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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2025-05-02
(54)【発明の名称】クリーニングシステム
(51)【国際特許分類】
   H01M 10/04 20060101AFI20250424BHJP
   H01M 50/107 20210101ALI20250424BHJP
   H01M 50/152 20210101ALI20250424BHJP
   H01M 50/167 20210101ALI20250424BHJP
【FI】
H01M10/04 Z
H01M50/107
H01M50/152
H01M50/167
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024564747
(86)(22)【出願日】2023-12-13
(85)【翻訳文提出日】2024-10-31
(86)【国際出願番号】 KR2023020507
(87)【国際公開番号】W WO2024136272
(87)【国際公開日】2024-06-27
(31)【優先権主張番号】10-2022-0183448
(32)【優先日】2022-12-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】521065355
【氏名又は名称】エルジー エナジー ソリューション リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100188558
【弁理士】
【氏名又は名称】飯田 雅人
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(72)【発明者】
【氏名】キョン・フン・パク
(72)【発明者】
【氏名】ハク・キョン・キム
(72)【発明者】
【氏名】ジェ・ジュン・イ
(72)【発明者】
【氏名】ジミン・ジュン
【テーマコード(参考)】
5H011
5H028
【Fターム(参考)】
5H011AA09
5H011DD26
5H011FF03
5H028AA01
5H028BB01
5H028BB04
(57)【要約】
本明細書は、電極組立体とキャップ組立体とが収納された電池缶の開放された上端部を密封する円筒形二次電池の圧着工程で用いられる圧着装置の表面を洗浄するための2つ以上のダミー缶を含み、前記2つ以上のダミー缶は、それぞれ外面にブラシを備え、前記ブラシによって前記圧着装置の表面が洗浄されるクリーニングシステムを提供する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電極組立体とキャップ組立体とが収納された電池缶の開放された上端部を密封する円筒形二次電池の圧着工程で用いられる圧着装置の表面を洗浄するための2つ以上のダミー缶を含み、
前記2つ以上のダミー缶は、それぞれ外面にブラシを備え、前記ブラシによって前記圧着装置の表面が洗浄される、クリーニングシステム。
【請求項2】
前記2つ以上のダミー缶はそれぞれブラシを備え、前記ブラシとの物理的な摩擦によって前記圧着装置の表面が洗浄される、請求項1に記載のクリーニングシステム。
【請求項3】
前記圧着装置は、前記電池缶の開放された上端部を加圧して円筒形二次電池を密封するためのローラおよびパンチである、請求項1に記載のクリーニングシステム。
【請求項4】
前記ダミー缶に備えられたブラシは、前記円筒形二次電池を洗浄する洗浄ラインで洗浄され、
前記円筒形二次電池を洗浄する前記洗浄ラインは、前記円筒形二次電池の圧着工程を実行する圧着ライン、および前記円筒形二次電池の乾燥工程を実行する乾燥ラインと連結されている、請求項1に記載のクリーニングシステム。
【請求項5】
前記円筒形二次電池を洗浄する前記洗浄ラインは、水と洗浄剤を混合させてノズル噴射で洗浄する水圧洗浄部を含み、
前記水圧洗浄部によって前記ダミー缶に備えられたブラシおよび前記圧着工程が完了された円筒形二次電池の外面の少なくとも一つが洗浄される、請求項4に記載のクリーニングシステム。
【請求項6】
前記クリーニングシステムは、前記ダミー缶に備えられたブラシを、洗浄剤に浸漬(dipping)して洗浄する第1ステーションをさらに含む、請求項1に記載のクリーニングシステム。
