(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2025-02-28
(54)【発明の名称】電動ポンプ及びこの電動ポンプの製造方法
(51)【国際特許分類】
F04B 39/00 20060101AFI20250220BHJP
F04C 29/00 20060101ALI20250220BHJP
【FI】
F04B39/00 106Z
F04C29/00 T
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024549505
(86)(22)【出願日】2023-02-27
(85)【翻訳文提出日】2024-08-27
(86)【国際出願番号】 CN2023078314
(87)【国際公開番号】W WO2023160683
(87)【国際公開日】2023-08-31
(31)【優先権主張番号】202210179037.X
(32)【優先日】2022-02-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】202210179036.5
(32)【優先日】2022-02-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】511102675
【氏名又は名称】浙江三花汽車零部件有限公司
【氏名又は名称原語表記】ZHEJIANG SANHUA AUTOMOTIVE COMPONENTS CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】#301,12th Street,Economic & Technological Development Area,Hangzhou,Zhejiang,P.R.China
(74)【代理人】
【識別番号】110002343
【氏名又は名称】弁理士法人 東和国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】チュ、 シュティン
(72)【発明者】
【氏名】イェ、 ウェイ
【テーマコード(参考)】
3H003
3H129
【Fターム(参考)】
3H003AA05
3H003AB06
3H003AC01
3H003CF01
3H003CF02
3H129AA01
3H129AA16
3H129AA33
3H129BB12
3H129BB16
3H129BB32
3H129CC19
3H129CC27
(57)【要約】
本発明は、電動ポンプを開示し、電動ポンプは収容室を含み、コントロールパネルユニットは収容室に位置し、コントロールパネルユニットは基板と電子素子とを含み、電子素子は収容室に位置し、少なくとも1つの電子素子はピンと基板に向かう第1端部とを含み、電子素子のピンは基板に電気的に接続され、電子素子のピンは基板に電気的に接続され、第1端部は電子素子のピンと同じ側に位置し、電動ポンプが作動する場合、収容室内に作動媒体が存在し、電子素子及び基板は作動媒体と接触し、基板と電子素子とが相対して係合する部位を係合部として定義し、コントロールパネルユニットは係合部に封止部が設置されており、又は、コントロールパネルユニットは係合部の外部に封止部が設置されていることにより、作動媒体が電子素子の第1端部の所在する部位に入ることを防止する。これにより、電子素子を保護し、電動ポンプの寿命を向上させることができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電気的に接続されたステータユニット及びコントロールパネルユニットを含む電動ポンプであって、
前記電動ポンプは、収容室を含み、
前記コントロールパネルユニットは、基板と電子素子とを含み、
前記基板は、前記収容室に位置し、
前記電子素子は、前記収容室に位置し、
前記電子素子の少なくとも1つは、ピンと前記基板に向かう第1端部とを含み、
前記電子素子のピンは、前記基板に電気的に接続され、
前記第1端部は、前記電子素子のピンと同じ側に位置し、
前記電動ポンプが作動する場合、前記収容室内に作動媒体が存在し、前記電子素子及び前記基板は、前記作動媒体と接触し、前記基板と前記電子素子とが相対して係合する部位を係合部として定義し、前記コントロールパネルユニットは、前記係合部に封止部が設置されており、又は、前記コントロールパネルユニットは、前記係合部の外部に封止部が設置されていることにより、前記作動媒体が前記電子素子の第1端部の所在する部位に入ることを防止することを特徴とする電動ポンプ。
【請求項2】
前記電子素子は、ハウジングと、封止ゴムパッドとを含み、
前記封止ゴムパッドは、前記ハウジングの内周側にオイルシールされて設置され、
前記封止ゴムパッドは、正面と、裏面とを含み、
前記電動ポンプの軸方向に沿って、前記正面は、前記裏面に対して前記基板に近く、
前記封止ゴムパッドは、前記ハウジング内周側の内側領域を覆い、
前記第1端部は、封止ゴムパッドの正面を含むことを特徴とする請求項1に記載の電動ポンプ。
【請求項3】
前記電子素子は、ハウジングを含み、
前記第1端部は、前記ハウジングの前記基板に相対的に近い一端を含み、
前記係合部は、前記基板と前記ハウジングとが相対して係合する部位を含み、
前記封止部は、底部と側部とを含み、
前記側部は、前記第1端部の外側壁面の周側にオイルシールされて設置され、
前記底部は、前記基板の表面にオイルシールされて設置されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の電動ポンプ。
【請求項4】
前記電子素子は、ベースとハウジングとを含み、
前記ベースは、前記ハウジングに固定接続され、前記基板に固定接続され、第1面と第2面とを含み、
前記電動ポンプの軸方向に沿って、前記第2面は、前記第1面に対して前記基板から離れ、
前記第1端部は、前記ベースの前記基板に相対的に近い一端と前記ハウジングの前記基板に相対的に近い一端とを含み、
前記係合部は、ベースと前記基板とが相対して係合する部位を含み、
前記係合部は、前記ハウジングと前記基板とが相対して係合する部位を含み、
前記封止部は、第1部と、第2部とを含み、
前記第1部は、第1接触部と第2接触部とを含み、
前記第2部は、第1接合部と第2接合部とを含み、
前記第1接触部は、前記第2面にオイルシールされて設置され、
前記第2接触部は、前記ハウジングの外側壁面の外周側にオイルシールされて設置され、
前記第1接合部は、前記基板の表面にオイルシールされて設置され、
前記第2接合部は、少なくとも一部の前記ベースの外側壁面の外周側にオイルシールされて設置されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の電動ポンプ。
【請求項5】
前記コントロールパネルユニットの、前記係合部の外部に設置された封止部を第1封止部として定義し、前記コントロールパネルユニットは、前記係合部に第2封止部が設置されていることにより、前記作動媒体が前記電子素子の第1端部の所在する部位に入ることを防止することを特徴とする請求項2または請求項3または請求項4に記載の電動ポンプ。
【請求項6】
前記電子素子は、ハウジングを含み、
前記第1端部は、前記ハウジングの前記基板に相対的に近い一端を含み、
前記係合部は、前記基板と前記第1端部との間の領域を含み、
前記封止部は、前記基板の表面にオイルシールされて接続され且つ前記封止部は第1端部の端面にオイルシールされて接続されていることを特徴とする請求項5に記載の電動ポンプ。
【請求項7】
前記コントロールパネルユニットは、保護膜をさらに含み、少なくとも一部の前記電子素子の表面に前記保護膜が覆われていることを特徴とする請求項1~請求項6のいずれかの1項に記載の電動ポンプ。
【請求項8】
前記電子素子は、コンデンサを含み、
前記コンデンサは、電解液コンデンサ、ハイブリッドコンデンサ、又は固体コンデンサを含むことを特徴とする請求項7に記載の電動ポンプ。
【請求項9】
前記収容室は、第1収容室と、第2収容室と、第3収容室とを含み、
前記コントロールパネルユニットの一方側が前記第1収容室であり、前記コントロールパネルユニットの他方側が前記第2収容室であり、
前記第1収容室、前記第2収容室は、連通し、
前記ステータユニットは、前記第1収容室に位置し、
前記電動ポンプは、第1ロータユニットをさらに含み、
前記第1ロータユニットは、前記第3収容室に位置し、
前記第3収容室に対応する壁面は、底壁を含み、
前記底壁は、前記第1ロータユニットを支持するために用いられ、
前記電動ポンプは、第1通路をさらに含み、
前記第1通路は、前記底壁の上下面を貫通し、
前記第3収容室は、前記第1収容室に連通し、
前記電動ポンプは、ポンプ軸をさらに含み、前記ポンプ軸の一端が前記第1ロータユニットに接続され、前記ポンプ軸は、第2通路を含み、
前記第2通路は、前記ポンプ軸の第1端面及び前記ポンプ軸の第2端面を貫通し、
前記電動ポンプが作動する場合、前記第1通路の入口における前記作動媒体の圧力は、前記第2通路の出口における前記作動媒体の圧力よりも大きく、前記作動媒体は、前記第2通路を通って前記第1収容室から出ることが可能になっていることを特徴とする請求項8に記載の電動ポンプ。
【請求項10】
第1封止材料を係合部の周方向外側に塗布するステップと、
前記第1封止材料を硬化させ、前記第1封止材料を前記基板の表面にオイルシールして接続し且つ前記第1封止材料を前記第1端部の外側壁面の外周側にオイルシールして接続するステップと、
