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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2025-07-01
(54)【発明の名称】自動OCTキャプチャ
(51)【国際特許分類】
   A61B 3/10 20060101AFI20250624BHJP
【FI】
A61B3/10 100
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024569213
(86)(22)【出願日】2023-05-22
(85)【翻訳文提出日】2025-01-15
(86)【国際出願番号】 US2023023100
(87)【国際公開番号】W WO2023229994
(87)【国際公開日】2023-11-30
(31)【優先権主張番号】63/365,173
(32)【優先日】2022-05-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.BLUETOOTH
2.QRコード
(71)【出願人】
【識別番号】000220343
【氏名又は名称】株式会社トプコン
(74)【代理人】
【識別番号】100140992
【弁理士】
【氏名又は名称】松浦 憲政
(74)【代理人】
【識別番号】100170069
【弁理士】
【氏名又は名称】大原 一樹
(74)【代理人】
【識別番号】100128635
【弁理士】
【氏名又は名称】松村 潔
(74)【代理人】
【識別番号】100083116
【弁理士】
【氏名又は名称】松浦 憲三
(72)【発明者】
【氏名】ワン, ズーイン
(72)【発明者】
【氏名】トニー コー
(72)【発明者】
【氏名】デン, ユェンム
【テーマコード(参考)】
4C316
【Fターム(参考)】
4C316AB02
4C316AB11
4C316FA06
4C316FB05
4C316FB22
4C316FB24
(57)【要約】
患者からの入力を受信することと、所望のスキャン位置を示す対象物の参照画像を取得することと、対象物のリアルタイム画像を取得することであって、参照画像が患者に特有であり、遠隔から取得されること、を含む、自動光干渉断層撮影(OCT)方法。リアルタイム画像は、参照画像に登録され、所望のスキャン位置が決定される。OCT画像は、所望されているスキャン位置で自動的に取得される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
患者から入力を受信し、前記入力を受信すると、
リモートデータベースから対象物の既存の参照画像であって、所望のスキャン位置を示す前記既存の参照画像を取得することと、
前記リモートデータベースから前記患者に関する個人情報及び/又はスキャン設定であって、前記患者に固有の前記既存の参照画像に関連付けられた前記個人情報及び/又はスキャン設定を取得することと、
前記対象物のリアルタイム画像を取得することと、
前記リアルタイム画像を前記既存の参照画像に登録することと、
前記登録に基づいて、前記リアルタイム画像上の前記所望のスキャン位置を決定することと、
前記取得した個人情報及び/又はスキャン設定に従って、前記所望のスキャン位置での前記対象物のOCT画像を自動的に取得することと、
を備える、方法。
【請求項2】
前記既存の参照画像は、医師によって当初取得された、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記リアルタイム画像は、OCT正面画像である、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記患者からの前記入力及び取得した個人情報に基づいて、前記患者を認証すること、
を更に備える、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記リアルタイム画像を登録すること及び前記リアルタイム画像上の前記所望のスキャン位置を決定することは、機械学習システムによって行われる、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記所望のスキャン位置での前記OCT画像は、前記所望のスキャン位置が前記リアルタイム画像の中心の閾値範囲内にあるかどうかに基づいて、自動的に取得される、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記所望のスキャン位置が前記リアルタイム画像の前記中心の前記閾値範囲内ではないことを決定することと、
前記対象物の第2のリアルタイム画像を取得することと、
前記第2のリアルタイム画像を前記参照画像に登録することと、
前記第2のリアルタイム画像の前記登録に基づいて、前記第2のリアルタイム画像上の前記所望のスキャン位置を決定することと、
を備える、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記スキャン設定は、患者固有のスキャンパターンを備え、且つ前記OCT画像は、前記スキャンパターンに従って自動的に取得される、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記所望のスキャン位置に従って、OCTイメージングシステムを位置合わせすること、
を更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記対象物は、眼である、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
光干渉断層撮影(OCT)イメージングシステムを含むシステムと、
1つ以上のプロセッサとを備えるシステムであって、
前記1つ以上のプロセッサは、集合的に、
患者から入力を受信し、前記入力を受信すると、
