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2025-509662TROP-2発現がんを治療するための併用療法
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  • -TROP-2発現がんを治療するための併用療法 図1
  • -TROP-2発現がんを治療するための併用療法 図2
  • -TROP-2発現がんを治療するための併用療法 図3A
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2025-04-11
(54)【発明の名称】TROP-2発現がんを治療するための併用療法
(51)【国際特許分類】
   A61K 39/395 20060101AFI20250404BHJP
   A61P 35/00 20060101ALI20250404BHJP
   A61P 35/04 20060101ALI20250404BHJP
   A61K 31/337 20060101ALI20250404BHJP
   A61K 47/68 20170101ALI20250404BHJP
   A61K 45/00 20060101ALI20250404BHJP
   C07K 16/28 20060101ALI20250404BHJP
【FI】
A61K39/395 N
A61P35/00
A61P35/04
A61K39/395 T
A61K39/395 L
A61K31/337
A61K47/68
A61K45/00
C07K16/28 ZNA
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024554957
(86)(22)【出願日】2023-03-21
(85)【翻訳文提出日】2024-09-13
(86)【国際出願番号】 US2023064781
(87)【国際公開番号】W WO2023183817
(87)【国際公開日】2023-09-28
(31)【優先権主張番号】63/323,380
(32)【優先日】2022-03-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】500029420
【氏名又は名称】ギリアード サイエンシーズ, インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【弁理士】
【氏名又は名称】森下 夏樹
(74)【代理人】
【識別番号】100181674
【弁理士】
【氏名又は名称】飯田 貴敏
(74)【代理人】
【識別番号】100181641
【弁理士】
【氏名又は名称】石川 大輔
(74)【代理人】
【識別番号】230113332
【弁護士】
【氏名又は名称】山本 健策
(72)【発明者】
【氏名】チャオ, マーク ピー.
(72)【発明者】
【氏名】グロスマン, ウィリアム ジェイ.
(72)【発明者】
【氏名】ラル, インデルジット ディー.
(72)【発明者】
【氏名】ルグランド, ファテマ エー.
(72)【発明者】
【氏名】ショーラー, ナタリー
(72)【発明者】
【氏名】ベイツ, ジェイミー ジー.
(72)【発明者】
【氏名】アッシ, ヒクマト エイチ.
(72)【発明者】
【氏名】チョウ, チー-チエン
【テーマコード(参考)】
4C076
4C084
4C085
4C086
4H045
【Fターム(参考)】
4C076AA95
4C076CC27
4C076CC41
4C076EE59
4C084AA22
4C084NA05
4C084ZB261
4C084ZB262
4C084ZC192
4C085AA13
4C085AA14
4C085AA26
4C085BB11
4C085EE03
4C085GG01
4C085GG02
4C085GG04
4C086AA01
4C086AA02
4C086BA02
4C086MA03
4C086MA04
4C086NA05
4C086ZB26
4H045AA11
4H045AA30
4H045BA10
4H045CA40
4H045DA75
4H045EA20
(57)【要約】
有効量の(a)CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤(例えば、マグロリマブ);及び(b)抗Trop-2抗体薬物コンジュゲート(ADC)(例えば、サシツズマブゴビテカン)を対象に投与することによって、対象におけるTrop-2発現がんの成長、増殖、再発又は転移を治療するか、緩和するか、又は予防するか又は遅延させる方法が提供される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
それを必要とする哺乳動物対象におけるTrop-2陽性がんの成長、増殖、再発又は転移を治療するか、緩和するか、低減するか、予防するか又は遅延させる方法であって、前記対象に、有効量の
a)抗Trop-2抗体-薬物コンジュゲート(ADC);及び
b)CD47とSIRPαとの結合を阻害する薬剤
とを同時投与することを含む方法。
【請求項2】
前記がんが、固形上皮がんである、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記がんが、乳がん(例えば、トリプルネガティブ乳がん)、結腸直腸がん、肺がん、胃がん、尿路がん、尿路上皮がん、膀胱がん、腎臓がん、膵臓がん、卵巣がん、子宮がん、食道がん及び前立腺がんから選択される、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
前記がんが、(i)切除不能な、局所進行性又は(ii)転移性である、請求項1~3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
前記がんが切除不能な、局所進行性であり、前記対象が治療未経験である、請求項1~4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記がんが、転移性乳がん、転移性非小細胞肺がん、転移性小細胞肺がん、転移性尿路上皮がん及び転移性膵臓がんから選択される、請求項1~5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
前記がんが、トリプルネガティブ乳がん、HR+/HER2-乳がん、及びHER2+乳がんから選択される乳がんである、請求項1~6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
前記がんが、非小細胞肺がん(NSCLC)及び小細胞肺がん(SCLC)から選択される肺がんである、請求項1~6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
前記治療が、線形二次元法(例えば、RECIST v1.1)を使用して決定される場合、少なくとも15%、少なくとも20%、少なくとも30%、又は少なくとも40%の全腫瘍量の低減をもたらす、請求項1~8のいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
前記転移のサイズを低減するか、又は前記転移を排除することを含む、請求項1~9のいずれか一項に記載の方法。
【請求項11】
前記がんが再発しないか、又は前記腫瘍量が治療の中止後に再成長しない、請求項1~10のいずれか一項に記載の方法。
【請求項12】
前記がんが、CD47の細胞表面発現を有する、請求項1~11のいずれか一項に記載の方法。
【請求項13】
CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する前記薬剤が、CD47に結合する抗体を含む、請求項1~12のいずれか一項に記載の方法。
【請求項14】
CD47に結合する前記抗体が、マグロリマブ、レムゾパルリマブ、レタプリマブ、リグファリマブ、AO-176、シムリダルリマブ(IBI-322)、ゲンツリズマブ、ZL-1201、IMC-002、SRF-231、CC-90002(別名、INBRX-103)、NI-1701(別名、TG-1801)及びSTI-6643から選択される、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する前記薬剤が、SIRPαに結合する抗体を含む、請求項1~12のいずれか一項に記載の方法。
【請求項16】
SIRPαに結合する前記抗体が、GS-0189(別名、FSI-189)、CC-95251、BI-765063及びAPX-700から選択される、請求項13に記載の方法。
【請求項17】
CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する前記薬剤が、SIRPα-Fc融合タンパク質を含む、請求項1~12のいずれか一項に記載の方法。
【請求項18】
前記SIRPα-Fc融合タンパク質が、ALX-148(エボルパセプト)、timdarpacept、TTI-621、TTI-622、JMT601(CPO107)及びSL-172154から選択される、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記抗Trop-2 ADCが、トポイソメラーゼI阻害剤を含む、請求項1~18のいずれか一項に記載の方法。
【請求項20】
前記トポイソメラーゼI阻害剤が、イリノテカン、トペテカン及びSN-38から選択される、請求項19に記載の方法。
【請求項21】
前記抗Trop-2 ADCが、mAb-CL2A-SN-38の構造式を有し、構造が、以下によって表される、請求項1~20のいずれか一項に記載の方法:
【化4】
(例えば、米国特許第7,999,083号に記載される)。
【請求項22】
前記抗Trop-2 ADCがサシツズマブを含む、請求項1~21のいずれか一項に記載の方法(hRS7;例えば、国際公開第2003074566号、図3及び図4に記載される)。
【請求項23】
前記抗Trop-2 ADCが、サシツズマブゴビテカン、ダトポタマブデルクステカン(DS-1062)、ESG-401、SKB-264、DAC-02及びBAT-8003から選択される、請求項1から22のいずれか一項に記載の方法。
【請求項24】
前記抗Trop-2 ADCが、サシツズマブゴビテカンを含む、請求項1~23のいずれか一項のいずれか一項に記載の方法。
【請求項25】
CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する前記薬剤及び前記抗Trop-2 ADCが、同時に投与される、請求項1~24のいずれか一項に記載の方法。
【請求項26】
CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する前記薬剤及び前記抗Trop-2 ADCが、連続的に投与される、請求項1~24のいずれか一項に記載の方法。
【請求項27】
CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する前記薬剤が、治療量以下の用量で投与される、請求項1~26のいずれか一項に記載の方法。
【請求項28】
前記抗Trop-2 ADCが、治療量以下の用量で投与される、請求項1~27のいずれか一項に記載の方法。
【請求項29】
CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する前記薬剤及び前記抗Trop-2 ADCが、治療量以下の用量で同時投与される、請求項1~28のいずれか一項に記載の方法。
【請求項30】
タキサンを投与することを更に含む、請求項1~29のいずれか一項に記載の方法。
【請求項31】
前記タキサンが、パクリタキセル、nab-パクリタキセル(ABRAXANE(登録商標))、ドセタキセル及びカバジタキセルから選択される、請求項30に記載の方法。
【請求項32】
1つ以上の治療用抗体を投与することを更に含む、請求項1~31のいずれか一項に記載の方法。
【請求項33】
1つ以上のT細胞刺激性免疫チェックポイントタンパク質又は受容体の1つ以上の遮断剤又は阻害剤を同時投与することを更に含む、請求項1~32のいずれか一項に記載の方法。
【請求項34】
前記1つ以上の免疫チェックポイント阻害剤が、PD-L1(CD274)、PD-1(PDCD1)、又はCTLA4のタンパク質性(例えば、抗体)阻害剤を含む、請求項33に記載の方法。
【請求項35】
前記1つ以上の免疫チェックポイントタンパク質又は受容体が、CD274(CD274、PDL1、PD-L1)及びプログラム細胞死1(PDCD1、PD1、PD-1)から選択される、請求項33~34のいずれか一項に記載の方法。
【請求項36】
CTLA4の前記タンパク質性(例えば、抗体)阻害剤が、イピリムマブ、トレメリムマブ、BMS-986218、AGEN1181、AGEN1884(ザリフレリマブ)、BMS-986249、MK-1308、REGN-4659、ADU-1604、CS-1002、BCD-145、APL-509、JS-007、BA-3071、ONC-392、AGEN-2041、JHL-1155、KN-044、CG-0161、ATOR-1144、PBI-5D3H5、FPT-155(CTLA4/PD-L1/CD28)、PF-06936308(PD-1/CTLA4)、MGD-019(PD-1/CTLA4)、KN-046(PD-1/CTLA4)、MEDI-5752(CTLA4/PD-1)、XmAb-20717(PD-1/CTLA4)、及びAK-104(CTLA4/PD-1)から選択される、請求項34に記載の方法。
【請求項37】
プログラム細胞死1(PDCD1;NCBI遺伝子ID:5133;CD279、PD-1、PD1)の前記タンパク質性(例えば、抗体)阻害剤が、ジンベレリマブ(AB122、GLS-010、WBP-3055)、ペンブロリズマブ(KEYTRUDA(登録商標)、MK-3475、SCH900475)、ニボルマブ(OPDIVO(登録商標)、BMS-936558、MDX-1106)、セミプリマブ(LIBTAYO(登録商標);セミプリマブ-rwlc、REGN-2810)、ピディリズマブ(CT-011)、AMG-404、MEDI0680(AMP-514)、スパルタリズマブ(PDR001)、チスレリズマブ(BGB-A317)、トリパリマブ(JS-001)、ゲノリムズマブ(CBT-501、APL-501、GB226)、SHR-1201、カムレリズマブ(SHR-1210)、シンチリマブ(TYVYT(登録商標);IBI-308)、ドスタルリマブ(TSR-042、WBP-285)、ランブロリズマブ(MK-3475);ササンリムマブ(PF-06801591)、セトレリマブ(JNJ-63723283)、セルプルリマブ(HLX-10)、レチファンリマブ(MGA-012)、バルスチリマブ(AGEN2034)、プロルゴリマブ(BCD 100)、ブジガリマブ(ABBV-181)、ボプラテリマブ(JTX-4014)、AK-103(HX-008)、AK-105、CS-1003、BI-754091、LZM-009、Sym-021、BAT-1306、PD1-PIK、テボテリマブ(MGD013;PD-1/LAG-3)、RO-7247669(PD-1/LAG-3)、FS-118(LAG-3/PD-L1)、RO-7121661(PD-1/TIM-3)、RG7769(PD-1/TIM-3)、PF-06936308(PD-1/CTLA4)、MGD-019(PD-1/CTLA4)、KN-046(PD-1/CTLA4)、XmAb-20717(PD-1/CTLA4)、AK-104(CTLA4/PD-1)、及びMEDI-5752(CTLA4/PD-1)から選択される、請求項33~35のいずれか一項に記載の方法。
【請求項38】
CD274分子(NCBI遺伝子ID:遺伝子ID:29126;B7-H、B7H1、PD-L1)の前記タンパク質性((例えば、抗体)阻害剤が、アテゾリズマブ(TECENTRIQ(登録商標))、アベルマブ(BAVENCIO(登録商標);MSB0010718C)、エンバフォリマブ(ASC22)、デュルバルマブ(IMFINZI(登録商標);MEDI-4736)、BMS-936559(MDX1105)、コシベリマブ(CK-301)、ロダポリマブ(LY3300054)、ガリブリマブ(BGB A333)、エンバフォリマブ(KN035)、オプコリマブ(HLX20)、マネリマブ(BCD135)、CX-072、CBT-502(TQB2450)、MSB-2311、SHR-1316、スゲマリマブ(CS-1001;WBP3155)、A167(KL-A167、HBM9167)、STI-A1015(IMC-001)、FAZ-053、BMS-936559(MDX1105)、INCB086550、GEN-1046(PD-L1/4-1BB)、FPT-155(CTLA4/PD-L1/CD28)、M7824(PD-L1/TGFβ-ECドメイン)、CA-170(PD-L1/VISTA)、CDX-527(CD27/PD-L1)、LY-3415244(TIM-3/PDL1)、INBRX-105(4-1BB/PDL1)、及びGNS-1480(PD-L1/EGFR)から選択される、請求項33~35のいずれか一項に記載の方法。
【請求項39】
fms関連受容体チロシンキナーゼ3(FLT3)のアゴニストを同時投与することを更に含む、請求項1~38のいずれか一項に記載の方法。
【請求項40】
FLT3の前記アゴニストが、GS-3583及びCDX-301から選択される、請求項39記載の方法。
【請求項41】
CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する前記薬剤及び前記抗Trop-2 ADCが、組み合わされた相乗的な量で投与される、請求項1~40のいずれか一項に記載の方法。
【請求項42】
CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する前記薬剤及び前記抗Trop-2 ADCの投与が、相乗効果をもたらす、請求項1~41のいずれか一項に記載の方法。
【請求項43】
前記相乗効果が、CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する前記薬剤又は前記抗Trop-2 ADCのいずれか単独に対して組み合わせの効果を比較する場合、がん細胞死の増加及び/又はがん細胞成長の減少である、請求項42に記載の方法。
【請求項44】
前記相乗効果が、CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する前記薬剤又は前記抗Trop-2 ADCのいずれか単独に対して組み合わせの効果を比較する場合、マクロファージによるがん細胞の貪食の増加である、請求項42に記載の方法。
【請求項45】
前記相乗効果が、CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する前記薬剤又は前記抗Trop-2 ADCのいずれか単独に対して組み合わせの効果を比較する場合、腫瘍量低減の増加又は増強である、請求項42に記載の方法。
【請求項46】
前記対象が、ヒトである、請求項1~45のいずれか一項に記載の方法。
【請求項47】
前記がんが、少なくとも1つの以前の抗がん療法の後に進行している、請求項1~46のいずれか一項に記載の方法。
【請求項48】
前記対象が、治療未経験である、請求項1~46のいずれか一項に記載の方法。
【請求項49】
対象におけるがんの成長、増殖、再発又は転移を治療するか、緩和するか、低減するか、予防するか又は遅延させる方法であって、前記対象に、有効量の(a)マグロリマブ;及び(b)サシツズマブゴビテカンを投与することを含む、方法。
【請求項50】
前記がんが、固形上皮がんである、請求項49に記載の方法。
【請求項51】
前記がんが、乳がん(例えば、トリプルネガティブ乳がん)、結腸直腸がん、肺がん、胃がん、尿路がん、尿路上皮がん、膀胱がん、腎臓がん、膵臓がん、卵巣がん、子宮がん、食道がん及び前立腺がんから選択される、請求項49~50のいずれか一項に記載の方法。
【請求項52】
前記がんが、(i)切除不能な、局所進行性又は(ii)転移性である、請求項49~51のいずれか一項に記載の方法。
【請求項53】
前記がんが切除不能な、局所進行性であり、前記対象が治療未経験である、請求項49~52のいずれか一項に記載の方法。
【請求項54】
前記がんが、転移性非小細胞肺がん、転移性小細胞肺がん、転移性尿路上皮がん及び転移性膵臓がんから選択される、請求項49~53のいずれか一項に記載の方法。
【請求項55】
前記がんが、トリプルネガティブ乳がん、HR+/HER2-乳がん、及びHER2+乳がんから選択される乳がんである、請求項49~54のいずれか一項に記載の方法。
【請求項56】
前記がんが、非小細胞肺がん(NSCLC)及び小細胞肺がん(SCLC)から選択される肺がんである、請求項49~54のいずれか一項に記載の方法。
【請求項57】
前記治療が、線形二次元法(例えば、RECIST v1.1)を使用して決定される場合、少なくとも15%、少なくとも20%、少なくとも30%、又は少なくとも40%の全腫瘍量の低減をもたらす、請求項49~56のいずれか一項に記載の方法。
【請求項58】
前記転移のサイズを低減するか、又は前記転移を排除することを含む、請求項49~57のいずれか一項に記載の方法。
【請求項59】
前記がんが再発しないか、又は前記腫瘍量が治療の中止後に再成長しない、請求項49~58のいずれか一項に記載の方法。
【請求項60】
前記がんが、CD47の細胞表面発現を有する、請求項49~59のいずれか一項に記載の方法。
【請求項61】
前記マグロリマブ及び前記サシツズマブゴビテカンが、同時に投与される、請求項49~60のいずれか一項に記載の方法。
【請求項62】
前記マグロリマブ及び前記サシツズマブゴビテカンが、連続的に投与される、請求項49~60のいずれか一項に記載の方法。
【請求項63】
前記マグロリマブが、治療量以下の用量で投与される、請求項49~62のいずれか一項に記載の方法。
【請求項64】
前記サシツズマブゴビテカンが、治療量以下の用量で投与される、請求項49~63のいずれか一項に記載の方法。
【請求項65】
前記マグロリマブ及び前記サシツズマブゴビテカンが、治療量以下の用量で同時投与される、請求項49~64のいずれか一項に記載の方法。
【請求項66】
タキサンを投与することを更に含む、請求項49~65のいずれか一項に記載の方法。
【請求項67】
前記タキサンが、パクリタキセル、nab-パクリタキセル(ABRAXANE(登録商標))、ドセタキセル及びカバジタキセルから選択される、請求項66に記載の方法。
【請求項68】
1つ以上の治療用抗体を同時投与することを更に含む、請求項49~67のいずれか一項に記載の方法。
【請求項69】
1つ以上のT細胞刺激性免疫チェックポイントタンパク質又は受容体の1つ以上の遮断剤又は阻害剤を同時投与することを更に含む、請求項49~68のいずれか一項に記載の方法。
【請求項70】
前記1つ以上の免疫チェックポイント阻害剤が、PD-L1(CD274)、PD-1(PDCD1)、又はCTLA4のタンパク質性(例えば、抗体)阻害剤を含む、請求項69に記載の方法。
【請求項71】
前記1つ以上の免疫チェックポイントタンパク質又は受容体が、CD274(CD274、PDL1、PD-L1)及びプログラム細胞死1(PDCD1、PD1、PD-1)から選択される、請求項68~70のいずれか一項に記載の方法。
【請求項72】
CTLA4の前記タンパク質性(例えば、抗体)阻害剤が、イピリムマブ、トレメリムマブ、BMS-986218、AGEN1181、AGEN1884(ザリフレリマブ)、BMS-986249、MK-1308、REGN-4659、ADU-1604、CS-1002、BCD-145、APL-509、JS-007、BA-3071、ONC-392、AGEN-2041、JHL-1155、KN-044、CG-0161、ATOR-1144、PBI-5D3H5、FPT-155(CTLA4/PD-L1/CD28)、PF-06936308(PD-1/CTLA4)、MGD-019(PD-1/CTLA4)、KN-046(PD-1/CTLA4)、MEDI-5752(CTLA4/PD-1)、XmAb-20717(PD-1/CTLA4)、及びAK-104(CTLA4/PD-1)から選択される、請求項70に記載の方法。
【請求項73】
プログラム細胞死1(PDCD1;NCBI遺伝子ID:5133;CD279、PD-1、PD1)の前記タンパク質性(例えば、抗体)阻害剤が、ジンベレリマブ(AB122、GLS-010、WBP-3055)、ペンブロリズマブ(KEYTRUDA(登録商標)、MK-3475、SCH900475)、ニボルマブ(OPDIVO(登録商標)、BMS-936558、MDX-1106)、セミプリマブ(LIBTAYO(登録商標);セミプリマブ-rwlc、REGN-2810)、ピディリズマブ(CT-011)、AMG-404、MEDI0680(AMP-514)、スパルタリズマブ(PDR001)、チスレリズマブ(BGB-A317)、トリパリマブ(JS-001)、ゲノリムズマブ(CBT-501、APL-501、GB226)、SHR-1201、カムレリズマブ(SHR-1210)、シンチリマブ(TYVYT(登録商標)、IBI-308)、ドスタルリマブ(TSR-042、WBP-285)、ランブロリズマブ(MK-3475);ササンリムマブ(PF-06801591)、セトレリマブ(JNJ-63723283)、セルプルリマブ(HLX-10)、レチファンリマブ(MGA-012)、バルスチリマブ(AGEN2034)、プロルゴリマブ(BCD 100)、ブジガリマブ(ABBV-181)、ボプラテリマブ(JTX-4014)、AK-103(HX-008)、AK-105、CS-1003、BI-754091、LZM-009、Sym-021、BAT-1306、PD1-PIK、テボテリマブ(MGD013;PD-1/LAG-3)、RO-7247669(PD-1/LAG-3)、FS-118(LAG-3/PD-L1)、RO-7121661(PD-1/TIM-3)、RG7769(PD-1/TIM-3)、PF-06936308(PD-1/CTLA4)、MGD-019(PD-1/CTLA4)、KN-046(PD-1/CTLA4)、XmAb-20717(PD-1/CTLA4)、AK-104(CTLA4/PD-1)、及びMEDI-5752(CTLA4/PD-1)から選択される、請求項69~71のいずれか一項に記載の方法。
【請求項74】
CD274分子(NCBI遺伝子ID:遺伝子ID:29126;B7-H、B7H1、PD-L1)の前記タンパク質性(例えば、抗体)阻害剤が、アテゾリズマブ(TECENTRIQ(登録商標))、アベルマブ(BAVENCIO(登録商標);MSB0010718C)、エンバフォリマブ(ASC22)、デュルバルマブ(IMFINZI(登録商標);MEDI-4736)、BMS-936559(MDX1105)、コシベリマブ(CK-301)、ロダポリマブ(LY3300054)、ガリブリマブ(BGB A333)、エンバフォリマブ(KN035)、オプコリマブ(HLX20)、マネリマブ(BCD135)、CX-072、CBT-502(TQB2450)、MSB-2311、SHR-1316、スゲマリマブ(CS-1001;WBP3155)、A167(KL-A167、HBM9167)、STI-A1015(IMC-001)、FAZ-053、BMS-936559(MDX1105)、INCB086550、GEN-1046(PD-L1/4-1BB)、FPT-155(CTLA4/PD-L1/CD28)、M7824(PD-L1/TGFβ-ECドメイン)、CA-170(PD-L1/VISTA)、CDX-527(CD27/PD-L1)、LY-3415244(TIM-3/PDL1)、INBRX-105(4-1BB/PDL1)、及びGNS-1480(PD-L1/EGFR)から選択される、請求項69~71のいずれか一項に記載の方法。
【請求項75】
fms関連受容体チロシンキナーゼ3(FLT3)のアゴニストを同時投与することを更に含む、請求項49~74のいずれか一項に記載の方法。
【請求項76】
FLT3の前記アゴニストが、GS-3583及びCDX-301から選択される、請求項75に記載の方法。
【請求項77】
前記マグロリマブ及び前記サシツズマブゴビテカンが、組み合わされた相乗的な量で投与される、請求項49~76のいずれか一項に記載の方法。
【請求項78】
前記マグロリマブ及び前記サシツズマブゴビテカンの投与が、相乗効果をもたらす、請求項49~77のいずれか一項に記載の方法。
【請求項79】
前記相乗効果が、前記マグロリマブ又は前記サシツズマブゴビテカンのいずれか単独に対して組み合わせの効果を比較する場合、がん細胞死の増加及び/又はがん細胞成長の減少である、請求項78に記載の方法。
【請求項80】
前記相乗効果が、前記マグロリマブ又は前記サシツズマブゴビテカンのいずれか単独に対して組み合わせの効果を比較する場合、マクロファージによるがん細胞の貪食の増加である、請求項78に記載の方法。
【請求項81】
前記相乗効果が、前記マグロリマブ又は前記サシツズマブゴビテカンのいずれか単独に対して組み合わせの効果を比較する場合、腫瘍量低減の増加又は増強である、請求項78に記載の方法。
【請求項82】
前記マグロリマブが、最初に10mg/kg未満のプライミング用量で投与され、次いで、少なくとも15mg/kg、例えば、少なくとも30mg/kg、45mg/kg、60mg/kgの1つ以上の治療用量で投与される、請求項49~81のいずれか一項に記載の方法。
【請求項83】
前記マグロリマブが、最初に5mg/kg未満のプライミング用量で投与され、次いで、少なくとも30mg/kg、例えば、45mg/kg、60mg/kgの1つ以上の治療用量で投与される、請求項49~82のいずれか一項に記載の方法。
【請求項84】
前記マグロリマブが、最初に1mg/kgのプライミング用量で投与され、次いで30mg/kgの1つ以上の治療用量で投与され、続いて60mg/kgの1つ以上の治療用量が投与される、請求項49~83のいずれか一項に記載の方法。
【請求項85】
前記マグロリマブが、最初に1mg/kgのプライミング用量で投与され、次いで20mg/kgの1つ以上の治療用量で投与され、続いて45mg/kgの1つ以上の治療用量が投与される、請求項49~84のいずれか一項に記載の方法。
【請求項86】
前記マグロリマブが、最初に1mg/kgのプライミング用量で投与され、次いで15mg/kgの1つ以上の治療用量で投与され、続いて30mg/kgの1つ以上の治療用量が投与される、請求項49~85のいずれか一項に記載の方法。
【請求項87】
前記マグロリマブが、静脈内、皮下、又は腫瘍内に投与される、請求項49~86のいずれか一項に記載の方法。
【請求項88】
前記マグロリマブが、静脈内に投与される、請求項87に記載の方法。
【請求項89】
前記マグロリマブが、インラインフィルターを通して静脈内に投与される、請求項88に記載の方法。
【請求項90】
前記サシツズマブゴビテカンが、3mg/kg~18mg/kg、例えば、8mg/kg~10mg/kgの範囲の1つ以上の用量で投与される、請求項49~89のいずれか一項に記載の方法。
【請求項91】
前記サシツズマブゴビテカンが、10mg/kgの1つ以上の用量で投与される、請求項49~90のいずれか一項に記載の方法。
【請求項92】
前記サシツズマブゴビテカンが、静脈内、皮下、又は腫瘍内に投与される、請求項49~91のいずれか一項に記載の方法。
【請求項93】
前記対象が、ヒトである、請求項49~92のいずれか一項に記載の方法。
【請求項94】
前記がんが、少なくとも1つの以前の抗がん療法の後に進行している、請求項49~93のいずれか一項に記載の方法。
【請求項95】
前記対象が、治療未経験である、請求項49~93のいずれか一項に記載の方法。
【請求項96】
対象におけるトリプルネガティブ乳がん(TNBC)の成長、増殖、再発又は転移を治療するか、緩和するか、低減するか、予防するか又は遅延させる方法であって、前記対象に、有効量の(a)マグロリマブ;及び(b)サシツズマブゴビテカンを投与することを含む、方法。
【請求項97】
前記TNBCが、(i)切除不能な、局所進行性又は(ii)転移性である、請求項96に記載の方法。
【請求項98】
前記がんが切除不能な、局所進行性であり、前記対象が治療未経験である、請求項96~97のいずれか一項に記載の方法。
【請求項99】
前記治療が、線形二次元法(例えば、RECIST v1.1)を使用して決定される場合、少なくとも15%、少なくとも20%、少なくとも30%、又は少なくとも40%の全腫瘍量の低減をもたらす、請求項96~98のいずれか一項に記載の方法。
【請求項100】
前記転移のサイズを低減するか、又は前記転移を排除することを含む、請求項96~99のいずれか一項に記載の方法。
【請求項101】
前記がんが再発しないか、又は前記腫瘍量が治療の中止後に再成長しない、請求項96~100のいずれか一項に記載の方法。
【請求項102】
前記TNBCが、CD47の細胞表面発現を有する、請求項96~101のいずれか一項に記載の方法。
【請求項103】
前記マグロリマブ及び前記サシツズマブゴビテカンが、同時に投与される、請求項96~102のいずれか一項に記載の方法。
【請求項104】
前記マグロリマブ及び前記サシツズマブゴビテカンが、連続的に投与される、請求項96~102のいずれか一項に記載の方法。
【請求項105】
前記マグロリマブが、治療量以下の用量で投与される、請求項96~104のいずれか一項に記載の方法。
【請求項106】
前記サシツズマブゴビテカンが、治療量以下の用量で投与される、請求項96~105のいずれか一項に記載の方法。
【請求項107】
前記マグロリマブ及び前記サシツズマブゴビテカンが、治療量以下の用量で同時投与される、請求項96~106のいずれか一項に記載の方法。
【請求項108】
タキサンを投与することを更に含む、請求項96~107のいずれか一項に記載の方法。
【請求項109】
前記タキサンが、パクリタキセル、nab-パクリタキセル(ABRAXANE(登録商標))、ドセタキセル及びカバジタキセルから選択される、請求項108に記載の方法。
【請求項110】
1つ以上の治療用抗体を投与することを更に含む、請求項96~109のいずれか一項に記載の方法。
【請求項111】
1つ以上のT細胞刺激性免疫チェックポイントタンパク質又は受容体の1つ以上の遮断剤又は阻害剤を同時投与することを更に含む、請求項96~110のいずれか一項に記載の方法。
【請求項112】
前記1つ以上の免疫チェックポイント阻害剤が、PD-L1(CD274)、PD-1(PDCD1)、又はCTLA4のタンパク質性(例えば、抗体)阻害剤を含む、請求項111に記載の方法。
【請求項113】
前記1つ以上の免疫チェックポイントタンパク質又は受容体が、CD274(CD274、PDL1、PD-L1)及びプログラム細胞死1(PDCD1、PD1、PD-1)から選択される、請求項111~112のいずれか一項に記載の方法。
【請求項114】
CTLA4の前記タンパク質性(例えば、抗体)阻害剤が、イピリムマブ、トレメリムマブ、BMS-986218、AGEN1181、AGEN1884(ザリフレリマブ)、BMS-986249、MK-1308、REGN-4659、ADU-1604、CS-1002、BCD-145、APL-509、JS-007、BA-3071、ONC-392、AGEN-2041、JHL-1155、KN-044、CG-0161、ATOR-1144、PBI-5D3H5、FPT-155(CTLA4/PD-L1/CD28)、PF-06936308(PD-1/CTLA4)、MGD-019(PD-1/CTLA4)、KN-046(PD-1/CTLA4)、MEDI-5752(CTLA4/PD-1)、XmAb-20717(PD-1/CTLA4)、及びAK-104(CTLA4/PD-1)から選択される、請求項112に記載の方法。
【請求項115】
プログラム細胞死1(PDCD1;NCBI遺伝子ID:5133;CD279、PD-1、PD1)の前記タンパク質性(例えば、抗体)阻害剤が、ジンベレリマブ(AB122、GLS-010、WBP-3055)、ペンブロリズマブ(KEYTRUDA(登録商標)、MK-3475、SCH900475)、ニボルマブ(OPDIVO(登録商標)、BMS-936558、MDX-1106)、セミプリマブ(LIBTAYO(登録商標);セミプリマブ-rwlc、REGN-2810)、ピディリズマブ(CT-011)、AMG-404、MEDI0680(AMP-514)、スパルタリズマブ(PDR001)、チスレリズマブ(BGB-A317)、トリパリマブ(JS-001)、ゲノリムズマブ(CBT-501、APL-501、GB226)、SHR-1201、カムレリズマブ(SHR-1210)、シンチリマブ(TYVYT(登録商標);IBI-308)、ドスタルリマブ(TSR-042、WBP-285)、ランブロリズマブ(MK-3475);ササンリムマブ(PF-06801591)、セトレリマブ(JNJ-63723283)、セルプルリマブ(HLX-10)、レチファンリマブ(MGA-012)、バルスチリマブ(AGEN2034)、プロルゴリマブ(BCD 100)、ブジガリマブ(ABBV-181)、ボプラテリマブ(JTX-4014)、AK-103(HX-008)、AK-105、CS-1003、BI-754091、LZM-009、Sym-021、BAT-1306、PD1-PIK、テボテリマブ(MGD013;PD-1/LAG-3)、RO-7247669(PD-1/LAG-3)、FS-118(LAG-3/PD-L1)、RO-7121661(PD-1/TIM-3)、RG7769(PD-1/TIM-3)、PF-06936308(PD-1/CTLA4)、MGD-019(PD-1/CTLA4)、KN-046(PD-1/CTLA4)、XmAb-20717(PD-1/CTLA4)、AK-104(CTLA4/PD-1)、及びMEDI-5752(CTLA4/PD-1)から選択される、請求項111~113のいずれか一項に記載の方法。
【請求項116】
CD274分子(NCBI遺伝子ID:遺伝子ID:29126;B7-H、B7H1、PD-L1)の前記タンパク質性(例えば、抗体)阻害剤が、アテゾリズマブ(TECENTRIQ(登録商標))、アベルマブ(BAVENCIO(登録商標);MSB0010718C)、エンバフォリマブ(ASC22)、デュルバルマブ(IMFINZI(登録商標);MEDI-4736)、BMS-936559(MDX1105)、コシベリマブ(CK-301)、ロダポリマブ(LY3300054)、ガリブリマブ(BGB A333)、エンバフォリマブ(KN035)、オプコリマブ(HLX20)、マネリマブ(BCD135)、CX-072、CBT-502(TQB2450)、MSB-2311、SHR-1316、スゲマリマブ(CS-1001;WBP3155)、A167(KL-A167、HBM9167)、STI-A1015(IMC-001)、FAZ-053、BMS-936559(MDX1105)、INCB086550、GEN-1046(PD-L1/4-1BB)、FPT-155(CTLA4/PD-L1/CD28)、M7824(PD-L1/TGFβ-ECドメイン)、CA-170(PD-L1/VISTA)、CDX-527(CD27/PD-L1)、LY-3415244(TIM-3/PDL1)、INBRX-105(4-1BB/PDL1)、及びGNS-1480(PD-L1/EGFR)から選択される、請求項111~113のいずれか一項に記載の方法。
【請求項117】
fms関連受容体チロシンキナーゼ3(FLT3)のアゴニストを同時投与することを更に含む、請求項96~116のいずれか一項に記載の方法。
【請求項118】
FLT3の前記アゴニストが、GS-3583及びCDX-301から選択される、請求項117に記載の方法。
【請求項119】
前記マグロリマブ及び前記サシツズマブゴビテカンが、組み合わされた相乗的な量で投与される、請求項96~118のいずれか一項に記載の方法。
【請求項120】
前記マグロリマブ及び前記サシツズマブゴビテカンの投与が、相乗効果をもたらす、請求項96~119のいずれか一項に記載の方法。
【請求項121】
前記相乗効果が、前記マグロリマブ又は前記サシツズマブゴビテカンのいずれか単独に対して組み合わせの効果を比較する場合、がん細胞死の増加及び/又はがん細胞成長の減少である、請求項120に記載の方法。
【請求項122】
前記相乗効果が、前記マグロリマブ又は前記サシツズマブゴビテカンのいずれか単独に対して組み合わせの効果を比較する場合、マクロファージによるがん細胞の貪食の増加である、請求項120に記載の方法。
【請求項123】
前記相乗効果が、前記マグロリマブ又は前記サシツズマブゴビテカンのいずれか単独に対して組み合わせの効果を比較する場合、腫瘍量低減の増加又は増強である、請求項120に記載の方法。
【請求項124】
前記マグロリマブが、最初に10mg/kg未満のプライミング用量で投与され、次いで、少なくとも15mg/kg、例えば、少なくとも30mg/kg、45mg/kg、60mg/kgの1つ以上の治療用量で投与される、請求項96~123のいずれか一項に記載の方法。
【請求項125】
前記マグロリマブが、最初に5mg/kg未満のプライミング用量で投与され、次いで、少なくとも30mg/kg、例えば、45mg/kg、60mg/kgの1つ以上の治療用量で投与される、請求項96~124のいずれか一項に記載の方法。
【請求項126】
前記マグロリマブが、最初に1mg/kgのプライミング用量で投与され、次いで30mg/kgの1つ以上の治療用量で投与され、続いて60mg/kgの1つ以上の治療用量が投与される、請求項96~125のいずれか一項に記載の方法。
【請求項127】
前記マグロリマブが、最初に1mg/kgのプライミング用量で投与され、次いで20mg/kgの1つ以上の治療用量で投与され、続いて45mg/kgの1つ以上の治療用量が投与される、請求項96~125のいずれか一項に記載の方法。
【請求項128】
前記マグロリマブが、最初に1mg/kgのプライミング用量で投与され、次いで15mg/kgの1つ以上の治療用量で投与され、続いて30mg/kgの1つ以上の治療用量が投与される、請求項96~125のいずれか一項に記載の方法。
【請求項129】
前記マグロリマブが、静脈内、皮下、又は腫瘍内に投与される、請求項96~128のいずれか一項に記載の方法。
【請求項130】
前記マグロリマブが、静脈内に投与される、請求項129に記載の方法。
【請求項131】
前記マグロリマブが、インラインフィルターを通して静脈内に投与される、請求項130に記載の方法。
【請求項132】
前記サシツズマブゴビテカンが、3mg/kg~18mg/kg、例えば、8mg/kg~10mg/kgの範囲の1つ以上の用量で投与される、請求項96~131のいずれか一項に記載の方法。
【請求項133】
前記サシツズマブゴビテカンが、10mg/kgの1つ以上の用量で投与される、請求項96~132のいずれか一項に記載の方法。
【請求項134】
前記サシツズマブゴビテカンが、静脈内、皮下、又は腫瘍内に投与される、請求項96~133のいずれか一項に記載の方法。
【請求項135】
前記マグロリマブ及び前記サシツズマブゴビテカンが、第1の21日サイクル、第2の21日サイクル及び第3の21日サイクルで投与され、ここで、
a)前記第1の21日サイクルでは、マグロリマブが、1日目に1mg/kgの用量で、並びに8及び15日目に30mg/kgの用量で投与され;並びにサシツズマブゴビテカンが、1又は2日目及び8日目に10mg/kgの用量で投与され;
b)前記第2の21日サイクルでは、マグロリマブが、1、8及び15日目に30mg/kgの用量で投与され;並びにサシツズマブゴビテカンが、1及び8日目に10mg/kgの用量で投与され;並びに
c)前記第3の21日サイクルでは、マグロリマブが、8及び15日目に60mg/kgの用量で投与され;並びにサシツズマブゴビテカンが、1及び8日目に10mg/kgの用量で投与される、請求項96~134のいずれか一項に記載の方法。
【請求項136】
前記マグロリマブ及び前記サシツズマブゴビテカンが、第1の21日のサイクル、第2の21日のサイクル及び第3の21日のサイクルで投与され、ここで、
a)前記第1の21日サイクルでは、マグロリマブが、1日目に1mg/kgの用量で、並びに8及び15日目に20mg/kgの用量で投与され;並びにサシツズマブゴビテカンが、1又は2日目及び8日目に10mg/kgの用量で投与され;
b)前記第2の21日サイクルでは、マグロリマブが、1、8及び15日目に20mg/kgの用量で投与され;並びにサシツズマブゴビテカンが、1及び8日目に10mg/kgの用量で投与され;並びに
c)前記第3の21日サイクルでは、マグロリマブが、8及び15日目に45mg/kgの用量で投与され;並びにサシツズマブゴビテカンが、1及び8日目に10mg/kgの用量で投与される、請求項96~134のいずれか一項に記載の方法。
【請求項137】
前記マグロリマブ及び前記サシツズマブゴビテカンが、第1の21日のサイクル、第2の21日のサイクル及び第3の21日のサイクルで投与され、ここで、
a)前記第1の21日サイクルでは、マグロリマブが、1日目に1mg/kgの用量で、並びに8及び15日目に15mg/kgの用量で投与され;並びにサシツズマブゴビテカンが、1又は2日目及び8日目に10mg/kgの用量で投与され;
b)前記第2の21日サイクルでは、マグロリマブが、1、8及び15日目に15mg/kgの用量で投与され;並びにサシツズマブゴビテカンが、1及び8日目に10mg/kgの用量で投与され;並びに
c)前記第3の21日サイクルでは、マグロリマブが、8及び15日目に30mg/kgの用量で投与され;並びにサシツズマブゴビテカンが、1及び8日目に10mg/kgの用量で投与される、請求項96~134のいずれか一項に記載の方法。
【請求項138】
前記対象が、ヒトである、請求項96~137のいずれか一項に記載の方法。
【請求項139】
前記TNBCが、少なくとも1つの以前の抗がん療法の後に進行している、請求項96~138のいずれか一項に記載の方法。
【請求項140】
前記対象が、治療未経験である、請求項96~138のいずれか一項に記載の方法。
【請求項141】
対象における非小細胞肺がん(NSCLC)の成長、増殖、再発又は転移を治療するか、緩和するか、低減するか、予防するか又は遅延させる方法であって、前記対象に、有効量の(a)マグロリマブ;及び(b)サシツズマブゴビテカンを投与することを含む、方法。
【請求項142】
前記NSCLCが、(i)切除不能な、局所進行性又は(ii)転移性である、請求項141に記載の方法。
【請求項143】
前記がんが切除不能な、局所進行性であり、前記対象が治療未経験である、請求項141~142のいずれか一項に記載の方法。
【請求項144】
前記治療が、線形二次元法(法例えば、RECIST v1.1)を使用して決定される場合、少なくとも15%、少なくとも20%、少なくとも30%、又は少なくとも40%の全腫瘍量の低減をもたらす、請求項141~143のいずれか一項に記載の方法。
【請求項145】
前記転移のサイズを低減するか、又は前記転移を排除することを含む、請求項141~144のいずれか一項に記載の方法。
【請求項146】
前記がんが再発しないか、又は前記腫瘍量が治療の中止後に再成長しない、請求項141~145のいずれか一項に記載の方法。
【請求項147】
前記NSCLCが、CD47の細胞表面発現を有する、請求項141~146のいずれか一項に記載の方法。
【請求項148】
前記マグロリマブ及び前記サシツズマブゴビテカンが、同時に投与される、請求項141~147のいずれか一項に記載の方法。
【請求項149】
前記マグロリマブ及び前記サシツズマブゴビテカンが、連続的に投与される、請求項141~147のいずれか一項に記載の方法。
【請求項150】
前記マグロリマブが、治療量以下の用量で投与される、請求項141~149のいずれか一項に記載の方法。
【請求項151】
前記サシツズマブゴビテカンが、治療量以下の用量で投与される、請求項141~150のいずれか一項に記載の方法。
【請求項152】
前記マグロリマブ及び前記サシツズマブゴビテカンが、治療量以下の用量で同時投与される、請求項141~151のいずれか一項に記載の方法。
【請求項153】
タキサンを投与することを更に含む、請求項141~152のいずれか一項に記載の方法。
【請求項154】
前記タキサンが、パクリタキセル、nab-パクリタキセル(ABRAXANE(登録商標))、ドセタキセル及びカバジタキセルから選択される、請求項153に記載の方法。
【請求項155】
1つ以上の治療用抗体を投与することを更に含む、請求項141~154のいずれか一項に記載の方法。
【請求項156】
1つ以上のT細胞刺激性免疫チェックポイントタンパク質又は受容体の1つ以上の遮断剤又は阻害剤を同時投与することを更に含む、請求項141~155のいずれか一項に記載の方法。
【請求項157】
前記1つ以上の免疫チェックポイント阻害剤が、PD-L1(CD274)、PD-1(PDCD1)、又はCTLA4のタンパク質性(例えば、抗体)阻害剤を含む、請求項156に記載の方法。
【請求項158】
前記1つ以上の免疫チェックポイントタンパク質又は受容体が、CD274(CD274、PDL1、PD-L1)及びプログラム細胞死1(PDCD1、PD1、PD-1)から選択される、請求項156~157のいずれか一項に記載の方法。
【請求項159】
CTLA4の前記タンパク質性(例えば、抗体)阻害剤が、イピリムマブ、トレメリムマブ、BMS-986218、AGEN1181、AGEN1884(ザリフレリマブ)、BMS-986249、MK-1308、REGN-4659、ADU-1604、CS-1002、BCD-145、APL-509、JS-007、BA-3071、ONC-392、AGEN-2041、JHL-1155、KN-044、CG-0161、ATOR-1144、PBI-5D3H5、FPT-155(CTLA4/PD-L1/CD28)、PF-06936308(PD-1/CTLA4)、MGD-019(PD-1/CTLA4)、KN-046(PD-1/CTLA4)、MEDI-5752(CTLA4/PD-1)、XmAb-20717(PD-1/CTLA4)、及びAK-104(CTLA4/PD-1)から選択される、請求項158に記載の方法。
【請求項160】
プログラム細胞死1(PDCD1;NCBI遺伝子ID:5133;CD279、PD-1、PD1)の前記タンパク質性(例えば、抗体)阻害剤が、ジンベレリマブ(AB122、GLS-010、WBP-3055)、ペンブロリズマブ(KEYTRUDA(登録商標)、MK-3475、SCH900475)、ニボルマブ(OPDIVO(登録商標)、BMS-936558、MDX-1106)、セミプリマブ(LIBTAYO(登録商標);セミプリマブ-rwlc、REGN-2810)、ピディリズマブ(CT-011)、AMG-404、MEDI0680(AMP-514)、スパルタリズマブ(PDR001)、チスレリズマブ(BGB-A317)、トリパリマブ(JS-001)、ゲノリムズマブ(CBT-501、APL-501、GB226)、SHR-1201、カムレリズマブ(SHR-1210)、シンチリマブ(TYVYT(登録商標)、IBI-308)、ドスタルリマブ(TSR-042、WBP-285)、ランブロリズマブ(MK-3475);ササンリムマブ(PF-06801591)、セトレリマブ(JNJ-63723283)、セルプルリマブ(HLX-10)、レチファンリマブ(MGA-012)、バルスチリマブ(AGEN2034)、プロルゴリマブ(BCD 100)、ブジガリマブ(ABBV-181)、ボプラテリマブ(JTX-4014)、AK-103(HX-008)、AK-105、CS-1003、BI-754091、LZM-009、Sym-021、BAT-1306、PD1-PIK、テボテリマブ(MGD013;PD-1/LAG-3)、RO-7247669(PD-1/LAG-3)、FS-118(LAG-3/PD-L1)、RO-7121661(PD-1/TIM-3)、RG7769(PD-1/TIM-3)、PF-06936308(PD-1/CTLA4)、MGD-019(PD-1/CTLA4)、KN-046(PD-1/CTLA4)、XmAb-20717(PD-1/CTLA4)、AK-104(CTLA4/PD-1)、及びMEDI-5752(CTLA4/PD-1)から選択される、請求項156~158のいずれか一項に記載の方法。
【請求項161】
CD274分子(NCBI遺伝子ID:遺伝子ID:29126;B7-H、B7H1、PD-L1)の前記タンパク質性(例えば、抗体)阻害剤が、アテゾリズマブ(TECENTRIQ(登録商標))、アベルマブ(BAVENCIO(登録商標);MSB0010718C)、エンバフォリマブ(ASC22)、デュルバルマブ(IMFINZI(登録商標);MEDI-4736)、BMS-936559(MDX1105)、コシベリマブ(CK-301)、ロダポリマブ(LY3300054)、ガリブリマブ(BGB A333)、エンバフォリマブ(KN035)、オプコリマブ(HLX20)、マネリマブ(BCD135)、CX-072、CBT-502(TQB2450)、MSB-2311、SHR-1316、スゲマリマブ(CS-1001;WBP3155)、A167(KL-A167、HBM9167)、STI-A1015(IMC-001)、FAZ-053、BMS-936559(MDX1105)、INCB086550、GEN-1046(PD-L1/4-1BB)、FPT-155(CTLA4/PD-L1/CD28)、M7824(PD-L1/TGFβ-ECドメイン)、CA-170(PD-L1/VISTA)、CDX-527(CD27/PD-L1)、LY-3415244(TIM-3/PDL1)、INBRX-105(4-1BB/PDL1)、及びGNS-1480(PD-L1/EGFR)から選択される、請求項156~158のいずれか一項に記載の方法。
【請求項162】
fms関連受容体チロシンキナーゼ3(FLT3)のアゴニストを同時投与することを更に含む、請求項141~161のいずれか一項に記載の方法。
【請求項163】
FLT3の前記アゴニストが、GS-3583及びCDX-301から選択される、請求項162に記載の方法。
【請求項164】
前記マグロリマブ及び前記サシツズマブゴビテカンが、組み合わされた相乗的な量で投与される、請求項141~163のいずれか一項に記載の方法。
【請求項165】
前記マグロリマブ及び前記サシツズマブゴビテカンの投与が、相乗効果をもたらす、請求項141~164のいずれか一項に記載の方法。
【請求項166】
前記相乗効果が、前記マグロリマブ又は前記サシツズマブゴビテカンのいずれか単独に対して組み合わせの効果を比較する場合、がん細胞死の増加及び/又はがん細胞成長の減少である、請求項165に記載の方法。
【請求項167】
前記相乗効果が、前記マグロリマブ又は前記サシツズマブゴビテカンのいずれか単独に対して組み合わせの効果を比較する場合、マクロファージによるがん細胞の貪食の増加である、請求項165に記載の方法。
【請求項168】
前記相乗効果が、前記マグロリマブ又は前記サシツズマブゴビテカンのいずれか単独に対して組み合わせの効果を比較する場合、腫瘍量低減の増加又は増強である、請求項165に記載の方法。
【請求項169】
前記マグロリマブが、最初に10mg/kg未満のプライミング用量で投与され、次いで、少なくとも15mg/kg、例えば、少なくとも30mg/kg、45mg/kg、60mg/kgの1つ以上の治療用量で投与される、請求項141~168のいずれか一項に記載の方法。
【請求項170】
前記マグロリマブが、最初に5mg/kg未満のプライミング用量で投与され、次いで、少なくとも30mg/kg、例えば、45mg/kg、60mg/kgの1つ以上の治療用量で投与される、請求項141~169のいずれか一項に記載の方法。
【請求項171】
前記マグロリマブが、最初に1mg/kgのプライミング用量で投与され、次いで30mg/kgの1つ以上の治療用量で投与され、続いて60mg/kgの1つ以上の治療用量が投与される、請求項141~170のいずれか一項に記載の方法。
【請求項172】
前記マグロリマブが、最初に1mg/kgのプライミング用量で投与され、次いで20mg/kgの1つ以上の治療用量で投与され、続いて45mg/kgの1つ以上の治療用量が投与される、請求項141~170のいずれか一項に記載の方法。
【請求項173】
前記マグロリマブが、最初に1mg/kgのプライミング用量で投与され、次いで15mg/kgの1つ以上の治療用量で投与され、続いて30mg/kgの1つ以上の治療用量が投与される、請求項141~170のいずれか一項に記載の方法。
【請求項174】
前記マグロリマブが、静脈内、皮下、又は腫瘍内に投与される、請求項141~173のいずれか一項に記載の方法。
【請求項175】
前記マグロリマブが、静脈内に投与される、請求項174に記載の方法。
【請求項176】
前記マグロリマブが、インラインフィルターを通して静脈内に投与される、請求項175に記載の方法。
【請求項177】
前記サシツズマブゴビテカンが、3mg/kg~18mg/kg、例えば、8mg/kg~10mg/kgの範囲の1つ以上の用量で投与される、請求項141~176のいずれか一項に記載の方法。
【請求項178】
前記サシツズマブゴビテカンが、10mg/kgの1つ以上の用量で投与される、請求項141~177のいずれか一項に記載の方法。
【請求項179】
前記サシツズマブゴビテカンが、静脈内、皮下、又は腫瘍内に投与される、請求項141~178のいずれか一項に記載の方法。
【請求項180】
前記マグロリマブ及び前記サシツズマブゴビテカンが、第1の21日サイクル、第2の21日サイクル及び第3の21日サイクルで投与され、ここで、
a)前記第1の21日サイクルでは、マグロリマブが、1日目に1mg/kgの用量で、並びに8及び15日目に30mg/kgの用量で投与され;並びにサシツズマブゴビテカンが、1又は2日目及び8日目に10mg/kgの用量で投与され;
b)前記第2の21日サイクルでは、マグロリマブが、1、8及び15日目に30mg/kgの用量で投与され;並びにサシツズマブゴビテカンが、1及び8日目に10mg/kgの用量で投与され;並びに
c)前記第3の21日サイクルでは、マグロリマブが、8及び15日目に60mg/kgの用量で投与され;並びにサシツズマブゴビテカンが、1及び8日目に10mg/kgの用量で投与される、請求項141~179のいずれか一項に記載の方法。
【請求項181】
前記マグロリマブ及び前記サシツズマブゴビテカンが、第1の21日サイクル、第2の21日サイクル及び第3の21日サイクルで投与され、ここで、
a)前記第1の21日サイクルでは、マグロリマブが、1日目に1mg/kgの用量で、並びに8及び15日目に20mg/kgの用量で投与され;並びにサシツズマブゴビテカンが、1又は2日目及び8日目に10mg/kgの用量で投与され;
b)前記第2の21日サイクルでは、マグロリマブが、1、8及び15日目に20mg/kgの用量で投与され;並びにサシツズマブゴビテカンが、1及び8日目に10mg/kgの用量で投与され;並びに
c)前記第3の21日サイクルでは、マグロリマブが、8及び15日目に45mg/kgの用量で投与され;並びにサシツズマブゴビテカンが、1及び8日目に10mg/kgの用量で投与される、請求項141~179のいずれか一項に記載の方法。
【請求項182】
前記マグロリマブ及び前記サシツズマブゴビテカンが、第1の21日サイクル、第2の21日サイクル及び第3の21日サイクルで投与され、ここで、
a)前記第1の21日サイクルでは、マグロリマブが、1日目に1mg/kgの用量で、並びに8及び15日目に15mg/kgの用量で投与され;並びにサシツズマブゴビテカンが、1又は2日目及び8日目に10mg/kgの用量で投与され;
b)前記第2の21日サイクルでは、マグロリマブが、1、8及び15日目に15mg/kgの用量で投与され;並びにサシツズマブゴビテカンが、1及び8日目に10mg/kgの用量で投与され;並びに
c)前記第3の21日サイクルでは、マグロリマブが、8及び15日目に30mg/kgの用量で投与され;並びにサシツズマブゴビテカンが、1及び8日目に10mg/kgの用量で投与される、請求項141~179のいずれか一項に記載の方法。
【請求項183】
前記対象が、ヒトである、請求項141~182のいずれか一項に記載の方法。
【請求項184】
前記NSCLCが、少なくとも1つの以前の抗がん療法の後に進行している、請求項141~183のいずれか一項に記載の方法。
【請求項185】
前記対象が、治療未経験である、請求項141~184のいずれか一項に記載の方法。
【請求項186】
1つ以上の単位用量の、(a)CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤、及び(b)抗Trop-2抗体-薬物コンジュゲート(ADC)を含む、キット。
【請求項187】
CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する前記薬剤及び前記抗Trop-2 ADCが、別々の容器中にある、請求項186に記載のキット。
【請求項188】
前記別々の容器が、バイアル、アンプル及び予め充填されたシリンジから選択される、請求項187に記載のキット。
【請求項189】
CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する前記薬剤が、CD47に結合する抗体を含む、請求項186~188のいずれか一項に記載のキット。
【請求項190】
CD47に結合する前記抗体が、マグロリマブ、レムゾパルリマブ、レタプリマブ、リグファリマブ、AO-176、シムリダルリマブ(IBI-322)、ゲンツリズマブ、ZL-1201、IMC-002、SRF-231、CC-90002(別名、INBRX-103)、NI-1701(別名、TG-1801)及びSTI-6643から選択される、請求項189に記載のキット。
【請求項191】
CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する前記薬剤が、SIRPαに結合する抗体を含む、請求項186~188のいずれか一項に記載のキット。
【請求項192】
SIRPαに結合する前記抗体が、GS-0189(別名、FSI-189)、CC-95251、BI-765063、及びAPX-700から選択される、請求項191に記載のキット。
【請求項193】
CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する前記薬剤が、SIRPα-Fc融合タンパク質を含む、請求項186~188のいずれか一項に記載のキット。
【請求項194】
前記SIRPα-Fc融合タンパク質が、ALX-148、TTI-621、TTI-622、JMT601(CPO107)、及びSL-172154から選択される、請求項193に記載のキット。
【請求項195】
前記抗Trop-2 ADCが、トポイソメラーゼI阻害剤を含む、請求項186~194のいずれか一項に記載のキット。
【請求項196】
前記トポイソメラーゼI阻害剤が、イリノテカン、トペテカン及びSN-38から選択される、請求項195に記載のキット。
【請求項197】
前記抗Trop-2 ADCが、mAb-CL2A-SN-38の構造式を有し、構造が、以下によって表される、請求項186~196のいずれか一項に記載のキット:
【化5】
(例えば、米国特許第7,999,083号に記載される)。
【請求項198】
前記抗Trop-2 ADCが、サシツズマブを含む、請求項186~197のいずれか一項に記載のキット(hRS7;例えば、国際公開第2003074566号、図3及び図4に記載される)。
【請求項199】
前記抗Trop-2 ADCが、サシツズマブゴビテカン、ダトポタマブデルクステカン(DS-1062)、ESG-401、SKB-264、DAC-02及びBAT-8003から選択される、請求項186~198のいずれか一項に記載のキット。
【請求項200】
前記抗Trop-2 ADCが、サシツズマブゴビテカンを含む、請求項186~199のいずれか一項のいずれか一項に記載のキット。
【請求項201】
1つ以上の単位用量のタキサンを更に含む、請求項186~200のいずれか一項に記載のキット。
【請求項202】
前記タキサンが、パクリタキセル、nab-パクリタキセル(ABRAXANE(登録商標))、ドセタキセル及びカバジタキセルから選択される、請求項201に記載のキット。
【請求項203】
1つ以上の治療用抗体を更に含む、請求項186~202のいずれか一項に記載のキット。
【請求項204】
1つ以上のT細胞阻害性免疫チェックポイントタンパク質又は受容体の1つ以上の遮断剤又は阻害剤を更に含む、請求項186~203のいずれか一項に記載のキット。
【請求項205】
PD-L1(CD274)、PD-1(PDCD1)又はCTLA4のタンパク質性(例えば、抗体)阻害剤を含む、請求項186~204のいずれか一項に記載のキット。
【請求項206】
PD-L1(CD274)又はPD-1(PDCD1)のタンパク質性(例えば、抗体)阻害剤を含む、請求項204~205のいずれか一項に記載のキット。
【請求項207】
CTLA4の前記タンパク質性(例えば、抗体)阻害剤が、イピリムマブ、トレメリムマブ、BMS-986218、AGEN1181、AGEN1884(ザリフレリマブ)、BMS-986249、MK-1308、REGN-4659、ADU-1604、CS-1002、BCD-145、APL-509、JS-007、BA-3071、ONC-392、AGEN2041、JHL-1155、KN-044、CG-0161、ATOR-1144、PBI-5D3H5、FPT-155(CTLA4/PD-L1/CD28)、PF-06936308(PD-1/CTLA4)、MGD-019(PD-1/CTLA4)、KN-046(PD-1/CTLA4)、MEDI-5752(CTLA4/PD-1)、XmAb-20717(PD-1/CTLA4)、及びAK-104(CTLA4/PD-1)から選択される、請求項205に記載のキット。
【請求項208】
プログラム細胞死1(PDCD1;NCBI遺伝子ID:5133;CD279、PD-1、PD1)の前記タンパク質性(例えば、抗体)阻害剤が、ジンベレリマブ(AB122、GLS-010、WBP-3055)、ペンブロリズマブ(KEYTRUDA(登録商標)、MK-3475、SCH900475)、ニボルマブ(OPDIVO(登録商標)、BMS-936558、MDX-1106)、セミプリマブ(LIBTAYO(登録商標);セミプリマブ-rwlc、REGN-2810)、ピディリズマブ(CT-011)、AMG-404、MEDI0680(AMP-514)、スパルタリズマブ(PDR001)、チスレリズマブ(BGB-A317)、トリパリマブ(JS-001)、ゲノリムズマブ(CBT-501、APL-501、GB226)、SHR-1201、カムレリズマブ(SHR-1210)、シンチリマブ(TYVYT(登録商標);IBI-308)、ドスタルリマブ(TSR-042、WBP-285)、ランブロリズマブ(MK-3475);ササンリムマブ(PF-06801591)、セトレリマブ(JNJ-63723283)、セルプルリマブ(HLX-10)、レチファンリマブ(MGA-012)、バルスチリマブ(AGEN2034)、プロルゴリマブ(BCD 100)、ブジガリマブ(ABBV-181)、ボプラテリマブ(JTX-4014)、AK-103(HX-008)、AK-105、CS-1003、BI-754091、LZM-009、Sym-021、BAT-1306、PD1-PIK、テボテリマブ(MGD013;PD-1/LAG-3)、RO-7247669(PD-1/LAG-3)、FS-118(LAG-3/PD-L1)、RO-7121661(PD-1/TIM-3)、RG7769(PD-1/TIM-3)、PF-06936308(PD-1/CTLA4)、MGD-019(PD-1/CTLA4)、KN-046(PD-1/CTLA4)、XmAb-20717(PD-1/CTLA4)、AK-104(CTLA4/PD-1)、及びMEDI-5752(CTLA4/PD-1)から選択される、請求項205に記載のキット。
【請求項209】
CD274分子(NCBI遺伝子ID:遺伝子ID:29126;B7-H、B7H1、PD-L1)の前記タンパク質性(例えば、抗体)阻害剤が、アテゾリズマブ(TECENTRIQ(登録商標))、アベルマブ(BAVENCIO(登録商標);MSB0010718C)、エンバフォリマブ(ASC22)、デュルバルマブ(IMFINZI(登録商標);MEDI-4736)、BMS-936559(MDX1105)、コシベリマブ(CK-301)、ロダポリマブ(LY3300054)、ガリブリマブ(BGB A333)、エンバフォリマブ(KN035)、オプコリマブ(HLX20)、マネリマブ(BCD135)、CX-072、CBT-502(TQB2450)、MSB-2311、SHR-1316、スゲマリマブ(CS-1001;WBP3155)、A167(KL-A167、HBM9167)、STI-A1015(IMC-001)、FAZ-053、BMS-936559(MDX1105)、INCB086550、GEN-1046(PD-L1/4-1BB)、FPT-155(CTLA4/PD-L1/CD28)、M7824(PD-L1/TGFβ-ECドメイン)、CA-170(PD-L1/VISTA)、CDX-527(CD27/PD-L1)、LY-3415244(TIM-3/PDL1)、INBRX-105(4-1BB/PDL1)、及びGNS-1480(PD-L1/EGFR)から選択される、請求項205に記載のキット。
【請求項210】
fms関連受容体チロシンキナーゼ3(FLT3)のアゴニストを同時投与することを更に含む、請求項186~209のいずれか一項に記載のキット。
【請求項211】
FLT3の前記アゴニストが、GS-3583及びCDX-301から選択される、請求項210に記載のキット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2022年3月24日に出願された米国仮出願第63/323,380号の、米国特許法第119条(e)に基づく利益を主張するものであり、その全体が全ての目的のために参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
配列表
本出願は、XMLファイルフォーマットで電子的に提出された配列表を含み、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。2023年1月15日に作成された当該XMLコピーの名称は1432-WO-PCT_SL.xmlであり、サイズは395,927バイトである。
【背景技術】
【0003】
トリプルネガティブ乳がん(TNBC)は、エストロゲン受容体、プロゲステロン受容体及びヒト上皮成長因子受容体2に対する免疫染色の非存在によって定義される。全ての乳がんのおよそ15%~20%はTNBCとして分類される。一般に、他の乳がんサブタイプと比較して、TNBCは、典型的には、より速い増殖速度及びより浸潤性の表現型を含む、より侵襲性の特徴を有する。局所進行性又は転移性のTNBC(mTNBC)を有する患者は予後不良である。mTNBCを有する患者のための標準治療療法は、化学療法である。タキサンに基づく化学療法レジメンは、mTNBCを有する患者の第一選択(1L)療法における標準治療と考えられており(Cardoso,et al.,Hepatology AASLD Abstracts(2012)56(4):384A-5A)、国際ガイドラインにわたって推奨される化学療法レジメンとしての単剤タキサンを用いる。しかしながら、これらの薬剤を用いても、全生存期間(OS)の中央値はおよそ18ヶ月以下である(Cardoso,et al.,Ann Oncol.(2020)31(12):1623-1649;Gradishar,et al.,J Natl Compr Canc Netw(2020)18(4):452-78。
【0004】
第一選択及び第二選択の設定において承認又は許容された治療に失敗したTNBCを有する患者は、更なる治療アプローチを切実に必要としている。栄養膜細胞表面抗原2(Trop-2)抗原は、TNBCを含むほとんどの固形上皮がんで高度に発現される。サシツズマブゴビテカンは、SN-38の全身曝露を最小限にして宿主毒性を低下させながら、SN-38の腫瘍細胞への直接的な標的化送達のためにTrop-2に結合するそのペイロードとして、トポイソメラーゼI阻害剤であるカンプトテシン由来の薬剤SN-38を有するTrop-2標的化抗体である。乳がんに対する少なくとも2回の以前の化学療法後に再燃した局所進行性又はmTNBCを有する患者において、サシツズマブゴビテカンの単剤療法を評価するASCENT研究からの結果(そのうちの1つは、12ヶ月の期間内に進行が生じた場合、ネオアジュバント/アジュバント設定であり得る)は、単剤化学療法に対するPFSに関して利益を示した。サシツズマブゴビテカンで治療された患者は、単剤化学療法における1.7ヶ月に対して5.6ヶ月のPFS中央値を有した。この研究はまた、化学療法治療群における6.7ヶ月に対して、サシツズマブゴビテカン治療群における12.1ヶ月の改善された全生存期間を示した(Bardia,et al.,N Engl J Med(2021)384(16):1529-41)。この研究の結果は、2回以上の事前に全身療法を受け、そのうちの少なくとも1回が転移性疾患に対するものである、切除不能な局所進行性又はmTNBCを有する患者におけるサシツズマブゴビテカンの承認をもたらした。
【0005】
分化抗原群47(CD47)は、先天性免疫監視機構のがん細胞回避を媒介する分子である。CD47発現は、がん幹細胞を含むがん細胞が、貪食性「eat me」シグナルの内因性発現に起因する食作用を克服する、十分に特徴付けられた機序である(Jaiswal,et al.,Cell(2009)138(2):271-85;Majeti,et al.,Cell(2009)138(2):286-99)。正常細胞からがん細胞への進行は、プログラム細胞死及びプログラム細胞除去を引き起こす遺伝子及び遺伝子発現の変化を伴う(Chao,et al.,Nat Rev Cancer.(2012)12(1):58-67)。がん進行における工程の多くは、プログラム細胞死の複数の機序を破壊し、優勢な抗貪食性シグナルである、CD47の発現は、重要なチェックポイントを表し得る(Chao,et al.,2012,supra)。CD47発現の増加は、ヒト急性骨髄性白血病(AML)における白血病幹細胞で最初に特定され(Majeti,et al.,2009,上掲)、それ以来、CD47発現がヒト腫瘍型の多様なセットにおいて、がん細胞表面で増加することが見出された。
