(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2025-04-22
(54)【発明の名称】ビークル設計ツール
(51)【国際特許分類】
G06F 30/15 20200101AFI20250415BHJP
G06F 30/20 20200101ALI20250415BHJP
G06F 111/04 20200101ALN20250415BHJP
【FI】
G06F30/15
G06F30/20
G06F111:04
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024558044
(86)(22)【出願日】2023-03-02
(85)【翻訳文提出日】2024-11-01
(86)【国際出願番号】 GB2023050484
(87)【国際公開番号】W WO2023187311
(87)【国際公開日】2023-10-05
(32)【優先日】2022-04-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(32)【優先日】2022-04-01
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】390038014
【氏名又は名称】ビ-エイイ- システムズ パブリック リミテッド カンパニ-
【氏名又は名称原語表記】BAE SYSTEMS plc
(74)【代理人】
【識別番号】110003708
【氏名又は名称】弁理士法人鈴榮特許綜合事務所
(72)【発明者】
【氏名】ウォーソップ、クライド
(72)【発明者】
【氏名】アモール、ドミニク
(72)【発明者】
【氏名】ジョンソン、グラハム・アンドリュー
(72)【発明者】
【氏名】ジョーンズ、ジョセフ・ロナルド
(72)【発明者】
【氏名】ウェスト、マイケル・ゲラルド
【テーマコード(参考)】
5B146
【Fターム(参考)】
5B146AA05
5B146DC05
5B146EA15
5B146EC08
(57)【要約】
ビークルモデル定義からビークルの3次元モデルを生成するように構成されたビークルモデリングアプリケーションを使用して、ビークルについての1つ以上の設計を生成するコンピュータ実装方法であって、ビークルモデル定義は、ビークルの形状特性についての値のセットを定義する。ビークルモデル定義のセットが生成され、各ビークルモデル定義は、形状制約のセットを満たす。ビークルモデル定義のセットは、次いで、ビークルモデリングアプリケーションを使用してビークルモデル定義からビークルの3次元モデルを生成することと、3次元モデルが物理的制約の第1のセットを満たすかどうかを判断することと、3次元モデルが物理的制約のセットを満たさない場合、ビークルモデル定義のセットからビークルモデル定義を除去することとを行うことによってフィルタリングされる。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ビークルモデル定義からビークルの3次元モデルを生成するように構成されたビークルモデリングアプリケーションを使用して、ビークルについての1つ以上の設計を生成するコンピュータ実装方法であって、前記ビークルモデル定義は、前記ビークルの形状特性についての値のセットを定義し、前記方法は、
形状制約のセットを受信するステップと、ここで、各形状制約は、前記ビークルの形状特性についての許容値のセットを定義し、
前記ビークルについての物理的制約の第1のセットを受信するステップと、ここで、各物理的制約は、前記ビークルの物理的特性についての許容値のセットを定義し、
ビークルモデル定義のセットを生成するステップと、ここにおいて、前記ビークルモデル定義のセットの各ビークルモデル定義は、前記形状制約のセットの各形状制約を満たし、
前記ビークルモデル定義のセットのうちの1つ以上のビークルモデル定義について、前記ビークルモデリングアプリケーションを使用して前記ビークルモデル定義から前記ビークルの3次元モデルを生成することと、
前記3次元モデルが前記物理的制約の第1のセットの各物理的制約を満たすかどうかを判断することと、
前記3次元モデルが前記物理的制約の第1のセットの各物理的制約を満たさない場合、前記ビークルモデル定義のセットから前記ビークルモデル定義を除去することと
を行うことによって、前記物理的制約の第1のセットを使用して前記ビークルモデル定義のセットをフィルタリングするステップと、
前記ビークルモデル定義のフィルタリングされたセットを出力するステップと
を備える、方法。
【請求項2】
前記形状制約のセットのうちのある形状制約の前記形状特性は、前記ビークルの一部の角度を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記形状制約のセットのうちのある形状制約の前記形状特性は、前記ビークルの一部の長さを含む、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
前記物理的制約の第1のセットのうちのある物理的制約の前記物理的特性は、前記ビークル本体の一部の面積を含む、請求項1~3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
前記ビークルモデル定義の生成されたセットは、前記形状制約のセットの各形状制約を満たす全てのビークルモデル定義から成る、請求項1~4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記ビークルモデリングアプリケーションは、OpenVSPである、請求項1~5のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
前記ビークルモデル定義のセットのうちの1つ以上のビークルモデル定義について、前記ビークルモデル定義の前記ビークルの前記3次元モデルをユーザに表示することと、
前記ユーザからの要求に応じて、前記ビークルモデル定義のセットから前記ビークルモデル定義を除去することと
を行うことによって、前記物理的制約の第1のセットを使用して前記ビークルモデル定義のセットをフィルタリングした後で、ユーザ入力を使用して前記ビークルモデル定義のセットをフィルタリングするステップ
を更に備える、請求項1~6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
前記ビークルについての物理的制約の第2のセットを受信するステップと、ここで、各物理的制約は、前記ビークルの物理的特性についての許容値のセットを定義し、