コントロールパネルユニット、ステータユニットを組み付け、コントロールパネルユニットとステータユニットとで形成されたユニットを電動ポンプの収容室に配置し、又は、ステータユニットを電動ポンプの収容室に配置し、コントロールパネルユニットを電動ポンプの収容室に組み付け、コントロールパネルユニットとステータユニットとを電気的に接続させるステップと、
第1ロータユニットを電動ポンプの収容室に組み付け、第1ロータユニットの所在する部位と前記コントロールパネルユニットの所在する部位とを連通するステップとを含むことを特徴とする電動ポンプの製造方法。
【請求項11】
第2封止材料を係合部内に塗布するステップと、
前記第2封止材料を硬化させ、前記第2封止材料を前記基板の表面にオイルシールして接続し且つ前記第2封止材料を前記第1端部の端面にオイルシールして接続するステップと、
コントロールパネルユニット、ステータユニットを組み付け、コントロールパネルユニットとステータユニットとで形成されたユニットを電動ポンプの収容室に配置し、又は、ステータユニットを電動ポンプの収容室に配置し、コントロールパネルユニットを電動ポンプの収容室に組み付け、コントロールパネルユニットとステータユニットとを電気的に接続させるステップと、
第1ロータユニットを電動ポンプの収容室に組み付け、第1ロータユニットの所在する部位と、前記コントロールパネルユニットの所在する部位とを連通するステップとを含むことを特徴とする電動ポンプの製造方法。
【請求項12】
電子素子を組み付けるステップであって、封止ゴムパッドを電子素子のハウジング内周側内の領域に設置することにより前記封止ゴムパッド材が前記ハウジングの内周側にオイルシールされて接続されるのを含むステップと、
前記電子素子、前記基板を組み付けるステップとを含むことを特徴とする請求項10または請求項11に記載の電動ポンプの製造方法。
【請求項13】
第2封止材料をハウジングと前記基板との間の領域に塗布し、及び/又は、第2封止材料を封止ゴムパッドと前記基板との間の領域に塗布するステップを含むことを特徴とする請求項12に記載の電動ポンプの製造方法。
【請求項14】
第2封止材料をハウジングと前記基板との間の領域に塗布するステップを含むことを特徴とする請求項10に記載の電動ポンプの製造方法。
【請求項15】
電子素子を組み付けるステップであってハウジング、ベースを組み付けるのを含むステップと、
第1封止材料をベースとハウジングとの接続箇所の周方向外側に塗布し、第1封止材料をベースと基板との接続箇所の周方向外側に塗布し、及び/又は、第2封止材料をベースと基板との間の領域に塗布するステップと、を含むことを特徴とする請求項10~請求項14のいずれかの1項に記載の電動ポンプの製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2022年02月25日にて中国特許庁に提出され、出願番号が、202210179037.Xであり、発明の名称が「電動ポンプ及びこの電動ポンプの製造方法」である中国特許出願、および、2022年02月25日にて中国特許庁に提出され、出願番号が202210179036.5であり、発明の名称が「コントロールパネルユニット、このコントロールパネルユニットの製造方法及び電動ポンプ」である中国特許出願という2つの中国特許出願の優先権を主張し、その全ての内容が援用されることで本出願に結合される。
本発明は、車両という分野に関し、特に、車両潤滑システム及び/又は冷却システムの部品に関する。
【背景技術】
【0002】
電動ポンプは、車両の潤滑システム及び/又は冷却システムのために動力源を提供し、コントロールパネルユニットを含み、このコントロールパネルユニットの電子素子は、長時間にわたって腐食性媒体に晒され、電子素子の失効を引き起こしやすい。
従って、如何に腐食の環境において電子素子の失効を効果的に回避するかは、1つの技術的課題である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明の目的は、電子素子の失効の低減に寄与する、電動ポンプ及び電動ポンプの製造方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記目的を実現するために、本発明は、電気的に接続されたステータユニット及びコントロールパネルユニットを含む電動ポンプを提供し、この電動ポンプは、収容室を含み、コントロールパネルユニットは、収容室に位置し、このコントロールパネルユニットは、基板と電子素子とを含む。
電動ポンプが作動する場合、収容室内に作動媒体が存在し、電子素子及び基板は、作動媒体と接触し、少なくとも1つの前記電子素子は、ピンと基板に向かう第1端部とを含み、第1端部は、電子素子のピンと同じ側にあり、電子素子のピンは、基板に電気的に接続され、基板と電子素子とが相対して係合する部位を係合部として定義し、コントロールパネルユニットは、係合部に封止部が設置されており、又は、コントロールパネルユニットは、係合部の外部に封止部が設置されていることにより、作動媒体が電子素子の第1端部の所在する部位に入ることを防止する。
【0005】
本発明では、少なくとも1つの電子素子は、ピンと基板に向かう第1端部とを含み、第1端部は、電子素子のピンと同じ側にあり、電子素子のピンは、基板に電気的に接続され、基板と電子素子とが相対して係合する部位を係合部として定義し、コントロールパネルユニットは、係合部に封止部が設置されており、又は、コントロールパネルユニットは、係合部の外部に封止部が設置されている。
これにより、作動媒体が電子素子の第1端部の所在する部位に入ることを防止する。
このような態様により、作動媒体が電子素子の内部に入ることの低減に寄与し、電子素子を保護でき、電子素子の失効の低減に寄与し、電動ポンプの使用寿命を向上させることができる。
【0006】
本発明の他の態様は、電動ポンプの製作方法をさらに提供し、第1封止材料を係合部の周方向外側に塗布するステップと、この第1封止材料を硬化させ、第1封止材料を基板の表面にオイルシールして接続し且つ第1封止材料を第1端部の外側壁面の外周側にオイルシールして接続するステップと、コントロールパネルユニット、ステータユニットを組み付け、これらのコントロールパネルユニットとステータユニットとで形成されたユニットを電動ポンプの収容室に配置し、又は、ステータユニットを電動ポンプの収容室に配置し、コントロールパネルユニットを電動ポンプの収容室に組み付け、これらのコントロールパネルユニットとステータユニットとを電気的に接続させるステップと、第1ロータユニットを電動ポンプの収容室に組み付け、第1ロータユニットの所在する部位と、コントロールパネルユニットの所在する部位とを連通するステップと、含むものである。
これにより、封止部の実施プロセスが簡単で、量産に寄与することができる。
【0007】
本発明の第3態様は、電動ポンプの製作方法をさらに提供し、第1封止材料を係合部内に塗布するステップと、この第1封止材料を硬化させ、第1封止材料を基板の表面にオイルシールして接続し且つ第1封止材料を第1端部の端面にオイルシールして接続するステップと、コントロールパネルユニット、ステータユニットを組み付け、コントロールパネルユニットとステータユニットとで形成されたユニットを電動ポンプの収容室に配置し、又は、ステータユニットを電動ポンプの収容室に配置し、コントロールパネルユニットを電動ポンプの収容室に組み付け、このコントロールパネルユニットとステータユニットとを電気的に接続させるステップと、第1ロータユニットを電動ポンプの収容室に組み付け、第1ロータユニットの所在する部位とコントロールパネルユニットの所在する部位とを連通するステップと、含むものである。
これにより、基板における封止部の占有面積が少なく、電子素子の配置のために一定のスペースをあげ、コントロールパネルユニットの小型化設計に寄与する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】本発明の第1実施形態である電動ポンプの断面図。
【
図2】本発明の第1実施形態である電動ポンプにおける第1流体経路の図。
【
図3】本発明の他の実施形態である電動ポンプの断面図。
【
図4】
図1及び
図3におけるコントロールパネルユニットの1つの視野での立体図。
【
図5】
図1及び
図3におけるコントロールパネルユニットの別の視野での立体図。
【
図6】
図1及び
図3におけるコントロールパネルユニットの第1実施形態の図。
【
図7】
図6におけるコントロールパネルユニットのA-A方向の断面図。
【
図8】
図1及び
図3におけるコントロールパネルユニットの他実施形態の図。
【
図9】
図8におけるコントロールパネルユニットのB-B方向の断面図。
【
図10】
図1及び
図3におけるコントロールパネルユニットの第3実施形態の図。
【
図11】
図1及び
図3におけるコントロールパネルユニットの第4実施形態の図。
【
図12】
図1及び
図3におけるコントロールパネルユニットの第5実施形態の図。
【
図13】
図1及び
図3におけるコントロールパネルユニットの第6実施形態の図。
【
図16】
図1及び
図3におけるコントロールパネルユニットの第7実施形態の図。
【
図17】
図1及び
図3におけるコントロールパネルユニットの第8実施形態の図。
【
図18】
図1及び
図3におけるコントロールパネルユニットの第9実施形態の図。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面及び実施例により、本発明をさらに説明する。
【0010】
以下、図面により本発明の実施形態をさらに詳しく説明する。
まず、本発明の明細書に言及又は言及可能な上、下、左、右、前、後、内側、外側、頂部、底部等の方位用語は、対応する図面に示される構造に対して定義され、相対的な概念であるため、それが所在する異なる位置、異なる使用状態に応じて相応的に変化する可能性がある。
