(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2025-03-21
(54)【発明の名称】ランプ除氷システム
(51)【国際特許分類】
F21S 45/60 20180101AFI20250313BHJP
F21V 23/00 20150101ALI20250313BHJP
F21V 29/90 20150101ALI20250313BHJP
B60Q 1/00 20060101ALI20250313BHJP
F21S 41/275 20180101ALI20250313BHJP
F21W 102/13 20180101ALN20250313BHJP
F21W 103/20 20180101ALN20250313BHJP
F21W 103/15 20180101ALN20250313BHJP
F21Y 101/00 20160101ALN20250313BHJP
F21Y 115/10 20160101ALN20250313BHJP
F21Y 115/30 20160101ALN20250313BHJP
【FI】
F21S45/60
F21V23/00 117
F21V29/90
B60Q1/00 D
F21S41/275
F21W102:13
F21W103:20
F21W103:15
F21Y101:00 100
F21Y101:00 300
F21Y115:10
F21Y115:30
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024550282
(86)(22)【出願日】2023-02-24
(85)【翻訳文提出日】2024-10-17
(86)【国際出願番号】 US2023063227
(87)【国際公開番号】W WO2023164619
(87)【国際公開日】2023-08-31
(32)【優先日】2022-02-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】391011607
【氏名又は名称】ヴァレオ ビジョン
【氏名又は名称原語表記】VALEO VISION
(74)【代理人】
【識別番号】100120031
【氏名又は名称】宮嶋 学
(74)【代理人】
【識別番号】100127465
【氏名又は名称】堀田 幸裕
(74)【代理人】
【識別番号】100130719
【氏名又は名称】村越 卓
(72)【発明者】
【氏名】ミネシュ、チョーダリー
(72)【発明者】
【氏名】ジョン、オリジック
【テーマコード(参考)】
3K014
3K339
【Fターム(参考)】
3K014AA01
3K339AA02
3K339AA24
3K339BA30
3K339CA01
3K339CA12
3K339CA23
3K339DA01
3K339DA04
3K339DA05
3K339DA06
3K339HA30
3K339JA20
3K339JA30
3K339MA06
3K339MA10
3K339MC49
3K339MC62
3K339MC78
(57)【要約】
ビークル(2)のレンズ(14)の1つ以上の領域(30A~30D)を加熱するように構成される1つ以上の加熱層(42)と、ビークル(2)の周りの周囲温度を検知する1つ以上の温度センサ(102,202,302)と、ビークル(2)の周りの周囲相対湿度を検知する1つ以上の湿度センサ(104,204,304)と、ビークル(2)のレンズ(14)上に降水(16)が存在するかを検知する1つ以上の近接センサ(114,210,314)と、を備えるランプ除氷システム(40)。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ランプ除氷システムであって:
ビークルのレンズの1つ以上の領域を加熱するように構成される複数の加熱層と;
前記ビークルの周りの周囲温度を検知する複数の温度センサと;
前記ビークルの周りの周囲相対湿度を検知する複数の湿度センサと;
前記ビークルの前記レンズ上に降水が存在するかどうかを検知する複数の近接センサと、
を備えるランプ除氷システム。
【請求項2】
前記ランプ除氷システムは、前記ビークルがオンであるかを判断する請求項1に記載のランプ除氷システム。
【請求項3】
前記ビークルの速度を検知する速度センサを更に備える請求項1に記載のランプ除氷システム。
【請求項4】
前記ビークルの電圧を検知する電圧検知器を更に備える請求項1に記載のランプ除氷システム。
【請求項5】
前記1つ以上の加熱層、前記1つ以上の温度センサ、前記1つ以上の湿度センサ、前記1つ以上の近接センサ、又はそれらの組み合わせを監視して、前記ランプ除氷システムを制御するプロセッサーを更に備える請求項1に記載のランプ除氷システム。
【請求項6】
前記ランプ除氷システムは、前記1つ以上の湿度センサが、前記周囲相対湿度が所定閾値を上回ることを検知し、前記1つ以上の温度センサが、前記周囲温度が所定の温度閾値を下回ることを検知する場合に、前記レンズを加熱することにより、降水が前記レンズ上に形成されるのを防ぐ請求項1に記載のランプ除氷システム。
【請求項7】
前記ランプ除氷システムは、前記ビークルがオフの間、降水が形成されるのを防ぐ請求項6に記載のランプ除氷システム。
【請求項8】
前記1つ以上の近接センサは、前記レンズの領域の周りで降水を検知する請求項1に記載のランプ除氷システム。
【請求項9】
前記レンズの前記領域は、光がそこを通じて延在する領域、センサがそこを通じて検知する領域、又はその両方である請求項8に記載のランプ除氷システム。
【請求項10】
前記ランプ除氷システムは、各々が前記ビークルの前記レンズの異なる領域を加熱する4つの離散的な加熱層を備える請求項1に記載のランプ除氷システム。
【請求項11】
a. 1つ以上の温度センサを監視して周囲温度を検出し;
b. 1つ以上の湿度センサを監視して周囲相対湿度を検出し;
c. 前記周囲温度を評価し;
d. 前記周囲相対湿度を評価し;
e. ビークルのレンズ上に降水が形成される可能性を判断し;及び
f. 前記判断するステップが、前記ビークルの前記レンズ上に降水が形成されそうだと判断する場合、前記ビークルのレンズと通信してランプ除氷システムを作動させる、
ことを含む方法。
【請求項12】
前記ビークルがオンであるかを判断するように前記ビークルの状態を監視することを更に含む請求項11記載の方法。
【請求項13】
前記ビークルがオフの間に前記レンズ除氷システムが前記バッテリーを完全には枯渇させないように、前記ビークルのバッテリーのバッテリー電圧を監視することを更に含む請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記ビークルの前記レンズの1つ以上の領域に近接する降水を検知する近接センサを更に含む請求項11に記載の方法。
【請求項15】
降水が検知されない場合、前記ランプ除氷システムに低電力量又は中間低電力量で電力が供給される請求項14に記載の方法。
【請求項16】
降水が検知される場合、前記ランプ除氷システムに中間高電力量又は高電力量で電力が供給される請求項14記載の方法。
【請求項17】
前記ビークルがオンである場合、前記ビークルの速度を検知することを更に含む請求項11に記載の方法。
【請求項18】
前記ビークルがオンであるが走行中でない場合、前記ランプ除氷システムは、中間低電力量又は中間高電力量で電力が供給される請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記ビークルがオンであり走行中である場合、前記ランプ除氷システムは、中間高電力量又は高電力量で電力が供給される請求項17に記載の方法。
【請求項20】
前記周囲温度が所定の閾値温度を上回る場合、前記周囲相対湿度が所定の閾値相対湿度を下回る場合、又はその両方である場合、前記ランプ除氷システムはオフのままである請求項11記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本教示は、氷、雪又は結露などの降水を除去するか、降水の形成を防止するか、又はその両方を行う除氷システムを有するライトシステムに関する。
【発明の概要】
【0002】
背景
