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特表2025-506158加熱システムの、又は加熱システムのためのバーナ制御システム及びバーナ制御システムを制御するための方法
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  • 特表-加熱システムの、又は加熱システムのためのバーナ制御システム及びバーナ制御システムを制御するための方法 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2025-03-07
(54)【発明の名称】加熱システムの、又は加熱システムのためのバーナ制御システム及びバーナ制御システムを制御するための方法
(51)【国際特許分類】
   F23N 5/00 20060101AFI20250228BHJP
   F23N 5/18 20060101ALI20250228BHJP
   F23N 5/08 20060101ALI20250228BHJP
【FI】
F23N5/00 U
F23N5/00 H
F23N5/18 K
F23N5/08 C
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024547423
(86)(22)【出願日】2023-02-08
(85)【翻訳文提出日】2024-08-07
(86)【国際出願番号】 NL2023050056
(87)【国際公開番号】W WO2023153925
(87)【国際公開日】2023-08-17
(31)【優先権主張番号】2030855
(32)【優先日】2022-02-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】NL
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】524298066
【氏名又は名称】インターガス フェルワルミング ベスローテン フェンノートシャップ
(74)【代理人】
【識別番号】100078721
【弁理士】
【氏名又は名称】石田 喜樹
(72)【発明者】
【氏名】フィッシャー, ルイス
(72)【発明者】
【氏名】ジルストラ, ゲリット
【テーマコード(参考)】
3K003
3K005
【Fターム(参考)】
3K003EA01
3K003FA02
3K003FB03
3K003FB05
3K003GA03
3K005QA03
3K005QB03
3K005QC01
3K005QC03
(57)【要約】
本開示は、コントローラと、可燃性ガス供給部に接続可能であり、かつコントローラに結合された制御可能バルブを備える、バーナと、バーナに配置され、かつコントローラに結合された光学センサと、を備える、バーナ制御システムであって、コントローラは、バーナの使用状態を、少なくとも点火状態を含む使用状態のグループから、使用状態に対応する光レベルを示す光センサの測定信号に基づいて、判定するように、かつバーナの使用状態に応じて、制御可能バルブを選択的に制御するように構成されている、バーナ制御システムに関する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
バーナ制御システムであって、
-コントローラと、
-可燃性ガス供給部に接続可能であり、かつ前記コントローラに結合された制御可能バルブを備える、バーナと、
-前記バーナに配置され、かつ前記コントローラに結合された光学センサと、を備え、
前記コントローラが、前記バーナの使用状態を、少なくとも点火状態を含む使用状態のグループから、前記使用状態に対応する光レベルを示す前記光学センサの測定信号に基づいて、判定するように、かつ前記バーナの前記使用状態に応じて、前記制御可能バルブを選択的に制御するように構成されている、バーナ制御システム。
【請求項2】
前記コントローラが、前記光学センサの前記測定信号と、前記バーナによって放出された前記可燃性ガスの既知の可燃性ガス空気比と、に基づいて、前記バーナの負荷を判定するように構成されている、先行請求項のいずれか一項に記載のバーナ制御システム。
【請求項3】
前記コントローラが、前記光学センサの前記測定信号と、前記バーナによって放出された前記可燃性ガスの既知の可燃性ガス空気比と、に基づいて、前記バーナの負荷を判定するように構成されている、先行請求項のいずれか一項に記載のバーナ制御システム。
【請求項4】
UVセンサを更に備え、前記コントローラが、前記UV光レベルを示す前記測定信号が、水素火炎の存在を示す所定の閾値を上回っているかどうかを判定するように構成されている、先行請求項のいずれか一項に記載のバーナ制御システム。
【請求項5】
前記コントローラが、前記UV光レベルを示す前記測定信号が、燃焼状態における前記水素火炎の存在を示す前記所定の閾値を下回っている場合、安全手順を実行するように構成されている、請求項4に記載のバーナ制御システム。
【請求項6】
前記使用状態のグループが、燃焼状態を更に含み、前記コントローラが、前記光レベルを示す前記測定信号が、火炎の存在を示す所定の閾値を上回っているかどうかを判定するように構成されている、先行請求項のいずれか一項に記載のバーナ制御システム。
【請求項7】
前記コントローラが、光レベルを示す前記測定信号が、前記燃焼状態における火炎の存在を示す前記所定の閾値を下回っている場合、安全手順を実行するように構成されている、請求項6に記載のバーナ制御システム。
【請求項8】
