間ごとに1回およそ50mg/m2の用量でドセタキセルを投与する工程を含む。
【0266】
更に別の例示的な実施形態において、方法は、2週間ごとに1回およそ12mg/kgの用量で抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントを投与する工程、及び2週間ごとに1回およそ50mg/m2の用量でドセタキセルを投与する工程を含む。
【0267】
更に他の実施形態において、本開示の方法は、
a)週あたり1回およそ12mg/kgの用量で抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントを投与する工程、及び2週間ごとに1回およそ50mg/m2の用量でのドセタキセルの投与を含む、治療の少なくとも1回の初回サイクル;並びに
b)2週間ごとに1回およそ3mg/kg~およそ20mg/kgの用量で抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントを投与する工程、及び2週間ごとに1回およそ50mg/m2の用量でのドセタキセルの投与を含む、治療の少なくとも1回の後続サイクル
を、必要性に迫られている対象に投与する工程を含み得る。
【0268】
更に他の実施形態において、本開示の方法は、
a)週あたり1回およそ12mg/kgの用量で抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントを投与する工程、及び2週間ごとに1回およそ50mg/m2の用量でのドセタキセルの投与を含む、治療の少なくとも1回の初回サイクル;並びに
b)2週間ごとに1回およそ12mg/kgの用量で抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントを投与する工程、及び2週間ごとに1回およそ50mg/m2の用量でのドセタキセルの投与を含む、治療の少なくとも1回の後続サイクル
を、必要性に迫られている対象に投与する工程を含み得る。
【0269】
例示的な実施形態において、対象は、治療の少なくとも1サイクルの間治療される。例示的な実施形態において、対象は、治療の少なくとも1回の初回サイクル及び治療の少なくとも1回の後続サイクルの間治療される。
【0270】
別の例示的な実施形態において、対象は、治療の少なくとも2サイクルの間治療される。例示的な実施形態において、対象は、治療の少なくとも2回の初回サイクルの間治療される。例示的な実施形態において、対象は、治療の少なくとも2回の後続サイクルの間治療される。例示的な実施形態において、対象は、治療の少なくとも1回の初回サイクル及び治療の少なくとも2回の後続サイクルの間治療される。例示的な実施形態において、対象は、治療の少なくとも2回の初回サイクル及び治療の少なくとも2回の後続サイクルの間治療される。例示的な実施形態において、対象は、治療の少なくとも2回の初回サイクル及び治療の2回を上回る後続サイクルの間治療される。例示的な実施形態において、対象は、治療の2回を上回る初回サイクル及び治療の2回を上回る後続サイクルの間治療される。
【0271】
付加的な例示的な実施形態において、対象は、治療の少なくとも3サイクルの間治療される。例示的な実施形態において、対象は、治療の少なくとも3回の初回サイクルの間治療される。例示的な実施形態において、対象は、治療の少なくとも3回の後続サイクルの間治療される。例示的な実施形態において、対象は、治療の少なくとも3回の初回サイクル及び治療の少なくとも3回の後続サイクルの間治療される。例示的な実施形態において、対象は、治療の少なくとも3回の初回サイクル及び治療の3回を上回る後続サイクルの間治療される。
【0272】
更に付加的な例示的な実施形態において、対象は、治療の少なくとも4サイクルの間治療される。例示的な実施形態において、対象は、治療の少なくとも4回の初回サイクルの間治療される。例示的な実施形態において、対象は、治療の少なくとも4回の後続サイクルの間治療される。例示的な実施形態において、対象は、治療の少なくとも4回の初回サイクル及び治療の少なくとも4回の後続サイクルの間治療される。例示的な実施形態において、対象は、治療の少なくとも4回の初回サイクル及び治療の4回を上回る後続サイクルの間治療される。
【0273】
他の例示的な実施形態において、対象は、4回以上、5回以上、6回以上、7回以上、8回以上、9回以上、10回以上、11回以上、12回以上、13回以上、14回以上、15回以上、16回以上、17回以上、18回以上、19回以上、20回以上の治療サイクル治療される又はそれを受ける。更に別の例示的な実施形態において、対象は、治療の4回以上、5回以上、6回以上、7回以上、8回以上、9回以上、10回以上、11回以上、12回以上、13回以上、14回以上、15回以上、16回以上、17回以上、18回以上、19回以上、20回以上の初回サイクル治療される又はそれを受ける。更に更なる例示的な実施形態において、対象は、治療の4回以上、5回以上、6回以上、7回以上、8回以上、9回以上、10回以上、11回以上、12回以上、13回以上、14回以上、15回以上、16回以上、17回以上、18回以上、19回以上、20回以上の初回及び/又は後続サイクル治療される又はそれを受ける。一部の実施形態において、治療サイクルは連続的である。
【0274】
一部の実施形態において、治療サイクルは中断されない。
【0275】
一部の実施形態において、治療サイクルは中断される。
【0276】
一部の実施形態において、治療サイクルは、ある期間(1日~数週間又は数カ月間に及ぶ)中断される。一部の実施形態において、少なくとも1回の治療サイクルが中断される。他の実施形態において、1回を上回る治療サイクルが中断される。他の実施形態において、治療は、医師又は臨床医によって判定されるある特定の期間の後中断される。
【0277】
本開示によれば、併用療法は、少なくとも2回の連続サイクルの間投与される。
【0278】
本開示によれば、併用療法は、少なくとも3回の連続サイクルの間投与される。
【0279】
本開示によれば、併用療法は、少なくとも4回の連続サイクルの間投与される。
【0280】
本開示によれば、併用療法は、少なくとも5回の連続サイクルの間投与される。
【0281】
本開示によれば、併用療法は、少なくとも6回の連続サイクルの間投与される。
【0282】
本開示によれば、併用療法は、少なくとも7回の連続サイクルの間投与される。
【0283】
本開示によれば、併用療法は、少なくとも8回の連続サイクルの間投与される。
【0284】
本開示によれば、併用療法は、少なくとも9回の連続サイクルの間投与される。
【0285】
本開示によれば、併用療法は、少なくとも10回の連続サイクルの間投与される。
【0286】
本開示によれば、併用療法は、少なくとも11回の連続サイクルの間投与される。
【0287】
本開示によれば、併用療法は、少なくとも12回の連続サイクルの間投与される。
【0288】
一部の実施形態において、臨床的有益性は、治療の2サイクル後に観察され得る又は測定され得る。
【0289】
一部の実施形態において、臨床的有益性は、治療の3サイクル後に観察され得る又は測定され得る。
【0290】
一部の実施形態において、臨床的有益性は、治療の4サイクル後に観察され得る又は測定され得る。
【0291】
一部の実施形態において、臨床的有益性は、治療の5サイクル後に観察され得る又は測定され得る。
【0292】
一部の実施形態において、臨床的有益性は、治療の5サイクルを上回る後に観察され得る又は測定され得る。
【0293】
一部の実施形態において、臨床的有益性が観察される又は測定される限りにおいて、併用療法は投与される。
【0294】
一部の実施形態において、腫瘍進行まで、併用療法は投与される。
【0295】
一部の実施形態において、管理不能な毒性が生じるまで、併用療法は投与される。
【0296】
一部の実施形態において、抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントの投与は、臨床的有益性の出現後に維持される。
【0297】
本開示は、抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントの少なくとも1回の用量を含む1つ又は複数の容器、併用療法における使用のための例えばドセタキセル等のタキサンの少なくとも1回の用量を含む1つ又は複数の容器、及び本明細書に記載される対象を治療するための使用説明書を含む添付文書を含むキットも提供する。
【0298】
一部の実施形態において、添付文書は、併用療法が、NSCLC又は転移性NSCLCを有する対象の治療を意図されることを記述する。
【図面の簡単な説明】
【0299】
図1】RECIST 1.1による最良効果としての、治療中の患者の標的病変の低下のパーセンテージ、継続期間を示した表である(PT;患者、BR;最良効果、PD-L1;PD-L1腫瘍比率スコア、PR;部分奏効、SD;安定、PD;進行、AE;有害事象)。
図2】調査下の2人の患者からの、治療前(a及びc)及び治療中(b及びd)生検についての組織学分析を示す図である。腫瘍切片を、ヘマトキシリン及びエオシンで染色した。
【発明を実施するための形態】
【0300】
本開示の更なる範囲、適用可能性、及び利点は、以下で与えられる非制限的な詳細な説明から明白になるであろう。しかしながら、この詳細な説明は、本開示の例示的な実施形態を示すと同時に、添付の図面に関連して、単なる例として与えられることが理解されるべきである。
【0301】
定義
別様に示されない限り、二量体化ドメインに対して示されるアミノ酸番号付けは、EU番号付けシステムに従う。
【0302】
実施形態を記載する文脈における(とりわけ、特許請求の範囲の文脈における)「a」及び「an」及び「the」という用語、並びに同様の指示対象の使用は、本明細書において別様に示されない又は文脈によってはっきりと矛盾しない限り、単数形及び複数形の両方を網羅すると解釈されるべきである。
【0303】
具体的に記述されない又は文脈から明瞭でない限り、本明細書において使用されるとき、「又は」という用語は、包括的であり、「又は」及び「及び」の両方を網羅すると理解される。
【0304】
本明細書において使用される場合の「及び/又は」という用語は、他方の有無にかかわらず、指定された特質又は成分のそれぞれについての具体的開示と捉えられるべきである。
【0305】
「含む(comprising)」、「有する」、「含む(including)」、及び「含有する」という用語は、別様に記されない限り、非制約的な用語として解釈されるべきである(すなわち、「含むがそれらに限定されない」を意味する)。「から構成される」という用語は、閉鎖的として解釈されるべきである。
【0306】
「対象」という用語は、限定されることなく、非小細胞肺がん、転移性非小細胞肺がん等の肺がんを有するヒト若しくは任意の非ヒト動物(例えば、マウス、ラット、ウサギ、イヌ、ネコ、ウシ、ヒツジ、ウマ、又は霊長類)、及び/又はステージIII~IVの非小細胞肺がんを有する対象を指す。「対象」という用語は、本明細書において「個体」又は「患者」と互換可能に使用される。
【0307】
「抗体」という用語は、最も広い意味で使用され、特異的抗原に結合する任意の免疫グロブリン、モノクローナル抗体、ポリクローナル抗体、2価抗体、1価抗体、二重特異性抗体、多重特異性(多特異性)抗体、従来型抗体、単一ドメイン抗体、単鎖抗体、重鎖のみの抗体、ナノボディ、全長抗体、ヒト化抗体、キメラ抗体を含めた、様々な抗体形式及び構造、並びに所望の抗原結合活性を呈する任意の抗原結合フラグメントを包含する。抗体は、天然に存在し得る(天然)、又は組み換え技術の結果であり得る。本明細書において使用されるとき、「従来型抗体」という用語は、天然に存在するヒト抗体と同じ形式を有する。従来型抗体の配列は、非ヒト動物抗体に若しくはヒト抗体に部分的に且つ/又は全体的に由来し得、それ故、限定されることなく、モノクローナル、キメラ、ヒト、及びヒト化抗体を包含することが本明細書において理解されるべきである。
【0308】
本開示の目的のための「治療する」又は「治療すること」という用語は、対象に治療(本明細書に開示される併用療法等)を提供する行為を指す。本明細書において使用されるとき、「治療する」又は「治療すること」という用語は、特定の疾患、障害、及び/若しくは状態の1つ若しくは複数の症状及び/若しくは特質を部分的に若しくは完全に緩和し、向上させ、軽減し、阻害し、阻止し、その発生を遅延し、重症度を低下させ、発生率を低下させ、安定化し、且つ/若しくは管理するために、且つ/又はRECIST 1.1ガイドラインにより規定される臨床的有益性を獲得する若しくは維持するために使用される任意の方法を指す。治療は、特定の疾患、障害、及び/又は状態を有する一部の対象において有効であり得るが、それにもかかわらず治療を受けた他の者において効果を有しないことが理解されるべきである。
【0309】
「治療上有効な」という用語は、特定の疾患、障害、及び/若しくは状態の1つ若しくは複数の症状及び/若しくは特質の部分的な若しくは完全な緩和、向上、軽減、阻害、阻止、発生の遅延、重症度の低下、発生率の低下、安定化、及び/若しくは管理の改善をもたらし、且つ/又は一部の対象に対して、RECIST 1.1ガイドラインにより規定される臨床的有益性をもたらす治療を指す。
【0310】
本明細書において使用される「EMTシグネチャー」という用語は、細胞レベルで観察可能であり、且つ/又は遺伝子レベル若しくはタンパク質レベルで観察可能若しくは測定可能である、上皮表現型の喪失及び/又は間葉表現型の取得を指し示す変化を指す。
【0311】
所与の値に関する「約」又は「およそ」という用語は、値の変動が企図されることを意味する。一部の実施形態において、「約」又は「およそ」という用語は、概して、所与の値又は域の±20パーセント以内、±10パーセント以内、±5パーセント以内、±4パーセント以内、±3パーセント以内、±2パーセント以内、又は±1パーセント以内の域を意味するものとする。
【0312】
「治療期間の経過全体にわたって」という表現は、抗クラステリン抗体又は抗原結合フラグメント及びドセタキセルの両方とも、各治療サイクルで投与されることを意味する。
【0313】
「基本的に」という用語は、ほとんどの場合に行われる行為、又はほとんどの場合に生じる状態を特徴付けするために使用される。例えば、「基本的に治療期間の経過全体にわたって」という表現は、抗クラステリン抗体又は抗原結合フラグメント及びドセタキセルの両方とも、各治療サイクルで且つ治療期間全体の間投与されるが、時々、抗クラステリン抗体若しくは抗原結合フラグメント又はドセタキセルのいずれかの用量、或いはそれぞれの用量は、意図的に又は非意図的に逸されてもよいことを意味する。
【0314】
対象に関する「機能的免疫系」という用語は、対象の免疫系が、がんによって若しくは医薬によって基本的に影響を受けないこと、対象が免疫能力があること、又は対象が免疫抑制されないことを意味する。
【0315】
「免疫チェックポイント抗体を含む治療」という表現は、単剤療法としての又は併用療法における、免疫チェックポイント抗体を用いた治療を指す。
【0316】
「適当な臓器及び免疫機能」という表現は、Table 1(表1)において提供されるパラメーターの1つ又は複数を指す。
【0317】
併用療法、方法、使用、投薬量、レジメン、及びスケジュールの例示的な実施形態
本開示は、抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメント及びタキサンを含む併用療法を提供する。
【0318】
より特に、本開示は、抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメント及びドセタキセルを含む併用療法を提供する。
【0319】
本開示は、本明細書に開示される併用療法を用いて、肺がん(例えば、肺癌)を有する対象を治療する方法を提供する。
【0320】
より特に、本開示は、本明細書に開示される併用療法を用いて、非小細胞肺がんを有する対象を治療する方法を提供する。
【0321】
より具体的には、本開示は、本明細書に開示される併用療法を用いて、転移性非小細胞肺がんを有する対象を治療する方法を提供する。
【0322】
本開示は、本明細書に開示される併用療法を用いて、非小細胞肺がんを有する対象を治療して、臨床的有益性を獲得する方法にも関する。
【0323】
本開示は、本明細書に開示される併用療法を用いて、転移性非小細胞肺がんを有する対象を治療して、臨床的有益性を獲得する方法に更に関する。
【0324】
本開示は、本明細書に開示される併用療法を用いて、非小細胞肺がんを有する対象への臨床的有益性を得る方法にも関する。
【0325】
本開示は、本明細書に開示される併用療法を用いて、転移性非小細胞肺がんを有する対象への臨床的有益性を得る方法に更に関する。
【0326】
一部の実施形態において、方法は、臨床的有益性をもたらすのに十分な投薬量で併用療法を投与する工程を含み得る。
【0327】
一部の実施形態において、方法は、臨床的有益性をもたらすのに十分な期間、併用療法を投与する工程を含み得る。
【0328】
一部の実施形態において、方法は、臨床的有益性をもたらすのに十分な治療のスケジュールに従って、併用療法を投与する工程を含み得る。
【0329】
一部の実施形態において、方法は、臨床的有益性をもたらすのに十分な治療レジメンに従って、併用療法を投与する工程を含み得る。
【0330】
従って、ある特定の態様において、本開示の方法は、抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメント及びタキサンを含む併用療法を投与する工程を含む。
【0331】
他の態様において、本開示の方法は、抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメント及びドセタキセルを含む併用療法を投与する工程を含む。
【0332】
本開示によれば、抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントは、治療上有効な用量で投与される。
【0333】
本開示によれば、抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントは、安全な用量で投与される。
【0334】
本開示によれば、ドセタキセルは、治療上有効な用量で投与される。
【0335】
本開示によれば、ドセタキセルは、安全な用量で投与される。
【0336】
一部の実施形態において、ドセタキセルは、腫瘍の化学療法誘導性免疫原性モジュレーションを可能にするのに十分な用量で投与される。
【0337】
本開示によれば、ドセタキセルは、腫瘍の化学療法誘導性免疫原性モジュレーションを可能にするのに十分な投与間隔で投与される。
【0338】
一部の実施形態において、方法は、およそ3mg/kg~およそ20mg/kgの用量の抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメント、及びおよそ60mg/m2~100mg/m2の用量のドセタキセルを含む併用療法を投与する工程を含む。
【0339】
本開示によれば、抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントは、例えばおよそ4mg/kg~およそ20mg/kg、およそ5mg/kg~およそ20mg/kg、およそ6mg/kg~およそ20mg/kg、およそ6mg/kg~およそ18mg/kg、およそ6mg/kg~およそ17mg/kg、およそ6mg/kg~およそ16mg/kg、およそ6mg/kg~およそ15mg/kg、およそ6mg/kg~およそ14mg/kg、およそ6mg/kg~およそ13mg/kg、およそ6mg/kg~およそ12mg/kg、およそ7mg/kg~およそ18mg/kg、およそ7mg/kg~およそ17mg/kg、およそ7mg/kg~およそ16mg/kg、およそ7mg/kg~およそ15mg/kg、およそ7mg/kg~およそ14mg/kg、およそ7mg/kg~およそ13mg/kg、およそ7mg/kg~およそ12mg/kg、およそ8mg/kg~およそ18mg/kg、およそ8mg/kg~およそ17mg/kg、およそ8mg/kg~およそ16mg/kg、およそ8mg/kg~およそ15mg/kg、およそ8mg/kg~およそ14mg/kg、およそ8mg/kg~およそ13mg/kg、およそ8mg/kg~およそ12mg/kg、およそ9mg/kg~およそ18mg/kg、およそ9mg/kg~およそ17mg/kg、およそ9mg/kg~およそ16mg/kg、およそ9mg/kg~およそ15mg/kg、およそ9mg/kg~およそ14mg/kg、およそ9mg/kg~およそ13mg/kg、およそ9mg/kg~およそ12mg/kg、およそ10mg/kg~およそ18mg/kg、およそ10mg/kg~およそ17mg/kg、およそ10mg/kg~およそ16mg/kg、およそ10mg/kg~およそ15mg/kg、およそ10mg/kg~およそ14mg/kg、およそ10mg/kg~およそ13mg/kg、又はおよそ10mg/kg~およそ12mg/kg等、およそ3mg/kg~およそ20mg/kgの用量で投与される。
【0340】
一部の実施形態において、抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントは、およそ3.0mg/kgの用量で投与される。
【0341】
一部の実施形態において、抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントは、3.0mg/kgの用量で投与される。
【0342】
一部の実施形態において、抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントは、およそ4.0mg/kgの用量で投与される。
【0343】
一部の実施形態において、抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントは、4.0mg/kgの用量で投与される。
【0344】
一部の実施形態において、抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントは、およそ5.0mg/kgの用量で投与される。
【0345】
一部の実施形態において、抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントは、5.0mg/kgの用量で投与される。
【0346】
一部の実施形態において、抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントは、およそ6.0mg/kgの用量で投与される。
【0347】
一部の実施形態において、抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントは、6.0mg/kgの用量で投与される。
【0348】
一部の実施形態において、抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントは、およそ7.0mg/kgの用量で投与される。
【0349】
一部の実施形態において、抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントは、7.0mg/kgの用量で投与される。
【0350】
一部の実施形態において、抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントは、およそ8.0mg/kgの用量で投与される。
【0351】
一部の実施形態において、抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントは、8.0mg/kgの用量で投与される。
【0352】
一部の実施形態において、抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントは、およそ9.0mg/kgの用量で投与される。
【0353】
一部の実施形態において、抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントは、9.0mg/kgの用量で投与される。
【0354】
一部の実施形態において、抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントは、およそ10.0mg/kgの用量で投与される。
【0355】
一部の実施形態において、抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントは、10.0mg/kgの用量で投与される。
【0356】
一部の実施形態において、抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントは、およそ11.0mg/kgの用量で投与される。
【0357】
一部の実施形態において、抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントは、11.0mg/kgの用量で投与される。
【0358】
一部の実施形態において、抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントは、およそ12.0mg/kgの用量で投与される。
【0359】
一部の実施形態において、抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントは、12.0mg/kgの用量で投与される。
【0360】
一部の実施形態において、抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントは、およそ13.0mg/kgの用量で投与される。
【0361】
一部の実施形態において、抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントは、13.0mg/kgの用量で投与される。
【0362】
一部の実施形態において、抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントは、およそ14.0mg/kgの用量で投与される。
【0363】
一部の実施形態において、抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントは、14.0mg/kgの用量で投与される。
