(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2025-02-28
(54)【発明の名称】ディスク状製品を搬送する方法及び装置
(51)【国際特許分類】
B65B 35/00 20060101AFI20250220BHJP
B65G 47/30 20060101ALI20250220BHJP
A21C 9/08 20060101ALI20250220BHJP
【FI】
B65B35/00
B65G47/30 G
A21C9/08 A
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024547763
(86)(22)【出願日】2023-01-19
(85)【翻訳文提出日】2024-09-12
(86)【国際出願番号】 EP2023051178
(87)【国際公開番号】W WO2023156119
(87)【国際公開日】2023-08-24
(31)【優先権主張番号】102022103774.6
(32)【優先日】2022-02-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】524300901
【氏名又は名称】ハストアマット フェアパックンステヒニク ゲーエムベーハー プルス コー カーゲー
(74)【代理人】
【識別番号】110001427
【氏名又は名称】弁理士法人前田特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】シュルツェ ミヒャエル
(72)【発明者】
【氏名】ヒンター マルコ
【テーマコード(参考)】
3E054
3F081
4B031
【Fターム(参考)】
3E054AA20
3E054EA01
3E054FB01
3E054FB11
3E054FB13
3E054FE06
3E054GA07
3F081AA03
3F081AA47
3F081BA02
3F081BC01
3F081BD02
3F081CC18
3F081CD02
3F081DA14
4B031CA20
4B031CL02
4B031CL11
4B031CL12
4B031CL19
(57)【要約】
本発明は、ディスク状製品A及びBを製品搬送経路(11、12、13)に沿って搬送するための方法及び装置に関し、この方法では、製品Aを有する搬入側搬送ライン(101)及び製品Bを有する搬入側搬送ライン(102)が、搬送ライン合流要素(104)によって合流して製品A及びBを有する1つの搬出側搬送ライン(103)になり、搬入側搬送ライン(101、102)で搬送されて搬送ライン合流要素(104)の方向への送り動作によって互いに隣接する製品A及びBが、製品A及びBの収束する送り軸に沿った送り動作に重ね合わせて行われる第1の回転によって搬送ライン合流要素(104)内で互いに接触して立ち上がり、その後に、第1の回転の反対方向への第2の回転によって製品A及びBの重なる配置に移行する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ディスク状製品A及びBを製品搬送経路(11、12、13)に沿って搬送するための方法であって、製品Aを有する搬入側搬送ライン(101)及び製品Bを有する搬入側搬送ライン(102)が、搬送ライン合流要素(104)によって合流して製品A及びBを有する1つの搬出側搬送ライン(103)になり、前記搬送ライン合流要素(104)の方向への送り動作によって、前記搬入側搬送ライン(101、102)で列をなして配置される、互いに隣接する製品A及びBが、製品A及びBの収束する送り軸(34、35)に沿った送り動作に重ね合わせて行われる第1の回転によって前記搬送ライン合流要素(104)内で互いに接触して立ち上がり、その後に前記第1の回転と反対方向への第2の回転によって製品A及びBの重なる配置に移行する方法。
【請求項2】
請求項1に記載の方法において、
少なくとも前記搬送ライン合流要素(104)内で、製品A及びBの振動が送り動作に重ね合わせて行われることを特徴とする方法。
【請求項3】
請求項2に記載の方法において、
前記送り動作が振動搬送によって行われることを特徴とする方法。
【請求項4】
請求項1から3のいずれか1項に記載の方法において、
前記搬出側搬送ライン(103)が、前記搬入側搬送ライン(101、102)に対して速度を増した送り動作で搬送を行うことを特徴とする方法。
【請求項5】
請求項1から4のいずれか1項に記載の方法において、
前記搬送ライン合流要素(104)における製品A及びBの送り動作が、前記搬入側搬送ライン(101、102)における送り動作に対して速度を増して行われることを特徴とする方法。
