(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2025-02-28
(54)【発明の名称】最適化されたプロセス凝縮物調製
(51)【国際特許分類】
B01D 53/54 20060101AFI20250220BHJP
C07C 275/00 20060101ALI20250220BHJP
C07C 273/04 20060101ALI20250220BHJP
B01D 53/58 20060101ALI20250220BHJP
B01D 53/78 20060101ALI20250220BHJP
【FI】
B01D53/54
C07C275/00
C07C273/04
B01D53/58 ZAB
B01D53/78
【審査請求】有
【予備審査請求】有
(21)【出願番号】P 2024548348
(86)(22)【出願日】2023-02-14
(85)【翻訳文提出日】2024-10-10
(86)【国際出願番号】 EP2023053567
(87)【国際公開番号】W WO2023156360
(87)【国際公開日】2023-08-24
(32)【優先日】2022-02-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】LU
(31)【優先権主張番号】102022201727.7
(32)【優先日】2022-02-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】523350291
【氏名又は名称】ティッセンクルップ ウーデ ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング
(71)【出願人】
【識別番号】501186597
【氏名又は名称】ティッセンクルップ アクチェンゲゼルシャフト
【住所又は居所原語表記】ThyssenKrupp Allee 1 45143 Essen Germany
(74)【代理人】
【識別番号】100114188
【氏名又は名称】小野 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100119253
【氏名又は名称】金山 賢教
(74)【代理人】
【識別番号】100124855
【氏名又は名称】坪倉 道明
(74)【代理人】
【識別番号】100129713
【氏名又は名称】重森 一輝
(74)【代理人】
【識別番号】100137213
【氏名又は名称】安藤 健司
(74)【代理人】
【識別番号】100196483
【氏名又は名称】川嵜 洋祐
(74)【代理人】
【識別番号】100160255
【氏名又は名称】市川 祐輔
(74)【代理人】
【識別番号】100219265
【氏名又は名称】鈴木 崇大
(74)【代理人】
【識別番号】100216839
【氏名又は名称】大石 敏幸
(74)【代理人】
【識別番号】100228980
【氏名又は名称】副島 由加里
(74)【代理人】
【識別番号】100151448
【氏名又は名称】青木 孝博
(74)【代理人】
【識別番号】100146318
【氏名又は名称】岩瀬 吉和
(74)【代理人】
【識別番号】100127812
【氏名又は名称】城山 康文
(72)【発明者】
【氏名】ミューラー,イヴォ
【テーマコード(参考)】
4D002
4H006
【Fターム(参考)】
4D002AA13
4D002AA40
4D002BA02
4D002BA13
4D002DA35
4D002EA02
4D002FA01
4H006AA02
4H006AA03
4H006AB01
4H006AC57
4H006BD34
4H006BD52
4H006BD82
4H006BE14
4H006BE41
(57)【要約】
本発明は、尿素形成材料を製造するための複合システムに関する。複合システムは、少なくとも1つの尿素合成デバイス(1)および尿素形成デバイス(2)を有し、複合システムは、プロセス凝縮物清浄デバイス(10)を有し、プロセス凝縮物清浄デバイス(10)は、尿素合成デバイス(1)のプロセス凝縮物からアンモニアおよび尿素を分離するように設計され、複合システムは、形成排気スクラビングデバイス(4)を有する。本発明は、複合システムが、プロセス凝縮物清浄デバイス(10)に加えて、粗プロセス凝縮物清浄デバイス(20)をさらに有することを特徴とする。尿素合成デバイス(1)は、プロセス凝縮物を移送するために、プロセス凝縮物清浄デバイス(10)および粗プロセス凝縮物清浄デバイス(20)に接続され、粗プロセス凝縮物清浄デバイス(20)は、形成排気スクラビングデバイス(4)に接続される。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
