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特表2025-506565流体タービン群を動作させるためのシステムおよび方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2025-03-11
(54)【発明の名称】流体タービン群を動作させるためのシステムおよび方法
(51)【国際特許分類】
   F03D 7/04 20060101AFI20250304BHJP
   F03D 7/06 20060101ALI20250304BHJP
   F03D 17/00 20160101ALI20250304BHJP
   H02J 3/38 20060101ALI20250304BHJP
   H02J 3/46 20060101ALI20250304BHJP
   H02J 3/40 20060101ALI20250304BHJP
【FI】
F03D7/04 A
F03D7/06
F03D17/00
H02J3/38 160
H02J3/46
H02J3/40
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024557437
(86)(22)【出願日】2023-02-08
(85)【翻訳文提出日】2024-09-25
(86)【国際出願番号】 US2023062170
(87)【国際公開番号】W WO2023154722
(87)【国際公開日】2023-08-17
(31)【優先権主張番号】63/307,653
(32)【優先日】2022-02-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】63/329,900
(32)【優先日】2022-04-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.BLUETOOTH
2.ZIGBEE
(71)【出願人】
【識別番号】324012372
【氏名又は名称】フラワー ターバインズ インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100102978
【弁理士】
【氏名又は名称】清水 初志
(74)【代理人】
【識別番号】100205707
【弁理士】
【氏名又は名称】小寺 秀紀
(74)【代理人】
【識別番号】100160923
【弁理士】
【氏名又は名称】山口 裕孝
(74)【代理人】
【識別番号】100119507
【弁理士】
【氏名又は名称】刑部 俊
(74)【代理人】
【識別番号】100142929
【弁理士】
【氏名又は名称】井上 隆一
(74)【代理人】
【識別番号】100148699
【弁理士】
【氏名又は名称】佐藤 利光
(74)【代理人】
【識別番号】100188433
【弁理士】
【氏名又は名称】梅村 幸輔
(74)【代理人】
【識別番号】100128048
【弁理士】
【氏名又は名称】新見 浩一
(74)【代理人】
【識別番号】100129506
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 智彦
(74)【代理人】
【識別番号】100114340
【弁理士】
【氏名又は名称】大関 雅人
(74)【代理人】
【識別番号】100214396
【弁理士】
【氏名又は名称】塩田 真紀
(74)【代理人】
【識別番号】100121072
【弁理士】
【氏名又は名称】川本 和弥
(74)【代理人】
【識別番号】100221741
【弁理士】
【氏名又は名称】酒井 直子
(74)【代理人】
【識別番号】100114926
【弁理士】
【氏名又は名称】枝松 義恵
(72)【発明者】
【氏名】ファーブ マーク ダニエル
(72)【発明者】
【氏名】フォーブス ジョナサン
【テーマコード(参考)】
3H178
5G066
【Fターム(参考)】
3H178AA02
3H178AA12
3H178AA40
3H178AA43
3H178AA51
3H178AA53
3H178BB01
3H178DD52X
3H178DD54X
3H178EE01
3H178EE12
3H178EE22
3H178EE34
5G066AA09
5G066AD06
5G066AE09
5G066HA01
5G066HA13
5G066HA15
5G066HB09
5G066JA05
5G066JB03
5G066JB04
(57)【要約】
本開示は、限定されないが、地理的に関連付けられた複数の流体タービンの協調制動のためのシステム、方法、およびそのための命令を含む非一時的コンピュータ可読媒体を含む、多くの革新を説明する。地理的に関連付けられた複数の流体タービンの協調制動は、地理的に関連付けられた流体タービンと関連付けられた動作パラメータの許容差閾値を示す情報を記憶したメモリにアクセスすること、少なくとも1つのセンサから、地理的に関連付けられた複数の流体タービンのうちの特定の流体タービンに関する動作パラメータを示す情報を受信すること、該特定の流体タービンに関する動作パラメータを示す情報を、許容差閾値と比較すること、該比較に基づいて、該特定の流体タービンに関する動作パラメータが許容差閾値から逸脱しているかどうかを判定すること、および許容差閾値から逸脱していたときに、地理的に関連付けられた流体タービンの各々を減速させるために、地理的に関連付けられた流体タービンの各々に制動信号を送信することを含む。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
地理的に関連付けられた複数の流体タービンの協調制動のためのシステムであって、
該地理的に関連付けられた複数の流体タービンと関連付けられた少なくとも1つの動作パラメータの許容差閾値を示す情報を記憶したメモリにアクセスし、
少なくとも1つのセンサから、該地理的に関連付けられた複数の流体タービンのうちの特定の流体タービンに関する該少なくとも1つの動作パラメータを示す情報を受信し、
該特定の流体タービンに関する該少なくとも1つの動作パラメータを示す該情報を、メモリに記憶された該許容差閾値と比較し、
該比較に基づいて、該特定の流体タービンに関する該少なくとも1つの動作パラメータが該許容差閾値から逸脱しているかどうかを判定し、
該特定の流体タービンに関する該少なくとも1つの動作パラメータが該許容差閾値から逸脱していると判定したときに、該地理的に関連付けられた流体タービンの各々を減速させるために、該地理的に関連付けられた流体タービンの各々に制動信号を送信する
ように構成された少なくとも1つのプロセッサを含む、システム。
【請求項2】
前記少なくとも1つのセンサが回転センサを含み、前記少なくとも1つの動作パラメータが、前記特定の流体タービンの回転速度に対応する、請求項1記載のシステム。
【請求項3】
前記少なくとも1つのセンサが流体速度検出器を含み、前記少なくとも1つの動作パラメータが、前記特定の流体タービンに影響を及ぼす流体速度に対応する、請求項1記載のシステム。
【請求項4】
前記少なくとも1つのセンサが振動センサを含み、前記少なくとも1つの動作パラメータが、前記特定の流体タービンの振動に対応する、請求項1記載のシステム。
【請求項5】
前記少なくとも1つのセンサが温度センサを含み、前記少なくとも1つの動作パラメータが、前記特定の流体タービンの温度に対応する、請求項1記載のシステム。
【請求項6】
前記少なくとも1つのセンサが電力出力センサを含み、前記少なくとも1つの動作パラメータが、前記特定の流体タービンの電力出力に対応する、請求項1記載のシステム。
【請求項7】
前記地理的に関連付けられた流体タービンの各々の前記減速が、地理的に関連付けられた各流体タービンを停止させることを含む、請求項1記載のシステム。
【請求項8】
前記少なくとも1つのプロセッサが、地理的に関連付けられた各流体タービンを停止状態でロックさせるようにさらに構成される、請求項7記載のシステム。
【請求項9】
前記少なくとも1つのプロセッサが、局所位置または遠隔位置からロック解除信号を受信し、該ロック解除信号に応答して前記地理的に関連付けられた流体タービンの各々をロック解除するようにさらに構成される、請求項8記載のシステム。
【請求項10】
前記ロックに続いて、前記少なくとも1つのプロセッサが、流体速度信号を受信し、該流体速度信号が前記許容差閾値内の流体速度に対応するときに、地理的に関連付けられた各流体タービンをロック解除させるように構成される、請求項8記載のシステム。
【請求項11】
前記減速に続いて、前記少なくとも1つのプロセッサが、流体速度信号を受信し、該流体速度信号が前記許容差閾値内の流体速度に対応するときに、地理的に関連付けられた各流体タービンの前記制動を解除させるように構成される、請求項1記載のシステム。
【請求項12】
前記制動信号が、前記地理的に関連付けられた複数の流体タービン中の各流体タービンを同期させるように構成される、請求項1記載のシステム。
【請求項13】
同期させることにより、制動を解除したときに前記地理的に関連付けられた複数の流体タービンへの最大電力点追従(MPPT)プロトコルの適用を可能にする、請求項12記載のシステム。
【請求項14】
前記同期させることにより、前記地理的に関連付けられた複数の流体タービン中の各タービンの回転タイミングを調和させる、請求項12記載のシステム。
【請求項15】
前記同期させることにより、前記地理的に関連付けられた複数のタービン中の各タービンの回転の向きを協調させる、請求項12記載のシステム。
【請求項16】
前記地理的に関連付けられた流体タービンが風力タービンである、請求項1記載のシステム。
【請求項17】
前記地理的に関連付けられた流体タービンが水力タービンである、請求項1記載のシステム。
【請求項18】
少なくとも1つのプロセッサによって実行されると、該少なくとも1つのプロセッサに、地理的に関連付けられた複数の流体タービンの協調制動のための動作を行わせる命令を含む、非一時的コンピュータ可読媒体であって、
該動作が、
該地理的に関連付けられた複数の流体タービンと関連付けられた少なくとも1つの動作パラメータの許容差閾値を示す情報を記憶したメモリにアクセスすること、
少なくとも1つのセンサから、該地理的に関連付けられた複数の流体タービンのうちの特定の流体タービンに関する該少なくとも1つの動作パラメータのうちの1つを示す情報を受信すること、
該特定の流体タービンに関する該少なくとも1つの動作パラメータを示す該情報を、メモリに記憶された該許容差閾値と比較すること、
該比較に基づいて、該特定の流体タービンに関する該少なくとも1つの動作パラメータが該許容差閾値から逸脱しているかどうかを判定すること、および
該特定の流体タービンに関する該少なくとも1つの動作パラメータが該許容差閾値を超えると判定したときに、該地理的に関連付けられた流体タービンの各々を減速させるために、該地理的に関連付けられた流体タービンの各々に制動信号を送信すること
を含む、非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項19】
地理的に関連付けられた複数の流体タービンの協調制動のための方法であって、動作が
該地理的に関連付けられた複数の流体タービンと関連付けられた少なくとも1つの動作パラメータの許容差閾値を示す情報を記憶したメモリにアクセスする工程;
少なくとも1つのセンサから、該地理的に関連付けられた複数の流体タービンのうちの特定の流体タービンに関する少なくとも1つの動作パラメータを示す情報を受信する工程;
該特定の流体タービンに関する該少なくとも1つの動作パラメータを示す該情報を、メモリに記憶された該許容差閾値と比較する工程;
該比較に基づいて、該特定の流体タービンに関する該少なくとも1つの動作パラメータが該許容差閾値から逸脱しているかどうかを判定する工程;および
該特定の流体タービンに関する該少なくとも1つの動作パラメータが該許容差閾値を超えると判定したときに、該地理的に関連付けられた流体タービンの各々を減速させるために、該地理的に関連付けられた流体タービンの各々に制動信号を送信する工程
を含む、方法。
【請求項20】
地理的に関連付けられた流体タービン群のMPPT動作を協調させるためのシステムであって、
該地理的に関連付けられた流体タービン群からデータを受信し、
該群内の個々の流体タービンの負荷状態の変化に基づいて、該群の合計電力出力に対する変更を決定し、
該群の合計電力出力を協調させるために、該群内の該個々の流体タービンの負荷状態の組合せを選択し、
該群内の該個々の流体タービンのうちの少なくとも一部の回転速度を変動させるために、該群内の該個々の流体タービンのうちの該少なくとも一部に、該選択された負荷状態の組合せを伝送する
ように構成された少なくとも1つのプロセッサを含む、システム。
【請求項21】
前記群内の前記タービンのうちの少なくとも一部が、流体力学的に結合されている、請求項20記載のシステム。
【請求項22】
前記群内の前記個々の流体タービンの前記負荷状態の組合せが、
各個別の流体タービンにMPPTプロトコルを適用して、各個別の流体タービンについて関連付けられた個別の負荷状態を決定し、個別の流体タービンの該個別の負荷状態のうちの少なくとも1つを前記群の少なくとも1つのグローバル制約に従わせること
に基づいて選択される、請求項20記載のシステム。
【請求項23】
各個別のタービンに前記MPPTプロトコルを適用することが、各個別のタービンが第1の流体状態で動作している間に、一連の異なる負荷に基づいて該個別のタービンの発電機電気出力を最初に試験することを含む、請求項22記載のシステム。
【請求項24】
前記一連の異なる負荷に基づいて各個別のタービンの前記発電機を試験することが、該発電機の該異なる負荷をシミュレートし、該発電機の応答を予測することを含む、請求項23記載のシステム。
【請求項25】
前記第1の一連の異なる負荷に基づいて各個別のタービンの前記発電機を試験することが、各発電機に該異なる負荷を印加し、各発電機の応答を測定することを含む、請求項23記載のシステム。
【請求項26】
前記群内の前記個々の流体タービンの前記負荷状態の組合せを選択することが、該群に影響を及ぼす流体状態の変動を説明する、請求項20記載のシステム。
【請求項27】
流体状態の前記変動が、前記群内の前記流体タービンのうちの異なる流体タービンによって出力される電力の変動と関連付けられる、請求項26記載のシステム。
【請求項28】
前記群内の前記個々の流体タービンの前記負荷状態の組合せを選択することが、該群内の該個々の流体タービンの空間分布を説明する、請求項20記載のシステム。
【請求項29】
前記少なくとも1つのプロセッサが、連続的に受信し、決定し、選択し、伝送するように構成される、請求項20記載のシステム。
【請求項30】
前記少なくとも1つのプロセッサが、経時的に変動する流体状態を調整するように構成される、請求項29記載のシステム。
【請求項31】
前記流体タービンが風力タービンである、請求項20記載のシステム。
【請求項32】
前記流体タービンが水力タービンである、請求項20記載のシステム。
【請求項33】
決定することが、合計電力出力に対する変更を計算することまたは測定することを含む、請求項20記載のシステム。
【請求項34】
前記選択された負荷状態の組合せが、該群内のいくつかの流体タービンに、前記群内の他の流体タービンとは異なるように動作させるように構成される、請求項20記載のシステム。
【請求項35】
動作の前記差異が、変化する流体状態に基づいて変動する、請求項34記載のシステム。
【請求項36】
前記選択された負荷状態の組合せが、前記群内の流体タービンの異なる組合せに対して経時的に変動する、請求項35記載のシステム。
【請求項37】
前記群内の前記異なる動作が、回転速度(RPM)、電圧出力、電流出力、回転方向、流体流に対するブレード向き、または該群内の少なくとも2つの流体タービン間の相対的ブレード向きのうちの少なくとも1つを含む、請求項34記載のシステム。
【請求項38】
前記流体タービン群が、水平軸型タービンを含む、請求項20記載のシステム。
【請求項39】
前記流体タービン群が、垂直軸型タービンを含む、請求項20記載のシステム。
【請求項40】
上位レベルのMPPTプロトコルが、充電コントローラを介してDC段で適用される、請求項20記載のシステム。
【請求項41】
上位レベルのMPPTプロトコルが、インバータを介してAC段で適用される、請求項20記載のシステム。
【請求項42】
少なくとも1つのプロセッサによって実行されると、該少なくとも1つのプロセッサに、地理的に関連付けられた流体タービン群のMPPT動作を協調させるための動作を行わせる命令を含む、非一時的コンピュータ可読媒体であって、
該動作が、
該地理的に関連付けられた流体タービン群からデータを受信すること、
該群内の個々の流体タービンの負荷状態の変化に基づいて、該群の合計電力出力に対する変更を決定すること、
該群の合計電力出力を協調させるために、該群内の該個々の流体タービンの負荷状態の組合せを選択すること、および
該群内の該個々の流体タービンのうちの少なくとも一部の回転速度を変動させるために、該群内の該個々の流体タービンのうちの該少なくとも一部に、該選択された負荷状態の組合せを伝送すること
を含む、非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項43】
地理的に関連付けられた流体タービン群のMPPT動作を協調させるための方法であって、
該地理的に関連付けられた流体タービン群からデータを受信する工程;
該群内の個々の流体タービンの負荷状態の変化に基づいて、該群の合計電力出力に対する変更を決定する工程;
該群の合計電力出力を協調させるために、該群内の該個々の流体タービンの負荷状態の組合せを選択する工程;および
該群内の該個々の流体タービンのうちの少なくとも一部の回転速度を変動させるために、該群内の該個々の流体タービンのうちの該少なくとも一部に、該選択された負荷状態の組合せを伝送する工程
を含む、方法。
【請求項44】
地理的に関連付けられた複数の流体タービンを同期させるためのシステムであって、
該地理的に関連付けられた複数の流体タービンのうちの第1の流体タービンの第1の複数の回転ブレードであって、第1の流体タービンの下流の流体流を発生させるように構成された該第1の複数の回転ブレードの回転サイクルの位相を示す第1の信号を受信し、
該地理的に関連付けられた複数の流体タービンのうちの第2の流体タービンの第2の複数の回転ブレードであって、該第1の流体タービンの下流の流体流の少なくとも一部分を受け、該第1の流体タービンの下流の流体流の該少なくとも一部分に帰せられ得る差動電力出力を発生させるように構成された該第2の複数の回転ブレードの回転サイクルの位相を示す第2の信号を受信し、
該第1の信号および該第2の信号から、ブレード位相協調によってより大きな総電力出力が達成可能であると判定し、
該より大きな総電力出力を達成するために、該第1の信号および該第2の信号に基づいて該第1の複数の回転ブレードと該第2の複数の回転ブレードとの間の位相補正を決定し、
該決定された位相補正に基づいて協調信号を計算し、
該位相補正を課し、それによって該より大きな総電力出力を達成するために該協調信号を出力する
ように構成された少なくとも1つのプロセッサを含む、システム。
【請求項45】
前記少なくとも1つのプロセッサが、
前記地理的に関連付けられた複数の流体タービンのうちの第3の流体タービンの第3の複数の回転ブレードであって、第3の流体タービンの下流の流体流を発生させるように構成された該第3の複数の回転ブレードの回転サイクルの位相を示す第3の信号を受信し、
該地理的に関連付けられた複数の流体タービンのうちの第4の流体タービンの第4の複数の回転ブレードであって、該第3の流体タービンの下流の流体流の少なくとも一部分を受け、該第3の流体タービンの下流の流体流の該少なくとも一部分に帰せられ得る差動電力出力を発生させるように構成された該第4の複数の回転ブレードの回転サイクルの位相を示す第4の信号を受信する
ようにさらに構成され、
協調信号を計算することが、該第3の信号および該第4の信号にさらに基づき、該協調信号が、前記より大きな総電力出力を達成するために、該第3の複数の回転ブレードと該第4の複数の回転ブレードとの間の追加の位相補正を課すようにさらに構成され、
前記協調信号を出力することが、該追加の位相補正を課し、それによって該より大きな総電力出力を達成するようにさらに構成される、
請求項44記載のシステム。
【請求項46】
前記第1の複数のブレードおよび前記第2の複数のブレードの各ブレードが、流れ受け面および該流れ受け面と対向する流れ偏向面を含み、各流れ受け面が、第1の回転誘導流体流を受けるように構成され、該第1の複数のブレードの該流れ偏向面が、回転中に該複数のブレードの第1の角度領域に前記第1の流体タービンの下流の流体流を少なくとも部分的に発生させるように構成され、該第1の角度領域が、第2の角度領域における流速よりも大きい流速によって特徴付けられ、
前記第1の位相補正が、該第1の角度領域における該第1の流体タービンの下流の流体流を、該第2の複数のブレードの該流れ受け面によって少なくとも部分的に受けさせ、それによって前記より大きな総電力出力を達成するように構成される、請求項44記載のシステム。
【請求項47】
前記協調信号が、前記第1の複数のブレードおよび前記第2の複数のブレードのうちの少なくとも1つの回転を、制限された期間にわたって減速させるための負荷を生成し、それによって該第1の複数のブレードと該第2の複数のブレードとの間の前記第1の位相補正を課すように構成される、請求項44記載のシステム。
【請求項48】
前記協調信号が、前記第1の流体タービンおよび前記第2の流体タービンのうちの少なくとも1つに接続された少なくとも1つの発電機への前記負荷の印加を変更するように構成される、請求項47記載のシステム。
【請求項49】
前記協調信号が、負荷を低減し、それによって、前記第1の複数のブレードおよび前記第2の複数のブレードのうちの少なくとも1つの回転を、制限された期間にわたって加速させ、それによって該第1の複数のブレードと該第2の複数のブレードとの間の前記第1の位相補正を課すように構成される、請求項44記載のシステム。
【請求項50】
前記第1の流体タービンが、前記第2のタービンの上流に配置される、請求項44記載のシステム。
【請求項51】
前記協調信号を計算することが、前記地理的に関連付けられた複数の流体タービンに最大電力点追従(MPPT)プロトコルを適用することを含む、請求項44記載のシステム。
【請求項52】
前記少なくとも1つのプロセッサが、前記地理的に関連付けられた複数の流体タービンに関する時間ベースまたは周波数ベースの電力波のうちの少なくとも1つを取得するようにさらに構成され、
前記MPPTプロトコルを適用することが、該MPPTプロトコルに該時間ベースまたは周波数ベースの電力波のうちの少なくとも1つを適用することを含む、
請求項51記載のシステム。
【請求項53】
前記地理的に関連付けられた複数の流体タービンが風力タービンであり、前記流体が気流である、請求項44記載のシステム。
【請求項54】
前記地理的に関連付けられた複数の流体タービンが水力タービンであり、前記流体が水流である、請求項44記載のシステム。
【請求項55】
前記第1の流体タービンおよび前記第2の流体タービンの回転軸が実質的に垂直である、請求項44記載のシステム。
【請求項56】
前記少なくとも1つのプロセッサが、前記第1の信号および前記第2の信号から、前記第1の複数のブレードが前記第2の複数のブレードと同様の位相サイクルを有すると判定するように構成され、
前記第1の位相補正を課すために前記協調信号を出力することが、前記第1の複数のブレードおよび前記第2の複数のブレードに異なる位相サイクルをとらせるように構成される、
請求項44記載のシステム。
【請求項57】
前記少なくとも1つのプロセッサが、前記第1の信号および前記第2の信号から、前記第1の複数のブレードの向きが前記第2の複数のブレードの向きと同様であると判定するように構成され、
前記協調信号を出力することが、該第1の複数のブレードの該向きを該第2の複数のブレードの該向きとは異ならせるように構成される、
請求項44記載のシステム。
【請求項58】
前記第1の複数のブレードおよび前記第2の複数のブレードの各ブレードがリフトブレードである、請求項44記載のシステム。
【請求項59】
前記第1の流体タービンと前記第2の流体タービンとが同様の形状である、請求項44記載のシステム。
【請求項60】
前記第1の流体タービンおよび前記第2の流体タービンの回転軸が実質的に水平である、請求項44記載のシステム。
【請求項61】
前記第1の信号が、前記第1の流体タービンによって生成された第1のAC信号を示し、前記第2の信号が、前記第2の流体タービンによって生成された第2のAC信号を示し、該第1のAC信号が、特定の時点における前記第1の複数の回転ブレードの前記回転サイクルの周波数および位相に対応する周波数および相対位相によって特徴付けられ、該第2のAC信号が、前記特定の時点における前記第2の複数の回転ブレードの前記回転サイクルの周波数および位相に対応する周波数および相対位相によって特徴付けられる、請求項60記載のシステム。
【請求項62】
前記流体タービン群の各流体タービンが、それぞれの第1の複数のブレードおよび第2の複数のブレードが接続された回転シャフトを含み、前記第1の信号が、前記第1の流体タービンの該シャフトと関連付けられた回転速度または位置検出器と関連付けられており、前記第2の信号が、前記第2の流体タービンの該シャフトと関連付けられた回転速度または位置検出器と関連付けられている、請求項44記載のシステム。
【請求項63】
前記地理的に関連付けられた複数の流体タービンが複数の追加のタービンを含み、前記協調信号が、該追加のタービンの各々に追加の位相補正を課すように構成される、請求項44記載のシステム。
【請求項64】
前記第1の信号および前記第2の信号が、少なくとも1つの画像センサから受信された画像信号である、請求項44記載のシステム。
【請求項65】
前記協調信号を計算することが、前記第1の流体タービンおよび前記第2の流体タービンの少なくとも1つの、ブレード向き、ブレード回転速度、または電力出力のうちの少なくとも1つにさらに基づく、請求項44記載のシステム。
【請求項66】
前記少なくとも1つのプロセッサが、前記地理的に関連付けられた複数の流体タービンに接続された充電コントローラと関連付けられている、請求項44記載のシステム。
【請求項67】
前記少なくとも1つのプロセッサが、前記地理的に関連付けられた複数の流体タービンに接続されたインバータと関連付けられている、請求項44記載のシステム。
【請求項68】
前記少なくとも1つのプロセッサが、前記地理的に関連付けられた複数の流体タービンの外部にある制御システムと関連付けられている、請求項44記載のシステム。
【請求項69】
少なくとも1つのプロセッサによって実行されると、該少なくとも1つのプロセッサに、地理的に関連付けられた複数の流体タービンを同期させるための動作を行わせる命令を含む、非一時的コンピュータ可読媒体であって、
該動作が、
該地理的に関連付けられた複数の流体タービンのうちの第1の流体タービンの第1の複数の回転ブレードの回転サイクルの位相を示す第1の信号を受信することであって、該第1の複数の回転ブレードが、第1の流体タービンの下流の流体流を発生させるように構成される、該受信すること、
該地理的に関連付けられた複数の流体タービンのうちの第2の流体タービンの第2の複数の回転ブレードの回転サイクルの位相を示す第2の信号を受信することであって、該第2の複数の回転ブレードが、該第1の流体タービンの下流の流体流の少なくとも一部分を受け、該第1の流体タービンの下流の流体流の該少なくとも一部分に帰せられ得る差動電力出力を発生させるように構成される、該受信すること、
該第1の信号および該第2の信号から、ブレード位相協調によってより大きな総電力出力が達成可能であると判定すること、
該より大きな総電力出力を達成するために、該第1の信号および該第2の信号に基づいて該第1の複数の回転ブレードと該第2の複数の回転ブレードとの間の位相補正を決定すること、
該決定された位相補正に基づいて協調信号を計算すること、ならびに
該位相補正を課し、それによって該より大きな総電力出力を達成するために該協調信号を出力すること
を含む、非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項70】
地理的に関連付けられた複数の流体タービンを同期させるための方法であって、
該地理的に関連付けられた複数の流体タービンのうちの第1の流体タービンの第1の複数の回転ブレードの回転サイクルの位相を示す第1の信号を受信する工程であって、該第1の複数の回転ブレードが、第1の流体タービンの下流の流体流を発生させるように構成される、工程、
該地理的に関連付けられた複数の流体タービンのうちの第2の流体タービンの第2の複数の回転ブレードの回転サイクルの位相を示す第2の信号を受信する工程であって、該第2の複数の回転ブレードが、該第1の流体タービンの下流の流体流の少なくとも一部分を受け、該第1の流体タービンの下流の流体流の該少なくとも一部分に帰せられ得る差動電力出力を発生させるように構成される、工程、
該第1の信号および該第2の信号から、ブレード位相協調によってより大きな総電力出力が達成可能であると判定する工程、
該より大きな総電力出力を達成するために、該第1の信号および該第2の信号に基づいて該第1の複数の回転ブレードと該第2の複数の回転ブレードとの間の位相補正を決定する工程、
該決定された位相補正に基づいて協調信号を計算する工程、ならびに
該位相補正を課し、それによって該より大きな総電力出力を達成するために該協調信号を出力する工程
を含む、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2022年2月8日に出願された米国仮特許出願第63/307,653号、および2022年4月12日に出願された米国仮特許出願第63/329,900号の優先権の恩典を主張するものであり、各出願は参照によりその全体が本明細書に組み入れられる。
【0002】
I. 技術分野
本開示は、概して、流体タービンの分野に関する。より具体的には、本開示は、流体タービン群を動作させるためのシステム、方法、およびデバイスに関する。
【背景技術】
【0003】
II. 背景情報
気候変動によってもたらされる課題が増加し続けるにつれて、化石燃料のグリーンエネルギー代替案により多くの注意が向けられている。化石燃料のいくつかの魅力的な代替案には、風、海流、蒸気流、またはガス流などの流体流からの動力を利用するタービンが含まれる。場合によっては、任意の単一のタービンによって発生させ得るエネルギーの量を制限する物理的制約があるために、タービン群が構築されてもよく、それにより、複数の個々のタービンによって発生させたエネルギーを集約することが可能になる。例えば、タービン群によって生産されたエネルギーを集約することにより、化石燃料の代替として、電力系統へのグリーンエネルギーの確実な供給を提供するのに十分にグリーンエネルギー生産の規模が拡大され得る。しかしながら、流体タービン群は、協調した保守、修理、および安全点検を必要とし得る。また、場合によっては、集合化されたタービンの動作を協調させることによって性能を向上させ、効率を改善してグリーンエネルギー生産を増やすことが可能になり得る。したがって、集合化されたタービンの動作を協調させるためのシステムおよび方法が有益であり得る。
【発明の概要】
【0004】
概要
本開示と一致する態様は、概して、地理的に関連付けられた流体タービン群を動作させることに関連するシステムおよび方法を提供する。開示のシステムおよび方法は、従来のハードウェアおよびソフトウェア、ならびに開示の方法工程と関連付けられた機能を行うために特に構築および/またはプログラムされた機械などの専用のハードウェアおよびソフトウェアの組合せを使用して実施され得る。他の開示の態様と一致して、非一時的コンピュータ可読記憶媒体は、少なくとも1つの処理デバイスによって実行可能であり、本明細書に記載される工程および/または方法のいずれかを行うプログラム命令を記憶し得る。
【0005】
開示の態様と一致して、地理的に関連付けられた複数の流体タービンの協調制動のためのシステム、方法、およびコンピュータ可読媒体が開示される。態様は、以下のように構成された少なくとも1つのプロセッサを含み得る:地理的に関連付けられた複数の流体タービンと関連付けられた少なくとも1つの動作パラメータの許容差閾値を示す情報を記憶したメモリにアクセスし;少なくとも1つのセンサから、地理的に関連付けられた複数の流体タービンのうちの特定の流体タービンに関する少なくとも1つの動作パラメータを示す情報を受信し;特定の流体タービンに関する少なくとも1つの動作パラメータを示す情報を、メモリに記憶された許容差閾値と比較し;比較に基づいて、特定の流体タービンに関する少なくとも1つの動作パラメータが許容差閾値から逸脱しているかどうかを判定し;特定の流体タービンに関する少なくとも1つの動作パラメータが許容差閾値から逸脱していると判定したときに、地理的に関連付けられた流体タービンの各々を減速させるために、地理的に関連付けられた流体タービンの各々に制動信号を送信する。
【0006】
開示の態様と一致して、地理的に関連付けられた流体タービン群のMPPT動作を協調させるためのシステム、方法、およびコンピュータ可読媒体が開示される。態様は、以下のように構成された少なくとも1つのプロセッサを含み得る:地理的に関連付けられた流体タービン群からデータを受信し;群内の個々の流体タービンの負荷状態の変化に基づいて、群の合計電力出力に対する変更を決定し;群の合計電力出力を協調させるために、群内の個々の流体タービンの負荷状態の組合せを選択し;群内の個々の流体タービンのうちの少なくとも一部の回転速度を変動させるために、選択された負荷状態の組合せを群内の個々の流体タービンのうちの少なくとも一部に伝送する。
【0007】
開示の態様と一致して、地理的に関連付けられた複数の流体タービンを同期させるためのシステム、方法、およびコンピュータ可読媒体が開示される。態様は、以下のように構成された少なくとも1つのプロセッサを含み得る:地理的に関連付けられた複数の流体タービンのうちの第1の流体タービンの第1の複数の回転ブレードであって、第1の流体タービンの下流の流体流を発生させるように構成された該第1の複数の回転ブレードの回転サイクルの位相を示す第1の信号を受信し、;地理的に関連付けられた複数の流体タービンのうちの第2の流体タービンの第2の複数の回転ブレードであって、第1の流体タービンの下流の流体流の少なくとも一部分を受け、第1の流体タービンの下流の流体流の少なくとも一部分に帰せられ得る差動電力出力を発生させるように構成された該第2の複数の回転ブレードの回転サイクルの位相を示す第2の信号を受信し;第1の信号および第2の信号から、ブレード位相協調によってより大きな総電力出力が達成可能であると判定し;より大きな総電力出力を達成するために、第1の信号および第2の信号に基づいて第1の複数の回転ブレードと第2の複数の回転ブレードとの間の位相補正を決定し;決定された位相補正に基づいて協調信号を計算し;位相補正を課し、それによってより大きな総電力出力を達成するために協調信号を出力する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本開示のいくつかの態様と一致する、例示的な様々な流体タービンを図示する。
図2】本開示のいくつかの態様と一致する、発電機に結合された流体タービンを含む流体エネルギー変換システムの直交図である。
図3】本開示のいくつかの態様と一致する、例示的な地理的に関連付けられた流体タービン群の直交図である。
図4】本開示のいくつかの態様と一致する、流体流から電力を発生させ、発生させた電力をエネルギーシンクに出力するように構成された例示的な流体エネルギー変換システムの概略図である。
図5】本開示のいくつかの態様と一致する、少なくとも1つのセンサに接続された充電コントローラの例示的な概略図である。
図6】本開示のいくつかの態様と一致する、少なくとも1つの機械式ブレーキを備えて構成された例示的な流体タービンの断面上面図である。
図7】本開示のいくつかの態様と一致する、地理的に関連付けられた複数の流体タービンを制御するための例示的な回路の概略図である。
図8】本開示のいくつかの態様と一致する、地理的に関連付けられた複数の流体タービンを制御するための例示的な回路の別の概略図である。
図9】本開示のいくつかの態様と一致する、地理的に関連付けられた複数の流体タービンを制御するための例示的な回路のさらなる概略図である。
図10】本開示のいくつかの態様と一致する、地理的に関連付けられた複数の流体タービンを制御するための例示的な回路のさらに別の概略図である。
図11】本開示のいくつかの態様と一致する、地理的に関連付けられた複数の流体タービンを制御するための例示的な回路のさらなる概略図である。
図12】本開示のいくつかの態様と一致する、様々な流体速度で動作する流体タービンについての電力出力対回転速度の変動を示す例示的なチャートである。
図13】本開示のいくつかの態様と一致する、例示的な制動回路の概略図である。
図14】本開示のいくつかの態様と一致する、流体タービンに接続された発電機によって発生した周期的電力信号の例示的なグラフである。
図15】本開示の態様と一致する、地理的に関連付けられた複数の流体タービンの協調制動のための例示的なプロセスのフロー図である。
図16】本開示の態様と一致する、地理的に関連付けられた流体タービン群のMPPT動作を協調させるための例示的なプロセスのフロー図である。
図17】本開示のいくつかの態様と一致する、地理的に関連付けられた複数の流体タービンの流体流の概略図である。
図18】本開示のいくつかの態様と一致する、経時的な周期的電力信号の例示的なグラフである。
図19】本開示のいくつかの態様と一致する、ある期間にわたって回転する流体タービンの複数のブレードの一連の画像信号を示す。
図20】本開示のいくつかの態様と一致する、地理的に関連付けられた複数の流体タービンに含まれる流体タービンの数に対する総電力出力のチャートである。
図21】本開示のいくつかの態様と一致する、地理的に関連付けられた複数の流体タービンに含まれる流体タービンの数に対する平均電力出力のisである。
図22】本開示のいくつかの態様と一致する、例示的な流体タービン群の概略図である。
図23】本開示のいくつかの態様と一致する、地理的に関連付けられた複数の流体タービンを同期させるための例示的なプロセスのフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
詳細な説明
本明細書に開示されるのは、地理的に関連付けられた複数の流体タービン(例えば、流体タービン群)の動作を制御し、かつ/または協調させるためのシステム、方法、および非一時的コンピュータ可読媒体である。本明細書で言及される流体タービンは、風、水、蒸気、および/またはガス流からのエネルギーを利用するように構成され得る。風力タービン(具体的には垂直型風力タービン)に関するいくつかの非限定的な例が与えられているが、これらの例は例示の目的のみを意図しており、本開示を限定するものではない。さらに、場合によっては、「流体タービン」という用語は、一体型流体エネルギー変換システム内の発電機を含むと理解され得る。
【0010】
この詳細な説明および特許請求の範囲で使用される様々な用語は、異なる開示の態様に関連して論じられる場合、異なるように定義または要約され得る。各事例における用語の定義、要約および説明は、たとえ繰り返されなくても、その推移的な定義、説明または要約が態様の動作不能をもたらさない限り、すべての事例に適用されることを理解されたい。
【0011】
全体を通して、本開示は、本明細書に記載される発明の思想、概念、および/または表現の例を指す「開示の態様」に言及する。本開示の全体を通して、多くの関連する態様および関連しない態様が記載される。いくつかの「開示の態様」が特徴または特性を表すものとして記載されていることは、必ずしも他の開示の態様がその特徴または特性を欠くことを意味しない。
【0012】
本開示は、例えば、いくつかの態様が、特定の特徴を使用しても、伴っても、または含ん「でもよい」ことを示す、オープンエンドの許容的言語を使用する。「してもよい」という用語および他のオープンエンドの用語の使用は、すべての態様が特定の開示の特徴を使用するわけではないが、少なくとも1つの態様がその特定の開示の特徴を使用することを示すことを意図している。
【0013】
以下の詳細な説明は、添付の図面を参照する。図面および以下の説明においては、同じまたは同様の部分を指すために、可能な限り、同じ参照番号が使用される。いくつかの例示的な態様が本明細書に記載されているが、修正、適合、および他の実装が可能である。例えば、図面に示された構成部品に対して置換、追加、または修正が行われてもよく、本明細書に記載される例示的な方法は、開示の方法に対して工程を置換するか、並べ替えるか、除去するか、または追加することによって修正されてもよい。したがって、以下の詳細な説明は、特定の態様および例に限定されず、添付の特許請求の範囲によって包含される一般的原理に加えて、本明細書に記載され、図に示される一般的原理も含む。
【0014】
本開示は、流体タービン群が単一の流体エネルギー変換システムとして集合的に動作することを可能にするために、地理的に関連付けられた複数の流体タービン(例えば、流体タービン群)を協調的に動作させるためのシステム、デバイス、方法、および非一時的コンピュータ可読に関する。場合によっては、地理的に関連付けられた流体タービンの各々が、同じ環境要因(例えば、同じまたは同様の風の状態、水流、および温度)に曝される可能性がある。ある場合には、地理的に関連付けられた流体タービンの動作を群として協調させることは、環境要因の変化に対応することを含み得る。例えば、流体速度が流体タービン群を動作させるための安全性閾値を超えた場合、流体タービン群全体の機械部品の損傷または破損を防止するために、群内の各流体タービンに協調的に制動がかけられ得る。別の例として、流体タービン群の協調制動および再始動は、例えば、AC電力出力の位相を同期させるため、パワーグリッドに電気エネルギーを供給するための規則に準拠するため、かつ/または1つもしくは複数のバッテリーを充電するために、流体流からの発電(例えば、AC電力)を協調および/または同期させることを含み得る。さらなる例として、流体タービン群の動作を協調させることは、例えば、群の性能を全体として、複数の個々の流体タービンを含む一体型流体エネルギー変換システムとして改善するために群内の各流体タービンの動作を同調させることを含み得る。例えば、群内の1つまたは複数の流体タービンの動作を、個々のタービン間の空気力学的結合を利用して、タービンエネルギー変換を最適化するための1つまたは複数のアルゴリズムを適用する(例えば、アルゴリズムは、個々のタービン、群内のタービンのサブセット、および/または群内の各タービンに適用され得る)ように協調させてもよい。
【0015】
流れ(例えば、流体流)は、加えられた力の下での流体の移動または連続的な変形を指し得る。流れは、流体の粒子または分子の運動エネルギーに対応し得る。例えば、流体内の温度勾配は、循環流運動においてより温かい流体を上昇させ、より冷たい流体を沈ませ得る。(例えば、地球の回転と組み合わさった)太陽による地球の不均一な加熱は、風(例えば、空気流)を引き起こし得る。同様に、風、水密度差、重力、および地球の回転も、海流(例えば、水流)を引き起こし得る。流れからエネルギーを得るためのタービンの例には、風車、水車、蒸気タービン、またはガスタービンが含まれ得る。
【0016】
流体タービンは、流体流(例えば、水、蒸気、ガス、または風の流れ)からエネルギーを捕捉し、捕捉されたエネルギーを仕事の形態(例えば、回転運動)に変換するように構成された機械装置を含み得る。流体タービンは発電機と組み合わされて、流体タービンによって生成された仕事を適用して(例えば、電力系統に給電するための)電力を発生させ得る。流体タービンは、複数のブレードに結合された少なくとも1つの可動部(例えば、ロータ)を含み得る。流体タービンは、水平回転軸(例えば、流体タービンが周りを回転する軸は、地面または流れに対して実質的に平行である)または垂直回転軸(例えば、流体タービンが周りを回転する軸は、地面または流れに対して直角である)を有し得る。いくつかの態様では、回転軸は水平でも垂直でもなくてもよく、他の態様では、回転軸は可変であってもよい。流体タービンは、流体流が下側閾値(例えば、カットイン値)を超えたときに、使用可能な電力の発生を開始し得る。流体タービンは、シャフトに接続された複数のブレードを含み得る。流体流は、複数のブレードおよびシャフトを回転させ得る。複数のブレードおよびシャフトは、以下でより詳細に説明するように、複数のブレードおよびシャフトの機械的回転運動を電気エネルギーに変換するために発電機のロータに接続し得る。いくつかの態様は、シャフトを欠いていてもよく、ブレードは、シャフトレス回転ディスクまたは支持体に接続される。そのような例では、回転ディスクまたは支持体は、ロータ-ステータ装置の一部であってもよい。
【0017】
シャフトを含む態様では、シャフトは、ポール、ロッド、ポスト、支持体、パイロン、または任意の他の車軸もしくは軸を含み得る。いくつかの態様では、シャフトは、1つまたは複数の物体を垂直構成で支持するために使用され得る。例えば、垂直型流体タービンのブレードは、ブレードがブレードと共に回転し得るシャフトによって垂直方向に支持されることを可能にするシャフトに接続されてもよい。シャフトをブレードと共にロータに接続することにより、流れる流体の運動エネルギーをロータによる回転運動に伝達して電気エネルギーを生成することを可能にし得る。
【0018】
タービンの(例えば、複数のブレードの一部としての)ブレードは、ブレードに入射する流体運動と一致する運動(例えば、回転運動)を引き起こすように構成された湾曲面(例えば、翼形状または抗力型タービンに典型的なカップ形状)を有する断面形状を有する物体を指し得る。流体タービンは、接続されたロータを回転させる接線力を生成するためにディスクの縁に取り付けられた複数のブレードを含み得る。移動する流体は、流体タービンのブレードに作用してブレードを回転させて、ロータに回転エネルギーを与えさせ得る。ブレードは、ロータから、またはロータに機械的に接続された取付板から突出するように延在し得る。複数のブレードをロータに(例えば、直接的または間接的に)接続することにより、複数のブレードをロータから外側および/または上方に延在させ得る。
【0019】
発電機(例えば、オルタネータ)は、非電気的形態のエネルギー(例えば、化学エネルギー、放射エネルギー、力学的エネルギー、熱エネルギーまたは核エネルギー)の電気エネルギーへの変換を可能にするロータおよびステータを介して交流磁場に電磁的に結合された巻線を含むデバイスを指し得る。例えば、回転運動としての力学的エネルギーが、タービンから発電機のロータに伝達され得る。ロータの回転運動は、巻線を取り囲む交流磁場を引き起こし得、これが交流電流を誘導し得、それによって力学的エネルギーを電気エネルギーに変換する。いくつかの態様では、ロータは1つまたは複数の磁石を含み得、ステータは巻線を含み得る。いくつかの態様では、ロータは巻線を含み得、ステータは1つまたは複数の磁石を含み得る。いくつかの態様では、ロータは、ステータ内で回転するように構成され得る。例えば、ステータは、ロータを取り囲むリングまたはドーナツとして形成されてもよい。いくつかの態様では、ロータは、ステータの周りを回転するように構成される。例えば、ロータは、ステータを取り囲むリングまたはドーナツとして形成されてもよい。いくつかの態様では、ロータは、風の流れに応じて回転するように構成されたブレードに接続される。風の流れは、空気からなる流体流を指し得る。いくつかの態様では、ロータは、インペラ(例えば、パドルホイール、水車)上の水流に応じて、または蒸気流もしくはガス流に応じて回転するように構成され得る。
【0020】
ロータは、電磁システム(例えば、電動機、発電機、またはオルタネータ)の回転構成部品を指し得る。ロータは、ロータの軸の周りにトルクを誘導するように回転、旋回、またはスピンし得る。ステータは、回転電磁システムの固定(例えば、非可動)構成部品を指し得る。ステータに電磁的に結合されたロータは、導電線の電磁コイル(例えば、巻線)と交流磁場との間の相互作用を可能にし得る。相互作用は、(例えば、モータのように)電気エネルギーを回転運動としての力学的エネルギーに変換すること、および(例えば、発電機のように)回転運動としての力学的エネルギーを電気エネルギーに変換することを可能にし得る。例えば、エネルギーは、ステータが回転磁場を交流電流に変換し得る発電機のように、回転構成部品からステータに流れてもよい。
【0021】
