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特表2025-506047統合金融サービスプラットフォーム及び使用方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2025-03-05
(54)【発明の名称】統合金融サービスプラットフォーム及び使用方法
(51)【国際特許分類】
   G06Q 20/08 20120101AFI20250226BHJP
【FI】
G06Q20/08
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024547674
(86)(22)【出願日】2023-02-13
(85)【翻訳文提出日】2024-10-08
(86)【国際出願番号】 US2023012950
(87)【国際公開番号】W WO2023154529
(87)【国際公開日】2023-08-17
(31)【優先権主張番号】63/310,053
(32)【優先日】2022-02-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.ANDROID
(71)【出願人】
【識別番号】319016323
【氏名又は名称】フィギュア テクノロジーズ, インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100114188
【弁理士】
【氏名又は名称】小野 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100119253
【弁理士】
【氏名又は名称】金山 賢教
(74)【代理人】
【識別番号】100124855
【弁理士】
【氏名又は名称】坪倉 道明
(74)【代理人】
【識別番号】100129713
【弁理士】
【氏名又は名称】重森 一輝
(74)【代理人】
【識別番号】100137213
【弁理士】
【氏名又は名称】安藤 健司
(74)【代理人】
【識別番号】100196483
【弁理士】
【氏名又は名称】川嵜 洋祐
(74)【代理人】
【識別番号】100160255
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 祐輔
(74)【代理人】
【識別番号】100219265
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 崇大
(74)【代理人】
【識別番号】100203208
【弁理士】
【氏名又は名称】小笠原 洋平
(74)【代理人】
【識別番号】100216839
【弁理士】
【氏名又は名称】大石 敏幸
(74)【代理人】
【識別番号】100228980
【弁理士】
【氏名又は名称】副島 由加里
(74)【代理人】
【識別番号】100151448
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 孝博
(74)【代理人】
【識別番号】100146318
【弁理士】
【氏名又は名称】岩瀬 吉和
(74)【代理人】
【識別番号】100127812
【弁理士】
【氏名又は名称】城山 康文
(72)【発明者】
【氏名】ドゥアン,リ
(72)【発明者】
【氏名】デュウォール,ラナ・レ
(72)【発明者】
【氏名】コンロイ,ラリー・マシュー
【テーマコード(参考)】
5L020
【Fターム(参考)】
5L020AA21
(57)【要約】
本開示は、金融サービスプラットフォーム及び金融サービスプラットフォームを使用して資金を振替する方法を提供する。プラットフォームは、複数のレールを含むことができる。複数のレールは、ブロックチェーンに基づいてもよいし、ブロックチェーン上に構築されてもよい。複数のレールは、複数の当事者間の口座振込、送金、引き落とし、融資による購買、及びポイント・オブ・セールス・ローンを含む複数の金融取引を可能にするように構成することができる。プラットフォームは、複数のレールを実装するためのアプリケーションをさらに含み得る。アプリケーションは、複数のデバイス上で実行可能であり得、複数の当事者間の金融取引を円滑化するためのグラフィカルインターフェースを含む。金融取引のうちの少なくとも1つは、第1の当事者と第2の当事者との間の取引額又は決済を示す又は表す視覚的コードを使用することによって完了することができる。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
統合金融サービスプラットフォームであって、
ブロックチェーンに基づく又はブロックチェーン上に構築された複数のレールであって、複数の当事者間の口座振込、送金、引き落とし、融資による購買、又はポイント・オブ・セールス・ローンを含む複数の金融取引を可能にするように構成される、複数のレールと、
前記複数のレールを実装するためのアプリケーションであって、複数のデバイス上で実行可能であり、前記複数の当事者間の前記金融取引を円滑化にするためのグラフィカルユーザインターフェースを含み、前記金融取引のうちの少なくとも1つが第1の当事者と第2の当事者との間の取引額又は決済を示す又は表す視覚的コードを使用することによって完了される、アプリケーションと
を備える、統合金融サービスプラットフォーム。
【請求項2】
前記アプリケーションが、モバイルアプリケーション(アプリ)又はウェブベースである、請求項1に記載のプラットフォーム。
【請求項3】
前記アプリケーションが、1つ以上の企業又は金融エンティティによって、又は1つ以上の企業又は金融機関のために構成可能又はカスタマイズ可能である、請求項1に記載のプラットフォーム。
【請求項4】
前記第1の当事者が小売業者又はサービスプロバイダであり、前記第2の当事者が消費者である、請求項1に記載のプラットフォーム。
【請求項5】
前記第1の当事者及び前記第2の当事者が前記プラットフォームの個々のエンドユーザである、請求項1に記載のプラットフォーム。
【請求項6】
前記視覚的コードが二次元コードを含む、請求項1に記載のプラットフォーム。
【請求項7】
前記二次元コードが、クイックレスポンス(QR)コードを含む、請求項6に記載のプラットフォーム。
【請求項8】
前記視覚的コードが、前記小売業者又はサービスプロバイダから前記消費者への請求書に関連付けられる、請求項4に記載のプラットフォーム。
【請求項9】
前記アプリケーションが、前記第1の当事者のための前記視覚的コードを生成するように構成され、前記視覚的コードが、その後、前記第1の当事者によって前記第2の当事者に表示又は送信される、請求項1に記載のプラットフォーム。
【請求項10】
前記アプリケーションが、前記第1の当事者がテキストメッセージ又は電子メールを介して前記視覚的コードを前記第2の当事者に送信することを可能にするように構成されている、請求項1に記載のプラットフォーム。
【請求項11】
前記少なくとも1つの金融取引が、前記第2の当事者がデバイスを使用して前記視覚的コードをスキャン又は処理すると、実質的にリアルタイムで完了又は決済される、請求項9に記載のプラットフォーム。
【請求項12】
前記取引額が、前記少なくとも1つの金融取引の完了又は決済により前記第1の当事者の口座に実質的にリアルタイムで反映される、請求項11に記載のプラットフォーム。
【請求項13】
前記取引額が、48時間未満で前記第1の当事者の口座に反映される、請求項12に記載のプラットフォーム。
【請求項14】
前記取引額が、1分未満で前記第1の当事者の口座に反映される、請求項13に記載のプラットフォーム。
【請求項15】
前記視覚的コードが、前記第1の当事者に関するメタデータ、前記少なくとも1つの金融取引の性質、及びタイムスタンプを含む、請求項9に記載のプラットフォーム。
【請求項16】
前記視覚的コードが、前記第2の当事者に関するメタデータをさらに含む、請求項15に記載のプラットフォーム。
【請求項17】
前記視覚的コードが、前記第2の当事者にのみ固有であり、これにより、前記視覚的コードが前記第2の当事者ではない別の当事者によってスキャン又は処理された場合に前記少なくとも1つの金融取引が完了できない、請求項9に記載のプラットフォーム。
【請求項18】
前記視覚的コードが、モバイルデバイス、デスクトップコンピューティングデバイス、又はポイント・オブ・セールス端末上に表示可能である、請求項1に記載のプラットフォーム。
【請求項19】
前記アプリケーションが、前記少なくとも1つの金融取引がオフライン取引である場合に前記視覚的コードを非同期的に送信するように構成される、請求項1に記載のプラットフォーム。
【請求項20】
前記複数の金融取引からの取引データを、前記複数の当事者のうちの1つ以上によって提供されるコンテキスト報酬プログラムに統合するように構成される、請求項1に記載のプラットフォーム。
【請求項21】
前記コンテキスト報酬プログラムに対するポイント又は報酬の蓄積、償還又は振替のためのシステム又は記録として前記ブロックチェーンを使用するように構成される、請求項20に記載のプラットフォーム。
【請求項22】
前記コンテキスト報酬プログラムを提供している第1の当事者と、前記第1の当事者の顧客又は潜在的な顧客である第2の当事者との間の地理的近接度に基づいて、前記コンテキスト報酬プログラムに関連する1つ以上の地理的位置警告を生成するように構成されている、請求項21に記載のプラットフォーム。