【0006】
マウス異種移植片モデルにおいて、CD47遮断モノクローナル抗体(mAb)は、様々な血液悪性腫瘍及び固形腫瘍からのがん細胞の貪食及び排除を可能にすることによって、ヒト異種移植片腫瘍成長及び転移を阻害する(Chao,et al.,Cancer Res(2011)71(4):1374-84;Chao,et al.,Cell(2010)142:699-713;Chao,et al.,Blood(2011)118(18):4890-901;Edris,et al.,Proc Natl Acad Sci U S A(2012)109(17):6656-61;Kim,et al.,Proc Natl Acad Sci U S A(2012)109(17):6656-61;Majeti,et al.,上掲;Willingham,et al.,Proc Natl Acad Sci U S A(2012)109(17):6662-7)。がん細胞によって発現されるCD47の、食細胞で発現されるそのリガンドであるシグナル調節タンパク質アルファ(SIRPα)への結合は、腫瘍細胞貪食の阻害をもたらす。よって、抗CD47抗体によるCD47 SIRPαシグナル伝達経路の遮断は、腫瘍細胞の貪食及び排除をもたらす。抗CD47抗体による腫瘍細胞の選択的標的化は、主に腫瘍細胞で発現され、正常細胞対応物では発現されない貪食性シグナルの存在に起因する(Chao,et al.,Sci Transl Med(2010)2(63):63ra94)。更に、抗CD47抗体は、腫瘍細胞貪食後のマクロファージ及び抗原提示細胞による腫瘍抗原の交差提示を介して抗がんT細胞応答を誘導することができる(Liu,et al.,Nat Med(2015)21(10):1209-15,Tseng,et al.,Proc Natl Acad Sci U S A(2013)110(27):11103-8)。
【0007】
マグロリマブは、CD47とその受容体との相互作用を遮断し、ヒトがん細胞の貪食を可能にするヒト化抗CD47 mAbである(Liu,et al.,PLoS One.(2015)10(9):e0137345)。免疫グロブリンG4(IgG4)Fcドメインの存在は、その完全な活性に必要とされるが、マグロリマブの活性は、SIRPαへのCD47結合の遮断に主に依存し、フラグメント結晶化可能(Fc)依存性エフェクター機能の動員には依存しない。この理由のために、マグロリマブは、正常なCD47発現細胞に対する毒性効果を増強し得るFc依存性エフェクター機能を動員する際に比較的非効率的であるヒトIgG4アイソタイプを用いて操作された(Liu,et al.,PLoS One.(2015),上掲)。異種移植片がんモデルを使用する非臨床研究は、マグロリマブがヒト固形腫瘍及び血液悪性腫瘍からのがん細胞の貪食及び排除を誘発するという説得力のある証拠を提供する。この作用機序(MOA)及びその強力な非臨床活性に基づいて、マグロリマブは、固形腫瘍及び血液悪性腫瘍の治療候補として開発されている。
TRODELVY(登録商標)の商品名で販売されているサシツズマブゴビテカンは、3つの化合物:ヒト化モノクローナル抗体、トポイソメラーゼ-I阻害剤、及びリンカータンパクから構成される抗体-薬物コンジュゲートである。それは、Trop-2)発現細胞に結合し、SN-38を細胞内に放出する内在化複合体を形成する。SN-38は、トポイソメラーゼI-DNA複合体に結合し、DNA損傷及びアポトーシスを引き起こす。サシツズマブゴビテカンは、切除不能な局所進行性又はmTNBCの治療のために、米国、カナダ、EU、及びオーストラリアを含むいくつかの国で承認されている。TNBCの承認は、再燃性/難治性TNBCを有する468人の患者によるASCENTプロトコルの、第3相、多施設研究に基づいていた(Bardia,et al.,N Engl J Med(2021)384(16):1529-41)。患者を、サシツズマブゴビテカン(235人の患者)又は化学療法(233人の患者)を受けるように無作為に割り当てた。年齢の中央値は54歳であり、全ての患者は以前にタキサンで治療されており、脳転移を有していなかった。サシツズマブゴビテカンを、進行又は許容できない毒性まで、21日毎に1及び8日目に10mg/kgで投与した。サシツズマブゴビテカンは、化学療法治療群よりも長いPFSの中央値(5.6ヶ月対1.7ヶ月)、及びそれよりも長い全生存期間の中央値(12.1ヶ月対6.7ヶ月)を実証した。客観的応答を有する患者のパーセンテージは、サシツズマブゴビテカンで35%、化学療法で5%であった。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0008】
【非特許文献1】Cardoso,et al.,Hepatology AASLD Abstracts(2012)56(4):384A-5A
【非特許文献2】Cardoso,et al.,Ann Oncol.(2020)31(12):1623-1649
【非特許文献3】Gradishar,et al.,J Natl Compr Canc Netw(2020)18(4):452-78
【非特許文献4】Bardia,et al.,N Engl J Med(2021)384(16):1529-41
【非特許文献5】Jaiswal,et al.,Cell(2009)138(2):271-85
【非特許文献6】Majeti,et al.,Cell(2009)138(2):286-99
【非特許文献7】Chao,et al.,Nat Rev Cancer.(2012)12(1):58-67
【非特許文献8】Chao,et al.,Cancer Res(2011)71(4):1374-84
【非特許文献9】Chao,et al.,Cell(2010)142:699-713
【非特許文献10】Chao,et al.,Blood(2011)118(18):4890-901
【非特許文献11】Edris,et al.,Proc Natl Acad Sci U S A(2012)109(17):6656-61
【発明の概要】
【0009】
一態様では、それを必要とする哺乳動物対象におけるTrop-2陽性又はTrop-2発現がんの成長、増殖、再発又は転移を治療するか、緩和するか、低減するか、予防するか又は遅延させる方法であって、対象に有効量の(a)抗Trop-2抗体-薬物コンジュゲート(ADC);及び(b)CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤を同時投与することを含む方法が提供される。いくつかの実施形態では、Trop-2陽性又はTrop-2発現がんは、固形上皮がんである。いくつかの実施形態では、がんは、乳がん(例えば、トリプルネガティブ乳がん)、結腸直腸がん、肺がん、胃がん、尿路がん、尿路上皮がん、膀胱がん、腎臓がん、膵臓がん、卵巣がん、子宮がん、食道がん及び前立腺がんから選択される。いくつかの実施形態では、がんは、(i)切除不能な、局所進行性、又は(ii)転移性である。いくつかの実施形態では、がんは、転移性非小細胞肺がん、転移性小細胞肺がん、転移性尿路上皮がん及び転移性膵臓がんから選択される。いくつかの実施形態では、がんは、トリプルネガティブ乳がん、HR+/HER2-乳がん、及びHER2+乳がんから選択される乳がんである。いくつかの実施形態では、治療は、線形二次元法(例えば、RECIST v1.1)を使用して決定される場合、少なくとも15%、少なくとも20%、少なくとも30%、又は少なくとも40%の全腫瘍量の低減をもたらす。いくつかの実施形態では、本方法は、転移のサイズを低減するか、又は転移を排除することを含む。いくつかの実施形態では、がんは再発しないか、又は腫瘍量は治療の中止後に再成長しない。いくつかの実施形態では、がんは、CD47の細胞表面発現を有する。いくつかの実施形態では、CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤は、CD47に結合する抗体を含む。いくつかの実施形態では、CD47に結合する抗体は、マグロリマブ、レムゾパルリマブ、レタプリマブ、リグファリマブ、AO-176、シムリダルリマブ(IBI-322)、ゲンツリズマブ、ZL-1201、IMC-002、SRF-231、CC-90002(別名、INBRX-103)、NI-1701(別名、TG-1801)及びSTI-6643から選択される。いくつかの実施形態では、CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤は、SIRPαに結合する抗体を含む。いくつかの実施形態では、SIRPαに結合する抗体は、GS-0189(別名、FSI-189)、CC-95251、BI-765063及びAPX-700から選択される。いくつかの実施形態では、CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤は、SIRPα-Fc融合タンパク質を含む。いくつかの実施形態では、SIRPα-Fc融合タンパク質は、ALX-148(エボルパセプト)、timdarpacept、TTI-621、TTI-622、JMT601(CPO107)及びSL-172154から選択される。いくつかの実施形態では、抗Trop-2 ADCは、トポイソメラーゼI阻害剤を含む。いくつかの実施形態では、トポイソメラーゼI阻害剤は、イリノテカン、トペテカン及びSN-38から選択される。いくつかの実施形態では、抗Trop-2 ADCは、mAb-CL2A-SN-38)の構造式を有し、構造は、以下によって表される:
【化1】
(例えば、米国特許第7,999,083号に記載される)。いくつかの実施形態では、抗Trop-2 ADCは、サシツズマブを含む(hRS7;例えば、WO2003074566、図3及び図4に開示されている)。いくつかの実施形態では、抗Trop-2 ADCは、サシツズマブゴビテカン、ダトポタマブデルクステカン(DS-1062)、ESG-401、SKB-264、DAC-02及びBAT-8003から選択される。いくつかの実施形態では、抗Trop-2 ADCは、サシツズマブゴビテカンを含む。いくつかの実施形態では、CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤及び抗Trop-2 ADCは、同時に又は連続して投与される。いくつかの実施形態では、マグロリマブは、治療量以下の用量で投与される。いくつかの実施形態では、サシツズマブゴビテカンは、治療量以下の用量で投与される。いくつかの実施形態では、マグロリマブ及びサシツズマブゴビテカンは、治療量以下の用量で同時投与される。いくつかの実施形態では、本方法は、タキサンを投与することを更に含む。いくつかの実施形態では、タキサンは、パクリタキセル、nab-パクリタキセル(ABRAXANE(登録商標))、ドセタキセル及びカバジタキセルから選択される。いくつかの実施形態では、本方法は、1つ以上の治療用抗体を投与することを更に含む。いくつかの実施形態では、本方法は、1つ以上のT細胞刺激性免疫チェックポイントタンパク質又は受容体の1つ以上の遮断剤又は阻害剤を同時投与することを更に含む。いくつかの実施形態では、1つ以上の免疫チェックポイント阻害剤は、PD-L1(CD274)、PD-1(PDCD1)、又はCTLA4のタンパク質性(例えば、抗体)阻害剤を含む。いくつかの実施形態では、1つ以上の免疫チェックポイントタンパク質又は受容体は、CD274(CD274、PDL1、PD-L1)及びプログラム細胞死1(PDCD1、PD1、PD-1)から選択される。いくつかの実施形態では、CTLA4のタンパク質性(例えば、抗体)阻害剤は、イピリムマブ、トレメリムマブ、BMS-986218、AGEN1181、AGEN1884(ザリフレリマブ)、BMS-986249、MK-1308、REGN-4659、ADU-1604、CS-1002、BCD-145、APL-509、JS-007、BA-3071、ONC-392、AGEN-2041、JHL-1155、KN-044、CG-0161、ATOR-1144、PBI-5D3H5、FPT-155(CTLA4/PD-L1/CD28)、PF-06936308(PD-1/CTLA4)、MGD-019(PD-1/CTLA4)、KN-046(PD-1/CTLA4)、MEDI-5752(CTLA4/PD-1)、XmAb-20717(PD-1/CTLA4)、及びAK-104(CTLA4/PD-1)から選択される。いくつかの実施形態では、プログラム細胞死1(PDCD1;NCBI遺伝子ID:5133;CD279、PD-1、PD1)のタンパク質性(例えば、抗体)阻害剤は、ジンベレリマブ(AB122、GLS-010、WBP-3055)、ペンブロリズマブ(KEYTRUDA(登録商標)、MK-3475、SCH900475)、ニボルマブ(OPDIVO(登録商標)、BMS-936558、MDX-1106)、セミプリマブ(LIBTAYO(登録商標);セミプリマブ-rwlc、REGN-2810)、ピディリズマブ(CT-011)、AMG-404、MEDI0680(AMP-514)、スパルタリズマブ(PDR001)、チスレリズマブ(BGB-A317)、トリパリマブ(JS-001)、ゲノリムズマブ(CBT-501、APL-501、GB226)、SHR-1201、カムレリズマブ(SHR-1210)、シンチリマブ(TYVYT(登録商標);IBI-308)、ドスタルリマブ(TSR-042、WBP-285)、ランブロリズマブ(MK-3475);ササンリムマブ(PF-06801591)、セトレリマブ(JNJ-63723283)、セルプルリマブ(HLX-10)、レチファンリマブ(MGA-012)、バルスチリマブ(AGEN2034)、プロルゴリマブ(BCD 100)、ブジガリマブ(ABBV-181)、ボプラテリマブ(JTX-4014)、AK-103(HX-008)、AK-105、CS 1003、BI-754091、LZM-009、Sym-021、BAT-1306、PD1-PIK、テボテリマブ(MGD013;PD-1/LAG-3)、RO-7247669(PD-1/LAG-3)、FS-118(LAG-3/PD-L1)、RO-7121661(PD1/TIM-3)、RG7769(PD-1/TIM-3)、PF-06936308(PD1/CTLA4)、MGD-019(PD-1/CTLA4)、KN-046(PD1/CTLA4)、XmAb-20717(PD1/CTLA4)、AK-104(CTLA4/PD-1)、及びMEDI-5752(CTLA4/PD-1)から選択される。いくつかの実施形態では、CD274分子(NCBI遺伝子ID:遺伝子ID:29126;B7-H、B7H1、PD-L1)のタンパク質性(例えば、抗体)阻害剤は、アテゾリズマブ(TECENTRIQ(登録商標))、アベルマブ(BAVENCIO(登録商標);MSB0010718C)、エンバフォリマブ(ASC22)、デュルバルマブ(IMFINZI(登録商標);MEDI-4736)、BMS-936559(MDX1105)、コシベリマブ(CK-301)、ロダポリマブ(LY3300054)、ガリブリマブ(garivulimab)(BGB A333)、エンバフォリマブ(KN035)、オプコリマブ(HLX 20)、マネリマブ(BCD 135)、CX-072、CBT-502(TQB2450)、MSB-2311、SHR-1316、スゲマリマブ(CS-1001;WBP3155)、A167(KL-A167、HBM9167)、STI-A1015(IMC-001)、FAZ-053、BMS-936559(MDX1105)、INCB086550、GEN-1046(PD-L1/4-1BB)、FPT-155(CTLA4/PD-L1/CD28)、M7824(PD-L1/TGFβ-ECドメイン)、CA-170(PD-L1/VISTA)、CDX-527(CD27/PD-L1)、LY-3415244(TIM-3/PDL1)、INBRX-105(4-1BB/PDL1)、及びGNS-1480(PD-L1/EGFR)から選択される。いくつかの実施形態では、本方法は、fms関連受容体チロシンキナーゼ3(FLT3)のアゴニストを同時投与することを含む。いくつかの実施形態では、FLT3のアゴニストは、GS-3583及びCDX-301から選択される。いくつかの実施形態では、CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤及び抗Trop-2 ADCは、組み合わされた相乗的な量で投与される。いくつかの実施形態では、CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤及び抗Trop-2 ADCの投与は、相乗効果をもたらす。いくつかの実施形態では、相乗効果は、CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤又は抗Trop-2 ADCのいずれか単独に対して組み合わせの効果を比較する場合、がん細胞死の増加及び/又はがん細胞成長の減少である。いくつかの実施形態では、相乗効果は、CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤又は抗Trop-2 ADCのいずれか単独に対して組み合わせの効果を比較する場合、マクロファージによるがん細胞の貪食の増加である。いくつかの実施形態では、相乗効果は、CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤又は抗Trop-2 ADCのいずれか単独に対して組み合わせの効果を比較する場合、腫瘍量低減の増加又は増強である。いくつかの実施形態では、対象は、ヒトである。いくつかの実施形態では、がんは、少なくとも1回の以前の抗がん療法の後に進行している。いくつかの実施形態では、対象は治療未経験である。
【0010】
別の態様では、対象におけるがんの成長、増殖、再発又は転移を治療するか、緩和するか、低減するか、予防するか又は遅延させる方法であって、対象に、有効量の(a)マグロリマブ;及び(b)サシツズマブゴビテカンを投与することを含む方法が提供される。いくつかの実施形態では、がんは、固形上皮がんである。いくつかの実施形態では、がんは、乳がん(例えば、トリプルネガティブ乳がん)、結腸直腸がん、肺がん、胃がん、尿路がん、尿路上皮がん、膀胱がん、腎臓がん、膵臓がん、卵巣がん、子宮がん、食道がん及び前立腺がんから選択される。いくつかの実施形態では、がんは、(i)切除不能な、局所進行性、又は(ii)転移性である。いくつかの実施形態では、がんは、転移性非小細胞肺がん、転移性小細胞肺がん、転移性尿路上皮がん及び転移性膵臓がんから選択される。いくつかの実施形態では、がんは、トリプルネガティブ乳がん、HR+/HER2-乳がん、及びHER2+乳がんから選択される乳がんである。いくつかの実施形態では、治療は、線形二次元法(例えば、RECIST v1.1)を使用して決定される場合、少なくとも15%、少なくとも20%、少なくとも30%、又は少なくとも40%の全腫瘍量の低減をもたらす。いくつかの実施形態では、本方法は、転移のサイズを低減するか、又は転移を排除することを含む。いくつかの実施形態では、がんは再発しないか、又は腫瘍量は治療の中止後に再成長しない。いくつかの実施形態では、がんは、CD47の細胞表面発現を有する。いくつかの実施形態では、マグロリマブ及びサシツズマブゴビテカンは、同時に又は連続して投与される。いくつかの実施形態では、マグロリマブは、治療量以下の用量で投与される。いくつかの実施形態では、サシツズマブゴビテカンは、治療量以下の用量で投与される。いくつかの実施形態では、マグロリマブ及びサシツズマブゴビテカンは、治療量以下の用量で同時投与される。いくつかの実施形態では、本方法は、タキサンを投与することを更に含む。いくつかの実施形態では、タキサンは、パクリタキセル、nab-パクリタキセル(ABRAXANE(登録商標))、ドセタキセル及びカバジタキセルから選択される。いくつかの実施形態では、本方法は、1つ以上の治療用抗体を同時投与することを更に含む。いくつかの実施形態では、本方法は、1つ以上のT細胞刺激性免疫チェックポイントタンパク質又は受容体の1つ以上の遮断剤又は阻害剤を同時投与することを更に含む。いくつかの実施形態では、1つ以上の免疫チェックポイント阻害剤は、PD-L1(CD274)、PD-1(PDCD1)、又はCTLA4のタンパク質性(例えば、抗体)阻害剤を含む。いくつかの実施形態では、1つ以上の免疫チェックポイントタンパク質又は受容体は、CD274(CD274、PDL1、PD-L1)及びプログラム細胞死1(PDCD1、PD1、PD-1)から選択される。いくつかの実施形態では、CTLA4のタンパク質性(例えば、抗体)阻害剤は、イピリムマブ、トレメリムマブ、BMS-986218、AGEN1181、AGEN1884(ザリフレリマブ)、BMS-986249、MK-1308、REGN-4659、ADU-1604、CS-1002、BCD-145、APL-509、JS-007、BA-3071、ONC-392、AGEN-2041、JHL-1155、KN-044、CG-0161、ATOR-1144、PBI-5D3H5、FPT-155(CTLA4/PD-L1/CD28)、PF-06936308(PD-1/CTLA4)、MGD-019(PD-1/CTLA4)、KN-046(PD-1/CTLA4)、MEDI-5752(CTLA4/PD-1)、XmAb-20717(PD-1/CTLA4)、及びAK-104(CTLA4/PD-1)から選択される。いくつかの実施形態では、プログラム細胞死1(PDCD1;NCBI遺伝子ID:5133;CD279、PD-1、PD1)のタンパク質性(例えば、抗体)阻害剤は、ジンベレリマブ(AB122、GLS-010、WBP-3055)、ペンブロリズマブ(KEYTRUDA(登録商標)、MK-3475、SCH900475)、ニボルマブ(OPDIVO(登録商標)、BMS-936558、MDX-1106)、セミプリマブ(LIBTAYO(登録商標);セミプリマブ-rwlc、REGN-2810)、ピディリズマブ(CT-011)、AMG-404、MEDI0680(AMP-514)、スパルタリズマブ(PDR001)、チスレリズマブ(BGB-A317)、トリパリマブ(JS-001)、ゲノリムズマブ(CBT-501、APL-501、GB226)、SHR-1201、カムレリズマブ(SHR-1210)、シンチリマブ(TYVYT(登録商標);IBI-308)、ドスタルリマブ(TSR-042、WBP-285)、ランブロリズマブ(MK-3475);ササンリムマブ(PF-06801591)、セトレリマブ(JNJ-63723283)、セルプルリマブ(HLX-10)、レチファンリマブ(MGA-012)、バルスチリマブ(AGEN2034)、プロルゴリマブ(BCD 100)、ブジガリマブ(ABBV-181)、ボプラテリマブ(JTX-4014)、AK-103(HX-008)、AK-105、CS 1003、BI-754091、LZM-009、Sym-021、BAT-1306、PD1-PIK、テボテリマブ(MGD013;PD-1/LAG-3)、RO-7247669(PD-1/LAG-3)、FS-118(LAG-3/PD-L1)、RO-7121661(PD1/TIM-3)、RG7769(PD-1/TIM-3)、PF-06936308(PD1/CTLA4)、MGD-019(PD-1/CTLA4)、KN-046(PD1/CTLA4)、XmAb-20717(PD1/CTLA4)、AK-104(CTLA4/PD-1)、及びMEDI-5752(CTLA4/PD-1)から選択される。いくつかの実施形態では、CD274分子(NCBI遺伝子ID:遺伝子ID:29126;B7-H、B7H1、PD-L1)のタンパク質性(例えば、抗体)阻害剤は、アテゾリズマブ(TECENTRIQ(登録商標))、アベルマブ(BAVENCIO(登録商標);MSB0010718C)、エンバフォリマブ(ASC22)、デュルバルマブ(IMFINZI(登録商標);MEDI-4736)、BMS-936559(MDX1105)、コシベリマブ(CK-301)、ロダポリマブ(LY3300054)、ガリブリマブ(BGB A333)、エンバフォリマブ(KN035)、オプコリマブ(HLX20)、マネリマブ(BCD135)、CX-072、CBT-502(TQB2450)、MSB-2311、SHR-1316、スゲマリマブ(CS-1001;WBP3155)、A167(KL-A167、HBM9167)、STI-A1015(IMC-001)、FAZ-053、BMS-936559(MDX1105)、INCB086550、GEN-1046(PD-L1/4-1BB)、FPT-155(CTLA4/PD-L1/CD28)、M7824(PD-L1/TGFβ-ECドメイン)、CA-170(PD-L1/VISTA)、CDX-527(CD27/PD-L1)、LY-3415244(TIM-3/PDL1)、INBRX-105(4-1BB/PDL1)、及びGNS-1480(PD-L1/EGFR)から選択される。いくつかの実施形態では、本方法は、fms関連受容体チロシンキナーゼ3(FLT3)のアゴニストを同時投与することを含む。いくつかの実施形態では、FLT3のアゴニストは、GS-3583及びCDX-301から選択される。いくつかの実施形態では、マグロリマブ及びサシツズマブゴビテカンは、組み合わされた相乗的な量で投与される。いくつかの実施形態では、マグロリマブ及びサシツズマブゴビテカンの投与は、相乗効果をもたらす。いくつかの実施形態では、相乗効果は、マグロリマブ又はサシツズマブゴビテカンのいずれか単独に対して組み合わせの効果を比較する場合、がん細胞死の増加及び/又はがん細胞成長の減少である。いくつかの実施形態では、相乗効果は、マグロリマブ又はサシツズマブゴビテカンのいずれか単独に対して組み合わせの効果を比較する場合、マクロファージによるがん細胞の貪食の増加である。いくつかの実施形態では、相乗効果は、マグロリマブ又はサシツズマブゴビテカンのいずれか単独に対して組み合わせの効果を比較する場合、腫瘍量低減の増加又は増強である。いくつかの実施形態では、マグロリマブは、最初に10mg/kg未満のプライミング用量で投与され、次いで、少なくとも15mg/kg、例えば、少なくとも30mg/kg、45mg/kg、60mg/kgの1つ以上の治療用量で投与される。いくつかの実施形態では、マグロリマブは、最初に5mg/kg未満のプライミング用量で投与され、次いで、少なくとも30mg/kg、例えば、45mg/kg、60mg/kgの1つ以上の治療用量で投与される。いくつかの実施形態では、マグロリマブは、最初に1mg/kgのプライミング用量で投与され、次いで30mg/kgの1つ以上の治療用量で投与され、続いて60mg/kgの1つ以上の治療用量が投与される。いくつかの実施形態では、マグロリマブは、最初に1mg/kgのプライミング用量で投与され、次いで、20mg/kgの1つ以上の治療用量で投与され、続いて45mg/kgの1つ以上の治療用量が投与される。いくつかの実施形態では、マグロリマブは、最初に1mg/kgのプライミング用量で投与され、次いで、15mg/kgの1つ以上の治療用量で投与され、続いて30mg/kgの1つ以上の治療用量が投与される。いくつかの実施形態では、マグロリマブは、静脈内、皮下、又は腫瘍内に投与される。いくつかの実施形態では、マグロリマブは、例えば、インラインフィルターを通して、例えば、5μmの孔径を有するインラインフィルターを通して、例えば、1.2μmの孔径を有するインラインフィルターを通して、例えば、0.45μmの孔径を有するインラインフィルターを通して、例えば、0.22μmの孔径を有するインラインフィルターを通して、静脈内に投与される。いくつかの実施形態では、サシツズマブゴビテカンは、3mg/kg~18mg/kg、例えば、8mg/kg~10mg/kgの範囲の1つ以上の用量で投与される。いくつかの実施形態では、サシツズマブゴビテカンは、10mg/kgの1つ以上の用量で投与される。いくつかの実施形態では、サシツズマブゴビテカンは、静脈内、皮下、又は腫瘍内に投与される。いくつかの実施形態では、対象はヒトである。いくつかの実施形態では、がんは、少なくとも1回の以前の抗がん療法の後に進行している。いくつかの実施形態では、対象は治療未経験である。
【0011】
別の態様では、対象におけるトリプルネガティブ乳がん(TNBC)の成長、増殖、再発又は転移を治療するか、緩和するか、低減するか、予防するか又は遅延させる方法であって、対象に、有効量の(a)マグロリマブ;及び(b)サシツズマブゴビテカンを投与することを含む方法が提供される。いくつかの実施形態では、TNBCは、(i)切除不能な、局所進行性、又は(ii)転移性である。いくつかの実施形態では、治療は、線形二次元法(例えば、RECIST v1.1)を使用して決定される場合、少なくとも15%、少なくとも20%、少なくとも30%、又は少なくとも40%の全腫瘍量の低減をもたらす。いくつかの実施形態では、本方法は、転移のサイズを低減するか、又は転移を排除することを含む。いくつかの実施形態では、がんは再発しないか、又は腫瘍量は治療の中止後に再成長しない。いくつかの実施形態では、TNBCは、CD47の細胞表面発現を有する。いくつかの実施形態では、マグロリマブ及びサシツズマブゴビテカンは、同時に又は連続して投与される。いくつかの実施形態では、マグロリマブは、治療量以下の用量で投与される。いくつかの実施形態では、サシツズマブゴビテカンは、治療量以下の用量で投与される。いくつかの実施形態では、マグロリマブ及びサシツズマブゴビテカンは、治療量以下の用量で同時投与される。いくつかの実施形態では、本方法は、タキサンを投与することを更に含む。いくつかの実施形態では、タキサンは、パクリタキセル、nab-パクリタキセル(ABRAXANE(登録商標))、ドセタキセル及びカバジタキセルから選択される。いくつかの実施形態では、本方法は、1つ以上の治療用抗体を投与することを更に含む。いくつかの実施形態では、本方法は、1つ以上のT細胞刺激性免疫チェックポイントタンパク質又は受容体の1つ以上の遮断剤又は阻害剤を同時投与することを更に含む。いくつかの実施形態では、1つ以上の免疫チェックポイント阻害剤は、PD-L1(CD274)、PD-1(PDCD1)、又はCTLA4のタンパク質性(例えば、抗体)阻害剤を含む。いくつかの実施形態では、1つ以上の免疫チェックポイントタンパク質又は受容体は、CD274(CD274、PDL1、PD-L1)及びプログラム細胞死1(PDCD1、PD1、PD-1)から選択される。いくつかの実施形態では、CTLA4のタンパク質性(例えば、抗体)阻害剤は、イピリムマブ、トレメリムマブ、BMS-986218、AGEN1181、AGEN1884(ザリフレリマブ)、BMS-986249、MK-1308、REGN-4659、ADU-1604、CS-1002、BCD-145、APL-509、JS-007、BA-3071、ONC-392、AGEN-2041、JHL-1155、KN-044、CG-0161、ATOR-1144、PBI-5D3H5、FPT-155(CTLA4/PD-L1/CD28)、PF-06936308(PD-1/CTLA4)、MGD-019(PD-1/CTLA4)、KN-046(PD-1/CTLA4)、MEDI-5752(CTLA4/PD-1)、XmAb-20717(PD-1/CTLA4)、及びAK-104(CTLA4/PD-1)から選択される。いくつかの実施形態では、プログラム細胞死1(PDCD1;NCBI遺伝子ID:5133;CD279、PD-1、PD1)のタンパク質性(例えば、抗体)阻害剤は、ジンベレリマブ(AB122、GLS-010、WBP-3055)、ペンブロリズマブ(KEYTRUDA(登録商標)、MK-3475、SCH900475)、ニボルマブ(OPDIVO(登録商標)、BMS-936558、MDX-1106)、セミプリマブ(LIBTAYO(登録商標);セミプリマブ-rwlc、REGN-2810)、ピディリズマブ(CT-011)、AMG-404、MEDI0680(AMP-514)、スパルタリズマブ(PDR001)、チスレリズマブ(BGB-A317)、トリパリマブ(JS-001)、ゲノリムズマブ(CBT-501、APL-501、GB226)、SHR-1201、カムレリズマブ(SHR-1210)、シンチリマブ(TYVYT(登録商標);IBI-308)、ドスタルリマブ(TSR-042、WBP-285)、ランブロリズマブ(MK-3475);ササンリムマブ(PF-06801591)、セトレリマブ(JNJ-63723283)、セルプルリマブ(HLX-10)、レチファンリマブ(MGA-012)、バルスチリマブ(AGEN2034)、プロルゴリマブ(BCD 100)、ブジガリマブ(ABBV-181)、ボプラテリマブ(JTX-4014)、AK-103(HX-008)、AK-105、CS 1003、BI-754091、LZM-009、Sym-021、BAT-1306、PD1-PIK、テボテリマブ(MGD013;PD-1/LAG-3)、RO-7247669(PD-1/LAG-3)、FS-118(LAG-3/PD-L1)、RO-7121661(PD1/TIM-3)、RG7769(PD-1/TIM-3)、PF-06936308(PD1/CTLA4)、MGD-019(PD-1/CTLA4)、KN-046(PD1/CTLA4)、XmAb-20717(PD1/CTLA4)、AK-104(CTLA4/PD-1)、及びMEDI-5752(CTLA4/PD-1)から選択される。いくつかの実施形態では、CD274分子(NCBI遺伝子ID:遺伝子ID:29126;B7-H、B7H1、PD-L1)のタンパク質性(例えば、抗体)阻害剤は、アテゾリズマブ(TECENTRIQ(登録商標))、アベルマブ(BAVENCIO(登録商標);MSB0010718C)、エンバフォリマブ(ASC22)、デュルバルマブ(IMFINZI(登録商標);MEDI-4736)、BMS-936559(MDX1105)、コシベリマブ(CK-301)、ロダポリマブ(LY3300054)、ガリブリマブ(BGB A333)、エンバフォリマブ(KN035)、オプコリマブ(HLX 20)、マネリマブ(BCD 135)、CX-072、CBT-502(TQB2450)、MSB-2311、SHR-1316、スゲマリマブ(CS-1001;WBP3155)、A167(KL-A167、HBM9167)、STI-A1015(IMC-001)、FAZ-053、BMS-936559(MDX1105)、INCB086550、GEN-1046(PD-L1/4-1BB)、FPT-155(CTLA4/PD-L1/CD28)、M7824(PD-L1/TGFβ-ECドメイン)、CA-170(PD-L1/VISTA)、CDX-527(CD27/PD-L1)、LY-3415244(TIM-3/PDL1)、INBRX-105(4-1BB/PDL1)、及びGNS-1480(PD-L1/EGFR)から選択される。いくつかの実施形態では、本方法は、fms関連受容体チロシンキナーゼ3(FLT3)のアゴニストを同時投与することを含む。いくつかの実施形態では、FLT3のアゴニストは、GS-3583及びCDX-301から選択される。いくつかの実施形態では、マグロリマブ及びサシツズマブゴビテカンは、組み合わされた相乗的な量で投与される。いくつかの実施形態では、マグロリマブ及びサシツズマブゴビテカンの投与は、相乗効果をもたらす。いくつかの実施形態では、相乗効果は、マグロリマブ又はサシツズマブゴビテカンのいずれか単独に対して組み合わせの効果を比較する場合、がん細胞死の増加及び/又はがん細胞成長の減少である。いくつかの実施形態では、相乗効果は、マグロリマブ又はサシツズマブゴビテカンのいずれか単独に対して組み合わせの効果を比較する場合、マクロファージによるがん細胞の貪食の増加である。いくつかの実施形態では、相乗効果は、マグロリマブ又はサシツズマブゴビテカンのいずれか単独に対して組み合わせの効果を比較する場合、腫瘍量低減の増加又は増強である。いくつかの実施形態では、マグロリマブは、最初に10mg/kg未満のプライミング用量で投与され、次いで、少なくとも15mg/kg、例えば、少なくとも30mg/kg、45mg/kg、60mg/kgの1つ以上の治療用量で投与される。いくつかの実施形態では、マグロリマブは、最初に5mg/kg未満のプライミング用量で投与され、次いで、少なくとも30mg/kg、例えば、45mg/kg、60mg/kgの1つ以上の治療用量で投与される。いくつかの実施形態では、マグロリマブは、最初に1mg/kgのプライミング用量で投与され、次いで30mg/kgの1つ以上の治療用量で投与され、続いて60mg/kgの1つ以上の治療用量が投与される。いくつかの実施形態では、マグロリマブは、最初に1mg/kgのプライミング用量で投与され、次いで、20mg/kgの1つ以上の治療用量で投与され、続いて45mg/kgの1つ以上の治療用量が投与される。いくつかの実施形態では、マグロリマブは、最初に1mg/kgのプライミング用量で投与され、次いで、15mg/kgの1つ以上の治療用量で投与され、続いて30mg/kgの1つ以上の治療用量が投与される。いくつかの実施形態では、マグロリマブは、静脈内、皮下、又は腫瘍内に投与される。いくつかの実施形態では、マグロリマブは、例えば、インラインフィルターを通して、例えば、5μmの孔径を有するインラインフィルターを通して、例えば、1.2μmの孔径を有するインラインフィルターを通して、例えば、0.45μmの孔径を有するインラインフィルターを通して、例えば、0.22μmの孔径を有するインラインフィルターを通して、静脈内に投与される。いくつかの実施形態では、サシツズマブゴビテカンは、3mg/kg~18mg/kg、例えば、8mg/kg~10mg/kgの範囲の1つ以上の用量で投与される。いくつかの実施形態では、サシツズマブゴビテカンは、10mg/kgの1つ以上の用量で投与される。いくつかの実施形態では、サシツズマブゴビテカンは、静脈内、皮下、又は腫瘍内に投与される。いくつかの実施形態では、マグロリマブ及びサシツズマブゴビテカンは、第1の21日サイクル、第2の21日サイクル及び第3の21日サイクル投与され、ここで、(a)第1の21日サイクルでは、マグロリマブは、1日目に1mg/kgの用量で、並びに8及び15日目に30mg/kgの用量で投与され;並びに、サシツズマブゴビテカンは、1又は2日目及び8日目に(すなわち、1及び8日目、又は2及び8日目に)10mg/kgの用量で投与され;(b)第2の21日サイクルでは、マグロリマブは、1、8及び15日目に30mg/kgの用量で投与され;並びにサシツズマブゴビテカンは、1及び8日目に10mg/kgの用量で投与され;並びに(c)第3の21日サイクルでは、マグロリマブは、8及び15日目に60mg/kgの用量で投与され;並びにサシツズマブゴビテカンは、1及び8日目に10mg/kgの用量で投与される。いくつかの実施形態では、マグロリマブ及びサシツズマブゴビテカンは、第1の21日サイクル、第2の21日サイクル及び第3の21日サイクルで投与され、ここで、(a)第1の21日サイクルでは、マグロリマブは、1日目に1mg/kgの用量で、並びに8及び15日目に20mg/kgの用量で投与され;並びに、サシツズマブゴビテカンは、1又は2日目及び8日目に(すなわち、1及び8日目、又は2及び8日目に)10mg/kgの用量で投与され;(b)第2の21日サイクルでは、マグロリマブは、1、8及び15日目に20mg/kgの用量で投与され;並びにサシツズマブゴビテカンは、1及び8日目に10mg/kgの用量で投与され;並びに(c)第3の21日サイクルでは、マグロリマブは、8及び15日目に45mg/kgの用量で投与され;並びにサシツズマブゴビテカンは、1及び8日目に10mg/kgの用量で投与される。いくつかの実施形態では、マグロリマブ及びサシツズマブゴビテカンは、第1の21日サイクル、第2の21日サイクル及び第3
の21日サイクルで投与され、ここで、(a)第1の21日サイクルでは、マグロリマブは、1日目に1mg/kgの用量で、並びに8及び15日目に15mg/kgの用量で投与され;並びに、サシツズマブゴビテカンは、1又は2日目及び8日目に(すなわち、1及び8日目、又は2及び8日目に)10mg/kgの用量で投与され;(b)第2の21日サイクルでは、マグロリマブは、1、8及び15日目に15mg/kgの用量で投与され;並びにサシツズマブゴビテカンは、1及び8日目に10mg/kgの用量で投与され;並びに(c)第3の21日サイクルでは、マグロリマブは、8及び15日目に30mg/kgの用量で投与され;並びにサシツズマブゴビテカンは、1及び8日目に10mg/kgの用量で投与される。いくつかの実施形態では、対象はヒトである。いくつかの実施形態では、TNBCは、少なくとも1回の以前の抗がん療法の後に進行している。いくつかの実施形態では、対象は治療未経験である。
【0012】
別の方法では、対象における非小細胞肺がん(NSCLC)の成長、増殖、再発又は転移を治療するか、緩和するか、低減するか、予防するか又は遅延させる方法であって、対象に、有効量の(a)マグロリマブ;及び(b)サシツズマブゴビテカンを投与することを含む方法が提供される。いくつかの実施形態では、NSCLCは、(i)切除不能な、局所進行性、又は(ii)転移性である。いくつかの実施形態では、がんは、切除不能な、局所進行性であり、対象は治療未経験である。いくつかの実施形態では、治療は、線形二次元法(例えば、RECIST v1.1)を使用して決定される場合、少なくとも15%、少なくとも20%、少なくとも30%、又は少なくとも40%の全腫瘍量の低減をもたらす。いくつかの実施形態では、本方法は、転移のサイズを低減するか、又は転移を排除することを含む。いくつかの実施形態では、がんは再発しないか、又は腫瘍量は治療の中止後に再成長しない。いくつかの実施形態では、NSCLCは、CD47の細胞表面発現を有する。いくつかの実施形態では、マグロリマブ及びサシツズマブゴビテカンは、同時に又は連続して投与される。いくつかの実施形態では、マグロリマブは、治療量以下の用量で投与される。いくつかの実施形態では、サシツズマブゴビテカンは、治療量以下の用量で投与される。いくつかの実施形態では、マグロリマブ及びサシツズマブゴビテカンは、治療量以下の用量で同時投与される。いくつかの実施形態では、本方法は、タキサンを投与することを更に含む。いくつかの実施形態では、タキサンは、パクリタキセル、nab-パクリタキセル(ABRAXANE(登録商標))、ドセタキセル及びカバジタキセルから選択される。いくつかの実施形態では、本方法は、1つ以上の治療用抗体を投与することを更に含む。いくつかの実施形態では、本方法は、1つ以上のT細胞刺激性免疫チェックポイントタンパク質又は受容体の1つ以上の遮断剤又は阻害剤を同時投与することを更に含む。いくつかの実施形態では、1つ以上の免疫チェックポイント阻害剤は、PD-L1(CD274)、PD-1(PDCD1)、又はCTLA4のタンパク質性(例えば、抗体)阻害剤を含む。いくつかの実施形態では、1つ以上の免疫チェックポイントタンパク質又は受容体は、CD274(CD274、PDL1、PD-L1)及びプログラム細胞死1(PDCD1、PD1、PD-1)から選択される。いくつかの実施形態では、CTLA4のタンパク質性(例えば、抗体)阻害剤は、イピリムマブ、トレメリムマブ、BMS-986218、AGEN1181、AGEN1884(ザリフレリマブ)、BMS-986249、MK-1308、REGN-4659、ADU-1604、CS-1002、BCD-145、APL-509、JS-007、BA-3071、ONC-392、AGEN-2041、JHL-1155、KN-044、CG-0161、ATOR-1144、PBI-5D3H5、FPT-155(CTLA4/PD-L1/CD28)、PF-06936308(PD-1/CTLA4)、MGD-019(PD-1/CTLA4)、KN-046(PD-1/CTLA4)、MEDI-5752(CTLA4/PD-1)、XmAb-20717(PD-1/CTLA4)、及びAK-104(CTLA4/PD-1)から選択される。いくつかの実施形態では、プログラム細胞死1(PDCD1;NCBI遺伝子ID:5133;CD279、PD-1、PD1)のタンパク質性(例えば、抗体)阻害剤は、ジンベレリマブ(AB122、GLS-010、WBP-3055)、ペンブロリズマブ(KEYTRUDA(登録商標)、MK-3475、SCH900475)、ニボルマブ(OPDIVO(登録商標)、BMS-936558、MDX-1106)、セミプリマブ(LIBTAYO(登録商標);セミプリマブ-rwlc、REGN-2810)、ピディリズマブ(CT-011)、AMG-404、MEDI0680(AMP-514)、スパルタリズマブ(PDR001)、チスレリズマブ(BGB-A317)、トリパリマブ(JS-001)、ゲノリムズマブ(CBT-501、APL-501、GB226)、SHR-1201、カムレリズマブ(SHR-1210)、シンチリマブ(TYVYT(登録商標);IBI-308)、ドスタルリマブ(TSR-042、WBP-285)、ランブロリズマブ(MK-3475);ササンリムマブ(PF-06801591)、セトレリマブ(JNJ-63723283)、セルプルリマブ(HLX-10)、レチファンリマブ(MGA-012)、バルスチリマブ(AGEN2034)、プロルゴリマブ(BCD 100)、ブジガリマブ(ABBV-181)、ボプラテリマブ(JTX-4014)、AK-103(HX-008)、AK-105、CS-1003、BI-754091、LZM-009、Sym-021、BAT-1306、PD1-PIK、テボテリマブ(MGD013;PD-1/LAG-3)、RO-7247669(PD-1/LAG-3)、FS-118(LAG-3/PD-L1)、RO-7121661(PD-1/TIM-3)、RG7769(PD-1/TIM-3)、PF-06936308(PD-1/CTLA4)、MGD-019(PD-1/CTLA4)、KN-046(PD-1/CTLA4)、XmAb-20717(PD-1/CTLA4)、AK-104(CTLA4/PD-1)、及びMEDI-5752(CTLA4/PD-1)から選択される。いくつかの実施形態では、CD274分子(NCBI遺伝子ID:遺伝子ID:29126;B7-H、B7H1、PD-L1)のタンパク質性(例えば、抗体)阻害剤は、アテゾリズマブ(TECENTRIQ(登録商標))、アベルマブ(BAVENCIO(登録商標);MSB0010718C)、エンバフォリマブ(ASC22)、デュルバルマブ(IMFINZI(登録商標);MEDI-4736)、BMS-936559(MDX1105)、コシベリマブ(CK-301)、ロダポリマブ(LY3300054)、ガリブリマブ(BGB A333)、エンバフォリマブ(KN035)、オプコリマブ(HLX20)、マネリマブ(BCD135)、CX-072、CBT-502(TQB2450)、MSB-2311、SHR-1316、スゲマリマブ(CS-1001;WBP3155)、A167(KL-A167、HBM9167)、STI-A1015(IMC-001)、FAZ-053、BMS-936559(MDX1105)、INCB086550、GEN-1046(PD-L1/4-1BB)、FPT-155(CTLA4/PD-L1/CD28)、M7824(PD-L1/TGFβ-ECドメイン)、CA-170(PD-L1/VISTA)、CDX-527(CD27/PD-L1)、LY-3415244(TIM-3/PDL1)、INBRX-105(4-1BB/PDL1)、及びGNS-1480(PD-L1/EGFR)から選択される。いくつかの実施形態では、本方法は、fms関連受容体チロシンキナーゼ3(FLT3)のアゴニストを同時投与することを更に含む。いくつかの実施形態では、FLT3のアゴニストは、GS-3583及びCDX-301から選択される。いくつかの実施形態では、マグロリマブ及びサシツズマブゴビテカンは、組み合わされた相乗的な量で投与される。いくつかの実施形態では、マグロリマブ及びサシツズマブゴビテカンの投与は、相乗効果をもたらす。いくつかの実施形態では、相乗効果は、マグロリマブ又はサシツズマブゴビテカンのいずれか単独に対して組み合わせの効果を比較する場合、がん細胞死の増加及び/又はがん細胞成長の減少である。いくつかの実施形態では、相乗効果は、マグロリマブ又はサシツズマブゴビテカンのいずれか単独に対して組み合わせの効果を比較する場合、マクロファージによるがん細胞の貪食の増加である。いくつかの実施形態では、相乗効果は、マグロリマブ又はサシツズマブゴビテカンのいずれか単独に対して組み合わせの効果を比較する場合、腫瘍量低減の増加又は増強である。いくつかの実施形態では、マグロリマブは、最初に10mg/kg未満のプライミング用量で投与され、次いで、少なくとも15mg/kg、例えば、少なくとも30mg/kg、45mg/kg、60mg/kgの1つ以上の治療用量で投与される。いくつかの実施形態では、マグロリマブは、最初に5mg/kg未満のプライミング用量で投与され、次いで、少なくとも30mg/kg、例えば、45mg/kg、60mg/kgの1つ以上の治療用量で投与される。いくつかの実施形態では、マグロリマブは、最初に1mg/kgのプライミング用量で投与され、次いで30mg/kgの1つ以上の治療用量で投与され、続いて60mg/kgの1つ以上の治療用量が投与される。いくつかの実施形態では、マグロリマブは、最初に1mg/kgのプライミング用量で投与され、次いで、20mg/kgの1つ以上の治療用量で投与され、続いて45mg/kgの1つ以上の治療用量が投与される。いくつかの実施形態では、マグロリマブは、最初に1mg/kgのプライミング用量で投与され、次いで、15mg/kgの1つ以上の治療用量で投与され、続いて30mg/kgの1つ以上の治療用量が投与される。いくつかの実施形態では、マグロリマブは、静脈内、皮下、又は腫瘍内に投与される。いくつかの実施形態では、マグロリマブは、例えば、インラインフィルターを通して、例えば、5μmの孔径を有するインラインフィルターを通して、例えば、1.2μmの孔径を有するインラインフィルターを通して、例えば、0.45μmの孔径を有するインラインフィルターを通して、例えば、0.22μmの孔径を有するインラインフィルターを通して、静脈内に投与される。いくつかの実施形態では、サシツズマブゴビテカンは、3mg/kg~18mg/kg、例えば、8mg/kg~10mg/kgの範囲の1つ以上の用量で投与される。いくつかの実施形態では、サシツズマブゴビテカンは、10mg/kgの1つ以上の用量で投与される。いくつかの実施形態では、サシツズマブゴビテカンは、静脈内、皮下、又は腫瘍内に投与される。いくつかの実施形態では、マグロリマブ及びサシツズマブゴビテカンは、第1の21日サイクル、第2の21日サイクル及び第3の21日サイクルで投与され、ここで、(a)第1の21日サイクルでは、マグロリマブは、1日目に1mg/kgの用量で、並びに8及び15日目に30mg/kgの用量で投与され;並びに、サシツズマブゴビテカンは、1又は2日目及び8日目に(すなわち、1及び8日目、又は2及び8日目に)10mg/kgの用量で投与され;(b)第2の21日サイクルでは、マグロリマブは、1、8及び15日目に30mg/kgの用量で投与され;並びにサシツズマブゴビテカンは、1及び8日目に10mg/kgの用量で投与され;並びに(c)第3の21日サイクルでは、マグロリマブは、8及び15日目に60mg/kgの用量で投与され;並びにサシツズマブゴビテカンは、1及び8日目に10mg/kgの用量で投与される。いくつかの実施形態では、マグロリマブ及びサシツズマブゴビテカンは、第1の21日サイクル、第2の21日サイクル及び第3の21日サイクルで投与され、ここで、(a)第1の21日サイクルでは、マグロリマブは、1日目に1mg/kgの用量で、並びに8及び15日目に20mg/kgの用量で投与され;並びに、サシツズマブゴビテカンは、1又は2日目及び8日目に(すなわち、1及び8日目、又は2及び8日目に)10mg/kgの用量で投与され;(b)第2の21日サイクルでは、マグロリマブは、1、8及び15日目に20mg/kgの用量で投与され;並びにサシツズマブゴビテカンは、1及び8日目に10mg/kgの用量で投与され;並びに(c)第3の21日サイクルでは、マグロリマブは、8及び15日目に45mg/kgの用量で投与され;並びにサシツズマブゴビテカンは、1及び8日目に10mg/kgの用量で投与される。いくつかの実施形態では、
マグロリマブ及びサシツズマブゴビテカンは、第1の21日サイクル、第2の21日サイクル及び第3の21日サイクルで投与され、ここで、(a)第1の21日サイクルでは、マグロリマブは、1日目に1mg/kgの用量で、並びに8及び15日目に15mg/kgの用量で投与され;並びに、サシツズマブゴビテカンは、1又は2日目及び8日目に(すなわち、1及び8日目、又は2及び8日目に)10mg/kgの用量で投与され;(b)第2の21日サイクルでは、マグロリマブは、1、8及び15日目に15mg/kgの用量で投与され;並びにサシツズマブゴビテカンは、1及び8日目に10mg/kgの用量で投与され;並びに(c)第3の21日サイクルでは、マグロリマブは、8及び15日目に30mg/kgの用量で投与され;並びにサシツズマブゴビテカンは、1及び8日目に10mg/kgの用量で投与される。いくつかの実施形態では、対象はヒトである。いくつかの実施形態では、NSCLCは、少なくとも1回の以前の抗がん療法の後に進行している。いくつかの実施形態では、対象は治療未経験である。
【0013】
別の態様では、(a)CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤;及び(b)抗Trop-2抗体-薬物コンジュゲート(ADC)の1つ以上の単位用量を含むキットが提供される。いくつかの実施形態では、CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤及び抗Trop-2 ADCは、別々の容器中にある。いくつかの実施形態では、別々の容器は、バイアル、アンプル及び予め充填されたシリンジから選択される。いくつかの実施形態では、CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤は、CD47に結合する抗体を含む。いくつかの実施形態では、CD47に結合する抗体は、マグロリマブ、レムゾパルリマブ、レタプリマブ、リグファリマブ、AO-176、シムリダルリマブ(IBI-322)、ゲンツリズマブ、ZL-1201、IMC-002、SRF-231、CC-90002(別名、INBRX-103)、NI-1701(別名、TG-1801)及びSTI-6643から選択される。いくつかの実施形態では、CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤は、SIRPαに結合する抗体を含む。いくつかの実施形態では、SIRPαに結合する抗体は、GS-0189(別名、FSI-189)、CC-95251、BI-765063、及びAPX-700から選択される。いくつかの実施形態では、CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤は、SIRPα-Fc融合タンパク質を含む。いくつかの実施形態では、SIRPα-Fc融合タンパク質は、ALX-148、TTI-621、TTI-622、JMT601(CPO107)、及びSL-172154から選択される。いくつかの実施形態では、抗Trop-2 ADCは、トポイソメラーゼI阻害剤を含む。いくつかの実施形態では、トポイソメラーゼI阻害剤は、イリノテカン、トペテカン及びSN-38から選択される。いくつかの実施形態では、抗Trop-2 ADCは、mAb-CL2A-SN-38の構造式を有し、構造は、以下によって表される:
【化2】
(例えば、米国特許第7,999,083号に記載される)。いくつかの実施形態では、抗Trop-2 ADCは、サシツズマブを含む(hRS7;例えば、WO2003074566、図3及び図4に記載される)。いくつかの実施形態では、抗Trop-2 ADCは、サシツズマブゴビテカン、ダトポタマブデルクステカン(DS-1062)、ESG-401、SKB-264、DAC-02及びBAT-8003から選択される。いくつかの実施形態では、抗Trop-2 ADCは、サシツズマブゴビテカンを含む。いくつかの実施形態では、キットは、1つ以上の単位用量のタキサンを更に含む。いくつかの実施形態では、タキサンは、パクリタキセル、nab-パクリタキセル(ABRAXANE(登録商標))、ドセタキセル及びカバジタキセルから選択される。いくつかの実施形態では、キットは、1つ以上の治療用抗体を更に含む。いくつかの実施形態では、キットは、1つ以上のT細胞阻害性免疫チェックポイントタンパク質又は受容体の1つ以上の遮断剤又は阻害剤を更に含む。いくつかの実施形態では、キットは、PD-L1(CD274)、PD-1(PDCD1)、又はCTLA4のタンパク質性(例えば、抗体)阻害剤を更に含む。いくつかの実施形態では、キットは、PD-L1(CD274)又はPD-1(PDCD1)のタンパク質性(例えば、抗体)阻害剤を更に含む。いくつかの実施形態では、CTLA4のタンパク質性(例えば、抗体)阻害剤は、イピリムマブ、トレメリムマブ、BMS-986218、AGEN1181、AGEN1884(ザリフレリマブ)、BMS-986249、MK-1308、REGN-4659、ADU-1604、CS-1002、BCD-145、APL-509、JS-007、BA-3071、ONC-392、AGEN2041、JHL-1155、KN-044、CG-0161、ATOR-1144、PBI-5D3H5、FPT-155(CTLA4/PD-L1/CD28)、PF-06936308(PD-1/CTLA4)、MGD-019(PD-1/CTLA4)、KN-046(PD-1/CTLA4)、MEDI-5752(CTLA4/PD-1)、XmAb-20717(PD-1/CTLA4)、及びAK-104(CTLA4/PD-1)から選択される。いくつかの実施形態では、プログラム細胞死1(PDCD1;NCBI遺伝子ID:5133;CD279、PD-1、PD1)のタンパク質性(例えば、抗体)阻害剤は、ジンベレリマブ(AB122、GLS-010、WBP-3055)、ペンブロリズマブ(KEYTRUDA(登録商標)、MK-3475、SCH900475)、ニボルマブ(OPDIVO(登録商標)、BMS-936558、MDX-1106)、セミプリマブ(LIBTAYO(登録商標);セミプリマブ-rwlc、REGN-2810)、ピディリズマブ(CT-011)、AMG-404、MEDI0680(AMP-514)、スパルタリズマブ(PDR001)、チスレリズマブ(BGB-A317)、トリパリマブ(JS-001)、ゲノリムズマブ(CBT-501、APL-501、GB226)、SHR-1201、カムレリズマブ(SHR-1210)、シンチリマブ(TYVYT(登録商標);IBI-308)、ドスタルリマブ(TSR-042、WBP-285)、ランブロリズマブ(MK-3475);ササンリムマブ(PF-06801591)、セトレリマブ(JNJ-63723283)、セルプルリマブ(HLX-10)、レチファンリマブ(MGA-012)、バルスチリマブ(AGEN2034)、プロルゴリマブ(BCD 100)、ブジガリマブ(ABBV-181)、ボプラテリマブ(JTX-4014)、AK-103(HX-008)、AK-105、CS 1003、BI-754091、LZM-009、Sym-021、BAT-1306、PD1-PIK、テボテリマブ(MGD013;PD-1/LAG-3)、RO-7247669(PD-1/LAG-3)、FS-118(LAG-3/PD-L1)、RO-7121661(PD1/TIM-3)、RG7769(PD-1/TIM-3)、PF-06936308(PD1/CTLA4)、MGD-019(PD-1/CTLA4)、KN-046(PD1/CTLA4)、XmAb-20717(PD1/CTLA4)、AK-104(CTLA4/PD-1)、及びMEDI-5752(CTLA4/PD-1)から選択される。いくつかの実施形態では、CD274分子(NCBI遺伝子ID:遺伝子ID:29126;B7-H、B7H1、PD-L1)のタンパク質性(例えば、抗体)阻害剤は、アテゾリズマブ(TECENTRIQ(登録商標))、アベルマブ(BAVENCIO(登録商標);MSB0010718C)、エンバフォリマブ(ASC22)、デュルバルマブ(IMFINZI(登録商標);MEDI-4736)、BMS-936559(MDX1105)、コシベリマブ(CK-301)、ロダポリマブ(LY3300054)、ガリブリマブ(BGB A333)、エンバフォリマブ(KN035)、オプコリマブ(HLX20)、マネリマブ(BCD135)、CX-072、CBT-502(TQB2450)、MSB-2311、SHR-1316、スゲマリマブ(CS-1001;WBP3155)、A167(KL-A167、HBM9167)、STI-A1015(IMC-001)、FAZ-053、BMS-936559(MDX1105)、INCB086550、GEN-1046(PD-L1/4-1BB)、FPT-155(CTLA4/PD-L1/CD28)、M7824(PD-L1/TGFβ-ECドメイン)、CA-170(PD-L1/VISTA)、CDX-527(CD27/PD-L1)、LY-3415244(TIM-3/PDL1)、INBRX-105(4-1BB/PDL1)、及びGNS-1480(PD-L1/EGFR)から選択される。いくつかの実施形態では、キットは、fms関連受容体チロシンキナーゼ3(FLT3)のアゴニストを含む。いくつかの実施形態では、FLT3のアゴニストは、GS-3583及びCDX-301から選択される。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本明細書に記載される研究概略図を示す。mTNBC=転移性トリプルネガティブ乳がん;N=患者数;R=比率;RP2D=推奨第2相用量。
【0015】
図2】同所性MDA-MB-468異種移植モデルにおける腫瘍成長を阻害するためのマグロリマブ、サシツズマブゴビテカン(TRODELVY(登録商標))、又はそれらの組み合わせの有効性を示す。hIgG4及びhIgG1-ADC Isoを使用して、それぞれマグロリマブ及びサシツズマブゴビテカンを制御した。群及び投与スキームを表4に記載する。腫瘍成長をモニタリングし続けながら、3週間後に全ての治療群について投与を停止した。
【0016】
図3A】各用量群についてプロットした、個々のマウスについての腫瘍成長データを示す。アイソタイプ対照(図3A)、ADC-Iso対照(図3B)、及びサシツズマブゴビテカン単独(図3C)の腫瘍は、マウスを安楽死させるまで成長した。マグロリマブ単独又はマグロリマブとADC-Iso対照(それぞれ、図3D~3E)による治療は、約5日目に腫瘍の退縮を開始したが、腫瘍は薬剤を中止すると再成長した。マグロリマブとサシツズマブゴビテカンとの組み合わせの投与は腫瘍退縮を誘発し、マウスは活性薬剤の中止後2ヶ月を超えて腫瘍がないままであった(図3F)。
図3B】各用量群についてプロットした、個々のマウスについての腫瘍成長データを示す。アイソタイプ対照(図3A)、ADC-Iso対照(図3B)、及びサシツズマブゴビテカン単独(図3C)の腫瘍は、マウスを安楽死させるまで成長した。マグロリマブ単独又はマグロリマブとADC-Iso対照(それぞれ、図3D~3E)による治療は、約5日目に腫瘍の退縮を開始したが、腫瘍は薬剤を中止すると再成長した。マグロリマブとサシツズマブゴビテカンとの組み合わせの投与は腫瘍退縮を誘発し、マウスは活性薬剤の中止後2ヶ月を超えて腫瘍がないままであった(図3F)。
図3C】各用量群についてプロットした、個々のマウスについての腫瘍成長データを示す。アイソタイプ対照(図3A)、ADC-Iso対照(図3B)、及びサシツズマブゴビテカン単独(図3C)の腫瘍は、マウスを安楽死させるまで成長した。マグロリマブ単独又はマグロリマブとADC-Iso対照(それぞれ、図3D~3E)による治療は、約5日目に腫瘍の退縮を開始したが、腫瘍は薬剤を中止すると再成長した。マグロリマブとサシツズマブゴビテカンとの組み合わせの投与は腫瘍退縮を誘発し、マウスは活性薬剤の中止後2ヶ月を超えて腫瘍がないままであった(図3F)。
図3D】各用量群についてプロットした、個々のマウスについての腫瘍成長データを示す。アイソタイプ対照(図3A)、ADC-Iso対照(図3B)、及びサシツズマブゴビテカン単独(図3C)の腫瘍は、マウスを安楽死させるまで成長した。マグロリマブ単独又はマグロリマブとADC-Iso対照(それぞれ、図3D~3E)による治療は、約5日目に腫瘍の退縮を開始したが、腫瘍は薬剤を中止すると再成長した。マグロリマブとサシツズマブゴビテカンとの組み合わせの投与は腫瘍退縮を誘発し、マウスは活性薬剤の中止後2ヶ月を超えて腫瘍がないままであった(図3F)。
図3E】各用量群についてプロットした、個々のマウスについての腫瘍成長データを示す。アイソタイプ対照(図3A)、ADC-Iso対照(図3B)、及びサシツズマブゴビテカン単独(図3C)の腫瘍は、マウスを安楽死させるまで成長した。マグロリマブ単独又はマグロリマブとADC-Iso対照(それぞれ、図3D~3E)による治療は、約5日目に腫瘍の退縮を開始したが、腫瘍は薬剤を中止すると再成長した。マグロリマブとサシツズマブゴビテカンとの組み合わせの投与は腫瘍退縮を誘発し、マウスは活性薬剤の中止後2ヶ月を超えて腫瘍がないままであった(図3F)。
図3F】各用量群についてプロットした、個々のマウスについての腫瘍成長データを示す。アイソタイプ対照(図3A)、ADC-Iso対照(図3B)、及びサシツズマブゴビテカン単独(図3C)の腫瘍は、マウスを安楽死させるまで成長した。マグロリマブ単独又はマグロリマブとADC-Iso対照(それぞれ、図3D~3E)による治療は、約5日目に腫瘍の退縮を開始したが、腫瘍は薬剤を中止すると再成長した。マグロリマブとサシツズマブゴビテカンとの組み合わせの投与は腫瘍退縮を誘発し、マウスは活性薬剤の中止後2ヶ月を超えて腫瘍がないままであった(図3F)。
【0017】
図4】投与期間にわたる全ての群についての体重のパーセント変化を示す。
【発明を実施するための形態】
【0018】
1.序論
有効量の(a)CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤(例えば、マグロリマブ);及び(b)抗Trop-2抗体薬物コンジュゲート(ADC)(例えば、サシツズマブゴビテカン)を対象に投与することによって、対象におけるTrop-2発現がんの成長、増殖、再発又は転移を治療するか、緩和するか、又は予防するか又は遅延させる方法が提供される。驚くべきことに、本明細書において実証されているように、CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤(例えば、マグロリマブ)及び抗Trop-2 ADC(例えば、サシツズマブゴビテカン)の併用投与は、相乗的な(すなわち、相加効果を超える)Trop-2発現がん細胞の貪食及び腫瘍成長の抑制をもたらす。例示的なTrop-2発現がんは、限定されないが、乳がん(例えば、トリプルネガティブ乳がん)、結腸直腸がん、肺がん、胃がん、尿路がん、膀胱がん、腎臓がん、膵臓がん、卵巣がん、子宮がん、食道がん、及び前立腺がんを含むほとんどの固形上皮がんを含む。
【0019】
CD47及びTrop-2を同時に標的化する併用療法の原理
CD47の過剰発現は、TNBCにおいて報告されており、無病生存の予後不良因子である(Yuan,et al.,Oncol Lett(2019)18(3):3249-3255)。更に、化学療法で治療されたTNBC細胞においてCD47が上方調節されることを示唆するデータがあり、これは、CD47が薬物耐性又は化学療法で治療されたTNBCを治療するための理想的な標的であることを示している(Si,et al.,Vaccines(Basel)(2021)9(8):882)。サシツズマブゴビテカンは、標準治療療法と比較した場合、TNBCを有する重度に前治療された患者において無増悪生存期間(PFS)の有意な増加を実証したが、進行性TNBCの初期治療に失敗した患者については、更なる改善の余地が依然として存在する。サシツズマブゴビテカンは、SN-38の全身曝露を最小限に抑えて宿主毒性を低下させながら、SN-38を腫瘍細胞に直接標的化送達するためにTrop-2に結合させることによってがんを治療するために開発された。Trop-2抗原は、TNBCを含むほとんどの固形上皮がんで高度に発現される。サシツズマブゴビテカンは、DNA損傷及びアポトーシスを引き起こし、これは、マグロリマブに曝露された腫瘍細胞における第2のアポトーシス促進シグナルとして機能し得る。サシツズマブゴビテカンへのマグロリマブの添加は、TNBC腫瘍細胞でのCD47及びTrop-2の発現に起因して、非重複安全性プロファイルに起因する毒性の有意な増加を伴わずに、追加の抗主要効果を有することができる。
【0020】
マグロリマブの用量選択の原理
本研究において提案されたマグロリマブ用量の理論的根拠は、固形腫瘍、非ホジキンリンパ腫(NHL)、及び急性骨髄性白血病(AML)/骨髄異形成症候群(MDS)を有する患者におけるマグロリマブを用いた全ての進行中及び完了した臨床研究から得られたデータに基づく、安全性、有効性、及びPK/薬力学(PD)データ並びにモデリング及びシミュレーション分析に由来する。更に、非臨床研究は、ヒト固形腫瘍(例えば、乳房、卵巣、膵臓、結腸、平滑筋肉腫、膀胱、前立腺など)と血液系悪性腫瘍(とりわけ、急性骨髄性白血病(AML)、急性リンパ芽球性白血病、非ホジキンリンパ腫(NHL)、骨髄腫、骨髄異形成症候群(MDS))との両方に対する活性を実証している。
【0021】
固形腫瘍及びリンパ腫を有する患者におけるマグロリマブのファースト・イン・ヒューマン(first-in-human)研究において、1日目の1mg/kgの初回プライミング用量の後、マグロリマブを、45mg/kgまでの週用量での単剤療法として試験した。CD47遮断によって誘導されるオンターゲット貧血を緩和するために、1mg/kgの初回プライミング用量の使用を投与レジメンに組み込んだ。初回プライミング用量は、CD47遮断に対して感受性である老化RBCの排除をもたらし、CD47遮断によって影響を受けない若いRBCの網状赤血球増加を誘発する(Chen,et al.,Blood(ASH Annual Meeting Abstracts)(2018)132(Suppl 1):2327)。プライミング用量を利用することは、マグロリマブの反復治療用量が存在する場合であっても、一般に数週間でベースラインへと正常化する初期の一過性の軽度の貧血をもたらす(Advani,et al.,N Engl J Med(2018)379(18):1711-21;Liu,et al.,PLoS One.(2015)10(9):e0137345;Sikic,et al.,J Clin Oncol(2019)37(12):946-53)。PK-PDモデリングに基づいて、2週間毎の30mg/kgの維持用量は、末梢血及び腫瘍組織におけるCD47受容体の90%を超える占有率をもたらすと予想され、よって、十分な安全性を維持しながら最大の有効性をもたらすと予想される。併用療法が3週間サイクルに従って与えられる固形腫瘍において、3週間毎のマグロリマブの投与は、患者及び介護者の利便性を最適化する。3週間毎のマグロリマブ60mg/kgは、2週間毎の30mg/kg用量と同様のトラフ濃度及び受容体占有率(RO)をもたらすと予測され、この用量は、AML及びMDSにおける第3相試験において使用されている。研究5F9005(NCT03248479)からの更新された薬物動態(PK)モデリングは、トラフ濃度の維持において、3週間毎の45mg/kgのマグロリマブ用量が、2週間毎の30mg/kg及び3週間毎の60mg/kgと比較して最適以下であることを示した。適切なトラフ濃度を維持することは、一部の患者が毒性に起因して用量遅延を経験し得ることを考慮すると、最適な有効性のために必要であり得る。更に、PK/薬力学的(PD)モデリングはまた、これらの間隔が延長された投与レジメンにおいて、ROが末梢血及び腫瘍組織において最大レベル(>90%)で維持されることを示す。本研究におけるマグロリマブの提案された投与レジメンは、単剤療法として、並びに他の腫瘍標的化抗体及び化学療法剤と組み合わせての両方で、複数の腫瘍集団における安全性データ全体に基づいて許容可能な安全性プロファイルを有することが予想される。
【0022】
サシツズマブゴビテカンの説明
栄養膜細胞表面抗原2(Trop-2)抗原(NCBI遺伝子ID:4070;別名、腫瘍関連カルシウムシグナル伝達因子2(TACSTD2))は、TNBCを含むほとんどの固形上皮がん上で高度に発現される。サシツズマブゴビテカンは、SN-38の全身曝露を最小限にして宿主毒性を低下させながら、SN-38の腫瘍細胞への直接的な標的化送達のためにTrop-2に結合するそのペイロードとして、トポイソメラーゼI阻害剤であるカンプトテシン由来の薬剤SN-38を有するTrop-2標的化抗体である。乳がんに対する少なくとも2回の以前の化学療法後に再燃した局所進行性又はmTNBCを有する患者において、サシツズマブゴビテカンの単剤療法を評価するASCENT研究からの結果(そのうちの1つは、12ヶ月の期間内に進行が生じた場合、ネオアジュバント/アジュバント設定であり得る)は、単剤化学療法に対するPFSに関して利益を示した。サシツズマブゴビテカンで治療された患者は、単剤化学療法における1.7ヶ月に対して5.6ヶ月のPFS中央値を有した。この研究はまた、化学療法治療群における6.7ヶ月に対して、サシツズマブゴビテカン治療群における12.1ヶ月の改善された全生存期間を示した(Bardia,et al.,N Engl J Med(2021)384(16):1529-41)。この研究の結果は、2回以上の事前に全身療法を受け、そのうちの少なくとも1回が転移性疾患に対するものである、切除不能な局所進行性又はmTNBCを有する患者におけるサシツズマブゴビテカンの承認をもたらした。
【0023】
2.CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤
a.CD47に結合する抗体又はその抗原結合断片