患者からの入力に応答して、リモートデータベースから対象物の既存の参照画像であって、所望のスキャン位置を示す前記既存の参照画像を取得し、
前記リモートデータベースから前記患者に関する個人情報及び/又はスキャン設定であって、前記患者に固有の前記既存の参照画像に関連付けられた前記個人情報及び/又はスキャン設定を取得し、
前記対象物のリアルタイム画像を取得し、
前記リアルタイム画像を参照画像に登録し、
前記登録に基づいて、前記リアルタイム画像上の前記所望のスキャン位置を決定し、
前記取得された個人情報及び/又はスキャン設定に従って、OCTイメージングシステムを使用して、前記所望のスキャン位置での前記対象物のOCT画像を自動的に取得する、システム。
【請求項12】
前記参照画像は、医師によって当初取得された、請求項11に記載のシステム。
【請求項13】
前記リアルタイム画像は、前記OCTイメージングシステムを用いて取得されたOCT正面画像である、請求項11に記載のシステム。
【請求項14】
前記1つ以上のプロセッサは、更に集合的に、
前記患者からの前記入力及び前記取得した個人情報に基づいて、前記患者による前記システムの使用を認証するように構成される、請求項11に記載のシステム。
【請求項15】
前記リアルタイム画像は、機械学習システムとして構成された1つ以上のプロセッサにより、前記参照画像に登録される、請求項11に記載のシステム。
【請求項16】
前記所望のスキャン位置での前記OCT画像は、前記所望のスキャン位置が前記リアルタイム画像の中心の閾値範囲内にあるかどうかに基づいて、自動的に取得される、請求項11に記載のシステム。
【請求項17】
前記1つ以上のプロセッサは、更に集合的に、
前記所望のスキャン位置が前記リアルタイム画像の前記中心の前記閾値範囲内ではないと決定し、
前記対象物の第2のリアルタイム画像を取得し、
前記第2のリアルタイム画像を前記参照画像に登録し、
前記第2のリアルタイム画像の前記登録に基づいて、前記第2のリアルタイム画像上の前記所望のスキャン位置を決定する、請求項16に記載のシステム。
【請求項18】
前記スキャン設定は、患者固有のスキャンパターンを備え、且つ前記OCT画像は、前記スキャンパターンに従って自動的に取得される、請求項11に記載のシステム。
【請求項19】
前記1つ以上のプロセッサは、更に集合的に、
前記所望のスキャン位置に従って、前記OCTイメージングシステムを位置合わせするように構成される、請求項11に記載のシステム。
【請求項20】
前記対象物は、眼である、請求項11に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
この出願は、2022年5月23日に出願された「自動OCTキャプチャ」と題された米国仮特許出願第63/365,173号の優先権を主張するものであり、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【背景技術】
【0002】
光干渉断層撮影法(OCT)は、非侵襲的なイメージング技術であり、眼科でよく使用される。OCTは、干渉法の原理を利用して、対象物(対象の眼など)に関する情報を撮影し、収集する。具体的には、光源からの光は、撮影される対象物によって反射されるサンプルアームと、鏡などの参照対象によって反射される参照アームとに分割される。反射光は次に、検出アームに組み合わされ、分光器又はフォトダイオードなどで検出される干渉パターンを生成する。検出された干渉信号は、対象を再構築し、OCT画像を生成するために処理される。
【0003】
より具体的には、構造OCT画像及びボリュームは、多数の深度プロファイル(A線、例えば、X-Y位置におけるZ-深さ方向に沿った)を、単一の断面画像(Bスキャン、例えば、X-Z又はY-Z平面として)に組み合わせること、及び多数のBスキャンを1つのボリュームに組み合わせることによって生成される。これらの深度プロファイルは、X及びY方向に沿ってスキャンすることによって生成される。X-Y平面の正面画像は、Z-深さ方向の全部又は一部でボリュームを平坦化することによって生成でき、Cスキャン画像は、所与の深さでボリュームのスライスを抽出することによって生成されてもよい。
【0004】
OCTイメージングの1つの応用は、眼科における様々な眼の病状及び不規則性を診断することである。検査の間、医師が追加の研究及び/又はイメージングが必要である位置を決定するのが一般的である。医師は通常、この位置を検査技師に示し、検査技師は所望の位置のOCTスキャンを実行する。したがって、生成されたOCT画像は、検査技師のスキルレベル及び医師の要求に対する理解力に依存する。すなわち、OCT画像が不十分な場合、例えば、所望の位置とは異なる位置で撮影された場合、別のOCT画像が必要となる場合がある。
【0005】
更に、一般に、眼疾患を有する患者は、一定期間にわたって眼のスキャンを繰り返すことを必要となる。これは通常、医師のオフィスでの定期的な検査又はスキャンによって達成される。しかしながら、スキャンの繰り返しには、時間が必要となり、実行のためには医師と検査技師の時間を確保する必要が生じ得る。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一例によれば、方法は、患者から入力を受信し、入力を受信すると:リモートデータベースから対象物の既存の参照画像であって、所望のスキャン位置を示す既存の参照画像を取得すること;リモートデータベースから患者に関する個人情報及び/又はスキャン設定であって、患者に固有の既存の参照画像に関連付けられた個人情報及び/又はスキャン設定を取得すること;対象物のリアルタイム画像を取得すること;リアルタイム画像を既存の参照画像に登録すること;登録に基づいて、リアルタイム画像上の所望のスキャン位置を決定すること;及び取得した個人情報及び/又はスキャン設定に従って、所望のスキャン位置での対象物のOCT画像を自動的に取得することを備える。
