(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2025-04-15
(54)【発明の名称】重水素化複素環ケトン類化合物及びその使用
(51)【国際特許分類】
C07D 403/04 20060101AFI20250408BHJP
A61P 35/00 20060101ALI20250408BHJP
A61P 31/14 20060101ALI20250408BHJP
A61P 31/16 20060101ALI20250408BHJP
A61P 31/12 20060101ALI20250408BHJP
A61P 11/00 20060101ALI20250408BHJP
A61P 43/00 20060101ALI20250408BHJP
A61K 31/4178 20060101ALI20250408BHJP
【FI】
C07D403/04 CSP
A61P35/00
A61P31/14
A61P31/16
A61P31/12
A61P11/00
A61P43/00 111
A61K31/4178
【審査請求】未請求
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2023578164
(86)(22)【出願日】2023-04-11
(85)【翻訳文提出日】2023-12-19
(86)【国際出願番号】 CN2023087636
(87)【国際公開番号】W WO2023198066
(87)【国際公開日】2023-10-19
(31)【優先権主張番号】202210379884.0
(32)【優先日】2022-04-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】515329931
【氏名又は名称】ヒノバ ファーマシューティカルズ インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110001427
【氏名又は名称】弁理士法人前田特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ドゥー ウー
(72)【発明者】
【氏名】リー シンハイ
(72)【発明者】
【氏名】チェン ソン
【テーマコード(参考)】
4C086
【Fターム(参考)】
4C086AA01
4C086AA02
4C086AA03
4C086BC38
4C086GA07
4C086MA01
4C086MA04
4C086NA03
4C086NA14
4C086ZA59
4C086ZB26
4C086ZB33
4C086ZC02
(57)【要約】
本発明は、式(I)で表される化合物又はその光学異性体、薬学的に許容可能な塩、水和物若しくは溶媒和物に関する。式中のR
1~R
17は、それぞれ独立に水素、重水素から選択され、R
18、R
19は、水素であるが、R
1~R
19が同時に水素であることはない。前記の重水素化化合物及びその塩、水和物若しくは溶媒和物は、優れた代謝安定性及び薬物動態特性を有し、チューブリン阻害剤、抗癌薬、抗ウイルス薬、新型コロナウイルス肺炎治療薬の調製において応用が非常に期待される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I)で表される化合物又はその光学異性体、薬学的に許容可能な塩、水和物若しくは溶媒和物であって、
R
1~R
17が、それぞれ独立に水素、重水素から選択され、R
18、R
19が、水素であるが、R
1~R
19が同時に水素であることはない、
化合物又はその光学異性体、薬学的に許容可能な塩、水和物若しくは溶媒和物。
【請求項2】
前記化合物が、式(II)で表される構造を有することを特徴とする、
請求項1に記載の化合物又はその光学異性体、薬学的に許容可能な塩、水和物若しくは溶媒和物。
【請求項3】
前記化合物が、式(III)で表される構造を有することを特徴とする、
請求項1に記載の化合物又はその光学異性体、薬学的に許容可能な塩、水和物若しくは溶媒和物。
【請求項4】
前記化合物が、式(IV)で表される構造を有することを特徴とする、
請求項2又は3に記載の化合物又はその光学異性体、薬学的に許容可能な塩、水和物若しくは溶媒和物。
【請求項5】
前記化合物が、式(V)で表される構造を有することを特徴とする、
請求項4に記載の化合物又はその光学異性体、薬学的に許容可能な塩、水和物若しくは溶媒和物。
【請求項6】
前記化合物が、式(VI)で表される構造を有することを特徴とする、
請求項1に記載の化合物又はその光学異性体、薬学的に許容可能な塩、水和物若しくは溶媒和物。
【請求項7】
前記化合物が、式(VII)で表される構造を有することを特徴とする、
請求項1に記載の化合物又はその光学異性体、薬学的に許容可能な塩、水和物若しくは溶媒和物。
【請求項8】
前記化合物が、式(VIII)で表される構造を有することを特徴とする、
