(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公表特許公報(A)
(11)【公表番号】
(43)【公表日】2025-07-15
(54)【発明の名称】充電口アセンブリおよび車両
(51)【国際特許分類】
B60L 53/14 20190101AFI20250708BHJP
B62D 25/24 20060101ALI20250708BHJP
B62D 25/10 20060101ALI20250708BHJP
B60K 1/04 20190101ALI20250708BHJP
【FI】
B60L53/14
B62D25/24 Z
B62D25/10 A
B60K1/04 Z
【審査請求】有
【予備審査請求】未請求
(21)【出願番号】P 2024574822
(86)(22)【出願日】2023-06-26
(85)【翻訳文提出日】2024-12-19
(86)【国際出願番号】 CN2023102345
(87)【国際公開番号】W WO2024001996
(87)【国際公開日】2024-01-04
(31)【優先権主張番号】202221664635.8
(32)【優先日】2022-06-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(81)【指定国・地域】
(71)【出願人】
【識別番号】510177809
【氏名又は名称】ビーワイディー カンパニー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】BYD Company Limited
【住所又は居所原語表記】No. 3009, BYD Road, Pingshan, Shenzhen, Guangdong 518118, P. R. China
(74)【代理人】
【識別番号】100118843
【氏名又は名称】赤岡 明
(72)【発明者】
【氏名】チャン、ツァンリン
(72)【発明者】
【氏名】チウ、ファン
(72)【発明者】
【氏名】ワン、シアンアン
(72)【発明者】
【氏名】マン、フー
【テーマコード(参考)】
3D004
3D203
3D235
5H125
【Fターム(参考)】
3D004AA07
3D004AA09
3D004AA12
3D004AA13
3D004CA12
3D004DA14
3D203AA01
3D203AA31
3D203CB26
3D203DA31
3D203DB05
3D235AA01
3D235BB22
3D235CC15
3D235HH08
5H125AC24
5H125FF12
(57)【要約】
充電口アセンブリおよび車両。充電口アセンブリは、充電口ベース(1)と、充電口摺動内蓋組立体とを備え、充電口摺動内蓋組立体は、第1のプレート(2)と、第2のプレート(3)とを備え、第1のプレートは前記充電口ベース上に配置され、第2のプレートが動くための運動空間が第1のプレートと充電口ベースとの間に形成され、貫通孔(21)が第1のプレート上に設けられ、第1の充電口(11)および第2の充電口(12)が貫通孔内に設けられ、第2のプレート(3)は、第1の位置と第2の位置との間で動くことができ、第1の位置では、第2のプレートは第1の充電口を覆い、第2の充電口を露出させ、第2の位置では、第2のプレートは第2の充電口を覆い、第1の充電口を露出させる。本出願における充電口アセンブリは、第1のプレート以外の空間を占拠しない。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
充電口ベースと、充電口摺動内蓋組立体とを備える充電口アセンブリであって、前記充電口摺動内蓋組立体は、第1のプレートと、第2のプレートとを備え、前記第1のプレートは前記充電口ベース上に配置され、前記第2のプレートが動くための運動空間が前記第1のプレートと前記充電口ベースとの間に形成され、貫通孔が前記第1のプレート上に設けられ、第1の充電口および第2の充電口が前記貫通孔の内側に設けられており、
前記第2のプレートは、第1の位置と第2の位置との間で可動であり、前記第1の位置では、前記第2のプレートは前記第1の充電口を覆い、前記第2の充電口を露出させ、前記第2の位置では、前記第2のプレートは前記第2の充電口を覆い、前記第1の充電口を露出させる充電口アセンブリ。
【請求項2】
前記第2のプレートを前記第1の位置と前記第2の位置との間で動くように駆動するように構成されている駆動装置をさらに備える、請求項1に記載の充電口アセンブリ。
【請求項3】