【0007】
上記の例の様々な実施形態において、既存の参照画像は、医師によって当初取得されたものである;リアルタイム画像は、OCT正面画像である;本方法は更に、患者からの入力及び取得した個人情報に基づいて、患者を認証することを備える;リアルタイム画像を登録すること及びリアルタイム画像上の所望のスキャン位置を決定することは、機械学習システムによって行われること;所望のスキャン位置でのOCT画像は、所望のスキャン位置がリアルタイム画像の中心の閾値範囲内にあるかどうかに基づいて、自動的に取得される;本方法は更に、所望のスキャン位置がリアルタイム画像の中心の閾値範囲内ではないことを決定すること、対象物の第2のリアルタイム画像を取得すること、第2のリアルタイム画像を参照画像に登録すること、及び第2のリアルタイム画像の登録に基づいて、第2のリアルタイム画像上の所望のスキャン位置を決定することを備える;スキャン設定は、患者固有のスキャンパターンを備え、OCT画像は、スキャンパターンに従って自動的に取得される;本方法は更に、所望のスキャン位置に従ってOCTイメージングシステムを位置合わせすることを備える;及び/又は対象物は、眼である。
【0008】
別の例に関して、システムは、光干渉断層撮影(OCT)イメージングシステムと、1つ以上のプロセッサとを備える;1つ以上のプロセッサは、集合的に、患者から入力を受信し、入力を受信すると:患者からの入力に応答して、リモートデータベースから対象物の既存の参照画像であって、所望のスキャン位置を示す既存の参照画像を取得し;リモートデータベースから患者に関する個人情報及び/又はスキャン設定であって、患者に固有の既存の参照画像に関連付けられた個人情報及び/又はスキャン設定を取得し;対象物のリアルタイム画像を取得し;リアルタイム画像を参照画像に登録し;登録に基づいて、リアルタイム画像上の所望のスキャン位置を決定し;取得した個人情報及び/又はスキャン設定に従って、OCTイメージングシステムを使用して、所望のスキャン位置での対象物のOCT画像を自動的に取得するように構成される。
【0009】
上記の例の様々な実施形態において、参照画像は、医師によって当初取得されたものである;リアルタイム画像は、OCTイメージングシステムを用いて取得されたOCT正面画像である;1つ以上のプロセッサは、更に集合的に、患者からの入力及び取得した個人情報に基づいて、患者によるシステムの使用を認証するように構成される;リアルタイム画像は、機械学習システムとして構成された1つ以上のプロセッサによって参照画像に登録される;所望のスキャン位置でのOCT画像は、所望のスキャン位置がリアルタイム画像の中心の閾値範囲内にあるかどうかに基づいて、自動的に取得される;1つ以上のプロセッサは、更に集合的に:所望のスキャン位置がリアルタイム画像の中心の閾値範囲内ではないと決定し、対象物の第2のリアルタイム画像を取得し、第2のリアルタイム画像を参照画像に登録し、第2のリアルタイム画像の登録に基づいて、第2のリアルタイム画像上の所望のスキャン位置を決定するように構成される;スキャン設定は、患者固有のスキャンパターンを備え、且つOCT画像は、スキャンパターンに従って自動的に取得される;1つ以上のプロセッサは、更に集合的に、所望のスキャン位置に従って、OCTイメージングシステムを位置合わせするように構成される;及び/又は対象物は、眼である。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1図1は、本開示の光干渉断層撮影法システムの例示の概略図を示す。
図2A図2Aは、本開示の自動イメージング端末の例示を示す。
図2B図2Bは、本開示の自動イメージング端末の例示を示す。
図3図3は、本開示に係る方法の一例を示す。
図4図4は、本開示に係る方法の一例を示す。
図5A図5Aは、参照画像の例を示す。
図5B図5Bは、参照画像の例を示す。
図5C図5Cは、参照画像の例を示す。
図6図6は、本開示の登録技術の例を示す。
図7図7は、近接閾値を描写する画像の例を示す。
図8図8は、OCT画像の一連の例示を示す。
図9図9は、リアルタイム画像の例示を示す。
【発明を実施するための形態】
【0011】
上記を考慮して、本開示は、自動画像キャプチャ、特にOCT画像キャプチャに関する。より詳細には、本開示は、例えば、参照画像を使用することによる、自動OCTイメージングに関する。
【0012】
以下に説明する方法とデバイスを使用して、OCT画像は、手動の支援なしに、又は検査技師の指示の下で取得され得る。自動OCTイメージングを使用することにより、スキャン位置を手動で選択することによるエラー、例えば間違った位置のイメージングなどを減らすことができる。更に、自動OCTスキャンは、スキャンを実行する検査技師/医師を必要とせずに、定期的なOCTイメージング(例えば、疾患の進行の監視、術後分析など)を促進し得る。これにより、患者及び検査技師/医師の時間の節約が実現される。更に、自動OCTイメージングによれば、患者にとってより便利なプロセスが実現可能となり、患者は、クリニックの営業時間又は検査技師/医師の空き状況の制約から開放される。
【0013】
一般的に、自動OCTイメージングは、各患者に固有の参照画像に依存するため、少なくとも部分的に効率を向上させる。これは、スキャン時間を減らし、許容可能な画像の生成成功率を向上し、必要なスキャンの数を減らし得る。これらの固有な参照画像は、既知の病状のグラウンドトゥルースとして、換言すると、患者の病状の既知の位置を表すために使用される。対照的に、例えば、「汎用的」な解決方法は、患者に関する個々の病状が必ずしも自動イメージングシステムに既知であるとは限らないため、眼全体をスキャンするためにラスタースキャン技術を利用してよい。その結果、このようなシステム及び方法は、成功率が低く、より多くのスキャン及びスキャン時間を必要とし、一般的に効率が低くなる。固有の参照画像を使用することにより、特定の患者の病状に集中したOCT画像を作成でき、医師無しで患者の自動カスタムイメージングスキャンを提供し得る。