【請求項7】
前記クリーニングシステムは、2つ以上のダミー缶を投入して前記圧着装置が洗浄され、前記圧着装置の洗浄に既に投入されていたダミー缶の前記ブラシは、前記水圧洗浄部または前記第1ステーションによって洗浄される、請求項5または6に記載のクリーニングシステム。
【請求項8】
前記クリーニングシステムは、前記水圧洗浄部によって洗浄されたブラシおよび円筒形二次電池の外面の少なくとも一つを乾燥するためのドライ部をさらに含むか、または前記第1ステーションによって洗浄されたブラシを乾燥するための第2ステーションをさらに含む、請求項5または6に記載のクリーニングシステム。
【請求項9】
前記ドライ部または前記第2ステーションによって乾燥が完了されたダミー缶は、円筒形二次電池の圧着工程に再投入される、請求項8に記載のクリーニングシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、クリーニングシステムに関する。
【0002】
本出願は、2022年12月23日付にて韓国特許庁に提出された韓国特許出願第10-2022-0183448号の出願日の利益を主張し、その内容のすべては本明細書に含まれる。
【背景技術】
【0003】
二次電池は、放電後にも充電して再使用可能な電池で、携帯電話、タブレットPC、掃除機などの小型デバイスのエネルギー源として活用されることができ、自動車、スマートグリッド用ESS(Energy Storage System)など中大型デバイスのエネルギー源としても活用されている。
【0004】
二次電池は、電極組立体が円筒形電池缶に内蔵された缶タイプバッテリーと、電極組立体がパウチ型ケースに内蔵されているパウチタイプバッテリーに分類され得る。一般的に、円筒形電池缶タイプ電池は、相対的に容量が大きく、構造的安定性が高いことと知られている。
【0005】
円筒形二次電池は、巻取型構造の電極組立体が円筒形の電池缶に収容され、電池缶内に電解液が注入された後、電極端子が形成されているキャップ組立体が電池缶の開放された上端部に結合されて製作されることができる。
【0006】
円筒形二次電池は、ローリング工程およびプレス工程が順次行われる圧着工程によって所望の外形に成形されて密封されることができる。
【0007】
この際、圧着工程では電解液による汚染で圧着装置の過検または異物による固着現象が発生し、既存には圧着装置の汚染を改善するために、エアナイフ、真空セクションなどを利用したが、エアを利用しただけ洗浄効果に弱く、付着したソルト(Salt)などを洗浄するのに限界があった。
【0008】
そこで、このような問題点を根本から解決できる技術に対する必要性が高い実状である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
前述の従来技術における問題点に鑑みて、本発明は、圧着工程時に用いられる圧着装置を洗浄するクリーニングシステムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本明細書は、電極組立体とキャップ組立体とが収納された電池缶の開放された上端部を密封する円筒形二次電池の圧着工程で用いられる圧着装置の表面を洗浄するための2つ以上のダミー缶を含み、前記2つ以上のダミー缶はそれぞれ外面にブラシを備え、前記ブラシによって前記圧着装置の表面が洗浄される、クリーニングシステムを提供する。
【発明の効果】
【0011】
本発明のクリーニングシステムによれば、圧着装置に付着した異物の中でエアを利用した洗浄方法によってきれいに除去されない異物も容易に除去することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本明細書の一実施態様によるクリーニングシステムでダミー缶を示した図面である。
図2】本明細書の一実施態様によるクリーニングシステムで圧着装置がダミー缶のブラシに接触して洗浄されることを示した図面である。
図3】本明細書の一実施態様によるクリーニングシステムの工程を概略的に示した図面である。
図4】本明細書の他の実施態様によるクリーニングシステムの工程を概略的に示した図面である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本明細書についてより詳しく説明する。
