(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2025-07-01
(54)【発明の名称】測距方法および関連装置
(51)【国際特許分類】
G01S 13/74 20060101AFI20250624BHJP
H04W 64/00 20090101ALI20250624BHJP
【FI】
G01S13/74
H04W64/00
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024569460
(86)(22)【出願日】2022-05-26
(85)【翻訳文提出日】2024-12-24
(86)【国際出願番号】 CN2022095359
(87)【国際公開番号】W WO2023225962
(87)【国際公開日】2023-11-30
(81)【指定国・地域】
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
(71)【出願人】
【識別番号】503433420
【氏名又は名称】華為技術有限公司
【氏名又は名称原語表記】HUAWEI TECHNOLOGIES CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】Huawei Administration Building, Bantian, Longgang District, Shenzhen, Guangdong 518129, P.R. China
(74)【代理人】
【識別番号】100132481
【氏名又は名称】赤澤 克豪
(74)【代理人】
【識別番号】100115635
【氏名又は名称】窪田 郁大
(72)【発明者】
【氏名】高 磊
(72)【発明者】
【氏名】李 ▲徳▼建
(72)【発明者】
【氏名】程 型清
【テーマコード(参考)】
5J070
5K067
【Fターム(参考)】
5J070BC07
5J070BC16
5K067AA21
5K067BB27
5K067DD02
5K067EE02
5K067EE10
5K067EE16
5K067EE61
5K067FF03
(57)【要約】
本出願は、測距方法および関連装置を開示し、通信技術の分野に関する。測距方法は、第1のデバイスが、第1の周波数上で第1の測定フレームを第2のデバイスに送出するステップ(S301)、および第1の周波数上で、第2のデバイスによって送出された第2の測定フレームを受信するステップ(S302)と、第1のデバイスが、第2の周波数上で第3の測定フレームを第2のデバイスに送出するステップ(S303)、および第2の周波数上で、第2のデバイスによって送出された第4の測定フレームを受信するステップ(S304)であって、ここで、第2の周波数は第1の周波数とは異なる、ステップと、第1のデバイスが、第2の測定フレームに基づいて第1の測定結果を取得するステップ(S305)と、第1のデバイスが、第4の測定フレームに基づいて第3の測定結果を取得するステップ(S306)と、第1のデバイスが、第1の測定結果および第3の測定結果を第3のデバイスに送出するステップ(S307)とを含む。本方法では、第1の周波数の共同測定結果および第2の周波数の共同測定結果は、デバイスの周波数切替えによって引き起こされるランダムな初期位相による影響を受けず、コヒーレントに組み合わされ得、その結果、単一周波数の測定フレームの帯域幅よりも大きい帯域幅が測距結果を計算するために使用されることが可能であり、測距精度が改善される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
測距方法であって、
第1のデバイスによって、第1の周波数上で第1の測定フレームを第2のデバイスに送出し、前記第1の周波数上で、前記第2のデバイスによって送出された第2の測定フレームを受信するステップと、
前記第1のデバイスによって、第2の周波数上で第3の測定フレームを前記第2のデバイスに送出し、前記第2の周波数上で、前記第2のデバイスによって送出された第4の測定フレームを受信するステップであって、前記第2の周波数は前記第1の周波数とは異なる、ステップと、
前記第1のデバイスによって、前記第2の測定フレームに基づいて第1の測定結果を取得するステップと、
前記第1のデバイスによって、前記第4の測定フレームに基づいて第3の測定結果を取得するステップと、
前記第1のデバイスによって、前記第1の測定結果および前記第3の測定結果を第3のデバイスに送出するステップであって、前記第1の測定結果および前記第3の測定結果は、測距のために使用される、ステップと
を含む、方法。
【請求項2】
前記第1の周波数および前記第2の周波数は使用時間順に隣接する周波数であり、前記第1の周波数は第1の周波数セットに属し、前記第2の周波数は第2の周波数セットに属し、前記第1の周波数セットは前記第1の周波数および前記第2の周波数セットを含む請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記方法は、
前記第1のデバイスによって、第1のランダムシードに基づいて疑似ランダム方式で前記第1の周波数セット内の前記第1の周波数を決定するステップと、
前記第1のデバイスによって、第2のランダムシードに基づいて疑似ランダム方式で前記第2の周波数セット内の前記第2の周波数を決定するステップと
をさらに含む、請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
前記方法は、
前記第1のデバイスによって、前記第1のランダムシードおよび/または前記第2のランダムシードを生成し、送出するステップ、または
前記第1のデバイスによって、前記第1のランダムシードおよび/または前記第2のランダムシードを受信するステップ
をさらに含む、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記第1の測定結果は、第1の時点における前記第2の測定フレーム内に含まれた単一周波数正弦波信号の位相情報または同位相成分および直交成分IQ情報、または単一周波数正弦波モデルに従って前記第2の測定フレーム内に含まれた前記単一周波数正弦波信号を拡張することによって取得された信号の、前記第1の時点における、位相情報またはIQ情報を含む請求項1乃至4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記方法は、
前記第1のデバイスによって、第1のタイミングオフセットを決定するステップであって、前記第1のタイミングオフセットは、前記第2の測定フレームに対する前記第1のデバイスのタイミングオフセットを表す、ステップと、
前記第1のデバイスによって、前記第1のタイミングオフセットに基づいて前記第1の時点を決定するステップと
をさらに含む、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記第1の時点は、T1=t0+t1/2を満たし、ここで、t0は、基準時点を表し、t1は、前記第1のタイミングオフセットを表し、T1は、前記第1の時点を表す請求項6に記載の方法。
【請求項8】
第1のタイミングオフセットを決定する前記ステップは、
前記第1のデバイスによって、前記第2の測定フレーム内の信号を測定することによって、前記第1のタイミングオフセットを決定するステップ
を含む請求項6または7に記載の方法。
【請求項9】
前記方法は、
前記第1のデバイスによって、第1のメッセージを受信し、および/または前記第1のメッセージを送出するステップ
をさらに含み、前記第1のメッセージは前記基準時点を示す、または
前記基準時点は、事前構成された、または事前定義された時点である、請求項7または8に記載の方法。
【請求項10】
前記方法は、
前記第1のデバイスによって、第2のメッセージを受信し、および/または前記第2のメッセージを送出するステップであって、前記第2のメッセージは基準値を示す、または前記基準値は事前構成された、または事前定義された値である、ステップと、
前記基準値および第1の周波数オフセットに基づいて前記基準時点を決定するステップであって、前記第1の周波数オフセットは、前記第2の測定フレームに対する前記第1のデバイスの周波数オフセットを表す、ステップと
をさらに含む、請求項7または8に記載の方法。
【請求項11】
前記第1の測定フレーム内に含まれた単一周波数正弦波信号は、少なくとも2つのシンボルを含み、前記少なくとも2つのシンボルの各々は、第1のコンスタレーション図を使用することによって第1のシーケンスに基づく変調を通して取得され、前記第1のシーケンスは、Nビットを含むシーケンスであり、Nの値は、前記第1のコンスタレーション図の変調スキームに対応する請求項1乃至10のいずれか一項に記載の方法。
【請求項12】
第1のシンボルは、前記第1のコンスタレーション図を使用することによって前記第1のシーケンスに基づく変調を通して取得され、
前記第1のシンボルは、前記単一周波数正弦波信号の前にそれに隣接して位置し、前記第1の測定フレーム内にあるシンボル、および/または前記単一周波数正弦波信号の後に位置し、前記第1の測定フレーム内にある第1のシンボルを含む請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記第1の測定フレーム内に含まれた単一周波数正弦波信号は、少なくとも2つのシンボルを含み、前記少なくとも2つのシンボルの各々は、第1のビットに基づくガウス型周波数偏移変調GFSK変調を通して取得され、
第2のシンボルは、前記第1のビットに基づくGFSK変調を通して取得され、前記第2のシンボルは、前記単一周波数正弦波信号の前にそれに隣接して位置し、前記第1の測定フレーム内にあるシンボル、および/または前記単一周波数正弦波信号の後に位置し、前記第1の測定フレーム内にある第1のシンボルを含む請求項1乃至10のいずれか一項に記載の方法。
【請求項14】
前記方法は、
前記第1のデバイスによって、測距結果を受信するステップ
をさらに含み、前記測距結果は、前記第1のデバイスおよび前記第2のデバイスの間の距離に関する情報を含む
請求項1乃至13のいずれか一項に記載の方法。
【請求項15】
測距方法であって、
第2のデバイスによって、第1の周波数上で第1のデバイスによって送出された第1の測定フレームを受信し、および前記第1の周波数上で第2の測定フレームを前記第1のデバイスに送出するステップと、
第2の周波数上で前記第2のデバイスによって、前記第1のデバイスによって送出された第3の測定フレームを受信し、前記第2の周波数上で第4の測定フレームを前記第1のデバイスに送出するステップであって、前記第2の周波数は前記第1の周波数とは異なる、ステップと、
前記第2のデバイスによって、前記第1の測定フレームに基づいて第2の測定結果を取得するステップと、
前記第2のデバイスによって、前記第3の測定フレームに基づいて第4の測定結果を取得するステップと、
前記第2のデバイスによって、第4のデバイスから第1の測定結果および第3の測定結果を受信するステップであって、前記第1の測定結果は、前記第2の測定フレーム上の前記第1のデバイスの測定結果であり、前記第3の測定結果は、前記第4の測定フレーム上の前記第1のデバイスの測定結果である、ステップと、
前記第2のデバイスによって、前記第1の測定結果、前記第2の測定結果、前記第3の測定結果、および前記第4の測定結果に基づいて、前記第1のデバイスおよび前記第2のデバイスの間の距離を決定するステップと
を含む方法。
【請求項16】
前記第1の周波数および前記第2の周波数は使用時間順に隣接する周波数であり、前記第1の周波数は第1の周波数セットに属し、前記第2の周波数は第2の周波数セットに属し、前記第1の周波数セットは前記第1の周波数および前記第2の周波数セットを含む請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記方法は、
前記第2のデバイスによって、第1のランダムシードに基づいて疑似ランダム方式で前記第1の周波数セット内の前記第1の周波数を決定するステップと、
前記第2のデバイスによって、第2のランダムシードに基づいて疑似ランダム方式で前記第2の周波数セット内の前記第2の周波数を決定するステップと
をさらに含む、請求項15または16に記載の方法。
【請求項18】
前記方法は、
前記第2のデバイスによって、前記第1のランダムシードおよび/または前記第2のランダムシードを生成し、送出するステップ、または
前記第2のデバイスによって、前記第1のランダムシードおよび/または前記第2のランダムシードを受信するステップ
をさらに含む、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記方法は、
前記第2のデバイスによって、前記第1の測定フレームに基づいて前記第2の測定結果を取得するステップであって、前記第2の測定結果は、第2の時点における前記第1の測定フレーム内に含まれた単一周波数正弦波信号の位相情報または同位相成分および直交成分IQ情報、または単一周波数正弦波モデルに従って前記第1の測定フレーム内に含まれた単一周波数正弦波信号を拡張することによって取得された信号の、前記第2の時点における、位相情報またはIQ情報を含み、前記第2の測定結果は測距のために使用される、ステップ
をさらに含む、請求項15乃至18のいずれか一項に記載の方法。
【請求項20】
前記方法は、
前記第2のデバイスによって、第2のタイミングオフセットを決定するステップであって、前記第2のタイミングオフセットは、前記第1の測定フレームに対する前記第2のデバイスのタイミングオフセットを表す、ステップと、
前記第2のデバイスによって、前記第2のタイミングオフセットに基づいて前記第2の時点を決定するステップと
をさらに含む、請求項19に記載の方法。
【請求項21】
前記第2の時点は、T2=t0+t2/2を満たし、ここで、t0は、基準時点を表し、t2は、前記第2のタイミングオフセットを表し、T2は、前記第2の時点を表す請求項20に記載の方法。
【請求項22】
第2のタイミングオフセットを決定する前記ステップは、
前記第2のデバイスによって、前記第1の測定フレーム内の信号を測定することによって、前記第2のタイミングオフセットを決定するステップ
を含む請求項20または21に記載の方法。
【請求項23】
前記方法は、
前記第2のデバイスによって、第1のメッセージを送出し、および/または前記第1のメッセージを受信するステップ
をさらに含み、前記第1のメッセージは前記基準時点を示す、または
前記基準時点は、事前構成された、または事前定義された時点である、請求項21または22に記載の方法。
【請求項24】
前記方法は、
前記第2のデバイスによって、第2のメッセージを送出し、および/または前記第2のメッセージを受信するステップであって、前記第2のメッセージは基準値を示す、または前記基準値は事前構成された、または事前定義された値である、ステップと、
前記基準値および第2の周波数オフセットに基づいて前記基準時点を決定するステップであって、前記第2の周波数オフセットは、前記第1の測定フレームに対する前記第2のデバイスの周波数オフセットを表す、ステップと
をさらに含む、請求項21または22に記載の方法。
【請求項25】
前記第2の測定フレーム内に含まれた単一周波数正弦波信号は、少なくとも2つのシンボルを含み、前記少なくとも2つのシンボルの各々は、第2のコンスタレーション図を使用することによって第2のシーケンスに基づく変調を通して取得され、前記第2のシーケンスは、Mビットを含むシーケンスであり、Mの値は、前記第2のコンスタレーション図の変調スキームに対応する請求項15乃至24のいずれか一項に記載の方法。
【請求項26】
第3のシンボルは、前記第2のコンスタレーション図を使用することによって前記第2のシーケンスに基づく変調を通して取得され、
前記第3のシンボルは、前記単一周波数正弦波信号の前にそれに隣接して位置し、前記第2の測定フレーム内にあるシンボル、および/または前記単一周波数正弦波信号の後に位置し、前記第2の測定フレーム内にある第1のシンボルを含む請求項25に記載の方法。
【請求項27】
前記第2の測定フレーム内に含まれた単一周波数正弦波信号は、少なくとも2つのシンボルを含み、前記少なくとも2つのシンボルの各々は、第2のビットに基づくガウス型周波数偏移変調GFSK変調を通して取得され、
第4のシンボルは、前記第2のビットに基づくGFSK変調を通して取得され、
前記第4のシンボルは、前記単一周波数正弦波信号の前にそれに隣接して位置し、前記第2の測定フレーム内にあるシンボル、および/または前記単一周波数正弦波信号の後に位置し、前記第2の測定フレーム内にある第1のシンボルを含む請求項15乃至24のいずれか一項に記載の方法。
【請求項28】
前記方法は、
前記第2のデバイスによって、測距結果を送出するステップ
をさらに含み、前記測距結果は、前記第1のデバイスおよび前記第2のデバイスの間の前記距離に関する情報を含む
請求項15乃至27のいずれか一項に記載の方法。
【請求項29】
請求項1乃至14のいずれか一項または請求項15乃至28のいずれか一項に記載の方法を実施するように構成されたモジュールまたはユニットを備える、通信装置。
【請求項30】
プロセッサを備えた通信装置であって、
前記プロセッサが、メモリ内のコンピュータプログラムまたは命令を起動するとき、請求項1乃至14のいずれか一項に記載の方法が実施されるか、または請求項15乃至28のいずれか一項に記載の方法が実施される、通信装置。
【請求項31】
論理回路および通信インターフェースを備えた通信装置であって、
前記通信インターフェースは、情報を受信するかまたは情報を送出するように構成され、
前記論理回路は、前記通信インターフェースを通して前記情報を受信するかまたは前記情報を送出するように構成され、その結果、請求項1乃至14のいずれか一項に記載の方法が実施されるか、または請求項15乃至28のいずれか一項に記載の方法が実施される、通信装置。
【請求項32】
コンピュータ可読記憶媒体であって、
命令またはコンピュータプログラムを記憶するように構成され、前記命令または前記コンピュータプログラムが実行されるとき、請求項1乃至14のいずれか一項に記載の方法が実装されるか、または請求項15乃至28のいずれか一項に記載の方法が実装されるコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項33】
命令またはコンピュータプログラムを備えたコンピュータプログラム製品であって、
前記命令または前記コンピュータプログラムが実行されるとき、請求項1乃至14のいずれか一項に記載の方法が実装されるか、または請求項15乃至28のいずれか一項に記載の方法が実装される、コンピュータプログラム製品。
【請求項34】
請求項29に記載の通信装置、請求項30に記載の通信装置、または請求項31に記載の通信装置を備える、端末デバイス。
【請求項35】
車両、および請求項29に記載の通信装置、もしくは請求項30に記載の通信装置、または請求項31に記載の通信装置を備える、システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は通信技術の分野に関し、より具体的には、測距方法および関連装置に関する。
【背景技術】
【0002】
通信デバイスが測距信号を送信して測距を実装する方式は、測距/測位問題を解決するための重要な手段である。測距精度は、コヒーレントに組み合わされることが可能な測距信号によってカバーされる帯域幅に密に関係する。測距信号によってカバーされるより広い帯域幅は、より高い測距精度を示す。
【0003】
現在、通信デバイスのタイプは、コスト、電力消費、および干渉防止などの要因に鑑みて周波数ホッピング方式で通信を実施する、すなわち、狭帯域幅が各送信のために占有され、周波数ホッピングが複数の送信のための大きな帯域幅範囲内で実施される方式で通信を実施する。
【0004】
前述の測距方式で測距が実施されるとき、高い精度を得ることは困難である。周波数ホッピングは、デバイスクロックのランダムな初期位相を引き起こすため、異なる周波数上で送信される測距信号は、直接コヒーレントに組み合わされることができず、高い測距精度を実装することは困難である。加えて、コストおよび電力消費などの要件を考慮に入れると、通信デバイスは、一般に、低いクロック精度を有し、デバイスクロックの非理想的なタイミングおよび非理想的な周波数も測距精度に低下を引き起こす。測距結果に対する、タイミングオフセット、周波数オフセット、および時間に伴ってドリフトされる周波数など、デバイスクロックの非理想性の影響をどのように抑えるかも、現在の研究において重要な問題である。
【0005】
結論として、通信デバイスを介して測距をどのように実装し、測距精度をどのように改善するかが、解決されるべき喫緊の問題である。
【発明の概要】
【0006】
本出願の実施形態は、測距誤差を低減し、測距精度を改善するための、測距方法および関連装置を提供する。
【0007】
第1の態様によれば、本出願の実施形態は、測距方法を提供する。本方法は、
【0008】
第1のデバイスが、第1の周波数上で第1の測定フレームを第2のデバイスに送出するステップ、および第1の周波数上で、第2のデバイスによって送出された第2の測定フレームを受信するステップと、
第1のデバイスが、第2の周波数上で第3の測定フレームを第2のデバイスに送出するステップ、および第2の周波数上で、第2のデバイスによって送出された第4の測定フレームを受信するステップであって、ここで、第2の周波数は第1の周波数とは異なる、ステップと、
第1のデバイスが、第2の測定フレームに基づいて第1の測定結果を取得するステップと、
第1のデバイスが、第4の測定フレームに基づいて第3の測定結果を取得するステップと、
第1のデバイスが、第1の測定結果および第3の測定結果を第3のデバイスに送出するステップであって、ここで、第1の測定結果および第3の測定結果は、測距のために使用される、ステップと
を含む。
【0009】
本出願のこの実施形態では、測距方法が提供される。第1のデバイスおよび第2のデバイスは、少なくとも2つの周波数上で測定フレームを交換する。たとえば、第1のデバイスは、第1の周波数上で第1の測定フレームを第2のデバイスに送出し、第1の周波数上で第2のデバイスから第2の測定フレームを受信し、第2の周波数上で第3の測定フレームを第2のデバイスに送出し、第2の周波数上で第2のデバイスから第4の測定フレームを受信する。第2の周波数は第1の周波数とは異なり、第1の測定フレームおよび第3の測定フレームは、第2の測定結果および第4の測定結果をそれぞれ取得するために第2のデバイスによって使用される。第1のデバイスは、受信された第2の測定フレームに基づいて第1の測定結果を取得し、受信された第4の測定フレームに基づいて第3の測定結果を取得し、第1の測定結果および第3の測定結果を第3のデバイスに送出する。測距結果を計算するためのコンピューティングデバイスは、第1の測定結果、第2の測定結果、第3の測定結果、および第4の測定結果に基づいて、測距結果を計算する。第3のデバイスは、第2のデバイスであってよく、または第2のデバイス以外のデバイスであってよい。これは、本出願では限定されない。第3のデバイスは、コンピューティングデバイスであり、測距結果を計算するように構成される、または第3のデバイスは、転送デバイスであり、第1の測定結果および第3の測定結果をコンピューティングデバイスに転送するように構成される。これは、本出願では限定されない。第1のデバイスおよび第2のデバイスは、第1の周波数から第2の周波数に切り替えるとき、ランダムな初期位相を生成する。結果として、第1の測定結果および第3の測定結果は、直接コヒーレントに組み合わされることができず、第2の測定結果および第4の測定結果は直接コヒーレントに組み合わされることができない。第1の周波数の共同測定結果(joint measurement result)は、第1の測定結果および第2の測定結果を組み合わせることによって取得され、第1の周波数の共同測定結果は、第1の周波数上の第1のデバイスおよび第2のデバイスの初期位相による影響を受けない。第2の周波数の共同測定結果は、第3の測定結果および第4の測定結果を組み合わせることによって取得され、第2の周波数の共同測定結果は、第2の周波数上の第1のデバイスおよび第2のデバイスの初期位相による影響を受けない。したがって、第1の周波数の共同測定結果および第2の周波数の共同測定結果は、デバイスの周波数切替えによって引き起こされるランダムな初期位相による影響を受けず、コヒーレントに組み合わされ得、したがって、測距結果が計算されるとき、単一周波数の測定フレームの帯域幅よりも大きい帯域幅が測距結果を計算するために使用されることが可能であり、より正確な測距結果が取得されることが可能であり、測距精度が改善される。
【0010】
可能な実装では、第1の周波数および第2の周波数は使用時間順に隣接する周波数であり、第1の周波数は第1の周波数セットに属し、第2の周波数は第2の周波数セットに属し、第1の周波数セットは第1の周波数および第2の周波数セットを含む。
【0011】
本出願のこの実施形態では、第1の周波数および第2の周波数を取得する、可能な特定の実装が提供される。具体的には、第1の周波数および第2の周波数は、使用時間順に2つの隣接する周波数である。具体的には、第1のデバイスおよび第2のデバイスは、まず、第1の周波数上で測定フレームを交換し、次いで、第2の周波数上で測定フレームを交換し、2つの測定フレーム交換の間の時間において、第1の周波数および第2の周波数以外の周波数上で測定フレームを交換しない。本明細書における使用は、第1のデバイスおよび第2のデバイスが測定フレームを交換することを意味し、第1の周波数および第2の周波数が使用時間順に隣接することは、第1のデバイスおよび第2のデバイスが、前述の2つの測定フレーム交換の間の時間において別の周波数上で非測定フレームを交換する事例、たとえば、サービスデータ、測定結果、シグナリングなどを送信するために使用されるが、測距測定のためには使用されないフレームを交換する事例、を除外しないことを理解されたい。本明細書において、第1のデバイスおよび第2のデバイス以外のデバイスが前述の2つの測定フレーム交換の間の時間において任意の周波数上で任意のタイプのフレームを交換する事例は除外されない。第1の周波数が第1の周波数セットから取得され、次いで、第2の周波数が第2の周波数セットから取得される。第1の周波数セットおよび第2の周波数セットの間の差は、第1の周波数セットは第1の周波数を含み、第2の周波数セットは第1の周波数を含まないことである。第2の周波数セットは第1の周波数が第1の周波数セットから除去された後に取得される周波数セットであることが理解され得る。本出願のこの実施形態によれば、第1の周波数および第2の周波数は、使用時間順に2つの隣接する周波数であり、したがって、測定中に同じ周波数が繰り返し使用されることが回避されることが可能であり、それにより、測距のための測定時間を短縮する。第1のデバイスおよび第2のデバイスの間に相対的移動が存在する場合、測距のための測定時間を短縮することは、測定中の第1のデバイスおよび第2のデバイスの間の相対的ロケーションの変更量を低減して、より正確な測距結果を取得し、測距精度を改善することができる。加えて、第1のデバイスおよび第2のデバイスに対して、クロックの非理想性により、デバイスクロック周波数は時間に伴ってドリフトする。より長い測定時間はより深刻なドリフトを示す。測距のための測定時間を短縮することは、測定中のデバイスクロック周波数ドリフトの範囲を低減し、測距結果に対するクロックドリフトの影響を抑え、測距精度を改善することができる。
【0012】
可能な実装では、本方法は、
【0013】
第1のデバイスが、第1のランダムシードに基づいて疑似ランダム方式で第1の周波数セット内の第1の周波数を決定するステップと、
第1のデバイスが、第2のランダムシードに基づいて疑似ランダム方式で第2の周波数セット内の第2の周波数を決定するステップと
をさらに含む。
【0014】
本出願のこの実施形態では、第1の周波数および第2の周波数を決定する、可能な特定の実装が提供される。具体的には、使用される周波数は、ランダムシードに基づいて疑似ランダム方式で対応する周波数セット内で決定され、第1の周波数を決定するために使用される第1のランダムシードおよび第2の周波数を決定するために使用される第2のランダムシードは、同じランダムシードであってよく、または異なるランダムシードであってよい。本出願のこの実施形態によれば、周波数はランダムシードに基づいて疑似ランダム方式で決定され、したがって、決定される周波数はランダムであり、それにより、スペクトルが別のデバイスと共有されるときに同じ時間周波数リソースが使用されるとき、相互干渉が引き起こされる確率を低減し、測距性能を改善する。
【0015】
可能な実装では、本方法は、
【0016】
第1のデバイスが、第1のランダムシードおよび/または第2のランダムシードを生成し、送出するステップ、または
第1のデバイスが、第1のランダムシードおよび/または第2のランダムシードを受信するステップ
をさらに含む。
【0017】
本出願のこの実施形態では、第1のランダムシードおよび/または第2のランダムシードを取得する、いくつかの可能な特定の実装が提供される。詳細は次のとおりである。1.第1のデバイスは、第1のランダムシードおよび/または第2のランダムシードを生成し、第1のランダムシードおよび/または第2のランダムシードを第2のデバイスに送出する;2.第1のデバイスは、第1のランダムシードおよび/または第2のランダムシードを生成し、第1のランダムシードおよび/または第2のランダムシードを別のデバイスに送出し、次いで、別のデバイスは、第1のランダムシードおよび/または第2のランダムシードを第2のデバイスに転送する;3.第1のデバイスは、第2のデバイスから第1のランダムシードおよび/または第2のランダムシードを受信する;4.第1のデバイスは、別のデバイスから第1のランダムシードおよび/または第2のランダムシードを受信する、ここで、その前に、別のデバイスの第1のランダムシードおよび/または第2のランダムシードは、第2のデバイスによって生成され、別のデバイスに送出される;および5.別のデバイスは、第1のランダムシードおよび/または第2のランダムシードを生成し、第1のランダムシードおよび/または第2のランダムシードを第1のデバイスおよび第2のデバイスに送出する。前述の方式のうちのいずれか1つにおいて、第1のデバイスおよび第2のデバイスは、第1の周波数を選択するとき、同じ第1のランダムシードを使用し、第2の周波数を選択するとき、同じ第2のランダムシードを使用する。したがって、第1のデバイスおよび第2のデバイスは、同じ第1の周波数および第2の周波数を選択して、周波数選択誤差を回避する。
【0018】
可能な実装では、第1の測定結果は、第1の時点における第2の測定フレーム内に含まれた単一周波数正弦波信号の位相情報または同位相成分および直交成分IQ情報、または単一周波数正弦波モデルに従って第2の測定フレーム内に含まれた単一周波数正弦波信号を拡張することによって取得された信号の、第1の時点における、位相情報またはIQ情報を含む。
【0019】
本出願のこの実施形態では、第1の測定結果を取得する、可能な特定の実装が提供される。具体的には、第1のデバイスは、第2の測定フレームを測定して第1の測定結果を取得し、ここで、第1の測定結果は、第1の時点における第2の測定フレーム内に含まれた単一周波数正弦波信号の位相情報または同位相成分および直交成分IQ情報を含む、または第1の測定結果は、単一周波数正弦波モデルに従って第2の測定フレーム内に含まれた単一周波数正弦波信号を拡張することによって取得された信号の、第1の時点における、位相情報または同位相成分および直交成分IQ情報を含む。位相情報、または位相情報を含むIQ情報に基づく測距方法は、従来の振幅ベースの測距方法によりも高い測距精度を取得することができる。
【0020】
可能な実装では、本方法は、
【0021】
第1のデバイスが、第1のタイミングオフセットを決定するステップであって、ここで、第1のタイミングオフセットは、第2の測定フレームに対する第1のデバイスのタイミングオフセットを表す、ステップと、
第1のデバイスが、第1のタイミングオフセットに基づいて第1の時点を決定するステップと
をさらに含む。
【0022】
本出願のこの実施形態では、第1の時点を決定する、可能な特定の実装が提供される。具体的には、第1のデバイスは、第1のタイミングオフセットを決定し、第1のタイミングオフセットに基づいて第1の時点を決定し、ここで、第1のタイミングオフセットは、第2の測定フレームに対する第1のデバイスのタイミングオフセットを表す。本出願のこの実施形態によれば、位相情報またはIQ情報に対応する時点は、測定タイミングオフセットに基づいて補正され、したがって、測距結果に対する第1のデバイスクロックおよび第2のデバイスクロックの間のタイミング差および周波数差の影響が抑えられることが可能であり、測距精度が改善されることが可能である。
【0023】
可能な実装では、第1の時点は、T1=t0+t1/2を満たし、ここで、t0は、基準時点を表し、t1は、第1のタイミングオフセットを表し、T1は、第1の時点を表す。
【0024】
本出願のこの実施形態では、第1の時点を決定する、可能な特定の実装が提供される。具体的には、第1の時点は、t0+t1/2を満たす必要があり、ここで、t0は、基準時点を表し、t1は、第1のタイミングオフセットを表す。対応して、第2のデバイスも、同様の方法を使用することによって、第2の時点を決定する。第1のデバイスクロックの第1の時点に対応する実時間および第2のデバイスクロックの第2の時点に対応する実時間の間の差は、主に、第1のタイミングオフセットおよび第2のタイミングオフセットの間の測定誤差に関係し、第1のデバイスクロックおよび第2のデバイスクロックの間のタイミングオフセットとは無関係である。第1の測定結果および第2の測定結果を組み合わせることによって取得される第1の周波数の共同測定結果は、第1のデバイスクロックおよび第2のデバイスクロックの間のタイミングオフセットによる影響を受けず、したがって、測距結果に対する第1のデバイスクロックおよび第2のデバイスクロックの間のタイミングオフセットの影響が抑えられ、測距精度が改善される。
【0025】
可能な実装では、第1のタイミングオフセットを決定するステップは、
【0026】
第1のデバイスが、第2の測定フレーム内の信号を測定することによって、第1のタイミングオフセットを決定するステップを含む。
【0027】
本出願のこの実施形態では、第1のタイミングオフセットを決定する、可能な特定の実装が提供される。具体的には、第1のデバイスは、第2の測定フレーム内の信号を測定することによって、第1のタイミングオフセットを決定するか、または第1のデバイスは、第2のデバイスによって送出された別の信号を測定することによって、第1のタイミングオフセットを決定し得、ここで、別の信号は、別の測定フレーム内の信号または別の非測定フレーム内の信号を含み得る。本出願のこの実施形態で決定される第1のタイミングオフセットに基づいて、タイミングオフセットは補正されることが可能であり、第1のデバイスクロックおよび第2のデバイスクロックの間のタイミング差および周波数差は低減され、測定フレームの測定結果に対する影響は低減され、それにより、測距結果の誤差を低減し、測距精度を改善する。
【0028】
可能な実装では、本方法は、
【0029】
第1のデバイスが、第1のメッセージを受信するステップ、および/または第1のメッセージを送出するステップ
をさらに含み、ここで、第1のメッセージは基準時点を示す、または
基準時点は、事前構成された、または事前定義された時点である。
【0030】
本出願のこの実施形態では、基準時点を決定する、いくつかの可能な特定の実装が提供される。具体的には、第1のデバイスは、第1のメッセージを受信し、および/または第1のメッセージを送出し、第1のメッセージによって示される情報を介して基準時点を決定する、または基準時点は、第1のデバイス(および第2のデバイス)に対して事前構成された時点またはプロトコル内で事前定義された時点である。本出願のこの実施形態によれば、第1のデバイスおよび第2のデバイスは、同じ合意された基準時点を使用することによって測定時点を決定し、したがって、測定フレームの測定結果に対する第1のデバイスクロックおよび第2のデバイスクロックの間のタイミング差および周波数差の影響が抑えられることが可能であり、それにより、測距結果の誤差を低減し、測距精度を改善する。
【0031】
可能な実装では、本方法は、
【0032】
第1のデバイスが、第2のメッセージを受信するステップ、および/または第2のメッセージを送出するステップであって、ここで、第2のメッセージは基準値を示す、または基準値は、事前構成された、または事前定義された値である、ステップと、
基準値および第1の周波数オフセットに基づいて基準時点を決定するステップであって、ここで、第1の周波数オフセットは、第2の測定フレームに対する第1のデバイスの周波数オフセットを表す、ステップと
をさらに含む。
【0033】
本出願のこの実施形態では、基準時点を決定する、いくつかの可能な特定の実装が提供される。具体的には、第1のデバイスは、第2のメッセージを受信し、および/または第2のメッセージを送出し、第1の周波数オフセットおよび第2のメッセージによって示された基準値に基づいて基準時点を決定し、ここで、第1の周波数オフセットは、第2の測定フレームに対する第1のデバイスの周波数オフセットを表す。本出願のこの実施形態によれば、第1のデバイスおよび第2のデバイスは、同じ合意された基準値を使用し、第1のデバイスは、周波数オフセットおよび基準値に基づいて基準時点を決定して、基準時点に対する時間との周波数オフセットによって引き起こされたタイミングオフセットの変更の影響を補正する。したがって、測定時点は基準時点に基づいて決定され、したがって、測定フレームの測定結果に対する第1のデバイスクロックおよび第2のデバイスクロックの間のタイミング差および周波数差の影響が抑えられることが可能であり、それにより、測距結果の誤差を低減し、測距精度を改善する。
【0034】
可能な実装では、異なる周波数に対応する基準時点は同じであるかまたは異なり、および/または異なる周波数に対応する基準値は同じであるかまたは異なる。
【0035】
可能な実装では、第1のデバイスおよび/または第2のデバイスが複数のアンテナを使用するとき、同じ周波数の異なるアンテナ組合せよって使用される基準時点は同じであるかまたは異なり、および/または同じ周波数の異なるアンテナ組合せによって使用される基準値は同じであるかまたは異なる。
【0036】
異なるアンテナ組合せは、アンテナ組合せ1(第1のデバイスの送信アンテナ1および第2のデバイスの受信アンテナ2)、アンテナ組合せ2(第1のデバイスの受信アンテナ1および第2のデバイスの送信アンテナ2)、などを含むが、これらに限定されない。これは、本出願の実施形態では限定されない。
【0037】
可能な実装では、第1の測定フレームは、測定結果データを含まず、サービスデータも含まない。
【0038】
本出願のこの実施形態によれば、第1の測定フレーム内の測定のために使用される信号の時間長、たとえば、単一周波数正弦波信号の長さ、は短縮されてよく、または延長されてよい。測定フレームの長さは短縮され、したがって、単一周波数正弦波信号が第1のデバイスおよび第2のデバイスの間で送信される間隔、および測距のための総測定時間が短縮されることが可能である。クロックの非理想性に鑑みて、第1のデバイスおよび第2のデバイスの間のクロック周波数オフセットによって引き起こされる測距結果誤差は、単一周波数正弦波信号が第1のデバイスおよび第2のデバイスの間で送信される間隔に関係する。同じ周波数オフセットの場合、より大きい間隔はより大きい誤差を示す。単一周波数正弦波信号が第1のデバイスおよび第2のデバイスの間で送信される間隔は短縮され、したがって、測距結果に対する第1のデバイスおよび第2のデバイスの間のクロック周波数オフセットの影響が抑えられることが可能である。第1のデバイスおよび第2のデバイスの間に相対的移動が存在する場合、測距のための総測定時間を短縮することは、測定中の第1のデバイスおよび第2のデバイスの間の相対的ロケーションの変更量を低減して、より正確な測距結果を取得し、測距精度を改善することができる。加えて、第1のデバイスおよび第2のデバイスに対して、クロックの非理想性により、デバイスクロック周波数は時間に伴ってドリフトする。より長い測定時間はより深刻なドリフトを示す。測距のための総測定時間を短縮することは、測定中のデバイスクロック周波数ドリフトの範囲を低減し、測距結果に対するクロックドリフトの影響を抑え、測距精度を改善することができる。第1の測定フレーム内の測定のために使用される信号の時間長を延長することは、第1の測定フレームに基づいて第2のデバイスによって第2の測定結果を取得する精度を改善することができ、それにより、測距精度を改善する。
【0039】
可能な実装では、第1の測定フレーム内に含まれた単一周波数正弦波信号は、少なくとも2つのシンボルを含み、少なくとも2つのシンボルの各々は、第1のコンスタレーション図を使用することによって第1のシーケンスに基づく変調を通して取得され、第1のシーケンスは、Nビットを含むシーケンスであり、Nの値は、第1のコンスタレーション図の変調スキームに対応する。
【0040】
本出願のこの実施形態では、第1の測定フレームを取得する、可能な特定の実装が提供される。具体的には、第1の測定フレーム内に含まれた単一周波数正弦波信号は、少なくとも2つのシンボルを含み、少なくとも2つのシンボルの各々は、第1のコンスタレーション図を使用することによって第1のシーケンスに基づく変調を通して取得される。第1のシーケンスは、Nビットを含むシーケンスであり、Nの値は、第1のコンスタレーション図の変調スキームに対応する。たとえば、2位相偏移変調BPSK変調スキームに対応するNの値は1であり、4位相偏移変調QPSK変調スキームに対応するNの値は2であり、8位相偏移変調8PSK変調スキームに対応するNの値は3である。本出願のこの実施形態では、変調スキーム切替えによって引き起こされる追加の実装複雑さおよび追加の時間オーバーヘッドを回避して、第1の測定フレーム内の測定のために使用される信号の時間長、たとえば、単一周波数正弦波信号の長さ、を短縮または延長するために、同じ変調スキームが第1の測定フレーム内の単一周波数正弦波信号および別の信号に対して使用される。測定フレームの長さは短縮され、したがって、単一周波数正弦波信号が第1のデバイスおよび第2のデバイスの間で送信される間隔、および測距のための総測定時間が短縮されることが可能である。クロックの非理想性に鑑みて、第1のデバイスおよび第2のデバイスの間のクロック周波数オフセットによって引き起こされる測距結果誤差は、単一周波数正弦波信号が第1のデバイスおよび第2のデバイスの間で送信される間隔に関係する。同じ周波数オフセットの場合、より大きい間隔はより大きい誤差を示す。単一周波数正弦波信号が第1のデバイスおよび第2のデバイスの間で送信される間隔は短縮され、したがって、測距結果に対する第1のデバイスおよび第2のデバイスの間のクロック周波数オフセットの影響が抑えられることが可能である。第1のデバイスおよび第2のデバイスの間に相対的移動が存在する場合、測距のための総測定時間を短縮することは、測定中の第1のデバイスおよび第2のデバイスの間の相対的ロケーションの変更量を低減して、より正確な測距結果を取得し、測距精度を改善することができる。加えて、第1のデバイスおよび第2のデバイスに対して、クロックの非理想性により、デバイスクロック周波数は時間に伴ってドリフトする。より長い測定時間はより深刻なドリフトを示す。測距のための総測定時間を短縮することは、測定中のデバイスクロック周波数ドリフトの範囲を低減し、測距結果に対するクロックドリフトの影響を抑え、測距精度を改善することができる。第1の測定フレーム内の測定のために使用される信号の時間長を延長することは、第1の測定フレームに基づいて第2のデバイスによって第2の測定結果を取得する精度を改善することができ、それにより、測距精度を改善する。
【0041】
可能な実装では、第1のシンボルは、第1のコンスタレーション図を使用することによって第1のシーケンスに基づく変調を通して取得される。
【0042】
第1のシンボルは、単一周波数正弦波信号の前にそれに隣接して位置し、第1の測定フレーム内にあるシンボル、および/または単一周波数正弦波信号の後に位置し、第1の測定フレーム内にある第1のシンボルを含む。
【0043】
本出願のこの実施形態では、第1の測定フレームを取得する、可能な特定の実装が提供される。具体的には、第1の測定フレーム内の単一周波数正弦波信号内に含まれた少なくとも2つのシンボルのように、第1の測定フレーム内に含まれた第1のシンボルは、第1のコンスタレーション図を使用することによって第1のシーケンスに基づく変調を通して取得される。第1のシンボルは、単一周波数正弦波信号の前にそれに隣接して位置し、第1の測定フレーム内にあるシンボル、および/または単一周波数正弦波信号の後に位置し、第1の測定フレーム内にある第1のシンボルを含む。本出願のこの実施形態によれば、単一周波数正弦波信号および単一周波数正弦波信号の境界の両側の上の隣接するシンボルは、同じマッピングシーケンスを有し、同じコンスタレーション図を使用し、したがって、測定フレームが境界において突然変更されることが防止されることが可能であり、それにより、境界によって引き起こされる信号歪みを抑え、測定フレームの測定結果の精度を改善し、測距精度を改善する。
【0044】
可能な実装では、第1の測定フレーム内に含まれた単一周波数正弦波信号は、少なくとも2つのシンボルを含み、少なくとも2つのシンボルの各々は、第1のビットに基づくガウス型周波数偏移変調GFSK変調を通して取得される。
【0045】
第2のシンボルは、第1のビットに基づくGFSK変調を通して取得される。
【0046】
第2のシンボルは、単一周波数正弦波信号の前にそれに隣接して位置し、第1の測定フレーム内にあるシンボル、および/または単一周波数正弦波信号の後に位置し、第1の測定フレーム内にある第1のシンボルを含む。
【0047】
本出願のこの実施形態では、第1の測定フレームを取得する、可能な特定の実装が提供される。具体的には、第1の測定フレーム内に含まれた単一周波数正弦波信号は、少なくとも2つのシンボルを含み、少なくとも2つのシンボルの各々は、第1のビットに基づくガウス型周波数偏移変調GFSK変調を通して取得される。第1の測定フレーム内の単一周波数正弦波信号内に含まれた少なくとも2つのシンボルのように、第1の測定フレーム内に含まれた第2のシンボルも、第1のビットに基づくガウス型周波数偏移変調GFSK変調を通して取得される。第2のシンボルは、単一周波数正弦波信号の前にそれに隣接して位置し、第1の測定フレーム内にあるシンボル、および/または単一周波数正弦波信号の後に位置し、第1の測定フレーム内にある第1のシンボルを含む。本出願のこの実施形態によれば、単一周波数正弦波信号および単一周波数正弦波信号の境界の両側の上の隣接するシンボルは、同じマッピングビットを有し、同じ変調スキームを使用し、したがって、測定フレームが境界において突然変更されることが防止されることが可能であり、それにより、境界によって引き起こされる信号歪みを抑え、測定フレームの測定結果の精度を改善し、測距精度を改善する。
【0048】
可能な実装では、本方法は、
【0049】
第1のデバイスが測距結果を受信するステップをさらに含み、ここで、測距結果は、第1のデバイスおよび第2のデバイスの間の距離に関する情報を含む。
【0050】
本出願のこの実施形態では、測距の可能な特定の実装が提供される。具体的には、第1のデバイスが測距結果を受信することは、第1のデバイスが第3のデバイスによって送出された測距結果を受信することであってよい。第3のデバイスは、第2のデバイスであってよく、受信された第1の測定結果に基づく計算を通して測距結果を取得し、測距結果を第1のデバイスに送出するように構成される。代替として、第3のデバイスは、測距計算能力を有する別のデバイスであってよく、計算を通して取得された測距結果を第1のデバイスに送出する。測距結果は、第1のデバイスおよび第2のデバイスの間の距離に関する情報を含む。
【0051】
第2の態様によれば、本出願の実施形態は、測距方法をさらに提供する。本方法は、
【0052】
第2のデバイスが、第1の周波数上で第1のデバイスによって送出された第1の測定フレームを受信するステップ、および第1の周波数上で第2の測定フレームを第1のデバイスに送出するステップと、
第2のデバイスが、第2の周波数上で、第1のデバイスによって送出された第3の測定フレームを受信するステップ、および第2の周波数上で第4の測定フレームを第1のデバイスに送出するステップであって、ここで、第2の周波数は第1の周波数とは異なる、ステップと、
第2のデバイスが、第1の測定フレームに基づいて第2の測定結果を取得するステップと、
第2のデバイスが、第3の測定フレームに基づいて第4の測定結果を取得するステップと、
第2のデバイスが、第4のデバイスから第1の測定結果および第3の測定結果を受信するステップであって、ここで、第1の測定結果は、第2の測定フレーム上の第1のデバイスの測定結果であり、第3の測定結果は、第4の測定フレーム上の第1のデバイスの測定結果である、ステップと、
第2のデバイスが、第1の測定結果、第2の測定結果、第3の測定結果、および第4の測定結果に基づいて、第1のデバイスおよび第2のデバイスの間の距離を決定するステップと
を含む。
【0053】
本出願のこの実施形態では、測距方法が提供される。第1のデバイスおよび第2のデバイスは、少なくとも2つの周波数上で測定フレームを交換する。たとえば、第2のデバイスは、第1の周波数上で第1のデバイスによって送出された第1の測定フレームを受信し、第1の周波数上で第2の測定フレームを第1のデバイスに送出し、第2の周波数上で、第1のデバイスによって送出された第3の測定フレームを受信し、第2の周波数上で第4の測定フレームを第1のデバイスに送出する。第2の周波数は第1の周波数とは異なり、第2の測定フレームおよび第4の測定フレームは、第1の測定結果および第3の測定結果をそれぞれ取得するために第1のデバイスによって使用される。第2のデバイスは、受信された第1の測定フレームに基づいて第2の測定結果を取得し、受信された第3の測定フレームに基づいて第4の測定結果を取得し、第4のデバイスから第1の測定結果および第3の測定結果を受信する。第2のデバイスは、計算を通して、第1の測定結果、第2の測定結果、第3の測定結果、および第4の測定結果に基づいて測距結果を取得し、第1のデバイスおよび第2のデバイスの間の距離を決定する。第4のデバイスは、第1のデバイスであってよく、または第1のデバイス以外のデバイスであってよい。これは、本出願では限定されない。第4のデバイスは、第1のデバイスであり、第1の測定結果および第3の測定結果を取得し、第1の測定結果および第3の測定結果を第2のデバイスまたは転送デバイスに送信するよう構成されるか、または第4のデバイスは転送デバイスであり、第1の測定結果および第3の測定結果を第2のデバイスに転送するように構成される。これは、本出願では限定されない。第1のデバイスおよび第2のデバイスは、第1の周波数から第2の周波数に切り替えるとき、ランダムな初期位相を生成する。結果として、第1の測定結果および第3の測定結果は、直接コヒーレントに組み合わされることができず、第2の測定結果および第4の測定結果は直接コヒーレントに組み合わされることができない。第1の周波数の共同測定結果は、第1の測定結果および第2の測定結果を組み合わせることによって取得され、第1の周波数の共同測定結果は、第1の周波数上の第1のデバイスおよび第2のデバイスの初期位相による影響を受けない。第2の周波数の共同測定結果は、第3の測定結果および第4の測定結果を組み合わせることによって取得され、第2の周波数の共同測定結果は、第2の周波数上の第1のデバイスおよび第2のデバイスの初期位相による影響を受けない。したがって、第1の周波数の共同測定結果および第2の周波数の共同測定結果は、デバイスの周波数切替えによって引き起こされるランダムな初期位相による影響を受けず、コヒーレントに組み合わされ得、したがって、測距結果が計算されるとき、単一周波数の測定フレームの帯域幅よりも大きい帯域幅が測距結果を計算するために使用されることが可能であり、より正確な測距結果が取得されることが可能であり、測距精度が改善される。
【0054】
可能な実装では、第1の周波数および第2の周波数は使用時間順に隣接する周波数であり、第1の周波数は第1の周波数セットに属し、第2の周波数は第2の周波数セットに属し、第1の周波数セットは第1の周波数および第2の周波数セットを含む。
【0055】
本出願のこの実施形態では、第1の周波数および第2の周波数を取得する、可能な特定の実装が提供される。具体的には、第1の周波数および第2の周波数は、使用時間順に2つの隣接する周波数である。具体的には、第1のデバイスおよび第2のデバイスは、まず、第1の周波数上で測定フレームを交換し、次いで、第2の周波数上で測定フレームを交換し、2つの測定フレーム交換の間の時間において、第1の周波数および第2の周波数以外の周波数上で測定フレームを交換しない。本明細書における使用は、第1のデバイスおよび第2のデバイスが測定フレームを交換することを意味し、第1の周波数および第2の周波数が使用時間順に隣接することは、第1のデバイスおよび第2のデバイスが、前述の2つの測定フレーム交換の間の時間において別の周波数上で非測定フレームを交換する事例、たとえば、サービスデータ、測定結果、シグナリングなどを送信するために使用されるが、測距測定のためには使用されないフレームを交換する事例、を除外しないことを理解されたい。本明細書において、第1のデバイスおよび第2のデバイス以外のデバイスが前述の2つの測定フレーム交換の間の時間において任意の周波数上で任意のタイプのフレームを交換する事例は除外されない。第1の周波数が第1の周波数セットから取得され、次いで、第2の周波数が第2の周波数セットから取得される。第1の周波数セットおよび第2の周波数セットの間の差は、第1の周波数セットは第1の周波数を含み、第2の周波数セットは第1の周波数を含まないことである。第2の周波数セットは第1の周波数が第1の周波数セットから除去された後に取得される周波数セットであることが理解され得る。本出願のこの実施形態によれば、第1の周波数および第2の周波数は、使用時間順に2つの隣接する周波数であり、したがって、測定中に同じ周波数が繰り返し使用されることが回避されることが可能であり、それにより、測距のための測定時間を短縮する。第1のデバイスおよび第2のデバイスの間に相対的移動が存在する場合、測距のための測定時間を短縮することは、測定中の第1のデバイスおよび第2のデバイスの間の相対的ロケーションの変更量を低減して、より正確な測距結果を取得し、測距精度を改善することができる。加えて、第1のデバイスおよび第2のデバイスに対して、クロックの非理想性により、デバイスクロック周波数は時間に伴ってドリフトする。より長い測定時間はより深刻なドリフトを示す。測距のための測定時間を短縮することは、測定中のデバイスクロック周波数ドリフトの範囲を低減し、測距結果に対するクロックドリフトの影響を抑え、測距精度を改善することができる。
【0056】
可能な実装では、本方法は、
【0057】
第2のデバイスが、第1のランダムシードに基づいて疑似ランダム方式で第1の周波数セット内の第1の周波数を決定するステップと、
第2のデバイスが、第2のランダムシードに基づいて疑似ランダム方式で第2の周波数セット内の第2の周波数を決定するステップと
をさらに含む。
【0058】