【請求項23】
保証引受プロセスのために前記複数の金融取引からの取引データに1つ以上の機械学習アルゴリズムを適用するように構成された分析モジュールをさらに備える、請求項1に記載のプラットフォーム。
【請求項24】
前記アプリケーションが、前記保証引受プロセスの結果に基づいて1人以上の当事者に拡張するための信用供与を示す1つ以上の視覚的コードを生成するように構成される、請求項23に記載のプラットフォーム。
【請求項25】
前記アプリケーションが、前記信用供与を示す前記視覚的コードを前記1人以上の当事者に表示又は送信するように構成される、請求項24に記載のプラットフォーム。
【請求項26】
前記信用供与の受諾が、前記1人以上の当事者が前記1つ以上の視覚的コードをスキャン又は処理すると実質的にリアルタイムで行われる、請求項25に記載のプラットフォーム。
【請求項27】
前記1人以上の当事者が信用供与を受けた後、前記プラットフォームは、ローンプロバイダを介したオンラインローンサービスが、前記1人以上の当事者がその後の販売取引から受け取る収益からローン返済を引き出すことを可能にするように構成される、請求項26に記載のプラットフォーム。
【請求項28】
資金又は残高を有する複数の口座をホストするように構成され、前記ブロックチェーンは、前記複数のレールにわたって拡張し、前記レールの少なくともいくつかへのフィアットブリッジインターフェースをサポートすることによって、複数の口座、資金又は残高、及び複数の金融取引のすべてを維持するように構成される、請求項1に記載のプラットフォーム。
【請求項29】
前記複数の当事者が前記複数のレールにわたって発生する前記複数の金融取引から取引収入を得ることを可能にするように構成される、請求項1に記載のプラットフォーム。
【請求項30】
暗号通貨ウォレットを組み込んで管理するように構成される、請求項1に記載のプラットフォーム。
【請求項31】
前記複数の当事者が、前記プラットフォーム上の口座名義人であり、前記対応する口座名義人に関連付けられた各口座が前記ブロックチェーン上のウォレットを表す、請求項1に記載のプラットフォーム。
【請求項32】
前記第1の当事者及び前記第2の当事者が前記プラットフォームの個々のエンドユーザである、請求項1に記載のプラットフォーム。
【請求項33】
統合金融サービスプラットフォームを使用して資金を振替する方法であって、
(a)口座名義人が、口座アプリケーションプログラミングインターフェース(API)に送信される資金振替要求を開始すること、
(b)前記口座APIが、(1)前記資金振替要求がインバウンド・トランザクションの場合はプルトランザクションを、又は(2)前記資金振替要求がアウトバウンド・トランザクションの場合は償還参照メモを生成すること、
(c)オムニバスバンクが、(1)資金をプルする前記プルトランザクション、又は(2)資金をプッシュする前記償還参照メモを処理すること、
(d)オムニバスバンクがブロックチェーンに対して、(1)資金が前記オムニバスバンクからプルされる場合はミントトランザクション及び振替トランザクションを、又は(2)資金が前記オムニバスバンクにプッシュされる場合はバーントランザクションをブロードキャストすること、
(e)ブロックチェーンから前記オムニバスバンクに対して、(1)前記ミントトランザクション及び振替トランザクションに基づいてステーブルコインをミントするための第1のトランザクションブロックカットを待機していることを示す第1の信号を、又は(2)前記バーントランザクションに基づいてステーブルコインをバーンするための第2のトランザクションブロックカットを待機していることを示す第2の信号を返すこと、並びに
(f)前記オムニバスバンクが前記口座APIに対して、(1)ステーブルコインをミントするための前記第1のトランザクションブロックカットの完了により前記プルトランザクションを完了としてマークする第1の確認信号を、又は(2)ステーブルコインをバーンするための前記第2のトランザクションブロックカットの完了により前記プッシュトランザクションを完了としてマークする第2の確認信号を送信すること
を含む、方法。
【請求項34】
前記資金振替要求は、自動資金決済センター(ACH)振替を含む、請求項33に記載の方法。
【請求項35】
(b)が、前記口座APIが前記償還参照メモと共に振替トランザクションを前記ブロックチェーンにブロードキャストすることをさらに含む、請求項33に記載の方法。
【請求項36】
中間トランザクションブロックカットを待機していることを示す中間信号を、前記ブロックチェーンから前記オムニバスバンクに返すことをさらに含む、請求項35に記載の方法。
【請求項37】
前記資金が、前記中間取引ブロックカットの完了により前記オムニバスバンクにプッシュされる、請求項36に記載の方法。
【請求項38】
(d)において、前記資金が前記オムニバスバンクにプッシュされた後、前記バーントランザクションが前記オムニバスバンクから前記ブロックチェーンにブロードキャストされる、請求項37に記載の方法。
【請求項39】
前記プルトランザクションが、前記口座名義人の口座への資金のクレジット又は振替であり、前記ステーブルコインのミントに対応する、請求項33に記載の方法。
【請求項40】
前記プッシュトランザクションが、前記口座名義人の口座からの資金の引き落とし又は振替であり、前記ステーブルコインのバーンに対応する、請求項33に記載の方法。
【請求項41】
複数の口座名義人間でステーブルコインを振替するためのネットワーク内トランザクションを可能にするために、
第1の口座名義人が第2の口座名義人へのコイン振替要求を開始することであって、前記コイン振替要求が前記口座APIに送信される、コイン振替要求を開始すること、
前記口座APIが前記ブロックチェーンに対して、前記コイン振替要求に関連付けられた振替トランザクションをブロードキャストすること、
前記ブロックチェーンから前記口座APIに対して、前記第1の口座名義人と前記第2の口座名義人との間でステーブルコインを振替するためのトランザクションブロックカットを待機していることを示す信号を返すこと、及び、
前記口座APIが前記トランザクションブロックカットの完了により前記トランザクションを完了としてマークする確認信号を生成すること
によって前記統合金融サービスプラットフォームを使用すること
をさらに含む、請求項33に記載の方法。
【請求項42】
前記統合金融サービスプラットフォームを使用して、口座名義人がデビットカードを申請することを可能にし、これにより、デビットトランザクションが前記口座名義人が保有するステーブルコインのウォレットに対して記録されることをさらに含む、請求項33に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
相互参照
[5]本出願は、2022年2月14日に出願された米国仮出願第63/310,053号の利益を主張し、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【背景技術】
【0002】
[2]従来の銀行システムは、不換通貨の振替を通じて取引を円滑化する。これらの銀行システムは、不換通貨に構築された取引及び支払いレールを使用する。従来の銀行システムは、各ユーザの口座の残高を計上するために内部台帳を使用する。そのような内部台帳は、外部の脅威を受ける可能性があるので、保護手段を実装しなければならず、保護手段はこれらの台帳システムを使用する口座間の取引のコスト及び時間を増加させる。1つの口座から別の口座への不換通貨の振替は、不正、遅延、及び取引コストを生じやすい。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
[3]本開示は、ブロックチェーンに基づく金融取引のためのシステム及び方法に関する。ブロックチェーンによって支援される金融取引は、従来の不換通貨の取引よりも安全である。ブロックチェーンのトランザクションは、取引に関連するコストにおいてより効率的である。ブロックチェーンに基づく金融取引は、従来の金融システムよりも柔軟性及びカスタマイズ性を提供することができる。
【課題を解決するための手段】
【0004】
[4]統合金融サービスプラットフォームであって、ブロックチェーンに基づくか又はブロックチェーン上に構築された複数のレールであって、複数の当事者間の口座振込、送金、引き落とし、融資による購買、又はポイント・オブ・セールス・ローンを含む複数の金融取引を可能にするように構成された、複数のレールと、複数のレールを実装するためのアプリケーションであって、複数のデバイス上で実行可能であり、複数の当事者間の金融取引を容易にするためのグラフィカルユーザインターフェースを備え、上記金融取引のうちの少なくとも1つは、第1の当事者と第2の当事者との間の取引額又は決済を示す又は表す視覚的コードを使用することによって完了される、アプリケーションとを備える、統合金融サービスプラットフォーム。
【0005】
[5]いくつかの実施形態では、アプリケーションは、モバイルアプリケーション(アプリ)又はウェブベースである。
【0006】
[6]いくつかの実施形態では、アプリケーションは、1つ以上の企業又は金融機関によって、又は1つ以上の企業又は金融機関のために構成可能又はカスタマイズ可能である。
【0007】