前記駆動装置はアクチュエータと、伝動構造体とを備え、アクチュエータ取付け空洞が前記充電口ベース上に設けられ、前記アクチュエータは前記アクチュエータ取付け空洞に取り付けられ、前記伝動構造体は前記アクチュエータと前記第2のプレートとの間に連結され、
前記アクチュエータは前記第2のプレートを前記伝動構造体によって動くように駆動する、
請求項2に記載の充電口アセンブリ。
【請求項4】
前記アクチュエータは、モータと、減速機とを備え、前記モータの出力シャフトは、前記減速機の入力端と連結され、前記減速機の出力端は、前記伝動構造体と連結されている、請求項3に記載の充電口アセンブリ。
【請求項5】
前記減速機は非自動ロック式ウォームギア型減速機である、請求項4に記載の充電口アセンブリ。
【請求項6】
第1の方向に延在する第1のラックが前記第2のプレートの内側表面に配置され、前記伝動構造体はギア伝動部材を備え、前記ギア伝動部材は前記第1のラックと駆動連結されている、請求項3から5のいずれかに記載の充電口アセンブリ。
【請求項7】
前記ギア伝動部材は互いに噛み合う第1のギアおよび第2のギアを備え、前記第1のギアは前記アクチュエータと連結され、前記第2のギアは前記第1のラックと噛み合っている、請求項6に記載の充電口アセンブリ。
【請求項8】
前記ギア伝動部材は伝動シャフトと、第3のギアとをさらに備え、前記第2のギアおよび前記第3のギアは、前記伝動シャフトの2つの端部と同軸で連結され、前記第2のギアの直径は、前記第3のギアの直径と等しく、前記第1のラックは、前記第2のプレートの前記内側表面の前記アクチュエータに近接する側に配置され、前記第1のラックに平行な第2のラックが、前記第2のプレートの前記内側表面の前記アクチュエータから離れた側に配置され、前記第3のギアは、前記第2のラックと噛み合っている、請求項7に記載の充電口アセンブリ。
【請求項9】
前記ギア伝動部材は第1の出力ギアを備え、前記第1の出力ギアは前記アクチュエータと連結され、前記第1の出力ギアは前記第1のラックと噛み合わされている、請求項6から8のいずれかに記載の充電口アセンブリ。
【請求項10】
前記ギア伝動部材は前記伝動シャフトと、第2の出力ギアとをさらに備え、前記第1の出力ギアおよび前記第2の出力ギアは、前記伝動シャフトの前記2つの端部と同軸で連結され、前記第1の出力ギアの直径は、前記第2の出力ギアの直径と等しく、前記第1のラックは、前記第2のプレートの前記内側表面の前記アクチュエータに近接する側に配置され、前記第1のラックに平行な前記第2のラックは、前記第2のプレートの前記内側表面の前記アクチュエータから離れた側に配置され、前記第2の出力ギアは、前記第2のラックと噛み合わされている、請求項9に記載の充電口アセンブリ。
【請求項11】
外方向に突出する突出部が前記充電口ベースの底壁上に配置され、仕切りプレートが前記突出部の中央位置に配置され、前記第1の充電口および前記第2の充電口は、前記仕切りプレートの両側に、第1の方向に設置されている、請求項1から10のいずれかに記載の充電口アセンブリ。
【請求項12】
第1の係止穴が、前記充電口ベースの前記底壁上に、前記第1の充電口の下方に設けられ、前記第1の係止穴は、前記第1の充電口に挿入された充電ガンを係止するために用いられ、
第2の係止穴が、前記充電口ベースの前記底壁上に、前記第2の充電口の下方に設けられ、前記第2の係止穴は、前記第2の充電口に挿入された充電ガンを係止するために用いられる、
請求項1から11のいずれかに記載の充電口アセンブリ。
【請求項13】
第1の制限部材が、前記充電口ベースの前記第2の充電口から離れた側壁上に配置され、第2の制限部材が、前記充電口ベースの前記底壁の前記第1の充電口から離れた側に配置され、
前記第1の制限部材は、前記第2のプレートが前記第1の位置に到達する際に、前記第2のプレートに当接し、前記第2のプレートを制限するように構成され、前記第2の制限部材は、前記第2のプレートが前記第2の位置に到達する際に、前記第2のプレートに当接し、前記第2のプレートを制限するように構成されている、
請求項1から12のいずれかに記載の充電口アセンブリ。
【請求項14】
前記第1の充電口および前記第2の充電口のうちの一方は高速充電インターフェースであり、他方は低速充電インターフェースである、請求項1から13のいずれかに記載の充電口アセンブリ。
【請求項15】
請求項1から14のいずれかに記載の前記充電口アセンブリを備える車両。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本開示は、BYD Co.,Ltd.によって2022年6月30日に出願され、名称が「充電口アセンブリおよび車両」である中国特許出願第202221664635.8号に対する優先権を主張する。
