(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2025-03-21
(54)【発明の名称】コア針生検装置のための試料管理
(51)【国際特許分類】
A61B 10/02 20060101AFI20250313BHJP
【FI】
A61B10/02 110J
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024552252
(86)(22)【出願日】2023-02-14
(85)【翻訳文提出日】2024-09-02
(86)【国際出願番号】 US2023013017
(87)【国際公開番号】W WO2023167779
(87)【国際公開日】2023-09-07
(32)【優先日】2022-03-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(32)【優先日】2022-05-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】511148271
【氏名又は名称】デビコー・メディカル・プロダクツ・インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】Devicor Medical Products, Inc.
【住所又は居所原語表記】5th Floor, 300 E Business Way, Cincinnati, OH 45241, United States of America
(74)【代理人】
【識別番号】100101890
【氏名又は名称】押野 宏
(74)【代理人】
【識別番号】100098268
【氏名又は名称】永田 豊
(72)【発明者】
【氏名】リベリーノ・ジャスティン
(72)【発明者】
【氏名】ノック・アンドリュー・ピー
(72)【発明者】
【氏名】マクブリーン・デビッド・シー
(57)【要約】
コア針生検装置は、針アセンブリ、駆動アセンブリ、及び組織試料ホルダを含む。針アセンブリは、穿刺器と中空カッターとを含む。穿刺器は、鋭利な遠位先端部と、遠位先端部の近位にあるノッチとを含む。穿刺器は、組織試料を穿刺器のノッチ内に切り離すために、カッター内に摺動可能に配置される。駆動アセンブリは、穿刺器及びカッターを選択的に移動させるように構成される。組織試料ホルダは、試料チャンバ、駆動部材、及びワイパーを有する。駆動体は、切り離された組織試料を試料チャンバ内に操作するように生検装置の一部に対してワイパーを曲げるように構成されている。
【選択図】
図10
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コア針生検装置であって、針アセンブリであって、前記針アセンブリは、穿刺器及び中空カッターを含み、前記穿刺器は、鋭利な遠位先端部と、前記遠位先端部の近位にあるノッチとを含み、前記穿刺器は、前記カッター内に摺動可能に配置されて、前記穿刺器の前記ノッチ内に組織試料を切り離す、前記針アセンブリと、前記穿刺器及び前記カッターを選択的に移動させるように構成された駆動アセンブリと、試料チャンバ、駆動体、及びワイパーを有する組織試料ホルダであって、前記駆動体が、切り離された組織試料を前記試料チャンバ内に操作するために、前記生検装置の一部に対して前記ワイパーを曲げるように構成されている、前記組織試料ホルダと、を備える、前記コア針生検装置。
【請求項2】
前記駆動体は、回転可能なシャフトを含み、前記ワイパーは、前記シャフトの回転が、前記穿刺器に対して前記ワイパーを回転させて、それによって、切り離された組織試料を前記試料チャンバ内に操作するように構成されるように、前記シャフトに固定される、請求項1に記載のコア針生検装置。
【請求項3】
前記針アセンブリは、前記カッターの近位端に関連するカッター端部をさらに備え、前記カッター端部は、前記ワイパーを係合するように構成されたレッジを含む、請求項1または請求項2に記載のコア針生検装置。
【請求項4】
前記カッター端部は、前記穿刺器の一部に向かって延在する曲面を含む、請求項3に記載のコア針生検装置。
【請求項5】
前記組織試料ホルダは、前記生検装置のハウジングに取り外し可能に結合するように構成された外側カバーをさらに含み、前記外側カバーは、前記試料チャンバの少なくとも一部を画定する、請求項1に記載のコア針生検装置。
【請求項6】
前記外側カバーが、前記試料チャンバを画定する1つ以上の壁を含む、請求項5に記載のコア針生検装置。
【請求項7】
前記外側カバーは、前記穿刺器の一部に近接して配置された穿刺器インタフェースを含む、請求項5または請求項6に記載のコア針生検装置。
【請求項8】
前記外側カバーが試料キャッチを含み、前記試料キャッチが、前記ワイパーの一部と係合して前記ワイパーから組織試料を掻き取るように構成される、請求項5に記載のコア針生検装置。
【請求項9】
前記試料キャッチが、前記試料チャンバに近接して配置された、請求項8に記載のコア針生検装置。
【請求項10】
前記外側カバーは、前記外側カバーを前記生検装置の前記ハウジングに解放可能に固定するように構成される1つ以上のコネクタを含む、請求項5に記載のコア針生検装置。
【請求項11】
前記組織試料ホルダが、単一のワイパーを含む、請求項1に記載のコア針生検装置。
【請求項12】
前記ワイパーが、76.5~93.5のデュロメータを有する材料を含む、請求項1に記載のコア針生検装置。
【請求項13】
前記ワイパーが、約85のデュロメータを有する材料を含む、請求項1に記載のコア針生検装置。
【請求項14】
前記ワイパーは疎水性コーティングを有する、請求項1に記載のコア針生検装置。
【請求項15】
遠位端を有する本体をさらに備え、前記針アセンブリは、前記本体の前記遠位端から遠位に延在し、前記組織試料ホルダは、前記本体の前記遠位端に配置される、請求項1に記載のコア針生検装置。
【請求項16】
コア針生検装置と共に使用するための組織試料ホルダであって、前記コア針生検装置は、組織試料を切り離すために、試料ノッチを有する穿刺器と、前記試料ノッチに対して移動可能であるカッターとを含み、試料チャンバ、及びワイパーキャッチを画定する本体と、切り離された組織試料を前記穿刺器の前記試料ノッチから前記本体の前記試料チャンバの中へ操作するために前記組織試料ホルダの一部に対して移動可能なワイパーであって、前記ワイパーキャッチは、前記ワイパーと係合して前記ワイパーの前記構造内に位置エネルギーを蓄えるように構成される、前記ワイパーと、を備える、前記組織試料ホルダ。
【請求項17】
回転可能なシャフトをさらに備え、前記ワイパーは、前記シャフトから半径方向外側へ延在し、前記本体は、前記試料チャンバを画定する外壁を含み、前記ワイパーは、前記本体の前記外壁内で回転して、切り離された組織試料を前記試料チャンバ内で移動させるように構成されている、請求項16に記載の組織試料ホルダ。
【請求項18】
前記ワイパーは湾曲部を画定し、前記湾曲部は、前記シャフトの回転方向に対応する方向に配向された湾曲を画定する、請求項17に記載の組織試料ホルダ。
【請求項19】
前記ワイパーは、切り離された組織試料に係合するように構成された係合面を画定し、前記ワイパーは、前記係合面の反対側の前記ワイパーの表面に沿って延在する複数のリブを含む、請求項16~18のいずれか1項以上に記載の組織試料ホルダ。
【請求項20】
生検装置を使用して組織試料を収集するための方法であって、穿刺器によって画定された試料ノッチを組織試料ホルダ内に近位に引き込むことと、前記組織試料ホルダ内でワイパーを移動させて、前記ワイパーをレッジと係合させることと、前記レッジに対して前記ワイパーを曲げて、前記ワイパー内に位置エネルギーを蓄積させることと、前記ワイパーを移動させて、前記ワイパーを前記レッジから取り外し、前記蓄積された位置エネルギーを放出して、切り離された組織試料を前記組織試料ホルダの試料チャンバ内に推進させることと、を含む、前記方法。
【請求項21】
前記ワイパーを移動させる前記行為は、前記ワイパーに結合されたシャフトを使用して前記ワイパーを回転させることを含む、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
前記ワイパーを曲げる前記行為は、前記ワイパーに結合された前記シャフトを回転させることを含む、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
複数の組織試料を収集するために、前記シャフトを360°以上回転させることをさらに含む、請求項21または請求項22に記載の方法。
【請求項24】
前記組織試料ホルダの試料キャッチと交わるように前記ワイパーをスイープさせるために、前記ワイパーを移動させることをさらに含む、請求項20に記載の方法。
【請求項25】
生検装置であって、プローブ及びホルスターによって画定された本体と、前記プローブから遠位に延在する針アセンブリであって、前記針アセンブリが組織試料を切り離すように構成されている、前記針アセンブリと、試料チャンバを画定する本体と、駆動部材と、前記駆動部材の一部から延在するワイパーとを有する組織試料ホルダであって、前記駆動部材は、前記ワイパーを前記生検装置の一部と係合させるように移動させて、前記ワイパーの可変速度での移動を駆動し、それによって組織試料を、前記ワイパーから前記試料チャンバ内に推進させるように構成されている、前記組織試料ホルダと、を備える、前記生検装置。
【請求項26】
前記駆動部材は、回転可能なシャフトを含み、前記ワイパーは、前記シャフトの回転が、前記針アセンブリの一部に対して前記ワイパーを回転させて、それによって、前記組織試料を前記試料チャンバ内に操作するように構成されるように、前記シャフトに固定される、請求項25に記載の生検装置。
【請求項27】
前記針アセンブリは、カッター及び穿刺器を含み、前記穿刺器は、前記カッター内で同軸に配置され、前記穿刺器は、前記組織試料を受け入れるように構成されたノッチを含む、請求項25または請求項26に記載の生検装置。
【請求項28】
前記ワイパーが、前記穿刺器の前記ノッチの長さに対応する長さを画定する、請求項27に記載の生検装置。
【請求項29】
前記ワイパーが、前記穿刺器の前記ノッチ内に受容されるように構成されている、請求項25に記載の生検装置。
【請求項30】
前記ワイパーは、組織係合面と、前記組織係合面の反対側の後面とを有する、請求項25に記載の生検装置。
【請求項31】
前記ワイパーは湾曲を画定し、前記組織係合面は、前記組織係合面が凹面を画定するように前記湾曲に関連付けられている、請求項30に記載の生検装置。
【請求項32】
前記組織係合面は疎水性コーティングを有する、請求項30または請求項31に記載の生検装置。
【請求項33】
前記後面は複数のリブを有し、前記複数のリブは、前記ワイパーの内端から前記ワイパーの外端まで延在する、請求項30に記載の生検装置。
【請求項34】
前記複数のリブの各リブは、各リブが前記内端から前記外端まで延在するにつれて増加する厚みを画定する、請求項33に記載の生検装置。
【請求項35】
前記ワイパーは、薄い実質的に矩形の形状を画定する、請求項25に記載の生検装置。
【請求項36】
コア針生検装置であって、
(a)本体と、
(b)前記本体の一部から遠位に延在する針アセンブリであって、前記針アセンブリは、穿刺器及び中空カッターを含み、前記穿刺器は、鋭利な遠位先端部と、前記遠位先端部の近位にあるノッチとを含み、前記穿刺器は、前記カッター内に摺動可能に配置されて、前記穿刺器の前記ノッチ内に組織試料を切り離す、前記針アセンブリと、
(c)前記穿刺器及び前記カッターを選択的に移動させるように構成された駆動アセンブリと、
(d)カバー、駆動体、及びワイパーを有する組織試料ホルダであって、前記カバーは前記本体の一部に取り外し可能に固定され、前記カバーは組織試料チャンバを画定し、前記駆動体は、前記ワイパーを前記カバーに対して移動させて、切り離された組織試料を、前記カバーによって画定された前記試料チャンバ内に操作するように構成されている、前記組織試料ホルダと、
を備える、前記コア針生検装置。
【請求項37】
前記組織試料ホルダの前記カバーは、穿刺器インタフェースを含み、前記穿刺器インタフェースは、前記組織試料チャンバの一部を画定する、請求項36に記載のコア針生検装置。
【請求項38】
前記組織試料ホルダの前記カバーは、外壁及び穿刺器インタフェースを含み、前記穿刺器インタフェースは、前記外壁の一部からある角度で内側に突出して、前記組織試料チャンバの一部を画定する、請求項36に記載のコア針生検装置。
【請求項39】
前記組織試料ホルダの前記カバーは、穿刺器インタフェースを含み、前記穿刺器インタフェースは、前記試料チャンバの一部を画定し、前記穿刺器インタフェースは、前記切り離された組織試料を前記組織試料チャンバ内に向けるように構成される、請求項36に記載のコア針生検装置。
【請求項40】
前記穿刺器インタフェースは、前記穿刺器の一部に近接して配置されたレッジを画定する、請求項37~39のいずれかに記載のコア針生検装置。
【請求項41】
前記カバーは、前記カバーの一部から前記組織試料チャンバに向かって内側に突出する試料キャッチを含む、請求項36に記載のコア針生検装置。
【請求項42】
前記カバーは、前記カバーの一部から前記組織試料チャンバに向かって内側に突出する試料キャッチを含み、前記試料キャッチは、前記ワイパーに係合して、前記ワイパーから組織試料を掻き取るように構成される、請求項36に記載のコア針生検装置。
【請求項43】
前記カバーは、外壁、近位壁、及び前記近位壁から前記外壁によって画定された内部を通って延在する穿刺器インタフェースをさらに含み、前記外壁、前記近位壁、及び前記穿刺器インタフェースは、共に、前記組織試料チャンバを画定する、請求項36及び請求項41~42のいずれかに記載のコア針生検装置。
【請求項44】
前記カバーは、外壁、近位壁、及び前記近位壁から前記外壁を通って延在する穿刺器インタフェースをさらに含み、前記外壁、前記近位壁、及び前記穿刺器インタフェースは、共に、前記組織試料チャンバを画定し、前記外壁は湾曲部を画定し、前記湾曲部は、前記組織試料チャンバの一部を画定し、前記穿刺器インタフェースは、前記湾曲部の反対側に配置される、請求項36及び請求項41~42のいずれかに記載のコア針生検装置。
【請求項45】
前記カバーは、外壁、近位壁、及び前記近位壁から前記外壁を通って延在する穿刺器インタフェースをさらに含み、前記外壁、前記近位壁、及び前記穿刺器インタフェースは、共に、前記組織試料チャンバを画定し、前記外壁は湾曲部を画定し、前記湾曲部は、前記組織試料チャンバの一部を画定し、前記穿刺器インタフェースは、前記湾曲部の反対側に配置され、前記組織試料チャンバの床は、前記外壁の横方向の延長部によって画定される、請求項36及び請求項41~42のいずれかに記載のコア針生検装置。
【請求項46】
前記カバーは、外壁及び穿刺器インタフェースをさらに含み、前記外壁及び前記穿刺器インタフェースは、共に、前記組織試料チャンバに対応する凹部を画定する、請求項36及び請求項41~42のいずれかに記載のコア針生検装置。
【請求項47】
