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特表2025-506550てんかんを治療又は予防するための新規な医薬又は栄養補助組成物
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2025-03-11
(54)【発明の名称】てんかんを治療又は予防するための新規な医薬又は栄養補助組成物
(51)【国際特許分類】
   A61K 31/4415 20060101AFI20250304BHJP
   A61K 31/185 20060101ALI20250304BHJP
   A61K 31/122 20060101ALI20250304BHJP
   A61K 31/202 20060101ALI20250304BHJP
   A61K 31/714 20060101ALI20250304BHJP
   A61K 31/519 20060101ALI20250304BHJP
   A61K 31/593 20060101ALI20250304BHJP
   A61K 31/355 20060101ALI20250304BHJP
   A61K 31/198 20060101ALI20250304BHJP
   A61K 33/30 20060101ALI20250304BHJP
   A61K 33/06 20060101ALI20250304BHJP
   A61K 33/32 20060101ALI20250304BHJP
   A61K 33/04 20060101ALI20250304BHJP
   A61K 9/20 20060101ALI20250304BHJP
   A61K 9/08 20060101ALI20250304BHJP
   A61P 43/00 20060101ALI20250304BHJP
   A61P 25/08 20060101ALI20250304BHJP
   A61P 3/02 20060101ALI20250304BHJP
   A61K 9/10 20060101ALI20250304BHJP
   A61K 9/107 20060101ALI20250304BHJP
   A61K 9/16 20060101ALI20250304BHJP
   A61K 9/48 20060101ALI20250304BHJP
【FI】
A61K31/4415
A61K31/185
A61K31/122
A61K31/202
A61K31/714
A61K31/519
A61K31/593
A61K31/355
A61K31/198
A61K33/30
A61K33/06
A61K33/32
A61K33/04
A61K9/20
A61K9/08
A61P43/00 121
A61P25/08
A61P3/02
A61K9/10
A61K9/107
A61K9/16
A61K9/48
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024549443
(86)(22)【出願日】2023-02-17
(85)【翻訳文提出日】2024-09-27
(86)【国際出願番号】 IN2023050161
(87)【国際公開番号】W WO2023157025
(87)【国際公開日】2023-08-24
(31)【優先権主張番号】202121037238
(32)【優先日】2022-02-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】IN
(31)【優先権主張番号】202121042173
(32)【優先日】2022-03-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】IN
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.TWEEN
(71)【出願人】
【識別番号】524308343
【氏名又は名称】ゼンビジョン ファルマ エルエルピー
【氏名又は名称原語表記】ZENVISION PHARMA LLP
【住所又は居所原語表記】First Floor,K.K.Chambers,Sir P.T.Road,Fort,Mumbai 400001,Maharashtra,India
(74)【代理人】
【識別番号】110000394
【氏名又は名称】弁理士法人岡田国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】シヴァクマール,ボバ ベンカタ
(72)【発明者】
【氏名】ポファレ,スニル
(72)【発明者】
【氏名】マンモード,アミット
(72)【発明者】
【氏名】ポル,シャンカール
(72)【発明者】
【氏名】グプタ,ルペシュ クマール
(72)【発明者】
【氏名】シン,アヌープ クマール
(72)【発明者】
【氏名】シン,アロック クマール
(72)【発明者】
【氏名】シン,ピユーシュ クマール
【テーマコード(参考)】
4C076
4C086
4C206
【Fターム(参考)】
4C076AA12
4C076AA17
4C076AA22
4C076AA31
4C076AA36
4C076AA38
4C076AA48
4C076AA51
4C076AA53
4C076BB01
4C076CC01
4C076CC40
4C076DD41
4C076DD43
4C076DD45
4C076DD65
4C076FF06
4C076FF07
4C076FF09
4C076FF12
4C076FF17
4C076FF21
4C076FF36
4C076FF39
4C076FF51
4C076FF52
4C076FF53
4C076FF61
4C086AA01
4C086BA09
4C086BC18
4C086CB09
4C086DA14
4C086DA39
4C086HA03
4C086HA04
4C086HA07
4C086HA08
4C086MA05
4C086MA08
4C086MA09
4C086MA17
4C086MA35
4C086MA52
4C086NA05
4C086NA14
4C086ZA06
4C086ZC75
4C206AA01
4C206CB27
4C206DA05
4C206FA01
4C206MA05
4C206MA10
4C206MA13
4C206MA14
4C206MA17
4C206MA30
4C206MA37
4C206MA55
4C206MA72
4C206NA05
4C206NA14
4C206ZA06
4C206ZC75
(57)【要約】
本発明は、マルチビタミン、ミネラル、補酵素、アミノ酸、及びオメガ-3脂肪酸を含む新規な医薬又は栄養補助組成物、その調製方法、並びに様々なタイプのてんかん又は発作の治療/予防に使用される抗痙攣薬の補助剤としての予防的又は補助的使用に関する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
a)1つ以上のビタミン、
b)1つ以上のミネラル、
c)1つ以上の補酵素、
d)1つ以上のアミノ酸、
e)1つ以上のオメガ-3脂肪酸、及び
f)1つ以上の薬学的に許容される賦形剤
を含有する、経口用の医薬又は栄養補助組成物。
【請求項2】
請求項1に記載の組成物であって、
a)0.001mg~50mgの1つ以上のビタミン、
b)0.001mg~500mgの1つ以上のミネラル、
c)1mg~200mgの1つ以上の補酵素、
d)1mg~800mgの1つ以上のアミノ酸、
e)1mg~1600mgの1つ以上のオメガ-3脂肪酸、及び
f)1つ以上の薬学的に許容される適切な賦形剤
を含有する、組成物。
【請求項3】
請求項1に記載の組成物であって、
ビタミンは、ビタミンA、ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB3、ビタミンB5、ビタミンB6、ビタミンB7、ビタミンB9、ビタミンB12、ビタミンC、ビタミンD、ビタミンE、ビタミンK、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される、組成物。
【請求項4】
請求項1に記載の組成物であって、
ミネラルは、カルシウム、リン、カリウム、ナトリウム、マグネシウム、硫黄、鉄、塩素、コバルト、銅、亜鉛、マンガン、モリブデン、ヨウ素、セレン、クロム、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される、組成物
【請求項5】
請求項1に記載の組成物であって、
補酵素はコエンザイムQ10(ユビキノン)である、組成物。