成形尿素材料を製造するための統合プラントであって、前記統合プラントが、少なくとも1つの尿素合成装置(1)および尿素成形装置(2)を備え、前記統合プラントが、プロセス凝縮物精製装置(10)を備え、前記プロセス凝縮物精製装置(10)が、前記尿素合成装置(1)からのプロセス凝縮物からアンモニアおよび尿素を分離するように構成され、前記プロセス凝縮物精製装置(10)が、プロセス凝縮物出口(32)までの1つの精製ストリームを含み、前記統合プラントが、成形排気スクラビング装置(4)を備える、前記統合プラントにおいて、前記プロセス凝縮物精製装置(10)に加えて、前記統合プラントが、粗プロセス凝縮物精製装置(20)を備え、前記粗プロセス凝縮物精製装置(20)が、粗精製ストリームを含み、前記粗精製ストリームが、前記精製ストリームとは別個で異なり、前記尿素合成装置(1)が、プロセス凝縮物の移送のために、前記プロセス凝縮物精製装置(10)および前記粗プロセス凝縮物精製装置(20)に接続され、前記粗プロセス凝縮物精製装置(20)が、前記成形排気スクラビング装置(4)に接続されることを特徴とする、統合プラント。
【請求項2】
前記粗プロセス凝縮物精製装置(20)が、アンモニアの除去のための単一の段階として構成されることを特徴とする、請求項1に記載の統合プラント。
【請求項3】
前記粗プロセス凝縮物精製装置(20)が第1の熱交換器(22)を備え、前記第1の熱交換器(22)が、前記尿素合成装置(1)から到来するプロセス凝縮物ストリームを予熱するように構成され、前記第1の熱交換器(22)が、前記粗プロセス凝縮物精製装置(20)を出る粗精製プロセス凝縮物ストリームを冷却するように構成されることを特徴とする、請求項1または2に記載の統合プラント。
【請求項4】
前記粗プロセス凝縮物精製装置(20)が、第2の熱交換器(23)を備え、前記第2の熱交換器(23)が、前記粗プロセス凝縮物精製装置(20)を出るガスストリームを凝縮するように構成されることを特徴とする、請求項1~3のいずれか一項に記載の統合プラント。
【請求項5】
前記第2の熱交換器(23)および前記粗プロセス凝縮物精製装置(20)が、カルバメート再循環導管に接続されることを特徴とする、請求項4に記載の統合プラント。
【請求項6】
前記粗プロセス凝縮物精製装置(20)が、第3の熱交換器(24)を備え、前記粗プロセス凝縮物精製装置(20)が、粗精製プロセス凝縮物ストリームのサブストリームのための再循環導管を備え、前記第3の熱交換器(24)が、前記再循環サブストリームを加熱するために前記再循環導管内に構成されることを特徴とする、請求項1~5のいずれか一項に記載の統合プラント。
【請求項7】
前記統合プラントが、プロセス凝縮物貯蔵手段(3)を備え、前記プロセス凝縮物貯蔵手段(3)が、前記尿素合成装置(1)の下流かつ前記プロセス凝縮物精製装置(10)および前記粗プロセス凝縮物精製装置(20)の上流に配置されることを特徴とする、請求項1~6のいずれか一項に記載の統合プラント。
【請求項8】
前記粗プロセス凝縮物精製装置(20)および前記尿素合成装置(1)が、前記粗プロセス凝縮物精製装置(20)を出るカルバメートストリームを再循環させるための第1の導管を介して接続されることを特徴とする、請求項1~7のいずれか一項に記載の統合プラント。
【請求項9】
前記プロセス凝縮物精製装置(10)および前記尿素合成装置(1)が、前記プロセス凝縮物精製装置(10)を出る前記カルバメートストリームを再循環させるための第2の導管を介して接続され、前記第1の導管および前記第2の導管が互いに接続されていることを特徴とする、請求項8に記載の統合プラント。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、尿素合成中に生成されるプロセス凝縮物の処理に関する。
【背景技術】
【0002】
尿素合成で生成されるプロセス凝縮物は、不純物としてアンモニアおよび尿素の両方を含有する。したがって、さらなる使用の前に3段階プロセスで精製される。第1のステップでは、アンモニアがしばしば115℃~140℃の温度で除去される。続いて、尿素がアンモニアと二酸化炭素とに分解する加水分解が、約190℃~200℃の温度で、典型的には15バールを超えて、60~120分の持続時間にわたって実行される。得られたアンモニアおよび二酸化炭素は、続いて、第3のステップで除去される。第1および第3のステップの分離プロセスは同一であり、したがって、これらの2つのステップは、典型的には、第2のステップを挟むように中央で単に分割された1つのカラムで実行される。
【0003】
この3段階プロセスは、特に3ppm未満のアンモニアおよび3ppm未満の尿素を含む、全体的なプロセス凝縮物ストリームを非常に純粋にする。これは相応に高価で複雑であり、多くのエネルギーを必要とする。尿素成形、特に尿素造粒または尿素プリリングに必要なオフガススクラビングはまた、特にこの場合には尿素がオフガスから不純物として導入されるため、用途の純度要件があまり厳しくないことを表す。
【0004】
