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特表2025-520995工具のためのガス発生器、ガス発生器の使用及びガス発生器を備えた工具
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2025-07-04
(54)【発明の名称】工具のためのガス発生器、ガス発生器の使用及びガス発生器を備えた工具
(51)【国際特許分類】
   C25B 9/015 20210101AFI20250627BHJP
   C25B 9/00 20210101ALI20250627BHJP
   C25B 9/19 20210101ALI20250627BHJP
   B25C 1/08 20060101ALI20250627BHJP
   C25B 1/044 20210101ALN20250627BHJP
【FI】
C25B9/015
C25B9/00 A
C25B9/19
B25C1/08
C25B1/044
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024559154
(86)(22)【出願日】2024-05-14
(85)【翻訳文提出日】2024-10-04
(86)【国際出願番号】 EP2024063195
(87)【国際公開番号】W WO2024240539
(87)【国際公開日】2024-11-28
(31)【優先権主張番号】23174619.9
(32)【優先日】2023-05-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】591010170
【氏名又は名称】ヒルティ アクチエンゲゼルシャフト
【氏名又は名称原語表記】Hilti Aktiengesellschaft
【住所又は居所原語表記】Feldkircherstrasse 100, 9494 Schaan, Liechtenstein
(74)【代理人】
【識別番号】110002664
【氏名又は名称】弁理士法人相原国際知財事務所
(72)【発明者】
【氏名】シュミット, フロリアン
【テーマコード(参考)】
3C068
4K021
【Fターム(参考)】
3C068AA01
3C068BB01
3C068CC03
3C068HH04
3C068JJ08
4K021AA09
4K021BA02
4K021BC05
4K021CA12
4K021DB07
4K021DB16
4K021DB40
4K021DC15
4K021EA09
(57)【要約】
本発明は、中空槽体31を備えた酸水素ガスを生成するための電解槽30、並びに第1の電極33及び第2の電極35を備えた電極対32を含む工具のためのガス発生器20を開示する。前記第1の電極33及び前記第2の電極35は、前記中空槽体31内の非導電性分離器37によって分離される。ガス抽出管55は、中空槽体31内に配置される。更に、前記発明は、工具内のそのようなガス発生器の使用及びそのようなガス発生器を備えた工具を開示する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
中空槽体(31)を備えた電解槽(30、130、230、330)、第1の電極(33、133、233、333)及び第2の電極を含む工具(500)のため、具体的には手持ち式工具のためのガス発生器(20、120、220、320)であって、前記第1の電極(33、133、233、333)及び前記第2の電極(35、135、235、335)は、前記中空槽体(31)内で少なくとも1つの電気的な非導電性分離器(37、38、137、138、237、337)によって分離され、ガス抽出管(55)は、前記中空槽体(31)内に配置され、前記中空体(31)は、少なくとも1つの寸法における長さを含み、前記ガス抽出管(55)は、前記中空槽体(31)の前記長さの少なくとも3分の1~3分の2を延在することを特徴とする、ガス発生器。
【請求項2】
前記中空槽体(31)は、電解質で少なくとも一部が充填されることを特徴とする、請求項1に記載のガス発生器。
【請求項3】
前記ガス抽出管(55)は、前記中空槽体(31)の開口(43)に接続され、好ましくは第1の電極接点(34)又は第2の電極接点(36)の一方の開口に接続されることを特徴とする、請求項1又は2に記載のガス発生器。
【請求項4】
前記第1の電極(33、133)及び前記第2の電極(35、135)は、前記中空槽体(31)の内側にリールを形成するために巻き上げられ、好ましくは前記第1の電極(33、133)及び前記第2の電極(35、135)が、前記中空槽体(31)の中心に空隙(40)を形成するような方法で前記中空槽体(31)内に配置されることを特徴とする、請求項1又は2に記載のガス発生器。
【請求項5】
前記第1の電極(233)及び前記第2の電極(233)は、円板形状の構造を含み、前記中空槽体(31)内に積層を形成し、前記円板形状の構造はその構造の中心に空隙(40)を含み、又は前記第1の電極(333)及び前記第2の電極(335)は、前記中空槽体(31)内に内巻構造を含み、前記内巻構造は、その構造の中心に空隙(40)を含むことを特徴とする、請求項1又は2に記載のガス発生器。
【請求項6】
前記ガス抽出管(55)は、前記リール又は前記構造の前記空隙(40)内に延在することを特徴とする、請求項4に記載のガス発生器。
【請求項7】
前記非導電性分離器(37、38、137、138、237、337)は、多孔性材料、具体的には網を含むことを特徴とする、請求項1又は2に記載のガス発生器。
【請求項8】
第1の電極(133)及び第2の電極(135)を備えた少なくとも第2の電解槽(130)は、前記中空槽体(31)内に配置され、それによって前記少なくとも第2の電解槽(130)は、好ましくは前記第1の電解槽(30、230、330)と連続して接続されることを特徴とする、請求項1又は2に記載のガス発生器。