[7]いくつかの実施形態では、第1の当事者は小売業者又はサービスプロバイダであり、第2の当事者は消費者である。
【0008】
[8]いくつかの実施形態では、第1の当事者及び第2の当事者はプラットフォームの個々のエンドユーザである。
【0009】
[9]いくつかの実施形態では、視覚的コードは二次元コードを含む。
【0010】
[10]いくつかの実施形態では、二次元コードは、クイックレスポンス(QR)コードを含む。
【0011】
[11]いくつかの実施形態では、視覚的コードは、小売業者又はサービスプロバイダから消費者への請求書に関連付けられる。
【0012】
[12]いくつかの実施形態では、アプリケーションは、第1の当事者のための視覚的コードを生成するように構成され、視覚的コードは、その後、第1の当事者によって第2の当事者に表示又は送信される。
【0013】
[13]いくつかの実施形態では、アプリケーションは、第1の当事者がテキストメッセージ又は電子メールを介して視覚的コードを第2の当事者に送信することを可能にするように構成されている。
【0014】
[14]いくつかの実施形態では、少なくとも1つの金融取引は、第2の当事者がデバイスを使用して視覚的コードをスキャン又は処理すると、実質的にリアルタイムで完了又は決済される。
【0015】
[15]いくつかの実施形態では、取引額は、少なくとも1つの金融取引の完了又は決済により第1の当事者の口座に実質的にリアルタイムで反映される。
【0016】
[16]いくつかの実施形態では、取引額は、48時間未満で第1の当事者の口座に反映される。
【0017】
[17]いくつかの実施形態では、取引額は、1分未満で第1の当事者の口座に反映される。
【0018】
[18]いくつかの実施形態では、視覚的コードは、第1の当事者に関するメタデータ、少なくとも1つの金融取引の性質、及びタイムスタンプを含む。
【0019】
[19]いくつかの実施形態では、視覚的コードは、第2の当事者に関するメタデータをさらに含む。
【0020】
[20]いくつかの実施形態では、視覚的コードは、第2の当事者にのみ固有であり、これにより、視覚的コードが第2の当事者ではない別の当事者によってスキャン又は処理された場合に少なくとも1つの金融取引が完了できない。
【0021】
[21]いくつかの実施形態では、視覚的コードは、モバイルデバイス、デスクトップコンピューティングデバイス、又はポイント・オブ・セールス端末上に表示可能である。
【0022】
[22]いくつかの実施形態では、アプリケーションは、少なくとも1つの金融取引がオフライン取引である場合に視覚的コードを非同期的に送信するように構成される。
【0023】
[23]いくつかの実施形態では、プラットフォームは、複数の金融取引からの取引データを、複数の当事者のうちの1つ以上によって提供されるコンテキスト報酬プログラムに統合するように構成される。
【0024】
[24]いくつかの実施形態では、プラットフォームは、コンテキスト報酬プログラムに対するポイント又は報酬の蓄積、償還又は振替のためのシステム又は記録としてブロックチェーンを使用するように構成される。
【0025】
[25]いくつかの実施形態では、プラットフォームは、コンテキスト報酬プログラムを提供している第1の当事者と、第1の当事者の顧客又は潜在的な顧客である第2の当事者との間の地理的近接度に基づいて、コンテキスト報酬プログラムに関連付けられた1つ以上の地理的位置警告を生成するように構成される。
【0026】
[26]いくつかの実施形態では、プラットフォームは、保証引受プロセスに関する複数の金融取引の取引データに1つ以上の機械学習アルゴリズムを適用するように構成された分析モジュールをさらに備える。
【0027】
[27]いくつかの実施形態では、アプリケーションは、保証引受プロセスの結果に基づいて1以上の当事者に拡張するための信用供与を示す1つ以上の視覚的コードを生成するように構成される。
【0028】
[28]いくつかの実施形態では、アプリケーションは、1以上の当事者に信用供与を示す視覚的コードを表示又は送信するように構成される。
【0029】
[29]いくつかの実施形態では、信用供与の受諾は、1以上の当事者が1つ以上の視覚的コードをスキャン又は処理すると、実質的にリアルタイムで行われる。
【0030】
[30]いくつかの実施形態では、1以上の当事者が信用供与を受けた後、プラットフォームは、ローンプロバイダを介したオンラインローンサービスが、1以上の当事者がその後の販売取引から受け取る収益からローン返済を引き出すことを可能にするように構成される。
【0031】
[31]いくつかの実施形態では、プラットフォームは、資金又は残高を有する複数の口座をホストするように構成され、ブロックチェーンは、複数のレールにわたって拡張し、少なくともいくつかのレールへのフィアットブリッジインターフェースをサポートすることによって、複数の口座、資金又は残高、及び複数の金融取引のすべてを維持するように構成される。
【0032】
[32]いくつかの実施形態では、プラットフォームは、複数の当事者が複数のレールにわたって発生する複数の金融取引から取引収入を得ることを可能にするように構成される。
【0033】
[33]いくつかの実施形態では、プラットフォームは、暗号通貨ウォレットを組み込んで管理するように構成される。
【0034】
[34]いくつかの実施形態では、複数の当事者は、プラットフォーム上の口座名義人であり、対応する口座名義人に関連付けられた各口座は、ブロックチェーン上のウォレットである。
【0035】
[35]いくつかの実施形態では、第1の当事者及び第2の当事者はプラットフォームの個々のエンドユーザである。
【0036】
[36]一態様において、本開示は、統合金融サービスプラットフォームを使用して資金を振替する方法であって、(a)口座名義人が口座アプリケーションプログラミングインターフェース(API)に送信される資金振替要求を開始すること、(b)口座APIが、(1)資金振替要求がインバウンド・トランザクションの場合はプルトランザクションを、又は(2)資金振替要求がアウトバウンド・トランザクションの場合は償還参照メモを生成すること、(c)オムニバスバンクが、(1)資金をプルするプルトランザクション、又は(2)資金をプッシュする償還参照メモを処理すること、(d)オムニバスバンクがブロックチェーンに対して、(1)資金がオムニバスバンクからプルされる場合はミントトランザクション及び振替トランザクションを、又は(2)資金がオムニバスバンクにプッシュされる場合はバーントランザクションをブロードキャストすること、(e)ブロックチェーンからオムニバスバンクに対して、(1)ミントトランザクション及び振替トランザクションに基づいてステーブルコインをミントするための第1のトランザクションブロックカットを待機していることを示す第1の信号を、又は(2)バーントランザクションに基づいてステーブルコインをバーンするための第2のトランザクションブロックカットを待機していることを示す第2の信号を返すこと、並びに(f)オムニバスバンクが口座APIに対して、(1)ステーブルコインをミントするための第1のトランザクションブロックカットの完了によりプルトランザクションを完了としてマークする第1の確認信号を、又は(2)ステーブルコインをバーンするための第2のトランザクションブロックカットの完了によりプッシュトランザクションを完了としてマークする第2の確認信号を送信することを含む、方法を提供する。
【0037】
[37]いくつかの実施形態では、資金振替要求は、自動資金決済センター(ACH)振替を含む。
【0038】
[38]いくつかの実施形態では、(b)は、口座APIが償還参照メモと共に振替トランザクションをブロックチェーンにブロードキャストすることをさらに含む。
【0039】
[39]いくつかの実施形態では、本方法は、中間トランザクションブロックカットを待機していることを示す中間信号を、ブロックチェーンからオムニバスバンクに返すことをさらに含む。
【0040】
[40]いくつかの実施形態では、資金は、中間トランザクションブロックカットの完了によりオムニバスバンクにプッシュされる。
【0041】
[41]いくつかの実施形態では、(d)において、資金がオムニバスバンクにプッシュされた後、バーントランザクションがオムニバスバンクからブロックチェーンにブロードキャストされる。
【0042】
[42]いくつかの実施形態では、プルトランザクションは、口座名義人の口座への資金のクレジット又は振替であり、ステーブルコインのミントに対応する。
【0043】
[43]いくつかの実施形態では、プッシュトランザクションは、口座名義人の口座からの資金の引き落とし又は振替であり、ステーブルコインのバーンに対応する。
【0044】
[44]いくつかの実施形態では、本方法は、さらに、複数の口座名義人間でステーブルコインを振替するためのネットワーク内トランザクションを可能にするために、第1の口座名義人が第2の口座名義人へのコイン振替要求を開始することであって、コイン振替要求が口座APIに送信される、コイン振替要求を開始すること、口座APIがブロックチェーンに対して、コイン振替要求に関連付けられた振替トランザクションをブロードキャストすること、ブロックチェーンから口座APIに対して、第1の口座名義人と第2の口座名義人との間でステーブルコインを振替するためのトランザクションブロックカットを待機していることを示す信号を返すこと、及び、口座APIが、トランザクションブロックカットの完了によりトランザクションを完了としてマークする確認信号を生成すること、によって統合金融サービスプラットフォームを使用することを含む。
