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特表2025-505794レーダー点群に基づいてシート配置のシート占有状態を検出するための方法及びシステム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2025-02-28
(54)【発明の名称】レーダー点群に基づいてシート配置のシート占有状態を検出するための方法及びシステム
(51)【国際特許分類】
   G01S 13/89 20060101AFI20250220BHJP
   G06T 7/00 20170101ALI20250220BHJP
   G06V 20/59 20220101ALI20250220BHJP
   G06V 10/762 20220101ALI20250220BHJP
   B60R 21/015 20060101ALI20250220BHJP
【FI】
G01S13/89
G06T7/00 350B
G06T7/00 650Z
G06V20/59
G06V10/762
B60R21/015 310
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024548570
(86)(22)【出願日】2023-02-13
(85)【翻訳文提出日】2024-10-04
(86)【国際出願番号】 EP2023053411
(87)【国際公開番号】W WO2023156312
(87)【国際公開日】2023-08-24
(31)【優先権主張番号】102022103818.1
(32)【優先日】2022-02-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】519019894
【氏名又は名称】ゲシュティゴン、ゲゼルシャフト、ミット、ベシュレンクテル、ハフツング
【氏名又は名称原語表記】GESTIGON GMBH
(74)【代理人】
【識別番号】100120031
【弁理士】
【氏名又は名称】宮嶋 学
(74)【代理人】
【識別番号】100127465
【弁理士】
【氏名又は名称】堀田 幸裕
(74)【代理人】
【識別番号】100130719
【弁理士】
【氏名又は名称】村越 卓
(72)【発明者】
【氏名】ベレーナ、クリュッケマイヤー
(72)【発明者】
【氏名】レナ、ベルナー
(72)【発明者】
【氏名】アレクサンダー、バナエフ
(72)【発明者】
【氏名】ヨシュア、シュバープ
【テーマコード(参考)】
5J070
5L096
【Fターム(参考)】
5J070AC01
5J070AE09
5J070AF03
5J070AH19
5J070BA01
5J070BE03
5L096AA09
5L096BA04
5L096DA02
5L096HA11
5L096KA04
5L096MA07
(57)【要約】
少なくとも1つのシートを有するシート配置の、特に各シートに関する、シート占有状態の自動検知のための方法は、時間的に連続する複数の測定フレームのシーケンスの各測定フレームについて1つの割り当てられたレーダー点群を各ケースにおいて表す測定データを受信又は生成し、それによって測定データは、測定フレームのシーケンスに対応するレーダー点群のシーケンスを表し、シーケンスの各レーダー点群は、それぞれの測定フレームに割り当てられた測定時間において又は測定期間中に行われる、シート配置の少なくとも一部のセクションを取り囲む空間領域のレーダースキャンに基づいて得られた又は得られること;蓄積プロセスの一部として組み合わされた個別のレーダー点群の各々からのレーダー点を含む蓄積されるレーダー点群を得るために、シーケンスの複数のレーダー点群を蓄積すること;蓄積されたレーダー群に応じて、シート配置の予め定められる複数の可能なシート占有状態のうちの1つを評価結果として返す評価モデルに基づいて、シート配置のシート占有状態を検出すること;及び評価結果に基づいて定められる情報を出力すること、を含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つのシート(105a~e)を有するシート配置(105)のシート占有状態を自動的に検知するための方法であって、
時間的に連続する複数の測定フレームのシーケンスの各測定について、1つの割り当てられたレーダー点群(300)を表す測定データを受けて又は生成し、それによって測定データは、測定フレームの前記シーケンスに対応するレーダー点群のシーケンスを表し、前記シーケンスの各レーダー点群(300)は、それぞれの測定フレームに割り当てられる測定時間において又は測定期間中に行われる、前記シート配置(105)の少なくとも一部のセクションを取り囲む空間領域のレーダースキャンに基づいて得られた又は得られること;
前記シーケンスの複数のレーダー点群を蓄積することであって、前記蓄積プロセスの一部として、組み合わされた前記個別のレーダー点群の各々からのレーダー点(310、315)を含む蓄積されるレーダー点群(305)を得るために、前記シーケンスの複数のレーダー点群を蓄積すること;
前記蓄積されたレーダー群に応じて、前記シート配置(105)の予め定められる複数の可能なシート占有状態のうちの1つを評価結果として返す評価モデルに基づいて、前記シート配置(105)のシート占有状態を検出すること;及び
前記評価結果に基づいて定められる情報を出力すること、
を含む方法。
【請求項2】
前記シーケンスの前記複数のレーダー点群の前記蓄積は、それぞれの蓄積の一部として、組み合わされた前記個別のレーダー点群の各々からのレーダー点(310、315)を含む蓄積されるレーダー点群(305)を得るために、複数回実行され、各蓄積の間、それに割り当てられる前記シーケンスの個別のサブセットのレーダー点群のみが蓄積され、それによって前記サブセットのうちの少なくとも2つが異なるようにして;
前記シート配置(105)の前記シート占有状態は、前記蓄積されるレーダー点群のうちの少なくとも2つに応じて検出される、
請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記シート占有状態を検出する際に考慮される前記少なくとも2つの蓄積されるレーダー点群の各々について、レーダー点群を特徴付けるための少なくとも1つの定められる特性値(K(i))のそれぞれの値を検出することを更に含み、
前記シート配置(105)の前記シート占有状態を検出する場合に、前記評価結果が、前記シート占有状態を検出する際に考慮される前記少なくとも2つの蓄積されるレーダー点群についての前記少なくとも1つの特性値(K(i))のそれぞれの値に応じて検出されるように、前記評価モデルは定められる又は定められることになる、
請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記サブセットは、サブセットの順序付けられたシリーズを形成するために、ローリングベースで選択され、前記サブセットのうちの第1のものは、前記シーケンスにおいて連続する点セットの数Nを有し、後続の更なるサブセットの各々は、前記先行するサブセットの前記先行する点セットを、前記シーケンスMにおけるそれらの順序に基づいて、その次のサブセットにおいて、前記シーケンスにおける次のM個の点セットにより置き換えることによって、それぞれの先行するサブセットから出現し、
【数1】
が適用されて、0<M<Nである、
請求項3に記載の方法。
【請求項5】
Nは、4<N<8となるように選択され又は選択されることになり;及び/又は
Mは、M=1又はM=2となるように選択される又は選択されることになる、
請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記前記シート配置(105)の前記シート占有状態を検出する場合、前記評価結果は、各特性値(K(i))に関し、前記サブセットのシリーズに対応する前記シリーズの前記サブセットに関する前記特性値(K(i))のそれぞれの値の前記シリーズに応じて、検出される、
請求項4又は5に記載の方法。
【請求項7】
前記特性値のうちの少なくとも1つについて、それらのそれぞれの値の前記シリーズが分析されて、前記特性値(K(i))の周期曲線がそこで検知されるか否かを検出し、
前記分析の結果に基づいて前記評価結果が検出される、
請求項5に記載の方法。
【請求項8】
前記特性値又は前記特性値のうちの1つは、それぞれの蓄積されるレーダー点群におけるレーダー点(310、315)の数又はその数に応じた量によって定められる又は定められることになる、
請求項3~7のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
前記測定フレームの前記シーケンスは、そこでの時間的に連続する測定フレームが6fps≦f≦9fpsの周波数fで周期的に互いに続くように定められる又は定められることになる、請求項1~8のいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
前記評価モデルは、訓練された機械学習モデルを含み;前記評価結果をその出力として得るために、蓄積されるレーダー点群(305)又はそれらについて定められる1つ又は複数の特性値の値を少なくとも表すデータが、前記機械学習モデルに入力データとして提供される、
請求項1~9のいずれか一項に記載の方法。
【請求項11】
前記シート配置(105)は複数のシート(105a~e)有し、当該シート(105a~e)に関し、シート占有状態は、前記方法の一部として個別に又は累積的に検出されるようになっており;
各レーダー点群(300)に関し、そのレーダー点(310、315)の前記セットは、前記シート(105a-e)に関して前記レーダー点(310、315)のそれぞれの空間的位置に応じて、クラスターリングによって、前記レーダー点(310、315)のサブセットを各々含む複数のクラスターに細分化され、それは前記シート(105a-e)の各々に、それに空間的に最も近くに位置する前記クラスターのうちの1つを個別に割り当てるためであり;
前記シーケンスの前記レーダー点群の蓄積はクラスターで行われ、各クラスターについて、蓄積されるそれぞれのレーダー点群の前記クラスターに属する前記レーダー点(310、315)のみが、各クラスターに関してそれぞれの蓄積されるレーダー点群(305)を形成するために、蓄積され;及び