本出願のこの実施形態では、第1の周波数および第2の周波数を決定する、可能な特定の実装が提供される。具体的には、使用される周波数は、ランダムシードに基づいて疑似ランダム方式で対応する周波数セット内で決定され、第1の周波数を決定するために使用される第1のランダムシードおよび第2の周波数を決定するために使用される第2のランダムシードは、同じランダムシードであってよく、または異なるランダムシードであってよい。本出願のこの実施形態によれば、周波数はランダムシードに基づいて疑似ランダム方式で決定され、したがって、決定される周波数はランダムであり、それにより、スペクトルが別のデバイスと共有されるときに同じ時間周波数リソースが使用されるとき、相互干渉が引き起こされる確率を低減し、測距性能を改善する。
【0059】
可能な実装では、本方法は、
【0060】
第2のデバイスが、第1のランダムシードおよび/または第2のランダムシードを生成し、送出するステップ、または
第2のデバイスが、第1のランダムシードおよび/または第2のランダムシードを受信するステップ
をさらに含む。
【0061】
本出願のこの実施形態では、第1のランダムシードおよび/または第2のランダムシードを取得する、いくつかの可能な特定の実装が提供される。詳細は次のとおりである。1.第2のデバイスは、第1のランダムシードおよび/または第2のランダムシードを生成し、第1のランダムシードおよび/または第2のランダムシードを第1のデバイスに送出する;2.第2のデバイスは、第1のランダムシードおよび/または第2のランダムシードを生成し、第1のランダムシードおよび/または第2のランダムシードを別のデバイスに送出し、次いで、別のデバイスは、第1のランダムシードおよび/または第2のランダムシードを第1のデバイスに転送する;3.第2のデバイスは、第1のデバイスから第1のランダムシードおよび/または第2のランダムシードを受信する;4.第2のデバイスは、別のデバイスから第1のランダムシードおよび/または第2のランダムシードを受信する、ここで、その前に、別のデバイスの第1のランダムシードおよび/または第2のランダムシードは、第1のデバイスによって生成され、別のデバイスに送出される;および5.別のデバイスは、第1のランダムシードおよび/または第2のランダムシードを生成し、第1のランダムシードおよび/または第2のランダムシードを第1のデバイスおよび第2のデバイスに送出する。前述の方式のうちのいずれか1つにおいて、第1のデバイスおよび第2のデバイスは、第1の周波数を選択するとき、同じ第1のランダムシードを使用し、第2の周波数を選択するとき、同じ第2のランダムシードを使用する。したがって、第1のデバイスおよび第2のデバイスは、同じ第1の周波数および第2の周波数を選択して、周波数選択誤差を回避する。
【0062】
可能な実装では、本方法は、
【0063】
第2のデバイスが、第1の測定フレームに基づいて第2の測定結果を取得するステップであって、ここで、第2の測定結果は、第2の時点における第1の測定フレーム内に含まれた単一周波数正弦波信号の位相情報または同位相成分および直交成分IQ情報、または単一周波数正弦波モデルに従って第1の測定フレーム内に含まれた単一周波数正弦波信号を拡張することによって取得された信号の、第2の時点における、位相情報またはIQ情報を含み、第2の測定結果は、測距のために使用される、ステップ
をさらに含む。
【0064】
本出願のこの実施形態では、第2の測定結果を取得する、可能な特定の実装が提供される。具体的には、第2のデバイスは、第1の測定フレームを測定して第2の測定結果を取得し、ここで、第2の測定結果は、第2の時点における第1の測定フレーム内に含まれた単一周波数正弦波信号の位相情報または同位相成分および直交成分IQ情報を含む、または第2の測定結果は、単一周波数正弦波モデルに従って第1の測定フレーム内に含まれた単一周波数正弦波信号を拡張することによって取得された信号の、第2の時点における、位相情報または同位相成分および直交成分IQ情報を含む。位相情報、または位相情報を含むIQ情報に基づく測距方法は、従来の振幅ベースの測距方法によりも高い測距精度を取得することができる。
【0065】
可能な実装では、本方法は、
【0066】
第2のデバイスが、第2のタイミングオフセットを決定するステップであって、ここで、第2のタイミングオフセットは、第1の測定フレームに対する第2のデバイスのタイミングオフセットを表す、ステップと、
第2のデバイスが、第2のタイミングオフセットに基づいて第2の時点を決定するステップと
をさらに含む。
【0067】
本出願のこの実施形態では、第2の時点を決定する、可能な特定の実装が提供される。具体的には、第2のデバイスは、第2のタイミングオフセットを決定し、第2のタイミングオフセットに基づいて第2の時点を決定し、ここで、第2のタイミングオフセットは、第1の測定フレームに対する第2のデバイスのタイミングオフセットを表す。本出願のこの実施形態によれば、位相情報またはIQ情報に対応する時点は、測定タイミングオフセットに基づいて補正され、したがって、測距結果に対する第1のデバイスクロックおよび第2のデバイスクロックの間のタイミング差および周波数差の影響が抑えられることが可能であり、測距精度が改善されることが可能である。
【0068】
可能な実装では、第2の時点は、T2=t0+t2/2を満たし、ここで、t0は、基準時点を表し、t2は、第2のタイミングオフセットを表し、T2は、第2の時点を表す。
【0069】
本出願のこの実施形態では、第2の時点を決定する、可能な特定の実装が提供される。具体的には、第2の時点はt0+t2/2を満たす必要があり、ここで、t0は、基準時点を表し、t2は、第2のタイミングオフセットを表す。対応して、第1のデバイスは、同様の方法を使用することによって、第1の時点も決定する。第1のデバイスクロックの第1の時点に対応する実時間および第2のデバイスクロックの第2の時点に対応する実時間の間の差は、主に、第1のタイミングオフセットおよび第2のタイミングオフセットの間の測定誤差に関係し、第1のデバイスクロックおよび第2のデバイスクロックの間のタイミングオフセットとは無関係である。第1の測定結果および第2の測定結果を組み合わせることによって取得される第1の周波数の共同測定結果は、第1のデバイスクロックおよび第2のデバイスクロックの間のタイミングオフセットによる影響を受けず、したがって、測距結果に対する第1のデバイスクロックおよび第2のデバイスクロックの間のタイミングオフセットの影響が抑えられ、測距精度が改善される。
【0070】
可能な実装では、第2のタイミングオフセットを決定するステップは、
【0071】
第2のデバイスが、第1の測定フレーム内の信号を測定することによって、第2のタイミングオフセットを決定するステップを含む。
【0072】
本出願のこの実施形態では、第2のタイミングオフセットを決定する、可能な特定の実装が提供される。具体的には、第2のデバイスは、第1の測定フレーム内の信号を測定することによって、第2のタイミングオフセットを決定するか、または第2のデバイスは、第1のデバイスによって送出された別の信号を測定することによって、第2のタイミングオフセットを決定することができ、ここで、別の信号は、別の測定フレーム内の信号または別の非測定フレーム内の信号を含み得る。本出願のこの実施形態で決定される第2のタイミングオフセットに基づいて、タイミングオフセットは補正されることが可能であり、第1のデバイスクロックおよび第2のデバイスクロックの間のタイミング差および周波数差は低減され、測定フレームの測定結果に対する影響は低減され、それにより、測距結果の誤差を低減し、測距精度を改善する。
【0073】
可能な実装では、本方法は、
【0074】
第2のデバイスが、第1のメッセージを送出するステップ、および/または第1のメッセージを受信するステップ
をさらに含み、ここで、第1のメッセージは基準時点を示す、または
基準時点は、事前構成された、または事前定義された時点である。
【0075】
本出願のこの実施形態では、基準時点を決定する、いくつかの可能な特定の実装が提供される。具体的には、第2のデバイスは、第1のメッセージを受信し、および/または第1のメッセージを送出し、第1のメッセージによって示される情報を介して基準時点を決定する、または基準時点は、第2のデバイス(および第1のデバイス)に対して事前構成された時点またはプロトコル内で事前定義された時点である。本出願のこの実施形態によれば、第1のデバイスおよび第2のデバイスは、同じ合意された基準時点を使用することによって測定時点を決定し、したがって、測定フレームの測定結果に対する第1のデバイスクロックおよび第2のデバイスクロックの間のタイミング差および周波数差の影響が抑えられることが可能であり、それにより、測距結果の誤差を低減し、測距精度を改善する。
【0076】
可能な実装では、本方法は、
【0077】
第2のデバイスが、第2のメッセージを送出するステップ、および/または第2のメッセージを受信するステップであって、ここで、第2のメッセージは基準値を示す、または基準値は、事前構成された、または事前定義された値である、ステップと、
基準値および第2の周波数オフセットに基づいて基準時点を決定するステップであって、ここで、第2の周波数オフセットは、第1の測定フレームに対する第2のデバイスの周波数オフセットを表す、ステップと
をさらに含む。
【0078】
本出願のこの実施形態では、基準時点を決定する、いくつかの可能な特定の実装が提供される。具体的には、第2のデバイスは、第2のメッセージを受信し、および/または第2のメッセージを送出し、第2の周波数オフセットおよび第2のメッセージによって示された基準値に基づいて基準時点を決定し、ここで、第2の周波数オフセットは、第1の測定フレームに対する第2のデバイスの周波数オフセットを表す。本出願のこの実施形態によれば、第1のデバイスおよび第2のデバイスは、同じ合意された基準値を使用し、第2のデバイスは、周波数オフセットおよび基準値に基づいて基準時点を決定して、基準時点に対する時間との周波数オフセットによって引き起こされたタイミングオフセットの変更の影響を補正する。したがって、測定時点は基準時点に基づいて決定され、したがって、測定フレームの測定結果に対する第1のデバイスクロックおよび第2のデバイスクロックの間のタイミング差および周波数差の影響が抑えられることが可能であり、それにより、測距結果の誤差を低減し、測距精度を改善する。
【0079】
可能な実装では、異なる周波数に対応する基準時点は同じであるかまたは異なり、および/または異なる周波数に対応する基準値は同じであるかまたは異なる。
【0080】
可能な実装では、第1のデバイスおよび/または第2のデバイスが複数のアンテナを使用するとき、同じ周波数の異なるアンテナ組合せによって使用される基準時点は同じであるかまたは異なり、および/または同じ周波数の異なるアンテナ組合せによって使用される基準値は同じであるかまたは異なる。
【0081】
異なるアンテナ組合せは、アンテナ組合せ1(第1のデバイスの送信アンテナ1および第2のデバイスの受信アンテナ2)、アンテナ組合せ2(第1のデバイスの受信アンテナ1および第2のデバイスの送信アンテナ2)、などを含むが、これらに限定されない。これは、本出願の実施形態では限定されない。
【0082】
可能な実装では、第2の測定フレーム内に含まれた単一周波数正弦波信号は、少なくとも2つのシンボルを含み、少なくとも2つのシンボルの各々は、第2のコンスタレーション図を使用することによって第2のシーケンスに基づく変調を通して取得され、第2のシーケンスは、Mビットを含むシーケンスであり、Mの値は、第2のコンスタレーション図の変調スキームに対応する。
【0083】
本出願のこの実施形態では、第2の測定フレームを取得する、可能な特定の実装が提供される。具体的には、第2の測定フレーム内に含まれた単一周波数正弦波信号は、少なくとも2つのシンボルを含み、少なくとも2つのシンボルの各々は、第2のコンスタレーション図を使用することによって第2のシーケンスに基づく変調を通して取得される。第2のシーケンスは、Mビットを含むシーケンスであり、Mの値は、第2のコンスタレーション図の変調スキームに対応する。たとえば、2位相偏移変調BPSK変調スキームに対応するMの値は1であり、4位相偏移変調QPSK変調スキームに対応するMの値は2であり、8位相偏移変調8PSK変調スキームに対応するMの値は3である。本出願のこの実施形態では、変調スキーム切替えによって引き起こされる追加の実装複雑さおよび追加の時間オーバーヘッドを回避して、第2の測定フレーム内の測定のために使用される信号の時間長、たとえば、単一周波数正弦波信号の長さ、を短縮または延長するために、同じ変調スキームが第2の測定フレーム内の単一周波数正弦波信号および別の信号に対して使用される。測定フレームの長さは短縮され、したがって、単一周波数正弦波信号が第1のデバイスおよび第2のデバイスの間で送信される間隔、および測距のための総測定時間が短縮されることが可能である。クロックの非理想性に鑑みて、第1のデバイスおよび第2のデバイスの間のクロック周波数オフセットによって引き起こされる測距結果誤差は、単一周波数正弦波信号が第1のデバイスおよび第2のデバイスの間で送信される間隔に関係する。同じ周波数オフセットの場合、より大きい間隔はより大きい誤差を示す。単一周波数正弦波信号が第1のデバイスおよび第2のデバイスの間で送信される間隔は短縮され、したがって、測距結果に対する第1のデバイスおよび第2のデバイスの間のクロック周波数オフセットの影響が抑えられることが可能である。第1のデバイスおよび第2のデバイスの間に相対的移動が存在する場合、測距のための総測定時間を短縮することは、測定中の第1のデバイスおよび第2のデバイスの間の相対的ロケーションの変更量を低減して、より正確な測距結果を取得し、測距精度を改善することができる。加えて、第1のデバイスおよび第2のデバイスに対して、クロックの非理想性により、デバイスクロック周波数は時間に伴ってドリフトする。より長い測定時間はより深刻なドリフトを示す。測距のための総測定時間を短縮することは、測定中のデバイスクロック周波数ドリフトの範囲を低減し、測距結果に対するクロックドリフトの影響を抑え、測距精度を改善することができる。第2の測定フレーム内の測定のために使用される信号の時間長を延長することは、第1の測定フレームに基づいて第2のデバイスによって第2の測定結果を取得する精度を改善することができ、それにより、測距精度を改善する。
【0084】
可能な実装では、第3のシンボルは、第2のコンスタレーション図を使用することによって第2のシーケンスに基づく変調を通して取得される。
【0085】
第3のシンボルは、単一周波数正弦波信号の前にそれに隣接して位置し、第2の測定フレーム内にあるシンボル、および/または単一周波数正弦波信号の後に位置し、第2の測定フレーム内にある第1のシンボルを含む。
【0086】
本出願のこの実施形態では、第2の測定フレームを取得する、可能な特定の実装が提供される。具体的には、第2の測定フレーム内の単一周波数正弦波信号内に含まれた少なくとも2つのシンボルのように、第2の測定フレーム内に含まれた第3のシンボルは、第2のコンスタレーション図を使用することによって第2のシーケンスに基づく変調を通して取得される。第3のシンボルは、単一周波数正弦波信号の前にそれに隣接して位置し、第2の測定フレーム内にあるシンボル、および/または単一周波数正弦波信号の後に位置し、第2の測定フレーム内にある第1のシンボルを含む。本出願のこの実施形態によれば、単一周波数正弦波信号および単一周波数正弦波信号の境界の両側の上の隣接するシンボルは、同じマッピングシーケンスを有し、同じコンスタレーション図を使用し、したがって、測定フレームが境界において突然変更されることが防止されることが可能であり、それにより、境界によって引き起こされる信号歪みを抑え、測定フレームの測定結果の精度を改善し、測距精度を改善する。
【0087】
可能な実装では、第2の測定フレーム内に含まれた単一周波数正弦波信号は、少なくとも2つのシンボルを含み、少なくとも2つのシンボルの各々は、第2のビットに基づくガウス型周波数偏移変調GFSK変調を通して取得される。
【0088】
第4のシンボルは、第2のビットに基づくGFSK変調を通して取得される。
【0089】
第4のシンボルは、単一周波数正弦波信号の前にそれに隣接して位置し、第2の測定フレーム内にあるシンボル、および/または単一周波数正弦波信号の後に位置し、第2の測定フレーム内にある第1のシンボルを含む。
【0090】
本出願のこの実施形態では、第2の測定フレームを取得する、可能な特定の実装が提供される。具体的には、第2の測定フレーム内に含まれた単一周波数正弦波信号は、少なくとも2つのシンボルを含み、少なくとも2つのシンボルの各々は、第2のビットに基づくガウス型周波数偏移変調GFSK変調を通して取得される。現在の測定フレーム用に依然として使用されている従来技術における「プリアンブルシーケンス+同期シーケンス+データ+単一周波数正弦波」のフレーム構造設計と比較して、本出願のこの実施形態で取得される第2の測定フレームは、測定結果データまたはサービスデータを含まず、したがって、単一周波数正弦波信号が第1のデバイスおよび第2のデバイスの間で送信される間隔が短縮されることが可能であるか、または測定のために使用される単一周波数正弦波の長さが延長されることが可能であり、それにより、第1のデバイスクロックおよび第2のデバイスクロックの間のタイミング差および周波数差によって引き起こされる、測定フレームの測定結果誤差を低減する。このようにして、測距結果の誤差が低減され、測距精度が改善される。第2の測定フレーム内の単一周波数正弦波信号内に含まれた少なくとも2つのシンボルのように、第2の測定フレーム内に含まれた第4のシンボルも、第2のビットに基づくガウス型周波数偏移変調GFSK変調を通して取得される。第4のシンボルは、単一周波数正弦波信号の前にそれに隣接して位置し、第2の測定フレーム内にあるシンボル、および/または単一周波数正弦波信号の後に位置し、第2の測定フレーム内にある第1のシンボルを含む。本出願のこの実施形態によれば、単一周波数正弦波信号および単一周波数正弦波信号の境界の両側の上の隣接するシンボルは、同じマッピングビットを有し、同じ変調スキームを使用し、したがって、測定フレームが境界において突然変更されることが防止されることが可能であり、それにより、境界によって引き起こされる信号歪みを抑え、測定フレームの測定結果の精度を改善し、測距精度を改善する。
【0091】
可能な実装では、本方法は、
【0092】
第2のデバイスが測距結果を送出するステップ
をさらに含み、ここで、測距結果は、第1のデバイスおよび第2のデバイスの間の距離に関する情報を含む。
【0093】
本出願のこの実施形態では、第2の時点を決定する、可能な特定の実装が提供される。具体的には、
受信された第1の測定結果に基づく測距計算を実施して、測距結果を取得した後、第2のデバイスは、測距結果を第4のデバイスに送出し得る。第4のデバイスは、第1のデバイスであってよく、受信された第2の測定フレームを測定して第1の測定結果を取得し、第1の測定結果を第2のデバイスに送出するように構成される。代替として、第4のデバイスは、何の測距計算能力も有さない別のデバイスであってよい。測距結果は、第1のデバイスおよび第2のデバイスの間の距離に関する情報を含む。
【0094】
第3の態様によれば、本出願の実施形態は、通信装置を提供する。通信装置は、第1の態様または第2の態様のうちのいずれか1つによる方法を実施するように構成されたモジュールまたはユニットを含む。
【0095】
可能な実装では、本通信装置は、
第1の周波数上で第1の測定フレームを第2のデバイスに送出し、第1の周波数上で第2のデバイスによって送出された第2の測定フレームを受信するように構成された、トランシーバユニットを含み、ここで、
トランシーバユニットは、第2の周波数上で第3の測定フレームを第2のデバイスに送出し、第2の周波数上で第2のデバイスによって送出された第4の測定フレームを受信するようにさらに構成され、ここで、第2の周波数は第1の周波数とは異なり、
第2の測定フレームに基づいて第1の測定結果を取得するように構成された、処理ユニットをさらに含み、ここで、
処理ユニットは、第4の測定フレームに基づいて第3の測定結果を取得するようにさらに構成され、
トランシーバユニットは、第1の測定結果および第3の測定結果を第3のデバイスに送出するようにさらに構成され、ここで、第1の測定結果および第3の測定結果は、測距のために使用される。
【0096】
可能な実装では、第1の周波数および第2の周波数は使用時間順に隣接する周波数であり、第1の周波数は第1の周波数セットに属し、第2の周波数は第2の周波数セットに属し、第1の周波数セットは第1の周波数および第2の周波数セットを含む。
【0097】
可能な実装では、処理ユニットは、第1のランダムシードに基づいて疑似ランダム方式で第1の周波数セット内の第1の周波数を決定するようにさらに構成される。
【0098】
処理ユニットは、第2のランダムシードに基づいて疑似ランダム方式で第2の周波数セット内の第2の周波数を決定するようにさらに構成される。
【0099】
可能な実装では、処理ユニットは、第1のランダムシードおよび/または第2のランダムシードを生成し、トランシーバユニットを介して、送出するようにさらに構成されるか、または
トランシーバユニットは、第1のランダムシードおよび/または第2のランダムシードを受信するようにさらに構成される。
【0100】
可能な実装では、第1の測定結果は、第1の時点における第2の測定フレーム内に含まれた単一周波数正弦波信号の位相情報または同位相成分および直交成分IQ情報、または単一周波数正弦波モデルに従って第2の測定フレーム内に含まれた単一周波数正弦波信号を拡張することによって取得された信号の、第1の時点における、位相情報またはIQ情報を含む。
【0101】
可能な実装では、処理ユニットは、第1のタイミングオフセットを決定するようにさらに構成され、ここで、第1のタイミングオフセットは、第2の測定フレームに対する通信装置のタイミングオフセットを表す。
【0102】
処理ユニットは、第1のタイミングオフセットに基づいて第1の時点を決定するようにさらに構成される。
【0103】
可能な実装では、第1の時点は、T1=t0+t1/2を満たし、ここで、t0は、基準時点を表し、t1は、第1のタイミングオフセットを表し、T1は、第1の時点を表す。
【0104】
可能な実装では、処理ユニットは、第2の測定フレーム内の信号を測定することによって、第1のタイミングオフセットを決定するように具体的に構成される。
【0105】
可能な実装では、トランシーバユニットは、第1のメッセージを受信するように、および/または第1のメッセージを送出するようにさらに構成され、ここで、第1のメッセージは基準時点を示す、または
基準時点は、事前構成された、または事前定義された時点である。
【0106】
可能な実装では、トランシーバユニットは、第2のメッセージを受信するように、および/または第2のメッセージを送出するようにさらに構成され、ここで、第2のメッセージは基準値を示す、または基準値は、事前構成された、または事前定義された値である。
【0107】
処理ユニットは、基準値および第1の周波数オフセットに基づいて基準時点を決定するようにさらに構成され、ここで、第1の周波数オフセットは、第2の測定フレームに対する通信装置の周波数オフセットを表す。
【0108】
可能な実装では、第1の測定フレーム内に含まれた単一周波数正弦波信号は、少なくとも2つのシンボルを含み、少なくとも2つのシンボルの各々は、第1のコンスタレーション図を使用することによって第1のシーケンスに基づく変調を通して取得され、第1のシーケンスは、Nビットを含むシーケンスであり、Nの値は、第1のコンスタレーション図の変調スキームに対応する。
【0109】
可能な実装では、第1のシンボルは、第1のコンスタレーション図を使用することによって第1のシーケンスに基づく変調を通して取得される。
【0110】
第1のシンボルは、単一周波数正弦波信号の前にそれに隣接して位置し、第1の測定フレーム内にあるシンボル、および/または単一周波数正弦波信号の後に位置し、第1の測定フレーム内にある第1のシンボルを含む。
【0111】
可能な実装では、第1の測定フレーム内に含まれた単一周波数正弦波信号は、少なくとも2つのシンボルを含み、少なくとも2つのシンボルの各々は、第1のビットに基づくガウス型周波数偏移変調GFSK変調を通して取得される。
【0112】
第2のシンボルは、第1のビットに基づくGFSK変調を通して取得される。
【0113】
第2のシンボルは、単一周波数正弦波信号の前にそれに隣接して位置し、第1の測定フレーム内にあるシンボル、および/または単一周波数正弦波信号の後に位置し、第1の測定フレーム内にある第1のシンボルを含む。
【0114】
可能な実装では、トランシーバユニットは、測距結果を受信するようにさらに構成され、ここで、測距結果は、通信装置および第2のデバイスの間の距離に関する情報を含む。
【0115】
第3の態様またはいずれかの可能な実装によってもたらされる技術的効果に関しては、第1の態様に対応する技術的効果または対応する実装の説明を参照されたい。
【0116】
別の可能な実装では、本通信装置は、
第1の周波数上で第1のデバイスによって送出された第1の測定フレームを受信し、第1の周波数上で第2の測定フレームを第1のデバイスに送出するように構成された、トランシーバユニットを含み、ここで、
トランシーバユニットは、第2の周波数上で第1のデバイスによって送出された第3の測定フレームを受信し、第2の周波数上で第4の測定フレームを第1のデバイスに送出するようにさらに構成され、ここで、第2の周波数は第1の周波数とは異なり、
第1の測定フレームに基づいて第2の測定結果を取得するように構成された、処理ユニットをさらに含み、ここで、
処理ユニットは、第3の測定フレームに基づいて第4の測定結果を取得するようにさらに構成される
を含み、
トランシーバユニットは、第4のデバイスから第1の測定結果および第3の測定結果を受信するようにさらに構成され、ここで、第1の測定結果は、第2の測定フレーム上の第1のデバイスの測定結果であり、第3の測定結果は、第4の測定フレーム上の第1のデバイスの測定結果であり、
処理ユニットは、第1の測定結果、第2の測定結果、第3の測定結果、および第4の測定結果に基づいて、第1のデバイスおよび通信装置の間の距離を決定するようにさらに構成される。
【0117】
可能な実装では、第1の周波数および第2の周波数は使用時間順に隣接する周波数であり、第1の周波数は第1の周波数セットに属し、第2の周波数は第2の周波数セットに属し、第1の周波数セットは第1の周波数および第2の周波数セットを含む。
【0118】
可能な実装では、処理ユニットは、第1のランダムシードに基づいて疑似ランダム方式で第1の周波数セット内の第1の周波数を決定するようにさらに構成される。
【0119】
処理ユニットは、第2のランダムシードに基づいて疑似ランダム方式で第2の周波数セット内の第2の周波数を決定するようにさらに構成される。
【0120】
可能な実装では、処理ユニットは、第1のランダムシードおよび/または第2のランダムシードを生成し、トランシーバユニットを介して、送出するようにさらに構成されるか、または
トランシーバユニットは、第1のランダムシードおよび/または第2のランダムシードを受信するようにさらに構成される。
【0121】
可能な実装では、処理ユニットは、第1の測定フレームに基づいて第2の測定結果を取得するようにさらに構成され、ここで、第2の測定結果は、第2の時点における第1の測定フレーム内に含まれた単一周波数正弦波信号の位相情報または同位相成分および直交成分IQ情報、または単一周波数正弦波モデルに従って第1の測定フレーム内に含まれた単一周波数正弦波信号を拡張することによって取得された信号の、第2の時点における、位相情報またはIQ情報を含み、第2の測定結果は、測距のために使用される。
【0122】
可能な実装では、処理ユニットは、第2のタイミングオフセットを決定するようにさらに構成され、ここで、第2のタイミングオフセットは、第1の測定フレームに対する通信装置のタイミングオフセットを表す。
【0123】
処理ユニットは、第2のタイミングオフセットに基づいて第2の時点を決定するようにさらに構成される。
【0124】
可能な実装では、第2の時点は、T2=t0+t2/2を満たし、ここで、t0は、基準時点を表し、t2は、第2のタイミングオフセットを表し、T2は、第2の時点を表す。
【0125】
可能な実装では、処理ユニットは、第1の測定フレーム内の信号を測定することによって、第2のタイミングオフセットを決定するように具体的に構成される。
【0126】
可能な実装では、トランシーバユニットは、第1のメッセージを送出するように、および/または第1のメッセージを受信するようにさらに構成され、ここで、第1のメッセージは基準時点を示す、または
基準時点は、事前構成された、または事前定義された時点である。
【0127】
可能な実装では、トランシーバユニットは、第2のメッセージを送出するように、および/または第2のメッセージを受信するようにさらに構成され、ここで、第2のメッセージは基準値を示す、または基準値は、事前構成された、または事前定義された値である。
【0128】
処理ユニットは、基準値および第2の周波数オフセットに基づいて基準時点を決定するようにさらに構成され、ここで、第2の周波数オフセットは、第1の測定フレームに対する通信装置の周波数オフセットを表す。
【0129】
可能な実装では、第2の測定フレーム内に含まれた単一周波数正弦波信号は、少なくとも2つのシンボルを含み、少なくとも2つのシンボルの各々は、第2のコンスタレーション図を使用することによって第2のシーケンスに基づく変調を通して取得され、第2のシーケンスは、Mビットを含むシーケンスであり、Mの値は、第2のコンスタレーション図の変調スキームに対応する。
【0130】
可能な実装では、第3のシンボルは、第2のコンスタレーション図を使用することによって第2のシーケンスに基づく変調を通して取得される。
【0131】
第3のシンボルは、単一周波数正弦波信号の前にそれに隣接して位置し、第2の測定フレーム内にあるシンボル、および/または単一周波数正弦波信号の後に位置し、第2の測定フレーム内にある第1のシンボルを含む。
【0132】
可能な実装では、第2の測定フレーム内に含まれた単一周波数正弦波信号は、少なくとも2つのシンボルを含み、少なくとも2つのシンボルの各々は、第2のビットに基づくガウス型周波数偏移変調GFSK変調を通して取得される。
【0133】
第4のシンボルは、第2のビットに基づくGFSK変調を通して取得される。
【0134】
第4のシンボルは、単一周波数正弦波信号の前にそれに隣接して位置し、第2の測定フレーム内にあるシンボル、および/または単一周波数正弦波信号の後に位置し、第2の測定フレーム内にある第1のシンボルを含む。
【0135】
可能な実装では、トランシーバユニットは、測距結果を送出するようにさらに構成され、ここで、測距結果は、第1のデバイスおよび第2のデバイスの間の距離に関する情報を含む。
【0136】
第3の態様またはいずれかの可能な実装によってもたらされる技術的効果については、第2の態様に対応する技術的効果または対応する実装の説明を参照されたい。
【0137】
第4の態様によれば、本出願の実施形態は、プロセッサを含む、通信装置を提供する。プロセッサは、メモリに結合され、メモリ内の命令を実行して、第1の態様または第2の態様、および第1の態様または第2の態様のいずれかの可能な実装に従って本方法を実装するように構成され得る。任意選択で、通信装置は、メモリをさらに含む。任意選択で、通信装置は、通信インターフェースをさらに含み、プロセッサは通信インターフェースに結合される。
【0138】
第5の態様によれば、本出願の実施形態は、論理回路および通信インターフェースを含む、通信装置を提供する。通信インターフェースは、情報を受信するようにまたは情報を送出するように構成される。論理回路は、通信インターフェースを介して情報を受信してまたは情報を送出し、したがって、通信装置は方法第1の態様または第2の態様、および第1の態様または第2の態様のいずれかの可能な実装を実施するように構成される。
【0139】
第6の態様によれば、本出願の実施形態は、コンピュータ可読記憶媒体を提供する。コンピュータ可読記憶媒体は、コンピュータプログラム(コードまたは命令と呼ばれることもある)を記憶するように構成される。コンピュータプログラムがコンピュータ上で実行されるとき、方法第1の態様または第2の態様および第1の態様または第2の態様のいずれかの可能な実装が実装される。
【0140】
第7の態様によれば、本出願の実施形態は、コンピュータプログラム製品を提供する。コンピュータプログラム製品は、コンピュータプログラム(コードまたは命令と呼ばれることもある)を含む。コンピュータプログラムが実行されるとき、コンピュータは、方法第1の態様または第2の態様および第1の態様または第2の態様のいずれかの可能な実装を実施することが可能にされる。
【0141】
第8の態様によれば、本出願の実施形態は、チップを提供する。チップはプロセッサを含み、プロセッサは、命令を実行するように構成され、プロセッサが命令を実行するとき、チップは、方法第1の態様または第2の態様および第1の態様または第2の態様のいずれかの可能な実装を実施することが可能にされる。任意選択で、チップは、通信インターフェースをさらに含み、通信インターフェースは、信号を受信するようにまたは信号を送出するように構成される。
【0142】
第9の態様によれば、本出願の実施形態は、ビークルエンドデバイス(vehicle-end-device)を提供する。ビークルエンドデバイスは、第3の態様の通信装置、第4の態様の通信装置、第5の態様の通信装置、または第8の態様のチップのうちの少なくとも1つを含む。
【0143】
第10の態様によれば、本出願の実施形態は、システムを提供する。本システムは、ビークルエンドデバイス、および第3の態様の通信装置、第4の態様の通信装置、第5の態様の通信装置、または第8の態様のチップのうちの少なくとも1つを含む。
【0144】
加えて、第1の態様による方法およびいずれかの可能な実装、または第2の態様による方法またはいずれかの可能な実装を実施する処理において、前述の方法における情報を送出するおよび/または情報を受信する処理は、プロセッサによって情報を出力する処理、および/またはプロセッサによって入力情報を受信する処理と理解され得る。情報を出力するとき、プロセッサは、情報をトランシーバ(または通信インターフェースもしくは送出するモジュール)に出力し得、したがって、トランシーバは情報を送信する。プロセッサによって情報が出力された後、情報がトランシーバに到着する前に、情報に対して他の処理が実施される必要がさらにあり得る。同様に、プロセッサが入力情報を受信するとき、トランシーバ(または通信インターフェースもしくは送出するモジュール)は情報を受信し、情報をプロセッサに入力する。さらに、トランシーバが情報を受信した後、情報がプロセッサに入力される前に、情報に対して他の処理が実施される必要があり得る。
【0145】
前述の原理に基づいて、たとえば、前述の方法において情報を送出することは、プロセッサによって情報を出力することと理解され得る。別の例では、受信情報は、プロセッサによって入力情報を受信することと理解され得る。
【0146】
任意選択で、プロセッサに関する、送信、送出すること、および受信することなどの動作は、別段に規定がない限り、または動作が関連する説明における動作の実際の機能または内部論理に矛盾しないことを条件に、より一般的に、プロセッサの出力、受信すること、および入力などの動作と理解され得る。
【0147】
任意選択で、第1の態様による方法およびいずれかの可能な実装、または第2の態様による方法およびいずれかの可能な実装を実施する処理において、プロセッサは、これらの方法を実施するように特に構成されたプロセッサであってよく、またはメモリ内のコンピュータ命令を実行することによってこれらの方法を実行するプロセッサ、たとえば、汎用プロセッサであってよい。メモリは、非一時的(non-transitory)メモリ、たとえば、読取り専用メモリ(read-only-memory,ROM)であってよい。メモリおよびプロセッサは、同じチップ上に統合されてよく、または異なるチップ上に別個に配設されてよい。メモリのタイプ、およびメモリおよびプロセッサを配設する方式は、本出願の実施形態では限定されない。
【0148】
可能な実装では、少なくとも1つのメモリは、装置の外部に配置される。
【0149】
別の可能な実装では、少なくとも1つのメモリは、装置の内部に配置される。
【0150】
さらに別の可能な実装では、少なくとも1つのメモリ内のいくつかのメモリは、装置の内部に配置されてよく、他のメモリは装置の外部に配置されてよい。
【0151】
本出願において、プロセッサおよびメモリは、代替として、1つの構成要素に統合されてよい。言い換えれば、プロセッサおよびメモリは、代替として、一緒に統合されてよい。
【0152】
本出願の実施形態では、第1の周波数の共同測定結果および第2の周波数の共同測定結果は、デバイスの周波数切替えによって引き起こされるランダムな初期位相による影響を受けず、コヒーレントに組み合わされ得、したがって、測距結果が計算されるとき、単一周波数の測定フレームの帯域幅よりも大きい帯域幅が測距結果を計算するために使用されることが可能であり、より正確な測距結果が取得されることが可能であり、測距精度が改善される。
【図面の簡単な説明】
【0153】
本発明の実施形態の技術的解決策についてより明確に説明するために、以下では、実施形態について説明するために添付の図面について手短に説明する。以下の説明における添付の図面が本出願のいくつかの実施形態を示すものにすぎないことは明らかであり、当業者は、創造的な努力なしにこれらの添付の図面から他の図面を導き得る。
【0154】
【
図1】本出願の実施形態による双方向測定(bilateral measurement)の図である。
【
図2】本出願の実施形態による通信システムのアーキテクチャの図である。
【
図3】本出願の実施形態による測距方法の概略フローチャートである。
【
図4】本出願の実施形態による別の測距方法の概略フローチャートである。
【
図5】本出願の実施形態による、さらに別の測距方法の概略フローチャートである。
【
図6】本出願の実施形態による周波数ホッピングアルゴリズムの概略フローチャートである。
【
図7】本出願の実施形態による双方向測定の図である。
【
図8】本出願の実施形態による通信装置の構造の図である。
【
図9】本出願の実施形態による通信装置の構造の図である。
【
図10】本出願の実施形態によるチップの構造の図である。
【発明を実施するための形態】
【0155】
本出願の目的、技術的解決策、および利点を明らかにするために、以下は、本出願の実施形態における添付の図面を参照しながら本出願の実施形態について説明する。
【0156】
本出願の明細書、請求項、および添付の図面における「第1の」、「第2の」などの用語は、異なる物体を区別するために使用されるが、特定の順番について説明するために使用されない。加えて、「含む」および「有する」などの用語、およびこれらのあらゆる他の変形は、非排他的な包含をカバーすることが意図されている。たとえば、一連のステップまたはユニットを含む、処理、方法、システム、製品、またはデバイスは、列挙されたステップまたはユニットに限定されず、代わりに、任意選択で、列挙されていないステップまたはユニットをさらに含むか、または任意選択で、これらの処理、方法、製品、またはデバイスに固有の他のステップまたはユニットをさらに含む。
【0157】
本明細書で述べられる「実施形態」は、実施形態と組み合わせて説明される特定の特徴、構造、または特性が本出願の少なくとも1つの実施形態の中に含まれ得ることを意味する。本明細書における様々なロケーションに示された句は、必ずしも同じ実施形態を指すとは限らず、独立した実施形態、または別の実施形態から排他的なオプションの実施形態ではない。本出願の実施形態では、別段に明記されていない限り、または論理的な矛盾が存在しない限り、実施形態における条件および/または説明は、一貫しており、相互参照されることがあり、異なる実施形態における技術的特徴は、それらの内部論理関係に基づいて組み合わされて、新しい実施形態を形成することを当業者は明示的および暗示的に理解し得る。
【0158】
本明細書において、「少なくとも1つの(品目)」は1つまたは複数を意味し、「複数の」は2つ以上を意味し、「少なくとも2つの(品目)」は、2つ、3つ、またはそれ以上を意味し、「および/または」は、関連する物体間の関連関係を説明するために使用され、3つの関係が存在し得ることを示すことを理解されたい。たとえば、「Aおよび/またはB」は、Aのみが存在すること、Bのみが存在すること、およびAおよびBの両方が存在することを示すことがあり、ここで、AおよびBは単数または複数であってよい。「/」という文字は、一般に、関連する物体間の「または」関係を示す。「以下の品目(片)のうちの少なくとも1つ」またはその同様の表現は、単数の品目(片)または複数の品目(片)の任意の組合せを含めて、これらの品目の任意の組合せを意味する。たとえば、a、b、またはcのうちの少なくとも1つは、a、b、c、aおよびb、aおよびc、bおよびc、またはa、b、およびcを示すことがあり、ここで、a、b、およびcは、単数または複数であってよい。
【0159】
本出願は、測距方法を提供する。本出願の解決策をより明確に説明するために、以下は、まず測距に関するいくつかの知識について説明する。
【0160】
周波数は、送信信号の中心周波数である。周波数ホッピング機能を有するデバイスは、2つの異なる信号送信処理において同じ周波数または異なる周波数を使用し得る。周波数は、絶対周波数方式で示されてもよいし、絶対周波数を表す数であってもよい。
【0161】
通信デバイスが測距信号を送信して測距を実装する方式は、測距/測位問題を解決するための重要な手段である。測距精度は、コヒーレントに組み合わされることが可能な測距信号によってカバーされる帯域幅に密に関係する。測距信号によってカバーされるより広い帯域幅は、より高い測距精度を示す。
【0162】
測距が周波数ホッピング方式で実施されるとき、単一の送信によって占有される帯域幅は小さい。しかしながら、単一の送信のみが測距のために使用される場合、測距精度は要件を満たすことができない。測距信号によってカバーされる帯域幅は、周波数ホッピング通信方式で拡張され得る。しかしながら、各時間周波数ホッピングは実施され、デバイスクロックはランダム位相を生成する。結果として、異なる周波数上でデバイスによって受信される測距信号は、直接コヒーレントに組み合わされることができない。
【0163】
周波数ホッピングによって引き起こされる前述のランダム位相問題を解決するために、デバイスクロックのものであり、周波数ホッピングによって引き起こされるランダム位相は、双方向測定を通して排除され得、したがって、異なる周波数に対する測距信号はコヒーレントに組み合わされて、より高い測距精度を取得することができる。
【0164】
特定の双方向測定処理に関しては、
図1を参照されたい。
図1は、本出願の実施形態による可能な双方向測定の図である。
【0165】
図1に示されるように、双方向測定は、第1のデバイスが各周波数ホッピング周波数上で第1の測定フレームを送信し、ここで、第1の測定フレームは、単一周波数正弦波信号を含み、第2のデバイスが、第1の測定フレームを受信し、第2の時点における第1の測定フレーム内の単一周波数正弦波信号の同位相成分および直交成分(in-phase and quadrature phase,IQ)値(または振幅値もしくは位相情報)、または単一周波数正弦波モデルに従って第1の測定フレーム内の単一周波数正弦波信号を拡張することによって取得された信号の、第2の時点における、IQ値(または振幅値もしくは位相情報)を測定し、実際の処理において、IQ値は、代替として、アルゴリズム、たとえば、パラメータ推定値、を使用することによって計算を通して取得され得、単一周波数正弦波信号は拡張されず、次いで、第2のデバイスが第2の測定フレームを送出し、ここで、第2の測定フレームは、単一周波数正弦波信号を含み、第1のデバイスが第2の測定フレームを受信し、第1の時点における第2の測定フレーム内の単一周波数正弦波信号のIQ値(または振幅および位相情報)、または単一周波数正弦波モデルに従って第2の測定フレーム内の単一周波数正弦波信号を拡張することによって取得された信号の、第1の時点における、IQ値(または振幅および位相情報)を測定し、実際の処理において、IQ値は、代替として、アルゴリズム、たとえば、パラメータ推定値、を使用することによって計算を通して取得され得、単一周波数正弦波信号は拡張されない、ことを意味する。デバイス(第1のデバイス、第2のデバイス、または別のデバイス)が2つの測定値を(たとえば、ワイヤードおよび/またはワイヤレス通信方式で)取得した後、2つの測定値は、周波数ホッピング周波数の基準値を取得するために組み合わされる(たとえば、単に乗算される)。複数の周波数ホッピング周波数の基準値は、第1のデバイスおよび第2のデバイスの間の距離に関する情報を取得するための測距のためにコヒーレントに組み合わされ得る。
【0166】
しかしながら、実際の測定において、異なるデバイスのクロック間にタイミング差および周波数差が存在するため、これらの差は測距誤差を引き起こす。加えて、実際の測定において、デバイス間に相対的移動が通常存在し、測定中のデバイス間の相対的ロケーションの変更も測距誤差を引き起こす。
【0167】
前述の測距方法における、測距誤差が大きく、測距精度が改善される必要があるという技術的な問題に対して、本出願の実施形態は、測距のために使用される通信アーキテクチャを提供し、対応して、そのアーキテクチャに基づく新しい測距方法を提案する。第1の周波数の共同測定結果および第2の周波数の共同測定結果は、デバイスの周波数切替えによって引き起こされるランダムな初期位相による影響を受けず、コヒーレントに組み合わされ得、したがって、測距結果が計算されるとき、単一周波数の測定フレームの帯域幅よりも大きい帯域幅が測距結果を計算するために使用されることが可能であり、より正確な測距結果が取得されることが可能であり、測距精度が改善される。
【0168】
以下は、本出願の実施形態における添付の図面を参照して、本出願の実施形態について説明する。
【0169】
本出願において提供される方法は、様々な通信システム、たとえば、モノのインターネット(Internet of things,IoT)システム、狭帯域モノのインターネット(narrowband internet of things,NB-IoT)システム、ロングタームエボリューション(long term evolution,LTE)システム、短距離ワイヤレス通信システム、たとえば、スパークリンク(SparkLink)通信ネットワークシステム、第5世代(5th generation,5G)通信システム、および将来の通信開発において出現している、新しい通信システム(たとえば、6G)に適用され得る。
【0170】
本出願において提供される技術的解決策は、マシンタイプ通信(machine type communication,MTC)、ロングタームエボリューションマシン(long term evolution-machine,LTE-M)、デバイスツーデバイス(device-to-device,D2D)ネットワーク、マシンツーマシン(machine-to-machine,M2M)ネットワーク、モノのインターネット(internet-of-things,IoT)ネットワーク、または別のネットワークにさらに適用され得る。IoTネットワークは、たとえば、車両のインターネットを含んでよい。車両のインターネットシステムにおける通信モードは、ビークルツーエブリシング(vehicle-to-everything,V2X、ここで、Xはあらゆるモノを表し得る)と集合的に呼ばれる。たとえば、V2Xは、車両対車両(vehicle to vehicle,V2V)通信、ビークルツーインフラストラクチャ(vehicle to infrastructure,V2I)通信、ビークルツーペデストリアン(vehicle to pedestrian,V2P)通信、またはビークルツーネットワーク(vehicle to network,V2N)通信を含み得る。
【0171】
前述の様々な通信システムにおいて、通信能力を有するデバイスは、ノードと呼ばれることもあるし、通信ノードと呼ばれることもある。たとえば、ノードは、ハンドヘルド端末、車両、車載デバイス、ネットワークサイドデバイス、ユーザ機器、アクセス端末、加入者ユニット、加入者局、移動局、モバイルコンソール、リモート局、リモート端末、ワイヤレス通信デバイス、ユーザエージェント、またはユーザ装置などの独立デバイスを含んでよいし、独立デバイス内に含まれた部分(たとえば、チップまたは集積回路)であってもよい。ノードは、任意の可能なスマート端末デバイス(たとえば、モバイルフォン)、スマート輸送デバイス(たとえば、車両または無人航空機)、スマート製造デバイス、スマートホームデバイス(たとえば、大型スクリーンまたはスピーカー)などであってよい。
【0172】
本出願の実施形態におけるノードは、複数のアプリケーションシナリオ、たとえば、以下のアプリケーションシナリオ:モバイルインターネット(mobile internet,MI)、産業用制御(industrial control)、セルフドライビング(self driving)、輸送安全性(transportation safety)、モノのインターネット(internet of things,IoT)、スマートシティ(smart city)、またはスマートホーム(smart home)に適用され得る。
【0173】
いくつかのアプリケーションシナリオまたはいくつかのネットワークタイプでは、同様の通信能力を有するデバイスの名称はノードと呼ばれないことがある。これは、本出願では限定されない。
【0174】
たとえば、以下に示される
図2では、ノードは、D2D技術、M2M技術、V2X技術などを使用することによって、互いと通信し得る。
【0175】
図2は、本出願の実施形態による、可能な通信システムのアーキテクチャの図である。
【0176】
図2に示されるように、通信システムは、少なくとも1つの第1のノード(たとえば、基地局)および少なくとも1つの第2のノード(たとえば、UE)を含み得る。
【0177】
第1のノードおよび第2のノードは、次のように説明される。
【0178】
たとえば、第1のノードは、マスターデバイスであってよく、具体的には、次世代ノードB(next generation NodeB,gNB)、次世代発展型ノードB(next generation evolved NodeB,ng-eNB)、短距離ワイヤレス通信ネットワークシステムにおけるノード(たとえば、マスターノードまたはスパークリンク通信ネットワークシステムにおけるGノード)、将来の6G通信におけるアクセスネットワークデバイスなどであってよい。マスターデバイスは、ワイヤレストランシーバ機能を有する任意のデバイスであってよい。マスターデバイスは、ワイヤレスローカルエリアネットワーク(ワイヤレスフィデリティ、Wi-Fi)システムにおける、アクセスノード、ワイヤレスリレーノード、ワイヤレスバックホールノードなどであってよい。マスターデバイスは、クラウド無線アクセスネットワーク(cloud radio access network,CRAN)シナリオにおける無線コントローラであってよい。マスターデバイスは、ウェアラブルデバイス、車載デバイスなどであってよい。マスターデバイスは、スモールセル、送受信点(transmission reception point,TRP)(送信点と呼ばれることもある)などであってよい。
【0179】
たとえば、第2のノードは端末デバイスであってよく、端末デバイスは、ユーザ機器(user equipment,UE)、端末などと呼ばれることもある。端末デバイスは、ワイヤレストランシーバ機能を有するデバイスである。端末デバイスは、地上に配備され得、屋内デバイス、屋外デバイス、ハンドヘルドデバイス、ウェアラブルデバイス、または車載デバイスを含む。端末デバイスは、代替として、水上に、たとえば、船上に、配備され得る。端末デバイスは、代替として、空中に配備され得、たとえば、航空機、バルーン、または衛星の上に配備され得る。端末デバイスは、モバイルフォン(mobile phone)、タブレットコンピュータ(Pad)、ワイヤレストランシーバ機能を備えたコンピュータ、仮想現実(virtual reality,VR)端末デバイス、拡張現実(augumented reality,AR)端末デバイス、産業用制御(industrial control)におけるワイヤレス端末、セルフドライビング(self driving)におけるワイヤレス端末、遠隔医療(remote medicine)におけるワイヤレス端末、スマートグリッド(smart grid)におけるワイヤレス端末、輸送安全性(transportation safety)におけるワイヤレス端末、スマートシティ(smart city)におけるワイヤレス端末、スマートホームにおけるワイヤレス端末などであってよい。端末デバイスは、代替として、短距離ワイヤレス通信ネットワークシステムにおけるノード(たとえば、スレーブノードまたはスパークリンク通信ネットワークシステムにおけるTノード)、将来の6Gネットワークにおける端末デバイス、将来の発展型PLMNにおける端末デバイスなどであってよいことが理解され得る。
【0180】
本出願に示される端末デバイスは、車両のインターネットにおける車両(たとえば、車両全体)を含み得るだけではなく、車両のインターネットにおける車内デバイス、車載端末なども含み得ることが理解され得る。車両のインターネットに適用されるときの端末デバイスの特定の形態は、本出願では限定されない。
【0181】
図2は、1つ基地局および6つのUEの間の、および通信デバイス間の通信リンクの例を示すことを理解されたい。任意選択で、通信システムは、複数の基地局を含んでよく、各基地局のカバレージは、別の数量のUE、たとえば、より多数のまたはより少数のUE、を含んでよい。これは、本出願では限定されない。
【0182】
任意選択で、通信デバイス間の通信リンクは、ワイヤードリンク(たとえば、光ファイバー)、ワイヤレスリンク、ワイヤードリンクおよびワイヤレスリンクの組合せなどを含めて、様々なタイプの接続媒体を含んでよい。たとえば、通信リンクは、スパークリンク(SparkLink)、802.11b/g、ブルートゥース(Bluetooth)、ジグビー(Zigbee)、無線周波数識別(radio frequency identification,RFID)技術、超広帯域(ultra-wideband,UWB)技術、またはワイヤレス短距離通信システム(たとえば、車載ワイヤレス短距離通信システム)を含む、短距離接続技術であってよい。
【0183】
複数のアンテナは、前述の通信デバイス、たとえば、
図2の基地局およびUE1からUE6、の各々に対して構成され得る。複数のアンテナは、信号を送出するように構成された、少なくとも1つの送信アンテナ、信号を受信するように構成された、少なくとも1つの受信アンテナ、などを含み得る。各通信デバイスの特定の構造は、本出願の実施形態では限定されない。任意選択で、通信システムは、ネットワークコントローラまたはモビリティ管理エンティティなど、別のネットワークエンティティをさらに含んでよい。これは、本出願の実施形態では限定されない。
【0184】
図2に示される通信アーキテクチャの図は例にすぎないことが理解され得る。別の形態の通信アーキテクチャの図に関しては、関連する規格またはプロトコルを参照されたい。詳細については本明細書で再び説明されない。