請求項1に記載の化合物又はその光学異性体、薬学的に許容可能な塩、水和物若しくは溶媒和物。
【請求項9】
前記R
1、R
2、R
3が、同時に水素であるか同時に重水素であり、前記R
4、R
5、R
6が、同時に水素であるか同時に重水素であり、前記R
7、R
8、R
9が、同時に水素であるか同時に重水素であることを特徴とする、
請求項8に記載の化合物又はその光学異性体、薬学的に許容可能な塩、水和物若しくは溶媒和物。
【請求項10】
前記化合物が、
のいずれかの化合物であることを特徴とする、
請求項1~9のいずれか一項に記載の化合物又はその光学異性体、薬学的に許容可能な塩、水和物若しくは溶媒和物。
【請求項11】
前記薬学的に許容可能な塩が、前記化合物のリン酸塩、右旋性ショウノウスルホン酸塩、塩酸塩、臭化水素酸塩、フッ化水素酸塩、硫酸塩、硝酸塩、ギ酸塩、酢酸塩、プロピオン酸塩、シュウ酸塩、マロン酸塩、コハク酸塩、フマル酸塩、マレイン酸塩、乳酸塩、リンゴ酸塩、酒石酸塩、クエン酸塩、ピクリン酸塩、メタンスルホン酸塩、ベンゼンメタンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、アスパラギン酸塩又はグルタミン酸塩であることを特徴とする、
請求項1~10のいずれか一項に記載の化合物又はその光学異性体、薬学的に許容可能な塩、水和物若しくは溶媒和物。
【請求項12】
癌、新型コロナウイルス感染症、インフルエンザウイルス感染症、多核体ウイルス感染症及び/又は急性呼吸窮迫症候群を治療する薬物の調製における、請求項1~11のいずれか一項に記載の化合物又はその光学異性体、薬学的に許容可能な塩、水和物若しくは溶媒和物の使用。
【請求項13】
前記癌に、黒色腫、前立腺癌又は乳癌が含まれることを特徴とする、
請求項12に記載の使用。
【請求項14】
チューブリン阻害剤の調製における、請求項1~11のいずれか一項に記載の化合物又はその光学異性体、薬学的に許容可能な塩、水和物若しくは溶媒和物の使用。
【請求項15】
請求項1~11のいずれか一項に記載の化合物又はその光学異性体、薬学的に許容可能な塩、水和物若しくは溶媒和物を有効成分とし、薬学的に許容可能な添加剤を加えて、調製され、形成される製剤であることを特徴とする薬物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、重水素化複素環ケトン類化合物及びその使用に関する。
【背景技術】
【0002】
サビザブリン(VERU-111、ABI-231)は、経口投与で有効なα及びβチューブリン阻害剤で、構造式は
であり、前立腺癌などの腫瘍細胞株に対して顕著な抗増殖活性を持ち、進行した乳癌や前立腺癌の治療に臨床的に使用されている。最近の研究によれば、サビザブリンは、抗炎症作用があり、新型コロナウイルス感染症が引き起こすサイトカインストームを防止できることがわかっており、第III相臨床試験では、患者の死亡リスクが相対的に55%減少した。
【0003】
重水素化薬物とは、薬物分子中の水素原子の一部を重水素に置き換えることを指す。薬物分子中の重水素の形状と体積は水素に近いため、重水素化薬物は一般に元の薬物の生物学的活性及び選択性を保持する。C-D結合はC-H結合より安定しているため、重水素化薬物は化学反応の過程でC-D結合がより切れにくく、半減期が長くなる。
【0004】
生体系の代謝過程は複雑なため、薬物の生体内における薬物動態特性は様々な要因の影響を受け、相応の複雑性を示す。対応する非重水素化薬物と比べて、重水素化薬物の薬物動態特性の変化は、極めて大きな偶然性及び予測不可能性を示す。特定の部位の重水素化は、半減期を長くできないどころか、半減期を短くしてしまい(Scott L. Harbeson, Roger D. Tung. Deuterium in Drug Discovery and Development, p405-406.)、薬物動態特性を悪化させる可能性がある。その一方で、薬物分子上の特定の位置の水素は立体障害などの理由で重水素化されにくいため、薬物の重水素化は思うがままにはならず、重水素化される部位は予測不可能である。
【0005】
サビザブリンを重水素化してその薬物動態特性をさらに向上させ、毒性副作用を軽減することができれば、悪性腫瘍の治療や新型コロナウイルス感染症の治療に応用される薬剤のさらなる開発に有利であり、重要な意義を持つ。
【発明の概要】
【0006】
本発明の目的は、重水素化サビザブリン化合物を提供することである。
【0007】
本発明は、式(I)で表される化合物又はその光学異性体、薬学的に許容可能な塩、水和物若しくは溶媒和物を提供し、
ここでは、R
1~R
17は、それぞれ独立に水素、重水素から選択され、R
18、R
19は、水素であるが、R
1~R
19が同時に水素であることはない。
【0008】
さらに、上記の化合物は、式(II)で表される構造を有する。
【0009】
さらに、上記の化合物は、式(III)で表される構造を有する。
【0010】
