(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2025-03-07
(54)【発明の名称】車載加速器システム
(51)【国際特許分類】
A61L 2/08 20060101AFI20250228BHJP
G21F 3/00 20060101ALI20250228BHJP
G21K 5/04 20060101ALI20250228BHJP
【FI】
A61L2/08
G21F3/00 L
G21K5/04
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024544845
(86)(22)【出願日】2024-02-27
(85)【翻訳文提出日】2024-07-24
(86)【国際出願番号】 CN2024078740
(87)【国際公開番号】W WO2024153259
(87)【国際公開日】2024-07-25
(31)【優先権主張番号】202310066675.5
(32)【優先日】2023-01-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】524279836
【氏名又は名称】中核第四研究設計工程有限公司
【氏名又は名称原語表記】THE FOURTH RESEARCH AND DESIGN ENGINEERING CORPORATION OF CNNC
【住所又は居所原語表記】No.261,Tiyu South Street,Shijiazhuang,Hebei 050021 China
(74)【代理人】
【識別番号】100112656
【氏名又は名称】宮田 英毅
(74)【代理人】
【識別番号】100089118
【氏名又は名称】酒井 宏明
(72)【発明者】
【氏名】冀東
(72)【発明者】
【氏名】劉曉超
(72)【発明者】
【氏名】蘇曉書
(72)【発明者】
【氏名】宋旺旺
(72)【発明者】
【氏名】侯鐵鋼
【テーマコード(参考)】
4C058
【Fターム(参考)】
4C058AA12
4C058BB06
4C058EE02
4C058EE03
4C058KK03
4C058KK23
4C058KK33
(57)【要約】
本発明は、車載加速器システムを提供し、化学的又は物理的方法に関する設備の技術分野に属する。本発明により提供される車載加速器システムは、コンテナキャビネット本体と、高エネルギー放射線照射加速器と、遮蔽体装置と、アンダービーム搬送装置と、通風装置と、を含み、取付空間内の中央部に取付仕切板が横方向に設けられ、高エネルギー放射線照射加速器が取付仕切板を貫通して取付仕切板に設けられ、高エネルギー放射線照射加速器のビーム流引出し窓が取付仕切板の下方に位置し、遮蔽体装置がコンテナキャビネット本体の底面に設けられ、ビーム流引出し窓が貫通して遮蔽体装置内に進入し、アンダービーム搬送装置が組立・取り外し可能な搬送チェーンユニットを複数組含み、通風装置が吸気機と、一端が遮蔽体装置の上頂壁に設けられ、他端には排気口が設けられた通風ダクトとを含み、本発明により提供される車載加速器システムは、遮蔽効果が良く、負荷が低く、移動可能などの特徴を有する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
中央部に取付仕切板が横方向に設けられた取付空間が設けられたコンテナキャビネット本体と、
前記取付仕切板を貫通して前記取付仕切板に設けられた、ビーム流引出し窓が前記取付仕切板の下方に位置する高エネルギー放射線照射加速器と、
前記コンテナキャビネット本体の底面に設けられた遮蔽体装置であって、入口遮蔽体と、作動遮蔽体と、出口遮蔽体とを含み、前記入口遮蔽体と前記出口遮蔽体とが並んで設けられ、前記作動遮蔽体内には円弧状の作動迷路が設けられ、前記作動迷路の上頂壁には前記ビーム流引出し窓が貫通して前記作動迷路内に進入することに適する退避角孔が設けられ、前記作動遮蔽体の同側には前記作動迷路とそれぞれ連通する作動入口と作動出口とが設けられ、前記入口遮蔽体内には流入迷路が設けられ、前記入口遮蔽体が前記作動入口に設けられ、前記出口遮蔽体内には流出迷路が設けられ、前記出口遮蔽体が前記作動出口に設けられ、前記流入迷路と、前記作動迷路と、前記流出迷路とが互いに連通し、前記作動迷路の、前記作動入口と前記作動出口から離れた一方側の内壁には第1の円弧遮蔽面が設けられ、他方側の内壁には第2の円弧遮蔽面が設けられた遮蔽体装置と、
脱着部材が設けられた搬送チェーンユニットを複数組含むアンダービーム搬送装置であって、前記脱着部材が2組の前記搬送チェーンユニットの取り外し・組立を実現し、前記遮蔽体装置の底部に設けられた複数組の前記搬送チェーンユニットである遮蔽体内搬送チェーンは、形状が前記流入迷路、前記作動迷路、前記流出迷路の形状に合わされ、前記遮蔽体装置の外部に設けられた複数組の前記搬送チェーンユニットである遮蔽体外搬送チェーンは、前記コンテナキャビネット本体の外側を半周して設けられ、第1端が前記コンテナキャビネット本体の前側壁を通して前記流入迷路の入口の前記搬送チェーンユニットに接続され、第2端が前記コンテナキャビネット本体の後側壁を通して前記流出迷路の出口の前記搬送チェーンユニットに接続されたアンダービーム搬送装置と、
通風ダクトと吸気機とを含む通風装置であって、前記通風ダクトは順に連通して設けられた第1のダクトと、第2のダクトと、第3の過渡ダクトと、第4のダクトを含み、前記第1のダクトが前記遮蔽体装置の上頂壁に、前記遮蔽体装置の長手方向に垂直に設けられ、前記第1のダクトには前記作動迷路と連通する吸気口が設けられ、前記第2のダクトが前記第1のダクトの第1端に垂直に設けられ、前記第1のダクトと前記第2のダクトが同一の水平面内に設けられ、前記第3の過渡ダクトが下方に湾曲した弧度を有し、前記第4のダクトが前記第3の過渡ダクトに対して鉛直に上向きに設けられ、前記第4のダクトの、前記第3の過渡ダクトから離れた一端には排気口が設けられ、前記吸気機が前記第4のダクトの、前記第3の過渡ダクトに近い一端に設けられ、前記吸気機の吸気口が前記第3の過渡ダクトに向かって設けられ、前記吸気機の排気口が前記第4のダクトに向かって設けられた通風装置と、を含む
ことを特徴とする車載加速器システム。
【請求項2】
前記第1の円弧遮蔽面の回動角度は180℃であり、前記第2の円弧遮蔽面の回動角度は180℃であり、前記第1の円弧遮蔽面と前記第2の円弧遮蔽面の円心が重ね合わせる
ことを特徴とする請求項1に記載の車載加速器システム。
【請求項3】
前記作動遮蔽体の外側壁には補強遮蔽ブロックが設けられ、前記退避角孔が前記作動遮蔽体の中心軸線に設けられた
ことを特徴とする請求項1に記載の車載加速器システム。
【請求項4】
前記入口遮蔽体は、鉛直入口セグメントと、水平入口セグメントと、過渡入口セグメントとを含み、前記過渡入口セグメントが前記作動入口に設けられ、前記水平入口セグメントが前記過渡入口セグメントの他端に水平に設けられ、前記鉛直入口セグメントが前記水平入口セグメントに垂直に設けられ、前記出口遮蔽体は、鉛直出口セグメントと、水平出口セグメントと、過渡出口セグメントとを含み、前記過渡出口セグメントが前記作動出口に設けられ、前記水平出口セグメントが前記過渡出口セグメントの他端に水平に設けられ、前記鉛直出口セグメントが前記水平出口セグメントに垂直に設けられた