【0014】
図1を参照すると、OCTイメージングシステムは、光源100を含む。光源100によって生成された光は、例えば、(干渉計光学系108の一部として)ビームスプリッタによって分割され、参照アーム104及びサンプルアーム106に送られる。サンプルアーム106内の光は、眼112の網膜のような物体から後方散乱されるか、または他の方法で反射される。参照アーム104内の光は、ミラー110又は同様の対象物によって後方散乱されるか、またはほかの方法で反射される。サンプルアーム106及び参照アーム104からの光は、光学系108で再結合され、対応する干渉信号は、検出器102によって検出される。検出器102は、分光器、光検出器、又は任意の他の光検出装置であってよい。検出器102は、干渉信号に対応する電気信号をプロセッサ114に出力し、プロセッサ114では、OCT信号データに記憶され、処理され得る。
【0015】
プロセッサ114は次に、対応する構造画像又は血管造影画像又はボリュームを更に生成し、又はそうでなければデータの分析を実行してよい。プロセッサ114はまた、処理された画像、又はそれらの画像の分析に関連する情報を出力するためのディスプレイを含む、図示しない入出力インターフェースに関連付けられてもよい。入出力インターフェースは、システムへのユーザ入力を受信するためのボタン、キー、又はその他のコントロールなどのハードウェアを含んでよい。いくつかの実施形態において、プロセッサ114は、光源及びイメージングプロセスを制御するためにも使用され得る。
【0016】
図2Aは、本開示の自動イメージング端末200を示す。同図に示すイメージング端末200は、少なくとも1つのプロセッサ204、ローカルストレージ206a、及び入出力(I/O)デバイス208を含むコンピュータ202を備える。I/Oデバイス208は、ユーザ又は患者による通信及び選択を可能にする任意の入出力デバイス、例えば、キーボード、マウス、選択ボタン、LEDディスプレイ、タッチスクリーンなどであってよい。いくつかの実施形態において、I/Oデバイス208は、Bluetooth又はWi-Fiなどの無線通信規格を使用して通信し、携帯電話などの携帯デバイスと通信できる無線通信デバイスを備える。I/Oデバイス208は、無線通信規格、イーサネット、又はインターネット接続を介して、リモートデータベース206bと通信することもできる。リモートデータベース206bは、クラウドデータベース、オンプレミスデータベース、又は類似のものであってよい。
【0017】
自動イメージング端末200は、専用のリアルタイムイメージングシステム210(眼底カメラ、IRカメラ、SLOカメラ、又は類似のもの)と、OCTイメージングシステム212を更に備える。OCTイメージングシステム212は、上記で議論され、図1で示されているものであってよい。リアルタイムイメージングシステム210及びOCTイメージングシステム212は、ビューポート211を共有することができ、これは、患者が自動イメージング端末200を使用するためにアクセスすることができる。ビューポート211は、少なくとも、リアルタイムイメージングシステム210及びOCTイメージングシステム212の両方によって患者の目を撮像可能に構成された光学系を備え得る。
【0018】
図2Bに示すようないくつかの実施形態において、自動イメージング端末200は、専用のリアルタイムイメージングシステム210を含んでいない。代わりに、OCTイメージングシステム212は、リアルタイム高速正面OCT画像、又は類似のものを取得することにより、リアルタイムイメージングシステムとしても機能する。
【0019】
コンピュータ202は、リアルタイムイメージングシステム210及びOCTイメージングシステム212と通信し、リアルタイムイメージングシステム210及びOCTイメージングシステム212から情報を受信できる。例えば、リアルタイムイメージングシステム210及びOCTイメージングシステム212によって取得された画像は、少なくとも1つのプロセッサ204(処理は1つ以上のプロセッサに任意の方法で分散される)によって分析され、ローカルストレージ206aに保存され、及び/又はリモートデータベース206bに保存されてよい。少なくとも1つのプロセッサ204は、コンピュータ生成コマンドを使用する、又は物理的なアクチュエータ及びモータを制御することにより、ビューポート211を有するイメージングシステム210、212の様々なカメラ機能及び位置合わせも調整できる。
【0020】
自動イメージング端末200は、キオスク又は類似のもののデザインであってよく、アクセスを容易にするために公共の場所に配置され得る。患者は、公共の自動イメージング端末200まで歩いていき、例えば、検査技師又は医師との予約をスケジュールする必要なしに、都合の良いときに定期的な眼球スキャンを受けることができる。自動イメージング端末200は、オペレータの入力なしに、患者に固有の参照画像で示された所望のスキャン位置からOCT画像を自動的に取得できる。
【0021】
参照画像は、様々な種類の画像であってよく、様々な方法により取得され得る。例えば、図5Aに示すように、医師は、チャート図面510内で所望のスキャン位置を手動でマークできる。チャート図面510は、人間の眼の初歩的な図面又は簡略化された描写であり、解剖学的ランドマークに対して所望のスキャン位置を示すために(例えば、「X」で)マークされる。その上、又は代替的に、参照画像は、図5Bに示すように、眼底画像512を生成する眼底カメラを使用して取得され得る。この眼底画像は、目的のスキャン位置を示すために、同様に(例えば、「X」で)マークされ得る。参照画像は、図5Cに示すように、OCT画像(例えば、正面画像、構造Cスキャン、血管造影画像、又は類似のもの)514であってもよい。正面OCT画像514は、図1に示すような、OCTイメージングシステムを用いて取得されてもよい。上記のように、OCT画像514は、所望のスキャン位置を示すために(例えば、「X」で)マークされ得る。