地理的に関連付けられた流体タービンは、流体タービンのグループまたは群を形成するように、互いに比較的近接して位置決めされた複数の流体タービンを指し得る。地理的に関連付けられた流体タービンは、各流体タービンが実質的に同様の環境条件および流体流(例えば、風の状態、温度、降水量、水流)に曝され得るような配置で位置決めされ得る。いくつかの態様では、地理的に関連付けられた流体タービンのうちの少なくとも一部は、流体結合された上流の流体タービンのブレード運動が、群内の流体結合された下流の流体タービンのブレード運動に作用または影響を及ぼし得る流体流または乱流を引き起こし得るように流体結合され得る。いくつかの態様では、地理的に関連付けられた流体タービンの各々は、少なくとも1つの他の地理的に関連付けられた流体タービンと流体結合され得る。いくつかの態様では、地理的に関連付けられた流体タービンのうちの少なくとも1つは、地理的に関連付けられた流体タービンのうちの1つのブレード運動によって発生した流体流が、地理的に関連付けられた流体タービンの他のいずれのブレード運動にも影響を及ぼし得ず、他の地理的に関連付けられた流体タービンによって発生した流体流が、その1つの地理的に関連付けられた流体タービンに影響を及ぼし得ないように独立していてもよく、地理的に関連付けられた流体タービンのうちの少なくとも一部は流体的に依存性である。いくつかの態様では、地理的に関連付けられた流体タービンのうちのいずれか1つのブレード運動によって発生した流体流が地理的に関連付けられた流体タービンの他のいずれのブレード運動にも影響を及ぼし得ないように、すべての地理的に関連付けられた流体タービンが独立していてもよい。
【0022】
いくつかの態様では、地理的に関連付けられた流体タービン群内の各流体タービンは、流体タービンの回転ブレード運動を電気エネルギーに別々に変換するために発電機に接続され得る。本開示のある事例では、「流体タービン」という用語は、単一の流体エネルギー変換ユニットとして発電機に接続された流体タービンを指し得る。いくつかの態様では、流体タービン(例えば、各流体エネルギー変換ユニット)は、本開示の他の箇所でより詳細に説明するように、流体タービンを監視し、動作させ、かつ/または制御するための専用電子回路を含み得る(例えば、「流体タービン」という用語は、発電機および専用電子回路に接続された流体タービンを含み得る)。
【0023】
いくつかの態様では、地理的に関連付けられた流体タービンは、電子回路を介して相互接続され得る(例えば、相互接続電子回路は、各流体タービンに専用の電子回路とは異なり得る)。例えば、相互接続電子回路は、各専用電子回路を介して、地理的に関連付けられた各流体タービンに接続し得る。相互接続電子回路は、地理的に関連付けられた複数の流体タービンが単一の流体エネルギー変換システムとして(例えば、中央制御として)集合的に動作することを可能にし得る。例えば、相互接続電子回路は、総電力を電力系統に出力するために、群内の地理的に関連付けられた各流体タービンによって発生した電力の協調集約を可能にし得る。別の例として、相互接続電子回路は、制動、減速、停止、再始動、2つ以上の流体タービンの同期、2つ以上の流体タービン間の相対位相の制御を協調させる、回転速度、回転方向、および/または1つもしくは複数の流体タービンを動作させる任意の他の局面を制御するなどのために、地理的に関連付けられた流体タービンのうちの1つまたは複数の動作を協調させるためのコントローラを含み得る。
【0024】
電子回路は、電気信号を(例えば、コントローラとして動作する少なくとも1つのプロセッサから)入力として受信したことに応じて1つまたは複数の動作(例えば、論理演算)を行うための1つまたは複数の接続ワイヤおよび/または接点を介して接続された電子構成部品(例えば、メモリユニット、スイッチ、トランジスタ、ダイオード、ゲート、コンデンサ、インダクタ、抵抗器、変圧器、コンバータ、インバータ、整流器、DC-DCコンバータ、より多くの電源、電圧センサ、電流センサ、または他の電子構成部品)の任意の組合せを含み得る。回路は、特定用途向け集積回路(ASIC)、マイクロチップ、マイクロコントローラ、マイクロプロセッサ、中央処理装置(CPU)、グラフィックスプロセッシングユニット(GPU)、アクセラレーテッドプロセッシングユニット(APU)、デジタル信号プロセッサ(DSP)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)のうちの全部もしくは一部を含む、1つもしくは複数の集積回路(IC)、または計算命令を実行するのに適した、かつ/もしくは、例えば計算命令もしくは入力信号に基づいて論理演算を行うことができる他の回路を含み得る。回路は、ランダムアクセスメモリ(RAM)、キャッシュメモリ、読み出し専用メモリ(ROM)、ハードディスク、光ディスク、磁気媒体、フラッシュメモリ、他の永続的、固定的、もしくは揮発性メモリ、または論理演算を行うためのデータおよび/もしくは計算命令を記憶することができる任意の他の機構などの1つまたは複数のメモリユニットをさらに含み得る。回路は、1つまたは複数の通信チャネルおよび/またはリンクをさらに含み得る。通信リンクは、1つまたは複数のICをメモリに結合し、それによって、1つまたは複数のICが、対応する論理演算を行うために必要な、メモリに記憶された計算命令および/またはデータを受信することを可能にし得る。1つまたは複数のICをメモリに結合する通信チャネルは、1つまたは複数のケーブル、ファイバ、ワイヤ、バス、および任意の他の機械的に結合された通信チャネルなどの有線チャネルを含み得る。通信チャネルは、短波、中波、および長波無線通信チャネル(例えば、Wi-Fi、Bluetooth、Zigbee、セルラー、衛星)、光、および音響通信チャネルなどの無線チャネルを含み得る。通信チャネルまたはリンクは、1つまたは複数の流体タービンによって発生した電力(例えば、ACおよび/またはDC電力)を伝送するように構成されたワイヤ、ケーブル、および/またはファイバを含み得る。通信チャネルまたはリンクは、少なくとも1つのプロセッサによって読み取り可能な電子信号を伝送するための通信リンクを含み得る。
【0025】
直流(DC)は、一方向の電荷の流れを指し得る。DC電力は、プロセッサまたはコントローラを動作させるために使用され得る。DC電力の一例は、電気化学セル(例えば、バッテリー)によって生成された電力またはコンデンサに蓄積された電力を含み得る。プロセッサ、コントローラ、およびメモリデバイスなどの電子デバイスは、DC電気を有し得る。交流(AC)は、方向の周期変化を示す双方向の電荷の流れを指し得る。AC電流の流れは、電子の正または負の流れに起因して正と負との間で変化し、正弦AC波を生成し得る。オルタネータは、変動磁場内に導電コイル(例えば、銅巻線)を配置することによってAC電力を生み出し得る。変動する磁気極性は、導電コイル内の電流に方向を変えさせ、電気波形信号を生成し得る。AC電力は、パワーを失うことなくDC電力よりも遠くまで移動し得、これは、発電システムから電気の消費者に電力を供給するのに有利であり得る。発電機がAC電力を発生させ得、電力系統がAC電力を消費者に供給し得る。
【0026】
整流器は、交流(AC)を直流(DC)信号に変換するデバイスまたは回路(例えば、AC-DCコンバータ)を指し得る。整流器は、(例えば、発電機によって発電された)AC電力を(例えば、少なくとも1つのプロセッサに給電するための)DC電力に変換し得る。いくつかの態様では、地理的に関連付けられた流体タービンの各々は、専用整流器と関連付けられ得る。各流体タービン用の専用整流器は、(例えば、流体タービンごとの)別個のハウジングに、または複数の流体タービン用の共通のハウジングに収容され得る。
【0027】
インバータ(例えば、電力インバータ)は、直流(DC)信号をAC信号に変換するデバイスまたは回路(例えば、DC-ACコンバータ)を指し得る。インバータは、インバータの回路設計に応じて、DC信号を変換して、方形波、正弦波、修正正弦波、パルス正弦波、パルス幅変調波(PWM)を生成し得る。インバータは、電力系統に伝送するためにDC電力をAC電力に変換し得る。いくつかの態様では、地理的に関連付けられた複数の流体タービンは、発生したAC電力をパワーグリッドに一括して出力するための単一のインバータと関連付けられ得る。
【0028】
例えば、地理的に関連付けられた各流体タービンによって出力された各AC電力信号は、専用整流器の各々を介してDC電力信号に変換され得る。回路(例えば、少なくとも1つのプロセッサを含む)は、DC電力信号を処理して、DC電力信号の各々を合成して総DC電力信号を形成することを可能にし得るので、インバータを介して総DC電力信号を変換することにより、電力系統に伝送するのに適合し得るAC電力信号が生成され得る。
【0029】
いくつかの態様では、流体タービンは、流体タービンから電力を引き出す1つまたは複数の負荷(例えば、電力系統および/またはバッテリーバンクなどの電力シンク)の下で動作し、流体タービンの回転速度を減速させ得る。流体タービンの負荷を制御することは、流体タービン、および/または電力系統、および/またはそれに接続されたバッテリーバンクの動作に関する1つまたは複数の規則、仕様、および/または推奨事項の順守を確実にするのに役立ち得る。例えば、負荷がないと、高い流体速度の下では、流体タービンの回転速度が動作閾値を超え、潜在的に損傷または破壊につながる可能性がある。別の例として、流体速度の変動は、流体タービンの回転速度も変動させ、電力系統と関連付けられる要件を順守し得ない可変電力出力につながる可能性がある。
【0030】
さらなる例として、過充電は、バッテリーバンクの損傷または破壊につながる可能性があり、バッテリーバンクが容量に達すると、電力の異なる負荷(例えば、ダンプ負荷)への迂回が必要になる。ダンプ負荷は、流体タービンの安全機能を提供し得る。高い流体速度の下で発生した余剰電力は、流体タービンが自由にスピンするのを防止するために、ダンプ負荷(例えば、またはダンプ抵抗器)に送られ得る。ダンプ負荷は、余剰電力を熱に変換し得る。いくつかの態様では、ダンプ負荷は、流体タービン用の電気ブレーキとして機能し得る。場合によっては、地理的に関連付けられた流体タービン群からの複数のAC電力出力を組み合わせることにより、AC電力出力を互いに干渉させて、相殺および損失を生じさせてもよい。
【0031】
例えば、異なる発電機からの異なるAC電力出力を集約することは、異なる動作周波数または位相角に起因する問題を引き起こす可能性があり、これは、同期問題および潜在的な損傷につながる可能性がある。信号の位相角が適切に整列されていない場合、異なるAC電力信号を合成すると、結果として相殺される可能性がある。AC信号の位相が互いにずれている場合、信号のピークおよびトラフが整列しない可能性があり、一方の信号のエネルギーの一部が他方の信号のエネルギーを打ち消し(例えば、1つの信号のピークが別の信号のトラフと少なくとも部分的に整合する場合)、合成信号(例えば、総電力出力)の全体的な電力出力の減少につながる。これを回避するために、発電機は、それぞれの電力出力を組み合わせる前に(例えば、1つの発電機の位相角を調整することによって、または位相ロックループを使用することによって)位相を同期され得る。さらに、異なる発電機は異なる電圧レベルを有する可能性があり、これは電力を伝送する前に調整および/または平衡される必要があり得る。さらに、異なる発電機によって生成された異なるAC出力は、電力を伝送する前に総DC電力出力として組み合わせるためにDCに変換され得る。さらに、異なる発電機は、負荷の変化に対して異なる応答時間を有する可能性があり、安定した総電力出力を維持することが困難になる。
【0032】
充電コントローラは、流体タービンの1つまたは複数の規則、仕様、および/または推奨事項の順守を確実にするのに役立つように構成された電子デバイスを指し得る。例えば、充電コントローラは、(例えば、バッテリーバンクが満杯であり、かつ/または高い流体速度条件下にあるときに)流体タービンの回転速度を制限しながら、流体タービンによるバッテリーバンクの過充電を防止し得、干渉による損失を被ることなく複数の流体タービンからの電力の集約を可能にし得る。充電コントローラは、AC-DCコンバータ(例えば、整流器)、電圧センサスイッチ、(例えば、バッテリーバンクにDC電力を供給するためのDC電圧を調整するための)電圧レギュレータ、および/または(例えば、過充電を防止するために余剰電力を迂回させるための)ダンプ負荷のうちの1つまたは複数を含み得る。いくつかの態様では、充電コントローラは、ユーザインターフェース(例えば、1つもしくは複数の発光ダイオード、すなわちLED)および/または過剰な電圧、電流、および/もしくは温度から保護するための機能を含み得る。
【0033】
充電コントローラは、流体タービンに接続された発電機のAC出力に接続され得る。充電コントローラのAC-DCコンバータは、(例えば、損失のある干渉を被ることなく、他の流体タービンと関連付けられた他の充電コントローラによって生成された他のDC信号と集約するために)AC出力をDC信号に変換し得る。充電コントローラの少なくとも1つの電圧センサスイッチは、DC電圧レベルがバッテリーバンクの上限を下回ると、DC信号を伝送してバッテリーバンクを充電し得、DC電圧レベルが上限を超えると、DC信号(例えば、余剰DC電力)をダンプ負荷に迂回させ得る。電圧レギュレータは、バッテリーバンクと関連付けられた1つまたは複数の仕様、規則、および/または推奨事項を順守するように、バッテリーバンクに伝送されるDC電圧を調整し得る。
【0034】
総電力信号は、異なる電源(例えば、発電機)から生じる複数の電力信号を単一の合成電力信号に合成することによって生成された電力信号を指し得る。電力信号を集約することは、発電機を同期させること(例えば、周波数、位相角を同期させ、かつ/もしくは電圧レベルを一致した電圧レベルに達するように調整すること)、または電力信号を同期して非同期にすることを必要とし得る。各発電機からの電力信号が同期され整合されると、電力信号は、電力合成器や配電パネルなどの電気デバイスを使用して合成され得る。合成された(例えば、集約された)信号は、電力系統に伝送され得るか、または負荷に電力を供給するために使用され得る。
【0035】
いくつかの態様では、地理的に関連付けられた複数のタービン(例えば、タービン群)の各流体タービンは、専用の充電コントローラと関連付けられ得る。いくつかの態様では、単一の充電コントローラが、地理的に関連付けられた複数のタービンと関連付けられ得る。
【0036】
コンデンサは、絶縁体(例えば、誘電体媒質)によって分離された2つの対向する表面(例えば、導電板)上に電荷を蓄積することによって電場内に静電エネルギーを蓄積するように構成された電子部品を指し得る。コンデンサのプレートの両端に電位差(例えば、電圧)を印加することにより、誘電体媒質を横切る電場を発生させ得、一方のプレート上に正味の正電荷を蓄積させ、対向するプレート上に正味の負電荷を蓄積させ、2つのプレート間の電位差として電気エネルギーの貯蔵が可能になる。コンデンサのプレートは、(例えば、コンデンサの接点を介して)他の回路構成部品に接続されて、1つまたは複数のコンデンサを電子回路に集積することを可能にし得る。いくつかの態様では、コンデンサは、(例えば、バッテリーと同様の)電気エネルギー源として機能し得る。しかしながら、コンデンサは、電気エネルギーを受け取り、貯蔵し、生成する化学反応を欠く可能性があるため、コンデンサはバッテリーと区別され得る。コンデンサは、例えばフォトリソグラフィープロセスにおいて、他のマイクロ電子部品と一体化するためにマイクロ電子規模で製造可能であり得る。
【0037】
バッテリーは、化学エネルギーを電気エネルギーに、またはその逆に変換するように構成された電気デバイスを指し得る。バッテリーは、1つまたは複数のセルを含み得、各セルは電極および電解質を収容する。電極が外部回路に接続されると、電解質中で化学反応が起こって、電子の流れが生じ得、これにより電流が発生する。バッテリーに蓄積することができる電気エネルギーの量は、容量(例えば、アンペア時、Ah、またはミリアンペア時、mAh単位で測定される)によって決定され得る。バッテリーは、充電式であってもよいし、非充電式であってもよい。
【0038】
バッテリーバンクは、より大きな容量および/またはより高い電圧を提供するために、直列または並列構成で互いに接続された複数のバッテリーを含み得る。バッテリーバンクは、例えば、消費者によるその後の使用のために、複数の流体タービンなどの再生可能エネルギー源によって発生させた電気エネルギーを貯蔵するために使用され得る。いくつかの態様では、バッテリーバンクは、安定した容量を維持しながら電圧を増加させるために直列に接続された複数のバッテリーを含み得る。いくつかの態様では、バッテリーバンクは、安定した電圧を維持しながら容量を増加させるために並列に接続された複数のバッテリーを含み得る。いくつかの態様では、バッテリーバンクは、電圧および容量を増加させることを可能にするために直列および並列に接続された複数のバッテリーを含み得る。バッテリーバンク内のバッテリーが同様の充電状態および同様の特性を有することを確実にし、例えば、その中に含まれる1つまたは複数のバッテリーの過充電、過放電、および/または不均一な経年劣化を防止するために、充電コントローラが使用され得る。
【0039】
電力系統(例えばパワーグリッド)は、単一または複数の発電機から単一または複数の消費者に電力(例えば、AC電力)を供給する相互接続ネットワークを含み得る。グリッドは、変動する需要および発電機による供給の下で実質的に安定した電圧レベルで電気を供給するように設計され得る。グリッドは、近くの変圧器上の1つまたは複数のタップ切換器を使用して、仕様内に維持するために電圧を調整し得る。1つまたは複数の発電機によって電力系統に供給される電力の属性(例えば、周波数、位相、電力レベル)は、規則または規格を順守することが必要とされ得る。少なくとも1つのプロセッサが、1つまたは複数の入力に対して論理演算を行う電気回路を有する任意の物理デバイスまたはデバイスグループを構成し得る。例えば、少なくとも1つのプロセッサは、特定用途向け集積回路(ASIC)、マイクロチップ、マイクロコントローラ、マイクロプロセッサ、中央処理装置(CPU)、グラフィックスプロセッシングユニット(GPU)、デジタル信号プロセッサ(DSP)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、サーバ、仮想サーバ、または命令を実行するか、もしくは論理演算を行うのに適した他の回路の全部または一部を含む、1つまたは複数の集積回路(IC)を含み得る。少なくとも1つのプロセッサによって実行される命令は、例えば、コントローラと一体化されるか、またはコントローラに組み込まれたメモリに予めロードされてもよいし、または別個のメモリに記憶されてもよい。メモリは、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み出し専用メモリ(ROM)、ハードディスク、光ディスク、磁気媒体、フラッシュメモリ、他の永続的、固定的、もしくは揮発性メモリ、または命令を記憶することができる任意の他の機構を含み得る。いくつかの態様では、少なくとも1つのプロセッサは、2つ以上のプロセッサを含み得る。各プロセッサは、同様の構造を有してもよいし、またはプロセッサは、互いに電気的に接続または切断された異なる構造のものであってもよい。例えば、プロセッサは、別々の回路であってもよいし、単一の回路に集積されていてもよい。2つ以上のプロセッサが使用される場合、プロセッサは、独立してまたは協働して動作するように構成されてもよく、同じ場所に配置されても、互いに遠隔に配置されてもよい。プロセッサは、電気的に、磁気的に、光学的に、音響的に、機械的に、またはプロセッサが相互作用することを可能にする他の手段によって結合され得る。
【0040】
プロセッサは、ソフトウェア命令を実行し、プロセスを制御および実行し、データを記憶、操作、およびメモリから削除するための算術演算および/または論理演算などの計算および計算処理を行うように構成され得る。プロセッサの一例は、Intel(登録商標)製のマイクロプロセッサを含み得る。プロセッサは、単一のコア、または並列プロセスを同時に実行する複数のコアプロセッサを含み得る。本明細書に開示された機能を提供するために、他のタイプのプロセッサ構成を実装することもできることが理解される。
【0041】
少なくとも1つのプロセッサは、例えば、ロードバランサを使用して、タスクをサブタスクに分割し、サブタスクを複数のプロセッサ間に分配することによって単一のタスクを集合的に行うなど、互いに通信可能にリンクされ、協調的に計算処理を行うことができる単一のプロセッサまたは複数のプロセッサを含み得る。いくつかの態様では、少なくとも1つのプロセッサは、通信ネットワーク(例えば、有線および/または無線通信リンクを含むローカルおよび/またはリモート通信ネットワーク)を介して通信可能にリンクされた複数のプロセッサを含み得る。複数のリンクされたプロセッサは、(例えば、分散コンピューティングの技術分野で公知のように)分散方式で計算処理を集合的に行うように構成され得る。
【0042】
いくつかの態様では、少なくとも1つのプロセッサは、地理的に関連付けられた複数の流体タービン(例えば、流体タービン群)を制御するように構成された複数のプロセッサを含み得る。いくつかの態様では、流体タービン群内の1つまたは複数の流体タービンは、例えば、群内の特定の流体タービンまたは特定の流体タービンのサブセットに専用の、1つまたは複数の特定のプロセッサと関連付けられ得る。いくつかの態様では、1つまたは複数のプロセッサは、流体タービン群内の各流体タービンの動作を一括制御するように中央制御ユニット内に構成され得る。いくつかの態様では、少なくとも1つのプロセッサは、流体タービン群内の特定の流体タービンに専用の1つまたは複数のプロセッサと、流体タービン群全体の動作を制御するように構成された中央制御ユニット内の1つまたは複数のプロセッサとを含み得る。いくつかの態様では、少なくとも1つのプロセッサは、地理的に関連付けられた複数の流体タービンが単一の流体エネルギー変換システムとして集合的に動作することを可能にするように、地理的に関連付けられた複数の流体タービンの動作を制御し得る。
【0043】
非一時的コンピュータ可読記憶媒体(例えば、メモリ)は、少なくとも1つのプロセッサによって読み取り可能な情報またはデータを記憶することができる任意のタイプの物理メモリを指す。例には、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み出し専用メモリ(ROM)、揮発性メモリ、不揮発性メモリ、ハードドライブ、CD ROM、DVD、フラッシュドライブ、ディスク、任意の他の光学データ記憶媒体、穴のパターンを有する任意の物理媒体、PROM、EPROM、FLASH-EPROMまたは任意の他のフラッシュメモリ、NVRAM、キャッシュ、レジスタ、任意の他のメモリチップまたはカートリッジ、およびそれらのネットワーク化バージョンが含まれる。「メモリ」および「コンピュータ可読記憶媒体」という用語は、ローカルに配置された(例えば、少なくとも1つのプロセッサに物理的に近接して、ローカル通信リンクを介して接続された)または遠隔位置に配置された(例えば、通信ネットワークを介して少なくとも1つのプロセッサからアクセス可能な)複数のメモリまたはコンピュータ可読記憶媒体などの複数の構造を指し得る。さらに、コンピュータ実装方法を実装する際に1つまたは複数のコンピュータ可読記憶媒体を利用することができる。したがって、コンピュータ可読記憶媒体という用語は、有形項目を含み、搬送波および過渡信号を除外するものと理解されるべきである。
【0044】
いくつかの態様では、メモリは、地理的に関連付けられた複数の流体タービン(例えば、流体タービン群)を制御するための情報を記憶するように構成された複数のメモリ記憶デバイスを含み得る。いくつかの態様では、流体タービン群内の1つまたは複数の流体タービンは、例えば、群内の特定の流体タービンまたは特定の流体タービンのサブセットに専用の、1つまたは複数の特定のメモリデバイスと関連付けられ得る。いくつかの態様では、1つまたは複数のメモリデバイスは、流体タービン群内の各流体タービンを制御するための情報を集合的に記憶するために中央制御ユニットと共に構成され得る。いくつかの態様では、メモリは、流体タービン群内の特定の流体タービン専用の1つまたは複数のメモリデバイスと、流体タービン群全体を制御するための情報を記憶するように構成された中央制御ユニット内の1つまたは複数のメモリデバイスとを含み得る。いくつかの態様では、メモリは、地理的に関連付けられた複数の流体タービンが単一の流体エネルギー変換システムとして集合的に動作することを可能にするように、地理的に関連付けられた複数の流体タービンの動作を制御するための情報を記憶し得る。
【0045】
センサは、物理現象(例えば、電子現象や非電子現象)を検出、感知、または測定したことに応じて信号(例えば、電子信号)を出力し得るデバイスを指し得る。センサは、物理現象の測定値を、少なくとも1つのプロセッサによって受信するための媒体(例えば、電子媒体)に変換するように構成され得る。センサの例には、風速を測定するための風速計、水流センサ、電気信号を測定するための電圧計および/もしくは電流計、磁力計(例えば、磁場を測定するため)、加速度計(例えば、ブレードおよび/もしくはシャフトの振動もしくは揺動などの振動を感知するため)、温度計(例えば、温度を感知するため)、光センサ(例えば、可視光および/もしくはIR光を感知するため)、マイクロフォン(例えば、音を感知するため)、ならびに/または物理現象を測定するための任意の他のタイプのセンサが含まれ得る。
【0046】
信号は、物理媒体を介した伝送のために符号化された情報を指し得る。信号の例には、電磁放射スペクトル(例えば、AMもしくはFM無線、Wi-Fi、Bluetooth、レーダー、可視光、ライダー、IR、Zigbee、Z波、および/もしくはGPS信号)内の信号、音声もしくは超音波信号、電気信号(例えば、電圧、電流、もしくは電荷信号)、電子信号(例えば、デジタルデータとしての)、触覚信号(例えば、タッチ)、ならびに/または物理媒体を介した2つのエンティティ間の伝送のために符号化された任意の他のタイプの情報が含まれ得る。
【0047】
最大電力点追従(MPPT)は、流体流において利用可能な最大動力を使用して流体エネルギー変換システム(例えば、発電機に機械的に結合された流体タービン)から最大電力を抽出するための1つまたは複数のアルゴリズムを含み得る。流体流は経時的に連続的に変動するため、流体タービンから発生させ得る電力の量は、流体タービンの回転速度を制御するコントローラによって流体エネルギー変換システムのピーク電力点が追跡され得る精度に依存し得る。コントローラは、変動する流体速度に応じて流体タービンのシャフト速度(例えば、回転速度に対応する)を調整することによって、最大エネルギー抽出を可能にし得る。コントローラは、コントローラに結合された発電機ロータの銅巻線に電気信号を送ることによってシャフト速度を調整し得る。電気信号は、ロータを減速させ、変動する流体状態の下で最大電力を生成するためにロータに結合された流体タービンを対応して減速させるインピーダンスを(例えば、銅巻線を分路または短絡することによって)導入し得る。充電コントローラは、それに接続された発電機の負荷を増加または減少させることによってシャフト速度を調整し得る。一部のMPPTアルゴリズムは、流体速度、流体タービンの回転速度(例えば、ロータ速度)、流体タービンの最大出力曲線、または流体タービンの機械力方程式(例えば、実験的もしくはシミュレーションによって得られた)などの1つまたは複数の入力を必要とする場合がある。
【0048】
流体タービンのMPPTアルゴリズムは、特定の流体タービンの最大電力点を追跡するための直接および/もしくは間接電力測定、流体速度測定、ならびに/またはハイブリッドアルゴリズムおよび/もしくはスマートアルゴリズム(例えば、ニューラルネットワークおよびファジー論理コントローラなどの人工知能技術に基づく)に基づくものであってもよい。流体タービン用のいくつかのMPPTアルゴリズムは、以下でより詳細に説明する、先端速度比(TSR)アルゴリズムや、電力信号フィードバック(PSF)アルゴリズムなどの1つまたは複数の流体速度センサ(例えば、風速計、超音波流体センサ)を使用し得る。流体タービン用のいくつかのMPPTアルゴリズムは、摂動観測(P&O)アルゴリズム、最適関係ベース(ORB)アルゴリズム、または増分コンダクタンス(INC)アルゴリズムなどの流体速度センサの使用を回避し得る。いくつかのMPPT技術は、1つまたは複数のMPPTアルゴリズムを組み合わせ得る(例えば、ハイブリッド技術)。
【0049】
例えば、先端速度比(TSR)ベースのMPPTアルゴリズムは、流体速度と流体タービンのブレード先端の回転速度との間の比を使用して、流体タービンに結合された発電機の回転速度を調整して、流体タービンのTSRを、最大電力を抽出するための最適値に維持し得る。流体速度およびタービン回転速度に加えて、TSRアルゴリズムは、入力として流体タービンの最適なTSRも必要とし得る。
【0050】
別の例として、電力信号フィードバック(PSF)アルゴリズムは、流体タービンを制御して流体流から最大電力を抽出するために使用され得る。記録された最大出力曲線または流体タービンの機械力方程式を使用して基準電力レベルが生成され得る。曲線は、流体タービンを制御して最大電力を出力するように流体速度を変動させるために追跡され得る。
【0051】
さらなる例として、山登り探索(HCS)制御アルゴリズムは、ピーク電力出力を探索するために流体タービンの電力出力を連続的に追跡し得る。HCS追跡アルゴリズムは、動作点の位置と、出力および速度の変化間の関係とに基づいて、流体タービンを最大電力点まで駆動するための所望の最適信号を計算し得る。
【0052】
(例えば、単一の流体タービン用の)MPPTプロトコルは、負荷を調整することによって単一の流体タービンの回転速度を調整し、ブレーキ(例えば、機械式ブレーキおよび/もしくは電子式ブレーキ)を調整し、かつ/または任意の他の方法を使用して単一の流体タービンの回転速度を調整するために信号を伝送することを含み得る。いくつかの態様では、単一の流体タービン用のMPPTプロトコルは、流体タービンに接続された発電機の負荷を増加させること、および/またはある時点で最大(例えば、またはほぼ最大)のエネルギーを出力するために発電機に信号を送信することを含み得る。
【0053】
(例えば、流体タービン群用の)MPPTプロトコルは、地理的に関連付けられた流体タービン群内の少なくとも一部の流体タービンの回転速度を調整して、ある時点において、かつ/または特定の流体状態の下で群に最大(例えば、またはほぼ最大)の総電力出力を出力させることを含み得る。いくつかの態様では、流体タービン群用のMPPTプロトコルを実装することは、群内の少なくとも一部の個々の流体タービンに(例えば、単一の流体タービン用の)MPPTプロトコルを適用することと関連付けられた少なくともいくつかの信号、および群内の任意の個別の流体タービンに(例えば、単一の流体タービン用の)MPPTプロトコルを適用することと関連付けられない少なくともいくつかの信号を伝送することを含み得る。ある場合には、流体タービン群用のMPPTプロトコルは、群内の単一の流体タービン用のMPPTプロトコルと関連付けられた1つまたは複数の信号をオーバーライドし得る。
【0054】
いくつかの態様では、充電コントローラは、それに接続された流体タービン上でMPPTプロトコルを実装するための少なくとも1つのプロセッサを含み得る。
【0055】
様々な例示的な流体タービン100~112を図示する図1を参照する。流体タービン100は例示的な垂直型風力タービンであり、流体タービン102は例示的な水平型風力タービンであり、流体タービン104は例示的な水、ガス、または蒸気タービンであってもよく、流体タービン106は例示的なサボニウス(例えば、垂直型)風力タービンであってもよく、流体タービン108は例示的なダリウスロータ(例えば、垂直型)風力タービンであってもよく、流体タービン110は例示的なH型揚力垂直型風力タービンであってもよく、流体タービン112は例示的なヘリックス(例えば、垂直型)風力タービンであってもよい。例示的な流体タービン100~112は、例示目的のために示されており、本明細書に記載される発明の原理は、構造または配置にかかわらず、任意のタービンまたはタービン群に適用され得るため、本開示を任意の特定のタイプまたは実装形態の流体タービンに限定することを意図するものではないことに留意されたい。さらに、いくつかの非限定的な例は、流体タービン100~112の流体タービンいずれか1つを指す場合もあるが、これらの例は概念的な目的のために提供されているにすぎず、本開示を任意の特定の実装形態またはタイプの流体タービンに限定するものではない。
【0056】
図2を参照すると、本開示のいくつかの態様と一致する、発電機204に結合された流体タービン100を含む流体エネルギー変換システムの直交図である。流体タービン100は、流体流210に応じてスピンするように構成された複数のブレード206、208を含み得る。発電機204は、ロータ212とステータ214を含み得、これらは共に1つまたは複数の永久磁石および銅巻線を収容する(例えば、ロータが磁石を含み、ステータが銅巻線を含んでもよいし、またはその逆であってもよい)。発電機204は、ロータ212がステータ214に対して回転するときに(例えば、回転運動から銅巻線を取り囲むように変動磁場を発生させることによって)交流(AC)を誘導するように構成され得る。流体流210に含まれる運動エネルギーは、流体タービン100に力を及ぼし、ブレード206、208を回転させ得る。ブレード206、208の回転運動は、発電機204のロータ212をステータ214に対してスピンさせ、交流電流を発生させ、それによって流体流210の運動エネルギーを電気エネルギーに変換し得る。流体タービン100は垂直軸型風力タービンとして示されており、流体流210は空気流として示されているが、この例は限定することを意図するものではなく、流体タービン100は、水平軸型風力タービン、水力タービン、ガスタービン、または蒸気タービンであってもよい。同様に、流体流210は、それぞれ水、ガス、または蒸気であってもよい。
【0057】
本開示のいくつかの態様と一致する、例示的な地理的に関連付けられた流体タービン100A、100B、100Cの群300の直交図を図示する図3を参照する。地理的に関連付けられた流体タービン100A、100B、100Cは、回路310および1つまたは複数の通信リンク312を介して少なくとも1つのプロセッサ308に接続され得る。通信リンク312は、異なるタイプの有線通信リンク(例えば、ワイヤ、ケーブル、ファイバ)および無線通信リンク(例えば、Wi-Fi、Bluetooth、Zigbee、AM、FM、PM無線トランシーバ、衛星またはGPSトランシーバ、IRトランシーバ、超音波トランシーバ、および/または任意の他のタイプの無線通信リンク)を含み得る。通信リンクは、例えば、流体タービン100A、100B、100Cによって発生した電力を受け取るため、および/または耐荷重信号を流体タービン100A、100B、100Cに送信するための高電力通信リンク、ならびに、例えば、複数のプロセッサ間および/またはセンサ間でデータを送受信するための低電力通信リンクを含み得る。
【0058】
少なくとも1つのプロセッサ308は、例えば、流体タービン100A、100B、100Cのうちの1つもしくは複数の制動、減速、停止、ロック、ロック解除、および/もしくは始動などの動作を協調させ、流体タービン100A、100B、100Cのいずれかの回転方向および/もしくは回転速度を制御し、流体タービン100A、100B、100Cのうちの1つもしくは複数のためのMPPTアルゴリズムを実装し、流体タービン100A、100B、100Cのいずれかの間の相対回転位相を制御し、かつ/または流体タービン100A、100B、100Cのうちの1つもしくは複数の動作を協調させるための任意の他の手順を行うことによって、流体タービン100A、100B、100Cの各々を別々に制御するか、または流体タービン100A、100B、100Cの各々の動作を協調させるように構成され得る。群300は3つの流体タービンを有するものとして示されているが、これは例示目的のためにすぎず、群300は、わずか2つの流体タービン、または4つ以上の流体タービンを含んでもよい。さらに、図3は、垂直型風力タービン(例えば、図1の流体タービン100に対応する)としての流体タービン100A、100B、100Cを示しているが、これは例示目的のためにすぎず、本開示を特定の実装形態に限定することを意図するものではない。群300は、例えば、流体タービン100以外の異なるタイプの流体タービン、例えば、1つまたは複数の水平型風力タービン、ならびに1つまたは複数の水力タービン、蒸気タービン、および/またはガスタービンを含んでもよい。図3の説明は、図示された例示的なタービン構造に関連して行われているが、図3に記載された原理は、タービン構造にかかわらず、すべてのタービンに適用されることは重要である。
【0059】
本開示のいくつかの態様と一致する、流体流から電力を発生させ、エネルギーシンク402に出力するように構成された例示的な流体エネルギー変換システム400の概略図を図示する図4を参照する。流体エネルギー変換システム400は、複数(例えば、群)401の地理的に関連付けられた流体タービン404(例えば、流体タービン404A、404B)を含み得る。流体タービン404A、404Bの各々は、流体流(例えば、図2に示す流体流210)のエネルギーを少なくとも1つのエネルギーシンク402(例えば、負荷)のための電力(例えば、合計電力出力440)に変換するために、それぞれ発電機406(例えば、発電機406A、406B)に接続され得る。合計電力出力440は、例えばバッテリーバンクに電力を供給するためのDC電力出力、または例えば電力系統に供給するためのAC電力出力を含み得る。いくつかの態様では、合計電力出力440の一部分は、DC信号として1つまたは複数のバッテリーを充電するために供給され得、合計電力出力440の一部分は、AC信号として電力系統に供給され得る。流体タービン404A、404Bは、図1に示される様々な例示的なタービンを含むがこれらに限定されない、任意の流体タービンであってもよい。エネルギーシンクの例には、電力系統、1つもしくは複数のバッテリー、および/または電力用の任意の他のシンクが含まれ得る。発電機406A、406Bは、流体タービン404A、404Bから受け取った機械的回転エネルギーを複数のAC電力出力408(例えば、AC電力出力408A、408B)に変換し得る。流体タービン404A、404Bおよび発電機406A、406Bの各々は、それぞれ充電コントローラ410(例えば、充電コントローラ410A、410B)と関連付けられ得る。AC電力出力408A、408Bは、それぞれ充電コントローラ410(例えば、充電コントローラ410A、410B)を介してDC電力信号412(例えば、DC電力信号412A、412B)に変換され得る。充電コントローラ410は、整流器(例えば、AC-DCコンバータ)、電圧センサスイッチ、ダンプ負荷、制動回路、コンデンサ、および/または電圧ブースタのうちの1つまたは複数などの電子回路を含み得る。DC電力信号412A、412Bは、複数のリンク416(例えば、リンク416A、416B)を介して相互接続回路414に伝達され得る。リンク416A、416Bは、電力信号を伝送するように構成された同軸ケーブル、ファイバ、および/またはワイヤのうちの1つまたは複数を含み得る。
【0060】
充電コントローラ410A、410Bは、通信リンク420(例えば、リンク420A、420B)を介して相互接続回路414に1つまたは複数の電子信号を伝送し得る。リンク420A、420Bは、少なくとも1つのプロセッサ428と充電コントローラ410A、410Bとの間で電子信号を送受信するように構成された1つまたは複数の有線および/または無線通信チャネルを含み得る。
【0061】
流体タービン404A、404Bおよび発電機406A、406Bの各々は、以下でより詳細に説明する少なくとも1つのセンサ418(例えば、少なくとも1つのセンサ418A、418B)と関連付けられ得る。各少なくとも1つのセンサ418は、例えば、センサに接続された流体タービン404および/または発電機406と関連付けられた1つまたは複数の動作パラメータを感知するために、流体タービン404および/または発電機406に接続し得る。各少なくとも1つのセンサ418は、充電コントローラ410に接続し得る。例えば、少なくとも1つのセンサ418Aは、流体タービン404Aおよび/または発電機406Aならびに充電コントローラ410Aに接続してもよく、少なくとも1つのセンサ418Bは、流体タービン404Bおよび/または発電機406Bならびに充電コントローラ410Bに接続してもよい。
【0062】
相互接続回路414は、通信リンク436を介して相互接続された、少なくとも1つのセンサ438、少なくとも1つのブースタ(例えば、電圧ブースタ)422、少なくとも1つのコンデンサ424、少なくとも1つのDC-DCコンバータ426、少なくとも1つのプロセッサ428、少なくとも1つのメモリ430、少なくとも1つのブレーキ回路432、および/または1つもしくは複数のインバータ434を含み得る。いくつかの態様では、インバータ434は、地理的に関連付けられた複数の流体タービン404によって生成された集約されたDC電力をグリッド互換AC信号(例えば、110V、120V、220V、240V、または地域電力系統と互換性のある任意の他の電圧レベル)に変換するように構成された単一のインバータであり得る。使用され得るインバータの1つの非限定的な例は、カリフォルニア州フリーモントのEnphase Energy,Inc.製のIQ7 Plusである。
【0063】
本開示のいくつかの態様と一致する、少なくとも1つのセンサ418に接続された充電コントローラ410の例示的な概略図を図示する図5を参照する。少なくとも1つのセンサ418は、1つもしくは複数の回転センサ502、1つもしくは複数の流体速度センサ504、1つもしくは複数の振動センサ506、1つもしくは複数の温度センサ508、1つもしくは複数の電力出力センサ510、および/または1つもしくは複数の画像センサ524を含んでもよい。1つまたは複数の回転センサ502は、流体タービン404の1つもしくは複数のブレードおよび/もしくはシャフト、ならびに/または発電機406のロータなど、流体タービン404および/または発電機406の回転構成部品と共に構成されてもよい。流体速度センサ504は、例として、流体タービン404に影響を及ぼす流体流の速度を感知するための風速計、水流センサ、ガス流量計、および/または蒸気流量計のうちの1つまたは複数を含んでもよい。振動センサ506は、例として、流体タービン404および/または発電機406の1つまたは複数の構成部品の振動を感知するための1つまたは複数の加速度計、圧電MEMS、ピエゾ抵抗MEMS、および/または容量性MEMSを含んでもよい。温度センサ508は、例えば、温度計、サーモスタット、熱電対、サーモパイル、赤外線温度計、バイメタルストリップ温度計、または任意の他のタイプの温度測定デバイスを含んでもよい。電力出力センサ510は、例えば、発電機406によって発生し電力を測定するための電圧計(例えば、電圧センサ)および/または電流計(例えば、電流センサ)を含んでもよい。1つまたは複数の画像センサ524は、1つまたは複数のカメラ(例えば、電荷結合デバイスもしくはCCDカメラ、および/または可視光を検出するためのCMOSカメラ、および/またはIRカメラ)を含んでもよい。
【0064】
各充電コントローラ410は、少なくとも1つのプロセッサ512、メモリ514、入力/出力(I/O)516(例えば、通信リンク420を介して少なくとも1つのプロセッサ428と通信するための)、電子式ブレーキ制御518、機械式ブレーキ制御520、ヨー制御526、ピッチ制御528、および/または整流器530のうちの1つまたは複数を含み得る。少なくとも1つのプロセッサ512、メモリ514、I/O516、電子式ブレーキ制御518、機械式ブレーキ制御520、ヨー制御526、ピッチ制御528、および整流器530は、バスシステム522を介して相互接続されてもよい。いくつかの態様では、例えば、保守もしくは安全手順をスケジュールするため、および/または流体タービン404の動作を同期させるために、(例えば、少なくとも1つのプロセッサの)クロックがセンサとして使用され得る。いくつかの態様では、クロックは、警報(例えば、信号)を発して、少なくとも1つのプロセッサによる流体タービンの制動、減速、停止、ロック、および/またはロック解除を引き起こすためのスケジューリングソフトウェアと併せて使用され得る。
【0065】
電子式ブレーキ制御518は、例えば電子制動機構を実装するために、インバータとブースタとを含み得る。例えば、流体タービン404の電子制動は、発電機406に負荷(例えば、インピーダンス)を課すことによって実施されてもよい。少なくとも1つのプロセッサ(例えば、少なくとも1つのプロセッサ428およびプロセッサ512)は、所望のレベルの制動を達成する特定の負荷を課すための適切なAC信号を決定し得る。少なくとも1つのプロセッサは、DC信号lを充電コントローラ410の電子式ブレーキ制御518に伝送し得る。電子式ブレーキ制御518は、DC信号を使用してAC信号を生成し得、電子式ブレーキ制御518のブースタはAC信号を、発電機406に特定の負荷を課すのに適したAC信号に対応するレベルまで増幅し得る。増幅されたAC信号は、発電機406のロータに伝送されて負荷を課し、それによって流体タービン404を(例えば、減速および/または停止させることによって)制御し得る。例えば、AC信号は、MPPTプロトコルを実装し、電子式ブレーキを作動させ、流体タービン404の位相を(例えば、1つの流体タービンを別の流体タービンに対して減速させることによって)調整し、回転速度を調整し、回転方向を調整し、かつ/または流体タービン404に対して任意の他の制御動作を行うために使用され得る。
【0066】
機械式ブレーキ制御520は、少なくとも1つのプロセッサ(例えば、少なくとも1つのプロセッサ428および/またはプロセッサ512)が流体タービン404および/または発電機406の1つまたは複数の回転構成部品と共に構成された1つまたは複数の機械式ブレーキ(例えば、ブレーキパッド、ディスク、および/またはドラム)を制御することを可能にする1つまたは複数の電子スイッチを含み得る。
【0067】
いくつかの態様では、流体タービン404の電子制動は、充電コントローラ410によって、例えば、発電機406によって生成された電力をダンプ負荷に迂回させることによって実施され得る。
【0068】
本開示のいくつかの態様と一致する、少なくとも1つの機械式ブレーキを備えて構成された例示的な流体タービン600の断面上面図を図示する図6を参照する。流体タービン600は、回転可能なシャフト606、少なくとも1つの機械式ブレーキ608、発電機610、少なくとも1つのロック612、および充電コントローラ614(例えば、充電コントローラ410に対応する)に接続されたブレード602、604を含み得る。発電機610は、ブレード602、604によって回転力学的エネルギーを電力に変換するために回転可能なシャフト606に接続され得る。充電コントローラ614は、発電機610、回転可能なシャフト606、ブレード602、604、少なくとも1つの機械式ブレーキ608、および少なくとも1つのロック612のうちの1つまたは複数に接続され得る。少なくとも1つの機械式ブレーキ608および/または少なくとも1つのロック612は、回転可能なシャフト606、発電機610のロータ、ならびに/またはブレード602、604などの、流体タービン600と関連付けられた任意の回転可能な構成部品上で動作し得る(例えば、シャフト606上で動作する少なくとも1つの機械式ブレーキ608およびロック612が図6に示されているが、これは例示目的のためにすぎず、本開示を特定の実装形態に限定するものではない)。少なくとも1つのプロセッサ(例えば、少なくとも1つのプロセッサ512および/またはプロセッサ428)は、少なくとも1つの機械式ブレーキ608および少なくとも1つのロック612の係合および/または係合解除のレベルを、少なくとも1つの機械式ブレーキ608および/または少なくとも1つのロック612の係合および/または係合解除のレベルを制御するように構成された1つまたは複数のスイッチを制御するための信号を機械式ブレーキ制御520に送信することによって制御し得る。
【0069】
充電コントローラ614は、(例えば、回転可能なシャフト606、ブレード602、604、少なくとも1つのブレーキ608、および/または少なくとも1つのロック612を含む)流体タービン600および/または発電機610と共に構成された1つまたは複数のセンサ(例えば、少なくとも1つのセンサ418)から信号を受信し得る。1つまたは複数の信号は、流体タービン600と関連付けられた動作パラメータを決定するために少なくとも1つのプロセッサによって受信され得る。例えば、少なくとも1つのプロセッサは、信号を使用して充電コントローラ614と通信して電子制動を作動もしくは作動解除してもよく、かつ/または少なくとも1つのブレーキ608と通信して機械制動を係合または係合解除してもよい。制動システムは、流体タービン600を参照して上述されているが、これは例示目的のためにすぎない。本明細書に記載される制動システム原理は、図1に図示するタービンを含むがこれに限定されないすべての流体タービンに適用されることを意図している。
【0070】