ことを特徴とする請求項1に記載の車載加速器システム。
【請求項5】
前記過渡入口セグメントの外壁の厚さは前記作動遮蔽体から離れるにつれて徐々に減少し、前記水平入口セグメントの外壁の厚さは、前記過渡入口セグメントの外壁の厚さより小さく、前記鉛直入口セグメントの外壁の厚さは、前記水平入口セグメントの外壁の厚さより小さく、前記過渡出口セグメントの外壁の厚さは、前記作動遮蔽体から離れるにつれて徐々に減少し、前記水平出口セグメントの外壁の厚さは、前記過渡出口セグメントの外壁の厚さより小さく、前記鉛直出口セグメントの外壁の厚さは、前記水平出口セグメントの外壁の厚さより小さい
ことを特徴とする請求項4に記載の車載加速器システム。
【請求項6】
前記搬送チェーンユニットは、ローラと、伝動側板と、回動ギアと、伝動チェーンと、伝動モータとを含み、前記ローラが2組の前記伝動側板の間に回動可能に設けられ、複数組の前記ローラが前記伝動側板の長手方向に沿って均一に分布し、前記回動ギアが前記伝動側板の外側に設けられ、前記ローラの端部が前記回動ギアの中心に設けられ、前記伝動チェーンが同側の複数組の前記回動ギアに掛けられて噛み合い、前記伝動モータが前記伝動チェーンを駆動することによって前記回動ギアを駆動して回動させ、前記脱着部材が前記伝動側板の端部に設けられた
ことを特徴とする請求項1に記載の車載加速器システム。
【請求項7】
前記脱着部材は、第1の係着ブロックと、第2の係着ブロックと、スライド規制スリーブとを含み、前記第1の係着ブロックが前記伝動側板の第1端に設けられ、前記第2の係着ブロックが前記伝動側板の第2端に設けられ、前記第1の係着ブロックと前記伝動側板の側壁との間には、前記第2の係着ブロックに合わされる第1の係着溝が設けられ、前記第2の係着ブロックと前記伝動側板の側壁との間には、前記第1の係着ブロックに合わされる第2の係着溝が設けられ、隣接する2つの前記伝動側板において対向する前記第1の係着ブロックと前記第2の係着ブロックとを係着して嵌合することにより、前記スライド規制スリーブが前記伝動側板にスライド可能に設けられ、係着されている前記第1の係着ブロックと前記第2の係着ブロックとをロック又はロック解除するために用いられる
ことを特徴とする請求項6に記載の車載加速器システム。
【請求項8】
前記第3の過渡ダクトは、順に設けられた第1の接続横管と、第1の折り曲げ管と、第2の折り曲げ管と、第2の接続横管とを含み、前記第1の接続横管が前記第1のダクトと前記第1の折り曲げ管とを接続し、前記第1の折り曲げ管が下方に折り曲げられ、前記第2の折り曲げ管が第1の接続横管から離れる方向に折り曲げられ、前記第2の折り曲げ管が前記第1の折り曲げ管と前記第2の接続横管とを接続し、前記第2の接続横管の他端が前記第4のダクトに接続された
ことを特徴とする請求項1に記載の車載加速器システム。
【請求項9】
前記第1の折り曲げ管は弧状管であり、前記第1の折り曲げ管の弧状角が90°であり、前記第2の折り曲げ管は弧状管であり、前記第2の折り曲げ管の弧状角が90°である
ことを特徴とする請求項8に記載の車載加速器システム。
【請求項10】
前記吸気口にはガイド枠が設けられており、前記ガイド枠が遮蔽体内に挿入され、前記ガイド枠の外側にはシールガスケットが設けられた
ことを特徴とする請求項1に記載の車載加速器システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、化学的又は物理的方法に関する設備の技術分野に属し、具体的に車載加速器システムに関する。
【背景技術】
【0002】
新型コロナウィルスの伝播により、医療資材に対するニーズがますます高くなり、医療資材を急速に消毒滅菌することに対してより高い要求が出され、生産された直後の医療資材に対して一般的にエチレンオキサイドにより滅菌を行った後、7~14日間静置し、検査合格後に現場で使用することができる。しかし、医療資材の滅菌後の静置時間が長すぎ、医療資材の使用プロセスに大きく影響するため、エチレンオキサイド滅菌の代わりに放射線照射滅菌の技術を適用する方法を提案している。放射線照射滅菌の技術は物理的滅菌方法であり、波長が短く透過力が強く、滅菌が徹底的であり、化学消毒剤を必要とせず、汚染がなく、機械操作が可能であり、コストが低く、効率が高く、残留放射性がなく、環境に安全などの利点を有する。高エネルギー放射線加速器(一般的に10MeV加速器がよく使用される)は主に、生成された電子ビームを物質に作用させて消毒殺菌、材料改質、材料架橋などの応用を行うものであり、よく見られる物理的な滅菌用設備であり、メンテナンスコストが低く、加工効率が高く、透過力が強く、高密度及び大包装製品を循環して放射線照射することができる利点を有する。高エネルギー放射線照射加速器を応用すると、医療資材の滅菌時間を元の7~14日間から1日間程度に短縮させる。大量医療資材の放射線照射による滅菌の成功により医療資材の使用プロセスを速くし、医療資材の消毒滅菌の焦眉の急を解決したが、高エネルギー放射線照射加速器の遮蔽体は、主に鉄筋コンクリートで製造され、厚さが1.5~2.7mであり、遮蔽体と加速器との負荷が高くて1千トン近くに達し、一般的に町から離れた位置に建てられ、移動できない。生産された医療資材を高エネルギー放射線照射加速器の場所に定期的に輸送して放射線照射滅菌を行い、その後、感染症が流行する場所に輸送する必要があり、医療資材の使用プロセスを延長してしまい、且つ医療資材の輸送過程において、二次汚染が発生し、医療資材の使用に影響する可能性がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明は、遮蔽体と加速器の質量が大きすぎて移動しにくいという課題を解決するための車載加速器システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記目的を達成するために、本発明が採用する技術的解決手段は、車載加速器システムを提供することであり、前記車載加速器システムは、中央部に取付仕切板が横方向に設けられた取付空間が設けられたコンテナキャビネット本体と、
前記取付仕切板を貫通して前記取付仕切板に設けられた、ビーム流引出し窓が前記取付仕切板の下方に位置する高エネルギー放射線照射加速器と、
前記コンテナキャビネット本体の底面に設けられた遮蔽体装置であって、入口遮蔽体と、作動遮蔽体と、出口遮蔽体とを含み、前記入口遮蔽体と前記出口遮蔽体とが並んで設けられ、前記作動遮蔽体内には円弧状の作動迷路が設けられ、前記作動迷路の上頂壁には前記ビーム流引出し窓が貫通して前記作動迷路内に進入することに適する退避角孔が設けられ、前記作動遮蔽体の同側には前記作動迷路とそれぞれ連通する作動入口と作動出口とが設けられ、前記入口遮蔽体内には流入迷路が設けられ、前記入口遮蔽体が前記作動入口に設けられ、前記出口遮蔽体内には流出迷路が設けられ、前記出口遮蔽体が前記作動出口に設けられ、前記流入迷路と、前記作動迷路と、前記流出迷路とが互いに連通し、前記作動迷路の、前記作動入口と前記作動出口から離れた一方側の内壁には第1の円弧遮蔽面が設けられ、他方側の内壁には第2の円弧遮蔽面が設けられた遮蔽体装置と、