様々な実施形態では、CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤は、CD47(別名、IAP、MER6、OA3;NCBI遺伝子ID:961;UniProt Q08722)に結合する抗体又はその抗原結合断片である。様々な実施形態では、CD47に結合する抗体は、エフェクター機能を有するFcを有する。様々な実施形態では、CD47に結合する抗体は、IgG4又はIgG1である。有用な抗CD47抗体の例としては、マグロリマブ、レムゾパルリマブ、レタプリマブ、リグファリマブ(AK117)、AO-176、シムリダルリマブ(IBI-322)、ゲンツリズマブ、ZL-1201、IMC-002、SRF-231、CC-90002(別名、INBRX-103)、NI-1701(別名、TG-1801)、STI-6643(Vx-1004)、CNTO-7108、RCT-1938、RRx-001、DSP-107、VT-1021及びSGN-CD47Mが挙げられるが、これらに限定されない。
【0024】
様々な実施形態では、CD47を標的とする抗体は、二重特異性抗体である。CD47を標的とする二重特異性抗体の例としては、シムリダルリマブ(IBI-322)(CD47/PD-L1)、IMM-0306(CD47/CD20)、TJ-L1C4(CD47/PD-L1)、HX-009(CD47/PD-1)、PMC-122(CD47/PD-L1)、PT-217、(CD47/DLL3)、IMM-26011(CD47/FLT3)、IMM-0207(CD47/VEGF)、IMM-2902(CD47/HER2)、BH29xx(CD47/PD-L1)、IMM-03(CD47/CD20)、IMM-2502(CD47/PD-L1)、HMBD-004B(CD47/BCMA)、HMBD-004A(CD47/CD33)が挙げられるが、これらに限定されない。抗CD47抗体の例、例えば、IBI-188、TJC-4、SHR-1603、HLX-24、LQ-001、IMC-002、ZL-1201、IMM-01、B6H12、GenSci-059、TAY-018、PT-240、1F8-GMCSF、SY-102、及びKD-015。
【0025】
様々な実施形態では、CD47を標的とする抗体は、VH-CDR1、VH-CDR2、VH-CDR3、VL-CDR1、VL-CDR2及びVL-CDR3を含み、これらはそれぞれ、以下のアミノ酸配列(Kabatによる)を含む。
・ 配列番号1、2、3、4、5及び6、
・ 配列番号7、8、9、10、11及び12、
・ 配列番号13、14、15、16、17、及び18、
・ 配列番号19、20、21、22、23及び24、
・ 配列番号210、211、212、213、214及び215、
・ 配列番号216、217、218、219、220及び221
・ 配列番号299、20、21、22、23及び24、又は
・ 配列番号300、301、302、303、23及び304。
【0026】
様々な実施形態では、CD47を標的とする抗体は、VH-CDR1、VH-CDR2、VH-CDR3、VL-CDR1、VL-CDR2及びVL-CDR3を含み、これらはそれぞれ、以下のアミノ酸配列(IMGTによる)を含む。
・ 配列番号25、26、27、28、29及び6、
・ 配列番号30、31、32、33、34及び12、
・ 配列番号35、36、37、38、39及び18、
・ 配列番号40、41、42、43、44及び24、
・ 配列番号222、223、224、225、226及び215、
・ 配列番号227、228、229、230、231及び221、
・ 配列番号305、41、42、43、44及び24、又は
・ 配列番号306、307、308、309、44及び310。
【0027】
様々な実施形態では、CD47を標的とする抗体は、VH-CDR1、VH-CDR2、VH-CDR3、VL-CDR1、VL-CDR2及びVL-CDR3を含み、これらはそれぞれ、以下のアミノ酸配列(Chothiaによる)を含む。
・ 配列番号45、46、47、48、29及び49、
・ 配列番号50、51、52、53、34及び54、
・ 配列番号55、56、57、58、39及び59、
・ 配列番号60、61、62、62、44及び64、
・ 配列番号232、233、234、235、226及び236、
・ 配列番号232、237、238、239、231及び240、
・ 配列番号311、61、62、63、44及び64、又は
・ 配列番号312、313、314、315、44及び316。
【0028】
様々な実施形態では、CD47を標的とする抗体は、VH-CDR1、VH-CDR2、VH-CDR3、VL-CDR1、VL-CDR2及びVL-CDR3を含み、これらはそれぞれ、以下のアミノ酸配列(Honeggerによる)を含む。
・ 配列番号65、66、67、68、69及び49、
・ 配列番号70、71、72、73、74及び54、
・ 配列番号75、76、77、78、79及び59、
・ 配列番号80、81、82、83、84及び64、
・ 配列番号317、81、82、83、84及び64、又は
・ 配列番号318、319、320、321、84及び316。
【0029】
様々な実施形態では、CD47を標的とする抗体は、VH-CDR1、VH-CDR2、VH-CDR3、VL-CDR1、VL-CDR2及びVL-CDR3を含み、これらはそれぞれ、以下のアミノ酸配列を含む。
・ 配列番号1、2、3、4、5及び6(Kabatによる)、
・ 配列番号25、26、27、28、29及び6(IMGTによる)、
・ 配列番号45、46、47、48、29及び49(Chothiaによる)、又は
・ 配列番号65、66、67、68、69及び49(Honeggerによる)。
【0030】
様々な実施形態では、CD47を標的とする抗体は、VH-CDR1、VH-CDR2、VH-CDR3、VL-CDR1、VL-CDR2及びVL-CDR3を含み、これらはそれぞれ、以下のアミノ酸配列を含む。
・ 配列番号7、8、9、10、11及び12(Kabatによる)、
・ 配列番号30、31、32、33、34及び12(IMGTによる)、
・ 配列番号50、51、52、53、34及び54(Chothiaによる)、又は
・ 配列番号70、71、72、73、74及び54(Honeggerによる)。
【0031】
様々な実施形態では、CD47を標的とする抗体は、VH-CDR1、VH-CDR2、VH-CDR3、VL-CDR1、VL-CDR2及びVL-CDR3を含み、これらはそれぞれ、以下のアミノ酸配列を含む。
・ 配列番号13、14、15、16、17、及び18(Kabatによる)、
・ 配列番号35、36、37、38、39及び18(IMGTによる)、
・ 配列番号55、56、57、58、39及び59(Chothiaによる)、又は
・ 配列番号80、81、82、83、84及び64(Honeggerによる)。
【0032】
様々な実施形態では、CD47を標的とする抗体は、VH-CDR1、VH-CDR2、VH-CDR3、VL-CDR1、VL-CDR2及びVL-CDR3を含み、これらはそれぞれ、以下のアミノ酸配列を含む。
・ 配列番号19、20、21、22、23及び24(Kabatによる)、
・ 配列番号40、41、42、43、44及び24(IMGTによる)、
・ 配列番号60、61、62、62、44及び64(Chothiaによる)、又は
・ 配列番号80、81、82、83、84及び64(Honeggerによる)。
【0033】
様々な実施形態では、CD47を標的とする抗体は、VH-CDR1、VH-CDR2、VH-CDR3、VL-CDR1、VL-CDR2及びVL-CDR3を含み、これらはそれぞれ、以下のアミノ酸配列を含む。
・ 配列番号210、211、212、213、214及び215(Kabatによる)、
・ 配列番号222、223、224、225、226及び215(IMGTによる)、
・ 配列番号232、233、234、235、226及び236(Chothiaによる)、又は
・ 配列番号241、242、243、244、245及び246(Honeggerによる)。
【0034】
様々な実施形態では、CD47を標的とする抗体は、VH-CDR1、VH-CDR2、VH-CDR3、VL-CDR1、VL-CDR2及びVL-CDR3を含み、これらはそれぞれ、以下のアミノ酸配列を含む。
・ 配列番号216、217、218、219、220及び221(Kabatによる)、
・ 配列番号227、228、229、230、231及び221(IMGTによる)、
・ 配列番号232、237、238、239、231及び240(Chothiaによる)、又は
・ 配列番号247、248、249、239、250及び251(Honeggerによる)。
【0035】
様々な実施形態では、CD47を標的とする抗体は、VH-CDR1、VH-CDR2、VH-CDR3、VL-CDR1、VL-CDR2及びVL-CDR3を含み、これらはそれぞれ、以下のアミノ酸配列を含む。
・ 配列番号299、20、21、22、23及び24(Kabatによる)、
・ 配列番号305、41、42、43、44及び24(IMGTによる)、
・ 配列番号311、61、62、63、44及び64(Chothiaによる)、又は
・ 配列番号317、81、82、83、84及び64(Honeggerによる)。
【0036】
様々な実施形態では、CD47を標的とする抗体は、VH-CDR1、VH-CDR2、VH-CDR3、VL-CDR1、VL-CDR2及びVL-CDR3を含み、これらはそれぞれ、以下のアミノ酸配列を含む。
・ 配列番号300、301、302、303、23及び304(Kabatによる)、
・ 配列番号306、307、308、309、44及び310(IMGTによる)、
・ 配列番号312、313、314、315、44及び316(Chothiaによる)、又は
・ 配列番号318、319、320、321、84及び316(Honeggerによる)。
【0037】
様々な実施形態では、CD47を標的とする抗体は、それぞれ、以下に示されるアミノ酸配列、又はそれぞれ、以下に示されるアミノ酸配列と少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、又は少なくとも99%同一であるアミノ酸配列を含む、VH及びVLを含む。
・ 配列番号85及び86、
・ 配列番号87及び88、
・ 配列番号89及び90、
・ 配列番号91及び92、
・ 配列番号252及び253、
・ 配列番号254及び255、
・ 配列番号322及び323、又は
・ 配列番号324及び325。配列同一性は、デフォルト設定を使用して、BLASTアルゴリズム(blast.ncbi.nlm.nih.gov/Blast.cgi)に従って決定することができる。
【0038】
本発明の方法において使用できる例示的な抗CD47抗体のCDR及び可変領域(VH/VL)のアミノ酸配列は、表A1、A2、A3、A4及びBに記載されている。
【表A1】
【表A2】
【表A3】
【表A4】
【表B】
【0039】
本発明の方法において有用な追加の抗CD47抗体としては、国際公開第199727873号、同第199940940号、同第2002092784号、同第2005044857号、同第2009046541号、同第2010070047号、同第2011143624号、同第2012170250号、同第2013109752号、同第2013119714号、同第2014087248号、同第2015191861号、同第2016022971号、同第2016023040号、同第2016024021号、同第2016081423号、同第2016109415号、同第2016141328号、同第2016188449号、同第2017027422号、同第2017049251号、同第2017053423号、同第2017121771号、同第2017194634号、同第2017196793号、同第2017215585号、同第2018075857号、同第2018075960号、同第2018089508号、同第2018095428号、同第2018137705号、同第2018233575号、同第2019027903号、同第2019034895号、同第2019042119号、同第2019042285号、同第2019042470号、同第2019086573号、同第2019108733号、同第2019138367号、同第2019144895号、同第2019157843号、同第2019179366号、同第2019184912号、同第2019185717号、同第2019201236号、同第2019238012号、同第2019241732号、同第2020019135号、同第2020036977号、同第2020043188号、及び同第2020009725に記載されるものが挙げられる。
【0040】
b.SIRPαに結合する抗体又はその抗原結合断片
様々な実施形態では、CD47とSIRPαCD47との間の結合を阻害する薬剤は、シグナル調節タンパク質アルファ(SIRPα)(NCBI遺伝子ID:140885;UniProt P78324)に結合する抗体又はその抗原結合断片である。例示的なSIRPαに結合する抗体としては、GS-0189(FSI-189)、ES-004、BI765063、ADU1805、及びCC-95251が挙げられるが、これらに限定されない。
【0041】
ある特定の実施形態では、抗体は、1H9の1つ以上のCDRを含み得る。いくつかの実施形態では、抗体は、1H9の全てのCDRを含み得る。いくつかの実施形態では、抗体は、1H9の1つ以上の可変配列を含み得る。いくつかの実施形態では、抗体は、1H9の各可変配列を含み得る。いくつかの実施形態では、抗体は、1H9の重鎖を含み得る。いくつかの実施形態では、抗体は、1H9の軽鎖を含み得る。いくつかの実施形態では、抗体は、1H9の重鎖及び軽鎖を含み得る。いくつかの実施形態では、抗体は、1H9である。
【0042】
ある特定の実施態様では、抗体は、3C2の1つ以上のCDRを含み得る。いくつかの実施形態では、抗体は、3C2の全てのCDRを含み得る。いくつかの実施形態では、抗体は、3C2の1つ以上の可変配列を含み得る。いくつかの実施形態では、抗体は、3C2の各可変配列を含み得る。いくつかの実施形態では、抗体は、3C2の重鎖を含み得る。いくつかの実施形態では、抗体は、3C2の軽鎖を含み得る。いくつかの実施形態では、抗体は、3C2の重鎖及び軽鎖を含み得る。いくつかの実施形態では、抗体は、3C2である。
【0043】
いくつかの実施形態では、抗体は、9B11の1つ以上のCDRを含み得る。いくつかの実施形態では、抗体は、9B11の全てのCDRを含み得る。いくつかの実施形態では、抗体は、9B11の1つ以上の可変配列を含み得る。いくつかの実施形態では、抗体は、9B11の各可変配列を含み得る。いくつかの実施形態では、抗体は、9B11の重鎖を含み得る。いくつかの実施形態では、抗体は、9B11の軽鎖を含み得る。いくつかの実施形態では、抗体は、9B11の重鎖及び軽鎖を含み得る。いくつかの実施形態では、抗体は、9B11である。
【0044】
いくつかの実施形態では、抗体は、7E11の1つ以上のCDRを含み得る。いくつかの実施形態では、抗体は、7E11の全てのCDRを含み得る。いくつかの実施形態では、抗体は、7E11の1つ以上の可変配列を含み得る。いくつかの実施形態では、抗体は、7E11の各可変配列を含み得る。いくつかの実施形態では、抗体は、7E11の重鎖を含み得る。いくつかの実施形態では、抗体は、7E11の軽鎖を含み得る。いくつかの実施形態では、抗体は、7E11の重鎖及び軽鎖を含み得る。いくつかの実施形態では、抗体は、7E11である。
【0045】
本方法で使用される追加の抗SIRPα抗体としては、国際公開第200140307号、同第2002092784号、同第2007133811号、同第2009046541号、同第2010083253号、同第2011076781号、同第2013056352号、同第2015138600号、同第2016179399号、同第2016205042号、同第2017178653号、同第2018026600号、同第2018057669号、同第2018107058号、同第2018190719号、同第2018210793号、同第2019023347号、同第2019042470号、同第2019175218号、同第2019183266号、同第2020013170号、同第2020068752号、及び同第2020088580に記載されるものが挙げられる。
【0046】
様々な実施形態では、SIRPαを標的とする抗体は、VH-CDR1、VH-CDR2、VH-CDR3、VL-CDR1、VL-CDR2及びVL-CDR3を含み、これらはそれぞれ、以下のアミノ酸配列(Kabatによる)を含む。
・ 配列番号93、94、95、96、97及び98、
・ 配列番号99、100、101、102、103及び104、
・ 配列番号99、100、105、102、103及び106、
・ 配列番号107、108、109、110、111及び112、
・ 配列番号113、114、115、116、117及び118、又は
・ 配列番号119、120、121、122、123及び124。
【0047】
様々な実施形態では、SIRPαを標的とする抗体は、VH-CDR1、VH-CDR2、VH-CDR3、VL-CDR1、VL-CDR2及びVL-CDR3を含み、これらはそれぞれ、以下のアミノ酸配列(IMGTによる)を含む。
・ 配列番号125、126、127、128、129及び98、
・ 配列番号125、130、131、132、29及び104、
・ 配列番号125、130、133、132、29及び106、
・ 配列番号134、135、136、137、138及び112、
・ 配列番号139、130、140、141、142及び118、又は
・ 配列番号143、144、145、146、44及び124。
【0048】
様々な実施形態では、SIRPαを標的とする抗体は、VH-CDR1、VH-CDR2、VH-CDR3、VL-CDR1、VL-CDR2及びVL-CDR3を含み、これらはそれぞれ、以下のアミノ酸配列(Chothiaによる)を含む。
・ 配列番号147、148、149、150、129及び151、
・ 配列番号147、152、153、154、29及び155、
・ 配列番号147、152、156、154、29及び157、
・ 配列番号158、159、160、161、138及び162、
・ 配列番号163、152、164、165、142及び166、又は
・ 配列番号167、168、169、170、44及び171。
【0049】
様々な実施形態では、SIRPαを標的とする抗体は、VH-CDR1、VH-CDR2、VH-CDR3、VL-CDR1、VL-CDR2及びVL-CDR3を含み、これらはそれぞれ、以下のアミノ酸配列(Honeggerによる)を含む。
・ 配列番号172、173、174、175、176及び151、
・ 配列番号172、177、178、179、180及び155、
・ 配列番号172、181、182、179、180及び157、
・ 配列番号183、184、185、186、187及び162、
・ 配列番号188、189、190、191、192及び166、又は
・ 配列番号193、194、195、196、197及び171。
【0050】
様々な実施形態では、SIRPαを標的とする抗体は、VH-CDR1、VH-CDR2、VH-CDR3、VL-CDR1、VL-CDR2及びVL-CDR3を含み、これらはそれぞれ、以下のアミノ酸配列を含む。
・ 配列番号93、94、95、96、97及び98(Kabatによる)、
・ 配列番号125、126、127、128、129及び98(IMGTによる)、
・ 配列番号147、148、149、150、129及び151(Chothiaによる)、又は
・ 配列番号172、173、174、175、176及び151(Honeggerによる)。
【0051】
様々な実施形態では、SIRPαを標的とする抗体は、VH-CDR1、VH-CDR2、VH-CDR3、VL-CDR1、VL-CDR2及びVL-CDR3を含み、これらはそれぞれ、以下のアミノ酸配列を含む。
・ 配列番号99、100、101、102、103及び104(Kabatによる)、
・ 配列番号125、130、131、132、29及び104(IMGTによる)、
・ 配列番号147、152、153、154、29及び155(Chothiaによる)、又は
・ 配列番号172、177、178、179、180及び155(Honeggerによる)。
【0052】
様々な実施形態では、SIRPαを標的とする抗体は、VH-CDR1、VH-CDR2、VH-CDR3、VL-CDR1、VL-CDR2及びVL-CDR3を含み、これらはそれぞれ、以下のアミノ酸配列を含む。
・ 配列番号99、100、105、102、103及び106(Kabatによる)、
・ 配列番号125、130、133、132、29及び106(IMGTによる)、
・ 配列番号147、152、156、154、29及び157(Chothiaによる)、又は
・ 配列番号172、181、182、179、180及び157(Honeggerによる)。
【0053】
様々な実施形態では、SIRPαを標的とする抗体は、VH-CDR1、VH-CDR2、VH-CDR3、VL-CDR1、VL-CDR2及びVL-CDR3を含み、これらはそれぞれ、以下のアミノ酸配列を含む。
・ 配列番号107、108、109、110、111及び112(Kabatによる)、
・ 配列番号134、135、136、137、138及び112(IMGTによる)、
・ 配列番号158、159、160、161、138及び162(Chothiaによる)、又は
・ 配列番号183、184、185、186、187及び162(Honeggerによる)。
【0054】
様々な実施形態では、SIRPαを標的とする抗体は、VH-CDR1、VH-CDR2、VH-CDR3、VL-CDR1、VL-CDR2及びVL-CDR3を含み、これらはそれぞれ、以下のアミノ酸配列を含む。
・ 配列番号113、114、115、116、117及び118(Kabatによる)、
・ 配列番号139、130、140、141、142及び118(IMGTによる)、
・ 配列番号163、152、164、165、142及び166(Chothiaによる)、又は
・ 配列番号188、189、190、191、192及び166(Honeggerによる)。
【0055】
様々な実施形態では、SIRPαを標的とする抗体は、VH-CDR1、VH-CDR2、VH-CDR3、VL-CDR1、VL-CDR2及びVL-CDR3を含み、これらはそれぞれ、以下のアミノ酸配列を含む。
・ 配列番号119、120、121、122、123及び124(Kabatによる)、
・ 配列番号143、144、145、146、44及び124(IMGTによる)、
・ 配列番号167、168、169、170、44及び171(Chothiaによる)、又は
・ 配列番号193、194、195、196、197及び171(Honeggerによる)。
【0056】
様々な実施形態では、SIRPαを標的とする抗体は、それぞれ、以下に示されるアミノ酸配列、又はそれぞれ、以下に示されるアミノ酸配列と少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、又は少なくとも99%同一であるアミノ酸配列を含む、VH及びVLを含む。
・ 配列番号198及び199、
・ 配列番号200及び201、
・ 配列番号202及び203、
・ 配列番号204及び205、
・ 配列番号206及び207、又は
・ 配列番号208及び209。配列同一性は、デフォルト設定を使用して、BLASTアルゴリズム(blast.ncbi.nlm.nih.gov/Blast.cgi)に従って決定することができる。
【0057】
本発明の方法において使用できる例示的な抗SIRPα抗体のCDR及び可変領域(VH/VL)のアミノ酸配列は、表C1、C2、C3、C4及びDに記載されている。
【表C1】
【表C2】
【表C3】
【表C4】
【表D】
【0058】
c.SIRPα-Fc融合タンパク質
様々な実施形態では、CD47とSIRPαCD47との間の結合を阻害する薬剤は、SIRPα-Fc融合タンパク質又は「高親和性SIRPα試薬」であり、これは、SIRPα由来ポリペプチド及びその類似体を含む。高親和性SIRPα試薬は、国際公開第2013109752号に記載されており、参照により本明細書に具体的に組み込まれる。高親和性SIRPα試薬は、天然SIRPαタンパク質の多様体である。いくつかの実施形態では、高親和性SIRPα試薬は可溶性であり、ポリペプチドはSIRPα膜貫通ドメインを欠き、野生型SIRPα配列に対して少なくとも1つのアミノ酸変化を含み、ここで、アミノ酸変化は、例えば、オフレートを少なくとも10分の1、少なくとも20分の1、少なくとも50分の1、少なくとも100分の1、少なくとも500分の1、又はそれ以上減少することによって、CD47に結合するSIRPαポリペプチドの親和性を増加させる。
【0059】
高親和性SIRPα試薬は、認識可能な親和性、例えば、高親和性でCD47に結合するのに十分なSIRPαの部分(シグナル配列と膜貫通ドメインとの間に通常存在する)又は、結合活性を保持するその断片を含む。高親和性SIRPα試薬は、通常、親和性を高めるために修飾アミノ酸残基を有するSIRPαの少なくともd1ドメインを含む。いくつかの実施形態では、SIRPαバリアントは、例えば、インフレームで第2のポリペプチドと融合された融合タンパク質である。いくつかの実施形態では、第2のポリペプチドは、例えば、融合タンパク質が循環から急速に除去されないように、融合タンパク質のサイズを増加させることができる。いくつかの実施形態では、第2のポリペプチドは、免疫グロブリンFc領域の一部又は全体である。Fc領域は、高親和性SIRPα試薬によって提供される「don’t eat me」シグナルの遮断を増強する、「eat me」シグナルを提供することによって貪食を助ける。他の実施形態では、第2のポリペプチドは、Fcと実質的に同様である任意の好適なポリペプチドであり、例えば、増加したサイズ、多量体化ドメイン、及び/又はlg分子との追加の結合若しくは相互作用をもたらす。親和性の増加をもたらすアミノ酸変化はd1ドメインに局在しており、したがって、高親和性SIRPα試薬は、d1ドメイン内の野生型配列に対して少なくとも1つのアミノ酸変化を備えたヒトSIRPαのd1ドメインを含む。このような高親和性SIRPα試薬は、任意選択で、追加のアミノ酸配列、例えば抗体Fc配列、天然タンパク質又はその断片、通常はd1ドメインに隣接する断片の残基150~374を含むがこれらに限定されない、d1ドメイン以外の野生型ヒトSIRPαタンパク質の部分などを含む。高親和性SIRPα試薬は、単量体又は多量体、すなわち、二量体、三量体、及び四量体などであってもよい。
【0060】
有用な例示的なSIRPα-Fc融合タンパク質としては、ALX-148(別名、国際公開第2013109752に記載のエボルパセプト)、timdarpacept、TTI-621又はTTI-622(国際公開第2014094122に記載)、SIRPa-F8、JY002-M2G1(N297A)、JMT601(CPO107)、SS002M91、SIRPアルファ-lgG4-Fc-Fc、及びhCD172a(SIRPa)-Fc-LIGHTが挙げられる。
【0061】
3.抗Trop-2抗体-薬物コンジュゲート(ADC)
本明細書に記載の方法は、CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤、及び抗Trop-2抗体-薬物コンジュゲート(ADC)の同時投与に関与する。Trop-2は、腫瘍関連カルシウムシグナル伝達因子2(TACSTD2;NCBI遺伝子ID:4070;Uniprot P09758;代替の頭字語EGP1を有する;GP50;M1S1;EGP-1;TROP2;GA7331及びGA733-1)。
【0062】
様々な実施形態では、抗Trop-2 ADC中の薬物は、トポイソメラーゼI阻害剤を含む。いくつかの実施形態では、トポイソメラーゼI阻害剤は、イリノテカン、トペテカン及びSN-38から選択される。いくつかの実施形態では、抗Trop-2 ADCの薬物コンジュゲートは、mAb-CL2A-SN-38)の構造式を有し、構造は、以下によって表される:
【化3】
(例えば、米国特許第7,999,083号に記載される)。いくつかの実施形態では、抗Trop-2 ADCは、サシツズマブを含む(hRS7;例えば、WO2003074566、図3及び図4に開示されている)。上記は、あらゆる目的のためにその全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0063】
本方法において有用な抗Trop-2 ADCの例としては、限定されないが、サシツズマブゴビテカン、ダトポタマブデルクステカン(DS-1062)、ESG-401、SKB-264、DAC-02及びBAT-8003が挙げられる。
【0064】
様々な実施形態では、Trop-2を標的とする抗体は、VH-CDR1、VH-CDR2、VH-CDR3、VL-CDR1、VL-CDR2及びVL-CDR3を含み、これらはそれぞれ、以下のアミノ酸配列(Kabatによる)を含む。
・ 配列番号258、259、260、261、262及び263、又は
・ 配列番号264、265、266、267、262及び263。
【0065】
様々な実施形態では、Trop-2を標的とする抗体は、VH-CDR1、VH-CDR2、VH-CDR3、VL-CDR1、VL-CDR2及びVL-CDR3を含み、これらはそれぞれ、以下のアミノ酸配列(IMGTによる)を含む。
・ 配列番号268、269、270、271、272及び263、又は
・ 配列番号273、274、275、276、272及び263。
【0066】
様々な実施形態では、Trop-2を標的とする抗体は、VH-CDR1、VH-CDR2、VH-CDR3、VL-CDR1、VL-CDR2及びVL-CDR3を含み、これらはそれぞれ、以下のアミノ酸配列(Chothiaによる)を含む。
・ 配列番号277、278、279、280、272及び281、又は
・ 配列番号282、283、279、284、272及び281。
【0067】
様々な実施形態では、Trop-2を標的とする抗体は、VH-CDR1、VH-CDR2、VH-CDR3、VL-CDR1、VL-CDR2及びVL-CDR3を含み、これらはそれぞれ、以下のアミノ酸配列(Honeggerによる)を含む。
・ 配列番号285、286、287、288、289及び281、又は
・ 配列番号290、291、292、293、294及び281。
【0068】
様々な実施形態では、Trop-2を標的とする抗体は、VH-CDR1、VH-CDR2、VH-CDR3、VL-CDR1、VL-CDR2及びVL-CDR3を含み、これらはそれぞれ、以下のアミノ酸配列含む。
・ 配列番号258、259、260、261、262及び263(Kabatによる)、
・ 配列番号268、269、270、271、272及び263(IMGTによる)、
・ 配列番号277、278、279、280、272及び281(Chothiaによる)、又は
・ 配列番号285、286、287、288、289及び281(Honeggerによる)。
【0069】
様々な実施形態では、Trop-2を標的とする抗体は、VH-CDR1、VH-CDR2、VH-CDR3、VL-CDR1、VL-CDR2及びVL-CDR3を含み、これらはそれぞれ、以下のアミノ酸配列含む。
・ 配列番号264、265、266、267、262及び263(Kabatによる)、
・ 配列番号273、274、275、276、272及び263(IMGTによる)、
・ 配列番号282、283、279、284、272及び281(Chothiaによる)、又は
・ 配列番号290、291、292、293、294及び281(Honeggerによる)。
【0070】
様々な実施形態では、Trop-2を標的とする抗体は、それぞれ、以下に示されるアミノ酸配列、又はそれぞれ、以下に示されるアミノ酸配列と少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも91%、少なくとも92%、少なくとも93%、少なくとも94%、少なくとも95%、少なくとも96%、少なくとも97%、少なくとも98%、又は少なくとも99%同一であるアミノ酸配列を含む、VH及びVLを含む。
・ 配列番号295及び296、又は
・ 配列番号297及び298。配列同一性は、デフォルト設定を使用して、BLASTアルゴリズム(blast.ncbi.nlm.nih.gov/Blast.cgi)に従って決定することができる。
【0071】
本発明の方法において使用できる例示的な抗Trop-2抗体のCDR及び可変領域(VH/VL)のアミノ酸配列は、表E1、E2、E3、E4及びFに記載される。
【表E1】
【表E2】
【表E3】
【表E4】
【表F】
【0072】
4.追加の組み合わせ剤
血液悪性腫瘍を治療するのに適切な、小分子、抗体、養子細胞療法、及びキメラ抗原受容体T細胞(CAR-T)、チェックポイント阻害剤、並びにワクチンなどの追加の薬剤を、本明細書に記載される、CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤(例えば、マグロリマブ)、と抗Trop-2 ADC(例えば、サシツズマブゴビテカン)とを組み合わせて投与され得る。血液悪性腫瘍に対する追加の免疫療法剤は、Dong,et al,J Life Sci(Westlake Village).2019 June;1(1):46-52、及びCuesta-Mateos,et al,Front.Immunol.8:1936.doi:10.3389/fimmu.2017.01936に記載されており、それらの各々は、全ての目的のためにその全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0073】
様々な実施形態では、本明細書に記載される、CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤(例えば、マグロリマブ)、及び抗Trop-2 ADC(例えば、サシツズマブゴビテカン)は、1種以上の追加の治療剤、例えば、阻害性免疫チェックポイント遮断剤若しくは阻害剤、刺激性免疫チェックポイント刺激因子、アゴニスト若しくは活性化因子、化学療法剤、抗がん剤、放射線療法剤、抗腫瘍剤、抗増殖剤、抗血管新生剤、抗炎症剤、免疫療法剤、治療用抗原結合分子(任意のフォーマットの単一及び多重特異性抗体並びにその断片(例えば、限定されるものではないが、DARTs(登録商標)、Duobodies(登録商標)、BiTEs(登録商標)、BiKEs、TriKEs、XmAbs(登録商標)、TandAbs(登録商標)、scFvs、Fabs、Fab誘導体を含む)、二重特異性抗体、非免疫グロブリン抗体ミメティック(例えば、限定されるものではないが、アドネクチン、アフィボディ分子、アフィリン、アフィマー、アフィチン、アルファボディ、アンチカリン、ペプチドアプタマー、アルマジロ反復タンパク質(ARM)、アトリマー、アビマー、設計アンキリン反復タンパク質(DARPins(登録商標))、フィノマー、ノッチン、Kunitzドメインペプチド、モノボディ、及びナノCLAMPを含む)、抗体薬物コンジュゲート(ADC)、抗体-ペプチドコンジュゲート)、腫瘍溶解性ウイルス、遺伝子修飾剤若しくはエディタ、キメラ抗原受容体(CAR)を含む細胞、例えば、T細胞免疫療法剤、NK細胞免疫療法剤、又はマクロファージ免疫療法剤、遺伝子操作されたT細胞受容体(TCR-T)を含む細胞が含まれる、又はそれらの任意の組み合わせと更に組み合わされる。
【0074】
様々な実施形態では、本明細書に記載される、CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤(例えば、マグロリマブ)、及び抗Trop-2 ADC(例えば、サシツズマブゴビテカン)は、限定されるものではないが、阻害剤、アゴニスト、アンタゴニスト、リガンド、モジュレーター、刺激因子、遮断剤、標的の活性化因子又は抑制剤(例えば、ポリペプチド又はポリヌクレオチド)を含む1つ以上の追加の治療剤と更に組み合わされ、これらの治療剤としては、限定されるものではないが、Abelsonマウス白血病ウイルス性がん遺伝子ホモログ1遺伝子(ABL、例えばABL1)、アセチル-CoAカルボキシラーゼ(例えば、ACC1/2)、活性化CDCキナーゼ(ACK、例えばACK1)、アデノシンデアミラーゼ、アデノシン受容体(例えば、A2BR、A2aR、A3aR)、アデニル酸シクラーゼ、ADPリボシルシクラーゼ-1、副腎皮質刺激ホルモン受容体(ACTH)、Aerolysin、AKT1遺伝子、Alk-5プロテインキナーゼ、アルカリホスファターゼ、アルファ1アドレナリン受容体、アルファ2アドレナリン受容体、アルファ-ケトグルタレートデヒドロゲナーゼ(KGDH)、アミノペプチダーゼN、AMP活性化プロテインキナーゼ、未分化リンパ腫キナーゼ(ALK、例えばALK1)、アンドロゲン受容体、アンジオポエチン(例えば、リガンド-1、リガンド-2)、アンジオテンシノーゲン(AGT)遺伝子、マウス胸腺腫ウイルス性がん遺伝子ホモログ1(AKT)プロテインキナーゼ(例えば、AKT1、AKT2、AKT3)、アポリポタンパク質A-I(APOA1)遺伝子、アポトーシス誘導因子、アポトーシスタンパク質(例えば、1、2)、アポトーシスシグナル調節キナーゼ(ASK、例えばASK1)、アルギナーゼ(I)、アルギニンデイミナーゼ、アロマターゼ、アステロイドホモログ1(ASTE1)遺伝子、毛細血管拡張性運動失調症及びRad 3関連(ATR)セリン/スレオニンプロテインキナーゼ、オーロラプロテインキナーゼ(例えば、1、2)、Axlチロシンキナーゼ受容体、4-1BBリガンド(CD137L)、バキュロウイルスIAPリピート含有5(BIRC5)遺伝子、Basigin、B細胞リンパ腫2(BCL2)遺伝子、Bcl2結合成分3、Bcl2タンパク質、BCL2L11遺伝子、BCR(ブレークポイントクラスター領域)タンパク質及び遺伝子、ベータアドレナリン受容体、ベータカテニン、Bリンパ球抗原CD19、Bリンパ球抗原CD20、Bリンパ球細胞接着分子、Bリンパ球刺激因子リガンド、骨形成タンパク質-10リガンド、骨形成タンパク質-9リガンドモジュレーター、ブラキウリタンパク質、ブラジキニン受容体、B-Rafがん原遺伝子(BRAF)、Brc-Ablチロシンキナーゼ、ブロモドメイン及び外部ドメイン(BET)ブロモドメイン含有タンパク質(例えば、BRD2、BRD3、BRD4)、Bruton型チロシンキナーゼ(BTK)、カルモジュリン、カルモジュリン依存性プロテインキナーゼ(CaMK、例えばCAMKII)、がん精巣抗原2、がん精巣抗原NY-ESO-1、がん/精巣抗原1B(CTAG1)遺伝子、カンナビノイド受容体(例えば、CB1、CB2)、炭酸脱水酵素、カゼインキナーゼ(CK、例えばCKI、CKII)、カスパーゼ(例えば、カスパーゼ-3、カスパーゼ-7、カスパーゼ-9)、カスパーゼ8アポトーシス関連システインペプチダーゼCASP8-FADD様調節因子、カスパーゼ動員ドメインタンパク質-15、カテプシンG、CCR5遺伝子、CDK活性化キナーゼ(CAK)、チェックポイントキナーゼ(例えば、CHK1、CHK2)、ケモカイン(C-Cモチーフ)受容体(例えば、CCR2、CCR4、CCR5、CCR8)、ケモカイン(C-X-Cモチーフ)受容体(例えば、CXCR1、CXCR2、CXCR3及びCXCR4)、ケモカインCC21リガンド、コレシストキニンCCK2受容体、ヒト絨毛性ゴナドトロピン、c-Kit(チロシン-プロテインキナーゼキット又はCD117)、CISH(サイトカイン誘導性SH2含有タンパク質)、クローディン(例えば、6、18)、分化抗原群(CD)、例えば、CD4、CD27、CD29、CD30、CD33、CD37、CD40、CD40リガンド受容体、CD40リガンド、CD40LG遺伝子、CD44、CD45、CD47、CD49b、CD51、CD52、CD55、CD58、CD66e(CEACAM6)、CD70遺伝子、CD74、CD79、CD79b、CD79B遺伝子、CD80、CD95、CD99、CD117、CD122、CDw123、CD134、CDw137、CD158a、CD158b1、CD158b2、CD223、CD276抗原;クラスタリン(CLU)遺伝子、クラスタリン、c-Met(肝細胞成長因子受容体(HGFR))、補体C3、結合組織成長因子、COP9シグナロソームサブユニット5、CSF-1(コロニー刺激因子1受容体)、CSF2遺伝子、CTLA-4(細胞傷害性Tリンパ球タンパク質4)受容体、C型レクチンドメインタンパク質9A(CLEC9A)、サイクリンD1、サイクリンG1、サイクリン依存性キナーゼ(CDK、例えばCDK1、CDK12、CDK1B、CDK2-9)、シクロオキシゲナーゼ(例えばCOX1、COX2)、CYP2B1遺伝子、システインパルミトイルトランスフェラーゼヤマアラシ、チトクロムP450 11B2、チトクロムP450 17、チトクロムP450 17A1、チトクロムP450 2D6、チトクロムP450 3A4、チトクロムP450レダクターゼ、サイトカインシグナル伝達-1、サイトカインシグナル伝達-3、細胞質イソクエン酸デヒドロゲナーゼ、シトシンデアミナーゼ、シトシンDNAメチルトランスフェラーゼ、細胞傷害性Tリンパ球タンパク質-4、DDR2遺伝子、DEADボックスヘリカーゼ6(DDX6)、細胞死受容体5(DR5、TRAILR2)、細胞死受容体4(DR4、TRAILR1)、デルタ様タンパク質リガンド(例えば3、4)、デオキシリボヌクレアーゼ、脱ユビキチン化酵素(DUB)、Dickkopf-1リガンド、ジヒドロ葉酸レダクターゼ(DHFR)、ジヒドロピリミジンデヒドロゲナーゼ、ジペプチジルペプチダーゼIV、ジスコイジンドメイン受容体(DDR、例えばDDR1)、ジアシルグリセロールキナーゼゼータ(DGKZ)、DNA結合タンパク質(例えばHU-ベータ)、DNA依存性プロテインキナーゼ、DNAジャイレース、DNAメチルトランスフェラーゼ、DNAポリメラーゼ(例えばアルファ)、DNAプライマーゼ、dUTPピロホスファターゼ、L-ドパクロムトートメラーゼ、E3ユビキチン-タンパク質リガーゼ(例えばRNF128、CBL-B)、棘皮動物微小管様タンパク質4、EGFRチロシンキナーゼ受容体、エラスターゼ、伸長因子1アルファ2、伸長因子2、エンドグリン、エンドヌクレアーゼ、小胞体アミノペプチダーゼ(ERAP、例えばERAP1、ERAP2)、エンドプラスミン、エンドシアリン、エンドスタチン、エンドセリン(例えばET-A、ET-B)、ゼストホモログエンハンサー2(EZH2)、エフリン(EPH)チロシンキナーゼ(例えばEpha3、Ephb4)、エフリンB2リガンド、上皮成長因子、上皮成長因子受容体(EGFR)、上皮成長因子受容体(EGFR)遺伝子、エピジェン、上皮細胞接着分子(EpCAM)、Erb-b2(v-erb-b2トリ赤芽球性白血病ウイルスがん遺伝子ホモログ2)チロシンキナーゼ受容体、Erb-b3チロシンキナーゼ受容体、Erb-b4チロシンキナーゼ受容体、E-セレクチン、エストラジオール17ベータデヒドロゲナーゼ、エストロゲン受容体(例えばアルファ、ベータ)、エストロゲン関連受容体、真核生物翻訳開始因子5A(EIF5A)遺伝子、エキスポーチン1、細胞外シグナル関連キナーゼ(例えば1、2)、細胞外シグナル調節キナーゼ(ERK)、低酸素誘導因子プロリルヒドロキシラーゼ(HIF-PH又はEGLN)、因子(例えばXa、VIIa)、ファルネソイドx受容体(FXR)、Fasリガンド、脂肪酸シンターゼ(FASN)、フェリチン、FGF-2リガンド、FGF-5リガンド、線維芽細胞成長因子(FGF、例えばFGF1、FGF2、FGF4)、フィブロネクチン、接着斑キナーゼ(FAK、例えばFAK2)、葉酸ヒドロラーゼ前立腺特異的膜抗原1(FOLH1)、葉酸受容体(例えばアルファ)、葉酸、葉酸輸送体1、FYNチロシンキナーゼ、対合塩基性アミノ酸開裂酵素(paired basic amino acid cleaving enzyme、FURIN)、ベータ-グルクロニダーゼ、ガラクトシルトランスフェラーゼ、ガレクチン-3、ガングリオシドGD2、グルココルチコイド、グルココルチコイド誘導性TNFR関連タンパク質GITR受容体、グルタミン酸カルボキシペプチダーゼII、グルタミナーゼ、グルタチオンS-トランスフェラーゼP、グリコーゲンシンターゼキナーゼ(GSK、例えば3-ベータ)、グリピカン3(GPC3)、ゴナドトロピン放出ホルモン(GNRH)、顆粒球マクロファージコロニー刺激因子(GM-CSF)受容体、顆粒球コロニー刺激因子(GCSF)リガンド、成長因子受容体結合タンパク質2(GRB2)、Grp78(78kDaのグルコース調節タンパク質)カルシウム結合タンパク質、分子シャペロンgroEL2遺伝子、ヘムオキシゲナーゼ1(HO1)、ヘムオキシゲナーゼ2(HO2)、ヒートショックタンパク質(例えば27、70、90アルファ、ベータ)、ヒートショックタンパク質遺伝子、熱安定性エンテロトキシン受容体、ヘッジホッグタンパク質、ヘパラナーゼ、肝細胞成長因子、HERV-H LTR関連タンパク質2、ヘキソースキナーゼ、ヒスタミンH2受容体、ヒストンメチルトランスフェラーゼ(DOT1L)、ヒストン脱アセチル化酵素(HDAC、例えば1、2、3、6、10、11)、ヒストンH1、ヒストンH3、HLAクラスI抗原(A-2アルファ)、HLAクラスII抗原、HLAクラスI抗原アルファG(HLA-G)、非古典的HLA、ホメオボックスタンパク質NANOG、HSPB1遺伝子、ヒト白血球抗原(HLA)、ヒトパピローマウイルス(例えばE6、E7)タンパク質、ヒアルロン酸、ヒアルロニダーゼ、低酸素誘導因子-1アルファ(HIF1α)、Imprinted Maternally Expressed Transcript(H19)遺伝子、マイトジェン活性化プロテインキナーゼ1(MAP4K1)、チロシン-プロテインキナーゼHCK、I-カッパ-Bキナーゼ(IKK、例えばIKKbe)、IL-1アルファ、IL-1ベータ、IL-12、IL-12遺伝子、IL-15、IL-17、IL-2遺伝子、IL-2受容体アルファサブユニット、IL-2、IL-3受容体、IL-4、IL-6、IL-7、IL-8、免疫グロブリン(例えばG、G1、G2、K、M)、免疫グロブリンFc受容体、免疫グロブリンガンマFc受容体(例えばI、III、IIIA)、インドールアミン2,3-ジオキシゲナーゼ(IDO、例えばIDO1及びIDO2)、インドールアミンピロール2,3-ジオキシゲナーゼ1阻害剤、インスリン受容体、インスリン様成長因子(例えば1、2)、インテグリンアルファ-4/ベータ-1、インテグリンアルファ-4/ベータ-7、インテグリンアルファ-5/ベータ-1、インテグリンアルファ-V/ベータ-3、インテグリンアルファ-V/ベータ-5、インテグリンアルファ-V/ベータ-6、細胞間接着分子1(ICAM-1)、インターフェロン(例えばアルファ、アルファ2、ベータ、ガンマ)、黒色腫2に存在しないインターフェロン誘導性タンパク質(AIM2)、インターフェロンI型受容体、インターロイキン1リガンド、インターロイキン13受容体アルファ2、インターロイキン2リガンド、インターロイキン-1受容体関連キナーゼ4(IRAK4)、インターロイキン-2、インターロイキン-29リガ
ンド、インターロイキン35(IL-35)、イソクエン酸デヒドロゲナーゼ(例えばIDH1、IDH2)、Janusキナーゼ(JAK、例えばJAK1、JAK2)、Jun N末端キナーゼ、カリクレイン関連ペプチダーゼ3(KLK3)遺伝子、キラー細胞Ig様受容体、キナーゼ挿入ドメイン受容体(KDR)、キネシン様タンパク質KIF11、Kirstenラット肉腫ウイルスがん遺伝子ホモログ(KRAS)遺伝子、キスペプチン(KiSS-1)受容体、KIT遺伝子、v-kit Hardy-Zuckerman 4ネコ肉腫ウイルスがん遺伝子ホモログ(KIT)チロシンキナーゼ、ラクトフェリン、ラノステロール-14脱メチル化酵素、LDL受容体関連タンパク質-1、白血球免疫グロブリン様受容体サブファミリーBメンバー1(ILT2)、白血球免疫グロブリン様受容体サブファミリーBメンバー2(ILT4)、ロイコトリエンA4ヒドロラーゼ、リステリオリジン、L-セレクチン、黄体ホルモン受容体、リアーゼ、リンパ球活性化遺伝子3タンパク質(LAG-3)、リンパ球抗原75、リンパ球機能抗原-3受容体、リンパ球特異的タンパク質チロシンキナーゼ(LCK)、リンホタクチン、Lyn(Lck/Yes novel)チロシンキナーゼ、リジン脱メチル化酵素(例えばKDM1、KDM2、KDM4、KDM5、KDM6、A/B/C/D)、リゾホスファチジン酸-1受容体、リソソーム関連膜タンパク質ファミリー(LAMP)遺伝子、リジルオキシダーゼホモログ2、リジルオキシダーゼタンパク質(LOX)、5-リポキシゲナーゼ(5-LOX)、造血前駆細胞キナーゼ1(HPK1)、肝細胞成長因子受容体(MET)遺伝子、マクロファージコロニー刺激因子(MCSF)リガンド、マクロファージ遊走阻止因子、MAGEC1遺伝子、MAGEC2遺伝子、主要ヴォールトタンパク質、MAPK活性化プロテインキナーゼ(例えばMK2)、Mas関連G-タンパク質共役型受容体、マトリックスメタロプロテアーゼ(MMP、例えばMMP2、MMP9)、Mcl-1分化タンパク質、Mdm2 p53結合タンパク質、Mdm4タンパク質、Melan-A(MART-1)黒色腫抗原、メラニン細胞タンパク質Pmel 17、メラニン細胞刺激ホルモンリガンド、黒色腫抗原ファミリーA3(MAGEA3)遺伝子、黒色腫関連抗原(例えば1、2、3、6)、膜銅アミンオキシダーゼ、メソセリン、METチロシンキナーゼ、代謝型グルタミン酸受容体1、メタロレダクターゼSTEAP1(前立腺の6つの膜貫通上皮抗原1)、メタスチン、メチオニンアミノペプチダーゼ-2、メチルトランスフェラーゼ、ミトコンドリア3ケトアシルCoAチオラーゼ、マイトジェン活性化プロテインキナーゼ(MAPK)、マイトジェン活性化プロテインキナーゼ(MEK、例えばMEK1、MEK2)、mTOR(ラパマイシンの機構的標的(セリン/スレオニンキナーゼ)、mTOR複合体(例えば1,2)、ムチン(例えば1、5A、16)、mut Tホモログ(MTH、例えばMTH1)、Mycがん原遺伝子タンパク質、骨髄系細胞白血病1(MCL1)遺伝子、ミリストイル化アラニンリッチプロテインキナーゼC基質(MARCKS)タンパク質、NAD ADPリボシルトランスフェラーゼ、ナトリウム利尿ペプチド受容体C、神経細胞接着分子1、ニューロキニン1(NK1)受容体、ニューロキニン受容体、ニューロピリン2、NFカッパB活性化タンパク質、NIMA関連キナーゼ9(NEK9)、一酸化窒素シンターゼ、NK細胞受容体、NK3受容体、NKG2 A B活性化NK受容体、NLRP3(NACHT LRR PYDドメインタンパク質3)モジュレーター、ノルアドレナリン輸送体、Notch(例えばNotch-2受容体、Notch-3受容体、Notch-4受容体)、核赤血球2関連因子2、核因子(NF)カッパB、ヌクレオリン、ヌクレオフォスミン、ヌクレオフォスミン未分化リンパ腫キナーゼ(NPM-ALK)、2オキソグルタル酸デヒドロゲナーゼ、2,5-オリゴアデニレートシンテターゼ、O-メチルグアニンDNAメチルトランスフェラーゼ、オピオイド受容体(例えばデルタ)、オルニチンデカルボキシラーゼ、オロト酸ホスホリボシルトランスフェラーゼ、オーファン核内ホルモン受容体NR4A1、オステオカルシン、破骨細胞分化因子、オステオポンチン、OX-40(腫瘍壊死因子受容体スーパーファミリーメンバー4 TNFRSF4、又はCD134)受容体、P3タンパク質、p38キナーゼ、p38 MAPキナーゼ、p53腫瘍抑制因子タンパク質、副甲状腺ホルモンリガンド、ペルオキシソーム増殖因子活性化受容体(PPAR、例えばアルファ、デルタ、ガンマ)、P-糖タンパク質(例えば1)、ホスファターゼ及びテンシンホモログ(PTEN)、ホスファチジルイノシトール3-キナーゼ(PI3K)、ホスホイノシチド-3キナーゼ(PI3K例えばアルファ、デルタ、ガンマ)、ホスホリラーゼキナーゼ(PK)、PKN3遺伝子、胎盤成長因子、血小板由来成長因子(PDGF、例えばアルファ、ベータ)、血小板由来成長因子(PDGF、例えばアルファ、ベータ)、多剤耐性輸送体、Plexin B1、PLK1遺伝子、ポロ様キナーゼ(PLK)、ポロ様キナーゼ1、ポリ(ADP-リボース)ポリメラーゼ(PARP、例えばPARP1、PARP2及びPARP3、PARP7、及びモノ-PARPs)、黒色腫における選択的発現抗原(PRAME)遺伝子、プレニル結合タンパク質(PrPB)、推定転写因子(Probable transcription factor)PML、プロゲステロン受容体、プログラム細胞死1(PD-1)、プログラム細胞死リガンド1阻害剤(PD-L1)、プロサポシン(PSAP)遺伝子、プロスタノイド受容体(EP4)、プロスタグランジンE2シンターゼ、前立腺特異的抗原、前立腺性酸性ホスファターゼ、プロテアソーム、タンパク質E7、タンパク質ファルネシルトランスフェラーゼ、プロテインキナーゼ(PK、例えばA、B、C)、タンパク質チロシンキナーゼ、タンパク質チロシンホスファターゼベータ、がん原遺伝子セリン/スレオニン-プロテインキナーゼ(PIM、例えばPIM-1、PIM-2、PIM-3)、P-セレクチン、プリンヌクレオシドホスホリラーゼ、プリン受容体P2Xリガンドゲートイオンチャネル7(P2X7)、ピルビン酸デヒドロゲナーゼ(PDH)、ピルビン酸デヒドロゲナーゼキナーゼ、ピルビン酸キナーゼ(PYK)、5-アルファ-レダクターゼ、Rafプロテインキナーゼ(例えば1、B)、RAF1遺伝子、Ras遺伝子、Ras GTPアーゼ、RET遺伝子、Retチロシンキナーゼ受容体、網膜芽細胞腫関連タンパク質、レチノイン酸受容体(例えばガンマ)、レチノイドX受容体、Rheb(Ras homolog enriched in brain)GTPアーゼ、Rho(Rasホモログ)関連プロテインキナーゼ2、リボヌクレアーゼ、リボヌクレオチドレダクターゼ(例えばM2サブユニット)、リボソームタンパク質S6キナーゼ、RNAポリメラーゼ(例えばI、II)、Ron(Recepteur d’Origine Nantais)チロシンキナーゼ、ROS1(ROSがん原遺伝子1、受容体チロシンキナーゼ)遺伝子、Ros1チロシンキナーゼ、Runt関連転写因子3、ガンマ-セクレターゼ、S100カルシウム結合タンパク質A9、筋小胞体カルシウムATPアーゼ、第2のミトコンドリア由来のカスパーゼ活性化因子(SMAC)タンパク質、分泌型frizzled関連タンパク質-2、分泌型ホスホリパーゼA2、セマフォリン-4D、セリンプロテアーゼ、セリン/スレオニンキナーゼ(STK)、セリン/スレオニン-プロテインキナーゼ(TBK、例えばTBK1)、シグナル伝達性転写因子(STAT、例えばSTAT-1、STAT-3、STAT-5)、シグナル伝達リンパ球活性化分子(SLAM)ファミリーメンバー7、前立腺の6つの膜貫通上皮抗原(STEAP)遺伝子、SLサイトカインリガンド、スムーズンド(SMO)受容体、ヨウ化ナトリウム共輸送体、リン酸ナトリウム共輸送体2B、ソマトスタチン受容体(例えば1、2、3、4、5)、ソニックヘッジホッグタンパク質、Son of sevenless(SOS)、特異的タンパク質1(Sp1)転写因子、スフィンゴミエリンシンターゼ、スフィンゴシンキナーゼ(例えば1、2)、スフィンゴシン-1-ホスフェート受容体-1、脾チロシンキナーゼ(SYK)、SRC遺伝子、Srcチロシンキナーゼ、Stabilin-1(STAB1)、STAT3遺伝子、ステロイドスルファターゼ、インターフェロン遺伝子刺激因子(STING)受容体、インターフェロン遺伝子刺激因子タンパク質、間質細胞由来因子1リガンド、SUMO(小ユビキチン様修飾因子)、スーパーオキシドジスムターゼ、サイトカインシグナル伝達モジュレーターの抑制因子(SOCS)、サバイビンタンパク質、シナプシン3、シンデカン-1、シヌクレインアルファ、T細胞表面糖タンパク質CD28、tank結合キナーゼ(TBK)、TATAボックス結合タンパク質関連因子RNAポリメラーゼIサブユニットB(TAF1B)遺伝子、T細胞CD3糖タンパク質ゼータ鎖、T細胞分化抗原CD6、T細胞免疫グロブリン及びムチンドメイン含有-3(TIM-3)、T細胞表面糖タンパク質CD8、Tecタンパク質チロシンキナーゼ、Tekチロシンキナーゼ受容体、テロメラーゼ、テロメラーゼ逆転写酵素(TERT)遺伝子、テネイシン、3つのプライム修復エキソヌクレアーゼ1(TREX1)、3つのプライム修復エキソヌクレアーゼ2(TREX2)、トロンボポエチン受容体、チミジンキナーゼ、チミジンホスホリラーゼ、チミジル酸シンターゼ、チモシン(例えばアルファ1)、甲状腺ホルモン受容体、甲状腺刺激ホルモン受容体、組織因子、TNF関連アポトーシス誘導リガンド、TNFR1関連死ドメインタンパク質、TNF関連アポトーシス誘導リガンド(TRAIL)受容体、TNFSF11遺伝子、TNFSF9遺伝子、Toll様受容体(TLR、例えば1~13)、トポイソメラーゼ(例えばI、II、III)、転写因子、トランスフェラーゼ、トランスフェリン(TF)、トランスフォーミング成長因子アルファ(TGFα)、トランスフォーミング成長因子ベータ(TGFB)及びそれらのアイソフォーム、TGFベータ2リガンド、トランスフォーミング成長因子TGF-β受容体キナーゼ、トランスグルタミナーゼ、転位関連タンパク質、膜貫通糖タンパク質NMB、Trop-2カルシウムシグナルトランスデューサー、栄養膜糖タンパク質(TPBG)遺伝子、栄養膜糖タンパク質、トロポミオシン受容体キナーゼ(Trk)受容体(例えばTrkA、TrkB、TrkC)、トリプトファン2,3-ジオキシゲナーゼ(TDO)、トリプトファン5-ヒドロキシラーゼ、チューブリン、腫瘍壊死因子(TNF、例えばアルファ、ベータ)、腫瘍壊死因子13C受容体、腫瘍進行遺伝子座2(TPL2)、腫瘍タンパク質53(TP53)遺伝子、腫瘍抑制因子候補2(TUSC2)遺伝子、腫瘍特異的ネオ抗原、チロシナーゼ、チロシンヒドロキシラーゼ、チロシンキナーゼ(TK)、チロシンキナーゼ受容体、免疫グロブリン様及びEGF様ドメインを有するチロシンキナーゼ(TIE)受容体、チロシンプロテインキナーゼABL1阻害剤、ユビキチン、ユビキチンカルボキシルヒドロラーゼアイソザイムL5、ユビキチンチオエステラーゼ-14、ユビキチン結合酵素E2I(UBE2I、UBC9)、ユビキチン特異的プロセシングプロテアーゼ7(USP7)、ウレアーゼ、ウロキナーゼプラスミノーゲン活性化因子、ウテログロビン、バニロイドVR1、血管細胞接着タンパク質1、血管内皮成長因子受容体(VEGFR)、T細胞活性化のVドメインIg抑制因子(VISTA)、VEGF-1受容体、VEGF-2受容体、VEGF-3受容体、VEGF-A、VEGF-B、ビメンチン、ビタミンD3受容体、がん原遺伝子チロシン-プロテイン
キナーゼ、Mer(Merチロシンキナーゼ受容体モジュレーター)、YAP(Yes関連タンパク質モジュレーター)、Wee-1プロテインキナーゼ、ウェルナー症候群RecQ様ヘリカーゼ(WRN)、ウィルムス腫瘍抗原1、ウィルムス腫瘍タンパク質、WWドメイン含有転写調節因子タンパク質1(TAZ)、X連鎖アポトーシス阻害タンパク質、ジンクフィンガータンパク質転写因子、又はこれらの組み合わせを含む。
【0075】
様々な実施形態では、本明細書に記載される、CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤(例えば、マグロリマブ)、及び抗Trop-2 ADC(例えば、サシツズマブゴビテカン)は、作用機序によって分類され得る1つ以上の追加の治療剤と組み合わされ、例えば、治療剤群は以下の通りである:ピリミジン類似体であるフロクスウリジン、カペシタビン、シタラビン、CPX-351(リポソームシタラビン、ダウノルビシン)、及びTAS-118などの代謝拮抗薬/抗がん剤;アルファ1アドレナリン受容体/α2アドレナリン受容体アンタゴニスト、例えば、フェノキシベンズアミン塩酸塩(注射剤、褐色細胞腫);アンドロゲン受容体アンタゴニスト、例えば、ニルタミド;抗カドヘリン抗体、例えば、HKT-288;抗ロイシンリッチリピート含有15(leucine-rich repeat containing 15、LRRC15)抗体、例えば、ABBV-085.ARGX-110;アンジオテンシン受容体遮断剤、一酸化窒素ドナー;アンチセンスオリゴヌクレオチド、例えば、AEG35156、IONIS-KRAS-2.5Rx、EZN-3042、RX-0201、IONIS-AR-2.5Rx、BP-100(プレキシゲベルセン)、IONIS-STAT3-2.5Rx;抗アンジオポエチン(ANG)-2抗体、例えば、MEDI3617及びLY3127804;抗ANG-1/ANG-2抗体、例えば、AMG-780;抗CSF1R抗体、例えば、エマクツマブ、LY3022855、AMG-820、FPA-008(カビラリズマブ);抗エンドグリン抗体、例えば、TRC105(カロツキシマブ);抗ERBB抗体、例えば、CDX-3379、HLX-02、セリバンツマブ;抗HER2抗体、例えば、HERCEPTIN(登録商標)(トラスツズマブ)、トラスツズマブバイオシミラー、マルゲツキシマブ、MEDI4276、BAT-8001、ペルツズマブ(Perjeta)、RG6264、ZW25(細胞外ドメイン2及び4を標的とする二重特異性HER2指向性抗体;Cancer Discov.2019 Jan;9(1):8;PMID:30504239);抗HLA-DR抗体、例えば、IMMU-114;抗IL-3抗体、例えば、JNJ-56022473、抗TNF受容体スーパーファミリーメンバー18(TNFRSF18、GITR;NCBI遺伝子番号:8784)抗体、例えば、MK-4166、MEDI1873、FPA-154、INCAGN-1876、TRX-518、BMS-986156、MK-1248、GWN-323;並びに例えば、国際特許公開第2017/096179号、同第2017/096276号、同第2017/096189号、及び同第2018/089628号に記載されるもの;抗EphA3抗体、例えば、KB-004、抗CD37抗体、例えば、オトレルツズマブ(TRU-016);抗FGFR-3抗体、例えば、LY3076226、B-701;抗FGFR-2抗体、例えば、GAL-F2、抗C5抗体、例えば、ALXN-1210、抗EpCAM抗体、例えば、VB4-845;抗CEA抗体、例えば、RG-7813;抗がん胎児性抗原関連細胞接着分子6(Carcinoembryonic-antigen-related-cell-adhesion-molecule-6、CEACAM6、CD66C)抗体、例えば、BAY-1834942、NEO-201(CEACAM5/6);抗GD2抗体、例えば、APN-301、抗インターロイキン17(IL-17)抗体、例えば、CJM-112;抗インターロイキン-1ベータ抗体、例えば、カナキヌマブ(ACZ885)、VPM087;抗炭酸脱水酵素9(CA9、CAIX)抗体、例えば、TX-250;抗ムチン1(MUC1)抗体、例えば、ガチポツズマブ、Mab-AR-20.5;抗KMA抗体、例えば、MDX-1097;抗CD55抗体、例えば、PAT-SC1、抗c-Met抗体、例えば、ABBV-399;抗PSMA抗体、例えば、ATL-101;抗CD100抗体、例えば、VX-15、抗EPHA3抗体、例えば、フィバツズマブ;抗APRIL抗体、例えば、BION-1301;抗線維芽細胞活性化タンパク質(FAP)/IL-2R抗体、例えば、RG7461;抗線維芽細胞活性化タンパク質(FAP)/TRAIL-R2抗体、例えば、RG7386;抗フコシル-GM1抗体、BMS-986012など;抗IL-8(インターロイキン-8)抗体、例えば、HuMax-Inflam;抗ミオスタチン阻害剤、例えば、ランドグロズマブ;抗デルタ様タンパク質リガンド3(DDL3)抗体、例えば、ロバルピツズマブテシリン;抗DLL4(デルタ様リガンド4)抗体、例えば、デムシズマブ;抗クラステリン抗体、例えば、AB-16B5;抗エフリン-A4(EFNA4)抗体、例えば、PF-06647263;抗メソセリン抗体、例えば、BMS-986148、抗MSLN-MMAE;リファスツズマブなどの抗リン酸ナトリウム共輸送体2B(NaP2B)抗体;抗TGFβ抗体、例えば、SAR439459;抗トランスフォーミング成長因子-ベータ(TGF-ベータ)抗体、例えば、ABBV-151、LY3022859、NIS793、XOMA089;プリン類似体、葉酸アンタゴニスト(例えば、プララトレキサート)、クラドリビン、ペントスタチン、フルダラビン、及び関連する阻害剤;天然産物、例えば、ビンカアルカロイド(ビンブラスチン、ビンクリスチン)、並びに微小管撹乱物質、例えば、タキサン(パクリタキセル、ドセタキセル)、ビンブラスチン、ノコダゾール、エポチロン、ビノレルビン(NAVELBINE(登録商標))、及びエピポドフィロトキシン(エトポシド、テニポシド)が含まれる、抗増殖/抗有糸分裂剤;DNA損傷剤、例えば、アクチノマイシン、アムサクリン、ブスルファン、カルボプラチン、クロラムブシル、シスプラチン、シクロホスファミド(CYTOXAN(登録商標))、ダクチノマイシン、ダウノルビシン、ドキソルビシン、DEBDOX、エピルビシン、イホスファミド、メルファラン、メクロレタミン、マイトマイシンC、ミトキサントロン、ニトロソウレア、プロカルバジン、タキソール、タキソテール、テニポシド、エトポシド、及びトリエチレンチオホスホラミド;低メチル化剤、例えばグアデシタビン(SGI-110)、経口デシタビン及びセダズリジン(ASTX727);抗生物質、例えば、ダクチノマイシン、ダウノルビシン、ドキソルビシン、イダルビシン、アントラサイクリン、ミトキサントロン、ブレオマイシン、プリマイシン(ミトラマイシン);酵素、例えば、全身においてL-アスパラギンを代謝し、自身でアスパラギンを合成する能力を有さない細胞を除去するL-アスパラギナーゼ;Bcl-2を標的とするDNAiオリゴヌクレオチド、例えば、PNT2258;潜伏ヒト免疫不全ウイルス(HIV)を活性化又は再活性化する薬剤、例えば、パノビノスタット及びロミデプシン;アスパラギナーゼ刺激因子、例えば、クリサンタスパーゼ(Erwinase(登録商標))及びGRASPA(ERY-001、ERY-ASP)、カラスパルガーゼペゴル、ペグアスパルガーゼ;pan-Trk、ROS1、及びALK阻害剤、例えば、エヌトレクチニブ、TPX-0005;未分化リンパ腫キナーゼ(ALK)阻害剤、例えば、アレクチニブ、セリチニブ、アレセンサ(RG7853)、ALUNBRIG(登録商標)(ブリガチニブ);抗増殖/抗有糸分裂アルキル化剤、例えば、ナイトロジェンマスタードシクロホスファミド及び類似体(例えば、メルファラン、クロラムブシル、ヘキサメチルメラミン、チオテパ)、アルキルニトロソウレア(例えば、カルムスチン)及び類似体、ストレプトゾシン、及びトリアゼン(例えば、ダカルバジン);抗増殖/抗有糸分裂性代謝拮抗薬、例えば、葉酸類似体(メトトレキサート);白金配位錯体(例えば、シスプラチン、オキシロプラチニム、及びカルボプラチン)、プロカルバジン、ヒドロキシ尿素、ミトタン、及びアミノグルテチミド;ホルモン、ホルモン類似体(例えば、エストロゲン、タモキシフェン、ゴセレリン、ビカルタミド、及びニルタミド)、及びアロマターゼ阻害剤(例えば、レトロゾール及びアナストロゾール);抗血小板剤;抗凝固剤、例えば、ヘパリン、合成ヘパリン塩、及びトロンビンの他の阻害剤;線維素溶解剤、例えば、組織プラスミノーゲン活性化剤、ストレプトキナーゼ、ウロキナーゼ、アスピリン、ジピリダモール、チクロピジン、及びクロピドグレル;抗遊走剤;抗分泌剤(例えば、ブレベルジン(breveldin));免疫抑制薬、例えば、タクロリムス、シロリムス、アザチオプリン、及びミコフェノレート;成長因子阻害剤及び血管内皮成長因子阻害剤;線維芽細胞成長因子阻害剤、例えば、FPA14;AMP活性化プロテインキナーゼ刺激因子、例えば、メトホルミン塩酸塩;ADPリボシルサイクラーゼ-1阻害剤、例えば、ダラツムマブ(DARZALEX(登録商標));カスパーゼ動員ドメインタンパク質-15刺激因子、例えば、ミファムルチド(リポソーム);CCR5ケモカインアンタゴニスト、例えば、MK-7690(ビクリビロック);CDC7プロテインキナーゼ阻害剤、例えば、TAK-931;コレステロール側鎖切断酵素阻害剤、例えば、ODM-209;ジヒドロピリミジンデヒドロゲナーゼ/オロチン酸ホスホリボシルトランスフェラーゼ阻害剤、例えば、セフェゾン(テガフール+ギメラシル+オテラシルカリウム);DNAポリメラーゼ/リボヌクレオチドレダクターゼ阻害剤、例えば、クロファラビン;DNA干渉オリゴヌクレオチド、例えば、PNT2258、AZD-9150;エストロゲン受容体モジュレーター、例えば、バゼドキシフェン;エストロゲン受容体アゴニスト/プロゲステロン受容体アンタゴニスト、例えば、TRI-CYCLEN LO(ノルエチンドロン+エチニルエストラジオール);HLAクラスI抗原A-2アルファモジュレーター、例えば、FH-MCVA2TCR;HLAクラスI抗原A-2アルファ/MART-1黒色腫抗原モジュレーター、例えば、MART-1 F5 TCRにより操作されたPBMC;ヒト顆粒球コロニー刺激因子、例えば、PF-06881894;GNRH受容体アゴニスト、例えば、リュープロレリン酢酸塩、リュープロレリン酢酸塩持続放出デポー(ATRIGEL)、トリプトレリンパモ酸塩、ゴセレリン酢酸塩;GNRH受容体アンタゴニスト、例えば、エラゴリクス、レルゴリクス、デガレリクス;エンドプラスミンモジュレーター、例えば、アンロチニブ;H+K+ATPアーゼ阻害剤、例えば、オメプラゾール、エソメプラゾール;ICAM-1/CD55モジュレーター、例えば、cavatak(V-937);IL-15/IL-12モジュレーター、例えば、SAR441000;インターロイキン23A阻害剤、例えば、グセルクマブ;リジン特異的ヒストンデメチラーゼ1阻害剤、例えば、CC-90011;IL-12 Mrna、例えば、MEDI1191;RIG-Iモジュレーター、例えば、RGT-100;SB-9200、及びIR-103などのNOD2調節剤;プロゲステロン受容体アゴニスト、例えば、レボノルゲストレル;CC-92480、CC-90009などのタンパク質セレブロン調節剤;タンパク質セレブロン調節剤/DNA結合タンパク質Ikaros阻害剤/ジンクフィンガー結合タンパク質Aiolos阻害剤、例えば、イベルドミド;レチノイドX受容体モジュレーター、例えば、アリトレチノイン、ベキサロテン(経口製剤);RIP-1キナーゼ阻害剤、例えば、GSK-3145095;選択的エストロゲン受容体分解剤、例えば、AZD9833;SUMO阻害剤、例えば、TAK-981、トロンボポエチン受容体アゴニスト、例えば、エルトロンボパグ;甲状腺ホルモン受容体アゴニスト、例えば、レボチロキシンナトリウム;TNFアゴニスト、例えば、タソネルミン;チロシンホスファターゼ基質1阻害剤、例えば、CC-95251;HER2阻害剤、例えば、ネラチニブ、ツカチニブ(ONT-380);EGFR/E
rbB2/Ephb4阻害剤、例えば、テセバチニブ;EGFR/HER2阻害剤、例えば、TAK-788;EGFRファミリーチロシンキナーゼ受容体阻害剤、例えば、DZD-9008;EGFR/ErbB-2阻害剤、例えば、バリチニブ;PF-06747775、EGF816(ナザルチニブ)、ASP8273、ACEA-0010、BI-1482694などの変異選択的EGFR阻害剤;epha2阻害剤、例えば、MM-310、ポリコームタンパク質(EED)阻害剤、例えば、MAK683;DHFR阻害剤/葉酸輸送体1モジュレーター/葉酸受容体アンタゴニスト、例えば、プララトレキサート;DHFR/GARトランスホルミラーゼ/チミミジル酸シンターゼ/トランスフェラーゼ阻害剤、例えば、ペメトレキセドニナトリウム;p38 MAPキナーゼ阻害剤、例えば、ラリメチニブ;PRMT阻害剤、例えば、MS203、PF-06939999、GSK3368715、GSK3326595;スフィンゴシンキナーゼ2(SK2)阻害剤、例えば、オパガニブ;核赤血球2関連因子2刺激因子、例えば、オマベロキソロン(RTA-408);トロポミオシン受容体キナーゼ(TRK)阻害剤、例えば、LOXO-195、ONO-7579;ムチン1阻害剤、例えば、GO-203-2C;MARCKSタンパク質阻害剤、例えば、BIO-11006、アルフォリチキソリンなどの葉酸アンタゴニスト、例えば、;ガレクチン-3阻害剤、例えば、GR-MD-02;リン酸化P68阻害剤、例えば、RX-5902;CD95/TNFモジュレーター、例えば、オフラネルジーンオバデノベック;pan-PIMキナーゼ阻害剤、例えば、INCB-053914;IL-12遺伝子刺激因子、例えば、EGEN-001、タボキノゲンテルセプラスミド;熱ショックタンパク質HSP90阻害剤、例えば、TAS-116、PEN-866;VEGF/HGFアンタゴニスト、例えば、MP-0250;VEGFリガンド阻害剤、例えば、ベバシズマブバイオシミラー;VEGF受容体アンタゴニスト/VEGFリガンド阻害剤、例えば、ラムシルマブ;VEGF-1/VEGF-2/VEGF-3受容体アンタゴニスト、フルキンチニブなど;VEGF-1/VEGF-2受容体モジュレーター、例えば、HLA-A2402/HLA-A0201制限エピトープペプチドワクチン;胎盤成長因子リガンド阻害剤/VEGF-Aリガンド阻害剤、例えば、アフリベルセプト;ASN-002などのSYKチロシンキナーゼ/JAKチロシンキナーゼ阻害剤;Trkチロシンキナーゼ受容体阻害剤、例えば、ラロトレクチニブ硫酸塩;JAK3/JAK1/TBK1キナーゼ阻害剤、例えば、CS-12912;IL-24アンタゴニスト、例えば、AD-IL24;NLRP3(NACHT LRR PYDドメインタンパク質3)モジュレーター、例えば、BMS-986299;RIG-Iアゴニスト、例えば、RGT-100;アエロリジン刺激因子、例えば、トプサリシン;P糖タンパク質1阻害剤、例えば、HM-30181A;CSF-1アンタゴニスト、例えば、ARRY-382、BLZ-945;JTX-1811、I-309、SB-649701、HG-1013、RAP-310などのCCR8阻害剤;抗メソテリン抗体、例えば、SEL-403;チミジンキナーゼ刺激因子、例えば、アグラチマゲンベサデノベク;Polo様キナーゼ1阻害剤、例えば、PCM-075、オンバンセルチブ;NAE阻害剤、例えば、ペボネジスタット(MLN-4924);Trop-2阻害剤、例えば、サシツズマブゴビテカン(TRODELVY(登録商標))、TAS-4464;多面的経路モジュレーター、例えば、アバドミド(CC-122);アミロイドタンパク質結合タンパク質-1阻害剤/ユビキチンリガーゼモジュレーター、例えば、サシツズマブゴビテカン;FoxM1阻害剤、例えば、チオストレプトプトン;UBA1阻害剤、例えば、TAK-243、Srcチロシンキナーゼ阻害剤、例えば、VAL-201;VDAC/HK阻害剤、例えば、VDA-1102;Elf4a阻害剤、例えば、ロヒニチブ、eFT226;TP53遺伝子刺激因子、例えば、ad-p53;レチノイン酸受容体アゴニスト、例えば、トレチノイン;レチノイン酸受容体アルファ(Retinoic acid receptor alpha、RARα)阻害剤、例えば、SY-1425;SIRT3阻害剤、例えば、YC8-02、間質細胞由来因子1リガンド阻害剤、例えば、オラプテストペゴル(NOX-A12);IL-4受容体モジュレーター、例えば、MDNA-55、アルギナーゼI刺激因子、例えば、ペグジラリギナーゼ;トポイソメラーゼI阻害剤、例えば、イリノテカン塩酸塩、オニバイド;トポイソメラーゼI阻害剤/低酸素誘導因子-1アルファ阻害剤、例えば、PEG-SN38(フィルテカンペゴル);低酸素誘導性因子-1アルファ阻害剤、例えば、PT-2977、PT-2385;CD122(IL-2受容体)アゴニスト、例えば、プロロイキン(アルデスロイキン、IL-2);ペグ化IL-2(例えば、NKTR-214);IL-2の修飾バリアント(例えば、THOR-707)であり;TLR7/TLR8アゴニスト、例えば、NKTR-262;TLR7アゴニスト、例えば、DS-0509、GS-9620、LHC-165、TMX-101(イミキモド);p53腫瘍抑制タンパク質刺激因子、例えば、ケベトリン;Mdm4/Mdm2 p53結合タンパク質阻害剤、例えば、ALRN-6924;キネシンスピンドルタンパク質(KSP)阻害剤、例えば、フィラネシブ(ARRY-520);CD80-Fc融合タンパク質阻害剤、例えば、FPT-155;メニン及び混合型白血病(MLL)阻害剤、例えば、KO-539;肝臓x受容体アゴニスト、例えば、RGX-104;IL-10アゴニスト、例えば、ペグイロデカキン(AM-0010);VEGFR/PDGFR阻害剤、例えば、ボロラニブ;IRAK4阻害剤、例えば、CA-4948、抗TLR-2抗体、例えば、OPN-305、CBP-501などのカルモジュリン調節剤。