前記ビークルモデル定義のセットのうちの1つ以上のビークルモデル定義について、前記ビークルモデル定義の前記ビークルの前記3次元モデルが前記物理的制約の第2のセットの各物理的制約を満たすかどうかを判断することと、
前記3次元モデルが前記物理的制約の第2のセットの各物理的制約を満たさない場合、前記ビークルモデル定義のセットから前記ビークルモデル定義を除去することと
を行うことによって、前記物理的制約の第1のセットを使用して前記ビークルモデル定義のセットをフィルタリングした後で、前記物理的制約の第2のセットを使用して前記ビークルモデル定義のセットをフィルタリングするステップと
を更に備える、請求項1~7のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
前記ビークルモデル定義のセットのうちの1つ以上のビークルモデル定義について、前記ビークルモデル定義の前記ビークルの前記3次元モデルをユーザに表示することと、
前記ユーザからの要求に応じて、前記ビークルモデル定義のセットから前記ビークルモデル定義を除去することと
を行うことによって、前記物理的制約の第2のセットを使用して前記ビークルモデル定義のセットをフィルタリングした後で、更なるユーザ入力を使用して前記ビークルモデル定義のセットをフィルタリングするステップ
を更に備える、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記物理的制約の第2のセットは、空気力学的制約を備え、各空気力学的制約は、前記ビークルの空気力学的特性についての許容値のセットを定義する、請求項8又は9に記載の方法。
【請求項11】
前記物理的制約の第1のセットは、いかなる空気力学的制約も含まない、請求項8~10のいずれか一項に記載の方法。
【請求項12】
前記物理的制約の第2のセットの各物理的制約は、前記物理的制約の第1のセットの各物理的制約よりも大きい処理能力を必要とする、請求項8~11のいずれか一項に記載の方法。
【請求項13】
前記ビークルは、航空機である、請求項1~12のいずれか一項に記載の方法。
【請求項14】
前記ビークルは、自動車である、請求項1~12のいずれか一項に記載の方法。
【請求項15】
前記ビークルは、水上船舶である、請求項1~12のいずれか一項に記載の方法。
【請求項16】
前記ビークルモデル定義のセットのうちのあるビークルモデル定義に従ってビークルを製造するステップを更に備える、請求項1~15のいずれか一項に記載の方法。
【請求項17】
プロセッサ及びメモリを備えるコンピューティングデバイス上で実行されると、前記プロセッサに、請求項1~15のいずれか一項に記載の方法を実施させる命令を備える、コンピュータプログラム製品。
【請求項18】
プロセッサによって実行されると、前記プロセッサに、請求項1~15のいずれか一項に記載の方法を実施させる命令を備える、非一時的機械可読記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ビークルについての設計を生成することに関する。より具体的には、ただし限定的ではないが、本発明は、ビークルについての1つ以上の設計を生成するコンピュータ実装方法、及びそのような方法を実行するように構成されたコンピュータプログラム製品に関する。
【背景技術】
【0002】
航空機などのビークルについての設計は、通常、手動のプロセスによって作成される。潜在的な設計は、例えば、ユーザに知られている以前の設計に基づいて、例えば、CADソフトウェアを使用してユーザによって作成されるであろう。ユーザが特定の空気力学的特性などの特定の特性を有するビークルを設計したい場合、ユーザは、彼らの判断又は直観を使用して、それらの特性を満たす1つ以上のビークル設計を提供しようと試みるであろう。ビークル設計が作成されると、ビークル設計に対して様々な分析ツールが使用されることができ、例えば、それらが必要とされる空気力学的要件を満たすかどうかを調べることができる。しかしながら、そのような分析ツールは、かなりの処理能力を必要とすることが多く、そのため、少数の潜在的なビークル設計に対してしか実行可能に使用されることができない。
【0003】
結果として、そのような設計プロセスは、非常に時間が掛かり得る。加えて、潜在的に適したビークル設計は、ユーザが、潜在的にそれらの要件を満たすことができる全ての可能なビークル設計を作成することが実行可能ではないため、決して考慮されない場合がある。
【0004】
本発明は、上述された問題を軽減しようとするものである。代替として又は追加として、本発明は、ビークルについての設計を生成する改善された方法を提供しようとする。
【発明の概要】
【0005】
本発明の実施形態によると、ビークルモデル定義からビークルの3次元モデルを生成するように構成されたビークルモデリングアプリケーションを使用して、ビークルについての1つ以上の設計を生成するコンピュータ実装方法であって、ビークルモデル定義は、ビークルの形状特性についての値のセットを定義し、本方法は、
形状制約のセットを受信するステップと、ここで、各形状制約は、ビークルの形状特性についての許容値のセットを定義し、
ビークルについての物理的制約の第1のセットを受信するステップと、ここで、各物理的制約は、ビークルの物理的特性についての許容値のセットを定義し、
ビークルモデル定義のセットを生成するステップと、ここにおいて、ビークルモデル定義のセットの各ビークルモデル定義は、形状制約のセットの各形状制約を満たし、
ビークルモデル定義のセットのうちの1つ以上のビークルモデル定義について、ビークルモデリングアプリケーションを使用してビークルモデル定義からビークルの3次元モデルを生成することと、
3次元モデルが物理的制約の第1のセットの各物理的制約を満たすかどうかを判断することと、
3次元モデルが物理的制約の第1のセットの各物理的制約を満たさない場合、ビークルモデル定義のセットからビークルモデル定義を除去することと
を行うことによって、物理的制約の第1のセットを使用してビークルモデル定義のセットをフィルタリングするステップと、
ビークルモデル定義のフィルタリングされたセットを出力するステップと
を備える、コンピュータ実装方法が提供される。
【0006】