前記シート配置(105)の前記シート占有状態の前記検出は、それぞれのシート(105a~e)のシート占有状態を特徴付ける評価結果を得るために、それぞれの関連するクラスターについて検出される前記蓄積されるレーダー点群に応じた、前記シート(105a~e)の各々に関するそれぞれの個別のシート占有状態の個別の検出を含み、
出力される前記情報は、前記異なるシート(105a~e)に関するそれぞれの個別の評価結果に基づいて、定められる、
請求項1~10のいずれか一項に記載の方法。
【請求項12】
前記シート(105a~e)の各々が、それらのそれぞれの位置に応じて、それぞれのレーダー点群(300)の前記レーダー点(310、315)のサブセットをクラスターとして割り当てられることによって、各レーダー点群(300)は複数のクラスターにセグメント化され、それによって前記クラスターの前記レーダー点(310、315)が前記シート(105a~e)の近傍の定められる閉じられた空間領域に位置するようにする、
請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記シート配置(105)は複数のシート(105a~e)を有し、当該複数のシート(105a~e)に関するシート占有状態は、前記方法の一部として個別に又は累積的に検出され;
蓄積されるレーダー点群(305)の各々に関し、そのそれぞれのレーダー点(310、315)のセットが、前記シート(105a~e)に関する前記レーダー点(310、315)のそれぞれの空間的位置に応じて、クラスターリングによって、前記レーダー点(310、315)のサブセットを各々が含む複数のクラスターに細分化され、それは前記シート(105a~e)の各々に、それに空間的に最も近くに位置する前記クラスターのうちの1つを個別に割り当てるためであり;
前記シート配置(105)の前記シート占有状態の前記検出は、それぞれのシート(105a~e)のシート占有状態を特徴付ける評価結果を得るために、それぞれの関連するクラスターについて検出される前記蓄積されるレーダー点群に応じた、前記シート(105a~e)の各々についてのそれぞれの個別のシート占有状態の個別の検出を含み;
出力される前記情報は、前記異なるシート(105a-e)についてのそれぞれの個別の評価結果に基づいて定められる、
請求項1~10のいずれか一項に記載の方法。
【請求項14】
前記クラスターの前記レーダー点(310、315)が前記シート(105a~e)の近傍の定められる閉じられた空間領域に位置するように、前記シート(105a~e)の各々が、それらのそれぞれの位置に応じて、それぞれの蓄積されるレーダー点群の前記レーダー点(310、315)のサブセットをクラスターとして割り当てられることによって、蓄積されるレーダー点群(305)の各々は複数のクラスターにセグメント化される、
請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記情報の前記出力は、前記情報に応じて信号源を有効化して、前記信号源に、前記有効化に応じて定められる信号を出力させることを含む、請求項1~14のうちのいずれか一項に記載の方法。
【請求項16】
前記情報が、前記シート配置(105)の少なくとも1つのシートが占有されている及び/又は選択された予め定められるシート占有状態が存在するという評価結果から生じる場合、前記信号源は、信号を出力するように前記情報に応じて有効化される、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記シート配置(105)における少なくとも1つのシートのシートベルト締め付け状態を検知すること又はこのシートベルト締め付け状態に特徴的なシートベルト情報を受けることを更に含み、
前記信号源は、前記シートベルト情報及び前記評価結果からの前記情報に応じて有効化され、それによって前記情報に基づき、前記シート配置(105)のうちの少なくとも1つのシートが占有されており及び/又は選択された予め定められるシート占有状態が存在し、前記関連するシートベルトが締付けられていないというシートベルト情報を示す場合に、シートベルト締め付け警告信号を出力するようになっている、
請求項16に記載の方法。
【請求項18】
各レーダー点群(300)に関する前記個別のレーダー点(310、315)は、三次元空間におけるそれぞれのレーダー点の位置によって及び以下のパラメータのうちの少なくとも1つによって表される:
- 前記関連レーダー点における前記レーダー信号のドップラーシフト値;
- 前記関連レーダー点における前記レーダー信号の信号対雑音比値、
請求項1~17のいずれか一項に記載の方法。
【請求項19】
各レーダー点群(300)の前記個別のレーダー点(310、315)は、3次元空間におけるそれぞれのレーダー点の位置によって、及び、それぞれのレーダー点(310、315)に関する前記レーダー信号の前記ドップラーシフト値によって、表され、
前記評価モデルに基づく前記シート配置(105)の前記シート占有状態の前記検出は、前記ドップラーシフト値が予め定められる非ゼロシフト閾値以上であるそのようなレーダー点(310、315)に基づいて、独占的に行われ又は数値的な意味で少なくとも大部分が行われる、
請求項18に記載の方法。
【請求項20】
少なくとも1つのシート(105a~e)を有するシート配置(105)のシート占有状態を自動的に検知するためのシステム(115)であって、前記シート占有状態を検知するための請求項1~19のいずれか一項に記載の方法を実行するように構成されるデータ処理装置を備えるシステム(115)。
【請求項21】
請求項20に記載のシステム(115)のデータ処理装置で実行されると、請求項1~19のいずれか一項に記載の方法を前記システム(115)に実行させる命令を含むコンピュータプログラム又はコンピュータプログラム製品。
【請求項22】
少なくとも1つのシート(105a-e)を有するシート配置(105)と;
前記シート配置(105)の少なくともセクションをレーダースキャンするためのレーダーセンサー(110)と;
前記レーダーセンサー(110)によって実行される前記シート配置(105)の少なくともセクションのレーダースキャンに応じた、前記シート配置(105)のシート占有状態の自動検知のための請求項20に記載のシステム(115)と、
を備えるビークル(100)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、少なくとも1つのシートを有するシート配置のシート占有状態を自動的に検出するための各ケースにおける方法、コンピュータプログラム、及びその方法を実施するように構成されるシステムに関する。
【発明の概要】
【0002】
様々な状況において、少なくとも1つのシートを有するシート配置の現在のシート占有状態を自動的に検出する必要がありうる。そのような状況は、特に、ビークルの構成又は1つ以上のビークル機能の有効化、停止、及び/又は制御が、現在のシート占有状態に応じて実行されるビークル、例えば動力車両において、発生しうる。例えば、動力車両において、検出されたシート占有状態に応じて、ビークル乗員にシートベルトを装着するように音響的又は視覚的な警告を出力したり、エアバッグの有効化又は停止を制御したりすることが知られている。
【0003】
1つ又は複数のシート、特にビークルにおけるビークルシートの配置、の現在のシート占有状態の自動的な検出に関し、この目的のためのいわゆるシート占有マットが知られており、当該シート占有マットは、(通常はシートごとに1つ)シートに一体化されており、それぞれのシートが占有されているかどうかを検出するための感圧センサーを使用する。これらのセンサーのセンサー信号又はセンサーデータに応じて、通常は閾値比較によって、シートのシート占有状態が検出される。
【0004】
そのためこれらの既知の解決策では、シートに対してシート内蔵センサーを装備することが必要とされ、また通常は「占有」及び「非占有」以外の様々なシート占有状態を区別することができない。さらに、センサーは典型的には、工場でシートに組み込まれなければならないため、装置改良が困難か不可能であり、このような方法で装備されていないシートのシート占有状態を検出する能力を除外する。
【0005】
本発明の目的は、少なくとも1つのシートを有するシート配置のシート占有状態の自動検知に関する改良された解決策を提供することである。
【0006】
その目的は、独立請求項の教示によって達成される。本発明の様々な実施形態及び発展形態は、従属請求項の主題である。
【0007】
ここに提示される解決策の第1態様は、少なくとも1つのシート位置(又はそれに相当するもの:シート)を有するシート配置の、特に自動車(例えばローリー車、乗用車又はバス)などのビークル内又はビークル用のシートの、特に個々のシートに基づく、シート占有状態の自動検知のための、特にコンピュータにより実施される方法に関する。その方法は、(i)複数の時間的に連続する測定フレームのシーケンスの各測定フレームについて割り当てられたレーダー点群を表す測定データを受信する又は生成し、それによって測定データが、測定フレームのシーケンスに対応するレーダー点群のシーケンスを表すようにすることを含む。シーケンスの各レーダー点群は、それぞれの測定フレームに割り当てられた測定時間に又は測定期間中に行われる、シート配置の少なくとも一部のセクションを取り囲む空間領域のレーダースキャンに基づいて得られたか又は得られるものである;(ii)蓄積プロセスの一部として組み合わされた個々のレーダー点群の各々からのレーダー点、特にすべてのレーダー点、を含む蓄積されるレーダー点群を得るために、シーケンスの複数のレーダー点群を蓄積し;(iii)蓄積されるレーダー点群に応じて、シート配置の予め定められた複数の可能なシート占有状態のうちの1つを評価結果として返す評価モデルに基づいて、シート配置のシート占有状態を検出し、特に推定し;及び(iv)評価結果に基づいて定められる情報の部分を出力する。
【0008】