非限定的な例として、本開示のいくつかの態様と一致する、複数401の地理的に関連付けられた流体タービン404を制御するための例示的な回路700の概略図を図示する図7を参照する。例示的な回路700は、図4および図5と併せて理解され得る。流体タービン404(本開示全体を通して図7図11に関連して説明したようなものを含む)は、図1に図示する様々な例示的な流体タービンを含むがこれらに限定されない、任意の流体タービンであってもよい。流体タービン404は、群401として地理的に関連付けられていてもよい。流体タービン404の各々は、流体流のエネルギーをAC電力出力に変換するための発電機406に接続され得る。AC電力出力408の各々は、充電コントローラ410に接続され得る。各充電コントローラ410は、少なくとも整流器530と、ブレーキ回路712(例えば、ブレーキ検出回路を含む)と、電圧ブースタ714とを含み得る。整流器530は、AC電力出力408をDC信号に変換し得、DC信号をブレーキ回路712および電圧ブースタ714に伝送し得る。ブレーキ回路712は、流体タービン404に対して(例えば、少なくとも1つのセンサ418のうちの1つまたは複数から受信した情報に基づいて)電子制動を行うように構成され得る。いくつかの態様では、各充電コントローラ410は、それに接続された発電機406上でMPPTプロトコルを実装するように構成され得る。充電コントローラ410の各々は、(例えば、エネルギーシンク402に対応する)電力系統718に接続され得るインバータ434に(例えば、並列に)接続され得る。充電コントローラ410は、AC電力信号をインバータ434に供給し得、インバータ434は、AC電力信号の集合を総AC電力出力722に変換し得る。インバータ434は、少なくとも1つのプロセッサ(例えば、図4の少なくとも1つのプロセッサ428)と関連付けられ得る。いくつかの態様では、インバータ434は(例えば、それと共に構成された少なくとも1つのプロセッサを介して)、例えば、電力系統718で構成された負荷を操作することによって、流体タービン404上でMPPTプロトコルを実装するように構成され得る。例えば、負荷を増加させることにより、流体タービン404を減速させ得、負荷を減少させることにより、流体タービン404の回転速度を増加させ得る。よって、いくつかの態様では、単一のインバータ434が、複数の充電コントローラ410を介して複数の流体タービン404上でMPPTプロトコルを実装するように構成され得る。いくつかの態様では、インバータ434および電力系統718は、バッテリーバンク720に置き換えられ得る。
【0071】
別の非限定的な例として、図8を参照すると、本開示のいくつかの態様と一致する、地理的に関連付けられた複数の流体タービン404を制御するための例示的な回路800の別の概略図である。回路800は、(例えば、図4および図5に関連して)回路700と実質的に同様であってもよく、顕著な違いは、発電機406の各々に対する複数の整流器530を含む共通の(例えば、共有された)充電コントローラ802である。発電機406の各々は、複数のワイヤ(例えば、出力AC電力信号の3つの位相の各々に対して3本のワイヤ)を介して共通の充電コントローラ802に接続され得る。整流器530の各々は、(例えば、少なくとも制動センサを含む)共通のブレーキ回路804に(例えば、2本のワイヤを介して)接続され得る。共通のブレーキ回路804は、共通の電圧ブースタ806(例えば、すべての流体タービン404に対して単一の電圧ブースタ)に接続され得る。充電コントローラ802(例えば、すべての流体タービン404に共通の)は、AC電力を電力系統718に出力するためにインバータ434に接続され得る。よって、共通または共有の充電コントローラ802は、複数の整流器530(例えば、流体タービン404ごとに1つの整流器)を介して複数の流体タービン404を単一のインバータ434に接続し得る。いくつかの態様では、インバータ434は、整流器530を介して流体タービン404の各々でMPPTプロトコルを実装するように構成され得る。いくつかの態様では、ケーブルは、三相AC出力の電力損失が比較的低いため、各発電機406を単一の充電コントローラ410に接続し得る。これは、流体タービン404が広い領域にわたって広がっている場合(例えば、流体タービン404のうちのいずれか2つの間の距離が、少なくとも、各流体タービンのブレード直径よりも大きい場合、および/またはタービン群が多くの流体タービンを含む場合)に有利であり得る。回路800は、MPPT制御を欠いていてもよいし、流体タービン404ごとの個別のMPPT制御を含んでいてもよいし、または、例えば単一の流体エネルギー変換システムとして動作する、地理的に関連付けられた複数の流体タービン404に対する集中MPPT制御を含んでいてもよい。
【0072】
別の非限定的な例として、本開示のいくつかの態様と一致する、地理的に関連付けられた複数の流体タービン404を制御するための例示的な回路900のさらなる概略図を図示する図9を参照する。回路900は、(例えば、図4および図5に関連して)回路700および回路800と実質的に同様であってもよく、顕著な違いは、発電機406の各々が(例えば、三相AC信号用の3つの入力を介して)異なる整流器530に接続され得ることである。整流器530の各々は、複数の流体タービン404のための共通のブレーキ回路804および共通の電圧ブースタ806を含む単一の(例えば、共通の)充電コントローラ902に(例えば、正および負の2本のワイヤを介して)DC信号を出力し得る。整流器530は、充電コントローラ902に並列に接続され得る。
【0073】
別の非限定的な例として、本開示のいくつかの態様と一致する、地理的に関連付けられた複数の流体タービン404を制御するための例示的な回路1000のさらに別の概略図を図示する図10を参照する。回路1000は、(例えば、図4および図5に関連して)回路700、回路800および回路900と実質的に同様であってもよく、顕著な違いは、各発電機406が別個の充電コントローラ410に接続され得、各充電コントローラ410が、少なくとも、整流器530、ブレーキ回路712、MPPT制御1002、および電圧ブースタ714を含むことである。充電コントローラ410の各々は、電力系統718に接続するためにインバータ434に、または代替的にバッテリーバンク720にDC電力信号を(例えば、並列に)伝送し得る。
【0074】
別の非限定的な例として、本開示のいくつかの態様と一致する、地理的に関連付けられた複数の流体タービン404を制御するための例示的な回路1100のさらなる概略図を図示する図11を参照する。回路1100は、回路700、回路800、回路900、および回路1000と実質的に同様であってもよく、顕著な違いは、各充電コントローラ410が整流器530、ブレーキ回路712、およびMPPT制御1002を含み得ることである。各充電コントローラ410は、DC信号を共通の電圧ブースタ806に出力し得、共通の電圧ブースタ806は、集約されたDC電力をインバータおよびグリッドに、または代替的にバッテリーバンク720に伝送し得る。
【0075】
地理的に関連付けられた複数の流体タービンからの出力を利用するための回路700~1100を比較する例示的な表1(以下)を参照する。
【0076】
(表1)地理的に関連付けられた複数の流体タービンからの出力を利用するための異なる構成の比較
【0077】
本開示のいくつかの態様と一致する、様々な流体速度で動作する流体タービンについての電力出力対回転速度の変動を示す例示的なチャート1200を図示する図12を参照する。チャート1200の水平軸1216(例えば、x軸)は、(例えば、RPMとして測定された)流体タービンの回転速度に対応する。チャート1200の垂直軸1218(例えば、y軸)は、各回転速度に対して流体タービンによって出力された出力に対応する。チャート1200は、複数の曲線を含み得、各曲線は異なる流体速度(例えば、vw1~vw6)に対応する。チャート1200の曲線の各々は、流体タービンが対応する流体速度に対して最大(例えば、またはほぼ最大値)レベルの出力を生成し得る回転速度を示すピーク(例えば、ピーク1204、1206、1208、1210、1212、1214)を含み得る。例えば、ピーク1204は、流体速度がvw1であるときの、流体タービンが対応する回転速度でスピンするときに達成可能な流体タービンの最大電力出力を示し得、ピーク1206は、流体速度がvw2であるときの、流体タービンが対応する回転速度でスピンするときに達成可能な流体タービンの最大電力出力を示し得、以下同様である。
【0078】
線1202(例えば、流体速度vw1~vw6の各々のピーク電力出力1204~1214をトレースする)は、各流体速度の下で最大(例えば、またはほぼ最大値)の電力出力を生成するための流体タービンの目標回転速度を決定するために使用され得る。いくつかの態様では、チャート1200は、特定の流体タービン用のMPPTプロトコルを実装するために使用され得る。いくつかの態様では、少なくとも1つのプロセッサ(例えば、少なくとも1つのプロセッサ428および/または512)は、チャート1200を使用して、充電コントローラ(例えば、充電コントローラ410、802および/または902)を介して流体タービンの負荷を制御して、特定の流体速度に対して線1202に対応する回転速度で流体タービンをスピンさせ得る。いくつかの態様では、地理的に関連付けられた複数の流体タービン中の各流体タービンは、(例えば、各流体タービンの設計および動作パラメータに応じて)チャート1200の異なるバージョンと関連付けられ得る。いくつかの態様では、地理的に関連付けられた複数の流体タービン中の各流体タービンは、チャート1200の実質的に同様のバージョンと関連付けられ得る。
【0079】
本開示のいくつかの態様と一致する、例示的な制動回路1300の概略図を図示する図13を参照する。いくつかの態様では、制動回路1300の少なくとも一部は、充電コントローラ410、802および/または902のいずれかと関連付けられ得る。いくつかの態様では、制動回路1300の少なくとも一部分は、相互接続回路414と関連付けられ得る。いくつかの態様では、制動回路1300の一部分は、充電コントローラ410、802および/または902のいずれかと関連付けられ得、制動回路1300の別の部分は、相互接続回路414と関連付けられ得る。
【0080】
制動回路1300は、少なくとも1つのプロセッサ(例えば、少なくとも1つのプロセッサ512)と、メモリ(例えば、メモリ514)と、機械式ブレーキ制御(例えば、機械式ブレーキ制御520)と、電子式ブレーキ制御(例えば、電子式ブレーキ制御518)と、整流器(例えば、整流器530)と、第1の電圧センサ1310と、回路保護装置1312(例えば、静電気放電、過電圧、および/または過電流保護回路のうちの少なくとも1つを含む)と、スイッチ1314(例えば、単極双投スイッチ)と、第1のDC/DCコンバータ1316(例えば、電圧閾値を上回って動作するように構成された)と、第2のDC/DCコンバータ1318(例えば、電圧閾値を下回って動作するように構成された)と、第2の電圧センサ1320と、コンデンサ1322と、DC出力1324とを含んでもよい。整流器530は、可変DC電圧出力を生成するように構成された三相整流器であってもよい。いくつかの態様では、DC電力出力1324は、AC電力出力信号に変換するためのインバータ(例えばインバータ434)に向けられ得る。いくつかの態様では、DC出力1324は、DC電力出力1324をバッテリーバンクに向け得る。
【0081】
少なくとも1つのプロセッサ512は、制動回路1300に供給されたAC電力出力408(例えば、三相AC電力出力信号)、および/または1つもしくは複数のセンサ(例えば、少なくとも1つのセンサ418)から受信した信号などの1つまたは複数の信号に基づいて、発電機406に接続された流体タービン404の制動を制御し得る。整流器530は、AC電力出力408をDC電力信号に変換し得る。少なくとも1つのプロセッサ512は、第1の電圧センサ1310を介してDC電力出力測定値としてAC電力出力408の表示を受信し得る。流体タービン404および発電機406は、機械式ブレーキ608と関連付けられ得る。流体タービン404および/または発電機406の機械制動を制御するために、少なくとも1つのプロセッサ512は、機械式ブレーキ608を係合させるために機械式ブレーキ制御520に制御信号を送信し得る。流体タービン404の電子制動を制御するために、少なくとも1つのプロセッサ512は、電子式ブレーキ制御518を介して発電機406に負荷を受けさせ得る。いくつかの態様では、電力出力センサ510は、第1の電圧センサ1310および/または第2の電圧センサ1320と関連付けられ得る。
【0082】
非限定的な例として、第1のDC/DCコンバータ1316は、500ワットで動作し、18~60Vの範囲の入力を受け取って、3.3~24Vの範囲の電圧を出力し、16.5Vでスイッチオンし、98.5%未満)の効率で動作するように構成されてもよく、第2のDC/DCコンバータ1318は、300ワットで動作し、9~36Vの範囲の入力を受け取って、8~24Vの範囲の電圧を出力し、9Vでスイッチオンし、97%未満)の効率で動作するように構成されてもよい。スイッチ1314は、22V以上のDC信号を第1のDC/DCコンバータ1316に向け、22V未満のDC信号を第2のDC/DCコンバータ1318に向け得る。いくつかの態様では、少なくとも1つのプロセッサ512は、発電機406に課される電子負荷を(例えば、メモリ514に記憶されたチャート1200のバージョンに基づいて)所与の流体速度についての流体タービン404の回転速度に一致させて、ピーク(またはほぼピークの)AC電力出力を生成することによって、流体タービン404をMPPTプロトコルに従わせ得る。
【0083】
いくつかの態様では、少なくとも1つのプロセッサ512は、例えば、流体タービン404に課される負荷と関連付けられた情報を伝送するために、少なくとも1つのプロセッサ428と通信し得る。例えば、情報は、少なくとも1つのプロセッサによって、(例えば、単一の流体タービン用の個別のMPPTプロトコルもしくは低レベルのMPPTプロトコル、および/または地理的に関連付けられた複数の流体タービン用の群MPPTプロトコルもしくは上位レベルのMPPTプロトコルを含む)1つまたは複数のMPPTプロトコルを実装するために、地理的に関連付けられた流体タービン群の制動を協調させるために、かつ/または地理的に関連付けられた流体タービン群のブレード向きを協調させるために使用されてもよい。
【0084】
例えば、図10は、図4および図13と併せて、一体型流体エネルギー変換システム400の詳細な概略図とみなされてもよい。制動回路1300のバージョンは、充電コントローラ410のMPPT制御1002の各々と関連付けられて、(例えば、各々が個々の流体タービン404のうちの1つに専用の)少なくとも1つのプロセッサ512の各々が(例えば、孤立した)各流体タービン404の動作を協調させることを可能にしてもよい。また、相互接続回路414は、MPPT制御1002の各々に接続されて、少なくとも1つのプロセッサ428が(例えば、各々が個々の流体タービン404のうちの1つに専用の)充電コントローラ410のいずれかから情報を受信して、群401内で動作する流体タービン404の動作を一体型流体エネルギー変換システム400として協調させることを可能にしてもよい。
【0085】
本開示のいくつかの態様と一致する、流体タービンに接続された発電機による周期的電力信号発電機の例示的なグラフ1400を図示する図14を参照する。グラフ1400は、流体タービン404が流体流210に応じて回転するときに発電機406によって生成される電力信号を表し得る。いくつかの態様では、グラフ1400は、流体タービン404の回転運動に対応する実質的な正弦波であってもよく、回転の異なる段階は、異なるレベルのエネルギーの生成に対応し得る。
【0086】
状況によっては、(例えば、地理的に関連付けられた複数の)流体タービン群全体を迅速に減速またはシャットダウンすることが有用であり得る。例えば、群内のすべての流体タービンが同様の流体状態に曝されており、群の1つのタービンが安全性閾値外で動作している場合、すべての流体タービンを減速または停止させることにより、群の構造的完全性が保たれ得る。安全性閾値は、例えば、群内の他の流体タービンにも影響を及ぼす可能性が高い風速または強い海流とも関連付けられ得る。集中制動は、風力流体タービン群が一体型流体エネルギー変換システムとして動作することを可能にするために、システム較正、同期、保守、試験、修理、および/または協調などの他の目的にも有用であることが判明し得る。流体タービン群全体のための集中制動システムの態様が開示される。
【0087】
いくつかの態様は、地理的に関連付けられた複数の流体タービンの協調制動のためのシステムを含む。流体タービンは、本開示の他の箇所で説明するように、流体流からエネルギーを捕捉するように構成された機械装置を含み得る。地理的に関連付けられた流体タービンは、本開示の他の箇所で説明するように、流体タービンのグループまたは群を形成するように、互いに比較的近接して位置決めされた複数の流体タービンを指し得る。流体タービンの制動は、流体タービンの複数の回転ブレードに影響を及ぼす力の行使を含み得る。この力は、高い流体流の条件下であっても、ブレードの回転を減速または停止させ得る。いくつかの態様では、制動は機械的に、例えば、流体タービンの1つまたは複数の回転構成部品に(例えば、ブレーキパッド、ドラム、またはディスクを介して)摩擦を導入することによって達成され得る。ある場合には、機械式ブレーキはスイッチを介して係合され得、少なくとも1つのプロセッサが1つまたは複数の電子信号を使用して機械的破断を制御することを可能にする(例えば、制動信号を伝送することにより、機械式ブレーキを係合させるためにスイッチをオンにし、制動信号の伝送を停止することにより、機械式ブレーキを係合解除するためにスイッチをオフにし得る)。いくつかの態様では、制動は電気的に、例えば、流体タービンに接続された発電機のロータに電気信号を伝送することによって達成され得る。電気信号は、ロータにインピーダンスを導入し、ロータの回転を減速させ、それによってロータに接続された流体タービンも減速させ得る。地理的に関連付けられた複数の流体タービンの協調制動は、地理的に関連付けられた流体タービン群内の各流体タービンの1つまたは複数の回転構成部品に及ぼされる制御または調整された力(例えば、電気制動力および/または機械制動力)を指し得る。ある場合には、協調制動は、群内の各流体タービンを実質的に同時に(例えば、実質的に一斉に)かつ/またはパターン(例えば、時間および/もしくは位置ベースのパターン)に従って減速または停止させ得る。協調制動は、少なくとも1つのプロセッサが地理的に関連付けられた複数の流体タービンの動作を同期させることを可能にし得る。いくつかの態様では、協調制動は、地理的に関連付けられた複数の流体タービンが単一の流体エネルギー変換システムとして集合的に動作することを可能にし得る。
【0088】
非限定的な例として、図4を参照すると、流体エネルギー変換システム400は、地理的に関連付けられた複数の流体タービン404に協調制動を提供し得る。
【0089】
別の非限定的な例として、図13は、地理的に関連付けられた複数の流体タービン404の協調制動を可能にするために流体タービン404の各々が制動回路1300と関連付けられ得る。
【0090】
いくつかの態様では、地理的に関連付けられた流体タービンは風力タービンである。風力タービンは、水平軸型タービン(例えば、HAWT)または垂直軸型タービン(例えば、VAWT)を含み得る。HAWT風力タービンは、少なくとも1つのブレードを含み得、典型的には、3つの等間隔の(例えば、120°離間した)ブレードを含み得る。風力タービンによって生成されるエネルギーの量は、少なくとも1つのブレードの長さに比例し得る。VAWT風力タービンは、風の流れを受けるように構成された1つまたは複数の幅広ブレード、または空気力学的であるように構成された1つまたは複数の細長いブレードを含み得る。HAWT風力タービンの水平形状のために、大量のエネルギーを生成するための長いブレードを有するHAWT風力タービンは、ブレードが物理的構造体および/または生物と干渉するのを防止するために遠隔地に配置され得る。HAWT風力タービン(例えば、風力発電所)群は、広い面積(例えば、数百平方キロメートル)に及び得る。VAWT風力タービンの垂直形状は、大量のエネルギーを生成するための比較的長いブレードを有するVAWT流体タービンを、都市部に配置することを可能にし得る。また、VAWT流体タービンは、HAWTタービンよりも互いに近接して集団化(例えば、グループ化)され、相互接続回路を介して地理的に関連付けられた風力タービン群を相互接続することを容易にし得る。
【0091】
いくつかの態様では、地理的に関連付けられた流体タービンは水力タービンである。水力タービンは、反動タービンまたは衝動タービンを含み得る。反動水力タービンは、反動水力タービンを出る水の水圧が入る水の水圧よりも低くなるように、通過する水流からエネルギーを引き出し得る。衝動水力タービンは、水流の方向を変え得る。この変化は、衝動水力タービンのブレードを旋回させ得る衝動を誘発し得る。
【0092】
非限定的な例として、図4に、相互接続回路310を介して少なくとも1つのプロセッサ428に接続された、地理的に関連付けられた複数のタービン404(例えば、少なくとも流体タービン404A、404Bを含む)を示す。流体タービン404は、1つもしくは複数の水力タービン、ガスタービン、および/もしくは蒸気タービン(例えば、図1の流体タービン104)、ならびに/または1つもしくは複数の風力タービン(例えば、図1の流体タービン100、102、106~112)を含み得る。
【0093】
いくつかの態様は、(例えば、地理的に関連付けられた複数の流体タービンの制動を協調させるための動作を行うために)少なくとも1つのプロセッサを含む。少なくとも1つのプロセッサは、例えば、本開示の他の箇所で説明するように、地理的に関連付けられた複数の流体タービンの動作を、単一の流体エネルギー変換システムとして集合的に動作するように制御するために、互いに通信可能にリンクされた単一のプロセッサまたは複数のプロセッサを含み得る。
【0094】
非限定的な例として、図4において、少なくとも1つのプロセッサ428は、例えば、制動を協調させるための動作を行うために、地理的に関連付けられた複数の流体タービン404A、404Bに接続され得る。
【0095】
いくつかの態様は、地理的に関連付けられた複数の流体タービンと関連付けられた少なくとも1つの動作パラメータの許容差閾値を示す情報を記憶したメモリにアクセスすることを含む。メモリは、本開示の他の箇所で説明するように、少なくとも1つの非一時的コンピュータ可読記憶媒体を指し得る。メモリにアクセスすることは、1つまたは複数の動作(例えば、読み出し、書き込み、変更、追加、削除、および/または任意の他のメモリアクセス動作)を行うために、少なくとも1つのメモリとの間でデータを受信および/または伝送することを含み得る。地理的に関連付けられた複数の流体タービンと関連付けられた動作パラメータは、地理的に関連付けられた複数の流体タービンの性能および/または動作に影響を及ぼす変数または設定を含み得る。流体タービンに関する動作パラメータの例には、流体流速度、ロータ速度、ブレード先端速度、ブレードピッチ、ブレードヨー、ブレード揺動、ブレード振動、シャフト揺動、シャフト振動、電力出力、発電機温度、および/または流体タービンの動作に影響を及ぼす任意の他のパラメータが含まれ得る。動作パラメータは、適切な性能および効率を確保するために、地理的に関連付けられた複数の流体タービンに対して(例えば、回路を介して実装された)制御システムによって監視および制御され得る。許容差閾値は、システムを1つまたは複数の規格または規則に従って動作させる(例えば、これを順守させる)ために、システムの動作(例えば、動作パラメータ)に影響を及ぼす1つまたは複数のパラメータに課される制限または境界を指し得る。規格または規則は、安全性、効率、保守規則、耐久性、損傷制御、および/または流体タービンのシステムを動作させるための任意の他の関心事項などの1つまたは複数の関心事項に関連し得る。よって、許容差閾値は、安全性閾値、動作閾値、効率閾値、耐久性閾値、性能閾値、互換性閾値(例えば、電力系統に電力を出力するための)、エネルギー生成閾値、保守閾値、および/または流体タービンの任意の他のタイプの閾値のうちの1つまたは複数と関連付けられ得る。1つまたは複数の流体タービンを許容差閾値内で動作するように制御することは、1つまたは複数の流体タービンの適切、安全、かつ/または効率的な動作を容易にし得るが、1つまたは複数の流体タービンを許容差閾値外で動作させることは、損傷、損害、または傷害のリスクをもたらし得る。地理的に関連付けられた複数の流体タービンと関連付けられた動作パラメータの許容差閾値を示す情報は、流体タービンに関する1つもしくは複数の動作パラメータの許容差閾値を符号化したデータ、および/または流体タービンに関する1つもしくは複数の動作パラメータの許容差閾値を決定するために使用され得る情報を含み得る。少なくとも1つのプロセッサは、地理的に関連付けられた複数の流体タービンに関する1つまたは複数の動作パラメータを監視、制御、および/または調整する際に使用するために、地理的に関連付けられた複数の流体タービンの許容差閾値を示す情報にアクセスし得る。
【0096】
非限定的な例として、図4において、少なくとも1つのプロセッサ428は、流体タービン404A、404Bと関連付けられた1つまたは複数の動作パラメータの許容差閾値を示す情報を記憶したメモリ430にアクセスし得る。例えば、許容差閾値は、流体タービン404A、404Bの回転速度、流体タービン404A、404Bに影響を及ぼす流体速度、流体タービン404A、404Bの振動、流体タービン404A、404Bの温度、および/または流体タービン404A、404Bの電力出力のうちの1つまたは複数と関連付けられてもよい。ある場合には、許容差閾値は、充電コントローラ410A、410Bと共に構成された少なくとも1つのセンサ418のうちの1つまたは複数から少なくとも1つのプロセッサ428によって受信された情報と関連付けられ得る。
【0097】
いくつかの態様は、少なくとも1つのセンサから、地理的に関連付けられた複数の流体タービンのうちの特定の流体タービンに関する少なくとも1つの動作パラメータを示す情報を受信することを含む。センサは、本開示の他の箇所で説明するように、物理現象の検出、感知、または測定に応じて信号を出力し得るデバイスを指し得る。いくつかの態様では、少なくとも1つのセンサは、機械センサ、光センサ、抵抗センサ、容量センサ、温度センサ、圧電センサ、ホールセンサ、熱電対センサ、光電センサ、デジタル位置センサ、電流センサ、電圧センサ、光電エンコーダ、圧力センサ、流体面(例えば、液面)センサ、温度センサ、流量センサ、ならびに/または位置、直線変位、圧力、温度、流量、振動、回転速度、電流、電圧、電力、および/もしくは流体タービンの動作と関連付けられた任意の他のパラメータを検出するために使用され得る任意の他のタイプのセンサのうちの1つまたは複数を含み得る。特定の流体タービンに関する動作パラメータを示す少なくとも1つのセンサは、特定のタービンに接続された1つもしくは複数のセンサ、特定のタービンに接続されたデバイスに接続された1つもしくは複数のセンサ、および/または特定のタービンに近接して配置された(例えば、特定の流体タービンに隣接して配置されているが、特定の流体タービンから切り離された風速計など、特定のタービンから機械的に切り離された)1つもしくは複数のセンサを含み得る。少なくとも1つのセンサは、可動構成部品(例えば、特定の流体タービンに接続されたブレード、回転可能なシャフト、および/もしくはロータ)ならびに/または特定の流体タービンと関連付けられた固定構成部品(例えば、特定の流体タービンと関連付けられたステータ、電気出力、電気入力、および/もしくは発電機ハウジング)に接続され得る。例えば、少なくとも1つのセンサは、特定のタービンのブレード(例えば、ブレード先端)および/もしくはシャフトと共に構成されたセンサ、特定のタービンに接続されたロータと共に構成された1つもしくは複数のセンサ、特定の流体タービンの電力出力に接続された1つもしくは複数のセンサ、(例えば、特定の流体タービンの動作局面を制御するために)電気入力に接続された1つもしくは複数のセンサ、特定の流体タービンの動作に影響を及ぼす環境要因を測定するための1つもしくは複数のセンサ、ならびに/または特定の流体タービンの任意の他の動作局面と関連付けられた1つもしくは複数のセンサのうちの1つまたは複数を含み得る。
【0098】
センサから情報を受信することは、出力信号を求めて定期的にセンサをポーリングすること、ならびに/またはセンサから、例えば同期イベントおよび/もしくはリアルタイム割り込みイベントなどの非同期イベントとして、信号を受信することを含み得る。少なくとも1つのプロセッサは、ローカルまたはリモートで有線および/または無線通信リンクを介してセンサから情報を受信し得、受信した情報を(例えば、即時および/または後続のアクセスのために)メモリに記憶し得る。例えば、少なくとも1つのプロセッサは、遠隔気象モニタ(例えば、気象観測気球や気象衛星)と共に構成されたセンサから情報を受信してもよい。特定の流体タービンに関する少なくとも1つの動作パラメータを示す情報は、特定の流体タービンと関連付けられ、特定の流体タービンの性能および/または動作に影響を及ぼす変数または設定を示す1つまたは複数のセンサによって測定されたデータを含み得る。情報は、特定の時点で取られた単一の測定値、またはある期間にわたって取られた複数の測定値を含み得る。いくつかの態様では、情報は、ある期間にわたって(例えば、10秒間隔、もしくは30秒間隔にわたって)取られた複数の測定値の平均値、および/またはある期間にわたる傾向を含み得る。情報は、特定の動作パラメータ(例えば、流体速度)または複数の動作パラメータ(例えば、流体速度、ブレード先端回転速度、およびロータ回転速度)を示し得る。情報は、(例えば、単一のセンサによる)単一の測定値に基づくものであってもよいし、または(例えば、ある期間にわたる単一のセンサによる、各々が単一の測定を各々取る複数のセンサによる、またはある期間にわたって複数の測定値を取る複数のセンサによる)複数の測定値に基づくものであってもよい。
【0099】
いくつかの態様では、少なくとも1つのセンサは回転センサを含み、少なくとも1つの動作パラメータは、特定の流体タービンの回転速度に対応する。回転速度は、流体タービンのブレードおよび/またはシャフトが毎分完了する回転数(例えば、毎分回転数、すなわちRPM)または毎秒完了サイクル数に対応し得る。回転センサは、タコメータ(例えば、流体タービンシャフトの回転速度を測定するように構成された)、磁気抵抗センサ、誘導センサ、ホール効果センサ(例えば、ホール効果を使用して、流体タービンシャフトの回転数を決定するための磁場の存在を検出するように構成された)、振動センサ、光センサ(例えば、回転数をカウントすることによって、または回転間の持続時間を測定することによってタービンシャフトの回転速度を測定するように構成されたエンコーダおよび/または赤外線センサ)、超音波センサ(例えば、ブレードの回転速度を決定するための、センサと流体タービンのブレードとの間の距離を測定するための超音波を発するように構成された)のうちの1つまたは複数を含み得る。回転速度許容差閾値は、流体タービンの回転速度を制限して、不安定さおよび破損を引き起こす流体タービンのブレード浸食ならびに/またはブレードおよびシャフトにかかる応力を防止し、適切、効果的、かつ/または安全な動作を保証し得る。
【0100】
いくつかの態様では、少なくとも1つのセンサは流体速度検出器を含み、少なくとも1つの動作パラメータは、特定の流体タービンに影響を及ぼす流体速度に対応する。流体速度は、所与の時間単位(例えば、キロメートル毎時、またはメートル毎秒として測定される)にわたって加えられた力の下での流体(例えば、風、水、蒸気、および/またはガス)の移動または連続的な変形を指し得る。流体速度は、流体の粒子または分子の運動エネルギーに対応し得る。流体速度センサは、風速計(例えば、バン風速計、熱式風速計、および/もしくは風杯式風速計)、超音波流体速度センサ、ならびに/またはドローワイヤ変位センサ、ならびに/または流体速度および/もしくは流体方向を測定するように構成された任意の他のデバイスを含み得る。特定の流体タービンに影響を及ぼす流体速度は、流体流から流体タービンの複数のブレードに伝達され、複数のブレードの回転を引き起こす運動エネルギーの量を指し得る。流体流の方向に対する複数のブレードの向き(例えば、複数のブレードと流体流との間の入射角)、ブレードの形状、および/またはブレードの重量(例えば、慣性)は、流体流から複数のブレードに伝達される運動エネルギーの量に影響を及ぼし、それによって流体タービンの回転速度に影響を及ぼし得る。流体速度は(例えば、流体流方向と共に)、流体タービンの回転速度を予測するために使用され得、特定の流体タービンが回転速度許容差閾値内で動作している場合の指標として使用され得る。流体速度許容差閾値は、流体タービンの適切、効果的、かつ/または安全な動作を保証するために、流体タービンの動作を安全かつ/または生産的であると考えられる流体速度内に制限し得る。
【0101】
いくつかの態様では、少なくとも1つのセンサは振動センサを含み、少なくとも1つの動作パラメータは、特定の流体タービンの振動に対応する。流体タービンの振動は、流体タービンの機械構成部品(例えば、発電機のロータ、ステータ、および/または回転軸受、1つまたは複数のブレード、シャフト、制動機構、調整機構)と流体流との間の相互作用を含み得、流体タービンを不安定にし、破損を引き起こす可能性がある(例えば、規則的またはランダムな)振動を引き起こす。振動センサは、渦電流センサ、加速度計、変位センサ(例えば、レーザー変位センサ、および/または容量変位センサ)を含み得る。振動許容差閾値は、適切、効果的、かつ/または安全な動作を保証するために、流体タービンを動作させるときに許容され得る振動または揺動の量を制限し得る。
【0102】
いくつかの態様では、少なくとも1つのセンサは温度センサを含み、少なくとも1つの動作パラメータは、特定の流体タービンの温度に対応する。温度は、流体タービンによって発せられる熱の量を示し得る。温度センサは、温度計および/またはサーモスタット(例えば、閾値温度に達したときにスイッチを作動させるように構成された)を含み得る。温度許容差閾値は、過熱を防止するために、流体タービンから発せられ得る熱の量を制限し得る。例えば、発電機(例えば、発電機の銅配線および/または軸受)の温度は、発電機によって生成される電力量を示し得る。発電機が安全性閾値を超える電力レベルを生成する場合、発電機は過熱する可能性がある。発電機の温度を監視することは、流体タービンが許容差閾値内で動作しているかどうかを示し得る。流体タービンを温度許容差閾値内で動作するように制御することにより、過熱、電子回路への損傷、および/または火災を防止し得、流体タービンが適切、効果的、かつ安全に動作していることを保証し得る。
【0103】
いくつかの態様では、少なくとも1つのセンサは電力出力センサを含み、少なくとも1つの動作パラメータは、特定の流体タービンの電力出力に対応する。電力出力は、流体タービンに接続された発電機によって生成されたAC電力の量、および/または発電機のAC電力出力に接続された整流器によって出力されたDC電力の量を指し得る。流体タービンの電力出力は、流体タービンの回転速度を示し得る。例えば、AC電力出力の周波数は、流体タービンの複数のブレードに接続されたロータの回転速度に対応し得、それによって複数のブレードの回転速度を決定することを可能にする。別の例として、電力出力(例えば、ACおよび/またはDC電力出力の振幅)は、流体タービンによって生成された電気エネルギーの量を決定することを可能にし得、これが、流体タービンの回転に含まれる運動エネルギーの量を決定することを可能にし得る。電力出力センサは、流体タービンに接続された発電機の出力に接続された電圧計および/または電流計を含み得る。電力出力許容差閾値は、流体タービンによって生成され得る電力の量を制限し得る。流体タービンを電力出力許容差閾値内で動作するように制御することにより、流体タービンが回転および/または温度の許容差閾値を超えることを防止して、流体タービンが適切、効果的、かつ安全に動作していることを保証し得る。
【0104】
いくつかの態様では、少なくとも1つのセンサは画像センサを含み、少なくとも1つの動作パラメータは、画像センサによって取得された特定の流体タービンの画像データに対応する。例えば、少なくとも1つのプロセッサは、画像データを解析して、特定の流体タービンのRPM速度を決定し得る。
【0105】
非限定的な例として、図4において、少なくとも1つのプロセッサ428は、充電コントローラ410Aと関連付けられた少なくとも1つのセンサ(例えば、図5の少なくとも1つのセンサ418)から、(例えば、地理的に関連付けられた複数の流体タービン404A、404Bのうちの)流体タービン404Aに関する動作パラメータを示す情報を受信し得る。例えば、少なくとも1つのプロセッサ428は、回転センサ502からの流体タービン404Aおよび/もしくは発電機406Aの回転速度、流体速度センサ504からの流体速度、振動センサ506からの流体タービン404Aおよび/もしくは発電機406Aの振動、温度センサ508からの発電機406Aの温度、ならびに/または電力出力センサ510からの発電機406Aの電力出力(例えば、ACおよび/もしくはDC電力)の1つまたは複数の表示を受信し得る。いくつかの態様では、少なくとも1つのプロセッサ428は、画像センサ524から画像データを受信し得る。別の非限定的な例として、図7から図11において、少なくとも1つのプロセッサ(例えば、少なくとも1つのプロセッサ428)は、ブレーキ回路712と共に構成されたブレーキセンサ(例えば、電圧センサ)から情報を受信し得る。
【0106】
別の非限定的な例として、図13において、少なくとも1つのプロセッサ512および/または少なくとも1つのプロセッサ428は、第1の電圧センサ1310および/または第2の電圧センサ1320)から(例えば、発電機406の電力出力に対応する)電圧データを受信し得る。
【0107】
いくつかの態様は、特定の流体タービンに関する少なくとも1つの動作パラメータを示す情報を、メモリに記憶された許容差閾値と比較することを含む。比較することは、2つ以上の測定値間および/または1つもしくは複数の測定値と対照として使用される所定の値との間など、2つ以上の値間の類似性および差異を検査および/または評価することを含み得る。いくつかの態様では、少なくとも1つのプロセッサは、少なくとも1つのセンサから受信した情報と許容差閾値との間の直接比較を行い得る。いくつかの態様では、少なくとも1つのプロセッサは、(例えば、集約値、傾向もしくは傾向に基づく予測、および/または統計的属性を計算するために)少なくとも1つのセンサから受信した情報を処理し、(例えば、少なくとも1つのセンサから受信した情報と許容差閾値との間の間接的比較を行うために)情報の処理の出力を許容差閾値と比較し得る。例えば、少なくとも1つのセンサから受信した情報は、(例えば、前述のような)複数の測定値を含み得、少なくとも1つのプロセッサは、単一の値の許容差閾値(例えば、全体的なリスク閾値)と比較するために、情報から集約値(例えば、全体的なリスクレベル)を計算し得る。例えば、少なくとも1つのプロセッサは、1つもしくは複数のセンサから受信した複数の測定値または感知値に基づく統計的属性(例えば、平均値、中央値、最頻値、標準偏差、および/もしくは分散)、最大値もしくは最小値、パターンまたは傾向(例えば、主成分分析に基づく)、複数のデータ値の圧縮形式(例えば、t分布型確率的近傍埋め込み法(t-Distributed Stochastic Neighbor Embedding)、すなわちt-SNE法に基づく)、ならびに/または少なくとも1つのセンサから受信した情報の任意の他の属性を計算し得る。別の例として、少なくとも1つのプロセッサは、第1のセンサからの流体速度測定値、第2のセンサからのブレード先端回転速度測定値、および第3のセンサからのロータ回転速度など、異なるセンサから複数の信号を受信し得る。少なくとも1つのプロセッサは、ブレード先端回転速度、流体速度、および/またはロータ回転速度に基づいて平均値(例えば、加重平均値)を計算して、回転速度の閾値許容差と比較するための集約速度を計算し得る。
【0108】
非限定的な例として、図4において、少なくとも1つのプロセッサ428は、流体タービン404Aに関する少なくとも1つの動作パラメータを示す情報を、メモリ430に記憶された許容差閾値と比較し得る。
【0109】
いくつかの態様は、比較に基づいて、特定の流体タービンに関する少なくとも1つの動作パラメータが許容差閾値から逸脱しているかどうかを判定することを含む。逸脱していることは、(例えば、規則または推奨基準)から逸脱していること、それに適合していないこと、またはそれに違反することを含み得る。判定することは、測定、比較、推定、または計算を行って最終的な結果に到達することを指し得る。比較に基づいて、特定の流体タービンに関する少なくとも1つの動作パラメータが許容差閾値から逸脱しているかどうかを判定することは、特定の流体タービンについて測定された少なくとも1つの動作パラメータが、(例えば、許容差閾値を超えるか、許容差閾値を下回るか、または許容差閾値から逸脱することによって)許容差閾値から逸脱しているか、または許容差閾値に適合しないかどうかを識別することを含み得る。例えば、許容差閾値からの逸脱は、1つまたは複数の規則および/または推奨基準の違反を示し得る。いくつかの態様では、許容差閾値からの逸脱の判定は、単一の比較(例えば、単一の動作パラメータ)に基づくものであり得る。いくつかの態様では、許容差閾値からの逸脱の判定は、(例えば、複数の動作パラメータの、経時的な同じ動作パラメータの、または経時的な複数の動作パラメータ)複数の比較に基づくものであり得る。いくつかの態様では、少なくとも1つのプロセッサは、異なる動作パラメータの複数の指標に重みを割り当て、複数の動作パラメータに基づいて許容差閾値からの集約偏差を計算し得る。いくつかの態様では、許容差閾値からの逸脱は、ある期間(例えば、少なくとも10秒間、または少なくとも30秒間)にわたって判定され得る。例えば、少なくとも1つのプロセッサは、偏差が短い持続時間(例えば、1秒未満、10秒未満、30秒未満、もしくは任意の他の時間枠未満)にわたって続く場合に、許容差閾値からの逸脱を判定することを控えてもよく、かつ/または偏差がある持続時間(例えば、1分)にわたって継続することを必要としてもよい。
【0110】
非限定的な例として、図4において、少なくとも1つのプロセッサ428は、比較に基づいて、流体タービン404Aの充電コントローラ410Aの少なくとも1つのセンサ418から受信した少なくとも1つの動作パラメータが許容差閾値から逸脱しているかどうかを判定し得る。
【0111】
いくつかの態様は、特定の流体タービンに関する少なくとも1つの動作パラメータが許容差閾値から逸脱していると判定したときに、地理的に関連付けられた流体タービンの各々を減速させるために、地理的に関連付けられた流体タービンの各々に制動信号を送信することを含む。流体タービンを減速させることは、流体タービンの1つまたは複数の回転構成部品(例えば、1つまたは複数のブレード、シャフト、ヨー機構、ロータ、および/または流体タービンに接続された任意の他の回転構成部品)の回転速度を低下させることを含み得る。流体タービンに制動信号を伝送することは、流体タービンを減速させるように構成された1つまたは複数の制動システムを作動させるか、または該制動システムに係合するように構成された1つまたは複数の制御に電子通知を伝送することを含み得る。いくつかの態様では、流体タービン用の制動機構は、スイッチが「オン」状態にある間にのみ係合され得、(例えば、ある期間にわたって)制動機構に連続的に係合するための動力を必要とする。いくつかの態様では、少なくとも1つのプロセッサは、流体タービンの回転速度が安全性閾値を超えたこと、保守または修理手順がスケジュールされていること、同期手順がスケジュールされていること、流体速度が安全性閾値を超えたこと、電力系統が容量に達したこと、および/または流体タービンを制動するための任意の他の基準を示す信号を受信したことに応じて、流体タービンに制動信号を伝送し得る。
【0112】
いくつかの態様では、流体タービン用の制動システムは、電子制動機構を含み得る。流体タービン用の電子制動機構は、負荷または電気インピーダンスを導入して、流体タービンの回転を減速させ、かつ/または流体タービンに接続されたロータの短絡または分路を引き起こすように構成された電子信号を発するためのデバイスを含み得る。例えば、少なくとも1つのプロセッサは、(例えば、流体タービンの測定された回転速度、角運動量、および/または慣性モーメントに基づく)対応する量の流体タービンの回転の減速、例えば、流体タービンのRPMの制限を引き起こすのに必要とされる負荷またはインピーダンス(例えば、制御された抵抗)の量に基づいて制動信号を決定し得る。少なくとも1つのプロセッサは、インピーダンス保持信号を流体タービンに接続されたロータに伝送し得る。インピーダンス保持信号は、回転する流体タービンの運動エネルギーの一部を、ロータおよび流体タービンと関連付けられた回路に含まれる1つまたは複数の抵抗器を介して熱に変換させ得る。熱としての運動エネルギーの損失は、ロータおよびそれに接続された流体タービンの減速を引き起こし得る。いくつかの態様では、インピーダンス保持信号によって失われたエネルギーは、他の電子部品に電力を供給するために利用され、かつ/または後で使用するために貯蔵され得る。いくつかの態様では、電子制動によって発生した熱は、温度センサによって監視され、少なくとも1つのプロセッサに伝送され得る。
【0113】
いくつかの態様では、制動システムは、1つまたは複数の機械制動機構を含む。流体タービン用のいくつかの機械制動機構の例には、ブレーキパッド、ディスクブレーキ、ピン、および/または(例えば、作動スイッチを介して)制動信号を受信したことに応じて流体タービンの回転を減速または停止するように構成された任意の他の機械構成部品が含まれ得る。流体タービン用の機械制動機構は、流体タービンに接続されたロータ、流体タービンのヨーシステム、流体タービンのシャフト(例えば、回転可能なシャフト)、流体タービンの1つもしくは複数のブレード、および/または流体タービンに接続された任意の他の回転構成部品と関連付けられ得る。例えば、少なくとも1つのプロセッサは、流体タービン用の1つまたは複数の機械制動機構を作動させるように構成された1つまたは複数の作動スイッチに制動信号(例えば、「オン」信号)を伝送し得る。いくつかの態様では、制動システムは、電子制動システムと1つまたは複数の機械制動機構との組合せであってもよい。
【0114】
地理的に関連付けられた流体タービンの各々に制動信号を伝送することは、複数の制動信号を伝送することを含み得、各制動信号は、異なる地理的に関連付けられた流体タービンと共に構成された異なる制動機構を目標とする。例えば、少なくとも1つのプロセッサは、1つまたは複数の制動信号を、相互接続回路を介して、地理的に関連付けられた各流体タービンの各制動機構に伝送してもよい。いくつかの態様では、地理的に関連付けられた流体タービンの各々は、制動信号を実質的に同時に受信し得る。いくつかの態様では、地理的に関連付けられた流体タービンのうちの少なくとも一部は、異なる回転速度で回転し得、少なくとも1つのプロセッサは、地理的に関連付けられた各流体タービンに共通の制動信号を伝送して、地理的に関連付けられた流体タービンのうちの少なくとも一部を他のものよりもさらに減速させ得る。いくつかの態様では、少なくとも1つのプロセッサは、地理的に関連付けられた各流体タービンを同じ量だけ減速させる制動信号を伝送し得る。いくつかの態様では、少なくとも1つのプロセッサは、地理的に関連付けられた各流体タービンが実質的に同じ回転速度に達するように、地理的に関連付けられた各流体タービンの回転を減速させるために制動信号を伝送し得る。いくつかの態様では、少なくとも1つのプロセッサは、地理的に関連付けられた流体タービンのうちのただ1つの回転速度が許容差閾値を超えたと判定したことに応じて、地理的に関連付けられた流体タービンの各々に制動信号を伝送し得る。
【0115】
非限定的な例として、図4において、流体タービン404Aに関する少なくとも1つの動作パラメータが許容差閾値から逸脱していると判定したときに、少なくとも1つのプロセッサ428は、地理的に関連付けられた流体タービン404A、404Bの各々を減速させるために、地理的に関連付けられた流体タービン404A、404Bの各々に制動信号を送信し得る。例えば、少なくとも1つのプロセッサ428は、充電コントローラ410A、410Bの各々の電子式ブレーキ制御518(図5参照)にDC信号を伝送してもよく、電子式ブレーキ制御518は、DC信号をAC信号に変換し、AC信号を発電機406A、406Bのロータにそれぞれ伝送し得る。AC信号は、発電機406A、406Bのロータに負荷を課してロータの回転を減速させ、それによって(例えば、それに接続された)流体タービン404A、404Bの回転を減速させ得る。別の例として、少なくとも1つのプロセッサ428は、機械式ブレーキ制御520に電子信号(例えば、デジタル信号)を送信して、流体タービン404A、404Bおよび/または発電機406A、406Bの各々と共に構成された少なくとも1つの機械式ブレーキ608(例えば、図6参照)を係合させるためのスイッチを作動させて、流体タービン404A、404Bの減速を引き起こし得る。別の非限定的な例として、図13において、少なくとも1つのプロセッサ428は、機械式ブレーキ制御520および/または電子式ブレーキ制御518に制動信号を送信して、流体タービン404の各々を減速させるために、(例えば、流体タービン404のうちの異なるものと各々関連付けられた)各制動回路1300の各プロセッサ512と通信し得る。