【0002】
本開示は車両充電技術の分野に関し、より詳細には、充電口アセンブリおよび車両に関する。
【背景技術】
【0003】
既存の車両充電口構造では、開放信号が受信された場合に、充電口外蓋が自動的に開くことが可能であり、充電口内蓋は手動で開かれる必要がある。充電口内蓋の開く方向は、外方向への反転であり、これが外部空間を占拠し、特に特別な使用環境(例えば、暴風雨)において充電ガンを抜き差しすることを妨げる。充電口内蓋が外方向に反転することで、充電口内蓋が汚くなる、雨水に濡れるなどのことが起こる。この場合、使用者の使用体験は良好でない。
【0004】
現況では、一体型の充電口および単独の充電口という2つの型の充電口が市場に存在する。一体型の充電口は、高速充電口および低速充電口を一体化させている。高速充電口蓋が高速充電口上に配置されている。低速充電口蓋が低速充電口上に配置されている。高速充電口が使用される際には、低速充電口蓋は、雨水および粉塵が低速充電口に入らないようにするために、手動で閉じられる必要がある。同様に、低速充電口が使用される場合は、高速充電口蓋は、雨水および粉塵が高速充電口に入らないようにするために、手動で閉じられる必要がある。
【0005】
上記より、既存の一体型の充電口は高速充電口蓋および低速充電口蓋を有し、高速充電口蓋および低速充電口蓋は外方向に反転し、これが外部空間を占拠し、充電ガンを抜き差しすることを妨げることが学ばれうる。加えて、高速充電口蓋および低速充電口蓋を有する一体型の充電口での充電中において、操作がより煩雑であり、構成要素が追加されることで構造がより複雑になる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本開示は、関連技術の技術的問題のうちの少なくとも1つを一定程度解決することが意図されている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
したがって、本開示は充電口アセンブリを提供する。
【0008】
本開示の充電口アセンブリは、充電口ベースと、充電口摺動内蓋組立体とを含む。充電口摺動内蓋組立体は、第1のプレートと、第2のプレートとを含む。第1のプレートは充電口ベース上に配置されている。第2のプレートが動くための運動空間が第1のプレートと充電口ベースとの間に形成されている。貫通孔が第1のプレート上に設けられている。第1の充電口および第2の充電口が貫通孔の内側に設けられている。第2のプレートは、第1の位置と第2の位置との間で動く。第1の位置では、第2のプレートは第1の充電口を覆い、第2の充電口を露出させる。第2の位置では、第2のプレートは第2の充電口を覆い、第1の充電口を露出させる。
【0009】
本開示における充電口アセンブリによると、第2のプレートは、第1の位置と第2の位置との間で可動である。第1の位置では、第2のプレートは第1の充電口を覆い、第2の充電口を露出させる。第2の位置では、第2のプレートは第2の充電口を覆い、第1の充電口を露出させる。換言すると、第1の充電口が使用される際には、第2の充電口は第2のプレートで覆われ、第2の充電口が使用される際には、第1の充電口は第2のプレートで覆われる。第2のプレートは第1の位置と第2の位置との間で動き、その結果、第1の充電口および第2の充電口は開閉させられ、このことは第1のプレートの外部の空間を占拠せず、既存の手動で反転させられる充電口内蓋と比較して充電ガンを抜き差しする一助となる。加えて、第2プレートのみが関連技術における高速充電口蓋および低速充電口蓋を代替するために採用され、このことが、充電操作のプロセスを簡略化し、構成要素を減少させ、より単純な構造を生む。
【0010】
本開示は、車両をさらに開示する。車両は、上記の充電口アセンブリを含む。
【0011】
本開示の追加の態様および利点の一部は、以下の説明に記載される。この一部は、以下の説明から明らかであるか、本開示の実施を通して学ばれるものである。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】本開示の一実施形態による、充電口アセンブリの第2のプレートが第1の位置にある概略図である。
【
図2】本開示の一実施形態による、充電口アセンブリの第2のプレートが第2の位置にある概略図である。
【
図3】本開示の一実施形態による、充電口アセンブリの充電口ベースの概略図である。
【
図4】本開示の一実施形態による、充電口アセンブリの充電口摺動内蓋組立体の概略図である。
【
図5】本開示の一実施形態による、充電口アセンブリの充電口摺動内蓋組立体の第2のプレートの概略図である。