少なくとも1つのシートを有するシート配置の「シート占有状態」という用語は、ここで使用される場合、特に、シート配置又はそのシートのうちの少なくとも1つが、物体によって、特に人又は物によって、占有され又は占められているかどうか又はどの程度占有され又は占められているかを示す情報を意味すると理解される。単純な例では、シートの占有状態は物体の有無を示すだけでありうるが、さらに発展させた例で、シート配置又はそのシートのうちの1つ又は複数に少なくとも1つの物体の存在の場合、物体の性質又は別の特性に関し、例えばその空間的な広がりに関し、ステートメントを作成しうる。
【0009】
ここで使用される「レーダー点群」という用語は、特に、少なくとも1つの物体表面のレーダースキャンによって得られるベクトル空間の点の集合を意味するものと理解され、それは、典型的には組織化されていない空間構造を有する(「クラウド」)。レーダー点群の場合、レーダー点群の点を「レーダー点」と呼ぶことができる。(レーダー)点群は、特にその中に含まれる(レーダー)点によって記述することができる。そのレーダー点は、ひいては各々特にそれらの空間座標によって記述することができ、これらのレーダー点の各々は、レーダースキャンにおいて測定された物体表面における放射されたレーダー信号の反射の位置を特定する。レーダー点に加えて、測定されたドップラー速度又は信号対雑音比(SNR)などの属性を取得することができる。
【0010】
「蓄積されるレーダー点群」という用語は、ここで使用される場合、複数の個々のレーダー点群の蓄積から生じるレーダー点群を意味するものと理解され、特に集合和の数学的意味において、それによって蓄積されるレーダー点群は、蓄積の一部として組み合わされた個々のレーダー点群の各々からのレーダー点を、特にすべてのレーダー点を、含む。
【0011】
特に、集積されたレーダー点群は、その蓄積に含まれる個々のレーダー点群の各々よりも多くのレーダー点を含みうる。したがって「蓄積する」という用語は、蓄積レーダー点群を形成するように複数の個々のレーダー点群のそのようなグループ化を意味すると理解すべきである。
【0012】
ここで使用される「測定フレーム」という用語は、特に、定められた、特に周期的に、連続する測定ポイント又は測定期間の時系列的なシーケンスにおける測定時間又は測定期間を意味すると理解され、当該測定時間又は測定期間において又は当該測定時間又は測定期間の間に、各測定が、本例では少なくとも1つの物体表面のレーダースキャンが、行われるか又は行われた。各測定フレームには、それに関連する測定の結果が、このケースではレーダースキャンによって測定フレームに関して生成されるレーダー点群が、割り当てられる。
【0013】
「評価モデル」という用語は、ここで使用される場合、特に蓄積されるレーダー点群が、又はそれの特徴的な1つ以上のパラメータが、それに応じた評価結果を、本ケースではシート配置の複数の事前定められた可能なシート占有状態のうちの1つを、返すために入力変数として使用する、特に数学的モデルを意味すると理解される。特に、評価モデルは数学的な推定関数であってもよく、蓄積されるレーダー点群はランダムサンプルとしての経験的データを表し、その評価結果はそれに応じて検出される推定を表す。評価モデルは特に「機械学習モデル」であってもよく、それは、ここでは特に訓練データとして知られる例データに基づき、少なくとも1つの機械学習アルゴリズムによって予測又は検出を行うための数学的な、特に統計的な、モデルを意味すると理解され、そのアルゴリズムは明示的にそのような予測又は検出を行うようにプログラムされていない。特に、機械学習のための決定木ベースのモデルは、機械学習モデルである。
【0014】
特に、出力される情報は、評価結果そのものを表すことができる。またそれは信号、特に警告などの人間の感覚で検出可能な信号、信号源を作動させるための制御信号、又は情報を運ぶデータ信号であってもよい。
【0015】
ここで使用される用語「含む」、「含有する」、「含む」、「有する」、「有している」又はその他の変形は、非排他的包含をカバーすることが意図されている。例として、要素のリストを含む又は有する方法又は装置は、したがって、必ずしもそれらの要素に限定されるものではなく、明示的にはリストに含まれていない又はそのような方法又はそのような装置に固有の他の要素を含むことができる。
【0016】
さらに、明示的に別段の記載がない限り、「又は」は包括的な「又は」を意味し、或いは排他的な「又は」を意味しない。例えば、条件A又はBは、以下の条件のうちの1つによって満たされる:Aが真(又は存在する)且つBが偽(又は存在しない)、Aが偽(又は存在しない)且つBが真(又は存在する)、及びA及びBの両方が真(又は存在する)。
【0017】
ここで使用される用語「a」又は「an」は、「1つ以上」と定められる。用語「別の」及び「更なる」及びそれらの他の変形は、”少なくとも1つの他の”という意味で理解されるべきである。
【0018】
ここで使われている「複数」という用語は、「2つ以上」という意味で理解されるべきである。
【0019】
ここで使用されることがある特定の機能(及びその任意の変形)を果たすために「構成され」又は「設計され」という用語は、本発明の目的のために、対応する装置が、それがその機能を果たすことができる構成又は設定で既に存在しているか、又は装置が、それが適切な調整後にその機能を果たすことができるように少なくとも調整可能である、すなわち構成可能であることを、意味すると理解される。その構成は、例えば、プロセスシーケンスのパラメータの適切な設定や、機能又は設定を作動又は作動停止させるためのスイッチ又は同様のものの適切な設定によって、適用されることができる。特に、その装置は、複数の所定の構成又は動作モードを備えていてもよく、それによって、これらの構成又は動作モードのうちの1つの選択によってその構成が実行可能である。
【0020】
第1態様による方法を用いると、シート配置のシート占有状態を特徴付ける(特に、予測又は分類の意味で)評価結果を、シート配置を取り囲む空間領域の実際の又はシミュレートされたレーダースキャンの時間的シーケンスから収集されたレーダー点群に基づいて得ることができる。特にビークル関連において(特に自動車に関し)、レーダーによってシートの占有状態を(特に排他的に)確実に検出することが可能であり、これに基づいてシートベルト警告システムやエアバッグシステムなどのある機能又はシステムを全体的又は選択的に作動、停止又は制御することができる、レーダーに基づく解決策を実施することができる。
【0021】
多くのレーダー測定技術において、レーダー点群ごとに生成されるレーダー点の数は、オブジェクトが移動しているかどうか又はどのようなやり方で移動しているかに依存する。時間的に連続する複数のレーダー点群の蓄積によって圧縮された少なくとも1つの蓄積されるレーダー点群の使用は、特に、シート占有状態を検出するための評価が実施される根拠となるレーダー点の数を増加させるのに役立つ。評価の質を高めることができ、特にエラー率を下げることができる。これは、個々の測定フレームに関して得られた個々のレーダー点群が(「疎点群」として知られている)各ケースにおいて少数のレーダー点しか持っていない場合、特に重要であり、それによって、蓄積なしでは、その評価が不正確になりうるか又は不十分なデータベースに起因してエラーを発生しやすくなりうる。これは特に、静止している物体やわずかに動いている物体の場合に、例えば静止している物体、ほとんど動いていない人、或いは非常に小さな物体がシートにある場合に、起こりうる。
【0022】
以下に、その方法の様々な例示的実施形態について説明するが、当該例示的実施形態の各々は、明示的に除外されていたり技術的に不可能でない限り、互いに及び本解決策の他の態様とも所望のように組み合わせられてもよい。
【0023】
いくつかの実施形態において、シーケンスの複数のレーダー点群の蓄積は、蓄積されるレーダー点群を得るために複数回実施され、当該蓄積されるレーダー点群は、それぞれの蓄積の一部として組み合わされた個々のレーダー点群の各々からのレーダー点を、特に全てのレーダー点を、含み、各蓄積の間、それに割り当てられたシーケンスの個々のサブセットのレーダー点群のみが蓄積され、それによって少なくとも2つのサブセットが異なる。シート配置のシート占有状態は、少なくとも2つの蓄積されるレーダー点群に応じて検出される。このようにして、特に、レーダースキャンの時間曲線を使用して、シート配置のシート占有状態を検出することができる。そのような時間曲線に基づいて、特に、シート配置上の1つ又は複数の物体の移動又はある移動パターンを、したがって物体の存在又は物体自体を、1つの蓄積されるレーダー点群に基づいて通常可能であるよりも高い信頼性で検出することができる。これにより、シート配置のシート占有状態の自動検知の品質と信頼性がさらに向上する。
【0024】
いくつかの実施形態において、その方法は、シート占有状態を検出する際に考慮される少なくとも2つの蓄積されるレーダー点群の各々について、レーダー点群を特徴付けるための少なくとも1つの定められた特性値のそれぞれの値を検出することをさらに含む。評価モデルは、シート配置のシート占有状態を検出する際に、評価結果が、シート占有状態を検出する際に考慮される少なくとも2つの蓄積されるレーダー点群に関する少なくとも1つの特性値のそれぞれの値に応じて検出されるように、定められるか又は定められる予定である。このようにして、蓄積されるレーダー点群全体の代わりに、少なくとも1つの特性値の値のみを入力変数として考慮すればよいので、評価モデルを簡略化されたやり方で定められて適用されることができる。特に、値の時間曲線は、シート配置上の1つ又は複数の物体の移動又は特定の移動パターンを反映することができるため、評価モデルは、これに基づいてシート配置のシート占有状態を特に信頼性の高いやり方で検出することができる。
【0025】
特に、いくつかの実施形態において、サブセットは、サブセットの規則付けられたシーケンスを形成するためにローリングベース(rolling basis)で選択され、サブセットのうちの最初のものが、連続する点セットの数Nを有するようにし、後続の更なるサブセットは各々、先行するそれぞれのサブセットから、先行するサブセットの先行する点セットを、シーケンスMにおけるそれらの順序に基づいて、後続のサブセットにおいて、シーケンスにおける次のM個の点セットによって置き換えることによって出現し、ここで、以下が適用される0<M<Nである。