【0364】
一部の実施形態において、抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントは、およそ15.0mg/kgの用量で投与される。
【0365】
一部の実施形態において、抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントは、15.0mg/kgの用量で投与される。
【0366】
一部の実施形態において、抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントは、およそ16.0mg/kgの用量で投与される。
【0367】
一部の実施形態において、抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントは、16.0mg/kgの用量で投与される。
【0368】
一部の実施形態において、抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントは、およそ17.0mg/kgの用量で投与される。
【0369】
一部の実施形態において、抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントは、17.0mg/kgの用量で投与される。
【0370】
一部の実施形態において、抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントは、およそ18.0mg/kgの用量で投与される。
【0371】
一部の実施形態において、抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントは、18.0mg/kgの用量で投与される。
【0372】
一部の実施形態において、抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントは、およそ19.0mg/kgの用量で投与される。
【0373】
一部の実施形態において、抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントは、19.0mg/kgの用量で投与される。
【0374】
一部の実施形態において、抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントは、およそ20.0mg/kgの用量で投与される。
【0375】
一部の実施形態において、抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントは、20.0mg/kgの用量で投与される。
【0376】
本開示によれば、ドセタキセルは、例えば60mg/m2~およそ100mg/m2、およそ60mg/m2~およそ95mg/m2、およそ60mg/m2~およそ90mg/m2、およそ60mg/m2~およそ85mg/m2、およそ60mg/m2~およそ80mg/m2、およそ50mg/m2~およそ75mg/m2、およそ60mg/m2~およそ75mg/m2、およそ75mg/m2~およそ95mg/m2、およそ75mg/m2~およそ90mg/m2、およそ75mg/m2~およそ85mg/m2、およそ75mg/m2~およそ80mg/m2、およそ70mg/m2~およそ95mg/m2、およそ70mg/m2~およそ90mg/m2、およそ70mg/m2~およそ85mg/m2、およそ70mg/m2~およそ80mg/m2、又はおよそ70mg/m2~およそ75mg/m2等、およそ50mg/m2~およそ100mg/m2の用量で投与される。
【0377】
一部の実施形態において、ドセタキセルは、およそ50mg/m2の用量で投与される。
【0378】
一部の実施形態において、ドセタキセルは、およそ60mg/m2の用量で投与される。
【0379】
一部の実施形態において、ドセタキセルは、およそ65mg/m2の用量で投与される。
【0380】
一部の実施形態において、ドセタキセルは、およそ70mg/m2の用量で投与される。
【0381】
一部の実施形態において、ドセタキセルは、およそ75mg/m2の用量で投与される。
【0382】
一部の実施形態において、ドセタキセルは、およそ80mg/m2の用量で投与される。
【0383】
一部の実施形態において、ドセタキセルは、およそ85mg/m2の用量で投与される。
【0384】
一部の実施形態において、ドセタキセルは、およそ90mg/m2の用量で投与される。
【0385】
一部の実施形態において、ドセタキセルは、およそ95mg/m2の用量で投与される。
【0386】
一部の実施形態において、ドセタキセルは、およそ100mg/m2の用量で投与される。
【0387】
本開示の方法の例示的な実施形態は、抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメント及びドセタキセルを含む併用療法を投与する工程を含む、例えば転移性非小細胞肺がん等の非小細胞肺がんを有する対象を治療する方法であって、抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントは、およそ3mg/kg~およそ20mg/kgの用量で投与され、配列番号12に明記される軽鎖可変領域の相補性決定領域(CDR)を含む軽鎖可変領域、及び配列番号13に明記される重鎖可変領域のCDRを含む重鎖可変領域を含み、ドセタキセルは、およそ50mg/m2~およそ100mg/m2の用量で投与される、方法である。
【0388】
本開示の方法の別の例示的な実施形態は、抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメント及びドセタキセルを含む併用療法を投与する工程を含む、例えば転移性非小細胞肺がん等の非小細胞肺がんを有する対象を治療する方法であって、抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントは、およそ12mg/kgの用量で投与され、配列番号12に明記される軽鎖可変領域の相補性決定領域(CDR)を含む軽鎖可変領域、及び配列番号13に明記される重鎖可変領域のCDRを含む重鎖可変領域を含み、ドセタキセルは、およそ50mg/m2~およそ75mg/m2の用量で投与される、方法である。
【0389】
本開示の方法の別の例示的な実施形態は、抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメント及びドセタキセルを含む併用療法を投与する工程を含む、例えば転移性非小細胞肺がん等の非小細胞肺がんを有する対象を治療する方法であって、抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントは、およそ12mg/kgの用量で投与され、配列番号12に明記されるアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域、及び配列番号13に明記されるアミノ酸配列を含む重鎖可変領域を含み、ドセタキセルは、およそ50mg/m2~およそ75mg/m2の用量で投与される、方法である。
【0390】
本開示の方法の更に別の例示的な実施形態は、抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメント及びドセタキセルを含む併用療法を投与して、臨床的有益性を獲得する工程を含む、例えば転移性非小細胞肺がん等の非小細胞肺がんを有する対象を治療する方法であって、抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントは、およそ3mg/kg~およそ20mg/kgの用量で投与され、配列番号12に明記される軽鎖可変領域の相補性決定領域(CDR)を含む軽鎖可変領域、及び配列番号13に明記される重鎖可変領域のCDRを含む重鎖可変領域を含み、ドセタキセルは、およそ50mg/m2~およそ100mg/m2の用量で投与される、方法である。
【0391】
本開示の方法の更なる例示的な実施形態は、抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメント及びドセタキセルを含む併用療法を投与して、臨床的有益性を獲得する工程を含む、例えば転移性非小細胞肺がん等の非小細胞肺がんを有する対象を治療する方法であって、抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントは、およそ12mg/kgの用量で投与され、配列番号12に明記される軽鎖可変領域の相補性決定領域(CDR)を含む軽鎖可変領域、及び配列番号13に明記される重鎖可変領域のCDRを含む重鎖可変領域を含み、ドセタキセルは、およそ50mg/m2~およそ75mg/m2の用量で投与される、方法である。
【0392】
本開示の方法の更に更なる例示的な実施形態は、抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメント及びドセタキセルを含む併用療法を投与して、臨床的有益性を獲得する工程を含む、例えば転移性非小細胞肺がん等の非小細胞肺がんを有する対象を治療する方法であって、抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントは、およそ12mg/kgの用量で投与され、配列番号12に明記されるアミノ酸配列を含む軽鎖可変領域、及び配列番号13に明記されるアミノ酸配列を含む重鎖可変領域を含み、ドセタキセルは、およそ50mg/m2~およそ75mg/m2の用量で投与される、方法である。
【0393】
一部の実施形態において、抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントは週1回投与される。
【0394】
一部の実施形態において、抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントは週2回投与される。
【0395】
一部の実施形態において、抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントは2週間ごとに1回投与される。
【0396】
一部の実施形態において、抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントは3週間ごとに1回投与される。
【0397】
一部の実施形態において、抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントは4週間ごとに1回投与される。
【0398】
一部の実施形態において、ドセタキセルは毎週投与される。
【0399】
一部の実施形態において、ドセタキセルは2週間ごとに投与される。
【0400】
一部の実施形態において、ドセタキセルは3週間ごとに投与される。
【0401】
一部の実施形態において、ドセタキセルは4週間ごとに投与される。
【0402】
一部の実施形態において、ドセタキセルは週あたり1回投与される。
【0403】
一部の実施形態において、ドセタキセルは2週間ごとに1回投与される。
【0404】
一部の実施形態において、ドセタキセルは3週間ごとに1回投与される。
【0405】
一部の実施形態において、ドセタキセルは4週間ごとに1回投与される。
【0406】
一部の実施形態において、ドセタキセルは5週間ごとに1回投与される。
【0407】
一部の実施形態において、ドセタキセルは6週間ごとに1回投与される。
【0408】
一部の実施形態において、対象が、抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメント及びドセタキセルの両方を受けた後およそ7日間の期間後に、治療サイクルは完了したと見なされる。
【0409】
一部の例示的な実施形態において、1回の治療サイクルはおよそ7日間である。
【0410】
一部の例示的な実施形態において、基本的に全ての治療サイクルはおよそ7日間である。
【0411】
一部の例示的な実施形態において、各治療サイクルはおよそ7日間である。
【0412】
本開示によれば、対象は、故に、7日ごとに治療サイクルを受け得る。
【0413】
一部の例示的な実施形態において、1回の治療サイクルはおよそ14日間である。
【0414】
一部の例示的な実施形態において、基本的に全ての治療サイクルはおよそ14日間である。
【0415】
一部の例示的な実施形態において、各治療サイクルはおよそ14日間である。
【0416】
本開示によれば、対象は、故に、14日ごとに治療サイクルを受け得る。
【0417】
一部の例示的な実施形態において、1回の治療サイクルはおよそ21日間である。
【0418】
一部の例示的な実施形態において、基本的に全ての治療サイクルはおよそ21日間である。
【0419】
一部の例示的な実施形態において、各治療サイクルはおよそ21日間である。
【0420】
本開示によれば、対象は、故に、21日ごとに治療サイクルを受け得る。
【0421】
一部の例示的な実施形態において、1回の治療サイクルはおよそ28日間である。
【0422】
一部の例示的な実施形態において、基本的に全ての治療サイクルはおよそ28日間である。
【0423】
一部の例示的な実施形態において、各治療サイクルはおよそ28日間である。
【0424】
本開示によれば、対象は、故に、28日ごとに治療サイクルを受け得る。
【0425】
例示的な実施形態において、併用療法は、1、8、及び15日目の抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントの投与、並びに1日目のドセタキセルの投与を含む、1回又は複数のサイクルの治療で投与される。
【0426】
抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメント及びドセタキセルの投与の間隔は、併用療法の効果を重大に変化させることなく変化され得ることが理解されるべきである。
【0427】
例えば、抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントは1、7、及び14日目に投与され得、ドセタキセルは1日目に投与され得る。
【0428】
別の例において、抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントは1、7、及び16日目に投与され得、ドセタキセルは1日目に投与され得る。
【0429】
更に別の例において、抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントは1、8、及び16日目に投与され得、ドセタキセルは1日目に投与され得る。
【0430】
例示的な実施形態において、1回の治療サイクルは、週あたり1回の抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントの投与、及び3週間ごとのドセタキセルの投与で構成される。
【0431】
例示的な実施形態において、1回の治療サイクルは、2週間ごとの抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントの投与、及び2週間ごとのドセタキセルの投与で構成される。
【0432】
例示的な実施形態において、1回の治療サイクルは、2週間ごとの抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントの投与、及び3週間ごとのドセタキセルの投与で構成される。
【0433】
例示的な実施形態において、1回の治療サイクルは、3週間ごとの抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントの投与、及び3週間ごとのドセタキセルの投与で構成される。
【0434】
例示的な実施形態において、1回の治療サイクルは、週あたり1回の抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントの投与、及び毎月のドセタキセルの投与で構成される。
【0435】
例示的な実施形態において、1回の治療サイクルは、2週間ごとの抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントの投与、及び毎月のドセタキセルの投与で構成される。
【0436】
例示的な実施形態において、1回の治療サイクルは、毎月の抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントの投与、及び毎月のドセタキセルの投与で構成される。
【0437】
例示的な実施形態において、1回の治療サイクルは、2カ月ごとの抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントの投与、及び2カ月ごとのドセタキセルの投与で構成される。
【0438】
例示的な実施形態において、1回の治療サイクルは、3カ月ごとの抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントの投与、及び3カ月ごとのドセタキセルの投与で構成される。
【0439】
一部の実施形態において、方法は、2~3週間ごとに、およそ3mg/kg~およそ20mg/kgの用量の抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメント、及びおよそ50mg/m2~およそ100mg/m2の用量のドセタキセルを含む併用療法を投与する工程を含む。
【0440】
例示的な実施形態において、3週間ごとに、抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントは、およそ12mg/kgの用量で投与され、ドセタキセルは、およそ75mg/m2の用量で投与される。
【0441】
例示的な実施形態において、3週間ごとに、抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントは、およそ12mg/kgの用量で投与され、ドセタキセルは、およそ60mg/m2の用量で投与される。
【0442】
例示的な実施形態において、2週間ごとに、抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントは、およそ12mg/kgの用量で投与され、ドセタキセルは、およそ50mg/m2の用量で投与される。
【0443】
例示的な実施形態において、3週間ごとに、抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントは、およそ9mg/kgの用量で投与され、ドセタキセルは、およそ75mg/m2の用量で投与される。
【0444】
例示的な実施形態において、3週間ごとに、抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントは、およそ9mg/kgの用量で投与され、ドセタキセルは、およそ60mg/m2の用量で投与される。
【0445】
例示的な実施形態において、2週間ごとに、抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントは、およそ9mg/kgの用量で投与され、ドセタキセルは、およそ50mg/m2の用量で投与される。
【0446】
例示的な実施形態において、3週間ごとに、抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントは、およそ6mg/kgの用量で投与され、ドセタキセルは、およそ75mg/m2の用量で投与される。
【0447】
例示的な実施形態において、3週間ごとに、抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントは、およそ6mg/kgの用量で投与され、ドセタキセルは、およそ60mg/m2の用量で投与される。
【0448】
例示的な実施形態において、2週間ごとに、抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントは、およそ6mg/kgの用量で投与され、ドセタキセルは、およそ50mg/m2の用量で投与される。
【0449】
例示的な実施形態において、3週間ごとに、抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントは、およそ3mg/kgの用量で投与され、ドセタキセルは、およそ75mg/m2の用量で投与される。
【0450】
例示的な実施形態において、3週間ごとに、抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントは、およそ3mg/kgの用量で投与され、ドセタキセルは、およそ60mg/m2の用量で投与される。
【0451】
例示的な実施形態において、2週間ごとに、抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントは、およそ3mg/kgの用量で投与され、ドセタキセルは、およそ50mg/m2の用量で投与される。
【0452】
例示的な実施形態において、抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメント及びドセタキセルは、同日に週あたり1回投与される。
【0453】
例示的な実施形態において、抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメント及びドセタキセルは、同日に週あたり1回投与される。
【0454】
例示的な実施形態において、抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメント及びドセタキセルは、同日に2週間ごとに投与される。
【0455】
例示的な実施形態において、抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメント及びドセタキセルは、同日に3週間ごとに投与される。
【0456】
例示的な実施形態において、抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメント及びドセタキセルは、同日に4週間ごとに投与される。
【0457】
一部の実施形態において、方法は、週あたり1回およそ3mg/kg~およそ20mg/kgの用量の抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメント、及び2~3週間ごとに1回およそ50mg/m2~100mg/m2の用量のドセタキセルを含む併用療法を投与する工程を含む。
【0458】
例示的な実施形態において、抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントは、週1回およそ12mg/kgの用量で投与され、ドセタキセルは、3週間ごとに1回およそ75mg/m2の用量で投与される。
【0459】
例示的な実施形態において、抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントは、週1回およそ12mg/kgの用量で投与され、ドセタキセルは、3週間ごとに1回およそ60mg/m2の用量で投与される。
【0460】
例示的な実施形態において、抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントは、週1回およそ12mg/kgの用量で投与され、ドセタキセルは、3週間ごとに1回およそ50mg/m2の用量で投与される。
【0461】
例示的な実施形態において、抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントは、週1回およそ9mg/kgの用量で投与され、ドセタキセルは、3週間ごとに1回およそ75mg/m2の用量で投与される。
【0462】
例示的な実施形態において、抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントは、週1回およそ9mg/kgの用量で投与され、ドセタキセルは、3週間ごとに1回およそ60mg/m2の用量で投与される。
【0463】
例示的な実施形態において、抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントは、週1回およそ9mg/kgの用量で投与され、ドセタキセルは、3週間ごとに1回およそ50mg/m2の用量で投与される。
【0464】
例示的な実施形態において、抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントは、週1回およそ6mg/kgの用量で投与され、ドセタキセルは、3週間ごとに1回およそ75mg/m2の用量で投与される。
【0465】
例示的な実施形態において、抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントは、週1回およそ6mg/kgの用量で投与され、ドセタキセルは、3週間ごとに1回およそ60mg/m2の用量で投与される。
【0466】
例示的な実施形態において、抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントは、週1回およそ6mg/kgの用量で投与され、ドセタキセルは、3週間ごとに1回およそ50mg/m2の用量で投与される。
【0467】
例示的な実施形態において、抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントは、週1回およそ3mg/kgの用量で投与され、ドセタキセルは、3週間ごとに1回およそ75mg/m2の用量で投与される。
【0468】
例示的な実施形態において、抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントは、週1回およそ3mg/kgの用量で投与され、ドセタキセルは、3週間ごとに1回およそ60mg/m2の用量で投与される。
【0469】
例示的な実施形態において、抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントは、週1回およそ3mg/kgの用量で投与され、ドセタキセルは、3週間ごとに1回およそ50mg/m2の用量で投与される。
【0470】
一部の実施形態において、抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメント及びドセタキセルは、同日に投与され得る。しかしながら、それらは異なる日に投与されることが可能である。