【0185】
本出願において提供される測距方法は、
図2に示される通信システムに適用され得るのみならず、別の形態の通信システムにも適用され得ることが理解され得る。以下の実施形態は、
図2に示される通信システムに適用可能であり得る。詳細については以下で説明されない。
【0186】
対応して、本出願は、前述の通信システムのアーキテクチャに基づく新しい測距方法を提案する。以下は、
図3から
図8を参照しながら本出願において提供される測距方法について詳細に説明する。
【0187】
図3は、本出願の実施形態による測距方法の概略フローチャートである。本測距方法は以下のステップを含むが、それらに限定されない。
【0188】
S301:第1のデバイスは、第1の周波数上で第1の測定フレームを第2のデバイスに送出し、対応して、第2のデバイスは、第1の周波数上で第1のデバイスによって送出された第1の測定フレームを受信する。
【0189】
S302:第2のデバイスは、第1の周波数上で第2の測定フレームを第1のデバイスに送出し、対応して、第1のデバイスは、第1の周波数上で第2のデバイスによって送出された第2の測定フレームを受信する。
【0190】
S303:第1のデバイスは、第2の周波数上で第3の測定フレームを第2のデバイスに送出し、対応して、第2のデバイスは、第2の周波数上で、第1のデバイスによって送出された第3の測定フレームを受信する。
【0191】
S304:第2のデバイスは、第2の周波数上で第4の測定フレームを第1のデバイスに送出し、対応して、第1のデバイスは、第2の周波数上で、第2のデバイスによって送出された第4の測定フレームを受信する。
【0192】
ステップS301、S302、S303、およびS304を実施するシーケンスは、本出願の実施形態では限定されず、実際のシナリオにおいて反復を条件とすることが理解され得る。
【0193】
前述のステップS301からS304は、第1のデバイスおよび第2のデバイスが、測定処理において少なくとも2つの周波数上で測定フレームを交換することと理解され得る。たとえば、第1のデバイスは、第1の周波数上で第1の測定フレームを第2のデバイスに送出し、第1の周波数上で第2のデバイスによって送出された第2の測定フレームを受信し、第1のデバイスは、第2の周波数上で第3の測定フレームを第2のデバイスに送出し、第2の周波数上で、第2のデバイスによって送出された第4の測定フレームを受信する。第2の周波数は第1の周波数とは異なり、第1の測定フレームおよび第3の測定フレームは、第2の測定結果および第4の測定結果をそれぞれ取得するために第2のデバイスによって使用され、第2の測定フレームおよび第4の測定フレームは、第1の測定結果および第3の測定結果をそれぞれ取得するために第1のデバイスによって使用される。
【0194】
本出願のこの実施形態における第1のデバイス(および/または第2のデバイス)は、コンピュータ実行可能命令を実行するように構成されることが可能なプロセッサを備えたデバイスであり、端末デバイス(たとえば、車載端末)であってよく、ネットワークデバイス(たとえば、サービング基地局)などであってよいことが理解され得る。具体的には、第1のデバイス(および/または第2のデバイス)は、本出願のこの実施形態における測距方法を実施して、測距誤差を低減し、測距精度を改善するように構成された、
図2の第2のノード(たとえば、UE1からUE6の任意のデバイス)であってよく、または、
図2の第1のノードであってよい。
【0195】
可能な実施形態では、第1の周波数および第2の周波数は、以下の方式を含むが、これらに限定されない方式で決定され得る。
【0196】
第1の周波数が第1の周波数セットから取得され、次いで、第2の周波数が第2の周波数セットから取得される。
【0197】
第1の周波数セットおよび第2の周波数セットの間の差は、第1の周波数セットは第1の周波数を含み、第2の周波数セットは第1の周波数を含まないことである。第2の周波数セットは第1の周波数が第1の周波数セットから除去された後に取得される周波数セットであることが理解され得る。
【0198】
加えて、第1の周波数および第2の周波数は、使用時間順に2つの隣接する周波数であり、ここで、第1の周波数および第2の周波数が使用時間順に隣接していることは、次のように理解され得る。
【0199】
第1のデバイスおよび第2のデバイスは、まず、第1の周波数上で測定フレームを交換し、次いで、第2の周波数上で測定フレームを交換し、2つの測定フレーム交換の間の時間において第1の周波数および第2の周波数以外の周波数上で測定フレームを交換しない。本明細書における使用は、第1のデバイスおよび第2のデバイスが測定フレームを交換することを意味し、第1の周波数および第2の周波数が使用時間順に隣接することは、第1のデバイスおよび第2のデバイスが、前述の2つの測定フレーム交換の間の時間において別の周波数上で非測定フレームを交換する事例、たとえば、サービスデータ、測定結果、シグナリングなどを送信するために使用されるが、測距測定のためには使用されないフレームを交換する事例、を除外しないことを理解されたい。本明細書において、第1のデバイスおよび第2のデバイス以外のデバイスが前述の2つの測定フレーム交換の間の時間において任意の周波数上で任意のタイプのフレームを交換する事例は除外されない。
【0200】
本出願のこの実施形態によれば、第1の周波数および第2の周波数は、使用時間順に2つの隣接する周波数であり、したがって、測定中に同じ周波数が繰り返し使用されることが回避されることが可能であり、それにより、測距のための測定時間を短縮する。第1のデバイスおよび第2のデバイスの間に相対的移動が存在する場合、測距のための測定時間を短縮することは、測定中の第1のデバイスおよび第2のデバイスの間の相対的ロケーションの変更量を低減して、より正確な測距結果を取得し、測距精度を改善することができる。加えて、第1のデバイスおよび第2のデバイスに対して、クロックの非理想性により、デバイスクロック周波数は時間に伴ってドリフトする。より長い測定時間はより深刻なドリフトを示す。測距のための測定時間を短縮することは、測定中のデバイスクロック周波数ドリフトの範囲を低減し、測距結果に対するクロックドリフトの影響を抑え、測距精度を改善することができる。
【0201】
任意選択で、使用される周波数は、ランダムシードに基づいて疑似ランダム方式で対応する周波数セット内で決定され得る。
【0202】
たとえば、第1の周波数は、第1のランダムシードに基づいて疑似ランダム方式で第1の周波数セット内で決定され、第2の周波数は、第2のランダムシードに基づいて疑似ランダム方式で第2の周波数セット内で決定される。
【0203】
第1の周波数を決定するために使用される第1のランダムシードおよび第2の周波数を決定するために使用される第2のランダムシードは、同じランダムシードであってよく、または異なるランダムシードであってよい。
【0204】
本出願のこの実施形態によれば、周波数はランダムシードに基づいて疑似ランダム方式で決定され、したがって、決定される周波数はランダムであり、それにより、スペクトルが別のデバイスと共有されるときに同じ時間周波数リソースが使用されるとき、相互干渉が引き起こされる確率を低減し、測距性能を改善する。
【0205】
任意選択で、第1のデバイスは、複数の方式のうちの1つで、周波数を決定するために必要とされるランダムシードを取得し得る。
たとえば、方式1.第1のデバイスは、第1のランダムシードおよび/または第2のランダムシードを生成し、第1のランダムシードおよび/または第2のランダムシードを第2のデバイスに送出する;方式2.第1のデバイスは、第1のランダムシードおよび/または第2のランダムシードを生成し、第1のランダムシードおよび/または第2のランダムシードを別のデバイスに送出し、次いで、別のデバイスは、第1のランダムシードおよび/または第2のランダムシードを第2のデバイスに転送する;方式3.第1のデバイスは、第2のデバイスから第1のランダムシードおよび/または第2のランダムシードを受信する;方式4.第1のデバイスは、別のデバイスから第1のランダムシードおよび/または第2のランダムシードを受信する、ここで、その前に、別のデバイスの第1のランダムシードおよび/または第2のランダムシードは、第2のデバイスによって生成され、別のデバイスに送出される;方式5.別のデバイスは、第1のランダムシードおよび/または第2のランダムシードを生成し、第1のランダムシードおよび/または第2のランダムシードを第1のデバイスに送出する。
【0206】
対応して、第2のデバイスも、複数の方式のうちの1つで、周波数を決定するために必要とされるランダムシードを取得し得る。
たとえば、方式1.第2のデバイスは、第1のランダムシードおよび/または第2のランダムシードを生成し、第1のランダムシードおよび/または第2のランダムシードを第1のデバイスに送出する;方式2.第2のデバイスは、第1のランダムシードおよび/または第2のランダムシードを生成し、第1のランダムシードおよび/または第2のランダムシードを別のデバイスに送出し、次いで、別のデバイスは、第1のランダムシードおよび/または第2のランダムシードを第1のデバイスに転送する;方式3.第2のデバイスは、第1のデバイスから第1のランダムシードおよび/または第2のランダムシードを受信する;方式4.第2のデバイスは、別のデバイスから第1のランダムシードおよび/または第2のランダムシードを受信する、ここで、その前に、別のデバイスの第1のランダムシードおよび/または第2のランダムシードは、第1のデバイスによって生成され、別のデバイスに送出される;方式5.別のデバイスは、第1のランダムシードおよび/または第2のランダムシードを生成し、第1のランダムシードおよび/または第2のランダムシードを第2のデバイスに送出する。
【0207】
本出願のこの実施形態によれば、第1のデバイスおよび第2のデバイスは、第1の周波数を選択するとき、同じ第1のランダムシードを使用し、第2の周波数を選択するとき、同じ第2のランダムシードを使用する。したがって、第1のデバイスおよび第2のデバイスは、同じ第1の周波数および第2の周波数を選択して、周波数選択誤差を回避する。
【0208】
S305:第1のデバイスは、第2の測定フレームに基づいて第1の測定結果を取得する。
【0209】
S306:第1のデバイスは、第4の測定フレームに基づいて第3の測定結果を取得する。
【0210】
ステップS305はステップS306と同様であるため、以下は説明のための例としてS305を使用する。S306の実行処理に関しては、S305を参照されたい。詳細については本明細書で再び説明されない。
【0211】
第1のデバイスは、第2の測定フレームを測定して第1の測定結果を取得する。
【0212】
第1の測定結果は、第1の時点における第2の測定フレーム内に含まれた単一周波数正弦波信号の位相情報または同位相成分および直交成分IQ情報を含む、または第1の測定結果は、単一周波数正弦波モデルに従って第2の測定フレーム内に含まれた単一周波数正弦波信号を拡張することによって取得された信号の、第1の時点における、位相情報または同位相成分および直交成分IQ情報を含む。実際の処理において、IQ情報は、代替として、アルゴリズム、たとえば、パラメータ推定値、を使用することによって計算を通して取得され得、単一周波数正弦波信号は拡張されない。
【0213】
本出願のこの実施形態によれば、位相情報、または位相情報を含むIQ情報に基づく測距方法は、従来の振幅ベースの測距方法よりも高い測距精度を取得することができる。
【0214】
可能な実装では、第1の測定結果を取得するために、第1の時点が決定される必要があり、第1の時点は、以下の方式を含むが、これらに限定されない方式で決定され得る。
【0215】
第1のデバイスは、第1のタイミングオフセットを決定し、第1のタイミングオフセットに基づいて第1の時点を決定する。
【0216】
第1のタイミングオフセットは、第2の測定フレームに対する第1のデバイスのタイミングオフセットを表す。
【0217】
本出願のこの実施形態によれば、位相情報またはIQ情報に対応する時点は、測定タイミングオフセットに基づいて補正され、したがって、測距結果に対する第1のデバイスクロックおよび第2のデバイスクロックの間のタイミング差および周波数差の影響が抑えられることが可能であり、測距精度が改善されることが可能である。
【0218】
任意選択で、第1のデバイスは、第2の測定フレーム内の信号を測定することによって、第1のタイミングオフセットを決定する。
【0219】
任意選択で、第1のデバイスは、代替として、第2のデバイスによって送出された別の信号を測定することによって、第1のタイミングオフセットを決定し得、ここで、別の信号は、別の測定フレーム内の信号または別の非測定フレーム内の信号を含み得る。
【0220】
本出願のこの実施形態で決定される第1のタイミングオフセットに基づいて、タイミングオフセットは補正されることが可能であり、第1のデバイスクロックおよび第2のデバイスクロックの間のタイミング差および周波数差は低減され、測定フレームの測定結果に対する影響は低減され、それにより、測距結果の誤差を低減し、測距精度を改善する。
【0221】
たとえば、第1の時点は、T1=t0+t1/2を満たし、ここで、
t0は、基準時点を表し、t1は、第1のタイミングオフセットを表し、T1は、第1の時点を表す。
【0222】
本出願のこの実施形態では、第1の時点が決定される。対応して、第2のデバイスも、同様の方法を使用することによって、第2の時点も決定する。第1のデバイスクロックの第1の時点に対応する実時間および第2のデバイスクロックの第2の時点に対応する実時間の間の差は、主に、第1のタイミングオフセットおよび第2のタイミングオフセットの間の測定誤差に関係し、第1のデバイスクロックおよび第2のデバイスクロックの間のタイミングオフセットとは無関係である。第1の測定結果および第2の測定結果を組み合わせることによって取得される第1の周波数の共同測定結果は、第1のデバイスクロックおよび第2のデバイスクロックの間のタイミングオフセットによる影響を受けず、したがって、測距結果に対する第1のデバイスクロックおよび第2のデバイスクロックの間のタイミングオフセットの影響が抑えられ、測距精度が改善される。
【0223】
任意選択で、基準時点は、以下の方式を含むが、これらに限定されない方式で取得され得る。
【0224】
方式1:第1のデバイスは、第1のメッセージを受信し、および/または第1のメッセージを送出し、第1のメッセージによって示された情報を介して基準時点を決定する。
【0225】
方式2:第1のデバイスは、第2のメッセージを受信し、および/または第2のメッセージを送出し、第1の周波数オフセットおよび第2のメッセージによって示された基準値に基づいて基準時点を決定する。第1の周波数オフセットは、第2の測定フレームに対する第1のデバイスの周波数オフセットを表す。
【0226】
方式3:基準時点は、事前構成された、または事前定義された時点である。具体的には、基準時点は、第1のデバイスによって事前構成された時点であってよく、もしくは別のデバイスによって事前構成された時点であってよく、またはプロトコル内で指定された時点であってよい。これは、本出願の実施形態では限定されない。
【0227】
方式4:基準値は、事前構成された、または事前定義された値である。具体的には、基準値は、第1のデバイスによって事前構成された基準値であってよく、もしくは別のデバイスによって事前構成された基準値であってよく、またはプロトコル内で指定された基準値であってよい。これは、本出願の実施形態では限定されない。第1のデバイスは、第1の周波数オフセットおよび事前構成された、または事前定義された基準値に基づいて基準時点を決定する。
【0228】
対応して、第2の時点は、T2=t0+t2/2を満たし、ここで、
t0は、基準時点を表し、t2は、第2のタイミングオフセットを表し、すなわち、第1の測定フレームに対する第2のデバイスのタイミングオフセットを表し、T2は、第2の時点を表す。
【0229】
第2の時点は、第1の測定フレームに基づいて第2の測定結果を取得するために使用される。第2の測定結果は、第2の時点における第1の測定フレーム内に含まれた単一周波数正弦波信号の位相情報または同位相成分および直交成分IQ情報を含む、または第2の測定結果は、単一周波数正弦波モデルに従って第1の測定フレーム内に含まれた単一周波数正弦波信号を拡張することによって取得された信号の、第2の時点における、位相情報または同位相成分および直交成分IQ情報を含む。実際の処理において、IQ情報は、代替として、アルゴリズム、たとえば、パラメータ推定値、を使用することによって計算を通して取得され得、単一周波数正弦波信号は拡張されない。
【0230】
本出願のこの実施形態によれば、第1のデバイスおよび第2のデバイスは、同じ合意された基準値を使用し、第1のデバイスは、周波数オフセットおよび基準値に基づいて基準時点を決定して、基準時点に対する時間との周波数オフセットによって引き起こされたタイミングオフセットの変更の影響を補正する。したがって、測定時点は基準時点に基づいて決定され、したがって、測定フレームの測定結果に対する第1のデバイスクロックおよび第2のデバイスクロックの間のタイミング差および周波数差の影響が抑えられることが可能であり、それにより、測距結果の誤差を低減し、測距精度を改善する。
【0231】
可能な実装では、異なる周波数に対応する基準時点は同じであるかまたは異なり、および/または異なる周波数に対応する基準値は同じであるかまたは異なる。
【0232】
可能な実装では、第1のデバイスおよび/または第2のデバイスが複数のアンテナを介して測定フレームを交換するとき、異なるアンテナ組合せが同じ周波数上で測定フレームを交換するために使用されるとき、使用される基準時点は同じであるかまたは異なる、および/または異なるアンテナ組合せが同じ周波数上で測定フレームを交換するために使用されるとき、使用される基準値は同じであるかまたは異なる。
【0233】
たとえば、第1のデバイスは、アンテナ1を介して第2のデバイスと測定フレームを交換し、第2のデバイスは、アンテナ2を介して第1のデバイスと測定フレームを交換する。この場合、第1のデバイスのアンテナ1および第2のデバイスのアンテナ2は1つのアンテナ組合せを形成する。第1のデバイスは、送信アンテナ3を介して測定フレームを送出し、受信アンテナ4を介して測定フレームを受信する。第2のデバイスは、送信アンテナ5を介して測定フレームを送出し、受信アンテナ6を介して測定フレームを受信する。この場合、第1のデバイスの送信アンテナ3および受信アンテナ4、ならびに第2のデバイスの送信アンテナ5および受信アンテナ6は、1つのアンテナ組合せを形成する。これは、本出願の実施形態では限定されない。
【0234】
S307:第1のデバイスは、第1の測定結果および第3の測定結果を第3のデバイスに送出し、対応して、第3のデバイスは、第1のデバイスによって送出された第1の測定結果および第3の測定結果を受信する。
【0235】
第1の測定結果および第3の測定結果は、計算を通して第1のデバイスおよび第2のデバイスの間の距離に関する情報を取得するために使用され得る。
【0236】
任意選択で、第1のデバイスは測距結果を受信する。
【0237】
具体的には、第1のデバイスが測距結果を受信することは、第1のデバイスが第3のデバイスによって送出された測距結果を受信することであってよい。第3のデバイスは、第2のデバイスであってよく、受信された第1の測定結果および受信された第3の測定結果、ならびに第3のデバイスによる測定を通して取得された第2の測定結果および第4の測定結果に基づく計算を通して測距結果を取得し、測距結果を第1のデバイスに送出するように構成される。代替として、第3のデバイスは、測距計算能力を有する別のデバイスであってよく、計算を通して取得された測距結果を第1のデバイスに送出する。測距結果は、第1のデバイスおよび第2のデバイスの間の距離に関する情報を含む。
【0238】
本出願のこの実施形態における第3のデバイスは、コンピュータ実行可能命令を実行するように構成されることが可能なプロセッサを備えたデバイスであり、端末デバイス(たとえば、車載端末)であってよく、ネットワークデバイス(たとえば、サービング基地局)などであってよいことが理解され得る。具体的には、第3のデバイスは、本出願のこの実施形態における測距方法を実施して、測距誤差を低減し、測距精度を改善するように構成された、
図2の第2のノード(たとえば、UE1からUE6のうちのいずれかのデバイス)であってよく、または
図2の第1のノードであってよい。
【0239】
本出願のこの実施形態における第3のデバイスは、第2のデバイスであってよく、または別のデバイスであってよいことが理解され得る。以下は、第3のデバイスの異なる事例について説明する。
【0240】
事例1:
【0241】
第3のデバイスおよび第2のデバイスが同じデバイスであるとき、それは、第1のデバイスが、第1の周波数上で第2のデバイスによって送出された第2の測定フレームに基づいて第1の測定結果を取得し、第1の測定結果を第2のデバイス(すなわち、第3のデバイス)に送出し、第1のデバイスが、第2の周波数上で、第2のデバイスによって送出された第4の測定フレームに基づいて第3の測定結果を取得し、第3の測定結果を第2のデバイス(すなわち、第3のデバイス)に送出することに相当する。対応して、第2のデバイスは、第1のデバイスによって送出された第1の測定結果および第3の測定結果を受信し、ここで、第1の測定結果および第3の測定結果は、測距計算を実施するために第2のデバイスによって使用される。
【0242】
任意選択で、第2のデバイス(すなわち、第3のデバイス)は、受信された第1の測定結果、受信された第3の測定結果、および/または別の測定結果に基づいて、測距結果を取得する。
【0243】
測距結果は、第1のデバイスおよび第2のデバイスの間の距離に関する情報を含む。別の測定結果は、第1の周波数上で第1のデバイスによって送出された第1の測定フレームに基づいて第2のデバイスによって取得された第2の測定結果、もしくは第2の周波数上で第1のデバイスによって送出された第3の測定フレームに基づいて第2のデバイスによって取得された第4の測定結果を含んでよく、別の周波数上で第1のデバイスによって送出された測定フレームに基づいて第2のデバイスによって取得された測定結果を含んでよく、または別の周波数上で第2のデバイスによって送出された測定フレームに基づいて第1のデバイスによって取得された測定結果を含んでよい。これは、本出願の実施形態では限定されない。
【0244】
任意選択で、測距結果を取得した後、第2のデバイス(すなわち、第3のデバイス)は、測距結果を第1のデバイスに送出する。
【0245】
事例1において、第2のデバイスは、信号フレーム測定能力を有し、測距計算能力を有するデバイスであり、第2のデバイスの信号フレームを測定することによって取得された測定結果、および第1のデバイスによって送出された、受信された測定結果に基づく測距計算を実施して、第1のデバイスおよび第2のデバイスの間の距離に関する情報を取得し得ることが理解され得る。第1のデバイスは、信号フレーム測定能力を有するが、何の測距計算能力も有さないデバイスであり、信号フレームを測定して測定結果を取得し、測定結果を第2のデバイスに送出し得る。第1のデバイスは、測距計算を実施して、第1のデバイスおよび第2のデバイスの間の距離に関する情報を取得するために、第2のデバイスに依存する必要がある。
【0246】
事例2:
【0247】
第3のデバイスおよび第2のデバイスが異なるデバイスであるとき、それは、第1のデバイスが、第1の周波数上で第2のデバイスによって送出された第2の測定フレームに基づいて第1の測定結果を取得し、第1の測定結果を第3のデバイスに送出し、第1のデバイスが、第2の周波数上で、第2のデバイスによって送出された第4の測定フレームに基づいて第3の測定結果を取得し、第3の測定結果を第3のデバイスに送出することに相当する。対応して、第3のデバイスは、第1のデバイスによって送出された第1の測定結果および第3の測定結果を受信し、ここで、第1の測定結果および第3の測定結果は、測距計算を実施するために第3のデバイスによって使用される。
【0248】
任意選択で、第3のデバイスは、受信された第1の測定結果、受信された第3の測定結果、および/または別の測定結果に基づいて、測距結果を取得する。
【0249】
測距結果は、第1のデバイスおよび第2のデバイスの間の距離に関する情報を含む。別の測定結果は、第1の周波数上で第1のデバイスによって送出された第1の測定フレームに基づいて第2のデバイスによって取得された第2の測定結果、もしくは第2の周波数上で第1のデバイスによって送出された第3の測定フレームに基づいて第2のデバイスによって取得された第4の測定結果を含んでよく、別の周波数上で第1のデバイスによって送出された測定フレームに基づいて第2のデバイスによって取得された測定結果を含んでよく、または別の周波数上で第2のデバイスによって送出された測定フレームに基づいて第1のデバイスによって取得された測定結果を含んでよい。これは、本出願の実施形態では限定されない。
【0250】
任意選択で、測距結果を取得した後、第3のデバイスは、測距結果を第1のデバイスおよび/または第2のデバイスに送出する。
【0251】
事例2において、第3のデバイスは第2のデバイスとは異なり、第3のデバイスは測距計算能力を有するデバイスであることが理解され得る。第3のデバイスは、第1のデバイスおよび第2のデバイスの間の信号フレーム交換および信号フレーム測定に参加しない。第3のデバイスは、第1のデバイスによって送出された、受信された測定結果、および/または第2のデバイスによって送出された、受信された測定結果に基づいて、測距を実施して、第1のデバイスおよび第2のデバイスの間の距離に関する情報を取得し、情報を第1のデバイスおよび/または第2のデバイスに送出し得る。第1のデバイスは、信号フレーム測定能力を有するが、何の測距計算能力も有さないデバイスであり、信号フレームを測定して測定結果を取得し、測定結果を第3のデバイスに送出し得る。第1のデバイスは、測距計算を実施して、第1のデバイスおよび第2のデバイスの間の距離に関する情報を取得するために、第3のデバイスに依存する必要がある。第2のデバイスは、信号フレーム測定能力を有するが、何の測距計算能力も有さないデバイスであり、信号フレームを測定して測定結果を取得し、測定結果を第3のデバイスに送出し得る。第2のデバイスは、測距計算を実施して、第1のデバイスおよび第2のデバイスの間の距離に関する情報を取得するために、第3のデバイスに依存する必要がある。
【0252】
本出願のこの実施形態では、第1の周波数の共同測定結果は、第1の測定結果および第2の測定結果を組み合わせることによって取得され、第1の周波数の共同測定結果は、第1の周波数上の第1のデバイスおよび第2のデバイスの初期位相による影響を受けない。第2の周波数の共同測定結果は、第3の測定結果および第4の測定結果を組み合わせることによって取得され、第2の周波数の共同測定結果は、第2の周波数上の第1のデバイスおよび第2のデバイスの初期位相による影響を受けない。したがって、第1の周波数の共同測定結果および第2の周波数の共同測定結果は、デバイスの周波数切替えによって引き起こされるランダムな初期位相による影響を受けず、コヒーレントに組み合わされ得、したがって、測距結果が計算されるとき、単一周波数の測定フレームの帯域幅よりも大きい帯域幅が測距結果を計算するために使用されることが可能であり、より正確な測距結果が取得されることが可能であり、測距精度が改善される。
【0253】
加えて、本出願のこの実施形態では、測定処理(たとえば、前述のステップS301からS304)は、測定結果インタラクション処理(たとえば、前述のステップS305からS307)とは別個であり、したがって、測定時間が短縮されることが可能であり、測定中の第1のデバイスおよび第2のデバイスの間の相対的ロケーションの変更量が低減されて、より正確な測距結果を取得し、測距精度を改善し、測距のために使用される複数の異なる通信アーキテクチャをより柔軟にサポートすることが可能である。
【0254】
可能な実施形態では、測定インタラクション処理において第1のデバイスおよび第2のデバイスによって受信され、送出される測定フレーム(第1の測定フレーム、第2の測定フレーム、第3の測定フレーム、および第4の測定フレームなど)は、以下の方式を含むが、これらに限定されない方式で実装され得る(説明を簡単にするために、以下は、説明のための例として第1の測定フレームを使用する)。
【0255】
方式1:第1の測定フレーム内に含まれた単一周波数正弦波信号は、少なくとも2つのシンボルを含み、少なくとも2つのシンボルの各々は、第1のコンスタレーション図を使用することによって第1のシーケンスに基づく変調を通して取得される。
【0256】
第1のシーケンスは、Nビットを含むシーケンスであり、Nの値は、第1のコンスタレーション図の変調スキームに対応する。
【0257】
たとえば、2位相偏移変調(binary phase shift keying,BPSK)変調スキームに対応するNの値は1であり、4位相偏移変調(quadrature phase shift keying,QPSK)変調スキームに対応するNの値は2であり、8位相偏移変調(8 phase shift keying,8PSK)変調スキームに対応するNの値は3である。
【0258】
任意選択で、第1の測定フレーム内の単一周波数正弦波信号内に含まれた少なくとも2つのシンボルのように、第1の測定フレーム内に含まれた第1のシンボルは、第1のコンスタレーション図を使用することによって第1のシーケンスに基づく変調を通して取得される。
【0259】
第1のシンボルは、単一周波数正弦波信号の前にそれに隣接して位置し、第1の測定フレーム内にあるシンボル、および/または単一周波数正弦波信号の後に位置し、第1の測定フレーム内にある第1のシンボルを含む。
【0260】
方式2: 第1の測定フレーム内に含まれた単一周波数正弦波信号は、少なくとも2つのシンボルを含み、少なくとも2つのシンボルの各々は、第1のビットに基づくガウス型周波数偏移変調GFSK変調を通して取得される。
【0261】
加えて、第1の測定フレーム内の単一周波数正弦波信号内に含まれた少なくとも2つのシンボルのように、第1の測定フレーム内に含まれた第2のシンボルも、第1のビットに基づくガウス型周波数偏移変調GFSK変調を通して取得される。
【0262】
第2のシンボルは、単一周波数正弦波信号の前にそれに隣接して位置し、第1の測定フレーム内にあるシンボル、および/または単一周波数正弦波信号の後に位置し、第1の測定フレーム内にある第1のシンボルを含む。
【0263】
本出願のこの実施形態では、変調スキーム切替えによって引き起こされる追加の実装複雑さおよび追加の時間オーバーヘッドを回避して、第1の測定フレーム内の測定のために使用される信号の時間長、たとえば、単一周波数正弦波信号の長さ、を短縮または延長するために、同じ変調スキームが第1の測定フレーム内の単一周波数正弦波信号および別の信号に対して使用される。測定フレームの長さは短縮され、したがって、単一周波数正弦波信号が第1のデバイスおよび第2のデバイスの間で送信される間隔、および測距のための総測定時間が短縮されることが可能である。クロックの非理想性に鑑みて、第1のデバイスおよび第2のデバイスの間のクロック周波数オフセットによって引き起こされる測距結果誤差は、単一周波数正弦波信号が第1のデバイスおよび第2のデバイスの間で送信される間隔に関係する。同じ周波数オフセットの場合、より大きい間隔はより大きい誤差を示す。単一周波数正弦波信号が第1のデバイスおよび第2のデバイスの間で送信される間隔は短縮され、したがって、測距結果に対する第1のデバイスおよび第2のデバイスの間のクロック周波数オフセットの影響が抑えられることが可能である。第1のデバイスおよび第2のデバイスの間に相対的移動が存在する場合、測距のための総測定時間を短縮することは、測定中の第1のデバイスおよび第2のデバイスの間の相対的ロケーションの変更量を低減して、より正確な測距結果を取得し、測距精度を改善することができる。加えて、第1のデバイスおよび第2のデバイスに対して、クロックの非理想性により、デバイスクロック周波数は時間に伴ってドリフトする。より長い測定時間はより深刻なドリフトを示す。測距のための総測定時間を短縮することは、測定中のデバイスクロック周波数ドリフトの範囲を低減し、測距結果に対するクロックドリフトの影響を抑え、測距精度を改善することができる。第1の測定フレーム内の測定のために使用される信号の時間長を延長することは、第1の測定フレームに基づいて第2のデバイスによって第2の測定結果を取得する精度を改善することができ、それにより、測距精度を改善する。
【0264】
加えて、本出願のこの実施形態によれば、単一周波数正弦波信号および単一周波数正弦波信号の境界の両側の上の隣接するシンボルは、同じマッピングビットを有し、同じ変調スキームを使用し、したがって、測定フレームが境界において突然変更されることが防止されることが可能であり、それにより、境界によって引き起こされる信号歪みを抑え、測定フレームの測定結果の精度を改善し、測距精度を改善する。
【0265】
図4は、本出願の実施形態による別の測距方法の概略フローチャートである。本測距方法は以下のステップを含むが、それらに限定されない。
【0266】
S401:第1のデバイスは、第1の周波数上で第1の測定フレームを第2のデバイスに送出し、対応して、第2のデバイスは、第1の周波数上で第1のデバイスによって送出された第1の測定フレームを受信する。
【0267】
S402:第2のデバイスは、第1の周波数上で第2の測定フレームを第1のデバイスに送出し、対応して、第1のデバイスは、第1の周波数上で第2のデバイスによって送出された第2の測定フレームを受信する。
【0268】
S403:第1のデバイスは、第2の周波数上で第3の測定フレームを第2のデバイスに送出し、対応して、第2のデバイスは、第2の周波数上で、第1のデバイスによって送出された第3の測定フレームを受信する。
【0269】
S404:第2のデバイスは、第2の周波数上で第4の測定フレームを第1のデバイスに送出し、対応して、第1のデバイスは、第2の周波数上で、第2のデバイスによって送出された第4の測定フレームを受信する。
【0270】
ステップS401、S402、S403、およびS404を実施するシーケンスは、本出願の実施形態では限定されないことが理解され得る。
【0271】
前述のステップS401からS404は、第1のデバイスおよび第2のデバイスが、測定処理において少なくとも2つの周波数上で測定フレームを交換することと理解され得る。たとえば、第1のデバイスは、第1の周波数上で第1の測定フレームを第2のデバイスに送出し、第1の周波数上で第2のデバイスによって送出された第2の測定フレームを受信し、第1のデバイスは、第2の周波数上で第3の測定フレームを第2のデバイスに送出し、第2の周波数上で、第2のデバイスによって送出された第4の測定フレームを受信する。第2の周波数は第1の周波数とは異なり、第1の測定フレームおよび第3の測定フレームは、第2の測定結果および第4の測定結果をそれぞれ取得するために第2のデバイスによって使用され、第2の測定フレームおよび第4の測定フレームは、第1の測定結果および第3の測定結果をそれぞれ取得するために第1のデバイスによって使用される。
【0272】
本出願のこの実施形態における第1のデバイス(および/または第2のデバイス)は、コンピュータ実行可能命令を実行するように構成されることが可能なプロセッサを備えたデバイスであり、端末デバイス(たとえば、車載端末)であってよく、ネットワークデバイス(たとえば、サービング基地局)などであってよいことが理解され得る。具体的には、第1のデバイス(および/または第2のデバイス)は、本出願のこの実施形態における測距方法を実施して、測距誤差を低減し、測距精度を改善するように構成された、
図2の第2のノード(たとえば、UE1からUE6の任意のデバイス)であってよく、または、
図2の第1のノードであってよい。
【0273】
可能な実施形態では、第1の周波数および第2の周波数を決定する方式に関しては、前述のステップS301からS304の関連説明を参照されたい。詳細については本明細書で再び説明されない。
【0274】
S405:第2のデバイスは、第1の測定フレームに基づいて第2の測定結果を取得する。
【0275】
S406:第2のデバイスは、第3の測定フレームに基づいて第4の測定結果を取得する。
【0276】
ステップS405およびS406は、前述のステップS305およびS306と同様である。ステップS405およびS406の実行処理に関しては、前述の関連説明を参照されたい。詳細については本明細書で再び説明されない。
【0277】
S407:第2のデバイスは、第4のデバイスから第1の測定結果および第3の測定結果を受信し、対応して、第4のデバイスは、第1の測定結果および第3の測定結果を第2のデバイスに送出する。
【0278】
第1の測定結果は、第1の時点における第2の測定フレーム内に含まれた単一周波数正弦波信号の位相情報または同位相成分および直交成分IQ情報を含む、または第1の測定結果は、単一周波数正弦波モデルに従って第2の測定フレーム内に含まれた単一周波数正弦波信号を拡張することによって取得された信号の、第1の時点における、位相情報または同位相成分および直交成分IQ情報を含む。実際の処理において、IQ情報は、代替として、アルゴリズム、たとえば、パラメータ推定値、を使用することによって計算を通して取得され得、単一周波数正弦波信号は拡張されない。
【0279】
本出願のこの実施形態によれば、位相情報、または位相情報を含むIQ情報に基づく測距方法は、従来の振幅ベースの測距方法によりも高い測距精度を取得することができる。
【0280】
対応して、第2の測定結果は、第2の時点における第1の測定フレーム内に含まれた単一周波数正弦波信号の位相情報または同位相成分および直交成分IQ情報を含むか、または第2の測定結果は、単一周波数正弦波モデルに従って第1の測定フレーム内に含まれた単一周波数正弦波信号を拡張することによって取得された信号の、第2の時点における、位相情報または同位相成分および直交成分IQ情報を含む。実際の処理において、IQ情報は、代替として、アルゴリズム、たとえば、パラメータ推定値、を使用することによって計算を通して取得され得、単一周波数正弦波信号は拡張されない。
【0281】
可能な実施形態では、第2の測定結果を取得するために、第2の時点が決定される必要がある。第2の時点を決定する方式に関しては、ステップS305の関連説明を参照されたい。詳細については本明細書で再び説明されない。
【0282】
本出願のこの実施形態によれば、第1のデバイスおよび第2のデバイスは、同じ合意された基準値を使用し、第1のデバイスは、周波数オフセットおよび基準値に基づいて基準時点を決定して、基準時点に対する時間との周波数オフセットによって引き起こされたタイミングオフセットの変更の影響を補正する。したがって、測定時点は基準時点に基づいて決定され、したがって、測定フレームの測定結果に対する第1のデバイスクロックおよび第2のデバイスクロックの間のタイミング差および周波数差の影響が抑えられることが可能であり、それにより、測距結果の誤差を低減し、測距精度を改善する。
【0283】
S408:第2のデバイスは、第1の測定結果、第2の測定結果、第3の測定結果、および第4の測定結果に基づいて、第1のデバイスおよび第2のデバイスの間の距離を決定する。
【0284】
任意選択で、第2のデバイスは測距結果を送出する。
【0285】
具体的には、第2のデバイスが測距結果を送出することは、第2のデバイスが測距結果を第4のデバイスに送出することであってよい。第4のデバイスは、第1のデバイスであってよく、受信された第2の測定フレームおよび受信された第4の測定フレームに基づく測定を通して第1の測定結果および第3の測定結果を取得し、第2のデバイスが測距計算を実施するために、第1の測定結果および第3の測定結果を第2のデバイスに送出するように構成される。代替として、第4のデバイスは、測距計算能力を有する別のデバイスであってよく、計算を通して取得された測距結果を第2のデバイスに送出する。測距結果は、第1のデバイスおよび第2のデバイスの間の距離に関する情報を含む。
【0286】
本出願のこの実施形態における第4のデバイスは、コンピュータ実行可能命令を実行するように構成されることが可能なプロセッサを備えたデバイスであり、端末デバイス(たとえば、車載端末)であってよく、ネットワークデバイス(たとえば、サービング基地局)などであってよいことが理解され得る。具体的には、第4のデバイスは、本出願のこの実施形態における測距方法を実施して、測距誤差を低減し、測距精度を改善するように構成された、
図2の第2のノード(たとえば、UE1からUE6のうちのいずれかのデバイス)であってよく、または
図2の第1のノードであってよい。
【0287】
本出願のこの実施形態における第4のデバイスは、第1のデバイスであってよく、または別のデバイスであってよいことが理解され得る。以下は、第4のデバイスの異なる事例について説明する。
【0288】
事例1:
【0289】
第4のデバイスおよび第1のデバイスが同じデバイスであるとき、それは、第1のデバイス(すなわち、第4のデバイス)が、第1の周波数上で第2のデバイスによって送出された第2の測定フレームに基づいて第1の測定結果を取得し、第1の測定結果を第2のデバイスに送出し、第1のデバイス(すなわち、第4のデバイス)が、第2の周波数上で、第2のデバイスによって送出された第4の測定フレームに基づいて第3の測定結果を取得し、第3の測定結果を第2のデバイスに送出することに相当する。対応して、第2のデバイスは、第1のデバイスによって送出された第1の測定結果および第3の測定結果を受信し、ここで、第1の測定結果および第3の測定結果は、測距計算を実施するために第2のデバイスによって使用される。
【0290】
任意選択で、第2のデバイスは、受信された第1の測定結果、受信された第3の測定結果、および/または別の測定結果に基づいて、測距結果を取得する。
【0291】
測距結果は、第1のデバイスおよび第2のデバイスの間の距離に関する情報を含む。別の測定結果は、第1の周波数上で第1のデバイスによって送出された第1の測定フレームに基づいて第2のデバイスによって取得された第2の測定結果、もしくは第2の周波数上で第1のデバイスによって送出された第3の測定フレームに基づいて第2のデバイスによって取得された第4の測定結果を含んでよく、別の周波数上で第1のデバイスによって送出された測定フレームに基づいて第2のデバイスによって取得された測定結果を含んでよく、または別の周波数上で第2のデバイスによって送出された測定フレームに基づいて第1のデバイスによって取得された測定結果を含んでよい。これは、本出願の実施形態では限定されない。
【0292】
任意選択で、測距結果を取得した後、第2のデバイスは、測距結果を第1のデバイス(すなわち、第4のデバイス)に送出する。
【0293】
事例1において、第2のデバイスは、信号フレーム測定能力を有し、測距計算能力を有するデバイスであり、第2のデバイスの信号フレームを測定することによって取得された測定結果、および第1のデバイス(すなわち、第4のデバイス)によって送出された、受信された測定結果に基づく測距計算を実施して、第1のデバイスおよび第2のデバイスの間の距離に関する情報を取得し得ることが理解され得る。第1のデバイス(すなわち、第4のデバイス)は、信号フレーム測定能力を有するが、何の測距計算能力も有さないデバイスであり、信号フレームを測定して測定結果を取得し、測定結果を第2のデバイスに送出し得る。第1のデバイスは、測距計算を実施して、第1のデバイスおよび第2のデバイスの間の距離に関する情報を取得するために、第2のデバイスに依存する必要がある。
【0294】
事例2:
【0295】
第4のデバイスおよび第1のデバイスが異なるデバイスであるとき、それは、第1のデバイスが、第1の周波数上で第2のデバイスによって送出された第2の測定フレームに基づいて第1の測定結果を取得し、第1の測定結果を第4のデバイスに送出し、第1のデバイスが、第2の周波数上で、第2のデバイスによって送出された第4の測定フレームに基づいて第3の測定結果を取得し、第3の測定結果を第4のデバイスに送出することに相当する。対応して、第4のデバイスは、第1のデバイスによって送出された第1の測定結果および第3の測定結果を受信し、第1の測定結果および第3の測定結果を第2のデバイスに転送し、ここで、第1の測定結果および第3の測定結果は、測距計算を実施するために第2のデバイスによって使用される。
【0296】
任意選択で、第2のデバイスは、受信された第1の測定結果、受信された第3の測定結果、および/または別の測定結果に基づいて、測距結果を取得する。
【0297】
測距結果は、第1のデバイスおよび第2のデバイスの間の距離に関する情報を含む。別の測定結果は、第1の周波数上で第1のデバイスによって送出された第1の測定フレームに基づいて第2のデバイスによって取得された第2の測定結果、もしくは第2の周波数上で第1のデバイスによって送出された第3の測定フレームに基づいて第2のデバイスによって取得された第4の測定結果を含んでよく、別の周波数上で第1のデバイスによって送出された測定フレームに基づいて第2のデバイスによって取得された測定結果を含んでよく、または別の周波数上で第2のデバイスによって送出された測定フレームに基づいて第1のデバイスによって取得された測定結果を含んでよい。これは、本出願の実施形態では限定されない。
【0298】
任意選択で、測距結果を取得した後、第2のデバイスは、測距結果を第4のデバイスおよび/または第1のデバイスに送出する。
【0299】
事例2では、第4のデバイスは第1のデバイスとは異なることが理解され得る。第4のデバイスは、何の測距計算能力も有さないデバイスであり、第4のデバイスは、第1のデバイスおよび第2のデバイスの間の信号フレーム交換および信号フレーム測定に参加しない。第4のデバイスは、第1のデバイスによって送出された測定結果を受信し、および/または別のデバイスによって送出された測定結果を受信し、測定結果を第2のデバイスに転送し得る。第1のデバイスは、信号フレーム測定能力を有するが、何の測距計算能力も有さないデバイスであり、信号フレームを測定して測定結果を取得し、測定結果を第4のデバイスに送出し得る。測定結果は、第4のデバイスによって第2のデバイスに転送される必要がある。第1のデバイスは、測距計算を実施して、第1のデバイスおよび第2のデバイスの間の距離に関する情報を取得するために、第2のデバイスに依存する必要がある。第2のデバイスは、信号フレーム測定能力を有し、測距計算能力を有するデバイスであり、信号フレームを測定して測定結果を取得し、第4のデバイスによって送出された、受信された測定結果および/または測定を通して第2のデバイスによって取得された測定結果に基づく測距計算を実施して、第1のデバイスおよび第2のデバイスの間の距離に関する情報を取得し、距離に関する情報を第4のデバイスおよび/または第1のデバイスに送出し得る。
【0300】
本出願のこの実施形態では、第1の周波数の共同測定結果は、第1の測定結果および第2の測定結果を組み合わせることによって取得され、第1の周波数の共同測定結果は、第1の周波数上の第1のデバイスおよび第2のデバイスの初期位相による影響を受けない。第2の周波数の共同測定結果は、第3の測定結果および第4の測定結果を組み合わせることによって取得され、第2の周波数の共同測定結果は、第2の周波数上の第1のデバイスおよび第2のデバイスの初期位相による影響を受けない。したがって、第1の周波数の共同測定結果および第2の周波数の共同測定結果は、デバイスの周波数切替えによって引き起こされるランダムな初期位相による影響を受けず、コヒーレントに組み合わされ得、したがって、測距結果が計算されるとき、単一周波数の測定フレームの帯域幅よりも大きい帯域幅が測距結果を計算するために使用されることが可能であり、より正確な測距結果が取得されることが可能であり、測距精度が改善される。
【0301】
加えて、本出願のこの実施形態では、測定処理(たとえば、前述のステップS401からS404)は、測定結果インタラクション処理(たとえば、前述のステップS405からS408)とは別個であり、したがって、測定時間が短縮されることが可能であり、測定中の第1のデバイスおよび第2のデバイスの間の相対的ロケーションの変更量が低減されて、より正確な測距結果を取得し、測距精度を改善し、測距のために使用される複数の異なる通信アーキテクチャをより柔軟にサポートすることが可能である。
【0302】
可能な実施形態では、測定インタラクション処理において第1のデバイスおよび第2のデバイスによって送出され、受信される測定フレーム(第1の測定フレーム、第2の測定フレーム、第3の測定フレーム、および第4の測定フレームなど)を取得する方式に関しては、ステップS307の関連説明を参照されたい。詳細については本明細書で再び説明されない。
【0303】
本出願のこの実施形態におけるステップS401からS404は、
図3のステップS301からS304と同様であり、本出願のこの実施形態におけるステップS405からS408は、
図3のステップS305からS307に対する変形または補足であることを理解されたい。
【0304】
図5は、本出願の実施形態による、さらに別の測距方法の概略フローチャートである。測距方法は、通信技術の分野に適用され、測距方法は、以下のステップを含むが、これらに限定されない。
【0305】
S501:第1のデバイスおよび第2のデバイスは、少なくとも2つの周波数上で測定フレームを交換し、測定を実施して測定結果を取得する。
【0306】
第1のデバイスおよび第2のデバイスは、測定処理において少なくとも2つの周波数上で測定フレームを交換することが理解され得る。言い換えれば、第1のデバイスは、第1の周波数上で第1の測定フレームを第2のデバイスに送出し、第1の周波数上で第2のデバイスによって送出された第2の測定フレームを受信し、第1のデバイスは、第2の周波数上で第3の測定フレームを第2のデバイスに送出し、第2の周波数上で、第2のデバイスによって送出された第4の測定フレームを受信する。第2の周波数は第1の周波数とは異なり、第1の測定フレームおよび第3の測定フレームは、第2の測定結果および第4の測定結果をそれぞれ取得するために第2のデバイスによって使用され、第2の測定フレームおよび第4の測定フレームは、第1の測定結果および第3の測定結果をそれぞれ取得するために第1のデバイスによって使用される。
【0307】
本出願のこの実施形態における第1のデバイス(および/または第2のデバイス)は、コンピュータ実行可能命令を実行するように構成されることが可能なプロセッサを備えたデバイスであり、端末デバイス(たとえば、車載端末)であってよく、ネットワークデバイス(たとえば、サービング基地局)などであってよいことが理解され得る。具体的には、第1のデバイス(および/または第2のデバイス)は、本出願のこの実施形態における測距方法を実施して、測距誤差を低減し、測距精度を改善するように構成された、
図2の第2のノード(たとえば、UE1からUE6の任意のデバイス)であってよく、または、
図2の第1のノードであってよい。
【0308】
可能な実施形態では、第1の周波数および第2の周波数を決定する方式に関しては、前述のステップS301からS304の関連説明を参照されたい。詳細については本明細書で再び説明されない。
【0309】
可能な実施形態では、測定結果を取得するために、第1のデバイスは、測定時点を決定する必要がある。測定時点を決定する方式に関しては、ステップS305の関連説明を参照されたい。詳細については本明細書で再び説明されない。
【0310】
可能な実施形態では、測定結果を取得するために、第2のデバイスは、測定時点を決定する必要がある。測定時点を決定する方式に関しては、ステップS305の関連説明を参照されたい。詳細については本明細書で再び説明されない。
【0311】
可能な実施形態では、第1のデバイスによって決定された測定時点および第2のデバイスによって決定された測定時点の間で満たされる必要がある関係については、ステップS305の関連説明を参照されたい。詳細については本明細書で再び説明されない。
【0312】
S502:第1のデバイスは、各周波数の測定結果をGノードに報告する。
【0313】
S503:第2のデバイスは、各周波数の測定結果をGノードに報告する。
【0314】
ステップS502およびS503を実施するシーケンスは、本出願の実施形態では限定されないことが理解され得る。
【0315】
Gノードは、マスターノード、管理ノード、または制御ノードと呼ばれることもある。GノードおよびTノードは、論理機能の点で区別される2つのタイプのノードである。Tノードは、スレーブノードまたは端末と呼ばれることもある。Gノードは、Tノードを管理し、リソース割振り機能を有し、Tノードへのリソースの割振りを担う。Tノードは、Gノードのスケジューリングを条件とし、通信、測距などのためにGノードによって割り振られたリソースを使用する。ノードは、様々な装置であってよい。たとえば、Gノードは、モバイルフォンであり、Tノードはヘッドセットである。モバイルフォンは、ヘッドセットに対する通信接続を確立して、データ交換を実装する。モバイルフォンは、ヘッドセットを管理する。モバイルフォンは、リソース割振り機能を有し、リソースをヘッドセットに割り振り得る。別の例では、Gノードは測位サーバであり、Tノードは、測位基地局および測位タグである。測位サーバは、測位基地局および測位タグを管理し、測定フレーム交換のために使用されるリソースを測定基地局および測位タグに割り振る。
【0316】
S504:Gノードは、第1のデバイスによって報告された各周波数の測定結果および第2のデバイスによって報告された各周波数の測定結果に基づく計算を通して測距結果を取得する。
【0317】
測距結果は、第1のデバイスおよび第2のデバイスの間の距離に関する情報を含む。
【0318】
本出願のこの実施形態におけるGノードは、コンピュータ実行可能命令を実行するように構成されることが可能なプロセッサを備えたデバイスであり、端末デバイス(たとえば、車載端末)であってよく、ネットワークデバイス(たとえば、サービング基地局)などであってよいことが理解され得る。具体的には、Gノードは、本出願のこの実施形態における測距方法を実施して、測距誤差を低減し、測距精度を改善するように構成された、
図2の第2のノード(たとえば、UE1からUE6のうちのいずれかのデバイス)であってよく、または
図2の第1のノード(たとえば、基地局)であってよい。
【0319】
Gノードは、第1のデバイスおよび第2のデバイスとは異なることが理解され得る。
【0320】
Gノードは、測距計算能力を有するデバイスである。Gノードは、第1のデバイスおよび第2のデバイスの間の信号フレーム交換および信号フレーム測定に参加しない。Gノードは、第1のデバイスによって送出された、受信された測定結果および/または第2のデバイスよって送出された、受信された測定結果に基づいて、測距を実施して、第1のデバイスおよび第2のデバイスの間の距離に関する情報を取得し得る。
【0321】
任意選択で、S505:Gノードは、測距結果を第1のデバイスに配信する。
【0322】
任意選択で、S506:Gノードは、測距結果を第2のデバイスに配信する。
【0323】
ステップS505およびS506を実施するシーケンスは、本出願の実施形態では限定されないことが理解され得る。
【0324】
本出願のこの実施形態では、第1のデバイスおよび第2のデバイスは、測定処理において少なくとも2つの周波数上で測定フレームを交換し、少なくとも2つの周波数は異なる。周波数の共同測定結果は、デバイスの周波数切替えによって引き起こされるランダムな初期位相による影響を受けず、コヒーレントに組み合わされ得、したがって、測距結果が計算されるとき、単一周波数の測定フレームの帯域幅よりも大きい帯域幅が測距結果を計算するために使用されることが可能であり、より正確な測距結果が取得されることが可能であり、測距精度が改善される。