【0014】
以下、添付された図面を参照して本発明の好ましい実施態様について詳しく説明する。これに先立って、本明細書および特許請求範囲に用いられた用語や単語は通常的または辞書的意味に限定して解釈されてはならず、発明者は自分の発明を最善の方法で説明するために用語の概念を適切に定義することができるという原則に則して、本発明の技術的思想に適する意味および概念で解釈されるべきである。よって、本明細書に記載された実施態様および図面に示された構成は、本発明の最も好ましい一部実施態様に過ぎず、本発明の技術的思想を全部代弁するのではないので、本出願時点においてこれらを代替できる多様な均等物および変形例があり得ることを理解すべきである。
【0015】
また、発明の理解を助けるために、添付された図面は実際縮尺どおり示したのではなく、一部構成要素の寸法を拡大して図示してもよい。また、互いに異なる実施態様で同じ構成要素に対しては同じ参照番号が付与され得る。
【0016】
本明細書において、「上」は、一つの層の上に物理的に接して位置することのみを意味するのではなく、位置において上に位置することを意味する。すなわち、何れか一つの層上に位置する層は、その間に他の層があってもよい。
【0017】
本明細書において、ある部分がある構成要素を「含む」という場合、これは、特に反対の記載がない限り、他の構成要素を除外するのではなく、他の構成要素をさらに含んでもよいことを意味する。
【0018】
本明細書において、「二次電池(Secondary battery)」は、再充電によって長時間繰り返し使用が可能な電池を指称する。二次電池は、電極活物質によって、ニッケル-カドミウム電池、リチウムイオン二次電池などに分類され得る。二次電池は、形態によって、パウチ型、角形、円筒形二次電池などに分類され得る。
【0019】
本明細書において、前記二次電池は、電極組立体が収容される電池缶を含んでもよい。前記電池缶は円筒形であってもよい。
【0020】
円筒形二次電池は、例えば、フォームファクターの比(円筒形二次電池の直径を高さで割った値、すなわち高さ(H)対比直径(Φ)の比で定義される)が約0.4よりも大きい円筒形二次電池であってもよい。
【0021】
ここで、フォームファクターとは、円筒形二次電池の直径および高さを示す値を意味する。
【0022】
本明細書において、用語「円筒形二次電池」は、円柱状またはこれと類似する形態を有する二次電池を指称する。円筒形二次電池は、体積当たりエネルギー密度が高い特性でよって、大容量の電子機器及び電気機器に多く用いられるもので、複数個が結合されて、バッテリーパックを構成する形態で用いられてもよい。
【0023】
本明細書において、用語「円筒形二次電池」は、例えば、46110セル、48750セル、48110セル、48800セル、46800セルであってもよい。フォームファクターを示す数値で、前の数字2つはセルの直径を示し、その次の数字2つはセルの高さを示し、最後の数字0はセルの断面が円形であることを示す。セルの高さが100mm以上である時、セルの高さを示すために、3つの数字が必要となるので、最後の数字0は省略可能である。
【0024】
また、用語「第1電極」は正極を指称し、用語「第2電極」は負極を指称するが、その反対であってもよい。
【0025】
また、電池缶は、一側に開放部が形成された略円筒形の収容体であって、導電性を有する金属材質である。前記電池缶の側面、そして前記開放部の反対面は一体に形成されることが一般的である。すなわち、前記電池缶は、その高さ方向を基準として、上端は開放されており、下端は中央部を除いた残り領域が閉鎖された形態を有することが一般的である。前記電池缶の下面は、略フラットな形態を有してもよい。前記電池缶は、その高さ方向一側に形成された開放部を介して電極組立体を収容する。
【0026】
前記電池缶は、前記開放部を介して電解質も一緒に収容することができる。
【0027】
本明細書は、電極組立体とキャップ組立体が収納された電池缶の開放された上端部を密封する円筒形二次電池の圧着工程で用いられる圧着装置3の表面を洗浄するための2つ以上のダミー缶1(Dummy can)を含み、前記2つ以上のダミー缶1は、それぞれ外面にブラシ8を備え、前記ブラシ8によって前記圧着装置3の表面が洗浄される、クリーニングシステムを提供する。
【0028】
