(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2025-03-07
(54)【発明の名称】色分割メタ光学計算カメラを使用した高品質撮像のためのシステム及び方法
(51)【国際特許分類】
H04N 23/951 20230101AFI20250228BHJP
G03B 19/06 20210101ALI20250228BHJP
G03B 15/00 20210101ALI20250228BHJP
G03B 11/00 20210101ALI20250228BHJP
H04N 23/16 20230101ALI20250228BHJP
H04N 25/13 20230101ALI20250228BHJP
【FI】
H04N23/951
G03B19/06
G03B15/00 H
G03B11/00
H04N23/16
H04N25/13
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024570590
(86)(22)【出願日】2023-02-14
(85)【翻訳文提出日】2024-10-02
(86)【国際出願番号】 US2023062549
(87)【国際公開番号】W WO2023154946
(87)【国際公開日】2023-08-17
(32)【優先日】2022-02-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】524303854
【氏名又は名称】ツノプティクス,インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100079108
【氏名又は名称】稲葉 良幸
(74)【代理人】
【識別番号】100109346
【氏名又は名称】大貫 敏史
(74)【代理人】
【識別番号】100117189
【氏名又は名称】江口 昭彦
(74)【代理人】
【識別番号】100134120
【氏名又は名称】内藤 和彦
(72)【発明者】
【氏名】ザン,アラン
(72)【発明者】
【氏名】コルバーン,シェーン アレクサンダー
(72)【発明者】
【氏名】フィヨル,ジョン ジョセフ
【テーマコード(参考)】
2H054
2H083
5C122
【Fターム(参考)】
2H054BB07
2H083AA02
2H083AA04
2H083AA10
2H083AA19
2H083AA26
2H083AA41
5C122DA09
5C122EA22
5C122EA31
5C122EA37
5C122EA54
5C122EA61
5C122FA18
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5C122FH18
5C122FH23
5C122HA35
5C122HA42
5C122HB01
5C122HB05
(57)【要約】
一実施形態では、システムは、スペクトル応答を有する第1のフィルタ、第1のメタ光学レンズ及び第1のセンサを含む第1のカメラを含む。システムは、第1のフィルタのスペクトル応答と異なるスペクトル応答を有する第2のフィルタ、第2のメタ光学レンズ及び第2のセンサを含む第2のカメラを含む。システムは、プロセッサも含み、プロセッサは、第1のカメラによって捕捉されたシーンの第1の画像の表現を受信することと、第2のカメラによって捕捉されたシーンの第2の画像の表現を受信することと、第1の画像の表現及び第2の画像の表現に基づいて、シーンの重畳画像の表現を生成することとを行うように構成され、重畳画像の表現は、第1の画像の表現の収差及び第2の画像の表現の収差よりも小さい収差を有する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
スペクトル応答を有する第1のフィルタ、第1のメタ光学レンズ及び第1のセンサを含む第1のカメラと、
前記第1のフィルタの前記スペクトル応答と異なるスペクトル応答を有する第2のフィルタ、第2のメタ光学レンズ及び第2のセンサを含む第2のカメラと、
プロセッサと
を含むシステムであって、前記プロセッサは、
前記第1のカメラによって捕捉されたシーンの第1の画像の表現を受信することと、
前記第2のカメラによって捕捉された前記シーンの第2の画像の表現を受信することと、
前記第1の画像の前記表現及び前記第2の画像の前記表現に基づいて、前記シーンの重畳画像の表現を生成することであって、前記重畳画像の前記表現は、前記第1の画像の前記表現の収差及び前記第2の画像の前記表現の収差よりも小さい収差を有する、ことと
を行うように構成されている、システム。
【請求項2】
前記第1のフィルタの前記スペクトル応答及び前記第2のフィルタの前記スペクトル応答と異なる第3のスペクトル応答を有する第3のフィルタ、第3のメタ光学レンズ及び第3のセンサを含む第3のカメラを更に含み、前記プロセッサは、前記第3のカメラによって捕捉された前記シーンの第3の画像の表現を受信することと、前記第3の画像の前記表現に更に基づいて、前記シーンの前記重畳画像の前記表現を生成することとを行うように更に構成されている、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
(1)前記第1のフィルタの前記スペクトル応答、前記第2のフィルタの前記スペクトル応答及び前記第3のフィルタの前記スペクトル応答と異なる第4のスペクトル応答を有する第4のフィルタ、(2)第4のメタ光学レンズ、及び(3)第4のセンサを含む第4のカメラを更に含み、前記プロセッサは、前記第4のカメラによって捕捉された前記シーンの第4の画像の表現を受信することと、前記第4の画像の前記表現に更に基づいて、前記シーンの前記重畳画像の前記表現を生成することとを行うように更に構成されている、請求項2に記載のシステム。
【請求項4】
前記第1のフィルタの前記スペクトル応答は、赤を含み、前記第2のフィルタの前記スペクトル応答は、緑を含み、及び前記第3のフィルタの前記スペクトル応答は、青を含む、請求項2に記載のシステム。
【請求項5】
前記第1のカメラ、前記第2のカメラ及び前記第3のカメラは、共通の平面に配設され、前記第2のカメラは、前記第1のカメラと前記第3のカメラとの間に配設される、請求項2に記載のシステム。
【請求項6】
(1)前記第1のフィルタの前記スペクトル応答と実質的に同様であるが、前記第2のフィルタの前記スペクトル応答と実質的に同様ではない第3のスペクトル応答を有する第3のフィルタ、(2)第3のメタ光学レンズ、及び(3)第3のセンサを含む第3のカメラを更に含み、前記プロセッサは、前記第3のカメラによって捕捉された前記シーンの第3の画像の表現を受信することと、前記第3の画像の前記表現に更に基づいて、前記シーンの前記重畳画像の前記表現を生成することとを行うように更に構成され、前記第1の画像の前記表現及び前記第3の画像の前記表現は、前記重畳画像の前記表現の生成中、視差補正及びノイズ低減のために使用される、請求項1に記載のシステム。
【請求項7】
反射防止コーティングは、前記第1のメタ光学レンズ又は前記第2のメタ光学レンズの少なくとも一方に配設される、請求項1に記載のシステム。
【請求項8】
赤外線コーティングは、前記第1のメタ光学レンズ又は前記第2のメタ光学レンズの少なくとも一方に配設される、請求項1に記載のシステム。
【請求項9】
(1)前記第1のメタ光学レンズと前記第1のセンサとの間、及び(2)前記第2のメタ光学レンズと前記第2のセンサとの間に配置された少なくとも1つのアパーチャストップを更に含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項10】
(1)前記第1のメタ光学レンズと前記第1のフィルタとの間、及び(2)前記第2のメタ光学レンズと前記第2のフィルタとの間に配置された少なくとも1つのアパーチャストップを更に含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項11】
シーンの複数の画像の表現を生成するように構成された複数のカメラであって、前記複数のカメラからの各カメラは、それぞれの残りのカメラのフィルタのスペクトル応答と異なるスペクトル応答を有するフィルタ、メタ光学レンズ及びセンサを含む、複数のカメラと、
プロセッサと
を含むシステムであって、前記プロセッサは、
前記シーンの前記複数の画像の前記表現を受信することと、
前記複数の画像の前記表現に基づいて、前記シーンの重畳画像の表現を生成することと
を行うように構成されている、システム。
【請求項12】
前記プロセッサは、
視差補正又はデコンボリューションの少なくとも一方を前記複数の画像の前記表現に実行して、複数の重畳画像の表現を生成することと、
前記複数の重畳画像の前記表現を重畳して、前記重畳画像の前記表現を形成することと
により、前記重畳画像の前記表現を生成するように構成されている、請求項11に記載のシステム。
