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▶ リサージ セラピューティクス,インコーポレイテッドの特許一覧

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2025-03-05
(54)【発明の名称】良性前立腺過形成治療システム
(51)【国際特許分類】
   A61K 31/337 20060101AFI20250226BHJP
   A61M 5/158 20060101ALI20250226BHJP
   A61M 5/178 20060101ALI20250226BHJP
   A61M 5/31 20060101ALI20250226BHJP
   A61M 5/175 20060101ALI20250226BHJP
   A61M 5/14 20060101ALI20250226BHJP
   A61M 5/28 20060101ALI20250226BHJP
   A61P 13/08 20060101ALI20250226BHJP
   A61K 31/436 20060101ALI20250226BHJP
   A61K 9/08 20060101ALI20250226BHJP
   A61K 9/10 20060101ALI20250226BHJP
   A61K 45/00 20060101ALI20250226BHJP
   A61K 31/573 20060101ALI20250226BHJP
   A61P 43/00 20060101ALI20250226BHJP
   A61K 47/22 20060101ALI20250226BHJP
   A61K 47/34 20170101ALI20250226BHJP
【FI】
A61K31/337
A61M5/158 500F
A61M5/178
A61M5/31 534
A61M5/175
A61M5/14 584
A61M5/28 520
A61P13/08
A61K31/436
A61K9/08
A61K9/10
A61K45/00
A61K31/573
A61P43/00 121
A61K47/22
A61K47/34
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024545106
(86)(22)【出願日】2023-01-27
(85)【翻訳文提出日】2024-09-25
(86)【国際出願番号】 US2023011776
(87)【国際公開番号】W WO2023147080
(87)【国際公開日】2023-08-03
(31)【優先権主張番号】63/304,599
(32)【優先日】2022-01-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】17/727,675
(32)【優先日】2022-04-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】17/727,680
(32)【優先日】2022-04-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.TEFLON
2.PLURONIC
(71)【出願人】
【識別番号】524282582
【氏名又は名称】リサージ セラピューティクス,インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【弁理士】
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【弁理士】
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【弁理士】
【氏名又は名称】内藤 和彦
(72)【発明者】
【氏名】トロールサス,オロフ ミカエル
(72)【発明者】
【氏名】スタンクス,ジョン ジェイ.
(72)【発明者】
【氏名】ゴラミ,シャーロム ショーン
【テーマコード(参考)】
4C066
4C076
4C084
4C086
【Fターム(参考)】
4C066AA03
4C066BB01
4C066CC01
4C066CC07
4C066DD08
4C066EE14
4C066FF01
4C066FF05
4C066QQ32
4C066QQ78
4C076AA11
4C076AA16
4C076AA94
4C076BB11
4C076CC17
4C076DD60
4C076EE24M
4C076FF12
4C076FF32
4C076FF67
4C076FF68
4C084AA19
4C084MA17
4C084MA66
4C084NA06
4C084NA10
4C084NA12
4C084ZA81
4C084ZC75
4C086AA01
4C086AA10
4C086BA02
4C086CB22
4C086DA10
4C086MA03
4C086MA05
4C086MA16
4C086MA66
4C086NA06
4C086NA10
4C086NA12
4C086ZA81
4C086ZC75
(57)【要約】
良性前立腺過形成(BPH)組織の最小侵襲性治療方法。システムは、細胞静止薬又は細胞毒性薬を含む徐放性製剤と、徐放性製剤を含むか又はそれから本質的になる組成物を前立腺に局所送達するためのアプリケーター又は送達システムとを含む。組成物を収容するアプリケーターは、1単位面積当たり15~1,000センチポイズのKIR値によって特徴付けられる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
それを必要とする対象において良性前立腺過形成(BPH)を治療する方法であって、
細胞毒性薬又は細胞静止薬と、グリコリド系生体吸収性コポリマーと、前記薬物及びコポリマーの溶解能を有する水溶性溶媒とを含む組成物を収容する有針シリンジを使用することと、
前記組成物の総容積を前立腺に分注して、BPHの治療に効果のあるアウトカムを生じることであって、単位容積以下の前記組成物を、前記有針シリンジを使用して前立腺の第1の前立腺位置に分注することを含む、ことと
を含む方法。
【請求項2】
前記有針シリンジと前記組成物とを含む装置を使用することを更に含み、前記装置は、10~1000、10~300又は40~400のKIRを有し、KIRは、
【数1】

として定義される、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記有針シリンジを前記前立腺内の第2の位置に置き、及び前記装置を使用して、1単位容積以下の前記組成物を前記前立腺の前記第2の位置に分注するステップを更に含む、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
複数nの前記単位容積v以下のものは、対応するn個の前立腺位置において前記前立腺を治療するために前記前立腺に注射され、nは、前立腺容積PVとn=PV/(200×v)として関連し、前記複数の前記nの前記単位容積の合計は、前記前立腺容積PVについての総容積である、請求項1~3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
前記有針シリンジは、
前立腺サイズが20~40グラムであるとき、nが2~4であり、
前記前立腺サイズが40~60グラムであるとき、nが2~6であり、
前記前立腺サイズが60~80グラムであるとき、nが4~8であり、及び
前記前立腺サイズが80グラム以上であるとき、nが6~10である
ように、少なくともnの前記単位容積を保持する外筒を含む、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記有針シリンジは、
前立腺サイズが20~40グラムであるとき、nが4であり、
前記前立腺サイズが40~60グラムであるとき、nが4~6であり、
前記前立腺サイズが60~80グラムであるとき、nが4~8であり、及び
前記前立腺サイズが80グラム以上であるとき、nが6~10である
ように、少なくともnの前記単位容積を保持する外筒を含む、請求項4に記載の方法。
【請求項7】
単位容積は、0.05ml~0.5ml、0.05ml~0.1ml、0.1~0.2ml又は0.05~0.2mlである、請求項1~6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
前記組成物は、4体積%~15体積%の前記細胞毒性薬又は細胞静止薬を有する、請求項1~7のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
前記細胞毒性薬は、ドセタキセル又はパクリタキセルである、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記細胞静止薬は、シロリムスである、請求項8に記載の方法。
【請求項11】
前立腺サイズを測定し、及び前記前立腺サイズに基づき、BPHを治療するための前記組成物の総容積を選択するステップを更に含み、前記選択することは、前記前立腺のそれぞれの複数の位置で前記前立腺に分注するための前記組成物の単位容積の数を選択することを含み、前記単位容積の前記合計は、前記総容積にほぼ等しい、請求項1~10のいずれか一項に記載の方法。
【請求項12】
前記前立腺容積又は重量は、超音波イメージングによって測定される、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記組成物は、α遮断薬若しくは5α還元酵素阻害薬、コルチコステロイドなどの抗炎症薬及び/又は血管拡張薬を更に含む、請求項1~12のいずれか一項に記載の方法。
【請求項14】
前記グリコリド系生体吸収性コポリマーは、ポリ(D,L-ラクチド-co-グリコリド)(50:50)、ポリ(D,L-ラクチド-co-グリコリド)(65:35)、及びポリ(D,L-ラクチド-co-グリコリド)(75:25)、及びポリ(D,L-ラクチド-co-グリコリド)(85:15)の組から選択される、請求項1~13のいずれか一項に記載の方法。
【請求項15】
前記薬物及びコポリマーの溶解能を有する前記水溶性溶媒は、N-メチルピロリドン(NMP)及びジメチルスルホキシド(DMSO)並びにこれらの組み合わせの組から選択される、請求項1~14のいずれか一項に記載の方法。
【請求項16】
前記グリコリド系生体吸収性コポリマーは、ポリ(D,L-ラクチド-co-グリコリド)(PLGA)及びPLGA-PEG-PLGAの組から選択される、請求項1~15のいずれか一項に記載の方法。
【請求項17】
前記グリコリド系生体吸収性コポリマーは、PEG基を含む、請求項1~16のいずれか一項に記載の方法。
【請求項18】
グリコリド系生体吸収性コポリマーは、30~50重量%の総濃度を有し、前記溶媒は、50~30重量%の総濃度を有し、及び前記細胞毒性薬又は細胞静止薬は、0.5重量%~30重量%、1重量%~20重量%又は2重量%~6重量%の総濃度を有する、請求項1~17のいずれか一項に記載の方法。
【請求項19】
前記薬物は、前記組成物を前記前立腺内に注射してから最初の24時間中に5%~50%の放出率を有する、請求項1~18のいずれか一項に記載の方法。
【請求項20】
前記溶媒は、N-メチル-ピロリドンを含み、前記薬物は、パクリタキセルであり、及び前記ポリマーは、PLGAである、請求項1~19のいずれか一項に記載の方法。
【請求項21】
それを必要とする対象において良性前立腺過形成(BPH)を治療する方法であって、
細胞毒性薬又は細胞静止薬と、グリコリド系生体吸収性コポリマーと、前記薬物及びコポリマーの溶解能を有する水溶性溶媒とを含む組成物を収容する有針シリンジを含む装置を使用することであって、前記組成物は、絶対粘度μを有し、及び前記有針シリンジは、内径Dの針長Lを有する、使用することと、
複数の単位容積vの前記組成物を、前記有針シリンジを使用して前立腺におけるそれぞれの複数の異なる位置に分注することと
を含み、
単位容積は、0.05ml~0.2mlであり、
前記複数の単位容積は、BPHの治療のための総容積に等しく、
前記装置は、10~300又は40~400のKIRを有し、及びKIRは、
【数2】

として定義される、方法。
【請求項22】
前記組成物は、4体積%~15体積%の前記細胞毒性薬又は細胞静止薬を有し、前記細胞毒性薬は、ドセタキセル又はパクリタキセルであり、前記細胞静止薬は、シロリムスである、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
前記複数nの単位容積は、BPHの治療について、前立腺容積PVとn=PV/(200×v)として関連する、請求項21に記載の方法。
【請求項24】
前立腺容積PVを治療するための装置であって、
絶対粘度μを有し、及び少なくとも1単位容積vの量のSRFを含む組成物と、
シリンジであって、前記シリンジの外筒に前記組成物を収容し、長さL及び管径Dを有する針を含み、及び前記組成物と流体連通して置かれるように適合されたシリンジと
を含み、
前記シリンジは、少なくともnの前記単位容積vを保持し、nは、PVとn=PV/(200×v)として関連し、及び前記nの単位容積は、BPHの治療のための総容積に等しく、
前記装置は、10~1000、10~300又は40~400のKIRを有し、前記KIRは、(μ)×(L)/(vD)×10(-6)として定義される、装置。
【請求項25】
μは、267cP~500cPである、請求項24に記載の装置。
【請求項26】
μは、500cP~6000cPである、請求項24に記載の装置。
【請求項27】
Lは、15~20cmである、請求項24~26のいずれか一項に記載の装置。
【請求項28】
前記外筒は、5~50又はより厳密には10~30の細長比を有する、請求項24~27のいずれか一項に記載の装置。
【請求項29】
前記針は、200~400又は250~350の細長比(L/D)を有する、請求項24~28のいずれか一項に記載の装置。
【請求項30】
前記針は、0.02cm~約0.12cm又はより厳密には0.06cm~0.08cmの内径を有する、請求項29に記載の装置。
【請求項31】
vは、0.05ml~0.2mlである、請求項24~30のいずれか一項に記載の装置。
【請求項32】
Lは、15cm~20cmであり、
前記外筒は、5~50又は10~30の細長比を有し、
前記針は、0.06cm~約0.08cmの内径を有し、
vは、0.05ml~0.2mlであり、及び
前記粘度は、1065cP~4000cPである、請求項24~31のいずれか一項に記載の装置。
【請求項33】
Lは、35cm~75cmであり、
前記外筒は、5~50又は10~30の細長比を有し、
前記針は、0.03cm~約0.04cmの内径を有し、
vは、0.05ml~0.2mlであり、及び
前記粘度は、250cP~1100cPである、請求項24~32のいずれか一項に記載の装置。
【請求項34】
前記シリンジ外筒は、前記シリンジ外筒内の組成物のデッドボリュームを除いて、2~10単位容積の前記組成物を収容する、請求項24~33のいずれか一項に記載の装置。
【請求項35】
前記組成物は、
40~50重量%の総濃度の生体吸収性ポリマー、80~20重量%、75~25重量%、60~40重量%の総濃度の溶媒及び0.5重量%~30重量%、1重量%~20重量%又は2重量%~6重量%の総濃度の薬物
を含む、請求項24~34のいずれか一項に記載の装置。
【請求項36】
前記SRFの薬物は、最初の1ヵ月にわたって10%~85%以下、最初の3ヵ月にわたって25%~95%以下及び/又は最初の6ヵ月にわたって50%~100%以下の放出率を有する、請求項24~35のいずれか一項に記載の装置。
【請求項37】
前記薬物は、前記組成物を前記前立腺内に注射してから最初の24時間中に5%~50%の放出率を有する、請求項24~36のいずれか一項に記載の装置。
【請求項38】
前記SRFは、前記SRFの0.1~10重量%以下、10~15重量%又は20~30重量%以下の細胞静止薬又は細胞毒性薬を含む、請求項24~37のいずれか一項に記載の装置。
【請求項39】
前記薬物は、シロリムス、ドセタキセル又はパクリタキセルである、請求項24~38のいずれか一項に記載の装置。
【請求項40】
前記薬物は、α遮断薬若しくは5α還元酵素阻害薬、コルチコステロイドなどの抗炎症薬及び/又は血管拡張薬を含む、請求項24~39のいずれか一項に記載の装置。
【請求項41】
前記溶媒は、N-メチル-ピロリドンを含み、前記薬物は、パクリタキセルであり、及び前記ポリマーは、PLGAである、請求項24~40のいずれか一項に記載の装置。
【請求項42】
前記KIRは、40~400である、請求項24~41のいずれか一項に記載の装置。
【請求項43】
前立腺容積PVを治療するための装置であって、
絶対粘度μを有し、及び少なくとも1単位容積vの量のSRFを含む組成物、
シリンジであって、前記シリンジの外筒に前記組成物を収容し、長さL及び管径Dを有する針を含み、及び前記組成物と流体連通して置かれるように適合されたシリンジ
を含み、
前記シリンジは、少なくともnの前記単位容積を保持し、及びnは、PVとn=PV/(200×v)として関連し、
Lは、15cm~20cm又は35cm~70cmであり、
前記外筒は、約10及び30の細長比を有し、
前記針は、0.06cm~約0.08cm又は0.03cm~約0.04cmの内径を有し、
vは、0.05ml~0.1mlであり、及び
μは、1065cP~4000cP又は250cP~1100cPであり、
前記装置は、(μ)×(L)/(vD)×10(-6)として定義される、10~1000のKIRを有する、装置。
【請求項44】
前記KIRは、40~400である、請求項43に記載の装置。
【請求項45】
前記シリンジ外筒は、前記シリンジ外筒内の組成物のデッドボリュームを除いて、2~10単位容積の前記組成物を収容する、請求項43に記載の装置。
【請求項46】
ガイドであって、前記ガイドに結合されたシリンジからSRFの漸増投薬量を提供するためのものであり、前記シリンジは、外筒と、前記外筒から延在する指かけ部と、前記外筒に対して移動可能なプランジャとを含み、前記ガイドは、
(c)第1の端部と第2の端部との間で中心軸に沿って延在する本体であって、内部空間を画定し、
(4)外壁と、
(5)前記外壁の半径方向内側に配置された内壁と、
(6)前記内壁から前記内部空間内に延在する複数の戻り止めであって、前記本体の前記中心軸に沿って互いに離間される複数の戻り止めと
を含む本体、
(d)前記本体の前記第2の端部における指かけ部留め部分であって、前記外筒が前記本体に対して移動することを防止するために前記シリンジの前記指かけ部に係合するように構成される指かけ部留め部分
を含み、前記ガイドに前記シリンジが提供されると、前記プランジャは、前記本体の前記内部空間内に延在し、前記プランジャが前記外筒に対して移動されると、前記複数の戻り止めのうちの第1の戻り止めは、前記プランジャに係合して、前記プランジャが前記外筒に対して移動するのに抵抗するように構成され、前記プランジャは、前記複数の戻り止めのうちの前記第1の戻り止めを越えて、前記複数の戻り止めのうちの第2の戻り止めまで移動可能である、ガイド。
【請求項47】
前記指かけ部留め部分は、アパーチャとして提供され、前記アパーチャは、前記外壁と前記内壁との間で前記本体を通して延在し、前記ガイドに前記シリンジが提供されると、前記指かけ部は、前記アパーチャを通して及び前記本体から離れて延在する、請求項46に記載のガイド。
【請求項48】
前記指かけ部留め部分は、翼部として提供され、前記翼部は、前記本体の前記外壁から半径方向外側に延在し、前記ガイドに前記シリンジが提供されると、前記翼部は、前記指かけ部を少なくとも部分的に囲い込む、請求項46又は47に記載のガイド。
【請求項49】
前記本体は、第1の部分と第2の部分とを含み、前記第2の部分は、前記ガイドを第1の状態と第2の状態との間で移行させるために前記第1の部分に対して移動可能であり、前記第1の状態は、前記本体に対する前記外筒の移動を可能にし、前記第2の状態は、前記本体に対する前記外筒の移動を防止する、請求項46~48のいずれか一項に記載のガイド。
【請求項50】
前記第1の部分と前記第2の部分とは、ヒンジによって一体に接続され、前記本体は、前記ガイドを前記第2の状態に維持するためのスナップ式コネクタを含む、請求項49に記載のガイド。
【請求項51】
前記第1の部分と前記第2の部分とは、個別の構成部品であり、前記本体は、前記第2の部分を前記第1の部分に固定するためのスナップ式コネクタを含み、前記ガイドは、前記第2の部分が前記第1の部分に固定されるとき、前記第2の状態にある、請求項50に記載のガイド。
【請求項52】
前記本体の前記中心軸に沿った前記第1の戻り止めと前記第2の戻り止めとの間の第1の距離(LDC)は、前記外筒内に収容された組成物の1単位容積(v)に対応する、請求項46~51のいずれか一項に記載のガイド。
【請求項53】
前記シリンジの前記外筒は、内径(d)を有し、前記第1の距離(LDC)は、前記単位容積(v)に比例し、前記第1の距離LDCは、
LDC=[4/(πd)]v
として定義される、請求項52に記載のガイド。
【請求項54】
前記戻り止めは、前記プランジャが前記第1の距離を移動したことを使用者に知らせるための触覚フィードバックを提供するように構成される、請求項46~53のいずれか一項に記載のガイド。
【請求項55】
前記戻り止めは、前記プランジャが前記第1の距離を移動したことを使用者に知らせるための音響フィードバックを提供するように構成される、請求項46~54のいずれか一項に記載のガイド。
【請求項56】
前記プランジャは、ヘッドを含み、前記複数の戻り止めは、前記第1の戻り止めと前記第2の戻り止めとの間に位置する第3の戻り止めを含み、前記本体の前記中心軸に沿った前記第1の戻り止めと前記第3の戻り止めとの間の第2の距離及び前記本体の前記中心軸に沿った前記第3の戻り止めと前記第1の戻り止めとの間の第3の距離は、両方とも前記ヘッドの厚さに等しい、請求項46~55のいずれか一項に記載のガイド。
【請求項57】
前記内壁は、第1の外接範囲を有し、前記プランジャは、第2の外接範囲を有するヘッドを含み、前記第2の外接範囲は、前記第1の第2の外接範囲よりも小さい、請求項46~56のいずれか一項に記載のガイド。
【請求項58】
前記内壁は、第1の外接範囲を有し、前記プランジャは、第2の外接範囲を有するヘッドを含み、前記第2の外接範囲は、第1の第2の外接径よりも小さい、請求項46~57のいずれか一項に記載のガイド。
【請求項59】
前記外筒に対する前記プランジャの移動の抵抗は、前記戻り止めと前記プランジャの前記ヘッドとの間の係合によって提供される、請求項46~58のいずれか一項に記載のガイド。
【請求項60】
前記プランジャは、角丸長方形の構成を有するヘッドを含み、前記本体の前記内壁の断面は、前記プランジャの前記ヘッドの前記角丸長方形の構成の少なくとも一部を近似する、請求項46~59のいずれか一項に記載のガイド。
【請求項61】
前記戻り止めは、前記角丸長方形の構成の前記少なくとも一部のみ、任意選択で前記本体の前記内壁の湾曲部分のみに提供される、請求項60に記載のガイド。
【請求項62】
前記本体は、脆弱部分又は前記ガイドの基部から片持ちされ、及び前記プランジャヘッドが通過するための前記本体の前記内部を一緒に形成する別個の部分を含む、請求項46~61のいずれか一項に記載のガイド。
【請求項63】
前記脆弱部分は、前記外壁と前記内壁との間で前記本体を通して延在するスロットとして提供され、前記スロットは、前記プランジャヘッドが戻り止め間で強制的に移動されるときに加えられる外向きの圧力に対する前記本体の前記抵抗を弱めるように配置される、請求項62に記載のガイド。
【請求項64】
前記脆弱部分は、前記本体を通して延在しない、厚さが減少した部分として提供される、請求項63に記載のガイド。
【請求項65】
前記厚さが減少した部分は、前記本体の前記中心軸と実質的に平行に延在する、請求項64に記載のガイド。
【請求項66】
前記本体は、切欠き部分を含み、前記切欠き部分は、前記本体の終端端部から前記第1の端部に向かって延在し、前記切欠き部分は、単位容積を分注するとき、前記プランジャヘッドを前記外筒に向かって移動させるために前記シリンジを操作している使用者の指のための隙間を提供するように構成される、請求項46~65のいずれか一項に記載のガイド。
【請求項67】
前記ガイドに前記シリンジが提供されると、前記シリンジの前記外筒の一部は、前記本体に配置される、請求項46~66のいずれか一項に記載のガイド。
【請求項68】
前記本体は、前記内壁から前記内部空間内に延在する複数のバンパーを更に含み、前記バンパーは、前記本体に配置された前記シリンジの前記外筒の前記一部に係合して、前記外筒が前記本体に対して移動することを防止するように構成される、請求項67に記載のガイド。
【請求項69】
前記有針シリンジ組立体のシリンジ外筒の上に固定可能な単体の組立体である、請求項46~68のいずれか一項に記載のガイド。
【請求項70】
組成物の複数の数nの単位容積vを含み、nは、TZULとn=TZUL/(11×v)として関連し、前記組成物は、細胞毒性薬又は細胞静止薬粉末と、グリコリド系生体吸収性コポリマーと、水溶性溶媒とを含む、請求項46~69のいずれか一項に記載のガイド。
【請求項71】
組成物の複数の数nの単位容積を含み、nは、前立腺容積PVとn=PV/(200×v)として関連し、前記組成物は、細胞毒性薬又は細胞静止薬粉末と、グリコリド系生体吸収性コポリマーと、水溶性溶媒とを含む、請求項46~70のいずれか一項に記載のガイド。
【請求項72】
TZULは、1.5cm~3.5cmである、請求項70又は71に記載のガイド。
【請求項73】
TZULは、2cmであり、vは、0.05mlであり、及びnは、3である、請求項70又は71に記載のガイド。
【請求項74】
デッドボリューム制御を含む、請求項46~73のいずれか一項に記載のガイド。
【請求項75】
第1の組成物を第2の組成物と混合するように構成された送達器具であって、
第1の端部と第2の端部との間に延在する外筒であって、前記外筒の前記第1の端部は、針への取付けのために適合される、外筒と、
前記外筒内に配置されたセプタムであって、前記外筒を第1のチャンバと第2のチャンバとに分割し、前記第1のチャンバは、前記第1の組成物を受け入れ、前記第2のチャンバは、前記第2の組成物を受け入れる、セプタムと、
前記外筒の前記第2の端部から延在するプランジャであって、前記外筒に対して移動可能であり、前記セプタムを壊して、前記第1の組成物が前記第2の組成物と混合して混合物を形成することを可能にし、及び前記混合物を前記外筒の前記第1の端部から前記針内に押し込むように構成されるプランジャと
を含む送達器具。
【請求項76】
前記外筒内に配置された穿孔部材であって、前記セプタムを壊すように構成される穿孔部材を更に含む、請求項75に記載の送達器具。
【請求項77】
前記プランジャは、前記穿孔部材に係合して、前記穿孔部材を前記外筒に対して移動させて前記セプタムを壊す、請求項76に記載の送達器具。
【請求項78】
前記プランジャは、第1の端部と第2の端部との間に延在するシャフト部分を含み、ピストンは、前記シャフト部分の前記第1の端部に提供され、前記ピストンは、前記外筒の内表面と密閉係合する、請求項76に記載の送達器具。
【請求項79】
前記ピストンは、前記セプタムに係合して前記セプタムを壊す、請求項78に記載の送達器具。
【請求項80】
前記外筒内に配置された穿孔部材であって、前記セプタムを壊すように構成される穿孔部材を更に含み、ピストンは、前記穿孔部材に係合して、前記穿孔部材を前記外筒に対して移動させて前記セプタムを壊す、請求項76に記載の送達器具。
【請求項81】
ヘッドは、前記シャフト部分の前記第2の端部に提供され、前記ヘッドは、第1の外接径を有し、及び前記シャフト部分は、第2の外接径を有し、前記第1の外接径は、前記第2の外接径よりも大きい、請求項75~80のいずれか一項に記載の送達器具。
【請求項82】
指かけ部を更に含み、前記指かけ部は、前記外筒の外表面から延在し、及び前記外筒の中心軸に対して横方向の第1の軸に沿って延在する、請求項75~81のいずれか一項に記載の送達器具。
【請求項83】
前記第1の組成物は、細胞毒性薬又は細胞静止薬粉末を含み、及び前記第2の組成物は、グリコリド系生体吸収性コポリマー及び水溶性溶媒を含む、請求項75~82のいずれか一項に記載の送達器具。
【請求項84】
前記細胞毒性薬又は細胞静止薬粉末は、パクリタキセル、シロリムス、ドセタキセル、エベロリムス、カルムスチン、マイトマイシン、タクロリムス又はテムシロリムスである、請求項83に記載の送達器具。
【請求項85】
前記グリコリド系生体吸収性コポリマー及び水溶性溶媒は、PLGA及びN-メチルピロリドン(NMP)である、請求項82又は83に記載の送達器具。
【請求項86】
前記細胞毒性薬又は細胞静止薬は、パクリタキセルであり、前記グリコリド系生体吸収性コポリマーは、PLGA8515であり、及び前記水溶性溶媒は、NMPである、請求項85に記載の送達器具。
【請求項87】
請求項46~74のいずれか一項に記載のガイド又は請求項75~86のいずれか一項に記載の送達器具と、その使用説明書とを含むキット。
【請求項88】
少なくとも2つ以上のプレフィルドシリンジであって、
前記少なくとも2つ以上のプレフィルドシリンジの1つは、細胞毒性薬又は細胞静止薬粉末を含む組成物を含み、
前記少なくとも2つ以上のプレフィルドシリンジの1つは、グリコリド系生体吸収性コポリマーと水溶性溶媒とを含む組成物を含む、少なくとも2つ以上のプレフィルドシリンジと、
前記プレフィルドシリンジの混合に関する説明書と
を含むキット。
【請求項89】
細胞毒性薬又は細胞静止薬粉末と、グリコリド系生体吸収性コポリマーを含む組成物と、水溶性溶媒とを含む組成物を含む少なくとも1つのシリンジと、
前記組成物の投与に関する説明書と
を含むキット。
【請求項90】
前記プレフィルドシリンジの混合に関する前記説明書は、組成物の少なくとも1単位容積v以上を収容する有針シリンジ組立体を提供する方法を指示し、前記組成物は、
前記細胞毒性薬又は細胞静止薬と、
前記グリコリド系生体吸収性コポリマーと、
前記水溶性溶媒と
を含み、
前記有針シリンジ組立体は、15~1200のK注射液比(KIR)を有し、
KIRは、
【数3】

として定義され、
前記有針シリンジは、針長L及び管径Dを有し、
μは、前記組成物の絶対粘度である、請求項88に記載のキット。
【請求項91】
前記細胞毒性薬又は細胞静止薬の一方は、パクリタキセル、シロリムス、ドセタキセル、エベロリムス、カルムスチン、マイトマイシン、タクロリムス又はテムシロリムスから選択される、請求項88又は89に記載のキット。
【請求項92】
前記グリコリド系生体吸収性コポリマー及び水溶性溶媒は、PLGA及びNMPを含む、請求項88~91のいずれか一項に記載のキット。
【請求項93】
BPHの治療に効果のあるアウトカムをもたらすように、前立腺に前記組成物の少なくとも1単位容積v以上を分注することであって、単位容積以下の前記組成物を、前記有針シリンジを使用して前立腺の第1の前立腺位置に分注することを含む、分注することに関する説明書を更に含む、請求項88又は87に記載のキット。
【請求項94】
前記少なくとも2つ以上のプレフィルドシリンジのうちの2つを接合するためのアダプターを更に含む、請求項88~92のいずれか一項に記載のキット。
【請求項95】
前記少なくとも2つ以上のプレフィルドシリンジの1つは、パクリタキセルを含む、請求項88~93のいずれか一項に記載のキット。
【請求項96】
前記少なくとも2つ以上のプレフィルドシリンジの1つは、ドセタキセルを含む、請求項88~94のいずれか一項に記載のキット。
【請求項97】
前記少なくとも2つ以上のプレフィルドシリンジの1つは、シロリムスを含む、請求項88~95のいずれか一項に記載のキット。
【請求項98】
前記少なくとも2つ以上のプレフィルドシリンジの1つは、(NMP)及びPLGAを含む、請求項84~96のいずれか一項に記載のキット。
【請求項99】
経直腸針を更に含む、請求項84~97のいずれか一項に記載のキット。
【請求項100】
経尿道針を更に含む、請求項84~98のいずれか一項に記載のキット。
【請求項101】
18G針を更に含む、請求項84~98のいずれか一項に記載のキット。
【請求項102】
20G針を更に含む、請求項84~98のいずれか一項に記載のキット。
【請求項103】
22G針を更に含む、請求項84~98のいずれか一項に記載のキット。
【請求項104】
23G針を更に含む、請求項84~98のいずれか一項に記載のキット。
【請求項105】
25G針を更に含む、請求項84~98のいずれか一項に記載のキット。
【請求項106】
前記針は、10cm~70cmの長さである、請求項84~100のいずれか一項に記載のキット。
【請求項107】
前記針は、10cm~20cmの長さである、請求項84~100のいずれか一項に記載のキット。
【請求項108】
20G×20cm経直腸針を更に含む、請求項84~100のいずれか一項に記載のキット。
【請求項109】
23G×70cm経尿道針を更に含む、請求項84~100のいずれか一項に記載のキット。
【請求項110】
23G×45cmの市販の経尿道針を含む、請求項84~100のいずれか一項に記載のキット。
【請求項111】
前記少なくとも2つ以上のプレフィルドシリンジの1つを膀胱鏡に結合するためのアダプターを更に含む、請求項84~1110のいずれか一項に記載のキット。
【請求項112】
前記アダプターは、前記少なくとも2つ以上のプレフィルドシリンジの1つを膀胱鏡に結合するためのハブである、請求項111に記載のキット。
【請求項113】
前記アダプターは、軟性膀胱鏡に結合することが可能なルアーロックである、請求項105~1112のいずれか一項に記載のキット。
【請求項114】
Tuehy-Borstタイプの値を更に含む、請求項105~113のいずれか一項に記載のキット。
【請求項115】
50μLの単位用量を含む、請求項84~114のいずれか一項に記載のキット。
【請求項116】
100μLの単位用量を含む、請求項84~114のいずれか一項に記載のキット。
【請求項117】
パクリタキセル、NMP及びPLGA8515を含む、請求項84~116のいずれか一項に記載のキット。
【請求項118】
NMP中の50%PLGA 5002Aポリマー溶液を含む、請求項84~117のいずれか一項に記載のキット。
【請求項119】
前記少なくとも2つ以上のプレフィルドシリンジの1つから漸増投薬量を提供するための少なくとも1つの用量投与ガイドを更に含む、請求項84~118のいずれか一項に記載のキット。
【請求項120】
前記少なくとも2つ以上のプレフィルドシリンジの1つから1患者当たり2~3回の漸増投薬量を提供するための少なくとも1つの用量投与ガイドを更に含む、請求項84~119のいずれか一項に記載のキット。
【請求項121】
前記少なくとも2つ以上のプレフィルドシリンジの1つから0.05mL~0.1mLの単位容積の漸増投薬量を提供するための少なくとも1つの用量投与ガイドを更に含む、請求項84~120のいずれか一項に記載のキット。
【請求項122】
前記少なくとも2つ以上のプレフィルドシリンジの1つから0.1mL~0.2mLの単位容積の漸増投薬量を提供するための少なくとも1つの用量投与ガイドを更に含む、請求項84~121のいずれか一項に記載のキット。
【請求項123】
前記少なくとも2つ以上のプレフィルドシリンジの1つから4~8単位容積の漸増投薬量を提供するための少なくとも1つの用量投与ガイドを更に含む、請求項84~122のいずれか一項に記載のキット。
【請求項124】
前記KIRは、15~300、100~900、300~600、15~1000又は40~400である、請求項88~123のいずれか一項に記載のキット。
【請求項125】
少なくともnの数の単位容積を含み、nは、前立腺容積PVとn=PV/(200×v)として関連する、請求項88~124のいずれか一項に記載のキット。
【請求項126】
少なくともnの数の単位容積を含み、TZULは、BPH移行域尿道長であり、及びn=TZUL/(11×v)である、請求項88~125のいずれか一項に記載のキット。
【請求項127】
TZULは、1.5cm~3.5cmである、請求項126に記載のキット。
【請求項128】
TZULは、2cmであり、vは、0.05mlであり、及びnは、3である、請求項126又は127に記載のキット。
【請求項129】
nは、1~10である、請求項125~128のいずれか一項に記載のキット。
【請求項130】
nは、1、2、3、4、5、6、7、8、9又は10である、請求項125~129のいずれか一項に記載のキット。
【請求項131】
前記有針シリンジは、300より大きい針細長比を有する、請求項88~129のいずれか一項に記載のキット。
【請求項132】
前記有針シリンジは、300~1200の針細長比を有する、請求項88~129のいずれか一項に記載のキット。
【請求項133】
μは、250cP~4000cPである、請求項88~131のいずれか一項に記載のキット。
【請求項134】
μは、250cp~1100cPである、請求項88~132のいずれか一項に記載のキット。
【請求項135】
前記用量投与ガイドの高さは、前記有針シリンジにおける送達容積に比例する、請求項88~134のいずれか一項に記載のキット。
【請求項136】
Lは、10~20cmである、請求項88~135のいずれか一項に記載のキット。
【請求項137】
Lは、15~20cmである、請求項88~135のいずれか一項に記載のキット。
【請求項138】
前記針は、300~1200の細長比(L/D)を有する、請求項88~137のいずれか一項に記載のキット。
【請求項139】
前記針は、250~350の細長比(L/D)を有する、請求項88~138のいずれか一項に記載のキット。
【請求項140】
前記針は、00.06cm~0.08cmの内径を有する、請求項88~138のいずれか一項に記載のキット。
【請求項141】
前記シリンジ外筒は、前記シリンジ外筒内の組成物のデッドボリュームを除いて、2~10単位容積の前記組成物を収容する、請求項88~138のいずれか一項に記載のキット。
【請求項142】
PVは、20~200cmであり、
Lは、15~20cmであり、
前記外筒は、5~20の細長比を有し、
Dは、約0.06cm~約0.08cmであり、
vは、0.05ml~0.1mlであり、及び
μは、250cP~1100cPである、請求項88~141のいずれか一項に記載のキット。
【請求項143】
前記有針シリンジは、尿道移行域に沿って複数の病変部を作り出すように構成された針を含む、請求項88~142のいずれか一項に記載のキット。
【請求項144】
前記有針シリンジは、前記有針シリンジが前記組成物を注射することができる最大で20個の側孔を含む、請求項88~143のいずれか一項に記載のキット。
【請求項145】
前記有針シリンジは、前記有針シリンジが前記組成物を注射することができる10~20個の側孔を含む、請求項88~144のいずれか一項に記載のキット。
【請求項146】
前記有針シリンジは、前記有針シリンジが前記組成物を注射することができる12個の側孔を含む、請求項88~145のいずれか一項に記載のキット。
【請求項147】
前記有針シリンジは、大型20Fr/6.7mmODで長さが22cmである、請求項88~146のいずれか一項に記載のキット。
【請求項148】
送達システムシャフト又はシースは、軟性である、請求項88~147のいずれか一項に記載のキット。
【請求項149】
前記送達システム又はシースは、硬性である、請求項88~148のいずれか一項に記載のキット。
【請求項150】
前記外筒は、前記針に接続するためのルアーポートを含む、請求項88~149のいずれか一項に記載のキット。
【請求項151】
組織刺入のための前記伸縮可能な針長は、2.5mmより大きい、請求項88~150のいずれか一項に記載のキット。
【請求項152】
組織刺入のための前記伸縮可能な針長は、少なくとも5mmである、請求項88~151のいずれか一項に記載のキット。
【請求項153】
それを必要とする対象において良性前立腺過形成(BPH)を治療する方法であって、
請求項1~29のいずれか一項に記載のガイド、請求項30~41のいずれか一項に記載の送達器具又は請求項42~103のいずれか一項に記載のキットを提供することと、
前記組成物の総容積を前立腺に分注して、BPHの治療に効果のあるアウトカムを生じること、単位容積以下の前記組成物を、前記有針シリンジを使用して前立腺の第1の前立腺位置に分注することを含む、ことと
を含む方法。
【請求項154】
超音波イメージングを経直腸針と共に使用するか、又は膀胱鏡検査イメージングを経尿道針と共に使用することを更に含む、請求項153に記載の方法。
【請求項155】
前記有針シリンジを前記前立腺内の第2の位置に置き、及び1単位容積以下の前記組成物を前記前立腺の前記第2の位置に分注するステップを更に含む、請求項153又は154に記載の方法。
【請求項156】
複数nの前記単位容積v以下のものは、対応するn個の前立腺位置において前記前立腺を治療するために前記前立腺に注射され、n=TZUL/(11×v)である、請求項153~155のいずれか一項に記載の方法。
【請求項157】
複数nの前記単位容積v以下のものは、対応するn個の前立腺位置において前記前立腺を治療するために前記前立腺に注射され、nは、前立腺容積PVとn=PV/(200×v)として関連し、前記単位容積の前記合計は、前記前立腺容積PVについての総容積である、請求項153~156のいずれか一項に記載の方法。
【請求項158】
前記有針シリンジは、少なくともnの前記単位容積を保持する外筒を含み、nは、2~10の整数であり、
前立腺サイズが20~40グラムであるとき、nは、2~4であり、
前記前立腺サイズが40~60グラムであるとき、nは、2~6であり、
前記前立腺サイズが60~80グラムであるとき、nは、4~8であり、及び
前記前立腺サイズが80グラム以上であるとき、nは、6~10である、請求項153~157のいずれか一項に記載の方法。
【請求項159】
単位容積は、0.05ml~0.5ml、0.05ml~0.1ml、0.1~0.2ml又は0.05~0.2mlである、請求項158に記載の方法。