本明細書において、前記圧着工程は、前記電極組立体とキャップ組立体とが収納された電池缶の開放された上端部を密封する工程を意味し、より具体的には、キャップ組立体が電池缶の開放された上端部に結合された後、ローリング工程およびプレス工程が順次行われる圧着工程によって所望の外形に成形されて密封されてもよい。
【0029】
本明細書の一実施態様において、前記2つ以上のダミー缶は、それぞれブラシを備え、前記ブラシとの物理的な摩擦によって前記圧着装置の表面が洗浄され得る。すなわち、圧着工程によって圧着装置とブラシが物理的に接するようになり、これによって圧着装置の表面についた異物がブラシによって洗浄される。
【0030】
本明細書において、前記ダミー缶1は、円筒形二次電池の圧着工程設備内に円筒形二次電池の代わりに投入されて、圧着装置3に付着した異物をクリーニングする役割を果たす。したがって、基本的に円筒形二次電池と同じ形態を有する。
【0031】
例えば、前記ダミー缶1は、固定された状態で移動し、前記圧着装置3が従来の円筒形二次電池の製造工程と同一に作動しながら、前記ダミー缶1に付着されたブラシ8によって前記圧着装置3が洗浄される。
【0032】
本明細書によるダミー缶1は、SUS 420のようなステンレス鋼のような金属材料で形成されてもよく、缶形状に加工した後、スエード材質のブラシ8をその外面に付着することによって得られる。このように金属材料で形成されることによって、円筒形二次電池の製造装置内で磁力などを利用して電池缶を固定する装置にも容易に固定されることができる。
【0033】
前記ダミー缶1は、その大きさおよび形状が円筒形二次電池と同一であってもよい。
【0034】
本明細書の一実施態様において、圧着工程での圧着装置3のクリーニングのための前記ダミー缶1は、円筒形二次電池と同じ大きさおよび形状に形成されてもよい。
【0035】
本明細書の一実施態様において、圧着工程での圧着装置3のクリーニングのための前記ダミー缶1は、円筒形二次電池と異なる大きさおよび形状に形成されてもよい。
【0036】
すなわち、圧着工程ラインに適用される円筒形二次電池の種類および大きさおよびダミー缶1に付着されるブラシ8の大きさと材質によって、前記ダミー缶1の形状および大きさも適切に変更して適用し得る。
【0037】
本明細書の一実施態様において、前記ダミー缶1は、円筒形の本体部1-1;および前記本体部の上端から垂直方向に延長されて成形された外形を有する成形部1-2;を含み、前記成形部の外面にブラシ8が備えられてもよい。前記成形部1-2の外面は、成形部の上、下部面を除いた側面を意味する。
【0038】
図1および図2は、本明細書の一実施態様によるクリーニングシステムで用いられるダミー缶1を示した図で、本体部1-1および前記本体部の上端に位置する成形部1-2、および前記成形部の側面に備えられたブラシ8を示した。
【0039】
本明細書の一実施態様において、前記ダミー缶1は、円筒形の本体部1-1;および前記本体部1-1の上端から垂直方向に延長されて成形された外形を有する成形部1-2;を含み、前記成形部1-2の側面にブラシ8が備えられてもよい。
【0040】
前記成形部1-2の成形された外形の形態は制限されず、製造しようとする円筒形二次電池の外形によって適切に変更してもよい。
【0041】
本明細書の一実施態様において、前記成形部1-2は、前記ダミー缶1の内側方向に屈曲された形態を有する領域を少なくとも1つ以上含んでもよく、2つ以上含んでもよく、3つ以上含んでもよい。
【0042】
本明細書において、図2に示したように、前記2つ以上のダミー缶1は、それぞれブラシ8を備え、前記ブラシとの物理的な摩擦によって前記圧着装置3の表面が洗浄されることができる。
【0043】
前記ブラシは、円筒形二次電池の圧着装置3の表面の異物と物理的な摩擦によって異物を除去することができるように、繊維材料で形成されてもよい。特に、スエード材質で形成されてもよい。このようなスエード材質の場合、その表面の摩擦が少ないので、製造装置内のラインを走行する際に、走行性に優れ、また費用が比較的廉価で、加工が容易になるので、適切に使用可能である。
【0044】
本明細書の一実施態様において、前記ブラシ8の厚さは、0.5mm~2mmであってもよく、より好ましくは、1mm~1.5mmであってもよい。前記ブラシの厚さは、ブラシの上面から垂直方向に下面までの長さを意味する。