脱着部材が設けられた搬送チェーンユニットを複数組含むアンダービーム搬送装置であって、前記脱着部材が2組の前記搬送チェーンユニットの取り外し・組立を実現し、前記遮蔽体装置の底部に設けられた複数組の前記搬送チェーンユニットである遮蔽体内搬送チェーンは、形状が前記流入迷路、前記作動迷路、前記流出迷路の形状に合わされ、前記遮蔽体装置の外部に設けられた複数組の前記搬送チェーンユニットである遮蔽体外搬送チェーンは、前記コンテナキャビネット本体の外側を半周して設けられ、第1端が前記コンテナキャビネット本体の前側壁を通して前記流入迷路の入口の前記搬送チェーンユニットに接続され、第2端が前記コンテナキャビネット本体の後側壁を通して前記流出迷路の出口の前記搬送チェーンユニットに接続されたアンダービーム搬送装置と、
通風ダクトと吸気機とを含む通風装置であって、前記通風ダクトは順に連通して設けられた第1のダクトと、第2のダクトと、第3の過渡ダクトと、第4のダクトを含み、前記第1のダクトが前記遮蔽体装置の上頂壁に、前記遮蔽体装置の長手方向に垂直に設けられ、前記第1のダクトには前記作動迷路と連通する吸気口が設けられ、前記第2のダクトが前記第1のダクトの第1端に垂直に設けられ、前記第1のダクトと前記第2のダクトが同一の水平面内に設けられ、前記第3の過渡ダクトが下方に湾曲した弧度を有し、前記第4のダクトが前記第3の過渡ダクトに対して鉛直に上向きに設けられ、前記第4のダクトの、前記第3の過渡ダクトから離れた一端には排気口が設けられ、前記吸気機が前記第4のダクトの、前記第3の過渡ダクトに近い一端に設けられ、前記吸気機の吸気口が前記第3の過渡ダクトに向かって設けられ、前記吸気機の排気口が前記第4のダクトに向かって設けられた通風装置と、を含む。
【0005】
1つの実現可能な形態において、前記第1の円弧遮蔽面の回動角度は180℃であり、前記第2の円弧遮蔽面の回動角度は180℃であり、前記第1の円弧遮蔽面と前記第2の円弧遮蔽面の円心が重ね合わせる。
【0006】
1つの実現可能な形態において、前記作動遮蔽体の外側壁には補強遮蔽ブロックが設けられ、前記退避角孔が前記作動遮蔽体の中心軸線に設けられた。
【0007】
1つの実現可能な形態において、前記入口遮蔽体は、鉛直入口セグメントと、水平入口セグメントと、過渡入口セグメントとを含み、前記過渡入口セグメントが前記作動入口に設けられ、前記水平入口セグメントが前記過渡入口セグメントの他端に水平に設けられ、前記鉛直入口セグメントが前記水平入口セグメントに垂直に設けられ、前記出口遮蔽体は、鉛直出口セグメントと、水平出口セグメントと、過渡出口セグメントとを含み、前記過渡出口セグメントが前記作動出口に設けられ、前記水平出口セグメントが前記過渡出口セグメントの他端に水平に設けられ、前記鉛直出口セグメントが前記水平出口セグメントに垂直に設けられた。
【0008】
1つの実現可能な形態において、前記過渡入口セグメントの外壁の厚さは前記作動遮蔽体から離れるにつれて徐々に減少し、前記水平入口セグメントの外壁の厚さは、前記過渡入口セグメントの外壁の厚さより小さく、前記鉛直入口セグメントの外壁の厚さは、前記水平入口セグメントの外壁の厚さより小さく、前記過渡出口セグメントの外壁の厚さは、前記作動遮蔽体から離れるにつれて徐々に減少し、前記水平出口セグメントの外壁の厚さは、前記過渡出口セグメントの外壁の厚さより小さく、前記鉛直出口セグメントの外壁の厚さは、前記水平出口セグメントの外壁の厚さより小さい。
【0009】
1つの実現可能な形態において、前記搬送チェーンユニットは、ローラと、伝動側板と、回動ギアと、伝動チェーンと、伝動モータとを含み、前記ローラが2組の前記伝動側板の間に回動可能に設けられ、複数組の前記ローラが前記伝動側板の長手方向に沿って均一に分布し、前記回動ギアが前記伝動側板の外側に設けられ、前記ローラの端部が前記回動ギアの中心に設けられ、前記伝動チェーンが同側の複数組の前記回動ギアに掛けられて噛み合い、前記伝動モータが前記伝動チェーンを駆動することによって前記回動ギアを駆動して回動させ、前記脱着部材が前記伝動側板の端部に設けられた。
【0010】
1つの実現可能な形態において、前記脱着部材は、第1の係着ブロックと、第2の係着ブロックと、スライド規制スリーブとを含み、前記第1の係着ブロックが前記伝動側板の第1端に設けられ、前記第2の係着ブロックが前記伝動側板の第2端に設けられ、前記第1の係着ブロックと前記伝動側板の側壁との間には、前記第2の係着ブロックに合わされる第1の係着溝が設けられ、前記第2の係着ブロックと前記伝動側板の側壁との間には、前記第1の係着ブロックに合わされる第2の係着溝が設けられ、隣接する2つの前記伝動側板において対向する前記第1の係着ブロックと前記第2の係着ブロックとを係着して嵌合することにより、前記スライド規制スリーブが前記伝動側板にスライド可能に設けられ、係着されている前記第1の係着ブロックと前記第2の係着ブロックとをロック又はロック解除するために用いられる。
【0011】
1つの実現可能な形態において、前記第3の過渡ダクトは、順に設けられた第1の接続横管と、第1の折り曲げ管と、第2の折り曲げ管と、第2の接続横管とを含み、前記第1の接続横管が前記第1のダクトと前記第1の折り曲げ管とを接続し、前記第1の折り曲げ管が下方に折り曲げられ、前記第2の折り曲げ管が第1の接続横管から離れる方向に折り曲げられ、前記第2の折り曲げ管が前記第1の折り曲げ管と前記第2の接続横管とを接続し、前記第2の接続横管の他端が前記第4のダクトに接続された。
【0012】
1つの実現可能な形態において、前記第1の折り曲げ管は弧状管であり、前記第1の折り曲げ管の弧状角が90°であり、前記第2の折り曲げ管は弧状管であり、前記第2の折り曲げ管の弧状角が90°である。
【0013】
1つの実現可能な形態において、前記吸気口にはガイド枠が設けられており、前記ガイド枠が遮蔽体内に挿入され、前記ガイド枠の外側にはシールガスケットが設けられた。
【0014】
本発明により提供される車載加速器システムの有益な効果は、以下の通りである。
【0015】
従来の技術と比べて、コンテナキャビネット本体と、高エネルギー放射線照射加速器と、遮蔽体装置、アンダービーム搬送装置と、通風装置とが設けられており、
高エネルギー放射線照射加速器と、遮蔽体装置と、通風装置とは、コンテナキャビネット本体内に設けられ、アンダービーム搬送装置は、組立・取り外し可能であり、車載加速器システムの輸送を容易にし、
遮蔽体装置は、入口遮蔽体と、作動遮蔽体と、出口遮蔽体とを含み、入口遮蔽体と出口遮蔽とが作動遮蔽体にそれぞれ設けられ、作動遮蔽体内には、作動迷路が設けられ、入口遮蔽体内には、流入迷路が設けられ、出口遮蔽体内には、流出迷路が設けられ、流入迷路、流出迷路が作動迷路にそれぞれ連通し、作動迷路の上頂壁には退避角孔が設けられ、加速器のビーム流引出し窓が退避角孔を通して作動迷路内に貫通して進入し、医療資材は、流入迷路に進入し、流入迷路を経て作動迷路に進入し、加速器は、作動迷路内に位置する医療資材を滅菌し、医療資材は、流出迷路を経て遮蔽体から排出され、作動迷路内部の作動入口から離れた側は、第1の円弧遮蔽面であり、第1の円弧遮蔽面に対向するものが第2の円弧遮蔽面であり、加速器のビーム流引出し窓は、第1の円弧遮蔽面と第2の円弧遮蔽面との間に位置し、発射された放射線の大部分は、下方の医療資材に照射され、一部の放射線は、照射又は反射されることによって第1の円弧遮蔽面と第2の円弧遮蔽面に達し、放射線が第1の円弧遮蔽面と第2の円弧遮蔽面との間で反射されると、作動入口と作動出口から逃した放射線量を大幅に低減させ、遮蔽体の遮蔽効果を向上させ、遮蔽効果が確保されている前提で、相応的に遮蔽体の肉厚を薄くし、遮蔽体の質量が軽減され、遮蔽体は、自動車とともに移動可能になり、
