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特表2025-506030形状記憶材料アクチュエータ及びこれを有するハイブリッドアクチュエータ
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2025-03-05
(54)【発明の名称】形状記憶材料アクチュエータ及びこれを有するハイブリッドアクチュエータ
(51)【国際特許分類】
   B25J 19/00 20060101AFI20250226BHJP
   B25J 15/10 20060101ALI20250226BHJP
   B25J 15/08 20060101ALI20250226BHJP
   B25J 17/00 20060101ALI20250226BHJP
【FI】
B25J19/00 B
B25J15/10
B25J15/08 J
B25J17/00 G
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024547320
(86)(22)【出願日】2022-02-10
(85)【翻訳文提出日】2024-09-20
(86)【国際出願番号】 CA2022050200
(87)【国際公開番号】W WO2023150857
(87)【国際公開日】2023-08-17
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】524297438
【氏名又は名称】サルコメア ダイナミクス インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【弁理士】
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【弁理士】
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【弁理士】
【氏名又は名称】内藤 和彦
(72)【発明者】
【氏名】マンダハー,アヴター
【テーマコード(参考)】
3C707
【Fターム(参考)】
3C707ES06
3C707EU05
3C707EU13
3C707HS06
3C707HS13
3C707HS14
3C707HS24
3C707HS27
3C707JS06
3C707KS34
3C707KS37
3C707KV11
(57)【要約】
形状記憶材料アクチュエータは、フレーム、フレームに接続されたターミナルのペア、フレームとの関係において運動可能である運動メカニズム、及び、ターミナルのペアの間で延在しこれに接続された形状記憶材料の長さを有する。ターミナルのペアの間で延在する形状記憶材料の長さの一部分は、形状記憶材料の長さの収縮が運動メカニズムに圧接状態において力を印加するように且つその結果これを変位させるように運動メカニズムの表面上においても延在する。ハイブリッドアクチュエータは、形状記憶材料アクチュエータのみならず、フレームに結合された非バック駆動可能型の非形状記憶材料アクチュエータを含み得る。ハイブリッドアクチュエータは、ハイブリッドアクチュエータに接続された人工腱がそれを通じて通されているフローティングプーリーの運動に応答して折れ曲がるジョイントを制御するためにロボットマニピュレータの内側において使用し得る。
【選択図】図2A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
(a)フレームと、
(b)前記フレームに接続されたターミナルのペアと、
(c)前記フレームとの関係において運動可能である運動メカニズムと、
(c)前記ターミナルのペアの間において延在し接続された形状記憶材料の長さであって、前記ターミナルのペアの間において延在する前記形状記憶材料の長さの一部分は、また、前記形状記憶材料の長さの収縮が前記運動メカニズムに圧接状態において力を印加するように且つその結果これを変位させるように、前記運動メカニズムの表面上においても延在している、形状記憶材料の長さと、
を備える、形状記憶材料アクチュエータ。
【請求項2】
(a)前記運動メカニズムを中心とした1つの角度位置における1つ又は複数のプーリーの第1のグループと、
(b)前記運動メカニズムを中心とした別の角度位置における1つ又は複数のプーリーの第2グループであって、前記形状記憶材料の長さの個々の部分は、前記プーリーの第1及び第2グループを通じてリービングされ、且つ、前記運動メカニズムに圧接状態において力を印加する前記形状記憶材料の長さの前記部分は、前記プーリーの第1及び第2グループを通じてリービングされた前記形状記憶材料の長さの前記部分の間に位置している、1つ又は複数のプーリーの第2グループと、
を更に備える、請求項1に記載の形状記憶材料アクチュエータ。
【請求項3】
前記プーリーのそれぞれは、電気絶縁性の車軸上において着座しており、且つ、金属性シーブを有する、請求項2に記載の形状記憶材料アクチュエータ。
【請求項4】
(a)前記運動メカニズムは、前記形状記憶材料の長さが延在しているチャネルを有し、前記形状記憶材料の長さが力を圧接状態において印加する前記表面は、前記チャネルの壁を有し、且つ、
(b)前記1つ又は複数のプーリーの第1グループは、プーリーの対向する組を有する第1ブロック及びタックルを有し、前記1つ又は複数のプーリーの第2グループは、プーリーの対向する組を有する第2ブロック及びタックルを有し、且つ、前記チャネルは、前記第1ブロック及びタックルを有する前記プーリーの対向する組の間において、且つ、前記第2ブロック及びタックルを有する前記プーリーの対向する組の間において、前記運動メカニズムに沿って軸方向において位置決めされている、
請求項2又は3に記載の形状記憶材料アクチュエータ。
【請求項5】
前記形状記憶材料の長さの前記収縮は、前記運動メカニズムが非作動位置から作動位置に運動するようにしており、且つ、前記作動位置から前記非作動位置に戻るように前記運動メカニズムを付勢するために位置決めされたスプリングを更に有する、請求項1乃至4のいずれか1項に記載の形状記憶材料アクチュエータ。
【請求項6】
前記スプリングは、前記運動メカニズムが前記非作動位置にある際に前記フレームに圧接状態において前記運動メカニズムの前記チャネルの前記壁を付勢している、請求項5に記載の形状記憶材料アクチュエータ。
【請求項7】
前記形状記憶材料は、電気信号に応答して収縮する形状記憶合金を有する、請求項1乃至6のいずれか1項に記載の形状記憶材料アクチュエータ。
【請求項8】
前記フレームは、電気絶縁性を有する、請求項7に記載の形状記憶材料アクチュエータ。
【請求項9】
前記形状記憶材料の長さによって経験される応力を計測するために前記ターミナルの第1ペアに電気的に結合された電流センサを更に有する、請求項1乃至8のいずれか1項に記載の形状記憶材料アクチュエータ。
【請求項10】
前記運動メカニズムとアライメントされた且つ前記運動メカニズムに向かって赤外光を放出するように位置決めされた赤外線位置センサを更に有し、前記運動メカニズムの先端は、凸状であり、且つ、赤外線反射性を有する、請求項1乃至9のいずれか1項に記載の形状記憶材料アクチュエータ。
【請求項11】
前記運動メカニズムは、ピストンを有する、請求項1乃至10のいずれか1項に記載の形状記憶材料。
【請求項12】
(a)請求項1乃至11のいずれか1項に記載の前記形状記憶材料アクチュエータを有する第1形状記憶材料アクチュエータと、
(b)前記フレームに接続された非バック駆動可能型の非形状記憶材料アクチュエータと、
を備える、ハイブリッドアクチュエータ。
【請求項13】
前記非形状記憶材料アクチュエータは、
(a)ウォームギア直流電気モーターと、