【0045】
[45]いくつかの実施形態では、本方法は、統合金融サービスプラットフォームを使用して、口座名義人がデビットカードを申請することを可能にすることをさらに含み、これにより、デビットトランザクションが口座名義人が保有するステーブルコインのウォレットに対して記録される。
【0046】
[46]本開示のさらなる態様及び利点は、本開示の例示的な実施形態のみを示して説明する以下の詳細な説明から当業者には容易に明らかになるであろう。理解されるように、本開示は、他の異なる実施形態が可能であり、そのいくつかの詳細は、すべて本開示から逸脱することなく、様々な明白な点で変更が可能である。したがって、図面及び説明は、本質的に例示と見なされるべきであり、限定と見なされるべきではない。
【0047】
参照による組み込み
[47]本明細書で言及されるすべての刊行物、特許、及び特許出願は、あたかも各個々の刊行物、特許、又は特許出願が参照により組み込まれることが具体的かつ個別に示されているのと同程度に、参照により本明細書に組み込まれる。
【0048】
[48]本開示の新規な特徴は、添付の特許請求の範囲に詳細に記載されている。本開示の特徴及び利点のさらなる理解は、例示的な実施形態を説明する以下の詳細な説明及び添付の図面(本明細書では「Figure」及び「FIG」ともいう)を参照することによって得られるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0049】
図1】[49]図1は、いくつかの実施形態による統合金融サービスプラットフォームを概略的に示す。
図2】[50]図2は、いくつかの実施形態による、第1の当事者と第2の当事者との間の取引額又は決済を示す又は表す視覚的コードの一例を概略的に示す。
図3】[51]図3は、いくつかの実施形態による統合金融サービスプラットフォームのデータフロー構造を概略的に示す。
図4】[52]図4は、いくつかの実施形態による、ユーザの口座を作成するように構成された統合金融サービスプラットフォームのプロセスフローを概略的に示す。
図5】[53]図5は、いくつかの実施形態による、ブロックチェーンの1つ以上のトークンがある額の不換通貨と交換される、自動資金決済センター(ACH)プルトランザクションを開始するように構成された統合金融サービスプラットフォームのプロセスフローを概略的に示す。
図6】[54]図6は、いくつかの実施形態による、ブロックチェーンの1つ以上のトークンがある額の不換通貨と交換される、ACHプッシュトランザクションを開始するように構成された統合金融サービスプラットフォームのプロセスフローを概略的に示す。
図7】[55]図7は、いくつかの実施形態による、ネットワーク内トランザクションを円滑化するように構成された統合金融サービスプラットフォームのプロセスフローを概略的に示す。
図8】[56]図8は、いくつかの実施形態による、デビットカードの申請及び作成を円滑化するように構成された統合金融サービスプラットフォームのプロセスフローを概略的に示す。
図9】[57]図9は、本明細書で提供される1つ以上の方法を実施するようにプログラムされ又は他の方法で構成された例示的なコンピュータシステムを概略的に示す。
【発明を実施するための形態】
【0050】
[58]本明細書では様々な実施形態を示して説明しているが、かかる実施形態が単なる例として提供されていることは当業者には明らかであろう。当業者であれば、本開示の範囲から逸脱することなく、多くの変形、変更、及び置換を行うことができる。本明細書に記載の実施形態に対する様々な代替形態が使用され得ることを理解されたい。
【0051】
[59]一態様において、本開示は、統合金融サービスプラットフォームを提供する。プラットフォームは、1つ以上の支払いレールを含み得る。複数のレールは、複数の金融取引を可能にするように構成され得る。金融取引の非限定的な例としては、複数の(例えば、2以上の)当事者間の口座振込、送金、引き落とし、融資による購買、及びポイント・オブ・セールス・ローンを挙げることができる。
【0052】
[60]プラットフォームは、複数のレールを実装するための1つ以上のアプリケーションを含み得る。レールは、2以上の当事者間で通貨又は他の資産を振替するプラットフォーム又はネットワークである。複数のレールは、複数の異なる通貨、資産、又は金融取引の種類を含み得る。例えば、複数のレールは、振替、ローン構築、企業間又は企業と顧客との間の請求書決済、及びクレジット発行を含む金融取引のグループの各金融取引のためのレールを含み得る。プラットフォームは、複数のレールを水平方向及び/又は垂直方向に統合することができる。プラットフォームは、その統合されたレールをモバイルユーザにとって使いやすくするモバイルプラットフォームであり得る。プラットフォーム上に複数のレールを統合することにより、効率を高めることができる。統合によって、取引の時間効率、コスト、規制調査、又は他のメトリックを高めることができる。モバイルプラットフォーム上に複数のレールを統合することは、エンドユーザに、より速い取引速度、より高い信頼性、より少ない中間ステップ又はチャネル、及び他の利点を提供することができる。さらに、単一の統合されたプラットフォーム上に複数のレールを統合することにより、ユーザが単一のプラットフォームを使用して多種多様なトランザクションを処理することを可能にする。
【0053】
[61]1つ以上のアプリケーションは、複数のデバイス上で実行可能であり得る。いくつかの実施形態では、アプリケーションはモバイルアプリケーション(「アプリ」)であり得る。複数のデバイスとしては、パーソナルコンピュータ(例えば、ポータブルPC)、スレート若しくはタブレットPC(例えば、Apple(登録商標)iPad(登録商標)、Samsung(登録商標)Galaxyタブ)、電話、スマートフォン(例えば、Apple(登録商標)iPhone(登録商標)、Android対応デバイス、Blackberry(登録商標))、又は携帯情報端末を挙げることができる。アプリケーションは、1つ以上の金融取引を容易にするためのグラフィカルユーザインターフェース(GUI)を含むことができる。GUIは、1つ以上のデバイス上にレンダリングされ得る。アプリケーションは、複数の当事者間の1つ以上の金融取引を円滑化することができる。
【0054】
[62]図1は、プラットフォーム100の一実施形態を示す。プラットフォームは、複数のユーザデバイス110に動作可能に連結され得る。プラットフォームのアプリケーションは、複数のデバイス111、112、113のうちの1つ以上のデバイス110上で実行可能であり得る。プラットフォーム100はまた、1つ以上の金融機関120と動作可能に通信し得る。プラットフォームは、1つ以上の金融機関120の1つ以上の金融機関口座121、122、123と動作可能に通信し得る。
【0055】
[63]プラットフォームは、プラットフォームの複数のレールを実装するように構成されたアプリケーションプログラミングインターフェース(API)101を備え得る。APIは、オムニバス口座102と動作可能に通信し得る。オムニバス口座は、一般に、複数の所有者のうちの1人以上の所有者がオムニバス口座内に保有される別個の資産に別個の所有権を保有する、金融機関で保有される口座を指す場合がある。オムニバス口座及びAPIは、分散型台帳(例えば、ブロックチェーン)103と動作可能に通信し得る。分散型台帳は、プラットフォームの2人の当事者又はプラットフォームの1人の当事者と、プラットフォームの外部の1以上の当事者との間のトランザクションを記録することができる。例えば、ブロックチェーンは、ユーザデバイス111を介してユーザによって指示されたときに、金融機関口座121とオムニバス口座102との間の、プラットフォームによって円滑化されたトランザクションを記録することができる。
【0056】
ブロックチェーンに基づく金融取引レール
[64]一実施形態では、本明細書に記載のプラットフォームは、金融取引レールを提供するように構成され得る。金融取引レールは、ブロックチェーンなどの分散型台帳に基づき得る。場合によっては、金融取引レールは、プライベートブロックチェーンネットワークに基づき得る。場合によっては、このレールは、公的にアクセス可能なブロックチェーンネットワークに基づき得る。
【0057】
[65]場合によっては、本開示の金融取引レールは、小売業者の支払いレール(例えば、1以上の小売業者と1以上の消費者との間の商取引を可能にするように構成された支払いレール)であってもよい。いくつかの実施形態では、支払いレールは、支払いレールを介して交換された資金をリアルタイムで決済することができる。場合によっては、ブロックチェーンに基づく支払いレールは、ユーザ(例えば、小売業者)がリアルタイムで決済資金にアクセスすることを可能にすることができる。本明細書で使用される「リアルタイム」という用語は、一般に、ユーザにとって実質的に遅延していないように見える応答時間を指す。リアルタイムのアクション又はイベントは、少なくとも別のイベント又はアクションに対して、10秒、5秒、1秒、10分の1秒、100分の1秒、ミリ秒、又はそれ以下のうちの1つ以上より短い応答時間内に実行され得る。リアルタイムアクションは、1つ以上のコンピュータプロセッサによって実行され得る。いくつかの実施形態では、応答時間は、(コンピュータプロセッサなどによる)データの処理、(プラットフォームなどによる)データの送信、又はプラットフォームの他の動作に関連付けられ得る。