アンダービーム搬送装置は、搬送チェーンユニットを複数組含み、搬送チェーンユニットの端部には、脱着部材が設けられ、搬送チェーンユニットの着脱を容易にし、実際に使用する際に必要に応じて組み立てて異なる長さと形状を得て、アンダービーム搬送装置の輸送に有利であり、遮蔽体装置の底部には、遮蔽体内搬送チェーンが設けられ、遮蔽体内搬送チェーンが搬送チェーンユニットを複数組含み、遮蔽体内搬送チェーンが流入迷路、作動迷路、流出迷路の形状に沿って設けられ、遮蔽体装置の外部には遮蔽体外搬送チェーンが設けられ、遮蔽体外搬送チェーンが搬送チェーンユニットを複数組含み、コンテナキャビネット本体の外側に設けられ、遮蔽体外搬送チェーンの第1端が流入迷路の入口の搬送チェーンユニットに接続され、遮蔽体外搬送チェーンの第2端が流出迷路の出口の搬送チェーンユニットに接続され、遮蔽体外搬送チェーンの第1端がコンテナキャビネット本体の前側壁に設けられ、遮蔽体外搬送チェーンの第2端がコンテナキャビネット本体の後側壁に設けられ、遮蔽体外搬送チェーンがコンテナキャビネット本体の外側に半周して設けられ、各組の搬送チェーンユニットが個別に制御されることによって、搬送チェーンユニットの伝送速度を組ごとに制御しやすく高精度で制御を実現し、医療資材が搬送中に堆積することを回避し、医療資材の運搬速度を高精度で制御することを実現し、実際の使用状況に応じて遮蔽体外搬送チェーンの長さと形状を設定し、遮蔽体外搬送チェーンの遮蔽体装置から離れた位置に医療資材の導入口、導出口が設けられ、放射線による操作者への損害を低減させ、
通風装置には、通風ダクトと吸気機とが設けられ、通風ダクトが第1のダクトと、第2のダクトと、第3の過渡ダクトと、第4のダクトとを含み、第1のダクトが遮蔽体の上頂壁に設けられ、第1のダクトには、吸気口が設けられ、吸気口が遮蔽体の内部空間と連通し、遮蔽空間内の、オゾンを含むガスは吸気口を介して第1のダクト内に入り、第1のダクトが遮蔽体の長手方向に垂直に設けられ、高エネルギー放射線照射加速器の一方側に設けられ、高エネルギー放射線照射加速器の近傍で発生したオゾンの排出に有利であり、第2のダクトが第1のダクトに垂直に設けられ、第2のダクトが遮蔽体の長手方向に沿って設けられ、装置の体積を縮小することに役に立ち、第3の過渡ダクトが前記第2のダクトと前記第4のダクトとを接続し、第3の過渡ダクトが下方に折り曲げられ、吸気口から逃した少量の高エネルギー放射線照射加速器による放射線を反射して減衰させることができ、放射線が第4のダクト内から逃して操作者の生命安全に影響することを回避し、第4のダクトが前記第3の過渡ダクトに対して鉛直に上向きに設けられ、オゾンを上向きに空気中に排出することによって操作者の生命安全に影響することを回避する。
【図面の簡単な説明】
【0016】
本発明の実施例における技術的解決手段をより明瞭に説明するために、以下、実施例又は従来技術の説明に使用する必要がある図面を簡単に説明し、明らかに、以下に説明する図面は本発明のいくつかの実施例に過ぎず、当業者にとって、進歩的な労力を払わなくてもこれらの図面に基づいて他の図面を得ることもできる。
【0017】
【
図1】本発明の実施例に用いられるコンテナキャビネット本体の構造模式図である。
【
図2】本発明の実施例に用いられる遮蔽体装置の軸方向構造模式図である。
【
図3】本発明の実施例に用いられる遮蔽体装置の平面構造模式図である。
【
図4】本発明の実施例に用いられる遮蔽体装置の内部の底面構造模式図である。
【
図5】本発明の実施例に用いられるアンダービーム搬送装置の構造模式図である。
【
図6】本発明の実施例に用いられるスライド規制スリーブの構造模式図である。
【
図8】本発明の実施例に用いられるスライドロックスリーブの構造模式図である。
【
図9】本発明の実施例に用いられる高エネルギー放射線加速器のビーム流引出し窓の構造模式図である。
【
図10】本発明の実施例に用いられる通風装置の軸側の構造模式図である。
【
図11】本発明の実施例に用いられる第1のダクトの左側面構造模式図である。
【
図12】本発明の実施例に用いられる第1のダクトの底面構造模式図である。
【
図13】本発明の実施例に用いられる安定座の内部構造模式図である。
【0018】
図において、1001、作動遮蔽体、1002、作動迷路、1003、退避角孔、1004、作動入口、1005、作動出口、1006、流入迷路、1007、流出迷路、1008、第1の円弧遮蔽面、1009、第2の円弧遮蔽面、1010、補強遮蔽ブロック、1011、鉛直入口セグメント、1012、水平入口セグメント、1013、過渡入口セグメント、1014、鉛直出口セグメント、1015、水平出口セグメント、1016、過渡出口セグメント、1017、肉抜き空間、
2001、ローラ、2002、伝動側板、2003、回動ギア、2004、伝動チェーン、2005、伝動モータ、2006、中心回転軸、2007、周方向回転ドラム、2008、スライド規制スリーブ、2009、第1の位置規制ブロック、2010、第2の位置規制ブロック、2011、第1の固定ハーフフレーム、2012、第2の固定ハーフフレーム、2013、第1の固定板、2014、第2の固定板、2015、固定ボルト、2016、第1の接続ブロック、2017、第1の位置決めブロック、2018、第2の接続ブロック、2019、第2の位置決めブロック、2020、遮蔽体内搬送チェーン、2021、遮蔽体外搬送チェーン、
3001、第1のダクト、3002、第2のダクト、3003、第1の接続横管、3004、第1の折り曲げ管、3005、中間接続管、3006、第2の折り曲げ管、3007、第2の接続横管、3008、安定座、3009、第4のダクト、3010、吸気口、3011、ガイド枠、3012、シールガスケット、3013、吸気機、3014、排気口、
4001、高エネルギー放射線照射加速器、4002、ビーム流引出し窓、4003、コンテナキャビネット本体、4004、取付仕切板。
【発明を実施するための形態】
【0019】
本発明が解決しようとする技術課題、技術内容及び有益な効果をより明瞭にするために、以下、図面及び実施例を参照しながら、本発明をさらに詳細に説明する。ここで説明される具体的な実施例は、本発明を解釈するためのものに過ぎず、本発明を限定するものではないと理解されるべきである。
【0020】
図1~
図10を参照し、ここに、本発明において提供される車載加速器システムの具体的な実施形態について説明すると、コンテナキャビネット本体4003と、高エネルギー放射線照射加速器4001と、遮蔽体装置と、アンダービーム搬送装置と、通風装置とを含む。
【0021】
コンテナキャビネット本体4003内には、中央部に取付仕切板4004が横方向に設けられた取付空間が設けられた。
【0022】