【請求項9】
疎水性フィルタが前記ガス抽出管(55)に配置されることを特徴とする、請求項1又は2に記載のガス発生器。
【請求項10】
ハウジング(22)が前記中空槽体(31)を少なくとも一部を同化するために提供され、前記ハウジング(22)は、好ましくは交換可能なガス発生器を提供するための工具(500)上に配置することができることを特徴とする、請求項1又は2に記載のガス発生器。
【請求項11】
前記中空槽体は、電解質を前記電解槽(30、130、230、330)の中に詰め替えるための詰替開口(43)を含み、前記詰替開口(43)は、好ましくは前記第1の電極接点(34)又は第2の電極接点(36)の一方に配置されることを特徴とする、請求項1又は2に記載のガス発生器。
【請求項12】
工具(500)内、好ましくは手持ち式工具内の請求項1又は2に記載のガス発生器(20、120、220、320)の使用。
【請求項13】
請求項1又は2に記載のガス発生器(20、120、220、320)を含む、工具(500)、好ましくは手持ち式工具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、請求項1に記載のガス発生器、請求項12に記載の工具内の前記ガス発生器の使用、及び請求項13に記載の前記ガス発生器を備えた工具に関する。
【0002】
本発明の様々な実施形態は、工具のためのガス発生器に関する。典型的には、前記工具は、手持ち式工具、具体的には手持ち式釘打工具である。手持ち式工具のための通常のエネルギー源は、電力コード、電池、ガス缶、電力カートリッジ、又は空気圧を含む。工事現場では、携帯工具が、種々の方法で、しばしば使用者の上で使用することができ、使用後に使用者によって簡単に取り除かれる。その結果、使用中に前記携帯工具は、迅速にしばしばその空間配向を変える。
【背景技術】
【0003】
溶接機及び火炎研磨機のような静止の使用に対して、ガス発生器がよく認識されている。水素及び酸素ガス泡は、水の電解中に生成され、これらの泡は、水性電解質から分離しなければならない。静止用途では、気体及び液体は、典型的には重力によって分離される、すなわち泡は液体の表面に上昇し、気体は液体の表面の上に収集される。しかし重力の方向はもはや当然のことと考えられないので、この方法は、手持ち式器具に実用的ではない。
【0004】
特許文献1は、電解槽を開示している。電解槽は、気体及び電解の経路を作成するスロットの穴を備えた、平坦又は形状された平行な電極からなる。電極間の空間は電解質で充填される一方で、電流は外部に供給される。前記電極は、セットを作成するために導電バスによって相互接続される。2n+1個の電極を備えた全ての前記セットの中心電極は、2つの隣接したセットの間に置かれる一方で、このセットの他の2n個の電極は、前記バスと接触した隣接したセットの電極の間の隙間の中心に配置される。従って小型の電解槽が提供される。
【0005】
特許文献2は、工業用途に対して水素及び酸素を発生するための電解槽を含む溶接装置を開示しており、水素及び酸素の利用に基づいた異なる型の溶接操作を行うために使用される。電解槽は、水中でKOHの溶液から構成される電解質に浸漬され、それぞれの端子を通して交流又は直流電気源に接続可能な2つのプレート電極を含有する。電気源は、ブリッジ整流器を通して槽に接続される変圧器である。フラッシュバック避雷器は水浴によって構成され、電解槽内に遊離した気体は、管を通過して水浴の中に入り、そして管を通って焼却器に入る。
【0006】
これらの開示の欠点は、これらの開示が溶接工程及び工業用途に関連し、工具に適さない、特に手持ち式工具に適さないことである。
【0007】
特許文献3は、電解槽を含む静止ガス発生器によって充填されたタンクから水素を利用する、電動工具を開示している。ガス発生器は、電圧整流器へのライン電圧の流れを制御するスイッチ及びマイクロプロセッサが置かれる、ベースハウジングを含む。電圧整流器は、ベースハウジングの中に嵌合された格納容器内に置かれた陽極及び陰極に直流電圧を供給する。格納容器内の円筒チャンバは、陽極と陰極との間の電子の自由流れのために格納容器の底部に液体を自由に流すことができる非透過分割器により、概して半円筒チャンバに分割される。この非透過分割器は、一旦分離が起きるとガス移動を防ぐ。チャンバ内に置かれるのは陰極であり、陰極は、活性化されるとチャンバ内の水から水素を発生する。陰極により十分な水素ガスが生成されると、チャンバ内の液位は低減され、液位インジケータは、圧縮機を活性化するように信号をマイクロプロセッサに送る。低圧ホースからの水素ガスは、圧縮機内で圧縮され、高圧を受けた水素ガスは、圧縮機からタンクの上部に流れる。圧力を受けて水素ガスを充填されたタンクは、ガス発生器から取り除かれ、芝刈り機、釘打機、及び鋸、錐を操作するための携帯動力工具システムを含む、あらゆる数の機構のための燃料源として使用することができる。
【0008】
本開示の欠点は、静止ガス発生器が、圧縮された水素でタンクを充填する複雑な機構を備えた、重く不格好な自立型水素発生器であることである。
【0009】
特許文献4は、可動工具設備を駆動するためにガス発生器から水素ガスを利用する、電動工具を開示している。前記ガス発生器は、工具ハウジング内に配置され、電解槽を含み、それによって前記電解槽は、水性電解溶液内に配列された少なくとも1つの電極対を含む。本開示の欠点は、工具配向が逆であるときに、前記電解質がガス発生器から流出する可能性があることである。
【0010】
特許文献4におけるガス発生器の別の実施形態は、水素ガスを生成するために水素化ホウ素ナトリウムの水溶液の化学反応を使用する。前記ガス発生器は、疎水性膜をガス出口に含む。前記疎水性膜は、液体分離のために多孔疎水構造の負の気泡点圧力を利用する。本開示の欠点は、膜が一部だけ液体で覆われるときのみ液体分離が確実に機能することである。膜が液体で完全に覆われ、差圧が十分に大きい場合は、液体分離はできず、液体は疎水性膜を透過する。これは、例えば工具配向が逆である場合に起きる可能性がある。液体分離は、工具が高加速を受ける場合にもできない可能性があり、これは釘打工具の操作中に定期的に起きる。