したがって、そのようなオフガススクラビングに関して、あまり精製されていないプロセス凝縮物を使用することがエネルギー的に有利である。この目的のために、米国特許出願公開第2019/0177180号明細書は、第1の段階後にサブストリームを分離し、それをオフガススクラビングに送ることを提案している。しかしながら、これは、共通のカラム内にある第1の段階および第3の段階のストリームが非常に異なる量を含み、これが、設計および動作に悪影響を及ぼす可能性があるという結果をもたらす。
【0005】
米国特許第4652678号明細書は、尿素合成からのオフガスストリームから貴重な成分を回収するための方法を開示している。
【0006】
米国特許第4410503号明細書は、希釈水溶液から尿素、アンモニアおよび二酸化炭素を除去するための方法を開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】米国特許出願公開第2019/0177180号明細書
【特許文献2】米国特許第4652678号明細書
【特許文献3】米国特許第4410503号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の目的は、通例使用については高純度、ならびにオフガススクラビングについてはより低い純度を提供し、したがって最小のエネルギー消費で最適なプロセス管理を可能にするプロセス凝縮物処理を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
この目的は、請求項1に記載の特徴を有する統合プラントによって達成される。有利な発展形態は、従属請求項、以下の説明、および図面から明らかである。
【0010】
本発明による統合プラントは、成形尿素材料、特に尿素造粒物または尿素プリルを製造するために使用される。造粒物またはプリルという用語は、典型的には、肥料としての用途に適した粒径を有し、合成に続く成形ステップ、造粒またはプリリングで典型的に製造される粒子状凝集材料に対して使用され、それを指す。統合プラントは、少なくとも尿素合成装置および尿素成形装置を備える。統合プラントは、典型的には、アンモニアの合成のための装置、および多くの場合、水素を製造するための改質器も備える。アンモニアの合成のための装置は、水素および窒素からアンモニアを製造する。このアンモニアおよび二酸化炭素は、尿素合成装置において尿素を製造するために使用され、尿素成形装置において、これは、場合によってはさらなる成分、例えば硝酸アンモニウム、硫黄化合物、炭酸カルシウムなどで造粒物にされ、これは特に肥料として広く使用されている。統合プラントはまた、硝酸合成装置を備えてもよく、硝酸アンモニウム合成装置を備えてもよい。この場合、硝酸アンモニウムは、例えば、さらなる成分としての尿素と混合されてもよく、成形、特に造粒が混合物に対して行われてもよい。統合プラントは、プロセス凝縮物精製装置を備え、プロセス凝縮物精製装置は、尿素合成装置のプロセス凝縮物からアンモニアおよび尿素を分離するように構成される。これにより、統合プラント内または統合プラント外の水のさらなる使用、またはその廃棄が可能になる。プロセス凝縮物精製装置は、プロセス凝縮物出口までの1つの精製ストリームを含む。精製ストリームは、典型的には3段階でプロセス凝縮物を通過し、プロセス凝縮物の高純度を達成し、これにより、精製プロセス凝縮物の多種多様な使用が開かれる。統合プラントは、尿素成形装置に接続され、前記装置からのオフガスを精製するために使用される成形排気スクラビング装置を備える。この成形排気スクラビング装置は、排気中に同伴される尿素を水でスクラビングすることによって除去し、窒素の排出を低減するために使用される。成形排気スクラビング装置は、多くの場合、酸性媒体によるスクラビングがアンモニアを除去する第2の段階を含む。
【0011】
本発明によれば、統合プラントは、プロセス凝縮物精製装置だけでなく、粗プロセス凝縮物精製装置も備える。粗プロセス凝縮物精製装置は、粗精製ストリームを含む。粗精製ストリームは、プロセス凝縮物精製装置と比較してより単純な精製を受けるので、粗精製プロセス凝縮物はより低い純度を有するが、粗精製のコストおよび複雑さは相応に低減される。粗精製ストリームは、精製流とは別個で異なる。したがって、粗プロセス凝縮物精製装置およびプロセス凝縮物精製装置は2つの別個の装置であり、粗プロセス凝縮物精製装置は、正確には、例えばプロセス凝縮物精製装置の単なる第1の段階ではない。尿素合成装置は、プロセス凝縮物の移送のために、プロセス凝縮物精製装置および粗プロセス凝縮物精製装置に接続される。粗プロセス凝縮物精製装置は、成形排気スクラビング装置に接続される。したがって、本発明によれば、尿素合成装置からのプロセス凝縮物のストリームは、2つのサブストリームに分割される。第1のサブストリームは、従来技術によるプロセス凝縮物精製装置に入る。このストリームは完全に精製されているので、第1の段階および第3の段階は同じ体積流量に構成され、このように動作される。第2のサブストリームが通される新規の粗プロセス凝縮物精製装置は、従来のプロセス凝縮物精製装置と並列に配置される。周囲条件に応じて、第1のサブストリームおよび第2のサブストリームの要求量は、例えば、ほぼ等しくてもよい。