【0058】
[66]いくつかの実施形態では、ブロックチェーンに基づく金融取引レールは、レールを使用する小売業者の取引手数料を少なくとも10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、85%、90%、95%、又はそれ以上削減することができる。場合によっては、ブロックチェーンに基づく金融取引レールは、チャージバックリスクを低減又は排除することができる。チャージバックリスクは、一般に、小売業者と従来のレール提供者(例えば、Visa(登録商標)クレジットカード)との間の消費者詐欺又は他の無効化のために商業取引が決済されないリスクを指す場合がある。
【0059】
ポイント・オブ・セールス融資
[67]プラットフォームは、クレジット及びデビットシステムの利点を組み込むことができる。例えば、プラットフォームは、連邦預金保険会社(FDIC)の保険に入っている金融機関の口座をリンクして、Visaデビットカードへのユーザアクセスを提供し、ユーザ口座への口座振込を可能にし、ユーザがリンクされた金融機関の現金自動預け払い機(ATM)にアクセスすることを可能にするように構成することができる。プラットフォームは、プラットフォーム上の個々のトランザクションに融資するネイティブAPIを提供することによってクレジット取引の利益を提供するように構成され得る。融資APIは、ユーザ(例えば、消費者)がポイント・オブ・セールス(POS)での購買に融資することを可能にするように構成することができる。融資APIは、従来のVisaデビットレール又はブロックチェーンに基づく金融取引レールを使用することができる。
【0060】
[68]いくつかの実施形態では、プラットフォームは、ユーザ(例えば、顧客)が、従来のデビットカードトランザクションについて、分割払いローン購買を融資することで支払うことを可能にすることができる。例えば、消費者は、プラットフォームの保証引受人からの融資にアクセスすることによって小売業者と決済することができ、ここでの融資は、分割払いローン契約を含む。場合によっては、プラットフォームは、例えば、2分未満の期間内に、保証引受の決定(例えば、消費者が購買を融資する資格があるかどうか)を可能にすることができる。いくつかの実施形態では、プラットフォームは、消費者がポイント・オブ・セールスなどでリアルタイムにクレジットにアクセスすることを可能にすることができる。
【0061】
[69]一態様において、本開示のプラットフォームは、API統合を可能にすることができる。API統合は、プラットフォームのルック・アンド・フィールのカスタマイズを可能にすることができる。場合によっては、API統合は、プラットフォームが第2のプラットフォームの他のコンポーネント又は機能と統合されることを可能にし得る。
【0062】
1.視覚的コード
[70]一態様において、本開示のプラットフォームは、プラットフォーム上での金融取引を円滑化するための視覚的コードを提供することができる。プラットフォームは、複数のデバイス上で実行可能なアプリケーションを含むことができる。アプリケーションは、グラフィカルユーザインターフェースを含むことができる。グラフィカルユーザインターフェースは、複数の当事者間の1つ以上の金融取引を円滑化するように構成することができる。金融取引のうちの少なくとも1つは、視覚的コードを使用して完了することができる。図2Aは、トランザクションに関する情報を入力するようにユーザに促すプラットフォームのインターフェースの一例を示す。図2Bは、視覚的コード(例えば、QRコード(登録商標))を提供するプラットフォームの一例を示す。視覚的コードは、クイックレスポンス(QR)コードを含むことができる。視覚的コードは、第1の当事者と第2の当事者との間の取引額又は決済を示すか、又は表すことができる。視覚的コードは、第1の当事者と第2の当事者との間の取引を識別するためにプラットフォームによって使用され得る情報を含み得る。この情報は、当事者の識別情報、取引の額、取引の日付、提供された商品又はサービスの説明、商品又はサービスの販売の場所、商品又はサービスの購買額の融資に関する詳細、及び/又は取引の請求書に関する他の情報を含むことができる。
【0063】
[71]一例として、視覚的コードは、商業取引の請求書、例えば、夕食の勘定書を表すことができる。勘定書又は請求書は、1又は複数の顧客によってスキャンされる印刷又はデジタル表示された勘定書上の視覚的コードを含むことができる。視覚的コードをスキャンすると、顧客のデバイス上のアプリケーションは、勘定書を認証し、消費者に、例えば、プラットフォームのレールを介して資産の振替を開始して未払い金を精算することによって勘定書の支払いをするように促すことができる。
【0064】
[72]一例では、視覚的コードは、商業取引、例えば、毎月の家賃債務の支払いの領収書を表すことができる。プラットフォームの支払いレールを介して一ヶ月の家賃額を支払うと、プラットフォームは、支払われた家賃の詳細を表す視覚的コードを生成することができる。この視覚的コードは、支払われた家賃の領収書として、テナント及び家主に送信されてもよい。また、視覚的コードがテナントや家主のデバイスによってスキャンされて、家賃の支払いの詳細を想起してもよい。別の実施形態では、視覚的コードは、プラットフォームを使用して完了されなかった取引を反映するために一方の当事者によって生成されてもよい。一例として、テナントが家主に現金で支払い、家主が取引詳細をプラットフォームに入力すると、プラットフォームは、取引を表す視覚的コードを生成し、その視覚的コードを家賃取引の領収書として家主及びテナントに送信する。
【0065】
[73]アプリケーションのグラフィカルユーザインターフェース又はアプリケーションは、視覚的コードから情報を回収するように構成することができる。そのグラフィカルユーザインターフェース又はアプリケーションは、視覚的コードをスキャン、写真撮影、又は他の方法で解析することによって視覚的コードから情報を回収することができる。アプリケーションは、視覚的コードから回収された情報を使用して、2人の当事者間のデジタル請求書を生成することができる。アプリケーションは、視覚的コードのスキャン時に請求書を、その請求書を決済する責任を負う当事者に提示することができる。アプリケーションは、視覚的コードによって表される取引の額を決済するために、第1のユーザから第2のユーザへの資産の振替を開始することができる。アプリケーションは、プラットフォームの支払いレールを介して取引額の支払いを承認又は拒否するように、第1のユーザ又は第2のユーザのいずれかに促すことができる。
【0066】
[74]場合によっては、本開示の視覚的コードは、システムによって視覚的に解析されるように構成されたデータの表現を含むことができる。視覚的コードは、クイックレスポンス(QR)コード、ユニバーサル製品コード(UPC)、又は他の視覚的コードを含むことができる。視覚的コードは、様々なフォーマットであってもよい。視覚的コードは、1つ以上の向きを有することができる。視覚的コードは、正方形、長方形、又はセンサによって識別される別の標準的な多角形であってもよい。視覚的コードは、視覚的コードのフレーム内に文字及び/又は画像を含むことができる。視覚的コードは、カラー、モノクロ、グレースケール、又は白黒であってもよい。視覚的コードは、本開示の1つ以上のアプリケーションを実行することができるデバイス(例えば、スマートフォン、タブレット、カメラ付きコンピュータ、又はカメラとプロセッサとを備える他のシステム)のカメラによって撮像されるように構成することができる。
【0067】
[75]場合によっては、視覚的コードはデバイス間で送信されてもよい。非限定的な例として、視覚的コードは、プラットフォームのアプリケーションを実行しているデバイスによって生成され、プラットフォームのアプリケーションを実行している第2のデバイスに送信されてもよい。視覚的コードは、電子メール、テキストメッセージ、アプリケーションを介したデータメッセージ、又は他のデジタル経路として送信されてもよい。視覚的コードはまた、第1のデバイス上に視覚的コードを表示し、第2のデバイスによって視覚的コードをスキャンすることによって送信されてもよい。非限定的な例として、小売業者は、第1のデバイス上のプラットフォームのアプリケーションに情報を入力することができる。第1のデバイス上のアプリケーションは、視覚的コードを生成することができる。第1のデバイスのアプリケーションのグラフィカルユーザインターフェースは、視覚的コードを表示することができる。第2のデバイス上のプラットフォームのアプリケーションは、第1のデバイスの視覚的コードを(例えば、第2のデバイスに統合されたカメラで視覚的コードを撮像することによって)解析することができる。第2のデバイス上のプラットフォームのアプリケーションは、視覚的コードによって表される取引の残高を決済するために、プラットフォーム上の資産の振替を開始する(又は、第2のデバイスのユーザに開始するように促す)ことができる。決済により、プラットフォームのアプリケーションは、トランザクションの完了を確認するために1以上のトランザクションの当事者に信号を送信することができる。