【0011】
特許文献5は、水素作動エンジンを駆動するために水素を供給するための水素発生器を開示している。調整器は、芝刈り機のカッター組立体を作動するためのエンジンを駆動するために水素を供給するだけでなく、錐、鋸、研磨機、その他などの種々の電動装置を作動するために水素駆動エンジンの出力を供給することができる。加えて、水素発生器は、留め具を駆動するために電動ピストンを作動するために水素を供給することができる。
【0012】
特許文献6は、キャビンであり生成ガスの収率が良い、電解装置に関する。この電解装置では、螺旋電極は電解槽の内側に設置され、リング形状磁石は、ハニカム体の螺旋電極の下部に設置される。斑点層液を磁場で処理した後、螺旋電極及び電解によるこの分解は、電流によって実行される。しかし解決する問題は、装置の大きさを低減し、ガス生成率を向上することである。
【0013】
特許文献7は、格納容器を含む電解槽と、第1の電極と、第2の電極と、第1の電極及び第2の電極と電気連通する電流源と、第1の電極及び第2の電極と流体連通する電解質と、ガスであって、ガスは第1の電極又はその付近で電解中に形成される、ガスと、分離器であって、分離器は、電解質の密度とガスが実質的に第2の電極の遠位方向に流れるように、電解質及びガスの組み合わせた密度との間の差に起因して、電解質並びにガスの流れを方向付けるための傾斜面を含む、分離器とを示す。
【0014】
特許文献8は、電解質を収容するための反応チャンバと同様に陽極及び陰極を形成する電極配置を含む、気体の水素並びに酸素を発生するための電解反応システムを開示している。互いから離間するように配置された電極の側面の間に、電解質のための少なくとも1つの流れチャネルが形成され、これは電解質を電極配置の中に受容するための第1の軸端と、電解質を電極配置から排出するための第2の軸端との間に延在する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0015】
【特許文献1】ロシア国特許第2475343号明細書
【特許文献2】米国特許第4081656号明細書
【特許文献3】国際公開第2005/023709号
【特許文献4】米国特許第7168603号明細書
【特許文献5】米国特許出願公開第2004/0182909号明細書
【特許文献6】特開昭57-185992号公報
【特許文献7】米国特許出願公開第2010/0213052号明細書
【特許文献8】米国特許出願公開第2023/0012657号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0016】
本発明の目的は、先行技術の欠点の少なくとも1つを克服することである。本発明の更なる目的は、その空間配向と無関係に一定に作動する電解槽を含む工具、特に手持ち式工具のためのガス発生器を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0017】
これらの目的の少なくとも1つは、独立特許請求項の特徴によって解決される。他の好ましい実施形態は、従属請求項に記載されている。
【0018】
具体的には、本開示の第1の態様によれば、目的は、中空槽体を備えた電解槽、第1の電極及び第2の電極を含む工具のためのガス発生器によって達成される。前記第1の電極及び前記第2の電極は、前記中空槽体内で少なくとも1つの電気的な非導電性分離器によって分離され、ガス抽出管は中空槽体内に配置される。前述のガス抽出管は、中空槽体から作動ガスを抽出するために使用される一方で、電解質が槽体から漏れることも防ぐ。そのようなガス発生器の一定の作動により、その空間配向と無関係に、具体的には工具、特に手持ち式工具に適切になる。電解質を失うことなく、工具を使用時にその空間配向を永久に変えることができる。その好都合な設計のために、ガス発生器はいかなる液体電解質も欠如しない。
【0019】
好ましくは、前記作動ガスは、前記電解槽内で生成される酸水素ガスと呼ばれる、酸素と水素ガスの混合体である。酸水素ガスは、第1の電極及び第2の電極が、電池のような電気供給機により電気的に供給されるときに、前記電解槽内で生成される。直流-直流変換器は、前記電解槽内の負荷調整のために使用されてもよい。好都合なことに、前記電気供給は、前記少なくとも1つの電解槽を作動するために所望の電流を提供する電流供給である。
【0020】
好ましくは、前記ガス発生器は圧力容器を含む。前記ガス発生器は、作動ガスが電解を用いて圧縮されるので、圧縮された作動ガスを生成することができる。これは、断続的需要に対するガスのバッファリングに好都合である。追加として、これは、より高い電力密度及びガスが消費される燃焼機関における効率に好都合である。前記電解槽内の内部圧力に対する電圧の増加は、25バールの作動ガス圧力に対して最高3~4%、50バールに対して4~5%、及び100バールに対して4~6%である。別法として又は追加として、高分子電解膜(PEM)は、水素及び酸素を生成するために前記電解槽内で使用される。PEMは、電解槽内の部分負荷問題、低い電流密度を克服するために導入されてもよい。
【0021】
好都合な実施形態では、前記中空槽体は、ガス発生器の配向と無関係に電解質がガス抽出管の中に流入しないように、電解質で少なくとも一部が充填される。前記中空槽体は、前記第1の電極、前記非導電性分離器、及び前記第2の電極全体を覆う。前記電解質は、好ましくは例えば水若しくは他のアルカリ液又は水性液のような液体電解質であり、少なくとも添加剤、例えばKOH(水酸化カリウム)又はNaOH(水酸化ナトリウム)を含んでもよい。そのような液体電解質は安価であり、特に30重量%のKOH溶液及び水で、-60℃~110℃の広い作動温度範囲を提供する。ここでは、前記添加剤と前記電解質との間の質量分率が重要であり、例えば30重量%の電解質1kgは、0.3kgのKOH及び0.7kgの水を要する。
