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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2025-03-07
(54)【発明の名称】情報交換用街路柱
(51)【国際特許分類】
   H01Q 1/22 20060101AFI20250228BHJP
   H01Q 1/42 20060101ALI20250228BHJP
   F21S 8/08 20060101ALI20250228BHJP
   F21V 19/00 20060101ALI20250228BHJP
   F21Y 115/10 20160101ALN20250228BHJP
   F21W 111/02 20060101ALN20250228BHJP
【FI】
H01Q1/22 Z
H01Q1/42
F21S8/08 100
F21V19/00 170
F21V19/00 213
F21Y115:10
F21W111:02
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024569673
(86)(22)【出願日】2023-02-13
(85)【翻訳文提出日】2024-08-26
(86)【国際出願番号】 IB2023051265
(87)【国際公開番号】W WO2023152713
(87)【国際公開日】2023-08-17
(31)【優先権主張番号】102022000002639
(32)【優先日】2022-02-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】IT
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】524303692
【氏名又は名称】アナス-ソシエタ パー アツィオーニ
(74)【代理人】
【識別番号】100091683
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼川 俊雄
(74)【代理人】
【識別番号】100179316
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 寛奈
(72)【発明者】
【氏名】カッラリーニ,ルイージ
(72)【発明者】
【氏名】ドゥ ニグリス,ダニエラ
【テーマコード(参考)】
3K013
5J046
5J047
【Fターム(参考)】
3K013AA01
3K013BA01
3K013CA16
5J046AA13
5J046RA01
5J047AA13
5J047EF01
(57)【要約】
情報交換用街路(1)は:延長主方向(X)に延びた防護モジュール(100)と、防護モジュール(102)の内側に形成され、かつ延長主方向(X)に延びた、第1の空洞(101)と、外部デバイスと通信するよう、かつ、ある周波数範囲内の信号を生成するよう構成された、双方向アンテナと、を備える。情報交換用街路は、防護モジュール(100)が、この周波数範囲に対して電波透過性であることと、アンテナが、防護モジュール(102)における第1の空洞(101)の中に位置されることと、を特徴とする。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報交換用街路柱(1)であって、
延長主方向(X)に延びた防護モジュール(100)、
前記防護モジュール(100)の内側に形成され、かつ前記延長主方向(X)に延びた、第1の空洞(101)、及び
外部デバイスと信号通信するよう、かつ、ある周波数範囲内で信号を生成するよう構成された、双方向アンテナ、
を備え、
ここで前記情報交換用街路柱(1)は、
前記防護モジュール(102)が、前記周波数範囲で電波透過性であることと、
前記アンテナが、前記防護モジュール(100)の第1の空洞(101)の中に位置されることと、
を特徴とする、情報交換用街路柱(1)。
【請求項2】
前記防護モジュール(100)は、複合材から形成される、請求項1に記載の情報交換用街路柱(1)。
【請求項3】
前記複合材は、ポリエステル及びファイバーガラスの複合材である、請求項2に記載の情報交換用街路柱(1)。
【請求項4】
前記延長主方向(X)に延びた支持モジュール(200)を備え、前記支持モジュール(200)は、前記延長主方向(X)に延びた第2の空洞を備え、前記支持モジュール(200)は、前記防護モジュール(100)に接続され、前記第1の空洞(101)及び前記第2の空洞は、前記延長主方向(X)に整合される、請求項1~3の内いずれか一項に記載の情報交換用街路柱(1)。
【請求項5】
前記延長主方向(X)に延びた頂部モジュール(300)を備え、前記頂部モジュール(300)は、前記延長主方向(X)に延びた第3の空洞(301)を備え、前記頂部モジュール(300)は、前記防護モジュール(100)に接続され、前記第1の空洞(101)及び前記第3の空洞(301)は、前記延長主方向(X)に整合される、請求項1~4の内いずれか一項に記載の情報交換用街路柱(1)。