【請求項13】
前記プロセッサは、
歪み補正又はアップサンプリングの少なくとも一方を前記複数の画像に実行して、複数の重畳画像の表現を生成することと、
前記複数の重畳画像の前記表現を重畳して、前記重畳画像の前記表現を形成することと
により、前記重畳画像の前記表現を生成するように構成されている、請求項11に記載のシステム。
【請求項14】
前記複数のカメラは、第1のカメラ及び第2のカメラのみを含み、及び
前記複数の画像の前記表現は、第1の画像及び第2の画像のみを含む、請求項11に記載のシステム。
【請求項15】
前記複数のカメラは、第1のカメラ、第2のカメラ及び第3のカメラのみを含み、及び前記複数の画像の前記表現は、第1の画像、第2の画像及び第3の画像を含む、請求項11に記載のシステム。
【請求項16】
前記複数のカメラは、第1のカメラ、第2のカメラ、第3のカメラ及び第4のカメラのみを含み、及び前記複数の画像の前記表現は、第1の画像、第2の画像、第3の画像及び第4の画像を含む、請求項11に記載のシステム。
【請求項17】
複数のカメラによって捕捉されたシーンの複数の画像の表現を受信することであって、前記複数のカメラからの各カメラは、フィルタ、メタ光学レンズ及びセンサを含み、
前記複数のカメラからの各カメラについて、前記カメラの前記フィルタのスペクトル応答は、前記複数のカメラからのそれぞれの残りのカメラの前記フィルタのスペクトル応答と異なる、受信することと、
前記複数の画像の前記表現に基づいて、前記シーンの重畳された補正画像の表現を生成することと
を含む方法。
【請求項18】
前記複数のカメラは、第1のカメラ、第2のカメラ、第3のカメラ及び第4のカメラを含む、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記第1のカメラの前記フィルタの前記スペクトル応答は、赤を含み、前記第2のカメラの前記フィルタの前記スペクトル応答は、緑を含み、前記第3のカメラの前記フィルタの前記スペクトル応答は、青を含み、及び前記第4のカメラの前記フィルタの前記スペクトル応答は、黄色を含む、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記第1のカメラの前記フィルタの前記スペクトル応答は、赤を含み、前記第2のカメラの前記フィルタの前記スペクトル応答は、緑を含み、前記第3のカメラの前記フィルタの前記スペクトル応答は、青を含み、及び前記第4のカメラの前記フィルタは、赤外線フィルタである、請求項18に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
[0001] 本願は、2022年2月14日付けで出願された「SYSTEMS AND METHODS FOR HIGH QUALITY IMAGING USING A COLOR-SPLITTING META-OPTICAL COMPUTATION CAMERA」という名称の米国特許出願第63/309,911号の利益及び優先権を主張するものであり、これは、全体的に参照により本明細書に援用される。
【0002】
分野
[0002] 1つ以上の実施形態では、メタ光学計算カメラは、色分割を実行して、少なくとも1つの高品質画像を生成することができる。
【背景技術】
【0003】
背景
[0003] より小型のカメラ(例えば、超薄型の電話又はラップトップ用)を生産しようとするとき、そのようなカメラの性能が犠牲になることがある。メタ光学系は、レンズが(湾曲するよりもむしろ)平坦であるため、光学系を小型化するための潜在的な1つの解決策であり得る。しかしながら、メタ光学系は、光学的に全ての収差を常に補正できるわけではない(例えば、高度に制約されたシステムの場合)。したがって、より小型のカメラを改良する必要性が存在している。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
概要
[0004] 1つ以上の実施形態では、システムは、スペクトル応答を有する第1のフィルタ、第1のメタ光学レンズ及び第1のセンサを含む第1のカメラを含む。システムは、第1のフィルタのスペクトル応答と異なるスペクトル応答を有する第2のフィルタ、第2のメタ光学レンズ及び第2のセンサを含む第2のカメラも含む。システムは、プロセッサも含み、プロセッサは、第1のカメラによって捕捉されたシーンの第1の画像の表現を受信することと、第2のカメラによって捕捉されたシーンの第2の画像の表現を受信することと、第1の画像の表現及び第2の画像の表現に基づいて、シーンの重畳画像の表現を生成することとを行うように構成され、重畳画像の表現は、第1の画像の表現の収差及び第2の画像の表現の収差よりも小さい収差を有する。
【0005】
[0005] 1つ以上の実施形態では、システムは、シーンの複数の画像の表現を生成するように構成された複数のカメラを含み、複数のカメラからの各カメラは、それぞれの残りのカメラのフィルタのスペクトル応答と異なるスペクトル応答を有するフィルタ、メタ光学レンズ及びセンサを含む。システムは、プロセッサも含み、プロセッサは、シーンの複数の画像の表現を受信することと、複数の画像の表現に基づいて、シーンの重畳画像の表現を生成することとを行うように構成される。
【0006】
[0006] 1つ以上の実施形態では、方法は、複数のカメラによって捕捉されたシーンの複数の画像の表現を受信することを含み、複数のカメラからの各カメラは、フィルタ、メタ光学レンズ及びセンサを含む。複数のカメラからの各カメラについて、そのカメラのフィルタのスペクトル応答は、複数のカメラからのそれぞれの残りのカメラのフィルタのスペクトル応答と異なる。複数の画像の表現に基づいて、シーンの重畳された補正画像の表現が生成される。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図面の簡単な説明
【
図1】[0007]一実施形態による、個々のメタ光学レンズを使用してそれぞれ捕捉された複数の収差あり画像の表現に基づいて、収差なし画像を生成するシステムを示す。
【
図2】[0008]一実施形態による、バッフル及び複数のメタ光学レンズを有するカメラ系を示す。
【
図3】[0009]一実施形態による、メタ光学レンズを使用してそれぞれ捕捉された複数の画像の表現に基づいて画像を生成する方法のフローチャートを示す。
【発明を実施するための形態】
【0008】
詳細な説明
[0010] 本明細書で論じられる技法は、複数のメタ光学レンズ並びに回路及び/又はソフトウェアを使用して、撮像性能も維持及び/又は強化しながら、カメラ系のサイズを低減する(光学系のトラック長を低減する)ことに関する。同様に言えば、本明細書で論じられる技法は、カメラ系のサイズを低減することができるメタ光学系を使用するが、メタ光学系に依存して全ての収差を光学的に直接補正するわけではない。むしろ、メタ光学系は、回路及び/又はソフトウェアと共に動作して、高品質(例えば、収差なしの)画像を生成することができる。
【0009】
[0011] 複数のメタ光学系を使用することができ、各メタ光学系は、全スペクトル範囲の部分範囲(例えば、色)に対して適合される。各メタ光学レンズは、例えば、各色チャネル(即ちスペクトル部分範囲)で視野にわたってほぼ不変の高品質ブラーカーネルを付与することができる。したがって、狭帯域の別個のスペクトル窓専用の各メタ光学レンズを用いて、各メタ光学系に課される制約を軽減することができる。
【0010】
[0012]
図1は、一実施形態による、カメラ110A、110B、110Cによって捕捉された画像150A、150B、150Cの表現に基づいて画像190(例えば、形成画像又は画像の表現)を生成することができるカメラ系100の図を示す。一部の実装形態では、カメラ110A、110B、110Cを互いに隣接して(例えば、
図1に示されるように横に並べて)置くことで、カメラ系100の厚さ及び/又はトラック長を低減することができる。一部の実装形態では、カメラ系100のトラック全長は、例えば、1ミリメートル未満である。一部の実装形態では、カメラ110A、110B、110Cは、互いに対してわずかに斜めであり得る(例えば、三角形フォーメーションにおいて)。一部の実装形態では、カメラ系100は、カメラ、ウェブカム、ラップトップ、タブレット、電話、テレビ、スマート眼鏡、スマートウォッチ、車両又は任意の他の画像捕捉デバイス(図示せず)であり得、及び/又はそれに含まれ得る。各カメラ110A、110B、110Cは、単一のメタ光学レンズ130A、130B、130Cを含み得る。
【0011】