【0022】
KOHは、好ましくは電解槽内で電解質に15~45重量%が追加され、別法として、NaOHは、好ましくは電解槽内で電解質に10~25重量%が追加される。これらの濃度では、電解質の氷点は-10℃未満である。水分離を向上させるために、適切な消泡剤を電解質に追加することができる。
【0023】
好ましくは、前記電極対の前記電極はステンレス鋼から作成される。従って60%を超える増加した電解効率が達成される。更に、前記電極は、金属シート、金属金網、例えば平織又は金属繊維フリースを含んでもよい。実用的で経済的な電極は、金属線から作成した網である。例えばステンレス鋼若しくはニッケル合金のシート又は金網が、有益であるはずである。
【0024】
別の実施形態では、前記ガス抽出管は、前記中空槽体の開口に接続される。いかなる漏れなしに、前記ガス抽出管は、中空槽体から工具の燃焼チャンバに作動ガスを移送する。
【0025】
好ましくは、前記ガス抽出管は、第1の電極接点又は第2の電極接点の一方の開口に接続される。作動ガスは、収集され、中空槽体内で圧縮され、ガス抽出管から第1の電極接点又は第2の電極接点の前記開口を通って排出される。前記電極接点は、前記電池のような電気供給機で第1の電極及び第2の電極のそれぞれと電気接続する。前記電極接点は、前記電池などの電気供給機で第1及び第2の電極のそれぞれに電気接続させる。第1の電極は従って陽極として働き、第2の電極は陰極として働く。単一の電解槽は、理想的には2~2.5Vの電圧で作動するべきである。
【0026】
更に好ましくは、前記ガス抽出管は、記載された開口の少なくとも1つを通って延在する。従って前記ガス抽出管は、ガス投与弁又は燃焼チャンバに容易に接続される。
【0027】
この中空槽体は、ガス投与弁の断続的なガス需要に対して圧力バッファとして働くガス保存容積を含む。この中空槽体は、釘打工具の破裂設定のような作動のために、低コストで携帯用の小さいエネルギー保存デバイスとしても機能する。ガス保存容積は、問題の電解質で全体が充填されていないガス発生器の一部も含んでもよい。
【0028】
好都合な実施形態では、前記中空体は、少なくとも1つの寸法における長さを含み、前記ガス抽出管は、中空槽体の長さの少なくとも3分の1~3分の2を延在する。従って電解槽内の電解質の量は最適化することができ、作動中に電解質の漏れは起きない。
【0029】
好ましくは、前記ガス抽出管は、前記空隙内の中空槽体の長さの60%未満を延在する。従って作動ガスは、前記空隙から効率的に移送され、ガス発生器からのいかなる電解質の漏れも防ぐ。好ましくは、前記ガス抽出管は、前記空隙内の中空槽体の長さの少なくとも40%を延在する。従って作動ガスは、理想的には前記空隙から移送され、ガス発生器からのいかなる電解質の漏れも防ぐ。
【0030】
好都合な実施形態では、前記第1の電極及び前記第2の電極は、中空槽体の内側にリールを形成するために巻き上げられる。リール構造により、前記中空槽体の小型の容積内に大きい電解面積を確保できる。リールの平面上の電極は、第1の電極及び第2の電極を電気供給するための第1の電極接点及び第2の電極接点のそれぞれに接続される。前記第1の電極及び前記第2の電極は、電極対で巻き上げられる第1の非導電性分離器及び第2の非導電性分離器によって分離される。電極は、非導電性分離器に対して軸方向に配列されてもよいので、電極は、それぞれが電極接点で接触することができる。利点は、槽の製作が単純なことである。
【0031】
好ましくは、前記第1の電極及び前記第2の電極は、それらが中空槽体の中心に空隙を形成するような方法で中空槽体内に配置される。前記第1の電極及び第2の電極は、作動ガスを透過することができる。この電解分離構造により、作動ガスが空隙に向かって半径方向に電解槽の中心に流れることができる。更に、前記作動ガスは、好都合には電解槽の端部に軸方向に、且つ空隙に向かって電解槽の中心に流れてもよい。
【0032】
別の好都合な実施形態では、前記第1の電極及び前記第2の電極は、円板形状の構造を含み、中空槽体内に積層を形成し、前記円板形状の構造はその構造の中心に空隙を含む。前記第1の電極及び前記第2の電極は、非導電性分離器によって分離される。前記第1の電極及び前記第2の電極は、個々の円板上に配置される。数個の個別の円板は、互いの頂部上に積層され、非導電性分離器は、それぞれの場合に隣接した円板の間に挟まれる。この電極分離構造により、作動ガスが電解槽の中心における空隙に半径方向に流れることができる。
【0033】
例えば一連に接続した多くの平坦な円板形状の槽が使用される。このために、穴のない双極板及び分離膜ブランクが交互に積層される。双極板は、1つの槽に対して第1の電極(陽極)として働き、隣接した槽に対して第2の電極(陰極)として働く。利点は、多数の槽に起因して所与のガス発生率に対して槽電流が低いことである。
【0034】
別法として、前記第1の電極及び前記第2の電極は、中空槽体内に円形内巻構造を含み、前記円形内巻構造はその構造の中心に空隙を含む。前記第1の電極及び前記第2の電極は平行に接続され、前記非導電性分離器によって分離される。前記非導電性分離器は、作動ガスを透過できない。別法として、前記第1の電極又は第2の電極の少なくとも一方は、作動ガスを透過できない。前記作動ガスは、電極の円形内巻構造に沿って空隙に導かれる。酸素ガスは電解槽内でガス移送中に陰極と反応できないので、この構造は電解槽内に高い効率をもたらす。典型的には、電解槽におけるガス生産の工程は熱を発生する。電極が円形内巻構造を備えて設計されると、向上した熱消失が電解槽内で起きる。
【0035】
好ましくは、前記円形内巻構造は、数枚のシートを含み、前記数枚のシートは、第1の電極と第2の電極に分割される一方で、前記第1の電極は陽極として使用され、前記第2の電極は陰極として使用される。全ての第1の電極は平行に接続されてもよく、全ての第2の電極は平行に接続されてもよい。