【請求項6】
ディスク状製品A及びBを製品搬送経路(11、12、13)に沿って搬送するための装置であって、
互いに隣接して配置され且つ搬入側搬送ライン(101、102)を形成する働きをする少なくとも2つの供給路(16、17)と、搬送ライン合流要素(104)を介して供給路(16、17)に接続され且つ搬出側搬送ライン(103)を形成する働きをする排出路(18)とを有し、
前記搬送ライン合流要素(104)は、前記排出路(18)の方向へ狭くなり且つ前記供給路(16、17)を平行に接続するための供給端(22)と前記排出路(18)を接続するための排出端(29)とを有するガイド通路(26)を有し、
前記搬入側搬送ライン(101、102)の収束する送り軸(34、35)を形成するために、前記ガイド通路(26)の通路壁(25)間の距離が前記排出路(18)の方向へ狭くなり、
前記ガイド通路(26)内には前記ガイド通路(26)の通路底部(27)に製品誘導要素(28)が形成され、
前記製品誘導要素(28)は、外形が送り動作の方向へ変化し、前記搬入側搬送ライン(101、102)内で搬送されて前記搬送ライン合流要素(104)の方向への送り動作によって列をなして配置される、互いに隣接する製品A及びBが、製品A及びBの収束する送り軸(34、35)に沿った送り動作に重ね合わせて行われる第1の回転によって前記搬送ライン合流要素(104)内で互いに接触して立ち上がり、その後に、前記第1の回転と反対方向への第2の回転によって製品A及びBの重なる配置に移行するように形成されている装置。
【請求項7】
請求項6に記載の装置において、
前記通路底部(27)が前記供給端(22)から排出端(29)に向かって傾斜する予油に形成されていることを特徴とする装置。
【請求項8】
請求項6または7に記載の装置において、
前記製品誘導要素(28)は、前記供給路(16,17)の側のヘッド部(37)にガイド体(48)を有し、前記ガイド体(48)は、前記製品誘導要素(28)側で前記ガイド通路(26)内に狭くなる通路部(50)が形成されるように、排出端(29)の方向へ上昇するガイド面(38)を形成するために、排出端(29)の方向へ大きくなる断面を有することを特徴とする装置。
【請求項9】
請求項8に記載の装置において、
前記製品誘導要素(28)が、実質的に前記供給路(16、17)と共通の平面内に延びるガイドウェブを形成することを特徴とする装置。
【請求項10】
請求項8または9に記載の装置において、
前記製品誘導要素(28)は、前記排出路(18)の側の端部(40)にガイド体(49)を有し、前記ガイド体(49)は、前記製品誘導要素(28)の側で前記ガイド通路(26)に大きくなる通路部(51)が形成されるように前記排出端(29)の方向へ傾斜するガイド面(41)を形成するために、前記排出端(29)の方向へ小さくなる断面を有することを特徴とする装置。
【請求項11】
請求項6から10のいずれか1項に記載の装置において、
前記製品誘導要素(28)は、送り動作の方向へ凸状の断面形状(39、42)を有することを特徴とする装置。
【請求項12】
請求項6から11のいずれか1項に記載の装置において、
ヘッド部(37)は、円錐形部分の形態で形成されていることを特徴とする装置。
【請求項13】
請求項10または11に記載の装置において、
前記端部(40)が円錐形部分の形態で形成されていることを特徴とする装置。
【請求項14】
請求項10から13のいずれか1項に記載の装置において、
前記ヘッド部(37)が前記送り動作の方向へ前記端部(40)よりも長いことを特徴とする装置。
【請求項15】
請求項6から14のいずれか1項に記載の装置において、
前記供給路(16,17)と前記合流要素(104)の供給端(22)との間の移行領域(44)には、前記通路底部(27)上の製品誘導要素(28)の両側に直線状のガイドウェブ(46)が配置されていることを特徴とする装置。
【請求項16】
請求項6から15のいずれか1項に記載の装置において、