ビークルは様々な種類のライトを備える。車両に備えられるいくつかのタイプのライトは、ロービームヘッドライト、ハイビームヘッドライト、テールライト、ターンシグナルライト、フォグライト、ランニングライト、又はそれらの組み合わせである。これらのライトは、ビークルの周囲のエリアを照らしたり、他のドライバーに警告を与えたりするように機能する。ビークルは温暖及び寒冷な気候で作動するように設計されているが、寒冷な気候は、ビークルの周囲に広がる光の量を損ないうる結露、雪、又は氷のライト上での蓄積をもたらしうる。減じられた光量は、ドライバーの視界が損ないうるものであり、それは悪天候状態によって更に損なわれうる。
【0003】
したがって、ビークルから外側に投射される光の量を減少させうる結露、雪、氷、又はその他の凍結した降水の、ライトシステムが必要とされている。ビークルが最初に使用される場合に、ライトシステムにすでに降水がないように、降水の蓄積を防ぐ必要性がある。降水の蓄積の可能性のありうる状況を感知するシステムが必要である。必要なのは、降水の蓄積及び凍結される降水を防ぐ一方で、バッテリー寿命を監視し、ビークルが長期間使用されていない場合にバッテリーを枯渇させないようにするシステムである。
【0004】
概要
本教示は、ビークルのレンズの1つ又は複数の領域を加熱するように構成される1つ又は複数の加熱層と、ビークルの周囲の周囲温度を検知する1つ又は複数の温度センサと、ビークルの周囲の周囲相対湿度を検知する1つ又は複数の湿度センサと、ビークルのレンズ上に降水が存在するかどうかを検知する1つ又は複数の近接センサと、を備えるランプ除氷システムを提供する。
【0005】
本教示は、1つ又は複数の温度センサを監視して周囲温度を検出すること、1つ又は複数の湿度センサを監視して周囲相対湿度を検出すること、周囲温度を評価すること、周囲相対湿度を評価すること、降水がビークルのレンズ上に形成される可能性を検出すること、及びそのステップが、降水がビークルのレンズ上に形成されそうであることを検出した場合、ビークルのレンズと通信するランプ除氷システムを有効にすること、を含む方法を提供する。
【0006】
本教示は、結露、雪、氷、又はその他の凍結した降水が、ビークルから外側に投射される光の量を減少させうるライトシステムを提供する。本教示は、ビークルが最初に使用される場合にライトシステムにはすでに降水がないように、降水の蓄積を防止するシステムを提供する。本教示は、システムは一般に、ユーザー設定に基づいてビークルが駐車される場合又はビークルが運転中の場合にアクティブになることを説明する。本教示は、降水の蓄積がなされる可能性がありうる状況を感知するシステムを提供する。本教示は、ビークルが長期間使用されていない場合にバッテリーを枯渇させないようにバッテリー寿命を監視しながら、降水及び凍結した降水の蓄積を防止するシステムを提供する。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】
図1は、フロントライトシステム及びリアライトシステムを含むビークルの側面図である。
【
図2A】
図2Aは、除氷システムがオフの状態で降水の蓄積を伴うライトシステムを示す側面図である。
【
図2B】
図2Bは、除氷システムをオンにした状態の
図2Aのライトシステムを示す側面図である。
【
図3A】
図3Aは、除氷システムを含むライトシステムの正面図である。
【
図3B】
図3Bは、ラインIIIB-IIIBに沿った
図3Aのライトシステムの部分の断面図である。
【
図4A】
図4Aは、ビークルが走行していない間の除氷システムの制御を示すフロー図である。
【
図4B】
図4Bは、
図4Aのビークルが走行している間の除氷システムの制御を示すフロー図である。
【
図5A】
図5Aは、ビークルの走行していない又は駐車している間のビークルの除氷システムの制御を示すフロー図である。
【
図5B】
図5Bは、ビークルが走行している又は運転している間の
図5Aのビークルの除氷システムの制御を示すフロー図である。
【
図6A】
図6Aは、ビークル「OFF」状態の間のGPS及び気象データの影響を示すフローチャートである。
【
図6B】
図6Bは、ビークル「ON」状態の間のGPS及び気象データの影響を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0008】
詳細な説明
ここに示した説明及び図解は、当業者に発明、その原理、及びその実際的な応用を熟知してもらうことを意図したものである。当業者であれば、特定の用途の要件に最適となりうるように、発明をその多数の形態に適合させて適用しうる。従って、記載された本発明の具体的な実施形態は、教示を網羅的にするものとすること又は教示を限定的にするものとすることは意図されていない。従って、教示の範囲は、上記の説明を参照して決定されるべきではなく、代わりに添付の特許請求の範囲を参照して、そのような特許請求の範囲に与えられる同等のものの全範囲とともに、決定されるべきである。特許出願及び刊行物を含むすべての文献及び参考資料の開示は、あらゆる目的のために参照によって組み込まれる。また、以下の特許請求の範囲から読み取れるように、他の組み合わせも可能であり、それらもこの書面による説明に参照によって組み込まれる。
【0009】
本教示は、ライトシステムに関する。ライトシステムはビークル内に設置される。好ましくは、ライトシステムは、自動車、オートバイ、バス、トラック、セミトラック、SUV、XUV、四輪車、ダートバイク、トラクター、コンバイン、重機、農機具、産業機器、商業機器、又はそれらの組み合わせなどの、ビークルの一部である。ビークルは、ガソリン駆動、ディーゼル駆動、電気駆動、天然ガス駆動、ソーラー駆動、又はそれらの組み合わせでありうる。
【0010】
ライトシステムは、前方方向、後方方向、側方方向、又はそれらの組み合わせに、光を投射しうる。好ましくは、ライトシステムは、ビークルの外面(例えば、非限定的な例として、フロント面部(front fascia)、ヘッドランプ又は照明パネル)から、ビークルの前方の場所に又はビークルの前方又は後方に対して斜めの場所に光を投射する。ライトシステムは、地面に一部の光を向けてもよい。ライトシステムは、地面の上方に一部の光を向けてもよい。ライトシステムは、自動車の前端部、後端部、又はその両方に組み込まれてもよい。ライトシステムはアセンブリであってもよい。ライトシステムは、ビークルに組み込まれた密閉されたライトシステムであってもよい。ライトシステムは、より大きなライトシステムに含まれるサブアセンブリであってもよい。ライトシステムは他のライトシステムに統合されてもよく、ライトシステムの一部として機能してもよい。ライトシステムはビークルの外に光を投射してもよい。ライトシステムは、上下に積み重ねられた複数のライトシステムであってもよいし、単一のライトシステムに統合されたものであってもよい。ライトシステムは、複数のより小さなライトシステムを有していてもよいし、複数のライトシステムを実行させてもよい。複数のライトシステムは、1つのライトシステムに配置されてもよい。複数のライトシステムは、1つのライトシステムが他のライトシステムに又はライトシステムの一部に影響を与えないように、互いに独立して動作してもよい。ビークルのライトは、上下に積み重ねられた2つ以上、3つ以上、又は4つ以上のライトシステムであってもよい。
【0011】
光源は光を生み出す機能を持つ。光源は、光が光源から外側に延びる光を作り出す装置又は複数の装置であってもよい。光源は、ハイビーム、ロービーム、融合ビーム(blending beam)、ハザードライト、フォグライト、デイタイムランニングライト、ターンシグナル(turn signal)、ブレーキライト、又はそれらの組み合わせを生成してもよい。光源は、近傍光、遠方光、遠方光と近傍光をブレンドするブレンド光、又はそれらの組み合わせを対象としてもよい。複数の光源は異なる機能を持ってもよい。例えば、1つの光源がランニングライトを提供してもよく、他の光源がターンシグナル又はフォグライトであってもよい。光源は、複数光源のセット内の単一の光源であってもよいし、複数のライトを含んでいてもよい。複数のライトは、複数光源の1つのセット又はグループにあってもよい。光源は、光を投射する単一のライトであってもよい。光源は、ライトガイド上、ライトバー上、リフレクター上、又はそれらの組み合わせに光を集中させてもよい。光源は、レーザーダイオード、発光蛍光体、フィラメント電球、発光ダイオード、ハロゲン化されたライト、キセノンライト、又はそれらの組み合わせを含んでもよい。1つの光源が1つの光機能を生み出してもよい。