【請求項6】
請求項1に記載の組成物であって、
アミノ酸は、タウリン(タウリン酸)、ロイシン、アルギニン、グルタミン、グリシン、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される、組成物。
【請求項7】
請求項1に記載の組成物であって、
オメガ-3脂肪酸は、ドコサヘキサエン酸(DHA)、α-リノレン酸(ALA)、エイコサペンタエン酸(EPA)、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される、組成物。
【請求項8】
請求項1に記載の組成物であって、
薬学的に許容される賦形剤は、希釈剤、結合剤、崩壊剤、滑沢剤、滑剤、充填剤、保存料、酸化防止剤、矯味剤、キレート剤、増粘剤、香味料、コーティング剤、着色料、溶媒、共溶媒、薬剤溶媒、付着防止剤、保存料、吸着剤、甘味剤、放出制御ポリマー、安定化剤、酸性剤、塩基性剤、緩衝剤、発泡剤、pH調整剤、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される、組成物。
【請求項9】
請求項1に記載の組成物であって、
錠剤、発泡錠、チュアブル錠、徐放錠、制御放出錠、遅延放出錠、カプセル剤、顆粒剤、ペレット剤、ビーズ剤、小袋、経口シロップ、経口溶液、溶液、懸濁液、エマルジョン、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される剤形である、組成物。
【請求項10】
新規な経口用の医薬又は栄養補助組成物の製造方法であって、
a)マルチビタミン、ミネラル、補酵素、アミノ酸、及びオメガ-3脂肪酸を溶媒又は薬剤溶媒に溶解し、溶液を得る工程、
b)工程(a)で得られた溶液に1つ以上の薬学的に許容される賦形剤を添加して溶解する工程、
c)工程(b)で得られた溶液を適切なフィルタでろ過する工程、並びに
d)工程(c)で得られたろ液をボトル又は容器に充填する工程、
を有する、医薬又は栄養補助用途の新規な経口用組成物の製造方法。
【請求項11】
経口用の医薬又は栄養補助組成物の製造方法であって、
a)マルチビタミン、ミネラル、補酵素、アミノ酸、及びオメガ-3脂肪酸を篩にかける工程、
b)1つ以上の薬学的に許容される賦形剤を篩にかける工程、
c)工程(a)と工程(b)で得られた篩下物を予潤滑し、混合装置で混合して混合物を得る工程、
d)工程(c)で得られた混合物を潤滑させ、5~10分間混合する工程、並びに
e)工程(d)の潤滑混合物を剤形に圧縮する工程、
を有する、製造方法。
【請求項12】
経口用の医薬又は栄養補助組成物の製造方法であって、
a)マルチビタミン、ミネラル、補酵素、アミノ酸、及びオメガ-3脂肪酸を篩にかける工程、
b)工程(a)の成分を乾式混合する工程、
c)結合剤溶液を調製する工程、
d)工程(c)で得られた結合剤溶液を用いて、工程(b)で得られた混合物を造粒する工程、
e)工程(d)で得られた顆粒を乾燥させる工程、
f)工程(e)の乾燥顆粒を篩にかけ、混合し、潤滑させる工程、並びに
g)工程(f)の顆粒を剤形に圧縮する工程、
を有する、製造方法。
【請求項13】
請求項1に記載の組成物であって、
あらゆる年齢層の患者における様々なタイプのてんかん又は発作の治療/予防に使用される抗痙攣薬の補助剤として予防的又は補助的に使用される、組成物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、マルチビタミン、ミネラル、補酵素、アミノ酸、及びオメガ-3脂肪酸を含む新規な医薬又は栄養補助組成物(pharmaceutical ornutraceutical composition)、その調製方法、並びに当該医薬組成物の予防的又は補助的(supportive)使用に関する。
【0002】
より詳細には、本発明は、マルチビタミン、ミネラル、補酵素、アミノ酸、及びオメガ-3脂肪酸を含む経口投与用の新規な医薬又は栄養補助組成物、その調製方法、並びに様々なタイプのてんかん又は発作の治療/予防に使用される抗痙攣薬の補助剤としてのその予防的又は補助的使用に関する。
【0003】
より詳細には、本発明は、小児、青年、成人から高齢者までの全ての年齢層に最適化された、マルチビタミン、ミネラル、補酵素、アミノ酸、及びオメガ-3脂肪酸を含む経口投与用の新規な医薬又は栄養補助組成物、その調製方法、並びに様々なタイプのてんかん又は発作の治療/予防に使用される抗痙攣薬の補助剤としての予防的又は補助的使用に関する。
【背景技術】
【0004】
てんかんは中枢神経系(神経)の疾患であり、脳の活動が異常になり、発作、異常な行動や感覚、時には失神を引き起こす。てんかんは、全ての人種、民族、年齢において男女を問わず発症する。
【0005】
てんかんは世界中で約5,000万人が罹患している。てんかんは繰り返し起こる発作が特徴であり、症状は、体の一部(部分発作)又は全身(全般発作)における短時間の不随意運動であり、時に意識障害や腸や膀胱の機能制御の喪失を伴う。
【0006】
発作の症状は、脳細胞群における過剰な電気放電の結果である。このような放電は、脳の様々な部位で起こりうる。発作は、短時間の注意力の欠如や筋肉の痙攣から、重篤で長時間のひきつけまで様々である。発作の頻度も多様であり、1年に1回以下の場合から1日に数回の場合まである。
【0007】
てんかんの種類は以下の通りである:
1)全般発作:「大発作」又は全般性強直間代発作、欠神発作、ミオクロニー発作、間代発作、強直発作、及び無緊張発作、並びに
2)部分(焦点)発作:単純部分発作(意識消失なし)、複雑部分発作(意識障害あり)、二次性全般化を伴う部分発作。
【0008】
抗痙攣薬(抗てんかん薬又は抗発作薬)は、てんかん発作の治療に使用される多様な薬剤群である。てんかん/発作のカテゴリーや種類に応じて、様々な種類の薬剤がてんかん治療に使用される。
【0009】
抗痙攣薬は非常に有用だが、全ての人に効くとは限らないし、他の薬と同様に副作用のリスクもある。
【0010】
薬又は栄養補助剤の代替システムの開発が世界中で継続的に行われており、薬又は栄養補助剤を既存の抗痙攣薬と併用することで、副作用を最小限に抑えながら抗てんかん作用を増強できる可能性がある。
【0011】
研究により、様々なビタミン、ミネラル、アミノ酸がてんかんにおいて果たす重要な生理的役割が明らかにされており、人体においてこれらのビタミン、ミネラル、アミノ酸の欠乏や過剰と、てんかんのような特定の病態の原因との間に相関関係があることが立証されている。
【0012】
したがって、市場で入手可能な製品に関する欠点を克服するために、改良された医薬又は栄養補助組成物を開発する必要性が依然として存在する。
【0013】
本発明の発明者らは、驚くべきことに、マルチビタミン、ミネラル、補酵素、アミノ酸、及びオメガ-3脂肪酸を相乗的に組み合わせて使用することにより、適切な時期に適切な量の適切なビタミン、ミネラル、補酵素、アミノ酸、及びオメガ-3脂肪酸が供給され、その結果、様々なタイプのてんかん又は発作の治療/予防に使用される抗痙攣薬の補助剤として予防的又は補助的に使用することができる前記マルチビタミン、ミネラル、補酵素、アミノ酸、及びオメガ-3脂肪酸の十分な摂取を保証できることを見出した。
【0014】
また、本発明の発明者らは、高品質で純度の高いマルチビタミン、ミネラル、補酵素、アミノ酸、及びオメガ-3脂肪酸を含む経口投与用の新規な医薬又は栄養補助組成物が、以下に限定されないが、安定性、投与の簡便性、容易な用量調節、最小限の副作用、高い治療効率、及びより良好な患者の適合性などの品質を示し、前記組成物が、様々な種類のてんかん又は発作の治療/予防に使用される抗痙攣薬の補助剤として予防的又は補助的使用に適応されることを見出した。
【0015】
発明の目的
本発明の目的は、マルチビタミン、ミネラル、補酵素、アミノ酸、オメガ-3脂肪酸、及び1つ以上の薬学的に許容される適切な賦形剤を含む、新規な医薬又は栄養補助組成物を提供することである。
【0016】
本発明の目的は、マルチビタミン、ミネラル、補酵素、アミノ酸、オメガ-3脂肪酸、及び1つ以上の薬学的に許容される適切な賦形剤を含む、新規な経口用の医薬又は栄養補助組成物を提供することである。
【0017】
本発明の目的は、
a)1つ以上のビタミン、
b)1つ以上のミネラル、
c)1つ以上の補酵素、
d)1つ以上のアミノ酸、
e)1つ以上のオメガ-3脂肪酸、及び
f)1つ以上の薬学的に許容される賦形剤
を含有する、新規な経口用の医薬又は栄養補助組成物を提供することである。
【0018】
本発明の目的は、