前記合流要素(104)の排出端(29)と前記排出路(18)との間の移行領域(45)には、前記製品誘導要素(28)の端部(40)に続いて、前記通路底部(27)上に直線状のガイドウェブ(47)が配置されていることを特徴とする装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ディスク状製品A及びBを製品搬送経路に沿って搬送する方法に関し、この方法では、製品Aを有する搬入側搬送ラインと製品Bを有する搬入側搬送ラインは、搬送ライン合流要素によって合流して、製品A及びBを有する1つの搬出側搬送ラインになる。搬送ライン合流要素の方向への送り動作によって、搬入側搬送ラインで列をなして配置される、互いに隣接して搬送される製品A及びBは、製品A及びBの収束する送り軸に沿った送り動作に重ね合わせて行われる第1の回転によって搬送ライン合流要素において互いに接触して立ち上がり、その後に第1の回転と反対の方向への第2の回転によって製品A及びBの重なる配置に移行する。本発明は、さらに本発明に係る方法を実施するのに特に適した装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ディスク状製品を搬送する方法は、特に、工業的に生産されるディスク状製品の充填及び/または包装に使用され、例として、ポテトチップスの製造後に実施されるチップスの小分け包装を挙げることができる。
【0003】
この製造に使用される従来の工業設備では、チップスの搬送は、並行してガイドされる複数の製品搬送経路に沿ってフライステーションから包装ステーションまで行われ、それぞれの搬送ラインにおいて、搬送通路に沿ってフライステーションから包装ステーションまで搬送される。この種の設備では、包装性能、すなわち1つの搬送通路に割り当てられる包装ステーションで時間単位内に充填及び/または包装できる製品の数は、ディスク状製品がフライ装置から搬送通路に入る搬送速度及び/または搬送サイクルによって決定される。しかしながら、搬送サイクルによって決定される包装ステーションの包装性能は、通常、包装ステーションにおいて実現可能な設備能力を大きく下回る。
【0004】
さらに、各搬送通路には1つの包装ステーションが割り当てられるため、多くの機器が必要となり、それに応じて設備全体のコストが高くなる。
【0005】
結局、フライステーションから出る各搬送通路に個々の包装ステーションが割り当てられるという従来の設備の構成は、設備を収容する建物について、設備の設置のための広大なスペースを必要条件とすることに繋がり、それに応じた高いコストを伴う。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
したがって、本発明の目的は、ディスク状製品を搬送する方法及び装置を提案することであり、これにより、設備のコスト、及び対応する設備の設置と稼働に伴う建設コストと運用コストを削減することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この目的を達成するため、請求項1に係る方法及び請求項6に係る装置が提案される。
【0008】
ディスク状製品A及びBを製品搬送ラインに沿って搬送するための本発明に係る方法では、製品Aを有する(搬送する)搬入側搬送ラインと製品Bを有する(搬送する)搬入側搬送ラインが、搬送ライン合流要素によって合流して、製品A及びBを有する(搬送する)1つの搬出側搬送ラインになる。搬送ライン合流要素の方向への送り動作において、搬入側搬送ラインで列をなして配置される、互いに隣接して搬送される製品A及びBは、製品A及びBの収束する送り軸に沿った送り動作に重ね合わせて行われる第1の回転によって搬送ライン合流要素内で互いに接触して立ち上がり、その後に第1の回転と反対方向への第2の回転によって製品A及びBの重なる配置に移行する。
【0009】
したがって、本発明に係る方法では、搬送ライン合流要素により、互いに独立した2つの搬送ラインが1つの共通する搬送ラインへ合流するので、最初は互いに別々の搬送ラインで搬送される製品A及びBに対しても、搬出側搬送ラインの下流に1つの共通する包装ステーションだけを必要とすることになる。合流要素の下流で搬出側搬送ラインの数が搬入側搬送ラインの半分に減り、各包装ステーションの包装性能が2倍になると包装ステーションの数が設備の運転に必要な数の半分になるので、設備の総額の大幅な削減に結びつく。
【0010】
設備のコスト及び/または設備の建設及び運転に関連する建物のコスト削減に関して、そこから生じる好ましい効果は、当然、フライステーションと包装ステーションの間に設けられる搬送ラインが多くなるほど大きくなる。したがって、例えばフライステーションから出る24の搬送ラインを有する設備の場合、それぞれがフライ装置から出る2つの搬入側搬送ラインを1つの搬出側搬送ラインに結合する搬送ライン合流要素では搬送ラインが12まで少なくなり、それぞれが1つの包装ステーションに割り当てられる。
【0011】
本発明によれば、1つの搬出側搬送ラインへの搬入側搬送ラインの合流は、それぞれ搬入側搬送ラインに沿って搬送される製品A及びBが収束する送り軸に沿って搬送され、搬送ライン合流要素において、重なる配置に移行するように行われる。この過程において、搬送ライン合流要素内での送り動作中に、製品A及びBが互いに起ち上がる第1の回転と、それに続く反対方向への第2の回転が行われる。