【0045】
当該厚さが0.5mm未満の場合、走行中に破れるなど耐久性に問題が発生する可能性があり、2mmを超える場合、ダミー缶に密着することが困難で、工程ライン内で公差が大きくなるため、円滑に走行しにくくて、好ましくない。
【0046】
本明細書の一実施態様において、前記圧着装置3は、前記電池缶の開放された上端部を加圧して、電池缶の外形を成形する装置を意味することができる。
【0047】
本明細書の一実施態様において、前記圧着装置3は、前記電池缶の開放された上端部を加圧して、円筒形二次電池を密封するためのローラおよびパンチであってもよい。
【0048】
前記ローラおよびパンチは、電池缶の開放された上端部を密封するために、予め所定の形状どおり電池缶の上端部が変形されるように圧力を加えることができるローリング金型およびパンチ金型であってもよい。
【0049】
本明細書において、前記ローラは、電池缶の外周面の端部を傾斜面に沿って加圧して変形されるように圧力を加えることができる複数個の金型を意味する。
【0050】
本明細書において、前記パンチは、電池缶の開放された上端部を密封するために予め所定の形状どおり電池缶の上端部が変形されるように圧力を加えることができる複数の金型として、直径が大きい順に一つずつ下降して、前記電池缶の上端部を加圧しながら互いに積層されるように設けられる。
【0051】
前記ダミー缶1に備えられたブラシ8は、前述したように、圧着工程過程で電解液によって汚染された状態であるので、前記ブラシに対する洗浄が必要である。
【0052】
本明細書の一実施態様において、前記ダミー缶に備えられたブラシは、円筒形二次電池を洗浄する洗浄ラインで洗浄され、前記円筒形二次電池を洗浄する洗浄ラインは、前記円筒形二次電池の圧着工程を行う圧着ラインおよび前記円筒形二次電池の乾燥工程を行う乾燥ラインと連結されていてもよい。
【0053】
本明細書の一実施態様において、前記円筒形二次電池を洗浄する洗浄ラインは、水と洗浄剤を混合させてノズル噴射で洗浄する水圧洗浄部を含み、前記水圧洗浄部によって前記ダミー缶に備えられたブラシおよび圧着工程が完了された円筒形二次電池の外面の少なくとも一つが洗浄され得る。
【0054】
すなわち、円筒形二次電池の圧着工程以後に連続的に円筒形二次電池の外面の洗浄工程が洗浄ラインで行われ、前記洗浄工程では水圧洗浄部4を共用して、前記ダミー缶1に備えられたブラシ8および圧着工程が完了された円筒形二次電池の外面の少なくとも一つが洗浄されることを意味する。
【0055】
したがって、前記水圧洗浄部4は、円筒形二次電池製造工程のうち、圧着工程が完了された円筒形二次電池の外面を洗浄するための元来の用途だけでなく、本発明のクリーニングシステムに用いられるダミー缶に備えられたブラシを洗浄するための用途も一緒に有する。すなわち、図3を参考して、圧着工程を経たダミー缶と円筒形二次電池は同じ洗浄ラインに移動して、同じ水圧洗浄部4を利用して洗浄され得る。
【0056】
前記水圧洗浄部4によって洗浄される順序は制限されず、例えば、前記ダミー缶1が前記水圧洗浄部4に投入された後、圧着工程が完了された円筒形二次電池が投入されて洗浄されてもよく、その逆順に投入されてもよく、同時に投入されて洗浄されてもよい。
【0057】
本明細書の他の実施態様において、前記クリーニングシステムは、前記ダミー缶に備えられたブラシを洗浄剤に浸漬(dipping)して洗浄する第1ステーション6をさらに含んでもよい。すなわち、前記ブラシ8を前記洗浄剤が含まれた容器に浸漬した後取り出す方式で洗浄してもよい。
【0058】
図4を参考すると、前記圧着装置を洗浄完了したダミー缶1は、前記ダミー缶および円筒形二次電池を洗浄する前記水圧洗浄部4とは別途の洗浄ライン、例えば、前記第1ステーション6に移動してダミー缶に備えられたブラシを洗浄する。
【0059】
すなわち、前記圧着工程過程を経たダミー缶1に備えられたブラシ8は、水圧洗浄部4によって洗浄されてもよく、前記第1ステーション6によっても洗浄され得る。前記第1ステーション6はダミー缶1を洗浄する用途のみで用いられる。
【0060】
本明細書の一実施態様において、前記水圧洗浄部4および第1ステーション6は、それぞれ前記洗浄剤を供給する装置(図示しない)を含んでもよい。
【0061】