形状制約のセットを使用することによって、少数の設計がユーザによって手動で作成されるのではなく、非常に多数の潜在的ビークル設計が生成されることができる。これは、任意の潜在的に望ましい設計が決して考慮されないことを回避するのに役立つ。しかしながら、また、物理的制約のセットを受信し、それらを使用して生成されたビークル設計をフィルタリングすることによって、ビークル設計の数もまた、自動化された様式で大幅に低減されることができ、そのため、任意の明らかに実行可能でない設計が省略されることができ、依然としてユーザによって考慮されるべき設計の数が管理不能にならない。各物理的制約が満たされているかどうかを判断するために必要とされる処理能力が小さい場合、ビークル設計のフィルタリングされたセットが迅速に生成されることができ、ユーザは、次いで、より大きな処理能力を必要とする分析を含む、ユーザが望むビークル設計の任意の更なる分析を実行し、分析は、そのため、最初に生成されたビークル設計のより大きなセットに対して実行可能に実行されることができない。加えて、例えば汎用CADプログラムではなくビークルモデリングアプリケーションを使用することは、ビークルモデルを汎用化するためにビークルモデリングアプリケーションによって必要とされる情報を記憶するだけでよく、汎用CADプログラム又は同様のものによって必要とされるようなビークルの全ての表面及び同様のものに関する完全な情報を記憶する必要がないので、各ビークルモデル定義のサイズを小さくすることができることを意味する。
【0007】
1つ以上の設計は、ビークルの一部又はビークル全体の設計であり得る。
【0008】
形状制約のセットのうちのある形状制約の形状特性は、ビークルの一部の角度を含み得る。形状制約のセットのうちのある形状制約の形状特性は、ビークルの一部の長さを含む。1つ以上の形状制約が、ビークル設計に含まれる必要がある構成要素として提供され得る。そのような構成要素は、完全に定義され得、即ち、固定値が、構成要素の全ての形状特性に対して与えられる。代替として、構成要素は、部分的にのみ定義され得、即ち、構成要素の形状特性の一部又は全部について許容値のセットが与えられる。許容値のセットは、例えば、許容値のリスト、又は範囲によって定義され得る。
【0009】
物理的制約の第1のセットのうちのある物理的制約の物理的特性は、ビークル本体の一部のエリアを含み得る。物理的制約の第1のセットは、大量の処理能力が判断されることを必要とする傾向がある、いかなる空気力学的制約も含まない場合がある。
【0010】
ビークルモデル定義の生成されたセットは、形状制約のセットの各形状制約を満たす全てのビークルモデル定義から成り得る。
【0011】
ビークルモデリングアプリケーションは、OpenVSPである。OpenVSPは、有利には、航空機モデルが、少量の必要とされる情報のみを使用して定義されることを可能にし、そのような定義を、対応して小さいサイズのファイル中に記憶することができる。しかしながら、他のビークルモデリングアプリケーションが使用され得る。
【0012】
本方法は、
ビークルモデル定義のセットのうちの1つ以上のビークルモデル定義について、ビークルモデル定義のビークルの3次元モデルをユーザに表示することと、
ユーザからの要求に応じて、ビークルモデル定義のセットからビークルモデル定義を除去することと
を行うことによって、物理的制約の第1のセットを使用してビークルモデル定義のセットをフィルタリングした後で、ユーザ入力を使用してビークルモデル定義のセットをフィルタリングするステップ
を更に備え得る。
【0013】
ユーザは、単一のビークルモデル定義、又はビークルモデル定義のセット、例えば、特定の形状特性又は物理的特性を有する全てのビークルモデル定義を除去することを要求し得る。1つ以上のビークルモデル定義を除去することを求める要求は、暗黙的であり得、例えば、ユーザは、どのビークルモデル定義を保持し、他のビークルモデル定義を除去することを望むかを示し得る。
【0014】
本方法は、
ビークルについての物理的制約の第2のセットを受信するステップと、ここで、各物理的制約は、ビークルの物理的特性についての許容値のセットを定義し、
ビークルモデル定義のセットのうちの1つ以上のビークルモデル定義について、ビークルモデル定義のビークルの3次元モデルが物理的制約の第2のセットの各物理的制約を満たすかどうかを判断することと、
3次元モデルが物理的制約の第2のセットの各物理的制約を満たさない場合、ビークルモデル定義のセットからビークルモデル定義を除去することと
を行うことによって、物理的制約の第1のセットを使用してビークルモデル定義のセットをフィルタリングした後で、物理的制約の第2のセットを使用してビークルモデル定義のセットをフィルタリングするステップと
を更に備え得る。
【0015】
これは、物理的制約の第2のセット及び物理的制約の第1のセットによってビークル設計の数がフィルタリングされることを可能にするが、物理的制約の第1のセットを使用して(及び潜在的にはユーザによっても)ビークル設計の数が低減された後に、物理的制約の第2のセットが使用される。これは、物理的制約の第2のセットが遙かにより少数のビークル設計に対してのみ決定されるので、物理的制約の第1のセットのうちのある物理的制約に対して実行可能であるよりも大量の処理能力を必要とする物理的制約の第2のセットに物理的制約が含まれることができることを意味する。物理的制約の第2のセットを使用するこれらのフィルタリングは、ユーザによる任意のフィルタリングの前又は後に生じ得る。
【0016】
本方法は、
ビークルモデル定義のセットのうちの1つ以上のビークルモデル定義について、ビークルモデル定義のビークルの3次元モデルをユーザに表示することと、
ユーザからの要求に応じて、ビークルモデル定義のセットからビークルモデル定義を除去することと
を行うことによって、物理的制約の第2のセットを使用してビークルモデル定義のセットをフィルタリングした後で、更なるユーザ入力を使用してビークルモデル定義のセットをフィルタリングするステップ
を更に備え得る。このことから、物理的制約の第2のセットによるビークル設計のフィルタリングに続いて、ユーザは、再び1つ以上のビークル設計を手動で除去し得る。
【0017】
物理的制約の第2のセットは、空気力学的制約を備え得、各空気力学的制約は、ビークルの空気力学的特性についての許容値のセットを定義し得る。空気力学的制約は、一般に、より大量の処理能力が判断されることを必要とする。物理的制約の第2のセットの全ての物理的制約は、空気力学的制約であり得る。しかしながら、物理的制約の第2のセットは、より大量の処理能力が判断されることを必要とする空気力学的制約以外の物理的制約を含み得る。物理的制約の第1のセットは、いかなる空気力学的制約も含まない場合がある。
【0018】