【0012】
ディスク状製品の構成、特に製品表面の構造による機能と製品縁部の外形によっては、最初は別々の搬入側搬送ラインに沿って搬送される製品A及びBを、搬出側搬送ラインにおいて製品A及びBの重なる配置に移行させるためには、前述した方法で十分であることが分かっている。搬出側搬送ラインの重なる配置への製品A及びBの移行は、例えば表面構造が粗い製品及び/または不連続な製品、特に縁部の外形が荒くなった製品では、所望の重なる配置の成立を妨げるような互いに対する製品の引っ掛かりを打ち消すことができるように、搬送ライン合流要素において行われる送り動作に製品A及びBの振動を重ね合わせる(付け加える)ことによりサポートできる。このような引っ掛かりのおそれは、例えば表面及び/または周縁部にスパイスの粒子を有するチップの不規則な表面構造によって引き起こされることがある。
【0013】
その構成のために引っ掛かりが生じやすい製品であっても、搬出側搬送ラインにおいて製品を所望の配置に至らせることができるようにするために、少なくとも搬送ライン合流要素内において製品A及びBの振動を送り動作に重ね合わせると効果的である。
【0014】
製品A及びBに振動を加えるために、対応する駆動装置を同時に使用できるような振動搬送によって送り動作を行うと、特に効果的である。
【0015】
搬出側搬送ラインは、加速の程度に応じて、例えば送り動作が送り速度の2倍に速度を増したときに搬入側搬送ラインで定められた製品距離を搬出側搬送ラインで維持できるように、搬入側搬送ラインに対して速度を増した送り動作で搬送を行うことが好ましい。
【0016】
搬送ライン合流要素内の製品の送り動作は、搬送ライン合流要素内の製品A及びBの重なる配置の形成に対抗できる搬送ライン合流要素内の製品の集積を防止できるように、搬入側搬送ライン内の送り動作に対して速度を増して行うと特に効果的である。
【0017】
ディスク状製品A及びBを製品搬送経路に沿って搬送するための本発明に係る装置は、互いに隣接して配置され且つ搬入側搬送ラインを形成(実現)する働きをする少なくとも2つの供給路と、搬送ライン合流要素を介して搬入側搬送ラインに接続され且つ搬出側搬送ラインを形成する働きをする排出路とを有し、搬送ライン合流要素は、排出路の方向へ狭くなり且つ供給路を平行に接続するための供給端と排出路を接続するための排出端とを有するガイド通路を有し、搬入側搬送ラインの収束する送り軸を実現するために、ガイド通路の通路壁間の距離が排出路の方向へ狭くなり、ガイド通路内にはガイド通路の通路底部に製品誘導要素が形成され、前記製品誘導要素は、外形が送り動作の方向へ変化し、搬入側搬送ライン内で搬送されて搬送ライン合流要素の方向への送り動作によって列をなして配置される、互いに隣接する製品A及びBが、製品A及びBの収束する送り軸に沿った送り動作に重ね合わせて行われる第1の回転によって搬送ライン合流要素において互いに接触して立ち上がり、その後に、第1の回転と反対方向への第2の回転によって製品A及びBの重なる配置に移行するように構成される。
【0018】
通路底部は、製品A及びBの重なる配置の形成が重力に補助される態様で行われるように、供給端から排出端へ向かって傾斜するように形成することが好ましい。
【0019】
製品誘導要素が搬入側搬送ラインの側のヘッド部にガイド体を有し、前記ガイド体が、製品誘導要素の側部においてガイド通路内に狭くなる平行な通路部が形成されるように排出端の方向へ上向きのガイド面を形成するために、排出端の方向へ大きくなる断面を有すると、第1の回転を促進するのに特に好都合である。
【0020】
製品誘導要素が、実質的に供給路と共通の平面内に延びるガイドウェブを形成する場合、重なる配置の形成中に製品A及びBの集積が妨げられる。
【0021】
有利には、製品誘導要素は、搬出側搬送ラインの側の端部を有するとともに第2の回転を促進するためのガイド体を有し、前記ガイド体は、製品誘導要素の側部に、大きくなる平行な通路部がガイド通路に形成されるように排出端の方向へ傾斜するガイド面を形成するために、排出端の方向へ小さくなる断面を有する。
【0022】
好ましくは、製品誘導要素は、送り動作の方向へ凸状の断面形状を有する。
【0023】
好ましくは、ヘッド部は円錐形部分の形態で形成される。
【0024】
好ましくは、端部は円錐形部分の形態で形成される。
【0025】
ヘッド部が送り動作の方向へ前記端部よりも長い場合、製品誘導要素の表面での製品A及びBの時間的に長くなるガイドが、重力を打ち消す第1の回転動作中に行われる。
【0026】
供給路と合流要素の挿入端部との間には、通路底部上の製品誘導要素の両側に、単一の湾曲した中空側面を備えた製品の長手方向ガイドを改善できるように、直線状のガイドウェブを配置することが好ましい。