【0012】
光源は、白熱電球、蛍光灯、コンパクト蛍光灯、ハロゲンランプ、発光ダイオード(LED)、高輝度放電ランプ(HID)、ハロゲンライト、キセノンライト、レーザーダイオード、リン電球、又はそれらの組み合わせなど、任意のタイプの照明装置であってもよい。光源は、単一のランプ又は電球であってもよい。好ましくは、光源は、複数のランプ、電球、ダイオード、又はそれらの組み合わせを含む光源のセットの一部である。光源は、光を生成してライトシステムから延びる光を形成するように組み合わされる2つ以上、3つ以上、4つ以上、又は5つ以上の光源を含む光源のセットの一部であってもよい。光源のセットは、光を生成する10個以下、7個以下、5個以下、又は3個以下のデバイスを含んでいてもよい(例えば、各セットは5個の光源を含んでもよく、或いは、すべてのセットが一緒に組み合わされる場合に5個の光源を含んでもよい)。
【0013】
光の一部分における光源の数は、領域のサイズ又は照射されるサイズに依存しうる。例えば、ブレーキライトは2つ以上の光源を有してもよく、ターンシグナルは1つのライトを有してもよい。したがって、光源は、1つ以上のライト、2つ以上のライト、又は3つ以上のライトであってもよい。光源は静止していてもよい。光源は自由に動いてもよい。光源は固定されていてもよい。光源は静的であってもよく、光源が所望の場所に向けられるように手動的に又は物理的に調整されてもよい。光源は固定されていてもよく、光源からの光は光学素子又は反射体(例えばライトガイド)によって移動され、曲げられ、方向づけられ、又はそれらの組み合わせが行われてもよい。光源の各装置はオン及びオフされてもよい。光源は、光を作り出すように光源のセットとして協働してもよい。
【0014】
光源のセットは、単一の機能(例えば、ハイビーム、ロービーム、融合ビーム、ランニングライト、デイタイムライト、ターンシグナル、ブレーキライト、又はそれらの組み合わせ)であってもよい。光源の各セットは、単一の機能を実行してもよい。好ましくは、ライトシステムのいくつかは、それぞれ2つ、3つ又は4つの機能を提供する2つ以上の光源セット、3つ以上の光源セット又は4つ以上の光源セットを含んでもよい。光源のセットの各々は、異なる機能を果たしてもよく、或いは異なるタイプの光を提供してもよい。光源のセット内のすべてのライトは、同じ光(例えば色、色温度、又は波長)を提供してもよい。例えば、光源の1つのセットは黄色、オレンジ色、又は赤色であってもよく、光源の第2セットは白色(例えばOEM白色、オフホワイト、純白、又はクリスタル白色(例えば、4300K~6000Kの色温度を有する))であってもよい。色、強度、温度又はそれらの組み合わせは、光源のセットの機能に応じてセットごとに異なってもよい。例えば、光源の1つのセットがターンシグナルを対象にする場合、その色はオレンジ色であってもよく、その一方で光源のセットがブレーキライトに関する場合には、その色は赤色であってもよい。その色は、アウターレンズの色によって決められてもよい。
【0015】
アウターレンズ又はレンズは、ライトシステムを保護するように、すべての内部構成要素を収容するように、又はその両方を果たすように、機能してもよい。レンズ(例えばアウターレンズ)は、ライトシステムの最も外側の部分であってもよい。レンズは、レンズからの光のすべてを、ビークルから外向きに、ビークルの移動の方向に、又はその両方に方向づけられるように、受けてもよい。レンズは、ビークルが移動する際に石や破片からライトシステムを保護するのに十分な強度を持ちうる。レンズは、ライトシステム(例えば、第1ライトバー、第2ライトバー、又は第3ライトバー)の光源、センサ、ハイビーム、ロービーム、サイドバーカー(side barker)、ターンシグナル又はそれらの組み合わせのすべてをカバーしうる。レンズは透明であってもよいし、全体が透明であってもよいし、部分的に透明であってもよいし、完全に透明であってもよいし、又はそれらの組み合わせであってもよい。レンズは隠れていてもよい。レンズはロゴ、カラーレンズ、又はその両方の背後で覆われていてもよい。レンズは目立ちを与えるものであってもよい。レンズは、目立ちが与えられる部分と、ライト、センサ又はその両方を不明瞭にする部分とを有してもよい。外側のレンズを通して光が延びうるように、レンズは透明であってもよい。外側レンズは、降水で覆われると、より不透明になりうる。
【0016】
ライトシステムは、光を提供するように、周囲を感知するように、或いはその両方を果たすように、機能する。ライトシステムは、ヘッドライト、ハイビーム、ロービーム、ライダー(lidar)、レーダー、ソナー、赤外線レッドカメラ、ターンシグナル、サイドマーカー(side marker)、DRL、カメラ、フォグライト、デイタイムランニングライト、又はそれらの組み合わせを含みうる。ライトシステムは、1つ以上の領域、2つ以上の領域、3つ以上の領域、4つ以上の領域、又は5つ以上の領域を含みうる。
【0017】
各領域は、異なる構成要素を含んでもよく又は異なる機能を提供してもよい。各領域は、異なる光源、異なるセンサ、又はその両方を含んでもよい。その領域は、同じ時間、異なる時間又は両方の組み合わせで作動してもよい。いくつかの領域は一緒に作動してもよい。その領域は、ターンシグナル、ハイビーム、ロービーム、サイドマーカー、ライダー、ソナー、レーダー、フォグランプ、デイタイムランニングライト、又はそれらの組み合わせを含んでもよい。各領域は、動作させるためにレンズを通した明瞭度を必要とするある構成要素(例えばセンサ)を含んでもよい。例えば、ヘッドライトの光、ライダーのレーザー、或いはその両方がレンズを通過して延びる必要がある。任意の光がレンズを通して延びうる(例えば、可視光、非可視光、又はその両方)。レンズは、氷、雪、雨、泥、破片、みぞれ、路面のしぶき又はそれらの組み合わせによって接触される前方の表面であってもよい。レンズ上に堆積が生じうる。レンズは、ランプ除氷システムを含んでもよいし、又はランプ除氷システムと接触してもよい。
【0018】
ランプ除氷システムは、降水を除去したり防いだり、その両方のいくつかの組み合わせを実行して(降水、例えば、雪、氷、霧、結露、雨、降水現象、露点変化、霜、又はそれらの組み合わせ)、降水がレンズ上に形成したり、光を遮断したり、信号を遮断したり、又はそれらの組み合わせが行われたりするのを取り除く又は防ぐ。ランプ除氷システムは、降水が溶けたり蒸発したりするように熱を発生させてもよい。ランプ除氷システムは、汚れ、破片、泥、溶けたり蒸発したりしない物質、又はそれらの組み合わせと、降水とを区別してもよい。ランプ除氷システムは、降水が検知される場合にのみ作動してもよい。例えば、泥、砂、又はその他の非降水が検知される場合、システムは作動しなくてもよい。ランプ除氷システムは、光、信号、又はその両方がレンズを通過できるように、レンズをクリアにしてもよい。ランプ除氷システムは、レンズに接続されていてもよいし、レンズに内蔵されていてもよいし、或いはその両方であってもよい。ランプ除氷システムは、透明であってもよいし、透明部分を含んでもよいし、或いは光及び/又は信号のそこでの通過を許容してもよい。
【0019】
ランプ除氷システムは、降水が発生しうる状況が存在するかどうかを感知してもよい。ランプ除氷システムは、温度が所定温度を下回る場合に、湿度が所定湿度を上回る場合に、又はその両方の場合に、降水がレンズ上で集まるのを防いでもよい。ランプ除氷システムは、ビークルがオンである場合、ビークルがオフである場合、ビークルが静止している場合、ビークルが動いている場合、又はそれらの組み合わせの場合に作動してもよい。ランプ除氷システムは、1つ又は複数のセンサ、1つ又は複数の領域、1つ又は複数のサーミスタ、1つ又は複数の電極、1つ又は複数のカバー層、又はそれらの組み合わせを含んでもよい。ランプ除氷システムは、環境条件を関連付けるように構成される情報データベースと通信する全地球測位システム装置(GPS)を含んでもよい。ランプ除氷システムは、加熱の方法を実行してもよい。
【0020】