(b)前記ウォームギア直流電気モーターによってパワー供給される出力プーリーと、
を備える、請求項12に記載のハイブリッドアクチュエータ。
【請求項14】
(a)前記フレームは、印刷回路基板を有し、及び、
(b)前記ターミナルのペア及び前記ウォームギア直流電気モーターは、前記印刷回路基板に取り付けられている、
請求項13に記載のハイブリッドアクチュエータ。
【請求項15】
1つ又は複数の更なる形状記憶材料アクチュエータを更に備え、
前記1つ又は複数の更なる形状記憶材料アクチュエータのそれぞれは、請求項1乃至8のいずれか1項に記載の前記形状記憶材料アクチュエータを有し、及び、
前記第1形状記憶材料アクチュエータの且つ前記1つ又は複数の更なる形状記憶材料アクチュエータの前記運動メカニズムは、1つに固定されている、請求項12乃至14のいずれか1項に記載のハイブリッドアクチュエータ。
【請求項16】
(a)ロボットジョイントを有するエンドエフェクタであって、前記ロボットジョイントは、フローティングプーリーを有し、及び、前記フローティングプーリーの運動は、前記ロボットジョイントの折り曲げをもたらしている、エンドエフェクタと、
(b)(i)第1形状記憶材料アクチュエータと、(ii)非バック駆動可能型の非形状記憶材料アクチュエータと、を有するハイブリッドアクチュエータと、
(c)前記第1形状記憶材料アクチュエータ及び前記非形状記憶材料アクチュエータに接続された人工腱であって、前記人工腱の一部分は、前記人工腱が前記第1形状記憶材料アクチュエータに接続されている場所と前記非形状記憶材料アクチュエータが前記フローティングプーリーを通じてリービングされている場所の間に位置している、人工腱と、
を備える、ロボットマニピュレータ。
【請求項17】
前記第1形状記憶材料アクチュエータは、請求項1乃至11のいずれか1項に記載の前記形状記憶材料アクチュエータを有し、及び、
前記人工腱は、前記第1形状記憶材料アクチュエータの前記運動メカニズムに接続されている、請求項16に記載のロボットマニピュレータ。
【請求項18】
前記非形状記憶材料アクチュエータは、
(a)ウォームギア直流電気モーターと、
(b)前記ウォームギア直流電気モーターによってパワー供給される出力プーリーと、
を有し、
前記第2人工腱の少なくとも一部は、前記出力プーリーを通じてリービングされている、請求項17に記載のロボットマニピュレータ。
【請求項19】
(a)前記フレームは、印刷回路基板を有し、及び、
(b)前記ターミナルのペア及び前記ウォームギア直流電気モーターは、前記印刷経路基板に取り付けられている、
請求項18に記載のロボットマニピュレータ。
【請求項20】
1つ又は複数の更なる形状記憶材料アクチュエータを更に有し、
前記1つ又は複数の更なる形状記憶材料アクチュエータのそれぞれは、請求項1乃至11のいずれか1項に記載の前記形状記憶材料アクチュエータを有し、及び、
前記第1形状記憶材料アクチュエータの且つ前記1つ又は複数の更なる形状記憶材料アクチュエータの前記運動メカニズムは、1つに固定されている、請求項17乃至19のいずれか1項に記載のロボットマニピュレータ。
【請求項21】
前記1つ又は複数の更なる形状記憶材料アクチュエータは、1つ又は複数のコネクタを使用して固定されており、及び、
前記第1人工腱は、前記1つ又は複数のコネクタに装着されている、請求項20に記載のロボットマニピュレータ。
【請求項22】
前記ハイブリッドアクチュエータに通信自在に結合された、及び、
(a)前記エンドエフェクタを第1位置に運動させるために前記非形状記憶材料アクチュエータを使用するように、且つ、
(b)前記エンドエフェクタが前記第1位置にある際に前記エンドエフェクタを使用して把持力を物体に印加するために前記第1形状記憶材料アクチュエータを使用するように、
構成された、コントローラを更に有する、請求項16乃至21のいずれか1項に記載のロボットマニピュレータ。
【請求項23】
前記ロボットマニピュレータは、ロボット型の手を有し、及び、
前記ハイブリッドアクチュエータは、前記ロボット型の手の一部分を構成する指の外側において配置されている、請求項16乃至22のいずれか1項に記載のロボットマニピュレータ。
【請求項24】
請求項16乃至23のいずれか1項に記載の前記ロボットマニピュレータを使用する方法であって、
(a)前記エンドエフェクタを把持位置に運動させるために前記非形状記憶材料アクチュエータを使用することと、
(b)前記エンドエフェクタが前記把持位置にある際に前記エンドエフェクタを使用して物体に把持力を印加するために前記第1形状記憶材料アクチュエータを使用することと、
を含む、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
技術分野
[0001] 本開示は、形状記憶材料アクチュエータ及び形状記憶材料アクチュエータを有するハイブリッドアクチュエータを対象としている。
【背景技術】
【0002】
背景
[0002] 人間の手は、印象的な生体力学的装置である。これは、任意の数の異なる向きにおいて位置決めすることが可能であり、様々な距離及び速度において把持するために物体に慎重に接近することが可能であり、且つ、必要に応じて、最初に物体の近傍において手を運動させるために必要とされる力を十分に超過した把持力を物体に迅速に印加することができる。更には、これは、相対的に小さく且つ軽量でありつつ、これを実行している。その結果、ロボットマニピュレータを生成するための努力は、主には、手の望ましい特性を真似ることに合焦している。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0003】
概要
[0003] 第1の態様によれば、形状記憶材料アクチュエータが提供されており、これは、フレームと、フレームに接続されたターミナルのペアと、フレームとの関係において運動可能である運動メカニズムと、ターミナルのペアの間において延在し且つこれに接続された形状記憶材料の長さと、を有し、この場合に、ターミナルのペアの間において延在する形状記憶材料の長さの一部分は、形状記憶材料の長さの収縮が運動メカニズムに圧接状態において力を印加するように且つその結果これを変位させるように、運動メカニズムの表面上においても延在している。
【0004】
[0004] 形状記憶材料アクチュエータは、運動メカニズムを中心とした1つの角度位置における1つ又は複数のプーリーの第1グループと、運動メカニズムを中心とした別の角度位置における1つ又は複数のプーリーの第2グループと、を更に有することができる。形状記憶材料の長さの個々の部分は、プーリーの第1及び第2グループを通じてリービング(reeving)されていてもよく、及び、運動メカニズムに圧接状態において力を印加している形状記憶材料の長さの部分は、プーリーの第1及び第2グループを通じてリービングされている形状記憶材料の長さの部分の間に位置することができる。
【0005】
[0005] プーリーのそれぞれは、電気絶縁性の車軸上において着座することができると共に金属性シーブを有することができる。
【0006】
[0006] 運動メカニズムは、形状記憶材料の長さが延在するチャネルを有していてもよく、この場合に、形状記憶材料の長さが圧接状態において力を印加している表面は、チャネルの壁を有し、及び、1つ又は複数のプーリーの第1グループは、プーリーの対向する組を有する第1ブロック及びタックルを有していてもよく、1つ又は複数のプーリーの第2グループは、プーリーの対向する組を有する第2ブロック及びタックルを有していてもよく、及び、チャネルは、第1ブロック及びタックルを有するプーリーの対向する組の間において且つ第2ブロック及びタックルを有するプーリーの対向する組の間において運動メカニズムに沿って軸方向において位置決めされていてもよい。