[0013] フィルタ120A、120B、120C、メタ光学レンズ130A、130B、130C及びセンサ140A、140B、140Cは、筐体102に含まれ得る。一部の実装形態では、回路160は、筐体102に含まれる。一部の実装形態では、回路160は、筐体102に含まれず、その場合、筐体102内のセンサ140A、140B、140Cによって生成される画像150A、150B、150Cの電子表現は、例えば、センサ104Aをプロセッサ170及び/又はメモリ180に接続するトレース、センサ140Bをプロセッサ170及び/又はメモリ180に接続するトレース及びセンサ140Cをプロセッサ170及び/又はメモリ180に接続するトレースを経由して回路160に送信され得る。更に、入射光が筐体102の穴を透過し、フィルタ120A、120B、120Cに接触し得る。
【0012】
[0014] 一部の実装形態では、筐体102は、概ね(例えば、10%以内)、6mm、5mm、4.5mm、4mm、3.5mm又は3mmの少なくとも1つ未満の長さを有する。一部の実装形態では、筐体102は、概ね(例えば、10%以内)、2mm、1.5mm、1.4mm、1.3mm、1.2mm、1.1mm、1mm、0.9mm、0.8mm、0.7mm、0.6mm又は0.5mmの少なくとも1つ未満の幅を有する。一部の実装形態では、筐体102は、概ね(例えば、10%以内)、1.5mm、1.1mm、1mm、0.9mm、0.8mm、0.7mm、0.6mm又は0.5mmの少なくとも1つ未満の高さを有する。一部の実装形態では、筐体102の寸法(長さ×幅×高さ)は、概ね(例えば、10%以内)、1mm×5mm×1.4mmである。
【0013】
[0015] 筐体102内では、フィルタ120A、120B、120Cは、それぞれ互いに対して実質的に同様のサイズを有し得るか、互いに対して実質的に異なるサイズを有し得るか(例えば、異なる所定のサンプリングレートに基づく)、又はそれらの組合せ(例えば、あるフィルタと同様のサイズであるが、別のフィルタと異なるサイズ)であり得る。筐体102内では、メタ光学レンズ130A、130B、130Cは、それぞれ互いに対して実質的に同様のサイズを有し得るか、互いに対して実質的に異なるサイズを有し得るか(例えば、異なる所定のサンプリングレートに基づく)、又はそれらの組合せ(例えば、あるフィルタと同様のサイズであるが、別のフィルタと異なるサイズ)であり得る。筐体102内では、センサ140A、140B、140Cは、互いに対して実質的に同様の全体サイズ、ピクセルカウント及び/又はピクセルサイズを有し得るか、互いに対して実質的に異なる全体サイズ、ピクセルカウント及び/又はピクセルサイズを有し得るか(例えば、異なる所定のサンプリングレートに基づく)、又はそれらの組合せ(例えば、あるフィルタと同様の全体サイズ、ピクセルカウント及び/又はピクセルサイズであるが、別のフィルタと異なる全体サイズ、ピクセルカウント及び/又はピクセルサイズ)であり得る。
【0014】
[0016]
図1は、形成画像として画像150A、150B、150Cを示すことに留意されたい。しかしながら、画像150A、150B、150Cは、センサ140A、140B、140Cによって回路160にそれぞれ提供される電子表現(例えば、人間が見ることができない形態)であり、形成画像に変換される必要が決してなく、及び/又は回路160で形成画像(例えば、人間が見ることができる形態)に変換され得ることを理解することができる。画像150A、150B、150Cは、センサ140A、140B、140Cによって捕捉された表現が一部の実装形態でどのように見え得るかの認識を提供するために示されている。更に、画像190は、画像190の表現及び/又は画像190の形成バージョンとして回路160によって生成され得る。
【0015】
[0017] 第1のカメラ110Aは、フィルタ120A、メタ光学レンズ130A及びセンサ140A(「検出器」とも呼ばれる)を含む。シーン(例えば、人間及びその背景)からの光(例えば、白色光)は、フィルタ120Aを通過し、メタ光学レンズ130Aを通過し、センサ140Aに入射して、画像150A(例えば、画像150Aを表す電子信号)の表現を生成することができる。
【0016】
[0018] 一部の実装形態では、フィルタ120Aは、カラーフィルタであり得る。フィルタ120Aは、赤、青、黄色、緑、シアン、マゼンタ又はそれらの組合せ等の任意の色であり得る。一部の実装形態では、フィルタ120Aは、赤、緑又は青の1つであり得る。一部の実装形態では、フィルタ120Aは、赤、緑、青又は黄色の1つであり得る。カラーフィルタの使用により、メタ光学レンズ130Aは、可視スペクトル全体よりも狭い波長範囲に対処し得、それにより、メタ光学レンズ130Aは、視野(FoV)不変ブラーカーネルをより容易に提供できるようになる。
【0017】
[0019] 一部の実装形態では、メタ光学レンズ130Aは、実質的に平坦であり、可視及び赤外線波長で透明であり(即ち、メタ光学レンズ130Aは、可視及び赤外線波長で実質的に均一なスペクトル応答を有する)、及び/又はシングルステージリソグラフィプロセスと均等である。メタ光学レンズ130Aは、例えば、異なる幅の範囲を有するパターン化誘電層を含み得、一部の実装形態では、誘電体は、窒化ガリウム、窒化ケイ素及び/又は二酸化チタンであり得る。メタ光学レンズ130Aの形状は、実質的に凸形でもなければ、実質的に凹形でもない。「実質的に」という用語は、生じ得るばらつき(例えば、製造ばらつき、環境的ばらつき等)を考慮するために使用される。
【0018】
[0020] 一部の実装形態では、センサ140Aは、画像(例えば、画像150A)を表す電子信号に光画像を変換することができる。一部の実装形態では、センサ140Aは、イメージセンサ(例えば、電荷結合素子、アクティブピクセルセンサ等)である。光は、フィルタ120A及びメタ光学レンズ130Aを通過した後、センサ140Aに接触することができる。その後、センサ140Aは、画像150Aの表現を生成する。一部の実装形態では、センサ140Aは、ベイヤーフィルタセンサではない。
【0019】
[0021] 一部の実装形態では、フィルタ120Aがカラーフィルタである場合、画像150Aの表現(例えば、形成画像に変換される場合)は、フィルタ120Aと同じ色相を有する。例えば、フィルタ120Aが赤であった場合、画像150Aも赤の色相を有する。別の例として、フィルタ120Aが緑であった場合、画像150Aも緑の色相を有する。別の例として、フィルタ120Aが青であった場合、画像150Aも青の色相を有する。更に、画像150Aの表現(例えば、形成画像に変換される場合)は、少なくとも1つの収差を含み得る。一部の実装形態では、画像150Aの表現は、ぼやけが多い(例えば、形成画像に変換される場合)(即ち、第1のカメラ110Aによって捕捉されるシーンは、画像150Aで明確でないか又は明瞭に見えない)。
【0020】
[0022] 第2のカメラ110B及び第3のカメラ110Cは、それぞれカメラ110Aと同様及び/又は同一であり得、少なくとも1つの違いは、第1のカメラ110Aのフィルタ120A、第2のカメラ110Bのフィルタ120B、第3のカメラ110Cのフィルタ120Cがそれぞれ互いに異なることである。例えば、各フィルタ120A、120B及び120Cは、他のフィルタ120A、120B及び120Cのスペクトル部分範囲と相互に排他的なスペクトル部分範囲を有し得る。別の例では、各フィルタ120A、120B及び120Cは、他のフィルタ120A、120B及び120Cのスペクトル部分範囲と異なるが、場合により部分的に重なるスペクトル部分範囲を有し得る。一部の実装形態では、フィルタ120A、120B、120Cの各々は、異なる色に関連付けられる。例えば、フィルタ120Aは、赤カラーフィルタであり得、フィルタ120Bは、緑カラーフィルタであり得、フィルタ120Cは、青カラーフィルタであり得る。
【0021】
[0023] 他の場合、第1のカメラ110Aの場合のように、同じシーンからの光は、フィルタ120B及び120Cを通過し、メタ光学レンズ130B及び130Cを通過し、センサ140B及び140Cに入射して、画像150B及び150Cの表現をそれぞれ生成し得る。フィルタ120B、120Cがカラーフィルタである画像150Aの場合のように、画像150B、150Cの各表現(例えば、形成画像に変換される場合)は、関連するフィルタ120B、120Cと同じ色相を有することができる。画像150B、150Cの表現(例えば、形成画像に変換される場合)の各々は、少なくとも1つの収差を含み得、及び/又はそれに関連付けられ得、その場合、例えば、画像150A、150B及び150Cの各表現の少なくとも1つの収差は、同じタイプ(例えば、ぼやけが多い、ノイズが多い等)のものであるが、程度が異なり得る(例えば、スペクトル応答差に起因して)。一部の実装形態では、画像150B、150Cの表現(例えば、形成画像に変換される場合)は、ぼやけが多い(即ち、第2のカメラ110B及び/又は第3のカメラ110Cによって捕捉されるシーンは、画像150B、150Cで明確でないか又は明瞭に見えない)。
【0022】