【請求項160】
前記組成物は、4体積%~15体積%の前記細胞毒性薬又は細胞静止薬を有する、請求項158又は159に記載の方法。
【請求項161】
前記組成物は、4重量%~15重量%の前記細胞毒性薬又は細胞静止薬を有する、請求項158又は159に記載の方法。
【請求項162】
前記細胞毒性薬又は細胞静止薬は、パクリタキセル、シロリムス、ドセタキセル、エベロリムス、カルムスチン、マイトマイシン、タクロリムス及びテムシロリムスからなる群から選択される、請求項158~161のいずれか一項に記載の方法。
【請求項163】
前記細胞毒性薬は、ドセタキセル又はパクリタキセルである、請求項158~162のいずれか一項に記載の方法。
【請求項164】
前記細胞静止薬は、シロリムスである、請求項158~163のいずれか一項に記載の方法。
【請求項165】
前記TZULを測定し、及び前記TZULに基づき、前記前立腺のそれぞれの複数の位置で前記前立腺に分注するための前記組成物の単位容積vの総数を選択するステップを更に含み、前記単位容積の前記合計は、前記総容積にほぼ等しい、請求項158~164のいずれか一項に記載の方法。
【請求項166】
前立腺サイズを測定し、及び前記前立腺サイズに基づき、BPHを治療するための前記組成物の総容積を選択するステップを更に含み、前記選択することは、前記前立腺のそれぞれの複数の位置で前記前立腺に分注するための前記組成物の単位容積の数を選択することを含み、前記単位容積の前記合計は、前記総容積にほぼ等しい、請求項158~165のいずれか一項に記載の方法。
【請求項167】
前記前立腺サイズは、前立腺容積又は前立腺重量であり、前記前立腺容積又は前立腺重量は、超音波イメージングによって測定される、請求項158~166のいずれか一項に記載の方法。
【請求項168】
前記組成物は、α遮断薬若しくは5α還元酵素阻害薬又は抗炎症薬を更に含む、請求項158~167のいずれか一項に記載の方法。
【請求項169】
前記グリコリド系生体吸収性コポリマーは、ラクチド対グリコリドのモル比が50:50であるポリ(D,L-ラクチド-co-グリコリド)、ラクチド対グリコリドのモル比が65:35であるポリ(D,L-ラクチド-co-グリコリド)、及びラクチド対グリコリドのモル比が75:25であるポリ(D,L-ラクチド-co-グリコリド)、及びラクチド対グリコリドのモル比が85:15であるポリ(D,L-ラクチド-co-グリコリド)の組から選択される、請求項158~168のいずれか一項に記載の方法。
【請求項170】
前記薬物及びコポリマーの溶解能を有する前記水溶性溶媒は、N-メチルピロリドン(NMP)及びジメチルスルホキシド(DMSO)並びにこれらの組み合わせの組から選択される、請求項158~169のいずれか一項に記載の方法。
【請求項171】
前記グリコリド系生体吸収性コポリマーは、ポリ(D,L-ラクチド-co-グリコリド)(PLGA)及びPLGA-PEG-PLGAの組から選択される、請求項158~170のいずれか一項に記載の方法。
【請求項172】
グリコリド系生体吸収性コポリマーは、30~55重量%の総濃度を有し、前記溶媒は、69.5~40重量%の総濃度を有し、及び前記細胞毒性薬又は細胞静止薬は、0.5重量%~30重量%、1重量%~20重量%又は2重量%~6重量%の総濃度を有する、請求項158~171のいずれか一項に記載の方法。
【請求項173】
前記薬物は、前記組成物を前記前立腺内に注射してから最初の24時間中に5%~50%の放出率を有する、請求項158~172のいずれか一項に記載の方法。
【請求項174】
前記溶媒は、N-メチル-ピロリドンを含み、前記薬物は、パクリタキセルであり、及び前記ポリマーは、PLGAである、請求項158~173のいずれか一項に記載の方法。
【請求項175】
単位容積は、0.05ml~0.2mlである、請求項158~174のいずれか一項に記載の方法。
【請求項176】
前記複数の単位容積は、BPHの治療のための総容積に等しい、請求項158~175のいずれか一項に記載の方法。
【請求項177】
前記組成物は、4体積%~15体積%の前記細胞毒性薬又は細胞静止薬を有し、前記細胞毒性薬は、ドセタキセル又はパクリタキセルであり、前記細胞静止薬は、シロリムスである、請求項158~176のいずれか一項に記載の方法。
【請求項178】
前記組成物の前記nの数の単位容積数であり、nは、TZULとn=TZUL/(11×v)として関連する、請求項158~177のいずれか一項に記載の方法。
【請求項179】
前記複数nの単位容積は、BPHの治療について、前立腺容積PVとn=PV/(200×v)として関連する、請求項158~178のいずれか一項に記載の方法。
【請求項180】
前記抗炎症薬は、コルチコステロイド、血管拡張薬及びこれらの組み合わせから選択される、請求項159~179のいずれか一項に記載の方法。
【請求項181】
前記プランジャヘッドが各単位容積の前記距離(LDC)を横断するまで、前記プランジャヘッドを前記単位容積送達システムに強制的に押し通すことを更に含む、請求項158~180のいずれか一項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
[0001] 本願は、2022年1月29日に出願された米国仮特許出願第63/304,599号、また2022年4月22日に出願された米国特許出願公開第17/727,675号及びまた2022年4月22日に出願された米国特許出願公開第17/727,680号に対する優先権及びその利益を主張する。各出願は、あらゆる目的のために全体として参照により援用される。
【0002】
分野
[0002] 男性の健康、より詳細には下部尿路症状のための最小侵襲性局所治療。
【背景技術】
【0003】
背景
[0003] 良性前立腺過形成(BPH)は、前立腺移行域内での腺上皮組織、平滑筋及び結合組織の増殖に起因する前立腺サイズの非癌性の増大であり、下部尿路症状を引き起こす。下部尿路症状(LUTS)には、排尿躊躇、尿勢低下及び/又は断続的尿流、尿しぶり、残尿感並びに頻尿、切迫感、切迫性尿失禁及び夜間多尿などの蓄尿又は刺激症状など、排尿又は閉塞症状が含まれる。これは、50歳以上の男性の約半数に発症し、90%の男性が80歳までに発症する。治療選択肢は、生活様式の変更、薬物療法、様々な手技及び外科的手術からなる。生活様式の変更は、減量、運動及びカフェイン摂取量の低減からなる。症状が重い場合、α遮断薬(例えば、テラゾシン)又は5α還元酵素阻害薬(例えば、フィナステリド)などの経口薬物療法が処方される。こうした薬物療法は、患者コンプライアンスのために毎日服用する必要があり、有効性があるとしても、その発現を見るまでに長期を要し、射精変化、勃起不全、脱力、頭痛及び性欲減退などの副作用を伴い得る。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
[0004] 侵襲性の低い手技によって投与され、付随する副作用が少ない、改良された持続性のある有効性を有するBPH治療が臨床的に求められているが、依然として対処されていない。
【課題を解決するための手段】
【0005】
発明の概要
[0005] 一実施形態では、本明細書において、良性前立腺過形成(BPH)の治療を、それを必要とする対象において行う方法であって、細胞毒性薬又は細胞静止薬と、グリコリド系生体吸収性コポリマーと、薬物及びコポリマーの溶解能を有する水溶性溶媒とを含む組成物を収容する有針シリンジを使用することと、BPHの治療に効果のあるアウトカムを生じるように、組成物の総容積を前立腺に分注することであって、単位容積以下の組成物を、有針シリンジを使用して前立腺の第1の前立腺位置に分注することを含む、分注することとを含む方法が示される。
【0006】
[0006] 第2の実施形態では、本明細書において、良性前立腺過形成(BPH)の治療を、それを必要とする対象において行う方法であって、細胞毒性薬又は細胞静止薬と、グリコリド系生体吸収性コポリマーと、薬物及びコポリマーの溶解能を有する水溶性溶媒とを含む組成物を収容する有針シリンジを使用することと、BPHの治療に効果のあるアウトカムを生じるように、組成物の総容積を前立腺に分注することであって、複数の単位容積の組成物を、有針シリンジを使用して前立腺の第1の前立腺位置に分注することを含む、分注することとを含む方法が示される。
【0007】
[0007] 第3の実施形態では、本明細書において、良性前立腺過形成(BPH)の治療を、それを必要とする対象において行う方法であって、細胞毒性薬又は細胞静止薬と、グリコリド系生体吸収性コポリマーと、薬物及びコポリマーの溶解能を有する水溶性溶媒とを含む組成物を収容する有針シリンジを含む装置を使用することであって、組成物は、絶対粘度μを有し、及び有針シリンジは、内径Dの針長Lを有する、使用することと、複数の単位容積vの組成物を、有針シリンジを使用して前立腺におけるそれぞれの複数の異なる位置に分注することとを含む方法が示され、単位容積は、0.05ml~0.2mlであり、複数の単位容積は、BPHの治療のための総容積に等しく、装置は、10~300又は40~400のKIRを有し、及びKIRは、
【数1】

として定義される。
【0008】
[0008] 第4の実施形態では、本明細書において、前立腺容積PVを治療するための装置であって、絶対粘度μを有し、及び少なくとも1単位容積vの量のSRFを含む組成物と、シリンジであって、シリンジの外筒に組成物を収容し、長さL及び管径Dを有する針を含み、及び組成物と流体連通して置かれるように適合されたシリンジとを含む装置が示され、シリンジは、少なくともnの単位容積vを保持し、nは、PVとn=PV/(200×v)として関連し、及びnの単位容積は、BPHの治療のための総容積に等しく、装置は、10~1000、10~300又は40~400のKIRを有し、KIRは、(μ)×(L)/(vD)×10(-6)として定義される。
【0009】
[0009] 第5の実施形態では、本明細書において、前立腺容積PVを治療するための装置であって、絶対粘度μを有し、及び少なくとも1単位容積vの量のSRFを含む組成物、シリンジであって、シリンジの外筒に組成物を収容し、長さL及び管径Dを有する針を含み、及び組成物と流体連通して置かれるように適合されたシリンジを含む装置が示され、シリンジは、少なくともnの単位容積を保持し、及びnは、PVとn=PV/(200×v)として関連し、Lは、15~20cmであり、外筒は、約10及び30の細長比を有し、針は、0.06cm~約0.08cmの内径を有し、vは、0.05ml~0.1mlであり、及びμは、1065cP~4000cPであり、装置は、(μ)×(L)/(vD)×10(-6)として定義される、10~1000のKIRを有する。
【0010】
[00010] 第6の実施形態では、本明細書において、ガイドであって、ガイドに結合されたシリンジから漸増投薬量を提供するためのものであり、シリンジは、外筒と、外筒から延在する指かけ部と、外筒に対して移動可能なプランジャとを含み、ガイドは、(1)第1の端部と第2の端部との間で中心軸に沿って延在する本体であって、内部空間を画定し、(a)外壁と、(b)外壁の半径方向内側に配置された内壁と、(c)内壁から内部空間内に延在する複数の戻り止めであって、本体の中心軸に沿って互いに離間される複数の戻り止めとを含む本体と、(2)本体の第2の端部における指かけ部留め部分であって、外筒が本体に対して移動することを防止するためにシリンジの指かけ部に係合するように構成される指かけ部留め部分とを含むガイドが示され、ガイドにシリンジが提供されると、プランジャは、本体の内部空間内に延在し、プランジャが外筒に対して移動されると、複数の戻り止めのうちの第1の戻り止めは、プランジャに係合して、プランジャが外筒に対して移動するのに抵抗するように構成され、プランジャは、複数の戻り止めのうちの第1の戻り止めを越えて、複数の戻り止めのうちの第2の戻り止めまで移動可能である。
【0011】
[00011] 第7の実施形態では、本明細書において、第1の組成物を第2の組成物と混合するように構成された送達器具であって、第1の端部と第2の端部との間に延在する外筒であって、外筒の第1の端部は、針への取付けのために適合される、外筒と、外筒内に配置されたセプタムであって、外筒を第1のチャンバと第2のチャンバとに分割し、第1のチャンバは、第1の組成物を受け入れ、第2のチャンバは、第2の組成物を受け入れる、セプタムと、外筒の第2の端部から延在するプランジャであって、外筒に対して移動可能であり、セプタムを壊して、第1の組成物が第2の組成物と混合して混合物を形成することを可能にし、及び混合物を外筒の第1の端部から針内に押し込むように構成されるプランジャとを含む送達器具が示される。一部の実施形態では、混合物は、外筒内を2回以上前後に往復して混合され得る。一部の実施形態では、混合物は、シリンジより先端側にあるが、針より基端側にある先端静的混合アタッチメントを使用して混合され得る。
【0012】
[00012] 第8の実施形態では、本明細書において、少なくとも2つ以上のプレフィルドシリンジを含むキットが示され、少なくとも2つ以上のプレフィルドシリンジの1つは、細胞毒性薬粉末又は細胞静止薬粉末を含む組成物を含み、少なくとも2つ以上のプレフィルドシリンジの1つは、グリコリド系生体吸収性コポリマーと水溶性溶媒とを含む組成物を含み、キットは、プレフィルドシリンジの混合に関する説明書も含む。
【0013】
[00013] 第9の実施形態では、本明細書において、細胞毒性薬又は細胞静止薬粉末と、グリコリド系生体吸収性コポリマーを含む組成物と、水溶性溶媒とを含む組成物を含む少なくとも1つのシリンジと、組成物の投与に関する説明書とを含むキットが示される。
【0014】
[00014] 第10の実施形態では、本明細書において、良性前立腺過形成(BPH)の治療を、それを必要とする対象において行う方法であって、本明細書に示されるガイド、本明細書に示される器具、本明細書に示されるキット又はこれらの組み合わせを提供することと、BPHの治療に効果のあるアウトカムを生じるように、組成物の総容積を前立腺に分注することであって、単位容積以下の組成物を、有針シリンジを使用して前立腺の第1の前立腺位置に分注することを含む、分注することとを含む方法が示される。
【0015】
図面の簡単な説明
[00015] 本特許又は出願ファイルは、カラーで作成された少なくとも1つの図面を含む。カラー図面による本特許又は特許出願公報の写しは、請求及び必要な手数料の支払いに応じて当局によって提供される。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】[00016]有針シリンジの先行技術の斜視図である。
図2A】[00017]徐放性製剤(SRF)を含む組成物を送達するための前立腺タイプの有針シリンジの概略側面図である。
図2B】[00018]徐放性製剤(SRF)を含む組成物を送達するための前立腺タイプの有針シリンジの概略側面図である。
図3A】[00019]経直腸的及び会陰BPH治療についてのK注射液判定値(KIR)の例を提供する。
図3B】[00020]経直腸的及び会陰BPH治療についてのK注射液判定値(KIR)の例を提供する。
図3C】[00021]SRF A、B及びCについての薬物放出曲線を示す。
図4】[00022]BPH動物番号21C0042番におけるSRF1治療30日後の切片化したイヌ前立腺葉の組織病理学H&E染色顕微鏡像を示す。囲み線は、壊死コア及び100μL容積のSRF注射液(矢印)の周りの薬物効果の広がりを示す。スケールバーは、1mmに等しい。
図5】[00023]BPH動物番号21C0046番におけるSRF1治療90日後の切片化したイヌ前立腺葉の組織病理学H&E染色顕微鏡像を示す。囲み線は、壊死コア及び50μL容積のSRF注射液(矢印)の周りの薬物効果の広がりを示す。スケールバーは、1mmに等しい。
図6】[00024]BPH動物番号21C0050番におけるSRF1治療90日後の切片化したイヌ前立腺葉の組織病理学H&E染色顕微鏡像を示す。囲み線は、壊死コア及び50μLの容積のSRF注射液(矢印)の周りの薬物効果の広がりを示す。スケールバーは、1mmに等しい。
図7】[00025]各動物についてのSRF1注射後の時間の関数としての液体クロマトグラフィー質量スペクトル法(LCMS)によって測定した全身薬物濃度を示す。
図8】[00026]薬物投薬量の関数としての各動物についてのSRF1注射後の時間の関数としてのLCMSによって測定した全身薬物平均濃度を示す。0日~30日についてN=6及び60日~90日についてN=3、4匹の動物が5mg及び2匹の動物が10mg開始。
図9】[00027]前立腺におけるSRF1の注射位置を示す。図9は、薬物動態(「pk」)組織分析のための前立腺試料を収集するための表7にある位置を示す。円形は、治療試料(「tx」)を示し、矩形は、隣接する参照試料(「adj」)又は遠位参照試料(「遠位」)のいずれかを示す。図中の数字は、表7の対応する位置である。
図10A】[00028]徐放性製剤(SRF)を含む組成物を送達するための経尿道タイプの有針シリンジを示す。
図10B】[00029]有針注射が所定の深さを超えないようにし、及び徐放性製剤(SRF)を含む組成物の所定の単位容積を前立腺に分注するための深さ制限器を有するシリンジを示す。
図10C】[00030]深さマーカー付きの経尿道針の例を示す。
図10D】[00031]深さマーカー付きの経尿道針の例を示す。
図11A】[00032]SRF薬物(シリンジBという見出しが付けられている:薬物粉末)を溶媒及びポリマー溶液(シリンジAという見出しが付けられている:ポリマー及び溶媒溶液)と混合する手順のポイントについての雄型及び雌型シリンジを示す。図11Aは、混合のために接続された雄型及び雌型シリンジも示す(混合という見出しが付けられている)。図11Aは、製剤化された、経直腸的20G×2cm針による即時注射可能製品という見出しが付けられている、経直腸的20G×2cm針並びにシリンジ及びそこにあるSRF組成物も示す。
図11B】[00033]第1のチャンバに薬物粉末が含まれ、第2のチャンバに水溶性溶媒及びポリマー溶液を含む自蔵式多チャンバシリンジ送達器具を示す。保護カバー付きの経直腸針も示される。
図12】[00034]BPHの治療用ケアキットのポイントについて示す。図12は、乾燥剤及び薬物製品ポリエチレンテレフタレートグリコール(PETG)包装トレーを示す。
図13】[00035]経尿道有針注射が尿道壁を通過している前立腺の断面を示す。
図14A】[00036]経尿道BPH治療についてのK注射液判定値(KIR)の例を提供する。
図14B】[00037]経尿道BPH治療についてのK注射液判定値(KIR)の例を提供する。
図15】[00038]シリンジから単位容積投薬量を提供するためのガイドの実施形態を示す。
図16】[00039]シリンジから単位容積投薬量を提供するためのガイドの実施形態を示す。
図17】[00040]シリンジから単位容積投薬量を提供するためのガイドの実施形態を示す。
図18】[00041]シリンジから単位容積投薬量を提供するためのガイドの実施形態を示す。
図19】[00042]シリンジから単位容積投薬量を提供するためのガイドの実施形態を示す。
図20】[00043]シリンジから単位容積投薬量を提供するためのガイドの実施形態を示す。
図21】[00044]シリンジから単位容積投薬量を提供するためのガイドの実施形態を示す。
図22】[00045]シリンジから単位容積投薬量を提供するためのガイドの実施形態を示す。
図23】[00046]シリンジから単位容積投薬量を提供するためのガイドの実施形態を示す。
図24】[00047]シリンジから単位容積投薬量を提供するためのガイドの実施形態を示す。
図25】[00048]シリンジから単位容積投薬量を提供するためのガイドの実施形態を示す。
図26】[00049]シリンジから単位容積投薬量を提供するためのガイドの実施形態を示す。
図27】[00050]シリンジから単位容積投薬量を提供するためのガイドの実施形態を示す。
図28】[00051]シリンジから単位容積投薬量を提供するためのガイドの実施形態を示す。
図29】[00052]第1のチャンバに薬物粉末を収容し、第2のチャンバに水溶性溶媒及びポリマー溶液を収容する自蔵式シリンジを示す。
図30】[00053]シリンジから単位容積投薬量を提供するためのガイドの実施形態を示す。
【発明を実施するための形態】
【0017】
詳細な説明
[00054] 本開示は、概して、前立腺に関連する標的組織の効果のある治療の規格で徐放性製剤の局所送達を実現すること、及び/又は前立腺腫大に起因するか若しくはそれに関連する尿路症状の緩和を提供する一方、近傍の前立腺構造若しくは尿道の損傷を回避するとはいかないまでも軽減することに関する。この治療は、単独で用いられ得るか、又は他の公知の治療との組み合わせで用いられ得る。この治療は、ある組成物を、それを必要とする対象に投与するために用いられ得る。
【0018】
[00055] 以上に鑑みて、本明細書では、徐放性製剤(SRF)を、効果的な方式において、公知のBPH治療方法と比べて患者への副作用を減じて送達する方法が開示される。本方法は、SRFを含めた、組成物を収容する有針シリンジを含む装置を使用する(以下では、「組成物」とは、特に具体的に注記しない限り、SRFを含む組成物を指すものとする)。本方法は、前立腺の1つ以上の標的組織位置のそれぞれに有針シリンジから1つ以上の単位容積の組成物を分注することを含む。この装置は、以下の関係:
【数2】

によって定義されるそのK注射液判定値(KIR)によって特徴付けられる。
【0019】
[00056] 式中、μは、組成物の絶対粘度(cP)であり、Lは、針先から針基端部までを測定した針長(cm)であり、Dは、針管直径(cm)であり、及びvは、シリンジ外筒に収容された組成物の単位容積(cm又はcc)である。各単位容積は、標的組織の単一の位置に分注される組成物の最大容積に相当する。一部の実施形態では、シリンジは、複数の単位容積を保持し、これにより標的組織の対応する複数の個別の位置の各々に単位容積を分注して、注射される組成物の総容積を標的組織で実現することが可能になる。一部の実施形態では、シリンジ外筒内にある総容積は、針のデッドボリュームのプライミングを考慮して、複数の単位容積+幾らかの過剰量である。
【0020】
[00057] 前立腺治療のための装置も開示される。本装置は、有針シリンジと、シリンジ内に収容された組成物とを含む。本装置は、そのKIR値によって定義されるとおり、標的組織への1以上の単位容積漸増分の組成物を送達するように適合される。
【0021】
[00058] 本開示に係る方法、装置、医療器具及びシステムのKIR値は、10~1000、10~300又は40~400の範囲であり得る。KIRの単位は、1単位面積当たりのセンチポイズである。一部の実施形態では、本段落のKIR値は、35cm~70cmの針長の針を使用した経尿道投与に有用である。
【0022】
[00059] 本開示に係る方法、装置、医療器具及びシステムのKIR値は、10~1200、100~900又は300~600の範囲でもあり得る。KIRの単位は、1単位面積当たりのセンチポイズである。一部の実施形態では、本段落のKIR値は、15cm~20cmの針長の針を使用した経直腸/経会陰投与に有用である。
【0023】
[00060] 本開示に係る前立腺治療は、無制御の薬物拡散が最小限であること(例えば、表8に示されるとおり)、徐放性及び有効性並びに本明細書に定義するとおりの単位容積という3つの特徴を有する前立腺治療と言うことができる。KIRによれば、組成物のこれらの1単位容積以上を医療従事者の手によって安全及び再現可能なパターンで、無制御の薬物拡散が最小限であること、徐放性及び有効性を実現する組成物の能力を著しく損なうことなく送達する能力を有する有針シリンジが同定される。
【0024】
[00061] 従って、一態様では、本明細書に提供されるとおりの前立腺腫大組織の治療は、SRFが入った有針シリンジを使用する、1つ又は複数の薬物の、それを必要とする対象の組織への徐放性様式での送達を含む。この治療は、組織の除去/アブレーション及び/又は組織へのエネルギーの送達並びに更に様々な薬剤の投与が関わる治療と共に又はそれに加えて用いられ得る。本開示に係る方法は、加えて又は代わりに、他の方法に係るBPHの治療後に投与され得る。
【0025】
[00062] 前立腺組織への到達は、既存の身体開口部から経尿道的、経直腸的又は経会陰的に実現され得る。経直腸的手法又は経会陰的手法のいずれかによって組織に到達することは、有益であり、侵襲性が一層低いものであり得る。経直腸的手法又は経会陰的手法によることの利点としては、(1)全身麻酔でなく、代わりに経口及び/又は局所麻酔を適用できること、(2)尿道路に及ぶ外傷が少なく、結果として生じる副作用が少なくなると共に、カテーテル留置の必要性も低減されること、(3)患者の回復時間が速くなること、(4)前立腺癌生検と類似した泌尿器科の医師が習熟している治療であることの1つ以上が挙げられる。経直腸的手法又は経会陰的手法によって到達するために、超音波、X線、コンピュータ断層撮影法、磁気共鳴画像法又は他のイメージングモダリティによってガイダンスが提供され得る。前立腺生検に超音波が利用されることを考えると、超音波イメージングが有益であり得る。経直腸的手法は、泌尿器科医が習熟している現在の前立腺超音波及び生検技法に酷似している。経直腸的手法及び経会陰的手法は、両方とも尿道との相互作用を回避するため、尿道手技の焼灼効果が限られ、従って現在利用可能なBPH手技に関連する副作用及び排尿困難が最小限に抑えられる。
【0026】
[00063] 代わりに、前立腺組織への到達は、経尿道的手法によって組織に到達することが有益であり得る。経尿道的手法によることの利点としては、(1)膀胱鏡検査法による治療中に尿道路及び閉塞を光学的に可視化できること、(2)尿道移行域にわたって連続的な一貫した治療深さの薬物前立腺病変部を作出できること、(3)軟性鏡及び/又は送達器具を使用して尿道路に及ぶ外傷が最小限になり得ること、(4)経会陰的手法の疼痛及び追加器具の必要性が回避されること、(5)経直腸的手法の軽微な感染のリスクが回避されること、(6)経尿道的前立腺切除術(TURP)などの他のBPH手技、Urolift(商標)及びRezum(商標)などのインプラント及びアブレーション手技と類似した、泌尿器科の医師が習熟している治療であることの1つ以上が挙げられる。経尿道的手法によって到達するために、直接の光学イメージング、超音波、コンピュータ断層撮影法、磁気共鳴画像法又は他のイメージングモダリティによってガイダンスが提供され得る。尿道閉塞を直接可視化してSRFを送達可能であることを考えると、光学イメージングが有益であり得る。経尿道的手法は、泌尿器科医が習熟している現在の前立腺BPH治療手技に酷似している。経尿道的手法は、直腸との相互作用を回避するため、経直腸的手法の軽微な感染のリスクが限られる。
【0027】
[00064] 本組成物の薬物部分は、前立腺サイズ及び前立腺増殖に影響を及ぼすであろう抗炎症薬、抗増殖薬、細胞縮小薬、細胞静止薬及び/又は細胞毒性薬であり得る。本装置によれば、1つ以上の薬物を標的組織内に送達することが可能である。標的組織に送達されると、薬物は、次に、SRFからゆっくりと徐放性方式で放出され得、任意選択で薬物の初期バーストとして送達された後、続いて薬物が標的組織にゆっくりと徐放され得る。バーストの量若しくは欠如及び/又は「ゆっくりとした徐放」の放出期間は、本開示に鑑みて理解されるであろうとおり、前立腺に送達される薬物、SRF特性及びKIR値に依存し得る。一部の実施形態では、ゆっくりとした徐放は、例えば、24時間の期間、3~7日、1~4週間、1~12ヵ月、3ヵ月又は6ヵ月にわたって起こり得る。
【0028】
[00065] 別の態様では、有針シリンジ、徐放性製剤(SRF)及び前立腺の標的組織の位置を特定するためのイメージングデバイスを含む、BPHを治療するためのシステムがある。光学イメージングデバイス、例えば膀胱鏡は、標的組織への針のガイドとして及び前立腺移行域尿道長(TZUL)のサイズ決定のための両方に用いることができる。前立腺移行域尿道長が決定されると、注射する単位容積vの数nが決定され得る。本開示に係る有針シリンジは、組成物を収容するシリンジのKIR値によって決まるとおりの、制御された様式で前立腺を治療するため針から分注可能な1つ又は複数の単位容積を保持し得る。KIR値は、一部の実施形態では、10~1200、100~900又は300~600である。
【0029】
[00066] 別の態様では、前立腺の治療用医療器具の作製方法であって、少なくとも1つの薬物を少なくとも1つのポリマー担体と組み合わせることにより、SRFを含む組成物を形成するステップを含む方法があり、組成物は、有針シリンジ内に収容され、組成物を収容する有針シリンジは、10~1200、100~900又は300~600のKIR値を有する。一部の実施形態では、ポリマー担体及び少なくとも1つの薬物の溶解能を有する水溶性溶媒もポリマー担体と共に存在する。
【0030】
[00067] 有針注射によって標的組織における複数の位置に少量(単位容積)ずつでBPHを治療すると、他の方法に優る幾つかの利益がもたらされる。そうした利益の中でも特に、手技の侵襲性が低くなるために患者アクセプタンスが高まること、及び患者治療中の合併症が減ること、手技が必要になる頻度が減ること、及び発生率が低下して、薬物が近傍組織に影響を及ぼして排尿機能又は性機能に有害な影響が出るようなアウトカムにつながることがある。
【0031】
[00068] 本開示の目的上、以下の用語及び定義が適用される。
【0032】
[00069] 以下は、詳細な説明に続いて開示される追加の実施形態の列挙に現れるポリマーの命名法の例である。ここで明示的に詳説しない他の例も同じ理論的根拠を用いる。PLGA8515A(0.3dl/g)は、85/15の単量体比の、酸性基(A)でエンドキャッピングされた、0.3dl/gの固有粘度のポリ(ラクチド-co-グリコリド)を意味し、及びPLGA6535E(0.5dl/g)は、65/35の単量体比の、エステル基(E)でエンドキャッピングされた、0.5dl/gの固有粘度のポリ(ラクチド-co-グリコリド)を意味し、及びPLGA5050A(0.2dl/g又は0.1dl/g)は、50/50の単量体比の、酸性基(E)でエンドキャッピングされた、0.2dl/gの固有粘度のポリ(ラクチド-co-グリコリド)を意味し、及びポリ(ラクチド-co-グリコリド)は、典型的には、ポリ(D,L-ラクチド-co-グリコリド)であるが、例えばポリ(D,L-ラクチド-co-グリコリド)、ポリ(D-ラクチド-co-グリコリド)及びポリ(L-ラクチド-co-グリコリド)のいずれか又は混合物でもあり得る。
【0033】
[00070] 用語「約」又は「およそ」は、本明細書では、明記されている値、範囲又は明記されている範囲の各端点と比べて30%、20%、15%、10%、5%、4%、3%、2%、1.5%、1%、1~2%、1~3%、1~5%若しくは0.5%~5%小さいか若しくは大きい、小さい又は大きいか、或いは明記されている平均値又期待値(ガウス分布)からの1シグマ、2シグマ、3シグマ分散として定義される。例えば、dlは、約d2であり、これは、dlがd2と30%、20%、15%、10%、5%、4%、3%、2%、1.5%、1%、0%又は1~2%、1~3%、1~5%又は0.5%~5%異なることを意味する。dlが平均値である場合、d2は、約dlであり、これは、d2がdlから1シグマ、2シグマ又は3シグマ分散以内であることを意味する。本開示では、語句「約」、「実質的に」又は「およそ」が前に付いている任意の数値、範囲又はいずれか一方の範囲端点(例えば、「およそなし」、「約なし」、「約全て」等を含む)は、語句「約」、「実質的に」又は「およそ」が前に付いていない同じ数値、範囲又はいずれか一方の範囲端点も記載又は開示することが理解される。
【0034】
[00071] 用語「薬物」又は「薬剤」は、本明細書で使用されるとき、疾患の予防、診断、軽減、治療又は治癒に使用される食品以外の治療物質として定義される。特に明記しない限り、「薬物」及び「薬剤」は、同じ意味を有するものとする。
【0035】
[00072] 用語「細胞静止薬」は、本明細書で使用されるとき、細胞にとって非毒性の、しかし実際に細胞増殖を軽減し、及び細胞遊走を可能にする薬物を指す。細胞静止薬としては、限定なしに、ラパマイシン、シロリムス、エベロリムス、ゾタロリムス、ミオリムス、テムシロリムス、タクロリムス、マクロライド系抗生物質、リダフォロリムス、バイオリムス、ノボリムス、デフォロリムス、ラパマイシンの構造誘導体及び機能的類似体並びに任意のマクロライド系免疫抑制薬を挙げることができる。mTOR/PI3K二重阻害薬も、ダクトリシブ、BGT226、SF1126、PKI-587及びNVPBE235を含めて利用し得る。mTORC1/mTORC2二重阻害薬も、サパニセルチブ、AZD8055及びAZD2014を含め、モルホリノピラゾロピリミジンから誘導体化されるものとして利用し得る。
【0036】
[00073] 用語「細胞毒性薬」は、本明細書で使用されるとき、化学療法薬など、細胞成長及び増殖を阻害する薬物を指す。そうした薬物としては、限定されないが、パクリタキセル、タキサン、プロタキセル、ビンクリスチン、エトポシド、ノコダゾール、インジルビン、アントラサイクリン系誘導体、ダウノルビシン、ダウノマイシン、タウロムスチン、ボフムスチン、カルボプラチン、カルムスチン、シスプラチン、ドセタキセル、カバジタキセル、ゲムシタビン、マイトマイシン、プロカルバジン及びプリカマイシンを挙げることができる。そうした薬物は、TGFなどのアポトーシス薬、10-ヒドロキシカンプトテシン、イリノテカン及びドキソルビシンを含むトポイソメラーゼ阻害薬でもあり得る。
【0037】
[00074] 用語「組成物」は、本明細書で使用されるとき、様々な要素又は成分を混合した又は組み合わせた生成物を意味する。語句「組成物」が使用されるときには常に、その組成物がSRFを含むことが理解されるであろう。しかしながら、用語「ポリマー組成物」は、SRFを含む組成物ではない。
【0038】
[00075] 用語「絶対粘度」は、本明細書で使用されるとき、既知の物質の粘度に対する相対で測定される粘度を意味する。特に明記しない限り、「絶対粘度」(固有粘度と比較されるものとして)は、記号μによって表される。絶対粘度は、較正済みのデジタル回転式粘度計スピンドル(1号サイズ)を使用して、約50%の浸漬スピンドル溶液と接触した40mlポリプロピレンバイアルにある10mL溶液で測定され得、測定は、室温条件で行う。
【0039】
[00076] 用語「部分溶液」は、本明細書で使用されるとき、SRF中の溶解した薬物と、SRF中の溶解していない薬物の懸濁液との混合物を含む組成物を意味する。用語「溶液」は、本明細書で使用されるとき、SRF中の溶解した薬物を含み、溶解していない薬物が存在しない組成物を意味する。溶液は、薬物の濃度が溶媒中の飽和限界を下回っていることを意味する。
【0040】
[00077] 用語「深さ設定」は、本明細書で使用されるとき、前立腺への針頭部の刺入深さを意味する。イヌ前臨床試験から、病変部サイズを生じさせたSRFが手技後30日で約0.5cmであることが決定された。従って、ある実施形態では、前立腺BPHを治療するために必要なSRF薬物前立腺効果を最大化するには、少なくとも2.5mmの針の深さ設定が必要である。更に、病変部サイズの約半分以上の深さ設定を有することが望ましい。
【0041】
[00078] 用語「単位容積」は、本明細書で使用されるとき、BPHを治療するときの個々の注射についての組成物の最大容積(v)を指す。ほとんどの場合、各患者について組成物の単位容積が複数ある。例えば、前立腺移行域尿道長のサイズに応じて、n=2、3、4、5、6又はそれを超え得、これは、超音波イメージングから及び/又は直接光学的膀胱鏡検査法によって治療前又は治療中に決定することができる。本明細書では、nは、単位容積の数である。前立腺移行域尿道長のサイズが大きいほど、一般的に言えば、前立腺の異なる位置で針から分注される単位容積の数が多くなる。前臨床試験では、前立腺治療に0.05ml~0.1mlの組成物の単位容積を使用すると、90日間の期間にわたって前立腺サイズが有意に減少し得ることが見出された。更に、0.05ml~0.5ml、0.05ml~0.1ml、0.1~0.2又は0.05~0.2mlの単位容積も、有害な指標を伴うことなく正の臨床アウトカムをもたらすであろうと考えられる。
【0042】
[00079] 以下で更に詳細に考察する、前立腺容積が19.5~44.1cmの範囲(平均30cm)のイヌにおける前臨床試験から、0.050~0.100mLの単位容積並びにそれぞれ0.100mL及び0.200mLの2単位容積の注射についての前立腺の総注射量は、所望の結果(ヒト前立腺容積は、典型的には、20~80立方センチメートルである)又はグラム数(前立腺質量密度は、1g/ccと近似することができる)をもたらした。この研究では、薬物の局所滞留率及び薬物効果が観察され、周囲の臓器に損傷はなく、SRF治療後30及び90日で前立腺容積の減少があった。
【0043】
[00080] 正常成人ヒト前立腺は、重量が約20~25グラム(g)である。大多数のBPH前立腺サイズは、30g以上であり、最多で30g~80gの範囲であるが、中にはこれより大幅に大きいものもあり得る。約25%超のサイズの減少を実現するために、前立腺当たりに注射する単位容積(v)の数(n)は、前立腺サイズに基づいて選択され得る。従って、より大きい前立腺サイズを同じ量だけ減少させるために、単位容積の数の増加を利用し得る。例えば、前立腺サイズの15%超又は25%超の減少を実現するために注射される単位容積の数(n)は、表1Aから決定され得る。
【0044】
【表1】
【0045】
[00081] 組成物の「総容積」という用語(即ち単回の治療セッション中に前立腺に注射されるn個の組成物単位容積の合計、互いから1~2時間以内又は24時間以内として定義される)は、BPHの治療時に患者に投与される、計画された徐放性の効果のあるアウトカムをもたらす有効量の組成物の総容積である。この計画された徐放性の効果のあるアウトカムは、国際前立腺症状スコア(IPSS)を用いて測定され得る。この計画された徐放性の効果のあるアウトカムは、より一般的には、排尿躊躇、尿勢低下及び/又は断続的尿流、尿しぶり、残尿感並びに頻尿、切迫感、切迫性尿失禁及び夜間多尿などの蓄尿又は刺激症状など、排尿又は閉塞症状が挙げられる下部尿路症状(LUTS)の緩和を用いても測定され得る。総容積は、前立腺容積の15%超の減少又は前立腺容積の25%超の減少を生じるものと予想される。イヌモデルを使用した前臨床試験によれば、前立腺容積は、30日~90日の期間にわたって最大で30%減少した(イヌ前立腺サイズは、治療時、19.5~44.1ccの範囲で平均30ccであったが、治療後30及び90日での平均は、10ccであった)。一部の実施形態では、前立腺治療のための組成物の総容積を達成するのに必要な単位容積vの数nは、前立腺容積PVとn=PV/(200×v)(最も近い整数で切り捨て)として関連する。例えば、30ccの前立腺容積及び0.07mlの単位容積について、求められる値は、2.14となり、次にこれを切り捨ててn=2とする。
【0046】
[00082] 大多数のヒトBPH移行域尿道長(TZUL)は、1.5cm~3.5cmの範囲以上である。およそ25%より大きいサイズ減少を実現するために、前立腺当たりに注射される単位容積(v)の数(n)は、前立腺TZULに基づいて選択され得る。従って、大きいTZULを同じ量だけ減少させるために、単位容積数の増加を利用し得る。例えば、15%超又は25%超の前立腺サイズの減少を実現するために注射される単位容積の数(n)は、表1Bから決定され得る。
【0047】
【表2】
【0048】
【表3】
【0049】
[00083] 図10Aは、針に結合したシリンジであって、その有針シリンジの末端に深さ制限器を有するシリンジを示す。図10Bは、シリンジに結合することのできる軟性針 - 1050という見出しが付けられている - を示す。図10Bの最も右側に図示される針の先端 - 1090という見出しが付けられている - は、2mm、3mm、4mm及び5mmと表示されている深さ制限指標を有する針先を示す。針の刺入深さを制御するためのアダプター - 1070という見出しが付けられている - も示される。図10Cは、本明細書に示されるSRF組成物の投与のための軟性針の別の例を示す。図10Dは、針先組立体を示す。
【0050】
[00084] 図10A図10B図10C及び図10Dは、固定された針刺入深さ又は調整可能な針刺入深さのいずれかを有する、Laborie(https://www.laborie.com/product/injetak-cystoscopy-needles/)、Coloplast(https://iu.coloplast.us/products/bonee-needle)、Cook(https://www.cookmedical.com/products/uro_wcin_webds/)からの市販の経尿道膀胱鏡検査針の例を示す。2023年1月27日現在のこれらのネットワークアドレスの内容の全ては、あらゆる目的のために全体として参照により本明細書に援用される。
【0051】
[00085] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、SRFシリンジが針の基端のルアーハブに接続され、次にこれらの針が市販の硬性又は軟性膀胱鏡(https://medical.olympusamerica.com/procedure/flexible-cystoscopy)に挿入され、膀胱鏡から光学的誘導下に経尿道的に到達して前立腺にSRFが注射又は移植される。膀胱鏡により、尿道閉塞及び閉塞長さを直接イメージングすることもできるため、注射される単位容積の数及び各注射の位置を正確に決定することが可能になる。2023年1月27日現在の、本段落にあるネットワークアドレスの内容の全ては、あらゆる目的のために全体として参照により本明細書に援用される。
【0052】