【数1】
これにより、評価モデルに提供される入力変数の平滑化を可能にし、それはひいては品質を向上させるのに使用されることができる。
【0026】
特に、以下の値範囲が、その方法の高い品質を確保する上で有利であることが判明している:Nは、4<N<8であるように選択され又は選択されることになり;及び/又はMは、M=1又はM=2であるように選択され又は選択されることになる。
【0027】
特に適した選択は、N=6及びM=1である。この場合、N=6の時間的に連続するフレームの各々のそれぞれのレーダー点群が組み合わせられて、それに基づいてサブセット又は蓄積されるレーダー点群を形成する。例えば、測定フレームにそれらの時系列に従って連続的に1、2、3...等と番号付けされれば、測定フレーム1~6の個々のレーダー点群を蓄積することによって、最初の蓄積されるレーダー点群を生成することができる。
【0028】
続いて、測定フレーム2~7等の個々のレーダー点群を蓄積することにより、第2蓄積されるレーダー点群を生成することができる。このローリングプロセスにおいて、先行するサブセットの先頭の測定フレームは、したがって直後のサブセットにはもはや含まれず、それに続く次の測定フレームによって置き換えられる。全体として、この結果、蓄積されるレーダー点群の時間的シーケンスが得られ、それは各々、N個の個々のレーダー点群の蓄積によって定められる。こうして、連続的に蓄積されるレーダー点群の時間曲線を生成することができ、やはり前述の利点がある。
【0029】
いくつかの実施形態において、シート配置のシート占有状態を検出する場合、評価結果は、各特性値に関し、一連のサブセットのシリーズに対応するそのシリーズのサブセットに関する特性値のそれぞれの値のシリーズの関数として検出される。これにより、やはり評価モデルに関する入力変数の複雑さが軽減される。特に、計算の手間を省くことができ、高性能さを、特にリアルタイム性を、よりパワフルさ低い計算資源或いはより少ない計算資源で達成することができる。
【0030】
いくつかの実施形態において、それぞれの値のシリーズは、特性値の少なくとも1つについて分析されて、特性値の周期曲線が、特に周期的な呼吸パターン(breathing pattern)に対応する曲線が、そこで検知されるかどうかを、検出する。そして、分析の結果に応じて評価結果が検出される。特に、シート配置のシート上のあらゆる物体の存在を検出できるだけでなく、高い信頼性で、シート配置上に存在する生命体間の、特にペット(例えば犬)などの哺乳類と人との間の、区別を行うこともできる。特に、そのような周期曲線の検出又は非検出に応じて、その方法に基づいて出力される情報を表示することが可能である。特に、周期曲線の1つ以上の検出された周波数を考慮に入れることができ、それによって、特に、その情報が、その周波数が典型的な呼吸周波数範囲などのある周波数範囲内にあるかどうかに応じて定められるようになる。特に、シートベルト締め付け警告機能又はエアバッグシステムは、シート配置上又はそれの特定のシート上で呼吸数、したがって高い確率で人よるものか、が検知されたかどうかに応じて、制御することができる。
【0031】
いくつかの実施形態において、その特性値又はその特性値のうちの1つは、それぞれの蓄積されるレーダー点群におけるレーダー点の数によって又はその数に依存する量によって、定められ又は定められる予定である。測定フレームにおけるレーダースキャンにおいて、生成されるレーダー点群のレーダー点の数が、スキャンされる物体が移動している程度に依存する場合、その移動の程度は、このように、特性値において、特に物体の呼吸周波数の前述の検出に関して、表されることができる。
【0032】
いくつかの実施形態において、測定フレームのシーケンスは、時間的に連続する測定フレームが、6fps≦f≦9fpsである周波数fで周期的に互いに続くように定められ又は定められることになる。特に、7fps≦f≦8fpsの周波数fが有利であることが示されている(fps=frames per second、すなわち1秒あたりの測定フレーム)。
【0033】
いくつかの実施形態において、評価モデルは、訓練された機械学習モデルを含む。少なくとも蓄積されるレーダー点群又はそれらに関して定められる1つ以上の特性値の値を表すデータが入力データとして機械学習モデルに、その出力として評価結果を得るために、提供される。これにより、特に柔軟で適応性の高い評価モデルの実装が可能になり、評価モデルを継続的に改善して、それによってシート占有認識の質と信頼性を向上させるように、機械学習を使用することができる。特に、評価結果は、シート占有状態分類のクラスを示すことができる。特に、機械学習モデルは、決定木ベースのモデル又は人工ニューラルネットワークに基づくモデルとすることができる。
【0034】
いくつかの実施形態(「第1グループ」)において、シート配置は、その方法の一部として個別に又は累積的にシート状況状態が検出される複数のシートを含む。各(個々の)レーダー点群について、そのレーダー点のセットは、シートに関するレーダー点のそれぞれの空間的位置に応じて、レーダー点のサブセットを各々が含む複数のクラスターにクラスターリングによって細分化され、それに空間的に最も近い位置にあるクラスターのうちの1つをシートの各々に個別に割り当てるようになっている。(したがって、クラスターリングは個々のレーダー点群のレベルで既に行われている)。シーケンスのレーダー点群の蓄積はクラスターで行われ、各クラスターに関するそれぞれの蓄積されるレーダー点群を形成するために、各クラスターに関し、蓄積されるそれぞれのレーダー点群のうち前記クラスターに属するレーダー点のみが蓄積される。シート配置のシート占有状態の検出は、それぞれのシートのシート占有状態を特徴付ける評価結果を、特に分類結果を、得るために、それぞれの関連するクラスターについて検出される蓄積されるレーダー点群に応じて、各シートのそれぞれの個々のシート占有状態の個別の検出を含む。そして、様々なシートに関する個別の評価結果に応じて、出力される情報が定められる。
【0035】
第1グループのいくつかの実施形態において、各レーダー点群は、シートの各々がそれらのそれぞれの位置に応じてそれぞれのレーダー点群のレーダー点のサブセットをクラスターとして割り当てられることによって、複数のクラスターにセグメント化され、それによってクラスターのレーダー点は、シートの近傍において、定められる閉じた空間領域に、特に直方体に、位置するようになっている。これにより、特に簡単で計算量の少ないクラスターリングが、したがってシートに関連するシート占有検知が可能になり、空間領域のロケーション(位置及び向き)及び形状は、それが通常、シート配置のシート上で検知される典型的な物体、特に人、によって占有される空間領域と強く重なるように、定められ又は定められることができる。
【0036】
他のいくつかの実施形態(「第2グループ」)において、シート配置は、また、その方法の一部としてシート状況状態が個別に又は累積的に検出される複数のシートを含む。しかし、ここで、蓄積された各レーダー点群について、そのそれぞれのレーダー点のセットは、シートに関するレーダー点のそれぞれの空間的位置に応じて、レーダー点のサブセットを各々が含む複数のクラスターにクラスターリングによって細分化され、それに空間的に最も近い位置にあるクラスターのうちの1つを各シートに個別に割り当てるようになっている。(ここでクラスターリングは、以前に蓄積された個々のレーダー点群のレベルで行われる)。シート配置のシート占有状態の検出は、それぞれのシートのシート占有状態を特徴付ける評価結果を得るために、それぞれの関連するクラスターについて検出される蓄積されるレーダー点群に応じて、各シートに関してそれぞれの個別のシートの占有状態の個別の検出を含む。出力されることになる情報は、様々なシートに関するそれぞれの個別の評価結果に応じて定められる。
【0037】
したがって、第2グループの実施形態は、第1グループの実施形態の代替となる。両ケースにおいて、複数シートシート配置の場合、シートに関連した、すなわちシートごとに個別の、シート占有検知が可能にされ、それは、例えば、シートに関連したエアバッグシステム、シートに関連したシートベルト警告又はシートに関連したシートヒータなどの特定の機能又はシステムを、検知されるシート占有に応じて特定のシートに関して作動化又は非作動化又はその他の方法で制御することによって、シートに関連した応答が行われる場合に、特に有利であり或いは必要でさえある。
【0038】
第2グループのいくつかの実施形態において、各蓄積レーダー点群は、シートの各々が、それらのそれぞれの位置に応じて、それぞれの蓄積されるレーダー点群のレーダー点のサブセットにクラスターとして割り当てられることによって、複数のクラスターにセグメント化され、それによってクラスターのレーダー点は、シートの近傍において、定められる閉じた空間領域に、特に直方体に、位置する。これにより、第1グループと比べても、簡略化された且つ計算量が少ない、したがってシートに関連するシート占有検知が可能になり、空間領域のロケーション(位置及び向き)及び形状は、それが通常、シート配置のシート上で検出される典型的な物体、特に人、が占める空間領域と強く重なるように、定められるか又は定められることができる。
【0039】
したがって、クラスターは各々、それぞれの全体の(第1グループに関する)個々のレーダー点群又は(第2グループに関する)蓄積されるレーダー点群のレーダー点のセットの、特に真の、サブセットを含む。いくつかの実施形態において、クラスターリングは、特にクラスターが不連続になるように実施されることができ、それによってレーダー点が2つの異なるクラスターに割り当てられないようになっている。
【0040】