【0068】
[76]場合によっては、視覚的コードを使用して、トランザクション要求又は領収書(例えば、請求書)を認証することができる。例えば、請求書及び視覚的コードがユーザのデバイスに送信されると、ユーザのデバイス上のアプリケーションは、視覚的コードの存在を検出し、請求書の真正性を判定することができる。請求書の真正性の判定は、ユーザが請求書の支払いを完了することを促す、又は可能にするために、アプリケーションによって使用され得る。
【0069】
2.オムニバス口座
[77]本開示のプラットフォームは、オムニバス口座を用いて動作するように構成することができる。オムニバス口座は、FDICの保険に入っている金融機関によって保証され得る。オムニバス口座は、金融サービスプラットフォームを提供する実体の名義で保有されてもよい。オムニバス口座は、プラットフォームの複数のユーザの資産を保持することができる。プラットフォームは、分散型台帳(例えば、ブロックチェーン)を使用して、プラットフォームの複数のユーザ間のオムニバス口座内の資産の所有権の説明責任を負うことができる。オムニバス口座内の資産は、従来の通貨又は不換通貨、デジタル通貨の1つ以上のトークン、又は別のデジタル資産又は従来型の資産のうちの1つ以上を含むことができる。
【0070】
3.データ要求フロー
[78]図3は、クライアント、APIサービス、及びプラットフォームのベンダ相互間のデータ構造の一例を示す。場合によっては、プラットフォームは、プラットフォームの2つ以上のAPIサービス相互間のデータの転送を円滑化するためのデータ処理層を含む。場合によっては、1つ以上のAPIサービスは、1つ以上のサードパーティベンダと直接通信することができる。
【0071】
4.口座の作成
[79]場合によっては、本明細書に記載のプラットフォームは、口座の作成を円滑化することができる。図4は、プラットフォームのプロセスの一例を示す。口座は、特定のユーザにリンクされてもよい。ユーザはモバイルクライアントであってもよい。モバイルクライアントは、一般に、プラットフォームのアプリケーションを実行しているモバイルデバイスを介してプラットフォームにアクセスするユーザを指す場合がある。モバイルクライアントは、アプリケーションのアプリケーションインターフェース(例えば、API)と対話(例えば、通信する)することができる。口座の作成は、口座を申請すること、及び/又は口座をユーザに登録することを含み得る。ユーザは、ユーザデータを入力するように促されてもよい。ユーザデータは、ユーザの適格性及び/又は口座を開く能力に関する情報を含むことができる。ユーザデータは、そのユーザにリンクされた他の金融サービスプロバイダにおける他の口座に関する情報を含むことができる。
【0072】
[80]ユーザデータは、個人識別情報(PII)を含むことができる。ユーザデータは、ユーザデータを照合し、ユーザの身元を照合し、あるいは他の方法で「know your customer」(KYC)又はAnti Money Laundering(AML)ガイドラインに準拠するために、金融サービスプラットフォームによって処理される。
【0073】
[81]プラットフォームは、1つ以上のアプリケーションプログラミングインターフェース(API)を含むことができる。これらの1つ以上のAPIのうちの1つは、新しい口座に対するユーザの申請を円滑化するように構成されたAPI(例えば、申請API)であってもよい。申請APIは、申請(例えば、提出されたユーザデータの集まり)をプラットフォームに保存することができる。申請APIは、プラットフォームのデータ処理層にデータをブロードキャストすることができる。データ処理層は、内部及び/又は外部(例えば、第三者)の検証を用いてユーザデータを評価することができる。内部及び/又は外部の検証は、新しい口座に対するユーザの申請を承認又は拒否することができる。
【0074】
[82]データ処理層は、データ処理層による検証の結果を、口座の対話を円滑化するように構成されたAPI(例えば、口座API)に送信することができる。口座APIは、新規ユーザのために新規ウォレットを管理することができる。本明細書で使用されるウォレットは、一般に、ユーザの支払い情報を安全に格納するように構成され、支払い口座情報を提示してデジタル金融取引を完了するためにアクセス可能なソフトウェアベースのシステムを指すことができる。ウォレットは、ウォレットユーザのために1つ以上のデジタル資産を保持する口座を指す場合がある。ウォレットはブロックチェーンレール上で管理されてもよい。
【0075】
「83」データ処理層は、検証の結果を申請APIに送り返す(例えば、ブロードキャスト)ことができる。申請APIは、新規ユーザの新しい口座に関する申請を完了することができる。申請APIが申請を完了した後、新規ユーザは、口座APIを介して口座に関連する情報を照会することができる。
【0076】
5.金融機関の振替
[84]別の態様では、本開示のプラットフォームは、プラットフォームと金融機関との間の通貨又は他の資産の振替を円滑化することができる。いくつかの実施形態では、複数のレールは、プラットフォームと、プラットフォームをサポートするブロックチェーンレールと、金融機関の1つ以上のユーザ口座と、金融機関のデジタル口座システムをサポートする金融機関ミドルウェアとの間のトランザクションを可能にする。プラットフォームは、第1の金融機関のユーザ口座と第2の金融機関のオムニバス口座との間の取引を円滑化することができる。オムニバス口座は、1人以上のユーザの利益のためにプラットフォームの名義で保有されてもよい(例えば、プラットフォームのユーザの利益のためにプラットフォームによって管理されてもよい)。第1の金融機関と第2の金融機関とは、同一の金融機関であってもよいし、異なる金融機関であってもよい。場合によっては、プラットフォームと金融機関との間の資産の振替は、自動資金決済センター(Automated Clearing House:ACH)ネットワーク(例えば、ACH振替)を介して円滑化され得る。ユーザは、金融機関で保有されている口座をプラットフォーム上のそれらの口座とリンクさせることができる。ユーザは、ユーザの金融機関口座からプラットフォームのオムニバス口座に資金をプッシュ又はプルするのに必要な金融機関口座情報を提供することができる。ユーザの金融機関口座と交換された通貨又は他の資産と引き換えに、プラットフォームは、プラットフォームのブロックチェーン台帳上でステーブルコインをバーン又はミントすることができる。本明細書で使用される場合、ステーブルコインは、一定の価格を有するか、又はその価格が不換通貨に連動しているブロックチェーンネットワークの暗号通貨又はデジタルトークンを指すことができる。一例として、ステーブルコインは、米国ドルに連動し、1ドル当たり1つのトークン(コイン)で評価され得る。ステーブルコインは、不換通貨よりも容易に取引することができ、したがって、本明細書に記載のプラットフォームを効率化することが可能になり得る。さらに、ステーブルコインの一定の価値は、別の種類の暗号通貨と比較して、揮発性トークンを使用するトランザクションの効率を低下させ得る揮発性に対するより大きな信頼性及び耐性を提供する。
【0077】
[85]場合によっては、口座APIは、ユーザ(例えば、口座名義人)が金融機関の振替(例えば、ACH振替)に関する情報を入力するのを円滑化することができる。口座APIは、ACH振替の要求を格納することができる。口座APIは、ACHトランザクション要求(例えば、プル又はプッシュ)を作成することができる。口座APIは、プラットフォームに統合された金融機関にそのACHトランザクション要求を送信することができる。金融機関がトランザクションを完了すると(例えば、ACHプル又はプッシュ)、プラットフォームは、成功したトランザクションをプラットフォームをサポートするブロックチェーンにブロードキャストすることができる。ブロックチェーンは、プラットフォームの1つ以上のトランザクション(例えば、成功したACHトランザクション)を記録するように構成され得る。
【0078】
6.ミント(プル/クレジット)
[86]場合によっては、プラットフォームと金融機関との間のトランザクションは、ACHプル又はACHプッシュを含み得る。図5は、ユーザの金融機関口座からオムニバス口座へ金額をミント又はプル/クレジットするように構成されたプラットフォームのプロセスの一例を示す。図5に示すステップは、別の順序、1つ以上の追加のステップを含む順序、又は任意の他の順序で実行されてもよい。プロセスは、ACHプルトランザクションを含むことができ、不換通貨は、プラットフォームの分散型台帳の1つ以上のトークンと交換される。ACHプルは、金融機関口座から通貨を引き落とすか、又は削除し、その通貨の価値をプラットフォームのオムニバス口座に振替するトランザクションを指すことができる。プラットフォームは、ユーザの金融機関口座から通貨を引き出し、通貨をオムニバス口座に振替し、そのトランザクションをブロックチェーン台帳に記録することができる。プラットフォームはまた、ユーザの金融機関口座からオムニバス口座に振替された通貨の価値に対応するプラットフォームのブロックチェーンに基づいて1つ以上のトークンをミントする(例えば、作り出す)ことができる。1つ以上のトークンは、プラットフォームのブロックチェーン及びデジタルウォレットに固有のステーブルコインを含み得る。代替的又は追加的に、1つ以上のトークンは、プラットフォームのブロックチェーン又はデジタルウォレットに固有ではない1つ以上のデジタル資産を含むことができる。ACHプルトランザクションを完了し、ブロックチェーンのステーブルコイン又は振替された通貨の価値を表す他のトークンをミントした後、口座APIは、ユーザがプラットフォームブロックチェーン上のトークンの残高を問い合わせることを可能にするように構成され得る(例えば、プラットフォームによって管理されたウォレット内に保持される)。