粗プロセス凝縮物精製装置は、成形排気スクラビング装置に必要な、例えば造粒またはプリリングに必要な水ストリームを、この用途に十分な量のみ精製し、したがってよりエネルギー効率的に精製する。プロセス凝縮物からの尿素の除去は、プロセス凝縮物を排気スクラビングに使用するために必要ではない。粗プロセス凝縮物精製装置は、特に1つの段階のみを含み、したがって第2のステップでは特に加水分解を含まない。プロセス凝縮物中のアンモニアの量は、別個の粗プロセス凝縮物精製装置を介して具体的に調整することができる。従来技術によれば、成形、特に造粒またはプリリングにおいて放出されたアンモニアは、好ましくは、例えば硝酸または硫酸による酸性スクラビングを介して排気から除去される。これは、使用される酸に応じて関連するアンモニア塩を形成し、これは、肥料として、またはさらなるプロセス、例えば尿素-硝酸アンモニウム(UAN)を製造するための投入物として同様に利用されてもよい。粗プロセス凝縮物精製装置の下流の排気スクラビングに利用されるプロセス凝縮物ストリーム中に残存するアンモニアは、排気スクラビングの酸性スクラビング段階でスクラビング除去される。従来技術によれば、プロセス凝縮物精製装置に必要な熱は、主にプロセスに直接供給される蒸気の形態で提供され、したがってそれ自体がプロセス凝縮物になる。プロセス凝縮物精製がよりエネルギー効率的に行われる場合、この供給される蒸気の量は低減することができる。これは、蒸気が節約されることは、プロセス凝縮物の量を増加させる追加の水が導入されないことを意味するため、生成されるプロセス凝縮物の量の低減をもたらす。
【0012】
プロセス凝縮物精製装置および精製ストリームを粗プロセス凝縮物精製装置および粗精製ストリームから厳密に分離することは、2つの基本的な利点をもたらす。第1の利点は、特にプロセス凝縮物精製装置が、それを通過する一定の精製ストリームのために構成されることである。したがって、全段階が、有利である同一の体積流量のために構成される。第2の利点は、したがって、容量拡大の文脈における改良が容易に可能であることである。例えば、対応する既存の統合プラントが製造能力を増加させるように改造される場合、既存のプロセス凝縮物精製装置は動作され続けることができ、一方、単純かつ低減された様式で容量拡大から生じる追加のプロセス凝縮物ストリームを精製し、それを、適切な用途、特に成形排気スクラビング装置に利用可能にする、新規追加の別個の粗プロセス凝縮物精製装置が設置される。したがって、プロセス凝縮物精製装置の容量拡大は、有利に回避することができる。
【0013】
本発明のさらなる実施形態では、粗プロセス凝縮物精製装置は、アンモニアの除去のための単一の段階として構成される。粗プロセス凝縮物精製装置は、特にカラム、特にトレイカラムまたはランダム充填カラムの形態で構成される。したがって、尿素をアンモニアおよびCO2に加水分解するための第2の段階が、正確には、粗プロセス凝縮物精製装置の構成要素ではない場合が好ましい。
【0014】
本発明のさらなる実施形態では、粗プロセス凝縮物精製装置は、第1の熱交換器を備える。第1の熱交換器は、尿素合成装置から到来するプロセス凝縮物ストリームを予熱するように構成される。これは、熱交換器が、粗プロセス凝縮物精製装置から出る粗精製プロセス凝縮物ストリームを冷却するように構成されることで達成される。したがって、プロセス熱は、粗プロセス凝縮物精製装置内に保持することができる。
【0015】
本発明のさらなる実施形態では、粗プロセス凝縮物精製装置は、第2の熱交換器を備える。第2の熱交換器は、粗プロセス凝縮物精製装置から出るガスストリームを凝縮するように構成される。これは、特に水、アンモニアおよび二酸化炭素を含有するガス混合物を特に凝縮し得る。プロセス凝縮物は、その中に存在するアンモニアおよび二酸化炭素がとりわけ水溶液中で互いに部分的に反応してカルバメートを形成するので、カルバメート溶液とも呼ばれ得る。第2の熱交換器および粗プロセス凝縮物精製装置は、好ましくは、カルバメート再循環導管に接続される。これにより、カルバメート溶液のサブストリームを粗プロセス凝縮物精製装置に再循環させることが可能になる。この再循環により、カルバメート溶液中の含水量を必要に応じて低減して、アンモニアおよび二酸化炭素の濃度を高めることが可能になる。これは、このカルバメート溶液が尿素合成装置に供給され、尿素合成装置では水の投入量が少ないことが反応管理に有利であるため、有利である。
【0016】
本発明のさらなる実施形態では、粗プロセス凝縮物精製装置は、第3の熱交換器を備える。粗プロセス凝縮物精製装置は、粗精製プロセス凝縮物ストリームのサブストリームのための再循環導管をさらに備える。第3の熱交換器は、再循環導管内に配置され、再循環サブストリームを加熱するように構成される。蒸気を直接導入して、粗プロセス凝縮物精製装置に必要な熱を供給することもできる。しかしながら、この直接蒸気導入は、粗精製プロセス凝縮物ストリーム中の水の量を増加させる。対照的に、熱交換器を介した間接的な熱導入は、総量を不変にする。サブストリームの蒸発は、特に、第3の熱交換器またはその下流、例えば対応する圧力弁の下流で行われてもよい。