【0007】
[0007] 形状記憶材料の長さの収縮は、運動メカニズムが非作動位置から作動位置に運動するようにすることができると共に、形状記憶材料アクチュエータは、作動位置から非作動位置に戻るように運動メカニズムを付勢するように位置決めされたスプリングを更に有することができる。
【0008】
[0008] スプリングは、運動メカニズムが非作動位置にある際にフレームに圧接状態において運動メカニズムのチャネルの壁を付勢することができる。
【0009】
[0009] 形状記憶材料は、電気信号に応答して収縮する形状記憶合金を有することができる。
【0010】
[0010] フレームは、電気絶縁性を有することができる。
【0011】
[0011] 形状記憶材料アクチュエータは、形状記憶材料の長さによって経験される応力を計測するためにターミナルの第1ペアに電気的に結合された電流センサを更に有することができる。
【0012】
[0012] 形状記憶材料アクチュエータは、運動メカニズムとアライメントされ、運動メカニズムに向かって赤外光を放出するように位置決めされた赤外線位置センサを更に有することができる。運動メカニズムの先端は、凸状を有することができると共に赤外線反射性を有することができる。
【0013】
[0013] 運動メカニズムは、ピストンを有することができる。
【0014】
[0014] 別の態様によれば、ハイブリッドアクチュエータが提供されており、これは、上述の態様の任意のもの又はこれらの適切な組合せの形状記憶材料アクチュエータを有する第1形状記憶材料アクチュエータと、フレームに接続された非バック駆動可能型の非形状記憶材料アクチュエータと、を有する。
【0015】
[0015] 非形状記憶材料アクチュエータは、ウォームギア直流電気モーターと、ウォームギア直流電気モーターによってパワー供給される出力プーリーと、を有することができる。更に一般的には、及び、非形状記憶材料アクチュエータが異なるタイプを有するかどうかとは無関係に、自動ロック型であるウォームギアは、非形状記憶材料アクチュエータを非バック駆動可能型とすることができる1つの方式である。
【0016】
[0016] フレームは、印刷回路基板と、ターミナルのペアと、を有することができると共に、ウォームギア直流電気モーターは、印刷回路基板に取り付けることができる。
【0017】
[0017] ハイブリッドアクチュエータは、1つ又は複数の更なる形状記憶材料アクチュエータを更に有することができる。1つ又は複数の更なる形状記憶材料アクチュエータのそれぞれは、上述の態様の任意のもの又はこれらの適切な組合せの形状記憶材料アクチュエータを有することができる。第1形状記憶材料アクチュエータの及び1つ又は複数の更なる形状記憶材料アクチュエータの運動メカニズムは、1つに固定することができる。
【0018】
[0018] 別の態様によれば、ロボットマニピュレータが提供されており、これは、ロボットジョイントを有するエンドエフェクタであって、ロボットジョイントは、フローティングプーリーを有し、且つ、フローティングプーリーの運動は、ロボットジョイントの折り曲げをもたらしている、エンドエフェクタと、第1形状記憶材料アクチュエータ及び非バック駆動可能型の非形状記憶材料アクチュエータを有するハイブリッドアクチュエータと、第1形状記憶材料アクチュエータ及び非形状記憶材料アクチュエータに接続された人工腱と、を有し、この場合に、人工腱の一部分は、人工腱が第1形状記憶材料アクチュエータに接続されている場所と非形状記憶材料アクチュエータがフローティングプーリーを通じてリービングされている場所の間に位置している。
【0019】
[0019] 第1形状記憶材料アクチュエータは、上述の態様の任意のもの又はこれらの適切な組合せの形状記憶材料アクチュエータを有することができると共に、人工腱は、第1形状記憶材料アクチュエータの運動メカニズムに接続されていてもよい。
【0020】
[0020] 非形状記憶材料アクチュエータは、ウォームギア直流電気モーターと、ウォームギア直流電気モーターによってパワー供給されている出力プーリーと、を有することができる。第2人工腱の少なくとも一部分は、出力プーリーを通じてリービングすることができる。更に一般的には、及び、非形状記憶材料アクチュエータが異なるタイプを有するかどうかとは無関係に、自動ロック型であるウォームギアは、非形状記憶材料アクチュエータを非バック駆動可能型とすることができる1つの方式である。
【0021】
[0021] フレームは、印刷回路基板と、ターミナルのペアと、を有することができると共に、ウォームギア直流電気モーターは、印刷回路基板に取り付けることができる。
【0022】
[0022] ロボットマニピュレータは、1つ又は複数の更なる形状記憶材料アクチュエータを更に有していてもよく、この場合に、1つ又は複数の更なる形状記憶材料アクチュエータのそれぞれは、上述の態様の任意のもの又はこれらの適切な組合せの形状記憶材料アクチュエータを有する。第1形状記憶材料アクチュエータの及び1つ又は複数の更なる形状記憶材料アクチュエータの運動メカニズムは、1つに固定することができる。
【0023】
[0023] 1つ又は複数の更なる形状記憶材料アクチュエータは、1つ又は複数のコネクタを使用して1つに固定することができると共に、第1人工腱は、1つ又は複数のコネクタに装着することができる。
【0024】
[0024] ロボットマニピュレータは、ハイブリッドアクチュエータに通信自在に結合された且つエンドエフェクタを第1位置に運動させるために非形状記憶材料アクチュエータを使用するように且つエンドエフェクタが第1位置にある際にエンドエフェクタを使用して物体に把持力を印加するために第1形状記憶材料アクチュエータを使用するように構成されたコントローラを更に有することができる。
【0025】
[0025] ロボットマニピュレータは、ロボット型の手を有していてもよく、及び、ハイブリッドアクチュエータが配置されていてもよく、及び、ハイブリッドアクチュエータは、ロボット型の手の一部分を構成する指の外側において配置されている。
【0026】
[0026] 別の態様によれば、上述の態様の任意のもの又はこれらの適切な組合せのロボットマニピュレータを使用する方法が提供されており、方法は、エンドエフェクタを把持位置に運動させるために非形状記憶材料アクチュエータを使用することと、エンドエフェクタが把持位置にある際にエンドエフェクタを使用して物体に把持力を印加するために第1形状記憶材料アクチュエータを使用することと、を有する。
【0027】
[0027] この概要は、必ずしもすべての態様の範囲の全体を記述しているものではない。その他の態様、特徴、及び利点については、特定の実施形態に関する以下の説明を検討した際に当業者に明らかとなろう。
【0028】
図面の簡単な説明
[0028] 1つ又は複数の例示用の実施形態を示す添付図面は、以下のとおりである。
【図面の簡単な説明】
【0029】
図1】[0029]例示用の一実施形態によるハイブリッドアクチュエータを有するロボット型の手を描く。
図2A】[0030]例示用の一実施形態によるハイブリッドアクチュエータ及び図1のロボット型の手の一部分を構成するロボット型の指骨を描く。
図2B】[0031]図2Aのライン2B-2Bに沿って取得された図2Aのロボット型の指骨の断面図を描く。
図3】[0032]非作動状態における図2Aのハイブリッドアクチュエータの斜視図を描く。
図4】[0033]非作動状態における図2Aのハイブリッドアクチュエータの平面図を描く。
図5】[0034]非作動状態における図2Aのハイブリッドアクチュエータの正面図を描く。