前記針部は、前記カッターの移動を駆動するように構成された端部をさらに含み、前記カバーは、前記端部を摺動可能に受け入れるように構成される、請求項36に記載のコア針生検装置。
【請求項48】
前記本体はノッチを画定し、前記カバーは前記本体を係合して前記ノッチを囲むように構成される、請求項36に記載のコア針生検装置。
【請求項49】
前記本体はノッチを画定し、前記カバーは前記本体とスナップ嵌めを形成して前記ノッチを囲むように構成される、請求項36に記載のコア針生検装置。
【請求項50】
前記カバーの少なくとも一部は透明である、請求項36に記載のコア針生検装置。
【請求項51】
コア針生検装置であって、
(a)凹部を画定する本体と、
(b)前記本体の一部から遠位に延在する針アセンブリであって、前記針アセンブリは、穿刺器及び中空カッターを含み、前記穿刺器は、鋭利な遠位先端部と、前記遠位先端部の近位にあるノッチとを含み、前記穿刺器は、前記カッター内に摺動可能に配置されて、前記穿刺器の前記ノッチ内に組織試料を切り離す、前記針アセンブリと、
(c)前記穿刺器及び前記カッターを選択的に移動させるように構成された駆動アセンブリと、
(d)駆動体及びワイパーを含む組織抽出機構であって、前記駆動体が、前記針アセンブリに対して移動して、前記穿刺器の前記ノッチからの前記組織試料を操作するように構成される、前記組織抽出機構と、
(e)試料ウィンドウを含む組織収集アセンブリであって、前記試料ウィンドウが、前記本体の前記凹部を覆うように構成され、前記試料ウィンドウが、前記針アセンブリに近接して配置された試料チャンバを画定し、前記試料チャンバが、前記ワイパーから前記組織試料を受け入れるように構成されている、前記組織収集アセンブリと、
を備える、前記コア針生検装置。
【請求項52】
前記試料ウィンドウが、前記本体の前記凹部に取り外し可能に結合される、請求項51に記載のコア針生検装置。
【請求項53】
前記本体と前記試料ウィンドウとの間に配置された1つ以上のシーリング要素をさらに備え、前記1つ以上のシーリング要素は、前記試料ウィンドウと前記本体との間にシールを提供するように構成される、請求項51または請求項52のいずれかに記載のコア針生検装置。
【請求項54】
前記針アセンブリの一部は、前記針アセンブリの前記一部が前記試料ウィンドウを通して見えるように、前記凹部内に露出している、請求項51に記載のコア針生検装置。
【請求項55】
コア針生検装置であって、
(a)凹部を画定する本体と、
(b)前記本体の一部から遠位に延在し、前記凹部を通って近位に延在する針アセンブリであって、前記針アセンブリは、穿刺器及び中空カッターを含み、前記穿刺器は、鋭利な遠位先端部と、前記遠位先端部の近位にあるノッチとを含み、前記穿刺器は、前記カッター内に摺動可能に配置されて、前記穿刺器の前記ノッチ内に組織試料を切り離す、前記針アセンブリと、
(c)前記穿刺器及び前記カッターを選択的に移動させるように構成された駆動アセンブリと、
(d)駆動体及びワイパーを含む組織抽出機構であって、前記ワイパーが、前記ワイパーの一部から外側へ突出する、前記組織抽出機構と、
(e)試料ウィンドウを含む組織収集アセンブリであって、前記試料ウィンドウが、前記本体の前記凹部を覆うように構成され、前記試料ウィンドウが横方向突起を含み、前記横方向突起が、前記針アセンブリに近接して配置された試料チャンバを画定し、前記組織抽出機構の前記駆動体は、前記組織試料を前記穿刺器の前記ノッチから前記試料チャンバ内に操作するために、前記本体内で回転するように構成されている、前記組織収集アセンブリと、
を備える、前記コア針生検装置。
【請求項56】
前記駆動体は、前記カバーに対して前記ワイパーを回転させるように構成される、請求項36及び請求項55のいずれかに記載のコア針生検装置。
【請求項57】
前記駆動体は、前記針アセンブリによって画定される長手方向軸に対して前記ワイパーを横方向に移動させるように構成される、請求項36及び請求項55のいずれかに記載のコア針生検装置。
【請求項58】
前記駆動体は、前記カバーの前記組織試料チャンバに向かって前記穿刺器の前記ノッチにわたって前記ワイパーを移動させるように構成される、請求項36に記載のコア針生検装置。
【請求項59】
生検装置を使用して組織試料を収集するための方法であって、
(a)組織試料チャンバを画定するカバーに向かって、穿刺器によって画定された試料ノッチに対してワイパーを回転させることと、
(b)前記穿刺器の前記ノッチから前記組織試料チャンバ内に第1の組織試料をぬぐい取ることによって、前記第1の組織試料が前記組織試料チャンバ内に保持されるようにすることと、
(c)前記第1の組織試料が前記組織試料チャンバ内に配置された状態で、前記生検装置から前記カバーを取り外すことと
を含む、前記方法。
【請求項60】
前記穿刺器の前記ノッチから前記組織試料チャンバ内に第2の組織試料をぬぐい取って、前記第1の組織試料と前記第2の組織試料との両方を前記組織試料チャンバ内に収容することをさらに含む、請求項59に記載の方法。
【請求項61】
前記カバーを取り外すステップの後、前記組織試料チャンバから前記第1の組織試料及び前記第2の組織試料を収集するステップをさらに含む、請求項60に記載の方法。
【請求項62】
前記ワイパーを回転させるステップは、前記穿刺器によって画定された長手方向軸に対して横方向に前記ワイパーを移動させることを含む、請求項59~61のいずれかに記載の方法。
【請求項63】
前記第1の組織試料をぬぐい取るステップは、前記第1の組織試料を前記ワイパーから前記カバーの前記組織試料チャンバ内に推進させることを含む、請求項59に記載の方法。
【請求項64】
前記第1の組織試料をぬぐい取るステップは、前記カバーによって画定された試料キャッチと交わるように前記ワイパーの一部をこすることを含む、請求項59に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
優先権
本出願は、2022年3月3日に出願され「Sample Management for Core Needle Biopsy Device」と題された米国仮出願第63/316,184号、及び2022年5月10日に出願され「Sample Cup for Core Needle Biopsy Device」と題された米国仮出願第63/340,030号に対する優先権を主張するものであり、これら米国仮出願の開示を参照により本明細書に援用する。
【背景技術】
【0002】
生検とは、がんまたは他の障害の徴候について組織を検査することを可能にするために患者から組織試料を摘出するもののことである。組織試料は、様々な試料収集装置が関与する様々な医療処置を用いて、様々な方法で得ることができる。例えば、生検は、開放的な処置(切開作成後に外科的に組織を摘出すること)である場合や、経皮的処置(例えば、細針吸引、コア針生検、または真空補助生検による)である場合がある。組織試料が収集された後、組織試料は、一般に、適切な試験(組織学的分析等)を実行するように設定されている研究室(例えば、病理学研究室、生物医学研究室等)で分析される。
【0003】
生検試料は、様々な装置を使用した開放的方法及び経皮的方法を含む様々な医療処置において、様々な方法で得られてきた。例えば、いくつかの生検装置は、患者から1つ以上の生検試料を捕るために、片手を使用して、また単回の挿入で、使用者によって完全に操作可能であり得る。加えて、いくつかの生検装置は、流体(例えば、加圧空気、食塩水、大気、真空等)の連通のために、動力の伝達のために、及び/またはコマンドの伝達等のために、真空モジュール及び/または制御モジュールに繋がれ得る。他の生検装置は、別の装置と繋がれることなく、またはそれ例外の場合、別の装置と接続されることなく、完全に、または少なくとも部分的に動作可能であり得る。
【0004】
乳房生検体を収集するための一技法に、コア針生検装置を使用するものがある。そのような装置の1つが、Bard Biopsy Systemsによって製造されているMAX-CORE使い捨てコア生検器具である。コア針生検装置では、鋭利で中実の穿刺器がよく使われ、穿刺器には、穿刺器の遠位端に隣接して配置された側方組織受けノッチが備えられている。組織がノッチ内に受容されると、細長い中空の切断シースがノッチの上を平行移動して、組織試料を切り離す。その後、切り離された組織試料は、穿刺器及び切断シースの両方が患者から取り外されるまでノッチ内に保管される。したがって、コア針生検装置では、穿刺器及び切断シースの挿入1回につき、1つの組織試料のみを収集することができる。
【0005】
コア針乳房生検処置とは対照的に、真空補助乳房生検装置では、試料の収集が後わるたびに、プローブを乳房から取り外す必要がなく、プローブで複数の試料を摘出することが可能である。例えば、真空補助乳房生検装置では、組織を貫通するために中空針を使用される。中空針は、鋭利な遠位先端部に隣接した側方開口部を含む。中空針内に中空カッターが配置されており、組織試料を切り離すには、中空カッターを針の側方開口部に対して軸方向に移動させる。組織試料が中空カッターによって切り離されると、組織試料は、カッター内を軸方向に運搬され、組織収集フィーチャに集められる。
【0006】
真空補助生検装置及び生検システム構成要素の例が、1996年6月18日に発行され「Method and Apparatus for Automated Biopsy and Collection of Soft Tissue」と題された米国特許第5,526,822号、2000年7月11日に発行され「Control Apparatus for an Automated Surgical Biopsy Device」と題された米国特許第6,086,544号、2000年12月19日に発行され「Fluid Collection Apparatus for a Surgical Device」と題された米国特許第6,162,187号、2002年8月13日に発行され「Method for Using a Surgical Biopsy System with Remote Control for Selecting an Operational Mode」と題された米国特許第6,432,065号、2004年6月22日に発行され「Surgical Biopsy System with Remote Control for Selecting an Operational Mode」と題された米国特許第6,752,768号、2008年10月8日に発行され「Remote Thumbwheel for a Surgical Biopsy Device」と題された米国特許第7,442,171号、2010年12月1日に発行され「Clutch and Valving System for Tetherless Biopsy Device」と題された米国特許第7,854,706号、2011年3月29日に発行され「Surgical Biopsy System with Remote Control for Selecting an Operational Mode」と題された米国特許第7,914,464号、2011年5月10日に発行され「Vacuum Timing Algorithm for Biopsy Device」 と題された米国特許第7,938,786号、2011年12月21日に発行され「Tissue Biopsy Device with Rotatably Linked Thumbwheel and Tissue Sample Holder」と題された米国特許第8,083,687号、2012年2月1日に発行され「Biopsy Sample Storage」と題された米国特許第8,118,755号、2012年6月 26日に発行され「Tetherless Biopsy Device with Reusable Portion」と題された米国特許第8,206,316号、2014年4月22日に発行され「Biopsy Device with Discrete Tissue Chambers」と題された米国特許第8,702,623号、2014年10月14日に発行され「Biopsy Device with Motorized Needle Firing」と題された米国特許第8,858,465号、及び2016年5月3日に発行され「Biopsy Device Tissue Sample Holder with Bulk Chamber and Pathology Chamber」と題された米国特許第9,326,755号に開示されている。上記の米国特許のそれぞれの開示を、参照により本明細書に援用する。
【0007】
真空補助生検装置及び生検システム構成要素の追加の例が、2006年4月6日に公開され、現在は放棄されている「Biopsy Apparatus and Method」と題された米国公開第2006/0074345号、2009年5月21日に公開され、現在は放棄されている「Graphical User Interface for Biopsy System Control Module」と題された米国公開第2009/0131821号、2010年6月17日に公開され、現在は放棄されている「Hand Actuated Tetherless Biopsy Device with Pistol Grip」と題された米国公開第2010/0152610号、2010年6月24日に公開され、現在は放棄されている「Biopsy Device with Central Thumbwheel」と題された米国公開第2010/0160819号、及び2013年12月5日に公開され「Control for Biopsy Device」と題された米国公開第2013/0324882号に開示されている。上記の米国特許出願公開のそれぞれの開示を、参照により本明細書に援用する。
【0008】
コア針生検装置の例が、1996年10月1日に発行され「Needle Core Biopsy Instrument with Durable or Disposable Cannula Assembly」と題された米国特許第5,560,373号、1998年10月6日に発行され「Needle Core Biopsy Device」と題された米国特許第5,817,033号、1999年10月26日に発行され「Needle Core Biopsy Device」と題された米国特許第5,971,939号、及び1996年4月30日に発行され「Needle Core Biopsy Instrument」と題された米国特許第5,511,556号に開示されている。上記の米国特許のそれぞれの開示を、参照により本明細書に援用する。
【0009】
いくつかの実施例では、コア針生検装置及び真空補助生検装置の両方の利点を得るために、また全体的な欠点を減らすためにも、これらの装置のフィーチャを組み合わせることが望ましい場合がある。例えば、コア針生検装置は、その単純さ、軽さ、及び操作性の点で有利であり得る。さらに、コア針生検装置は、一般に、より小さいサイズの針を含み、そのため、患者の快適性及び回復時間を向上させるために望ましい場合がある。一方、真空補助生検装置は、1回の挿入で複数の試料を収集できる点で有利であり得る。したがって、1回の挿入で複数の試料を収集することができる、シンプルで軽量の生検装置が望ましい場合がある。