【
図6】本開示の一実施形態による、充電口アセンブリの概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本開示の実施形態は以下で詳細に記述され、実施形態の例は図面に示される。同一もしくは類似の要素または同一もしくは類似の機能を有する要素は、記述全体にわたって同一または類似の参照符号によって示される。図面を参照しつつ以下に記述される実施形態は例示的なものであり、本開示を説明することが意図され、本開示に対する限定として解釈されることはできない。
【0014】
図1~
図6に示されるように、本開示の一実施形態における充電口アセンブリは、充電口ベース1と、充電口摺動内蓋組立体とを含む。充電口摺動内蓋組立体は、第1のプレート2と、第2のプレート3と、駆動装置4とを含む。第1のプレート2は充電口ベース1上に配置されている。第2のプレート3が動くための運動空間5が第1のプレート2と充電口ベース1との間に形成されている。貫通孔21が第1のプレート2上に設けられている。第1の充電口11および第2の充電口12が貫通孔21の内側に設けられている。第1の充電口11および第2の充電口12は、貫通孔21に直接面する充電口ベース1の底壁上に配置されている。駆動装置4は、第2のプレート3を第1の位置(
図1を参照)と第2の位置(
図2を参照)との間で第1の方向(すなわち、
図1および
図2での方向X)に動くように駆動するように構成されている。第1の位置では、第2のプレート3は第1の充電口11を覆い、第2の充電口12を露出させる。この場合、充電ガンは第2の充電口12に挿入され得る。第2の位置では、第2のプレート3は第2の充電口12を覆い、第1の充電口11を露出させる。この場合、充電ガンは第1の充電口11に挿入され得る。
【0015】
図1を参照すると、充電口ベース1は、車体の板金100に取り付けられている。
【0016】
第2のプレート3と運動空間5との接触部には摺動抵抗が存在して、第2のプレート3が車両の加速/減速の結果として移動しないことを確実にする。
【0017】
方向Xは車両の前後方向であってよい。この場合、第1の充電口11および第2の充電口12は前方から後方に配置されている。あるいは、方向Xは車両の上下方向であってよい。この場合、第1の充電口11および第2の充電口12は上方から下方に配置されている。
【0018】
第1のプレート2と充電口ベース1とは、留め金、ボルト、リベットなどによって連結されてよい。第1のプレート2の外面は、革の風合い、スプレー被覆されレーザ彫刻された図柄、または光透過性図柄などの装飾的特徴がもたらされてよい。
【0019】
第2のプレート3は、硬質プラスチックまたは金属の部材である。第2のプレート3の外面は、革の風合い、スプレー被覆されレーザ彫刻された図柄、または光透過性図柄などの装飾的特徴がもたらされてよい。
【0020】
一実施形態では、第1の充電口11および第2の充電口12のうちの一方は高速充電インターフェースであり、他方は低速充電インターフェースである。このようにして、高速充電口と低速充電口との間の充電切替えが、第2のプレート3によって実現されうる。具体的には、雨水および粉塵などが使用される必要のない充電口に入らないようにするために、高速充電口により高速充電が行われる際には低速充電口は第2のプレート3によって覆われ、低速充電口により高速充電が行われる際には高速充電口は第2のプレート3によって覆われる。
【0021】
一実施形態では、
図3および
図4を参照すると、駆動装置4はアクチュエータ41と、伝動構造体とを含む。アクチュエータ取付け空洞13が充電口ベース1上に設けられている。アクチュエータ41はアクチュエータ取付け空洞13に取り付けられている。伝動構造体はアクチュエータ41と第2のプレート3との間に連結されている。アクチュエータ41は第2のプレート3を伝動構造体によって動くように駆動する。アクチュエータ41は、モータと、減速機とを含む。モータの出力シャフトは、減速機の入力端と連結されている。減速機の出力端は、伝動構造体と連結されている。モータは、第2のプレート3を移動するように駆動し、その結果、第1の充電インターフェース11および第2の充電インターフェース12の電気的開閉が達成され、このことが、充電口内蓋(第2のプレート3)の電気的開閉を達成しうる。このようにして、人工知能化が高まり、使用者の実際の使用ニーズが満たされ、使用者の体験が良好となる。加えて、充電口外蓋の電気的開閉と組み合わせることで、充電の人工知能化および自動化が達成され得、このことは、充電ロボットと一体化することの一助となる。第2のプレート3を移動するように駆動する指令は、車両の検出器によって出力される信号に由来してよく、または充電装置の車両との相互作用によって出力される信号に由来してよい。