またさらに、上記の化合物は、式(IV)で表される構造を有する。
【0011】
またさらに、上記の化合物は、式(V)で表される構造を有する。
【0012】
さらに、上記の化合物は、式(VI)で表される構造を有する。
【0013】
さらに、上記の化合物は、式(VII)で表される構造を有する。
【0014】
さらに、上記の化合物は、式(VIII)で表される構造を有する。
【0015】
またさらに、上記の化合物中のR1、R2、R3は、同時に水素であるか同時に重水素であり、R4、R5、R6は、同時に水素であるか同時に重水素であり、R7、R8、R9は、同時に水素であるか同時に重水素である。
【0016】
さらに、上記の化合物は、
のいずれかの化合物である。
【0017】
さらに、上記の薬学的に許容可能な塩は、示された化合物のリン酸塩、右旋性ショウノウスルホン酸塩、塩酸塩、臭化水素酸塩、フッ化水素酸塩、硫酸塩、硝酸塩、ギ酸塩、酢酸塩、プロピオン酸塩、シュウ酸塩、マロン酸塩、コハク酸塩、フマル酸塩、マレイン酸塩、乳酸塩、リンゴ酸塩、酒石酸塩、クエン酸塩、ピクリン酸塩、メタンスルホン酸塩、ベンゼンメタンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、アスパラギン酸塩又はグルタミン酸塩である。
【0018】
本発明はさらに、癌及び/又は新型コロナウイルス感染症、インフルエンザウイルス感染症、多核体ウイルス感染症及び/又は急性呼吸窮迫症候群を治療する薬物の調製における、上記の化合物又はその光学異性体、薬学的に許容可能な塩、水和物若しくは溶媒和物の使用を提供する。
【0019】
さらに、上記の癌には、黒色腫、前立腺癌及び乳癌が含まれるが、これらに限定されない。
【0020】
本発明はさらに、チューブリン阻害剤の調製における、上記の化合物又はその光学異性体、薬学的に許容可能な塩、水和物若しくは溶媒和物の使用を提供する。
【0021】
本発明はさらに、上記の化合物又はその光学異性体、薬学的に許容可能な塩、水和物若しくは溶媒和物を有効成分とし、薬学的に許容可能な添加剤を加えて、調製され、形成される製剤である薬物を提供する。
【発明の効果】
【0022】
本発明の有益な効果:本発明では、サビザブリンを重水素化することによって、製造される重水素化化合物は、抗癌活性、サビザブリンより優れた代謝安定性、薬物動態を有し、応用が非常に期待される。
【0023】
明らかなことであるが、本発明の上記の内容に基づき、当領域の通常の技術知識と慣用手段に従い、本発明の上記の基本的な技術思想から逸脱しないという前提の下で、さらにその他の様々な改良、置き換え又は変更を行うことが可能である。
【0024】
以下では、実施例という形の具体的な実施方式で、本発明の上記の内容についてさらに詳細に説明する。ただし、本発明の上記の主題の範囲が以下の実施例に限定されると解釈してはならない。本発明の上記の内容に基づいて実現される技術はすべて、本発明の範囲に属する。
【発明を実施するための形態】
【0025】
本発明で用いる原料及び設備はすべて、すでに知られている生産物であり、市販されている生産物を購入することによって得られる。
【0026】
実施例1:(2-(1H-インドール-3-イル)-1H-イミダゾール-4-イル)(3,4,5-トリス(メトキシ-d3)フェニル)メタノンの合成
【0027】
第1ステップ:3-(1H-イミダゾール-2-イル)-1-(フェニルスルホニル)-1H-インドールの合成
100mLのナス型フラスコに、化合物1-(フェニルスルホニル)-3-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキシベンズアルデヒド-2-イル)-1H-インドール(2g、5.22mmol)、化合物2-ブロモ-1H-イミダゾール(1eq、0.77g、5.22mmol)を秤り取り、無水ジオキサン/水(30/10mL)を加え、炭酸ナトリウム(2eq、1.45g、10.44mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0.1eq、0.6g、0.52mmol)を加え、アルゴン置換を3回行った後、100℃で一晩反応させた。飽和塩化アンモニウム溶液を加えて反応を停止させ、EA(5×50mL)で抽出し、回転乾燥させ、カラムクロマトグラフィー(EA/PE=1/1)によって精製した。化合物3-(1H-イミダゾール-2-イル)-1-(フェニルスルホニル)-1H-インドール(1.8g、5.52mmol、>100%)を得た。LC/MS(ESI+)、C17H13N3O2S([M+H]+)m/e計算値324.07、実測値324.2。
【0028】
第2及び第3ステップ:3-(4,5-ジブロモ-1-(2-(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)-1H-イミダゾール-2-イル)-1-(フェニルスルホニル)-1H-インドールの合成