[00086] 単位容積とTZULとの相関関係も、BPHによって生じるLUTSを治療して患者に有効性及び症状緩和がもたらされるようにTZULにわたって連続したSRF薬物病変部を作り出し、及びそれ以上の外傷及び/又は疼痛を作り出さないために重要である。前立腺における壊死及び病変部サイズが過剰であると、症状が緩和するまでの約30日間以上の病変部治癒期における前立腺腫大及び尿道圧迫及びBPH症状の悪化につながり得ることにより、症状緩和が90日以上遅れ得ることが公知である。本開示は、TZUL相関関係に従って及び正確な深さ設定で、過剰な薬物病変部効果に起因する前立腺腫大及び尿道圧迫なしに30日間で患者の症状緩和が得られるように、SRFの複数の正確な単位容積を送達する方法及び装置を示す。
【0053】
[00087] 用語「徐放性製剤(SRF)」は、本明細書で使用されるとき、BPHの治療用物質であって、ある薬物(又は複数の薬物)と、薬物のための溶媒と、1つ又は複数の薬物のための担体又は有針シリンジなどの送達媒体を使用して液体、ゲル又は固体形態で標的組織に投与されるポリマー組成物を含む薬物担体とを含む物質を指し、標的組織への組成物(SRFを含む)の局所送達時、SRFは、前立腺の標的組織への1つ又は複数の薬物の徐放をもたらすのに有効であり、それにより治療後のある期間、例えば14日間、30日間、1~3ヵ月間、最大で6ヵ月間、最大で12ヵ月間又は最大で2年間にわたって効果のある結果をもたらし、無制御の薬物拡散は、最小限である。他の物質も組成物中に存在し得る(例えば、超音波/エコー造影剤又は使用されるイメージングモダリティに応じた他のイメージング造影)。例えば、実質的に全ての薬物を担体から散逸させるための14日又は1~12ヵ月の計画された徐放は、薬物担体(ポリマー組成物)の選択及び/又は形態及び機械的特性、ポリマー/薬物比の修正並びに標的組織に送達されるSRF及び/又は組成物の物理的形状/寸法(容積)の制御によって実現される。放出率に影響を与える他の要因については、以下で更に詳細に記載する。
【0054】
[00088] 用語「標的組織」は、本明細書で使用されるとき、前立腺の移行域、辺縁域及び中心域並びに前立腺が含まれる前立腺組織として定義される。経尿道的手法による前立腺側葉及び中葉の治療も含まれる。
【0055】
[00089] 最も一般的な種類の前立腺治療は、癌性又は前癌性病態(即ち非悪性腫瘍)及びより一般的には良性前立腺過形成/肥大症(BPH)として公知の前立腺腫大の治療である。組織の種類は、癌又は前癌性腫瘍とBPHとの治療間で極めて異なり、いずれの病態の治療でも有効であり得る同様の薬物の異なる製剤が求められる。最も注目すべきことに、BPHの治療時と比べて腫瘍又は癌の治療時には、特定の時点における薬物の容積(前立腺の容積及び/又はTZUL当たりを基準とする)が極めて異なる。癌性組織の治療では、癌性細胞を除去して広がることを防ぐために過剰量の細胞壊死の除去が要求され、癌の治療時、結果として生じる炎症に起因する腫脹のリスクについてそれほど大きく懸念されないことを考えると、TZUL相関関係は、有効ではない。最後に、癌又は腫瘍の治療時、担体から薬物全量を速やかに、即ち組成物を患者に注射してから最初の24時間以内に放出させることが望まれ得る。対照的に、緩徐な放出とは、組成物が患者に注射された時点から最低でも1~3ヵ月の期間で薬物が放出されることを意味する。これにより、前立腺にそれ以上の損傷及び腫脹を引き起こすことのない薬物効果の延長がもたらされる。癌治療と異なり、この目標は、幾らかの健常組織を犠牲にしても全ての癌性組織を取り除くことであり得、本開示は、同様に周囲組織への過剰な損傷を引き起こすことなく、罹患組織の十分な容積減少が実現する治療について記載する。
【0056】
[00090] 一部の実施形態では、治療を受けることになる患者は、身体の別の部位(前立腺以外)に癌を有するが、本開示に係るBPHの治療下にある。一部の実施形態では、患者は、身体の別の部位に癌を有さず、BPHの治療下にある。
【0057】
[00091] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、本明細書における方法は、本明細書に記載されるSRF又は組成物を、それを必要とする対象に投与することを含み、対象は、前立腺癌を有しない。
【0058】
[00092] 一部の他の実施形態では、前述のいずれかを含む本明細書における方法は、本明細書に記載されるSRF又は組成物を、それを必要とする、癌を有しない対象に投与することを含む。
【0059】
[00093] 更に他の実施形態では、前述のいずれかを含む本明細書における方法は、本明細書に記載されるSRF又は組成物を、それを必要とする対象に投与することを含み、SRFは、対象が有する癌に対して効果がない。
【0060】
[00094] BPHの治療手技は、様々なレベルの有効性を実証しており、多くの場合に望ましくない又は有害な作用が付随する。例えば、TURPは、向上した有効性並びに尿流率及び症状スコア(IPSS)の向上をもたらすが、侵襲性であり、失禁、切迫感、排尿困難、急性尿閉、狭窄、射精機能不全及び性機能不全を含めた重大な副作用を伴う。水蒸気療法及びPULは、性機能不全の副作用が低いことが実証されているが、80ml未満の小さいBPH前立腺への使用に限られ、TURPと比較してノンレスポンダーでの有効性が低く、再治療率が高いことが示されている。更に、これらの手技は、侵襲性であり、20Fr(フレンチサイズカテーテル)以上の大型の硬性送達器具で経尿道的に到達し、治療後に治癒する間の過剰な前立腺傷害及び腫脹に起因してカテーテルを留置する必要がある。
【0061】
[00095] 前立腺域への低侵襲性標的薬物送達手法は、単回の投薬量による生理食塩水製剤中のポア形成タンパク質及びペプチドなど、経尿道的、経直腸的又は経会陰的経路によって試みられているが、無作為化臨床試験では、生理食塩水プラセボと比べて有効性が限られることが実証されている。Indian J Urol. 2008 Jul-Sep; 24(3): 329-335. doi: 10.4103/0970-1591.42613, PMCID: PMC2684358, PMID: 19468462; Injection therapy for prostatic disease: A renaissance concept. Arash M. Saemi, Jeffrey B. Folsom, and Mark K. Planteを参照されたい。加えて、アルコール、ボトックス(オナボツリナムトキシンA)又は前立腺に注射される薬物療法は、有効性が示されていない。アルコールの単回注射は、焼灼性が極めて高く、送達範囲を十分に制御できない。前立腺への薬物療法注射も、それを単回用量で与えると十分な効果がないとおり、有効性が示されていない。同様の薬物及び/又はペプチド薬を使用して前立腺を治療しようとする他の試みが用いられている。それらの注射液は、注射したとしても、薬物の徐放性製剤を含有しないため、注射された標的組織で長時間作用する効果的な反応を呈しないであろう。
【0062】
[00096] 前述の方法は、BPHの減少において有効性を示し得るが、それらは、より侵襲性の高い手技(本明細書に直ちに開示される送達器具及び方法を用いる局所治療と比べて)、拡散に起因したより高頻度の治療、又はその範囲を治療するのに、他の範囲への薬物の漏出又は拡散を考慮することに伴って比較的高い投薬量の薬物(即ちSRFの単位容積で薬物投薬量と比較して少なくとも2~3倍の用量の薬物)が必要になるため有害作用の可能性が高くなる、より一般化されたBPH治療のいずれかが要求される。このため、多くの場合、本開示の器具及び方法が用いられた場合に必要となるであろうよりも罹患面積に対するSRFの総容積が大きくなり得る。有害作用としては、排尿機能又は性機能の減退を挙げることができる。標的組織のみを標的化して、他を標的化しない(例えば、前立腺の周囲の膀胱、尿道及び神経は回避する)有効な治療を有することと、患者アクセプタンスのために低侵襲的様式で手技を実施することとが望ましい。
【0063】
[00097] これらの目的を念頭に置き、本発明者らは、局所前立腺有針注射を用いて送達され得、及び既存のBPH治療手技に関する前述の欠点を克服し得る製剤及び方法を開発しようと努めた。開発される製剤は、SRFであり、これについて以下で更に詳細に記載し、続いてSRFの幾つかの実施形態を記載する。有針シリンジの使用が関わるものである器具及びその器具を使用してSRFを送達するための方法の実施形態も記載される。
【0064】
[00098] 本開示に係るBPHの治療のためのSRFは、好ましくは、比較的長くて細い針(例えば、15cm~20cm長さの針及び0.02cm~0.12cmの針管又は35cm~45cm長さの針及び0.02cm~0.04cmの針管を有する有針シリンジを使用して経尿道的(即ち患者の尿道を経由して)、経直腸的又は経会陰的に標的組織に送達される。一部の実施形態では、23G針が使用される。一部の実施形態では、針は、針長を管径で除したものとして定義される細長比を有する。前述のいずれかを含む一部の実施形態では、細長比は、200~400又はより好ましくは経直腸的手法について250~340若しくは経尿道的手法について850超である。前述のいずれかを含む一部の実施形態では、細長比は、経直腸的手法又は経尿道的手法について2100未満である。前述のいずれかを含む一部の実施形態では、細長比は、200~400である。前述のいずれかを含む一部の他の実施形態では、細長比は、200~300である。前述のいずれかを含む一部の実施形態では、細長比は、300~400である。前述のいずれかを含む一部の実施形態では、細長比は、250~350である。前述のいずれかを含む一部の実施形態では、細長比は、250~340である。前述のいずれかを含む一部の実施形態では、細長比は、250~330である。前述のいずれかを含む一部の実施形態では、細長比は、250~320である。前述のいずれかを含む一部の実施形態では、細長比は、250~310である。前述のいずれかを含む一部の実施形態では、細長比は、250~300である。前述のいずれかを含む一部の実施形態では、細長比は、250~290である。前述のいずれかを含む一部の実施形態では、細長比は、250~280である。前述のいずれかを含む一部の実施形態では、細長比は、250~270である。前述のいずれかを含む一部の実施形態では、細長比は、250~260である。前述のいずれかを含む一部の実施形態では、細長比は、260~350である。前述のいずれかを含む一部の実施形態では、細長比は、270~350である。前述のいずれかを含む一部の実施形態では、細長比は、280~350である。前述のいずれかを含む一部の実施形態では、細長比は、290~350である。前述のいずれかを含む一部の実施形態では、細長比は、300~350である。前述のいずれかを含む一部の実施形態では、細長比は、310~350である。前述のいずれかを含む一部の実施形態では、細長比は、320~350である。前述のいずれかを含む一部の実施形態では、細長比は、330~350である。前述のいずれかを含む一部の実施形態では、細長比は、340~350である。前述のいずれかを含む一部の実施形態では、細長比は、260~340である。前述のいずれかを含む一部の実施形態では、細長比は、270~340である。前述のいずれかを含む一部の実施形態では、細長比は、280~340である。前述のいずれかを含む一部の実施形態では、細長比は、290~340である。前述のいずれかを含む一部の実施形態では、細長比は、300~340である。前述のいずれかを含む一部の実施形態では、細長比は、310~340である。前述のいずれかを含む一部の実施形態では、細長比は、320~340である。前述のいずれかを含む一部の実施形態では、細長比は、330~340である。前述のいずれかを含む一部の実施形態では、細長比は、340~340である。初めに、この種の針を使用する組成物の流体特性及び注射液容積の要件を調べ、何らかの制限があるか、特別な考慮事項があるか、又はこの注射液を前立腺に送達するのにSRF(及び/又は送達器具)に修正が必要であるかを決定した。
【0065】
[00099] 特定の実施形態では、異なる投与様式には異なる針を使用することになる。例えば、一実施形態では、投与様式は、経尿道的であり、針長は、35~70cmである。例えば、一実施形態では、投与様式は、経会陰的であり、針長は、10~20cmである。例えば、一実施形態では、投与様式は、経直腸的であり、針長は、10~20cmである。
【0066】
[000100] 一部の実施形態では、投与様式が経会陰的又は経直腸的であるとき、KIRは、実質的に図3A及び図3Bに示されるとおりの範囲である。
【0067】
[000101] 一部の実施形態では、投与様式が経尿道的であるとき、KIRは、実質的に図14A及び図14Bに示されるとおりの範囲である。
【0068】
[000102] 一部の実施形態では、投与様式が経直腸的又は経会陰的であるとき、KIRは、2~1300の範囲である。一部の実施形態では、針長は、10cm~20cmである。一部の実施形態では、針長は、15cm~20cmである。
【0069】
[000103] 一部の実施形態では、投与様式が経尿道的であるとき、KIRは、16~1200の範囲である。一部の実施形態では、針長は、35cm~70cmである。
【0070】
[000104] 本開示の本発明者らが立てた問いは、所望のアウトカム(薬物の計画された徐放によるある期間にわたる前立腺容積の減少)を実現するため、有害な指標(例えば、感染、治療後疼痛又は不快感、尿道又は膀胱などの近傍の範囲への薬物拡散)なしに、投与する医療従事者により、前立腺サイズ別の総容積に実質的に達するが、それを超えないことが確実な一貫した再現可能な方式でSRFを前立腺に送達できるかどうかというものであった。本発明者らは、広範なベンチテスト並びに送達器具及び候補SRF製剤の両方の幾つかの試験の評価後、本発明者らが求める様式でSRFを送達するのに適した有針シリンジを見出した。
【0071】
[000105] 本開示に係る前立腺治療は、3つの特徴を有する前立腺治療と言うことができる。
【0072】
[000106] 1.無制御の薬物拡散が最小限であること:前立腺との接触時に比較的短期間でSRFの十分な固化又はゲル化が達成されるため、針が取り除かれたときにSRFが標的組織に留まり、従って尿道又は膀胱などの意図しない隣接組織に影響を及ぼし得る薬物拡散がほとんど又は全く起こらないこと(例えば、研究されたイヌモデルについて前立腺の外側での薬物拡散がほとんど又は全くないことによって実証されるとおり、表8を参照されたい)。
【0073】
[000107] 2.徐放性及び有効性:SRFからの時間の経過に伴う薬物の計画された放出が可能になること(例えば、図3C、表4A及び表4Bを参照されたい)。SRFは、標的組織を長期にわたって治療するための薬物の徐放を可能にして、前立腺サイズの減少という効果的な結果を実現するのに十分な総容積で送達される。
【0074】
[000108] 3.少ない単位容積:有針シリンジを使用した1以上の単位容積(即ち本明細書に定義するとおりの「単位容積」)としての前立腺への組成物総容積の送達。この送達様式によれば、手技の直後又はその後間もなく患者に更なる不快感を引き起こし得る更なる急性尿道圧迫が引き起こされることが回避されるか、又は周囲組織からの流体の取込みに起因する過度の膨潤が回避される。加えて、組成物の単位容積が少ないため、注射部位における圧迫が回避され、これにより周囲組織及び臓器への組成物の流れ及び/又は針が取り外された後の送達器具又は針の経路を通した組成物の逆流に対抗してそれを軽減することができ、及び/又は圧力蓄積により組成物が標的組織から排除されることを阻害することができる。投与される総容積より小さい単位容積を幾つかの個別の近傍の位置に注射して標的の臨床アウトカムを実現することは、1つの位置に注射される大容積からの拡散と比べて薬物の拡散を最適化できるために望ましいこともある。
【0075】
[000109] ここで、これらの特徴を有する、前立腺治療を可能にするSRF製剤及び組成物に影響を与える因子並びに本発明者らが到達した様式について考察する。後に、SRFの実施形態のより具体的な例を提供する。
【0076】
[000110] 薬物対ポリマー比。SRF製剤の薬物対ポリマー比並びに薬物対溶媒比を調べた。低過ぎる薬物対ポリマー比は、魅力的ではない。薬物投薬量が低過ぎる場合、結果として局所薬物濃度が低くなり過ぎる。薬物対ポリマー比が高過ぎると、結果としてSRFからの薬物放出が速くなり過ぎるため、長期局所薬物放出が制限され、周囲組織及び/又は全身の薬物曝露にもつながる。
【0077】
[000111] ポリマー対溶媒比及びポリマー分子量。SRF製剤に関連するポリマー対溶媒比及びポリマー分子量について調べた。低過ぎるポリマー対溶媒比は、魅力的ではない。ポリマー濃度及び/又は分子量が低過ぎる場合、結果としてゲル化が遅くなり、SRFからの薬物放出が速くなり過ぎるため、長期局所薬物放出が制限され、周囲組織及び/又は全身の薬物曝露にもつながる。以下で更に詳細に考察するとおり、高いゲル化速度を実現するという希望は、高い細長比を特徴とする針を使用して送達可能とする際の必要性と均衡した。ポリマー対溶媒比及び分子量が高過ぎると、結果として高粘度を有する組成物となり、これは、比較的大きい容積の低い細長比を特徴とする針で送達する必要がある。しかし、このようなポリマー対溶媒比及び分子量は、その選択されたポリマー対溶媒比及び分子量が所望のゲル化速度をもたらし、遅過ぎる薬物放出ももたらすことがないかどうかを決定するという課題に加えて、高い細長比を特徴とする針を使用して単位容積量を送達するという重要な課題を突き付け得る。KIRによって表される針と組成物との最適な組み合わせの同定に本発明者らを導いたのは、この種の妥協点又は均衡であった。
【0078】
[000112] 上述の比及びポリマー分子量(以下で例を提供する)は、ここで意図される臨床使用向けに容易に決定されることに留意されたい。むしろ、所望の局所的な有効性及びBPH治療の3つ全ての特徴を満たすように特別に調整された有効性に至るために、長い間にわたる調査及び発見が必要であった。
【0079】
[000113] 例えば、担体から分散させることになる実質的に全ての薬物について、14日又は1ヵ月~12ヵ月の計画された徐放性を呈することが望ましい。このために、薬物担体(ポリマー組成物)の選択及び/又は形態及び機械的特性、ポリマー/薬物比の修正、標的組織に送達されるSRF及び/又は組成物の物理的形状/寸法(容積)の制御が必要である。放出率に影響を及ぼす他の因子としては、以下が挙げられる。
[000114] ・インビボでのポリマー膨張(ポリマー構造、例えば単量体の選択、単量体比、分子量、末端基及び空隙率/形態によって制御される)。
[000115] ・空隙率/形態(例えば、ポリマー構造及び濃度、ポリマー/溶媒比及び混和性及びポリマー/薬物比によって制御される)。例えば、ポリマーよりも薬物が少ない場合、薬物は、より長く捕捉され得る。
[000116] ・どの程度速く材料がゲル化するか、及びSRFが湿潤ガラス転移温度 - 水溶性又は不溶性溶媒を用いた液体から固体への転移 - を上回るか又は下回るか(ゲル化が速いと、初期放出/バーストが速くなることにつながる)。ゲル化速度は、ポリマー構造、分子量及び濃度、ポリマー/溶媒比及び混和性に依存する。
[000117] ・ポリマー分解(ポリマー構造、例えば単量体の選択、単量体比、分子量、末端基及び空隙率/形態によって制御される)。
[000118] ・溶媒の薬物/ポリマー混和性及び極性、及び
[000119] ・薬物の分子量及び親油性。
【0080】
【表4】
【0081】
【表5】
【0082】
【表6】
【0083】
【表7】
【0084】
【表8】
【0085】
【表9】
【0086】
【表10】
【0087】
[000120] SRFポリマー濃度及び分子量(MW)は、KIRにおける粘度の項に影響を与えることになる。ポリマー濃度及び分子量の値が、主張される範囲外である場合、KIRは、機能しなくなり得る。例えば、高粘度では、例えば粘度が高過ぎるためにSRFが機能しない場合、KIR値は、許容範囲から外れることになる。表2は、BPHを経尿道的、経会陰的又は経直腸的に治療するのに有用なKIR値を有する組成物を示す。BPHを治療するのに有用でないKIR値の組成物としては、限定されないが、
・5%薬物、60%ポリマー、35%NMP
・7%薬物、65%ポリマー、28%NMP
・10%薬物、60%ポリマー、30%NMP
・12%薬物、60%ポリマー、28%NMP
を含むSRF又は組成物が挙げられる。
【0088】
[000121] 生体吸収性コポリマーが55重量%よりも高いか、又は生体吸収性コポリマーが25重量%よりも低い特定の組成物は、BPHの治療に有用でないKIR値を有し得る。
【0089】
[000122] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、本組成物は、生体吸収性ポリマーを10~55重量%、15~50重量%の濃度で含み、薬物を1重量%~20重量%又は1重量%~5重量%の濃度で含み得る。特定の実施形態では、本組成物は、溶媒も含み、これが組成物の残りを占める。一部の実施形態では、溶媒は、組成物の20~60重量%に相当する。処方されるポリマー薬物及び溶媒の重量%は、合計して100重量%になる。一部の例では、溶媒が多数を占める種であり、生体吸収性ポリマー及び薬物は、溶媒中に溶解している。前述のいずれかを含む一部の実施形態では、溶媒は、水溶性溶媒である。前述のいずれかを含む一部の実施形態では、溶媒は、薬物及び生体吸収性ポリマーの溶解能を有する水溶性溶媒である。特定の実施形態では、薬物及び生体吸収性ポリマーは、溶媒中でその飽和点を上回って存在する。これらの実施形態の一部では、薬物及び生体吸収性ポリマーは、溶媒中の懸濁液として存在し得る。
【0090】
[000123] 注射回数/注射総容積。最初の前臨床イヌ研究では、組成物は、単一の比較的大きい容積として有針注射によって前立腺に送達したが、中には針を通して逆流するものもあることが観察された。この手法の結果、注射液が標的組織から拡散したが、これは、既述の理由で望ましくない。これを受けて、2回目の前臨床イヌ研究(以下)では、本発明者らは、代わりに、低注射容積の組成物を試行し、前立腺の各側にわたって1~10回の注射で1回の注射当たり10~200マイクロリットルと最小限に抑え、尿道にかかる前立腺組織圧迫を低下させることにより、送達器具を通して逆流し、及び/又は標的組織から治療薬注射液が失われるいかなる可能性も軽減した。前立腺の各側にわたって1~5回の注射で1回の注射当たり50~100マイクロリットルの更なる注射容積範囲が研究された。小さい単位容積(本明細書では0.05ml~0.2ml)の注射は、前立腺の腫脹及び増大を最小限に抑えるように設計される。
【0091】
[000124] 分散型の単位容積手法をとること(第3の特徴)により、予期しない効果的な利益ももたらされた。以下で考察する2回目の前臨床試験は、イヌモデルで前立腺サイズの30%超の減少を実現した。注目すべきことに、最初の研究では、2番目の研究における薬物の総容積と比較してより高容積の薬物(前立腺重量基準)が使用された。SRFは、2番目の研究では単位容積で前立腺全体にわたっても分配したが、2番目の研究における薬物の総容積(前立腺重量基準)は、最初の研究で使用されたものよりも少なかった。これは、少ない単位容積を前立腺全体にわたって分配することを用いると、比較的高い単位容積を1ヵ所に注射するよりも(これは、他のBPH治療者によってとられる典型的な手法である)、前立腺サイズがより有効に減少することを示している。この単位容積組成物を分配する手法は、治療範囲からの薬物拡散が制御されることも示した(即ち周囲組織及び循環に失われる薬物が最小限となる)(図7及び図8並びに結果を要約する付随する文章を参照されたい)。
【0092】
[000125] 本発明者らが求める3つの特徴の最初の2つ(無制御の薬物拡散が最小限であること、徐放速度及び有効性)を満たし得る組成物に関する探索に加えて、どのような種類の有針シリンジであれば、注射後のSRFの有効性について妥協する必要なしに、組成物の総容積を1つ以上の小さい単位容積として再現可能な様式で有効に送達できるかを決定することが併せて必要であった。このように、患者への組成物の送達が可能であるかどうかに関する調査も必要であった。
【0093】
[000126] 長くて細い針(例えば、経直腸的手法について20cmで0.06cm管径又は経尿道的手法について45cmで0.03cm管径)が標的組織への組成物の送達様式として望ましい。これは、他のBPH治療方法と比べて低侵襲性の標的組織への到達手法であり、一般に患者によって受け入れられる可能性が高い。しかし、この種の送達器具の使用は、この送達器具の使用時に前立腺治療の3つの特徴を満たす前に克服することが必要となり得る特別な課題を提示した。一実施形態では、針は、以下で更に詳細に考察される経尿道針である。
【0094】
[000127] SRFの送達は、針から分注するのに比較的高粘度であることを特徴とする組成物を含め、細長比の高い長くて細い針を使用するとき及び少ない容積で分注するとき、針の内表面積の影響を受ける液体せん断応力に起因して課題である。細長い針に押し通される組成物による流れに対する抵抗は、液体の粘性が高くなるほど激しくなり、注意が必要になる。従って、粘性の低い流体と比べて壁-流体せん断応力の影響を一層受け易い比較的高粘度の流体について、針から分注される容積の不正確さがより顕著となり、これは、針の細長比(針長Lを管径Dで除したものとして定義される)に比例して変化する。従って、送達される容積の不正確さは、L/Dに比例して変化し、及び組成物の粘度に正比例して変化するため、分注される所望の容積が小さく、及び組成物の粘性が高いほど、不正確さが増すと予想される。本発明者らは、前立腺治療のための粘性のある組成物を正確に分注することに関するこの課題を把握したことを受けて、KIRに関する要件の最初の2つ(即ち無制御の薬物拡散が最小限であること、徐放速度及び有効性の要件)を満たす組成物の実施形態と、前立腺への導入時にSRFの有効性を過度に損なうことなく、医療従事者が使用時に自らKIRに関する3番目の要件(小さい単位容積が組成物の総容積に達するまで前立腺全体にわたって分配される)を満たすことを可能にする1つ又は複数の有針シリンジの実施形態との両方を特定しなければならなかった。
【0095】
[000128] 一方、ベンチテストでは、有望なSRF製剤が示されたが、対応する組成物は、細長い針を使用して確実に送達することができなかった。他方で、組成物を所望の単位容積で分注することが容易となるように組成物の粘度を減少させると、所望の薬物放出プロファイル及び/又はゲル化速度のいずれかが実現しないか、又は隣接組織若しくは臓器への許容できないレベルの薬物拡散があり得る。SRFからの薬物の溶出が速過ぎて、ポリマーゲルの濃厚さ又は絡み合いが不十分であるか、又は注射液が針に逆流して、注射の完了後に針と共に引き抜かれ、標的組織から離れることを回避するほどゲル化速度が十分に速くないかのいずれかであった。このような理由でKIRを満たさなかった組成物の例については、先述した。
【0096】
[000129] このように、製剤中の構成成分の慎重を期した均衡 - 制御放出による望ましいSRFを生じるようなポリマーの構造、分子量、濃度、薬物比及び用量・溶媒比(例えば、図1、表1に示されるとおり) - が最終的に達成された。しかし、次に、所望の組成物を前立腺の治療に必要な長い針を使用して、幾つかの単位容積として信頼性をもって送達できないことが判明した。所望の薬物放出を伴う組成物の正しい単位容積を、細長い針を使用して繰り返し送達することができるように、粘性の低い製剤のために、より好ましい粘性の高い製剤を断念したことも珍しくない。
【0097】
[000130] 以下で考察する、第2の前臨床試験で使用されたSRF1は、KIRに関する最初の2つの要件(無制御の薬物拡散が最小限であること、徐放速度及び有効性)を満たしたSRFの一例であり、小さい単位容積で正確に及び繰り返し送達される能力を有し、従ってKIRに関する第3の要件も満たした。SRF1は、上記に記載されるバリデーション、検査及び試験を行った後にKIRに関する3つの要件を満たす本明細書に開示される多くの例の1つに過ぎない(KIR要件を満たすSRFの他の例については、図14A図14B及び表3A、表3Bを参照されたい)。
【0098】
[000131] 前臨床試験で2単位容積(0.05ml及び0.10ml)が検討された。両方の注射容積は、表5及び表6に報告されるとおり、前立腺サイズの有意な減少を示した。加えて、図7及び図8に示されるとおり、血中に存在する全身薬物濃度が極めて低かったことから、薬剤が標的組織に含まれていたことが指摘される。従って前臨床試験によれば、本開示に係るSRF注射液は、(1)30及び90日間の期間にわたって前立腺容積を減少させることができ、及び(2)実質的に全ての活性薬剤を標的組織にのみ限定できることが指摘される。更に、この研究では、予想外にも、最高血漿中薬物濃度に対する前立腺30日及び90日薬物濃度の少なくとも10,000の有意な比が指摘された。有効性に必要なSRF注射液の単位容積も実証された。SRF(SRF1)注射液は、最小限に抑えられ、前立腺の各側にわたる1~10回の注射で1回の注射当たり10~200マイクロリットル又は前立腺の各側にわたる1~5回の注射で1回の注射当たり50~100マイクロリットルであった。
【0099】
[000132] SRFを含む組成物に関して、組成物中の薬物及びポリマー濃度は、0.1重量%~60重量%以下の範囲であり得る。SRFの注射容積は、1回の注射当たり25マイクロリットル~5mL以下の範囲であり得る。SRFに提供される薬物の投薬量全量は、50ug~200mg以下の範囲であり得る。例えば、組成物は、NMP中に3,000μg(「μg」-マイクログラム)ポリ(D,L-ラクチド-co-グリコリド)(85:15)と共に約50固体重量%濃度で溶解した300μgのシロリムスを含む。
【0100】
[000133] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、組成物は、NMP中に3,000μg(「μg」-マイクログラム)ポリ(D,L-ラクチド-co-グリコリド)(85:15)と共に約50固体重量%濃度で溶解した300μgのパクリタキセルを含む。前述のいずれかを含む一部の実施形態では、組成物は、NMP中に2,900μg(「μg」-マイクログラム)ポリ(D,L-ラクチド-co-グリコリド)(85:15)と共に約50固体重量%濃度で溶解した500μgのシロリムスを含む。前述のいずれかを含む一部の実施形態では、組成物は、NMP中に2,900μg(「μg」-マイクログラム)ポリ(D,L-ラクチド-co-グリコリド)(85:15)と共に約50固体重量%濃度で溶解した500μgのパクリタキセルを含む。前述のいずれかを含む一部の実施形態では、組成物は、NMP中に3,000μg(「μg」-マイクログラム)ポリ(D,L-ラクチド-co-グリコリド)(50:50)と共に約50固体重量%濃度で溶解した300μgのシロリムスを含む。前述のいずれかを含む一部の実施形態では、組成物は、NMP中に3,000μg(「μg」-マイクログラム)ポリ(D,L-ラクチド-co-グリコリド)(50:50)と共に約50固体重量%濃度で溶解した300μgのパクリタキセルを含む。前述のいずれかを含む一部の実施形態では、組成物は、NMP中に2,900μg(「μg」-マイクログラム)ポリ(D,L-ラクチド-co-グリコリド)(50:50)と共に約50固体重量%濃度で溶解した500μgのシロリムスを含む。前述のいずれかを含む一部の実施形態では、組成物は、NMP中に2,900μg(「μg」-マイクログラム)ポリ(D,L-ラクチド-co-グリコリド)(50:50)と共に約50固体重量%濃度で溶解した500μgのパクリタキセルを含む。本明細書で使用されるとき、用語の溶媒とは、溶媒に加えた物質を完全に又は均一に溶解させる能力を有する溶媒を指す。
【0101】
[000134] 最初2つの特徴(有効性及び徐放性並びに低拡散)を満たす組成物の更なる例を以下の例に提供する。
【0102】
[000135] 正確な薬物投薬量による治療薬保持のための小容積のSRFの正確な送達は、250~500若しくは250~2500マイクロリットル又はそれ未満の有針シリンジを使用して達成され得る。この送達器具は、0.06cm管径を有する20cm長20g針が接続された、Teflon、ポリエチレン、環状オレフィンポリマー又はポリプロピレンプランジャを有する気密性のガラス、環状オレフィンポリマー又はポリプロピレンシリンジ本体を有し得る。本明細書では、20gとは、20ゲージである。送達シリンジの容積は、約150マイクロリットルの針内のデッドボリュームを受け入れるのに十分に大きくなければならない。従って、250マイクロリットルの気密性シリンジを利用して、1~2回の50マイクロリットル単位容積の組成物を送達することができる。同じ送達器具からの複数回の注射について、250~1,000マイクロリットルの気密性シリンジ容積を使用することができ、これにより針のデッドボリュームを解消するのに十分な容積が可能となり、前立腺の各葉に少なくとも8回の100マイクロリットル単位容積注射を送達することができる。
【0103】
[000136] 代わりに、1,000マイクロリットル又は1ミリリットル環状オレフィンポリマー及び/又はポリプロピレンシリンジを利用し得る。例えば、SRFは、NMP溶媒に溶解したPLGAが入った雌型ルアーロック付きの一方のシリンジと、薬物粉末が入った雄型ルアーロック付きの他方のシリンジとを収容するキットとして提供され得る。次に、これらのシリンジを直接接続し、前後に何回も(50回)往復させて混合することにより、薬物粒子が残らないように薬物を完全に溶解させる。SRFが部分的に混合された部分溶液を生じさせて、残りの薬物粒子がSRFにおける追加の薬物粒子溶解要件に起因したインビボでの薬物放出時間の延長をもたらし得るように、これより少ない混合回数(10回)を利用することもできる。混合後、細長い針で送達するためSRFを目盛り付きシリンジにロードする。
【0104】
[000137] 正確な薬物投薬量による治療薬保持のためのSRFの小容積の正確な送達は、2,000マイクロリットル又は2ミリリットルシリンジを使用しても達成され得る。この送達器具は、0.03cm管径を有する45cm長23g針が接続された、Teflon、ポリエチレン、環状オレフィンポリマー又はポリプロピレンプランジャを有する気密性のガラス、環状オレフィンポリマー又はポリプロピレンシリンジ本体を有し得る。送達シリンジの容積は、約1.26ミリリットルの針内のデッドボリュームを受け入れるのに十分に大きくなければならない。従って、1,500マイクロリットルの気密性シリンジを利用して、1~2回の50マイクロリットル単位容積の組成物を送達することができる。同じ送達器具からの複数回の注射について、2,000~3,000マイクロリットルの気密性シリンジ容積を使用することができ、これにより針のデッドボリュームを解消するのに十分な容積が可能となり、前立腺の各葉に少なくとも8回の100マイクロリットル単位容積注射を送達することができる。代わりに、3,000マイクロリットル又は3ミリリットル環状オレフィンポリマー及び/又はポリプロピレンシリンジを利用し得る。
【0105】
[000138] 例えば、SRFは、NMP溶媒に溶解したPLGAが入った雌型ルアーロック付きの一方のシリンジと、薬物粉末が入った雄型ルアーロック付きの他方のシリンジとを収容するキットとして提供され得る。次に、これらのシリンジを直接接続し、前後に何回も(50回)往復させて混合することにより、薬物粒子が残らないように薬物を完全に溶解させる。部分的に混合されたSRFを生じさせて、残りの薬物粒子がSRFにおける追加の薬物粒子溶解要件に起因したインビボでの薬物放出時間の延長をもたらし得るように、これより少ない混合回数(10回)を利用することもできる。混合後、細長い針で送達するためSRFを目盛り付きシリンジにロードする。ある例示的実施形態を図11A及び図11Bに示す。
【0106】
[000139] 図11A及び図11Bは、一部の実施形態では、本明細書に開示されるキットに含まれることになるシリンジの実施形態を示す。
【0107】
[000140] 例えば、図11Aを参照されたい。図11Aは、シリンジAを示し、これには、NMP溶媒中の生体吸収性ポリマーPLGAの溶液が入っている。図11Aは、シリンジBも示し、これには、薬物粉末が入っている。図11Aは、見出し「混合」の上に、シリンジA上にある雌型ルアーロックで接続されたシリンジA及びシリンジBを示す。2つのシリンジがルアーロックで接続される「混合」構成では、NMP溶媒中の生体吸収性ポリマーPLGAの溶液を薬物粉末と混合して、薬物と生体吸収性ポリマーとが両方とも溶解している第2の溶液を形成することができる。この第2の溶液は、図11Aの最下段において、「経直腸的20G×20cm針による即時注射可能製品」と記載する見出しの上に示される。
【0108】
[000141] 図11Bは、セプタムによって隔てられた2つのチャンバを有するシリンジ外筒を示す。これらの2つのチャンバの一方は、NMP溶媒中の生体吸収性ポリマーPLGAの溶液を含み得る。これらの2つのチャンバの他方は、薬物粉末を含み得る。隔てているセプタムを破るか又はそこに穴を開けると、2つのチャンバの内容物を混合して、薬物と生体吸収性ポリマーとが両方とも溶解している第2の溶液を形成することができる。図11Bは、経尿道針及び針カバーも示す。
【0109】
[000142] 図12も参照されたく、これは、本明細書に開示されるキットの実施形態を示す。図12は、とりわけ、キットの構成要素を保持するための型穴のあるプリフォームの滅菌PETGトレーを示す。例えば、図12は、乾燥剤及び/又は酸素吸収剤を保持するための乾燥剤のための空洞を示す。図12は、送達器具及び針を保持するための送達器具及び針のための空洞を示す。送達器具及び針のための空洞は、送達器具の指かけ部を収納するための空間を含む。図12は、PETGトレーを、トレーの段差及びトレーの開け口を有するものとして示す。
【0110】
[000143] 図1を参照すると、典型的な有針シリンジは、アプリケーター部分(プランジャ、外筒)と、針を外筒の内部チャンバに接続して、外筒内に収容された流体が針管を通過する際の液密接続を形成するハブ部分とを含む。
【0111】
[000144] 図2A及び図2Bを参照すると、本開示に係る有針シリンジ20、21の側面概略図が示される。より具体的には、図示される有針シリンジは、単位容積を保持し、長くて細い針の針先28aを通してそれを分注するサイズを有する。針28は、長さL及び管径Dを特徴とする(外筒と針28本体との間で液密接続を形成する上流開口28bから、終端、即ち皮膚を初めに穿刺する最下流の先端までを測る長さ測定値Lを説明するため、針基を想像線で示す)。針は、ステンレス鋼で作られ得る。
【0112】
[000145] 図2Aの有針シリンジは、例えば、0.05ml(50マイクロリットル)の単位容積を分注するための500/400/300/200/100/50/25マイクロリットルの例示的な目盛りで示す。外筒の容量は、1000マイクロリットルである。外筒24は、長さL及び外筒内径又は管径Dを有する。プレフィルドシリンジ外筒(1000マイクロリットル)は、そこに20cmの針長Lが取り付けられ得、針は、150~200マイクロリットルのデッドボリュームを有し得る。プレフィルド型である必要があり得るシリンジは、プランジャヘッド22bを針開口28bに向かって誘導するための安定化器具22cも取り入れ得る。SRFを含む組成物(シリンジ外筒24に収容された、最大で約500マイクロリットルの量の)は、指の圧力がプランジャヘッド22aに加えられることによって針先28aから吐き出される。この例では、外筒は、500マイクロリットルの組成物を保持し得る場合、150マイクロリットルのデッドボリュームを考慮して、例えば最大で7回の50マイクロリットル単位容積である。図2Bの有針シリンジは、幾つかの点で図2Aのシリンジと同じであるが、但し、これは、代わりに3000マイクロリットルの外筒容量を有する。これも安定化器具22cを取り込み得る。別の例では、3000マイクロリットル容量シリンジは、小さい単位容積の組成物をより正確に分注することを促進するため、200Ul、100Ul及び50Ulの目盛りを有する。
【0113】
[000146] 図2Aの有針シリンジには、有針シリンジが、そこに収容された組成物を漸増投薬量で提供することを可能にする特徴又は追加構造が提供され得る。一例によれば、漸増投薬量とは、単一の単位容積又は単位容積の割合の漸増分(例えば、単位容積の2分の1、単位容積の4分の1等)に対応する。一例によれば、追加構造は、用量投与ガイドであり得る。用量投与ガイドは、プラスチック又は任意の他の所望の材料で作られ得、射出成形又は任意の他の所望の加工法で経済的に製造され得る。用量投与ガイドは、有針シリンジに容易に取付け可能及び取外し可能であり、様々な寸法の有針シリンジに適合させることが可能である。
【0114】
[000147] 図13は、その中心に尿道が通っている前立腺の説明図を示す。図13では、針がカテーテル107を通り、その端部から、組成物の単位容積を位置106に注射する角度で抜け出ている。針の端部は、それと結び付けられた深さ制限器を有する。この針が尿道を通して移動するにつれて、針は、SRFを含む組成物の単位容積vを位置101、102、103、104、105及び106に注射する(この注射部位の数は、移行域尿道長(TZUL)の長さを基準とする)。針は、位置101、102、103、104、105又は106で組織を穿刺し、これらの位置の各々に単位容積を送達する格納式の先端を有する。単位容積の送達は、図16に示される用量ガイドなど、シリンジに取り付けられた用量ガイドを使用することによって補助され得る。TZULに基づく注射部位の数は、表1Bに提供される。注射の数nは、TZULとn=TZUL/(11×v)として関連することが分かった。図13は、長さTZULを有する尿道の長さに沿った6ヵ所の異なる位置におけるSRFを含む組成物のn=6回の送達を図示する。各楕円形は、単位容積治療からの薬物組織曝露を表す。