【請求項6】
前記アンテナは、例えば前記情報交換用街路柱(1)の近くの車両など、外部デバイスのトランシーバと信号通信する、請求項1~5の内いずれか一項に記載の情報交換用街路柱(1)。
【請求項7】
前記アンテナは、例えば前記情報交換用街路柱(1)から離れたデータ収集構造など、外部デバイスのトランシーバと信号通信する、請求項1~6の内いずれか一項に記載の情報交換用街路柱(1)。
【請求項8】
前記防護モジュール(2)は、少なくとも1つの凹部(108)を備え、各凹部は、光リングを収納するよう構成される、請求項1~7の内いずれか一項に記載の情報交換用街路(1)。
【請求項9】
前記アンテナは、少なくとも1つの信号タイプを使用して、外部デバイスと信号通信するよう構成される、請求項1~8の内いずれか一項に記載の情報交換用街路(1)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報交換用街路柱に関する。このデバイスは、一般的に交通の分野で利用され、特に道路及び高速道路に近接して利用される。
【背景技術】
【0002】
外部デバイスと通信するよう構成された、モジュール式のアセンブリを特徴とする街灯柱が、当技術分野で知られている。
【0003】
欧州特許出願公開第3685158号明細書は、大気の質を確認するためのモジュールが設けられた、街灯柱を記載している。具体的には、その街灯柱は複数のモジュールを備え、その中には、照明モジュール、拡声器が設けられたモジュール、及びカメラが設けられたモジュールを含む。さらに、その街灯は信号送信モジュールも備える。これらのモジュールは、支持柱によって支持される。この支持柱は、支持柱の内側部へのアクセスを提供する、取り外し可能なドアを備える。さらに、携帯電話のデータを受信及び発信するよう構成されたアンテナを備える。
【0004】
欧州特許出願公開第3770488号明細書は、周囲の感知領域を監視するためのセンサを伴う、支持柱と、この感知領域の近くの車両とワイヤレス通信するよう構成された、通信デバイスと、を備えた街灯柱を示す。さらに、その街灯柱は制御器と信号通信し、それは視覚的な警告信号を送信するために、街灯柱をオンにする。
【0005】
不都合には、欧州特許出願公開第3685158号明細書による街灯柱のアンテナは、外部環境に露出されている。そのため、より多くの保守点検作業を必要とするか、または周辺環境によって生じた損傷のため、より頻繁な交換を必要とする。
【0006】
不都合には、欧州特許出願公開第3770488号明細書による街灯柱は、周囲の感知領域の近くにおける車両との通信が制限され、かつ監視に関するデータの記録をせず、信号の出力もしない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】欧州特許出願公開第3685158号明細書
【特許文献2】欧州特許出願公開第3770488号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
これに関連して、本発明の基本となる技術課題は、既知の技術における上述の欠点を克服する、情報交換用街路柱を提案することである。
【0009】
具体的には、本発明の目的は、自動車ユーザ及び他の遠隔外部デバイスが、外部環境から防護されたトランシーバを使用して情報を送受信することを可能にする、情報交換用街路柱を利用可能にすることである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
定義された技術課題及び明示された目的は、添付した特許請求の範囲の1つまたは複数に記載された技術的特徴を備えた情報交換用街路柱によって、実質的に実現される。
【0011】
具体的には、情報交換用街路柱は、延長主方向に延びた防護モジュールと、この防護モジュールの内側に形成され、かつ延長主方向に延びた、第1の空洞と、を備える。
【0012】
情報交換用街路柱は、外部デバイスと信号通信するよう、かつ、ある周波数範囲内で信号を生成するよう構成された、双方向アンテナを備える。
【0013】
情報交換用街路柱の防護モジュールは、この周波数範囲に対して電波透過性であり、このアンテナは、防護モジュールにおける第1の空洞の中に位置される。
【0014】
このような情報交換用街路柱は、信号自体を妨害することなく、アンテナを外部環境から防護する電波透過性ハウジングによって、アンテナが防護されるため、技術課題を解決する。
【0015】
さらに、情報交換用街路柱は、集積したデータを分析及び保存するために、遠隔の外部デバイスとも信号通信する。
【0016】
本発明の他の特徴及び利点は、以下の図面に例示するように、好ましいが排他的ではない、情報交換用街路柱の実施形態における非限定の説明から、より明白になるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】本発明による情報交換用街路柱の正面直立図である。
図2】情報交換用街路柱の防護モジュールの斜視図である。
図3】情報交換用街路柱の防護モジュールの、頂部における直交断面図である。