【0027】
合流要素の排出端と排出路との間の移行部には、製品誘導要素の端部に続いて、供給路と合流要素の挿入端部との間の移行部の代わりにまたは前記移行部に加えて、他の長手方向ガイド機構が得られるように、通路底部上に直線状のガイドウェブを配置することが好ましい。
【0028】
以下、図面を参照して、本発明の好適な実施形態をより詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【
図1】
図1は、複数の製品搬送経路を有する製品搬送装置の概略図を示し、各製品搬送経路は、2つの搬入側搬送ラインを1つの搬出側搬送ラインに接続するための搬送ライン合流要素を有する。
【
図3】
図3は、2つの搬入側搬送ラインと1つの搬出側搬送ラインとの間に配置された搬送ライン合流要素の斜視図である。
【
図4】
図4は、
図3に示された搬送ライン合流要素内における製品A及びBの搬送中のディスク状製品A及びBの相対配置を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
図1に平面図で概略が示されている製品搬送装置10は、この例では、3つの製品搬送経路11、12、13を有し、これらはそれぞれ、2つの搬入側搬送ライン101、102を1つの搬出側搬送ライン103に接続する搬送ライン合流要素104を備える。この例で図示された例示的な実施形態では、搬入側搬送ライン101及び102を形成するために供給路16及び17が設けられ、搬出側搬送ライン103を形成するために排出路18が設けられ、供給路16及び17は、フライステーション15と搬送ライン合流要素104との間の接続を成立させ、排出路18は、搬送ライン合流要素104と包装ステーション19との間の接続を成立させている。
【0031】
図1に示された製品搬送装置10は、
図4に例示的に示されたディスク状製品A及びBを搬送する働きをし、これらの製品は、すべての供給路16及び17に接続されたフライステーション15においてフライにされ(油で揚げられ)、搬送ライン合流要素104によって2つの供給路16及び17にそれぞれ接続された排出路18を介して包装ステーション19に供給される。
図1に示す製品搬送要素10の上面図から、ディスク状製品A及びBの包装に必要な包装ステーション19の数は、搬送ライン合流要素104が2つの供給路16及び17をそれぞれ1つの排出路18に接続することにより、半減できることが明らかである。
【0032】
図2は、
図1に示された製品搬送経路13の側面図であり、供給路16,17と排出路18の両方に、供給路16及び17と排出路18に振動を与えてディスク状製品A及びBの搬送方向21への搬送動作を発生させるように構成された振動駆動装置20が設けられている。この場合、振動駆動装置20の周波数を、排出路18における製品A及びBの搬送速度が供給路16及び17における製品A及びBの搬送速度に比べて好ましくは大きくなるように互いに調整し、例えば排出路18の振動駆動装置20の搬送速度が供給路16及び17の振動駆動装置20の2倍であるときに、搬送ライン合流要素104によって排出路18に入る搬送料の製品A及びBを、供給路16及び17の製品A及びBと実質的に同じ製品距離で搬送できるようにすることが好ましい。
【0033】
搬送ライン合流要素104で搬送される製品A及びBに振動を与えるために、搬送ライン合流要素104は、別個の振動駆動装置20を有するようにしてもよいし、あるいは供給路16及び17の振動駆動装置20に接続するようにしてもよい。
【0034】
図3に示すように、供給路16及び17は、搬送ライン合流要素104の供給端22に接続され、この例示的な実施形態においては、内側通路壁24及び外側通路壁23をそれぞれが有する供給路16及び17の外側通路壁23は、搬送ライン合流要素104に形成されたガイド通路26の通路壁25に移行するように形成されている。ガイド通路26の通路壁25は、製品誘導要素28が配置されるガイド通路26の通路底部27の側部の境界を形成する。互いに搬送方向21へ向かって延びるように形成される通路壁25のために、排出端29に接続された排出路18の方向へ狭くなるガイド通路26が形成されることになる。この例示的な実施形態では、排出路18は、搬送ライン合流要素104のガイド通路26の通路壁25に連続して延びる、横方向に区切られた通路壁30を有する。
【0035】
供給路16及び17から搬送ライン合流要素104を介して排出路18に入る製品A及びBの搬送中の搬送ライン合流要素104の動作態様をより良く説明するために、