【0076】
糖質コルチコイド受容体アンタゴニスト、例えば、レラコリラント(CORT-125134);第2のミトコンドリア由来カスパーゼ活性化因子(second mitochondria-derived activator of caspases、SMAC)タンパク質阻害剤、例えば、BI-891065;ラクトフェリンモジュレーター、例えば、LTX-315;KITがん原遺伝子、受容体型チロシンキナーゼ(KIT)阻害剤、例えば、PLX-9486;血小板由来成長因子受容体アルファ(PDGFRA)/KITがん原遺伝子、受容体型チロシンキナーゼ(KIT)の変異型特異的アンタゴニスト/阻害剤、例えば、BLU-285、DCC-2618;エキスポーチン1阻害剤、例えば、エルタネクソル;CHST15遺伝子阻害剤、例えば、STNM-01;ソマトスタチン受容体アンタゴニスト、例えば、OPS-201;CEBPA遺伝子刺激因子、例えば、MTL-501;DKK3遺伝子モジュレーター、例えば、MTG-201;ケモカイン(CXCR1/CXCR2)阻害剤、例えば、SX-682;p70s6k阻害剤、例えば、MSC2363318A、メチオニンアミノペプチダーゼ2(MetAP2)阻害剤、例えば、M8891、APL-1202;アルギニンN-メチルトランスフェラーゼ5阻害剤、例えば、GSK-3326595;CD71モジュレーター、例えば、CX-2029(ABBV-2029);ATM(毛細血管拡張性運動失調症)阻害剤、例えば、AZD0156、AZD1390;CHK1阻害剤、例えば、GDC-0575、LY2606368(プレキサセルチブ)、SRA737、RG7741(CHK1/2);CXCR4アンタゴニスト、例えば、BL-8040、LY2510924、ブリキサホル(TG-0054)、X4P-002、X4P-001-IO、プレリキサホル;EXH2阻害剤、例えば、GSK2816126、KDM1阻害剤、例えば、ORY-1001、IMG-7289、INCB-59872、GSK-2879552;CXCR2アンタゴニスト、例えば、AZD-5069;DNA依存性プロテインキナーゼ阻害剤、例えば、MSC2490484A(ネディセルチブ)、VX-984、AsiDNA(DT-01);プロテインキナーゼC(PKC)阻害剤、例えば、LXS-196、ソトラスタウリン;フルベストラント(Faslodex(登録商標))、RG6046、RG6047、RG6171、エラセストラント(RAD-1901)、SAR439859、及びAZD9496などの選択的エストロゲン受容体ダウンレギュレーター(SERD);H3B-6545などの選択的エストロゲン受容体共有結合アンタゴニスト(SERCAs);選択的アンドロゲン受容体モジュレーター(SARM)、例えば、GTX-024、ダロルタミド;ガルニセルチブ、LY3200882などのトランスフォーミング成長因子-ベータ(TGF-ベータ)キナーゼアンタゴニスト;国際公開第2019/103203号に記載のTGF-ベータ阻害剤;TGFベータ受容体1阻害剤、例えば、PF-06952229;ABT-165(DLL4/VEGF)、MM-141(IGF-1/ErbB3)、MM-111(Erb2/Erb3)、JNJ-64052781(CD19/CD3)、PRS-343(CD-137/HER2)、AFM26(BCMA/CD16A)、JNJ-61186372(EGFR/cMET)、AMG-211(CEA/CD3)、RG7802(CEA/CD3)、ERY-974(CD3/GPC3)、バンシズマブ(アンジオポエチン/VEGF)、PF-06671008(カドヘリン/CD3)、AFM-13(CD16/CD30)、APVO436(CD123/CD3)、フロテツズマブ(CD123/CD3)、REGN-1979(CD20/CD3)、MCLA-117(CD3/CLEC12A)、MCLA-128(HER2/HER3)、JNJ-0819、JNJ-7564(CD3/ヘム)、AMG-757(DLL3-CD3)、MGD-013(PD-1/LAG-3)、FS-118(LAG-3/PD-L1)、MGD-019(PD-1/CTLA-4)、KN-046(PD-1/CTLA-4)、MEDI-5752(CTLA-4/PD-1)、RO-7121661(PD-1/TIM-3)、XmAb-20717(PD-1/CTLA-4)、AK-104(CTLA-4/PD-1)、AMG-420(BCMA/CD3)、BI-836880(VEFG/ANG2)、JNJ-63709178(CD123/CD3)、MGD-007(CD3/gpA33)、MGD-009(CD3/B7H3)、AGEN1223、IMCgp100(CD3/gp100)、AGEN-1423、ATOR-1015(CTLA-4/OX40)、LY-3415244(TIM-3/PDL1)、INHIBRX-105(4-1BB/PDL1)、ファリシマブ(VEGF-A/ANG-2)、FAP-4-IBBL(4-1BB/FAP)、XmAb-13676(CD3/CD20)、TAK-252(PD-1/OX40L)、TG-1801(CD19/CD47)、XmAb-18087(SSTR2/CD3)、カツマキソマブ(CD3/EpCAM)、SAR-156597(IL4/IL13)、EMB-01(EGFR/cMET)、REGN-4018(MUC16/CD3)、REGN-1979(CD20/CD3)、RG-7828(CD20/CD3)、CC-93269(CD3/BCMA)、REGN-5458(CD3/BCMA)、ナビシキズマブ(DLL4/VEGF)、GRB-1302(CD3/Erbb2)、バヌシズマブ(VEGF-A/ANG-2)、GRB-1342(CD38/CD3)、GEM-333(CD3/CD33)、IMM-0306(CD47/CD20)、RG6076、MEDI5752(PD-1/CTLA-4)、LY3164530(MET/EGFR)などの二重特異的抗体;アルファケトグルタル酸デヒドロゲナーゼ(KGDH)阻害剤、例えば、CPI-613;XPO1阻害剤、例えば、セリネクソル(KPT-330);イソクエン酸デヒドロゲナーゼ2(IDH2)阻害剤、例えば、エナシデニブ(AG-221);IDH1阻害剤、例えば、AG-120及びAG-881(IDH1及びIDH2)、IDH-305、BAY-1436032;IDH1遺伝子阻害剤、例えば、イボシデニブ;インターロイキン-3受容体(IL-3R)モジュレーター、SL-401など;アルギニンデイミナーゼ刺激因子、例えば、ペガルギミナーゼ(ADI-PEG-20);クローディン-18阻害剤、例えば、クラウジキシマブ;β-カテニン阻害剤、例えば、CWP-291;ケモカイン受容体2(CCR)阻害剤、例えば、PF-04136309、CCX-872、BMS-813160(CCR2/CCR5);チミジル酸シンターゼ阻害剤、例えば、ONX-0801;ALK/ROS1阻害剤、例えば、ロルラチニブ;タンキラーゼ阻害剤、例えば、G007-LK;骨髄細胞1上に発現されるトリガー受容体(TREM1;NCBI遺伝子ID:54210)、例えば、PY159;骨髄細胞2上に発現されるトリガー受容体(TREM2;NCBI遺伝子ID:54209)、例えば、PY314;Mdm2 p53結合タンパク質阻害剤、例えば、CMG-097、HDM-201;c-PIM阻害剤、例えば、PIM447;スフィンゴシンキナーゼ-2(SK2)阻害剤、例えば、Yeliva(登録商標)(ABC294640);DNAポリメラーゼ阻害剤、例えば、サパシタビン;細胞周期/微小管阻害剤、例えば、エリブリンメシル酸塩;c-MET阻害剤、例えば、AMG-337、サボリチニブ、チバンチニブ(ARQ-197)、カプマチニブ、及びテポチニブ、ABT-700、AG213、AMG-208、JNJ-38877618(OMO-1)、メレスチニブ、HQP-8361;c-Met/VEGFR阻害剤、例えば、BMS-817378、TAS-115;c-Met/RON阻害剤、例えば、BMS-777607;BCR/ABL阻害剤、例えば、レバスチニブ、アシミニブ、ポナチニブ(ICLUSIG(登録商標));MNK1/MNK2阻害剤、例えば、eFT-508;チトクロムP450 11B2/チトクロムP450 17/AKTプロテインキナーゼ阻害剤、例えば、LAE-201;チトクロムP450 3A4刺激因子、例えば、ミトタン;リジン特異的デメチラーゼ-1(LSD1)阻害剤、例えば、CC-90011;CSF1R/KIT及びFLT3阻害剤、例えば、ペキシダルチニブ(PLX3397);キザルチニブ二塩酸塩などのFlt3チロシンキナーゼ/Kitチロシンキナーゼ阻害剤、及びPDGF受容体アンタゴニスト;キナーゼ阻害剤、例えば、バンデタニブ;Eセレクチンアンタゴニスト、例えば、GMI-1271;分化誘導因子、例えば、トレチノイン;上皮成長成長因子受容体(EGFR)阻害剤、例えば、オシメルチニブ(AZD-9291)、セツキシマブ;トポイソメラーゼ阻害剤、例えば、アドリアマイシン、ドキソルビシン、ダウノルビシン、ダクチノマイシン、DaunoXome、Caelyx、エニポシド、エピルビシン、エトポシド、イダルビシン、イリノテカン、ミトキサントロン、ピキサントロン、ソブゾキサン、トポテカン、イリノテカン、MM-398(リポソームイリノテカン)、ボサロキシン及びGPX-150、アルドキソルビシン、AR-67、マベレルチニブ、AST-2818、アビチニブ(ACEA-0010)、イロフルベン(MGI-114);コルチコステロイド、例えば、コルチゾン、デキサメタゾン、ヒドロコルチゾン、メチルプレドニゾロン、プレドニゾン、プレドニゾロン;成長因子シグナル伝達キナーゼ阻害剤;ヌクレオシド類似体、例えば、DFP-10917;Axl阻害剤、例えば、BGB-324(ベムセンチニブ)、SLC-0211;Axl/Flt3阻害剤、例えば、ギルテリチニブ;ABBV-744、BRD2(NCBI遺伝子ID:6046)、BRD3(NCBI遺伝子ID:8019)、BRD4(NCBI遺伝子ID:23476)、及びブロモドメイン精巣特異的タンパク質(BRDT;NCBI遺伝子ID:676)が含まれる、ブロモドメイン及び末端外モチーフ(BET)タンパク質の阻害剤、例えば、INCB-054329、INCB057643、TEN-010、AZD-5153、ABT-767、BMS-986158、CC-90010、GSK525762(モリブレシブ)、NHWD-870、ODM-207、GSK-2820151、GSK-1210151A、ZBC246、ZBC260、ZEN3694、FT-1101、RG-6146、CC-90010、CC-95775、ミベブレシブ、BI-894999、PLX-2853、PLX-51107、CPI-0610、GS-5829;PARP阻害剤、例えば、パミパリブ、フズロパリブ、タアゾパリブトシレート、ニラパリブトシレート一水和物、ルカパリブカムシレート、オラパリブ、ベリパリブ、ABT-767、BGB-290、ベンダムスチン塩酸塩;PARP/タンキラーゼ阻害剤、例えば、2X-121(e-7499);IMP-4297、SC-10914、IDX-1197、HWH-340、CK-102、シムミパリブ;プロテアソーム阻害剤、例えば、イキサゾミブ(NINLARO(登録商標))、カルフィルゾミブ(Kyprolis(登録商標))、マリゾミブ、ボルテゾミブ;グルタミナーゼ阻害剤、例えば、CB-839(テラグレナスト)、ビス-2-(5-フェニルアセトアミド-1,3,4-チアジアゾール-2-イル)エチル硫化物(BPTES);ミトコンドリア複合体I阻害剤、例えば、メトホルミン、フェンホルミン;ペプチドワクチンTG-01(RAS)、GALE-301、GALE-302、ネリペピムト-s、SurVaxM、DSP-7888、TPIV-200、PVX-410、VXL-10
0、DPX-E7、ISA-101、6MHP、OSE-2101、ガリンペピムト-S、SVN53-67/M57-KLH、IMU-131、ペプチドサブユニットワクチン(急性リンパ芽球性白血病、University Children’s Hospital Tuebingen)などのワクチン;細菌ベクターワクチン、例えば、CRS-207/GVAX、アクサリモジン・フィロリスバック(ADXS11-001);アデノウイルスベクターワクチン、例えば、nadofaragene firadenovec;自家Gp96ワクチン;樹状細胞ワクチン、例えば、CVactm、stapuldencel-T、eltrapuldencel-T、rocapuldencel-T(AGS-003)、DCVAC、SL-701、BSK01TM、ADXS31-142、自家樹状細胞ワクチン(転移性悪性黒色腫、皮内/静脈内、Universitatsklinikum Erlangen);腫瘍溶解性ワクチン、例えば、タリモジンラヘルパレプベク、ペキサスチモジンデバシレプベク、GL-ONC1、MG1-MA3、パルボウイルスH-1、ProstAtak、エナデノチュシレブ、MG1MA3、ASN-002(TG-1042);治療ワクチン、例えば、CVAC-301、CMP-001、CreaVax-BC、PF-06753512、VBI-1901、TG-4010、ProscaVax(商標);腫瘍細胞ワクチン、例えば、Vigil(登録商標)(IND-14205)、Oncoquest-Lワクチン;弱毒性組換え血清型1ポリオウイルスワクチン、例えば、PVS-RIPO;アダグロキサドシモレニン;MEDI-0457;腫瘍由来オートファゴソーム富化がんワクチンであるDPV-001;RNAワクチン、例えば、CV-9209、LV-305;DNAワクチン、例えば、MEDI-0457、MVI-816、INO-5401;p53を発現する修飾されたワクシニアウイルスAnkaraワクチン、例えば、MVA-p53;DPX-Survivac;BriaVax(商標);GI-6301;GI-6207;GI-4000;IO-103;ネオ抗原ペプチドワクチン、例えば、AGEN-2017、GEN-010、NeoVax、RG-6180、GEN-009、PGV-001(TLR-3アゴニスト)、GRANITE-001、NEO-PV-01;PhosphoSynVax(商標);ビテスペン(HSPPC-96-C)、アルドキソルビシンを含有するNANT結腸直腸がんワクチン、自家腫瘍細胞ワクチン+全身性CpG-B+IFN-アルファ(がん)、IO-120+IO-103(PD-L1/PD-L2ワクチン)、HB-201、HB-202、HB-301、TheraTベースのワクチンなどの熱ショックタンパク質を標的とするペプチドワクチン;TLR-3アゴニスト/インターフェロン誘導因子、例えば、ポリICLC(NSC-301463);STAT-3阻害剤、例えば、ナパブバカシン(BBI-608);ATPアーゼp97阻害剤、例えば、CB-5083;スムーズンド(SMO)受容体阻害剤、例えば、Odomzo(登録商標)(ソニデギブ、旧LDE-225)、LEQ506、ビスモデギブ(GDC-0449)、BMS-833923、グラスデギブ(PF-04449913)、LY2940680、及びイトラコナゾール;インターフェロンアルファリガンドモジュレーター、例えば、インターフェロンアルファ-2b、インターフェロンアルファ-2aバイオシミラー(Biogenomics)、ロペグインターフェロンアルファ-2b(AOP-2014、P-1101、PEG IFNアルファ-2b)、マルチフェロン(アルファナチベ、Viragen)、インターフェロンアルファ1b、ロフェロン-A(カンフェロン、Ro-25-3036)、インターフェロンアルファ-2a後発生物製剤(Biosidus)(Inmutag、Inter 2A)、インターフェロンアルファ-2b後発生物製剤(Biosidus-Bioferon、シトフェロン、Ganapar、Beijing Kawin Technology-Kaferon)、アルファフェロン、PEG化インターフェロンアルファ-1b、ペグインターフェロンアルファ-2b後発生物製剤(Amega)、組換えヒトインターフェロンアルファ-1b、組換えヒトインターフェロンアルファ-2a、組換えヒトインターフェロンアルファ-2b、ベルツズマブ-IFNアルファ2bコンジュゲート、Dynavax(SD-101)、及びインターフェロンアルファ-n1(Humoferon、SM-10500、スミフェロン);インターフェロンガンマリガンドモジュレーター、例えば、インターフェロンガンマ(OH-6000、Ogamma100);テルトモチド(GV-1001、HR-2802、Riavax)及びイメテルスタット(GRN-163、JNJ-63935937)などのテロメラーゼ調節剤;DNAメチルトランスフェラーゼ阻害剤、例えば、テモゾロミド(CCRG-81045)、デシタビン、経口デシタビン及びセダズリジン(ASTX727)、グアデシタビン(S-110、SGI-110)、KRX-0402、RX-3117、RRx-001、及びアザシチジン(CC-486);DNAギラーゼ阻害剤、例えば、ピキサントロン及びソブゾキサン;DNAギラーゼ阻害剤/トポイシメラーゼII阻害剤、例えば、アムルビシン;Bcl-2ファミリータンパク質阻害剤、例えば、ABT-263、ベネトクラクス(ABT-199)、メシル酸オバトクラックス、pelcitoclax、ABT-737、RG7601、及びAT-101;Bcl-2/Bcl-XL阻害剤、例えば、ナビトクラックス(ABT-263;RG-7433);Notch阻害剤、例えば、LY3039478(クレニガセスタット)、タレクスツマブ(抗Notch2/3)、BMS-906024;ヒアルロニダーゼ刺激因子、例えば、PEGPH-20;Erbb2チロシンキナーゼ受容体阻害剤/ヒアルロニダーゼ刺激因子、例えば、ハーセプチンハイレクタ;Wnt経路阻害剤、例えば、SM-04755、PRI-724、WNT-974;ガンマセクレターゼ阻害剤、例えば、PF-03084014、MK-0752、RO-4929097;Grb-2(成長因子受容体結合タンパク質-2)阻害剤、例えば、BP1001;TRAIL経路誘導化合物、例えば、ONC201、ABBV-621;TRAILモジュレーター、例えば、SCB-313;接着斑キナーゼ阻害剤、例えば、VS-4718、デファクチニブ、GSK2256098;ヘッジホグ阻害剤、例えば、サリデギブ、ソニデジブ(LDE225)、グラスデギブ;オーロラキナーゼ阻害剤、例えば、アリセルチブ(MLN-8237)、及びAZD-2811、AMG-900、バラセルチブ、ENMD-2076;HSPB1モジュレーター(熱ショックタンパク質27、HSP27)、例えば、ブリブジン、アパトルセン;ATR阻害剤、例えば、BAY-937、AZD6738、AZD6783、VX-803、VX-970(ベルゾセルチブ)、及びVX-970;Hsp90阻害剤、例えば、AUY922、オナレスピブ(AT13387)、SNX-2112、SNX5422;DS-3032b、RG7775、AMG-232、HDM201、及びイダザヌツリン(RG7388)などのマウス二重微小染色体(mdm2)がん遺伝子阻害剤;ウレルマブ、ウトミルマブ(PF-05082566)、AGEN2373、ADG-106、BT-7480、QL1806などのCD137アゴニスト;ADU-S100(MIW-815)、SB-11285、MK-1454、SR-8291、AdVCA0848、GSK-532、SYN-STING、MSA-1、SR-8291、GSK3745417などのSTINGアゴニスト;FGFR阻害剤、例えば、FGF-401、INCB-054828、BAY-1163877、AZD4547、JNJ-42756493、LY2874455、Debio-1347;脂肪酸シンターゼ(FASN)阻害剤、例えば、TVB-2640;CD44結合剤、例えば、A6;タンパク質ホスファターゼ2A(PP2A)阻害剤、例えば、LB-100;CYP17阻害剤、例えば、セビテロンネル(VT-464)、ASN-001、ODM-204、CFG920、酢酸アビラテロン;RXRアゴニスト、例えば、IRX4204;ヘッジホグ/スムーズンド(hh/Smo)アンタゴニスト、例えば、タラデギブ、パチデギブ、ビスモデギブ;補体C3モジュレーター、例えば、Imprime PGG;IL-15アゴニスト、例えば、ALT-803、NKTR-255、インターロイキン-15/Fc融合タンパク質、AM-0015、NIZ-985、及びhetIL-15;EZH2(zesteホモログ2のエンハンサ)阻害剤、例えば、タゼメトスタット、CPI-1205、GSK-2816126、PF-06821497;pelareorep、CG-0070、MV-NIS療法、HSV-1716、DS-1647、VCN-01、ONCOS-102、TBI-1401、tasadenoturev(DNX-2401)、vocimagene amiretrorepvec、RP-1、CVA21、Celyvir、LOAd-703、OBP-301、IMLYGIC(登録商標)などの腫瘍溶解性ウイルス;pinometostat(EPZ-5676)などのDOT1L(ヒストンメチルトランスフェラーゼ)阻害剤;毒素、例えば、コレラ毒素、リシン、シュードモナス外毒素、Bordetella pertussisのアデニル酸シクラーゼ毒素、ジフテリア毒素、及びカスパーゼ活性化因子;DNAプラスミド、例えば、BC-819;PLK1、2、及び3のPLK阻害剤、例えば、ボラセルチブ(PLK1);WEE1阻害剤、例えば、AZD-1775(アダボセルチブ);Rhoキナーゼ(ROCK)阻害剤、例えば、AT13148、KD025;アポトーシス阻害タンパク質(IAP)阻害剤、例えば、ASTX660、debio-1143、ビリナパント、APG-1387、LCL-161;RNAポリメラーゼ阻害剤、例えば、ルルビネクテジン(PM-1183)、CX-5461;PM-184、BAL-101553(リサバンブリン)、及びOXI-4503、フルオラパシン(AC-0001)、プリナブリン、ビンフルニンなどのチューブリン阻害剤;Toll様受容体4(TLR-4)アゴニスト、例えば、G100、GSK1795091、及びPEPA-10;伸長因子1アルファ2阻害剤、例えば、プリチデプシン;伸長因子2阻害剤/インターロイキン-2リガンド/NAD ADPリボシルトランスフェラーゼ刺激因子、例えば、デニロイキンジフチトクス;CD95阻害剤、例えば、APG-101、APO-010、アスネルセプト;WT1阻害剤、例えば、DSP-7888、H3B-8800などのスプライシング因子3Bサブユニット1(SF3B1)阻害剤;LYC-55716などのレチノイドZ受容体ガンマ(RORγ)アゴニスト;並びに、SER-401、EDP-1503、MRx-0518などのマイクロバイオーム調節剤。
【0077】
様々な実施形態では、本明細書に記載される、CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤(例えば、マグロリマブ)、及び抗Trop-2 ADC(例えば、サシツズマブゴビテカン)は、以下の阻害剤又はアンタゴニストを含む1種以上の追加の治療剤と更に組み合わされる:骨髄細胞白血病配列1(MCL1)アポトーシス調節因子(NCBI遺伝子ID:4170);マイトジェン活性化プロテインキナーゼ1(MAP4K1)(造血前駆細胞キナーゼ1(HPK1)とも称される、NCBI遺伝子ID:11184);ジアシルグリセロールキナーゼアルファ(DGKA、DAGK、DAGK1、又はDGK-アルファ;NCBI遺伝子ID:1606);エクト-5’-ヌクレオチダーゼ(NT5E又はCD73;NCBI遺伝子ID:4907);エクトヌクレオシド三リン酸ジホスホヒドロラーゼ1(ENTPD1又はCD39;NCBI遺伝子ID:593);形質転換成長因子ベータ1(TGFB1又はTGFβ;NCBI遺伝子ID:7040);ヘムオキシゲナーゼ1(HMOX1、HO-1、又はHO1;NCBI遺伝子ID:3162);ヘムオキシゲナーゼ2(HMOX2、HO-2、又はHO2;NCBI遺伝子ID:3163);血管内皮成長因子A(VEGFA又はVEGF;NCBI遺伝子ID:7422);erb-b2受容体型チロシンキナーゼ2(ERBB2、HER2、HER2/neu、又はCD340;NCBI遺伝子ID:2064)、上皮成長因子受容体(EGFR、ERBB、ERBB1、又はHER1;NCBI遺伝子ID:1956);ALK受容体型チロシンキナーゼ(ALK、CD246;NCBI遺伝子ID:238);ポリ(ADPリボース)ポリメラーゼ1(PARP1;NCBI遺伝子ID:142);ポリ(ADPリボース)ポリメラーゼ2(PARP2;NCBI遺伝子ID:10038);TCDD誘導性ポリ(ADPリボース)ポリメラーゼ(TIPARP、PARP7;NCBI遺伝子ID:25976);サイクリン依存性キナーゼ4(CDK4;NCBI遺伝子ID:1019);サイクリン依存性キナーゼ6(CDK6;NCBI遺伝子ID:1021);TNF受容体スーパーファミリーメンバー14(TNFRSF14、HVEM、CD270;NCBI遺伝子ID:8764);Ig及びITIMドメインを有するT細胞免疫受容体(TIGIT;NCBI遺伝子ID:201633);X連鎖アポトーシス阻害剤(XIAP、BIRC4、IAP-3;NCBI遺伝子ID:331);バキュロウイルスIAPリピート含有2(BIRC2、cIAP1;NCBI遺伝子ID:329);バキュロウイルスIAPリピート含有3(BIRC3、cIAP2;NCBI遺伝子ID:330);バキュロウイルスIAPリピート含有5(BIRC5、サバイビン;NCBI遺伝子ID:332);C-Cモチーフケモカイン受容体2(CCR2、CD192;NCBI遺伝子ID:729230);C-Cモチーフケモカイン受容体5(CCR5、CD195;NCBI遺伝子ID:1234);C-Cモチーフケモカイン受容体8(CCR8、CDw198;NCBI遺伝子ID:1237);C-X-Cモチーフケモカイン受容体2(CXCR2、CD182;NCBI遺伝子ID:3579);C-X-Cモチーフケモカイン受容体3(CXCR3、CD182、CD183;NCBI遺伝子ID:2833);C-X-Cモチーフケモカイン受容体4(CXCR4、CD184;NCBI遺伝子ID:7852);アルギナーゼ(ARG1(NCBI遺伝子ID:383)、ARG2(NCBI遺伝子ID:384))、炭酸脱水酵素(CA1(NCBI遺伝子ID:759)、CA2(NCBI遺伝子ID:760)、CA3(NCBI遺伝子ID:761)、CA4(NCBI遺伝子ID:762)、CA5A(NCBI遺伝子ID:763)、CA5B(NCBI遺伝子ID:11238)、CA6(NCBI遺伝子ID:765)、CA7(NCBI遺伝子ID:766)、CA8(NCBI遺伝子ID:767)、CA9(NCBI遺伝子ID:768)、CA10(NCBI遺伝子ID:56934)、CA11(NCBI遺伝子ID:770)、CA12(NCBI遺伝子ID:771)、CA13(NCBI遺伝子ID:377677)、CA14(NCBI遺伝子ID:23632))、プロスタグランジンエンドペルオキシドシンターゼ1(PTGS1、COX-1;NCBI遺伝子ID:5742)、プロスタグランジンエンドペルオキシドシンターゼ2(PTGS2、COX-2;NCBI遺伝子ID:5743)、分泌型ホスホリパーゼA2、プロスタグランジンEシンターゼ(PTGES、PGES;遺伝子ID:9536)、アラキドン酸5-リポキシゲナーゼ(ALOX5、5-LOX;NCBI遺伝子ID:240)、及び/又は可溶性エポキシドヒドロラーゼ2(EPHX2、SEH;NCBI遺伝子ID:2053);分泌型ホスホリパーゼA2(例えば、PLA2G1B(NCBI遺伝子ID:5319);PLA2G7(NCBI遺伝子ID:7941)、PLA2G3(NCBI遺伝子ID:50487)、PLA2G2A(NCBI遺伝子ID:5320);PLA2G4A(NCBI遺伝子ID:5321);PLA2G12A(NCBI遺伝子ID:81579);PLA2G12B(NCBI遺伝子ID:84647);PLA2G10(NCBI遺伝子ID:8399);PLA2G5(NCBI遺伝子ID:5322);PLA2G2D(NCBI遺伝子ID:26279);PLA2G15(NCBI遺伝子ID:23659));インドールアミン-2,3-ジオキシゲナーゼ1(IDO1;NCBI遺伝子ID:3620);インドールアミン-2,3-ジオキシゲナーゼ2(IDO2;NCBI遺伝子ID:169355);低酸素誘導因子1サブユニットアルファ(HIF1A;NCBI遺伝子ID:3091);アンジオポエチン1(ANGPT1;NCBI遺伝子ID:284);内皮TEKチロシンキナーゼ(TIE-2、TEK、CD202B;NCBI遺伝子ID:7010);Janusキナーゼ1(JAK1;NCBI遺伝子ID:3716);カテニンベータ1(CTNNB1;NCBI遺伝子ID:1499);ヒストンデアセチラーゼ9(HDAC9;NCBI遺伝子ID:9734)、及び/又は5’-3’エキソリボヌクレアーゼ1(XRN1;NCBI遺伝子ID:54464)。
【0078】
様々な実施形態では、本明細書に記載される、CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤(例えば、マグロリマブ)、及び抗Trop-2 ADC(例えば、サシツズマブゴビテカン)は、fms関連受容体チロシンキナーゼ3(FLT3);FLK2;STK1;CD135;FLK-2;NCBI遺伝子ID:2322)のアゴニストと更に組み合わされる。FLT3アゴニストの例として、CDX-301及びGS-3583が挙げられるが、これらに限定されない。GS-3583は、例えば、国際公開第2020/263830号に記載されており、あらゆる目的のためにその全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0079】
様々な実施形態では、本明細書に記載される、CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤(例えば、マグロリマブ)、及び抗Trop-2 ADC(例えば、サシツズマブゴビテカン)は、抗CD19剤又は抗体と更に組み合わされる。同時投与され得る抗CD19剤又は抗体の例としては、ブリナツモマブ、tafasitamab、XmAb5574(Xencor)、AFM-11、イネビリズマブ、ロンカスツキシマブ、MEDI 551(Cellective Therapeutics);及びMDX-1342(Medarex)が挙げられるが、これらに限定されない。
【0080】
様々な実施形態では、本明細書に記載される、CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤(例えば、マグロリマブ)、及び抗Trop-2 ADC(例えば、サシツズマブゴビテカン)は、抗CD20剤又は抗体と更に組み合わされる。同時投与され得る抗CD20剤又は抗体の例としては、IGN-002、PF-05280586;リツキシマブ(Rituxan/Biogen Idec)、オファツムマブ(Arzerra/Genmab)、オビヌツズマブ(Gazyva/Roche Glycart Biotech)、アレムツズマブ、ベルツズマブ、ベルツズマブ、オクレリズマブ(Ocrevus/Biogen Idec;Genentech)、オカラツズマブ及びウブリツキシマブ、並びにLFB-R603(LFB Biotech.;rEVO Biologics)が挙げられるが、これらに限定されない。
【0081】
様々な実施形態では、本明細書に記載される、CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤(例えば、マグロリマブ)、及び抗Trop-2 ADC(例えば、サシツズマブゴビテカン)は、抗CD22剤又は抗体と更に組み合わされる。同時投与され得る抗CD22剤又は抗体の例としては、エプラツズマブ、AMG-412、IMMU-103(Immunomedics)が挙げられるが、これらに限定されない。
【0082】
様々な実施形態では、本明細書に記載される、CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤(例えば、マグロリマブ)、及び抗Trop-2 ADC(例えば、サシツズマブゴビテカン)は、抗CD30剤又は抗体と更に組み合わされる。同時投与され得る抗CD30剤又は抗体の例としては、ブレンツキシマブベドチン(Seattle Genetics)が挙げられるが、これらに限定されない。
【0083】
様々な実施形態では、本明細書に記載される、CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤(例えば、マグロリマブ)、及び抗Trop-2 ADC(例えば、サシツズマブゴビテカン)は、抗CD33剤又は抗体と更に組み合わされる。同時投与され得る抗CD33剤又は抗体の例としては、ゲムツズマブ、リンツズマブ、バダスツキシマブ、CIK-CAR.CD33;CD33CART、AMG-330(CD33/CD3)、AMG-673(CD33/CD3)、及びGEM-333(CD3/CD33)、並びにIMGN-779が挙げられるが、これらに限定されない。
【0084】
様々な実施形態では、本明細書に記載される、CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤(例えば、マグロリマブ)、及び抗Trop-2 ADC(例えば、サシツズマブゴビテカン)は、抗CD37剤又は抗体と更に組み合わされる。同時投与され得る抗CD37剤又は抗体の例としては、BI836826(Boehringer Ingelheim)、Otlertuzumab、及びTRU-016(Trubion Pharmaceuticals)が挙げられるが、これらに限定されない。
【0085】
様々な実施形態では、本明細書に記載される、CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤(例えば、マグロリマブ)、及び抗Trop-2 ADC(例えば、サシツズマブゴビテカン)は、抗CD38剤又は抗体と更に組み合わされる。同時投与され得る例示的な抗CD38剤又は抗体としては、T-007,UCART-38などのCD38;Darzalex(Genmab)、ダラツムマブ、JNJ-54767414(Darzalex/Genmab)、イサツキシマブ、SAR650984(ImmunoGen)、MOR202、MOR03087(MorphoSys)、TAK-079;及びTAK573などの抗CD38-attenukineが挙げられるが、これらに限定されない。
【0086】
様々な実施形態では、本明細書に記載される、CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤(例えば、マグロリマブ)、及び抗Trop-2 ADC(例えば、サシツズマブゴビテカン)は、抗CD52剤又は抗体と更に組み合わされる。同時投与され得る抗CD52剤又は抗体の例としては、抗CD52抗体、例えばアレムツズマブ(Campath/University of Cambridge)が挙げられるが、これらに限定されない。
【0087】
様々な実施形態では、本明細書に記載される、CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤(例えば、マグロリマブ)、及び抗Trop-2 ADC(例えば、サシツズマブゴビテカン)は、抗CD98(4F2、FRP-1)剤又は抗体と更に組み合わされる。同時投与され得る抗CD98剤又は抗体の例としては、IGN523(Igenica)が挙げられるが、これらに限定されない。
【0088】
様々な実施形態では、本明細書に記載される、CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤(例えば、マグロリマブ)、及び抗Trop-2 ADC(例えば、サシツズマブゴビテカン)は、抗CD157(BST-1)剤又は抗体と更に組み合わされる。同時投与され得る抗CD157剤又は抗体の例としては、OBT357、MEN1112(Menarini;Oxford BioTherapeutics)が挙げられるが、これらに限定されない。
【0089】
様々な実施形態では、本明細書に記載される、CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤(例えば、マグロリマブ)、及び抗Trop-2 ADC(例えば、サシツズマブゴビテカン)は、抗DKK-1剤又は抗体と更に組み合わされる。同時投与され得る抗DKK-1剤又は抗体の例としては、BHQ880(MorphoSys;Novartis)及びDKN-01、LY-2812176(Eli Lilly)が挙げられるが、これらに限定されない。
【0090】
様々な実施形態では、本明細書に記載される、CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤(例えば、マグロリマブ)、及び抗Trop-2 ADC(例えば、サシツズマブゴビテカン)は、抗GRP78(BiP)剤又は抗体と更に組み合わされる。同時投与され得る抗GRP78剤又は抗体の例としては、PAT-SM6(OncoMab GmbH)が挙げられるが、これらに限定されない。
【0091】
様々な実施形態では、本明細書に記載される、CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤(例えば、マグロリマブ)、及び抗Trop-2 ADC(例えば、サシツズマブゴビテカン)は、抗NOTCH1剤又は抗体と更に組み合わされる。同時投与され得る抗NOTCH1剤又は抗体の例としては、Brontictuzumab、OMP-52M51(OncoMed Pharmaceuticals)が挙げられるが、これらに限定されない。
【0092】
様々な実施形態では、本明細書に記載される、CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤(例えば、マグロリマブ)、及び抗Trop-2 ADC(例えば、サシツズマブゴビテカン)は、抗ROR1剤又は抗体と更に組み合わされる。同時投与され得る抗ROR1剤又は抗体の例としては、マパツズマブ、TRM1、HGS-1012(Cambridge Antibody Technology)が挙げられるが、これらに限定されない。
【0093】
様々な実施形態では、本明細書に記載される、CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤(例えば、マグロリマブ)、及び抗Trop-2 ADC(例えば、サシツズマブゴビテカン)は、抗SLAMF7(CS1、CD319)剤又は抗体と更に組み合わされる。同時投与され得る抗SLAMF7剤又は抗体の例としては、エロツズマブ、HuLuc63、BMS-901608(Empliciti/PDL BioPharma)、モガムリズマブ(KW-0761)が挙げられるが、これらに限定されない。
【0094】
様々な実施形態では、本明細書に記載される、CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤(例えば、マグロリマブ)、及び抗Trop-2 ADC(例えば、サシツズマブゴビテカン)は、抗TNFRSF10A(DR4;APO2;CD261;TRAILR1;TRAILR-1)剤又は抗体と更に組み合わされる。同時投与され得る抗TNFRSF10A剤又は抗体の例としては、マパツズマブ、TRM1、HGS-1012(Cambridge Antibody Technology)が挙げられるが、これらに限定されない。
【0095】
様々な実施形態では、本明細書に記載される、CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤(例えば、マグロリマブ)、及び抗Trop-2 ADC(例えば、サシツズマブゴビテカン)は、抗トランスフェリン受容体(TFRC;CD71)剤又は抗体と更に組み合わされる。同時投与され得る抗トランスフェリン受容体剤又は抗体の例としては、E2.3/A27.15(University of Arizona)が挙げられるが、これらに限定されない。
【0096】
様々な実施形態では、本明細書に記載される、CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤(例えば、マグロリマブ)、及び抗Trop-2 ADC(例えば、サシツズマブゴビテカン)は、抗EPHA3剤又は抗体と更に組み合わされる。同時投与され得る抗EPHA3剤又は抗体の例としては、Ifabotuzumab、KB004(Ludwig Institute for Cancer Research)が挙げられるが、これらに限定されない。
【0097】
様々な実施形態では、本明細書に記載される、CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤(例えば、マグロリマブ)、及び抗Trop-2 ADC(例えば、サシツズマブゴビテカン)は、抗CCR4剤又は抗体と更に組み合わされる。同時投与され得る抗CCR4剤又は抗体の例としては、モガムリズマブ、KW-0761(Poteligeo/Kyowa Hakko Kirin Co.)が挙げられるが、これらに限定されない。
【0098】
様々な実施形態では、本明細書に記載される、CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤(例えば、マグロリマブ)、及び抗Trop-2 ADC(例えば、サシツズマブゴビテカン)は、抗CXCR4剤又は抗体と更に組み合わされる。同時投与され得る抗CXCR4剤又は抗体の例としては、BMS-936564、MDX-1338(Medarex)、及びPF-06747143(Pfizer)が挙げられるが、これらに限定されない。
【0099】
様々な実施形態では、本明細書に記載される、CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤(例えば、マグロリマブ)、及び抗Trop-2 ADC(例えば、サシツズマブゴビテカン)は、抗BAFF剤又は抗体と更に組み合わされる。同時投与され得る抗BAFF剤又は抗体の例としては、タバルマブ、LY2127399(Eli Lilly)が挙げられるが、これらに限定されない。
【0100】
様々な実施形態では、本明細書に記載される、CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤(例えば、マグロリマブ)、及び抗Trop-2 ADC(例えば、サシツズマブゴビテカン)は、抗BAFF受容体(BAFF-R)剤又は抗体と更に組み合わされる。同時投与され得る抗BAFF-R剤又は抗体の例としては、VAY736(MorphoSys;Novartis)が挙げられるが、これに限定されない。
【0101】
様々な実施形態では、本明細書に記載される、CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤(例えば、マグロリマブ)、及び抗Trop-2 ADC(例えば、サシツズマブゴビテカン)は、抗RANKL剤又は抗体と更に組み合わされる。同時投与され得る抗RANKL剤又は抗体の例としては、デノスマブ、AMG-162(Prolia;Ranmark;Xgeva/Amgen)が挙げられるが、これらに限定されない。
【0102】
様々な実施形態では、本明細書に記載される、CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤(例えば、マグロリマブ)、及び抗Trop-2 ADC(例えば、サシツズマブゴビテカン)は、抗IL-6剤又は抗体と更に組み合わされる。同時投与され得る抗IL-6剤又は抗体の例としては、シルツキシマブ、CNTO-328(Sylvant/Centocor)が挙げられるが、これらに限定されない。
【0103】
様々な実施形態では、本明細書に記載される、CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤(例えば、マグロリマブ)、及び抗Trop-2 ADC(例えば、サシツズマブゴビテカン)は、抗IL-6受容体(IL-6R)剤又は抗体と更に組み合わされる。同時投与され得る抗IL-6R剤又は抗体の例としては、トシリズマブ、R-1569(Actemra/Chugai Pharmaceutical;Osaka University)又はAS-101(CB-06-02、IVX-Q-101)が挙げられるが、これらに限定されない。
【0104】
様々な実施形態では、本明細書に記載される、CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤(例えば、マグロリマブ)、及び抗Trop-2 ADC(例えば、サシツズマブゴビテカン)は、抗IL3RA(CD123)剤又は抗体と更に組み合わされる。同時投与され得る抗IL3RA(CD123)剤又は抗体の例としては、タグラキソフスプ(tagraxofusp)、タラコツズマブ(JNJ-56022473;CSL362(CSL))、ピベキマブスニリン(IMGN632)、MB-102(Mustang Bio)、CSL360(CSL);ビベコタマブ(XmAb14045;Xencor);KHK2823(Kyowa Hakko Kirin Co.);MGD-024(CD123/CD3;Macrogenics)、APVO436(CD123/CD3);フロテツズマブ(CD123/CD3);JNJ-63709178(CD123、CD3);及びXmAb-14045(CD123/CD3)(Xencor)が挙げられるが、これらに限定されない。
【0105】
様々な実施形態では、本明細書に記載される、CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤(例えば、マグロリマブ)、及び抗Trop-2 ADC(例えば、サシツズマブゴビテカン)は、抗IL2RA(CD25)剤又は抗体と更に組み合わされる。同時投与され得る抗IL2RA剤又は抗体の例としては、バシリキシマブ、SDZ-CHI-621(Simulect/Novartis)、及びダクリズマブが挙げられるが、これらに限定されない。
【0106】
様々な実施形態では、本明細書に記載される、CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤(例えば、マグロリマブ)、及び抗Trop-2 ADC(例えば、サシツズマブゴビテカン)は、抗IGF-1R(CD221)剤又は抗体と更に組み合わされる。同時投与され得る抗IGF-1R剤又は抗体の例としては、ガニツマブ、AMG-479(Amgen);ガニツマブ、AMG-479(Amgen)、ダロツズマブ、MK-0646(Pierre Fabre)、及びAVE1642(ImmunoGen)が挙げられるが、これらに限定されない。
【0107】
様々な実施形態では、本明細書に記載される、CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤(例えば、マグロリマブ)、及び抗Trop-2 ADC(例えば、サシツズマブゴビテカン)は、抗GM-CSF(CSF2)剤又は抗体と更に組み合わされる。同時投与され得る抗GM-CSF剤又は抗体の例としては、レンジルマブ(別名、KB003;KaloBios Pharmaceuticals)が挙げられるが、これらに限定されない。
【0108】
様々な実施形態では、本明細書に記載される、CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤(例えば、マグロリマブ)、及び抗Trop-2 ADC(例えば、サシツズマブゴビテカン)は、抗HGF剤又は抗体と更に組み合わされる。同時投与され得る抗HGF剤又は抗体の例としては、フィクラツズマブ、AV-299(AVEO Pharmaceuticals)が挙げられるが、これらに限定されない。
【0109】
様々な実施形態では、本明細書に記載される、CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤(例えば、マグロリマブ)、及び抗Trop-2 ADC(例えば、サシツズマブゴビテカン)は、抗CD44剤又は抗体と更に組み合わされる。同時投与され得る抗CD44剤又は抗体の例としては、RG7356、RO5429083(Chugai Biopharmaceuticals;Roche)が挙げられるが、これらに限定されない。
【0110】
様々な実施形態では、本明細書に記載される、CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤(例えば、マグロリマブ)、及び抗Trop-2 ADC(例えば、サシツズマブゴビテカン)は、抗VLA-4(CD49d)剤又は抗体と更に組み合わされる。同時投与され得る抗VLA-4剤又は抗体の例としては、ナタリズマブ、BG-0002-E(Tysabri/Elan Corporation)が挙げられるが、これらに限定されない。
【0111】
様々な実施形態では、本明細書に記載される、CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤(例えば、マグロリマブ)、及び抗Trop-2 ADC(例えば、サシツズマブゴビテカン)は、抗ICAM-1(CD54)剤又は抗体と更に組み合わされる。同時投与され得る抗ICAM-1剤又は抗体の例としては、BI-505(BioInvent International)が挙げられるが、これらに限定されない。
【0112】
様々な実施形態では、本明細書に記載される、CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤(例えば、マグロリマブ)、及び抗Trop-2 ADC(例えば、サシツズマブゴビテカン)は、抗VEGF-A剤又は抗体と更に組み合わされる。同時投与され得る抗VEGF-A剤又は抗体の例としては、ベバシズマブ(Avastin/Genentech;Hackensack University Medical Center)が挙げられるが、これに限定されない。
【0113】
様々な実施形態では、本明細書に記載される、CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤(例えば、マグロリマブ)、及び抗Trop-2 ADC(例えば、サシツズマブゴビテカン)は、抗エンドシアリン(CD248、TEM1)剤又は抗体と更に組み合わされる。同時投与され得る抗エンドシアリン剤又は抗体の例としては、オンテシズマブ、MORAB-004(Ludwig Institute for Cancer Research;Morphotek)が挙げられるが、これらに限定されない。
【0114】
様々な実施形態では、本明細書に記載される、CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤(例えば、マグロリマブ)、及び抗Trop-2 ADC(例えば、サシツズマブゴビテカン)は、抗CD79剤又は抗体と更に組み合わされる。同時投与され得る抗CD79剤又は抗体の例としては、ポラツズマブ、DCDS4501A、RG7596(Genentech)が挙げられるが、これらに限定されない。
【0115】
様々な実施形態では、本明細書に記載される、CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤(例えば、マグロリマブ)、及び抗Trop-2 ADC(例えば、サシツズマブゴビテカン)は、抗イソクエン酸デヒドロゲナーゼ(IDH)剤又は抗体と更に組み合わされる。同時投与され得る抗IDH剤又は抗体の例としては、IDH1阻害剤イボシデニブ(Tibsovo;Agios)及びIDH 2阻害剤のエナシデニブ(Idhifa;Celgene/Agios)が挙げられるが、これらに限定されない。
【0116】
様々な実施形態では、本明細書に記載される、CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤(例えば、マグロリマブ)、及び抗Trop-2 ADC(例えば、サシツズマブゴビテカン)は、抗主要組織適合遺伝子複合体、クラスI、G(HLA-G;NCBI遺伝子ID:3135)抗体、例えばTTX-080と更に組み合わされる。
【0117】
様々な実施形態では、本明細書に記載される、CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤(例えば、マグロリマブ)、及び抗Trop-2 ADC(例えば、サシツズマブゴビテカン)は、抗白血球性免疫グロブリン様受容体B2(LILRB2、別名、CD85D、ILT4;NCBI遺伝子ID:10288)抗体、例えばJTX-8064又はMK-4830と更に組み合わされる。
【0118】
TNF受容体スーパーファミリー(TNF Receptor Superfamily、TNFRSF)メンバーのアゴニスト又は活性化因子
様々な実施形態では、本明細書に記載される、CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤(例えば、マグロリマブ)、及び抗Trop-2 ADC(例えば、サシツズマブゴビテカン)は、1つ以上のTNF受容体スーパーファミリー(TNFRSF)メンバーのアゴニスト、例えば、TNFRSF1A(NCBI遺伝子ID:7132)、TNFRSF1B(NCBI遺伝子ID:7133)、TNFRSF4(OX40、CD134;NCBI遺伝子ID;7293)、TNFRSF5(CD40;NCBI遺伝子ID;958)、TNFRSF6(FAS、NCBI遺伝子ID;355)、TNFRSF7(CD27、NCBI遺伝子ID;939)、TNFRSF8(CD30、NCBI遺伝子ID;943)、TNFRSF9(4-1BB、CD137、NCBI遺伝子ID;3604)、TNFRSF10A(CD261、DR4、TRAILR1、NCBI遺伝子ID;8797)、TNFRSF10B(CD262、DR5、TRAILR2、NCBI遺伝子ID;8795)、TNFRSF10C(CD263、TRAILR3、NCBI遺伝子ID;8794)、TNFRSF10D(CD264、TRAILR4、NCBI遺伝子ID;8793)、TNFRSF11A(CD265、RANK、NCBI遺伝子ID;8792)、TNFRSF11B(NCBI遺伝子ID;4982)、TNFRSF12A(CD266、NCBI遺伝子ID;51330)、TNFRSF13B(CD267、NCBI遺伝子ID;23495)、TNFRSF13C(CD268、NCBI遺伝子ID;115650)、TNFRSF16(NGFR、CD271、NCBI遺伝子ID;4804)、TNFRSF17(BCMA、CD269、NCBI遺伝子ID;608)、TNFRSF18(GITR、CD357、NCBI遺伝子ID;8784)、TNFRSF19(NCBI遺伝子ID;55504)、TNFRSF21(CD358、DR6、NCBI遺伝子ID;27242)、及びTNFRSF25(DR3、NCBI遺伝子ID;8718)のうちの1つ以上のアゴニストと更に組み合わされる。
【0119】
同時投与され得る例示的な抗TNFRSF4(OX40)抗体としては、MEDI6469、MEDI6383、MEDI0562(タボリキシズマブ)、MOXR0916、PF-04518600、RG-7888、GSK-3174998、INCAGN1949、BMS-986178、GBR-8383、ABBV-368、並びに、それぞれの全体が参照により本明細書に組み込まれる、国際公開第2016179517号、同第2017096179号、同第2017096182号、同第2017096281号、及び同第2018089628号に記載の抗体が挙げられるが、これらに限定されない。
【0120】
同時投与され得る例示的な抗TNF受容体スーパーファミリーメンバー10b(TNFRSF10B、DR5、TRAILR2)抗体としては、DS-8273、CTB-006、INBRX-109、及びGEN-1029が挙げられるが、これらに限定されない。
【0121】
同時投与され得る抗TNFRSF5(CD40)抗体としては、セリクレルマブ(RO7009789)、ミタザリマブ(mitazalimab)(別名バナリマブ、ADC-1013、JNJ-64457107)、RG7876、SEA-CD40、APX-005M、及びABBV-428、ABBV-927、並びにJNJ-64457107が挙げられるが、これらに限定されない。
【0122】
同時投与され得る抗TNFRSF7(CD27)の例としては、限定されるものではないが、バリルマブ(CDX-1127)が挙げられる。
【0123】
同時投与され得る抗TNFRSF9(4-1BB、CD137)抗体の例としては、ウレルマブ、ウトミルマブ(PF-05082566)、AGEN2373、及びADG-106、BT-7480、並びにQL1806が挙げられるが、これらに限定されない。
【0124】
同時投与され得る抗TNFRSF17(BCMA)の例としては、限定されるものではないが、GSK-2857916が挙げられる。
【0125】
同時投与され得る抗TNFRSF18(GITR)抗体の例としては、限定されるものではないが、MEDI1873、FPA-154、INCAGN-1876、TRX-518、BMS-986156、MK-1248、GWN-323、並びに国際公開第2017096179号、同第2017096276号、同第2017096189号、及び同第2018089628号に記載のものが挙げられる。いくつかの実施形態では、TNFRSF4(OX40)及びTNFRSF18(GITR)を同時に標的とする抗体又はその断片が同時投与される。そのような抗体は、例えば、国際公開第2017096179号及び同第2018089628号に記載されており、それらの各々は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
【0126】
同時投与され得る例示的な抗TRAILR1、抗TRAILR2、抗TRAILR3、抗TRAILR4抗体としては、限定されるものではないが、ABBV-621が挙げられる。
【0127】
同時投与され得るTNFRSFファミリーメンバーを標的とする二重特異性抗体の例としては、PRS-343(CD-137/HER2)、AFM26(BCMA/CD16A)、AFM-13(CD16/CD30)、REGN-1979(CD20/CD3)、AMG-420(BCMA/CD3)、INHIBRX-105(4-1BB/PDL1)、FAP-4-IBBL(4-1BB/FAP)、XmAb-13676(CD3/CD20)、RG-7828(CD20/CD3)、CC-93269(CD3/BCMA)、REGN-5458(CD3/BCMA)、及びIMM-0306(CD47/CD20)、及びAMG-424(CD38.CD3)が挙げられるが、これらに限定されない。
【0128】
同時投与され得るPVR関連免疫グロブリンドメイン含有(PVRIG、CD112R)の阻害剤の例としては、COM-701が挙げられるが、これらに限定されない。
【0129】
同時投与され得るIg及びITIMドメインを有するT細胞免疫受容体(TIGIT;NCBI遺伝子ID:201633)の阻害剤の例としては、BMS-986207、RG-6058、AGEN-1307、及びCOM-902、エチギリマブ、チラゴルマブ(別名MTIG-7192A;RG-6058;RO 7092284)、AGEN1777、IBI-939、AB154、MG1131、及びEOS884448(EOS-448)が挙げられるが、これらに限定されない。
【0130】
同時投与され得るA型肝炎ウイルス細胞受容体2(HAVCR2、TIMD3、TIM-3)の阻害剤の例としては、コボリマブ(TSR-022)、LY-3321367、サバトリマブ(MBG-453)、INCAGN-2390、RO-7121661(PD-1/TIM-3)、LY-3415244(TIM-3/PDL1)、及びRG7769(PD-1/TIM-3)が挙げられるが、これらに限定されない。
【0131】
同時投与され得るリンパ球活性化3(LAG-3、CD223)の阻害剤の例としては、レラトリマブ(ONO-4482)、LAG-525、MK-4280、REGN-3767、INCAGN2385、TSR-033、MGD-013(PD-1/LAG-3)、及びFS-118(LAG-3/PD-L1)が挙げられるが、これらに限定されない。
【0132】
抗キラー細胞免疫グロブリン様受容体、3つのIgドメイン、及び長い細胞質側末端1(KIR3DL1;KIR;NCBI遺伝子ID:3811)モノクローナル抗体の例は、リリルマブ(IPH-2102)、IPH-4102など。
【0133】
同時投与され得る抗NKG2a抗体の例としては、限定されるものではないが、モナリズマブが挙げられる。
【0134】
同時投与され得る抗V-set免疫調節受容体(VSIR、B7H5、VISTA)抗体の例としては、HMBD-002、及びCA-170(PD-L1/VISTA)が挙げられるが、これらに限定されない。
【0135】
同時投与され得る抗CD70抗体の例としては、限定されるものではないが、AMG-172が挙げられる。
【0136】
同時投与され得る抗ICOS抗体の例としては、限定されるものではないが、JTX-2011、GSK3359609が挙げられる。
【0137】
同時投与され得るICOSアゴニストの例としては、限定されるものではないが、ICOS-L.COMPが挙げられる(Gariepy,et al.106th Annu Meet Am Assoc Immunologists(AAI)(May 9-13,San Diego)2019,Abst 71.5)。
【0138】
免疫チェックポイント阻害剤
様々な実施形態では、本明細書に記載される、CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤(例えば、マグロリマブ)、及び抗Trop-2 ADC(例えば、サシツズマブゴビテカン)は、1つ以上の免疫チェックポイント阻害剤と更に組み合わされる。いくつかの実施形態では、1つ以上の免疫チェックポイント阻害剤は、PD-L1(CD274)、PD-1(PDCD1)、又はCTLA4のタンパク質性(例えば、抗体若しくはその断片、又は抗体ミメティック)阻害剤である。いくつかの実施形態では、1つ以上の免疫チェックポイント阻害剤は、PD-L1(CD274)、PD-1(PDCD1)、又はCTLA4の有機小分子阻害剤を含む。
【0139】
同時投与され得るCTLA4の阻害剤の例としては、限定されるものではないが、イピリムマブ、トレメリムマブ、BMS-986218、AGEN1181、AGEN1884、BMS-986249、MK-1308、REGN-4659、ADU-1604、CS-1002、BCD-145、APL-509、JS-007、BA-3071、ONC-392、AGEN-2041、JHL-1155、KN-044、CG-0161、ATOR-1144、PBI-5D3H5、BPI-002、HBM-4003、並びに多重特異性阻害剤のFPT-155(CTLA4/PD-L1/CD28)、PF-06936308(PD-1/CTLA4)、MGD-019(PD-1/CTLA4)、KN-046(PD-1/CTLA4)、MEDI-5752(CTLA4/PD-1)、XmAb-20717(PD-1/CTLA4)、及びAK-104(CTLA4/PD-1)が挙げられる。
【0140】
同時投与され得るPD-L1(CD274)又はPD-1(PDCD1)の阻害剤/抗体の例としては、ジンベレリマブ、ペンブロリズマブ(KEYTRUDA(登録商標)、MK-3477)、ニボルマブ(OPDIVO(登録商標)、BMS-936558、MDX-1106)、セミプリマブ、ピディリズマブ、スパルタリズマブ(PDR-001)、アテゾリズマブ(RG-7446;TECENTRIQ、MPDL3280A)、デュルバルマブ(MEDI-4736)、アベルマブ(MSB0010718C)、チスレリズマブ(BGB-A317)、トリパリマブ(JS-001)、ゲノリムズマブ(CBT-501)、カムレリズマブ(SHR-1210)、ドスタルリマブ(TSR-042)、シンチリマブ(IBI-308)、チスレリズマブ(BGB-A317)、セミプリマブ(REGN-2810)、ランブロリズマブ(CAS登録番号1374853-91-4)、AMG-404、AMP-224、MEDI0680(AMP-514)、BMS-936559、CK-301、PF-06801591、GEN-1046(PD-L1/4-1BB)、GLS-010(WBP-3055)、AK-103(HX-008)、AK-105、CS-1003、HLX-10、MGA-012、BI-754091、AGEN-2034、JNJ-63723283、LZM-009、BCD-100、LY-3300054、SHR-1201、Sym-021、ABBV-181、PD1-PIK、BAT-1306、CX-072、CBT-502、MSB-2311、JTX-4014、BGB-A333、SHR-1316、CS-1001(WBP-3155、KN-035、HLX-20、KL-A167、STI-A1014、STI-A1015(IMC-001)、BCD-135、FAZ-053、TQB-2450、MDX1105-01、GS-4224、GS-4416、INCB086550、MAX10181、並びに多重特異性阻害剤のFPT-155(CTLA4/PD-L1/CD28)、PF-06936308(PD-1/CTLA4)、MGD-013(PD-1/LAG-3)、RO-7247669(PD-1/LAG-3)、FS-118(LAG-3/PD-L1)MGD-019(PD-1/CTLA4)、KN-046(PD-1/CTLA4)、MEDI-5752(CTLA4/PD-1)、RO-7121661(PD-1/TIM-3)、XmAb-20717(PD-1/CTLA4)、AK-104(CTLA4/PD-1)、M7824(PD-L1/TGFβ-ECドメイン)、CA-170(PD-L1/VISTA)、CDX-527(CD27/PD-L1)、LY-3415244(TIM-3/PDL1)、RG7769(PD-1/TIM-3)及びINBRX-105(4-1BB/PDL1)、GNS-1480(PD-L1/EGFR)、SCH-900475、PF-06801591、AGEN-2034、AK-105、PD1-PIK、BAT-1306、BMS-936559、CK-301、MEDI-0680、PDR001+Tafinlar(登録商標)+Mekinist(登録商標)、並びに、例えば、国際公開第2018195321号、同第2020014643号、同第2019160882号、及び同第2018195321に記載されるものが挙げられるが、これらに限定されない。
【0141】
様々な実施形態では、本明細書に記載される抗CD47剤は、MCL1アポトーシス調節因子、BCL2ファミリーメンバー(MCL1、TM;EAT;MCL1L;MCL1S;Mcl-1;BCL2L3;MCL1-ES;bcl2-L-3;mcl1/EAT;NCBI遺伝子ID:4170)の阻害剤と組み合わされる。MCL1阻害剤の例としては、AMG-176、AMG-397、S-64315及びAZD-5991、483-LM、A-1210477、UMI-77、JKY-5-037、並びに国際公開第2018183418号、同2016033486号、及び同2017147410号に記載されるものが挙げられる。
【0142】
Toll様受容体(TLR)アゴニスト
様々な実施形態では、本明細書に記載の抗CD47剤又は抗SIRPα剤は、Toll様受容体(TLR)のアゴニスト、例えば、TLR1(NCBI遺伝子ID:7096)、TLR2(NCBI遺伝子ID:7097)、TLR3(NCBI遺伝子ID:7098)、TLR4(NCBI遺伝子ID:7099)、TLR5(NCBI遺伝子ID:7100)、TLR6(NCBI遺伝子ID:10333)、TLR7(NCBI遺伝子ID:51284)、TLR8(NCBI遺伝子ID:51311)、TLR9(NCBI遺伝子ID:54106)、及び/又はTLR10(NCBI遺伝子ID:81793)のアゴニストと組み合わされる。同時投与され得る例示的なTLR7アゴニストとしては、限定されるものではないが、DS-0509、GS-9620、LHC-165、TMX-101(イミキモド)、GSK-2245035、レシキモド、DSR-6434、DSP-3025、IMO-4200、MCT-465、MEDI-9197、3M-051、SB-9922、3M-052、Limtop、TMX-30X、TMX-202、RG-7863、RG-7795、並びに米国特許出願公開第20100143301号(Gilead Sciences)、同第20110098248号(Gilead Sciences)、及び同第20090047249号(Gilead Sciences)、同第20140045849号(Janssen)、同第20140073642号(Janssen)、国際公開第2014/056953号(Janssen)、同第2014/076221号(Janssen)、同第2014/128189号(Janssen)、米国特許出願公開第20140350031号(Janssen)、国際公開第2014/023813号(Janssen)、米国特許出願公開第20080234251(Array Biopharma)、同第20080306050号(Array Biopharma)、同第20100029585号(Ventirx Pharma)、同第20110092485号(Ventirx Pharma)、同第20110118235号(Ventirx Pharma)、同第20120082658号(Ventirx Pharma)、同第20120219615号(Ventirx Pharma)、同第20140066432号(Ventirx Pharma)、同第20140088085号(Ventirx Pharma)、同第20140275167号(Novira Therapeutics)、及び同第20130251673号(Novira Therapeutics)に開示される化合物が挙げられる。同時投与され得るTLR7/TLR8アゴニストは、NKTR-262である。同時投与され得るTLR8アゴニストの例としては、限定されるものではないが、E-6887、IMO-4200、IMO-8400、IMO-9200、MCT-465、MEDI-9197、モトリモド、レシキモド、GS-9688、VTX-1463、VTX-763、3M-051、3M-052、並びに米国特許出願公開第20140045849号(Janssen)、米国特許出願公開第20140073642号(Janssen)、国際公開第2014/056953号(Janssen)、国際公開第2014/076221号(Janssen)、国際公開第2014/128189号(Janssen)、米国特許出願公開第20140350031号(Janssen)、国際公開第2014/023813号(Janssen)、米国特許出願公開第20080234251号(Array Biopharma)、米国特許出願公開第20080306050号(Array Biopharma)、米国特許出願公開第20100029585号(Ventirx Pharma)、米国特許出願公開第20110092485号(Ventirx Pharma)、米国特許出願公開第20110118235号(Ventirx Pharma)、米国特許出願公開第20120082658号(Ventirx Pharma)、米国特許出願公開第20120219615号(Ventirx Pharma)、米国特許出願公開第20140066432号(Ventirx Pharma)、米国特許出願公開第20140088085号(Ventirx Pharma)、米国特許出願公開第20140275167号(Novira Therapeutics)、及び米国特許出願公開第20130251673号(Novira Therapeutics)に開示される化合物が挙げられる。同時投与され得る例示的なTLR9アゴニストとしては、限定されるものではないが、AST-008、CMP-001、IMO-2055、IMO-2125、リテニモド、MGN-1601、BB-001、BB-006、IMO-3100、IMO-8400、IR-103、IMO-9200、アガトリモド、DIMS-9054、DV-1079、DV-1179、AZD-1419、レフィトリモド(MGN-1703)、CYT-003、CYT-003-QbG10、及びPUL-042が挙げられる。TLR3アゴニストの例としては、リンタトリモド、ポリ-ICLC、RIBOXXON(登録商標)、Apoxxim、RIBOXXIM(登録商標)、IPH-33、MCT-465、MCT-475、及びND-1.1が挙げられる。