【0116】
別の非限定的な例として、図7図11において、(例えば、インバータおよび/またはMPPT制御1002と共に構成された)少なくとも1つのプロセッサは、地理的に関連付けられた流体タービン404の各々を減速させるために、充電コントローラ410、共通の充電コントローラ802、および/または共通の充電コントローラ902の各々に制動信号を送信し得る。
【0117】
いくつかの態様では、地理的に関連付けられた流体タービンの各々の減速は、地理的に関連付けられた各流体タービンを停止させることを含む。流体タービンを停止させることは、流体タービンの1つまたは複数の回転構成部品(例えば、1つまたは複数のブレード、シャフト、ヨー機構、ロータ、および/または流体タービンに接続された任意の他の回転構成部品)の回転を、例えば、流体タービンの角速度が実質的に0になるように停止または中止させることを含み得る。例えば、少なくとも1つのプロセッサは、流体タービンの回転構成部品のうちの1つまたは複数の停止機構を作動させて流体タービンの回転を中止させるためのスイッチを入れるために停止信号を伝送してもよい。流体タービン用の停止機構は、ブレーキパッド、ドラムブレーキ、ディスクブレーキ、ばね式ブレーキ、および/または油圧ブレーキのうちの1つまたは複数を含み得、ロータ、シャフト、ヨー機構、および/または流体タービンの任意の他の回転構成部品のうちの1つまたは複数の回転を停止するように作用し得る。いくつかの態様では、流体タービン用の停止機構は、スイッチが「オン」状態にある間にのみ作動され得、停止機構を係合させるための動力を必要とする。いくつかの態様では、少なくとも1つのプロセッサは、流体タービンの回転速度が閾値より下まで減速したこと、保守または修理手順がスケジュールされていること、同期手順がスケジュールされていること、電力系統が容量に達したこと、流体速度が安全性閾値を超えたこと、および/または流体タービンを停止するための任意の他の基準を示す信号を受信したことに応じて、流体タービンの停止機構に停止信号を伝送し得る。
【0118】
地理的に関連付けられた各流体タービンを停止することは、複数の停止信号を伝送することを含み得、各停止信号は、異なる地理的に関連付けられた流体タービンと共に構成された異なる停止機構を目標とする。例えば、少なくとも1つのプロセッサは、1つまたは複数の停止信号を、相互接続回路を介して、地理的に関連付けられた各流体タービンの各停止機構に伝送してもよい。いくつかの態様では、地理的に関連付けられた流体タービンの各々は、停止信号を実質的に同時に受信し得る。いくつかの態様では、地理的に関連付けられた流体タービンのうちの少なくとも一部は、異なる回転速度で回転し得、少なくとも1つのプロセッサは、地理的に関連付けられた各流体タービンに共通の停止信号を伝送して、地理的に関連付けられた各流体タービンを停止させ得る。いくつかの態様では、少なくとも1つのプロセッサは、地理的に関連付けられた流体タービンのうちのただ1つを停止するための(例えば、少なくとも1つのセンサからの)表示を受信したことに応じて、地理的に関連付けられた流体タービンの各々に制動信号を伝送し得る。例えば、表示は、地理的に関連付けられた流体タービンのうちのただ1つに影響を及ぼす安全性閾値を超える流体速度を示してもよく、少なくとも1つのプロセッサは、すべての地理的に関連付けられた流体タービンを停止させするように決定してもよい。
【0119】
非限定的な例として、図4において、少なくとも1つのプロセッサ428は、流体タービン404A、404Bの各々を停止するように構成された充電コントローラ410A、410Bに信号を伝送し得る。例えば、信号は、機械式ブレーキ制御520を作動させて、流体タービン404A、404Bおよび/または発電機406A、406Bの各々と共に構成された少なくとも1つのブレーキ608(例えば、図6参照)を係合させてもよい。例えば、機械式ブレーキ制御520は、流体タービン404A、404Bが(例えば、電子式ブレーキ制御518ならびに/または充電コントローラ410、802および/もしくは902のいずれかを介して)電子制動によって閾値速度に達するまで減速した後に、機械式ブレーキ608を係合させてもよい。別の非限定的な例として、図13において、少なくとも1つのプロセッサ428は、機械式ブレーキ制御520に停止信号を送信して、流体タービン404の各々のスピンを停止させるために、(例えば、流体タービン404のうちの異なるものと各々関連付けられた)各制動回路1300の各プロセッサ512と通信し得る。
【0120】
いくつかの態様は、地理的に関連付けられた各流体タービンを停止状態でロックすることを含む。流体タービンを停止状態でロックすることは、流体タービンを停止させた後に、流体タービンを停止(例えば、実質的に回転していない)状態で維持するためのロック機構を係合させるように構成されたロック信号を伝送することを含み得る。流体タービン用のロック機構は、ロータ、シャフト、ヨー機構、ならびに/または流体タービンおよび/もしくは発電機の任意のもしくは回転構成部品上で動作し得る。ロック機構の例には、ピン(例えば、ばね荷重ピン)、ロッド、ボルト、および/またはクランプが含まれ得る。例えば、少なくとも1つのプロセッサは、流体タービンの回転構成部品のうちの1つまたは複数のロック機構を係合させるためのスイッチを入れるためにロック信号を伝送してもよい。いくつかの態様では、少なくとも1つのプロセッサは、流体タービンが停止状態にあること、保守または修理手順がスケジュールされていること、同期手順がスケジュールされていること、流体速度が安全性閾値を超えたこと、電力系統が容量に達したこと、および/または流体タービンをロックするための任意の他の基準を示す(例えば、クロックからの)信号を受信したことに応じて、流体タービンにロック信号を伝送し得る。いくつかの態様では、流体タービン用のロック機構は、スイッチが「オン」状態にある間にのみ係合され得、ロック機構を係合させるための動力を必要とする。
【0121】
停止状態の地理的に関連付けられた各流体タービンをロックすることは、複数のロック信号を伝送することを含み得、各ロック信号は、異なる地理的に関連付けられた流体タービンと共に構成された異なるロック機構を目標とする。例えば、少なくとも1つのプロセッサは、1つまたは複数のロック信号を、相互接続回路を介して、地理的に関連付けられた各流体タービンの各ロック機構に伝送してもよい。いくつかの態様では、地理的に関連付けられた流体タービンの各々は、ロック信号を実質的に同時に受信し得る。いくつかの態様では、少なくとも1つのプロセッサは、地理的に関連付けられた流体タービンのうちのただ1つをロックするための表示を受信したことに応じて、地理的に関連付けられた流体タービンの各々にロック信号を伝送し得る。
【0122】
非限定的な例として、図4において、少なくとも1つのプロセッサ428は、流体タービン404A、404Bをロックするために充電コントローラ410A、410Bに信号を伝送し得る。例えば、充電コントローラ410A、410Bの機械式ブレーキ制御520は、流体タービン404A、404Bおよび/または発電機406A、406Bと共に構成されたロック612(例えば、図6参照)を作動させるための1つまたは複数のスイッチを含んでもよい。例えば、ロックは、回転運動を防止するために流体タービン404A、404Bおよび/または発電機406A、406Bのオリフィスに係合するように構成された電子制御ピンであってもよい。少なくとも1つのプロセッサ428は、機械式ブレーキ制御520にロック信号を伝送し、それによってロック612を係合させてもよい。別の非限定的な例として、図13において、少なくとも1つのプロセッサ428は、各機械式ブレーキ制御520にロック信号を伝送して、各流体タービン404の各ロック612に、各流体タービン404を停止状態で係合させ、ロックするために、(例えば、流体タービン404の異なるものと各々関連付けられた)各制動回路1300の各プロセッサ512と通信し得る。
【0123】
いくつかの態様は、局所位置または遠隔位置からロック解除信号を受信し、ロック解除信号に応じて地理的に関連付けられた流体タービンの各々をロック解除することを含む。ロック解除信号は、例えば、流体タービンのロック中止のための条件に起因して、流体タービンをロック解除することを示す電子信号を含み得る。例えば、ロック解除信号は、スケジュールされた保守または修理手順が完了したこと、流体速度が安全性閾値内のレベルに戻ったこと、および/または電力系統が電力を受け取る容量を有することを示し得る。いくつかの態様では、ロック解除信号は、地理的に関連付けられた複数の流体タービンが、例えば、地理的に関連付けられた流体タービンの同期プロトコルの一部としてある持続時間の間ロック状態であった後に受信され得る。局所位置は、少なくとも1つのプロセッサと遠隔位置との間で信号を送受信するために短距離および/または近距離通信ネットワーク(例えば、ワイヤ、ファイバ、バス、Wi-Fi、IR、および/またはBluetooth)を必要とする近接した位置を指し得る。いくつかの態様では、局所位置は、地理的に関連付けられた複数の流体タービンのうちの1つまたは複数に近接した1つまたは複数の位置を含み得る。いくつかの態様では、局所位置は、地理的に関連付けられた複数の流体タービンのうちの1つまたは複数に近接した任意の位置を含み得る。局所位置からロック解除信号を受信することは、短距離および/または近距離通信ネットワークを介してロック解除信号を受信することを含み得る。遠隔位置は、少なくとも1つのプロセッサと遠隔位置との間で信号を送受信するために長距離通信ネットワーク(例えば、長いケーブル、ファイバ、広域ネットワーク、AMまたはFM無線、衛星通信リンク、および/またはインターネット)を必要とする遠隔位置を指し得る。いくつかの態様では、遠隔位置は、例えば、地理的に関連付けられた複数の流体タービンが広い面積をカバーする場合に、地理的に関連付けられた複数の流体タービンのうちの1つまたは複数に近接した1つまたは複数の位置を含み得る。いくつかの態様では、遠隔位置は、気象観測気球および/または気象衛星と関連付けられ得る。遠隔位置からロック解除信号を受信することは、通信ネットワークを介してロック解除信号を受信することを含み得る。例えば、少なくとも1つのプロセッサは、地理的に関連付けられた複数の流体タービンの各々と共に構成された1つまたは複数のセンサおよび/またはプロセッサ(例えば、充電コントローラ)からロック解除信号を受信してもよい。加えて、または代替として、少なくとも1つのプロセッサは、遠隔に位置する1つまたは複数のセンサおよび/またはプロセッサから、例えば、気象サーバ、気象衛星、保守サーバ、電力系統と関連付けられたサーバ、および/または任意の他の遠隔位置からロック解除信号を受信してもよい。
【0124】
流体タービンをロック解除することは、流体タービンのロック機構を係合解除することを含み得る。例えば、少なくとも1つのプロセッサは、流体タービンの回転構成部品のうちの1つまたは複数のロック機構を係合させるためのスイッチを戻すために信号を伝送してもよい。ロック解除信号に応じて地理的に関連付けられた流体タービンの各々をロック解除することは、各ロック機構を係合解除するために、地理的に関連付けられた各流体タービンの各ロック機構に複数の信号を伝送すること、および/または現在各ロック機構を係合させている1つもしくは複数のロック信号の伝送を停止し、それによって各ロック機構を係合解除することを含み得る。
【0125】
いくつかの態様は、ロックに続いて、少なくとも1つのプロセッサが、流体速度信号を受信し、流体速度信号が許容差閾値内の流体速度に対応するときに、地理的に関連付けられた各流体タービンをロック解除するように構成されること、を含む。流体速度信号は、天気予報(例えば、気象サーバからの)、風速計による読み取り値または海流もしくは河川流の信号(例えば、地理的に関連付けられた流体タービンのうちの1つまたは複数と関連付けられた充電コントローラと共に構成された)、および/または流体速度の任意の他の電子指標を含み得る。許容差閾値内の流体速度は、上限流体速度閾値(例えば、安全性閾値、動作閾値、耐久性閾値、効率閾値、および/もしくは互換性閾値)を下回る流体速度ならびに/または下限流体速度閾値(例えば、最小発電閾値、効率閾値、および/もしくは互換性閾値)を上回る流体速度を指し得る。例えば、地理的に関連付けられた複数の流体タービンを許容差閾値を下回る流体速度で動作させることは、非効率的、非効果的、かつ/または非収益性であり得る。流体速度がより下限流体速度閾値を超えると、地理的に関連付けられた複数の流体タービンをロック解除し、発電を再開することが有益であり得る。
【0126】
非限定的な例として、図4において、少なくとも1つのプロセッサ428は、流体タービン404A、404Bをロック解除するために、少なくとも1つのセンサ418からロック解除信号(例えば、ローカル信号)を受信し得る。例えば、ロック解除信号は、流体タービン404A、404Bが受ける振動が許容差閾値内にあること、および流体流エネルギーの電気エネルギーへの変換が再開し得ることを示す、振動センサ506から受信した振動測定値であってもよい。ロック解除信号に応じて、少なくとも1つのプロセッサ428は、機械式ブレーキ制御520へのロック信号の伝送を停止し、流体タービン404A、404Bのロック612を係合解除させ得る。別の非限定的な例として、図13において、少なくとも1つのプロセッサ428は、機械式ブレーキ制御520へのロック信号の伝送を停止し、それによって流体タービン404の各々の各ロック612を係合解除するために、(例えば、流体タービン404のうちの異なるものと各々関連付けられた)各制動回路1300の各プロセッサ512と通信し得る。
【0127】
いくつかの態様は、減速に続いて、少なくとも1つのプロセッサが、流体速度信号を受信し、流体速度信号が許容差閾値内の流体速度に対応するときに、地理的に関連付けられた各流体タービンの制動を解除するように構成されること、を含む。流体タービンの制動を解除することは、流体タービンと共に構成された制動機構を係合解除することを指し得る。例えば、機械式ブレーキは、信号の伝送を停止し、それによって機械式ブレーキに係合させるスイッチを解除し、ブレーキパッド、ディスク、またはドラムを流体タービンから切り離させることによって解除されてもよい。電子式ブレーキは、流体タービンに接続されたロータにインピーダンスを導入する耐荷重信号の伝送を停止し、それによって負荷を除去し、タービンをより自由にスピンさせることによって解除され得る。流体速度信号が許容差閾値内の流体速度に対応する場合、それは流体速度許容差閾値を下回る流体速度を指し得る。
【0128】
非限定的な例として、図4において、少なくとも1つのプロセッサ428は、現在の流体速度が流体タービン404A、404Bの許容差閾値内にあること、したがって、流体流エネルギーの電気エネルギーへの変換が再開され得ることを示す、流体速度センサ504からの流体速度信号を受信し得る。流体速度信号に応じて、少なくとも1つのプロセッサ428は、電子式ブレーキ制御518および/または機械式ブレーキ制御520への制動信号の伝送を停止し、流体タービン404A、404Bおよび/または発電機406A、406Bの少なくとも1つのブレーキ608を解除させ得る。別の非限定的な例として、図13において、少なくとも1つのプロセッサ428は、各電子式ブレーキ制御518への制動信号の伝送を停止するために、(例えば、流体タービン404のうちの異なるものと各々関連付けられた)各制動回路1300の各プロセッサ512と通信し得る。
【0129】
いくつかの態様では、制動信号は、地理的に関連付けられた複数の流体タービン中の各流体タービンを同期させるように構成される。同期させることは、例えば、地理的に関連付けられた複数の流体タービンの動作を協調的に協調させまたは調整することを含み得る。地理的に関連付けられた各流体タービンを実質的に同時に減速、停止、および/または再始動させることにより、地理的に関連付けられた複数の流体タービンを、単一の流体エネルギー変換システムとして動作するように協調させることを可能にし得る。例えば、少なくとも1つのプロセッサは、地理的に関連付けられた複数の流体タービンからの組み合わされた電力出力が特定の基準(例えば、グリッドの互換性、安全性、効率性、および/または収益性基準を満たすための最小閾値または最大閾値)を満たすことを確実にするために、地理的に関連付けられた複数の流体タービンを同期させてもよい。別の例として、少なくとも1つのプロセッサは、地理的に関連付けられた複数の流体タービンの試験および/または保守を行うことを可能にするために、地理的に関連付けられた複数の流体タービンを同期させてもよい。
【0130】
いくつかの態様では、同期させることにより、制動を解除したときに地理的に関連付けられた複数の流体タービンへの最大電力点追従(MPPT)プロトコルの適用が可能になる。制動の解除は、流体タービンを減速させ、かつ/または停止させるように構成された制動信号の送信を停止することを含み得る。例えば、地理的に関連付けられた複数の流体タービンを停止させ、または(例えば、実質的に共通の回転速度まで)減速させた後、少なくとも1つのプロセッサは、制動を解除し、地理的に関連付けられた各流体タービンが流体流から電気エネルギーへのエネルギー変換を再開することを可能にし得る。MPPTプロトコルは、本開示の他の箇所で説明されるように理解され得る。地理的に関連付けられた複数の流体タービンへのMPPTプロトコルの適用は、少なくとも1つのプロセッサが地理的に関連付けられた複数の流体タービンに複数の信号を伝送することを含み得、複数の信号は、地理的に関連付けられた流体タービンの1つまたは複数のロータに1つまたは複数の負荷を印加するように構成される。1つまたは複数の負荷は、単一の流体エネルギー変換システムとして動作する地理的に関連付けられた複数の流体タービンから最大(例えば、ほぼ最大値)量の電力を抽出することを可能にし得る。
【0131】
いくつかの態様では、同期させることにより、地理的に関連付けられた複数の流体タービン中の各タービンの回転タイミングを調和させる。流体タービンの回転タイミングは、各流体タービンの回転数(例えば、流体タービンに接続されたロータの回転数に対応し、例えば、RMPまたは1秒あたりのサイクル数として測定する)を指し得る。回転タイミングを調和させることは、地理的に関連付けられた流体タービンの各々が実質的に同じ周波数でスピンし得るように回転タイミングを協調させることを含み得る。いくつかの態様では、地理的に関連付けられた各流体タービンの回転タイミングを調和させることにより、地理的に関連付けられた流体タービンに、実質的に同じレベルの電力出力および/または実質的に同じ周波数を有する電力出力信号を生成させ得る。
【0132】
いくつかの態様では、同期させることにより、地理的に関連付けられた複数のタービン中の各タービンの回転の向きを協調させる。流体タービンの回転の向きは、回転方向(例えば、時計回りまたは反時計回り)を指し得る。各流体タービンの回転の向きを協調させることは、各流体タービンの回転の向きを制御または調整することを含み得る。例えば、少なくとも1つのプロセッサは、すべての地理的に関連付けられた流体タービンを時計回り、もしくは反時計回りに回転させるように、または時計回りに回転する流体タービンと反時計回りに回転する流体タービンとを交互に切り替えるように制動信号を印加してもよい。
【0133】
非限定的な例として、図4において、少なくとも1つのプロセッサ428は、例えば回転を同期させることによって、流体タービン404A、404Bの各々を同期させるために、少なくとも1つのブレーキ608に制動信号を伝送し得る。例えば、同期させることにより、流体タービン404A、404Bの共同動作により流体流から最大電力(例えば、またはほぼ最大電力)が抽出されるように、少なくとも1つのプロセッサ428が流体タービン404A、404Bの各々にMPPTプロトコルを同時に適用することを可能にし得る。別の例として、同期は、少なくとも1つのプロセッサ428が、回転数、回転の開始および/もしくは停止、回転の遅延、ならびに/または流体タービン404A、404Bの任意の他の回転タイミング属性を調和させることを可能にし得る。さらなる例として、同期は、例えば、流体タービン404A、404Bの両方を時計回りもしくは反時計回りに回転させるように、あるいは流体タービン404Aを時計回りにスピンさせ、流体タービン404Bを反時計回りにスピンさせるように、少なくとも1つのプロセッサ428が流体タービン404A、404Bの回転の向きを調和させることを可能にし得る。別の非限定的な例として、図13において、少なくとも1つのプロセッサ428は、電子式ブレーキ制御518および/または機械式ブレーキ制御520を介して流体タービン404の動作を同期させるために、(例えば、流体タービン404のうちの異なるものと各々関連付けられた)各制動回路1300の各プロセッサ512と通信し得る。
【0134】
別の非限定的な例として、図7図11において、(例えば、インバータ434と共に構成された)少なくとも1つのプロセッサは、ブレーキ回路712に制動信号を伝送して、流体タービン404を同期させ得る。流体タービン404を同期させることにより、少なくとも1つのプロセッサが、流体流から最大(例えば、またはほぼ最大値)出力を抽出するために流体タービンの各々にMPPTプロトコルを適用することを可能にし得る。同様に、少なくとも1つのプロセッサは、流体タービン404の回転数および/または回転の向きを調和させ得る。
【0135】
いくつかの態様は、少なくとも1つのプロセッサによって実行されると、少なくとも1つのプロセッサに、地理的に関連付けられた複数の流体タービンの協調制動のための動作を行わせる命令を含む、非一時的コンピュータ可読媒体であって、動作が、地理的に関連付けられた複数の流体タービンと関連付けられた少なくとも1つの動作パラメータの許容差閾値を示す情報を記憶したメモリにアクセスすること、少なくとも1つのセンサから、地理的に関連付けられた複数の流体タービンのうちの特定の流体タービンに関する少なくとも1つの動作パラメータを示す情報を受信すること、特定の流体タービンに関する少なくとも1つの動作パラメータを示す情報を、メモリに記憶された許容差閾値と比較すること、比較に基づいて、特定の流体タービンに関する少なくとも1つの動作パラメータが許容差閾値から逸脱しているかどうかを判定すること、および特定の流体タービンに関する少なくとも1つの動作パラメータが許容差閾値を超えると判定したときに、地理的に関連付けられた流体タービンの各々を減速させるために、地理的に関連付けられた流体タービンの各々に制動信号を送信すること、を含む、非一時的コンピュータ可読媒体を含む。
【0136】
非限定的な例として、図4において、少なくとも1つのプロセッサ428は、地理的に関連付けられた複数の流体タービン404A、404Bの協調制動のための動作を行い得る。少なくとも1つのプロセッサ428は、地理的に関連付けられた流体タービン404A、404Bと関連付けられた少なくとも1つの動作パラメータの許容差閾値を示す情報を記憶したメモリ430にアクセスし得る。少なくとも1つのプロセッサ428は、少なくとも1つのセンサ(例えば、図5の少なくとも1つのセンサ418)から流体タービン404Aに関する少なくとも1つの動作パラメータを示す情報を受信し得る。少なくとも1つのプロセッサ428は、流体タービン404Aに関する少なくとも1つの動作パラメータを示す情報を、メモリ430に記憶された許容差閾値と比較し得る。少なくとも1つのプロセッサ428は、比較に基づいて、流体タービン404Aに関する少なくとも1つの動作パラメータが許容差閾値から逸脱しているかどうかを(例えば、両方の流体タービン404A、404Bについて)判定し得る。流体タービン404Aに関する少なくとも1つの動作パラメータが許容差閾値を超えると判定したとき、少なくとも1つのプロセッサ428は、充電コントローラ410A、410Aの各々に制動信号を送信し得、これにより、地理的に関連付けられた流体タービン404A、404Bの(例えば、電子式ブレーキ制御518および/もしくは充電コントローラ410を介して)電子式ブレーキおよび/または(例えば、機械式ブレーキ制御520を介して)少なくとも1つの機械式ブレーキ608を作動させて、地理的に関連付けられた流体タービン404A、404Bの各々を少なくとも減速させ得る。
【0137】
図15は、本開示の態様と一致する、地理的に関連付けられた複数の流体タービンの協調制動のための例示的なプロセス1500のフローチャートを示している。いくつかの態様では、プロセス1500は、本明細書に記載される動作または機能を行うために、少なくとも1つのプロセッサ(例えば、少なくとも1つのプロセッサ428および/またはプロセッサ512)によって行われ得る。いくつかの態様では、プロセス1500のいくつかの局面は、メモリ(例えば、メモリ430および/もしくはメモリ514)または非一時的コンピュータ可読媒体に記憶されたソフトウェア(例えば、プログラムコードまたは命令)として実装され得る。いくつかの態様では、プロセス1500のいくつかの局面は、ハードウェア(例えば、専用回路)として実装され得る。いくつかの態様では、プロセス1500は、ソフトウェアとハードウェアとの組合せとして実装され得る。
【0138】
図15を参照すると、プロセス1500は、地理的に関連付けられた複数の流体タービンと関連付けられた少なくとも1つの動作パラメータの許容差閾値を示す情報を記憶したメモリにアクセスする工程1502を含む。非限定的な例として、図4において、少なくとも1つのプロセッサ428は、流体タービン404A、404Bと関連付けられた回転速度の許容差閾値を記憶したメモリ430にアクセスし得る。プロセス1500は、少なくとも1つのセンサから、地理的に関連付けられた複数の流体タービンのうちの特定の流体タービンに関する少なくとも1つの動作パラメータを示す情報を受信する工程1504を含む。非限定的な例として、図4において、少なくとも1つのプロセッサ428は、流体タービン404Aの充電コントローラ410Aの回転センサ502から回転速度を受信してもよい。プロセス1500は、特定の流体タービンに関する少なくとも1つの動作パラメータを示す情報を、メモリに記憶された許容差閾値と比較する工程1506を含む。非限定的な例として、図4において、少なくとも1つのプロセッサ428は、メモリ430から取り出した回転速度許容差閾値を、充電コントローラ410Aと関連付けられた回転センサ502から受信した流体タービン404Aの回転速度と比較してもよい。プロセス1500は、比較に基づいて、特定の流体タービンに関する少なくとも1つの動作パラメータが許容差閾値から逸脱しているかどうかを判定する工程1508を含む。非限定的な例として、比較に基づいて、少なくとも1つのプロセッサ428は、流体タービン404Aが回転速度許容差閾値を超える速度でスピンしていると判定し得る。プロセス1500は、特定の流体タービンに関する少なくとも1つの動作パラメータが許容差閾値を超えると判定したときに、地理的に関連付けられた流体タービンの各々を減速させるために、地理的に関連付けられた流体タービンの各々に制動信号を送信する工程1510を含む。非限定的な例として、図4において、少なくとも1つのプロセッサ428は、流体タービン404A、404Bの各々を減速させるために、流体タービン404A、404Bの充電コントローラ410A、410Bに制動信号をそれぞれ送信し得る。別の非限定的な例として、図7図11において、(例えば、インバータ434と共に構成された)少なくとも1つのプロセッサは、流体タービン404を減速させるために、充電コントローラ410、802および/または902のいずれかに制動信号を送信し得る。
【0139】
地理的に関連付けられた流体タービン群にMPPTプロトコルを適用することは、群の効率を全体として改善するために有益であり得る。しかしながら、地理的に関連付けられた流体タービンを集合化することは、群の少なくとも一部の流体タービンを最適ではない方法で流体力学的に結合させる可能性がある。ゆえに、1つまたは複数の下流の流体タービンが、群の1つまたは複数の上流の流体タービンによって発生した乱流および/またはドラフトによってさらに影響を及ぼされる可能性があるため、一部の流体タービンは、流体が群を通って流れるときに異なる影響を及ぼされる可能性がある。さらに、MPPTプロトコルによって、単一の(例えば、孤立した)流体タービンに適用された場合に最適な(またはほぼ最適な)性能を生み出すと予測される負荷は、MPPT計算で使用される流体流が他の流体タービンの流体効果を考慮しない可能性があるため、流体力学的に結合された流体タービンに準最適な性能を生じさせる可能性がある。流体タービン群の協調動作を可能にするために、地理的に関連付けられた流体タービン群の協調MPPTプロトコルのためのシステム、デバイス、方法、および非一時的コンピュータ可読が開示される。協調MPPTプロトコルは、群全体の予測される電力出力を向上させるために、地理的に関連付けられた流体タービン群の負荷状態を予測し得る。ある場合には、地理的に関連付けられた流体タービン群に対して予測された負荷状態は、孤立した流体タービンに適用されたMPPTプロトコルによって予測された1つまたは複数の負荷状態をオーバーライドし得る。いくつかの態様では、群レベルのMPPTプロトコルは、個々の流体タービンに専用のMPPTコントローラがない場合に適用され得る。
【0140】
いくつかの態様は、地理的に関連付けられた流体タービン群のMPPT動作を協調させるためのシステムを含む。流体タービンは、本開示の他の箇所で説明するように、流体流からエネルギーを捕捉するように構成された機械装置を含み得る。地理的に関連付けられた流体タービン群は、本開示の他の箇所で説明するように、互いに比較的近接して位置決めされた複数の流体タービンを指し得る。協調させることは、例えば、目標とする結果を達成するために、同調させること、調整すること、同期させること、および/または編成することを含み得る。
【0141】
いくつかの態様では、流体タービン群は水平軸型タービンを含む。水平軸型タービン(例えば、HAWT)は、タービンブレードの回転軸が流体流と実質的に平行であり得る流体タービンを指し得る。いくつかの態様では、流体タービン群は垂直軸型タービンを含む。垂直軸型タービン(例えば、VAWT)は、タービンブレードの回転軸が流体流に対して実質的に垂直であり得る流体タービンを指し得る。いくつかの態様では、流体タービン群は抗力型流体タービンを含み得る。抗力型流体タービンは、流体流によって直接推進され得、流体流速度に対応する最大回転速度に達し得る。いくつかの態様では、流体タービン群は揚力型流体タービンを含み得る。揚力型流体タービンは、翼形状(例えば、翼または帆と同様の)を有し得、流体流に対してより大きな角度(例えば、迎え角)を呈することによって揚力の増加を引き起こすように構成され得る。揚力型流体タービンは、流体流よりも大きい回転速度でスピンし得る。いくつかの態様では、流体タービンは風力タービンである。風力タービンは、空気流を運動エネルギーまたは機械的回転運動に変換するように構成された流体タービンを指し得る。風力タービンによって駆動される発電機は、機械的回転運動を電気エネルギーに変換し得る。いくつかの態様では、流体タービンは水力タービンである。水力タービンは、水流(例えば、河川、滝、水力発電ダム、海流)を電気エネルギーに変換するように構成された流体タービンを指し得る。
【0142】
非限定的な例として、図1は、水平軸型流体タービン102、および垂直軸型流体タービン100、106~112を示している。流体タービン100、102は風力タービンであってもよく、流体タービン104は、水力タービンであってもよい。
【0143】
MPPT動作は、流体タービンの回転速度を調整することによって流体タービンの流体動力捕捉を協調させるように構成されたMPPTプロトコルと関連付けられた1つまたは複数の手順を含み得る。流体速度ごとに、特定のタービンが最大またはほぼ最大の出力量を出力し得る特定のタービンの最適またはほぼ最適な回転速度があり得る。したがって、流体タービンは、異なる回転速度でスピンすることによって異なる流体速度を受けたときに最大(またはほぼ最大)電力出力で動作するように設計され得る。MPPT動作は、流体タービンに課せられる負荷を調整することによって、所与の流体速度に対して最適な(例えば、またはほぼ最適な)回転速度を達成するように流体タービンの回転速度を調整し得る。いくつかの態様では、充電コントローラは、例えば、流体タービンによって発生した一部の電力をダンプ負荷に迂回させることによって、流体タービンにかかる負荷を調整し得る。一部のMPPT動作は、流体タービンに関する動作パラメータの事前知識を必要とする場合があり、一部のMPPT動作は、事前知識は必要としないが、例えばフィードバックを使用した反復手法に基づく場合がある。いくつかの態様では、MPPT動作は、風速計からの流体速度データなしで、または風速計からの流体速度データを使用して行われ得る。
【0144】
地理的に関連付けられた流体タービン群のMPPT動作を協調させることは、地理的に関連付けられた流体タービン群に含まれる1つまたは複数の流体タービンに課される1つまたは複数の負荷を調整して、群によって生成される総電力を目標レベルに到達させることを含み得る。ある場合には、総電力出力の目標レベルは、所与の流体速度の最大またはほぼ最大レベルに対応し得る。いくつかの態様では、流体タービン群のMPPT動作を協調させることは、例えば、制限された持続時間の間、群内の個別の流体タービンの1つまたは複数のMPPT動作をオーバーライドすることを含み得る。例えば、地理的に関連付けられた流体タービン群内の1つまたは複数の流体タービンを準最適なレベルで動作させることにより、群の総電力出力を全体として改善し得る。いくつかの態様では、MPPT動作は、風速計による流体速度測定がない場合に地理的に関連付けられた流体タービン群に対して協調させ得る。
【0145】
いくつかの態様は、(例えば、流体タービン群のMPPT動作を協調させるための動作を行うように構成された)少なくとも1つのプロセッサを含む。
【0146】
少なくとも1つのプロセッサは、本開示の他の箇所で説明するように、単一のプロセッサ、または互いに通信可能にリンクされ、協調的に計算処理を行うことができる複数のプロセッサを含み得る。例えば、少なくとも1つのプロセッサは、地理的に関連付けられた複数の流体タービンの動作を、単一の流体エネルギー変換システムとして集合的に動作するように制御するための1つまたは複数のプロセッサを含み得る。
【0147】
いくつかの態様は、地理的に関連付けられた流体タービン群からデータを受信することを含む。地理的に関連付けられた流体タービン群からのデータは、地理的に関連付けられた流体タービン群内の1つもしくは複数の個々の流体タービンと関連付けられた1つもしくは複数のセンサ、および/または(例えば、一体型流体エネルギー変換システムとみなされる)地理的に関連付けられた流体タービン群と関連付けられた1つもしくは複数のセンサによって検出された情報を含み得る。データは、流体速度、回転速度(例えば、ブレードRPM、シャフトRPM、および/もしくはロータRPM)、電力出力(例えば、電圧レベル、電流レベル、信号振幅、信号周波数、位相シフトのうちの1つもしくは複数を含む)、負荷(例えば、抵抗および/もしくはインピーダンス)、振動、温度、制動信号、ならびに/または地理的に関連付けられた流体タービン群と関連付けられた1つもしくは複数のセンサによって検出された任意の他の情報のうちの1つまたは複数と関連付けられ得る。データは、群内の各流体タービンと関連付けられた情報、ならびに/または地理的に関連付けられた流体タービン群全体について集約された情報(例えば、地理的に関連付けられた流体タービン群と関連付けられたデータの平均値、最頻値、標準偏差、最大値、最小値、および/もしくは任意の他の統計的尺度などの1つまたは複数の統計を含む)を含み得る。データは、異なるタイプのセンサ(例えば、流体速度、回転速度、および制動信号)と関連付けられた情報、または単一のタイプのセンサ(例えば、温度)と関連付けられた情報を含み得る。データは、瞬間、および/または持続時間(例えば、少なくとも10秒、もしくは少なくとも30秒)と関連付けられ得る。例えば、データは、30秒の期間にわたるロータRPMおよびブレード先端RPMに基づいて群内の各流体タービンについて決定された回転速度、ならびに/または30秒の期間にわたるロータRPMおよびブレード先端RPMに基づいて群について決定された平均回転速度、最大回転速度、および最小回転速度を含んでもよい。
【0148】
地理的に関連付けられた流体タービン群からデータを受信することは、地理的に関連付けられた流体タービン群内の1つもしくは複数の個々の流体タービンと関連付けられた1つもしくは複数のセンサ、および/または群全体と関連付けられた1つもしくは複数のセンサから(例えば、少なくとも1つのプロセッサによって)1つまたは複数の電子通知を受信することを含み得る。データを受信することは、情報を求めて1つもしくは複数のセンサ(例えば、電圧センサ、電流センサ、制動センサ、温度センサ、流体速度センサ、回転速度センサ、振動センサ、および/もしくは地理的に関連付けられた流体タービン群と関連付けられた任意の他のタイプのセンサ)を定期的にポーリングすること、ならびに/または例えば同期イベントおよび/もしくは非同期(例えば、割り込み)イベントとして、1つもしくは複数のセンサから電子通知を受信することを含み得る。少なくとも1つのプロセッサは、ローカルまたはリモートで有線および/または無線通信リンクを介して1つまたは複数のセンサからデータを受信し得、受信した情報を(例えば、即時および/または後続のアクセスのために)メモリに記憶し得る。
【0149】
いくつかの態様では、地理的に関連付けられた流体タービン群から受信したデータは、群内の1つもしくは複数の個々のタービン(例えば、群内の各個別の流体タービン)と関連付けられた電力データ、および/または一体型流体エネルギー変換システムとして動作する、地理的に関連付けられた流体タービン群全体の総電力と関連付けられた電力データを含み得る。出力(例えば、電力)は、ワット(例えば、キロワット、またはメガワット)単位で測定され得、電気回路によって伝達される電気エネルギーの速度を指し得る。出力は、既知の電圧および/または電流レベル(例えば、ワット=ボルト×アンペア)から計算され得る。電力は、(例えば、流体タービンに接続された)発電機によって生成され得る。本明細書で使用する場合、「流体タービンによって発生した電力」または「流体タービンからの電力出力」という句は、流体タービンと関連付けられた発電機によって発生した電力を指し得る。電力データは、流体タービンおよび/またはそれに接続された回路によって出力される電力のレベルに関する情報を含み得る。電力データは、電圧信号、電流信号、信号振幅、信号周波数、抵抗レベル、インピーダンスレベルの測定値、および/または電力を計算することを可能にする任意の他の測定値のうちの1つまたは複数を含み得る。
【0150】
地理的に関連付けられた流体タービン群からの電力データは、群内の1つもしくは複数の個々の流体タービンの電力出力、および/または群内の各流体タービンによって発生した電力を集約することによって生成された正味(例えば、合計)電力量と関連付けられた情報を含み得る。電力データは、群内の1つもしくは複数の個々の流体タービンの電圧、電流、信号振幅、信号周波数、抵抗および/もしくはインピーダンス、ならびに/または(例えば、一体型流体エネルギー変換システムとして動作する)流体タービン群と関連付けられた総電圧、総電流、総DC信号、総AC信号、総信号振幅、総信号周波数、および/もしくは合計抵抗および/もしくはインピーダンスのうちの1つまたは複数を含み得る。例えば、電力データは、特定の流体タービンおよび/または地理的に関連付けられた流体タービン群が現在の流体速度条件下で生成し得る電力の量を決定するために使用され得る。地理的に関連付けられた流体タービン群から電力データを受信することは、電圧計および/または電流計からデータを受信することを含み得る。いくつかの態様では、地理的に関連付けられた流体タービン群と関連付けられた電力データは、群内の個々の流体タービンによって出力された1つもしくは複数のDC電力信号、および/または(例えば、バッテリーバンクを充電するための)群全体の総DC電力出力を含み得る。いくつかの態様では、インバータは、地理的に関連付けられた流体タービン群によって生成された総DC電力出力を(例えば、電力系統に出力するための)合計電力AC出力に変換し得、地理的に関連付けられた流体タービン群と関連付けられた電力データは、合計(総)電力AC出力を含み得る。
【0151】
非限定的な例として、図3において、少なくとも1つのプロセッサ308は、地理的に関連付けられた流体タービン100A~100Cの群300からデータを受信し得る。別の非限定的な例として、図4において、少なくとも1つのプロセッサ(例えば、少なくとも1つのプロセッサ428および/またはプロセッサ512)は、少なくとも1つのセンサ418A、418Bを介して流体タービン404A、404Bからそれぞれデータを受信し得る。例えば、少なくとも1つのプロセッサは、電力出力センサ510から電力データを受信してもよい。
【0152】
別の非限定的な例として、図13において、発電機406は、AC電力出力408を制動回路1300(例えば、充電コントローラ410に関連付けられる)に向け得る。整流器530は、AC電力出力408をDC電力信号に変換し得る。第1の電圧センサ1310は、変換されたDC電力信号を測定し得、変換されたDC電力信号の測定値を少なくとも1つのプロセッサ512に伝送し、AC電力出力408を示し得る。
【0153】
いくつかの態様は、群内の個々の流体タービンの負荷状態の変化に基づいて、群の合計電力出力に対する変更を決定することを含む。流体タービンの負荷状態は、流体タービンによって発生した電力を消費するか、または迂回させ、流体タービンの回転を減速させる特定の負荷(例えば、電気負荷)を特徴付ける1つまたは複数のパラメータを指し得る。いくつかの態様では、流体タービンの負荷状態は、特定の負荷を受ける流体タービンに関する1つまたは複数の動作パラメータをさらに含み得る。流体タービンの負荷状態は、I-V曲線(例えば、電流対電圧)、(例えば、抵抗負荷の)抵抗および/もしくは(例えば、誘導負荷の)インダクタンス、消費または迂回された電力の量、ならびに/または消費された電力のタイミングおよび/もしくは持続時間によって特徴付けられ得る。いくつかの態様では、流体タービンの負荷状態は、負荷を受ける流体タービンと関連付けられた回転速度、電力出力、温度、および/または振動レベルと関連付けられ得る。特定の流体速度の下で動作する流体タービンの負荷状態は、特定の回転速度および電力出力と関連付けられ得る。流体タービンの少なくとも1つの負荷状態は、(例えば、MPPTプロトコルに従って)ピーク(またはほぼピークの)電力出力を生成するように構成された目標回転速度に対応し得る。
【0154】
個々の流体タービンの負荷状態の変化は、個別の流体タービンに課される負荷に対して行われた1つもしくは複数の調整もしくは修正(例えば、消費される電力レベルの変更、タイミングの変更、持続時間の変更、インピーダンスレベルの変更)、および/または負荷に対して行われた変更に応じた個別の流体タービンに関する1つもしくは複数の動作パラメータの1つもしくは複数の対応する変化(例えば、回転速度もしくは方向、電力出力、温度、および/もしくは振動の変化)を含み得る。ある場合には、少なくとも1つのプロセッサは、流体タービンに、対応する動作パラメータの一連の変化を引き起こす一連の負荷変更(例えば、個別の流体タービンの負荷状態の一連の変更)を受けさせ得る。いくつかの態様では、少なくとも1つのプロセッサは、(例えば、MPPTプロトコルに従って)特定の流体速度の下で動作する流体タービンのピーク(またはほぼピークの)電力出力に対応する負荷状態を識別するために、流体タービンにかかる負荷を変更し得る。
【0155】
群内の個々の流体タービンの負荷状態の変化は、群内の流体タービンのうちの少なくとも一部に、少なくとも一部の流体タービンの対応する動作の変化を引き起こす流体タービンに課せられる負荷の変更を受けさせることを含み得る。例えば、少なくとも1つのプロセッサは、複数の信号(例えば、負荷信号)を生成し得、各信号は、(例えば、それによって流体タービンに負荷を受けさせる)流体タービンから迂回させるための電力量の変更によって特徴付けられる。少なくとも1つのプロセッサは、負荷状態の変更を実施するために、群内の流体タービンのうちの少なくとも一部に信号を伝送し得る。いくつかの態様では、少なくとも1つのプロセッサは、群内の流体タービンのうちの少なくとも一部に対して、同じ負荷状態の変更(例えば、同じ信号)を受けさせ得る。いくつかの態様では、少なくとも1つのプロセッサは、群内の流体タービンのうちの少なくとも一部に対して、異なる負荷状態の変更(例えば、異なる信号)を受けさせ得る。(例えば、群内の異なる個々の流体タービンに課される)異なる負荷状態の変更は、同じ信号特性(例えば、異なる流体タービンに対する異なる周波数の変更)または異なる信号特性(例えば、一部の流体タービンの周波数の変更および他の流体タービンの位相の変更)と関連付けられ得る。いくつかの態様では、少なくとも1つのプロセッサは、群内のすべての流体タービンに、負荷状態の変更(例えば、同じ変更または異なる変更)を受けさせ得る。いくつかの態様では、群内の個々の流体タービンの負荷状態の変更は、群から受信したデータ(例えば、電力データ)で示され得る。
【0156】
ある場合には、少なくとも1つのプロセッサは、異なる流体タービンの応答特性に基づいて、群内の異なる個々の流体タービンの負荷状態に対する複数の一連の変更を生成し得る。例えば、少なくとも1つのプロセッサは、異なる流体タービンに異なる負荷を受けさせて、異なる流体タービンに実質的に同じ回転速度および/または方向で回転させてもよいし、あるいは、流体タービンのうちの少なくとも一部に異なる回転速度および/または方向で回転させてもよい。別の例として、少なくとも1つのプロセッサは、異なる流体タービンに異なる負荷を受けさせて、異なる流体タービンに実質的に同じ電力出力(例えば、実質的に同じ位相および/または周波数)を生成させてもよいし、あるいは流体タービンのうちの少なくとも一部に異なる電力出力(例えば、異なる位相および/または周波数)を生成させてもよい。
【0157】
(例えば、地理的に関連付けられた流体タービンの群の合計電力出力は、群内の各流体タービンによって生成された電力を組み合わせることによって生成された総AC電力信号および/または総DC電力信号を含み得る。いくつかの態様では、地理的に関連付けられた流体タービン群内の複数の流体タービンによって出力された干渉する(例えば、互換性のない)AC信号を集約することによる損失を回避するために、群内の各流体タービンによって生成された各AC信号は、(例えば、専用の整流器を介して)DC信号に変換され得る。複数のDC信号は、例えば、損失をもたらし得る干渉を防止するために集約され得る。
【0158】
非限定的な例として、図3において、少なくとも1つのプロセッサ308は、群300内の個々の流体タービン100A~100Cの負荷状態の変化に基づいて、群300の合計電力出力314に対する変更を決定し得る。
【0159】
別の非限定的な例として、図4において、少なくとも1つのプロセッサ(例えば、少なくとも1つのプロセッサ428および/またはプロセッサ512)は、例えば、流体タービン404A、404Bに新しい負荷状態を課すために充電コントローラ410A、410Bに信号を送信することによって、個々の流体タービン404A、404Bの1つまたは複数の負荷状態を変更し得る。負荷状態の変化は、流体タービン404A、404Bの各々の回転速度の対応する変化を引き起こし得る。少なくとも1つのプロセッサは、流体タービン404A、404Bの各々と関連付けられた回転センサ502からデータを受信し得、例えば、チャート1200の1つまたは複数のバージョン(例えば、図12参照)を使用して、測定された回転速度に基づいて流体タービン404A、404Bの各々によって出力された電力を計算し得る。少なくとも1つのプロセッサは、流体タービン404A、404Bの各々の計算された出力に基づいて、流体タービン404A、404Bの群401によって生成された合計電力出力440を計算し得る。
【0160】
別の非限定的な例として、図13において、少なくとも1つのプロセッサ512(例えば、個々の流体タービン404のうちの一方に専用の)は、電子式ブレーキ制御518を介して課された負荷状態の変更に基づいて、かつ/または第1の電圧センサ1310から受信した信号に基づいて、個別の流体タービン404の電力出力を決定し得る。少なくとも1つのプロセッサ512は、個別の流体タービン404の負荷状態の変更を、地理的に関連付けられた流体タービン404の群401と関連付けられた少なくとも1つのプロセッサ428に通信し、それによって少なくとも1つのプロセッサ428が、群401内の各個別の流体タービン404の負荷状態の変更を受信することを可能にし得る。少なくとも1つのプロセッサ428は、群401内の各個別の流体タービン404の受信した負荷状態に基づいて、群401の合計電力出力440の変更を決定し得る。
【0161】