100mLのナス型フラスコに、化合物3-(1H-イミダゾール-2-イル)-1-(フェニルスルホニル)-1H-インドール(1.8g,5.52mmol)を加え、無水THF 30mLを加え、室温でゆっくりとNBS(2.5eq、2.3g、13.8mmol)を加え、2時間攪拌した後、飽和チオ硫酸ナトリウム溶液を加えて反応を停止させ、EAで3回抽出し、回転乾燥させ、DCM 30mL、DIPEA(1.7mL、11.04mmol)を加え、氷水浴中でゆっくりとSEMCI(1.2eq、1.2mL、6.8mmol)を加え、2時間攪拌した後、飽和炭酸水素ナトリウム溶液を加えて反応を停止させ、DCM(4×30mL)で抽出し、カラムクロマトグラフィー(EA/PE=1/5)によって精製し、化合物3-(4,5-ジブロモ-1-(2-(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)-1H-イミダゾール-2-イル)-1-(フェニルスルホニル)-1H-インドール(0.975g、1.60mmol、30%)を得た。LC/MS(ESI+)、C23H25Br2N3O3SSi([M+H]+)m/e計算値611.97、609.98、実測値612.1、614.1。
【0029】
第4ステップ:3,4,5-トリス(メトキシ-d3)ベンズアルデヒドの合成
50mLの密封チューブに、3,4,5-トリヒドロキシベンズアルデヒド(2.0g、12.98mmol)を秤り取り、無水DMF 15mLを加え、炭酸カリウム(4.0eq、7.2g、51.94mmol)を加え、注意深くCD3I(4.0eq、3.5mL、51.94mmol)を加えた。80℃で一晩攪拌した。室温まで冷却した後、飽和塩化アンモニウム溶液を加えて反応を停止させた。EA(5×50mL)で抽出し、回転乾燥させ、カラムクロマトグラフィー(EA/PE=1/3)によって精製し、化合物3,4,5-トリス(メトキシ-d3)ベンズアルデヒド(2.15g、10.48mmol、81%)を得た。
【0030】
第5ステップ:(5-ブロモ-2-(1-(フェニルスルホニル)-1H-インドール-3-イル)-1-(2-(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)-1H-イミダゾール-4-イル)(3,4,5-トリス(メトキシ-d3)フェニル)メタノールの合成
100mLのナス型フラスコに、化合物3-(4,5-ジブロモ-1-(2-(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)-1H-イミダゾール-2-イル)-1-(フェニルスルホニル)-1H-インドール(0.66g、1.08mmol)を加え、無水THF 30mLを加え、アルゴン置換を3回行った後、室温で塩化イソプロピルマグネシウム-塩化リチウム(2eq、1.3M、2mL、2.16mmol)を滴加し、室温で30分間攪拌し、化合物3,4,5-トリス(メトキシ-d3)ベンズアルデヒド(2eq、0.5g、2.16mmol)を無水THF 10mLに溶解させ、上記の反応液に滴加し、3時間攪拌した。飽和塩化ナトリウム溶液を加えて反応を停止させ、EAで抽出し、回転乾燥させ、カラムクロマトグラフィー(EA/PE=1/3)を行い、化合物(5-ブロモ-2-(1-(フェニルスルホニル)-1H-インドール-3-イル)-1-(2-(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)-1H-イミダゾール-4-イル)(3,4,5-トリス(メトキシ-d3)フェニル)メタノール(0.571g、0.77mmol、72%)を得た。LC/MS(ESI+)、C33H29D9Br2N3O7SSi([M+H]+)m/e計算値737.19、739.19、実測値737.2、739.2。
【0031】
第6ステップ:(5-ブロモ-2-(1-(フェニルスルホニル)-1H-インドール-3-イル)-1-(2-(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)-1H-イミダゾール-4-イル)(3,4,5-トリス(メトキシ-d3)フェニル)メタノンの合成
100mLのナス型フラスコに、化合物(5-ブロモ-2-(1-(フェニルスルホニル)-1H-インドール-3-イル)-1-(2-(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)-1H-イミダゾール-4-イル)(3,4,5-トリス(メトキシ-d3)フェニル)メタノール(0.571g、0.77mmol)を加え、DCM 30mLを加え、氷水浴中で炭酸水素ナトリウム(4eq、0.31g、3.08mmol)を加え、ゆっくりとDMP(2eq、0.66g、1.56mmol)を加え、1.5時間反応させた後、ゆっくりと飽和炭酸水素ナトリウム溶液を加えて反応を停止させた。DCMで抽出し、回転乾燥させ、カラムクロマトグラフィー(EA/PE=1/4)を行い、化合物(5-ブロモ-2-(1-(フェニルスルホニル)-1H-インドール-3-イル)-1-(2-(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)-1H-イミダゾール-4-イル)(3,4,5-トリス(メトキシ-d3)フェニル)メタノン(0.498g、0.68mmol、87%)を得た。LC/MS(ESI+)、C33H27D9Br2N3O7SSi([M+H]+)m/e計算値735.18、737.18、実測値735.2、737.2。