【0143】
TLR8阻害剤の例としては、限定されるものではないが、E-6887、IMO-8400、IMO-9200、及びVTX-763が挙げられる。
【0144】
TLR8アゴニストの例としては、限定されるものではないが、MCT-465、モトリモド、GS-9688、及びVTX-1463が挙げられる。
【0145】
TLR9アゴニストの例としては、限定されるものではないが、AST-008、IMO-2055、IMO-2125、レフィトリモド、リテニモド、MGN-1601、及びPUL-042が挙げられる。
【0146】
TLR7/TLR8アゴニストの例としては、限定されるものではないが、NKTR-262、IMO-4200、MEDI-9197(テルラトリモド)及びレシキモドが挙げられる。
【0147】
TLRアゴニストの例としては、限定されるものではないが、レフィトリモド、チルソトリモド、リンタトリモド、DSP-0509、AL-034、G-100、コビトリモド、AST-008、モトリモド、GSK-1795091、GSK-2245035、VTX-1463、GS-9688、LHC-165、BDB-001、RG-7854、テルラトリモドが挙げられる。
【0148】
いくつかの実施形態では、治療剤は、インターフェロン遺伝子の刺激因子(STING)である。いくつかの実施形態では、STING受容体アゴニスト又は活性化因子は、ADU-S100(MIW-815)、SB-11285、MK-1454、SR-8291、AdVCA0848、GSK-532、SYN-STING、MSA-1、SR-8291、5,6-ジメチルキサンテノン-4-酢酸(DMXAA)、サイクリックGAMP(cGAMP)、及びサイクリック-ジ-AMPから選択される。
【0149】
TCRシグナル伝達モジュレーター
様々な実施形態では、本明細書に記載される、CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤(例えば、マグロリマブ)、及び抗Trop-2 ADC(例えば、サシツズマブゴビテカン)は、T細胞受容体(TCR)シグナル伝達モジュレーターの1つ以上のアゴニスト又はアンタゴニストと更に組み合わされる。TCRを介したT細胞の活性化は、胸腺細胞発生及びエフェクターT細胞機能に不可欠である。TCR活性化は、サイトカイン産生、細胞生存、増殖、及び分化を調節することによって細胞運命を最終的に決定するシグナル伝達カスケードを促進する。TCRシグナル伝達モジュレーターの例としては、限定されるものではないが、CD2(分化抗原群2、LFA-2、T11、LFA-3受容体)、CD3(分化抗原群3)、CD4(分化抗原群4)、CD8(分化抗原群8)、CD28(分化抗原群28)、CD45(PTPRC、B220、GP180)、LAT(T細胞活性化リンカー、LAT1)、Lck、LFA-1(ITGB2、CD18、LAD、LCAMB)、Src、Zap-70、SLP-76、DGKアルファ、CBL-b、CISH、HPK1が挙げられる。同時投与され得る分化抗原群3(CD3)のアゴニストの例としては、限定されるものではないが、MGD015が挙げられる。
【0150】
様々な実施形態では、本明細書に記載される、CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤(例えば、マグロリマブ)、及び抗Trop-2 ADC(例えば、サシツズマブゴビテカン)は、阻害性免疫チェックポイントタンパク質若しくは受容体の1つ以上の遮断剤若しくは阻害剤、及び/又は1つ以上の刺激性免疫チェックポイントタンパク質若しくは受容体の1つ以上の刺激因子、活性化因子、若しくはアゴニストと更に組み合わされる。阻害性免疫チェックポイントの遮断又は阻害は、T細胞又はNK細胞活性化を正に調節し得、腫瘍環境内のがん細胞の免疫回避を防止し得る。刺激性免疫チェックポイントの活性化又は刺激は、がん治療における免疫チェックポイント阻害剤の効果を増強し得る。様々な実施形態では、免疫チェックポイントタンパク質又は受容体は、T細胞応答を調節する(例えば、Xu,et al.,J Exp Clin Cancer Res.(2018)37:110に概説されている)。様々な実施形態では、免疫チェックポイントタンパク質又は受容体は、NK細胞応答を調節する(例えば、Davis,et al.,Semin Immunol.(2017)31:64-75、及びChiossone,et al.,Nat Rev Immunol.(2018)18(11):671-688に概説される)。
【0151】
免疫チェックポイントタンパク質又は受容体の例としては、限定されるものではないが、以下が挙げられる:CD27、CD70;CD40、CD40LG;CD47、CD48(SLAMF2)、膜貫通ドメイン及び免疫グロブリンドメイン含有2(TMIGD2、CD28H)、CD84(LY9B、SLAMF5)、CD96、CD160、MS4A1(CD20)、CD244(SLAMF4);CD276(B7H3);Vセットドメイン含有T細胞活性化阻害因子1(VTCN1、B7H4);Vセット免疫調節受容体(VSIR、B7H5、VISTA);免疫グロブリンスーパーファミリーメンバー11(IGSF11、VSIG3);ナチュラルキラー細胞傷害性受容体3リガンド1(NCR3LG1、B7H6);HERV-H LTR関連2(HHLA2、B7H7);誘導性T細胞共刺激分子(ICOS、CD278);誘導性T細胞共刺激分子リガンド(ICOSLG、B7H2);TNF受容体スーパーファミリーメンバー4(TNFRSF4、OX40);TNFスーパーファミリーメンバー4(TNFSF4、OX40L);TNFRSF8(CD30)、TNFSF8(CD30L);TNFRSF10A(CD261、DR4、TRAILR1)、TNFRSF9(CD137)、TNFSF9(CD137L);TNFRSF10B(CD262、DR5、TRAILR2)、TNFRSF10(TRAIL);TNFRSF14(HVEM、CD270)、TNFSF14(HVEML);CD272(B及びTリンパ球関連(BTLA));TNFRSF17(BCMA、CD269)、TNFSF13B(BAFF);TNFRSF18(GITR)、TNFSF18(GITRL);MHCクラスIポリペプチド関連配列A(MICA);MHCクラスIポリペプチド関連配列B(MICB);CD274(PDL1、PD-L1);プログラム細胞死1(PDCD1、PD-1、PD-1);細胞傷害性Tリンパ球関連タンパク質4(CTLA4、CD152);CD80(B7-1)、CD28;ネクチン細胞接着分子2(NECTIN2、CD112);CD226(DNAM-1);ポリオウイルス受容体(PVR)細胞接着分子(PVR、CD155);Ig及びITIMドメインを有するT細胞免疫受容体(TIGIT);T細胞免疫グロブリン及びムチンドメイン含有4(TIMD4;TIM4);A型肝炎ウイルス細胞受容体2(HAVCR2、TIMD3、TIM-3);ガレクチン9(LGALS9);リンパ球活性化3(LAG-3、CD223);シグナル伝達リンパ球活性化分子ファミリーメンバー1(SLAMF1、SLAM、CD150);リンパ球抗原9(LY9、CD229、SLAMF3);SLAMファミリーメンバー6(SLAMF6、CD352);SLAMファミリーメンバー7(SLAMF7、CD319);UL16結合タンパク質1(ULBP1);UL16結合タンパク質2(ULBP2);UL16結合タンパク質3(ULBP3);レチノイン酸初期転写物1E(RAET1E;ULBP4);レチノイン酸初期転写物1G(RAET1G;ULBP5);レチノイン酸初期転写物1L(RAET1L;ULBP6);リンパ球活性化3(CD223);キラー細胞免疫グロブリン様受容体(KIR);キラー細胞レクチン様受容体C1(KLRC1、NKG2A、CD159A);キラー細胞レクチン様受容体K1(KLRK1、NKG2D、CD314);キラー細胞レクチン様受容体C2(KLRC2、CD159c、NKG2C);キラー細胞レクチン様受容体C3(KLRC3、NKG2E);キラー細胞レクチン様受容体C4(KLRC4、NKG2F);キラー細胞免疫グロブリン様受容体、1つのIgドメイン、及び長い細胞質尾部2(KIR2DL1);キラー細胞免疫グロブリン様受容体、2つのIgドメイン、及び長い細胞質尾部2(KIR2DL2);キラー細胞免疫グロブリン様受容体、3つのIgドメイン、及び長い細胞質尾部2(KIR2DL3);キラー細胞免疫グロブリン様受容体、3つのIgドメイン、及び長い細胞質尾部1(KIR3DL1);キラー細胞レクチン様受容体D1(KLRD1)。
【0152】
様々な実施形態では、本明細書に記載される、CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤(例えば、マグロリマブ)、及び抗Trop-2 ADC(例えば、サシツズマブゴビテカン)は、1つ以上のT細胞阻害性免疫チェックポイントタンパク質又は受容体の1つ以上の遮断剤又は阻害剤と更に組み合わされる。例示的なT細胞阻害性免疫チェックポイントタンパク質又は受容体としては、以下が挙げられるが、これらに限定されない:CD274(PDL1、PD-L1);プログラム細胞死1リガンド2(PDCD1LG2、PD-L2、CD273);プログラム細胞死1(PDCD1、PD1、PD-1);細胞傷害性Tリンパ球関連タンパク質4(CTLA4、CD152);CD276(B7H3);Vセットドメイン含有T細胞活性化阻害因子1(VTCN1、B7H4);Vセット免疫調節受容体(VSIR、B7H5、VISTA);免疫グロブリンスーパーファミリーメンバー11(IGSF11、VSIG3);TNFRSF14(HVEM、CD270)、TNFSF14(HVEML);CD272(B及びTリンパ球関連(BTLA));PVR関連免疫グロブリンドメイン含有(PVRIG、CD112R);Ig及びITIMドメインを有するT細胞免疫受容体(TIGIT);リンパ球活性化3(LAG-3、CD223);A型肝炎ウイルス細胞受容体2(HAVCR2、TIMD3、TIM-3);ガレクチン9(LGALS9);キラー細胞免疫グロブリン様受容体(KIR);キラー細胞免疫グロブリン様受容体、1つのIgドメイン、及び長い細胞質尾部2(KIR2DL1);キラー細胞免疫グロブリン様受容体、2つのIgドメイン、及び長い細胞質尾部2(KIR2DL2);キラー細胞免疫グロブリン様受容体、3つのIgドメイン、及び長い細胞質尾部2(KIR2DL3);並びにキラー細胞免疫グロブリン様受容体、3つのIgドメイン、及び長い細胞質尾部1(KIR3DL1)。
【0153】
様々な実施形態では、本明細書に記載される、CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤(例えば、マグロリマブ)、及び抗Trop-2 ADC(例えば、サシツズマブゴビテカン)は、1つ以上のT細胞刺激性免疫チェックポイントタンパク質又は受容体の1つ以上のアゴニスト又は活性化因子と更に組み合わされる。例示的なT細胞刺激性免疫チェックポイントタンパク質又は受容体としては、限定されるものではないが、以下が挙げられる:CD27、CD70;CD40、CD40LG;誘導性T細胞共刺激分子(ICOS、CD278);誘導性T細胞共刺激分子リガンド(ICOSLG、B7H2);TNF受容体スーパーファミリーメンバー4(TNFRSF4、OX40);TNFスーパーファミリーメンバー4(TNFSF4、OX40L);TNFRSF9(CD137)、TNFSF9(CD137L);TNFRSF18(GITR)、TNFSF18(GITRL);CD80(B7-1)、CD28;ネクチン細胞接着分子2(NECTIN2、CD112);CD226(DNAM-1);CD244(2B4、SLAMF4)、ポリオウイルス受容体(PVR)細胞接着分子(PVR、CD155)。例えば、Xu,et al.,J Exp Clin Cancer Res.(2018)37:110を参照されたい。
【0154】
様々な実施形態では、本明細書に記載される、CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤(例えば、マグロリマブ)、及び抗Trop-2 ADC(例えば、サシツズマブゴビテカン)は、1つ以上のNK細胞阻害性免疫チェックポイントタンパク質又は受容体の1つ以上の遮断剤又は阻害剤と更に組み合わされる。例示的なNK細胞阻害性免疫チェックポイントタンパク質又は受容体としては、限定されるものではないが、以下が挙げられる:キラー細胞免疫グロブリン様受容体、3つのIgドメイン、及び長い細胞質尾部1(KIR、CD158E1);キラー細胞免疫グロブリン様受容体、1つのIgドメイン、及び長い細胞質尾部2(KIR2DL1);キラー細胞免疫グロブリン様受容体、2つのIgドメイン、及び長い細胞質尾部2(KIR2DL2);キラー細胞免疫グロブリン様受容体、3つのIgドメイン、及び長い細胞質尾部2(KIR2DL3);キラー細胞免疫グロブリン様受容体、3つのIgドメイン、及び長い細胞質尾部1(KIR3DL1);キラー細胞レクチン様受容体C1(KLRC1、NKG2A、CD159A);並びにキラー細胞レクチン様受容体D1(KLRD1、CD94)。
【0155】
様々な実施形態では、本明細書に記載される、CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤(例えば、マグロリマブ)、及び抗Trop-2 ADC(例えば、サシツズマブゴビテカン)は、1つ以上のNK細胞刺激性免疫チェックポイントタンパク質又は受容体の1つ以上のアゴニスト又は活性化因子と更に組み合わされる。例示的なNK細胞刺激性免疫チェックポイントタンパク質又は受容体としては、限定されるものではないが、以下が挙げられる:CD16、CD226(DNAM-1);CD244(2B4、SLAMF4);キラー細胞レクチン様受容体K1(KLRK1、NKG2D、CD314);SLAMファミリーメンバー7(SLAMF7)。例えば、Davis,et al.,Semin Immunol.(2017)31:64-75;Fang,et al.,Semin Immunol.(2017)31:37-54、及びChiossone,et al.,Nat Rev Immunol.(2018)18(11):671-688を参照されたい。
【0156】
アデノシン生成及びシグナル伝達
様々な実施形態では、本明細書に記載される、CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤(例えば、マグロリマブ)、及び抗Trop-2 ADC(例えば、サシツズマブゴビテカン)は、A1R、A2AR、A2BR、A3R、CD73、CD39、CD26のアゴニスト又はアンタゴニスト、例えば、ナモデノソン(CF102)などのアデノシンA3受容体(A3R)アゴニスト;AB928などのA2aR/A2bRアンタゴニスト;MEDI-9447(オレクルマブ)、CPX-006、IPH-53、BMS-986179、NZV-930、CPI-006などの抗CD73抗体;AB-680、PSB-12379、PSB-12441、PSB-12425、CB-708、及び国際公開第19173692号に記載されるものなどのCD73阻害剤;PBF-1662などのCD39/CD73阻害剤;抗CD39抗体、例えば、TTX-030、CPI-444、AZD-4635、プレラデナント、PBF-509などのアデノシンA2A受容体アンタゴニスト;並びに、ペントスタチン、クラドリビンなどのアデノシンデアミナーゼ阻害剤と更に組み合わされる。
【0157】
二重特異性T細胞エンゲージャ
様々な実施形態では、本明細書に記載される、CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤(例えば、マグロリマブ)、及び抗Trop-2 ADC(例えば、サシツズマブゴビテカン)は、二重特異性T細胞エンゲージャ(例えば、Fcを有さない)又は抗CD3二重特異性抗体(例えば、Fcを有する)と更に組み合わされる。同時投与され得る例示的な抗CD3二重特異的抗体又はBiTEとしては、AMG-160(PSMA/CD3)、AMG-212(PSMA/CD3)、AMG-330(CD33/CD3)、AMG-420(BCMA/CD3)、AMG-427(FLT3/CD3)、AMG-562(CD19/CD3)、AMG-596(EGFRvIII/CD3)、AMG-701(BCMA/CD3)、AMG-757(DLL3/CD3)、JNJ-64052781(CD19/CD3)、AMG-211(CEA/CD3)、BLINCYTO(登録商標)(CD19/CD3)、RG7802(CEA/CD3)、ERY-974(CD3/GPC3)、huGD2-BsAb(CD3/GD2)、PF-06671008(カドヘリン/CD3)、APVO436(CD123/CD3)、ERY974、フロテツズマブ(CD123/CD3)、GEM333(CD3/CD33)、GEMoab(CD3/PSCA)、REGN-1979(CD20/CD3)、REGN-5678(PSMA/CD28)、MCLA-117(CD3/CLEC12A)、JNJ-0819、JNJ-7564(CD3/ヘム)、JNJ-63709178(CD123/CD3)、MGD-007(CD3/gpA33)、MGD-009(CD3/B7H3)、IMCgp100(CD3/gp100)、XmAb-14045(CD123/CD3)、XmAb-13676(CD3/CD20)、XmAb-18087(SSTR2/CD3)、カツマキソマブ(CD3/EpCAM)、REGN-4018(MUC16/CD3)、RG6026、RG6076、RG6194、RG-7828(CD20/CD3)、CC-93269(CD3/BCMA)、REGN-5458(CD3/BCMA)、GRB-1302(CD3/Erbb2)、GRB-1342(CD38/CD3)、PF-06863135(BCMA/CD3)、SAR440234(CD3/CDw123)が挙げられる。必要に応じて、抗CD3結合二重特異性分子は、Fcを有していても有していなくてもよい。同時投与され得る例示的な二重特異性T細胞エンゲージャは、CD3及び本明細書に記載される腫瘍関連抗原を標的とするが、例えば、CD19(例えば、ブリナツモマブ);CD33(例えば、AMG330);CEA(例えば、MEDI-565);受容体チロシンキナーゼ様オーファン受容体1(ROR1)(Gohil,et al.,Oncoimmunology.(2017)May 17;6(7):e1326437);PD-L1(Horn,et al.,Oncotarget.2017 Aug 3;8(35):57964-57980);及びEGFRvIII(Yang,et al.,Cancer Lett.2017 Sep 10;403:224-230)がその標的として挙げられる。
【0158】
二重特異性及び三重特異性ナチュラルキラー(Natural Killer、NK)細胞エンゲージャ
様々な実施形態では、本明細書に記載される、CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤(例えば、マグロリマブ)、及び抗Trop-2 ADC(例えば、サシツズマブゴビテカン)は、NK細胞活性化受容体、例えば、CD16A、C型レクチン受容体(CD94/NKG2C、NKG2D、NKG2E/H及びNKG2F)、天然細胞傷害性受容体(NKp30、NKp44及びNKp46)、キラー細胞C型レクチン様受容体(NKp65、NKp80)、Fc受容体FcγR(抗体依存性細胞傷害性を媒介する)、SLAMファミリー受容体(例えば、2B4、SLAM6及びSLAM7)、キラー細胞免疫グロブリン様受容体(KIR)(KIR-2DS及びKIR-3DS)、DNAM-1及びCD137(41BB)に対する二重特異性NK細胞エンゲージャ(BiKE)若しくは三重特異性NK細胞エンゲージャ(TriKE)(例えば、Fcを有しない)又は二重特異性抗体(例えば、Fcを有する)と更に組み合わされる。同時投与され得る例示的な抗CD16二重特異性抗体、BiKE、又はTriKEとしては、AFM26(BCMA/CD16A)及びAFM-13(CD16/CD30)が挙げられる。必要に応じて、抗CD16結合二重特異性分子は、Fcを有していても有していなくてもよい。同時投与され得る例示的な二重特異性NK細胞エンゲージャは、CD16及び本明細書に記載される1つ以上の腫瘍関連抗原(例えば、CD19、CD20、CD22、CD30、CD33、CD123、EGFR、EpCAM、ガングリオシドGD2、HER2/neu、HLAクラスII、及びFOLR1が挙げられる)を標的とする。BiKE及びTriKEは、例えば、Felices,et al.,Methods Mol Biol.(2016)1441:333-346;Fang,et al.,Semin Immunol.(2017)31:37-54に記載されている。
【0159】
造血前駆細胞キナーゼ1(HPK1)阻害剤
様々な実施形態では、本明細書に記載される、CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤(例えば、マグロリマブ)、及び抗Trop-2 ADC(例えば、サシツズマブゴビテカン)は、マイトジェン活性化プロテインキナーゼキナーゼキナーゼキナーゼ1(MAP4K1、HPK1;NCBI遺伝子ID:11184)の阻害剤と更に組み合わされる。造血前駆細胞キナーゼ1(HPK1)の阻害剤の例としては、国際公開第2018183956号、同第2018183964号、同第2018167147号、同第2018183964号、同第2016205942号、同第2018049214号、同第2018049200号、同第2018049191号、同第2018102366号、同第2018049152号、同第2020092528号、同第2020092621号、及び同第2016090300号に記載されるものが挙げられるが、これらに限定されない。
【0160】
アポトーシスシグナル調節キナーゼ(ASK)阻害剤
様々な実施形態では、本明細書に記載される、CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤(例えば、マグロリマブ)、及び抗Trop-2 ADC(例えば、サシツズマブゴビテカン)は、ASK阻害剤、例えば、マイトジェン活性化プロテインキナーゼキナーゼキナーゼ5(MAP3K5;ASK1、MAPKKK5、MEKK5;NCBI遺伝子ID:4217)の阻害剤と更に組み合わされる。ASK1阻害剤の例としては、国際公開第2011/008709号(Gilead Sciences)及び国際公開第2013/112741号(Gilead Sciences)に記載されているものが挙げられるが、これらに限定されない。
【0161】
ブルトンチロシンキナーゼ(BTK)阻害剤
様々な実施形態では、本明細書に記載される、CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤(例えば、マグロリマブ)、及び抗Trop-2 ADC(例えば、サシツズマブゴビテカン)は、ブルトンチロシンキナーゼ(BTK、AGMX1、AT、ATK、BPK、IGHD3、IMD1、PSCTK1、XLA;NCBI遺伝子ID:695)の阻害剤と更に組み合わされる。BTK阻害剤の例としては、(S)-6-アミノ-9-(1-(ブタ-2-イノイル)ピロリジン-3-イル)-7-(4-フェノキシフェニル)-7H-プリン-8(9H)-オン、アカラブルチニブ(ACP-196)、BGB-3111、CB988、HM71224、イブルチニブ(Imbruvica)、M-2951(エボブルチニブ)、M7583、チラブルチニブ(ONO-4059)、PRN-1008、スペブルチニブ(CC-292)、TAK-020、ベカブルチニブ、ARQ-531、SHR-1459、DTRMWXHS-12、TAS-5315、Calquence+AZD6738、Calquence+danvatirsenが挙げられるが、これらに限定されない。
【0162】
サイクリン依存性キナーゼ(CDK)阻害剤
様々な実施形態では、本明細書に記載される、CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤(例えば、マグロリマブ)、及び抗Trop-2 ADC(例えば、サシツズマブゴビテカン)は、サイクリン依存性キナーゼ1(CDK1、CDC2;CDC28A;P34CDC2;NCBI遺伝子ID:983);サイクリン依存性キナーゼ2(CDK2、CDKN2;p33(CDK2);NCBI遺伝子ID:1017);サイクリン依存性キナーゼ3(CDK3;NCBI遺伝子ID:1018);サイクリン依存性キナーゼ4(CDK4、CMM3;PSK-J3;NCBI遺伝子ID:1019);サイクリン依存性キナーゼ6(CDK6、MCPH12;PLSTIRE;NCBI遺伝子ID:1021);サイクリン依存性キナーゼ7(CDK7、CAK;CAK1;HCAK;MO15;STK1;CDKN7;p39MO15;NCBI遺伝子ID:1022);サイクリン依存性キナーゼ9(CDK9、TAK;C-2k;CTK1;CDC2L4;PITALRE;NCBI遺伝子ID:1025)の阻害剤と更に組み合わされる。CDK1、2、3、4、6、7、及び/又は9の阻害剤としては、限定されるものではないが、アベマシクリブ、アルボシジブ(HMR-1275、フラボピリドール)、AT-7519、ジナシクリブ、イブランセ、FLX-925、LEE001、パルボシクリブ、リボシクリブ、リゴセルチブ、セリネクソル、UCN-01、SY1365、CT-7001、SY-1365、G1T38、ミルシクリブ、トリラシクリブ、PF-06873600、AZD4573、及びTG-02が挙げられる。
【0163】
ジスコイジンドメイン受容体(DDR)阻害剤。
様々な実施形態では、本明細書に記載される、CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤(例えば、マグロリマブ)、及び抗Trop-2 ADC(例えば、サシツズマブゴビテカン)は、ジスコイジンドメイン受容体チロシンキナーゼ1(DDR1、CAK、CD167、DDR、EDDR1、HGK2、MCK10、NEP、NTRK4、PTK3、PTK3A、RTK6、TRKE;NCBI遺伝子ID:780);及び/又はジスコイジンドメイン受容体チロシンキナーゼ2(DDR2、MIG20a、NTRKR3、TKT、TYRO10、WRCN;NCBI遺伝子ID:4921)の阻害剤と更に組み合わされる。DDR阻害剤の例としては、限定されるものではないが、ダサチニブ、並びに国際公開第2014/047624号(Gilead Sciences)、米国特許出願公開第2009/0142345号(Takeda Pharmaceutical)、米国特許出願公開第2011/0287011号(Oncomed Pharmaceuticals)、国際公開第2013/027802号(Chugai Pharmaceutical)、及び国際公開第2013/034933号(Imperial Innovations)に開示されるものが挙げられる。
【0164】
ヒストンデアセチラーゼ(HDAC)阻害剤
様々な実施形態では、本明細書に記載される、CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤(例えば、マグロリマブ)、及び抗Trop-2 ADC(例えば、サシツズマブゴビテカン)は、ヒストンデアセチラーゼ、例えば、ヒストンデアセチラーゼ9(HDAC9、HD7、HD7b、HD9、HDAC、HDAC7、HDAC7B、HDAC9B、HDAC9FL、HDRP、MITR;遺伝子ID:9734)の阻害剤と更に組み合わされる。HDAC阻害剤の例としては、限定されるものではないが、アベキシノスタット、ACY-241、AR-42、BEBT-908、ベリノスタット、CKD-581、CS-055(HBI-8000)、CUDC-907(フィメピノスタット)、エンチノスタット、ギビノスタット、モセチノスタット、パノビノスタット、プラシノスタット、キシノスタット(JNJ-26481585)、レスミノスタット、リコリノスタット、SHP-141、バルプロ酸(VAL-001)、ボリノスタット、チノスタムスチン、レメチノスタット、エンチノスタット、ロミデプシン、ツシジノスタットが挙げられる。
【0165】
インドールアミン-ピロール-2,3-ジオキシゲナーゼ(IDO1)阻害剤
様々な実施形態では、本明細書に記載される、CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤(例えば、マグロリマブ)、及び抗Trop-2 ADC(例えば、サシツズマブゴビテカン)は、インドールアミン2,3-ジオキシゲナーゼ1(IDO1;NCBI遺伝子ID:3620)の阻害剤と更に組み合わされる。IDO1阻害剤の例としては、限定されるものではないが、BLV-0801、エパカドスタット、F-001287、GBV-1012、GBV-1028、GDC-0919、インドキシモッド、NKTR-218、NLG-919ベースのワクチン、PF-06840003、ピラノナフトキノン誘導体(SN-35837)、レスミノスタット、SBLK-200802、BMS-986205、及びshIDO-ST、EOS-200271、KHK-2455、LY-3381916が挙げられる。
【0166】
Janusキナーゼ(JAK)阻害剤
様々な実施形態では、本明細書に記載される、CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤(例えば、マグロリマブ)、及び抗Trop-2 ADC(例えば、サシツズマブゴビテカン)は、Janusキナーゼ1(JAK1、JAK1A、JAK1B、JTK3;NCBI遺伝子ID:3716);Janusキナーゼ2(JAK2、JTK10、THCYT3;NCBI遺伝子ID:3717);及び/又はJanusキナーゼ3(JAK3、JAK-3、JAK3_HUMAN、JAKL、L-JAK、LJAK;NCBI遺伝子ID:3718)の阻害剤と更に組み合わされる。JAK阻害剤の例としては、限定されるものではないが、AT9283、AZD1480、バリシチニブ、BMS-911543、フェドラチニブ、フィルゴチニブ(GLPG0634)、ガンドチニブ(LY2784544)、INCB039110(イタシチニブ)、レストールチニブ、モメロチニブ(CYT0387)、NS-018、パクリチニブ(SB1518)、ペフィシチニブ(ASP015K)、ルキソリチニブ、トファシチニブ(旧タソシチニブ)、INCB052793、及びXL019が挙げられる。
【0167】
マトリックスメタロプロテアーゼ(MMP)阻害剤
様々な実施形態では、本明細書に記載される、CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤(例えば、マグロリマブ)、及び抗Trop-2 ADC(例えば、サシツズマブゴビテカン)は、マトリックスメタロペプチダーゼ(MMP)の阻害剤、例えば、MMP1(NCBI遺伝子ID:4312)、MMP2(NCBI遺伝子ID:4313)、MMP3(NCBI遺伝子ID:4314)、MMP7(NCBI遺伝子ID:4316)、MMP8(NCBI遺伝子ID:4317)、MMP9(NCBI遺伝子ID:4318);MMP10(NCBI遺伝子ID:4319);MMP11(NCBI遺伝子ID:4320);MMP12(NCBI遺伝子ID:4321)、MMP13(NCBI遺伝子ID:4322)、MMP14(NCBI遺伝子ID:4323)、MMP15(NCBI遺伝子ID:4324)、MMP16(NCBI遺伝子ID:4325)、MMP17(NCBI遺伝子ID:4326)、MMP19(NCBI遺伝子ID:4327)、MMP20(NCBI遺伝子ID:9313)、MMP21(NCBI遺伝子ID:118856)、MMP24(NCBI遺伝子ID:10893)、MMP25(NCBI遺伝子ID:64386)、MMP26(NCBI遺伝子ID:56547)、MMP27(NCBI遺伝子ID:64066)、及び/又はMMP28(NCBI遺伝子ID:79148)の阻害剤と更に組み合わされる。MMP9阻害剤の例としては、限定されるものではないが、マリマスタット(BB-2516)、シペマスタット(Ro 32-3555)、GS-5745(アンデカリキシマブ)、及び国際公開第2012/027721号(Gilead Biologics)に記載のものが挙げられる。
【0168】
RAS及びRAS経路阻害剤
様々な実施形態では、本明細書に記載される、CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤(例えば、マグロリマブ)、及び抗Trop-2 ADC(例えば、サシツズマブゴビテカン)は、KRASがん原遺伝子、GTPアーゼ(KRAS;別名、NS;NS3;CFC2;RALD;K-Ras;KRAS1;KRAS2;RASK2;KI-RAS;C-K-RAS;K-RAS2A;K-RAS2B;K-RAS4A;K-RAS4B;c-Ki-ras2;NCBI遺伝子ID:3845);NRASがん原遺伝子、GTPアーゼ(NRAS;別名、NS6;CMNS;NCMS;ALPS4;N-ras;NRAS1;NCBI遺伝子ID:4893);HRasがん原遺伝子、GTPアーゼ(HRAS;別名、CTLO;KRAS;HAMSV;HRAS1;KRAS2;RASH1;RASK2;Ki-Ras;p21ras;C-H-RAS;c-K-ras;H-RASIDX;c-Ki-ras;C-BAS/HAS;C-HA-RAS1;NCBI遺伝子ID:3265)の阻害剤と更に組み合わされる。Ras阻害剤は、ポリヌクレオチドレベル(例えば、転写阻害剤)又はポリペプチドレベル(例えば、GTPアーゼ酵素阻害剤)のいずれかでRasを阻害し得る。いくつかの実施形態では、阻害剤は、Ras経路における1つ以上のタンパク質を標的とし、例えば、EGFR、Ras、Raf(A-Raf、B-Raf、C-Raf)、MEK(MEK1、MEK2)、ERK、PI3K、AKT、及びmTORのうちの1つ以上を阻害する。
【0169】
様々な実施形態では、本明細書に記載される、CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤(例えば、マグロリマブ)、及び抗Trop-2 ADC(例えば、サシツズマブゴビテカン)は、KRASの阻害剤と更に組み合わされる。KRAS阻害剤の例としては、AMG-510、COTI-219、MRTX-1257、ARS-3248、ARS-853、WDB-178、BI-3406、BI-1701963、ARS-1620(G12C)、SML-8-73-1(G12C)、化合物3144(G12D)、Kobe0065/2602(Ras GTP)、RT11、MRTX-849(G12C)、並びにKRpep-2(Ac-RRCPLYISYDPVCRR-NH2)(配列番号256)及びKRpep-2d(Ac-RRRRCPLYISYDPVCRRRR-NH2)(配列番号257)が含まれる、K-RAS(G12D)選択的阻害性ペプチドが挙げられる。
【0170】
様々な実施形態では、本明細書に記載される、CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤(例えば、マグロリマブ)、及び抗Trop-2 ADC(例えば、サシツズマブゴビテカン)は、KRAS mRNAの阻害剤と更に組み合わされる。例示的なKRAS mRNA阻害剤としては、抗KRAS U1アダプタ-、AZD-4785、siG12D-LODER(商標)、及びsiG12Dエキソソームが挙げられる。
【0171】
様々な実施形態では、本明細書に記載される、CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤(例えば、マグロリマブ)、及び抗Trop-2 ADC(例えば、サシツズマブゴビテカン)は、MEKの阻害剤と更に組み合わされる。同時投与され得る例示的なMEK阻害剤としては、ビニメチニブ、コビメチニブ、PD-0325901、ピマセルチブ、RG-7304、セルメチニブ、トラメチニブ、及びセルメチニブが挙げられる。
【0172】
様々な実施形態では、本明細書に記載される、CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤(例えば、マグロリマブ)、及び抗Trop-2 ADC(例えば、サシツズマブゴビテカン)は、AKTの阻害剤と更に組み合わされる。同時投与され得る例示的なAKT阻害剤としては、RG7440、MK-2206、イパタセルチブ、アフレセルチブ、AZD5363、及びARQ-092、カピバセルチブ、トリシリビン、ABTL-0812(PI3K/Akt/mTOR)が挙げられる。
【0173】
様々な実施形態では、本明細書に記載される、CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤(例えば、マグロリマブ)、及び抗Trop-2 ADC(例えば、サシツズマブゴビテカン)は、Rafの阻害剤と更に組み合わされる。同時投与され得る例示的なRaf阻害剤、BGB-283(Raf/EGFR)、HM-95573、LXH-254、LY-3009120、RG7304、TAK-580、ダブラフェニブ、ベムラフェニブ、エンコラフェニブ(LGX818)、PLX8394。RAF-265(Raf/VEGFR)、ASN-003(Raf/PI3K)。
【0174】
様々な実施形態では、本明細書に記載される、CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤(例えば、マグロリマブ)、及び抗Trop-2 ADC(例えば、サシツズマブゴビテカン)は、ERKの阻害剤と更に組み合わされる。同時投与され得る例示的なERK阻害剤としては、LTT-462、LY-3214996、MK-8353、ラボキセルチニブ、GDC-0994、及びウリキセルチニブが挙げられる。
【0175】
様々な実施形態では、本明細書に記載される、CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤(例えば、マグロリマブ)、及び抗Trop-2 ADC(例えば、サシツズマブゴビテカン)は、PI3Kの阻害剤と更に組み合わされる。同時投与され得る例示的なPI3K阻害剤としては、イデラリシブ(Zydelig(登録商標))、アルペリシブ、ブパルリシブ、ピチリシブ、エガネリシブ(IPI-549)が挙げられる。同時投与され得る例示的なPI3K/mTOR阻害剤としては、ダクトリシブ、オミパリシブ、ボクスタリシブ、ゲダトリシブ、GSK2141795、RG6114が挙げられる。
【0176】
様々な実施形態では、本明細書に記載される、CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤(例えば、マグロリマブ)、及び抗Trop-2 ADC(例えば、サシツズマブゴビテカン)は、mTORの阻害剤と更に組み合わされる。同時投与され得る例示的なmTOR阻害剤としては、サポアニセルチブ、ビスツセルチブ(AZD2014)、ME-344、シロリムス(経口ナノ非晶質製剤、がん)、TYME-88(mTOR/シトクロムP450 3A4)が挙げられる。
【0177】
ある特定の実施形態では、CDKN2A変異を有するRas駆動型がん(例えば、NSCLC)は、MEK阻害剤のセルメチニブ及びCDK4/6阻害剤のパルボシクリブの同時投与により阻害され得る。例えば、Zhou,et al.,Cancer Lett.2017 Nov 1;408:130-137を参照されたい。また、K-RAS及び変異体N-RASは、ERBB1/2/4の不可逆的阻害剤ネラチニブにより低減され得る。例えば、Booth,et al.,Cancer Biol Ther.2018 Feb 1;19(2):132-137を参照されたい。
【0178】
様々な実施形態では、本明細書に記載される、CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤(例えば、マグロリマブ)、及び抗Trop-2 ADC(例えば、サシツズマブゴビテカン)は、RASの阻害剤と更に組み合わされる。RAS阻害剤の例としては、NEO-100及びリゴセルチブが挙げられる。
【0179】
様々な実施形態では、本明細書に記載される、CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤(例えば、マグロリマブ)、及び抗Trop-2 ADC(例えば、サシツズマブゴビテカン)は、AMG-595、ネシツムマブ、ABBV-221、デパツキシズマブマホドチン(ABT-414)、トムゾツキシマブ、ABT-806、ベクティビックス(登録商標)、モドツキシマブ、RM-1929などのEGFRのアンタゴニストと更に組み合わされる。
【0180】
様々な実施形態では、本明細書に記載される、CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤(例えば、マグロリマブ)、及び抗Trop-2 ADC(例えば、サシツズマブゴビテカン)は、タンパク質チロシンホスファターゼ非受容体11型(PTPN11;BPTP3、CFC、JMML、METCDS、NS1、PTP-1D、PTP2C、SH-PTP2、SH-PTP3、SHP2;NCBI遺伝子ID:5781)の阻害剤と更に組み合わされる。SHP2阻害剤の例としては、TNO155(SHP-099)、RMC-4550、JAB-3068、RMC-4630、SAR442720、並びに国際公開第2018172984号及び国際公開第2017211303号に記載されるものが挙げられる。
【0181】
様々な実施形態では、本明細書に記載される、CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤(例えば、マグロリマブ)、及び抗Trop-2 ADC(例えば、サシツズマブゴビテカン)は、マイトジェン活性化プロテインキナーゼ7(MAP2K7、JNKK2、MAPKK7、MEK、MEK7、MKK7、PRKMK7、SAPKK-4、SAPKK4;NCBI遺伝子ID:5609)の阻害剤と更に組み合わされる。MEK阻害剤の例としては、アントロキノノール、ビニメチニブ、CK-127、コビメチニブ(GDC-0973、XL-518)、MT-144、セルメチニブ(AZD6244)、ソラフェニブ、トラメチニブ(GSK1120212)、ウプロセルチブ+トラメチニブ、PD-0325901、ピマセルチブ、LTT462、AS703988、CC-90003、レファメチニブ、TAK-733、CI-1040、RG7421が挙げられる。
【0182】
様々な実施形態では、本明細書に記載される、CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤(例えば、マグロリマブ)、及び抗Trop-2 ADC(例えば、サシツズマブゴビテカン)は、ホスファチジルイノシトール-4,5-二リン酸3-キナーゼ触媒サブユニット、例えば、ホスファチジルイノシトール-4,5-二リン酸3-キナーゼ触媒サブユニットアルファ(PIK3CA、CLAPO、CLOVE、CWS5、MCAP、MCM、MCMTC、PI3K、PI3K-アルファ、p110-アルファ;NCBI遺伝子ID:5290);ホスファチジルイノシトール-4,5-二リン酸3-キナーゼ触媒サブユニットベータ(PIK3CB、P110BETA、PI3K、PI3KBETA、PIK3C1;NCBI遺伝子ID:5291);ホスファチジルイノシトール-4,5-二リン酸3-キナーゼ触媒サブユニットガンマ(PIK3CG、PI3CG、PI3K、PI3Kガンマ、PIK3、p110ガンマ、p120-PI3K;遺伝子ID:5494);及び/又はホスファチジルイノシトール-4,5-二リン酸3-キナーゼ触媒サブユニットデルタ(PIK3CD、APDS、IMD14、P110デルタ、PI3K、p110D、NCBI遺伝子ID:5293)の阻害剤と更に組み合わされる。いくつかの実施形態では、PI3K阻害剤は、pan-PI3K阻害剤である。PI3K阻害剤の例としては、ACP-319、AEZA-129、AMG-319、AS252424、AZD8186、BAY 1082439、BEZ235、ビミラリシブ(PQR309)、ブパリシブ(BKM120)、BYL719(アルペリシブ)、カルボキシアミドトリアゾールオロテート(CTO)、CH5132799、CLR-457、CLR-1401、コパンリシブ(BAY 80-6946)、DS-7423、ダクトリシブ、デュベリシブ(IPI-145)、フィメピノスタット(CUDC-907)、ゲダトリシブ(PF-05212384)、GDC-0032、GDC-0084(RG7666)、GDC-0077、ピクチリシブ(GDC-0941)、GDC-0980、GSK2636771、GSK2269577、GSK2141795、イデラリシブ(Zydelig(登録商標))、INCB040093、INCB50465、IPI-443、IPI-549、KAR4141、LY294002、LY3023414、NERLYNX(登録商標)(ネラチニブ)、ネミラリシブ(GSK2269557)、オミパリシブ(GSK2126458、GSK458)、OXY111A、パヌリシブ(P7170、AK151761)、PA799、ペリホシン(KRX-0401)、ピララリシブ(SAR245408;XL147)、メシル酸プキチニブ(XC-302)、SAR260301、セレタリシブ(UCB-5857)、セラベリシブ(INK-1117、MLN-1117、TAK-117)、SF1126、ソノリシブ(PX-866)、RG6114、RG7604、リゴセルチブナトリウム(ON-01910ナトリウム)、RP5090、テナリシブ(RP6530)、RV-1729、SRX3177、タセリシブ、TG100115、ウムブラリシブ(TGR-1202)、TGX221、ボクスタリシブ(SAR245409)、VS-5584、WX-037、X-339、X-414、XL499、XL756、ウォルトマンニン、ZSTK474、並びに国際公開第2005/113556号(ICOS)、国際公開第2013/052699号(Gilead Calistoga)、国際公開第2013/116562号(Gilead Calistoga)、国際公開第2014/100765号(Gilead Calistoga)、国際公開第2014/100767号(Gilead Calistoga)、及び国際公開第2014/201409号(Gilead Sciences)に開示されている化合物が挙げられるが、これらに限定されない。
【0183】
脾臓チロシンキナーゼ(Spleen Tyrosine Kinase、SYK)阻害剤
様々な実施形態では、本明細書に記載される、CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤(例えば、マグロリマブ)、及び抗Trop-2 ADC(例えば、サシツズマブゴビテカン)は、脾臓関連チロシンキナーゼ(SYK、p72-Syk、遺伝子ID:6850)の阻害剤と更に組み合わされる。SYK阻害剤の例としては、限定されるものではないが、6-(1H-インダゾール-6-イル)-N-(4-モルホリノフェニル)イミダゾ[1,2-a]ピラジン-8-アミン、BAY-61-3606、セルデュラチニブ(PRT-062607)、エンストプレチニブ、フォスタマチニブ(R788)、HMPL-523、NVP-QAB 205 AA、R112、R343、タマチニブ(R406)、並びに米国特許第8450321号(Gilead Connecticut)に記載されるもの、及び米国特許出願公開第2015/0175616号に記載されるものが挙げられる。
【0184】
チロシンキナーゼ阻害剤(Tyrosine-kinase Inhibitor、TKI)
様々な実施形態では、本明細書に記載される、CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤(例えば、マグロリマブ)、及び抗Trop-2 ADC(例えば、サシツズマブゴビテカン)は、チロシンキナーゼ阻害剤(TKI)と更に組み合わされる。TKIは、上皮成長因子受容体(EGFR)、並びに線維芽細胞成長因子(FGF)、血小板由来成長因子(PDGF)、及び血管内皮成長因子(VEGF)の受容体を標的とし得る。TKIの例としては、限定されるものではないが、アキシチニブ、アファチニブ、ARQ-087(デラザンチニブ)、asp5878、AZD3759、AZD4547、ボスチニブ、ブリガチニブ、カボザンチニブ、セジラニブ、クレノラニブ、クリゾチニブ、ダコミチニブ、ダサチニブ、ドビチニブ、E-6201、エルダフィチニブ、エルロチニブ、ゲフィチニブ、ギルテリチニブ(ASP-2215)、FP-1039、HM61713、イコチニブ、イマチニブ、KX2-391(Src)、ラパチニブ、レストールチニブ、レンバチニブ、ミドスタウリン、ニンテダニブ、ODM-203、オルムチニブ、オシメルチニブ(AZD-9291)、パゾパニブ、ポナチニブ、ポジオチニブ、キザルチニブ、ラドチニブ、ロシレチニブ、スルファチニブ(HMPL-012)、スニチニブ、ファミチニブL-マレート、(MAC-4)、TH-4000、ティボアニブ、MEDI-575(抗PDGFR抗体)及びTAK-659が挙げられる。
【0185】
化学療法剤(標準治療)
様々な実施形態では、本明細書に記載される、CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤(例えば、マグロリマブ)、及び抗Trop-2 ADC(例えば、サシツズマブゴビテカン)は、化学療法剤又は抗腫瘍剤と更に組み合わされる。
【0186】
本明細書で使用する場合、用語「化学療法剤」又は「化学療法剤」(又は化学療法薬で治療する場合の「化学療法」)は、がんの治療に有用な任意の非タンパク質性(例えば、非ペプチド性)化合物を包含することを意味する。化学療法剤の例としては、限定されるものではないが、アルキル化剤、例えば、チオテパ及びシクロホスファミド(CYTOXAN(登録商標));スルホン酸アルキル、例えば、ブスルファン、インプロスルファン、及びピポスルファン;アジリジン、例えば、ベンゾデパ、カルボクオン、メチュレデパ、及びウレデパ;アルトレタミン、トリエチレンメラミン、トリエチレンホスホルアミド、トリエチレンチオホスホルアミド、及びトリメミロロメラミンが含まれる、エチレンイミン及びメチルアメラミン;アセトゲニン、例えば、ブラタシン及びブラタシノン;合成類似体トポテカンが含まれるカンプトテシン;ブリオスタチン、カリスタチン;アドゼレシン、カルゼレシン、及びビゼレシン合成類似体が含まれるCC-1065;クリプトフィシン、特に、クリプトフィシン1及びクリプトフィシン8;ドラスタチン;合成類似体KW-2189及びCBI-TMIが含まれるデュオカルマイシン;エリュテロビン;5-アザシチジン;パンクラチスタチン;サルコジクチイン;スポンジスタチン;ナイトロジェンマスタード、例えば、クロラムブシル、クロルナファジン、シクロホスファミド、グルホスファミド、エボホスファミド、ベンダムスチン、エストラムスチン、イホスファミド、メクロレタミン、メクロルエタミンオキシド塩酸塩、メルファラン、ノベムビチン、フェネステリン、プレドニムスチン、トロホスファミド、及びウラシルマスタード;ニトロソウレア、例えば、カルムスチン、クロロゾトシン、フォレムスチン、ロムスチン、ニムスチン、及びラニムスチン;抗生物質、例えば、エンジイン抗生物質(例えば、カリケアミシン、特に、カリケアミシンガンマII及びカリケアミシンファイI1)、ジネマイシンAが含まれるジネマイシン、クロドロネートなどのビスホスホネート、エスペラマイシン、ネオカルジノスタチンクロモフォア及び関連するクロモタンパク質エンジイン抗生物質クロモフォア、アクラシノマイシン、アクチノマイシン、アントラマイシン、アザセリン、ブレオマイシン、カクチノマイシン、カラビシン、カルミノマイシン、カルジノフィリン、クロモマイシン、ダクチノマイシン、ダウノルビシン、デトルビシン、6-ジアゾ-5-オキソ-L-ノルロイシン、ドキソルビシン(モルホリノ-ドキソルビシン、シアノモルホリノ-ドキソルビシン、2-ピロリノ-ドキソルビシン、及びデオキシドキソルビシンが含まれる)、エピルビシン、エソルビシン、イダルビシン、マルセロマイシン、マイトマイシンCなどのマイトマイシン、ミコフェノール酸、ノガラマイシン、オリボマイシン、ペプロマイシン、ポルフィロマイシン、ピューロマイシン、ケラマイシン、ロドルビシン、ストレプトニグリン、ストレプトゾシン、ツベルシジン、ウベニメクス、ジノスタチン、及びゾルビシン;代謝拮抗剤、例えば、メトトレキサート及び5-フルオロウラシル(5-FU);葉酸類似体、例えば、デモプテリン、メトトレキサート、プテロプテリン、及びトリメトレキサート;プリン類似体、例えば、クラドリビン、ペントスタチン、フルダラビン、6-メルカプトプリン、チアミプリン、及びチオグアニン;ピリミジン類似体、例えば、アンシタビン、アザシチジン、6-アザウリジン、カルモフール、シタラビン、ジデオキシウリジン、ドキシフルリジン、エノシタビン、及びフロクスウリジン;アンドロゲン、例えば、カルステロン、プロピオン酸ドロモスタノロン、エピチオスタノール、メピチオスタン、及びテストトラクトン;抗副腎薬、例えば、アミノグルテチミド、ミトタン、及びトリロスタン;葉酸補充剤、例えば、フロリン酸;ラジウム-223、177-Lu-PSMA-617などの放射線療法剤;トリコテセン、特にT-2トキシン、ベラクリンA、ロリジンA、及びアングイジン;タキソイド、例えば、パクリタキセル(TAXOL(登録商標))、アルブミン結合パクリタキセル又はnab-パクリタキセル(ABRAXANE(登録商標))、ドセタキセル(TAXOTERE(登録商標))、カバジタキセル、BIND-014、テセタキセル;プラチナ類似体、例えば、シスプラチン及びカルボプラチン、NC-6004ナノプラチン;アセグラトン;アルドホスファミドグリコシド;アミノレブリン酸;エニルウラシル;アムサクリン;ヘストラブシル;ビサントレン;エダトレキサート;デフォファミン;デメコルチン;ジアジクオン;エルホルムチン;酢酸エリプチニウム;エポチロン;エトグルシド;硝酸ガリウム;ヒドロキシ尿素;レンチナン;ロイコボリン;ロニダミン;メイタンシノイド、例えば、メイタンシン及びアンサミトシン;ミトグアゾン;ミトキサントロン;モピダモール;ニトラクリン;フェナメット;ピラルビシン;ロソキサントロン;フルオロピリミジン;フォリン酸;ポドフィリン酸、2-エチルヒドラジド;プロカルバジン;ポリサッカライドK(PSK);ラゾキサン;リゾキシン;シゾフィラン;スピロゲルマニウム;テヌアゾン酸;トラベクテジン、トリアジクオン;2,2’,2’’-トリクロロトリエミルアミン;ウレタン;ビンデシン;ダカルバジン;マンノムスチン;ミトブロニトール;ミトラクトール;ピポブロマン;ガシトシン;アラビノシド(「Ara-C」);シクロホスファミド;チオテパ;クロラムブシル;ゲムシタビン(GEMZAR(登録商標));6-チオグアニン;メルカプトプリン;メトトレキサート;ビンブラスチン;白金;エトポシド(VP-16);イホスファミド;ミトキサントロン;バンクリスチン;ビノレルビン(NAVELBINE(登録商標));ノバントロン;テニポシド;エダトレキサート;ダウノマイシン、アミノプテリン、ゼローダ;イバンドロネート;CPT-11;トポイソメラーゼ阻害剤RFS 2000;ジフルオロメチルオルニチン(DFMO);レチノイド、例えば、レチノイン酸;カペシタビン;NUC-1031;FOLFOX(フォリン酸、5-フルオロウラシル、オキサリプラチン);FOLFIRI(フォリン酸、5-フルオロウラシル、イリノテカン);FOLFOXIRI(フォリン酸、5-フルオロウラシル、オキサリプラチン、イリノテカン)、FOLFIRINOX(フォリン酸、5-フルオロウラシル、イリノテカン、オキサリプラチン)、並びに上記のいずれかの薬学的に許容される塩、酸、又は誘導体が挙げられる。かかる薬剤は、抗体薬物コンジュゲート(ADC)又は標的化された薬物コンジュゲートを作製するために、抗体又は本明細書に記載される任意の標的化剤にコンジュゲートされ得る。
【0187】
「化学療法薬」の定義には、抗エストロゲン剤及び選択的エストロゲン受容体調節薬(selective estrogen receptor modulator、SERM)などの抗ホルモン剤、酵素アロマターゼの阻害剤、抗アンドロゲン剤、並びに腫瘍に対するホルモン作用を調節又は阻害するように作用する上記のうちのいずれかの薬学的に許容される塩、酸、又は誘導体も含まれる。抗エストロゲン剤及びSERMの例としては、例えば、タモキシフェン(NOLVADEX(商標)が含まれる)、ラロキシフェン、ドロロキシフェン、4-ヒドロキシタモキシフェン、トリオキシフェン、ケオキシフェン、LY117018、オナプリストン、及びトレミフェン((FARESTON(登録商標))が挙げられる。酵素アロマターゼの阻害剤は、副腎におけるエストロゲン産生を調節する。例としては、4(5)-イミダゾール、アミノグルテチミド、酢酸メゲストロール(MEGACE(登録商標))、エキセメスタン、フォルメスタン、ファドロゾール、ボロゾール(RIVISOR(登録商標))、レトロゾール(FEMARA(登録商標))、アナストロゾール(ARIMIDEX(登録商標))が挙げられる。抗アンドロゲン剤の例としては、アパルタミド、アビラテロン、エンザルタミド、フルタミド、ガレテロン、ニルタミド、ビカルタミド、ロイプロリド、ゴセレリン、ODM-201、APC-100、ODM-204が挙げられる。プロゲステロン受容体アンタゴニストの例としては、オナプリストンが挙げられる。
【0188】
抗血管新生剤
様々な実施形態では、本明細書に記載される、CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤(例えば、マグロリマブ)、及び抗Trop-2 ADC(例えば、サシツズマブゴビテカン)は、抗血管新生剤と更に組み合わされる。同時投与され得る抗血管新生剤としては、限定されるものではないが、レチノイド酸及びその誘導体、2-メトキシエストラジオール、ANGIOSTATIN(登録商標)、ENDOSTATIN(登録商標)、レゴラフェニブ、ネクパラニブ、スラミン、スクアラミン、メタロプロテイナーゼ-1の組織阻害剤、メタロプロテイナーゼ-2の組織阻害剤、プラスミノーゲン活性化因子阻害剤-1、プラスミノーゲン活性化因子阻害剤-2、軟骨由来阻害剤、パクリタキセル(nab-パクリタキセル)、血小板因子4、硫酸プロタミン(クルペイン)、硫酸化キチン誘導体(ズワイガニの殻から調製)、硫酸化多糖ペプチドグリカン複合体(sp-pg)、スタウロスポリン、l-アゼチジン-2-カルボン酸(LACA)などのプロリン類似体が含まれるマトリックス代謝の調節剤、シスヒドロキシプロリン、d,I-3,4-デヒドロプロリン、チアプロリン、α,α’-ジピリジル、ベータ-アミノプロピオニトリルフマレート、4-プロピル-5-(4-ピリジニル)-2(3h)-オキサゾロン、メトトレキサート、ミトキサントロン、ヘパリン、インターフェロン、2マクログロブリン血清、ニワトリメタロプロテイナーゼ-3阻害物質(ChIMP-3)、キモスタチン、ベータ-シクロデキストリンテトラデカ硫酸、エポネマイシン、フマギリン、金チオリンゴ酸ナトリウム、d-ペニシラミン、ベータ-1-抗コラゲナーゼ血清、アルファ-2-抗プラスミン、ビサントレン、ロベンザリットジナトリウム、n-2-カルボキシフェニル-4-クロロアントニル酸二ナトリウム又は「CCA」、サリドマイド、血管新生抑制ステロイド、カルボキシアミノイミダゾール、BB-94などのメタロプロテイナーゼ阻害剤、タスキニモドなどのS100A9阻害剤が挙げられる。他の抗血管新生剤としては、抗体、好ましくは、以下の血管新生成長因子に対するモノクローナル抗体が挙げられる:ベータ-FGF、アルファ-FGF、FGF-5、VEGFアイソフォーム、VEGF-C、HGF/SF、及びAng-1/Ang-2。
【0189】
抗線維化剤
様々な実施形態では、本明細書に記載される、CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤(例えば、マグロリマブ)、及び抗Trop-2 ADC(例えば、サシツズマブゴビテカン)は、抗線維化剤と更に組み合わされる。同時投与され得る抗線維化剤としては、限定されるものではないが、ベータ-アミノプロピオニトリル(BAPN)などの化合物、並びにリシルオキシダーゼの阻害剤及びコラーゲンの異常な沈着と関連する疾患及び状態の治療におけるそれらの使用に関する米国特許第4965288号、並びに様々な病理学的線維性状態の治療のためのLOXを阻害する化合物に関する米国特許第4997854号(これらは参照により本明細書に組み込まれる)に開示される化合物が挙げられる。更なる例示的な阻害剤は、2-イソブチル-3-フルオロ-、クロロ-、又はブロモ-アリルアミンなどの化合物に関する米国特許第4943593号、米国特許第5021456号、米国特許第5059714号、米国特許第5120764号、米国特許第5182297号、2-(1-ナフチルオキシメミル)-3-フルオロアリルアミンに関する米国特許第5252608号、及び米国特許出願第2004/0248871号に記載されており、これらは参照により本明細書に組み込まれる。
【0190】
例示的な抗線維化剤としては、リシルオキシダーゼの活性部位のカルボニル基と反応する一級アミン、より具体的には、カルボニルと結合した後、共鳴によって安定化された生成物を生成するもの、例えば、以下の一級アミンが挙げられる:エミレンマミン、ヒドラジン、フェニルヒドラジン、及びそれらの誘導体;セミカルバジド及び尿素誘導体;アミノニトリル、例えば、BAPN又は2-ニトロエチルアミン;不飽和又は飽和ハロアミン、例えば、2-ブロモ-エチルアミン、2-クロロエチルアミン、2-トリフルオロエチルアミン、3-ブロモプロピルアミン、及びp-ハロベンジルアミン;並びにセレノホモシステインラクトン。
【0191】
他の抗線維化剤は、細胞に浸透するか、又は浸透しない銅キレート剤である。例示的な化合物としては、リシルオキシダーゼによるリシル及びヒドロキシリシル残基の酸化的脱アミノ化に由来するアルデヒド誘導体を阻害する間接的阻害剤が挙げられる。例としては、チオラミン、特に、D-ペニシラミン及びその類似体、例えば、2-アミノ-5-メルカプト-5-メチルヘキサン酸、D-2-アミノ-3-メチル-3-((2-アセトアミドエチル)ジチオ)ブタン酸、p-2-アミノ-3-メチル-3-((2-アミノエチル)ジチオ)ブタン酸、ナトリウム-4-(((p-1-ジメチル-2-アミノ-2-カルボキシエチル)ジチオ)ブタン硫酸塩、2-アセトアミドエチル-2-アセトアミドエタンチオールスルファネート、及びナトリウム-4-メルカプトブタンスルフィネート三水和物が挙げられる。
【0192】
抗炎症剤
様々な実施形態では、本明細書に記載される、CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤(例えば、マグロリマブ)、及び抗Trop-2 ADC(例えば、サシツズマブゴビテカン)は、抗炎症剤と更に組み合わされる。例示的な抗炎症剤としては、限定されるものではないが、アルギナーゼ(ARG1(NCBI遺伝子ID:383)、ARG2(NCBI遺伝子ID:384))、炭酸脱水酵素(CA1(NCBI遺伝子:759)、CA2(NCBI遺伝子ID:760)、CA3(NCBI遺伝子ID:761)、CA4(NCBI遺伝子ID:762)、CA5A(NCBI遺伝子ID:763)、CA5B(NCBI遺伝子ID:11238)、CA6(NCBI遺伝子ID:765)、CA7(NCBI遺伝子ID:766)、CA8(NCBI遺伝子ID:767)、CA9(NCBI遺伝子ID:768)、CA10(NCBI遺伝子ID:56934)、CA11(NCBI遺伝子ID:770)、CA12(NCBI遺伝子ID:771)、CA13(NCBI遺伝子ID:377677)、CA14(NCBI遺伝子ID:23632))、プロスタグランジンエンドペルオキシドシンターゼ1(PTGS1、COX-1;NCBI遺伝子ID:5742)、プロスタグランジンエンドペルオキシドシンターゼ2(PTGS2、COX-2;NCBI遺伝子ID:5743)、分泌型ホスホリパーゼA2、プロスタグランジンEシンターゼ(PTGES、PGES;遺伝子ID:9536)、アラキドン酸5-リポキシゲナーゼ(ALOX5、5-LOX;NCBI遺伝子ID:240)、可溶性エポキシドヒドロラーゼ2(EPHX2、SEH;NCBI遺伝子ID:2053)、及び/又はマイトジェン活性化プロテインキナーゼキナーゼキナーゼ8(MAP3K8、TPL2;NCBI遺伝子ID:1326)の1つ以上の阻害剤が挙げられる。いくつかの実施形態では、阻害剤は、二重阻害剤、例えば、COX-2/COX-1、COX-2/SEH、COX-2/CA、COX-2/5-LOXの二重阻害剤である。
【0193】
同時投与され得るプロスタグランジンエンドペルオキシドシンターゼ1(PTGS1、COX-1;NCBI遺伝子ID:5742)の阻害剤の例としては、限定されるものではないが、モフェゾラク、GLY-230、及びTRK-700が挙げられる。
【0194】
同時投与され得るプロスタグランジンエンドペルオキシドシンターゼ2(PTGS2、COX-2;NCBI遺伝子ID:5743)の阻害剤の例としては、限定されるものではないが、ジクロフェナク、メロキシカム、パレコキシブ、エトリコキシブ、AP-101、セレコキシブ、AXS-06、ジクロフェナクカリウム、DRGT-46、AAT-076、メイスオシュリ、ルミラコキシブ、メロキシカム、バルデコキシブ、ザルトプロフェン、ニメスリド、アニトラザフェン、アプリコキシブ、シミコキシブ、デラコキシブ、フルミゾール、フィロコキシブ、マコキシブ、NS-398、パミコグレル、パレコキシブ、ロベナコキシブ、ロフェコキシブ、ルテカルピン、チルマコキシブ、及びザルトプロフェンが挙げられる。同時投与され得るCOX1/COX2二重阻害剤の例としては、限定されるものではないが、HP-5000、ロルノキシカム、ケトロラクトロメタミン、ブロムフェナクナトリウム、ATB-346、HP-5000が挙げられる。同時投与され得るCOX-2/炭酸脱水酵素(CA)二重阻害剤の例としては、限定されるものではないが、ポルマコキシブ及びイムレコキシブが挙げられる。
【0195】
同時投与され得る分泌型ホスホリパーゼA2、プロスタグランジンEシンターゼ(PTGES、PGES;遺伝子ID:9536)の阻害剤の例としては、限定されるものではないが、LY3023703、GRC 27864、並びに国際公開第2015158204号、国際公開第2013024898号、国際公開第2006063466号、国際公開第2007059610号、国際公開第2007124589号、国際公開第2010100249号、国際公開第2010034796号、国際公開第2010034797号、国際公開第2012022793号、国際公開第2012076673号、国際公開第2012076672号、国際公開第2010034798号、国際公開第2010034799号、国際公開第2012022792号、国際公開第2009103778号、国際公開第2011048004号、国際公開第2012087771号、国際公開第2012161965号、国際公開第2013118071号、国際公開第2013072825号、国際公開第2014167444号、国際公開第2009138376号、国際公開第2011023812号、国際公開第2012110860号、国際公開第2013153535号、国際公開第2009130242号、国際公開第2009146696号、国際公開第2013186692号、国際公開第2015059618号、国際公開第2016069376号、国際公開第2016069374号、国際公開第2009117985号、国際公開第2009064250号、国際公開第2009064251号、国際公開第2009082347号、国際公開第2009117987号、及び国際公開第2008071173号に記載される化合物が挙げられる。更にメトホルミンは、COX2/PGE2/STAT3軸を抑制することが発見されており、同時投与され得る。例えば、Tong,et al.,Cancer Lett.(2017)389:23-32、及びLiu,et al.,Oncotarget.(2016)7(19):28235-46を参照されたい。
【0196】
同時投与され得る炭酸脱水酵素(例えば、CA1(NCBI遺伝子ID:759)、CA2(NCBI遺伝子ID:760)、CA3(NCBI遺伝子ID:761)、CA4(NCBI遺伝子ID:762)、CA5A(NCBI遺伝子ID:763)、CA5B(NCBI遺伝子ID:11238)、CA6(NCBI遺伝子ID:765)、CA7(NCBI遺伝子ID:766)、CA8(NCBI遺伝子ID:767)、CA9(NCBI遺伝子ID:768)、CA10(NCBI遺伝子ID:56934)、CA11(NCBI遺伝子ID:770)、CA12(NCBI遺伝子ID:771)、CA13(NCBI遺伝子ID:377677)、CA14(NCBI遺伝子ID:23632)のうち1つ以上)の阻害剤の例としては、限定されるものではないが、アセタゾラミド、メタゾラミド、ドルゾラミド、ゾニサミド、ブリンゾールアミド、及びジクロフェナミドが挙げられる。同時投与され得るCOX-2/CA1/CA2二重阻害剤としては、CG100649が挙げられる。
【0197】
同時投与され得るアラキドン酸5-リポキシゲナーゼ(ALOX5、5-LOX;NCBI遺伝子ID:240)の阻害剤の例としては、限定されるものではないが、メクロフェナム酸ナトリウム、ジロートンが挙げられる。
【0198】
同時投与され得る可溶性エポキシドヒドロラーゼ2(EPHX2、SEH;NCBI遺伝子ID:2053)の阻害剤の例としては、限定されるものではないが、国際公開第2015148954号に記載される化合物が挙げられる。同時投与され得るCOX-2/SEHの二重阻害剤としては、国際公開第2012082647号に記載される化合物が挙げられる。同時投与され得るSEH及び脂肪酸アミドヒドロラーゼの二重阻害剤(FAAH;NCBI遺伝子ID:2166)としては、国際公開第2017160861号に記載される化合物が挙げられる。
【0199】
同時投与され得るマイトジェン活性化プロテインキナーゼキナーゼキナーゼ8(MAP3K8、腫瘍進行遺伝子座2、TPL2;NCBI遺伝子ID:1326)の阻害剤の例としては、限定されるものではないが、GS-4875、GS-5290、BHM-078、並びに例えば、国際公開第2006124944号、国際公開第2006124692号、国際公開第2014064215号、国際公開第2018005435号、Teli,et al.,J Enzyme Inhib Med Chem.(2012)27(4):558-70;Gangwall,et al.,Curr Top Med Chem.(2013)13(9):1015-35;Wu,et al.,Bioorg Med Chem Lett.(2009)19(13):3485-8;Kaila,et al.,Bioorg Med Chem.(2007)15(19):6425-42;及びHu,et al.,Bioorg Med Chem Lett.(2011)21(16):4758-61に記載されるものが挙げられる。
【0200】
腫瘍酸素化剤
様々な実施形態では、本明細書に記載される、CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤(例えば、マグロリマブ)、及び抗Trop-2 ADC(例えば、サシツズマブゴビテカン)は、腫瘍酸素化若しくは再酸素化を促進するか若しくは増加させるか、又は腫瘍低酸素状態を予防するか若しくは低減する薬剤と更に組み合わされる。同時投与され得る例示的な薬剤としては、例えば、低酸素誘導因子-1アルファ(HIF-1α)阻害剤、例えば、PT-2977、PT-2385;VEGF阻害剤、例えば、ベバシズマブ、IMC-3C5、GNR-011、タニビルマブ、LYN-00101、ABT-165;並びに/又は例えば、国際公開第2007/137767号、国際公開第2007/139791号、国際公開第2014/107171号、及び国際公開第2016/149562号に記載されている、OMX-302及びHNOXタンパク質などの酸素キャリアタンパク質(例えば、ヘム-一酸化窒素及び/又は酸素結合タンパク質(HNOX))が挙げられる。
【0201】
免疫療法剤
様々な実施形態では、本明細書に記載される、CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤(例えば、マグロリマブ)、及び抗Trop-2 ADC(例えば、サシツズマブゴビテカン)は、免疫療法剤と更に組み合わされる。同時投与され得る免疫療法剤の例としては、アバゴボマブ、ABP-980、アデカツムマブ、アフツムマブ、アレムツズマブ、アルツモマブ、アマツキシマブ、アナツモマブ、アルシツノマブ、バビツキシマブ、ベクツモマブ、ベバシズマブのバイオシミラー、ビバツズマブ、ブリナツマブ、ブレンツキシマブ、カンツズマブ、カツマキソマブ、CC49、セツキシマブ、シタツズマブ、シクスツムマブ、クリバツズマブ、コナツムマブ、ダセツズマブ、ダロツズマブ、ダラツズマブ、デツモマブ、ジヌツキシマブ、ドロジツマブ、デュリゴツマブ、ドゥシギツマブ、エクロメキシマブ、エミベツズマブ、エンシツズマブ、エルツマキソマブ、エタラシズマブ、ファルレツズマブ、フィギツムマブ、フランボツマブ、フツキシマブ、ゲムツズマブ、ギレンツキシマブ、グレンバツムマブ、イブリツモマブ、イゴボマブ、イムガツズマブ、インダツキシマブ、イノツモマブ、インテツムマブ、イピリムマブ(YERVOY(登録商標)、MDX-010、BMS-734016、及びMDX-101)、イラツムマブ、ラベツズマブ、レクサツムマブ、リンツズマブ、ロルボツズマブ、ルカツムマブ、マツズマブ、ミラツズマブ、ミンレツズマブ、ミツモマブ、モキセツモマブ、モキセツモマブパスードトクス、ナプツモマブ、ナルナツマブ、ネシツムマブ、ニモツズマブ、ノフェツモマブ、OBI-833、オビヌツズマブ、オカラツズマブ、オファツムマブ、オララツマブ、オナルツズマブ、オポルツズマブ、オレゴボマブ、パニツムマブ、パルサツズマブ、パスドトクス、パトリツマブ、ペムツモマブ、ペルツズマブ、ピンツモマブ、プリツムマブ、ラコツモマブ、ラドレツマブ、ラムシルマブ(Cyramza(登録商標))、リロツムマブ、リツキシマブ、ロバツムマブ、サマリズマブ、サツモマブ、シブロツズマブ、シルツキシマブ、ソリトマブ、シムツズマブ、タカツズマブ、タプリツモマブ、テナツモマブ、テプロツムマブ、ティガツズマブ、トシツモマブ、トラスツズマブ、トラスツズマブのバイオシミラー、ツコツズマブ、ウビリツキシマブ、ベルツズマブ、ボルセツズマブ、ボツムマブ、ザルツムマブ、及び3F8が挙げられるが、これらに限定されない。リツキシマブは、辺縁帯リンパ腫、WM、CLL、及び小リンパ球性リンパ腫が含まれる、緩慢進行性B細胞がんを治療するために使用され得る。リツキシマブ及び化学療法剤の組み合わせは、特に有効である。