【0022】
一実施形態では、
図3を参照すると、多数のねじを取り付けるための柱131がアクチュエータ取付け空洞13に配置されている。このようにして、アクチュエータ41はねじによってアクチュエータ取付け空洞13に取り付けられ得る。
【0023】
一実施形態では、減速機は非自動ロック式ウォームギア型減速機である。このようにして、モータが作動していない場合に、充電口内蓋の手動での開閉を達成するために、第2のプレート3は手動で押されてモータを逆に駆動する(これは所定の大きさを超える力を必要とする)。したがって、充電口内蓋の手動開閉および電動開閉が確保され得、そのことが、モータが故障した場合に予備的な手動開放の解決策が存在することを確実にする。
【0024】
一実施形態では、
図4および
図5を参照すると、第1の方向に延在する第1のラック6が第2のプレート3の内側表面に配置されている。伝動構造体は、ギア伝動部材42を含む。ギア伝動部材42は第1のラック6と駆動連結されている。ギア伝動部材42は互いに噛み合う第1のギア421および第2のギア422を含む。第1のギア421はアクチュエータ41と連結されている。第2のギア422は第1のラック6と係合している。
【0025】
第1のラック6と第2のプレート3とは別個に配置されてよく、接着剤などで固定的に連結される。当然ながら、第1のラック6および第2のプレート3は一体的に形成されて、装着工程を簡素化することができる。
【0026】
一実施形態では、
図4および
図5を参照すると、ギア伝動部材は伝動シャフト423と、第3のギアとをさらに含む。第2のギア422および第3のギアは、伝動シャフト423の2つの端部と同軸で連結されている。第2のギア423の直径は、第3のギアの直径と等しい。第1のラック6は、第2のプレート3の内側表面のアクチュエータ41に近接する側に配置されている。第1のラック6に平行な第2のラック7が、第2のプレート3の内側表面のアクチュエータ41から離れた側に配置されている。第3のギアは、第2のラック7と噛み合っている。このようにして、第2のプレート3の2つの側が両方ともギアおよび歯によって支持され、その結果動きがより安定的になり、転向しなくなる。
【0027】
しかし、いくつかの他の実施形態では、第2のラック7は無くされてもよい。例えば、第2のラック7、第3のギアおよび伝動シャフト423は、摺動アセンブリ(例えば、摺動レール)に代替され得る。換言すると、第2のプレート3のアクチュエータ41から離れた側の摺動は、摺動アセンブリによって支持される。
【0028】
さらに、いくつかの他の実施形態では、第2のプレート3は、摺動するように運動空間5中に直接配置されてもよい。アクチュエータ41は、第2のプレート3を摺動するように直接駆動する。この場合、ギア伝動部材42、第1のラック、および第2のラック7は無くされ得る。
【0029】
一実施形態では、
図3を参照すると、外方向に突出する突出部14が充電口ベース1の底壁上に配置されている。仕切りプレート15が突出部14の中央位置に配置されている。第1の充電口11および第2の充電口12は、仕切りプレート15の両側に、第1の方向に存在する。第1の充電インターフェース11が使用される際には、仕切りプレート15は、雨水および粉塵等が第2の充電口12に入ることを防止できる。同様に、第2の充電インターフェース12が使用される際には、仕切りプレート15は、雨水および粉塵等が第1の充電口11に入ることを防止できる。
【0030】
一実施形態では、
図3を参照すると、第1の係止穴16が、充電口ベース1の底壁上に、第1の充電口11の下部に設けられている。第1の係止穴16は、第1の充電口11に挿入された充電ガンを係止するために用いられる。第2の係止穴17が、充電口ベース1の底壁上に、第2の充電口12の下部に設けられている。第2の係止穴17は、第2の充電口12に挿入された充電ガンを係止するために用いられる。
【0031】
一実施形態では、
図3を参照すると、第1の収容空洞141が、突出部14のアクチュエータ41に近接する側に設けられている。第2の収容空洞142が、突出部14のアクチュエータ41から離れた側に設けられている。第1のギア421および第2のギア422は、第1の収容空洞141に収容されている。第3のギアは、第2の収容空洞142に収容されている。伝動シャフト423が通過するための第1の貫通孔143が第1の収容空洞141上に設けられている。伝動シャフト423が通過するための第2の貫通孔が第2の収容空洞142上に設けられている。第1の貫通孔141は第2の貫通孔と同軸である。このようにして、伝動シャフト423は充電口ベース1に回転可能に取り付けられている。