【0010】
生検装置を使用する際の課題の1つには、生検装置を使用して組織試料を収集した後の組織試料の管理が挙げられ得る。コア針生検装置が使用される一部の例では、針及びカッターの独特な構成のために問題が発生する可能性がある。例えば、カッターは、内側穿刺器、スタイレット、または針の外側にあり得る。その場合、内側穿刺器のノッチを使用して、切り離された組織試料がカッター内を運搬され得る。ノッチを使用すると、いくつかのシナリオでは試料の採取を改善することができるが、切り離された組織試料のノッチからの収集は、ノッチの大きさ及び/または形状、ならびに切り離された組織試料の特性(例えば、「接着性」または「粘着性」)のために困難な場合がある。したがって、特定の組織試料収集フィーチャは、コア針生検装置及び真空補助生検装置のフィーチャを組み合わせた生検装置に統合することが望ましい場合がある。
【0011】
生検試料を得るためにいくつかのシステム及び方法が作成され、使用されてきたが、本発明者らに先行して、添付の特許請求の範囲に記載された発明を製造または使用した者はいなかったと考えられる。
【0012】
本明細書は、本発明を特に指摘し明確に主張する「特許請求の範囲」で終わるが、本発明は、添付の図面と併せて得られる以下の特定の例の説明からより良好に理解されると考えられる。図面において、類似している参照符号は同じ要素を特定する。図面では、破線によって描かれるように、いくつかの構成要素または構成要素の一部が想像線で示されている。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】コア針生検装置のバージョンの斜視図を示す。
【
図2】
図1のコア針生検装置の針アセンブリの分解組立図を示す。
【
図4】
図1のコア針生検装置の駆動アセンブリの斜視図を示す。
【
図5】
図1のコア針生検装置の組織試料ホルダの斜視図を示す。
【
図7】
図5の組織試料ホルダの外側ハウジングの斜視図を示す。
【
図8】
図5の組織試料ホルダの抽出機構の分解斜視図を示す。
【
図10】組織試料を収集するように抽出機構を配置させた、
図5の組織試料ホルダの別の斜視図を示す。
【
図11A】組織試料を収集するように抽出機構を配置させた、
図5の組織試料ホルダの横断端面図を示す。
【
図11B】抽出機構の位置を、
図9のワイパーを曲げる位置にした、
図5の組織試料ホルダの別の横断端面図を示す。
【
図11C】
図9のワイパーが組織試料を押し出している状態での
図5の組織試料ホルダのさらに別の横断端面図を示す。
【
図11D】組織試料を組織試料ホルダの試料チャンバ内に前進させた、
図5の組織試料ホルダのさらに別の横断端面図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0014】
図面は、決して限定することを意図するものではなく、本発明の様々な実施形態が必ずしも図面に示されていないものを含め、様々な他の方法で実行され得ることが想到される。本明細書に組み込まれ、その一部を形成する添付の図面は、本発明のいくつかの態様を例示し、その説明とともに本発明の原理を説明するのに役立つ。しかしながら、本発明が示された正確な構成に限定されないことが理解されよう。
【0015】
本発明のある例の以下の説明は、本発明の範囲を限定するために利用されるべきではない。本発明の他の例、特徴、態様、実施形態、及び利点は、例示によって、本発明を実施するために想到される最良の形態の1つである以下の説明から当業者に明らかになるであろう。理解されるように、本発明は、全て本発明から逸脱することなく、他の異なる明白な態様が可能である。したがって、図面及び説明は、本質的に例示であり、限定するものではないとみなされるべきである。
【0016】
生検装置は、様々な方法で組織試料を収集するために利用され得る。例えば、場合によっては、組織試料を単一の組織バスケット内に収集し、所与の生検処置の間に収集された全ての組織試料を単一の組織試料バスケット内に蓄積させるようにする。いくつかの他の例では、組織試料は、収集された各組織試料のための別々のコンパートメントを有する組織試料ホルダ内に収集される。そのようなマルチコンパートメント組織試料ホルダは、各組織試料を他の組織試料とは別に個別に保持するトレイまたはストリップをさらに含む場合がある。そのようなトレイまたはストリップは、生検処置の終わりにあたり、組織試料ホルダから取り外し可能であり、または他の何らかの形で分離可能であってもよい。
【0017】
組織試料が格納される構造に関係なく、組織試料は、超音波画像誘導、定位(X線)誘導、MRI誘導、陽電子放射マンモグラフィ(「PEM」誘導)、乳房特異的ガンマイメージング(「BSGI」)誘導など、様々なイメージングモダリティのガイド下で、生検デバイスを使用して、収集され得る。各処置は、使用されるイメージング誘導の形式に基づいた独自の方法体系を有する。
【0018】
真空補助生検装置とコア針生検装置とは、どちらも、状況に応じて、他方よりも様々な利点を有し得る。例えば、真空補助生検装置の1つの利点は、真空補助により、一度の挿入で複数の組織試料の摘出が可能になることである。また一方、コア針生検装置にはこのフィーチャがないが、それにもかかわらず、いくつかのシナリオではコア針生検装置を使用することが望ましい場合がある。例えば、コア針生検装置は、一般に、真空補助生検装置に比べて小さな針を備えることができ、それにより、患者の不安を軽減し、針が病変を貫通する能力を高めることができる。したがって、場合によっては、両方のスタイルの生検装置に認められる利益を得るために、真空補助生検装置の複数の試料を摘出するフィーチャをコア針生検装置に組み込むことが望ましい場合がある。
【0019】
本明細書に記載されている装置の望ましいフィーチャは、この装置が、コア針生検装置であり、この装置が、コア針型装置を使用しながらも、一度の挿入で複数の試料の取得を可能にすることである。この機能性を促進するために、本生検装置は、ノッチ、ダグアウト、開口部、及び/または他の試料収集フィーチャからの切り離された組織試料の収集を容易にする1つ以上のフィーチャを有する組織試料ホルダをさらに含む。
【0020】
I.複数試料収集を備えたコア針生検装置の実施例
図1は、乳房生検処置で用いるコア針生検装置(10)のバージョンを示す。本バージョンのコア針生検装置(10)は、本体(12)と、本体(12)から遠位に延びる針アセンブリ(20)とを備える。本体(12)は、外側ハウジング(14)、及び外側ハウジング(14)上に配置された作動部材(16)を含む。以下にさらに詳細に説明するように、外側ハウジング(14)は、生検装置(10)の様々な構成要素を包み込んでおり、これらの構成要素は、切断サイクル及び組織採取サイクルを通して針アセンブリ(20)を駆動するために使用される。この目的のために、本バージョンの外側ハウジング(14)は、操作者が片手で把持するサイズ及び形状を有する。図示されていないが、いくつかのバージョンでは、外側ハウジング(14)は、各部分が相互接続して外側ハウジング(14)を形成するような複数の部分を含み得ることを理解されたい。
【0021】
A.針アセンブリの実施例
図2及び
図3は、針アセンブリ(20)をより詳細に示す。
図2に示すように、針アセンブリ(20)は、細長い穿刺器(22)及び細長いカッター(40)を備える。以下にさらに詳細に説明するように、穿刺器(22)は、組織を穿刺して組織試料を収集するために、カッター(40)に対して一般的に移動可能であり、一方、カッターは、組織試料を切り離すために、穿刺器(22)に対して一般的に移動可能である。穿刺器(22)は、鋭利な遠位先端部(24)と、遠位先端部(24)に隣接して配置されたノッチ(26)とを有する略円筒形のロッド(28)(シャフトとも呼ばれる)を含む。以下にさらに詳細に説明するように、遠位先端部(24)は、患者の組織を貫通するように一般的に構成されている。また、以下にさらに詳細に説明するように、組織試料がカッター(40)によって切り離された後に、組織試料がノッチ(26)内に収集され得るように、ノッチ(26)は、その中に組織を受け入れるように一般的に構成される。
【0022】
端部(30)は、穿刺器(22)の近位端に配置される。本バージョンの端部(30)は、穿刺器(22)の近位端にオーバーモールドされるか、または他の方法で固定的に取り付けられ、穿刺器(22)の操作性を向上させるように一般的に構成される。具体的には、端部(30)は、円筒形の凹部の形態をした受容フィーチャ(32)を備える。受容フィーチャ(32)は、穿刺器駆動アセンブリ(130)の一部を受容するように構成される。したがって、本バージョンにおける受容フィーチャ(32)は、穿刺器(22)の駆動を容易にするように構成されたキャリジまたは他の係合フィーチャとして構成され得る。以下にさらに詳細に説明するように、このフィーチャにより、穿刺器駆動アセンブリ(130)は、所定の移動シーケンスを通じて穿刺器(22)の移動を駆動することが可能になる。
【0023】
カッター(40)は、その中に穿刺器(22)を受容するように構成された略中空円筒管を含む。カッター(40)は、開放遠位端(42)と、カニューレ部(44)と、端部(50)とを含む。開放遠位端(42)は、穿刺器(22)がカッター(40)に対して動かされたときに、穿刺器(22)の少なくとも一部がカッター(40)から突出するのを可能にするように構成される。図示のバージョン等のいくつかのバージョンでは、開放遠位端(42)はまた、カッター(40)の長手方向軸に対して斜めに配向され得る。他のバージョンでは、開放遠位端(42)は、代替的に、カッター(40)の長手方向軸に対して垂直であってもよい。以下にさらに詳細に説明するように、この構成により、穿刺器(22)のノッチ(26)がカッター(40)の遠位端(42)に対して移動することを可能にすることによって、針アセンブリ(20)が切断サイクル及び組織採取サイクルを通して移動することが可能になる。
【0024】
本バージョンの開放遠位端(42)は、テーパーエッジ(43)を含む。テーパーエッジ(43)は、カッター(40)が穿刺器(22)のノッチ(26)に対して動かされるときに、組織に食い込んで、組織試料を分離するように一般的に構成される。したがって、テーパーエッジ(43)は、ブレードとして機能するように一般的に構成されていることを理解されたい。本バージョンは、テーパー構成を使用するものとして説明され、図示されているが、他のバージョンでは、様々な代替構成が使用できることを理解されたい。例えば、いくつかのバージョンでは、テーパーエッジ(43)は、図示されているテーパーに加えて、またはその代わりに、複数の鋸歯状エッジを含む。さらに他のバージョンでは、テーパーエッジ(43)は、本明細書の教示を考慮した当業者には明らかなように、他の任意の追加的または代替的な切断面を含み得る。
【0025】
カッター(40)のカニューレ部(44)は、穿刺器(22)をカッター(40)の近位端で受け入れることができるように、遠位端(42)から端部(50)を通って近位に延びている。穿刺器(22)の端部(30)とは異なり、カッター(40)の端部(50)は、以下にさらに詳細に説明される追加のフィーチャに端部(50)が適合できるように、一般的に細長い。本バージョンでは、端部(50)の遠位延長部は、端部(50)の一部が操作者にとって組織試料収集目的でアクセスしやすいことを可能にするように、外側ハウジング(14)に対して相対的であり得る。端部(50)に関連する様々な適切な組織収集機構を、以下でより詳細に説明する。
【0026】
カッター(40)の端部(50)は、カッターカラー(52)、穿刺器カラー(53)、駆動フィーチャ(54)、及びカッターカラー(52)と駆動フィーチャ(54)との間に配置された組織収集フィーチャ(60)(レッジ、プライマリレッジ、ワイパーキャッチ、またはワイパー係合フィーチャとも呼ばれる)を備える。カッターカラー(52)は、カッター(40)の近位端を受容して、カッター(40)を端部(50)にしっかりと固定するように一般的に構成される。さらに、カッターカラー(52)は、穿刺器(22)のカッター(40)へのアクセスを促進させるように構成されている。この構成では、穿刺器(22)は、端部(50)内に摺動可能に配置され、カッター(40)を通って遠位に延びることができる。以下にさらに詳細に説明するように、この構成により、穿刺器(22)がカッター(40)及び端部(50)の内部で近位に摺動して、カッター(40)の近位端からノッチ(26)を引っ込ませ、それによってノッチ(26)を組織収集フィーチャ(60)内に露出させることが可能になり得る。
【0027】
穿刺器カラー(53)は、駆動フィーチャ(54)の一部から遠位に延在し、穿刺器(22)の一部を摺動可能に受け入れるように一般的に構成されている。具体的には、穿刺器カラー(53)を、カッター(40)及びカッターカラー(52)との共通軸に沿って配置して、同じ共通軸に沿って穿刺器(22)がカッター(40)と位置合わせされる。したがって、カッター(40)、カッターカラー(52)、及び穿刺器カラー(53)は、穿刺器(22)を共通軸に沿って維持するため協調的に作用するように構成され得る。以下にさらに詳細に説明するように、このフィーチャは、ノッチが組織収集フィーチャ(60)内に配置されたときに、ノッチ(26)から組織試料を取り出すために使用中に望ましい場合がある。
【0028】
端部(50)の駆動フィーチャ(54)は、所定の移動シーケンスを通して、駆動端部(50)を介してカッター(40)を操作するためのカッター駆動アセンブリ(120)のフィーチャと係合するように、一般的に構成される。様々な適切な構成が使用され得るが、本バージョンでは、駆動フィーチャ(54)は、駆動開口部(56)及び解放開口部(58)を含む。各開口部(56、58)は、カッター駆動アセンブリ(120)の対応する構成要素と係合して、端部(50)を介してカッター(40)の操作を可能にするように構成され得る。
【0029】
組織収集フィーチャ(60)は、駆動フィーチャ(54)に対して遠位に配置される。組織収集フィーチャ(60)は、一般に、カッター(40)のカニューレ部(44)に対して開いている、またはその他の形で露出している細長いノッチを画定する。本バージョンでは、組織収集フィーチャ(60)に対してカッター(40)の内部を露出させるために、カッター(40)の近位端は、組織収集フィーチャ(60)の遠位側に配置される。しかしながら、他のバージョンでは、カニューレ部(44)は、組織収集フィーチャ(60)に隣接し得るか、またはその他の方法で組織収集フィーチャ(60)を画定し得る、切り欠き、開口部、側方開口部、または他のフィーチャを含み得ることを理解されたい。いずれにしても、組織収集フィーチャ(60)は、カニューレ部(44)によって画定される中空内部、または管腔と連通していることを理解されたい。以下にさらに詳細に説明するように、組織収集フィーチャ(60)とカニューレ部(44)とのこの関係により、組織試料が穿刺器(22)によって収集されたときに、操作者はカッター(40)から組織試料を取り出すことが可能になる。
【0030】