【0036】
例えば平行に接続され、間に分離器を備えた円形内巻の形状に折り曲げられた多くの電極からなる電解槽。電極が前記電極接点と容易に接触することができるように、電極はそれぞれが軸方向に配列される。この槽は、良好な半径方向の熱伝導性の利点を有する。加えて生成された作動ガスは、電極に沿って半径方向に電解槽の中心における空隙に流入することができ、電解質は中空槽体壁から引き寄せることができる。向流は起きず、ガス流に巻き込まれた電解質は、追加として電解槽を対流冷却する。
【0037】
好都合な実施形態では、前記ガス抽出管は、前記リール又は前記構造の空隙に延在する。ガス抽出管は、電極の1つの接点のみに接続され、電解槽のあらゆる他の部分に接触しないので、主に空隙内に露出される。作動ガスは空隙内に集められ、ガス抽出管のみが作動ガスを電解槽から排出することができる。
【0038】
好都合な実施形態では、前記非導電性分離器は、多孔性材料、具体的には親水性挙動を有するように処理される、例えばポリプロピレン(PP)、ポリプロピレンサルファイド(PPS)若しくはポリエーテルエーテルケトン(PEEK)から作成された網、布又は不織布を含む。多孔性分離器は、毛細管作用により電解槽内に電解質を吸収して分配する。好ましくは、前記多孔性材料は、KOH又はNaOHのような濃縮された添加剤に耐薬品性がある。別法として、ポリエーテルスルホン(PES)から作成された膜、及び合成膜、例えば二酸化ジルコニウム、酸化アルミニウム、二酸化チタン又は硫酸バリウムなどの無機充填材を備えたポリエーテルスルホン(PES)に基づいた膜は、非導電性多孔分離器として使用されてもよい。従って電解槽内の酸水素生成の効率は安定する。陰極における酸化ガス(水素生成)は、寄生副反応をもたらす可能性があるので、ある特定のガス気密性の湿潤分離膜(バブルポイント試験)が好都合である。これは、好ましくは分離膜の良好な水和性並びに最大孔の大きさによって達成される。更に分離膜の吸水効果は、槽内の電解質の均一な分配を達成するために好都合である。
【0039】
好都合な実施形態では、電極対を備えた少なくとも第2の電解槽は第1の電極からなり、第2の電極は前記中空槽体内に配置される。従って作動ガスは、より高い効率で発生される。
【0040】
好ましくは前記少なくとも第2の電解槽は、前記第1の電解槽と連続して接続される。これにより、必要とする電解電圧が増加するが、電解電流、従ってガス発生器内のオーム損失も低減する。利点は、電流を同じガス生産率に二等分することができ、従ってオーム抵抗損失がより小さいことである。
【0041】
好ましくは双極接触板は、漏れ電流を低減するために第1の電解槽と第2の電解槽との間に置かれる。複数の独立したバネ荷重接点は良好な接触品質を提供する。好ましくは前記双極接触板は穴がなく、従って両方の電解槽のガス生産に対する寄与が増加し、これにより効率が増加する。
【0042】
好都合な実施形態では、疎水性フィルタがガス抽出管に配置される。疎水性フィルタは、ガス発生器内に余剰の電解質がある場合に電解槽から出る電解質がないことを確実にする。例えば焼結又は膨張したポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリプロピレン(PP)又はポリエチレン(PE)から作成されたフィルタが、その高い疎水性に起因して好都合であるはずである。
【0043】
好都合な実施形態では、前記中空槽体は、電解質を前記電解槽の中に詰め替えるための詰替開口を含む。従って電解槽の永久作動が可能である。好ましくは、前記詰替開口は、水又は電解質を貯蔵器から前記ガス発生器に移送するための液体移送ポンプに接続される。
【0044】
好ましくは、前記詰替開口は、第1の電極接点又は第2の電極接点の一方に配置される。従って前記詰替開口は、前記ガス抽出管の入口部の反対に配置される。
【0045】
好都合な実施形態では、前記中空槽体を少なくとも部分的に同化するためにハウジングが提供される。前記ハウジングは、電解槽に機械的保護を提供する。前記ハウジングは圧力容器であってもよい。前記圧力容器は、作動ガス圧力に耐え、より重要なことは、ハウジングを破裂させることなく、酸水素ガスの内部爆発からの圧力に耐える必要がある。前記ハウジングは、前記電極対から前記ハウジングを絶縁するための絶縁体を含んでもよい。前記絶縁体は、第1の電極接点のための第1の絶縁ディスク及び第2の電極接点のための第2の絶縁ディスクを含む。問題の中空槽体は、内側に絶縁層を有してもよい。電解槽を守るためのガスケットが、ハウジング内に含まれてもよい。
【0046】
前記ハウジングは、好ましくは交換可能なガス発生器を提供するための工具上に配置することができる。従って前記ガス発生器は、例えば電解槽内の電解質を詰め替えるための工具から取り替えることができる。
【0047】
本開示の更なる態様によれば、目的は、工具内、好ましくは手持ち式工具内で、上に開示されたようなガス発生器の使用によって達成される。前記ガス発生器は、その空間配向と無関係に一定に作動し、これにより工具、具体的には手持ち式工具に特に適したガス発生器になる。
【0048】
本開示の更なる態様によれば、目的は、上記のガス発生器を含む工具によって達成される。上記のガス発生器を含む工具は、その空間配向と無関係に一定に作動する。
【0049】
以下の図により、本発明は、実施形態の例を用いてより詳細に説明される。符号の説明は本開示の一部である。
【0050】
「上」、「下」、「右」又は「左」などの位置指示語は、それぞれの場合に対応する実施形態に関連し、限定として理解されるべきではない。
【0051】
「第1の」、「第2の」又は「更なる」などの指示語は、それぞれの場合に対応するデバイスに関連し、限定又は列挙として理解されるべきではない。
【0052】