【0325】
加えて、本出願のこの実施形態では、測定処理(たとえば、前述のステップS501)は、測定結果インタラクション処理(たとえば、前述のステップS502からS503)とは別個であり、したがって、測定時間が短縮されることが可能であり、測定中の第1のデバイスおよび第2のデバイスの間の相対的ロケーションの変更量が低減されて、より正確な測距結果を取得し、測距精度を改善し、測距のために使用される複数の異なる通信アーキテクチャをより柔軟にサポートすることが可能である。
【0326】
可能な実施形態では、測定インタラクション処理において第1のデバイスおよび第2のデバイスによって送出され、受信される測定フレームを取得するための方式に関しては、ステップS307の関連説明を参照されたい。詳細については本明細書で再び説明されない。
【0327】
本出願のこの実施形態におけるステップS501は、
図3のステップS301からS304および
図4のステップS401からS404と同様であることを理解されたい。本出願のこの実施形態におけるステップS502からS506は、
図3のステップS305からS307の変形または補足であるか、または
図4のステップS405からS408の変形または補足である。
【0328】
図6は、本出願の実施形態による周波数ホッピングアルゴリズムの概略フローチャートである。具体的には、それは、
図3から
図5の「第1の周波数および第2の周波数を決定するための実装」に関する内容の変形または補足と理解され得る。
【0329】
図6に示されるように、同期シーケンスおよびスロットカウントは、乱数を取得するために疑似乱数生成器に入力され、次いで、乱数は、利用可能な周波数を取得するために再度マッピングされる。前述の処理は、複数の利用可能な周波数を含めて、利用可能な周波数ホッピングリストを取得するために複数回数実施される。周波数は、利用可能な周波数ホッピングリストから選択され、周波数ホッピング周波数として出力され得る。
【0330】
たとえば、第1のランダムシードが生成されるか、または別のデバイスによって送出された第1のランダムシードが受信され、第1の周波数は、第1のランダムシードに基づいて疑似ランダム方式で第1の周波数セット(すなわち、前述の利用可能な周波数ホッピングリスト)内で決定され、第1の周波数は、周波数ホッピング周波数として出力される。
【0331】
第2のランダムシードが生成されるか、または別のデバイスによって送出された第2のランダムシードが受信され、第2の周波数は、第2のランダムシードに基づいて疑似ランダム方式で第2の周波数セット(すなわち、第1の周波数が除去された後に取得された利用可能な周波数ホッピングリスト)内で決定され、第2の周波数は、次の周波数ホッピング周波数として出力される。
【0332】
第1の周波数を決定するために使用される第1のランダムシードおよび第2の周波数を決定するために使用される第2のランダムシードは、同じランダムシードであってよく、または異なるランダムシードであってよい。
【0333】
本出願のこの実施形態によれば、周波数はランダムシードに基づいて疑似ランダム方式で決定され、したがって、決定される周波数はランダムであり、それにより、スペクトルが別のデバイスと共有されるときに同じ時間周波数リソースが使用されるとき、相互干渉が引き起こされる確率を低減し、測距性能を改善する。加えて、第1のデバイスおよび第2のデバイスは、第1の周波数を選択するとき、同じ第1のランダムシードを使用し、第2の周波数を選択するとき、同じ第2のランダムシードを使用する。したがって、第1のデバイスおよび第2のデバイスは、同じ第1の周波数および同じ第2の周波数を選択して、周波数選択誤差を回避する。
【0334】
図7は、本出願の実施形態による双方向測定の図である。具体的には、それは、
図3から
図5の「測定時点(第1の時点および/または第2の時点)を決定するための実装」に関する内容の変形または補足と理解されることができる。
【0335】
図7に示されるように、第1のデバイスは、時点t
1において第1の測定フレームを第2のデバイスに送出し、対応して、第2のデバイスは、時点t’
1において第1のデバイスによって送出された第1の測定フレームを受信する。第2のデバイスは、第1の測定フレームを測定し、第1の時点における位相値またはIQ値を決定する。第2のデバイスは、時点t
2において第2の測定フレームを第1のデバイスに送出し、対応して、第1のデバイスは、時点t’
2において第2のデバイスによって送出された第2の測定フレームを受信する。第1のデバイスは、第2の測定フレームを測定し、第2の時点における位相値またはIQ値を決定する。
【0336】
2つのデバイスが測定フレームを交換するとき、1つのデバイスによって測定フレームを送出すること、およびもう1つのデバイスによって測定フレームを受信することの間に伝搬遅延tが存在し(tは、理想的な平均値と理解され得る)、第1のデバイスクロックおよび第2のデバイスクロックの間のタイミング差および周波数差の両方が測定フレームの測定結果に影響を及ぼすことが
図7から理解され得る。結果として、測距結果の誤差は大きく、測距精度は低い。
【0337】
したがって、測定フレームの測定結果に対する、第1のデバイスクロックおよび第2のデバイスクロックの間のタイミング差および周波数差の影響を抑えて、測距結果の誤差を低減し、測距精度を改善するために、本出願のこの実施形態は、第1のデバイスが第2の測定フレームを測定する測定時点(第1の時点)および第2のデバイスが第1の測定フレームを測定する測定時点(第2の時点)の間で満たされる必要がある関係を提供する。
【0338】
たとえば、第1の時点および第2の時点の間で満たされる関係は、具体的には次のとおりであってよい。
【0339】
第1のデバイスは、第2の時点としてt0+(t’2-t2)/2を使用する。この場合、理想的なクロック上の第2の時点は、以下に対応する。
【0340】
【0341】
第2のデバイスは、第1の時点としてt0+(t’1-t1)/2を使用する。この場合、理想的なクロック上の第1の時点は、以下に対応する。
【0342】
【0343】
第1の時点-第2の時点=
【0344】
【0345】
であるため、デバイスクロックの周波数オフセットが無視される場合、dt0=dt1=dt2である。第1の時点は第2の時点に等しく、すなわち、第1のデバイスおよび第2のデバイスの測定時点は同じである。これは、2つのデバイスの異なる測定時点によって引き起こされる測距誤差を回避する。
【0346】
第2のデバイスクロックの時点t
1は、実時間(すなわち、
図7の理想的なクロック時間)
【0347】
【0348】
に対応し、第1のデバイスクロックの時点t
1は、実時間(すなわち、
図7の理想的なクロック時間)
【0349】
【0350】
に対応し、第2のデバイスクロックの時点t’
1は、実時間(すなわち、
図7の理想的なクロック時間)
【0351】
【0352】
に対応し、第2のデバイスクロックの時点t
0は、実時間(すなわち、
図7の理想的なクロック時間)
【0353】
【0354】
に対応し、第1のデバイスクロックの時点t
0は、実時間(すなわち、
図7の理想的なクロック)
【0355】
【0356】
に対応し、第2のデバイスクロックの時点t
2は、実時間(すなわち、
図7の理想的なクロック時間)
【0357】
【0358】
に対応し、第1のデバイスクロックの時点t
2は、実時間(すなわち、
図7の理想的なクロック時間)
【0359】
【0360】
に対応し、第1のデバイスクロックの時点t’
2は、実時間(すなわち、
図7の理想的なクロック時間)
【0361】
【0362】
に対応する。
【0363】
加えて、デバイスクロックの周波数オフセットが無視されない場合、
【0364】
【0365】
、および
【0366】
【0367】
である。
【0368】
2つの公式が減算される場合、等号の左は、
【0369】
【0370】
であり、
等号の右は、
【0371】
【0372】
である。
【0373】
したがって、以下が取得されることが可能である。
【0374】
【0375】
同様に、以下が取得されることが可能である。
【0376】
【0377】
第1の時点-第2の時点=
【0378】
【0379】
たとえば、以下は、第1の時点が第2の時点にほぼ等しいように、周波数オフセットに基づいて基準時点を補正するための3つの方法を列挙する。
【0380】
方法1:
【0381】
第2のノードは、基準時点を補正しない、すなわち、基準時点=基準値t0である。
【0382】
第1のノードは、追加として、基準時点を補正する。具体的には、基準時点=基準値
【0383】
【0384】
、(公式1として示される)。
【0385】
f、t0、t1、およびt2はすべて、構成された値(構成は、対応する構成メッセージを受信すること、ノードによってパラメータを決定すること、および別のノードを構成するために構成メッセージを送出することを含み、パラメータを生成するノードは、第1のノード、第2のノード、または別のノードであり得る)、事前構成された値、またはプロトコルにおいて指定された値である。f2-f1は、第1のデバイスに対する第2のデバイスのものであり、第2のデバイスによって送出された信号(測定フレームまたは別の信号であってよい)を測定することによって第1のノードによって決定された、周波数オフセットである。
【0386】
方法2:
【0387】
第1のノードは、基準時点を補正しない、すなわち、基準時点=基準値t0である。
【0388】
第2のノードは、追加として、基準時点を補正する。具体的には、基準時点=基準値
【0389】
【0390】
、(公式2として示される)。
【0391】
f1-f2は、第2のデバイスに対する第1のデバイスのものであり、第1のデバイスによって送出された信号(測定フレームまたは別の信号であってよい)を測定することによって第2のノードによって決定された、周波数オフセットである。
【0392】
方法3:
【0393】
第1のノードは、追加として、基準時点を補正する。具体的には、基準時点=基準値
【0394】
【0395】
、(公式3として示される)。
【0396】
第2のノードは、追加として、基準時点を補正する。具体的には、基準時点=基準値
【0397】
【0398】
、(公式4として示される)。
【0399】
f2-f1は、第1のデバイスに対する第2のデバイスのものであり、第2のデバイスによって送出された信号(測定フレームまたは別の信号であってよい)を測定することによって第1のノードによって決定された、周波数オフセットであり、f1-f2は、第2のデバイスに対する第1のデバイスのものであり、第1のデバイスによって送出された信号(測定フレームまたは別の信号であってよい)を測定することによって第2のノードによって決定された、周波数オフセットである。
【0400】
任意選択で、前述の方式で公式1、公式2、公式3,および公式4において、t1はt1’と置換されてよく、t2はt2’と置換されてよい。
【0401】
前述のt1’は、第1のタイミングオフセットt1が決定される時点を表す。言い換えれば、第1のデバイスは、時点t1’において第2の測定フレーム内の信号を測定するか、または第2のデバイスによって送出された別の信号を測定して、第1のタイミングオフセットt1を決定する。別の信号は、別の測定フレーム内の信号または別の非測定フレーム内の信号を含み得る。前述のt2’は、第2のタイミングオフセットt2が決定される時点を表す。言い換えれば、第2のデバイスは、時点t2’において第1の測定フレーム内の信号を測定するか、または第1のデバイスによって送出された別の信号を測定して、第2のタイミングオフセットt2を決定する。別の信号は、別の測定フレーム内の信号または別の非測定フレーム内の信号を含み得る。
【0402】
第1の時点および第2の時点の間の関係は、任意選択の実装または可能な実装として使用されるにすぎず、第1の時点および第2の時点の間に別の関係が存在し得ることが除外されないことを理解されたい。したがって、これは、本出願に対する限定とみなされるべきではない。
【0403】
本出願のこの実施形態によれば、第1の時点は、第2の測定フレームに対する第1のデバイスのタイミングオフセットに基づいて決定され、第2の時点は、第1の測定フレームに対する第2のデバイスのタイミングオフセットに基づいて決定され、したがって、タイミングオフセットが補正されることが可能であり、第1のデバイスクロックおよび第2のデバイスクロックの間のタイミング差および周波数差が低減されることが可能である。加えて、第1のデバイスおよび第2のデバイスは、同じ合意された基準時点を使用することによって測定時点を決定し、したがって、測定フレームの測定結果に対する第1のデバイスクロックおよび第2のデバイスクロックの間のタイミング差および周波数差の影響が抑えられることが可能であり、それにより、測距結果の誤差を低減し、測距精度を改善する。
【0404】
前述は、本出願の実施形態における方法を詳細に説明する。以下は、本出願の実施形態におけるいずれの方法も実装するための装置を提供する。たとえば、装置が提供され、前述の方法のうちのいずれか1つにおいてデバイスによって実施されるステップを実装するように構成されたユニット(または手段)を含む。
【0405】
図8は、本出願の実施形態による通信装置の構造の図である。
【0406】
図8に示されるように、通信装置80は、トランシーバユニット801および処理ユニット802を含み得る。トランシーバユニット801および処理ユニット802は、ソフトウェア、ハードウェア、またはソフトウェアおよびハードウェアの組合せであってよい。
【0407】
トランシーバユニット801は、送出する機能および/または受信する機能を実装し得、トランシーバユニット801は、通信ユニットとして説明されてもよい。代替として、トランシーバユニット801は、取得するユニットおよび送出するユニットを統合したユニットであってよい。取得するユニットは、受信する機能を実装するように構成され、送出するユニットは、送出する機能を実装するように構成される。任意選択で、トランシーバユニット801は、別の装置によって送出された情報を受信するように構成されてよく、情報を別の装置に送出するようにさらに構成されてよい。
【0408】
可能な実装では、通信装置80は、
図3の方法実施形態における第1のデバイスに対応し得る。通信装置80は、第1のデバイスであってよく、または第1のデバイス内のチップであってよい。通信装置80は、
図3に示された方法実施形態で第1のデバイスによって実施される動作を実施するように構成されたユニットを含んでよく、通信装置80内のユニットは、
図3に示された方法実施形態で第1のデバイスによって実施される動作を実装するように別個に構成される。ユニットは次のように説明される。
【0409】
トランシーバユニット801は、第1の周波数上で第1の測定フレームを第2のデバイスに送出し、第1の周波数上で第2のデバイスによって送出された第2の測定フレームを受信するように構成される。
【0410】
トランシーバユニット801は、第2の周波数上で第3の測定フレームを第2のデバイスに送出し、第2の周波数上で第2のデバイスによって送出された第4の測定フレームを受信するようにさらに構成され、ここで、第2の周波数は第1の周波数とは異なる。
【0411】
処理ユニット802は、第2の測定フレームに基づいて第1の測定結果を取得するように構成される。
【0412】
処理ユニット802は、第4の測定フレームに基づいて第3の測定結果を取得するようにさらに構成される。
【0413】
トランシーバユニット801は、第1の測定結果および第3の測定結果を第3のデバイスに送出するようにさらに構成され、ここで、第1の測定結果および第3の測定結果は、測距のために使用される。
【0414】
可能な実装では、第1の周波数および第2の周波数は使用時間順に隣接する周波数であり、第1の周波数は第1の周波数セットに属し、第2の周波数は第2の周波数セットに属し、第1の周波数セットは第1の周波数および第2の周波数セットを含む。
【0415】
可能な実装では、処理ユニット802は、第1のランダムシードに基づいて疑似ランダム方式で第1の周波数セット内の第1の周波数を決定するようにさらに構成される。
【0416】
処理ユニット802は、第2のランダムシードに基づいて疑似ランダム方式で第2の周波数セット内の第2の周波数を決定するようにさらに構成される。
【0417】
可能な実装では、処理ユニット802は、トランシーバユニット801を介して、第1のランダムシードおよび/または第2のランダムシードを生成し、送出するようにさらに構成されるか、または
トランシーバユニット801は、第1のランダムシードおよび/または第2のランダムシードを受信するようにさらに構成される。
【0418】
可能な実装では、第1の測定結果は、第1の時点における第2の測定フレーム内に含まれた単一周波数正弦波信号の位相情報または同位相成分および直交成分IQ情報、または単一周波数正弦波モデルに従って第2の測定フレーム内に含まれた単一周波数正弦波信号を拡張することによって取得された信号の、第1の時点における、位相情報またはIQ情報を含む。
【0419】
可能な実装では、処理ユニット802は、第1のタイミングオフセットを決定するようにさらに構成され、ここで、第1のタイミングオフセットは、第2の測定フレームに対する通信装置のタイミングオフセットを表す。
【0420】
処理ユニット802は、第1のタイミングオフセットに基づいて第1の時点を決定するようにさらに構成される。
【0421】
可能な実装では、第1の時点は、T1=t0+t1/2を満たし、ここで、t0は、基準時点を表し、t1は、第1のタイミングオフセットを表し、T1は、第1の時点を表す。
【0422】
可能な実装では、処理ユニット802は、第2の測定フレーム内の信号を測定することによって、第1のタイミングオフセットを決定するように具体的に構成される。
【0423】
可能な実装では、トランシーバユニット801は、第1のメッセージを受信するように、および/または第1のメッセージを送出するようにさらに構成され、ここで、第1のメッセージは基準時点を示す、または
基準時点は、事前構成された、または事前定義された時点である。
【0424】
可能な実装では、トランシーバユニット801は、第2のメッセージを受信するように、および/または第2のメッセージを送出するようにさらに構成され、ここで、第2のメッセージは基準値を示す、または基準値は、事前構成された、または事前定義された値である。
【0425】
処理ユニット802は、基準値および第1の周波数オフセットに基づいて基準時点を決定するようにさらに構成され、ここで、第1の周波数オフセットは、第2の測定フレームに対する通信装置の周波数オフセットを表す。
【0426】
可能な実装では、第1の測定フレーム内に含まれた単一周波数正弦波信号は、少なくとも2つのシンボルを含み、少なくとも2つのシンボルの各々は、第1のコンスタレーション図を使用することによって第1のシーケンスに基づく変調を通して取得され、第1のシーケンスは、Nビットを含むシーケンスであり、Nの値は、第1のコンスタレーション図の変調スキームに対応する。
【0427】
可能な実装では、第1のシンボルは、第1のコンスタレーション図を使用することによって第1のシーケンスに基づく変調を通して取得される。
【0428】
第1のシンボルは、単一周波数正弦波信号の前にそれに隣接して位置し、第1の測定フレーム内にあるシンボル、および/または単一周波数正弦波信号の後に位置し、第1の測定フレーム内にある第1のシンボルを含む。
【0429】
可能な実装では、第1の測定フレーム内に含まれた単一周波数正弦波信号は、少なくとも2つのシンボルを含み、少なくとも2つのシンボルの各々は、第1のビットに基づくガウス型周波数偏移変調GFSK変調を通して取得される。
【0430】
第2のシンボルは、第1のビットに基づくGFSK変調を通して取得される。
【0431】
第2のシンボルは、単一周波数正弦波信号の前にそれに隣接して位置し、第1の測定フレーム内にあるシンボル、および/または単一周波数正弦波信号の後に位置し、第1の測定フレーム内にある第1のシンボルを含む。
【0432】
可能な実装では、トランシーバユニット801は、測距結果を受信するようにさらに構成され、ここで、測距結果は、通信装置および第2のデバイスの間の距離に関する情報を含む。
【0433】
別の可能な実装では、通信装置80は、
図4の方法実施形態における第2のデバイスに対応し得る。通信装置80は、第2のデバイスであってよく、または第2のデバイス内のチップであってよい。通信装置80は、
図4に示された方法実施形態で第2のデバイスによって実施される動作を実施するように構成されたユニットを含んでよく、通信装置80内のユニットは、
図4に示された方法実施形態で第2のデバイスによって実施される動作を実装するように別個に構成される。ユニットは次のように説明される。
【0434】
トランシーバユニット801は、第1の周波数上で第1のデバイスによって送出された第1の測定フレームを受信し、第1の周波数上で第2の測定フレームを第1のデバイスに送出するように構成される。
【0435】
トランシーバユニット801は、第2の周波数上で第1のデバイスによって送出された第3の測定フレームを受信し、第2の周波数上で第4の測定フレームを第1のデバイスに送出するようにさらに構成され、ここで、第2の周波数は第1の周波数とは異なる。
【0436】
処理ユニット802は、第1の測定フレームに基づいて第2の測定結果を取得するように構成される。
【0437】
処理ユニット802は、第3の測定フレームに基づいて第4の測定結果を取得するようにさらに構成される。
【0438】
トランシーバユニット801は、第4のデバイスから第1の測定結果を受信するようにさらに構成され、ここで、第1の測定結果は、第2の測定フレーム上の第1のデバイスの測定結果である。
【0439】
処理ユニット802は、第1の測定結果、第2の測定結果、第3の測定結果、および第4の測定結果に基づいて、第1のデバイスおよび通信装置の間の距離を決定するようにさらに構成される。
【0440】
可能な実装では、第1の周波数および第2の周波数は使用時間順に隣接する周波数であり、第1の周波数は第1の周波数セットに属し、第2の周波数は第2の周波数セットに属し、第1の周波数セットは第1の周波数および第2の周波数セットを含む。
【0441】
可能な実装では、処理ユニット802は、第1のランダムシードに基づいて疑似ランダム方式で第1の周波数セット内の第1の周波数を決定するようにさらに構成される。
【0442】
処理ユニット802は、第2のランダムシードに基づいて疑似ランダム方式で第2の周波数セット内の第2の周波数を決定するようにさらに構成される。
【0443】
可能な実装では、処理ユニット802は、トランシーバユニット801を介して、第1のランダムシードおよび/または第2のランダムシードを生成し、送出するようにさらに構成されるか、または
トランシーバユニット801は、第1のランダムシードおよび/または第2のランダムシードを受信するようにさらに構成される。
【0444】
可能な実装では、処理ユニット802は、第1の測定フレームに基づいて第2の測定結果を取得するようにさらに構成され、ここで、第2の測定結果は、第2の時点における第1の測定フレーム内に含まれた単一周波数正弦波信号の位相情報または同位相成分および直交成分IQ情報、または単一周波数正弦波モデルに従って第1の測定フレーム内に含まれた単一周波数正弦波信号を拡張することによって取得された信号の、第2の時点における、位相情報またはIQ情報を含み、第2の測定結果は、測距のために使用される。
【0445】
可能な実装では、処理ユニット802は、第2のタイミングオフセットを決定するようにさらに構成され、ここで、第2のタイミングオフセットは、第1の測定フレームに対する通信装置のタイミングオフセットを表す。
【0446】
処理ユニット802は、第2のタイミングオフセットに基づいて第2の時点を決定するようにさらに構成される。
【0447】
可能な実装では、第2の時点は、T2=t0+t2/2を満たし、ここで、t0は、基準時点を表し、t2は、第2のタイミングオフセットを表し、T2は、第2の時点を表す。
【0448】
可能な実装では、処理ユニット802は、第1の測定フレーム内の信号を測定することによって、第2のタイミングオフセットを決定するように具体的に構成される。
【0449】
可能な実装では、トランシーバユニット801は、第1のメッセージを送出するように、および/または第1のメッセージを受信するようにさらに構成され、ここで、第1のメッセージは基準時点を示す、または
基準時点は、事前構成された、または事前定義された時点である。
【0450】
可能な実装では、トランシーバユニット801は、第2のメッセージを送出するように、および/または第2のメッセージを受信するようにさらに構成され、ここで、第2のメッセージは基準値を示す、または基準値は、事前構成された、または事前定義された値である。
【0451】
処理ユニット802は、基準値および第2の周波数オフセットに基づいて基準時点を決定するようにさらに構成され、ここで、第2の周波数オフセットは、第1の測定フレームに対する通信装置の周波数オフセットを表す。
【0452】
可能な実装では、第2の測定フレーム内に含まれた単一周波数正弦波信号は、少なくとも2つのシンボルを含み、少なくとも2つのシンボルの各々は、第2のコンスタレーション図を使用することによって第2のシーケンスに基づく変調を通して取得され、第2のシーケンスは、Mビットを含むシーケンスであり、Mの値は、第2のコンスタレーション図の変調スキームに対応する。
【0453】
可能な実装では、第3のシンボルは、第2のコンスタレーション図を使用することによって第2のシーケンスに基づく変調を通して取得される。
【0454】
第3のシンボルは、単一周波数正弦波信号の前にそれに隣接して位置し、第2の測定フレーム内にあるシンボル、および/または単一周波数正弦波信号の後に位置し、第2の測定フレーム内にある第1のシンボルを含む。
【0455】
可能な実装では、第2の測定フレーム内に含まれた単一周波数正弦波信号は、少なくとも2つのシンボルを含み、少なくとも2つのシンボルの各々は、第2のビットに基づくガウス型周波数偏移変調GFSK変調を通して取得される。
【0456】
第4のシンボルは、第2のビットに基づくGFSK変調を通して取得される。
【0457】
第4のシンボルは、単一周波数正弦波信号の前にそれに隣接して位置し、第2の測定フレーム内にあるシンボル、および/または単一周波数正弦波信号の後に位置し、第2の測定フレーム内にある第1のシンボルを含む。
【0458】
可能な実装では、トランシーバユニット801は、測距結果を送出するようにさらに構成され、ここで、測距結果は、第1のデバイスおよび第2のデバイスの間の距離に関する情報を含む。
【0459】
本出願のこの実施形態によれば、
図8に示される装置内のユニットは、1つまたは複数の他のユニットとは別個であってよいか、もしくはすべて組み合わされて1つまたは複数のユニットにされてよく、または装置内の1つまたは複数のユニットは、より詳細な機能を備えた複数のユニットにさらにスプリットされてよい。これは、本出願のこの実施形態の技術的効果の実装に影響を及ぼさずに同じ動作を実装することができる。前述のユニットは、論理機能に基づく分割を通して取得される。実際の適用では、1つのユニットの機能は、複数のユニットによって実装されてよく、または複数のユニットの機能は1つのユニットによって実装される。本出願の別の実施形態では、デバイスは、代替として、別のユニットを含んでよい。実際の適用では、機能は別のユニットの支援で実装されてよく、協力して複数のユニットによって実装されてよい。
【0460】
各ユニットの実装に関しては、
図3、
図4、および
図5に示された方法実施形態における対応する説明を参照すべきであることに留意されたい。
【0461】
図8で説明された通信装置80内で、第1の周波数の共同測定結果および第2の周波数の共同測定結果は、デバイスの周波数切替えによって引き起こされるランダムな初期位相による影響を受けず、コヒーレントに組み合わされ得、したがって、測距結果が計算されるとき、単一周波数の測定フレームの帯域幅よりも大きい帯域幅が測距結果を計算するために使用されることが可能であり、より正確な測距結果が取得されることが可能であり、測距精度が改善される。
【0462】
図9は、本出願の実施形態による通信装置の構造の図である。
【0463】
図9に示される通信装置90は例にすぎないことを理解されたい。本出願のこの実施形態の通信装置は、他の構成要素をさらに含んでよく、
図9の構成要素のそれらと同様の機能を有する構成要素を含んでよく、または必ずしも
図9のすべての構成要素を含まなくてもよい。
【0464】
通信装置90は、通信インターフェース901および少なくとも1つのプロセッサ902を含む。
【0465】
通信装置90は、第1のデバイス、第2のデバイス、第3のデバイス、第4のデバイス、またはGノード内の任意のネットワーク要素またはデバイスに対応し得る。通信インターフェース901は、信号を受信および送出するように構成され、少なくとも1つのプロセッサ902は、プログラム命令を実行して、通信装置90が前述の方法実施形態で対応するデバイスによって実行される方法の対応する手順を実装することを可能にする。
【0466】
可能な実装では、通信装置90は、
図3の方法実施形態における第1のデバイスに対応し得る。通信装置90は、第1のデバイスであってよく、または第1のデバイス内のチップであってよい。通信装置90は、方法実施形態で第1のデバイスによって実施される動作を実施するように構成された構成要素を含んでよく、通信装置90内の構成要素は、方法実施形態で第1のデバイスによって実施される動作を実装するように別個に構成される。詳細は次のとおりであってよい。
【0467】
第1のデバイスは、第1の周波数上で第1の測定フレームを第2のデバイスに送出し、第1の周波数上で第2のデバイスによって送出された第2の測定フレームを受信し、
第1のデバイスは、第2の周波数上で第3の測定フレームを第2のデバイスに送出し、第2の周波数上で第2のデバイスによって送出された第4の測定フレームを受信し、ここで、第2の周波数は第1の周波数とは異なる、
第1のデバイスは、第2の測定フレームに基づいて第1の測定結果を取得し、
第1のデバイスは、第4の測定フレームに基づいて第3の測定結果を取得し、
第1のデバイスは、第1の測定結果および第3の測定結果を第3のデバイスに送出し、ここで、第1の測定結果および第3の測定結果は、測距のために使用される。
【0468】
可能な実装では、第1の周波数および第2の周波数は使用時間順に隣接する周波数であり、第1の周波数は第1の周波数セットに属し、第2の周波数は第2の周波数セットに属し、第1の周波数セットは第1の周波数および第2の周波数セットを含む。
【0469】
可能な実装では、本方法は、
【0470】
第1のデバイスが、第1のランダムシードに基づいて疑似ランダム方式で第1の周波数セット内の第1の周波数を決定するステップと、
第1のデバイスが、第2のランダムシードに基づいて疑似ランダム方式で第2の周波数セット内の第2の周波数を決定するステップと
をさらに含む。
【0471】
可能な実装では、本方法は、
【0472】
第1のデバイスが、第1のランダムシードおよび/または第2のランダムシードを生成し、送出するステップ、または
第1のデバイスが、第1のランダムシードおよび/または第2のランダムシードを受信するステップ
をさらに含む。
【0473】
可能な実装では、第1の測定結果は、第1の時点における第2の測定フレーム内に含まれた単一周波数正弦波信号の位相情報または同位相成分および直交成分IQ情報、または単一周波数正弦波モデルに従って第2の測定フレーム内に含まれた単一周波数正弦波信号を拡張することによって取得された信号の、第1の時点における、位相情報またはIQ情報を含む。
【0474】
可能な実装では、本方法は、
【0475】
第1のデバイスが、第1のタイミングオフセットを決定するステップであって、ここで、第1のタイミングオフセットは、第2の測定フレームに対する第1のデバイスのタイミングオフセットを表す、ステップと、
第1のデバイスが、第1のタイミングオフセットに基づいて第1の時点を決定するステップと
をさらに含む。
【0476】
可能な実装では、第1の時点は、T1=t0+t1/2を満たし、ここで、t0は、基準時点を表し、t1は、第1のタイミングオフセットを表し、T1は、第1の時点を表す。
【0477】
可能な実装では、第1のタイミングオフセットを決定するステップは、
【0478】
第1のデバイスが、第2の測定フレーム内の信号を測定することによって、第1のタイミングオフセットを決定するステップを含む。
【0479】
可能な実装では、本方法は、
【0480】
第1のデバイスが、第1のメッセージを受信するステップ、および/または第1のメッセージを送出するステップ
をさらに含み、ここで、第1のメッセージは基準時点を示す、または
基準時点は、事前構成された、または事前定義された時点である。
【0481】
可能な実装では、本方法は、
【0482】
第1のデバイスが、第2のメッセージを受信するステップ、および/または第2のメッセージを送出するステップであって、ここで、第2のメッセージは基準値を示す、または基準値は、事前構成された、または事前定義された値である、ステップと、
基準値および第1の周波数オフセットに基づいて基準時点を決定するステップであって、ここで、第1の周波数オフセットは、第2の測定フレームに対する第1のデバイスの周波数オフセットを表す、ステップと
をさらに含む。
【0483】
可能な実装では、第1の測定フレーム内に含まれた単一周波数正弦波信号は、少なくとも2つのシンボルを含み、少なくとも2つのシンボルの各々は、第1のコンスタレーション図を使用することによって第1のシーケンスに基づく変調を通して取得され、第1のシーケンスは、Nビットを含むシーケンスであり、Nの値は、第1のコンスタレーション図の変調スキームに対応する。
【0484】
可能な実装では、第1のシンボルは、第1のコンスタレーション図を使用することによって第1のシーケンスに基づく変調を通して取得される。
【0485】
第1のシンボルは、単一周波数正弦波信号の前にそれに隣接して位置し、第1の測定フレーム内にあるシンボル、および/または単一周波数正弦波信号の後に位置し、第1の測定フレーム内にある第1のシンボルを含む。
【0486】
可能な実装では、第1の測定フレーム内に含まれた単一周波数正弦波信号は、少なくとも2つのシンボルを含み、少なくとも2つのシンボルの各々は、第1のビットに基づくガウス型周波数偏移変調GFSK変調を通して取得される。
【0487】
第2のシンボルは、第1のビットに基づくGFSK変調を通して取得される。
【0488】
第2のシンボルは、単一周波数正弦波信号の前にそれに隣接して位置し、第1の測定フレーム内にあるシンボル、および/または単一周波数正弦波信号の後に位置し、第1の測定フレーム内にある第1のシンボルを含む。
【0489】
可能な実装では、本方法は、
【0490】
第1のデバイスが測距結果を受信するステップ
をさらに含み、ここで、測距結果は、第1のデバイスおよび第2のデバイスの間の距離に関する情報を含む。
【0491】
別の可能な実装では、通信装置90は、
図4の方法実施形態における第2のデバイスに対応し得る。通信装置90は、第2のデバイスであってよく、または第2のデバイス内のチップであってよい。通信装置90は、方法実施形態で第2のデバイスによって実施される動作を実施するように構成された構成要素を含んでよく、通信装置90内の構成要素は、方法実施形態で第2のデバイスによって実施される動作を実装するように別個に構成される。詳細は次のとおりであってよい。
【0492】
第2のデバイスは、第1の周波数上で第1のデバイスによって送出された第1の測定フレームを受信し、第1の周波数上で第2の測定フレームを第1のデバイスに送出し、
第2のデバイスは、第2の周波数上で第1のデバイスによって送出された第3の測定フレームを受信し、第2の周波数上で第4の測定フレームを第1のデバイスに送出し、ここで、第2の周波数は第1の周波数とは異なる、
第2のデバイスは、第1の測定フレームに基づいて第2の測定結果を取得し、
第2のデバイスは、第3の測定フレームに基づいて第4の測定結果を取得し、
第2のデバイスは、第4のデバイスから第1の測定結果および第3の測定結果を受信し、ここで、第1の測定結果は、第2の測定フレーム上の第1のデバイスの測定結果であり、第3の測定結果は、第4の測定フレーム上の第1のデバイスの測定結果である、
第2のデバイスは、第1の測定結果、第2の測定結果、第3の測定結果、および第4の測定結果に基づいて、第1のデバイスおよび第2のデバイスの間の距離を決定する。
【0493】
可能な実装では、第1の周波数および第2の周波数は使用時間順に隣接する周波数であり、第1の周波数は第1の周波数セットに属し、第2の周波数は第2の周波数セットに属し、第1の周波数セットは第1の周波数および第2の周波数セットを含む。
【0494】
可能な実装では、本方法は、
【0495】
第2のデバイスが、第1のランダムシードに基づいて疑似ランダム方式で第1の周波数セット内の第1の周波数を決定するステップと、
第2のデバイスが、第2のランダムシードに基づいて疑似ランダム方式で第2の周波数セット内の第2の周波数を決定するステップと
をさらに含む。
【0496】
可能な実装では、本方法は、
【0497】
第2のデバイスが、第1のランダムシードおよび/または第2のランダムシードを生成し、送出するステップ、または
第2のデバイスが、第1のランダムシードおよび/または第2のランダムシードを受信するステップ
をさらに含む。
【0498】
可能な実装では、本方法は、
【0499】
第2のデバイスが、第1の測定フレームに基づいて第2の測定結果を取得するステップであって、ここで、第2の測定結果は、第2の時点における第1の測定フレーム内に含まれた単一周波数正弦波信号の位相情報または同位相成分および直交成分IQ情報、または単一周波数正弦波モデルに従って第1の測定フレーム内に含まれた単一周波数正弦波信号を拡張することによって取得された信号の、第2の時点における、位相情報またはIQ情報を含み、第2の測定結果は、測距のために使用される、ステップ
をさらに含む。
【0500】
可能な実装では、本方法は、
【0501】
第2のデバイスが、第2のタイミングオフセットを決定するステップであって、ここで、第2のタイミングオフセットは、第1の測定フレームに対する第2のデバイスのタイミングオフセットを表す、ステップと、
第2のデバイスが、第2のタイミングオフセットに基づいて第2の時点を決定するステップと
をさらに含む。
【0502】
可能な実装では、第2の時点は、T2=t0+t2/2を満たし、ここで、t0は、基準時点を表し、t2は、第2のタイミングオフセットを表し、T2は、第2の時点を表す。
【0503】
可能な実装では、第2のタイミングオフセットを決定するステップは、
【0504】
第2のデバイスが、第1の測定フレーム内の信号を測定することによって、第2のタイミングオフセットを決定するステップ
を含む。
【0505】
可能な実装では、本方法は、
【0506】
第2のデバイスが、第1のメッセージを送出するステップ、および/または第1のメッセージを受信するステップ
をさらに含み、ここで、第1のメッセージは基準時点を示す、または
基準時点は、事前構成された、または事前定義された時点である。
【0507】
可能な実装では、本方法は、
【0508】
第2のデバイスが、第2のメッセージを送出するステップ、および/または第2のメッセージを受信するステップであって、ここで、第2のメッセージは基準値を示す、または基準値は、事前構成された、または事前定義された値である、ステップと、
基準値および第2の周波数オフセットに基づいて基準時点を決定するステップであって、ここで、第2の周波数オフセットは、第1の測定フレームに対する第2のデバイスの周波数オフセットを表す、ステップと
をさらに含む。
【0509】
可能な実装では、第2の測定フレーム内に含まれた単一周波数正弦波信号は、少なくとも2つのシンボルを含み、少なくとも2つのシンボルの各々は、第2のコンスタレーション図を使用することによって第2のシーケンスに基づく変調を通して取得され、第2のシーケンスは、Mビットを含むシーケンスであり、Mの値は、第2のコンスタレーション図の変調スキームに対応する。
【0510】
可能な実装では、第3のシンボルは、第2のコンスタレーション図を使用することによって第2のシーケンスに基づく変調を通して取得される。
【0511】
第3のシンボルは、単一周波数正弦波信号の前にそれに隣接して位置し、第2の測定フレーム内にあるシンボル、および/または単一周波数正弦波信号の後に位置し、第2の測定フレーム内にある第1のシンボルを含む。
【0512】
可能な実装では、第2の測定フレーム内に含まれた単一周波数正弦波信号は、少なくとも2つのシンボルを含み、少なくとも2つのシンボルの各々は、第2のビットに基づくガウス型周波数偏移変調GFSK変調を通して取得される。
【0513】
第4のシンボルは、第2のビットに基づくGFSK変調を通して取得される。
【0514】
第4のシンボルは、単一周波数正弦波信号の前にそれに隣接して位置し、第2の測定フレーム内にあるシンボル、および/または単一周波数正弦波信号の後に位置し、第2の測定フレーム内にある第1のシンボルを含む。
【0515】
可能な実装では、本方法は、
【0516】
第2のデバイスが測距結果を送出するステップ
をさらに含み、ここで、測距結果は、第1のデバイスおよび第2のデバイスの間の距離に関する情報を含む。
【0517】
図9で説明された通信装置90内で、第1の周波数の共同測定結果および第2の周波数の共同測定結果は、デバイスの周波数切替えによって引き起こされるランダムな初期位相によって影響を受けず、コヒーレントに組み合わされされ得、したがって、測距結果が計算されるとき、単一周波数の測定フレームの帯域幅よりも大きい帯域幅が測距結果を計算するために使用されることが可能であり、より正確な測距結果が取得されることが可能であり、測距精度が改善される。
【0518】
通信装置がチップまたはチップシステムである事例に関しては、
図10に示されるチップの構造の図を参照されたい。
【0519】
図10に示されるように、チップ100は、プロセッサ1001およびインターフェース1002を含む。1つまたは複数のプロセッサ1001が存在してよく、複数のインターフェース1002が存在してよい。プロセッサ1001およびインターフェース1002の各々に対応する機能は、ハードウェア設計を使用することによって実装されてよく、もしくはソフトウェア設計を使用することによって実装されてよく、またはソフトウェアおよびハードウェアを組み合わせることによって実装されてよいことに留意されたい。これは本明細書では限定されない。
【0520】
任意選択で、チップ100は、メモリ1003をさらに含んでよく、メモリ1003は、必要なプログラム命令および必要なデータを記憶するように構成される。
【0521】
本出願において、プロセッサ1001は、第1のデバイス、第2のデバイス、第3のデバイス、第4のデバイス、またはGノードの1つまたは複数のデバイスまたはネットワーク要素に対して本出願の1つまたは複数の実施形態で提供される通信方法の実装プログラムをメモリ1003から起動させ、プログラム内に含まれた命令を実行するように構成され得る。インターフェース1002は、プロセッサ1001の実行結果を出力するように構成され得る。本出願において、インターフェース1002は、プロセッサ1001の各メッセージまたは情報を出力するように具体的に構成され得る。
【0522】
本出願の1つまたは複数の実施形態で提供される通信方法に関しては、
図3、
図4、および
図5に示された実施形態を参照されたい。詳細については本明細書で再び説明されない。
【0523】
本出願の実施形態におけるプロセッサは、中央処理ユニット(Central Processing Unit、CPU)であってよく、プロセッサは、別の汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(digital signal processor、DSP)、特定用途向け集積回路(application-specific integrated circuit、ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(field programmable gate array、FPGA)、別のプログラマブル論理デバイス、個別ゲートもしくはトランジスタ論理デバイス、個別ハードウェア構成要素などであってよい。汎用プロセッサはマイクロプロセッサであってよく、またはプロセッサは任意の従来のプロセッサなどであってよい。
【0524】
本出願の実施形態におけるメモリは、記憶空間を提供するように構成され、記憶空間は、オペレーティングシステムおよびコンピュータプログラムなどのデータを記憶し得る。メモリは、限定されないが、ランダムアクセスメモリ(random access memory,RAM)、読取り専用メモリ(read-only memory,ROM)、消去可能プログラマブル読取り専用メモリ(erasable programmable read-only memory,EPROM)、またはコンパクトディスク読取り専用メモリ(compact disc read-only memory,CD-ROM)を含む。
【0525】
本出願の実施形態で提供される方法によれば、本出願の実施形態は、コンピュータ可読記憶媒体をさらに提供する。コンピュータ可読記憶媒体は、コンピュータプログラムを記憶する。コンピュータプログラムが1つまたは複数のプロセッサ上で実行されるとき、
図3、
図4、および
図5に示される方法が実装され得る。
【0526】
本出願の実施形態で提供される方法によれば、本出願の実施形態は、コンピュータプログラム製品をさらに提供する。コンピュータプログラム製品は、コンピュータプログラムを含む。コンピュータプログラムがプロセッサ上で実行されるとき、
図3、
図4、および
図5に示される方法が実装され得る。
【0527】
本出願の実施形態は、ビークルエンドデバイスを提供する。ビークルエンドデバイスは、通信装置80、通信装置90、またはチップ100のうちの少なくとも1つを含む。
【0528】
本出願の実施形態は、システムをさらに提供する。システムは、ビークルエンドデバイス、および通信装置80、通信装置90、またはチップ100のうちの少なくとも1つを含み、
図3、
図4、および
図5の実施形態のうちのいずれか1つにおける対応するデバイスによって実施されるステップを実施するように構成される。
【0529】
本出願の実施形態は、プロセッサおよびインターフェースを含む処理装置をさらに提供する。プロセッサは、前述の方法実施形態のうちのいずれか1つにおける方法を実施するように構成される。
【0530】
処理装置はチップであってよいことを理解されたい。たとえば、処理装置は、フィールドプログラマブルゲートアレイ(field programmable gate array,FPGA)であってよく、もしくは汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(digital signal processor,DSP)、特定用途向け集積回路(application-specific integrated circuit,ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(field programmable gate array,FPGA)もしくは別のプログラマブル論理デバイス、個別ゲートもしくはトランジスタ論理デバイス、個別ハードウェア構成要素であってよく、システムオンチップ(system on chip,SoC)であってよく、中央処理装置(central processor unit,CPU)であってよく、ネットワークプロセッサ(network proscessor,NP)であってよく、デジタル信号処理回路(digital signal processor,DSP)であってよく、マイクロコントローラユニット(micro controller unit,MCU)であってよく、プログラマブル論理デバイス(programmable logic device,PLD)または別の集積チップであってよい。それは、本出願の実施形態で開示される方法、ステップ、および論理ブロック図を実装または実施し得る。汎用プロセッサはマイクロプロセッサであってよく、またはプロセッサは任意の従来のプロセッサなどであってよい。本出願の実施形態を参照しながら開示される方法のステップは、ハードウェア復号プロセッサによって直接実施または完了され得るか、または復号プロセッサ内のハードウェアおよびソフトウェアモジュールの組合せを使用することによって実施および完了され得る。ソフトウェアモジュールは、ランダムアクセスメモリ、フラッシュメモリ、読取り専用メモリ、プログラマブル読取り専用メモリ、電気消去可能プログラマブルメモリ、またはレジスタなど、当技術分野における完全な記憶媒体内に位置し得る。記憶媒体はメモリ内に位置し、プロセッサは、メモリ内の情報を読み取り、プロセッサのハードウェアと組み合せて前述の方法のステップを完了する。
【0531】
本出願の実施形態におけるメモリは、揮発性メモリまたは不揮発性メモリであってよく、または揮発性メモリおよび不揮発性メモリを含んでよいことが理解され得る。不揮発性メモリは、読取り専用メモリ(read-only memory,ROM)、プログラマブル読取り専用メモリ(programmable ROM,PROM)、消去可能プログラマブル読取り専用メモリ(erasable PROM,EPROM)、電気的消去可能プログラマブル読取り専用メモリ(electrically EPROM,EEPROM)、またはフラッシュメモリであってよい。揮発性メモリは、外部キャッシュとして使用される、ランダムアクセスメモリ(random access memory,RAM)であってよい。例示的であるが、限定的ではない説明を通して、多くの形態のRAM、たとえば、スタティックランダムアクセスメモリ(スタティックRAM,SRAM)、ダイナミックランダムアクセスメモリ(dynamic RAM,DRAM)、同期ダイナミックランダムアクセスメモリ(synchronous DRAM,SDRAM)、ダブルデータレート同期ダイナミックランダムアクセスメモリ(double data rate SDRAM,DDR SDRAM)、拡張同期ダイナミックランダムアクセスメモリ(enhanced SDRAM,ESDRAM)、同期リンクダイナミックランダムアクセスメモリ(synchlink DRAM,SLDRAM)、およびダイレクトランバスダイナミックランダムアクセスメモリ(direct rambus RAM,DR RAM)が使用され得る。本明細書で説明されたシステムおよび方法のメモリは、これらのおよび別の適切なタイプの任意のメモリを含むが、これらの限定されないことに留意されたい。
【0532】
前述の実施形態のすべてまたはいくつかは、ソフトウェア、ハードウェア、ファームウェア、またはそれらの何らかの組合せを使用することによって実装され得る。実施形態を実装するためにソフトウェアが使用されるとき、実施形態のすべてまたはいくつかは、コンピュータプログラム製品の形態で実装され得る。コンピュータプログラム製品は、1つまたは複数のコンピュータ命令を含む。コンピュータ命令がコンピュータ上にロードされ実行されるとき、本出願の実施形態による手順または機能がすべてまたは部分的に生成される。コンピュータは、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、コンピュータネットワーク、または他のプログラマブル装置であってよい。コンピュータ命令は、コンピュータ可読記憶媒体内に記憶されてよく、またはコンピュータ可読記憶媒体から別のコンピュータ可読記憶媒体に送信されてよい。たとえば、コンピュータ命令は、ワイヤード(たとえば、同軸ケーブル、光ファイバー、またはデジタル加入者線(digital subscriber line,DSL))方式またはワイヤレス(たとえば、赤外線、無線、またはマイクロ波)方式で、ウェブサイト、コンピュータ、サーバ、またはデータセンターから別のウェブサイト、コンピュータ、サーバ、またはデータセンターに送信され得る。コンピュータ可読記憶媒体は、コンピュータによってアクセス可能な任意の使用可能媒体、または1つまたは複数の使用可能媒体を統合する、データ記憶デバイス、たとえば、サーバまたはデータセンター、であってよい。使用可能媒体は、磁気媒体(たとえば、フロッピーディスク、ハードディスクドライブ、または磁気テープ)、光媒体(たとえば、高密度デジタルビデオディスク(digital video disc,DVD))、半導体媒体(たとえば、個体ドライブ(solid-state disc,SSD))などであってよい。
【0533】
前述の装置実施形態におけるユニットは、方法実施形態における電子デバイスに完全に対応し、対応するモジュールまたはユニットが対応するステップを実施する。たとえば、通信ユニット(トランシーバ)は、方法実施形態で受信するステップまたは送出するステップを実施し、送出するステップおよび受信するステップ以外のステップは、処理ユニット(プロセッサ)によって実施され得る。特定のユニットの機能に関しては、対応する方法実施形態を参照されたい。1つまたは複数のプロセッサが存在し得る。
【0534】
本出願の実施形態では、電子デバイスは、本出願の実施形態におけるいくつかまたはすべてのステップを実施し得ることが理解され得る。これらのステップまたは動作は例にすぎない。本出願の実施形態では、他の動作または様々な動作の変形が実施され得る。加えて、ステップは本出願の実施形態で提示される順序とは異なる順序で実施されてよく、本出願の実施形態のすべての動作が実施されなくてよい。
【0535】
当業者は、本明細書で開示される実施形態で説明される例と組み合わせて、電子ハードウェアまたはコンピュータソフトウェアおよび電子ハードウェアの組合せによってユニットおよびアルゴリズムステップが実装され得ることに気づき得る。機能がハードウェアによって実施されるのか、またはソフトウェアによって実施されるのかは、特定の適用例および技術的解決策の設計制約条件に依存する。当業者は、特定の適用例ごとに説明する機能を実装するために異なる方法を使用し得るが、実装形態が本出願の範囲を越えると見なすべきではない。
【0536】
便宜的で簡単な説明のために、上記のシステム、装置、およびユニットの詳細な作業処理については、前述の方法実施形態における対応する処理を参照すべきであることが当業者によって明確に理解され得る。詳細については本明細書で再び説明されない。
【0537】
本出願において提供されるいくつかの実施形態では、開示されるシステム、装置、および方法が他の方式で実装され得ることを理解されたい。たとえば、説明された装置実施形態は例にすぎない。たとえば、ユニットへの分割は、論理機能分割にすぎず、実際の実装形態では他の分割であり得る。たとえば、複数のユニットまたは構成要素が別のシステムに、組み合わせられるかもしくは統合され得、またはいくつかの特徴は無視されるか、もしくは実施されないことがある。さらに、表示された、または論じられた、相互結合もしくは直接結合または通信接続は、いくつかのインターフェースを介して実装され得る。装置間またはユニット間の間接結合または通信接続は、電子的な形態、機械的な形態、または他の形態で実装され得る。