よって、これら又は他の方位用語を、限定的な用語として解釈するわけではない。
【0011】
以下の実施例における電動ポンプは、車両ステム及潤滑シび/又は冷却システムの作動媒体のために流動力を提供し、具体的には、車両伝動システムにおける潤滑システム及び/又は冷却システムの作動媒体のために流動力を提供することができる。
【0012】
図1~
図18に示す電動ポンプ100であって、ポンプハウジングと第1ロータユニット11と第2ロータユニット12とステータユニット13とコントロールパネルユニット14とを含む。
そして、第1ロータユニット11は、第2ロータユニット12に伝動接続され、ステータユニット13は、コントロールパネルユニット14に電気的に接続される。
そして、このステータユニット13は、ステータコアと絶縁ホルダと巻線とを含み、この絶縁ホルダは、少なくとも、ステータコアの少なくとも一部の表面に被覆され、巻線は、絶縁ホルダに巻かれる。
ここで、コントロールパネルユニット14は、ステータユニット13のコイルに給電する機能を有してもよいし、動作環境に応じて第1ロータユニット11の運転をリアルタイムに制御する機能を有してもよい。
電動ポンプ100は、第1収容室16と第2収容室17と第3収容室15と連通部22とをさらに含み、第1ロータユニット11は、第3収容室15に設けられ、ポンプハウジングは、収容室231を有し、具体的には、ポンプハウジングは、第1ハウジングと第2ハウジングとを含み、これらの第1ハウジングと第2ハウジングは、封止して固定接続され、収容室を形成する。
そして、コントロールパネルユニット14は、収容室内に位置し、コントロールパネルユニット14の一方側が第1収容室16であり、ステータユニット13は、第1収容室16内に位置し、コントロールパネルユニット14の他方側が第2収容室17であり、第1収容室16、第2収容室17は、少なくとも、連通部22を介して連通しており、コントロールパネルユニット14は、基板142と電子素子141と封止部とを含む。
そして、基板142は、第1表面1421と第2表面1422とを含み、電動ポンプ100の軸方向に沿って、第1表面1421は、第2表面1422に対してステータユニット13に近く、少なくとも一部の電子素子141は、第1表面1421と同じ側にあり、又は、少なくとも一部の電子素子141は、第2表面1422と同じ側にあり、第1表面1421と同じ側にある電子素子141を第1電子素子、第2表面1422と同じ側にある電子素子141を第2電子素子として定義し、第1収容室16に対応する壁面は、少なくとも、第1電子素子の外側壁面を含み、又は、第2収容室17に対応する壁面は、少なくとも、第2電子素子の外側壁面を含む。
そして、電動ポンプ100が作動する場合、第1収容室16及び第2収容室17内に作動媒体が流れ、第1収容室16内に作動媒体が流れると、第1電子素子は、第1収容室内の作動媒体と接触し、第2収容室17内に作動媒体が流れると、第2電子素子は、第2収容室17内の作動媒体と接触する。
少なくとも1つの前記電子素子141は、ピンと前記基板142に向かう第1端部とを含み、具体的には、電子素子141は、ハウジング1411を含む。
そして、ハウジング1411は、第1端部1413を含み、この第1端部1413は、電子素子141のピンと同じ側にあるハウジング1411の一端を含み、第1端部1413は、電子素子141のピンと同じ側にあり、基板142と電子素子141とが相対して係合する部位を係合部24として定義し、コントロールパネルユニット14は、係合部24に封止部143が設置されており、又は、コントロールパネルユニット14は、係合部24の外部に封止部143が設置されていることにより、作動媒体が電子素子141の第1端部の所在する部位に入ることを防止する。
以下で言及される作動媒体は、油を含むが、これに限定されず、収容室に存在し、電子素子141と接触することが可能な他の作動媒体も含む。
そして、電子素子141のピンは、基板142に電気的に接続され、封止部143は、第1端部1413と同じ側にあり、封止部143は、閉塞面1435を含み、コントロールパネルユニット14は、封止室146を含み、封止室146に対応する壁面は、少なくとも、閉塞面1435と基板142の表面とハウジング1411の内側壁面とを含み、又は、電子素子141は、封止ゴムパッド1412を含み、封止部143は、本体部1436を含み、外側部1437は、本体部1436の外周側壁面であり、外側部1437は、第1端部1413の内壁面に周方向に一周して封止接続され、本体部1436は、封止ゴムパッド1412の表面を覆う。
本体部1436が封止ゴムパッド1412を覆うことは、接触の設置であってもよいし、非接触の設置であってもよく、電動ポンプ100の軸方向に沿って、本体部1436、封止ゴムパッド1412を基板142の第1表面に投影し、封止ゴムパッド1412の投影は、本体部1436の投影内に位置すればよい。
電動ポンプ100が作動する場合、コントロールパネルユニット14は、ステータユニット13の巻線における電流を所定の規律に従って変化するように制御することで、変化する励起磁場が発生するようにステータユニット13を制御し、第2ロータユニット12は、励起磁場の作用により回動し、この第2ロータユニット12は、直接または間接的に第1ロータユニット11を回動させることができ、第1ロータユニット11が回動する場合、第1ロータユニット11の間の油圧室の容積が変化することで、作動媒体が流出通路に押し出されて流動力が発生する。
第1収容室16及び第2収容室17は、作動媒体を収容可能であり、この作動媒体が第1収容室16及び第2収容室17を流れる場合、少なくとも一部の電子素子141は、第1収容室16及び第2収容室17内の作動媒体と接触して熱の交換を行い、電子素子141が長時間にわたって作動媒体と接触すると、電子素子141の失効を引き起こしやすく、コントロールパネルユニット14の寿命に影響を与え、電動ポンプ100の使用寿命に影響を与える。
このような態様により、外部の作動媒体が電子素子141の内部に入ることの低減に寄与し、電子素子141を保護でき、電子素子の失効の低減に寄与し、電動ポンプ100の使用寿命を向上させる。
【0013】
図1及び
図2に示す電動ポンプ100は、第3収容室15をさらに含み、第1ロータユニット11は、第3収容室15に位置し、この第3収容室15に対応する壁面は、底壁151を含み、この底壁151は、第1ロータユニット11を支持するために用いられる。
そして、電動ポンプ100は、第1通路152をさらに含み、この第1通路152は、底壁151の上面、下面を貫通し、第3収容室15は、第1収容室16に連通する。
電動ポンプ100が作動する場合、第3収容室15内の作動媒体は、第1通路152を通って第1収容室16に入り、この第1収容室16、第2収容室17は、少なくとも、連通部22を介して連通しており、第1収容室16内の作動媒体は、連通部22を通って第2収容室17に入り、このようにすると、第1収容室16内に位置する電子素子141、即ち、第1電子素子は、第1収容室16内の作動媒体と熱交換することができ、第2収容室17に位置する電子素子141、即ち、第2電子素子は、第2収容室17内の作動媒体と熱交換することができる。
コントロールパネルユニット14を効果的に放熱し、このコントロールパネルユニット14の使用寿命を向上させ、電動ポンプ100の使用寿命を向上させることができる。
図1に示すように、電動ポンプ100は、ポンプ軸18をさらに含み、このポンプ軸18の一端が、第1ロータユニット11に接続され、ポンプ軸18の他端が、第2ロータユニット12に接続され、ポンプ軸18は、第2通路181を含む。
そして、この第2通路181は、ポンプ軸18の軸方向に沿ってポンプ軸18を貫通し、第2通路181の一端が、第3収容室15に連通し、第2通路181の他端が、第1収容室16に連通する。
電動ポンプ100が作動する場合、第1通路152の入口における作動媒体の圧力は、第2通路181の出口における作動媒体の圧力よりも大きく、作動媒体は、第2通路181を通って第1収容室16から出ることが可能になっている。
第1通路152、第2通路181からなる流体流路を第1流路S1として定義し、具体的には、
図2に示す。
【0014】
図2及び
図3に示すように、電動ポンプ100は、流入通路19と流出通路20とをさらに含み、流入通路19は、外部作動媒体の流入に用いられるものであり、流出通路20は、作動媒体の流出に用いられるものである。
そして、この電動ポンプ100は、第3通路21をさらに含み、第3収容室15に対応する壁部は、側壁153を含み、この側壁153は、前記底壁151の径方向外側に位置し、第3通路21は、側壁153を貫通し、第3通路21の一端が第1収容室16に連通し、第3通路21の他端が流出通路20に連通する。
第1通路152の入口における作動媒体の圧力は、第3通路21の出口における作動媒体の圧力よりも大きく、第1収容室16内の作動媒体は、第3通路21を通って第1収容室16から出ることが可能になっており、このような態様により、コントロールパネルユニット14を効果的に放熱することができる。
流入通路19、流出通路20からなる流体流通の経路を第2流路S2、第1通路152、第3通路21からなる流体流通の経路を第3流路S3として定義し、具体的には、
図3に示す。
異なるパワーの電動ポンプのコントロールパネルユニット14に対する放熱要求に適応するために、ハイパワーの電動ポンプ100については、第1流路S1、第3流路S3を同時に設置することができ、具体的には、
図2及び
図3に示す。
【0015】