【0017】
本発明のさらなる実施形態では、統合プラントは、プロセス凝縮物貯蔵手段を備える。プロセス凝縮物貯蔵手段は、尿素合成装置の下流かつプロセス凝縮物精製装置および粗プロセス凝縮物精製装置の上流に配置される。
【0018】
本発明のさらなる実施形態では、粗プロセス凝縮物精製装置および尿素合成装置は、粗プロセス凝縮物精製装置内で形成されたカルバメート溶液を再循環するための第1の導管を介して接続される。プロセス凝縮物精製装置および尿素合成装置は、特に、プロセス凝縮物精製装置を出るカルバメート溶液を再循環するための第2の導管を介して接続される。第1の導管と第2の導管とは互いに接続されている。これらは、特に互いに開いて、共通の導管として尿素合成装置に入ることができる。
【0019】
本発明のさらなる実施形態では、尿素成形装置は、1つ以上の微細排気スクラビング装置、例えばデミスタによる液滴分離を含む。これは、環境への排気の排出前の最後の精製ステップであるため、その中で使用されるスクラビング溶液は、特定の純度要件を満たさなければならない。この要件が粗プロセス凝縮物精製装置からの粗精製プロセス凝縮物によって満たされない場合、この最後の精製ステップについて、スクラビング溶液の別の供給源が選択されなければならない。典型的には、プロセス凝縮物精製装置からの清浄プロセス凝縮物は、その後、以前のように使用される。微細排気スクラビング装置内の水の量は、典型的には、スクラビングの総水量要件と比較して少ない。したがって、粗プロセス凝縮物精製装置の上述のプラスの効果は、この実施形態においても維持される。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【0021】
ここで、本発明による統合プラントを、図面に示す例示的な実施形態を参照してより詳細に説明する。
【発明を実施するための形態】
【0022】
図1 例示的な実施形態
表現は、純粋に概略的であり、本発明を説明するために大幅に簡略化されている。慣習的な構成要素、例えば弁、熱交換器、搬送装置、例えばポンプなどは、簡単にするために省略されており、そのようなプラントの当業者に周知である。表現は、本発明の概念を説明しようとするものである。
【0023】
統合プラントの断面を
図1に示す。アンモニアおよび二酸化炭素は、尿素合成装置1の反応物入口30で供給され、その中で尿素に変換される。次いで、尿素は尿素成形装置2に移送される。尿素成形装置2からの排気は、成形排気スクラビング装置4に移送される。アンモニアおよび二酸化炭素から尿素を合成する際に形成されたプロセス凝縮物は、尿素合成装置1からプロセス凝縮物貯蔵手段3に移送される。これは、本発明に従ってプロセス凝縮物ストリームが分割される場所である。従来技術によるそのような統合プラントについて公知かつ慣習的であるように、例えば50%のサブストリームがプロセス凝縮物精製装置10に移送される。プロセス凝縮物は、最初に第4の熱交換器14を通過して第1の段階11に入り、ここでアンモニアは、例えば140℃、3バールで分離される。第1の段階11を通過した後、プロセス凝縮物は、第5の熱交換器15を通過して第2の段階12に入り、例えば200℃、16バールで60分間を経る。これにより、尿素を水と反応させて、アンモニアおよび二酸化炭素を得る。第5の熱交換器15を通って、プロセス凝縮物は第3の段階13に入り、そこで第1の段階11と同じ条件下で(共通のカラム内で)アンモニアが分離される。これは、次いで、第2の導管41を介して尿素合成装置1に戻る。精製プロセス凝縮物は、第3の段階13から第4の熱交換器14を通過してプロセス凝縮物出口32に至り、他のプロセスに移送され得る。
【0024】
プロセス凝縮物の、例えば50%のさらなるサブストリームが、プロセス凝縮物貯蔵手段3から粗プロセス凝縮物精製装置20に移送される。そこで、プロセス凝縮物は、最初に第1の熱交換器22に入り、そこで予熱され、次いでカラム21、例えばランダム充填カラムに移送される。カラム21の上端から出るガス流は、第2の熱交換器23を通過して凝縮される。そのサブストリームはカラム21に戻され、残りのサブストリームは第1の導管40を通過して尿素合成装置1に入る。カラムの下端から出る粗精製プロセス凝縮物は分割され、サブストリームは、プロセス凝縮物再循環導管および第3の熱交換器24を介して加熱され、少なくとも部分的に蒸発し、カラム21に戻される。粗精製プロセス凝縮物の残留サブストリームは、第1の熱交換器22を介して熱の回収のために送られ、続いて成形排気スクラビング装置4に入って、排気からさらなる尿素を吸収する。
【符号の説明】
【0025】
1 尿素合成装置
2 尿素成形装置
3 プロセス凝縮物貯蔵手段
4 成形排気スクラビング装置
10 プロセス凝縮物精製装置
11 第1の段階
12 第2の段階
13 第3の段階
14 第4の熱交換器
15 第5の熱交換器
20 粗プロセス凝縮物精製装置
21 カラム
22 第1の熱交換器