本発明のより良い理解を促進するために、以下で図面を参照する。これらは、本発明の主題の例示的実施形態を示すに過ぎない。本発明を限定するためではなく、例示して教示するためのみに提供されたこれらの実施形態は、当業者が本発明を実施又は実現することができるために十分に詳しく示されて記載されている。従って、本発明を不明瞭にすることを避けるのに適切な場合、説明は当業者に公知の特定の情報を割愛することがある。
【0053】
図及び関連した説明では、同一又は機能が類似した部品は、同じ参照番号を提供されている。
【0054】
本発明は、他の特徴と関連してそこに示され及び/又は上に記載されていない場合であっても、図に示された個々の特徴も包含する。更に用語「含む」及びその派生語は、他の要素又はステップを排除しない。同様に、不定冠詞「a」又は「one」及びその派生語は、複数を排除しない。特許請求の範囲に列挙された複数の特徴の機能は、単一形によって行われてもよい。特性又は量と関連した用語「実質的に」、「約」、「およそ」などは、具体的にまさにその特性又はまさにその量も画定する。請求項における全ての参照記号は、特許請求の範囲を限定すると理解するべきではない。
【図面の簡単な説明】
【0055】
図1】本発明のガス発生器の第1の実施形態を概略図で示す。
図2図1による前記ガス発生器を斜視図で示す。
図3】本発明のガス発生器の第2の実施形態を斜視図で示す。
図4】本発明のガス発生器の第3の実施形態を斜視図で示す。
図5】本発明のガス発生器の更なる実施形態を斜視図で示す。
図6図1図5によるガス発生器の1つを含む本発明の工具設備を簡略化した図で示す。
【発明を実施するための形態】
【0056】
図1及び図2は、中空槽体31を備えた電解槽30、第1の電極33及び第2の電極35を備えた電極対32を含む、工具のための本発明のガス発生器20を示す。前記第1の電極33及び前記第2の電極35は、中空槽体31の内側にリール39を形成するために巻き上げられる。前記第1の電極33及び前記第2の電極35は、前記中空槽体31内で2つの非導電性多孔分離器37、38によって分離される。電極33、35は、それぞれが第1の電極33及び第2の電極35を電気供給するために、リール39の平面上で第1の電極接点34及び第2の電極接点36に接続される。前記非導電性多孔分離器37、38は、電極対32で巻き上げられる。前記第1の電極33及び前記第2の電極35は、それらが中空槽体31の中心に空隙40を形成するような方法で中空槽体31内に配置される。電極33、35は、非導電性多孔分離器37、38に対して軸方向に配列される。
【0057】
前記電極33、35は、それぞれが電極接点34、36と接触する。前記電極接点34、36は、電気供給機、ここでは電池50に接続される。配線51を介して電気接触されると、前記第1の電極33は陽極を提供し、前記第2の電極35は陰極を提供する。前記中空槽体31は、添加剤として、液体電解質45としてKOH(水酸化カリウム)を含む水で少なくとも一部が充填される。前記添加剤は前記電解槽30内に留まる一方で、前記水は時折詰め替えられる。電気的に接触した電極33、35は、空隙40の方向に動く電解質により作動ガス48として酸水素を生成する。前記第1の電極33及び第2の電極35は、作動ガス48を透過できる。前記リール39は、作動ガス48を半径方向及び軸方向に空隙40に向かって電解槽30の中心に流すことができる。前記第1の電極接点34は、水を前記電解槽30の中に詰め替えるための詰替開口43を含む。
【0058】
前記電極33、35は、ステンレス鋼から作成された金網である。前記非導電性分離器37、38は、多孔性材料、つまりポリプロピレン(PP)から作成された金網を含む。前記電極33、35又は非導電性分離器37、38の代替材料は、上に記載されている。
【0059】
前記電解槽30はガス抽出管55を含み、ガス抽出管55は中空槽体31内に配置される。前記ガス抽出管55は、前記第2の電極接点36の開口44に接続される。前記中空体31は、少なくとも1つの寸法における長さLを含み、前記ガス抽出管55は、中空槽体31の長さLの少なくとも半分未満を延在する。前記ガス抽出管55は、前記リール39の空隙40内に延在する。前記ガス抽出管55は、前記第2の電極接点36のみと接続され、電解槽30の別の部分と接触しないので、ガス抽出管55はほとんどが空隙40内に露出する。作動ガス48は空隙40内に収集され、専らガス抽出管55を通って電解槽30から出る。
【0060】
前記ガス発生器20は、前記中空槽体31を覆うためにハウジング22を含む。前記ハウジング22は、前記電極33、35から前記ハウジング22を絶縁するための絶縁体24を含む。前記絶縁体24は、第1の電極接点34に隣接した第1の絶縁ディスク25、及び第2の電極接点38に隣接した第2の絶縁ディスク26を含む。前記中空槽体31は、中空槽体31の内側に絶縁層28を含む。前記ハウジングは、電解槽30を封止するためのガスケット29を含む、図2参照。
【0061】
図3は、本発明のガス発生器120の更なる実施形態を示す。前記ガス発生器120は、図1及び図2に関するガス発生器20と概ね同じ構造及び機能構成要素を含む。前記ガス発生器120は、追加として電解槽30に連続して接続した第2の電解槽130を含む。前記第2の電解槽130は、前記電解槽30と等しく構造され、前記第1の電極133及び前記第2の電極135はリール139を形成する。穴のない双極接触板160は、漏れ電流を低減するために電解槽30と第2の電解槽130との間に置かれる。電極33、35と133、135との間の複数の独立したバネ荷重接点は、良好な接触品質を提供する。
【0062】