a)0.001mg~50mgの1つ以上のビタミン、
b)0.001mg~500mgの1つ以上のミネラル、
c)1mg~200mgの1つ以上の補酵素、
d)1mg~800mgの1つ以上のアミノ酸、
e)1mg~1600mgの1つ以上のオメガ-3脂肪酸、及び
f)1つ以上の薬学的に許容される賦形剤
を含有する、新規な経口用の医薬又は栄養補助組成物を提供することである。
【0019】
本発明の目的は、
a)0.001mg~20mgの1つ以上のビタミン、
b)0.001mg~500mgの1つ以上のミネラル、
c)10.0mg~150mgの1つ以上の補酵素、
d)200mg~500mgの1つ以上のアミノ酸、
e)500mg~1000mgの1つ以上のオメガ-3脂肪酸、及び
f)1つ以上の薬学的に許容される賦形剤
を含有する、新規な経口用の医薬又は栄養補助組成物を提供することである。
【0020】
本発明の目的は、
a)ビタミンA、ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB3、ビタミンB5、ビタミンB6、ビタミンB7、ビタミンB9、ビタミンB12、ビタミンC、ビタミンD、ビタミンE、ビタミンK、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される1つ以上のビタミン、
b)カルシウム、リン、カリウム、ナトリウム、マグネシウム、硫黄、鉄、塩素、コバルト、銅、亜鉛、マンガン、モリブデン、ヨウ素、セレン、クロム、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される1つ以上のミネラル、
c)コエンザイムQ10(ユビキノン)に限定されないが、1つ以上の補酵素、
d)タウリン(タウリン酸)、ロイシン、アルギニン、グルタミン、グリシン、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される1つ以上のアミノ酸、
e)ドコサヘキサエン酸(DHA)、α-リノレン酸(ALA)、エイコサペンタエン酸(EPA)、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される1つ以上のオメガ-3脂肪酸、並びに
f)1つ以上の薬学的に許容される適切な賦形剤
を含有する新規な経口用の医薬又は栄養補助組成物を提供することである。
【0021】
本発明の目的は、
a)0.001mg~5.0mgのビタミンB6(塩酸ピリドキシン)、
b)1.0μg~400μgのビタミンB9(葉酸)、
c)1.0μg~5.0μgのビタミンB12、
d)1μg~30μgのビタミンD3(コレカルシフェロール)、
e)1mg~20mgのビタミンE(トコフェロール)、
f)1mg~30mgの亜鉛、
g)1mg~500mgのマグネシウム、
h)1mg~10mgのマンガン、
i)1μg~80μgのセレン、
j)1mg~1600mgのオメガ-3脂肪酸、
k)1mg~200mgのコエンザイムQ10、
l)1mg~800mgのタウリン(2-アミノエタンスルホン酸)、及び
m)1つ以上の薬学的に許容される賦形剤
を含有する新規な経口用の医薬又は栄養補助組成物を提供することである。
【0022】
本発明の目的は、
a)0.001mg~3.5mgのビタミンB6(塩酸ピリドキシン)、
b)25μg~350μgのビタミンB9(葉酸)、
c)1.0μg~2.2μgのビタミンB12、
d)1.0μg~20μgのビタミンD3(コレカルシフェロール)、
e)1.0mg~15mgのビタミンE(トコフェロール)、
f)1.0mg~20mgの亜鉛、
g)1.0mg~500mgのマグネシウム、
h)1.0mg~5.0mgのマンガン、
i)1.0μg~50μgのセレン、
j)1.0mg~1000mgのオメガ-3脂肪酸、
k)1.0mg~150mgのコエンザイムQ10、
l)1.0mg~500mgのタウリン(2-アミノエタンスルホン酸)、及び
m)1つ以上の薬学的に許容される賦形剤
を含有する新規な経口用の医薬又は栄養補助組成物を提供することである。
【0023】
本発明の別の目的は、
a)マルチビタミン、ミネラル、補酵素、アミノ酸、及びオメガ-3脂肪酸を適切な溶媒又は薬剤溶媒(vehicle)に溶解し、溶液を得る工程、
b)工程(a)の溶液に、1つ以上の薬学的に許容される適切な賦形剤を添加し、溶解する工程、
c)工程(b)の溶液を適切なフィルタでろ過する工程、並びに
d)適切なボトル又は容器に充填する工程、
を有する新規な経口用の医薬又は栄養補助組成物の調製方法を提供することである。
【0024】
本発明の別の目的は、
a)マルチビタミン、ミネラル、補酵素、アミノ酸、及びオメガ-3脂肪酸を適切な篩にかける工程、
b)1つ以上の薬学的に許容される適切な賦形剤を適切な篩にかける工程、
c)工程(a)と工程(b)で篩分けられた材料を予潤滑し、適切な混合装置で混合する工程、
d)上記材料を潤滑させ、適切な時間混合する工程、並びに
e)工程(d)の混合物を適切な剤形に圧縮する工程、
を有する、新規な経口用の医薬又は栄養補助組成物の調製方法を提供することである。
【0025】
本発明の別の目的は、
a)マルチビタミン、ミネラル、補酵素、アミノ酸、及びオメガ-3脂肪酸を適切な篩にかける工程、
b)工程(a)の成分を乾式混合する工程、
c)結合剤溶液を調製する工程、
d)工程(c)で得られた結合剤溶液を用いて、工程(b)で得られた混合物を造粒する工程、
e)工程(d)で得られた顆粒を乾燥させる工程、
f)工程(e)の乾燥顆粒を篩にかけ、混合し、潤滑させる工程、並びに
g)工程(f)の顆粒を適切な剤形に圧縮する工程、
を有する、新規な経口用の医薬又は栄養補助組成物の調製方法を提供することである。
【0026】
本発明の別の目的は、マルチビタミン、ミネラル、補酵素、アミノ酸、及びオメガ-3脂肪酸を含む新規な経口用の医薬又は栄養補助組成物を、あらゆる年齢層の患者における様々なタイプのてんかん又は発作の治療/予防に使用される抗痙攣薬の補助剤として予防的又は補助的に使用するための使用方法を提供することである。
【発明の概要】
【0027】
ある態様において、本発明は、マルチビタミン、ミネラル、補酵素、アミノ酸、オメガ-3脂肪酸、及び1つ以上の薬学的に許容される適切な賦形剤を含む新規な医薬又は栄養補助組成物を開示する。
【0028】
ある態様において、本発明は、マルチビタミン、ミネラル、補酵素、アミノ酸、オメガ-3脂肪酸、及び1つ以上の薬学的に許容される適切な賦形剤を含む新規な経口用の医薬又は栄養補助組成物に関する。
【0029】
別の態様において、本発明は、
a)1つ以上のビタミン、
b)1つ以上のミネラル、
c)1つ以上の補酵素、
d)1つ以上のアミノ酸、
e)1つ以上のオメガ-3脂肪酸、及び
f)1つ以上の薬学的に許容される賦形剤
を含有する、新規な経口用の医薬又は栄養補助組成物を提供する。
【0030】
別の態様において、本発明は、
a)0.001mg~50mgの1つ以上のビタミン、
b)0.001mg~500mgの1つ以上のミネラル、
c)1mg~200mgの1つ以上の補酵素、
d)1mg~800mgの1つ以上のアミノ酸、
e)1mg~1600mgの1つ以上のオメガ-3脂肪酸、及び
f)1つ以上の薬学的に許容される賦形剤
を含有する、新規な経口用の医薬又は栄養補助組成物を提供する。
【0031】
別の態様において、本発明は、
a)0.001mg~20mgの1つ以上のビタミン、
b)0.001mg~500mgの1つ以上のミネラル、
c)10.0mg~150mgの1つ以上の補酵素、
d)200mg~500mgの1つ以上のアミノ酸、
e)500mg~1000mgの1つ以上のオメガ-3脂肪酸、及び
f)1つ以上の薬学的に許容される賦形剤
を含有する、新規な経口用の医薬又は栄養補助組成物を提供する。
【0032】
別の態様において、本発明は、
a)ビタミンA、ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB3、ビタミンB5、ビタミンB6、ビタミンB7、ビタミンB9、ビタミンB12、ビタミンC、ビタミンD、ビタミンE、ビタミンK、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される1つ以上のビタミン、
b)カルシウム、リン、カリウム、ナトリウム、マグネシウム、硫黄、鉄、塩素、コバルト、銅、亜鉛、マンガン、モリブデン、ヨウ素、セレン、クロム、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される1つ以上のミネラル、