図6】[0034]非作動状態における図2Aのハイブリッドアクチュエータの背面図を描く。
図7】[0035]非作動状態における図2Aのハイブリッドアクチュエータの右側面図を描く。
図8】[0035]非作動状態における図2Aのハイブリッドアクチュエータの左側面図を描く。
図9】[0036]作動状態における図2Aのハイブリッドアクチュエータの正面図を描く。
図10】[0036]作動状態における図2Aのハイブリッドアクチュエータの背面図を描く。
図11】[0037]非作動状態における図2Aのハイブリッドアクチュエータの正面図を描いており、この場合に、ハイブリッドアクチュエータの一部分を構成する形状記憶材料アクチュエータの1つのもののフレームは、ハイブリッドアクチュエータの内部を明らかにするために除去されている。
図12】[0038]図2Aのハイブリッドアクチュエータの一部分を構成する回路のブロック図を描く。
図13】[0039]別の例示用の実施形態によるハイブリッドアクチュエータとの関連においてロボットマニピュレータを使用する方法を描く。
【発明を実施するための形態】
【0030】
詳細な説明
[0040] 組立及びソートなどの生産工程のために使用される義肢及びロボット型エンドエフェクタのために使用されるロボット型の手などのロボットマニピュレータが益々普及している。部分的には、これは、例えば、マニピュレータによる物体の相対的に高度な認識及び操作を許容するコンピュータビジョンの分野における人工知能に基づいた技術の発展に起因している。
【0031】
[0041] ロボットマニピュレータの用途とは無関係に、一般的に言えば、物体を把持するために、マニピュレータのエンドエフェクタは、まず、その物体に近接した「把持位置」において位置決めされ、次いで、把持力をその物体に印加するために使用されている。エンドエフェクタを把持位置に運動させるために使用される力の及び把持力自体の特性は、著しく異なっている。即ち、エンドエフェクタを把持位置内に位置決めする際には、及び、把持の前には、相対的に小さな量の力が、通常、エンドエフェクタを相対的に大きな距離だけ運動させるために必要とされている。対照的に、把持力自体は、相対的に大きなものであり、及び、エンドエフェクタを、まったくではない場合にも、わずかな距離しか運動させていない。
【0032】
[0042] 直流電気モーター(「DCモーター」)をエンドエフェクタ用のアクチュエータとして使用することができる。合理的にサイズ設定されたDCモーターは、エンドエフェクタを長い距離にわたって運動させるために使用され得る一方で、DCモーターは、相対的に小さなパワー対重量比率という問題を有している。その結果、DCモーターは、必要とされることになるDCモーターの大きな重量及びサイズが付与された場合に、特に義肢として使用される際には、エンドエフェクタの把持力を生成するための不良な選択肢である。対照的に、温度の変化に応答して変形する金属性合金である形状記憶合金(「SMA」)をエンドエフェクタ用のアクチュエータとして使用することもできる。SMAは、DCモーターよりも大きなパワー対重量比率を有し、且つ、相対的に小さな(例えば、約4%~約8%の)回復可能な変形を有する傾向を有する。この結果、SMAは、エンドエフェクタの把持力を生成する際に使用する場合に、DCモーターよりも適切なものとなっている。
【0033】
[0043] SMA及びDCモーターの相補的な特性に鑑み、アクチュエータの環境においては、DCモーターをSMAアクチュエータと組み合わせる試みが実施されている。但し、これらの試みは、受け入れ不能に大きな位置の不正確性(例えば、約5%の逸脱)、大きな応力がSMAに印加されることをもたらす且つその結果相対的に短いSMA動作寿命及び/又は低減されSMA性能をもたらすSMAの方向付け、SMAによって生成された力を直接的に監視することの不能性、義手内においてアクチュエータをフィットさせるために必要とされる小型化に有用ではない嵩張る機械的設計、及びDCモーター対SMAによって発生する作動の間の干渉などの1つ又は複数の技術的問題点を有している。
【0034】
[0044] 本明細書における少なくともいくつかの実施形態においては、形状記憶材料(「SMM」)アクチュエータ及びSMMアクチュエータを有するハイブリッドアクチュエータについて記述されている。SMMは、温度の変化に応答して変形する弾性変形可能な材料である。SMMの一例がSMAであるが、SMMのその他の例は、例えば、ポリマーに基づいたものである(例えば、これらは、少なくとも1つのポリマーを有し、及び、任意の金属性合金を排除し得る)。SMMアクチュエータは、一般に、フレームと、フレームに接続されたターミナルのペアと、フレームとの関係において運動可能な運動メカニズムと、ターミナルのペアの間において延在する且つこれに接続されたSMMの長さと、を有する。描かれている実施形態において使用されているSMMの長さは、SMMのフィラメントであり、一般的に言えば、「フィラメント」は、例えば、ファイバ、ロープ、ストリング、ストランド、コード、スレッド、又はリボンを有することができる。更に一般的には、SMMの任意の適切に成形された長さをSMMアクチュエータにおいて使用することができる。例えば、SMMの長さは、静電容量性を有するように、或いは、SMMのバーとなるように、構成されたポリマーに基づいたSMMのフラットシートを有することができる。
【0035】
[0045] また、ターミナルのペアの間において延在しているフィラメントの一部分は、フィラメントの収縮が運動メカニズムに圧接状態において力を印加するように且つその結果これを変位させるように、運動メカニズムの表面上においても延在している。収縮は、例えば、SMMが加熱し且つその結果収縮するようなターミナルに跨る電気信号の印加の結果として得ることができる。SMMによって経験される応力を相対的に小さな状態において維持しつつ、アクチュエータが空間効率的な方式で収容し得るSMMの長さを増大させ、これにより、SMMアクチュエータが空間効率的な方式で生成し得る力の量を増大させるために、運動メカニズムを中心として位置決めされた様々なプーリーを使用することができる。多数のSMMアクチュエータをアライメントさせ、その運動メカニズムを1つに接続し、これにより、空間効率的な方式で単一の装置から入手可能な総合的な出力の力を更に増大させることができる。ハイブリッドアクチュエータは、SMMアクチュエータ及びDCモーターなどのその他の非SMMアクチュエータの1つ又は複数を有していてもよく、この場合に、1)1つ又は複数のSMMアクチュエータの出力、及び、2)非SMMアクチュエータの出力、はそれぞれ、第1及び第2人工腱に接続されている。この結果、それぞれ、義肢などのロボットマニピュレータを把持位置内に位置決めするために、且つ、互いと干渉することなしに把持力を物体に印加するために、非SMMアクチュエータ及び1つ又は複数のSMMアクチュエータを使用することができる。
【0036】