いくつかの態様では、群内の個々の流体タービンの負荷状態の変化に基づいて、群の合計電力出力に対する変更を決定することは、合計電力出力に対する変更を計算することまたは測定することを含む。計算することは、1つまたは複数の算術計算処理および/または論理計算処理を行うことを含み得る。変更を測定することは、(例えば、電圧センサおよび/または電流センサによって)合計電力出力を定期的に感知することを含み得る。少なくとも1つのプロセッサは、(例えば、電圧センサおよび/または電流センサから)第1の時間インスタンスの第1の合計電力出力および第2の時間インスタンスの第2の合計電力出力を受信し得、第1の合計電力出力と第2の合計電力出力との差を計算し得る。ある場合には、少なくとも1つのプロセッサは、群内の個々のタービンに変動する負荷状態を受けさせたことに応じて、流体タービン群の合計電力出力に対する変更を測定し得る。
【0162】
別の非限定的な例として、図4および図5において、負荷状態の変化に基づいて、少なくとも1つのプロセッサ(例えば、少なくとも1つのプロセッサ428および/または512)は、それぞれ、流体タービン404A、404Bと関連付けられた少なくとも1つのセンサ418A、418Bの各々と共に構成された各電力出力センサ510によって測定された電力出力データを受信することによって、流体タービン404A、404Bによって出力される合計電力出力への変更を決定し得る。
【0163】
いくつかの態様では、群内のタービンのうちの少なくとも一部は、流体力学的に結合されている。流体力学的に結合された流体タービンは、1つの流体タービン(例えば、上流の流体タービン)の出力が別の流体タービン(例えば、下流の流体タービン)の動作に影響を与える可能性があり、上流の流体タービンが下流の流体タービンの前に流体流に遭遇し得る状況を指し得る。例えば、1つの流体タービンによって発生した乱流または流体流は、別の流体タービンの回転速度、回転方向、電力出力、振動および/または任意の他の動作局面のうちの1つまたは複数に影響を及ぼす可能性がある。ある場合には、2つ以上の流体タービンの流体力学的結合は、結合された流体タービンのうちの1つの電力出力に正または負の影響を及ぼし得る。よって、個々のタービンに(例えば、流体力学的結合なしで、独立して動作している場合の)ピーク電力出力と関連付けられた負荷状態を受けさせることにより、群内の2つ以上の流体タービン間の流体結合に帰せられ得る正/負の影響により、代わりに、群全体に対してより高い/より低い合計電力出力を生成し得る。いくつかの態様では、群の合計電力出力の変更を決定することは、群内の2つ以上の流体タービンの流体結合に帰せられ得る変化(例えば、正または負の変化)を計算、測定、評価、または確認することを含み得る。
【0164】
非限定的な例として、図3において、群300の流体タービン100A~100Cのうちの1つまたは複数が流体力学的に結合され得る。例えば、流体タービン100Aによって発生したドラフトは、流体タービン100Bに向かって流れる可能性があり、流体タービン100Bの回転スピンに影響を及ぼし得る。同様に、流体タービン100Bによって発生したドラフトは、流体タービン100Cに向かって流れる可能性があり、流体タービン100Cの回転スピンに影響を及ぼし得る。
【0165】
いくつかの態様は、群の合計電力出力を協調させるために、群内の個々の流体タービンの負荷状態の組合せを選択することを含む。組合せは、2つ以上を指し得る。例えば、組合せは、別々のメンバ要素の集合からの2つ以上の要素の選択、例えば、可能な周波数の集合からの周波数のサブセットの選択を含み得る。個々の流体タービンの負荷状態の組合せは、流体タービン群内の各タービンの負荷状態、群内の少なくとも一部の流体タービンの異なる負荷状態、または群内の各流体タービンの異なる負荷状態の同じかまたは同様の組合せを含み得る。例えば、少なくとも一部の流体タービンは、少なくとも一部の流体タービンが実質的に同様の負荷状態を有し得るように、同じ負荷信号(例えば、同じレベルの迂回電力、同じタイミングおよび同じ持続時間)を受信し得る。あるいは、少なくとも一部の流体タービンは、一部の流体タービンが異なる負荷状態を有し得るように、異なる負荷信号(例えば、迂回電力のレベル、タイミング、および/または持続時間のうちの1つまたは複数が異なる)を受信し得る。いくつかの態様では、異なる動作パラメータに起因して、2つ以上の流体タービンは、同様の条件を受ける可能性があり、異なる負荷状態にある可能性がある。個々の流体タービンの負荷状態の組合せを選択することは、複数の候補組合せから特定の負荷状態の組合せを選択することを含み得る。選択は、効率、(例えば、流体タービンおよび/もしくは電力シンクと関連付けられた)1つもしくは複数の規格もしくは規則の順守、電力出力の最大化、摩耗の最小化、安全性、ならびに/または地理的に関連付けられた流体タービン群の動作を協調させるための任意の他の関心に基づくものであってもよい。
【0166】
(例えば、流体タービンの)群の合計電力出力を協調させることは、例えば、ピーク(またはほぼピークの)合計電力出力、最適な(もしくはほぼ最適な)合計電力出力、(例えば、選択された組合せ以外の負荷状態と関連付けられた合計電力出力に対する)合計電力出力の増加を達成するために、(例えば、バッテリーバンク、電力系統、試験プロトコル、保守プロトコル、および/もしくはMPPTプロトコルと関連付けられた)1つもしくは複数の仕様、規則、および/もしくは推奨事項の順守を達成するために、かつ/または流体タービン群と関連付けられた任意の他の関心事項を達成するために、流体タービン群全体の合計電力出力を同期、同調、および/または調整することを含み得る。いくつかの態様では、個々のタービンの負荷状態の組合せを選択することは、単独の流体タービンで上にMPPTプロトコルを実装することと関連付けられた1つまたは複数の負荷状態をオーバーライドすることを含み得る。例えば、(例えば、群内の他の流体タービンから孤立した、単一の流体タービンに適用されるMPPTプロトコルに基づいて)非流体力学的に結合された流体タービンのピーク電力出力を生成するように構成された負荷状態は、流体タービンの一部の間の流体力学的結合に起因して、群の全体としてのサブピーク合計電力出力をもたらし得る。よって、いくつかの態様では、少なくとも1つのプロセッサは、流体タービンのうちの少なくとも一部の流体力学的結合を考慮し、かつ孤立した1つまたは複数の流体タービンに適用されるMPPTプロトコルと関連付けられた1つまたは複数の負荷状態をオーバーライドし得る、群内の個々の流体タービンの負荷状態を選択し得る。
【0167】
非限定的な例として、図3において、少なくとも1つのプロセッサ308は、個々の流体タービン100A~100Cの負荷状態の組合せを選択し得る。選択された負荷状態の組合せは、群300によって出力された合計電力を協調させ得る。別の非限定的な例として、図4図5、および図13において、(例えば、個々の流体タービン404のうちの1つに専用の)少なくとも1つのプロセッサ512は、個別の流体タービン404の負荷状態データを少なくとも1つのプロセッサ428に送信し得る。負荷状態データは、(例えば、群401内の他の流体タービン404を考慮せずに動作する)個別の流体タービン404の電力出力を協調させ得る。いくつかの態様では、少なくとも1つのプロセッサ428は、群401内の各流体タービン404と関連付けられた各少なくとも1つのプロセッサ512から受信した負荷状態データに基づいて、個々の流体タービン404の負荷状態の組合せを選択し得る。選択された負荷状態の組合せは、群401によって生成された合計電力出力440を協調させ得る。
【0168】
いくつかの態様では、群内の個々の流体タービンの負荷状態の組合せを選択することは、群に影響を及ぼす流体状態の変動を説明する。流体状態の変動は、流体速度、流体流方向、乱流、および/または流体流の中の移動(例えば、空中)物体の変化を含み得る。群に影響を及ぼす流体状態の変動は、群内の流体タービンの動作閾値を下回る流体速度、群内の流体タービンの安全性閾値を超える流体速度、1つまたは複数の流体タービンにピーク(もしくはほぼピークの)電力出力の生成を中止もしくは開始させる流体速度の変化、2つ以上の流体タービン間の流体力学的結合の中止、停止、増加、または減少を引き起こす流体流の変化、および/または流体タービン群に対する流体流の変化の任意の他の影響を含み得る。いくつかの態様では、流体状態の変動は、群内の流体タービンのうちの異なる流体タービンによって出力される電力の変動と関連付けられる。電力出力の変動は、電力出力の増加もしくは減少、ピーク(またはほぼピークの)電力出力の生成の開始もしくは中止、電力系統の閾値電力出力の生成の開始もしくは中止、安全規則と関連付けられた閾値電力出力の生成の開始もしくは中止および/または電力出力の任意の他のタイプの変動を含み得る。流体タービンの異なるものによって出力される電力の変動は、変動する流体状態に応じて群内の少なくとも一部の流体タービンによって出力される異なる電力レベルを指し得る。例えば、流体流が変化すると、群内の最上流の流体タービンは電力出力を5%増加させ得るが、群内の最下流の流体タービンは出力を2%減少させ得る。例えば、群内の各個別の流体タービンは、異なる流体状態の下での異なる回転速度に対する電力出力をマッピングする異なるグラフ(例えば、図12のチャート1200のバージョン)と関連付けられ得る。グラフは、異なる電力出力応答対回転速度を示す各流体状態のマッピング(例えば、曲線)を含み得る。例えば、第1の流体速度の下で、流体タービンは、第1の回転速度でスピンしながらピーク(またはほぼピークの)電力出力を生成し得る。しかしながら、第2の流体速度の下で、流体タービンは、第1の回転速度で動作しながらサブピーク電力出力を生成し得る。流体状態が変動する際に、少なくとも1つのプロセッサは、流体タービンの電力出力を監視し得る。電力出力に基づいて、少なくとも1つのプロセッサは、流体タービンのうちの少なくとも一部の負荷状態を変更し、回転速度の対応する変化を生じさせて、流体状態の変動に対応し得る。例えば、少なくとも1つのプロセッサは、個別の流体タービンのピーク(またはほぼピークの)電力出力を追跡するために負荷状態を変更してもよい。
【0169】
非限定的な例として、図4において、少なくとも1つのプロセッサ428は、群401に影響を及ぼす(例えば、流体流210の)流体状態の変動を説明するように、個々の流体タービン404A~404Bの負荷状態の組合せを選択し得る。例えば、少なくとも1つのプロセッサ428は、流体流速度の増加を検出し得る。流体流速度の増加は、流体タービン404A~404Bをピーク(またはほぼピークの)電力出力の外側で動作させ得る(例えば、図12では、流体速度がvw1~vw6で変動する際に、ピーク電力出力1204~1214を生成するのに必要な回転速度も同様に変動する)。少なくとも1つのプロセッサ428は、個々の流体タービン404A~404Bの負荷の組合せを選択して各回転速度を変更し、流体タービン404A~404Bの各々にピーク(またはほぼピークの)電力出力を生成させ得る。いくつかの態様では、流体状態の変動は、流体タービン404A~404Bのうちの異なる流体タービンによって出力される電力の変動と関連付けられる。例えば、流体速度の5%の低下は、流体タービン404Aの電力出力を4%低下させ得るが、流体タービン404Bの電力出力は2%しか低下させ得ない。少なくとも1つのプロセッサは、負荷状態を調整して、流体タービン404A~404Bの各々に、新しい流体速度条件に対するピーク(またはほぼピークの)電力出力を生成させ得る。
【0170】
いくつかの態様では、選択された負荷状態の組合せは、群内の一部の流体タービンに、群内の他の流体タービンとは異なるように動作させるように構成される。別の流体タービンとは異なるように動作する流体タービンは、回転速度、制動力、他の抵抗、電力出力、ブレード向き、および/または本明細書で提供される他の例のいずれかの差異を指し得る。群内のタービンは、群内のすべてのタービンが同じように動作するわけではないように、異なって(例えば、変更可能な特性が変更される)負荷をかけられ得る。例えば、異なるタービンの負荷状態に対する同様の変更は、異なる回転速度、異なる回転方向、異なる出力電力(例えば、異なる周波数、位相、振幅)の生成、異なるインピーダンスおよび/または抵抗下での動作、異なる温度、および/または異なる流体タービンの異なる振動モードを引き起こし得る。
【0171】
非限定的な例として、図4において、少なくとも1つのプロセッサ428は、流体タービン404Aを流体タービン404Bとは異なるように動作させるために、負荷状態の組合せを選択し得る。例えば、負荷状態の組合せは、(例えば、流体タービン404Bが流体タービン404Aの下流にあることに起因して)流体タービン404Bを流体タービン404Aとは異なる回転速度および/または方向でスピンさせ得る。
【0172】
いくつかの態様では、動作の差異は、変化する流体状態に基づいて変動する。流体状態の変化は、流体流の方向の変化、速度の変化、および/または乱流の変化のうちの1つまたは複数を指し得る。流体タービンの物理的特性は、流体状態の変化に対する流体タービンの応答にさらに影響を及ぼし得る。例えば、第1の流体状態の下では、選択された負荷状態の組合せは、第1の流体タービングループと第2の流体タービングループとの間に第1の組の差異セットを生じさせ得、第2の流体状態の下では、同じ選択された負荷状態の組合せは、第1の流体タービングループと第2の流体タービングループとの間に第2の組の差異を生じさせ得る。例えば、第1の流体状態の下では、選択された負荷状態の組合せは、第1のグループを第2のグループよりも速くスピンさせ得、第2の流体状態の下では、同じ選択された装填状態の組合せは、第1のグループを第2のグループよりも遅くスピンさせ得る。
【0173】
非限定的な例として、図4において、流体タービン404A~404Bの動作の差異は、流体流(例えば、流体流210)の変化する状態に基づいて変動し得る。例えば、(例えば、図5の流体速度センサ504を介して)流体流の方向の変化を感知したときに、少なくとも1つのプロセッサ428は、流体タービン404Aが現在、流体タービン404Bの下流にあると判定し得る。流体流の変化する条件により、少なくとも1つのプロセッサ428は、流体タービン404Bを流体タービン404Aとは異なる回転速度でスピンさせ得る。
【0174】
いくつかの態様では、選択された負荷状態の組合せは、群内の流体タービンの異なる組合せに対して経時的に変動する、経時的な変動は、ある期間にわたる変化または部分的変化を指し得る。流体タービンの異なる組合せは、群に含まれる流体タービンの異なるサブセットを指し得る。経時的に、流体タービン群が動作する状態は変化する可能性がある。例えば、流体状態が変化し得、電力需要が変化し得(例えば、電力系統のピーク需要が需要の小休止に変化し得)、またはバッテリーバンクを充填/空にする必要が生じ得る。変化した状態は、一部の流体タービンに、他流体タービンとは異なるように影響を及ぼし得る。第1の動作条件の下では、少なくとも1つのプロセッサは、第1のタービングループに第1の負荷状態の組合せを選択し得る。経時的に、条件が第2の条件に変化すると、少なくとも1つのプロセッサは、第2の流体タービングループに第2の負荷状態の組合せを選択し得る。例えば、朝の時間帯には、東風が風力タービン群に影響を及ぼす可能性があり、少なくとも1つのプロセッサは、群内の東向きのタービンに対して負荷状態を選択し得る。午後には、風は西風に変化する可能性があり、少なくとも1つのプロセッサは、群内の西向きのタービンに対して異なる負荷状態を選択し得る。
【0175】
非限定的な例として、図3において、少なくとも1つのプロセッサ308は、選択された負荷状態の組合せを、群300内の流体タービン100B~100Cの異なる組合せに対して経時的に変動させ得る。例えば、第1の期間中に、少なくとも1つのプロセッサ308は、流体タービン100Aに第1の負荷状態を、流体タービン100B~100Cの各々に第2の負荷状態を選択し得る。(例えば、流体流210の状態変化を感知した後の)第2の期間中に、少なくとも1つのプロセッサ308は、流体タービン100A、100Bの各々に第3の負荷状態を、流体タービン100Cに第4の負荷状態を選択し得る。
【0176】
いくつかの態様では、群内の異なる動作は、回転速度(RPM)、電圧出力、電流出力、回転方向、流体流に対するブレード向き、または群内の少なくとも2つの流体タービン間の相対的ブレード向きのうちの少なくとも1つを含む。回転速度は、ブレード先端、シャフト、複数のブレードをロータに接続する取付板、ロータ、および/または流体タービンと関連付けられた任意の他の回転可能な構成部品の回転速度、加速度、またはペースを指し得る。電圧出力は、流体タービンの電力出力と関連付けられた電位差を指し得る。電流出力は、流体タービンの電力出力と関連付けられた電気の正味の流量を指し得る。回転方向は、流体タービンの複数のブレードの時計回りまたは反時計回りの回転を指し得る。流体流に対するブレード向きは、流体流とブレードとの間の入射角(例えば、ブレードピッチおよび/またはブレードヨー)を指し得る。群内の少なくとも2つのタービン間の相対的ブレード向きは、共通の(例えば、垂直)軸に対して異なるピッチおよび/またはヨーを有する少なくとも2つの流体タービンを指し得る。例えば、少なくとも1つのプロセッサは、一部の流体タービンに他の流体タービンとは異なる電圧で電力を出力させ、他の流体タービンとは異なるピッチ角および/またはヨー角でスピンさせる負荷状態の組合せを選択し得る。
【0177】
非限定的な例として、図3において、群300内の異なる動作は、流体タービン100A~100CのいずれかのRPM、流体流210に対する流体タービン100A~100Cのいずれかのブレード向き、および/または群300内の流体タービン100A、100B間の相対的ブレード向きのうちの少なくとも1つを含み得る。別の非限定的な例として、図4図5において、(例えば、少なくとも1つのプロセッサ308に対応する)少なくとも1つのプロセッサ428は、ブレードヨー制御526を介してブレードヨーを調整し、かつ/またはブレードピッチ制御528を介してブレードピッチを調整するために、個別の流体タービン404Aおよび/または個別の流体タービン404Bの少なくとも1つのプロセッサ512と通信し得る。加えて、または代替として、流体タービン404A、404Bにおける異なる動作は、(例えば、それぞれ少なくとも1つのセンサ418A、418Bの電力出力センサ510によって検出された)電圧出力および/または電流出力を含んでもよい。
【0178】
いくつかの態様では、群内の個々の流体タービンの負荷状態の組合せを選択することは、群内の個々の流体タービンの空間分布を説明する。空間分布は、個々の流体タービン間の相対距離、相対的向き、および/もしくは相対的高さ、ならびに/または群内の1つもしくは複数の流体タービンの動作に影響を及ぼし得る1つもしくは複数の物理的物体(例えば、建物、樹木、物体、山、谷、橋)に対する流体タービンの位置のうちの1つまたは複数を指し得る。空間分布は、2つ以上の流体タービン間の流体力学的結合に影響を及ぼし得る(例えば、1つの流体タービンを別の流体タービンの下流にする)。ある場合には、少なくとも1つのプロセッサは、個々の流体タービンの空間分布をメモリに記憶し得、空間分布を使用して、(例えば、現在の流体状態に基づいて)異なる流体タービン間の流体力学的結合を決定し得る。少なくとも1つのプロセッサは、空間分布に基づく任意の流体力学的結合を説明するように、個々の流体タービンの負荷状態の組合せを選択し得る。ある場合には、少なくとも1つのプロセッサは、流体タービンと関連付けられた1つまたは複数の画像センサから受信した画像データに基づいて、群内の個々の流体タービンの空間分布を決定し得る。
【0179】
非限定的な例として、図3において、群300内の個々の流体タービン100A~100Cに対して少なくとも1つのプロセッサ308によって選択された負荷状態の組合せは、群300内の流体タービン100A~100Cの各々の空間分布を説明し得る。例えば、少なくとも1つのプロセッサは、(例えば、群300の端部に位置決めされた)流体タービン100Aおよび流体タービン100Cに対して、(例えば、流体タービン100Aと流体タービン100Cとの間に挟まれた)流体タービン100Bに対して選択された負荷状態とは異なる負荷状態を選択し得る。例えば、少なくとも1つのプロセッサ308は、流体タービン100Aおよび流体タービン100Cに、流体タービン100Bとは異なる回転速度でスピンさせ得る。
【0180】
いくつかの態様は、群内の個々の流体タービンのうちの少なくとも一部の回転速度を変動させるために、選択された負荷状態の組合せを群内の個々の流体タービンのうちの少なくとも一部に伝送することを含む。伝送することは、例えば、有線または無線チャネルを介して信号を伝送することを含み得る。選択された負荷状態の組合せを群内の個々の流体タービンのうちの少なくとも一部に伝送することは、選択された負荷状態の組合せを少なくとも一部の個々の流体タービンに課すように構成された(例えば、生成された信号が、各個別の流体タービンの物理的特性を説明し得る)信号を生成すること、および信号を個々の流体タービンに(例えば、またはそれに接続された発電機に)伝送し、それによって個々の流体タービンに負荷状態を課すことを含み得る。変動させることは、変更することまたは修正することを含み得る。一部の個々の流体タービンの回転速度を変動させることは、(例えば、負荷を増加させることによって)1つもしくは複数の回転速度を減速させること、(例えば、負荷を減少させることによって)1つもしくは複数の回転速度を加速させること、および/または一部の個々の流体タービンの回転方向を変更することを含み得る。ある場合には、少なくとも一部の流体タービンの回転速度を変動させることにより、流体タービンの各々に目標電力出力を生成させ得る。目標電力出力は、ピーク(もしくはほぼピークの)の電力出力と、かつ/または(例えば、保守、安全性、試験、互換性、および/もしくは流体タービンと関連付けられた任意の他の関心事項と関連付けられた)1つもしくは複数の仕様および/もしくは推奨事項の順守と関連付けられ得る。同様に、合計目標電力出力は、ピーク(もしくはほぼピークの)の合計電力出力と、かつ/または(例えば、保守、安全性、試験、互換性、および/もしくは流体タービン群と関連付けられた任意の他の関心事項と関連付けられた)1つもしくは複数の仕様および/もしくは推奨事項の順守と関連付けられ得る。ある場合には、一部の流体タービンの回転速度を変動させることにより、少なくとも1つの流体タービンに(例えば、目標電力出力とは異なる)非目標出力を生成させ得る。ある場合には、流体タービン群の目標合計電力出力は、流体タービンのうちの少なくとも1つからの少なくとも1つの非目標出力を含み得る。例えば、少なくとも1つの非目標出力は、群内の他の流体タービンからの出力と組み合わされたときに、例えば流体力学的結合により、群の目標合計電力出力を生成し得る。
【0181】
非限定的な例として、図3において、少なくとも1つのプロセッサ308は、少なくとも流体タービン100A、100Bの回転速度を変動させるために、選択された負荷状態の組合せを群300の少なくとも流体タービン100A、100Bに伝送し得る。別の非限定的な例として、図4において、少なくとも1つのプロセッサ(例えば、少なくとも1つのプロセッサ428および/またはプロセッサ512)は、選択された負荷状態の組合せを、充電コントローラ410A、410Bを介して流体タービン404A、404Bにそれぞれ伝送し得る。充電コントローラ410A、410Bは、発電機406A、406Bによって出力された一部の電力をダンプ負荷に迂回させることによって、選択された負荷状態の組合せを流体タービン404A、404Bに課し得る。
【0182】
別の非限定的な例として、図4および図13と併せて図10において、制動回路1300のバージョンは、(例えば、孤立した)流体タービン404の個別の協調を可能にする各充電コントローラ410と関連付けられ得る。例えば、各制動回路1300のMPPT制御1002は、個別の流体タービン404に専用の充電コントローラ410の少なくとも1つのプロセッサ512および少なくとも1つのメモリ514と関連付けられ得る。各少なくとも1つのプロセッサ512は、相互接続回路414を介して少なくとも1つのプロセッサ428と通信し、少なくとも1つのプロセッサ428が一体型流体エネルギー変換システム400として共に動作する流体タービン404の群401を協調させることを可能にし得る。少なくとも1つのプロセッサ428は、選択された負荷状態の組合せを充電コントローラ410の少なくとも一部に伝送し、プロセッサ512の少なくとも一部(例えば、およびMPPT制御1002の一部)が群401内の流体タービン404の少なくとも一部の回転速度を変動させることを可能にし得る。
【0183】
いくつかの態様では、群内の個々の流体タービンの負荷状態の組合せは、各個別の流体タービンにMPPTプロトコルを適用して、個別の流体タービンごとの関連付けられた個別の負荷状態を決定し、個別の流体タービンの個別の負荷状態のうちの少なくとも1つを群の少なくとも1つのグローバル制約に従わせることに基づいて選択される。MPPTプロトコルは、本開示の他の箇所で説明するように、流体タービンの回転速度を調整するために信号を伝送することを含み得る。群内の各個々の流体タービンにMPPTプロトコルを適用することは、少なくとも1つのプロセッサが1つまたは複数のMPPTユニットと通信して、MPPTプロトコルに適合した各個別の流体タービンに対して負荷状態を課すように構成された信号を生成すること、および信号をMPPTユニットに伝送することを含み得る。いくつかの態様では、各流体タービンは、専用のMPPTユニットと関連付けられ得る。いくつかの態様では、複数の流体タービンを同じ(例えば、共通の)MPPTユニットと関連付けられ得る。(例えば、各個別の流体タービンにMPPTプロトコルを適用することに基づいて)各個別の流体タービンの関連付けられた個別の負荷状態を決定することは、ピーク(またはほぼピークの)電力出力を生成することと関連付けられた負荷状態を課すように構成された各個別の流体タービンの信号を決定することを含み得る。1つまたは複数の個々の流体タービンは、異なる物理的特性(例えば、サイズ、形状、タイプ、他の物体に対する相対的向きおよび/もしくは位置、ならびに/または摩耗)を有し得るため、各個別の流体タービンのピーク(またはほぼピークの)電力出力を生成するために、異なる負荷状態(例えば、異なる信号によって生成された)異なる負荷状態が必要とされ得る。少なくとも1つのプロセッサは、(例えば、異なる物理的特性を説明するように)個別の負荷状態を群内の各個別の流体タービンと関連付け得る。
【0184】
制約は、制限、限界(例えば、上限および/または下限)を指し得る。制約は、例えば、効率、安全性、信頼性、および/または耐久性と関連付けられた目標結果を達成するためにシステムに課され得る。流体タービン群に対するグローバル制約は、群内の各流体タービンに対して、かつ/または一体型流体エネルギー変換システムとして動作する地理的に関連付けられた流体タービン群全体に課される制約を指し得る(例えば、制約を群に対してグローバルに課すことによって、いくつかの態様では、個別の流体タービンに対する制約にローカルに違反することが可能になり得る)。流体タービン群のグローバル制約は、負荷、電力出力、回転速度、振動、温度、インピーダンス、抵抗、1つもしくは複数の規則もしくは推奨事項の順守、電力系統の順守および/もしくは互換性、バッテリーバンクとの互換性(例えば、電圧互換性)、上記のいずれかと関連付けられたタイミング、持続時間、最大値、最小値、平均値、最頻値、および/もしくは標準偏差のうちの1つまたは複数、ならびに/または流体タービン群と関連付けられた任意の他の関心事項と関連付けられ得る。個別の流体タービンの少なくとも1つの個別の負荷状態を群の少なくとも1つのグローバル制約に従わせることは、(例えば、個別の流体タービンに適用されたMPPTプロトコルに適合している)個別の流体タービンの個別の負荷状態を修正して、流体タービン群にグローバル制約を順守させることを含み得る。いくつかの態様では、個別の流体タービンの少なくとも1つの個別の負荷状態を群のグローバル制約に従わせることにより、個別の流体タービンに、個別の流体タービン用のMPPTプロトコルによるピーク(またはほぼピークの)電力出力の生成を中止させ得る。例えば、MPPTプロトコルによれば、個別の流体タービンの負荷状態は、第1の回転速度と関連付けられ得る。負荷状態をグローバル制約に従わせることにより、個別の流体タービンを(例えば、第1の回転速度よりも速いかまたは遅い)第2の回転速度で回転させ得る。例えば、グローバル制約は、少なくとも一部の個々の流体タービン間の流体力学的結合を説明し得る。
【0185】
非限定的な例として、図10および図11において、少なくとも1つのプロセッサ(例えば、少なくとも1つのプロセッサ428および/または512)は、流体タービン404の各々の関連付けられる個別の負荷状態を決定するために、(例えば、孤立した)各個別の流体タービン404にMPPTプロトコルを適用することによって、個々の流体タービン404の負荷状態の組合せを選択し得る。例えば、少なくとも1つのプロセッサは、流体タービン404の各々に、(例えば、単一の流体タービン用に構成された)MPPTプロトコルに準拠している負荷状態を受けさせるために、充電コントローラ410の各々に含まれるMPPT制御1002に信号を伝送し得る。別の例として、少なくとも1つのプロセッサは、流体タービン404にかかる負荷を制御するために、インバータ434と共に構成されたMPPTユニットに信号を伝送し得る。いくつかの態様では、少なくとも1つのプロセッサは、メモリ(例えば、図4のメモリ430)に記憶されたチャート1200の1つまたは複数のバージョン(例えば、図12参照)を使用することによって流体タービン404の各々にMPPTプロトコルを適用し得る。少なくとも1つのプロセッサは、流体タービン404のうちの少なくとも1つを、すべての流体タービン404を含む群のための少なくとも1つのグローバル制約に従わせ得る。例えば、制約は、(例えば、バッテリーバンク720への供給のための総DC電力出力724を制限することによって、かつ/または電力系統718への供給のための総AC電力出力722をキャッピングすることによって)電気エネルギーシンク402の仕様に適合するように、すべての流体タービン404によって生成される合計(例えば総)電力出力を制限し得る。例えば、DC電力出力724は、14V、または40V、またはバッテリーと互換性のある任意の他の電圧レベルに制限され得る。
【0186】
別の非限定的な例として、図13において、少なくとも1つのプロセッサ512(例えば、個々の流体タービン404に専用)の各々は、個別の流体タービン404の関連付けられた負荷状態を決定するために、電子式ブレーキ制御518を介して群401の個別の流体タービン404にMPPTプロトコルを適用し得る。少なくとも1つのプロセッサ512の各々は、関連付けられた負荷状態を示す情報を(例えば、流体タービン404の群401と関連付けられた)少なくとも1つのプロセッサ428に伝送し得る。少なくとも1つのプロセッサ428は、群の個別の流体タービン404の関連付けられた負荷状態のうちの少なくとも1つを、グローバル制約(例えば、最大または最小電力出力や最大または最小回転速度)に従わせ得る。少なくとも1つのプロセッサ428は、(例えば、各プロセッサ512から受信した)各個別の流体タービン404の関連付けられた個別の負荷状態および少なくとも1つのグローバル制約の適用に基づいて、群内の個々の流体タービン404の負荷状態の組合せを選択し得る。
【0187】
いくつかの態様では、各個別のタービンにMPPTプロトコルを適用することは、各個別のタービンが第1の流体状態で動作している間に、一連の異なる負荷に基づいて個別のタービンの発電機電気出力を最初に試験することを含む。流体状態は、流体流の速度、方向、および/または乱流を含み得る。各個別のタービンが第1の流体状態で動作している間は、各個別の流体タービンと関連付けられた動作パラメータの変化が、流体流状態の変化に帰せられ得ないように、群内の各個別の流体タービンが実質的に均一な流体流(例えば、実質的に均一な流体速度および/または方向)の下で動作する期間を指し得る。発電機電気出力は、流体タービンに接続された発電機によって、流体タービンの機械的回転エネルギーを電気エネルギーに変換することによって発生した電力を指し得る。発電機電気出力を最初に試験することは、他の手順または動作を行うか、または実装する前に電力を測定、受信、査定、検査、または探査することを指し得る。一連の異なる負荷は、一連の、または連続した異なる負荷、例えば、連続した異なる信号を指し得、各信号は発電機に異なる負荷を課すように構成される。一連の異なる負荷に基づいて発電機電気出力を試験することは、例えば、異なる負荷と電気出力との間の対応関係を決定するために、1つまたは複数の異なる負荷に応じて各電気出力を査定または評価することを含み得る。
【0188】
非限定的な例として、図10および図11において、各個別のタービン404が第1の流体状態(例えば、第1の風速)で動作している間に、少なくとも1つのプロセッサ(例えば、プロセッサ428および/または512)は、一連の(例えば、少なくとも5個または少なくとも10個の)異なる負荷に基づいて発電機406の各々のAC電力出力408(例えば、発電機電気出力)の各々を試験することによって、MPPTプロトコルを各個別の流体タービン404に適用し得る。例えば、少なくとも1つのプロセッサは、MPPT制御1002の各々を介して負荷を課し得る。
【0189】
別の非限定的な例として、図13において、群の流体タービン404の各々が第1の流体状態(例えば、6m/s)で動作している間に、(例えば、個々の流体タービン404のうちの1つに専用の)少なくとも1つのプロセッサ512の各々は、電子式ブレーキ制御518の各々を介して流体タービンの各々に課された一連の10個の異なる負荷に基づいて各流体タービン404のAC電力出力408(例えば、発電機電気出力)を最初に試験し得、それによって流体タービン404の各々にMPPTプロトコルを適用する。
【0190】
いくつかの態様では、一連の異なる負荷に基づいて各個別のタービンの発電機を試験することは、発電機の異なる負荷をシミュレートし、発電機の応答を予測することを含む。シミュレートすることは、例えば、少なくとも1つのプロセッサを使用して、モデル(例えば、数学的モデル)を使用して物理現象の抽象化を実装することを指し得る。発電機の異なる負荷をシミュレートすることは、発電機の数学的および/またはコンピュータ化モデル(例えば、同じかまたは同様の発電機の以前の物理的試験に基づく発電機の出力曲線など)を使用して、異なる負荷に対する発電機の応答を査定することを含み得る。予測することは、例えば、モデルまたはシミュレーションに基づいて、潜在的結果を予想すること、補外すること、補間すること、および/または他の方法で測ることを指し得る。異なる負荷に対する(例えば、流体タービンに接続された)発電機の応答を予測することは、発電機のモデルに異なる負荷値を入力すること、および各入力負荷値に対する出力応答値(例えば、シミュレートされた電力出力)を計算することを含み得る。いくつかの態様では、少なくとも1つのプロセッサは、シミュレートされた電力出力値を使用して各発電機の出力曲線を構築し得る。
【0191】
非限定的な例として、図10および図11において、少なくとも1つのプロセッサ(例えば、少なくとも1つのプロセッサ428および/または512)は、一連の異なる負荷に基づいて、発電機406の各々の異なる負荷をシミュレートし、応答を予測することによって、各個別の流体タービン404の発電機406の各々を試験し得る。例えば、少なくとも1つのプロセッサは、(例えば、メモリ430に記憶された)流体タービン404の各々についてのチャート1200のバージョンを使用してもよく、グラフのバージョンに基づいて一連の異なる負荷に対する各発電機406の応答をシミュレートし得る。
【0192】
別の非限定的な例として、図4および図13において、少なくとも1つのプロセッサ428は、メモリ430に記憶されたモデルに基づいて異なる負荷をシミュレートし、各発電機406の応答を予測することによって、各個別の流体タービン404の発電機406の各々を試験し得る。
【0193】
いくつかの態様では、第1の一連の異なる負荷に基づいて各個別のタービンの発電機を試験することは、各発電機に異なる負荷を印加し、各発電機の応答を測定することを含む。各発電機に異なる負荷を印加することは、発電機に異なる負荷を課すように構成された信号(例えば、物理信号)を生成すること、および生成された信号を各発電機に伝送することを含み得る。各発電機の応答を測定することは、(例えば、負荷を課すように構成された信号を伝送した後に)各発電機と共に構成された少なくとも1つのセンサ(例えば、電圧センサおよび/または電流センサ)から信号(例えば、物理信号)を受信すること、ならびに受信した信号から各発電機の物理的電力出力を決定することを含み得る。いくつかの態様では、少なくとも1つのプロセッサは、各発電機の電力出力をメモリに記憶し得る。いくつかの態様では、少なくとも1つのプロセッサは、電力出力を使用して各発電機の出力曲線を構築し得る。
【0194】
非限定的な例として、図10および図11において、少なくとも1つのプロセッサ(例えば、少なくとも1つのプロセッサ428および/または512)は、第1の一連の異なる負荷に基づいて、MPPT制御1002の各々および/またはインバータ434と共に構成されたMPPT制御を介して発電機406の各々に異なる負荷を印加することによって、各個別の流体タービン404の発電機406の各々を試験し得る。少なくとも1つのプロセッサは、例えば、AC電力出力408の各々を測定することによって、発電機406の各々の応答を測定し得る。
【0195】
別の非限定的な例として、図13において、少なくとも1つのプロセッサ512の各々は、電子式ブレーキ制御518を介して各発電機406に異なる負荷を印加し得、異なる負荷に対する各発電機406の応答を測定し、それによって各個別の流体タービン404の各発電機406を試験し得る。
【0196】
いくつかの態様では、少なくとも1つのプロセッサは、連続的に受信し、決定し、選択し、伝送するように構成される。連続的とは、進行中の、または延長された期間を指し得る。受信すること、決定すること、選択すること、および伝送することは、一定の間隔で(例えば、連続的に、何分の1分ごとに、毎分に、10分ごとに、30分ごとに、または任意の他の時間間隔に基づいて)行われ得る。ある場合には、決定すること、選択すること、および伝送することは、1つまたは複数のセンサからの通知を受信したことに応じて(例えば、1つもしくは複数のセンサのポーリングに応じて、ならびに/または1つもしくは複数のセンサから同期メッセージおよび/もしくは非同期メッセージを受信したことに応じて)行われ得る。いくつかの態様では、少なくとも1つのプロセッサは、経時的に変動する流体状態を調整するように構成される。例えば、決定すること、選択すること、および伝送することは、風速計、気象サーバ、気象衛星、および/または気象観測気球のうちの1つまたは複数から通知を受信したことに応じて行われてもよい。
【0197】
非限定的な例として、図4において、少なくとも1つのプロセッサ(例えば、少なくとも1つのプロセッサ428および/またはプロセッサ512)は、受信すること、決定すること、選択すること、および伝送することを連続的に行い得る。例えば、第1の期間中、流体速度は6m/sに達し得、少なくとも1つのプロセッサ428は、第1の負荷状態の組合せを(例えば、充電コントローラ410を介して)流体タービン404に伝送し得る。第2の期間中、流体速度は7m/sに変化し得、少なくとも1つのプロセッサは、1つまたは複数の負荷状態を調整し、充電コントローラ410を介して流体タービン404に伝送するための第2の負荷状態の組合せを選択し得る。
【0198】
いくつかの態様では、上位レベルのMPPTプロトコルは、充電コントローラを介してDC段で適用される。充電コントローラは、本開示の他の箇所で説明するように、流体タービンの1つまたは複数の規則、仕様、および/または推奨事項の順守を確実にするのに役立つように構成された電子デバイスを指し得る。DC段は、直流電流が流れるように構成された電子回路の一部分を指し得る。回路のDC段は、AC信号(例えば、発電機のAC電力出力)をDC信号に変換するように構成された整流器の下流に配置され得る。回路のDC段は、少なくとも1つのプロセッサと関連付けられ得る。上位レベルのMPPTプロトコルは、一体型流体エネルギー変換システムとして動作する群の最大(またはほぼ最大)電力点追跡を決定するために流体タービン群に適用されるMPPTプロトコルを指し得る。上位レベルのMPPTプロトコルは、群内の各個別の流体タービンに適用される複数のMPPTプロトコル(例えば、下位レベルのMPPTプロトコル)を包含し得る。上位レベルのMPPTプロトコルは、例えば、個々の流体タービンのうちの少なくとも一部の流体力学的結合を説明するように、1つまたは複数の下位レベルのMPPTプロトコルの1つまたは複数の出力をオーバーライドし得る。例えば、各発電機は、MPPT制御ユニットを含む充電コントローラと関連付けられてもよい。各MPPT制御ユニットは、関連付けられた発電機に(例えば、下位レベルの)MPPTプロトコルを適用し得る。少なくとも1つのプロセッサは、各MPPT制御ユニットから信号を受信し、群全体の上位レベルのMPPTプロトコルに対応する上位レベルの負荷状態を決定し得る。少なくとも1つのプロセッサは、上位レベルの負荷状態を課すように構成された信号を各関連付けられた充電コントローラに伝送し得る。関連付けられた充電コントローラの各々は、信号を使用して、関連付けられた発電機に上位レベルの負荷状態を課し得る。
【0199】
非限定的な例として、図8において、整流器530の各々は、AC電力出力408の各々をDC電力出力に変換し得、DC電力出力は、DC段で共通の充電コントローラ802に伝送され得る。(例えば、流体タービン404の群401と関連付けられた)少なくとも1つのプロセッサ428は、DC段で共通の充電コントローラ802を介して上位レベルのMPPTプロトコルを適用し得る。上位レベルのMPPTプロトコルは、群401内の流体タービン404の各々の動作に影響を及ぼして、すべての流体タービン404による合計電力出力(例えば、総AC電力出力722および/または総DC電力出力724)を協調させ得る。
【0200】
いくつかの態様では、上位レベルのMPPTプロトコルは、インバータを介してAC段で適用される。インバータは、本開示の他の箇所で説明するように、直流(DC)信号をAC信号に変換するデバイスまたは回路(例えば、DC-ACコンバータ)を指し得る。AC段は、交流電流が流れるように構成された電子回路の一部分を指し得る。回路のAC段は、DC信号をAC信号に変換するように構成されたインバータの下流に配置され得る。流体タービン用の回路は、第1のAC段および第2のAC段を含み得る。第1のAC段は、流体タービンからのAC電力出力に対応し得る。AC電力出力は、整流器を使用してDC電力信号(例えば、DC段)に変換され得る。DC電力信号は、DC段において総電力信号を形成するために組み合わされ得る。総DC電力信号は、インバータを使用して、(例えば、DC段の下流の)第2のAC段に対応する総AC電力出力に変換され得る。インバータは、それに接続された流体タービンに負荷をかけるためのMPPTユニットを含み得る。地理的に関連付けられた流体タービン群は、群によって生成された総DC電力信号を(例えば、電力系統に出力するための)総AC電力信号に変換するための共通の(例えば、共有された)インバータに接続され得る。いくつかの態様では、共有されたインバータは、AC段(例えば、第2のAC段)において上位レベルのMPPTプロトコルに従って流体タービン群全体に負荷をかけるためのMPPTユニットを含み得る。いくつかの態様では、流体タービン群と関連付けられたインバータを介してAC段で適用される上位レベルのMPPTプロトコルは、例えば、充電コントローラを介してDC段で、かつ/または電子式ブレーキ制御を介してAC段(例えば、第1のAC段)で、各個別の流体タービンに適用される複数の(例えば、下位レベルの)MPPTプロトコルと併せて実装され得る。
【0201】
非限定的な例として、図8において、整流器530の各々は、AC電力出力408の各々をDC電力出力信号に変換し得る。DC信号は、総DC信号に合成され得、インバータ434に伝送され得る。インバータ434は、総DC信号を合計AC電力出力722(例えば、AC段)に変換し得る。少なくとも1つのプロセッサ428は、インバータ434を介してAC段で上位レベルのMPPTプロトコルを適用し得る。上位レベルのMPPTプロトコルは、流体タービン404の各々の動作に影響を及ぼして、群401の総(例えば、合計)電力のAC電力出力722を協調させ得る。
【0202】
いくつかの態様は、少なくとも1つのプロセッサによって実行されると、少なくとも1つのプロセッサに、地理的に関連付けられた流体タービン群のMPPT動作を協調させるための動作を行わせる命令を含む、非一時的コンピュータ可読媒体であって、動作が、地理的に関連付けられた流体タービン群からデータを受信すること、群内の個々の流体タービンの負荷状態の変化に基づいて、群の合計電力出力に対する変更を決定すること、群の合計電力出力を協調させるために、群内の個々の流体タービンの負荷状態の組合せを選択すること、および群内の個々の流体タービンのうちの少なくとも一部の回転速度を変動させるために、選択された負荷状態の組合せを群内の個々の流体タービンのうちの少なくとも一部に伝送すること、を含む、非一時的コンピュータ可読媒体を含む。
【0203】
非限定的な例として、図4図5において、少なくとも1つのプロセッサ(例えば、少なくとも1つのプロセッサ428および/または512)は、地理的に関連付けられた流体タービン404A~404Bの群401のMPPT動作を協調させるための動作を行い得る。少なくとも1つのプロセッサは、地理的に関連付けられた流体タービン404A~404Bの群401から(例えば、少なくとも1つのセンサ418A~418Bの各々を介して)データを受信し得る。少なくとも1つのプロセッサは、群401内の個々の流体タービン404A~404Bの負荷状態の変化に基づいて、群401の合計電力出力440への変更を決定し得る。少なくとも1つのプロセッサは、群401の合計電力出力440を協調させるために、群401内の個々の流体タービン404A~404Bの負荷状態の組合せを選択し得る。少なくとも1つのプロセッサは、群401内の少なくとも個別の流体タービン404Aの回転速度を変動させるために、群401内の少なくとも個別の流体タービン404Aに選択された負荷状態の組合せを伝送し得る。
【0204】
図16は、本開示の態様と一致する、地理的に関連付けられた流体タービン群のMPPT動作を協調させるための例示的なプロセス1600のフローチャートを示している。いくつかの態様では、プロセス1600は、本明細書に記載される動作または機能を行うために、少なくとも1つのプロセッサ(例えば、少なくとも1つのプロセッサ428および/またはプロセッサ512)によって行われ得る。いくつかの態様では、プロセス1600のいくつかの局面は、メモリ(例えば、メモリ430および/もしくはメモリ514)または非一時的コンピュータ可読媒体に記憶されたソフトウェア(例えば、プログラムコードまたは命令)として実装され得る。いくつかの態様では、プロセス1600のいくつかの局面は、ハードウェア(例えば、専用回路)として実装され得る。いくつかの態様では、プロセス1600は、ソフトウェアとハードウェアとの組合せとして実装され得る。
【0205】
図16を参照すると、プロセス1600は、地理的に関連付けられた流体タービン群からデータを受信する工程1602を含む。非限定的な例として、図43において、少なくとも1つのプロセッサ428は、地理的に関連付けられた流体タービン404A~404Bの群401からデータを受信し得る。プロセス1600は、群内の個々の流体タービンの負荷状態の変化に基づいて、群の合計電力出力に対する変更を決定する工程1604を含む。非限定的な例として、図4において、少なくとも1つのプロセッサ428は、群401内の個々の流体タービン404A~404Bの負荷状態の変化に基づいて、群401の合計電力出力440への変更を決定し得る。プロセス1600は、群の合計電力出力を協調させるために、群内の個々の流体タービンの負荷状態の組合せを選択する工程1606を含む。非限定的な例として、図4において、少なくとも1つのプロセッサ428は、群401の合計電力出力440を協調させるために、群401内の流体タービン404A~404Bの負荷状態の組合せを選択し得る。プロセス1600は、群内の個々の流体タービンのうちの少なくとも一部の回転速度を変動させるために、選択された負荷状態の組合せを群内の個々の流体タービンのうちの少なくとも一部に伝送する工程1608を含む。非限定的な例として、図4において、少なくとも1つのプロセッサ428は、群401内の個々の流体タービン404A~404Bの少なくとも一方の回転速度を変動させるために、選択された負荷状態の組合せを群401内の個々の流体タービン404A~404Bの少なくとも一方に伝送し得る。
【0206】