高エネルギー放射線照射加速器4001と、遮蔽体装置と、通風装置とは、コンテナキャビネット本体4003内に設けられ、アンダービーム搬送装置は組立・取り外し可能であり、車載加速器システムによる輸送を容易にする。高エネルギー放射線照射加速器4001の他の制御アセンブリは取付仕切板4004に設けられ、装置の集約化を向上させ、装置の占有面積を縮小する。
【0023】
遮蔽体装置は、コンテナキャビネット本体4003の底面に設けられ、入口遮蔽体と、作動遮蔽体1001と、出口遮蔽体とを含む。作動遮蔽体1001の内部には、作動迷路1002が設けられ、作動迷路1002には、作動入口1004と作動出口1005とが設けられ、作動入口1004と作動出口1005とが作動遮蔽体1001に対して同側に設けられ、入口遮蔽体と、出口遮蔽体とがいずれも作動遮蔽体1001の側壁に設けられ、入口遮蔽体と出口遮蔽体が作動遮蔽体1001の中心軸線を対称軸として対称に設けられる。入口遮蔽体内には、流入迷路1006が設けられ、流入迷路1006が作動入口1004と連通し、出口遮蔽体内には、流出迷路1007が設けられ、流出迷路1007が作動出口1005と連通する。作動迷路1002の上頂壁には退避角孔1003が設けられ、ビーム流引出し窓4002が退避角孔1003を貫通して作動迷路1002内に貫通して進入する。ビーム流引出し窓4002から発射された放射線は下方の医療資材に照射される。作動迷路1002の内部の、作動入口1004から離れた側は第1の円弧遮蔽面1008であり、作動迷子1002の内部の、第1の円弧遮蔽面1008に対向する内壁は第2の円弧遮蔽面1009である。第1の円弧遮蔽面1008の開口、第2の円弧遮蔽面1009の開口はいずれも入口遮蔽体、出口遮蔽体に向かって設けられる。第1の円弧遮蔽面1008の両端はそれぞれ作動入口1004と作動出口1005まで延び、第2の円弧遮蔽面1009の両端はそれぞれ作動入口1004と作動出口1005まで延びる。一部の放射線は照射又は反射されることによって第1の円弧遮蔽面1008、第2の円弧遮蔽面1009に達し、第1の円弧遮蔽面1008、第2の円弧遮蔽面1009で反射される。放射線が遮蔽されるまで、第1の円弧遮蔽面1008における放射線は第2の円弧遮蔽面1009まで反射され、第2の円弧遮蔽面1009における放射線は第1の円弧遮蔽面1008まで反射される。よって、作動入口1004と作動出口1005から逃す放射線量を大幅に低減させ、遮蔽体装置の遮蔽効果を向上させる。作動遮蔽体1001の外壁の厚さは入口遮蔽体、出口遮蔽体の肉厚より大きくすることにより、作動遮蔽体1001の遮蔽効果を強化し、入口遮蔽体、出口遮蔽体の質量を軽減し、遮蔽体装置を軽量化し、移動に便利である。
【0024】
アンダービーム搬送装置は、搬送チェーンユニットを複数組含み、搬送チェーンユニットの端部には脱着部材が設けられ、搬送チェーンユニットの着脱を容易にする。実際に使用する際に必要に応じて組み立てて異なる長さ及び形状を得て、アンダービーム搬送装置による輸送に有利である。遮蔽体装置の底部には、遮蔽体内搬送チェーン2020が設けられ、遮蔽体内搬送チェーン2020が搬送チェーンユニットを複数組含み、流入迷路1006、作動迷路1002、流出迷路1007の形状に沿って設けられる。各組の搬送チェーンユニットが個別に制御されることによって、搬送チェーンユニットの伝送速度を組ごとに高精度で制御でき、医療資材が搬送中に堆積することを回避し、医療資材の運搬速度を高精度で制御することを実現する。遮蔽体装置の外部には遮蔽体外搬送チェーン2021が設けられ、遮蔽体外搬送チェーン2021が搬送チェーンユニットを複数組含み、コンテナキャビネット本体4003の外側に設けられる。遮蔽体外搬送チェーン2021の第1端は流入迷路1006の入口の搬送チェーンユニットに接続され、遮蔽体外搬送チェーン2021の第2端は流出迷路1007の出口の搬送チェーンユニットに接続され、遮蔽体外搬送チェーン2021の第1端はコンテナキャビネット本体4003の前側壁に設けられ、遮蔽体外搬送チェーン2021の第2端はコンテナキャビネット本体4003の後側壁に設けられ、遮蔽体外搬送チェーン2021はコンテナキャビネット本体4003の外側を半周して設けられる。実際の使用状況に応じて遮蔽体外搬送チェーン2021の長さと形状を設定し、遮蔽体外搬送チェーン2021の、遮蔽体装置から離れた位置に医療資材の導入口、導出口が設けられることによって、放射線による操作者への損害を低減させる。
【0025】
通風装置は、通風ダクトと吸気機3013とを含み、通風ダクトは、前端及び後端が順に接続された第1のダクト3001と、第2のダクト3002と、第3の過渡ダクトと、第4のダクト3009とを含む。第1のダクト3001が遮蔽体装置の上頂壁に設けられる。高エネルギー放射線照射加速器4001のビーム流引出し窓4002は遮蔽体装置内において遮蔽体装置の長手方向に沿って設けられ、下方の医療資材を照射する。医療資材の伝送方向はビーム流引出し窓4002に垂直である。第1のダクト3001はビーム流引出し窓4002に垂直に設けられ、第1のダクト3001の下端面には作動迷路1002と連通する吸気口3010が設けられ、遮蔽体装置内の、オゾンを含むガスが第1のダクト3001内に入ることに有利である。第2のダクト3002は第1のダクト3001の第1端に設けられる。第2のダクト3002は第1のダクト3001に垂直に設けられ、第2端がオゾンを含むガスの漏れを回避するための行き止まり端である。第2のダクト3002は遮蔽体装置の長手方向に沿って設けられ、装置の体積を縮小することに有利である。第3の過渡ダクトは第2のダクト3002と第4のダクト3009とを接続し、下方に折り曲げられる。第3の過渡ダクトが弧度を有するため、高エネルギー放射線照射加速器4001によって発生された少量の放射線は吸気口3010から通風ダクト内に入っても、放射線が第3の過渡ダクトの側壁の間で反射されて減衰し、放射線が第4のダクト3009内に入ることを回避する。第4のダクト3009は第3の過渡ダクトに対して鉛直に上向きに設けられ、上端がコンテナキャビネット本体4003の上端面を貫通する。第4のダクト3009の上端には、排気口3014が設けられる。吸気機3013は第4のダクト3009の下端に設けられ、吸気口が第3の過渡ダクトに向かって設けられ、排気口が第4のダクト3009に向かって設けられ、ガスを遮蔽体装置から吸引し大気中に排出することによって、操作者の生命安全に影響することを回避する。
【0026】
本発明により提供される車載加速器システムは、従来技術に比べて、コンテナキャビネット本体4003と、高エネルギー放射線照射加速器4001と、遮蔽体装置と、アンダービーム搬送装置と、通風装置とが設けられている。
【0027】
高エネルギー放射線照射加速器4001と、遮蔽体装置と、通風装置とは、コンテナキャビネット本体4003内に設けられ、アンダービーム搬送装置は組立・取り外し可能であり、車載加速器システムによる輸送を容易にする。
【0028】