【0471】
一部の実施形態において、抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメント及びドセタキセルは、同日に且つ別個に投与され得る。
【0472】
抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメント及びドセタキセルは、逐次的に投与され得る。
【0473】
一部の実施形態において、抗クラステリン抗体若しくはその抗原結合フラグメント及び/又はドセタキセルは、注入によって投与され得る。
【0474】
一部の実施形態において、抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメント及びドセタキセルは両方とも、治療期間の経過全体にわたって投与される。
【0475】
一部の実施形態において、抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメント及びドセタキセルは両方とも、治療の各サイクルで投与される。
【0476】
抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメント及びドセタキセルは両方とも、概して各治療サイクルで投与される。しかしながら、抗クラステリン抗体若しくはその抗原結合フラグメント及び/又はドセタキセルの1回又は複数の用量は、治療に負の影響を与えることなく逸されることが可能である。抗クラステリン抗体若しくはその抗原結合フラグメント及び/又はドセタキセルの1回又は複数の付加的な用量が、治療に負の影響を与えることなく投与されることも可能である。
【0477】
本開示によれば、対象は、少なくとも1回の治療サイクルを受け得る。
【0478】
本開示によれば、対象は、少なくとも2回の治療サイクルを受け得る。
【0479】
本開示によれば、対象は、少なくとも3回の治療サイクルを受け得る。
【0480】
本開示によれば、対象は、少なくとも4回の治療サイクルを受け得る。
【0481】
本開示によれば、対象は、4回以上の治療サイクルを受け得る。
【0482】
本開示によれば、対象は、少なくとも5回の治療サイクルを受け得る。
【0483】
本開示によれば、対象は、少なくとも6回の治療サイクルを受け得る。
【0484】
本開示によれば、対象は、少なくとも7回の治療サイクルを受け得る。
【0485】
本開示によれば、対象は、少なくとも8回の治療サイクルを受け得る。
【0486】
本開示によれば、対象は、少なくとも9回の治療サイクルを受け得る。
【0487】
本開示によれば、対象は、少なくとも10回の治療サイクルを受け得る。
【0488】
本開示によれば、対象は、少なくとも11回の治療サイクルを受け得る。
【0489】
本開示によれば、対象は、少なくとも12回の治療サイクルを受け得る。
【0490】
本開示によれば、対象は、少なくとも13回の治療サイクルを受け得る。
【0491】
本開示によれば、対象は、少なくとも14回の治療サイクルを受け得る。
【0492】
本開示によれば、対象は、少なくとも15回の治療サイクルを受け得る。
【0493】
本開示によれば、対象は、少なくとも16回の治療サイクルを受け得る。
【0494】
本開示によれば、対象は、少なくとも17回の治療サイクルを受け得る。
【0495】
本開示によれば、対象は、少なくとも18回の治療サイクルを受け得る。
【0496】
本開示によれば、対象は、少なくとも19回の治療サイクルを受け得る。
【0497】
本開示によれば、対象は、少なくとも20回の治療サイクルを受け得る。
【0498】
本開示によれば、対象は、20回を上回る治療サイクルを受け得る。
【0499】
本開示によれば、対象は、週あたり1回の抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントの投与、及び3週間ごとに1回のドセタキセルの投与を含む、少なくとも1回の治療サイクルを受け得る。
【0500】
本開示によれば、対象は、それぞれが、週あたり1回の抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントの投与、及び3週間ごとに1回のドセタキセルの投与を含む、少なくとも2回の治療サイクルを受け得る。
【0501】
本開示によれば、対象は、それぞれが、週あたり1回の抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントの投与、及び3週間ごとに1回のドセタキセルの投与を含む、少なくとも3回の治療サイクルを受け得る。
【0502】
本開示によれば、対象は、それぞれが、週あたり1回の抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントの投与、及び3週間ごとに1回のドセタキセルの投与を含む、少なくとも4回の治療サイクルを受け得る。
【0503】
本開示によれば、対象は、それぞれが、週あたり1回の抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントの投与、及び3週間ごとに1回のドセタキセルの投与を含む、4回以上の治療サイクルを受け得る。
【0504】
本開示によれば、対象は、それぞれが、週あたり1回の抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントの投与、及び3週間ごとに1回のドセタキセルの投与を含む、少なくとも5回の治療サイクルを受け得る。
【0505】
本開示によれば、対象は、それぞれが、週あたり1回の抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントの投与、及び3週間ごとに1回のドセタキセルの投与を含む、少なくとも6回の治療サイクルを受け得る。
【0506】
本開示によれば、対象は、各サイクルが、週あたり1回の抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントの投与、及び3週間ごとに1回のドセタキセルの投与を含む、少なくとも7回の治療を受け得る。
【0507】
本開示によれば、対象は、それぞれが、週あたり1回の抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントの投与、及び3週間ごとに1回のドセタキセルの投与を含む、少なくとも8回の治療サイクルを受け得る。
【0508】
本開示によれば、対象は、それぞれが、週あたり1回の抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントの投与、及び3週間ごとに1回のドセタキセルの投与を含む、少なくとも9回の治療サイクルを受け得る。
【0509】
本開示によれば、対象は、それぞれが、週あたり1回の抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントの投与、及び3週間ごとに1回のドセタキセルの投与を含む、少なくとも10回の治療サイクルを受け得る。
【0510】
本開示によれば、対象は、それぞれが、週あたり1回の抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントの投与、及び3週間ごとに1回のドセタキセルの投与を含む、少なくとも11回の治療サイクルを受け得る。
【0511】
本開示によれば、対象は、それぞれが、週あたり1回の抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントの投与、及び3週間ごとに1回のドセタキセルの投与を含む、少なくとも12回の治療サイクルを受け得る。
【0512】
本開示によれば、対象は、それぞれが、週あたり1回の抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントの投与、及び3週間ごとに1回のドセタキセルの投与を含む、12回を上回る治療サイクルを受け得る。
【0513】
本開示によれば、治療サイクルは連続的である。
【0514】
本開示によれば、全ての治療サイクルは連続的である。
【0515】
本開示によれば、治療サイクルは中断されない。
【0516】
本開示によれば、全ての治療サイクルは中断されない。
【0517】
方法又は使用は、ある期間(例えば、1週間、2週間、3週間、4週間、5週間、6週間、7週間、8週間、9週間、10週間、少なくとも10週間、1カ月間、2カ月間、3カ月間、4カ月間、5カ月間、6カ月間、7カ月間、8カ月間、9カ月間、10カ月間、11カ月間、少なくとも6カ月間、少なくとも10カ月間、少なくとも1年間、1サイクル、2サイクル、3サイクル、4サイクル、5サイクル、6サイクル、7サイクル、8サイクル、9サイクル、10サイクル、少なくとも10サイクル)、治療(単剤又は併用療法)を中断する工程も伴い得る。治療はその後再開され得る。
【0518】
一部の実施形態において、少なくとも1回の治療サイクルが中断される。
【0519】
他の実施形態において、1回を上回る治療サイクルが中断される。
【0520】
一部の実施形態において、中断は1日~1週間続く。一部の実施形態において、中断は1日~2週間続く。一部の実施形態において、中断は1日~3週間続く。一部の実施形態において、中断は1日~1カ月間続く。一部の実施形態において、中断は1日~2カ月間続く。一部の実施形態において、中断は1日~3カ月間続く。一部の実施形態において、中断は1日~4カ月間続く。一部の実施形態において、中断は1日~5カ月間続く。一部の実施形態において、中断は1日~6カ月間続く。一部の実施形態において、中断は1日~6カ月間を上回る期間続く。
【0521】
一部の実施形態において、方法は、配列番号1(CDRL1)に、配列番号2(CDRL2)に、及び配列番号3(CDRL3)に明記されるアミノ酸配列を有するCDRを含む軽鎖可変領域、並びに配列番号4(CDRH1)、配列番号5(CDRH2)、及び配列番号6(CDRH3)に明記されるアミノ酸配列を有するCDRを含む重鎖可変領域を含む抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントを投与する工程を特に伴う。
【0522】
他の実施形態において、方法は、配列番号1(CDRL1)に、配列番号2(CDRL2)に、及び配列番号3(CDRL3)に明記されるアミノ酸配列を有するCDRを含む軽鎖可変領域、並びに配列番号7(CDRH1)、配列番号8(CDRH2)、及び配列番号9(CDRH3)に明記されるアミノ酸配列を有するCDRを含む重鎖可変領域を含む抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントを投与する工程を特に伴う。
【0523】
更に他の実施形態において、方法は、
a.配列番号12に明記されるアミノ酸配列と少なくとも80%の同一性を有するアミノ酸配列を有する軽鎖可変領域、及び配列番号13に明記されるアミノ酸配列と少なくとも80%の同一性を有するアミノ酸配列を有する重鎖可変領域;又は
b.配列番号14に明記されるアミノ酸配列と少なくとも80%の同一性を有するアミノ酸配列を有する軽鎖、及び配列番号15に明記されるアミノ酸配列と少なくとも80%の同一性を有するアミノ酸配列を有する重鎖
を含む抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントを投与する工程を特に伴う。
【0524】
他の実施形態において、方法は、配列番号12に明記されるアミノ酸配列を有する軽鎖可変領域、及び配列番号13に明記されるアミノ酸配列を有する重鎖可変領域を含む抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントを投与する工程を特に伴う。
【0525】
更なる実施形態において、方法は、配列番号14に明記されるアミノ酸配列を有する軽鎖、及び配列番号15に明記されるアミノ酸配列を有する重鎖を含む抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントを投与する工程を特に伴う。
【0526】
一部の実施形態において、抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントは、およそ1時間の時間枠にわたって注入によって投与される。
【0527】
一部の実施形態において、ドセタキセルは、およそ1時間の時間枠にわたって注入によって投与される。
【0528】
一部の実施形態において、抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントは、およそ1時間の時間枠にわたって注入によって投与され、ドセタキセルは、その後、およそ1時間の時間枠にわたって同日に注入によって投与される。
【0529】
一部の実施形態において、ドセタキセルは、およそ1時間の時間枠にわたって注入によって投与され、抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントは、その後、およそ1時間の時間枠にわたって同日に注入によって投与される。
【0530】
本開示によれば、併用療法又は医薬は、転移性NSCLC又はステージIII~IVのNSCLC等の非小細胞肺がんを有する対象に使用され得る。
【0531】
本開示によれば、抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメント及びドセタキセルは両方とも、基本的に治療期間の経過全体にわたって投与される。
【0532】
本開示によれば、併用療法は、単独での又は化学療法との組み合わせでの、免疫チェックポイント抗体を用いた治療の後に進行したNSCLC患者において使用され得る。
【0533】
また、本開示によれば、併用療法は、PD-L1発現の証拠を有しない(例えば、腫瘍比率スコア(TPS)<1%)、又はPD-L1の低い発現を有する(例えば、腫瘍比率スコア(TPS)≦15%、すなわち、<5%、≦1%、<1%、及び0%を含む)NSCLC患者において使用され得る。
【0534】
本開示によれば、併用療法は、免疫チェックポイント抗体を含む治療に適格性がない又はそれからおそらく恩恵を受けないであろうNSCLCにおいて使用され得る。
【0535】
本開示は、1つ又は複数の病変への免疫細胞の浸潤を促進することによって、転移性NSCLC等のNSCLCを治療する方法における使用のための併用療法に関する。
【0536】
従って、本開示は、PD-L1の低い発現を有する又はPD-L1発現の証拠を有しない1つ又は複数の病変への免疫細胞の浸潤を促進することによって、転移性NSCLC等のNSCLCを治療する方法における使用のための併用療法に関する。
【0537】
抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントの例示的な実施形態
一部の実施形態において、本開示の抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントは、上皮から間葉への移行を阻害し得る。
【0538】
一部の実施形態において、本開示の抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントは、ヒトクラステリンのβ-サブユニットのC末端部分のアミノ酸421及び443に、又はアミノ酸421及び443内に含まれるエピトープに結合することができる(配列番号41、第WO2007/030930号の下で公開されたPCT/CA2006/001505、及び第WO2011/063523号の下で公開された国際出願第PCT/CA2010/0001882号を参照されたく、その内容全体は参照により本明細書に組み込まれる)。そのような抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントは、Table 3(表3)に例示される、又はTable 3(表3)に例示されるCDR、可変領域、若しくは全鎖を含む。抗クラステリン抗体とタキサンとの組み合わせを記載するWO2011/063523とは対照的に、本出願は、本明細書に記載される併用療法、特定の用量若しくは投薬量、治療レジメン、及び/又は投与のスケジュールの使用が、NSCLC患者において腫瘍退縮又は腫瘍成長の安定化を誘導し得るという証拠を提供することに留意すべきである。
【0539】
一部の実施形態において、抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントは、クラステリン(例えば、分泌クラステリン(sCLU)又は腫瘍関連sCLU(TA-sCLU))の結合をめぐって、又は配列番号18に明記されるアミノ酸配列を含むポリペプチドへの結合をめぐって、本開示の抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントと競合し得る抗体又はその抗原結合フラグメントである。
【0540】
一部の実施形態において、CDRは、当業者に公知の方法を使用して特定され、それは、その内容全体が参照により本明細書に組み込まれる、Andrew C.R. MartinによるAntibody Engineering、第2巻、第3章に概説される。
【0541】
特定の実施形態において、全てのCDRは、最もよく使用される定義であるKabat定義(Wu及びKabat、1970)を使用して特定される。
【0542】
特定の実施形態において、全てのCDRは、これらは抗原との相互作用に参加する残基であることから、抗体の親和性を改変するために突然変異誘発を実施することを望む人々にとっておそらく最も有用である接触定義(contact definition)(MacCallumら、1996)を使用して特定される。
【0543】
本開示によれば、抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントは、Table 3(表3)に明記されるCDR、軽鎖及び重鎖可変領域、又は軽鎖及び重鎖のアミノ酸配列を含む。
【0544】
特定の実施形態において、抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントは、配列番号12に明記される軽鎖可変領域の相補性決定領域(CDR)を含む軽鎖可変領域、及び配列番号13に明記される重鎖可変領域のCDRを含む重鎖可変領域を含む。
【0545】
一部の例示的な実施形態において、抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントは、配列番号1に明記されるアミノ酸配列を有するCDRL1、配列番号2に明記されるアミノ酸配列を有するCDRL2、配列番号3に明記されるアミノ酸配列を有するCDRL3を含む軽鎖可変領域を含む。
【0546】
一部の例示的な実施形態において、抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントは、配列番号4に明記されるアミノ酸配列を有するCDRH1、配列番号5に明記されるアミノ酸配列を有するCDRH2、配列番号6に明記されるアミノ酸配列を有するCDRH3を含む重鎖可変領域を含む。
【0547】
一部の例示的な実施形態において、抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントは、配列番号7に明記されるアミノ酸配列を有するCDRH1、配列番号8に明記されるアミノ酸配列を有するCDRH2、配列番号9に明記されるアミノ酸配列を有するCDRH3を含む重鎖可変領域を含む。
【0548】
一部の実施形態において、抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントは、配列番号1に明記されるアミノ酸配列を有するCDRL1、配列番号2に明記されるアミノ酸配列を有するCDRL2、配列番号3に明記されるアミノ酸配列を有するCDRL3を含む軽鎖可変領域、及び配列番号4に明記されるアミノ酸配列を有するCDRH1、配列番号5に明記されるアミノ酸配列を有するCDRH2、配列番号6に明記されるアミノ酸配列を有するCDRH3を含む重鎖可変領域を含む。
【0549】
一部の実施形態において、抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントは、配列番号1に明記されるアミノ酸配列を有するCDRL1、配列番号2に明記されるアミノ酸配列を有するCDRL2、配列番号3に明記されるアミノ酸配列を有するCDRL3を含む軽鎖可変領域、及び配列番号7に明記されるアミノ酸配列を有するCDRH1、配列番号8に明記されるアミノ酸配列を有するCDRH2、配列番号9に明記されるアミノ酸配列を有するCDRH3を含む重鎖可変領域を含む。
【0550】
一部の実施形態において、抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントは、配列番号10に明記されるアミノ酸配列と少なくとも80%の同一性を有するアミノ酸配列を有する軽鎖可変領域、及び配列番号11に明記されるアミノ酸配列と少なくとも80%の同一性を有するアミノ酸配列を有する重鎖可変領域を含む。
【0551】
一部の実施形態において、抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントは、配列番号10に明記されるアミノ酸配列と少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を有する軽鎖可変領域、及び配列番号11に明記されるアミノ酸配列と少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を有する重鎖可変領域を含む。
【0552】
一部の実施形態において、抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントは、配列番号10に明記されるアミノ酸配列と同一のアミノ酸配列を有する軽鎖可変領域、及び配列番号11に明記されるアミノ酸配列と同一のアミノ酸配列を有する重鎖可変領域を含む。
【0553】
一部の実施形態において、抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントは、クラステリン(例えば、分泌クラステリン(sCLU)又は腫瘍関連sCLU(TA-sCLU))の結合をめぐって、又は配列番号18に明記されるアミノ酸配列を含むポリペプチドへの結合をめぐって、配列番号10に明記されるアミノ酸配列を有する軽鎖可変領域、及び配列番号11に明記されるアミノ酸配列を有する重鎖可変領域を含む抗体と競合し得る。
【0554】
本開示によれば、抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントは、配列番号12に明記されるアミノ酸配列と少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも99%の同一性を有する、又は配列番号12に明記されるアミノ酸配列と同一である若しくはそれを含むアミノ酸配列を有する軽鎖可変領域、及び配列番号13に明記されるアミノ酸配列と少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも99%の同一性を有する、又は配列番号13に明記されるアミノ酸配列と同一である若しくはそれを含むアミノ酸配列を有する重鎖可変領域を含む。
【0555】
本開示によれば、抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントは、配列番号14に明記されるアミノ酸配列と少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも99%の同一性を有する、又は配列番号14に明記されるアミノ酸配列と同一である若しくはそれを含むアミノ酸配列を有する軽鎖、及び配列番号15に明記されるアミノ酸配列と少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも99%の同一性を有する、又は配列番号15に明記されるアミノ酸配列と同一である若しくはそれを含むアミノ酸配列を有する重鎖を含む。
【0556】
一部の実施形態において、抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントは、配列番号12に明記されるアミノ酸配列と少なくとも80%の同一性を有するアミノ酸配列を有する軽鎖可変領域、及び配列番号13に明記されるアミノ酸配列と少なくとも80%の同一性を有するアミノ酸配列を有する重鎖可変領域を含む。
【0557】
一部の実施形態において、抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントは、配列番号12に明記されるアミノ酸配列と少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を有する軽鎖可変領域、及び配列番号13に明記されるアミノ酸配列と少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を有する重鎖可変領域を含む。
【0558】
一部の実施形態において、抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントは、配列番号12に明記されるアミノ酸配列と同一のアミノ酸配列を有する軽鎖可変領域、及び配列番号13に明記されるアミノ酸配列と同一のアミノ酸配列を有する重鎖可変領域を含む。
【0559】
本開示によれば、抗体又はその抗原結合フラグメントは、クラステリン(例えば、分泌クラステリン(sCLU)又は腫瘍関連sCLU(TA-sCLU))の結合をめぐって、又は配列番号18に明記されるアミノ酸配列を含むポリペプチドへの結合をめぐって、配列番号12に明記されるアミノ酸配列を有する軽鎖可変領域、及び配列番号13に明記されるアミノ酸配列を有する重鎖可変領域を含む抗体と競合し得る。
【0560】
一部の実施形態において、抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントは、配列番号14に明記されるアミノ酸配列と少なくとも80%の同一性を有するアミノ酸配列を有する軽鎖、及び配列番号15に明記されるアミノ酸配列と少なくとも80%の同一性を有するアミノ酸配列を有する重鎖を含む。