前記洗浄剤は電解液を洗浄することができる機能を有するものであれば、その種類を制限しないが、一例として、水と界面活性剤が混合された洗浄剤、無水アルコールまたはジメチルカーボネート(DMC)を用いてもよい。
【0062】
図3および図4に示したように、前記クリーニングシステムは、2つ以上のダミー缶1を投入して前記圧着装置3が洗浄され、前記圧着装置の洗浄に既に投入されていたダミー缶の前記ブラシ8は、前記水圧洗浄部4または前記第1ステーション6によって洗浄されてもよい。
【0063】
すなわち、前記2つ以上のダミー缶1を投入して前記圧着装置3が洗浄される間に、圧着装置の洗浄に既に投入されていたダミー缶の前記ブラシ8は、前記水圧洗浄部4または前記第1ステーション6によって洗浄されてもよい。
【0064】
本明細書の一実施態様において、前記クリーニングシステムは、2つ以上のダミー缶1を連続的または間歇的に投入して前記圧着装置3が洗浄され、前記圧着装置3の洗浄に用いられない残りダミー缶の前記ブラシ8は、前記水圧洗浄部4または前記第1ステーション6によって洗浄されてもよい。
【0065】
すなわち、ダミー缶1を複数個(N次洗浄、M次乾燥)で運営して圧着装置3のクリーニング途中にも、残りダミー缶のブラシ8を洗浄することができる。前記2つ以上のダミー缶を投入する理由は、圧着装置の洗浄率を高めるためである。
【0066】
本明細書の一実施態様において、前記クリーニングシステムは、前記水圧洗浄部4によって洗浄されたブラシおよび円筒形二次電池の外面の少なくとも一つを乾燥するためのドライ部5をさらに含むか、または前記第1ステーション6によって洗浄されたブラシを乾燥するための第2ステーション7をさらに含んでもよい。
【0067】
本明細書の一実施態様において、前記乾燥ラインは、前記ドライ部を含んでもよく、前記乾燥ラインは、前記洗浄ラインと連結されてもよい。
【0068】
すなわち、ドライ部5を共用して前記水圧洗浄部4によって洗浄されたブラシおよび円筒形二次電池の外面の少なくとも一つが乾燥されることを意味する。
【0069】
図3および図4を参考すると、前記水圧洗浄部4によって洗浄が完了されたダミー缶は前記ドライ部5に移動し、前記第1ステーション6によって洗浄が完了されたダミー缶は前記第2ステーション7に移動して、前記ダミー缶のブラシ8が乾燥される。
【0070】
したがって、前記ドライ部5は、洗浄が完了された円筒形二次電池の外面を乾燥するための元来の用途だけでなく、本発明のクリーニングシステムに用いられるダミー缶に備えられたブラシを乾燥するための用途も一緒に有する。すなわち、図3を参考すると、洗浄過程を経たダミー缶と円筒形二次電池は同じ乾燥ラインを通じて移動して、乾燥ライン内のドライ部5を利用して乾燥されてもよい。
【0071】
前記ドライ部5によって乾燥される順序は制限されず、例えば、前記ダミー缶4が前記ドライ部5に投入された後、円筒形二次電池2が投入されて乾燥されてもよく、その逆順に投入されてもよく、同時に投入されてもよい。
【0072】
前記第2ステーションは、前記ダミー缶を乾燥する用途のみに用いられる。
【0073】
本明細書の一実施態様において、前記ドライ部5および第2ステーション7は、それぞれ前記ブラシを乾燥するための乾燥装置(図示しない)を含んでもよい。
【0074】
前記乾燥装置は、種類は制限されず、熱を利用した乾燥装置や、風を利用した乾燥装置であってもよい。
【0075】
本明細書の一実施態様において、前記ドライ部5または前記第2ステーション7によって乾燥が完了されたダミー缶は、円筒形二次電池の圧着工程に再投入されてもよい。
【0076】
前記のように、洗浄/乾燥が完了されたダミー缶を圧着工程に再投入することによって、電極組立体の製造工程が切れることなく、圧着装置に付いた異物を効果的に除去することができる。
【0077】
以上、限定された図面を参照して説明したが、当該技術分野における熟練された当業者は添付の特許請求範囲に記載された本発明の思想および領域から逸脱しない範囲内で本発明を多様に修正および変更させることができることを理解すべきである。
【符号の説明】
【0078】
1 ・・・ダミー缶
1-1 ・・・本体部
1-2 ・・・成形部
2 ・・・円筒形二次電池
3 ・・・圧着装置
4 ・・・水圧洗浄部
5 ・・・ドライ部
6 ・・・第1ステーション
7 ・・・第2ステーション
8 ・・・ブラシ
図1
図2
図3
図4
【国際調査報告】