【0032】
しかし、取付けベースが第2のプレート3の内側表面上に取り付けられ、伝動シャフト423が第2のプレート3の取付けベースに回転可能に取り付けられることも想到されうる。
【0033】
一実施形態では、
図3を参照すると、第1の制限部材18が、充電口ベース1の第2の充電口12から離れた側壁上に配置されている。第2の制限部材19が、充電口ベース1の底壁の第1の充電口11から離れた側に配置されている。第1の制限部材18は、第2のプレートが第1の位置に到達する際に、第2のプレート3に当接し、第2のプレート3を制限するように構成されている。第2の制限部材19は、第2のプレートが第2の位置に到達する際に、第2のプレート3に当接し、第2のプレート3を制限するように構成されている。
【0034】
しかし、第1の制限部材18および第2の制限部材19は第2のプレート3上に配置されていることも想到されうる。
【0035】
本開示のこの実施形態における充電口アセンブリでは、駆動装置4は、第2のプレート3を第1の位置と第2の位置との間で動くように駆動できる。第1の位置では、第2のプレート3は第1の充電口11を覆い、第2の充電口12を露出させる。第2の位置では、第2のプレート3は第2の充電口12を覆い、第1の充電口11を露出させる。換言すると、第1の充電口11が使用される際には、第2の充電口12は第2のプレート3で覆われ、第2の充電口12が使用される際には、第1の充電口11は第2のプレート3で覆われる。第1の充電口11および第2の充電口12は摺動するように開閉させられ、このことが第1のプレートの外部の空間を占拠することはなく、既存の手動で反転させられる充電口内蓋と比較して充電ガンを抜き差しする一助となる。加えて、第2のプレート3のみが関連技術における高速充電口および低速充電口を代替するために採用され、このことが、充電操作のプロセスを簡略化し、構成要素を減少させ、より単純な構造を生む。
【0036】
加えて、別の実施形態では、
図6を参照すると、ギア伝動部材42は第1の出力ギア424を含む。第1の出力ギア424はアクチュエータ41と連結されている。第1の出力ギア424は第1のラック6と噛み合わされている。
【0037】
一実施形態では、ギア伝動部材42は伝動シャフト423と、第2の出力ギアとをさらに含む。第1の出力ギア424および第2の出力ギアは、伝動シャフト423の2つの端部と同軸で連結されている。第1の出力ギア424の直径は、第2の出力ギアの直径と等しい。第1のラック6は、第2のプレート3の内側表面のアクチュエータ41に近接する側に配置されている。第1のラックに平行な第2のラック(
図6に図示せず)は、第2のプレート3の内側表面のアクチュエータ41から離れた側に配置されている。第2の出力ギアは、第2のラックと噛み合わされている。
【0038】
第1の出力ギア424は、
図4に示される第1のギアおよび第2のギアを代替するために採用されている。第1の出力ギア424は、アクチュエータ41と第1のラック6との間で直接連結され、その結果伝動構造体がより単純になる。
【0039】
しかし、いくつかの他の実施形態では、第2のラックは無くされてもよい。例えば、第2のラックおよび第2の出力ギアは、摺動する構成要素(例えば、摺動レール)に代替され得る。換言すると、第2のプレート3のアクチュエータ41から離れた側の摺動は、摺動アセンブリによって支持される。
【0040】
さらに、いくつかの他の実施形態では、第2のプレート3は、摺動するように運動空間5中に直接配置されてもよい。アクチュエータ41は、第2のプレート3を摺動するように直接駆動する。この場合、ギア伝動部材42、第1のラック6、および第2のラックは無くされてもよい。
【0041】
加えて、いくつかの実施停滞では、駆動装置4は無くされてもよい。第2のプレート3は、手動で押すことにより、第1の位置と第2の位置との間で動くことができる。このようにして、構造はより簡素となり、費用はより低くなる。
【0042】
加えて、本開示の一実施形態は、車両をさらに提供する。車両は、上記の充電口アセンブリを含む。
【0043】
車両は、充電口外蓋をさらに含む。充電口外蓋は、摺動または反転するように、第1のプレートの外側に配置されている。
【0044】