【0032】
第7及び第8ステップ:(2-(1H-インドール-3-イル)-1H-イミダゾール-4-イル)(3,4,5-トリス(メトキシ-d3)フェニル)メタノンの合成
100mLのナス型フラスコに、化合物(5-ブロモ-2-(1-(フェニルスルホニル)-1H-インドール-3-イル)-1-(2-(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)-1H-イミダゾール-4-イル)(3,4,5-トリス(メトキシ-d3)フェニル)メタノン(0.498g、0.68mmol)を加え、n-ブタノール5mL、炭酸カリウム(4eq、0.376g、2.72mmol)、トリフェニルホスフィン(0.4eq、0.071g、0.27mmol)、酢酸パラジウム(0.1eq、0.015g、0.07mmol)を加え、120℃で5時間反応させ、飽和塩化ナトリウム溶液を加えて反応を停止させ、EAで抽出した。n-ブタノールを高温で回転乾燥させた後、直接DCM/TFA(10mL/5mL)を加え、1.5時間攪拌し、ゆっくりと飽和炭酸水素ナトリウム溶液を加えて停止させ、DCMで抽出し、回転乾燥させ、カラムクロマトグラフィーを行い、化合物HC-8174-01、(2-(1H-インドール-3-イル)-1H-イミダゾール-4-イル)(3,4,5-トリス(メトキシ-d3)フェニル)メタノン(0.25g、0.64mmol、2つのステップで95%)を得た。LC/MS(ESI+)、C21H10D9N3O4(〔M+H〕+)m/e計算値387.19、実測値387.20。目的化合物は、互変異性体混合物(3:2)である。1H NMR(400 MHz, DMSO-d6): δ 13.07(s, 1H), 11.61(s, 1H), 8.45(dd, J=18.4, 7.8Hz, 1H), 8.38~7.75(m, 3H), 7.55~7.35(m, 1H), 7.33~6.97(m, 3H)。
【0033】
実施例2:(2-(1H-インドール-3-イル)-1H-イミダゾール-4-イル-5-d)(3,4,5-トリメトキシフェニル)メタノンの合成
【0034】
第1及び第2ステップ:3-(4,5-ジヨード-1-(2-(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)-1H-イミダゾール-2-イル)-1-(フェニルスルホニル)-1H-インドールの合成
100mLのナス型フラスコに、化合物3-(1H-イミダゾール-2-イル)-1-(フェニルスルホニル)-1H-インドール(2.65g、8.21mmol)を加え、NaOH溶液50mL(2M,20mL)を加え、THF 10mLを加えて溶解を助け、室温でゆっくりとヨウ素(2.5eq、5.2g、20.53mmol)を加え、2時間攪拌した後、飽和チオ硫酸ナトリウム溶液を加えて反応を停止させ、EAで3回抽出した後、回転乾燥させ、カラムクロマトグラフィーを行った。その後、DCM 30mL、DIPEA(1.1mL)を加え、氷水浴中でゆっくりとSEMCI(0.7mL)を加え、2時間攪拌した後、飽和炭酸水素ナトリウム溶液を加えて反応を停止させ、DCM(4×30mL)で抽出し、カラムクロマトグラフィー(EA/PE=1/5)によって精製し、化合物3-(4,5-ジヨード-1-(2-(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)-1H-イミダゾール-2-イル)-1-(フェニルスルホニル)-1H-インドール(2.19g、3.12mmol、51%)を得た。LC/MS(ESI+)、C23H25I2N3O3SSi([M+H]+)m/e計算値705.95、実測値706.1。
【0035】
第3ステップ:(5-ヨード-2-(1-(フェニルスルホニル)-1H-インドール-3-イル)-1-(2-(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)-1H-イミダゾール-4-イル)(3,4,5-トリメトキシフェニル)メタノールの合成