加熱層は、降水を溶かす熱、降水を蒸発させる熱、或いはその両方を発生させるように機能する。加熱層は、光、レーザー、センサ、又はそれらの組み合わせがビークルから延びる領域を横切って延びていてもよい。加熱層は透明であってもよい。加熱層は織られていてもよく、光は加熱層を通って延びていてもよい。例えば、加熱層は、光や信号が通過する空間を持つワイヤー又は抵抗材料を含んでもよい。加熱層は、導電性加熱ファイル、コーティング、赤外線ヒーター、対流ヒーター(convection heater)、振動技術、除氷液又はそれらの組み合わせであってもよいし又はそれらを含んでいてもよい。加熱層は、同一平面性である単一層内の抵抗層及び電極を含んでいてもよいし又はその両方であってもよい。
【0021】
加熱層は、約5℃以上、又は約40℃以上の温度まで熱くなってもよい。加熱層は、約100℃以下、約75℃以下、又は約50℃以下の温度まで熱くなってもよい。加熱層は、1つ以上の離散領域であってもよいし、2つ以上の離散領域であってもよいし、3つ以上の離散領域であってもよいし、4つ以上の離散領域であってもよいし、又は5つ以上の離散領域であってもよい。それらの領域が一緒に作動してもよい。それらの領域は個別に作動してもよい。それらの領域は、安全を提供する上での重要性に基づいて作動されてもよい。それらの領域は、感知された降水量に基づいて作動されてもよい。それらの領域は、バッテリーの電圧に基づいて作動されてもよい。
【0022】
センサは、降水、温度、湿度、光及び/又はセンサに対する降水の近接度、電圧、速度、高度、又はそれらの組み合わせを感知するように機能する。センサは、降水センサ(例えば降水があるか)であってもよい。センサは温度センサであってもよい。温度センサは、周囲温度、レンズ温度、ヒーター温度、又はそれらの組み合わせを感知してもよい。センサは、光除氷システム(例えばシステム)の高度を感知してもよい。センサは湿度センサであってもよい。湿度センサは、露点、相対湿度、気圧、又はそれらの組み合わせを感知してもよい。センサは、領域とその領域に対する降水のロケーションを感知する近接センサであってもよい。
【0023】
センサは、速度を感知してもよいし、ビークルセンサー速度を使うようにビークルの速度センサと通信してもよい。例えば、センサはGPSを監視してもよいし、GPSタイプセンサとすることもできる。センサは、ビークルがオフか、オンか、動いているか、或いはそれらの組み合わせかを監視してもよい。センサはサーミスタである。センサは、プロセッサー、マイクロプロセッサー、コンピューター、ビークルコンピューター、又はそれらの組み合わせと通信してもよい。センサは、クラウド、ネットワーク、周囲のビークル、又はそれらの組み合わせと通信してもよい。センサは気象データを提供してもよい。センサは、天候又は環境条件を相関させるようにデータベースと通信してもよい。
【0024】
センサは、ルート沿いの天候、ビークルにおけるナビゲーション、又はその両方を監視してもよい。センサは、ルートに沿うビークル、ネットワーク、クラウド、気象サービス、通信社、又はそれらの組み合わせと通信してもよい。センサはレーダーを監視してもよい。センサは、これらのセンサからの情報に基づいてシステムを制御して、それらのセンサが現在、条件を満たしていることを示していなかったとしても、予測的にシステムを作動させてもよい。センサが、前方の道路に沿う状況がこれらの条件を満しそうなことを示す場合、システムは予熱されてもよい。センサが、所定の条件が満たされることを感知すると、電力及び/又は電気が電極に提供されて、加熱層に電力が供給される。
【0025】
電極は、電気を分配するように、加熱層の第1サイドに沿って電気を供給して電気が第1サイドの第1電極から第2サイドの第2電極まで延びるように、又はその両方として機能する。電極は正電極及び負電極を含んでいてもよい。電極は、実質的にその領域の周囲に延びていてもよい。電極は、電気が加熱層を通過すると、加熱層の抵抗が、加熱層が加熱することをもたらすように、電気を分配してもよい。電極は、金、銀、銅、ニッケル、鉄、又はそれらの組み合わせで作られてもよいし、或いはそれらを含んでいてもよい。電極は、発熱層とカバーとの間に配置されるか、発熱層とカバーとの間に挟まれるか、発熱層とカバーとによってカプセル化されるか、又はそれらの組み合わせであってもよい。
【0026】
カバーは、センサ、発熱層、電極、又はそれらの組み合わせを保護するように機能する。カバーは誘電体材料で作られてもよい。カバーは、加熱層、電極、抵抗層、又はそれらの組み合わせのうちの1つ以上のサイドを封入してもよい。カバーは、ランプ-除氷システム、加熱層、電極、サーミスタ、又はそれらの組み合わせに流体が侵入するのを防ぐ。カバーは、ポリマー、プラスチック、アクリル、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、ポリカーボネート(PC)、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレンテレフタレート(PETE又はPET)、アクリロニトリルーブタジエンースチレン(ABS)、マイラー(MYLAR)、ポリエステル、又はそれらの組み合わせで作られてもよいし、或いはそれらを含んでいてもよい。カバーは溶融可能であってもよい。
【0027】
カバーはフィルムでもよい。カバーは、ヒーター層、抵抗層、別のカバー、又はそれらの組み合わせに接合されてもよい。例えば、一緒に接続される前方カバー及び後方カバーがあってもよい。カバーは、レンズに接続されてそこでヒーターを密閉してもよい。カバーは、抵抗層を覆うように延びてもよいし、ヒーターが加熱しうるここで論じられる温度まで熱的に安定であってもよいし、それらの組み合わせであってもよい。例えば、ヒーターの抵抗層が加熱すると、カバーが軟化しなくてもよいし、流れなくてもよいし、或いはそれらの組み合わせであってもよい。
【0028】
抵抗層は、抵抗層に電気が適用されると発熱するように機能する。抵抗層は、正温度係数材料(PTC)、負温度係数材料(NTC)、抵抗線、カーボン、ワイヤメッシュ(wire mesh)、酸化インジウムスズ、又はそれらの組み合わせであってもよいし、或いはそれらを含んでもよい。抵抗層は、フィルムであってもよいし、フィルムに塗布されたコーティングであってもよいし、或いはその両方であってもよい。抵抗層は温度が上昇してもよいし、最高温度を有してもよいし、或いはその両方であってもよい。抵抗層は、ライトシステムの領域のうちの1つを加熱してもよい。抵抗層は2つの電極間に位置してもよい。抵抗層は2つの電極を電気的に接続してもよい。例えば、第1サイドの電極は、抵抗層によって第2サイドの電極と電気的に接続されてもよい。抵抗層はプロセスを介して加熱されてもよい。
【0029】
その方法は、ここで述べられる順序で実行されてもよい或いはここで述べられるものとは異なる順序で実行されてもよい1つ以上のステップを含んでもよい。その方法は、ビークルがオン又はオフか(例えばエンジンがかかっているか)を決めるステップを含んでもよい。ビークルがオン又はオフかの判断は、そのビークルが電気ビークル以外である(例えば、ガス、天然ガス、ディーゼル、プロパンによって動化される)場合にのみ、実行されてもよい。ビークルが電気ビークルではなく、エンジンがオフの間にランプ除氷システムが作動する場合、除氷システムはバッテリーの健全性(例えば、どのぐらいの電圧が利用可能か)を監視することができる。利用可能な電圧に基づき、ランプ除氷システムは100%で作動してもよいし、熱を下げて作動してもよいし、3つ以下の領域、2つ以下の領域、1つの領域で作動してもよいし、停止してもよいし、或いはそれらの組み合わせであってもよい。ランプ除氷システムは、ビークルの周囲の環境条件について、温度、湿度、又はその両方を継続的に監視してもよい。
【0030】
天候が降水を作り出しうることを周囲の状況が示す場合に、ランプ除氷システムは作動してもよい。例えば、その温度が1℃であり且つ90%の相対湿度である場合に、氷が形成しうる可能性があるため、システムが作動されてもよい。別の測定において、その温度は20%の相対湿度で-1℃であってもよいし、システムは、相対湿度が低いためにオンにされなくてもよい。温度及び相対湿度は、ルックアップテーブル、降水を作り出す既知の条件、降水の可能性が高い条件、又はそれらの組み合わせと比べられてもよい。