本開示の記述において、「中央」「縦」「横」「長さ」「幅」「厚さ」「上に」「下に」「前」「後ろ」「左」「右」「鉛直の」「水平の」「頂部」「底部」「内側」「外側」「時計回り」「反時計回り」「軸方向」「半径方向」および「外周方向」などの語で示される方向または位置関係は、図面に示される方向または位置関係に基づいており、言及される装置または構成要素が特定の方向を有する、または特定の方向で構成され作動させられる必要があることを表示または暗示するというよりも、単に本開示を容易かつ簡潔に説明および記述するために用いられると理解されるべきである。したがって、このような語は、本開示に対する限定として解釈されることはできない。
【0045】
加えて、「第1の」および「第2の」という語は、単に記述を行う目的で用いられるものであり、相対的な重要性を表示もしくは暗示する、または指示対象である技術的特徴の量を暗黙に示すものと理解されることはできない。したがって、「第1の」および「第2の」によって限定される特徴は、1つまたは複数の特徴を明示的または暗黙に含んでよい。本開示の記述において、「多数の(multiple)」は、別段の明示的かつ具体的な定義がない限り、2つより多いことを意味する。
【0046】
本開示では、別段の明示的な特定または定義がない限り、「取り付ける」「連結する」「接続」および「固定する」などの語は、広義で理解されるべきである。例えば、接続は、固定された接続、脱着可能な接続、もしくは一体的な接続であってよく、または機械的接続もしくは電気的接続であってよく、または直接的な接続、中間の媒材を介した間接的な接続、2要素間の内部の連通、もしくは2要素間の相互作用の関係であってよい。当業者は、本開示中の上記の語の具体的な意味を、具体的な事例に基づいて理解することができる。
【0047】
本開示では、別段の明示的な指定または定義がない限り、第1の特徴物が第2の特徴物の「上(on)」または「下(under)」にあるとは、第1の特徴物が第2の特徴物と直接に接触している、または第1の特徴物が中間の媒材を介して第2の特徴物と間接に接触していることを意味しうる。加えて、第1の特徴物が第2の特徴物の「上部(over)」、「上方(above)」および「上面(on)」にあるとは、第1の特徴物が第2の特徴物の直上または斜め上にあることを意味してもよく、または単に第1の特徴物が第2の特徴物よりも高い水平位置にあることを指してもよい。第1の特徴物が第2の特徴物の「下部(below)」、「下方(under)」および「下面(beneath)」にあるとは、第1の特徴物が第2の特徴物の直下または斜め下にあることを意味してもよく、または単に第1の特徴物が第2の特徴物よりも低い水平位置にあることを指してもよい。
【0048】
本明細書の記述において、「一実施形態」、「いくつかの実施形態」、「一実施例」、「具体的な一実施例」、または「いくつかの実施例」などの語を参照する記述は、その実施形態または実施例を参照しつつ記述される具体的な特徴物、構造、素材、または特性が、本開示の少なくとも1つの実施形態または実施例に含まれていることを意味する。明細書では、上記の語の例示的な記述は、必ずしも同一の実施形態または実施例を対象にしていない。さらに、記述される具体的な特徴物、構造、素材、または特性は、適切な方法で任意の1つまたは複数の実施形態または実施例と組み合わされうる。加えて、当業者は、本明細書に記載される異なる実施形態または実施例、および異なる実施形態もしくは実施例の特徴物を、互いに矛盾しない限りで統合する、または組み合わせることができる。
【0049】
本開示の実施形態は上記で示され、記述されてきたものの、上記の実施形態は例示的なものであって、本開示に対する限定として解釈されることはできないことが理解されうる。当業者は、本開示の範囲内で、上記の実施形態に対して変更、修正、置換または変型を行うことができる。
【手続補正書】
【提出日】2024-12-19
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
充電口ベースと、充電口摺動内蓋組立体とを備える充電口アセンブリであって、前記充電口摺動内蓋組立体は、第1のプレートと、第2のプレートとを備え、前記第1のプレートは前記充電口ベース上に配置され、前記第2のプレートが動くための運動空間が前記第1のプレートと前記充電口ベースとの間に形成され、貫通孔が前記第1のプレート上に設けられ、第1の充電口および第2の充電口が前記貫通孔の内側に設けられており、
前記第2のプレートは、第1の位置と第2の位置との間で可動であり、前記第1の位置では、前記第2のプレートは前記第1の充電口を覆い、前記第2の充電口を露出させ、前記第2の位置では、前記第2のプレートは前記第2の充電口を覆い、前記第1の充電口を露出させる充電口アセンブリ。
【請求項2】