[0024] 画像150A、150B、150Cの表現は、回路160に送信され、回路160によって受信され得、回路160は、プロセッサ170と、プロセッサ170に動作可能に結合(例えば、システムバスを介して)されるメモリ180とを含む。任意選択的に、回路160は、画像150A、150B、150Cの表現を形成画像に変換するために使用され得る。回路160は、画像190の生成(例えば、形成画像及び/又は電子表現として)に使用され得、画像190は、画像150A、150B、150Cよりも収差が少なく、及び/又は収差が実質的にない(例えば、ぼやけがないか又はぼやけが多くない)。
【0023】
[0025] プロセッサ170は、例えば、ハードウェアベースの集積回路(IC)又は命令セット若しくはコードを走らせ、及び/又は実行するように構成された任意の他の適した処理デバイスであり得る。例えば、プロセッサ170は、汎用プロセッサ、中央演算処理装置(CPU)、アクセラレーテッド処理ユニット(APU)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、プログラマブル論理アレイ(PLA)、複合プログラマブル論理デバイス(CPLD)及び/又はプログラマブル論理コントローラ(PLC)等であり得る。一部の実装形態では、プロセッサ170は、本明細書で論じられる方法のいずれか及び/又は方法の部分を実行するように構成され得る。
【0024】
[0026] メモリ180は、例えば、ランダムアクセスメモリ(RAM)、メモリバッファ、ハードドライブ、読み取り専用メモリ(ROM)及び/又は消去可能プログラマブル読み取り専用メモリ(EPROM)等であり得る。メモリ180は、本明細書で論じられる技法を実行するためにプロセッサ170によって使用される任意のデータを記憶するように構成され得る。一部の場合、メモリ180は、例えば、プロセッサ170に1つ以上のプロセス及び/又は機能等を実行させる命令を含み得る1つ以上のソフトウェアプログラム及び/又はコードを記憶することができる。一部の実装形態では、メモリ180は、増分的に追加し、使用することができる拡張可能記憶ユニットを含み得る。一部の実装形態では、メモリ180は、プロセッサ170に動作可能に結合され得るポータブルメモリ(例えば、フラッシュドライブ及び/又はポータブルハードディスク等)であり得る。一部の場合、メモリ180は、計算デバイス(
図1に示されていない)と遠隔で動作可能に結合され得る。
【0025】
[0027]
図1に示されていないが、メモリ180は、ソフトウェアモデルを記憶し得る。プロセッサ170は、ソフトウェアモデルを使用して、センサ140A、140B、140Cによって生成された画像150A、150B、150Cの表現を形成画像150A、150B、150Cに変換し得る。一部の実装形態では、ソフトウェアモデルは、画像150A、150B、150Cの収差が少なくなり、及び/又はもはや収差がなくなる(例えば、ぼやけがより少なくなるか又はなくなる)ように、視差補正、デコンボリューション、歪み補正及び/又はアップサンプリングを画像150A、150B、150C(又は画像150A、150B、150Cに基づいて生成された変換)の各々に対して実行する。一部の実装形態では、画像150A、150B、150Cの表現は、最初に別個にデコンボリューションされて、デコンボリューション画像の表現を生成する。画像(画像150A、150B、150C等)の表現をデコンボリューションして、デコンボリューション画像の表現を生成することに関する更なる詳細は、“Neural nano-optics for high-quality thin lens imaging”(Tseng, E., Colburn, S., Whitehead, J. et al. Neural nano-optics for high-quality thin lens imaging. Nat Commun 12, 6493 (2021))に見出すことができ、この内容は、全体的に参照により本明細書に援用される。その後、デコンボリューションされた画像のこれらの各表現は、カメラ系100内の単一のカメラ及びカメラ系100内の複数(例えば、全て)のカメラと整列(即ち視差補正)される。単一のカメラへの視差補正に関する更なる詳細は、“Disparity Estimation for Image Fusion in a Multi-aperture Camera”(Mustaniemi J., Kannala J., Heikkilae J. (2015) Disparity Estimation for Image Fusion in a Multi-aperture Camera. In: Azzopardi G., Petkov N. (eds) Computer Analysis of Images and Patterns. CAIP 2015. Lecture Notes in Computer Science, vol 9257. Springer, Cham.)に見出すことができ、この内容は、全体的に参照により本明細書に援用される。複数のカメラへの視差補正に関する更なる詳細は、“A unified framework for multi-sensor HDR video reconstruction”(Joel Kronander, Stefan Gustavson, Gerhard Bonnet, Anders Ynnerman, Jonas Unger, A unified framework for multi-sensor HDR video reconstruction, Signal Processing: Image Communication, Volume 29, Issue 2, 2014, Pages 203-215, ISSN 0923-5965に見出すことができ、この内容は、全体的に参照により本明細書に援用される。
【0026】
[0028] その後、ソフトウェアモデルは、画像150A、150B、150Cの非収差バージョンの各々の表現を互いに重畳して、画像190を形成することができる。一部の実装形態では、画像190は、RGB(即ち(赤、緑、青))画像である。一部の実装形態では、先に論じた視差補正及びデコンボリューションを実行した後、ソフトウェアモデルによってデモザイク処理が実行されて、画像190を生成することができる。画像190を生成するために実行することができるデモザイク処理に関する更なる詳細については、“HIGH-QUALITY LINEAR INTERPOLATION FOR DEMOSAICING OF BAYER-PATTERNED COLOR IMAGES”(H. S. Malvar, Li-wei He and R. Cutler,“High-quality linear interpolation for demosaicing of Bayer-patterned color images,”2004 IEEE International Conference on Acoustics, Speech, and Signal Processing, 2004, pp. iii-485)に見出すことができ、この内容は、全体的に参照により本明細書に援用される。
【0027】
[0029] 一部の実装形態では、画像190の表現は、メモリ180に記憶される。一部の実装形態では、画像190の表現は、カメラ系100に通信可能に結合された(例えば、有線若しくは無線接続又はネットワークを介して)計算デバイス(
図1に示されていない)に送られる。一部の実装形態では、画像190の表現は、形成画像に変換され、ディスプレイ(
図1に示されていない)を介して表示される。画像190は、例えば、カメラ系100と関連するユーザ(例えば、カメラ系100を使用しているか又はカメラ系100にアクセスすることができる)に表示され得る。
【0028】
[0030] 先に論じたカメラ系100は、3つのカメラ110A、110B、110Cを含んだが、一部の実装形態では、2つのカメラが使用され得る。他の実装形態では、4つ以上のカメラが使用され得る。各カメラは、メタ光学レンズ、センサ及び独自のカラーフィルタを含み得る。各カメラは、収差あり画像(例えば、画像150A、150B、150C)の表現、収差あり画像から収差が実質的にない画像(例えば、画像190)の表現及び/又は収差あり画像から、収差あり画像よりも収差がより少ない画像(例えば、画像190)を生成するように構成された回路(例えば、回路160)にも動作可能に結合され得る。
【0029】