【0022】
参照画像は、上述したように、患者の病状に関する先験的な知識を表せる。しかし、いくつかの実施形態において、参照画像は、自動イメージング端末200自体又は類似のシステムによって、収集及び分析され得る。
【0023】
いずれにせよ、スキャン位置は、参照画像上にマークされ、後続のOCTイメージングをガイドする。先験的な参照画像の例において、スキャン位置は、医師によって手動でマークされる、又は参照画像の分析によって自動的に識別されてよい。医師は、コンピューターソフトウェアを使用して、又は筆記用具を使用して眼底写真のコピーに手作業で参照画像に手動でマーキングできる。所望のスキャン位置は、色付きのピクセル又は他のマークを使用して示されてよく、X-Y軸上の座標として(例えば、デジタル座標として)保存されてもよく、特定のピクセル位置情報又は類似のものとして保存されてもよい。参照画像は患者固有であり、そのため各患者に固有であってよい。例えば、参照画像は、特定の患者の網膜症を観察するための特定の所望のスキャン位置を示し得る。いくつかの実施形態において、参照画像は、一般的な位置を示すものであってもよく、例えば、緑内障の進行を観察するため視神経近傍の所望のスキャン位置を示すものであってもよい。
【0024】
スキャン位置は、例えば、参照画像の分析に基づいて、自動的に決定され、マークされてもよい。いくつかの実施形態において、自動イメージング端末200では、コンピュータビジョン及び/又は機械学習などの画像処理技術を使用可能であり、それにより、リアルタイムイメージングシステム210によって取得されたリアルタイム眼底画像又はOCTイメージングシステム212を使用して取得されたリアルタイム正面OCT画像の関心領域を決定できる。コンピュータ202及び/又はプロセッサ204は、上記のような画像処理技術であって、コンピュータビジョン及び機械学習を含む画像処理技術を使用できる。関心領域又は所望のスキャン位置は、患者の特定の病状であり得る。
【0025】
参照画像は、例えば、画像内の異常に基づいた関心領域を識別するように訓練された機械学習システムに入力されてもよい。このような技術は、「AUTOMATICALLY IDENTIFYING REGIONS OF INTEREST OF AN OBJECT FROM HORIZONTAL IMAGES USING A MACHINE LEARNING GUIDED IMAGING SYSTEM」と題される、米国特許第11,132,797号に記載されているものであってよく、その全体が参照により本明細書に組み込まれ、及び/又は「MULTIVARIATE AND MULTI-RESOLUTION RETINAL IMAGE ANOMALY DETECTION SYSTEM」と題される、米国特許出願16/552,467に記載されているものであってよく、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0026】
参照画像の取得及びマーキングは、患者の検査中に行われ、更に後続の使用のために、例えば、患者の物理ファイル又は仮想ファイル内に保存されてもよい。仮想ファイルは、コンピュータのローカルメモリ、オンプレミスデータベース、又はクラウドベースのストレージなどのリモートデータベース206bに格納され得る。例えば、患者は彼らの医師に参照画像をファイル上に保存させることができる。医師は、上述の技術を用いて、その参照画像上に所望のスキャン位置を示すことができる。所望のスキャン位置を有する参照画像を、自動イメージング端末200によるアクセスのために、クラウド又はそうでなければリモートデータベース206bに格納され得る。
【0027】
図3を参照すると、患者は、開始ボタンなどのデバイス上のボタンを使用することにより、又はパーソナイズされたログインを使用して自動イメージング端末200にアクセスすることにより、自動キャプチャ301を開始できる。いくつかの実施形態において、患者は、自身の個人用携帯電話を使用して、自動イメージング端末200上又は近くに位置する機械可読光学画像、例えば、QRコードをスキャンすることができる。QRコードは、ユーザをウェブアプリケーション又はモバイルアプリに誘導したり、テキストメッセージを生成したりすることができ、そこで患者は自分の個人アカウントにサインインし、自分がどの自動イメージング端末200に位置しているかを示せる。例えば、患者は、全地球測位システム(GPS)、アプリケーションからのプロンプト、自動イメージング端末200のGPS位置、又は特定の自動イメージング端末200に関連付けられた固有のQRコードを使用して、位置を示せる。
【0028】
自動イメージング端末200は次に、インターネット又は他のネットワークを介してリモートデータベース206bと通信し、患者の参照画像、個人情報、スキャン設定、又は類似のもの302を取得できる。例えば、スキャン設定は、患者固有であってよく、解像度、明度、彩度、コントラスト、サイズ、スキャンパターン、又はリアルタイムイメージングシステム210又はOCTイメージングシステム212が画像/スキャンを取得する際に使用することができる類似の画像設定を含み得る。個人情報は、氏名、性別、年齢、身長、体重、病歴、及び/又は病理情報及び類似のものを含み得る。更に、例えば、更なる指示は、リアルタイムイメージングシステム210又はOCTイメージングシステム212の開始中心位置、取得されるべきOCT画像又はスキャンの数の表示、登録方法の種類、又はリアルタイム画像又はOCT画像の取得に関する他の情報を含み得る。
【0029】