-前記コントローラに結合され、かつ前記バーナによって放出された可燃性ガスを点火させるためにスパークを選択的に放出するように構成されたスパークプラグと、
前記コントローラに結合されたスパーク検出センサと、を更に備え、
-前記使用状態のグループが、事前点火状態を更に含み、前記コントローラが、
-前記スパークプラグを制御して、スパークを選択的に放出し、それによって可燃性ガスを点火させ、
-前記事前点火状態を示す前記スパーク検出センサからスパーク検出信号を受信し、
-前記バーナの前記制御可能バルブを制御して、前記スパーク検出信号に基づいて、可燃性ガスを放出する、ように構成されている、先行請求項のいずれか一項に記載のバーナ制御システム。
【請求項9】
前記事前点火状態を示す前記スパーク検出信号が、変動するスパーク検出信号を含む、請求項8に記載のバーナ制御システム。
【請求項10】
-前記スパーク検出センサが、前記光学センサであり、
-前記スパーク検出センサを介して得られるスパーク検出信号が、前記スパークプラグによって放出されたスパークからの光を示す、請求項8又は9に記載のバーナ制御システム。
【請求項11】
前記コントローラが、前記事前点火状態を示す前記スパーク検出信号が、前記事前点火状態を示す所定の閾値を上回っており、かつ前記火炎の存在を示す前記所定の閾値を下回っているかどうかを判定するように構成されている、少なくとも請求項6に従属する先行請求項8~10のいずれか一項に記載のバーナ制御システム。
【請求項12】
前記コントローラが、
-前記バーナが非アクティブ状態であるときに、前記光学センサを使用して、バックグラウンドレベルの光を示すゼロレベル信号測定を実行し、
-前記ゼロレベル信号に基づいて、前記バーナの前記使用状態を判定する、ように構成されている、先行請求項のいずれか一項に記載のバーナ制御システム。
【請求項13】
前記コントローラが、
-前記バーナの前記制御可能バルブを閉じることと、
-前記バーナ制御システムによって構成されるファンの動作を停止することと、
-前記バーナ制御システムの安全シャットダウンを実行することと、のうちの1つ又は2つ以上を実行することによって、前記光学センサの前記測定信号に基づいて、前記安全手順を実行するように構成されている、少なくとも請求項7に従属する先行請求項のいずれか一項に記載のバーナ制御システム。
【請求項14】
前記光学センサが、前記UVセンサである、先行請求項4~13のいずれか一項に記載のバーナ制御システム。
【請求項15】
加熱システムの、又は加熱システムのためのバーナ制御システムを制御するための方法であって、
-光レベルを示す光学センサの測定信号を得ることと、
-バーナの使用状態を、少なくとも点火状態を含む使用状態のグループから、前記使用状態に対応する得られた前記測定信号に基づいて、判定することであって、前記バーナが、可燃性ガス供給部に接続可能であり、前記バーナ制御システムによって構成されている、判定することと、
-前記バーナの前記使用状態に応じて、前記バーナ制御システムの制御可能バルブを選択的に制御することと、を含む、方法。
【請求項16】
-前記バーナ制御システムのスパークプラグを制御して、スパークを選択的に放出し、それによって可燃性ガスを点火させることと、
-前記バーナ制御システムのスパーク検出センサからスパーク検出信号を受信することと、
-前記バーナの前記制御可能バルブを制御して、前記スパーク検出信号に基づいて、可燃性ガスを放出することと、
-前記事前点火状態を示す前記スパーク検出信号が、前記点火状態を示す所定の閾値を上回っており、かつ前記燃焼状態を示す所定の閾値を下回っているかどうかを判定することと、を更に含む、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記方法が、UVセンサの前記測定信号と、前記バーナによって放出された前記水素ガスの既知の水素ガス空気比と、に基づいて、前記バーナの負荷を判定することを更に含む、請求項15又は16に記載の方法。
【請求項18】
前記コントローラが、前記光学センサの前記測定信号と、前記バーナによって放出された前記可燃性ガスの既知の可燃性ガス空気比と、に基づいて、前記バーナの負荷を判定するように構成されている、先行請求項15~17のいずれか一項に記載の方法。
【請求項19】
前記使用状態のグループが、燃焼状態を更に含み、前記方法が、前記光レベルを示す前記測定信号が、前記燃焼状態における火炎の存在を示す所定の閾値を上回っているかどうかを判定することを更に含む、先行請求項15~18のいずれか一項に記載の方法。
【請求項20】
前記方法が、前記光レベルを示す前記測定信号が、火炎の存在を示す所定の閾値を下回っている場合、安全手順を実行することを更に含む、請求項19に記載の方法。
【請求項21】
前記方法が、
-前記光学センサを使用して、バックグラウンドレベルの光を示すゼロレベル信号を実行することと、
-更に前記ゼロレベル信号に基づいて、前記バーナの前記使用状態を判定することと、を更に含む、先行請求項15~20のいずれか一項に記載の方法。
【請求項22】
前記安全手順を実行することが、
-前記バーナの前記制御可能バルブを閉じることと、
-前記バーナ制御システムによって構成されるファンの動作を停止することと、
-前記バーナ制御システムの安全シャットダウンを実行することと、のうちの1つ以上を含む、少なくとも請求項16に従属する先行請求項15~21のいずれか一項に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、例えば、セントラルヒーティングシステム、家庭用温水器システム、又はプール温水器システムに適用され得る、バーナ制御システムに関する。そのようなバーナ制御システムは、典型的には、加熱システムにフィードバックされるか、又は使用のためにドラフトされる前に、流体(一般に水)が加熱される温水器具によって構成される。本開示は更に、そのようなバーナ制御システムを制御するための方法に関する。