[0046] 次に図1を参照すれば、ロボット型の手100の斜視図が描かれており、これは、例示用の一実施形態によるロボットマニピュレータの一例である。ロボット型の手100は、掌102と、5つの指104と、を有し、この場合に、指104のそれぞれは、近位、中間、及び遠位指骨を有する。掌102の内部に配置されているのは、図2Aにおいて描かれているものなどのハイブリッドアクチュエータ200である。図2Aにおいて、ハイブリッドアクチュエータ200は、第1及び第2人工腱206a、bを介して手100の中間指骨202の1つのものの基部においてロボットジョイント204に接続された状態において示されている。図2Bは、図2Aのライン2B-2Bに沿って取得されたロボットジョイント204の断面を示している。人工腱206a、bは、例えば、ナイロン被覆された編組鋼ケーブルから構築することができる。図2Bは、ロボット型の手100の近位、中間、及び遠位指骨を描写する3つのロボットジョイント204を描いており、この場合には、図示の明瞭性を目的として、中間指骨のみのフローティングプーリー208、ボルト210、及びマンドレル212がラベル付与されている。第1人工腱206aの第1部分(例えば、人工腱206aの第1端部)は、第1及び第2SMMアクチュエータ300a、bの一部分を構成する(図3図5図6、及び図9図11において示されている)運動メカニズム314a、bに接続され、第1人工腱206bの第2部分(例えば、人工腱206bの第2端部)は、ハイブリッドアクチュエータ200の出力プーリー310に接続されており、これは、(図11に示されている)DCモーター1102によってパワー供給され、且つ、第1及び第2部分の間の人工腱206aの第3部分は、フローティングプーリー208を通じてリービングされている。従って、それぞれ、DCモーター1102により、且つ、SMMアクチュエータ300a、bにより、人工腱206aの異なる端部を作動させることができる。DCモーター1102の一方又は両方による且つSMMアクチュエータ300a、bによる作動は、空間を通じてフローティングプーリー208の全体を平行運動させ、これにより、ロボットジョイント204を折り曲げ、且つ、マンドレル212を中心とした回転をもたらしている。引っ張りばね212は、第2人工腱206bに装着されており、これは、ボルト210に付着されている。引っ張りばね212は、例えば、掌102内において配置された装着ポイントに付着されており、これは、ロボットジョイント204をDCモーター1102及びSMMアクチュエータ300a、bによる作動が存在していないまっすぐな位置に回復している。
【0037】
[0047] 次に図3図8を参照すれば、非作動状態において図2Aに示されているハイブリッドアクチュエータ200の斜視図、平面図、正面図、及び背面図、並びに、右及び左側面図がそれぞれ描かれている。図9及び図10は、それぞれ、作動状態における図2Aのハイブリッドアクチュエータの正面及び背面図を描いている。特に図3に示されているように、ハイブリッドアクチュエータ200は、一般に、それぞれ、第1及び第2フレーム302a、bを有する隣接する第1及び第2SMMアクチュエータ300a、bを有する。図11は、ハイブリッドアクチュエータ200の内部を表示するためにハイブリッドアクチュエータ200から除去された第1フレーム302aを描いている。以下、図3図11を参照し、ハイブリッドアクチュエータ200の構造に関する説明を実施する。
【0038】
[0048] 更に詳しくは、ハイブリッドアクチュエータ200は、ブラシ型又はブラシレス型であり得るDCモーター1102の形態において隣接する第1及び第2SMMアクチュエータ300a、b及び非SMMアクチュエータを有する。DCモーター1102は、描かれている実施形態においては、例示用の非SMMアクチュエータとして使用されているが、異なる実施形態においては、非SMMアクチュエータの代替タイプが可能である。非SMMアクチュエータの例示用の代替タイプは、ACモーター、液圧システム、ガス圧システム、及びソレノイドに基づいたシステムを有し、一般的に言えば、これらの非SMMアクチュエータは、ロボットジョイント204が把持位置内に対応する程度だけ運動するようにするために大きな範囲のモーションを提供する能力を有する。描かれている実施形態において、第1及び第2SMMアクチュエータ300a、bは同一である。ここで第1SMMアクチュエータ300aに合焦すれば、第1SMMアクチュエータ300aは、第1フレーム302aと、第1フレーム302aに接続されたターミナルの第1ペア312aと、第1フレーム302aとの関係において運動可能である第1運動メカニズム314aと、ターミナルのペア312aの間において延在する且つこれに接続された形状記憶材料の第1フィラメント(「SMMフィラメント」)322aと、を有する。フレーム302a及びターミナルのペア312aは、ハイブリッドアクチュエータ200の底部上においてPCB304に取り付けられている。描かれている実施形態におけるSMMフィラメント322aは、所定のタイプのNitinol(商標)ニッケルチタニウム合金である、Flexinol(商標)などのSMAを有するが、その他の適切なSMA又はSMMを使用することができる。また、ターミナルのペア312aの間において延在しているSMMフィラメント322aの一部分は、SMMフィラメント322aの収縮が運動メカニズム314aに圧接状態において力を印加し且つその結果これを変位させ、これにより、SMMアクチュエータ300aを図9に示されているようにその「作動状態」に平行運動させるように、運動メカニズム314aの表面上においても延在しており、わかりやすさを目的として、図9は、その「十分な作動状態」にあるSMMアクチュエータ300aを示している一方で、更に一般的には、作動状態は、運動メカニズム314aが図9に示されているようにはるかに下方にシフトしていない場合にも運動メカニズム314aが図5に示されているようにその位置との関係において下向きにシフトするように、SMMフィラメント322aが収縮している任意の状態を含む。SMMフィラメント322aは、そのターミナル312aに跨って印加された電気信号に応答して収縮し、この結果、電流がSMMフィラメント322aを通じて流れ、その結果、これを加熱し且つ収縮させている。描かれている実施形態において、運動メカニズム314aは、作動の際にPCB304に向かって下方に軸方向において変位するピストンを有するが、(描かれていない)その他の実施形態においては、SMMアクチュエータ300aの作動は、異なるタイプ又は方向のモーション(例えば、回転モーション又は非軸方向の平行運動モーション)を結果的にもたらし得る。
【0039】
[0049] SMMアクチュエータ300aは、運動メカニズム314aを中心として1つの角度位置においてプーリーの対向する組を有する第1ブロック及びタックル324aと、運動メカニズム314aを中心として別の角度位置においてプーリーの対向する組を有する第2ブロック及びタックル324bと、を有する。描かれているように、第1及び第2ブロック及びタックル324a、bは、描かれている実施形態においては、180度だけ分離されているが(即ち、第1及び第2ブロック及びタックル324a、b及び運動メカニズム314aがアライメントされているが)、これらは、その他の実施形態においては異なる角度の分離を有することができる。更に一般的には、ブロック及びタックル324a、bは、SMMフィラメント322aがリービングされている1つ又は複数のプーリーの第1及び第2グループの個々の例であり、この場合に、作動の際に運動メカニズム314aに圧接状態において力を印加するSMMフィラメント322aの部分は、プーリーの第1及び第2グループを通じてそれぞれリービングされたSMMフィラメント322aの部分の間に位置している。
【0040】