図4は、本発明のガス発生器220の更なる実施形態を示す。前記ガス発生器220は、図1及び図2に関するガス発生器20と概ね同じ構造及び機能構成要素を含み、電極の構造が異なる。前記ガス発生器220は、連続して接続した多数の第1の電極233及び多数の第2の電極235を備えた電解槽230を含む。前記第1の電極233及び前記第2の電極235は、円板形状の構造を含み、中空槽体31内に積層を形成し、前記円板形状の構造はその構造の中心に空隙40を含む。このために、この例ではポリエーテルスルホン(PES)から作成された穴のない双極板231及び分離膜ブランク237が、交互に積層される。双極板は、1つの槽に対して第1の電極233として働き、隣接した槽に対して第2の電極235として働く。前記ガス抽出管55は、空隙40内に延在する。前記ガス抽出管55は、前記第2の電極接点34のみと接続され、電解槽230の別の部分と接触しないので、ガス抽出管55はほとんどが空隙40内に露出する。
【0063】
図5は、本発明のガス発生器320の更なる実施形態を示す。前記ガス発生器320は、図1及び図2に関するガス発生器20と概ね同じ構造及び機能構成要素を含み、電極の構造が異なる。前記ガス発生器320は、平行に接続され、間に非導電性分離器337を備えた円形内巻339の形状に折り曲げられた多数の第1の電極333及び多数の第2の電極335を備えた、電解槽330を含む。電極333、335及び前記分離器337は、電極333、335が前記電極接点34、36と接触することができるように、それぞれが軸方向に配列される。前記作動ガス48は、電極333、335の円形内巻構造339に沿って空隙40に導かれる。前記ガス抽出管55は、空隙40内に延在する。前記ガス抽出管55は、前記第2の電極接点34のみと接続され、電解槽330の別の部分と接触しないので、ガス抽出管55はほとんどが空隙40内に露出する。
【0064】
図6は、工具500、特に手持ち式釘打工具内に配置された上記のガス発生器20、120、220、320の1つを示す。前記工具500は、可動工具設備505を備えた工具ハウジング501、及び可動工具設備505を作動するための前記ガス発生器20、120、220、320の1つを含む。例えば前記ガス発生器20は、工具ハウジング501に配置され、作動ガス48として前記酸水素を発生するための少なくとも1つの電解槽30を含む。加えて、温度測定デバイス518は、前記電解槽30上の温度を測定するために提供される。前記工具500は、水512を保存するための液体貯蔵器510を含む。前記液体貯蔵器510は、前記水512を電解槽30の中に移送するためのポンプ515を備えたパイプ511を介して接続される。前記電解槽は、水512に対する添加剤としてKOHを含む。加えて、逆止弁514は、逆流を回避するために間に接続される。前記電解槽30は、上記のように前記ガス抽出管55を含む。前記ガス抽出管55は、ガス圧力測定デバイス520に接続され、ガス圧力測定デバイス520は、作動ガス48の前記ガス圧力を測定するために提供される。
【0065】
前記ガス抽出管55は、少なくとも1つの電解槽30から延在する前記作動ガス48を投与するための投与弁525に更に接続される。弁開口間隔を制御することにより、可動工具設備505の燃焼チャンバ506に導かれる作動ガス48の前記量が制御される。
【0066】
前記工具500は電気回路507を含み、電気回路507は前記エネルギー供給機50に接続される。前記電気回路は、前記投与弁の作動に依存して燃焼チャンバ506内で作動ガス48を点火するための点火デバイス508を制御するように構成され、圧力測定デバイス520及び温度測定デバイス518に接続される。
【符号の説明】
【0067】
20 ガス発生器
22 ハウジング
24 絶縁体
25 絶縁ディスク
26 絶縁ディスク
28 絶縁層
29 ガスケット
30 電解槽
31 中空槽体
32 電極対
33 32の第1の電極
34 第1の電極接点
35 32の第2の電極
36 第2の電極接点
37 分離器
38 分離器
39 リール
40 空隙
43 詰替開口
44 開口
45 電解質
48 作動ガス
50 電池
51 配線
55 ガス抽出管
L 30の長さ
120 ガス発生器
130 電解槽
133 130の第1の電極
135 130の第2の電極
139 リール
160 接触板
220 ガス発生器
230 電解槽
231 双極板
233 230の第1の電極
235 230の第2の電極
237 膜
320 ガス発生器
330 電解槽
333 330の第1の電極
335 330の第2の電極
337 分離器
339 円形内巻
500 工具
501 工具ハウジング
505 工具設備
506 燃焼チャンバ
507 電力回路
508 点火デバイス
510 貯蔵器
511 パイプ
512 水
514 逆止弁
515 ポンプ
518 温度測定デバイス
520 ガス圧力測定デバイス
525 投与弁
図1
図2
図3
図4
図5
図6
【手続補正書】
【提出日】2025-06-10
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
中空槽体(31)を備えた電解槽(30、130、230、330)、第1の電極(33、133、233、333)及び第2の電極を含む工具(500)のためのガス発生器(20、120、220、320)であって、前記第1の電極(33、133、233、333)及び前記第2の電極(35、135、235、335)は、前記中空槽体(31)内で少なくとも1つの電気的な非導電性分離器(37、38、137、138、237、337)によって分離され、ガス抽出管(55)は、前記中空槽体(31)内に配置され、前記中空体(31)は、少なくとも1つの寸法における長さを含み、前記ガス抽出管(55)は、前記中空槽体(31)の前記長さの少なくとも3分の1~3分の2を延在することを特徴とする、ガス発生器。
【請求項2】
前記中空槽体(31)は、電解質で少なくとも一部が充填されることを特徴とする、請求項1に記載のガス発生器。
【請求項3】
前記ガス抽出管(55)は、前記中空槽体(31)の開口(43)に接続されることを特徴とする、請求項1又は2に記載のガス発生器。
【請求項4】