【背景技術】
【0002】
バーナ制御システムの目的は2つある。第1に、バーナ制御システムは、火炎の存在を継続的に監視することによって、火炎の監視を行う。火炎が予想外に消えた場合、可燃性ガスは、バーナ制御システムの燃焼室又はそれが収容されているコンポーネント(例えば、ガスボイラなどの温水器具)内に蓄積され、点火すると激しく爆発する可能性がある。火炎が予想外に消えると、バーナ制御システムは、潜在的に危険な可燃性ガスの蓄積が発生するのを防止するための安全手順を開始し得る。
【0003】
第2に、バーナ制御システムは、可燃性ガスの燃焼を開始するために実行される一連のアクションを制御する。本発明によるバーナ制御システムは、最適な安全性と、ガスの蓄積及び/又は爆発発生の最小限のリスクと、を同時に確保しながら、これらのアクションを細心の注意を払って実行するように構成される。
【0004】
本明細書にて上述した従来技術のバーナ制御システムは、それらが接続される加熱システムの加熱流体の燃料として、天然ガス、又はプロパンなどの他の炭化水素燃料を利用する。最近、天然ガスの代わりにそのようなシステムのために水素ガスを利用することへの関心が高まっている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記の先行技術のバーナ制御システムは、水素ガスに基づく加熱システムには不十分であることがわかっている。特に、十分に信頼性の高い火炎の監視は、監視対象の火炎が水素火炎である場合には不可能であることがわかっている。更に、バーナを起動し、可燃性ガスの燃焼を開始するための従来のスキームは、安全性の点で水素ガスに対して不十分であることがわかっている。この問題は、水素系の爆発が天然ガス系の爆発よりもはるかに強力であるため、更に悪化している。水素ガスの使用は、点火時に聴覚的で不快な爆発音を引き起こす可能性があり、1つ以上のコンポーネントの誤動作などのより極端な場合には、安全上の危険を課すほど強力な爆発を引き起こす可能性がある。更に、これまで天然ガスバーナを使用してきた消費者は、例えば遅延点火による天然ガスの燃焼によって引き起こされる爆発音を経験しているかもしれず、水素ガス爆発の潜在的な音に慣れておらず、バーナシステムが耐えるように設計されたレベルであっても、脅威となるような大きな爆発を経験する可能性がある。安全性を確保し、かつ水素ガスバーナの市場での受け入れを高めるために、水素ガスが過剰に蓄積され、爆発する可能性があることを防止することが強く求められている。
【0006】
上記のいずれかにかかわらず、本明細書に開示された発明は、非水素ガス系のシステムにも適用されて、以下で更に説明される本発明の利点の少なくとも一部を達成し得る。
【0007】
公開特許公報昭和60-82720号は、最も近い先行技術と見なされる。米国公開特許公報第2388124号及び米国公開特許公報第3574496号、並びに欧州公開特許公報第2136140号は、更なる先行技術として認識される。
【0008】
本開示の目的は、既知のバーナ制御システムの本明細書にて上述した制限の少なくとも一部が排除又は軽減されるバーナ制御システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
この目的は、コントローラと、可燃性ガス供給部に接続可能であり、かつコントローラに結合された制御可能バルブを備える、バーナと、バーナに配置され、かつコントローラに結合された光学センサと、を備える、バーナ制御システムであって、コントローラは、バーナの使用状態を、少なくとも点火状態を含む使用状態のグループから、使用状態に対応する光レベルを示す光センサの測定信号に基づいて、判定するように、かつバーナの使用状態に応じて、制御可能バルブを選択的に制御するように構成されている、バーナ制御システムによって達成される。
【0010】
本明細書にて上記で指定されたバーナ制御システムは、水素及び非水素ガス系のアプリケーション用のものを含む、従来技術のバーナ制御システムと比較して同等又は改善された安全性及び点火時間効率のレベルを有する燃料として可燃性ガスを利用し得る。
【0011】
本発明によるバーナ制御システムの好ましい実施形態では、使用状態のグループは、燃焼状態を更に含み、コントローラは、光レベルを示す測定信号が、火炎の存在を示す所定の閾値を上回っているかどうかを判定するように構成されている。
【0012】
これらの実施形態では、バーナ制御システムは、バーナの動作中に火炎の存在を監視し、この火炎が予想外に消火されたと判定された場合、適切なアクションを取り得る。バーナ制御システムのある特定の実施形態によれば、そのような適切なアクションは、バーナ制御システムの1つ以上の動作をシャットダウンすることを伴う安全手順の実行であり得る。
【0013】
本発明によるバーナ制御システムの更なる好ましい実施形態では、コントローラは、光レベルを示す測定信号が、燃焼状態における火炎の存在を示す所定の閾値を下回っている場合、安全手順を実行するように構成されている。
【0014】
本発明によるバーナ制御システムの更なる好ましい実施形態では、コントローラは、光レベルを示す測定信号が、燃焼状態における炎の存在を示す所定の閾値を下回っている場合、安全手順を実行するように構成されている。