【0079】
7.バーン(プッシュ/、引き落とし)
[87]場合によっては、プラットフォームと金融機関との間のトランザクションは、ACHプル又はACHプッシュを含み得る。図6は、オムニバス口座から金融機関におけるユーザ口座へ金額をバーン又はプッシュ/引き落としするように構成されたプラットフォームのプロセスの一例を示す。図6に示すステップは、別の順序、1つ以上の追加のステップを含む順序、又は任意の他の順序で実行されてもよい。プロセスは、プラットフォームの分散型台帳のトークンが不換通貨と交換されるACHプッシュトランザクションを含むことができる。ACHプッシュは、プラットフォームのオムニバス口座から金融機関の口座に通貨をクレジット又は追加するトランザクションを指す場合がある。プラットフォームは、プラットフォームのユーザ口座から1つ以上のトークンを削除することができ、ここで、1つ以上のトークンは、オムニバス口座から金融機関の口座に振替された不換通貨の価値に対応するプラットフォームの分散型台帳のトークンである。プラットフォームは、ユーザ口座から削除された1つ以上のトークンのバーン(例えば、破壊)に成功したことなどのトランザクションをブロックチェーン上に記録することができる。1つ以上のトークンは、プラットフォームのブロックチェーン及び/又はデジタルウォレットに固有のステーブルコインを含み得る。代替的又は追加的に、1つ以上のトークンは、プラットフォームのブロックチェーン又はデジタルウォレットに固有ではない1つ以上のデジタル資産を含むことができる。ACHプッシュトランザクションを完了し、ブロックチェーンのステーブルコイン又は振替された通貨の価値を表す他のトークンをバーンした後、口座APIは、ユーザがプラットフォームブロックチェーン上のトークンの残高を問い合わせることを可能にするように構成され得る(例えば、プラットフォームによって管理されたウォレット内に保持される)。
【0080】
8.ネットワーク内トランザクション
[88]場合によっては、本明細書に記載のプラットフォームは、2人以上のユーザ間のネットワーク内トランザクションを円滑化するように構成され得る。図7は、ネットワーク内トランザクションを円滑化するように構成されたネットワークのプロセスの一例を示す。図7に示すステップは、別の順序、1つ以上の追加のステップを含む順序、又は任意の他の順序で実行されてもよい。ネットワーク内トランザクションは、あるユーザから別のユーザへのステーブルコインの振替を含むことができる。ステーブルコインは、ブロックチェーンに基づいて、又はブロックチェーン上に構築されたプラットフォームのレールに固有であり得る。プラットフォームの口座APIは、ユーザがコイン振替(例えば、ブロックチェーンレールを介したステーブルコインの価値又は金額の振替)を開始するのを円滑化するように構成され得る。口座APIは、保留中のトランザクションを保存することができる。口座APIは、トランザクションの1つ以上の詳細をブロックチェーン台帳にブロードキャストすることができる。トランザクションの1つ以上の詳細は、振替される通貨の量、トランザクションに関与する当事者の識別情報、トランザクションの時間及び/又は日付、又はトランザクションの検証に使用される他の情報を含むことができる。ブロックチェーンは、新しいブロックをカットする(例えば、トランザクション、又はトランザクションの1つ以上の詳細をブロックチェーンに記録する)ことができる。新しいブロックがカットされ、トランザクションがブロックチェーン台帳に記録されると、口座APIはそのトランザクションを完了としてマークすることができる。口座APIは、ユーザが口座(例えば、口座残高、最近の取引履歴、又は他の口座情報に関する要求情報)を照会できるように構成することができる。
【0081】
9.デビットカードトランザクション
[89]一態様において、本開示のプラットフォームは、デビットカードトランザクションを円滑化するように構成され得る。図8は、デビットカードトランザクションを円滑化するように構成することができるプラットフォームのプロセスを示す。図8に示すステップは、別の順序、1つ以上の追加のステップを含む順序、又は任意の他の順序で実行されてもよい。プラットフォームは、申請API、口座API、カードAPI、及び/又はデビットカードプロバイダAPIを含むことができる。申請APIは、プラットフォーム上の新規ユーザの口座にリンクされたデビットカードの申請に関する情報を新規ユーザから要求するように構成され得る。口座APIは、デビットカードに関連する口座情報を含み得るユーザの口座情報を格納するように構成され得る。カードAPIは、外部デビットカードプロバイダ(デビットカードプロバイダAPIなど)と通信するか、そうでなければ統合するように構成され得る。
【0082】
[90]場合によって、申請APIは、口座名義人又は将来の口座名義人が、プラットフォーム上にデビットカード口座を作成するための申請を提出すること、又はプラットフォーム上のユーザの既存の口座にリンクされたデビットカードを追加することを円滑化することができる。申請APIは、申請(例えば、申請データ)を保存するように構成され得る。申請APIは、申請データをカードAPIにブロードキャストするように構成され得る。カードAPIは、申請データを処理するように構成され得る。カードAPIは、ユーザ口座及びユーザ口座に関連付けられたデビットカードを作成することができ、又はユーザの既存の口座に関連付けられたデビットカードを作成することができる。カードAPIは、申請データ又は処理された申請データをデビットカードプロバイダに送信するように構成され得る。デビットカードプロバイダは、外部デビットカードプロバイダAPIを介してカードAPIから申請データ又は処理された申請データを受信することができる。外部デビットカードプロバイダAPIは、プラットフォームのユーザ口座に関連付けられたデビットカードの作成に関する1つ以上のWebhook結果を生成することができる。カードAPIは、Webhook結果を受信して、デビットカードの申請及び作成の結果を口座APIにブロードキャストすることができる。口座APIは、カードAPIの申請及びデビットカード生成のアクションの結果を反映するために、ユーザの口座に関連付けられた1つ以上の許可、詳細、又は口座を更新するように構成され得る。ユーザの口座に関連付けられたデビットカードの申請及び生成が首尾よく完了した場合、カードAPIは、ユーザがデビットカード口座に関する1つ以上の詳細を照会するのを円滑化するように構成され得る。1つ以上の詳細は、口座の現在の残高及び/又は口座の取引履歴を含むことができる。
【0083】
[91]コンピュータシステム
[92]別の態様では、本開示は、本開示の方法を実施するようにプログラムされた又は構成されたコンピュータシステムを提供する。図9を参照すると、コンピュータシステム901は、統合金融サービスプラットフォームを使用して資金を振替する方法を実施するようにプログラムされ又は他の方法で構成されることができる。コンピュータシステム901は、例えば、統合金融サービスプラットフォームのトランザクションを分散型台帳に記録するように構成することができる。コンピュータシステム901は、ユーザの電子デバイス、又はその電子デバイスに対して遠隔設置されたコンピュータシステムとすることができる。コンピュータシステム901は、クラウドサーバとすることができる。
【0084】
[93]コンピュータシステム901は、シングルコア若しくはマルチコアプロセッサ、又は並列処理のための複数のプロセッサとすることができる中央処理装置(CPU、本明細書では「プロセッサ」及び「コンピュータプロセッサ」)905を含むことができる。コンピュータシステム901はまた、メモリ又は記憶場所910(例えば、ランダムアクセスメモリ、読み出し専用メモリ、フラッシュメモリ)と、電子記憶ユニット915(例えば、ハードディスク)と、1つ以上の他のシステムと通信するための通信インターフェース920(例えば、ネットワークアダプタ)と、キャッシュ、他のメモリ、データストレージ、及び/又は電子ディスプレイアダプタなどの周辺装置925とを含む。メモリ910、記憶ユニット915、インターフェース920及び周辺装置925は、マザーボードなどの通信バス(実線)を介してCPU905と通信する。記憶ユニット915は、データを記憶するためのデータ記憶ユニット(又はデータリポジトリ)とすることができる。コンピュータシステム901は、通信インターフェース920の助けを借りてコンピュータネットワーク(「ネットワーク」)930に動作可能に結合することができる。ネットワーク930は、インターネット、インターネット及び/若しくはエクストラネット、又はインターネットと通信するイントラネット及び/若しくはエクストラネットとすることができる。ネットワーク930は、場合によっては、電気通信及び/又はデータネットワークである。ネットワーク930は、クラウドコンピューティングなどの分散コンピューティングを可能にすることができる1つ以上のコンピュータサーバを含むことができる。ネットワーク930は、場合によっては、コンピュータシステム901の助けを借りて、コンピュータシステム901に結合されたデバイスがクライアント又はサーバとして振る舞うことを可能にすることができるピアツーピアネットワークを実装することができる。