【0538】
別個の部分として説明されたユニットは、物理的に別個であることもそうでないこともあり、ユニットとして表示された部分は、物理ユニットであることもそうでないこともあり、1つの位置に位置し得るか、または複数のネットワークユニット上に分散され得る。ユニットの一部またはすべては、実施形態の解決策の目的を達成するために実際の要件に基づいて選択され得る。
【0539】
加えて、本出願の実施形態における機能ユニットが1つの処理ユニットへと統合されることがあり、またはユニットの各々が物理的に単独で存在することがあり、または2つ以上のユニットが1つのユニットへと統合されることがある。
【0540】
機能が、ソフトウェア機能ユニットの形態で実装され、独立した製品として販売または使用されるとき、機能は、コンピュータ可読記憶媒体内に記憶され得る。そのような理解に基づいて、本質的に本出願の技術的解決策、もしくは従来技術に寄与する部分、または技術的解決策の一部は、ソフトウェア製品の形態で実装され得る。ソフトウェア製品は、記憶媒体内に記憶され、本出願の実施形態で説明される方法のステップのすべてまたはいくつかを実施するようにコンピュータデバイス(パーソナルコンピュータ、サーバ、またはネットワークデバイスであり得る)に命令するための、いくつかの命令を含む。前述の記憶媒体は、USBフラッシュドライブ、取外し可能なハードディスク、読取り専用メモリROM、ランダムアクセスメモリRAM、磁気ディスク、または光ディスクなどのプログラムコードを記憶することができるあらゆる媒体を含む。
【0541】
前述の説明は、本出願の特定の実装形態にすぎず、本出願の保護範囲を限定することが意図されない。本出願で開示される技術範囲内で当業者によって容易に想到されるいかなる変形または置換形態も、本出願の保護範囲内に入るものである。
【手続補正書】
【提出日】2024-12-24
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
測距方法であって、
第1のデバイスによって、第1の周波数上で第1の測定フレームを第2のデバイスに送出し、前記第1の周波数上で、前記第2のデバイスによって送出された第2の測定フレームを受信するステップと、
前記第1のデバイスによって、第2の周波数上で第3の測定フレームを前記第2のデバイスに送出し、前記第2の周波数上で、前記第2のデバイスによって送出された第4の測定フレームを受信するステップであって、前記第2の周波数は前記第1の周波数とは異なる、ステップと、
前記第1のデバイスによって、前記第2の測定フレームに基づいて第1の測定結果を取得するステップと、
前記第1のデバイスによって、前記第4の測定フレームに基づいて第3の測定結果を取得するステップと、
前記第1のデバイスによって、前記第1の測定結果および前記第3の測定結果を第3のデバイスに送出するステップであって、前記第1の測定結果および前記第3の測定結果は、測距のために使用される、ステップと
を含む、方法。
【請求項2】
前記第1の周波数および前記第2の周波数は使用時間順に隣接する周波数であり、前記第1の周波数は第1の周波数セットに属し、前記第2の周波数は第2の周波数セットに属し、前記第1の周波数セットは前記第1の周波数および前記第2の周波数セットを含む請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記方法は、
前記第1のデバイスによって、第1のランダムシードに基づいて疑似ランダム方式で前記第1の周波数セット内の前記第1の周波数を決定するステップと、
前記第1のデバイスによって、第2のランダムシードに基づいて疑似ランダム方式で前記第2の周波数セット内の前記第2の周波数を決定するステップと
をさらに含む、請求
項2に記載の方法。
【請求項4】
前記方法は、
前記第1のデバイスによって、前記第1のランダムシードおよび/または前記第2のランダムシードを生成し、送出するステップ、または
前記第1のデバイスによって、前記第1のランダムシードおよび/または前記第2のランダムシードを受信するステップ
をさらに含む、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記第1の測定結果は、第1の時点における前記第2の測定フレーム内に含まれた単一周波数正弦波信号の位相情報または同位相成分および直交成分IQ情報、または単一周波数正弦波モデルに従って前記第2の測定フレーム内に含まれた前記単一周波数正弦波信号を拡張することによって取得された信号の、前記第1の時点における、位相情報またはIQ情報を含む請求項1
または2に記載の方法。
【請求項6】
前記方法は、
前記第1のデバイスによって、第1のタイミングオフセットを決定するステップであって、前記第1のタイミングオフセットは、前記第2の測定フレームに対する前記第1のデバイスのタイミングオフセットを表す、ステップと、
前記第1のデバイスによって、前記第1のタイミングオフセットに基づいて前記第1の時点を決定するステップと
をさらに含む、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記第1の時点は、T1=t0+t1/2を満たし、ここで、t0は、基準時点を表し、t1は、前記第1のタイミングオフセットを表し、T1は、前記第1の時点を表す請求項6に記載の方法。
【請求項8】
第1のタイミングオフセットを決定する前記ステップは、
前記第1のデバイスによって、前記第2の測定フレーム内の信号を測定することによって、前記第1のタイミングオフセットを決定するステップ
を含む請求項
6に記載の方法。
【請求項9】
前記方法は、
前記第1のデバイスによって、第1のメッセージを受信し、および/または前記第1のメッセージを送出するステップ
をさらに含み、前記第1のメッセージは前記基準時点を示す、または
前記基準時点は、事前構成された、または事前定義された時点である、請求項
7に記載の方法。
【請求項10】
前記方法は、
前記第1のデバイスによって、第2のメッセージを受信し、および/または前記第2のメッセージを送出するステップであって、前記第2のメッセージは基準値を示す、または前記基準値は事前構成された、または事前定義された値である、ステップと、
前記基準値および第1の周波数オフセットに基づいて前記基準時点を決定するステップであって、前記第1の周波数オフセットは、前記第2の測定フレームに対する前記第1のデバイスの周波数オフセットを表す、ステップと
をさらに含む、請求項
7に記載の方法。
【請求項11】
前記第1の測定フレーム内に含まれた単一周波数正弦波信号は、少なくとも2つのシンボルを含み、前記少なくとも2つのシンボルの各々は、第1のコンスタレーション図を使用することによって第1のシーケンスに基づく変調を通して取得され、前記第1のシーケンスは、Nビットを含むシーケンスであり、Nの値は、前記第1のコンスタレーション図の変調スキームに対応する請求項1
または2に記載の方法。
【請求項12】
第1のシンボルは、前記第1のコンスタレーション図を使用することによって前記第1のシーケンスに基づく変調を通して取得され、
前記第1のシンボルは、前記単一周波数正弦波信号の前にそれに隣接して位置し、前記第1の測定フレーム内にあるシンボル、および/または前記単一周波数正弦波信号の後に位置し、前記第1の測定フレーム内にある第1のシンボルを含む請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記第1の測定フレーム内に含まれた単一周波数正弦波信号は、少なくとも2つのシンボルを含み、前記少なくとも2つのシンボルの各々は、第1のビットに基づくガウス型周波数偏移変調GFSK変調を通して取得され、
第2のシンボルは、前記第1のビットに基づくGFSK変調を通して取得され、前記第2のシンボルは、前記単一周波数正弦波信号の前にそれに隣接して位置し、前記第1の測定フレーム内にあるシンボル、および/または前記単一周波数正弦波信号の後に位置し、前記第1の測定フレーム内にある第1のシンボルを含む請求項1
または2に記載の方法。
【請求項14】
前記方法は、
前記第1のデバイスによって、測距結果を受信するステップ
をさらに含み、前記測距結果は、前記第1のデバイスおよび前記第2のデバイスの間の距離に関する情報を含む
請求項1
または2に記載の方法。
【請求項15】
測距方法であって、
第2のデバイスによって、第1の周波数上で第1のデバイスによって送出された第1の測定フレームを受信し、および前記第1の周波数上で第2の測定フレームを前記第1のデバイスに送出するステップと、
第2の周波数上で前記第2のデバイスによって、前記第1のデバイスによって送出された第3の測定フレームを受信し、前記第2の周波数上で第4の測定フレームを前記第1のデバイスに送出するステップであって、前記第2の周波数は前記第1の周波数とは異なる、ステップと、
前記第2のデバイスによって、前記第1の測定フレームに基づいて第2の測定結果を取得するステップと、
前記第2のデバイスによって、前記第3の測定フレームに基づいて第4の測定結果を取得するステップと、
前記第2のデバイスによって、第4のデバイスから第1の測定結果および第3の測定結果を受信するステップであって、前記第1の測定結果は、前記第2の測定フレーム上の前記第1のデバイスの測定結果であり、前記第3の測定結果は、前記第4の測定フレーム上の前記第1のデバイスの測定結果である、ステップと、
前記第2のデバイスによって、前記第1の測定結果、前記第2の測定結果、前記第3の測定結果、および前記第4の測定結果に基づいて、前記第1のデバイスおよび前記第2のデバイスの間の距離を決定するステップと
を含む方法。
【請求項16】
前記第1の周波数および前記第2の周波数は使用時間順に隣接する周波数であり、前記第1の周波数は第1の周波数セットに属し、前記第2の周波数は第2の周波数セットに属し、前記第1の周波数セットは前記第1の周波数および前記第2の周波数セットを含む請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記方法は、
前記第2のデバイスによって、第1のランダムシードに基づいて疑似ランダム方式で前記第1の周波数セット内の前記第1の周波数を決定するステップと、
前記第2のデバイスによって、第2のランダムシードに基づいて疑似ランダム方式で前記第2の周波数セット内の前記第2の周波数を決定するステップと
をさらに含む、請求
項16に記載の方法。
【請求項18】
前記方法は、
前記第2のデバイスによって、前記第1のランダムシードおよび/または前記第2のランダムシードを生成し、送出するステップ、または
前記第2のデバイスによって、前記第1のランダムシードおよび/または前記第2のランダムシードを受信するステップ
をさらに含む、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記方法は、
前記第2のデバイスによって、前記第1の測定フレームに基づいて前記第2の測定結果を取得するステップであって、前記第2の測定結果は、第2の時点における前記第1の測定フレーム内に含まれた単一周波数正弦波信号の位相情報または同位相成分および直交成分IQ情報、または単一周波数正弦波モデルに従って前記第1の測定フレーム内に含まれた単一周波数正弦波信号を拡張することによって取得された信号の、前記第2の時点における、位相情報またはIQ情報を含み、前記第2の測定結果は測距のために使用される、ステップ
をさらに含む、請求項15
または16に記載の方法。
【請求項20】
前記方法は、
前記第2のデバイスによって、第2のタイミングオフセットを決定するステップであって、前記第2のタイミングオフセットは、前記第1の測定フレームに対する前記第2のデバイスのタイミングオフセットを表す、ステップと、
前記第2のデバイスによって、前記第2のタイミングオフセットに基づいて前記第2の時点を決定するステップと
をさらに含む、請求項19に記載の方法。
【請求項21】
前記第2の時点は、T2=t0+t2/2を満たし、ここで、t0は、基準時点を表し、t2は、前記第2のタイミングオフセットを表し、T2は、前記第2の時点を表す請求項20に記載の方法。
【請求項22】
第2のタイミングオフセットを決定する前記ステップは、
前記第2のデバイスによって、前記第1の測定フレーム内の信号を測定することによって、前記第2のタイミングオフセットを決定するステップ
を含む請求項2
0に記載の方法。
【請求項23】
前記方法は、
前記第2のデバイスによって、第1のメッセージを送出し、および/または前記第1のメッセージを受信するステップ
をさらに含み、前記第1のメッセージは前記基準時点を示す、または
前記基準時点は、事前構成された、または事前定義された時点である、請求項2
1に記載の方法。
【請求項24】
前記方法は、
前記第2のデバイスによって、第2のメッセージを送出し、および/または前記第2のメッセージを受信するステップであって、前記第2のメッセージは基準値を示す、または前記基準値は事前構成された、または事前定義された値である、ステップと、
前記基準値および第2の周波数オフセットに基づいて前記基準時点を決定するステップであって、前記第2の周波数オフセットは、前記第1の測定フレームに対する前記第2のデバイスの周波数オフセットを表す、ステップと
をさらに含む、請求項2
1に記載の方法。
【請求項25】
前記第2の測定フレーム内に含まれた単一周波数正弦波信号は、少なくとも2つのシンボルを含み、前記少なくとも2つのシンボルの各々は、第2のコンスタレーション図を使用することによって第2のシーケンスに基づく変調を通して取得され、前記第2のシーケンスは、Mビットを含むシーケンスであり、Mの値は、前記第2のコンスタレーション図の変調スキームに対応する請求項15
または16に記載の方法。
【請求項26】
第3のシンボルは、前記第2のコンスタレーション図を使用することによって前記第2のシーケンスに基づく変調を通して取得され、
前記第3のシンボルは、前記単一周波数正弦波信号の前にそれに隣接して位置し、前記第2の測定フレーム内にあるシンボル、および/または前記単一周波数正弦波信号の後に位置し、前記第2の測定フレーム内にある第1のシンボルを含む請求項25に記載の方法。
【請求項27】
前記第2の測定フレーム内に含まれた単一周波数正弦波信号は、少なくとも2つのシンボルを含み、前記少なくとも2つのシンボルの各々は、第2のビットに基づくガウス型周波数偏移変調GFSK変調を通して取得され、
第4のシンボルは、前記第2のビットに基づくGFSK変調を通して取得され、
前記第4のシンボルは、前記単一周波数正弦波信号の前にそれに隣接して位置し、前記第2の測定フレーム内にあるシンボル、および/または前記単一周波数正弦波信号の後に位置し、前記第2の測定フレーム内にある第1のシンボルを含む請求項15
または16に記載の方法。
【請求項28】
前記方法は、
前記第2のデバイスによって、測距結果を送出するステップ
をさらに含み、前記測距結果は、前記第1のデバイスおよび前記第2のデバイスの間の前記距離に関する情報を含む
請求項15
または16に記載の方法。
【請求項29】
請求項1
または請求項1
5に記載の方法を実施するように構成されたモジュールまたはユニットを備える、通信装置。
【請求項30】
プロセッサを備えた通信装置であって、
前記プロセッサが、メモリ内のコンピュータプログラムまたは命令を起動するとき、請求項
1に記載の方法が実施されるか、または請求項1
5に記載の方法が実施される、通信装置。
【請求項31】
論理回路および通信インターフェースを備えた通信装置であって、
前記通信インターフェースは、情報を受信するかまたは情報を送出するように構成され、
前記論理回路は、前記通信インターフェースを通して前記情報を受信するかまたは前記情報を送出するように構成され、その結果、請求項
1に記載の方法が実施されるか、または請求項1
5に記載の方法が実施される、通信装置。
【請求項32】
コンピュータ可読記憶媒体であって、
命令またはコンピュータプログラムを記憶するように構成され、前記命令または前記コンピュータプログラムが実行されるとき、請求項
1に記載の方法が実装されるか、または請求項1
5に記載の方法が実装されるコンピュータ可読記憶媒体。
【請求項33】
コンピュータプログラ
ムであって、
前記コンピュータプログラムが実行されるとき、請求項
1に記載の方法が実装されるか、または請求項1
5に記載の方法が実装される、コンピュータプログラ
ム。
【請求項34】
請求項29に記載の通信装
置を備える、端末デバイス。
【請求項35】
請求項30に記載の通信装置を備える、端末デバイス。
【請求項36】
請求項31に記載の通信装置を備える、端末デバイス。
【請求項37】
車両、および請求項29に記載の通信装
置を備える、システム。
【請求項38】
車両、および請求項30に記載の通信装置を備える、システム。
【請求項39】
車両、および請求項31に記載の通信装置を備える、システム。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は通信技術の分野に関し、より具体的には、測距方法および関連装置に関する。
【背景技術】
【0002】
通信デバイスが測距信号を送信して測距を実装する方式は、測距/測位問題を解決するための重要な手段である。測距精度は、コヒーレントに組み合わされることが可能な測距信号によってカバーされる帯域幅に密に関係する。測距信号によってカバーされるより広い帯域幅は、より高い測距精度を示す。
【0003】
現在、通信デバイスのタイプは、コスト、電力消費、および干渉防止などの要因に鑑みて周波数ホッピング方式で通信を実施する、すなわち、狭帯域幅が各送信のために占有され、周波数ホッピングが複数の送信のための大きな帯域幅範囲内で実施される方式で通信を実施する。
【0004】
前述の測距方式で測距が実施されるとき、高い精度を得ることは困難である。周波数ホッピングは、デバイスクロックのランダムな初期位相を引き起こすため、異なる周波数上で送信される測距信号は、直接コヒーレントに組み合わされることができず、高い測距精度を実装することは困難である。加えて、コストおよび電力消費などの要件を考慮に入れると、通信デバイスは、一般に、低いクロック精度を有し、デバイスクロックの非理想的なタイミングおよび非理想的な周波数も測距精度に低下を引き起こす。測距結果に対する、タイミングオフセット、周波数オフセット、および時間に伴ってドリフトされる周波数など、デバイスクロックの非理想性の影響をどのように抑えるかも、現在の研究において重要な問題である。
【0005】
結論として、通信デバイスを介して測距をどのように実装し、測距精度をどのように改善するかが、解決されるべき喫緊の問題である。
【発明の概要】
【0006】
本出願の実施形態は、測距誤差を低減し、測距精度を改善するための、測距方法および関連装置を提供する。
【0007】
第1の態様によれば、本出願の実施形態は、測距方法を提供する。本方法は、
【0008】
第1のデバイスが、第1の周波数上で第1の測定フレームを第2のデバイスに送出するステップ、および第1の周波数上で、第2のデバイスによって送出された第2の測定フレームを受信するステップと、
第1のデバイスが、第2の周波数上で第3の測定フレームを第2のデバイスに送出するステップ、および第2の周波数上で、第2のデバイスによって送出された第4の測定フレームを受信するステップであって、ここで、第2の周波数は第1の周波数とは異なる、ステップと、
第1のデバイスが、第2の測定フレームに基づいて第1の測定結果を取得するステップと、
第1のデバイスが、第4の測定フレームに基づいて第3の測定結果を取得するステップと、
第1のデバイスが、第1の測定結果および第3の測定結果を第3のデバイスに送出するステップであって、ここで、第1の測定結果および第3の測定結果は、測距のために使用される、ステップと
を含む。
【0009】
本出願のこの実施形態では、測距方法が提供される。第1のデバイスおよび第2のデバイスは、少なくとも2つの周波数上で測定フレームを交換する。たとえば、第1のデバイスは、第1の周波数上で第1の測定フレームを第2のデバイスに送出し、第1の周波数上で第2のデバイスから第2の測定フレームを受信し、第2の周波数上で第3の測定フレームを第2のデバイスに送出し、第2の周波数上で第2のデバイスから第4の測定フレームを受信する。第2の周波数は第1の周波数とは異なり、第1の測定フレームおよび第3の測定フレームは、第2の測定結果および第4の測定結果をそれぞれ取得するために第2のデバイスによって使用される。第1のデバイスは、受信された第2の測定フレームに基づいて第1の測定結果を取得し、受信された第4の測定フレームに基づいて第3の測定結果を取得し、第1の測定結果および第3の測定結果を第3のデバイスに送出する。測距結果を計算するためのコンピューティングデバイスは、第1の測定結果、第2の測定結果、第3の測定結果、および第4の測定結果に基づいて、測距結果を計算する。第3のデバイスは、第2のデバイスであってよく、または第2のデバイス以外のデバイスであってよい。これは、本出願では限定されない。第3のデバイスは、コンピューティングデバイスであり、測距結果を計算するように構成される、または第3のデバイスは、転送デバイスであり、第1の測定結果および第3の測定結果をコンピューティングデバイスに転送するように構成される。これは、本出願では限定されない。第1のデバイスおよび第2のデバイスは、第1の周波数から第2の周波数に切り替えるとき、ランダムな初期位相を生成する。結果として、第1の測定結果および第3の測定結果は、直接コヒーレントに組み合わされることができず、第2の測定結果および第4の測定結果は直接コヒーレントに組み合わされることができない。第1の周波数の共同測定結果(joint measurement result)は、第1の測定結果および第2の測定結果を組み合わせることによって取得され、第1の周波数の共同測定結果は、第1の周波数上の第1のデバイスおよび第2のデバイスの初期位相による影響を受けない。第2の周波数の共同測定結果は、第3の測定結果および第4の測定結果を組み合わせることによって取得され、第2の周波数の共同測定結果は、第2の周波数上の第1のデバイスおよび第2のデバイスの初期位相による影響を受けない。したがって、第1の周波数の共同測定結果および第2の周波数の共同測定結果は、デバイスの周波数切替えによって引き起こされるランダムな初期位相による影響を受けず、コヒーレントに組み合わされ得、したがって、測距結果が計算されるとき、単一周波数の測定フレームの帯域幅よりも大きい帯域幅が測距結果を計算するために使用されることが可能であり、より正確な測距結果が取得されることが可能であり、測距精度が改善される。
【0010】
可能な実装では、第1の周波数および第2の周波数は使用時間順に隣接する周波数であり、第1の周波数は第1の周波数セットに属し、第2の周波数は第2の周波数セットに属し、第1の周波数セットは第1の周波数および第2の周波数セットを含む。
【0011】
本出願のこの実施形態では、第1の周波数および第2の周波数を取得する、可能な特定の実装が提供される。具体的には、第1の周波数および第2の周波数は、使用時間順に2つの隣接する周波数である。具体的には、第1のデバイスおよび第2のデバイスは、まず、第1の周波数上で測定フレームを交換し、次いで、第2の周波数上で測定フレームを交換し、2つの測定フレーム交換の間の時間において、第1の周波数および第2の周波数以外の周波数上で測定フレームを交換しない。本明細書における使用は、第1のデバイスおよび第2のデバイスが測定フレームを交換することを意味し、第1の周波数および第2の周波数が使用時間順に隣接することは、第1のデバイスおよび第2のデバイスが、前述の2つの測定フレーム交換の間の時間において別の周波数上で非測定フレームを交換する事例、たとえば、サービスデータ、測定結果、シグナリングなどを送信するために使用されるが、測距測定のためには使用されないフレームを交換する事例、を除外しないことを理解されたい。本明細書において、第1のデバイスおよび第2のデバイス以外のデバイスが前述の2つの測定フレーム交換の間の時間において任意の周波数上で任意のタイプのフレームを交換する事例は除外されない。第1の周波数が第1の周波数セットから取得され、次いで、第2の周波数が第2の周波数セットから取得される。第1の周波数セットおよび第2の周波数セットの間の差は、第1の周波数セットは第1の周波数を含み、第2の周波数セットは第1の周波数を含まないことである。第2の周波数セットは第1の周波数が第1の周波数セットから除去された後に取得される周波数セットであることが理解され得る。本出願のこの実施形態によれば、第1の周波数および第2の周波数は、使用時間順に2つの隣接する周波数であり、したがって、測定中に同じ周波数が繰り返し使用されることが回避されることが可能であり、それにより、測距のための測定時間を短縮する。第1のデバイスおよび第2のデバイスの間に相対的移動が存在する場合、測距のための測定時間を短縮することは、測定中の第1のデバイスおよび第2のデバイスの間の相対的ロケーションの変更量を低減して、より正確な測距結果を取得し、測距精度を改善することができる。加えて、第1のデバイスおよび第2のデバイスに対して、クロックの非理想性により、デバイスクロック周波数は時間に伴ってドリフトする。より長い測定時間はより深刻なドリフトを示す。測距のための測定時間を短縮することは、測定中のデバイスクロック周波数ドリフトの範囲を低減し、測距結果に対するクロックドリフトの影響を抑え、測距精度を改善することができる。
【0012】
可能な実装では、本方法は、
【0013】
第1のデバイスが、第1のランダムシードに基づいて疑似ランダム方式で第1の周波数セット内の第1の周波数を決定するステップと、
第1のデバイスが、第2のランダムシードに基づいて疑似ランダム方式で第2の周波数セット内の第2の周波数を決定するステップと
をさらに含む。
【0014】
本出願のこの実施形態では、第1の周波数および第2の周波数を決定する、可能な特定の実装が提供される。具体的には、使用される周波数は、ランダムシードに基づいて疑似ランダム方式で対応する周波数セット内で決定され、第1の周波数を決定するために使用される第1のランダムシードおよび第2の周波数を決定するために使用される第2のランダムシードは、同じランダムシードであってよく、または異なるランダムシードであってよい。本出願のこの実施形態によれば、周波数はランダムシードに基づいて疑似ランダム方式で決定され、したがって、決定される周波数はランダムであり、それにより、スペクトルが別のデバイスと共有されるときに同じ時間周波数リソースが使用されるとき、相互干渉が引き起こされる確率を低減し、測距性能を改善する。
【0015】
可能な実装では、本方法は、
【0016】
第1のデバイスが、第1のランダムシードおよび/または第2のランダムシードを生成し、送出するステップ、または
第1のデバイスが、第1のランダムシードおよび/または第2のランダムシードを受信するステップ
をさらに含む。
【0017】
本出願のこの実施形態では、第1のランダムシードおよび/または第2のランダムシードを取得する、いくつかの可能な特定の実装が提供される。詳細は次のとおりである。1.第1のデバイスは、第1のランダムシードおよび/または第2のランダムシードを生成し、第1のランダムシードおよび/または第2のランダムシードを第2のデバイスに送出する;2.第1のデバイスは、第1のランダムシードおよび/または第2のランダムシードを生成し、第1のランダムシードおよび/または第2のランダムシードを別のデバイスに送出し、次いで、別のデバイスは、第1のランダムシードおよび/または第2のランダムシードを第2のデバイスに転送する;3.第1のデバイスは、第2のデバイスから第1のランダムシードおよび/または第2のランダムシードを受信する;4.第1のデバイスは、別のデバイスから第1のランダムシードおよび/または第2のランダムシードを受信する、ここで、その前に、別のデバイスの第1のランダムシードおよび/または第2のランダムシードは、第2のデバイスによって生成され、別のデバイスに送出される;および5.別のデバイスは、第1のランダムシードおよび/または第2のランダムシードを生成し、第1のランダムシードおよび/または第2のランダムシードを第1のデバイスおよび第2のデバイスに送出する。前述の方式のうちのいずれか1つにおいて、第1のデバイスおよび第2のデバイスは、第1の周波数を選択するとき、同じ第1のランダムシードを使用し、第2の周波数を選択するとき、同じ第2のランダムシードを使用する。したがって、第1のデバイスおよび第2のデバイスは、同じ第1の周波数および第2の周波数を選択して、周波数選択誤差を回避する。
【0018】
可能な実装では、第1の測定結果は、第1の時点における第2の測定フレーム内に含まれた単一周波数正弦波信号の位相情報または同位相成分および直交成分IQ情報、または単一周波数正弦波モデルに従って第2の測定フレーム内に含まれた単一周波数正弦波信号を拡張することによって取得された信号の、第1の時点における、位相情報またはIQ情報を含む。
【0019】
本出願のこの実施形態では、第1の測定結果を取得する、可能な特定の実装が提供される。具体的には、第1のデバイスは、第2の測定フレームを測定して第1の測定結果を取得し、ここで、第1の測定結果は、第1の時点における第2の測定フレーム内に含まれた単一周波数正弦波信号の位相情報または同位相成分および直交成分IQ情報を含む、または第1の測定結果は、単一周波数正弦波モデルに従って第2の測定フレーム内に含まれた単一周波数正弦波信号を拡張することによって取得された信号の、第1の時点における、位相情報または同位相成分および直交成分IQ情報を含む。位相情報、または位相情報を含むIQ情報に基づく測距方法は、従来の振幅ベースの測距方法によりも高い測距精度を取得することができる。
【0020】
可能な実装では、本方法は、
【0021】
第1のデバイスが、第1のタイミングオフセットを決定するステップであって、ここで、第1のタイミングオフセットは、第2の測定フレームに対する第1のデバイスのタイミングオフセットを表す、ステップと、
第1のデバイスが、第1のタイミングオフセットに基づいて第1の時点を決定するステップと
をさらに含む。
【0022】
本出願のこの実施形態では、第1の時点を決定する、可能な特定の実装が提供される。具体的には、第1のデバイスは、第1のタイミングオフセットを決定し、第1のタイミングオフセットに基づいて第1の時点を決定し、ここで、第1のタイミングオフセットは、第2の測定フレームに対する第1のデバイスのタイミングオフセットを表す。本出願のこの実施形態によれば、位相情報またはIQ情報に対応する時点は、測定タイミングオフセットに基づいて補正され、したがって、測距結果に対する第1のデバイスクロックおよび第2のデバイスクロックの間のタイミング差および周波数差の影響が抑えられることが可能であり、測距精度が改善されることが可能である。
【0023】
可能な実装では、第1の時点は、T1=t0+t1/2を満たし、ここで、t0は、基準時点を表し、t1は、第1のタイミングオフセットを表し、T1は、第1の時点を表す。
【0024】
本出願のこの実施形態では、第1の時点を決定する、可能な特定の実装が提供される。具体的には、第1の時点は、t0+t1/2を満たす必要があり、ここで、t0は、基準時点を表し、t1は、第1のタイミングオフセットを表す。対応して、第2のデバイスも、同様の方法を使用することによって、第2の時点を決定する。第1のデバイスクロックの第1の時点に対応する実時間および第2のデバイスクロックの第2の時点に対応する実時間の間の差は、主に、第1のタイミングオフセットおよび第2のタイミングオフセットの間の測定誤差に関係し、第1のデバイスクロックおよび第2のデバイスクロックの間のタイミングオフセットとは無関係である。第1の測定結果および第2の測定結果を組み合わせることによって取得される第1の周波数の共同測定結果は、第1のデバイスクロックおよび第2のデバイスクロックの間のタイミングオフセットによる影響を受けず、したがって、測距結果に対する第1のデバイスクロックおよび第2のデバイスクロックの間のタイミングオフセットの影響が抑えられ、測距精度が改善される。
【0025】
可能な実装では、第1のタイミングオフセットを決定するステップは、
【0026】
第1のデバイスが、第2の測定フレーム内の信号を測定することによって、第1のタイミングオフセットを決定するステップを含む。
【0027】
本出願のこの実施形態では、第1のタイミングオフセットを決定する、可能な特定の実装が提供される。具体的には、第1のデバイスは、第2の測定フレーム内の信号を測定することによって、第1のタイミングオフセットを決定するか、または第1のデバイスは、第2のデバイスによって送出された別の信号を測定することによって、第1のタイミングオフセットを決定し得、ここで、別の信号は、別の測定フレーム内の信号または別の非測定フレーム内の信号を含み得る。本出願のこの実施形態で決定される第1のタイミングオフセットに基づいて、タイミングオフセットは補正されることが可能であり、第1のデバイスクロックおよび第2のデバイスクロックの間のタイミング差および周波数差は低減され、測定フレームの測定結果に対する影響は低減され、それにより、測距結果の誤差を低減し、測距精度を改善する。
【0028】
可能な実装では、本方法は、
【0029】
第1のデバイスが、第1のメッセージを受信するステップ、および/または第1のメッセージを送出するステップ
をさらに含み、ここで、第1のメッセージは基準時点を示す、または
基準時点は、事前構成された、または事前定義された時点である。
【0030】
本出願のこの実施形態では、基準時点を決定する、いくつかの可能な特定の実装が提供される。具体的には、第1のデバイスは、第1のメッセージを受信し、および/または第1のメッセージを送出し、第1のメッセージによって示される情報を介して基準時点を決定する、または基準時点は、第1のデバイス(および第2のデバイス)に対して事前構成された時点またはプロトコル内で事前定義された時点である。本出願のこの実施形態によれば、第1のデバイスおよび第2のデバイスは、同じ合意された基準時点を使用することによって測定時点を決定し、したがって、測定フレームの測定結果に対する第1のデバイスクロックおよび第2のデバイスクロックの間のタイミング差および周波数差の影響が抑えられることが可能であり、それにより、測距結果の誤差を低減し、測距精度を改善する。
【0031】
可能な実装では、本方法は、
【0032】
第1のデバイスが、第2のメッセージを受信するステップ、および/または第2のメッセージを送出するステップであって、ここで、第2のメッセージは基準値を示す、または基準値は、事前構成された、または事前定義された値である、ステップと、
基準値および第1の周波数オフセットに基づいて基準時点を決定するステップであって、ここで、第1の周波数オフセットは、第2の測定フレームに対する第1のデバイスの周波数オフセットを表す、ステップと
をさらに含む。
【0033】
本出願のこの実施形態では、基準時点を決定する、いくつかの可能な特定の実装が提供される。具体的には、第1のデバイスは、第2のメッセージを受信し、および/または第2のメッセージを送出し、第1の周波数オフセットおよび第2のメッセージによって示された基準値に基づいて基準時点を決定し、ここで、第1の周波数オフセットは、第2の測定フレームに対する第1のデバイスの周波数オフセットを表す。本出願のこの実施形態によれば、第1のデバイスおよび第2のデバイスは、同じ合意された基準値を使用し、第1のデバイスは、周波数オフセットおよび基準値に基づいて基準時点を決定して、基準時点に対する時間との周波数オフセットによって引き起こされたタイミングオフセットの変更の影響を補正する。したがって、測定時点は基準時点に基づいて決定され、したがって、測定フレームの測定結果に対する第1のデバイスクロックおよび第2のデバイスクロックの間のタイミング差および周波数差の影響が抑えられることが可能であり、それにより、測距結果の誤差を低減し、測距精度を改善する。
【0034】
可能な実装では、異なる周波数に対応する基準時点は同じであるかまたは異なり、および/または異なる周波数に対応する基準値は同じであるかまたは異なる。
【0035】
可能な実装では、第1のデバイスおよび/または第2のデバイスが複数のアンテナを使用するとき、同じ周波数の異なるアンテナ組合せよって使用される基準時点は同じであるかまたは異なり、および/または同じ周波数の異なるアンテナ組合せによって使用される基準値は同じであるかまたは異なる。
【0036】
異なるアンテナ組合せは、アンテナ組合せ1(第1のデバイスの送信アンテナ1および第2のデバイスの受信アンテナ2)、アンテナ組合せ2(第1のデバイスの受信アンテナ1および第2のデバイスの送信アンテナ2)、などを含むが、これらに限定されない。これは、本出願の実施形態では限定されない。
【0037】
可能な実装では、第1の測定フレームは、測定結果データを含まず、サービスデータも含まない。
【0038】
本出願のこの実施形態によれば、第1の測定フレーム内の測定のために使用される信号の時間長、たとえば、単一周波数正弦波信号の長さ、は短縮されてよく、または延長されてよい。測定フレームの長さは短縮され、したがって、単一周波数正弦波信号が第1のデバイスおよび第2のデバイスの間で送信される間隔、および測距のための総測定時間が短縮されることが可能である。クロックの非理想性に鑑みて、第1のデバイスおよび第2のデバイスの間のクロック周波数オフセットによって引き起こされる測距結果誤差は、単一周波数正弦波信号が第1のデバイスおよび第2のデバイスの間で送信される間隔に関係する。同じ周波数オフセットの場合、より大きい間隔はより大きい誤差を示す。単一周波数正弦波信号が第1のデバイスおよび第2のデバイスの間で送信される間隔は短縮され、したがって、測距結果に対する第1のデバイスおよび第2のデバイスの間のクロック周波数オフセットの影響が抑えられることが可能である。第1のデバイスおよび第2のデバイスの間に相対的移動が存在する場合、測距のための総測定時間を短縮することは、測定中の第1のデバイスおよび第2のデバイスの間の相対的ロケーションの変更量を低減して、より正確な測距結果を取得し、測距精度を改善することができる。加えて、第1のデバイスおよび第2のデバイスに対して、クロックの非理想性により、デバイスクロック周波数は時間に伴ってドリフトする。より長い測定時間はより深刻なドリフトを示す。測距のための総測定時間を短縮することは、測定中のデバイスクロック周波数ドリフトの範囲を低減し、測距結果に対するクロックドリフトの影響を抑え、測距精度を改善することができる。第1の測定フレーム内の測定のために使用される信号の時間長を延長することは、第1の測定フレームに基づいて第2のデバイスによって第2の測定結果を取得する精度を改善することができ、それにより、測距精度を改善する。
【0039】
可能な実装では、第1の測定フレーム内に含まれた単一周波数正弦波信号は、少なくとも2つのシンボルを含み、少なくとも2つのシンボルの各々は、第1のコンスタレーション図を使用することによって第1のシーケンスに基づく変調を通して取得され、第1のシーケンスは、Nビットを含むシーケンスであり、Nの値は、第1のコンスタレーション図の変調スキームに対応する。
【0040】
本出願のこの実施形態では、第1の測定フレームを取得する、可能な特定の実装が提供される。具体的には、第1の測定フレーム内に含まれた単一周波数正弦波信号は、少なくとも2つのシンボルを含み、少なくとも2つのシンボルの各々は、第1のコンスタレーション図を使用することによって第1のシーケンスに基づく変調を通して取得される。第1のシーケンスは、Nビットを含むシーケンスであり、Nの値は、第1のコンスタレーション図の変調スキームに対応する。たとえば、2位相偏移変調BPSK変調スキームに対応するNの値は1であり、4位相偏移変調QPSK変調スキームに対応するNの値は2であり、8位相偏移変調8PSK変調スキームに対応するNの値は3である。本出願のこの実施形態では、変調スキーム切替えによって引き起こされる追加の実装複雑さおよび追加の時間オーバーヘッドを回避して、第1の測定フレーム内の測定のために使用される信号の時間長、たとえば、単一周波数正弦波信号の長さ、を短縮または延長するために、同じ変調スキームが第1の測定フレーム内の単一周波数正弦波信号および別の信号に対して使用される。測定フレームの長さは短縮され、したがって、単一周波数正弦波信号が第1のデバイスおよび第2のデバイスの間で送信される間隔、および測距のための総測定時間が短縮されることが可能である。クロックの非理想性に鑑みて、第1のデバイスおよび第2のデバイスの間のクロック周波数オフセットによって引き起こされる測距結果誤差は、単一周波数正弦波信号が第1のデバイスおよび第2のデバイスの間で送信される間隔に関係する。同じ周波数オフセットの場合、より大きい間隔はより大きい誤差を示す。単一周波数正弦波信号が第1のデバイスおよび第2のデバイスの間で送信される間隔は短縮され、したがって、測距結果に対する第1のデバイスおよび第2のデバイスの間のクロック周波数オフセットの影響が抑えられることが可能である。第1のデバイスおよび第2のデバイスの間に相対的移動が存在する場合、測距のための総測定時間を短縮することは、測定中の第1のデバイスおよび第2のデバイスの間の相対的ロケーションの変更量を低減して、より正確な測距結果を取得し、測距精度を改善することができる。加えて、第1のデバイスおよび第2のデバイスに対して、クロックの非理想性により、デバイスクロック周波数は時間に伴ってドリフトする。より長い測定時間はより深刻なドリフトを示す。測距のための総測定時間を短縮することは、測定中のデバイスクロック周波数ドリフトの範囲を低減し、測距結果に対するクロックドリフトの影響を抑え、測距精度を改善することができる。第1の測定フレーム内の測定のために使用される信号の時間長を延長することは、第1の測定フレームに基づいて第2のデバイスによって第2の測定結果を取得する精度を改善することができ、それにより、測距精度を改善する。
【0041】
可能な実装では、第1のシンボルは、第1のコンスタレーション図を使用することによって第1のシーケンスに基づく変調を通して取得される。
【0042】
第1のシンボルは、単一周波数正弦波信号の前にそれに隣接して位置し、第1の測定フレーム内にあるシンボル、および/または単一周波数正弦波信号の後に位置し、第1の測定フレーム内にある第1のシンボルを含む。
【0043】
本出願のこの実施形態では、第1の測定フレームを取得する、可能な特定の実装が提供される。具体的には、第1の測定フレーム内の単一周波数正弦波信号内に含まれた少なくとも2つのシンボルのように、第1の測定フレーム内に含まれた第1のシンボルは、第1のコンスタレーション図を使用することによって第1のシーケンスに基づく変調を通して取得される。第1のシンボルは、単一周波数正弦波信号の前にそれに隣接して位置し、第1の測定フレーム内にあるシンボル、および/または単一周波数正弦波信号の後に位置し、第1の測定フレーム内にある第1のシンボルを含む。本出願のこの実施形態によれば、単一周波数正弦波信号および単一周波数正弦波信号の境界の両側の上の隣接するシンボルは、同じマッピングシーケンスを有し、同じコンスタレーション図を使用し、したがって、測定フレームが境界において突然変更されることが防止されることが可能であり、それにより、境界によって引き起こされる信号歪みを抑え、測定フレームの測定結果の精度を改善し、測距精度を改善する。
【0044】
可能な実装では、第1の測定フレーム内に含まれた単一周波数正弦波信号は、少なくとも2つのシンボルを含み、少なくとも2つのシンボルの各々は、第1のビットに基づくガウス型周波数偏移変調GFSK変調を通して取得される。
【0045】
第2のシンボルは、第1のビットに基づくGFSK変調を通して取得される。
【0046】
第2のシンボルは、単一周波数正弦波信号の前にそれに隣接して位置し、第1の測定フレーム内にあるシンボル、および/または単一周波数正弦波信号の後に位置し、第1の測定フレーム内にある第1のシンボルを含む。
【0047】
本出願のこの実施形態では、第1の測定フレームを取得する、可能な特定の実装が提供される。具体的には、第1の測定フレーム内に含まれた単一周波数正弦波信号は、少なくとも2つのシンボルを含み、少なくとも2つのシンボルの各々は、第1のビットに基づくガウス型周波数偏移変調GFSK変調を通して取得される。第1の測定フレーム内の単一周波数正弦波信号内に含まれた少なくとも2つのシンボルのように、第1の測定フレーム内に含まれた第2のシンボルも、第1のビットに基づくガウス型周波数偏移変調GFSK変調を通して取得される。第2のシンボルは、単一周波数正弦波信号の前にそれに隣接して位置し、第1の測定フレーム内にあるシンボル、および/または単一周波数正弦波信号の後に位置し、第1の測定フレーム内にある第1のシンボルを含む。本出願のこの実施形態によれば、単一周波数正弦波信号および単一周波数正弦波信号の境界の両側の上の隣接するシンボルは、同じマッピングビットを有し、同じ変調スキームを使用し、したがって、測定フレームが境界において突然変更されることが防止されることが可能であり、それにより、境界によって引き起こされる信号歪みを抑え、測定フレームの測定結果の精度を改善し、測距精度を改善する。
【0048】
可能な実装では、本方法は、
【0049】
第1のデバイスが測距結果を受信するステップをさらに含み、ここで、測距結果は、第1のデバイスおよび第2のデバイスの間の距離に関する情報を含む。
【0050】
本出願のこの実施形態では、測距の可能な特定の実装が提供される。具体的には、第1のデバイスが測距結果を受信することは、第1のデバイスが第3のデバイスによって送出された測距結果を受信することであってよい。第3のデバイスは、第2のデバイスであってよく、受信された第1の測定結果に基づく計算を通して測距結果を取得し、測距結果を第1のデバイスに送出するように構成される。代替として、第3のデバイスは、測距計算能力を有する別のデバイスであってよく、計算を通して取得された測距結果を第1のデバイスに送出するように構成される。測距結果は、第1のデバイスおよび第2のデバイスの間の距離に関する情報を含む。
【0051】
第2の態様によれば、本出願の実施形態は、測距方法をさらに提供する。本方法は、
【0052】
第2のデバイスが、第1の周波数上で第1のデバイスによって送出された第1の測定フレームを受信するステップ、および第1の周波数上で第2の測定フレームを第1のデバイスに送出するステップと、
第2のデバイスが、第2の周波数上で、第1のデバイスによって送出された第3の測定フレームを受信するステップ、および第2の周波数上で第4の測定フレームを第1のデバイスに送出するステップであって、ここで、第2の周波数は第1の周波数とは異なる、ステップと、
第2のデバイスが、第1の測定フレームに基づいて第2の測定結果を取得するステップと、
第2のデバイスが、第3の測定フレームに基づいて第4の測定結果を取得するステップと、
第2のデバイスが、第4のデバイスから第1の測定結果および第3の測定結果を受信するステップであって、ここで、第1の測定結果は、第2の測定フレーム上の第1のデバイスの測定結果であり、第3の測定結果は、第4の測定フレーム上の第1のデバイスの測定結果である、ステップと、
第2のデバイスが、第1の測定結果、第2の測定結果、第3の測定結果、および第4の測定結果に基づいて、第1のデバイスおよび第2のデバイスの間の距離を決定するステップと
を含む。
【0053】
本出願のこの実施形態では、測距方法が提供される。第1のデバイスおよび第2のデバイスは、少なくとも2つの周波数上で測定フレームを交換する。たとえば、第2のデバイスは、第1の周波数上で第1のデバイスによって送出された第1の測定フレームを受信し、第1の周波数上で第2の測定フレームを第1のデバイスに送出し、第2の周波数上で、第1のデバイスによって送出された第3の測定フレームを受信し、第2の周波数上で第4の測定フレームを第1のデバイスに送出する。第2の周波数は第1の周波数とは異なり、第2の測定フレームおよび第4の測定フレームは、第1の測定結果および第3の測定結果をそれぞれ取得するために第1のデバイスによって使用される。第2のデバイスは、受信された第1の測定フレームに基づいて第2の測定結果を取得し、受信された第3の測定フレームに基づいて第4の測定結果を取得し、第4のデバイスから第1の測定結果および第3の測定結果を受信する。第2のデバイスは、計算を通して、第1の測定結果、第2の測定結果、第3の測定結果、および第4の測定結果に基づいて測距結果を取得し、第1のデバイスおよび第2のデバイスの間の距離を決定する。第4のデバイスは、第1のデバイスであってよく、または第1のデバイス以外のデバイスであってよい。これは、本出願では限定されない。第4のデバイスは、第1のデバイスであり、第1の測定結果および第3の測定結果を取得し、第1の測定結果および第3の測定結果を第2のデバイスまたは転送デバイスに送信するよう構成されるか、または第4のデバイスは転送デバイスであり、第1の測定結果および第3の測定結果を第2のデバイスに転送するように構成される。これは、本出願では限定されない。第1のデバイスおよび第2のデバイスは、第1の周波数から第2の周波数に切り替えるとき、ランダムな初期位相を生成する。結果として、第1の測定結果および第3の測定結果は、直接コヒーレントに組み合わされることができず、第2の測定結果および第4の測定結果は直接コヒーレントに組み合わされることができない。第1の周波数の共同測定結果は、第1の測定結果および第2の測定結果を組み合わせることによって取得され、第1の周波数の共同測定結果は、第1の周波数上の第1のデバイスおよび第2のデバイスの初期位相による影響を受けない。第2の周波数の共同測定結果は、第3の測定結果および第4の測定結果を組み合わせることによって取得され、第2の周波数の共同測定結果は、第2の周波数上の第1のデバイスおよび第2のデバイスの初期位相による影響を受けない。したがって、第1の周波数の共同測定結果および第2の周波数の共同測定結果は、デバイスの周波数切替えによって引き起こされるランダムな初期位相による影響を受けず、コヒーレントに組み合わされ得、したがって、測距結果が計算されるとき、単一周波数の測定フレームの帯域幅よりも大きい帯域幅が測距結果を計算するために使用されることが可能であり、より正確な測距結果が取得されることが可能であり、測距精度が改善される。
【0054】
可能な実装では、第1の周波数および第2の周波数は使用時間順に隣接する周波数であり、第1の周波数は第1の周波数セットに属し、第2の周波数は第2の周波数セットに属し、第1の周波数セットは第1の周波数および第2の周波数セットを含む。
【0055】
本出願のこの実施形態では、第1の周波数および第2の周波数を取得する、可能な特定の実装が提供される。具体的には、第1の周波数および第2の周波数は、使用時間順に2つの隣接する周波数である。具体的には、第1のデバイスおよび第2のデバイスは、まず、第1の周波数上で測定フレームを交換し、次いで、第2の周波数上で測定フレームを交換し、2つの測定フレーム交換の間の時間において、第1の周波数および第2の周波数以外の周波数上で測定フレームを交換しない。本明細書における使用は、第1のデバイスおよび第2のデバイスが測定フレームを交換することを意味し、第1の周波数および第2の周波数が使用時間順に隣接することは、第1のデバイスおよび第2のデバイスが、前述の2つの測定フレーム交換の間の時間において別の周波数上で非測定フレームを交換する事例、たとえば、サービスデータ、測定結果、シグナリングなどを送信するために使用されるが、測距測定のためには使用されないフレームを交換する事例、を除外しないことを理解されたい。本明細書において、第1のデバイスおよび第2のデバイス以外のデバイスが前述の2つの測定フレーム交換の間の時間において任意の周波数上で任意のタイプのフレームを交換する事例は除外されない。第1の周波数が第1の周波数セットから取得され、次いで、第2の周波数が第2の周波数セットから取得される。第1の周波数セットおよび第2の周波数セットの間の差は、第1の周波数セットは第1の周波数を含み、第2の周波数セットは第1の周波数を含まないことである。第2の周波数セットは第1の周波数が第1の周波数セットから除去された後に取得される周波数セットであることが理解され得る。本出願のこの実施形態によれば、第1の周波数および第2の周波数は、使用時間順に2つの隣接する周波数であり、したがって、測定中に同じ周波数が繰り返し使用されることが回避されることが可能であり、それにより、測距のための測定時間を短縮する。第1のデバイスおよび第2のデバイスの間に相対的移動が存在する場合、測距のための測定時間を短縮することは、測定中の第1のデバイスおよび第2のデバイスの間の相対的ロケーションの変更量を低減して、より正確な測距結果を取得し、測距精度を改善することができる。加えて、第1のデバイスおよび第2のデバイスに対して、クロックの非理想性により、デバイスクロック周波数は時間に伴ってドリフトする。より長い測定時間はより深刻なドリフトを示す。測距のための測定時間を短縮することは、測定中のデバイスクロック周波数ドリフトの範囲を低減し、測距結果に対するクロックドリフトの影響を抑え、測距精度を改善することができる。
【0056】
可能な実装では、本方法は、
【0057】
第2のデバイスが、第1のランダムシードに基づいて疑似ランダム方式で第1の周波数セット内の第1の周波数を決定するステップと、
第2のデバイスが、第2のランダムシードに基づいて疑似ランダム方式で第2の周波数セット内の第2の周波数を決定するステップと
をさらに含む。
【0058】
本出願のこの実施形態では、第1の周波数および第2の周波数を決定する、可能な特定の実装が提供される。具体的には、使用される周波数は、ランダムシードに基づいて疑似ランダム方式で対応する周波数セット内で決定され、第1の周波数を決定するために使用される第1のランダムシードおよび第2の周波数を決定するために使用される第2のランダムシードは、同じランダムシードであってよく、または異なるランダムシードであってよい。本出願のこの実施形態によれば、周波数はランダムシードに基づいて疑似ランダム方式で決定され、したがって、決定される周波数はランダムであり、それにより、スペクトルが別のデバイスと共有されるときに同じ時間周波数リソースが使用されるとき、相互干渉が引き起こされる確率を低減し、測距性能を改善する。
【0059】
可能な実装では、本方法は、
【0060】
第2のデバイスが、第1のランダムシードおよび/または第2のランダムシードを生成し、送出するステップ、または
第2のデバイスが、第1のランダムシードおよび/または第2のランダムシードを受信するステップ
をさらに含む。
【0061】
本出願のこの実施形態では、第1のランダムシードおよび/または第2のランダムシードを取得する、いくつかの可能な特定の実装が提供される。詳細は次のとおりである。1.第2のデバイスは、第1のランダムシードおよび/または第2のランダムシードを生成し、第1のランダムシードおよび/または第2のランダムシードを第1のデバイスに送出する;2.第2のデバイスは、第1のランダムシードおよび/または第2のランダムシードを生成し、第1のランダムシードおよび/または第2のランダムシードを別のデバイスに送出し、次いで、別のデバイスは、第1のランダムシードおよび/または第2のランダムシードを第1のデバイスに転送する;3.第2のデバイスは、第1のデバイスから第1のランダムシードおよび/または第2のランダムシードを受信する;4.第2のデバイスは、別のデバイスから第1のランダムシードおよび/または第2のランダムシードを受信する、ここで、その前に、別のデバイスの第1のランダムシードおよび/または第2のランダムシードは、第1のデバイスによって生成され、別のデバイスに送出される;および5.別のデバイスは、第1のランダムシードおよび/または第2のランダムシードを生成し、第1のランダムシードおよび/または第2のランダムシードを第1のデバイスおよび第2のデバイスに送出する。前述の方式のうちのいずれか1つにおいて、第1のデバイスおよび第2のデバイスは、第1の周波数を選択するとき、同じ第1のランダムシードを使用し、第2の周波数を選択するとき、同じ第2のランダムシードを使用する。したがって、第1のデバイスおよび第2のデバイスは、同じ第1の周波数および第2の周波数を選択して、周波数選択誤差を回避する。