遮蔽体装置は、入口遮蔽体と、作動遮蔽体1001と、出口遮蔽体とを含み、入口遮蔽体と出口遮蔽体とが作動遮蔽体1001にそれぞれ設けられる。作動遮蔽体1001内には作動迷路1002が設けられ、入口遮蔽体内には流入迷路1006が設けられ、出口遮蔽体内には流出迷路1007が設けられる。流入迷路1006、流出迷路1007は作動迷路1002にそれぞれ連通する。作動迷路1002の上頂壁には退避角穴1003が設けられ、加速器のビーム流引出し窓4002が退避角穴1003を貫通して作動迷路1002内に貫通して進入する。医療資材は、流入迷路1006に進入し、流入迷路1006を経て作動迷路1002に進入し、加速器は、作動迷路1002内に位置する医療資材を滅菌する。医療資材は流出迷路1007を経て遮蔽体装置から排出される。作動迷路1002内部の、作動入口1004から離れた側は第1の円弧遮蔽面1008であり、第1の円弧遮蔽面1008に対向するものが第2の円弧遮蔽面1009である。加速器のビーム流引出し窓4002は、第1の円弧遮蔽面1008と第2の円弧遮蔽面1009との間に位置し、発射された放射線の大部分は下方の医療資材に照射される。一部の放射線は、照射又は反射されることによって第1の円弧遮蔽面1008と第2の円弧遮蔽面1009に達し、第1の円弧遮蔽面1008と第2の円弧遮蔽面1009との間で反射されることにより、作動入口1004と作動出口1005から逃した放射線量を大幅に低減させ、遮蔽体装置の遮蔽効果を向上させる。遮蔽効果が確保されている上、相応的に遮蔽体の肉厚を薄くすることができ、遮蔽体装置の質量が軽減され、遮蔽体は自動車とともに移動可能になる。
【0029】
アンダービーム搬送装置は搬送チェーンユニットを複数組含み、搬送チェーンユニットの端部には脱着部材が設けられ、搬送チェーンユニットの着脱を容易にし、実際に使用する際に必要に応じて組み立てて異なる長さと形状を得て、アンダービーム搬送装置による輸送に有利である。遮蔽体装置の底部には遮蔽体内搬送チェーン2020が設けられ、遮蔽体内搬送チェーン2020が搬送チェーンユニットを複数組含む。遮蔽体内搬送チェーン2020は流入迷路1006、作動迷路1002、流出迷路1007の形状に沿って設けられる。遮蔽体装置の外部には、遮蔽体外搬送チェーン2021が設けられる。遮蔽体外搬送チェーン2021は搬送チェーンユニットを複数組含み、コンテナキャビネット本体4003の外側に設けられる。遮蔽体外搬送チェーン2021の第1端は流入迷路1006の入口の搬送チェーンユニットに接続され、遮蔽体外搬送チェーン2021の第2端は流出迷路1007の出口の搬送チェーンユニットに接続され、遮蔽体外搬送チェーン2021の第1端はコンテナキャビネット本体4003の前側壁に設けられ、遮蔽体外搬送チェーン2021の第2端はコンテナキャビネット本体4003の後側壁に設けられる。遮蔽体外搬送チェーン2021はコンテナキャビネット本体4003の外側を半周して設けられる。各組の搬送チェーンユニットが個別に制御されることによって、搬送チェーンユニットの伝送速度を組ごとに制御しやすく高精度で制御を実現し、医療資材が搬送中に堆積することを回避し、医療資材の運搬速度を高精度で制御することを実現する。実際の使用状況に応じて、遮蔽体外搬送チェーン2021の長さと形状を設定する。遮蔽体外搬送チェーン2021の、遮蔽体装置から離れた位置に医療資材の導入口、導出口が設けられ、放射線による操作者への損害を低減させる。
通風装置には、通風ダクトと吸気機3013とが設けられる。通風ダクトは第1のダクト3001と、第2のダクト3002と、第3の過渡ダクトと、第4のダクト3009とを含む。第1のダクト3001は遮蔽体装置の上頂壁に設けられる。第1のダクト3001には吸気口3010が設けられ、吸気口3010が遮蔽体装置の内部空間と連通し、遮蔽空間内の、オゾンを含むガスは吸気口3010を介して第1のダクト3001内に入る。第1のダクト3001は遮蔽体装置の長手方向に垂直に設けられ、高エネルギー放射線照射加速器4001の一方側に設けられ、高エネルギー放射線照射加速器4001の近傍で発生したオゾンの排出に有利である。第2のダクト3002は第1のダクト3001に垂直に、遮蔽体装置の長手方向に沿って設けられ、装置の体積を縮小することに役に立つ。第3の過渡ダクトは第2のダクト3002と第4のダクト3009とを接続し、下方に折り曲げられ、吸気口3010から逃した高エネルギー放射線照射加速器4001による少量の放射線を反射して減衰させることができ、放射線が第4のダクト3009内から逃して操作者の生命安全に影響することを回避する。第4のダクト3009は第3の過渡ダクトに対して鉛直に上向きに設けられ、オゾンを上向きに空気中に排出することによって、操作者の生命安全に影響することを回避する。
【0030】
本発明に採用される遮蔽体装置の具体的な実施形態として、
図1~
図4を参照すると、作動遮蔽体1001の外側壁と第1の円弧遮蔽面1008との間の距離が等しく保持され、即ち、作動遮蔽体1001の外側壁の形状が第1の円弧遮蔽面1008の形状と類似する円弧状であり、作動遮蔽体1001の質量を軽減し遮蔽体装置を軽量化することに有利であり、移動に便利である。
【0031】
作動遮蔽体1001の外側壁には補強遮蔽ブロック1010が設けられ、補強遮蔽ブロック1010は退避角孔1003に対応する位置に設けられ、放射線に対する遮蔽作用を補強するために用いられる。
【0032】
退避角孔1003は作動遮蔽体1001の中心軸線に設けられ、長手方向の軸線が作動遮蔽体1001の中心軸線と重ね合わせ、放射線に対する遮蔽を補強することに有利である。
【0033】
入口遮蔽体は鉛直入口セグメント1011と、水平入口セグメント1012と、過渡入口セグメント1013とを含む。過渡入口セグメント1013は作動遮蔽体1001に接続され、水平入口セグメント1012は過渡入口セグメント1013に接続され、鉛直入口セグメント1011は水平入口セグメント1012に接続される。水平入口セグメント1012は水平に設けられ、鉛直入口セグメント1011は水平入口セグメント1012に垂直に設けられる。出口遮蔽体は、鉛直出口セグメント1014と、水平出口セグメント1015と、過渡出口セグメント1016とを含む。過渡出口セグメント1016は作動遮蔽体1001に接続され、水平出口セグメント1015は過渡出口セグメント1016に接続され、鉛直出口セグメント1014は水平出口セグメント1015に接続される。水平出口セグメント1015は水平に設けられ、鉛直出口セグメント1014は水平出口セグメント1015に垂直に設けられる。過渡入口セグメント1013と過渡出口セグメント1016との過渡により、水平入口セグメント1012と水平出口セグメント1015との距離を縮小でき、遮蔽体装置の体積を縮小し、入口遮蔽体、出口遮蔽体の質量を軽減し、遮蔽体装置を軽量化することに有利であり、移動に便利である。
【0034】
作動遮蔽体1001から離れるにつれて、過渡入口セグメント1013の外壁の厚さが徐々に減少し、過渡入口セグメント1013の外壁の厚さが水平入口セグメント1012の外壁の厚さより大きく、水平入口セグメント1012の外壁の厚さが鉛直入口セグメント1011の外壁の厚さより大きい。作動遮蔽体1001から離れるにつれて、過渡出口セグメント1016の外壁の厚さが徐々に減少し、過渡出口セグメント1016の外壁の厚さが水平出口セグメント1015の外壁の厚さより大きく、水平出口セグメント1015の外壁の厚さが鉛直出口セグメント1014の外壁の厚さより大きい。作動遮蔽体1001から離れるにつれて、作動遮蔽体1001から逃す放射線量が徐々に減少し、入口遮蔽体、出口遮蔽体の肉厚が減少する傾向にあり、遮蔽体装置の体積を縮小し、入口遮蔽体、出口遮蔽体の質量を軽減し、遮蔽体装置を軽量化することに有利であり、移動に便利である。