図1に示すように、電動ポンプ100が作動する場合、作動媒体は、第1通路152を通って第1収容室16に入ることができ、第1収容室16は、少なくとも、連通部22を介して第2収容室17に連通する。
具体的には、基板142の外側壁とポンプハウジングの内壁との間には、均一な隙間がある。
そして、この基板142の外側壁とポンプハウジングの内壁との間の、周方向において少なくとも基板142の軸線に沿って対称である両位置箇所に隙間があるようにしてもよく、ここでは具体的に限定しない。
連通部22は、基板142の外側壁とポンプハウジングの内側壁との間に形成された通路である。
このような態様により、基板142の限られた配置スペースを節約し、コントロールパネルユニット14の構造を簡単化し、コントロールパネルユニット14のコストを低減し、電動ポンプ100のコストの低減に寄与することができる。
さらに、連通部22は、基板142に設置されてもよく、連通部22は、連通孔を含み、この連通孔は、基板142を貫通することにより、第1収容室16は、第2収容室17に連通し、電動ポンプ100が作動する場合、第1収容室16内の作動媒体は、連通孔を通って第2収容室17に入ることができ、第1収容室16内に位置する電子素子141は、第1電子素子として理解されてもよく、それに、第2収容室17内に位置する電子素子141は、第2電子素子として理解されてもよく、第1電子素子及び/又は第2電子素子は、作動媒体と熱交換し、コントロールパネルユニット14の放熱に寄与する。
このような態様により、ポンプハウジングの径方向の寸法を調整する必要がなくなり、電動ポンプ100の構造体積が低減し、電動ポンプ100の構造の小型化を実現することができる。
【0016】
コントロールパネルユニット14の、係合部の外部に設置された封止部を第1封止部として定義し、コントロールパネルユニットは、係合部に第2封止部が設置されていることにより、作動媒体が電子素子141の第1端部の所在する部位に入ることを防止する。
第1封止部、第2封止部に使用される材料は、同じであってもよいし、異なってもよく、例えば、第1封止部及び/又は第2封止部は、第1封止材料を使用して硬化させて形成されたものであってもよいし、第1封止部及び/又は第2封止部は、第2封止材料を使用して硬化させたものであってもよい。
以下の実施例では、第1封止材料及び第2封止材料は、第1シーラントを同時に含み、他の実施形態として、第1封止材料及び/第2封止材料は、第2シーラントを含む。
上記のように、
図1~
図5に示すように、電動ポンプ100が作動する場合、第1収容室16内に位置する電子素子141は、第1電子素子として理解されてもよく、それに、第2収容室17内に位置する電子素子141は、第2電子素子として理解されてもよく、長時間にわたって作動媒体と接触することになり、電子素子141が長時間にわたって作動媒体と接触すると電子素子141の失効を引き起こしやすい。
電子素子141は、抵抗、コンデンサ、インダクタ、及び、プロセッサ等を含み、コンデンサは、電解質コンデンサ、ハイブリッドコンデンサ、又は固体コンデンサを含む。
以下では、電解質コンデンサのみを例にして詳細に記載し、電解質コンデンサは、第1表面1421と同じ側にあってもよいし、電解質コンデンサは、第2表面1422と同じ側にあってもよく、以下の基板142の上面は、第1表面1421であってもよいし、第2表面1422であってもよい。
【0017】
図6、
図14及び
図7に示すように、封止部143は、底部1432と側部1431とを含み、第1端部1413は、ハウジングの基板142に相対的に近い一端を含み、係合部24は、基板142とハウジング1411とが相対して係合する部位を含み、閉塞面1435は、側部1431に位置し、少なくとも一部の側部1431は、第1端部1413の外側壁に封止接続され、具体的には、少なくとも一部の側部1431は、第1端部1413の外側壁に周方向に一周して封止接続され、理解するように、側部1431は、第1端部1413の外側壁面の外側にオイルシールされて接続され、底部1432は、基板142に封止接続され、底部1432は、基板142の表面にオイルシールされて接続される。
具体的には、側部1431は、第1セグメント1431aと、第2セグメント1431bとを含み、第1セグメント1431a、第1端部1413については、ハウジングの外側壁が周方向に一周して封止接続すると理解されてもよく、閉塞面1435は、第2セグメント1431aに位置し、底部1432は、基板142に封止接続される。
封止室146に対応する側壁は、少なくともハウジング1411の内側壁面と、閉塞面1435と、少なくとも一部の基板142の表面とを含み、図示6に示すように、ここで、基板142の上面として理解してもよく、封止室146は、基板142の上面、封止部143、及び電子素子141のケースによって構築し形成され、作動媒体が電子素子141の内部に入ることを低減し、このようにすると、必要な第1封止材料の使用量が少なく、具体的には、第1封止材料は、第1シーラントであってもよく、第1シーラントの必要量が少なく、第1シーラントの使用量を節約し、さらにコントロールパネルユニット14のコストを低減することができる。
電子素子141は、封止ゴムパッド1412をさらに含み、この封止ゴムパッド1412は、封止室146内に位置し、且つ、開放端口に周方向に一周して封止接続され、封止ゴムパッド1412は、電解質コンデンサ内の電解質を封止するために用いられる。
電子素子141は、基板142に固定接続された後、通常は、電子素子141の端部表面にあり、第1端部の端部表面と基板142の上面とが第1隙間L1(
図14に示される)を形成し、電子素子141における高さ寸法をHとして定義し、ここでの電子素子141の高さ寸法は、電動ポンプ100の軸方向に沿った高さ寸法であり、電子素子141の高さ方向に沿って、ここでの電子素子141の高さ方向が電動ポンプ100の軸方向と平行であると理解されてもよく、封止部143の上面、下面の厚さ寸法は、第1隙間の寸法よりも大きく、且つ、0.25H以下である。
外部の作動媒体がゴムパッド、即ち、封止ゴムパッド1412と長時間にわたって接触すると、シーラント1412が膨張変形し、電解質コンデンサを押し上げることにより、電解質コンデンサが抜けて失効になる。
封止材料は、第1シーラントを含み、第1シーラントの常温における粘度パラメータが20000mPa.s以上であり、硬化前の第1シーラントがゼリー状である。
以下の常温は、25℃±3℃である。
第1シーラントは、塗られた位置で、硬化する前に自由に流動しない。
硬化後の第1シーラント、即ち、封止部は、油との相溶性が良好であり、長時間にわたって作動媒体の環境において良好な封止性能を保持することができる。
具体的には、第1シーラントの塗布態様は、塗ることを含むが、これに限定されず、シーラントを塗布する他の態様も可能であり、ここでは具体的に限定しなく、実現態様として、具体的には、第1シーラントを塗ることができ、第1シーラントを塗るプロセスは、スプレー塗布、コーティング、又は塗装であってもよく、ここでは具体的に限定しない。
本実施形態では、第1シーラントは、常温で、UVにより硬化させ、又は、高温により硬化させ、他の硬化態様であってもよく、ここでは具体的に限定しない。
硬化後のハウジング1411の内側壁面、少なくとも一部の側部1431、及び少なくとも一部の基板142の上面は、封止室を形成し、電解質コンデンサの封止ゴムパッド1412は、封止室146内に設置され、腐食性の作動媒体、例えば、ギヤ油が電子素子141と基板142との間のクリアランスを通って電子素子141の内部、例えば、電解質コンデンサの内部に入り、この電解質コンデンサの封止ゴムパッド1412と接触することを効果的に回避し、封止ゴムパッド1412の使用寿命を向上させ、電動ポンプ100の使用寿命を向上させる。
このような態様により、第1に、封止部143、基板142、及びハウジング1411によって形成される封止室146は、封止ゴムパッド1412を効果的に保護することができ、この封止ゴムパッド1412の使用寿命を向上させ、電子素子141の保護に寄与し、この電子素子141が失効になるリスクの低減に寄与し、さらに電子素子141の使用寿命を向上させる。
第2に、封止部143のプロセスの実施形態が簡単で、量産に寄与し、コントロールパネルユニット14の生産効率を効果的に向上させる。
第3に、封止部143は、電子素子141の外部に設置され、封止部143を設置する場合、この封止部143による電子素子141と基板142との間のクリアランスの閉塞状況をより直観的に見ることができ、封止部143の外観品質を制御することに寄与し、高品質な封止効果を実現することに寄与する。
第4に、封止部143は、電子素子141の外周側に設置され、占有する基板142のスペースが少なく、他の電子素子141のために限られた配置スペースをあげ、基板142の径方向の寸法を低減し、コントロールパネルユニット14のコストを節約し、同時に電動ポンプ100の小型化のために一定の基礎を提供する。
第5に、封止部143の上面、下面の厚さ寸法は、第1隙間L1の寸法よりも大きく、且つ、0.25H以下であり、電子素子141を効果的に封止することを実現し、また、電子素子141は、より効果的に作動媒体と十分な熱交換を行うことができ、電子素子141を十分に放熱することに寄与し、電動ポンプ100の使用寿命を向上させることに寄与する。
さらに、
図10に示すように、コントロールパネルユニットは、覆い部145をさらに含み、この覆い部145は、本体部1451と外周部1452とを含む。