[0050] 描かれている実施形態において、プーリーのそれぞれは、それぞれ、ターミナル312aに跨る電気信号の印加及び除去に応答してSMMフィラメント322aの収縮及び緩和の際に摩擦を低減するために、1mm×3mm×1mmの鋼マイクロベアリングを有する7075アルミニウムを使用して製造されたシーブを有する。7075アルミニウムは、その硬度に起因して使用されており、これは、SMMフィラメント322aからの圧力下にある際のプーリーの変形の防止を支援しており、実際に、プーリーは、例えば、1850psi~2250psi(12.76kPa~15.51kPa)の範囲の応力に耐えるように設計されている。また、アルミニウムは、実際にSMMフィラメント322aの緩和の際にヒートシンクとして機能することを依然として許容しつつ、プーリーがSMMフィラメント322aからの過剰な残留熱を保存するのを防止するのに十分な小さな熱容量を有する。鋼マイクロベアリングは、アルミニウムシーブよりも小さな熱伝導性を有し、及び、更には、プーリーの車軸1106を断熱するように機能している。
【0041】
[0051] SMMフィラメント322aが導電性を有していることから、電気信号がターミナル312aに跨って印加された際に、電流がSMMフィラメント322a自体以外のなにものかによって伝導されることにより、SMMフィラメント322aの長さに沿った任意の2つのポイントが電気的に1つに短絡されることを防止することが望ましい。SMMフィラメント322a及びプーリーのアルミニウムシーブが導電性を有することが付与された場合に、SMMアクチュエータ300aが作動状態にある際の電気的短絡を防止するために、プーリーは、電気的絶縁性を有する車軸1106上において着座しており、更に詳しくは、描かれている実施形態においては、車軸1106は、ガラスファイバロッドである。これに加えて、フレーム302a自体は、ガラス複合樹脂などの電気絶縁性材料から製造されており、例えば、フレーム302aは、Rigid 10k(商標)樹脂から3D印刷されていてもよく、及び、相対的に大きな強度及び動作温度を促進するために熱硬化されていてもよい。
【0042】
[0052] 運動メカニズム314aは、運動メカニズム314aの反対側の間において延在している且つこれらから突出している第1中空ロッド320aを有し、更に詳しくは、ロッド320aは、それぞれ第1及び第2ブロック及びタックル324a、bに対向する運動メカニズム314aの側部から突出し且つ運動メカニズム314aを通じて延在し、これにより、SMMフィラメント322aが通過するチャネルを定義し且つチャネル壁として機能している。ロッド320aと、その結果、チャネルと、は、第1ブロック及びタックル324aを有するプーリーの対向する組の間において且つ第2ブロック及びタックル324bを有するプーリーの対向する組の間において運動メカニズム314aに沿って軸方向において位置決めされている。また、運動メカニズム314aは、運動メカニズム314a上のフレーム302a及び第1リップ326aに圧接状態において付勢されたコイルスプリング318aを通じて延在している。SMMアクチュエータ300aが、図9及び図10に示されているように十分な作動状態にある際に、収縮したSMMフィラメント322aは、フレーム302aの底部部分に圧接した状態においてリップ326aに対して力を印加している。SMMアクチュエータ300が非作動状態にある際には、スプリング318aは、ロッド320aがフレーム302aの上部部分に接触する時点までリップ326aを付勢している。この結果、スプリング318aは、作動位置から非作動位置への運動メカニズム314aの遷移を支援しており、且つ、更には、電気信号がターミナル312aに対して印加される時点まで、非作動位置において運動メカニズム314aを維持している。また、スプリング318aは、SMMフィラメント322aがプーリーから滑り出すことを防止するように、非作動状態にある際にSMMフィラメント322aが応力印加状態に留まることを支援している。
【0043】
[0053] 描かれている実施形態においては、運動メカニズム314aは、2つのブロック及びタックル324a、bの間に位置しているが、(描かれていない)異なる実施形態においては、異なる構成が可能である。運動メカニズム314aは、例えば、フレーム302aの1つのエッジに隣接していてもよく、且つ、ブロック及びタックル324a、bは、互いに隣接した状態において且つ運動メカニズム314aとフレーム302bの他方のエッジの間において配置されていてもよい。別の例として、ブロック及びタックル324a、b及び運動メカニズム314aが同一平面上に位置しているのとは対照的に、第1ブロック及びタックル324aは、1つのプレーン内にあってもよく、第2ブロック及びタックル324bは、異なる第2プレーン内にあってもよく、且つ、運動メカニズム314aは、これらの2つのプレーンの間において位置決めされていてもよい。
【0044】
[0054] ロッド320aは、金属(例えば、真鍮又はアルミニウム)又はセラミックなどの任意の適切な材料から製造することができる。そして、描かれている実施形態におけるスプリング318aは、運動メカニズム314aがそれを通じて且つそれに沿って延在するコイルスプリングである一方で、(描かれていない)異なる実施形態においては、スプリング318aは、異なる形態を有することができる。例えば、異なる実施形態におけるスプリング318aは、運動メカニズム314a上には位置していないコイルスプリング、或いは、リーフスプリングを有することができる。
【0045】
[0055] 第2SMMアクチュエータ300bは、描かれている実施形態においては、第1SMMアクチュエータ300aと構造において同一である。第1SMMアクチュエータ300aの第1フレーム302a、ターミナルの第1ペア312a、第1運動メカニズム314a、第1スプリング318a、第1ロッド320a、第1SMMフィラメント322a、第1及び第2ブロック及びタックル324a、b、並びに、第1リップ326aは、それぞれ、第2SMMアクチュエータ300bの第2フレーム302b、ターミナルの第2ペア312b、第2運動メカニズム314b、第2スプリング318b、第2ロッド320b、第2SMMフィラメント322b、第3及び第4ブロック及びタックル324c、d、並びに、第2リップ326bにそれぞれ類似している。第1及び第2SMMアクチュエータ300a、bは、描かれている実施形態においては同一であるが、異なる実施形態(描かれていない)においては、これらは、同一である必要はない。例えば、2つのアクチュエータ300a、bは、異なる数のプーリー、異なるタイプ及び/又は長さのSMM、及び/又は異なるSMMの向きを有することができる。
【0046】
[0056] ボルト316の形態のコネクタが、第1及び第2運動メカニズム314a、bを1つに接続している。ボルト316は、描かれている実施形態においては、運動メカニズム314a、bに対して垂直に延在している。図4に示されているように、第1及び第2フレーム302a、bのそれぞれのものの上部は、第1人工腱206aがボルト316に接続されることを許容するアパーチャ402を集合的に形成したスロットを有する。運動メカニズム314a、bを1つに接続するボルト316に起因し、第1人工腱206a上において作用する合計力は、SMMアクチュエータ300a、bのそれぞれによって生成される力の合計である。また、描かれている実施形態におけるSMMアクチュエータ300a、b内のプーリーの使用は、SMMフィラメント322a、bの長さがプーリーを欠いた実施形態との関係において空間効率的な方式で増大することを許容している。従って、プーリー及びボルト316は、いずれも、SMMアクチュエータ300a、bが集合的に生成し得る且つ既知の従来のシステムとの関係において人工腱に印加し得る力の量の増大に寄与している。
【0047】