【0015】
本発明によるバーナ制御システムの更なる好ましい実施形態では、バーナ制御システムは、コントローラに結合され、かつバーナによって放出された可燃性ガスを点火させるためにスパークを選択的に放出するように構成されたスパークプラグと、コントローラに結合されたスパーク検出センサと、を更に備える。
【0016】
本発明によるバーナ制御システムの更なる好ましい実施形態では、使用状態のグループは、事前点火状態を更に含み、コントローラは、スパークプラグを制御して、スパークを選択的に放出し、それによって可燃性ガスを点火し、事前点火状態を示すスパーク検出センサからスパーク検出信号を受信し、バーナの制御可能バルブを制御して、スパーク検出信号に基づいて、可燃性ガスを放出するように構成されている。
【0017】
これらの実施形態では、コントローラは、放出されたスパークが検出されたときにのみ制御可能バルブを開き、それによって、例えば、スパークプラグが誤動作したときに発生し得る水素ガスの早期又は意図しない放出を防止する。点火スパークのない状態で放出された水素ガスは、システム内に蓄積され、爆発の危険性をもたらす可能性がある。したがって、これらの実施形態では、安全性の全体的なレベル、特に機器障害が発生した場合の安全性の全体的なレベルが更に改善される。更に、これらの実施形態では、水素ガスの放出及びその点火中に経過する時間を最小限に抑えることができる。これはまた、点火前に放出される水素ガスの量を最小限に抑えることができるため、全体的な安全性の向上をもたらす。ひいては、これにより、点火自体の強度が低下し、水素ガスの点火時に最小限の可聴爆発音が発生しないか、又は最小限の可聴爆発音のみが発生する。
【0018】
本発明によるバーナ制御システムの更なる好ましい実施形態では、事前点火状態を示すスパーク検出信号は、変動するスパーク検出信号を含む。
【0019】
これらの実施形態では、バーナ制御システムのコントローラは、スパークプラグによって放出された個々のスパークから生じる光を検出し得、個々のスパークの各々は、スパーク検出信号の変動によって表される。コントローラは、変動するスパーク検出信号に基づいて、スパークプラグの誤動作を判定し得る。
【0020】
本発明によるバーナ制御システムの更に好ましい実施形態では、スパーク検出センサは、光学センサであり、スパーク検出センサを介して得られるスパーク検出信号は、スパークプラグによって放出されたスパークからの光を示す。
【0021】
本発明によるバーナ制御システムの更なる好ましい実施形態では、コントローラは、事前点火状態を示すスパーク検出信号が、事前点火状態を示す所定の閾値を上回り、火炎の存在を示す所定の閾値を下回っているかどうかを判定するように構成されている。
【0022】
本発明によるバーナ制御システムの更なる好ましい実施形態では、コントローラは、バーナが非アクティブ状態であるときに、光学センサを使用してバックグラウンドレベルの光を示すゼロレベル信号測定を実行し、ゼロレベル信号に基づいて、バーナの使用状態を判定するように構成されている。
【0023】
これらの実施形態では、ゼロレベル信号は、UVセンサによって得られる他の信号の基準信号として利用され得る。特に、ゼロレベル信号は、このゼロレベル信号を考慮して、水素火炎及び/又はスパークの存在がより正確に判定され得るように、そのような信号から減算され得る。特に、ゼロレベル信号は、そのような信号から減算され得る。
【0024】
本発明によるバーナ制御システムの更なる好ましい実施形態では、コントローラは、光学センサの測定信号と、バーナによって放出された可燃性ガスの既知の可燃性ガス空気比と、に基づいて、バーナの負荷を判定するように構成されている。
【0025】
これらの実施形態では、バーナ制御システムのコントローラは、定期的又は継続的にバーナの負荷を監視する。更に、制御可能バルブは、負荷を所望の値に一致させるために、又は供給される水素ガス及び/又は空気の量が所望の負荷に一致するかどうかを判定するために、それに応じて供給される水素ガス及び/又は空気の量を調整し得る。
【0026】
本発明によるバーナ制御システムの更に好ましい実施形態では、コントローラは、バーナの制御可能バルブを閉じることと、バーナ制御システムによって構成されるファンの動作を停止することと、及びバーナ制御システムの安全シャットダウンを実行することと、のうちの1つ又は2つ以上を実行することによって、光学センサの測定信号に基づいて、安全手順を実行するように構成されている。
【0027】
本発明によるバーナ制御システムの更なる好ましい実施形態では、バーナ制御システムは、UVセンサを更に備える。
【0028】
本発明によるバーナ制御システムの更なる好ましい実施形態では、コントローラは、UV光レベルを示す測定信号が、水素火炎の存在を示す所定の閾値を上回っているかどうかを判定するように構成されている。
【0029】
本発明によるバーナ制御システムの更なる好ましい実施形態では、コントローラは、UV光レベルを示す測定信号が、燃焼状態における水素火炎の存在を示す所定の閾値を下回っている場合、安全手順を実行するように構成されている。
【0030】
本発明によるバーナ制御システムの更なる好ましい実施形態では、光学センサは、UVセンサである。
【0031】
バーナ制御システムのこれらの実施形態では、UVセンサ及びスパーク検出センサの上記の機能は、単一のUVセンサのみで達成される。したがって、バーナ制御システムのこれらの実施形態は、向上した信頼性及び安全性のレベルを示しながら、建設的な複雑さのレベルを低減することを含む。