c)コエンザイムQ10(ユビキノン)に限定されないが、1つ以上の補酵素、
d)タウリン(タウリン酸)、ロイシン、アルギニン、グルタミン、グリシン、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される1つ以上のアミノ酸、
e)ドコサヘキサエン酸(DHA)、α-リノレン酸(ALA)、エイコサペンタエン酸(EPA)、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される1つ以上のオメガ-3脂肪酸、並びに
f)1つ以上の薬学的に許容される賦形剤
を含有する、新規な経口用の医薬又は栄養補助組成物を開示する。
【0033】
別の態様において、本発明は、
a)0.001mg~5.0mgのビタミンB6(塩酸ピリドキシン)、
b)1.0μg~400μgのビタミンB9(葉酸)、
c)1.0μg~5.0μgのビタミンB12、
d)1μg~30μgのビタミンD3(コレカルシフェロール)、
e)1mg~20mgのビタミンE(トコフェロール)、
f)1mg~30mgの亜鉛、
g)1mg~500mgのマグネシウム、
h)1mg~10mgのマンガン、
i)1μg~80μgのセレン、
j)1mg~1600mgのオメガ-3脂肪酸、
k)1mg~200mgのコエンザイムQ10、
l)1mg~800mgのタウリン(2-アミノエタンスルホン酸)、及び
m)1つ以上の薬学的に許容される適切な賦形剤
を含有する、新規な経口用の医薬又は栄養補助組成物を開示する。
【0034】
別の態様において、本発明は、
a)0.001mg~3.5mgのビタミンB6(塩酸ピリドキシン)、
b)25μg~350μgのビタミンB9(葉酸)、
c)1.0μg~2.2μgのビタミンB12、
d)1.0μg~20μgのビタミンD3(コレカルシフェロール)、
e)1.0mg~15mgのビタミンE(トコフェロール)、
f)1.0mg~20mgの亜鉛、
g)1.0mg~500mgのマグネシウム、
h)1.0mg~5.0mgのマンガン、
i)1.0μg~50μgのセレン、
j)1.0mg~1000mgのオメガ-3脂肪酸、
k)1.0mg~150mgのコエンザイムQ10、
l)1.0mg~500mgのタウリン(2-アミノエタンスルホン酸)、及び
m)1つ以上の薬学的に許容される適切な賦形剤
を含有する、新規な経口用の医薬又は栄養補助組成物を開示する。
【0035】
別の態様において、本発明は、マルチビタミン、ミネラル、補酵素、アミノ酸、オメガ-3脂肪酸、及び1つ以上の薬学的に許容される適切な賦形剤を含む新規な医薬又は栄養補助組成物の調製方法にも関する。
【0036】
別の態様において、本発明は、
a)マルチビタミン、ミネラル、補酵素、アミノ酸、及びオメガ-3脂肪酸を適切な溶媒又は薬剤溶媒に溶解して、溶液を得る工程、
b)1つ以上の薬学的に許容される適切な賦形剤を工程(a)の溶液に添加し、溶解する工程、
c)工程(b)の溶液を適切なフィルタでろ過する工程、並びに
d)適切なボトル又は容器に充填する工程、
を有する、新規な経口用の医薬又は栄養補助組成物の調製方法を提供する。
【0037】
別の態様において、本発明は、
a)マルチビタミン、ミネラル、補酵素、アミノ酸、及びオメガ-3脂肪酸を適切な篩にかける工程、
b)1つ以上の薬学的に許容される適切な賦形剤を適切な篩にかける工程、
c)工程(a)及び工程(b)で篩にかけた材料を予潤滑し、適切な混合装置で混合する工程、
d)上記材料を潤滑させ、適切な時間混合する工程、並びに
e)工程(d)の混合物を適切な剤形に圧縮する工程、
を有する、新規な経口用の医薬又は栄養補助組成物の調製方法を提供する。
【0038】
別の態様において、本発明は、
a)マルチビタミン、ミネラル、補酵素、アミノ酸、及びオメガ-3脂肪酸を適切な篩にかける工程、
b)工程(a)の成分を乾式混合する工程、
c)結合剤溶液を調製する工程、
d)工程(c)で得られた結合剤溶液を用いて、工程(b)で得られた混合物を造粒する工程、
e)工程(d)で得られた顆粒を乾燥させる工程、
f)工程(e)の乾燥顆粒を篩にかけ、混合し、潤滑させる工程、並びに
g)工程(f)の顆粒を適切な剤形に圧縮する工程、
を有する、新規な経口用の医薬又は栄養補助組成物の調製方法を提供する。
【0039】
別の態様において、本発明は、マルチビタミン、ミネラル、補酵素、アミノ酸、及びオメガ-3脂肪酸を含む新規な経口用の医薬又は栄養補助組成物を、あらゆる年齢層の患者における様々なタイプのてんかん又は発作の治療/予防に使用される抗痙攣薬の補助剤として予防的又は補助的に使用するための使用方法を開示する。
【発明を実施するための形態】
【0040】
本明細書で使用される用語「組成物」、「医薬組成物」、「経口投与用医薬組成物」、「経口投与用安定組成物」、及び「栄養補助組成物」は、錠剤、カプセル、発泡錠、チュアブル錠、丸薬、顆粒、粉末、ペレット、経口シロップ、経口溶液、経口懸濁液などの剤形を同義的に含む。
【0041】
医薬組成物は、好ましくは錠剤、カプセル、発泡錠、チュアブル錠、経口シロップ、及び経口溶液を指す。
【0042】
医薬又は栄養補助組成物における用語「組成物」は、マルチビタミン、ミネラル、補酵素、アミノ酸、オメガ-3脂肪酸、及びその他の不活性成分(薬学的に許容される賦形剤)を含む医薬品/栄養剤を包含することを意図する。
【0043】
用語「栄養補助組成物」は、マルチビタミン、ミネラル、補酵素、アミノ酸、オメガ-3脂肪酸、及びその他の不活性成分(薬学的に許容される賦形剤)を含有する。
【0044】
本発明は、マルチビタミン、ミネラル、補酵素、アミノ酸、オメガ-3脂肪酸、及び1つ以上の薬学的に許容される賦形剤を含む新規な医薬又は栄養補助組成物に関する。
【0045】
用語「マルチビタミン」は、異なる種類のビタミンの組み合わせを含むという広い意味で使用される。
【0046】
用語「ミネラル」は、1種類以上のミネラルを含むという広い意味で使用される。
【0047】
用語「アミノ酸」は、タウリン(タウリン酸)、ロイシン、アルギニン、グルタミン、及びグリシンなどに限定されないが、例えばこれらの1つ以上のアミノ酸を含むという広い意味で用いられる。
【0048】
用語「オメガ-3脂肪酸」は、α-リノレン酸(ALA)、エイコサペンタエン酸(EPA)、及びドコサヘキサエン酸(DHA)などに限定されないが、例えばこれらの1つ以上のオメガ-3脂肪酸を含むという広い意味で用いられる。
【0049】
本明細書で使用する用語「安定な」は、商業的に適切な期間にわたって保存される間、表示量の薬効成分がほぼ維持され、製剤中の薬物関連不純物の含有量が許容限度内に維持される製剤を意味する。
【0050】
用語「処置する(treat)」、「処置する(treating)」、及び「処置(treatment)」は、所望の薬理的及び/又は生理的効果を得ることを意味する。その効果は予防的又は治療的であり、疾患、障害、又は症候群の程度を部分的又は完全に低減すること;障害に関連する臨床の症状や指標を改善又は向上すること;疾患、障害、症候群、及び/又はそれらの症状が進行する可能性を遅延、抑制又は減少させる結果を、部分的又は実質的に、1つ以上達成することを含む。
【0051】
用語「予防する」又は「予防」は、個人、特に病気の危険因子を持つ人々が、病気の発生を予防するための処置の実施を指す。
【0052】
用語「てんかん」は、反復性のてんかん発作を特徴とする神経疾患群である。
【0053】
用語「発作」は、正式には「てんかん発作」と呼ばれるものであり、脳内の神経細胞の活動が異常に過剰になったり、同期したりすることによる症状のことである。
【0054】
用語「薬学的に許容される賦形剤」又は「薬学的に許容される適切な賦形剤」は、活性成分以外に医薬又は栄養補助組成物に添加される成分を指す。
【0055】
用語「補助剤」は、本発明の組成物の投与を意味し、抗痙攣薬の投与と同時、順次、前又は後に投与することができる。
【0056】
本発明を説明する文章における(特に以下の特許請求の範囲の文章における)用語「一つの(a)」、「一つの(an)」、「その(the)」、及び類似の代名詞は、本明細書中で異なることが示されるか、文脈が明確に矛盾しない限り、単数形と複数形の両方をカバーするものと解釈される。
【0057】
本明細書及び添付の特許請求の範囲において、語句「有する(comprise)」、「有する(have)」、「包含する(contain)」、及び「含む(include)」、並びに「comprises」、「comprising」、「having」、「containing」、「includes」、及び「including」などの変形は、文脈上別段の定めがない限り、包括的に解釈されるものと理解されたい。すなわち、これらの語句の使用は、具体的に記載されていない要素が含まれていることを意味する場合がある。