23 第2の熱交換器
24 第3の熱交換器
30 反応物入口
31 製品出口
32 プロセス凝縮物出口
40 第1の導管
41 第2の導管
【手続補正書】
【提出日】2023-09-15
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
成形尿素材料を製造するための統合プラントであって、前記統合プラントが、少なくとも1つの尿素合成装置(1)および尿素成形装置(2)を備え、前記統合プラントが、プロセス凝縮物精製装置(10)を備え、前記プロセス凝縮物精製装置(10)が、前記尿素合成装置(1)からのプロセス凝縮物からアンモニアおよび尿素を分離するように構成され、前記プロセス凝縮物精製装置(10)が、プロセス凝縮物出口(32)までの1つの精製ストリームを含み、
前記プロセス凝縮物精製装置(10)が、3段階装置として構成され、前記統合プラントが、成形排気スクラビング装置(4)を備える、統合プラントにおいて、前記プロセス凝縮物精製装置(10)に加えて、前記統合プラントが、粗プロセス凝縮物精製装置(20)を備え、前記粗プロセス凝縮物精製装置(20)が、粗精製ストリームを含み、前記粗精製ストリームが、前記精製ストリームとは別個で異なり、前記尿素合成装置(1)が、プロセス凝縮物の移送のために、前記プロセス凝縮物精製装置(10)および前記粗プロセス凝縮物精製装置(20)に接続され、前記粗プロセス凝縮物精製装置(20)が、前記成形排気スクラビング装置(4)に接続され、
前記粗プロセス凝縮物精製装置および前記プロセス凝縮物精製装置が、したがって、2つの別個の装置であり、前記粗プロセス凝縮物精製装置が、前記プロセス凝縮物精製装置の第1の段階ではないことを特徴とする、統合プラント。
【請求項2】
前記粗プロセス凝縮物精製装置(20)が、アンモニアの除去のための単一の段階として構成されることを特徴とする、請求項1に記載の統合プラント。
【請求項3】
前記粗プロセス凝縮物精製装置(20)が第1の熱交換器(22)を備え、前記第1の熱交換器(22)が、前記尿素合成装置(1)から到来するプロセス凝縮物ストリームを予熱するように構成され、前記第1の熱交換器(22)が、前記粗プロセス凝縮物精製装置(20)を出る粗精製プロセス凝縮物ストリームを冷却するように構成されることを特徴とする、請求項1または2に記載の統合プラント。
【請求項4】
前記粗プロセス凝縮物精製装置(20)が、第2の熱交換器(23)を備え、前記第2の熱交換器(23)が、前記粗プロセス凝縮物精製装置(20)を出るガスストリームを凝縮するように構成されることを特徴とする、請求項1~3のいずれか一項に記載の統合プラント。
【請求項5】
前記第2の熱交換器(23)および前記粗プロセス凝縮物精製装置(20)が、カルバメート再循環導管に接続されることを特徴とする、請求項4に記載の統合プラント。
【請求項6】
前記粗プロセス凝縮物精製装置(20)が、第3の熱交換器(24)を備え、前記粗プロセス凝縮物精製装置(20)が、粗精製プロセス凝縮物ストリームのサブストリームのための再循環導管を備え、前記第3の熱交換器(24)が、前記再循環サブストリームを加熱するために前記再循環導管内に構成されることを特徴とする、請求項1~5のいずれか一項に記載の統合プラント。
【請求項7】
前記統合プラントが、プロセス凝縮物貯蔵手段(3)を備え、前記プロセス凝縮物貯蔵手段(3)が、前記尿素合成装置(1)の下流かつ前記プロセス凝縮物精製装置(10)および前記粗プロセス凝縮物精製装置(20)の上流に配置されることを特徴とする、請求項1~6のいずれか一項に記載の統合プラント。
【請求項8】
前記粗プロセス凝縮物精製装置(20)および前記尿素合成装置(1)が、前記粗プロセス凝縮物精製装置(20)を出るカルバメートストリームを再循環させるための第1の導管を介して接続されることを特徴とする、請求項1~7のいずれか一項に記載の統合プラント。
【請求項9】
前記プロセス凝縮物精製装置(10)および前記尿素合成装置(1)が、前記プロセス凝縮物精製装置(10)を出る前記カルバメートストリームを再循環させるための第2の導管を介して接続され、前記第1の導管および前記第2の導管が互いに接続されていることを特徴とする、請求項8に記載の統合プラント。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0010
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0010】