【0062】
可能な実装では、本方法は、
【0063】
第2のデバイスが、第1の測定フレームに基づいて第2の測定結果を取得するステップであって、ここで、第2の測定結果は、第2の時点における第1の測定フレーム内に含まれた単一周波数正弦波信号の位相情報または同位相成分および直交成分IQ情報、または単一周波数正弦波モデルに従って第1の測定フレーム内に含まれた単一周波数正弦波信号を拡張することによって取得された信号の、第2の時点における、位相情報またはIQ情報を含み、第2の測定結果は、測距のために使用される、ステップ
をさらに含む。
【0064】
本出願のこの実施形態では、第2の測定結果を取得する、可能な特定の実装が提供される。具体的には、第2のデバイスは、第1の測定フレームを測定して第2の測定結果を取得し、ここで、第2の測定結果は、第2の時点における第1の測定フレーム内に含まれた単一周波数正弦波信号の位相情報または同位相成分および直交成分IQ情報を含む、または第2の測定結果は、単一周波数正弦波モデルに従って第1の測定フレーム内に含まれた単一周波数正弦波信号を拡張することによって取得された信号の、第2の時点における、位相情報または同位相成分および直交成分IQ情報を含む。位相情報、または位相情報を含むIQ情報に基づく測距方法は、従来の振幅ベースの測距方法によりも高い測距精度を取得することができる。
【0065】
可能な実装では、本方法は、
【0066】
第2のデバイスが、第2のタイミングオフセットを決定するステップであって、ここで、第2のタイミングオフセットは、第1の測定フレームに対する第2のデバイスのタイミングオフセットを表す、ステップと、
第2のデバイスが、第2のタイミングオフセットに基づいて第2の時点を決定するステップと
をさらに含む。
【0067】
本出願のこの実施形態では、第2の時点を決定する、可能な特定の実装が提供される。具体的には、第2のデバイスは、第2のタイミングオフセットを決定し、第2のタイミングオフセットに基づいて第2の時点を決定し、ここで、第2のタイミングオフセットは、第1の測定フレームに対する第2のデバイスのタイミングオフセットを表す。本出願のこの実施形態によれば、位相情報またはIQ情報に対応する時点は、測定タイミングオフセットに基づいて補正され、したがって、測距結果に対する第1のデバイスクロックおよび第2のデバイスクロックの間のタイミング差および周波数差の影響が抑えられることが可能であり、測距精度が改善されることが可能である。
【0068】
可能な実装では、第2の時点は、T2=t0+t2/2を満たし、ここで、t0は、基準時点を表し、t2は、第2のタイミングオフセットを表し、T2は、第2の時点を表す。
【0069】
本出願のこの実施形態では、第2の時点を決定する、可能な特定の実装が提供される。具体的には、第2の時点はt0+t2/2を満たす必要があり、ここで、t0は、基準時点を表し、t2は、第2のタイミングオフセットを表す。対応して、第1のデバイスは、同様の方法を使用することによって、第1の時点も決定する。第1のデバイスクロックの第1の時点に対応する実時間および第2のデバイスクロックの第2の時点に対応する実時間の間の差は、主に、第1のタイミングオフセットおよび第2のタイミングオフセットの間の測定誤差に関係し、第1のデバイスクロックおよび第2のデバイスクロックの間のタイミングオフセットとは無関係である。第1の測定結果および第2の測定結果を組み合わせることによって取得される第1の周波数の共同測定結果は、第1のデバイスクロックおよび第2のデバイスクロックの間のタイミングオフセットによる影響を受けず、したがって、測距結果に対する第1のデバイスクロックおよび第2のデバイスクロックの間のタイミングオフセットの影響が抑えられ、測距精度が改善される。
【0070】
可能な実装では、第2のタイミングオフセットを決定するステップは、
【0071】
第2のデバイスが、第1の測定フレーム内の信号を測定することによって、第2のタイミングオフセットを決定するステップを含む。
【0072】
本出願のこの実施形態では、第2のタイミングオフセットを決定する、可能な特定の実装が提供される。具体的には、第2のデバイスは、第1の測定フレーム内の信号を測定することによって、第2のタイミングオフセットを決定するか、または第2のデバイスは、第1のデバイスによって送出された別の信号を測定することによって、第2のタイミングオフセットを決定することができ、ここで、別の信号は、別の測定フレーム内の信号または別の非測定フレーム内の信号を含み得る。本出願のこの実施形態で決定される第2のタイミングオフセットに基づいて、タイミングオフセットは補正されることが可能であり、第1のデバイスクロックおよび第2のデバイスクロックの間のタイミング差および周波数差は低減され、測定フレームの測定結果に対する影響は低減され、それにより、測距結果の誤差を低減し、測距精度を改善する。
【0073】
可能な実装では、本方法は、
【0074】
第2のデバイスが、第1のメッセージを送出するステップ、および/または第1のメッセージを受信するステップ
をさらに含み、ここで、第1のメッセージは基準時点を示す、または
基準時点は、事前構成された、または事前定義された時点である。
【0075】
本出願のこの実施形態では、基準時点を決定する、いくつかの可能な特定の実装が提供される。具体的には、第2のデバイスは、第1のメッセージを受信し、および/または第1のメッセージを送出し、第1のメッセージによって示される情報を介して基準時点を決定する、または基準時点は、第2のデバイス(および第1のデバイス)に対して事前構成された時点またはプロトコル内で事前定義された時点である。本出願のこの実施形態によれば、第1のデバイスおよび第2のデバイスは、同じ合意された基準時点を使用することによって測定時点を決定し、したがって、測定フレームの測定結果に対する第1のデバイスクロックおよび第2のデバイスクロックの間のタイミング差および周波数差の影響が抑えられることが可能であり、それにより、測距結果の誤差を低減し、測距精度を改善する。
【0076】
可能な実装では、本方法は、
【0077】
第2のデバイスが、第2のメッセージを送出するステップ、および/または第2のメッセージを受信するステップであって、ここで、第2のメッセージは基準値を示す、または基準値は、事前構成された、または事前定義された値である、ステップと、
基準値および第2の周波数オフセットに基づいて基準時点を決定するステップであって、ここで、第2の周波数オフセットは、第1の測定フレームに対する第2のデバイスの周波数オフセットを表す、ステップと
をさらに含む。
【0078】
本出願のこの実施形態では、基準時点を決定する、いくつかの可能な特定の実装が提供される。具体的には、第2のデバイスは、第2のメッセージを受信し、および/または第2のメッセージを送出し、第2の周波数オフセットおよび第2のメッセージによって示された基準値に基づいて基準時点を決定し、ここで、第2の周波数オフセットは、第1の測定フレームに対する第2のデバイスの周波数オフセットを表す。本出願のこの実施形態によれば、第1のデバイスおよび第2のデバイスは、同じ合意された基準値を使用し、第2のデバイスは、周波数オフセットおよび基準値に基づいて基準時点を決定して、基準時点に対する時間との周波数オフセットによって引き起こされたタイミングオフセットの変更の影響を補正する。したがって、測定時点は基準時点に基づいて決定され、したがって、測定フレームの測定結果に対する第1のデバイスクロックおよび第2のデバイスクロックの間のタイミング差および周波数差の影響が抑えられることが可能であり、それにより、測距結果の誤差を低減し、測距精度を改善する。
【0079】
可能な実装では、異なる周波数に対応する基準時点は同じであるかまたは異なり、および/または異なる周波数に対応する基準値は同じであるかまたは異なる。
【0080】
可能な実装では、第1のデバイスおよび/または第2のデバイスが複数のアンテナを使用するとき、同じ周波数の異なるアンテナ組合せによって使用される基準時点は同じであるかまたは異なり、および/または同じ周波数の異なるアンテナ組合せによって使用される基準値は同じであるかまたは異なる。
【0081】
異なるアンテナ組合せは、アンテナ組合せ1(第1のデバイスの送信アンテナ1および第2のデバイスの受信アンテナ2)、アンテナ組合せ2(第1のデバイスの受信アンテナ1および第2のデバイスの送信アンテナ2)、などを含むが、これらに限定されない。これは、本出願の実施形態では限定されない。
【0082】
可能な実装では、第2の測定フレーム内に含まれた単一周波数正弦波信号は、少なくとも2つのシンボルを含み、少なくとも2つのシンボルの各々は、第2のコンスタレーション図を使用することによって第2のシーケンスに基づく変調を通して取得され、第2のシーケンスは、Mビットを含むシーケンスであり、Mの値は、第2のコンスタレーション図の変調スキームに対応する。
【0083】
本出願のこの実施形態では、第2の測定フレームを取得する、可能な特定の実装が提供される。具体的には、第2の測定フレーム内に含まれた単一周波数正弦波信号は、少なくとも2つのシンボルを含み、少なくとも2つのシンボルの各々は、第2のコンスタレーション図を使用することによって第2のシーケンスに基づく変調を通して取得される。第2のシーケンスは、Mビットを含むシーケンスであり、Mの値は、第2のコンスタレーション図の変調スキームに対応する。たとえば、2位相偏移変調BPSK変調スキームに対応するMの値は1であり、4位相偏移変調QPSK変調スキームに対応するMの値は2であり、8位相偏移変調8PSK変調スキームに対応するMの値は3である。本出願のこの実施形態では、変調スキーム切替えによって引き起こされる追加の実装複雑さおよび追加の時間オーバーヘッドを回避して、第2の測定フレーム内の測定のために使用される信号の時間長、たとえば、単一周波数正弦波信号の長さ、を短縮または延長するために、同じ変調スキームが第2の測定フレーム内の単一周波数正弦波信号および別の信号に対して使用される。測定フレームの長さは短縮され、したがって、単一周波数正弦波信号が第1のデバイスおよび第2のデバイスの間で送信される間隔、および測距のための総測定時間が短縮されることが可能である。クロックの非理想性に鑑みて、第1のデバイスおよび第2のデバイスの間のクロック周波数オフセットによって引き起こされる測距結果誤差は、単一周波数正弦波信号が第1のデバイスおよび第2のデバイスの間で送信される間隔に関係する。同じ周波数オフセットの場合、より大きい間隔はより大きい誤差を示す。単一周波数正弦波信号が第1のデバイスおよび第2のデバイスの間で送信される間隔は短縮され、したがって、測距結果に対する第1のデバイスおよび第2のデバイスの間のクロック周波数オフセットの影響が抑えられることが可能である。第1のデバイスおよび第2のデバイスの間に相対的移動が存在する場合、測距のための総測定時間を短縮することは、測定中の第1のデバイスおよび第2のデバイスの間の相対的ロケーションの変更量を低減して、より正確な測距結果を取得し、測距精度を改善することができる。加えて、第1のデバイスおよび第2のデバイスに対して、クロックの非理想性により、デバイスクロック周波数は時間に伴ってドリフトする。より長い測定時間はより深刻なドリフトを示す。測距のための総測定時間を短縮することは、測定中のデバイスクロック周波数ドリフトの範囲を低減し、測距結果に対するクロックドリフトの影響を抑え、測距精度を改善することができる。第2の測定フレーム内の測定のために使用される信号の時間長を延長することは、第1の測定フレームに基づいて第2のデバイスによって第2の測定結果を取得する精度を改善することができ、それにより、測距精度を改善する。
【0084】
可能な実装では、第3のシンボルは、第2のコンスタレーション図を使用することによって第2のシーケンスに基づく変調を通して取得される。
【0085】
第3のシンボルは、単一周波数正弦波信号の前にそれに隣接して位置し、第2の測定フレーム内にあるシンボル、および/または単一周波数正弦波信号の後に位置し、第2の測定フレーム内にある第1のシンボルを含む。
【0086】
本出願のこの実施形態では、第2の測定フレームを取得する、可能な特定の実装が提供される。具体的には、第2の測定フレーム内の単一周波数正弦波信号内に含まれた少なくとも2つのシンボルのように、第2の測定フレーム内に含まれた第3のシンボルは、第2のコンスタレーション図を使用することによって第2のシーケンスに基づく変調を通して取得される。第3のシンボルは、単一周波数正弦波信号の前にそれに隣接して位置し、第2の測定フレーム内にあるシンボル、および/または単一周波数正弦波信号の後に位置し、第2の測定フレーム内にある第1のシンボルを含む。本出願のこの実施形態によれば、単一周波数正弦波信号および単一周波数正弦波信号の境界の両側の上の隣接するシンボルは、同じマッピングシーケンスを有し、同じコンスタレーション図を使用し、したがって、測定フレームが境界において突然変更されることが防止されることが可能であり、それにより、境界によって引き起こされる信号歪みを抑え、測定フレームの測定結果の精度を改善し、測距精度を改善する。
【0087】
可能な実装では、第2の測定フレーム内に含まれた単一周波数正弦波信号は、少なくとも2つのシンボルを含み、少なくとも2つのシンボルの各々は、第2のビットに基づくガウス型周波数偏移変調GFSK変調を通して取得される。
【0088】
第4のシンボルは、第2のビットに基づくGFSK変調を通して取得される。
【0089】
第4のシンボルは、単一周波数正弦波信号の前にそれに隣接して位置し、第2の測定フレーム内にあるシンボル、および/または単一周波数正弦波信号の後に位置し、第2の測定フレーム内にある第1のシンボルを含む。
【0090】
本出願のこの実施形態では、第2の測定フレームを取得する、可能な特定の実装が提供される。具体的には、第2の測定フレーム内に含まれた単一周波数正弦波信号は、少なくとも2つのシンボルを含み、少なくとも2つのシンボルの各々は、第2のビットに基づくガウス型周波数偏移変調GFSK変調を通して取得される。現在の測定フレーム用に依然として使用されている従来技術における「プリアンブルシーケンス+同期シーケンス+データ+単一周波数正弦波」のフレーム構造設計と比較して、本出願のこの実施形態で取得される第2の測定フレームは、測定結果データまたはサービスデータを含まず、したがって、単一周波数正弦波信号が第1のデバイスおよび第2のデバイスの間で送信される間隔が短縮されることが可能であるか、または測定のために使用される単一周波数正弦波の長さが延長されることが可能であり、それにより、第1のデバイスクロックおよび第2のデバイスクロックの間のタイミング差および周波数差によって引き起こされる、測定フレームの測定結果誤差を低減する。このようにして、測距結果の誤差が低減され、測距精度が改善される。第2の測定フレーム内の単一周波数正弦波信号内に含まれた少なくとも2つのシンボルのように、第2の測定フレーム内に含まれた第4のシンボルも、第2のビットに基づくガウス型周波数偏移変調GFSK変調を通して取得される。第4のシンボルは、単一周波数正弦波信号の前にそれに隣接して位置し、第2の測定フレーム内にあるシンボル、および/または単一周波数正弦波信号の後に位置し、第2の測定フレーム内にある第1のシンボルを含む。本出願のこの実施形態によれば、単一周波数正弦波信号および単一周波数正弦波信号の境界の両側の上の隣接するシンボルは、同じマッピングビットを有し、同じ変調スキームを使用し、したがって、測定フレームが境界において突然変更されることが防止されることが可能であり、それにより、境界によって引き起こされる信号歪みを抑え、測定フレームの測定結果の精度を改善し、測距精度を改善する。
【0091】
可能な実装では、本方法は、
【0092】
第2のデバイスが測距結果を送出するステップ
をさらに含み、ここで、測距結果は、第1のデバイスおよび第2のデバイスの間の距離に関する情報を含む。
【0093】
本出願のこの実施形態では、第2の時点を決定する、可能な特定の実装が提供される。具体的には、
受信された第1の測定結果に基づく測距計算を実施して、測距結果を取得した後、第2のデバイスは、測距結果を第4のデバイスに送出し得る。第4のデバイスは、第1のデバイスであってよく、受信された第2の測定フレームを測定して第1の測定結果を取得し、第1の測定結果を第2のデバイスに送出するように構成される。代替として、第4のデバイスは、何の測距計算能力も有さない別のデバイスであってよい。測距結果は、第1のデバイスおよび第2のデバイスの間の距離に関する情報を含む。
【0094】
第3の態様によれば、本出願の実施形態は、通信装置を提供する。通信装置は、第1の態様または第2の態様のうちのいずれか1つによる方法を実施するように構成されたモジュールまたはユニットを含む。
【0095】
可能な実装では、本通信装置は、
第1の周波数上で第1の測定フレームを第2のデバイスに送出し、第1の周波数上で第2のデバイスによって送出された第2の測定フレームを受信するように構成された、トランシーバユニットを含み、ここで、
トランシーバユニットは、第2の周波数上で第3の測定フレームを第2のデバイスに送出し、第2の周波数上で第2のデバイスによって送出された第4の測定フレームを受信するようにさらに構成され、ここで、第2の周波数は第1の周波数とは異なり、
第2の測定フレームに基づいて第1の測定結果を取得するように構成された、処理ユニットをさらに含み、ここで、
処理ユニットは、第4の測定フレームに基づいて第3の測定結果を取得するようにさらに構成され、
トランシーバユニットは、第1の測定結果および第3の測定結果を第3のデバイスに送出するようにさらに構成され、ここで、第1の測定結果および第3の測定結果は、測距のために使用される。
【0096】
可能な実装では、第1の周波数および第2の周波数は使用時間順に隣接する周波数であり、第1の周波数は第1の周波数セットに属し、第2の周波数は第2の周波数セットに属し、第1の周波数セットは第1の周波数および第2の周波数セットを含む。
【0097】
可能な実装では、処理ユニットは、第1のランダムシードに基づいて疑似ランダム方式で第1の周波数セット内の第1の周波数を決定するようにさらに構成される。
【0098】
処理ユニットは、第2のランダムシードに基づいて疑似ランダム方式で第2の周波数セット内の第2の周波数を決定するようにさらに構成される。
【0099】
可能な実装では、処理ユニットは、第1のランダムシードおよび/または第2のランダムシードを生成し、トランシーバユニットを介して、送出するようにさらに構成されるか、または
トランシーバユニットは、第1のランダムシードおよび/または第2のランダムシードを受信するようにさらに構成される。
【0100】
可能な実装では、第1の測定結果は、第1の時点における第2の測定フレーム内に含まれた単一周波数正弦波信号の位相情報または同位相成分および直交成分IQ情報、または単一周波数正弦波モデルに従って第2の測定フレーム内に含まれた単一周波数正弦波信号を拡張することによって取得された信号の、第1の時点における、位相情報またはIQ情報を含む。
【0101】
可能な実装では、処理ユニットは、第1のタイミングオフセットを決定するようにさらに構成され、ここで、第1のタイミングオフセットは、第2の測定フレームに対する通信装置のタイミングオフセットを表す。
【0102】
処理ユニットは、第1のタイミングオフセットに基づいて第1の時点を決定するようにさらに構成される。
【0103】
可能な実装では、第1の時点は、T1=t0+t1/2を満たし、ここで、t0は、基準時点を表し、t1は、第1のタイミングオフセットを表し、T1は、第1の時点を表す。
【0104】
可能な実装では、処理ユニットは、第2の測定フレーム内の信号を測定することによって、第1のタイミングオフセットを決定するように具体的に構成される。
【0105】
可能な実装では、トランシーバユニットは、第1のメッセージを受信するように、および/または第1のメッセージを送出するようにさらに構成され、ここで、第1のメッセージは基準時点を示す、または
基準時点は、事前構成された、または事前定義された時点である。
【0106】
可能な実装では、トランシーバユニットは、第2のメッセージを受信するように、および/または第2のメッセージを送出するようにさらに構成され、ここで、第2のメッセージは基準値を示す、または基準値は、事前構成された、または事前定義された値である。
【0107】
処理ユニットは、基準値および第1の周波数オフセットに基づいて基準時点を決定するようにさらに構成され、ここで、第1の周波数オフセットは、第2の測定フレームに対する通信装置の周波数オフセットを表す。
【0108】
可能な実装では、第1の測定フレーム内に含まれた単一周波数正弦波信号は、少なくとも2つのシンボルを含み、少なくとも2つのシンボルの各々は、第1のコンスタレーション図を使用することによって第1のシーケンスに基づく変調を通して取得され、第1のシーケンスは、Nビットを含むシーケンスであり、Nの値は、第1のコンスタレーション図の変調スキームに対応する。
【0109】
可能な実装では、第1のシンボルは、第1のコンスタレーション図を使用することによって第1のシーケンスに基づく変調を通して取得される。
【0110】
第1のシンボルは、単一周波数正弦波信号の前にそれに隣接して位置し、第1の測定フレーム内にあるシンボル、および/または単一周波数正弦波信号の後に位置し、第1の測定フレーム内にある第1のシンボルを含む。
【0111】
可能な実装では、第1の測定フレーム内に含まれた単一周波数正弦波信号は、少なくとも2つのシンボルを含み、少なくとも2つのシンボルの各々は、第1のビットに基づくガウス型周波数偏移変調GFSK変調を通して取得される。
【0112】
第2のシンボルは、第1のビットに基づくGFSK変調を通して取得される。
【0113】
第2のシンボルは、単一周波数正弦波信号の前にそれに隣接して位置し、第1の測定フレーム内にあるシンボル、および/または単一周波数正弦波信号の後に位置し、第1の測定フレーム内にある第1のシンボルを含む。
【0114】
可能な実装では、トランシーバユニットは、測距結果を受信するようにさらに構成され、ここで、測距結果は、通信装置および第2のデバイスの間の距離に関する情報を含む。
【0115】
第3の態様またはいずれかの可能な実装によってもたらされる技術的効果に関しては、第1の態様に対応する技術的効果または対応する実装の説明を参照されたい。
【0116】
別の可能な実装では、本通信装置は、
第1の周波数上で第1のデバイスによって送出された第1の測定フレームを受信し、第1の周波数上で第2の測定フレームを第1のデバイスに送出するように構成された、トランシーバユニットを含み、ここで、
トランシーバユニットは、第2の周波数上で第1のデバイスによって送出された第3の測定フレームを受信し、第2の周波数上で第4の測定フレームを第1のデバイスに送出するようにさらに構成され、ここで、第2の周波数は第1の周波数とは異なり、
第1の測定フレームに基づいて第2の測定結果を取得するように構成された、処理ユニットをさらに含み、ここで、
処理ユニットは、第3の測定フレームに基づいて第4の測定結果を取得するようにさらに構成される
を含み、
トランシーバユニットは、第4のデバイスから第1の測定結果および第3の測定結果を受信するようにさらに構成され、ここで、第1の測定結果は、第2の測定フレーム上の第1のデバイスの測定結果であり、第3の測定結果は、第4の測定フレーム上の第1のデバイスの測定結果であり、
処理ユニットは、第1の測定結果、第2の測定結果、第3の測定結果、および第4の測定結果に基づいて、第1のデバイスおよび通信装置の間の距離を決定するようにさらに構成される。
【0117】
可能な実装では、第1の周波数および第2の周波数は使用時間順に隣接する周波数であり、第1の周波数は第1の周波数セットに属し、第2の周波数は第2の周波数セットに属し、第1の周波数セットは第1の周波数および第2の周波数セットを含む。
【0118】
可能な実装では、処理ユニットは、第1のランダムシードに基づいて疑似ランダム方式で第1の周波数セット内の第1の周波数を決定するようにさらに構成される。
【0119】
処理ユニットは、第2のランダムシードに基づいて疑似ランダム方式で第2の周波数セット内の第2の周波数を決定するようにさらに構成される。
【0120】
可能な実装では、処理ユニットは、第1のランダムシードおよび/または第2のランダムシードを生成し、トランシーバユニットを介して、送出するようにさらに構成されるか、または
トランシーバユニットは、第1のランダムシードおよび/または第2のランダムシードを受信するようにさらに構成される。
【0121】
可能な実装では、処理ユニットは、第1の測定フレームに基づいて第2の測定結果を取得するようにさらに構成され、ここで、第2の測定結果は、第2の時点における第1の測定フレーム内に含まれた単一周波数正弦波信号の位相情報または同位相成分および直交成分IQ情報、または単一周波数正弦波モデルに従って第1の測定フレーム内に含まれた単一周波数正弦波信号を拡張することによって取得された信号の、第2の時点における、位相情報またはIQ情報を含み、第2の測定結果は、測距のために使用される。
【0122】
可能な実装では、処理ユニットは、第2のタイミングオフセットを決定するようにさらに構成され、ここで、第2のタイミングオフセットは、第1の測定フレームに対する通信装置のタイミングオフセットを表す。
【0123】
処理ユニットは、第2のタイミングオフセットに基づいて第2の時点を決定するようにさらに構成される。
【0124】
可能な実装では、第2の時点は、T2=t0+t2/2を満たし、ここで、t0は、基準時点を表し、t2は、第2のタイミングオフセットを表し、T2は、第2の時点を表す。
【0125】
可能な実装では、処理ユニットは、第1の測定フレーム内の信号を測定することによって、第2のタイミングオフセットを決定するように具体的に構成される。
【0126】
可能な実装では、トランシーバユニットは、第1のメッセージを送出するように、および/または第1のメッセージを受信するようにさらに構成され、ここで、第1のメッセージは基準時点を示す、または
基準時点は、事前構成された、または事前定義された時点である。
【0127】
可能な実装では、トランシーバユニットは、第2のメッセージを送出するように、および/または第2のメッセージを受信するようにさらに構成され、ここで、第2のメッセージは基準値を示す、または基準値は、事前構成された、または事前定義された値である。
【0128】
処理ユニットは、基準値および第2の周波数オフセットに基づいて基準時点を決定するようにさらに構成され、ここで、第2の周波数オフセットは、第1の測定フレームに対する通信装置の周波数オフセットを表す。
【0129】
可能な実装では、第2の測定フレーム内に含まれた単一周波数正弦波信号は、少なくとも2つのシンボルを含み、少なくとも2つのシンボルの各々は、第2のコンスタレーション図を使用することによって第2のシーケンスに基づく変調を通して取得され、第2のシーケンスは、Mビットを含むシーケンスであり、Mの値は、第2のコンスタレーション図の変調スキームに対応する。
【0130】
可能な実装では、第3のシンボルは、第2のコンスタレーション図を使用することによって第2のシーケンスに基づく変調を通して取得される。
【0131】
第3のシンボルは、単一周波数正弦波信号の前にそれに隣接して位置し、第2の測定フレーム内にあるシンボル、および/または単一周波数正弦波信号の後に位置し、第2の測定フレーム内にある第1のシンボルを含む。
【0132】
可能な実装では、第2の測定フレーム内に含まれた単一周波数正弦波信号は、少なくとも2つのシンボルを含み、少なくとも2つのシンボルの各々は、第2のビットに基づくガウス型周波数偏移変調GFSK変調を通して取得される。
【0133】
第4のシンボルは、第2のビットに基づくGFSK変調を通して取得される。
【0134】
第4のシンボルは、単一周波数正弦波信号の前にそれに隣接して位置し、第2の測定フレーム内にあるシンボル、および/または単一周波数正弦波信号の後に位置し、第2の測定フレーム内にある第1のシンボルを含む。
【0135】
可能な実装では、トランシーバユニットは、測距結果を送出するようにさらに構成され、ここで、測距結果は、第1のデバイスおよび通信装置の間の距離に関する情報を含む。
【0136】
第3の態様またはいずれかの可能な実装によってもたらされる技術的効果については、第2の態様に対応する技術的効果または対応する実装の説明を参照されたい。
【0137】
第4の態様によれば、本出願の実施形態は、プロセッサを含む、通信装置を提供する。プロセッサは、メモリに結合され、メモリ内の命令を実行して、第1の態様または第2の態様、および第1の態様または第2の態様のいずれかの可能な実装に従って本方法を実装するように構成され得る。任意選択で、通信装置は、メモリをさらに含む。任意選択で、通信装置は、通信インターフェースをさらに含み、プロセッサは通信インターフェースに結合される。
【0138】
第5の態様によれば、本出願の実施形態は、論理回路および通信インターフェースを含む、通信装置を提供する。通信インターフェースは、情報を受信するようにまたは情報を送出するように構成される。論理回路は、通信インターフェースを介して情報を受信してまたは情報を送出し、したがって、通信装置は、第1の態様または第2の態様、および第1の態様または第2の態様のいずれかの可能な実装に従って本方法を実施するように構成される。
【0139】
第6の態様によれば、本出願の実施形態は、コンピュータ可読記憶媒体を提供する。コンピュータ可読記憶媒体は、コンピュータプログラム(コードまたは命令と呼ばれることもある)を記憶するように構成される。コンピュータプログラムがコンピュータ上で実行されるとき、第1の態様または第2の態様および第1の態様または第2の態様のいずれかの可能な実装に従って本方法が実装される。
【0140】
第7の態様によれば、本出願の実施形態は、コンピュータプログラム製品を提供する。コンピュータプログラム製品は、コンピュータプログラム(コードまたは命令と呼ばれることもある)を含む。コンピュータプログラムが実行されるとき、コンピュータは、第1の態様または第2の態様および第1の態様または第2の態様のいずれかの可能な実装に従って本方法を実施することが可能にされる。
【0141】
第8の態様によれば、本出願の実施形態は、チップを提供する。チップはプロセッサを含み、プロセッサは、命令を実行するように構成され、プロセッサが命令を実行するとき、チップは、第1の態様または第2の態様および第1の態様または第2の態様のいずれかの可能な実装に従って本方法を実施することが可能にされる。任意選択で、チップは、通信インターフェースをさらに含み、通信インターフェースは、信号を受信するようにまたは信号を送出するように構成される。
【0142】
第9の態様によれば、本出願の実施形態は、ビークルエンドデバイス(vehicle-end-device)を提供する。ビークルエンドデバイスは、第3の態様の通信装置、第4の態様の通信装置、第5の態様の通信装置、または第8の態様のチップのうちの少なくとも1つを含む。
【0143】
第10の態様によれば、本出願の実施形態は、システムを提供する。本システムは、ビークルエンドデバイス、および第3の態様の通信装置、第4の態様の通信装置、第5の態様の通信装置、または第8の態様のチップのうちの少なくとも1つを含む。
【0144】
加えて、第1の態様による方法およびいずれかの可能な実装、または第2の態様による方法またはいずれかの可能な実装を実施する処理において、前述の方法における情報を送出するおよび/または情報を受信する処理は、プロセッサによって情報を出力する処理、および/またはプロセッサによって入力情報を受信する処理と理解され得る。情報を出力するとき、プロセッサは、情報をトランシーバ(または通信インターフェースもしくは送出するモジュール)に出力し得、したがって、トランシーバは情報を送信する。プロセッサによって情報が出力された後、情報がトランシーバに到着する前に、情報に対して他の処理が実施される必要がさらにあり得る。同様に、プロセッサが入力情報を受信するとき、トランシーバ(または通信インターフェースもしくは送出するモジュール)は情報を受信し、情報をプロセッサに入力する。さらに、トランシーバが情報を受信した後、情報がプロセッサに入力される前に、情報に対して他の処理が実施される必要があり得る。
【0145】
前述の原理に基づいて、たとえば、前述の方法において情報を送出することは、プロセッサによって情報を出力することと理解され得る。別の例では、受信情報は、プロセッサによって入力情報を受信することと理解され得る。
【0146】
任意選択で、プロセッサに関する、送信、送出すること、および受信することなどの動作は、別段に規定がない限り、または動作が関連する説明における動作の実際の機能または内部論理に矛盾しないことを条件に、より一般的に、プロセッサの出力、受信すること、および入力などの動作と理解され得る。
【0147】
任意選択で、第1の態様による方法およびいずれかの可能な実装、または第2の態様による方法およびいずれかの可能な実装を実施する処理において、プロセッサは、これらの方法を実施するように特に構成されたプロセッサであってよく、またはメモリ内のコンピュータ命令を実行することによってこれらの方法を実行するプロセッサ、たとえば、汎用プロセッサであってよい。メモリは、非一時的(non-transitory)メモリ、たとえば、読取り専用メモリ(read-only-memory,ROM)であってよい。メモリおよびプロセッサは、同じチップ上に統合されてよく、または異なるチップ上に別個に配設されてよい。メモリのタイプ、およびメモリおよびプロセッサを配設する方式は、本出願の実施形態では限定されない。
【0148】
可能な実装では、少なくとも1つのメモリは、装置の外部に配置される。
【0149】
別の可能な実装では、少なくとも1つのメモリは、装置の内部に配置される。
【0150】
さらに別の可能な実装では、少なくとも1つのメモリ内のいくつかのメモリは、装置の内部に配置されてよく、他のメモリは装置の外部に配置されてよい。
【0151】
本出願において、プロセッサおよびメモリは、代替として、1つの構成要素に統合されてよい。言い換えれば、プロセッサおよびメモリは、代替として、一緒に統合されてよい。
【0152】
本出願の実施形態では、第1の周波数の共同測定結果および第2の周波数の共同測定結果は、デバイスの周波数切替えによって引き起こされるランダムな初期位相による影響を受けず、コヒーレントに組み合わされ得、したがって、測距結果が計算されるとき、単一周波数の測定フレームの帯域幅よりも大きい帯域幅が測距結果を計算するために使用されることが可能であり、より正確な測距結果が取得されることが可能であり、測距精度が改善される。
【図面の簡単な説明】
【0153】
本発明の実施形態の技術的解決策についてより明確に説明するために、以下では、実施形態について説明するために添付の図面について手短に説明する。以下の説明における添付の図面が本出願のいくつかの実施形態を示すものにすぎないことは明らかであり、当業者は、創造的な努力なしにこれらの添付の図面から他の図面を導き得る。
【0154】
【
図1】本出願の実施形態による双方向測定(bilateral measurement)の図である。
【
図2】本出願の実施形態による通信システムのアーキテクチャの図である。
【
図3】本出願の実施形態による測距方法の概略フローチャートである。
【
図4】本出願の実施形態による別の測距方法の概略フローチャートである。
【
図5】本出願の実施形態による、さらに別の測距方法の概略フローチャートである。
【
図6】本出願の実施形態による周波数ホッピングアルゴリズムの概略フローチャートである。
【
図7】本出願の実施形態による双方向測定の図である。
【
図8】本出願の実施形態による通信装置の構造の図である。
【
図9】本出願の実施形態による通信装置の構造の図である。
【
図10】本出願の実施形態によるチップの構造の図である。
【発明を実施するための形態】
【0155】
本出願の目的、技術的解決策、および利点を明らかにするために、以下は、本出願の実施形態における添付の図面を参照しながら本出願の実施形態について説明する。
【0156】
本出願の明細書、請求項、および添付の図面における「第1の」、「第2の」などの用語は、異なる物体を区別するために使用されるが、特定の順番について説明するために使用されない。加えて、「含む」および「有する」などの用語、およびこれらのあらゆる他の変形は、非排他的な包含をカバーすることが意図されている。たとえば、一連のステップまたはユニットを含む、処理、方法、システム、製品、またはデバイスは、列挙されたステップまたはユニットに限定されず、代わりに、任意選択で、列挙されていないステップまたはユニットをさらに含むか、または任意選択で、これらの処理、方法、製品、またはデバイスに固有の他のステップまたはユニットをさらに含む。
【0157】
本明細書で述べられる「実施形態」は、実施形態と組み合わせて説明される特定の特徴、構造、または特性が本出願の少なくとも1つの実施形態の中に含まれ得ることを意味する。本明細書における様々なロケーションに示された句は、必ずしも同じ実施形態を指すとは限らず、独立した実施形態、または別の実施形態から排他的なオプションの実施形態ではない。本出願の実施形態では、別段に明記されていない限り、または論理的な矛盾が存在しない限り、実施形態における条件および/または説明は、一貫しており、相互参照されることがあり、異なる実施形態における技術的特徴は、それらの内部論理関係に基づいて組み合わされて、新しい実施形態を形成することを当業者は明示的および暗示的に理解し得る。
【0158】
本明細書において、「少なくとも1つの(品目)」は1つまたは複数を意味し、「複数の」は2つ以上を意味し、「少なくとも2つの(品目)」は、2つ、3つ、またはそれ以上を意味し、「および/または」は、関連する物体間の関連関係を説明するために使用され、3つの関係が存在し得ることを示すことを理解されたい。たとえば、「Aおよび/またはB」は、Aのみが存在すること、Bのみが存在すること、およびAおよびBの両方が存在することを示すことがあり、ここで、AおよびBは単数または複数であってよい。「/」という文字は、一般に、関連する物体間の「または」関係を示す。「以下の品目(片)のうちの少なくとも1つ」またはその同様の表現は、単数の品目(片)または複数の品目(片)の任意の組合せを含めて、これらの品目の任意の組合せを意味する。たとえば、a、b、またはcのうちの少なくとも1つは、a、b、c、aおよびb、aおよびc、bおよびc、またはa、b、およびcを示すことがあり、ここで、a、b、およびcは、単数または複数であってよい。
【0159】
本出願は、測距方法を提供する。本出願の解決策をより明確に説明するために、以下は、まず測距に関するいくつかの知識について説明する。
【0160】
周波数は、送信信号の中心周波数である。周波数ホッピング機能を有するデバイスは、2つの異なる信号送信処理において同じ周波数または異なる周波数を使用し得る。周波数は、絶対周波数方式で示されてもよいし、絶対周波数を表す数であってもよい。
【0161】
通信デバイスが測距信号を送信して測距を実装する方式は、測距/測位問題を解決するための重要な手段である。測距精度は、コヒーレントに組み合わされることが可能な測距信号によってカバーされる帯域幅に密に関係する。測距信号によってカバーされるより広い帯域幅は、より高い測距精度を示す。
【0162】
測距が周波数ホッピング方式で実施されるとき、単一の送信によって占有される帯域幅は小さい。しかしながら、単一の送信のみが測距のために使用される場合、測距精度は要件を満たすことができない。測距信号によってカバーされる帯域幅は、周波数ホッピング通信方式で拡張され得る。しかしながら、各時間周波数ホッピングは実施され、デバイスクロックはランダム位相を生成する。結果として、異なる周波数上でデバイスによって受信される測距信号は、直接コヒーレントに組み合わされることができない。
【0163】
周波数ホッピングによって引き起こされる前述のランダム位相問題を解決するために、デバイスクロックのものであり、周波数ホッピングによって引き起こされるランダム位相は、双方向測定を通して排除され得、したがって、異なる周波数に対する測距信号はコヒーレントに組み合わされて、より高い測距精度を取得することができる。
【0164】
特定の双方向測定処理に関しては、
図1を参照されたい。
図1は、本出願の実施形態による可能な双方向測定の図である。
【0165】
図1に示されるように、双方向測定は、第1のデバイスが各周波数ホッピング周波数上で第1の測定フレームを送信し、ここで、第1の測定フレームは、単一周波数正弦波信号を含み、第2のデバイスが、第1の測定フレームを受信し、第2の時点における第1の測定フレーム内の単一周波数正弦波信号の同位相成分および直交成分(in-phase and quadrature phase,IQ)値(または振幅値もしくは位相情報)、または単一周波数正弦波モデルに従って第1の測定フレーム内の単一周波数正弦波信号を拡張することによって取得された信号の、第2の時点における、IQ値(または振幅値もしくは位相情報)を測定し、実際の処理において、IQ値は、代替として、アルゴリズム、たとえば、パラメータ推定値、を使用することによって計算を通して取得され得、単一周波数正弦波信号は拡張されず、次いで、第2のデバイスが第2の測定フレームを送出し、ここで、第2の測定フレームは、単一周波数正弦波信号を含み、第1のデバイスが第2の測定フレームを受信し、第1の時点における第2の測定フレーム内の単一周波数正弦波信号のIQ値(または振幅および位相情報)、または単一周波数正弦波モデルに従って第2の測定フレーム内の単一周波数正弦波信号を拡張することによって取得された信号の、第1の時点における、IQ値(または振幅および位相情報)を測定し、実際の処理において、IQ値は、代替として、アルゴリズム、たとえば、パラメータ推定値、を使用することによって計算を通して取得され得、単一周波数正弦波信号は拡張されない、ことを意味する。デバイス(第1のデバイス、第2のデバイス、または別のデバイス)が2つの測定値を(たとえば、ワイヤードおよび/またはワイヤレス通信方式で)取得した後、2つの測定値は、周波数ホッピング周波数の基準値を取得するために組み合わされる(たとえば、単に乗算される)。複数の周波数ホッピング周波数の基準値は、第1のデバイスおよび第2のデバイスの間の距離に関する情報を取得するための測距のためにコヒーレントに組み合わされ得る。
【0166】
しかしながら、実際の測定において、異なるデバイスのクロック間にタイミング差および周波数差が存在するため、これらの差は測距誤差を引き起こす。加えて、実際の測定において、デバイス間に相対的移動が通常存在し、測定中のデバイス間の相対的ロケーションの変更も測距誤差を引き起こす。
【0167】
前述の測距方法における、測距誤差が大きく、測距精度が改善される必要があるという技術的な問題に対して、本出願の実施形態は、測距のために使用される通信アーキテクチャを提供し、対応して、そのアーキテクチャに基づく新しい測距方法を提案する。第1の周波数の共同測定結果および第2の周波数の共同測定結果は、デバイスの周波数切替えによって引き起こされるランダムな初期位相による影響を受けず、コヒーレントに組み合わされ得、したがって、測距結果が計算されるとき、単一周波数の測定フレームの帯域幅よりも大きい帯域幅が測距結果を計算するために使用されることが可能であり、より正確な測距結果が取得されることが可能であり、測距精度が改善される。
【0168】
以下は、本出願の実施形態における添付の図面を参照して、本出願の実施形態について説明する。
【0169】
本出願において提供される方法は、様々な通信システム、たとえば、モノのインターネット(Internet of things,IoT)システム、狭帯域モノのインターネット(narrowband internet of things,NB-IoT)システム、ロングタームエボリューション(long term evolution,LTE)システム、短距離ワイヤレス通信システム、たとえば、スパークリンク(SparkLink)通信ネットワークシステム、第5世代(5th generation,5G)通信システム、および将来の通信開発において出現している、新しい通信システム(たとえば、6G)に適用され得る。
【0170】
本出願において提供される技術的解決策は、マシンタイプ通信(machine type communication,MTC)、ロングタームエボリューションマシン(long term evolution-machine,LTE-M)、デバイスツーデバイス(device-to-device,D2D)ネットワーク、マシンツーマシン(machine-to-machine,M2M)ネットワーク、モノのインターネット(internet-of-things,IoT)ネットワーク、または別のネットワークにさらに適用され得る。IoTネットワークは、たとえば、車両のインターネットを含んでよい。車両のインターネットシステムにおける通信モードは、ビークルツーエブリシング(vehicle-to-everything,V2X、ここで、Xはあらゆるモノを表し得る)と集合的に呼ばれる。たとえば、V2Xは、車両対車両(vehicle to vehicle,V2V)通信、ビークルツーインフラストラクチャ(vehicle to infrastructure,V2I)通信、ビークルツーペデストリアン(vehicle to pedestrian,V2P)通信、またはビークルツーネットワーク(vehicle to network,V2N)通信を含み得る。
【0171】
前述の様々な通信システムにおいて、通信能力を有するデバイスは、ノードと呼ばれることもあるし、通信ノードと呼ばれることもある。たとえば、ノードは、ハンドヘルド端末、車両、車載デバイス、ネットワークサイドデバイス、ユーザ機器、アクセス端末、加入者ユニット、加入者局、移動局、モバイルコンソール、リモート局、リモート端末、ワイヤレス通信デバイス、ユーザエージェント、またはユーザ装置などの独立デバイスを含んでよいし、独立デバイス内に含まれた部分(たとえば、チップまたは集積回路)であってもよい。ノードは、任意の可能なスマート端末デバイス(たとえば、モバイルフォン)、スマート輸送デバイス(たとえば、車両または無人航空機)、スマート製造デバイス、スマートホームデバイス(たとえば、大型スクリーンまたはスピーカー)などであってよい。
【0172】
本出願の実施形態におけるノードは、複数のアプリケーションシナリオ、たとえば、以下のアプリケーションシナリオ:モバイルインターネット(mobile internet,MI)、産業用制御(industrial control)、セルフドライビング(self driving)、輸送安全性(transportation safety)、モノのインターネット(internet of things,IoT)、スマートシティ(smart city)、またはスマートホーム(smart home)に適用され得る。
【0173】
いくつかのアプリケーションシナリオまたはいくつかのネットワークタイプでは、同様の通信能力を有するデバイスの名称はノードと呼ばれないことがある。これは、本出願では限定されない。
【0174】
たとえば、以下に示される
図2では、ノードは、D2D技術、M2M技術、V2X技術などを使用することによって、互いと通信し得る。
【0175】
図2は、本出願の実施形態による、可能な通信システムのアーキテクチャの図である。
【0176】
図2に示されるように、通信システムは、少なくとも1つの第1のノード(たとえば、基地局)および少なくとも1つの第2のノード(たとえば、UE)を含み得る。
【0177】
第1のノードおよび第2のノードは、次のように説明される。
【0178】
たとえば、第1のノードは、マスターデバイスであってよく、具体的には、次世代ノードB(next generation NodeB,gNB)、次世代発展型ノードB(next generation evolved NodeB,ng-eNB)、短距離ワイヤレス通信ネットワークシステムにおけるノード(たとえば、マスターノードまたはスパークリンク通信ネットワークシステムにおけるGノード)、将来の6G通信におけるアクセスネットワークデバイスなどであってよい。マスターデバイスは、ワイヤレストランシーバ機能を有する任意のデバイスであってよい。マスターデバイスは、ワイヤレスローカルエリアネットワーク(ワイヤレスフィデリティ、Wi-Fi)システムにおける、アクセスノード、ワイヤレスリレーノード、ワイヤレスバックホールノードなどであってよい。マスターデバイスは、クラウド無線アクセスネットワーク(cloud radio access network,CRAN)シナリオにおける無線コントローラであってよい。マスターデバイスは、ウェアラブルデバイス、車載デバイスなどであってよい。マスターデバイスは、スモールセル、送受信点(transmission reception point,TRP)(送信点と呼ばれることもある)などであってよい。
【0179】
たとえば、第2のノードは端末デバイスであってよく、端末デバイスは、ユーザ機器(user equipment,UE)、端末などと呼ばれることもある。端末デバイスは、ワイヤレストランシーバ機能を有するデバイスである。端末デバイスは、地上に配備され得、屋内デバイス、屋外デバイス、ハンドヘルドデバイス、ウェアラブルデバイス、または車載デバイスを含む。端末デバイスは、代替として、水上に、たとえば、船上に、配備され得る。端末デバイスは、代替として、空中に配備され得、たとえば、航空機、バルーン、または衛星の上に配備され得る。端末デバイスは、モバイルフォン(mobile phone)、タブレットコンピュータ(Pad)、ワイヤレストランシーバ機能を備えたコンピュータ、仮想現実(virtual reality,VR)端末デバイス、拡張現実(augumented reality,AR)端末デバイス、産業用制御(industrial control)におけるワイヤレス端末、セルフドライビング(self driving)におけるワイヤレス端末、遠隔医療(remote medicine)におけるワイヤレス端末、スマートグリッド(smart grid)におけるワイヤレス端末、輸送安全性(transportation safety)におけるワイヤレス端末、スマートシティ(smart city)におけるワイヤレス端末、スマートホームにおけるワイヤレス端末などであってよい。端末デバイスは、代替として、短距離ワイヤレス通信ネットワークシステムにおけるノード(たとえば、スレーブノードまたはスパークリンク通信ネットワークシステムにおけるTノード)、将来の6Gネットワークにおける端末デバイス、将来の発展型PLMNにおける端末デバイスなどであってよいことが理解され得る。
【0180】
本出願に示される端末デバイスは、車両のインターネットにおける車両(たとえば、車両全体)を含み得るだけではなく、車両のインターネットにおける車内デバイス、車載端末なども含み得ることが理解され得る。車両のインターネットに適用されるときの端末デバイスの特定の形態は、本出願では限定されない。
【0181】
図2は、1つ基地局および6つのUEの間の、および通信デバイス間の通信リンクの例を示すことを理解されたい。任意選択で、通信システムは、複数の基地局を含んでよく、各基地局のカバレージは、別の数量のUE、たとえば、より多数のまたはより少数のUE、を含んでよい。これは、本出願では限定されない。
【0182】
任意選択で、通信デバイス間の通信リンクは、ワイヤードリンク(たとえば、光ファイバー)、ワイヤレスリンク、ワイヤードリンクおよびワイヤレスリンクの組合せなどを含めて、様々なタイプの接続媒体を含んでよい。たとえば、通信リンクは、スパークリンク(SparkLink)、802.11b/g、ブルートゥース(Bluetooth)、ジグビー(Zigbee)、無線周波数識別(radio frequency identification,RFID)技術、超広帯域(ultra-wideband,UWB)技術、またはワイヤレス短距離通信システム(たとえば、車載ワイヤレス短距離通信システム)を含む、短距離接続技術であってよい。
【0183】
複数のアンテナは、前述の通信デバイス、たとえば、
図2の基地局およびUE1からUE6、の各々に対して構成され得る。複数のアンテナは、信号を送出するように構成された、少なくとも1つの送信アンテナ、信号を受信するように構成された、少なくとも1つの受信アンテナ、などを含み得る。各通信デバイスの特定の構造は、本出願の実施形態では限定されない。任意選択で、通信システムは、ネットワークコントローラまたはモビリティ管理エンティティなど、別のネットワークエンティティをさらに含んでよい。これは、本出願の実施形態では限定されない。
【0184】
図2に示される通信アーキテクチャの図は例にすぎないことが理解され得る。別の形態の通信アーキテクチャの図に関しては、関連する規格またはプロトコルを参照されたい。詳細については本明細書で再び説明されない。
【0185】
本出願において提供される測距方法は、
図2に示される通信システムに適用され得るのみならず、別の形態の通信システムにも適用され得ることが理解され得る。以下の実施形態は、
図2に示される通信システムに適用可能であり得る。詳細については以下で説明されない。
【0186】
対応して、本出願は、前述の通信システムのアーキテクチャに基づく新しい測距方法を提案する。以下は、
図3から
図8を参照しながら本出願において提供される測距方法について詳細に説明する。
【0187】
図3は、本出願の実施形態による測距方法の概略フローチャートである。本測距方法は以下のステップを含むが、それらに限定されない。
【0188】
S301:第1のデバイスは、第1の周波数上で第1の測定フレームを第2のデバイスに送出し、対応して、第2のデバイスは、第1の周波数上で第1のデバイスによって送出された第1の測定フレームを受信する。
【0189】
S302:第2のデバイスは、第1の周波数上で第2の測定フレームを第1のデバイスに送出し、対応して、第1のデバイスは、第1の周波数上で第2のデバイスによって送出された第2の測定フレームを受信する。
【0190】
S303:第1のデバイスは、第2の周波数上で第3の測定フレームを第2のデバイスに送出し、対応して、第2のデバイスは、第2の周波数上で、第1のデバイスによって送出された第3の測定フレームを受信する。
【0191】
S304:第2のデバイスは、第2の周波数上で第4の測定フレームを第1のデバイスに送出し、対応して、第1のデバイスは、第2の周波数上で、第2のデバイスによって送出された第4の測定フレームを受信する。
【0192】
ステップS301、S302、S303、およびS304を実施するシーケンスは、本出願の実施形態では限定されず、実際のシナリオにおいて反復を条件とすることが理解され得る。
【0193】