【0032】
本発明によるバーナ制御システムの更なる好ましい実施形態では、コントローラは、光学センサの測定信号と、バーナによって放出された可燃性ガスの既知の可燃性ガス空気比と、に基づいて、バーナの負荷を判定するように構成されている。
【0033】
更に、本明細書にて上述した本発明の目的は、本発明による加熱システムのバーナ制御システム又は加熱システムのためのバーナ制御システムを制御するための方法であって、光レベルを示す光学センサの測定信号を得ることと、少なくとも点火状態を含む使用状態のグループから、使用状態に対応する得られた測定信号に基づいて、バーナの使用状態を判定することであって、バーナが、可燃性ガス供給部に接続可能であり、かつバーナ制御システムによって構成されている、判定することと、バーナの使用状態に応じて、バーナ制御システムの制御可能バルブを選択的に制御することと、を含む、方法によって達成される。
【0034】
本発明による方法の更なる好ましい実施形態では、使用状態のグループは、燃焼状態を更に含み、方法は、光レベルを示す測定信号が、燃焼状態における火炎の存在を示す所定の閾値を上回っているかどうかを判定することを更に含む。
【0035】
本発明による方法の更なる好ましい実施形態では、方法は、光レベルを示す測定信号が、火炎の存在を示す所定の閾値を下回っている場合、安全手順を実行することを更に含む。
【0036】
本発明による方法の更に好ましい実施形態では、方法は、バーナ制御システムのスパークプラグを制御して、スパークを選択的に放出し、それによって可燃性ガスを点火することと、バーナ制御システムのスパーク検出センサからスパーク検出信号を受信することと、バーナの制御可能バルブを制御して、スパーク検出信号に基づいて、可燃性ガスを放出することと、を更に含む。
【0037】
本発明による方法の更なる好ましい実施形態では、方法は、事前点火状態を示すスパーク検出信号が、点火状態を示す所定の閾値を上回っており、かつ燃焼状態を示す所定の閾値を下回っているかどうかを判定することを更に含む。
【0038】
本発明による方法の更なる好ましい実施形態では、方法は、光学センサを使用してバックグラウンドレベルの光を示すゼロレベル信号を実行することと、更にゼロレベル信号に基づいて、バーナの使用状態を判定することと、を更に含む。
【0039】
本発明による方法の更なる好ましい実施形態では、方法は、UVセンサの測定信号と、バーナによって放出された水素ガスの既知の水素ガス空気比と、に基づいて、バーナの負荷を判定することを更に含む。
【0040】
本発明による方法の更なる好ましい実施形態では、安全手順を実行することは、バーナの制御可能バルブを閉じること、バーナ制御システムによって構成されるファンの動作を停止すること、及びバーナ制御システムの安全シャットダウンを実行することのうちの1つ以上を含む。
【0041】
本発明による方法の更なる好ましい実施形態では、コントローラは、光学センサの測定信号と、バーナによって放出された可燃性ガスの既知の可燃性ガス空気比と、に基づいて、バーナの負荷を判定するように構成されている。
【0042】
本発明によるバーナ制御システム及びこのシステムを動作させるための方法を、図面を参照して以下で説明する。
【図面の簡単な説明】
【0043】
図1】本発明によるバーナ制御システムの概略図を示す。
図2】バーナ制御システムの動作の様々な段階における図1のバーナ制御システムの動作を説明するグラフを示す。
【発明を実施するための形態】
【0044】
ここで図1を参照すると、バーナ制御システム100の少なくとも一部の概略図が示されている。バーナ制御システム100は、少なくともコントローラ105、バーナ110、及び光学センサ120を備える。
【0045】
本発明によるバーナ制御システム100の好ましい実施形態によれば、光学センサ120は、電磁スペクトルのUV部分内の波長を有する光を検出するように構成された紫外線(UV)センサ120である。本明細書にて以下では、本発明によるバーナ制御システム100が、このUVセンサ120を参照して解明される。しかしながら、特に、バーナ制御システム100が非水素可燃性ガスによって燃料供給される実施形態の場合、UVセンサ120は、可視光及び/又は赤外光を検出するように構成された光学センサ120によって置き換えることができることを理解されたい。
【0046】
バーナ110は、次いでコントローラ105に接続される制御可能バルブ114によって可燃性ガス供給部112に接続されている。
【0047】
可燃性ガス供給部112は、水素ガスの様々な形態の天然ガスを含む、任意の好適なタイプの可燃性ガスを含有し得る。更に、可燃性ガスは、ガスタンク又は既知のタイプのガス分配ネットワークのいずれかであり得る。本開示の以下の部分では、ガス供給部112が水素ガス供給部112であると仮定する。それにもかかわらず、本開示はそれに限定されず、一般に、他のタイプの可燃性ガスも同様に利用され得ることが本明細書にて強調される。
【0048】
UVセンサ120は、コントローラ105に接続され、バーナ110に配置され、その結果、バーナ110によって放出された水素火炎111から生じるUV光116は、UVセンサ120によって感知される。UVセンサ120の結果として生じる測定信号は、コントローラ105に供給され、その結果、コントローラ105は、この受信した測定信号に基づいて、制御可能バルブ114を開閉し得る。このように、バーナ110は、コントローラ105の制御下で可燃性ガスを選択的に放出するように構成されている。この放出された水素ガスが点火すると、主にUV光116を放出する水素火炎111が存在する。