前記第1の電極(33、133)及び前記第2の電極(35、135)は、前記中空槽体(31)の内側にリールを形成するために巻き上げられ、前記第1の電極(33、133)及び前記第2の電極(35、135)が、前記中空槽体(31)の中心に空隙(40)を形成するような方法で前記中空槽体(31)内に配置されることを特徴とする、請求項1又は2に記載のガス発生器。
【請求項5】
前記第1の電極(233)及び前記第2の電極(233)は、円板形状の構造を含み、前記中空槽体(31)内に積層を形成し、前記円板形状の構造はその構造の中心に空隙(40)を含み、又は前記第1の電極(333)及び前記第2の電極(335)は、前記中空槽体(31)内に内巻構造を含み、前記内巻構造は、その構造の中心に空隙(40)を含むことを特徴とする、請求項1又は2に記載のガス発生器。
【請求項6】
前記ガス抽出管(55)は、前記リール又は前記構造の前記空隙(40)内に延在することを特徴とする、請求項4に記載のガス発生器。
【請求項7】
前記非導電性分離器(37、38、137、138、237、337)は、多孔性材料を含むことを特徴とする、請求項1又は2に記載のガス発生器。
【請求項8】
第1の電極(133)及び第2の電極(135)を備えた少なくとも1つの第2の電解槽(130)は、前記中空槽体(31)内に配置され、それによって前記少なくとも1つの第2の電解槽(130)は、前記第1の電解槽(30、230、330)と連続して接続されることを特徴とする、請求項1又は2に記載のガス発生器。
【請求項9】
疎水性フィルタが前記ガス抽出管(55)に配置されることを特徴とする、請求項1又は2に記載のガス発生器。
【請求項10】
ハウジング(22)が前記中空槽体(31)を少なくとも一部を同化するために提供されることを特徴とする、請求項1又は2に記載のガス発生器。
【請求項11】
前記中空槽体は、電解質を前記電解槽(30、130、230、330)の中に詰め替えるための詰替開口(43)を含ことを特徴とする、請求項1又は2に記載のガス発生器。
【請求項12】
工具(500)内の請求項1又は2に記載のガス発生器(20、120、220、320)の使用。
【請求項13】
請求項1又は2に記載のガス発生器(20、120、220、320)を含む、工具(500)。
【手続補正書】
【提出日】2025-06-25
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
中空槽体(31)を備えた電解槽(30、230、330)、第1の電極(33、133、233、333)及び第2の電極を含む工具(500)のためのガス発生器(20、120、220、320)であって、前記第1の電極(33、133、233、333)及び前記第2の電極(35、135、235、335)は、前記中空槽体(31)内で少なくとも1つの電気的な非導電性分離器(37、38、137、138、237、337)によって分離され、ガス抽出管(55)は、前記中空槽体(31)内に配置され、前記中空体(31)は、少なくとも1つの寸法における長さを含み、前記ガス抽出管(55)は、前記中空槽体(31)の前記長さの少なくとも3分の1~3分の2を延在することを特徴とする、ガス発生器。
【請求項2】
前記中空槽体(31)は、電解質で少なくとも一部が充填されることを特徴とする、請求項1に記載のガス発生器。
【請求項3】
前記ガス抽出管(55)は、前記中空槽体(31)の開口(43)に接続されることを特徴とする、請求項1又は2に記載のガス発生器。
【請求項4】
前記第1の電極(33、133)及び前記第2の電極(35、135)は、前記中空槽体(31)の内側にリールを形成するために巻き上げられ、前記第1の電極(33、133)及び前記第2の電極(35、135)が、前記中空槽体(31)の中心に空隙(40)を形成するような方法で前記中空槽体(31)内に配置されることを特徴とする、請求項1又は2に記載のガス発生器。
【請求項5】
前記第1の電極(233)及び前記第2の電極(233)は、円板形状の構造を含み、前記中空槽体(31)内に積層を形成し、前記円板形状の構造はその構造の中心に空隙(40)を含み、又は前記第1の電極(333)及び前記第2の電極(335)は、前記中空槽体(31)内に内巻構造を含み、前記内巻構造は、その構造の中心に空隙(40)を含むことを特徴とする、請求項1又は2に記載のガス発生器。
【請求項6】
前記ガス抽出管(55)は、前記リールの前記空隙(40)内に延在することを特徴とする、請求項4に記載のガス発生器。
【請求項7】
前記ガス抽出管(55)は、前記構造の前記空隙(40)内に延在することを特徴とする、請求項5に記載のガス発生器。
【請求項8】
前記非導電性分離器(37、38、137、138、237、337)は、多孔性材料を含むことを特徴とする、請求項1又は2に記載のガス発生器。
【請求項9】
第1の電極(133)及び第2の電極(135)を備えた少なくとも1つの第2の電解槽(130)は、前記中空槽体(31)内に配置され、それによって前記少なくとも1つの第2の電解槽(130)は、前記電解槽(30、230、330)と連続して接続されることを特徴とする、請求項1又は2に記載のガス発生器。
【請求項10】
疎水性フィルタが前記ガス抽出管(55)に配置されることを特徴とする、請求項1又は2に記載のガス発生器。
【請求項11】
ハウジング(22)が前記中空槽体(31)を少なくとも一部を同化するために提供されることを特徴とする、請求項1又は2に記載のガス発生器。
【請求項12】
前記中空槽体は、電解質を前記電解槽(30、230、330)の中に詰め替えるための詰替開口(43)を含むことを特徴とする、請求項1又は2に記載のガス発生器。
【請求項13】
工具(500)内の請求項1又は2に記載のガス発生器(20、120、220、320)の使用。
【請求項14】
請求項1又は2に記載のガス発生器(20、120、220、320)を含む、工具(500)。
【国際調査報告】