本発明による統合プラントは、成形尿素材料、特に尿素造粒物または尿素プリルを製造するために使用される。造粒物またはプリルという用語は、典型的には、肥料としての用途に適した粒径を有し、合成に続く成形ステップ、造粒またはプリリングで典型的に製造される粒子状凝集材料に対して使用され、それを指す。統合プラントは、少なくとも尿素合成装置および尿素成形装置を備える。統合プラントは、典型的には、アンモニアの合成のための装置、および多くの場合、水素を製造するための改質器も備える。アンモニアの合成のための装置は、水素および窒素からアンモニアを製造する。このアンモニアおよび二酸化炭素は、尿素合成装置において尿素を製造するために使用され、尿素成形装置において、これは、場合によってはさらなる成分、例えば硝酸アンモニウム、硫黄化合物、炭酸カルシウムなどで造粒物にされ、これは特に肥料として広く使用されている。統合プラントはまた、硝酸合成装置を備えてもよく、硝酸アンモニウム合成装置を備えてもよい。この場合、硝酸アンモニウムは、例えば、さらなる成分としての尿素と混合されてもよく、成形、特に造粒が混合物に対して行われてもよい。統合プラントは、プロセス凝縮物精製装置を備え、プロセス凝縮物精製装置は、尿素合成装置のプロセス凝縮物からアンモニアおよび尿素を分離するように構成される。これにより、統合プラント内または統合プラント外の水のさらなる使用、またはその廃棄が可能になる。プロセス凝縮物精製装置は、プロセス凝縮物出口までの1つの精製ストリームを含む。精製ストリームは、3段階でプロセス凝縮物を通過し、プロセス凝縮物の高純度を達成する。これにより、精製プロセス凝縮物の多種多様な使用が開かれる。統合プラントは、尿素成形装置に接続され、前記装置からのオフガスを精製するために使用される成形排気スクラビング装置を備える。この成形排気スクラビング装置は、排気中に同伴される尿素を水でスクラビングすることによって除去し、窒素の排出を低減するために使用される。成形排気スクラビング装置は、多くの場合、酸性媒体によるスクラビングがアンモニアを除去する第2の段階を含む。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0011
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0011】
本発明によれば、統合プラントは、プロセス凝縮物精製装置だけでなく、粗プロセス凝縮物精製装置も備える。粗プロセス凝縮物精製装置は、粗精製ストリームを含む。粗精製ストリームは、プロセス凝縮物精製装置と比較してより単純な精製を受けるので、粗精製プロセス凝縮物はより低い純度を有するが、粗精製のコストおよび複雑さは相応に低減される。粗精製ストリームは、精製流とは別個で異なる。したがって、粗プロセス凝縮物精製装置およびプロセス凝縮物精製装置は2つの別個の装置であり、粗プロセス凝縮物精製装置は、正確には、プロセス凝縮物精製装置の第1の段階ではない。尿素合成装置は、プロセス凝縮物の移送のために、プロセス凝縮物精製装置および粗プロセス凝縮物精製装置に接続される。粗プロセス凝縮物精製装置は、成形排気スクラビング装置に接続される。したがって、本発明によれば、尿素合成装置からのプロセス凝縮物のストリームは、2つのサブストリームに分割される。第1のサブストリームは、従来技術によるプロセス凝縮物精製装置に入る。このストリームは完全に精製されているので、第1の段階および第3の段階は同じ体積流量に構成され、このように動作される。第2のサブストリームが通される新規の粗プロセス凝縮物精製装置は、従来のプロセス凝縮物精製装置と並列に配置される。周囲条件に応じて、第1のサブストリームおよび第2のサブストリームの要求量は、例えば、ほぼ等しくてもよい。粗プロセス凝縮物精製装置は、成形排気スクラビング装置に必要な、例えば造粒またはプリリングに必要な水ストリームを、この用途に十分な量のみ精製し、したがってよりエネルギー効率的に精製する。プロセス凝縮物からの尿素の除去は、プロセス凝縮物を排気スクラビングに使用するために必要ではない。粗プロセス凝縮物精製装置は、特に1つの段階のみを含み、したがって第2のステップでは特に加水分解を含まない。プロセス凝縮物中のアンモニアの量は、別個の粗プロセス凝縮物精製装置を介して具体的に調整することができる。従来技術によれば、成形、特に造粒またはプリリングにおいて放出されたアンモニアは、好ましくは、例えば硝酸または硫酸による酸性スクラビングを介して排気から除去される。これは、使用される酸に応じて関連するアンモニア塩を形成し、これは、肥料として、またはさらなるプロセス、例えば尿素-硝酸アンモニウム(UAN)を製造するための投入物として同様に利用されてもよい。粗プロセス凝縮物精製装置の下流の排気スクラビングに利用されるプロセス凝縮物ストリーム中に残存するアンモニアは、排気スクラビングの酸性スクラビング段階でスクラビング除去される。従来技術によれば、プロセス凝縮物精製装置に必要な熱は、主にプロセスに直接供給される蒸気の形態で提供され、したがってそれ自体がプロセス凝縮物になる。プロセス凝縮物精製がよりエネルギー効率的に行われる場合、この供給される蒸気の量は低減することができる。これは、蒸気が節約されることは、プロセス凝縮物の量を増加させる追加の水が導入されないことを意味するため、生成されるプロセス凝縮物の量の低減をもたらす。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0012