組織収集フィーチャ(60)は、係合レッジ(62)(突起、プライマリレッジ、停止部材、またはテンショナとも呼ばれる)及び凹部(64)を含む。係合レッジ(62)は、カッターカラー(52)及び穿刺器カラー(53)に対して上方に延在して、湾曲形状または波形状の輪郭を画定する。係合レッジ(62)は、組織収集フィーチャ(60)の長さに沿って、またはカッターカラー(52)から穿刺器カラー(53)まで、長手方向にさらに延びる。以下にさらに詳細に説明するように、係合レッジ(62)は、組織試料ホルダ(200)の1つ以上の部分と係合して、穿刺器(22)のノッチ(26)から組織試料ホルダ(200)内への組織試料の移送を容易にするように一般的に構成される。
【0031】
凹部(64)は、係合レッジ(62)に隣接してまたは近接して配置され、カッターカラー(52)から穿刺器カラー(53)に延びる。凹部(64)は、その中に穿刺器(22)を受容して、穿刺器(22)のノッチ(26)へのアクセスを提供するように一般的に構成される。そのため、凹部(64)は、穿刺器(22)の形状に相補的であり得る湾曲形状を画定する。
【0032】
図3は、カッター(40)内に配置された穿刺器(22)を示す。図に示すように、カッター(40)は、穿刺器(22)がカッター(40)と同軸になるように、穿刺器(22)を受け入れるように、一般的に構成されている。さらに、穿刺器(22)は、一般に、カッター(40)の開放遠位端(42)に対して移動可能である。いくつかの状況では、穿刺器(22)がカッター(40)に対して移動するが、その間にカッター(40)は静止したままであることを理解されたい。他の状況では、カッター(40)が穿刺器(22)に対して移動するが、その間に穿刺器(22)は静止したままである。いずれの場合も、穿刺器(22)及びカッター(40)は、穿刺器(22)のノッチ(26)がカッター(40)に出入りすることによって、ノッチ(26)が、カッター(40)の開放遠位端(42)に対して遠位にまたは近位に配置され得るように一般的に構成されることを理解されたい。以下にさらに詳細に説明するように、この構成により、穿刺器(22)及びカッター(40)が、協調的に動作して、組織を貫通すること、組織試料を切断すること、及び組織収集フィーチャ(60)を介した操作者による収集のために組織試料を引き込むことが可能になる。
【0033】
B.駆動アセンブリの実施例
図4は、外側ハウジング(14)を取り外した生検装置(10)の本体(12)の内部構成要素を示す。図に示すように、外側ハウジング(14)の内部に、本体(12)は、駆動アセンブリ(100)を含む。駆動アセンブリ(100)は、針アセンブリ(20)と係合して、所定の移動シーケンスを通して穿刺器(22)及びカッター(40)を駆動し、それによって組織を貫通し、患者への針アセンブリ(20)の一度の挿入で複数の組織試料を採取するように一般的に構成される。図示されていないが、外側ハウジング(14)は、駆動アセンブリ(100)を支持する、またはその他の方法で駆動アセンブリ(100)を係合する様々な内部の幾何学的形状を画定していることを理解されたい。当然のことながら、そのような内部の幾何学的形状は、駆動アセンブリ(100)の様々な構成要素の、駆動アセンブリ(100)の他の構成要素及び/または外側ハウジング(14)に対する相対運動を提供するために使用される。
【0034】
駆動アセンブリ(100)は、カッター駆動アセンブリ(120)、穿刺器駆動アセンブリ(130)、及びファイアアセンブリ(140)を備える。一般に、針ファイアアセンブリ(140)は、組織試料を切り離すために所定のシーケンスでカッター(40)及び穿刺器(22)をコックしてファイアするように構成される。切り離された組織試料を回収するために、カッター駆動アセンブリ(120)は、一般にカッター(40)を引っ込ませるように構成されている。同様に、穿刺器駆動アセンブリ(130)は、穿刺器(22)を引っ込ませるように一般的に構成されている。いくつかのバージョンでは、カッター駆動アセンブリ(120)及び穿刺器駆動アセンブリ(130)の両方は、それぞれカッター(40)及び/または穿刺器(22)を回転させるように構成され得ることを理解されたい。
【0035】
針ファイアアセンブリ(140)は、一般に、本バージョンにおいては概略的に示されている。したがって、いくつかのバージョンでは、針ファイアアセンブリ(140)は、ギア、ラック、送りネジ、キャリジ、ばね、及び/またはその他の組み合わせを有する様々な形態をとり得ることを理解されたい。そのような針ファイアアセンブリ(140)の構成要素は、組織を貫通するために、カッター(40)及び穿刺器(22)を所定のシーケンスで速やかにファイアするように一般的に構成され得る。例えば、いくつかのバージョンでは、針ファイアアセンブリ(140)は、組織を貫通するために穿刺器(22)を遠位に速やかにファイアするように構成される。針ファイアアセンブリ(140)はまた、カッター(40)を遠位に速やかにファイアするように構成され得る。カッター(40)のファイアは、ノッチ(26)がカッター(40)に対して露出され得るように、穿刺器(22)に対して遅らせるか、または穿刺器(22)と比べて遅い速度にされ得る。このシーケンスは、組織がノッチ(26)に入り、カッター(40)の後続の動きによってノッチが切り離され得るようにすることを可能にし得る。さらに、針ファイアアセンブリ(140)は、ファイア前にカッター(40)及び/または穿刺器(22)のコックを可能にするために、他の構成要素及び/またはフィーチャを含むことができることを理解されたい。
【0036】
カッター駆動アセンブリ(120)は、穿刺器(22)とは独立して、または穿刺器(22)と協調して、カッター(40)を並進させる、及び/または回転させるように一般的に構成される。例えば、カッター駆動アセンブリ(120)は、カッター(40)を所定のシーケンスで駆動するために、ギア、ラック、送りネジ、キャリジ、ばね、及び/またはその他の様々な組み合わせを含み得る。そのようなシーケンスの1つでは、カッター(40)は、以下にさらに詳細に説明される組織収集シーケンスに備えてカッター(40)を準備するために、外側ハウジング(14)に対して近位に引っ込められる。さらに、カッター駆動アセンブリ(120)はまた、以下にさらに詳細に説明される組織収集シーケンスを支援するために、所定のシーケンスでカッター(40)を回転させるように構成され得る。
【0037】
穿刺器駆動アセンブリ(130)は、カッター(40)とは独立して、またはカッター(40)と協調して、穿刺器(22)を並進させる、及び/または回転させるように一般的に構成される。例えば、穿刺器駆動アセンブリ(120)は、穿刺器(22)を所定のシーケンスで駆動するために、ギア、ラック、送りネジ、キャリジ、ばね、及び/またはその他の様々な組み合わせを含み得る。そのようなシーケンスの1つでは、穿刺器(22)は、組織試料を切り離した後に、カッター(40)に対して近位に引っ込められて、組織試料を外側ハウジング(14)に向かって近位に引き込む。穿刺器(22)が引っ込められると、組織試料を、以下にさらに詳細に説明する組織収集シーケンスで収集するために、抽出することができる。
【0038】
本バージョンでは、駆動アセンブリ(100)は、1つ以上のモータ(150、152)によって動力を供給される。具体的には、本バージョンの駆動アセンブリ(100)は、駆動モータ(150)及びファイアモータ(152)を含む。本バージョンの駆動モータ(150)は、カッター駆動アセンブリ(120)及び穿刺器駆動アセンブリ(130)の両方と通信して、両方のアセンブリに回転運動を与え、それによって最終的にカッター(40)及び穿刺器(22)の両方の並進及び/または回転を駆動する。同様に、ファイアモータ(152)は、ファイアアセンブリ(140)と通信して、カッター(40)及び穿刺器(22)のファイア及び/またはコックを駆動する。本バージョンの駆動アセンブリ(100)は、2つのモータ(150、152)を含むが、他のバージョンでは、単一のモータまたは3つ以上のモータ等、任意の適切な数のモータが使用されてよいことを理解されたい。さらに、モータ(150、152)は、カッター駆動アセンブリ(120)、穿刺器駆動アセンブリ(130)、及び/またはファイアアセンブリ(140)を様々な組み合わせで駆動するように構成され得る。
【0039】
本バージョンのカッター駆動アセンブリ(120)、穿刺器駆動アセンブリ(130)、及びファイアアセンブリ(140)は、3つの別個の駆動アセンブリとして概略的に示されているが、他のバージョンでは、カッター駆動アセンブリ(120)、穿刺器駆動アセンブリ(130)、及びファイアアセンブリ(140)の様々な要素を組み合わせて単一の駆動アセンブリまたは複数の駆動アセンブリにして、本明細書に記載のシーケンスに従ってカッター(40)及び穿刺器(22)の運動を駆動できることを理解されたい。いくつかのバージョンでは、カッター駆動アセンブリ(120)、穿刺器駆動アセンブリ(130)、及びファイアアセンブリ(140)は、その開示が参照により本明細書に組み込まれる、2019年4月11日に出願され「Core Needle Biopsy Device for Collecting Multiple Samples in a Single Insertion」と題された米国第16/381,573号の少なくとも一部の教示に従って構築され得る。
【0040】
C.組織試料ホルダの実施例
上記のように、本バージョンでは、針アセンブリ(20)は、1回の挿入で複数の試料を収集できるコア針型組織採取アセンブリとして構成されている。いくつかのバージョンでは、組織試料が収集されるたびに、組織試料は、操作者によって組織収集フィーチャ(54)から物理的に摘出され、別の場所(例えば、ホルマリンジャー)に蓄積され得る。しかしながら、この物理的摘出は、生検処置に追加のステップを追加し、それによって処置時間を増加させる可能性があるため、いくつかのバージョンでは望ましくない場合がある。さらに、この物理的摘出は、生検処置の全体を通じて、収集された組織試料を追跡することを操作者に要求することにより、生検処置に余分な変動要素を導入する可能性がある。この物理的摘出はまた、生検処置の全体を通じて、操作者が頻繁に握り直すことの原因となる可能性があり、このことは一般に望ましくない場合がある。したがって、いくつかのバージョンでは、生検装置(10)内に組織試料ホルダまたは他の試料収集機構を含めて、生検処置全体を通じて、組織試料の収集及び保管を行うことが望ましい場合がある。
【0041】
図5及び
図6は、上記の生検装置(10)に容易に組み込むことができる組織試料ホルダ(200)のバージョンを示す。本バージョンの組織試料ホルダ(200)は、略円筒形外側ハウジング(210)内に配置された抽出機構(240)を含む。組織試料ホルダ(200)は、抽出機構(240)の回転を使用して、生検処置中に針アセンブリ(20)の組織収集フィーチャ(60)から複数の組織試料を収集するように、一般的に構成される。以下にさらに詳細に説明するように、組織試料ホルダ(200)は、任意の適切な数のバルク収集構成で組織試料を収集し保存するように一般的に構成される。
【0042】
外側ハウジング(210)は、外側ハウジング(210)によって画定されたチャンバ内に抽出機構(240)を封入するように一般的に構成される。本バージョンでは、外側ハウジング(210)は、要素の組み合わせから形成されているが、他のバージョンでは単一の要素が使用されてもよい。具体的には、本バージョンの外側ハウジング(210)は、取り外し可能なカバー(212)(カップ、試料カップ、試料ウィンドウ、試料レシーバ、または試料アキュムレータとも呼ばれる)を含んでおり、このカバー(212)は、カバー(212)を受容するように構成された生検装置(10)の本体(12)の一部に固定されるように構成されている。したがって、生検装置(10)のカバー(212)及び本体(12)の組み合わせは、共に、外側ハウジング(210)を画定する。本バージョンでは、カバー(212)及び本体(12)は、共に、組織試料ホルダ(200)の内部を外部環境から遮断し得る。したがって、いくつかのバージョンでは、カバー(212)及び/または本体(12)は、カバー(212)と本体(12)との間の流体シール及び/または気密シールを促進するために、特定のシーリング要素を含み得る。
【0043】
図7では、カバー(212)をより詳細に示す。カバー(212)は、以下にさらに詳細に説明するように、抽出機構(240)と係合することにより、1つ以上の組織試料の収集を容易にするように一般的に構成される。1つ以上の組織試料の収集を容易にするためのカバー(212)のフィーチャは、本明細書ではカバー(212)と一体になっているものとして説明されているが、他のバージョンでは、係るフィーチャは、カバー(212)、または生検装置(10)の他の部分のいずれかに固定された別個の構成要素であってもよいことを理解されたい。
【0044】
図7に最もよく示されているように、カバー(212)は、概してD字形の外壁(214)を含む。外壁(214)は、本体装置(10)の本体(12)の少なくとも一部を覆って、外壁(214)によって画定された内部内に抽出機構(240)の少なくとも一部を封入するように構成される。外壁(214)は、組織試料ホルダ(200)の効用を促進させるために、外壁(214)の一部から突出する様々なフィーチャを含む。例えば、外壁(214)は、穿刺器インタフェース(216)、試料チャンバ(218)、及び補助試料キャッチ(220)(試料ナイフ、セカンダリキャッチ、セカンダリレッジ、または試料スクレーパとも呼ばれる)を画定する。穿刺器インタフェース(216)、試料チャンバ(218)、及び試料キャッチ(220)は、一般に、抽出機構(240)と協調的に動作して、針アセンブリ(20)を介して得られた1つ以上の組織試料を収集し、保存し得る。
【0045】
穿刺器インタフェース(216)は、外壁(214)の一部からある角度で内側に(例えば、上方に、横方向に、または両方の組み合わせで)突出する。穿刺器インタフェース(216)は、わずかなレッジ、棚状部、またはオーバハングを画定する。下記に説明されるように、穿刺器インタフェース(216)によって画定されるレッジは、1つ以上の組織試料を試料チャンバ(218)へ向かわせるために、端部(50)の一部に近接して配置され得る。さらに、穿刺器インタフェース(216)の角度の付いた突起は、試料チャンバ(218)を外壁(214)の内部の残りの部分から分離して、1つ以上の組織試料を収集するための個別の領域を少なくとも部分的に画定する。
【0046】
試料チャンバ(218)は、複数の組織試料を受け入れるように一般的に構成される。上記のように、試料チャンバ(218)の少なくとも一部は、穿刺器インタフェース(216)によって画定される。具体的には、本バージョンにおける穿刺器インタフェース(216)は、試料チャンバ(218)の1つの側面を画定する。一方、試料チャンバ(218)の対向する面及び床は、外壁(214)によって画定される。具体的には、外壁(214)の湾曲部は、穿刺器インタフェース(216)に向かい合った試料チャンバ(218)の側面を画定し、床は、外壁(214)の横方向の延長部によって画定される。これらのフィーチャは、共に、試料チャンバ(218)を画定する外壁(214)内に凹部を画定する。