群内に配置された流体タービンは、他の風力タービンからの出力および流体流の変動を利用し、それによって合計電力出力を改善するように同期され得る。これを達成するために、1つまたは複数の動作パラメータを制御することによって群内の各タービンのサイクルを協調させるためのシステム、方法、およびコンピュータプログラム製品が開示される。例えば、1つまたは複数の流体タービンの回転速度を調整するように負荷を制御することにより、2つ以上の流体タービンの回転サイクルの相対位相を調整することを可能にし得、これにより、それらの流体タービン間の流体力学的結合を利用することを可能にし得る。各タービンに関する動作パラメータを制御可能に変更することにより、少なくとも一部のタービンは、群内の1つまたは複数の近隣のタービンによって発生した流体流およびドラフトを利用することを可能にし得る。例えば、上流の流体タービンのブレード向きを協調させることにより、上流の流体タービンが下流の流体タービンによって発生した少なくとも一部のドラフトを利用することを可能にし得、2つの隣り合う流体タービンのブレード向きを協調させることにより、隣り合う各流体タービンが互いに隣り合う流体タービンによって発生した少なくとも一部のドラフトを相互に利用することを可能にし得る。
【0207】
いくつかの態様は、地理的に関連付けられた複数の流体タービンを同期させるためのシステムを含む。流体タービンは、本開示の他の箇所で説明するように、流体流からエネルギーを捕捉するように構成された機械装置を含み得る。地理的に関連付けられた複数の流体タービンは、本開示の他の箇所で説明するように、互いに比較的近接して位置決めされた流体タービン群を指し得る。地理的に関連付けられた複数の流体タービンを同期させることは、ねらった目標(例えば、合計電力出力の増加)を達成するために、地理的に関連付けられた複数の流体タービンのうちの1つまたは複数に関する1つまたは複数の動作パラメータを協調させ、調整し、かつ/または同調させることを含み得る。そのような動作パラメータは、例えば、地理的に関連付けられた複数の流体タービンのうちの2つ以上の流体タービン間の流体力学的結合と関連付けられ得る。そのような動作パラメータは、例えば、流体タービンのうちの1つまたは複数の回転サイクルの回転数および/または位相を含み得る。例えば、同期は、流体力学的結合を増加および/もしくは減少させ、流体力学的結合のタイミング(例えば、開始時刻および停止時刻)および/もしくは持続時間を調整し、かつ/または地理的に関連付けられた複数の流体タービンのうちの少なくとも2つの流体タービン間の流体力学的結合の任意の他の特性に影響を及ぼし得る。
【0208】
非限定的な例として、図4図5の流体エネルギー変換システム400は、図13の制動回路1300と併せて、地理的に関連付けられた複数の流体タービン404を同期させるためのシステムを集合的に示している。
【0209】
いくつかの態様は、少なくとも1つのプロセッサを含む。少なくとも1つのプロセッサは、例えば、本開示の他の箇所で説明するように、地理的に関連付けられた複数の流体タービンの動作を、単一の流体エネルギー変換システムとして集合的に動作するように制御するために、互いに通信可能にリンクされた単一のプロセッサまたは複数のプロセッサを含み得る。
【0210】
いくつかの態様は、地理的に関連付けられた複数の流体タービンのうちの流体タービンの複数の回転ブレードの回転サイクルの位相を示す信号を受信することを含む。信号は、本開示の他の箇所で説明するように、物理媒体を介した伝送のために符号化された情報を指し得る。(例えば、センサから)信号を受信することは、本開示の他の箇所で説明するように、出力信号を求めて定期的にポーリングすること、ならびに/または、例えば同期イベントおよび/もしくはリアルタイム割り込みイベントなどの非同期イベントとして、信号を受信することを含み得る。流体タービンの複数の回転ブレードの回転サイクルは、流体流に応じてスピンする流体タービンの複数のブレードによる一連の繰り返し回転(例えば、360°の完全な回転)のうちの1つを指し得る。回転サイクルの位相は、一連の繰り返し回転の回転内の特定の段階または位置を指し得る。回転サイクルの位相は、例えば度数、ラジアン、分、および/または秒の単位で角度として測定され得る。例えば、度数で測定される場合、全回転は360°に対応し得、反時計回り回転の四半分は90°の位相に対応し得、時計回り回転の四半分は-90°の位相に対応し得る。ブレードは、本開示の他の箇所で説明するように、ブレードに入射する流体流と一致する回転運動を引き起こすように構成された湾曲面を備えた断面形状を有する物体を指し得る。流体タービンの複数の回転ブレードは、回転またはスピンすることができる複数のブレードを含み得る。流体タービンの複数の回転ブレードの回転サイクルの位相は、回転サイクル内の複数のブレードの位置を指し得る。複数のブレードの回転サイクルにおける位相は、接続された流体タービンと共に構成されたセンサなどの1つもしくは複数の他の物体、および/または別の流体タービンの1つもしくは複数のブレードに対するブレードの各々の絶対位置および/または相対位置を示し得る。回転サイクルの位相は、回転速度と共に、任意の1つのブレード(例えば、または任意の1つのブレード上の特定の領域)と1つまたは複数の他の物体との間の距離および/または向きを経時的に追跡することを可能にし得る。少なくとも1つのプロセッサは、流体タービンと関連付けられた少なくとも1つのセンサから信号を受信し得る。
【0211】
いくつかの態様では、少なくとも1つのプロセッサは、地理的に関連付けられた複数の流体タービンのうちの第1の流体タービンの第1の複数の回転ブレードの回転サイクルの位相を示す第1の信号を受信し得、地理的に関連付けられた複数の流体タービンのうちの第2の流体タービンの第2の複数の回転ブレードの回転サイクルの位相を示す第2の信号を受信し得る。例えば、第1の流体タービンと関連付けられた第1のプロセッサは、第1の流体タービンの少なくとも1つのブレードと関連付けられた1つまたは複数のセンサから第1の信号を受信し得、第2の流体タービンと関連付けられた第2のセンサは、第2の流体タービンの少なくとも1つのブレードと関連付けられた1つまたは複数のセンサから第2の信号を受信し得る。第1のプロセッサおよび第2のプロセッサは、第1および第2の流体タービンの動作を同期させて一体型流体エネルギー変換システムとして動作させるように構成された少なくとも1つのプロセッサに、第1および第2の信号をそれぞれ伝送し得る。
【0212】
非限定的な例として、図4図5において、各流体タービン404A、404Bに対して、少なくとも1つのプロセッサ(例えば、流体タービン404A、404Bの各々に専用の各プロセッサ512、および/または群401と関連付けられたプロセッサ428)は、少なくとも1つのセンサ418A、418Bから信号をそれぞれ受信し得る。信号は、各流体タービン404A、404Bの複数のブレード(例えば、図2のブレード206、208参照)の位相回転サイクルを示し得る。例えば、少なくとも1つのセンサ418は、各流体タービン404A、404Bの回転速度を測定するための回転センサ502を含み得る。回転センサ502は、例えば、流体タービン404A、404Bの複数のブレードの各々の向きを経時的に追跡することを可能にする内部測定ユニット(例えば、IMU)を含み得る。少なくとも1つのプロセッサは、第1および第2の複数のブレードの各々の追跡された向きを使用して、例えば静止物体に対する、かつ/または互いに対する回転サイクルの位相を決定し得る。
【0213】
いくつかの態様では、第1の複数の回転ブレードは、第1の流体タービンの下流の流体流を発生させるように構成される。下流は、流体が上流位置から下流位置に到達し得る、流体流の方向における相対位置を指し得る。下流に配置された物体は、上流に配置された物体の後に流体流に遭遇し得る。下流の流体流は、上流位置から下流位置に流れる流体を指し得る。流体タービンの下流の流体流は、上流のタービンの回転ブレードを超える、または別の物体の上流(例えば、下流に配置された別の流体タービンの上流)に配置された流体タービンの回転ブレードによって引き起こされるか、または生成される下流の流体流を指し得る。例えば、上流の流体タービンの回転ブレードは、上流の流体タービンを超えて通過する流体を変化させ得る乱流および/またはドラフトを発生させ得る。
【0214】
非限定的な例として、本開示のいくつかの態様と一致する、複数1700の地理的に関連付けられた流体タービン1702、1704、1706の流体流を図示する図17を参照する。流体タービン1702、1704、1706の各々は、複数のブレード1708A、1708B、複数のブレード1710A、1710B、および複数のブレード1712A、1712Bをそれぞれ含む。いくつかの態様では、流体タービン1702、1704、1706は、流体タービン404(例えば、図4参照)に対応し得る。よって、流体タービン1702、1704、1706の各々は、発電機(例えば、発電機406)、少なくとも1つのセンサ(例えば、少なくとも1つのセンサ418)、少なくとも1つのプロセッサ(例えば、少なくとも1つのプロセッサ308、428および/または512)、ならびに充電コントローラ(例えば、充電コントローラ410)と関連付けられ得る。いくつかの態様では、流体タービン1702、1704、1706は、流体タービン100A、100B、100C(例えば、図2参照)に対応し得る。流体タービン1704の複数のブレード1710A、1710Bは、流体タービンの下流の流体流1714、1716を発生させ得る。
【0215】
いくつかの態様では、第2の複数の回転ブレードは、第1の流体タービンの下流の流体流の少なくとも一部分を受けるように構成される。流体流を受けるように構成された複数のブレードは、流体流を捕捉するか、または流体流と相互作用して各ブレードの対向する側面に圧力差を生じさせ、複数のブレードをスピン運動で運動させるように成形され、回転位相制御され、かつ/または向けられた流体タービンのブレードを指し得る。流体タービンの下流の流れの少なくとも一部分を受けることは、上流に配置された流体タービンによって発生した乱流および/またはドラフトの少なくとも一部を捕捉し、またはこれと相互作用することを指し得る。例えば、周囲流体流(例えば、風や海流)は、上流の流体タービンの複数のブレードをスピンさせ得る。上流に配置された複数のブレードのスピン運動は、乱流および/またはドラフト(例えば、流体タービンの下流の流体流)を発生させ得る。上流の流体タービンの下流に配置された流体タービンの複数のブレードは、上流の流体タービンに影響を及ぼす周囲流体流を捕捉するか、またはこれと相互作用し得、上流に配置されたブレードによって発生した流体タービンの下流の流れの少なくとも一部をさらに捕捉するか、またはこれと相互作用し得る。言い換えれば、上流の流体タービンと下流の流体タービンとの間の流体力学的結合により、下流の流体タービンは、周囲流れ流体によって影響を及ぼされることに加えて、上流の流体タービンによって発生した流体タービンの下流の流れによっても影響を及ぼされ得る。流体タービンの下流の流れ(例えば、流体力学的結合)は、下流の流体タービンの複数のブレードの回転の特性に影響を及ぼし得る。そのような特性には、例えば、回転速度(例えば、回転速度の増加もしくは減少)、回転サイクルの位相(例えば、相対相および/もしくは絶対相)、回転方向(例えば、時計回りもしくは反時計回りの回転)、回転の定常性(例えば、規則性)もしくは非定常性(例えば、不規則性)、(例えば、下流の流体タービンの複数のブレードの振動によって引き起こされる)(例えば、規則的)もしくは非定常性(例えば、不規則)回転、ならびに/または流体タービンの複数のブレードの回転の任意の他の特性が含まれ得る。
【0216】
非限定的な例として、図17において、流体タービン1702の複数のブレード1708A、1708B(例えば、第2の流体タービンの第2の複数のブレード)は、周囲流体流1718(例えば、大気風や海流)に対して流体タービン1704の複数のブレード1710A、1710B(例えば、第1の流体タービンの第1の複数のブレード)の下流に配置され得る。流体タービン1702の複数のブレード1708A、1708Bは、周囲流体流1718を受け得、第1の流体タービン1704の第1の複数のブレード1710A、1710Bによって発生した流体タービンの下流の流体流1714(例えば、第1の流体タービンの流体流)の少なくとも一部分をさらに受け得る。同様に、流体タービン1706の複数のブレード1712A、1712Bは、第1の流体タービン1704の第1の複数のブレード1710A、1710Bの下流に配置され得、周囲流体流1718と、第1の流体タービン1704の第1の複数のブレード1710A、1710Bによって発生した流体タービンの下流の流体流1716の少なくとも一部分を受け得る。
【0217】
いくつかの態様では、第2の複数の回転ブレードは、第1の流体タービンの下流の流体流の少なくとも一部分に帰せられ得る差動電力出力を発生させるように構成される。差動電力出力は、2つの異なる電力出力間の差(例えば、デルタ)を指し得る。差動電力出力は、絶対差であってもよく、2つの電力出力のうちのどちらが大きく、どちらが小さいかを示さなくてもよい。帰せられ得るとは、例えば、別のソースまたは動作を起源とするか、これによって引き起こされるか、または別の方法でこれと関連付けられることを指し得る。流体タービンの下流の流体流の少なくとも一部分に帰せられ得る差動電力出力は、上流の流体タービンによって発生した乱流および/またはドラフトを起源とするか、これによって引き起こされるか、または別の方法でこれと関連付けられ得る下流の流体タービンの(例えば、正または負の)差動電力出力を指し得る。例えば、周囲流体流の下で、流体力学的に孤立した流体タービンが第1の電力出力を生成し得る。(例えば、同じ周囲流体流の下で)流体タービンを上流の流体タービンの下流に位置決めしてそれらの間の流体力学的結合を生じさせることにより、下流の流体タービンは、上流の流体タービンによって発生した下流の流体流の少なくとも一部分によって影響を及ぼされ得る。ゆえに、下流の流体タービンは、第1の電力出力とは異なる第2の電力出力を生成し得る。第2の電力出力と第1の電力出力との差は、上流の流体タービンによって発生したドラフトの乱流の一部分に帰せられ得る。
【0218】
非限定的な例として、図17において、流体タービン1702の複数の回転ブレード1708A、1708B(例えば、第2の流体タービンの第2の複数の回転ブレード)は、第1の流体タービン1704の第1の複数のブレード1710A、1710Bによって発生した流体タービンの下流の流体流1714の少なくとも一部分に帰せられ得る差動電力出力を発生させ得る。同様に、流体タービン1706の複数の回転ブレード1712A、1712Bは、第1の流体タービン1704の第1の複数のブレード1710A、1710Bによって発生した流体タービンの下流の流体流1716の少なくとも一部分に帰せられ得る差動電力出力を発生させ得る。
【0219】
本開示のいくつかの態様と一致する、経時的な周期的電力出力1802、1804の例示的なグラフ1800を図示する図18を参照する。電力出力1804は、電力出力1802より大きくてもよい。電力出力1802は、(例えば、もっぱら)周囲流体流1718に帰せられ得る第2の流体タービンの第2の複数の回転ブレードと関連付けられた発電機のAC電力出力に対応し得る。例えば、第2の流体タービンの第2の複数の回転ブレードは、流体タービン1702の複数のブレード1708A、1708Bまたは流体タービン1706の複数のブレード1712A、1712Bに対応し得る。より大きな電力出力1804は、周囲流体流1718に帰せられ、第1の流体タービン1704の第1の複数のブレード1710A、1710Bによって発生した第1の流体タービンの下流の流体流(例えば、流体タービンの下流の流れ1714または1716)の少なくとも一部分にさらに帰せられ得る第2の複数の回転ブレードと関連付けられた発電機のAC電力出力に対応し得る。差動電力出力1806は、第1の複数の回転ブレード(例えば、それぞれ、ブレード1708A、1708B、またはブレード1712A、1712B)によって受けられた第1の流体タービンの下流の流体流(例えば、流体タービンの下流の流れ1714または1716)の少なくとも一部分に帰せられ得る。例えば、差動電力出力1806は、(例えば、AC)電力出力1802とより大きい電力出力1804とのピーク間もしくはトラフ間の差、電力出力1802、1804間の平均差、または電力出力1802、1804間の任意の他の差分尺度に対応し得る。いくつかの態様では、電力出力1804は、総AC電力出力722(例えば、図7図11参照)に対応し得る。
【0220】
いくつかの態様では、第1の流体タービンは、第2のタービンの上流に配置される。上流は、流体が上流位置から下流位置に流れ得る、流体流中の相対位置を指し得る。上流に配置された物体は、下流に配置された物体の前に流体流に遭遇し得る。第1の流体タービンは、第2の流体タービンの前に流体流を受け得る。第1の流体タービンは、第2の流体タービンが流体流と第1の流体タービンの下流の流体流の少なくとも一部分との両方を受け得るように、受けた流体流から第1の流体タービンの下流の流体流を発生させ得る。
【0221】
非限定的な例として、第1の流体タービン1704は、流体流1718に対して流体タービン1702および流体タービン1706の上流に配置され得る。
【0222】
いくつかの態様では、地理的に関連付けられた複数の流体タービンは、風力タービンであり、流体は気流である。風力タービンは、それに接続された発電機を介して風(例えば、空気流)を電気エネルギーに変換するように構成された流体タービンを含み得る。気流は、ある場所から別の場所への空気の流れ(例えば、空気の移動)を指し得る。気流は、運動の軌跡を示す方向と関連付けられ得る。
【0223】
いくつかの態様では、地理的に関連付けられた複数の流体タービンは、水力タービンであり、流体は流水である。水力タービンは、それに接続された発電機を介して水流を電気エネルギーに変換するように構成された流体タービンを含み得る。流水は、海流、河川流、滝、および/またはある場所から別の場所への任意の他の水の移動を含み得る。流水は、運動の軌跡を示す方向と関連付けられ得る。
【0224】
いくつかの態様では、第1の流体タービンおよび第2の流体タービンの回転軸は、実質的に垂直である。いくつかの態様では、第1の流体タービンおよび第2の流体タービンの回転軸は、実質的に水平である。流体タービンの回転軸は、流体タービンの回転要素がその周りを回転するシャフト、ロッド、または線によって画定され得る。垂直とは、地面および/または流体流に対して実質的に垂直であることを指し得る。垂直型流体タービン(例えば、VAWT)は、タービンブレードの回転軸が地面および/または流体流に対して実質的に垂直であり得る流体タービンを指し得る。水平とは、流体流および/または地面に対して平行であることを指し得る。水平型流体タービン(例えば、HAWT)は、タービンブレードの回転軸が地面および/または流体流に対して実質的に平行であり得る流体タービンを指し得る。
【0225】
いくつかの態様では、第1の複数のブレードおよび第2の複数のブレードの各ブレードは、リフトブレードである。リフトブレードは、例えば、流体流からより低い流体圧力を発生させるための湾曲面と、流体流からより高い流体圧力を発生させるための、対向するより平坦な面とを有することによって揚力を発生させるように構成されたを有するブレードを指し得る。圧力差は、流体流の方向に垂直な揚力を生じさせ得る。
【0226】
非限定的な例として、複数1700の流体タービン1702、1704、1706は、風力タービン(例えば、図1の流体タービン100、102、および106~112参照)であり得、流体流1718は、気流(例えば、風)であり得る。あるいは、複数1700の流体タービン1702、1704、1706は、水力タービン(例えば、流体タービン104参照)であり得、流体流1718は、流水(例えば、海流や河川流)であり得る。いくつかの態様では、複数1700の流体タービン1702、1704、1706のうちの少なくとも一部は、垂直型流体タービン(例えば、垂直軸型流体タービン100、106~112参照)であり得る。あるいは、複数1700の流体タービン1702、1704、1706のうちの少なくとも一部は、水平型流体タービン(例えば、水平流体タービン102参照)であり得る。いくつかの態様では、第1の複数のブレード1710A、1710Bの各ブレード、および複数のブレード1708A、1708B(例えば、第2の複数のブレード)の各ブレードは、リフトブレードであり得る。同様に、複数のブレード1712A、1712Bの各ブレードはリフトブレードであってもよい。
【0227】
いくつかの態様では、第1の流体タービンと第2の流体タービンとは、同様の形状である。同様の形状は、実質的に同じ寸法、設計、および/または相対配置の構成部品を有することを指し得る。例えば、第1および第2の流体タービンは、両方とも垂直軸型流体タービンであってもよいし、または両方とも水平軸型タービンであってもよい。別の例として、第1および第2の流体タービンは、同数の回転ブレードを有していてもよく、各回転ブレードは実質的に同様の翼形状を有する。
【0228】
非限定的な例として、図3において、流体タービン100A、100B、100Cの各々は、同様の形状であり得る。
【0229】
いくつかの態様では、第1の信号および第2の信号は、少なくとも1つの画像センサから受信された画像信号である。画像信号は、画像またはビデオデータ(例えば、JPEG、PNG、MP5)と関連付けられたプロトコルに従ってフォーマットされたデータと関連付けられた電子信号を含み得る。画像センサは、光を取り込んで電子信号に変換するデバイスを指し得る。画像センサの非限定的な例には、カメラ、CCD、CMOS、CID、InGaAs、ローリングシャッタ、およびグローバルシャッタが含まれる)画像センサは、可視スペクトルおよび/またはIRスペクトルで動作し得る。画像センサは、画像センサ平面上に形成された画像を、少なくとも1つのプロセッサに伝送するための画像信号に変換し得る。少なくとも1つの画像センサは、固定されていてもよく(例えば、複数の回転ブレードと関連付けられた発電機に取り付けられていてもよく)、かつ/または回転してもよい(例えば、1つもしくは複数のブレード、またはブレードに接続された回転可能なシャフトに取り付けられていてもよい)。少なくとも1つの画像センサは、例えば、1つまたは複数の追加の物体(例えば、回転ブレードに接続された発電機などの静止物体および/または別の複数の回転ブレードなどの回転物体)に対する複数の回転ブレードのある期間にわたる画像のシーケンスを取り込み得る。少なくとも1つのプロセッサは、少なくとも1つの画像センサから受信した画像信号を解析して、(例えば、エッジ検出、物体認識、畳み込み、フーリエ変換、および/または任意の他の画像処理技術などの1つまたは複数の画像処理技術を使用して)複数のブレードの回転サイクルの位相を決定し得、位相は、画像信号に取り込まれた1つまたは複数の物体に対するものであり得る。加えて、または代替として、少なくとも1つの画像センサは、磁力計(例えば、コンパス)と関連付けられ、少なくとも1つのプロセッサが、磁力計からの信号と共に画像信号に基づいて複数のブレードの回転サイクルの位相を決定することを可能にしてもよい。
【0230】
非限定的な例として、図4図5において、少なくとも1つのプロセッサ(例えば、少なくとも1つのプロセッサ308、428および/または512)は、流体タービン404A、404Bの各々と関連付けられた少なくとも1つの画像センサ524から画像信号を受信し得る。
【0231】
別の非限定的な例として、本開示のいくつかの態様と一致する、ある期間にわたって回転する流体タービンの複数のブレードの画像信号1902~1916(例えば、画像)のシーケンス1900を図示する図19を参照する。画像信号1902~1916は、少なくとも1つの画像センサ524で取得され得る。画像信号1902~1916に描写された流体タービンは、流体タービン100A~100C、流体タービン404、および/または流体タービン1702、1704、1706のいずれかに対応し得る。画像信号1902~1916に経時的に描写される複数のブレードの回転は時計回りであってもよく、周期的な電力出力1802および/または1804を生成し得る。左から右、上から下に、少なくとも1つのプロセッサ(例えば、少なくとも1つのプロセッサ308、512および/または428)は、画像信号1902~1916から、0°(例えば、画像信号1902)から始まり、10°(例えば、画像信号1904)、30°(例えば、画像信号1906)、45°(例えば、画像信号1908)、60°(例えば、画像信号1910)、90°(例えば、画像信号1912)、135°(例えば、画像信号1914)、および155°(例えば、画像信号1916)まで増加する、そこに描写された複数のブレードの回転位相を決定し得る。全回転(例えば、360°の位相)に達すると、少なくとも1つのプロセッサは、位相を0°にリセットし、プロセスを繰り返し得る。少なくとも1つのプロセッサは、複数の流体タービンの各流体タービンに対してシーケンス1900のバージョンを受信し得る。例えば、少なくとも1つのプロセッサは、流体タービン1702、1704、1706の各々に対してシーケンス1900のバージョンを受信し、少なくとも1つのプロセッサが、シーケンス1900の各バージョンを解析して、流体タービン1702、1704、1706の各々の回転サイクルの位相を決定し、それらの間の相対位相シフトを決定することを可能にし得る。
【0232】
いくつかの態様は、第1の信号および第2の信号から、ブレード位相協調によってより大きな総電力出力が達成可能であると判定することを含む。ブレード位相協調は、少なくとも2つの流体タービンに(例えば、一体型流体エネルギー変換システムとして)協調的に動作させるために、少なくとも2つの流体タービンのブレードの回転サイクルの(例えば、相対)位相を調整すること、整列させること、および/または配置することのうちの1つまたは複数を含み得る。ブレード位相協調は、例えば、少なくとも制限された期間にわたって少なくとも2つの流体タービンのうちの少なくとも1つの回転速度を減速させ、かつ/または加速させることによって達成され得る。(例えば、実質的に同様の回転速度で回転する)第1の複数のブレードと第2の複数のブレードとの間のブレード位相協調は、第1の複数のブレードのうちの少なくとも1つのブレード(例えば、または少なくとも1つのブレード上の特定の領域)と第2の複数のブレードのうちの少なくとも1つのブレード(例えば、または少なくとも1つのブレード上の特定の領域)との間の目標とする距離および/または向きを経時的に維持することを可能にし得る。総電力出力(例えば、総電力信号)は、異なる電源(例えば、発電機)から生じる複数の電力信号を単一の合成電力信号に合成することによって出力された(例えば、生成された)電力信号を指し得る。例えば、総電力出力は、複数の流体タービンからの複数のAC電力出力を複数のDC電力信号に変換し、複数のDC電力信号を総DC電力出力に合成し、任意で、インバータを使用して総DC電力出力を総AC電力出力に変換することによって生成され得る。より大きな総電力出力は、増加した総電力出力、目標電力出力値(例えば、最小電力出力値)、電力出力の目標範囲、経時的な目標電力出力の統計的尺度(例えば、ある期間にわたる総電力出力の平均値、最頻値、および/もしくは標準偏差)、ならびに/または、例えば位相補正を実施する前に達成された総電力出力よりも大きい総電力出力の任意の他の尺度を含み得る。達成可能な(例えば、達成すべき)とは、到達可能、実現可能、および/または目標とする結果を実現するために実施することができることを含み得る。信号から、ブレード位相協調によってより大きな総電力出力が達成可能であると判定することは、受信した信号を使用して、より大きな総電力出力および/または潜在的により大きな総電力出力が達成可能であることを示す1つまたは複数の測定、比較、シミュレーション、推定、および/または計算を行うことを含み得る。例えば、少なくとも1つのプロセッサは、ブレード位相協調を地理的に関連付けられた複数の流体タービンに適用し、ブレード位相協調を受けた地理的に関連付けられた複数の流体タービンによって出力された総電力を測定し得る。少なくとも1つのプロセッサは、ブレード位相協調の下で出力された測定された総電力を、ブレード位相協調を適用する前に地理的に関連付けられた複数の流体タービンによって出力された総電力と比較し得る。比較に基づいて、少なくとも1つのプロセッサは、ブレード位相協調によってより大きな総電力が達成可能であるかどうかを判定し得る。いくつかの態様では、少なくとも1つのプロセッサは、地理的に関連付けられた複数の流体タービンに一連の異なるブレード位相協調を適用し、各異なるブレード位相協調の下で出力された異なる総電力の一連の測定を行い、続いて一連の比較を(例えば、反復的に)行って、最大(例えば、またはほぼ最大値)の総電力出力と関連付けられた特定のブレード位相協調を決定し得る。いくつかの態様では、少なくとも1つのプロセッサは、地理的に関連付けられた複数の流体タービン上の1つまたは複数のブレード位相協調の適用をシミュレートし、シミュレートされたブレード位相協調に帰せられ得る1つまたは複数の潜在的な総電力出力を計算して、シミュレートされたブレード位相協調のうちの1つまたは複数を地理的に関連付けられた複数の流体タービンに適用することによってより大きな合計電力出力が達成可能であるかどうかを判定し得る。いくつかの態様では、少なくとも1つのプロセッサは、電力出力を地理的に関連付けられた複数の流体タービンのうちの1つまたは複数と関連付けられた回転速度と比較する1つまたは複数のチャート(例えば、図12参照)を使用して、1つまたは複数のシミュレートされたブレード位相協調に帰せられ得る1つまたは複数の潜在的な総電力出力を計算し得る。
【0233】
非限定的な例として、図17および図18において、少なくとも1つのプロセッサ(例えば、少なくとも1つのプロセッサ308、512および/または428)は、第1の信号および第2の信号から、ブレード位相協調によってより大きな総電力出力が達成可能であると判定し得る。例えば、図19を参照すると、少なくとも1つのプロセッサは、第1の流体タービン1704によって発生した1つまたは複数のより小さい流体タービンの下流の流体流1920よりも大きい1つまたは複数の流体タービンの下流の流体流1714、1716を識別し得る。少なくとも1つのプロセッサは、下流の流体タービン1702の位相が、複数のブレード1708A、1708Bに、流体タービンの下流の流体流1714の小部分を捕捉させ(例えば、または捕捉させず)、代わりに、より小さい流体タービンの下流の流体流1920のより大きな部分を捕捉させると判定し得る。同様に、下流の流体タービン1706の位相は、複数のブレード1712A、1712Bに、流体タービンの下流の流体流1716の小部分を捕捉させ(例えば、または捕捉させず)、代わりに、より小さい流体タービンの下流の流体流1920のより大きな部分を捕捉させ得る。少なくとも1つのプロセッサは、ブレード位相協調が、複数のブレード1708A、1708Bがより大きな流体タービンの下流の流体流1714のより大きな部分を捕捉するように、複数のブレード1710A、1710Bに対して複数のブレード1708A、1708Bを位置決めし、かつ/または向けることを可能にし得ると判定し得る。同様に、少なくとも1つのプロセッサは、複数のブレード1712A、1712Bのブレード位相協調を計算し得る。少なくとも1つのプロセッサは、(例えば、ブレード位相協調を介して)複数のブレード1708A、1708Bおよび複数のブレード1712A、1712Bが流体タービンの下流の流体流1714、1716のより大きな部分をそれぞれ捕捉することを可能にすることにより、地理的に関連付けられた複数の流体タービン1700に、より大きな総電力出力を達成させ得ると判定し得る。
【0234】
本開示のいくつかの態様と一致する、地理的に関連付けられた複数の流体タービンに含まれる流体タービンの数2004に対する総電力出力2002のチャート2000を図示する図20を参照する。チャート2000は、流体タービンの数2004が直線的に増加するにつれて(例えば、3つを超える流体タービン)、総電力出力2002が非直線的に増加し得ることを示している。非直線的増加は、ブレード位相協調によって同調または調整され得る、群内の4つ以上の個々の流体タービン間の流体力学的結合に帰せられ得る。例えば、(例えば、独立して動作する)単一の流体タービンは36.5ワットの電力出力を生成し得るのに対し、5つの地理的に関連付けられた流体タービンの群は417ワットの総出力を生成し得、128%の総電力の増加につながる。総電力の増加は、群内の個々の流体タービン間の流体力学的結合およびブレード位相協調に帰せられ得る。
【0235】
本開示のいくつかの態様と一致する、地理的に関連付けられた複数の流体タービンに含まれる流体タービンの数2004に対する平均電力出力2002のチャート2100を図示する図21を参照する。チャート2100は、流体タービンの数2104が直線的に増加するにつれて(例えば、3つを超える流体タービン)、平均電力出力2102が非直線的に増加し得ることを示している。非直線的増加は、ブレード位相協調によって同調または調整され得る、群内の4つ以上の個々の流体タービン間の流体力学的結合に帰せられ得る。例えば、(例えば、独立して動作する)単一の流体タービンは36.5ワットの平均電力出力を生成し得るのに対し、5つの地理的に関連付けられた流体タービンの群は83.4ワットの総出力を生成し得、128%の総電力の増加につながる。総電力の増加は、群内の個々の流体タービン間の流体力学的結合およびブレード位相協調に帰せられ得る。
【0236】
いくつかの態様は、より大きな総電力出力を達成するために、第1の信号および第2の信号に基づいて第1の複数の回転ブレードと第2の複数の回転ブレードとの間の位相補正を決定することを含む。第1の複数の回転ブレードと第2の複数の回転ブレードとの間の位相補正は、それらの間に補正された相対位相を生じさせるための、第1の複数の回転ブレードと第2の複数の回転ブレードとの間の相対位相の調整または修正を指し得る。例えば、位相補正の前に、第1の複数の回転ブレードと第2の複数の回転ブレードとの間の相対位相は45°であり得る。(例えば、反時計回りの)15°の位相補正は、第1の複数の回転ブレードと第2の複数の回転ブレードとの間の相対位相を60°に変更し得るのに対し、(例えば、時計回りの)-15°の位相補正は、第1の複数の回転ブレードと第2の複数の回転ブレードとの間の相対位相を30°に変更し得る。位相補正を実施することは、(例えば、制限された期間にわたって)流体タービンのうちの少なくとも1つの回転速度を調整することを含み得る。例えば、第1および第2の流体タービンが実質的に同じ回転速度で回転している場合、少なくとも1つのプロセッサは、第1の複数の回転ブレードと第2の複数の回転ブレードとの間で目標とする位相が達成されるまで、流体タービンのうちの少なくとも1つの回転速度を減速および/または加速させ得る。流体タービンのうちの少なくとも1つの減速および/または加速を中止することにより、第1および第2の複数の回転ブレードが実質的に同じ回転速度で回転を再開することが可能になり、それによってそれらの間の補正された位相を維持し得る。いくつかの態様では、位相補正を実施することは、長期間にわたって流体タービンのうちの少なくとも1つの回転速度を調整することを含み得る。例えば、第1および第2の流体タービンが実質的に異なる回転速度で回転している場合、位相補正を実施した後に、少なくとも1つのプロセッサは、位相補正を経時的に維持するために、流体タービンのうちの少なくとも1つを連続的に加速および/または減速させて、第1の複数のブレードと第2の複数のブレードとを実質的に同じ回転速度で回転させ得る。より大きな総電力出力を達成することは、総電力出力の増加(例えば、目標とする増加)を実現または達成することを指し得る。いくつかの態様では、より大きな総電力出力を達成することは、位相補正を介して第1の複数の回転ブレードと第2の複数の回転ブレードとの間の流体力学的結合の効果を利用するか、または減少させること(例えば、抑制すること)を含み得る。例えば、第1の流体タービンの下流の流体流の一部分に帰せられ得る差動電力出力が正である場合、第1および第2の複数の回転ブレード間の流体力学的結合を利用するように構成された位相補正が、より大きな総電力出力の達成を容易にし得る。あるいは、第1の流体タービンの下流の流体流の一部分に帰せられ得る差動電力出力が負である場合、第1および第2の複数の回転ブレード間の流体力学的結合の少なくとも一部を抑制するように構成された位相補正が、より大きな総電力出力の達成を容易にし得る。
【0237】
非限定的な例として、図17において、少なくとも1つのプロセッサ(例えば、少なくとも1つのプロセッサ308、428および/または512)は、例えば、電力出力1802の代わりにより大きな電力出力1804を含むより大きな総電力出力を達成するために、第1の信号および第2の信号に基づいて、第1の複数の回転ブレード1710A、1710Bと第2の複数の回転ブレード1708A、1708Bとの間の位相補正1720を決定し得る。例えば、位相補正1720を導入するために第1の複数の回転ブレード1710A、1710Bおよび/または第2の複数の回転ブレード1708A、1708Bの回転速度を一時的に減速および/または増加させることにより、第2の複数の回転ブレード1708A、1708Bが、流体タービンの下流の流体流1714のより大きな部分およびより小さい流体タービンの下流の流体流1920のより小さな部分を捕捉することを可能にし得る。流体タービンの下流の流体流1714のより大きな部分を捕捉することにより、第2の流体タービン1702の回転速度を増加させ、かつ/またはMPPTプロトコルに準拠させ、それによってより大きな総電力出力(例えば、図4の総電力出力440や、図7図11の総AC電力出力722および/または総DC電力出力724)を達成し得る。例えば、位相補正1720は、(例えば、反時計回りの方向に)10°の相対位相シフトに対応し得る。同様に、少なくとも1つのプロセッサは、(例えば、-20°の相対的な時計回りの位相シフトに対応する)流体タービン1706のブレード位相協調1722を計算し得る。
【0238】
いくつかの態様は、決定された位相補正に基づいて協調信号を計算することを含む。協調信号を計算することは、2つ以上の流体タービンの協調動作を促進、生成、または別の方法でもたらすように構成された信号を決定するために、1つまたは複数の数学演算および/または論理演算を行うことを含み得る。位相補正に基づいて協調信号を計算することは、例えば、第1の流体タービンおよび/または第2の流体タービンと関連付けられた1つまたは複数の発電機に負荷をかけることによって、位相補正を実施するように構成された協調信号を計算することを含み得る。負荷は、第1の流体タービンおよび/または第2の流体タービンの回転速度を(例えば、一時的に)調整して、それらの間の位相補正を課し得る。
【0239】
非限定的な例として、図17において、少なくとも1つのプロセッサ(例えば、少なくとも1つのプロセッサ308、428および/または512)は、決定位相補正1720、1722に基づいて協調信号を計算し得る。例えば、協調信号は、流体タービン1702、1706の負荷を一時的に増加および/または減少させることに対応し得る。
【0240】
いくつかの態様は、位相補正を課し、それによってより大きな総電力出力を達成するために協調信号を出力することを含む。位相補正を課すために協調信号を出力することは、第1の複数の回転ブレードと第2の複数の回転ブレードとの間の位相補正を行わせるように構成された1つまたは複数の電子信号を伝送することを含み得る。少なくとも1つのプロセッサは、1つまたは複数の有線および/または無線通信リンクを使用して制動システム(例えば、機械的および/または電子制動システム)に協調信号を伝送し得る。例えば、少なくとも1つのプロセッサは、負荷(例えば、正または負の負荷)を示す協調信号を、第1の複数のブレードおよび/または第2の複数のブレードと関連付けられた1つまたは複数の充電コントローラに伝送し得る。少なくとも1つの充電コントローラは、例えば電子制動システムを使用して、協調信号に従って第1の複数のブレードおよび/または第2の複数のブレードと関連付けられた負荷を調整し得る。
【0241】
非限定的な例として、図13および図17において、少なくとも1つのプロセッサ(例えば、少なくとも1つのプロセッサ428および/または512)は、制動回路1300を介して協調信号を出力し得る。例えば、流体タービン1702、1704、1706の各々は、制動回路1300のバージョンと関連付けられ得る。流体タービン1702と関連付けられた制動回路1300のバージョンは、位相補正1720を課し得、流体タービン1706と関連付けられた制動回路1300のバージョンは、位相補正1722を課し得る。
【0242】
いくつかの態様では、少なくとも1つのプロセッサは、地理的に関連付けられた複数の流体タービンのうちの第3の流体タービンの第3の複数の回転ブレードであって、第3の流体タービンの下流の流体流を発生させるように構成された該第3の複数の回転ブレードの回転サイクルの位相を示す第3の信号を受信し;地理的に関連付けられた複数の流体タービンのうちの第4の流体タービンの第4の複数の回転ブレードであって、第3の流体タービンの下流の流体流の少なくとも一部分を受け、第3の流体タービンの下流の流体流の少なくとも一部分に帰せられ得る差動電力出力を発生させるように構成された該第4の複数の回転ブレードの回転サイクルの位相を示す第4の信号を受信するようにさらに構成され、協調信号を計算することは、第3の信号および第4の信号にさらに基づき、協調信号は、より大きな総電力出力を達成するために、第3の複数の回転ブレードと第4の複数の回転ブレードとの間の追加の位相補正を課すようにさらに構成され、協調信号を出力することは、追加の位相補正を課し、それによってより大きな総電力出力を達成するようにさらに構成される。例えば、第3の流体タービンおよび第4の流体タービンに対して受信すること、計算すること、および出力することは、第1および第2の流体タービンに関して本開示の他の箇所で説明されている実質的に同様の機能を行うことを含み得る。
【0243】
非限定的な例として、本開示のいくつかの態様と一致する、流体タービンの例示的な群2200の概略図を図示する図22を参照する。群2200は、少なくとも4つの地理的に関連付けられた流体タービン2202、2204、2206、2208(例えば、流体タービン404および/または流体タービン1702、1704、1706のいずれかに各々対応する)を含む。よって、流体タービン2202、2204、2206、2208の各々は、発電機(例えば、発電機406)、少なくとも1つのセンサ(例えば、少なくとも1つのセンサ418)、少なくとも1つのプロセッサ(例えば、少なくとも1つのプロセッサ308、428および/または512)、ならびに充電コントローラ(例えば、充電コントローラ410)と関連付けられ得る。流体タービン2202、2204は、第1の流体タービンおよび第2の流体タービンにそれぞれ対応し得、流体タービン2206、2208は、第3の流体タービンおよび第4の流体タービンにそれぞれ対応し得る。少なくとも1つのプロセッサは、第3の複数の回転ブレード2210の回転サイクルの位相を示す第3の信号(例えば、図19の画像信号1900参照)を受信し得る。第3の複数の回転ブレード2210は、第3の流体タービンの下流の流体流2212を発生させ得る。少なくとも1つのプロセッサは、地理的に関連付けられた複数の流体タービン2200のうちの第4の流体タービン2208の第4の複数の回転ブレード2214の回転サイクルの位相を示す第4の信号(例えば、図19の画像信号1900参照)を受信し得る。第4の複数の回転ブレード2214は、第3の流体タービンの下流の流体流2212の少なくとも一部分を受け得、第3の流体タービンの下流の流体流2212の少なくとも一部分に帰せられ得る差動電力出力(例えば、図18の差動電力出力1806参照)を発生させ得る。
【0244】
少なくとも1つのプロセッサは、第3の信号および第4の信号に基づいて協調信号をさらに計算し得る。協調信号は、より大きな総電力出力を達成するために、第3の複数の回転ブレード2210と第4の複数の回転ブレード2214との間の追加の位相補正2216を課し得る。協調信号を出力することにより、追加の位相補正2216を課し、それによってより大きな総電力出力を達成し得る。
【0245】
いくつかの態様では、協調信号は、第1の複数のブレードおよび第2の複数のブレードのうちの少なくとも一方の回転を、制限された期間にわたって減速させるための負荷を生成し、それによって第1の複数のブレードと第2の複数のブレードとの間の第1の位相補正を課すように構成される。負荷(例えば、電気負荷)は、インピーダンスまたは抵抗を指し得る。そのような負荷が、発電機(例えば、および発電機に接続された流体タービン)に課され、発電機および/または発電機に接続された流体タービンの回転を減速させ得る。負荷を生成することは、発電機によって生成された少なくとも一部の電気エネルギーをエネルギーシンクに引き出すことを含み得る。より多くの電気エネルギーを引き出すこと(例えば、負荷を増加させること)により、インピーダンスが増加し、流体タービンの回転速度を減速させ得る。より少ない電気エネルギーを引き出すこと(例えば、負荷を減少させること)により、インピーダンスが低下し、流体タービンの回転速度を増加させ得る。(例えば、流体タービンの)複数のブレードの回転を減速させるための負荷を生成するように構成された協調信号は、電子制動システムおよび/または充電コントローラに、複数のブレードの回転によって生成された電気エネルギーをエネルギーシンクに迂回させる(例えば、または迂回される量を増加させる)よう命令する(例えば、少なくとも1つのプロセッサによって伝送された)電子信号を含み得る。電気エネルギーを迂回させることにより、複数のブレードの回転を減速させ得るインピーダンスを導入し得る。制限された期間は、範囲を定められるか、または制限された持続時間を指し得る。複数のブレードを制限された期間にわたって減速させるための負荷を生成することは、複数のブレードに接続された発電機によって生成された電気エネルギーを迂回させることによって負荷を導入すること、および制限された期間が終了すると、例えば電気エネルギーの迂回を中止することによって負荷を除去することを含み得る。複数のブレードを制限された期間にわたって減速させるための負荷を生成することにより、複数のブレードの回転を一時的に減速させて、別の複数のブレードに対する位相シフトを導入し得る。制限された期間が終了したときに負荷を除去することにより、複数のブレードが前の(例えば、負荷を生成する前の)回転速度を再開して、第1および第2の複数のブレード間の位相シフトを維持し得る。
【0246】
いくつかの態様では、協調信号は、第1の流体タービンおよび第2の流体タービンのうちの少なくとも一方に接続された少なくとも1つの発電機への負荷の印加を変更するように構成される。発電機への負荷の印加を変更することは、例えば、発電機から迂回される電力のレベルを修正すること、発電機に課されるインピーダンスを修正すること、および/または任意の他の技術を使用して発電機に課される負荷を調整することによって、発電機に課される負荷を変更、調整、同調、および/または他の方法で修正することを含み得る。発電機への負荷の印加を修正することにより、発電機のロータの回転速度に対して対応する修正を生じさせ得る。発電機に印加される負荷を増加させることにより、回転速度を生じさせ得、負荷を減少させることにより、回転速度を上昇させ得る。発電機の回転速度を増加または減少させることにより、発電機に接続された流体タービンの回転速度に対応する増加または減少を生じさせ得る。
【0247】
非限定的な例として、図17において、少なくとも1つのプロセッサ(例えば、少なくとも1つのプロセッサ308、428および/または512)は、第1の複数のブレード1710A、1710Bおよび第2の複数のブレード1708A、1708Bのうちの少なくとも一方の回転を、制限された期間にわたって減速させるための負荷を生成するために、協調信号を計算し得る。例えば、少なくとも1つのプロセッサは、第1の複数のブレード1710A、1710Bおよび第2の複数のブレード1708A、1708Bの各々と関連付けられた充電コントローラ(例えば、図4の充電コントローラ410参照)に協調信号を伝送し得る。協調信号は、第1の複数のブレード1710A、1710Bと第2の複数のブレード1708A、1708Bとの間に第1の位相補正1720を課し得る。いくつかの態様では、協調信号は、第1の流体タービン1704および第2の流体タービン1706のうちの少なくとも一方に接続された発電機(例えば、発電機406)への負荷の印加を変更し得る。例えば、協調信号は、負荷を増加もしくは減少させ、負荷を印加するための開始時刻もしくは終了時刻を変更し、負荷を印加するための持続時間を延長もしくは短縮し、かつ/または負荷に任意の他の変更を導入し得る。
【0248】