物理的制約の第2のセットの各物理的制約は、物理的制約の第1のセットの各物理的制約よりも大きい処理能力を必要とし得る。
【0019】
ビークルは、航空機であり得る。ビークルは、自動車、例えば、レーシングカーであり得る。ビークルは、水上船舶、例えば、双胴船であり得る。
【0020】
本方法は、ビークルモデル定義のセットのうちのあるビークルモデル定義に従ってビークルを製造するステップを更に備え得る。
【0021】
本発明の別の態様によると、プロセッサ及びメモリを備えるコンピューティングデバイス上で実行されると、プロセッサに、上記で説明されたような方法を実施させる命令を備えるコンピュータプログラム製品が提供される。
【0022】
本発明の別の態様によると、プロセッサによって実行されると、プロセッサに、上記で説明されたような方法を実施させる命令を備える非一時的機械可読記憶媒体が提供される。
【0023】
当然のことながら、本発明の一態様に関連して説明される特徴は、本発明の他の態様に組み込まれ得ることを認識されたい。また、本方法のステップは、本発明に従ったままで、異なる順序で実行され得ることも認識されたい。
【0024】
ここで、本発明の実施形態が、添付の概略図を参照して、例としてのみ説明される。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【
図1】本発明の実施形態によるソフトウェアアプリケーションシステムの概略図である。
【
図2】本発明の実施形態による航空機についての設計を生成する方法のフローチャートである。
【
図3】
図2の方法で使用される実例的な変数構成要素の視覚的表現である。
【
図4a】
図2の方法を使用して生成された、航空機設計の生成されたセットの概略図である。
【
図4b】
図2の方法を使用して生成された、航空機設計のフィルタリングされたセットの概略図である。
【
図4c】
図2の方法を使用して生成された、航空機設計のフィルタリングされたセットの概略図である。
【
図4d】
図2の方法を使用して生成された、航空機設計のフィルタリングされたセットの概略図である。
【
図4e】
図2の方法を使用して生成された、航空機設計のフィルタリングされたセットの概略図である。
【
図5】本発明の実施形態によるコンピューティングデバイスの概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
ここで、本発明の実施形態によるソフトウェアアプリケーションシステムが、
図1を参照して説明される。ソフトウェアアプリケーションシステム1は、制御アプリケーション2を備える。本実施形態では、制御アプリケーション2は、Mathworks(商標)Matlab(商標)である。他の実施形態では、他の適したアプリケーションが使用されることができることを認識されたい。実施形態に従ってソフトウェアアプリケーションシステム1の動作を制御することに加えて、制御アプリケーション2は、ユーザ4への出力を表示し、ユーザ4からの入力を受信することができる。
【0027】
制御アプリケーション2は、ビークルモデリングアプリケーション3と通信する。本実施形態では、ビークルモデリングアプリケーション3は、OpenVSP(商標)である。OpenVSP(商標)は、オープンソースパラメトリック航空機形状ツールであり、それは、共通の航空機エンジニアリングパラメータに基づいて航空機の3次元モデルを生成するために使用されることができる。他の実施形態では、航空機をモデリングする他のアプリケーション、及び自動車又は水上船舶などの他のタイプのビークルをモデリングするアプリケーションを含む、他の適したアプリケーションが使用されることができることを認識されたい。
【0028】
本発明の実施形態によるビークルについての1つ以上の設計を生成する方法が、
図2~4eを参照してここで説明される。本方法は、
図1のソフトウェアアプリケーションシステム100を使用し、本実施形態では、本方法は、航空機についての1つ以上の設計を生成するために使用される。ユーザ4との任意の通信を含む、本方法の全体的な動作は、制御アプリケーション2によって実行される。
【0029】
第1のステップ(ステップ101)では、ユーザ4は、航空機についての固定構成要素の1つ以上の定義を制御アプリケーション2に提供する。固定構成要素は、全ての生成された航空機設計に存在しなければならない航空機の構成要素であり、その形状特性は完全に定義され、言い換えれば、構成要素の寸法及び角度は、全て固定値を与えられる。例えば、ユーザ10は、航空機の胴体について定義を提供し得、そのため、全ての航空機設計は、その胴体を有することを必要とされる。ユーザ10は、他の固定構成要素、例えば航空機用の尾翼の定義を提供し得る。各固定構成要素の定義は、openVSP、即ち、ビークルモデリングアプリケーション3によって使用されるフォーマットである1つ以上の.vsp3ファイルとして提供される。固定構成要素は、openVSPで設計されている場合があり、それは、航空機設計を生成するプロセスの一部として行われている場合があるか、又はファイルは、既存のファイルのストアから得られている場合がある。
【0030】
次に(ステップ103)、ユーザ4は、航空機についての変数構成要素の1つ以上の定義を提供する。これらは、形状特性の一部が変化し得る航空機の構成要素を定義する。実例的な変数構成要素の概略図は、
図3に示される。
【0031】
図3は、翼平面形200によって表された航空機の翼を示す。図から分かるように、翼平面形200は、航空機胴体に接続する側に5.0mの固定幅を有する。しかしながら、翼平面形200の長さは、パラメータLによって与えられる。同様に、翼平面形200の前縁スイープ角は、パラメータAによって与えられ、翼平面形200の後縁スイープ角は、パラメータBによって与えられる。
【0032】
図3はまた、パラメータA、B、及びLについての可能な値を示す表250を示す。これらの可能な値は、変数構成要素を定義するときに入力としてユーザ4によって提供される。可能な値は、最小値、最大値、及びステップ量によって定義される。このことから、パラメータA、即ち、翼平面形200の前縁スイープ角は、30°の最小値及び60°の最大値、並びに5°のステップ量を有するものとして定義され、そのため、パラメータAについての可能な値は、30°、35°、40°、45°、50°、55°、又は60°である。同様に、パラメータB、即ち、翼平面形200の後縁スイープ角は、0°の最小値及び10°の最大値、並びにここでも5°のステップ量を有するものとして定義され、そのため、パラメータBについての可能な値は、0°、5°、及び10°である。最後に、パラメータL、即ち、翼平面形200の長さは、3.0mの最小値及び4.5mの最大値、並びに0.5mのステップ量を有するものとして定義され、そのため、パラメータLについての可能な値は、3.0m、3.5m、4.0m、及び4.5mである。