図4】情報交換用街路柱の頂部モジュールの斜視図である。
図5】情報交換用街路柱の頂部モジュールの分解組立斜視図である。
図6】情報交換用街路柱の代替の実施形態における、正面直立図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
添付の図面を参照すると、参照番号1は、本発明による情報交換用街路柱1を表す。
【0019】
情報交換用街路柱1は、図2に示されるように、延長主方向Xに延びた防護モジュール100を備える。防護モジュール100は、その中で延長主方向Xに延びた第1の空洞101を備える。防護モジュール100は、複合材から形成される。具体的には、防護モジュール100は、ポリエステル及びファイバーガラスの複合材から形成される。
【0020】
より詳細には、防護モジュール100は、防護モジュール100の第1の空洞101にアクセスを提供する、開口部102を備える。開口部102は、防護モジュール100の側面103に位置される。好ましい実施形態において、3つの開口部102が存在し、延長主方向Xに設置される。各アクセス開口部102は、図1に示されるように、係止部を有するそれぞれのドア105によって閉鎖可能である。好ましくは、各ドア105は、熱成形されたポリカーボネートから形成される。
【0021】
図1に示されるように、防護モジュール100は、側面103に凹部108を備える。この凹部108は円形状で、延長主方向Xがその中心を通過するよう配置される。好ましくは3つの凹部が存在する。凹部108は、光リングを収納するよう構成される。好ましい実施形態において、光リングはLEDリングであり、より好ましくは、各LEDリングは、RGBのLEDストライプと、オパールポリカーボネートから成形された2つのレンズと、を備える。
【0022】
防護モジュール100は、図2に示されるように、第1の下端部110及び第1の上端部120を備えることに、留意されたい。第1の下端部110において、防護モジュール100は、第1の下部接続リング111を備える。好ましくは、第1の下部接続リング111は、スチールから形成される。第1の上端部120において、防護モジュール100は、第1の上部接続リング121を備える。好ましくは、第1の上部接続リング121は、ケスタミド(Kestamid)から形成される。第1の下部接続リング111及び第1の上部接続リング121の両方は、第1の穴112及び第2の穴122をそれぞれ備え、防護モジュール100を別のモジュールに接続するために、第1及び第2の接続手段を受け入れるよう構成される。具体的には、第1の下部接続リング111は、M16ネジを受け入れるよう構成され、第1の上部接続リング121は、M16を受け入れるよう構成される。
【0023】
情報交換用街路柱1は、図1に示されるように、延長主方向Xに延びた支持モジュール200を備える。
【0024】
好ましくは、支持モジュール200は複合材から、好ましくはポリエステル及びファイバーガラスの複合材から形成される。支持モジュール200は、延長主方向Xに延びた、第2の空洞を備える。具体的には、支持モジュール200は、第1の空洞101及び第2の空洞を延長主方向Xに整合させて、防護モジュール100に接続される。
【0025】
より詳細には、支持モジュール200は、第2の下端部210を備える。第2の空洞において、第2の下端部210では、支持モジュール200はスチール製コアを備え、それはネジで固定され、かつ情報交換用街路柱1を強化するよう構成されることに、留意するべきである。
【0026】
支持モジュール200は、固定リング211をさらに備え、それは支持モジュール200の外側における第2の下端部210に位置される。固定リング211は第3の穴212を備え、それらは、情報交換用街路柱1を道路の近くに配置して固定するよう、等角度で離隔され、かつ第2の接続手段を受け入れるよう構成される。
【0027】
支持モジュール200は、図1に示されるように、第2の上端部220と、好ましくはスチールから形成された第2の上部接続リングと、を備える。さらに、第2の上部接続リングは、第2の上端部220におけるネジによって、支持モジュール200における第2の空洞の中に挿入される。図3に示されるように、第2の上部接続リングは第4の穴222を備え、それらは等角度で離隔される。さらに、第3の穴212及び第4の穴222は、図3の断面図を見た場合、第3の穴212の各々と、最も近い第4の穴222と、の間で、好ましくは30°の角度αで形成されるよう、位置される。第4の穴222は、支持モジュール200を防護モジュール100に接続するために、第1の接続手段を受け入れるよう構成されることに、留意されたい。第1の接続手段は、支持モジュール200と防護モジュール100とを固定するために、好ましくはM16ボルトを用いて、さらに連結可能である。
【0028】
情報交換用街路柱1は、図4に示されるように、延長主方向Xに延びた頂部モジュール300を備える。頂部モジュール300は、延長主方向Xに延びた第3の空洞301を備える。頂部モジュール300は、第1の空洞101及び第3の空洞301が延長主方向Xに整合されるよう、防護モジュール100に接続される。頂部モジュール300は、好ましくはポリカーボネートから形成される。