【0058】
賦形剤は、製造を容易にするため、安定性を向上するため、製品特性を高めるため、患者の受容性を高めるためなどに添加することができる。薬学的に許容される賦形剤としては、希釈剤、結合剤、崩壊剤、滑沢剤、滑剤、酸化防止剤、充填剤、矯味剤、キレート剤、増粘剤、香味料、コーティング剤、着色剤、溶媒、薬剤溶媒、共溶媒、溶解性向上剤、付着防止剤、保存料、吸着剤、甘味剤、放出制御ポリマー、安定化剤、酸性剤、塩基性剤、発泡剤、緩衝剤、粘度調整剤、pH調整剤、及び当該技術分野で医薬組成物を製造するために周知な他の賦形剤が挙げられるが、これらに限定されない。
【0059】
一実施形態において、本発明は、本発明によるマルチビタミン、ミネラル、補酵素、アミノ酸、及びオメガ-3脂肪酸を含む経口投与用の安定な組成物に関し、即放、徐放、制御放出、遅延放出、又はそれらの任意の組み合わせである単回用量の医薬組成物に調製することができる。
【0060】
本発明によるマルチビタミン、ミネラル、補酵素、アミノ酸、及びオメガ-3脂肪酸を含む新規な医薬又は栄養補助組成物は、錠剤、発泡錠、チュアブル錠、徐放錠、制御放出錠、遅延放出錠、カプセル剤、顆粒剤、ペレット剤、ビーズ剤、小袋、経口シロップ、経口溶液、溶液、懸濁液、又はエマルジョン等の形態とすることができる。
【0061】
別の実施形態において、本発明は、マルチビタミン、ミネラル、補酵素、アミノ酸、及びオメガ-3脂肪酸を含む経口投与用の新規な医薬又は栄養補助組成物の調製方法にも関する。
【0062】
別の実施形態において、本発明は、ビタミンA、ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB3、ビタミンB5、ビタミンB6、ビタミンB7、ビタミンB9、ビタミンB12、ビタミンC、ビタミンD、ビタミンE、ビタミンKなど、及びそれらの任意の組み合わせからなる群から選択される1つ以上のビタミンを含む。
【0063】
一実施形態において、ビタミンDはカルシウムの腸管吸収を促進する脂溶性のセコステロイドである。ビタミンDは、細胞増殖、神経筋及び免疫機能の調節、並びに炎症の軽減を含む、体内における他の役割を有する。ビタミンDには様々な形態があり、ヒトではコレカルシフェロール(ビタミンD3)とエルゴカルシフェロール(ビタミンD2)の2つが主な形態である。ビタミンD3は、日光を浴びると皮膚で光化学的に産生される。ビタミンDは、食事やサプリメントから摂取することもできる。
【0064】
ビタミンDは、本発明におけるビタミンの1つとして使用され、医薬又は栄養補助組成物の総重量に対して、約1.0μg~約30μg、より好ましくは約1.0μg~約20μgの量である。
【0065】
一実施形態において、脂溶性ビタミンであるビタミンEは、全ての細胞の代謝に関与する抗酸化ビタミンである。ビタミンEは、体細胞内でビタミンAや必須脂肪酸を酸化から守り、体組織の破壊を防ぐ。ビタミンEは、α-トコフェロール、β-トコフェロール、γ-トコフェロール、及びδ-トコフェロールを含む関連物質群の総称である。さらに、これら4種の化合物にはそれぞれ、天然型である「d」型と、合成型である「d1」型がある。好ましくは、ビタミンEは天然型である。ビタミンEは、医薬又は栄養補助組成物の総重量に対して、約1.0mg~約20mgであり、より好ましくは約1.0mg~約15mgである。
【0066】
一実施形態において、ビタミンB6はビタミンB群の一つであり、必須栄養素である。その活性型であるピリドキサール5’-リン酸は、アミノ酸、グルコース、及び脂質の代謝における140以上の酵素反応において補酵素として機能する。
【0067】
ビタミンB6は水溶性ビタミンであり、ビタミンB群のひとつである。このビタミンは、実際には6種類の化学的に関連した化合物、すなわちビタマーから構成されており、いずれもピリジン環を核としている。これらは、ピリドキシン、ピリドキサール、ピリドキサミン、及びそれぞれのリン酸化誘導体であるピリドキシン5’-リン酸、ピリドキサール5’-リン酸、ピリドキサミン5’-リン酸である。ピリドキサール5’-リン酸が最も生物学的活性が高いが、他のものはピリドキサール5’-リン酸に変換可能である。ビタミンB6は、140以上の細胞反応において補酵素として機能し、その大部分はアミノ酸の生合成と異化に関連するが、脂肪酸の生合成やその他の生理学的機能にも関与する。
【0068】
ビタミンB6(塩酸ピリドキシン)は、医薬又は栄養補助組成物の総重量に対して、好ましくは約0.001mg~約5.0mg、より好ましくは約0.001mg~約3.5mgである。
【0069】
一実施形態において、ビタミンB9は、テトラヒドロ葉酸(活性型)、メチルテトラヒドロ葉酸塩(血中における主要型)、メテニルテトラヒドロ葉酸塩、フォリン酸、フォラシン、及びプテロイルグルタミン酸など、多くの形態の葉酸及びその関連化合物を指す。
【0070】
ビタミンB9(葉酸)は、医薬又は栄養補助組成物の総重量に対して、好ましくは約1.0μg~約400μg、より好ましくは約25μg~約350μgである。
【0071】
一実施形態において、ビタミンB12又はシアノコバラミンは、悪性貧血、ビタミンB12欠乏症(食物からの摂取量が少ないか、遺伝的又は他の要因による吸収能力がないため)、甲状腺中毒症、出血、悪性腫瘍、肝疾患及び腎疾患の治療にも使用される。
【0072】
ビタミンB12の欠乏は神経系に重大な影響を及ぼすことにより、脊髄や大脳皮質における髄鞘ニューロンの進行性増加、脱髄、及び神経細胞の死滅を伴う不可逆的な病変を引き起こし、手足の知覚麻痺、感触や位置の感覚の低下、その結果としての不安定性、錯乱、気分障害(moodiness)、記憶や中心視の喪失などの症状を呈し、場合によってはせん妄、幻覚、又は明白な精神病を示すこともある。
【0073】
ビタミンB12(シアノコバラミン)は、医薬又は栄養補助組成物の総重量に対して、好ましくは約1.0μg~約5.0μg、より好ましくは約1.0μg~約2.2μgである。
【0074】
別の実施形態において、本発明は、カルシウム、リン、カリウム、ナトリウム、マグネシウム、硫黄、鉄、塩素、コバルト、銅、亜鉛、マンガン、モリブデン、ヨウ素、セレン、亜セレン酸ナトリウム、クロムなど、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される1つ以上のミネラルを含む。
【0075】
一実施形態において、マグネシウムはヒトの体内に非常に多く含まれる第4のミネラルであり、ATP-Mg複合体形成による細胞エネルギー産生、細胞膜安定化、核酸、タンパク質、細胞質小器官の合成など、約325の酵素反応に関与している。したがって、このミネラルは細胞膜の電気的安定性と完全性、筋収縮、神経伝導、血管緊張の調節などに重要な役割を果たしている。また、不安関連障害とも関連している。欠乏症(低マグネシウム血症)は、テタニー、疲労、血管拡張、筋肉の局所的な痙攣(spasms)や強い痛みを伴う痙攣(cramps)、全身的な激しい痙攣(convulsion)、震え、抑うつ、精神病的行動を伴う神経系の過敏性を引き起こす。
【0076】
マグネシウムは、医薬又は栄養補助組成物の総重量に対して、好ましくは約1.0mg~約500mgである。
【0077】
一実施形態において、ヒトに必要な微量栄養素であるマンガン(Mn)は、様々な金属タンパク質酵素の活性におけるその役割により、多くの生理学的プロセスに不可欠な微量元素である。マンガンの酸化状態は11種類知られており、そのうちMn2+、Mn3+、Mn4+がヒトや動物に存在する。
【0078】
マンガンは骨、肝臓、腎臓、膵臓に多く含まれる。マンガンは結合組織、骨、血液凝固因子、性ホルモンの形成を助ける。また、マンガンは脂肪や炭水化物の代謝、カルシウムの吸収、血糖値の調節にも関与している。マンガンは正常な脳と神経機能にも必要である。体内のマンガン濃度が低いと、不妊症、骨の奇形、虚弱体質、発作の原因となる。
【0079】
マンガンは、医薬又は栄養補助組成物の総重量に対して、好ましくは約1.0mg~10mg、より好ましくは約1.0mg~5.0mgである。
【0080】
一実施形態において、亜鉛は必須栄養素とみなされており、生体が生成したり貯蔵したりできないことを意味する。亜鉛は必須ミネラルであり、体内では生成されない。亜鉛は、成長、DNA合成、免疫機能などを補助する。現在、約70種類の酵素(その多くは人間の健康に不可欠)が亜鉛を含むことが判明しており、これらの酵素の(全てではないにせよ)多くがその活性を発現するために亜鉛が必要であることがしっかりと立証されている。