[0031] 2つのカメラが使用される一部の実装形態では、第1のカメラは、第1のスペクトル部分範囲(例えば、赤、オレンジ及び黄色)に関連付けられ得、第2のカメラは、第2のスペクトル部分範囲(例えば、緑、青、インディゴ及び紫)に関連付けられ得る。一部の実装形態では、カメラ系100は、2つのチャネル(即ちVISチャネル及びNIRチャネル)を有する可視/近赤外線(VIS/NIR)結合カメラであり、そのような状況では、第1のチャネル(例えば、カメラ)は、VISフィルタを含み得、第2のチャネル(例えば、カメラ)は、NIRフィルタを含み得る。4つのカメラが使用される一部の実装形態では、第1のカメラは、赤カラーフィルタを含み得、第2のカメラは、緑カラーフィルタを含み得、第3のカメラは、青カラーフィルタを含み得、第4のカメラは、黄色カメラフィルタを含み得る。
【0030】
[0032] 一部の実装形態では、2つのカメラは、実質的に(例えば、少なくとも95%類似、少なくとも99%類似等)同じスペクトル範囲に関連付けられ得る。例えば、カメラ110Aのフィルタ120Aは、
図1に示されていないカメラのフィルタと実質的に同じスペクトル範囲を有することができる(例えば、両方のフィルタとも緑、両方のフィルタとも赤、両方のフィルタとも青及び/又は両方のフィルタとも黄色等である)。同じスペクトル応答を有するが、互いにわずかに(例えば、1~2ミリメートル)オフセットする(例えば、デバイス上のカメラの自然に並んだ位置決めに起因して)2つのカメラは、2つの実質的に同様の画像間の差がスペクトル差に起因せず、2つのカメラの物理的なオフセットに起因するため、視差誤差の補正に使用され得る。加えて、2つの画像は、画像190を生成するとき、信号対雑音比(SNR)を改善するために使用され得る。例えば、2つの殆ど同一の画像(例えば、視差が補正された後)は、2つの「ノイズの多い」画像の平均をとることによってノイズを低減できるようにし、平均におけるノイズがより少なくなる(例えば、一方の画像中の1つのピクセルにおけるノイズの多い信号値は、他方の画像中のそのピクセルにおけるノイズのより少ない信号値によって低減されることになる - ノイズの多い値及びノイズの少ない値は、真の値により近くなる)。
【0031】
[0033]
図1におけるカメラ110A、110B及び110Cは、それぞれ単一のメタ光学レンズ130A、130B及び130Cをそれぞれ含んだが、他の実装形態では、カメラ110A、110B又は110Cの少なくとも1つは、複数のメタ光学レンズを含み得る。例えば、カメラ(例えば、カメラ110A)は、第1のメタ光学レンズ(例えば、メタ光学レンズ130A)及び第2のメタ光学レンズ(
図1に示されていない)を含み得、第2のメタ光学レンズは、フィルタ(例えば、フィルタ120A)の前方若しくは後方及び/又は第1のメタ光学レンズの前方若しくは後方に配置され得る。
【0032】
[0034]
図1に示されていないが、各カメラ110A、110B及び110Cは、少なくとも1つのアパーチャを含み得(例えば、迷光及び/又は実質的にオフアングルの光を遮断するために)、少なくとも1つのアパーチャは、収集角及び/又は主光線角等を管理するためにそのカメラのメタ光学レンズの前方及び/又は後方に配置され得る。例えば、一部の実装形態では、各カメラ110A、110B及び110Cは、2つのアパーチャを含み得、一方のアパーチャは、そのカメラのメタ光学レンズの前方に配置され、他方のアパーチャは、メタ光学レンズの後方に配置される。そのような実装形態では、所与のカメラのメタ光学レンズの前方に配置されたアパーチャは、そのカメラのメタ光学レンズの後方に配置されたアパーチャより小さくてもよい(即ちより小さい開口部)。カメラ110A、110B、110Cのアパーチャは、同じサイズ、異なるサイズ又はそれらの組合せを有し得る。一部の実装形態では、カメラ110A、110B、110Cのアパーチャは、単一の共通の平面に配置され得る。一部の実装形態では、カメラ110A、110B、110Cのアパーチャは、互いに対してわずかに斜め(例えば、センサが三角形フォーメーションである実装形態では三角形フォーメーションで)であり得る。
【0033】
[0035]
図1に示されていないが、各110A、110B及び110Cは、収差を補正及び/又は低減するために少なくとも1つの屈折要素(即ち屈折レンズ)を含み得、その場合、少なくとも1つの屈折要素は、そのカメラのメタ光学レンズ及び/又はそのカメラのフィルタの前方及び/又は後方に配置され得る。例えば、入射光は、カメラ(例えば、カメラ110A)のアパーチャを通過し、その後、屈折要素を通過し、その後、フィルタ(例えば、フィルタ120A)を通過し、その後、メタ光学レンズ(例えば、メタ光学レンズ130A)を通過し、その後、センサ(例えば、センサ140A)に入射して、画像150Aの表現を生成し得る。
【0034】
[0036]
図1に示されていないが、一部の実装形態では、赤外線(IR)フィルタを使用し得る。一部の実装形態では、カメラ110A、110B又は110Cの少なくとも1つは、IRフィルタを含み得る。IRフィルタは、そのカメラのセンサの前方に配置され得る(例えば、センサの真上、メタ光学レンズの真上、カラーフィルタの真上等)。一部の実装形態では、第4のカメラ(
図1に示されていない)は、カメラ系100に含まれ得る。第4のカメラは、カメラ110A、110B、110Cと殆ど同一の構造を有するが、カラーフィルタの代わりにIRフィルタを使用し得る。他の場合、カメラ110A、110B、110Cの場合のように、同じシーンからの光は、IRフィルタを通過し、第4のカメラに含まれるメタ光学レンズを通過し、第4のカメラに含まれるセンサに入射して、画像の表現を生成し得る。第4のカメラによって生成された画像の表現は、画像190の表現を生成するために、回路160によって画像150A、150B、150Cの表現に加えて使用され得る。
【0035】
[0037]
図1は、3つのセンサ140A、140B、140Cを示すが、一部の実装形態では、単一のセンサ(
図1に示されていない)が使用され得る。同様に言えば、一部の実装形態では、カメラ系100は、複数のメタ光学レンズ及び複数のフィルタを含み得るが、単一のセンサのみを含み得る。換言すれば、一部の実装形態では、単一のセンサは、複数の異なるメタ光学レンズ及びフィルタと関連する(例えば、それらを通過した)光を受け取ることができる。複数のメタ光学レンズからの各メタ光学レンズを通過した光は、センサの異なるセクションに入射することができる(幾つかのセクション間に幾らかの重複があることもあれば又はないこともある)。例えば、メタ光学レンズ130Aを通過した光は、単一のセンサの左部に入射することができ、メタ光学レンズ130Bを通過した光は、単一のセンサの中央部に入射することができ、メタ光学レンズ130Cを通過した光は、単一のセンサの右部に入射することができ、一部の実装形態では、中央部の一部は、左部と部分的に重複し、中央部の異なる一部は、右部と部分的に重複する。
【0036】
[0038]
図1に示されるフィルタ120A、120B及び120Cは、それぞれメタ光学レンズ130A、130B及び130Cの前方にある(例えば、メタ光学レンズと接触して)が、フィルタ120A、120B、120Cの場所は、他の実装形態では変わり得る。例えば、フィルタ(例えば、フィルタ120A又はIRフィルタ)は、センサ(例えば、センサ140A)の前方(例えば、その真上)に配置され得る。別の例として、アパーチャがメタ光学レンズ(例えば、メタ光学レンズ130A)とセンサ(例えば、センサ140A)との間に配置される場合、フィルタ(例えば、フィルタ120A又はIRフィルタ)は、(1)メタ光学レンズとアパーチャとの間(例えば、アパーチャの真上)、又は(2)アパーチャとセンサとの間(例えば、センサの真上)に配置され得る。
【0037】
[0039]
図1に示されていないが、一部の実装形態では、反射防止(AR)コーティング及び/又は赤外線(IR)コーティングがカメラ系100で使用され得る。一部の実装形態では、ARコーティング及び/又はIRコーティングは、メタ光学レンズ(例えば、レンズ全体、レンズの片面等)に配設及び/又は塗布され得る。一部の実装形態では、ARコーティング及び/又はIRコーティングは、フィルタ(例えば、フィルタ全体、フィルタの片面等)に塗布及び/又は配設され得る。
【0038】
[0040] 第1の物体が第2の物体の「前方」に配置されることは、第1の物体が、第2の物体よりも、カメラ110A、110B、110Cに入る入射光に近いことを指し得る。第1の物体が第2の物体の「後方」に配置されることは、第2の物体が、第1の物体よりも、カメラ110A、110B、110Cに入る入射光に近いことを指し得る。第1の物体及び/又は第2の物体は、例えば、メタ光学レンズ、カラーフィルタ、IRフィルタ、屈折要素、フィルタ又はセンサであり得る。
【0039】