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0012】
プロセス凝縮物精製装置および精製ストリームを粗プロセス凝縮物精製装置および粗精製ストリームから厳密に分離することは、2つの基本的な利点をもたらす。第1の利点は、特にプロセス凝縮物精製装置が、それを通過する一定の精製ストリームのために構成されることである。したがって、全段階が、有利である同一の体積流量のために構成される。第2の利点は、したがって、容量拡大の文脈における改良が容易に可能であることである。例えば、対応する既存の統合プラントが製造能力を増加させるように改造される場合、既存のプロセス凝縮物精製装置は動作され続けることができ、一方、単純かつ低減された様式で容量拡大から生じる追加のプロセス凝縮物ストリームを精製し、それを、適切な用途、特に成形排気スクラビング装置に利用可能にする、新規追加の別個の粗プロセス凝縮物精製装置が設置される。したがって、プロセス凝縮物精製装置の容量拡大は、有利に回避することができる。
【手続補正書】
【提出日】2024-10-10
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
成形尿素材料を製造するための統合プラントであって、前記統合プラントが、少なくとも1つの尿素合成装置(1)および尿素成形装置(2)を備え、前記統合プラントが、プロセス凝縮物精製装置(10)を備え、前記プロセス凝縮物精製装置(10)が、前記尿素合成装置(1)からのプロセス凝縮物からアンモニアおよび尿素を分離するように構成され、前記プロセス凝縮物精製装置(10)が、プロセス凝縮物出口(32)までの1つの精製ストリームを含み、前記プロセス凝縮物精製装置(10)が、3段階装置として構成され、前記統合プラントが、成形排気スクラビング装置(4)を備える、統合プラントにおいて、前記プロセス凝縮物精製装置(10)に加えて、前記統合プラントが、粗プロセス凝縮物精製装置(20)を備え、前記粗プロセス凝縮物精製装置(20)が、粗精製ストリームを含み、前記粗精製ストリームが、前記精製ストリームとは別個で異なり、前記尿素合成装置(1)が、プロセス凝縮物の移送のために、前記プロセス凝縮物精製装置(10)および前記粗プロセス凝縮物精製装置(20)に接続され、前記粗プロセス凝縮物精製装置(20)が、前記成形排気スクラビング装置(4)に接続され、前記粗プロセス凝縮物精製装置および前記プロセス凝縮物精製装置が、したがって、2つの別個の装置であり、前記粗プロセス凝縮物精製装置が、前記プロセス凝縮物精製装置の第1の段階ではないことを特徴とする、統合プラント。
【請求項2】
前記粗プロセス凝縮物精製装置(20)が、アンモニアの除去のための単一の段階として構成されることを特徴とする、請求項1に記載の統合プラント。
【請求項3】
前記粗プロセス凝縮物精製装置(20)が第1の熱交換器(22)を備え、前記第1の熱交換器(22)が、前記尿素合成装置(1)から到来するプロセス凝縮物ストリームを予熱するように構成され、前記第1の熱交換器(22)が、前記粗プロセス凝縮物精製装置(20)を出る粗精製プロセス凝縮物ストリームを冷却するように構成されることを特徴とする、請求項1または2に記載の統合プラント。
【請求項4】
前記粗プロセス凝縮物精製装置(20)が、第2の熱交換器(23)を備え、前記第2の熱交換器(23)が、前記粗プロセス凝縮物精製装置(20)を出るガスストリームを凝縮するように構成されることを特徴とする、請求項1に記載の統合プラント。
【請求項5】
前記第2の熱交換器(23)および前記粗プロセス凝縮物精製装置(20)が、カルバメート再循環導管に接続されることを特徴とする、請求項4に記載の統合プラント。
【請求項6】
前記粗プロセス凝縮物精製装置(20)が、第3の熱交換器(24)を備え、前記粗プロセス凝縮物精製装置(20)が、粗精製プロセス凝縮物ストリームのサブストリームのための再循環導管を備え、前記第3の熱交換器(24)が、再循環サブストリームを加熱するために前記再循環導管内に構成されることを特徴とする、請求項1に記載の統合プラント。
【請求項7】
前記統合プラントが、プロセス凝縮物貯蔵手段(3)を備え、前記プロセス凝縮物貯蔵手段(3)が、前記尿素合成装置(1)の下流かつ前記プロセス凝縮物精製装置(10)および前記粗プロセス凝縮物精製装置(20)の上流に配置されることを特徴とする、請求項1に記載の統合プラント。
【請求項8】
前記粗プロセス凝縮物精製装置(20)および前記尿素合成装置(1)が、前記粗プロセス凝縮物精製装置(20)を出るカルバメートストリームを再循環させるための第1の導管を介して接続されることを特徴とする、請求項1に記載の統合プラント。
【請求項9】
前記プロセス凝縮物精製装置(10)および前記尿素合成装置(1)が、前記プロセス凝縮物精製装置(10)を出る前記カルバメートストリームを再循環させるための第2の導管を介して接続され、前記第1の導管および前記第2の導管が互いに接続されていることを特徴とする、請求項8に記載の統合プラント。
【国際調査報告】