【0081】
亜鉛は、医薬又は栄養補助組成物の総重量に対して、好ましくは約1.0mg~約30mg、より好ましくは約1.0mg~約20mgである。
【0082】
一実施形態において、セレンは微量ミネラルであり、体が必要とする量はわずかである。セレンは食品中又はサプリメントとして自然に見出される。セレンは、セレノプロテインと呼ばれる様々な酵素やタンパク質の必須成分であり、セレノプロテインはDNAを作り、細胞の損傷や感染から守るのを助ける。これらのタンパク質は、生殖や甲状腺ホルモンの代謝にも関与している。体内のセレンのほとんどは筋肉組織に貯蔵されているが、甲状腺機能を補助する様々なセレノタンパク質が存在するため、甲状腺がセレンを最も多く保持している。セレンは、セレノタンパク質と酵素の構成成分である。これらには抗酸化作用があり、過酸化物の分解を助ける。過酸化物は組織やDNAを傷つけ、炎症やその他の健康問題につながる。
【0083】
亜セレン酸ナトリウムは、医薬又は栄養補助組成物の総重量に対して、好ましくは約1.0μg~80μg、より好ましくは約1.0μg~50μgである。
【0084】
一実施形態において、本発明は、タウリン(タウリン酸)、ロイシン、アルギニン、グルタミン、グリシン等からなる群から選択される1つ以上のアミノ酸を含む。
【0085】
別の実施形態において、タウリン(2-アミノエタンスルホン酸)は条件付き必須アミノ酸である。これは遊離又は単純なペプチド中に見出されているが、タンパク質合成には使用されない。In vivoの研究では、タウリンは哺乳類の発達の多くの面で必須であることが示されている。さらに、タウリンの量が少ない状態は、心筋症、網膜変性、成長遅延を含む様々な病理学的病変に関連する。タウリンは、解毒、膜の安定化、浸透圧調節、細胞カルシウムレベルの調節など、数多くの生理学的機能において重要な役割を果たしていることが知られている。タウリンは、心血管疾患、てんかんや他の発作性疾患、黄斑変性症、アルツハイマー病、肝障害、及び嚢胞性線維症の治療にも使用されている。
【0086】
タウリンは、医薬又は栄養補助組成物の総重量に対して、好ましくは約1.0mg~約800mg、より好ましくは約1.0mg~500mgである。
【0087】
一実施形態において、本発明は、ドコサヘキサエン酸(DHA)、α-リノレン酸(ALA)、エイコサペンタエン酸(EPA)など、及びそれらの任意の組み合わせからなる群から選択される1つ以上のオメガ-3脂肪酸を含む。
【0088】
別の実施形態において、オメガ-3油、ω-3脂肪酸又はn-3脂肪酸とも呼ばれるオメガ-3脂肪酸は、その化学構造において末端メチル基から3原子離れた二重結合の存在を特徴とする多価不飽和脂肪酸(PUFA)である。ヒトの生理機能に関与するオメガ3脂肪酸は、α-リノレン酸(ALA)、エイコサペンタエン酸(EPA)、ドコサヘキサエン酸(DHA)の3種類である。ALAは植物に、DHAとEPAは藻類や魚類に含まれている。海藻や植物プランクトンは、オメガ3脂肪酸の主な供給源である。DHAとEPAは、これらの藻類を食べた魚に蓄積される。
【0089】
オメガ-3脂肪酸は、医薬又は栄養補助組成物の総重量に対して、好ましくは約1.0mg~約1600mg、より好ましくは約1.0mg~1000mgである。
【0090】
一実施形態において、本発明は、コエンザイムQ10(ユビキノン)に限定されないが、これ等の1つ以上の補酵素を含む。
【0091】
別の実施形態において、ユビキノンとしても知られるコエンザイムQは、動物及びほとんどの細菌に遍在する補酵素ファミリーである(ユビキノンという名前の由来である)。ヒトでは、最も一般的な形態はコエンザイムQ10又はユビキノン-10である。これは1,4-ベンゾキノンであり、Qはキノン化学基を、10は尾部のイソプレニル化学サブユニットの数を意味する。天然のユビキノンでは、その数は6から10である。このファミリーは脂溶性物質である。CoQには3つの酸化還元状態がある:完全酸化型(ユビキノン)、半キノン型(ユビセミキノン)、完全還元型(ユビキノール)。この分子は(キノン型とキノール型の間を移動する)2電子キャリア及び(セミキノン型とこれらの他の型の間を移動する)1電子キャリアとして働く能力があり、その能力は、鉄-硫黄クラスタが一度に1つの電子しか受け取ることができないため電子伝達系におけるCoQの役割や、フリーラジカルを消去する抗酸化物質としての役割の中核を担う。
【0092】
コエンザイムQ10は、好ましくは医薬組成物の総重量に対して約1.0mg~約200mg、より好ましくは約1.0mg~150mgである。
【0093】
薬学的に許容される賦形剤は、希釈剤、結合剤、崩壊剤、滑沢剤、滑剤、充填剤、保存料、酸化防止剤、矯味剤、キレート剤、増粘剤、香味料、コーティング剤、着色料、溶媒、共溶媒、薬剤溶媒、付着防止剤、保存料、吸着剤、甘味剤、放出制御ポリマー、安定化剤、酸性剤、塩基性剤、緩衝剤、発泡剤、pH調整剤、及び医薬組成物を製造するための当該技術分野で知られている他の賦形剤からなる群から選択される。
【0094】
本発明における薬剤溶媒の例には、ソルビトール、水、精製水、多価アルコール、ヒドロアルコール溶液、緩衝液、油(例えば、植物油、鉱油、オーガニックオイリーベース、乳化ベースなど)、ポリオキシル40水添ヒマシ油(kolliphor RH 40)、モノパルミテート(Tween 60)、オレイン酸ナトリウム、ポリオキシエチレンステアレート、オレイン酸カリウム及びそれらの組み合わせからなる群が含まれるが、これらに限定されない。
【0095】
本発明における溶媒の例には、水性溶媒、不活性有機溶媒、無機酸、アルコール、ケトン、エステル、エーテル、脂肪族炭化水素、ハロゲン化溶媒、シクロ脂肪族溶媒、芳香族溶媒、複素環式溶媒、及びそれらの混合物からなる群が含まれるが、これらに限定されない。代表的な溶剤としては、水、精製水、グリセリン、アセトン、ジアセトンアルコール、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、ブチルアルコール、エチレングリコールモノエチルエーテル、酢酸モノエチル、シクロヘキサン、ベンゼン、トルエン、ナフサ、1,4-ジオキサン、テトラヒドロフラン、塩酸(HCl)、無機塩(塩化ナトリウム、塩化カルシウムなど)を含む水性溶媒、及びそれらの混合溶媒(アセトンと水、アセトンとメタノール、アセトンとエチルアルコール、二塩化メチレンとメタノール、二塩化エチレンとメタノールなど)が挙げられる。
【0096】
本発明における共溶媒の例には、プロピレングリコール、クロロホルム、エタノールグリセリン、ポリエチレングリコール及びそれらの組み合わせからなる群が含まれるが、これらに限定されない。
【0097】
本発明における保存料の例には、ブロノポール、ヒドロキシ安息香酸メチル、ヒドロキシ安息香酸プロピル、安息香酸ナトリウム、安息香酸、フェネチルアルコール、ベンジルアルコール、メチルパラベン、メチルパラベンナトリウム、プロピルパラベンナトリウム、イミダゾリジニルウレア、p-ヒドロキシ安息香酸エステル、クロロブタノール、デヒドロ酢酸、塩化ベンザルコニウム、メルフェン、チオメルサール、臭化セチルトリメチルアンモニウム、塩化セチルピリジニウム、ソルビン酸、及びそれらの混合物からなる群が含まれるが、これらに限定されない。
【0098】
本発明における緩衝剤の例には、酒石酸、クエン酸、クエン酸一水和物、リンゴ酸、酢酸、氷酢酸、乳酸、クエン酸ナトリウム、及びリン酸水素二ナトリウムからなる群が含まれるが、これらに限定されない。
【0099】
本発明における甘味剤の例には、アスパルテーム、アセスルファムカリウム、アスパルテームアセスルファム、グリセリン、グリチルリチン酸二カリウム、ステビア、ソーマチン、スクロース、グルコース、マルトース、ガラクトース;サッカリンナトリウム、シクラメート、スクラロース、サッカリンナトリウム、ネオヘスペリジンジヒドロカルコン、グリチルリチン酸モノアンモニウム、ブドウ糖、転化糖、果糖、ステビア・レバウディアナ(ステビオシド)などの人工甘味料;ソルビトール、マンニトール、キシリトールなどの糖アルコールからなる群が含まれるが、これらに限定されない。また、水素化デンプン加水分解物、合成甘味料、そのナトリウム塩、カルシウム塩、天然強化甘味料、又はそれらの混合物も想定される。
【0100】
本発明におけるキレート剤の例には、EDTAナトリウム、EDTA二ナトリウムからなる群が含まれるが、これらに限定されない。