【0031】
ランプ除氷システムは、温度が閾値温度以下且つ湿度が閾値湿度以上の場合にオンにされてもよい。閾値温度は、約6℃以下、5℃以下、4℃以下、又は約3℃以下であってもよい。閾値温度は、約0℃以上、約1℃以上、又は約2℃以上であってもよい。閾値湿度は、約50%以上、約60%以上、65%以上、又は約70%以上であってもよい。閾値湿度は、約100%以下、約90%以下、約80%以下、又は約75%以下であってもよい。
【0032】
温度と湿度が測定されると、ランプ除氷システムは温度と湿度を評価し、降水が発生しそうかどうかを決める。プロセッサーは、ビークルのプロセッサー、ランプ除氷システムにおけるスタンドアロン・プロセッサー、又はその両方であってもよい。その評価は、測定された温度及び測定された湿度の両方を、閾値温度及び閾値湿度と比較してもよい。閾値湿度と閾値温度は、互いに応じて異なってもよい。例えば、プロセッサー、マイクロコンピュータ、又はその両方によってランプ除氷システムが作動される前、温度が低ければ低いほど、湿度は低いかもしれない。その評価は、ランプ除氷システムをオンにするか又はランプ除氷システムをオフにするかを決めてもよい。ランプ除氷システムをオフのままにするか又はランプ除氷システムをオフにするかの決定が行われた場合、ランプ除氷システムは周囲状況を監視し続ける。ランプ除氷システムをオンにするとの決定がなされる場合、ランプ除氷システムは、ビークルがオンかオフかを判断してもよい。
【0033】
ランプ除氷システムがオンにされ且つビークルがオフの場合、バッテリー電圧が検出されてもよい。バッテリー電圧が高いと判断される場合、ランプ除氷システムはすべての領域で作動してもよいし、低、中間低、中間高、又は高で作動してもよい。好ましくは、満充電のバッテリーで作動する場合、ランプ除氷システムは中間低(例えば、25%~50%)又は中間高(例えば、50%~75%)で作動する。バッテリーが高い充電量を有する(例えば、バッテリーが50~75パーセント充電されている、又は電圧が12ボルトで測定されている)と判断されるものの、フル充電よりも少ないと判断される場合、ランプ除氷システムは、フルパワーが検知された場合に電力が供給される領域よりも少ない領域(例えば、フルパワーよりも1領域少ない領域)に電力を供給して、より低い熱量をもたらし、低レベルで動作させ、中間低レベルで動作させ、又はそれらの組み合わせで動作させてもよい。
【0034】
例えば、ランプ除氷システムが、バッテリーの残量が少なくなり始めたことを検知した場合、ランプ除氷システムは1つの領域又は2つの領域の加熱を停止して残りの領域が加熱され続けることができるようにする。バッテリーが中間の充電(例えば、25パーセント~50パーセント又は電圧が11.5ボルト~12ボルトである)を有すると判断された場合、システムは1つ以上の領域、2つ以上の領域、又は3つ以上の領域を非アクティブにしてもよい。例えば、4つの領域がある場合、システムは1つの領域だけをアクティブにしてもよい。
【0035】
ランプ除氷システム(例えばシステム)は、領域に提供される電力量を低下させてもよい。例えば、いくらかの結露の除去を維持するようにレンズにある程度の熱を加えるように、システムは約50%以下又は25%以上の電力を提供してもよい。バッテリーは少ない充電量を有すると判断された場合、システムは完全にオフにされてもよいし、すべての領域がオフにされてもよいし、システムがオンである時間が75%減らされてもよいし、電力が供給される領域の量が単一領域に減らされてもよいし、供給される電力が全電力の約25%になってもよいし、それらの組み合わせであってもよい。ビークルが走行中であれば、システムはバッテリー電圧を監視しないかもしれない。ビークルが電気ビークルの場合は、バッテリー電圧が監視されてもよい。システムが、温度、湿度、電圧、ビークル状態、又はそれらの組み合わせがすべて適切であると判断した場合、システムは、ある領域に対する降水の接近度を測定してもよい。
【0036】
近接センサは、降水が存在するかどうか、降水が領域(例えば、ライト又はセンサがレンズを通して監視する領域)内に位置するかどうか、領域が降水又は他の汚染物(例えば、虫、泥など)によって覆われているかどうか、又はそれらの組み合わせを判断するように機能する。近接センサは、各領域を個別に感知してもよい(例えば、各領域はセンサを含んでもよい)。近接センサは、領域の各々を同時的に感知してもよい。システムは、1つ以上の近接センサ、2つ以上の近接センサ、3つ以上の近接センサ、又は4つ以上の近接センサを含んでいてもよい。システムは、同数の近接センサ及び領域を含んでいてもよい。システムは1つの近接センサを含んでいてもよい。近接センサは、降水が存在するか、存在しないか、降水であるか、不透明であるか、透明であるか、或いはそれらの組み合わせを判断してもよい。近接センサは、降水があるか否かを判断してもよい。
【0037】
降水が存在しないとシステムが判断した場合、システムはヒーターに電力を適用して、レンズ上に降水が形成されるのを防いでもよい。システムは、予防措置としてメンテナンスのために電力を適用してもよい。システムは、ヒーターが低又は中間低になるようにヒーターに電力を適用してもよい。システムは安定した電力量を適用してもよい。システムは、フルパワーの約0パーセント~約75パーセント、約25パーセント~60パーセント、約40パーセント~50パーセントで電力を適用してもよい。上記のすべての条件が満たされ続ける間、システムはヒーターに電力を提供し続けてもよい。温度が増大した場合、湿度が低減した場合、電圧の利用性が低下した場合、又はそれらの組み合わせの場合、システムは電力を提供することを停止してもよい。システムは、測定された条件のうちの1つ以上が変化した場合、提供される電力量を変更してもよい。例えば、温度が上昇する場合、システムは電力を低下させてもよい。近接センサが降水を検知した場合、システムは電力を増大させてもよい。
【0038】
降水が検知された場合、降水を低減又は除去するように電力量が増大されてもよい。降水が感知された場合、電力は低電力から中間低電力へ、中間低電力から中間高電力へ、中間高電力から高電力へ、低電力から中間高電力へ、中間低電力から高電力へ、又はそれらの組み合わせで増加させられてもよい。降水が検知された場合、適用される電力量は全負荷の25%だけ増大されてもよい。降水が検知された場合は、全負荷の75%まで電力が増大されてもよい。降水が検知された場合、安全機能又は規制機能を含む領域は増大された電力を有していてもよい。例えば、ヘッドライト、デイタイムランニングライト、センサ、レーダー、ライダー、又はそれらの組み合わせを有する領域。近接センサによる降水の検知は、システムに、50%以上、75%以上又はフルパワーで電力を供給してもよい。降水が検知された場合、システムは、ビークルが移動しているか又は停止しているかを判断してもよい。
【0039】
ビークルが停止している場合、システムはヒーターに中間高又は高で電力を供給してもよい。ビークルが停止している場合、システムは安定した電力を適用してもよい。ビークルが停止している場合、システムはフルパワーの75%以上、80%以上、90%以上、又は100%で電力を適用してもよい。降水が検知されて動きが検知されなくなると、ヒーターがオンにされる。ヒーターは、測定された状態(例えば、温度、湿度、近接度、速度、又はそれらの組み合わせ)のうちの1つが変わるまで、オンのままであってもよい。
【0040】
速度変化が検知された場合、システムは適用される電力量を変更してもよい。速度が毎時0Kmよりも大きい場合、ヒーターは中間高又は高で電力供給されてもよい。ビークルが動いている場合、ヒーターはフルパワーで電力供給されてもよい。ビークルが動いている場合、ヒーターはオーバーパワー(overpowered)になっているかもしれない。ビークルの速度に応じて、ヒーター(例えば、加熱層)に適用される電力量が決められる。適用される電力量は、一定量の電力(例えば、フルパワー)であってもよい。ヒーターは、ビークルが高速(例えば時速50km以上、或いは時速100km以上)で移動している場合にフルパワーを超えて電力が供給されてもよい。速度センサは、GPSセンサ、ビークルの速度センサ、又はその両方であってもよい。継続的な電力量を適用することによって、ヒーターはオーバーパワーになりうる。従って、ヒーターの抵抗が増加するにつれて、適用される電力量がヒーターに適用されうる。ヒーターが降水を溶かしたり、レンズ上に降水が蓄積するのを防いだりするように、定格電力限界までヒーターを加熱するように電力が適用されてもよい。適用される電力量が検出されると、システムはオンになってもよい。例えば、システムの回路がオンにされる。