【0561】
一部の実施形態において、抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントは、配列番号14に明記されるアミノ酸配列と少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を有する軽鎖、及び配列番号15に明記されるアミノ酸配列と少なくとも90%の同一性を有するアミノ酸配列を有する重鎖を含む。
【0562】
一部の実施形態において、抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントは、配列番号14に明記されるアミノ酸配列と同一のアミノ酸配列を有する軽鎖、及び配列番号15に明記されるアミノ酸配列と同一のアミノ酸配列を有する重鎖を含む。
【0563】
一部の実施形態において、抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントは、クラステリン(例えば、分泌クラステリン(sCLU)又は腫瘍関連sCLU(TA-sCLU))の結合をめぐって、又は配列番号18に明記されるアミノ酸配列を含むポリペプチドへの結合をめぐって、配列番号14に明記されるアミノ酸配列を有する軽鎖、及び配列番号15に明記されるアミノ酸配列を有する重鎖を含む抗体と競合し得る。
【0564】
更に他の特定の実施形態において、抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントは、Table 3(表3)に列挙される抗体又はその抗原結合フラグメントのCDR、可変領域、又は全鎖アミノ酸配列を含む。
【0565】
一部の実施形態において、抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントは、ヒト化16B5である。
【0566】
一部の実施形態において、抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントは、ヒト化16B5バイオシミラーである。
【0567】
マウス16B5、ヒト化16B5、マウス21B12、及びヒト化21B12のアミノ酸配列は、その内容全体が参照により本明細書に組み込まれる、2010年11月24日に出願され、第WO2011/063523号の下で2011年6月3日に公開された国際出願第PCT/CA2010/001882号に開示される。
【0568】
更に更なる特定の実施形態において、抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントは、Table 3(表3)に列挙される抗体又はその抗原結合フラグメントの1種又は複数と競合することができ得る。
【0569】
AB-16B5と競合する抗体又はその抗原結合フラグメントの例示的な実施形態は、例示であり限定されることなく、その内容全体が参照により本明細書に組み込まれる、2006年9月13日に出願され、第WO2007/030930号の下で2007年3月22日に公開された国際出願第PCT/CA2006/001505号に開示される16B5、21B12、20E11、11E2、及び16C11として特定される抗体を含む。そのような抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントは、Table 3(表3)に例示される。
【0570】
対象の例示的な実施形態
本明細書に開示される併用療法は、必要性に迫られている対象に投与される。
【0571】
本明細書に開示される併用療法は、概してヒト対象に投与される。
【0572】
本開示の一部の態様及び実施形態において、対象は、がんを有する。
【0573】
本開示の他の態様及び実施形態において、対象は、がんを有し、機能的免疫系を有する対象である。
【0574】
本開示の更に他の態様及び実施形態において、対象は、がん並びに適当な臓器及び免疫機能を有する対象である。
【0575】
一部の実施形態において、対象は非小細胞肺がんを有する。
【0576】
一部の実施形態において、対象は転移性NSCLCを有する。
【0577】
一部の実施形態において、対象はステージIII~IVのNSCLCを有する。
【0578】
他の実施形態において、対象は、免疫チェックポイント抗体を含む治療の後に進行したNSCLCを有する又は有するので選択される。
【0579】
他の実施形態において、対象は、化学療法の後に進行したNSCLCを有する又は有するので選択される。
【0580】
一部の実施形態において、対象は、化学療法を用いた先行治療を受けている。
【0581】
他の実施形態において、対象は、免疫チェックポイント抗体を含む治療に適格性がない又はそれからおそらく恩恵を受けないであろうNSCLCを有する又は有するので選択される。
【0582】
対象は、例えばPD-1又はPD-L1免疫チェックポイント阻害剤を含む治療の先行する失敗、PD-1又はPD-L1の発現のレベル、腫瘍環境への免疫細胞浸潤のレベル等の客観的基準に基づき、PD-1又はPD-L1免疫チェックポイント阻害剤を用いた治療に適格性がないとして特徴付けられ得る。
【0583】
対象は、危険性及び有益性についての医師による査定、対象の全体的な臨床的状態等の主観的基準に基づき、PD-1又はPD-L1免疫チェックポイント阻害剤を用いた治療からおそらく恩恵を受けないとして特徴付けられ得る。
【0584】
更に他の実施形態において、対象は、免疫チェックポイント抗体及びプラチナ含有ダブレット治療を用いた先行治療に失敗しているNSCLCを有する又は有するので選択される。
【0585】
一部の実施形態において、対象は、抗PD-1免疫チェックポイント抗体を含む先行治療に失敗しているNSCLCを有する又は有するので選択される。
【0586】
一部の実施形態において、対象は、PD-L1免疫チェックポイント抗体を含む先行治療に失敗しているNSCLCを有する又は有するので選択される。
【0587】
一部の実施形態において、対象は、抗PD-1又はPD-L1免疫チェックポイント抗体を含む先行治療に失敗しているNSCLCを有する又は有するので選択される。
【0588】
一部の実施形態において、対象は、抗PD-1免疫チェックポイント抗体及びプラチナ含有ダブレット治療を用いた先行治療に失敗しているNSCLCを有する又は有するので選択される。
【0589】
一部の実施形態において、対象は、抗PD-L1免疫チェックポイント抗体及びプラチナ含有ダブレット治療を用いた先行治療に失敗しているNSCLCを有する又は有するので選択される。
【0590】
付加的な実施形態において、対象は、抗PD-1又はPD-L1免疫チェックポイント抗体及びプラチナ含有ダブレット治療を用いた先行治療に失敗しているNSCLCを有する又は有するので選択される。
【0591】
本開示によれば、ダブレット治療は同時に提供され得る。
【0592】
本開示によれば、ダブレット治療は逐次的に提供され得る。
【0593】
一部の実施形態において、対象は、抗PD-1又はPD-L1免疫チェックポイント抗体及びプラチナ含有ダブレット治療を用いた先行治療に失敗している転移性NSCLCを有する又は有するので選択される。
【0594】
一部の実施形態において、対象は、単独での又はプラチナベースの化学療法との組み合わせでの、イピリムマブ、ニボルマブ、ペムブロリズマブ、セミプリマブ、アテゾリズマブ、アベルマブ、又はデュルバルマブから選択される免疫チェックポイント抗体を用いた先行治療に失敗しているNSCLCを有する又は有するので選択される。
【0595】
一部の実施形態において、対象は、単独での又はプラチナベースの化学療法との組み合わせでの、ペムブロリズマブを用いた先行治療に失敗しているNSCLCを有する又は有するので選択される。
【0596】
他の実施形態において、対象は、免疫チェックポイント抗体を含む治療の後に進行した転移性NSCLCを有する又は有するので選択される。
【0597】
他の実施形態において、対象は、化学療法の後に進行した転移性NSCLCを有する又は有するので選択される。
【0598】
更に他の実施形態において、対象は、免疫チェックポイント抗体及び化学療法治療を用いた先行治療に失敗している転移性NSCLCを有する又は有するので選択される。
【0599】
他の実施形態において、対象は、免疫チェックポイント抗体を含む治療に適格性がない又はそれからおそらく恩恵を受けないであろう転移性NSCLCを有する又は有するので選択される。
【0600】
更に他の実施形態において、対象は、免疫チェックポイント抗体及びプラチナ含有ダブレット治療を用いた先行治療に失敗している転移性NSCLCを有する又は有するので選択される。
【0601】
一部の実施形態において、対象は、抗PD-1免疫チェックポイント抗体を含む先行治療に失敗している転移性NSCLCを有する又は有するので選択される。
【0602】
一部の実施形態において、対象は、PD-L1免疫チェックポイント抗体を含む先行治療に失敗している転移性NSCLCを有する又は有するので選択される。
【0603】
一部の実施形態において、対象は、抗PD-1又はPD-L1免疫チェックポイント抗体を含む先行治療に失敗している転移性NSCLCを有する又は有するので選択される。
【0604】
一部の実施形態において、対象は、抗PD-1免疫チェックポイント抗体及びプラチナ含有ダブレット治療を用いた先行治療に失敗している転移性NSCLCを有する又は有するので選択される。
【0605】
一部の実施形態において、対象は、抗PD-L1免疫チェックポイント抗体及びプラチナ含有ダブレット治療を用いた先行治療に失敗している転移性NSCLCを有する又は有するので選択される。
【0606】
付加的な実施形態において、対象は、抗PD-1又はPD-L1免疫チェックポイント抗体及びプラチナ含有ダブレット治療を用いた先行治療に失敗している転移性NSCLCを有する又は有するので選択される。
【0607】
一部の実施形態において、対象は、抗PD-1又はPD-L1免疫チェックポイント抗体及びプラチナ含有ダブレット治療を用いた先行治療に失敗している転移性NSCLCを有する又は有するので選択される。
【0608】
一部の実施形態において、対象は、単独での又はプラチナベースの化学療法との組み合わせでの、イピリムマブ、ニボルマブ、ペムブロリズマブ、セミプリマブ、アテゾリズマブ、アベルマブ、又はデュルバルマブから選択される免疫チェックポイント抗体を用いた先行治療に失敗している転移性NSCLCを有する又は有するので選択される。
【0609】
一部の実施形態において、対象は、単独での又はプラチナベースの化学療法との組み合わせでの、ペムブロリズマブを用いた先行治療に失敗している転移性NSCLCを有する又は有するので選択される。
【0610】
NSCLC又は転移性NSCLCを有する又は有するので選択されるのに加えて、対象は、本明細書に記載され且つ/又は下で例示される1つ又は複数の特徴を有し得る又は有するので選択され得る。
【0611】
一部の実施形態において、対象は、≧50%のPD-L1腫瘍比率スコアを有する1つ又は複数の病変を有する又は有するので選択される。
【0612】
一部の実施形態において、対象は、<50%のPD-L1腫瘍比率スコアを有する1つ又は複数の病変を有する又は有するので選択される。
【0613】
一部の実施形態において、対象は、1%~49%のPD-L1腫瘍比率スコアを有する1つ又は複数の病変を有する又は有するので選択される。
【0614】
一部の実施形態において、対象は、≦15%のPD-L1腫瘍比率スコアを有する1つ又は複数の病変を有する又は有するので選択される。
【0615】
一部の実施形態において、対象は、<5%のPD-L1腫瘍比率スコアを有する1つ又は複数の病変を有する又は有するので選択される。
【0616】
一部の実施形態において、対象は、≦1%のPD-L1腫瘍比率スコアを有する1つ又は複数の病変を有する又は有するので選択される。
【0617】
一部の実施形態において、対象は、<1%のPD-L1腫瘍比率スコアを有する1つ又は複数の病変を有する又は有するので選択される。
【0618】
一部の実施形態において、対象は、0%のPD-L1腫瘍比率スコアを有する1つ又は複数の病変を有する又は有するので選択される。
【0619】
一部の実施形態において、腫瘍比率スコアはベースライン時に判定される。
【0620】
一部の実施形態において、腫瘍比率スコアは併用療法の投与の前に判定される。
【0621】
一部の実施形態において、腫瘍比率スコアは一次療法の後に判定される。
【0622】
一部の実施形態において、腫瘍比率スコアは併用療法の着手時に判定される。
【0623】
一部の実施形態において、PD-L1腫瘍比率スコアは、科学者又は病理学者によって判定される。
【0624】
一部の実施形態において、PD-L1腫瘍比率スコアは、薬物規制当局のガイダンス(例えば、FDA、EMA等)に従って判定される。
【0625】
一部の実施形態において、対象は、免疫学的に冷たい1つ又は複数の病変を有する又は有するので選択される。
【0626】
一部の実施形態において、対象は、免疫細胞の乏しい浸潤を有する1つ又は複数の病変を有する又は有するので選択される。免疫細胞浸潤のレベルは、訓練を受けた病理学者によって判定され得る。免疫細胞浸潤のレベルは、腫瘍生検イメージングについてのコンピューターベースの定量によって判定され得る。
【0627】
一部の実施形態において、対象は、EMTシグネチャーを有する又はEMTシグネチャーの兆候を示す1つ又は複数の病変を有する又は有するので選択される。EMTシグネチャーは、訓練を受けた病理学者によって判定され得る。EMTシグネチャーは、腫瘍又は腫瘍生検イメージングについてのコンピューターベースの定量によって判定され得る。
【0628】
本開示によれば、対象は、例えば転移性非小細胞肺がん等の非小細胞肺がんを有する対象であり、以下の非包括的で且つ非限定的な基準に基づいて選択される:
a)対象は、単独での又は化学療法との組み合わせでの、免疫チェックポイント抗体を用いた先行療法に失敗している;
b)対象は、免疫細胞の乏しい浸潤を有する1つ又は複数の病変を有する;
c)対象は、EMTシグネチャーを有する又はEMTシグネチャーの兆候を示す1つ又は複数の病変を有する;
d)対象は、a)~c)のいずれか1つに列挙される1つ又は複数の基準を有する。
【0629】
代替的に、本開示によれば、対象は、例えば転移性非小細胞肺がん等の非小細胞肺がんを有する対象であり、以下の非包括的で且つ非限定的な基準に基づいて選択される:
a)対象は、単独での若しくはプラチナベースの化学療法との組み合わせでの、抗PD-L1抗体を用いた先行療法を受けていない;
b)対象は、≦15%のPD-L1腫瘍比率スコアを有する1つ若しくは複数の病変を有する;
c)対象は、免疫細胞の乏しい浸潤を有する1つ若しくは複数の病変を有する;
d)対象は、EMTシグネチャーを有する若しくはEMTシグネチャーの兆候を示す1つ若しくは複数の病変を有する;又は
e)対象は、a)~d)のいずれか1つに列挙される1つ又は複数の基準を有する。
【0630】
対象は、故に、本明細書に開示される1つの基準又は基準の組み合わせに基づいて選択され得る。
【0631】
例示的な実施形態において、対象は、機能的免疫系並びに/又は適当な臓器及び免疫機能を有する。
【0632】
例示的な実施形態において、対象は、転移性非小細胞肺がん等のNSCLCを有し又は有するので選択され、抗PD-L1抗体を用いた先行療法を受けていない。
【0633】
他の例示的な実施形態において、対象は、転移性非小細胞肺がん等のNSCLC、及び≦15%のPD-L1腫瘍比率スコアを有する1つ又は複数の病変を有する又は有するので選択される。
【0634】
別の例示的な実施形態において、対象は、転移性非小細胞肺がん等のNSCLC、及び≦15%のPD-L1腫瘍比率スコアを有し又は有するので選択され、抗PD-L1抗体を用いた先行療法を受けていない。
【0635】
他の例示的な実施形態において、対象は、転移性非小細胞肺がん等のNSCLC、及び≦15%のPD-L1腫瘍比率スコアを有し又は有するので、且つ免疫細胞の乏しい浸潤を有する1つ又は複数の病変を有するので選択される。
【0636】
他の例示的な実施形態において、対象は、転移性非小細胞肺がん等のNSCLC、及び<1%のPD-L1腫瘍比率スコアを有する又は有するので選択される。
【0637】
別の例示的な実施形態において、対象は、転移性非小細胞肺がん等のNSCLC、及び<1%のPD-L1腫瘍比率スコアを有し又は有するので選択され、抗PD-L1抗体を用いた先行療法を受けていない。
【0638】
他の例示的な実施形態において、対象は、転移性非小細胞肺がん等のNSCLC、及び<1%のPD-L1腫瘍比率スコアを有し又は有するので、且つ免疫細胞の乏しい浸潤を有する1つ又は複数の病変を有するので選択される。
【0639】
一部の場合には、対象は、単独での又は化学療法との組み合わせでの、免疫チェックポイント抗体を用いた先行療法に失敗している転移性非小細胞肺がん等のNSCLCを有する又は有するので選択される。
【0640】
一部の場合には、対象は、一次、二次、三次、又は後続ラインの療法に失敗している転移性非小細胞肺がん等のNSCLCを有する又は有するので選択される。
【0641】
一部の場合には、併用療法は、転移性非小細胞肺がん等のNSCLC、及び≦15%のPD-L1腫瘍比率スコアを有する又は有するので選択される対象において、一次療法として投与される。
【0642】
一部の場合には、併用療法は、転移性非小細胞肺がん等のNSCLC、及び<1%のPD-L1腫瘍比率スコアを有する又は有するので選択される対象において、一次療法として投与される。
【0643】
一部の場合には、併用療法は、単独での又は化学療法との組み合わせでの、免疫チェックポイント抗体を用いた先行療法に失敗している転移性非小細胞肺がん等のNSCLCを有する対象において、二次療法として投与される。
【0644】
一部の場合には、併用療法は、単独での又は化学療法との組み合わせでの、免疫チェックポイント抗体を用いた先行療法に失敗している転移性非小細胞肺がん等のNSCLCを有する対象において、二次療法として投与される。
【0645】
本開示によれば、必要性に迫られている対象は、クラステリンを発現する又は分泌する腫瘍を有する。
【0646】
本開示によれば、必要性に迫られている対象は、免疫抑制されない、又は治療前14、13、12、11、10、9、8、7、6、5、4、3、2日、若しくは1日以内に免疫抑制薬を受けていない対象である。一部の実施形態において、必要性に迫られている対象は、治療前にコルチコステロイドを受けていてもよい。
【0647】
一部の実施形態において、対象は、免疫能力がある又は免疫能力があるので選択される。
【0648】
一部の実施形態において、対象は、免疫抑制されていない又は免疫抑制されないので選択される。
【0649】
一部の実施形態において、対象は、治療前7日以内に免疫抑制薬を受けていない又は受けていないので選択される。
【0650】
本開示によれば、必要性に迫られている対象は、ドセタキセルを用いた先行治療を受けていない対象である。
【0651】
治療失敗は、疾患進行又は治療の非所望の副作用としばしば関連することが本明細書において理解されるべきである。そのため、一部の実施形態において、先行治療に失敗している対象は、進行を有する対象を含む。他の実施形態において、先行治療に失敗している対象は、先行治療と関連した非所望の副作用を有する対象を含む。
【0652】
一部の実施形態において、対象は、ドセタキセルを用いた先行治療を受けていない。
【0653】
PD-L1発現及び免疫細胞浸潤
PD-L1発現は、当業者に公知の方法を使用して判定され得る。
【0654】
例示的な実施形態において、PD-L1腫瘍比率スコア(TPS)は、22C3抗体(Agilent Technologies社、Carpinteria、CA、コードSK006)を用いて査定される。
【0655】
別の例示的な実施形態において、PD-L1 TPSは、28-8抗体(Agilent Technologies社、Carpinteria、CA、コードSK005;Abcam社、Toronto、Canada、カタログ番号Ab205921)を用いて査定される。
【0656】
更に別の例示的な実施形態において、PD-L1 TPSは、SP263抗体、Roche Diagnostic社、Ref. 740-4907を用いて査定される。
【0657】
更なる例示的な実施形態において、PD-L1 TPSは、SP142抗体(Abcam社、Toronto、Canada、カタログ番号Ab228462)を用いて査定される。
【0658】
更なる例示的な実施形態において、PD-L1 TPSは、73-10抗体(クローンMKP1A07310;Merck KgaA社、Darmstadt、Germany;Abcam社、Toronto、Canada、カタログ番号Ab228415)を用いて査定される。
【0659】
PD-L1発現は、対象が有する癌腫のタイプに適切な抗PD-L1抗体を使用して査定され得る。
【0660】
PD-L1発現は、通常、腫瘍細胞において査定される。しかしながら、PD-L1発現は、腫瘍細胞及び腫瘍浸潤免疫細胞の両方において査定され得る。
【0661】
一部の場合には、PD-L1発現は免疫組織化学によって査定される。
【0662】
他の場合には、PD-L1発現は、例えば定量的蛍光又は蛍光インサイチューハイブリダイゼーションによって等、蛍光アッセイによって査定される。
【0663】
一部の実施形態において、アッセイは、少なくとも1つの規制機関によって承認されたアッセイである。
【0664】
本開示によれば、アッセイは、米国食品医薬品局(FDA)により承認された診断検査(Dx)である。
【0665】
本開示によれば、アッセイは、研究のためにFDAにより承認された検査(Rx)である。
【0666】
例示的な実施形態において、アッセイは、PD-L1 IHC 22C3 pharmDx(Agilent Technologies社、Carpinteria、CA、コードSK006)に基づく。
【0667】
別の例示的な実施形態において、アッセイは、PD-L1 IHC 28-8 pharmDx((Agilent Technologies社、Carpinteria、CA、コードSK005))に基づく。
【0668】
更に別の例示的な実施形態において、アッセイは、ベンタナPD-L1(SP263)(Roche Diagnostic社、Ref. 740-4907)に基づく。
【0669】
一部の態様及び実施形態において、免疫組織化学アッセイは、メーカーの使用説明書に従って実施される。
【0670】
一部の実施形態において、アッセイは、Autostainer Link 48免疫組織化学プラットフォーム(Dako社)を使用する。
【0671】
一部の実施形態において、アッセイは、Omnis免疫組織化学プラットフォーム(Dako社)を使用する。
【0672】
一部の実施形態において、アッセイは、Bond-III免疫組織化学プラットフォーム(Leica社)を用いて実施される。
【0673】
一部の実施形態において、アッセイは、BenchMark ULTRA免疫組織化学プラットフォーム(Ventana)を使用する。
【0674】
アッセイ結果は、メーカーの解釈マニュアルを使用して解釈される。
【0675】
例示的なアッセイは、その全てについての内容全体が参照により本明細書に組み込まれる、Munari, E.ら、2021、Marchetti, A.ら、2017、Yoshikawa, K.ら、2021に記載される。
【0676】
一部の実施形態において、腫瘍微小環境における免疫細胞の非存在又は存在は、腫瘍生検によって確認され得る。
【0677】
他の実施形態において、腫瘍微小環境における免疫細胞の非存在又は存在は、インビボイメージング(例えば磁気共鳴イメージング、例えばJiang X.ら、2020を参照されたい)によって確認され得る。
【0678】
腫瘍微小環境が、免疫細胞によって(とりわけ、リンパ球によって)十分に浸潤されない場合、又は腫瘍微小環境が炎症を起こしていない場合、腫瘍は「免疫学的に冷たい」として特徴付けされ得る。対照的に、腫瘍微小環境への免疫細胞の(とりわけ、リンパ球による)浸潤が観察される場合、又は腫瘍が炎症の兆候を示す場合、腫瘍は「免疫学的に温かい」又は「免疫学的に熱い」として特徴付けされ得る。
【0679】
一般的に、適正な試薬及び/又は装置を備えた、病理学者、技師、訓練を受けた科学者、又は訓練を受けた技術者であれば、腫瘍微小環境における免疫細胞の非存在又は存在を判定することができ得、故に、腫瘍が「免疫学的に冷たい」、「免疫学的に温かい」、又は「免疫学的に熱い」かどうかを評価することができ得る。
【0680】
キットの例示的な実施形態
本開示は、一部の態様及び実施形態において、抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントの少なくとも1回の用量を含む1つ又は複数の容器、併用療法における使用のためのタキサンの少なくとも1回の用量を含む1つ又は複数の容器、及び必要性に迫られている対象を治療するための使用説明書を含む添付文書を含むキットを提供する。
【0681】
本開示は、他の態様及び実施形態において、抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントの少なくとも1回の用量を含む1つ又は複数の容器、併用療法における使用のためのドセタキセルの少なくとも1回の用量を含む1つ又は複数の容器、及び必要性に迫られている対象を治療するための使用説明書を含む添付文書を含むキットを提供する。
【0682】
本開示によれば、抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメント及びドセタキセルは別個の容器で提供される。
【0683】
本開示によれば、抗体又はその抗原結合フラグメントは、本明細書に記載されるとおりである。
【0684】
一部の実施形態において、添付文書は、併用療法が、本明細書に記載される対象の治療を意図されることを記述する。
【0685】
一部の実施形態において、添付文書は、併用療法が、NSCLCを有する対象の治療を意図されることを記述する。
【0686】
一部の実施形態において、添付文書は、併用療法が、例えばステージIII~IVのNSCLC等の転移性NSCLCを有する対象の治療を意図されることを記述する。
【0687】