[0041] 一実施形態では、カメラ系は、スペクトル応答(例えば、赤、緑又は青の1つ)を有する第1のフィルタ(例えば、フィルタ120A)、第1のメタ光学レンズ(例えば、メタ光学レンズ130A)及び第1のセンサ(例えば、センサ140A)を含む第1のカメラ(例えば、カメラ110A)を含む。カメラ系は、第1のフィルタのスペクトル応答と異なるスペクトル応答(例えば、赤、緑又は青の1つ)を有する第2のフィルタ(例えば、フィルタ120B)、第2のメタ光学レンズ(例えば、メタ光学レンズ130B)及び第2のセンサ(例えば、センサ140B)を含む第2のカメラ(例えば、カメラ110B)も含む。カメラ系は、第1のカメラによって捕捉されたシーンの第1の画像(例えば、画像150A)の表現を受信することと、第2のカメラによって捕捉されたシーンの第2の画像(例えば、画像150B)の表現を受信することと、第1の画像の表現及び第2の画像の表現に基づいて、シーンの重畳画像(例えば、画像190)の表現を生成することとを行うように構成されたプロセッサ(例えば、プロセッサ170)も含み、重畳画像の表現は、第1の画像の表現の収差及び第2の画像の表現の収差よりも小さい収差を有する。一部の実装形態では、重畳画像の表現は、形成画像に変換され、ディスプレイを介して表示される。
【0040】
[0042] 一部の実装形態では、カメラ系は、第1のフィルタのスペクトル応答及び第2のフィルタのスペクトル応答と異なる第3のスペクトル応答(例えば、赤、緑又は青の1つ)を有する第3のフィルタ、第3のメタ光学レンズ(例えば、メタ光学レンズ130C)及び第3のセンサ(例えば、センサ140C)を含む第3のカメラ(例えば、カメラ110C)を更に含み、そのような実装形態では、プロセッサは、第3のカメラによって捕捉されたシーンの第3の画像(例えば、画像150C)の表現を受信するように更に構成され得、その場合、シーンの重畳画像の表現を生成することは、第3の画像の表現に更に基づき得る。
【0041】
[0043] 一部の実装形態では、カメラ系は、第1のフィルタのスペクトル応答と実質的に同様であるが、第2のフィルタのスペクトル応答と実質的に同様ではない第3のスペクトル応答(例えば、赤、緑又は青の1つ)を有する第3のフィルタ、第3のメタ光学レンズ(例えば、メタ光学レンズ130C)及び第3のセンサ(例えば、センサ140C)を含む第3のカメラ(例えば、カメラ110C)を更に含み、そのような実装形態では、プロセッサは、第3のカメラによって捕捉されたシーンの第3の画像(例えば、画像150C)の表現を受信するように更に構成され得、その場合、第1の画像の表現及び第3の画像の表現は、重畳画像の表現の生成中、視差補正及びノイズ低減のために使用される。
【0042】
[0044] 一部の実装形態では、第1のフィルタのスペクトル応答は、赤を含み、第2のフィルタのスペクトル応答は、緑を含み、及び第3のフィルタのスペクトル応答は、青を含む。一部の実装形態では、第1のカメラ、第2のカメラ及び第3のカメラは、共通の平面に配設され(例えば、横に並べて)、第2のカメラは、第1のカメラと第2のカメラとの間に配設される。
【0043】
[0045] 一部の実装形態では、反射防止コーティングが第1のメタ光学レンズのみ、第2のメタ光学レンズのみ又は第1のメタ光学レンズと第2のメタ光学レンズとの両方に配設される。一部の実装形態では、赤外線コーティングが第1のメタ光学レンズのみ、第2のメタ光学レンズのみ又は第1のメタ光学レンズと第2のメタ光学レンズとの両方に配設される。
【0044】
[0046] 一部の実装形態では、カメラ系は、(1)第1のメタ光学レンズと第1のフィルタとの間、及び(2)第2のメタ光学レンズと第2のフィルタとの間に配置された少なくとも1つのアパーチャストップを更に含む。一部の実装形態では、カメラ系は、(1)第1のメタ光学レンズと第1のセンサとの間、及び(2)第2のメタ光学レンズと第2のセンサとの間に配置された少なくとも1つのアパーチャストップを更に含む。
【0045】
[0047] 一部の実装形態では、カメラ系は、第1のフィルタのスペクトル応答、第2のフィルタのスペクトル応答及び第3のフィルタのスペクトル応答と異なる第4のスペクトル応答を有する第4のフィルタ(例えば、黄色カラーフィルタ)、第4のメタ光学レンズ及び第4のセンサを含む第4のカメラ(
図1に示されていない)を更に含み、そのような実装形態では、プロセッサは、第4のカメラによって捕捉されたシーンの第4の画像の表現を受信するように更に構成され得、その場合、シーンの重畳画像の表現を生成することは、第4の画像の表現に更に基づき得る。
【0046】
[0048] 一実施形態では、カメラ系は、シーンの複数の画像(例えば、画像150A、150B又は150Cの少なくとも2つ)の表現を生成するように構成された複数(例えば、2、3、4、5つ等)のカメラ(例えば、カメラ110A、110B又は110Cの少なくとも2つ)を含み、複数のカメラからの各カメラは、それぞれの残りのカメラのフィルタのスペクトル応答と異なるスペクトル応答を有するフィルタ(例えば、フィルタ120A、120B又は120C)、メタ光学レンズ(例えば、メタ光学レンズ130A、130B又は130C)及びセンサ(例えば、センサ140A、140B又は140C)を含む。カメラ系は、シーンの複数の画像の表現を受信することと、複数の画像の表現に基づいて、シーンの重畳画像(例えば、画像190)の表現を生成することとを行うように構成されたプロセッサ(例えば、プロセッサ170)を更に含む。
【0047】
[0049] 一部の実装形態では、重畳画像の表現を生成することは、視差補正、デコンボリューション、歪み補正及び/又はアップサンプリングを複数の画像の表現に実行して、複数の重畳画像の表現を生成することと、複数の重畳画像の表現を重畳して、重畳画像の表現を形成することとを含み得る。
【0048】
[0050] 一部の実装形態では、カメラ系は、2つのみのカメラを含む。そのような場合、複数の画像は、少なくとも第1の画像及び第2の画像を含み得る(一部の実装形態では追加の画像はない)。一部の実装形態では、カメラ系は、3つのみのカメラを含む。そのような場合、複数の画像は、少なくとも第1の画像、第2の画像及び第3の画像を含み得る(一部の実装形態では追加の画像はない)。一部の実装形態では、カメラ系は、4つのみのカメラを含む。そのような実施形態では、複数の画像は、少なくとも第1の画像、第2の画像、第3の画像及び第4の画像を含み得る(一部の実装形態では追加の画像はない)。
【0049】
[0051] 一部の実装形態では、カメラ系100は、バッフルを含む。例えば、バッフルは、光が、メタ光学レンズ130A、130B、130Cを通過する前にバッフルを通過するようにメタ光学レンズ130A、130B、130Cの上方に配置され得る。一部の実装形態では、バッフルは、メタ光学レンズから遠い端部でより広く、メタ光学レンズに近いほど狭くなり、高角度光線をなくす。一部の実装形態では、バッフルは、アパーチャストップに取り付けられ、アパーチャストップとしても作用する。一部の実装形態では、バッフルは、カメラ系100の長さに沿って垂直に突出する。バッフルは、所与のカメラ110A、110B、110Cが光を受け取れるようにしながら、他のカメラ110A、110B、110Cへの光を遮断する(その光は、他のカメラ110A、110B、110Cの始点から高角度光と見なすことができる)ことにより、クロストークをなくし、及び/又は低減することができる。
【0050】
[0052]
図2は、一実施形態による、バッフル及び複数のメタ光学レンズを有するカメラ系を示す。フィルタ206は、4つのフィルタを含む - 赤フィルタ206A、緑フィルタ206B、緑フィルタ206C及び青フィルタ206D。メタ光学レンズ204は、4つのメタ光学レンズを含む - メタ光学レンズ204A、メタ光学レンズ204B、メタ光学レンズ204C及びメタ光学レンズ204D。バッフル202は、4つの開口部を含む - 開口部202A、開口部202B、開口部202C及び開口部202D。光は、開口部202Aを通過し、メタ光学レンズ204Aを通過し、及びフィルタ206Aを通過してイメージセンサに到達することができる。光は、開口部202Bを通過し、メタ光学レンズ204Bを通過し、及びフィルタ206Bを通過してイメージセンサに到達することもできる。光は、開口部202Cを通過し、メタ光学レンズ204Cを通過し、及びフィルタ206Cを通過してイメージセンサに到達することができる。光は、開口部202Dを通過し、メタ光学レンズ204Dを通過し、及びフィルタ206Dを通過してイメージセンサに到達することができる。
【0051】
[0053]
図2は、バッフル202を有し、別個のアパーチャストップがないカメラ系を示しているが、バッフル202は、アパーチャストップとして作用するように構成され得る。例えば、開口部202A、202B、202C、202Dの各上部の外周は、カメラ系の他の寸法に対するその外周のサイズに応じてアパーチャストップとして作用することができる。代替的に、開口部202A、202B、202C、202Dの各下部の外周は、カメラ系の他の寸法に対するその外周のサイズに応じてアパーチャストップとして作用することができる。加えて又は代わりに、別個のアパーチャストップが含まれ得る。