前述のステップS301からS304は、第1のデバイスおよび第2のデバイスが、測定処理において少なくとも2つの周波数上で測定フレームを交換することと理解され得る。たとえば、第1のデバイスは、第1の周波数上で第1の測定フレームを第2のデバイスに送出し、第1の周波数上で第2のデバイスによって送出された第2の測定フレームを受信し、第1のデバイスは、第2の周波数上で第3の測定フレームを第2のデバイスに送出し、第2の周波数上で、第2のデバイスによって送出された第4の測定フレームを受信する。第2の周波数は第1の周波数とは異なり、第1の測定フレームおよび第3の測定フレームは、第2の測定結果および第4の測定結果をそれぞれ取得するために第2のデバイスによって使用され、第2の測定フレームおよび第4の測定フレームは、第1の測定結果および第3の測定結果をそれぞれ取得するために第1のデバイスによって使用される。
【0194】
本出願のこの実施形態における第1のデバイス(および/または第2のデバイス)は、コンピュータ実行可能命令を実行するように構成されることが可能なプロセッサを備えたデバイスであり、端末デバイス(たとえば、車載端末)であってよく、ネットワークデバイス(たとえば、サービング基地局)などであってよいことが理解され得る。具体的には、第1のデバイス(および/または第2のデバイス)は、本出願のこの実施形態における測距方法を実施して、測距誤差を低減し、測距精度を改善するように構成された、
図2の第2のノード(たとえば、UE1からUE6の任意のデバイス)であってよく、または、
図2の第1のノードであってよい。
【0195】
可能な実施形態では、第1の周波数および第2の周波数は、以下の方式を含むが、これらに限定されない方式で決定され得る。
【0196】
第1の周波数が第1の周波数セットから取得され、次いで、第2の周波数が第2の周波数セットから取得される。
【0197】
第1の周波数セットおよび第2の周波数セットの間の差は、第1の周波数セットは第1の周波数を含み、第2の周波数セットは第1の周波数を含まないことである。第2の周波数セットは第1の周波数が第1の周波数セットから除去された後に取得される周波数セットであることが理解され得る。
【0198】
加えて、第1の周波数および第2の周波数は、使用時間順に2つの隣接する周波数であり、ここで、第1の周波数および第2の周波数が使用時間順に隣接していることは、次のように理解され得る。
【0199】
第1のデバイスおよび第2のデバイスは、まず、第1の周波数上で測定フレームを交換し、次いで、第2の周波数上で測定フレームを交換し、2つの測定フレーム交換の間の時間において第1の周波数および第2の周波数以外の周波数上で測定フレームを交換しない。本明細書における使用は、第1のデバイスおよび第2のデバイスが測定フレームを交換することを意味し、第1の周波数および第2の周波数が使用時間順に隣接することは、第1のデバイスおよび第2のデバイスが、前述の2つの測定フレーム交換の間の時間において別の周波数上で非測定フレームを交換する事例、たとえば、サービスデータ、測定結果、シグナリングなどを送信するために使用されるが、測距測定のためには使用されないフレームを交換する事例、を除外しないことを理解されたい。本明細書において、第1のデバイスおよび第2のデバイス以外のデバイスが前述の2つの測定フレーム交換の間の時間において任意の周波数上で任意のタイプのフレームを交換する事例は除外されない。
【0200】
本出願のこの実施形態によれば、第1の周波数および第2の周波数は、使用時間順に2つの隣接する周波数であり、したがって、測定中に同じ周波数が繰り返し使用されることが回避されることが可能であり、それにより、測距のための測定時間を短縮する。第1のデバイスおよび第2のデバイスの間に相対的移動が存在する場合、測距のための測定時間を短縮することは、測定中の第1のデバイスおよび第2のデバイスの間の相対的ロケーションの変更量を低減して、より正確な測距結果を取得し、測距精度を改善することができる。加えて、第1のデバイスおよび第2のデバイスに対して、クロックの非理想性により、デバイスクロック周波数は時間に伴ってドリフトする。より長い測定時間はより深刻なドリフトを示す。測距のための測定時間を短縮することは、測定中のデバイスクロック周波数ドリフトの範囲を低減し、測距結果に対するクロックドリフトの影響を抑え、測距精度を改善することができる。
【0201】
任意選択で、使用される周波数は、ランダムシードに基づいて疑似ランダム方式で対応する周波数セット内で決定され得る。
【0202】
たとえば、第1の周波数は、第1のランダムシードに基づいて疑似ランダム方式で第1の周波数セット内で決定され、第2の周波数は、第2のランダムシードに基づいて疑似ランダム方式で第2の周波数セット内で決定される。
【0203】
第1の周波数を決定するために使用される第1のランダムシードおよび第2の周波数を決定するために使用される第2のランダムシードは、同じランダムシードであってよく、または異なるランダムシードであってよい。
【0204】
本出願のこの実施形態によれば、周波数はランダムシードに基づいて疑似ランダム方式で決定され、したがって、決定される周波数はランダムであり、それにより、スペクトルが別のデバイスと共有されるときに同じ時間周波数リソースが使用されるとき、相互干渉が引き起こされる確率を低減し、測距性能を改善する。
【0205】
任意選択で、第1のデバイスは、複数の方式のうちの1つで、周波数を決定するために必要とされるランダムシードを取得し得る。
たとえば、方式1.第1のデバイスは、第1のランダムシードおよび/または第2のランダムシードを生成し、第1のランダムシードおよび/または第2のランダムシードを第2のデバイスに送出する;方式2.第1のデバイスは、第1のランダムシードおよび/または第2のランダムシードを生成し、第1のランダムシードおよび/または第2のランダムシードを別のデバイスに送出し、次いで、別のデバイスは、第1のランダムシードおよび/または第2のランダムシードを第2のデバイスに転送する;方式3.第1のデバイスは、第2のデバイスから第1のランダムシードおよび/または第2のランダムシードを受信する;方式4.第1のデバイスは、別のデバイスから第1のランダムシードおよび/または第2のランダムシードを受信する、ここで、その前に、別のデバイスの第1のランダムシードおよび/または第2のランダムシードは、第2のデバイスによって生成され、別のデバイスに送出される;方式5.別のデバイスは、第1のランダムシードおよび/または第2のランダムシードを生成し、第1のランダムシードおよび/または第2のランダムシードを第1のデバイスに送出する。
【0206】
対応して、第2のデバイスも、複数の方式のうちの1つで、周波数を決定するために必要とされるランダムシードを取得し得る。
たとえば、方式1.第2のデバイスは、第1のランダムシードおよび/または第2のランダムシードを生成し、第1のランダムシードおよび/または第2のランダムシードを第1のデバイスに送出する;方式2.第2のデバイスは、第1のランダムシードおよび/または第2のランダムシードを生成し、第1のランダムシードおよび/または第2のランダムシードを別のデバイスに送出し、次いで、別のデバイスは、第1のランダムシードおよび/または第2のランダムシードを第1のデバイスに転送する;方式3.第2のデバイスは、第1のデバイスから第1のランダムシードおよび/または第2のランダムシードを受信する;方式4.第2のデバイスは、別のデバイスから第1のランダムシードおよび/または第2のランダムシードを受信する、ここで、その前に、別のデバイスの第1のランダムシードおよび/または第2のランダムシードは、第1のデバイスによって生成され、別のデバイスに送出される;方式5.別のデバイスは、第1のランダムシードおよび/または第2のランダムシードを生成し、第1のランダムシードおよび/または第2のランダムシードを第2のデバイスに送出する。
【0207】
本出願のこの実施形態によれば、第1のデバイスおよび第2のデバイスは、第1の周波数を選択するとき、同じ第1のランダムシードを使用し、第2の周波数を選択するとき、同じ第2のランダムシードを使用する。したがって、第1のデバイスおよび第2のデバイスは、同じ第1の周波数および第2の周波数を選択して、周波数選択誤差を回避する。
【0208】
S305:第1のデバイスは、第2の測定フレームに基づいて第1の測定結果を取得する。
【0209】
S306:第1のデバイスは、第4の測定フレームに基づいて第3の測定結果を取得する。
【0210】
ステップS305はステップS306と同様であるため、以下は説明のための例としてS305を使用する。S306の実行処理に関しては、S305を参照されたい。詳細については本明細書で再び説明されない。
【0211】
第1のデバイスは、第2の測定フレームを測定して第1の測定結果を取得する。
【0212】
第1の測定結果は、第1の時点における第2の測定フレーム内に含まれた単一周波数正弦波信号の位相情報または同位相成分および直交成分IQ情報を含む、または第1の測定結果は、単一周波数正弦波モデルに従って第2の測定フレーム内に含まれた単一周波数正弦波信号を拡張することによって取得された信号の、第1の時点における、位相情報または同位相成分および直交成分IQ情報を含む。実際の処理において、IQ情報は、代替として、アルゴリズム、たとえば、パラメータ推定値、を使用することによって計算を通して取得され得、単一周波数正弦波信号は拡張されない。
【0213】
本出願のこの実施形態によれば、位相情報、または位相情報を含むIQ情報に基づく測距方法は、従来の振幅ベースの測距方法よりも高い測距精度を取得することができる。
【0214】
可能な実装では、第1の測定結果を取得するために、第1の時点が決定される必要があり、第1の時点は、以下の方式を含むが、これらに限定されない方式で決定され得る。
【0215】
第1のデバイスは、第1のタイミングオフセットを決定し、第1のタイミングオフセットに基づいて第1の時点を決定する。
【0216】
第1のタイミングオフセットは、第2の測定フレームに対する第1のデバイスのタイミングオフセットを表す。
【0217】
本出願のこの実施形態によれば、位相情報またはIQ情報に対応する時点は、測定タイミングオフセットに基づいて補正され、したがって、測距結果に対する第1のデバイスクロックおよび第2のデバイスクロックの間のタイミング差および周波数差の影響が抑えられることが可能であり、測距精度が改善されることが可能である。
【0218】
任意選択で、第1のデバイスは、第2の測定フレーム内の信号を測定することによって、第1のタイミングオフセットを決定する。
【0219】
任意選択で、第1のデバイスは、代替として、第2のデバイスによって送出された別の信号を測定することによって、第1のタイミングオフセットを決定し得、ここで、別の信号は、別の測定フレーム内の信号または別の非測定フレーム内の信号を含み得る。
【0220】
本出願のこの実施形態で決定される第1のタイミングオフセットに基づいて、タイミングオフセットは補正されることが可能であり、第1のデバイスクロックおよび第2のデバイスクロックの間のタイミング差および周波数差は低減され、測定フレームの測定結果に対する影響は低減され、それにより、測距結果の誤差を低減し、測距精度を改善する。
【0221】
たとえば、第1の時点は、T1=t0+t1/2を満たし、ここで、
t0は、基準時点を表し、t1は、第1のタイミングオフセットを表し、T1は、第1の時点を表す。
【0222】
本出願のこの実施形態では、第1の時点が決定される。対応して、第2のデバイスも、同様の方法を使用することによって、第2の時点も決定する。第1のデバイスクロックの第1の時点に対応する実時間および第2のデバイスクロックの第2の時点に対応する実時間の間の差は、主に、第1のタイミングオフセットおよび第2のタイミングオフセットの間の測定誤差に関係し、第1のデバイスクロックおよび第2のデバイスクロックの間のタイミングオフセットとは無関係である。第1の測定結果および第2の測定結果を組み合わせることによって取得される第1の周波数の共同測定結果は、第1のデバイスクロックおよび第2のデバイスクロックの間のタイミングオフセットによる影響を受けず、したがって、測距結果に対する第1のデバイスクロックおよび第2のデバイスクロックの間のタイミングオフセットの影響が抑えられ、測距精度が改善される。
【0223】
任意選択で、基準時点は、以下の方式を含むが、これらに限定されない方式で取得され得る。
【0224】
方式1:第1のデバイスは、第1のメッセージを受信し、および/または第1のメッセージを送出し、第1のメッセージによって示された情報を介して基準時点を決定する。
【0225】
方式2:第1のデバイスは、第2のメッセージを受信し、および/または第2のメッセージを送出し、第1の周波数オフセットおよび第2のメッセージによって示された基準値に基づいて基準時点を決定する。第1の周波数オフセットは、第2の測定フレームに対する第1のデバイスの周波数オフセットを表す。
【0226】
方式3:基準時点は、事前構成された、または事前定義された時点である。具体的には、基準時点は、第1のデバイスによって事前構成された時点であってよく、もしくは別のデバイスによって事前構成された時点であってよく、またはプロトコル内で指定された時点であってよい。これは、本出願の実施形態では限定されない。
【0227】
方式4:基準値は、事前構成された、または事前定義された値である。具体的には、基準値は、第1のデバイスによって事前構成された基準値であってよく、もしくは別のデバイスによって事前構成された基準値であってよく、またはプロトコル内で指定された基準値であってよい。これは、本出願の実施形態では限定されない。第1のデバイスは、第1の周波数オフセットおよび事前構成された、または事前定義された基準値に基づいて基準時点を決定する。
【0228】
対応して、第2の時点は、T2=t0+t2/2を満たし、ここで、
t0は、基準時点を表し、t2は、第2のタイミングオフセットを表し、すなわち、第1の測定フレームに対する第2のデバイスのタイミングオフセットを表し、T2は、第2の時点を表す。
【0229】
第2の時点は、第1の測定フレームに基づいて第2の測定結果を取得するために使用される。第2の測定結果は、第2の時点における第1の測定フレーム内に含まれた単一周波数正弦波信号の位相情報または同位相成分および直交成分IQ情報を含む、または第2の測定結果は、単一周波数正弦波モデルに従って第1の測定フレーム内に含まれた単一周波数正弦波信号を拡張することによって取得された信号の、第2の時点における、位相情報または同位相成分および直交成分IQ情報を含む。実際の処理において、IQ情報は、代替として、アルゴリズム、たとえば、パラメータ推定値、を使用することによって計算を通して取得され得、単一周波数正弦波信号は拡張されない。
【0230】
本出願のこの実施形態によれば、第1のデバイスおよび第2のデバイスは、同じ合意された基準値を使用し、第1のデバイスは、周波数オフセットおよび基準値に基づいて基準時点を決定して、基準時点に対する時間との周波数オフセットによって引き起こされたタイミングオフセットの変更の影響を補正する。したがって、測定時点は基準時点に基づいて決定され、したがって、測定フレームの測定結果に対する第1のデバイスクロックおよび第2のデバイスクロックの間のタイミング差および周波数差の影響が抑えられることが可能であり、それにより、測距結果の誤差を低減し、測距精度を改善する。
【0231】
可能な実装では、異なる周波数に対応する基準時点は同じであるかまたは異なり、および/または異なる周波数に対応する基準値は同じであるかまたは異なる。
【0232】
可能な実装では、第1のデバイスおよび/または第2のデバイスが複数のアンテナを介して測定フレームを交換するとき、異なるアンテナ組合せが同じ周波数上で測定フレームを交換するために使用されるとき、使用される基準時点は同じであるかまたは異なる、および/または異なるアンテナ組合せが同じ周波数上で測定フレームを交換するために使用されるとき、使用される基準値は同じであるかまたは異なる。
【0233】
たとえば、第1のデバイスは、アンテナ1を介して第2のデバイスと測定フレームを交換し、第2のデバイスは、アンテナ2を介して第1のデバイスと測定フレームを交換する。この場合、第1のデバイスのアンテナ1および第2のデバイスのアンテナ2は1つのアンテナ組合せを形成する。第1のデバイスは、送信アンテナ3を介して測定フレームを送出し、受信アンテナ4を介して測定フレームを受信する。第2のデバイスは、送信アンテナ5を介して測定フレームを送出し、受信アンテナ6を介して測定フレームを受信する。この場合、第1のデバイスの送信アンテナ3および受信アンテナ4、ならびに第2のデバイスの送信アンテナ5および受信アンテナ6は、1つのアンテナ組合せを形成する。これは、本出願の実施形態では限定されない。
【0234】
S307:第1のデバイスは、第1の測定結果および第3の測定結果を第3のデバイスに送出し、対応して、第3のデバイスは、第1のデバイスによって送出された第1の測定結果および第3の測定結果を受信する。
【0235】
第1の測定結果および第3の測定結果は、計算を通して第1のデバイスおよび第2のデバイスの間の距離に関する情報を取得するために使用され得る。
【0236】
任意選択で、第1のデバイスは測距結果を受信する。
【0237】
具体的には、第1のデバイスが測距結果を受信することは、第1のデバイスが第3のデバイスによって送出された測距結果を受信することであってよい。第3のデバイスは、第2のデバイスであってよく、受信された第1の測定結果および受信された第3の測定結果、ならびに第3のデバイスによる測定を通して取得された第2の測定結果および第4の測定結果に基づく計算を通して測距結果を取得し、測距結果を第1のデバイスに送出するように構成される。代替として、第3のデバイスは、測距計算能力を有する別のデバイスであってよく、計算を通して取得された測距結果を第1のデバイスに送出するように構成される。測距結果は、第1のデバイスおよび第2のデバイスの間の距離に関する情報を含む。
【0238】
本出願のこの実施形態における第3のデバイスは、コンピュータ実行可能命令を実行するように構成されることが可能なプロセッサを備えたデバイスであり、端末デバイス(たとえば、車載端末)であってよく、ネットワークデバイス(たとえば、サービング基地局)などであってよいことが理解され得る。具体的には、第3のデバイスは、本出願のこの実施形態における測距方法を実施して、測距誤差を低減し、測距精度を改善するように構成された、
図2の第2のノード(たとえば、UE1からUE6のうちのいずれかのデバイス)であってよく、または
図2の第1のノードであってよい。
【0239】
本出願のこの実施形態における第3のデバイスは、第2のデバイスであってよく、または別のデバイスであってよいことが理解され得る。以下は、第3のデバイスの異なる事例について説明する。
【0240】
事例1:
【0241】
第3のデバイスおよび第2のデバイスが同じデバイスであるとき、それは、第1のデバイスが、第1の周波数上で第2のデバイスによって送出された第2の測定フレームに基づいて第1の測定結果を取得し、第1の測定結果を第2のデバイス(すなわち、第3のデバイス)に送出し、第1のデバイスが、第2の周波数上で、第2のデバイスによって送出された第4の測定フレームに基づいて第3の測定結果を取得し、第3の測定結果を第2のデバイス(すなわち、第3のデバイス)に送出することに相当する。対応して、第2のデバイスは、第1のデバイスによって送出された第1の測定結果および第3の測定結果を受信し、ここで、第1の測定結果および第3の測定結果は、測距計算を実施するために第2のデバイスによって使用される。
【0242】
任意選択で、第2のデバイス(すなわち、第3のデバイス)は、受信された第1の測定結果、受信された第3の測定結果、および/または別の測定結果に基づいて、測距結果を取得する。
【0243】
測距結果は、第1のデバイスおよび第2のデバイスの間の距離に関する情報を含む。別の測定結果は、第1の周波数上で第1のデバイスによって送出された第1の測定フレームに基づいて第2のデバイスによって取得された第2の測定結果、もしくは第2の周波数上で第1のデバイスによって送出された第3の測定フレームに基づいて第2のデバイスによって取得された第4の測定結果を含んでよく、別の周波数上で第1のデバイスによって送出された測定フレームに基づいて第2のデバイスによって取得された測定結果を含んでよく、または別の周波数上で第2のデバイスによって送出された測定フレームに基づいて第1のデバイスによって取得された測定結果を含んでよい。これは、本出願の実施形態では限定されない。
【0244】
任意選択で、測距結果を取得した後、第2のデバイス(すなわち、第3のデバイス)は、測距結果を第1のデバイスに送出する。
【0245】
事例1において、第2のデバイスは、信号フレーム測定能力を有し、測距計算能力を有するデバイスであり、第2のデバイスの信号フレームを測定することによって取得された測定結果、および第1のデバイスによって送出された、受信された測定結果に基づく測距計算を実施して、第1のデバイスおよび第2のデバイスの間の距離に関する情報を取得し得ることが理解され得る。第1のデバイスは、信号フレーム測定能力を有するが、何の測距計算能力も有さないデバイスであり、信号フレームを測定して測定結果を取得し、測定結果を第2のデバイスに送出し得る。第1のデバイスは、測距計算を実施して、第1のデバイスおよび第2のデバイスの間の距離に関する情報を取得するために、第2のデバイスに依存する必要がある。
【0246】
事例2:
【0247】
第3のデバイスおよび第2のデバイスが異なるデバイスであるとき、それは、第1のデバイスが、第1の周波数上で第2のデバイスによって送出された第2の測定フレームに基づいて第1の測定結果を取得し、第1の測定結果を第3のデバイスに送出し、第1のデバイスが、第2の周波数上で、第2のデバイスによって送出された第4の測定フレームに基づいて第3の測定結果を取得し、第3の測定結果を第3のデバイスに送出することに相当する。対応して、第3のデバイスは、第1のデバイスによって送出された第1の測定結果および第3の測定結果を受信し、ここで、第1の測定結果および第3の測定結果は、測距計算を実施するために第3のデバイスによって使用される。
【0248】
任意選択で、第3のデバイスは、受信された第1の測定結果、受信された第3の測定結果、および/または別の測定結果に基づいて、測距結果を取得する。
【0249】
測距結果は、第1のデバイスおよび第2のデバイスの間の距離に関する情報を含む。別の測定結果は、第1の周波数上で第1のデバイスによって送出された第1の測定フレームに基づいて第2のデバイスによって取得された第2の測定結果、もしくは第2の周波数上で第1のデバイスによって送出された第3の測定フレームに基づいて第2のデバイスによって取得された第4の測定結果を含んでよく、別の周波数上で第1のデバイスによって送出された測定フレームに基づいて第2のデバイスによって取得された測定結果を含んでよく、または別の周波数上で第2のデバイスによって送出された測定フレームに基づいて第1のデバイスによって取得された測定結果を含んでよい。これは、本出願の実施形態では限定されない。
【0250】
任意選択で、測距結果を取得した後、第3のデバイスは、測距結果を第1のデバイスおよび/または第2のデバイスに送出する。
【0251】
事例2において、第3のデバイスは第2のデバイスとは異なり、第3のデバイスは測距計算能力を有するデバイスであることが理解され得る。第3のデバイスは、第1のデバイスおよび第2のデバイスの間の信号フレーム交換および信号フレーム測定に参加しない。第3のデバイスは、第1のデバイスによって送出された、受信された測定結果、および/または第2のデバイスによって送出された、受信された測定結果に基づいて、測距を実施して、第1のデバイスおよび第2のデバイスの間の距離に関する情報を取得し、情報を第1のデバイスおよび/または第2のデバイスに送出し得る。第1のデバイスは、信号フレーム測定能力を有するが、何の測距計算能力も有さないデバイスであり、信号フレームを測定して測定結果を取得し、測定結果を第3のデバイスに送出し得る。第1のデバイスは、測距計算を実施して、第1のデバイスおよび第2のデバイスの間の距離に関する情報を取得するために、第3のデバイスに依存する必要がある。第2のデバイスは、信号フレーム測定能力を有するが、何の測距計算能力も有さないデバイスであり、信号フレームを測定して測定結果を取得し、測定結果を第3のデバイスに送出し得る。第2のデバイスは、測距計算を実施して、第1のデバイスおよび第2のデバイスの間の距離に関する情報を取得するために、第3のデバイスに依存する必要がある。
【0252】
本出願のこの実施形態では、第1の周波数の共同測定結果は、第1の測定結果および第2の測定結果を組み合わせることによって取得され、第1の周波数の共同測定結果は、第1の周波数上の第1のデバイスおよび第2のデバイスの初期位相による影響を受けない。第2の周波数の共同測定結果は、第3の測定結果および第4の測定結果を組み合わせることによって取得され、第2の周波数の共同測定結果は、第2の周波数上の第1のデバイスおよび第2のデバイスの初期位相による影響を受けない。したがって、第1の周波数の共同測定結果および第2の周波数の共同測定結果は、デバイスの周波数切替えによって引き起こされるランダムな初期位相による影響を受けず、コヒーレントに組み合わされ得、したがって、測距結果が計算されるとき、単一周波数の測定フレームの帯域幅よりも大きい帯域幅が測距結果を計算するために使用されることが可能であり、より正確な測距結果が取得されることが可能であり、測距精度が改善される。
【0253】
加えて、本出願のこの実施形態では、測定処理(たとえば、前述のステップS301からS304)は、測定結果インタラクション処理(たとえば、前述のステップS305からS307)とは別個であり、したがって、測定時間が短縮されることが可能であり、測定中の第1のデバイスおよび第2のデバイスの間の相対的ロケーションの変更量が低減されて、より正確な測距結果を取得し、測距精度を改善し、測距のために使用される複数の異なる通信アーキテクチャをより柔軟にサポートすることが可能である。
【0254】
可能な実施形態では、測定インタラクション処理において第1のデバイスおよび第2のデバイスによって受信され、送出される測定フレーム(第1の測定フレーム、第2の測定フレーム、第3の測定フレーム、および第4の測定フレームなど)は、以下の方式を含むが、これらに限定されない方式で実装され得る(説明を簡単にするために、以下は、説明のための例として第1の測定フレームを使用する)。
【0255】
方式1:第1の測定フレーム内に含まれた単一周波数正弦波信号は、少なくとも2つのシンボルを含み、少なくとも2つのシンボルの各々は、第1のコンスタレーション図を使用することによって第1のシーケンスに基づく変調を通して取得される。
【0256】
第1のシーケンスは、Nビットを含むシーケンスであり、Nの値は、第1のコンスタレーション図の変調スキームに対応する。
【0257】
たとえば、2位相偏移変調(binary phase shift keying,BPSK)変調スキームに対応するNの値は1であり、4位相偏移変調(quadrature phase shift keying,QPSK)変調スキームに対応するNの値は2であり、8位相偏移変調(8 phase shift keying,8PSK)変調スキームに対応するNの値は3である。
【0258】
任意選択で、第1の測定フレーム内の単一周波数正弦波信号内に含まれた少なくとも2つのシンボルのように、第1の測定フレーム内に含まれた第1のシンボルは、第1のコンスタレーション図を使用することによって第1のシーケンスに基づく変調を通して取得される。
【0259】
第1のシンボルは、単一周波数正弦波信号の前にそれに隣接して位置し、第1の測定フレーム内にあるシンボル、および/または単一周波数正弦波信号の後に位置し、第1の測定フレーム内にある第1のシンボルを含む。
【0260】
方式2: 第1の測定フレーム内に含まれた単一周波数正弦波信号は、少なくとも2つのシンボルを含み、少なくとも2つのシンボルの各々は、第1のビットに基づくガウス型周波数偏移変調GFSK変調を通して取得される。
【0261】
加えて、第1の測定フレーム内の単一周波数正弦波信号内に含まれた少なくとも2つのシンボルのように、第1の測定フレーム内に含まれた第2のシンボルも、第1のビットに基づくガウス型周波数偏移変調GFSK変調を通して取得される。
【0262】
第2のシンボルは、単一周波数正弦波信号の前にそれに隣接して位置し、第1の測定フレーム内にあるシンボル、および/または単一周波数正弦波信号の後に位置し、第1の測定フレーム内にある第1のシンボルを含む。
【0263】
本出願のこの実施形態では、変調スキーム切替えによって引き起こされる追加の実装複雑さおよび追加の時間オーバーヘッドを回避して、第1の測定フレーム内の測定のために使用される信号の時間長、たとえば、単一周波数正弦波信号の長さ、を短縮または延長するために、同じ変調スキームが第1の測定フレーム内の単一周波数正弦波信号および別の信号に対して使用される。測定フレームの長さは短縮され、したがって、単一周波数正弦波信号が第1のデバイスおよび第2のデバイスの間で送信される間隔、および測距のための総測定時間が短縮されることが可能である。クロックの非理想性に鑑みて、第1のデバイスおよび第2のデバイスの間のクロック周波数オフセットによって引き起こされる測距結果誤差は、単一周波数正弦波信号が第1のデバイスおよび第2のデバイスの間で送信される間隔に関係する。同じ周波数オフセットの場合、より大きい間隔はより大きい誤差を示す。単一周波数正弦波信号が第1のデバイスおよび第2のデバイスの間で送信される間隔は短縮され、したがって、測距結果に対する第1のデバイスおよび第2のデバイスの間のクロック周波数オフセットの影響が抑えられることが可能である。第1のデバイスおよび第2のデバイスの間に相対的移動が存在する場合、測距のための総測定時間を短縮することは、測定中の第1のデバイスおよび第2のデバイスの間の相対的ロケーションの変更量を低減して、より正確な測距結果を取得し、測距精度を改善することができる。加えて、第1のデバイスおよび第2のデバイスに対して、クロックの非理想性により、デバイスクロック周波数は時間に伴ってドリフトする。より長い測定時間はより深刻なドリフトを示す。測距のための総測定時間を短縮することは、測定中のデバイスクロック周波数ドリフトの範囲を低減し、測距結果に対するクロックドリフトの影響を抑え、測距精度を改善することができる。第1の測定フレーム内の測定のために使用される信号の時間長を延長することは、第1の測定フレームに基づいて第2のデバイスによって第2の測定結果を取得する精度を改善することができ、それにより、測距精度を改善する。
【0264】
加えて、本出願のこの実施形態によれば、単一周波数正弦波信号および単一周波数正弦波信号の境界の両側の上の隣接するシンボルは、同じマッピングビットを有し、同じ変調スキームを使用し、したがって、測定フレームが境界において突然変更されることが防止されることが可能であり、それにより、境界によって引き起こされる信号歪みを抑え、測定フレームの測定結果の精度を改善し、測距精度を改善する。
【0265】
図4は、本出願の実施形態による別の測距方法の概略フローチャートである。本測距方法は以下のステップを含むが、それらに限定されない。
【0266】
S401:第1のデバイスは、第1の周波数上で第1の測定フレームを第2のデバイスに送出し、対応して、第2のデバイスは、第1の周波数上で第1のデバイスによって送出された第1の測定フレームを受信する。
【0267】
S402:第2のデバイスは、第1の周波数上で第2の測定フレームを第1のデバイスに送出し、対応して、第1のデバイスは、第1の周波数上で第2のデバイスによって送出された第2の測定フレームを受信する。
【0268】
S403:第1のデバイスは、第2の周波数上で第3の測定フレームを第2のデバイスに送出し、対応して、第2のデバイスは、第2の周波数上で、第1のデバイスによって送出された第3の測定フレームを受信する。
【0269】
S404:第2のデバイスは、第2の周波数上で第4の測定フレームを第1のデバイスに送出し、対応して、第1のデバイスは、第2の周波数上で、第2のデバイスによって送出された第4の測定フレームを受信する。
【0270】
ステップS401、S402、S403、およびS404を実施するシーケンスは、本出願の実施形態では限定されないことが理解され得る。
【0271】
前述のステップS401からS404は、第1のデバイスおよび第2のデバイスが、測定処理において少なくとも2つの周波数上で測定フレームを交換することと理解され得る。たとえば、第1のデバイスは、第1の周波数上で第1の測定フレームを第2のデバイスに送出し、第1の周波数上で第2のデバイスによって送出された第2の測定フレームを受信し、第1のデバイスは、第2の周波数上で第3の測定フレームを第2のデバイスに送出し、第2の周波数上で、第2のデバイスによって送出された第4の測定フレームを受信する。第2の周波数は第1の周波数とは異なり、第1の測定フレームおよび第3の測定フレームは、第2の測定結果および第4の測定結果をそれぞれ取得するために第2のデバイスによって使用され、第2の測定フレームおよび第4の測定フレームは、第1の測定結果および第3の測定結果をそれぞれ取得するために第1のデバイスによって使用される。
【0272】
本出願のこの実施形態における第1のデバイス(および/または第2のデバイス)は、コンピュータ実行可能命令を実行するように構成されることが可能なプロセッサを備えたデバイスであり、端末デバイス(たとえば、車載端末)であってよく、ネットワークデバイス(たとえば、サービング基地局)などであってよいことが理解され得る。具体的には、第1のデバイス(および/または第2のデバイス)は、本出願のこの実施形態における測距方法を実施して、測距誤差を低減し、測距精度を改善するように構成された、
図2の第2のノード(たとえば、UE1からUE6の任意のデバイス)であってよく、または、
図2の第1のノードであってよい。
【0273】
可能な実施形態では、第1の周波数および第2の周波数を決定する方式に関しては、前述のステップS301からS304の関連説明を参照されたい。詳細については本明細書で再び説明されない。
【0274】
S405:第2のデバイスは、第1の測定フレームに基づいて第2の測定結果を取得する。
【0275】
S406:第2のデバイスは、第3の測定フレームに基づいて第4の測定結果を取得する。
【0276】
ステップS405およびS406は、前述のステップS305およびS306と同様である。ステップS405およびS406の実行処理に関しては、前述の関連説明を参照されたい。詳細については本明細書で再び説明されない。
【0277】
S407:第2のデバイスは、第4のデバイスから第1の測定結果および第3の測定結果を受信し、対応して、第4のデバイスは、第1の測定結果および第3の測定結果を第2のデバイスに送出する。
【0278】
第1の測定結果は、第1の時点における第2の測定フレーム内に含まれた単一周波数正弦波信号の位相情報または同位相成分および直交成分IQ情報を含む、または第1の測定結果は、単一周波数正弦波モデルに従って第2の測定フレーム内に含まれた単一周波数正弦波信号を拡張することによって取得された信号の、第1の時点における、位相情報または同位相成分および直交成分IQ情報を含む。実際の処理において、IQ情報は、代替として、アルゴリズム、たとえば、パラメータ推定値、を使用することによって計算を通して取得され得、単一周波数正弦波信号は拡張されない。
【0279】
本出願のこの実施形態によれば、位相情報、または位相情報を含むIQ情報に基づく測距方法は、従来の振幅ベースの測距方法によりも高い測距精度を取得することができる。
【0280】
対応して、第2の測定結果は、第2の時点における第1の測定フレーム内に含まれた単一周波数正弦波信号の位相情報または同位相成分および直交成分IQ情報を含むか、または第2の測定結果は、単一周波数正弦波モデルに従って第1の測定フレーム内に含まれた単一周波数正弦波信号を拡張することによって取得された信号の、第2の時点における、位相情報または同位相成分および直交成分IQ情報を含む。実際の処理において、IQ情報は、代替として、アルゴリズム、たとえば、パラメータ推定値、を使用することによって計算を通して取得され得、単一周波数正弦波信号は拡張されない。
【0281】
可能な実施形態では、第2の測定結果を取得するために、第2の時点が決定される必要がある。第2の時点を決定する方式に関しては、ステップS305の関連説明を参照されたい。詳細については本明細書で再び説明されない。
【0282】
本出願のこの実施形態によれば、第1のデバイスおよび第2のデバイスは、同じ合意された基準値を使用し、第1のデバイスは、周波数オフセットおよび基準値に基づいて基準時点を決定して、基準時点に対する時間との周波数オフセットによって引き起こされたタイミングオフセットの変更の影響を補正する。したがって、測定時点は基準時点に基づいて決定され、したがって、測定フレームの測定結果に対する第1のデバイスクロックおよび第2のデバイスクロックの間のタイミング差および周波数差の影響が抑えられることが可能であり、それにより、測距結果の誤差を低減し、測距精度を改善する。
【0283】
S408:第2のデバイスは、第1の測定結果、第2の測定結果、第3の測定結果、および第4の測定結果に基づいて、第1のデバイスおよび第2のデバイスの間の距離を決定する。
【0284】
任意選択で、第2のデバイスは測距結果を送出する。
【0285】
具体的には、第2のデバイスが測距結果を送出することは、第2のデバイスが測距結果を第4のデバイスに送出することであってよい。第4のデバイスは、第1のデバイスであってよく、受信された第2の測定フレームおよび受信された第4の測定フレームに基づく測定を通して第1の測定結果および第3の測定結果を取得し、第2のデバイスが測距計算を実施するために、第1の測定結果および第3の測定結果を第2のデバイスに送出するように構成される。代替として、第4のデバイスは、測距計算能力を有する別のデバイスであってよく、計算を通して取得された測距結果を第2のデバイスに送出するように構成される。測距結果は、第1のデバイスおよび第2のデバイスの間の距離に関する情報を含む。
【0286】
本出願のこの実施形態における第4のデバイスは、コンピュータ実行可能命令を実行するように構成されることが可能なプロセッサを備えたデバイスであり、端末デバイス(たとえば、車載端末)であってよく、ネットワークデバイス(たとえば、サービング基地局)などであってよいことが理解され得る。具体的には、第4のデバイスは、本出願のこの実施形態における測距方法を実施して、測距誤差を低減し、測距精度を改善するように構成された、
図2の第2のノード(たとえば、UE1からUE6のうちのいずれかのデバイス)であってよく、または
図2の第1のノードであってよい。
【0287】
本出願のこの実施形態における第4のデバイスは、第1のデバイスであってよく、または別のデバイスであってよいことが理解され得る。以下は、第4のデバイスの異なる事例について説明する。
【0288】
事例1:
【0289】
第4のデバイスおよび第1のデバイスが同じデバイスであるとき、それは、第1のデバイス(すなわち、第4のデバイス)が、第1の周波数上で第2のデバイスによって送出された第2の測定フレームに基づいて第1の測定結果を取得し、第1の測定結果を第2のデバイスに送出し、第1のデバイス(すなわち、第4のデバイス)が、第2の周波数上で、第2のデバイスによって送出された第4の測定フレームに基づいて第3の測定結果を取得し、第3の測定結果を第2のデバイスに送出することに相当する。対応して、第2のデバイスは、第1のデバイスによって送出された第1の測定結果および第3の測定結果を受信し、ここで、第1の測定結果および第3の測定結果は、測距計算を実施するために第2のデバイスによって使用される。
【0290】
任意選択で、第2のデバイスは、受信された第1の測定結果、受信された第3の測定結果、および/または別の測定結果に基づいて、測距結果を取得する。
【0291】
測距結果は、第1のデバイスおよび第2のデバイスの間の距離に関する情報を含む。別の測定結果は、第1の周波数上で第1のデバイスによって送出された第1の測定フレームに基づいて第2のデバイスによって取得された第2の測定結果、もしくは第2の周波数上で第1のデバイスによって送出された第3の測定フレームに基づいて第2のデバイスによって取得された第4の測定結果を含んでよく、別の周波数上で第1のデバイスによって送出された測定フレームに基づいて第2のデバイスによって取得された測定結果を含んでよく、または別の周波数上で第2のデバイスによって送出された測定フレームに基づいて第1のデバイスによって取得された測定結果を含んでよい。これは、本出願の実施形態では限定されない。
【0292】
任意選択で、測距結果を取得した後、第2のデバイスは、測距結果を第1のデバイス(すなわち、第4のデバイス)に送出する。
【0293】
事例1において、第2のデバイスは、信号フレーム測定能力を有し、測距計算能力を有するデバイスであり、第2のデバイスの信号フレームを測定することによって取得された測定結果、および第1のデバイス(すなわち、第4のデバイス)によって送出された、受信された測定結果に基づく測距計算を実施して、第1のデバイスおよび第2のデバイスの間の距離に関する情報を取得し得ることが理解され得る。第1のデバイス(すなわち、第4のデバイス)は、信号フレーム測定能力を有するが、何の測距計算能力も有さないデバイスであり、信号フレームを測定して測定結果を取得し、測定結果を第2のデバイスに送出し得る。第1のデバイスは、測距計算を実施して、第1のデバイスおよび第2のデバイスの間の距離に関する情報を取得するために、第2のデバイスに依存する必要がある。
【0294】
事例2:
【0295】
第4のデバイスおよび第1のデバイスが異なるデバイスであるとき、それは、第1のデバイスが、第1の周波数上で第2のデバイスによって送出された第2の測定フレームに基づいて第1の測定結果を取得し、第1の測定結果を第4のデバイスに送出し、第1のデバイスが、第2の周波数上で、第2のデバイスによって送出された第4の測定フレームに基づいて第3の測定結果を取得し、第3の測定結果を第4のデバイスに送出することに相当する。対応して、第4のデバイスは、第1のデバイスによって送出された第1の測定結果および第3の測定結果を受信し、第1の測定結果および第3の測定結果を第2のデバイスに転送し、ここで、第1の測定結果および第3の測定結果は、測距計算を実施するために第2のデバイスによって使用される。
【0296】
任意選択で、第2のデバイスは、受信された第1の測定結果、受信された第3の測定結果、および/または別の測定結果に基づいて、測距結果を取得する。
【0297】
測距結果は、第1のデバイスおよび第2のデバイスの間の距離に関する情報を含む。別の測定結果は、第1の周波数上で第1のデバイスによって送出された第1の測定フレームに基づいて第2のデバイスによって取得された第2の測定結果、もしくは第2の周波数上で第1のデバイスによって送出された第3の測定フレームに基づいて第2のデバイスによって取得された第4の測定結果を含んでよく、別の周波数上で第1のデバイスによって送出された測定フレームに基づいて第2のデバイスによって取得された測定結果を含んでよく、または別の周波数上で第2のデバイスによって送出された測定フレームに基づいて第1のデバイスによって取得された測定結果を含んでよい。これは、本出願の実施形態では限定されない。
【0298】
任意選択で、測距結果を取得した後、第2のデバイスは、測距結果を第4のデバイスおよび/または第1のデバイスに送出する。
【0299】
事例2では、第4のデバイスは第1のデバイスとは異なることが理解され得る。第4のデバイスは、何の測距計算能力も有さないデバイスであり、第4のデバイスは、第1のデバイスおよび第2のデバイスの間の信号フレーム交換および信号フレーム測定に参加しない。第4のデバイスは、第1のデバイスによって送出された測定結果を受信し、および/または別のデバイスによって送出された測定結果を受信し、測定結果を第2のデバイスに転送し得る。第1のデバイスは、信号フレーム測定能力を有するが、何の測距計算能力も有さないデバイスであり、信号フレームを測定して測定結果を取得し、測定結果を第4のデバイスに送出し得る。測定結果は、第4のデバイスによって第2のデバイスに転送される必要がある。第1のデバイスは、測距計算を実施して、第1のデバイスおよび第2のデバイスの間の距離に関する情報を取得するために、第2のデバイスに依存する必要がある。第2のデバイスは、信号フレーム測定能力を有し、測距計算能力を有するデバイスであり、信号フレームを測定して測定結果を取得し、第4のデバイスによって送出された、受信された測定結果および/または測定を通して第2のデバイスによって取得された測定結果に基づく測距計算を実施して、第1のデバイスおよび第2のデバイスの間の距離に関する情報を取得し、距離に関する情報を第4のデバイスおよび/または第1のデバイスに送出し得る。
【0300】
本出願のこの実施形態では、第1の周波数の共同測定結果は、第1の測定結果および第2の測定結果を組み合わせることによって取得され、第1の周波数の共同測定結果は、第1の周波数上の第1のデバイスおよび第2のデバイスの初期位相による影響を受けない。第2の周波数の共同測定結果は、第3の測定結果および第4の測定結果を組み合わせることによって取得され、第2の周波数の共同測定結果は、第2の周波数上の第1のデバイスおよび第2のデバイスの初期位相による影響を受けない。したがって、第1の周波数の共同測定結果および第2の周波数の共同測定結果は、デバイスの周波数切替えによって引き起こされるランダムな初期位相による影響を受けず、コヒーレントに組み合わされ得、したがって、測距結果が計算されるとき、単一周波数の測定フレームの帯域幅よりも大きい帯域幅が測距結果を計算するために使用されることが可能であり、より正確な測距結果が取得されることが可能であり、測距精度が改善される。
【0301】
加えて、本出願のこの実施形態では、測定処理(たとえば、前述のステップS401からS404)は、測定結果インタラクション処理(たとえば、前述のステップS405からS408)とは別個であり、したがって、測定時間が短縮されることが可能であり、測定中の第1のデバイスおよび第2のデバイスの間の相対的ロケーションの変更量が低減されて、より正確な測距結果を取得し、測距精度を改善し、測距のために使用される複数の異なる通信アーキテクチャをより柔軟にサポートすることが可能である。
【0302】
可能な実施形態では、測定インタラクション処理において第1のデバイスおよび第2のデバイスによって送出され、受信される測定フレーム(第1の測定フレーム、第2の測定フレーム、第3の測定フレーム、および第4の測定フレームなど)を取得する方式に関しては、ステップS307の関連説明を参照されたい。詳細については本明細書で再び説明されない。
【0303】
本出願のこの実施形態におけるステップS401からS404は、
図3のステップS301からS304と同様であり、本出願のこの実施形態におけるステップS405からS408は、
図3のステップS305からS307に対する変形または補足であることを理解されたい。
【0304】
図5は、本出願の実施形態による、さらに別の測距方法の概略フローチャートである。測距方法は、通信技術の分野に適用され、測距方法は、以下のステップを含むが、これらに限定されない。
【0305】
S501:第1のデバイスおよび第2のデバイスは、少なくとも2つの周波数上で測定フレームを交換し、測定を実施して測定結果を取得する。
【0306】
第1のデバイスおよび第2のデバイスは、測定処理において少なくとも2つの周波数上で測定フレームを交換することが理解され得る。言い換えれば、第1のデバイスは、第1の周波数上で第1の測定フレームを第2のデバイスに送出し、第1の周波数上で第2のデバイスによって送出された第2の測定フレームを受信し、第1のデバイスは、第2の周波数上で第3の測定フレームを第2のデバイスに送出し、第2の周波数上で、第2のデバイスによって送出された第4の測定フレームを受信する。第2の周波数は第1の周波数とは異なり、第1の測定フレームおよび第3の測定フレームは、第2の測定結果および第4の測定結果をそれぞれ取得するために第2のデバイスによって使用され、第2の測定フレームおよび第4の測定フレームは、第1の測定結果および第3の測定結果をそれぞれ取得するために第1のデバイスによって使用される。
【0307】
本出願のこの実施形態における第1のデバイス(および/または第2のデバイス)は、コンピュータ実行可能命令を実行するように構成されることが可能なプロセッサを備えたデバイスであり、端末デバイス(たとえば、車載端末)であってよく、ネットワークデバイス(たとえば、サービング基地局)などであってよいことが理解され得る。具体的には、第1のデバイス(および/または第2のデバイス)は、本出願のこの実施形態における測距方法を実施して、測距誤差を低減し、測距精度を改善するように構成された、
図2の第2のノード(たとえば、UE1からUE6の任意のデバイス)であってよく、または、
図2の第1のノードであってよい。
【0308】
可能な実施形態では、第1の周波数および第2の周波数を決定する方式に関しては、前述のステップS301からS304の関連説明を参照されたい。詳細については本明細書で再び説明されない。
【0309】
可能な実施形態では、測定結果を取得するために、第1のデバイスは、測定時点を決定する必要がある。測定時点を決定する方式に関しては、ステップS305の関連説明を参照されたい。詳細については本明細書で再び説明されない。
【0310】
可能な実施形態では、測定結果を取得するために、第2のデバイスは、測定時点を決定する必要がある。測定時点を決定する方式に関しては、ステップS305の関連説明を参照されたい。詳細については本明細書で再び説明されない。
【0311】
可能な実施形態では、第1のデバイスによって決定された測定時点および第2のデバイスによって決定された測定時点の間で満たされる必要がある関係については、ステップS305の関連説明を参照されたい。詳細については本明細書で再び説明されない。
【0312】
S502:第1のデバイスは、各周波数の測定結果をGノードに報告する。
【0313】
S503:第2のデバイスは、各周波数の測定結果をGノードに報告する。
【0314】
ステップS502およびS503を実施するシーケンスは、本出願の実施形態では限定されないことが理解され得る。
【0315】
Gノードは、マスターノード、管理ノード、または制御ノードと呼ばれることもある。GノードおよびTノードは、論理機能の点で区別される2つのタイプのノードである。Tノードは、スレーブノードまたは端末と呼ばれることもある。Gノードは、Tノードを管理し、リソース割振り機能を有し、Tノードへのリソースの割振りを担う。Tノードは、Gノードのスケジューリングを条件とし、通信、測距などのためにGノードによって割り振られたリソースを使用する。ノードは、様々な装置であってよい。たとえば、Gノードは、モバイルフォンであり、Tノードはヘッドセットである。モバイルフォンは、ヘッドセットに対する通信接続を確立して、データ交換を実装する。モバイルフォンは、ヘッドセットを管理する。モバイルフォンは、リソース割振り機能を有し、リソースをヘッドセットに割り振り得る。別の例では、Gノードは測位サーバであり、Tノードは、測位基地局および測位タグである。測位サーバは、測位基地局および測位タグを管理し、測定フレーム交換のために使用されるリソースを測定基地局および測位タグに割り振る。
【0316】
S504:Gノードは、第1のデバイスによって報告された各周波数の測定結果および第2のデバイスによって報告された各周波数の測定結果に基づく計算を通して測距結果を取得する。
【0317】
測距結果は、第1のデバイスおよび第2のデバイスの間の距離に関する情報を含む。
【0318】
本出願のこの実施形態におけるGノードは、コンピュータ実行可能命令を実行するように構成されることが可能なプロセッサを備えたデバイスであり、端末デバイス(たとえば、車載端末)であってよく、ネットワークデバイス(たとえば、サービング基地局)などであってよいことが理解され得る。具体的には、Gノードは、本出願のこの実施形態における測距方法を実施して、測距誤差を低減し、測距精度を改善するように構成された、
図2の第2のノード(たとえば、UE1からUE6のうちのいずれかのデバイス)であってよく、または
図2の第1のノード(たとえば、基地局)であってよい。
【0319】
Gノードは、第1のデバイスおよび第2のデバイスとは異なることが理解され得る。
【0320】
Gノードは、測距計算能力を有するデバイスである。Gノードは、第1のデバイスおよび第2のデバイスの間の信号フレーム交換および信号フレーム測定に参加しない。Gノードは、第1のデバイスによって送出された、受信された測定結果および/または第2のデバイスよって送出された、受信された測定結果に基づいて、測距を実施して、第1のデバイスおよび第2のデバイスの間の距離に関する情報を取得し得る。
【0321】
任意選択で、S505:Gノードは、測距結果を第1のデバイスに配信する。
【0322】
任意選択で、S506:Gノードは、測距結果を第2のデバイスに配信する。
【0323】
ステップS505およびS506を実施するシーケンスは、本出願の実施形態では限定されないことが理解され得る。
【0324】
本出願のこの実施形態では、第1のデバイスおよび第2のデバイスは、測定処理において少なくとも2つの周波数上で測定フレームを交換し、少なくとも2つの周波数は異なる。周波数の共同測定結果は、デバイスの周波数切替えによって引き起こされるランダムな初期位相による影響を受けず、コヒーレントに組み合わされ得、したがって、測距結果が計算されるとき、単一周波数の測定フレームの帯域幅よりも大きい帯域幅が測距結果を計算するために使用されることが可能であり、より正確な測距結果が取得されることが可能であり、測距精度が改善される。
【0325】
加えて、本出願のこの実施形態では、測定処理(たとえば、前述のステップS501)は、測定結果インタラクション処理(たとえば、前述のステップS502からS503)とは別個であり、したがって、測定時間が短縮されることが可能であり、測定中の第1のデバイスおよび第2のデバイスの間の相対的ロケーションの変更量が低減されて、より正確な測距結果を取得し、測距精度を改善し、測距のために使用される複数の異なる通信アーキテクチャをより柔軟にサポートすることが可能である。
【0326】
可能な実施形態では、測定インタラクション処理において第1のデバイスおよび第2のデバイスによって送出され、受信される測定フレームを取得するための方式に関しては、ステップS307の関連説明を参照されたい。詳細については本明細書で再び説明されない。
【0327】
本出願のこの実施形態におけるステップS501は、
図3のステップS301からS304および
図4のステップS401からS404と同様であることを理解されたい。本出願のこの実施形態におけるステップS502からS506は、
図3のステップS305からS307の変形または補足であるか、または
図4のステップS405からS408の変形または補足である。
【0328】
図6は、本出願の実施形態による周波数ホッピングアルゴリズムの概略フローチャートである。具体的には、それは、
図3から
図5の「第1の周波数および第2の周波数を決定するための実装」に関する内容の変形または補足と理解され得る。
【0329】