一部の実施形態において、添付文書は、併用療法が、免疫チェックポイント抗体を含む治療の後に進行したNSCLCを有する対象の治療を意図されることを記述する。
【0688】
一部の実施形態において、添付文書は、併用療法が、免疫チェックポイント抗体及びプラチナ含有ダブレット治療を用いた先行治療に失敗しているNSCLCを有する対象の治療を意図されることを記述する。
【0689】
一部の実施形態において、添付文書は、併用療法が、免疫チェックポイント抗体を含む一次治療の後に進行した転移性NSCLCを有する対象の治療を意図されることを記述する。
【0690】
一部の実施形態において、添付文書は、併用療法が、免疫チェックポイント抗体及びプラチナ含有ダブレット治療を含む先行治療に失敗している転移性NSCLCを有する対象の治療を意図されることを記述する。
【0691】
本開示に記載され且つ提供される実施形態に加えて、以下の非限定的な実施形態が特に企図される。
1.本明細書に開示される併用療法を投与する工程を含む、肺がんを有する対象を治療する方法。
2.本明細書に開示される併用療法を投与する工程を含む、非小細胞肺がんを有する対象を治療する方法。
3.本明細書に開示される併用療法を投与して、臨床的有益性を獲得し且つ/又は維持する工程を含む、非小細胞肺がんを有する対象を治療する方法。
4.併用療法は、抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメント及びタキサンを含む、実施形態1から3のいずれか一つに記載の方法。
5.本明細書に開示される併用療法を投与する工程を含む、非小細胞肺がんを有する対象への臨床的有益性を得る方法。
6.治療の各サイクルが、週あたり1回およそ3mg/kg~およそ20mg/kgの用量での抗クラステリン抗体の投与、及び3週間ごとに1回およそ60mg/m2~100mg/m2の用量でのタキサンの投与を含む、治療の少なくとも2サイクルの間併用療法を投与する工程を含む治療の方法において、非小細胞肺がんを有する対象への臨床的有益性を得る方法であって、抗クラステリン抗体は、配列番号12に明記される軽鎖可変領域の相補性決定領域(CDR)を含む軽鎖可変領域、及び配列番号13に明記される重鎖可変領域のCDRを含む重鎖可変領域を含む、方法。
7.治療の各サイクルが、週あたり1回およそ12mg/kgの用量での抗クラステリン抗体の投与、及び3週間ごとに1回およそ75mg/m2の用量でのドセタキセルの投与を含む、治療の少なくとも2サイクルの間併用療法を投与する工程を含む治療の方法において、非小細胞肺がんを有する対象への臨床的有益性を得る方法であって、抗クラステリン抗体は、配列番号12に明記される軽鎖可変領域の相補性決定領域(CDR)を含む軽鎖可変領域、及び配列番号13に明記される重鎖可変領域のCDRを含む重鎖可変領域を含む、方法。
8.抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメント及びタキサンを含む併用療法を投与する工程を含む、非小細胞肺がんを有する対象を治療する方法であって、抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントは、配列番号12に明記される軽鎖可変領域の相補性決定領域(CDR)を含む軽鎖可変領域、及び配列番号13に明記される重鎖可変領域のCDRを含む重鎖可変領域を含む、方法。
9.抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメント及びタキサンを含む併用療法を投与して、臨床的有益性を獲得する工程を含む、非小細胞肺がんを有する対象を治療する方法であって、抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントは、配列番号12に明記される軽鎖可変領域の相補性決定領域(CDR)を含む軽鎖可変領域、及び配列番号13に明記される重鎖可変領域のCDRを含む重鎖可変領域を含む、方法。
10.タキサンはドセタキセル又はパクリタキセルである、実施形態1から9のいずれか一つに記載の方法。
11.治療の各サイクルが、週あたり1回、2週間ごとに1回、又は3週間ごとに1回およそ3mg/kg~およそ20mg/kgの用量での抗クラステリン抗体の投与、及び2~3週間ごとに1回およそ50mg/m2~およそ100mg/m2の用量でのドセタキセルの投与を含む、治療の少なくとも2サイクルの間併用療法を投与する工程を含む、それの必要性に迫られている対象における非小細胞肺がんを治療する方法であって、抗クラステリン抗体は、配列番号12に明記される軽鎖可変領域の相補性決定領域(CDR)を含む軽鎖可変領域、及び配列番号13に明記される重鎖可変領域のCDRを含む重鎖可変領域を含む、方法。
12.抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントは、およそ3mg/kg~およそ20mg/kgの用量で投与される、実施形態1から11のいずれか一つに記載の方法。
13.抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントは、およそ6mg/kg~およそ20mg/kgの用量で投与される、実施形態1から12のいずれか一つに記載の方法。
14.抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントは、およそ6mg/kg~およそ15mg/kgの用量で投与される、実施形態1から13のいずれか一つに記載の方法。
15.抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントは、およそ6mg/kg~およそ14mg/kgの用量で投与される、実施形態1から14のいずれか一つに記載の方法。
16.抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントは、およそ6mg/kg~およそ13mg/kgの用量で投与される、実施形態1から15のいずれか一つに記載の方法。
17.抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントは、およそ6mg/kg~およそ12mg/kgの用量で投与される、実施形態1から16のいずれか一つに記載の方法。
18.抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントは、およそ7mg/kg~およそ12mg/kgの用量で投与される、実施形態1から17のいずれか一つに記載の方法。
19.抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントは、およそ8mg/kg~およそ12mg/kgの用量で投与される、実施形態1から18のいずれか一つに記載の方法。
20.抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントは、およそ9mg/kg~およそ12mg/kgの用量で投与される、実施形態1から19のいずれか一つに記載の方法。
21.抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントは、およそ10mg/kg~およそ12mg/kgの用量で投与される、実施形態1から20のいずれか一つに記載の方法。
22.抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントは、およそ11mg/kg~およそ12mg/kgの用量で投与される、実施形態1から21のいずれか一つに記載の方法。
23.抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントは、およそ3mg/kgの用量で投与される、実施形態1から22のいずれか一つに記載の方法。
24.抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントは、およそ6mg/kgの用量で投与される、実施形態1から23のいずれか一つに記載の方法。
25.抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントは、およそ9mg/kgの用量で投与される、実施形態1から24のいずれか一つに記載の方法。
26.抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントは、およそ12mg/kgの用量で投与される、実施形態1から25のいずれか一つに記載の方法。
27.タキサンはドセタキセルである、実施形態1から26のいずれか一つに記載の方法。
28.タキサンはドセタキセルであり、およそ50mg/m2~およそ100mg/m2の用量で投与される、実施形態1から27のいずれか一つに記載の方法。
29.タキサンはドセタキセルであり、およそ60mg/m2~およそ100mg/m2の用量で投与される、実施形態1から28のいずれか一つに記載の方法。
30.ドセタキセルは、およそ60mg/m2~およそ95mg/m2の用量で投与される、実施形態1から29のいずれか一つに記載の方法。
31.ドセタキセルは、およそ60mg/m2~およそ90mg/m2の用量で投与される、実施形態1から30のいずれか一つに記載の方法。
32.ドセタキセルは、およそ60mg/m2~およそ85mg/m2の用量で投与される、実施形態1から31のいずれか一つに記載の方法。
33.ドセタキセルは、およそ60mg/m2~およそ80mg/m2の用量で投与される、実施形態1から32のいずれか一つに記載の方法。
34.ドセタキセルは、およそ50mg/m2~およそ75mg/m2の用量で投与される、実施形態1から33のいずれか一つに記載の方法。
35.ドセタキセルは、およそ60mg/m2~およそ75mg/m2の用量で投与される、実施形態1から34のいずれか一つに記載の方法。
36.ドセタキセルは、およそ75mg/m2~およそ80mg/m2の用量で投与される、実施形態1から35のいずれか一つに記載の方法。
37.タキサンはドセタキセルであり、およそ50mg/m2の用量で投与される、実施形態1から36のいずれか一つに記載の方法。
38.タキサンはドセタキセルであり、およそ60mg/m2の用量で投与される、実施形態1から37のいずれか一つに記載の方法。
39.タキサンはドセタキセルであり、およそ75mg/m2の用量で投与される、実施形態1から38のいずれか一つに記載の方法。
40.タキサンはドセタキセルであり、およそ100mg/m2の用量で投与される、実施形態1から39のいずれか一つに記載の方法。
41.抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントは週1回(週あたり1回)投与される、実施形態1から40のいずれか一つに記載の方法。
42.抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントは2週間ごとに1回投与される、実施形態1から41のいずれか一つに記載の方法。
43.抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントは3週間ごとに1回投与される、実施形態1から42のいずれか一つに記載の方法。
44.抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントは4週間ごとに1回投与される、実施形態1から43のいずれか一つに記載の方法。
45.ドセタキセルは週あたり1回投与される、実施形態1から44のいずれか一つに記載の方法。
46.ドセタキセルは2週間ごとに1回投与される、実施形態1から45のいずれか一つに記載の方法。
47.ドセタキセルは3週間ごとに1回投与される、実施形態1から46のいずれか一つに記載の方法。
48.ドセタキセルは4週間ごとに1回投与される、実施形態1から47のいずれか一つに記載の方法。
49.週あたり1回、2週間ごとに1回、3週間ごとに1回、4週間ごとに1回およそ12mg/kgの用量の抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメント、及び2~3週間ごとに1回およそ50mg/m2~およそ75mg/m2の用量のドセタキセル含む併用療法を投与して、臨床的有益性を獲得する工程を含む、非小細胞肺がんを有する対象を治療する方法であって、抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントは、配列番号12に明記される軽鎖可変領域の相補性決定領域(CDR)を含む軽鎖可変領域、及び配列番号13に明記される重鎖可変領域のCDRを含む重鎖可変領域を含む、方法。
50.治療の各サイクルが、週あたり1回、2週間ごとに1回、3週間ごとに1回、又は4週間ごとに1回およそ12mg/kgの用量での抗クラステリン抗体の投与、及び2~3週間ごとに1回およそ50mg/m2~およそ75mg/m2の用量でのドセタキセルの投与を含む、治療の少なくとも2サイクルの間併用療法を投与する工程を含む、それの必要性に迫られている対象における非小細胞肺がんを治療する方法であって、抗クラステリン抗体は、配列番号12に明記される軽鎖可変領域の相補性決定領域(CDR)を含む軽鎖可変領域、及び配列番号13に明記される重鎖可変領域のCDRを含む重鎖可変領域を含む、方法。
51.対象は、本明細書に記載されるとおりである、実施形態1から50のいずれか一つに記載の方法。
52.抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメント及びドセタキセルは、同日に投与される、実施形態1から51のいずれか一つに記載の方法。
53.抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメント及びドセタキセルは、異なる日に投与される、実施形態1から52のいずれか一つに記載の方法。
54.対象は、免疫チェックポイント抗体を用いた先行治療に失敗しているNSCLCを有する又は有するので選択される、実施形態1から53のいずれか一つに記載の方法。
55.対象は、化学療法を用いた先行治療に失敗しているNSCLCを有する又は有するので選択される、実施形態1から54のいずれか一つに記載の方法。
56.対象は、化学療法を伴う又は伴わない免疫チェックポイント抗体を用いた先行治療に失敗しているNSCLCを有する又は有するので選択される、実施形態1から55のいずれか一つに記載の方法。
57.対象は、抗PD-1免疫チェックポイント抗体を含む先行治療に失敗しているNSCLCを有する又は有するので選択される、実施形態1から56のいずれか一つに記載の方法。
58.対象は、プログラム死リガンド1(PD-L1)免疫チェックポイント抗体を含む先行治療に失敗しているNSCLCを有する又は有するので選択される、実施形態1から57のいずれか一つに記載の方法。
59.対象は、抗PD-1又はPD-L1免疫チェックポイント抗体を含む先行治療に失敗しているNSCLCを有する又は有するので選択される、実施形態1から58のいずれか一つに記載の方法。
60.対象は、免疫チェックポイント抗体及び化学療法を用いた先行治療に失敗しているNSCLCを有する又は有するので選択される、実施形態1から59のいずれか一つに記載の方法。
61.対象は、抗PD-1免疫チェックポイント抗体及びプラチナ含有ダブレット治療を用いた先行治療に失敗しているNSCLCを有する又は有するので選択される、実施形態1から60のいずれか一つに記載の方法。
62.対象は、抗PD-L1免疫チェックポイント抗体及びプラチナ含有ダブレット治療を用いた先行治療に失敗しているNSCLCを有する又は有するので選択される、実施形態1から61のいずれか一つに記載の方法。
63.対象は、抗PD-1又はPD-L1免疫チェックポイント抗体及びプラチナ含有ダブレット治療を用いた先行治療に失敗しているNSCLCを有する又は有するので選択される、実施形態1から62のいずれか一つに記載の方法。
64.免疫チェックポイント抗体は、イピリムマブ、ニボルマブ、ペムブロリズマブ、セミプリマブ、アテゾリズマブ、アベルマブ、又はデュルバルマブから選択される、実施形態1から63のいずれか一つに記載の方法。
65.免疫チェックポイント抗体はペムブロリズマブである、実施形態1から64のいずれか一つに記載の方法。
66.対象は、≧50%のPD-L1腫瘍比率スコア(TPS)を有する1つ又は複数の病変を有する又は有するので選択される、実施形態1から65のいずれか一つに記載の方法。
67.対象は、<50%のPD-L1腫瘍比率スコア(TPS)を有する1つ又は複数の病変を有する又は有するので選択される、実施形態1から66のいずれか一つに記載の方法。
68.対象は、1%~49%のPD-L1腫瘍比率スコア(TPS)を有する1つ又は複数の病変を有する又は有するので選択される、実施形態1から67のいずれか一つに記載の方法。
69.対象は、≦15%のPD-L1腫瘍比率スコアを有する1つ又は複数の病変を有する又は有するので選択される、実施形態1から68のいずれか一つに記載の方法。
70.対象は、<5%のPD-L1腫瘍比率スコアを有する1つ又は複数の病変を有する又は有するので選択される、実施形態1から69のいずれか一つに記載の方法。
71.対象は、≦1%のPD-L1腫瘍比率スコアを有する1つ又は複数の病変を有する又は有するので選択される、実施形態1から70のいずれか一つに記載の方法。
72.対象は、<1%のPD-L1腫瘍比率スコアを有する1つ又は複数の病変を有する又は有するので選択される、実施形態1から71のいずれか一つに記載の方法。
73.対象は、PD-L1発現の証拠を有しない1つ又は複数の病変を有する又は有するので選択される、実施形態1から72のいずれか一つに記載の方法。
74.対象は、免疫チェックポイント抗体を含む治療に適格性がないNSCLCを有する又は有するので選択される、実施形態1から73のいずれか一つに記載の方法。
75.対象は、免疫チェックポイント抗体を含む治療からおそらく恩恵を受けないであろうNSCLCを有する又は有するので選択される、実施形態1から74のいずれか一つに記載の方法。
76.腫瘍比率スコアは併用療法の投与の前に判定される、実施形態1から75のいずれか一つに記載の方法。
77.対象は、KRAS変異を有するとして特徴付けられるNSCLCを有する又は有するので選択される、実施形態1から76のいずれか一つに記載の方法。
78.対象は、KRAS変異を有する1つ又は複数の病変を含むNSCLCを有する又は有するので選択される、実施形態1から77のいずれか一つに記載の方法。
79.対象は、免疫細胞の乏しい浸潤を有する腫瘍を有する又は有するので選択される、実施形態1から78のいずれか一つに記載の方法。
80.対象は、EMTシグネチャーを有する1つ又は複数の病変を有する又は有するので選択される、実施形態1から79のいずれか一つに記載の方法。
81.対象は、EMTシグネチャーの兆候を示す1つ又は複数の病変を有する又は有するので選択される、実施形態1から80のいずれか一つに記載の方法。
82.併用療法は、1、8、及び15日目の抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントの投与、並びに1日目のドセタキセルの投与を含む治療のサイクルとして投与される、実施形態1から81のいずれか一つに記載の方法。
83.治療の1サイクルは1週間続く、実施形態1から82のいずれか一つに記載の方法。
84.治療の1サイクルは2週間続く、実施形態1から83のいずれか一つに記載の方法。
85.治療の1サイクルは3週間続く、実施形態1から84のいずれか一つに記載の方法。
86.治療の1サイクルは4週間続く、実施形態1から85のいずれか一つに記載の方法。
87.治療の1サイクルは4週間を上回る期間続く、実施形態1から86のいずれか一つに記載の方法。
88.抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントはIV注入によって投与される、実施形態1から87のいずれか一つに記載の方法。
89.ドセタキセルはIV注入によって投与される、実施形態1から88のいずれか一つに記載の方法。
90.臨床的有益性は病変の退縮である、実施形態1から89のいずれか一つに記載の方法。
91.臨床的有益性は病変のサイズの減少である、実施形態1から90のいずれか一つに記載の方法。
92.臨床的有益性は病変のサイズの安定化である、実施形態1から91のいずれか一つに記載の方法。
93.臨床的有益性は病変における腫瘍細胞の数の低下である、実施形態1から92のいずれか一つに記載の方法。
94.サイズの減少は少なくとも5%である、実施形態1から93のいずれか一つに記載の方法。
95.サイズの減少は少なくとも10%である、実施形態1から94のいずれか一つに記載の方法。
96.サイズの減少は少なくとも15%である、実施形態1から95のいずれか一つに記載の方法。
97.サイズの減少は少なくとも20%である、実施形態1から96のいずれか一つに記載の方法。
98.サイズの減少は少なくとも25%である、実施形態1から97のいずれか一つに記載の方法。
99.サイズの減少は少なくとも30%である、実施形態1から98のいずれか一つに記載の方法。
100.サイズの減少は少なくとも35%である、実施形態1から99のいずれか一つに記載の方法。
101.サイズの減少は少なくとも40%である、実施形態1から100のいずれか一つに記載の方法。
102.サイズの減少は少なくとも45%である、実施形態1から101のいずれか一つに記載の方法。
103.サイズの減少は少なくとも50%である、実施形態1から102のいずれか一つに記載の方法。
104.臨床的有益性は病変のサイズの20%未満の増加である、実施形態1から103のいずれか一つに記載の方法。
105.臨床的有益性はRECIST 1.1ガイドラインにより規定される、実施形態1から104のいずれか一つに記載の方法。
106.臨床的有益性は生活の質の改善である、実施形態1から105のいずれか一つに記載の方法。
107.治療に対する応答の最初の判定後少なくとも6週間の臨床的有益性を得る、実施形態1から106のいずれか一つに記載の方法。
108.治療に対する応答の最初の判定後少なくとも12週間の臨床的有益性を得る、実施形態1から107のいずれか一つに記載の方法。
109.治療に対する応答の最初の判定後少なくとも18週間の臨床的有益性を得る、実施形態1から108のいずれか一つに記載の方法。
110.治療に対する応答の最初の判定後少なくとも24週間の臨床的有益性を得る、実施形態1から109のいずれか一つに記載の方法。
111.治療に対する応答の最初の判定後少なくとも30週間の臨床的有益性を得る、実施形態1から110のいずれか一つに記載の方法。
112.治療に対する応答の最初の判定後少なくとも36週間の臨床的有益性を得る、実施形態1から111のいずれか一つに記載の方法。
113.治療に対する応答の最初の判定後少なくとも42週間の臨床的有益性を得る、実施形態1から112のいずれか一つに記載の方法。
114.臨床的有益性は、RECIST 1.1ガイドラインによる完全奏効(CR)、RECIST 1.1ガイドラインによる部分奏効(PR)、又はRECIST 1.1ガイドラインによる安定(SD)から選択される、実施形態1から113のいずれか一つに記載の方法。
115.臨床的有益性は、RECIST 1.1ガイドラインによる部分奏効(PR)である、実施形態1から114のいずれか一つに記載の方法。
116.臨床的有益性は、RECIST 1.1ガイドラインによる安定(SD)である、実施形態1から115のいずれか一つに記載の方法。
117.病変のサイズはRECIST 1.1ガイドラインに従って査定される、実施形態1から116のいずれか一つに記載の方法。
118.病変のサイズはCTスキャンによって測定される、実施形態1から117のいずれか一つに記載の方法。
119.臨床的有益性は、病変における代謝活性の低下又は排除である、実施形態1から118のいずれか一つに記載の方法。
120.代謝活性は、PETスキャン(例えば、(18)F-フルオロデオキシグルコース陽電子放出断層撮影(FDG-PET))によって査定される、実施形態1から119のいずれか一つに記載の方法。
121.臨床的有益性は、腫瘍バイオマーカーを用いて査定される、実施形態1から120のいずれか一つに記載の方法。
122.臨床的有益性は、前記がんと関連した症状の改善である、実施形態1から121のいずれか一つに記載の方法。
123.臨床的有益性は、治療の2サイクル後に観察される、実施形態1から122のいずれか一つに記載の方法。
124.臨床的有益性は、治療の少なくとも12週間の間観察される、実施形態1から123のいずれか一つに記載の方法。
125.臨床的有益性は、治療の少なくとも18週間の間観察される、実施形態1から124のいずれか一つに記載の方法。
126.臨床的有益性は、治療の少なくとも24週間の間観察される、実施形態1から125のいずれか一つに記載の方法。
127.臨床的有益性は、治療の少なくとも30週間の間観察される、実施形態1から126のいずれか一つに記載の方法。
128.臨床的有益性は、治療の少なくとも36週間の間観察される、実施形態1から127のいずれか一つに記載の方法。
129.臨床的有益性は、治療の少なくとも42週間の間観察される、実施形態1から128のいずれか一つに記載の方法。
130.ドセタキセル関連毒性があり次第、ドセタキセルの用量は低下される、又はドセタキセルを用いた治療は中断される、実施形態1から129のいずれか一つに記載の方法。
131.治療の少なくとも1回の初回サイクル及び治療の少なくとも1回の後続サイクルを投与する工程を含み、治療の初回サイクル及び治療の後続サイクルは同一である又は異なる、実施形態1から130のいずれか一つに記載の方法。
132.治療の初回サイクル及び治療の後続サイクルのそれぞれは、抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントの少なくとも1つの用量、及びドセタキセルの少なくとも1つの用量を含む、実施形態1から131のいずれか一つに記載の方法。
133.治療の初回サイクル及び/又は治療の後続サイクルは、それぞれ独立して、週あたり1回、2週間ごとに1回、又は3週間ごとに1回およそ3mg/kg~およそ20mg/kgの用量で抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントを投与する工程、及び2週間ごとに1回又は3週間ごとに1回およそ50mg/m2~100mg/m2の用量でのドセタキセルの投与を含む、実施形態1から132のいずれか一つに記載の方法。