【0052】
[0054]
図3は、一実施形態による、それぞれメタ光学レンズ及び独自のカラーフィルタを使用して捕捉された複数の画像の表現に基づいて画像の表現を生成する方法のフローチャートを示す。一部の実装形態では、
図3に関して論じられる方法は、プロセッサ170によって/プロセッサ170において実行され得る。
【0053】
[0055] 302では、複数のカメラ(例えば、カメラ110A、110B、110C)によって捕捉されたシーンの複数(例えば、2、3、4、5つ)の画像(例えば、画像150A、150B、150C)の表現を受信し、複数のカメラからの各カメラは、フィルタ(例えば、フィルタ120A、120B又は120C)、メタ光学レンズ(例えば、メタ光学レンズ130A、130B又は130C)及びセンサ(例えば、センサ140A、140B又は140C)を含む。複数のカメラからの各カメラについて、カメラのフィルタのスペクトル応答は、複数のカメラからのそれぞれの残りのカメラのフィルタのスペクトル応答と異なる。304では、複数の画像の表現に基づいて、シーンの重畳された補正画像(例えば、画像190)の表現を生成する。一部の実装形態では、304において、複数の画像の表現が複数の重畳画像の表現に変換され(例えば、視差補正、デコンボリューション、歪み補正及び/又はアップサンプリングソフトウェアを介して)、複数の重畳画像の表現が重畳されて、重畳された補正画像の表現を生成する。一部の実装形態では、304において、重畳された補正画像の表現が形成画像に変換され、重畳された補正画像の表現の生成に応答してディスプレイに表示される(例えば、自動的に及び更なる人間による入力を必要とすることなく)。
【0054】
[0056] 一部の実装形態では、複数のカメラは、2つのみのカメラを含む。一部の実装形態では、複数のカメラは、3つのみのカメラを含む。一部の実装形態では、複数のカメラは、4つのみのカメラを含む。一部の実装形態では、複数のカメラは、5つ以上のカメラを含む。
【0055】
[0057] 一部の実装形態では、複数のカメラが4つのカメラを含む場合、第1のカメラのフィルタのスペクトル応答は、赤を含み、第2のカメラのフィルタのスペクトル応答は、緑を含み、第3のカメラのフィルタのスペクトル応答は、青を含み、及び第4のカメラのフィルタのスペクトル応答は、赤、緑及び青と異なる色(例えば、黄色、シアン、マゼンタ等)を含む。
【0056】
[0058] 一部の実装形態では、複数のカメラが4つのカメラを含む場合、第1のカメラのフィルタのスペクトル応答は、赤を含み、第2のカメラのフィルタのスペクトル応答は、緑を含み、第3のカメラのフィルタのスペクトル応答は、青を含み、及び第4のカメラのフィルタは、赤外線フィルタである。
【0057】
[0059] 一部の実装形態では、複数のカメラは、任意の数のカメラ(例えば、少なくとも5つのカメラ、少なくとも10個のカメラ、少なくとも20個のカメラ等)を含む。一部の実装形態では、複数のカメラからの各カメラは、異なるスペクトル応答に関連付けられ得る。一部の実装形態では、複数のカメラからの2つ以上のカメラは、同じスペクトル応答を有することができる。一部の実装形態では、複数のカメラからの2つ以上のカメラは、同じスペクトル応答を有し、複数のカメラからの残りのカメラは、残りのカメラからの他の全てのカメラと異なるスペクトル応答に関連付けられ、例えば、第1のカメラは、緑を含むスペクトル応答に関連付けられ、第2のカメラは、緑を含むスペクトル応答に関連付けられ、第3のカメラは、赤を含むスペクトル応答に関連付けられ、第4のカメラは、青を含むスペクトル応答に関連付けられ、第5のカメラは、黄色を含むスペクトル応答に関連付けられる。
【0058】
[0060] 上記の概念及び本明細書で論じられる追加の概念の全ての組合せ(そのような概念が相互に矛盾しない場合)は、本明細書に開示される趣旨の一部であるものとして企図される。参照により援用される任意の開示にも出現し得る、本明細書で明示的に用いられる用語は、本明細書に開示される特定の概念と最も合致する意味に従うべきである。
【0059】
[0061] 当業者は、図面が主に例示を目的し、本明細書に記載される趣旨の範囲の限定を意図しないことを理解するであろう。図面は、必ずしも一定の縮尺ではなく、本明細書に開示される趣旨の種々の態様は、異なる特徴の理解を促進するために、図面で誇張又は拡大されて示されていることがある。図面では、同様の参照符号は、一般に、同様の特徴(例えば、機能的に同様及び/又は構造的に同様の要素)を指す。
【0060】
[0062] 種々の問題に対処し、技術を進めるために、本願全体(カバーページ、タイトル、見出し、背景、概要、図面の簡単な説明、詳細な説明、実施形態、要約書、図、付録等)は、例示として、実施形態が実施され得る種々の実施形態を示している。本願の利点及び特徴は、実施形態の代表的な実例にすぎず、網羅的及び/又は排他的ではない。むしろ、それらは、理解を促進し、実施形態を教示するために提示されており、全ての実施形態を代表するものではない。したがって、本開示の特定の態様は、本明細書で論じられていない。革新の特定の部分についての代替の実施形態が提示されていない場合があること又は説明されていない更なる代替の実施形態が一部分について利用可能であり得ることは、そのような代替の実施形態を本開示の範囲から除外するものとして見なされるべきではない。それらの説明されていない実施形態の多くは、同じ革新原理を組み込んでおり、他の実施形態も均等であることが理解されるであろう。したがって、本開示の範囲及び/又は本開示の趣旨から逸脱することなく、他の実施形態が利用可能であり、機能的、論理的、動作的、組織的、構造的及び/又はトポロジー的な修正形態がなされ得ることを理解されたい。したがって、全ての例及び/又は実施形態は、本開示全体を通して非限定的であると見なされる。
【0061】
[0063] 本明細書で説明される実施形態について、本明細書で説明されていない実施形態に関してスペース及び繰り返しを減らすためにそのようになっている以外、推論を引き出すべきでもない。例えば、図及び/又は全体を通して記載されているような任意のプログラム構成要素(構成要素の集合)、他の構成要素及び/又は任意の現在の特徴セットの任意の組合せの論理的及び/又はトポロジー的構造は、固定された動作順序及び/又は配置に限定されず、むしろ、任意の開示された順序は、例示的であり、順序に関係なく、全ての均等物が本開示によって企図されることを理解されたい。
【0062】
[0064] 種々の概念が1つ以上の方法として実施され得、その少なくとも1つの例が提供されている。方法の一環として実行される行為は、任意の適した方法で順序付けられ得る。したがって、例示的な実施形態では、連続した動作として示されているにもかかわらず、幾つかの行為を同時に実施することを含み得る、例示されたものと異なる順序で行為が実行される実施形態が構成され得る。別の言い方をすれば、そのような特徴は、必ずしも特定の実行順序に限定されず、むしろ、本開示と一致するように、連続、非同期、同時、並列、同時及び/又は同期等で実行され得る任意の数のスレッド、プロセス、サービス及び/又はサーバ等であることを理解されたい。したがって、これらの特徴の幾つかは、それらが単一の実施形態に同時に存在することができない点で相互に矛盾し得る。同様に、一部の特徴は、革新のある態様に適用可能であり、他のものに適用できないものもある。
【0063】
[0065] 更に、本開示は、現在説明されていない他の革新を含み得る。本出願人は、そのような革新を実施し、追加出願、継続出願、一部継続出願及び/又は分割出願等の権利を含む、そのような革新における全ての権利を留保する。このように、本開示の利点、実施形態、例、機能、特徴、論理的、動作的、組織的、構造的、トポロジー的及び/又は他の態様は、実施形態によって規定される本開示に対する限定又は実施形態の均等物に対する限定と見なされるべきではないことを理解されたい。個人及び/又は企業ユーザの特定の要望及び/又は特性、データベース構成及び/又はリレーショナルモデル、データタイプ、データ伝送及び/又はネットワークフレームワーク及び/又は構文構造等に応じて、本明細書に開示される技術の種々の実施形態は、本明細書に記載されるように、多大な柔軟性及びカスタマイズを可能にするように実施され得る。
【0064】
[0066] 本明細書で定義及び使用される全ての定義は、辞書定義、参照により援用される文献中の定義及び/又は定義された用語の通常の意味よりも優先されると理解されるものとする。
【0065】