【0047】
試料キャッチ(220)は、外壁(214)の上部から内側に延在して、外壁(214)の内部への突起を画定する。以下にさらに詳細に説明するように、試料キャッチ(220)は、抽出機構(240)の1つ以上の部分と係合して、組織試料を試料キャッチ(220)の表面上に移送するように一般的に構成される。そのような機能性を促進するために、試料キャッチ(220)は様々な構成を有してもよい。例えば、本バージョンでは、試料キャッチ(220)は、外壁(214)の遠位端から外壁(214)の近位端まで延在する矩形の部材として構成される。任意選択で、試料キャッチ(220)の内側最端部は、いくつかのバージョンでは角度を付けられて、抽出機構(240)の一部から組織試料を掻き取る、またはその他の方法で摘出するために使用され得るエッジを提供してもよい。本バージョンの試料キャッチ(220)は、一般に矩形であるが、他のバージョンでは、試料キャッチ(220)は、湾曲等の様々な代替形状を呈し得る。さらに、いくつかのバージョンの試料キャッチ(220)は、図示のように単一の連続した部分であるのではなく、複数の歯または延長部材を含む場合がある。
【0048】
カバー(212)は、生検装置(10)の本体(12)とのカバー(212)の係合を促進するように構成された特定のフィーチャをさらに含む。具体的には、カバー(212)は、グリップ(222)、近位壁(224)、及び1つ以上の係合部材(228)を含む。グリップ(222)は、本体(12)からカバー(212)を取り外す間、操作者によるカバー(212)の把持を助長するように構成される。よって、本バージョンのグリップ(222)は、外壁(214)の外面から突出する複数の隆起部またはリブを含む。当然のことながら、他のバージョンでは、グリップ(222)は、刻み目、ローレット加工、及び/またはその他のグリップ促進構造を含んでもよい。
【0049】
近位壁(224)は、外壁(214)の近位端を横切って横方向に延在する。近位壁(224)は、本体(12)と協働してカバー(212)によって画定されるチャンバを囲むように一般的に構成される。いくつかのバージョンでは、近位壁(224)は、カバー(212)から取り外し可能であり得る別個の構成要素であってもよい。カバー(212)の内部へのアクセスを促進するために、近位壁はアクセス開口部(226)をさらに含む。アクセス開口部(226)は、カバー(212)の中に、またはカバー(212)を通って延在し得る様々な構造の形状に対応するように、一般的に構成される。例えば、本バージョンでは、カッター(40)及び端部(50)の両方が、カバー(212)の一部の中に、またはカバー(212)の一部を通って延在し得る。したがって、アクセス開口部(224)は、カッター(40)と端部(50)の少なくとも一部との両方を収容する大きさ及び形状を有する。
【0050】
係合部材(228)は、外壁(214)の底面から延在している。係合部材(228)は、本体(12)の少なくとも一部に係合して、カバー(212)を本体(12)に解放可能に固定するように、一般的に構成される。例えば、いくつかのバージョンでは、本体(12)は、カバー(212)によって覆われてもよい、または封入されてもよい、ノッチ、凹部、刻み目、窪み、及び/またはその他を含んでもよい。そのようなノッチ、凹部、刻み目、窪み、または他のフィーチャは、針アセンブリ(20)の一部がカバー(212)の少なくとも一部を通して見え得るように、針アセンブリ(20)の一部をその中に露出させることができる。したがって、係合部材(228)は、カバー(212)の本体(12)への結合を容易にし、カバー(212)による本体(12)の一部の封入を促進し得る。本バージョンでは、係合部材(228)は、本体(12)の対応するフィーチャに嵌め込み係合するように構成され得るスナップ嵌めファスナを含む。当然のことながら、様々な代替の締結機構が使用されてもよい。
【0051】
図8に最もよく示すように、抽出機構(240)は、駆動体(242)(回転可能部材、駆動シャフト、または作動部材とも呼ばれる)及びワイパー(250)(試料ブレード、または試料マニピュレータとも呼ばれる)を含む。本バージョンの駆動体(242)は、外側ハウジング(210)の内部内で回転可能である細長いシャフトとして構成される。具体的には、駆動体(242)は、複数の組織試料の収集を容易にするため、完全に360°以上回転するように構成され得る。いくつかのバージョンでは、駆動体(242)は、本体(12)内で近位に延在し得、駆動体(242)が駆動アセンブリ(100)で駆動され得るように、駆動アセンブリ(100)と連絡し得る。そのようなバージョンでは、駆動体(242)の移動は、穿刺器(22)及びカッター(40)の移動と共に、所定のシーケンスであってもよい。さらに、駆動体(242)は、いくつかのバージョンでは、生検装置(10)の他の構成要素の移動を駆動するように構成され得る。例えば、いくつかのバージョンでは、駆動体(242)は、カッター(40)の端部(50)を解放して、カッター(40)のファイアを容易にするために使用され得る。当然、駆動体(242)の他の好適な用途は、本明細書の教示を考慮して、当業者には明らかであろう。
【0052】
駆動体(242)は、駆動体(242)を通って横方向に延びる1つ以上の開口部(244)を含む。開口部(244)は、駆動体(242)へのワイパー(250)の結合を可能にするために、ワイパー(250)の少なくとも一部を受容するように、一般的に構成される。そのため、開口部(244)は、穿刺器インタフェース(216)、試料チャンバ(218)及び/または試料キャッチ(220)等、組織試料ホルダ(200)の他の構成要素と位置合わせされる点で、駆動体(242)の遠位端に近接して、位置決めされる。
【0053】
図8及び
図9に最もよく示すように、ワイパー(250)は、駆動体(242)の開口部(244)に結合するように構成されており、駆動体(242)が、ワイパー(250)を回転させて穿刺器(22)のノッチ(26)から組織試料を摘出し、その組織試料を組織試料ホルダ(200)の試料チャンバ(218)内に移動させることができるようにする。理解されるように、ワイパー(250)は、組織試料ホルダ(200)の他の部分と協調的に動作して、組織試料を発射体として試料チャンバ(218)内に推進させるように、一般的に構成される。組織試料のこの推進は、スラッピング、フリッキング、スナッピング等の様々な方法で特徴付けられ得る。本バージョンは単一のワイパー(250)を含むが、他のバージョンでは複数のワイパー(250)が使用され得ることを理解されたい。
【0054】
ワイパー(250)は、取り付け部(252)と、操作部(256)とを含む。取り付け部(252)は、駆動体(242)の対応する開口部(244)に係合するように構成された1つ以上のコネクタ(254)を含む。本バージョンでは、コネクタ(254)はそれぞれ、ワイパー(250)を駆動体(242)に固定するために、キノコ形のコネクタまたは他の締まり嵌めタイプのフィーチャとして、一般的に構成される。当然ながら、他のバージョンでは、コネクタ(254)の様々な代替構成が使用されてもよい。そのような代替構成では、締まり嵌めが使用され得る。あるいは、他の構成では、スナップ嵌めが使用されてもよい。さらに他の構成では、オーバーモールドまたは接着接合等の永久的な締結が使用され得る。
【0055】
操作部(256)は、湾曲本体(258)であって、湾曲本体(258)の一方の側に係合面(260)があり、湾曲本体(258)の別の反対の側に複数のリブ(262)(フィンとも呼ばれる)がある、湾曲本体(258)を含む。湾曲本体(258)の湾曲は、一般に、駆動体(242)によって提供される回転の方向にある。言い換えれば、湾曲本体(258)は、駆動体(242)から離れて横方向に延在し、それとともに駆動体(242)の長手方向軸からも離れて湾曲している。「湾曲した」という用語は、本明細書では湾曲本体(258)に関連して使用されるが、いくつかのバージョンでは、湾曲本体(258)は、任意選択で駆動体(242)から真っ直ぐに延び、湾曲していなくてもよいことを理解されたい。以下にさらに詳細に説明するように、湾曲本体(258)の湾曲は、組織試料の操作を容易にするために、特定の所定のシーケンスで組織試料ホルダ(200)の他の部分との係合を促進する。
【0056】
係合面(260)は、概して平坦で滑らかである。係合面(260)の配向は、係合面(260)がわずかに凹面を画定するように、湾曲本体(258)の内側にある。係合面(260)は、組織試料と接触して、組織試料を穿刺器(22)のノッチ(26)から試料チャンバ(218)に移動させるように構成される。いくつかのバージョンでは、係合面(260)は、係合面(260)と組織試料との間の付着または粘着を防止する特定のフィーチャをさらに含み得る。例えば、いくつかのバージョンでは、係合面(260)(またはワイパー(250)の全ての外面)は、係合面(260)への組織試料の粘着を防ぐために、疎水性コーティングまたは非粘着コーティングを含み得る。さらに、または代替的に、係合面(260)のいくつかのバージョンは、係合面(260)に組織が付着する傾向を低減させ得る隆起部または他の滑らかでない表面のフィーチャを含み得る。そのような実施例では、隆起部の存在により、コーティングの必要性が低減し得る。さらに他のバージョンでは、係合面(260)は、親水性コーティングを含み得る。
【0057】
リブ(262)は、係合面(260)の反対側の湾曲本体(258)の表面上で取り付け部(252)から横方向に延びる。各リブ(262)の厚さは、各リブ(262)が取り付け部(252)から延びるにつれて概して増加する。この厚さの増加により、取り付け部(252)から横方向にオフセットされた領域において、ワイパー(250)の材料量が増加する。このような材料量の増加は、一般に、ワイパー(250)の質量中心を変化させ、それにより重量配分の増強を促進させることが望ましい。上記のように、及び以下にさらに詳細に説明されるように、ワイパー(250)は、組織試料を推進させる、スラップする、またはフリックするように、一般的に構成される。したがって、組織試料の所望の操作を促進するために、ワイパー(250)の外側端に向かって質量が集中することが望ましい場合がある。さらに、いくつかのバージョンでは、リブ(262)の構造は、ワイパー(250)の構造内の少なくともいくらかの剛性を促進するために使用され得る。
【0058】
本バージョンの全てのリブ(262)は、一般に、(駆動体(242)の軸に対して)均一な幅であり、互いに対して間隔を置いて配置される。いくつかのバージョンでは、1つ以上の個々のリブ(262)の幅及び/または間隔は、ワイパー(250)のバランス特性に影響を与えるように修正され得ることを理解されたい。例えば、いくつかのバージョンでは、ワイパー(250)の特定の領域にリブ(262)の質量を集中させるために、1つ以上のリブ(262)を、他のリブ(262)よりも幅広にする場合があり、またはいくつかのリブ(262)を、他のリブ(262)よりも密集した間隔を置いて配置させる場合がある。単なる例示として、いくつかのバージョンでは、ワイパー(250)の近位端上のリブ(262)は、ワイパー(250)の近位端に向かって質量を集中させるために、他のリブ(262)よりも約3.5倍以上の幅を有し得る。
【0059】
本実施例のワイパー(250)は単一の材料片のものであるが、他のバージョンでは、ワイパー(250)は1つ以上の方法で分割されてもよいことを理解されたい。例えば、いくつかのバージョンでは、ワイパー(250)は1つ以上のスロットを含んでもよく、スロットは、係合面(260)を異なるセクションに分割するために使用されてもよく、各セクションは他のセクションとは独立して曲がるように構成される。このようなスロットは、ワイパー(250)の外縁から取り付け部(252)に向かって内側に延びてもよい。そのようなバージョンでは、各スロットの特定の長さは、ワイパー(250)の幅の25~75%であり得る。さらに他のバージョンでは、そのようなスロットは、ワイパー(250)の全幅に延在し、ワイパー(250)を完全に分割してもよい。言い換えれば、いくつかのバージョンでは、ワイパー(250)は、駆動体(254)の長さに沿った様々な位置で駆動体(254)に接続された複数の別個のワイパー(250)として構成されてもよい。
【0060】
本バージョンでは、ワイパー(250)は、柔軟性と剛性との間のバランスを提供する特定の特性を有する材料を含む。柔軟性と剛性との間の適切なバランスを有する材料の例としては、例えば、ポリマーまたはゴムが挙げられ得る。いくつかのバージョンでは、使用される特定の材料に関係なく、このバランスはデュロメータとして特徴付けられ得る。様々な適切なデュロメータを使用してもよい。例えば、本バージョンでは、85のデュロメータを使用することができる。他のバージョンでは、76.5~93.5のデュロメータを使用することができる。当然、他のバージョンでは、本明細書の教示を考慮して当業者には明らかであるように、様々な適切なデュロメータが使用され得る。
【0061】
図10は、生検装置(10)が穿刺器(22)のノッチ(26)から組織試料を抽出するように構成された場合の、抽出機構(240)、外側ハウジング(210)、カッター(40)の端部(50)、及び穿刺器(22)の間の関係を示す。この構成では、穿刺器(22)は、ノッチ(26)を端部(50)の組織収集フィーチャ(60)と合わせるために、近位に引っ込められる。一方、端部(50)は、外側ハウジング(210)内に端部(50)が配置されるように、遠位に進められる。具体的には、端部(50)の組織収集フィーチャ(60)は、外側ハウジング(210)の穿刺器インタフェース(216)及び抽出機構(240)のワイパー(250)の両方と位置合わせされる。このアライメントでは、組織収集フィーチャ(60)は、穿刺器(22)のノッチ(26)に向かって、かつ試料チャンバ(218)中に延在する経路を画定する。したがって、ワイパー(250)は、組織収集フィーチャ(60)によって画定された湾曲経路に沿ってスイープして、組織試料をノッチ(26)から試料チャンバ(218)内に運搬することができる。
【0062】
図11A~
図11Dは、組織試料をノッチ(26)から試料チャンバ(218)内に運搬するためにワイパー(250)を使用する実施例を示す。
図11Aに示すように、穿刺器(22)及びカッター(40)は、最初に、生検装置(10)が組織試料の抽出のために構成されている上記の位置で開始し得る。これは、組織試料を組織試料ホルダ(200)の内部に露出させるために、穿刺器(22)のノッチ(26)が、端部(50)の組織収集フィーチャ(60)と合わせられるように、引っ込められることに対応する。この段階で、抽出機構(240)の駆動体(242)が回転して、ワイパー(250)を約9時の位置に配置させ、ワイパーが組織収集フィーチャ(60)のわずかに上に配置されるようにする。
【0063】
生検装置(10)が、上記に説明され、