134.3週間ごとに1回およそ75mg/m2の用量でドセタキセルを投与する工程、及び週あたり1回、2週間ごとに1回、又は3週間ごとに1回抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントを投与する工程を含む、実施形態1から133のいずれか一つに記載の方法。
135.週あたり1回およそ12mg/kgの用量で抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントを投与する工程、及び3週間ごとに1回およそ75mg/m2の用量でドセタキセルを投与する工程を含む、実施形態1から134のいずれか一つに記載の方法。
136.3週間ごとに1回およそ12mg/kgの用量で抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントを投与する工程、及び3週間ごとに1回およそ75mg/m2の用量でドセタキセルを投与する工程を含む、実施形態1から135のいずれか一つに記載の方法。
137.a.週あたり1回およそ12mg/kgの用量で抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントを投与する工程、及び3週間ごとに1回およそ75mg/m2の用量でのドセタキセルの投与を含む、治療の少なくとも1回の初回サイクル;並びに
b.3週間ごとに1回およそ3mg/kg~およそ20mg/kgの用量で抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントを投与する工程、及び3週間ごとに1回およそ75mg/m2の用量でのドセタキセルの投与を含む、治療の少なくとも1回の後続サイクル
を投与する工程を含む、実施形態1から136のいずれか一つに記載の方法。
138.a.週あたり1回およそ12mg/kgの用量で抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントを投与する工程、及び3週間ごとに1回およそ75mg/m2の用量でのドセタキセルの投与を含む、治療の少なくとも1回の初回サイクル;並びに
b.3週間ごとに1回およそ12mg/kgの用量で抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントを投与する工程、及び3週間ごとに1回およそ75mg/m2の用量でのドセタキセルの投与を含む、治療の少なくとも1回の後続サイクル
を投与する工程を含む、実施形態1から137のいずれか一つに記載の方法。
139.2週間ごとに1回およそ50mg/m2の用量でドセタキセルを投与する工程、及び週あたり1回、2週間ごとに1回、又は3週間ごとに1回抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントを投与する工程を含む、実施形態1から138のいずれか一つに記載の方法。
140.週あたり1回およそ12mg/kgの用量で抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントを投与する工程、及び2週間ごとに1回およそ50mg/m2の用量でドセタキセルを投与する工程を含む、実施形態1から139のいずれか一つに記載の方法。
141.2週間ごとに1回およそ12mg/kgの用量で抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントを投与する工程、及び2週間ごとに1回およそ50mg/m2の用量でドセタキセルを投与する工程を含む、実施形態1から140のいずれか一つに記載の方法。
142.a)週あたり1回およそ12mg/kgの用量で抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントを投与する工程、及び2週間ごとに1回およそ50mg/m2の用量でのドセタキセルの投与を含む、治療の少なくとも1回の初回サイクル;並びに
b)2週間ごとに1回およそ3mg/kg~およそ20mg/kgの用量で抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントを投与する工程、及び2週間ごとに1回およそ50mg/m2の用量でのドセタキセルの投与を含む、治療の少なくとも1回の後続サイクル
を投与する工程を含む、実施形態1から141のいずれか一つに記載の方法。
143.a)週あたり1回およそ12mg/kgの用量で抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントを投与する工程、及び2週間ごとに1回およそ50mg/m2の用量でのドセタキセルの投与を含む、治療の少なくとも1回の初回サイクル;並びに
b)2週間ごとに1回およそ12mg/kgの用量で抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントを投与する工程、及び2週間ごとに1回およそ50mg/m2の用量でのドセタキセルの投与を含む、治療の少なくとも1回の後続サイクル
を投与する工程を含む、実施形態1から142のいずれか一つに記載の方法。
144.併用療法は、それぞれが、2週間ごとに1回の抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントの投与、及び2週間ごとに1回のドセタキセルの投与を含む、2回以上の治療サイクルの間投与される、実施形態1から143のいずれか一つに記載の方法。
145.併用療法は、それぞれが、3週間ごとに1回の抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントの投与、及び3週間ごとに1回のドセタキセルの投与を含む、2回以上の治療サイクルの間投与される、実施形態1から144のいずれか一つに記載の方法。
146.併用療法は、少なくとも2サイクルの間投与される、実施形態1から145のいずれか一つに記載の方法。
147.併用療法は、少なくとも3サイクルの間投与される、実施形態1から146のいずれか一つに記載の方法。
148.併用療法は、少なくとも4サイクルの間投与される、実施形態1から147のいずれか一つに記載の方法。
149.併用療法は、少なくとも5サイクルの間投与される、実施形態1から148のいずれか一つに記載の方法。
150.併用療法は、少なくとも6サイクルの間投与される、実施形態1から149のいずれか一つに記載の方法。
151.併用療法は、少なくとも7サイクルの間投与される、実施形態1から150のいずれか一つに記載の方法。
152.併用療法は、少なくとも8サイクルの間投与される、実施形態1から151のいずれか一つに記載の方法。
153.併用療法は、少なくとも9サイクルの間投与される、実施形態1から152のいずれか一つに記載の方法。
154.併用療法は、少なくとも10サイクルの間投与される、実施形態1から153のいずれか一つに記載の方法。
155.併用療法は、少なくとも11サイクルの間投与される、実施形態1から154のいずれか一つに記載の方法。
156.併用療法は、11サイクルを上回る間投与される、実施形態1から155のいずれか一つに記載の方法。
157.併用療法は、少なくとも12サイクルの間投与される、実施形態1から156のいずれか一つに記載の方法。
158.併用療法は、少なくとも14サイクルの間投与される、実施形態1から157のいずれか一つに記載の方法。
159.併用療法は、少なくとも16サイクルの間投与される、実施形態1から158のいずれか一つに記載の方法。
160.併用療法は、少なくとも18サイクルの間投与される、実施形態1から159のいずれか一つに記載の方法。
161.併用療法は、少なくとも20サイクルの間投与される、実施形態1から160のいずれか一つに記載の方法。
162.併用療法は、少なくとも22サイクルの間投与される、実施形態1から161のいずれか一つに記載の方法。
163.併用療法は、治療の少なくとも1回~少なくとも5回の初回サイクルの間投与される、実施形態1から162のいずれか一つに記載の方法。
164.併用療法は、治療の2回以上の後続サイクルの間投与される、実施形態1から163のいずれか一つに記載の方法。
165.併用療法は、週あたり1回の抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントの投与、及び3週間ごとのドセタキセルの投与を含む、少なくとも1回の治療サイクルの間投与される、実施形態1から164のいずれか一つに記載の方法。
166.併用療法は、それぞれが、週あたり1回の抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントの投与、及び3週間ごとに1回のドセタキセルの投与を含む、少なくとも2回の治療サイクルの間投与される、実施形態1から165のいずれか一つに記載の方法。
167.併用療法は、それぞれが、週あたり1回の抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントの投与、及び3週間ごとに1回のドセタキセルの投与を含む、少なくとも3回の治療サイクルの間投与される、実施形態1から166のいずれか一つに記載の方法。
168.併用療法は、それぞれが、週あたり1回の抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントの投与、及び3週間ごとに1回のドセタキセルの投与を含む、少なくとも4回の治療サイクルの間投与される、実施形態1から167のいずれか一つに記載の方法。
169.併用療法は、それぞれが、週あたり1回の抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントの投与、及び3週間ごとに1回のドセタキセルの投与を含む、少なくとも4回以上の治療サイクルの間投与される、実施形態1から168のいずれか一つに記載の方法。
170.併用療法は、それぞれが、週あたり1回の抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントの投与、及び3週間ごとに1回のドセタキセルの投与を含む、少なくとも5回の治療サイクルの間投与される、実施形態1から169のいずれか一つに記載の方法。
171.併用療法は、それぞれが、週あたり1回の抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントの投与、及び3週間ごとに1回のドセタキセルの投与を含む、少なくとも6回の治療サイクルの間投与される、実施形態1から170のいずれか一つに記載の方法。
172.併用療法は、それぞれが、週あたり1回の抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントの投与、及び3週間ごとに1回のドセタキセルの投与を含む、少なくとも7回の治療サイクルの間投与される、実施形態1から171のいずれか一つに記載の方法。
173.併用療法は、それぞれが、週あたり1回の抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントの投与、及び3週間ごとに1回のドセタキセルの投与を含む、少なくとも8回の治療サイクルの間投与される、実施形態1から172のいずれか一つに記載の方法。
174.併用療法は、それぞれが、週あたり1回の抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントの投与、及び3週間ごとに1回のドセタキセルの投与を含む、少なくとも9回の治療サイクルの間投与される、実施形態1から173のいずれか一つに記載の方法。
175.併用療法は、それぞれが、週あたり1回の抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントの投与、及び3週間ごとに1回のドセタキセルの投与を含む、少なくとも10回の治療サイクルの間投与される、実施形態1から174のいずれか一つに記載の方法。
176.併用療法は、それぞれが、週あたり1回の抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントの投与、及び3週間ごとに1回のドセタキセルの投与を含む、少なくとも11回の治療サイクルの間投与される、実施形態1から175のいずれか一つに記載の方法。
177.併用療法は、それぞれが、週あたり1回の抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントの投与、及び3週間ごとに1回のドセタキセルの投与を含む、少なくとも12回の治療サイクルの間投与される、実施形態1から176のいずれか一つに記載の方法。
178.併用療法は、それぞれが、週あたり1回の抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントの投与、及び3週間ごとに1回のドセタキセルの投与を含む、12回を上回る治療サイクルの間投与される、実施形態1から177のいずれか一つに記載の方法。
179.治療サイクルは連続的である、実施形態1から178のいずれか一つに記載の方法。
180.臨床的有益性が観察される限りにおいて、併用療法は投与される、実施形態1から179のいずれか一つに記載の方法。
181.腫瘍進行まで、併用療法は投与される、実施形態1から180のいずれか一つに記載の方法。
182.管理不能な毒性が生じるまで、併用療法は投与される、実施形態1から181のいずれか一つに記載の方法。
183.抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントの投与は、臨床的有益性の出現後に維持される、実施形態1から182のいずれか一つに記載の方法。
184.抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントは、上皮から間葉への移行を阻害する、実施形態1から183のいずれか一つに記載の方法。
185.抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントは、ヒトクラステリンのβ-サブユニットのC末端部分に結合することができる、実施形態1から184のいずれか一つに記載の方法。
186.抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントは、ヒトクラステリンのβ-サブユニットのC末端部分のアミノ酸421及び443に、又はアミノ酸421及び443内に含まれるエピトープに結合することができる、実施形態1から185のいずれか一つに記載の方法。
187.抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントは、配列番号12に明記される軽鎖可変領域の相補性決定領域(CDR)を含む軽鎖可変領域、及び配列番号13に明記される重鎖可変領域のCDRを含む重鎖可変領域を含む、実施形態1から186のいずれか一つに記載の方法。
188.抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントは、配列番号1(CDRL1)に、配列番号2(CDRL2)に、及び配列番号3(CDRL3)に明記されるアミノ酸配列を有するCDRを含む軽鎖可変領域、並びに配列番号4(CDRH1)、配列番号5(CDRH2)、及び配列番号6(CDRH3)に明記されるアミノ酸配列を有するCDRを含む重鎖可変領域を含む、実施形態1から187のいずれか一つに記載の方法。
189.抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントは、配列番号1(CDRL1)に、配列番号2(CDRL2)に、及び配列番号3(CDRL3)に明記されるアミノ酸配列を有するCDRを含む軽鎖可変領域、並びに配列番号7(CDRH1)、配列番号8(CDRH2)、及び配列番号9(CDRH3)に明記されるアミノ酸配列を有するCDRを含む重鎖可変領域を含む、実施形態1から188のいずれか一つに記載の方法。
190.抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントは、
a.配列番号12に明記されるアミノ酸配列と少なくとも80%の同一性を有するアミノ酸配列を有する軽鎖可変領域、及び配列番号13に明記されるアミノ酸配列と少なくとも80%の同一性を有するアミノ酸配列を有する重鎖可変領域;又は
b.配列番号14に明記されるアミノ酸配列と少なくとも80%の同一性を有するアミノ酸配列を有する軽鎖、及び配列番号15に明記されるアミノ酸配列と少なくとも80%の同一性を有するアミノ酸配列を有する重鎖
を含む、実施形態1から189のいずれか一つに記載の方法。
191.抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントは、配列番号12に明記されるアミノ酸配列を有する軽鎖可変領域、及び配列番号13に明記されるアミノ酸配列を有する重鎖可変領域を含む、実施形態1から190のいずれか一つに記載の方法。
192.抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントは、配列番号14に明記されるアミノ酸配列を有する軽鎖、及び配列番号15に明記されるアミノ酸配列を有する重鎖を含む、実施形態1から191のいずれか一つに記載の方法。
193.対象は、免疫抑制されない、又は治療前7日以内に免疫抑制薬を受けていない、実施形態1から192のいずれか一つに記載の方法。
194.対象は、ドセタキセルを用いた先行治療を受けていない、実施形態1から193のいずれか一つに記載の方法。
195.対象は、抗クラステリン抗体若しくはその抗原結合フラグメント及び/又はドセタキセル併用治療と合わせて、並行抗がん治療を受けない、実施形態1から194のいずれか一つに記載の方法。
196.対象はヒト対象である、実施形態1から195のいずれか一つに記載の方法。
197.対象は機能的免疫系を有する、実施形態1から196のいずれか一つに記載の方法。
198.対象は適当な臓器及び/又は免疫機能を有する、実施形態1から197のいずれか一つに記載の方法。
199.NSCLCは転移性NSCLCである、実施形態1から198のいずれか一つに記載の方法。
200.転移性NSCLCはステージIIIのNSCLCである、実施形態1から199のいずれか一つに記載の方法。
201.転移性NSCLCはステージIVのNSCLCである、実施形態1から200のいずれか一つに記載の方法。
202.転移性NSCLCはステージIII~IVのNSCLCである、実施形態1から201のいずれか一つに記載の方法。
203.NSCLCを有する対象は、転移性NSCLCを有する対象である、実施形態1から202のいずれか一つに記載の方法。
204.転移性NSCLCを有する対象は、ステージIIIのNSCLCを有する対象である、実施形態1から203のいずれか一つに記載の方法。
205.転移性NSCLCを有する対象は、ステージIVのNSCLCを有する対象である、実施形態1から204のいずれか一つに記載の方法。
206.対象は、ステージIII~IVのNSCLCを有する又は有するので選択される、実施形態1から205のいずれか一つに記載の方法。
207.1つ又は複数の病変の腫瘍微小環境への免疫細胞の浸潤を促進する工程を含む、実施形態1から206のいずれか一つに記載の方法。
208.1つ又は複数の病変の腫瘍微小環境への免疫細胞の浸潤を促進する、実施形態1から207のいずれか一つに記載の方法。
209.併用療法の後に免疫療法を投与する工程を含む、実施形態1から208のいずれか一つに記載の方法。
210.病変は腫瘍転移である、実施形態1から209のいずれか一つに記載の方法。
211.病変は原発性腫瘍である、実施形態1から210のいずれか一つに記載の方法。
212.1つ又は複数の病変は、≦15%のPD-L1腫瘍比率スコア(TPS)を有する、実施形態1から211のいずれか一つに記載の方法。
213.1つ又は複数の病変は、<5%のPD-L1腫瘍比率スコア(TPS)を有する、実施形態1から212のいずれか一つに記載の方法。
214.1つ又は複数の病変は、≦1%のPD-L1腫瘍比率スコア(TPS)を有する、実施形態1から213のいずれか一つに記載の方法。
215.1つ又は複数の病変は、<1%のPD-L1腫瘍比率スコア(TPS)を有する、実施形態1から214のいずれか一つに記載の方法。
216.1つ又は複数の病変は、<10%のPD-L1組み合わせ陽性スコア(CPS)を有する、実施形態1から215のいずれか一つに記載の方法。
217.1つ又は複数の病変は、<5%のPD-L1組み合わせ陽性スコア(CPS)を有する、実施形態1から216のいずれか一つに記載の方法。
218.1つ又は複数の病変は、<1%のPD-L1組み合わせ陽性スコア(CPS)を有する、実施形態1から217のいずれか一つに記載の方法。
219.PD-L1発現は検出不能又は評価不能である、実施形態1から218のいずれか一つに記載の方法。
220.1つ又は複数の病変は、免疫学的に冷たいとして特徴付けられる、実施形態1から219のいずれか一つに記載の方法。
221.併用療法は一次療法として提供される、実施形態1から220のいずれか一つに記載の方法。
222.併用療法は二次療法として提供される、実施形態1から221のいずれか一つに記載の方法。
223.併用療法は後続療法として提供される、実施形態1から222のいずれか一つに記載の方法。
224.対象は、治療上有効な併用療法を投与される、実施形態1から223のいずれか一つに記載の方法。
225.ドセタキセルは中止される、実施形態1から224のいずれか一つに記載の方法。
226.毒性の兆候があり次第、ドセタキセルは中止され、抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントを用いた治療は継続される、実施形態1から225のいずれか一つに記載の方法。
227.ドセタキセルは、治療の1回又は複数のサイクルの間停止される、実施形態1から226のいずれか一つに記載の方法。
228.毒性の兆候があり次第、ドセタキセルは、治療の1回又は複数のサイクルの間停止され、抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントを用いた治療は継続される、実施形態1から227のいずれか一つに記載の方法。
229.抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントは従来型抗体である、実施形態1から228のいずれか一つに記載の方法。
230.実施形態1から229のいずれか一つに記載の方法における使用のための、併用療法。
231.抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメント及びタキサンを含む、併用療法。
232.肺がんの治療のための、抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメント及びタキサンを含む、併用療法。
233.それの必要性に迫られている対象における非小細胞肺がん(NSCLC)の治療における使用のための、抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメント及びタキサンを含む、治療上有効な併用療法。
234.非小細胞肺がんを有する対象の治療における使用のための、抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメント及びタキサンを含む併用療法であって、抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントは、配列番号12に明記される軽鎖可変領域の相補性決定領域(CDR)を含む軽鎖可変領域、及び配列番号13に明記される重鎖可変領域のCDRを含む重鎖可変領域を含む、併用療法。
235.非小細胞肺がんを有する対象への臨床的有益性を得ることにおける使用のための、抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメント及びタキサンを含む併用療法であって、抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントは、配列番号12に明記される軽鎖可変領域の相補性決定領域(CDR)を含む軽鎖可変領域、及び配列番号13に明記される重鎖可変領域のCDRを含む重鎖可変領域を含む、併用療法。
236.タキサンはドセタキセル又はパクリタキセルである、実施形態230から235のいずれか一つに記載の併用療法。
237.抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントは、およそ3mg/kg~およそ20mg/kgの用量での投与のために製剤化されている、実施形態230から236のいずれか一つに記載の併用療法。
238.抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントは、およそ6mg/kg~およそ20mg/kgの用量での投与のために製剤化されている、実施形態230から237のいずれか一つに記載の併用療法。
239.抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントは、およそ6mg/kg~およそ15mg/kgの用量での投与のために製剤化されている、実施形態230から238のいずれか一つに記載の併用療法。
240.抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントは、およそ6mg/kg~およそ14mg/kgの用量での投与のために製剤化されている、実施形態230から239のいずれか一つに記載の併用療法。
241.抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントは、およそ6mg/kg~およそ13mg/kgの用量での投与のために製剤化されている、実施形態230から240のいずれか一つに記載の併用療法。
242.抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントは、およそ6mg/kg~およそ12mg/kgの用量での投与のために製剤化されている、実施形態230から241のいずれか一つに記載の併用療法。