【0049】
増幅器122及びフィルタ124は、それぞれ、UVセンサ120の下流に設けられ得、UVセンサ120からの信号がコントローラ105に供給される前に、その信号を増幅及びフィルタリングする。更に、コンパレータ130は、UVセンサ120の測定信号を、以下で更に説明されるいくつかの異なる基準値又は閾値のうちのいずれか1つと比較するために提供される。増幅器122、フィルタ124、及びコンパレータ130は、コントローラ105とは異なる構成要素として示されているが、実際には、それらは、コントローラ105によって構成され得る。
【0050】
バーナ制御システム100は、更に好ましくは、水素ガスを点火させるためのスパークプラグ140と、任意選択で、スパークプラグ140によって放出されたスパークを検出するように構成されたスパーク検出センサ121と、を備える。図1からわかるように、スパークプラグ140及びスパーク検出センサ121の両方が、コントローラ105に結合されている。主に、スパークは、センサ120によって検出することができ、追加のセンサを冗長にする。例えば、1つのセンサの感度及び/又は測定範囲が、システムの全負荷(又は変調)範囲のスパーク及びUV信号の両方を測定するのに十分でない場合、追加のセンサが適用され得る。
【0051】
図2は、バーナ制御システム100の異なる後続使用状態の間の時間の関数としてのUVセンサ120からの測定信号の例示的なグラフを示す。本開示の文脈内で、「使用状態」という用語は、特に、スパークプラグ140がスパークを放出するように制御されているかどうかにかかわらず、制御可能バルブ114の開閉状態に関して、バーナ制御システム100及びその構成要素の様々な動作状態のうちのいずれか1つを指す。図2のグラフは、それぞれの連続した期間T、T、T、T及びT中のそのような5つの使用状態の例示的なシーケンスを示す。これらの使用状態は、それぞれ、非アクティブ状態、事前点火状態、点火状態、燃焼状態(バーナ制御システム100の出力電力が調整され得るか、又はバーナ制御システム100がシャットダウンされ得る)である。
【0052】
図2では、期間T1に対応する使用状態は、バーナ制御システム100の非アクティブ状態と称される。この非アクティブ状態では、制御可能バルブ114は、バーナ110によって放出されている水素ガスがなく、スパークプラグ140によってスパークが放出されていない状態で閉じられている。バーナ制御システム100は、バーナ制御システム100が接続される加熱システムが熱の供給を必要としないとき、期間Tの非アクティブ状態にあり得る。
【0053】
それにもかかわらず、UVセンサ120及びコントローラ105などのある特定の構成要素は、バーナ制御システム100のこの非アクティブ状態で作動され得、それによって、UVセンサ120がUV測定信号を得て、このUV測定信号をコントローラ105に通信することを可能にする。非アクティブ状態では、UVセンサ120は、図2のグラフにおいて低いUVセンサ120の信号によって表される水素火炎111の不在のために、UV光を非常に少ない又は全く感知しない場合がある。
【0054】
期間Tは、バーナ制御システム100の事前点火状態に対応する。この事前点火状態では、スパークプラグ140がコントローラ105の制御下でスパークを放出する間、制御可能バルブ114は閉じたままである。これらの放出されたスパークは、スパーク検出センサ121によって、又はより好ましくは、UVセンサ120によって検出され得る。図2において、これらの放出されたスパークは、UVセンサ120により検出され、UVセンサ120は、上昇されているUVセンサ120の信号により表されると仮定される。
【0055】
UVセンサ120は、スパークプラグ140によって放出された個々のスパークを検出するように構成され得る。例えば、UVセンサ120は、個々のスパークを検出するのに十分に高いサンプリングレートを有し得る。スパークは、UVセンサ120の信号の様々な特性、例えば、個々のピークの最大値又はスパーク信号値の平均によって表され得る。
【0056】
バーナ制御システム100のある特定の実施形態では、スパークプラグ140は、更に、光学センサ又はUVセンサ120の誤動作を検出するために利用され得る。これらの実施形態では、スパークプラグ140が適切に事前定義された特性(例えば、スパーク周波数又はスパーク光強度)を有するスパークを放出するとき、UVセンサ120の信号は、誤動作がないときに、UVセンサ120の信号に対応する事前定義された値と比較され得る。次いで、UVセンサ120の誤動作がない場合、UVセンサ120の信号とUVセンサによって出力された所定の値との間の相違に基づいて、UVセンサ120の誤動作が判定され得る。したがって、UVセンサ120の信号の「ドリフト」に現れ得るUVセンサ120の進行エラー又は劣化は、時間の経過とともに検出され得る。バーナ制御システム100は、安全状態又はロック状態に入るバーナ制御システム100を含み得る、本明細書にて上記及び以下で説明されるような安全手順に入ることによって、UVセンサ120のそのようなエラー又は劣化に応答し得る。
【0057】