【0041】
一旦システムの回路がオンにされると、システムは、周囲条件、ビークル条件、又はその両方の変化について、依然としてセンサを継続的に監視してもよい。回路は、システム、ヒーター、加熱層、センサ、又はそれらの組み合わせに電力を供給してもよい。回路は、ビークルの一部であってもよいし、ビークルの回路であってもよいし、それらの組み合わせであってもよい。
【0042】
回路は、オーバーライドを有してもよい。オーバーライドは、ユーザーがシステムをオンにすること、オフにすること、又はその両方を可能にしうる。オーバーライドは内部スイッチであってもよい。オーバーライドはビークルの内側のボタンであってもよい。オーバーライドはオンにされてもよいし、ビークルがオフにされる場合において、所定時間後において、又はその両方において自動的にオフにされてもよい。オーバーライドは、感知された条件が満たされていないように見える場合に、ユーザーがシステムを作動させることを可能にしてもよい。システムは、オーバーライドが使用されていない場合に、センサを断続的又は継続的に監視する1つ以上のフィードバックループを有してもよい。
【0043】
フィードバックループは、センサを監視して、システムがオンにされる必要があるか或いはシステムがオフにされる必要があるかを判断するように機能する。フィードバックループは、温度、湿度、電圧、近接度、又はそれらの組み合わせを測定してもよい。フィードバックループは、センサを継続的に監視してもよい。フィードバックループは、1分間に約5回以上、10回以上、20回以上、30回以上、60回以上、或いは100回以上センサを監視してもよい。フィードバックループは、システムをオン又はオフにするための条件が満たされているかどうかを検出してもよい。
【0044】
図1は、ライトシステム10を含むビークル2の側面図を示す。ライトシステム10は前端部4及び後端部6に配置されている。前端部4及び後端部6におけるライトシステム10は、各々ターンシグナル8を含む。前端部4におけるライトシステム10は、ヘッドライト12を含む。
【0045】
図2Aは、ライトシステム10の側面図を示す。ライトシステム10は、ヘッドライト12とレンズ14を含む。ランプ除氷装置40が停止しているため、レンズ14は雪や氷などの降水16で覆われている。降水16は、レンズ14を通過する光が少なくなるような反射光18をもたらす。
【0046】
図2Bは、ランプ除氷システム40がオンの状態の照明装置10の側面図を示す。示されているように、ランプ除氷システム40は、降水16が除去される(例えば溶ける又は蒸発する)ようにレンズ14を加熱する。降水16が取り除かれた状態で、光20はレンズ14を通過して、ヘッドライト12によって領域を照らす。ランプ除氷システム40は、光20がレンズ14を通過する領域における降水16のすべてを除去するが、一部の降水16が残存しうる。
【0047】
図3Aは、ライトシステム10の一例を示す。ライトシステム10は、4つの光領域30A、30B、30C、30Dを含む。4つの光領域は、ターンシグナル8、サイドマーカー22、ハイビーム24、及びロービーム26である。4つの光領域の各々は、ランプ除氷システム40を含む。4つの光領域の各々は異なる目的のための光を提供する。
【0048】
図3Bは、レンズ14とランプ除氷装置40の断面図を示す。ランプ除氷装置40はレンズ14に接続されている。ランプ除氷システム40は、加熱層42を含む。加熱層42上には、サーミスタ44、電極46、抵抗層48がある。カバー50は、加熱層42、サーミスタ44及び電極46を覆って延びる。
図4Aは、ガソリン駆動のビークルがオフの場合のランプ除氷システム40の制御を示すフロー図を示す。プロセッサー又はコントローラ(図示せず)は、温度センサ102で温度を取得し且つ湿度センサ104で湿度を取得することによって100を開始する。そして温度と湿度が106で評価され、降水(例えば、霧、雪、氷)状態が存在する(例えば、所定の湿度を上回る及び/又は所定の温度を下回る)かどうかを検出する。示されるように、評価106は温度が4℃をオーバーするか及び70%オーバーの湿度かどうかを判断する。評価106が、降水状態が存在しないことを検出する場合、除氷回路は108でオフのままとなる。評価106が降水状態のうちの1つ又は両方が存在することを検出する場合、プロセッサーはバッテリー110の電圧を測定した。そして112で電圧が評価されて、ランプ除氷システムに電力を供給するのに十分な電圧がバッテリーにあるかどうかを検出する。評価112が、十分な電圧がないと判断した場合、除氷回路は108でオフのままである。評価112が、十分な電圧があると判断した場合、プロセッサー又はコントローラは、近接センサ(例えばライト又はセンサを囲む領域)に対する任意の降水の近接度を114で検出する。
【0049】
そしてライト又はセンサが通る領域に対する降水の近接度114が116で評価される。降水がその領域に近い(例えば、レンズの一部が遮られる)場合、118でランプ除氷システム40は中間低にされ、その後除氷回路は120でオンにされる。降水が116で評価されてその領域に近接していないと評価された場合、電力供給は低でオンにされ122、除氷回路はオンにされる120。ブロック102、104及び114におけるセンサは、一次センサとして機能することができ、一次センサにおける条件が、役に立たなかったり、又は矛盾するようになったり、又はGPS源又は気象データ源を介して関連データを取得するように一次センサブロックをオーバーライドするように構成される必要があったりする場合に、ブロック302、304及び314のそれぞれにおいて気象データとともにGPSによって補われることができる。
図4Bは、ガソリン駆動モーターが作動している場合のランプ除氷システム40の制御を示す。プロセッサー又はコントローラ(図示せず)は、温度センサ102で温度を取得して、湿度センサ104で湿度を取得することによって、100を開始する。そして温度及び湿度が106で評価されて、降水(例えば、霧、雪、氷)状態(例えば、所定の湿度を上回る及び/又は所定の温度を下回る)が存在するかどうかが検出される。示されるように、評価106は温度が4℃をオーバーするか及び70%オーバーの湿度かどうかを判断する。評価106が、降水状態が存在しないと判断する場合、除氷回路は108でオフのままとなる。評価106が、降水状態が存在すると判断する場合、近接センサ114を備えたプロセッサーは、降水が所定領域にあるか又は所定領域に近接しているかどうかを116で判断する。降水が所定領域にないこと又は所定領域に近接していないことが116で検出される場合、除氷システム40は中間低電力118まで電力が供給され、そして120で除氷回路がオンにされる。評価116が、所定の領域において又は所定の領域に近接して降水が存在すると判断する場合、速度センサ124によって速度が監視される。
【0050】
そしてその速度が126で評価されて、その速度が所定の速度を上回るかどうかを判断する。その速度が所定速度を上回ると評価126が判断する場合、除氷システムは、128で中間高まで電力が供給され、120で除氷回路がオンにされる。その速度が所定速度を上回ると評価126が判断する場合、除氷システムは130で高まで電力が供給されて、120でオンにされる。ブロック102、104及び114におけるセンサは、一次センサとして機能することができ、一次センサにおける条件が、役に立たなかったり、又は矛盾するようになったり、又はGPS源又は気象データ源を介して関連データを取得するように一次センサブロックをオーバーライドするように構成される必要があったりする場合に、それぞれブロック302、304及び314において気象データ又はGPSによって補われることができる。
【0051】