[0057] 次に図11を具体的に参照すれば、非SMMアクチュエータは、SMMアクチュエータ300a、bに隣接している。描かれている実施形態においては、非SMMアクチュエータは、ウォームギア1104によって出力プーリー310に機械的に結合され、これにより、DCモーター1102が出力プーリー310にパワー供給することを許容するDCモーター1102を有する(DCモーター1102及びウォームギア1104は、集合的に「ウォームギアDCモーター」である)。描かれている実施形態は、DCモーター1102を非SMMアクチュエータとして示しているが、(描かれてはいない)異なる実施形態においては、非SMMアクチュエータは、この代わりに、上述のように、異なるタイプのアクチュエータを有することもできる。ウォームギアに起因して、ウォームギアDCモーターは、自動ロック型であり、且つ、その結果、非バック駆動可能型であり、従って、SMMアクチュエータ300a、bが把持力を印加するために使用されているなどの際に人工腱206aを通じてウォームギアに印加された圧力がウォームギア1104又はDCモーター1102を運動させることがなく且つ不注意によってジョイント204の位置を変更することがない。ウォームギアは、DCモーター1102を非バック駆動可能型にするために使用されているが、異なる実施形態においては、上述のACモーター、液圧システム、ガス圧システム、又はソレノイドに基づいたシステムなどのDCモーター1102以外のタイプの非SMMアクチュエータを使用する異なる実施形態を含むラチェットなどの異なるメカニズムを使用することができる。
【0048】
[0058] 図12は、図2Aのハイブリッドアクチュエータの一部分を有する回路のブロック図1200を描いている。ブロック図1200は、例えば、STM32(商標)マイクロプロセッサを有し得るコントローラ1202を示している。コントローラ1202は、第1及び第2SMMフィラメント322a、bのそれぞれのものの位置を監視するために使用されている第1及び第2赤外線(「IR」)位置センサ1204a、b、DCモーター1102の位置(即ち、DCモーター1102の出力シャフトが回転した量)を表すデジタル信号を返すDCモーター1102の位置を監視するために使用されているエンコーダ306、コントローラ1202をプログラミングするために使用されているプログラミングプローブ1206、DCモーター1102を駆動するための且つ更に具体的にはDCモーター1102の方向及び速度を制御するためのモータードライバ1208、第1及び第2アクチュエータ300a、bをそれぞれ作動させるためにターミナルの第1及び第2のペア312a、bに電気信号を印加するためのパワー電界効果トランジスタ(「FET」)1210に通信自在に結合されている。エンコーダ306は、円筒形回転磁石と、ブロック図1200内において「Hall-1」及び「Hall-2」信号を個々に出力することによって磁石の位置に応答しているホール効果センサのペアと、を有する。ブロック図1200内の「力1」及び「力2」信号は、それぞれ、第1及び第2シャント抵抗器を通じて計測される、第1及び第2SMMフィラメント322a、bを通じて流れ、これにより、第1及び第2SMMフィラメント322a、bが経験している力の直接的な計測を許容する電流を表す信号を表している。
【0049】
[0059] コントローラ1202、IR位置センサ1204a、b、プログラミングプローブ1206、モータードライバ1208、パワーFET1210、及びエンコーダ302は、いずれも、PCB304に取り付けられている。また、ブロック図1200は、柔軟な印刷されたケーブルコネクタ1214を介してUSBシリアル及びパワー入力を受け取る且つパワー、クロック、及び様々なその他の信号をコントローラ1202に出力するマスターボード1212をも示している。マスターボード1212は、手100の基部に接続されたコンパートメント(描かれてはいない)など内においてロボット型の手100の掌102の外側の適切な位置において配置されている。
【0050】
[0060] 第1SMMアクチュエータ300aとの関係において図11に示されているように、第1IR位置センサ1204aは、第1運動メカニズム314aを有するピストンの長手方向軸とアライメントされている。IR位置センサ1204aは、IR光を出力し、及び、第1運動メカニズム314aの先端から、放出されたIR光の反射を受け取り、及び、その後に、反射されたIR信号の通過時間から、センサ1204aから運動メカニズム314aの先端までの距離を判定している。IR光の適切な反射を促進するために、運動メカニズム314aの先端は、凸状であり、且つ、描かれている実施形態においては、半球状である。これに加えて、運動メカニズム314aの先端及びIR光に曝露されるフレーム302aの部分は、IR位置センサ1204aが十分に強力な反射IR信号を計測し得るように、IR反射性を有する(例えば、白色に塗装されている)。(描かれてはいない)別の実施形態においては、フレーム302aは、IR反射性を有することを保証するために運動メカニズム314aの先端の十分近傍に位置していなくてもよい。
【0051】
[0061] 上述のように、及び、図2Aにおいて示されているように、第1人工腱206aは、一端上においてボルト316に接続され、アパーチャ402を通過し、フローティングプーリー208を通じてリービングされ、且つ、出力プーリー310に接続された反対側端部を有する。従って、ハイブリッドアクチュエータ200は、フローティングプーリー208を通じてリービングされた人工腱206aの端部に圧力を印加するために、DCモーター1102及びSMMアクチュエータ300a、bによって出力される異なるタイプの力を使用することにより、ロボットジョイント204、並びに、更に一般的には、任意の適切なエンドエフェクタ、を作動させることができる。これは、フローティングプーリー208全体(即ち、シーブ及び車軸)が空間を通じて運動し、これにより、指104が折れ曲がるようにしている。この結果、フローティングプーリー208を通じて人工腱206aを通すことは、プーリーの把持強度が、SMMフィラメント322aがフローティングプーリー208の車軸に直接的に接続された結果として得られている場合よりも小さな精度誤差及び大きな把持強度を結果的にもたらしている。わかりやすさを目的として、及び、上述のように、SMMアクチュエータ300a、bの作動は、中空ロッド320a、bがフレーム302a、bの底部部分に圧接状態において付勢されないように、運動メカニズム314a、bを部分的にのみシフトさせるSMMフィラメント322a、bの収縮の結果として得られる作動を含む。
【0052】
[0062] 図13は、例えば、ハイブリッドアクチュエータ200を使用して実装され得るロボットマニピュレータを使用する方法1300のフローチャートを描いている。コントローラ1202は、ブロック1302において、まず、ロボット型の手100などのエンドエフェクタを把持位置に運動させるためにウォームギアDCモーターなどの非SMMアクチュエータを使用している。そして、エンドエフェクタが把持位置に位置した際に、ブロック1304において、コントローラ1202は、エンドエフェクタを使用して物体に把持力を印加するために少なくとも第1SMMアクチュエータ300aを使用している。方法1300は、コントローラ1202がコンピュータプログラムコードを実行した際にハイブリッドアクチュエータ200が方法1300を実行するように、コントローラ1202の一部分を構成するメモリ内において保存された且つコントローラ1202の一部分を構成するプロセッサによって実行可能であるコンピュータプログラムコードとして表現することができる。コンピュータプログラムコードは、例えば、エンドエフェクタを制御するために、過減衰型の比例-積分-微分(「PID」)コントローラを実装することができる。
【0053】