【0033】
各変数構成要素の定義は、ここでも1つ以上の.vsp3ファイルとして提供されるが、形状特性が単一の固定値ではなく特定の範囲内にあり得ることを示すことが可能となるように修正される。いくつかの実施形態では、.vsp3ファイルは、範囲の終点とステップ値とを示し得る。他の実施形態では、.vps3ファイルは、形状特性についての各可能な値を別々に示し得る。
【0034】
次に(ステップ105)、ユーザ4は、航空機についての1つ以上の物理的制約を提供する。物理的制約は、設計された航空機が満たさなければならない物理的特性である。例えば、物理的制約は、航空機の翼の露出面積が特定の面積未満、例えば15m2未満であることであり得る。
【0035】
次に(ステップ107)、固定構成要素及び変数構成要素を満たす全ての航空機設計のセットが生成される。特に、制御アプリケーション2は、固定構成要素の各々に対応する構成要素と、それらのパラメータについての可能な値を有する変数構成要素に対応する構成要素とを有する航空機を定義する各可能な.vsp3ファイルを生成する。例えば、上記の例では、翼平面形200の前縁スイープ角が7つの可能な角度を有することができる場合、それらの可能な角度の各々について、.vps3ファイルが生成されるであろう。これは、各可能な組み合わせに対して.vps3ファイルを生成するために、各変数構成要素の各可能なパラメータに対して行われる。例えば、上記の実例的な変数構成要素が唯一の変数構成要素であり、航空機設計の残りの部分が固定構成要素によって定義される場合、変数構成要素は、前縁スイープ角に対して7つの可能な角度、後縁スイープ角に対して3つの可能な角度、及び翼長に対して4つの可能な角度を可能にするので、これは、84(7×3×4)個の.vps3ファイルが、各可能な組み合わせに対して1つ生成されることにつながるであろう。
【0036】
航空機設計の生成されたセット300は、
図4aに概略的に示されている。図から分かるように、航空機設計の生成されたセット300は、変数構成要素の異なるパラメータについての異なる可能な値に対応する、航空機設計の様々なサブセット301a、301bなどを備える。
【0037】
いくつかの可能な値を定義する変数構成要素についてのいくつかのパラメータがある場合、生成される.vps3ファイルの数は、異なる可能な組み合わせの指数関数的効果に起因して非常に大きくなり得ることを認識されたい。.vps3ファイルは、例えば航空機の全ての表面が定義されるCADファイルではなく、標準設計パラメータに基づいて航空機設計を生成するための命令のセットであるので、.vps3は、非常に迅速且つ効率的に生成されることができ、CADファイルと比較してサイズが非常に小さい。
【0038】
このことから、本例では、24個の設計のセットが示されているが、実際には、航空機設計の生成されたセットは、対応する数の.vps3ファイルを有する数百、数千、又は数万の航空機設計を備え得ることを認識されたい。同様に、以下で、航空機設計の数がフィルタリングされて、12個の航空機設計、5つの航空機設計などが残されると説明される場合、低減は、数千から数百、数百から数十などであり得ることを認識されたい。
【0039】
次に(ステップ109)、航空機設計の生成されたセット300は、ユーザによって提供された物理的制約を使用してフィルタリングされる。各生成された.vps3ファイルに対して、航空機の3次元モデルが、ビークルモデリングアプリケーション3、即ち、OpenVSP(商標)を使用して生成される。次いで、3次元モデルが各物理的制約を満たすかどうか、そのため、例えば、航空機の翼の露出面積が必要とされる面積よりも小さいかどうかが判断される。物理的制約のうちのいずれかが満たされない場合、航空機設計は、航空機設計のセットから除去される。このようにして、航空機設計の数は、大幅に低減され得る。
【0040】
航空機設計のフィルタリングされたセット300’は、
図4bに概略的に示されており、航空機設計の生成されたセット300から除去された航空機設計は、破線の境界で示されており、航空機設計の低減されたサブセット301a’、301b’などをもたらす。
【0041】
このステップは、航空機設計のセットが生成された後に生じるものとして説明されているが、実際には、航空機設計の生成されたセット300の生成と並行して行われることができる。例えば、各.vps3ファイルが生成された後、その3次元モデルが生成され、それが物理的制約を満たすかどうかを調べるためにチェックされ、それが満たす場合にのみセットに追加され、その一方で、並行して、他の.vps3ファイルが生成され、チェックされ、以下同様である。
【0042】
更に、航空機設計の生成されたセット300は、ユーザによって提供された他のタイプの制約を使用して、この段階でフィルタリングされ得る。重要な考慮事項は、この段階では、考慮されるべき航空機設計の数が非常に多くなり得ることである。結果として、あまりにも多くの処理能力が航空機の3次元モデル(又は、適切な場合には、基礎となる.vps3モデル)から判断されることを必要としない制約のみが使用されるべきであり、そのため、航空機設計をフィルタリングするステップは、過度の時間量を要しない。
【0043】
次に(ステップ111)、航空機設計のフィルタリングされたセット300’は、ユーザ4によって更にフィルタリングされる。ユーザは、航空機設計、即ち、対応する.vps3ファイルからビークルモデリングアプリケーション3によって生成された3次元モデルのうちの1つ以上を表示することを選ぶことができる。ユーザ4は、次いで、航空機設計、又は航空機設計のサブセット、例えば、翼平面形200の後縁スイープ角が10°である全ての航空機設計を除去することを決め得る。これは、ユーザ4によって決定された航空機設計の物理的特性、空気力学的特性、又は他の特性に関する判断、又は例えば(例えば、航空機設計が魅力的に見えるかどうかの)美的判断に基づいて行われ得る。このようにして、再び、航空機設計の数は、大幅に低減され得る。
【0044】
航空機設計の更なるフィルタリングされたセット300’’は、