図5Aは、バッテリー駆動ビークルがオフの場合のランプ除氷システム40の制御を示すフロー図を示す。プロセッサー又はコントローラ(図示せず)は、温度センサ202で温度を取得することによって及び湿度センサ204で湿度を取得することによって、200を開始する。そして温度と湿度が206で評価されて、降水(例えば、霧、雪、氷)状態が存在する(例えば、所定の湿度を上回る及び/又は所定の温度を下回る)かどうかを検出する。示されるように、評価206は、温度が4℃をオーバーするか及び70%オーバーの湿度かどうかを判断する。評価206が、降水状態が存在しないと判断する場合、除氷回路は208でオフのままとなる。評価206が、降水状態の一方又は両方が存在すると判断する場合、プロセッサー又はコントローラは、近接センサ(例えばライト又はセンサを取り囲む領域)に対する任意の降水の近接度210を判断する。
【0052】
そして212で、ライト又はセンサが通過する領域に対する降水の近接度210が評価される。降水がその領域に近い場合(例えばレンズの一部がブロックされている場合)、214でランプ除氷システム40は中間高にされ、その後、208で除氷回路はオンにされる。降水が206でその領域に近接していないと評価される場合、電源は218で低にされ、除氷回路は208でオンにされる。ブロック202、204及び214におけるセンサは、一次センサとして機能することができ、一次センサにおける条件が、役に立たなかったり、又は矛盾するようになったり、又は一次センサブロックをオーバーライドしてGPS源経由で関連データを取得するように構成される必要があったりする場合、それぞれブロック302、304及び514において気象データとともにGPSによって補われることができる。
【0053】
図5Bは、電気ビークルが走行している場合のランプ除氷システム40の制御を示す。プロセッサー又はコントローラ(図示せず)は、温度センサ202で温度を取得し及び湿度センサ204で湿度を取得することによって、200で開始する。そして、その温度及び湿度が206で評価されて、降水(例えば、霧、雪、氷)状態が存在するかどうか(例えば、所定の湿度を上回るか及び/又は所定の温度を下回るか)を検出する。示されるように、評価206は、温度が4℃をオーバーするか及び70%オーバーの湿度かどうかを判断する。評価206が、降水状態が存在しないと判断する場合、208で除氷回路はオフのままとなる。評価206が、降水状態が存在すると判断する場合、近接センサ210を有するプロセッサーは、降水が所定の領域にあるかどうか又は所定の領域に近接しているかどうかを212で判断する。降水が所定領域にないこと又は所定領域に近接していないことが212で検出される場合、除氷システム40は220で中間低まで電力供給され、そして216で除氷回路がオンにされる。評価212が、所定の領域に又は所定の領域に近接して降水が存在すると判断する場合、速度センサ222により速度が監視される。
【0054】
その後、224で、速度が所定の速度を上回るかどうかを判断するように、速度が評価される。評価224が、速度が所定速度を上回ると判断する場合、除氷システムは中間高218まで電力が供給され、216で除氷回路はオンとなる。評価224が、速度が所定の速度を上回ると判断する場合、除氷システムは226で高まで電力が供給され、216でオンにされる。ブロック202、204及び214におけるセンサは、一次センサとして機能することができ、一次センサにおける条件が役に立たなかったり又は矛盾するようになったり又はGPS源を介して関連あるデータを取得するように一次センサブロックをオーバーライドするように構成される必要があったりする場合、それぞれブロック302、304及び514においてGPS又は気象データによって補われることができる。
【0055】
実施形態間において、GPSセンサ又は気象データは、除氷回路で動作するための一次センサ302 304 314 514として使用されることができる。温度、湿度及び降水情報データの中から主要な気象パラメータを考えることができる。或いは、
図4B及び
図5Bで説明されるように、回路が速度センサデータによって更新されることができたり、意図した設計目標の結果を満たすことに向けて、GPSセンサから気象データとともに受信されるように構成される速度データを有することができる。代替の実施形態において、GPS又は気象データは、ビークルにおいて独立したデバイスから利用されることが可能であり、携帯電話、WiFi又はその他の接続されたリモート又はワイヤレスネットワークデバイスから取得されることも可能である。別の実施形態において、除氷情報に見合ったGPSセンサデータがアップロードされて、知識の共有、将来の高度な開発又はトラブルシューティングの目的のために様々な存在と共有されることができる。
【0056】
図6Aは、気象データ機能付きGPSセンサが302 304 314 514で一次センサとして働く実施形態のフローチャートを示す。
図6Aはまた、302 304 314 514でGPSセンサ及び気象データ機能を組み込むように、及び、
図4A、
図4B、
図5A及び
図5Bの実施形態によって有効化される又は適合されるように構成されることができる、ビークルの収容された状態中又は駐車状態の間又は「オフ」状態での動作を説明する。気象データ機能付きGPSセンサは、102、104、114、202、204、214で一次センサシステムにおけるシステム機能のあらゆる障害又は故障異常に対するバックアップとして又は冗長において機能することができる。
図6Aは、ビークルが携帯電話統合又はWiFi統合を介してネットワークに接続される場合に発明が機能することができる「OFF」状態のビークルの回路又は方法を示す。
【0057】
図6Bは、気象データ機能付きGPSセンサが302 304 314 514で一次センサとして働く実施形態のフローチャートを示す。
図6Bはまた、302 304 314 514で気象データ機能付きGPSセンサを組み込むように及び
図4A、
図4B、
図5A、及び
図5Bの実施形態で有効化又は適合されるように構成されることができる、ビークルの作動の間、動作状態の間又は「オン」状態での動作を説明する。302 304 314 514で気象データ付きGPSセンサは、102、104、114、202、204、214で一次センサシステムにおけるシステム機能の障害又は故障異常に対するバックアップとして又は冗長において機能することができる。
図6Bは、ビークルが"ON"状態にある場合の回路又は方法を示す。
【0058】
代替の実施形態において、302 304 314 514で気象データ付きGPSセンサは、冗長性のために制御システムに統合されることができる。理想的には、GPSセンサは、102、104、114、202、204、214で一次センサのいずれかが何らかの障害又は不整合に遭遇した場合に特定の情報を提供して、除氷回路が設計上の期待の通りに適切に機能するよう維持することができる。例えば、温度センサ又は近接センサ又は湿度センサが異常を有する場合、GPSセンサ自体は又は302 304 314 514での気象データ又はその他の動作センサとの組み合わせにおいて、除氷/加熱回路をスイッチオンすることができる。したがって、加熱強度は、
図4A、
図4B、
図5A又は
図5Bのように、様々なセンサの中から受け取った入力に基づいて変わることができる。
【0059】
電力定格情報に対する補足として、曖昧さを避けるように範囲が明確化される。全負荷は、除氷回路に関する電力定格を示すことができ、それは、必要時間内にランプを除氷するのにどれぐらいの電力が必要なのかに基づいている。電力対時間グラフは一般に逆グラフを表し、それは顧客やビークルの安全運転に関する規制要件に応じて変わりうる。全負荷とは、加熱装置の実際の電力取扱定格に達することを必ずしも意味しない。仮定として、全負荷はデバイスに関する実際の電力制限を下回りうる。継続ランプ電力(Continuous ramp power)は、ビークルが動いている間に凍結や積雪を継続的に受け続けてそれがウィンドチル効果(windchill effect)を誘発する場合に使用される確立された定格である。ランプ電力が典型的な全負荷電力を上回る又は超えることは意図されているが、安全且つ故障のない運転のために、装置の実際の電力限界を超えなくてもよい。
【0060】
説明した除氷回路は、ビークルランプ又は照明(ビークルの全周に配置される)に;ビークルADASセンサ(ビークルの全周に配置される)に;又はADAS以外のビークルカメラアプリケーションに関連する場合に、使用されることができる。