【0101】
本発明における増粘剤の例には、キサンタンガム、PVPK-30、PVPK-90、PEG400、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースK4M、K100M、及び水溶性カルボキシビニルポリマーからなる群が含まれるが、これらに限定されない。
【0102】
本発明における矯味剤の例には、ヒドロキシプロピルベタデックス、バニラ、グレープ、レモン、ライム、オレンジ、チェリー、グレープフルーツ、ベリー、ミント、リコリス、コーヒー、チョコレート、ミント、ピーチ、ラズベリー、及びそれらの組み合わせからなる群が含まれるが、これらに限定されない。
【0103】
本発明における酸化防止剤の例には、ブチル化ヒドロキシトルエン、ブチル化ヒドロキシアニソール、DL-α-トコフェロール、没食子酸プロピル、没食子酸オクチル、パルミチン酸アスコルビル、アセチルシステイン、アスコルビン酸、アスコルビン酸ナトリウム、フマル酸、レシチン、メタ重亜硫酸ナトリウム、亜硫酸ナトリウム、及びそれらの組み合わせからなる群が含まれるが、これらに限定されない。
【0104】
本発明における香味料の例には、フルーツフレーバー、ペパーミントフレーバー、レモン、レモンライム、オレンジ、サワーチェリー、ミント、ハニーバニラ、シトラスオイル、グレープフルーツ、グレープ、メントール、クランベリー、バニラベリー、バブルガム、チェリー;アップル、ナシ、ピーチ、ストロベリー、ラズベリー、プラム、パイナップル、アプリコット、又は他のフルーツのフレーバーを含むフルーツエッセンス;及びそれらの組み合わせからなる群が含まれるが、これらに限定されない。
【0105】
本発明における着色剤の例には、キノロンイエロー、サンセットイエロー、エリスロシン、ブリリアントブルー等からなる群が含まれるが、これらに限定されない。
【0106】
本発明における希釈剤又は充填剤の例には、エムデックス(EMDEX)/デキストレート、クエン酸、マンニトール、ソルビトール、スクロース、微結晶セルロース、カルボキシメチルセルロース(カルメロース)、カルボキシメチルセルロースナトリウム(カルメロースナトリウム)、トウモロコシデンプン、ジャガイモデンプン、無水乳糖、乳糖一水和物、及びそれらの組み合わせからなる群が含まれるが、これらに限定されない。
【0107】
本発明における酸性剤又は酸性化剤の例には、クエン酸、マレイン酸、酒石酸、フマル酸、アジピン酸、コハク酸、乳酸、グリコール酸、α-ヒドロキシ酸、アスコルビン酸、アミノ酸、これらの酸の無水物、塩及び誘導体、並びにこれらの組み合わせからなる群が含まれるが、これらに限定されない。
【0108】
本発明における塩基性剤の例には、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、重炭酸ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸アルギニン、炭酸グリシン、炭酸リチウム、炭酸カルシウム、炭酸アンモニウム、L-リジン炭酸塩、グリシン炭酸ナトリウム、アミノ酸の炭酸ナトリウム、無水過ホウ酸ナトリウム、発泡性過ホウ酸塩、過ホウ酸ナトリウム一水和物、過炭酸ナトリウム、ジクロロイソシアヌル酸ナトリウム、次亜塩素酸ナトリウム、次亜塩素酸カルシウム、トリス、酒石酸塩、酢酸塩、リン酸塩、及びそれらの混合物からなる群が含まれるが、これらに限定されない。
【0109】
本発明における滑沢剤の例には、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、フマル酸ステアリルナトリウム、フマル酸、ステアリン酸カルシウム、ポリエチレングリコール、安息香酸ナトリウム、安息香酸カリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、タルク、コロイド状シリカ、ショ糖脂肪酸エステル、ステアリン酸、ステアリン酸亜鉛、水素化植物油、鉱油、ベヘン酸グリセリル、ポリオキシエチレングリコール、安息香酸ナトリウム、ジメチコン、流動パラフィン、及びそれらの混合物からなる群が含まれるが、これらに限定されない。
【0110】
本発明における結合剤には、α化デンプン;部分的α化デンプン;微結晶セルロース、メチルセルロース、エチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム(カルメロースナトリウム)、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシエチルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースなどのセルロース又はその誘導体;キサンタンガム、セルロースガム、グアーガム、プルラン、アラビアガム、アカシア粉末、ポリビニルピロリドン、ポリアクリルアミド、ポリビニルオキソアゾリドン、ポリビニルアルコール、及びそれらの組み合わせからなる群が含まれるが、これらに限定されない。
【0111】
本発明における滑剤の例には、コロイド状シリカ、コロイド状二酸化ケイ素、パイロジェンシリカ、水和シリコアルミネートナトリウム、ステアリン酸マグネシウム、フマル酸ステアリルナトリウム、デンプン、タルク、三塩基性リン酸カルシウム、酸化マグネシウム、ケイ酸マグネシウム、三ケイ酸マグネシウム、ステアリン酸、ステアリン酸カルシウム、及びそれらの混合物からなる群が含まれるが、これらに限定されない。
【0112】
一実施形態において、本発明は、
a)1つ以上のビタミン、
b)1つ以上のミネラル、
c)1つ以上の補酵素、
d)1つ以上のアミノ酸、
e)1つ以上のオメガ-3脂肪酸、及び
f)1つ以上の薬学的に許容される適切な賦形剤
を含有する、新規な医薬又は栄養補助組成物を提供する。
【0113】
一実施形態において、本発明は、
a)1つ以上のビタミン、
b)1つ以上のミネラル、
c)1つ以上の補酵素、
d)1つ以上のアミノ酸、
e)1つ以上のオメガ-3脂肪酸、及び
f)1つ以上の薬学的に許容される適切な賦形剤
を含有する、新規な経口用の医薬又は栄養補助組成物を提供する。
【0114】
一実施形態において、本発明は、
a)0.001mg~50mgの1つ以上のビタミン、
b)0.001mg~500mgの1つ以上のミネラル、
c)1mg~200mgの1つ以上の補酵素、
d)1mg~800mgの1つ以上のアミノ酸、
e)1mg~1600mgの1つ以上のオメガ-3脂肪酸、及び
f)1つ以上の薬学的に許容される適切な賦形剤
を含有する、新規な経口用の医薬又は栄養補助組成物を提供する。
【0115】
一実施形態において、本発明は、
a)0.001mg~20mgの1つ以上のビタミン、
b)0.001mg~500mgの1つ以上のミネラル、
c)10.0mg~150mgの1つ以上の補酵素、
d)200mg~500mgの1つ以上のアミノ酸、
e)500mg~1000mgの1つ以上のオメガ-3脂肪酸、及び
f)1つ以上の薬学的に許容される適切な賦形剤
を含有する、新規な経口用の医薬又は栄養補助組成物を提供する。
【0116】
一実施形態において、本発明は、
a)ビタミンA、ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB3、ビタミンB5、ビタミンB6、ビタミンB7、ビタミンB9、ビタミンB12、ビタミンC、ビタミンD、ビタミンE、ビタミンK、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される1つ以上のビタミン、
b)カルシウム、リン、カリウム、ナトリウム、マグネシウム、硫黄、鉄、塩素、コバルト、銅、亜鉛、マンガン、モリブデン、ヨウ素、セレン、クロム、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される1つ以上のミネラル、
c)コエンザイムQ10(ユビキノン)に限定されないが、1つ以上の補酵素、
d)タウリン(タウリン酸)、ロイシン、アルギニン、グルタミン、グリシン、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される1つ以上のアミノ酸、
e)ドコサヘキサエン酸(DHA)、α-リノレン酸(ALA)、エイコサペンタエン酸(EPA)、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される1つ以上のオメガ-3脂肪酸、並びに
f)1つ以上の薬学的に許容される適切な賦形剤
を含有する新規な経口用の医薬又は栄養補助組成物を提供する。