図4cに概略的に示されており、航空機設計の生成されたセット300から除去された航空機設計、又は航空機設計のフィルタリングされたセット300’は、ここでも破線の境界で示されている。図から分かるように、これは、再び、航空機設計の低減されたサブセット301a’’、301b’’等につながり、サブセット301a’’は、今や、例えば、完全に空になっている。
【0045】
次に(ステップ113)、ユーザ4は、航空機についての1つ以上の空気力学的制約を提供する。空気力学的制約は、設計された航空機が満たさなければならない空気力学的特性である。例えば、空気力学的制約は、航空機についての最大揚抗比であり得、それは、所与の重量及び燃料に対して航空機がどのくらい長く空中に留まることができるかを示す。別の空気力学的制約は、飛行中の航空機のあり得る安定性の尺度が所望の閾値未満であることであり得る。
【0046】
次に(ステップ115)、航空機設計の更にフィルタリングされたセット300’’は、ユーザによって提供された空気力学的制約を使用してフィルタリングされる。前述のように、各.vps3ファイルについて、航空機の3次元モデルが生成され(又は、以前に生成され、まだ利用可能である場合には得られ)、次いで、航空機設計の航空機が各空気力学的制約を満たすかどうかを判断される。しかしながら、この場合、考慮されるべき航空機設計の数は、かなり低減されるべきであり、そのため、より多くの処理能力が判断されるべきことを必要とし得る空気力学的制約が使用されることができる。上記と同様に、航空機設計の生成されたセットは、この段階で、ユーザによって提供された他のタイプの制約を使用してフィルタリングされ得る。例えば、制約は、航空機が実際にどれほど良好に「存在する」(sit)かに基づき得、それは、単純な3次元モデルから容易に判断されることができない。この段階でも、遙かにより多くの処理能力が判断されることを必要とする制約が使用されることができる。
【0047】
航空機設計の(また)更にフィルタリングされたセット300’’’が、
図4dに概略的に示されている。図から分かるように、ここでは3つの航空機設計のみが残っている。
【0048】
次に(ステップ117)、航空機設計の更にフィルタリングされたセット300’’’は、ユーザ4によって再びフィルタリングされ、そのため、ユーザ4は、望ましいと考えない任意の更なる航空機設計又は航空機設計のサブセットを除去することができる。これは、
図4eに示される航空機設計の更なるフィルタリングされたセット300’’’をもたらし、それにおいて、2つの航空機設計のみが残っている。
【0049】
残りの航空機設計は、例えば.vps3ファイル、それらの.vps3ファイルから生成されたCADファイルとして、又は任意の他の所望の様式で出力されることができる(ステップ119)。
【0050】
航空機設計をフィルタリングしてそれらの数を低減するときに、本方法のステップが反復的に繰り返され得ることを認識されたい。例えば、更なる物理的制約及び/又は空気力学的制約が、プロセスの後の段階でユーザによって追加され得る。特に、プロセスの後半で、残っている航空機設計がより少ないときには、よりプロセッサ集約的な分析が実行可能に使用されることができる。
【0051】
加えて、変数構成要素のパラメータの可能な値は、航空機設計の元の生成されたセット300がフィルタリングによって数が適切に低減されると、新しい可能な航空機設計を生成するために修正され得る。
【0052】
一般に、本発明に従ったままで、可能な航空機設計がどのように生成され、フィルタリングされ得るか、及び本発明による方法のステップがどの順序で実行されるかについては、かなりの柔軟性があり、本発明は、本明細書で具体的に例示されていない多くの異なる変形形態に適していることを認識されたい。
【0053】
本開示の実施形態は、コンピューティングデバイス上に提供される上記で説明されたシステムと、
図5に示されるコンピューティングデバイス1200などのコンピューティングデバイス上で実行される上記で説明された方法とを含む。コンピューティングデバイス1200は、データインタフェース1201を備え、それを通して、例えば、ネットワークを通して、キーボードなどのユーザ入力デバイスから、又は画面などのユーザ出力デバイス上で、データが送信又は受信されることができる。コンピューティングデバイス1200は、データインタフェース1201と通信するプロセッサ1202と、プロセッサ1202と通信するメモリ1203とを更に備える。このようにして、コンピューティングデバイス1200は、データインタフェース1201を介してデータを受信することができ、プロセッサ1202は、受信されたデータをメモリ1203中に記憶し、それを処理して、本明細書で説明されたシステムを提供し、及び/又は本明細書で説明された方法を実行することができる。
【0054】
本明細書で説明された例のうちの任意のものに関連して説明された各デバイス、モジュール、構成要素、機械、又は機能は、プロセッサ及び/若しくは処理システムを備え得るか、又はプロセッサ及び/又は処理システムを備える装置中に備えられ得る。本明細書で説明された実施形態の1つ以上の態様は、装置によって実行されるプロセスを備える。いくつかの例では、装置は、これらのプロセスを実施するように構成された1つ以上の処理システム又はプロセッサを備える。この点に関して、実施形態は、(非一時的)メモリ中に記憶され、プロセッサによって実行可能なコンピュータソフトウェアによって、又はハードウェアによって、又は有形に記憶されたソフトウェア及びハードウェア(及び有形に記憶されたファームウェア)の組み合わせによって、少なくとも部分的に実装され得る。実施形態はまた、コンピュータプログラム、特に、上記で説明された実施形態を実施するように適合された、キャリア上又はキャリア中のコンピュータプログラムに及ぶ。プログラムは、非一時的ソースコード、オブジェクトコードの形態、又は実施形態によるプロセスの実装における使用に適した任意の他の非一時的形態であり得る。キャリアは、RAM、ROM、又は光メモリデバイス、等などの、プログラムを搬送することが可能な任意のエンティティ又はデバイスであり得る。
【0055】
前述の説明において、既知の、明白な、又は予測可能な等価物を有する整数又は要素が言及される場合、そのような等価物は、個々に記載されているかのように本明細書に組み込まれる。本発明の真の範囲を決定するために特許請求の範囲に対する参照が行われるであり、それは、任意のそのような等価物を包含するように解釈されるべきである。好ましい、有利な、便利な、又は同様のものとして説明される本発明の整数又は特徴は任意選択であり、独立請求項の範囲を限定しないことも読者は認識されたい。その上、そのような任意選択の整数又は特徴は、本発明のいくつかの実施形態では利益となる可能性があるが、望ましくない場合があり、従って、他の実施形態では存在しない場合があることを理解されたい。