【0061】
ここで言及されるあらゆる数値は、より低い値からより高い値までのすべての値を1単位刻みで含むが、任意のより低い値と任意のより高い値との間に少なくとも2単位の隔たりがあることを条件とする。例として、構成要素の量又は例えば温度、圧力、時間などのプロセス変数の値が、例えば1~90、好ましくは20~80、より好ましくは30~70であると記載される場合、本明細書では15~85、22~68、43~51、30~32などの値が明示的に列挙されていることが意図されている。1未満の数値に関し、1つの単位は0.0001、0.001、0.01又は0.1であると考えられる。これらは具体的に意図されたものの例に過ぎず、列挙された最低値から最高値までの間の数値の全ての可能な組み合わせは、本願において同様のやり方で明示的に記載されているものとみなされる。
【0062】
特に断りのない限り、すべての範囲は両端点と両端点間のすべての数値を含む。範囲に関連して「約」又は「およそ」の使用は、その範囲の両端に適用される。したがって、「約20~30」は、少なくとも指定された端点を含む「約20~約30」をカバーすることを意図している。
【0063】
特許出願及び刊行物を含むすべての文献及び参考資料の開示は、あらゆる目的のために参照によって組み込まれる。組み合わせを説明するための「本質的に~からなる」という用語は、特定された要素、成分、構成要素又はステップ、及び組み合わせの基本的かつ新規な特性に重大な影響を与えないそのようなその他の要素、成分、構成用を又はステップを含むものとする。ここで要素、成分、構成要素又はステップの組み合わせを説明するための「備える」又は「含む」という用語の使用は、要素、成分、構成要素又はステップから本質的になる又は構成されることさえある実施形態も予期する。
【0064】
複数の要素、成分、構成要素又はステップは、単一の統合された要素、成分、構成要素又はステップによって提供されることが可能である。或いは、単一の統合された要素、成分、構成要素又はステップが、別々の複数の要素、成分、構成要素又はステップに分けられるかもしれない。要素、成分、構成要素又はステップを説明するための「a」又は「1つ(one)」の開示は、追加の要素、成分、構成要素又はステップを排除することを意図するものではない。
【0065】
上記の説明は、例示を意図したものであり、制限的なものではないことが理解される。提供される例以外の多くの実施形態及び多くの応用例が、上記の説明を読めば当業者には明らかであろう。したがって、発明の範囲は、上記の説明を参照して決められるべきではなく、その代わりに、添付の特許請求の範囲を、そのような特許請求の範囲が権利を有する均等物の全範囲とともに参照して決められるべきである。特許出願及び刊行物を含むすべての文献及び参考資料の開示は、あらゆる目的のために参照によって組み込まれる。以下の特許請求の範囲において、ここに開示されている主題のなんらかの態様が省略されていることは、そのような主題の放棄ではなく、また、発明者がそのような主題を開示された発明主題の一部とは考えてはいなかったとはみなされるべきではない。
【0066】
要素リスト
2 ビークル
4 前端部
6 後端部
8 ターンシグナル
10ライトシステム
12 ヘッドライト
14レンズ
16 降水
18 反射光
20ライト
22 サイドマーカー
24 ハイビーム
26 ロービーム
30A 領域1
30B 領域2
30C 領域3
30D 領域4
40 ランプ除氷システム
42 加熱層
44 サーミスタ
46 電極
48 抵抗層
50 カバー
100 スタート
102 感知温度
104 感知湿度
106 温度と湿度の評価
108 オフ
110 検知バッテリー電圧
112 バッテリー状態を評価する
114 近接度を検出する
116 近接降水を評価する
118 ヒーターの電源を中間低にする
120 回路をオンにする
122 電源を低にする
124 ビークルの速度を検出する
126 速度を評価する
128 中間高でセンサをオンにする
130 センサを高にする
200 スタート
202 感知温度
204 感知湿度
206 温度と湿度を評価する
208 オフ
210 近接度を検出する
212 近接度を評価する
214 電源を中間高にする
216 回路をオンにする
218 電源を低にする
220 電源を中間低にする
222 速度を検出する
224 速度を評価する
226 電源を高にする
302 GPS+気象データを介して温度を感知する
304 GPS+気象データを介して湿度を感知する
314 GPS+気象データを介して近接度を検出する
514 GPS+気象データを介して電力を中間高にする
【手続補正書】
【提出日】2024-10-17
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ランプ除氷システムであって:
ビークルのレンズの1つ以上の領域を加熱するように構成される複数の加熱層と;
前記ビークルの周りの周囲温度を検知する複数の温度センサと;
前記ビークルの周りの周囲相対湿度を検知する複数の湿度センサと;
前記ビークルの前記レンズ上に降水が存在するかどうかを検知する複数の近接センサと、
を備えるランプ除氷システム。
【請求項2】
前記ランプ除氷システムは、前記ビークルがオンであるかを判断する請求項1に記載のランプ除氷システム。
【請求項3】
前記ビークルの電圧を検知する電圧検知器を更に備える請求項1に記載のランプ除氷システム。
【請求項4】
前記1つ以上の加熱層、前記1つ以上の温度センサ、前記1つ以上の湿度センサ、前記1つ以上の近接センサ、又はそれらの組み合わせを監視して、前記ランプ除氷システムを制御するプロセッサーを更に備える請求項1に記載のランプ除氷システム。
【請求項5】
前記ランプ除氷システムは、前記1つ以上の湿度センサが、前記周囲相対湿度が所定閾値を上回ることを検知し、前記1つ以上の温度センサが、前記周囲温度が所定の温度閾値を下回ることを検知する場合に、前記レンズを加熱することにより、降水が前記レンズ上に形成されるのを防ぐ請求項1に記載のランプ除氷システム。
【請求項6】
前記ランプ除氷システムは、前記ビークルがオフの間、降水が形成されるのを防ぐ請求項
5に記載のランプ除氷システム。
【請求項7】
前記1つ以上の近接センサは、前記レンズの領域の周りで降水を検知する請求項1に記載のランプ除氷システム。
【請求項8】
前記レンズの前記領域は、光がそこを通じて延在する領域、センサがそこを通じて検知する領域、又はその両方である請求項
7に記載のランプ除氷システム。
【請求項9】
a. 1つ以上の温度センサを監視して周囲温度を検出し;
b. 1つ以上の湿度センサを監視して周囲相対湿度を検出し;
c. 前記周囲温度を評価し;
d. 前記周囲相対湿度を評価し;
e. ビークルのレンズ上に降水が形成される可能性を判断し;及び
f. 前記判断するステップが、前記ビークルの前記レンズ上に降水が形成されそうだと判断する場合、前記ビークルのレンズと通信してランプ除氷システムを作動させる、
ことを含む方法。
【請求項10】
前記ビークルがオンであるかを判断するように前記ビークルの状態を監視することを更に含む請求項
9記載の方法。
【請求項11】
前記ビークルがオフの間に前記レンズ除氷システムが前記バッテリーを完全には枯渇させないように、前記ビークルのバッテリーのバッテリー電圧を監視することを更に含む請求項
10に記載の方法。
【請求項12】
前記ビークルの前記レンズの1つ以上の領域に近接する降水を検知する近接センサを更に含む請求項
9に記載の方法。
【請求項13】
降水が検知されない場合、前記ランプ除氷システムに低電力量又は中間低電力量で電力が供給される請求項
12に記載の方法。
【請求項14】
降水が検知される場合、前記ランプ除氷システムに中間高電力量又は高電力量で電力が供給される請求項
12記載の方法。
【請求項15】
前記ビークルがオンであるが走行中でない場合、前記ランプ除氷システムは、中間低電力量又は中間高電力量で電力が供給される請求項
9に記載の方法。
【請求項16】
前記ビークルがオンであり走行中である場合、前記ランプ除氷システムは、中間高電力量又は高電力量で電力が供給される請求項
9に記載の方法。
【国際調査報告】