いくつかの実施形態において、自動イメージング端末200の使用は、最初に患者の認証を必要としてよい。認証は、様々な方法で決定され得る。例えば、自動イメージング端末は、患者が自動イメージング端末200の所有者/オペレータにファイル上に参照画像を有する場合、患者を認証してよい。特に、患者が自動キャプチャ301を開始した後、自動イメージング端末200は次に、リモートデータベース206bと通信し、患者ID、ログイン、名前、住所又は類似のものの患者情報を含み得る。リモートデータベース206bは、この患者情報を使用して、患者が自動イメージング端末200の所有者/オペレータに所属しているかどうかを決定できる。例えば、自動イメージング端末200が医師又は医師のためのサービス提供者によって所有/運用されている場合、自動イメージング端末200は、患者がその医師又はサービスプロバイダが用いるファイル上の個人情報又は参照画像を持っているかどうかを決定する。
【0030】
この認証は、医師又はサービス提供者のための患者情報及び/又は参照画像を格納できるローカルストレージ206a及び/又はリモートデータベース206bを通じて容易にされ得る。したがって、患者によって自動イメージング端末200に入力された患者情報は、ローカルストレージ206a及び/又はリモートデータベース206bに格納された記録と単純に比較され、一致を特定できる。一致が決定されると、患者には、それらが認証されたことが警告され、自動イメージング端末200の使用がアンロックされ、患者は、自動的にOCT画像をキャプチャするために自動イメージング端末200の使用を継続可能になる。
【0031】
対応する患者情報が決定されない場合、患者には、警告がなされてもよく、例えば、(例えば、予約をスケジュールするために)彼らの医師に連絡するように求められてよい。いくつかの実施形態において、医師は、自動イメージング端末200によって提案される、又は自動的に連絡されてもよい。いくつかの実施形態において、自動イメージング端末200は、その患者についての参照画像を収集し、次に更なるイメージングを容易にするためにリアルタイムで(ローカル又はリモートサービスによって)分析される、又は更なる分析のために医師に送信されるために利用され得る。自動イメージング端末200はまた、そのような医師を推奨してよく、又は自動的に提案してよく、及び/又は患者から医師情報を要求してよい。
【0032】
患者情報及び/又は参照画像が保存されている場合でも、追加情報は、患者を認証するために要求されてよい。例えば、医師は、彼らの患者ファイルの定期的なレビューを実行し、保存された患者情報に参照画像の許容性を示すことができる。例えば、ファイル上の参照画像が古い、期限切れ、品質が悪い、別の医師に関連付けられている等と決定された場合、医師はこれを患者情報と共に示すことができる。そのような情報が存在する場合には、患者による自動イメージング端末200の使用の認証を妨げてよく、また、自動イメージング端末200により患者にそのような問題を警告させたり、自動的に医師に連絡させたり、又は患者が連絡する医師を提案させてもよい。
【0033】
いくつかの実施形態において、自動イメージング端末200の所有者/運用者は、サービスとして自動イメージング端末200へのアクセスを提供する。例えば、所有者/オペレータは、このサービスを複数の医師に提供することができ、ここで、自動イメージング端末200は、それらの医師の任意の患者にサービスを提供できる。自動イメージング端末200は、医師が依然として所有者/オペレータのサービスに加入しているかどうかを示す追加情報302を取得することができ、この情報に基づいて患者の使用を認証できる。いくつかの実施形態において、各患者は、サービスに加入し、これにより、患者に自動イメージング端末200へのアクセスを許可する。したがって、認証は、患者のサブスクリプションに基づいて行われてよい。
【0034】
自動イメージング端末200は、取得した参照画像及び他の情報302を使用して、所望のスキャン位置303を有する自動リアルタイム画像を取得できる。例えば、図4で説明した例示的な方法を使用して、自動イメージング端末200は、リモートデータベース206bを介して参照画像401を取得し、それらをローカルストレージ206aに保存できる。自動イメージング端末200は次に、リアルタイムイメージングシステム210を使用し、リアルタイム画像402を取得できる。図4及び図6を参照すると、本方法は、自動イメージング端末200のリアルタイムイメージングシステム210からリアルタイム画像402を取得できる。例えば、眼底カメラ、赤外線ビデオカメラ、走査型レーザー検眼画像、正面OCT画像等からリアルタイム画像を取得できる。
【0035】
イメージングを適切に実施するために、自動イメージング端末200は、リアルタイムイメージングシステム210及びプロセッサ204を使用し、患者の眼がビューポート211内に位置合わせされているかどうかを決定できる。いくつかの実施形態において、機械学習技術及びリアルタイムイメージングシステム210を使用して、プロセッサ204は、患者の各眼の黄斑を検出して、患者がビューポート211内に中心に位置しているかを決定できる。患者がビューポート211内の中央に位置していない場合、プロセッサ204は、I/Oデバイス208を使用し、音声通知、音声コマンド、又は視覚的表示を通じて患者に調整するよう通知できる。LED又は同様のディスプレイは、患者の眼をどのように中央に配置するかの視覚的表示を与えるために使用され得る。例えば、LEDディスプレイ上に表示される円は、患者の眼の所望の位置を表示でき、患者の眼のリアルタイム位置を表す円の第2のセットは、所望のポジショニングに調整する方法について、患者にリアルタイムでフィードバックを提供するために設けることができる。他の実施形態において、患者がビューポート211内で自分自身を位置合わせするように誘導するために、「照準点」は、表示され得る。他のアライメント技術、例えばリアルタイムのビデオフィードの表示、イメージング装置の中心又は焦点を示すライト、ライトのリング、可聴フィードバック等が使用され得る。プロセッサ204は、画像処理技術及び/又は機械学習技術を実装するソフトウェアを使用して、患者が正しく位置合わせされたときを決定できる。