【図】
【手続補正書】
【提出日】2024-11-01
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ビークルモデル定義からビークルの3次元モデルを生成するように構成されたビークルモデリングアプリケーションを使用して、ビークルについての1つ以上の設計を生成するコンピュータ実装方法であって、前記ビークルモデル定義は、前記ビークルの形状特性についての値のセットを定義し、前記方法は、
形状制約のセットを受信するステップと、ここで、各形状制約は、前記ビークルの形状特性についての許容値のセットを定義し、
前記ビークルについての物理的制約の第1のセットを受信するステップと、ここで、各物理的制約は、前記ビークルの物理的特性についての許容値のセットを定義し、
ビークルモデル定義のセットを生成するステップと、ここにおいて、前記ビークルモデル定義のセットの各ビークルモデル定義は、前記形状制約のセットの各形状制約を満たし、
前記ビークルモデル定義のセットのうちの1つ以上のビークルモデル定義について、前記ビークルモデリングアプリケーションを使用して前記ビークルモデル定義から前記ビークルの3次元モデルを生成することと、
前記3次元モデルが前記物理的制約の第1のセットの各物理的制約を満たすかどうかを判断することと、
前記3次元モデルが前記物理的制約の第1のセットの各物理的制約を満たさない場合、前記ビークルモデル定義のセットから前記ビークルモデル定義を除去することと
を行うことによって、前記物理的制約の第1のセットを使用して前記ビークルモデル定義のセットをフィルタリングするステップと、
前記ビークルモデル定義のフィルタリングされたセットを出力するステップと
を備える、方法。
【請求項2】
前記形状制約のセットのうちのある形状制約の前記形状特性は、前記ビークルの一部の角度を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記形状制約のセットのうちのある形状制約の前記形状特性は、前記ビークルの一部の長さを含む、請求項
1に記載の方法。
【請求項4】
前記物理的制約の第1のセットのうちのある物理的制約の前記物理的特性は、前記ビークル本体の一部の面積を含む、請求項
1に記載の方法。
【請求項5】
前記ビークルモデル定義の生成されたセットは、前記形状制約のセットの各形状制約を満たす全てのビークルモデル定義から成る、請求項
1に記載の方法。
【請求項6】
前記ビークルモデリングアプリケーションは、OpenVSPである、請求項
1に記載の方法。
【請求項7】
前記ビークルモデル定義のセットのうちの1つ以上のビークルモデル定義について、前記ビークルモデル定義の前記ビークルの前記3次元モデルをユーザに表示することと、
前記ユーザからの要求に応じて、前記ビークルモデル定義のセットから前記ビークルモデル定義を除去することと
を行うことによって、前記物理的制約の第1のセットを使用して前記ビークルモデル定義のセットをフィルタリングした後で、ユーザ入力を使用して前記ビークルモデル定義のセットをフィルタリングするステップ
を更に備える、請求項
1に記載の方法。
【請求項8】
前記ビークルについての物理的制約の第2のセットを受信するステップと、ここで、各物理的制約は、前記ビークルの物理的特性についての許容値のセットを定義し、
前記ビークルモデル定義のセットのうちの1つ以上のビークルモデル定義について、前記ビークルモデル定義の前記ビークルの前記3次元モデルが前記物理的制約の第2のセットの各物理的制約を満たすかどうかを判断することと、
前記3次元モデルが前記物理的制約の第2のセットの各物理的制約を満たさない場合、前記ビークルモデル定義のセットから前記ビークルモデル定義を除去することと
を行うことによって、前記物理的制約の第1のセットを使用して前記ビークルモデル定義のセットをフィルタリングした後で、前記物理的制約の第2のセットを使用して前記ビークルモデル定義のセットをフィルタリングするステップと
を更に備える、請求項
1に記載の方法。
【請求項9】
前記ビークルモデル定義のセットのうちの1つ以上のビークルモデル定義について、前記ビークルモデル定義の前記ビークルの前記3次元モデルをユーザに表示することと、
前記ユーザからの要求に応じて、前記ビークルモデル定義のセットから前記ビークルモデル定義を除去することと
を行うことによって、前記物理的制約の第2のセットを使用して前記ビークルモデル定義のセットをフィルタリングした後で、更なるユーザ入力を使用して前記ビークルモデル定義のセットをフィルタリングするステップ
を更に備える、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記物理的制約の第2のセットは、空気力学的制約を備え、各空気力学的制約は、前記ビークルの空気力学的特性についての許容値のセットを定義する、請求項
8に記載の方法。
【請求項11】
前記物理的制約の第1のセットは、いかなる空気力学的制約も含まない、請求項
8に記載の方法。
【請求項12】
前記物理的制約の第2のセットの各物理的制約は、前記物理的制約の第1のセットの各物理的制約よりも大きい処理能力を必要とする、請求項
8に記載の方法。
【請求項13】
前記ビークルは、航空機である、請求項
1に記載の方法。
【請求項14】
前記ビークルは、自動車である、請求項
1に記載の方法。
【請求項15】
前記ビークルは、水上船舶である、請求項
1に記載の方法。
【請求項16】
前記ビークルモデル定義のセットのうちのあるビークルモデル定義に従ってビークルを製造するステップを更に備える、請求項
1に記載の方法。
【請求項17】
プロセッサ及びメモリを備えるコンピューティングデバイス上で実行されると、前記プロセッサに、請求項
1に記載の方法を実施させる命令を備える、コンピュータプログラム製品。
【請求項18】
プロセッサによって実行されると、前記プロセッサに、請求項
1に記載の方法を実施させる命令を備える、非一時的機械可読記憶媒体。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0055
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0055】