いくつかの実施形態において、レーダー点群のサブセットを、それらのそれぞれの位置に応じて、特にレーダー点毎に一意的に、シートの各々に、クラスターとして割り当てることによって、その又は各々の個々の又は蓄積されるレーダー点群が複数のクラスターにセグメント化され、それによってクラスターのレーダー点が、シートの近傍で定められる閉じられた、特に直方体の、空間領域に位置するようになっている。特に、その割り当ては、各レーダー点がそれに最も近くに位置するシートのクラスターに割り当てられるように、行われることができる。したがって、レーダー点群をクラスターに、すなわちそれぞれのシートの近傍に局在するレーダー点群のサブセットに、分割することができ、それによってそれぞれのシートに割り当てられたクラスターに基づいて、シート固有のシート占有状態を、的を絞ったやり方で、したがって高い信頼性で検出することができる。
【0041】
いくつかの実施形態において、情報の出力は、情報に応じて信号源を作動させて、その作動化に応じて定められる信号を信号源に出力させることを含む。信号源は、特に、音声源、光学信号源、特に画像又はテキスト用の表示装置、及び/又は触覚アクチュエータ又は前述の信号源のうちの少なくとも2つの組み合わせとしうる。これは、信号伝達によって、検知されるシート占有状態をユーザーに伝えたり、エアバッグシステムなどの別の技術システムを制御するために使用したりすることができることを意味する。
【0042】
これらの実施形態のいくつかにおいて、信号源はその情報に応じて有効化され、その情報が、シート配置の少なくとも1つのシートが占有されている及び/又は選択された予め定められるシート占有状態が存在するという評価結果からもたらされる場合、特に有効化によって定められる、信号を出力するようになっている。
【0043】
いくつかの実施形態において、その方法はさらに以下を含む:(i)シート配置における少なくとも1つのシートのシートベルト締付状態を検知すること又はこのシートベルト締付状態を識別するシートベルト情報を受けること;(ii)その情報に基づいて、シート配置の少なくとも1つのシートが占有され及び/又は選択された所定のシート占有状態が存在して、関連するシートベルトが締付けられていないことをシートベルト情報が示す場合に、シートベルト締付警告信号を出力するように、信号源がシートベルト情報と評価結果からの情報とに応じて有効化されること。このようにして、レーダーに基づくシートベルトチェック及び警告システムが、特に検知に関してのみ、実現できる。
【0044】
いくつかの実施形態において、レーダー点群の個々のレーダー点は、3次元空間におけるそれぞれのレーダー点の位置によって及び以下のパラメータのうちの少なくとも1つのパラメータによって表される:
(i)関連するレーダー点におけるレーダー信号のドップラーシフト値;(iii)関連するレーダー点におけるレーダー信号の信号対雑音比値。これらのパラメータは、特に特徴抽出の前の前処理段階の一部として、レーダー点群のプレフィルタのために使用されることができる。
【0045】
特に、これらの実施形態のいくつかにおいて、評価モデルに基づくシート配置のシート占有状態の検出は、ドップラーシフト値が予め定められる非ゼロシフト閾値以上であるそれらのレーダー点に基づいて、排他的に、又は少なくとも数値的な意味で大部分において、実施される。したがって、いわゆる動的レーダー点のみが又は少なくとも大部分においていわゆる動的レーダー点が、評価の基準として使用され、すなわちそのようなレーダー点は、そのドップラーシフト値がシフト閾値以上である、スキャンされた物体の移動を示すものとして使用される。これは特に、その方法の品質を、特に信頼性を、さらに向上させるのに使用されることができ、なぜならば、対象表面上の静的、すなわち本質的に静止している点、例えばシートのシート表面上の点、が評価には含まれなかったり、又は、動きを示す点であって、したがって生物に、特に人間や動物に、割り当てられる可能性が高い点よりも数が少ないからである。これにより(例えばエアバッグ制御又はシートベルト警告システムに関する)その評価から得られる出力情報が使用されることが、特に生体又は静止物体面のどちらが検知されたのか応じて使用されることが、可能になる。
【0046】
本解決策の第2態様は、特にビークルにおける又はビークルのための少なくとも1つのビークルシートによる、少なくとも1つのシートを有するシート配置の、特に任意の、シート占有状態の自動検知のためのシステム、特にデータ処理装置に関する。この場合、システムは、特に対応するコンピュータプログラムによって、シート占有状態を検知する第1態様による方法を実行するように構成されるデータ処理装置を備える。
【0047】
本解決策の第3態様は、命令を含む、コンピュータプログラム又はコンピュータプログラム製品に関し、当該命令は、第2態様によるシステムのデータ処理装置で実行されると、第1態様による方法をシステムに実行させる。
【0048】
そのコンピュータプログラムは、特に、不揮発性データキャリアに格納することができる。これは好ましくは、光を利用したデータキャリア又はフラッシュメモリーモジュールの形をしたデータキャリアである。これは、1つ又は複数のプログラムが実行されるプロセッサプラットフォームとは無関係にコンピュータプログラムがそのようなものとして処理される場合に、有利でありうる。別の実施態様において、コンピュータプログラムは、データ処理ユニットにおいて、特にサーバー上に、ファイルとして存在することができ、データリンクを介して、例えば独占ネットワークやローカルネットワークなどの専用データリンク又はインターネットを介して、ダウンロード可能である。さらに、コンピュータプログラムは、個別的な相互作用するプログラムモジュールを複数持つことができる。特に、そのモジュールは、地理的に離れていてデータネットワークを介して互いに接続される様々な装置(コンピュータ又はプロセッサユニット)で分散コンピューティングする意味でそれら使用されることができるように構成されることができ、或いはどのような場合でも使用されることができる。
【0049】
第2態様によるシステムは、それに対応して、コンピュータプログラムが格納されるプログラムメモリーを有することができる。或いは、そのシステムは、通信リンクを介して、外部で、例えば1つ又は複数のサーバー又は他のデータ処理ユニットで利用可能なコンピュータプログラムにアクセスするように構成されることもでき、特に、方法又はコンピュータプログラムが実行されている間に使用されるデータ又はコンピュータプログラムの出力を構成するデータをそれらと交換するためである。
【0050】
本解決策の第4態様は、(i)少なくとも1つのシートを有するシート配置と、(ii)シート配置の少なくともセクションをレーダースキャンするためのレーダーセンサーと、(iii)レーダーセンサーによって実施されるシート配置の少なくともセクションのレーダースキャンに応じて、シート配置の、特にそれぞれの、シート占有状態の自動検知のための第2態様によるシステムと、を備えるビークルに関する。
【0051】
本解決策の第1態様に関して説明した特徴及び利点は、発明の更なる態様にも相応して適用される。
【0052】
本解決策の更なる利点、特徴及び応用の可能性は、図と併せて以下の詳細な説明を参照することができる。
【図面の簡単な説明】
【0053】
図面において:
図1図1は、ビークルの例示的な実施形態を概略的に示し、当該ビークルは、ビークルのシート配置のシート占有状態の自動検知に関するシステムを装備する。
図2図2は、図1からのビークルを模式的に示しており、ここでは助手席のベビーシートでそこに横たわる赤ちゃんが、検知される対象として存在している。
図3A図3Aは、図2からのビークルのレーダーセンサーによって捕捉された単一の測定フレームに対応する(単一の)レーダー点群の例示的な二次元描写を示す。
図3B図3Bは、図3Aに従って記録された複数の連続する測定フレームのそれぞれの個別的レーダー点群からの蓄積によって生成された、蓄積されるレーダー点群の例示的な二次元描写を示す。
図3C図3Cは、シート配置における個々のシートの位置に従った、図3Bの実施形態の蓄積されるレーダー点群のクラスターリングの例示的な描写を示す。
図4図4は、シート配置のシート占有状態を自動的に検知するための方法の例示的な実施形態を示すフロー図を示す。
図5A図5Aは、一連の測定フレームに関する個々のレーダー点群に関する特性値の値の曲線の例示的な描写を示す。
図5B図5Bは、図5Aと同じ一連の測定フレームに関する既に蓄積されるレーダー点群に関する特性値の値の曲線の例示的な描写を示す。
【発明を実施するための形態】
【0054】
図中、同一の参照符号は、同一、類似又は相互に対応する要素を示す。図中に示される要素は、必ずしも縮尺通りに示されているわけではない。むしろ、図に示される様々な要素は、それらの機能と一般的な目的が当業者に理解できるように再現されている。図に示された機能ユニットやエレメント間の接続及びカップリングは、明示的に別段の記載がない限り、間接的な接続又はカップリングとして実装することもできる。機能ユニットは、特にハードウェア、ソフトウェア、又はハードウェアとソフトウェアの組み合わせとして実装することができる。
【0055】
図1に概略的に示すビークル100の例示的な実施形態は、5つの個別のシート又はシート位置105a~105eを有するシート配置105を有する。シート105a~105eの各々は、ビークル100の乗客として1人の人間を収容するのに適している。ビークル100はさらにレーダーセンサー110を備え、当該レーダーセンサー110は、車室内のその天井に取り付けられ、それがレーダービームによってシート配置105を、少なくとも実質的に、スキャンできるように構成される。従って、シート105a~105eは、特にそれらの座面は、少なくとも各々の場合において、レーダーセンサー110によってスキャンされることが可能な観察フィールド110a内に大部分が位置している。さらに、ビークル100は、レーダーセンサー110によって実施される、観察フィールド110aに対するシート配置105のうちの少なくともセクションのレーダースキャンに応じたシート配置105のシート占有状態の自動検知のためのシステム115を備える。
【0056】
システム115は、特に、少なくとも1つのマイクロプロセッサを有するデータ処理ユニット115aと、それに信号接続されたメモリー115bとを備え、当該メモリー115bにはコンピュータプログラムが格納され、それは、シート配置105のシート占有状態の自動検知に関する、図4を参照して以下に説明する方法を実行するように構成される。さらに、レーダースキャン中にレーダーセンサー110によって生成されたセンサーデータ又は更なる処理によってこれから既に得られた情報は、メモリー115bに格納されることが可能であるか又は格納される。