100mLのナス型フラスコに、化合物(4,5-ジヨード-1-(2-(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)-1H-イミダゾール-2-イル)-1-(フェニルスルホニル)-1H-インドール(2.19g、3.12mmol)を加え、無水THF 30mLを加え、アルゴン置換を3回行った後、室温で塩化イソプロピルマグネシウム-塩化リチウム(2eq、1.3M、2.0mL、2.16mmol)を滴加し、室温で30分間攪拌し、化合物3,4,5-トリメトキシベンズアルデヒド(2eq、1.2g、6.2mmol)を無水THF 10mLに溶解させ、上記の反応液に滴加し、3時間攪拌した。飽和塩化ナトリウム溶液を加えて反応を停止させ、EAで抽出し、回転乾燥させ、カラムクロマトグラフィー(EA/PE=1/3)を行い、化合物(5-ヨード-2-(1-(フェニルスルホニル)-1H-インドール-3-イル)-1-(2-(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)-1H-イミダゾール-4-イル)(3,4,5-トリメトキシフェニル)メタノール(1.55g、1.98mmol、64%)を得た。LC/MS(ESI+)、C33H38IN3O7SSi(〔M+H〕+)m/e計算値776.12、実測値776.2。
【0036】
第4ステップ:(2-(1-(フェニルスルホニル)-1H-インドール-3-イル)-1-(2-(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)-1H-イミダゾール-4-イル-5-d)(3,4,5-トリメトキシフェニル)メタノールの合成
100mLのナス型フラスコに、化合物(5-ヨード-2-(1-(フェニルスルホニル)-1H-インドール-3-イル)-1-(2-(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)-1H-イミダゾール-4-イル)(3,4,5-トリメトキシフェニル)メタノール(0.2g、0.2 6mmol)を加え、重水素化メタノール5mLに溶解させ、無水THF 1mLを計り入れて溶解を助けた。水酸化パラジウム0.2gを加え、D2置換を3回行い、D2雰囲気下で5時間反応させ、直接濾過して回転乾燥させ、カラムクロマトグラフィーを行い、化合物(2-(1-(フェニルスルホニル)-1H-インドール-3-イル)-1-(2-(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)-1H-イミダゾール-4-イル-5-d)(3,4,5-トリメトキシフェニル)メタノール(0.128g、0.194mmol、75%)を得た。LC/MS(ESI+)、C33H38DN3O7SSi([M+H]+)m/e計算値651.23、実測値651.20。
【0037】
第5、第6及び第7ステップ:(2-(1H-インドール-3-イル)-1H-イミダゾール-4-イル-5-d)(3,4,5-トリメトキシフェニル)メタノンの合成
100mLのナス型フラスコに、化合物(1-(フェニルスルホニル)-1H-インドール-3-イル)-1-(2-(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)-1H-イミダゾール-4-イル-5-d)(3,4,5-トリメトキシフェニル)メタノール(0.128g、0.197mmol)を加え、DCM 30mLを加え、氷水浴中で炭酸水素ナトリウム(4eq、0.068g、0.7 8mmol)を加え、ゆっくりとDMP(2eq、0.25g、0.3 9mmol)を加え、1.5時間反応させた後、ゆっくりと飽和炭酸水素ナトリウム溶液を加えて反応を停止させた。DCMで抽出し、直接次のステップへ進んだ。(2-(1-(フェニルスルホニル)-1H-インドール-3-イル)-1-(2-(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)-1H-イミダゾール-4-イル-5-d)(3,4,5-トリメトキシフェニル)メタノンの粗生成物を得た。
【0038】
100mLのナス型フラスコに、(2-(1-(フェニルスルホニル)-1H-インドール-3-イル)-1-(2-(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)-1H-イミダゾール-4-イル-5-d)(3,4,5-トリメトキシフェニル)メタノンの粗生成物を加え、室温でDCM/TFA(10mL/5mL)を加え、1.5時間攪拌し、ゆっくりと飽和炭酸水素ナトリウム溶液を加えて停止させ、DCMで抽出し、回転乾燥させた。水酸化ナトリウム(20eq、0.16g、3.88mmol)、メタノール/水=5mL/20mLを加え、100℃で一晩攪拌した。EAで抽出し、回転乾燥させ、カラムクロマトグラフィーを行い、化合物HC-8550-01、(2-(1H-インドール-3-イル)-1H-イミダゾール-4-イル-5-d)(3,4,5-トリメトキシフェニル)メタノン(0.054g、0.140mmol、3つのステップで72%)を得た。LC/MS(ESI+)、C21H18DN3O4(〔M+H〕+)m/e計算値379.14、実測値379.20。目的化合物は、互変異性体混合物(3:2)である。1H NMR(400 MHz, DMSO-d6): δ 13.07(s, 1H), 11.61(s, 1H), 8.58~7.83(m, 3H), 7.56~7.37(m, 1H), 7.26~7.06(m, 3H), 3.91(s, 6H), 3.78(s, 3H)。