更なる実施形態では、スパークプラグ140によって放出されたスパークは、放出されたスパークをこの目的のために十分な程度に制御することができるスパークプラグ140のタイプが使用されることを条件として、UVセンサ120を較正するために利用され得る。バーナ制御システム100のある特定の実施形態では、コントローラ105は、事前点火状態を示すスパーク検出信号を事前点火状態を示す所定の閾値と比較するように構成され得る。この閾値は、初期点火時の水素火炎111の存在を示す所定の閾値よりも低くてもよい。しかしながら、本開示は、それに限定されない。少なくとも、バーナ制御システム100が出力パワーの変調を可能にするように構成されている実施形態では、(火炎111が最小である)最低出力パワーに対応するUVセンサ120の信号は、本明細書にて上記で説明したように、スパークのUVセンサ120の検出の信号よりも高くてもよい。したがって、火炎の存在についての所定の閾値は、代替的に、対応するより低い値を含むように選択され得る。
【0058】
UVセンサ120又はスパーク検出センサ121のいずれかによって、事前点火状態に対応する期間T中にスパークの検出に成功すると、コントローラ105は、制御可能バルブ114を開き、それによって、バーナ110に水素ガスを放出させる。点火状態に対応する期間Tの間に、放出された水素ガスは、スパークプラグ140によって放出されたスパークによって点火する。点火が成功すると、スパーク及び結果として生じる水素火炎111によって放出されたUV光がUVセンサ120によって検出され、これは、期間T中のUVセンサ120の更なる上昇した値によって図2に表される。UVセンサ120による水素火炎111の検出に成功すると、コントローラ105は、スパークプラグ140を制御して、スパークの放出を停止し得る。図2には明示的に示されていないが、期間T中のUVセンサ120のセンサ信号は、スパークの不在のために減少し得る。
【0059】
バーナ制御システム100の様々な実施形態によれば、水素ガスの点火の成功(すなわち、火炎111の存在)は、UVセンサ120のセンサ信号が、スパーク及び火炎111の両方の存在に対応する第1の信号値を含むことを検出することによって判定され得、その後、スパークプラグ140は、スパークの放出を停止するように制御され得る。代替的に、スパークプラグ140は、点火の成功の判定前にスパークの放出を停止するように制御され得、その後、その点火の成功は、火炎111の存在にのみ対応するUVセンサ120の第2の信号値にのみ基づいて判定され、その第2の値は、前述の第1の値よりも低い。
【0060】
コントローラ105は、好ましくは、放出されたスパークの検出に成功すると、直ちに、及び排他的に、ガスを放出するように、制御可能バルブ114を制御するように構成されている。したがって、例えば、スパークプラグ140の誤動作の場合に、事前点火状態の間に水素ガスが放出されることはない。点火していない水素ガスは、そうでなければ、バーナ制御システム100又はそれが構成されるボイラ内に蓄積する可能性があるため、意図しない水素爆発のリスクが大幅に低減される。
【0061】
更に、スパークの放出とそれに続く水素ガスの放出、点火、水素火炎の正常な検出(燃焼状態)までの点火使用状態の期間Tの持続時間を最小限に抑え得る。したがって、点火時に放出される水素ガスの量は同様に最小限に減少し、最小限の(すなわち、一般に非爆発性の)強度で水素ガスの点火をもたらす。第二に、点火させる時間(ガスバルブの開放と水素火炎の検出との間の時間)を最小限に抑えることによって、前述の時間の終わりに点火(したがって水素火炎)が確立されていない場合、未点火の水素ガスの量も最小限に抑えられる。前述の時間の終わりに点火が発生する場合、水素ガスの点火の強度は、システムの使用者にとって許容できるレベルに制限することができる。
【0062】
期間Tは、バーナ制御システム100が接続されている加熱システム(図示せず)に熱を供給するために、バーナ110によって放出された水素ガスが連続的に燃焼されるバーナ制御システム100の燃焼使用状態に対応する。UVセンサ120は、コントローラ105に供給されるこの使用状態で測定信号を連続的又は定期的に取得し得る。コントローラ105は、UV光レベルを示すこの測定信号に基づいて、水素火炎111の有無を判定し、バーナ制御システム100が燃焼状態にあると判定する。
【0063】
コントローラ105は、好ましくは、UV光レベルを示す測定信号が、水素火炎111の存在を示す所定の閾値を上回っているかどうかを判定するように構成されている。水素火炎111の存在を示すこの閾値は、期間Tの非アクティブ状態、期間Tの事前点火状態、及び期間Tの点火状態の間のUVセンサ120の測定信号よりも高くてもよい。しかしながら、本明細書にて上記で説明したように、本開示は、それに限定されない。
【0064】
水素火炎111がバーナ制御システム100の燃焼状態で消火する場合、コントローラ105は、UVセンサ120からの測定信号に基づいて、水素火炎111が存在しないと判定し得る。これに応答して、コントローラ105は、バーナ制御システム100を制御して、安全手順を実行し、それによって、爆発性の水素ガスの蓄積が発生するのを防止し得る。安全手順中に実行されるアクションは、これ以上水素ガスが放出されないように制御可能バルブ114を閉じること、バーナ制御システムによって構成されたファンの動作を停止すること、及びバーナ制御システム100全体の安全停止を実行することであり得る。
【0065】
水素火炎111の予想外の消火は、バーナが燃焼することが予想される「通常の」使用状態を表す期間TにおけるUVセンサ120の減少する測定値によって図2に表される。
【0066】