いくつかの態様では、協調信号は、負荷を低減し、それによって、第1の複数のブレードおよび第2の複数のブレードのうちの少なくとも一方の回転を、制限された期間にわたって加速させ、それによって第1の複数のブレードと第2の複数のブレードとの間の第1の位相補正を課すように構成される。(例えば、発電機および/または発電機に接続された流体タービンに対する)負荷を低減することは、例えば、エネルギーシンクに迂回されるエネルギーの量を減らすことによって、課されるインピーダンスを減らすことを含み得る。負荷を低減することにより、発電機および/または発電機に接続された流体タービンの回転速度を増加させ得る。複数のブレードの回転を加速させることは、例えば、複数のブレードに接続された発電機に課される負荷を低減することによって、複数のブレードの回転速度を増加させることを含み得る。制限された期間にわたって複数のブレードの回転を加速させるために負荷を低減することは、制限された期間にわたって接続された発電機によって生成されたエネルギーを迂回させるのを中止することによって負荷を除去すること、および制限された期間が終了した後に発電機からエネルギーを迂回させることによって負荷を再導入することを含み得る。制限された期間にわたって複数のブレードの回転を加速するための負荷を低減することにより、複数のブレードの回転を一時的に増加させて別の複数のブレードに対する位相シフトを導入し、位相シフトを維持するために複数のブレードの以前の(例えば、負荷を生成する前の)回転速度を再開し得る。
【0249】
非限定的な例として、図17において、協調信号は、負荷を低減し、それによって第1の複数のブレード1710A、1710Bおよび第2の複数のブレード1708A、1708Bの少なくとも一方の回転を、制限された期間にわたって加速させ得る。負荷の低減により、第1の複数のブレード1710A、1710Bと第2の複数のブレード1708A、1708Bとの間の第1の位相補正1720を課し得る。
【0250】
いくつかの態様は、協調信号を計算することが、地理的に関連付けられた複数の流体タービンに最大電力点追従(MPPT)プロトコルを適用することを含むことを含む。最大電力点追従(MPPT)プロトコルは、本開示の他の箇所で説明するように、流体タービンの回転速度を調整するために信号を伝送することを含み得る。いくつかの態様では、各流体タービンは、様々な流体速度下での電力出力対回転速度の変動をマッピングする(例えば、メモリに記憶された)チャートまたはルックアップテーブルと関連付けられ得る。少なくとも1つのプロセッサは、チャートまたはルックアップテーブルを使用して、所与の流体速度の下でのピーク(例えば、またはほぼピークの)電力出力に対応する、各関連付けられた流体タービンの最適な(例えば、またはほぼ最適な)回転速度を選択し得る。いくつかの態様では、少なくとも1つのプロセッサは、機械学習アルゴリズムなどの1つまたは複数のアルゴリズムを適用し得る。少なくとも1つのプロセッサは、例えばMPPTプロトコルに準拠して、各流体タービンの選択された回転速度を達成するために、地理的に関連付けられた各流体タービンの回転速度を調整するための信号を伝送し得る。
【0251】
非限定的な例として、図17において、少なくとも1つのプロセッサ(例えば、少なくとも1つのプロセッサ308、428および/または512)は、群1700の流体タービン1702、1704、1706の各々の協調信号を計算するために、(例えば、流体タービン1702、1704、1706の各々と関連付けられたチャート1200のバージョンに基づいて)MPPTプロトコルを適用し得る。
【0252】
いくつかの態様は、地理的に関連付けられた複数の流体タービンに関する時間ベースまたは周波数ベースの電力波のうちの少なくとも1つを取得することを含み、MPPTプロトコルを適用することは、MPPTプロトコルに時間ベースまたは周波数ベースの電力波のうちの少なくとも1つを適用することを含む。時間ベースの電力波は、経時的に任意の所与の瞬間に出力される電力の量を示す対応関係(例えば、グラフ、チャート、テーブル、アルゴリズム、数値モデルまたは解析モデル)を指し得る。周波数ベースの電力波は、ある周波数範囲にわたって任意の特定の周波数で出力されるか電力の量を示す対応関係(例えば、グラフ、チャート、テーブル、アルゴリズム、数値モデルまたは解析モデル)を指し得る。時間ベースの電力波は、例えば、フーリエ変換などの数学的変換を使用して周波数ベースの電力波に変換され得、その逆も可能である。時間ベースまたは周波数ベースの電力波の少なくとも1つをMPPTプロトコルに適用することは、時間ベースまたは周波数ベースの電力波に基づいて流体タービンの回転速度を調整して、発電機に調整された回転速度に従って動作させ、それによって最大(またはほぼ最大)電力出力を生成するために信号を伝送することを含み得る。
【0253】
非限定的な例として、図14は、地理的に関連付けられた複数の流体タービンの時間ベースの電力波を表すグラフ1400を示している。例えば、時間ベースの電力波は、図17の流体タービン1702、1704、1706の総AC電力出力(例えば、図7図11の総AC電力出力722)に対応し得る。少なくとも1つのプロセッサ(例えば、少なくとも1つのプロセッサ308、428および/または512)は、時間ベースの電力波を表すグラフ1400をMPPTプロトコルに適用し得る。例えば、グラフ1400の周波数は、地理的に関連付けられた複数の流体タービンの平均回転速度を示し得、グラフ1400の振幅は、ピーク(またはほぼピークの)電力出力を示し得る。
【0254】
いくつかの態様では、第1の複数のブレードおよび第2の複数のブレードの各ブレードは、流れ受け面および流れ受け面と対向する流れ偏向面を含む。反対面は、物体の対向する面を指し得る。例えば、実質的に平坦な物体は、上向き面と、上向き面と対向する下向き面と、を有し得る。流れ受け面は、流体流を捕捉するか、または流体流と相互作用して、第1のブレード面と第1のブレード面の反対側の第2のブレード面との間に差動流体速度を生じさせるように構成された第1のブレード面(例えば、またはエッジ)を指し得る。差動流体速度は、ブレードの回転を促進する圧力差を生じさせ得る。流れ偏向面は、流れ受け面の反対側の第2のブレード面(例えば、またはエッジ)を指し得、ブレードが回転するときにブレードから流体流を押し出すように構成され得る。いくつかの態様では、ブレードの流れ受け面は実質的に平坦であってもよく、ブレードの流れ偏向面は湾曲していてもよく、実質的に平坦な流れ受け面上にはより高い流体圧力を生じさせ、湾曲した流れ偏向面上にはより低い流体圧力を生じさせる。流体圧力の差は、ブレード運動を促進する力(例えば、揚力)を誘導し得る。
【0255】
非限定的な例として、図17において、第1の複数のブレード1710A、1710Bおよび第2の複数のブレード1708A、1708Bの各ブレードは、流れ受け面1724(例えば、第2の複数のブレード1708A、1708Bの凹面参照)および流れ偏向面1726(例えば、第1の複数のブレード1710A、1710Bの凸面参照)を含み得る。
【0256】
いくつかの態様では、各流れ受け面は、第1の回転誘導流体流を受けるように構成される。回転誘導流体流は、流体タービンの1つまたは複数のブレードに入射すると、1つまたは複数のブレードをスピンさせ得る流体流を指し得る。回転誘導流体流を受けるように構成された流れ受け面は、流体流を捕捉するか、または流体流と相互作用して、ブレードの流れ受け面と対向する流れ偏向面との間に差動流体速度を生成するように構成されたブレード面の少なくとも一部分を指し得る。差動流体速度は、ブレードの回転運動を促進する圧力差を引き起こし得る。例えば、流れ受け面を有するブレードは、湾曲形状または翼形状を有し得る。
【0257】
非限定的な例として、図17において、第2の複数のブレード1708A、1708Bの流れ受け面1724は、例えば、第2の複数のブレード1708A、1708Bの回転を誘導する流体流1718に加えて、第1の流体タービン1704から第1の流体タービンの下流の流体流1714を受け得る。
【0258】
いくつかの態様では、第1の複数のブレードの流れ偏向面は、回転中に複数のブレードの第1の角度領域に第1の流体タービンの下流の流体流を少なくとも部分的に発生させるように構成される。回転中の複数のブレードの角度領域は、回転ブレードが回転中に全回転(例えば、360°)を包含するときに複数のブレードが及ぶ円弧(例えば、回転の一部)を指し得る。角度領域は、角度、ラジアン、分、および/または秒の単位で測定され得、完全な回転の一部に対応し得る。回転中の複数のブレードの角度領域は、複数のブレードの各ブレードが各全回転において角度領域に出入りし得るように、ブレードが回転するときに実質的に固定されたままであり得る。例えば、角度領域は、デカルト平面上での全(例えば、反時計回りに360°)回転の75°と105°との間の30°の円弧に及び得る。第1の角度領域において第1の流体タービンの下流の流体流を少なくとも部分的に発生させるように構成された複数のブレードの流れ偏向面は、ブレードが角度領域に配置されたときに流体流を流れ偏向面から押し出す(例えば、偏向させる)複数のブレードの流れ偏向面の流体力学的特性を指し得る。複数のブレードの流れ偏向面は、例えば、流れ偏向面の形状および/または流体流の方向に応じて、いくつかの角度領域において他の角度領域よりも多くの流体流を偏向させ得る。
【0259】
非限定的な例として、図17において、第1の複数のブレード1710A、1710Bの流れ偏向面1726は、回転中に複数のブレードの第1の角度領域1728に第1の流体タービンの下流の流体流1714を少なくとも部分的に発生させ得る。
【0260】
いくつかの態様では、第1の角度領域は、第2の角度領域における流速よりも大きい流速によって特徴付けられる。流速は、瞬間的な流速もしくは流量、またはある時間間隔にわたる流速もしくは流量を指し得る。(例えば、第2の)流速よりも大きい(例えば、第1の)流速は、連続流の第2の運動速度の速度よりも速いかまたは高い連続流の第1の運動速度を指し得る。固定された期間において、第1の流速で移動する流体は、第2の流速で移動する流体よりも長い距離をカバーし得る。(例えば、複数のブレードの)第1の角度領域が(例えば、複数のブレードの)第2の角度領域における流速よりも大きい流速によって特徴付けられることは、第1の角度領域(例えば、回転の第1の割合)と関連付けられた連続流の第1の運動速度が、例えば第1の角度領域の外側などの異なる角度領域と関連付けられた連続流の第2の運動速度よりも速いかまたは大きいことを指し得る。いくつかの態様では、第1の角度領域は、第2の角度領域よりも経時的に大きい平均流速、より大きい最大流速もしくは最小流速、および/またはより狭い流速の標準偏差によって特徴付けされ得る。例えば、第1の角度領域は12時前後の30°の弧に対応し得、第2の角度領域は3時前後の30°の弧に対応し得る。12時前後の30°の弧に配置されたブレードから偏向された流体流の流速は、3時前後の30°の弧に配置されたブレードから偏向された流体流の流速よりも大きい可能性がある。
【0261】
非限定的な例として、図19において、画像信号1902に示される複数のブレードの第1の角度領域1922は、画像信号1906に示される第2の角度領域1924よりも大きい流速によって特徴付けられ得る。例えば、第1の角度領域1922は、角度領域1922の外部の任意の角度領域よりも大きい流速によって特徴付けられ得る。別の非限定的な例として、図17において、第1の複数のブレード1710A、1710Bの第1の角度領域1728は、角度領域1728の外部の第1の複数のブレード1710A、1710Bの角度領域よりも大きい(例えば、第1の流体タービンの下流の流体流の)流速によって特徴付けられ得る。
【0262】
いくつかの態様では、第1の位相補正は、第1の角度領域における第1の流体タービンの下流の流体流を、第2の複数のブレードの流れ受け面によって少なくとも部分的に受けさせ、それによってより大きな総電力出力を達成するように構成される。第1の角度領域内の流体タービンの下流の流体流を、第2の複数のブレードの流れ受け面によって少なくとも部分的に受けさせるように構成された位相補正は、第1の複数のブレードのブレードが第1の角度領域に配置されたときに、第1の複数のブレードのブレードの流れ偏向面に対する第2の複数のブレードのブレードの流れ受け面の距離および/または向きを調整するために位相補正を適用することを含み得る。位相補正は、第2の複数のブレードのブレードの流れ受け面が、第1の複数のブレードのブレードの流れ偏向面から偏向された第1の流体タービンの下流の流体流の少なくとも一部を受けることを可能にし得る。第1の流体タービンの下流の流体流を偏向させる第1の複数のブレードのブレードは第1の角度領域に配置されているため、第1の流体タービンの下流の流体流の流速は、ブレードが第1の角度領域の外側に配置された場合よりも大きくなり得る。ゆえに、第2の複数のブレードのブレードの流れ受け面は、(例えば、第1の角度領域から偏向されることにより)より大きな速度を有する第1の流体タービンの下流の流体流を受け得る。より大きな速度は、第2の流体タービンが、例えば、第1の流体タービンの下流の流体流がない場合に流体流から発生する電力出力に加えて、差動電力出力を発生させることを可能にし得る。地理的に関連付けられた複数の流体タービンによって発生した電力に差動電力出力を集約することにより、より大きな総電力出力を達成し得る。
【0263】
非限定的な例として、図19において、画像信号1902は、第1の角度領域1922を含む。ブレードの流れ偏向面が第1の角度領域1922に配置されたとき、流れ偏向面から偏向された流体タービンの下流の流体流1714は、他の角度領域から偏向された流体タービンの下流の流体流よりも大きい可能性がある。図17において、第1の位相補正により、流れ偏向面1726が第1の角度領域1728に配置されたときに、第2の流体タービン1702のブレード1708Bの流れ受け面1724を第1の流体タービン1704のブレード1710Aの流れ偏向面1726と整列させ得る。ゆえに、ブレード1708Bの流れ受け面1724は、より大きな流体速度を有する流体タービンの下流の流体流1714を受けて、第2の流体タービン1702の回転速度を増加させ得る。第2の流体タービン1702の回転速度の増加により、より大きな総電力出力(例えば、図4の総電力出力440参照)を達成することを可能にし得る。
【0264】
いくつかの態様では、少なくとも1つのプロセッサは、第1の信号および第2の信号から、第1の複数のブレードが第2の複数のブレードと同様の位相サイクルを有すると判定するように構成される。位相サイクルは、信号(例えば、電力信号)の時間ベースの波形を特徴付けるパターンを形成する繰り返し要素のシーケンスの単一の要素(例えば、モチーフ)を指し得る。位相サイクル(例えば、信号について)の特性には、サイクルが開始する時刻、サイクルが終了する時刻、サイクルの持続時間、信号が最大値に達するサイクル内の時刻、信号が最小値に達するサイクル内の時刻、信号が0に達するサイクル内の時刻、および/または経時的な信号を記述する波形の任意の他の属性のうちの1つまたは複数が含まれ得る。複数のブレードの位相サイクルは、所与の時点における複数の回転ブレードの位置および/または向きと、複数の回転ブレードによって生成された電力信号の時間ベースの波形との間の対応関係を含み得る。複数のブレードの位相サイクルは、ピーク(またはほぼピークの)電力出力、最小(またはほぼ最小)電力出力、ゼロ電力出力、完全な回転の持続時間、回転が開始する時刻、回転が終了する時刻に対応する複数のブレードの位置および/もしくは向き、ならびに/または電力出力波形と関連付けられた複数の回転ブレードの回転を特徴付ける任意の他の属性を示し得る。いくつかの態様では、複数のブレードの位相サイクルは、回転の方向(例えば、時計回りか反時計回りか)を含み得る。
【0265】
いくつかの態様では、第1の位相補正を課すために協調信号を出力することは、第1の複数のブレードおよび第2の複数のブレードに異なる位相サイクルをとらせるように構成される。異なる位相サイクルは、位相サイクルの少なくとも1つの特性によって区別される(例えば、2つ以上の複数の回転ブレードの)2つ以上の位相サイクルを指し得る。とるは、受け入れることまたは引き受けることを指し得る。第1の複数のブレードおよび第2の複数のブレードに異なる位相サイクルをとらせることは、第1の複数のブレードの位相サイクルが少なくとも1つの位相サイクル特性によって第2の複数のブレードから区別され得るように、(例えば、接続された発電機に課される負荷を調整することによって)第1および/または第2の複数のブレードの回転を(例えば、一時的にまたは連続的に)調整することを含み得る。例えば、少なくとも1つのプロセッサは、協調信号を伝送して、第1の複数のブレードの位相サイクルを第2の複数のブレードの位相サイクルよりも長く/短くし、かつ/または第1の複数のブレードの最大/最小電力出力を、第2の複数のブレードの最大/最小電力出力の前/後に発生させ得る。いくつかの態様では、少なくとも1つのプロセッサは、第1の複数のブレードと第2の複数のブレードがと異なる位相サイクルを有すると判定し得、協調信号は、第1の複数のブレードおよび第2の複数のブレードに実質的に同様の位相サイクルをとらせ得る。
【0266】
非限定的な例として、図4において、少なくとも1つのプロセッサ(例えば、プロセッサ308、428、および/または512)は、少なくとも1つのセンサ418Aから受信した第1の信号および少なくとも1つのセンサ418Bから受信した第2の信号から、第1の流体タービン404Aの第1の複数のブレードが、第2の流体タービン404Bの第2の複数のブレード同様の位相サイクルを有する(例えば、それらが一斉に回転し、各回転を同じ向きで開始および終了する)と判定し得る。少なくとも1つのプロセッサは、第1の流体タービン404Aの第1の複数のブレードに異なる位相サイクルをとらせるために、(例えば、第1の流体タービン404Aおよび第2の流体タービン404Bの各々と関連付けられた制動回路1300のバージョンに)協調信号を出力し得る。例えば、第1の流体タービン404Aの位相サイクルは、ピーク電力出力を、第2の流体タービン404Aのピーク電力出力の1秒前に発生させ得る。
【0267】
いくつかの態様は、第1の信号および第2の信号から、第1の複数のブレードの向きが第2の複数のブレードの向きと同様であると判定することを含む。複数のブレードの向きは、(例えば、所与の瞬間における)複数のブレードのうちの少なくとも1つのブレードの位置(例えば、相対位置)を指し得る。例えば、複数のブレードの向きは、各位相サイクルの開始時に、第1の複数のブレードの第1のブレードが北を向き、第2のブレードが南を向き、位相サイクルの半分を過ぎたところで、第1のブレードが南を向き、第2のブレードが北を向くような向きであってもよい。同様の向きは、一致する向きの2つ(またはそれ以上)の同等物を指し得る。第2の複数のブレードの向きと同様の第1の複数のブレードの向きは、第1および第2の複数のブレードが(例えば、実質的に同じ方向に向けられたブレードを各々含む)実質的に同等の向きから回転を開始し、実質的に同じ回転速度で(例えば、一斉に)回転を継続し、それによって経時的に実質的に同等の向きを維持することを含み得る。
【0268】
いくつかの態様では、協調信号を出力することは、第1の複数のブレードの向きを第2の複数のブレードの向きとは異ならせるように構成される。異なる向きは、似ていない、または非同等の向きを指し得る。例えば、位相サイクルの開始時に、第1の複数のブレードのうちの1つのブレードは北を向いていてもよく、第1の複数のブレードのうちの第2のブレードは南を向いていてもよく、一方、第2の複数のブレードのうちの1つのブレードは西を向いていてもよく、第2の複数のブレードのうちの第2のブレードは東を向いてもよい。そのような場合、第1の複数のブレードの向きは、第2の複数のブレードの向きと(例えば、各回転サイクルにおける90°の相対位相シフトに対応する)サイクルの4分の1だけ異なり得る。第1の複数のブレードの向きを第2の複数のブレードの向きと異ならせることは、第1の複数のブレードの向きが第2の複数のブレードの向きと区別され得るように、(例えば、接続された発電機に課される負荷を調整することによって)第1および/または第2の複数のブレードの回転を(例えば、一時的または連続的に)調整することを含み得る。例えば、少なくとも1つのプロセッサは、第1および/または第2の複数のブレードの回転速度を調整して、それらの間に相対位相シフトを導入し得る。いくつかの態様では、少なくとも1つのプロセッサは、第1および第2の信号から、第1および第2の複数のブレードの向きが異なると判定し得、協調信号は、第1および第2の複数のブレードの向きを実質的に同様にさせ得る。
【0269】
非限定的な例として、図4において、少なくとも1つのプロセッサ(例えば、少なくとも1つのプロセッサ308、428および/または512)は、少なくとも1つのセンサ418Aから受信した第1の信号および少なくとも1つのセンサ418Bから受信した第2の信号から、第1の流体タービン404Aの第1の複数のブレードの向きが第2の流体タービン404Bの第2の複数のブレードの向きと同様であると判定し得る。少なくとも1つのプロセッサは、協調信号を出力して、第1の流体タービン404Aの第1の複数のブレードの向きを第2の流体タービン404Bの第2の複数のブレードの向きとは異ならせ得る。
【0270】
いくつかの態様では、第1の信号は、第1の流体タービンによって生成された第1のAC信号を示し、第2の信号は、第2の流体タービンによって生成された第2のAC信号を示す。AC信号は、交流信号を指し得る。流体タービンによって生成されたAC信号は、流体タービンに接続された発電機によって生成されたAC信号を含み得る。流体流が流体タービンの複数のブレードを回転させると、複数のブレードの回転は、発電機のロータの対応する回転を引き起こし得る。ロータの回転は、発電機の銅巻線に交流電流(例えば、AC信号)を誘導するための変動磁場を引き起こし得る(例えば、ロータは、発電機のステータに配置された銅巻線を囲む磁石を含み得るか、またはその逆であり得る)。よって、流体タービンに接続された発電機によって生成されたAC信号の特性(例えば、位相、周波数)は、流体タービンの複数のブレードの回転の特性(例えば、位相、周波数)に対応し得る。少なくとも1つのプロセッサは、発電機によって生成されたAC信号を、(例えば、複数のブレードおよび/またはロータの回転速度を調整するための1つまたは複数のギヤを説明する)発電機に接続された複数のブレードの回転の表示として使用し得る。
【0271】
いくつかの態様では、第1のAC信号は、特定の時点における第1の複数の回転ブレードの回転サイクルの周波数および位相に対応する周波数および相対位相によって特徴付けられ、第2のAC信号は、特定の時点における第2の複数の回転ブレードの回転サイクルの周波数および位相に対応する周波数および相対位相によって特徴付けられる。周波数は、単位時間あたり(例えば、毎秒または毎分)のサイクル数を指し得る。AC信号の周波数は、Hz(例えば、1秒あたりのサイクル数)で測定され得、複数のブレードの回転サイクルの周波数は、毎分回転数(例えば、RPM)として測定され得る。上記のように、流体タービンの複数のブレードの回転は、AC信号を誘導する関連付けられた変動磁場に起因して、複数のブレードに接続された発電機によって生成されたAC信号に対応し得る。よって、AC信号を表す波形は、流体エネルギー変換システムにおいてAC信号を生成する複数のブレードの回転パターンに対応し得る。ゆえに、複数のブレードの回転数は、(例えば、ギヤリングおよびRPMとHzとの間の変換を考慮した後の)AC信号の周波数に対応し得る。同様に、複数のブレードの相対位相は、AC信号の相対位相に対応し得る。第1のAC信号は、第1の複数の回転ブレードと関連付けられ得る(例えば、第1のAC信号の周波数および位相は、第1の複数のブレードの回転数および位相とそれぞれ関連付けられ得る)。同様に、第2のAC信号は、第2の複数の回転ブレードと関連付けられ得る(例えば、第2のAC信号の周波数および位相は、第2の複数のブレードの回転数および位相とそれぞれ関連付けられ得る)。
【0272】
非限定的な例として、図14において、グラフ1400は、AC信号を示す信号を示している。図4では、少なくとも1つのプロセッサ(例えば、プロセッサ308、428、または512)は、センサ418A、418Bの電力出力センサ512から、第1の流体タービン404Aおよび第2の流体タービン408BのAC電力出力408A、408Bを示す信号(例えば、グラフ1400に対応する)信号をそれぞれ受信し得る。AC電力出力408Aは、特定の時点における第1の流体タービン404Aの第1の複数の回転ブレードの回転サイクルの周波数および位相に対応する周波数および相対位相によって特徴付けられ得る。同様に、AC電力出力408Bは、特定の時点における第2の流体タービン404Bの第2の複数の回転ブレードの回転サイクルの周波数および位相に対応する周波数および相対位相によって特徴付けられ得る。いくつかの態様では、流体タービン群の各流体タービンは、それぞれの第1の複数のブレードおよび第2の複数のブレードが接続された回転シャフトを含む。シャフトは、ポール、ロッド、ポスト、支持体、パイロン、または任意の他の車軸もしくは軸を含み得る。回転シャフトは、(例えば、少なくとも1自由度を可能にする)回転を可能にするように固定されたポールまたはロッドを指し得る。流体タービンのブレードは、ブレードがブレードと共に回転し得るシャフトによって支持されることを可能にするシャフトに接続され得る。シャフトをブレードと共にロータに接続することにより、流れる流体の運動エネルギーをロータによる回転運動に伝達して電気エネルギーを生成することを可能にし得る。
【0273】
いくつかの態様では、第1の信号は、第1の流体タービンのシャフトと関連付けられた回転速度または位置検出器と関連付けられており、第2の信号は、第2の流体タービンのシャフトと関連付けられた回転速度または位置検出器と関連付けられている。回転速度は、単位時間あたりの回転数(例えば、HzまたはRPMで測定する)を指し得、周波数に対応し得る。位置検出器は、加速度計、ジャイロスコープ、磁力計、電位差計、誘導位置センサ、および/または位置を測定するように構成された任意の他のセンサを含み得る。流体タービンのシャフトと関連付けられた位置検出器は、シャフトの位置(例えば、シャフトの回転の向き)を測定する任意のデバイスを含み得る。位置検出器の例には、RVDT、電位差計、光学エンコーダ、および容量センサが含まれる。位置検出器は、経時的な位置検出器の位置を示す信号を少なくとも1つのプロセッサに伝送し得、少なくとも1つのプロセスが回転シャフトの回転速度および/または位相を検出することを可能にする。
【0274】
非限定的な例として、図4において、流体タービン404A、404Bの各々は、それぞれの複数のブレード(例えば、図2のブレード208、206)の各々が接続され得る回転シャフト114を含む流体タービン106(図1)に対応し得る。(例えば、少なくとも1つのセンサ418Aから受信される)第1の信号は、第1の流体タービン404Aのシャフト114と関連付けられた回転センサ502(例えば、図5参照、回転センサ502は、位置検出器として機能し得る)による回転速度測定と関連付けられ得、(例えば、少なくとも1つのセンサ418Bから受信される)第2の信号は、第2の流体タービン404Bのシャフト114と関連付けられた(例えば、位置検出器として機能する)回転センサ502による回転速度測定と関連付けられ得る。
【0275】
いくつかの態様では、地理的に関連付けられた複数の流体タービンは、複数の追加のタービンを含み、協調信号は、追加のタービンの各々に追加の位相補正を課すように構成される。追加の流体タービンは、第1および第2の流体タービン以外の、複数の流体タービンに含まれる他の流体タービンを指し得る。例えば、複数の流体タービンは、3つ以上、11台以上、21台以上、31台以上、または任意の数の流体タービンを含み得る。追加の流体タービンの各々の追加の位相補正は、少なくとも1つのプロセッサによって追加の流体タービンの各々に伝送される追加の信号を含み得る。追加の信号の各々は、追加の流体タービンのうちの1つまたは複数の負荷を調整し、1つまたは複数の追加の流体タービンの位相に対応する調整を生じさせ得る。いくつかの態様では、少なくとも1つのプロセッサは、異なる流体タービンに対して異なる負荷調整を生じさせ、それによって異なる流体タービンに異なる位相補正を受けさせ得る。いくつかの態様では、少なくとも1つのプロセッサは、追加の流体タービンのうちの少なくとも一部対して同じ負荷調整を生じさせ、それによって追加の流体タービンのうちの少なくとも一部に同じ位相補正を受けさせ得る。
【0276】
非限定的な例として、図22において、地理的に関連付けられた複数の流体タービン2200は、複数の追加のタービン2206、2208を含み得る。協調信号は、(例えば、流体タービン2202、2204と同様に)追加のタービン2206、2208の各々にも追加の位相補正を課し得る。
【0277】
いくつかの態様では、協調信号を計算することは、第1の流体タービンおよび第2の流体タービンの少なくとも一方の、ブレード向き、ブレード回転速度、または電力出力のうちの少なくとも1つにさらに基づく。ブレード向きは、ブレードピッチやブレードヨーなどの、回転軸に対するブレードの角度を指し得る。ブレード回転速度は、(例えば、RPMまたはHzとして測定される)単位時間あたりの流体流の下でブレードによって行われた回転数を指し得る。流体タービンの電力出力は、流体タービンに接続された発電機の電力出力を指し得る。いくつかの態様では、協調信号を計算することは、第1の流体タービンおよび第2の流体タービンの少なくとも一方の、ブレード向き、ブレード回転速度、位相位置、または電力出力のうちの少なくとも1つにさらに基づく。位相位置は、ブレードがそれらの周方向軌道に配置される場所を指し得る。位相位置は、(例えば、周方向軌道の初期位置に対する)角度で、かつ/または1つもしくは複数の物理的物体(例えば、静止物体)に対する距離(例えば、デカルト距離)として測定され得る。
【0278】
非限定的な例として、図4において、少なくとも1つのプロセッサ(例えば、少なくとも1つのプロセッサ308、428および/または512)は、第1の流体タービン404Aおよび第2の流体タービン404Bの少なくとも一方の、ブレード向き(例えば、ピッチ制御528および/もしくはヨー制御526から受信したデータに基づく)、ブレード回転速度(例えば、回転センサ502から受信したデータに基づく)、または電力出力(例えば、電力出力センサ510から受信したデータに基づく)のうちの少なくとも1つにさらに基づいて、協調信号を計算し得る。
【0279】
いくつかの態様では、少なくとも1つのプロセッサは、地理的に関連付けられた複数の流体タービンに接続された充電コントローラと関連付けられる。充電コントローラは、本開示の他の箇所で説明するように、流体タービンの1つまたは複数の規則、仕様、および/または推奨事項の順守を確実にするのに役立つように構成された電子デバイスを指し得る。
【0280】
非限定的な例として、図8図9において、少なくとも1つのプロセッサ(例えば、少なくとも1つのプロセッサ308、428および/または512)は、複数401の地理的に関連付けられた流体タービン404に接続された充電コントローラ802および/または充電コントローラ902と関連付けられ得る。例えば、少なくとも1つのプロセッサは、充電コントローラと通信して、2つ以上の流体タービン404間の位相を補正するための負荷を制御し得る。
【0281】
いくつかの態様では、少なくとも1つのプロセッサは、地理的に関連付けられた複数の流体タービンに接続されたインバータと関連付けられる。インバータは、本開示の他の箇所で説明するように、直流(DC)信号をAC信号に変換するデバイスまたは回路(例えば、DC-ACコンバータ)を指し得る。
【0282】
非限定的な例として、図7図11において、少なくとも1つのプロセッサ(例えば、少なくとも1つのプロセッサ308、428および/または512)は、複数401の地理的に関連付けられた流体タービン404に接続されたインバータ434に関連付けられ得る。例えば、少なくとも1つのプロセッサは、インバータと通信して、2つ以上の流体タービン404間の位相を補正するための負荷を制御し得る。
【0283】
いくつかの態様では、少なくとも1つのプロセッサは、地理的に関連付けられた複数の流体タービンの外部にある制御システムと関連付けられる。地理的に関連付けられた複数の流体タービンの外部にある制御システムは、(例えば、制御システムが地理的に関連付けられた複数の流体タービンとの地理的関連付けを欠くような)地理的に関連付けられた複数の流体タービンから遠隔に配置された制御システム、地理的に関連付けられた流体タービンとは別個のハウジングに収容された制御システム、1つもしくは複数の追加の地理的に関連付けられた複数の流体タービンと関連付けられた制御システム、および/または地理的に関連付けられた複数の流体タービンとは別個の制御システムのための任意の他の構成を含み得る。例えば、制御システムは、地理的に関連付けられた複数の流体タービンと通信するクラウドコンピューティングサービスと関連付けられてもよい。制御システムは、地理的に関連付けられた複数の流体タービンの1つもしくは複数の動作を指図し、管理し、かつ/または執行するように構成された(例えば、局所および/もしくは遠隔に配置された)少なくとも1つのプロセッサを含み得る。
【0284】
非限定的な例として、図4において、少なくとも1つのプロセッサ428は、複数401の地理的に関連付けられた流体タービン404の外部にある制御システムとして機能する相互接続回路414と関連付けられ得る。
【0285】
いくつかの態様は、少なくとも1つのプロセッサによって実行されると、少なくとも1つのプロセッサに、地理的に関連付けられた複数の流体タービンを同期させるための動作を行わせる命令を含む、非一時的コンピュータ可読媒体であって、動作が、地理的に関連付けられた複数の流体タービンのうちの第1の流体タービンの第1の複数の回転ブレードの回転サイクルの位相を示す第1の信号を受信することであって、第1の複数の回転ブレードが、第1の流体タービンの下流の流体流を発生させるように構成される、受信すること、地理的に関連付けられた複数の流体タービンのうちの第2の流体タービンの第2の複数の回転ブレードの回転サイクルの位相を示す第2の信号を受信することであって、第2の複数の回転ブレードが、第1の流体タービンの下流の流体流の少なくとも一部分を受け、第1の流体タービンの下流の流体流の少なくとも一部分に帰せられ得る差動電力出力を発生させるように構成される、受信すること、第1の信号および第2の信号から、ブレード位相協調によってより大きな総電力出力が達成可能であると判定すること、より大きな総電力出力を達成するために、第1の信号および第2の信号に基づいて第1の複数の回転ブレードと第2の複数の回転ブレードとの間の位相補正を決定すること、決定された位相補正に基づいて協調信号を計算すること、ならびに位相補正を課し、それによってより大きな総電力出力を達成するために協調信号を出力すること、を含む、非一時的コンピュータ可読媒体を含む。
【0286】
非限定的な例として、図17と併せて図4において、少なくとも1つのプロセッサ(例えば、プロセッサ428および/または512)は、第1の流体タービン1704の第1の複数の回転ブレード(例えば、ブレード1710A、1710B)の位相を示す、第1の流体タービン1704と関連付けられた少なくとも1つのセンサ418からの第1の信号を受信し得る。第1の複数の回転ブレード1710A、1710Bは、第1の流体タービンの下流の流体流1714を発生させ得る。少なくとも1つのプロセッサは、地理的に関連付けられた複数の流体タービン1700のうちの第2の流体タービン1702の第2の複数の回転ブレード1708A、1708Bの回転サイクルの位相を示す、第2の流体タービン1702と関連付けられた少なくとも1つのセンサ418からの第2の信号を受信し得る。第2の複数の回転ブレード1708A、1708Bは、第1の流体タービンの下流の流体流1714の少なくとも一部分を受け、第1の流体タービンの下流の流体流1714の少なくとも一部分に帰せられ得る差動電力出力(図18の差動電力出力1806を参照)を発生させ得る。少なくとも1つのプロセッサは、第1の信号および第2の信号から、ブレード位相協調によってより大きな総電力出力(例えば、総電力出力440)が達成可能であると判定し得る。少なくとも1つのプロセッサは、より大きな総電力出力を達成するために、第1の信号および第2の信号に基づいて第1の複数の回転ブレード1710A、1710Bと第2の複数の回転ブレード1708A、1708Bとの間の位相補正1720を決定し得る。少なくとも1つのプロセッサは、決定された位相補正に基づいて協調信号を計算し得る。少なくとも1つのプロセッサは、位相補正1720を課し、それによってより大きな総電力出力440を達成するために協調信号を出力し得る。例えば、少なくとも1つのプロセッサは、協調信号を充電コントローラ(例えば、充電コントローラ410、802もしくは902のいずれか)および/またはインバータ434に出力し得る。
【0287】
図23は、本開示の態様と一致する、地理的に関連付けられた複数の流体タービンを同期させるための例示的なプロセス2300のフロー図を示している。いくつかの態様では、プロセス2300は、本明細書に記載される動作または機能を行うために、少なくとも1つのプロセッサ(例えば、プロセッサ428および/またはプロセッサ512)によって行われ得る。いくつかの態様では、プロセス2300のいくつかの局面は、メモリ(例えば、メモリ430および/もしくはメモリ514)または非一時的コンピュータ可読媒体に記憶されたソフトウェア(例えば、プログラムコードまたは命令)として実装され得る。いくつかの態様では、プロセス2300のいくつかの局面は、ハードウェア(例えば、専用回路)として実装され得る。いくつかの態様では、プロセス2300は、ソフトウェアとハードウェアとの組合せとして実装され得る。
【0288】
図16を参照すると、プロセス2300は、地理的に関連付けられた複数の流体タービンのうちの第1の流体タービンの第1の複数の回転ブレードの回転サイクルの位相を示す第1の信号を受信する工程2302であって、第1の複数の回転ブレードが、第1の流体タービンの下流の流体流を発生させるように構成される、工程2302を含む。非限定的な例として、図4および図17において、少なくとも1つのプロセッサ(例えば、プロセッサ428および/または512)は、第1の流体タービン1704の第1の複数の回転ブレード(例えば、ブレード1710A、1710B)の位相を示す、第1の流体タービン1704と関連付けられた少なくとも1つのセンサ418からの第1の信号を受信し得る。第1の複数の回転ブレード1710A、1710Bは、第1の流体タービンの下流の流体流1714を発生させ得る。プロセス2300は、地理的に関連付けられた複数の流体タービンのうちの第2の流体タービンの第2の複数の回転ブレードの回転サイクルの位相を示す第2の信号を受信する工程2304であって、第2の複数の回転ブレードが、第1の流体タービンの下流の流体流の少なくとも一部分を受け、第1の流体タービンの下流の流体流の少なくとも一部分に帰せられ得る差動電力出力を発生させるように構成される、工程2304を含む。非限定的な例として、少なくとも1つのプロセッサは、地理的に関連付けられた複数の流体タービン1718のうちの第2の流体タービン1702の第2の複数の回転ブレード1708A、1708Bの回転サイクルの位相を示す、第2の流体タービン1702と関連付けられた少なくとも1つのセンサ418からの第2の信号を受信し得る。第2の複数の回転ブレード1708A、1708Bは、第1の流体タービンの下流の流体流1714の少なくとも一部分を受け、第1の流体タービンの下流の流体流1714の少なくとも一部分に帰せられ得る差動電力出力(図18の差動電力出力1806を参照)を発生させ得る。プロセス2300は、第1の信号および第2の信号から、ブレード位相協調によってより大きな総電力出力が達成可能であると判定する工程2306を含む。非限定的な例として、少なくとも1つのプロセッサは、第1の信号および第2の信号から、ブレード位相協調によってより大きな総電力出力(例えば、総電力出力440)が達成可能であると判定し得る。プロセス2300は、より大きな総電力出力を達成するために、第1の信号および第2の信号に基づいて第1の複数の回転ブレードと第2の複数の回転ブレードとの間の位相補正を決定する工程2308を含む。非限定的な例として、少なくとも1つのプロセッサは、より大きな総電力出力を達成するために、第1の信号および第2の信号に基づいて第1の複数の回転ブレード1710A、1710Bと第2の複数の回転ブレード1708A、1708Bとの間の位相補正1720を決定し得る。プロセス2300は、決定された位相補正に基づいて協調信号を計算する工程2310を含む。非限定的な例として、少なくとも1つのプロセッサは、決定された位相補正に基づいて協調信号を計算し得る。プロセス2300は、位相補正を課し、それによってより大きな総電力出力を達成するために協調信号を出力する工程2312を含む。非限定的な例として、少なくとも1つのプロセッサは、位相補正1720を課し、それによってより大きな総電力出力440を達成するために協調信号を出力し得る。
【0289】
本発明の概念の例は、本開示の不可欠な部分である以下の項に含まれている。
項1.
地理的に関連付けられた複数の流体タービンの協調制動のためのシステムであって、
該地理的に関連付けられた複数の流体タービンと関連付けられた少なくとも1つの動作パラメータの許容差閾値を示す情報を記憶したメモリにアクセスし、
少なくとも1つのセンサから、該地理的に関連付けられた複数の流体タービンのうちの特定の流体タービンに関する該少なくとも1つの動作パラメータを示す情報を受信し、
該特定の流体タービンに関する該少なくとも1つの動作パラメータを示す該情報を、メモリに記憶された該許容差閾値と比較し、
該比較に基づいて、該特定の流体タービンに関する該少なくとも1つの動作パラメータが該許容差閾値から逸脱しているかどうかを判定し、
該特定の流体タービンに関する該少なくとも1つの動作パラメータが該許容差閾値から逸脱していると判定したときに、該地理的に関連付けられた流体タービンの各々を減速させるために、該地理的に関連付けられた流体タービンの各々に制動信号を送信する
ように構成された少なくとも1つのプロセッサを含む、システム。
項2.
前記少なくとも1つのセンサが回転センサを含み、前記少なくとも1つの動作パラメータが、前記特定の流体タービンの回転速度に対応する、項1のシステム。
項3.
前記少なくとも1つのセンサが流体速度検出器を含み、前記少なくとも1つの動作パラメータが、前記特定の流体タービンに影響を及ぼす流体速度に対応する、項1および2のシステム。
項4.
前記少なくとも1つのセンサが振動センサを含み、前記少なくとも1つの動作パラメータが、前記特定の流体タービンの振動に対応する、項1~3のシステム。
項5.
前記少なくとも1つのセンサが温度センサを含み、前記少なくとも1つの動作パラメータが、前記特定の流体タービンの温度に対応する、項1~4のシステム。
項6.
前記少なくとも1つのセンサが電力出力センサを含み、前記少なくとも1つの動作パラメータが、前記特定の流体タービンの電力出力に対応する、項1~5のシステム。
項7.
前記地理的に関連付けられた流体タービンの各々の前記減速が、地理的に関連付けられた各流体タービンを停止させることを含む、項1~6のいずれかシステム。
項8.
前記少なくとも1つのプロセッサが、地理的に関連付けられた各流体タービンを停止状態でロックさせるようにさらに構成される、項1~7のいずれかのシステム。
項9.
前記少なくとも1つのプロセッサが、局所位置または遠隔位置からロック解除信号を受信し、該ロック解除信号に応答して前記地理的に関連付けられた流体タービンの各々をロック解除するようにさらに構成される、項1~8のいずれかのシステム。
項10.
前記ロックに続いて、前記少なくとも1つのプロセッサが、流体速度信号を受信し、該流体速度信号が前記許容差閾値内の流体速度に対応するときに、地理的に関連付けられた各流体タービンをロック解除させるように構成される、項1~9のいずれかのシステム。
項11.
前記減速に続いて、前記少なくとも1つのプロセッサが、流体速度信号を受信し、該流体速度信号が前記許容差閾値内の流体速度に対応するときに、地理的に関連付けられた各流体タービンの前記制動を解除させるように構成される、項1~10のいずれかのシステム。
項12.
前記制動信号が、前記地理的に関連付けられた複数の流体タービン中の各流体タービンを同期させるように構成される、項1~11のいずれかのシステム。
項13.
同期させることにより、制動を解除したときに前記地理的に関連付けられた複数の流体タービンへの最大電力点追従(MPPT)プロトコルの適用を可能にする、項1~12のいずれかのシステム。
項14.
前記同期させることにより、前記地理的に関連付けられた複数の流体タービン中の各タービンの回転タイミングを調和させる、項1~13のいずれかのシステム。
項15.
前記同期させることにより、前記地理的に関連付けられた複数のタービン中の各タービンの回転の向きを協調させる、項1~14のいずれかのシステム。
項16.
前記地理的に関連付けられた流体タービンが風力タービンである、項1~15のいずれかのシステム。
項17.
前記地理的に関連付けられた流体タービンが水力タービンである、項1~16のいずれかのシステム。
項18.
少なくとも1つのプロセッサによって実行されると、該少なくとも1つのプロセッサに、地理的に関連付けられた複数の流体タービンの協調制動のための動作を行わせる命令を含む、非一時的コンピュータ可読媒体であって、
該動作が、
該地理的に関連付けられた複数の流体タービンと関連付けられた少なくとも1つの動作パラメータの許容差閾値を示す情報を記憶したメモリにアクセスすること、
少なくとも1つのセンサから、該地理的に関連付けられた複数の流体タービンのうちの特定の流体タービンに関する該少なくとも1つの動作パラメータを示す情報を受信すること、
該特定の流体タービンに関する該少なくとも1つの動作パラメータを示す該情報を、メモリに記憶された該許容差閾値と比較すること、
該比較に基づいて、該特定の流体タービンに関する該少なくとも1つの動作パラメータが該許容差閾値から逸脱しているかどうかを判定すること、および
該特定の流体タービンに関する該少なくとも1つの動作パラメータが該許容差閾値を超えると判定したときに、該地理的に関連付けられた流体タービンの各々を減速させるために、該地理的に関連付けられた流体タービンの各々に制動信号を送信すること
を含む、非一時的コンピュータ可読媒体。
項19.
地理的に関連付けられた複数の流体タービンの協調制動のための方法であって、動作が
該地理的に関連付けられた複数の流体タービンと関連付けられた少なくとも1つの動作パラメータの許容差閾値を示す情報を記憶したメモリにアクセスする工程;
少なくとも1つのセンサから、該地理的に関連付けられた複数の流体タービンのうちの特定の流体タービンに関する少なくとも1つの動作パラメータを示す情報を受信する工程;
該特定の流体タービンに関する該少なくとも1つの動作パラメータを示す該情報を、メモリに記憶された該許容差閾値と比較する工程;
該比較に基づいて、該特定の流体タービンに関する該少なくとも1つの動作パラメータが該許容差閾値から逸脱しているかどうかを判定する工程;および
該特定の流体タービンに関する該少なくとも1つの動作パラメータが該許容差閾値を超えると判定したときに、該地理的に関連付けられた流体タービンの各々を減速させるために、該地理的に関連付けられた流体タービンの各々に制動信号を送信する工程
を含む、方法。
項20.
地理的に関連付けられた流体タービン群のMPPT動作を協調させるためのシステムであって、
該地理的に関連付けられた流体タービン群からデータを受信し、
該群内の個々の流体タービンの負荷状態の変化に基づいて、該群の合計電力出力に対する変更を決定し、
該群の合計電力出力を協調させるために、該群内の該個々の流体タービンの負荷状態の組合せを選択し、
該群内の該個々の流体タービンのうちの少なくとも一部の回転速度を変動させるために、該群内の該個々の流体タービンのうちの該少なくとも一部に、該選択された負荷状態の組合せを伝送する
ように構成された少なくとも1つのプロセッサを含む、システム。
項21.
前記群内の前記タービンのうちの少なくとも一部が、流体力学的に結合されている、項1~20のシステム。
項22.
前記群内の前記個々の流体タービンの前記負荷状態の組合せが、
各個別の流体タービンにMPPTプロトコルを適用して、各個別の流体タービンについて関連付けられた個別の負荷状態を決定し、個別の流体タービンの該個別の負荷状態のうちの少なくとも1つを前記群の少なくとも1つのグローバル制約に従わせること
に基づいて選択される、項1~21のいずれかのシステム。
項23.
各個別のタービンに前記MPPTプロトコルを適用することが、各個別のタービンが第1の流体状態で動作している間に、一連の異なる負荷に基づいて該個別のタービンの発電機電気出力を最初に試験することを含む、項1~22のいずれかのシステム。
項24.
前記一連の異なる負荷に基づいて各個別のタービンの前記発電機を試験することが、該発電機の該異なる負荷をシミュレートし、該発電機の応答を予測することを含む、項1~23のいずれかのシステム。
項25.
前記第1の一連の異なる負荷に基づいて各個別のタービンの前記発電機を試験することが、各発電機に該異なる負荷を印加し、各発電機の応答を測定することを含む、項1~24のいずれかのシステム。
項26.
前記群内の前記個々の流体タービンの前記負荷状態の組合せを選択することが、該群に影響を及ぼす流体状態の変動を説明する、項1~25のいずれかのシステム。
項27.