【0039】
実施例3:(2-(1H-インドール-3-イル)-1H-イミダゾール-4-イル-5-d)(3,4,5-トリス(メトキシ-d3)フェニル)メタノンの合成
化合物の実施例1及び2と同様の方法で調製し、目的化合物を得た。LC/MS(ESI+)、C
21H
9D
10N
3O
4([M+H]
+)m/e計算値379.14、実測値379.20。目的化合物は、互変異性体混合物(3:2)である。
1H NMR(400 MHz, DMSO): δ 13.1(s, 1H), 11.6(s, 1H), 8.43(d, J=7.7Hz, 1H), 7.53~7.03(m, 5H)。
【0040】
実施例4:(2-(1H-インドール-3-イル)-1H-イミダゾール-4-イル-5-d)(3,5-ジメトキシ-4-(メトキシ-d3)フェニル)メタノンの合成
実施例1及び2と同様の方法で調製し、目的化合物を得た。LC/MS(ESI+)、C
21H
15D
4N
3O
4([M+H]
+)m/e計算値379.14、実測値379.20。目的化合物は、互変異性体混合物(3:2)である。
1H NMR(400 MHz, DMSO): δ 13.0(d, J=53.5Hz, 1H), 11.6(d, J=53.6Hz, 1H), 8.44(dd, J=18.6, 7.7Hz, 1H), 8.37~7.91(m, 2H), 7.53~7.39(m, 1H), 7.24~7.07(m, 3H), 3.91(s, 6H)。
【0041】
実施例5:(2-(1H-インドール-3-イル)-1H-イミダゾール-4-イル-5-d)(3,4-ジメトキシ-5-(メトキシ-d3)フェニル)メタノンの合成
実施例1及び2と同様の方法で調製し、目的化合物を得た。LC/MS(ESI+)、C
21H
15D
4N
3O
4([M+H]
+)m/e計算値379.14、実測値379.20。目的化合物は、互変異性体混合物(3:2)である。
1H NMR(400 MHz, DMSO): δ 13.0(s, 1H), 11.54(s, 1H), 8.45(dd, J=18.0, 7.9Hz, 1H), 8.39~7.89(m, 2H), 7.56~7.37(m, 1H), 7.26~7.07(m, 3H), 3.91(s, 3H), 3.78(s, 3H)。
【0042】
実施例6:(2-(1H-インドール-3-イル)-1H-イミダゾール-4-イル-5-d)(3-メトキシ-4,5-ビス(メトキシ-d3)フェニル)メタノンの合成
実施例1及び2と同様の方法で調製し、目的化合物を得た。LC/MS(ESI+)、C
21H
12D
7N
3O
4([M+H]
+)m/e計算値385.18、実測値385.20。
1H NMR(400 MHz, DMSO): δ 13.1(s, 1H), 11.6(s, 1H), 8.43(d, J=7.7Hz, 1H), 8.46~7.61(m, 2H), 7.47(d, J=8.0Hz, 1H), 7.23~7.10(m, 3H), 3.90(s, 3H)。
【0043】
実施例7:(2-(1H-インドール-3-イル)-1H-イミダゾール-4-イル-5-d)(4-メトキシ-3,5-ビス(メトキシ-d3)フェニル)メタノンの合成
実施例1及び2と同様の方法で調製し、目的化合物を得た。LC/MS(ESI+)、C
21H
12D
7N
3O
4([M+H]
+)m/e計算値385.18、実測値385.20。目的化合物は、互変異性体混合物(3:2)である。
1H NMR(400 MHz, DMSO-d
6): δ 13.07(s, 1H), 11.61(s, 1H), 8.43(dt, J=26.9, 13.6Hz, 1H), 8.38~7.94(m, 1H), 7.93(s, 1H), 7.53~7.38(m, 1H), 7.30~7.03(m, 3H), 3.78(s, 3H)。
【0044】
以下、試験例の方式を通じて、本発明の有益な効果について説明する。
【0045】
試験例1、本発明の化合物のヒト肝細胞ミクロソームにおける代謝安定性に関する実験
第1ステップ:リン酸塩緩衝液(200mM)、高純度水、MgCl2溶液(50mM)を用いて母液を調製し、ここでは、リン酸塩の濃度は100mM、MgCl2の濃度は5mMであった。
【0046】
第2ステップ:2つの実験をそれぞれ以下のように行った。
A)還元型補酵素II(NADPH)を加える:濃度20mg/mLのヒト肝ミクロソーム10μL及び濃度10mMのNADPH 40μLをインキュベーション試験に加えた。肝ミクロソーム及びNADPHの最終濃度は、0.5mg/mL及び1mMであった。