【0057】
図2に示すビークル100は、図1のビークルに相当するが、この場合には、助手席105bに、赤ちゃんがそこで横たわるベビーシートBが、シート占有チェックの一環として検知される対象として配置される。図3A図5Bの更なる以下の説明では、図2からの構成が参照される。
【0058】
以下では、図3A図3Cが参照され、図3A図3Cは、各々、レーダー点群を示し、描写の明瞭のために、レーダー点群のレーダー点の位置の、その次元の2つによって広がる平面上への投影によって、本来3次元である各レーダー点群を2次元に縮小している。
【0059】
図3Aは、単一の測定フレーム内で取得された、すなわち、定められる時間間隔(測定期間)中のレーダーセンサー110によるシート配置105のレーダースキャンの結果として取得された、例示的な単一のレーダー点群300を示す。レーダー点群300内の個々のレーダー点の位置は、空間座標によって表すことができ、例えば、デカルト座標X及びYを図面の平面に、したがって個々の点に、割り当てることができる。現実には、描画による次元の縮小が無視されるのであれば、第3空間次元に関して第3座標Zが追加されるべきである。
【0060】
レーダースキャン中にレーダービームがスキャンされる対象物から反射されるロケーションの空間的位置が座標として取得されるだけでなく、ドップラーシフトも測定される場合、個々のレーダー点は、このドップラーシフトの大きさに基づいて、特に2つの異なるクラスに、分類されることができる。後者は、例えば、ドップラーシフトを、あるシフト速度に対応する予め定められるシフト閾値と比較することによって、達成することができる。その比較の結果に応じて、それらの関連するドップラーシフトの値に基づいて速度がないか又はシフト閾値よりも小さな反射点における物体表面の速度を有するそれらのレーダー点310は、「静的」レーダー点(図3A~3Cでは、各ケースにおいて、塗りつぶされた黒丸で示されている)として分類されることができる。逆に、シフト閾値よりも大きなドップラーシフトを持つそれらのレーダー点315は、「動的」レーダー点315(図3A~3Cでは、各ケースにおいて黒いリングで示されている)として分類されることができる。
【0061】
レーダー点310及び315のそれらのドップラーシフトによる分類は必須ではないが、それは、レーダー点群300を処理するために、特にその評価の前に実行される前処理の状況で、特に分類に応じてそれをフィルタリングするために、使用されることができる。例えば、このフィルタリングは、例えば移動物体のみを検知するために、動的レーダー点315のみが評価に考慮されるように、実施され得る。
【0062】
図3Bは、蓄積されるレーダー点群305を示し、当該蓄積されるレーダー点群305は、複数の個々のレーダー点群を蓄積することによって、例えば6つの、特に連続した、測定フレームからの6つの(すなわちN=6の)個々のレーダー点群を蓄積することによって、生成された。本例において、図3Aからの個々のレーダー点群300は、蓄積によって結合されるこれらのレーダー点群のうちの1つであり、それによってそれらのレーダー点310及び315は図3Bにおいても見られる。図3A図3Bを比較すると、蓄積により、図3Bにおける平均レーダー点密度が図3Aにおくるものよりも大幅に高いことが容易にわかる。特に、丸で示したそれぞれの領域320において、特に高いレーダー点密度が広がっていることが分かり、それは特に静的レーダー点110及び動的レーダー点115の両方を含む。これは、少なくとも部分的に動いている物体(動的レーダー点の高い点密度)が存在する可能性が高いこと(高いレーダー点密度)を示す。
【0063】
N=6はNについて特に有利な選択を表し、それは、図3Bで認識される周期的な呼吸プロセスの複数の期間の両方をそれがカバーし、蓄積によって結合される個々のレーダー点群の数に関する蓄積が、結果として得られる蓄積されるレーダー点群305における後続の評価のためのすべての重要なデータ(呼吸パターン自体や呼吸の長さなど)を得るのに十分短いためである。
【0064】
図3Cは、図3Bと同じレーダー点群305を示している。加えて、しかしながら、直方体(3Dの場合)の又は現在の2D描写では長方形の、選択された空間領域325a~325eがここに示されており、それらは個々のシート105a~105eのそれぞれの位置に空間的に割り当てられている。これらの空間領域325a~325eの定めは、蓄積されるレーダー点群305をクラスターリングするのに使用されることができ、各レーダー点310又は315は、可能な限り、それが存在する空間領域325a~325eに割り当てられる。空間領域325a~325eのうちの1つに位置しないいずれのレーダー点も、その後無視されうる。特に、高いレーダー点密度を有する領域320が、赤ちゃんを伴うベビーシートBが図2に基づいて配置されている助手席105bの領域に配置されていることが、分かる。
【0065】
図4は、シート配置のシート占有状態を自動的に検知するための方法の例示的な実施形態400を示すフロー図を示す。その方法は、特に、コンピュータに実装される方法として具体化されることができる。この目的のため、それは、特にシステム115のメモリー115bにコンピュータプログラムとして格納されることができ、データ処理ユニット115aで実行可能である。
【0066】
方法400おいて、まず初期化プロセス405が実行され、それによりその方法の各種パラメータに関する初期値が設定される。特に、測定フレーム用の総数iと、生成されて蓄積されるレーダー点群用のカウンタjとは、例えばi=0且つj=0として、同時に初期化されることができる。さらに、特にパラメータNをここで初期化することができ、それは、適切な数の様々な測定フレーム(例えばレーダー点群300)に対応する個々のレーダー点群の数を指定し、それらは蓄積されるレーダー点群(例えば蓄積されるレーダー点群305)に結合されることになる。さらに、更なるパラメータMを初期化することができ、それは、ローリング蓄積(rolling accumulation)の一部として、次のローリングステップでいくつの新しい測定フレームが追加されるかを指定し、その一方で同時的に対応する数の古い測定フレームが除外される。さらに、蓄積されるレーダー点群の生成されたシーケンスの評価がシートの占有状態の検知に関して実施される前に、ローリング蓄積の一部として全体で含まれていなければならない更なるパラメータとして、測定フレームの数Lが定められてもよい。この例では、例示的な値N=6、M=1及びL=48が設定されている。
【0067】
初期化プロセス405が完了した後、方法400の別のフェーズが開始され、当該別のフェーズにおいて、本例ではビークル100のレーダーセンサー110から、レーダー測定データが受信され、さらに処理されて1つ又は複数の蓄積されるレーダー点群を形成する。この目的のために、プロセス410において、まず、複数の測定フレームの時間的シーケンスから、特に周期的シーケンスから、新たな測定フレームに関するレーダー測定データが受信される。同時に、新たな測定フレームのレーダー測定データの受信を示すように、総数iがインクリメントされる。そして、更なる処理415において、N個の測定フレームに関するレーダー測定データがすでに受信されているかどうかがチェックされる。もしそうではない場合(415-ノーの場合)、それぞれの測定フレームに対応する時間に又は期間に測定された単一のレーダー点群を各々が表すN個の測定フレームに関するレーダー測定データが受信されるまで、プロセス410が繰り返される。
【0068】
そして、更なるプロセス420において、受信したN個の第1個別レーダー点群300を蓄積して蓄積されるレーダー点群305を形成する。オプションとして、静的レーダー点が、すなわち予め定められるドップラーシフト閾値よりも小さいドップラーシフト値を有するレーダー点が、フィルタリングされることを確保するように、フィルタリングを実施することができる。ドップラーシフト閾値は、任意で、特に初期化プロセス405において、初期化することもできる。
【0069】
そして、今や存在する蓄積されるレーダー点群305を、更なるプロセス425でクラスター化することができ、当該更なるプロセス425において、そのレーダー点の各々が、その点が定められる空間領域325a~325e(図3C参照)のうちの1つ内に含まれるかどうか、含まれる場合にはどの1つに含まれるかを検出するように、チェックされる。したがって、すべての点の各々の1つ1つを、空間領域325a~325eのうちのいずれか1つに、又は他の観測フィールドに割り当てることができる。同じ空間領域325a~325e内に位置する全てのレーダー点は結合されてクラスターを形成する。その結果、シート105a~105eの各々は、蓄積されるレーダー点群305の対応するクラスターが割り当てられる。これは、各シート105a~105eについて、蓄積されるレーダー点群305が形成されたN個の測定フレームの間に、それぞれのシート105a~105eが占有されているか否かについて又は占有されていたか否かについて、個々の評価を行うことができるという事実の基礎を形成する。
【0070】
クラスター化された蓄積されるレーダー点群305のその後の評価を容易にするために、対応する特性値K(i)を、プロセス430においてクラスターの各々について検出することができ、この特性値K(i)は、特に、クラスターにおけるレーダー点の数として定められることができる。ドップラーシフト値フィルタリングが行われていない場合、これはそれぞれ静的レーダー点及び動的レーダー点310、315の両方の組み合わされた総数とすることができる。しかし、静的レーダー点310が、例えば、前述のプロセス420において、以前にフィルタリングされた場合、これは動的レーダー点315の総数を含むだけとなる。
【0071】