【0035】
入口遮蔽体と出口遮蔽体とが隣接する側壁は重ね合わせ、遮蔽体の体積を縮小し、入口遮蔽体、出口遮蔽体の質量を軽減し、遮蔽体装置を軽量化することに有利であり、移動に便利である。
【0036】
流入迷路1006の幅と、作動迷路1002の第1の円弧遮蔽面1008及び第2の円弧遮蔽面1009の幅と、流出迷路1007の幅とは等しい。過渡入口セグメント1013と過渡出口セグメント1016とは、作動遮蔽体1001から離れるにつれて互いに接近する。過渡入口セグメント1013の、過渡出口セグメント1016に近い側壁及び過渡出口セグメント1016の、過渡入口セグメント1013に近い側壁と、作動遮蔽体1001との間に肉抜き空間1017が形成され、医療資材の流れ・輸送に適し、遮蔽体装置の体積を縮小し遮蔽体装置の質量を軽減し、遮蔽体装置を軽量化することに有利であり、移動に便利である。
【0037】
入口遮蔽体の外壁と、作動遮蔽体1001の外壁と、出口遮蔽体の外壁とはいずれも三層の遮蔽材料で製造され、三層の遮蔽材料は内から外へ順にアルミニウム、ポリエチレン、鉛であり、遮蔽効果が良く質量が軽いという特性を有し、遮蔽体装置の質量を軽減し遮蔽体装置を軽量化することに有利であり、移動に便利である。
【0038】
第1の円弧遮蔽面1008は半円柱面であり、第2の円弧遮蔽面1009は半円柱面である。第1の円弧遮蔽面1008と第2の円弧遮蔽面1009とは円心が重ね合わせ、作動遮蔽体1001から逃す放射線量を低減させ、良好な遮蔽効果を有し、且つ質量が軽く、移動に便利である。
【0039】
本発明において採用されるアンダービーム搬送装置の1つの具体的な実施形態として、
図1、
図5~
図9を参照すると、搬送チェーンユニットを複数組含み、複数組の搬送チェーンユニットを組み立ててアンダービーム搬送装置になる。搬送チェーンユニットはローラ2001と、伝動側板2002と、回動ギア2003と、伝動チェーン2004と、伝動モータ2005とを含む。2組の伝動側板2002が対向して設けられる。搬送チェーンユニットの使用ニーズに応じて、伝動側板2002がストレート板又は弧状板であってもよい。2組の伝動側板2002の間にローラ2001が設けられ、ローラ2001の両端がそれぞれ両側の伝動側板2002を貫通する。ローラ2001の一端には回動ギア2003が設けられ、回動ギア2003が伝動側板2002の、ローラ2001から離れた側に設けられる。複数組のローラ2001は同じ水平面に設けられ、複数組の回動ギア2003は同じ水平面に設けられる。伝動チェーン2004は、同側にある複数組の回動ギア2003の外側に嵌設され、回動ギア2003と噛み合う。伝動モータ5は伝動側板2002の、ローラ2001から離れた側に設けられる。伝動モータ5の駆動端には、駆動ギアが設けられ、伝動チェーン2004が駆動ギアの外側に嵌設され、伝動モータ5の駆動端が駆動ギアを駆動して回動させ、駆動ギアにより伝動チェーン2004を駆動して移動させ、さらに、回動ギア2003、ローラー2001を駆動して回動させ、ローラ2001に載置された医療資材の移動を実現する。伝動側板2002の端部には脱着部材が設けられ、脱着部材により2組の搬送チェーンユニットの組立と取り外しを実現する。脱着部材は伝動側板2002の第1端に設けられた第1の係着ブロックと、伝動側板2002の第2端に設けられた第2の係着ブロックと、スライド規制スリーブ2008と、を含む。伝動側板2002の第1端には第1の係着溝が設けられ、伝動側板2002の第2端には第2の係着溝が設けられ、第1の係着ブロックが第2の係着溝内に係着され、第2の係着ブロックが第1の係着溝内に係着されることによって、2組の搬送チェーンユニットの組立を実現する。スライド規制スリーブ2008は伝動側板2002に嵌設され、第1の係着ブロックと第2の係着ブロックとの係着・組立の箇所までスライドし、第1の係着ブロックと第2の係着ブロックとの係着の安定性を向上させる。搬送チェーンユニットの着脱により、実際に使用する際に必要に応じて異なる長さと形状を得られて、アンダービーム搬送装置による輸送に有利である。
【0040】
伝動側板2002の第1端には、スライド規制スリーブ2008の、伝動側板2002の第1端でのスライドを制限する第1の位置規制ブロック2009が設けられる。スライド規制スリーブ2008が第1の位置規制ブロック2009の側壁に当接すると、スライド規制スリーブ2008が第1の係着ブロックと第2の係着ブロックとの係着・組立の箇所から外れ、第1の係着ブロックおよび第2の係着ブロックが分離可能になる。伝動側板2002の第2端には第2の位置規制ブロック2010が設けられ、スライド規制スリーブ2008が第2の位置規制ブロック2010の側壁に当接すると、スライド規制スリーブ2008が第1の係着ブロックと第2の係着ブロックとの係着・組立箇所に位置し、第1の係着ブロックおよび第2の係着ブロックを係着させて位置を制限する。
【0041】
伝動側板2002の第1端には、スライド規制スリーブ2008のスライドを規制するためのスライドロックスリーブが取り外し可能に設けられる。スライドロックスリーブは第1の位置規制ブロック2009とスライド制限スリーブ2008との間に設けられ、第1の係着ブロックと第2の係着ブロックとの係着・組立の箇所に位置するスライド規制スリーブ2008を位置規制し、装置の使用中にスライド規制スリーブ2008が第1の係着ブロックと第2の係着ブロックとの係着・組立の箇所から外れることを回避し、装置の安定性を向上させる。
【0042】
スライドロックスリーブは、第1の固定ハーフフレーム2011と、第2の固定ハーフフレーム2012と、ロック部材とを含む。第1の固定ハーフフレーム2011の第1端と第2の固定ハーフフレーム2012の第1端とがヒンジ接続を採用する。第1の固定ハーフフレーム2011の第1端と第2の固定ハーフフレーム2012とは相対的に回動可能である。第1の固定ハーフフレーム2011の第2端と第2の固定ハーフフレーム2012の第2端とにはロック部材が設けられ、ロック部材により第1の固定ハーフフレーム2011と第2の固定ハーフフレーム2012とのロックを実現し、使用中にスライドロックスリーブが脱落することを回避する。
【0043】
ロック部材は、第1の固定ハーフフレーム2011の第2端に設けられた第1の固定板2013と、第2の固定ハーフフレーム2012の第2端に設けられた第2の固定板2014と、固定ボルト2015とを含む。第1の固定ハーフフレーム2011と第2の固定ハーフフレーム2012とを合わせるとき、第1の固定板2013と第2の固定板2014とを当接させ、固定ボルト2015を第1の固定板2013と第2の固定板2014とを貫通させて設け、第1の固定ハーフフレーム2011と第2の固定板2014とを固定し、使用中にスライドロックスリーブが脱落することを回避する。
【0044】