[0063] 従って、図に描かれている及び上述されているハイブリッドアクチュエータ200は、DCモーター1102及びSMMフィラメント322a、bによる力の独立的な印加を許容し、把持強度が少なくともいくつかの代替ハイブリッドアクチュエータとの関係において図2Bに示されているようにロボットジョイント204に印加された際に低減された位置誤差を有し、エンコーダ306及びIR位置センサ1204a、bを使用してリアルタイム位置フィードバックを提供し、SMMフィラメント322a、bを好ましい方式で方向付けるためにプーリーを使用することにより、且つ、電流検知を使用してSMMフィラメント322a、b上における応力を監視することにより、SMMフィラメント322a、b上の応力を許容可能な状態において維持することを支援し、且つ、プーリーと、複数のSMMアクチュエータ300a、bによって生成された力が組み合わせられることを許容する積層型の設計と、を使用することにより、これを空間効率的な方式で実現している。ハイブリッドアクチュエータ200の(図示されてはいない)様々なその他の実施形態は、これらの特徴のサブセットを例示するに過ぎないものであり得る(例えば、これは、非SMMアクチュエータ及びSMMアクチュエータによる力の独立的な印加を許容することができると共に、プーリー及び電流/位置検知を欠いた状態において、図2Bのフローティングプーリー208との関連において使用された際に低減された位置誤差を結果的にもたらすことができる)。
【0054】
[0064] 以上、方法、装置、システム、及びコンピュータプログラムプロダクトのフロー、シーケンス、及びブロック図を参照し、実施形態について説明した。この観点において、描かれているフロー、シーケンス、及びブロック図は、様々な実施形態の実装のアーキテクチャ、機能、及び動作を示している。例えば、フロー及びブロック図のそれぞれのブロック及びシーケンス図中の動作は、モジュール、セグメント、又はコードの一部分を表していてもよく、これは、規定された1つ又は複数のアクションを実装するための1つ又は複数の実行可能な命令を有する。いくつかの代替実施形態において、そのブロック又は動作において記述されている1つ又は複数のアクションは、その図において記述されているものとは別の順序において発生し得る。例えば、連続した方式で示されている2つのブロック又は動作は、関与する機能に応じて、いくつかの実施形態においては、実質的に同時に実行されてもよく、或いは、ブロック又は動作は、しばしば、逆の順序において実行されてもよい。上述の内容のいくつかの特定の例が以上において記述されているが、それらの記述されている例は、必ずしも唯一の例であるわけではない。フロー及びブロック図のそれぞれのブロック及びシーケンス図の動作、並びに、それらのブロック及び動作の組合せは、規定されている機能又は行為を実行する特殊目的ハードウェアに基づいたシステムにより、或いは、特殊目的ハードウェア及びコンピュータ命令の組合せにより、実装することができる。
【0055】
[0065] 本明細書において使用されている用語は、特定の実施形態を記述することを目的としたものであるに過ぎず、且つ、限定となることを意図したものではない。従って、本明細書において使用されている「1つの(a)」、「1つの(an)」、及び「その(the)」という単数形は、文脈が明瞭にそうではないことを示していない限り、複数形をも同様に含むものと解釈されたい。「有する(comprises)」及び「有する(comprising)」という用語は、本明細書において使用されている際には、1つ又は複数の記述されている特徴、整数、ステップ、動作、要素、及びコンポーネントの存在を規定しているが、1つ又は複数のその他の特徴、整数、ステップ、動作、要素、コンポーネント、及びグループの存在又は追加を排除してはいないことを更に理解されたい。「上部(top)」、「下部(bottom)」、「上向きに(upwards)」、「下向きに(downwards)」、「垂直方向において(vertically)」、及び「横方向において(laterally)」などの方向を意味する用語は、相対的な基準を提供することのみを目的として後続の説明において使用されており、且つ、任意の物品が使用の際に位置決めされることを要する又は組立体内において又は環境との関係において取り付けられることを要する方式に対するなんらかの制限を示唆することを意図したものではない。これに加えて、本明細書において使用されている「接続する(connect)」という用語及び「接続された(connected)」、「接続する(connects)」、及び「接続する(connecting)」などのこの変形は、そうではない旨が示されていない限り、間接的及び直接的接続を含むことを意図している。例えば、第1装置が第2装置に接続されている場合に、この結合は、直接的な接続を通じたものであってもよく、或いは、その他の装置及び接続を介した間接的な接続を通じたものであってもよい。同様に、第1装置が第2装置に通信自在に接続されている場合に、通信は、直接的接続を通じたものであってもよく、或いは、その他の装置及び接続を介した間接的な接続を通じたものであってもよい。リストとの関連において本明細書において使用されている「及び/又は」という用語は、そのリストからの任意の1つ又は複数のアイテムを意味している。例えば、「A、B、及び/又はC」は、「A、B、及びCの任意の1つ又は複数」を意味している。
【0056】
[0066] 上述の実施形態において使用されているコントローラ1202は、例えば、処理ユニット、(処理ユニット及び一時的ではないコンピュータ可読媒体の両方を有する)マイクロコントローラ、フィールドプラグラム可能ゲートアレイ(FPGA)、システムオンチップ(SoC)、用途固有の集積回路(ASIC)、又は人工知能アクセレレータによる実行のためのプログラムコードをその上部において保存した一時的ではないコンピュータ可読媒体に通信自在に結合されたプロセッサユニット(プロセッサ、マイクロプロセッサ、又はプログラム可能ロジックコントローラ)を有することができる。コンピュータ可読媒体の例は、一時的なものではなく、CD-ROM及びDVDなどのディスクに基づいた媒体、ハードドライブ及びその他の形態の磁気ディスクストレージなどの磁気媒体、フラッシュメディアなどの半導体に基づいた媒体、ランダムアクセスメモリ(DRAM及びSRAMを含む)、及び読み出し専用メモリを含む。
【0057】
[0067] 本明細書において記述されている任意の態様又は実施形態の任意の部分は、本明細書において記述されている任意のその他の態様又は実施形態の任意の部分と共に実装され得る又は組み合わされ得るものと想定されている。
【0058】
[0068] 請求項を解釈する際には、本明細書において記述されている実施形態を実装するためのプロセッサなどのコンピュータ機器の使用は、少なくともそのコンピュータ機器の存在又は使用が請求項において肯定的に記述されている場合には、必須であることを理解されたい。
【0059】
[0069] 1つ又は複数の例示用の実施形態は、例示を目的としてのみ記述されたものである。この説明は、例示及び説明を目的として提示されており、すべてを網羅すること又は開示された形態に限定することを意図したものではない。当業者には、請求項の範囲を逸脱することなしにいくつかの変形及び変更が実施され得ることが明らかとなろう。
図1
図2A
図2B
図3
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図5
図6
図7
図8
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図12
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【国際調査報告】