243.抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントは、およそ7mg/kg~およそ12mg/kgの用量での投与のために製剤化されている、実施形態230から242のいずれか一つに記載の併用療法。
244.抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントは、およそ8mg/kg~およそ12mg/kgの用量での投与のために製剤化されている、実施形態230から243のいずれか一つに記載の併用療法。
245.抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントは、およそ9mg/kg~およそ12mg/kgの用量での投与のために製剤化されている、実施形態230から244のいずれか一つに記載の併用療法。
246.抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントは、およそ10mg/kg~およそ12mg/kgの用量での投与のために製剤化されている、実施形態230から245のいずれか一つに記載の併用療法。
247.抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントは、およそ11mg/kg~およそ12mg/kgの用量での投与のために製剤化されている、実施形態230から246のいずれか一つに記載の併用療法。
248.抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントは、およそ12mg/kgの用量での投与のために製剤化されている、実施形態230から247のいずれか一つに記載の併用療法。
249.タキサンはドセタキセルである、実施形態230から248のいずれか一つに記載の併用療法。
250.タキサンはドセタキセルであり、およそ50mg/m2~およそ100mg/m2の用量での投与のために製剤化されている、実施形態230から249のいずれか一つに記載の併用療法。
251.タキサンはドセタキセルであり、およそ60mg/m2~およそ100mg/m2の用量での投与のために製剤化されている、実施形態230から250のいずれか一つに記載の併用療法。
252.ドセタキセルは、およそ60mg/m2~およそ95mg/m2の用量での投与のために製剤化されている、実施形態230から251のいずれか一つに記載の併用療法。
253.ドセタキセルは、およそ60mg/m2~およそ90mg/m2の用量での投与のために製剤化されている、実施形態230から252のいずれか一つに記載の併用療法。
254.ドセタキセルは、およそ60mg/m2~およそ85mg/m2の用量での投与のために製剤化されている、実施形態230から253のいずれか一つに記載の併用療法。
255.ドセタキセルは、およそ60mg/m2~およそ80mg/m2の用量での投与のために製剤化されている、実施形態230から254のいずれか一つに記載の併用療法。
256.ドセタキセルは、およそ50mg/m2~およそ75mg/m2の用量での投与のために製剤化されている、実施形態230から255のいずれか一つに記載の併用療法。
257.ドセタキセルは、およそ60mg/m2~およそ75mg/m2の用量での投与のために製剤化されている、実施形態230から256のいずれか一つに記載の併用療法。
258.ドセタキセルは、およそ75mg/m2~およそ80mg/m2の用量での投与のために製剤化されている、実施形態230から257のいずれか一つに記載の併用療法。
259.ドセタキセルは、およそ50mg/m2の用量での投与のために製剤化されている、実施形態230から258のいずれか一つに記載の併用療法。
260.ドセタキセルは、およそ75mg/m2の用量での投与のために製剤化されている、実施形態230から259のいずれか一つに記載の併用療法。
261.非小細胞肺がんを有する対象への臨床的有益性を得ることにおける使用のための、抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメント及びドセタキセルを含む併用療法であって、抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントは、およそ12mg/kgの用量での投与のために製剤化されており、配列番号12に明記される軽鎖可変領域の相補性決定領域(CDR)を含む軽鎖可変領域、及び配列番号13に明記される重鎖可変領域のCDRを含む重鎖可変領域を含み、ドセタキセルは、およそ50mg/m2~およそ75mg/m2の用量での投与のために製剤化されている、併用療法。
262.治療の各サイクルが、週あたり1回およそ3mg/kg~およそ20mg/kgの用量での抗クラステリン抗体の投与、及び3週間ごとに1回およそ60mg/m2~100mg/m2の用量でのタキサンの投与を含む、治療の少なくとも2サイクルに使用される、非小細胞肺がんを有する対象への臨床的有益性を得ることにおける使用のための併用療法であって、抗クラステリン抗体は、配列番号12に明記される軽鎖可変領域の相補性決定領域(CDR)を含む軽鎖可変領域、及び配列番号13に明記される重鎖可変領域のCDRを含む重鎖可変領域を含む、併用療法。
263.治療の各サイクルが、週あたり1回およそ12mg/kgの用量での抗クラステリン抗体の投与、及び3週間ごとに1回およそ50mg/m2~およそ75mg/m2の用量でのドセタキセルの投与を含む、治療の少なくとも2サイクルに使用される、非小細胞肺がんを有する対象への臨床的有益性を得ることにおける使用のための併用療法であって、抗クラステリン抗体は、配列番号12に明記される軽鎖可変領域の相補性決定領域(CDR)を含む軽鎖可変領域、及び配列番号13に明記される重鎖可変領域のCDRを含む重鎖可変領域を含む、併用療法。
264.本明細書に記載される対象における使用のためのものである、実施形態230から263のいずれか一つに記載の併用療法。
265.免疫チェックポイント抗体を用いた先行治療に失敗しているNSCLCを有する又は有するので選択される対象における使用のためのものである、実施形態230から264のいずれか一つに記載の併用療法。
266.化学療法を用いた先行治療に失敗しているNSCLCを有する又は有するので選択される対象における使用のためのものである、実施形態230から265のいずれか一つに記載の併用療法。
267.抗PD-1免疫チェックポイント抗体を用いた先行治療に失敗しているNSCLCを有する又は有するので選択される対象における使用のためのものである、実施形態230から266のいずれか一つに記載の併用療法。
268.PD-L1免疫チェックポイント抗体を用いた先行治療に失敗しているNSCLCを有する又は有するので選択される対象における使用のためのものである、実施形態230から267のいずれか一つに記載の併用療法。
269.抗PD-1又はPD-L1免疫チェックポイント抗体を用いた先行治療に失敗しているNSCLCを有する又は有するので選択される対象における使用のためのものである、実施形態230から268のいずれか一つに記載の併用療法。
270.免疫チェックポイント抗体及び化学療法を用いた先行治療に失敗しているNSCLCを有する又は有するので選択される対象における使用のためのものである、実施形態230から269のいずれか一つに記載の併用療法。
270-2.抗PD-1免疫チェックポイント抗体及びプラチナ含有ダブレット治療を用いた先行治療に失敗しているNSCLCを有する又は有するので選択される対象における使用のためのものである、実施形態230から270のいずれか一つに記載の併用療法。
271.抗PD-L1免疫チェックポイント抗体及びプラチナ含有ダブレット治療を用いた先行治療に失敗しているNSCLCを有する又は有するので選択される対象における使用のためのものである、実施形態230から270-2のいずれか一つに記載の併用療法。
272.抗PD-1又はPD-L1免疫チェックポイント抗体及びプラチナ含有ダブレット治療を用いた先行治療に失敗しているNSCLCを有する又は有するので選択される対象における使用のためのものである、実施形態230から271のいずれか一つに記載の併用療法。
273.≧50%のPD-L1腫瘍比率スコアを有する又は有するので選択される対象における使用のためのものである、実施形態230から272のいずれか一つに記載の併用療法。
274.<50%のPD-L1腫瘍比率スコアを有する又は有するので選択される対象における使用のためのものである、実施形態230から273のいずれか一つに記載の併用療法。
275.1%~49%のPD-L1腫瘍比率スコアを有する又は有するので選択される対象における使用のためのものである、実施形態230から274のいずれか一つに記載の併用療法。
276.対象は、≦15%のPD-L1腫瘍比率スコアを有する1つ又は複数の病変を有する又は有するので選択される、実施形態230から275のいずれか一つに記載の併用療法。
277.対象は、<5%のPD-L1腫瘍比率スコアを有する1つ又は複数の病変を有する又は有するので選択される、実施形態230から276のいずれか一つに記載の併用療法。
278.対象は、≦1%のPD-L1腫瘍比率スコアを有する1つ又は複数の病変を有する又は有するので選択される、実施形態230から277のいずれか一つに記載の併用療法。
279.<1%のPD-L1腫瘍比率スコアを有する又は有するので選択される対象における使用のためのものである、実施形態230から278のいずれか一つに記載の併用療法。
280.対象は、PD-L1発現の証拠を有しない1つ又は複数の病変を有する又は有するので選択される、実施形態230から279のいずれか一つに記載の併用療法。
281.対象は、免疫チェックポイント抗体を含む治療に適格性がないNSCLCを有する又は有するので選択される、実施形態230から280のいずれか一つに記載の併用療法。
282.対象は、免疫チェックポイント抗体を含む治療からおそらく恩恵を受けないであろうNSCLCを有する又は有するので選択される、実施形態230から281のいずれか一つに記載の併用療法。
283.腫瘍比率スコアはベースライン時に判定される、実施形態230から282のいずれか一つに記載の併用療法。
284.腫瘍比率スコアは併用療法の投与の前に判定される、実施形態230から283のいずれか一つに記載の併用療法。
285.KRAS変異を有するとして特徴付けられるNSCLCを有する対象における使用のためのものである、実施形態230から284のいずれか一つに記載の併用療法。
286.KRAS変異を有する1つ又は複数の病変を含むNSCLCを有する対象における使用のためのものである、実施形態230から285のいずれか一つに記載の併用療法。
287.免疫細胞の乏しい浸潤を有する腫瘍を有する又は有するので選択される対象における使用のためのものである、実施形態230から286のいずれか一つに記載の併用療法。
288.EMTシグネチャーの兆候を示す1つ又は複数の病変を有する又は有するので選択される対象における使用のためのものである、実施形態230から287のいずれか一つに記載の併用療法。
289.EMTシグネチャーの兆候を示す1つ又は複数の病変を有する又は有するので選択される対象における使用のためのものである、実施形態230から288のいずれか一つに記載の併用療法。
290.1、8、及び15日目の抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントの投与、並びに1日目のドセタキセルの投与を含む治療のサイクルにおける投与のためのものである、実施形態230から289のいずれか一つに記載の併用療法。
291.抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントは、IV注入液としての使用のためのものである、実施形態230から290のいずれか一つに記載の併用療法。
292.ドセタキセルは、IV注入液としての使用のためのものである、実施形態230から291のいずれか一つに記載の併用療法。
293.臨床的有益性は病変の退縮である、実施形態230から292のいずれか一つに記載の併用療法。
294.臨床的有益性は病変のサイズの減少である、実施形態230から293のいずれか一つに記載の併用療法。
295.臨床的有益性は病変のサイズの安定化である、実施形態230から294のいずれか一つに記載の併用療法。
296.臨床的有益性は病変のサイズの安定化である、実施形態230から295のいずれか一つに記載の併用療法。
297.臨床的有益性は病変における腫瘍細胞の数の低下である、実施形態230から296のいずれか一つに記載の併用療法。
298.臨床的有益性はRECIST 1.1ガイドラインにより規定される、実施形態230から297のいずれか一つに記載の併用療法。
299.使用は、治療に対する応答の最初の判定後少なくとも6週間の臨床的有益性を得る、実施形態230から298のいずれか一つに記載の併用療法。
300.使用は、治療に対する応答の最初の判定後少なくとも12週間の臨床的有益性を得る、実施形態230から299のいずれか一つに記載の併用療法。
301.使用は、治療に対する応答の最初の判定後少なくとも18週間の臨床的有益性を得る、実施形態230から300のいずれか一つに記載の併用療法。
302.使用は、治療に対する応答の最初の判定後少なくとも24週間の臨床的有益性を得る、実施形態230から301のいずれか一つに記載の併用療法。
303.使用は、治療に対する応答の最初の判定後少なくとも30週間の臨床的有益性を得る、実施形態230から302のいずれか一つに記載の併用療法。
304.使用は、治療に対する応答の最初の判定後少なくとも36週間の臨床的有益性を得る、実施形態230から303のいずれか一つに記載の併用療法。
305.使用は、治療に対する応答の最初の判定後少なくとも42週間の臨床的有益性を得る、実施形態230から304のいずれか一つに記載の併用療法。
306.臨床的有益性は、RECIST 1.1ガイドラインによる完全奏効(CR)、RECIST 1.1ガイドラインによる部分奏効(PR)、又はRECIST 1.1ガイドラインによる安定(SD)から選択される、実施形態230から305のいずれか一つに記載の併用療法。
307.臨床的有益性は、RECIST 1.1ガイドラインによる部分奏効(PR)である、実施形態230から306のいずれか一つに記載の併用療法。
308.臨床的有益性は、RECIST 1.1ガイドラインによる安定(SD)である、実施形態230から307のいずれか一つに記載の併用療法。
309.病変のサイズはRECIST 1.1ガイドラインに従って査定される、実施形態230から308のいずれか一つに記載の併用療法。
310.臨床的有益性は、病変における代謝活性の低下又は排除である、実施形態230から309のいずれか一つに記載の併用療法。
311.臨床的有益性は、前記がんと関連した症状の改善である、実施形態230から310のいずれか一つに記載の併用療法。
312.治療の少なくとも2サイクルとしての投与のためのものである、実施形態230から311のいずれか一つに記載の併用療法。
313.臨床的有益性が観察される限りにおける使用のためのものである、実施形態230から312のいずれか一つに記載の併用療法。
314.腫瘍進行までの使用のためのものである、実施形態230から313のいずれか一つに記載の併用療法。
315.管理不能な毒性が生じるまでの使用のためのものである、実施形態230から314のいずれか一つに記載の併用療法。
316.抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントの使用は、臨床的有益性の出現後に維持される、実施形態230から315のいずれか一つに記載の併用療法。
317.抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントは、上皮から間葉への移行を阻害する、実施形態230から316のいずれか一つに記載の併用療法。
318.抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントは、配列番号1(CDRL1)に、配列番号2(CDRL2)に、及び配列番号3(CDRL3)に明記されるアミノ酸配列を有するCDRを含む軽鎖可変領域、並びに配列番号4(CDRH1)、配列番号5(CDRH2)、及び配列番号6(CDRH3)に明記されるアミノ酸配列を有するCDRを含む重鎖可変領域を含む、実施形態230から317のいずれか一つに記載の併用療法。
319.抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントは、配列番号1(CDRL1)に、配列番号2(CDRL2)に、及び配列番号3(CDRL3)に明記されるアミノ酸配列を有するCDRを含む軽鎖可変領域、並びに配列番号7(CDRH1)、配列番号8(CDRH2)、及び配列番号9(CDRH3)に明記されるアミノ酸配列を有するCDRを含む重鎖可変領域を含む、実施形態230から318のいずれか一つに記載の併用療法。
320.抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントは、
a.配列番号12に明記されるアミノ酸配列と少なくとも80%の同一性を有するアミノ酸配列を有する軽鎖可変領域、及び配列番号13に明記されるアミノ酸配列と少なくとも80%の同一性を有するアミノ酸配列を有する重鎖可変領域;又は
b.配列番号14に明記されるアミノ酸配列と少なくとも80%の同一性を有するアミノ酸配列を有する軽鎖、及び配列番号15に明記されるアミノ酸配列と少なくとも80%の同一性を有するアミノ酸配列を有する重鎖
を含む、実施形態230から319のいずれか一つに記載の併用療法。
321.抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントは、配列番号12に明記されるアミノ酸配列を有する軽鎖可変領域、及び配列番号13に明記されるアミノ酸配列を有する重鎖可変領域を含む、実施形態230から320のいずれか一つに記載の併用療法。
322.抗クラステリン抗体又はその抗原結合フラグメントは、配列番号14に明記されるアミノ酸配列を有する軽鎖、及び配列番号15に明記されるアミノ酸配列を有する重鎖を含む、実施形態230から321のいずれか一つに記載の併用療法。
323.免疫抑制されない、又は治療前7日以内に免疫抑制薬を受けていない対象における使用のためのものである、実施形態230から322のいずれか一つに記載の併用療法。
324.ドセタキセルを用いた先行治療を受けていない対象における使用のためのものである、実施形態230から323のいずれか一つに記載の併用療法。
325.抗クラステリン抗体若しくはその抗原結合フラグメント及び/又はドセタキセル併用治療と合わせて、並行抗がん治療を受けない対象における使用のためのものである、実施形態230から324のいずれか一つに記載の併用療法。
326.ヒトにおける使用のためのものである、実施形態230から325のいずれか一つに記載の併用療法。
327.機能的免疫系を有する対象における使用のためのものである、実施形態230から326のいずれか一つに記載の併用療法。
328.適当な臓器及び免疫機能を有する対象における使用のためのものである、実施形態230から327のいずれか一つに記載の併用療法。
329.一次療法としての使用のためのものである、実施形態230から328のいずれか一つに記載の併用療法。
330.二次療法としての使用のためのものである、実施形態230から329のいずれか一つに記載の併用療法。
331.非小細胞肺がんの治療のためのものである、実施形態230から330のいずれか一つに記載の併用療法。
332.NSCLCは転移性NSCLCである、実施形態230から331のいずれか一つに記載の併用療法。
333.転移性NSCLCはステージIIIのNSCLCである、実施形態230から332のいずれか一つに記載の併用療法。
334.転移性NSCLCはステージIVのNSCLCである、実施形態230から333のいずれか一つに記載の併用療法。
335.転移性NSCLCはステージIII~IVのNSCLCである、実施形態230から334のいずれか一つに記載の併用療法。
336.NSCLCを有する対象は、転移性NSCLCを有する対象である、実施形態230から335のいずれか一つに記載の併用療法。
337.転移性NSCLCを有する対象は、ステージIIIのNSCLCを有する対象である、実施形態230から336のいずれか一つに記載の併用療法。
338.転移性NSCLCを有する対象は、ステージIVのNSCLCを有する対象である、実施形態230から337のいずれか一つに記載の併用療法。
339.対象は、ステージIII~IVのNSCLCを有する又は有するので選択される、実施形態230から338のいずれか一つに記載の併用療法。
340.臨床的有益性を獲得するためのものである、実施形態230から339のいずれか一つに記載の併用療法。
341.1つ又は複数の病変の腫瘍微小環境への免疫細胞の浸潤を促進する、実施形態230から340のいずれか一つに記載の併用療法。
342.併用療法の後に免疫療法に対する応答を増加させるためのものである、実施形態230から341のいずれか一つに記載の併用療法。
343.病変は腫瘍転移である、実施形態230から342のいずれか一つに記載の併用療法。
344.病変は原発性腫瘍である、実施形態230から343のいずれか一つに記載の併用療法。
345.実施形態1から229のいずれか一つに記載の方法における使用のための、実施形態230から344のいずれか一つに記載の併用療法。
346.1つ又は複数の病変は、≦15%のPD-L1腫瘍比率スコア(TPS)を有する、実施形態230から345のいずれか一つに記載の併用療法。
347.1つ又は複数の病変は、<5%のPD-L1腫瘍比率スコア(TPS)を有する、実施形態230から346のいずれか一つに記載の併用療法。
348.1つ又は複数の病変は、≦1%のPD-L1腫瘍比率スコア(TPS)を有する、実施形態230から347のいずれか一つに記載の併用療法。
349.1つ又は複数の病変は、<1%のPD-L1腫瘍比率スコア(TPS)を有する、実施形態230から348のいずれか一つに記載の併用療法。
350.1つ又は複数の病変は、<10%のPD-L1組み合わせ陽性スコア(CPS)を有する、実施形態230から349のいずれか一つに記載の併用療法。
351.1つ又は複数の病変は、<5%のPD-L1組み合わせ陽性スコア(CPS)を有する、実施形態230から350のいずれか一つに記載の併用療法。
352.1つ又は複数の病変は、<1%のPD-L1組み合わせ陽性スコア(CPS)を有する、実施形態230から351のいずれか一つに記載の併用療法。
353.PD-L1発現は検出不能又は評価不能である、実施形態230から352のいずれか一つに記載の併用療法。
354.1つ又は複数の病変は、免疫学的に冷たいとして特徴付けられる、実施形態230から353のいずれか一つに記載の併用療法。
355.一次療法として提供される、実施形態230から354のいずれか一つに記載の併用療法。
356.二次療法として提供される、実施形態230から355のいずれか一つに記載の併用療法。
357.後続療法として提供される、実施形態230から356のいずれか一つに記載の併用療法。
【実施例
【0692】
(実施例1)
フェーズII臨床調査デザイン
本出願者は、転移性非小細胞肺がんを有する以前に治療された対象において、ドセタキセルと組み合わせられた抗クラステリン抗体の使用を評価しているところである。
【0693】
このフェーズII調査は、同時に又は逐次的に投与されたプラチナ含有ダブレット治療及び抗PD-1又はPD-L1免疫チェックポイント抗体を用いた治療に失敗した40人の転移性非小細胞肺がん患者を採用する。全ての採用された患者は、3週間ごとに1回75mg/m2の用量のドセタキセルと組み合わせられた、週1回の12mg/kgの用量のAB-16B5(本明細書においてヒト化16B5と称される)を受けた。
【0694】
目的
本調査の主目的は、AB-16B5及びドセタキセルの組み合わせを受けた対象において、RECIST 1.1(Eisenhauer, E.A.ら、European Journal of Cancer 45:228-247 (2009))により客観的奏効率 (ORR)を判定することである。
【0695】
本調査の別の主目的は、AB-16B5及びドセタキセルの組み合わせの安全性及び忍容性を判定することである。
【0696】
本調査の副次的目的は、AB-16B5及びドセタキセルの組み合わせを受けた対象において、RECIST 1.1により臨床的有益率(完全奏効(CR)、部分奏効(PR)、及び安定(SD))を判定することである。
【0697】
本調査の別の副次的目的は、AB-16B5及びドセタキセルの組み合わせを受けた対象において、RECIST 1.1により奏効期間(duration of response)(CR及びPR)を判定することである。
【0698】
本調査の更に別の副次的目的は、AB-16B5及びドセタキセルの組み合わせを受けた対象において、RECIST 1.1により安定期間(duration of stable disease)を判定することである。
【0699】
本調査の更なる副次的目的は、AB-16B5及びドセタキセルの組み合わせを受けた対象において、RECIST 1.1により無増悪生存期間(progression free survival)(PFS)を判定することである。
【0700】
本調査の別の副次的目的は、AB-16B5及びドセタキセルの組み合わせを受けた対象において、全生存期間(overall survival)(OS)を判定することである。
【0701】
本調査の更に別の副次的目的は、この対象集団におけるAB-16B5の薬物動態を判定することである。
【0702】
本調査の探索的目的は、腫瘍生検における、上皮から間葉への移行(EMT)バイオマーカー、免疫細胞バイオマーカー、及び免疫チェックポイントに対するAB-16B5及びドセタキセルの組み合わせの効果についての探索的薬物動態評価を実施することである。
【0703】
本調査の探索的目的は、増悪後の継続治療(treatment beyond progression)を追求する対象において、iRECISTを使用して疾患応答を評価することである。
【0704】
調査デザイン