【0036】
取得したリアルタイム画像402は次に、リアルタイム画像603及び参照画像601を登録する(403)ように調整される。画像登録403では、異なるデータセットを1つの座標系に変換でき、類似の位置、異なる時間での同じ患者、異なる視点で撮影された画像を位置合わせすることを可能にする。画像登録は、特徴ベース、強度ベース等、様々な方法で達成され得る。いくつかの実施形態において、例示的な方法は、特徴ベースの登録技術を使用して、空間的に対応する2つの画像(類似の位置)に見出される同じ解剖学的構造602を識別する。一旦同じ構造が同定されると、2つの画像は、解剖学的構造602の相対的な位置によって関連付けられ得る。
【0037】
図6に示すように、例示の特徴ベースの登録技術は、所望のスキャン位置604と解剖学的特徴602を有する参照画像601と、スキャン中心608と解剖学的特徴602とを含むリアルタイム画像603と、を使用する。本例示の方法は、特徴ベースの登録技術610を使用して、リアルタイム画像603の解剖学的特徴602を、参照画像601の解剖学的特徴602に関連付けることができる。解剖学的特徴602は、眼の様々な部分、例えば黄斑、視神経、血管等であり得る。
【0038】
特徴ベースの方法は、画像内の複数の特徴又は明確な点との間の関係を確立して、リアルタイム画像603を参照画像601にマッピングするための幾何学的変換を実現できる。例えば、特徴ベースの登録技術610は、画像の少なくとも1つの向きを合わせるための様々な画像変換、例えば回転、スケーリング、平行移動、及び他のアフィン変換を含んでいてもよく、リアルタイム画像603を参照画像601と同じ座標系にマッピング又は適合させることができる。他の変換方法、例えば非剛体変換、マルチパラメータ変換等も使用され得る。変換は、画像処理及び/又は登録技術、及び/又は機械学習技術を使用して実現され得る。このような技術は、例えば特徴ベースの位置合わせ、モデルフィッティングの位置合わせ、ピクセルベースの位置合わせを含んでよい。
【0039】
リアルタイム画像603を参照画像601とともに登録することにより、リアルタイム画像603が参照画像601にマッピングされた登録された画像605を生成でき、参照画像601の所望のスキャン位置604及びリアルタイム画像のスキャン中心608を登録された画像605内に保持できる。すなわち、登録された画像605は、リアルタイム画像603のスキャン中心608との関係において、参照画像601の所望のスキャン位置604を含有する。いくつかの実施形態において、変換は、リアルタイム画像に対して直接行われることができ、したがって、追加の登録された画像は生成されない。
【0040】
例示の方法は次に、変換612を使用して登録された画像404を変換でき、リアルタイム画像603内の所望のスキャン位置604を取得できる。いくつかの実施形態において、登録プロセス610で使用される変換の逆変換は、リアルタイム画像603内の所望のスキャン位置604を取得するために使用される。例えば、登録プロセス610の間にリアルタイム画像を時計回りに45°回転して、リアルタイム画像603を参照画像601上に登録する場合、登録された画像605の変換の間に、変換612は、反時計回りに45°回転すること、すなわち、画像登録プロセス中の変換の逆変換を含み得る。変換プロセス404は、参照画像601からの所望のスキャン位置604を保持しつつ、リアルタイム画像603からのピクセル情報のみを含む。換言すると、登録変換プロセスは、所望のスキャン位置をリアルタイム画像603に変換する。
【0041】
所望のスキャン位置をリアルタイム画像に関連付けると、(例えば、ビューポート211の中心及び結果の画像に対する)この所望のスキャン位置の座標又は位置情報を、次に将来の使用のために、例えば、ローカルストレージ206a又はリモートデータベース206bに取得され、及び/又は保存され得る。
【0042】
図3に戻ると、自動イメージング端末200は、所望のスキャン位置への近接性、スキャン指示、ノイズレベル等の多数の要因に基づいて、リアルタイム画像の受容性を決定できる。例えば、スキャン中心608及び保存された所望の位置604の距離に応じて、ビューポート211及び/又はリアルタイムイメージングシステム210は、スキャン中心608を所望のスキャン位置604に近づけるために調整され得る。リアルタイムイメージングシステム210は次に、新しい位置の別のリアルタイム画像を取得することができ、リアルタイム画像のスキャン中心608が所望の位置604に許容可能な近傍内に収まるまで、図4で説明したような例示的な方法を繰り返すことができる。例えば図7を参照すると、所望の位置インジケータ702及びスキャン中心706が保存されたリアルタイム画像700は、所望の位置インジケータ702が所定の近接閾値704(例えば、ピクセル数又は決定された距離)内にあるため、許容可能と判定され得る。
【0043】
自動イメージング端末200は、リアルタイムイメージングシステム210から取得したリアルタイム画像が許容可能かどうかを、例えば、自動イメージング端末200上で生成された光、通知又は音声コマンドを生成するためのI/Oデバイス208を使用して、又は同様のアクションを使用することにより、更に患者に示すことができる。例えば、患者がまばたきをしている(又はそれ以外の場合で眼が不安定である)場合、及びリアルタイムイメージングシステム210が許容可能な画像を撮影することを妨げている場合、I/Oデバイス208は、患者に眼を開けたままにするように指示するために音声コマンドを使用できる。プロセッサ204は、眼球運動、不安定性、及び/又はまばたきを検出するための画像処理技術及び/又は機械学習技術を使用できる。例えば、プロセッサは、眼底画像又は正面画像内の大きな暗いバンド又は暗い領域を備えるリアルタイム画像で示されるまばたきを検出する画像検出ソフトウェアを使用できる。