そして、この外周部1452は、本体部1451の外周側壁面であり、外周部1452は、第1端部1413の内壁面に周方向に一周して封止接続され、電子素子141は、封止ゴムパッド1412を含み、この封止ゴムパッド1412は、第1端部1413の内側壁に周方向に一周して封止接続され、封止ゴムパッド1412は、正面1412aと裏面1412bとを含み、電動ポンプ100の軸方向に沿って、正面1412aは、裏面1412bに対して基板142に近く、本体部1451は、正面1412aと接触し且つ正面1412aを覆い、本体部1451、正面1412aを正面1412aの所在する平面に投影し、本体部1451の投影面積は、正面1412aの投影面積以上である。
以下に言及される覆い部145については、第3封止材料を使用し、第3封止材料は、第1封止材料又は第2封止材料と同じであってもよく、第3封止材料は、第2シーラントを含み、覆い部145は、第2シーラントを硬化させて形成されたものであり、覆い部145は、第2シーラントを硬化させた後に形成されたものであり、常温において、第2シーラントの粘度パラメータは、200mPa.s以上である。
覆い部145は、硬化成形の場合、ハウジング1411の内側表面をダムとして、液体のUV樹脂又は、UV接着剤をハウジング1411内に囲い込むことができ、液体UV樹脂又は、UV接着剤の流動性が比較的良好であるため、封止ゴムパッド1412とハウジング1411の内側壁との間のクリアランスに十分に流れることができ、ハウジング1411の内側表面をコファダムとして、一定の厚さの被覆部145を形成することができ、UVにより硬化させ、又は、高温により硬化させる。
このような態様により、第2シーラントの流動性が比較的良好であり、封止ゴムパッド1412とハウジング1411との間のクリアランスに十分に流れることができ、電子素子を保護し、作動媒体による電子素子141の腐食、例えば、作動媒体による電子素子141の封止ゴムパッド1412の腐食を効果的に低減し、電子素子141が失効になるリスクを効果的に低減する。
【0018】
図8、
図9及び
図15に示すように、電子素子141は、電解質コンデンサを含み、通常、異なるパワーの電動ポンプ100に適応するために、ハイパワーの電動ポンプ100に通常配置される電解質コンデンサの体積が大きく、電解質コンデンサと基板142との間の接続の強固性を補強するために、電子素子141は、ベース144をさらに含む。
そして、このベース144は、位置決め孔1443が設置され、位置決め孔1443は、ベース144の厚さ方向に沿って延在し、第1端部1413は、位置決め孔1443に位置し、ベース144は、第1面1441と、第2面1442とを含み、電動ポンプ100の軸方向に沿って、第2面1442は、第1面1441に対して基板142から離れ、ベース144は、基板142に固定接続され、第1端部1413は、ベース144の基板142に相対的に近い一端と、ハウジング1411の基板142に相対的に近い一端とを含み、係合部24は、ベース144と基板142とが相対して係合する部位を含み、係合部24は、ハウジング1411と基板142とが相対して係合する部位を含み、電子素子141の外側壁は、位置決め孔1443を形成する壁に位置制限されて接続される。
ここで位置制限されて接続されることは、隙間嵌めされて接続されることであってもよいし、中間嵌めされて接続されること、又は、締まり嵌めされて接続されることであってもよく、ここでは具体的に限定しない。
本実施形態の電子素子141の外側壁は、位置決め孔を形成する壁面と隙間嵌めされ、電子素子141は、ベース144を介して基板142に固定接続され、電子素子141、ベース144をベース144の上面の所在する平面に投影し、電子素子141の投影面積は、ベース144の投影面積よりも小さい。
そして、ベース144の上面は、第2面1442であり、このようにすると、ベース144の、基板142との接触面積は、電子素子141の端部と基板142との接触面積よりも大きく、ベース144を設置することは、さらに電解質コンデンサと基板142との接続の安定性に寄与する。
このように、電子素子141の外壁と位置決め孔1443の側壁との間に第2隙間が形成され、ベース144の下面、即ち、第1面1441と基板142の上面との間に第3隙間が形成され、上記の第2隙間、第3隙間に対する閉塞を実現するために、作動媒体が第2隙間、第3隙間に沿って電子素子141の内部、例えば、電解質コンデンサの内部に入り、電解質コンデンサの封止ゴムパッド1412を腐食することを回避する。
図8、
図15に示すように、封止部143は、第1部1433と第2部1434とを含み、第1部1433は、第1接触部1433aと第2接触部1433bとを含み、第2部1434は、第2接合部1434bと、第1接合部1434aとを含む。
そして、第2接触部1433bは、第1端部1413aの外側壁に周方向に一周して封止接続され、具体的には、第2接触部1433bは、ハウジング1411の外側壁面の外周側にオイルシールされて接続され、第1接触部1433aは、第2面1442に封止接続され、具体的には、第1接触部1433aは、第2面1442にオイルシールされて接続され、少なくとも一部の第2接合部1434bは、ベース144の周側壁に周方向に一周して封止接続され、第1接合部1434aは、基板142の表面に封止接続され、具体的には、第1接合部1434aは、基板142の表面にオイルシールされて接続され、閉塞面1435は、第1閉塞面1435aと第2閉塞面1435bとを含み、第1閉塞面1435aは、第1接触部1433aに位置し、第2閉塞面は、第2接合部1434bに位置し、封止室146に対応する壁面は、ハウジング1411の内側壁面と、第1閉塞面1435aと少なくとも一部の第1面1442と、第2閉塞面1435bと少なくとも一部の基板142の表面とを含む。
電動ポンプ100の軸方向に沿って、第1部1433の厚さ寸法は、0.25H以下であり、第2部1434の厚さは、ベース144の厚さ寸法以下である。
このような態様により、第2隙間、第3クリアランスを効果的に閉塞することができ、作動媒体が電子素子141の内部、例えば、電解質コンデンサの内部に入り、電解質コンデンサの封止ゴムパッド1412を腐食することを回避する。
上記の封止部143は、第1シーラントであってもよく、第1シーラントは、UVにより硬化させ、又は、高温により硬化させる。
第1シーラントの粘度パラメータは、20000mPa.s以上である。
このような態様により、第1に、第1シーラントの必要量が少なく、第1シーラントの使用量を節約し、コントロールパネルユニット14のコストを低減することができる。
第2に、第1部1433、第2部1434を設置することにより、このような態様では、封止部143、電子素子141、基板142の接触面積が少なく、封止性を保証すると同時に、電子素子141は、より効果的に作動媒体と十分な熱交換を行うことができ、電子素子141を十分に放熱し、コントロールパネルユニット14の使用寿命を提供することができる。
第1部1433と第2部1434とは、固定接続されてもよい。
さらには、
図8、
図15、
図9及び
図13に示すコントロールパネルユニット14は、覆い部145をさらに含み、この覆い部145は、本体部1451を含み、外周部1452は、本体部1451の外周側壁面であり、外周部1452は、第1端部1413の内壁面に周方向に一周して封止接続される。
そして、電子素子141は、封止ゴムパッド1412を含み、この封止ゴムパッド1412は、第1端部1413の内側壁に周方向に一周して封止接続され、封止ゴムパッド1412は、正面1412aと裏面1412bとを含み、電動ポンプ100の軸方向に沿って、正面1412aは、裏面1412bに対して基板142に近く、本体部1451は、正面1412aと接触し且つ正面1412aを覆い、本体部1451、正面1412aを正面1412aの所在する平面に投影し、本体部1451の投影面積は、正面の投影面積以上である。
覆い部145は、第2シーラントを硬化させて形成されたものであり、常温において、第2シーラントの粘度パラメータは、200mPa.s以上である。
被覆部145は、硬化成形の場合、ハウジング1411の内側表面をダムとして、液体のUV樹脂又はUV接着剤をハウジング1411内に囲い込むことができ、液体UV樹脂又はUV接着剤の流動性が比較的良好であるため、封止ゴムパッド1412とハウジング1411の内側壁との間のクリアランスに十分に流れることができ、ハウジング1411の内側表面をコファダムとして、一定の厚さの被覆部145を形成することができ、UVにより硬化させ、又は、高温により硬化させる。
このような態様により、第2シーラントの流動性が比較的良好であり、封止ゴムパッド1412とハウジング1411との間のクリアランスに十分に流れることができ、さらには、電子素子141を保護し、作動媒体による電子素子141の腐食、例えば、作動媒体による電子素子141の封止ゴムパッド1412の腐食を効果的に低減し、電子素子141が失効になるリスクを効果的に低減することができる。
【0019】
以下、
図10に示すように、別の実施形態を記述し、電子素子141は、封止ゴムパッド1412をさらに含み、この封止ゴムパッド1412は、第1端部の内側壁に周方向に一周して封止接続され、封止ゴムパッド1412は、正面1412aと、裏面1412bとを含み、電動ポンプ100の軸方向に沿って、正面1412aは裏面1412bに対して前記基板142に近く、封止部143は、本体部1436と外側部1437とを含む。
そして、この外側部1437は、本体部1436の周方向側壁面であり、外側部1437は、第1端部1413の内部壁面に周方向に一周して封止接続され、本体部1436は、正面1412aと接触し且つ正面1412aを覆い、本体部1436、正面1412aを正面1412aの所在する平面に投影し、本体部1436の投影面積は、正面1412aの投影面積以上であり、本体部1436は、内側面と外側面とを含む。