図11Aに示されるように、組織試料の抽出を行うように構成されると、組織試料を抽出するために、抽出機構(240)が使用され得る。組織試料を抽出するために、駆動体(242)は、(生検装置(10)の遠位端から生検装置(10)の近位端に向かって見て)反時計回り方向に回転して、ワイパー(250)の一部を端部(50)の組織収集フィーチャ(60)に接触させるように、移動させ得る。
図11Bに示すように、この駆動体(242)の回転は、ワイパー(250)と組織収集フィーチャ(60)との間の係合が達成された時点で継続されて、ワイパー(250)と組織収集フィーチャ(60)との間の干渉のために、ワイパー(250)に張力が加えられ得る。このように、ワイパー(250)に張力が加えられると、
図11Bに示すように、ワイパー(250)がいくらか曲がることになり得る。すなわち、駆動体(242)は、生検装置(10)の一部に対してワイパー(250)を曲げるように構成され得る。いずれにしても、加えられた張力は、ワイパー(250)の一部が組織収集フィーチャ(60)と係合することによって固定位置に保持されている間、駆動体(242)が回転し続けるので、ワイパー(250)内に少なくともいくらかの位置エネルギーを蓄え得る。
【0064】
駆動体(242)がさらに回転すると、ワイパー(250)は、ワイパー(250)が組織収集フィーチャ(60)の一部を通り越して引っ張られるまで、曲がり続けることができる。ワイパー(250)が組織収集フィーチャ(60)の一部を通り越すように引かれると、ワイパー(250)は組織収集フィーチャ(60)との係合から突然解放され、それにより、ワイパー(250)内に蓄積された位置エネルギーを放出することができる。この蓄積された位置エネルギーの放出の間、ワイパー(250)は、組織収集フィーチャ(60)によって画定された湾曲の周りを急速に前進し、穿刺器(22)のノッチ(26)内に入り、ノッチ(26)内の組織試料(TS)と係合し得る。その後、組織試料(TS)がワイパー(250)の係合面(260)上に配置された状態でワイパー(250)の急速な移動が継続することにより、
図11Cに示されるように、組織試料(TS)がノッチ(26)から試料チャンバ(218)に向かって推進され得る。
【0065】
ワイパー(250)が蓄積された位置エネルギーを消費するにつれて、ワイパー(250)の動きは急速に減速して(または状況次第では逆転することさえもある)、駆動体(242)の動きとほぼ一致し得る。ワイパー(250)の動きが遅くなるとき、組織試料(TS)の運動量は、ワイパー(250)の初期方向に継続し得る。したがって、組織試料(TS)は、この段階でワイパー(250)から分離し、
図11Dに示すように、ワイパー(250)から試料チャンバ(218)に向かって推進され得る。さらに、または代替的に、試料キャッチ(220)は、組織試料(TS)を推進するためのワイパー(250)の突然の減速に寄与し得る。いずれの場合も、ワイパー(250)からの位置エネルギーの放出により、組織試料(TS)が、一般に、穿刺器(22)のノッチ(26)から試料チャンバ(218)内に放り込まれ、放り投げられ、または発射されることになり得る。
【0066】
一部のシナリオでは、ワイパー(250)と組織試料(TS)とが様々な理由から分離しない場合がある。例えば、いくつかの状況では、組織試料(TS)は、非定型的に乾燥しているか、または非定型的に湿潤している場合がある。その結果、組織試料(TS)は、接着性または粘着性が高くなり得、したがって、ワイパー(250)に付着する傾向を有し得る。他の状況では、組織試料(TS)は、より一般的な組織試料(TS)よりも密度が低い場合がある。その結果、組織試料(TS)は、運動量が少なくなり、ワイパー(250)から分離することになり得る。状況に関係なく、分離が失敗するシナリオでは、試料キャッチ(220)は、ワイパー(250)が試料キャッチ(220)を通り越して回転するときに、ワイパー(250)から組織試料(TS)を掻き取るか、または他の方法で摘出するセカンダリ分離装置として機能し得る。
【0067】
組織試料(TS)がワイパー(250)から正常に分離され、試料チャンバ(218)内に堆積されると、駆動体(242)は、回転を続けて、ワイパー(250)を
図11Aに示す位置に戻し得る。その後、穿刺器(22)及びカッター(40)を使用して、別の組織試料を切り離し、収集することができ、
図11A~
図11Dに関して上で述べたプロセスを繰り返して、試料チャンバ(218)内に1つ以上の後続の組織試料を収集してもよい。その後、このプロセスは、所望の数の組織試料が収集されるまで繰り返され得る。
【0068】
II.例示的な組み合わせ
以下の例は、本明細書の教示を組み合わせまたは適用し得る様々な非網羅的な方法に関する。以下の例は、本願では、または本願に後続する出願では、いつでも提示され得る任意の「特許請求の範囲」の適用範囲を限定することを意図してはいないことを理解されたい。免責事項は意図されていない。以下の例は、単に例示を目的としたものにすぎないものとして提供される。本明細書の様々な教示は、他の多くの方法で配置及び適用され得ることが想到される。また、いくつかの変形例は、下記の例で言及される特定の特徴を省略し得ることが想到される。したがって、後で発明者によって、または対象となる発明者の後継者等によって、別段に明白に示されていない限り、下記に言及される態様または特徴のいずれも重大なものとみなすべきではない。下記に言及するものを越える追加の特徴を含む、本願に、または本願に関連する後続の出願に、いずれかの「特許請求の範囲」が提示された場合、それらの追加の特徴は、特許性に関連する何らかの理由で追加されたものと推定するものではない。
【0069】
実施例1
コア針生検装置であって、針アセンブリであって、前記針アセンブリは、穿刺器及び中空カッターを含み、前記穿刺器は、鋭利な遠位先端部と、前記遠位先端部の近位にあるノッチとを含み、前記穿刺器は、前記カッター内に摺動可能に配置されて、前記穿刺器の前記ノッチ内に組織試料を切り離す、前記針アセンブリと、前記穿刺器及び前記カッターを選択的に移動させるように構成された駆動アセンブリと、試料チャンバ、駆動体、及びワイパーを有する組織試料ホルダであって、前記駆動体が、切り離された組織試料を前記試料チャンバ内に操作するために、前記生検装置の一部に対して前記ワイパーを曲げるように構成されている、前記組織試料ホルダと、を備える、前記コア針生検装置。
【0070】
実施例2
前記駆動体は、回転可能なシャフトを含み、前記ワイパーは、前記シャフトの回転が、前記穿刺器に対して前記ワイパーを回転させて、それによって、切り離された組織試料を前記試料チャンバ内に操作するように構成されるように、前記シャフトに固定される、実施例1に記載のコア針生検装置。
【0071】
実施例3
前記針アセンブリは、前記カッターの近位端に関連するカッター端部をさらに備え、前記カッター端部は、前記ワイパーを係合するように構成されたレッジを含む、実施例1または実施例2に記載のコア針生検装置。
【0072】
実施例4
前記カッター端部は、前記穿刺器の一部に向かって延在する曲面を含む、実施例3に記載のコア針生検装置。
【0073】
実施例5
前記組織試料ホルダは、前記生検装置のハウジングに取り外し可能に結合するように構成された外側カバーをさらに含み、前記外側カバーは、前記試料チャンバの少なくとも一部を画定する、実施例1~4のいずれか1つ以上に記載のコア針生検装置。
【0074】
実施例6
前記外側カバーが、前記試料チャンバを画定する1つ以上の壁を含む、実施例5に記載のコア針生検装置。
【0075】
実施例7
前記外側カバーは、前記穿刺器の一部に近接して配置された穿刺器インタフェースを含む、実施例5または実施例6に記載のコア針生検装置。
【0076】
実施例8
前記外側カバーが試料キャッチを含み、前記試料キャッチが、前記ワイパーの一部と係合して前記ワイパーから組織試料を掻き取るように構成される、実施例5~7のいずれか1つ以上に記載のコア針生検装置。
【0077】
実施例9
前記試料キャッチが、前記試料チャンバに近接して配置された、実施例8に記載のコア針生検装置。
【0078】
実施例10
前記外側カバーは、前記外側カバーを前記生検装置の前記ハウジングに解放可能に固定するように構成される1つ以上のコネクタを含む、実施例5~9のいずれか1つ以上に記載のコア針生検装置。
【0079】
実施例11
前記組織試料ホルダが、単一のワイパーを含む、実施例1~10のいずれか1つ以上に記載のコア針生検装置。
【0080】
実施例12
前記ワイパーが、76.5~93.5のデュロメータを有する材料を含む、実施例1~11のいずれか1つ以上に記載のコア針生検装置。
【0081】
実施例13
前記ワイパーが、約85のデュロメータを有する材料を含む、実施例1~12のいずれか1つ以上に記載のコア針生検装置。
【0082】
実施例14
前記ワイパーは疎水性コーティングを有する、実施例1~13のいずれか1つ以上に記載のコア針生検装置。
【0083】
実施例15
遠位端を有する本体をさらに備え、前記針アセンブリは、前記本体の前記遠位端から遠位に延在し、前記組織試料ホルダは、前記本体の前記遠位端に配置される、実施例1~14のいずれか1つ以上に記載のコア針生検装置。
【0084】
実施例16
コア針生検装置と共に使用するための組織試料ホルダであって、前記コア針生検装置は、組織試料を切り離すために、試料ノッチを有する穿刺器と、前記試料ノッチに対して移動可能であるカッターとを含み、試料チャンバ、及びワイパーキャッチを画定する本体と、切り離された組織試料を前記穿刺器の前記試料ノッチから前記本体の前記試料チャンバの中へ操作するために前記組織試料ホルダの一部に対して移動可能なワイパーであって、前記ワイパーキャッチは、前記ワイパーと係合して前記ワイパーの前記構造内に位置エネルギーを蓄えるように構成される、前記ワイパーと、を備える、前記組織試料ホルダ。
【0085】
実施例17
回転可能なシャフトをさらに備え、前記ワイパーは、前記シャフトから半径方向外側へ延在し、前記本体は、前記試料チャンバを画定する外壁を含み、前記ワイパーは、前記本体の前記外壁内で回転して、切り離された組織試料を前記試料チャンバ内で移動させるように構成されている、実施例16に記載の組織試料ホルダ。
【0086】
実施例18
前記ワイパーは湾曲部を画定し、前記湾曲部は、前記シャフトの回転方向に対応する方向に配向された湾曲を画定する、実施例17に記載の組織試料ホルダ。
【0087】
実施例19
前記ワイパーは、切り離された組織試料に係合するように構成された係合面を画定し、前記ワイパーは、前記係合面の反対側の前記ワイパーの表面に沿って延在する複数のリブを含む、実施例16~18のいずれか1つ以上に記載の組織試料ホルダ。
【0088】
実施例20
生検装置を使用して組織試料を収集するための方法であって、穿刺器によって画定された試料ノッチを組織試料ホルダ内に近位に引き込むことと、前記組織試料ホルダ内でワイパーを移動させて、前記ワイパーをレッジと係合させることと、前記レッジに対して前記ワイパーを曲げて、前記ワイパー内に位置エネルギーを蓄積させることと、前記ワイパーを移動させて、前記ワイパーを前記レッジから取り外し、前記蓄積された位置エネルギーを放出して、切り離された組織試料を前記組織試料ホルダの試料チャンバ内に推進させることと、を含む、前記方法。
【0089】
実施例21
前記ワイパーを移動させる前記行為は、前記ワイパーに結合されたシャフトを使用して前記ワイパーを回転させることを含む、実施例20に記載の方法。
【0090】
実施例22
前記ワイパーを曲げる前記行為は、前記ワイパーに結合された前記シャフトを回転させることを含む、実施例21に記載の方法。
【0091】
実施例23
複数の組織試料を収集するために、前記シャフトを360°以上回転させることをさらに含む、実施例21または実施例22に記載の方法。
【0092】
実施例24
前記組織試料ホルダの試料キャッチと交わるように前記ワイパーをスイープさせるために、前記ワイパーを移動させることをさらに含む、実施例20~23のいずれか1つ以上に記載の方法。
【0093】
実施例25
生検装置であって、プローブ及びホルスターによって画定された本体と、前記プローブから遠位に延在する針アセンブリであって、前記針アセンブリが組織試料を切り離すように構成されている、前記針アセンブリと、試料チャンバを画定する本体と、駆動部材と、前記駆動部材の一部から延在するワイパーとを有する組織試料ホルダであって、前記駆動部材は、前記ワイパーを前記生検装置の一部と係合させるように移動させて、前記ワイパーの可変速度での移動を駆動し、それによって組織試料を、前記ワイパーから前記試料チャンバ内に推進させるように構成されている、前記組織試料ホルダと、を備える、前記生検装置。
【0094】
実施例26
前記駆動部材は、回転可能なシャフトを含み、前記ワイパーは、前記シャフトの回転が、前記針アセンブリの一部に対して前記ワイパーを回転させて、それによって、前記組織試料を前記試料チャンバ内に操作するように構成されるように、前記シャフトに固定される、実施例25に記載の生検装置。
【0095】
実施例27
前記針アセンブリは、カッター及び穿刺器を含み、前記穿刺器は、前記カッター内で同軸に配置され、前記穿刺器は、前記組織試料を受け入れるように構成されたノッチを含む、実施例25または実施例26に記載の生検装置。
【0096】
実施例28
前記ワイパーが、前記穿刺器の前記ノッチの長さに対応する長さを画定する、実施例27に記載の生検装置。
【0097】
実施例29
前記ワイパーが、前記穿刺器の前記ノッチ内に受容されるように構成されている、実施例25~28のいずれか1つ以上に記載の生検装置。
【0098】
実施例30
前記ワイパーは、組織係合面と、前記組織係合面の反対側の後面とを有する、実施例25~29のいずれか1つ以上に記載の生検装置。
【0099】
実施例31
前記ワイパーは湾曲を画定し、前記組織係合面は、前記組織係合面が凹面を画定するように前記湾曲に関連付けられている、実施例30に記載の生検装置。
【0100】
実施例32
前記組織係合面は疎水性コーティングを有する、実施例30または実施例31に記載の生検装置。
【0101】
実施例33
前記後面は複数のリブを有し、前記複数のリブは、前記ワイパーの内端から前記ワイパーの外端まで延在する、実施例30~32のいずれか1つ以上に記載の生検装置。
【0102】
実施例34
前記複数のリブの各リブは、各リブが前記内端から前記外端まで延在するにつれて増加する厚みを画定する、実施例33に記載の生検装置。
【0103】
実施例35
前記ワイパーは、薄い実質的に矩形の形状を画定する、実施例25~34のいずれか1つ以上に記載の生検装置。
【0104】
実施例36
コア針生検装置であって、本体と、前記本体の一部から遠位に延在する針アセンブリであって、前記針アセンブリは、穿刺器及び中空カッターを含み、前記穿刺器は、鋭利な遠位先端部と、前記遠位先端部の近位にあるノッチとを含み、前記穿刺器は、前記カッター内に摺動可能に配置されて、前記穿刺器の前記ノッチ内に組織試料を切り離す、前記針アセンブリと、前記穿刺器及び前記カッターを選択的に移動させるように構成された駆動アセンブリと、カバー、駆動体、及びワイパーを有する組織試料ホルダであって、前記カバーは前記本体の一部に取り外し可能に固定され、前記カバーは組織試料チャンバを画定し、前記駆動体は、前記ワイパーを前記カバーに対して移動させて、切り離された組織試料を、前記カバーによって画定された前記試料チャンバ内に操作するように構成されている、前記組織試料ホルダと、を備える、前記コア針生検装置。