【0117】
一実施形態において、本発明は、
a)0.001mg~5.0mgのビタミンB6(塩酸ピリドキシン)、
b)1.0μg~400μgのビタミンB9(葉酸)、
c)1.0μg~5.0μgのビタミンB12、
d)1μg~30μgのビタミンD3(コレカルシフェロール)、
e)1mg~20mgのビタミンE(トコフェロール)、
f)1mg~30mgの亜鉛、
g)1mg~500mgのマグネシウム、
h)1mg~10mgのマンガン、
i)1μg~80μgのセレン、
j)1mg~1600mgのオメガ-3脂肪酸、
k)1mg~200mgのコエンザイムQ10、
l)1mg~800mgのタウリン(2-アミノエタンスルホン酸)、及び
m)1つ以上の薬学的に許容される適切な賦形剤
を含有する新規な経口用の医薬又は栄養補助組成物を提供する。
【0118】
一実施形態において、本発明は、
a)0.001mg~3.5mgのビタミンB6(塩酸ピリドキシン)、
b)25μg~350μgのビタミンB9(葉酸)、
c)1.0μg~2.2μgのビタミンB12、
d)1.0μg~20μgのビタミンD3(コレカルシフェロール)、
e)1.0mg~15mgのビタミンE(トコフェロール)、
f)1.0mg~20mgの亜鉛、
g)1.0mg~500mgのマグネシウム、
h)1.0mg~5.0mgのマンガン、
i)1.0μg~50μgのセレン、
j)1.0mg~1000mgのオメガ-3脂肪酸、
k)1.0mg~150mgのコエンザイムQ10、
l)1.0mg~500mgのタウリン(2-アミノエタンスルホン酸)、及び
m)1つ以上の薬学的に許容される適切な賦形剤
を含有する新規な経口用の医薬又は栄養補助組成物を提供する。
【0119】
一実施形態において、本発明は、マルチビタミン、ミネラル、補酵素、アミノ酸、オメガ-3脂肪酸、及び1つ以上の薬学的に許容される適切な賦形剤を含む、新規な医薬又は栄養補助組成物の調製方法にも関する。
【0120】
一実施形態において、本発明は、
a)マルチビタミン、ミネラル、補酵素、アミノ酸、及びオメガ-3脂肪酸を適切な溶媒又は薬剤溶媒に溶解し、溶液を得る工程、
b)工程(a)の溶液に、1つ以上の薬学的に許容される適切な賦形剤を添加し、溶解する工程、
c)工程(b)の溶液を適切なフィルタでろ過する工程、並びに
d)適切なボトル又は容器に充填する工程、
を有する、新規な経口用の医薬又は栄養補助組成物の調製方法を提供する。
【0121】
一実施形態において、本発明は、
a)マルチビタミン、ミネラル、補酵素、アミノ酸、及びオメガ-3脂肪酸を適切な篩にかける工程、
b)1つ以上の薬学的に許容される適切な賦形剤を適切な篩にかける工程、
c)工程(a)と工程(b)で篩分けられた材料を予潤滑し、適切な混合装置で混合する工程、
d)上記材料を潤滑させ、適切な時間混合する工程、並びに
e)工程(d)の混合物を適切な剤形に圧縮する工程、
を有する、新規な経口用の医薬又は栄養補助組成物の調製方法を提供する。
【0122】
一実施形態において、本発明は、
a)マルチビタミン、ミネラル、補酵素、アミノ酸、及びオメガ-3脂肪酸を適切な篩にかける工程、
b)工程(a)の成分を乾式混合する工程、
c)結合剤溶液を調製する工程、
d)工程(c)で得られた結合剤溶液を用いて、工程(b)で得られた混合物を造粒する工程、
e)工程(d)で得られた顆粒を乾燥させる工程、
f)工程(e)の乾燥顆粒を篩にかけ、混合し、潤滑させる工程、並びに
g)工程(f)の顆粒を適切な剤形に圧縮する工程、
を有する、新規な経口用の医薬又は栄養補助組成物の調製方法を提供する。
【0123】
別の実施形態において、本発明は、マルチビタミン、ミネラル、補酵素、アミノ酸、及びオメガ-3脂肪酸を含む新規な医薬又は栄養補助組成物を、あらゆる年齢層の患者における様々なタイプのてんかん又は発作の治療/予防に使用される抗痙攣薬の補助剤として予防的又は補助的に使用するための使用方法を開示する。
【0124】
別の実施形態において、本発明は、マルチビタミン、ミネラル、補酵素、アミノ酸、及びオメガ-3脂肪酸を含む新規な経口用の医薬又は栄養補助組成物を、あらゆる年齢層の患者における様々なタイプのてんかん又は発作の治療/予防に使用される抗痙攣薬の補助剤として予防的又は補助的に使用するための使用方法を開示する。
【0125】
別の実施形態において、本発明は、マルチビタミン、ミネラル、補酵素、アミノ酸、及びオメガ-3脂肪酸を含む新規の経口用の医薬又は栄養補助組成物が、限定されないがブリバラセタム、カルバマゼピン、クロバザム、クロナゼパム、ジアゼパム、エトスクシミド、ガバペンチン、ラコサミド、ラモトリギン、レベチラセタム、ミダゾラム、オクスカルバゼピン、ペランパネル、フェノバルビトン、フェニトイン、プレガバリン、プリミドン、ルフィナミド、バルプロ酸ナトリウム、チアガビン、トピラマート、ビガバトリン、ゾニサミド、又はそれらの組み合わせのような抗痙攣薬の補助剤として使用される場合、予防的又は補助的に使用できることを開示する。
【実施例
【0126】
以下の実施例は、本発明の実施形態を説明するためのものである。これらは本発明の範囲を限定することを意図するものではない。
【0127】
実施例1:マルチビタミン及びマルチミネラルが配合されたオメガ-3脂肪酸、コエンザイムQ10、及びタウリンのシロップ

q.s.:十分量
【0128】
製造方法
1.活性成分(番号1-12)を薬剤溶媒又は溶剤に溶解し、250rpmで15分間撹拌する、
2.残りの全ての不活性成分(番号13-18)を上記溶液に添加し、溶解する、
3.溶液を5μmのPESフィルタでろ過する、
4.200mLの琥珀色のペットボトルに充填する。
【0129】
実施例2:マルチビタミン及びマルチミネラルが配合されたオメガ-3脂肪酸、コエンザイムQ10、及びタウリンの溶液

q.s.:十分量
【0130】
製造方法
1.活性成分(番号1-12)を水とヒドロキシプロピルベタデックスを加えたプロピレングリコールに溶解し、500rpmで30分間撹拌する、
2.残りの全ての不活性成分を上記溶液に添加し、溶解する、
3.溶液を5μmのPESフィルタでろ過する、
4.250mLの琥珀色のペットボトルに充填する。
【0131】
実施例3:マルチビタミン及びマルチミネラルが配合されたオメガ-3脂肪酸、コエンザイムQ10、及びタウリンの発泡錠(直接打錠法)
【0132】
製造方法
1.全ての活性成分(番号1-12)と希釈剤(デキストレート)を一緒にNo.30の篩にかける、
2.クエン酸、炭酸水素ナトリウム、アスパルテーム、及びフレーバーをNo.30の篩を通過させる、
3.混合装置を用いて上記材料を10rpmで15分間予潤滑する、
4.PRUVをNo.40の篩にかける、
5.混合装置を用いて上記材料を10rpmで5分間潤滑する、
6.22mm×10mmの楕円形パンチで直接圧縮する。
【0133】
実施例4:マルチビタミン及びマルチミネラルが配合されたオメガ-3脂肪酸、コエンザイムQ10、及びタウリンの発泡錠

q.s.:十分量
【0134】
製造方法
1.全ての活性成分(番号1-12)と希釈剤を一緒にNo.30の篩にかける、
2.ソルビトール、炭酸水素ナトリウム、酒石酸、アスパルテーム、及びフレーバーをNo.30の篩を通過させる、
3.混合装置を用いて上記の材料を10rpmで15分間予潤滑する、
4.PRUVをNo.40の篩にかける、
5.混合装置を用いて上記の材料を10rpmで5分間潤滑する、
6.22mm×10mmの楕円形パンチで直接圧縮する。
【0135】
実施例5:マルチビタミン及びマルチミネラルが配合されたオメガ-3脂肪酸、コエンザイムQ10、及びタウリンのチュアブル錠
【0136】
製造方法
1.全ての活性成分(番号1-12)とスクロースを一緒にNo.30の篩にかける、
2.RMG中で上記材料を12rpmで10分間乾式混合する、
3.十分な量の水にアカシア粉末を加えて結合剤を調製し、結合剤を上記の乾燥混合材料に加える、
4.No.30の篩にかけ、35℃で乾燥させ、LODが3%未満になるようにする、
5.乾燥顆粒をNo.30の篩にかける、
6.混合装置内において、上記の乾燥顆粒、ヒドロキシ安息香酸メチル、ヒドロキシ安息香酸プロピル、Pearlitol(登録商標) 200 SD マンニトール、コロイド状二酸化ケイ素、クエン酸一水和物、フレーバーフルーツ、及びアスパルテームを12rpmで10分間予潤滑する、
7.ステアリン酸マグネシウムをNo.60の篩にかける、
8.混合装置を用いて上記の材料を適切な10rpmで5分間混合する、
9.潤滑混合して18mm×9mmの楕円形パンチで圧縮する。
【国際調査報告】