【0029】
頂部モジュール300は、第3の下端部306及び第2の下部接続リングを備えることに、留意されたい。第2の下部接続リングは、好ましくはポリウレタンから形成される。さらに、第2の下部接続リングは第5の穴を備え、それは、頂部モジュール300を防護モジュール100に接続するために、第2の接続手段を受け入れるよう構成される。さらに、第2の接続手段は、頂部モジュール300と防護モジュール100とを固定するために、好ましくはM12ボルトを用いて連結可能である。
【0030】
より詳細には、頂部モジュールは第3の上端部307を備え、それは図5に示されるように、開口部305と、開口部305を覆うよう設置されたカバー302と、を備える。カバー302は、好ましくはポリウレタンから形成される。カバー302は、少なくとも1つの穴303を備え、情報交換用街路柱1の内側で発生し得る熱を、確実に分散させる。
【0031】
最後に、頂部モジュール300は支持ロッド304を備え、それは、第3の空洞305に配設され、カバー302及び第2の下部接続リングに固定され、かつカバー302を支持するよう構成される。支持ロッド304は、好ましくはアルミニウムから形成される。
【0032】
別の実施形態によると、情報交換用街路柱1は、図6に示されるように、中間モジュール400を備える。中間モジュール400は、延長主方向Xに延びた第4の空洞を備える。中間モジュール400は、防護モジュール100と支持モジュール200との間に位置され、第1の空洞101、第2の空洞、及び第4の空洞は、延長主方向Xに整合される。さらに、支持モジュール200及び中間モジュール400は、好ましくはスチールで形成される。
【0033】
中間モジュール400は、第4の下端部410と、第4の下端部410における第4の下部接続リングと、を備える。中間モジュール400は、第4の上端部420と、第4の上端部420における第4の上部接続リングと、をさらに備える。
【0034】
第4の下部及び上部リングは、好ましくはネジである別の接続手段を、受け入れるよう構成された穴をそれぞれ備え、延長モジュール400を支持モジュール200及び防護モジュール100に、それぞれ接続する。
【0035】
この別の接続手段は、中間モジュール400を防護モジュール200及び防護モジュール100にそれぞれ固定するために、好ましくはM16ボルトを用いて、さらに連結可能である。
【0036】
追加として、延長モジュール400は、開口部及びドア430を備え、それらは可逆的にこの開口部を閉鎖し、かつ係止部を有する。このような開口部は、延長モジュール400の第4の空洞へのアクセスを提供する。
【0037】
より詳細には、防護モジュール100は、図には示されない双方向アンテナを備え、それは、外部デバイスと信号通信するよう、かつ、ある周波数範囲内で信号を生成するよう、構成される。防護モジュール100は、この周波数範囲に対して電波透過性であり、このアンテナは、防護モジュール100における第1の空洞101の中に位置されることに、留意するべきである。
【0038】
具体的には、外部デバイスはトランシーバを備え、例えばそれは、可動及び固定された外部デバイスである。情報交換用街路柱1のアンテナは、外部デバイスのトランシーバと信号通信するよう構成される。
【0039】
可動の外部デバイスは、例えばスマートフォン及び車両である。さらに、可動の外部デバイスは、情報交換用街路柱の近くを、好ましくは数メートルの範囲内を、通過する。アンテナは、移動中にWiFiを介して、ならびにC-V2X及びITS-G5信号で、可動の外部デバイスと信号通信する。具体的には、アンテナは、移動中にWiFiを介してスマートフォンと、ならびに、C-V2X及びITS-G5信号を介して車両と、信号通信する。情報交換用街路柱は変換ユニットを備え、それは、異なる信号を使用する車両で通信させるよう、C-V2X信号をITS-G5に、及びその逆に、交換可能である。
【0040】
固定された外部デバイスは、データ収集構造であり、例えばデータ分析及び制御室のサービスを含む。固定された外部デバイスは、好ましくは、数メートルの範囲内にある可動の外部デバイスよりも、遠く離れて位置される。固定された外部デバイスは、信号を情報交換用街路柱1のアンテナへ送信するよう構成される。
【0041】
好ましい実施形態において、情報交換用街路柱1は、図には示されないが、防護モジュール100に位置されたカメラを備える。このカメラは、情報交換用街路柱1の近くの領域を監視するよう構成される。具体的には、カメラは、例えば天候条件、交通、及び道路上の車両の存在などを監視する。カメラによって検出された画像は、記録及び処理するために、固定された外部デバイスへ送信される。画像を処理した後、固定された外部デバイスは、例えば光リングの色を変化させるために、情報交換用街路柱1へ信号を送信する。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
【国際調査報告】