B)NADPHを加えない:濃度20mg/mLのヒト肝ミクロソーム10μL及び高純度水40μLをインキュベーション試験に加えた。肝ミクロソームの最終濃度は、0.5mg/mLであった。
【0047】
第3ステップ:陽性対照又は試験化合物を加え、反応が開始した。試験化合物の最終濃度は、2μMであった。
【0048】
第4ステップ:0分、15分、30分、45分、60分の各時点で、反応液からそれぞれ50μLを取り出した。反応液に、4倍の体積のアセトニトリル及びIS(濃度100nMのアルプラゾラム、濃度200nMのラベタロール、濃度200nMのカフェイン及び濃度2μMのケトプロフェン)を加えた。試料を40分間遠心分離した。上清100μLを取り、高純度水100μLを加え、LC-MS/MSで分析した。抽出イオンクロマトグラムから、ピーク面積を求めた。親薬物の残存パーセント対インキュベーション時間曲線の自然対数の線形回帰によって、傾きの値kを求めた。傾きの値から、インビトロ半減期(インビトロt1/2)を求めた。
【0049】
本発明の化合物のヒト肝ミクロソームにおける代謝安定性に関する実験の結果は、表1の通りである。
【0050】
【0051】
表1が示すように、本発明の化合物は、ヒト肝ミクロソームにおける実験で、サビザブリンより長い半減期を示し、本発明の化合物は、人体における代謝安定性がサビザブリンより優れており、人体におけるより優れた薬物動態が期待されることを示した。
【0052】
試験例2、本発明の化合物のマウスにおける薬物動態
1)実験材料及び器具
LC-20AD高速液体クロマトグラフィーシステム(島津製作所、日本)
API4000トリプル四重極質量分析計(Applied Biosystems社、米国)
Phoenix WinNolin薬物動態ソフトウェア(バージョン6.3、Certara社、米国)
高速冷却遠心機(Thermo Fisher Scientific社)
分析天秤(ザルトリウス、SECURA225D-1CN)
ICRマウス(成都達碩実験動物有限公司)
【0053】
2)実験方法及び結果
それぞれ適量の薬物を正確に秤り取り、DMSO 5%、HS-15 15%、D5W 80%という最終体積の調製にしたがって、順に比例する形で加え、超音波処理、ボルテックス混合、超音波処理、ボステックス混合を行った。それぞれ0.3mg/ml(胃内投与)の薬物濃度になるように調製した。
【0054】
健康な成体ICRマウス18匹を2つの群(静脈内投与群9匹、胃内投与群9匹)に分け、一晩絶食させた(水は自由に飲ませた)後、それぞれ尾静脈又は胃に投与した。胃内投与の用量は3mg/kgで、サテライト採血法を用い、各時点で3匹、異なる時点で0.1mlの血液を採取し、抗凝固剤EDTA-K2で抗凝固処理した後、4℃で5分間遠心分離して血漿を分離し、測定のために-80℃で保存した。静脈内投与では、投与後5分、15分、0.5時間、1時間、2時間、4時間、8時間、12時間、24時間の各時点で試料を採取した。胃内投与では、投与前(0時間)及び投与後0.5時間、1時間、2時間、4時間、6時間、8時間、12時間、24時間の各時点で試料を採取した。LC/MS/MS法で血漿中の薬物濃度を測定した。マウスにおける薬物動態の指標は、表2の通りである。
【0055】
【0056】
表2が示すように、本発明の化合物は、マウスにおいてより高い曝露量を示した。
【0057】
試験例3、本発明の化合物のラットにおける薬物動態
1)実験材料及び器具
LC-20AD高速液体クロマトグラフィーシステム(島津製作所)
API4000トリプル四重極質量分析計(Applied Biosystems社)
Phoenix WinNolin薬物動態ソフトウェア(バージョン6.3、Certara社)
高速冷却遠心機(Thermo Fisher Scientific社)
SDラット(成都達碩実験動物有限公司)
【0058】
2)実験方法及び結果
適量の薬物(プロトタイプ薬物3mgに相当)を正確に秤り取り、DMSO 5%、HS-15 15%、D5W 80%という最終体積の調製にしたがって、順に比例する形で加え、超音波処理、ボルテックス混合、超音波処理、ボステックス混合を行った。健康な成体雄SDラット3匹(180~250g)を一晩絶食させた(水は自由に飲ませた)後、5ml/kgの用量で胃内投与した。投与前及び投与の0.5時間後、1時間後、2時間後、4時間後、6時間後、8時間後、12時間後、24時間後に、後眼窩静脈叢から0.1ml採血し、4℃で5分間遠心分離して血漿を分離し、測定のために-20℃で保存した。その後、LC/MS/MS法で血漿中の試験化合物の濃度を測定した。
【0059】
【0060】
表3が示すように、本発明の化合物は、ラットにおいてより高い曝露量を示した。
【0061】
まとめると、本発明が提供するサビザブリン重水素化化合物は、人体における代謝安定性及び動物における薬物動態がサビザブリンより優れており、人体におけるより優れた薬物動態が期待され、したがって、応用が非常に期待される。
【国際調査報告】