【0202】
例示された治療用抗体は、更にインジウム-111、イットリウム-90(90Yクリバツズマブ)、又はヨウ素131などの放射性同位体粒子で標識され得るか、又はそれらと組み合わせられ得る。
【0203】
いくつかの実施形態では、免疫療法剤は、抗体薬物コンジュゲート(ADC)である。同時投与され得る例示的なADCとしては、限定されるものではないが、上記及び本明細書(例えば、表B)に列挙されるタンパク質又は抗原を標的とする薬物コンジュゲート化抗体、その断片、又は抗体ミメティックが挙げられる。同時投与され得る例示的なADCとしては、限定されるものではないが、ゲムツズマブ、ブレンツキシマブ、トラスツズマブ、イノツズマブ、グレムバツムマブ、アネツマブ、ミルベツキシマブ、デパツキシズマブ、ノバルピツズマブ、バダスツキシマブ、ラベツズマブ、リファスツズマブ、インデュサツマブ、ポラツズマブ、ピナツズマブ、コルツキシマブ、インダツキシマブ、ミラツズマブ、ロバルピツズマブ、ABBV-011、ABBV-2029、ABBV-321、ABBV-647、MLN0264(抗GCC、グアニリルシクラーゼC)、T-DM1(トラツズマブエムタンシン、Kadcycla);SYD985(抗HER2、デュオカルマイシン)、ミラツズマブドキソルビシン(hCD74-DOX)、DCDT2980S、ベランタマブマフォドチン(GSK2857916)、ポラツズマブベドチン(RG-7596)、SGN-CD70A、SGN-CD19A、イノツズマブオゾガマイシン(CMC-544)、ロルボツズマブメルタンシン、SAR3419、イサクツズマブゴビテカン、エンフォルツマブベドチン(ASG-22ME)、ASG-15ME、DS-8201((トラスツズマブデルクステカン)、225Ac-リンツズマブ、U3-1402、177Lu-テトラキセタン-テツロマ、チソツマブベドチン、アネツマブラブタンシン、CX-2009、SAR-566658、W-0101、ABBV-085、ゲムツズマブオゾガマイシン、ABT-414、グレンバツムマブベドチン(CDX-011)、ラベツズマブゴビテカン(IMMU-130)、リファスズマブベドチン、(RG-7599)、ミラツズマブドキソルビシン(IMMU-110)、インダツキシマブラブタンシン(BT-062)、ピナツズマブベドチン(RG-7593)、SGN-LIV1A、SGN-CD33A、SAR566658、MLN2704、SAR408701、ロバルピツズマブテシリン、ABBV-399、AGS-16C3F、ASG-22ME、AGS67E、AMG172、AMG595、AGS-15E、BAY1129980、BAY1187982、BAY94-934(アネツマブラブタンシン)、GSK2857916、Humax-TF-ADC(チソツマブベドチン)、IMGN289、IMGN529、IMGN853(ミルベツキシマブソラブタンシン)、LOP628、PCA062、MDX-1203、MEDI-547、PF-06263507、PF-06647020、PF-06647263、PF-06664178、PF-06688992、PF-06804103、RG7450、RG7458、RG7598、SAR566658、SGN-CD33A、DS-1602、及びDS-7300、DS-6157、DS-6000、TAK-164、MEDI2228、MEDI7247、AMG575が挙げられる。同時投与され得るADCは、例えば、Lambert,et al.,Adv Ther(2017)34:1015-1035及びde Goeij,Current Opinion in Immunology(2016)40:14-23に記載されている。
【0204】
薬物コンジュゲート化抗体、その断片、又は抗体ミメティックにコンジュゲートされ得る例示的な治療剤(例えば、抗がん剤又は抗腫瘍剤)としては、限定されるものではないが、モノメチルアウリスタチンE(MMAE)、モノメチルアウリスタチンF(MMAF)、カリケアミシン、アンサミトシン、マイタンシン又はその類似体(例えば、メルタンシン/エムタンシン(DM1)、ラブタンシン/ソラブタンシン(DM4))、アントラサイクリン(例えば、ドキソルビシン、ダウノルビシン、エピルビシン、イダルビシン)、ピロロベンゾジアゼピン(PBD)DNA架橋剤SC-DR002(D6.5)、デュオカルマイシン、微小管阻害剤(MTI)(例えば、タキサン、ビンカアルカロイド、エポチロン)、ピロロベンゾジアゼピン(PBD)又はその二量体、デュオカルマイシン(A、B1、B2、C1、C2、D、SA、CC-1065)及び本明細書に記載される他の抗がん剤又は抗新生物剤が挙げられる。
【0205】
がん遺伝子療法及び細胞療法
様々な実施形態では、本明細書に記載される、CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤(例えば、マグロリマブ)、及び抗Trop-2 ADC(例えば、サシツズマブゴビテカン)は、がん遺伝子療法及び細胞療法と更に組み合わされる。がん遺伝子療法及び細胞療法としては、変異又は変化した遺伝子を置換するための正常遺伝子のがん細胞への挿入;変異した遺伝子をサイレンシングするための遺伝子修飾;がん細胞を直接死滅させるための遺伝的アプローチ;例えば、がん細胞に対する免疫応答を増強するために、又は患者自身の免疫系(T細胞又はナチュラルキラー細胞)を活性化して、がん細胞を死滅させるか、若しくはがん細胞を発見及び死滅させるために、患者自身の免疫系の大部分を置き換えるように設計された免疫細胞の注入;細胞活性を改変して、がんに対する内因的免疫応答性を更に変化させるための遺伝的アプローチが挙げられる。
【0206】
細胞療法
様々な実施形態では、本明細書に記載される、CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤(例えば、マグロリマブ)、及び抗Trop-2 ADC(例えば、サシツズマブゴビテカン)は、1つ以上の細胞療法と更に組み合わされる。例示的な細胞療法としては、免疫細胞の集団の1つ以上の同時投与が挙げられるが、これに限定されない。いくつかの実施形態では、免疫細胞は、ナチュラルキラー(NK)細胞、NK-T細胞、T細胞、ガンマデルタT細胞、B細胞、サイトカイン誘導キラー(CIK)細胞、マクロファージ(MAC)細胞、腫瘍浸潤リンパ球(TIL)、顆粒球、自然リンパ細胞、巨核球、単球、マクロファージ、血小板、胸腺細胞、骨髄細胞、及び/又は樹状細胞(DC)である。いくつかの実施形態では、細胞療法は、T細胞療法、例えば、アルファ/ベータTCR T細胞、ガンマ/デルタTCR T細胞、制御性T(Treg)細胞及び/又はTRuC(商標)T細胞の集団を同時投与することを伴う。いくつかの実施形態では、細胞療法は、NK細胞療法、例えば、NK-92又はJK500細胞を同時投与することを伴う。必要に応じて、細胞療法は、対象に対して自家、同系、又は同種異系である細胞の同時投与を伴い得る。
【0207】
いくつかの実施形態では、細胞療法は、キメラ抗原受容体(CAR)又はT細胞受容体(TCR)TCRを発現するように操作された免疫細胞の同時投与を伴う。特定の実施形態では、免疫細胞の集団は、CARを発現するように操作され、CARは、腫瘍抗原結合ドメインを含む。他の実施形態では、免疫細胞の集団は、腫瘍細胞の表面に提示された腫瘍由来ペプチドを標的とするように操作されたT細胞受容体(TCR)を発現するように操作される。一実施形態では、キメラ抗原受容体(CAR)又はT細胞受容体(TCR)TCRを発現するように操作された免疫細胞は、T細胞である。別の実施形態では、キメラ抗原受容体(CAR)又はT細胞受容体(TCR)TCRを発現するように操作された免疫細胞は、NK細胞である。
【0208】
CARの構造に関して、いくつかの実施形態では、CARは、抗原結合ドメイン、膜貫通ドメイン、及び細胞内シグナル伝達ドメインを含む。いくつかの実施形態では、細胞内ドメインは、一次シグナル伝達ドメイン、共刺激ドメイン、又は一次シグナル伝達ドメイン及び共刺激ドメインの両方を含む。ある特定の実施形態では、主要シグナル伝達ドメインは、CD3ゼータ、CD3ガンマ、CD3デルタ、CD3イプシロン、一般的なFcRガンマ(FCERIG)、FcRベータ(Fc Epsilon Rlb)、CD79a、CD79b、FcガンマRIIa、DAP10、及びDAP12、4-1BB/CD137、活性化NK細胞受容体、免疫グロブリンタンパク質、B7-H3、BAFFR、BLAME(SLAMF8)、BTLA、CD100(SEMA4D)、CD103、CD160(BY55)、CD18、CD19、CD19a、CD2、CD247、CD27、CD276(B7-H3)、CD28、CD29、CD3デルタ、CD3イプシロン、CD3ガンマ、CD30、CD4、CD40、CD49a、CD49D、CD49f、CD69、CD7、CD84、CD8アルファ、CD8ベータ、CD96(Tactile)、CD11a、CD11b、CD11c、CD11d、CDS、CEACAM1、CRT AM、サイトカイン受容体、DAP-10、DNAM1(CD226)、Fcガンマ受容体、GADS、GITR、HVEM(LIGHTR)、IA4、ICAM-1、ICAM-1、Igアルファ(CD79a)、IL-2Rベータ、IL-2Rガンマ、IL-7Rアルファ、誘導性T細胞共刺激因子(ICOS)、インテグリン、ITGA4、ITGA4、ITGA6、ITGAD、ITGAE、ITGAL、ITGAM、ITGAX、ITGB2、ITGB7、ITGB1、KIRDS2、LAT、LFA-1、LFA-1、CD83と結合するリガンド、LIGHT、LIGHT、LTBR、Ly9(CD229)、Ly108)、リンパ球機能関連抗原-1(LFA-1;CD1-1a/CD18)、MHCクラス1分子、NKG2C、NKG2D、NKp30、NKp44、NKp46、NKp80(KLRF1)、OX-40、PAG/Cbp、プログラム死-1(PD-1)、PSGL1、SELPLG(CD162)、シグナル伝達リンパ球活性化分子(SLAMタンパク質)、SLAM(SLAMF1、CD150;IPO-3)、SLAMF4(CD244、2B4)、SLAMF6(NTB-A、SLAMF7、SLP-76、TNF受容体タンパク質、TNFR2、TNFSF14、Tollリガンド受容体、TRANCE/RANKL、VLA1、若しくはVLA-6、又はそれらの断片、切断、若しくは組み合わせから選択される1つ以上のタンパク質の機能性シグナル伝達ドメインを含む。
【0209】
いくつかの実施形態では、共刺激ドメインは、CD27、CD28、4-1BB(CD137)、OX40、CD30、CD40、PD-1、ICOS、CD2、CD7、LIGHT、NKG2C、リンパ球機能関連抗原-1(LFA-1)、MYD88、B7-H3、CD83と特異的に結合するリガンド、CDS、ICAM-1、GITR、BAFFR、HVEM(LIGHTR)、SLAMF7、NKp80(KLRFI)、CD19、CD4、CD8アルファ、CD8ベータ、IL2Rベータ、IL2Rガンマ、IL7Rアルファ、ITGA4、VLA1、CD49a、ITGA4、IA4、CD49D、ITGA6、VLA-6、CD49f、ITGAD、ITGAE、CD103、ITGAL、CD1A(NCBI遺伝子ID:909)、CD1B(NCBI遺伝子ID:910)、CD1C(NCBI遺伝子ID:911)、CD1D(NCBI遺伝子ID:912)、CD1E(NCBI遺伝子ID:913)、ITGAM、ITGAX、ITGB1、CD29、ITGB2(CD18、LFA-1)、ITGB7、TNFR2、TRANCE/RANKL、DNAM1(CD226)、SLAMF4(CD244、2B4)、CD84、CD96(Tactile)、CEACAM1、CRTAM、Ly9(CD229)、CD160(BY55)、PSGL1、CD100(SEMA4D)、CD69、SLAMF6(NTB-A、Ly108)、SLAM(SLAMF1、CD150、IPO-3)、BLAME(SLAMF8)、SELPLG(CD162)、LTBR、LAT、GADS、SLP-76、PAG/Cbp、NKp44、NKp30、NKp46及びNKG2Dから選択される1つ以上のタンパク質の機能性ドメインを含む。
【0210】
いくつかの実施形態では、膜貫通ドメインは、T細胞受容体のアルファ、ベータ、又はゼータ鎖、CD28、CD3イプシロン、CD3デルタ、CD3ガンマ、CD45、CD4、CD5、CD7、CD8アルファ、CD8ベータ、CD9、CD11a、CD11b、CD11c、CD11d、CD16、CD18、CD22、CD33、CD37、CD64、CD80、CD86、CD134、CD137、CD154、KIRDS2、OX40、CD2、CD27、ICOS(CD278)、4-1BB(CD137)、GITR、CD40、BAFFR、HVEM(LIGHTR)、SLAMF7、NKp80(KLRF1)、CD19、CD19a、IL2Rベータ、IL2Rガンマ、IL7Rアルファ、ITGA1、VLA1、CD49a、ITGA4、IA4、CD49D、ITGA6、VLA-6、CD49f、ITGAD、CD1A、CD1B、CD1C、CD1D、CD1E、ITGAE、CD103、ITGAL、ITGAM、ITGAX、ITGB1、ITGB2、ITGB7、CD29、ITGB2(LFA-1、CD18)、ITGB7、TNFR2、DNAM1(CD226)、SLAMF4(CD244、2B4)、CD84、CD96(TACTILE)、CEACAM1、CRTAM、Ly9(CD229)、CD160(BY55)、PSGL1、CD100(SEMA4D)、SLAMF6(NTB-A、Ly108)、SLAM(SLAMF1、CD150、IPO-3)、BLAME(SLAMF8)、SELPLG(CD162)、LTBR、PAG/Cbp、NKp44、NKp30、NKp46、NKG2D、NKG2C活性化NK細胞受容体、免疫グロブリンタンパク質、BTLA、CD247、CD276(B7-H3)、CD30、CD84、CDS、サイトカイン受容体、Fcガンマ受容体、GADS、ICAM-1、Igアルファ(CD79a)、インテグリン、LAT、CD83と結合するリガンド、LIGHT、MHCクラス1分子、PAG/Cbp、TNFSF14、Tollリガンド受容体、TRANCE/RANKL、又はそれらの断片、切断若しくは組み合わせから選択されるタンパク質に由来する膜貫通ドメインを含む。
【0211】
いくつかの実施形態では、CARはヒンジドメインを含む。ヒンジドメインは、CD2、CD3デルタ、CD3イプシロン、CD3ガンマ、CD4、CD7、CD8アルファ、CD8ベータ、CD11a(ITGAL)、CD11b(ITGAM)、CD11c(ITGAX)、CD11d(ITGAD)、CD18(ITGB2)、CD19(B4)、CD27(TNFRSF7)、CD28、CD28T、CD29(ITGB1)、CD30(TNFRSF8)、CD40(TNFRSF5)、CD48(SLAMF2)、CD49a(ITGA1)、CD49d(ITGA4)、CD49f(ITGA6)、CD66a(CEACAM1)、CD66b(CEACAM8)、CD66c(CEACAM6)、CD66d(CEACAM3)、CD66e(CEACAM5)、CD69(CLEC2)、CD79A(B細胞抗原受容体複合体関連アルファ鎖)、CD79B(B細胞抗原受容体複合体関連ベータ鎖)、CD84(SLAMF5)、CD96(Tactile)、CD100(SEMA4D)、CD103(ITGAE)、CD134(OX40)、CD137(4-1BB)、CD150(SLAMF1)、CD158A(KIR2DL1)、CD158B1(KIR2DL2)、CD158B2(KIR2DL3)、CD158C(KIR3DP1)、CD158D(KIRDL4)、CD158F1(KIR2DL5A)、CD158F2(KIR2DL5B)、CD158K(KIR3DL2)、CD160(BY55)、CD162(SELPLG)、CD226(DNAM1)、CD229(SLAMF3)、CD244(SLAMF4)、CD247(CD3-ゼータ)、CD258(LIGHT)、CD268(BAFFR)、CD270(TNFSF14)、CD272(BTLA)、CD276(B7-H3)、CD279(PD-1)、CD314(NKG2D)、CD319(SLAMF7)、CD335(NK-p46)、CD336(NK-p44)、CD337(NK-p30)、CD352(SLAMF6)、CD353(SLAMF8)、CD355(CRTAM)、CD357(TNFRSF18)、誘導性T細胞共刺激因子(ICOS)、LFA-1(CD11a/CD18)、NKG2C、DAP-10、ICAM-1、NKp80(KLRF1)、IL-2Rベータ、IL-2Rガンマ、IL-7Rアルファ、LFA-1、SLAMF9、LAT、GADS(GrpL)、SLP-76(LCP2)、PAG1/CBP、CD83リガンド、Fcガンマ受容体、MHCクラス1分子、MHCクラス2分子、TNF受容体タンパク質、免疫グロブリンタンパク質、サイトカイン受容体、インテグリン、活性化NK細胞受容体、又はTollリガンド受容体、IgG1、IgG2、IgG3、IgG4、IgA、IgD、IgE、IgM、又はそれらの断片若しくは組み合わせから選択されるタンパク質に由来し得る。
【0212】
いくつかの実施形態では、本明細書に記載されるTCR若しくはCAR抗原結合ドメイン又は免疫療法剤(例えば、単一特異性若しくは多重特異性抗体又はその抗原結合断片又は抗体ミメティック)は、腫瘍関連抗原(TAA)に結合する。いくつかの実施形態では、腫瘍関連抗原は、CD19;CD123;CD22;CD30;CD171;CS-1(CD2サブセット1、CRACC、SLAMF7、CD319、及び19A24とも称される);C型レクチン様分子-1(CLL-1又はCLECLI);CD33;上皮成長因子受容体バリアントIII(EGFRvlll);ガングリオシドG2(GD2);ガングリオシドGD3(αNeuSAc(2-8)αNeuSAc(2-3)βDGaip(1-4)bDGIcp(1-1)Cer);ガングリオシドGM3(αNeuSAc(2-3)βDGalp(1-4)βDGlcp(1-1)Cer);GM-CSF受容体;TNF受容体スーパーファミリーメンバー17(TNFRSF17、BCMA);Bリンパ球細胞接着分子;Tn抗原((Tn Ag)又は(GaINAcu-Ser/Thr));前立腺特異的膜抗原(PSMA);受容体型チロシンキナーゼ様オーファン受容体1(RORI);腫瘍関連糖タンパク質72(TAG72);CD38;CD44v6;がん胎児性抗原(CEA);上皮細胞接着分子(EPCAM);B7H3(CD276);KIT(CD117);インターロイキン-13受容体サブユニットアルファ-2(IL-13Ra2又はCD213A2);メソテリン;インターロイキン11受容体アルファ(IL-11Ra);前立腺幹細胞抗原(PSCA);プロテアーゼセリン21(テスチシン又はPRSS21);血管内皮成長因子受容体2(VEGFR2);HLAクラスI抗原A-2アルファ;HLA抗原;ルイス(Y)抗原;CD24;血小板由来成長因子受容体ベータ(PDGFR-ベータ);ステージ特異的胎児性抗原-4(SSEA-4);CD20;デルタ様3(DLL3);葉酸受容体アルファ;葉酸受容体ベータ、GDNFアルファ4受容体、受容体型チロシンプロテインキナーゼ、ERBB2(Her2/neu);ムチン1、細胞表面結合型(MUC1);APRIL受容体;ADPリボシルシクラーゼ-1;Ephb4チロシンキナーゼ受容体、DCAMKL1セリンスレオニンキナーゼ、アスパラギン酸ベータ-ヒドロキシラーゼ、上皮成長因子受容体(EGFR);神経細胞接着分子(NCAM);プロスターゼ;前立腺酸性ホスファターゼ(PAP);伸長因子2変異型(ELF2M);エフリンB2;線維芽細胞活性化タンパク質アルファ(FAP);インスリン様成長因子1受容体(IGF-I受容体)、炭酸脱水酵素IX(CAIX);プロテアソーム(プロソーム、マクロペイン)サブユニット、ベータ型、9(LMP2);糖タンパク質100(gp100);切断点クラスター領域(BCR)及びアベルソンマウス白血病ウイルスがん遺伝子ホモログ1(abl)(bcr-abl)からなるがん遺伝子融合タンパク質;チロシナーゼ;エフリンA型受容体2(EphA2);エフリンA型受容体3(EphA3)、フコシルGM1;シアリルルイス接着分子(sLe);トランスグルタミナーゼ5(TGS5);高分子量黒色腫関連抗原(HMWMAA);o-アセチル-GD2ガングリオシド(OAcGD2);葉酸受容体ベータ;腫瘍内皮マーカー1(TEM1/CD248);腫瘍内皮マーカー7関連(TEM7R);前立腺Iの6つの膜貫通上皮抗原(STEAP1);クローディン6(CLDN6);甲状腺刺激ホルモン受容体(TSHR);Gタンパク質共役受容体クラスCグループ5メンバーD(GPRCSD);IL-15受容体(IL-15);X染色体オープンリーディングフレーム61(CXORF61);CD97;CD179a;未分化リンパ腫キナーゼ(ALK);ポリシアル酸;胎盤特異的1(PLAC1);globoHグリコセラミド(GloboH)の六糖部分;乳腺分化抗原(NY-BR-1);ウロプラキン2(UPK2);A型肝炎ウイルス細胞受容体1(HAVCR1);アドレナリン受容体ベータ3(ADRB3);パネキシン3(PANX3);Gタンパク質共役受容体20(GPR20);リンパ球抗原6複合体、遺伝子座K9(LY6K);嗅覚受容体51E2(ORS IE2);TCRガンマ代替リーディングフレームタンパク質(TARP);ウィルムス腫瘍タンパク質(WT1);がん/精巣抗原1(NY-ESO-1);がん/精巣抗原2(LAGE-la);黒色腫関連抗原1(MAGE-A1);黒色腫関連抗原3(MAGE-A3);黒色腫関連抗原4(MAGE-A4);T細胞受容体ベータ2鎖C;染色体12pに位置するETS転座バリアント遺伝子6(ETV6-AML);精子タンパク質17(SPA17);X抗原ファミリー、メンバー1A(XAGE1);アンジオポエチン結合細胞表面受容体2(Tie2);黒色腫がん精巣抗原-1(MADCT-1);黒色腫がん精巣抗原-2(MAD-CT-2);Fos関連抗原1;腫瘍タンパク質p53(p53);p53変異体;プロスタイン;スルビビン;テロメラーゼ;前立腺がん腫瘍抗原-1(PCTA-1又はガレクチン8)、T細胞により認識される黒色腫抗原1(MelanA又はMARTI);ラット肉腫(Ras)変異体;ヒトテロメラーゼ逆転写酵素(hTERT);肉腫転座切断点;黒色腫アポトーシス阻害因子(ML-IAP);ERG(膜貫通型プロテアーゼ、セリン2(TMPRSS2)ETS融合遺伝子);N-アセチルグルコサミニル転移酵素V(NA17);ペアードボックスタンパク質Pax-3(PAX3);アンドロゲン受容体;サイクリン-A1;サイクリンB1;v-myc鳥類骨髄腫ウイルスがん遺伝子神経芽細胞腫由来ホモログ(MYCN);RasホモログファミリーメンバーC(RhoC);チロシナーゼ関連タンパク質2(TRP-2);チトクロムP450 1B1(CYP IBI);CCCTC結合剤(亜鉛フィンガタンパク質)様(BORIS又はBrother of the Regulator of Imprinted Sites)、T細胞により認識される扁平上皮がん抗原3(SART3);ペアードボックスタンパク質Pax-5(PAX5);プロアクロシン結合タンパク質sp32(OY-TES I);リンパ球特異的タンパク質チロシンキナーゼ(LCK);Aキナーゼアンカータンパク質4(AKAP-4);ペプチドグリカン認識タンパク質、滑膜肉腫、X切断点2(SSX2);終末糖化産物用受容体(RAGE-I);腎ユビキタス1(RUI);腎ユビキタス2(RU2);レグマイン;ヒトパピローマウイルスE6(HPV E6);ヒトパピローマウイルスE7(HPV E7);腸内カルボキシルエステラーゼ;熱ショックタンパク質70-2変異型(mut hsp70-2);CD79a;CD79b;CD72;白血球関連免疫グロブリン様受容体1(LAIRI);IgA受容体のFc断片(FCAR又はCD89);白血球免疫グロブリン様受容体サブファミリーAメンバー2(LILRA2);CD300分子様ファミリーメンバーf(CD300LF);C型レクチンドメインファミリー12メンバーA(CLEC12A);骨髄間質細胞抗原2(BST2);EGF様モジュール含有ムチン様ホルモン受容体様2(EMR2);リンパ球抗原75(LY75);グリピカン-2(GPC2);グリピカン-3(GPC3);Fc受容体様5(FCRL5);及び免疫グロブリンラムダ様ポリペプチド1(IGLL1)から選択される。いくつかの実施形態では、標的は、MHCに提示される腫瘍関連抗原のエピトープである。
【0213】
いくつかの実施形態では、腫瘍抗原は、CD150、5T4、ActRIIA、B7、TNF受容体スーパーファミリーメンバー17(TNFRSF17、BCMA)、CA-125、CCNA1、CD123、CD126、CD138、CD14、CD148、CD15、CD19、CD20、CD200、CD21、CD22、CD23、CD24、CD25、CD26、CD261、CD262、CD30、CD33、CD362、CD37、CD38、CD4、CD40、CD40L、CD44、CD46、CD5、CD52、CD53、CD54、CD56、CD66a-d、CD74、CD8、CD80、CD92、CE7、CS-1、CSPG4、ED-Bフィブロネクチン、EGFR、EGFRvIII、EGP-2、EGP-4、EPHa2、ErbB2、ErbB3、ErbB4、FBP、HER1-HER2の組み合わせ、HER2-HER3の組み合わせ、HERV-K、HIV-1エンベロープ糖タンパク質gp120、HIV-1エンベロープ糖タンパク質gp41、HLA-DR、HLAクラスI抗原アルファG、HM1.24、K-Ras GTPアーゼ、HMW-MAA、Her2、Her2/neu、IGF-1R、IL-11Rアルファ、IL-13R-アルファ2、IL-2、IL-22R-アルファ、IL-6、IL-6R、Ia、Ii、L1-CAM、L1-細胞接着分子、ルイスY、Ll-CAM、MAGE A3、MAGE-A1、MART-1、MUC1、NKG2Cリガンド、NKG2Dリガンド、NYESO-1、OEPHa2、PIGF、PSCA、PSMA、ROR1、T101、TAC、TAG72、TIM-3、TRAIL R1、TRAIL R1(DR4)、TRAIL-R2(DR5)、VEGF、VEGFR2、WT-I、Gタンパク質共役受容体、アルファフェトプロテイン(AFP)、血管新生剤、外来性の同族結合分子(ExoCBM)、がん遺伝子産物、抗葉酸受容体、c-Met、がん胎児性抗原(CEA)、サイクリン(D1)、エフリンB2、上皮性腫瘍抗原、エストロゲン受容体、胎児アセチルコリンe受容体、葉酸結合タンパク質、gp100、B型肝炎表面抗原、エプスタインバー核抗原1、潜在性膜タンパク質1、分泌タンパク質BARF1、P2X7プリン受容体、シンデカン-1、カッパ鎖、カッパ軽鎖、kdr、ラムダ鎖、リビン、黒色腫関連抗原、メソテリン、マウス二重微小染色体2ホモログ(MDM2)、ムチン16(MUC16)、変異型p53、変異型ras、壊死抗原、がん胎児性抗原、ROR2、プロゲステロン受容体、前立腺特異抗原、tEGFR、テネイシン、P2-ミクログロブリン、Fc受容体様5(FcRL5)から選択される。
【0214】
細胞療法の例としては、AMG-119、Algenpantucel-L、ALOFISEL(登録商標)、Sipuleucel-T、(BPX-501)rivogenlecleucel米国特許出願公開第9089520号、国際公開第2016100236号、AU-105、ACTR-087、活性化同種異系ナチュラルキラー細胞CNDO-109-AANK、MG-4101、AU-101、BPX-601、FATE-NK100、LFU-835造血幹細胞、Imilecleucel-T、baltaleucel-T、PNK-007、UCARTCS1、ET-1504、ET-1501、ET-1502、ET-190、CD19-ARTEMIS、ProHema、FT-1050治療による骨髄幹細胞療法、CD4CARNK-92細胞、SNK-01、NEXI-001、CryoStim、AlloStim、レンチウイルス形質導入huCART-meso細胞、CART-22細胞、EGFRt/19-28z/4-1BBL CAR T細胞、自家4H11-28z/fIL-12/EFGRt T細胞、CCR5-SBC-728-HSPC、CAR4-1BBZ、CH-296、dnTGFbRII-NY-ESOc259T、Ad-RTS-IL-12、IMA-101、IMA-201、CARMA-0508、TT-18、CMD-501、CMD-503、CMD-504、CMD-502、CMD-601、CMD-602、CSG-005、LAAP T細胞療法、PD-1ノックアウトT細胞療法(食道がん/NSCLC)、抗MUC1 CAR T細胞療法(食道がん/NSCLC)、抗MUC1 CAR T細胞療法+PD-1ノックアウトT細胞療法(食道がん/NSCLC)、抗KRAS G12D mTCR PBL、抗CD123 CAR T細胞療法、抗変異新抗原TCR T細胞療法、腫瘍ライセート/MUC1/スルビビンPepTivator負荷樹状細胞ワクチン、自家樹状細胞ワクチン(転移性悪性黒色腫、皮内/静脈内)、抗LeY-scFv-CD28-ゼータCAR T細胞、PRGN-3005、iC9-GD2-CAR-IL-15 T-細胞、HSC-100、ATL-DC-101、MIDRIX4-LUNG、MIDRIXNEO、FCR-001、PLX幹細胞療法、MDR-101、GeniusVac-Mel4、ilixadencel、同種異系間葉系幹細胞療法、romyelocel L、CYNK-001、ProTrans、ECT-100、MSCTRAIL、dilanubicel、FT-516、ASTVAC-2、E-CEL UVEC、CK-0801、同種異系アルファ/ベータCD3+T細胞及びCD19+B細胞枯渇幹細胞(血液疾患、TBX-1400、HLCN-061、臍帯由来Hu-PHEC細胞(血液悪性腫瘍/再生不良性貧血)、AP-011、apceth-201、apceth-301、SENTI-101、幹細胞療法(膵臓がん)、ICOVIR15-cBiTE、CD33HSC/CD33 CAR-T、PLX-Immune、SUBCUVAX、CRISPR同種異系ガンマ-デルタT細胞ベースの遺伝子療法(がん)、エクスビボCRISPR同種異系健康ドナーNK細胞ベースの遺伝子療法(がん)、エクスビボ同種異系人工多能性幹細胞由来NK細胞ベースの遺伝子療法(固形腫瘍)、及び抗CD20 CAR T細胞療法(非ホジキンリンパ腫)が挙げられるが、これらに限定されない。
【0215】
腫瘍を標的とするための追加の薬剤
腫瘍を標的とするための追加の薬剤としては、ET-1402、及びAFP-TCRなどのアルファ-フェトプロテイン調節剤;炭疽菌毒素受容体1モジュレーター、例えば、抗TEM8 CAR T細胞療法;bb-2121(ide-cel)、bb-21217、JCARH125、UCART-BCMA、ET-140、MCM-998、LCAR-B38M、CART-BCMA、SEA-BCMA、BB212、ET-140、P-BCMA-101、AUTO-2(APRIL-CAR)、JNJ-68284528などのTNF受容体スーパーファミリーメンバー17(TNFRSF17、BCMA);抗CLL-1抗体(例えば、国際出願PCT/US2017/025573号参照);KD-045などの抗PD-L1-CARタンク細胞療法;抗PD-L1 t-haNK、例えば、PD-L1 t-haNK;抗CD45抗体、例えば、131I-BC8(lomab-B);抗HER3抗体、例えば、LJM716、GSK2849330;APRIL受容体モジュレーター、例えば、抗BCMA CAR T細胞療法、Descartes-011;ADPリボシルシクラーゼ-1/APRIL受容体モジュレーター、例えば、抗BCMA/抗CD38二重CAR T細胞療法;CART-ddBCMA;B7ホモログ6、例えば、CAR-NKp30及びCAR-B7H6;Bリンパ球抗原CD19、例えば、TBI-1501、CTL-119 huCART-19 T細胞、liso-cel、JCAR-015米国特許第7446190号、JCAR-014、JCAR-017(国際公開第2016196388号、同第2016033570号、同第2015157386号)、アキシカブタゲンシロルユーセル(KTE-C19、Yescarta(登録商標))、KTE-X19、米国特許第7741465号、同第6319494号、UCART-19、EBV-CTL、Tチサゲンレクルユーセル-T(CTL019)、国際公開第2012079000号、同第2017049166号、CD19CAR-CD28-CD3ゼータ-EGFRt発現T細胞、CD19/4-1BBL武装化CAR T細胞療法、C-CAR-011、CIK-CAR.CD19、CD19CAR-28-ゼータT細胞、PCAR-019、MatchCART、DSCAR-01、IM19 CAR-T、TC-110;抗CD19 CAR T細胞療法(B細胞急性リンパ芽球性白血病、マレーシア国民大学);抗CD19 CAR T細胞療法(急性リンパ芽球性白血病/非ホジキンリンパ腫、ハイデルベルク大学病院)、抗CD19 CAR T細胞療法(IL-6発現抑制、がん、Shanghai Unicar-Therapy Bio-medicine Technology)、MB-CART2019.1(CD19/CD20)、GC-197(CD19/CD7)、CLIC-1901、ET-019003、抗CD19-STAR-T細胞、AVA-001、BCMA-CD19 cCAR(CD19/APRIL)、ICG-134、ICG-132(CD19/CD20)、CTA-101、WZTL-002、抗CD19/抗CD20二重CAR T細胞(慢性リンパ球性白血病/B細胞リンパ腫)、HY-001、ET-019002、YTB-323、GC-012(CD19/APRIL)、GC-022(CD19/CD22)、CD19CAR-CD28-CD3ゼータ-EGFRt発現Tn/mem;UCAR-011、ICTCAR-014、GC-007F、PTG-01、CC-97540;GC-007Gなどの同種抗CD19 CART細胞;APRIL受容体モジュレーター;SLAMファミリーメンバー7モジュレーター、BCMA-CS1 cCAR;ADCTA-SSI-Gなどの自家樹状細胞腫瘍抗原(ADCTA);Bリンパ球抗原CD20、例えば、ACTR707 ATTCK-20、PBCAR-20A;LB-1905などのCD20 CARを発現する同種T細胞;Bリンパ球抗原CD19/Bリンパ球抗原22、例えば、TC-310;Bリンパ球抗原22細胞接着、例えば、UCART-22、JCAR-018国際公開第2016090190号;NY-ESO-1モジュレーター、例えば、GSK-3377794、TBI-1301、GSK3537142;炭酸脱水酵素、例えば、DC-Ad-GMCAIX;カスパーゼ9自殺遺伝子、例えば、CaspaCIDe DLI、BPX-501;CCR5、例えば、SB-728;CCR5遺伝子阻害剤/TAT遺伝子/TRIM5遺伝子刺激因子、例えば、CCR5 shRNA/TRIM5アルファ/TARデコイレンチウイルスベクター形質導入自家CD34陽性造血前駆細胞;CDw123、例えば、MB-102、IM-23、JEZ-567、UCART-123;CD4、例えば、ICG-122;CD5モジュレーター、例えば、CD5.28z CART細胞;抗CD22、例えば、抗CD22 CART;抗CD30、例えば、TT-11;LB-1910などの二重抗CD33/抗CLL 1;CD40リガンド、例えば、BPX-201、MEDI5083;CD56、例えば、同種異系CD56陽性CD3陰性ナチュラルキラー細胞(骨髄性悪性腫瘍);CD19/CD7モジュレーター、例えば、GC-197;T細胞抗原CD7モジュレーター、例えば、抗CD7 CAR T細胞療法(CD7陽性血液系腫瘍);CD123モジュレーター、例えば、UniCAR02-T-CD123;抗CD276、例えば、抗CD276 CART;CEACAMタンパク質5モジュレーター、例えば、MG7-CART;クローディン6、例えば、CSG-002;クローディン18.2、例えば、LB-1904;クロロトキシン、例えば、CLTX-CART;EBV標的、例えば、CMD-003;MUC16EGFR、例えば、自家4H11-28z/fIL-12/EFGRt T細胞;エンドヌクレアーゼ、例えば、PGN-514、PGN-201;エプスタインバーウイルス特異的Tリンパ球、例えば、TT-10;エプスタインバー核抗原1/潜在膜タンパク質1/分泌タンパク質BARF1モジュレーター、例えば、TT-10X;Erbb2、例えば、CST-102、CIDeCAR;ガングリオシド(GD2)、例えば、4SCAR-GD2;ガンマデルタT細胞、例えば、ICS-200;葉酸加水分解酵素1(FOLH1、グルタミン酸カルボキシペプチダーゼII、PSMA;NCBI遺伝子ID:2346)、例えば、CIK-CAR.PSMA、CART-PSMA-TGFβRDN、P-PSMA-101;グリピカン-3(GPC3)、例えば、TT-16、GLYCAR;ヘモグロビン、例えば、PGN-236;肝細胞成長因子受容体、例えば、抗cMet RNA CAR T;HLAクラスI抗原A-2アルファモジュレーター、例えば、FH-MCVA2TCR;HLAクラスI抗原A-2アルファ/黒色腫関連抗原4モジュレーター、例えば、ADP-A2M4CD8;HLA抗原モジュレーター、例えば、FIT-001、NeoTCR-P1;KITE-439などのヒトパピローマウイルスE7タンパク質(例えば、国際出願PCT/US2015/033129号参照);ICAM-1モジュレーター、例えば、AIC-100;免疫グロブリンガンマFc受容体III、例えば、ACTR087;IL-12、例えば、DC-RTS-IL-12;IL-12アゴニスト/ムチン16、例えば、JCAR-020;IL-13アルファ2、例えば、MB-101;PRGN-3006、ALT-803などのIL-15受容体アゴニスト;インターロイキン-15/Fc融合タンパク質(例えば、XmAb24306)、組換えインターロイキン-15(例えば、AM0015、NIZ-985)、ペグ化IL-15(例えば、NKTR-255);IL-2、例えば、CST-101;インターフェロンアルファリガンド、例えば、自家腫瘍細胞ワクチン+全身性CpG-B+IFN-アルファ(がん);K-Ras GTPアーゼ、例えば、抗KRAS G12V mTCR細胞療法;神経細胞接着分子L1 L1CAM(CD171)、例えば、JCAR-023;潜在膜タンパク質1/潜在膜タンパク質2、例えば、Ad5f35-LMPd1-2形質導入自家樹状細胞;MART-1黒色腫抗原モジュレーター、例えば、MART-1 F5 TCR遺伝子操作PBMC;黒色腫関連抗原10、例えば、MAGE-A10C796T MAGE-A10 TCR;KITE-718などの黒色腫関連抗原3/黒色腫関連抗原6(MAGE A3/A6)(例えば、国際出願PCT/US2013/059608号を参照されたい);メソテリン、例えば、CSG-MESO、TC-210;ムチン1モジュレーター、例えば、ICTCAR-052、Tn MUC-1 CAR-T、ICTCAR-053;抗MICA/MICB、例えば、CYAD-02;NKG2D、例えば、NKR-2;Ntrkr1チロシンキナーゼ受容体、例えば、JCAR-024;PRAMET細胞受容体、例えば、BPX-701;前立腺幹細胞抗原モジュレーター、例えば、MB-105;ラウンドアバウトホモログ1モジュレーター、例えば、ATCG-427;ペプチドグリカン認識タンパク質モジュレーター、例えば、Tag-7遺伝子改変自家腫瘍細胞ワクチン;PSMA-CAR T細胞療法((レンチウイルスベクター、去勢抵抗性前立腺がん)などのPSMA;SLAMファミリーメンバー7モジュレーター、例えば、IC9-Luc90-CD828Z;TGFベータ受容体モジュレーター、例えば、DNR.NPC T細胞;Tリンパ球、例えば、TT-12;Tリンパ球刺激因子、例えば、ATL-001;TSH受容体モジュレーター、例えば、ICTCAR-051;LN-144、LN-145などの腫瘍浸潤リンパ球;及び/又は、JTCR-016、WT1-CTL、ASP-7517などのWilms腫瘍タンパク質が挙げられるが、これらに限定されない。
【0216】
MCL1アポトーシス調節因子、BCL2ファミリーメンバー(MCL1)阻害剤
様々な実施形態では、本明細書に記載の抗CD47剤又は抗SIRPα剤は、MCL1アポトーシス調節因子、BCL2ファミリーメンバー(MCL1、TM;EAT;MCL1L;MCL1S;Mcl-1;BCL2L3;MCL1-ES;bcl2-L-3;mcl1/EAT;NCBI遺伝子ID:4170)の阻害剤と組み合わされる。MCL1阻害剤の例としては、AMG-176、AMG-397、S-64315、及びAZD-5991、483-LM、A-1210477、UMI-77、JKY-5-037、並びに国際公開第2018183418号、国際公開第2016033486号、国際公開第2019222112号、及び国際公開第2017147410号に記載されたものが挙げられる。
【0217】
サイトカイン誘導性SH2含有タンパク質(CISH)阻害剤
様々な実施形態では、本明細書に記載される、CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤(例えば、マグロリマブ)、及び抗Trop-2 ADC(例えば、サシツズマブゴビテカン)は、サイトカイン誘導性SH2含有タンパク(CISH;CIS;G18;SOCS;CIS-1;BACTS2;NCBI遺伝子ID:1154)の阻害剤と更に組み合わされる。CISH阻害剤の例としては、国際公開第2017100861号、国際公開第2018075664号及び国際公開第2019213610号に記載されているものが挙げられる。
【0218】
遺伝子エディタ
様々な実施形態では、本明細書に記載される、CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤(例えば、マグロリマブ)、及び抗Trop-2 ADC(例えば、サシツズマブゴビテカン)は、遺伝子エディタと更に組み合わされる。同時投与され得る例示的な遺伝子エディティング系としては、限定されるものではないが、CRISPR/Cas9系、ジンクフィンガーヌクレアーゼ系、TALEN系、ホーミングエンドヌクレアーゼ系(例えば、ARCUS)、及びホーミングメガヌクレアーゼ系が挙げられる。
【0219】
不特定の標的を有する他の薬物
様々な実施形態では、本明細書に記載される、CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤(例えば、マグロリマブ)及び抗Trop-2 ADC(例えば、サシツズマブゴビテカン)は、ヒト免疫グロブリン(10%の液体製剤)、Cuvitru(ヒト免疫グロブリン(20%の溶液)、レボホリネート二ナトリウム、IMSA-101、BMS-986288、IMUNO BGC Moreau RJ、R-OKY-034F、GP-2250、AR-23、カルシウムレボホリネート、ポルフィマーナトリウム、RG6160、ABBV-155、CC-99282、カルムスチンを有するポリフェプロザン20、Veregen、ガドキセト酸二ナトリウム、ガドブトロール、ガドテル酸メグルミン、ガドテリドール、99mTc-セスタミビ、ポマリドミド、パシバニル(pacibanil)、及び/又は、バルルビシンと更に組み合わされる。
【0220】
例示的な併用療法
様々な実施形態では、本明細書に記載される、CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤(例えば、マグロリマブ)及び抗Trop-2 ADC(例えば、サシツズマブゴビテカン)は、Trop-2陽性固形がんを治療するための標準治療レジメンと更に組み合わされる。
【0221】
乳がん併用療法
乳がんの治療に使用される治療剤には、アルブミン結合パクリタキセル、アナストロゾール、アテゾリズマブ、カペシタビン、カルボプラチン、シスプラチン、シクロホスファミド、ドセタキセル、ドキソルビシン、エピルビシン、エベロリムス、エキセメスタン、フルオロウラシル、フルベストラント、ゲムシタビン、イキサベピロン、ラパチニブ、レトロゾール、メトトレキサート、ミトキサントロン、パクリタキセル、ペグ化リポソームドキソルビシン、ペルツズマブ、タモキシフェン、トレミフェン、トラスツズマブ、ビノレルビン、及びそれらの任意の組み合わせが含まれる。いくつかの実施形態では、乳がん(例えば、HR+/-/HER2+/-)を治療するために使用される治療剤としては、トラスツズマブ(HERCEPTIN(登録商標))、ペルツズマブ(PERJETA(登録商標))、ドセタキセル、カルボプラチン、パルボシクリブ(IBRANCE(登録商標))、レトロゾール、トラスツズマブエムタンシン(KADCYLA(登録商標))、フルベストラント(FASLODEX(登録商標))、オラパリブ(LYNPARZA(登録商標))、エリブリン、ツカチニブ、カペシタビン、ラパチニブ、エベロリムス(AFINITOR(登録商標))、エキセメスタン、メシル酸エリブリン(HALAVEN(登録商標))、及びそれらの組み合わせが挙げられる。いくつかの実施形態では、乳がんを治療するために使用される治療剤としては、トラスツズマブ+ペルツズマブ+ドセタキセル、トラスツズマブ+ペルツズマブ+ドセタキセル+カルボプラチン、パルボシクリブ+レトロゾール、ツカチニブ+カペシタビン、ラパチニブ+カペシタビン、パルボシクリブ+フルベストラント、又はエベロリムス+エキセメスタンが挙げられる。いくつかの実施形態では、乳がんを治療するために使用される治療剤としては、トラスツズマブデルクステカン(ENHERTU(登録商標))、ダトポタマブデルクステカン(DS-1062)、エンフォルツムマブベドチン(PADCEV(登録商標))、バリキサフォルチド、エラセストラント、又はそれらの組み合わせが挙げられる。いくつかの実施形態では、乳がんを治療するために使用される治療剤としては、バリキサフォルチド+エリブリンが挙げられる。
【0222】
トリプルネガティブ乳がん(Triple Negative Breast Cancer、TNBC)併用療法
TNBCの治療に使用される治療剤には、アテゾリズマブ、シクロホスファミド、ドセタキセル、ドキソルビシン、エピルビシン、フルオロウラシル、パクリタキセル、及びそれらの組み合わせが含まれる。いくつかの実施形態では、TNBCを治療するために使用される治療剤としては、オラパリブ(LYNPARZA(登録商標))、アテゾリズマブ(TECENTRIQ(登録商標))、パクリタキセル若しくはnab-パクリタキセル(ABRAXANE(登録商標))、エリブリン、ベバシズマブ(AVASTIN(登録商標))、カルボプラチン、ゲムシタビン、メシル酸エリブリン(HALAVEN(登録商標))、ペンブロリズマブ(KEYTRUDA(登録商標))、シスプラチン、ドキソルビシン、エピルビシン、又はこれらの組み合わせが挙げられる。いくつかの実施形態では、TNBCを治療するための治療剤としては、アテゾリズマブ+パクリタキセル、ベバシズマブ+パクリタキセル、カルボプラチン+パクリタキセル、カルボプラチン+ゲムシタビン、又はパクリタキセル+ゲムシタビンが挙げられる。いくつかの実施形態では、TNBCを治療するために使用される治療剤としては、エリヤスパーゼ、カピバセルチブ、アルペリシブ、ルカパリブ+ニボルマブ、アテゾルマブ(atezolumab)+パクリタキセル+ゲムシタビン+カペシタビン+カルボプラチン、イパタセルチブ+パクリタキセル、ラジラツズマブベドチン+ペンブロリマブ、デュルバルマブ+DS-8201a、トリラシクリブ+ゲムシタビン+カルボプラチンが挙げられる。いくつかの実施形態では、TNBCを治療するために使用される治療剤としては、トラスツズマブデルクテカン(ENHERTU(登録商標))、ダトポタマブデルクステカン(DS-1062)、エンフォルツマブベドチン(PADCEV(登録商標))、バリキサフォルチド、アダグロキサドシモレニン、ネリペピムト-s(NEUVAX(登録商標))、ニボルマブ(OPDIVO(登録商標))、ルカパリブ、トリパリマブ(TUOYI(登録商標))、カムレリズマブ、カピバセルチブ、デュルバルマブ(IMFINZI(登録商標))、及びそれらの組み合わせが挙げられる。いくつかの実施形態では、TNBCを治療するために使用される治療剤としては、ニボルマブ+ルカパリブ、ベバシズマブ(AVASTIN(登録商標))+化学療法、トリパリマブ+パクリタキセル、トリパリマブ+アルブミン結合パクリタキセル、カムレリズマブ+化学療法、ペンブロリズマブ+化学療法、バリキサフォルチド+エリブリン、デュルバルマブ+トラスツズマブデルクステカン、デュルバルマブ+パクリタキセル、又はカピバセルチブ+パクリタキセルが挙げられる。
【0223】
膀胱がん併用療法
膀胱がんを治療するために使用される治療剤としては、ダトポタマブデルクステカン(DS-1062)、トラスツズマブデルクステカン(ENHERTU(登録商標))、エルダフィチニブ、エガネリシブ、レンバチニブ、ベムペガルデスロイキン(NKTR-214)、又はそれらの組み合わせが挙げられる。いくつかの実施形態では、膀胱がんを治療するために使用される治療剤としては、エガネリシブ+ニボルマブ、ペンブロリズマブ(KEYTRUDA(登録商標))+エンフォルツムマブベドチン(PADCEV(登録商標))、ニボルマブ+イピリムマブ、デュラバルマブ+トレメリムマブ、レンバチニブ+ペンブロリズマブ、エンフォルツムマブベドチン(PADCEV(登録商標))+ペンブロリズマブ、及びベムペガルデスロイキン+ニボルマブが挙げられる。
【0224】
結腸直腸がん(CRC)併用療法
CRCを治療するために使用される治療剤としては、ベバシズマブ、カペシタビン、セツキシマブ、フルオロウラシル、イリノテカン、ロイコボリン、オキサリプラチン、パニツムマブ、ziv-アフリベルセプト、及びそれらの任意の組み合わせが挙げられる。いくつかの実施形態では、CRCを治療するために使用される治療剤としては、ベバシズマブ(AVASTIN(登録商標))、ロイコボリン、5-FU、オキサリプラチン(FOLFOX)、ペンブロリズマブ(KEYTRUDA(登録商標))、FOLFIRI、レゴラフェニブ(STIVARGA(登録商標))、アフリベルセプト(ZALTRAP(登録商標))、セツキシマブ(ERBITUX(登録商標))、Lonsurf(ORCANTAS(登録商標))、XELOX、FOLFOXIRI、又はそれらの組み合わせが挙げられる。いくつかの実施形態では、CRCを治療するために使用される治療剤としては、ベバシズマブ+ロイコボリン+5-FU+オキサリプラチン(FOLFOX)、ベバシズマブ+FOLFIRI、ベバシズマブ+FOLFOX、アフリベルセプト+FOLFIRI、セツキシマブ+FOLFIRI、ベバシズマブ+XELOX、及びベバシズマブ+FOLFOXIRIが挙げられる。いくつかの実施形態では、CRCを治療するために使用される治療剤は、ビニメチニブ+エンコラフェニブ+セツキシマブ、トラメチニブ+ダブラフェニブ+パニツムマブ、トラスツズマブ+ペルツズマブ、ナパブカシン+FOLFIRI+ベバシズマブ、ニボルマブ+イピリムマブが挙げられる。
【0225】
食道及び食道胃接合部がん併用療法
食道がん及び食道胃接合部がんを治療するために使用される治療剤としては、カペシタビン、カルボプラチン、シスプラチン、ドセタキセル、エピルビシン、フルオロピリミジン、フルオロウラシル、イリノテカン、ロイコボリン、オキサリプラチン、パクリタキセル、ラムシルマブ、トラスツズマブ、及びそれらの任意の組み合わせが挙げられる。いくつかの実施形態では、食道胃接合部がん(gastroesophageal junction cancer、GEJ)を治療するために使用される治療剤としては、ハーセプチン、シスプラチン、5-FU、ラミクリマブ(ramicurimab)、又はパクリタキセルが挙げられる。いくつかの実施形態では、GEJがんを治療するために使用される治療剤としては、ALX-148、AO-176、又はIBI-188が挙げられる。
【0226】
胃がん併用療法
胃がんを治療するために使用される治療剤としては、カペシタビン、カルボプラチン、シスプラチン、ドセタキセル、エピルビシン、フルオロピリミジン、フルオロウラシル、イリノテカン、ロイコボリン、マイトマイシン、オキサリプラチン、パクリタキセル、ラムシルマブ、トラスツズマブ、及びそれらの任意の組み合わせが挙げられる。
【0227】
頭頸部がん併用療法
頭頸部がんを治療するために使用される治療剤としては、アファチニブ、ブレオマイシン、カペシタビン、カルボプラチン、セツキシマブ、シスプラチン、ドセタキセル、フルオロウラシル、ゲムシタビン、ヒドロキシ尿素、メトトレキサート、ニボルマブ、パクリタキセル、ペンブロリズマブ、ビノレルビン、及びそれらの任意の組み合わせが挙げられる。
【0228】
頭頸部扁平上皮がん(head and neck squamous cell carcinoma、HNSCC)を治療するために使用される治療剤としては、ペンブロリズマブ、カルボプラチン、5-FU、ドセタキセル、セツキシマブ(Erbitux(登録商標))、シスプラチン、ニボルマブ(OPDIVO(登録商標))、及びそれらの組み合わせが挙げられる。いくつかの実施形態では、HNSCCを治療するために使用される治療剤としては、ペンブロリズマブ+カルボプラチン+5-FU、セツキシマブ+シスプラチン+5-FU、セツキシマブ+カルボプラチン+5-FU、シスプラチン+5-FU、及びカルボプラチン+5-FUが挙げられる。いくつかの実施形態では、HNSCCを治療するために使用される治療剤としては、デュルバルマブ、デュルバルマブ+トレメリムマブ、ニボルマブ+イピリムマブ、ロバロイセル、ペンブロリズマブ、ペンブロリズマブ+エパカドスタット、GSK3359609+ペンブロリズマブ、レンバチニブ+ペンブロリズマブ、レチファンリマブ、レチファンリマブ+エノビツズマブ(enobituzumab)、ADU-S100+ペンブロリズマブ、エパカドスタット+ニボルマブ+イピリムマブ/リリルマブが挙げられる。
【0229】
非小細胞肺がん併用療法
非小細胞肺がん(NSCLC)の治療に使用される治療剤には、アファチニブ、アルブミン結合パクリタキセル、アレクチニブ、アテゾリズマブ、ベバシズマブ、ベバシズマブ、カボザンチニブ、カルボプラチン、シスプラチン、クリゾチニブ、ダブラフェニブ、ドセタキセル、エルロチニブ、エトポシド、ゲムシタビン、ニボルマブ、パクリタキセル、ペンブロリズマブ、ペメトレキセド、ラムシルマブ、トラメチニブ、トラスツズマブ、バンデタニブ、ベムラフェニブ、ビンブラスチン、ビノレルビン、及びこれらの任意の組み合わせが含まれる。いくつかの実施形態では、NSCLCを治療するために使用される治療剤としては、アレクチニブ(ALECENSA(登録商標))、ダブラフェニブ(TAFINLAR(登録商標))、トラメチニブ(MEKINIST(登録商標))、オシメルチニブ(TAGRISSO(登録商標))、エントレクチニブ(TARCEVA(登録商標))、クリゾチニブ(XALKORI(登録商標))、ペンブロリズマブ(KEYTRUDA(登録商標))、カルボプラチン、ペメトレキセド(ALIMTA(登録商標))、nab-パクリタキセル(ABRAXANE(登録商標))、ラムシルマブ(CYRAMZA(登録商標))、ドセタキセル、ベバシズマブ(AVASTIN(登録商標))、ブリガチニブ、ゲムシタビン、シスプラチン、アファチニブ(GILOTRIF(登録商標))、ニボルマブ(OPDIVO(登録商標))、ゲフィニチブ(IRESSA(登録商標))、及びそれらの組み合わせが挙げられる。いくつかの実施形態では、NSCLCを治療するために使用される治療剤としては、ダブラフェニブ+トラメチニブ、ペンブロリズマブ+カルボプラチン+ペメトレキセド、ペンブロリズマブ+カルボプラチン+nab-パクリタキセル、ラムシルマブ+ドセタキセル、ベバシズマブ+カルボプラチン+ペメトレキセド、ペンブロリズマブ+ペメトレキセド+カルボプラチン、シスプラチン+ペメトレキセド、ベバシズマブ+カルボプラチン+nab-パクリタキセル、シスプラチン+ジェムザール、ニボルマブ+ドセタキセル、カルボプラチン+ペメトレキセド、カルボプラチン+nab-パクリタキセル、又はペメトレキセド+シスプラチン+カルボプラチンが挙げられる。いくつかの実施形態では、NSCLCに使用される治療剤としては、ダトポタマブデルクステカン(DS-1062)、トラスツズマブデルクステカン(ENHERTU(登録商標))、エンフォルツマブベドチン(PADCEV(登録商標))、デュルバルマブ、カナキヌマブ、セミプリマブ、ノガペンデキンアルファ、アベルマブ、チラゴルマブ、ドンバナリマブ、ビボストリマブ、オシペルリマブ、又はそれらの組み合わせが挙げられる。いくつかの実施形態では、NSCLCを治療するために使用される治療剤としては、ダトポタマブデルクステカン+ペンブロリズマブ、ダトポタマブデルクステカン+デュルバルマブ、デュルバルマブ+トレメリムマブ、ペンブロリズマブ+レンバチニブ+ペメトレキセド、ペンブロリズマブ+オラパリブ、ノガペンデキンアルファ(N-803)+ペンブロリズマブ、チラゴルマブ+アテゾリズマブ、ビボストリマブ+ペンブロリズマブ、又はオシペルリマブ+チスレリズマブが挙げられる。
【0230】
小細胞肺がん併用療法
小細胞肺がん(SCLC)の治療に使用される治療剤には、アテゾリズマブ、ベンダムスタイム、カルボプラチン、シスプラチン、シクロホスファミド、ドセタキセル、ドキソルビシン、エトポシド、ゲムシタビン、イピリムマブ、イリノテカン、ニボルマブ、パクリタキセル、テモゾロミド、トポテカン、ビンクリスチン、ビノレルビン、及びそれらの任意の組み合わせが含まれる。いくつかの実施形態では、SCLCを治療するために使用される治療剤としては、アテゾリズマブ、カルボプラチン、シスプラチン、エトポシド、パクリタキセル、トポテカン、ニボルマブ、デュルバルマブ、トリラシクリブ、又はそれらの組み合わせが挙げられる。いくつかの実施形態では、SCLCを治療するために使用される治療剤としては、アテゾリズマブ+カルボプラチン+エトポシド、アテゾリズマブ+カルボプラチン、アテゾリズマブ+エトポシド、又はカルボプラチン+パクリタキセルが挙げられる。
【0231】
卵巣がん併用療法
卵巣がんを治療するために使用される治療剤としては、5-フルオロウラシル、アルブミン結合パクリタキセル、アルトレタミン、アナストロゾール、ベバシズマブ、カペシタビン、カルボプラチン、シスプラチン、シクロホスファミド、ドセタキセル、ドキソルビシン、エトポシド、エクセメスタン、ゲムシタビン、イホスファミド、イリノテカン、レトロゾール、酢酸ロイプロリド、リポソームドキソルビシン、酢酸メゲストロール、メルファラン、オラパリブ、オキサリプラチン、パクリタキセル、パゾパニブ、ペメトレキセド、タモキシフェン、トポテカン、ビノレルビン、及びそれらの任意の組み合わせが挙げられる。
【0232】
膵臓がん併用療法
膵臓がんを治療するために使用される治療剤としては、5-FU、ロイコボリン、オキサリプラチン、イリノテカン、ゲムシタビン、nab-パクリタキセル(ABRAXANE(登録商標))、FOLFIRINOX、及びそれらの組み合わせが挙げられる。いくつかの実施形態では、膵臓がんを治療するために使用される治療剤としては、5-FU+ロイコボリン+オキサリプラチン+イリノテカン、5-FU+ナノリポソーム型イリノテカン、ロイコボリン+ナノリポソーム型イリノテカン、及びゲムシタビン+nab-パクリタキセルが挙げられる。
【0233】
前立腺がん併用療法
前立腺がんを治療するために使用される治療剤としては、エンザルタミド(XTANDI(登録商標))、ロイプロリド、トリフルリジン、チピラシル(LONSURF(登録商標))、カバジタキセル、プレドニゾン、アビラテロン(ZYTIGA(登録商標))、ドセタキセル、ミトザントロン、ビカルタミド、LHRH、フルタミド、ADT、サビザブリン(Veru-111)、及びそれらの組み合わせが挙げられる。いくつかの実施形態では、前立腺がんを治療するために使用される治療剤としては、エンザルタミド+ロイプロリド、トリフルリジン+チピラシル(LONSURF(登録商標))、カバジタキセル+プレドニゾン、アビラテロン+プレドニゾン、ドセタキセル+プレドニゾン、ミトキサントロン+プレドニゾン、ビカルタミド+LHRH、フルタミド+LHRH、ロイプロリド+フルタミド、及びアビラテロン+プレドニゾン+ADTが挙げられる。
【0234】
追加の例示された併用療法
いくつかの実施形態では、本明細書に記載される、CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤(例えば、マグロリマブ)及び抗Trop-2 ADC(例えば、サシツズマブゴビテカン)は、PI3K阻害剤、FLT3Rアゴニスト、PD-1アンタゴニスト、PD-L1アンタゴニスト、MCL1阻害剤、CCR8結合剤、HPK1アンタゴニスト、DGKα阻害剤、CISH阻害剤、PARP-7阻害剤、Cbl-b阻害剤、KRAS阻害剤(例えば、KRAS G12C又はG12D阻害剤)、KRAS分解剤、ベータ-カテニン分解剤、ヘリオース分解剤、CD73阻害剤、アデノシン受容体アンタゴニスト、TIGITアンタゴニスト、TREM1結合剤、TREM2結合剤、CD137アゴニスト、GITR結合剤、OX40結合剤及びCAR-T細胞療法から選択される1つ以上治療剤と同時投与される。
【0235】
いくつかの実施形態では、本明細書に記載される、CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤(例えば、マグロリマブ)及び抗Trop-2 ADC(例えば、サシツズマブゴビテカン)は、PI3Kδ阻害剤(例えば、イデアリシブ(idealisib))、FLT3L-Fc融合タンパク質(例えば、GS-3583)、抗PD-1抗体(ペンブロリズマブ、ニボルマブ、ジンベレリマブ(zimberelimab))、小分子PD-L1阻害剤(例えば、GS-4224)、抗PD-L1抗体(例えば、アテゾリズマブ、アベルマブ)、小分子MCL1阻害剤(例えば、GS-9716)、小分子HPK1阻害剤(例えば、GS-6451)、HPK1分解剤(PROTAC;例えば、ARV-766)、小分子DGKα阻害剤、小分子CD73阻害剤(例えば、クエムリクルスタット(AB680))、抗CD73抗体(例えば、オレクルマブ)、デュアルA2a/A2bアデノシン受容体アンタゴニスト(例えば、エトルマデナント(AB928))、抗TIGIT抗体(例えば、チラゴルマブ、ビボストリマブ、ドムバナリマブ、AB308)、抗TREM1抗体(例えば、PY159)、抗TREM2抗体(例えば、PY314)、CD137アゴニスト(例えば、AGEN-2373)、GITR/OX40結合剤(例えば、AGEN-1223)、及びCAR-T細胞療法(例えば、アキシカブタジンシロロイセル、ブレクスカブタジンオートロイセル、チサゲンレクロイセル)から選択される1つ以上の治療剤と同時投与される。
【0236】
いくつかの実施形態では、本明細書に記載される、CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤(例えば、マグロリマブ)及び抗Trop-2 ADC(例えば、サシツズマブゴビテカン)は、イデアリシブ、GS-3583、ジンベレリマブ、GS-4224、GS-9716、GS-6451、クエムリクルスタット(AB680)、エトルマデナント(AB928)、ドムバナリマブ、AB308、PY159、PY314、AGEN-1223、AGEN-2373、アキシカブタジンシロロイセル及びブレクスカブタジンオートロイセルから選択される1つ以上の治療剤と同時投与される。
【0237】
5.投薬及びスケジューリング
本明細書に記載の方法は、治療有効用量の組成物、例えば、治療有効用量のCD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤、及び治療有効用量の抗Trop-2 ADCの投与を含む。
【0238】
組成物は、上記のように、標的細胞を実質的に排除するのに十分な量で患者に投与される。これを達成するのに十分な量は、全生存率の改善を提供し得る「治療有効用量」として定義される。「治療有効量」という用語は、疾患(例えば、本明細書に記載されるがん)の症状を改善するのに有効な量である。治療有効量は、予防が療法と考えられる場合、「予防有効量」であり得る。組成物の単回又は複数回投与は、必要とされ、患者に許容される投与量及び頻度に応じて施され得る。治療に使用される特定の用量は、哺乳動物の病状及び病歴、並びに年齢、体重、性別、投与経路、効率などの他の要因に依存し得る。
【0239】
いくつかの実施形態では、本明細書に記載される、CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤、及び抗Trop-2 ADCの、任意選択で、本明細書に記載される、1つ以上の追加の治療剤との併用治療量は、(i)疾患細胞の数を低減する;(ii)腫瘍サイズを縮小させる;(iii)末梢器官への疾患細胞浸潤を阻害、抑制、ある程度遅滞、好ましくは停止させる;(iv)腫瘍転移を阻害する(例えば、ある程度遅滞、好ましくは停止);(v)腫瘍成長を阻害する;(vi)腫瘍の出現及び/若しくは再発を防止又は遅延させる;並びに/又は、(vii)がん若しくは骨髄増殖性疾患と関連する症状の1つ以上をある程度軽減することができる。いくつかの実施形態では、本明細書に記載される、CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤、及び抗Trop-2 ADCの、任意選択で、本明細書に記載される、1つ以上の追加の治療剤との併用治療量は、(i)がん細胞の減少させる;(ii)腫瘍サイズを縮小させる;(iii)末梢器官へのがん細胞浸潤を阻害、抑制、ある程度遅滞、好ましくは停止させる;(iv)腫瘍転移を阻害する(例えば、ある程度遅滞、好ましくは停止);(v)腫瘍成長を阻害する;(vi)腫瘍の出現及び/若しくは再発を防止又は遅延させる、並びに/又は、(vii)がんと関連する症状の1つ以上をある程度軽減することができる。様々な実施形態では、この量は、がんの症状の1つ以上を、改善、緩和、軽減、及び/又は遅延させるのに十分である。
【0240】
「増加した」又は「増強された」量(例えば、がん細胞増殖又は増加、抗腫瘍応答、がん細胞転移に関して)とは、本明細書に記載の量又はレベルの、1.1、1.2、1.3、1.4、1.5、1.6、1.7、1.8、1.9、2、2.5、3、3.5、4、4.5、5、6、7、8、9、10、15、20、30、40、又は50倍以上(例えば、100、500、1000倍)(1より大きい全ての整数及びその間の小数点、例えば2.1、2.2、2.3、2.4等を含む)である増加を指す。これはまた、本明細書に記載の量又はレベルの、少なくとも10%、少なくとも20%、少なくとも30%、少なくとも40%、少なくとも50%、少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも80%、少なくとも90%、少なくとも100%、少なくとも150%、少なくとも200%、少なくとも500%、又は少なくとも1000%の増加も含み得る。
【0241】
「減少した」又は「低減された」又は「より少ない」量(例えば、腫瘍サイズ、がん細胞増殖又は成長に関して)とは、本明細書に記載される量又はレベルの、約1.1、1.2、1.3、1.4、1.5、1.6 1.7、1.8、1.9、2、2.5、3、3.5、4、4.5、5、6、7、8、9、10、15、20、30、40、又は50倍以上(例えば、100、500、1000倍)(1より大きい全ての整数及びその間の小数点、例えば1.5、1.6、1.7、1.8等を含む)である減少を指す。これはまた、本明細書に記載の量又はレベルの、少なくとも10%、少なくとも20%、少なくとも30%、少なくとも40%、少なくとも50%、少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも80%、又は少なくとも90%、少なくとも100%、少なくとも150%、少なくとも200%、少なくとも500%、又は少なくとも1000%の減少も含み得る。様々な実施形態では、腫瘍量は線形二次元法を使用して決定される(例えば、Response Evaluation Criteria in Solid Tumors(RECIST)v1.1(Eisenhauer,et al.,Eur J Cancer.(2009)45(2):228-47)。様々な実施形態では、腫瘍量は、体積分析(例えば、ポジトロン放出断層撮影(PET)/コンピュータ断層撮影(CT)スキャン)を使用して決定される。例えば、Paydary,et al.,Mol Imaging Biol.(2019)21(1):1-10;Li,et al.,AJR Am J Roentgenol.(2021)217(6):1433-1443;及びKerner,et al.,EJNMMI Res.(2016)Dec;6(1):33を参照されたい。
【0242】
本明細書で使用される場合、「抗腫瘍効果」は、腫瘍体積の減少、腫瘍細胞の数の減少、腫瘍細胞増殖の減少、転移の数の減少、全生存期間又は無増悪生存期間の増加、平均余命の延長、又は腫瘍に関連する様々な生理学的症状の改善として提示され得る生物学的効果を指す。抗腫瘍効果はまた、腫瘍の発生又は再発、例えば、寛解後の再発の予防を指し得る。
【0243】
がんの治療のための組み合わせ薬剤の有効用量は、投与手段、標的部位、患者の生理学的状態、患者がヒト若しくは動物であるか、投与される他の投薬、及び治療が予防的若しくは治療的であるかどうかを含む、多くの異なる因子に応じて変化する。通常、患者はヒトであるが、非ヒト哺乳動物、例えば、イヌ、ネコ、ウマなどのコンパニオンアニマル、非ヒト霊長類、ウサギ、マウス、ラットなどの実験動物も治療され得る。治療用量は、安全性及び有効性を最適化するために設定され得る。
【0244】
抗CD47抗体の治療有効用量は、使用される特定の薬剤に依存し得るが、通常、約10mg/kg体重以上(例えば、約10mg/kg以上、約15mg/kg以上、約20mg/kg以上、約25mg/kg以上、約30mg/kg以上、約35mg/kg以上、約40mg/kg以上、約45mg/kg以上、約50mg/kg以上、又は約55mg以上、又は約60mg/kg以上、又は約65mg以上、又は約70mg/kg以上)、又は約10mg/kg~、約15mg/kg~約70mg/kg(例えば、約10mg/kg~約67.5mg/kg、又は約10mg/kg~、約15mg/kg~約60mg/kg)である。
【0245】
いくつかの実施形態では、抗CD47抗体の治療有効用量は、10、15、20、25、30、35、40、45、50、55、60、65、又は67.5mg/kgである。いくつかの実施形態では、抗CD47抗体の治療有効用量は、10~60mg/kgである。いくつかの実施形態では、抗CD47抗体の治療有効用量は、10~67.5mg/kgである。いくつかの実施形態では、抗CD47抗体は、体重1kg当たり少なくとも10~30、20~30、15~60、30~60、10、15、20、30、40、45、50、又は60mgの抗体の用量で投与される。
【0246】
抗CD47抗体の治療用量は、一定用量であり得る。例えば、特定の対象の体重に関係なく、一定用量を投与することができる。代替的に、一定用量は、特定の重量範囲内にある特定の対象の体重、例えば、100kg以下の第1の範囲、又は100kgを超える第2の範囲に基づいて与えられ得る。一定用量は、例えば、1000~5000、2000~4000、2000~3500、2400~3500、1000、1100、1200、1300、1400、1500、1600、1700、1800、1900、2000、2100、2200、2300、2400、2500、2600、2700、2800、2900、3000、3100、3200、3300、3400、3500、3600、3700、3800、3900、4000、4100、4200、4300、4400、4500、4600、4700、4800、4900、5000mg、又はそれらの中間数のmgであり得る。
【0247】
方法は、プライマー剤を対象に投与する工程と、続いて治療有効用量の抗CD47を対象に投与する工程と、を含み得る。いくつかの実施形態では、治療有効用量を投与する工程は、プライマー剤の投与を開始して、少なくとも約3日(例えば、少なくとも約4日、少なくとも約5日、少なくとも約6日、少なくとも約7日、少なくとも約8日、少なくとも約9日、又は少なくとも約10日)後に行われる。この期間は、例えば、個体による増強された網状赤血球産生を提供するのに十分である。いくつかの実施形態では、抗CD47剤は、単離された抗CD47抗体である。
【0248】