【0085】
[94]CPU905は、プログラム又はソフトウェアで具現化することができる一連の機械可読命令を実行することができる。命令は、メモリ910などの記憶場所に格納することができる。命令は、CPU905に対して命令され得るものであり、続いて、CPU905は、CPU905を本開示の方法を実施するようにプログラムするか又は他の方法で構成することができる。CPU905によって実行される動作の例としては、フェッチ、デコード、実行、及びライトバックを挙げることができる。
【0086】
[95]CPU905は、集積回路などの回路の一部とすることができる。システム901の1つ以上の他の構成要素を回路に含めることができる。場合によっては、回路は特定用途向け集積回路(ASIC)である。
【0087】
[96]記憶ユニット915は、ドライバ、ライブラリ及び保存されたプログラムなどのファイルを記憶することができる。記憶ユニット915は、ユーザデータ、例えば、ユーザプレファレンス及びユーザプログラムを記憶することができる。コンピュータシステム901は、場合によっては、コンピュータシステム901の外部に(例えば、イントラネット又はインターネットを介してコンピュータシステム901と通信するリモートサーバ上に)配置された1つ以上の追加のデータ記憶ユニットを含むことができる。
【0088】
[97]コンピュータシステム901は、ネットワーク930を介して1つ以上のリモートコンピュータシステムと通信することができる。例えば、コンピュータシステム901は、ユーザ(例えば、小売業者又はエンドユーザ)のリモートコンピュータシステムと通信することができる。リモートコンピュータシステムの例としては、パーソナルコンピュータ(例えば、ポータブルPC)、スレート若しくはタブレットPC(例えば、Apple(登録商標)iPad(登録商標)、Samsung(登録商標)Galaxyタブ)、電話、スマートフォン(例えば、Apple(登録商標)iPhone(登録商標)、Android対応デバイス、Blackberry(登録商標))、又は携帯情報端末を挙げられる。ユーザは、ネットワーク930を介してコンピュータシステム901にアクセスすることができる。
【0089】
[98]本明細書に記載の方法は、例えば、メモリ910又は電子記憶ユニット915などのコンピュータシステム901の電子記憶場所に記憶された機械(例えば、コンピュータプロセッサ)が実行可能なコードによって実装することができる。機械実行可能コード又は機械可読コードは、ソフトウェアの形態で提供することができる。使用中、コードはプロセッサ905が実行することができる。場合によっては、コードは、記憶ユニット915から読み出され、プロセッサ905がすぐにアクセスするためにメモリ910に記憶され得る。いくつかの状況では、電子記憶ユニット915を除外することができ、機械実行可能命令がメモリ910に記憶される。
【0090】
[99]コードは、コードを実行するように適合されたプロセッサを有する機械で使用するためにプレコンパイルルして構成することができ、又はランタイム中にコンパイルすることができる。コードは、コードをプレコンパイルされた形又はコンパイルされたままの形で実行することを可能にするように選択することができるプログラミング言語で供給することができる。
【0091】
[100]コンピュータシステム901など、本明細書で提供されるシステム及び方法の態様は、プログラミングにおいて具現化することができる。本技術の様々な態様は、典型的には機械(又はプロセッサ)が実行可能なコード及び/又はある種の機械可読媒体上で実行されるか、又は機械可読媒体の形で具現化される関連データの形態の「製品」又は「物品」と考えることができる。機械実行可能コードは、電子記憶ユニット、例えば、メモリ(例えば、読み出し専用メモリ、ランダムアクセスメモリ、フラッシュメモリ)又はハードディスクに記憶することができる。「記憶装置」タイプの媒体は、コンピュータ、プロセッサなどの有形メモリ、又はそれらの関連モジュール、例えば、様々な半導体メモリ、テープドライブ、ディスクドライブなどのうちのいずれか又はすべてを含むことができ、ソフトウェアプログラミングのためにいつでも非一時的記憶装置を提供することができる。ソフトウェアの全部又は一部は、インターネット又は様々な他の電気通信ネットワークを介して通信されることがある。そのような通信は、例えば、あるコンピュータ又はプロセッサから別のコンピュータ又はプロセッサへの、例えば、管理サーバ又はホストコンピュータからアプリケーションサーバのコンピュータプラットフォームへのソフトウェアのロードを可能にし得る。したがって、ソフトウェア要素を有することができる別のタイプの媒体としては、ローカルデバイス間の物理インターフェースを通して、有線及び光の地上ネットワークを介して、また様々なエアリンクを通して使用されるような、光波、電気波、及び電磁波が挙げられる。有線又は無線リンク、光リンクなど、そのような波を搬送する物理的要素もまた、ソフトウェアを有する媒体と見なすことができる。本明細書で使用される場合、持続的で有形の「記憶」媒体に限定されない限り、コンピュータ又は機械「可読媒体」などの用語は、実行のためにプロセッサに命令を提供することに関与する任意の媒体を指す。
【0092】
[101]したがって、コンピュータ実行可能コードなどの機械可読媒体は、限定するものではないが、有形記憶媒体、搬送波媒体、又は物理伝送媒体などの多くの形態を取り得る。例えば、光ディスク若しくは磁気ディスク、又は任意のコンピュータなどの任意の記憶装置を含む不揮発性記憶媒体を使用して、図面に示すデータベースなどを実装することができる。揮発性記憶媒体としては、そのようなコンピュータプラットフォームのメインメモリなどのダイナミックメモリが挙げられる。有形伝送媒体としては、同軸ケーブル、銅ワイヤ及び光ファイバが挙げられ、コンピュータシステム内部のバスを構成するワイヤが挙げられる。搬送波伝送媒体は、電気信号若しくは電磁信号、又は無線周波数(RF)や赤外線(IR)データ通信中に生成されるような音波若しくは光波の形態を取り得る。したがって、コンピュータ可読媒体の一般的な形態としては、例えば、フロッピーディスク、フレキシブルディスク、ハードディスク、磁気テープ、任意の他の磁気媒体、CD-ROM、DVD若しくはDVD-ROM、任意の他の光学媒体、パンチカード紙テープ、穴のパターンを有する任意の他の物理的記憶媒体、RAM、ROM、PROM及びEPROM、FLASH-EPROM、任意の他のメモリチップ若しくはカートリッジ、データ若しくは命令を搬送する搬送波、そのような搬送波を搬送するケーブル若しくはリンク、又はコンピュータがプログラミングコード及び/若しくはデータを読み取ることができる任意の他の媒体が挙げられる。これらの形態のコンピュータ可読媒体の多くは、実行のために1つ以上の命令の1つ以上のシーケンスをプロセッサに届けることに関与し得る。
【0093】
[102]コンピュータシステム901は、例えば、ユーザが金融サービスプラットフォームと対話するためのポータルを提供するためのユーザインターフェース(UI)940を含む電子ディスプレイ935を含むか、又はそれと通信することができる。このポータルは、アプリケーション・プログラミング・インターフェース(API)を介して提供されてもよい。ユーザ又はエンティティはまた、UIを介してポータル内の様々な要素と対話することができる。UIの例としては、グラフィカルユーザインターフェース(GUI)及びウェブベースのユーザインターフェースが挙げられるが、これらに限定されない。
【0094】
[103]本開示の方法及びシステムは、1つ以上のアルゴリズムによって実行され得る。アルゴリズムは、中央処理装置905による実行時にソフトウェアによって実行され得る。例えば、アルゴリズムは、第1の当事者と第2の当事者との間の決済の取引額を示す、又は表す視覚的コードを生成するように構成されてもよい。
【0095】
[104]本発明の好ましい実施形態を本明細書に示して説明してきたが、かかる実施形態が例としてのみ提供されることは当業者には明らかであろう。当業者であれば、本開示の範囲から逸脱することなく、多くの変形、変更、及び置換を直ちに行うであろう。本明細書に記載の本発明の実施形態に対する様々な代替形態が、本発明を実施する際に使用され得ることを理解されたい。以下の特許請求の範囲が本発明の範囲を定義し、これらの特許請求の範囲内の方法及び構造並びにそれらの均等物が特許請求の範囲に包含されることが意図される。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
【国際調査報告】