【0105】
実施例37
前記組織試料ホルダの前記カバーは、穿刺器インタフェースを含み、前記穿刺器インタフェースは、前記組織試料チャンバの一部を画定する、実施例36に記載のコア針生検装置。
【0106】
実施例38
前記組織試料ホルダの前記カバーは、外壁及び穿刺器インタフェースを含み、前記穿刺器インタフェースは、前記外壁の一部からある角度で内側に突出して、前記組織試料チャンバの一部を画定する、実施例36に記載のコア針生検装置。
【0107】
実施例39
前記組織試料ホルダの前記カバーは、穿刺器インタフェースを含み、前記穿刺器インタフェースは、前記試料チャンバの一部を画定し、前記穿刺器インタフェースは、前記切り離された組織試料を前記組織試料チャンバ内に向けるように構成される、実施例36に記載のコア針生検装置。
【0108】
実施例40
前記穿刺器インタフェースは、前記穿刺器の一部に近接して配置されたレッジを画定する、実施例37~39のいずれかに記載のコア針生検装置。
【0109】
実施例41
前記カバーは、前記カバーの一部から前記組織試料チャンバに向かって内側に突出する試料キャッチを含む、実施例36~40のいずれかに記載のコア針生検装置。
【0110】
実施例42
前記カバーは、前記カバーの一部から前記組織試料チャンバに向かって内側に突出する試料キャッチを含み、前記試料キャッチは、前記ワイパーに係合して、前記ワイパーから組織試料を掻き取るように構成される、実施例36~40のいずれかに記載のコア針生検装置。
【0111】
実施例43
前記カバーは、外壁、近位壁、及び前記近位壁から前記外壁によって画定された内部を通って延在する穿刺器インタフェースをさらに含み、前記外壁、前記近位壁、及び前記穿刺器インタフェースは、共に、前記組織試料チャンバを画定する、実施例36及び実施例41~42のいずれかに記載のコア針生検装置。
【0112】
実施例44
前記カバーは、外壁、近位壁、及び前記近位壁から前記外壁を通って延在する穿刺器インタフェースをさらに含み、前記外壁、前記近位壁、及び前記穿刺器インタフェースは、共に、前記組織試料チャンバを画定し、前記外壁は湾曲部を画定し、前記湾曲部は、前記組織試料チャンバの一部を画定し、前記穿刺器インタフェースは、前記湾曲部の反対側に配置される、実施例36及び実施例41~42のいずれかに記載のコア針生検装置。
【0113】
実施例45
前記カバーは、外壁、近位壁、及び前記近位壁から前記外壁を通って延在する穿刺器インタフェースをさらに含み、前記外壁、前記近位壁、及び前記穿刺器インタフェースは、共に、前記組織試料チャンバを画定し、前記外壁は湾曲部を画定し、前記湾曲部は、前記組織試料チャンバの一部を画定し、前記穿刺器インタフェースは、前記湾曲部の反対側に配置され、前記組織試料チャンバの床は、前記外壁の横方向の延長部によって画定される、実施例36及び実施例41~42のいずれかに記載のコア針生検装置。
【0114】
実施例46
前記カバーは、外壁及び穿刺器インタフェースをさらに含み、前記外壁及び前記穿刺器インタフェースは、共に、前記組織試料チャンバに対応する凹部を画定する、実施例36及び実施例41~42のいずれかに記載のコア針生検装置。
【0115】
実施例47
前記針部は、前記カッターの移動を駆動するように構成された端部をさらに含み、前記カバーは、前記端部を摺動可能に受け入れるように構成される、実施例36~46のいずれかに記載のコア針生検装置。
【0116】
実施例48
前記本体はノッチを画定し、前記カバーは前記本体を係合して前記ノッチを囲むように構成される、実施例36~47のいずれかに記載のコア針生検装置。
【0117】
実施例49
前記本体はノッチを画定し、前記カバーは前記本体とスナップ嵌めを形成して前記ノッチを囲むように構成される、実施例36~47のいずれかに記載のコア針生検装置。
【0118】
実施例50
前記カバーの少なくとも一部は透明である、実施例36~49のいずれかに記載のコア針生検装置。
【0119】
実施例51
コア針生検装置であって、凹部を画定する本体と、前記本体の一部から遠位に延在する針アセンブリであって、前記針アセンブリは、穿刺器及び中空カッターを含み、前記穿刺器は、鋭利な遠位先端部と、前記遠位先端部の近位にあるノッチとを含み、前記穿刺器は、前記カッター内に摺動可能に配置されて、前記穿刺器の前記ノッチ内に組織試料を切り離す、前記針アセンブリと、前記穿刺器及び前記カッターを選択的に移動させるように構成された駆動アセンブリと、駆動体及びワイパーを含む組織抽出機構であって、前記駆動体が、前記針アセンブリに対して移動して、前記穿刺器の前記ノッチからの前記組織試料を操作するように構成される、前記組織抽出機構と、試料ウィンドウを含む組織収集アセンブリであって、前記試料ウィンドウが、前記本体の前記凹部を覆うように構成され、前記試料ウィンドウが、前記針アセンブリに近接して配置された試料チャンバを画定し、前記試料チャンバが、前記ワイパーから前記組織試料を受け入れるように構成されている、前記組織収集アセンブリと、を備える、前記コア針生検装置。
【0120】
実施例52
前記試料ウィンドウが、前記本体の前記凹部に取り外し可能に結合される、実施例51に記載のコア針生検装置。
【0121】
実施例53
前記本体と前記試料ウィンドウとの間に配置された1つ以上のシーリング要素をさらに備え、前記1つ以上のシーリング要素は、前記試料ウィンドウと前記本体との間にシールを提供するように構成される、実施例51または実施例52のいずれかに記載のコア針生検装置。
【0122】
実施例54
前記針アセンブリの一部は、前記針アセンブリの前記一部が前記試料ウィンドウを通して見えるように、前記凹部内に露出している、実施例51~53のいずれかに記載のコア針生検装置。
【0123】
実施例55
コア針生検装置であって、凹部を画定する本体と、前記本体の一部から遠位に延在し、前記凹部を通って近位に延在する針アセンブリであって、前記針アセンブリは、穿刺器及び中空カッターを含み、前記穿刺器は、鋭利な遠位先端部と、前記遠位先端部の近位にあるノッチとを含み、前記穿刺器は、前記カッター内に摺動可能に配置されて、前記穿刺器の前記ノッチ内に組織試料を切り離す、前記針アセンブリと、前記穿刺器及び前記カッターを選択的に移動させるように構成された駆動アセンブリと、駆動体及びワイパーを含む組織抽出機構であって、前記ワイパーが、前記ワイパーの一部から外側へ突出する、前記組織抽出機構と、試料ウィンドウを含む組織収集アセンブリであって、前記試料ウィンドウが、前記本体の前記凹部を覆うように構成され、前記試料ウィンドウが横方向突起を含み、前記横方向突起が、前記針アセンブリに近接して配置された試料チャンバを画定し、前記組織抽出機構の前記駆動体は、前記組織試料を前記穿刺器の前記ノッチから前記試料チャンバ内に操作するために、前記本体内で回転するように構成されている、前記組織収集アセンブリと、を備える、前記コア針生検装置。
【0124】
実施例56
前記駆動体は、前記カバーに対して前記ワイパーを回転させるように構成される、実施例36~50及び実施例55のいずれかに記載のコア針生検装置。
【0125】
実施例57
前記駆動体は、前記針アセンブリによって画定される長手方向軸に対して前記ワイパーを横方向に移動させるように構成される、実施例36~50及び実施例55のいずれかに記載のコア針生検装置。
【0126】
実施例58
前記駆動体は、前記カバーの前記組織試料チャンバに向かって前記穿刺器の前記ノッチにわたって前記ワイパーを移動させるように構成される、実施例36~50及び実施例55~57のいずれかに記載のコア針生検装置。
【0127】
実施例59
生検装置を使用して組織試料を収集するための方法であって、組織試料チャンバを画定するカバーに向かって、穿刺器によって画定された試料ノッチに対してワイパーを回転させることと、前記穿刺器の前記ノッチから前記組織試料チャンバ内に第1の組織試料をぬぐい取ることによって、前記第1の組織試料が前記組織試料チャンバ内に保持されるようにすることと、前記第1の組織試料が前記組織試料チャンバ内に配置された状態で、前記生検装置から前記カバーを取り外すこととを含む、前記方法。
【0128】
実施例60
前記穿刺器の前記ノッチから前記組織試料チャンバ内に第2の組織試料をぬぐい取って、前記第1の組織試料と前記第2の組織試料との両方を前記組織試料チャンバ内に収容することをさらに含む、実施例59に記載の方法。
【0129】
実施例61
前記カバーを取り外すステップの後、前記組織試料チャンバから前記第1の組織試料及び前記第2の組織試料を収集するステップをさらに含む、実施例59に記載の方法。
【0130】
実施例62
前記ワイパーを回転させるステップは、前記穿刺器によって画定された長手方向軸に対して横方向に前記ワイパーを移動させることを含む、実施例59~61のいずれかに記載の方法。
【0131】
実施例63
前記第1の組織試料をぬぐい取るステップは、前記第1の組織試料を前記ワイパーから前記カバーの前記組織試料チャンバ内に推進させることを含む、実施例59~62のいずれかに記載の方法。
【0132】
実施例64
前記第1の組織試料をぬぐい取るステップは、前記カバーによって画定された試料キャッチと交わるように前記ワイパーの一部をこすることを含む、実施例59~62のいずれかに記載の方法。
【0133】
本発明の様々な実施形態を示し説明してきたが、本明細書に記載された方法及びシステムのさらなる適合は、本発明の範囲から逸脱することなく当業者による適切な修正によって達成し得る。係る潜在的な修正のいくつかを言及してきたが、他のものは当業者に明らかだろう。例えば、上記に説明した例、実施形態、幾何学的形状、資料、寸法、比率、ステップ等は例示的なものであり、必須ではない。したがって、本発明の範囲は、以下の「特許請求の範囲」に関して考慮するべきであり、明細書及び図面に示し、説明した構造及び動作の詳細に限定されないことが理解される。
【0134】
本明細書に記載された器具の変形版のいずれも、上記のものに加えて、またはその代わりに、他の様々な特徴を含み得ることを理解されたい。また、単なる例として、本明細書に記載の器具のいずれも、本明細書に参照により組み入れられる様々な参考文献のいずれかに開示された様々な特徴のうちの1つ以上を含むことができる。本明細書における教示は、本明細書に引用される他の参考文献のいずれかに記載される任意の器具に容易に適用でき、その結果、本明細書における教示は、本明細書中に引用される任意の参考文献の教示と多数の様式で容易に組み合わせることができる旨を理解されたい。本明細書の教示を取り入れることができる他の種類の器具は当業者に明白である。
【0135】
参照により本明細書に全体的または部分的に組み込まれると言及しているいずれかの特許、刊行物、または他の開示の資料は、組み込まれた資料が既存の定義、声明、または本開示に記載している他の開示の資料と矛盾しない範囲までのみ、本明細書に組み込まれることを認識されたい。したがって、また必要な範囲まで、本明細書に明確に記載されている開示は、参照により本明細書に組み込まれたいかなる矛盾する資料に対して優先される。参照により本明細書に組み入れられると言及されているが、本明細書に記載されている既存の定義、声明、または他の開示の資料と矛盾する任意の資料、またはその一部は、その組み込まれた資料と既存の開示の資料との間に矛盾が生じない範囲までのみ組み込まれる。
【0136】
〔実施の態様〕
(1) コア針生検装置であって、針アセンブリであって、前記針アセンブリは、穿刺器及び中空カッターを含み、前記穿刺器は、鋭利な遠位先端部と、前記遠位先端部の近位にあるノッチとを含み、前記穿刺器は、前記カッター内に摺動可能に配置されて、前記穿刺器の前記ノッチ内に組織試料を切り離す、前記針アセンブリと、前記穿刺器及び前記カッターを選択的に移動させるように構成された駆動アセンブリと、試料チャンバ、駆動体、及びワイパーを有する組織試料ホルダであって、前記駆動体が、切り離された組織試料を前記試料チャンバ内に操作するために、前記生検装置の一部に対して前記ワイパーを曲げるように構成されている、前記組織試料ホルダと、を備える、前記コア針生検装置。
(2) 前記駆動体は、回転可能なシャフトを含み、前記ワイパーは、前記シャフトの回転が、前記穿刺器に対して前記ワイパーを回転させて、それによって、切り離された組織試料を前記試料チャンバ内に操作するように構成されるように、前記シャフトに固定される、実施態様1に記載のコア針生検装置。
(3) 前記針アセンブリは、前記カッターの近位端に関連するカッター端部をさらに備え、前記カッター端部は、前記ワイパーを係合するように構成されたレッジを含む、実施態様1または実施態様2に記載のコア針生検装置。
(4) 前記カッター端部は、前記穿刺器の一部に向かって延在する曲面を含む、実施態様3に記載のコア針生検装置。
(5) 前記組織試料ホルダは、前記生検装置のハウジングに取り外し可能に結合するように構成された外側カバーをさらに含み、前記外側カバーは、前記試料チャンバの少なくとも一部を画定する、実施態様1~4のいずれか1つ以上に記載のコア針生検装置。
【0137】
(6) 前記外側カバーが、前記試料チャンバを画定する1つ以上の壁を含む、実施態様5に記載のコア針生検装置。
(7) 前記外側カバーは、前記穿刺器の一部に近接して配置された穿刺器インタフェースを含む、実施態様5または実施態様6に記載のコア針生検装置。
(8) 前記外側カバーが試料キャッチを含み、前記試料キャッチが、前記ワイパーの一部と係合して前記ワイパーから組織試料を掻き取るように構成される、実施態様5~7のいずれか1つ以上に記載のコア針生検装置。
(9) 前記試料キャッチが、前記試料チャンバに近接して配置された、実施態様8に記載のコア針生検装置。
(10) 前記外側カバーは、前記外側カバーを前記生検装置の前記ハウジングに解放可能に固定するように構成される1つ以上のコネクタを含む、実施態様5~9のいずれか1つ以上に記載のコア針生検装置。
【0138】
(11) 前記組織試料ホルダが、単一のワイパーを含む、実施態様1~10のいずれか1つ以上に記載のコア針生検装置。
(12) 前記ワイパーが、76.5~93.5のデュロメータを有する材料を含む、実施態様1~11のいずれか1つ以上に記載のコア針生検装置。
(13) 前記ワイパーが、約85のデュロメータを有する材料を含む、実施態様1~12のいずれか1つ以上に記載のコア針生検装置。
(14) 前記ワイパーは疎水性コーティングを有する、実施態様1~13のいずれか1つ以上に記載のコア針生検装置。
(15) 遠位端を有する本体をさらに備え、前記針アセンブリは、前記本体の前記遠位端から遠位に延在し、前記組織試料ホルダは、前記本体の前記遠位端に配置される、実施態様1~14のいずれか1つ以上に記載のコア針生検装置。
【0139】