流体状態の前記変動が、前記群内の前記流体タービンのうちの異なる流体タービンによって出力される電力の変動と関連付けられる、項1~26のいずれかのシステム。
項28.
前記群内の前記個々の流体タービンの前記負荷状態の組合せを選択することが、該群内の該個々の流体タービンの空間分布を説明する、項1~27のいずれかのシステム。
項29.
前記少なくとも1つのプロセッサが、連続的に受信し、決定し、選択し、伝送するように構成される、項1~28のいずれかのシステム。
項30.
前記少なくとも1つのプロセッサが、経時的に変動する流体状態を調整するように構成される、項1~29のいずれかのシステム。
項31.
前記流体タービンが風力タービンである、項1~30のいずれかのシステム。
項32.
前記流体タービンが水力タービンである、項1~31のいずれかのシステム。
項33.
決定することが、合計電力出力に対する変更を計算することまたは測定することを含む、項1~32のいずれかのシステム。
項34.
前記選択された負荷状態の組合せが、該群内のいくつかの流体タービンに、前記群内の他の流体タービンとは異なるように動作させるように構成される、項1~33のいずれかのシステム。
項35.
動作の前記差異が、変化する流体状態に基づいて変動する、項1~34のいずれかのシステム。
項36.
前記選択された負荷状態の組合せが、前記群内の流体タービンの異なる組合せに対して経時的に変動する、項1~35のいずれかのシステム。
項37.
前記群内の前記異なる動作が、回転速度(RPM)、電圧出力、電流出力、回転方向、流体流に対するブレード向き、または該群内の少なくとも2つの流体タービン間の相対的ブレード向きのうちの少なくとも1つを含む、項1~35のいずれかのシステム。
項38.
前記流体タービン群が、水平軸型タービンを含む、項1~37のいずれかのシステム。
項39.
前記流体タービン群が、垂直軸型タービンを含む、項1~38のいずれかのシステム。
項40.
上位レベルのMPPTプロトコルが、充電コントローラを介してDC段で適用される、項1~39のいずれかのシステム。
項41.
上位レベルのMPPTプロトコルが、インバータを介してAC段で適用される、項1~40のいずれかのシステム。
項42.
少なくとも1つのプロセッサによって実行されると、該少なくとも1つのプロセッサに、地理的に関連付けられた流体タービン群のMPPT動作を協調させるための動作を行わせる命令を含む、非一時的コンピュータ可読媒体であって、
該動作が、
該地理的に関連付けられた流体タービン群からデータを受信すること、
該群内の個々の流体タービンの負荷状態の変化に基づいて、該群の合計電力出力に対する変更を決定すること、
該群の合計電力出力を協調させるために、該群内の該個々の流体タービンの負荷状態の組合せを選択すること、および
該群内の該個々の流体タービンのうちの少なくとも一部の回転速度を変動させるために、該群内の該個々の流体タービンのうちの該少なくとも一部に、該選択された負荷状態の組合せを伝送すること
を含む、非一時的コンピュータ可読媒体。
項43.
地理的に関連付けられた流体タービン群のMPPT動作を協調させるための方法であって、
該地理的に関連付けられた流体タービン群からデータを受信する工程;
該群内の個々の流体タービンの負荷状態の変化に基づいて、該群の合計電力出力に対する変更を決定する工程;
該群の合計電力出力を協調させるために、該群内の該個々の流体タービンの負荷状態の組合せを選択する工程;および
該群内の該個々の流体タービンのうちの少なくとも一部の回転速度を変動させるために、該群内の該個々の流体タービンのうちの該少なくとも一部に、該選択された負荷状態の組合せを伝送する工程
を含む、方法。
項44.
地理的に関連付けられた複数の流体タービンを同期させるためのシステムであって、
該地理的に関連付けられた複数の流体タービンのうちの第1の流体タービンの第1の複数の回転ブレードであって、第1の流体タービンの下流の流体流を発生させるように構成された該第1の複数の回転ブレードの回転サイクルの位相を示す第1の信号を受信し、
該地理的に関連付けられた複数の流体タービンのうちの第2の流体タービンの第2の複数の回転ブレードであって、該第1の流体タービンの下流の流体流の少なくとも一部分を受け、該第1の流体タービンの下流の流体流の該少なくとも一部分に帰せられ得る差動電力出力を発生させるように構成された該第2の複数の回転ブレードの回転サイクルの位相を示す第2の信号を受信し、
該第1の信号および該第2の信号から、ブレード位相協調によってより大きな総電力出力が達成可能であると判定し、
該より大きな総電力出力を達成するために、該第1の信号および該第2の信号に基づいて該第1の複数の回転ブレードと該第2の複数の回転ブレードとの間の位相補正を決定し、
該決定された位相補正に基づいて協調信号を計算し、
該位相補正を課し、それによって該より大きな総電力出力を達成するために該協調信号を出力する
ように構成された少なくとも1つのプロセッサを含む、システム。
項45.
前記少なくとも1つのプロセッサが、
前記地理的に関連付けられた複数の流体タービンのうちの第3の流体タービンの第3の複数の回転ブレードであって、第3の流体タービンの下流の流体流を発生させるように構成された該第3の複数の回転ブレードの回転サイクルの位相を示す第3の信号を受信し、
該地理的に関連付けられた複数の流体タービンのうちの第4の流体タービンの第4の複数の回転ブレードであって、該第3の流体タービンの下流の流体流の少なくとも一部分を受け、該第3の流体タービンの下流の流体流の該少なくとも一部分に帰せられ得る差動電力出力を発生させるように構成された該第4の複数の回転ブレードの回転サイクルの位相を示す第4の信号を受信する
ようにさらに構成され、
協調信号を計算することが、該第3の信号および該第4の信号にさらに基づき、該協調信号が、前記より大きな総電力出力を達成するために、該第3の複数の回転ブレードと該第4の複数の回転ブレードとの間の追加の位相補正を課すようにさらに構成され、
前記協調信号を出力することが、該追加の位相補正を課し、それによって該より大きな総電力出力を達成するようにさらに構成される、
項44のシステム。
項46.
前記第1の複数のブレードおよび前記第2の複数のブレードの各ブレードが、流れ受け面および該流れ受け面と対向する流れ偏向面を含み、各流れ受け面が、第1の回転誘導流体流を受けるように構成され、該第1の複数のブレードの該流れ偏向面が、回転中に該複数のブレードの第1の角度領域に前記第1の流体タービンの下流の流体流を少なくとも部分的に発生させるように構成され、該第1の角度領域が、第2の角度領域における流速よりも大きい流速によって特徴付けられ、
前記第1の位相補正が、該第1の角度領域における該第1の流体タービンの下流の流体流を、該第2の複数のブレードの該流れ受け面によって少なくとも部分的に受けさせ、それによって前記より大きな総電力出力を達成するように構成される、項1~45のいずれかのシステム。
項47.
前記協調信号が、前記第1の複数のブレードおよび前記第2の複数のブレードのうちの少なくとも1つの回転を、制限された期間にわたって減速させるための負荷を生成し、それによって該第1の複数のブレードと該第2の複数のブレードとの間の前記第1の位相補正を課すように構成される、項1~46のいずれかのシステム。
項48.
前記協調信号が、前記第1の流体タービンおよび前記第2の流体タービンのうちの少なくとも1つに接続された少なくとも1つの発電機への前記負荷の印加を変更するように構成される、項1~47のいずれかのシステム。
項49.
前記協調信号が、負荷を低減し、それによって、前記第1の複数のブレードおよび前記第2の複数のブレードのうちの少なくとも1つの回転を、制限された期間にわたって加速させ、それによって該第1の複数のブレードと該第2の複数のブレードとの間の前記第1の位相補正を課すように構成される、項1~48のいずれかのシステム。
項50.
前記第1の流体タービンが、前記第2のタービンの上流に配置される、項1~49のいずれかのシステム。
項51.
前記協調信号を計算することが、前記地理的に関連付けられた複数の流体タービンに最大電力点追従(MPPT)プロトコルを適用することを含む、項1~50のいずれかのシステム。
項52.
前記少なくとも1つのプロセッサが、前記地理的に関連付けられた複数の流体タービンに関する時間ベースまたは周波数ベースの電力波のうちの少なくとも1つを取得するようにさらに構成され、
前記MPPTプロトコルを適用することが、該MPPTプロトコルに該時間ベースまたは周波数ベースの電力波のうちの少なくとも1つを適用することを含む、
項1~51のいずれかのシステム。
項53.
前記地理的に関連付けられた複数の流体タービンが風力タービンであり、前記流体が気流である、項1~52のいずれかのシステム。
項54.
前記地理的に関連付けられた複数の流体タービンが水力タービンであり、前記流体が水流である、項1~53のいずれかのシステム。
項55.
前記第1の流体タービンおよび前記第2の流体タービンの回転軸が実質的に垂直である、項1~54のいずれかのシステム。
項56.
前記少なくとも1つのプロセッサが、前記第1の信号および前記第2の信号から、前記第1の複数のブレードが前記第2の複数のブレードと同様の位相サイクルを有すると判定するように構成され、
前記第1の位相補正を課すために前記協調信号を出力することが、前記第1の複数のブレードおよび前記第2の複数のブレードに異なる位相サイクルをとらせるように構成される、
項1~55のいずれかのシステム。
項57.
前記少なくとも1つのプロセッサが、前記第1の信号および前記第2の信号から、前記第1の複数のブレードの向きが前記第2の複数のブレードの向きと同様であると判定するように構成され、
前記協調信号を出力することが、該第1の複数のブレードの該向きを該第2の複数のブレードの該向きとは異ならせるように構成される、
項1~56のいずれかのシステム。
項58.
前記第1の複数のブレードおよび前記第2の複数のブレードの各ブレードがリフトブレードである、項1~57のいずれかのシステム。
項59.
前記第1の流体タービンと前記第2の流体タービンとが同様の形状である、項1~58のいずれかのシステム。
項60.
前記第1の流体タービンおよび前記第2の流体タービンの回転軸が実質的に水平である、項1~59のいずれかのシステム。
項61.
前記第1の信号が、前記第1の流体タービンによって生成された第1のAC信号を示し、前記第2の信号が、前記第2の流体タービンによって生成された第2のAC信号を示し、該第1のAC信号が、特定の時点における前記第1の複数の回転ブレードの前記回転サイクルの周波数および位相に対応する周波数および相対位相によって特徴付けられ、該第2のAC信号が、前記特定の時点における前記第2の複数の回転ブレードの前記回転サイクルの周波数および位相に対応する周波数および相対位相によって特徴付けられる、項1~60のいずれかのシステム。
項62.
前記流体タービン群の各流体タービンが、それぞれの第1の複数のブレードおよび第2の複数のブレードが接続された回転シャフトを含み、前記第1の信号が、前記第1の流体タービンの該シャフトと関連付けられた回転速度または位置検出器と関連付けられており、前記第2の信号が、前記第2の流体タービンの該シャフトと関連付けられた回転速度または位置検出器と関連付けられている、項1~61のいずれかのシステム。
項63.
前記地理的に関連付けられた複数の流体タービンが複数の追加のタービンを含み、前記協調信号が、該追加のタービンの各々に追加の位相補正を課すように構成される、項1~62のいずれかのシステム。
項64.
前記第1の信号および前記第2の信号が、少なくとも1つの画像センサから受信された画像信号である、項1~63のいずれかのシステム。
項65.
前記協調信号を計算することが、前記第1の流体タービンおよび前記第2の流体タービンの少なくとも1つの、ブレード向き、ブレード回転速度、または電力出力のうちの少なくとも1つにさらに基づく、項1~64のいずれかののシステム。
項66.
前記少なくとも1つのプロセッサが、前記地理的に関連付けられた複数の流体タービンに接続された充電コントローラと関連付けられている、項1~65のいずれかのシステム。
項67.
前記少なくとも1つのプロセッサが、前記地理的に関連付けられた複数の流体タービンに接続されたインバータと関連付けられている、項1~66のいずれかのシステム。
項68.
前記少なくとも1つのプロセッサが、前記地理的に関連付けられた複数の流体タービンの外部にある制御システムと関連付けられている、項1~67のいずれかのシステム。
項69.
少なくとも1つのプロセッサによって実行されると、該少なくとも1つのプロセッサに、地理的に関連付けられた複数の流体タービンを同期させるための動作を行わせる命令を含む、非一時的コンピュータ可読媒体であって、
該動作が、
該地理的に関連付けられた複数の流体タービンのうちの第1の流体タービンの第1の複数の回転ブレードの回転サイクルの位相を示す第1の信号を受信することであって、該第1の複数の回転ブレードが、第1の流体タービンの下流の流体流を発生させるように構成される、該受信すること、
該地理的に関連付けられた複数の流体タービンのうちの第2の流体タービンの第2の複数の回転ブレードの回転サイクルの位相を示す第2の信号を受信することであって、該第2の複数の回転ブレードが、該第1の流体タービンの下流の流体流の少なくとも一部分を受け、該第1の流体タービンの下流の流体流の該少なくとも一部分に帰せられ得る差動電力出力を発生させるように構成される、該受信すること、
該第1の信号および該第2の信号から、ブレード位相協調によってより大きな総電力出力が達成可能であると判定すること、
該より大きな総電力出力を達成するために、該第1の信号および該第2の信号に基づいて該第1の複数の回転ブレードと該第2の複数の回転ブレードとの間の位相補正を決定すること、
該決定された位相補正に基づいて協調信号を計算すること、ならびに
該位相補正を課し、それによって該より大きな総電力出力を達成するために該協調信号を出力すること
を含む、非一時的コンピュータ可読媒体。
項70.
地理的に関連付けられた複数の流体タービンを同期させるための方法であって、
該地理的に関連付けられた複数の流体タービンのうちの第1の流体タービンの第1の複数の回転ブレードの回転サイクルの位相を示す第1の信号を受信する工程であって、該第1の複数の回転ブレードが、第1の流体タービンの下流の流体流を発生させるように構成される、工程、
該地理的に関連付けられた複数の流体タービンのうちの第2の流体タービンの第2の複数の回転ブレードの回転サイクルの位相を示す第2の信号を受信する工程であって、該第2の複数の回転ブレードが、該第1の流体タービンの下流の流体流の少なくとも一部分を受け、該第1の流体タービンの下流の流体流の該少なくとも一部分に帰せられ得る差動電力出力を発生させるように構成される、工程、
該第1の信号および該第2の信号から、ブレード位相協調によってより大きな総電力出力が達成可能であると判定する工程、
該より大きな総電力出力を達成するために、該第1の信号および該第2の信号に基づいて該第1の複数の回転ブレードと該第2の複数の回転ブレードとの間の位相補正を決定する工程、
該決定された位相補正に基づいて協調信号を計算する工程、ならびに
該位相補正を課し、それによって該より大きな総電力出力を達成するために該協調信号を出力する工程
を含む、方法。
【0290】
開示の態様は、システムおよび/もしくは方法として実装されるかどうか、少なくとも1つのプロセッサもしくは回路によって実装されるかどうか、および/または非一時的コンピュータ可読媒体もしくはコンピュータ可読媒体上に実行可能命令として記憶されるかどうかにかかわらず、以下の箇条書きの特徴のいずれか1つを、単独で、または1つもしくは複数の他の箇条書きの特徴と組み合わせて含み得る。
・協調制動のためのシステム;
・地理的に関連付けられた複数の流体タービン;
・情報を記憶したメモリにアクセスするように構成された少なくとも1つのプロセッサ;
・地理的に関連付けられた複数の流体タービンと関連付けられた少なくとも1つの動作パラメータの許容差閾値を示す情報;
・少なくとも1つのセンサから情報を受信するように構成された少なくとも1つのプロセッサ;
・地理的に関連付けられた複数の流体タービンのうちの特定の流体タービンに関する少なくとも1つの動作パラメータを示す情報;
・特定の流体タービンに関する少なくとも1つの動作パラメータを示す情報を、メモリに記憶された許容差閾値と比較するように構成された少なくとも1つのプロセッサ;
・比較に基づいて、特定の流体タービンに関する少なくとも1つの動作パラメータが許容差閾値から逸脱しているかどうかを判定するように構成された少なくとも1つのプロセッサ;
・地理的に関連付けられた複数の流体タービンの各々に制動信号を送信するように構成された少なくとも1つのプロセッサ;
・特定の流体タービンに関する少なくとも1つの動作パラメータが許容差閾値から逸脱していると判定したときに、地理的に関連付けられた流体タービンの各々を減速させること;
・回転センサを含む少なくとも1つのセンサ;
・特定の流体タービンの回転速度に対応する少なくとも1つの動作パラメータ;
・流体速度検出器を含む少なくとも1つのセンサ;
・特定の流体タービンに影響を及ぼす流体速度に対応する少なくとも1つの動作パラメータ;
・振動センサを含む少なくとも1つのセンサ;
・特定の流体タービンの振動に対応する少なくとも1つの動作パラメータ;
・温度センサを含む少なくとも1つのセンサ;
・特定の流体タービンの温度に対応する少なくとも1つの動作パラメータ;
・電力出力センサを含む少なくとも1つのセンサ;
・特定の流体タービンの電力出力に対応する少なくとも1つの動作パラメータ;
・地理的に関連付けられた各流体タービンを停止させること;
・地理的に関連付けられた各流体タービンを停止状態でロックするように構成された少なくとも1つのプロセッサ;
・ロック解除信号を受信するように構成された少なくとも1つのプロセッサ;
・局所位置または遠隔位置;
・ロック解除信号に応じて、地理的に関連付けられた流体タービンの各々をロック解除するように構成された少なくとも1つのプロセッサ;
・流体速度信号を受信するように構成された少なくとも1つのプロセッサ;
・地理的に関連付けられた各流体タービンをロック解除するように構成された少なくとも1つのプロセッサ;
・許容差閾値内の流体速度に対応する流体速度信号;
・流体速度信号を受信するように構成された少なくとも1つのプロセッサ;
・地理的に関連付けられた各流体タービンの制動を解除するように構成された少なくとも1つのプロセッサ;
・許容差閾値内の流体速度に対応する流体速度信号;
・地理的に関連付けられた複数の流体タービン中の各流体タービンを同期させるように構成された制動信号;
・制動を解除したときに地理的に関連付けられた複数の流体タービンへの最大電力点追従(MPPT)プロトコルの適用を可能にするために同期させること;
・地理的に関連付けられた複数の流体タービン中の各タービンの回転タイミングを調和させるように構成された同期;
・地理的に関連付けられた複数のタービン中の各タービンの回転の向きを協調させるように構成された同期;
・風力タービンを含む地理的に関連付けられた複数の流体タービン;
・水力タービンを含む地理的に関連付けられた複数の流体タービン;
・少なくとも1つのプロセッサによって実行されると、少なくとも1つのプロセッサに、地理的に関連付けられた複数の流体タービンの協調制動ための動作を行わせる命令を含む、非一時的コンピュータ可読媒体;
・地理的に関連付けられた複数の流体タービンと関連付けられた少なくとも1つの動作パラメータの許容差閾値を示す情報を記憶したメモリにアクセスすること;
・少なくとも1つのセンサから、地理的に関連付けられた複数の流体タービンのうちの特定の流体タービンに関する少なくとも1つの動作パラメータのうちの1つを示す情報を受信すること;
・特定の流体タービンに関する少なくとも1つの動作パラメータを示す情報を、メモリに記憶された許容差閾値と比較すること;
・比較に基づいて、特定の流体タービンに関する少なくとも1つの動作パラメータが許容差閾値から逸脱しているかどうかを判定すること;
・特定の流体タービンに関する少なくとも1つの動作パラメータが許容差閾値を超えると判定したときに、地理的に関連付けられた流体タービンの各々を減速させるために、地理的に関連付けられた複数の流体タービンの各々に制動信号を送信すること;
・地理的に関連付けられた複数の流体タービンの協調制動のための方法;
・地理的に関連付けられた複数の流体タービンと関連付けられた少なくとも1つの動作パラメータの許容差閾値を示す情報を記憶したメモリにアクセスすること;
・少なくとも1つのセンサから、地理的に関連付けられた複数の流体タービンのうちの特定の流体タービンに関する少なくとも1つの動作パラメータを示す情報を受信すること;
・特定の流体タービンに関する少なくとも1つの動作パラメータを示す情報を、メモリに記憶された許容差閾値と比較すること;
・比較に基づいて、特定の流体タービンに関する少なくとも1つの動作パラメータが許容差閾値から逸脱しているかどうかを判定すること;
・特定の流体タービンに関する少なくとも1つの動作パラメータが許容差閾値を超えると判定したときに、地理的に関連付けられた流体タービンの各々を減速させるために、地理的に関連付けられた複数の流体タービンの各々に制動信号を送信すること;
・地理的に関連付けられた流体タービン群のMPPT動作を協調させるためのシステム;
・地理的に関連付けられた流体タービン群からデータを受信するように構成された少なくとも1つのプロセッサ;
・群内の個々の流体タービンの負荷状態の変化に基づいて、群の合計電力出力に対する変更を決定するように構成された少なくとも1つのプロセッサ;
・群の合計電力出力を協調させるために、群内の個別の流体タービンの負荷状態の組合せを選択するように構成された少なくとも1つのプロセッサ;
・選択された負荷状態の組合せを群内の少なくとも一部の個々の流体タービンに伝送するように構成された少なくとも1つのプロセッサ;
・群内の個々の流体タービンのうちの少なくとも一部の回転速度を変動させること;
・群内のタービンのうちの少なくとも一部が流体力学的に結合されていること;
・各個別の流体タービンにMPPTプロトコルを適用することに基づいて選択された群内の個々の流体タービンの負荷状態の組合せ;
・各個別の流体タービンの関連付けられた個別の負荷状態を決定すること;
・個別の流体タービンの少なくとも1つの個別の負荷状態を群の少なくとも1つのグローバル制約に従わせること;
・各個別のタービンにMPPTプロトコルを適用すること;
・各個別のタービンが第1の流体状態で動作している間に、一連の異なる負荷に基づいて個別のタービンの発電機電気出力を最初に試験すること;
・一連の異なる負荷に基づいて各個別のタービンの発電機を試験すること;
・発電機の異なる負荷をシミュレートすること;
・発電機の応答を予測すること;
・各発電機に異なる負荷を印加し、各発電機の応答を測定することによって、第1の一連の異なる負荷に基づいて各個別のタービンの発電機を試験すること;
・群に影響を及ぼす流体状態の変動を説明する群内の個々の流体タービンの負荷状態の組合せを選択すること;
・群内の異なる流体タービンによって出力される電力の変動と関連付けられた流体状態の変動;
・群内の個々の流体タービンの空間分布を説明する群内の個々の流体タービンの負荷状態の組合せを選択すること;
・連続的に受信し、決定し、選択し、伝送するように構成された少なくとも1つのプロセッサ;
・経時的に変動する流体状態を調整するように構成された少なくとも1つのプロセッサ;
・流体タービンが風力タービンであること;
・流体タービンが水力タービンであること;
・合計電力出力に対する変更を計算することまたは測定することによって決定すること;
・群内の一部の流体タービンに、群内の他の流体タービンとは異なるように動作させるように構成された選択された負荷状態の組合せ;
・変化する流体状態に基づいて変動する動作の差異;
・群内の流体タービンの異なる組合せに対して経時的に変動する選択された負荷状態の組合せ;
・回転速度(RPM)、電圧出力、電流出力、回転方向、流体流に対するブレード向き、または群内の少なくとも2つの流体タービン間の相対的ブレード向きのうちの少なくとも1つを含む群内の異なる動作;
・水平軸型タービンを含む流体タービン群;
・垂直軸型タービンを含む流体タービン群;
・充電コントローラを介してDC段で適用される上位レベルのMPPTプロトコル;
・インバータを介してAC段で適用される上位レベルのMPPTプロトコル;
・少なくとも1つのプロセッサによって実行されると、少なくとも1つのプロセッサに、地理的に関連付けられた流体タービン群のMPPT動作を協調させるための動作を行わせる命令を含む、非一時的コンピュータ可読媒体;
・地理的に関連付けられた流体タービン群からデータを受信すること;
・群内の個々の流体タービンの負荷状態の変化に基づいて、群の合計電力出力に対する変更を決定すること;
・群の合計電力出力を協調させるために、群内の個々の流体タービンの負荷状態の組合せを選択すること;
・選択された負荷状態の組合せを群内の少なくとも一部の個々の流体タービンに伝送すること;
・群内の個々の流体タービンのうちの少なくとも一部の回転速度を変動させること;
・地理的に関連付けられた流体タービン群のMPPT動作を協調させるための方法;
・地理的に関連付けられた流体タービン群からデータを受信すること;
・群内の個々の流体タービンの負荷状態の変化に基づいて、群の合計電力出力に対する変更を決定すること;
・群の合計電力出力を協調させるために、群内の個々の流体タービンの負荷状態の組合せを選択すること;
・選択された負荷状態の組合せを群内の少なくとも一部の個々の流体タービンに伝送すること;
・群内の個々の流体タービンのうちの少なくとも一部の回転速度を変動させること;
・地理的に関連付けられた複数の流体タービンを同期させるためのシステム;
・回転サイクルの位相を示す第1の信号を受信するように構成された少なくとも1つのプロセッサ;
・地理的に関連付けられた複数の流体タービンのうちの第1の流体タービンの第1の複数の回転ブレード、
・第1の流体タービンの下流の流体流を発生させるように構成された第1の複数の回転ブレード;
・回転サイクルの位相を示す第2の信号を受信するように構成された少なくとも1つのプロセッサ;
・地理的に関連付けられた複数の流体タービンのうちの第2の流体タービンの第2の複数の回転ブレード;
・第1の流体タービンの下流の流体流の少なくとも一部分を受けるように構成された第2の複数の回転ブレード;
・第1の流体タービンの下流の流体流の少なくとも一部分に帰せられ得る差動電力出力を発生させるように構成された第2の複数の回転ブレード;
・第1の信号および第2の信号から、ブレード位相協調によってより大きな総電力出力が達成可能であると判定するように構成された少なくとも1つのプロセッサ;
・第1の信号および第2の信号に基づいて第1の複数の回転ブレードと第2の複数の回転ブレードとの間の位相補正を決定するように構成された少なくとも1つのプロセッサ;
・より大きな総電力出力を達成すること;
・決定された位相補正に基づいて協調信号を計算するように構成された少なくとも1つのプロセッサ;
・位相補正を課し、それによってより大きな総電力出力を達成するために協調信号を出力するように構成された少なくとも1つのプロセッサ;
・地理的に関連付けられた複数の流体タービンのうちの第3の流体タービンの第3の複数の回転ブレードの回転サイクルの位相を示す第3の信号を受信するように構成された少なくとも1つのプロセッサ;
・第3の流体タービンの下流の流体流を発生させるように構成された第3の複数の回転ブレード;
・地理的に関連付けられた複数の流体タービンのうちの第4の流体タービンの第4の複数の回転ブレードの回転サイクルの位相を示す第4の信号を受信するように構成された少なくとも1つのプロセッサ;
・第3の流体タービンの下流の流体流の少なくとも一部分を受けるように構成された第4の複数の回転ブレード;
・第3の流体タービンの下流の流体流の少なくとも一部分に帰せられ得る差動電力出力を発生させるように構成された第4の複数の回転ブレード;
・第3の信号および第4の信号にさらに基づいて協調信号を計算すること;
・より大きな総電力出力を達成するために、第3の複数の回転ブレードと第4の複数の回転ブレードとの間の追加の位相補正を課すように構成された協調信号;
・追加の位相補正を課し、それによってより大きな総電力出力を達成するために協調信号を出力すること;
・第1の複数のブレードおよび第2の複数のブレードの各ブレードが流れ受け面を含むこと;
・第1の複数のブレードおよび第2の複数のブレードの各ブレードが、流れ受け面と対向する流れ偏向面を含むこと;
・第1の回転誘導流体流を受けるように構成された流れ受け面;
・第1の流体タービンの下流の流体流を少なくとも部分的に発生させるように構成された第1の複数のブレードの流れ偏向面;
・回転中の複数のブレードの第1の角度領域;
・第2の角度領域における流速よりも大きい流速によって特徴付けられる第1の角度領域;
・第1の角度領域における第1の流体タービンの下流の流体流を第2の複数のブレードの流れ受け面によって少なくとも部分的に受けさせ、それによってより大きな総電力出力を達成するように構成された第1の位相補正部;
・第1の複数のブレードおよび第2の複数のブレードのうちの少なくとも一方の回転を、制限された期間にわたって減速させるための負荷を発生させるように構成された協調信号;
・第1の複数のブレードと第2の複数のブレードとの間の第1の位相補正を課すこと;
・協調信号が、第1の流体タービンおよび第2の流体タービンのうちの少なくとも一方に接続された少なくとも1つの発電機への負荷の印加を変更するように構成された協調信号;
・負荷を低減するように構成された協調信号;
・第1の複数のブレードおよび第2の複数のブレードのうちの少なくとも一方の回転を、制限された期間にわたって加速させるように構成された協調信号;
・第1の複数のブレードと第2の複数のブレードとの間の第1の位相補正を課すように構成された協調信号;
・第1の流体タービンが、第2のタービンの上流に配置されること;
・地理的に関連付けられた複数の流体タービンに最大電力点追従(MPPT)プロトコルを適用することによって協調信号を計算するように構成された少なくとも1つのプロセッサ;
・地理的に関連付けられた複数の流体タービンに関する時間ベースまたは周波数ベースの電力波のうちの少なくとも1つを取得するように構成された少なくとも1つのプロセッサ;
・MPPTプロトコルに時間ベースまたは周波数ベースの電力波のうちの少なくとも1つを適用することによってMPPTプロトコルを適用するように構成された少なくとも1つのプロセッサ;
・地理的に関連付けられた複数の流体タービンが風力タービンであること;
・流体が気流であること;
・地理的に関連付けられた複数の流体タービンが水力タービンであること;
・流体が流水であること;
・第1の流体タービンおよび第2の流体タービンの回転軸が実質的に垂直であること;
・第1の信号および第2の信号から、第1の複数のブレードが第2の複数のブレードと同様の位相サイクルを有すると判定するように構成された少なくとも1つのプロセッサ;
・第1の位相補正を課すために協調信号を出力すること;
・第1の複数のブレードおよび第2の複数のブレードに異なる位相サイクルをとらせること;
・第1の信号および第2の信号から、第1の複数のブレードの向きが第2の複数のブレードの向きと同様であると判定するように構成された少なくとも1つのプロセッサ;
・第1の複数のブレードの向きを第2の複数のブレードの向きとは異ならせるように構成された協調信号を出力すること;
・第1の複数のブレードおよび第2の複数のブレードの各ブレードがリフトブレードであること;
・第1の流体タービンと第2の流体タービンとが同様の形状であること;
・第1の流体タービンおよび第2の流体タービンの回転軸が実質的に水平であること;
・第1の流体タービンによって生成された第1のAC信号を示す第1の信号;
・第2の流体タービンによって生成された第2のAC信号を示す第2の信号;
・特定の時点における第1の複数の回転ブレードの回転サイクルの周波数および位相に対応する周波数および相対位相によって特徴付けられる第1のAC信号;
・特定の時点における第2の複数の回転ブレードの回転サイクルの周波数および位相に対応する周波数および相対位相によって特徴付けられる第2のAC信号;
・流体タービン群の各流体タービンが、それぞれの第1の複数のブレードおよび第2の複数のブレードが接続された回転シャフトを含むこと;
・第1の流体タービンのシャフトと関連付けられた回転速度または位置検出器と関連付けられた第1の信号;
・第2の流体タービンのシャフトと関連付けられた回転速度または位置検出器と関連付けられた第2の信号;
・地理的に関連付けられた複数の流体タービンが複数の追加のタービンを含むこと;
・追加のタービンの各々に追加の位相補正を課すように構成された協調信号;
・第1の信号および第2の信号が、少なくとも1つの画像センサから受信された画像信号であること;
・第1の流体タービンおよび第2の流体タービンの少なくとも1つの、ブレード向き、ブレード回転速度、または電力出力のうちの少なくとも1つに基づいて協調信号を計算すること;
・地理的に関連付けられた複数の流体タービンに接続された充電コントローラと関連付けられた少なくとも1つのプロセッサ;
・地理的に関連付けられた複数の流体タービンに接続されたインバータと関連付けられた少なくとも1つのプロセッサ;
・地理的に関連付けられた複数の流体タービンの外部にある制御システムと関連付けられた少なくとも1つのプロセッサ;
・少なくとも1つのプロセッサによって実行されると、少なくとも1つのプロセッサに、地理的に関連付けられた複数の流体タービンを同期させるための動作を行わせる命令を含む、非一時的コンピュータ可読媒体。
・地理的に関連付けられた複数の流体タービンのうちの第1の流体タービンの第1の複数の回転ブレードの回転サイクルの位相を示す第1の信号を受信すること;
・第1の流体タービンの下流の流体流を発生させるように構成された第1の複数の回転ブレード;
・地理的に関連付けられた複数の流体タービンのうちの第2の流体タービンの第2の複数の回転ブレードの回転サイクルの位相を示す第2の信号を受信すること;
・第1の流体タービンの下流の流体流の少なくとも一部分を受け、第1の流体タービンの下流の流体流の少なくとも一部分に帰せられ得る差動電力出力を発生させるように構成された第2の複数の回転ブレード;
・第1の信号および第2の信号から、ブレード位相協調によってより大きな総電力出力が達成可能であると判定すること;
・より大きな総電力出力を達成するために、第1の信号および第2の信号に基づいて第1の複数の回転ブレードと第2の複数の回転ブレードとの間の位相補正を決定すること;
・決定された位相補正に基づいて協調信号を計算すること;
・位相補正を課すために協調信号を出力すること;
・より大きな総電力出力を達成すること;
・地理的に関連付けられた複数の流体タービンを同期させるための方法;
・地理的に関連付けられた複数の流体タービンのうちの第1の流体タービンの第1の複数の回転ブレードの回転サイクルの位相を示す第1の信号を受信すること;
・第1の流体タービンの下流の流体流を発生させるように構成された第1の複数の回転ブレード;
・地理的に関連付けられた複数の流体タービンのうちの第2の流体タービンの第2の複数の回転ブレードの回転サイクルの位相を示す第2の信号を受信すること;
・第1の流体タービンの下流の流体流の少なくとも一部分を受けるように構成された第2の複数の回転ブレード;
・第1の流体タービンの下流の流体流の少なくとも一部分に帰せられ得る差動電力出力を発生させるように構成された第2の複数の回転ブレード;
・第1の信号および第2の信号から、ブレード位相協調によってより大きな総電力出力が達成可能であると判定すること;
・より大きな総電力出力を達成するために、第1の信号および第2の信号に基づいて第1の複数の回転ブレードと第2の複数の回転ブレードとの間の位相補正を決定すること;
・決定された位相補正に基づいて協調信号を計算すること;
・位相補正を課すために協調信号を出力すること;
・より大きな総電力出力を達成すること。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
【手続補正書】
【提出日】2024-09-26
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
地理的に関連付けられた複数の流体タービンを同期させるためのシステムであって、
該地理的に関連付けられた複数の流体タービンのうちの第1の流体タービンの第1の複数の回転ブレードであって、第1の流体タービンの下流の流体流を発生させるように構成された該第1の複数の回転ブレードの回転サイクルの位相を示す第1の信号を受信し、
該地理的に関連付けられた複数の流体タービンのうちの第2の流体タービンの第2の複数の回転ブレードであって、該第1の流体タービンの下流の流体流の少なくとも一部分を受け、該第1の流体タービンの下流の流体流の該少なくとも一部分に帰せられ得る差動電力出力を発生させるように構成された該第2の複数の回転ブレードの回転サイクルの位相を示す第2の信号を受信し、
該第1の信号および該第2の信号から、ブレード位相協調によってより大きな総電力出力が達成可能であると判定し、
該より大きな総電力出力を達成するために、該第1の信号および該第2の信号に基づいて該第1の複数の回転ブレードと該第2の複数の回転ブレードとの間の位相補正を決定し、
該決定された位相補正に基づいて協調信号を計算し、
該位相補正を課し、それによって該より大きな総電力出力を達成するために、該地理的に関連付けられた複数の流体タービンに関連付けられた制動システムに該協調信号を出力する
ように構成された少なくとも1つのプロセッサを含む、システム。
【請求項2】
前記少なくとも1つのプロセッサが、
前記地理的に関連付けられた複数の流体タービンのうちの第3の流体タービンの第3の複数の回転ブレードであって、第3の流体タービンの下流の流体流を発生させるように構成された該第3の複数の回転ブレードの回転サイクルの位相を示す第3の信号を受信し、
該地理的に関連付けられた複数の流体タービンのうちの第4の流体タービンの第4の複数の回転ブレードであって、該第3の流体タービンの下流の流体流の少なくとも一部分を受け、該第3の流体タービンの下流の流体流の該少なくとも一部分に帰せられ得る差動電力出力を発生させるように構成された該第4の複数の回転ブレードの回転サイクルの位相を示す第4の信号を受信する
ようにさらに構成され、
協調信号を計算することが、該第3の信号および該第4の信号にさらに基づき、該協調信号が、前記より大きな総電力出力を達成するために、該第3の複数の回転ブレードと該第4の複数の回転ブレードとの間の追加の位相補正を課すようにさらに構成され、
前記協調信号を出力することが、該追加の位相補正を課し、それによって該より大きな総電力出力を達成するようにさらに構成される、
請求項1記載のシステム。
【請求項3】
前記第1の複数のブレードおよび前記第2の複数のブレードの各ブレードが、流れ受け面および該流れ受け面と対向する流れ偏向面を含み、各流れ受け面が、第1の回転誘導流体流を受けるように構成され、該第1の複数のブレードの該流れ偏向面が、回転中に該複数のブレードの第1の角度領域に前記第1の流体タービンの下流の流体流を少なくとも部分的に発生させるように構成され、該第1の角度領域が、第2の角度領域における流速よりも大きい流速によって特徴付けられ、
前記相補正が、該第1の角度領域における該第1の流体タービンの下流の流体流を、該第2の複数のブレードの該流れ受け面によって少なくとも部分的に受けさせ、それによって前記より大きな総電力出力を達成するように構成される、請求項1記載のシステム。
【請求項4】
前記協調信号が、前記第1の複数のブレードおよび前記第2の複数のブレードのうちの少なくとも1つの回転を、制限された期間にわたって減速させるための負荷を生成し、それによって該第1の複数のブレードと該第2の複数のブレードとの間の前記相補正を課すように構成される、請求項1記載のシステム。
【請求項5】
前記協調信号が、前記第1の流体タービンおよび前記第2の流体タービンのうちの少なくとも1つに接続された少なくとも1つの発電機への前記負荷の印加を変更するように構成される、請求項4記載のシステム。
【請求項6】
前記協調信号が、負荷を低減し、それによって、前記第1の複数のブレードおよび前記第2の複数のブレードのうちの少なくとも1つの回転を、制限された期間にわたって加速させ、それによって該第1の複数のブレードと該第2の複数のブレードとの間の前記相補正を課すように構成される、請求項1記載のシステム。
【請求項7】
前記第1の流体タービンが、前記第2のタービンの上流に配置される、請求項1記載のシステム。
【請求項8】
前記協調信号を計算することが、前記地理的に関連付けられた複数の流体タービンに最大電力点追従(MPPT)プロトコルを適用することを含み、該MPPTプロトコルが、少なくとも1つのブレード位相協調の適用をシミュレートすること; 電力出力を該地理的に関連付けられた複数の流体タービンのうちの少なくとも1つと関連付けられた回転速度と比較するための少なくとも1つのチャートを使用して、少なくとも1つのシミュレートされたブレード位相協調に帰せられ得る少なくとも1つの総電力出力を計算すること; または、該地理的に関連付けられた複数の流体タービンに一連の異なるブレード位相協調を適用し、各異なるブレード位相協調の下で出力された異なる総電力の一連の測定を行うこと、のうちの少なくとも1つを含む、請求項1記載のシステム。
【請求項9】
前記少なくとも1つのプロセッサが、前記地理的に関連付けられた複数の流体タービンに関する時間ベースまたは周波数ベースの電力波のうちの少なくとも1つを取得するようにさらに構成され、
前記MPPTプロトコルを適用することが、該MPPTプロトコルに該時間ベースまたは周波数ベースの電力波のうちの少なくとも1つを適用することを含む、
請求項8記載のシステム。
【請求項10】
前記地理的に関連付けられた複数の流体タービンが風力タービンであり、前記流体が気流である、請求項1記載のシステム。
【請求項11】
前記地理的に関連付けられた複数の流体タービンが水力タービンであり、前記流体が水流である、請求項1記載のシステム。
【請求項12】
前記第1の流体タービンおよび前記第2の流体タービンの回転軸が実質的に垂直である、請求項1記載のシステム。
【請求項13】
前記少なくとも1つのプロセッサが、前記第1の信号および前記第2の信号から、前記第1の複数のブレードが前記第2の複数のブレードと同様の位相サイクルを有すると判定するように構成され、
前記相補正を課すために前記協調信号を出力することが、前記第1の複数のブレードおよび前記第2の複数のブレードに異なる位相サイクルをとらせるように構成される、
請求項1記載のシステム。
【請求項14】
前記少なくとも1つのプロセッサが、前記第1の信号および前記第2の信号から、前記第1の複数のブレードの向きが前記第2の複数のブレードの向きと同様であると判定するように構成され、
前記協調信号を出力することが、該第1の複数のブレードの該向きを該第2の複数のブレードの該向きとは異ならせるように構成される、
請求項1記載のシステム。
【請求項15】
前記第1の複数のブレードおよび前記第2の複数のブレードの各ブレードがリフトブレードである、請求項1記載のシステム。
【請求項16】
前記第1の流体タービンと前記第2の流体タービンとが同様の形状である、請求項1記載のシステム。
【請求項17】
前記第1の流体タービンおよび前記第2の流体タービンの回転軸が実質的に水平である、請求項1記載のシステム。
【請求項18】
前記第1の信号が、前記第1の流体タービンによって生成された第1のAC信号を示し、前記第2の信号が、前記第2の流体タービンによって生成された第2のAC信号を示し、該第1のAC信号が、特定の時点における前記第1の複数の回転ブレードの前記回転サイクルの周波数および前記位相に対応する周波数および相対位相によって特徴付けられ、該第2のAC信号が、前記特定の時点における前記第2の複数の回転ブレードの前記回転サイクルの周波数および前記位相に対応する周波数および相対位相によって特徴付けられる、請求項17記載のシステム。
【請求項19】
前記地理的に関連付けられた複数の流体タービンの各流体タービンが、各流体タービンそれぞれに関連付けられたそれぞれのブレードが接続された回転シャフトを含み、前記第1の信号が、前記第1の流体タービンの該シャフトと関連付けられた回転速度または位置検出器と関連付けられており、前記第2の信号が、前記第2の流体タービンの該シャフトと関連付けられた回転速度または位置検出器と関連付けられている、請求項1記載のシステム。
【請求項20】
前記地理的に関連付けられた複数の流体タービンが複数の追加のタービンを含み、前記協調信号が、該追加のタービンの各々に追加の位相補正を課すように構成される、請求項1記載のシステム。
【請求項21】
前記第1の信号および前記第2の信号が、少なくとも1つの画像センサから受信された画像信号である、請求項1記載のシステム。
【請求項22】
前記協調信号を計算することが、前記第1の流体タービンおよび前記第2の流体タービンの少なくとも1つの、ブレード向き、ブレード回転速度、または電力出力のうちの少なくとも1つにさらに基づく、請求項1記載のシステム。
【請求項23】
前記少なくとも1つのプロセッサが、前記地理的に関連付けられた複数の流体タービンに接続された充電コントローラと関連付けられている、請求項1記載のシステム。
【請求項24】
前記少なくとも1つのプロセッサが、前記地理的に関連付けられた複数の流体タービンに接続されたインバータと関連付けられている、請求項1記載のシステム。
【請求項25】
前記少なくとも1つのプロセッサが、前記地理的に関連付けられた複数の流体タービンの外部にある制御システムと関連付けられている、請求項1記載のシステム。
【請求項26】
少なくとも1つのプロセッサによって実行されると、該少なくとも1つのプロセッサに、地理的に関連付けられた複数の流体タービンを同期させるための動作を行わせる命令を含む、非一時的コンピュータ可読媒体であって、
該動作が、
該地理的に関連付けられた複数の流体タービンのうちの第1の流体タービンの第1の複数の回転ブレードの回転サイクルの位相を示す第1の信号を受信することであって、該第1の複数の回転ブレードが、第1の流体タービンの下流の流体流を発生させるように構成される、該受信すること、
該地理的に関連付けられた複数の流体タービンのうちの第2の流体タービンの第2の複数の回転ブレードの回転サイクルの位相を示す第2の信号を受信することであって、該第2の複数の回転ブレードが、該第1の流体タービンの下流の流体流の少なくとも一部分を受け、該第1の流体タービンの下流の流体流の該少なくとも一部分に帰せられ得る差動電力出力を発生させるように構成される、該受信すること、
該第1の信号および該第2の信号から、ブレード位相協調によってより大きな総電力出力が達成可能であると判定すること、
該より大きな総電力出力を達成するために、該第1の信号および該第2の信号に基づいて該第1の複数の回転ブレードと該第2の複数の回転ブレードとの間の位相補正を決定すること、
該決定された位相補正に基づいて協調信号を計算すること、ならびに
該位相補正を課し、それによって該より大きな総電力出力を達成するために、該地理的に関連付けられた複数の流体タービンに関連付けられた制動システムに該協調信号を出力すること
を含む、非一時的コンピュータ可読媒体。
【請求項27】
地理的に関連付けられた複数の流体タービンを同期させるための方法であって、
該地理的に関連付けられた複数の流体タービンのうちの第1の流体タービンの第1の複数の回転ブレードの回転サイクルの位相を示す第1の信号を受信する工程であって、該第1の複数の回転ブレードが、第1の流体タービンの下流の流体流を発生させるように構成される、工程、
該地理的に関連付けられた複数の流体タービンのうちの第2の流体タービンの第2の複数の回転ブレードの回転サイクルの位相を示す第2の信号を受信する工程であって、該第2の複数の回転ブレードが、該第1の流体タービンの下流の流体流の少なくとも一部分を受け、該第1の流体タービンの下流の流体流の該少なくとも一部分に帰せられ得る差動電力出力を発生させるように構成される、工程、
該第1の信号および該第2の信号から、ブレード位相協調によってより大きな総電力出力が達成可能であると判定する工程、
該より大きな総電力出力を達成するために、該第1の信号および該第2の信号に基づいて該第1の複数の回転ブレードと該第2の複数の回転ブレードとの間の位相補正を決定する工程、
該決定された位相補正に基づいて協調信号を計算する工程、ならびに
該位相補正を課し、それによって該より大きな総電力出力を達成するために、該地理的に関連付けられた複数の流体タービンに関連付けられた制動システムに該協調信号を出力する工程
を含む、方法。
【国際調査報告】