【0115】
[000148] 図15は、有針シリンジに設置する前の用量投与ガイド1502の実施形態を示す。用量投与ガイド1502は、内壁に4つ(以上)の戻り止め(1501)を有し得る。本明細書では、それより多い又は少ない戻り止めを含む実施形態が企図される。本明細書で説明されるとおり、戻り止め間の距離は、単一の単位容積又は単位容積の漸増割合に対応し得る。用量投与ガイド1502は、底が開口しているため、用量投与ガイド1502が、用量投与ガイドの下に示されるシリンジプランジャ及び外筒に係合すると、用量投与ガイドが指かけ部1504の上に載る。プランジャ1503及び外筒1505も示される。この実施形態では、有針シリンジが用量投与ガイド1502と結合されているとき、操作者は、指かけ部1504の底に係合することができる。
【0116】
[000149] 図16は、用量投与ガイド1603が指かけ部1606を取り囲む実施形態を示す。親指1601によって押し下げられているところであるプランジャ1602及び外筒1605も示される。位置1604は、親指1601に対抗する力を作り出す人差し指及び人差し指の位置を表す。この実施形態では、有針シリンジが用量投与ガイド1603と結合されているとき、操作者は、指かけ部1606の底に直接係合しない。代わりに、図16に示されるとおり、操作者は、用量投与ガイド1603の表面に係合する。指かけ部は、中に収容されている。この配置は、図17の配置と比較したとき、ガイドをシリンジの上部分に対してより確実に保持された状態がもたらされるため、好ましいと言い得る。指1604がガイドに押し込まれているとき(親指がプランジャヘッドを押し下げることに応じて)、ガイドは、シリンジ上で所定位置に確実に保持されている。従って、図示されるとおり、使用時に指1604がガイドのスリーブをシリンジ翼部に押し付けているため、ガイドが動き回る恐れが少ない。
【0117】
[000150] 図16は、シリンジ翼部又は指かけ部を完全に囲い込んでいるガイド翼部を示す。代替的実施形態では、シリンジ翼部は、ガイド翼部から部分的に外側に延在し得る。部分的に囲い込む実施形態は、示されるものと同じであり得るが(指1604がガイドをシリンジ翼部に押し込む)、但し、シリンジ翼部の左及び右の外側端部は、それぞれ左及び右のガイド翼部に提供される開口から外側に延在する。
【0118】
[000151] 図17及び図19図23は、本明細書では、用量投与ガイドの他の実施形態を示す。
【0119】
[000152] 図17は、指かけ部1703の上に座っている用量投与ガイド1702の実施形態を示す。図17に示される実施形態は、図15に示される実施形態と同様であるが、但し、用量投与ガイド1702のうち、指かけ部1703の上に着座している部分に対して下方に延在する翼部が省かれている。親指1701によって押し下げられているプランジャ1706及び外筒1705も示される。位置1704は、親指1601に対抗する力を作り出す人差し指及び人差し指の位置を表す。
【0120】
[000153] 図18は、指かけ部1803の上及びその下に取り付けられた用量投与ガイド1802の実施形態を示す。この実施形態では、指かけ部1803は、用量投与ガイド1802の本体に提供される開口を貫通して延在する。親指1801によって押し下げられているプランジャ1806及び外筒1805も示される。位置1804は、親指1801に対抗する力を作り出す人差し指及び人差し指の位置を表す。
【0121】
[000154] 図19は、図15の用量投与ガイドと同様の用量投与ガイドの実施形態を示し、有針シリンジが用量投与ガイドと結合されているとき、操作者は、指かけ部の底を直接係合することができる。図19に示されるとおり、用量投与ガイドは、底部1902が指かけ部1904の上に着座しているとき、プランジャ1903を取り囲むことのできる上部分1901を有する。外筒1905も示される。ヒンジ1907の付いた開口1906も示される。開口1906は、用量投与ガイドを、ヒンジ1907によって接続される第1の半体と第2の半体とに分離する。ヒンジ1907(例えば、リビングヒンジ)により、第1の部分と第2の部分とがクラムシェル型の配置で互いに相対的に移動することが可能になる。この相対的な移動により、用量投与ガイドを有針シリンジに取り付けるのが容易になると共に、有針シリンジから用量投与ガイドを取り外すのも容易になる。この実施形態によれば、第1の部分と第2の部分とは、ヒンジ1907の周りで互いに相対的に移動することができ、それにより有針シリンジを受け入れるか、又はそれを用量投与ガイドから取り外すための開口が作り出される。
【0122】
[000155] 図20は、用量投与ガイドが有針シリンジを受け入れた後の図19の実施形態を示す。図示されるとおり、用量投与ガイドは、底部2003が指かけ部2004の上に着座しているとき、プランジャ2001を取り囲む上部分2002を有する。外筒2005も示される。外筒1905も示される。ヒンジ(符号なし)付きの開口2006も示され、ヒンジは、開口2306の真後ろにある。一実施形態によれば、有針シリンジは、用量投与ガイドが受け入れる前にプライミングされる。換言すれば、有針シリンジのデッドボリュームは、用量投与ガイドが有針シリンジを受け入れる前に外筒1905から排除される。針がプライミングされた後、図24及び図25に示されるとおり、シリンジが用量投与ガイド内に囲い込まれる。用量投与ガイドは、これにより、プランジャヘッド位置をガイド上部分にある戻り止めに対してキャリブレーションするため、離間された戻り止め間をプランジャ2001が進むにつれて、有針シリンジが所望の単位容積量又は単位容積の漸増割合を分注する。一実施形態によれば、用量投与ガイドは、有針シリンジがプライミングされ、用量投与ガイドに受け入れられたとき、プランジャ2001が上部分2002の終端側の末端に隣接して位置するように寸法決め及び構成される。他の実施形態では、用量投与ガイドは、有針シリンジがプライミングされ、及び用量投与ガイドに受け入れられたとき、プランジャ2001が上部分2002の終端側の末端に係合するように寸法決め及び構成される。一般に、プライミング時にプランジャヘッド位置がガイドの最上部分の戻り止めに直接載っていることはないであろうことが理解されるであろう。そのような場合、医療従事者は、ヘッドが最上部分の戻り止めに載るか又はそれに近接するまで、何らかの追加的な組成物を排除する必要があることになる。これにより、プランジャヘッドが最上部分の戻り止めを越えて進み、それと次の戻り止めとの間に載ったとき、所望の単位容積が分注されたとし得ることが確実となるであろう。
【0123】
[000156] 図21は、有針シリンジが用量投与ガイドに受け入れられ、及びプランジャが押し下げられた後の図19の実施形態を示す。図示されるとおり、用量投与ガイドは、押し下げられているプランジャ2005を取り囲む上部分2101と、指かけ部2103の上に着座している底部2102とを有する。外筒2104も示される。外筒1905も示される。ヒンジ2107付きの開口2106も示される。図21に示されるとおり、プランジャ2005が押し下げられるため、プランジャ2005が移動して上部分2101の内部空間に入ることになる。
【0124】
[000157] 図22は、プランジャが更に押し下げられた後の図21の断面図を示す。図示されるとおり、用量投与ガイドは、第1の戻り止めを越えて押し下げられているプランジャ2205を取り囲む上部分2201と、指かけ部2203の上に着座している底部2202とを有する。外筒2104も示される。図22では、戻り止めは、互いに等間隔で置かれている。一実施形態によれば、1つの戻り止め2201(a)と、隣接する戻り止め2201(b)との間の距離は、そこに収容された有針シリンジの単一の単位容積に対応する。代替的実施形態では、隣接する戻り止め2201(a)、2201(b)の間の距離は、単位容積の漸増割合(例えば、単位容積の2分の1、単位容積の4分の1等)に対応する。
【0125】
[000158] 戻り止め2201は、プランジャ2205が移動されるにつれてプランジャ2205に係合するように構成される。この係合は、プランジャ2205がそれ以上移動しようとするのに抵抗し、従って単位容積又はその漸増分の投与が容易となる。使用者は、この抵抗に打ち勝ってプランジャ2205を1つの戻り止めを越えて移動させ、別の隣接する戻り止めと係合させることができ、従って別の単位容積を投与することができる。戻り止め及び円筒の半径方向の軟性(プランジャの移動に応じた)は、プランジャが戻り止め間で移動したことを示す、医療従事者への好都合な容易に検知される触覚又は音響フィードバックを促進するようなものであり得る。戻り止め間でのプランジャヘッドの移動と、分注される組成物の容積との間の関係は、使用されるシリンジの内径に依存することになる。サイズの異なる用量ガイドが提供され得、異なるサイズのシリンジを使用して分注された対応する容積が特定され得る。戻り止め2201a及び2201bの間隔、即ち距離LDCと、単位容積v及びシリンジの内径dとの間の関係は、LDC=[4/(πd)]vである。プランジャヘッドが戻り止めを越えて進むとき、垂直距離LDC(プランジャの移動方向)によって間隔が置かれた戻り止めは、直径dのシリンジを使用して分注される単位容積vと関係がある。
【0126】
[000159] 用語「戻り止め」は、上部分の内壁に形成された以下の表面のいずれかを指し得る:少なくとも部分的に内壁の周りに延在するリム、リップ又はリッジ(例えば、円筒壁の連続的又は不連続な90、180、270又は60度に及ぶ区間)、互いに円周方向に20、30、45又は60度で離間された半円形のバンプ。これらの例の各々では、戻り止め間の垂直間隔(即ちプランジャの移動方向における間隔)は、以下で更に説明するとおり、シリンジの内径に合わせて決められるため、プランジャが1つの戻り止めから別の戻り止めに移動すると、シリンジが単位容積を分注することになる。
【0127】
[000160] 戻り止めは、プランジャヘッドに幾らかの抵抗をかけるが、それは、あくまでも触覚又は音響フィードバックをもたらすのに必要な程度のみであることが望ましい。抵抗が大き過ぎる場合、それにより単位容積の分注及び使い易さに支障をきたすことになる。抵抗が大き過ぎないことを確実にするため、上部分に垂直方向のスリット又はノッチを形成して、円筒単体としての上部分の半径方向又は周方向剛性を低減し得る。例えば、図23を参照すると、クラムシェルの上部分の各半体が円筒体を形成しているが、それらは、代わりに、ガイドの翼部分から上方に延在する2つのセクションであって、各々が示される円筒の90度の区間を形成するセクションであり得る。これらの半体円筒セクションは、代わりに、360度のセクションによって形成され得、これは、医療従事者への所望の触覚及び音響フィードバックをなおも提供しつつ、プランジャの移動に応じた軟性が一層高い上部分をもたらすはずである。直前に記載したとおり、円筒部分が分かれるよりむしろ、セクションは、垂直方向のノッチに対応したものであり得る。
【0128】
[000161] 図23は、図20に示される実施形態の変形形態を示す。図示されるとおり、用量投与ガイドは、底部2303が指かけ部2304の上に着座しているとき、プランジャ2301を取り囲む上部分2302を有する。外筒2305も示される。ヒンジ(符号なし)付きの開口2306も示され、ヒンジは、開口2306の真後ろにある。図23では、上部分2302によって画定される開口は、実質的に角丸長方形の構成を有し、上部分2302によって画定される開口が実質的に円形の構成を有する、図20に示される配置と対照的である。加えて、図23では、戻り止めは、内壁の一部にのみ提供され(即ち不連続である)、戻り止めが内壁の周りに連続的に延在する、図20に示される構成と対照的である。代替的実施形態では、上部分によって画定される開口は、任意の所望の構成を有し得、プランジャヘッドの形状を模倣するように選択され得る。他の代替的実施形態では、戻り止めは、内壁の任意の割合の周りに延在し得、先述のとおり連続的又は不連続な様式で提供され得る。
【0129】
[000162] 図24は、上述のとおり、用量投与ガイドをクラムシェルのように位置2403で開けることができるようなリビングヒンジ2401を有する用量投与ガイド2402の実施形態を示す。このヒンジ2401により、用量投与ガイド2402をプランジャ2404及び指かけ部2405に係合することが可能になる。望ましくは、クラムシェルをシリンジ翼部の周りで閉じたときにシリンジ翼部が用量ガイド内に一層容易に収まり得るように、示されるガイド翼部の前面が代わりに開くことが好ましいこともあり得る。外筒2405も示される。図19に示される実施形態と同様に、ヒンジ2401により、用量投与ガイド2402の各部分を互いに相対的に移動させることが可能となり、それにより用量投与ガイド2402の有針シリンジへの取付け及び有針シリンジからの取外しが容易となる。
【0130】
[000163] 図25は、用量投与ガイドの2つの部分を移動させて有針シリンジを囲い込んだ後の図24の用量投与ガイドの実施形態を示す。図示されるとおり、用量投与ガイド2503は、閉じたヒンジ2502を有し、用量投与ガイドは、位置2505で閉じられている。プランジャ2501及び外筒2504も示される。
【0131】
[000164] 図26は、図24の用量投与ガイドの実施形態をどのように操作すれば用量投与ガイドの取付け又は取外しが容易になり得るかを示す。図示されるとおり、用量投与ガイド2602は、ヒンジ2601を有するため、用量投与ガイドは、位置2603でクラムシェルのように開けることができる。矢印は、ヒンジ2601がどのように用量投与ガイド2602の部分の移動を可能にするかを示す。具体的には、矢印は、用量投与ガイド2602の部分がどのように互いに相対的に移動することにより、有針シリンジを受け入れ又は用量投与ガイドから取り外すための開口を作り出し得るかを示す。
【0132】
[000165] 図27は、有針シリンジと共に使用時の用量投与ガイド2703の別の実施形態を示す。有針シリンジは、プランジャ2701、指かけ部2702及び外筒2704を含み、外筒2704は、用量投与ガイド2703の底から延在する。用量投与ガイドは、アパーチャ2705(即ち切欠き開口)を含む。有針シリンジが用量投与ガイド2703に受け入れられているとき、指かけ部2702は、アパーチャ2705を貫通して延在する。アパーチャ2705内での指かけ部2702の位置は、用量投与ガイド2703と有針シリンジとの間の相対的な移動を防ぐ。
【0133】
[000166] 図28は、プランジャ2801を想像線で示した用量投与ガイド2802を示す。2803と2805との間にある切欠き部分2804も示される。この切欠き部分2804により、用量投与ガイドをシリンジ及びその指かけ部に取り付けたとき、シリンジ外筒の指かけ部を用量投与ガイドに通してそこから外側に延在させることが可能になる。この配置は、図27に示される用量投与ガイドの実施形態と同様であり、用量投与ガイド2802と、そこに収容された有針シリンジとの間の相対的な移動を防ぐ。クラムシェル開口である2806も示される。2806を開くと、シリンジ外筒及び指かけ部を用量投与ガイドに係合させることができ、用量投与ガイドを位置2806でシリンジ外筒の周りで閉じることができる。この配置は、図19に示される実施形態と同様であり、用量投与ガイドの部分を互いに相対的に移動させることが可能になり、それにより有針シリンジを受け入れ又は用量投与ガイド2802から取り外すための開口が作り出される。
【0134】
[000167] 図29は、2つのチャンバ-2902及び2903を有する外筒2901を示す。一方のチャンバ - 2902 - は、薬物粉末を含み得る。一方のチャンバ - 2903 - は、水溶性溶媒と生体吸収性ポリマーとの溶液を含み得る。これらの2つのチャンバを隔てるのは、セプタム2908である。2909にあるとおりプランジャ2904を押し下げると、セプタム2908が破れ、チャンバ2907内の溶液をチャンバ2906内の薬物粉末と混合することができる。
【0135】
[000168] 図30は、図16に示される用量投与ガイドの変形形態である。図示されるとおり、用量投与ガイド3001は、指かけ部3002を取り囲む。プランジャ3004及び3003も示される。図30では、戻り止めは、図16に示される戻り止めの半円の構成と比較して三角形の構成を有する。代替的実施形態では、戻り止めは、任意の所望の形状を有し得る。戻り止めの形状にかかわらず、隣接する戻り止め間の間隔は、上記で考察したとおり、単一の単位容積又は単位容積の漸増割合に対応し得る。加えて、上記で考察したとおり、戻り止めの形状にかかわらず、戻り止めは、単位容積の投与を容易にするためにプランジャの移動に抵抗するように構成され得、プランジャが戻り止め間を移動したことを使用者に知らせるための触覚又は音響フィードバックを提供するように構成され得る。
【0136】
[000169] 用量投与ガイドに関して上記に個別の実施形態を図示し、記載したが、開示される特徴は、記載される各実施形態のみに限定されないことが理解される。代わりに、様々な特徴は、ある用量投与ガイドに所望のとおり組み合わされ得る。例えば、図30の戻り止めの形状を、図28に示される切欠き部分の配置と共に使用し得る。
【0137】
[000170] ある場合には、有針シリンジと共にSRF送達用量投与ガイドが含まれることにより、単位容積の正確な分注を補助することができる。この用量投与ガイドは、針の外側に露出している基端のシリンジプランジャ本体22に取り付けられる。取り付けられると、用量投与ガイドは、例えば、0.05mL(50マイクロリットル)の正確な単位容積が送達されるようにシリンジプランジャを平行移動させることのみが可能になる。移動距離は、外筒の内径に基づいてキャリブレーションされる。又は、用量投与ガイドに付属して、異なるサイズのシリンジについてガイドを使用して分注される容積を示す参照表又はチャート(例えば、使用説明書と共に提供される)があることになる。例えば、1mLシリンジ外筒は、5ミリメートルの内径を有する。0.05mLの単位容積を分注するために、用量投与ガイドは、各単位容積について2.55mmの距離LDCを有することになる。用量投与ガイドは、プランジャに取り付けられている一方、シリンジ外筒の基端本体と面一に挿入することができる。各単位容積の注射後、単位容積サイズ及び/又は必要な総容積に応じて、これを取り外し、次の単位容積用に再びロードすることができるか、又は用量ガイドを取り外す必要なしに総容積を分注することができる。
【0138】
[000171] 用量ガイドは、以下のように使用され得る。初めに、針からデッドボリュームを除去する。次に、用量ガイドで外筒を包み込み(リビングヒンジなどのヒンジ、図24)、及び反対側の端部をクリップで固定することにより、用量ガイドをシリンジに固定する。次に、プランジャヘッドが戻り止めに載るはずであるか、又はそれが一番上の戻り止めに載るまで追加の組成物を吐き出させる。次に、1つ以上の戻り止め内をプランジャヘッドが進むと、プランジャヘッドが越えた戻り止めの数に合わせて針先から単位容積が分注される。
【0139】
[000172] 図2A及び図2Bのシリンジは、医療従事者が標的組織内の個別の/別々の位置に単位容積量(例えば、0.05ml又は0.1ml)を正確に分注することを可能にするようなサイズである。シリンジは、患者を完全に治療するのに十分な総容積(例えば、前立腺組織の異なる位置における4単位容積の注射液)を保持するプレフィルド式であり得る。一部の実施形態では、アプリケーター部分は、SRF薬物及び薬物担体を互いに別々に分けて保持するためのシリンジチャンバ、細くて長い又は高い細長(L/D)比の針28に供給される静的混合Y字型アダプターなど、薬物と薬物担体とを組み合わせるための混合要素を含み得る。代わりに、薬物、薬物担体及び溶媒は、アダプターで接続された2つのシリンジを使用して混合され得、これらを前後に往復して押し込むことにより、薬物、薬物担体及びポリマーを混合する。代わりに、各シリンジの先端位置で嵌合した雌型及び雄型ルアー取付け具を使用して2つのシリンジが直接接続されて混合し得る。アプリケーター部分は、針の挿入長さ又は組成物容積の測定値を示す表示を有し得る。
【0140】
[000173] SRFを含む組成物の単位容積を、外筒22から針先28を通して分注するのに必要な(図2A図2B)又は経尿道針外筒の場合に必要な(図2C)シリンジ制御は、細長い針が使用されるとき又は個々の注射が単位容積量を超えないときのいずれも課題となる。これらの事項の両方が、先に説明したとおり本開示において存在する。治療の目標を実現し、及び組成物中において単位容積量で送達可能であるのに好適であると判明したSRF製剤の範囲について、L、D、L及びDの以下の値を適用し得ることが分かった。針長Lは、35cm~70cm、より好ましくは25cm~45cmであり得る。針長Lは、経尿道について35cm~70cmであり得る。針長Lは、経直腸的手法について10cm~20cmであり得る。管径Dは、0.03cm又は0.026~0.0413cm、一部の実施形態では0.02cm~0.04cm以下であり得る。針の細長比(L/D)は、600~2100又は600~1350であり得る。
【0141】
[000174] 一部の実施形態では、シリンジ外筒の細長比(L/Dは5及び50又は10~30であり得る)は、考慮すべき重要な要因である。これらの範囲の外筒細長比は、組成物の小さい単位容積のより正確な分注を促進することが分かった。
【0142】
[000175] 一部の実施形態では、シリンジ外筒の細長比(L/Dは5及び50又は10~30であり得る)は、考慮すべき重要な要因である。これらの範囲の外筒細長比は、組成物の小さい単位容積のより正確な分注を促進することが分かった。
【0143】
[000176] 所望の注射容積制御及び精度カスタム細長ガラス本体気密送達シリンジを利用することができ、これは、シリンジ上の容積目盛り表示の一層の正確さを提供する。容積目盛りの代わりに、これらの送達器具表示は、針のキャリブレーションされたデッドボリューム及び薬物送達薬物投薬量をmg単位で毎回の注射のたびに使用者に直接示すこともできる。
【0144】
[000177] プレフィルドシリンジは、好ましくは、組成物を各注射についてのプレミックス溶液として収容し、そのため、ポリマー担体に既に溶解している主に非晶質の薬物が送達され、薬物放出が速くなり、有効性の発現が亢進し、次にその後の主に結晶質の薬物のより緩徐な徐放となる。
【0145】
[000178] 一部の実施形態では、SRFは、別個の送達シリンジにあるポリマー注射液及び薬物粉末で提供され得(上述)、治療時又はほぼ治療時点で使用者が混合し、シリンジ外筒に入れ得る。これにより、結晶質又は半結晶質の薬物が直接注射液中にあることが可能となり得るため、使用者が調製した後に一部の薬物が結晶質又は半結晶質形態で残り得ることを考えると、薬物滞留時間及び曝露時間が増加し、全身薬物損失が減少し得る。
【0146】
[000179] 一部の実施形態では、SRF生成組成物を超音波マイクロバブル造影剤と混合して経直腸超音波誘導下での注射液の視認性を更に亢進させることにより、前立腺の各葉内での前立腺嚢内における注射の正確な位置制御を可能にして、尿道、周囲臓器及び体循環への薬物損失の可能性を更に最小限に抑えることができる。
【0147】
[000180] 効果のあるSRFに関して異なる製剤を試験する過程中、本発明者らは、製剤の信頼性のある送達が可能でないため、その製剤を不適であるとして考慮から外すために使用し得るパラメータ又は関係を見付けようと努めた。ある種の製剤を企図し、次にそれが送達媒体との組み合わせで前立腺治療の3つの特徴全てを満たし得るかどうかを評価するという繰り返しの作業は、長い時間のかかる作業であったため、これは、切望されていた。これらの要件を最終的に満たす製剤を見付けようとしたところ、見出されたのは、細長い針を使用した必要とされる小容積の信頼性のある送達が可能でないことであったため、この作業は、はるかに多大な労力を要するものとなった。
【0148】
[000181] 更に、組成物を有針シリンジと適合させる目的は、その送達可能性を確保するためにSRFの有効性に関して必要以上に妥協しないことであったことが強調されるべきである。本発明者らは、単に許容できるSRFを送達器具と適合させるのに必要な時間を節約するか又は作業量を削減する方法だけでなく、有利な解決法を求めた。予想外にも、長さL及び管径Dの針を使用して、SRFを含む組成物の単位容積v(その絶対粘度μによって表されるとおり)を正確に繰り返し送達することができるかどうかについての情報を与える数値範囲があることが発見された。
【0149】
[000182] 25G(0.3mm)よりも小さい又は18G(0.8mm)よりも大きい針内径は、本明細書における特定の実施形態から除外される。
【0150】
[000183] 15cmよりも短い針長又は75cmよりも長い針長の針は、本明細書における特定の実施形態から除外される。
【0151】
[000184] 前立腺治療の要件とされる3つの特徴に加えて、この数値範囲を組成物とのシリンジ針の要件として採用すると、この値は、送達可能性の問題に対処し、及びSRFの有効性について不必要に妥協しないため、より有効なSRF製剤が見出される。数値範囲は、以下のとおり定義されるK注射液判定値、即ちKIRを用いて計算される。
【数3】
【0152】
[000185] 単位面積当たりのセンチポイズ(cP)の単位でのKIR40~400について、長さL、管径D、組成物の絶対粘度μ及び単位容積vを有する針を使用して、単位容積漸増量ずつ信頼性をもって一貫してSRFを送達することができると結論付け得る。経会陰的又は経直腸的治療には、KIRは、Lが10~30cm、より好ましくは15~20cm、管径Dが0.06cm又は0.06~0.08cm、一部の実施形態では0.02cm~0.12cm以下について定義される。経尿道的治療には、KIRは、Lが35cm~70cm及び管径が0.02cm~0.05cmについて定義される。針の細長比(L/D)は、200~400又は250~350であり得る。一部の他の実施形態では、針の細長比(L/D)は、167~500であり得る。
【0153】
[000186] 一部の実施形態では、KIRは、経尿道投与について10~1000であり得る。
【0154】
[000187] 一部の実施形態では、KIRは、経尿道投与について16~1200であり得る。
【0155】
[000188] 一部の実施形態では、KIRは、経尿道投与について表10にある数値であり得る。
【0156】
[000189] 一部の実施形態では、KIRは、経直腸投与又は経会陰投与について10~1000であり得る。
【0157】
[000190] 一部の実施形態では、KIRは、経直腸投与又は経会陰投与について16~1200であり得る。
【0158】
[000191] 一部の実施形態では、KIRは、経直腸投与又は経会陰投与について図14A又は図14Bにある数値であり得る。
【0159】
[000192] 一部の実施形態では、KIRは、10~1000であり得る。更に遅延性の放出速度及び/又は更に高いゲル化速度並びに更に小さい単位容積が望ましい状況では、より高値の範囲が好ましいこともある。
【0160】
[000193] 表3(図3A図3Bに示される)は、本開示に係るSRFを含む組成物の単位容積を送達するための装置の実施形態を開示する。
【0161】
[000194] 図3A及び図3Bは、本開示に係るSRFを含む組成物の単位容積を送達するための、経直腸的又は経会陰的方法によって前立腺に到達することが意図される装置の実施形態も開示する。
【0162】
[000195] 図14A及び図14Bは、本開示に係るSRFを含む組成物の単位容積を送達するための、経尿道的方法によって前立腺に到達することが意図される装置の実施形態も開示する。
【0163】
[000196] 先に説明したとおり、手技の間又はその後に拡散、感染又は疼痛/不快感に起因する患者の健康に対する有害作用を伴うことなく効果のある結果をもたらすであろうSRFを含む比較的高粘度の組成物の注射には、長くて細い針を使用することが望ましい。また、所望の臨床アウトカムの実現には容積制御が必要となることから、各注射部位に単位容積を分注することが可能となるように、患者を治療する医療従事者が組成物の注射される容積に関して適切な制御を行うことも重要である。表3並びに図14A及び図14BにあるKIRの範囲は、本開示に係る前立腺治療の最初2つの特徴を満たす組成物及び本開示に係る前立腺治療の第3の特徴を満たすシリンジ針の同定で有効であると考えられる。
【0164】
[000197] 表3並びに図14A及び図14BにあるKIR範囲の下端は、小さい単位容積を比較的容易に分注できる一方(固定の針長、例えば15cmについて)、SRFが前立腺治療の特徴の2つ(有効性、徐放性及び無制御の薬物拡散が最小限であること)を満たす能力を代表する最小限の大きさの粘度、より短い針長及びより大きい単位容積を有する組成物を表す。表3並びに図14A及び図14BにあるKIR範囲の上端は、より高い粘度、より長い針長及びより小さい単位容積を有する組成物を(固定の針長、例えば20cmについて)表す。これらの組成物について、製剤が注射されるとき、前立腺治療に関する2つの特徴は、容易に満たされるであろうが、粘度が少しでも高くなれば、医療従事者が単位容積量で組成物の総容積を特により長い針長に沿って送達する能力に課題を投げかけ得る。そのため、高いKIR値について、送達器具の能力は、限定的である。
【0165】
[000198] KIRに加えて、一部の実施形態では、シリンジ外筒の細長比(L/Dは、5及び50又は10~30であり得る)が同様に重要な要因であり得る。これらの範囲の外筒細長比は、組成物の小さい単位容積のより正確な分注を促進することが見出されたと共に、送達可能性要件(第3の特徴)を満たすために好ましいこともある。
【0166】
[000199] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、本明細書における装置は、深さ制限器及び選択可能な単位容積分注機能を有する針を含む。
【0167】
[000200] 図10Bは、有針注射が所定の深さを超えないようにし、及び所定の単位容積の徐放性製剤(SRF)を前立腺に分注するための深さ制限器を有するシリンジの概略側面図である。深さマーカーによって提供される医師へのガイダンス及び選択可能な単位容積分注機能により、特定されたKIR範囲内での操作が一層容易に可能となる。
【0168】
[000201] 以下の説明は、従って、本開示に係る有針シリンジを使用したBPHの治療のためのSRFに含まれ得る、SRFの実施形態並びに様々な構成要素及び特性に関する更なる詳細な情報を提供する。
【0169】
[000202] SRFに使用される薬物又は薬物の組み合わせとしては、細胞静止薬、細胞毒性薬及び/又は他の薬物が挙げられる。他の1つ又は複数の薬物は、単独で使用され得る(即ち、「他の1つ又は複数の薬物」は、SRF中にある唯一の活性薬剤である)か、又はBPHの治療用医療手技の一環として細胞静止薬又は細胞毒性薬との組み合わせで使用され得る。例えば、他の1つ又は複数の薬物は、組成物が有針シリンジを使用して標的組織に注射される前に投与され得るか、又は他の1つ又は複数の薬物は、SRFと共に組成物に含められ得る。又は、他の1つ又は複数の薬物は、細胞静止薬又は細胞毒性薬を含有するSRFが標的組織に投与された後に投与され得る。
【0170】
[000203] これらの他の薬物は、細胞静止薬又は細胞毒性薬と共に又はその代わりに投与され得、α遮断薬又は5α還元酵素阻害薬が挙げられる。α遮断薬としては、テラゾシン、ドキサゾシン、タムスロシン、アルフゾシン及びシロドシンを挙げることができるが、これらに限定されない。5α還元酵素阻害薬としては、フィナステリド及びデュタステリドを挙げることができるが、これらに限定されない。抗炎症薬としては、デキサメタゾン、プロピオン酸フルチカゾン、トリアムシノロンアセトニド、フロ酸モメタゾン、プレドニゾン、ヒドロコルチゾン、エストラジオール、クロベタゾール及びブデソニドなど、コルチコステロイドを挙げることができるが、これらに限定されない。非ステロイド系薬としては、アセトアミノフェン、イブプロフェン及びナプロキセンを挙げることができる。これらの他の薬物タイプは、サイトカイン活性を遮断するか、又はサイトカインの結合を阻害することにより、抗IL1、抗IL2、抗IL3、抗IL4、抗IL8、抗IL15、抗IL18、抗MCP1、抗CCR2、抗GM-CSF、抗TNF抗体などの炎症シグナルを阻害し得る。上記の及び本明細書における薬物の組み合わせも一緒に投与し得る。
【0171】
[000204] 5α還元酵素阻害薬は、経口的に与えたときに前立腺容積を50%減少させる。最小限の減少は、6ヵ月未満で起こる。適切な治療法によれば、12~24ヵ月又は場合によりそれより長期間で最大で50%の前立腺容積の減少が期待される。
【0172】
[000205] α遮断薬は、α受容体を遮断し、前立腺平滑筋を弛緩させることにより、手技時点での対症的治療にも使用することができる。α遮断薬、5α還元酵素阻害薬又は両方は、細胞静止薬又は細胞毒性薬とSRFに共製剤化され得る。
【0173】
[000206] SRF中の物質の%を表すとき、その物質の%は、SRFの総重量に対する(「%×重量基準」)又はSRFの総容積に対する(「%×容積基準」)1つ又は複数の薬物の重容量百分率によって表され得る。特に明記しない限り、パーセント投薬量%とは、既定では、総SRF測定値に対する重量%を指すことになる。特に明記しない限り、重量は、グラム(「g」)又はミリグラム(「mg」)単位で与えられ、分子量は、キロダルトン(「kDa」)単位で与えられ、容積は、マイクロリットル(「μL」)又はミリリットル(「mL」)単位で与えられ、及び粘度単位は、固有粘度(即ちポリマーなどの物質の質量濃度に対する相対粘度の自然対数の比として表される。固有粘度の単位は、デシリットル毎グラム(dL/g)である。粘度の異なる尺度は、固有粘度であり、これは、総粘度に対する溶質の寄与の尺度である。別の粘度は、動粘性又は絶対粘度であり、この単位は、センチポイズ(cP)としても知られるセンチメートル・グラム・秒である。
【0174】
[000207] SRFは、0.1~60%のポリマー組成物又はより好ましくは30~50%のポリマー組成物を含み得る。SRFは、0~80%溶媒を含み得るが、溶媒は、大部分を占める成分であり、薬物及び生体吸収性ポリマーの量を検討した後の残量として存在する。SRFの薬物対ポリマー重量比は、1:100、1:50、1:25、1:20、1:10、1:5、1:2、1:1、2:1又は5:1であり得る。SRFは、標的組織に位置すると、1~10%又は11~50%の薬物負荷を24時間(h)未満、24~72時間、3~7日、1~4週間、1~3ヵ月又は3ヵ月超で放出し得る。SRFは、24~72時間、3~7日、1~4週間、1~3ヵ月又は3ヵ月超で80~100%を放出され得る。
【0175】
[000208] 薬物担体は、限定されないが、ポリ(ラクチド-co-グリコリド)(PLGA)及びPLGA-PEG-PLGAなど、ブロック及びランダムコポリマーを含めた、シルクエラスチン様のタンパク質ポリマー、Pluronic F68若しくはF127又はこれらの組み合わせ、ポリ(ε-カプロラクトン)(PC)、ポリラクチド(PLA)、ポリ(D,L-ラクチド)(PDLA)、ポリ(オルトエステル)、ポリ無水物、ポリカーボネート、ポリエチレングリコール(PEG)、ポリエチレンオキシド(PEO)、ポリエステルアミド及びこれらの任意の組み合わせを含むポリマー組成物であり得る。より具体的には、PLGA組成物は、ポリ(D,L-ラクチド-co-グリコリド)(50:50)、ポリ(D-ラクチド-co-グリコリド)(50:50)、ポリ(L-ラクチド-co-グリコリド)(50:50)、ポリ(D,L-ラクチド-co-グリコリド)(65:35)、ポリ(D-ラクチド-co-グリコリド)(65:35)、ポリ(L-ラクチド-co-グリコリド)(65:35)、ポリ(D,L-ラクチド-co-グリコリド)(75:25)、ポリ(D-ラクチド-co-グリコリド)(75:25)、ポリ(L-ラクチド-co-グリコリド)(75:25)、ポリ(D,L-ラクチド-co-グリコリド)(85:15)又はこれらの混合物からなり得る。PLGAは、エステル、酸、アルコール、チオール又は他の末端基でエンドキャッピングされ得る。PLGAポリマーの固有粘度は、0.1dL/g~1.0dL/g超で変わり得る。PLGAポリマーの分子量は、10kDa~150kDa以下で変わり得る。ポリマーは、線状、分岐、超分岐、樹枝状であり得るか、星形構造を有し得るか、又はデンドリマー様の星形ポリマーであり得る。
【0176】
[000209] 薬物担体、SRF及び組成物の追加の実施形態が続く。
【0177】
[000210] 薬物担体としては、ポリ(ラクチド-co-グリコリド)、ポリ(D,L-ラクチド-co-グリコリド)、ポリ(D,L-ラクチド)、エステルでエンドキャッピングされたポリ(D,L-ラクチド-co-グリコリド)(50-50)、エステルでエンドキャッピングされたポリ(D,L-ラクチド-co-グリコリド)(65-35)、エステルでエンドキャッピングされたポリ(D,L-ラクチド-co-グリコリド(75-25)、エステルでエンドキャッピングされたポリ(D,L-ラクチド-co-グリコリド(85-15)、酸でエンドキャッピングされたポリ(D,L-ラクチド-co-グリコリド)(50-50)、酸でエンドキャッピングされたポリ(D,L-ラクチド-co-グリコリド)(65-35)、酸でエンドキャッピングされたポリ(D,L-ラクチド-co-グリコリド(75-25)、酸でエンドキャッピングされたポリ(D,L-ラクチド-co-グリコリド(85-15)、エステルでエンドキャッピングされたポリ(D-ラクチド-co-グリコリド)(50-50)、エステルでエンドキャッピングされたポリ(D-ラクチド-co-グリコリド)(65-35)、エステルでエンドキャッピングされたポリ(D-ラクチド-co-グリコリド(75-25)、酸でエンドキャッピングされたポリ(D-ラクチド-co-グリコリド)(50-50)、酸でエンドキャッピングされたポリ(D-ラクチド-co-グリコリド)(65-35)、酸でエンドキャッピングされたポリ(D-ラクチド-co-グリコリド(75-25)、エステルでエンドキャッピングされたポリ(L-ラクチド-co-グリコリド)(50-50)、エステルでエンドキャッピングされたポリ(L-ラクチド-co-グリコリド)(65-35)、エステルでエンドキャッピングされたポリ(L-ラクチド-co-グリコリド(75-25)、酸でエンドキャッピングされたポリ(L-ラクチド-co-グリコリド)(50-50)、酸でエンドキャッピングされたポリ(L-ラクチド-co-グリコリド)(65-35)、酸でエンドキャッピングされたポリ(L-ラクチド-co-グリコリド(75-25)、エステルでエンドキャッピングされたポリ(D,L-ラクチド-co-グリコリド)、酸でエンドキャッピングされたポリ(D,L-ラクチド-co-グリコリド)又はこれらの組み合わせを含むポリマー組成物を挙げることができる。
【0178】
[000211] 一部の実施形態では、薬物担体は、生体吸収性ポリマー組成物を含み得、ポリマー組成物の固有粘度は、0.1~1.0dL/g、0.1~0.6dL/g、又は0.1~0.4dL/g、又は0.1~0.3dL/gであり、及びDL-ラクチドとグリコリドとの比は、30/70~90/10以下、95/5又は85/15である。
【0179】
[000212] 一部の実施形態では、組成物は、生体吸収性ポリマー組成物の10~55重量%、15~50重量%の濃度の生体吸収性ポリマー、85~45重量%の溶媒及び0.5重量%~30重量%薬物、1重量%~20重量%の薬物又は1重量%~10重量%の薬物を含み得る。
【0180】
[000213] 薬物担体(ポリマー組成物)は、概して、非晶質又は半結晶質の、均一の又は相分離した形態であり得、液体溶液若しくは懸濁液、ゲルの形態において又は射出成形、キャスティング若しくは押出しによって加工された固体インプラントとして提供され得る。生分解性ポリマー組成物は、好ましくは、約1~3ヵ月、3~6ヵ月又は6~12ヵ月の期間で実質的に生物分解を起こすように選択される。
【0181】
[000214] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、SRFは、薬物と溶媒と生体吸収性ポリマーとを含む溶液である。
【0182】
[000215] 一部の実施形態では、薬物担体が次の治療前、例えば前の治療後3ヵ月、6ヵ月又は12ヵ月で完全に生物分解されるようにSRFを製剤化することが望ましい場合もある。例えば、ポリマーは、より疎水性の低い構造(より速い分解)であれば70:30~15:85以下のグリコリド対ラクチド比を有することになり、及び/又は約1.0dL/g未満又はより好ましくは0.3dL/g未満の固有粘度を有することになる。
【0183】
[000216] ポリマー組成物は、SRFの構成成分を形成するとき、標的組織への1つ以上の薬物の所望の「徐放」を可能にするか又はそれを実現するポリマー組成物である。一部の実施形態では、ポリマー組成物は、拡散と分解との組み合わせにより、少なくとも50%若しくは最大で約100%又は実質的に全ての薬物の放出を30~90日で可能にするか又はそれを実現する。他の実施形態では、最大で100%の薬物放出が治療から90~120日で起こる。好ましくは、初期バースト(例えば、最大で薬物の50%)があり、続いて放出速度が治療後次の1ヵ月又は数ヵ月にわたって実質的に減少する。例えば、薬物は、組成物を前立腺内に注射してから最初の24時間中に5%~50%の放出率を有し、薬物は、最初の1ヵ月にわたって10%~75%を超えず、最初の3ヵ月にわたって25%~95%を超えず、及び/又は最初の6ヵ月にわたって50%~100%を超えない放出率を有する。
【0184】