(16) コア針生検装置と共に使用するための組織試料ホルダであって、前記コア針生検装置は、組織試料を切り離すために、試料ノッチを有する穿刺器と、前記試料ノッチに対して移動可能であるカッターとを含み、試料チャンバ、及びワイパーキャッチを画定する本体と、切り離された組織試料を前記穿刺器の前記試料ノッチから前記本体の前記試料チャンバの中へ操作するために前記組織試料ホルダの一部に対して移動可能なワイパーであって、前記ワイパーキャッチは、前記ワイパーと係合して前記ワイパーの前記構造内に位置エネルギーを蓄えるように構成される、前記ワイパーと、を備える、前記組織試料ホルダ。
(17) 回転可能なシャフトをさらに備え、前記ワイパーは、前記シャフトから半径方向外側へ延在し、前記本体は、前記試料チャンバを画定する外壁を含み、前記ワイパーは、前記本体の前記外壁内で回転して、切り離された組織試料を前記試料チャンバ内で移動させるように構成されている、実施態様16に記載の組織試料ホルダ。
(18) 前記ワイパーは湾曲部を画定し、前記湾曲部は、前記シャフトの回転方向に対応する方向に配向された湾曲を画定する、実施態様17に記載の組織試料ホルダ。
(19) 前記ワイパーは、切り離された組織試料に係合するように構成された係合面を画定し、前記ワイパーは、前記係合面の反対側の前記ワイパーの表面に沿って延在する複数のリブを含む、実施態様16~18のいずれか1つ以上に記載の組織試料ホルダ。
(20) 生検装置を使用して組織試料を収集するための方法であって、穿刺器によって画定された試料ノッチを組織試料ホルダ内に近位に引き込むことと、前記組織試料ホルダ内でワイパーを移動させて、前記ワイパーをレッジと係合させることと、前記レッジに対して前記ワイパーを曲げて、前記ワイパー内に位置エネルギーを蓄積させることと、前記ワイパーを移動させて、前記ワイパーを前記レッジから取り外し、前記蓄積された位置エネルギーを放出して、切り離された組織試料を前記組織試料ホルダの試料チャンバ内に推進させることと、を含む、前記方法。
【0140】
(21) 前記ワイパーを移動させる前記行為は、前記ワイパーに結合されたシャフトを使用して前記ワイパーを回転させることを含む、実施態様20に記載の方法。
(22) 前記ワイパーを曲げる前記行為は、前記ワイパーに結合された前記シャフトを回転させることを含む、実施態様21に記載の方法。
(23) 複数の組織試料を収集するために、前記シャフトを360°以上回転させることをさらに含む、実施態様21または実施態様22に記載の方法。
(24) 前記組織試料ホルダの試料キャッチと交わるように前記ワイパーをスイープさせるために、前記ワイパーを移動させることをさらに含む、実施態様20~23のいずれか1つ以上に記載の方法。
(25) 生検装置であって、プローブ及びホルスターによって画定された本体と、前記プローブから遠位に延在する針アセンブリであって、前記針アセンブリが組織試料を切り離すように構成されている、前記針アセンブリと、試料チャンバを画定する本体と、駆動部材と、前記駆動部材の一部から延在するワイパーとを有する組織試料ホルダであって、前記駆動部材は、前記ワイパーを前記生検装置の一部と係合させるように移動させて、前記ワイパーの可変速度での移動を駆動し、それによって組織試料を、前記ワイパーから前記試料チャンバ内に推進させるように構成されている、前記組織試料ホルダと、を備える、前記生検装置。
【0141】
(26) 前記駆動部材は、回転可能なシャフトを含み、前記ワイパーは、前記シャフトの回転が、前記針アセンブリの一部に対して前記ワイパーを回転させて、それによって、前記組織試料を前記試料チャンバ内に操作するように構成されるように、前記シャフトに固定される、実施態様25に記載の生検装置。
(27) 前記針アセンブリは、カッター及び穿刺器を含み、前記穿刺器は、前記カッター内で同軸に配置され、前記穿刺器は、前記組織試料を受け入れるように構成されたノッチを含む、実施態様25または実施態様26に記載の生検装置。
(28) 前記ワイパーが、前記穿刺器の前記ノッチの長さに対応する長さを画定する、実施態様27に記載の生検装置。
(29) 前記ワイパーが、前記穿刺器の前記ノッチ内に受容されるように構成されている、実施態様25~28のいずれか1つ以上に記載の生検装置。
(30) 前記ワイパーは、組織係合面と、前記組織係合面の反対側の後面とを有する、実施態様25~29のいずれか1つ以上に記載の生検装置。
【0142】
(31) 前記ワイパーは湾曲を画定し、前記組織係合面は、前記組織係合面が凹面を画定するように前記湾曲に関連付けられている、実施態様30に記載の生検装置。
(32) 前記組織係合面は疎水性コーティングを有する、実施態様30または実施態様31に記載の生検装置。
(33) 前記後面は複数のリブを有し、前記複数のリブは、前記ワイパーの内端から前記ワイパーの外端まで延在する、実施態様30~32のいずれか1つ以上に記載の生検装置。
(34) 前記複数のリブの各リブは、各リブが前記内端から前記外端まで延在するにつれて増加する厚みを画定する、実施態様33に記載の生検装置。
(35) 前記ワイパーは、薄い実質的に矩形の形状を画定する、実施態様25~34のいずれか1つ以上に記載の生検装置。
【0143】
(36) コア針生検装置であって、
(a)本体と、
(b)前記本体の一部から遠位に延在する針アセンブリであって、前記針アセンブリは、穿刺器及び中空カッターを含み、前記穿刺器は、鋭利な遠位先端部と、前記遠位先端部の近位にあるノッチとを含み、前記穿刺器は、前記カッター内に摺動可能に配置されて、前記穿刺器の前記ノッチ内に組織試料を切り離す、前記針アセンブリと、
(b)前記穿刺器及び前記カッターを選択的に移動させるように構成された駆動アセンブリと、
(c)カバー、駆動体、及びワイパーを有する組織試料ホルダであって、前記カバーは前記本体の一部に取り外し可能に固定され、前記カバーは組織試料チャンバを画定し、前記駆動体は、前記ワイパーを前記カバーに対して移動させて、切り離された組織試料を、前記カバーによって画定された前記試料チャンバ内に操作するように構成されている、前記組織試料ホルダと、
を備える、前記コア針生検装置。
(37) 前記組織試料ホルダの前記カバーは、穿刺器インタフェースを含み、前記穿刺器インタフェースは、前記組織試料チャンバの一部を画定する、実施態様36に記載のコア針生検装置。
(38) 前記組織試料ホルダの前記カバーは、外壁及び穿刺器インタフェースを含み、前記穿刺器インタフェースは、前記外壁の一部からある角度で内側に突出して、前記組織試料チャンバの一部を画定する、実施態様36に記載のコア針生検装置。
(39) 前記組織試料ホルダの前記カバーは、穿刺器インタフェースを含み、前記穿刺器インタフェースは、前記試料チャンバの一部を画定し、前記穿刺器インタフェースは、前記切り離された組織試料を前記組織試料チャンバ内に向けるように構成される、実施態様36に記載のコア針生検装置。
(40) 前記穿刺器インタフェースは、前記穿刺器の一部に近接して配置されたレッジを画定する、実施態様37~39のいずれかに記載のコア針生検装置。
【0144】
(41) 前記カバーは、前記カバーの一部から前記組織試料チャンバに向かって内側に突出する試料キャッチを含む、実施態様36~40のいずれかに記載のコア針生検装置。
(42) 前記カバーは、前記カバーの一部から前記組織試料チャンバに向かって内側に突出する試料キャッチを含み、前記試料キャッチは、前記ワイパーに係合して、前記ワイパーから組織試料を掻き取るように構成される、実施態様36~40のいずれかに記載のコア針生検装置。
(43) 前記カバーは、外壁、近位壁、及び前記近位壁から前記外壁によって画定された内部を通って延在する穿刺器インタフェースをさらに含み、前記外壁、前記近位壁、及び前記穿刺器インタフェースは、共に、前記組織試料チャンバを画定する、実施態様36及び実施態様41~42のいずれかに記載のコア針生検装置。
(44) 前記カバーは、外壁、近位壁、及び前記近位壁から前記外壁を通って延在する穿刺器インタフェースをさらに含み、前記外壁、前記近位壁、及び前記穿刺器インタフェースは、共に、前記組織試料チャンバを画定し、前記外壁は湾曲部を画定し、前記湾曲部は、前記組織試料チャンバの一部を画定し、前記穿刺器インタフェースは、前記湾曲部の反対側に配置される、実施態様36及び実施態様41~42のいずれかに記載のコア針生検装置。
(45) 前記カバーは、外壁、近位壁、及び前記近位壁から前記外壁を通って延在する穿刺器インタフェースをさらに含み、前記外壁、前記近位壁、及び前記穿刺器インタフェースは、共に、前記組織試料チャンバを画定し、前記外壁は湾曲部を画定し、前記湾曲部は、前記組織試料チャンバの一部を画定し、前記穿刺器インタフェースは、前記湾曲部の反対側に配置され、前記組織試料チャンバの床は、前記外壁の横方向の延長部によって画定される、実施態様36及び実施態様41~42のいずれかに記載のコア針生検装置。
【0145】
(46) 前記カバーは、外壁及び穿刺器インタフェースをさらに含み、前記外壁及び前記穿刺器インタフェースは、共に、前記組織試料チャンバに対応する凹部を画定する、実施態様36及び実施態様41~42のいずれかに記載のコア針生検装置。
(47) 前記針部は、前記カッターの移動を駆動するように構成された端部をさらに含み、前記カバーは、前記端部を摺動可能に受け入れるように構成される、実施態様36~46のいずれかに記載のコア針生検装置。
(48) 前記本体はノッチを画定し、前記カバーは前記本体を係合して前記ノッチを囲むように構成される、実施態様36~47のいずれかに記載のコア針生検装置。
(49) 前記本体はノッチを画定し、前記カバーは前記本体とスナップ嵌めを形成して前記ノッチを囲むように構成される、実施態様36~47のいずれかに記載のコア針生検装置。
(50) 前記カバーの少なくとも一部は透明である、実施態様36~49のいずれかに記載のコア針生検装置。
【0146】
(51) コア針生検装置であって、
(a)凹部を画定する本体と、
(b)前記本体の一部から遠位に延在する針アセンブリであって、前記針アセンブリは、穿刺器及び中空カッターを含み、前記穿刺器は、鋭利な遠位先端部と、前記遠位先端部の近位にあるノッチとを含み、前記穿刺器は、前記カッター内に摺動可能に配置されて、前記穿刺器の前記ノッチ内に組織試料を切り離す、前記針アセンブリと、
(b)前記穿刺器及び前記カッターを選択的に移動させるように構成された駆動アセンブリと、
(c)駆動体及びワイパーを含む組織抽出機構であって、前記駆動体が、前記針アセンブリに対して移動して、前記穿刺器の前記ノッチからの前記組織試料を操作するように構成される、前記組織抽出機構と、
(d)試料ウィンドウを含む組織収集アセンブリであって、前記試料ウィンドウが、前記本体の前記凹部を覆うように構成され、前記試料ウィンドウが、前記針アセンブリに近接して配置された試料チャンバを画定し、前記試料チャンバが、前記ワイパーから前記組織試料を受け入れるように構成されている、前記組織収集アセンブリと、
を備える、前記コア針生検装置。
(52) 前記試料ウィンドウが、前記本体の前記凹部に取り外し可能に結合される、実施態様51に記載のコア針生検装置。
(53) 前記本体と前記試料ウィンドウとの間に配置された1つ以上のシーリング要素をさらに備え、前記1つ以上のシーリング要素は、前記試料ウィンドウと前記本体との間にシールを提供するように構成される、実施態様51または実施態様52のいずれかに記載のコア針生検装置。
(54) 前記針アセンブリの一部は、前記針アセンブリの前記一部が前記試料ウィンドウを通して見えるように、前記凹部内に露出している、実施態様51~53のいずれかに記載のコア針生検装置。
(55) コア針生検装置であって、
(a)凹部を画定する本体と、
(b)前記本体の一部から遠位に延在し、前記凹部を通って近位に延在する針アセンブリであって、前記針アセンブリは、穿刺器及び中空カッターを含み、前記穿刺器は、鋭利な遠位先端部と、前記遠位先端部の近位にあるノッチとを含み、前記穿刺器は、前記カッター内に摺動可能に配置されて、前記穿刺器の前記ノッチ内に組織試料を切り離す、前記針アセンブリと、
(b)前記穿刺器及び前記カッターを選択的に移動させるように構成された駆動アセンブリと、
(c)駆動体及びワイパーを含む組織抽出機構であって、前記ワイパーが、前記ワイパーの一部から外側へ突出する、前記組織抽出機構と、
(d)試料ウィンドウを含む組織収集アセンブリであって、前記試料ウィンドウが、前記本体の前記凹部を覆うように構成され、前記試料ウィンドウが横方向突起を含み、前記横方向突起が、前記針アセンブリに近接して配置された試料チャンバを画定し、前記組織抽出機構の前記駆動体は、前記組織試料を前記穿刺器の前記ノッチから前記試料チャンバ内に操作するために、前記本体内で回転するように構成されている、前記組織収集アセンブリと、
を備える、前記コア針生検装置。
【0147】
(56) 前記駆動体は、前記カバーに対して前記ワイパーを回転させるように構成される、実施態様36~50及び実施態様55のいずれかに記載のコア針生検装置。
(57) 前記駆動体は、前記針アセンブリによって画定される長手方向軸に対して前記ワイパーを横方向に移動させるように構成される、実施態様36~50及び実施態様55のいずれかに記載のコア針生検装置。
(58) 前記駆動体は、前記カバーの前記組織試料チャンバに向かって前記穿刺器の前記ノッチにわたって前記ワイパーを移動させるように構成される、実施態様36~50及び実施態様56~57のいずれかに記載のコア針生検装置。
(59) 生検装置を使用して組織試料を収集するための方法であって、
(a)組織試料チャンバを画定するカバーに向かって、穿刺器によって画定された試料ノッチに対してワイパーを回転させることと、
(b)前記穿刺器の前記ノッチから前記組織試料チャンバ内に第1の組織試料をぬぐい取ることによって、前記第1の組織試料が前記組織試料チャンバ内に保持されるようにすることと、
(c)前記第1の組織試料が前記組織試料チャンバ内に配置された状態で、前記生検装置から前記カバーを取り外すことと
を含む、前記方法。
(60) 前記穿刺器の前記ノッチから前記組織試料チャンバ内に第2の組織試料をぬぐい取って、前記第1の組織試料と前記第2の組織試料との両方を前記組織試料チャンバ内に収容することをさらに含む、実施態様59に記載の方法。
【0148】
(61) 前記カバーを取り外すステップの後、前記組織試料チャンバから前記第1の組織試料及び前記第2の組織試料を収集するステップをさらに含む、実施態様60に記載の方法。
(62) 前記ワイパーを回転させるステップは、前記穿刺器によって画定された長手方向軸に対して横方向に前記ワイパーを移動させることを含む、実施態様59~61のいずれかに記載の方法。
(63) 前記第1の組織試料をぬぐい取るステップは、前記第1の組織試料を前記ワイパーから前記カバーの前記組織試料チャンバ内に推進させることを含む、実施態様59~62のいずれかに記載の方法。
(64) 前記第1の組織試料をぬぐい取るステップは、前記カバーによって画定された試料キャッチと交わるように前記ワイパーの一部をこすることを含む、実施態様59~62のいずれかに記載の方法。
【国際調査報告】