治療有効用量の抗CD47の投与は、多くの異なる方法で達成することができる。場合によっては、プライマー剤が投与された後、2種類以上の治療有効用量が投与される。治療有効用量の適切な投与は、単一用量の投与を伴い得るか、又は毎日、週2回、毎週、2週間に1回、1ヶ月に1回、毎年などの用量の投与を伴い得る。場合によっては、治療有効用量は、2つ以上の漸増濃度の用量(すなわち、用量を増加させる)として投与され、(i)用量の全てが、治療用量であるか、又は(ii)治療用量以下(又は2つ以上の治療用量以下)が最初に与えられ、治療用量が、当該漸増によって達成される。漸増濃度(すなわち、用量を増加させる)を例示するための1つの非限定的な例として、治療有効用量を毎週投与することができ、治療用量以下(例えば、10mg/kg未満の用量、例えば、5mg/kg、4mg/kg、3mg/kg、2mg/kg、又は1mg/kg)で始まり、その後の各用量は、治療用量(例えば、15mg/kg、30mg/kg、45mg/kg、60mg/kg)に達するまで特定の増分(例えば、5mg/kg、10mg/kg、15mg/kg)だけ、又は様々な増分だけ増加させることができ、その時点で、投与を停止するか、又は1つ以上の追加の治療用量(例えば、継続治療用量、又は漸増治療用量、例えば、15mg/kg、30mg/kg、45mg/kg、60mg/kgの用量)で継続することができる。漸増濃度(すなわち、用量を増加させる)を例示するための別の非限定的な例として、治療有効用量を毎週投与することができ、1つ以上の比較的低い治療用量(例えば、10mg/kg、15mg/kg、又は30mg/kgの用量)で始まり、その後の各用量は、比較的高い治療用量(例えば、30mg/kg、45mg/kg、60mg/kg、100mg/kgなど)に達するまで特定の増分(例えば、10mg/kg又は15mg/kg)だけ、又は様々な増分だけ増加させることができ、その時点で、投与を停止するか、又は継続することができる(例えば、1つ以上の継続又は漸増治療用量、例えば、30mg/kg、45mg/kg、60mg/kg、100mg/kgの用量)。様々な実施形態では、比較的低い治療用量は、より頻繁に投与され(例えば、2つ以上の15mg/kgの用量が毎週投与される(Q1W)か、又は2つ以上の30mg/kgの用量が2週間毎に投与され(Q2W))、比較的高い治療用量は、より少ない頻度で投与される(例えば、2つ以上の45mg/kgの用量が3週間毎に投与される(Q3W)か、又は2つ以上の60mg/kgの用量が毎月又は4週間毎に投与される(Q4W))。いくつかの実施形態では、治療有効用量の投与は連続注入であり得、用量は経時的に変化(例えば、漸増)し得る。
【0249】
投与される組成物の特定の血清レベルを達成及び/又は維持するために必要な用量は、投与間隔の時間に比例し、投与される用量に反比例する。したがって、投与の頻度が増加するにつれて、必要な用量は減少する。投与戦略の最適化は、当業者によって容易に理解され、実施されるであろう。例示的な治療レジメンは、2週毎に1回、又は1ヶ月に1回、又は3~6ヶ月毎に1回の投与を伴う。本明細書に記載される治療物は、通常、複数回投与される。単回投与間の間隔は、週、月、又は年であり得る。間隔はまた、患者における治療物の血中レベルを測定することによって示されるように不規則であり得る。あるいは、本明細書に記載される治療物は、持続放出製剤として投与することができ、その場合、より少ない投与頻度で使用される。投与量及び頻度は、患者におけるポリペプチドの半減期に応じて変化する。いくつかの実施形態では、各単回投与間の間隔は、1週間である。いくつかの実施形態では、各単回投与間の間隔は、2週間である。いくつかの実施形態では、各単回投与間の間隔は、3週間である。いくつかの実施形態では、各単回投与間の間隔は、4週間である。いくつかの実施形態では、抗CD47抗体の各単回投与間の間隔は、1週間である。いくつかの実施形態では、抗CD47抗体の各単回投与間の間隔は、2週間である。いくつかの実施形態では、抗CD47抗体の各単回投与間の間隔は、3週間である。いくつかの実施形態では、抗CD47抗体の各単回投与間の間隔は、4週間である。いくつかの実施形態では、マグロリマブの各単回投与間の間隔は、1週間である。いくつかの実施形態では、マグロリマブの各単回投与間の間隔は、2週間である。いくつかの実施形態では、マグロリマブの各単回投与間の間隔は、3週間である。いくつかの実施形態では、マグロリマブの各単回投与間の間隔は、4週間である。
【0250】
「維持用量」は、治療有効用量であることを意図した用量である。例えば、治療有効用量を決定するための実験では、複数の異なる維持用量が異なる対象に投与され得る。したがって、維持用量の一部は治療有効用量であり得、他のものは治療用量以下であり得る。
【0251】
予防用途では、比較的低い投与量が、長期間にわたって比較的頻度が低い間隔で投与され得る。一部の患者は、生涯治療を受け続ける。他の治療用途では、比較的短い間隔で比較的高い投与量が、疾患の進行が低減又は終了するまで、好ましくは患者が疾患の症状の部分的又は完全な改善を示すまで使用されることがある。その後、患者に予防レジメンを投与することができる。
【0252】
「治療量以下の用量」という用語は、所望の臨床結果をもたらすのに十分ではない用量である。例えば、CD47若しくはSIRPα結合剤又は抗Trop-2 ADCの治療量以下の用量は、疾患状態(例えば、本明細書に記載される、Trop-2発現がんなどのがん)の進行を緩和するか、改善するか、安定化させるか、逆転するか、予防するか、緩徐化するか又は遅延させるのに十分でない量である。
【0253】
「プライミング用量」という用語又は本明細書で使用される「プライミング用量」は、治療有効用量がRBCの重度の喪失(ヘマトクリットの低減又はヘモグロビンの低減)をもたらさないように、治療有効用量の抗CD47抗体を投与するために対象をプライムする抗CD47抗体の用量を指す。抗CD47抗体の特定の適切なプライミング用量は、使用される薬剤の性質及び多数の対象特異的要因(例えば、年齢、体重など)に応じて異なり得る。抗CD47抗体の好適なプライミング用量の例としては、約0.5mg/kg~約5mg/kg、約0.5mg/kg~約4mg/kg、約0.5mg/kg~約3mg/kg、約1mg/kg~約5mg/kg、約1mg/kg~約4mg/kg、約1mg/kg~約3mg/kg、約1mg/kg、約2mg/kg、約3mg/kg、約4mg/kg、約5mg/kgが挙げられる。いくつかの実施形態では、プライミング用量は、好ましくは1mg/kgである。
【0254】
本明細書に記載される方法のいくつかの実施形態では、抗CD47抗体は、約0.5mg~約10mgの範囲、例えば、約0.5~約5mg/kgの抗体、任意選択的に、4mg/kg、3mg/kg、2mg/kg、又は1mg/kgの抗体のプライミング用量として、対象に投与される。いくつかの実施形態では、抗CD47抗体は、約20~約67.5mg/kgの抗体、任意選択で15~60mg/kgの抗体、任意選択で30~60mg/kgの抗体の範囲、任意選択で15mg/kgの抗体、20mg/kgの抗体、30mg/kgの抗体、45mg/kgの抗体、60mg/kgの抗体、又は67.5mg/kgの抗体の治療用量として対象に投与される。
【0255】
抗CD47抗体のプライミング用量は、一定のプライミング用量であり得る。例えば、特定の対象の体重に関係なく、一定のプライミング用量を投与することができる。代替的に、一定のプライミング用量は、特定の重量範囲内にある特定の対象の体重、例えば、100kg以下の第1の範囲、又は100kgを超える第2の範囲に基づいて与えられ得る。一定のプライミング用量は、例えば、10~200、50~100、80~800、80~400、80~200、70~90、75~85、10、20、30、40、50、60、70、80、90、100、110、120、130、140、150、160、170、180、190、200、240、300、320、400、500、600、700、若しくは800mg、又はそれらの中間数のmgであり得る。
【0256】
いくつかの実施形態では、有効プライミング用量のマグロリマブが提供され、ヒトの有効プライミング用量は、およそ約1mg/kg、例えば、少なくとも約0.5mg/kg~最大約5mg/kg以下、少なくとも約0.75mg/kg~約1.25mg/kg以下、少なくとも約0.95mg/kg~最大約1.05mg/kg以下であり、およそ約1mg/kgであり得る。
【0257】
いくつかの実施形態では、CD47又はSIRPα結合剤の初回用量は、少なくとも約2時間、少なくとも約2.5時間、少なくとも約3時間、少なくとも約3.5時間、少なくとも約4時間、少なくとも約4.5時間、少なくとも約5時間、少なくとも約6時間以上の時間にわたって注入される。いくつかの実施形態では、初回用量は、約2.5時間~約6時間、例えば、約3時間~約4時間の期間にわたって注入される。いくつかのそのような実施形態では、注入剤中の薬剤の用量は、約0.05mg/ml~約0.5mg/ml、例えば、約0.1mg/ml~約0.25mg/mlである。
【0258】
他の実施形態では、CD47又はSIRPα結合剤の初回用量、例えば、プライミング用量は、例えば、浸透圧ポンプ、送達パッチなどの連続融合によって投与され、ここで、用量は、少なくとも約6時間、少なくとも約12時間、少なくとも約24時間、少なくとも約2日間、少なくとも約3日間の期間にわたって投与される。多くのそのようなシステムは、当該技術分野で既知である。例えば、DUROS技術は、ピストンによって分離された二区画システムを提供する。区画のうちの1つは、過剰な固体NaClを用いて具体的に配合された浸透圧エンジンからなり、送達期間全体を通して存在し、一定の浸透圧勾配をもたらす。それはまた、一方の端部の半透膜からなり、この膜を通して水が浸透圧エンジン内に引き込まれ、組織液と浸透圧エンジンとの間に大きく一定の浸透圧勾配を確立する。他の区画は、薬物溶液からなり、浸透圧勾配によって薬物が放出される開口部を有する。これは、ヒトに移植されたときに部位特異的及び全身的な薬物送達を提供するのに役立つ。移植の好ましい部位は、上腕の内側に皮下留置される。
【0259】
プライミング剤の投与に続いて、網状赤血球産生の増加に有効な期間を可能にし、抗CD47又は抗SIRPα剤の治療用量が投与される。治療用量は、多くの異なる方法で投与することができる。いくつかの実施形態では、プライマー剤が投与された後、例えば、週1回の投与スケジュールで2種類以上の治療有効用量が投与される。いくつかの実施形態では、治療有効用量の抗CD47剤は、2種類以上の漸増濃度の用量として投与され、他の実施形態では、用量は同じである。プライミング用量後に赤血球凝集が低減される。
【0260】
抗SIRPα抗体の治療有効用量は、使用される特定の薬剤に依存し得るが、通常、約10mg以上、例えば、約30mg、50mg、100mg、200mg、400mg又は800mg以上である。例えば、Fcエフェクター機能を有さない抗SIRPα抗体の複数回投与は、長期間にわたって、例えば、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12ヶ月にわたって、定期的な間隔で、例えば、2週間毎(Q2W)、3週間毎(Q3W)、4週間毎(Q4W)に実施することができる。
【0261】
抗Trop-2 ADC(例えば、サシツズマブゴビテカン)の投与に関して、いくつかの実施形態では、サシツズマブゴビテカンは、3mg/kg~18mg/kg、例えば、8mg/kg~10mg/kgの範囲の1つ以上の用量で投与される。いくつかの実施形態では、抗Trop-2 ADC(例えば、サシツズマブゴビテカン)は、10mg/kgの1以上の用量で投与される。
【0262】
いくつかの実施形態では、マグロリマブは、最初に1mg/kgのプライミング用量で投与され、次いで30mg/kgの1つ以上の治療用量で投与され、続いて60mg/kgの1つ以上の治療用量が投与される。いくつかの実施形態では、マグロリマブは、最初に1mg/kgのプライミング用量で投与され、次いで、20mg/kgの1つ以上の治療用量で投与され、続いて45mg/kgの1つ以上の治療用量が投与される。いくつかの実施形態では、マグロリマブは、最初に1mg/kgのプライミング用量で投与され、次いで、15mg/kgの1つ以上の治療用量で投与され、続いて30mg/kgの1つ以上の治療用量が投与される。
【0263】
いくつかの実施形態では、マグロリマブ及びサシツズマブゴビテカンは、第1の21日サイクル、第2の21日サイクル及び第3の21日サイクルで投与され、ここで:
(a)第1の21日サイクルでは、マグロリマブは、1日目に1mg/kgの用量で、並びに8及び15日目に30mg/kgの用量で投与され;並びにサシツズマブゴビテカンは、1又は2日目及び8日目に(すなわち、1及び8日目、又は2及び8日目に)10mg/kgの用量で投与され;
b)第2の21日サイクルでは、マグロリマブは、1、8及び15日目に30mg/kgの用量で投与され;並びにサシツズマブゴビテカンは、1及び8日目に10mg/kgの用量で投与され;並びに
c)第3の21日サイクルでは、マグロリマブは、8及び15日目に60mg/kgの用量で投与され;並びにサシツズマブゴビテカンは、1及び8日目に10mg/kgの用量で投与される。
【0264】
いくつかの実施形態では、マグロリマブ及びサシツズマブゴビテカンは、第1の21日サイクル、第2の21日サイクル及び第3の21日サイクルで投与され、ここで:
(a)第1の21日サイクルでは、マグロリマブは、1日目に1mg/kgの用量で、並びに8及び15日目に20mg/kgの用量で投与され;並びにサシツズマブゴビテカンは、1又は2日目及び8日目に(すなわち、1及び8日目、又は2及び8日目に)10mg/kgの用量で投与され;
b)第2の21日サイクルでは、マグロリマブは、1、8及び15日目に20mg/kgの用量で投与され;並びにサシツズマブゴビテカンは、1及び8日目に10mg/kgの用量で投与され;並びに
c)第3の21日サイクルでは、マグロリマブは、8及び15日目に45mg/kgの用量で投与され;並びにサシツズマブゴビテカンは、1及び8日目に10mg/kgの用量で投与される。
【0265】
いくつかの実施形態では、マグロリマブ及びサシツズマブゴビテカンは、第1の21日サイクル、第2の21日サイクル及び第3の21日サイクルで投与され、ここで:
(a)第1の21日サイクルでは、マグロリマブは、1日目に1mg/kgの用量で、並びに8及び15日目に15mg/kgの用量で投与され;並びにサシツズマブゴビテカンは、1又は2日目及び8日目に(すなわち、1及び8日目、又は2及び8日目に)10mg/kgの用量で投与され;
b)第2の21日サイクルでは、マグロリマブは、1、8及び15日目に15mg/kgの用量で投与され;並びにサシツズマブゴビテカンは、1及び8日目に10mg/kgの用量で投与され;並びに
c)第3の21日サイクルでは、マグロリマブは、8及び15日目に30mg/kgの用量で投与され;並びにサシツズマブゴビテカンは、1及び8日目に10mg/kgの用量で投与される。
【0266】
いくつかの実施形態では、CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤及び抗Trop-2 ADCは、組み合わされた相乗的な量で投与される。本明細書で使用される「組み合わされた相乗的な量」は、第1の量(例えば、CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤の量)と第2の量(例えば、抗Trop-2 ADCの量)との合計であって、相乗効果(すなわち、相加効果を超える効果)をもたらす量を指す。したがって、本明細書で互換的に使用される用語「相乗作用」、「相乗性」、「相乗的」、「組み合わされた相乗的な量」、及び「相乗治療効果」は、組み合わせて投与された化合物の測定された効果であって、単剤として単独で投与された各化合物の個々の効果の合計よりも大きい測定された効果を指す。
【0267】
CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤と抗Trop-2 ADCの同時投与は、一方又は両方の治療剤のより低い用量を可能にする。実施形態では、相乗的な量は、抗Trop-2 ADCとは別に使用される場合のCD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤の量の約50、51、52、53、54、55、56、57、58、59、60、61、62、63、64、65、66、67、68、69、70、71、72、73、74、75、76、77、78、79、80、81、82、83、84、85、86、87、88、89、90、91、92、93、94、95、96、97、98、又は99%であり得る。実施形態では、相乗的な量は、CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤とは別に使用される場合の抗Trop-2 ADCの量の約50、51、52、53、54、55、56、57、58、59、60、61、62、63、64、65、66、67、68、69、70、71、72、73、74、75、76、77、78、79、80、81、82、83、84、85、86、87、88、89、90、91、92、93、94、95、96、97、98、又は99%であり得る。
【0268】
投与量及び頻度は、患者における治療薬の半減期に応じて変化し得る。そのようなガイドラインが、例えば、抗体断片の使用における、抗体コンジュゲートの使用における、SIRPα試薬の使用における、可溶性CD47ペプチドなどの使用における活性薬剤の分子量に対して調整されることを当業者は理解するであろう。投与量もまた、局所投与、例えば、鼻腔内、吸入など、又は全身投与、例えば、筋肉内(i.m.)、腹腔内(i.p.)、静脈内(i.v.)、皮下(s.c.)、腫瘍内、頭蓋内に対して適宜異なり得る。いくつかの実施形態では、マグロリマブは、例えば、インラインフィルターを通して、例えば、5μmの孔径を有するインラインフィルターを通して、例えば、1.2μmの孔径を有するインラインフィルターを通して、例えば、0.45μmの孔径を有するインラインフィルターを通して、例えば、0.22μmの孔径を有するインラインフィルターを通して、静脈内に投与される。いくつかの実施形態では、CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤及び抗Trop-2 ADCは、同時に投与される。いくつかの実施形態では、CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤及び抗Trop-2 ADCは、連続的に投与される。例えば、本明細書に記載される、CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤は、抗Trop-2 ADCの投与の数秒、数分、数時間又は数日以内に投与され得る。いくつかの実施形態では、単位用量のCD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤が最初に投与され、続いて、数秒、数分、数時間、又は数日以内に、単位用量の抗Trop-2 ADCが投与される。あるいは、単位用量の抗Trop-2 ADCが最初に投与され、続いて、数秒、数分、数時間又は数日以内に、単位用量のCD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤が投与される。他の実施形態では、単位用量のCD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤が最初に投与され、続いて、数時間(例えば、1~12時間、1~24時間、1~36時間、1~48時間、1~60時間、1~72時間)後に、単位用量の抗Trop-2 ADCが投与される。更に他の実施形態では、単位用量の抗Trop-2 ADCが最初に投与され、続いて、数時間(例えば、1~12時間、1~24時間、1~36時間、1~48時間、1~60時間、1~72時間)後に、単位用量のCD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤が投与される。
【0269】
6.治療を受ける状態
対象におけるがんの成長、増殖、再発又は転移を治療するか、改善するか、緩和するか、又は予防するか又は遅延させる方法であって、(a)CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤、及び(b)抗Trop-2 ADCを対象に投与することを含む、方法が提供される。いくつかの実施形態では、対象はヒトである。
【0270】
本明細書で使用する場合、「治療」又は「治療する」は、臨床結果を含む有益な結果又は所望の結果を得るためのアプローチである。例えば、有益な又は所望の臨床結果は、以下のうちの1つ以上を含み得る。(i)疾患に起因するもう1つの症状を減少させること、(ii)疾患の程度を減少させ、疾患を安定化させること(例えば、疾患の悪化を予防又は遅延させること)、(iii)疾患の広がり(例えば、転移)を予防又は遅延させること、(iv)疾患の発生又は再発を予防又は遅延させ、疾患の進行を遅延又は遅くすること、(v)疾患状態を改善し、疾患の寛解(部分的又は全体的)を提供し、疾患の治療に必要とされる1つ以上の他の投薬の用量を減少させること、(vi)疾患の進行を遅延させ、生活の質を向上させること、及び/又は、(vii)生存期間を延長すること。有益な又は所望の臨床結果は、本明細書に記載される方法又は治療を受けたより多くの患者又は対象において観察され得る。いくつかの実施形態では、がんは、少なくとも1回の以前の抗がん療法の後に進行している。いくつかの実施形態では、がんは、タキサン療法(例えば、パクリタキセル、nab-パクリタキセル(ABRAXANE(登録商標))、ドセタキセル及びカバジタキセル)、免疫チェックポイント阻害剤療法(例えば、抗PD1抗体療法又は抗PD-L1抗体療法)、白金配位錯体療法(例えば、シスプラチン、オキシロプラチン、及びカルボプラチン)及びエンフォルツマブベドチン(PADCEV(登録商標))療法から選択される少なくとも1回の以前の抗がん療法の後に進行している。いくつかの実施形態では、対象は治療未経験であり、すなわち、CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤(例えば、マグロリマブ)、及び抗Trop-2 ADC(例えば、サシツズマブゴビテカン)との併用投与は、第一選択のがん療法である。
【0271】
「予防」又は「予防する」は、疾患又は状態の臨床症状を発症させない、疾患又は状態(すなわち、がん)のあらゆる治療(すなわち、投薬、薬剤、治療)を意味する。いくつかの実施形態では、化合物は、リスクがあるか、又は疾患若しくは状態の家族歴を有する対象(ヒトを含む)に投与され得る。
【0272】
がんの発症を「遅延させる」とは、疾患の発症を延期、妨害、遅延、阻止、安定化、及び/又は延期することを意味する。遅延は、治療される疾患及び/又は対象の病歴に応じて、様々な時間長であることができる。当業者には明らかなように、十分な又は顕著な遅延は、事実上、個体が疾患を発症しないという点で、予防を包含することができる。がんの発症を「遅延させる」方法は、その方法を用いない場合と比較して、所与の時間枠における疾患発症の確率を低下させる、及び/又は所与の時間枠における疾患の程度を低下させる方法である。そのような比較は、典型的には、統計的に有意な数の対象を使用する、臨床試験に基づくものである。疾患の発症は、標準的な方法、例えば、定型の身体検査、採血、マンモグラフィー、画像診断、又は生検を使用して検出可能であり得る。発症はまた、最初は検出不能であり得、出現、再発、及び発病を含む、疾患進行を指してもよい。
【0273】
「改善」という用語は、疾患状態、例えば、予防を含むがん疾患状態の治療、それらの重症度若しくは進行の低下、寛解、又は治癒における任意の治療的に有益な結果を指す。
【0274】
一般に、本明細書に記載される方法は、Trop-2陽性がん又はTrop-2発現がんの成長、増殖、再発又は転移を治療するか、改善するか、緩和するか、低減するか、予防するか又は遅延させることを対象とする。多くの場合、Trop-2陽性がん又はTrop-2発現がんは、固形上皮がんである。いくつかの実施形態では、CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤(例えば、マグロリマブ)、及び抗Trop-2 ADC(例えば、サシツズマブゴビテカン)の併用投与による治療に適したがんとしては、限定されるものではないが、乳がん(例えば、トリプルネガティブ乳がん)、結腸直腸がん、肺がん、胃がん、尿路がん、尿路上皮がん、膀胱がん、腎臓がん、膵臓がん、卵巣がん、子宮がん、食道がん及び前立腺がんが挙げられる。
【0275】
いくつかの実施形態では、対象は、固形腫瘍を有する。様々な実施形態では、固形腫瘍がんは、増加したCD47細胞表面発現を有する原発性悪性疾患、例えば、頭頸部(HNSCC)、黒色腫、乳房、肺、卵巣、膵臓、結腸、膀胱、前立腺、平滑筋肉腫、神経膠芽腫、髄芽腫、乏突起神経膠腫、神経膠腫、リンパ種、及び多発性骨髄腫から生じる。様々な実施形態では、がん又は腫瘍は、悪性及び/又は転移性である。様々な実施形態では、対象は、上皮性腫瘍(例えば、がん腫、扁平上皮がん、基底細胞がん、扁平上皮内新生物)、腺管腫瘍(例えば、腺がん、腺腫、腺筋腫)、間葉腫又は軟部腫瘍(例えば、肉腫、横紋筋肉腫、平滑筋肉腫、脂肪肉腫、線維肉腫、皮膚線維肉腫、神経線維肉腫、線維性組織球腫、血管肉腫、血管粘液腫、平滑筋腫、軟骨腫、軟骨肉腫、胞状軟部肉腫、類上皮血管内皮腫、スピッツ腫瘍、滑膜肉腫)、及びリンパ腫から選択されるがんを有する。
【0276】
CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤(例えば、マグロリマブ)、及び抗Trop-2 ADC(例えば、サシツズマブゴビテカン)の併用投与によって増殖が低減又は阻害されるがん性細胞を含有する組織の更なる例には、乳房、前立腺、脳、血液、骨髄、肝臓、膵臓、皮膚、腎臓、結腸、卵巣、肺、精巣、陰茎、甲状腺、副甲状腺、下垂体、胸腺、網膜、ブドウ膜、結膜、脾臓、頭、首、気管、胆嚢、直腸、唾液腺、副腎、咽喉、食道、リンパ節、汗腺、脂腺、筋肉、心臓及び胃が含まれるが、これらに限定されない。
【0277】
様々な実施形態では、対象は、以下から選択される組織又は器官において、又はそれに起因する固形腫瘍を有する:
・ 乳がん(例えば、トリプルネガティブ乳がん(erb-b2受容体チロシンキナーゼ2に対して陰性(ERBB2-又はHER2-)/エストロゲン受容体に対して陰性(ER-)/プロゲステロン受容体に対して陰性(PR-))、HR+/HER2-乳がん、及びHER2+乳がん、限定されるものではないが、腺細胞がん、腺様嚢胞がん、アポクリンがん、篩状がん腫、グリコーゲンに富む/透明な細胞、炎症性がん腫、脂質に富むがん腫、髄様がん腫、異形成がん腫、微小乳頭状がん腫、粘液性がん腫、神経内分泌がん腫、がん細胞性がん腫、乳頭状がん腫、脂腺がん腫、分泌性乳がん、管状がん腫を含む浸潤性乳管がん;小葉がん(多形細胞性がん、印環細胞がんを含むが、これらに限定されない);
・ 肺(例えば、小細胞がん(SCLC)、非小細胞肺がん(NSCLC)(扁平上皮がん(SCC)、腺がん及び大細胞がん、カルチノイド(定型又は不定型)、がん肉腫、肺芽腫、巨細胞がん、紡錘細胞がん、胸膜肺芽腫を含む);
・ 骨(例えば、エナメル上皮腫、動脈瘤様骨嚢胞、血管肉腫、軟骨芽細胞腫、軟骨腫、軟骨粘液線維腫、軟骨肉腫、脊索腫、脱分化型軟骨肉腫、内軟骨腫、類上皮血管内皮腫、線維性骨形成異常、骨巨細胞腫、血管腫及び関連病変、骨芽細胞腫、骨軟骨腫、骨肉腫、類骨腫、骨腫、骨膜軟骨腫、類腱腫、ユーイング肉腫);
・ 唇及び口腔(例えば、歯原性エナメル上皮腫、口腔白板症、口腔扁平上皮がん、原発性口腔粘膜黒色腫);唾液腺(例えば、多形性唾液腺腫、唾液腺腺様嚢胞がん、唾液腺粘表皮がん、唾液腺ワルティン腫瘍);
・ 食道(例えば、バレット食道、異形成、及び腺がん);
・ 消化管(胃(例えば、胃腺腫、原発性胃リンパ腫、消化管間質腫瘍(GIST)、転移性沈着、胃カルチノイド、胃肉腫、神経内分泌がん、胃原発性扁平上皮がん、胃類腺がん(gastric adenoacanthomas))、小腸及び平滑筋(例えば、静脈内平滑筋腫症)、結腸(例えば、結腸直腸腺がん)、直腸、肛門を含む);
・ 膵臓(例えば、漿液性新生物(小嚢胞性又は大嚢胞性漿液性嚢胞腺腫、固体漿液性嚢腺腫、フォンヒッペル-リンダウ(VHL)関連漿液性嚢胞性新生物、漿液性嚢胞腺がんを含む);粘液性嚢胞腫瘍(MCN)、膵管内乳頭粘液性腫瘍(IPMN)、膵管内オンコサイト型乳頭状腫瘍(IOPN)、膵管内管状腫瘍、嚢胞性腺房状新生物(腺房細胞嚢胞腺腫、腺房細胞嚢胞腺がん、膵臓腺がんを含む)、浸潤性膵管腺がん(管状腺がん、腺扁平上皮がんを含む)、粘液がん、髄様がん、類肝がん様がん、印環細胞がん、未分化がん、破骨細胞様巨細胞を伴う未分化がん、腺房細胞がん、神経内分泌腫瘍、神経内分泌微小腺腫、神経内分泌腫瘍(NET)、神経内分泌がん(NEC)(小細胞又は大細胞NECを含む)、膵島細胞腺腫、ガストリン産生腫瘍、グルカゴン産生腫瘍、セロトニン産生NET、ソマトスタチン産生腫瘍、VIP産生腫瘍、充実性偽乳頭状腫瘍(SPN)、膵芽腫);
・ 胆嚢(例えば、胆嚢及び肝外胆管のがん腫、肝内胆管がん);
・ 神経内分泌(例えば、副腎皮質がん、カルチノイド腫瘍、褐色細胞腫、下垂体腺腫);
・ 甲状腺(例えば、低分化(未分化)がん腫、髄様がん、オンコサイト型腫瘍、乳頭がん、腺がん);
・ 肝臓(例えば、腺腫、肝細胞がん及び胆管細胞がんの混合型、線維層板型がん腫、肝芽腫、肝細胞がん、間葉腫瘍、ネスト化間質上皮性腫瘍、未分化がん;肝細胞がん、肝内胆管がん、胆管嚢腺がん、類上皮血管内皮腫、血管肉腫、胎児性肉腫、横紋筋肉腫、孤在性線維性腫瘍、奇形腫、卵黄嚢腫瘍、がん肉腫、ラブドイド腫瘍);
・ 腎臓(例えば、ALK再構成腎細胞がん、嫌色素性腎細胞がん(chromophobe renal cell carcinoma)、腎明細胞がん、明細胞肉腫、後腎性腺腫、後腎腺線維腫(metanephric adenofibroma)、腎粘液管状紡錘細胞がん(mucinous tubular and spindle cell carcinoma)、腎腫瘍、腎芽細胞腫(ウィルムス腫瘍)、乳頭状腺腫、乳頭状腎細胞がん、腎オンコサイトーマ、腎細胞がん、コハク酸デヒドロゲナーゼ欠損腎細胞がん(succinate dehydrogenase-deficient renal cell carcinoma)、集合管がん);
・ 腹膜(例えば、中皮腫;原発性腹膜がん);
・ 女性生殖器組織(卵巣(例えば、絨毛がん、上皮性腫瘍、胚細胞性腫瘍、性索間質性腫瘍)、ファロピウス管(例えば、漿液性腺がん、粘液がん、類内膜腺がん、明細胞腺がん、移行上皮がん、扁平上皮がん、未分化がん、ミューラー腫瘍、腺肉腫、平滑筋肉腫、奇形腫、胚細胞性腫瘍,絨毛がん、絨毛性腫瘍)、子宮(例えば、子宮頸がん、子宮内膜ポリープ、子宮内膜増殖症、上皮内がん(EIC)、子宮内膜がん(例えば、類内膜がん、漿液性がん、明細胞がん、粘液性がん、扁平上皮がん、移行性がん、小細胞がん、未分化がん、間葉新生物)、平滑筋腫(例えば、子宮内膜間質結節、平滑筋肉腫、子宮内膜間質肉腫(ESS)、間葉腫)、混合上皮性及び間葉腫(例えば、腺線維腫、がん線維腫(carcinofibroma)、腺肉腫、がん肉腫(悪性混合中胚葉性肉腫(MMMT))、子宮内膜間質腫瘍、子宮内膜悪性ミューラー管混合腫瘍(endometrial malignant mullerian mixed tumour)、妊娠性絨毛腫瘍(部分胞状奇胎(partial hydatiform mole)、全胞状奇胎(complete hydatiform mole)、浸潤性胞状奇胎、胎盤付着部腫瘍))、外陰部、膣を含む);
・ 男性生殖器組織(前立腺、精巣(例えば、胚細胞性腫瘍、精母細胞セミノーム)、陰茎を含む;
・ 膀胱(例えば、扁平上皮がん、尿路上皮がん、膀胱尿路上皮がん);
・ 脳(例えば、神経膠腫(例えば、星状細胞腫(非浸潤性、低悪性度、低分化、神経膠芽腫;乏突起神経膠腫、上衣腫を含む)、髄膜腫、神経節膠腫);シュワン腫(神経鞘腫)、頭蓋咽頭腫、脊索腫、非ホジキンリンパ腫(NHL)、緩慢性非ホジキンリンパ腫(iNHL)、難治性iNHL、下垂体腫瘍;
・ 眼(例えば、網膜細胞腫、網膜芽細胞腫、眼内黒色腫、後部ブドウ膜黒色腫、虹彩過誤腫);
・ 頭頸部(例えば、上咽頭がん、内リンパ嚢腫瘍(ELST)、類表皮がん、喉頭がん(扁平上皮がん(SCC)(例えば、声門がん、声門上がん、声門下がん、合型喉頭がん)、インサイチュのがん腫、いぼ状、紡錘細胞、及び類基底SCC、未分化がん、喉頭腺がん、腺様嚢胞がん、神経内分泌がん、喉頭の肉腫)を含む)、頭頸部傍神経節腫(例えば、頸動脈小体、傍神経節腫、迷走神経);
・ 胸腺(例えば、胸腺腫);
・ 心臓(例えば、心臓粘液腫);
・ リンパ(例えば、リンパ腫(ホジキンリンパ腫、非ホジキンリンパ腫(NHL)、無痛性非ホジキンリンパ腫(iNHL)、難治性iNHLを含む)、エプスタイン-バーウイルス(EBV)関連リンパ増殖性疾患(B細胞リンパ腫及びT細胞リンパ腫(例えば、バーキットリンパ腫を含む);大細胞型B細胞リンパ腫、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)、マントル細胞リンパ腫、緩慢性B細胞リンパ腫、低悪性度B細胞リンパ腫、フィブリン関連びまん性大細胞型リンパ腫;原発性体液性リンパ腫;形質芽球性リンパ腫;節外性NK/T細胞リンパ腫・鼻型;末梢性T細胞リンパ腫、皮膚T細胞リンパ腫、血管免疫芽球性T細胞リンパ腫;濾胞性T細胞リンパ腫;全身性T細胞リンパ腫)が含まれる)、リンパ脈管筋腫症);
・ 中枢神経系(CNS)(例えば、神経膠腫(星細胞腫(例えば、毛様細胞性星状細胞腫、毛様類粘液性星細胞腫、上衣下巨細胞性星細胞腫、多形黄色星細胞腫、びまん性星細胞腫、線維性星細胞腫、大円形細胞性星細胞腫、原形質性星状細胞腫、未分化星状細胞腫、神経膠芽腫(例えば、巨細胞膠芽腫、膠肉腫、多形神経膠芽腫)、及び大脳神経膠腫症)、乏突起膠腫(例えば、乏突起神経膠腫、退形成乏突起膠腫)、乏突起星細胞系腫瘍(例えば、乏突起星細胞腫、退形成性乏突起星細胞腫)、上衣腫瘍(例えば、上衣下腫、粘液乳頭状上衣腫、上衣腫(例えば、細胞、乳頭、明細胞、伸長上衣細胞)、低分化上衣腫)、視神経膠腫、並びに非神経膠腫(例えば、脈絡叢腫瘍、神経細胞系及び混合神経細胞・膠細胞腫瘍、松果体部腫瘍、胚芽腫、髄芽腫、髄膜腫瘍、原発性CNSリンパ腫、胚細胞性腫瘍、下垂体腺腫、頭蓋及び傍脊柱神経腫瘍、星状領域腫瘍(stellar region tumors)を含む));神経線維腫、髄膜腫、末梢神経鞘腫瘍、神経芽腫群腫瘍(神経芽細胞腫、神経節芽細胞腫、神経節腫)、トリソミ19上衣腫を含むが、これらに限定されない);
・ 神経内分泌組織(例えば、節前系(副腎髄質(褐色細胞腫)、及び副腎外傍神経節((副腎外)傍神経節腫)を含む);
・ 皮膚(例えば、明細胞汗腺腫、皮膚良性線維性組織球腫、円柱腫、汗腺腫、黒色腫(皮膚黒色腫、粘膜黒色腫)、基底細胞がん、毛母腫、スピッツ腫瘍を含む);及び
・ 軟部組織(例えば、侵襲性血管粘液腫、胞巣状横紋筋肉腫、胞状軟部肉腫、血管線維腫、血管腫様線維性組織球腫、滑膜肉腫、二相性滑膜肉腫、明細胞肉腫、隆起性皮膚線維肉腫、デスモイド型線維腫症、小円形細胞腫瘍、線維形成性小円形細胞腫瘍、弾性線維腫、胎児性横紋筋肉腫、ユーイング肉腫/神経外胚葉性腫瘍(PNET)、骨外性粘液型軟骨肉腫、骨外性骨肉腫、傍脊柱肉腫、炎症性筋線維芽腫瘍、脂肪芽細胞腫、脂肪腫、軟骨様脂肪腫、脂肪肉腫/悪性脂肪腫様腫瘍、脂肪肉腫、粘液性脂肪肉腫、線維粘液性肉腫、リンパ脈管筋腫、悪性筋上皮腫、軟部悪性黒色腫、筋上皮がん、筋上皮腫、粘液炎症性線維芽細胞肉腫、未分化肉腫、血管周囲細胞腫、横紋筋肉腫、非横紋筋肉腫軟部組織肉腫(NRSTS)、軟部組織平滑筋肉腫、未分化肉腫、高分化型脂肪肉腫。
【0278】
7.キット
また、本明細書に記載されるのは、キットであって、1つ以上の単位用量の活性薬剤、例えば、CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤(例えば、マグロリマブ)及び抗Trop-2 ADC(例えば、サシツズマブゴビテカン)、及び本明細書に記載されるその製剤、及び使用説明書を含むキットである。様々な実施形態では、CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤及び抗Trop-2 ADCは、同じ又は異なる容器中にあってもよい。キットは更に、少なくとも1つの追加の試薬、例えばタキサン(例えば、パクリタキセル、nab-パクリタキセル(ABRAXANE(登録商標))、ドセタキセル及びカバジタキセル)を含有し得る。キットは、典型的には、キットの内容物の使用目的を示すラベルを含む。ラベルという用語には、キットに添付される、又はキットと共に供給される、又は別の方法でキットに付随する任意の書き込み、又は記録された材料が含まれる。
【0279】
いくつかの実施形態では、CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤(例えば、マグロリマブ)及び抗Trop-2 ADC(例えば、サシツズマブゴビテカン)の一方又は両方は、投与形態(例えば、治療的に有効な投与形態)で提供される。いくつかの実施形態では、CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤(例えば、マグロリマブ)及び抗Trop-2 ADC(例えば、サシツズマブゴビテカン)の一方又は両方は、2つ以上の異なる投与形態(例えば、2つ以上の異なる治療的に有効な投与形態)で提供される。キットに関連して、CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤(例えば、マグロリマブ)及び抗Trop-2 ADC(例えば、サシツズマブゴビテカン)の一方又は両方は、任意の便利な包装(例えば、スティックパック、用量パックなど)中に、液体又は固体形態で提供され得る。
【0280】
CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤(例えば、マグロリマブ)及び抗Trop-2 ADC(例えば、サシツズマブゴビテカン)は、適宜、同じ又は別々の容器で提供され得る。様々な実施形態では、CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤(例えば、マグロリマブ)及び抗Trop-2 ADC(例えば、サシツズマブゴビテカン)は、別々の容器で提供される。CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤(例えば、マグロリマブ)及び抗Trop-2 ADC(例えば、サシツズマブゴビテカン)の一方又は両方を含む組成物は、1つ以上の容器に提供され、容器はラベルを有する。適切な容器としては、例えば、ボトル、バイアル、アンプル、シリンジ(予め充填されたシリンジを含む)、及び試験管が挙げられる。容器は、ガラス又はプラスチックなどの種々の材料から形成されていてもよい。容器は、状態を治療するのに有効な組成物を保持し、滅菌アクセスポートを有し得る(例えば、容器は、静脈内溶液バッグ又は皮下注射針によって貫通可能なストッパーを有するバイアルであってもよい)。1つの組成物中の活性薬剤は、CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤(例えば、抗CD47抗体、例えば、マグロリマブ)である。第2の組成物中の活性薬剤は、抗Trop-2 ADC(例えば、サシツズマブゴビテカン)である。容器上の、又は容器に付随するラベルは、組成物が選択された状態を治療するために使用されることを示す。製造品は、例えば、希釈剤として使用するための薬学的に許容される緩衝剤を含む1つ以上の容器を更に含み得る。例示的な緩衝液としては、リン酸緩衝化生理食塩水、リンゲル溶液及び/又はデキストロース溶液が挙げられるが、これらに限定されない。キットは、他の緩衝液、希釈剤、フィルター、針、シリンジ、及び使用説明書を含む添付文書を含む、商業的観点及び使用者の観点から望ましい他の材料を更に含んでもよい。
【0281】
様々な実施形態では、本発明のキットは、プライマー剤(例えば、赤血球造血刺激剤(ESA))及び抗CD47剤を含む。いくつかの実施形態では、キットは、2つ以上のプライマー剤を含む。いくつかの実施形態では、キットは、2つ以上の抗CD47剤を含む。いくつかの実施形態では、プライマー剤は、投与形態(例えば、プライミング投与形態)で提供される。いくつかの実施形態では、プライマー剤は、2つ以上の異なる投与形態(例えば、2つ以上の異なるプライミング投与形態)で提供される。
【0282】
上記の成分に加えて、対象とするキットは、(特定の実施形態では)対象とする方法を実施するための説明書を更に含み得る。これらの説明書は、様々な形態で対象とするキットにおいて存在してもよく、そのうちの1つ以上はキット中に存在してもよい。これらの説明書が存在することができる1つの形態は、好適な媒体又は被印刷物上に印刷された情報、例えば、キット包装中、添付文書中などの情報が印刷される紙としてである。これらの説明書の更に別の形態は、コンピュータ可読媒体、例えば、ディスケット、コンパクトディスク(CD)、フラッシュドライブなどであり、その上に情報が記録されている。存在し得るこれらの説明書の更に別の形態は、削除されたサイトにおいて情報にアクセスするためにインターネットを介して使用され得るウェブサイトアドレスである。
【実施例
【0283】
以下の実施例は、特許請求される発明を例示するために提供されるが、これを限定するものではない。
実施例1
切除不能な、局所進行性又は転移性トリプルネガティブ乳がんを有する患者におけるマグロリマブ併用療法の第2相試験
【0284】
目的及びエンドポイント
表1は、試験目的及びエンドポイントを示す。
【表1】
【0285】
試験設計
これは、第2相、非盲検、多施設試験であり、進行した設定において1つの先行ラインの治療を受けた進行性トリプルネガティブ乳がん(TNBC)を有する患者について、サシツズマブゴビテカンと組み合わされたマグロリマブを評価するものである。
【0286】
安全性ラン:切除不能な、局所進行性、又は転移性の設定において1つの先行ラインの治療を受けた切除不能な、局所進行性又はmTNBCを有する患者における、サシツズマブゴビテカンと組み合わされたマグロリマブ。
【0287】
最初に、6人までの患者が、開始用量レベルで各安全性ランに登録される。1サイクル(21日)の用量制限毒性(DLT)評価期間が生じる。
【0288】
マグロリマブでは用量依存的毒性が観察されなかったとしても、組み合わせパートナー薬物の有効用量を保存するために、マグロリマブでは用量漸減が行われる。用量漸増の決定は以下のように行われる:
・ 6人のDLT評価可能な患者のうち2人以下がサイクル1においてDLTを経験する場合、第2相への登録は、推奨される第2相用量としてこの用量レベルで開始する。
・ 2人を超える患者がサイクル1中に少なくとも1回のDLTを経験する場合、現在の用量レベルでの登録は直ちに停止し、用量漸増が起こる。次いで、別の6人までの患者を登録し、同じ様式でより低い用量レベルで評価する。
【0289】
およそ18人の患者が潜在的に登録され、安全性ランの間に評価され得る。
【0290】
安全性ランのための用量制限毒性(DLT)評価期間:DLT評価期間は、最初のサイクル(21日)である。患者は、以下の基準のいずれかがDLT評価期間において満たされる場合、DLTの評価について評価可能であると考えられる:
・ 患者は、マグロリマブの最初の注入の開始後の任意の時点でDLTを経験した。
・ 患者はDLTを経験せず、マグロリマブの少なくとも2回の注入(21日サイクル)、及び安全ランにおけるサシツズマブゴビテカンの少なくとも2回の注入を完了する。
【0291】
患者がDLT評価期間中にDLTを経験する場合、患者は治療を中止する。
【0292】
安全性ランにおいてDLT評価について評価可能でない患者は、置き換えられる。
【0293】
第2相:安全ランが完了し、サシツズマブゴビテカンと組み合わされたマグロリマブの推奨第2相用量が決定されると、スポンサーは第2相を開始する。この非盲検単一治療群試験では、サシツズマブゴビテカンと組み合わされたマグロリマブを、切除不能な、局所進行性、又は転移性の設定で先行治療ラインを受けた切除不能な、局所進行性又はmTNBCを有する患者に投与する。一次有効性評価は、治験責任医師が評価し、確認された客観的奏効率(ORR)である。
【0294】
標的集団
切除不能な局所進行性又はmTNBCを有する患者であって、切除不能な、局所進行性又は転移性の設定において少なくとも1つの先行治療ラインを受けた患者。
【0295】
治療の持続期間
サイクル長は21日である。全ての患者は、試験治療中止基準を満たさない限り、試験治療を継続する。
【0296】
診断及び主な適格性基準:
安全性試験及び第2相の組み入れ基準:
全ての患者は、本試験への参加に適格であるために、以下の組み入れ基準の全てを満たさなければならない:
1)患者がインフォームドコンセントを提供していること
2)患者が試験プロトコルに説明されている通院及び手技に準拠する意思があり、準拠可能であること
3)少なくとも18歳の男性又は女性
4)患者は、米国東海岸がん臨床試験グループ(Eastern Cooperative Oncology Group、ECOG)のパフォーマンスステータスが0又は1でなければならない
5)臨床検査値、血球数:
a.ヘモグロビンは、試験治療の初回投与前に≧9g/dLでなければならない。赤血球輸血は、除外基準#4によって設定された限度内でヘモグロビン適格性を満たすことが許される。
b.研究治療開始の2週間以内に成長因子支援なしで少なくとも1.5×10/Lの絶対好中球数
c.少なくとも100×10/Lの血小板
6)臨床検査値、腎機能:
a.患者は、少なくとも30mL/分のクレアチニンクリアランスによって実証される適切な腎機能を有していなければならない;Cockcroft Gault式によって計算される
7)以下によって実証される適切な肝機能:
a.肝転移を有する患者における2.5×正常上限(ULN)以下又は5×ULN以下のアスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ
b.肝転移を有する患者における2.5×ULN以下又は5×ULN以下のアラニンアミノトランスフェラーゼ
c.1.5×ULN以下、又は3.0×ULN以下のビリルビンであり、患者がギルバート症候群又は遺伝的等価物の記録された病歴を有する場合、主に非抱合である
8)前処理血液交差適合完了
9)異性間の性交に従事する妊娠可能な男性及び女性の患者は、プロトコル指定の避妊方法の使用に同意しなければならない
10)RECIST、バージョン1.1に従って測定可能な疾患。以前に照射された病変は、疾患進行が照射以来その部位で明確に記録されている場合にのみ、測定可能な疾患と考えられ得る。
11)患者は、治験責任医師の意見で3ヶ月以上の平均余命を有していなければならない。
12)最新のAmerican Society of Clinical Oncology/College of American Pathologists(ASCO/CAP)ガイドラインに従ってエストロゲン受容体(ER)、プロゲステロン受容体(PR)、及びerb-b2受容体チロシンキナーゼ2(HER2、別名、ERBB2)について陰性であると定義された、最新の分析された生検又は他の病理標本に基づいて組織学的又は細胞学的に確認された、切除不能な、局所進行性/転移性の設定において1つの先行治療ラインを受けた、切除不能な、局所進行性又はmTNBCを有する患者。患者は、ネオアジュバント、アジュバント、又は局所進行性/転移性の設定においてタキサンで以前に治療されていなければならない。
13)PD-L1発現について陽性であると考えられる腫瘍を有する患者(局所基準に従って承認された検査によって決定される)は、局所進行性/転移性疾患の第一選択治療のために免疫チェックポイント阻害剤を受けていなければならない。
【0297】
除外基準:
以下の除外基準のいずれかを満たす患者は、本研究に登録されない。
1)血清妊娠検査陽性
2)授乳中の女性
3)活性な中枢神経系(CNS)疾患。無症候性で安定な治療されたCNS病変(少なくとも4週間コルチコステロイドを受けていない放射線及び/又は手術及び/又は他のCNS指向性療法)を有する患者は許容される
4)RBC輸血依存性、スクリーニング前の4週間の期間中に2単位を超える充填RBC輸血を必要とすると定義される。RBC輸血は、スクリーニング中、及びヘモグロビンの組み入れ基準を満たすため登録前に許可される
5)直近3ヶ月の溶血性貧血、自己免疫性血小板減少症、又はエバンス症候群の病歴
6)試験薬物、代謝物、又は製剤賦形剤のいずれかに対する既知の過敏症
7)CD47又はシグナル調節タンパク質アルファ標的化剤による事前治療
8)別の介入臨床試験への現在の参加
9)既知の遺伝性又は後天性の出血障害
10)治験責任医師及び治験依頼者によって評価された、試験への参加のリスク便益比を実質的に増加させるであろう重大な疾患又は病状。これには、直近6ヶ月以内の急性心筋梗塞、不安定な狭心症、制御不良の真性糖尿病、顕著な活動性感染症、及びうっ血性心不全、ニューヨーク心臓病学会クラスIII IVが含まれるが、これらに限定されない
11)第2の悪性腫瘍、ただし、治療された基底細胞がん若しくは限局性扁平上皮皮膚がん、限局性前立腺がん、又は患者が活性抗がん療法を受けておらず、2年超にわたって完全寛解している他の悪性腫瘍は除く
12)既知の活動性又は慢性のB型若しくはC型肝炎感染又はヒト免疫不全ウイルス感染の病歴
13)制御されない胸水
14)制御されない高カルシウム血症(1.5mmol/Lを超えるイオン化カルシウム)又はビスホスホネート療法の継続的使用を必要とする症候性高カルシウム血症
15)登録前のスクリーニング中の急速な悪化(例えば、パフォーマンスステータスの有意な変化、血清アルブミンレベルの20%以上の低下、又は制御されない腫瘍関連疼痛)
16)無作為化の4週間以内の重度/重篤な全身感染、登録の1週間以内に抗生物質を必要とするいずれかの感染
17)治験責任医師の意見において、研究の解釈を混乱させるか、又は研究手順及びフォローアップ調査の完了を妨げる可能性がある他の同時発生的な医学的状態又は精神医学的状態
18)マグロリマブ前の4週間以内の化学療法、免疫療法、又は治験薬剤を含むが、これらに限定されない以前の抗がん療法は許可されない
19)無作為化の30日以内に生ワクチンを受けた患者
20)活動性慢性炎症性腸疾患(潰瘍性結腸炎、クローン病)を有する患者及び登録の6ヶ月以内に腸閉塞又は消化管穿孔の病歴を有する患者
21)トポイソメラーゼI阻害剤又はトポイソメラーゼ阻害剤を含有する抗体-薬物コンジュゲートを以前に投与された患者
22)高用量全身性コルチコステロイド(≧20mgのプレドニゾン又はその等価物)は、サイクル1の1日目の2週間以内には許可されない
23)以前に投与された薬剤に起因するAEから回復していない(すなわち、≧グレード2は回復していないと考えられる)
・ 注記:任意のグレードの神経障害又は脱毛症を有する患者は、この基準の例外であり、本研究に適格である
・ 注記:患者が大手術を受けた場合、治療開始前に介入による中毒及び/又は合併症から十分に回復していなければならない
・ 注記:局所非CNS放射線療法、乳がんのための黄体形成ホルモン放出ホルモンアゴニストによる以前のホルモン療法、及びビスホスホネート及び核因子カッパBリガンド阻害剤の受容体活性化因子による治療は、除外基準ではない。これらの療法に必要な最小ウォッシュアウト期間はない。患者は放射線の影響から回復すべきである。
【0298】
検査生成物、用量及び投与方式
表2は安全性ランのための試験治療を示し、表3は第2相のための試験治療を示す。サシツズマブゴビテカンの使用は、地域の標準慣行又は現在の地域の処方情報に従う。
【0299】
サシツズマブゴビテカンと組み合わせてマグロリマブを受けている患者(安全性ランインコホート2及びコホート2)については、マグロリマブがサイクル1の1日目に投与され、サシツズマブゴビテカンがサイクル1の2日目に投与されるように、サイクル1の1日目の治療を2日間にわたって投与することができる。これは、マグロリマブのサイクル1の1日目の投与を必要とする再プライミングサイクルにも適用される。
【表2】
IV=静脈内
【表3】
IV=静脈内;mTNBC=転移性トリプルネガティブ乳がん;RP2D=推奨第2相用量
a安全性ランインコホートにおいて決定されたRP2D。
【0300】
実施例2
マグロリマブとサシツズマブゴビテカンとの組み合わせは、乳がんの臨床前モデルにおいて完全な腫瘍退縮を誘発する。
細胞株由来異種移植腫瘍モデルを使用して、サシツズマブゴビテカン(TRODELVY(登録商標))とマグロリマブとの組み合わせの治療有効性を前臨床インビボで評価した。同所性腫瘍は、MDA-MB-468細胞(Cailleau,et al.,In Vitro(1978)14(11):911-5)及びMATRIGEL(登録商標)を雌免疫不全NOD scidガンママウスの乳房脂肪パッドに直接を注射することによって生成した。平均腫瘍体積がおよそ200mmであった場合、マウスを治療コホートに無作為化した。表4に概説されるように、単剤として、又はマグロリマブと組み合わせて、サシツズマブゴビテカンを使用して、無作為化後に治療を開始した。FcγR結合及びSN-38ペイロードに由来する抗腫瘍活性は、マグロリマブのアイソタイプ対照であるhIgG4、及びサシツズマブゴビテカンのSN-38コンジュゲートアイソタイプ対照であるSN-38-hIgG1(ADC Iso)でコホートを治療することによって制御した。
【表4】
週3回。
【0301】
腫瘍体積を、1500mm又は100日の試験エンドポイントで、治療有効性及び忍容性についての読み出しとして、週2回、体重と共にモニタリングした(図2)。hIgG4及びhIgG1又はSN38-hIgG1で治療したマウスの生存期間の中央値は、それぞれ67日及び64日であった。100μgの準最適用量で投与された場合、サシツズマブゴビテカンは、生存期間中央値を85日に延長し、45%の腫瘍成長阻害(TGI)率を誘発した。マグロリマブは単剤として腫瘍成長を阻害するのに非常に有効であったが(67日目に98%のTGI)、完全な腫瘍退縮は試験エンドポイントでは観察されず、腫瘍は治療の中止後に再成長した。マグロリマブをSN-38-hIgG1と組み合わされた場合にも同様の傾向が観察された。対照的に、マグロリマブとサシツズマブゴビテカンとの組み合わせは、治療動物の全てにおいて腫瘍塊の完全な根絶をもたらし、これは治療中止後約2ヶ月間腫瘍の再成長を防止し、このアプローチの有効性及び耐久性を実証した。個々のマウスについての腫瘍成長データを、図3A~3Fにおいて群毎にプロットする。無腫瘍マウスの数は、8匹のマウス全てが試験終了時に無腫瘍のままであったマグロリマブ及びサシツズマブゴビテカン併用群を除く全ての群について0匹であった。体重を記録し、試験開始時の体重に対する変化率(%)を計算するために使用した(図4)。
【0302】
本明細書に記載された実施例及び実施形態は例示のみを目的としており、それらに照らして様々な修正又は変更が当業者に示唆され、本出願の趣旨及び範囲並びに添付の特許請求の範囲内に含まれるべきであることが理解される。本明細書で引用される全ての刊行物、特許、及び特許出願は、あらゆる目的のためにその全体が参照により本明細書に組み込まれる。
図1
図2
図3A
図3B
図3C
図3D
図3E
図3F
図4
【配列表】
2025509662000001.xml
【手続補正書】
【提出日】2024-09-13
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
対象におけるトリプルネガティブ乳がん(TNBC)の成長、増殖、再発又は転移を治療するか、緩和するか、低減するか、予防するか又は遅延させるための、マグロリマブ及びサシツズマブゴビテカンを含む、組み合わせ物
【請求項2】
前記TNBCが、(i)切除不能な、局所進行性又は(ii)転移性である、請求項に記載の組み合わせ物
【請求項3】
前記がんが切除不能な、局所進行性であり、前記対象が治療未経験である、請求項1又は2に記載の組み合わせ物
【請求項4】
前記治療が、線形二次元法(例えば、RECIST v1.1)を使用して決定される場合、少なくとも15%、少なくとも20%、少なくとも30%、又は少なくとも40%の全腫瘍量の低減をもたらす、請求項のいずれか一項に記載の組み合わせ物
【請求項5】
前記転移のサイズを低減するか、又は前記転移を排除することを含む、請求項のいずれか一項に記載の組み合わせ物
【請求項6】
前記がんが再発しないか、又は前記腫瘍量が治療の中止後に再成長しない、請求項のいずれか一項に記載の組み合わせ物
【請求項7】
前記TNBCが、CD47の細胞表面発現を有する、請求項のいずれか一項に記載の組み合わせ物
【請求項8】
前記マグロリマブ及び前記サシツズマブゴビテカンが、同時に投与される、請求項のいずれか一項に記載の組み合わせ物
【請求項9】
前記マグロリマブ及び前記サシツズマブゴビテカンが、連続的に投与される、請求項のいずれか一項に記載の組み合わせ物
【請求項10】
前記マグロリマブが、治療量以下の用量で投与される、請求項のいずれか一項に記載の組み合わせ物
【請求項11】
前記サシツズマブゴビテカンが、治療量以下の用量で投与される、請求項10のいずれか一項に記載の組み合わせ物
【請求項12】
前記マグロリマブ及び前記サシツズマブゴビテカンが、治療量以下の用量で同時投与される、請求項11のいずれか一項に記載の組み合わせ物
【請求項13】
前記組み合わせ物が、タキサンと組み合わせて投与されるものであることを特徴とする、請求項12のいずれか一項に記載の組み合わせ物
【請求項14】
前記タキサンが、パクリタキセル、nab-パクリタキセル(ABRAXANE(登録商標))、ドセタキセル及びカバジタキセルから選択される、請求項13に記載の組み合わせ物
【請求項15】
前記組み合わせ物が、1つ以上の治療用抗体と組み合わせて投与されるものであることを特徴とする、請求項14のいずれか一項に記載の組み合わせ物
【請求項16】
前記組み合わせ物が、1つ以上のT細胞刺激性免疫チェックポイントタンパク質又は受容体の1つ以上の遮断剤又は阻害剤同時投与されるものであることを特徴とする、請求項15のいずれか一項に記載の組み合わせ物
【請求項17】
前記1つ以上の免疫チェックポイント阻害剤が、PD-L1(CD274)、PD-1(PDCD1)、又はCTLA4のタンパク質性(例えば、抗体)阻害剤を含む、請求項16に記載の組み合わせ物
【請求項18】
前記1つ以上の免疫チェックポイントタンパク質又は受容体が、CD274(CD274、PDL1、PD-L1)及びプログラム細胞死1(PDCD1、PD1、PD-1)から選択される、請求項16又は17に記載の組み合わせ物
【請求項19】
CTLA4の前記タンパク質性(例えば、抗体)阻害剤が、イピリムマブ、トレメリムマブ、BMS-986218、AGEN1181、AGEN1884(ザリフレリマブ)、BMS-986249、MK-1308、REGN-4659、ADU-1604、CS-1002、BCD-145、APL-509、JS-007、BA-3071、ONC-392、AGEN-2041、JHL-1155、KN-044、CG-0161、ATOR-1144、PBI-5D3H5、FPT-155(CTLA4/PD-L1/CD28)、PF-06936308(PD-1/CTLA4)、MGD-019(PD-1/CTLA4)、KN-046(PD-1/CTLA4)、MEDI-5752(CTLA4/PD-1)、XmAb-20717(PD-1/CTLA4)、及びAK-104(CTLA4/PD-1)から選択される、請求項17に記載の組み合わせ物
【請求項20】
プログラム細胞死1(PDCD1;NCBI遺伝子ID:5133;CD279、PD-1、PD1)の前記タンパク質性(例えば、抗体)阻害剤が、ジンベレリマブ(AB122、GLS-010、WBP-3055)、ペンブロリズマブ(KEYTRUDA(登録商標)、MK-3475、SCH900475)、ニボルマブ(OPDIVO(登録商標)、BMS-936558、MDX-1106)、セミプリマブ(LIBTAYO(登録商標);セミプリマブ-rwlc、REGN-2810)、ピディリズマブ(CT-011)、AMG-404、MEDI0680(AMP-514)、スパルタリズマブ(PDR001)、チスレリズマブ(BGB-A317)、トリパリマブ(JS-001)、ゲノリムズマブ(CBT-501、APL-501、GB226)、SHR-1201、カムレリズマブ(SHR-1210)、シンチリマブ(TYVYT(登録商標);IBI-308)、ドスタルリマブ(TSR-042、WBP-285)、ランブロリズマブ(MK-3475);ササンリムマブ(PF-06801591)、セトレリマブ(JNJ-63723283)、セルプルリマブ(HLX-10)、レチファンリマブ(MGA-012)、バルスチリマブ(AGEN2034)、プロルゴリマブ(BCD 100)、ブジガリマブ(ABBV-181)、ボプラテリマブ(JTX-4014)、AK-103(HX-008)、AK-105、CS-1003、BI-754091、LZM-009、Sym-021、BAT-1306、PD1-PIK、テボテリマブ(MGD013;PD-1/LAG-3)、RO-7247669(PD-1/LAG-3)、FS-118(LAG-3/PD-L1)、RO-7121661(PD-1/TIM-3)、RG7769(PD-1/TIM-3)、PF-06936308(PD-1/CTLA4)、MGD-019(PD-1/CTLA4)、KN-046(PD-1/CTLA4)、XmAb-20717(PD-1/CTLA4)、AK-104(CTLA4/PD-1)、及びMEDI-5752(CTLA4/PD-1)から選択される、請求項1618のいずれか一項に記載の組み合わせ物
【請求項21】
CD274分子(NCBI遺伝子ID:遺伝子ID:29126;B7-H、B7H1、PD-L1)の前記タンパク質性(例えば、抗体)阻害剤が、アテゾリズマブ(TECENTRIQ(登録商標))、アベルマブ(BAVENCIO(登録商標);MSB0010718C)、エンバフォリマブ(ASC22)、デュルバルマブ(IMFINZI(登録商標);MEDI-4736)、BMS-936559(MDX1105)、コシベリマブ(CK-301)、ロダポリマブ(LY3300054)、ガリブリマブ(BGB A333)、エンバフォリマブ(KN035)、オプコリマブ(HLX20)、マネリマブ(BCD135)、CX-072、CBT-502(TQB2450)、MSB-2311、SHR-1316、スゲマリマブ(CS-1001;WBP3155)、A167(KL-A167、HBM9167)、STI-A1015(IMC-001)、FAZ-053、BMS-936559(MDX1105)、INCB086550、GEN-1046(PD-L1/4-1BB)、FPT-155(CTLA4/PD-L1/CD28)、M7824(PD-L1/TGFβ-ECドメイン)、CA-170(PD-L1/VISTA)、CDX-527(CD27/PD-L1)、LY-3415244(TIM-3/PDL1)、INBRX-105(4-1BB/PDL1)、及びGNS-1480(PD-L1/EGFR)から選択される、請求項1618のいずれか一項に記載の組み合わせ物
【請求項22】
前記組み合わせ物が、fms関連受容体チロシンキナーゼ3(FLT3)のアゴニスト同時投与されるものであることを特徴とする、請求項21のいずれか一項に記載の組み合わせ物
【請求項23】
FLT3の前記アゴニストが、GS-3583及びCDX-301から選択される、請求項22に記載の組み合わせ物
【請求項24】
前記マグロリマブ及び前記サシツズマブゴビテカンが、組み合わされた相乗的な量で投与される、請求項23のいずれか一項に記載の組み合わせ物
【請求項25】
前記マグロリマブ及び前記サシツズマブゴビテカンの投与が、相乗効果をもたらす、請求項24のいずれか一項に記載の組み合わせ物
【請求項26】
前記相乗効果が、前記マグロリマブ又は前記サシツズマブゴビテカンのいずれか単独に対して組み合わせの効果を比較する場合、がん細胞死の増加及び/又はがん細胞成長の減少である、請求項25に記載の組み合わせ物
【請求項27】
前記相乗効果が、前記マグロリマブ又は前記サシツズマブゴビテカンのいずれか単独に対して組み合わせの効果を比較する場合、マクロファージによるがん細胞の貪食の増加である、請求項25に記載の組み合わせ物
【請求項28】
前記相乗効果が、前記マグロリマブ又は前記サシツズマブゴビテカンのいずれか単独に対して組み合わせの効果を比較する場合、腫瘍量低減の増加又は増強である、請求項25に記載の組み合わせ物
【請求項29】
前記マグロリマブが、最初に10mg/kg未満のプライミング用量で投与され、次いで、少なくとも15mg/kg、例えば、少なくとも30mg/kg、45mg/kg、60mg/kgの1つ以上の治療用量で投与される、請求項28のいずれか一項に記載の組み合わせ物
【請求項30】
前記マグロリマブが、最初に5mg/kg未満のプライミング用量で投与され、次いで、少なくとも30mg/kg、例えば、45mg/kg、60mg/kgの1つ以上の治療用量で投与される、請求項29のいずれか一項に記載の組み合わせ物
【請求項31】
前記マグロリマブが、最初に1mg/kgのプライミング用量で投与され、次いで30mg/kgの1つ以上の治療用量で投与され、続いて60mg/kgの1つ以上の治療用量が投与される、請求項30のいずれか一項に記載の組み合わせ物
【請求項32】
前記マグロリマブが、最初に1mg/kgのプライミング用量で投与され、次いで20mg/kgの1つ以上の治療用量で投与され、続いて45mg/kgの1つ以上の治療用量が投与される、請求項30のいずれか一項に記載の組み合わせ物
【請求項33】
前記マグロリマブが、最初に1mg/kgのプライミング用量で投与され、次いで15mg/kgの1つ以上の治療用量で投与され、続いて30mg/kgの1つ以上の治療用量が投与される、請求項30のいずれか一項に記載の組み合わせ物
【請求項34】
前記マグロリマブが、静脈内、皮下、又は腫瘍内に投与される、請求項33のいずれか一項に記載の組み合わせ物
【請求項35】
前記マグロリマブが、静脈内に投与される、請求項34に記載の組み合わせ物
【請求項36】
前記マグロリマブが、インラインフィルターを通して静脈内に投与される、請求項35に記載の組み合わせ物
【請求項37】
前記サシツズマブゴビテカンが、3mg/kg~18mg/kg、例えば、8mg/kg~10mg/kgの範囲の1つ以上の用量で投与される、請求項36のいずれか一項に記載の組み合わせ物
【請求項38】
前記サシツズマブゴビテカンが、10mg/kgの1つ以上の用量で投与される、請求項37のいずれか一項に記載の組み合わせ物
【請求項39】
前記サシツズマブゴビテカンが、静脈内、皮下、又は腫瘍内に投与される、請求項38のいずれか一項に記載の組み合わせ物
【請求項40】
前記マグロリマブ及び前記サシツズマブゴビテカンが、第1の21日サイクル、第2の21日サイクル及び第3の21日サイクルで投与され、ここで、
a)前記第1の21日サイクルでは、マグロリマブが、1日目に1mg/kgの用量で、並びに8及び15日目に30mg/kgの用量で投与され;並びにサシツズマブゴビテカンが、1又は2日目及び8日目に10mg/kgの用量で投与され;
b)前記第2の21日サイクルでは、マグロリマブが、1、8及び15日目に30mg/kgの用量で投与され;並びにサシツズマブゴビテカンが、1及び8日目に10mg/kgの用量で投与され;並びに
c)前記第3の21日サイクルでは、マグロリマブが、8及び15日目に60mg/kgの用量で投与され;並びにサシツズマブゴビテカンが、1及び8日目に10mg/kgの用量で投与される、請求項39のいずれか一項に記載の組み合わせ物
【請求項41】
前記マグロリマブ及び前記サシツズマブゴビテカンが、第1の21日のサイクル、第2の21日のサイクル及び第3の21日のサイクルで投与され、ここで、
a)前記第1の21日サイクルでは、マグロリマブが、1日目に1mg/kgの用量で、並びに8及び15日目に20mg/kgの用量で投与され;並びにサシツズマブゴビテカンが、1又は2日目及び8日目に10mg/kgの用量で投与され;
b)前記第2の21日サイクルでは、マグロリマブが、1、8及び15日目に20mg/kgの用量で投与され;並びにサシツズマブゴビテカンが、1及び8日目に10mg/kgの用量で投与され;並びに
c)前記第3の21日サイクルでは、マグロリマブが、8及び15日目に45mg/kgの用量で投与され;並びにサシツズマブゴビテカンが、1及び8日目に10mg/kgの用量で投与される、請求項39のいずれか一項に記載の組み合わせ物
【請求項42】
前記マグロリマブ及び前記サシツズマブゴビテカンが、第1の21日のサイクル、第2の21日のサイクル及び第3の21日のサイクルで投与され、ここで、
a)前記第1の21日サイクルでは、マグロリマブが、1日目に1mg/kgの用量で、並びに8及び15日目に15mg/kgの用量で投与され;並びにサシツズマブゴビテカンが、1又は2日目及び8日目に10mg/kgの用量で投与され;
b)前記第2の21日サイクルでは、マグロリマブが、1、8及び15日目に15mg/kgの用量で投与され;並びにサシツズマブゴビテカンが、1及び8日目に10mg/kgの用量で投与され;並びに
c)前記第3の21日サイクルでは、マグロリマブが、8及び15日目に30mg/kgの用量で投与され;並びにサシツズマブゴビテカンが、1及び8日目に10mg/kgの用量で投与される、請求項39のいずれか一項に記載の組み合わせ物
【請求項43】
前記対象が、ヒトである、請求項42のいずれか一項に記載の組み合わせ物
【請求項44】
前記TNBCが、少なくとも1つの以前の抗がん療法の後に進行している、請求項43のいずれか一項に記載の組み合わせ物
【請求項45】
前記対象が、治療未経験である、請求項43のいずれか一項に記載の組み合わせ物
【請求項46】
対象におけるトリプルネガティブ乳がん(TNBC)の成長、増殖、再発又は転移を治療するか、緩和するか、低減するか、予防するか又は遅延させるための、マグロリマブを含む組成物であって、前記組成物が、サシツズマブゴビテカンと組み合わせて投与されるものであることを特徴とする、組成物。
【請求項47】
対象におけるトリプルネガティブ乳がん(TNBC)の成長、増殖、再発又は転移を治療するか、緩和するか、低減するか、予防するか又は遅延させるための、サシツズマブゴビテカンを含む組成物であって、前記組成物が、マグロリマブと組み合わせて投与されるものであることを特徴とする、組成物。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0302
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0302】
本明細書に記載された実施例及び実施形態は例示のみを目的としており、それらに照らして様々な修正又は変更が当業者に示唆され、本出願の趣旨及び範囲並びに添付の特許請求の範囲内に含まれるべきであることが理解される。本明細書で引用される全ての刊行物、特許、及び特許出願は、あらゆる目的のためにその全体が参照により本明細書に組み込まれる。
本発明は、例えば、以下の項目を提供する。
(項目1)
それを必要とする哺乳動物対象におけるTrop-2陽性がんの成長、増殖、再発又は転移を治療するか、緩和するか、低減するか、予防するか又は遅延させる方法であって、前記対象に、有効量の
a)抗Trop-2抗体-薬物コンジュゲート(ADC);及び
b)CD47とSIRPαとの結合を阻害する薬剤
とを同時投与することを含む方法。
(項目2)
前記がんが、固形上皮がんである、項目1に記載の方法。
(項目3)
前記がんが、乳がん(例えば、トリプルネガティブ乳がん)、結腸直腸がん、肺がん、胃がん、尿路がん、尿路上皮がん、膀胱がん、腎臓がん、膵臓がん、卵巣がん、子宮がん、食道がん及び前立腺がんから選択される、項目1又は2に記載の方法。
(項目4)
前記がんが、(i)切除不能な、局所進行性又は(ii)転移性である、項目1~3のいずれか一項に記載の方法。
(項目5)
前記がんが切除不能な、局所進行性であり、前記対象が治療未経験である、項目1~4のいずれか一項に記載の方法。
(項目6)
前記がんが、転移性乳がん、転移性非小細胞肺がん、転移性小細胞肺がん、転移性尿路上皮がん及び転移性膵臓がんから選択される、項目1~5のいずれか一項に記載の方法。
(項目7)
前記がんが、トリプルネガティブ乳がん、HR+/HER2-乳がん、及びHER2+乳がんから選択される乳がんである、項目1~6のいずれか一項に記載の方法。
(項目8)
前記がんが、非小細胞肺がん(NSCLC)及び小細胞肺がん(SCLC)から選択される肺がんである、項目1~6のいずれか一項に記載の方法。
(項目9)
前記治療が、線形二次元法(例えば、RECIST v1.1)を使用して決定される場合、少なくとも15%、少なくとも20%、少なくとも30%、又は少なくとも40%の全腫瘍量の低減をもたらす、項目1~8のいずれか一項に記載の方法。
(項目10)
前記転移のサイズを低減するか、又は前記転移を排除することを含む、項目1~9のいずれか一項に記載の方法。
(項目11)
前記がんが再発しないか、又は前記腫瘍量が治療の中止後に再成長しない、項目1~10のいずれか一項に記載の方法。
(項目12)
前記がんが、CD47の細胞表面発現を有する、項目1~11のいずれか一項に記載の方法。
(項目13)
CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する前記薬剤が、CD47に結合する抗体を含む、項目1~12のいずれか一項に記載の方法。
(項目14)
CD47に結合する前記抗体が、マグロリマブ、レムゾパルリマブ、レタプリマブ、リグファリマブ、AO-176、シムリダルリマブ(IBI-322)、ゲンツリズマブ、ZL-1201、IMC-002、SRF-231、CC-90002(別名、INBRX-103)、NI-1701(別名、TG-1801)及びSTI-6643から選択される、項目13に記載の方法。
(項目15)
CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する前記薬剤が、SIRPαに結合する抗体を含む、項目1~12のいずれか一項に記載の方法。
(項目16)
SIRPαに結合する前記抗体が、GS-0189(別名、FSI-189)、CC-95251、BI-765063及びAPX-700から選択される、項目13に記載の方法。
(項目17)
CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する前記薬剤が、SIRPα-Fc融合タンパク質を含む、項目1~12のいずれか一項に記載の方法。
(項目18)
前記SIRPα-Fc融合タンパク質が、ALX-148(エボルパセプト)、timdarpacept、TTI-621、TTI-622、JMT601(CPO107)及びSL-172154から選択される、項目17に記載の方法。
(項目19)
前記抗Trop-2 ADCが、トポイソメラーゼI阻害剤を含む、項目1~18のいずれか一項に記載の方法。