[000217] 先に考察したとおり、SRFは、前立腺に対する薬物曝露を保ち、他の周囲臓器への漏洩又は流出は最小限に抑えなければならない。加えて、SRFは、前立腺で大き過ぎる容積を占めてはならない。薬物放出曲線の所望の形状は、即効型の有効性となるような薬物のバースト及び初期組織曝露並びに次に持続的な有効性となるように3~6ヵ月の期間にわたって薬物放出速度が減少し得る。一部の例では、薬物放出曲線は、即効型の有効性となるような薬物のバースト及び初期組織曝露並びに次に持続的な有効性となるように1~4ヵ月の期間にわたって薬物放出速度が減少し得る。例えば、速いバースト放出速度、続く速度の減少は、水溶性であるN-メチルピロリドン(NMP)溶媒で実現した。この製剤は、最初の24時間又は48時間以内又は最初の1週間、2週間若しくは最大で3ヵ月以内に高速の放出を提供することができ、続いて放出速度が減少する。
【0185】
[000218] 図3Cは、徐放性製剤(SRF)A、B及びCの薬物放出曲線を示す。これらの例示的SRFは、バーストを提供した後、続いて最大で6ヵ月の期間にわたって薬物を徐々に放出する。SRF Aは、最初の1ヵ月以内に薬物の約25%を放出し、続いてゆっくりと徐々に放出し、ここでは6ヵ月時点で約95%が放出される。SRF Bは、最初の1ヵ月以内に約50%の初期バーストを有し、続いて2ヵ月時点で約100%を放出する。SRF Cは、最初の1ヵ月以内に約75%の初期バーストを有し、約2ヵ月の時点で約100%を放出する。
【0186】
[000219] 以下の表4Aは、SRF A、B及びCの各々についてのSRF製剤の例を示す。例A1、A2は、図3CのSRF Aとほぼ同じ放出率特徴を呈する。例B1、B2は、図3CのSRF Bとほぼ同じ放出率特徴を呈する。例C1、C2は、図3CのSRF Cとほぼ同じ放出率特徴を呈する。表4Bは、時間の経過に伴って放出される薬物の例を示す。
【0187】
【表11】
【0188】
【表12】
【0189】
[000220] SRFは、標的組織で水との接触時にゲル化する液体形態の組成物の形態で標的組織に送達される(即ち、SRFの1つ又は複数の薬物及び薬物担体は、溶液中にあるか、又は送達媒体中の場合には溶媒における懸濁液中にある)。SRFは、SRF成分を好適な溶媒に溶解させることにより作られ得る。これらの実施形態に好適な溶媒としては、水、N-メチルピロリドン(NMP)、ジメチルスルホキシド(DMSO)、2-ピロリドン、炭酸プロピレン、カプロラクタム、トリアセチン、アルコール、安息香酸ベンジル、酢酸エチル、クエン酸トリエチル、ベンジルアルコール、グリム(ジメトキシエタン)、ジグリム及び他のグリコールエーテル並びにジクロロメタン又はこれらの任意の混合物が挙げられる。前述のいずれかを含む一部の実施形態では、溶媒は、N-メチルピロリドン(NMP)である。前述のいずれかを含む一部の実施形態では、溶媒は、ジメチルスルホキシド(DMSO)である。前述のいずれかを含む一部の実施形態では、溶媒は、2-ピロリドンである。前述のいずれかを含む一部の実施形態では、溶媒は、炭酸プロピレンである。前述のいずれかを含む一部の実施形態では、溶媒は、カプロラクタムである。前述のいずれかを含む一部の実施形態では、溶媒は、トリアセチンである。前述のいずれかを含む一部の実施形態では、溶媒は、アルコール又はアルコール類の混合物である。前述のいずれかを含む一部の実施形態では、溶媒は、安息香酸ベンジルである。前述のいずれかを含む一部の実施形態では、溶媒は、酢酸エチルである。前述のいずれかを含む一部の実施形態では、溶媒は、クエン酸トリエチルである。前述のいずれかを含む一部の実施形態では、溶媒は、ベンジルアルコールである。前述のいずれかを含む一部の実施形態では、溶媒は、グリム(ジメトキシエタン)である。前述のいずれかを含む一部の実施形態では、溶媒は、ジグリムである。前述のいずれかを含む一部の実施形態では、溶媒は、グリコールエーテルである。前述のいずれかを含む一部の実施形態では、溶媒は、ジクロロメタンである。
【0190】
[000221] 先に説明したとおり、組成物は、小さい単位容積で送達可能な規定の範囲内の細長比を有する長くて細い針に通過させることを可能にし、薬物放出及び薬物分布を制御するような濃度及び粘度で製剤化されなければならない。組成物の粘度に影響を与える薬物対ポリマー比は、0.025~2.0で変わり得る。溶媒中の薬物及びポリマー濃度は、0.1重量%~60重量%以下又はより好ましくは30重量%~50重量%の範囲であり得る。単位容積は、1回の注射当たり0.025mL~0.15mL以下又はより好ましくは1回の注射当たり0.05mL~0.10mLの範囲であり得る。治療のための組成物の総容積は、0.050mL~1.5mL以下又はより好ましくは0.10mL~1.0mLの範囲であり得る。SRFに提供される薬物の投薬量全量は、50ug~200mg以下又はより好ましくは5mg~50mgの範囲であり得る。例えば、SRFを含有する組成物は、NMP中に50重量%濃度で3000μg(「μg」-マイクログラム)ポリ(D,L-ラクチド-co-グリコリド)(85:15)と共に溶解した300μgのシロリムス又はパクリタキセルである。
【0191】
[000222] 以下の開示は、本開示に係る装置又は医療器具を使用する、患者の体内にある前立腺過形成組織の治療に関する更なる非限定的な例を提供し、先に言及した第2の前臨床試験の説明及びその結果を提供する。
【0192】
[000223] 上記で考察したとおり、局所薬物送達器具は、先に図2A及び図2Bを参照して図示及び記載したとおり、SRFを含む組成物を標的組織に送達するためのシリンジ針である。他の実施形態では、送達媒体のアプリケーター部分は、薬物及び薬物担体を互いに別々に保持するためのシリンジチャンバ、静的混合Y字型アダプターなど、細くて長い又は高い細長比の針に供給する薬物と薬物担体とを組み合わせるための混合要素を含み得る。代わりに、薬物及び薬物担体は、アダプターで接続された2つのシリンジを使用して、前後に往復して押し込むことによって薬物及び薬物担体を混合しつつ混合され得る。シリンジ針は、治療法を可視化するため超音波下で画像化され得る。エコー輝度は、アプリケーター針のディンプリング又はコーティングによって増強し得る。エコー輝度は、マイクロバブル、六フッ化硫黄、オクタフルオロプロパン、空気、脂質及び/又はアルブミンシェルなど、造影剤の取込みによっても増強し得る。アプリケーターは、経直腸超音波探触子に取り付けるための構成要素を有し得る。アプリケーターは、針の挿入長さ又は組成物容積の測定値を示す表示を有し得る。アプリケーターは、針を標的組織に快適に送り込むためのユーザーフレンドリなハンドル及びプランジャを有し得る。アプリケーター針サイズは、16G~25G以下の範囲であり得る。針長は、経直腸的手法又は経会陰的手法から標的組織に到達するように、10cm~30cmの範囲(例えば、15cm、20cm長さ)であり得る。
【実施例
【0193】
2021年イヌ研究
[000224] 実施例
[000225] 12週間の期間にわたってテストステロン注射によって毎週治療した後の各々前立腺腫大を有する6匹のイヌの前立腺に注射したSRF(SRF1)を含む組成物の安全性及び実現可能性を評価するため、前臨床イヌ研究を行った。初期テストステロン注射から12週間後にSRF1治療を送達した。SRF1を含む組成物をこれらのBPHイヌモデルに以下の方法で送達した。
【0194】
[000226] PLGA5050及びNMPを含むSRF1に5mgパクリタキセルを含め、これを100マイクロリットル組成物で、この組成物の2回の50マイクロリットル注射を前立腺の各側又は各葉に経直腸超音波ガイダンスによって画像化しながら、20G×20cm Chiba針を使用して250マイクロリットル気密ガラス送達シリンジで送達して注射することにより、BPHイヌモデル前立腺(N=4)に送達した。この組成物は、使用者が動物に不快感を与えることなく容易に送達し、超音波下に可視化できるものであった。各BPHイヌモデルに対して合計2回の注射(各50マイクロリットル)を行うことによってSRF1を送達した。
【0195】
[000227] 10mgパクリタキセルを200マイクロリットル(μl)組成物で、2回の100uLの組成物を前立腺の各側又は各葉に経直腸超音波ガイダンスによって画像化しながら20G×20cm Chiba針を使用して500マイクロリットル気密ガラス送達シリンジで送達して注射することにより、BPHイヌモデル前立腺(N=2)に送達した。この組成物は、使用者が送達し、超音波下に可視化するため容易に観察可能であり、動物にいかなる不快感も引き起こさなかった。各BPHイヌモデルに対して合計2回の注射(各100マイクロリットル)を行うことによってSRF1を送達した。
【0196】
[000228] 治療後0、1、3、7、14、30、60及び90日で又は動物を安楽死させるまで全ての動物から血液試料を採取した。手技から30及び90日後、モデルを人道的に安楽死させて評価することにより、注射液の急性毒性作用があるかどうかを決定した。動物を安楽死させた時点で前立腺、膀胱及び尿道から組織試料も採取し、残留薬物濃度を決定した。全ての動物の日毎の行動も手技後30日及び90日の期間にわたって研究した。
【0197】
[000229] モデルの各々(即ち30日及び90日研究)から収集したデータ:
[000230] ベースライン時及び治療後の前立腺形態及び前立腺サイズ/重量(超音波)
[000231] 殺処分時、固定時の肉眼的剖検及びカメラ/顕微鏡イメージング
[000232] 殺処分時の治療部位における組織学イメージング(H&E)
【0198】
[000233] 表5は、ベースライン時(即ち動物がSRF1を投与を受ける前)並びにSRF1治療の4週間後及び12週間後における超音波によって測定したときの前立腺容積(cc又はcm)を示す。表5は、SRF1治療後のベースラインに対する相対的な前立腺容積減少率(%)を示す。
【0199】
【表13】
【0200】
[000234] 本研究のBPHイヌモデルは番号によって区別する。動物番号45番、46番、50番及び52番は、5mg薬物用量のSRF1の投与を受けた。BPHイヌ動物番号42番及び44番は、10mg薬物用量の投与を受けた。前立腺容積は、治療から4週間及び12週間で80%も低下した(動物44番)。例えば、動物50番の前立腺容積は、72.9%減少した([(10.6/39.2)-1]×100=-72.9%)。
【0201】
【表14】
【0202】
[000235] 表6は、SRF1注射後(4及び12週間)及びSRF1治療後(4及び12週間)の、注射し、経直腸超音波によって測定した薬物用量(5mg及び10mg)の関数としてのイヌ前立腺容積(cc)の平均変化平均値を示す。
【0203】
【表15】
【0204】
[000236] 表7は、SRF1治療30日後の様々な臓器及び組織における薬物濃度(μg/g)の全体(N=3)平均値及び標準偏差を示す。表7は、送達した2つの用量、5mg(N=2)及び10mg(N=1)についての、SRF1治療30日後の様々な臓器及び組織における薬物濃度(μg/g)の平均値(及び5mgについて標準偏差)も示す。
【0205】
【表16】
【0206】
[000237] 表8は、SRF1治療90日後の様々な臓器及び組織における薬物濃度(μg/g)の全体(N=3)平均値及び標準偏差を示す。表8は、送達した2つの用量、5mg(N=2)及び10mg(N=1)についての、SRF1治療30日後の様々な臓器及び組織における薬物濃度(μg/g)の平均値(及び5mgについて標準偏差)も示す。
【0207】
【表17】
【0208】
[000238] 表9は、イヌBPH前立腺の各々におけるSRF1注射後の組織病理学H&E顕微鏡画像からの病理組織学的スコアリングを要約する。スコアリングは0~4の範囲である(0=なし、1=最小限、2=軽度、3=中等度及び4=顕著/重度/完全)。時間の経過に伴う壊死及び炎症の最小限~中等度の値は、病理組織像に観察される壊死の局所薬物効果の証拠である。30日~90日の時間の経過に伴って解消する最小限~軽度の線維化は、前立腺容積の減少における薬物効果の証拠と見られる(StDev=標準偏差)。
【0209】
[000239] BPH既往歴を有する血清テストステロン濃度が低下した高齢男性について、血清総テストステロン濃度が減少しても前立腺のサイズが減少しないことが公知である。Xia, B.-W. et al, Relationship between serum total testosterone and prostate volume in aging men, Scientific Reports, 11, 14122 (2021)を参照されたい。
【0210】
[000240] 先述のとおり、先行技術の方法は、BPHの減少において有効性を示し得るが、それらの方法では、他の範囲への薬物の漏洩又は拡散を考慮しつつその範囲を治療するためにより高い投薬量が必要であるため、より侵襲性の高い手技(動物試験に使用される針など、本明細書に開示されるとおりの送達器具を使用した局所治療と比べて)、拡散に起因した、より頻度の高い治療又は有害作用の可能性が高まる、より一般化したBPH治療のいずれかが必要となり得る。有害作用としては、排尿機能又は性機能の減退を挙げることができる。標的組織のみを標的化し、他のいずれも標的化しない(例えば、尿道を避ける)有効な治療を有することと、患者アクセプタンスのために低侵襲性の様式で手技を実施することとが望ましい。
【0211】
[000241] 先述のとおり、SRF1の両方の注射容積は、表5及び表6に報告されるとおり、前立腺サイズの有意な減少を示した。加えて、図7及び図8に示されるとおり、血中に存在した全身薬物濃度が極めて低かったことから、この薬剤が標的組織に含まれたことが指摘された。本実施例(前臨床試験2)によれば、本開示に係る有効なSRF注射液は、(1)前立腺容積を30及び90日間の期間にわたって有意に減少させ、(2)実質的に全ての活性薬剤を標的組織に限定し、及び(3)有針シリンジを使用した一連の小さい単位容積としての送達が可能であることが指摘される。項目(2)に関して、他の公知のBPH治療用製品は、対照的に、その活性薬剤を著しく分散させることに言及しなければならない(全身薬物濃度は、図7図8に示されるものよりもはるかに高い)。更に、本研究では、少なくとも約10,000という最高血漿中薬物濃度に対する前立腺30日薬物濃度の高い比が指摘された。全体を通して既述のとおり、薬剤は、近傍の組織及び臓器に対して有害作用を引き起こし得るため、薬剤の拡散を制御することが重要である。加えて、ほとんどの先行技術の又は既存のBPH治療技法と対照的に、有効であるために必要なSRF注射液の容積が比較的小さい。本例(前臨床試験)では、SRF1を含む組成物の単位容積は、前立腺の各側にわたる1~10回の注射で1回の注射当たり10~200マイクロリットル又は前立腺の各側にわたる1~5回の注射で1回の注射当たり50~100マイクロリットルであった。先行技術のBPH治療手法は、薬物投薬量を増加させるため注射容積を最大化しようとする。しかしながら、SRFは、薬物が標的組織に維持されるため、それほど高い薬物投薬量が必要ではない。
【0212】
[000242] 以下では、BPHの治療に有用なKIR値である開示される実施形態を更に列挙する。
【0213】
[000243] 0.5mL N-メチルピロリドン(NMP)を、0.25gシロリムスが入ったバイアルに加え、溶解するまでボルテックスした。50マイクロリットルの薬液を、雌型-雌型ルアーコネクタによるシリンジ間混合を用いてNMP溶液中の2.5mLの50重量%PLGA8515A(0.3dl/g)に加えた。1mLシリンジ内の250マイクロリットルを深さマーカー付きの20G×20cm Chiba生検針にロードした。
【0214】
[000244] 0.5mL N-メチルピロリドン(NMP)を、0.25gシロリムスが入ったバイアルに加え、溶解するまでボルテックスした。50マイクロリットルの薬液を、雌型-雌型ルアーコネクタによるシリンジ間混合を用いてNMP溶液中の2.5mLの50重量%PLGA8515A(0.5dl/g)に加えた。1mLシリンジ内の250マイクロリットルを深さマーカー付きの20G×20cm Chiba生検針にロードした。
【0215】
[000245] 0.5mL N-メチルピロリドン(NMP)を、0.25gシロリムスが入ったバイアルに加え、溶解するまでボルテックスした。50マイクロリットルの薬液を、雌型-雌型ルアーコネクタによるシリンジ間混合を用いてNMP溶液中の2.5mLの50重量%PLGA8515E(0.3dl/g)に加えた。1mLシリンジ内の250マイクロリットルを深さマーカー付きの20G×20cm Chiba生検針にロードした。PLGA8515Eの「E」は、エステルでキャッピングされていることを意味する。
【0216】
[000246] 0.5mL N-メチルピロリドン(NMP)を、0.25gシロリムスが入ったバイアルに加え、溶解するまでボルテックスした。50マイクロリットルの薬液を、雌型-雌型ルアーコネクタによるシリンジ間混合を用いてNMP溶液中の2.5mLの50重量%PLGA8515E(0.5dl/g)に加えた。1mLシリンジ内の250マイクロリットルを深さマーカー付きの20G×20cm Chiba生検針にロードした。
【0217】
[000247] 0.5mL N-メチルピロリドン(NMP)を、0.25gシロリムスが入ったバイアルに加え、溶解するまでボルテックスした。50マイクロリットルの薬液を、雌型-雌型ルアーコネクタによるシリンジ間混合を用いてNMP溶液中の2.5mLの50重量%PLGA8515A(0.7dl/g)に加えた。1mLシリンジ内の250マイクロリットルを深さマーカー付きの20G×20cm Chiba生検針にロードした。
【0218】
[000248] 0.5mL N-メチルピロリドン(NMP)を、0.25gシロリムスが入ったバイアルに加え、溶解するまでボルテックスした。50マイクロリットルの薬液を、雌型-雌型ルアーコネクタによるシリンジ間混合を用いてNMP溶液中の2.5mLの50重量%PLGA8515E(0.7dl/g)に加えた。1mLシリンジ内の250マイクロリットルを深さマーカー付きの20G×20cm Chiba生検針にロードした。
【0219】
[000249] 0.5mL N-メチルピロリドン(NMP)を、0.25gシロリムスが入ったバイアルに加え、溶解するまでボルテックスした。100マイクロリットルの薬液を、雌型-雌型ルアーコネクタによるシリンジ間混合を用いてNMP溶液中の2.5mLの50重量%PLGA8515A(0.3dl/g)に加えた。1mLシリンジ内の250マイクロリットルを深さマーカー付きの20G×20cm Chiba生検針にロードした。
【0220】
[000250] 0.5mL N-メチルピロリドン(NMP)を、0.25gシロリムスが入ったバイアルに加え、溶解するまでボルテックスした。100マイクロリットルの薬液を、雌型-雌型ルアーコネクタによるシリンジ間混合を用いてNMP溶液中の2.5mLの50重量%PLGA8515E(0.3dl/g)に加えた。1mLシリンジ内の250マイクロリットルを深さマーカー付きの20G×20cm Chiba生検針にロードした。
【0221】
[000251] 0.5mL N-メチルピロリドン(NMP)を、0.25gシロリムスが入ったバイアルに加え、溶解するまでボルテックスした。100マイクロリットルの薬液を、雌型-雌型ルアーコネクタによるシリンジ間混合を用いてNMP溶液中の2.5mLの50重量%PLGA8515A(0.5dl/g)に加えた。1mLシリンジ内の250マイクロリットルを深さマーカー付きの20G×20cm Chiba生検針にロードした。
【0222】
[000252] 0.5mL N-メチルピロリドン(NMP)を、0.25gシロリムスが入ったバイアルに加え、溶解するまでボルテックスした。100マイクロリットルの薬液を、雌型-雌型ルアーコネクタによるシリンジ間混合を用いてNMP溶液中の2.5mLの50重量%PLGA8515E(0.7dl/g)に加えた。1mLシリンジ内の250マイクロリットルを深さマーカー付きの20G×20cm Chiba生検針にロードした。
【0223】
[000253] 0.5mL N-メチルピロリドン(NMP)を、0.25gシロリムスが入ったバイアルに加え、溶解するまでボルテックスした。100マイクロリットルの薬液を、雌型-雌型ルアーコネクタによるシリンジ間混合を用いてNMP溶液中の2.5mLの50重量%PLGA8515E(0.3dl/g)に加えた。1mLシリンジ内の500マイクロリットルを深さマーカー付きの20G×20cm Chiba生検針にロードした。
【0224】
[000254] 0.5mL N-メチルピロリドン(NMP)を、0.25gシロリムスが入ったバイアルに加え、溶解するまでボルテックスした。100マイクロリットルの薬液を、雌型-雌型ルアーコネクタによるシリンジ間混合を用いてNMP溶液中の2.5mLの50重量%PLGA8515A(0.5dl/g)に加えた。1mLシリンジ内の500マイクロリットルを深さマーカー付きの20G×20cm Chiba生検針にロードした。
【0225】
[000255] 0.5mL N-メチルピロリドン(NMP)を、0.25gシロリムスが入ったバイアルに加え、溶解するまでボルテックスした。100マイクロリットルの薬液を、雌型-雌型ルアーコネクタによるシリンジ間混合を用いてNMP溶液中の2.5mLの50重量%PLGA8515E(0.7dl/g)に加えた。1mLシリンジ内の500マイクロリットルを深さマーカー付きの20G×20cm Chiba生検針にロードした。
【0226】
[000256] 0.5mL N-メチルピロリドン(NMP)を、0.25gシロリムスが入ったバイアルに加え、溶解するまでボルテックスした。200マイクロリットルの薬液を、雌型-雌型ルアーコネクタによるシリンジ間混合を用いてNMP溶液中の2.5mLの50重量%PLGA8515に加えた。1mLシリンジ内の250マイクロリットルを深さマーカー付きの20G×20cm Chiba生検針にロードした。
【0227】
[000257] 0.5mL N-メチルピロリドン(NMP)を、0.25gシロリムスが入ったバイアルに加え、溶解するまでボルテックスした。50マイクロリットルの薬液を、雌型-雌型ルアーコネクタによるシリンジ間混合を用いてNMP溶液中の2.5mLの50重量%PLGA7525に加えた。1mLシリンジ内の250マイクロリットルを深さマーカー付きの20G×20cm Chiba生検針にロードした。
【0228】
[000258] 0.5mL N-メチルピロリドン(NMP)を、0.25gシロリムスが入ったバイアルに加え、溶解するまでボルテックスした。100マイクロリットルの薬液を、雌型-雌型ルアーコネクタによるシリンジ間混合を用いてNMP溶液中の2.5mLの50重量%PLGA7525に加えた。1mLシリンジ内の250マイクロリットルを深さマーカー付きの20G×20cm Chiba生検針にロードした。
【0229】
[000259] 0.5mL N-メチルピロリドン(NMP)を、0.25gシロリムスが入ったバイアルに加え、溶解するまでボルテックスした。200マイクロリットルの薬液を、雌型-雌型ルアーコネクタによるシリンジ間混合を用いてNMP溶液中の2.5mLの50重量%PLGA7525に加えた。1mLシリンジ内の250マイクロリットルを深さマーカー付きの20G×20cm Chiba生検針にロードした。
【0230】
[000260] 0.5mL N-メチルピロリドン(NMP)を、0.25gシロリムスが入ったバイアルに加え、溶解するまでボルテックスした。50マイクロリットルの薬液を、雌型-雌型ルアーコネクタによるシリンジ間混合を用いてNMP溶液中の2.5mLの50重量%PLGA5050に加えた。1mLシリンジ内の250マイクロリットルを深さマーカー付きの20G×20cm Chiba生検針にロードした。
【0231】
[000261] 0.5mL N-メチルピロリドン(NMP)を、0.25gシロリムスが入ったバイアルに加え、溶解するまでボルテックスした。100マイクロリットルの薬液を、雌型-雌型ルアーコネクタによるシリンジ間混合を用いてNMP溶液中の2.5mLの50重量%PLGA5050に加えた。1mLシリンジ内の250マイクロリットルを深さマーカー付きの20G×20cm Chiba生検針にロードした。
【0232】
[000262] 0.5mL N-メチルピロリドン(NMP)を、0.25gシロリムスが入ったバイアルに加え、溶解するまでボルテックスした。200マイクロリットルの薬液を、雌型-雌型ルアーコネクタによるシリンジ間混合を用いてNMP溶液中の2.5mLの50重量%PLGA5050に加えた。1mLシリンジ内の250マイクロリットルを深さマーカー付きの20G×20cm Chiba生検針にロードした。
【0233】
[000263] 0.5mL N-メチルピロリドン(NMP)を、0.25gエベロリムスが入ったバイアルに加え、溶解するまでボルテックスした。50マイクロリットルの薬液を、雌型-雌型ルアーコネクタによるシリンジ間混合を用いてNMP溶液中の2.5mLの50重量%PLGA8515A(0.3dl/g)に加えた。1mLシリンジ内の250マイクロリットルを深さマーカー付きの20G×20cm Chiba生検針にロードした。
【0234】
[000264] 0.5mL N-メチルピロリドン(NMP)を、0.25gエベロリムスが入ったバイアルに加え、溶解するまでボルテックスした。50マイクロリットルの薬液を、雌型-雌型ルアーコネクタによるシリンジ間混合を用いてNMP溶液中の2.5mLの50重量%PLGA8515E(0.3dl/g)に加えた。1mLシリンジ内の250マイクロリットルを深さマーカー付きの20G×20cm Chiba生検針にロードした。
【0235】
[000265] 0.5mL N-メチルピロリドン(NMP)を、0.25gエベロリムスが入ったバイアルに加え、溶解するまでボルテックスした。50マイクロリットルの薬液を、雌型-雌型ルアーコネクタによるシリンジ間混合を用いてNMP溶液中の2.5mLの50重量%PLGA8515A(0.5dl/g)に加えた。1mLシリンジ内の250マイクロリットルを深さマーカー付きの20G×20cm Chiba生検針にロードした。0.5mL N-メチルピロリドン(NMP)を、0.25gエベロリムスが入ったバイアルに加え、溶解するまでボルテックスした。50マイクロリットルの薬液を、雌型-雌型ルアーコネクタによるシリンジ間混合を用いてNMP溶液中の2.5mLの50重量%PLGA8515E(0.3dl/g)に加えた。1mLシリンジ内の250マイクロリットルを深さマーカー付きの20G×20cm Chiba生検針にロードした。
【0236】
[000266] 0.5mL N-メチルピロリドン(NMP)を、0.25gエベロリムスが入ったバイアルに加え、溶解するまでボルテックスした。50マイクロリットルの薬液を、雌型-雌型ルアーコネクタによるシリンジ間混合を用いてNMP溶液中の2.5mLの50重量%PLGA8515A(0.5dl/g)に加えた。1mLシリンジ内の500マイクロリットルを深さマーカー付きの20G×20cm Chiba生検針にロードした。
【0237】
[000267] 0.5mL N-メチルピロリドン(NMP)を、0.25gエベロリムスが入ったバイアルに加え、溶解するまでボルテックスした。50マイクロリットルの薬液を、雌型-雌型ルアーコネクタによるシリンジ間混合を用いてNMP溶液中の2.5mLの50重量%PLGA8515E(0.7dl/g)に加えた。1mLシリンジ内の500マイクロリットルを深さマーカー付きの20G×20cm Chiba生検針にロードした。
【0238】
[000268] 0.5mL N-メチルピロリドン(NMP)を、0.25gエベロリムスが入ったバイアルに加え、溶解するまでボルテックスした。50マイクロリットルの薬液を、雌型-雌型ルアーコネクタによるシリンジ間混合を用いてNMP溶液中の2.5mLの50重量%PLGA8515E(0.5dl/g)に加えた。1mLシリンジ内の800マイクロリットルを深さマーカー付きの20G×20cm Chiba生検針にロードした。
【0239】
[000269] 0.5mL N-メチルピロリドン(NMP)を、0.25gエベロリムスが入ったバイアルに加え、溶解するまでボルテックスした。50マイクロリットルの薬液を、雌型-雌型ルアーコネクタによるシリンジ間混合を用いてNMP溶液中の2.5mLの50重量%PLGA8515A(0.7dl/g)に加えた。1mLシリンジ内の800マイクロリットルを深さマーカー付きの20G×20cm Chiba生検針にロードした。
【0240】
[000270] 0.5mL N-メチルピロリドン(NMP)を、0.25gエベロリムスが入ったバイアルに加え、溶解するまでボルテックスした。50マイクロリットルの薬液を、雌型-雌型ルアーコネクタによるシリンジ間混合を用いてNMP溶液中の2.5mLの50重量%PLGA8515A(0.7dl/g)に加えた。1mLシリンジ内の250マイクロリットルを深さマーカー付きの20G×20cm Chiba生検針にロードした。
【0241】
[000271] 0.5mL N-メチルピロリドン(NMP)を、0.25gエベロリムスが入ったバイアルに加え、溶解するまでボルテックスした。50マイクロリットルの薬液を、雌型-雌型ルアーコネクタによるシリンジ間混合を用いてNMP溶液中の2.5mLの50重量%PLGA8515E(0.7dl/g)に加えた。1mLシリンジ内の250マイクロリットルを深さマーカー付きの20G×20cm Chiba生検針にロードした。
【0242】
[000272] 0.5mL N-メチルピロリドン(NMP)を、0.25gエベロリムスが入ったバイアルに加え、溶解するまでボルテックスした。100マイクロリットルの薬液を、雌型-雌型ルアーコネクタによるシリンジ間混合を用いてNMP溶液中の2.5mLの50重量%PLGA8515に加えた。1mLシリンジ内の250マイクロリットルを深さマーカー付きの20G×20cm Chiba生検針にロードした。
【0243】
[000273] 0.5mL N-メチルピロリドン(NMP)を、0.25gエベロリムスが入ったバイアルに加え、溶解するまでボルテックスした。200マイクロリットルの薬液を、雌型-雌型ルアーコネクタによるシリンジ間混合を用いてNMP溶液中の2.5mLの50重量%PLGA8515に加えた。1mLシリンジ内の250マイクロリットルを深さマーカー付きの20G×20cm Chiba生検針にロードした。
【0244】
[000274] 0.5mL N-メチルピロリドン(NMP)を、0.25gエベロリムスが入ったバイアルに加え、溶解するまでボルテックスした。50マイクロリットルの薬液を、雌型-雌型ルアーコネクタによるシリンジ間混合を用いてNMP溶液中の2.5mLの50重量%PLGA7525に加えた。1mLシリンジ内の250マイクロリットルを深さマーカー付きの20G×20cm Chiba生検針にロードした。
【0245】
[000275] 0.5mL N-メチルピロリドン(NMP)を、0.25gエベロリムスが入ったバイアルに加え、溶解するまでボルテックスした。100マイクロリットルの薬液を、雌型-雌型ルアーコネクタによるシリンジ間混合を用いてNMP溶液中の2.5mLの50重量%PLGA7525に加えた。1mLシリンジ内の250マイクロリットルを深さマーカー付きの20G×20cm Chiba生検針にロードした。
【0246】
[000276] 0.5mL N-メチルピロリドン(NMP)を、0.25gエベロリムスが入ったバイアルに加え、溶解するまでボルテックスした。200マイクロリットルの薬液を、雌型-雌型ルアーコネクタによるシリンジ間混合を用いてNMP溶液中の2.5mLの50重量%PLGA7525A(0.3dl/g)に加えた。1mLシリンジ内の250マイクロリットルを深さマーカー付きの20G×20cm Chiba生検針にロードした。
【0247】
[000277] 0.5mL N-メチルピロリドン(NMP)を、0.25gエベロリムスが入ったバイアルに加え、溶解するまでボルテックスした。200マイクロリットルの薬液を、雌型-雌型ルアーコネクタによるシリンジ間混合を用いてNMP溶液中の2.5mLの50重量%PLGA7525E(0.3dl/g)に加えた。1mLシリンジ内の250マイクロリットルを深さマーカー付きの20G×20cm Chiba生検針にロードした。
【0248】
[000278] 0.5mL N-メチルピロリドン(NMP)を、0.25gエベロリムスが入ったバイアルに加え、溶解するまでボルテックスした。200マイクロリットルの薬液を、雌型-雌型ルアーコネクタによるシリンジ間混合を用いてNMP溶液中の2.5mLの50重量%PLGA7525A(0.5dl/g)に加えた。1mLシリンジ内の250マイクロリットルを深さマーカー付きの20G×20cm Chiba生検針にロードした。
【0249】
[000279] 0.5mL N-メチルピロリドン(NMP)を、0.25gエベロリムスが入ったバイアルに加え、溶解するまでボルテックスした。200マイクロリットルの薬液を、雌型-雌型ルアーコネクタによるシリンジ間混合を用いてNMP溶液中の2.5mLの50重量%PLGA7525E(0.5dl/g)に加えた。1mLシリンジ内の250マイクロリットルを深さマーカー付きの20G×20cm Chiba生検針にロードした。
【0250】
[000280] 0.5mL N-メチルピロリドン(NMP)を、0.25gエベロリムスが入ったバイアルに加え、溶解するまでボルテックスした。200マイクロリットルの薬液を、雌型-雌型ルアーコネクタによるシリンジ間混合を用いてNMP溶液中の2.5mLの50重量%PLGA7525A(0.7dl/g)に加えた。1mLシリンジ内の250マイクロリットルを深さマーカー付きの20G×20cm Chiba生検針にロードした。
【0251】
[000281] 0.5mL N-メチルピロリドン(NMP)を、0.25gエベロリムスが入ったバイアルに加え、溶解するまでボルテックスした。200マイクロリットルの薬液を、雌型-雌型ルアーコネクタによるシリンジ間混合を用いてNMP溶液中の2.5mLの50重量%PLGA7525E(0.7dl/g)に加えた。1mLシリンジ内の250マイクロリットルを深さマーカー付きの20G×20cm Chiba生検針にロードした。
【0252】
[000282] 0.5mL N-メチルピロリドン(NMP)を、0.25gエベロリムスが入ったバイアルに加え、溶解するまでボルテックスした。200マイクロリットルの薬液を、雌型-雌型ルアーコネクタによるシリンジ間混合を用いてNMP溶液中の2.5mLの50重量%PLGA6535E(0.3dl/g)に加えた。1mLシリンジ内の250マイクロリットルを深さマーカー付きの20G×20cm Chiba生検針にロードした。
【0253】
[000283] 0.5mL N-メチルピロリドン(NMP)を、0.25gエベロリムスが入ったバイアルに加え、溶解するまでボルテックスした。200マイクロリットルの薬液を、雌型-雌型ルアーコネクタによるシリンジ間混合を用いてNMP溶液中の2.5mLの50重量%PLGA6535A(0.3dl/g)に加えた。1mLシリンジ内の250マイクロリットルを深さマーカー付きの20G×20cm Chiba生検針にロードした。
【0254】
[000284] 0.5mL N-メチルピロリドン(NMP)を、0.25gエベロリムスが入ったバイアルに加え、溶解するまでボルテックスした。200マイクロリットルの薬液を、雌型-雌型ルアーコネクタによるシリンジ間混合を用いてNMP溶液中の2.5mLの50重量%PLGA6535E(0.5dl/g)に加えた。1mLシリンジ内の250マイクロリットルを深さマーカー付きの20G×20cm Chiba生検針にロードした。
【0255】
[000285] 0.5mL N-メチルピロリドン(NMP)を、0.25gエベロリムスが入ったバイアルに加え、溶解するまでボルテックスした。200マイクロリットルの薬液を、雌型-雌型ルアーコネクタによるシリンジ間混合を用いてNMP溶液中の2.5mLの50重量%PLGA6535A(0.5dl/g)に加えた。1mLシリンジ内の250マイクロリットルを深さマーカー付きの20G×20cm Chiba生検針にロードした。
【0256】
[000286] 0.5mL N-メチルピロリドン(NMP)を、0.25gエベロリムスが入ったバイアルに加え、溶解するまでボルテックスした。200マイクロリットルの薬液を、雌型-雌型ルアーコネクタによるシリンジ間混合を用いてNMP溶液中の2.5mLの50重量%PLGA6535E(0.5dl/g)に加えた。1mLシリンジ内の500マイクロリットルを深さマーカー付きの20G×20cm Chiba生検針にロードした。
【0257】
[000287] 0.5mL N-メチルピロリドン(NMP)を、0.25gエベロリムスが入ったバイアルに加え、溶解するまでボルテックスした。200マイクロリットルの薬液を、雌型-雌型ルアーコネクタによるシリンジ間混合を用いてNMP溶液中の2.5mLの50重量%PLGA6535A(0.5dl/g)に加えた。1mLシリンジ内の500マイクロリットルを深さマーカー付きの20G×20cm Chiba生検針にロードした。
【0258】
[000288] 0.5mL N-メチルピロリドン(NMP)を、0.25gエベロリムスが入ったバイアルに加え、溶解するまでボルテックスした。50マイクロリットルの薬液を、雌型-雌型ルアーコネクタによるシリンジ間混合を用いてNMP溶液中の2.5mLの50重量%PLGA5050に加えた。1mLシリンジ内の250マイクロリットルを深さマーカー付きの20G×20cm Chiba生検針にロードした。
【0259】
[000289] 0.5mL N-メチルピロリドン(NMP)を、0.25gエベロリムスが入ったバイアルに加え、溶解するまでボルテックスした。100マイクロリットルの薬液を、雌型-雌型ルアーコネクタによるシリンジ間混合を用いてNMP溶液中の2.5mLの50重量%PLGA5050に加えた。1mLシリンジ内の250マイクロリットルを深さマーカー付きの20G×20cm Chiba生検針にロードした。
【0260】
[000290] 0.5mL N-メチルピロリドン(NMP)を、0.25gエベロリムスが入ったバイアルに加え、溶解するまでボルテックスした。200マイクロリットルの薬液を、雌型-雌型ルアーコネクタによるシリンジ間混合を用いてNMP溶液中の2.5mLの50重量%PLGA5050に加えた。1mLシリンジ内の250マイクロリットルを深さマーカー付きの20G×20cm Chiba生検針にロードした。
【0261】
[000291] 0.5mL N-メチルピロリドン(NMP)を、0.25gパクリタキセルが入ったバイアルに加え、溶解するまでボルテックスした。50マイクロリットルの薬液を、雌型-雌型ルアーコネクタによるシリンジ間混合を用いてNMP溶液中の2.5mLの50重量%PLGA8515に加えた。1mLシリンジ内の250マイクロリットルを深さマーカー付きの20G×20cm Chiba生検針にロードした。
【0262】
[000292] 0.5mL N-メチルピロリドン(NMP)を、0.25gパクリタキセルが入ったバイアルに加え、溶解するまでボルテックスした。100マイクロリットルの薬液を、雌型-雌型ルアーコネクタによるシリンジ間混合を用いてNMP溶液中の2.5mLの50重量%PLGA8515A(0.3dl/g)に加えた。1mLシリンジ内の250マイクロリットルを深さマーカー付きの20G×20cm Chiba生検針にロードした。
【0263】
[000293] 0.5mL N-メチルピロリドン(NMP)を、0.25gパクリタキセルが入ったバイアルに加え、溶解するまでボルテックスした。100マイクロリットルの薬液を、雌型-雌型ルアーコネクタによるシリンジ間混合を用いてNMP溶液中の2.5mLの50重量%PLGA8515E(0.3dl/g)に加えた。1mLシリンジ内の250マイクロリットルを深さマーカー付きの20G×20cm Chiba生検針にロードした。
【0264】
[000294] 0.5mL N-メチルピロリドン(NMP)を、0.25gパクリタキセルが入ったバイアルに加え、溶解するまでボルテックスした。100マイクロリットルの薬液を、雌型-雌型ルアーコネクタによるシリンジ間混合を用いてNMP溶液中の2.5mLの50重量%PLGA8515A(0.5dl/g)に加えた。1mLシリンジ内の250マイクロリットルを深さマーカー付きの20G×20cm Chiba生検針にロードした。
【0265】
[000295] 0.5mL N-メチルピロリドン(NMP)を、0.25gパクリタキセルが入ったバイアルに加え、溶解するまでボルテックスした。100マイクロリットルの薬液を、雌型-雌型ルアーコネクタによるシリンジ間混合を用いてNMP溶液中の2.5mLの50重量%PLGA8515E(0.5dl/g)に加えた。1mLシリンジ内の250マイクロリットルを深さマーカー付きの20G×20cm Chiba生検針にロードした。
【0266】
[000296] 0.5mL N-メチルピロリドン(NMP)を、0.25gパクリタキセルが入ったバイアルに加え、溶解するまでボルテックスした。100マイクロリットルの薬液を、雌型-雌型ルアーコネクタによるシリンジ間混合を用いてNMP溶液中の2.5mLの50重量%PLGA8515A(0.7dl/g)に加えた。1mLシリンジ内の250マイクロリットルを深さマーカー付きの20G×20cm Chiba生検針にロードした。
【0267】
[000297] 0.5mL N-メチルピロリドン(NMP)を、0.25gパクリタキセルが入ったバイアルに加え、溶解するまでボルテックスした。100マイクロリットルの薬液を、雌型-雌型ルアーコネクタによるシリンジ間混合を用いてNMP溶液中の2.5mLの50重量%PLGA8515E(0.7dl/g)に加えた。1mLシリンジ内の250マイクロリットルを深さマーカー付きの20G×20cm Chiba生検針にロードした。
【0268】
[000298] 0.5mL N-メチルピロリドン(NMP)を、0.25gパクリタキセルが入ったバイアルに加え、溶解するまでボルテックスした。100マイクロリットルの薬液を、雌型-雌型ルアーコネクタによるシリンジ間混合を用いてNMP溶液中の2.5mLの50重量%PLGA8515A(0.5dl/g)に加えた。1mLシリンジ内の500マイクロリットルを深さマーカー付きの20G×20cm Chiba生検針にロードした。