後続の評価は、パラメータLによって定められる総数iの値範囲にわたる特性値K(i)の曲線に基づくことになるため、プロセス435では、合計L個の測定フレームが既に処理されているかどうかを検出するようにチェックが行われる。そうではない場合(435-ノー)、その方法はステップ410に戻り、それは、別の測定フレームを受信し、新たな蓄積されるレーダー点群の更なる点及びその特性値を検出するためである。そうでなければ(435-イエス)、以下に説明するように、プロセス440でシート占有状態を検出するために手順を継続することができる。
【0072】
しかしながら、まず図5A及び図5Bについて説明し、図5A及び図5Bは各々、図5A及び図5Bにおいてシート105b又は空間領域325bについて形成されたクラスターに関する特性値K(i)の値の例示的な曲線を示す。
【0073】
図5Aでは、図5Bとの比較のため、個々の測定フレームiごとにカウントされるレーダー点の数K(i)が、蓄積が行われない状態で示されている。最初のL=48の測定フレームに関する総数K(i)がここに示される。
【0074】
対照的に、方法400による図5Bでは、特性値K(i)の曲線505の対応する図が示されており、ローリング蓄積が各N=6測定フレームにわたって行われた。総数iは、ここでは、蓄積の一部として考慮される第1測定フレームのインデックスに対応する。このようにして、最初のN=6個の測定フレーム1~6の蓄積からもたらされるレーダー点の蓄積数は、図5Bの図中の総数値i=1に割り当てられる。そして測定フレーム2~7の後続の蓄積からのレーダー点の蓄積された数は、値i=2に割り当てられる、などが行われる。
【0075】
この例で選択されたN=6及びM=1の初期化によれば、6つの測定フレーム又はそれらに関連する個々のレーダー点群300がこのようにして蓄積され、1つの蓄積から次の蓄積への移行の間に、最初の測定フレームが次の蓄積から除去され、測定フレームのシーケンスにおいて、まだ考慮されていない次の測定フレームに置き換えられる。これは図5Bにおいてその図の左下部分において四角括弧で示されている。ローリング蓄積は、第3パラメータLによって定められる測定フレームの数が全体で処理されるまで進行し、したがって本例では、合計L=48の測定フレームが、様々な蓄積されるレーダー点群の形成のための蓄積の一部として考慮されている。
【0076】
図5A図5BからのK(i)の曲線を比較すると、図5BからのK(i)の曲線は図5Aのそれに比べて平滑化されていることが容易にわかる。しかし、特にレーダー測定中に検知されるシート105b上の赤ちゃんBの呼吸動作によって引き起こされうる特徴的な周期的パターンは、N=6の適切な選択によって存在したままである。しかし、Nの値が大きくなればなるほど、平滑化の一環として、そのようなパターンが平坦化され又は消失したりする可能性が高くなり、それは、これらのパターンを保存する観点から、ここではNを適切に指定すべきであることを意味する。
【0077】
ここで再び図4を参照し、シート105bのクラスターに関する特性値K(i)曲線の評価を行うことができる(他のシートに関するそれぞれのクラスターについて同じ処理を行うことができる)。プロセス440において、図5Bからの特性値K(i)曲線が入力変数として評価モデルに提供される。これは特に、人工ニューラルネットワーク又は決定木ベースのモデルなどの機械学習に基づくモデルとすることができる。前の訓練に関して使用された訓練データ及び任意選択で検証データを、それらが各々、複数の異なるレーダー点群又はそのクラスターについて図5Bに示すタイプに対応する特性値K(i)の曲線を含み、K(i)の各曲線について、可能なシート占有状態の分類の割り当てられた正しいクラスを含むように、構成することができる。これは、教師あり学習手順の一部としてモデルを訓練して検証することを可能にする。最も単純なケースでは、シートの占有状態は、シートが占有されているか否かを示す。しかしながら、より高度な分類も考えられ、当該より高度な分類において、物体が存在する場合、それぞれのクラスは、例えばそれが移動物体か静止物体か、特に移動物体の場合、それが人であるかどうか(原理的には、特に特性値K(i)曲線における呼吸パターンによって識別可能である)などの、物体のタイプを追加的に特定する。
【0078】
機械学習モデルの代替として、特に単純な比較アルゴリズムを使用することもでき、当該単純な比較アルゴリズムにおいて、数学的関数の意味で、特性値K(i)の曲線が入力変数として使用されて、分類結果を得るために1つ以上の比較閾値と比較される。特に、分類を実施するための基礎となる呼吸周波数を検知するために、K(i)の周波数分析を、例えばフーリエ変換によって、実施することも考えられる。
【0079】
プロセス440において、シート配置105に関し、特にそのシート105a~105eのうちの1つ以上について個別的に、評価モデルに基づいてシートの占有状態が検出されたとした場合、この結果は、プロセス445において、例えばビークルのユーザインタフェースで又は1つ以上の他のシステム、特にビークルのシステム、による更なる処理のためのデータの形態で、対応する情報として出力可能である。
【0080】
この例において、この情報は、特に、特定のシート105a~105eのシート占有状態と、そのシートのための対応するシートベルトが締められたか否かを検出するテストの結果に応じて、ベルト警告信号を発するべきか否かをチェックするために使用される。
【0081】
これを行うために、プロセス450において、関心のあるシートに関する(ここでは、例えば、シート105bに関する)シートベルトが締められているか否かをチェックすることができ、工程455において、プロセス445で出力されたシートの占有状態に関する情報及びプロセス450で検出されるシートベルトの状態に関する情報に応じて、ビークル100の機能が制御される。特に、これを、プロセス455において、特に光学的及び/又は音響的なシートベルト状態信号を出力するための信号源が、必要に応じて、シートが占有されているがそこのシートベルトが締められていないことをビークルの1人又は複数の他の乗員に知らせるために、有効化されるように実施することができる。そしてその方法はステップ410に分岐し、別のループパスを開始する。
【0082】
少なくとも1つの例示的な実施形態について説明したが、この点については多数のバリエーションがあることに留意する必要がある。また、記載された例示的な実施形態が非限定的な例のみを構成し、それらがここに記載された装置及び方法の範囲、適用可能性又は構成を限定することを意図していないことにも、ここで留意される。代わりに、上記の説明は、少なくとも1つの例示的な実施形態の実施のための示唆を当業者に提供するものであり、例示的な実施形態において記載された機能手段及び要素の配置における様々な変更を、添付の特許請求の範囲又はその法的等価物においてそれぞれ定められる主題からここで逸脱することなく行うことができることが理解される。
参照符号のリスト
B ベビーシートの赤ちゃん
100 ビークル
105 シート配置
105a-e シート又はシート位置
110 レーダーセンサー
110a レーダーセンサー110の観測フィールド
115 シート占有状態を自動的に検知するためのシステム
115a データ処理ユニット
115b メモリー
300 (単一の)レーダー点群
305 蓄積されるレーダー点群
310 静的レーダー点
315 動的レーダー点
320 高いレーダー点密度を有する蓄積されるレーダー点群305のうちの領域
325a-e クラスター定義に関する空間領域
400 シート占有状態を自動的に検知するための方法
405-455 方法400の状況内の個々のプロセス又は方法ステップ
500 単一のレーダー点群に関する特性値K(i)の曲線
505 累積レーダー点群に関する特性値K(i)の曲線
図1
図2
図3A
図3B
図3C
図4
図5A
図5B
【手続補正書】
【提出日】2024-10-15
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つのシート(105a~e)を有するシート配置(105)のシート占有状態を自動的に検知するための方法であって、
時間的に連続する複数の測定フレームのシーケンスの各測定について、1つの割り当てられたレーダー点群(300)を表す測定データを受けて又は生成し、それによって測定データは、測定フレームの前記シーケンスに対応するレーダー点群のシーケンスを表し、前記シーケンスの各レーダー点群(300)は、それぞれの測定フレームに割り当てられる測定時間において又は測定期間中に行われる、前記シート配置(105)の少なくとも一部のセクションを取り囲む空間領域のレーダースキャンに基づいて得られた又は得られること;
前記シーケンスの複数のレーダー点群を蓄積することであって、前記蓄積プロセスの一部として、組み合わされた前記個別のレーダー点群の各々からのレーダー点(310、315)を含む蓄積されるレーダー点群(305)を得るために、前記シーケンスの複数のレーダー点群を蓄積すること;
前記蓄積されたレーダー群に応じて、前記シート配置(105)の予め定められる複数の可能なシート占有状態のうちの1つを評価結果として返す評価モデルに基づいて、前記シート配置(105)のシート占有状態を検出すること;及び
前記評価結果に基づいて定められる情報を出力すること、
を含む方法。
【請求項2】
前記シーケンスの前記複数のレーダー点群の前記蓄積は、それぞれの蓄積の一部として、組み合わされた前記個別のレーダー点群の各々からのレーダー点(310、315)を含む蓄積されるレーダー点群(305)を得るために、複数回実行され、各蓄積の間、それに割り当てられる前記シーケンスの個別のサブセットのレーダー点群のみが蓄積され、それによって前記サブセットのうちの少なくとも2つが異なるようにして;
前記シート配置(105)の前記シート占有状態は、前記蓄積されるレーダー点群のうちの少なくとも2つに応じて検出される、
請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記シート占有状態を検出する際に考慮される前記少なくとも2つの蓄積されるレーダー点群の各々について、レーダー点群を特徴付けるための少なくとも1つの定められる特性値(K(i))のそれぞれの値を検出することを更に含み、