【0044】
例えば、図9を参照すると、リアルタイム正面画像904-2は、患者のまばたきを示す複数の黒い帯を有しているのに対し、リアルタイム正面画像904-1は、黒い帯を有さず、参照眼底画像902に登録される。プロセッサ204はまた、リアルタイム画像又はOCT画像を取得するのが適切な時間を決定するために、まばたき/不安定性/運動閾値テストを実装できる。例えば、プロセッサ204は、リアルタイム画像又はOCT画像を取得する前に、患者が所与の時間、まばたきをしていない/安定している、及び/又は正しい位置にいることを検出できる。例えば、患者が数秒間まばたきをしておらず、ビューポート211に正しく位置している場合である。
【0045】
いくつかの実施形態において、ビューポート211から視認可能なLEDディスプレイ等は、イメージングプロセスの間に患者が焦点を合わせるための焦点を生成できる。LEDディスプレイは、ビューポート211の光学系にオーバーレイされ得、イメージングプロセスの間に患者がビューポート211に留まることを可能にする。LEDディスプレイは、プロセスのさまざまな状態を示すために、点滅又は点灯する光を生成することもできる。例えば、画像が許容できることを示す緑色の光、又は画像がまだ許容できないことを示す黄色の光である。
【0046】
自動スキャンが受容性(品質)基準を満たすとき、OCTイメージングシステム212は、決定された所望のスキャン位置でOCT画像305を自動的に取得する。例えば、リアルタイム画像700が許容可能であると判定すると、自動イメージング端末200は次に、リアルタイム画像700と同じスキャン中心706上のビューポート211及び/又はOCTイメージングシステム212を調整(例えば、センタリング)することにより、OCT画像を取得できる。例えば、図8に示すように、OCTイメージングシステム212は、リアルタイム画像700のスキャン中心706又は所望のスキャン位置702を中心とした、#0から#15と番号付けされた16個の構造OCT Bスキャンを自動的に取得できる。自動イメージング端末200は、アクチュエータ、モータ等を使用して、OCTイメージングシステムを適宜調整できる。別の実施形態において、自動イメージング端末200は、OCTイメージングシステム212及びリアルタイムイメージングシステム210を、プロセス全体を通じて同じ位置に中心が位置するように保つ。したがって、自動リアルタイムスキャンが所望の閾値を満たすと、自動イメージング端末200は、OCT画像を取得するための位置内である。
【0047】
自動イメージング端末200は、様々なスキャンパターン及び技術、例えば、ラジアルスキャン、サークルスキャン、垂直スキャン、水平スキャン等を使用してOCT画像305を取得できる。これらのスキャンパターンは、参照画像を用いて取得されたスキャン設定で示されてよく、各患者に固有であったり、特化したものであったりしてもよい。したがって、特定のスキャン方法/パターンが医師によって望まれる、又はその特定の患者又は病状により適している場合、そのスキャン方法/パターンは、自動イメージング端末200によって自動的に示され、利用され得る。
【0048】
コンピュータ202は、取得したOCT画像をローカルのストレージ206a又はリモートデータベース206bに格納できる。いくつかの実施形態において、コンピュータ202は、取得されたOCT画像を、後でリモートデータベース206bにアップロードするために、ローカルストレージ206aに格納できる。例えば、スキャン中にインターネット接続が切断された、又は中断された場合、自動イメージング端末200は、スキャンプロセスを終了し、取得したOCT画像をローカルに保存し、インターネット接続が復元された後にOCT画像をリモートデータベースにアップロードできる。コンピュータ202は、以前に取得した患者情報を使用して、取得したOCT画像を患者にリンクできる。いくつかの実施形態において、OCT画像は、リモートデータベース206b上の患者のファイルに保存され、後で医師によってレビューされる。医師は次に、参照画像内の所望のスキャン位置、又は医師が望む場合に自動イメージング端末200の指示を修正できる。
【0049】
これは、予約をスケジュールすることなく、医師からの継続的なレビュー及びフィードバックを可能にする。医師はまた、自動イメージング端末200への次回の訪問時に患者に表示される指示を含めてもよい。例えば、医師が異常を見つけた場合、更なる評価のために医師に連絡するために、医師はユーザにリマインダ又は通知を提示できる。リマインダ又は通知は、ビューポート211を介してデバイス上、又は自動イメージング端末200上に位置する情報LEDディスプレイ上に表示され得る。いくつかの実施形態において、リマインダ又は通知は、他の形態の通信、例えば患者のモバイルデバイスを使用することで患者に直接送信できる。
【0050】
上述の例示的な方法を使用して、自動イメージング端末200は、本方法がその患者に固有の情報に依存できるから、各患者に固有のOCT画像305を取得する。例えば、患者の参照画像は、患者の検査を実行し、その患者の病状についての詳細を知ることができる医師によってマークされ得る。この情報は、患者固有の参照画像と共に保存され、及び/又は関連付けられてもよく、その結果、自動イメージング端末200によって取得され、使用され得る。
【0051】
上記には様々な特徴が存在するが、その特徴は単独で、又はそれらの任意の組み合わせで使用され得ることを理解すべきである。更にクレームされた例が関係する分野の当業者であれば、変形例及び修正例を想到し得ることを理解されたい。
図1
図2A
図2B
図3
図4
図5A
図5B
図5C
図6
図7
図8
図9
【国際調査報告】