【0269】
[000299] 0.5mL N-メチルピロリドン(NMP)を、0.25gパクリタキセルが入ったバイアルに加え、溶解するまでボルテックスした。100マイクロリットルの薬液を、雌型-雌型ルアーコネクタによるシリンジ間混合を用いてNMP溶液中の2.5mLの50重量%PLGA8515E(0.5dl/g)に加えた。1mLシリンジ内の500マイクロリットルを深さマーカー付きの20G×20cm Chiba生検針にロードした。
【0270】
[000300] 0.5mL N-メチルピロリドン(NMP)を、0.25gパクリタキセルが入ったバイアルに加え、溶解するまでボルテックスした。100マイクロリットルの薬液を、雌型-雌型ルアーコネクタによるシリンジ間混合を用いてNMP溶液中の2.5mLの50重量%PLGA8515A(0.7dl/g)に加えた。1mLシリンジ内の500マイクロリットルを深さマーカー付きの20G×20cm Chiba生検針にロードした。
【0271】
[000301] 0.5mL N-メチルピロリドン(NMP)を、0.25gパクリタキセルが入ったバイアルに加え、溶解するまでボルテックスした。500マイクロリットルの薬液を、雌型-雌型ルアーコネクタによるシリンジ間混合を用いてNMP溶液中の2.5mLの50重量%PLGA8515E(0.7dl/g)に加えた。1mLシリンジ内の250マイクロリットルを深さマーカー付きの20G×20cm Chiba生検針にロードした。
【0272】
[000302] 0.5mL N-メチルピロリドン(NMP)を、0.25gパクリタキセルが入ったバイアルに加え、溶解するまでボルテックスした。200マイクロリットルの薬液を、雌型-雌型ルアーコネクタによるシリンジ間混合を用いてNMP溶液中の2.5mLの50重量%PLGA8515に加えた。1mLシリンジ内の250マイクロリットルを深さマーカー付きの20G×20cm Chiba生検針にロードした。
【0273】
[000303] 0.5mL N-メチルピロリドン(NMP)を、0.25gパクリタキセルが入ったバイアルに加え、溶解するまでボルテックスした。50マイクロリットルの薬液を、雌型-雌型ルアーコネクタによるシリンジ間混合を用いてNMP溶液中の2.5mLの50重量%PLGA7525に加えた。1mLシリンジ内の250マイクロリットルを深さマーカー付きの20G×20cm Chiba生検針にロードした。
【0274】
[000304] 0.5mL N-メチルピロリドン(NMP)を、0.25gパクリタキセルが入ったバイアルに加え、溶解するまでボルテックスした。100マイクロリットルの薬液を、雌型-雌型ルアーコネクタによるシリンジ間混合を用いてNMP溶液中の2.5mLの50重量%PLGA7525に加えた。1mLシリンジ内の250マイクロリットルを深さマーカー付きの20G×20cm Chiba生検針にロードした。
【0275】
[000305] 0.5mL N-メチルピロリドン(NMP)を、0.25gパクリタキセルが入ったバイアルに加え、溶解するまでボルテックスした。200マイクロリットルの薬液を、雌型-雌型ルアーコネクタによるシリンジ間混合を用いてNMP溶液中の2.5mLの50重量%PLGA7525に加えた。1mLシリンジ内の250マイクロリットルを深さマーカー付きの20G×20cm Chiba生検針にロードした。
【0276】
[000306] 0.5mL N-メチルピロリドン(NMP)を、0.25gパクリタキセルが入ったバイアルに加え、溶解するまでボルテックスした。100マイクロリットルの薬液を、雌型-雌型ルアーコネクタによるシリンジ間混合を用いてNMP溶液中の2.5mLの50重量%PLGA6535A(0.3dl/g)に加えた。1mLシリンジ内の500マイクロリットルを深さマーカー付きの20G×20cm Chiba生検針にロードした。
【0277】
[000307] 0.5mL N-メチルピロリドン(NMP)を、0.25gパクリタキセルが入ったバイアルに加え、溶解するまでボルテックスした。100マイクロリットルの薬液を、雌型-雌型ルアーコネクタによるシリンジ間混合を用いてNMP溶液中の2.5mLの50重量%PLGA6535A(0.5dl/g)に加えた。1mLシリンジ内の500マイクロリットルを深さマーカー付きの20G×20cm Chiba生検針にロードした。
【0278】
[000308] 0.5mL N-メチルピロリドン(NMP)を、0.25gパクリタキセルが入ったバイアルに加え、溶解するまでボルテックスした。500マイクロリットルの薬液を、雌型-雌型ルアーコネクタによるシリンジ間混合を用いてNMP溶液中の2.5mLの50重量%PLGA6535E(0.3dl/g)に加えた。1mLシリンジ内の250マイクロリットルを深さマーカー付きの20G×20cm Chiba生検針にロードした。
【0279】
[000309] 0.5mL N-メチルピロリドン(NMP)を、0.25gパクリタキセルが入ったバイアルに加え、溶解するまでボルテックスした。500マイクロリットルの薬液を、雌型-雌型ルアーコネクタによるシリンジ間混合を用いてNMP溶液中の2.5mLの50重量%PLGA6535E(0.5dl/g)に加えた。1mLシリンジ内の250マイクロリットルを深さマーカー付きの20G×20cm Chiba生検針にロードした。
【0280】
[000310] 1.08g N-メチルピロリドン(NMP)を、0.25gパクリタキセルが入ったバイアルに加え、溶解するまでボルテックスした。400mgの薬液を、雌型-雌型ルアーコネクタによるシリンジ間混合を用いてNMP溶液中の2.9gの20重量%PLGA5050Aに加えた。1mLシリンジ内の250マイクロリットルを深さマーカー付きの20G×20cm Chiba生検針にロードした。
【0281】
[000311] 1.08g N-メチルピロリドン(NMP)を、0.50gパクリタキセルが入ったバイアルに加え、溶解するまでボルテックスした。400mgの薬液を、雌型-雌型ルアーコネクタによるシリンジ間混合を用いてNMP溶液中の2.9gの30重量%PLGA5050Aに加えた。1mLシリンジ内の250マイクロリットルを深さマーカー付きの20G×20cm Chiba生検針にロードした。
【0282】
[000312] 1.08g N-メチルピロリドン(NMP)を、0.50gパクリタキセルが入ったバイアルに加え、溶解するまでボルテックスした。400mgの薬液を、雌型-雌型ルアーコネクタによるシリンジ間混合を用いてNMP溶液中の2.9gの40重量%PLGA5050Aに加えた。1mLシリンジ内の250マイクロリットルを深さマーカー付きの20G×20cm Chiba生検針にロードした。
【0283】
[000313] 1.08g N-メチルピロリドン(NMP)を、0.50gパクリタキセルが入ったバイアルに加え、溶解するまでボルテックスした。400mgの薬液を、雌型-雌型ルアーコネクタによるシリンジ間混合を用いてNMP溶液中の2.9gの40重量%PLGA5050Aに加えた。1mLシリンジ内の250マイクロリットルを深さマーカー付きの20G×20cm Chiba生検針にロードした。
【0284】
[000314] 1.08g N-メチルピロリドン(NMP)を、0.50gパクリタキセルが入ったバイアルに加え、溶解するまでボルテックスした。400mgの薬液を、雌型-雌型ルアーコネクタによるシリンジ間混合を用いてNMP溶液中の2.9gの50重量%PLGA5050Aに加えた(#SRF1)。1mLシリンジ内の250マイクロリットルを深さマーカー付きの20G×20cm Chiba生検針にロードした。
【0285】
[000315] 1.08g N-メチルピロリドン(NMP)を、0.50gパクリタキセルが入ったバイアルに加え、溶解するまでボルテックスした。400mgの薬液を、雌型-雌型ルアーコネクタによるシリンジ間混合を用いてNMP溶液中の2.9gの50重量%PLGA5050Aに加えた。1mLシリンジ内の250マイクロリットルを深さマーカー付きの20G×20cm Chiba生検針にロードした。
【0286】
[000316] 1.08g N-メチルピロリドン(NMP)を、0.25gパクリタキセルが入ったバイアルに加え、溶解するまでボルテックスした。400mgの薬液を、雌型-雌型ルアーコネクタによるシリンジ間混合を用いてNMP溶液中の2.9gの20重量%PLGA5050Eに加えた。1mLシリンジ内の250マイクロリットルを深さマーカー付きの20G×20cm Chiba生検針にロードした。
【0287】
[000317] 1.08g N-メチルピロリドン(NMP)を、0.50gパクリタキセルが入ったバイアルに加え、溶解するまでボルテックスした。400mgの薬液を、雌型-雌型ルアーコネクタによるシリンジ間混合を用いてNMP溶液中の2.9gの30重量%PLGA5050Eに加えた。1mLシリンジ内の250マイクロリットルを深さマーカー付きの20G×20cm Chiba生検針にロードした。
【0288】
[000318] 1.08g N-メチルピロリドン(NMP)を、0.50gパクリタキセルが入ったバイアルに加え、溶解するまでボルテックスした。400mgの薬液を、雌型-雌型ルアーコネクタによるシリンジ間混合を用いてNMP溶液中の2.9gの40重量%PLGA5050Eに加えた。1mLシリンジ内の250マイクロリットルを深さマーカー付きの20G×20cm Chiba生検針にロードした。
【0289】
[000319] 1.08g N-メチルピロリドン(NMP)を、0.50gパクリタキセルが入ったバイアルに加え、溶解するまでボルテックスした。400mgの薬液を、雌型-雌型ルアーコネクタによるシリンジ間混合を用いてNMP溶液中の2.9gの40重量%PLGA5050Eに加えた。1mLシリンジ内の250マイクロリットルを深さマーカー付きの20G×20cm Chiba生検針にロードした。
【0290】
[000320] 1.08g N-メチルピロリドン(NMP)を、0.50gパクリタキセルが入ったバイアルに加え、溶解するまでボルテックスした。400mgの薬液を、雌型-雌型ルアーコネクタによるシリンジ間混合を用いてNMP溶液中の2.9gの50重量%PLGA5050Eに加えた。1mLシリンジ内の250マイクロリットルを深さマーカー付きの20G×20cm Chiba生検針にロードした。
【0291】
[000321] 1.08g N-メチルピロリドン(NMP)を、0.50gパクリタキセルが入ったバイアルに加え、溶解するまでボルテックスした。400mgの薬液を、雌型-雌型ルアーコネクタによるシリンジ間混合を用いてNMP溶液中の2.9gの50重量%PLGA5050Eに加えた。1mLシリンジ内の250マイクロリットルを深さマーカー付きの20G×20cm Chiba生検針にロードした。
【0292】
[000322] 1.08g N-メチルピロリドン(NMP)を、0.25gパクリタキセルが入ったバイアルに加え、溶解するまでボルテックスした。400mgの薬液を、雌型-雌型ルアーコネクタによるシリンジ間混合を用いてNMP溶液中の2.9gの20重量%PLGA8515Aに加えた。1mLシリンジ内の250マイクロリットルを深さマーカー付きの20G×20cm Chiba生検針にロードした。
【0293】
[000323] 1.08g N-メチルピロリドン(NMP)を、0.50gパクリタキセルが入ったバイアルに加え、溶解するまでボルテックスした。400mgの薬液を、雌型-雌型ルアーコネクタによるシリンジ間混合を用いてNMP溶液中の2.9gの30重量%PLGA8515Aに加えた。1mLシリンジ内の250マイクロリットルを深さマーカー付きの20G×20cm Chiba生検針にロードした。
【0294】
[000324] 1.08g N-メチルピロリドン(NMP)を、0.50gパクリタキセルが入ったバイアルに加え、溶解するまでボルテックスした。400mgの薬液を、雌型-雌型ルアーコネクタによるシリンジ間混合を用いてNMP溶液中の2.9gの40重量%PLGA8515Aに加えた。1mLシリンジ内の250マイクロリットルを深さマーカー付きの20G×20cm Chiba生検針にロードした。
【0295】
[000325] 1.08g N-メチルピロリドン(NMP)を、0.50gパクリタキセルが入ったバイアルに加え、溶解するまでボルテックスした。400mgの薬液を、雌型-雌型ルアーコネクタによるシリンジ間混合を用いてNMP溶液中の2.9gの40重量%PLGA8515Aに加えた。1mLシリンジ内の250マイクロリットルを深さマーカー付きの20G×20cm Chiba生検針にロードした。
【0296】
[000326] 1.08g N-メチルピロリドン(NMP)を、0.50gパクリタキセルが入ったバイアルに加え、溶解するまでボルテックスした。400mgの薬液を、雌型-雌型ルアーコネクタによるシリンジ間混合を用いてNMP溶液中の2.9gの50重量%PLGA8515Aに加えた。1mLシリンジ内の250マイクロリットルを深さマーカー付きの20G×20cm Chiba生検針にロードした。
【0297】
[000327] 1.08g N-メチルピロリドン(NMP)を、0.50gパクリタキセルが入ったバイアルに加え、溶解するまでボルテックスした。400mgの薬液を、雌型-雌型ルアーコネクタによるシリンジ間混合を用いてNMP溶液中の2.9gの50重量%PLGA8515Aに加えた。1mLシリンジ内の250マイクロリットルを深さマーカー付きの20G×20cm Chiba生検針にロードした。
【0298】
[000328] 1.08g N-メチルピロリドン(NMP)を、0.25gパクリタキセルが入ったバイアルに加え、溶解するまでボルテックスした。400mgの薬液を、雌型-雌型ルアーコネクタによるシリンジ間混合を用いてNMP溶液中の2.9gの20重量%PLGA8515Eに加えた。1mLシリンジ内の250マイクロリットルを深さマーカー付きの20G×20cm Chiba生検針にロードした。
【0299】
[000329] 1.08g N-メチルピロリドン(NMP)を、0.50gパクリタキセルが入ったバイアルに加え、溶解するまでボルテックスした。400mgの薬液を、雌型-雌型ルアーコネクタによるシリンジ間混合を用いてNMP溶液中の2.9gの30重量%PLGA8515Eに加えた。1mLシリンジ内の250マイクロリットルを深さマーカー付きの20G×20cm Chiba生検針にロードした。
【0300】
[000330] 1.08g N-メチルピロリドン(NMP)を、0.50gパクリタキセルが入ったバイアルに加え、溶解するまでボルテックスした。400mgの薬液を、雌型-雌型ルアーコネクタによるシリンジ間混合を用いてNMP溶液中の2.9gの40重量%PLGA8515Eに加えた。1mLシリンジ内の250マイクロリットルを深さマーカー付きの20G×20cm Chiba生検針にロードした。
【0301】
[000331] 1.08g N-メチルピロリドン(NMP)を、0.50gパクリタキセルが入ったバイアルに加え、溶解するまでボルテックスした。400mgの薬液を、雌型-雌型ルアーコネクタによるシリンジ間混合を用いてNMP溶液中の2.9gの40重量%PLGA8515Eに加えた。1mLシリンジ内の250マイクロリットルを深さマーカー付きの20G×20cm Chiba生検針にロードした。
【0302】
[000332] 1.08g N-メチルピロリドン(NMP)を、0.50gパクリタキセルが入ったバイアルに加え、溶解するまでボルテックスした。400mgの薬液を、雌型-雌型ルアーコネクタによるシリンジ間混合を用いてNMP溶液中の2.9gの50重量%PLGA8515Eに加えた。1mLシリンジ内の250マイクロリットルを深さマーカー付きの20G×20cm Chiba生検針にロードした。
【0303】
[000333] 1.08g N-メチルピロリドン(NMP)を、0.50gパクリタキセルが入ったバイアルに加え、溶解するまでボルテックスした。400mgの薬液を、雌型-雌型ルアーコネクタによるシリンジ間混合を用いてNMP溶液中の2.9gの50重量%PLGA8515Eに加えた。1mLシリンジ内の250マイクロリットルを深さマーカー付きの20G×20cm Chiba生検針にロードした。
【0304】
[000334] 1.08g N-メチルピロリドン(NMP)を、0.25gパクリタキセルが入ったバイアルに加え、溶解するまでボルテックスした。400mgの薬液を、雌型-雌型ルアーコネクタによるシリンジ間混合を用いてNMP溶液中の2.9gの20重量%PLGA6535Aに加えた。1mLシリンジ内の250マイクロリットルを深さマーカー付きの20G×20cm Chiba生検針にロードした。
【0305】
[000335] 1.08g N-メチルピロリドン(NMP)を、0.50gパクリタキセルが入ったバイアルに加え、溶解するまでボルテックスした。400mgの薬液を、雌型-雌型ルアーコネクタによるシリンジ間混合を用いてNMP溶液中の2.9gの30重量%PLGA6535Aに加えた。1mLシリンジ内の250マイクロリットルを深さマーカー付きの20G×20cm Chiba生検針にロードした。
【0306】
[000336] 1.08g N-メチルピロリドン(NMP)を、0.50gパクリタキセルが入ったバイアルに加え、溶解するまでボルテックスした。400mgの薬液を、雌型-雌型ルアーコネクタによるシリンジ間混合を用いてNMP溶液中の2.9gの40重量%PLGA6535Aに加えた。1mLシリンジ内の250マイクロリットルを深さマーカー付きの20G×20cm Chiba生検針にロードした。
【0307】
[000337] 1.08g N-メチルピロリドン(NMP)を、0.50gパクリタキセルが入ったバイアルに加え、溶解するまでボルテックスした。400mgの薬液を、雌型-雌型ルアーコネクタによるシリンジ間混合を用いてNMP溶液中の2.9gの40重量%PLGA6535Aに加えた。1mLシリンジ内の250マイクロリットルを深さマーカー付きの20G×20cm Chiba生検針にロードした。
【0308】
[000338] 1.08g N-メチルピロリドン(NMP)を、0.50gパクリタキセルが入ったバイアルに加え、溶解するまでボルテックスした。400mgの薬液を、雌型-雌型ルアーコネクタによるシリンジ間混合を用いてNMP溶液中の2.9gの50重量%PLGA5050Aに加えた。1mLシリンジ内の250マイクロリットルを深さマーカー付きの20G×20cm Chiba生検針にロードした。
【0309】
[000339] 1.08g N-メチルピロリドン(NMP)を、0.50gパクリタキセルが入ったバイアルに加え、溶解するまでボルテックスした。400mgの薬液を、雌型-雌型ルアーコネクタによるシリンジ間混合を用いてNMP溶液中の2.9gの50重量%PLGA6535Aに加えた。1mLシリンジ内の250マイクロリットルを深さマーカー付きの20G×20cm Chiba生検針にロードした。
【0310】
[000340] 1.08g N-メチルピロリドン(NMP)を、0.25gパクリタキセルが入ったバイアルに加え、溶解するまでボルテックスした。400mgの薬液を、雌型-雌型ルアーコネクタによるシリンジ間混合を用いてNMP溶液中の2.9gの20重量%PLGA6535Eに加えた。1mLシリンジ内の250マイクロリットルを深さマーカー付きの20G×20cm Chiba生検針にロードした。
【0311】
[000341] 1.08g N-メチルピロリドン(NMP)を、0.50gパクリタキセルが入ったバイアルに加え、溶解するまでボルテックスした。400mgの薬液を、雌型-雌型ルアーコネクタによるシリンジ間混合を用いてNMP溶液中の2.9gの30重量%PLGA6535Eに加えた。1mLシリンジ内の250マイクロリットルを深さマーカー付きの20G×20cm Chiba生検針にロードした。
【0312】
[000342] 1.08g N-メチルピロリドン(NMP)を、0.50gパクリタキセルが入ったバイアルに加え、溶解するまでボルテックスした。400mgの薬液を、雌型-雌型ルアーコネクタによるシリンジ間混合を用いてNMP溶液中の2.9gの40重量%PLGA6535Eに加えた。1mLシリンジ内の250マイクロリットルを深さマーカー付きの20G×20cm Chiba生検針にロードした。
【0313】
[000343] 1.08g N-メチルピロリドン(NMP)を、0.50gパクリタキセルが入ったバイアルに加え、溶解するまでボルテックスした。400mgの薬液を、雌型-雌型ルアーコネクタによるシリンジ間混合を用いてNMP溶液中の2.9gの40重量%PLGA6535Eに加えた。1mLシリンジ内の250マイクロリットルを深さマーカー付きの20G×20cm Chiba生検針にロードした。
【0314】
[000344] 1.08g N-メチルピロリドン(NMP)を、0.50gパクリタキセルが入ったバイアルに加え、溶解するまでボルテックスした。400mgの薬液を、雌型-雌型ルアーコネクタによるシリンジ間混合を用いてNMP溶液中の2.9gの50重量%PLGA6535Eに加えた。1mLシリンジ内の250マイクロリットルを深さマーカー付きの20G×20cm Chiba生検針にロードした。
【0315】
[000345] 1.08g N-メチルピロリドン(NMP)を、0.50gパクリタキセルが入ったバイアルに加え、溶解するまでボルテックスした。400mgの薬液を、雌型-雌型ルアーコネクタによるシリンジ間混合を用いてNMP溶液中の2.9gの50重量%PLGA6535Eに加えた。1mLシリンジ内の250マイクロリットルを深さマーカー付きの20G×20cm Chiba生検針にロードした。
【0316】
[000346] 以下に再掲する図14A及び図14Bの表も参照されたい。
【0317】
【表18】
【0318】
【表19】
【0319】
[000347] 本開示の追加の態様を実施形態E1~E48並びに以下の実施形態に示す。
【0320】
[000348] E1.前立腺内の位置に単位容積以下のSRFを、有針シリンジを使用して分注することによるBPHの治療用徐放性製剤(SRF)であって、細胞静止薬又は細胞毒性薬と、グリコリド系生体吸収性コポリマーと、薬物及びコポリマーの溶解能を有する水溶性溶媒とを含む治療用徐放性製剤(SRF)。
【0321】
[000349] E2.グリコリド系生体吸収性コポリマーは、ポリ(D,L-ラクチド-co-グリコリド)(50:50)、ポリ(D,L-ラクチド-co-グリコリド)(65:35)及びポリ(D,L-ラクチド-co-グリコリド)(85:15)の組から選択される、E1又はE1に従属するいずれかの実施形態に記載のSRF。
【0322】
[000350] E3.薬物及びコポリマーの溶解能を有する水溶性溶媒は、N-メチルピロリドン(NMP)及びジメチルスルホキシド(DMSO)の組から選択される、E1又はE1に従属するいずれかの実施形態に記載のSRF。
【0323】
[000351] E4.細胞毒性薬は、パクリタキセル、ドセタキセル、タキサン、プロタキセル、ビンクリスチン、エトポシド、ノコダゾール、インジルビン、アントラサイクリン系誘導体、ダウノルビシン、ダウノマイシン、プリカマイシン、タウロムスチン、ボフムスチン及びプリカマイシン、イリノテカン及びドキソルビシン並びにこれらの組み合わせの組から選択される、E1又はE1に従属するいずれかの実施形態に記載のSRF。
【0324】
[000352] E6.グリコリド系生体吸収性コポリマーは、ポリ(D,L-ラクチド-co-グリコリド)(PLGA)及びPLGA-PEG-PLGAの組から選択される、E1又はE1に従属するいずれかの実施形態に記載のSRF。
【0325】
[000353] E7.グリコリド系生体吸収性コポリマーは、25~75重量%の総濃度を有し、溶媒は、75~25重量%の総濃度を有し、及び細胞毒性薬又は細胞静止薬は、0.5重量%~30重量%、1重量%~20重量%又は2重量%~6重量%の総濃度を有する、E1又はE1に従属するいずれかの実施形態に記載のSRF。
【0326】
[000354] E8.組成物は、前立腺に注射されてから少なくとも14日間又は30~90日の期間若しくは90~180日の期間にわたって薬物を前立腺内に全て放出するように適合される、E1又はE1に従属するいずれかの実施形態に記載のSRF。
【0327】
[000355] E9.薬物は、最初の1ヵ月にわたって10%~85%を超えず、最初の3ヵ月にわたって25%~95%を超えず、及び/又は最初の6ヵ月にわたって50重量%~100%を超えない放出率を有する、E1又はE1に従属するいずれかの実施形態に記載のSRF。
【0328】
[000356] E10.薬物は、組成物を前立腺内に注射してから最初の24時間中に5重量%~50重量%の放出率を有する、E1又はE1に従属するいずれかの実施形態に記載のSRF。
【0329】
[000357] E11.グリコリド系生体吸収性コポリマーの粘度は、0.2~0.5dL/g、又は0.2~0.4dL/g、又は0.2~0.3dL/gであり、DL-ラクチドとグリコリドとの比は、50/50~85/15以下である、E1又はE1に従属するいずれかの実施形態に記載のSRF。
【0330】
[000358] E12.細胞静止薬又は細胞毒性薬は、組成物の0.1~最大で10重量%、1~15%又は20~30重量%以下である、E1又はE1に従属するいずれかの実施形態に記載のSRF。
【0331】
[000359] E13.溶媒は、N-メチル-ピロリドンを含み、薬物は、パクリタキセルであり、及びポリマーは、PLGAである、E1又はE1に従属するいずれかの実施形態に記載のSRF。
【0332】
[000360] E14.SRFは、前立腺に注射されてから少なくとも14日間又は30~90日の期間若しくは90~180日の期間にわたって薬物を前立腺内に放出するように適合される、E1又はE1に従属するいずれかの実施形態に記載のSRF。
【0333】
[000361] E15.薬物は、ラパマイシン、シロリムス、エベロリムス、テムシロリムス又はゾタロリムスからなる細胞静止薬である、E1又はE1に従属するいずれかの実施形態に記載のSRF。
【0334】
[000362] E16.薬物は、パクリタキセル又はドセタキセルを含む細胞毒性薬である、E1又はE1に従属するいずれかの実施形態に記載のSRF。
【0335】
[000363] E17.SRFが前立腺に接触すると、SRFは、マイクロパーティクル、ナノ粒子、ロッド若しくはゲルの1つ以上の形状又はこれらの組み合わせのいずれかを有する固体材料を形成する、E1又はE1に従属するいずれかの実施形態に記載のSRF。
【0336】
[000364] E18.前立腺容積PVを治療するための装置であって、絶対粘度μを有し、及び少なくとも1単位容積vの量のSRFを含む組成物と、シリンジであって、シリンジの外筒に組成物を収容し、長さL及び管径Dを有する針を含み、及び組成物と流体連通して置かれるように適合されたシリンジとを含み、シリンジは、少なくともnの単位容積vを保持し、nは、PVとn=PV/(200×v)として関連し、及びnの単位容積は、BPHの治療のための総容積に等しく、装置は、10~1000、10~300又は40~400のKIRを有し、KIRは、(μ)×(L)/(vD)×10(-6)として定義される、装置。
【0337】
[000365] E19.μは、500cP~6000cPである、E18又はそれに従属するいずれかの請求項に記載の装置。
【0338】
[000366] E19b.μは、200cP~500cPである、E18又はそれに従属するいずれかの請求項に記載の装置。
【0339】
[000367] E20.Lは、10~20cmである、E18又はそれに従属するいずれかの請求項に記載の装置。
【0340】
[000368] E21.外筒は、5~50又はより厳密には10~30の細長比を有する、E18又はそれに従属するいずれかの請求項に記載の装置。
【0341】
[000369] E22.針は、200~400又は250~350の細長比(L/D)を有する、E18又はそれに従属するいずれかの請求項に記載の装置。
【0342】
[000370] E23.針は、0.02cm~約0.12cm又はより厳密には0.06cm~0.08cmの内径を有する、E18又はそれに従属するいずれかの請求項に記載の装置。
【0343】
[000371] E24.vは、0.05ml~0.2mlである、E18又はそれに従属するいずれかの請求項に記載の装置。
【0344】
[000372] E25.Lは、15~20cmであり、外筒は、約10及び30の細長比を有し、針は、0.06cm~約0.08cmの内径を有し、vは、0.05ml~0.2mlであり、及び粘度は、1065cP~4000cPである、E18又はそれに従属するいずれかの請求項に記載の装置。
【0345】
[000373] E26.シリンジ外筒は、シリンジ外筒内の組成物のデッドボリュームを除いて、2~10単位容積の組成物を収容する、E18又はそれに従属するいずれかの請求項に記載の装置。
【0346】
[000374] E27.組成物は、40~50重量%の総濃度の生体吸収性ポリマー、80~20重量%、75~25重量%、60~40重量%の総濃度の溶媒及び0.5重量%~30重量%、1重量%~20重量%又は2重量%~6重量%の総濃度の薬物を含む、E18又はそれに従属するいずれかの請求項に記載の装置。
【0347】
[000375] E28.SRFの薬物は、最初の1ヵ月にわたって10%~85%以下、最初の3ヵ月にわたって25%~95%以下及び/又は最初の6ヵ月にわたって50%~100%以下の放出率を有する、E18又はそれに従属するいずれかの請求項に記載の装置。
【0348】
[000376] E29.薬物は、組成物を前立腺内に注射してから最初の24時間中に5%~50%の放出率を有する、E18又はそれに従属するいずれかの請求項に記載の装置。
【0349】
[000377] E30.SRFは、SRFの0.1~10重量%以下、10~15重量%又は20~30重量%以下の細胞静止薬又は細胞毒性薬を含む、E18又はそれに従属するいずれかの請求項に記載の装置。
【0350】
[000378] E31.薬物は、シロリムス、ドセタキセル又はパクリタキセルである、E18又はそれに従属するいずれかの請求項に記載の装置。
【0351】
[000379] E32.薬物は、α遮断薬若しくは5α還元酵素阻害薬、コルチコステロイドなどの抗炎症薬及び/又は血管拡張薬を含む、E18又はそれに従属するいずれかの請求項に記載の装置。
【0352】
[000380] E33.溶媒は、N-メチル-ピロリドンを含み、薬物は、パクリタキセルであり、及びポリマーは、PLGAである、E18又はそれに従属するいずれかの請求項に記載の装置。
【0353】
[000381] E34.KIRは、40~400である、E18又はそれに従属するいずれかの請求項に記載の装置。
【0354】
[000382] E35.前立腺容積PVを治療するための装置であって、絶対粘度μを有し、及び少なくとも1単位容積vの量のSRFを含む組成物と、シリンジであって、シリンジの外筒に組成物を収容し、長さL及び管径Dを有する針を含み、及び組成物と流体連通して置かれるように適合されたシリンジとを含み、シリンジは、少なくともnの単位容積を保持し、nは、PVとn=PV/(200×v)として関連し、Lは、15~20cmであり、外筒は、約10及び30の細長比を有し、針は、0.06cm~約0.08cmの内径を有し、vは、0.05ml~0.1mlであり、及びμは、1065cP~4000cPであり、装置は、(μ)×(L)/(vD)×10(-6)として定義される、10~1000のKIRを有する、装置。
【0355】
[000383] E36.KIRは、40~400である、請求項18に記載の装置。
【0356】
[000384] E37.シリンジ外筒は、シリンジ外筒内の組成物のデッドボリュームを除いて、2~10単位容積の組成物を収容する、請求項18に記載の装置。
【0357】
[000385] E38.細胞毒性薬又は細胞静止薬と、グリコリド系生体吸収性コポリマーと、薬物及びコポリマーの溶解能を有する水溶性溶媒とを組み合わせてBPHの治療用組成物を形成することを含む、作製方法。
【0358】
[000386] E39.組成物は、有針シリンジ内に置かれたとき、KIRが10~1000である装置を形成する、E48又はそれに従属するいずれかの請求項に記載の作製方法。
【0359】
[000387] E.40.前立腺に送達されたときの組成物は、前立腺に総容積として送達されたときに効果のあるアウトカムをもたらす、E48又はそれに従属するいずれかの請求項に記載の作製方法。
【0360】
[000388] E.41.細胞毒性薬又は細胞静止薬、グリコリド系生体吸収性コポリマー及び水溶性溶媒は、有針シリンジの外筒内に置かれたときに組み合わされる、E48又はそれに従属するいずれかの請求項に記載の作製方法。
【0361】
前述のいずれかを含む一部の実施形態では、KIRは、10~300、100~900、300~600、10~1000又は40~400である。
【0362】
[000389] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、TZULは、1.5cm~3.5cmである。
【0363】
[000390] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、TZULは、2cmであり、vは、0.05mlであり、及びnは、3である。
【0364】
[000391] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、nは、1~10である。
【0365】
前述のいずれかを含む一部の実施形態では、nは、1、2、3、4、5、6、7、8、9又は10である。
【0366】
[000392] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、nは、2~6である。
【0367】
[000393] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、組成物の単位容積vのn数は、n=TZUL/(11×v)であるようなものである。
【0368】
[000394] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、組成物の単位容積vのn数は、nが前立腺容積PVとn=PV/(200×v)として関連するようなものである。
【0369】
[000395] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、KIRは、10~300、100~900、300~600、10~1000又は40~400である。
【0370】
[000396] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、有針シリンジは、300より大きい針細長比を有する。
【0371】
[000397] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、有針シリンジは、300~1100の針細長比を有する。
【0372】
[000398] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、針は、5mmより長い。
【0373】
[000399] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、針は、90°旋回させることができる。
【0374】
[000400] ハンドルを含む、請求項11~35のいずれか一項に記載の単位容積送達システム。
【0375】
[000401] 注射銃として構成される、請求項11~35のいずれか一項に記載の単位容積送達システム。
【0376】
[000402] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、デッドボリューム制御も含まれる。
【0377】
[000403] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、μは、1065cP~4000cPである。
【0378】
[000404] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、Lは、10~20cmである。
【0379】
[000405] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、Lは、15~20cmである。
【0380】
[000406] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、針は、250~350の細長比(L/D)を有する。
【0381】
[000407] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、針は、00.06cm~0.08cmの内径を有する。
【0382】
[000408] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、シリンジ外筒は、シリンジ外筒内の組成物のデッドボリュームを除いて、2~10単位容積の組成物を収容する。
【0383】
[000409] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、組成物は、最初の1ヵ月にわたって10%~85%以下の放出率を有する。
【0384】
[000410] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、組成物は、組成物を前立腺内に注射してから最初の24時間中に5%~50%の放出率を有する。
【0385】
[000411] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、組成物は、0.1~10重量%以下のシロリムス又はパクリタキセルを含む。
【0386】
[000412] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、組成物は、α遮断薬、5α還元酵素阻害薬、抗炎症薬、血管拡張薬又はこれらの組み合わせを含む。
【0387】
[000413] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、組成物中のグリコリド系生体吸収性コポリマーの濃度は、40~50重量%であり、溶媒の濃度は、20~80重量%であり、及び薬物の濃度は、0.5重量%~30重量%である。
【0388】
[000414] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、生体吸収性ポリマーは、ポリ(ラクチド-co-グリコリド)(PLGA)である。
【0389】
[000415] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、溶媒は、N-メチル-ピロリドンである。
【0390】
[000416] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、薬物は、シロリムス又はパクリタキセルである。
【0391】
[000417] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、
PVは、20~80cmであり、
Lは、15~20cmであり、
外筒は、約200~400の細長比を有し、
Dは、約0.06cm~約0.08cmであり、
vは、0.05ml~0.1mlであり、及び
μは、1065cP~4000cPである。
【0392】
[000418] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、
PVは、20~200cmであり、
Lは、15~20cmであり、
外筒は、約200~400の細長比を有し、
Dは、約0.06cm~約0.08cmであり、
vは、0.05ml~0.1mlであり、及び
μは、1065cP~4000cPである。
【0393】
[000419] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、有針シリンジは、尿道移行域に沿って複数の病変部を作り出す能力を有する針を含む。
【0394】
[000420] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、有針シリンジは、有針シリンジが組成物を注射することができる最大で20個の側孔を含む。
【0395】
[000421] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、有針シリンジは、有針シリンジが組成物を注射することができる10~20個の側孔を含む。
【0396】
[000422] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、有針シリンジは、有針シリンジが組成物を注射することができる12個の側孔を含む。
【0397】
[000423] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、有針シリンジは、大型20Fr/6.7mmODで長さが22cmである。
【0398】
[000424] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、針は、軟性である。
【0399】
[000425] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、針は、硬性である。
【0400】
[000426] 針に接続するためのルアーポートを更に含む、請求項11~66のいずれか一項に記載の単位容積送達システム。
【0401】
[000427] 針を手動で回収するために開けるように構成される、請求項11~67のいずれか一項に記載の単位容積送達システム。
【0402】
[000428] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、針長は、5mmより長い。