さらに、この外側面は、この外側面に対して基板142に近く、閉塞面1435は、内側面に位置し、封止室143に対応する壁面は、ハウジング1411の内壁面と、閉塞面1435とを含む。
ここで、封止部143は、第1封止材料又は第2封止材料又は第3封止材料を硬化させて形成されたものであってもよい。
シーラントは、第1シーラントであってもよいし、第2シーラントであってもよく、第2シーラントの常温における粘度パラメータが200mPa.s以上である。
常温において、第2シーラントの粘度パラメータは、第1シーラントの粘度パラメータ以下である。
本実施形態では、シーラントは、第2シーラントであり、第2シーラントの流動性が比較的良好であり、封止ゴムパッド1412とハウジング1411との間のクリアランスに十分に流れることができ、硬化後に封止部143を形成して封止ゴムパッド1412を作動媒体から隔離し、外部の作動媒体が電子素子141の内部に入ることを効果的に回避することができ、電子素子141内の封止ゴムパッド1412を効果的に保護することができる。
また、封止部、封止ゴムパッド1412の二重保護は、外部の作動媒体が電子素子141の内部に入ることを効果的に回避し、電子素子141の使用寿命を向上させ、さらに、電動ポンプ100の使用寿命を向上させることができる。
第2シーラントは、UV樹脂又はUV接着剤であってもよく、UV樹脂又はUV接着剤は、UVにより硬化させ、又は、高温により硬化させる。
本実施例では、封止部143は、UV接着剤が封止ゴムパッド1412の表面にスプレー塗布されたものであり、封止ゴムパッド1412は、完全に封止部143によって覆われている。
そして、この封止部143は、硬化成形の場合、ハウジング1411の内側表面をダムとして、液体のUV樹脂又はUV接着剤をハウジング1411内に囲い込むことができ、液体UV樹脂又はUV接着剤の流動性が比較的良好であるため、封止ゴムパッド1412とハウジング1411の内側壁との間のクリアランスに十分に流れることができ、ハウジング1411の内側表面をコファダムとして、一定の厚さの封止部143を形成することができ、UVにより硬化させ、又は、高温により硬化させることができる。
このような態様により、電解質コンデンサが作動媒体に位置する場合、作動媒体と封止ゴムパッド1412との直接接触を効果的に回避することができ、作動媒体による長期接触によって封止ゴムパッド1412が変形し、電解質コンデンサの失効を引き起こすことを効果的に回避することができる。
封止部143を誘電体コンデンサの内部に設置することにより、基板142の表面の配置スペースをより効果的に節約し、電動ポンプ100の小型化構造の設計のために基礎を提供することができる。
【0020】
別の実現態様として、
図11に示すように、封止部143の設置を基礎とし、さらに電子素子141の表面を処理してもよく、具体的には、電子素子141の表面に保護膜146が覆われており、保護膜146は、コンフォーマルコーティングであってもよいし、第2シーラントであってもよく、第2シーラントの常温における粘度パラメータが200mPa.s以上である。
本実施形態では、保護膜は、コンフォーマルコーティングであり、このコンフォーマルコーティングは、電子素子141の表面に均一にスプレー塗布されることができ、コンフォーマルコーティングの流動性が比較的大きいため、電子素子141の表面を良好に覆うことができ、それに、電子素子141の表面に薄い保護膜146が覆われており、封止部143とコンフォーマルコーティングとの組み合わせ設置により、より効果的に電解質コンデンサを効果的に保護することができ、電子素子141への放熱に影響を与えない状況では、電解質コンデンサのハウジングが腐食性の作動媒体によって腐食されることを効果的に回避し、電子素子141の使用寿命を向上させ、さらに、コントロールパネルユニット14の使用寿命を向上させることができる。
【0021】
図16に示すように、電子素子141は、ベース144とハウジング1411とを含み、ベース144は、位置決め孔1443を含み、位置決め孔1443は、ベース144の厚さ方向に沿って延在し、少なくとも一部のハウジング1411は、位置決め孔1443に位置し、ベース144は、基板142に固定接続され、ベース144は、第1面1441と第2面1442とを含み、電動ポンプ100の軸方向に沿って、第2面1442は、第1面1441に対して基板142から離れ、第1端部1413は、ベース144とハウジング1411とが組み合わせて形成されたユニットの一端であり、第1端部1413の端面は、第1面1441であり、係合部24は、ベース144と基板142とが相対して係合する部位であり、封止部143は、第1部1433と、第2部1434とを含み、第1部1433は、第1接触部1433aと、第2接触部1433bとを含み、第2接触部1433aは、ハウジング1411の外側壁面の外周側にオイルシールされて接続され、第1接触部1433aは、第2面1441にオイルシールされて接続され、第2部1434は、第1面1441にオイルシールされて接続され且つ第2部1434は、第1端部1413の端面にオイルシールされて接続される。
このような態様により、電子素子141の安定を補強すると同時に、電子素子141を効果的にオイルシールすることもでき、これにより、前記作動媒体が電子素子141の第1端部1413の所在する部位に入ることを防止することができる。
【0022】
図17に示すように、第1部1433、第2部1434は、接続されて設置される。
このような態様により、封止部143の構造をより安定にさせ、腐食性の作動媒体において、一体式の構造は、さらに封止部143が良好なオイルシール性能を長期間にわたって保持することができる。
【0023】
図18に示すように、電子素子141は、ハウジング1411を含み、第1端部1413は、ハウジング1411の一端に位置し、係合部24は、基板142とハウジング1411とが相対して係合する部位であり、封止部143は、基板142の表面にオイルシールされて接続され且つ封止部143は、第1端部1413の端面にオイルシールされて接続される。
【0024】
図16、
図17及び
図18が示す実施形態を基礎とし、電子素子1461には、覆い部が設置されてもよく、具体的には、
図12及び
図13に示す実施形態を参照可能であり、ここでは詳しく贅言しない。
【0025】
図1~
図18に示す本発明は、電動ポンプの製造方法をさらに開示し、封止材料を少なくとも、第1端部1413の外側壁面及び基板142の表面に塗布するステップを含み、ここでの塗布及び以下の「塗布」は、「塗る」を具体的に含むが、これに限定されず、塗るというプロセスは、スプレー塗布、コーティング、又は塗装であってもよいのを含むが、これに限定されず、ここでは具体的に限定しない。
【0026】
封止材料を硬化させて封止部143を形成し、封止部143は、閉塞面1435を含み、コントロールパネルユニット14を取得し、コントロールパネルユニット14は、封止室146を含み、この封止室146に対応する壁面は、少なくとも、閉塞面1435と一部の基板142の表面とハウジング1411の内側壁面とを含み、又は、封止材料を電子素子141の封止ゴムパッド1412の表面に塗布するとともに、封止材料を完全に封止ゴムパッド1412の表面に覆う。
硬化して封止部143を形成し、封止部143は、本体部1436を含み、外側部1437は、本体部1436の外周側壁面であり、外側部1437は、第1端部1413の内壁面に周方向に一周して封止接続され、本体部1436は、封止ゴムパッド1412の表面を覆う。
本体部1436が、封止ゴムパッド1412を覆うことは、接触の設置であってもよいし、非接触の設置であってもよく、電動ポンプ100の軸方向に沿って、本体部1436、封止ゴムパッド1412を基板142の第1表面に投影し、封止ゴムパッド1412の投影は、本体部1436の投影内に位置すればよい。
このような態様により、第1に、外部の作動媒体が、電子素子141の内部に入ることを効果的に防止し、電子素子141を保護し、電動ポンプ100の使用寿命を向上させることができる。
第2に、封止部143の実施プロセスが、簡単で、量産に寄与することができる。
【0027】
図1~
図18に示す本発明は、別の電動ポンプ100の製造方法をさらに開示し、
第1シーラントを塗布する前に、第1端部1413と基板142の第2表面1422との間に第1隙間L1を形成するステップと、
第1シーラントを電子素子141の第1端部1413の外側壁の周方向に一周して塗布し、少なくとも一部の第1シーラントは、第1端部1413の外側壁と周方向に一周して接触し、少なくとも一部の第1シーラントは、基板142の第2表面1422と接触するとともに、基板142の上面に沿って第1端部の径方向外側の方向に延在し、電子素子141の軸方向に沿って、封止材料の延在高さ寸法は、第1隙間L1の寸法よりも大きいステップと、を含み、説明しようとするのは、封止部143の底部は、第1基準面であり、電子素子141の軸方向において、封止部143の上面に第1点が設けられており、第1点から第1基準面までの距離寸法は、封止部143の上面における第1点を除いた残りの点から第1基準面までの距離寸法以下であり、第2基準面を設置し、第2基準面は、第1点を通り且つ第1基準面と平行であり、第1基準面と第2基準面との間の距離は、延在高さ寸法である。
【0028】