前述の説明において、既知の、明白な、又は予測可能な等価物を有する整数又は要素が言及される場合、そのような等価物は、個々に記載されているかのように本明細書に組み込まれる。本発明の真の範囲を決定するために特許請求の範囲に対する参照が行われるであり、それは、任意のそのような等価物を包含するように解釈されるべきである。好ましい、有利な、便利な、又は同様のものとして説明される本発明の整数又は特徴は任意選択であり、独立請求項の範囲を限定しないことも読者は認識されたい。その上、そのような任意選択の整数又は特徴は、本発明のいくつかの実施形態では利益となる可能性があるが、望ましくない場合があり、従って、他の実施形態では存在しない場合があることを理解されたい。
以下に、出願当初の特許請求の範囲に記載の事項を、そのまま、付記しておく。
[C1]
ビークルモデル定義からビークルの3次元モデルを生成するように構成されたビークルモデリングアプリケーションを使用して、ビークルについての1つ以上の設計を生成するコンピュータ実装方法であって、前記ビークルモデル定義は、前記ビークルの形状特性についての値のセットを定義し、前記方法は、
形状制約のセットを受信するステップと、ここで、各形状制約は、前記ビークルの形状特性についての許容値のセットを定義し、
前記ビークルについての物理的制約の第1のセットを受信するステップと、ここで、各物理的制約は、前記ビークルの物理的特性についての許容値のセットを定義し、
ビークルモデル定義のセットを生成するステップと、ここにおいて、前記ビークルモデル定義のセットの各ビークルモデル定義は、前記形状制約のセットの各形状制約を満たし、
前記ビークルモデル定義のセットのうちの1つ以上のビークルモデル定義について、前記ビークルモデリングアプリケーションを使用して前記ビークルモデル定義から前記ビークルの3次元モデルを生成することと、
前記3次元モデルが前記物理的制約の第1のセットの各物理的制約を満たすかどうかを判断することと、
前記3次元モデルが前記物理的制約の第1のセットの各物理的制約を満たさない場合、前記ビークルモデル定義のセットから前記ビークルモデル定義を除去することと
を行うことによって、前記物理的制約の第1のセットを使用して前記ビークルモデル定義のセットをフィルタリングするステップと、
前記ビークルモデル定義のフィルタリングされたセットを出力するステップと
を備える、方法。
[C2]
前記形状制約のセットのうちのある形状制約の前記形状特性は、前記ビークルの一部の角度を含む、C1に記載の方法。
[C3]
前記形状制約のセットのうちのある形状制約の前記形状特性は、前記ビークルの一部の長さを含む、C1又は2に記載の方法。
[C4]
前記物理的制約の第1のセットのうちのある物理的制約の前記物理的特性は、前記ビークル本体の一部の面積を含む、C1~3のいずれか一項に記載の方法。
[C5]
前記ビークルモデル定義の生成されたセットは、前記形状制約のセットの各形状制約を満たす全てのビークルモデル定義から成る、C1~4のいずれか一項に記載の方法。
[C6]
前記ビークルモデリングアプリケーションは、OpenVSPである、C1~5のいずれか一項に記載の方法。
[C7]
前記ビークルモデル定義のセットのうちの1つ以上のビークルモデル定義について、前記ビークルモデル定義の前記ビークルの前記3次元モデルをユーザに表示することと、
前記ユーザからの要求に応じて、前記ビークルモデル定義のセットから前記ビークルモデル定義を除去することと
を行うことによって、前記物理的制約の第1のセットを使用して前記ビークルモデル定義のセットをフィルタリングした後で、ユーザ入力を使用して前記ビークルモデル定義のセットをフィルタリングするステップ
を更に備える、C1~6のいずれか一項に記載の方法。
[C8]
前記ビークルについての物理的制約の第2のセットを受信するステップと、ここで、各物理的制約は、前記ビークルの物理的特性についての許容値のセットを定義し、
前記ビークルモデル定義のセットのうちの1つ以上のビークルモデル定義について、前記ビークルモデル定義の前記ビークルの前記3次元モデルが前記物理的制約の第2のセットの各物理的制約を満たすかどうかを判断することと、
前記3次元モデルが前記物理的制約の第2のセットの各物理的制約を満たさない場合、前記ビークルモデル定義のセットから前記ビークルモデル定義を除去することと
を行うことによって、前記物理的制約の第1のセットを使用して前記ビークルモデル定義のセットをフィルタリングした後で、前記物理的制約の第2のセットを使用して前記ビークルモデル定義のセットをフィルタリングするステップと
を更に備える、C1~7のいずれか一項に記載の方法。
[C9]
前記ビークルモデル定義のセットのうちの1つ以上のビークルモデル定義について、前記ビークルモデル定義の前記ビークルの前記3次元モデルをユーザに表示することと、
前記ユーザからの要求に応じて、前記ビークルモデル定義のセットから前記ビークルモデル定義を除去することと
を行うことによって、前記物理的制約の第2のセットを使用して前記ビークルモデル定義のセットをフィルタリングした後で、更なるユーザ入力を使用して前記ビークルモデル定義のセットをフィルタリングするステップ
を更に備える、C8に記載の方法。
[C10]
前記物理的制約の第2のセットは、空気力学的制約を備え、各空気力学的制約は、前記ビークルの空気力学的特性についての許容値のセットを定義する、C8又は9に記載の方法。
[C11]
前記物理的制約の第1のセットは、いかなる空気力学的制約も含まない、C8~10のいずれか一項に記載の方法。
[C12]
前記物理的制約の第2のセットの各物理的制約は、前記物理的制約の第1のセットの各物理的制約よりも大きい処理能力を必要とする、C8~11のいずれか一項に記載の方法。
[C13]
前記ビークルは、航空機である、C1~12のいずれか一項に記載の方法。
[C14]
前記ビークルは、自動車である、C1~12のいずれか一項に記載の方法。
[C15]
前記ビークルは、水上船舶である、C1~12のいずれか一項に記載の方法。
[C16]
前記ビークルモデル定義のセットのうちのあるビークルモデル定義に従ってビークルを製造するステップを更に備える、C1~15のいずれか一項に記載の方法。
[C17]
プロセッサ及びメモリを備えるコンピューティングデバイス上で実行されると、前記プロセッサに、C1~15のいずれか一項に記載の方法を実施させる命令を備える、コンピュータプログラム製品。
[C18]
プロセッサによって実行されると、前記プロセッサに、C1~15のいずれか一項に記載の方法を実施させる命令を備える、非一時的機械可読記憶媒体。
【国際調査報告】