【0403】
[000429] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、針長は、約8mmより長い。
【0404】
[000430] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、針は、経直腸針である。
【0405】
[000431] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、針は、経尿道針である。
【0406】
[000432] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、18G針も含まれる。
【0407】
[000433] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、20G針も含まれる。
【0408】
[000434] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、20G針より細い針も含まれる。
【0409】
[000435] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、22G針も含まれる。
【0410】
[000436] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、23G針も含まれる。
【0411】
[000437] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、25G針も含まれる。
【0412】
[000438] 針は、長さ1mm~35cmである、請求項11~72のいずれか一項に記載の単位容積送達システム。
【0413】
[000439] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、針は、長さ4mm~20cmである。
【0414】
[000440] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、20G×20cm経直腸針も含まれる。
【0415】
[000441] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、20G×20cm経直腸針も含まれる。
【0416】
[000442] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、針は、硬性である。
【0417】
[000443] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、針は、軟性である。
【0418】
[000444] Cookの45cm長さの針を含む、請求項11~72のいずれか一項に記載の単位容積送達システム。
【0419】
[000445] 23G 8mm長さの針を含む、請求項11~72のいずれか一項に記載の単位容積送達システム。
【0420】
[000446] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、Storrs、Olympus又はAmbu軟性膀胱鏡も含まれる。
【0421】
[000447] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、軟性鏡も含まれる。
【0422】
[000448] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、光学硬性膀胱鏡に結合するように構成されたボタンを有する中空プラスチック製ハンドルも含まれる。
【0423】
[000449] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、尿道に到達するための先の曲がった細長い経尿道針も含まれる。
【0424】
[000450] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、基端側にある針のためのルアーポートも含まれる。
【0425】
[000451] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、ハンドルがなおも回転可能な状態でシリンジを所定位置に固定して保つプラスチック製シリンジ支持体も含まれる。
【0426】
[000452] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、針は、回転可能である。
【0427】
[000453] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、針は、追加の注射のためのシリンジ及びルアーポートを介して回転可能である。
【0428】
[000454] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、単位容積送達システムは、射出成形で作られる。
【0429】
[000455] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、市販の軟性膀胱鏡の流体ポートの内側に置かれた長い軟性針も含まれる。
【0430】
[000456] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、5mm以上の長さの曲がった針先も含まれる。
【0431】
[000457] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、10mm以上の長さの曲がった針先も含まれる。
【0432】
[000458] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、有針シリンジのプランジャに結合したカラーであって、単一の単位容積を分注するように構成されるカラーも含まれる。
【0433】
[000459] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、有針シリンジのプランジャに結合したカラーであって、総容積を分注するように構成されるカラーも含まれる。
【0434】
[000460] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、送達される単位容積毎にプランジャに係合するラチェット式システムも含まれる。
【0435】
[000461] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、本明細書において、良性前立腺過形成(BPH)の治療を、それを必要とする対象において行う方法であって、
[000462] 本明細書に示される単位容積送達システムを提供することと、BPHの治療に効果のあるアウトカムを生じるように、組成物の総容積を、単位容積送達システムを用いて前立腺に分注することであって、単位容積以下の組成物を、有針シリンジを使用して前立腺の第1の前立腺位置に分注することとを含む、分注することとを含む方法が示される。
【0436】
[000463] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、本方法は、有針シリンジを前立腺内の第2の位置に置き、及び1単位容積以下の組成物を前立腺の第2の位置に分注するステップを含む。
【0437】
[000464] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、本方法は、対応するn個の前立腺位置において前立腺を治療するために前立腺に注射される単位容積vを超えない容積を複数n含み、n=TZUL/(11×v)である。
【0438】
[000465] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、方法は、対応するn個の前立腺位置において前立腺を治療するために前立腺に注射される単位容積vを超えない容積を複数n含み、nは、前立腺容積PVとn=PV/(200×v)として関連し、単位容積の合計は、前立腺容積PVについての総容積である。
【0439】
[000466] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、有針シリンジは、少なくともnの単位容積を保持する外筒を含み、nは、2~10の整数であり、
[000467] 前立腺サイズが20~40グラムであるとき、nは、2~4であり、
前立腺サイズが40~60グラムであるとき、nは、2~6であり、
前立腺サイズが60~80グラムであるとき、nは、4~8であり、及び
前立腺サイズが80グラム以上であるとき、nは、6~10である。
【0440】
[000468] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、単位容積は、0.05ml~0.5ml、0.05ml~0.1ml、0.1~0.2ml又は0.05~0.2mlである。
【0441】
[000469] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、組成物は、4体積%~15体積%の細胞毒性薬又は細胞静止薬を有する。
【0442】
[000470] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、細胞毒性薬又は細胞静止薬は、パクリタキセル、シロリムス、ドセタキセル、エベロリムス、カルムスチン、マイトマイシン、タクロリムス及びテムシロリムスからなる群から選択される。
【0443】
[000471] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、細胞毒性薬は、ドセタキセル又はパクリタキセルである。
【0444】
[000472] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、細胞静止薬は、シロリムスである。
【0445】
[000473] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、TZULを測定し、及びTZULに基づき、前立腺のそれぞれの複数の位置で前立腺に分注するための組成物の単位容積vの総数を選択するステップであって、単位容積の合計は、総容積にほぼ等しい、ステップも含まれる。
【0446】
[000474] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、前立腺サイズを測定し、及び前立腺サイズに基づき、BPHを治療するための組成物の総容積を選択するステップも含まれ、選択することは、前立腺のそれぞれの複数の位置で前立腺に分注するための組成物の単位容積の数を選択することを含み、単位容積の合計は、総容積にほぼ等しい。
【0447】
[000475] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、前立腺サイズは、前立腺容積又は前立腺重量であり、前立腺容積又は前立腺重量は、超音波イメージングによって測定される。
【0448】
[000476] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、組成物は、α遮断薬若しくは5α還元酵素阻害薬又は抗炎症薬を更に含む。
【0449】
[000477] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、グリコリド系生体吸収性コポリマーは、ラクチド対グリコリドのモル比が50:50であるポリ(D,L-ラクチド-co-グリコリド)、ラクチド対グリコリドのモル比が65:35であるポリ(D,L-ラクチド-co-グリコリド)、及びラクチド対グリコリドのモル比が75:25であるポリ(D,L-ラクチド-co-グリコリド)、及びラクチド対グリコリドのモル比が85:15であるポリ(D,L-ラクチド-co-グリコリド)の組から選択される。
【0450】
[000478] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、薬物及びコポリマーの溶解能を有する水溶性溶媒は、N-メチルピロリドン(NMP)及びジメチルスルホキシド(DMSO)及びこれらの組み合わせの組から選択される。
【0451】
[000479] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、グリコリド系生体吸収性コポリマーは、ポリ(D,L-ラクチド-co-グリコリド)(PLGA)及びPLGA-PEG-PLGAの組から選択される。
【0452】
[000480] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、グリコリド系生体吸収性コポリマーは、30~50重量%の総濃度を有し、溶媒は、50~30重量%の総濃度を有し、及び細胞毒性薬又は細胞静止薬は、0.5重量%~30重量%、1重量%~20重量%又は2重量%~6重量%の総濃度を有する。
【0453】
[000481] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、薬物は、組成物を前立腺内に注射してから最初の24時間中に5%~50%の放出率を有する。
【0454】
[000482] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、溶媒は、N-メチル-ピロリドンを含み、薬物は、パクリタキセルであり、及びポリマーは、PLGAである。
【0455】
[000483] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、単位容積は、0.05ml~0.2mlである。
【0456】
[000484] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、複数の単位容積は、BPHの治療のための総容積に等しい。
【0457】
[000485] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、組成物は、4体積%~15体積%の細胞毒性薬又は細胞静止薬を有し、細胞毒性薬は、ドセタキセル又はパクリタキセルであり、及び細胞静止薬は、シロリムスである。
【0458】
[000486] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、組成物の単位容積のn数であり、nは、TZULとn=TZUL/(11×v)として関連する。
【0459】
[000487] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、BPHの治療について、単位容積の複数nは、前立腺容積PVとn=PV/(200×v)として関連する。
【0460】
[000488] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、抗炎症薬は、コルチコステロイド、血管拡張薬及びこれらの組み合わせから選択される。
【0461】
[000489] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、以下の活性薬剤が組み合わせで投与され得、本明細書に示される方法、器具及び装置である。
【0462】
[000490] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、限定されないが、リドカイン、キシロカイン、ブピポカイン、ブピバカイン、コカイン、ロピバカイン、メピバカイン、エチドカイン、レボブピバカイン、トリメカイン、カルチカイン、アルチカイン、リドカイン、プリロカイン、ベンゾカイン、プロカイン、テトラカイン、クロロプロカイン及びこれらの組み合わせなど、鎮痛薬又は疼痛薬物療法も含まれる。
【0463】
[000491] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、限定されないが、デュタステリド及びフィナステリドなど、5α還元酵素阻害薬も含まれる。
【0464】
[000492] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、限定されないが、ドキサゾシン、プラゾシン、テラゾシン、タムスロシン、アルフゾシン、シロドシン、フェノキシベンザミン、ビベグロン、β3アドレナリン作動性受容体作動薬、ミラベグロン及びトルテロジンなど、α遮断薬及び平滑筋細胞弛緩薬も含まれる。
【0465】
[000493] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、限定されないが、フルチカゾンフロ酸エステル、フロ酸モメタゾン、デキサメタゾン、プレドニゾン、ベタメタゾン、コルチゾン、ヒドロコルチゾン、メチルプレドニゾロン、NSAIDs、アスピリン、イブプロフェン、ナプロキセンナトリウム、ジクロフェナク、ジクロフェナク-ミソプロストール、セレコキシブ、ピロキシカム、インドメタシンメロキシカム、ケトプロフェン、スリンダク、ジフルニサル、ナブメトン、オキサプロジン、トルメチン、サルサラート、エトドラク、フェノプロフェン、フルルビプロフェン、ケトロラク、メクロフェナム酸、メフェナム酸及び他のCOX-2阻害薬並びにこれらの組み合わせなど、抗炎症薬も含まれる。
【0466】
[000494] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、限定されないが、アトロピン、ベラドンナアルカロイド、ベンズトロピンメシル酸塩、クリジニウム、シクロペントラート、ダリフェナシン、ジサイクロミン、ジフェンヒドラミン、フェソテロジン、フラボキサート、グリコピロレート、ホマトロピン臭化水素酸塩、ヒヨスチアミン、イプラトロピウム、オルフェナドリン、オキシブチニン、プロパンテリン、スコポラミン、メトスコポラミン、ソリフェナシン、サクシニルコリン、チオトロピウム、トルテロジン、トリヘキシフェニジル、トロスピウム、ベクロニウムなど、抗コリン薬も含まれる。
【0467】
[000495] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、限定されないが、アモキシシリン、アモキシシリン/クラブラン酸塩、セファレキシン、シプロフロキサシン、クリンダマイシン、メトロニダゾール、アジスロマイシン、レボフロキサシン、スルファメトキサゾール/トリメトプリム、テトラサイクリン(系薬)、ミノサイクリン、チゲサイクリン、ドキシサイクリン、リファンピン、トリクロサン、クロルヘキシジン、ペニシリン(系薬)、アミノグリコシド系薬、キノロン系薬、フルオロキノロン系薬、バンコマイシン、ゲンタマイシン、セファロスポリン(系薬)、カルバペネム系薬、イミペネム、エルタペネム、抗菌ペプチド系薬、セクロピン-メリチン、マガイニン、ダーマセプチン、カテリシジン、α-デフェンシン系薬及びα-プロテグリン系薬など、抗真菌薬、抗微生物薬、抗生物質及び抗菌薬も含まれる。
【0468】
[000496] 抗真菌剤としては、一部の実施形態では、限定されないが、ケトコナゾール、クロトリマゾール、ミコナゾール、エコナゾール、イトラコナゾール、フルコナゾール、ビホナゾール、テルコナゾール、ブトコナゾール、チオコナゾール、オキシコナゾール、スルコナゾール、サペルコナゾール、ボリコナゾール、テルビナフィン、アモロルフィン、ナフチフィン、グリセオフルビン、ハロプロジン、ブテナフィン、トルナフタート、ナイスタチン、シクロヘキサミド、シクロピロクス、フルシトシン、テルビナフィン及びアムホテリシンBが挙げられる。
【0469】
[000497] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、限定されないが、トルテロジン、ソリフェナシン、ダリフェナシン、プロピベリン、オキシブチニン、トロスピウム及び塩化物など、抗ムスカリン作用薬も含まれる。
【0470】
[000498] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、限定されないが、カプサイシン及びボトックスなど、他の薬物も含まれる。
【0471】
[000499] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、単一の薬物が利用され得る。
【0472】
[000500] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、様々な薬物の組み合わせが利用され得る。
【0473】
[000501] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、エンザルタミド(非ステロイド系抗アンドロゲン薬)及び酢酸アビラテロン(ザイティガ)などの薬物も含まれる。
【0474】
一部の実施形態では、本明細書において、良性前立腺過形成(BPH)の治療を、それを必要とする対象において行う方法であって、
細胞毒性薬又は細胞静止薬と、グリコリド系生体吸収性コポリマーと、薬物及びコポリマーの溶解能を有する水溶性溶媒とを含む組成物を収容する有針シリンジを使用することと、
BPHの治療に効果のあるアウトカムを生じるように、組成物の総容積を前立腺に分注することであって、単位容積以下の組成物を、有針シリンジを使用して前立腺の第1の前立腺位置に分注することを含む、分注することと
を含む方法が示される。
【0475】
[000502] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、本方法は、有針シリンジと組成物とを含む装置を使用することであって、装置は、10~1000、10~300又は40~400のKIRを有する、使用することを含む。
【0476】
[000503] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、有針シリンジを前立腺内の第2の位置に置き、及び装置を使用して、1単位容積以下の組成物を前立腺の第2の位置に分注するステップである。
【0477】
[000504] 複数nの単位容積v以下のものは、対応するn個の前立腺位置において前立腺を治療するために前立腺に注射され、nは、前立腺容積PVとn=PV/(200×v)として関連し、単位容積の複数のnの合計は、前立腺容積PVについての総容積である、請求項1~3のいずれか一項に記載の方法。
【0478】
[000505] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、有針シリンジは、
前立腺サイズが20~40グラムであるとき、nが2~4であり、
前立腺サイズが40~60グラムであるとき、nが2~6であり、
前立腺サイズが60~80グラムであるとき、nが4~8であり、及び
前立腺サイズが80グラム以上であるとき、nが6~10である
ように、少なくともnの単位容積を保持する外筒を含む。
【0479】
[000506] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、単位容積は、0.05ml~0.5ml、0.05ml~0.1ml、0.1~0.2ml又は0.05~0.2mlである。
【0480】
[000507] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、組成物は、4体積%~15体積%の細胞毒性薬又は細胞静止薬を有する。
【0481】
[000508] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、細胞毒性薬は、ドセタキセル又はパクリタキセルである。
【0482】
[000509] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、細胞静止薬は、シロリムスである。
【0483】
[000510] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、前立腺サイズを測定し、及び前立腺サイズに基づき、BPHを治療するための組成物の総容積を選択するステップであって、選択することは、前立腺のそれぞれの複数の位置で前立腺に分注するための組成物の単位容積の数を選択することを含み、単位容積の合計は、総容積にほぼ等しい、ステップである。
【0484】
[000511] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、前立腺容積又は重量は、超音波イメージングによって測定される。
【0485】
[000512] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、組成物は、α遮断薬若しくは5α還元酵素阻害薬、コルチコステロイドなどの抗炎症薬及び/又は血管拡張薬を更に含む。
【0486】
[000513] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、グリコリド系生体吸収性コポリマーは、ポリ(D,L-ラクチド-co-グリコリド)(50:50)、ポリ(D,L-ラクチド-co-グリコリド)(65:35)、及びポリ(D,L-ラクチド-co-グリコリド)(75:25)、及びポリ(D,L-ラクチド-co-グリコリド)(85:15)の組から選択される。
【0487】
[000514] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、薬物及びコポリマーの溶解能を有する水溶性溶媒は、N-メチルピロリドン(NMP)及びジメチルスルホキシド(DMSO)並びにこれらの組み合わせの組から選択される。
【0488】
[000515] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、グリコリド系生体吸収性コポリマーは、ポリ(D,L-ラクチド-co-グリコリド)(PLGA)及びPLGA-PEG-PLGAの組から選択される。
【0489】
[000516] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、グリコリド系生体吸収性コポリマーは、30~50重量%の総濃度を有し、溶媒は、50~30重量%の総濃度を有し、及び細胞毒性薬又は細胞静止薬は、0.5重量%~30重量%、1重量%~20重量%又は2重量%~6重量%の総濃度を有する。
【0490】
[000517] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、薬物は、組成物を前立腺内に注射してから最初の24時間中に5%~50%の放出率を有する。
【0491】
[000518] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、溶媒は、N-メチル-ピロリドンを含み、薬物は、パクリタキセルであり、及びポリマーは、PLGAである。
【0492】
[000519] 一部の実施形態では、本明細書において、良性前立腺過形成(BPH)の治療を、それを必要とする対象において行う方法であって、
[000520] 細胞毒性薬又は細胞静止薬と、グリコリド系生体吸収性コポリマーと、薬物及びコポリマーの溶解能を有する水溶性溶媒とを含む組成物を収容する有針シリンジを含む装置を使用することであって、組成物は、絶対粘度μを有し、有針シリンジは、内径Dの針長Lを有する、使用することと、
[000521] 複数の単位容積vの組成物を、有針シリンジを使用して前立腺におけるそれぞれの複数の異なる位置に分注することと
を含み、
[000522] 単位容積は、0.05ml~0.2mlであり、
[000523] 複数の単位容積は、BPHの治療のための総容積に等しく、
[000524] 装置は、10~300又は40~400のKIRを有し、KIRは、
【数4】

として定義される、方法が記載される。
【0493】
[000525] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、組成物は、4体積%~15体積%の細胞毒性薬又は細胞静止薬を有し、細胞毒性薬は、ドセタキセル又はパクリタキセルであり、及び細胞静止薬は、シロリムスである。
【0494】
[000526] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、BPHの治療について、単位容積の複数nは、前立腺容積PVとn=PV/(200×v)として関連する。
【0495】
[000527] 一部の実施形態では、本明細書において、前立腺容積PVを治療するための装置であって、
絶対粘度μを有し、及び少なくとも1単位容積vの量のSRFを含む組成物と、
シリンジであって、シリンジの外筒に組成物を収容し、長さL及び管径Dを有する針を含み、及び組成物と流体連通して置かれるように適合されたシリンジと
を含み、
シリンジは、少なくともnの単位容積vを保持し、nは、PVとn=PV/(200×v)として関連し、及びnの単位容積は、BPHの治療のための総容積に等しく、
装置は、10~1000、10~300又は40~400のKIRを有し、KIRは、(μ)×(L)/(vD)×10(-6)として定義される、装置が示される。
【0496】
[000528] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、μは、500cP~6000cPである。
【0497】
[000529] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、Lは、10~20cmである。
【0498】
[000530] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、外筒は、5~50又はより厳密には10~30の細長比を有する。
【0499】
[000531] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、針は、200~400又は250~350の細長比(L/D)を有する。
【0500】
[000532]
[000533] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、針は、0.02cm~約0.12cm又はより厳密には0.06cm~0.08cmの内径を有する。
【0501】
[000534]
[000535] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、vは、0.05ml~0.2mlである。
【0502】
[000536] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、Lは、15~20cmであり、
[000537] 外筒は、約10及び30の細長比を有し、
[000538] 針は、0.06cm~約0.08cmの内径を有し、
[000539] vは、0.05ml~0.2mlであり、及び
[000540] 粘度は、1065cP~4000cPである。
【0503】
[000541] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、シリンジ外筒は、シリンジ外筒内の組成物のデッドボリュームを除いて、2~10単位容積の組成物を収容する。
【0504】
[000542] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、組成物は、
[000543] 40~50重量%の総濃度の生体吸収性ポリマー、80~20重量%、75~25重量%、60~40重量%の総濃度の溶媒及び0.5重量%~30重量%、1重量%~20重量%又は2重量%~6重量%の総濃度の薬物
を含む。
【0505】
[000544] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、SRFの薬物は、最初の1ヵ月にわたって10%~85%以下、最初の3ヵ月にわたって25%~95%以下及び/又は最初の6ヵ月にわたって50%~100%以下の放出率を有する。
【0506】
[000545] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、薬物は、組成物を前立腺内に注射してから最初の24時間中に5%~50%の放出率を有する。
【0507】
[000546] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、SRFは、SRFの0.1~10重量%以下、10~15重量%又は20~30重量%以下の細胞静止薬又は細胞毒性薬を含む。
【0508】
[000547] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、薬物は、シロリムス、ドセタキセル又はパクリタキセルである。
【0509】
[000548] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、薬物は、α遮断薬若しくは5α還元酵素阻害薬、コルチコステロイドなどの抗炎症薬及び/又は血管拡張薬を含む。
【0510】
[000549] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、溶媒は、N-メチル-ピロリドンを含み、薬物は、パクリタキセルであり、及びポリマーは、PLGAである。
【0511】
[000550] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、KIRは、40~400である。
【0512】
[000551] 一部の実施形態では、本明細書において、前立腺容積PVを治療するための装置であって、
[000552] 絶対粘度μを有し、及び少なくとも1単位容積vの量のSRFを含む組成物、
[000553] シリンジであって、シリンジの外筒に組成物を収容し、シリンジ長さL及び管径Dを有する針を含み、及び組成物と流体連通して置かれるように適合されたシリンジ
を含み、
[000554] シリンジは、少なくともnの単位容積を保持し、nは、PVとn=PV/(200×v)として関連し、
Lは、15~20cmであり、
外筒は、約10及び30の細長比を有し、
針は、0.06cm~約0.08cmの内径を有し、
vは、0.05ml~0.1mlであり、及び
μは、1065cP~4000cPであり、
装置は、(μ)×(L)/(vD)×10(-6)として定義される、10~1000のKIRを有する、装置が示される。
【0513】
[000555] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、KIRは、40~400である。
【0514】
[000556] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、シリンジ外筒は、シリンジ外筒内の組成物のデッドボリュームを除いて、2~10単位容積の組成物を収容する。
【0515】
[000557] 一部の実施形態では、本明細書において、シリンジから漸増投薬量を提供するためのガイドであって、ガイドに結合されたシリンジは、外筒と、外筒から延在する指かけ部と、外筒に対して移動可能なプランジャとを含み、ガイドは、
(a)第1の端部と第2の端部との間で中心軸に沿って延在する本体であって、内部空間を画定し、
(1)外壁と、
(2)外壁の半径方向内側に配置された内壁と、
(3)内壁から内部空間内に延在する複数の戻り止めであって、本体の中心軸に沿って互いに離間される複数の戻り止めと
を含む本体、
(b)本体の第2の端部における指かけ部留め部分であって、外筒が本体に対して移動することを防止するためにシリンジの指かけ部に係合するように構成される指かけ部留め部分
を含むガイドが示される。
[000558] ここで、ガイドにシリンジが提供されると、プランジャが本体の内部空間内に延在し、プランジャが外筒に対して移動されると、複数の戻り止めのうちの第1の戻り止めがプランジャに係合して、プランジャが外筒に対して移動するのに抵抗するように構成され、プランジャは、複数の戻り止めのうちの第1の戻り止めを越えて、複数の戻り止めのうちの第2の戻り止めまで移動可能である。
【0516】
[000559] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、指かけ部留め部分は、アパーチャとして提供され、アパーチャは、外壁と内壁との間で本体を通して延在し、ガイドにシリンジが提供されると、指かけ部は、アパーチャを通して及び本体から離れて延在する。
【0517】
[000560] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、指かけ部留め部分は、翼部として提供され、翼部は、本体の外壁から半径方向外側に延在し、ガイドにシリンジが提供されると、翼部は、指かけ部を少なくとも部分的に囲い込む。
【0518】
[000561] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、本体は、第1の部分と第2の部分とを含み、ガイドを第1の状態と第2の状態との間で移行させるため第2の部分が第1の部分に対して移動可能であり、第1の状態は、本体に対する外筒の相対的な移動を可能にし、第2の状態は、本体に対して外筒が移動することを防止する。
【0519】
[000562] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、第1の部分及び第2の部分は、ヒンジによって一体に接続され、及び本体は、ガイドを第2の状態に維持するためのスナップ式コネクタを含む。
【0520】
[000563] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、第1の部分及び第2の部分は、個別の構成部品であり、本体は、第2の部分を第1の部分に固定するためのスナップ式コネクタを含み、第2の部分が第1の部分に固定されているとき、ガイドは、第2の状態にある。
【0521】
[000564] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、本体の中心軸に沿った第1の戻り止めと第2の戻り止めとの間の第1の距離(LDC)は、外筒内に収容された組成物の1単位容積(v)に対応する。
【0522】
[000565] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、シリンジの外筒は、内径(d)を有し、及び第1の距離(LDC)は、単位容積(v)に比例し、第1の距離LDCは、以下として定義される
[000566] LDC=[4/(πd)]v。前述のいずれかを含む一部の実施形態では、戻り止めは、プランジャが第1の距離を移動したことを使用者に知らせるための触覚フィードバックを提供するように構成される。
【0523】
[000567] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、戻り止めは、プランジャが第1の距離を移動したことを使用者に知らせるための音響フィードバックを提供するように構成される。
【0524】
[000568] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、プランジャは、ヘッドを含み、及び複数の戻り止めは、第1の戻り止めと第2の戻り止めとの間に位置する第3の戻り止めを含み、本体の中心軸に沿った第1の戻り止めと第3の戻り止めとの間の第2の距離と、本体の中心軸に沿った第3の戻り止めと第1の戻り止めとの間の第3の距離とは、両方ともヘッドの厚さに等しく、任意選択で、又は距離は、ヘッドを戻り止め間に保持しておくような距離であり、上又は下のいずれかの戻り止めから移動した場合、ヘッドが戻り止め間にあるその位置から移動したことを示す触覚又は可聴音がある。
【0525】
[000569] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、内壁は、第1の外接範囲を有し、及びプランジャは、第2の外接範囲を有するヘッドを含み、第2の外接範囲は、第1の第2の外接範囲よりも小さい。
【0526】
[000570] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、内壁は、第1の外接範囲を有し、及びプランジャは、第2の外接範囲を有するヘッドを含み、第2の外接範囲は、第1の第2の外接径よりも小さい。
【0527】
[000571] 外筒に対するプランジャの移動の抵抗は、戻り止めとプランジャのヘッドとの間の係合によって提供される、請求項42~52のいずれか一項に記載のガイド。
【0528】
[000572] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、プランジャは、ヘッドを含み、ヘッドは、角丸長方形の構成を有し、及び本体の内壁の断面は、プランジャのヘッドの角丸長方形の構成の少なくとも一部を近似する。
【0529】
[000573] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、戻り止めは、角丸長方形の構成の少なくとも一部のみ、任意選択で本体の内壁の湾曲部分のみに提供される。
【0530】
[000574] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、本体は、脆弱部分を含み、脆弱部分は、プランジャヘッドを戻り止め間で強制的に移動されるとき、本体をプランジャヘッドから離れて撓ませるように構成される。
【0531】
[000575] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、脆弱部分は、外壁と内壁との間で本体を通して延在するスロットとして提供され、スロットは、プランジャヘッドが戻り止め間で強制的に移動されるときに加えられる外向きの圧力に対する本体の抵抗を弱めるように配置される。
【0532】