封止部143を硬化して形成し、この封止部143は、底部1432と側部1431とを含み、第1端部1413の外側壁に封止接続される壁面は、側部1431であり、基板142の上面に封止接続される壁面は、底部1432であり、封止室146に対応する壁面は、少なくとも、電子素子141のハウジング1411の内壁面と閉塞面1435と少なくとも一部の基板142の表面とを含む。
このような態様により、第1、第1シーラントの必要量が少なく、第1シーラントの使用量を節約し、さらにコントロールパネルユニットのコストを低減することができる。
第2、少なくとも封止部143、基板142、及びハウジング1411によって形成された封止室146は、封止ゴムパッド1412を効果的に保護し、封止ゴムパッド1412の使用寿命を向上させることができ、電子素子141の保護に寄与し、電子素子141の失効リスクの低減に寄与し、電子素子141の使用寿命を向上させることができる。
【0029】
さらには、封止材料は、第2シーラントをさらに含み、電子素子141は、封止ゴムパッド1412を含み、封止ゴムパッド1412は、第1端部1413の内側壁に周方向に一周して封止接続され、前記第2シーラントを前記封止ゴムパッド1412の正面及び第1端部1413の内側壁面に塗布することにより、前記第1シーラントは、前記正面を完全に覆い、被覆部145を硬化して形成する。
そして、この被覆部145は、本体部1451を含み、本体部1451の外周部は、第1端部1413の内壁面に周方向に一周して封止接続され、電子素子141は、封止ゴムパッド1412を含み、封止ゴムパッド1412は、第1端部1413の内側壁に周方向に一周して封止接続され、封止ゴムパッド1412は、正面1412aと裏面1412bとを含む。
そして、電動ポンプの軸方向に沿って、正面1412aは、裏面1412bに対して基板142に近く、本体部1451は、正面1412aと接触し且つ正面1412aを覆い、本体部1451、正面1412aを正面の所在する平面に投影し、本体部1451の投影面積は、正面1412aの投影面積以上である。
このような態様により、封止ゴムパッド1412を二重にガードすることができ、作動媒体による封止ゴムパッド1412の腐食を低減することに寄与することができる。
【0030】
図1~
図18に示す本発明は、第3種の電動ポンプ100の製造方法をさらに開示し、
封止材料は、第1シーラントを含み、コントロールパネルユニット14は、ベース144を含み、ベース144は、位置決め孔を含み、位置決め孔は、基板142の厚さ方向に沿って延在し、第1端部1413は、位置決め孔に位置制限されて接続され、ベース144は、基板142に固定接続され、第1端部1413と位置決め孔との間に第2隙間が形成され、ベース144の第1面と基板142の第2表面とに第3隙間が形成されるステップを含み、該ステップは、
第1シーラントを第2隙間L2箇所に塗布することにより、第1シーラントが、第2隙間L2を完全に覆うステップと、
第1シーラントを第3隙間L3箇所に塗布することにより、第1シーラントが、第3隙間L3を完全に覆うステップと、
封止部143を硬化して形成し、封止部143は、第1部1433と、第2部1434とを含み、第1部1433は、第1接触部と第2接触部とを含み、第2部は、第1接合部と第2接合部とを含み、閉塞面1435は、第1閉塞面1435と第2閉塞面1435とを含み、第1閉塞面1435は、第1接触部に位置し、第2閉塞面1435は、第2接合部に位置し、封止室146に対応する壁面は、ハウジング1411の内側壁面と、第1閉塞面1435と、少なくとも一部の第1面と、第2閉塞面1435と、少なくとも一部の基板142の表面とを含むステップと、を含む。
このような態様により、電子素子141と基板142との接続強度を強めると同時に、作動媒体による電子素子141の腐食を低減することに寄与する。
さらには、封止材料は、第2シーラントをさらに含み、電子素子141は、封止ゴムパッド1412を含み、封止ゴムパッド1412は、第1端部の内側壁に周方向に一周して封止接続され、前記第2シーラントを封止ゴムパッド1412の正面及び第1端部の内側壁面に塗ることにより、前記第1シーラントは、前記正面を完全に覆い、硬化して被覆部を形成する。
このような態様により、封止ゴムパッド1412を二重にガードすることができ、作動媒体による封止ゴムパッド1412の腐食を低減することができる。
【0031】
本発明は、第4種の電動ポンプの製造方法をさらに提供し、電子素子141は、封止ゴムパッド1412をさらに含み、この封止ゴムパッド1412は、第1端部1413の内側壁に周方向に一周して封止接続されるステップと、
第2シーラントを封止ゴムパッド1413の正面1412a及び第1端部1413の内側壁面に塗布することにより、第1シーラントが、正面1412aを覆うステップと、
硬化して封止部143を形成し、この封止部143は、本体部1436を含み、閉塞面1435は、内側面に位置し、封止室に対応する壁面は、ハウジング1411の内壁面と、閉塞面1435とを含むステップと、を含む。
具体的には、電子素子141が基板142に溶接される前に、第2シーラントを第1端部の内側壁及び封止ゴムパッド1412の正面に塗り、第2シーラントを硬化させて封止部143を形成する。
このような態様により、電子素子141が基板142に溶接された後に第2シーラントを塗るという実施形態と比較すると、本実施形態は、第2シーラントが基板142の他の位置に流れて第2シーラントが無駄になることを効果的に回避することができ、つまり、本実施形態は、コントロールパネルユニット14のコストを低減し、さらに、電動ポンプ100の生産コストを低減することができる。
【0032】
図1~
図18に示す本発明は、電動ポンプの製造方法をさらに提供し、
第1封止材料を係合部24の周方向外側に塗布するステップと、
第1封止材料を硬化させ、第1封止材料が基板142の表面にオイルシールされて接続され且つ第1封止材料が第1端部1413の外側壁面の外周側にオイルシールされて接続されるステップと、
コントロールパネルユニット14、ステータユニット13を組み付け、コントロールパネルユニット14とステータユニット13とで形成されたユニットを電動ポンプ100の収容室に配置し、又は、ステータユニット13を電動ポンプ100の収容室に配置し、コントロールパネルユニット14を電動ポンプ100の収容室に組み付け、コントロールパネルユニット14とステータユニット13とを電気的に接続させるステップと、
第1ロータユニット11を電動ポンプ100の収容室に組み付け、第1ロータユニット11の所在する部位と、コントロールパネルユニット14の所在する部位とが連通するステップと、を含む。
このような態様により、第1、第1封止材料の必要量が少なく、第1封止材料の使用量を節約し、さらに、コントロールパネルユニット14のコストを低減すると同時に、封止ゴムパッド1412を効果的に保護し、封止ゴムパッド1412の使用寿命を向上させることもでき、電子素子141の保護に寄与し、電子素子141の失効リスクの低減に寄与し、さらに電子素子141の使用寿命を向上させることができる。
【0033】
図1~
図18に示す本発明は、電動ポンプの製造方法をさらに提供し、
第2封止材料を係合部24内に塗布するステップと、
前記第2封止材料を硬化させ、前記第2封止材料が前記基板142の表面にオイルシールされて接続され且つ前記第2封止材料が前記第1端部1413の端面にオイルシールされて接続されるステップと、
コントロールパネルユニット14、ステータユニット13を組み付け、コントロールパネルユニット14とステータユニット13とで形成されたユニットを電動ポンプ100の収容室に配置し、又は、ステータユニット13を電動ポンプ100の収容室に配置し、コントロールパネルユニット14を電動ポンプ100の収容室に組み付け、コントロールパネルユニット14とステータユニット13とを電気的に接続させるステップと、
第1ロータユニット11を電動ポンプ100の収容室に組み付け、第1ロータユニット11の所在する部位と前記コントロールパネルユニット14の所在する部位とが連通するステップと、を含む。
このような態様により、作動媒体が電子素子141の内部に入ることを防止すると同時に、基板142の第1封止材料が占有する面積も低減でき、コントロールパネルユニット14の小型化設計の実現に寄与することができる。
図1~
図18に示す本発明は、電動ポンプの製造方法をさらに提供し、前記電子素子141のピンと同じ側にある前記電子素子141のハウジング1411の内側壁面の内周側に第2シーラントを塗布し、前記第2シーラントを硬化させ、前記第2封止材料は、前記電子素子141の端面をオイルシールする。
このような態様により、電子素子141に対する保護を補強することができる。
【0034】
図1~
図18に示す本発明は、電動ポンプの製造方法は、
電子素子141を組み付けるステップであって、封止ゴムパッド1412を、電子素子141のハウジング1411の内周側内の領域に設置することにより、封止ゴムパッド1412がハウジング1411の内周側にオイルシールされて接続されるのを含むステップと、
電子素子141、基板142を組み付けるステップと、を含む。
【0035】
図1~
図18に示す本発明は、電動ポンプの製造方法をさらに提供し、第2封止材料をハウジング1411と基板142との間の領域に塗布し、及び/又は、第2封止材料を封止ゴムパッド1412と基板142との間の領域に塗布するステップを含む。
【0036】
図1~
図18に示す本発明は、電動ポンプの製造方法をさらに提供し、第2封止材料をハウジング1411と基板142との間の領域に塗布するステップを含む。
【0037】
図1~
図18に示す本発明は、電動ポンプの製造方法をさらに提供し、