前記第2のプレートを前記第1の位置と前記第2の位置との間で動くように駆動するように構成されている駆動装置をさらに備える、請求項1に記載の充電口アセンブリ。
【請求項3】
前記駆動装置はアクチュエータと、伝動構造体とを備え、アクチュエータ取付け空洞が前記充電口ベース上に設けられ、前記アクチュエータは前記アクチュエータ取付け空洞に取り付けられ、前記伝動構造体は前記アクチュエータと前記第2のプレートとの間に連結され、
前記アクチュエータは前記第2のプレートを前記伝動構造体によって動くように駆動する、
請求項2に記載の充電口アセンブリ。
【請求項4】
前記アクチュエータは、モータと、減速機とを備え、前記モータの出力シャフトは、前記減速機の入力端と連結され、前記減速機の出力端は、前記伝動構造体と連結されている、請求項3に記載の充電口アセンブリ。
【請求項5】
前記減速機は非自動ロック式ウォームギア型減速機である、請求項4に記載の充電口アセンブリ。
【請求項6】
第1の方向に延在する第1のラックが前記第2のプレートの内側表面に配置され、前記伝動構造体はギア伝動部材を備え、前記ギア伝動部材は前記第1のラックと駆動連結されている、請求項3から5のいずれかに記載の充電口アセンブリ。
【請求項7】
前記ギア伝動部材は互いに噛み合う第1のギアおよび第2のギアを備え、前記第1のギアは前記アクチュエータと連結され、前記第2のギアは前記第1のラックと噛み合っている、請求項6に記載の充電口アセンブリ。
【請求項8】
前記ギア伝動部材は伝動シャフトと、第3のギアとをさらに備え、前記第2のギアおよび前記第3のギアは、前記伝動シャフトの2つの端部と同軸で連結され、前記第2のギアの直径は、前記第3のギアの直径と等しく、前記第1のラックは、前記第2のプレートの前記内側表面の前記アクチュエータに近接する側に配置され、前記第1のラックに平行な第2のラックが、前記第2のプレートの前記内側表面の前記アクチュエータから離れた側に配置され、前記第3のギアは、前記第2のラックと噛み合っている、請求項7に記載の充電口アセンブリ。
【請求項9】
前記ギア伝動部材は第1の出力ギアを備え、前記第1の出力ギアは前記アクチュエータと連結され、前記第1の出力ギアは前記第1のラックと噛み合わされている、請求項
6に記載の充電口アセンブリ。
【請求項10】
前記ギア伝動部材
は伝動シャフトと、第2の出力ギアとをさらに備え、前記第1の出力ギアおよび前記第2の出力ギアは、前記伝動シャフト
の2つの端部と同軸で連結され、前記第1の出力ギアの直径は、前記第2の出力ギアの直径と等しく、前記第1のラックは、前記第2のプレートの前記内側表面の前記アクチュエータに近接する側に配置され、前記第1のラックに平行
な第2のラックは、前記第2のプレートの前記内側表面の前記アクチュエータから離れた側に配置され、前記第2の出力ギアは、前記第2のラックと噛み合わされている、請求項9に記載の充電口アセンブリ。
【請求項11】
外方向に突出する突出部が前記充電口ベースの底壁上に配置され、仕切りプレートが前記突出部の中央位置に配置され、前記第1の充電口および前記第2の充電口は、前記仕切りプレートの両側に、第1の方向に設置されている、請求項1から
5のいずれかに記載の充電口アセンブリ。
【請求項12】
第1の係止穴が、前記充電口ベース
の底壁上に、前記第1の充電口の下方に設けられ、前記第1の係止穴は、前記第1の充電口に挿入された充電ガンを係止するために用いられ、
第2の係止穴が、前記充電口ベースの前記底壁上に、前記第2の充電口の下方に設けられ、前記第2の係止穴は、前記第2の充電口に挿入された充電ガンを係止するために用いられる、
請求項1から
5のいずれかに記載の充電口アセンブリ。
【請求項13】
第1の制限部材が、前記充電口ベースの前記第2の充電口から離れた側壁上に配置され、第2の制限部材が、前記充電口ベース
の底壁の前記第1の充電口から離れた側に配置され、
前記第1の制限部材は、前記第2のプレートが前記第1の位置に到達する際に、前記第2のプレートに当接し、前記第2のプレートを制限するように構成され、前記第2の制限部材は、前記第2のプレートが前記第2の位置に到達する際に、前記第2のプレートに当接し、前記第2のプレートを制限するように構成されている、
請求項1から
5のいずれかに記載の充電口アセンブリ。
【請求項14】
前記第1の充電口および前記第2の充電口のうちの一方は高速充電インターフェースであり、他方は低速充電インターフェースである、請求項1から
5のいずれかに記載の充電口アセンブリ。
【請求項15】
請求項1から
5のいずれかに記載の前記充電口アセンブリを備える車両。
【国際調査報告】