[000576] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、脆弱部分は、本体を通して延在するのでない厚さが減少した部分として提供される。
【0533】
[000577] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、厚さが減少した部分は、本体の中心軸と実質的に平行に延在する。
【0534】
[000578] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、本体は、切欠き部分を含み、切欠き部分は、本体の終端端部から第1の端部に向かって延在し、切欠き部分は、単位容積の分注時にプランジャヘッドを外筒に向かって移動させるためシリンジを操作している使用者の指のための隙間を提供するように構成される。
【0535】
[000579] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、シリンジは、ガイドに提供され、シリンジの外筒の一部は、本体に配置される。
【0536】
[000580] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、本体は、内壁から内部空間内に延在する複数のバンパーを更に含み、バンパーは、本体に配置されたシリンジの外筒の一部に係合して外筒が本体に対して移動することを防止するように構成される。
【0537】
[000581] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、ガイドは、有針シリンジ組立体のシリンジ外筒の上に固定可能な単体の組立体である。
【0538】
[000582] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、ガイドは、組成物の単位容積vを複数の数n含み、nは、TZULとn=TZUL/(11×v)として関連し、組成物は、細胞毒性薬又は細胞静止薬粉末と、グリコリド系生体吸収性コポリマーと、水溶性溶媒とを含む。
【0539】
[000583] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、ガイドは、組成物の単位容積を複数の数n含み、nは、前立腺容積PVとn=PV/(200×v)として関連し、組成物は、細胞毒性薬又は細胞静止薬粉末と、グリコリド系生体吸収性コポリマーと、水溶性溶媒とを含む。
【0540】
[000584] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、TZULは、1.5cm~3.5cmである。
【0541】
[000585] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、TZULは、2cmであり、vは、0.05mlであり、及びnは、3である。
【0542】
[000586] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、ガイドは、デッドボリューム制御を含む。
【0543】
[000587] 一部の実施形態では、本明細書において、第1の組成物を第2の組成物と混合するように構成された送達器具であって、
第1の端部と第2の端部との間に延在する外筒であって、外筒の第1の端部は、針への取付けのために適合される、外筒と、
外筒内に配置されたセプタムであって、外筒を第1のチャンバと第2のチャンバとに分割し、第1のチャンバは、第1の組成物を受け入れ、第2のチャンバは、第2の組成物を受け入れる、セプタムと、
外筒の第2の端部から延在するプランジャであって、外筒に対して移動可能であり、セプタムを壊して、第1の組成物が第2の組成物と混合して混合物を形成することを可能にし、及び混合物を外筒の第1の端部から針内に押し込むように構成されるプランジャと
を含む送達器具が示される。
【0544】
[000588] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、ガイドは、外筒内に配置された穿孔部材を含み、穿孔部材は、セプタムを壊すように構成される。
【0545】
[000589] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、プランジャは、穿孔部材に係合して、穿孔部材を外筒に対して移動させてセプタムを壊す。
【0546】
[000590] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、プランジャは、第1の端部と第2の端部との間に延在するシャフト部分を含み、ピストンは、シャフト部分の第1の端部に提供され、ピストンは、外筒の内表面と密閉係合する。
【0547】
[000591] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、ピストンは、セプタムに係合してセプタムを壊す。
【0548】
[000592] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、ガイドは、外筒内に配置された穿孔部材を含み、穿孔部材は、セプタムを壊すように構成され、ピストンは、穿孔部材に係合して、穿孔部材を外筒に対して移動させてセプタムを壊す。
【0549】
[000593] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、シャフト部分の第2の端部にヘッドが提供され、ヘッドは、第1の外接径を有し、及びシャフト部分は、第2の外接径を有し、第1の外接径は、第2の外接径よりも大きい。
【0550】
[000594] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、ガイドは、指かけ部を含み、指かけ部は、外筒の外表面から延在し、外筒の中心軸に対して横方向の第1の軸に沿って延在する。
【0551】
[000595] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、第1の組成物は、細胞毒性薬又は細胞静止薬粉末を含み、第2の組成物は、グリコリド系生体吸収性コポリマー及び水溶性溶媒を含む。
【0552】
[000596] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、細胞毒性薬又は細胞静止薬粉末は、パクリタキセル、シロリムス、ドセタキセル、エベロリムス、カルムスチン、マイトマイシン、タクロリムス又はテムシロリムスである。
【0553】
[000597] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、グリコリド系生体吸収性コポリマー及び水溶性溶媒は、PLGA及びN-メチルピロリドン(NMP)である。
【0554】
[000598] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、細胞毒性薬又は細胞静止薬は、パクリタキセルであり、グリコリド系生体吸収性コポリマーは、PLGA8515であり、及び水溶性溶媒は、NMPである。
【0555】
[000599] 一部の実施形態では、本明細書において、請求項42~70のいずれか一項に記載のガイド又は請求項71~82のいずれか一項に記載の送達器具と、その使用説明書とを含むキットが示される。
【0556】
[000600] 一部の実施形態では、本明細書において、少なくとも2つ以上のプレフィルドシリンジであって、少なくとも2つ以上のプレフィルドシリンジの1つは、細胞毒性薬又は細胞静止薬粉末を含む組成物を含み、少なくとも2つ以上のプレフィルドシリンジの1つは、グリコリド系生体吸収性コポリマーと水溶性溶媒とを含む組成物を含む、プレフィルドシリンジと、プレフィルドシリンジの混合に関する説明書とを含むキットが示される。
【0557】
[000601] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、プレフィルドシリンジの混合に関する説明書は、組成物の少なくとも1単位容積v以上が入った有針シリンジ組立体をどのように提供するかを指示し、組成物は、細胞毒性薬又は細胞静止薬と、グリコリド系生体吸収性コポリマーと、水溶性溶媒とを含み、有針シリンジ組立体は、15~1200のK注射液比(KIR)を有し、KIRは、
【数5】

(式中、有針シリンジは、針長L及び管径Dを有し、μは、組成物の絶対粘度である)
として定義される。
【0558】
[000602] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、細胞毒性薬又は細胞静止薬の一方は、パクリタキセル、シロリムス、ドセタキセル、エベロリムス、カルムスチン、マイトマイシン、タクロリムス又はテムシロリムスから選択される。
【0559】
[000603] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、グリコリド系生体吸収性コポリマー及び水溶性溶媒は、PLGA及びNMPを含む。
【0560】
[000604] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、キットは、単位容積以下の組成物を、有針シリンジを使用して前立腺の第1の前立腺位置に分注することを含め、BPHの治療に効果のあるアウトカムをもたらすため前立腺に組成物の少なくとも1つ又は複数の単位容積vを分注することに関する説明書を含む。
【0561】
[000605] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、キットは、少なくとも2つ以上のプレフィルドシリンジのうちの2つを接合するためのアダプターを含む。
【0562】
[000606] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、少なくとも2つ以上のプレフィルドシリンジの1つは、パクリタキセルを含む。
【0563】
[000607] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、少なくとも2つ以上のプレフィルドシリンジの1つは、ドセタキセルを含む。
【0564】
[000608] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、少なくとも2つ以上のプレフィルドシリンジの1つは、シロリムスを含む。
【0565】
[000609] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、少なくとも2つ以上のプレフィルドシリンジの1つは、(NMP)及びPLGAを含む。
【0566】
[000610] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、キットは、経直腸針を含む。
【0567】
[000611] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、キットは、経尿道針を含む。
【0568】
[000612] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、キットは、18G針を含む。
【0569】
[000613] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、キットは、20G針を含む。
【0570】
[000614] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、キットは、22G針を含む。
【0571】
[000615] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、キットは、23G針を含む。
【0572】
[000616] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、キットは、25G針を含む。
【0573】
[000617] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、針は、10cm~70cmの長さである。
【0574】
[000618] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、針は、10cm~20cmの長さである。
【0575】
[000619] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、キットは、20G×20cm経直腸針を含む。
【0576】
[000620] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、キットは、23G×70cm経尿道針を含む。
【0577】
[000621] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、キットは、23G×45cmの市販の経尿道針を含む。
【0578】
[000622] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、キットは、少なくとも2つ以上のプレフィルドシリンジの1つを膀胱鏡に結合するためのアダプターを含む。
【0579】
[000623] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、アダプターは、少なくとも2つ以上のプレフィルドシリンジの1つを膀胱鏡に結合するためのハブである。
【0580】
[000624] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、アダプターは、軟性膀胱鏡に結合することが可能なルアーロックである。
【0581】
[000625] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、キットは、Tuehy-Borstタイプの値を含む。
【0582】
[000626] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、キットは、50μLの単位用量を含む。
【0583】
[000627] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、キットは、100μLの単位用量を含む。
【0584】
[000628] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、キットは、パクリタキセル、NMP及びPLGA8515を含む。
【0585】
[000629] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、キットは、NMP中の50%PLGA 5002Aポリマー溶液を含む。
【0586】
[000630] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、キットは、少なくとも2つ以上のプレフィルドシリンジの1つから漸増投薬量を提供するための少なくとも1つの用量投与ガイドを含む。
【0587】
[000631] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、キットは、少なくとも2つ以上のプレフィルドシリンジの1つから1患者当たり2~3回の漸増投薬量を提供するための少なくとも1つの用量投与ガイドを含む。
【0588】
[000632] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、キットは、少なくとも2つ以上のプレフィルドシリンジの1つから0.05mL~0.1mLの単位容積の漸増投薬量を提供するための少なくとも1つの用量投与ガイドを含む。
【0589】
[000633] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、キットは、少なくとも2つ以上のプレフィルドシリンジの1つから0.1mL~0.2mLの単位容積の漸増投薬量を提供するための少なくとも1つの用量投与ガイドを含む。
【0590】
[000634] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、キットは、少なくとも2つ以上のプレフィルドシリンジの1つから4~8単位容積の漸増投薬量を提供するための少なくとも1つの用量投与ガイドを含む。
【0591】
[000635] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、KIRは、15~300、100~900、300~600、15~1000又は40~400である。
【0592】
[000636] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、キットは、少なくともnの単位容積数を含み、nは、前立腺容積PVとn=PV/(200×v)として関連する。
【0593】
[000637] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、キットは、少なくともnの単位容積数を含み、TZULは、BPH移行域尿道長であり、及びn=TZUL/(11×v)である。
【0594】
[000638] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、TZULは、1.5cm~3.5cmである。
【0595】
[000639] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、TZULは、2cmであり、vは、0.05mlであり、及びnは、3である。
【0596】
[000640] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、nは、1~10である。
【0597】
[000641] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、nは、1、2、3、4、5、6、7、8、9又は10である。
【0598】
[000642] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、有針シリンジは、300より大きい針細長比を有する。
【0599】
[000643] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、有針シリンジは、300~1200の針細長比を有する。
【0600】
[000644] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、μは、250cP~4000cPである。
【0601】
[000645] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、μは、250cp~1100cPである。
【0602】
[000646] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、用量投与ガイドの高さは、有針シリンジにおける送達容積に比例する。
【0603】
[000647] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、Lは、10~20cmである。
【0604】
[000648] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、Lは、15~20cmである。
【0605】
[000649] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、針は、300~1200の細長比(L/D)を有する。
【0606】
[000650] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、針は、250~350の細長比(L/D)を有する。
【0607】
[000651] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、針は、00.06cm~0.08cmの内径を有する。
【0608】
[000652] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、シリンジ外筒は、シリンジ外筒内の組成物のデッドボリュームを除いて、2~10単位容積の組成物を収容する。
【0609】
[000653] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、
PVは、20~80cmであり、
Lは、15~20cmであり、
外筒は、5~20の細長比を有し、
Dは、約0.06cm~約0.08cmであり、
vは、0.05ml~0.1mlであり、及び
μは、250cP~1100cPである。
【0610】
[000654] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、有針シリンジは、尿道移行域に沿って複数の病変部を作り出すように構成された針を含む。
【0611】
[000655] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、有針シリンジは、有針シリンジが組成物を注射することができる最大で20個の側孔を含む。
【0612】
[000656] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、有針シリンジは、有針シリンジが組成物を注射することができる10~20個の側孔を含む。
【0613】
[000657] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、有針シリンジは、有針シリンジが組成物を注射することができる12個の側孔を含む。
【0614】
[000658] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、有針シリンジは、大型20Fr/6.7mmODで長さが22cmである。
【0615】
[000659] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、送達システムシャフト又はシースは、軟性である。
【0616】
[000660] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、送達システム又はシースは、硬性である。
【0617】
[000661] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、外筒は、針に接続するためのルアーポートを含む。
【0618】
[000662] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、ガイドは、針を手動で回収するために開けるように構成される。
【0619】
[000663] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、組織刺入のための伸縮可能な針長は、5mmよりも長い。
【0620】
[000664] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、キットは、組織刺入のための伸縮可能な針の長さを含み、約8mmよりも長い。
【0621】
[000665] 一部の実施形態では、本明細書において、良性前立腺過形成(BPH)の治療を、それを必要とする対象において行う方法であって、
請求項1~29のいずれか一項に記載のガイド、請求項30~41のいずれか一項に記載の送達器具又は請求項42~103のいずれか一項に記載のキットを提供することと、
BPHの治療に効果のあるアウトカムを生じるように、組成物の総容積を前立腺に分注することであって、単位容積以下の組成物を、有針シリンジを使用して前立腺の第1の前立腺位置に分注することを含む、分注することと
を含む方法が示される。
【0622】
[000666] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、本方法は、超音波イメージングを経直腸針と共に使用するか、又は膀胱鏡検査イメージングを経尿道針と共に使用することを含む。
【0623】
[000667] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、本方法は、有針シリンジを前立腺内の第2の位置に置き、及び1単位容積以下の組成物を前立腺の第2の位置に分注するステップを含む。
【0624】
[000668] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、複数nの単位容積v以下のものは、対応するn個の前立腺位置において前立腺を治療するために前立腺に注射され、n=TZUL/(11×v)である。
【0625】
[000669] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、複数nの単位容積v以下のものは、対応するn個の前立腺位置において前立腺を治療するために前立腺に注射され、nは、前立腺容積PVとn=PV/(200×v)として関連し、単位容積の合計は、前立腺容積PVについての総容積である。
【0626】
[000670] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、有針シリンジは、少なくともnの単位容積を保持する外筒を含み、nは、2~10の整数であり、
前立腺サイズが20~40グラムであるとき、nは、2~4であり、
前立腺サイズが40~60グラムであるとき、nは、2~6であり、
前立腺サイズが60~80グラムであるとき、nは、4~8であり、及び
前立腺サイズが80グラム以上であるとき、nは、6~10である。
【0627】
[000671] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、単位容積は、0.05ml~0.5ml、0.05ml~0.1ml、0.1~0.2ml又は0.05~0.2mlである。
【0628】
[000672] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、組成物は、4体積%~15体積%の細胞毒性薬又は細胞静止薬を有する。
【0629】
[000673] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、細胞毒性薬又は細胞静止薬は、パクリタキセル、シロリムス、ドセタキセル、エベロリムス、カルムスチン、マイトマイシン、タクロリムス及びテムシロリムスからなる群から選択される。
【0630】
[000674] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、細胞毒性薬は、ドセタキセル又はパクリタキセルである。
【0631】
[000675] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、細胞静止薬は、シロリムスである。
【0632】
[000676] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、方法は、TZULを測定し、及びTZULに基づき、前立腺のそれぞれの複数の位置で前立腺に分注するための組成物の単位容積vの総数を選択するステップであって、単位容積の合計は、総容積にほぼ等しい、ステップを含む。
【0633】
[000677] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、方法は、前立腺サイズを測定し、及び前立腺サイズに基づき、BPHを治療するための組成物の総容積を選択するステップを含み、選択することは、前立腺のそれぞれの複数の位置で前立腺に分注するための組成物の単位容積の数を選択することを含み、単位容積の合計は、総容積にほぼ等しい。
【0634】
[000678] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、前立腺サイズは、前立腺容積又は前立腺重量であり、前立腺容積又は前立腺重量は、超音波イメージングによって測定される。
【0635】
[000679] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、組成物は、α遮断薬若しくは5α還元酵素阻害薬又は抗炎症薬を更に含む。
【0636】
[000680] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、グリコリド系生体吸収性コポリマーは、ラクチド対グリコリドのモル比が50:50であるポリ(D,L-ラクチド-co-グリコリド)、ラクチド対グリコリドのモル比が65:35であるポリ(D,L-ラクチド-co-グリコリド)、及びラクチド対グリコリドのモル比が75:25であるポリ(D,L-ラクチド-co-グリコリド)、及びラクチド対グリコリドのモル比が85:15であるポリ(D,L-ラクチド-co-グリコリド)の組から選択される。
【0637】
[000681] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、薬物及びコポリマーの溶解能を有する水溶性溶媒は、N-メチルピロリドン(NMP)及びジメチルスルホキシド(DMSO)並びにこれらの組み合わせの組から選択される。
【0638】
[000682] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、グリコリド系生体吸収性コポリマーは、ポリ(D,L-ラクチド-co-グリコリド)(PLGA)及びPLGA-PEG-PLGAの組から選択される。
【0639】
[000683] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、グリコリド系生体吸収性コポリマーは、30~55重量%の総濃度を有し、溶媒は、69.5~40重量%の総濃度を有し、及び細胞毒性薬又は細胞静止薬は、0.5重量%~30重量%、1重量%~20重量%又は2重量%~6重量%の総濃度を有する。
【0640】
[000684] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、薬物は、組成物を前立腺内に注射してから最初の24時間中に5%~50%の放出率を有する。
【0641】
[000685] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、溶媒は、N-メチル-ピロリドンを含み、薬物は、パクリタキセルであり、及びポリマーは、PLGAである。
【0642】
[000686] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、単位容積は、0.05ml~0.2mlである。
【0643】
[000687] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、複数の単位容積は、BPHの治療のための総容積に等しい。
【0644】
[000688] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、組成物は、4体積%~15体積%の細胞毒性薬又は細胞静止薬を有し、細胞毒性薬は、ドセタキセル又はパクリタキセルであり、及び細胞静止薬はシロリムスである。
【0645】
[000689] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、組成物の単位容積のn数であり、nは、TZULとn=TZUL/(11×v)として関連する。
【0646】
[000690] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、BPHの治療について、単位容積の複数nは、前立腺容積PVとn=PV/(200×v)として関連する。
【0647】
[000691] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、抗炎症薬は、コルチコステロイド、血管拡張薬及びこれらの組み合わせから選択される。
【0648】
[000692] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、方法は、プランジャヘッドが各単位容積の距離(LDC)を横断するまで、プランジャヘッドを単位容積送達システムに強制的に押し通すことを含む。
【0649】
[000693] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、単位容積は、図3A図3B図14A又は図14Bのいずれか1つに示されるとおりである。前述のいずれかを含む一部の実施形態では、単位容積は、0.05ml、0.1ml、0.25ml、0.5mlである。
【0650】
[000694] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、SRF粘度は、図3A図3B図14A又は図14Bのいずれか1つに示されるとおりである。前述のいずれかを含む一部の実施形態では、粘度(cP)は、267~10,000の範囲である。前述のいずれかを含む一部の実施形態では、粘度(cP)は、267~1,000の範囲である。
【0651】
[000695] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、針長は、図3A図3B図14A又は図14Bのいずれか1つに示されるとおりである。前述のいずれかを含む一部の実施形態では、針長は、35cm~75cmの範囲である。
【0652】
[000696] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、針内径は、図3A図3B図14A又は図14Bのいずれか1つに示されるとおりである。前述のいずれかを含む一部の実施形態では、針内径は、0.0413cm~0.026の範囲である。
【0653】
[000697] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、生体吸収性ポリマーは、図2又は図4Aのいずれか1つに示される総濃度で存在する。前述のいずれかを含む一部の実施形態では、生体吸収性ポリマーは、PLGA8515である。前述のいずれかを含む一部の実施形態では、生体吸収性ポリマーは、PLGA7525である。前述のいずれかを含む一部の実施形態では、生体吸収性ポリマーは、PLGA7525である。前述のいずれかを含む一部の実施形態では、生体吸収性ポリマーは、PLGA5050である。前述のいずれかを含む一部の実施形態では、生体吸収性ポリマーは、35重量%~48重量%の範囲の濃度で存在する。前述のいずれかを含む一部の実施形態では、生体吸収性ポリマーは、35重量%~40重量%の範囲の濃度で存在する。前述のいずれかを含む一部の実施形態では、生体吸収性ポリマーは、37重量%~40重量%の範囲の濃度で存在する。前述のいずれかを含む一部の実施形態では、生体吸収性ポリマーは、37重量%~45重量%の範囲の濃度で存在する。前述のいずれかを含む一部の実施形態では、生体吸収性ポリマーは、37重量%~48重量%の範囲の濃度で存在する。
【0654】
[000698] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、溶媒は、図2又は図4Aのいずれか1つにあるとおり存在する。前述のいずれかを含む一部の実施形態では、溶媒は、NMPである。
【0655】
[000699] 前述のいずれかを含む一部の実施形態では、薬物は、図2又は図4Aのいずれか1つに示される総濃度で存在する。前述のいずれかを含む一部の実施形態では、薬物は、シロリムスである。前述のいずれかを含む一部の実施形態では、薬物は、パクリタキセルである。前述のいずれかを含む一部の実施形態では、薬物は、エベロリムスである。前述のいずれかを含む一部の実施形態では、薬物は、ドセタキセルである。前述のいずれかを含む一部の実施形態では、薬物は、カルムスチンである。前述のいずれかを含む一部の実施形態では、薬物は、マイトマイシンである。前述のいずれかを含む一部の実施形態では、薬物は、テムシロリムスである。前述のいずれかを含む一部の実施形態では、薬物は、3重量%~12重量%の範囲の濃度で存在する。
【0656】
[000700] 上記及び図に提示される本開示の実施形態は、具体的な実施形態に関する。当業者は、本明細書における添付の特許請求の範囲の趣旨及び範囲から逸脱することなく代替形態を作成し得ることを理解するであろう。実施形態の異なる変形形態は、異なる形態で存在し得、他の実施形態も全て添付の特許請求の範囲の趣旨及び範囲内に入ることが想定される。
図1
図2A
図2B
図3A
図3B
図3C
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10A
図10B
図10C
図10D
図11A
図11B
図12
図13
図14A
図14B
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24
図25
図26
図27
図28
図29
図30
【手続補正書】
【提出日】2024-09-25
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
前立腺容積PVを治療するための装置であって、
絶対粘度μを有し、及び少なくとも1単位容積vの量のSRFを含む組成物と、
シリンジであって、前記シリンジの外筒に前記組成物を収容し、長さL及び管径Dを有する針を含み、及び前記組成物と流体連通して置かれるように適合されたシリンジと
を含み、
前記シリンジは、少なくともnの前記単位容積vを保持し、nは、PVとn=PV/(200×v)として関連し、及び前記nの単位容積は、BPHの治療のための総容積に等しく、
前記装置は、10~1000、10~300又は40~400のKIRを有し、前記KIRは、(μ)×(L)/(vD)×10(-6)として定義され、
前記SRFは薬物を含み、前記薬物はシロムリス、ドセタキセル、又はパクリタキセルである、装置。
【請求項2】
μは、267cP~500cPである、請求項に記載の装置。
【請求項3】
μは、500cP~6000cPである、請求項に記載の装置。
【請求項4】
Lは、15~20cmである、請求項に記載の装置。
【請求項5】
前記外筒は、5~50又はより厳密には10~30の細長比を有する、請求項に記載の装置。
【請求項6】
前記針は、200~400又は250~350の細長比(L/D)を有する、請求項に記載の装置。
【請求項7】
前記針は、0.02cm~約0.12cm又はより厳密には0.06cm~0.08cmの内径を有する、請求項に記載の装置。
【請求項8】
vは、0.025ml~0.15ml、0.05ml~0.10ml、0.050ml~1.5ml、0.10ml~1.0ml、又は0.05ml~0.2mlである、請求項に記載の装置。
【請求項9】
Lは、15cm~20cmであり、
前記外筒は、5~50又は10~30の細長比を有し、
前記針は、0.06cm~約0.08cmの内径を有し、
vは、0.25ml~0.15mlであり、及び
前記粘度は、1065cP~4000cPである、請求項に記載の装置。
【請求項10】
Lは、35cm~75cmであり、
前記外筒は、5~50又は10~30の細長比を有し、
前記針は、0.03cm~約0.04cmの内径を有し、
vは、0.25ml~0.15mlであり、及び
前記粘度は、250cP~1100cPである、請求項に記載の装置。
【請求項11】
前記シリンジ外筒は、前記シリンジ外筒内の組成物のデッドボリュームを除いて、2~10単位容積の前記組成物を収容する、請求項10のいずれか一項に記載の装置。
【請求項12】
前記組成物は、
40~50重量%の総濃度の生体吸収性ポリマー、80~20重量%、75~25重量%、60~40重量%の総濃度の溶媒及び0.5重量%~30重量%、1重量%~20重量%又は2重量%~6重量%の総濃度の薬物
を含む、請求項10のいずれか一項に記載の装置。
【請求項13】
前記SRFの薬物は、最初の1ヵ月にわたって10%~85%以下、最初の3ヵ月にわたって25%~95%以下及び/又は最初の6ヵ月にわたって50%~100%以下の放出率を有する、請求項10のいずれか一項に記載の装置。
【請求項14】
前記薬物は、前記組成物を前記前立腺内に注射してから最初の24時間中に5%~50%の放出率を有する、請求項10のいずれか一項に記載の装置。
【請求項15】
前記薬物は、前記SRFの0.1~10重量%以下、10~15重量%又は20~30重量%以下である、請求項10のいずれか一項に記載の装置。
【請求項16】
前記薬物は、α遮断薬若しくは5α還元酵素阻害薬、コルチコステロイドなどの抗炎症薬及び/又は血管拡張薬をさらに含む、請求項10のいずれか一項に記載の装置。
【請求項17】
前記溶媒は、N-メチル-ピロリドンを含み、前記薬物は、パクリタキセルであり、及び前記ポリマーは、PLGAである、請求項10のいずれか一項に記載の装置。
【請求項18】
前記KIRは、40~400である、請求項10のいずれか一項に記載の装置。
【請求項19】
請求項1に記載の装置であって、前記シリンジは、少なくともnの前記単位容積を保持し、及びnは、PVとn=PV/(200×v)として関連し、
Lは、15cm~20cm又は35cm~70cmであり、
前記外筒は、約1030の細長比を有し、
前記針は、0.06cm~約0.08cm又は0.03cm~約0.04cmの内径を有し、
vは、0.05ml~0.1mlであり、及び
μは、1065cP~4000cP又は250cP~1100cPであり、
前記装置は、(μ)×(L)/(vD)×10(-6)として定義される、10~1000のKIRを有する、装置。
【請求項20】
前記KIRは、40~400である、請求項19に記載の装置。
【請求項21】
前記シリンジ外筒は、前記シリンジ外筒内の組成物のデッドボリュームを除いて、2~10単位容積の前記組成物を収容する、請求項19に記載の装置。
【国際調査報告】