第1の係着ブロックは第1の接続ブロック2016と第1の位置決めブロック2017とを含む。第1の接続ブロック2016は伝動側板2002の第1の端と第1の位置決めブロック2017とを接続し、伝動側板2002の上端に設けられる。第1の位置決めブロック2017の下端面は第1の接続ブロック2016の下端面の下方に位置する。第1の係着溝は、伝動側板2002の第1の端の側壁、第1の接続ブロック2016の下端面及び伝動側板2002の側壁が囲むことにより形成される。第2の係着ブロックは第2の接続ブロック2018と第2の位置決めブロック2019とを含み、第2の接続ブロック2018は伝動側板2002の第2の端と第2の位置決めブロック2019とを接続し、伝動側板2002の下端に設けられる。第2の位置決めブロック2019の上端面は第2の接続ブロック2018の上端面の上方に位置する。第2の係着溝は、伝動側板2002の第2の端の側壁、第2の接続ブロック2018の上端面及び伝動側板2002の側壁が囲むことにより形成される。第1の位置決めブロック2017の下端が第2の係着溝内に係着され、第2の位置決めブロック2019の上端が第1の係着溝内に係着されることによって、第1の係着ブロックと第2の係着ブロックとの係着を実現する。
【0045】
ローラ2001は中心回転軸2006と周方向回転ドラム2007とを含む。中心回転軸2006は周方向回転ドラム2007の軸心を貫通して設けられ、両端がそれぞれ伝動側板2002を貫通して設けられる。周方向回転ドラム2007はアルミニウム材料で製造されることにより、制動放射の発生を低減する。中心回転軸2006は鉄材料で製造されることにより、装置の安定性を向上させる。
【0046】
高エネルギー放射線照射加速器4001のビーム流引出し窓4002の下方の2組のローラ2001の間隔は、高エネルギー放射線照射加速器4001のビーム流引出し窓4002の幅より大きい。高エネルギー放射線照射加速器4001のビーム流引出し窓4002の直下にローラ2001が設けられないことにより、放射線がローラ2001に直接照射されることを回避し、制動放射の発生を低減し、装置の安定性を向上させる。
【0047】
本発明により提供される通風装置の具体的な実施形態として、
図1、
図10~
図13を参照する。
【0048】
通風装置は、通風ダクトと吸気機3013とを含む。通風ダクトは前端及び後端が順に接続された第1のダクト3001と、第2のダクト3002と、第3の過渡ダクトと、第4のダクト3009とを含む。第1のダクト3001は遮蔽体装置の上頂壁に設けられる。高エネルギー放射線照射加速器4001のビーム流引出し窓4002は遮蔽体装置内に設けられ、遮蔽体装置の長手方向に沿って設けられ、下方の医療資材を照射する。医療資材の伝送方向はビーム流引出し窓4002に垂直である。第1のダクト3001はビーム流引出し窓4002に垂直に設けられる。第1のダクト3001の下端面には、作動迷路1002と連通する吸気口3010が設けられ、遮蔽体装置内の、オゾンを含むガスが第1のダクト3001内に入ることに有利である。第2のダクト3002は第1のダクト3001の第1の端に、第1のダクト3001に垂直に設けられる。第1のダクト3001の第2の端はオゾンを含むガスの漏れを回避するための行き止まり端である。第2のダクト3002は遮蔽体装置の長手方向に沿って設けられ、装置の体積を縮小することに有利である。第3の過渡ダクトは第2のダクト3002と第4のダクト3009とを接続し、下方に折り曲げられる。第3の過渡ダクトが弧度を有するため、高エネルギー放射線照射加速器4001によって発生された少量の放射線が吸気口3010から通風ダクト内に入っても、放射線が第3過渡ダクトの側壁の間で反射されて減衰し、放射線が第4のダクト3009内に入ることを回避する。第4のダクト3009は第3の過渡ダクトに対して鉛直に上向きに設けられる。吸気機3013は第4のダクト3009の下端に設けられ、吸気口が第3の過渡ダクトに向かって設けられ、排気口が第4のダクト3009に向かって設けられ、ガスを遮蔽体から抽出し大気中に排出することによって操作者の生命安全に影響することを回避する。
【0049】
第3の過渡ダクトは、順に設けられた第1の接続横管3003と、第1の折り曲げ管3004と、第2の折り曲げ管3006と、第2の接続横管3007とを含む。第1の接続横管3003は第1のダクト3001に接続される。第1の折り曲げ管3004は第1の接続横管3003の他端に設けられ、下方に折り曲げられ、放射線が第1の折り曲げ管3004の内壁の間で反射される。第2の折り曲げ管3006は第1の折り曲げ管3004に接続され、第1の接続横管3003から離れる方向に折り曲げられ、放射線が第2の折り曲げ管3006の内壁の間で反射され、放射線が第4のダクト3009内に進入することをさらに回避し、吸気機3013に影響することを回避する。第2の折り曲げ管3006の他端は第2の接続横管3007に接続される。第2の接続管は第4のダクト3009に接続される。第3の過渡ダクトを設置することにより放射線が第4のダクト3009内に進入することを回避する。第1のダクト3001、第2のダクト3002と第3の過渡ダクトとは一体成型されることにより、オゾンを含むガスの漏れを回避する。
【0050】
第1の折り曲げ管3004は、円弧状であり、ガスの流れに有利であり、ガスが装置に衝撃を与えることを回避し、円弧壁の間で放射線が反射され、放射線の逃しを低減させる。第1の折り曲げ管3004に対応する中心角が90°であり、次に第2の折り曲げ管3006を接続することに便利である。第2の折り曲げ管3006は、円弧状であり、ガスの流れに有利であり、ガスが装置に衝撃を与えることを回避し、円弧壁の間で放射線が反射され、放射線の逃しを低減させる。第2の折り曲げ管3006に対応する中心角が90°であり、次に第2の接続横管3007を接続することに便利である。
【0051】
中間接続管3005は、第1の折り曲げ管3004と第2の折り曲げ管3006との間に設けられる。第1の接続横管3003と第2の接続横管3007とは水平に設けられ、中間接続管3005は鉛直に設けられる。第2のダクト3002と、第3の過渡ダクトと、第4のダクト3009とは、同一の鉛直平面内に設けられた。
【0052】
第1のダクト3001の、遮蔽体装置に向かう側には、吸気口3010を囲むようにガイド枠3011が設けられる。ガイド枠3011は遮蔽体装置内に挿入され、ガスをガイドし、ガスが第1のダクト3001と遮蔽体装置との間の隙間から漏れることを回避する。
【0053】
ガイド枠3011の外側にはシールガスケット3012が設けられる。シールガスケット3012はガイド枠3011と遮蔽体装置との間に設けられ、ガスが第1のダクト3001と遮蔽体装置との間の隙間から漏れることを回避する。
【0054】
安定座3008は第3の過渡ダクトと第4のダクト3009との間に設けられ、側壁が第3の過渡ダクトに接続され、上頂壁が第4のダクト3009に接続され、第4のダクト3009の設置の安定性を向上させる。吸気機3013は安定座3008内に設けられ、吸気機3013の変位を回避する。
【0055】
以上は、本発明の好ましい実施例に過ぎず、本発明を限定するものではなく、本発明の主旨と原則内で行われるいかなる補正、同等置換及び改良等は、いずれも本発明の権利範囲内に含まれるべきである。
【国際調査報告】