前記シート配置(105)の前記シート占有状態を検出する場合に、前記評価結果が、前記シート占有状態を検出する際に考慮される前記少なくとも2つの蓄積されるレーダー点群についての前記少なくとも1つの特性値(K(i))のそれぞれの値に応じて検出されるように、前記評価モデルは定められる又は定められることになる、
請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記サブセットは、サブセットの順序付けられたシリーズを形成するために、ローリングベースで選択され、前記サブセットのうちの第1のものは、前記シーケンスにおいて連続する点セットの数Nを有し、後続の更なるサブセットの各々は、前記先行するサブセットの前記先行する点セットを、前記シーケンスMにおけるそれらの順序に基づいて、その次のサブセットにおいて、前記シーケンスにおける次のM個の点セットにより置き換えることによって、それぞれの先行するサブセットから出現し、
【数1】
が適用されて、0<M<Nである、
請求項3に記載の方法。
【請求項5】
Nは、4<N<8となるように選択され又は選択されることになり;及び/又は
Mは、M=1又はM=2となるように選択される又は選択されることになる、
請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記前記シート配置(105)の前記シート占有状態を検出する場合、前記評価結果は、各特性値(K(i))に関し、前記サブセットのシリーズに対応する前記シリーズの前記サブセットに関する前記特性値(K(i))のそれぞれの値の前記シリーズに応じて、検出される、
請求項4に記載の方法。
【請求項7】
前記特性値のうちの少なくとも1つについて、それらのそれぞれの値の前記シリーズが分析されて、前記特性値(K(i))の周期曲線がそこで検知されるか否かを検出し、
前記分析の結果に基づいて前記評価結果が検出される、
請求項5に記載の方法。
【請求項8】
前記特性値又は前記特性値のうちの1つは、それぞれの蓄積されるレーダー点群におけるレーダー点(310、315)の数又はその数に応じた量によって定められる又は定められることになる、
請求項3に記載の方法。
【請求項9】
前記測定フレームの前記シーケンスは、そこでの時間的に連続する測定フレームが6fps≦f≦9fpsの周波数fで周期的に互いに続くように定められる又は定められることになる、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記評価モデルは、訓練された機械学習モデルを含み;前記評価結果をその出力として得るために、蓄積されるレーダー点群(305)又はそれらについて定められる1つ又は複数の特性値の値を少なくとも表すデータが、前記機械学習モデルに入力データとして提供される、
請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記シート配置(105)は複数のシート(105a~e)有し、当該シート(105a~e)に関し、シート占有状態は、前記方法の一部として個別に又は累積的に検出されるようになっており;
各レーダー点群(300)に関し、そのレーダー点(310、315)の前記セットは、前記シート(105a-e)に関して前記レーダー点(310、315)のそれぞれの空間的位置に応じて、クラスターリングによって、前記レーダー点(310、315)のサブセットを各々含む複数のクラスターに細分化され、それは前記シート(105a-e)の各々に、それに空間的に最も近くに位置する前記クラスターのうちの1つを個別に割り当てるためであり;
前記シーケンスの前記レーダー点群の蓄積はクラスターで行われ、各クラスターについて、蓄積されるそれぞれのレーダー点群の前記クラスターに属する前記レーダー点(310、315)のみが、各クラスターに関してそれぞれの蓄積されるレーダー点群(305)を形成するために、蓄積され;及び
前記シート配置(105)の前記シート占有状態の前記検出は、それぞれのシート(105a~e)のシート占有状態を特徴付ける評価結果を得るために、それぞれの関連するクラスターについて検出される前記蓄積されるレーダー点群に応じた、前記シート(105a~e)の各々に関するそれぞれの個別のシート占有状態の個別の検出を含み、
出力される前記情報は、前記異なるシート(105a~e)に関するそれぞれの個別の評価結果に基づいて、定められる、
請求項1に記載の方法。
【請求項12】
前記シート(105a~e)の各々が、それらのそれぞれの位置に応じて、それぞれのレーダー点群(300)の前記レーダー点(310、315)のサブセットをクラスターとして割り当てられることによって、各レーダー点群(300)は複数のクラスターにセグメント化され、それによって前記クラスターの前記レーダー点(310、315)が前記シート(105a~e)の近傍の定められる閉じられた空間領域に位置するようにする、
請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記シート配置(105)は複数のシート(105a~e)を有し、当該複数のシート(105a~e)に関するシート占有状態は、前記方法の一部として個別に又は累積的に検出され;
蓄積されるレーダー点群(305)の各々に関し、そのそれぞれのレーダー点(310、315)のセットが、前記シート(105a~e)に関する前記レーダー点(310、315)のそれぞれの空間的位置に応じて、クラスターリングによって、前記レーダー点(310、315)のサブセットを各々が含む複数のクラスターに細分化され、それは前記シート(105a~e)の各々に、それに空間的に最も近くに位置する前記クラスターのうちの1つを個別に割り当てるためであり;
前記シート配置(105)の前記シート占有状態の前記検出は、それぞれのシート(105a~e)のシート占有状態を特徴付ける評価結果を得るために、それぞれの関連するクラスターについて検出される前記蓄積されるレーダー点群に応じた、前記シート(105a~e)の各々についてのそれぞれの個別のシート占有状態の個別の検出を含み;
出力される前記情報は、前記異なるシート(105a-e)についてのそれぞれの個別の評価結果に基づいて定められる、
請求項1に記載の方法。
【請求項14】
前記クラスターの前記レーダー点(310、315)が前記シート(105a~e)の近傍の定められる閉じられた空間領域に位置するように、前記シート(105a~e)の各々が、それらのそれぞれの位置に応じて、それぞれの蓄積されるレーダー点群の前記レーダー点(310、315)のサブセットをクラスターとして割り当てられることによって、蓄積されるレーダー点群(305)の各々は複数のクラスターにセグメント化される、
請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記情報の前記出力は、前記情報に応じて信号源を有効化して、前記信号源に、前記有効化に応じて定められる信号を出力させることを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項16】
前記情報が、前記シート配置(105)の少なくとも1つのシートが占有されている及び/又は選択された予め定められるシート占有状態が存在するという評価結果から生じる場合、前記信号源は、信号を出力するように前記情報に応じて有効化される、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記シート配置(105)における少なくとも1つのシートのシートベルト締め付け状態を検知すること又はこのシートベルト締め付け状態に特徴的なシートベルト情報を受けることを更に含み、
前記信号源は、前記シートベルト情報及び前記評価結果からの前記情報に応じて有効化され、それによって前記情報に基づき、前記シート配置(105)のうちの少なくとも1つのシートが占有されており及び/又は選択された予め定められるシート占有状態が存在し、前記関連するシートベルトが締付けられていないというシートベルト情報を示す場合に、シートベルト締め付け警告信号を出力するようになっている、
請求項16に記載の方法。
【請求項18】
各レーダー点群(300)に関する前記個別のレーダー点(310、315)は、三次元空間におけるそれぞれのレーダー点の位置によって及び以下のパラメータのうちの少なくとも1つによって表される:
- 前記関連レーダー点における前記レーダー信号のドップラーシフト値;
- 前記関連レーダー点における前記レーダー信号の信号対雑音比値、
請求項1に記載の方法。
【請求項19】
各レーダー点群(300)の前記個別のレーダー点(310、315)は、3次元空間におけるそれぞれのレーダー点の位置によって、及び、それぞれのレーダー点(310、315)に関する前記レーダー信号の前記ドップラーシフト値によって、表され、
前記評価モデルに基づく前記シート配置(105)の前記シート占有状態の前記検出は、前記ドップラーシフト値が予め定められる非ゼロシフト閾値以上であるそのようなレーダー点(310、315)に基づいて、独占的に行われ又は数値的な意味で少なくとも大部分が行われる、
請求項18に記載の方法。
【請求項20】
少なくとも1つのシート(105a~e)を有するシート配置(105)のシート占有状態を自動的に検知するためのシステム(115)であって、前記シート占有状態を検知するための請求項1~19のいずれか一項に記載の方法を実行するように構成されるデータ処理装置を備えるシステム(115)。
【請求項21】
請求項20に記載のシステム(115)のデータ処理装置で実行されると、前記方法を前記システム(115)に実行させる命令を含むコンピュータプログラム又はコンピュータプログラム製品。
【請求項22】
少なくとも1つのシート(105a-e)を有するシート配置(105)と;
前記シート配置(105)の少なくともセクションをレーダースキャンするためのレーダーセンサー(110)と;
前記レーダーセンサー(110)によって実行される前記シート配置(105)の少なくともセクションのレーダースキャンに応じた、前記シート配置(105)のシート占有状態の自動検知のための請求項20に記載のシステム(115)と、
を備えるビークル(100)。
【国際調査報告】