図6に示されるように、同期シーケンスおよびスロットカウントは、乱数を取得するために疑似乱数生成器に入力され、次いで、乱数は、利用可能な周波数を取得するために再度マッピングされる。前述の処理は、複数の利用可能な周波数を含めて、利用可能な周波数ホッピングリストを取得するために複数回数実施される。周波数は、利用可能な周波数ホッピングリストから選択され、周波数ホッピング周波数として出力され得る。
【0330】
たとえば、第1のランダムシードが生成されるか、または別のデバイスによって送出された第1のランダムシードが受信され、第1の周波数は、第1のランダムシードに基づいて疑似ランダム方式で第1の周波数セット(すなわち、前述の利用可能な周波数ホッピングリスト)内で決定され、第1の周波数は、周波数ホッピング周波数として出力される。
【0331】
第2のランダムシードが生成されるか、または別のデバイスによって送出された第2のランダムシードが受信され、第2の周波数は、第2のランダムシードに基づいて疑似ランダム方式で第2の周波数セット(すなわち、第1の周波数が除去された後に取得された利用可能な周波数ホッピングリスト)内で決定され、第2の周波数は、次の周波数ホッピング周波数として出力される。
【0332】
第1の周波数を決定するために使用される第1のランダムシードおよび第2の周波数を決定するために使用される第2のランダムシードは、同じランダムシードであってよく、または異なるランダムシードであってよい。
【0333】
本出願のこの実施形態によれば、周波数はランダムシードに基づいて疑似ランダム方式で決定され、したがって、決定される周波数はランダムであり、それにより、スペクトルが別のデバイスと共有されるときに同じ時間周波数リソースが使用されるとき、相互干渉が引き起こされる確率を低減し、測距性能を改善する。加えて、第1のデバイスおよび第2のデバイスは、第1の周波数を選択するとき、同じ第1のランダムシードを使用し、第2の周波数を選択するとき、同じ第2のランダムシードを使用する。したがって、第1のデバイスおよび第2のデバイスは、同じ第1の周波数および同じ第2の周波数を選択して、周波数選択誤差を回避する。
【0334】
図7は、本出願の実施形態による双方向測定の図である。具体的には、それは、
図3から
図5の「測定時点(第1の時点および/または第2の時点)を決定するための実装」に関する内容の変形または補足と理解されることができる。
【0335】
図7に示されるように、第1のデバイスは、時点t
1において第1の測定フレームを第2のデバイスに送出し、対応して、第2のデバイスは、時点t’
1において第1のデバイスによって送出された第1の測定フレームを受信する。第2のデバイスは、第1の測定フレームを測定し、第1の時点における位相値またはIQ値を決定する。第2のデバイスは、時点t
2において第2の測定フレームを第1のデバイスに送出し、対応して、第1のデバイスは、時点t’
2において第2のデバイスによって送出された第2の測定フレームを受信する。第1のデバイスは、第2の測定フレームを測定し、第2の時点における位相値またはIQ値を決定する。
【0336】
2つのデバイスが測定フレームを交換するとき、1つのデバイスによって測定フレームを送出すること、およびもう1つのデバイスによって測定フレームを受信することの間に伝搬遅延tが存在し(tは、理想的な平均値と理解され得る)、第1のデバイスクロックおよび第2のデバイスクロックの間のタイミング差および周波数差の両方が測定フレームの測定結果に影響を及ぼすことが
図7から理解され得る。結果として、測距結果の誤差は大きく、測距精度は低い。
【0337】
したがって、測定フレームの測定結果に対する、第1のデバイスクロックおよび第2のデバイスクロックの間のタイミング差および周波数差の影響を抑えて、測距結果の誤差を低減し、測距精度を改善するために、本出願のこの実施形態は、第1のデバイスが第2の測定フレームを測定する測定時点(第1の時点)および第2のデバイスが第1の測定フレームを測定する測定時点(第2の時点)の間で満たされる必要がある関係を提供する。
【0338】
たとえば、第1の時点および第2の時点の間で満たされる関係は、具体的には次のとおりであってよい。
【0339】
第1のデバイスは、第2の時点としてt0+(t’2-t2)/2を使用する。この場合、理想的なクロック上の第2の時点は、以下に対応する。
【0340】
【0341】
第2のデバイスは、第1の時点としてt0+(t’1-t1)/2を使用する。この場合、理想的なクロック上の第1の時点は、以下に対応する。
【0342】
【0343】
第1の時点-第2の時点=
【0344】
【0345】
であるため、デバイスクロックの周波数オフセットが無視される場合、dt0=dt1=dt2である。第1の時点は第2の時点に等しく、すなわち、第1のデバイスおよび第2のデバイスの測定時点は同じである。これは、2つのデバイスの異なる測定時点によって引き起こされる測距誤差を回避する。
【0346】
第2のデバイスクロックの時点t
1は、実時間(すなわち、
図7の理想的なクロック時間)
【0347】
【0348】
に対応し、第1のデバイスクロックの時点t
1は、実時間(すなわち、
図7の理想的なクロック時間)
【0349】
【0350】
に対応し、第2のデバイスクロックの時点t’
1は、実時間(すなわち、
図7の理想的なクロック時間)
【0351】
【0352】
に対応し、第2のデバイスクロックの時点t
0は、実時間(すなわち、
図7の理想的なクロック時間)
【0353】
【0354】
に対応し、第1のデバイスクロックの時点t
0は、実時間(すなわち、
図7の理想的なクロック)
【0355】
【0356】
に対応し、第2のデバイスクロックの時点t
2は、実時間(すなわち、
図7の理想的なクロック時間)
【0357】
【0358】
に対応し、第1のデバイスクロックの時点t
2は、実時間(すなわち、
図7の理想的なクロック時間)
【0359】
【0360】
に対応し、第1のデバイスクロックの時点t’
2は、実時間(すなわち、
図7の理想的なクロック時間)
【0361】
【0362】
に対応する。
【0363】
加えて、デバイスクロックの周波数オフセットが無視されない場合、
【0364】
【0365】
、および
【0366】
【0367】
である。
【0368】
2つの公式が減算される場合、等号の左は、
【0369】
【0370】
であり、
等号の右は、
【0371】
【0372】
である。
【0373】
したがって、以下が取得されることが可能である。
【0374】
【0375】
同様に、以下が取得されることが可能である。
【0376】
【0377】
第1の時点-第2の時点=
【0378】
【0379】
たとえば、以下は、第1の時点が第2の時点にほぼ等しいように、周波数オフセットに基づいて基準時点を補正するための3つの方法を列挙する。
【0380】
方法1:
【0381】
第2のノードは、基準時点を補正しない、すなわち、基準時点=基準値t0である。
【0382】
第1のノードは、追加として、基準時点を補正する。具体的には、基準時点=基準値
【0383】
【0384】
、(公式1として示される)。
【0385】
f、t0、t1、およびt2はすべて、構成された値(構成は、対応する構成メッセージを受信すること、ノードによってパラメータを決定すること、および別のノードを構成するために構成メッセージを送出することを含み、パラメータを生成するノードは、第1のノード、第2のノード、または別のノードであり得る)、事前構成された値、またはプロトコルにおいて指定された値である。f2-f1は、第1のデバイスに対する第2のデバイスのものであり、第2のデバイスによって送出された信号(測定フレームまたは別の信号であってよい)を測定することによって第1のノードによって決定された、周波数オフセットである。
【0386】
方法2:
【0387】
第1のノードは、基準時点を補正しない、すなわち、基準時点=基準値t0である。
【0388】
第2のノードは、追加として、基準時点を補正する。具体的には、基準時点=基準値
【0389】
【0390】
、(公式2として示される)。
【0391】
f1-f2は、第2のデバイスに対する第1のデバイスのものであり、第1のデバイスによって送出された信号(測定フレームまたは別の信号であってよい)を測定することによって第2のノードによって決定された、周波数オフセットである。
【0392】
方法3:
【0393】
第1のノードは、追加として、基準時点を補正する。具体的には、基準時点=基準値
【0394】
【0395】
、(公式3として示される)。
【0396】
第2のノードは、追加として、基準時点を補正する。具体的には、基準時点=基準値
【0397】
【0398】
、(公式4として示される)。
【0399】
f2-f1は、第1のデバイスに対する第2のデバイスのものであり、第2のデバイスによって送出された信号(測定フレームまたは別の信号であってよい)を測定することによって第1のノードによって決定された、周波数オフセットであり、f1-f2は、第2のデバイスに対する第1のデバイスのものであり、第1のデバイスによって送出された信号(測定フレームまたは別の信号であってよい)を測定することによって第2のノードによって決定された、周波数オフセットである。
【0400】
任意選択で、前述の方式で公式1、公式2、公式3,および公式4において、t1はt1’と置換されてよく、t2はt2’と置換されてよい。
【0401】
前述のt1’は、第1のタイミングオフセットt1が決定される時点を表す。言い換えれば、第1のデバイスは、時点t1’において第2の測定フレーム内の信号を測定するか、または第2のデバイスによって送出された別の信号を測定して、第1のタイミングオフセットt1を決定する。別の信号は、別の測定フレーム内の信号または別の非測定フレーム内の信号を含み得る。前述のt2’は、第2のタイミングオフセットt2が決定される時点を表す。言い換えれば、第2のデバイスは、時点t2’において第1の測定フレーム内の信号を測定するか、または第1のデバイスによって送出された別の信号を測定して、第2のタイミングオフセットt2を決定する。別の信号は、別の測定フレーム内の信号または別の非測定フレーム内の信号を含み得る。
【0402】
第1の時点および第2の時点の間の関係は、任意選択の実装または可能な実装として使用されるにすぎず、第1の時点および第2の時点の間に別の関係が存在し得ることが除外されないことを理解されたい。したがって、これは、本出願に対する限定とみなされるべきではない。
【0403】
本出願のこの実施形態によれば、第1の時点は、第2の測定フレームに対する第1のデバイスのタイミングオフセットに基づいて決定され、第2の時点は、第1の測定フレームに対する第2のデバイスのタイミングオフセットに基づいて決定され、したがって、タイミングオフセットが補正されることが可能であり、第1のデバイスクロックおよび第2のデバイスクロックの間のタイミング差および周波数差が低減されることが可能である。加えて、第1のデバイスおよび第2のデバイスは、同じ合意された基準時点を使用することによって測定時点を決定し、したがって、測定フレームの測定結果に対する第1のデバイスクロックおよび第2のデバイスクロックの間のタイミング差および周波数差の影響が抑えられることが可能であり、それにより、測距結果の誤差を低減し、測距精度を改善する。
【0404】
前述は、本出願の実施形態における方法を詳細に説明する。以下は、本出願の実施形態におけるいずれの方法も実装するための装置を提供する。たとえば、装置が提供され、前述の方法のうちのいずれか1つにおいてデバイスによって実施されるステップを実装するように構成されたユニット(または手段)を含む。
【0405】
図8は、本出願の実施形態による通信装置の構造の図である。
【0406】
図8に示されるように、通信装置80は、トランシーバユニット801および処理ユニット802を含み得る。トランシーバユニット801および処理ユニット802は、ソフトウェア、ハードウェア、またはソフトウェアおよびハードウェアの組合せであってよい。
【0407】
トランシーバユニット801は、送出する機能および/または受信する機能を実装し得、トランシーバユニット801は、通信ユニットとして説明されてもよい。代替として、トランシーバユニット801は、取得するユニットおよび送出するユニットを統合したユニットであってよい。取得するユニットは、受信する機能を実装するように構成され、送出するユニットは、送出する機能を実装するように構成される。任意選択で、トランシーバユニット801は、別の装置によって送出された情報を受信するように構成されてよく、情報を別の装置に送出するようにさらに構成されてよい。
【0408】
可能な実装では、通信装置80は、
図3の方法実施形態における第1のデバイスに対応し得る。通信装置80は、第1のデバイスであってよく、または第1のデバイス内のチップであってよい。通信装置80は、
図3に示された方法実施形態で第1のデバイスによって実施される動作を実施するように構成されたユニットを含んでよく、通信装置80内のユニットは、
図3に示された方法実施形態で第1のデバイスによって実施される動作を実装するように別個に構成される。ユニットは次のように説明される。
【0409】
トランシーバユニット801は、第1の周波数上で第1の測定フレームを第2のデバイスに送出し、第1の周波数上で第2のデバイスによって送出された第2の測定フレームを受信するように構成される。
【0410】
トランシーバユニット801は、第2の周波数上で第3の測定フレームを第2のデバイスに送出し、第2の周波数上で第2のデバイスによって送出された第4の測定フレームを受信するようにさらに構成され、ここで、第2の周波数は第1の周波数とは異なる。
【0411】
処理ユニット802は、第2の測定フレームに基づいて第1の測定結果を取得するように構成される。
【0412】
処理ユニット802は、第4の測定フレームに基づいて第3の測定結果を取得するようにさらに構成される。
【0413】
トランシーバユニット801は、第1の測定結果および第3の測定結果を第3のデバイスに送出するようにさらに構成され、ここで、第1の測定結果および第3の測定結果は、測距のために使用される。
【0414】
可能な実装では、第1の周波数および第2の周波数は使用時間順に隣接する周波数であり、第1の周波数は第1の周波数セットに属し、第2の周波数は第2の周波数セットに属し、第1の周波数セットは第1の周波数および第2の周波数セットを含む。
【0415】
可能な実装では、処理ユニット802は、第1のランダムシードに基づいて疑似ランダム方式で第1の周波数セット内の第1の周波数を決定するようにさらに構成される。
【0416】
処理ユニット802は、第2のランダムシードに基づいて疑似ランダム方式で第2の周波数セット内の第2の周波数を決定するようにさらに構成される。
【0417】
可能な実装では、処理ユニット802は、トランシーバユニット801を介して、第1のランダムシードおよび/または第2のランダムシードを生成し、送出するようにさらに構成されるか、または
トランシーバユニット801は、第1のランダムシードおよび/または第2のランダムシードを受信するようにさらに構成される。
【0418】
可能な実装では、第1の測定結果は、第1の時点における第2の測定フレーム内に含まれた単一周波数正弦波信号の位相情報または同位相成分および直交成分IQ情報、または単一周波数正弦波モデルに従って第2の測定フレーム内に含まれた単一周波数正弦波信号を拡張することによって取得された信号の、第1の時点における、位相情報またはIQ情報を含む。
【0419】
可能な実装では、処理ユニット802は、第1のタイミングオフセットを決定するようにさらに構成され、ここで、第1のタイミングオフセットは、第2の測定フレームに対する通信装置のタイミングオフセットを表す。
【0420】
処理ユニット802は、第1のタイミングオフセットに基づいて第1の時点を決定するようにさらに構成される。
【0421】
可能な実装では、第1の時点は、T1=t0+t1/2を満たし、ここで、t0は、基準時点を表し、t1は、第1のタイミングオフセットを表し、T1は、第1の時点を表す。
【0422】
可能な実装では、処理ユニット802は、第2の測定フレーム内の信号を測定することによって、第1のタイミングオフセットを決定するように具体的に構成される。
【0423】
可能な実装では、トランシーバユニット801は、第1のメッセージを受信するように、および/または第1のメッセージを送出するようにさらに構成され、ここで、第1のメッセージは基準時点を示す、または
基準時点は、事前構成された、または事前定義された時点である。
【0424】
可能な実装では、トランシーバユニット801は、第2のメッセージを受信するように、および/または第2のメッセージを送出するようにさらに構成され、ここで、第2のメッセージは基準値を示す、または基準値は、事前構成された、または事前定義された値である。
【0425】
処理ユニット802は、基準値および第1の周波数オフセットに基づいて基準時点を決定するようにさらに構成され、ここで、第1の周波数オフセットは、第2の測定フレームに対する通信装置の周波数オフセットを表す。
【0426】
可能な実装では、第1の測定フレーム内に含まれた単一周波数正弦波信号は、少なくとも2つのシンボルを含み、少なくとも2つのシンボルの各々は、第1のコンスタレーション図を使用することによって第1のシーケンスに基づく変調を通して取得され、第1のシーケンスは、Nビットを含むシーケンスであり、Nの値は、第1のコンスタレーション図の変調スキームに対応する。
【0427】
可能な実装では、第1のシンボルは、第1のコンスタレーション図を使用することによって第1のシーケンスに基づく変調を通して取得される。
【0428】
第1のシンボルは、単一周波数正弦波信号の前にそれに隣接して位置し、第1の測定フレーム内にあるシンボル、および/または単一周波数正弦波信号の後に位置し、第1の測定フレーム内にある第1のシンボルを含む。
【0429】
可能な実装では、第1の測定フレーム内に含まれた単一周波数正弦波信号は、少なくとも2つのシンボルを含み、少なくとも2つのシンボルの各々は、第1のビットに基づくガウス型周波数偏移変調GFSK変調を通して取得される。
【0430】
第2のシンボルは、第1のビットに基づくGFSK変調を通して取得される。
【0431】
第2のシンボルは、単一周波数正弦波信号の前にそれに隣接して位置し、第1の測定フレーム内にあるシンボル、および/または単一周波数正弦波信号の後に位置し、第1の測定フレーム内にある第1のシンボルを含む。
【0432】
可能な実装では、トランシーバユニット801は、測距結果を受信するようにさらに構成され、ここで、測距結果は、通信装置および第2のデバイスの間の距離に関する情報を含む。
【0433】
別の可能な実装では、通信装置80は、
図4の方法実施形態における第2のデバイスに対応し得る。通信装置80は、第2のデバイスであってよく、または第2のデバイス内のチップであってよい。通信装置80は、
図4に示された方法実施形態で第2のデバイスによって実施される動作を実施するように構成されたユニットを含んでよく、通信装置80内のユニットは、
図4に示された方法実施形態で第2のデバイスによって実施される動作を実装するように別個に構成される。ユニットは次のように説明される。
【0434】
トランシーバユニット801は、第1の周波数上で第1のデバイスによって送出された第1の測定フレームを受信し、第1の周波数上で第2の測定フレームを第1のデバイスに送出するように構成される。
【0435】
トランシーバユニット801は、第2の周波数上で第1のデバイスによって送出された第3の測定フレームを受信し、第2の周波数上で第4の測定フレームを第1のデバイスに送出するようにさらに構成され、ここで、第2の周波数は第1の周波数とは異なる。
【0436】
処理ユニット802は、第1の測定フレームに基づいて第2の測定結果を取得するように構成される。
【0437】
処理ユニット802は、第3の測定フレームに基づいて第4の測定結果を取得するようにさらに構成される。
【0438】
トランシーバユニット801は、第4のデバイスから第1の測定結果を受信するようにさらに構成され、ここで、第1の測定結果は、第2の測定フレーム上の第1のデバイスの測定結果である。
【0439】
処理ユニット802は、第1の測定結果、第2の測定結果、第3の測定結果、および第4の測定結果に基づいて、第1のデバイスおよび通信装置の間の距離を決定するようにさらに構成される。
【0440】
可能な実装では、第1の周波数および第2の周波数は使用時間順に隣接する周波数であり、第1の周波数は第1の周波数セットに属し、第2の周波数は第2の周波数セットに属し、第1の周波数セットは第1の周波数および第2の周波数セットを含む。
【0441】
可能な実装では、処理ユニット802は、第1のランダムシードに基づいて疑似ランダム方式で第1の周波数セット内の第1の周波数を決定するようにさらに構成される。
【0442】
処理ユニット802は、第2のランダムシードに基づいて疑似ランダム方式で第2の周波数セット内の第2の周波数を決定するようにさらに構成される。
【0443】
可能な実装では、処理ユニット802は、トランシーバユニット801を介して、第1のランダムシードおよび/または第2のランダムシードを生成し、送出するようにさらに構成されるか、または
トランシーバユニット801は、第1のランダムシードおよび/または第2のランダムシードを受信するようにさらに構成される。
【0444】
可能な実装では、処理ユニット802は、第1の測定フレームに基づいて第2の測定結果を取得するようにさらに構成され、ここで、第2の測定結果は、第2の時点における第1の測定フレーム内に含まれた単一周波数正弦波信号の位相情報または同位相成分および直交成分IQ情報、または単一周波数正弦波モデルに従って第1の測定フレーム内に含まれた単一周波数正弦波信号を拡張することによって取得された信号の、第2の時点における、位相情報またはIQ情報を含み、第2の測定結果は、測距のために使用される。
【0445】
可能な実装では、処理ユニット802は、第2のタイミングオフセットを決定するようにさらに構成され、ここで、第2のタイミングオフセットは、第1の測定フレームに対する通信装置のタイミングオフセットを表す。
【0446】
処理ユニット802は、第2のタイミングオフセットに基づいて第2の時点を決定するようにさらに構成される。
【0447】
可能な実装では、第2の時点は、T2=t0+t2/2を満たし、ここで、t0は、基準時点を表し、t2は、第2のタイミングオフセットを表し、T2は、第2の時点を表す。
【0448】
可能な実装では、処理ユニット802は、第1の測定フレーム内の信号を測定することによって、第2のタイミングオフセットを決定するように具体的に構成される。
【0449】
可能な実装では、トランシーバユニット801は、第1のメッセージを送出するように、および/または第1のメッセージを受信するようにさらに構成され、ここで、第1のメッセージは基準時点を示す、または
基準時点は、事前構成された、または事前定義された時点である。
【0450】
可能な実装では、トランシーバユニット801は、第2のメッセージを送出するように、および/または第2のメッセージを受信するようにさらに構成され、ここで、第2のメッセージは基準値を示す、または基準値は、事前構成された、または事前定義された値である。
【0451】
処理ユニット802は、基準値および第2の周波数オフセットに基づいて基準時点を決定するようにさらに構成され、ここで、第2の周波数オフセットは、第1の測定フレームに対する通信装置の周波数オフセットを表す。
【0452】
可能な実装では、第2の測定フレーム内に含まれた単一周波数正弦波信号は、少なくとも2つのシンボルを含み、少なくとも2つのシンボルの各々は、第2のコンスタレーション図を使用することによって第2のシーケンスに基づく変調を通して取得され、第2のシーケンスは、Mビットを含むシーケンスであり、Mの値は、第2のコンスタレーション図の変調スキームに対応する。
【0453】
可能な実装では、第3のシンボルは、第2のコンスタレーション図を使用することによって第2のシーケンスに基づく変調を通して取得される。
【0454】
第3のシンボルは、単一周波数正弦波信号の前にそれに隣接して位置し、第2の測定フレーム内にあるシンボル、および/または単一周波数正弦波信号の後に位置し、第2の測定フレーム内にある第1のシンボルを含む。
【0455】
可能な実装では、第2の測定フレーム内に含まれた単一周波数正弦波信号は、少なくとも2つのシンボルを含み、少なくとも2つのシンボルの各々は、第2のビットに基づくガウス型周波数偏移変調GFSK変調を通して取得される。
【0456】
第4のシンボルは、第2のビットに基づくGFSK変調を通して取得される。
【0457】
第4のシンボルは、単一周波数正弦波信号の前にそれに隣接して位置し、第2の測定フレーム内にあるシンボル、および/または単一周波数正弦波信号の後に位置し、第2の測定フレーム内にある第1のシンボルを含む。
【0458】
可能な実装では、トランシーバユニット801は、測距結果を送出するようにさらに構成され、ここで、測距結果は、第1のデバイスおよび第2のデバイスの間の距離に関する情報を含む。
【0459】
本出願のこの実施形態によれば、
図8に示される装置内のユニットは、1つまたは複数の他のユニットとは別個であってよいか、もしくはすべて組み合わされて1つまたは複数のユニットにされてよく、または装置内の1つまたは複数のユニットは、より詳細な機能を備えた複数のユニットにさらにスプリットされてよい。これは、本出願のこの実施形態の技術的効果の実装に影響を及ぼさずに同じ動作を実装することができる。前述のユニットは、論理機能に基づく分割を通して取得される。実際の適用では、1つのユニットの機能は、複数のユニットによって実装されてよく、または複数のユニットの機能は1つのユニットによって実装される。本出願の別の実施形態では、デバイスは、代替として、別のユニットを含んでよい。実際の適用では、機能は別のユニットの支援で実装されてよく、協力して複数のユニットによって実装されてよい。
【0460】
各ユニットの実装に関しては、
図3、
図4、および
図5に示された方法実施形態における対応する説明を参照すべきであることに留意されたい。
【0461】
図8で説明された通信装置80内で、第1の周波数の共同測定結果および第2の周波数の共同測定結果は、デバイスの周波数切替えによって引き起こされるランダムな初期位相による影響を受けず、コヒーレントに組み合わされ得、したがって、測距結果が計算されるとき、単一周波数の測定フレームの帯域幅よりも大きい帯域幅が測距結果を計算するために使用されることが可能であり、より正確な測距結果が取得されることが可能であり、測距精度が改善される。
【0462】
図9は、本出願の実施形態による通信装置の構造の図である。
【0463】
図9に示される通信装置90は例にすぎないことを理解されたい。本出願のこの実施形態の通信装置は、他の構成要素をさらに含んでよく、
図9の構成要素のそれらと同様の機能を有する構成要素を含んでよく、または必ずしも
図9のすべての構成要素を含まなくてもよい。
【0464】
通信装置90は、通信インターフェース901および少なくとも1つのプロセッサ902を含む。
【0465】
通信装置90は、第1のデバイス、第2のデバイス、第3のデバイス、第4のデバイス、またはGノード内の任意のネットワーク要素またはデバイスに対応し得る。通信インターフェース901は、信号を受信および送出するように構成され、少なくとも1つのプロセッサ902は、プログラム命令を実行して、通信装置90が前述の方法実施形態で対応するデバイスによって実行される方法の対応する手順を実装することを可能にする。
【0466】
可能な実装では、通信装置90は、
図3の方法実施形態における第1のデバイスに対応し得る。通信装置90は、第1のデバイスであってよく、または第1のデバイス内のチップであってよい。通信装置90は、方法実施形態で第1のデバイスによって実施される動作を実施するように構成された構成要素を含んでよく、通信装置90内の構成要素は、方法実施形態で第1のデバイスによって実施される動作を実装するように別個に構成される。詳細は次のとおりであってよい。
【0467】
第1のデバイスは、第1の周波数上で第1の測定フレームを第2のデバイスに送出し、第1の周波数上で第2のデバイスによって送出された第2の測定フレームを受信し、
第1のデバイスは、第2の周波数上で第3の測定フレームを第2のデバイスに送出し、第2の周波数上で第2のデバイスによって送出された第4の測定フレームを受信し、ここで、第2の周波数は第1の周波数とは異なる、
第1のデバイスは、第2の測定フレームに基づいて第1の測定結果を取得し、
第1のデバイスは、第4の測定フレームに基づいて第3の測定結果を取得し、
第1のデバイスは、第1の測定結果および第3の測定結果を第3のデバイスに送出し、ここで、第1の測定結果および第3の測定結果は、測距のために使用される。
【0468】
可能な実装では、第1の周波数および第2の周波数は使用時間順に隣接する周波数であり、第1の周波数は第1の周波数セットに属し、第2の周波数は第2の周波数セットに属し、第1の周波数セットは第1の周波数および第2の周波数セットを含む。
【0469】
可能な実装では、本方法は、
【0470】
第1のデバイスが、第1のランダムシードに基づいて疑似ランダム方式で第1の周波数セット内の第1の周波数を決定するステップと、
第1のデバイスが、第2のランダムシードに基づいて疑似ランダム方式で第2の周波数セット内の第2の周波数を決定するステップと
をさらに含む。
【0471】
可能な実装では、本方法は、
【0472】
第1のデバイスが、第1のランダムシードおよび/または第2のランダムシードを生成し、送出するステップ、または
第1のデバイスが、第1のランダムシードおよび/または第2のランダムシードを受信するステップ
をさらに含む。
【0473】
可能な実装では、第1の測定結果は、第1の時点における第2の測定フレーム内に含まれた単一周波数正弦波信号の位相情報または同位相成分および直交成分IQ情報、または単一周波数正弦波モデルに従って第2の測定フレーム内に含まれた単一周波数正弦波信号を拡張することによって取得された信号の、第1の時点における、位相情報またはIQ情報を含む。
【0474】
可能な実装では、本方法は、
【0475】
第1のデバイスが、第1のタイミングオフセットを決定するステップであって、ここで、第1のタイミングオフセットは、第2の測定フレームに対する第1のデバイスのタイミングオフセットを表す、ステップと、
第1のデバイスが、第1のタイミングオフセットに基づいて第1の時点を決定するステップと
をさらに含む。
【0476】
可能な実装では、第1の時点は、T1=t0+t1/2を満たし、ここで、t0は、基準時点を表し、t1は、第1のタイミングオフセットを表し、T1は、第1の時点を表す。
【0477】
可能な実装では、第1のタイミングオフセットを決定するステップは、
【0478】
第1のデバイスが、第2の測定フレーム内の信号を測定することによって、第1のタイミングオフセットを決定するステップを含む。
【0479】
可能な実装では、本方法は、
【0480】
第1のデバイスが、第1のメッセージを受信するステップ、および/または第1のメッセージを送出するステップ
をさらに含み、ここで、第1のメッセージは基準時点を示す、または
基準時点は、事前構成された、または事前定義された時点である。
【0481】
可能な実装では、本方法は、
【0482】
第1のデバイスが、第2のメッセージを受信するステップ、および/または第2のメッセージを送出するステップであって、ここで、第2のメッセージは基準値を示す、または基準値は、事前構成された、または事前定義された値である、ステップと、
基準値および第1の周波数オフセットに基づいて基準時点を決定するステップであって、ここで、第1の周波数オフセットは、第2の測定フレームに対する第1のデバイスの周波数オフセットを表す、ステップと
をさらに含む。
【0483】
可能な実装では、第1の測定フレーム内に含まれた単一周波数正弦波信号は、少なくとも2つのシンボルを含み、少なくとも2つのシンボルの各々は、第1のコンスタレーション図を使用することによって第1のシーケンスに基づく変調を通して取得され、第1のシーケンスは、Nビットを含むシーケンスであり、Nの値は、第1のコンスタレーション図の変調スキームに対応する。
【0484】
可能な実装では、第1のシンボルは、第1のコンスタレーション図を使用することによって第1のシーケンスに基づく変調を通して取得される。
【0485】
第1のシンボルは、単一周波数正弦波信号の前にそれに隣接して位置し、第1の測定フレーム内にあるシンボル、および/または単一周波数正弦波信号の後に位置し、第1の測定フレーム内にある第1のシンボルを含む。
【0486】
可能な実装では、第1の測定フレーム内に含まれた単一周波数正弦波信号は、少なくとも2つのシンボルを含み、少なくとも2つのシンボルの各々は、第1のビットに基づくガウス型周波数偏移変調GFSK変調を通して取得される。
【0487】
第2のシンボルは、第1のビットに基づくGFSK変調を通して取得される。
【0488】
第2のシンボルは、単一周波数正弦波信号の前にそれに隣接して位置し、第1の測定フレーム内にあるシンボル、および/または単一周波数正弦波信号の後に位置し、第1の測定フレーム内にある第1のシンボルを含む。
【0489】
可能な実装では、本方法は、
【0490】
第1のデバイスが測距結果を受信するステップ
をさらに含み、ここで、測距結果は、第1のデバイスおよび第2のデバイスの間の距離に関する情報を含む。
【0491】
別の可能な実装では、通信装置90は、
図4の方法実施形態における第2のデバイスに対応し得る。通信装置90は、第2のデバイスであってよく、または第2のデバイス内のチップであってよい。通信装置90は、方法実施形態で第2のデバイスによって実施される動作を実施するように構成された構成要素を含んでよく、通信装置90内の構成要素は、方法実施形態で第2のデバイスによって実施される動作を実装するように別個に構成される。詳細は次のとおりであってよい。
【0492】
第2のデバイスは、第1の周波数上で第1のデバイスによって送出された第1の測定フレームを受信し、第1の周波数上で第2の測定フレームを第1のデバイスに送出し、
第2のデバイスは、第2の周波数上で第1のデバイスによって送出された第3の測定フレームを受信し、第2の周波数上で第4の測定フレームを第1のデバイスに送出し、ここで、第2の周波数は第1の周波数とは異なる、
第2のデバイスは、第1の測定フレームに基づいて第2の測定結果を取得し、
第2のデバイスは、第3の測定フレームに基づいて第4の測定結果を取得し、
第2のデバイスは、第4のデバイスから第1の測定結果および第3の測定結果を受信し、ここで、第1の測定結果は、第2の測定フレーム上の第1のデバイスの測定結果であり、第3の測定結果は、第4の測定フレーム上の第1のデバイスの測定結果である、
第2のデバイスは、第1の測定結果、第2の測定結果、第3の測定結果、および第4の測定結果に基づいて、第1のデバイスおよび第2のデバイスの間の距離を決定する。
【0493】
可能な実装では、第1の周波数および第2の周波数は使用時間順に隣接する周波数であり、第1の周波数は第1の周波数セットに属し、第2の周波数は第2の周波数セットに属し、第1の周波数セットは第1の周波数および第2の周波数セットを含む。
【0494】
可能な実装では、本方法は、
【0495】
第2のデバイスが、第1のランダムシードに基づいて疑似ランダム方式で第1の周波数セット内の第1の周波数を決定するステップと、
第2のデバイスが、第2のランダムシードに基づいて疑似ランダム方式で第2の周波数セット内の第2の周波数を決定するステップと
をさらに含む。
【0496】
可能な実装では、本方法は、
【0497】
第2のデバイスが、第1のランダムシードおよび/または第2のランダムシードを生成し、送出するステップ、または
第2のデバイスが、第1のランダムシードおよび/または第2のランダムシードを受信するステップ
をさらに含む。
【0498】
可能な実装では、本方法は、
【0499】
第2のデバイスが、第1の測定フレームに基づいて第2の測定結果を取得するステップであって、ここで、第2の測定結果は、第2の時点における第1の測定フレーム内に含まれた単一周波数正弦波信号の位相情報または同位相成分および直交成分IQ情報、または単一周波数正弦波モデルに従って第1の測定フレーム内に含まれた単一周波数正弦波信号を拡張することによって取得された信号の、第2の時点における、位相情報またはIQ情報を含み、第2の測定結果は、測距のために使用される、ステップ
をさらに含む。
【0500】
可能な実装では、本方法は、
【0501】
第2のデバイスが、第2のタイミングオフセットを決定するステップであって、ここで、第2のタイミングオフセットは、第1の測定フレームに対する第2のデバイスのタイミングオフセットを表す、ステップと、
第2のデバイスが、第2のタイミングオフセットに基づいて第2の時点を決定するステップと
をさらに含む。
【0502】
可能な実装では、第2の時点は、T2=t0+t2/2を満たし、ここで、t0は、基準時点を表し、t2は、第2のタイミングオフセットを表し、T2は、第2の時点を表す。
【0503】
可能な実装では、第2のタイミングオフセットを決定するステップは、
【0504】
第2のデバイスが、第1の測定フレーム内の信号を測定することによって、第2のタイミングオフセットを決定するステップ
を含む。
【0505】
可能な実装では、本方法は、
【0506】
第2のデバイスが、第1のメッセージを送出するステップ、および/または第1のメッセージを受信するステップ
をさらに含み、ここで、第1のメッセージは基準時点を示す、または
基準時点は、事前構成された、または事前定義された時点である。
【0507】
可能な実装では、本方法は、
【0508】
第2のデバイスが、第2のメッセージを送出するステップ、および/または第2のメッセージを受信するステップであって、ここで、第2のメッセージは基準値を示す、または基準値は、事前構成された、または事前定義された値である、ステップと、
基準値および第2の周波数オフセットに基づいて基準時点を決定するステップであって、ここで、第2の周波数オフセットは、第1の測定フレームに対する第2のデバイスの周波数オフセットを表す、ステップと
をさらに含む。
【0509】
可能な実装では、第2の測定フレーム内に含まれた単一周波数正弦波信号は、少なくとも2つのシンボルを含み、少なくとも2つのシンボルの各々は、第2のコンスタレーション図を使用することによって第2のシーケンスに基づく変調を通して取得され、第2のシーケンスは、Mビットを含むシーケンスであり、Mの値は、第2のコンスタレーション図の変調スキームに対応する。
【0510】
可能な実装では、第3のシンボルは、第2のコンスタレーション図を使用することによって第2のシーケンスに基づく変調を通して取得される。
【0511】
第3のシンボルは、単一周波数正弦波信号の前にそれに隣接して位置し、第2の測定フレーム内にあるシンボル、および/または単一周波数正弦波信号の後に位置し、第2の測定フレーム内にある第1のシンボルを含む。
【0512】
可能な実装では、第2の測定フレーム内に含まれた単一周波数正弦波信号は、少なくとも2つのシンボルを含み、少なくとも2つのシンボルの各々は、第2のビットに基づくガウス型周波数偏移変調GFSK変調を通して取得される。
【0513】
第4のシンボルは、第2のビットに基づくGFSK変調を通して取得される。
【0514】
第4のシンボルは、単一周波数正弦波信号の前にそれに隣接して位置し、第2の測定フレーム内にあるシンボル、および/または単一周波数正弦波信号の後に位置し、第2の測定フレーム内にある第1のシンボルを含む。
【0515】
可能な実装では、本方法は、
【0516】
第2のデバイスが測距結果を送出するステップ
をさらに含み、ここで、測距結果は、第1のデバイスおよび第2のデバイスの間の距離に関する情報を含む。
【0517】
図9で説明された通信装置90内で、第1の周波数の共同測定結果および第2の周波数の共同測定結果は、デバイスの周波数切替えによって引き起こされるランダムな初期位相によって影響を受けず、コヒーレントに組み合わされされ得、したがって、測距結果が計算されるとき、単一周波数の測定フレームの帯域幅よりも大きい帯域幅が測距結果を計算するために使用されることが可能であり、より正確な測距結果が取得されることが可能であり、測距精度が改善される。
【0518】
通信装置がチップまたはチップシステムである事例に関しては、
図10に示されるチップの構造の図を参照されたい。
【0519】
図10に示されるように、チップ100は、プロセッサ1001およびインターフェース1002を含む。1つまたは複数のプロセッサ1001が存在してよく、複数のインターフェース1002が存在してよい。プロセッサ1001およびインターフェース1002の各々に対応する機能は、ハードウェア設計を使用することによって実装されてよく、もしくはソフトウェア設計を使用することによって実装されてよく、またはソフトウェアおよびハードウェアを組み合わせることによって実装されてよいことに留意されたい。これは本明細書では限定されない。
【0520】
任意選択で、チップ100は、メモリ1003をさらに含んでよく、メモリ1003は、必要なプログラム命令および必要なデータを記憶するように構成される。
【0521】
本出願において、プロセッサ1001は、第1のデバイス、第2のデバイス、第3のデバイス、第4のデバイス、またはGノードの1つまたは複数のデバイスまたはネットワーク要素に対して本出願の1つまたは複数の実施形態で提供される通信方法の実装プログラムをメモリ1003から起動させ、プログラム内に含まれた命令を実行するように構成され得る。インターフェース1002は、プロセッサ1001の実行結果を出力するように構成され得る。本出願において、インターフェース1002は、プロセッサ1001の各メッセージまたは情報を出力するように具体的に構成され得る。
【0522】
本出願の1つまたは複数の実施形態で提供される通信方法に関しては、
図3、
図4、および
図5に示された実施形態を参照されたい。詳細については本明細書で再び説明されない。
【0523】
本出願の実施形態におけるプロセッサは、中央処理ユニット(Central Processing Unit、CPU)であってよく、プロセッサは、別の汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(digital signal processor、DSP)、特定用途向け集積回路(application-specific integrated circuit、ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(field programmable gate array、FPGA)、別のプログラマブル論理デバイス、個別ゲートもしくはトランジスタ論理デバイス、個別ハードウェア構成要素などであってよい。汎用プロセッサはマイクロプロセッサであってよく、またはプロセッサは任意の従来のプロセッサなどであってよい。
【0524】
本出願の実施形態におけるメモリは、記憶空間を提供するように構成され、記憶空間は、オペレーティングシステムおよびコンピュータプログラムなどのデータを記憶し得る。メモリは、限定されないが、ランダムアクセスメモリ(random access memory,RAM)、読取り専用メモリ(read-only memory,ROM)、消去可能プログラマブル読取り専用メモリ(erasable programmable read-only memory,EPROM)、またはコンパクトディスク読取り専用メモリ(compact disc read-only memory,CD-ROM)を含む。
【0525】
本出願の実施形態で提供される方法によれば、本出願の実施形態は、コンピュータ可読記憶媒体をさらに提供する。コンピュータ可読記憶媒体は、コンピュータプログラムを記憶する。コンピュータプログラムが1つまたは複数のプロセッサ上で実行されるとき、
図3、
図4、および
図5に示される方法が実装され得る。
【0526】
本出願の実施形態で提供される方法によれば、本出願の実施形態は、コンピュータプログラム製品をさらに提供する。コンピュータプログラム製品は、コンピュータプログラムを含む。コンピュータプログラムがプロセッサ上で実行されるとき、
図3、
図4、および
図5に示される方法が実装され得る。
【0527】
本出願の実施形態は、ビークルエンドデバイスを提供する。ビークルエンドデバイスは、通信装置80、通信装置90、またはチップ100のうちの少なくとも1つを含む。
【0528】
本出願の実施形態は、システムをさらに提供する。システムは、ビークルエンドデバイス、および通信装置80、通信装置90、またはチップ100のうちの少なくとも1つを含み、
図3、
図4、および
図5の実施形態のうちのいずれか1つにおける対応するデバイスによって実施されるステップを実施するように構成される。
【0529】
本出願の実施形態は、プロセッサおよびインターフェースを含む処理装置をさらに提供する。プロセッサは、前述の方法実施形態のうちのいずれか1つにおける方法を実施するように構成される。
【0530】
処理装置はチップであってよいことを理解されたい。たとえば、処理装置は、フィールドプログラマブルゲートアレイ(field programmable gate array,FPGA)であってよく、もしくは汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(digital signal processor,DSP)、特定用途向け集積回路(application-specific integrated circuit,ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(field programmable gate array,FPGA)もしくは別のプログラマブル論理デバイス、個別ゲートもしくはトランジスタ論理デバイス、個別ハードウェア構成要素であってよく、システムオンチップ(system on chip,SoC)であってよく、中央処理装置(central processor unit,CPU)であってよく、ネットワークプロセッサ(network proscessor,NP)であってよく、デジタル信号処理回路(digital signal processor,DSP)であってよく、マイクロコントローラユニット(micro controller unit,MCU)であってよく、プログラマブル論理デバイス(programmable logic device,PLD)または別の集積チップであってよい。それは、本出願の実施形態で開示される方法、ステップ、および論理ブロック図を実装または実施し得る。汎用プロセッサはマイクロプロセッサであってよく、またはプロセッサは任意の従来のプロセッサなどであってよい。本出願の実施形態を参照しながら開示される方法のステップは、ハードウェア復号プロセッサによって直接実施または完了され得るか、または復号プロセッサ内のハードウェアおよびソフトウェアモジュールの組合せを使用することによって実施および完了され得る。ソフトウェアモジュールは、ランダムアクセスメモリ、フラッシュメモリ、読取り専用メモリ、プログラマブル読取り専用メモリ、電気消去可能プログラマブルメモリ、またはレジスタなど、当技術分野における完全な記憶媒体内に位置し得る。記憶媒体はメモリ内に位置し、プロセッサは、メモリ内の情報を読み取り、プロセッサのハードウェアと組み合せて前述の方法のステップを完了する。
【0531】
本出願の実施形態におけるメモリは、揮発性メモリまたは不揮発性メモリであってよく、または揮発性メモリおよび不揮発性メモリを含んでよいことが理解され得る。不揮発性メモリは、読取り専用メモリ(read-only memory,ROM)、プログラマブル読取り専用メモリ(programmable ROM,PROM)、消去可能プログラマブル読取り専用メモリ(erasable PROM,EPROM)、電気的消去可能プログラマブル読取り専用メモリ(electrically EPROM,EEPROM)、またはフラッシュメモリであってよい。揮発性メモリは、外部キャッシュとして使用される、ランダムアクセスメモリ(random access memory,RAM)であってよい。例示的であるが、限定的ではない説明を通して、多くの形態のRAM、たとえば、スタティックランダムアクセスメモリ(スタティックRAM,SRAM)、ダイナミックランダムアクセスメモリ(dynamic RAM,DRAM)、同期ダイナミックランダムアクセスメモリ(synchronous DRAM,SDRAM)、ダブルデータレート同期ダイナミックランダムアクセスメモリ(double data rate SDRAM,DDR SDRAM)、拡張同期ダイナミックランダムアクセスメモリ(enhanced SDRAM,ESDRAM)、同期リンクダイナミックランダムアクセスメモリ(synchlink DRAM,SLDRAM)、およびダイレクトランバスダイナミックランダムアクセスメモリ(direct rambus RAM,DR RAM)が使用され得る。本明細書で説明されたシステムおよび方法のメモリは、これらのおよび別の適切なタイプの任意のメモリを含むが、これらの限定されないことに留意されたい。
【0532】
前述の実施形態のすべてまたはいくつかは、ソフトウェア、ハードウェア、ファームウェア、またはそれらの何らかの組合せを使用することによって実装され得る。実施形態を実装するためにソフトウェアが使用されるとき、実施形態のすべてまたはいくつかは、コンピュータプログラム製品の形態で実装され得る。コンピュータプログラム製品は、1つまたは複数のコンピュータ命令を含む。コンピュータ命令がコンピュータ上にロードされ実行されるとき、本出願の実施形態による手順または機能がすべてまたは部分的に生成される。コンピュータは、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、コンピュータネットワーク、または他のプログラマブル装置であってよい。コンピュータ命令は、コンピュータ可読記憶媒体内に記憶されてよく、またはコンピュータ可読記憶媒体から別のコンピュータ可読記憶媒体に送信されてよい。たとえば、コンピュータ命令は、ワイヤード(たとえば、同軸ケーブル、光ファイバー、またはデジタル加入者線(digital subscriber line,DSL))方式またはワイヤレス(たとえば、赤外線、無線、またはマイクロ波)方式で、ウェブサイト、コンピュータ、サーバ、またはデータセンターから別のウェブサイト、コンピュータ、サーバ、またはデータセンターに送信され得る。コンピュータ可読記憶媒体は、コンピュータによってアクセス可能な任意の使用可能媒体、または1つまたは複数の使用可能媒体を統合する、データ記憶デバイス、たとえば、サーバまたはデータセンター、であってよい。使用可能媒体は、磁気媒体(たとえば、フロッピーディスク、ハードディスクドライブ、または磁気テープ)、光媒体(たとえば、高密度デジタルビデオディスク(digital video disc,DVD))、半導体媒体(たとえば、個体ドライブ(solid-state disc,SSD))などであってよい。
【0533】
前述の装置実施形態におけるユニットは、方法実施形態における電子デバイスに完全に対応し、対応するモジュールまたはユニットが対応するステップを実施する。たとえば、通信ユニット(トランシーバ)は、方法実施形態で受信するステップまたは送出するステップを実施し、送出するステップおよび受信するステップ以外のステップは、処理ユニット(プロセッサ)によって実施され得る。特定のユニットの機能に関しては、対応する方法実施形態を参照されたい。1つまたは複数のプロセッサが存在し得る。
【0534】
本出願の実施形態では、電子デバイスは、本出願の実施形態におけるいくつかまたはすべてのステップを実施し得ることが理解され得る。これらのステップまたは動作は例にすぎない。本出願の実施形態では、他の動作または様々な動作の変形が実施され得る。加えて、ステップは本出願の実施形態で提示される順序とは異なる順序で実施されてよく、本出願の実施形態のすべての動作が実施されなくてよい。
【0535】
当業者は、本明細書で開示される実施形態で説明される例と組み合わせて、電子ハードウェアまたはコンピュータソフトウェアおよび電子ハードウェアの組合せによってユニットおよびアルゴリズムステップが実装され得ることに気づき得る。機能がハードウェアによって実施されるのか、またはソフトウェアによって実施されるのかは、特定の適用例および技術的解決策の設計制約条件に依存する。当業者は、特定の適用例ごとに説明する機能を実装するために異なる方法を使用し得るが、実装形態が本出願の範囲を越えると見なすべきではない。
【0536】
便宜的で簡単な説明のために、上記のシステム、装置、およびユニットの詳細な作業処理については、前述の方法実施形態における対応する処理を参照すべきであることが当業者によって明確に理解され得る。詳細については本明細書で再び説明されない。
【0537】
本出願において提供されるいくつかの実施形態では、開示されるシステム、装置、および方法が他の方式で実装され得ることを理解されたい。たとえば、説明された装置実施形態は例にすぎない。たとえば、ユニットへの分割は、論理機能分割にすぎず、実際の実装形態では他の分割であり得る。たとえば、複数のユニットまたは構成要素が別のシステムに、組み合わせられるかもしくは統合され得、またはいくつかの特徴は無視されるか、もしくは実施されないことがある。さらに、表示された、または論じられた、相互結合もしくは直接結合または通信接続は、いくつかのインターフェースを介して実装され得る。装置間またはユニット間の間接結合または通信接続は、電子的な形態、機械的な形態、または他の形態で実装され得る。
【0538】
別個の部分として説明されたユニットは、物理的に別個であることもそうでないこともあり、ユニットとして表示された部分は、物理ユニットであることもそうでないこともあり、1つの位置に位置し得るか、または複数のネットワークユニット上に分散され得る。ユニットの一部またはすべては、実施形態の解決策の目的を達成するために実際の要件に基づいて選択され得る。
【0539】
加えて、本出願の実施形態における機能ユニットが1つの処理ユニットへと統合されることがあり、またはユニットの各々が物理的に単独で存在することがあり、または2つ以上のユニットが1つのユニットへと統合されることがある。
【0540】
機能が、ソフトウェア機能ユニットの形態で実装され、独立した製品として販売または使用されるとき、機能は、コンピュータ可読記憶媒体内に記憶され得る。そのような理解に基づいて、本質的に本出願の技術的解決策、もしくは従来技術に寄与する部分、または技術的解決策の一部は、ソフトウェア製品の形態で実装され得る。ソフトウェア製品は、記憶媒体内に記憶され、本出願の実施形態で説明される方法のステップのすべてまたはいくつかを実施するようにコンピュータデバイス(パーソナルコンピュータ、サーバ、またはネットワークデバイスであり得る)に命令するための、いくつかの命令を含む。前述の記憶媒体は、USBフラッシュドライブ、取外し可能なハードディスク、読取り専用メモリROM、ランダムアクセスメモリRAM、磁気ディスク、または光ディスクなどのプログラムコードを記憶することができるあらゆる媒体を含む。
【0541】
前述の説明は、本出願の特定の実装形態にすぎず、本出願の保護範囲を限定することが意図されない。本出願で開示される技術範囲内で当業者によって容易に想到されるいかなる変形または置換形態も、本出願の保護範囲内に入るものである。
【国際調査報告】