電子素子141を組み付けるステップであって、ハウジング1411、ベース144を組み付けるのを含むステップと、
第1封止材料をベース144とハウジング1411との接続箇所の周方向外側に塗布し、第1封止材料をベース144と基板142との接続箇所の周方向外側に塗布し、及び/又は、第2封止材料をベース144と基板142との間の領域に塗布するステップと、を含む。
【0038】
以上の実施例は、本発明を制限するものではなく、本発明を説明するために用いられるだけであり、本明細書は、上記実施例を参照して本発明を既に詳しく説明したが、当業者であれば理解するように、本発明に対して補正、または等同交替を行うことができ、本発明の精神および範囲を逸脱しない改善は、いずれも本出願の請求項の範囲内に含まれる。
【手続補正書】
【提出日】2024-08-27
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電気的に接続されたステータユニット及びコントロールパネルユニットを含む電動ポンプであって、
前記電動ポンプは、収容室を含み、
前記コントロールパネルユニットは、基板と電子素子とを含み、
前記基板は、前記収容室に位置し、
前記電子素子は、前記収容室に位置し、
前記電子素子の少なくとも1つは、ピンと前記基板に向かう第1端部とを含み、
前記電子素子のピンは、前記基板に電気的に接続され、
前記第1端部は、前記電子素子のピンと同じ側に位置し、
前記電動ポンプが作動する場合、前記収容室内に作動媒体が存在し、前記電子素子及び前記基板は、前記作動媒体と接触し、前記基板と前記電子素子とが相対して係合する部位を係合部として定義し、前記コントロールパネルユニットは、前記係合部に封止部が設置されており、又は、前記コントロールパネルユニットは、前記係合部の外部に封止部が設置されていることにより、前記作動媒体が前記電子素子の第1端部の所在する部位に入ることを防止することを特徴とする電動ポンプ。
【請求項2】
前記電子素子は、ハウジングと封止ゴムパッドとを含み、
前記封止ゴムパッドは、前記ハウジングの内周側にオイルシールされて設置され、
前記封止ゴムパッドは、正面と裏面とを含み、
前記電動ポンプの軸方向に沿って、前記正面は、前記裏面に対して前記基板に近く、
前記封止ゴムパッドは、前記ハウジング内周側の内側領域を覆い、
前記第1端部は、封止ゴムパッドの正面を含むことを特徴とする請求項1に記載の電動ポンプ。
【請求項3】
前記電子素子は、ハウジングを含み、
前記第1端部は、前記ハウジングの前記基板に相対的に近い一端を含み、
前記係合部は、前記基板と前記ハウジングとが相対して係合する部位を含み、
前記封止部は、底部と側部とを含み、
前記側部は、前記第1端部の外側壁面の周側にオイルシールされて設置され、
前記底部は、前記基板の表面にオイルシールされて設置されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の電動ポンプ。
【請求項4】
前記電子素子は、ベースとハウジングとを含み、
前記ベースは、前記ハウジングに固定接続され、前記基板に固定接続され、第1面と第2面とを含み、
前記電動ポンプの軸方向に沿って、前記第2面は、前記第1面に対して前記基板から離れ、
前記第1端部は、前記ベースの前記基板に相対的に近い一端と前記ハウジングの前記基板に相対的に近い一端とを含み、
前記係合部は、ベースと前記基板とが相対して係合する部位を含み、
前記係合部は、前記ハウジングと前記基板とが相対して係合する部位を含み、
前記封止部は、第1部と第2部とを含み、
前記第1部は、第1接触部と第2接触部とを含み、
前記第2部は、第1接合部と第2接合部とを含み、
前記第1接触部は、前記第2面にオイルシールされて設置され、
前記第2接触部は、前記ハウジングの外側壁面の外周側にオイルシールされて設置され、
前記第1接合部は、前記基板の表面にオイルシールされて設置され、
前記第2接合部は、少なくとも一部の前記ベースの外側壁面の外周側にオイルシールされて設置されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の電動ポンプ。
【請求項5】
前記コントロールパネルユニットの、前記係合部の外部に設置された封止部を第1封止部として定義し、前記コントロールパネルユニットは、前記係合部に第2封止部が設置されていることにより、前記作動媒体が前記電子素子の第1端部の所在する部位に入ることを防止することを特徴とする請求項2に記載の電動ポンプ。
【請求項6】
前記電子素子は、ハウジングを含み、
前記第1端部は、前記ハウジングの前記基板に相対的に近い一端を含み、
前記係合部は、前記基板と前記第1端部との間の領域を含み、
前記封止部は、前記基板の表面にオイルシールされて接続され且つ前記封止部は第1端部の端面にオイルシールされて接続されていることを特徴とする請求項5に記載の電動ポンプ。
【請求項7】
前記コントロールパネルユニットは、保護膜をさらに含み、少なくとも一部の前記電子素子の表面に前記保護膜が覆われていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の電動ポンプ。
【請求項8】
前記電子素子は、コンデンサを含み、
前記コンデンサは、電解液コンデンサ、ハイブリッドコンデンサ、又は固体コンデンサを含むことを特徴とする請求項7に記載の電動ポンプ。
【請求項9】
前記収容室は、第1収容室と第2収容室と第3収容室とを含み、
前記コントロールパネルユニットの一方側が前記第1収容室であり、前記コントロールパネルユニットの他方側が前記第2収容室であり、
前記第1収容室、前記第2収容室は、連通し、
前記ステータユニットは、前記第1収容室に位置し、
前記電動ポンプは、第1ロータユニットをさらに含み、
前記第1ロータユニットは、前記第3収容室に位置し、
前記第3収容室に対応する壁面は、底壁を含み、
前記底壁は、前記第1ロータユニットを支持するために用いられ、
前記電動ポンプは、第1通路をさらに含み、
前記第1通路は、前記底壁の上下面を貫通し、
前記第3収容室は、前記第1収容室に連通し、
前記電動ポンプは、ポンプ軸をさらに含み、前記ポンプ軸の一端が前記第1ロータユニットに接続され、前記ポンプ軸は、第2通路を含み、
前記第2通路は、前記ポンプ軸の第1端面及び前記ポンプ軸の第2端面を貫通し、
前記電動ポンプが作動する場合、前記第1通路の入口における前記作動媒体の圧力は、前記第2通路の出口における前記作動媒体の圧力よりも大きく、前記作動媒体は、前記第2通路を通って前記第1収容室から出ることが可能になっていることを特徴とする請求項8に記載の電動ポンプ。
【請求項10】
第1封止材料を係合部の周方向外側に塗布するステップと、
前記第1封止材料を硬化させ、前記第1封止材料を前記基板の表面にオイルシールして接続し且つ前記第1封止材料を前記第1端部の外側壁面の外周側にオイルシールして接続するステップと、
コントロールパネルユニット、ステータユニットを組み付け、コントロールパネルユニットとステータユニットとで形成されたユニットを電動ポンプの収容室に配置し、又は、ステータユニットを電動ポンプの収容室に配置し、コントロールパネルユニットを電動ポンプの収容室に組み付け、コントロールパネルユニットとステータユニットとを電気的に接続させるステップと、
第1ロータユニットを電動ポンプの収容室に組み付け、第1ロータユニットの所在する部位と前記コントロールパネルユニットの所在する部位とを連通するステップとを含むことを特徴とする電動ポンプの製造方法。
【請求項11】
第2封止材料を係合部内に塗布するステップと、
前記第2封止材料を硬化させ、前記第2封止材料を前記基板の表面にオイルシールして接続し且つ前記第2封止材料を前記第1端部の端面にオイルシールして接続するステップと、
コントロールパネルユニット、ステータユニットを組み付け、コントロールパネルユニットとステータユニットとで形成されたユニットを電動ポンプの収容室に配置し、又は、ステータユニットを電動ポンプの収容室に配置し、コントロールパネルユニットを電動ポンプの収容室に組み付け、コントロールパネルユニットとステータユニットとを電気的に接続させるステップと、
第1ロータユニットを電動ポンプの収容室に組み付け、第1ロータユニットの所在する部位と、前記コントロールパネルユニットの所在する部位とを連通するステップとを含むことを特徴とする電動ポンプの製造方法。
【請求項12】
電子素子を組み付けるステップであって、封止ゴムパッドを電子素子のハウジング内周側内の領域に設置することにより前記封止ゴムパッド材が前記ハウジングの内周側にオイルシールされて接続されるのを含むステップと、
前記電子素子、前記基板を組み付けるステップとを含むことを特徴とする請求項10または請求項11に記載の電動ポンプの製造方法。
【請求項13】
前記製造方法は、第2封止材料をハウジングと前記基板との間の領域に塗布し、及び/又は、第2封止材料を封止ゴムパッドと前記基板との間の領域に塗布するステップを含むことを特徴とする請求項12に記載の電動ポンプの製造方法。
【請求項14】
前記製造方法は、第2封止材料をハウジングと前記基板との間の領域に塗布するステップを含むことを特徴とする請求項10に記載の電動ポンプの製造方法。
【請求項15】
電子素子を組み付けるステップであってハウジング、ベースを組み付けるのを含むステップと、
第1封止材料をベースとハウジングとの接続箇所の周方向外側に塗布し、第1封止材料をベースと基板との接続箇所の周方向外側に塗布し、及び/又は、第2封止材料をベースと基板との間の領域に塗布するステップとを含むことを特徴とする請求項10または請求項11に記載の電動ポンプの製造方法。
【国際調査報告】