[0067] 本明細書で使用される場合、特定の実施形態では、数値の前にある場合、「約」又は「およそ」という用語は、値プラス又はマイナス10%の範囲を示す。値の範囲が提供される場合、文脈が明確にそうでないことを指示しない限り、下限の単位の10分の1まで、その範囲の上限と下限との間の各介在値と、その記述された範囲内の任意の他の記述された値又は介在値とが本開示内に包含されることを理解されたい。これらのより小さい範囲の上限及び下限は、独立して、より小さい範囲に含まれ得、所定の範囲の任意の具体的に除外される限界値の対象となり、本開示内に包含される。記述された範囲が限界の一方又は両方を含む場合、それらの含まれた限界の一方又は両方を除外する範囲も本開示に含まれる。
【0066】
[0068] 本明細書及び実施形態で使用される場合、明確にそれに反して示されない限り、不定冠詞「1つの(a)」及び「1つの(an)」は、「少なくとも1つ」を意味すると理解されたい。
【0067】
[0069] 本明細書及び実施形態において本願で使用される場合、「及び/又は」という語句は、そのように結合された要素、即ち場合により連結的に存在し、他の場合には分離的に存在する要素の「いずれか又は両方」を意味すると理解されたい。「及び/又は」で列挙される複数の要素は、同じ様式、即ちそのように結合された要素の「1つ以上」として解釈されたい。「及び/又は」節によって具体的に特定される要素以外の他の要素は、具体的に特定されるそれらの要素に関連するか又はしないかにかかわらず、任意選択的に存在し得る。したがって、非限定的な例として、「A及び/又はB」への言及は、「含む」等のオープンエンド言語と併用される場合、一実施形態ではAのみ(任意選択的にB以外の要素を含む)、別の実施形態ではBのみ(任意選択的にA以外の要素を含む)、また別の実施形態ではA及びBの両方(任意選択的に他の要素を含む)等を指し得る。
【0068】
[0070] 本明細書及び実施形態において本願で使用される場合、「又は」は、上記で定義された「及び/又は」と同じ意味を有すると理解されたい。例えば、リスト内の項目を区切る場合、「又は」又は「及び/又は」は、包括的であると解釈され、即ち要素の数又はリストの少なくとも1つを含むが、2つ以上及び任意選択的に追加のリストされていない項目を含むと解釈される。例えば、「~の1つのみ」若しくは「~の正確に1つ」又は実施形態で使用される場合には「からなる」等、反対に明確に示される用語のみが要素の数又はリストの正確に1つの要素の包含を指すであろう。一般に、本明細書で使用される場合、「又は」という用語は、排他性の用語、例えば「いずれか」、「~の1つ」、「~の1つのみ」又は「~の正確に1つ」が先行する場合にのみ、排他的代替(即ち「一方又は他方であるが、両方ではない」)を示すものとして解釈されたい。「本質的に~からなる」は、実施形態で使用される場合、特許法の分野で使用される通常の意味を有するものとする。
【0069】
[0071] 本明細書及び実施形態において本願で使用される場合、1つ以上の要素のリストを参照した「少なくとも1つ」という語句は、要素のリスト内の要素の任意の1つ以上から選択される少なくとも1つの要素を意味すると理解されるべきであるが、必ずしも要素のリスト内に具体的に列記されるあらゆる要素の少なくとも1つを含むものではなく、要素のリスト内の要素の任意の組合せを除外しない。この定義では、具体的に識別される要素に関連するかどうかにかかわらず、「少なくとも1つ」という語句が指す要素のリスト内で具体的に識別される要素以外の要素が任意選択的に存在し得ることも可能である。したがって、非限定的な例として、「A及びBの少なくとも1つ」(又は均等に「A又はBの少なくとも1つ」若しくは均等に「A及び/又はBの少なくとも1つ」)は、一実施形態では、少なくとも1つ、任意選択的に2つ以上のAを含み、Bが存在せず(及び任意選択的にB以外の要素を含む)、別の実施形態では、少なくとも1つ、任意選択的に2つ以上のBを含み、Aが存在せず(及び任意選択的にA以外の要素を含む)、また別の実施形態では、少なくとも1つ、任意選択的に2つ以上のA及び少なくとも1つ、任意選択的に2つ以上のBを含む(及び任意選択的に他の要素を含む)ことなどを指し得る。
【0070】
[0072] 実施形態及び上記の本明細書では、「含む」、「包含する」、「担持する」、「有する」、「含有する」、「伴う」、「保持する」、「構成される」等の全ての移行句は、開形式であること、即ち「含むが、限定されない」を意味することを理解されたい。United States Patent Office Manual of Patent Examining Proceduresの2111.03項に記載されるように、「からなる」及び「から本質的になる」という移行句のみがそれぞれ閉形式又は半閉形式の移行句でなければならない。
【0071】
[0073] 一部の実施形態及び/又は方法は、ソフトウェア(ハードウェア上で実行される)、ハードウェア又はそれらの組合せによって実行され得る。ハードウェアモジュールは、例えば、プロセッサ、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)及び/又は特定用途向け集積回路(ASIC)を含み得る。ソフトウェアモジュール(ハードウェア上で実行される)は、プロセッサに動作可能に結合されたメモリに格納された命令を含み得、C、C++、Java(商標)、Ruby、Visual Basic(商標)及び/又は他のオブジェクト指向、手続き型又は他のプログラミング言語及び開発ツールを含む多様なソフトウェア言語(例えば、コンピュータコード)で表現され得る。コンピュータコードの例として、マイクロコード又はマイクロ命令、コンパイラによって生成されたものなどのマシン命令、ウェブサービスを生成するために使用されるコード及びインタプリタを使用してコンピュータによって実行されるより高水準命令を内包するファイルが挙げられるが、これらに限定されない。例えば、実施形態は、命令型プログラミング言語(例えば、C、Fortran等)、関数型プログラミング言語(Haskell、Erlang等)、論理プログラミング言語(例えば、Prolog)、オブジェクト指向プログラミング言語(例えば、Java、C++等)又は他の好適なプログラミング言語及び/又は開発ツールを使用して実装され得る。コンピュータコードの追加の例として、制御信号、暗号化コード及び圧縮コードが挙げられるが、これらに限定されない。
【0072】
[0074] 「プロセッサ」という用語は、汎用プロセッサ、中央処理ユニット(CPU)、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、コントローラ、マイクロコントローラ、状態機械等を包含するように広く解釈されるべきである。一部の状況では、「プロセッサ」は、特定用途向け集積回路(ASIC)、プログラマブルロジックデバイス(PLD)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)等を指し得る。「プロセッサ」という用語は、処理デバイスの組合せ、例えばDSPとマイクロプロセッサとの組合せ、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアと併せた1つ以上のマイクロプロセッサ又は任意の他のそのような構成を指し得る。
【0073】
[0075] 「メモリ」という用語は、電子情報を格納することができる任意の電子構成要素を包含するように広く解釈されるべきである。メモリという用語は、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み取り専用メモリ(ROM)、不揮発性ランダムアクセスメモリ(NVRAM)、プログラマブル読み取り専用メモリ(PROM)、消去可能プログラマブル読み取り専用メモリ(EPROM)、電気的消去可能PROM(EEPROM)、フラッシュメモリ、磁気又は光学データ記憶装置、レジスタ等の種々のタイプのプロセッサ可読媒体を指し得る。プロセッサがメモリから情報を読み取ることができる場合及び/又はメモリに情報を書き込むことができる場合、メモリは、プロセッサと電子通信すると言われる。プロセッサに不可欠なメモリは、プロセッサと電子通信する。
【0074】
[0076] 「命令」及び「コード」という用語は、任意のタイプのコンピュータ可読ステートメントを含むように広く解釈されるべきである。例えば、「命令」及び「コード」という用語は、1つ以上のプログラム、ルーチン、サブルーチン、関数、プロシージャ等を指し得る。「命令」及び「コード」は、単一のコンピュータ可読ステートメント又は多くのコンピュータ可読ステートメントを含み得る。
【0075】
[0077] 本開示の特定の実施形態を上記で概説したが、多くの代替形態、修正形態及び変形形態が当業者に明らかであろう。したがって、実施形態は、本明細書に記載されるように、限定するものではなく、例示的であることが意図される。本開示の趣旨及び範囲から逸脱することなく、種々の変更形態がなされ得る。
【国際調査報告】