図4には、搬送ライン合流要素104のガイド通路26内の搬送中に生じる製品A及びBの相対配置を例示的に示している。より良く概観するために、この例では、搬送ライン合流要素104に形成されるガイド通路26の通路壁25が、ガイド通路26の通路底部27を横方向に区切る外形線のみで示されている。さらに、
図4には、通路底部27上に配置された製品誘導要素28が示され、搬送ライン合流要素104の排出端29の方向へ互いに狭まって延びる通路壁25と製品誘導要素28というパラメータと、特に
図2に図示した振動駆動装置20と通路底部27の傾斜配置とが、搬送ライン合流要素104内での製品A及びBの一連の動きを決定する。
【0036】
図4にさらに示すように、製品搬送経路11、12、13に沿って搬送される製品A及びBは、この例では、フライステーション15で焼かれた(固められた)チップスであり、前記チップスは、長手方向軸31に対して対称な溝形状部32と円形の周縁部とを有する溝付きの形状である。
【0037】
図4は、供給路16から搬送ライン合流要素104へ搬送される製品A
1、A
2、A
3、A
4、A
5、及びA
6と、供給路17から搬送ライン合流要素104へ搬送される製品B
1、B
2、B
3、B
4、及びB
5を示している。排出路18の方向へ互いに近付く通路壁25を有する搬送ライン合流要素104に、通路底部27に配置された製品誘導要素28を組み合わせる構成により、排出路18内で形成される共通の送り軸34に収束する送り軸35及び36が搬送ライン合流要素104内に形成され、製品A及びBが製品誘導要素28と接触する間に、製品誘導要素28の特有の構造により、送り動作に重ね合わせて(付け加えて)行われる製品A及びBの回転が引き起こされる。
【0038】
この目的のために、製品誘導要素28は、供給路16及び17の側のヘッド部37にガイド体48を有し、このガイド体48は、狭くなる通路部50が製品誘導要素28の側部でガイド通路26内に形成されるように、排出端の方向へ高くなるガイド面38を形成するために、排出端の方向へ大きくなる断面を有する。この例では、ガイド体48は、ヘッド部37が円錐形部分の形態で形成されるように、凸状の断面形状39を有する。ヘッド部に続き、製品誘導要素28は、製品誘導要素28の側部でガイド通路26に拡大通路部51が形成されるように排出端29の方向へ傾斜するガイド面41を形成するために、排出端29の方向へ小さくなる断面を有するガイド体49を備えた端部40を有する。この例では、ガイド体49は、端部40が円錐形部分の形態で形成されるように、凸状の断面形状42を有する。
【0039】
ヘッド部37の領域では、製品A及びBは、製品A及びBの長手方向軸31のガイド端部43が互いに近づいて、製品A及びBが製品誘導要素28のヘッド部37に沿った送り動作中に互いに対して直立するように、第1の回転を行う。送り動作に重ね合わせて行われる製品A及びBのこの第1の回転は、個々の製品A
1、A
2、A
3及びB
1、B
2、B
3が互いに対してそれらの長手方向軸31の向きを徐々に変化させ、その過程で互いに対して(互いに接触して)立ち上がる様子を示す
図4から理解することができる。搬送ライン合流要素104を通る製品A及びBの搬送中に作用する振動のために、製品A及びBの重なり合う配列(ネスト配列)の形成は、それらの周縁部33に沿った製品A及びBの一時的な詰まりさえも解消されて、通路底部27及び排出通路18に向かって傾斜するように形成された端部部品40の案内面41によって製品A及びBがさらに搬送されるときに、第1の回転とは反対方向の第2の回転が行われるようにしてサポートされ、例えば、製品A
4、A
5、B
4の相対的な配置によって明らかになるように、前記第2の回転中に、製品A及びBの長手方向軸31は、製品B
5及びA
6の例で示されるように、排出通路18への移行において互いに重なる製品A及びBの配置で互いに平行に整列する。
【0040】
図3に示すように、この例で図示された例示的な実施形態では、供給路16及び17と供給端22との間の移行領域44及び搬送ライン合流要素104の排出端29と排出路18との間の移行領域45の両方において、それぞれ、直線状ガイドウェブ46及び47が通路底部27上に配置され、前記直線状ガイドウェブ46及び47は、搬送ライン合流要素104における製品A及びBの合流前及び合流後の両方で、製品A及びBの長手方向軸31の平行な向きをサポートする。直線状ガイドウェブ46及び47の構成と製品A及びBの形状に応じて、例えば直線状ガイドウェブ46及び47が特定の方法で製品A及びBの断面形状に適合する断面を有する場合に、通路壁23、24及び30を形成することを、供給路16及び17及び排出路18の両方において省略できる。
【国際調査報告】