(項目20)
前記トポイソメラーゼI阻害剤が、イリノテカン、トペテカン及びSN-38から選択される、項目19に記載の方法。
(項目21)
前記抗Trop-2 ADCが、mAb-CL2A-SN-38の構造式を有し、構造が、以下によって表される、項目1~20のいずれか一項に記載の方法:
【化4】

(例えば、米国特許第7,999,083号に記載される)。
(項目22)
前記抗Trop-2 ADCがサシツズマブを含む、項目1~21のいずれか一項に記載の方法(hRS7;例えば、国際公開第2003074566号、図3及び図4に記載される)。
(項目23)
前記抗Trop-2 ADCが、サシツズマブゴビテカン、ダトポタマブデルクステカン(DS-1062)、ESG-401、SKB-264、DAC-02及びBAT-8003から選択される、項目1から22のいずれか一項に記載の方法。
(項目24)
前記抗Trop-2 ADCが、サシツズマブゴビテカンを含む、項目1~23のいずれか一項のいずれか一項に記載の方法。
(項目25)
CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する前記薬剤及び前記抗Trop-2 ADCが、同時に投与される、項目1~24のいずれか一項に記載の方法。
(項目26)
CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する前記薬剤及び前記抗Trop-2 ADCが、連続的に投与される、項目1~24のいずれか一項に記載の方法。
(項目27)
CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する前記薬剤が、治療量以下の用量で投与される、項目1~26のいずれか一項に記載の方法。
(項目28)
前記抗Trop-2 ADCが、治療量以下の用量で投与される、項目1~27のいずれか一項に記載の方法。
(項目29)
CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する前記薬剤及び前記抗Trop-2 ADCが、治療量以下の用量で同時投与される、項目1~28のいずれか一項に記載の方法。
(項目30)
タキサンを投与することを更に含む、項目1~29のいずれか一項に記載の方法。
(項目31)
前記タキサンが、パクリタキセル、nab-パクリタキセル(ABRAXANE(登録商標))、ドセタキセル及びカバジタキセルから選択される、項目30に記載の方法。
(項目32)
1つ以上の治療用抗体を投与することを更に含む、項目1~31のいずれか一項に記載の方法。
(項目33)
1つ以上のT細胞刺激性免疫チェックポイントタンパク質又は受容体の1つ以上の遮断剤又は阻害剤を同時投与することを更に含む、項目1~32のいずれか一項に記載の方法。
(項目34)
前記1つ以上の免疫チェックポイント阻害剤が、PD-L1(CD274)、PD-1(PDCD1)、又はCTLA4のタンパク質性(例えば、抗体)阻害剤を含む、項目33に記載の方法。
(項目35)
前記1つ以上の免疫チェックポイントタンパク質又は受容体が、CD274(CD274、PDL1、PD-L1)及びプログラム細胞死1(PDCD1、PD1、PD-1)から選択される、項目33~34のいずれか一項に記載の方法。
(項目36)
CTLA4の前記タンパク質性(例えば、抗体)阻害剤が、イピリムマブ、トレメリムマブ、BMS-986218、AGEN1181、AGEN1884(ザリフレリマブ)、BMS-986249、MK-1308、REGN-4659、ADU-1604、CS-1002、BCD-145、APL-509、JS-007、BA-3071、ONC-392、AGEN-2041、JHL-1155、KN-044、CG-0161、ATOR-1144、PBI-5D3H5、FPT-155(CTLA4/PD-L1/CD28)、PF-06936308(PD-1/CTLA4)、MGD-019(PD-1/CTLA4)、KN-046(PD-1/CTLA4)、MEDI-5752(CTLA4/PD-1)、XmAb-20717(PD-1/CTLA4)、及びAK-104(CTLA4/PD-1)から選択される、項目34に記載の方法。
(項目37)
プログラム細胞死1(PDCD1;NCBI遺伝子ID:5133;CD279、PD-1、PD1)の前記タンパク質性(例えば、抗体)阻害剤が、ジンベレリマブ(AB122、GLS-010、WBP-3055)、ペンブロリズマブ(KEYTRUDA(登録商標)、MK-3475、SCH900475)、ニボルマブ(OPDIVO(登録商標)、BMS-936558、MDX-1106)、セミプリマブ(LIBTAYO(登録商標);セミプリマブ-rwlc、REGN-2810)、ピディリズマブ(CT-011)、AMG-404、MEDI0680(AMP-514)、スパルタリズマブ(PDR001)、チスレリズマブ(BGB-A317)、トリパリマブ(JS-001)、ゲノリムズマブ(CBT-501、APL-501、GB226)、SHR-1201、カムレリズマブ(SHR-1210)、シンチリマブ(TYVYT(登録商標);IBI-308)、ドスタルリマブ(TSR-042、WBP-285)、ランブロリズマブ(MK-3475);ササンリムマブ(PF-06801591)、セトレリマブ(JNJ-63723283)、セルプルリマブ(HLX-10)、レチファンリマブ(MGA-012)、バルスチリマブ(AGEN2034)、プロルゴリマブ(BCD 100)、ブジガリマブ(ABBV-181)、ボプラテリマブ(JTX-4014)、AK-103(HX-008)、AK-105、CS-1003、BI-754091、LZM-009、Sym-021、BAT-1306、PD1-PIK、テボテリマブ(MGD013;PD-1/LAG-3)、RO-7247669(PD-1/LAG-3)、FS-118(LAG-3/PD-L1)、RO-7121661(PD-1/TIM-3)、RG7769(PD-1/TIM-3)、PF-06936308(PD-1/CTLA4)、MGD-019(PD-1/CTLA4)、KN-046(PD-1/CTLA4)、XmAb-20717(PD-1/CTLA4)、AK-104(CTLA4/PD-1)、及びMEDI-5752(CTLA4/PD-1)から選択される、項目33~35のいずれか一項に記載の方法。
(項目38)
CD274分子(NCBI遺伝子ID:遺伝子ID:29126;B7-H、B7H1、PD-L1)の前記タンパク質性((例えば、抗体)阻害剤が、アテゾリズマブ(TECENTRIQ(登録商標))、アベルマブ(BAVENCIO(登録商標);MSB0010718C)、エンバフォリマブ(ASC22)、デュルバルマブ(IMFINZI(登録商標);MEDI-4736)、BMS-936559(MDX1105)、コシベリマブ(CK-301)、ロダポリマブ(LY3300054)、ガリブリマブ(BGB A333)、エンバフォリマブ(KN035)、オプコリマブ(HLX20)、マネリマブ(BCD135)、CX-072、CBT-502(TQB2450)、MSB-2311、SHR-1316、スゲマリマブ(CS-1001;WBP3155)、A167(KL-A167、HBM9167)、STI-A1015(IMC-001)、FAZ-053、BMS-936559(MDX1105)、INCB086550、GEN-1046(PD-L1/4-1BB)、FPT-155(CTLA4/PD-L1/CD28)、M7824(PD-L1/TGFβ-ECドメイン)、CA-170(PD-L1/VISTA)、CDX-527(CD27/PD-L1)、LY-3415244(TIM-3/PDL1)、INBRX-105(4-1BB/PDL1)、及びGNS-1480(PD-L1/EGFR)から選択される、項目33~35のいずれか一項に記載の方法。
(項目39)
fms関連受容体チロシンキナーゼ3(FLT3)のアゴニストを同時投与することを更に含む、項目1~38のいずれか一項に記載の方法。
(項目40)
FLT3の前記アゴニストが、GS-3583及びCDX-301から選択される、項目39記載の方法。
(項目41)
CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する前記薬剤及び前記抗Trop-2 ADCが、組み合わされた相乗的な量で投与される、項目1~40のいずれか一項に記載の方法。
(項目42)
CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する前記薬剤及び前記抗Trop-2 ADCの投与が、相乗効果をもたらす、項目1~41のいずれか一項に記載の方法。
(項目43)
前記相乗効果が、CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する前記薬剤又は前記抗Trop-2 ADCのいずれか単独に対して組み合わせの効果を比較する場合、がん細胞死の増加及び/又はがん細胞成長の減少である、項目42に記載の方法。
(項目44)
前記相乗効果が、CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する前記薬剤又は前記抗Trop-2 ADCのいずれか単独に対して組み合わせの効果を比較する場合、マクロファージによるがん細胞の貪食の増加である、項目42に記載の方法。
(項目45)
前記相乗効果が、CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する前記薬剤又は前記抗Trop-2 ADCのいずれか単独に対して組み合わせの効果を比較する場合、腫瘍量低減の増加又は増強である、項目42に記載の方法。
(項目46)
前記対象が、ヒトである、項目1~45のいずれか一項に記載の方法。
(項目47)
前記がんが、少なくとも1つの以前の抗がん療法の後に進行している、項目1~46のいずれか一項に記載の方法。
(項目48)
前記対象が、治療未経験である、項目1~46のいずれか一項に記載の方法。
(項目49)
対象におけるがんの成長、増殖、再発又は転移を治療するか、緩和するか、低減するか、予防するか又は遅延させる方法であって、前記対象に、有効量の(a)マグロリマブ;及び(b)サシツズマブゴビテカンを投与することを含む、方法。
(項目50)
前記がんが、固形上皮がんである、項目49に記載の方法。
(項目51)
前記がんが、乳がん(例えば、トリプルネガティブ乳がん)、結腸直腸がん、肺がん、胃がん、尿路がん、尿路上皮がん、膀胱がん、腎臓がん、膵臓がん、卵巣がん、子宮がん、食道がん及び前立腺がんから選択される、項目49~50のいずれか一項に記載の方法。
(項目52)
前記がんが、(i)切除不能な、局所進行性又は(ii)転移性である、項目49~51のいずれか一項に記載の方法。
(項目53)
前記がんが切除不能な、局所進行性であり、前記対象が治療未経験である、項目49~52のいずれか一項に記載の方法。
(項目54)
前記がんが、転移性非小細胞肺がん、転移性小細胞肺がん、転移性尿路上皮がん及び転移性膵臓がんから選択される、項目49~53のいずれか一項に記載の方法。
(項目55)
前記がんが、トリプルネガティブ乳がん、HR+/HER2-乳がん、及びHER2+乳がんから選択される乳がんである、項目49~54のいずれか一項に記載の方法。
(項目56)
前記がんが、非小細胞肺がん(NSCLC)及び小細胞肺がん(SCLC)から選択される肺がんである、項目49~54のいずれか一項に記載の方法。
(項目57)
前記治療が、線形二次元法(例えば、RECIST v1.1)を使用して決定される場合、少なくとも15%、少なくとも20%、少なくとも30%、又は少なくとも40%の全腫瘍量の低減をもたらす、項目49~56のいずれか一項に記載の方法。
(項目58)
前記転移のサイズを低減するか、又は前記転移を排除することを含む、項目49~57のいずれか一項に記載の方法。
(項目59)
前記がんが再発しないか、又は前記腫瘍量が治療の中止後に再成長しない、項目49~58のいずれか一項に記載の方法。
(項目60)
前記がんが、CD47の細胞表面発現を有する、項目49~59のいずれか一項に記載の方法。
(項目61)
前記マグロリマブ及び前記サシツズマブゴビテカンが、同時に投与される、項目49~60のいずれか一項に記載の方法。
(項目62)
前記マグロリマブ及び前記サシツズマブゴビテカンが、連続的に投与される、項目49~60のいずれか一項に記載の方法。
(項目63)
前記マグロリマブが、治療量以下の用量で投与される、項目49~62のいずれか一項に記載の方法。
(項目64)
前記サシツズマブゴビテカンが、治療量以下の用量で投与される、項目49~63のいずれか一項に記載の方法。
(項目65)
前記マグロリマブ及び前記サシツズマブゴビテカンが、治療量以下の用量で同時投与される、項目49~64のいずれか一項に記載の方法。
(項目66)
タキサンを投与することを更に含む、項目49~65のいずれか一項に記載の方法。
(項目67)
前記タキサンが、パクリタキセル、nab-パクリタキセル(ABRAXANE(登録商標))、ドセタキセル及びカバジタキセルから選択される、項目66に記載の方法。
(項目68)
1つ以上の治療用抗体を同時投与することを更に含む、項目49~67のいずれか一項に記載の方法。
(項目69)
1つ以上のT細胞刺激性免疫チェックポイントタンパク質又は受容体の1つ以上の遮断剤又は阻害剤を同時投与することを更に含む、項目49~68のいずれか一項に記載の方法。
(項目70)
前記1つ以上の免疫チェックポイント阻害剤が、PD-L1(CD274)、PD-1(PDCD1)、又はCTLA4のタンパク質性(例えば、抗体)阻害剤を含む、項目69に記載の方法。
(項目71)
前記1つ以上の免疫チェックポイントタンパク質又は受容体が、CD274(CD274、PDL1、PD-L1)及びプログラム細胞死1(PDCD1、PD1、PD-1)から選択される、項目68~70のいずれか一項に記載の方法。
(項目72)
CTLA4の前記タンパク質性(例えば、抗体)阻害剤が、イピリムマブ、トレメリムマブ、BMS-986218、AGEN1181、AGEN1884(ザリフレリマブ)、BMS-986249、MK-1308、REGN-4659、ADU-1604、CS-1002、BCD-145、APL-509、JS-007、BA-3071、ONC-392、AGEN-2041、JHL-1155、KN-044、CG-0161、ATOR-1144、PBI-5D3H5、FPT-155(CTLA4/PD-L1/CD28)、PF-06936308(PD-1/CTLA4)、MGD-019(PD-1/CTLA4)、KN-046(PD-1/CTLA4)、MEDI-5752(CTLA4/PD-1)、XmAb-20717(PD-1/CTLA4)、及びAK-104(CTLA4/PD-1)から選択される、項目70に記載の方法。
(項目73)
プログラム細胞死1(PDCD1;NCBI遺伝子ID:5133;CD279、PD-1、PD1)の前記タンパク質性(例えば、抗体)阻害剤が、ジンベレリマブ(AB122、GLS-010、WBP-3055)、ペンブロリズマブ(KEYTRUDA(登録商標)、MK-3475、SCH900475)、ニボルマブ(OPDIVO(登録商標)、BMS-936558、MDX-1106)、セミプリマブ(LIBTAYO(登録商標);セミプリマブ-rwlc、REGN-2810)、ピディリズマブ(CT-011)、AMG-404、MEDI0680(AMP-514)、スパルタリズマブ(PDR001)、チスレリズマブ(BGB-A317)、トリパリマブ(JS-001)、ゲノリムズマブ(CBT-501、APL-501、GB226)、SHR-1201、カムレリズマブ(SHR-1210)、シンチリマブ(TYVYT(登録商標)、IBI-308)、ドスタルリマブ(TSR-042、WBP-285)、ランブロリズマブ(MK-3475);ササンリムマブ(PF-06801591)、セトレリマブ(JNJ-63723283)、セルプルリマブ(HLX-10)、レチファンリマブ(MGA-012)、バルスチリマブ(AGEN2034)、プロルゴリマブ(BCD 100)、ブジガリマブ(ABBV-181)、ボプラテリマブ(JTX-4014)、AK-103(HX-008)、AK-105、CS-1003、BI-754091、LZM-009、Sym-021、BAT-1306、PD1-PIK、テボテリマブ(MGD013;PD-1/LAG-3)、RO-7247669(PD-1/LAG-3)、FS-118(LAG-3/PD-L1)、RO-7121661(PD-1/TIM-3)、RG7769(PD-1/TIM-3)、PF-06936308(PD-1/CTLA4)、MGD-019(PD-1/CTLA4)、KN-046(PD-1/CTLA4)、XmAb-20717(PD-1/CTLA4)、AK-104(CTLA4/PD-1)、及びMEDI-5752(CTLA4/PD-1)から選択される、項目69~71のいずれか一項に記載の方法。
(項目74)
CD274分子(NCBI遺伝子ID:遺伝子ID:29126;B7-H、B7H1、PD-L1)の前記タンパク質性(例えば、抗体)阻害剤が、アテゾリズマブ(TECENTRIQ(登録商標))、アベルマブ(BAVENCIO(登録商標);MSB0010718C)、エンバフォリマブ(ASC22)、デュルバルマブ(IMFINZI(登録商標);MEDI-4736)、BMS-936559(MDX1105)、コシベリマブ(CK-301)、ロダポリマブ(LY3300054)、ガリブリマブ(BGB A333)、エンバフォリマブ(KN035)、オプコリマブ(HLX20)、マネリマブ(BCD135)、CX-072、CBT-502(TQB2450)、MSB-2311、SHR-1316、スゲマリマブ(CS-1001;WBP3155)、A167(KL-A167、HBM9167)、STI-A1015(IMC-001)、FAZ-053、BMS-936559(MDX1105)、INCB086550、GEN-1046(PD-L1/4-1BB)、FPT-155(CTLA4/PD-L1/CD28)、M7824(PD-L1/TGFβ-ECドメイン)、CA-170(PD-L1/VISTA)、CDX-527(CD27/PD-L1)、LY-3415244(TIM-3/PDL1)、INBRX-105(4-1BB/PDL1)、及びGNS-1480(PD-L1/EGFR)から選択される、項目69~71のいずれか一項に記載の方法。
(項目75)
fms関連受容体チロシンキナーゼ3(FLT3)のアゴニストを同時投与することを更に含む、項目49~74のいずれか一項に記載の方法。
(項目76)
FLT3の前記アゴニストが、GS-3583及びCDX-301から選択される、項目75に記載の方法。
(項目77)
前記マグロリマブ及び前記サシツズマブゴビテカンが、組み合わされた相乗的な量で投与される、項目49~76のいずれか一項に記載の方法。
(項目78)
前記マグロリマブ及び前記サシツズマブゴビテカンの投与が、相乗効果をもたらす、項目49~77のいずれか一項に記載の方法。
(項目79)
前記相乗効果が、前記マグロリマブ又は前記サシツズマブゴビテカンのいずれか単独に対して組み合わせの効果を比較する場合、がん細胞死の増加及び/又はがん細胞成長の減少である、項目78に記載の方法。
(項目80)
前記相乗効果が、前記マグロリマブ又は前記サシツズマブゴビテカンのいずれか単独に対して組み合わせの効果を比較する場合、マクロファージによるがん細胞の貪食の増加である、項目78に記載の方法。
(項目81)
前記相乗効果が、前記マグロリマブ又は前記サシツズマブゴビテカンのいずれか単独に対して組み合わせの効果を比較する場合、腫瘍量低減の増加又は増強である、項目78に記載の方法。
(項目82)
前記マグロリマブが、最初に10mg/kg未満のプライミング用量で投与され、次いで、少なくとも15mg/kg、例えば、少なくとも30mg/kg、45mg/kg、60mg/kgの1つ以上の治療用量で投与される、項目49~81のいずれか一項に記載の方法。
(項目83)
前記マグロリマブが、最初に5mg/kg未満のプライミング用量で投与され、次いで、少なくとも30mg/kg、例えば、45mg/kg、60mg/kgの1つ以上の治療用量で投与される、項目49~82のいずれか一項に記載の方法。
(項目84)
前記マグロリマブが、最初に1mg/kgのプライミング用量で投与され、次いで30mg/kgの1つ以上の治療用量で投与され、続いて60mg/kgの1つ以上の治療用量が投与される、項目49~83のいずれか一項に記載の方法。
(項目85)
前記マグロリマブが、最初に1mg/kgのプライミング用量で投与され、次いで20mg/kgの1つ以上の治療用量で投与され、続いて45mg/kgの1つ以上の治療用量が投与される、項目49~84のいずれか一項に記載の方法。
(項目86)
前記マグロリマブが、最初に1mg/kgのプライミング用量で投与され、次いで15mg/kgの1つ以上の治療用量で投与され、続いて30mg/kgの1つ以上の治療用量が投与される、項目49~85のいずれか一項に記載の方法。
(項目87)
前記マグロリマブが、静脈内、皮下、又は腫瘍内に投与される、項目49~86のいずれか一項に記載の方法。
(項目88)
前記マグロリマブが、静脈内に投与される、項目87に記載の方法。
(項目89)
前記マグロリマブが、インラインフィルターを通して静脈内に投与される、項目88に記載の方法。
(項目90)
前記サシツズマブゴビテカンが、3mg/kg~18mg/kg、例えば、8mg/kg~10mg/kgの範囲の1つ以上の用量で投与される、項目49~89のいずれか一項に記載の方法。
(項目91)
前記サシツズマブゴビテカンが、10mg/kgの1つ以上の用量で投与される、項目49~90のいずれか一項に記載の方法。
(項目92)
前記サシツズマブゴビテカンが、静脈内、皮下、又は腫瘍内に投与される、項目49~91のいずれか一項に記載の方法。
(項目93)
前記対象が、ヒトである、項目49~92のいずれか一項に記載の方法。
(項目94)
前記がんが、少なくとも1つの以前の抗がん療法の後に進行している、項目49~93のいずれか一項に記載の方法。
(項目95)
前記対象が、治療未経験である、項目49~93のいずれか一項に記載の方法。
(項目96)
対象におけるトリプルネガティブ乳がん(TNBC)の成長、増殖、再発又は転移を治療するか、緩和するか、低減するか、予防するか又は遅延させる方法であって、前記対象に、有効量の(a)マグロリマブ;及び(b)サシツズマブゴビテカンを投与することを含む、方法。
(項目97)
前記TNBCが、(i)切除不能な、局所進行性又は(ii)転移性である、項目96に記載の方法。
(項目98)
前記がんが切除不能な、局所進行性であり、前記対象が治療未経験である、項目96~97のいずれか一項に記載の方法。
(項目99)
前記治療が、線形二次元法(例えば、RECIST v1.1)を使用して決定される場合、少なくとも15%、少なくとも20%、少なくとも30%、又は少なくとも40%の全腫瘍量の低減をもたらす、項目96~98のいずれか一項に記載の方法。
(項目100)
前記転移のサイズを低減するか、又は前記転移を排除することを含む、項目96~99のいずれか一項に記載の方法。
(項目101)
前記がんが再発しないか、又は前記腫瘍量が治療の中止後に再成長しない、項目96~100のいずれか一項に記載の方法。
(項目102)
前記TNBCが、CD47の細胞表面発現を有する、項目96~101のいずれか一項に記載の方法。
(項目103)
前記マグロリマブ及び前記サシツズマブゴビテカンが、同時に投与される、項目96~102のいずれか一項に記載の方法。
(項目104)
前記マグロリマブ及び前記サシツズマブゴビテカンが、連続的に投与される、項目96~102のいずれか一項に記載の方法。
(項目105)
前記マグロリマブが、治療量以下の用量で投与される、項目96~104のいずれか一項に記載の方法。
(項目106)
前記サシツズマブゴビテカンが、治療量以下の用量で投与される、項目96~105のいずれか一項に記載の方法。
(項目107)
前記マグロリマブ及び前記サシツズマブゴビテカンが、治療量以下の用量で同時投与される、項目96~106のいずれか一項に記載の方法。
(項目108)
タキサンを投与することを更に含む、項目96~107のいずれか一項に記載の方法。
(項目109)
前記タキサンが、パクリタキセル、nab-パクリタキセル(ABRAXANE(登録商標))、ドセタキセル及びカバジタキセルから選択される、項目108に記載の方法。
(項目110)
1つ以上の治療用抗体を投与することを更に含む、項目96~109のいずれか一項に記載の方法。
(項目111)
1つ以上のT細胞刺激性免疫チェックポイントタンパク質又は受容体の1つ以上の遮断剤又は阻害剤を同時投与することを更に含む、項目96~110のいずれか一項に記載の方法。
(項目112)
前記1つ以上の免疫チェックポイント阻害剤が、PD-L1(CD274)、PD-1(PDCD1)、又はCTLA4のタンパク質性(例えば、抗体)阻害剤を含む、項目111に記載の方法。
(項目113)
前記1つ以上の免疫チェックポイントタンパク質又は受容体が、CD274(CD274、PDL1、PD-L1)及びプログラム細胞死1(PDCD1、PD1、PD-1)から選択される、項目111~112のいずれか一項に記載の方法。
(項目114)
CTLA4の前記タンパク質性(例えば、抗体)阻害剤が、イピリムマブ、トレメリムマブ、BMS-986218、AGEN1181、AGEN1884(ザリフレリマブ)、BMS-986249、MK-1308、REGN-4659、ADU-1604、CS-1002、BCD-145、APL-509、JS-007、BA-3071、ONC-392、AGEN-2041、JHL-1155、KN-044、CG-0161、ATOR-1144、PBI-5D3H5、FPT-155(CTLA4/PD-L1/CD28)、PF-06936308(PD-1/CTLA4)、MGD-019(PD-1/CTLA4)、KN-046(PD-1/CTLA4)、MEDI-5752(CTLA4/PD-1)、XmAb-20717(PD-1/CTLA4)、及びAK-104(CTLA4/PD-1)から選択される、項目112に記載の方法。
(項目115)
プログラム細胞死1(PDCD1;NCBI遺伝子ID:5133;CD279、PD-1、PD1)の前記タンパク質性(例えば、抗体)阻害剤が、ジンベレリマブ(AB122、GLS-010、WBP-3055)、ペンブロリズマブ(KEYTRUDA(登録商標)、MK-3475、SCH900475)、ニボルマブ(OPDIVO(登録商標)、BMS-936558、MDX-1106)、セミプリマブ(LIBTAYO(登録商標);セミプリマブ-rwlc、REGN-2810)、ピディリズマブ(CT-011)、AMG-404、MEDI0680(AMP-514)、スパルタリズマブ(PDR001)、チスレリズマブ(BGB-A317)、トリパリマブ(JS-001)、ゲノリムズマブ(CBT-501、APL-501、GB226)、SHR-1201、カムレリズマブ(SHR-1210)、シンチリマブ(TYVYT(登録商標);IBI-308)、ドスタルリマブ(TSR-042、WBP-285)、ランブロリズマブ(MK-3475);ササンリムマブ(PF-06801591)、セトレリマブ(JNJ-63723283)、セルプルリマブ(HLX-10)、レチファンリマブ(MGA-012)、バルスチリマブ(AGEN2034)、プロルゴリマブ(BCD 100)、ブジガリマブ(ABBV-181)、ボプラテリマブ(JTX-4014)、AK-103(HX-008)、AK-105、CS-1003、BI-754091、LZM-009、Sym-021、BAT-1306、PD1-PIK、テボテリマブ(MGD013;PD-1/LAG-3)、RO-7247669(PD-1/LAG-3)、FS-118(LAG-3/PD-L1)、RO-7121661(PD-1/TIM-3)、RG7769(PD-1/TIM-3)、PF-06936308(PD-1/CTLA4)、MGD-019(PD-1/CTLA4)、KN-046(PD-1/CTLA4)、XmAb-20717(PD-1/CTLA4)、AK-104(CTLA4/PD-1)、及びMEDI-5752(CTLA4/PD-1)から選択される、項目111~113のいずれか一項に記載の方法。
(項目116)
CD274分子(NCBI遺伝子ID:遺伝子ID:29126;B7-H、B7H1、PD-L1)の前記タンパク質性(例えば、抗体)阻害剤が、アテゾリズマブ(TECENTRIQ(登録商標))、アベルマブ(BAVENCIO(登録商標);MSB0010718C)、エンバフォリマブ(ASC22)、デュルバルマブ(IMFINZI(登録商標);MEDI-4736)、BMS-936559(MDX1105)、コシベリマブ(CK-301)、ロダポリマブ(LY3300054)、ガリブリマブ(BGB A333)、エンバフォリマブ(KN035)、オプコリマブ(HLX20)、マネリマブ(BCD135)、CX-072、CBT-502(TQB2450)、MSB-2311、SHR-1316、スゲマリマブ(CS-1001;WBP3155)、A167(KL-A167、HBM9167)、STI-A1015(IMC-001)、FAZ-053、BMS-936559(MDX1105)、INCB086550、GEN-1046(PD-L1/4-1BB)、FPT-155(CTLA4/PD-L1/CD28)、M7824(PD-L1/TGFβ-ECドメイン)、CA-170(PD-L1/VISTA)、CDX-527(CD27/PD-L1)、LY-3415244(TIM-3/PDL1)、INBRX-105(4-1BB/PDL1)、及びGNS-1480(PD-L1/EGFR)から選択される、項目111~113のいずれか一項に記載の方法。
(項目117)
fms関連受容体チロシンキナーゼ3(FLT3)のアゴニストを同時投与することを更に含む、項目96~116のいずれか一項に記載の方法。
(項目118)
FLT3の前記アゴニストが、GS-3583及びCDX-301から選択される、項目117に記載の方法。
(項目119)
前記マグロリマブ及び前記サシツズマブゴビテカンが、組み合わされた相乗的な量で投与される、項目96~118のいずれか一項に記載の方法。
(項目120)
前記マグロリマブ及び前記サシツズマブゴビテカンの投与が、相乗効果をもたらす、項目96~119のいずれか一項に記載の方法。
(項目121)
前記相乗効果が、前記マグロリマブ又は前記サシツズマブゴビテカンのいずれか単独に対して組み合わせの効果を比較する場合、がん細胞死の増加及び/又はがん細胞成長の減少である、項目120に記載の方法。
(項目122)
前記相乗効果が、前記マグロリマブ又は前記サシツズマブゴビテカンのいずれか単独に対して組み合わせの効果を比較する場合、マクロファージによるがん細胞の貪食の増加である、項目120に記載の方法。
(項目123)
前記相乗効果が、前記マグロリマブ又は前記サシツズマブゴビテカンのいずれか単独に対して組み合わせの効果を比較する場合、腫瘍量低減の増加又は増強である、項目120に記載の方法。
(項目124)
前記マグロリマブが、最初に10mg/kg未満のプライミング用量で投与され、次いで、少なくとも15mg/kg、例えば、少なくとも30mg/kg、45mg/kg、60mg/kgの1つ以上の治療用量で投与される、項目96~123のいずれか一項に記載の方法。
(項目125)
前記マグロリマブが、最初に5mg/kg未満のプライミング用量で投与され、次いで、少なくとも30mg/kg、例えば、45mg/kg、60mg/kgの1つ以上の治療用量で投与される、項目96~124のいずれか一項に記載の方法。
(項目126)
前記マグロリマブが、最初に1mg/kgのプライミング用量で投与され、次いで30mg/kgの1つ以上の治療用量で投与され、続いて60mg/kgの1つ以上の治療用量が投与される、項目96~125のいずれか一項に記載の方法。
(項目127)
前記マグロリマブが、最初に1mg/kgのプライミング用量で投与され、次いで20mg/kgの1つ以上の治療用量で投与され、続いて45mg/kgの1つ以上の治療用量が投与される、項目96~125のいずれか一項に記載の方法。
(項目128)
前記マグロリマブが、最初に1mg/kgのプライミング用量で投与され、次いで15mg/kgの1つ以上の治療用量で投与され、続いて30mg/kgの1つ以上の治療用量が投与される、項目96~125のいずれか一項に記載の方法。
(項目129)
前記マグロリマブが、静脈内、皮下、又は腫瘍内に投与される、項目96~128のいずれか一項に記載の方法。
(項目130)
前記マグロリマブが、静脈内に投与される、項目129に記載の方法。
(項目131)
前記マグロリマブが、インラインフィルターを通して静脈内に投与される、項目130に記載の方法。
(項目132)
前記サシツズマブゴビテカンが、3mg/kg~18mg/kg、例えば、8mg/kg~10mg/kgの範囲の1つ以上の用量で投与される、項目96~131のいずれか一項に記載の方法。
(項目133)
前記サシツズマブゴビテカンが、10mg/kgの1つ以上の用量で投与される、項目96~132のいずれか一項に記載の方法。
(項目134)
前記サシツズマブゴビテカンが、静脈内、皮下、又は腫瘍内に投与される、項目96~133のいずれか一項に記載の方法。
(項目135)
前記マグロリマブ及び前記サシツズマブゴビテカンが、第1の21日サイクル、第2の21日サイクル及び第3の21日サイクルで投与され、ここで、
a)前記第1の21日サイクルでは、マグロリマブが、1日目に1mg/kgの用量で、並びに8及び15日目に30mg/kgの用量で投与され;並びにサシツズマブゴビテカンが、1又は2日目及び8日目に10mg/kgの用量で投与され;
b)前記第2の21日サイクルでは、マグロリマブが、1、8及び15日目に30mg/kgの用量で投与され;並びにサシツズマブゴビテカンが、1及び8日目に10mg/kgの用量で投与され;並びに
c)前記第3の21日サイクルでは、マグロリマブが、8及び15日目に60mg/kgの用量で投与され;並びにサシツズマブゴビテカンが、1及び8日目に10mg/kgの用量で投与される、項目96~134のいずれか一項に記載の方法。
(項目136)
前記マグロリマブ及び前記サシツズマブゴビテカンが、第1の21日のサイクル、第2の21日のサイクル及び第3の21日のサイクルで投与され、ここで、
a)前記第1の21日サイクルでは、マグロリマブが、1日目に1mg/kgの用量で、並びに8及び15日目に20mg/kgの用量で投与され;並びにサシツズマブゴビテカンが、1又は2日目及び8日目に10mg/kgの用量で投与され;
b)前記第2の21日サイクルでは、マグロリマブが、1、8及び15日目に20mg/kgの用量で投与され;並びにサシツズマブゴビテカンが、1及び8日目に10mg/kgの用量で投与され;並びに
c)前記第3の21日サイクルでは、マグロリマブが、8及び15日目に45mg/kgの用量で投与され;並びにサシツズマブゴビテカンが、1及び8日目に10mg/kgの用量で投与される、項目96~134のいずれか一項に記載の方法。
(項目137)
前記マグロリマブ及び前記サシツズマブゴビテカンが、第1の21日のサイクル、第2の21日のサイクル及び第3の21日のサイクルで投与され、ここで、
a)前記第1の21日サイクルでは、マグロリマブが、1日目に1mg/kgの用量で、並びに8及び15日目に15mg/kgの用量で投与され;並びにサシツズマブゴビテカンが、1又は2日目及び8日目に10mg/kgの用量で投与され;
b)前記第2の21日サイクルでは、マグロリマブが、1、8及び15日目に15mg/kgの用量で投与され;並びにサシツズマブゴビテカンが、1及び8日目に10mg/kgの用量で投与され;並びに
c)前記第3の21日サイクルでは、マグロリマブが、8及び15日目に30mg/kgの用量で投与され;並びにサシツズマブゴビテカンが、1及び8日目に10mg/kgの用量で投与される、項目96~134のいずれか一項に記載の方法。
(項目138)
前記対象が、ヒトである、項目96~137のいずれか一項に記載の方法。
(項目139)
前記TNBCが、少なくとも1つの以前の抗がん療法の後に進行している、項目96~138のいずれか一項に記載の方法。
(項目140)
前記対象が、治療未経験である、項目96~138のいずれか一項に記載の方法。
(項目141)
対象における非小細胞肺がん(NSCLC)の成長、増殖、再発又は転移を治療するか、緩和するか、低減するか、予防するか又は遅延させる方法であって、前記対象に、有効量の(a)マグロリマブ;及び(b)サシツズマブゴビテカンを投与することを含む、方法。
(項目142)
前記NSCLCが、(i)切除不能な、局所進行性又は(ii)転移性である、項目141に記載の方法。
(項目143)
前記がんが切除不能な、局所進行性であり、前記対象が治療未経験である、項目141~142のいずれか一項に記載の方法。
(項目144)
前記治療が、線形二次元法(法例えば、RECIST v1.1)を使用して決定される場合、少なくとも15%、少なくとも20%、少なくとも30%、又は少なくとも40%の全腫瘍量の低減をもたらす、項目141~143のいずれか一項に記載の方法。
(項目145)
前記転移のサイズを低減するか、又は前記転移を排除することを含む、項目141~144のいずれか一項に記載の方法。
(項目146)
前記がんが再発しないか、又は前記腫瘍量が治療の中止後に再成長しない、項目141~145のいずれか一項に記載の方法。
(項目147)
前記NSCLCが、CD47の細胞表面発現を有する、項目141~146のいずれか一項に記載の方法。
(項目148)
前記マグロリマブ及び前記サシツズマブゴビテカンが、同時に投与される、項目141~147のいずれか一項に記載の方法。
(項目149)
前記マグロリマブ及び前記サシツズマブゴビテカンが、連続的に投与される、項目141~147のいずれか一項に記載の方法。
(項目150)
前記マグロリマブが、治療量以下の用量で投与される、項目141~149のいずれか一項に記載の方法。
(項目151)
前記サシツズマブゴビテカンが、治療量以下の用量で投与される、項目141~150のいずれか一項に記載の方法。
(項目152)
前記マグロリマブ及び前記サシツズマブゴビテカンが、治療量以下の用量で同時投与される、項目141~151のいずれか一項に記載の方法。
(項目153)
タキサンを投与することを更に含む、項目141~152のいずれか一項に記載の方法。
(項目154)
前記タキサンが、パクリタキセル、nab-パクリタキセル(ABRAXANE(登録商標))、ドセタキセル及びカバジタキセルから選択される、項目153に記載の方法。
(項目155)
1つ以上の治療用抗体を投与することを更に含む、項目141~154のいずれか一項に記載の方法。
(項目156)
1つ以上のT細胞刺激性免疫チェックポイントタンパク質又は受容体の1つ以上の遮断剤又は阻害剤を同時投与することを更に含む、項目141~155のいずれか一項に記載の方法。
(項目157)
前記1つ以上の免疫チェックポイント阻害剤が、PD-L1(CD274)、PD-1(PDCD1)、又はCTLA4のタンパク質性(例えば、抗体)阻害剤を含む、項目156に記載の方法。
(項目158)
前記1つ以上の免疫チェックポイントタンパク質又は受容体が、CD274(CD274、PDL1、PD-L1)及びプログラム細胞死1(PDCD1、PD1、PD-1)から選択される、項目156~157のいずれか一項に記載の方法。
(項目159)
CTLA4の前記タンパク質性(例えば、抗体)阻害剤が、イピリムマブ、トレメリムマブ、BMS-986218、AGEN1181、AGEN1884(ザリフレリマブ)、BMS-986249、MK-1308、REGN-4659、ADU-1604、CS-1002、BCD-145、APL-509、JS-007、BA-3071、ONC-392、AGEN-2041、JHL-1155、KN-044、CG-0161、ATOR-1144、PBI-5D3H5、FPT-155(CTLA4/PD-L1/CD28)、PF-06936308(PD-1/CTLA4)、MGD-019(PD-1/CTLA4)、KN-046(PD-1/CTLA4)、MEDI-5752(CTLA4/PD-1)、XmAb-20717(PD-1/CTLA4)、及びAK-104(CTLA4/PD-1)から選択される、項目158に記載の方法。
(項目160)
プログラム細胞死1(PDCD1;NCBI遺伝子ID:5133;CD279、PD-1、PD1)の前記タンパク質性(例えば、抗体)阻害剤が、ジンベレリマブ(AB122、GLS-010、WBP-3055)、ペンブロリズマブ(KEYTRUDA(登録商標)、MK-3475、SCH900475)、ニボルマブ(OPDIVO(登録商標)、BMS-936558、MDX-1106)、セミプリマブ(LIBTAYO(登録商標);セミプリマブ-rwlc、REGN-2810)、ピディリズマブ(CT-011)、AMG-404、MEDI0680(AMP-514)、スパルタリズマブ(PDR001)、チスレリズマブ(BGB-A317)、トリパリマブ(JS-001)、ゲノリムズマブ(CBT-501、APL-501、GB226)、SHR-1201、カムレリズマブ(SHR-1210)、シンチリマブ(TYVYT(登録商標)、IBI-308)、ドスタルリマブ(TSR-042、WBP-285)、ランブロリズマブ(MK-3475);ササンリムマブ(PF-06801591)、セトレリマブ(JNJ-63723283)、セルプルリマブ(HLX-10)、レチファンリマブ(MGA-012)、バルスチリマブ(AGEN2034)、プロルゴリマブ(BCD 100)、ブジガリマブ(ABBV-181)、ボプラテリマブ(JTX-4014)、AK-103(HX-008)、AK-105、CS-1003、BI-754091、LZM-009、Sym-021、BAT-1306、PD1-PIK、テボテリマブ(MGD013;PD-1/LAG-3)、RO-7247669(PD-1/LAG-3)、FS-118(LAG-3/PD-L1)、RO-7121661(PD-1/TIM-3)、RG7769(PD-1/TIM-3)、PF-06936308(PD-1/CTLA4)、MGD-019(PD-1/CTLA4)、KN-046(PD-1/CTLA4)、XmAb-20717(PD-1/CTLA4)、AK-104(CTLA4/PD-1)、及びMEDI-5752(CTLA4/PD-1)から選択される、項目156~158のいずれか一項に記載の方法。
(項目161)
CD274分子(NCBI遺伝子ID:遺伝子ID:29126;B7-H、B7H1、PD-L1)の前記タンパク質性(例えば、抗体)阻害剤が、アテゾリズマブ(TECENTRIQ(登録商標))、アベルマブ(BAVENCIO(登録商標);MSB0010718C)、エンバフォリマブ(ASC22)、デュルバルマブ(IMFINZI(登録商標);MEDI-4736)、BMS-936559(MDX1105)、コシベリマブ(CK-301)、ロダポリマブ(LY3300054)、ガリブリマブ(BGB A333)、エンバフォリマブ(KN035)、オプコリマブ(HLX20)、マネリマブ(BCD135)、CX-072、CBT-502(TQB2450)、MSB-2311、SHR-1316、スゲマリマブ(CS-1001;WBP3155)、A167(KL-A167、HBM9167)、STI-A1015(IMC-001)、FAZ-053、BMS-936559(MDX1105)、INCB086550、GEN-1046(PD-L1/4-1BB)、FPT-155(CTLA4/PD-L1/CD28)、M7824(PD-L1/TGFβ-ECドメイン)、CA-170(PD-L1/VISTA)、CDX-527(CD27/PD-L1)、LY-3415244(TIM-3/PDL1)、INBRX-105(4-1BB/PDL1)、及びGNS-1480(PD-L1/EGFR)から選択される、項目156~158のいずれか一項に記載の方法。
(項目162)
fms関連受容体チロシンキナーゼ3(FLT3)のアゴニストを同時投与することを更に含む、項目141~161のいずれか一項に記載の方法。
(項目163)
FLT3の前記アゴニストが、GS-3583及びCDX-301から選択される、項目162に記載の方法。
(項目164)
前記マグロリマブ及び前記サシツズマブゴビテカンが、組み合わされた相乗的な量で投与される、項目141~163のいずれか一項に記載の方法。
(項目165)
前記マグロリマブ及び前記サシツズマブゴビテカンの投与が、相乗効果をもたらす、項目141~164のいずれか一項に記載の方法。
(項目166)
前記相乗効果が、前記マグロリマブ又は前記サシツズマブゴビテカンのいずれか単独に対して組み合わせの効果を比較する場合、がん細胞死の増加及び/又はがん細胞成長の減少である、項目165に記載の方法。
(項目167)
前記相乗効果が、前記マグロリマブ又は前記サシツズマブゴビテカンのいずれか単独に対して組み合わせの効果を比較する場合、マクロファージによるがん細胞の貪食の増加である、項目165に記載の方法。
(項目168)
前記相乗効果が、前記マグロリマブ又は前記サシツズマブゴビテカンのいずれか単独に対して組み合わせの効果を比較する場合、腫瘍量低減の増加又は増強である、項目165に記載の方法。
(項目169)
前記マグロリマブが、最初に10mg/kg未満のプライミング用量で投与され、次いで、少なくとも15mg/kg、例えば、少なくとも30mg/kg、45mg/kg、60mg/kgの1つ以上の治療用量で投与される、項目141~168のいずれか一項に記載の方法。
(項目170)
前記マグロリマブが、最初に5mg/kg未満のプライミング用量で投与され、次いで、少なくとも30mg/kg、例えば、45mg/kg、60mg/kgの1つ以上の治療用量で投与される、項目141~169のいずれか一項に記載の方法。
(項目171)
前記マグロリマブが、最初に1mg/kgのプライミング用量で投与され、次いで30mg/kgの1つ以上の治療用量で投与され、続いて60mg/kgの1つ以上の治療用量が投与される、項目141~170のいずれか一項に記載の方法。
(項目172)
前記マグロリマブが、最初に1mg/kgのプライミング用量で投与され、次いで20mg/kgの1つ以上の治療用量で投与され、続いて45mg/kgの1つ以上の治療用量が投与される、項目141~170のいずれか一項に記載の方法。
(項目173)
前記マグロリマブが、最初に1mg/kgのプライミング用量で投与され、次いで15mg/kgの1つ以上の治療用量で投与され、続いて30mg/kgの1つ以上の治療用量が投与される、項目141~170のいずれか一項に記載の方法。
(項目174)
前記マグロリマブが、静脈内、皮下、又は腫瘍内に投与される、項目141~173のいずれか一項に記載の方法。
(項目175)
前記マグロリマブが、静脈内に投与される、項目174に記載の方法。
(項目176)
前記マグロリマブが、インラインフィルターを通して静脈内に投与される、項目175に記載の方法。
(項目177)
前記サシツズマブゴビテカンが、3mg/kg~18mg/kg、例えば、8mg/kg~10mg/kgの範囲の1つ以上の用量で投与される、項目141~176のいずれか一項に記載の方法。
(項目178)
前記サシツズマブゴビテカンが、10mg/kgの1つ以上の用量で投与される、項目141~177のいずれか一項に記載の方法。
(項目179)
前記サシツズマブゴビテカンが、静脈内、皮下、又は腫瘍内に投与される、項目141~178のいずれか一項に記載の方法。
(項目180)
前記マグロリマブ及び前記サシツズマブゴビテカンが、第1の21日サイクル、第2の21日サイクル及び第3の21日サイクルで投与され、ここで、
a)前記第1の21日サイクルでは、マグロリマブが、1日目に1mg/kgの用量で、並びに8及び15日目に30mg/kgの用量で投与され;並びにサシツズマブゴビテカンが、1又は2日目及び8日目に10mg/kgの用量で投与され;
b)前記第2の21日サイクルでは、マグロリマブが、1、8及び15日目に30mg/kgの用量で投与され;並びにサシツズマブゴビテカンが、1及び8日目に10mg/kgの用量で投与され;並びに
c)前記第3の21日サイクルでは、マグロリマブが、8及び15日目に60mg/kgの用量で投与され;並びにサシツズマブゴビテカンが、1及び8日目に10mg/kgの用量で投与される、項目141~179のいずれか一項に記載の方法。
(項目181)
前記マグロリマブ及び前記サシツズマブゴビテカンが、第1の21日サイクル、第2の21日サイクル及び第3の21日サイクルで投与され、ここで、
a)前記第1の21日サイクルでは、マグロリマブが、1日目に1mg/kgの用量で、並びに8及び15日目に20mg/kgの用量で投与され;並びにサシツズマブゴビテカンが、1又は2日目及び8日目に10mg/kgの用量で投与され;
b)前記第2の21日サイクルでは、マグロリマブが、1、8及び15日目に20mg/kgの用量で投与され;並びにサシツズマブゴビテカンが、1及び8日目に10mg/kgの用量で投与され;並びに
c)前記第3の21日サイクルでは、マグロリマブが、8及び15日目に45mg/kgの用量で投与され;並びにサシツズマブゴビテカンが、1及び8日目に10mg/kgの用量で投与される、項目141~179のいずれか一項に記載の方法。
(項目182)
前記マグロリマブ及び前記サシツズマブゴビテカンが、第1の21日サイクル、第2の21日サイクル及び第3の21日サイクルで投与され、ここで、
a)前記第1の21日サイクルでは、マグロリマブが、1日目に1mg/kgの用量で、並びに8及び15日目に15mg/kgの用量で投与され;並びにサシツズマブゴビテカンが、1又は2日目及び8日目に10mg/kgの用量で投与され;
b)前記第2の21日サイクルでは、マグロリマブが、1、8及び15日目に15mg/kgの用量で投与され;並びにサシツズマブゴビテカンが、1及び8日目に10mg/kgの用量で投与され;並びに
c)前記第3の21日サイクルでは、マグロリマブが、8及び15日目に30mg/kgの用量で投与され;並びにサシツズマブゴビテカンが、1及び8日目に10mg/kgの用量で投与される、項目141~179のいずれか一項に記載の方法。
(項目183)
前記対象が、ヒトである、項目141~182のいずれか一項に記載の方法。
(項目184)
前記NSCLCが、少なくとも1つの以前の抗がん療法の後に進行している、項目141~183のいずれか一項に記載の方法。
(項目185)
前記対象が、治療未経験である、項目141~184のいずれか一項に記載の方法。
(項目186)
1つ以上の単位用量の、(a)CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する薬剤、及び(b)抗Trop-2抗体-薬物コンジュゲート(ADC)を含む、キット。
(項目187)
CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する前記薬剤及び前記抗Trop-2 ADCが、別々の容器中にある、項目186に記載のキット。
(項目188)
前記別々の容器が、バイアル、アンプル及び予め充填されたシリンジから選択される、項目187に記載のキット。
(項目189)
CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する前記薬剤が、CD47に結合する抗体を含む、項目186~188のいずれか一項に記載のキット。
(項目190)
CD47に結合する前記抗体が、マグロリマブ、レムゾパルリマブ、レタプリマブ、リグファリマブ、AO-176、シムリダルリマブ(IBI-322)、ゲンツリズマブ、ZL-1201、IMC-002、SRF-231、CC-90002(別名、INBRX-103)、NI-1701(別名、TG-1801)及びSTI-6643から選択される、項目189に記載のキット。
(項目191)
CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する前記薬剤が、SIRPαに結合する抗体を含む、項目186~188のいずれか一項に記載のキット。
(項目192)
SIRPαに結合する前記抗体が、GS-0189(別名、FSI-189)、CC-95251、BI-765063、及びAPX-700から選択される、項目191に記載のキット。
(項目193)
CD47とSIRPαとの間の結合を阻害する前記薬剤が、SIRPα-Fc融合タンパク質を含む、項目186~188のいずれか一項に記載のキット。
(項目194)
前記SIRPα-Fc融合タンパク質が、ALX-148、TTI-621、TTI-622、JMT601(CPO107)、及びSL-172154から選択される、項目193に記載のキット。
(項目195)
前記抗Trop-2 ADCが、トポイソメラーゼI阻害剤を含む、項目186~194のいずれか一項に記載のキット。
(項目196)
前記トポイソメラーゼI阻害剤が、イリノテカン、トペテカン及びSN-38から選択される、項目195に記載のキット。
(項目197)
前記抗Trop-2 ADCが、mAb-CL2A-SN-38の構造式を有し、構造が、以下によって表される、項目186~196のいずれか一項に記載のキット:
【化5】

(例えば、米国特許第7,999,083号に記載される)。
(項目198)
前記抗Trop-2 ADCが、サシツズマブを含む、項目186~197のいずれか一項に記載のキット(hRS7;例えば、国際公開第2003074566号、図3及び図4に記載される)。
(項目199)
前記抗Trop-2 ADCが、サシツズマブゴビテカン、ダトポタマブデルクステカン(DS-1062)、ESG-401、SKB-264、DAC-02及びBAT-8003から選択される、項目186~198のいずれか一項に記載のキット。
(項目200)
前記抗Trop-2 ADCが、サシツズマブゴビテカンを含む、項目186~199のいずれか一項のいずれか一項に記載のキット。
(項目201)
1つ以上の単位用量のタキサンを更に含む、項目186~200のいずれか一項に記載のキット。
(項目202)
前記タキサンが、パクリタキセル、nab-パクリタキセル(ABRAXANE(登録商標))、ドセタキセル及びカバジタキセルから選択される、項目201に記載のキット。
(項目203)
1つ以上の治療用抗体を更に含む、項目186~202のいずれか一項に記載のキット。
(項目204)
1つ以上のT細胞阻害性免疫チェックポイントタンパク質又は受容体の1つ以上の遮断剤又は阻害剤を更に含む、項目186~203のいずれか一項に記載のキット。
(項目205)
PD-L1(CD274)、PD-1(PDCD1)又はCTLA4のタンパク質性(例えば、抗体)阻害剤を含む、項目186~204のいずれか一項に記載のキット。
(項目206)
PD-L1(CD274)又はPD-1(PDCD1)のタンパク質性(例えば、抗体)阻害剤を含む、項目204~205のいずれか一項に記載のキット。
(項目207)
CTLA4の前記タンパク質性(例えば、抗体)阻害剤が、イピリムマブ、トレメリムマブ、BMS-986218、AGEN1181、AGEN1884(ザリフレリマブ)、BMS-986249、MK-1308、REGN-4659、ADU-1604、CS-1002、BCD-145、APL-509、JS-007、BA-3071、ONC-392、AGEN2041、JHL-1155、KN-044、CG-0161、ATOR-1144、PBI-5D3H5、FPT-155(CTLA4/PD-L1/CD28)、PF-06936308(PD-1/CTLA4)、MGD-019(PD-1/CTLA4)、KN-046(PD-1/CTLA4)、MEDI-5752(CTLA4/PD-1)、XmAb-20717(PD-1/CTLA4)、及びAK-104(CTLA4/PD-1)から選択される、項目205に記載のキット。
(項目208)
プログラム細胞死1(PDCD1;NCBI遺伝子ID:5133;CD279、PD-1、PD1)の前記タンパク質性(例えば、抗体)阻害剤が、ジンベレリマブ(AB122、GLS-010、WBP-3055)、ペンブロリズマブ(KEYTRUDA(登録商標)、MK-3475、SCH900475)、ニボルマブ(OPDIVO(登録商標)、BMS-936558、MDX-1106)、セミプリマブ(LIBTAYO(登録商標);セミプリマブ-rwlc、REGN-2810)、ピディリズマブ(CT-011)、AMG-404、MEDI0680(AMP-514)、スパルタリズマブ(PDR001)、チスレリズマブ(BGB-A317)、トリパリマブ(JS-001)、ゲノリムズマブ(CBT-501、APL-501、GB226)、SHR-1201、カムレリズマブ(SHR-1210)、シンチリマブ(TYVYT(登録商標);IBI-308)、ドスタルリマブ(TSR-042、WBP-285)、ランブロリズマブ(MK-3475);ササンリムマブ(PF-06801591)、セトレリマブ(JNJ-63723283)、セルプルリマブ(HLX-10)、レチファンリマブ(MGA-012)、バルスチリマブ(AGEN2034)、プロルゴリマブ(BCD 100)、ブジガリマブ(ABBV-181)、ボプラテリマブ(JTX-4014)、AK-103(HX-008)、AK-105、CS-1003、BI-754091、LZM-009、Sym-021、BAT-1306、PD1-PIK、テボテリマブ(MGD013;PD-1/LAG-3)、RO-7247669(PD-1/LAG-3)、FS-118(LAG-3/PD-L1)、RO-7121661(PD-1/TIM-3)、RG7769(PD-1/TIM-3)、PF-06936308(PD-1/CTLA4)、MGD-019(PD-1/CTLA4)、KN-046(PD-1/CTLA4)、XmAb-20717(PD-1/CTLA4)、AK-104(CTLA4/PD-1)、及びMEDI-5752(CTLA4/PD-1)から選択される、項目205に記載のキット。
(項目209)
CD274分子(NCBI遺伝子ID:遺伝子ID:29126;B7-H、B7H1、PD-L1)の前記タンパク質性(例えば、抗体)阻害剤が、アテゾリズマブ(TECENTRIQ(登録商標))、アベルマブ(BAVENCIO(登録商標);MSB0010718C)、エンバフォリマブ(ASC22)、デュルバルマブ(IMFINZI(登録商標);MEDI-4736)、BMS-936559(MDX1105)、コシベリマブ(CK-301)、ロダポリマブ(LY3300054)、ガリブリマブ(BGB A333)、エンバフォリマブ(KN035)、オプコリマブ(HLX20)、マネリマブ(BCD135)、CX-072、CBT-502(TQB2450)、MSB-2311、SHR-1316、スゲマリマブ(CS-1001;WBP3155)、A167(KL-A167、HBM9167)、STI-A1015(IMC-001)、FAZ-053、BMS-936559(MDX1105)、INCB086550、GEN-1046(PD-L1/4-1BB)、FPT-155(CTLA4/PD-L1/CD28)、M7824(PD-L1/TGFβ-ECドメイン)、CA-170(PD-L1/VISTA)、CDX-527(CD27/PD-L1)、LY-3415244(TIM-3/PDL1)、INBRX-105(4-1BB/PDL1)、及びGNS-1480(PD-L1/EGFR)から選択される、項目205に記載のキット。
(項目210)
fms関連受容体チロシンキナーゼ3(FLT3)のアゴニストを同時投与することを更に含む、項目186~209のいずれか一項に記載のキット。
(項目211)
FLT3の前記アゴニストが、GS-3583及びCDX-301から選択される、項目210に記載のキット。
【手続補正書】
【提出日】2024-12-16
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
対象におけるトリプルネガティブ乳がん(TNBC)の成長、増殖、再発又は転移を治療するか、緩和するか、低減するか、予防するか又は遅延させるための、マグロリマブ及びサシツズマブゴビテカンを含む、組み合わせ物。
【請求項2】
前記TNBCが、(i)切除不能な、局所進行性又は(ii)転移性である、請求項1に記載の組み合わせ物。
【請求項3】
前記がんが切除不能な、局所進行性であり、前記対象が治療未経験である、請求項1又は2に記載の組み合わせ物。
【請求項4】
前記治療が、線形二次元法(例えば、RECIST v1.1)を使用して決定される場合、少なくとも15%、少なくとも20%、少なくとも30%、又は少なくとも40%の全腫瘍量の低減をもたらす、請求項1に記載の組み合わせ物。
【請求項5】
前記転移のサイズを低減するか、又は前記転移を排除することを含む、請求項1に記載の組み合わせ物。
【請求項6】
前記がんが再発しないか、又は前記腫瘍量が治療の中止後に再成長しない、請求項1に記載の組み合わせ物。
【請求項7】
前記TNBCが、CD47の細胞表面発現を有する、請求項1に記載の組み合わせ物。
【請求項8】
前記マグロリマブ及び前記サシツズマブゴビテカンが、同時に投与される、請求項1に記載の組み合わせ物。
【請求項9】
前記マグロリマブ及び前記サシツズマブゴビテカンが、連続的に投与される、請求項1に記載の組み合わせ物。
【請求項10】
前記マグロリマブが、治療量以下の用量で投与される、請求項1に記載の組み合わせ物。
【請求項11】
前記サシツズマブゴビテカンが、治療量以下の用量で投与される、請求項1に記載の組み合わせ物。
【請求項12】
前記マグロリマブ及び前記サシツズマブゴビテカンが、治療量以下の用量で同時投与される、請求項1に記載の組み合わせ物。
【請求項13】
前記組み合わせ物が、タキサンと組み合わせて投与されるものであることを特徴とする、請求項1に記載の組み合わせ物。
【請求項14】
前記タキサンが、パクリタキセル、nab-パクリタキセル(ABRAXANE(登録商標))、ドセタキセル及びカバジタキセルから選択される、請求項13に記載の組み合わせ物。
【請求項15】
前記組み合わせ物が、1つ以上の治療用抗体と組み合わせて投与されるものであることを特徴とする、請求項1に記載の組み合わせ物。
【請求項16】
前記組み合わせ物が、1つ以上のT細胞刺激性免疫チェックポイントタンパク質又は受容体の1つ以上の遮断剤又は阻害剤と同時投与されるものであることを特徴とする、請求項1に記載の組み合わせ物。
【請求項17】
前記1つ以上の免疫チェックポイント阻害剤が、PD-L1(CD274)、PD-1(PDCD1)、又はCTLA4のタンパク質性(例えば、抗体)阻害剤を含む、請求項16に記載の組み合わせ物。
【請求項18】
前記1つ以上の免疫チェックポイントタンパク質又は受容体が、CD274(CD274、PDL1、PD-L1)及びプログラム細胞死1(PDCD1、PD1、PD-1)から選択される、請求項16に記載の組み合わせ物。
【請求項19】
CTLA4の前記タンパク質性(例えば、抗体)阻害剤が、イピリムマブ、トレメリムマブ、BMS-986218、AGEN1181、AGEN1884(ザリフレリマブ)、BMS-986249、MK-1308、REGN-4659、ADU-1604、CS-1002、BCD-145、APL-509、JS-007、BA-3071、ONC-392、AGEN-2041、JHL-1155、KN-044、CG-0161、ATOR-1144、PBI-5D3H5、FPT-155(CTLA4/PD-L1/CD28)、PF-06936308(PD-1/CTLA4)、MGD-019(PD-1/CTLA4)、KN-046(PD-1/CTLA4)、MEDI-5752(CTLA4/PD-1)、XmAb-20717(PD-1/CTLA4)、及びAK-104(CTLA4/PD-1)から選択される、請求項17に記載の組み合わせ物。
【請求項20】
プログラム細胞死1(PDCD1;NCBI遺伝子ID:5133;CD279、PD-1、PD1)の前記タンパク質性(例えば、抗体)阻害剤が、ジンベレリマブ(AB122、GLS-010、WBP-3055)、ペンブロリズマブ(KEYTRUDA(登録商標)、MK-3475、SCH900475)、ニボルマブ(OPDIVO(登録商標)、BMS-936558、MDX-1106)、セミプリマブ(LIBTAYO(登録商標);セミプリマブ-rwlc、REGN-2810)、ピディリズマブ(CT-011)、AMG-404、MEDI0680(AMP-514)、スパルタリズマブ(PDR001)、チスレリズマブ(BGB-A317)、トリパリマブ(JS-001)、ゲノリムズマブ(CBT-501、APL-501、GB226)、SHR-1201、カムレリズマブ(SHR-1210)、シンチリマブ(TYVYT(登録商標);IBI-308)、ドスタルリマブ(TSR-042、WBP-285)、ランブロリズマブ(MK-3475);ササンリムマブ(PF-06801591)、セトレリマブ(JNJ-63723283)、セルプルリマブ(HLX-10)、レチファンリマブ(MGA-012)、バルスチリマブ(AGEN2034)、プロルゴリマブ(BCD 100)、ブジガリマブ(ABBV-181)、ボプラテリマブ(JTX-4014)、AK-103(HX-008)、AK-105、CS-1003、BI-754091、LZM-009、Sym-021、BAT-1306、PD1-PIK、テボテリマブ(MGD013;PD-1/LAG-3)、RO-7247669(PD-1/LAG-3)、FS-118(LAG-3/PD-L1)、RO-7121661(PD-1/TIM-3)、RG7769(PD-1/TIM-3)、PF-06936308(PD-1/CTLA4)、MGD-019(PD-1/CTLA4)、KN-046(PD-1/CTLA4)、XmAb-20717(PD-1/CTLA4)、AK-104(CTLA4/PD-1)、及びMEDI-5752(CTLA4/PD-1)から選択される、請求項16に記載の組み合わせ物。
【請求項21】
CD274分子(NCBI遺伝子ID:遺伝子ID:29126;B7-H、B7H1、PD-L1)の前記タンパク質性(例えば、抗体)阻害剤が、アテゾリズマブ(TECENTRIQ(登録商標))、アベルマブ(BAVENCIO(登録商標);MSB0010718C)、エンバフォリマブ(ASC22)、デュルバルマブ(IMFINZI(登録商標);MEDI-4736)、BMS-936559(MDX1105)、コシベリマブ(CK-301)、ロダポリマブ(LY3300054)、ガリブリマブ(BGB
A333)、エンバフォリマブ(KN035)、オプコリマブ(HLX20)、マネリマブ(BCD135)、CX-072、CBT-502(TQB2450)、MSB-2311、SHR-1316、スゲマリマブ(CS-1001;WBP3155)、A167(KL-A167、HBM9167)、STI-A1015(IMC-001)、FAZ-053、BMS-936559(MDX1105)、INCB086550、GEN-1046(PD-L1/4-1BB)、FPT-155(CTLA4/PD-L1/CD28)、M7824(PD-L1/TGFβ-ECドメイン)、CA-170(PD-L1/VISTA)、CDX-527(CD27/PD-L1)、LY-3415244(TIM-3/PDL1)、INBRX-105(4-1BB/PDL1)、及びGNS-1480(PD-L1/EGFR)から選択される、請求項16に記載の組み合わせ物。
【請求項22】
前記組み合わせ物が、fms関連受容体チロシンキナーゼ3(FLT3)のアゴニストと同時投与されるものであることを特徴とする、請求項1に記載の組み合わせ物。
【請求項23】
FLT3の前記アゴニストが、GS-3583及びCDX-301から選択される、請求項22に記載の組み合わせ物。
【請求項24】
前記マグロリマブ及び前記サシツズマブゴビテカンが、組み合わされた相乗的な量で投与される、請求項1に記載の組み合わせ物。
【請求項25】
前記マグロリマブ及び前記サシツズマブゴビテカンの投与が、相乗効果をもたらす、請求項1に記載の組み合わせ物。
【請求項26】
前記相乗効果が、前記マグロリマブ又は前記サシツズマブゴビテカンのいずれか単独に対して組み合わせの効果を比較する場合、がん細胞死の増加及び/又はがん細胞成長の減少である、請求項25に記載の組み合わせ物。
【請求項27】
前記相乗効果が、前記マグロリマブ又は前記サシツズマブゴビテカンのいずれか単独に対して組み合わせの効果を比較する場合、マクロファージによるがん細胞の貪食の増加である、請求項25に記載の組み合わせ物。
【請求項28】
前記相乗効果が、前記マグロリマブ又は前記サシツズマブゴビテカンのいずれか単独に対して組み合わせの効果を比較する場合、腫瘍量低減の増加又は増強である、請求項25に記載の組み合わせ物。
【請求項29】
前記マグロリマブが、最初に10mg/kg未満のプライミング用量で投与され、次いで、少なくとも15mg/kg、例えば、少なくとも30mg/kg、45mg/kg、60mg/kgの1つ以上の治療用量で投与される、請求項1に記載の組み合わせ物。
【請求項30】
前記マグロリマブが、最初に5mg/kg未満のプライミング用量で投与され、次いで、少なくとも30mg/kg、例えば、45mg/kg、60mg/kgの1つ以上の治療用量で投与される、請求項1に記載の組み合わせ物。
【請求項31】
前記マグロリマブが、最初に1mg/kgのプライミング用量で投与され、次いで30mg/kgの1つ以上の治療用量で投与され、続いて60mg/kgの1つ以上の治療用量が投与される、請求項1に記載の組み合わせ物。
【請求項32】
前記マグロリマブが、最初に1mg/kgのプライミング用量で投与され、次いで20mg/kgの1つ以上の治療用量で投与され、続いて45mg/kgの1つ以上の治療用量が投与される、請求項1に記載の組み合わせ物。
【請求項33】
前記マグロリマブが、最初に1mg/kgのプライミング用量で投与され、次いで15mg/kgの1つ以上の治療用量で投与され、続いて30mg/kgの1つ以上の治療用量が投与される、請求項1に記載の組み合わせ物。
【請求項34】
前記マグロリマブが、静脈内、皮下、又は腫瘍内に投与される、請求項1に記載の組み合わせ物。
【請求項35】
前記マグロリマブが、静脈内に投与される、請求項34に記載の組み合わせ物。
【請求項36】
前記マグロリマブが、インラインフィルターを通して静脈内に投与される、請求項35に記載の組み合わせ物。
【請求項37】
前記サシツズマブゴビテカンが、3mg/kg~18mg/kg、例えば、8mg/kg~10mg/kgの範囲の1つ以上の用量で投与される、請求項1に記載の組み合わせ物。
【請求項38】
前記サシツズマブゴビテカンが、10mg/kgの1つ以上の用量で投与される、請求項1に記載の組み合わせ物。
【請求項39】
前記サシツズマブゴビテカンが、静脈内、皮下、又は腫瘍内に投与される、請求項1に記載の組み合わせ物。
【請求項40】
前記マグロリマブ及び前記サシツズマブゴビテカンが、第1の21日サイクル、第2の21日サイクル及び第3の21日サイクルで投与され、ここで、
a)前記第1の21日サイクルでは、マグロリマブが、1日目に1mg/kgの用量で、並びに8及び15日目に30mg/kgの用量で投与され;並びにサシツズマブゴビテカンが、1又は2日目及び8日目に10mg/kgの用量で投与され;
b)前記第2の21日サイクルでは、マグロリマブが、1、8及び15日目に30mg/kgの用量で投与され;並びにサシツズマブゴビテカンが、1及び8日目に10mg/kgの用量で投与され;並びに
c)前記第3の21日サイクルでは、マグロリマブが、8及び15日目に60mg/kgの用量で投与され;並びにサシツズマブゴビテカンが、1及び8日目に10mg/kgの用量で投与される、請求項1に記載の組み合わせ物。
【請求項41】
前記マグロリマブ及び前記サシツズマブゴビテカンが、第1の21日のサイクル、第2の21日のサイクル及び第3の21日のサイクルで投与され、ここで、
a)前記第1の21日サイクルでは、マグロリマブが、1日目に1mg/kgの用量で、並びに8及び15日目に20mg/kgの用量で投与され;並びにサシツズマブゴビテカンが、1又は2日目及び8日目に10mg/kgの用量で投与され;
b)前記第2の21日サイクルでは、マグロリマブが、1、8及び15日目に20mg/kgの用量で投与され;並びにサシツズマブゴビテカンが、1及び8日目に10mg/kgの用量で投与され;並びに
c)前記第3の21日サイクルでは、マグロリマブが、8及び15日目に45mg/kgの用量で投与され;並びにサシツズマブゴビテカンが、1及び8日目に10mg/kgの用量で投与される、請求項1に記載の組み合わせ物。
【請求項42】
前記マグロリマブ及び前記サシツズマブゴビテカンが、第1の21日のサイクル、第2の21日のサイクル及び第3の21日のサイクルで投与され、ここで、
a)前記第1の21日サイクルでは、マグロリマブが、1日目に1mg/kgの用量で、並びに8及び15日目に15mg/kgの用量で投与され;並びにサシツズマブゴビテカンが、1又は2日目及び8日目に10mg/kgの用量で投与され;
b)前記第2の21日サイクルでは、マグロリマブが、1、8及び15日目に15mg/kgの用量で投与され;並びにサシツズマブゴビテカンが、1及び8日目に10mg/kgの用量で投与され;並びに
c)前記第3の21日サイクルでは、マグロリマブが、8及び15日目に30mg/kgの用量で投与され;並びにサシツズマブゴビテカンが、1及び8日目に10mg/kgの用量で投与される、請求項1に記載の組み合わせ物。
【請求項43】
前記対象が、ヒトである、請求項1に記載の組み合わせ物。
【請求項44】
前記TNBCが、少なくとも1つの以前の抗がん療法の後に進行している、請求項1に記載の組み合わせ物。
【請求項45】
前記対象が、治療未経験である、請求項1に記載の組み合わせ物。
【請求項46】
対象におけるトリプルネガティブ乳がん(TNBC)の成長、増殖、再発又は転移を治療するか、緩和するか、低減するか、予防するか又は遅延させるための、マグロリマブを含む組成物であって、前記組成物が、サシツズマブゴビテカンと組み合わせて投与されるものであることを特徴とする、組成物。
【請求項47】
対象におけるトリプルネガティブ乳がん(TNBC)の成長、増殖、再発又は転移を治療するか、緩和するか、低減するか、予防するか又は遅延させるための、サシツズマブゴビテカンを含む組成物であって、前記組成物が、マグロリマブと組み合わせて投与されるものであることを特徴とする、組成物。
【国際調査報告】