調査は、同時に又は逐次的に投与されたプラチナ含有ダブレット治療及び抗PD-1又はPD-L1免疫チェックポイント抗体を用いた治療後に疾患進行を経験したことがある、転移性非小細胞肺がんを有する以前に治療された対象における、ドセタキセルとの組み合わせでのAB-16B5についての非盲検シングルアーム多施設フェーズII試験である。およそ40人の対象がこの試験に登録され、1日目の3週間ごとに1回75mg/m2の用量のドセタキセルと組み合わせられた、1、8、及び15日目の週1回12mg/kgの用量のAB-16B5を受ける。治療の1サイクルは、21日間(3週間)で構成される。AB-16B5及びドセタキセル組み合わせの安全性プロファイルを、治療の1サイクルを完了した最初の8人の対象を用いて、安全性導入期間の間に調べる。
【0705】
対象を、放射線イメージングを用いて6週間ごとに評価して、客観的奏効率(ORR)及び無増悪生存期間(PFS)の判定のために、固形腫瘍における奏効評価基準(Response Evaluation Criteria in Solid Tumors)(RECIST) 1.1基準を使用して、治療に対する応答を査定する。無益性解析(futility analysis)を行って、無効な治療への対象曝露を最小限に抑える。ペアになった腫瘍生検(治療前及び治療中)を、全ての対象において収集する。有害事象を、調査を通してモニターし、NCI有害事象共通用語規準(Common Terminology Criteria for Adverse Events)(CTCAE)に従って重症度について格付けする。疾患進行の証拠(RECIST 1.1に従って規定される)、許容できない重症度の治療関連有害事象、中止の対象要請又は更なる治療が対象の最善でないという治験責任医師の判定があるまで、調査治療は継続する。治験責任医師が、対象は臨床的に安定であると見なした場合、増悪後の継続治療が許可される。毒性に起因してドセタキセルを中止しなければならない対象は、AB-16B5を用いた治療を継続する。
【0706】
安全性導入期間
1日目の3週間ごとに1回75mg/m2の用量のドセタキセルと組み合わせられた、1、8、及び15日目に週1回投与される12mg/kgの用量のAB-16B5についての安全性プロファイルを、治療の1サイクルを完了した最初の8人の対象を用いて、安全性導入期間の間に調べる。AB-16B5の用量を縮小する決定は、修正された毒性確率区画法(modified toxicity probability interval method)(mTPI)を使用してなされ得る。
【0707】
治療された最初の8人の対象における最初のサイクルの間に、3件以下の用量制限毒性(DLT)が観察される場合、調査治療は許容されると見なされる。
【0708】
これらの目的のために、DLTは、療法のサイクル1の間に生じるグレード≧3の非血液学的毒性として規定される。加えて、以下の血液学的毒性がDLTと見なされる:
・>7日間のグレード≧4の好中球減少症又は血小板減少症
・出血を伴うグレード≧3の血小板減少症
・グレード≧3の発熱性好中球減少症
【0709】
はっきりと且つ議論の余地なく疾患進行に起因している又は外的原因に起因している毒性は、DLTと見なされるべきではない。加えて、以下の非血液学的毒性は、DLTと見なされるべきではない:
・適した支持的ケアを用いて<7日以内にグレード≦1に戻る、グレード3の関節痛又は筋肉痛
・適した支持的ケアを用いて<72時間以内にグレード≦1に戻る、グレード3の吐き気、嘔吐、又は下痢
・<7日間続くグレード3の倦怠感
・72時間未満続き且つ臨床症状を伴わない、グレード3の電解質異常
・膵炎の症状又は臨床徴候を伴わない、グレード3のアミラーゼ又はリパーゼ上昇
【0710】
治療された最初の8人の対象において、3件を上回るDLTが観察される場合、AB-16B5の縮小が実施される。
【0711】
そのような場合、次の3人の対象は、1日目の3週間ごとに1回75mg/m2の用量のドセタキセルと組み合わせられた、1、8、及び15日目に週1回投与される9mg/kg AB-16B5のAB-16B5で治療される。これら3人の対象における最初のサイクルの間に、0又は1件のDLTが観察される場合、9mg/kg用量のAB-16B5は許容されると見なされる。
【0712】
1件を上回るDLTが観察される場合、6mg/kgへのAB-16B5の最終的縮小が実施され、安全性プロファイルは、上で記載される同じ過程を使用して評価される。
【0713】
組み入れ基準
調査に登録される対象は、以下の組み入れ基準を満たす:
・インフォームドコンセントに署名した日に≧18歳の年齢を有する対象(男性又は妊娠していない女性)。
・(ステージIII~IV)非小細胞肺がん(NSCLC)の組織学的に又は細胞学的に確定された診断を有し、RECIST 1.1によって規定される少なくとも1つの測定可能な病変を有する対象。
・同時に又は逐次的に投与された抗PD-1又はPD-L1免疫チェックポイント抗体及びプラチナ含有ダブレット治療を用いた治療後に疾患進行を経験したことがある対象。
・EGFR又はALK遺伝子における標的可能なドライバー変異を有し、利用可能な標的療法に失敗した後に試験に許可され、同時に又は逐次的に投与された抗PD-1又はPD-L1免疫チェックポイント抗体及びプラチナ含有ダブレット治療を用いた治療後に疾患進行を経験したことがある対象。
・下のTable 1(表1)に示される適当な臓器及び免疫機能を有する対象:
【0714】
【表1】
【0715】
・生検の禁忌を有しない、生検に適した腫瘍病変を有する対象。
・≦2の米国東海岸癌臨床試験グループ(Eastern Cooperative Oncology Group)(ECOG)パフォーマンスステータスを有する対象。
・少なくとも3カ月の平均余命を有する対象。
・最も近いがん治療から生じた毒性効果からグレード1未満に回復している対象。対象が大手術を経た又は放射線療法を受けた場合、彼らは、合併症及び/又は毒性から回復している。
・調査治療の最初の用量(dose)の前72時間以内に陰性の尿検査又は血清妊娠検査を有する妊娠可能な女性対象。尿検査が陽性である又は陰性として確定され得ない場合、血清妊娠検査が要される。血清妊娠検査は、適格性があるべき対象に対して好ましくは陰性であるべきである。
・生殖能がある対象(男性及び女性の両方)は、調査を通して且つ調査薬の最後の用量の後の最高90日間、避妊の極めて有効な方法を進んで実践する。禁欲は、これが対象の通常の生活様式である場合には許容される。
・女性対象は、彼らが、以下のもののいずれかとして規定される外科的不妊の病歴又は閉経後状態の証拠を有する場合、妊娠可能と見なされない:
○≧45歳の年齢及び2年間を上回る期間月経を有していない。
○子宮摘出及び卵巣摘出なしで<2年間無月経、並びにスクリーニング時に閉経後域の卵胞刺激ホルモン(FSH)値。
○子宮摘出、卵巣摘出、又は卵管結紮の後。文書化された子宮摘出又は卵巣摘出は、実際の処置の診療記録で又は超音波によって確認されなければならない。卵管結紮は、実際の処置の診療記録で確認されなければならない。
【0716】
組み入れ基準は、臨床試験のみの目的のためのものであり、治療のための承認薬の限定と見なされるべきではないと本明細書において理解されるべきである。
【0717】
除外基準
調査に登録される対象は、以下の除外基準を満たす:
・AB-16B5を用いた先行療法を受けたことがある対象。
・NSCLCの治療に対するドセタキセルを用いた先行療法を受けたことがある対象。
・治験剤の又は治験装置を使用した調査に現在参加しているところである、又は調査治療の最初の用量の前21日以内に参加している対象。21日間ウィンドウは、抗新生物治験剤の最後の用量又は抗新生物意図を有する治験装置の最後の使用を使用して算出されるべきである。
・調査治療の最初の用量を受ける前3週間以内に任意の抗がん治療若しくは2週間以内に放射線療法を受けている、又は有害事象からグレード1以下に回復していない対象。脱毛症を有する対象は、参加する適格性がある。
・試験中に、任意の他の形態の全身性又は限局性抗新生物療法を要すると予想される対象。これは、別の作用物質又は放射線療法を用いた維持療法を含む。
・調査治療の最初の用量の前7日以内に>10mg/日のプレドニゾン(又は等価物)の用量、又は任意の他の形態の免疫抑制薬を受けている対象(ドセタキセルの治療前及び/又は治療後のコルチコステロイドは許可される)。
・強いCYP3A4阻害剤(例えば、ケトコナゾール、イトラコナゾール、クラリスロマイシン、アタザナビル、インジナビル、ネファゾドン、ネルフィナビル、リトナビル、サキナビル、テリスロマイシン、及びボリコナゾール)を用いた治療を要する対象。弱いCYP3A4阻害剤を用いた代替治療があり、無作為化前に彼らが進んで変える場合、対象は含まれ得る。対象が、強い阻害剤から弱いCYP3A4阻害剤に変えることに同意する場合、強い阻害剤は、調査治療の最初の用量の少なくとも7日前に終了されなければならない。
・進行性である又は積極的治療を要する別の悪性腫瘍を有する対象。例外は、皮膚の基底細胞癌、皮膚の扁平上皮癌、又は上皮内子宮頸がんを含む。
・既知の活発な中枢神経系転移及び/又は癌性髄膜炎を有する対象。以前に治療された脳転移を有する対象は、彼らが、調査治療の最初の用量の前少なくとも2週間臨床的に安定である場合、彼らが、新たな又は増大する脳転移の証拠を有しない場合、及び彼らが、調査治療の最初の用量の前7日以内に>10mg/日のプレドニゾン(又は等価物)の用量を受けていない場合、参加してもよい。
・臨床的に重大なECG異常を有する対象。
・調査治療の最初の用量の前30日以内に、生ワクチンを受けている又は受ける対象。
・ヒト免疫不全(HIV)の既知の病歴を有する対象。
・活動性B型又はC型肝炎感染症を有する対象。
・抗生物質療法を要する活動性感染症を有する対象。
・ここ1年以内にアルコール又は他の物質乱用の既知の病歴を有する対象。
・ポリソルベート80とともに製剤化されたドセタキセル又は薬物に対する既知の過敏症を有する対象。
・試験の結果を混乱させ得、試験の全継続期間の対象の参加を妨げ得る、任意の状態の病歴若しくは現在の証拠、療法、又は検査値異常を有する対象、或いは試験に参加することが対象の最善ではない場合。
・治療を行う治験責任医師の意見において、安全性又は調査手順の順守に影響を与え得る医学的、社会的、又は心理社会的因子を有する対象。
・AB-16B5の最後の用量又はドセタキセルの最後の用量の90日後まで、試験の計画継続期間内に、妊娠している若しくは授乳している、又は受胎する若しくは子どもの父親となることが予想されている対象。
【0718】
除外基準は、臨床試験のみの目的のためのものであり、治療のための承認薬の限定と見なされるべきではないと本明細書において理解されるべきである。
【0719】
調査治療
調査薬、用量、及び投与の様態
AB-16B5
AB-16B5は、がん関連EMTの阻害のための、sCLUを標的にするヒト化IgG2モノクローナル抗体である(ヒト化16B5)。AB-16B5は、10.0mg/mLのタンパク質濃度で10mLバイアル中に提供される。AB-16B5は、pH6.0のクエン酸塩緩衝溶液中に製剤化される。AB-16B5バイアルは、2~8℃で直立して保管される。
【0720】
対象は、1(ドセタキセル注入の前)、8、及び15日目に、週1回60分間のIV注入によってAB-16B5を受ける(注入条件の薬学マニュアル(Pharmacy Manual)を参照されたい)。AB-16B5の用量は、安全性導入期間の間に判定される。
【0721】
注入関連反応を経験する対象は、デキサメタゾン等のコルチコステロイドで治療される。抗ヒスタミン薬及びアセトアミノフェンも、適していると考えられる場合に使用され得る。
【0722】
AB-16B5に関連した注入反応を阻止するための前投薬は、最初は利用されない。注入関連反応を経験したことがある対象は、以下のように前投薬される:
・グレード1(軽度):後続の投薬時に前投薬なし
・グレード2(中等度):AB-16B5注入の前日にデキサメタゾン8mg PO BID、及びAB-16B5注入の30~60分前にアセトアミノフェン650mg PO及びジフェンヒドラミン25~50mg PO
・グレード3(重度)及びグレード4(致死的):対象は、AB-16B5を用いた更なる治療から中止される
【0723】
調査の間の任意の時点で、臨床的に重大な注入関連反応が複数の対象において観察される場合、治験責任医師は、全ての新たな対象に対して前投薬を遂行することを、治験依頼者と一致して決定し得る。
【0724】
ドセタキセル
ドセタキセルは、1日目に3週間ごとに1回60分間のIV注入によって75mg/m2の投薬量で投与される。ドセタキセルは、承認された製品ラベル/承認基準(monograph)のとおりに調製され且つ投与される。
【0725】
全ての対象は、病院の標準的実践のとおりにコルチコステロイドを前投薬されるべきである。静脈溢出及び偶発的漏出は、病院の標準的実践に従って対処されるべきである。
【0726】
治療継続期間
治療の1サイクルは、21日間(3週間)で構成される。
【0727】
疾患進行の証拠、許容できない毒性、対象が調査治療の中止を要請する、又は治験責任医師が、更なる治療は対象の最善ではないと感じるまで、調査治療は継続する。毒性に起因してドセタキセルを中止しなければならない対象は、AB-16B5を継続する。
【0728】
治験責任医師が、対象は臨床的に安定であると見なした場合、増悪後の継続治療が許可される。現場による臨床的判断決定は、下で規定されるように、対象の臨床的安定性に基づくべきである:
【0729】
臨床的安定性は、以下のように規定される:
・検査値の悪化を含めた、疾患の臨床的に重大な進行を示す症状及び兆候の非存在
・ECOGパフォーマンスステータスの減退なし
・疾患の急速な進行の非存在
・緊急の代替的な医学的介入を要する、極めて重要な解剖学的部位における進行性腫瘍(例えば、脊髄圧迫)の非存在
【0730】
臨床的に不安定と考えられる任意の対象は、PDの最初の放射線学的証拠時に試験治療から中止されるべきである。
【0731】
安全性導入後の調査治療、用量低下
AB-16B5用量低下
AB-16B5にもしかしたら、たぶん、又はおそらく関連すると判断される任意のグレード≧3の有害事象を経験し且つ治療中止を要しない対象は、1用量レベル分のAB-16B5の低下を有するべきである(下のTable 2(表2))。
【0732】
治療は、グレード≦1への有害事象の回復後にのみ、より低い用量で再開される。
【0733】
【表2】
【0734】
毒性のために元のAB-16B5用量が低下されている対象は、再漸増されない。
【0735】
ドセタキセル用量低下
ドセタキセルに関連すると判断される、発熱性好中球減少症、1週間を上回る期間の<500個細胞/mm3の好中球、重度の若しくは累積的な皮膚反応、又は他のグレード≧3の非血液学的毒性のいずれかを経験する対象は、毒性の解消まで治療を控えられるべきであり、次いで60mg/m2で再び始められるべきである。対象の状態に基づき、AB-16B5を用いた治療は、この期間の間継続してもよい。
【0736】
2週間ごとに1回の50mg/m2の用量は、進行性非小細胞肺がんに対する二次化学療法としての3週間ごとに1回の75mg/m2の用量と同じくらい有効であると見出されている(De Petris, Lら、Anticancer Research November 2005、25:4713-4717)。
【0737】
加えて、臨床プロトコールの一部ではないものの、文献は、発熱性好中球減少症を経験する対象において、ドセタキセルの用量は、医師によって、65mg/m2まで又は更に50mg/m2まで低下され得ることを教示する。
【0738】
グレード≧3の末梢神経障害を発症する対象は、ドセタキセルを中止されるべきである。
【0739】
(実施例2)
フェーズII臨床調査-予備結果
安全性導入治療期間は、週あたり1回12mg/kgのAB-16B5の用量、及び75mg/m2のドセタキセルの用量が安全であることを裏付けた。故に、より低い投薬量も安全であり得ると予想される。
【0740】
図1は、34人の評価可能な患者における部分奏効(PR)を示す6人の患者、安定(SD)を示す18人の患者、及び進行(PD)を示す10人の患者に関する、RECIST 1.1による最良効果としての、治療中の患者の継続期間を示した図表であり、RECISTv1.1による、治療の表示される時点における病変の測定結果も提示する。
【0741】
12週間を上回る期間ドセタキセルと組み合わせられたAB-16B5を受けた患者(19人の患者)の中で、最良効果は、6人の部分奏効(PR)、12人の安定(SD)、及び1人の進行(PD)であった。KRAS変異を、一次療法の前に数人の患者の腫瘍において査定した。これら19人の患者の中で、7人の患者(4、7、12、17、18、21)由来の腫瘍はKRAS変異を有し;5人の腫瘍はKRAS陰性であり(3、6、8、22、及び32)、他の7人の患者(1、2、5、19、23、27、及び30)に対してKRAS状態は判定されなかった(図1)。
【0742】
図1から分かるように、部分奏効の証拠を示す5人のうち4人のNSCLC患者(患者1、2、4、及び12)は、PD-L1の低い発現を有する(≦15%の(TPS))。
【0743】
治療下の一部の患者からの生検を、様々なパラメーターの分析のために獲得した。H&E染色は、資格を有する病理学者によって分析された。腫瘍細胞マーカー及び免疫細胞の検出を、連続する組織学的切片に対して実施した。スライドをデジタル化し、オープンソースソフトウェアQuPath(商標)を使用して作成されたアルゴリズムを使用して分析した。
【0744】
調査下の2人の患者からの治療前及び治療中生検についての組織学分析が、図2a図2dに例示される。腫瘍切片を、ヘマトキシリン及びエオシンで染色した。治療前試料は、炎症細胞の証拠なく、大部分が新生物腫瘍細胞から構成される(a及びc)。対照的に、治療中試料では、非常にわずかな腫瘍細胞が検出され得た(b及びd)。加えて、ドセタキセルによって引き起こされる細胞変性変化(b及びdにおける矢印)、並びに活発な炎症性浸潤物が観察された。
【0745】
患者1(PT1)
一次療法の間に判定されたPD-L1 TPSスコアは0%であった。治療の8サイクル後のスキャンからの結果は、標的病変のサイズの50%の減少を示した。それ故、この患者は、部分奏効の証拠を示した。
【0746】
治療前生検の分析は、一方の標本において穏やかなリンパ球浸潤を明らかにし、一方で線維症及び慢性炎症性浸潤物がもう一方のものに存在した。しかしながら、別のコアの最大部分は、大規模壊死を有する新生物腫瘍細胞によって置き換えられた。遺残腫瘍細胞は、治療中生検由来の4つのコアのいずれにも見出され得なかった。慢性リンパ形質細胞性炎症を有する線維性組織が、治療中組織コアにおいて観察された。リンパ球及び形質細胞浸潤は、ある特定のエリアに顕著であることが見出された。治療中試料は、遺残腫瘍細胞を示さない。注目すべきことに、線維症及び慢性炎症は治療中コアに存在する。腫瘍細胞は、治療前状態においてのみ認められた。
【0747】
Ki-67増殖バイオマーカーの分析は、治療前状態において高濃度の染色、及び治療中試料においてシグナルの強い低下を示した。画像分析は、治療の第2サイクル後に、増殖性腫瘍細胞の42%の減少を明らかにした。
【0748】
治療前生検におけるE-カドヘリン染色の画像分析は、166のH-スコアを有する多数の腫瘍細胞を明らかにした。E-カドヘリン染色は治療中生検において観察され得ず、治療が腫瘍細胞を根絶することにおいて有効であることを示唆した。
【0749】
治療前生検におけるCD3染色の画像分析は、腫瘍が、治療の始動前にTリンパ球によってあまり浸潤されないことを明らかにした。しかしながら、CD3シグナルの45%の増加が、治療中生検において観察された。
【0750】
CD4染色の画像分析は、治療中生検においてCD4 T細胞の100%の増加を示し、それは、関心対象の領域における細胞の4%から8%に増加した。
【0751】
CD8染色の画像分析は、治療中生検においてCD8 T細胞の86%の増加を示し、それは、関心対象の領域における細胞の7%から13%に増加した。
【0752】
患者2(PT2)
一次療法の間に判定されたPD-L1 TPSスコアは0%であった。患者は、33週目にドセタキセルを受けるのを止めている。第2、第4、第6、第8、及び第10サイクルの後にCTスキャンを実施し、サイクル2の終了時の24%からサイクル10の終了時の43%へ、標的病変のサイズの減少を示した。それ故、この患者は、部分奏効の証拠を示している。
【0753】
腫瘍生検の分析は、治療前試料がより好塩基性であることを明らかにし、数多くの腫瘍細胞凝集体の存在を反映した。対照的に、治療中(サイクル2の終了)由来の試料は、大きな好酸性エリアを示し、広範な間質線維症を反映した。治療前状態についてのより高い倍率での視野は、幅広い腫瘍関与を示した。注目すべきことに、腫瘍核は、細胞学的異常を呈するが、化学療法への最近の曝露を示唆する変更を呈しない。新生物病巣を取り囲む炎症反応はなかった。治療中状態において、重要な所見が報告された:細胞変性効果、線維症、並びに慢性リンパ形質細胞性及び組織球性炎症。慢性炎症細胞を有する高濃度の硬化組織のエリア、及び細胞紡錘体に作用する化学療法剤と一致した細胞変性変化を有するわずかな遺残腫瘍細胞があった。大きな異数性及び巨細胞は、ドセタキセルによって誘導される変化を連想させる。
【0754】
Ki-67増殖バイオマーカーの分析は、治療前状態において高濃度の染色、及び治療中試料においてシグナルの強い低下を示した。画像分析は、治療の第2サイクル後に、増殖細胞の67.2%の減少を明らかにした。
【0755】
治療前生検におけるE-カドヘリン染色の画像分析は、166のH-スコアを有する多数の腫瘍細胞を明らかにした。E-カドヘリン染色は治療中生検において観察され得ず、治療が腫瘍細胞を根絶することにおいて有効であることを示唆した。
【0756】
治療前生検におけるCD3染色の画像分析は、腫瘍が、治療の始動前にTリンパ球によってあまり浸潤されないことを明らかにした。しかしながら、CD3シグナルの304%の増加が、治療中生検において観察された。
【0757】
CD4染色の画像分析は、治療中生検においてCD4 T細胞の100%の増加を示し、それは、関心対象の領域における細胞の4%から8%に増加した。
【0758】
CD8染色の画像分析は、治療中生検においてCD8 T細胞の86%の増加を示し、それは、関心対象の領域における細胞の7%から13%に増加した。
【0759】
患者3(PT3)
一次療法の間に判定されたPD-L1 TPSスコアは90%であった。患者は、腫瘍進行まで一次治療に14カ月間とどまった。治療の第6サイクル後のCTスキャンからの結果は、標的病変のサイズの12%の減少を示した。それ故、この患者は、安定の証拠を示している。
【0760】
患者4(PT4)
一次療法の間に判定されたPD-L1 TPSスコアは15%であった。CT-スキャンからの結果は、治療の2回及び4回のサイクルの後に、それぞれ腫瘍病変のサイズの34.6%及び42%の減少を示した。それ故、この患者は、長続きする部分奏効(開示の時点で72週間)の証拠を示している。
【0761】
これらのデータは、本開示の併用療法、投薬量、治療レジメン、及び/又は投与のスケジュールが安全であり、効力の兆候を示すことを示している。これらのデータは、本開示の併用療法、投薬量及び治療レジメン投薬量、治療レジメン、並びに/又は投与のスケジュールが、66週間もの間治療されている一部の患者に関して、数カ月間もの間忍容されることも示している。
【0762】
実際、抗PD-1又はPD-L1免疫チェックポイント抗体及びプラチナ含有ダブレット治療を用いた先行治療に失敗しているにもかかわらず、本開示の併用療法、投薬量、及び治療レジメンは、<50%及び<1%のPD-L1腫瘍比率スコアを有する病変を有する一部、並びにKRAS変異を有する腫瘍を有する一部を含めて、数人の患者への臨床的有益性を得る。
【0763】
更に、図1から分かるように、一部の患者において、臨床的有益性は、治療のほんの2サイクル後に観察され、治療に対する応答の最初の判定後少なくとも6週間以上続く。
【0764】
故に、本開示の併用療法は、例えば、免疫チェックポイント抗体を含む治療(例えば、単独での又は化学療法との組み合わせでの)の後に進行したNSCLC患者において使用され得る。
【0765】
PD-L1の低い発現と組み合わされた、相対的に乏しい免疫細胞浸潤は、NSCLC患者における免疫チェックポイント抗体を含む治療の失敗を部分的に説明し得る。本開示の併用療法は、PD-L1発現の証拠を有しない又はPD-L1の低い発現を有するNSCLC患者(例えば、転移性NSCLC患者)に恩恵を与え得ると考えられる。それ故、本開示の併用療法は、免疫チェックポイント阻害剤を含む治療の代わりに、≦15%のPD-L1 TPSを有するNSCLC患者に投与され得る。
【0766】
加えて、本開示の併用治療は、免疫チェックポイント阻害剤を用いた治療に適格性がない又はそれからおそらく恩恵を受けないであろうNSCLC患者に投与され得る。
【0767】
予備的薬物動態データは、治療された対象における経時的な抗クラステリン抗体の蓄積を示しているように見える(示されず)。この観察結果は、2週間ごとに、3週間ごとに、毎月抗クラステリン抗体を投与すること、又はおよそ3mg/kg~およそ11mg/kg等の抗クラステリン抗体のより低い用量を使用することの実現可能性を示唆し得る。治療レジメンのこの改変は、治療の後続サイクルに対して、又は初回サイクル及び後続サイクルの両方に対して行われ得る。
【0768】
本出願は、2022年2月7日に出願された米国仮出願第63/307,533号に対する、及び2022年4月22日に出願された米国仮出願第63/333,597号に対する優先権を主張するものであり、その内容全体は参照により本明細書に組み込まれる。
【0769】
本明細書に記載される実施形態及び実施例は例示的であり、特許請求の範囲を限定することを企図されない。代替策、改変、及び均等物を含めた前述の実施形態の変形形態は、特許請求の範囲によって包含されることが本発明者らによって意図される。本出願に列挙される引用は、参照により本明細書に組み込まれる。
【0770】
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【0771】
【表3A】
【0772】
【表3B】
【0773】
【表3C】
【0774】
【表3D】
【0775】
【表3E】
【0776】
【表3F】
【0777】
【表3G】
図1-1】
図1-2】
図2
【配列表】
2025505652000001.xml
【国際調査報告】