期間Tはまた、バーナ110によって提供される増加した負荷を示し得る、UVセンサ120の増加した測定値の代替ラインを示す。バーナによって提供される負荷は、バーナ制御システム100から要求される負荷に応じて増加又は減少するように調整され得る。バーナ制御システム100の好ましい実施形態によれば、コントローラ105は、UVセンサ120の測定信号と、バーナ111によって放出された水素ガスの既知の水素ガス空気比と、に基づいて、バーナ110の負荷を判定するように構成されている。水素火炎111によって放出されたUV光116は、バーナ110によって供給されるガスの所与の既知の水素ガス空気比に対応する理論的負荷を表し得る。UVセンサ120の測定信号に従った負荷を所定の負荷又は事前定義された負荷と比較することによって、バーナ制御システム100の動作は、バーナ制御システム100の燃焼状態中に監視され得る。水素ガス導管の漏れ又は詰まり、燃焼空気取り入れ口の詰まり、又は排煙システムの詰まりは、UVセンサ120の測定信号から導出された負荷を所定の又は設定された負荷と比較することによって検出され得る。バーナ制御システム100は、UVセンサ120の測定信号から導出された負荷が所定の又は設定された負荷と一致しない場合、本明細書にて上述した安全手順を開始し得る。
【0067】
バーナ制御システム100は更に、制御可能バルブ114を更に開閉することによって負荷を調整し、それによって負荷を調整し得る。図2において、期間Tの間に、燃焼負荷の例示的な増加が示され、これは、この期間中のUVセンサ120の測定信号の増加値によって表される。
【0068】
バーナの使用状態が図2の期間Tの非アクティブ状態であるバーナ制御システム100のある特定の実施形態によれば、コントローラ105は、UVセンサ120を使用して、バックグラウンドレベルのUV光を示すゼロレベル信号測定を実行するように構成されている。この非アクティブ状態では水素火炎111が存在しないため、バックグラウンドレベルのUV光を示すゼロレベル信号測定は、ノイズのみ、及び任意選択でバックグラウンドレベルのUV光のみを含む。コントローラ105は、この値を利用して、期間T2~T5の使用状態中のものを含む、UVセンサ120の後続の測定信号を決定し得る。特に、コントローラ105は、これらの後続の測定信号からゼロレベル信号を減算することによって、これらの信号の値を決定し得る。
【0069】
本開示は、加熱システムの、又は加熱システムのためのバーナ制御システム100を提供し、バーナ制御システム100は、コントローラ105と、水素ガス供給部112に接続可能であり、かつコントローラ105に結合された制御可能バルブ114を備える、バーナ110と、バーナ110に配置され、かつコントローラ105に結合されたUVセンサ120と、を備え、コントローラ105は、UV光レベルを示すUVセンサ120の測定信号に基づいて、バーナ110の使用状態を判定するように、かつバーナ110の使用状態に応じて、制御可能バルブ114を選択的に制御するように構成されている。
【0070】
更に、本開示は、本明細書に開示されるバーナ制御システム100を制御するための方法を提供する。
【0071】
ここで開示されている本発明は、水素ガス系の加熱システムに適用することができるバーナ制御システム100として、又は安全性及び動作信頼性の点で既知のバーナ制御システムと比較して他の方法で改善されるバーナ制御システムとして意図されている。
【0072】
本明細書にて、本開示に記載される開発のための保護の範囲は、上述され、かつ添付の図面に例示される実施形態の任意の特定の特徴に決して限定されないことに留意されたい。特に、本明細書にて上述したUVセンサ120は、代替的に、可視光又は赤外光を検出するように構成された光学センサ120であり得る。このようなセンサは、スパークプラグ140によって放出されたスパーク、及び/又は水素以外の燃焼可燃性ガスによって生成される火炎111を検出し得る。同様に、本発明の利点の少なくともいくつかは、非水素可燃性ガスを利用する場合にも達成され得ることを理解すべきであり、本明細書にて上記の説明は、別途説明されない限り、本発明のこれらの実施形態にも適用可能である。
【0073】
更に、本明細書にて上記で説明した実施形態では、水素又は他のタイプの可燃性ガスに点火するための点火手段は、スパークプラグ140として具現化される。しかしながら、本開示は、それに限定されない。代替的に、補助バーナ又はパイロットライト(図示せず)をこの目的のために利用し得、これらの両方は、本開示の文脈内で「スパークプラグ」(又は「点火手段」)を構成するものの例として解釈されるべきである。当業者は、スパークプラグ140の動作及び機能の本明細書にて上記の技術的原理が、概して、同様に、そのような補助バーナ又はパイロットライトに適用可能であることを認識するであろう。特に、そのような補助バーナ又はパイロットライトによって放出されたUV又は可視光は、UV又は光学センサ120によって検知され得、結果として生じるセンサ信号値は、本明細書にて上記で説明されるように更に処理される。
【0074】
したがって、保護の範囲は、添付の独立形式の特許請求項の制限に基づいて排他的に決定されるが、いくつかの法域においては、独立形式の特許請求項の特徴の明白な代替物を包含し得る。本開示の添付の特許請求項内で具現化され得る、具体的に説明された要素、構成要素、及び機能性に関する他の変形例は、上記の実施形態の説明において少なくとも示唆されているか、又は当業者は、この当業者の一般的な知識の範囲内でこれらの変形例を考慮することができると見なされ得る。代替の実施形態へのこの例示的な言及は、独立形式の特許請求項内で制限として定義されていない任意の特定の特徴への任意の制限が不当であることを実証する。
図1
図2
【国際調査報告】